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JP2000306718A - 磁性ポリマー粒子およびその製造方法 - Google Patents

磁性ポリマー粒子およびその製造方法

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Publication number
JP2000306718A
JP2000306718A JP11115622A JP11562299A JP2000306718A JP 2000306718 A JP2000306718 A JP 2000306718A JP 11115622 A JP11115622 A JP 11115622A JP 11562299 A JP11562299 A JP 11562299A JP 2000306718 A JP2000306718 A JP 2000306718A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
polymer particles
monomer
dispersion
magnetic substance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11115622A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Kasai
澄 笠井
Kakun Han
可君 范
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP11115622A priority Critical patent/JP2000306718A/ja
Publication of JP2000306718A publication Critical patent/JP2000306718A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B03SEPARATION OF SOLID MATERIALS USING LIQUIDS OR USING PNEUMATIC TABLES OR JIGS; MAGNETIC OR ELECTROSTATIC SEPARATION OF SOLID MATERIALS FROM SOLID MATERIALS OR FLUIDS; SEPARATION BY HIGH-VOLTAGE ELECTRIC FIELDS
    • B03CMAGNETIC OR ELECTROSTATIC SEPARATION OF SOLID MATERIALS FROM SOLID MATERIALS OR FLUIDS; SEPARATION BY HIGH-VOLTAGE ELECTRIC FIELDS
    • B03C1/00Magnetic separation
    • B03C1/005Pretreatment specially adapted for magnetic separation
    • B03C1/01Pretreatment specially adapted for magnetic separation by addition of magnetic adjuvants

Landscapes

  • Soft Magnetic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い磁気分離性を有し、かつ、磁気履歴後の
再分散性に優れ、しかも、表面積が大きくて実用上の性
能が高い磁性ポリマー粒子およびその製造方法を提供す
ること。 【解決手段】 本発明の磁性ポリマー粒子は、残留磁化
が飽和磁化の10〜35%で、かつ、平均粒子径が0.
2〜4μmのものである。本発明の磁性ポリマー粒子の
製造方法は、残留磁化が飽和磁化の10〜35%の磁性
体が重合性モノマー中に分散されてなるモノマー組成物
を、水系媒体中に分散させることにより、モノマー分散
液を調製し、重合性モノマーを重合させる。また、溶解
パラメータが6.6〜8.7の有機溶剤中に磁性体が分
散されてなる磁性体分散液を調製し、この磁性体分散液
に重合性モノマーの一部または全部を添加した後、磁性
体分散液から有機溶剤を除去することにより、モノマー
組成物を調製することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性ポリマー粒子
およびその製造方法に関し、更に詳しくは、良好な磁気
分離特性を有し、診断薬担体、細菌分離単体、細胞分離
担体、核酸分離精製担体、蛋白・糖類分離精製担体、固
定化酵素担体、ドラッグデリバリー担体などとして有用
な磁性ポリマー粒子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁性ポリマー粒子は、磁力を利用するこ
とにより容易に分離回収され得る特性(磁気分離性)を
有することから、主に医学・生化学分野において、診断
薬担体、細菌あるいは細胞分離担体、核酸・蛋白・糖類
の分離・精製担体、ドラッグデリバリー担体、酵素反応
担体、細胞培養担体等として優れた取り扱い性が得られ
るものと期待されている。一般に、高い磁気分離性を有
する磁性ポリマー粒子を得る手段としては、(1)粒子
中に含有される磁性体の割合を高くする手段、(2)磁
化(飽和磁化)が高い磁性体を粒子中に含有させる手
段、(3)粒子の粒径を大きくする手段などが知られて
いる。
【0003】しかしながら、上記(1)の手段は、磁気
分離性の向上には有効な手段であるが、粒子中に含有さ
れる磁性体の割合が高くなるに連れて、当該粒子の表面
に露出する磁性体の量が増加するため、磁性体の構成成
分例えば鉄成分が溶出しやすくなり、このような磁性ポ
リマー粒子を例えば医学・生化学分野において使用する
場合には、重大な支障が生じる。従って、粒子中に含有
される磁性体の割合を高くすることには制約があるた
め、上記(1)の手段よって、磁性ポリマー粒子の磁気
分離性の向上を図るには限界がある。
【0004】また、上記(2)の手段においては、磁化
の高い磁性体は、通常、強磁性体であって、高い残留磁
化を示すものであるため、このような磁性体を含有する
磁性ポリマー粒子に磁場を作用させると、磁場の作用を
停止しても当該粒子自体が磁石となって凝集状態が維持
されるので、磁気履歴後の磁性ポリマー粒子を再分散さ
せることが困難となる。従って、例えば医学・生化学分
野においては、使用される磁性ボリマー粒子として、残
留磁化のないまたは少ないものであることが必要とされ
るため、1次粒子の粒子径が非常に小さく(通常10n
m以下)、単一の磁区からなる超常磁性磁性体を含有し
