JP2000508913A - 未熟生産物の熟成を調整するためのシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 生産物熟調整用熟成室（１０）は側壁（１８および２０）を含む。熟成室（１０）はその間に隙間体積（５０）を形成するために離隔した２列の箱詰め生産物（２６）を積載する。各列の生産物（２６）は側壁（１８または２０）から離隔してその間に側空隙（２４）を形成する。熟成室（１０）は、また、空気調整ユニット（３２）を含む。側空隙（２４）および隙間体積（５０）は密閉されて空気調整ユニット（３２）および生産物箱（２６）へ流れる空気を除き空気の流れを阻止する。空気調整ユニット（３２）は所定時間に空気を隙間体積（５０）から側空隙（２４）へ移送して隙間体積（５０）内に低圧充填室、そして側空隙（２４）内に高圧充填室を形成して生産物箱（２６）を経て側空隙（２４）から隙間体積（５０）へ強制的に空気を流す。空気調整ユニット（３２）は他の所定時間に空気流方向を反転させて箱詰め生産物（２６）内の温度変化を小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 未熟生産物の熟成を調整するためのシステム 発明の分野 本発明は未熟生産物、特にバナナ等の未熟果物を調整熟成させるための方法お よび装置に関する。 発明の背景 バナナその他の果物は、代表的には、生長産地からプロセス施設へ輸送され、 そこで特定設計の熟成室に設置される。熟成室は絶縁、気密壁と屋根パネルを備 えかつ熟成室内の空気の循環および温度を調整するために空気処理ユニットを含 む。このように、果物生産物の熟成は、小売店へ配送する予定時期に適正に熟成 するように所定の熟成計画に従って調整される。生産物の熟成の更なる調整を可 能にするためにエチレンガスが所定時間熟成室へ散布される。それにより熟成室 の使用は、果物の自然の成熟に従って出荷計画しなければならないと言う拘束を 伴うことなく、小売店への生産物の配送を促進する。更に、熟成室の使用は生産 物の輸送時の変化状態による熟成プロセスの加速および遅延に関する問題を解消 する。 ＵＳ特許第４，８２４，３７３号は、パレット上にブロック積みされた個別保 護箱で構成される単位構成された輸送モジュールに生産物を包装する熟成室を開 示する。このパレタイズド生産物は離隔した２列のパレタイズド生産物を封入す る適宜寸法の床、天井および前後、側壁を有する熟成室へ設置される。２列の生 産物は相互から離隔して列間に一定量の隙間を形成する。 生産物の周りおよび上方の空隙からその隙間体積を概ね密閉するために防水シ ートが２列のパレタイズド生産物間の間隔の上および１端部上にかけられる。隙 間体積から空気を吸引するために２列間の空隙の対向端部に密封関係で排気ファ ンが配置され、かつそれにより防水シート隙間体積と生産物の上方および周りの 空隙との間に差圧を形成する。空気取扱ユニットによりその空隙へ空気を導入す る。この空気は空隙と低圧隙間体積との間の差圧により強制されてその箱の両側 内の開口部へ流れ、そこに収容されている生産物の周りを循環し、かつ排気ファ ンにより排出させるために低圧隙間体積へ流れる。このように、強制的空気循環 は室内の生産物ロードへ流れる。空気の温度および取扱は生産物の熟成度を調整 するために変化させることができる。 発明の課題および概要 本発明の課題は、概ね均一の温度で生産物を維持する、即ち、温度調整された 空気流に起因する生産物の温度変化を最小限にする、空気の温度調整された熟成 室を提供することにある。 本発明の他の課題は、全部または一部が積載されたときに、迅速かつ簡単に密 閉されて、高圧および低圧充填室を形成して生産物への空気の流れを促進する空 隙を含む熟成室を提供することにある。 本発明の他の課題は、周期的に室内の空気を置換するために至便に換気できる 熟成室を提供することにある。 上記および他の課題は、天井、床、および前記天井および床に接続する複数の 壁で形成された室内を含む熟成室により達成される。