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JP2000083934A - 採血管 - Google Patents

採血管

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Publication number
JP2000083934A
JP2000083934A JP10279419A JP27941998A JP2000083934A JP 2000083934 A JP2000083934 A JP 2000083934A JP 10279419 A JP10279419 A JP 10279419A JP 27941998 A JP27941998 A JP 27941998A JP 2000083934 A JP2000083934 A JP 2000083934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood
blood collection
coagulation
collection tube
tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10279419A
Other languages
English (en)
Inventor
Soshun Fujisawa
宗駿 藤澤
Takashi Meguro
嵩 目黒
Yuji Yamaguchi
裕治 山口
Yasuhiro Ishiguro
康裕 石黒
Takahito Murashita
尊人 村下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MEDICAL LINK KK
Terumo Corp
Original Assignee
MEDICAL LINK KK
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MEDICAL LINK KK, Terumo Corp filed Critical MEDICAL LINK KK
Priority to JP10279419A priority Critical patent/JP2000083934A/ja
Publication of JP2000083934A publication Critical patent/JP2000083934A/ja
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  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の第1の目的は、血液への拡散効率が
高く、短時間で血液を凝固させることが可能である採血
管を提供するものである。第2の目的は、血液への拡散
効率が高く、確実に血液の凝固を抑制することができる
採血管を提供するものである。 【解決手段】 採血管1は、有底管2を備え、有底管内
に、血球よりも大きい比重を有する無機粒子状担体3の
表面に繊維素原蛋白除去物質4が担持された凝固促進剤
6が収納されている。採血管50は、有底管2を備え、
有底管内に、血球よりも大きい比重を有する無機粒子状
担体3の表面に、血液凝固線溶因子阻止剤54が担持さ
れた凝固抑制剤56が収納されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液検査に用いる
血液試料を採取するための採血管に関する。
【0002】
【従来の技術】血液検査に際し、採血された血液は遠心
分離して血清と血球成分(血餅)とに分離するが、血液
検体は遠心分離する前に充分に凝固させておく必要があ
る。凝固が不充分であると遠心分離後に、僅かの衝撃で
血球が舞い上がって血清層に混入したり、また血清層中
にフィブリンが発生して血清を用いる検査に支障を来す
ことになる。従来、血液検査の迅速化、効率化に鑑み、
血液検体の凝固を促進させるための材料および方法が種
々提案されている。このような血液凝固促進のための第
1の方法として、ガラス粉末を採血管の底に入れておく
方法がある。この方法では、血液凝固促進の効果を持た
せるため、及び血液中への良好な分散を得るために極め
て微細なガラス粉末が必要となる。
【0003】血液凝固促進のための第2の方法として、
特公昭59−6655号公報に記載された採血管を用い
る方法がある。この採血管は、プラスチック製採血管の
内表面に、血液成分と付着しにくい物質にガラス粉末な
どの血液凝固促進剤を分散させた材料を塗布したもので
あり、採血管内に血液を入れて放置した時に、血餅を主
とする血液成分が管壁に付着することなく血餅収縮が行
われ、ガラス製採血管と同様に血液凝固を進行させるも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のもので
は、血液への拡散効率、血液の凝固時間の点において十
分なものではなかった。
【0005】本発明の目的は、血液への拡散効率が高
く、短時間で血液を凝固させることが可能である採血管
を提供するものである。
【0006】また、本発明の第2の目的は、血液への拡
散効率が高く、確実に血液の凝固を抑制することができ
る採血管を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、有底管を備え、該有底管内に、血球よりも大きい比
重を有する無機粒子状担体の表面に、繊維素原蛋白除去
物質が担持された凝固促進剤が収納されている採血管で
ある。
【0008】そして、前記繊維素原蛋白除去物質は、バ
インダーにより前記担体に付着していることが好まし
い。また、前記繊維素原蛋白除去物質は、トロンビン、
トロンビン様酵素またはトロンビン様酵素を含んだ蛇毒
抽出物質のいずれか、もしくはそれらの2種以上の混合
物であることが好ましい。さらに、前記有底管の管底部
には、チキソトロピー性を有するゲル状血液分離剤が収
納され、前記凝固促進剤は、該血液分離剤の上もしくは
有底管の開口と血液分離剤間に位置しているものであっ
てもよい。
【0009】また、上記目的を達成するものは、有底管
を備え、該有底管内に、血球よりも大きい比重を有する
無機粒子状担体の表面に、血液凝固線溶因子阻止剤が担
持された凝固抑制剤が収納されている採血管である。
【0010】そして、前記血液凝固線溶因子阻止剤は、
バインダーにより前記担体に付着していることが好まし
い。また、前記血液凝固線溶因子阻止剤は、ヘパリン粉
末、フッ化ナトリウム、アプロチニンまたはエチレンジ
アミンテトラ酢酸塩のいずれか、もしくはそれらの2種
以上の混合物であることが好ましい。さらに、前記有底
管の管底部には、チキソトロピー性を有するゲル状血液
分離剤が収納され、前記凝固抑制剤は、該血液分離剤の
上もしくは有底管の開口と血液分離剤間に位置している
ものであってもよい。
【0011】また、上記の無機粒子担体は、粒径が0.