てなる磁性ポリマー粒子が用いられている。然るに、超
常磁性磁性体は、磁化が低いものであるため、超常磁性
磁性体を含有してなる磁性ポリマー粒子では、高い磁気
分離性が得られない。
【0005】また、磁性ポリマー粒子は、一般に、ポリ
マーを得るための重合性モノマー中に磁性体を分散させ
た状態で、当該重合性モノマーを重合させることにより
製造される。然るに、強磁性体は、超常磁性体に比較し
て重合性モノマー中に十分に分散されず、凝集粒子が形
成されるため、このような状態でモノマーを重合する
と、巨大粒子が生じやすくなる結果、所要の粒子径を有
する磁性ポリマー粒子を高い収率で製造することが困難
である。
【0006】また、上記(3)の手段は、粒子径が小さ
い場合に磁気分離性を大きく阻害するミクロブラウン運
動の影響が少なくなり、しかも、粒子の運動抵抗と比較
して粒子が受ける磁力の相対比率が大きくなるので、磁
気分離性の向上には大いに有効である。しかしながら、
粒子径の大きい磁性ポリマー粒子は、表面積が小さいた
め、実用上の性能が低いものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
高い磁気分離性を有し、かつ、磁気履歴後の再分散性に
優れ、しかも、表面積が大きくて実用上の性能が高い磁
性ポリマー粒子を提供することにある。本発明の他の目
的は、高い磁気分離性を有し、かつ、磁気履歴後の再分
散性に優れ、しかも、表面積が大きくて実用上の性能が
高い磁性ポリマー粒子を有利に製造することができる方
法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の磁性ポリマー粒
子は、残留磁化が飽和磁化の10〜35%で、かつ、平
均粒子径が0.2〜4μmであることを特徴とする。
【0009】また、本発明の磁性ポリマー粒子は、ポリ
マー中に、残留磁化が飽和磁化の10〜35%である親
油化処理された磁性体が含有されてなり、平均粒子径が
0.2〜4μmであることを特徴とする。
【0010】本発明の磁性ポリマー粒子の製造方法は、
残留磁化が飽和磁化の10〜35%である磁性体が重合
性モノマー中に分散されてなるモノマー組成物を、水系
媒体中に分散させることにより、モノマー分散液を調製
し、このモノマー分散液中において、前記重合性モノマ
ーを重合させることを特徴とする。
【0011】本発明の磁性ポリマー粒子の製造方法にお
いては、溶解パラメータが6.6〜8.7である有機溶
剤中に磁性体が分散されてなる磁性体分散液を調製し、
この磁性体分散液に重合性モノマーの一部または全部を
添加し、その後、当該磁性体分散液から有機溶剤を除去
することにより、モノマー組成物を調製することが好ま
しい。また、前記有機溶剤の沸点が200℃以下である
ことが好ましい。
【0012】
【作用】(1)本発明の磁性ポリマー粒子によれば、残
留磁化が飽和磁化の10〜35%の範囲にあるため、高
い磁気分離性が得られると共に、磁気履歴後においても
粒子の凝集力が小さくて優れた再分散性が得られる。し
かも、平均粒子径が0.2〜4μmの範囲にあるため、
表面積が大きくて実用上高い性能が得られる。 (2)本発明の製造方法によれば、磁性体が重合性モノ
マー中に分散されてなるモノマー組成物を水系媒体中に
分散させた状態で、当該重合性モノマーを重合させるた
め、水系媒体中におけるモノマー組成物の分散粒子の粒
子径を制御することにより、所要の粒子径を有する磁性
ポリマー粒子を製造することができる。 (3)溶解パラメータが特定の範囲にある有機溶剤中に
磁性体を分散させることにより、磁性体の分散状態が良
好な磁性体分散液が得られ、その後、当該磁性体分散液
における有機溶媒を重合性モノマーと置換することによ
り、磁性体の分散状態が維持される結果、磁性体の分散
状態が良好なモノマー組成物が得られるので、巨大粒子
が生じることが防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。 〈磁性ポリマー粒子〉本発明の磁性ポリマー粒子は、ボ
リマー中に磁性体が含有されてなるものであって、その
残留磁化が飽和磁化の10〜35%、好ましくは15〜
30%、さらに好ましくは17〜25%とされる。残留
磁化が飽和磁化の10%未満である場合には、磁気分離
性が低いものとなるため、通常用いられる磁石によっ
て、当該磁性ポリマー粒子を十分に分離回収することが
困難となる、或いは当該磁性ポリマー粒子を分離回収す
るために相当に長い時間を要する、という問題が生じ
る。一方、残留磁化が飽和磁化の35%を超える場合に
は、磁気分離操作等による磁気履歴によって、磁性ポリ
マー粒子同士の凝集が強くなり、粒子の実用性能が大き
く低下する、という問題が生じる。
【0014】本発明において、「飽和磁化」とは、25
℃において試料に10,000エールステッドの磁場を
作用させたときの当該試料が示す磁化をいい、「残留磁
化」とは、25℃において試料に10,000エールス
テッドの磁場を作用させた後、磁場の作用を停止させた
ときすなわち有効磁場を0エールステッドにしたときの
当該試料が示す磁化をいう。なお、飽和磁化および残留
磁化は、試料振動型磁力計によって測定することができ
る。
【0015】また、本発明の磁性ポリマー粒子は、飽和
磁化が10〜120emu/gの範囲にあるものを用い
ることが好ましい。飽和磁化が10emu/g未満であ
る場合には、高い磁気分離性を得ることが困難となるこ
とがある。一方、飽和磁化が120emu/gを超える
場合には、残留磁化の絶対値が過大となって、磁気履歴
後の磁性ポリマー粒子を再分散させることが困難となる
ことがある。
【0016】本発明の磁性ポリマー粒子は、その平均粒
子径は、0.2〜4μm、好ましくは0.25〜2.5
μm、さらに好ましくは0.3〜2μmとされる。平均
粒子径が0.2μm未満である場合には、良好な磁気分
離性が得られないため、実用的な時間内で当該磁性ポリ
マー粒子を分離回収することが困難である。一方、平均
粒子径が4μmを超える場合には、粒子の表面積が小さ
いため、例えば医学・生化学分野において使用される磁
性ポリマー粒子として、実用性が低いものとなる。ここ
で、磁性ポリマー粒子の「平均粒子径」とは、体積平均
粒子径をいう。なお、磁性ポリマー粒子の体積平均粒子
径は、レーザー回折および/または散乱方式の粒子径測
定器によって測定することができる。
【0017】〔磁性体〕磁性ポリマー粒子を構成するた
めの磁性体としては、その残留磁化が飽和磁化の10〜
35%の磁性体(以下、「特定の磁性体」ともい
う。)、好ましくは15〜30%、さらに好ましくは1
7〜25%である強磁性体が用いられる。磁性体の残留
磁化は、当該磁性体の原料、添加剤および製造における
