JP2000084091A - 医療用弁体 - Google Patents
医療用弁体Info
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- JP2000084091A JP2000084091A JP10257710A JP25771098A JP2000084091A JP 2000084091 A JP2000084091 A JP 2000084091A JP 10257710 A JP10257710 A JP 10257710A JP 25771098 A JP25771098 A JP 25771098A JP 2000084091 A JP2000084091 A JP 2000084091A
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- tube
- catheter
- balloon
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 きわめて狭い部分に用いて好適な医療用弁体
であり、ガイドワイヤやチューブなどの線状部材が存在
する場合および存在しない場合の双方において、優れた
密封性能を持つ医療用弁体を提供すること。 【解決手段】 軸方向に貫通する密着孔65が形成され
た医療用弁体60であって、前記医療用弁体60が装着
される前の状態で、当該弁体60の外周部の最大外径D
2が、当該弁体60が装着される筒状部分102の内径
D1よりも大きく、当該弁体60が、前記筒状部分10
2の内側に圧縮変形され、密着孔65が閉じた状態で装
着される。
であり、ガイドワイヤやチューブなどの線状部材が存在
する場合および存在しない場合の双方において、優れた
密封性能を持つ医療用弁体を提供すること。 【解決手段】 軸方向に貫通する密着孔65が形成され
た医療用弁体60であって、前記医療用弁体60が装着
される前の状態で、当該弁体60の外周部の最大外径D
2が、当該弁体60が装着される筒状部分102の内径
D1よりも大きく、当該弁体60が、前記筒状部分10
2の内側に圧縮変形され、密着孔65が閉じた状態で装
着される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルーンカテーテ
ル、薬注カテーテル、閉塞カテーテル、造影カテーテ
ル、ガイディングカテーテルなどの医療用器具に用いら
れる医療用弁体に係り、さらに詳しくは、きわめて狭い
部分に用いて好適な医療用弁体に関する。
ル、薬注カテーテル、閉塞カテーテル、造影カテーテ
ル、ガイディングカテーテルなどの医療用器具に用いら
れる医療用弁体に係り、さらに詳しくは、きわめて狭い
部分に用いて好適な医療用弁体に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば大動脈内バルーンポンピング法
(Intra Aortic balloon pumping,以下、「IABP法」と
略称する)は、心不全などによる心機能の低下時の治療
のため、大動脈内にバルーンカテーテルを挿入し、心臓
の拍動に合わせて、バルーン部を拡張および収縮させる
ことにより、心機能の補助を図る治療方法である。この
ようなIABP法に用いられるバルーンカテーテルとし
ては、種々のものが提案されている(特開昭63−20
6255号公報、特開昭62−114565号公報な
ど)。
(Intra Aortic balloon pumping,以下、「IABP法」と
略称する)は、心不全などによる心機能の低下時の治療
のため、大動脈内にバルーンカテーテルを挿入し、心臓
の拍動に合わせて、バルーン部を拡張および収縮させる
ことにより、心機能の補助を図る治療方法である。この
ようなIABP法に用いられるバルーンカテーテルとし
ては、種々のものが提案されている(特開昭63−20
6255号公報、特開昭62−114565号公報な
ど)。
【0003】このようなバルーンカテーテルにおいて、
ガイドワイヤに沿って、バルーンカテーテルを血管内に
挿入し、バルーン部を動脈血管内の心臓近くの所定位置
にまで案内することができる、いわゆるダブルルーメン
型バルーンカテーテルが知られている。このバルーンカ
テーテルは、カテーテルチューブを構成する外チューブ
の内部に内チューブを配置したものである。外チューブ
内部のルーメンが、バルーン部を拡張または収縮させる
ためのシャトルガスの通り道となり、内チューブのルー
メンが、バルーン部を動脈血管内の心臓近くの所定位置
にまで案内するためのガイドワイヤの通孔となる。
ガイドワイヤに沿って、バルーンカテーテルを血管内に
挿入し、バルーン部を動脈血管内の心臓近くの所定位置
にまで案内することができる、いわゆるダブルルーメン
型バルーンカテーテルが知られている。このバルーンカ
テーテルは、カテーテルチューブを構成する外チューブ
の内部に内チューブを配置したものである。外チューブ
内部のルーメンが、バルーン部を拡張または収縮させる
ためのシャトルガスの通り道となり、内チューブのルー
メンが、バルーン部を動脈血管内の心臓近くの所定位置
にまで案内するためのガイドワイヤの通孔となる。
【0004】ところが、このように内チューブを有する
バルーンカテーテルでは、次に示す課題を有している。
すなわち、カテーテルチューブを構成する外チューブ
は、患者の動脈血管内に挿入されることから、患者の負
担、特に挿入部よりさらに抹消側の組織への血液の循環
を考慮すれば、その外径は、小さいほど好ましい。
バルーンカテーテルでは、次に示す課題を有している。
すなわち、カテーテルチューブを構成する外チューブ
は、患者の動脈血管内に挿入されることから、患者の負
担、特に挿入部よりさらに抹消側の組織への血液の循環
を考慮すれば、その外径は、小さいほど好ましい。
【0005】ところが、外チューブの外径が小さいと、
その内部に形成されるルーメンの流路断面が小さくな
る。外チューブの内部には、内チューブも配置され、ガ
ス流通のための実質的な流路断面積を狭めている。外チ
ューブのルーメンの実質的な流路断面積を大きくするた
めには、内チューブの外径も小さいことが好ましい。し
かしながら、内チューブのルーメンには、ガイドワイヤ
が挿通されるため、内チューブの外径を小さくするにも
限界がある。
その内部に形成されるルーメンの流路断面が小さくな
る。外チューブの内部には、内チューブも配置され、ガ
ス流通のための実質的な流路断面積を狭めている。外チ
ューブのルーメンの実質的な流路断面積を大きくするた
めには、内チューブの外径も小さいことが好ましい。し
かしながら、内チューブのルーメンには、ガイドワイヤ
が挿通されるため、内チューブの外径を小さくするにも
限界がある。
【0006】内チューブの横断面を除く外チューブのル
ーメンには、バルーン部を拡張または収縮するためのガ
スが流通する。外チューブの外径を小さくすると、この
ルーメンの流路断面積が益々小さくなり、流路抵抗が増
大し、ガスにより駆動されるバルーン部の拡張・収縮の
応答性が悪くなり、拡張・収縮のタイミングのズレが生
じるおそれがあり、心臓の補助作用を有効に発揮できな
いおそれがある。
ーメンには、バルーン部を拡張または収縮するためのガ
スが流通する。外チューブの外径を小さくすると、この
ルーメンの流路断面積が益々小さくなり、流路抵抗が増
大し、ガスにより駆動されるバルーン部の拡張・収縮の
応答性が悪くなり、拡張・収縮のタイミングのズレが生
じるおそれがあり、心臓の補助作用を有効に発揮できな
いおそれがある。
【0007】バルーン部の拡張・収縮の周期は、たとえ
ば心拍動を100拍/分とすると、0.6秒の周期であ
り、この周期より短い時間に外チューブのルーメン内を
ガスが往復するので、流路抵抗は小さいほど好ましい。
ば心拍動を100拍/分とすると、0.6秒の周期であ
り、この周期より短い時間に外チューブのルーメン内を
ガスが往復するので、流路抵抗は小さいほど好ましい。
【0008】しかしながら、前述したように、外チュー
ブのルーメン内部には、内チューブが配置してあり、内
チューブの外径を小さくすることにも限界があり、しか
も外チューブの外径を小さくするにも限界があった。
ブのルーメン内部には、内チューブが配置してあり、内
チューブの外径を小さくすることにも限界があり、しか
も外チューブの外径を小さくするにも限界があった。
【0009】そこで、従来では、患者の負担を著しく増
大させない範囲内で、カテーテルチューブを構成する外
チューブの外径をできるだけ大きく設定するしかなく、
満足できるレベルで、バルーン部の拡張・収縮の応答性
を得るためには、ある程度、患者の負担が大きくなるこ
とは仕方なかった。
大させない範囲内で、カテーテルチューブを構成する外
チューブの外径をできるだけ大きく設定するしかなく、
満足できるレベルで、バルーン部の拡張・収縮の応答性
を得るためには、ある程度、患者の負担が大きくなるこ
とは仕方なかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の課題
を解決するために、本出願人は、カテーテルチューブを
構成する外チューブの外径を小さくし、患者の負担を軽
減することができるにもかかわらず、バルーン部の拡張
・収縮の応答性を向上させることができる画期的なバル
ーンカテーテルを提案している。このバルーンカテーテ
ルは、内部に第1ルーメンを持つ外チューブと、内部に
バルーン空間が形成されるように、前記外チューブの遠
位端部にバルーン部の近位端部が接合してあり、バルー
ン部の遠位端部が筒状の先端チップ部に対して接合して
あり、前記バルーン空間に前記外チューブの第1ルーメ
ンを通して圧力流体を導入および導出することにより、
拡張状態および収縮状態となるバルーン部と、前記外チ
ューブの第1ルーメン内を軸方向移動自在に伸び、当該
外チューブの遠位端部よりも遠位端側に突出し、前記先
端チップ部に対して取り外し自在に装着してあり、内部
に第2ルーメンを有する内チューブと、を有する。
を解決するために、本出願人は、カテーテルチューブを
構成する外チューブの外径を小さくし、患者の負担を軽
減することができるにもかかわらず、バルーン部の拡張
・収縮の応答性を向上させることができる画期的なバル
ーンカテーテルを提案している。このバルーンカテーテ
ルは、内部に第1ルーメンを持つ外チューブと、内部に
バルーン空間が形成されるように、前記外チューブの遠
位端部にバルーン部の近位端部が接合してあり、バルー
ン部の遠位端部が筒状の先端チップ部に対して接合して
あり、前記バルーン空間に前記外チューブの第1ルーメ
ンを通して圧力流体を導入および導出することにより、
拡張状態および収縮状態となるバルーン部と、前記外チ
ューブの第1ルーメン内を軸方向移動自在に伸び、当該
外チューブの遠位端部よりも遠位端側に突出し、前記先
端チップ部に対して取り外し自在に装着してあり、内部
に第2ルーメンを有する内チューブと、を有する。
【0011】ところが、このように内チューブの遠位端
部を先端チップ部に対して取り外し自在に装着し、内チ
ューブを取り外した後も、バルーン部内部の密封性を保
つためには、先端チップ部の内部には、内チューブが存
在する場合および存在しない場合の双方において、優れ
た密封性能を持つ弁体が必要となる。先端チップ部の内
径は、きわめて小さく、そのような狭い部位において、
内チューブが存在する場合および存在しない場合の双方
において、優れた密封性能を持つことは、従来知られて
いる弁体では、かなり実現性が困難であった。
部を先端チップ部に対して取り外し自在に装着し、内チ
ューブを取り外した後も、バルーン部内部の密封性を保
つためには、先端チップ部の内部には、内チューブが存
在する場合および存在しない場合の双方において、優れ
た密封性能を持つ弁体が必要となる。先端チップ部の内
径は、きわめて小さく、そのような狭い部位において、
内チューブが存在する場合および存在しない場合の双方
において、優れた密封性能を持つことは、従来知られて
いる弁体では、かなり実現性が困難であった。
【0012】また、このようなバルーンカテーテル以外
のその他の薬注カテーテル、閉塞カテーテル、造影カテ
ーテル、ガイディングカテーテルなどの医療用器具で
も、患者の負担を軽減する観点からは、その外径および
内径が小さくなることが求められている。しかも、その
ような狭い部位に用いられる弁体として、ガイドワイヤ
などの線状部材が存在する場合および存在しない場合の
双方において、優れた密封性能を持つ弁体が求められて
いる。
のその他の薬注カテーテル、閉塞カテーテル、造影カテ
ーテル、ガイディングカテーテルなどの医療用器具で
も、患者の負担を軽減する観点からは、その外径および
内径が小さくなることが求められている。しかも、その
ような狭い部位に用いられる弁体として、ガイドワイヤ
などの線状部材が存在する場合および存在しない場合の
双方において、優れた密封性能を持つ弁体が求められて
いる。
【0013】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、きわめて狭い部分に用いて好適な医療用弁体であ
り、ガイドワイヤやチューブなどの線状部材が存在する
場合および存在しない場合の双方において、優れた密封
性能を持つ医療用弁体を提供することを目的とする。
れ、きわめて狭い部分に用いて好適な医療用弁体であ
り、ガイドワイヤやチューブなどの線状部材が存在する
場合および存在しない場合の双方において、優れた密封
性能を持つ医療用弁体を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る医療用弁体は、軸方向に貫通する密着
孔が形成された医療用弁体であって、前記医療用弁体が
装着される前の状態で、当該弁体の外周部の最大外径
が、当該弁体が装着される筒状部分の内径よりも大き
く、当該弁体が、前記筒状部分の内側に圧縮変形され、
前記密着孔が閉じた状態で装着されることを特徴とす
る。
に、本発明に係る医療用弁体は、軸方向に貫通する密着
孔が形成された医療用弁体であって、前記医療用弁体が
装着される前の状態で、当該弁体の外周部の最大外径
が、当該弁体が装着される筒状部分の内径よりも大き
く、当該弁体が、前記筒状部分の内側に圧縮変形され、
前記密着孔が閉じた状態で装着されることを特徴とす
る。
【0015】前記医療用弁体のショアA硬度が好ましく
は30以下、さらに好ましくは20以下、特に好ましく
は15以下であり、5以下でも良い。ショアA硬度は、
JIS K 6253に基づき測定される。医療用弁体
のショアA硬度が30よりも大きい場合には、線状部材
の外径にもよるが、線状部材を抜き取った状態で、密着
孔が完全に閉じきらず、密封性が不完全になる傾向にあ