前記室内は相互に間隔を置 いて相互間に隙間体積を形成する箱詰めされた２列の生産物を積載する形態にな っている。生産物の各列はその間に空隙を形成する壁の１つから離隔接近してい る。前記熟成 室は、また、前記側空隙と前記隙間体積間に空気を送りかつその空気の温度を調 整するための空気調整装置を含む。前記側空隙と前記隙間体積は、前記空気調整 装置から生産物箱内の開口部への空気流を除き、その間への空気流を阻止するた めに概ね閉鎖されている。空気調整装置は、所定期間、空気を前記隙間体積から 側空隙へ送り、それにより隙間体積内に低圧充填室を形成しかつ側空隙内に高圧 充填室を形成し、そのようにして低圧充填室と高圧充填室間の差圧が空気を側空 隙から生産物箱内の開口部を介して隙間体積へ空気を強制的に送る。 本発明の大きな特徴によれば、空気調整装置は、生産物における温度変化を少 なくするために他の所定期間に空気流の方向を反転できる。反転空気流モードに おいて、前記空気調整装置は空気を側空隙から隙間体積へ送り、それにより隙間 体積内に高圧充填室を、そして側空隙内に低圧充填室を形成し、そのようにして 低圧充填室と高圧充填室間の差圧が空気を強制的に隙間体積から生産物箱内の開 口部を介して側空隙へ送るようにする。空気流の周期的反転により、温度調整さ れた空気に起因する生産物における温度変化は実質的に解消される。 前記熟成室は、前記側空隙の前端部を概ね閉鎖するために前記熟成室の長手に 沿った異なる位置に独立に位置決めされうる２つの可動パーテッションを含む。 前記可動パーテッションは、前記熟成室が完全または部分的に積載されるときに 適宜に前記側空隙を閉鎖できる。 前記熟成室は、また、所望時にその熟成室を適宜換気するための換気装置を含 む。 図面の簡単な説明 図１は屋根を有する本発明による熟成室の平面図である。 図２は側壁を切り取った熟成室の側立面図である。 図３Ａおよび３Ｂは熟成室内の可能空気流方向を示す図１の３−３線に概ね沿 った熟成室の拡大断面図である。 図４は熟成室の可動パーテッションの斜視図である。 図５Ａは可動パーテッションの車輪組立体の拡大側面図である。 図５Ｂは車輪組立体の前面図である。 図６は車輪組立体を取り付けた熟成室内におけるレール配置の拡大前面図であ る。 図７は閉鎖位置の可動パーテッションの前面図である。 図８Ａ、８Ｂおよび８Ｃは作動機構の操作を示す選択的可動パーテッションの 前面図である。 図９は本発明による他の選択的可動パーテッションの前面図である。 図１０は図９の可動パーテッションの作動機構の一部の拡大前面図である。 図１１は換気装置を示す、屋根を取り除いた状態の熟成室の上面図である。 図１２は側壁を取り除いた図１１の熟成室の側立面図である。 図１３は換気装置の吸気口と排気口を示す図１２の部分拡大図である。 図１４は選択的換気装置を具備した屋根を取り除いた熟成室の上面図である。 図１５は側壁を取り除いた図１４の熟成室の側立面図である。 同様の参照番号は図面において同様部を示す。 詳細な説明 本発明による熟成室１０は（図１、２、３Ａおよび３Ｂに示されたように）床 １２、後壁１４、天井１６、２つの側壁１８，２０および前壁２２を含む。前壁 ２２は、熟成室１０内の生産物にアクセスできるように開放自在の一対のドア（ 図示せず）を有する。床、壁、ドアおよび天井１２，１４，１６，１８，２０お よび２２は絶縁されて後述するように生産物の熟成を調整する生産物処理用の概 ね気密室を形成する。 熟成室１０は選択的に車輪（図示せず）上に取り付けられ、かつ可搬式ユニッ トとして使用される。選択的に、定着ユニットとして使用できる設計であってよ い。 生産物は分離パレタイズドロード２４として前壁２２のドアを介して熟成室の 室内へ出入れされる。各パレタイズドロード２４は生産物を単位化しかつ保護す るための複数の保護箱２６から成る。保護箱２６は熟成室１０に対する積載、除 去時の取扱を容易にするためにパレット２８上にブロックスタックされる。各パ レット２８は４０インチｘ４８インチ（約１０１．６ｘ１２１．９ｃｍ）であっ てそこには４８個の保護箱が緊密にブロック積みされる。