諸条件を適宜選定することによって、得られる磁性体の
磁気的内部構造、一次粒子の粒子径または異方性粒子で
あれば短径と長径との比、1次粒子内における磁区の大
きさ等を調整することにより、制御することができる。
また、特定の磁性体としては、飽和磁化が30〜750
emu/gの範囲にあるものを用いることが好ましい。
【0018】このような特定の磁性体の具体例として
は、例えば、四三酸化鉄、γ酸化第二鉄、各種フェライ
ト、窒化鉄、鉄、マンガン、コバルト、クロムなどの金
属、コバルト、ニッケル、マンガンなどの合金を挙げる
ことができる。これらの中では、磁気分離性能に優れ、
磁性体成分の水への溶出が少ない点で、四三酸化鉄およ
びフェライト類が特に好ましい。これらの特定の磁性体
は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。また、特定の磁性体の粒子径は、特に限定され
るものではないが、一次平均粒子径が10〜100nm
であることが好ましい。
【0019】また、特定の磁性体としては、親油化処理
されたものを用いることが好ましい。親油化処理されて
いない特定の磁性体を用いる場合には、得られる磁性ポ
リマー粒子の粒子表面近傍に特定の磁性体が偏在し、更
には粒子表面に露出する特定の磁性体の量が増加するた
め、当該特定の磁性体の構成成分が当該磁性ポリマー粒
子から溶出しやすくなることがある。特定の磁性体を親
油化処理する方法としては、シランカップリング剤、チ
タンカップリング剤などの表面処理剤により磁性体を表
面処理する方法、脂肪酸あるいは脂肪酸塩を磁性体の表
面に吸着させる方法、カチオンまたはアニオン性残基と
重合性残基とを有する分散剤によって磁性体の表面を処
理する方法などを利用することができるが、これらに限
定されるものではない。また、磁性流体の製造方法に準
じて特定の磁性体の表面に厚い吸着層を形成させて油相
に分散させてもよい。
【0020】〔ポリマー〕磁性ポリマー粒子を構成する
ためのポリマーは特に限定されるものではないが、後述
する製造方法において、親油化処理された特定の磁性体
の分散状態が良好なモノマー組成物が得られる点で、ポ
リマーを得るための重合性モノマーとして、疎水性モノ
マーを用いることが好ましい。ここで、「疎水性モノマ
ー」とは、20℃における水への溶解度が2重量%未満
であるモノマーをいう、また、20℃における水への溶
解度が2重量%以上であるモノマーを、「親水性モノマ
ー」というものとする。
【0021】かかる疎水性モノマーの具体例としては、
スチレン、αメチルスチレンなどの芳香族ビニル化合
物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、2ーエチルヘキシル(メタ)アクリレート、
n−ブチル(メタ)アクリレート、tーブチル(メタ)
アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシルエチレングリコール(メ
タ)アクリレートなどのアクリレート類あるいはメタク
リレート類;アクリロニトリルなどのシアン化ビニル化
合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレング
リコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジア
クリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、
テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチ
レングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタク
リレート、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、トリメチロールトリメタクリレー
トなどの多官能(メタ)アクリレート化合物;ジビニル
ベンゼンなどの多官能芳香族ビニル化合物を挙げること
ができる。これらのうち、スチレン、メチルメタクリレ
ート、2エチルヘキシルメタクリレート、tーブチルメ
タクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジビニ
ルベンゼンなどが好ましい。これらのモノマーは、単独
でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、20℃における水への溶解度が2重量%以上であ
るモノマーであっても、混合した重量加重平均が2重量
%を超えない範囲で疎水性モノマーとして使用すること
ができる。
【0022】また、得られる磁性ポリマー粒子の表面特
性を改良し、あるいは官能基を付与することによって例
えば核酸や抗体などが化学的に結合され得る磁性ポリマ
ー粒子を得ることを目的として、上記の疎水性モノマー
と共に官能基を有するモノマーを併用することができ、
その具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマ
ル酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸、2アクリル
アミド2メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン
酸、スチレンスルホン酸ナトリウム塩、イソプレンスル
ホン酸、グリシジルメタクリレート、ビニルピリジン、
ジメチルアミノエチルアクリレート、N−メチルメタク
リルアミド、ビニルベンジルジメチルアミン、ビニルベ
ンジルアミン塩酸塩、ビニルベンジルグリシジルエーテ
ル、クロルメチルスチレンなどが挙げられる。これらの
モノマーは、単独であるいは2種以上組み合わせて疎水
性モノマーと併用することができる。
【0023】本発明の磁性ポリマー粒子において、特定
の磁性体の含有割合は、当該特定の磁性体の種類、当該
磁性ポリマー粒子の粒子径、当該磁性ポリマー粒子の使
用目的によって異なるが、10〜70重量%、特に15
〜60重量%であることが好ましい。この割合が10重
量%未満である場合には、高い磁気分離性を有する磁性
ポリマー粒子を得ることが困難となることがある。一
方、この割合が70重量%を超える場合には、当該磁性
ポリマー粒子の表面に露出する特定の磁性体の量が多く
なるため、特定の磁性体の構成成分例えば鉄成分が溶出
しやすくなる。
【0024】本発明の磁性ポリマー粒子によれば、残留
磁化が飽和磁化の10〜35%の範囲にあるため、高い
磁気分離性が得られると共に、磁気履歴後においても粒
子の凝集力が小さくて優れた再分散性が得られる。しか
も、平均粒子径が0.2〜4μmの範囲にあるため、表
面積が大きくて実用上高い性能が得られる。また、磁性