る。また、線状部材の挿入により密着孔が裂け易くなる
傾向にある。
は30以下、さらに好ましくは20以下、特に好ましく
は15以下であり、5以下でも良い。ショアA硬度は、
JIS K 6253に基づき測定される。医療用弁体
のショアA硬度が30よりも大きい場合には、線状部材
の外径にもよるが、線状部材を抜き取った状態で、密着
孔が完全に閉じきらず、密封性が不完全になる傾向にあ
る。また、線状部材の挿入により密着孔が裂け易くなる
傾向にある。
【0016】前記医療用弁体の破断伸びは、好ましくは
300〜1000%、さらに好ましくは500〜800
%である。破断伸びは、JIS K 7311に基づき
測定される。弁体の破断伸びが300%より小さいと、
線状部材の外径にもよるが、線状部材の挿入により、密
着孔が裂け易くなる傾向にある。破断伸びが1000%
よりも大きいと、弁体が塑性変形しやすく、線状部材の
外径にもよるが、線状部材を抜き取った後、密着孔が完
全に締め切らず、止血性が不十分になる傾向にある。
300〜1000%、さらに好ましくは500〜800
%である。破断伸びは、JIS K 7311に基づき
測定される。弁体の破断伸びが300%より小さいと、
線状部材の外径にもよるが、線状部材の挿入により、密
着孔が裂け易くなる傾向にある。破断伸びが1000%
よりも大きいと、弁体が塑性変形しやすく、線状部材の
外径にもよるが、線状部材を抜き取った後、密着孔が完
全に締め切らず、止血性が不十分になる傾向にある。
【0017】前記医療用弁体の圧縮弾性率は、好ましく
は0.01〜0.30kg/cm2 、さらに好ましくは
0.05〜0.15kg/cm2 ある。圧縮弾性率
は、JIS K 7208に基づき測定される。医療用
弁体の圧縮弾性率が0.30kg/cm2 よりも大き
いと、線状部材の挿入時の抵抗が高くなる傾向にある。
圧縮弾性率が0.01kg/cm2 よりも小さいと、
弁体が塑性変形しやすく、止血性が不十分になる傾向に
ある。
は0.01〜0.30kg/cm2 、さらに好ましくは
0.05〜0.15kg/cm2 ある。圧縮弾性率
は、JIS K 7208に基づき測定される。医療用
弁体の圧縮弾性率が0.30kg/cm2 よりも大き
いと、線状部材の挿入時の抵抗が高くなる傾向にある。
圧縮弾性率が0.01kg/cm2 よりも小さいと、
弁体が塑性変形しやすく、止血性が不十分になる傾向に
ある。
【0018】前記弁体の密着孔に、たとえば内チューブ
またはガイドワイヤなどの線状部材の遠位端部が挿入さ
れた状態で、前記密着孔が広がり、前記弁体が軸方向に
弾性変形するための余裕隙間が前記筒状部分の内側に形
成してあることが好ましい。
またはガイドワイヤなどの線状部材の遠位端部が挿入さ
れた状態で、前記密着孔が広がり、前記弁体が軸方向に
弾性変形するための余裕隙間が前記筒状部分の内側に形
成してあることが好ましい。
【0019】前記筒状部分の内側に余裕隙間を作るため
に、前記筒状部分の内側には、前記弁体の軸方向両側に
位置して前記線状部材の通過を許容するストッパ部材が
装着してあることが好ましい。
に、前記筒状部分の内側には、前記弁体の軸方向両側に
位置して前記線状部材の通過を許容するストッパ部材が
装着してあることが好ましい。
【0020】前記筒状部材は、径方向外側に弾性変形可
能な部材で構成してあることが好ましい。
能な部材で構成してあることが好ましい。
【0021】
【作用】本発明に係る医療用弁体に形成してある密着孔
としては、特に限定されないが、単純円形断面の貫通孔
でよい。この貫通孔は、針などの工具により容易に形成
することができる。この貫通孔から成る密着孔は、工具
により形成した直後に、筒状部分の内側に装着する前の
段階で、変形によりほとんど塞がっている。
としては、特に限定されないが、単純円形断面の貫通孔
でよい。この貫通孔は、針などの工具により容易に形成
することができる。この貫通孔から成る密着孔は、工具
により形成した直後に、筒状部分の内側に装着する前の
段階で、変形によりほとんど塞がっている。
【0022】医療用弁体は、筒状部分の内部に圧縮変形
されて装着されるので、その状態では、密着孔は完全に
閉じ、密着孔を通して流体が流通することはなく、密封
性に優れている。また、この密着孔に線状部材が挿入さ
れた状態では、密着孔は弾性変形により良好に広がり、
密着孔が線状部材の外周に良好に密着し、この状態でも
密封性が良好である。密着孔を広げるために、弁体は、
軸方向または径方向に広がるように変形する。線状部材
を密着孔から抜いた後は、再度、密着孔は閉じ、良好な
密封状態となる。
されて装着されるので、その状態では、密着孔は完全に
閉じ、密着孔を通して流体が流通することはなく、密封
性に優れている。また、この密着孔に線状部材が挿入さ
れた状態では、密着孔は弾性変形により良好に広がり、
密着孔が線状部材の外周に良好に密着し、この状態でも
密封性が良好である。密着孔を広げるために、弁体は、
軸方向または径方向に広がるように変形する。線状部材
を密着孔から抜いた後は、再度、密着孔は閉じ、良好な
密封状態となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1Aは本発明の1実施形態に
係る医療用弁体を用いたバルーンカテーテルの概略断面
図、同図Bは同図Aに示すIB−IBに沿う断面図、図
2は内チューブを挿入した状態を示す医療用弁体の要部
断面図、図3(A)は内チューブを取り外した状態を示
す医療用弁体の要部断面図、同図(B)は先端チップ部
に取り付ける前の医療用弁体の断面図、同図(C)は先
端チップ部に取り付ける前の医療用弁体の斜視図、図4
はバルーンカテーテルを血管内に挿入する状態を示す概
略図、図5はバルーンカテーテルを血管内に挿入した後
の状態を示す概略図、図6は本発明の他の実施形態に係
る医療用弁体を用いた薬注カテーテルの要部断面図、図
7(A)および図7(B)は図6に示す薬注カテーテル
に装着した弁体の使用状態を示す要部断面図、図7
(C)は図7(A)および(B)に示す弁体の要部断面
図、図8は本発明の他の実施形態に係る弁体の斜視図、
図9(A)〜(D)はそれぞれ弁体の他の例を示す斜視
図である。
形態に基づき説明する。図1Aは本発明の1実施形態に
係る医療用弁体を用いたバルーンカテーテルの概略断面
図、同図Bは同図Aに示すIB−IBに沿う断面図、図
2は内チューブを挿入した状態を示す医療用弁体の要部
断面図、図3(A)は内チューブを取り外した状態を示
す医療用弁体の要部断面図、同図(B)は先端チップ部
に取り付ける前の医療用弁体の断面図、同図(C)は先
端チップ部に取り付ける前の医療用弁体の斜視図、図4
はバルーンカテーテルを血管内に挿入する状態を示す概
略図、図5はバルーンカテーテルを血管内に挿入した後
の状態を示す概略図、図6は本発明の他の実施形態に係
る医療用弁体を用いた薬注カテーテルの要部断面図、図
7(A)および図7(B)は図6に示す薬注カテーテル
に装着した弁体の使用状態を示す要部断面図、図7
(C)は図7(A)および(B)に示す弁体の要部断面
図、図8は本発明の他の実施形態に係る弁体の斜視図、
図9(A)〜(D)はそれぞれ弁体の他の例を示す斜視
図である。
【0024】(第1実施形態)図1に示すように、本実
施形態に係る医療用弁体60は、バルーンカテーテル2
の先端チップ部20の内部に装着される。医療用弁体6
0について詳細に説明する前に、まずバルーンカテーテ
ル2について説明する。
施形態に係る医療用弁体60は、バルーンカテーテル2
の先端チップ部20の内部に装着される。医療用弁体6
0について詳細に説明する前に、まずバルーンカテーテ
ル2について説明する。
【0025】このバルーンカテーテル2は、IABPに
用いられるものであり、心臓の拍動に合わせて拡張およ
び収縮するバルーン部4を有する。バルーン4部は、膜
厚が50〜150μmの筒状のバルーン膜22で構成さ
れることが好ましく、内部にバルーン空間が形成してあ
る。膜厚が50μm以下では強度に劣り、150μm以
上では拡張がスムーズに行わないおそれがあるためであ
る。本実施形態では、拡張状態のバルーン膜22の形状
は円筒形状であるが、本発明では、これに限定されず、
多角筒形状であっても良い。
用いられるものであり、心臓の拍動に合わせて拡張およ
び収縮するバルーン部4を有する。バルーン4部は、膜
厚が50〜150μmの筒状のバルーン膜22で構成さ
れることが好ましく、内部にバルーン空間が形成してあ
る。膜厚が50μm以下では強度に劣り、150μm以
上では拡張がスムーズに行わないおそれがあるためであ
る。本実施形態では、拡張状態のバルーン膜22の形状
は円筒形状であるが、本発明では、これに限定されず、
多角筒形状であっても良い。
【0026】IABP用バルーン膜22は耐屈曲疲労特
性に優れた材質であることが好ましく、例えばポリウレ
タン、シリコーン、軟質ポリエチレン、軟質ポリアミ
ド、軟質ポリエステルなどの材料で形成され、特にポリ
ウレタンで形成されたものが血栓の発生抑止能が高く、
耐摩耗性も高いので好適である。バルーン膜22の外径
および長さは、心機能の補助効果に大きく影響するバル
ーン膜22の内容積と、動脈血管の内径などに応じて決
定される。たとえば、バルーン部4の内容積が25〜6
5ccであり、バルーン部4の拡張時の外径Dが、好ま
しくは10〜30mm、さらに好ましくは15〜25m
mであり、バルーン部4の長さL(図1(A)参照)
が、好ましくは90〜300mm、さらに好ましくは1
10〜250mmである。バルーン部4の長さLは、カ
テーテルチューブ6の遠位端部との接合部から先端チッ
プ部20の遠位端部との接合部までの長さとする。
性に優れた材質であることが好ましく、例えばポリウレ
タン、シリコーン、軟質ポリエチレン、軟質ポリアミ
ド、軟質ポリエステルなどの材料で形成され、特にポリ
ウレタンで形成されたものが血栓の発生抑止能が高く、
耐摩耗性も高いので好適である。バルーン膜22の外径
および長さは、心機能の補助効果に大きく影響するバル
ーン膜22の内容積と、動脈血管の内径などに応じて決
定される。たとえば、バルーン部4の内容積が25〜6
5ccであり、バルーン部4の拡張時の外径Dが、好ま
しくは10〜30mm、さらに好ましくは15〜25m
mであり、バルーン部4の長さL(図1(A)参照)
が、好ましくは90〜300mm、さらに好ましくは1
10〜250mmである。バルーン部4の長さLは、カ
テーテルチューブ6の遠位端部との接合部から先端チッ
プ部20の遠位端部との接合部までの長さとする。
【0027】本実施形態に係るバルーン膜22の製造方
法は、特に限定されないが、たとえばバルーン膜を成形
するための型を成形溶液中に浸し、型の外周面に樹脂膜
を形成し、これを乾燥して脱型する方法(ディピッング
成形法)を例示することができる。また、パリソンをブ
ロー成形することにより、バルーン膜を形成する方法
(ブロー成形法)もある。
法は、特に限定されないが、たとえばバルーン膜を成形
するための型を成形溶液中に浸し、型の外周面に樹脂膜
を形成し、これを乾燥して脱型する方法(ディピッング
成形法)を例示することができる。また、パリソンをブ
ロー成形することにより、バルーン膜を形成する方法
(ブロー成形法)もある。
【0028】このバルーン膜22の遠位端には先細と成
る遠位端側テーパ部24が形成され、その最遠位端7が
先端チップ部20の遠位端外周に熱融着または接着など
の手段で取り付けてある。先端チップ部20の詳細な構
造については、後述する。
る遠位端側テーパ部24が形成され、その最遠位端7が
先端チップ部20の遠位端外周に熱融着または接着など
の手段で取り付けてある。先端チップ部20の詳細な構
造については、後述する。
【0029】バルーン膜22の近位端には、先細と成る
近位端側テーパ部26が形成され、その最近位端5が、
カテーテルチューブ6を構成する外チューブ8の遠位端
に接合してある。このカテーテルチューブ6は、外チュ
ーブ8と内チューブ10とからなる二重チューブ構造と
なっており、外チューブ8と内チューブ10との間の隙
間に第1ルーメン12が形成してあり、内チューブ10
の内部には、バルーン膜22の内部およびカテーテルチ
ューブ6内に形成された第1ルーメン12とは連通しな
い第2ルーメン14が形成してある。
近位端側テーパ部26が形成され、その最近位端5が、
カテーテルチューブ6を構成する外チューブ8の遠位端
に接合してある。このカテーテルチューブ6は、外チュ
ーブ8と内チューブ10とからなる二重チューブ構造と
なっており、外チューブ8と内チューブ10との間の隙
間に第1ルーメン12が形成してあり、内チューブ10
の内部には、バルーン膜22の内部およびカテーテルチ
ューブ6内に形成された第1ルーメン12とは連通しな
い第2ルーメン14が形成してある。
【0030】二重カテーテルチューブ6の内部に形成さ
れた第1ルーメン12を通じて、バルーン膜22内に、
圧力流体が導入または導出され、バルーン膜22が拡張
または収縮するようになっている。バルーン膜22と外
チューブ8との接合は熱融着あるいは紫外線硬化樹脂な
どの接着剤による接着により行われる。
れた第1ルーメン12を通じて、バルーン膜22内に、
圧力流体が導入または導出され、バルーン膜22が拡張
または収縮するようになっている。バルーン膜22と外
チューブ8との接合は熱融着あるいは紫外線硬化樹脂な
どの接着剤による接着により行われる。
【0031】内チューブ10の遠位端は外チューブ8の
遠位端より遠方へ突き出ている。内チューブ10は、バ
ルーン膜22および外チューブ8の内部を軸方向移動自
在にに挿通してある。内チューブ10の近位端は、後述
するコネクタ40に対して取り外し自在に装着してあ
る。
遠位端より遠方へ突き出ている。内チューブ10は、バ
ルーン膜22および外チューブ8の内部を軸方向移動自
在にに挿通してある。内チューブ10の近位端は、後述
するコネクタ40に対して取り外し自在に装着してあ
る。
【0032】カテーテルチューブ6の内チューブ10
は、後述するように、第2ルーメン14内にガイドワイ
ヤを挿通させることで、バルーンカテーテル2を動脈内
に挿入する際に、バルーン部4を都合良く動脈内の所定
位置に案内するために用いられる。バルーンカテーテル
2を血管などの体腔内に差し込む際には、バルーン部4
を構成するバルーン膜22は、内チューブ10および支
持線材42の外周に折り畳んで巻回される。支持線材4
2の詳細については後述する。
は、後述するように、第2ルーメン14内にガイドワイ
ヤを挿通させることで、バルーンカテーテル2を動脈内
に挿入する際に、バルーン部4を都合良く動脈内の所定
位置に案内するために用いられる。バルーンカテーテル
2を血管などの体腔内に差し込む際には、バルーン部4