保護箱２６の各々は側 開口部３０を含み、側開口部は箱２６へ空気流を促進するために隣接箱２６内の 同様の開口部に対応する。 本発明による熟成室は所望の最高積載量により異なる寸法で構成できる。図示 された熟成室１０は２列のパレタイズド生産物を収容できる（完全に積載した場 合）寸法であり、各熟成室は１０個のパレタイズドロードを収容する。熟成室の 室内は高さ２．８５ｍ、幅２．８２ｍ、長さ１３ｍを有する。更に後述するよう に、熟成室１０は機能性から完全に積載する必要はなく、色々な部分的積載条件 下で至便に作用する。 熟成室１０は側壁１８，２０間の天井の中央に取付けられた５個 の空気調整ユニット３２を具備する。空気調整ユニット３２の各々は空気温度調 整用の空気加熱器および空気冷却機、および空気流調整用の２つの管状アキシア ルファン３６を含む。運搬可能ユニットとして設計された熟成室用として、ファ ン３６を駆動するために油圧モータ（電動モータでなく）が使用されるのが好適 である。油圧モータは電動モータよりも熱を発射せず小空間を必要とする。 空気調整ユニット３２の各ファンは２つのパレタイズドロード２４に対する空 気循環を可能にするよう位置決めされる。空気調整ユニット３２の各々は２つの ダクト３８へ連結され、各ダクトは両側壁１８，２０へ向かって延在する。 天井１６は、また、必要な時に熟成室の室内を照明するために隣接空気調整ユ ニット３２間に電灯４０を具備する。 ２つの固定側バッフル４２が室内の上部長手に沿って延在し、各側バッフル４ ２は側壁１８，２０の一方に平行に接近している。側バッフル４２は天井１６か ら下方へ延在し、かつその高さは約８７．５ｃｍである。側バッフル４２はそれ ぞれの近接側壁１８，２０から約２０ｃｍの間隔を置く。この間隙は側空隙４４ の一部を形成し、更に詳細に後述するように、室内の空気循環を促進するために 高圧充填室または低圧充填室を形成する。 空気調整ユニット３２から導出するダクト３８は、側空隙４４と空気調整ユニ ット３２間へ空気流を送るために側バッフル４２の１つの開口部へ連結されてい る。 側空隙４４は、更に、熟成室１０内に積載された２列のパレタイズドロード２ ４の外側により包囲される。図３Ａおよび３Ｂに示されたように、パレタイズド ロード２４は室内に配置されたて各側バッフル４２の下縁部に当接する。パレタ イズドロード２４は、また、熟成室１０の床側壁コーナー上の金属縁(curbs)４ ６と当接する 。（金属縁は輸送熟成室ユニットに使用されるのが好ましく、他方、コンクリー ト縁は定着熟成室に使用されるのが好ましい。）室内の最後のパレタイズドロー ド２４は熟成室１０の後壁１４に当接する。 ２つの可動パーテッション４８（図４〜１０を参照して更に詳細に後述する） は、同様に、側空隙４４の前端部を閉鎖する構成である。従って、側空隙４４は 側バッフル４２、パレタイズド生産物の外側、床縁４６、熟成室の側壁１８，２ ０、熟成室の後壁１４、および可動パーテッション４８により形成される。 図３Ａおよび３Ｂに示されたように、熟成室１０内の２列のパレタイズド生産 物は相互から間隔を置く。２列の生産物間の直上の空間は隙間空隙または隙間体 積５０を形成する。更に後述するように、隙間体積５０は室内の空気循環を促進 するために高圧充填室および低圧充填室を形成する。 使用時に、空気調整ユニット３２のファン３６は隙間体積５０と側空隙４４間 の調整空気流量で空気を送る作用をする。ファン３６は空気を２方向へ運ぶこと ができる。即ち、ファン３６は図３Ａに示されたように一時期に隙間体積５０か ら側空隙４４へ空気を運ぶ作用をし、かつファン３６は図３Ｂに示されたように 、他の時期に側空隙４４から隙間体積５０へ空気を送るために反転モードで作用 する。図３Ａの空気の流れる方向において、ファン３６は空気を隙間体積５０か ら空気を吸引し、それによりそこに低圧充填室を形成し、かつその空気を側空隙 ４４へ空気を排気してそこに高圧充填室を形成する。