ポリマー粒子中に含有される特定の磁性体として、親油
化処理されたものを用いることにより、当該特定の磁性
体をポリマー中に均一に含有させることができるため、
特定の磁性体の構成成分が当該磁性ポリマー粒子から溶
出することを抑制することができる。
【0025】〈磁性ポリマー粒子の製造方法〉本発明の
磁性ポリマー粒子の製造方法は、残留磁化が飽和磁化の
10〜35%である磁性体が、重合性モノマー中に分散
されてなるモノマー組成物を調製する工程(イ)と、前
記モノマー組成物を水系媒体中に分散させることによ
り、モノマー分散液を調製する工程(ロ)と、前記モノ
マー分散液中において、前記重合性モノマーを重合させ
る工程(ハ)とを有する。以下、工程(イ)〜工程
(ハ)の詳細について説明する。
【0026】工程(イ):この工程(イ)においては、
特定の磁性体を重合性モノマー中に分散させることによ
り、モノマー組成物を調製する。特定の磁性体として
は、その表面が親油化処理されたものを用いることが好
ましいが、強磁性体は、親油化処理されたものであって
も、超常磁性体に比較して重合性モノマー中に分散され
にくいものである。これは、強磁性体の粒子径が大き
く、粒子径に対する親油化処理によって形成される表面
層の厚みの相対比率が小さいためであると考えられる。
従って、モノマー組成物は、以下のような方法によって
調製することが好ましい。
【0027】先ず、溶解パラメータが6.6〜8.7、
好ましくは7.0〜8.2である有機溶剤中に特定の磁
性体が分散されてなる磁性体分散液を調製する。ここ
で、「溶解パラメータ」とは、ヒルデブランドの溶解パ
ラメータを意味する。有機溶剤の溶解パラメータの値
は、一般的な便覧類(例えば、浅原照三編、講談社、溶
剤ハンドブック)に記載されている。
【0028】溶解パラメータが6.6〜8.7である有
機溶剤の具体例としては、イソペンタン(溶解パラメー
タ値:6.6)、イソオクタン(同:7.0)、ペンタ
ン(同:7.1)、ヘキサン(同:7.3)、ヘプタン
(同:7.4)、ジエチルエーテル(同:7.4)、ト
リエチルアミン(同:7.5)、シクロペンタン(同:
8.1)、シクロヘキサン(同:8.2)、塩化プロピ
ル(同:8.3)、酢酸エチル(同:8.6)などが挙
げられる。これらの中でも、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン等の脂肪族炭化水素が好ましい。また、有機溶剤と
しては、蒸留によって磁性体分散液から容易に分離除去
することができる点で、その沸点が200℃以下、特に
150℃以下のものを用いることが好ましい。
【0029】このような磁性体分散液は、上記の有機溶
媒中に親油化処理された特定の磁性体を添加し、例えば
ディスパー型攪拌機、コロイドミル、ホモミキサー、高
圧ホモジナイザー、超音波分散機などの分散機により、
当該有機溶媒中に特定の磁性体を分散させることによ
り、調製することができる。また、強磁性体が分散され
た磁性流体の市販品が入手することができる場合には、
当該磁性流体における分散媒を適宜の方法により上記有
機溶剤に置換することにより、調製することもできる。
【0030】このようにして調製された磁性体分散液
に、重合性モノマーを添加して混合し、その後、当該磁
性体分散液から有機溶剤を除去することにより、重合性
モノマー中に特定の磁性体が分散されてなるモノマー組
成物が得られる。磁性体分散液に添加される重合性モノ
マーは、使用される重合性モノマーの全部であってもよ
く、或いは使用される重合性モノマーの一部であっても
よいが、重合性モノマーとして、疎水性モノマーと官能
基を有するモノマーとを併用する場合において、当該モ
ノマーが親水性モノマーであるときには、疎水性モノマ
ーのみを磁性体分散液を添加することが好ましい。そし
て、親水性モノマーは、後述する工程(ロ)において、
モノマー分散液を調製する直前にモノマー組成物に添加
して混合する、或いはモノマー分散液を調製するための
水系媒体中に溶解することが好ましい。これは、親水性
モノマーをモノマー組成物中に含有させた後、当該モノ
マー組成物を長時間放置すると、特定の磁性体の分散状
態が不安定になりやすく、そのため、モノマー組成物中
において特定の磁性体が凝集する結果、この状態でモノ
マーを重合すると、巨大粒子が生じやすくなるからであ
る。
【0031】このような方法によれば、特定の磁性体が
これと親和性の良好な有機溶媒中に分散されるので、特
定の磁性体の分散状態が良好な磁性体分散液が得られ、
その後、当該磁性体分散液における有機溶媒が重合性モ
ノマーと置換されるため、特定の磁性体の分散状態が維
持され、その結果、特定の磁性体の分散状態が良好なモ
ノマー組成物が得られる。以上において、有機溶剤とし
て、溶解パラメータが上記の範囲外にあるものを用いる
場合には、特定の磁性体の分散状態が良好な磁性体分散
液を得ることが困難となる。
【0032】工程(ロ):この工程(ロ)においては、
工程(イ)によって調製されたモノマー組成物を水系媒
体中に分散させることにより、モノマー分散液を調製す
る。このモノマー分散液の調製においては、水系媒体中
に、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カ
チオン系界面活性剤、水溶性高分子、無機系懸濁保護剤
などの界面活性剤、またはその他の乳化剤若しくは懸濁
保護剤が添加されていることが好ましい。これらの中で
は、所要の粒子径を有する磁性ポリマー粒子が得られる
点で、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤が
好ましい。これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以
上を組み合わせて使用することができる。
【0033】モノマー組成物を水系媒体中に分散させる
ために使用される分散機としては、特に限定されるもの
ではなく、従来公知の超音波分散機、高圧ホモジナイザ
ーあるいは高剪断速度の分散機などを使用することがで
きる。超音波分散機の形式は特に制限されるものではな
く、例えば、ホーン型発振子を備えてなる分散機、プレ
ート型発振子を備えてなる分散機、発振部に液を流通さ
せる連続式の分散機などを例示することができる。ま
た、高剪断速度の分散機としては、例えばホモミキサ
ー、コロイドミル、ジェットホモミキサー、高圧ホモジ
ナイザーなどを例示することができる。これらの分散機
は目的とするモノマー組成物の分散粒子径に応じて選択
することができる。さらに、モノマー組成物を水系媒体
中に分散させる方法としては、多孔膜または多孔フィル
ターを介してモノマー組成物を水系媒体中に押し出すこ
とによって当該モノマー組成物を水系媒体中に乳化分散