を構成するバルーン膜22は、内チューブ10および支
持線材42の外周に折り畳んで巻回される。支持線材4
2の詳細については後述する。
【0033】図1に示す内チューブ10は、たとえば外
チューブ8と同様な材質で構成されて良く、ポリウレタ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリ
イミド等の合成樹脂チューブ、あるいは金属スプリング
補強チューブ、ステンレス細管等で構成される。なお補
強材として、ステンレス線、ニッケル・チタン合金線な
どが用いられることもある。
チューブ8と同様な材質で構成されて良く、ポリウレタ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリ
イミド等の合成樹脂チューブ、あるいは金属スプリング
補強チューブ、ステンレス細管等で構成される。なお補
強材として、ステンレス線、ニッケル・チタン合金線な
どが用いられることもある。
【0034】内チューブ10の内径は、ガイドワイヤを
挿通できる径であれば特に限定されず、たとえば0.1
5〜1.5mm、好ましくは0.5〜1mmである。こ
の内チューブ10の肉厚は、0.1〜0.4mmが好ま
しい。0.1mm以下では強度に劣り、0.4mm以上
では内チューブ10の外径が大きく成りすぎ好ましくな
い。この内チューブ10の外径は、好ましくは0.3〜
2.5mm、特に好ましくは0.5〜1.5mmであ
る。内チューブ10の全長は、血管内に挿入されるバル
ーンカテーテル2の軸方向長さなどに応じて決定され、
特に限定されないが、たとえば500〜1200mm、
好ましくは700〜1000mm程度である。
挿通できる径であれば特に限定されず、たとえば0.1
5〜1.5mm、好ましくは0.5〜1mmである。こ
の内チューブ10の肉厚は、0.1〜0.4mmが好ま
しい。0.1mm以下では強度に劣り、0.4mm以上
では内チューブ10の外径が大きく成りすぎ好ましくな
い。この内チューブ10の外径は、好ましくは0.3〜
2.5mm、特に好ましくは0.5〜1.5mmであ
る。内チューブ10の全長は、血管内に挿入されるバル
ーンカテーテル2の軸方向長さなどに応じて決定され、
特に限定されないが、たとえば500〜1200mm、
好ましくは700〜1000mm程度である。
【0035】二重カテーテルチューブ6の外チューブ8
は、ある程度の可撓性を有する材質で構成されることが
好ましく、たとえばポリエチレン、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル
(PVC)、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リウレタン、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポ
リイミド、ポリイミドエラストマー、シリコーンゴム、
天然ゴムなどが使用でき、好ましくは、ポリウレタン、
ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミドで構成される。
カテーテルチューブ6の外チューブ8の外径は、軸方向
に均一でも良いが、バルーン膜22側近傍で小さく、そ
の他の部分(近位端側)で大きくなるように、途中に段
差部またはテーパ部を形成しても良い。第1ルーメン1
2の流路断面を大きくすることにより、バルーン膜22
を拡張および収縮させる応答性を良好にすることができ
る。カテーテルチューブ6の外チューブ8の内径は、好
ましくは1.0〜3.0mm、特に好ましくは1.5〜
2.6mmである。また、外チューブ8の肉厚は、好ま
しくは0.05〜0.4mmである。0.05mm以下
では強度に劣り、0.4mm以上ではチューブの外径が
太くなり操作性が悪くなるためである。また、外チュー
ブ8の外径は、好ましくは1.3〜3.3mm、特に好
ましくは1.8〜3.0mmであり、外チューブ8の第
1ルーメン内に挿入される内チューブ10の外径との隙
間が0に近くても良い。外チューブ8の第1ルーメン1
2を通して、バルーン部4の内部に圧力流体を導入およ
び導出する際には、内チューブ10は取り除かれてお
り、十分な流路断面が確保してあるからである。本実施
形態では、外チューブ8の長さは、好ましくは300〜
800mm程度である。
は、ある程度の可撓性を有する材質で構成されることが
好ましく、たとえばポリエチレン、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル
(PVC)、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポ
リウレタン、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポ
リイミド、ポリイミドエラストマー、シリコーンゴム、
天然ゴムなどが使用でき、好ましくは、ポリウレタン、
ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミドで構成される。
カテーテルチューブ6の外チューブ8の外径は、軸方向
に均一でも良いが、バルーン膜22側近傍で小さく、そ
の他の部分(近位端側)で大きくなるように、途中に段
差部またはテーパ部を形成しても良い。第1ルーメン1
2の流路断面を大きくすることにより、バルーン膜22
を拡張および収縮させる応答性を良好にすることができ
る。カテーテルチューブ6の外チューブ8の内径は、好
ましくは1.0〜3.0mm、特に好ましくは1.5〜
2.6mmである。また、外チューブ8の肉厚は、好ま
しくは0.05〜0.4mmである。0.05mm以下
では強度に劣り、0.4mm以上ではチューブの外径が
太くなり操作性が悪くなるためである。また、外チュー
ブ8の外径は、好ましくは1.3〜3.3mm、特に好
ましくは1.8〜3.0mmであり、外チューブ8の第
1ルーメン内に挿入される内チューブ10の外径との隙
間が0に近くても良い。外チューブ8の第1ルーメン1
2を通して、バルーン部4の内部に圧力流体を導入およ
び導出する際には、内チューブ10は取り除かれてお
り、十分な流路断面が確保してあるからである。本実施
形態では、外チューブ8の長さは、好ましくは300〜
800mm程度である。
【0036】二重カテーテルチューブ6の外チューブ8
の近位端には患者の体外に設置されるコネクタ40が接
続してある。コネクタ40はカテーテルチューブ6の外
チューブ8とは別体に成形され、熱融着あるいは接着な
どの手段で固着される。コネクタ40にはカテーテルチ
ューブ6内の第1ルーメン12とバルーン膜22内に圧
力流体を導入または導出するためのポート16と、端子
取出部分18とが形成してある。ポート16は、コネク
タ40の内部で長手方向に沿って直線状に配置してあ
る。このコネクタ40は、たとえばポリカーボネート、
ポリアミド、ポリサルホン、ポリアクリレート、メタク
リレート−ブチレン−スチレン共重合体などの熱可塑性
樹脂で形成される。
の近位端には患者の体外に設置されるコネクタ40が接
続してある。コネクタ40はカテーテルチューブ6の外
チューブ8とは別体に成形され、熱融着あるいは接着な
どの手段で固着される。コネクタ40にはカテーテルチ
ューブ6内の第1ルーメン12とバルーン膜22内に圧
力流体を導入または導出するためのポート16と、端子
取出部分18とが形成してある。ポート16は、コネク
タ40の内部で長手方向に沿って直線状に配置してあ
る。このコネクタ40は、たとえばポリカーボネート、
ポリアミド、ポリサルホン、ポリアクリレート、メタク
リレート−ブチレン−スチレン共重合体などの熱可塑性
樹脂で形成される。
【0037】ポート16のフランジ外周には、ルアー雄
接続部44が形成してある。ルアー雄接続部44には、
キャップ46のルアー雌接続部48が着脱自在に装着し
てある。キャップ46は、たとえばコネクタ40と同じ
材質で構成してある。
接続部44が形成してある。ルアー雄接続部44には、
キャップ46のルアー雌接続部48が着脱自在に装着し
てある。キャップ46は、たとえばコネクタ40と同じ
材質で構成してある。
【0038】キャップ46の中央部には、内チューブ1
0の第2ルーメン14の近位端が開口するように、内チ
ューブ10の近位端が熱融着または接着してある。この
キャップ46には、負圧導入口50が形成してある。こ
の負圧導入口50には、逆止弁を介して負圧発生装置が
接続可能になっている。バルーンカテーテル2を血管内
に導入する前に、負圧導入口50から負圧を導入し、ポ
ート16および第1ルーメン12を通して、バルーン部
4の内部を負圧とすることで、バルーン膜22を内チュ
ーブ10および支持線材42の回りに折り畳んで巻回さ
せ、バルーン部4の付近の外径を小さくする。
0の第2ルーメン14の近位端が開口するように、内チ
ューブ10の近位端が熱融着または接着してある。この
キャップ46には、負圧導入口50が形成してある。こ
の負圧導入口50には、逆止弁を介して負圧発生装置が
接続可能になっている。バルーンカテーテル2を血管内
に導入する前に、負圧導入口50から負圧を導入し、ポ
ート16および第1ルーメン12を通して、バルーン部
4の内部を負圧とすることで、バルーン膜22を内チュ
ーブ10および支持線材42の回りに折り畳んで巻回さ
せ、バルーン部4の付近の外径を小さくする。
【0039】本実施形態では、図2に示すように、先端
チップ部20の内側には、バルーン部4の内部のバルー
ン空間と、バルーン部4の外部とを密閉する弁体60が
装着してある。この弁体60の密着孔65を貫通するよ
うに、内チューブ10の遠位端部が取り外し自在に装着
してある。図1および図2に示す状態では、内チューブ
10の第2ルーメン14は、内チューブ10の遠位端開
口を通して、血管内に連通する。
チップ部20の内側には、バルーン部4の内部のバルー
ン空間と、バルーン部4の外部とを密閉する弁体60が
装着してある。この弁体60の密着孔65を貫通するよ
うに、内チューブ10の遠位端部が取り外し自在に装着
してある。図1および図2に示す状態では、内チューブ
10の第2ルーメン14は、内チューブ10の遠位端開
口を通して、血管内に連通する。
【0040】本実施形態の先端チップ部20は、圧力セ
ンサ70を保持するセンサブロック100と、先端チュ
ーブ(筒状部材)102と、キャップ104とを有す
る。センサブロック100の軸方向近位端の外周面に
は、第1円筒状凹所101が形成してあり、ここにバル
ーン部4の最遠位端7が熱融着または接着してある。セ
ンサブロック100の軸方向近位端の端面には、チュー
ブ状の支持線材42の遠位端部が接合してあり、センサ
ブロック100の外周に装着してある圧力センサ70か
らの配線71が支持線材42の内部を軸方向に伸びてい
る。圧力センサ70は、先端チップ部20aの外周に位
置する血管内の血圧を測定し、その出力信号を配線71
を介して外部に出力可能になっている。
ンサ70を保持するセンサブロック100と、先端チュ
ーブ(筒状部材)102と、キャップ104とを有す
る。センサブロック100の軸方向近位端の外周面に
は、第1円筒状凹所101が形成してあり、ここにバル
ーン部4の最遠位端7が熱融着または接着してある。セ
ンサブロック100の軸方向近位端の端面には、チュー
ブ状の支持線材42の遠位端部が接合してあり、センサ
ブロック100の外周に装着してある圧力センサ70か
らの配線71が支持線材42の内部を軸方向に伸びてい
る。圧力センサ70は、先端チップ部20aの外周に位
置する血管内の血圧を測定し、その出力信号を配線71
を介して外部に出力可能になっている。
【0041】支持線材42は、内チューブ10が抜き取
られた後のバルーンカテーテル2、特にバルーン部4の
長手方向支持を行うものであり、たとえばニッケル合金
やチタン合金またはステンレスなどの金属チューブで構
成してある。この支持線材42の外径は、内チューブ1
0の外径に比較して十分小さく、好ましくは0.2〜
0.8mm、さらに好ましくは0.4〜0.6mmであ
る。支持線材42がチューブ状である場合に、チューブ
内径は、好ましくは0.1〜0.6mm、特に好ましく
は0.2〜0.4mmである。
られた後のバルーンカテーテル2、特にバルーン部4の
長手方向支持を行うものであり、たとえばニッケル合金
やチタン合金またはステンレスなどの金属チューブで構
成してある。この支持線材42の外径は、内チューブ1
0の外径に比較して十分小さく、好ましくは0.2〜
0.8mm、さらに好ましくは0.4〜0.6mmであ
る。支持線材42がチューブ状である場合に、チューブ
内径は、好ましくは0.1〜0.6mm、特に好ましく
は0.2〜0.4mmである。
【0042】支持線材42の近位端部は、図1に示すよ
うに、コネクタ40の端子取出部分18付近に固定して
ある。支持線材42の内部通孔に挿通してある圧力セン
サ70のための配線は、コネクタ40の端子取出部分1
8を通して、コネクタ外部に引き出され、他の機器との
電気的接続を図るための端子72に接続してある。
うに、コネクタ40の端子取出部分18付近に固定して
ある。支持線材42の内部通孔に挿通してある圧力セン
サ70のための配線は、コネクタ40の端子取出部分1
8を通して、コネクタ外部に引き出され、他の機器との
電気的接続を図るための端子72に接続してある。
【0043】図2に示すセンサブロック100の軸方向
遠位端の外周面には、第2筒状凹所103が形成してあ
り、ここに先端チューブ102の近位端が熱融着または
接着してある。また、センサブロック100の中心軸か
ら多少偏芯した位置に、軸方向貫通孔105が形成して
あり、この貫通孔105には、内チューブ10の遠位端
部が緩く挿入してある。貫通孔105の内径は、内チュ
ーブ10の外径D5に比較して、好ましくは0.9〜
1.2倍程度である。
遠位端の外周面には、第2筒状凹所103が形成してあ
り、ここに先端チューブ102の近位端が熱融着または
接着してある。また、センサブロック100の中心軸か
ら多少偏芯した位置に、軸方向貫通孔105が形成して
あり、この貫通孔105には、内チューブ10の遠位端
部が緩く挿入してある。貫通孔105の内径は、内チュ
ーブ10の外径D5に比較して、好ましくは0.9〜
1.2倍程度である。
【0044】先端チューブ102の遠位端は、キャップ
104の背面側に形成してある第3筒状凹所107に対
して熱融着または接着してある。先端チューブ102の
外径および内径は、特に限定されないが、外径は1.0
〜3.0mm程度が好ましく、その内径は、0.5〜
2.5mm程度が好ましい。
104の背面側に形成してある第3筒状凹所107に対
して熱融着または接着してある。先端チューブ102の