05〜10mmであることが好ましい。さらに、前記無
機担体は、例えば、ガラス粒子、セラミックス粒子もし
くは酸化チタン粒子のいずれか、もしくはそれらの2種
以上の混合物である。さらに、前記セラミックス粒子
は、例えば、シリカ粒子、アルミナ粒子、ジルコニア粒
子、ゼオライト粒子、シリカ−アルミナ粒子のいずれ
か、もしくはそれらの2種以上の混合物である。
【0012】
【発明の実施の形態】そこで、本発明の採血管を図面に
示した実施例を用いて説明する。図1は、本発明の採血
管の断面図である。本発明の採血管1は、有底管2を備
え、有底管2内に、血球よりも大きい比重を有する無機
粒子状担体3の表面に繊維素原蛋白除去物質4が担持さ
れた凝固促進剤6が収納されている。
【0013】従来、トロンビン等の生体由来の凝固促進
活性物質である繊維素原蛋白除去物質4は、採血管内に
液体状で分注された後、採血管ごと凍結乾燥される方法
等で封入されていたため、採血管の1個所にまとまって
存在していた。その為、血液が採血管内に流入した際に
は、局所的に凝固促進活性物質が溶け血液全体に広がり
にくく血液全体が凝固する前に部分凝固してしまい凝固
ムラが発生していた。
【0014】本発明の採血管では、担体3に繊維素原蛋
白除去物質4を担持させているため、採血管内に血液が
流入した際、担体3が血液中に拡散し、これにより担体
3に付着している生体由来の凝固促進活性物質も血液中
全体に広がり血液全体の凝固を促進する。さらに、繊維
素原蛋白除去物質4のみでは、採血管内に封入する際、
比重が小さいため舞い上がるなどして封入が容易ではな
いが、この採血管では、担体3に付着しているため舞い
上がり等を防止でき封入も容易である。また、比重が血
球より大きい担体3を用いているため、採血管に採血
後、採血管を振ることにより、収納されている凝固促進
剤6は血液中を動きやすく、担体3表面に付着している
繊維素原蛋白除去物質4を血液全体に早期にかつ確実に
溶解させることができる。このため、血液全体を均一に
凝固することが可能となる。
【0015】そこで、本発明の採血管を図1に示す実施
例を用いて具体的に説明する。この実施例の採血管1
は、有底管2と、無機粒子状担体3の表面に繊維素原蛋
白除去物質4が担持された凝固促進剤6と、有底管2の
開口部を封止する密封部材7とにより構成されており、
有底管2の内部は、所定の採血量分だけ減圧されてい
る。
【0016】有底管2は、一端が開口し、他端が閉塞し
た筒状体であり、閉塞端を除く部分は、略円筒状となっ
ている。また、図1に示すものでは、有底管2の開口部
に、有底管2の軸方向に直交して、外方に突出する環状
のフランジが設けられている。
【0017】有底管2の材質としては、内部の減圧状態
を維持するために、ガスバリヤー性の高いものが好まし
く、例えば、ガラス、アクリロニトリル系樹脂、ポリ塩
化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、PMMA(ポ
リメチルメタアクリレート)、ポリエステル樹脂等を用
いることが好ましい。
【0018】また、有底管2をガスバリヤー性の低い材
質(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチ
レンなど)で形成した場合は、有底管2の表面(例え
ば、外面)にポリビニルアルコール、エチレン−ビニル
アルコール共重合体等のガスバリヤー性を有する被膜を
コーティングすること、また有底管2の内部の減圧状態
を維持するために、包装形態を工夫することにより使用
することができる。
【0019】また、ポリ塩化ビニルで有底管2を形成し
た場合は、塩化ビニル中に含まれる安定剤が、採取され
た血液中に溶出するのを防止するために、有底管2の内
面に溶出防止剤をコーティングすることが好ましい。さ
らに、疎水性合成樹脂を用いて、有底管2を形成した場
合は、内面を親水化処理し、有底管2の内面に血球の付
着を防止することが好ましい。親水化処理としては、有
底管2の内面に親水性物質(例えば、水溶性シリコー
ン、PVA、PVPなど)をコーティングすることによ
り行うことができる。
【0020】凝固促進剤6は、図2に示すように、血球
よりも大きい比重を有する無機粒子状担体3と、その表
面に担持された繊維素原蛋白除去物質4からなる。
【0021】無機粒子状担体3としては、血球よりも大
きい比重、具体的には、1.09〜10.0、好ましく
は、1.1〜3.0を持つ粒状物である。粒状形態は、
真球に限らず、断面が楕円状、矩形状などいずれのもの
でもよいが、表面に鋭利なエッジ部分を持たないものが
好ましい。また、前記粒子状物は、粒径が0.05〜1
0mmであることが好ましく、特に、0.1〜3mmが
好ましい。
【0022】無機粒子状担体3としては、ガラス粒子、
セラミックス粒子もしくは酸化チタン粒子のいずれか、
もしくはそれらの2種以上の混合物を用いることができ