させる膜乳化法、あるいはノズルから加圧、振動または
高電圧等を加えてモノマー組成物を吐出するノズル法を
採用することもできる。
【0034】工程(ハ):この工程(ハ)においては、
工程(ロ)によって調製されたモノマー分散液中におい
て、当該重合性モノマーを重合させる。重合性モノマー
を重合させるための重合開始剤としては、特に限定され
るものではなく、油溶性重合開始剤および水溶性重合開
始剤のいずれも用いることができ、従来公知のラジカル
重合開始剤、例えば有機過酸化物、アゾ化合物、過硫酸
塩系開始剤などを用いることができる。これらの中で
は、油溶性重合開始剤を使用することが好ましい。ま
た、油溶性開始剤を用いる場合には、モノマー分散液を
調製する前に、当該油溶性開始剤をモノマー組成物に添
加することが好ましく、これにより、特定の磁性体を含
有しないポリマー粒子の生成を防止することができる。
【0035】本発明の磁性ポリマー粒子の製造方法によ
れば、残留磁化が飽和磁化の10〜35%の範囲にある
特定の磁性体を用いるため、高い磁気分離性を有すると
共に、磁気履歴後においても粒子の凝集力が小さくて優
れた再分散性を有する磁性ポリマー粒子を製造すること
ができる。しかも、特定の磁性体が重合性モノマー中に
分散されてなるモノマー組成物を水系媒体中に分散させ
た状態で、当該重合性モノマーを重合させるため、水系
媒体中におけるモノマー組成物の分散粒子の粒子径を制
御することにより、所要の粒子径を有し、表面積が大き
くて実用上の性能が高い磁性ポリマー粒子を製造するこ
とができる。また、溶解パラメータが特定の範囲にある
有機溶剤中に特定の磁性体を分散させることにより、特
定の磁性体の分散状態が良好な磁性体分散液が得られ、
その後、当該磁性体分散液における有機溶媒を重合性モ
ノマーと置換することにより、磁性体の分散状態が維持
される結果、特定の磁性体の分散状態が良好なモノマー
組成物が得られるので、巨大粒子が生じることを防止す
ることができる。更に、有機溶剤として沸点が200℃
以下のものを用いることにより、当該有機溶剤を蒸留に
よって磁性体分散液から容易に分離除去することができ
る。
【0036】〈磁性ポリマー粒子の使用方法〉本発明の
磁性ポリマー粒子は、高い磁気分離性を有するため、例
えば磁性ポリマー粒子の0.5%水系分散液において、
通常の磁石で実現可能な1500ガウス程度の磁場を作
用させることにより、1分間程度で分離することが可能
である。従って、このような磁性ポリマー粒子は、診断
薬担体、細胞分離担体、核酸分離精製担体、蛋白分離精
製担体、糖質分離精製担体、固定化酵素担体、ドラッグ
デリバリー担体、磁性トナー、磁性インク、磁性コーテ
ィング材などとして好適に使用することができる。ま
た、本発明の磁性ポリマー粒子には、抗原、抗体、核
酸、酵素、糖鎖などの生理活性物質を容易に結合(化学
的結合または物理的結合)させることができる。
【0037】具体的に説明すると、本発明の磁性ポリマ
ー粒子の表面に、オリゴヌクレオチドを固定化させるこ
とにより、核酸固定磁性ポリマー粒子を得ることができ
る。ここで、固定化されるオリゴヌクレオチドの長さは
10から100塩基、好ましくは15から70塩基であ
る。また、固定化されるオリゴヌクレオチドは1本鎖D
NAであってもよく、2本鎖DNAであってもよく、或
いはRNAであってもよい。このような核酸は、通常市
販されている核酸合成器を用いて調製することができ
る。
【0038】核酸を磁性ポリマー粒子に固定化する方法
としては、例えば特開平7−75599号公報および特
開平6−335380号公報で記述されている方法を適
用することができる。具体的には、核酸プローブ1当量
分と核酸プローブのハイブリッド形成部位と相補的な塩
基配列を有するDNA1当量分とをアニーリング緩衝液
中で混合し、80℃で5分間加熱した後、徐々に室温ま
で冷却することにより、2本鎖DNAを形成させる。こ
の2本鎖DNAをヒドロキシアパタイトカラムによって
精製し、次いで、脱水縮合剤と共に、カルボキシル基を
有する磁性ポリマー粒子の分散液に添加した後、当該分
散液を加熱することにより、核酸プローブの固定化部位
の塩基配列中のアミノ基を磁性ポリマー粒子の表面のカ
ルボキシル基にアミド結合により固定することができ
る。
【0039】ここで、脱水縮合剤としては、例えば1─
エチル─3─(N,N’−ジメチルアミノ)プロピルカ
ルボジイミド等のカルボジイミド類、N−エチル─5─
フェニルイソキサゾリウム─3’─スルホネート、N−
エトキシカルボニル─2─エトキシ─1,2─ジヒドロ
キノリン等の水溶性の脱水縮合剤が好ましいものとして
挙げられるが、他に油溶性の脱水縮合剤も使用すること
ができる。磁性ポリマー粒子の使用割合は、核酸プロー
ブ1ミリモルに対して、通常0.5〜500g、好まし
くは5〜50gである。核酸プローブの磁性ポリマー粒
子への固定化反応は、通常pH3〜11程度の水系媒体
中において、4〜70℃で、5分ないし一夜行えばよ
い。
【0040】次に、この磁性ポリマー粒子に固定化され
た核酸プローブ中のハイブリッド形成部位に結合した相
補的な塩基配列を有するDNAを離脱させることによっ
て、核酸プローブ粒子が得られる。この際、前記相補的
な塩基配列を有するDNAの離脱は、熱またはアルカリ
変性により行うことができ、さらに遠心分離、濾過等の
手段によって相補的な塩基配列を有するDNAを除去す
ることができる。
【0041】このように調製される核酸固定化磁性ポリ
マー粒子は、遺伝子診断をはじめ、遺伝子工学全般に使
用することができる。具体的には、例えばオリゴdTを
結合させた磁性ポリマー粒子を用いて、細胞溶解液か
ら、直接メッセンジャRNAを回収することができる。
また、固定化される核酸として、エイズウィルス核酸に
相補性のある核酸配列を有するものを用いることによ
り、生物検体から、エイズウィルスを回収し、DNAプ
ローブ法、又はポリメラーゼチェーンリアクション法を
用いて検出することができる。
【0042】また、本発明の磁性ポリマー粒子に生理活
性蛋白質を固定化させ、生理活性蛋白質を担持する蛋白
質固定化磁性ポリマー粒子を調製することができる。上
記生理活性蛋白質は一般的な生理活性を有する蛋白質、
またはその複合体を含み、具体的には、例えば免疫グロ
ブリン、各種酵素、アビジン蛋白質等が挙げられる。こ
のような蛋白質を上記の核酸固定方法と同様の方法によ
り、磁性ポリマー粒子の表面に結合することができる。
具体的には、蛋白質のアミノ基を利用して、磁性ポリマ
ー粒子の表面のカルボキシル基と反応させることができ
る。反応効率を高めるために、種々の工夫がなされる
が、例えば、脱水縮合剤を先に磁性ポリマー粒子のカル
ボキシル基と反応させてから、蛋白質を加えて反応させ