外径および内径は、特に限定されないが、外径は1.0
〜3.0mm程度が好ましく、その内径は、0.5〜
2.5mm程度が好ましい。
【0045】キャップ104の先端面には、凸状の曲面
が形成してあり、バルーンカテーテルの挿入時の抵抗の
軽減、低負担化および挿入時の操作性向上を図ってい
る。キャップ104には、センサブロック100の貫通
孔105と同様に、中心軸に対して偏芯して軸方向貫通
孔106が形成してある。この貫通孔106には、内チ
ューブ10の遠位端部が緩く挿入してある。この貫通孔
106の軸芯は、貫通孔105の軸芯と略同一軸芯であ
り、同様な内径を有する。
が形成してあり、バルーンカテーテルの挿入時の抵抗の
軽減、低負担化および挿入時の操作性向上を図ってい
る。キャップ104には、センサブロック100の貫通
孔105と同様に、中心軸に対して偏芯して軸方向貫通
孔106が形成してある。この貫通孔106には、内チ
ューブ10の遠位端部が緩く挿入してある。この貫通孔
106の軸芯は、貫通孔105の軸芯と略同一軸芯であ
り、同様な内径を有する。
【0046】本実施形態に係る弁体60は、図3(B)
に示すように、装着前の状態で、全体として円盤形状で
あり、その軸芯から多少偏芯して、略円形断面の密着孔
65が形成してある。図3(A)および図3(B)に示
すように、医療用弁体60が先端チューブ102の内側
に装着される前の状態で、弁体60の外径D2は、先端
チューブ102の内径D1よりも大きい。図3(A)に
示すように、弁体60は、先端チューブ102の内側に
圧縮変形され、密着孔65が閉じた状態で装着される。
に示すように、装着前の状態で、全体として円盤形状で
あり、その軸芯から多少偏芯して、略円形断面の密着孔
65が形成してある。図3(A)および図3(B)に示
すように、医療用弁体60が先端チューブ102の内側
に装着される前の状態で、弁体60の外径D2は、先端
チューブ102の内径D1よりも大きい。図3(A)に
示すように、弁体60は、先端チューブ102の内側に
圧縮変形され、密着孔65が閉じた状態で装着される。
【0047】密着孔65は、弁体60が先端チューブ1
02の内側に装着される前の状態で、形成されることが
好ましいが、先端チューブ102の内側に装着後に形成
しても良い。いずれにしても、図3(A)に示すよう
に、弁体60が先端チューブ102の内側に装着してあ
る状態では、密着孔65は閉じており、バルーン部4の
内部を密閉している。密着孔65は、弁体60の成形時
に一体成形しても良いが、弁体60の成形後に、針など
の工具で加工して形成しても良い。密着孔65には、図
2に示すように、内チューブ10が挿入されるので、こ
の密着孔65には、シリコーン油などの潤滑剤が塗布し
てあっても良い。
02の内側に装着される前の状態で、形成されることが
好ましいが、先端チューブ102の内側に装着後に形成
しても良い。いずれにしても、図3(A)に示すよう
に、弁体60が先端チューブ102の内側に装着してあ
る状態では、密着孔65は閉じており、バルーン部4の
内部を密閉している。密着孔65は、弁体60の成形時
に一体成形しても良いが、弁体60の成形後に、針など
の工具で加工して形成しても良い。密着孔65には、図
2に示すように、内チューブ10が挿入されるので、こ
の密着孔65には、シリコーン油などの潤滑剤が塗布し
てあっても良い。
【0048】なお、図3(B)および図3(C)では、
弁体60が先端チューブ102の内側に装着される前の
状態で、弁体60に形成してある密着孔65が明確に図
示してあるが、実際には、弁体60を構成する高分子材
料の硬度がかなり低いので、密着孔65は変形によりほ
とんど塞がっている状態となる。密着孔65を形成する
ための針などの工具の外径D3は、内チューブ10の外
径をD5とした場合に、D5×0.3倍〜D5×1.0
倍程度の外径である。工具により形成した密着孔65
は、その直後に、先端チューブ102の内側に装着する
前の段階で、変形によりほとんど塞がっている。
弁体60が先端チューブ102の内側に装着される前の
状態で、弁体60に形成してある密着孔65が明確に図
示してあるが、実際には、弁体60を構成する高分子材
料の硬度がかなり低いので、密着孔65は変形によりほ
とんど塞がっている状態となる。密着孔65を形成する
ための針などの工具の外径D3は、内チューブ10の外
径をD5とした場合に、D5×0.3倍〜D5×1.0
倍程度の外径である。工具により形成した密着孔65
は、その直後に、先端チューブ102の内側に装着する
前の段階で、変形によりほとんど塞がっている。
【0049】図3(B)に示すように、弁体60が先端
チューブ102の内側に装着される前の状態で、弁体6
0の外径D2は、先端チューブ102の内径D1よりも
大きく、最大では2.0倍程度に大きいことが好まし
い。このような範囲で、外径D2を内径D1よりも大き
くすることで、弁体60は、良好に圧縮変形されて、先
端チューブ102の内部に装着され、密着孔65を完全
に閉じる。
チューブ102の内側に装着される前の状態で、弁体6
0の外径D2は、先端チューブ102の内径D1よりも
大きく、最大では2.0倍程度に大きいことが好まし
い。このような範囲で、外径D2を内径D1よりも大き
くすることで、弁体60は、良好に圧縮変形されて、先
端チューブ102の内部に装着され、密着孔65を完全
に閉じる。
【0050】本実施形態の弁体60は、図3(A)に示
すように、先端チューブ102の内部に圧縮変形して装
着され、しかも図2に示すように、密着孔65を通して
内チューブ10が挿入される。したがって、この弁体6
0は、低硬度で、破断伸びが大きく、圧縮弾性率が低い
材質で構成してあることが好ましい。
すように、先端チューブ102の内部に圧縮変形して装
着され、しかも図2に示すように、密着孔65を通して
内チューブ10が挿入される。したがって、この弁体6
0は、低硬度で、破断伸びが大きく、圧縮弾性率が低い
材質で構成してあることが好ましい。
【0051】弁体60のショアA硬度は、JIS K
6253に基づき、好ましくは30以下、さらに好まし
くは20以下、特に好ましくは15以下であり、5以下
でも良い。弁体60のショアA硬度が30よりも大きい
場合には、図3(A)に示す状態で、密着孔65が完全
に閉じきらず、密封性が不完全になる傾向にある。ま
た、図2に示す状態で、内チューブ10の挿入により、
密着孔65が裂け易くなる。
6253に基づき、好ましくは30以下、さらに好まし
くは20以下、特に好ましくは15以下であり、5以下
でも良い。弁体60のショアA硬度が30よりも大きい
場合には、図3(A)に示す状態で、密着孔65が完全
に閉じきらず、密封性が不完全になる傾向にある。ま
た、図2に示す状態で、内チューブ10の挿入により、
密着孔65が裂け易くなる。
【0052】また、弁体60の破断伸びは、好ましくは
300〜1000%、さらに好ましくは500〜800
%である。破断伸びは、JIS K 7311に基づき
測定される。弁体60の破断伸びが300%より小さい
と、図2に示す状態で、内チューブ10の挿入により、
密着孔65が裂け易くなる。破断伸びが1000%より
も大きいと、弁体が塑性変形しやすく、止血性が不十分
になる傾向にある。
300〜1000%、さらに好ましくは500〜800
%である。破断伸びは、JIS K 7311に基づき
測定される。弁体60の破断伸びが300%より小さい
と、図2に示す状態で、内チューブ10の挿入により、
密着孔65が裂け易くなる。破断伸びが1000%より
も大きいと、弁体が塑性変形しやすく、止血性が不十分
になる傾向にある。
【0053】また、弁体60の圧縮弾性率は、好ましく
は0.01〜0.30kg/cm2 、さらに好ましくは
0.05〜0.15kg/cm2 ある。圧縮弾性率
は、JIS K 7208に基づき測定される。弁体6
0の圧縮弾性率が0.30kg/cm2 よりも大きい
と、図2に示す状態で、内チューブ10の挿入時の抵抗
が高くなる傾向にある。圧縮弾性率が0.01kg/c
m2 よりも小さいと、弁体が塑性変形しやすく、止血
性が不十分になる傾向にある。
は0.01〜0.30kg/cm2 、さらに好ましくは
0.05〜0.15kg/cm2 ある。圧縮弾性率
は、JIS K 7208に基づき測定される。弁体6
0の圧縮弾性率が0.30kg/cm2 よりも大きい
と、図2に示す状態で、内チューブ10の挿入時の抵抗
が高くなる傾向にある。圧縮弾性率が0.01kg/c
m2 よりも小さいと、弁体が塑性変形しやすく、止血
性が不十分になる傾向にある。
【0054】このような物性を有する弁体60の具体的
材質としては、シリコーン、ポリウレタン、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリルアミドなどが例示されるが、ポリウ
レタンおよびシリコーンが好ましく、特にシリコーンが
好ましい。シリコーンは、耐熱性、耐吸水性、ガイドワ
イヤとの滑り特性、復元性(応力緩和が小さい)などの
特性に優れているからである。シリコーンとしては、脱
離型シリコーン、一液型シリコーン、付加型二液混合型
シリコーンなどがあるが、付加型二液混合型シリコーン
が好ましい。付加型二液混合型シリコーンは、低分子量
成分の析出が少なく、製造が比較的容易であり、医療用
として特に好ましいからである。
材質としては、シリコーン、ポリウレタン、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリルアミドなどが例示されるが、ポリウ
レタンおよびシリコーンが好ましく、特にシリコーンが
好ましい。シリコーンは、耐熱性、耐吸水性、ガイドワ
イヤとの滑り特性、復元性(応力緩和が小さい)などの
特性に優れているからである。シリコーンとしては、脱
離型シリコーン、一液型シリコーン、付加型二液混合型
シリコーンなどがあるが、付加型二液混合型シリコーン
が好ましい。付加型二液混合型シリコーンは、低分子量
成分の析出が少なく、製造が比較的容易であり、医療用
として特に好ましいからである。
【0055】弁体60を構成する材質として、シリコー
ン、ポリウレタンなどを採用する場合には、主剤に対す
る硬化剤の重量割合、成形時の加熱温度および加熱時間
などを調節することにより、その硬度を調節し、上述し
た範囲とする。弁体60を構成する材質として、ポリア
クリル酸樹脂、ポリアクリルアミド樹脂などを採用する
場合には、架橋条件により、その硬度を調節し、上述し
た範囲とする。
ン、ポリウレタンなどを採用する場合には、主剤に対す
る硬化剤の重量割合、成形時の加熱温度および加熱時間
などを調節することにより、その硬度を調節し、上述し
た範囲とする。弁体60を構成する材質として、ポリア
クリル酸樹脂、ポリアクリルアミド樹脂などを採用する
場合には、架橋条件により、その硬度を調節し、上述し
た範囲とする。
【0056】弁体60は、バルーンカテーテルに装着前
に、または装着後に、滅菌処理されることが好ましい。
滅菌処理としては、ガス滅菌処理または電子線滅菌処理
などが例示される。
に、または装着後に、滅菌処理されることが好ましい。
滅菌処理としては、ガス滅菌処理または電子線滅菌処理
などが例示される。
【0057】本実施形態の弁体60に形成してある密着
孔65の偏芯した軸芯は、貫通孔105および106の
軸芯と略一致する。なお、このように密着孔65の軸芯
を偏芯させるのは、支持線材42との関係で、内管10
を先端チップ部20の中心軸上に沿わせて配置すること
が困難であるからである。
孔65の偏芯した軸芯は、貫通孔105および106の
軸芯と略一致する。なお、このように密着孔65の軸芯
を偏芯させるのは、支持線材42との関係で、内管10
を先端チップ部20の中心軸上に沿わせて配置すること
が困難であるからである。
【0058】本実施形態に係る弁体60は、先端チュー
ブ102の内側に圧縮変形されて挿入される。したがっ
て、内チューブ10の遠位端部を先端チップ部20から
引き抜いた状態では、図3に示すように、密着孔65が
潰れて塞がり、バルーン部4の内部を外部から密封する
ようになっている。
ブ102の内側に圧縮変形されて挿入される。したがっ
て、内チューブ10の遠位端部を先端チップ部20から
引き抜いた状態では、図3に示すように、密着孔65が
潰れて塞がり、バルーン部4の内部を外部から密封する
ようになっている。
【0059】本実施形態では、先端チップ部20を構成
するセンサブロック100およびキャップ部104が、
ストッパ部材の機能を兼ねており、弁体60の軸方向両
側には、弁体60の密着孔65に内チューブ10が挿入
されて弁体60が軸方向に膨張して変形することを許容
する余裕空間94および96が形成してある。ストッパ
部材は、弁体60が先端チップ部20の内部から軸方向
に沿って外部に飛び出すことをそれぞれ防止するための
ものであり、本実施形態では、先端チップ部20を構成
するセンサブロック100およびキャップ部104が、
ストッパ部材の機能を兼ねている。
するセンサブロック100およびキャップ部104が、
ストッパ部材の機能を兼ねており、弁体60の軸方向両
側には、弁体60の密着孔65に内チューブ10が挿入
されて弁体60が軸方向に膨張して変形することを許容
する余裕空間94および96が形成してある。ストッパ
部材は、弁体60が先端チップ部20の内部から軸方向
に沿って外部に飛び出すことをそれぞれ防止するための
ものであり、本実施形態では、先端チップ部20を構成
するセンサブロック100およびキャップ部104が、
ストッパ部材の機能を兼ねている。
【0060】本実施形態のバルーンカテーテル2では、
先端チップ部20を構成するセンサブロック100、先
端チューブ102およびキャップ104を、金属などの
硬い材料で構成することもできるが、好ましくは、先端
チューブ102およびキャップ部104の硬さを、セン
サブロック100に比較して低くすること望ましい。す
なわち、先端チューブ102およびキャップ部104の
柔軟性を、センサブロック100に比較して高くするこ
とで、バルーンカテーテルの挿入作業性が向上する。ま
た、バルーンカテーテルを血管内に挿入するときの患者
の負担を軽減化することができる。このような観点から
は、先端チューブ102およびキャップ部104は、シ
ョアA硬度が、好ましくは70〜98、さらに好ましく
は80〜95のポリウレタンなどの合成樹脂で構成する
ことが好ましい。これに対し、センサブロック100
は、ショアD硬度が、好ましくは70以上のステンレ
ス、セラミックなどで構成することが好ましい。また、
先端チューブ102は、弁体60の径方向外側への膨張
変形にも追随可能とし、密着孔65への内チューブ10
の挿入抵抗を低減する観点からは、径方向外側にも弾性