る。また、セラミックス粒子としては、シリカ粒子、ア
ルミナ粒子、ジルコニア粒子、ゼオライト粒子、シリカ
−アルミナ粒子のいずれか、もしくはそれらの2種以上
の混合物を用いることができる。シリカ−アルミナ粒子
としては、例えば、シリカ−アルミナ焼結粒子を用いる
ことができる。
【0023】繊維素原蛋白除去物質4としては、トロン
ビン、トロンビン様酵素またはトロンビン様酵素を含ん
だ蛇毒抽出物質(リセラーゼ)のいずれか、もしくはそ
れらの2種以上の混合物が使用される。
【0024】そして、繊維素原蛋白除去物質4の無機粒
子状担体3への担持方法(付着方法)としては、バイン
ダーを用いずに直接付着させてもよい。この場合には、
水などの繊維素原蛋白除去物質4を溶解する溶媒に繊維
素原蛋白除去物質4を溶解させた溶液を準備し、この中
に担体3を浸漬し、これを凍結乾燥、もしくはこれを引
き上げた後乾燥させることにより、作製することができ
る。また、乾燥後、必要により適度な粒径となるように
砕いてもよい。
【0025】また、担体3への繊維素原蛋白除去物質4
の付着を確実とするために、バインダーを用いてもよ
い。バインダーは、無機粒子状担体3の表面に、繊維素
原蛋白除去物質4を付着させるためのものであり、バイ
ンダーは、繊維素原蛋白除去物質4の付着をより確実な
ものとするために、粘着性、被膜形成性を有するものが
好ましい。
【0026】そのようなバインダーとしては、PVA
(ポリビニルアルコール)、変性PVA(例えば、カル
ボキシル変性PVA、スルホン酸基変性PVA、アクリ
ルアミド変性PVA、カリオン基変性PVA、長鎖アル
キル基変性PVA)、PVP(ポリビニルピロリド
ン)、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、セルロ
ース系物質、例えば、カルボキシメチルセルロース、メ
チルセルロース、オキシプロピルセルロース、オキシエ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセル
ロース、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート等の水溶性アクリル誘導体、でんぷ
ん、ゼラチン等の水溶性多種タンパク質の混合物質から
なる群のいずれか1種類以上のものが使用できる。
【0027】さらに、凝固促進剤6は、上記のような繊
維素原蛋白除去物質4以外に、アプロチニン、硫酸プロ
タミンのような血液安定剤を同時に担持していてもよ
い。この場合にも、バインダーを用いることが好まし
い。
【0028】上記のようなバインダーを用いる場合に
は、水などの繊維素原蛋白除去物質4(および血液安定
剤)を溶解する溶媒に繊維素原蛋白除去物質4(および
血液安定剤)およびバインダーを溶解させた溶液を準備
し、この中に担体3を浸漬し、引き上げた後乾燥させる
こと、もしくは凍結乾燥させることにより作製すること
ができる。また、乾燥後、必要により適度な粒径となる
ように砕いてもよい。
【0029】そして、この実施例の採血管1では、図1
に示すように、合成樹脂製有底管2が用いられており、
その開口端に形成されたフランジに密封部材7が固着さ
れている。
【0030】そして、密封部材7は、この実施例では、
気密維持性部材7aと、気密維持性部材7aの上面に設
けられ、刺通された穿刺針を抜去した後に刺通部を再び
シールし得るシール性部材7bと、密封部材7を有底管
2より剥離するためのタブ7cとを有している。
【0031】気密維持性部材7aは、有底管2の開口部
を密封するとともに、有底管2の内部の減圧状態を保持
する機能を有するものであり、ガスバリヤー性の高い物
質により形成されたガスバリヤー性フィルム、例えば、
アルミ箔等の金属箔、エチレン−ビニルアルコール共重
合体、ポリ塩化ビニリデン等の樹脂フィルム材等により
形成される。
【0032】そして、このガスバリヤー性フィルムの下
面には、有底管2の開口部との固着のために、接着性フ
ィルムが設けられている。接着性フィルムとしては、変
成ポリエステル樹脂が好適に使用できる。この接着性フ
ィルムは、有底管2を形成する樹脂と熱融着性を有する
とともにイージーピール性を有している。変成ポリエス
テル樹脂としては、ジカルボン酸としてはテレフタル
酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸などと、ジ
オール成分としてエチレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコ
ールなどを用いたものであり、軟化点80〜170℃
(JIS K2531環球法)、ガラス転移点−30℃
〜80℃(DSC法)の範囲のものが好適である。
【0033】さらに、ガスバリヤー性フィルムの上面に
は、品種等を表示する印刷層、さらに、その印刷層を保
護するオーバコート(例えば、セルロース系コーティン
グ層)を設けてもよい。また、密封部材7の内面(接着