てもよい。このように調製される抗体結合粒子、アビジ
ン結合粒子、酵素結合粒子は、診断分野、研究分野に利
用することができる。
【0043】
【実施例】以下に、本発明の実施例について具体的に説
明するが、本発明は、これらの実施例によって限定され
るものではない。また、以下の実施例において、平均粒
子径、飽和磁化および残留磁化は、次のようにして測定
した。 〔飽和磁化および残留磁化〕振動試料型磁力計(理研電
子製「VSM型」)により、乾燥した試料に、室温にて
最大印加磁場10,000エールステッドの条件で磁場
を作用させてヒステリシスカーブを作成し、このヒステ
リシスカーブから飽和磁化および残留磁化を求めた。 〔平均粒子径〕レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置
(堀場製作所製「LA−910型」)を用い、標準モー
ドにて体積基準の平均粒子径を計測した。
【0044】〈実施例1〜6および比較例1〜4〉下記
表1に示す特定の磁性体を用い、以下のようにして磁性
ポリマー粒子を製造した。特定の磁性体50gをイソプ
ロピルアルコール200g中に添加して混合することに
より、スラリーを調製し、このスラリーに、表面処理剤
としてアシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリ
コールモノメタクリレート10gを添加し、25℃にて
4時間攪拌して特定の磁性体の表面に吸着させることに
より、特定の磁性体の親油化処理を行った。そして、親
油化処理された特定の磁性体を含有するスラリーに、n
−ペンタン(溶解パラメータ値:7.1)500gを添
加し、アスピレータを用いて30℃で減圧操作を行うこ
とによって、当該スラリーからイソプロピルアルコール
を留去することにより、磁性体分散液を調製した。得ら
れた磁性体分散液の各々を光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、特定の磁性体の凝集体は認められず、各磁性体分散
液は、いずれも特定の磁性体の分散状態が良好なもので
あることが確認された。
【0045】
【表1】
【0046】得られた磁性体分散液に、スチレン97g
を添加して混合した後、真空ポンプを用いて30℃で減
圧操作を行うことによって、当該磁性体分散液からn−
ペンタンを留去することにより、モノマー組成物を調製
した。得られたモノマー組成物の各々を光学顕微鏡で観
察したところ、特定の磁性体の凝集体は認められず、各
モノマー組成物は、いずれも特定の磁性体の分散状態が
良好なものであることが確認された。次いで、得られた
モノマー組成物に、メタクリル酸3gと、重合開始剤と
してベンゾイルペルオキシド1gとを添加して溶解さ
せ、このモノマー組成物を、直ちに、水1000gに乳
化剤としてラウリル硫酸ナトリウム1gとポリオキシエ
チレンラウリルエーテル1gとが溶解されてなる水系媒
体中に投入した。その後、水系媒体を氷冷しながら、超
音波分散機を用いて10分間モノマー組成物の分散処理
を行うことにより、モノマー組成物の分散粒子径が1μ
m以下であるモノマー分散液を調製した。その後、得ら
れたモノマー分散液を、直ちに重合容器に投入して当該
重合容器内を窒素置換し、次いで、モノマー分散液を攪
拌しなから、80℃、5時間の条件で、モノマーの重合
処理を行うことにより、磁性ポリマー粒子を得た。得ら
れた磁性ポリマー粒子の各々は、いずれもモノマー臭が
全く感じられず、その色は茶〜黒色であった。
【0047】実施例1〜6および比較例1〜4で得られ
た磁性ポリマー粒子の各々の飽和磁化、残留磁化および
平均粒子径を下記表2に示す。また、実施例1〜6およ
び比較例1〜4で得られた磁性ポリマー粒子の各々につ
いて、磁気分離指数および再分散性を次のようにして調
べた。結果を表2に示す。
【0048】〔磁気分離指数〕0.05%ラウリル硫酸
ナトリウム水溶液に、磁気履歴後の磁性ポリマー粒子を
濃度が0.5重量%となるよう分散させた。得られた分
散液0.7mlを透明な1mlエッペンドルフチューブ
に入れ、表面の磁場の強さが1500ガウスである市販
の磁気スタンド(DYNAL社製)に装着して1分間放
置することにより、磁性ポリマー粒子の磁気分離処理を
行い、直ちにチューブの中央部から分散液0.1mlを
採取した。磁気分離処理後の分散液の500nmにおけ
る吸光度(A)と、磁気分離処理前の分散液の500n
mにおける吸光度(B)とを測定し、下記式で示される
磁気分離指数を求めた。
【0049】
【数1】 式:磁気分離指数=100×(B−A)/B (%)
【0050】〔再分散性〕磁性ポリマー粒子に10,0
00エールステッドの磁場を作用させた後、当該磁性ポ
リマー粒子0.1gを水100g中に添加して攪拌し、
得られた分散液を光学顕微鏡で観察し、磁性ポリマー粒
子の分散状態を調べ、以下の基準により磁性ポリマー粒
子の再分散性を評価した。 ○:磁性ポリマー粒子が連鎖した凝集体がほとんど認め
られない。 △:磁性ポリマー粒子が連鎖した凝集体が僅かに認めら
れる。 ×:磁性ポリマー粒子が連鎖した凝集体が顕著に認めら
れる。
【0051】
【表2】
【0052】表2から明らかなように、実施例1〜6に
係る磁性ポリマー粒子は、平均粒子径が0.2〜4μm
の範囲にあるため、実用上十分に大きい表面積を有し、
しかも、高い磁気分離性および良好な再分散性を有する
ものであることが確認された。これに対し、比較例1に
係る磁性ポリマー粒子は、飽和磁化に対する残留磁化の
比が低いものであるため、磁気分離性の低いものであっ
た。また、比較例2に係る磁性ポリマー粒子は、飽和磁
化に対する残留磁化の比が高いものであるため、再分散
性の低いものであった。また、比較例3に係る磁性ポリ
マー粒子は、平均粒子径が小さいため、磁気分離性が低
いものであった。また、比較例4に係る磁性ポリマー粒
子は、高い磁気分離性を有するものであるが、平均粒子
径が大きいため、表面積が小さくて実用性の低いもので
あった。
【0053】また、実施例1〜6および比較例1〜4に
係る磁性ポリマー粒子の各々について、医学・生化学分
野における性能評価として、磁性ポリマー粒子の表面
に、抗体あるいは核酸を同一条件で結合させ、当該磁性
ポリマー粒子が、これに結合された抗体あるいは核酸に
対応する抗原あるいは核酸の捕捉量を測定した。具体的
な評価方法は以下の通りである。
【0054】〔抗原捕捉量〕5%の磁性ポリマー粒子の
水分散液1ml(磁性ポリマー粒子50mg)に、水溶
性カルボジイミド5mgと、抗ヒトIgM抗体2000
μgとを添加し、25℃で1時間緩く振とうすることに
より、磁性ポリマー粒子の表面に抗ヒトIgM抗体を結
合させた。その後、抗ヒトIgM抗体が結合された磁性