変形可能な部材で構成することが好ましい。そのような
観点からも、先端チューブ102は、金属パイプより
は、上記硬度範囲の合成樹脂などで構成することが好ま
しい。
先端チップ部20を構成するセンサブロック100、先
端チューブ102およびキャップ104を、金属などの
硬い材料で構成することもできるが、好ましくは、先端
チューブ102およびキャップ部104の硬さを、セン
サブロック100に比較して低くすること望ましい。す
なわち、先端チューブ102およびキャップ部104の
柔軟性を、センサブロック100に比較して高くするこ
とで、バルーンカテーテルの挿入作業性が向上する。ま
た、バルーンカテーテルを血管内に挿入するときの患者
の負担を軽減化することができる。このような観点から
は、先端チューブ102およびキャップ部104は、シ
ョアA硬度が、好ましくは70〜98、さらに好ましく
は80〜95のポリウレタンなどの合成樹脂で構成する
ことが好ましい。これに対し、センサブロック100
は、ショアD硬度が、好ましくは70以上のステンレ
ス、セラミックなどで構成することが好ましい。また、
先端チューブ102は、弁体60の径方向外側への膨張
変形にも追随可能とし、密着孔65への内チューブ10
の挿入抵抗を低減する観点からは、径方向外側にも弾性
変形可能な部材で構成することが好ましい。そのような
観点からも、先端チューブ102は、金属パイプより
は、上記硬度範囲の合成樹脂などで構成することが好ま
しい。
【0061】本実施形態に係る医療用弁体60を用いた
バルーンカテーテル2では、図3(A)に示すように、
内チューブ10が抜き取られた状態で、先端チップ部2
0の内部通孔を閉塞し、この内部通孔を密封するように
なっている。すなわち、バルーン部4の内部に圧力流体
が導入された状態で、外部への流体の漏れを防ぎ、ま
た、バルーン部4の内部から圧力流体が導出された状態
で、先端チップ部20の通孔を通して血液がバルーン部
4の内部に入り込むことを防止する。また、図2に示す
ように、弁体20の偏芯した密着孔65を貫通するよう
に、内チューブ10の遠位端部が取り外し自在に装着す
ることが可能になっており、図1に示す状態でも、バル
ーン部4の内部空間は、外部に対して密封される。
バルーンカテーテル2では、図3(A)に示すように、
内チューブ10が抜き取られた状態で、先端チップ部2
0の内部通孔を閉塞し、この内部通孔を密封するように
なっている。すなわち、バルーン部4の内部に圧力流体
が導入された状態で、外部への流体の漏れを防ぎ、ま
た、バルーン部4の内部から圧力流体が導出された状態
で、先端チップ部20の通孔を通して血液がバルーン部
4の内部に入り込むことを防止する。また、図2に示す
ように、弁体20の偏芯した密着孔65を貫通するよう
に、内チューブ10の遠位端部が取り外し自在に装着す
ることが可能になっており、図1に示す状態でも、バル
ーン部4の内部空間は、外部に対して密封される。
【0062】本実施形態に係るバルーンカテーテル2を
用いて、IABPによる治療を行うには、まず、図1に
示す状態のバルーンカテーテル2を準備する。すなわ
ち、コネクタ40のポート16には、IABP駆動前の
状態において、キャップ46が装着してある。そして、
バルーンカテーテル2を血管内に導入する前に、コネク
タ40の負圧導入口50から負圧を導入し、ポート16
および第1ルーメン12を通して、バルーン部4の内部
を負圧とすることで、バルーン膜22を内チューブ10
および支持線材42の回りに折り畳んで巻回させ、バル
ーン部4の付近の外径を小さくしておく。
用いて、IABPによる治療を行うには、まず、図1に
示す状態のバルーンカテーテル2を準備する。すなわ
ち、コネクタ40のポート16には、IABP駆動前の
状態において、キャップ46が装着してある。そして、
バルーンカテーテル2を血管内に導入する前に、コネク
タ40の負圧導入口50から負圧を導入し、ポート16
および第1ルーメン12を通して、バルーン部4の内部
を負圧とすることで、バルーン膜22を内チューブ10
および支持線材42の回りに折り畳んで巻回させ、バル
ーン部4の付近の外径を小さくしておく。
【0063】次に、図4に示すように、患者の皮膚30
の上から、図示省略してある外套針(カニューラ)と内
套針より構成される穿刺針を突き刺し、その先端を、血
管32内に位置させる。次に、外套針(カニューラ)を
残したまま内套針を抜き出し、内套針を抜き出した穴か
ら、ガイドワイヤ34を血管32内に挿入する。
の上から、図示省略してある外套針(カニューラ)と内
套針より構成される穿刺針を突き刺し、その先端を、血
管32内に位置させる。次に、外套針(カニューラ)を
残したまま内套針を抜き出し、内套針を抜き出した穴か
ら、ガイドワイヤ34を血管32内に挿入する。
【0064】使用するガイドワイヤは、通常、外径が
0.2〜1.2mm、好ましくは0.4〜0.9mm
で、長さが700〜2000mm、好ましくは1000
〜1600mm、材質が、ステンレス、ニッケル−チタ
ン合金のものであって、必要に応じてフッ素樹脂やウレ
タン樹脂などでコーティングしたものなどが用いられ
る。
0.2〜1.2mm、好ましくは0.4〜0.9mm
で、長さが700〜2000mm、好ましくは1000
〜1600mm、材質が、ステンレス、ニッケル−チタ
ン合金のものであって、必要に応じてフッ素樹脂やウレ
タン樹脂などでコーティングしたものなどが用いられ
る。
【0065】次に、挿入したガイドワイヤ34に沿っ
て、外套針を抜き出し、その後、ガイドワイヤ34をダ
イレータ内に通し、このガイドワイヤ34に沿って、イ
ントロデューサ35とダイレータ(図示省略)とを一体
化したカテーテル管挿入具の先端部を血管の挿入口36
に差し込む。
て、外套針を抜き出し、その後、ガイドワイヤ34をダ
イレータ内に通し、このガイドワイヤ34に沿って、イ
ントロデューサ35とダイレータ(図示省略)とを一体
化したカテーテル管挿入具の先端部を血管の挿入口36
に差し込む。
【0066】一体化されたイントロデューサ36とダイ
レータとから成るカテーテル管挿入具の先端を、図4に
示すように、血管の挿入口36に差し込めば、ダイレー
タの先端に形成してあるテーパ状先端部が、血管の挿入
口36を押し広げる。さらにカテーテル管挿入具の先端
を押し込めば、イントロデューサ35の先端も、血管3
2内に挿入される。
レータとから成るカテーテル管挿入具の先端を、図4に
示すように、血管の挿入口36に差し込めば、ダイレー
タの先端に形成してあるテーパ状先端部が、血管の挿入
口36を押し広げる。さらにカテーテル管挿入具の先端
を押し込めば、イントロデューサ35の先端も、血管3
2内に挿入される。
【0067】その後、イントロデューサ35からダイレ
ータを抜き出し、その代わりに、ガイドワイヤ34の近
位端を、図1に示すバルーンカテーテル2のバルーン部
4側から、内チューブ10の第2ルーメン14内に通
し、イントロデューサ35内にバルーンカテーテル2を
差し込めば、バルーンカテーテル2は、ガイドワイヤ3
4に沿って、血管32内に都合良く挿入される。そし
て、図5に示すように、バルーン部4の先端が、心臓1
の近くの血管内に位置した状態で、まず、図4に示すガ
イドワイヤ34を、血管32内から抜き取り、次に、体
外に位置するコネクタ40のポート16からキャップ4
6を取り外し、内チューブ10を長手方向に沿って引き
抜き、先端チップ部20の弁体60と内チューブ10の
遠位端との接続を解除する。弁体60は、内チューブ1
0が引き抜かれても、バルーン部4の内部の密封を確保
する。さらに、キャップ46を引くことで、内チューブ
10を外チューブ8の第1ルーメン12に沿って引き抜
くことができる。その結果、内チューブ10は、ポート
16から完全に引き抜くことができ、バルーン部4およ
び外チューブ8の内部には、内チューブ10が存在しな
くなる。
ータを抜き出し、その代わりに、ガイドワイヤ34の近
位端を、図1に示すバルーンカテーテル2のバルーン部
4側から、内チューブ10の第2ルーメン14内に通
し、イントロデューサ35内にバルーンカテーテル2を
差し込めば、バルーンカテーテル2は、ガイドワイヤ3
4に沿って、血管32内に都合良く挿入される。そし
て、図5に示すように、バルーン部4の先端が、心臓1
の近くの血管内に位置した状態で、まず、図4に示すガ
イドワイヤ34を、血管32内から抜き取り、次に、体
外に位置するコネクタ40のポート16からキャップ4
6を取り外し、内チューブ10を長手方向に沿って引き
抜き、先端チップ部20の弁体60と内チューブ10の
遠位端との接続を解除する。弁体60は、内チューブ1
0が引き抜かれても、バルーン部4の内部の密封を確保
する。さらに、キャップ46を引くことで、内チューブ
10を外チューブ8の第1ルーメン12に沿って引き抜
くことができる。その結果、内チューブ10は、ポート
16から完全に引き抜くことができ、バルーン部4およ
び外チューブ8の内部には、内チューブ10が存在しな
くなる。
【0068】その状態で、図1に示すコネクタ40のポ
ート16に、図5に示すポンプ装置28を接続し、この
ポンプ装置28により、シャトルガスを、図1に示すポ
ート16、内チューブ10が存在しない第1ルーメン1
2を通して、バルーン膜22内に導入または導出する。
導入されるシャトルガスは特に限定されないが、ポンプ
装置28の駆動に応じて素早くバルーン膜22が拡張ま
たは収縮するように、粘性および質量の小さいヘリウム
ガスなどが用いられる。また、ポンプ装置28として
は、例えば特公平2−39265号公報に示すような装
置が用いられる。
ート16に、図5に示すポンプ装置28を接続し、この
ポンプ装置28により、シャトルガスを、図1に示すポ
ート16、内チューブ10が存在しない第1ルーメン1
2を通して、バルーン膜22内に導入または導出する。
導入されるシャトルガスは特に限定されないが、ポンプ
装置28の駆動に応じて素早くバルーン膜22が拡張ま
たは収縮するように、粘性および質量の小さいヘリウム
ガスなどが用いられる。また、ポンプ装置28として
は、例えば特公平2−39265号公報に示すような装
置が用いられる。
【0069】図1に示すコネクタ40から引き出された
端子72は、図5に示す血圧変動測定装置29に接続さ
れ、図2に示す圧力センサ70で検知した動脈内の血圧
の変動を測定可能になっている。この血圧測定装置29
で測定した血圧の変動に基づき、図5に示す心臓1の拍
動に応じてポンプ装置28を制御し、0.4〜1秒の短
周期で、バルーン部4の拡張・収縮を行い、心臓1の補
助治療を行う。
端子72は、図5に示す血圧変動測定装置29に接続さ
れ、図2に示す圧力センサ70で検知した動脈内の血圧
の変動を測定可能になっている。この血圧測定装置29
で測定した血圧の変動に基づき、図5に示す心臓1の拍
動に応じてポンプ装置28を制御し、0.4〜1秒の短
周期で、バルーン部4の拡張・収縮を行い、心臓1の補
助治療を行う。
【0070】本実施形態に係るバルーンカテーテル2で
は、バルーンカテーテル2を患者の血管32内に差し込
む際には、バルーン部4および外チューブ8の内部に
は、軸方向に沿って内チューブ10が装着してあるの
で、その内チューブ10の第2ルーメン14内にガイド
ワイヤ34を通すことにより、バルーンカテーテル2の
バルーン部4を血管32内の所定位置まで都合良く案内
することができる。
は、バルーンカテーテル2を患者の血管32内に差し込
む際には、バルーン部4および外チューブ8の内部に
は、軸方向に沿って内チューブ10が装着してあるの
で、その内チューブ10の第2ルーメン14内にガイド
ワイヤ34を通すことにより、バルーンカテーテル2の
バルーン部4を血管32内の所定位置まで都合良く案内
することができる。
【0071】図5に示すように、バルーン部4を血管3
2内の心臓1近くの所定位置に位置させた後には、バル
ーンカテーテル2の体外側に位置するコネクタ40の近
位端側から、内チューブ10を引き抜くことで、カテー
テルチューブ6を構成する外管8の内部には、内チュー
ブ10が存在しなくなる。その前後に、ガイドワイヤ3
4もコネクタ40の近位端側から引き抜く。
2内の心臓1近くの所定位置に位置させた後には、バル
ーンカテーテル2の体外側に位置するコネクタ40の近
位端側から、内チューブ10を引き抜くことで、カテー
テルチューブ6を構成する外管8の内部には、内チュー
ブ10が存在しなくなる。その前後に、ガイドワイヤ3
4もコネクタ40の近位端側から引き抜く。
【0072】本実施形態では、カテーテルチューブ6を
構成する外チューブ8の第1ルーメン12の流路断面積
が、内チューブ10がない分、大きくなる。その結果、
図5に示すポンプシステム28を駆動して、バルーン部
4の内部へシャトルガスを送り込むための流路断面が大
きくなり、バルーン部4を拡張および収縮するための応
答性が著しく向上する。また、このことは、従来のバル
ーンカテーテルに比較して、カテーテルチューブ6を構
成する外チューブ8の外径を小さくしても、従来と同等
以上のバルーン部4の拡張・収縮の応答特性を得られる
ことを意味する。カテーテルチューブ6を構成する外チ
ューブ8の外径を小さくできれば、患者の負担を軽減す
ることができるので、この点でも好ましい。
構成する外チューブ8の第1ルーメン12の流路断面積
が、内チューブ10がない分、大きくなる。その結果、
図5に示すポンプシステム28を駆動して、バルーン部
4の内部へシャトルガスを送り込むための流路断面が大
きくなり、バルーン部4を拡張および収縮するための応
答性が著しく向上する。また、このことは、従来のバル
ーンカテーテルに比較して、カテーテルチューブ6を構
成する外チューブ8の外径を小さくしても、従来と同等
以上のバルーン部4の拡張・収縮の応答特性を得られる
ことを意味する。カテーテルチューブ6を構成する外チ
ューブ8の外径を小さくできれば、患者の負担を軽減す
ることができるので、この点でも好ましい。
【0073】特に本実施形態では、バルーンカテーテル
2の先端チップ部20のように、きわめて内径が小さい
部分に、医療用弁体60が用いられるが、内チューブ1
0が存在する場合および存在しない場合の双方におい
て、優れた密封性能を持つ。また、本実施形態の医療用
弁体60は、前述した特定の物理特性を有するように、
架橋条件などの製造条件を変化させることで、高分子材
料によりきわめて容易に製造することができる。また、
本実施形態の弁体60の密着孔65は、単純な略円形断
面の貫通孔であり、その製造が容易であると共に、内チ
ューブ10の挿入によっても、裂けるおそれが少ない。
ちなみに、バルーンカテーテル2の先端チップ部20な
どの小さい内径の部分に、従来のスリット付弁体を装着