この差圧により、側空隙４ ４からの空気は保護箱２６の開口部３０からそこに収容された生産物の周りを通 ってパレタイズド生産物の列間の隙間体積５０へ流れ、そこで再びファン３６に より排気される。側空隙４４を閉鎖する側バッフル４２、可動パー テッション４８、および床縁３６は上記差圧による強制空気の実質的全部を保護 箱２６の開口部３０へ送ることができ、かつそれによりそこに収容された生産物 の周りに送る。 上記差圧は、このように、生産物ロードへ均一に空気を循環するために効率的 に使用される。強制空気循環は空気調整ユニット３２によって空気流温度の調整 による生産物の温度調整を可能にする。強制空気循環は、また、使用されるエチ レンまたは他の気体による生産物の効果的処理を可能にして更に熟成を調整する 。（エチレン発生器５２は所定選択時に熟成室の室内へエチレンガスを分散する ためにその室内に設置される。） 冷却機が冷却空気を生産物へ循環させるために作動する場合、冷却空気と生産 物間の温度差により生産物の入口点と出口点間で生産物へ流れる空気を加熱する 。このようにして、図３Ａの空気流方向において、一定期間後に、側空隙４４に 近い生産物の温度は隙間体積５０近くの生産物の温度よりも低くなる。温度差を 小さくするために、本発明によれば、空気流の方向は、管状アキシャルファン３ ６のファンブレードの回転方向を反転させることにより図３Ｂに図示された方向 へ周期的に逆転する。図３Ｂの運転において、ファン３６は側空隙４４から空気 を吸引し、それにより低圧充填室を形成し、かつ隙間体積５０へその空気を排出 してそこに高圧充填室を形成する。この差圧は、隙間体積５０からの空気を保護 箱２６へ循環し、かつファン３６により再度排出させるために側空隙４４へ循環 させる。このような空気流の周期的方向転換により、生産物は概ね均一温度で維 持される。 熟成室１０が部分的にのみ積載される場合、熟成室内の生産物へ空気を循環す るために必要な空気調整ユニット３２のみが作動する。従って、特定空気調整ユ ニット３２がパレタイズド生産物ロード ２４の上方に設置されない場合には、それは運転されずエネルギ消費を節減する 。 図４〜７は可動パーテッション４８の更に詳細な１例を示し、これは概ね側空 隙４４の前端部を封鎖する。可動パーテッション４８の各々は細長い概ね剛性の パネル５４から成る。パネル５４の外側は、側壁１８，２０および生産物の保護 箱２６と概ね封止的に係合して可動パーテッション４８の側部の周りへの空気の 流れを阻止する可撓性弾性細片もしくはシールフラップ５６を装着する。パネル ５４はアルミニウムから成るのが好ましく、かつシールフラップ５６はネオプレ ンガスケット材で構成されるのが好ましい。 可動パーテッション４８は各パネル５４の上端部に回転自在に取付けられた車 輪組立体５６（図５Ａおよび５Ｂにより詳細に図示されている）を含む。車輪組 立体５６は熟成室１０の天井１６上に取付けられたトラック６０に沿って移動可 能である。（トラック６０の前面図は図６に示されている。）各パネル５４の反 対下端部は床縁４６の１つの上に設置されたガイドレール６４内に慴動自在に取 付けられてその下端部から延在するプラグ部材６２を含む。可動パーテッション ４８はそれにより熟成室１０の長手に沿って容易に移動できる。 可動パーテッション４８は、熟成室１０が完全に荷積みされたとき、または様 々な部分的積載状態下で、側空隙４４の前端部の迅速かつ簡単な密閉を可能にす る。例えば、図１において、パレタイズド生産物の列の１つが完全に充填され、 他方、他の列が一部のみ充填されている。可動パーテッション４８は、各側空隙 ４４を密閉するために各列の最前列のパレタイズドロード２４の外縁部に独立に 位置決め可能である。 図８Ａ、８Ｂおよび８Ｃは他のパーテッション７０を示す。パー テッション７０は概ね剛性のパネル７２およびそのパネル７２の周辺に延在する シーリングフラップ７４を含む。シーリングフラップ７４は伸張使用位置と収縮 自在輸送位置間で移動自在である。伸張使用位置にいて、シーリングフラップ７ ４は側空隙４４を密閉包囲するためにパネル７２に対して外方へ延びる。