性フィルム面)が、疎水性表面であるので、少なくとも
血液と接触する部分を処理し、内面に血餅の付着を防止
することが好ましい。この処理は、密封部材7の内面に
親水性物質(例えば、水溶性シリコーン、PVA、PV
Pなど)をコーティングすることにより行うことができ
る。
【0034】シール性部材7bは、採血器具に設けられ
ている穿刺針が、採血管1の密封部材7に刺通され、抜
去された後において、密封部材7に形成される穿刺孔を
密封し、液密状態を保持する機能を有するものである。
シール性部材としては、例えば天然ゴム、イソプレンゴ
ム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム等のゴム材質、
またはスチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロ
ック共重合体等の熱可塑性エラストマーなどの樹脂が使
用できる。
【0035】そして、このシール性部材7bは、図1に
示すような形状を有しており、シール性部材7bの底面
は、気密維持性部材7aとの接着面を形成する平面部と
なっている。そして、シール性部材7bの上部のほぼ中
心には、凹状の血液収容部が設けられている。この凹状
の血液収容部は、採血器具の穿刺針が、密封部材7より
抜去される際に、シール性部材7bに付着した血液を収
納し隔離する機能を有している。
【0036】そして、シール性部材7bは、気密維持性
部材7aのほぼ中心に設けられている。なお、シール性
部材7bの形状は、円形のものに限らず、楕円形を含む
略円形、四角形、五角形などの多角形であってもよく、
また、気密維持性部材7aの上面の全体を被覆するもの
であってもよい。さらに、シール性部材7b、密封部材
7の上面に設けることが好ましいが、気密維持性部材7
aの下面に設けてもよい。そして、シール性部材7bと
気密維持性部材7aとは、瞬間接着剤を用いて接着され
ている。
【0037】さらに、密封部材7と有底管2との固着
は、密封部材7の接着フィルムを、有底管2の開口部の
周縁、図1に示すものでは、フランジ5の表面に、上記
変成ポリエステル樹脂フィルムを、熱、超音波、高周波
などを用いた融着により、気密に被着することにより行
われる。また、密封部材7の下面への飛散防止部材4の
固着は、密封部材7と有底管2との固着と同時に行って
もよい。そして、有底管2の内部は、上記密封部材7と
有底管2の開口部との固着を、減圧雰囲気下で行うこと
により、減圧状態とすることができる。
【0038】また、有底管2として、ガラス管を用いる
場合には、密封部材としては、天然ゴム、イソプレンゴ
ム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム等のゴム材質、
またはスチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロ
ック共重合体等の熱可塑性エラストマーなどにより形成
された栓体が使用される。
【0039】そして、図3に示すように、有底管2の管
底部には、チキソトロピー性を有するゲル状血液分離剤
を収納してもよい。この場合には、凝固促進剤6は、血
液分離剤の上もしくは有底管2の開口と血液分離剤間に
位置するように収納される。
【0040】このゲル状血液分離剤8は、血餅成分と血
清成分または血球成分と血漿成分との中間比重を有して
いる。
【0041】ゲル状血液分離剤8としては、常温常圧で
ゲル状をなし、遠心分離時にゾル状となるいわゆるチキ
ソトロピー性ゲル状血液分離剤が使用される。また、ゲ
ル状血液分離剤8は、主成分と粘度、比重、チキソトロ
ピー性調整剤とからなり、主成分の例としては、各種の
ポリエステル、ポリブテン、ポリブタジエン、液状ポリ
プロピレン等の炭化水素、シリコーン例えばメチル塩素
化フェニルシリコーン(東芝シリコーンTSF44D、
比重1.035、粘度100〜150cp)およびα−
オレフィンとα,β−不飽和ジカルボン酸アルキルエス
テルとの共重合体が挙げられる。特に良好なのは、粘度
5000〜200000cp(25℃)、比重1.00
〜1.038(25℃)のα−オレフィンとα,β−不
飽和ジカルボン酸ジアルキルエステルとの共重合体であ
る。この共重合体は、淡黄色で透明・無臭であって血液
に対して不活性であり、血液の吸着、溶出等の現象を生
じさせるおそれがなく、経時的にも安定である。α−オ
レフィンとα,β−不飽和ジカルボン酸ジアルキルエス
テルとの共重合体の好適な例としては、炭素原子数2〜
22のα−オレフィンと、α,β−不飽和ジカルボン酸
の炭素原子数1〜20のジアルキルエステルとの共重合
体が挙げられる。また、α,β−不飽和ジカルボン酸と
しては、マレイン酸またはフマル酸が特に好適である。
α−オレフィン・マレイン酸ジアルキルエステル共重合
体の好適な例としては、α−オレフィン成分が炭素原子
数12と14の組合わせからなるn−α−オレフィン・