しようとすると、その製造が困難であり、スリットの部
分から裂けやすいと言う課題を有している。
2の先端チップ部20のように、きわめて内径が小さい
部分に、医療用弁体60が用いられるが、内チューブ1
0が存在する場合および存在しない場合の双方におい
て、優れた密封性能を持つ。また、本実施形態の医療用
弁体60は、前述した特定の物理特性を有するように、
架橋条件などの製造条件を変化させることで、高分子材
料によりきわめて容易に製造することができる。また、
本実施形態の弁体60の密着孔65は、単純な略円形断
面の貫通孔であり、その製造が容易であると共に、内チ
ューブ10の挿入によっても、裂けるおそれが少ない。
ちなみに、バルーンカテーテル2の先端チップ部20な
どの小さい内径の部分に、従来のスリット付弁体を装着
しようとすると、その製造が困難であり、スリットの部
分から裂けやすいと言う課題を有している。
【0074】(第2実施形態)図6に示すように、本実
施形態に係る医療用弁体60aは、薬注カテーテル2a
の遠位端部内に装着される。まず薬注カテーテル2aに
ついて説明する。
施形態に係る医療用弁体60aは、薬注カテーテル2a
の遠位端部内に装着される。まず薬注カテーテル2aに
ついて説明する。
【0075】この薬注カテーテル2aは、患者の体腔内
の所定部位に、薬液を直接散布して注入するためのもの
であり、カテーテルチューブ6aと、カテーテルチュー
ブ6aの近位端部が接着または融着してあるコネクタハ
ブ40aとを有する。コネクタハブ40aには、薬液を
注入するためのシリンジなどを接続するための接続用ル
アー部44aが形成してある。コネクタハブ40aは、
たとえば図1に示すコネクタ40と同様な材質で構成し
てある。
の所定部位に、薬液を直接散布して注入するためのもの
であり、カテーテルチューブ6aと、カテーテルチュー
ブ6aの近位端部が接着または融着してあるコネクタハ
ブ40aとを有する。コネクタハブ40aには、薬液を
注入するためのシリンジなどを接続するための接続用ル
アー部44aが形成してある。コネクタハブ40aは、
たとえば図1に示すコネクタ40と同様な材質で構成し
てある。
【0076】カテーテルチューブ6aは、図1に示すカ
テーテルチューブ6の外チューブ8と同様な材質で構成
してあり、可撓性を有し、外径が約2.0mm前後であ
り、内径が約1.3mm前後である。カテーテルチュー
ブ6aの軸方向長さは、約1m前後である。
テーテルチューブ6の外チューブ8と同様な材質で構成
してあり、可撓性を有し、外径が約2.0mm前後であ
り、内径が約1.3mm前後である。カテーテルチュー
ブ6aの軸方向長さは、約1m前後である。
【0077】カテーテルチューブ6aの遠位端部に形成
してある開口部81の近くには、造影リング82が装着
してある。造影リング82は、カテーテルチューブ6a
の遠位端部を体腔内に挿入したときに、X線などで造影
することができるものであり、たとえば白金などの金属
で構成してある。
してある開口部81の近くには、造影リング82が装着
してある。造影リング82は、カテーテルチューブ6a
の遠位端部を体腔内に挿入したときに、X線などで造影
することができるものであり、たとえば白金などの金属
で構成してある。
【0078】造影リング82の近位端側に位置するカテ
ーテルチューブ6aの内部には、本実施形態の医療用弁
体60aがストッパ部材100aおよび104aと共に
装着してある。弁体60aの近位端側に位置するカテー
テルチューブ6aのチューブ壁には、チューブの内外を
貫通する複数(たとえば10個程度)のサイドホール8
0がチューブの長手方向に沿って所定間隔で形成してあ
る。各サイドホール80の内径は、たとえば0.7mm
程度であり、カテーテルチューブ6aの遠位端開口部8
1から約15cm程度の間の軸方向範囲に、造影リング
82、弁体60a、ストッパ部材100aおよび104
aと、全てのサイドホール80が位置するようになって
いる。
ーテルチューブ6aの内部には、本実施形態の医療用弁
体60aがストッパ部材100aおよび104aと共に
装着してある。弁体60aの近位端側に位置するカテー
テルチューブ6aのチューブ壁には、チューブの内外を
貫通する複数(たとえば10個程度)のサイドホール8
0がチューブの長手方向に沿って所定間隔で形成してあ
る。各サイドホール80の内径は、たとえば0.7mm
程度であり、カテーテルチューブ6aの遠位端開口部8
1から約15cm程度の間の軸方向範囲に、造影リング
82、弁体60a、ストッパ部材100aおよび104
aと、全てのサイドホール80が位置するようになって
いる。
【0079】図7(A)〜(C)に示すように、カテー
テルチューブ6aの内側には、弁体60の軸方向両側に
位置するストッパ部材100aおよび104aが装着し
てある。ストッパ部材100aおよび104aは、それ
ぞれリング状であり、ガイドワイヤ34の通過を許容す
る貫通孔105aおよび106aが形成してある。スト
ッパ部材100aおよび104aは、弁体60aがカテ
ーテルチューブ6aの内部から軸方向に沿って外部に飛
び出すことをそれぞれ防止するためのものであり、少な
くとも弁体60aよりは硬い材質で構成してある。スト
ッパ部材100aおよび104aを構成する部材として
は、特に限定されず、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂
などが例示される。
テルチューブ6aの内側には、弁体60の軸方向両側に
位置するストッパ部材100aおよび104aが装着し
てある。ストッパ部材100aおよび104aは、それ
ぞれリング状であり、ガイドワイヤ34の通過を許容す
る貫通孔105aおよび106aが形成してある。スト
ッパ部材100aおよび104aは、弁体60aがカテ
ーテルチューブ6aの内部から軸方向に沿って外部に飛
び出すことをそれぞれ防止するためのものであり、少な
くとも弁体60aよりは硬い材質で構成してある。スト
ッパ部材100aおよび104aを構成する部材として
は、特に限定されず、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂
などが例示される。
【0080】ストッパ部材100aおよび104aは、
カテーテルチューブ6aの内側に接着剤を用いて固定し
ても良いが、軸方向に容易には移動しないように、単に
嵌合するのみでも良い。また、これらストッパ部材10
0aおよび104aがカテーテルチューブ6aと一体成
形が可能であれば、一体成形しても良い。
カテーテルチューブ6aの内側に接着剤を用いて固定し
ても良いが、軸方向に容易には移動しないように、単に
嵌合するのみでも良い。また、これらストッパ部材10
0aおよび104aがカテーテルチューブ6aと一体成
形が可能であれば、一体成形しても良い。
【0081】図7(A)に示すように、二つのストッパ
部材100aおよび104aの軸方向間隔は、それらの
間に位置する弁体60aとの間に、余裕隙間94aおよ
び96aが形成されるように決定される。この余裕隙間
94aおよび96aは、図7(B)に示すように、弁体
60aの密着孔65aにガイドワイヤ34の遠位端部が
挿入された状態で、密着孔65aが広がり、弁体60a
が軸方向に弾性変形することを許容するための隙間であ
る。この余裕隙間94aおよび96aが小さすぎると、
ガイドワイヤ34を密着孔65aに挿入する際の抵抗が
大きくなりすぎる傾向にあり、使い勝手が悪くなる。こ
れらの余裕隙間94aおよび96aの広さは、図7
(B)に示すように、弁体60aの密着孔65aにガイ
ドワイヤ34の遠位端部が挿入された状態で、弁体60
aが軸方向に弾性変形する量などに基づき決定される。
部材100aおよび104aの軸方向間隔は、それらの
間に位置する弁体60aとの間に、余裕隙間94aおよ
び96aが形成されるように決定される。この余裕隙間
94aおよび96aは、図7(B)に示すように、弁体
60aの密着孔65aにガイドワイヤ34の遠位端部が
挿入された状態で、密着孔65aが広がり、弁体60a
が軸方向に弾性変形することを許容するための隙間であ
る。この余裕隙間94aおよび96aが小さすぎると、
ガイドワイヤ34を密着孔65aに挿入する際の抵抗が
大きくなりすぎる傾向にあり、使い勝手が悪くなる。こ
れらの余裕隙間94aおよび96aの広さは、図7
(B)に示すように、弁体60aの密着孔65aにガイ
ドワイヤ34の遠位端部が挿入された状態で、弁体60
aが軸方向に弾性変形する量などに基づき決定される。
【0082】本実施形態では、カテーテルチューブ6a
の少なくとも遠位端部は、径方向外側に弾性変形可能な
部材で構成してあることが好ましい。なぜなら、図7
(B)に示すように、弁体60aの密着孔65aにガイ
ドワイヤ34の遠位端部が挿入された状態で、密着孔6
5aが広がり、弁体60aも径方向外側に広がろうとす
るからである。カテーテルチューブ6aの遠位端部が径
方向外側に広がらない材質で構成してあっても、弁体6
0aは、容易に軸方向に弾性変形する材質で構成してあ
るため問題はない。
の少なくとも遠位端部は、径方向外側に弾性変形可能な
部材で構成してあることが好ましい。なぜなら、図7
(B)に示すように、弁体60aの密着孔65aにガイ
ドワイヤ34の遠位端部が挿入された状態で、密着孔6
5aが広がり、弁体60aも径方向外側に広がろうとす
るからである。カテーテルチューブ6aの遠位端部が径
方向外側に広がらない材質で構成してあっても、弁体6
0aは、容易に軸方向に弾性変形する材質で構成してあ
るため問題はない。
【0083】しかし、カテーテルチューブ6aの遠位端
部を、径方向外側に弾性変形可能な部材で構成すること
で、弁体60aの密着孔65aにガイドワイヤ34の遠
位端部を挿入する際の抵抗がさらに小さくなり、さらに
好ましい。このような観点から、カテーテルチューブ6
a遠位端部は、JIS K 6253に基づき測定され
るショアA硬度が、好ましくは40〜95程度の合成樹
脂で構成してあることが好ましい。中でも、耐久性およ
び抗血栓性に優れたポリウレタンで構成してあることが
好ましい。カテーテルチューブ6aの遠位端部の硬度を
上記範囲としたのは、その硬度が低すぎる場合には、カ
テーテルチューブ6aの押し込み特性が低下する傾向に
あり、硬度が高すぎると、径方向外側の弾性変形が小さ
くなる傾向にあるからである。
部を、径方向外側に弾性変形可能な部材で構成すること
で、弁体60aの密着孔65aにガイドワイヤ34の遠
位端部を挿入する際の抵抗がさらに小さくなり、さらに
好ましい。このような観点から、カテーテルチューブ6
a遠位端部は、JIS K 6253に基づき測定され
るショアA硬度が、好ましくは40〜95程度の合成樹
脂で構成してあることが好ましい。中でも、耐久性およ
び抗血栓性に優れたポリウレタンで構成してあることが
好ましい。カテーテルチューブ6aの遠位端部の硬度を
上記範囲としたのは、その硬度が低すぎる場合には、カ
テーテルチューブ6aの押し込み特性が低下する傾向に
あり、硬度が高すぎると、径方向外側の弾性変形が小さ
くなる傾向にあるからである。
【0084】本実施形態の医療用弁体60aは、図7
(C)に示すように、全体として円盤形状であり、その
略中心軸芯に沿って略円形断面の貫通孔から成る密着孔
65aが形成してある。
(C)に示すように、全体として円盤形状であり、その
略中心軸芯に沿って略円形断面の貫通孔から成る密着孔
65aが形成してある。
【0085】図7(C)に示すように、弁体60aがカ
テーテルチューブ6aの遠位端部の内側に装着される前
の状態で、弁体60aの外径D2は、カテーテルチュー
ブ6aの遠位端部の内径D1よりも大きい。図7(A)
に示すように、弁体60aは、カテーテルチューブ6a
の遠位端部の内側に圧縮弾性変形され、密着孔65aが
完全に閉じた状態で装着される。
テーテルチューブ6aの遠位端部の内側に装着される前
の状態で、弁体60aの外径D2は、カテーテルチュー
ブ6aの遠位端部の内径D1よりも大きい。図7(A)
に示すように、弁体60aは、カテーテルチューブ6a
の遠位端部の内側に圧縮弾性変形され、密着孔65aが
完全に閉じた状態で装着される。
【0086】密着孔65aは、弁体60aがカテーテル
チューブ6aの遠位端部の内側に装着される前の状態
で、形成されることが好ましいが、カテーテルチューブ
6aの遠位端部の内側に装着後に形成しても良い。いず
れにしても、図7(A)に示すように、弁体60aがカ
テーテルチューブ6aの遠位端部の内側に装着してある
状態では、密着孔65aは閉じており、バルーン部4の
内部を密閉している。密着孔65aは、弁体60aの成
形時に一体成形しても良いが、弁体60aの成形後に、
針などの工具で加工して形成しても良い。密着孔65a
には、図7(B)に示すように、ガイドワイヤ34が挿
入されるので、この密着孔65aには、シリコーン油な
どの潤滑剤が塗布してあっても良い。
チューブ6aの遠位端部の内側に装着される前の状態
で、形成されることが好ましいが、カテーテルチューブ
6aの遠位端部の内側に装着後に形成しても良い。いず
れにしても、図7(A)に示すように、弁体60aがカ
テーテルチューブ6aの遠位端部の内側に装着してある
状態では、密着孔65aは閉じており、バルーン部4の
内部を密閉している。密着孔65aは、弁体60aの成
形時に一体成形しても良いが、弁体60aの成形後に、
針などの工具で加工して形成しても良い。密着孔65a
には、図7(B)に示すように、ガイドワイヤ34が挿
入されるので、この密着孔65aには、シリコーン油な
どの潤滑剤が塗布してあっても良い。
【0087】図7(C)では、弁体60aがカテーテル
チューブ6aの遠位端部の内側に装着される前の状態
で、弁体60aに形成してある密着孔65aが明確に図
示してあるが、実際には、弁体60aを構成する高分子
材料の硬度がかなり低いので、密着孔65aは変形によ
りほとんど塞がっている状態となる。密着孔65aを形
成するための針などの工具の外径D3は、ガイドワイヤ
34の外径をD4とした場合に、D4×0.3倍〜D4
×1.0倍程度の外径である。工具により形成した密着
孔65aは、その直後に、カテーテルチューブ6aの遠
位端部の内側に装着する前の段階で、変形によりほとん
ど塞がっている。
チューブ6aの遠位端部の内側に装着される前の状態
で、弁体60aに形成してある密着孔65aが明確に図
示してあるが、実際には、弁体60aを構成する高分子
材料の硬度がかなり低いので、密着孔65aは変形によ
りほとんど塞がっている状態となる。密着孔65aを形
成するための針などの工具の外径D3は、ガイドワイヤ
34の外径をD4とした場合に、D4×0.3倍〜D4