収縮自 在位置において、シーリングフラップ７４は、パーテッション７０が熟成室１０ の長手に沿って他の位置へ容易に移動するように、パネル７２に対して内方へ移 動自在である。 シーリングフラップ７４は収縮自在位置と伸張使用位置間を片手で操作できる 操作機構により移動させることができる。この操作機構はパネル７２の中心に回 転自在に取付けられたハンドル７６、ハンドル７６に固定結合されたハンドルベ ース７８、および各々がベース７８へ軸回転自在に連結された１端部を有する４ つのバー８０から成る。各バー８０の反対端部は４つのロッド８２の１端部へ軸 着されている。各ロッド８２はパネル７２へ取付けられた２つのガイド８４へ慴 動自在に延在する。ロッド８２の先端は、各々パネル７２の１側部のシーリング フラップ７４の一部へ取付けられている。図８Ａにおいて、シーリングフラップ ７４は伸張使用位置において図示されている。シーリングフラップ７４は、図１ ０Ｂおよび１０Ｃに示されたように、ハンドル７６を反時計方向へ回転させるこ とにより移動するように収縮自在に形成されてよい。ハンドル７６を回転すると きに、ロッド８２はパネル７２の中心方向内側へ引っ張られ、シーリングフラッ プ７４の緊張を解除する。従って、片手操作により、シーリングフラップ７４は 収縮位置と伸張位置間を移動する。 図９および１０は他の選択的パーテッション９０を示す。パーテッション９０ は図８Ａ〜Ｃのパーテッション７０に類似するが、改 良操作機構９２を含む。この操作機構９２（図１０に更に詳細に図示されている ）はパネル７２の中心に回転自在に取付けられたハンドル９４、ハンドル９４へ 固定結合された２つの延長部９６、および延長部９６の両端部へ軸回転自在に連 結された４つの細長いロッド９８から成る。各ロッド９８の先端部はパネル７２ の縁部の中心でガイド８４へ延びかつシーリングフラップ７４へ取付けられてい る。延長部９６へ連結されたロッド９８の基端部は、ハンドル９４が１方向へ回 転するときに（図示形態において時計方向）、ロッド９８の基端部がそのパネル 中心方向へ引っ張られ、かつシーリングフラップ７４がパネル７２に対して外方 へ伸張するようにパネル７２に対して中心から外れている。ハンドル９４が反対 方向へ回転するときに、ロッド９８の基端部はパネル中心から遠方へ移動し、か つシーリングフラップ７４は収縮位置へ内方へ向かって引っ張られる。操作機構 ９２は、このようにして、片手操作によりシーリングフラップ７４の伸張位置と 収縮位置間への移動を至便に可能にする。 熟成室１０の使用時に、エチレン、二酸化炭素およびその他のガスが熟成室に おいて徐々に生成する。従って、熟成室は室内の空気を周期的に新鮮な空気と入 れ換えるための換気装置を室内に装備する。大半の運転において、この換気装置 は適切な換気を行うために一日に２回、半時間運転される。 図１１〜１３は運搬可能熟成室に特に適した本発明による換気装置を示す。こ の換気装置は２つの導管を含み、各導管は熟成室１０の長手に沿って延在し、熟 成室１０の床側壁コーナー上に設置された中空金属縁４６の１つへ延びている。 各導管の前端部は隙間体積５０に開放する孔付きベント６８（図４に図示さてい る）へ導入されている。図１３により詳細に示されたように、各導管の反対後端 部は熟成室の外側の空気に開放する後壁１４内のポート１１０へ導入されている 。他のセットのポート１１２が、側空隙４４と熟成室の外側の空気間の空気の流 れを可能にするために設けられている。ポート１１０，１１２の各々は熟成室１ ０の通常使用において閉鎖するが、ポート１１０，１１２への空気の流れを可能 にするために開放するばね荷重ダンパ１１４（図１３に概略図示されている）を 具備する。 熟成室１０の管状アキシアルファン３６が図３Ａモードで作動するときに、高 圧充填室が側空隙４４の各々に形成され、かつ低圧充填室が隙間体積内に形成さ れる。従って、図１１〜１３に示されたように、ポート１１０，１１２が開放す るときに、ポート１１２は新鮮な空気を低圧隙間体積５０へ吸引する取込み口と して作用し（空気流方向１１６により図示されている）、かつポート１１０は高 圧側空隙４４内の空気を大気へ解放する排出口として働く（空気流方向１１８に より示されている）。 