マレイン酸ジメチルエステル共重合体[平均分子量20
00〜5000、比重1.00〜1.035(25
℃)、粘度10000〜120000cp(25
℃)]、α−オレフィン成分が炭素原子数6と8の組合
わせからなるn−α−オレフィン・マレイン酸ジメチル
エステル共重合体[平均分子量2000〜4000、比
重1.035(25℃)、粘度10000〜12000
0cp(25℃)]、α−オレフィン成分が炭素原子数
16と18の組合わせからなるn−α−オレフィン・マ
レイン酸ジエチルエステル共重合体[平均分子量300
0〜4000、比重0.995(28℃)、粘度100
00cp(25℃)]等が挙げられる。また、α−オレ
フィン・フマル酸ジメチルエステル共重合体[平均分子
量2000〜5000、比重1.00〜1.035(2
5℃)、粘度10000〜200000cp(25
℃)]、α−オレフィン・フマル酸ジメチルエステル共
重合体[平均分子量2000〜4000、比重1.03
0〜1.035(25℃)、粘度10000〜2000
00cp(25℃)]等が挙げられる。
【0042】ゲル状血液分離剤8の主成分としては、こ
れらの共重合体を所望により適宜混合して使用すること
もできる。
【0043】本発明のゲル状血液分離剤に添加される比
重、粘度、チキソトロピー性調整剤としては、無機質微
粉末、例えば焼成シリカ微粉末、沈降シリカ微粉末、ま
た、スメクタイト粘度の脂肪族アミン誘導体、ソルビト
ール類などのポリオレフィンなどの核剤として使用され
る高安定性有機微粉末などが好適に使用される。より具
体的には、シリカ微粉末(商品名アエロジル、日本アエ
ロジル株式会社)、スメクタイト粘土の脂肪族第1アミ
ン、脂肪族第2アミン、脂肪族第3アミン、脂肪族第4
アミンの各誘導体を用いることができる。スメクタイト
粘土としては、その脂肪族第4アミン誘導体が特に好ま
しく、具体例としては、商品名ベントン34、ベントン
38、ベントン27、ベントン128(NLインダスト
リー社製のスメクタイト粘土の第4アンモニウム塩によ
る誘導体)などのスメクタイト粘土のC8〜C24の脂肪
族アミン誘導体、さらに、ソルビトール類としては、ジ
ベンジリデンソルビトール、トリベンジリデンソルビト
ール、アルキル置換ジベンジリデンソルビトールなどを
使用することができる。
【0044】さらに、これらα−オレフィン・マレイン
酸(またはフマル酸)ジエステル共重合体、粘度・比重
調整剤、ゲル化剤のほか、必要に応じて非イオン系の界
面活性剤(例えばポリオキシエチレン硬化ひまし油モノ
ラウレート、ポリオキシエチレン硬化ひまし油トリイソ
ステアレート等)を添加してもよい。この界面活性剤を
少量添加(例えば、0.47〜2.7重量%)すること
により、長時間の放置により生ずるおそれのある相分離
を防止することができ、かつ非イオン系のため溶血等が
生ずることもない。特に、粘度・比重調整剤として、シ
リカのみを使用する場合には有用である。
【0045】なお、ゲル状血液分離剤8の粘度が高く、
通常の遠心力では浮上しにくい場合等には、図3に示す
ように、血液分離剤表面にあらかじめくぼみを形成し、
浮上の促進を図るようにしてもよい。
【0046】つぎに、本発明の第2の採血管50につい
て説明する。図4は、採血管50の断面図である。本発
明の第2の採血管50は、有底管2を備え、有底管2内
に、血球よりも大きい比重を有する無機粒子状担体3の
表面に、血液凝固線溶因子阻止剤54が担持された凝固
抑制剤56が収納されている。
【0047】従来より、採血管内に、凍結乾燥させたヘ
パリン等の血液凝固線溶因子阻止剤54が封入されてい
た。血液が採血管内に流入した際には、局所的に血液凝
固線溶因子阻止剤54が溶け血液全体に広がりにくく凝
固抑制にムラが発生することがあった。本発明の採血管
50では、担体3に血液凝固線溶因子阻止剤54を担持
させているため、採血管内に血液が流入した際、担体3
が血液中に拡散し、これにより担体3に付着している血
液凝固線溶因子阻止剤54も血液中全体に広がり血液全
体の凝固を抑制する。さらに、血液凝固線溶因子阻止剤
54のみでは、採血管内に封入する際、比重が小さいた
め舞い上がるなどして封入が容易ではないが、この採血
管では、担体3に付着しているため舞い上がり等を防止
でき封入も容易である。また、比重が血球より大きい担
体3を用いているため、採血管に採血後、採血管を振る
ことにより、収納されている凝固抑制剤56は血液中を
動きやすく、担体3表面に付着している血液凝固線溶因
子阻止剤54を血液全体に早期にかつ確実に溶解させる
ことができる。このため、血液全体を均一に凝固抑制す
ることが可能となる。
【0048】この実施例の採血管50は、有底管2と、
無機粒子状担体3の表面に血液凝固線溶因子阻止剤54
が担持された凝固抑制剤56と、有底管2の開口部を封
止する密封部材7とにより構成されており、有底管2の
内部は、所定の採血量分だけ減圧されている。有底管2