ポリマー粒子(以下、「抗体感作粒子」という。)を磁
気によって分離した状態で、上澄み液をプロテインアッ
セイキット(バイオラッド社)によって調べたところ、
何れの上澄み液においても、抗ヒトIgM抗体の存在は
認められず、添加したすべての抗ヒトIgM抗体が磁性
ポリマー粒子に結合されていることが確認された。分離
された抗体感作粒子に、0.5%牛血清アルブミンと、
0.1%のポリエチレングリコールとを含むリン酸生理
食塩水緩衝液(pH7.5)1mlを添加し、バイブレ
ーターで振動させることにより、リン酸生理食塩水緩衝
液中に抗体感作粒子を分散させた後、室温で30分間緩
く振とうして抗ヒトIgM抗体が結合または吸着してい
ない粒子表面をアルブミンによってブロッキングするこ
とにより、酵素免疫法(EIA)用の磁性診断薬粒子を
含有する診断薬粒子分散液を調製した。
【0055】ヒトIgM抗原10μgを含むリン酸生理
食塩水緩衝液100μlを調製し、上記診断薬粒子分散
液20μl(粒子1mg)を添加して1分間振とうした
後、室温で30分間静置した。次いで、当該診断薬粒子
分散液から磁性診断薬粒子を磁気によって分離し、当該
磁性診断薬粒子に、アセチルコリンエステラーゼを結合
させた抗ヒトIgM抗体100μgを含む溶液200μ
lを添加し、バイブレータで振動させることにより、磁
性診断薬粒子を溶液中に分散させた後、25℃で1時間
静置した。次いで、磁性診断薬粒子が分散された溶液
に、アセチルコリンエステラーゼの基質であるEllm
an’s試薬100μlを添加し、室温で10分間緩く
振とうすることにより酵素発色させ、更に、反応停止液
である2規定硫酸50μlを添加した後、当該溶液の4
12nmにおける吸光度(E1)を測定した。また、対
照試験として、ヒトIgM抗原を含まないリン酸生理食
塩水緩衝液100μlを用いて上記と同様の操作を行う
ことにより得られた溶液について、412nmにおける
吸光度(E0)を測定し、吸光度の差(E1−E0)を
求めた。そして、この値と、予め用意したIgM抗原量
−発色吸光度の検量線とから磁性診断薬粒子1mgに捕
捉されたヒトIgM抗原量(μg/mg)を求めた。
【0056】〔核酸捕捉量(mRNAの捕捉量)〕5%
の磁性ポリマー粒子の水分散液1ml(磁性ポリマー粒
子50mg)に、水溶性カルボジイミド5mgと、(d
C)10(dT)30オリゴヌクレオチド5nmolと
を添加し、25℃で7時間緩く振とうすることにより、
(dC)10(dT)30オリゴヌクレオチドを磁性ポ
リマー粒子の表面に結合させた。その後、(dC)10
(dT)30オリゴヌクレオチドが結合された磁性ポリ
マー粒子(以下、「オリゴマー結合粒子」という。)を
磁気によって分離し、このオリゴーマ結合粒子を0.5
Mトリス/EDTA緩衝液に分散させた後、当該分散液
からオリゴーマ結合粒子を磁気によって分離する工程を
3回繰り返すことにより、当該オリゴマー結合粒子を洗
浄し、更に、オリゴマー結合粒子を0.5Mトリス/E
DTA緩衝液に分散させることにより、5%の粒子分散
液を調製した。
【0057】この粒子分散液50μl(粒子2.5m
g)に、Hela培養細胞から回収したtotalRN
A500μgを含む0.5M食塩/トリス緩衝液100
μlを添加し、37℃で10分間緩く振とうして反応さ
せることにより、mRNAの捕捉を行った。その後、直
ちにオリゴマー結合粒子を磁気によって分離して回収
し、蒸留水100μlに分散させた後、65℃で10分
間加熱することにより、オリゴマー結合粒子が捕捉した
mRNAを脱離させ、氷冷した。次いで、オリゴマー結
合粒子を磁気によって分離した状態で上澄み液を採取
し、この上澄み液の260nmにおける吸光度A260
測定し、この吸光度の値から、粒子1mgによって回収
されたmRNAの量(μg/mg)を求めた。以上にお
いて、回収されたmRNAの純度の指標として、上澄み
液の280nmにおける吸光度A280 を測定し、当該上
澄み液の260nmにおける吸光度A 260 と280nm
における吸光度とA280 の比(A260 /A280 )を求め
たが、いずれの試料においても1.8以上の値であり、
mRNAの純度は、実用上問題がないことが確認され
た。以上、結果を表3に示す。
【0058】
【表3】
【0059】表3から明らかなように、実施例1〜6に
係る磁性ポリマー粒子によれば、抗原および核酸を高い
効率で分離・回収することができ、医学・生化学分野に
おいて用いられる磁性ポリマー粒子として好適なもので
あることが確認された。
【0060】<実施例7>実施例1において、スチレン
97gの代わりにt−ブチルメタクリレート75gおよ
びエチレングリコールジメタクリレート20gを、メタ
クリル酸3gの代わりにアクリル酸2g、メタクリル酸
2gおよびイタコン酸1gを用いたこと以外は同様にし
て磁性ポリマー粒子を製造した。得られた磁性ポリマー
粒子の飽和磁化、残留磁化、平均粒子径、磁気分離指数
および再分散性の評価結果を表4に示す。さらに、この
磁性ポリマー粒子について、実施例1と同様にして抗体
あるいは核酸に対応する抗原あるいは核酸の捕捉量を測
定した。結果を表4に示す。
【0061】<実施例8>実施例1と同様にして特定の
磁性体の親油化処理を行った後、スラリーを放置するこ
とにより、固形分を沈降分離してを回収し、更に、20
℃で真空乾燥することにより、親油化処理された特定の
磁性体を得た。この特定の磁性体50gをスチレン97
gに投入し、一夜常温で撹拌した後、氷冷しながら超音
波分散機によって特定の磁性体の分散処理を行うことに
より、モノマー組成物を調製した。得られたモノマー組
成物を光学顕微鏡で観察したところ、粒子径が数μmの
特定の磁性体の凝集体が認められた。このモノマー組成
物に、メタクリル酸3gと、ベンゾイルペルオキシド1
gとを添加して溶解させ、実施例1と同様にしてモノマ
ー分散液の調製および重合性モノマーの重合処理を行う
ことにより、磁性ポリマー粒子を得た。得られた磁性ポ
リマー粒子の飽和磁化、残留磁化、平均粒子径、磁気分
離指数および再分散性の評価結果を表4に示す。さら
に、この磁性ポリマー粒子について、実施例1と同様に
して抗体あるいは核酸に対応する抗原あるいは核酸の捕
捉量を測定した。結果を表4に示す。この実施例8にお
いては、モノマー組成物中における特定の磁性体の分散
状態が十分に良好なものではないため、モノマーの重合
処理において、巨大粒子が生成し、その結果、所要の粒
子径を有する磁性ポリマー粒子を高い収率で得ることが
できなかった。
【0062】<実施例9〜13>実施例1において、n
−ペンタンの代わりに、1−トリフルオロ−2−モノフ
ルオロ−ジクロルエタン(溶解パラメータ値:6.2,
実施例9)、イソペンタン(溶解パラメータ値:6.