×1.0倍程度の外径である。工具により形成した密着
孔65aは、その直後に、カテーテルチューブ6aの遠
位端部の内側に装着する前の段階で、変形によりほとん
ど塞がっている。
【0088】図7(C)に示すように、弁体60aがカ
テーテルチューブ6aの遠位端部の内側に装着される前
の状態で、弁体60aの外径D2は、カテーテルチュー
ブ6aの遠位端部の内径D1よりも大きく、最大では
2.0倍程度に大きいことが好ましい。このような範囲
で、外径D2を内径D1よりも大きくすることで、弁体
60aは、良好に圧縮変形されて、カテーテルチューブ
6aの遠位端部の内部に装着され、密着孔65aを完全
に閉じる。
テーテルチューブ6aの遠位端部の内側に装着される前
の状態で、弁体60aの外径D2は、カテーテルチュー
ブ6aの遠位端部の内径D1よりも大きく、最大では
2.0倍程度に大きいことが好ましい。このような範囲
で、外径D2を内径D1よりも大きくすることで、弁体
60aは、良好に圧縮変形されて、カテーテルチューブ
6aの遠位端部の内部に装着され、密着孔65aを完全
に閉じる。
【0089】本実施形態の弁体60aは、図7(A)に
示すように、カテーテルチューブ6aの遠位端部の内部
に圧縮変形して装着され、しかも図7(B)に示すよう
に、密着孔65aを通してガイドワイヤ34が挿入され
る。したがって、この弁体60aは、低硬度で、破断伸
びが大きく、圧縮弾性率が低い材質で構成してあること
が好ましく、図1〜3に示す弁体60と同様な材質で構
成してあり、同様な物理特性を有する。
示すように、カテーテルチューブ6aの遠位端部の内部
に圧縮変形して装着され、しかも図7(B)に示すよう
に、密着孔65aを通してガイドワイヤ34が挿入され
る。したがって、この弁体60aは、低硬度で、破断伸
びが大きく、圧縮弾性率が低い材質で構成してあること
が好ましく、図1〜3に示す弁体60と同様な材質で構
成してあり、同様な物理特性を有する。
【0090】本実施形態に係る弁体60aをカテーテル
チューブ6aの遠位端部の内部に有する薬注カテーテル
2aでは、図7(B)に示すように、カテーテルチュー
ブ6aの遠位端部の内部をガイドワイヤ34が通過して
いる状態でも、図7(A)に示すように、ガイドワイヤ
34が通過していない状態でも、バルーン部4の内部
は、弁体60aにより良好に密封される。
チューブ6aの遠位端部の内部に有する薬注カテーテル
2aでは、図7(B)に示すように、カテーテルチュー
ブ6aの遠位端部の内部をガイドワイヤ34が通過して
いる状態でも、図7(A)に示すように、ガイドワイヤ
34が通過していない状態でも、バルーン部4の内部
は、弁体60aにより良好に密封される。
【0091】なお、カテーテルチューブ6aの遠位端部
の内径D1は、比較的小さいので、従来のスリット付弁
体を、カテーテルチューブ6aの遠位端部の内部に、そ
のまま装着することは、実際には困難である。なぜな
ら、従来のスリット付弁体では、スリット部から破断し
やすいと共に、スリット加工が困難であるからである。
本実施形態の弁体60aは、単純な貫通孔形状の密着孔
65aを有するのみであるため、小型でも製造が容易で
あると共に、密封性も確実である。
の内径D1は、比較的小さいので、従来のスリット付弁
体を、カテーテルチューブ6aの遠位端部の内部に、そ
のまま装着することは、実際には困難である。なぜな
ら、従来のスリット付弁体では、スリット部から破断し
やすいと共に、スリット加工が困難であるからである。
本実施形態の弁体60aは、単純な貫通孔形状の密着孔
65aを有するのみであるため、小型でも製造が容易で
あると共に、密封性も確実である。
【0092】本実施形態に係る薬注カテーテル2aで
は、図7(B)に示すガイドワイヤ34に沿って図6に
示す薬注カテーテル2aのカテーテルチューブ6aの遠
位端を患者の体腔内部の所定部位まで案内する。その
後、ガイドワイヤ34をコネクタハブ40a側から引き
抜き、またはガイドワイヤ34を残したままで、ハブ4
0aから薬液を注入する。すると、薬液は、カテーテル
チューブ6aの遠位端に形成してある複数のサイドホー
ル80から体腔内部に噴射され、体腔内の比較的幅広い
患部に、薬液が散布される。
は、図7(B)に示すガイドワイヤ34に沿って図6に
示す薬注カテーテル2aのカテーテルチューブ6aの遠
位端を患者の体腔内部の所定部位まで案内する。その
後、ガイドワイヤ34をコネクタハブ40a側から引き
抜き、またはガイドワイヤ34を残したままで、ハブ4
0aから薬液を注入する。すると、薬液は、カテーテル
チューブ6aの遠位端に形成してある複数のサイドホー
ル80から体腔内部に噴射され、体腔内の比較的幅広い
患部に、薬液が散布される。
【0093】ちなみに、弁体60aの密封性が不完全で
あると、薬液は、遠位端開口部81のみから噴射され、
目的とする患部に薬液が散布されないおそれがある。ま
た、ガイドワイヤ34に沿って薬注カテーテル2aのカ
テーテルチューブ6aの遠位端を患者の体腔内部の所定
部位まで案内するときに、弁体60aの密封性が不完全
であると、遠位端開口部から体腔内の体液がチューブ6
aを通して、ハブ40aから外部に漏れることから好ま
しくない。本実施形態に係る弁体60aでは、図7
(B)に示すように、カテーテルチューブ6aの遠位端
内部をガイドワイヤ34が通過している状態でも、図7
(A)に示すように、ガイドワイヤ34が通過していな
い状態でも、カテーテルチューブ6aの内部は、弁体6
0aにより良好に密封される。
あると、薬液は、遠位端開口部81のみから噴射され、
目的とする患部に薬液が散布されないおそれがある。ま
た、ガイドワイヤ34に沿って薬注カテーテル2aのカ
テーテルチューブ6aの遠位端を患者の体腔内部の所定
部位まで案内するときに、弁体60aの密封性が不完全
であると、遠位端開口部から体腔内の体液がチューブ6
aを通して、ハブ40aから外部に漏れることから好ま
しくない。本実施形態に係る弁体60aでは、図7
(B)に示すように、カテーテルチューブ6aの遠位端
内部をガイドワイヤ34が通過している状態でも、図7
(A)に示すように、ガイドワイヤ34が通過していな
い状態でも、カテーテルチューブ6aの内部は、弁体6
0aにより良好に密封される。
【0094】(その他の実施形態)なお、本発明では、
円盤状の弁体60または60aの代わりに、図8に示す
円柱状の弁体60bや、図9(A)〜図9(D)に示す
形状の弁体60c〜60fを用いても良い。図8に示す
弁体60bは、円柱状の弁体であり、その形状が異なる
以外は、図7(C)に示す弁体60aと同様であり、密
着孔65aと同様な密着孔65bを有する。図9(A)
に示す弁体60cは、円柱状の弁体であり、円柱の両端
面を凸状にした形状の弁体であり、その形状が異なる以
外は、図8に示す弁体60bと同様であり、密着孔65
bと同様な密着孔65dを有する。図9(B)に示す弁
体60dは、円柱の両端面を凹状にした形状の弁体であ
り、その形状が異なる以外は、図8に示す弁体60bと
同様であり、密着孔65bと同様な密着孔65dを有す
る。図9(C)に示す弁体60eは、円柱の外周面を凸
状にした形状の弁体であり、その形状が異なる以外は、
図8に示す弁体60bと同様であり、密着孔65bと同
様な密着孔65eを有する。図9(D)に示す弁体60
fは、円柱の外周面を凹状にした形状の弁体であり、そ
の形状が異なる以外は、図8に示す弁体60bと同様で
あり、密着孔65bと同様な密着孔65fを有する。
円盤状の弁体60または60aの代わりに、図8に示す
円柱状の弁体60bや、図9(A)〜図9(D)に示す
形状の弁体60c〜60fを用いても良い。図8に示す
弁体60bは、円柱状の弁体であり、その形状が異なる
以外は、図7(C)に示す弁体60aと同様であり、密
着孔65aと同様な密着孔65bを有する。図9(A)
に示す弁体60cは、円柱状の弁体であり、円柱の両端
面を凸状にした形状の弁体であり、その形状が異なる以
外は、図8に示す弁体60bと同様であり、密着孔65
bと同様な密着孔65dを有する。図9(B)に示す弁
体60dは、円柱の両端面を凹状にした形状の弁体であ
り、その形状が異なる以外は、図8に示す弁体60bと
同様であり、密着孔65bと同様な密着孔65dを有す
る。図9(C)に示す弁体60eは、円柱の外周面を凸
状にした形状の弁体であり、その形状が異なる以外は、
図8に示す弁体60bと同様であり、密着孔65bと同
様な密着孔65eを有する。図9(D)に示す弁体60
fは、円柱の外周面を凹状にした形状の弁体であり、そ
の形状が異なる以外は、図8に示す弁体60bと同様で
あり、密着孔65bと同様な密着孔65fを有する。
【0095】本発明に係るバルーンカテーテルに用いる
弁体としては、図8および図9(A)〜(D)に示す形
状の弁体、またはこれらの形状を組み合わせた弁体でも
良い。
弁体としては、図8および図9(A)〜(D)に示す形
状の弁体、またはこれらの形状を組み合わせた弁体でも
良い。
【0096】なお、上述したに示す構成の弁体60およ
び60a〜60fは、バルーンカテーテルや薬注カテー
テル以外の医療器具の止血弁としても用いることが可能
である。
び60a〜60fは、バルーンカテーテルや薬注カテー
テル以外の医療器具の止血弁としても用いることが可能
である。
【0097】また、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0098】
【実施例】以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づ
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。
【0099】実施例1 図7(A)〜(C)に示すように、サイドホールなどが
形成されていないカテーテルチューブ6aの遠位端部
に、弁体60aを装着した。カテーテルチューブ6aと
しては、その内径が1.8mmであり、外径が2.3m
mのポリウレタン製カテーテルチューブを用いた。カテ
ーテルチューブのショアA硬度は90であった。
形成されていないカテーテルチューブ6aの遠位端部
に、弁体60aを装着した。カテーテルチューブ6aと
しては、その内径が1.8mmであり、外径が2.3m
mのポリウレタン製カテーテルチューブを用いた。カテ
ーテルチューブのショアA硬度は90であった。
【0100】弁体60aは、付加型二液混合型シリコー
ンで構成した。主剤としてのシリコーン100重量部に
対し、ビニルシリコンから成る硬化剤を6重量部を良く
混合し、700Gにて4分間遠心脱法を行い、その後、
その混合物を、図7(C)に示すような円盤形状の弁体
60aを得るための金型の内部に充填した。金型にて7
0℃および2時間の条件で加熱成形し、硬化後、弁体6
0aを取り出した。弁体60aの外径は、2.0mmで
あり、その軸方向長さは、2mmであった。この弁体6
0aの中心軸に沿って、D3=0.35mmの外径の針
を通し、密着孔65aを開け、その密着孔65aには、
シリコーン油(粘度20cps)から成る潤滑油を塗布
した。密着孔65aは、針加工後に、弁体60aを構成
するシリコーンの変形によりほとんど塞がっている状態
となる。
ンで構成した。主剤としてのシリコーン100重量部に
対し、ビニルシリコンから成る硬化剤を6重量部を良く
混合し、700Gにて4分間遠心脱法を行い、その後、
その混合物を、図7(C)に示すような円盤形状の弁体
60aを得るための金型の内部に充填した。金型にて7
0℃および2時間の条件で加熱成形し、硬化後、弁体6
0aを取り出した。弁体60aの外径は、2.0mmで
あり、その軸方向長さは、2mmであった。この弁体6
0aの中心軸に沿って、D3=0.35mmの外径の針
を通し、密着孔65aを開け、その密着孔65aには、
シリコーン油(粘度20cps)から成る潤滑油を塗布
した。密着孔65aは、針加工後に、弁体60aを構成
するシリコーンの変形によりほとんど塞がっている状態
となる。
【0101】弁体60aのショアA硬度を、JIS K
6253に基づき測定したところ、5以下であった。
また、弁体60aの破断伸びを、JIS K 7311
に基づき測定したところ、800%であった。さらに、
弁体60aの圧縮弾性率を、JIS K 7208に基
づき測定したところ0.01kg/cm2 であった。
6253に基づき測定したところ、5以下であった。
また、弁体60aの破断伸びを、JIS K 7311
に基づき測定したところ、800%であった。さらに、
弁体60aの圧縮弾性率を、JIS K 7208に基
づき測定したところ0.01kg/cm2 であった。
【0102】この弁体60aを前述したカテーテルチュ
ーブ6aの先端から約2mmの位置に圧縮変形させて詰
め込んだ。次に、この弁体の装着位置の先端側に、図7
(A)に示すストッパ部材104aをエポキシ樹脂によ
り形成した。ストッパ部材104aの内径は、1.2m
mであった。なお、弁体60aをカテーテルチューブの
先端内部に詰め込む前に、カテーテルチューブ6aの内
部には、図7(A)において、弁体60aの左側に位置
するストッパ部材100aを、ストッパ部材104aと
同様にしてエポキシ樹脂により形成した。すなわち、弁
体60aは、ストッパ部材100aおよび104aの間
に、余裕空間94aおよび96aを持つように装着され
た。余裕空間94aおよび96aの合計軸方向長さは約
1.0〜2.0mm程度であった。
ーブ6aの先端から約2mmの位置に圧縮変形させて詰
め込んだ。次に、この弁体の装着位置の先端側に、図7
(A)に示すストッパ部材104aをエポキシ樹脂によ
り形成した。ストッパ部材104aの内径は、1.2m
mであった。なお、弁体60aをカテーテルチューブの
先端内部に詰め込む前に、カテーテルチューブ6aの内
部には、図7(A)において、弁体60aの左側に位置
するストッパ部材100aを、ストッパ部材104aと
同様にしてエポキシ樹脂により形成した。すなわち、弁
体60aは、ストッパ部材100aおよび104aの間
に、余裕空間94aおよび96aを持つように装着され
た。余裕空間94aおよび96aの合計軸方向長さは約
1.0〜2.0mm程度であった。
【0103】この弁体60aが装着されたカテーテルチ
ューブ6aの内部に、水にて潤滑した外径0.81mm
の親水性ガイドワイヤ(GW)を通し、弁体の密着孔を
通過するときの抵抗を調べたところ、表1に示すよう
に、抵抗は感じられなかった。また、この弁体60aが
装着されたカテーテルチューブの先端を水中に入れ、
0.4kgf/cm2 の圧力で加圧しつつガイドワイ
ヤを抜き取り、空気の漏れを測定することにより、止血
性を評価した。表1に示すように、空気の漏れがなく、
止血性に優れていることが確認できた。