は、上述したものと同じであり、上述の説明を参照す
る。
【0049】凝固抑制剤56は、図5に示すように、血
球よりも大きい比重を有する無機粒子状担体3と、その
表面に担持された血液凝固線溶因子阻止剤54からな
る。無機粒子状担体3は、上述したものと同じであり、
上述の説明を参照する。
【0050】血液凝固線溶因子阻止剤54としては、ヘ
パリン粉末、フッ化ナトリウム、アプロチニンまたはエ
チレンジアミンテトラ酢酸塩のいずれか、もしくはそれ
らの2種以上の混合物が使用される。
【0051】そして、血液凝固線溶因子阻止剤54の無
機粒子状担体3への担持方法(付着方法)としては、バ
インダーを用いずに直接付着させてもよい。この場合に
は、水などの血液凝固線溶因子阻止剤54を溶解する溶
媒に血液凝固線溶因子阻止剤54を溶解させた溶液を準
備し、この中に担体3を浸漬し、凍結乾燥させること、
またこれを引き上げた後乾燥させることにより、作製す
ることができる。また、乾燥後、必要により適度な粒径
となるように砕いてもよい。
【0052】また、担体3への血液凝固線溶因子阻止剤
54の付着を確実とするために、バインダーを用いても
よい。バインダーは、無機粒子状担体3の表面に、血液
凝固線溶因子阻止剤54を付着させるためのものであ
り、バインダーは、血液凝固線溶因子阻止剤54の付着
をより確実なものとするために、粘着性、被膜形成性を
有するものが好ましい。
【0053】そのようなバインダーとしては、上述した
ものが使用できる。バインダーを用いる場合には、水な
どの血液凝固線溶因子阻止剤54(および血液安定剤)
を溶解する溶媒に血液凝固線溶因子阻止剤54(および
血液安定剤)およびバインダーを溶解させた溶液を準備
し、この中に担体3を浸漬し、凍結乾燥させることによ
り、またこれを引き上げた後乾燥させることにより、作
製することができる。また、乾燥後、必要により適度な
粒径となるように砕いてもよい。
【0054】そして、この実施例の採血管50では、合
成樹脂製有底管2が用いられており、その開口端に形成
されたフランジに密封部材7が固着されている。密封部
材7は、上述したものと同じであり、上述の説明を参照
する。また、有底管2として、ガラス管を用いる場合に
は、密封部材としては、天然ゴム、イソプレンゴム、ク
ロロプレンゴム、シリコーンゴム等のゴム材質、または
スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ブロック共
重合体等の熱可塑性エラストマーなどにより形成された
栓体が使用される。
【0055】そして、図3に示した採血管と同様に、有
底管2の管底部には、チキソトロピー性を有するゲル状
血液分離剤を収納してもよい。この場合には、凝固抑制
剤56は、血液分離剤の上もしくは有底管2の開口と血
液分離剤間に位置するように収納される。ゲル状血液分
離剤は、上述したものと同じであり、上述の説明を参照
する。
【0056】
【実施例】(実施例1)繊維素原蛋白除去物質であるト
ロンビン(牛血漿由来:持田製薬株式会社製)1000
0IUを水200mlに溶解させたトロンビン水溶液を
作製し、この水溶液に、ガラスビーズ(直径約0.2m
m)160gを添加し、混合した後、凍結乾燥した。凍
結乾燥物を砕き、ふるいにかけ、粒径30〜70mes
hの無機粒子状担体の表面に繊維素原蛋白除去物質が担
持された凝固促進剤を得た。有底管として、図1に示す
ような形状を有し、採血管の開口部の外径13.4m
m、肉厚1.0mm、テーパー15/1000で、開口
部に外径17.3mm、肉厚2.0mmのフランジを有
するものをポリエチレンテレフタレートを射出成形する
ことにより作製した。密封部材を形成する気密維持性部
材として、上面に品種を区別する印刷面、その下面にガ
スバリヤー性を持たせるアルミ箔層(40μ)、さら
に、その下面に接着フィルムである変成ポリエステル層
(5μ,ユニチカ(株)製エリーテルUE3500)か
らなる密封部材用積層フィルムを作製した。そして、こ
の密封部材用積層フィルムを用いて、図1に示すような
形状を有し、有底管の開口部を封止する部分の直径が1
8mm、タブの長さが9mm、幅が8mmの気密維持性
部材を作製した。そして、シール性部材として、天然ゴ
ム部材を用い、直径7.0mm、厚さ2.0mmで、上
部中心部に直径3.0mm、深さ0.3mmの凹状の血
液収容部を有するものを作製し、前記気密維持性部材の
上面に、瞬間接着剤を用いて接着した。さらに、有底管
の内部に、上記の繊維素原蛋白除去物質が担持された凝
固促進剤を10mg入れた後、減圧下(580トール)
で、密封部材を有底管のフランジに、ヒートシール(シ
ール温度130℃)し、採血量約5ccの本発明の減圧
採血管を作製した。
【0057】(実施例2)繊維素原蛋白除去物質である
トロンビン(牛血漿由来:持田製薬株式会社製)100
00IU、ポリビニルピロリドン(PVP)100mg