6,実施例10)、イソオクタン(溶解パラメータ値:
7.0,実施例11)、シクロペンタン(溶解パラメー
タ値:8.1,実施例12)、酢酸エチル(溶解パラメ
ータ値:8.6,実施例13)を用いたこと以外は同様
にして磁性体分散液の調製、モノマー組成物の調製、モ
ノマー分散液の調製およびモノマーの重合処理を行うこ
とにより、磁性ポリマー粒子を得た。得られた磁性ポリ
マー粒子の飽和磁化、残留磁化、平均粒子径、磁気分離
指数および再分散性の評価結果を表4に示す。さらに、
これらの磁性ポリマー粒子の各々について、実施例1と
同様にして抗体あるいは核酸に対応する抗原あるいは核
酸の捕捉量を測定した。結果を表4に示す。以上の実施
例9〜13において、磁性体分散液およびモノマー組成
物の各々を光学顕微鏡で観察したところ、溶解パラメー
タが6.6〜8.7の範囲にある有機溶剤を使用した実
施例10〜13では、特定の磁性体の凝集体は認められ
ず、各磁性体分散液および各モノマー組成物は、いずれ
も特定の磁性体の分散状態が良好なものであった。ま
た、溶解パラメータが上記の範囲外にある有機溶剤を使
用した実施例9では、磁性体分散液およびモノマー組成
物のいずれにおいても、特定の磁性体の凝集体が認めら
れ、モノマーの重合処理において、巨大粒子が生成し、
その結果、所要の粒子径を有する磁性ポリマー粒子を高
い収率で得ることができなかった。
【0063】
【表4】
【0064】
【発明の効果】請求項1に記載の磁性ポリマー粒子によ
れば、残留磁化が飽和磁化の10〜35%の範囲にある
ため、高い磁気分離性が得られると共に、磁気履歴後に
おいても粒子の凝集力が小さくて優れた再分散性が得ら
れる。しかも、平均粒子径が0.2〜4μmの範囲にあ
るため、表面積が大きくて実用上高い性能が得られる。
【0065】請求項2に記載の磁性ポリマー粒子によれ
ば、磁性ポリマー粒子中に含有される磁性体として、親
油化処理されたものを用いるため、当該磁性体をポリマ
ー中に均一に含有させることができ、その結果、磁性体
の構成成分が磁性ポリマー粒子から溶出することを抑制
することができる。
【0066】請求項3に記載の磁性ポリマー粒子の製造
方法によれば、残留磁化が飽和磁化の10〜35%の範
囲にある磁性体を用いるため、高い磁気分離性を有する
と共に、磁気履歴後においても粒子の凝集力が小さくて
優れた再分散性を有する磁性ポリマー粒子を製造するこ
とができる。しかも、磁性体が重合性モノマー中に分散
されてなるモノマー組成物を水系媒体中に分散させた状
態で、当該重合性モノマーを重合させるため、水系媒体
中におけるモノマー組成物の分散粒子の粒子径を制御す
ることにより、所要の粒子径を有し、表面積が大きくて
実用上の性能が高い磁性ポリマー粒子を製造することが
できる。
【0067】請求項4に記載の磁性ポリマー粒子の製造
方法によれば、溶解パラメータが特定の範囲にある有機
溶剤中に磁性体を分散させることにより、磁性体の分散
状態が良好な磁性体分散液が得られ、その後、当該磁性
体分散液における有機溶媒を重合性モノマーと置換する
ことにより、磁性体の分散状態が維持される結果、磁性
体の分散状態が良好なモノマー組成物が得られるので、
重合性モノマーの重合において巨大粒子が生じることを
防止することができ、その結果、所要の粒子径を有する
磁性ポリマー粒子を高い収率で製造することができる。
【0068】請求項5に記載の磁性ポリマー粒子の製造
方法によれば、有機溶剤として沸点が200℃以下のも
のを用いるため、当該有機溶剤を蒸留によって磁性体分
散液から容易に分離除去することができる。
【0069】本発明の磁性ポリマー粒子は、高い磁気分
離性を有すると共に、磁気履歴後の再分散性が良好なも
のであるため、種々の分野に適用することができ、例え
ば診断薬担体、細胞分離担体、核酸分離精製担体、蛋白
分離精製担体、糖質分離精製担体、固定化酵素担体、ド
ラッグデリバリー担体、磁性トナー、磁性インク、磁性
コーティング材などとして好適に使用することができ
る。また、本発明の磁性ポリマー粒子には、抗原、抗
体、蛋白、酵素、核酸、糖鎖、蛍光物質、着色物質等を
物理的あるいは化学的に結合させることができるため、
医学・生化学分野において好適に使用することができ、
特に、蛋白、核酸、糖鎖、各種生理活性物質等の迅速で
簡便な抽出、分離、精製用試薬として有用である。医療
検査においては、酵素免疫法における自動検査装置に用
いられる磁性担体粒子、自動化PCR検査装置の試料の
前処理工程において検査対象物を分離濃縮するための磁
性粒子として有用である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 残留磁化が飽和磁化の10〜35%で、
    かつ、平均粒子径が0.2〜4μmであることを特徴と
    する磁性ポリマー粒子。
  2. 【請求項2】 ポリマー中に、残留磁化が飽和磁化の1
    0〜35%である親油化処理された磁性体が含有されて
    なり、平均粒子径が0.2〜4μmであることを特徴と
    する磁性ポリマー粒子。
  3. 【請求項3】 残留磁化が飽和磁化の10〜35%であ
    る磁性体が重合性モノマー中に分散されてなるモノマー
    組成物を、水系媒体中に分散させることにより、モノマ
    ー分散液を調製し、 このモノマー分散液中において、前記重合性モノマーを
    重合させることを特徴とする磁性ポリマー粒子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 溶解パラメータが6.6〜8.7である
    有機溶剤中に磁性体が分散されてなる磁性体分散液を調
    製し、この磁性体分散液に重合性モノマーの一部または
    全部を添加し、その後、当該磁性体分散液から有機溶剤
    を除去することにより、モノマー組成物を調製すること
    を特徴とする請求項3に記載の磁性ポリマー粒子の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 有機溶剤の沸点が200℃以下であるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の磁性ポリマー粒子の製
    造方法。
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