ューブ6aの内部に、水にて潤滑した外径0.81mm
の親水性ガイドワイヤ(GW)を通し、弁体の密着孔を
通過するときの抵抗を調べたところ、表1に示すよう
に、抵抗は感じられなかった。また、この弁体60aが
装着されたカテーテルチューブの先端を水中に入れ、
0.4kgf/cm2 の圧力で加圧しつつガイドワイ
ヤを抜き取り、空気の漏れを測定することにより、止血
性を評価した。表1に示すように、空気の漏れがなく、
止血性に優れていることが確認できた。
【0104】
【表1】
【0105】実施例2 シリコーンの主剤に対する硬化剤の重量割合を変化させ
ることにより、ショアA硬度が10であり、破断伸びが
800%であり、圧縮弾性率が0.013kg/cm
2 の弁体を製造し、カテーテルチューブの先端に押し
込んだ以外は、実施例1と同様にして、ガイドワイヤの
抵抗と止血性とを調べた。表1に示すように、ガイドワ
イヤ挿入による抵抗が少なく、しかも止血性に優れてい
ることが確認できた。
ることにより、ショアA硬度が10であり、破断伸びが
800%であり、圧縮弾性率が0.013kg/cm
2 の弁体を製造し、カテーテルチューブの先端に押し
込んだ以外は、実施例1と同様にして、ガイドワイヤの
抵抗と止血性とを調べた。表1に示すように、ガイドワ
イヤ挿入による抵抗が少なく、しかも止血性に優れてい
ることが確認できた。
【0106】実施例3 シリコーンの主剤に対する硬化剤の重量割合を変化させ
ることにより、ショアA硬度が15であり、破断伸びが
600%であり、圧縮弾性率が0.2kg/cm2 の
弁体を製造し、カテーテルチューブの先端に押し込んだ
以外は、実施例1と同様にして、ガイドワイヤの抵抗と
止血性とを調べた。表1に示すように、ガイドワイヤ挿
入による抵抗が少なく、しかも止血性に優れていること
が確認できた。
ることにより、ショアA硬度が15であり、破断伸びが
600%であり、圧縮弾性率が0.2kg/cm2 の
弁体を製造し、カテーテルチューブの先端に押し込んだ
以外は、実施例1と同様にして、ガイドワイヤの抵抗と
止血性とを調べた。表1に示すように、ガイドワイヤ挿
入による抵抗が少なく、しかも止血性に優れていること
が確認できた。
【0107】実施例4 シリコーンの主剤に対する硬化剤の重量割合を変化させ
ることにより、ショアA硬度が30であり、破断伸びが
400%であり、圧縮弾性率が0.27kg/cm2
の弁体を製造し、カテーテルチューブの先端に押し込ん
だ以外は、実施例1と同様にして、ガイドワイヤの抵抗
と止血性とを調べた。表1に示すように、ガイドワイヤ
挿入による抵抗が僅かにあるが、止血性に優れているこ
とが確認できた。
ることにより、ショアA硬度が30であり、破断伸びが
400%であり、圧縮弾性率が0.27kg/cm2
の弁体を製造し、カテーテルチューブの先端に押し込ん
だ以外は、実施例1と同様にして、ガイドワイヤの抵抗
と止血性とを調べた。表1に示すように、ガイドワイヤ
挿入による抵抗が僅かにあるが、止血性に優れているこ
とが確認できた。
【0108】比較例1 シリコーンの主剤に対する硬化剤の重量割合を変化させ
ることにより、ショアA硬度が5以下であり、破断伸び
が1300%であり、圧縮弾性率が0.01kg/cm
2 以下の弁体を製造し、カテーテルチューブの先端に
押し込んだ以外は、実施例1と同様にして、ガイドワイ
ヤの抵抗と止血性とを調べた。表1に示すように、ガイ
ドワイヤ挿入による抵抗はなかったが、漏れが観察さ
れ、止血性が十分ではなかった。しかしながら、このよ
うな弁体でも、多少の漏れが許容できる医療用弁体とし
ては使用可能である。
ることにより、ショアA硬度が5以下であり、破断伸び
が1300%であり、圧縮弾性率が0.01kg/cm
2 以下の弁体を製造し、カテーテルチューブの先端に
押し込んだ以外は、実施例1と同様にして、ガイドワイ
ヤの抵抗と止血性とを調べた。表1に示すように、ガイ
ドワイヤ挿入による抵抗はなかったが、漏れが観察さ
れ、止血性が十分ではなかった。しかしながら、このよ
うな弁体でも、多少の漏れが許容できる医療用弁体とし
ては使用可能である。
【0109】比較例2 シリコーンの主剤に対する硬化剤の重量割合を変化させ
ることにより、ショアA硬度が40であり、破断伸びが
200%であり、圧縮弾性率が0.37kg/cm2
の弁体を製造し、カテーテルチューブの先端に押し込ん
だ以外は、実施例1と同様にして、ガイドワイヤの抵抗
と止血性とを調べた。表1に示すように、ガイドワイヤ
を無理に挿入しようとしたため、弁体が破壊され、止血
が不可能となった。しかしながら、このような弁体で
も、より細いガイドワイヤを使用する用途の医療用弁体
としては使用可能性が残っている。
ることにより、ショアA硬度が40であり、破断伸びが
200%であり、圧縮弾性率が0.37kg/cm2
の弁体を製造し、カテーテルチューブの先端に押し込ん
だ以外は、実施例1と同様にして、ガイドワイヤの抵抗
と止血性とを調べた。表1に示すように、ガイドワイヤ
を無理に挿入しようとしたため、弁体が破壊され、止血
が不可能となった。しかしながら、このような弁体で
も、より細いガイドワイヤを使用する用途の医療用弁体
としては使用可能性が残っている。
【0110】実施例5 弁体を構成する材質として、ポリウレタンを用い、主剤
に対する硬化剤の重量比を100対30とし、金型にて
80℃および6時間の加熱条件とし、ショアA硬度が1
5であり、破断伸びが600%であり、圧縮弾性率が
0.20kg/cm2 の弁体を製造し、カテーテルチ
ューブの先端に押し込んだ以外は、実施例1と同様にし
て、ガイドワイヤの抵抗と止血性とを調べた。ガイドワ
イヤ挿入による抵抗が少なく、しかも止血性に優れてい
ることが確認できた。
に対する硬化剤の重量比を100対30とし、金型にて
80℃および6時間の加熱条件とし、ショアA硬度が1
5であり、破断伸びが600%であり、圧縮弾性率が
0.20kg/cm2 の弁体を製造し、カテーテルチ
ューブの先端に押し込んだ以外は、実施例1と同様にし
て、ガイドワイヤの抵抗と止血性とを調べた。ガイドワ
イヤ挿入による抵抗が少なく、しかも止血性に優れてい
ることが確認できた。
【0111】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
医療用弁体によれば、きわめて狭い部分に用いても、ガ
イドワイヤやチューブなどの線状部材が存在する場合お
よび存在しない場合の双方において、優れた密封性能を
持つ。また、線状部材の引抜時の抵抗も少なく、操作性
に優れている。
医療用弁体によれば、きわめて狭い部分に用いても、ガ
イドワイヤやチューブなどの線状部材が存在する場合お
よび存在しない場合の双方において、優れた密封性能を
持つ。また、線状部材の引抜時の抵抗も少なく、操作性
に優れている。
【図1】 図1Aは本発明の1実施形態に係る医療用弁
体を用いたバルーンカテーテルの概略断面図、同図Bは
同図Aに示すIB−IBに沿う断面図である。
体を用いたバルーンカテーテルの概略断面図、同図Bは
同図Aに示すIB−IBに沿う断面図である。
【図2】 図2は内チューブを挿入した状態を示す医療
用弁体の要部断面図である。
用弁体の要部断面図である。
【図3】 図3(A)は内チューブを取り外した状態を
示す医療用弁体の要部断面図、同図(B)は先端チップ
部に取り付ける前の医療用弁体の断面図、同図(C)は
先端チップ部に取り付ける前の医療用弁体の斜視図であ
る。
示す医療用弁体の要部断面図、同図(B)は先端チップ
部に取り付ける前の医療用弁体の断面図、同図(C)は
先端チップ部に取り付ける前の医療用弁体の斜視図であ
る。
【図4】 図4はバルーンカテーテルを血管内に挿入す
る状態を示す概略図である。
る状態を示す概略図である。
【図5】 図5はバルーンカテーテルを血管内に挿入し
た後の状態を示す概略図である。
た後の状態を示す概略図である。
【図6】 図6は本発明の他の実施形態に係る医療用弁
体を用いた薬注カテーテルの要部断面図である。
体を用いた薬注カテーテルの要部断面図である。
【図7】 図7(A)および図7(B)は図6に示す薬
注カテーテルに装着した弁体の使用状態を示す要部断面
図、図7(C)は図7(A)および(B)に示す弁体の
要部断面図である。
注カテーテルに装着した弁体の使用状態を示す要部断面
図、図7(C)は図7(A)および(B)に示す弁体の
要部断面図である。
【図8】 図8は本発明の他の実施形態に係る弁体の斜
視図である。
視図である。
【図9】 図9(A)〜(D)はそれぞれ弁体の他の例
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
2… バルーンカテーテル 2a… 薬注カテーテル 4… バルーン部 6,6a… カテーテルチューブ 8… 外チューブ 10… 内チューブ 12… 第1ルーメン 14… 第2ルーメン 20… 先端チップ部 22… バルーン膜 34… ガイドワイヤ 40… コネクタ 40a… コネクタハブ 42… 支持線材 46… キャップ 60,60a〜60f… 医療用弁体 65,65a〜65f… 密着孔 100… センサブロック 100a,104a… ストッパ部材 102… 先端チューブ 104… キャップ
Claims (4)
- 【請求項1】 軸方向に貫通する密着孔が形成された医
療用弁体であって、 前記医療用弁体が装着される前の状態で、当該弁体の外
周部の最大外径が、当該弁体が装着される筒状部分の内
径よりも大きく、当該弁体が、前記筒状部分の内側に圧
縮変形され、前記密着孔が閉じた状態で装着されること
を特徴とする医療用弁体。 - 【請求項2】 前記医療用弁体のショアA硬度が30以
下である請求項1に記載の医療用弁体。 - 【請求項3】 前記医療用弁体の破断伸びが300〜1
000%である請求項1または2に記載の医療用弁体。 - 【請求項4】 前記医療用弁体の圧縮弾性率が0.01
〜0.30kg/cm2 である請求項1〜3のいずれ
かに記載の医療用弁体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10257710A JP2000084091A (ja) | 1998-09-11 | 1998-09-11 | 医療用弁体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10257710A JP2000084091A (ja) | 1998-09-11 | 1998-09-11 | 医療用弁体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000084091A true JP2000084091A (ja) | 2000-03-28 |
Family
ID=17310043
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10257710A Pending JP2000084091A (ja) | 1998-09-11 | 1998-09-11 | 医療用弁体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000084091A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008173206A (ja) * | 2007-01-17 | 2008-07-31 | Nippon Sherwood Medical Industries Ltd | 留置針 |
| JP2008237334A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Tokyo Univ Of Marine Science & Technology | 魚類生体内のグルコース濃度を測定する方法及びこれに使用するバイオセンサ |
| WO2010110140A1 (ja) * | 2009-03-27 | 2010-09-30 | テルモ株式会社 | 弁体の製造方法、弁体および医療用具 |
| WO2025013637A1 (ja) * | 2023-07-11 | 2025-01-16 | テルモ株式会社 | 弁体およびその製造方法 |
Citations (8)
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|---|---|---|---|---|
| US3853127A (en) * | 1973-04-03 | 1974-12-10 | R Spademan | Elastic sealing member |
| JPS63130038A (ja) * | 1986-11-19 | 1988-06-02 | オリンパス光学工業株式会社 | 内視鏡用鉗子栓 |
| JPH0211168A (ja) * | 1988-04-07 | 1990-01-16 | Schneider Europ Ag | 導入用弁体 |
| JPH0314851A (ja) * | 1989-03-23 | 1991-01-23 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | 軟質ポリプロピレン樹脂組成物 |
| WO1995021642A1 (en) * | 1994-02-15 | 1995-08-17 | Cook Incorporated | Hemostasis cannula |
| JPH07509387A (ja) * | 1992-07-29 | 1995-10-19 | グレイズビー メディカル リミテッド | 4注入部位子とシステム |
| JPH0947512A (ja) * | 1995-08-10 | 1997-02-18 | Nippon Zeon Co Ltd | 医用弁体及び医用挿入補助具 |
| JPH09502636A (ja) * | 1993-09-13 | 1997-03-18 | ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー | 注入或いはサンプリング部位子 |
-
1998
- 1998-09-11 JP JP10257710A patent/JP2000084091A/ja active Pending
Patent Citations (8)
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| WO2025013637A1 (ja) * | 2023-07-11 | 2025-01-16 | テルモ株式会社 | 弁体およびその製造方法 |
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