を水200mlに溶解させたポリビニルピロリドン含有
トロンビン水溶液を作製し、この水溶液に、ガラスビー
ズ(直径約0.2mm)160gを添加し、混合した
後、凍結乾燥した。凍結乾燥物を砕き、ふるいにかけ、
粒径30〜70meshの無機粒子状担体の表面に繊維
素原蛋白除去物質が担持された凝固促進剤を得た。この
凝固促進剤を10mg用いた以外は、実施例1と同様に
行い、採血量約5ccの本発明の減圧採血管を作製し
た。
【0058】(実施例3)繊維素原蛋白除去物質である
トロンビン(牛血漿由来:持田製薬株式会社製)100
00IU、蛇毒抽出物質(リセラーゼ,PENTAPH
ARM LTD.製)を約15000μl、ポリビニル
ピロリドン(PVP)100mgを水200mlに溶解
させたポリビニルピロリドン、リセラーゼ含有トロンビ
ン水溶液を作製し、この水溶液に、ガラスビーズ(直径
約0.2mm)160gを添加し、混合した後、凍結乾
燥した。凍結乾燥物を砕き、ふるいにかけ、粒径30〜
70meshの無機粒子状担体の表面に繊維素原蛋白除
去物質と蛇毒抽出物質が担持された凝固促進剤を得た。
この凝固促進剤を10mg用いた以外は、実施例1と同
様に行い、採血量約5ccの本発明の減圧採血管を作製
した。
【0059】(実施例4)繊維素原蛋白除去物質である
トロンビン(牛血漿由来:持田製薬株式会社製)100
00IU、アプロチニンを約100000IU、ポリビ
ニルピロリドン(PVP)100mgを水200mlに
溶解させたポリビニルピロリドン、リセラーゼ含有トロ
ンビン水溶液を作製し、この水溶液に、ガラスビーズ
(直径約0.2mm)160gを添加し、混合した後、
凍結乾燥した。凍結乾燥物を砕き、ふるいにかけ、粒径
30〜70meshの無機粒子状担体の表面に繊維素原
蛋白除去物質と蛇毒抽出物質が担持された凝固促進剤を
得た。この凝固促進剤を10mg用いた以外は、実施例
1と同様に行い、採血量約5ccの本発明の減圧採血管
を作製した。
【0060】(実施例5)ゲル状血液分離剤として、ベ
ースポリマーに粘度6万cp(25℃)α−オレフィン
・マレイン酸ジエステル共重合体を用い、これに粘度、
比重調整剤として、シリカ微粉末(商品名アエロジルR
−972、日本アエロジル株式会社製)、チキソトロピ
ー付与剤としてスメクタイト粘土変成粉末(商品名ベン
トン38、NLインダストリー株式会社製)を添加し
た、比重1.048のものを準備した。有底管の管底部
に、このゲル状血液分離剤1.5gを注入し、その上
に、実施例2において準備した凝固促進剤10mgを入
れた以外は、実施例1と同様に行い、採血量約5ccの
本発明の減圧採血管を作製した。
【0061】(実施例6)ゲル状血液分離剤として、実
施例5と同じものを用い、有底管の管底部に、このゲル
状血液分離剤1.5gを注入し、その上に、実施例3に
おいて準備した凝固促進剤10mgを入れた以外は、実
施例1と同様に行い、採血量約5ccの本発明の減圧採
血管を作製した。
【0062】(実施例7)ゲル状血液分離剤として、実
施例5と同じものを用い、有底管の管底部に、このゲル
状血液分離剤1.5gを注入し、その上に、実施例4に
おいて準備した凝固促進剤10mgを入れた以外は、実
施例1と同様に行い、採血量約5ccの本発明の減圧採
血管を作製した。
【0063】(比較例1)ガラス製有底管を用いて、採
血量約5ccの採血管を作製した。
【0064】(比較例2)実施例1における凝固促進剤
の添加を行わない以外は、実施例1と同様に行い、採血
量約5ccの採血管を作製した。
【0065】(実験)上記の実施例1から7および比較
例1、2の採血管を用いて、実験協力者より採血を行っ
た。各採血管の凝固時間は表1に示す通りであった。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】本発明の採血管は、有底管を備え、該有
底管内に、血球よりも大きい比重を有する無機粒子状担
体の表面に、繊維素原蛋白除去物質が担持された凝固促
進剤が収納されているものである。このため、採血管内
に血液が流入した際、担体が血液中に拡散し、これによ
り担体に付着している生体由来の凝固促進活性物質も血
液中全体に広がり血液全体の凝固を促進する。さらに、
繊維素原蛋白除去物質のみでは、採血管内に封入する
際、比重が小さいため舞い上がるなどして封入が容易で
はないが、この採血管では、担体に付着しているため舞
い上がり等を防止でき封入も容易である。また、比重が
血球より大きい担体を用いているため、採血管に採血
後、採血管を振ることにより、収納されている凝固促進
剤は血液中を動きやすく、担体表面に付着している繊維
素原蛋白除去物質を血液全体に早期にかつ確実に溶解さ
せることができ、血液全体を均一に凝固することが可能
となる。
【0068】本発明の採血管は、有底管を備え、該有底
管内に、血球よりも大きい比重を有する無機粒子状担体
の表面に、血液凝固線溶因子阻止剤が担持された凝固抑
制剤が収納されているものである。このため、採血管内
に血液が流入した際、担体が血液中に拡散し、これによ
り担体に付着している血液凝固線溶因子阻止剤も血液中
全体に広がり血液全体の凝固を抑制する。さらに、血液
凝固線溶因子阻止剤のみでは、採血管内に封入する際、
比重が小さいため舞い上がるなどして封入が容易ではな
いが、この採血管では、担体に付着しているため舞い上
がり等を防止でき封入も容易である。また、比重が血球
より大きい担体を用いているため、採血管に採血後、採
血管を振ることにより、収納されている凝固抑制剤は血
液中を動きやすく、担体表面に付着している血液凝固線
溶因子阻止剤を血液全体に早期にかつ確実に溶解させる
ことができ、血液全体を均一に凝固抑制することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例の採血管の断面図であ
る。
【図2】図2は、本発明の採血管に用いられる凝固促進
剤の断面図である。
【図3】図3は、本発明の他の実施例の採血管の断面図
である。
【図4】図4は、本発明の他の実施例の採血管の断面図
である。
【図5】図5は、本発明の他の実施例の採血管に用いら
れる凝固促進剤の断面図である。
【符号の説明】
1 採血管 2 有底管 3 無機粒子状担体 4 繊維素原蛋白除去物質 6 凝固促進剤 50 採血管 54 血液凝固線溶因子阻止剤 56 凝固抑制剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 目黒 嵩 茨城県那珂郡瓜連町大字平野1800番地431 号 (72)発明者 山口 裕治 東京都多摩市貝取1丁目15番地の10 (72)発明者 石黒 康裕 山梨県中巨摩郡昭和町築地新居1727−1 テルモ株式会社内 (72)発明者 村下 尊人 山梨県中巨摩郡昭和町築地新居1727−1 テルモ株式会社内 Fターム(参考) 2G045 BA04 BA08 BA10 BB34 CA25 HA06 HA14 HB12 HB16 HB17 4C038 UA02 UA05 UA06 UC04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底管を備え、該有底管内に、血球より
    も大きい比重を有する無機粒子状担体の表面に、繊維素
    原蛋白除去物質が担持された凝固促進剤が収納されてい
    ることを特徴とする採血管。
  2. 【請求項2】 前記繊維素原蛋白除去物質は、バインダ
    ーにより前記担体に付着している請求項1に記載の採血
    管。
  3. 【請求項3】 前記繊維素原蛋白除去物質は、トロンビ
    ン、トロンビン様酵素またはトロンビン様酵素を含んだ
    蛇毒抽出物質のいずれか、もしくはそれらの2種以上の
    混合物である請求項1または2に記載の採血管。
  4. 【請求項4】 前記有底管の管底部には、チキソトロピ
    ー性を有するゲル状血液分離剤が収納され、前記凝固促
    進剤は、該血液分離剤の上もしくは有底管の開口と血液
    分離剤間に位置している請求項1ないし3のいずれかに
    記載の採血管。
  5. 【請求項5】 有底管を備え、該有底管内に、血球より
    も大きい比重を有する無機粒子状担体の表面に、血液凝
    固線溶因子阻止剤が担持された凝固抑制剤が収納されて
    いることを特徴とする採血管。
  6. 【請求項6】 前記血液凝固線溶因子阻止剤は、バイン
    ダーにより前記担体に付着している請求項5に記載の採
    血管。
  7. 【請求項7】 前記血液凝固線溶因子阻止剤は、ヘパリ
    ン粉末、フッ化ナトリウム、アプロチニンまたはエチレ
    ンジアミンテトラ酢酸塩のいずれか、もしくはそれらの
    2種以上の混合物である請求項5または6に記載の採血
    管。
  8. 【請求項8】 前記有底管の管底部には、チキソトロピ
    ー性を有するゲル状血液分離剤が収納され、前記凝固抑
    制剤は、該血液分離剤の上もしくは有底管の開口と血液
    分離剤間に位置している請求項5ないし7のいずれかに
    記載の採血管。
  9. 【請求項9】 前記無機粒子担体は、粒径が0.05〜
    10mmである請求項1ないし8のいずれかに記載の採
    血管。
  10. 【請求項10】 前記無機担体は、ガラス粒子、セラミ
    ックス粒子もしくは酸化チタン粒子のいずれか、もしく
    はそれらの2種以上の混合物である請求項1ないし9の
    いずれかに記載の採血管。
  11. 【請求項11】 前記セラミックス粒子は、シリカ粒
    子、アルミナ粒子、ジルコニア粒子、ゼオライト粒子、
    シリカ−アルミナ粒子のいずれか、もしくはそれらの2
    種以上の混合物である請求項10に記載の採血管。
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