熟成室１０内のファン３６が反対モードで作動し（図３Ｂにおいて図示された 空気流方向）かつポート１１０，１１２が換気のために開放するときに、ポート １１０は吸気口として作用し、かつポート１１２は排気口として作用する。 図１４および１５は他の換気装置、特に、定着熟成室への使用に適した換気装 置を有する熟成室を示す。この換気装置は吸気口１２２を熟成室１２０の前の天 井１６内に含み、ポート１２２が開放するときに新鮮な空気の室内への流入を可 能にする。同様に、この換気装置は熟成室１２０の後部の天井１６内に排気ポー ト１２４を含む。排気ポート１２４は室内から空気を吸引しかつそれを大気へ解 放するための排気ファン１２６を装備する。 図面に示した熟成室は単一段構成のパレットスタッキング用に設 計されているが、本発明の特徴は多段構成の熟成室に適用できる。ＵＳ特許第５ ，３７３，７８０号および同第４，８２４，６８５号に開示されたような多段構 成の熟成室において、フレーム支持構造またはラック構造は、所定量の床スペー スで取り扱われる生産物の量を増やすことのできるように２以上の段に積み上げ たパレタイズドロードを支持する構成である。このフレーム支持体はパレタイズ ド生産物の間隔を置いた２列配置を可能にし、その各列はパレタイズド生産物を １またはそれ以上の段に垂直方向へ積み上げられる。かかるパレタイズド生産物 の積載段は各段の積卸しを促進するために垂直方向に間隔を置く。側バッフル４ ２に類似の中間バッフルが、側空隙と隙間体積間において垂直方向の空間へ空気 が直接流れるのを阻止するために積載段間の垂直方向空間を密閉するために上記 フレーム構造体から延在する。 本発明は特定形態を例に説明したが、様々な変更および改良が当業者により示 唆されうる。本発明は添付請求の範囲に属するかかる変更および改良を含むこと を意図している。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．天井、床、および前記天井および床に接続する複数の壁により形成された 室、前記室は２列の生産物を受けることのできる形態であり、前記２列の生産物 は相互から間隔を置いてその間に隙間体積を形成し、かつ各列の生産物は前記壁 の１つから離隔接近してその間に側空隙を形成する、 前記側空隙と前記隙間体積間に空気を送りかつその空気の温度を調整する空気 調整装置、および 前記空気調整装置および前記生産物への空気の流れを除いて前記側空隙と前記 隙間体積間への空気の流れを阻止するための手段から成り、前記空気調整装置は 一時期に空気を前記隙間体積から前記側空隙へ空気を送ってその隙間体積内に低 圧充填室を形成しかつ前記側空隙内に高圧充填室を形成してその低圧充填室と高 圧充填室間の差圧が空気流を前記側空隙から前記生産物を経て前記隙間体積へ強 制し、かつ他の時期に前記空気調整装置は前記側空隙から前記隙間体積へ空気を 送って前記側空隙内に低圧充填室を形成しかつ前記隙間体積内に高圧充填室を形 成する手段を含み、前記低圧充填室および前記高圧充填室間の差圧が空気流を前 記隙間体積から前記生産物を経て前記側空隙へ強制する、から成る生産物の熟成 を調整するための装置。 ２．前記生産物はパレット上にブロック積みされる保護箱内に収容される、請 求項１の装置。 ３．前記保護箱の各々は空気循環を可能にする開口部を含む、請求項２の装置 。 ４．前記空気調整装置は少なくとも１つの管状アキシアルファンを含む、請求 項１の装置。 ５．前記空気調整装置は前記ファンを駆動する油圧モータを含む、請求項４の 装置。 ６．前記空気調整装置はそこを流れる空気を冷却するための空気冷却機を含む 、請求項１の装置。 ７．前記空気調整装置はそこを流れる空気を加熱するための加熱器を含む、請 求項１の装置。 ８．前記空気流を阻止する手段は前記側空隙を部分的に閉鎖する側バッフルを 含む、請求項１の装置。 ９．前記側バッフルは前記天井から下方へ延在して前記生産物の列の１側部に 当接している、請求項８の装置。 １０．前記空気流を阻止する手段は前記側空隙の各々の前端部を閉鎖するため の前記生産物と前記壁間に位置決めされたパーテッションを含む、請求項１の装 置。 １１．前記パーテッションは前記室の長手に沿って移動自在である、請求項１ ０の装置。 １２．前記パーテッションの各々は細長いパネルおよび前記パネルの両側に固 定された弾性シーリングフラップから成る、請求項１０の装置。 １３．前記パネルはアルミニウムから成り、かつ前記シーリングフラップはネ オプレンガスケット材から成る、請求項１２の装置。 １４．前記パーテッションの各々は前記パネルの各側部に位置決めされた可撓 性弾性シーリングフラップを有する細長いパネルから成る、請求項１０の装置。 １５．前記シーリングフラップは、そのシーリングフラップが前記パネルから 外方へ伸張する伸張使用位置と収縮自在の輸送位置間で調節自在である、請求項 １４の装置。 １６．前記パーテッションの各々は前記伸張位置と前記収縮位置 間で前記シーリングフラップを移動させる作動機構を含む、請求項１５の装置。 １７．前記作動機構は前記パネルの中心に回転自在に取付けられたハンドル、 および複数のロッドを含み、各ロッドは、前記ハンドルの回転により前記シーリ ングフラップが前記伸張位置と前記収縮位置間で移動するように、前記シーリン グフラップの１つへ連結された１端部、および前記ハンドルからの延長部へ軸回 転自在に連結された反対端部を有する、請求項１６の装置。 １８．前記パーテッションの各々は前記室の長手に沿って延在するトラック上 に移動自在に取付けられた車輪組立体を含む、請求項１０の装置。 １９．前記トラックは前記室の前記天井上に取付けられている、請求項１８の 装置。 ２０．前記車輪組立体は前記パネルの上端部へ回転自在に連結されている、請 求項１９の装置。 ２１．前記パーテッションの各々はそのパーテッションの下端部から延在する プラグを含み、前記プラグは前記室の床上の縁上のガイドレール孔内に慴動自在 に設置されている、請求項２０の装置。 ２２．前記小室内にエチレンガスを導入するためのエチレン発生器を更に含む 、請求項１の装置。 ２３．前記空気調整装置と前記側空隙間へ空気を運ぶために前記空気調整装置 へ連結されたダクトを更に含む、請求項１の装置。 ２４．前記空気調整装置は前記室の前記天井に沿って取付けられた複数の空気 調整ユニットから成り、前記空気を運ぶ手段は各空気調整ユニット内の２つの管 状アキシアルファンから成る、請求項１の装置。 ２５．前記室へ周期的に空気を排気しかつ前記室の外部空間から 空気を取り入れるための換気装置を更に含む、請求項１の装置。 ２６．前記換気装置は各前記側空隙へ通じる前記壁または前記天井の１つにポ ート、および前記隙間体積へ通じる前記壁または前記天井の１つにポートを含み 、かつ前記ポートの各々はばね荷重ダンパを具備する、請求項２５の装置。 ２７．前記ポートの１つは前記室から大気への空気の解放を促進する排気ファ ンを具備する、請求項２６の装置。 ２８．生産物を収容する２列の箱、前記２列の箱は離隔してその間に隙間体積 を形成し、かつ各列の箱は前記壁の１つから離隔してその間に側空隙を形成して いる、および 前記側空隙と前記隙間体積間へ空気を送りかつその空気の温度を調整するため の空気調整装置から成り、 前記隙間体積は、前記空気調整装置および前記箱の開口部への空気の流れを除 いて、前記側空隙と前記隙間体積間への空気の流れを阻止するために前記側空隙 から実質的に閉鎖されている、前記空気調整装置は、所定時間、前記隙間体積か ら前記側空隙への空気の移送を可能にしてその隙間体積内に低圧充填室を形成し かつ前記側空隙内に高圧充填室を形成し、その低圧充填室と高圧充填室間の差圧 が前記箱内の開口部を介して前記側空隙から前記隙間体積へ空気流を強制し、か つ前記空気調整装置は、他の所定時間、前記側空隙から前記隙間体積への空気の 移送を可能にして前記側空隙内に低圧充填室を形成しかつ前記隙間体積内に高圧 充填室を形成し、前記低圧充填室および前記高圧充填室間の差圧が前記箱内の開 口部を介して前記隙間体積から前記側空隙へ空気流を強制する、生産物の熟成を 調整するための装置。 ２９．生産物を室内に２列に配置された箱へ保管し、前記室を複数の壁で形成 し、前記２列の箱を離隔してその間に隙間体積を形成 し、各列の箱を前記壁の１つから離隔してその間に側空隙を形成し、前記隙間体 積を概ね前記側空隙から閉鎖して前記箱の開口部への空気の流れを除いて前記隙 間体積と前記側空隙間への空気の流れを阻止する生産物の熟成を調整する方法で あって、前記方法は次の工程から成る、 （イ）前記隙間体積から空気を吸引し、それによりそこに低圧充填室を形成し 、 （ロ）前記隙間体積から吸引した空気を冷却し、 （ハ）前記冷却した空気を前記側空隙へ排気し、それによりそこに高圧充填室 を形成し、前記高圧充填室と前記低圧充填室間の空気圧差により前記側空隙内の 空気を前記箱の開口部を介して前記隙間体積へ流す、 （ニ）所定時間にわたり前記（イ）、（ロ）、および（ハ）の工程を繰り返し 、 （ホ）前記側空隙から空気を吸引することにより前記生産物内の温度差を小さ くするために他の所定時間にわたり空気流方向を反転し、それによりそこに低圧 充填室を形成し、前記側空隙から吸引された空気を冷却し、かつ前記隙間体積へ 冷却された空気を排気し、それによりそこに高圧充填室を形成し、前記高圧充填 室と前記低圧充填室間の空気圧差により前記隙間体積内の空気を前記箱の開口部 を介して前記側空隙へ流す。 ３０．前記空気吸引および空気排出工程は少なくとも１つの管状アキシアルフ ァンを使用して吸気かつ排気することから成る、請求項２９の方法。 ３１．前記室へエチレンガスを導入して前記生産物の熟成を更に調整する工程 を更に含む、請求項２９の方法。 ３２．前記室をその後に換気する工程を更に含む、請求項２９の 方法。 ３３．生産物を収容する２列の箱を受けるための複数の壁により形成された室 、前記２列の箱は離隔してその間に隙間体積を形成し、かつ各列の箱は前記壁の １つから離隔してその間に側空隙を形成する、 前記側空隙と前記隙間体積間へ空気を送りかつその空気の温度を調整するため の空気調整装置、および 前記隙間体積を前記側空隙から実質的に閉鎖して、前記空気調整装置および前 記箱内の開口部への空気流を除いて、前記側空隙と前記隙間体積間への空気流を 阻止する手段から成り、前記空気調整装置が空気を前記隙間体積から前記側空隙 へ送るときに、前記隙間体積内に低圧充填室を形成し、かつ前記側空隙内に高圧 充填室を形成し、それにより前記低圧充填室および前記高圧充填室間の差圧が前 記側空隙から前記隙間体積へ前記箱の開口部を介して空気流を強制し、前記実質 的に閉鎖する手段が前記側空隙の各々の前端部を密閉するために前記生産物と前 記壁間に位置決めされた２つの可動パーテッションを含むから成る、生産物の熟 成を調整するための装置。 ３４．前記パーテッションは前記室の長手に沿って移動自在である、請求項３ ３の装置。 ３５．前記パーテッションの各々は細長いパネルおよび前記パネルの両側に固 定された２つの弾性フラップから成る、請求項３３の装置。 ３６．前記パーテッションの各々は前記室の長手に沿って延在するトラック上 に移動自在に取付けられた車輪組立体を含む、請求項３３の装置。 ３７．前記車輪組立体は前記パネルの上端部へ回転自在に連結されている、請 求項３６の装置。 ３８．各前記パーテッションはそのパーテッションの下端部から延在するプラ グを含み、前記プラグは前記熟成室の床上の縁上のガイドレールスロット内に慴 動自在に取付けられている、請求項３７の装置。 ３９．前記パーテッションの各々は細長いパネルと前記パネルの各側部に位置 決めされた弾性シーリングフラップから成る、請求項３３の装置。 ４０．前記シーリングフラップはそのシーリングフラップが前記パネルから外 方へ伸張する伸張使用位置と収縮自在の輸送可能位置間で調節自在である、請求 項３９の装置。 ４１．前記パーテッションの各々は前記伸張位置と収縮位置間で前記シーリン グフラップを移動させるための作動機構を含む、請求項４０の装置。 ４２．前記作動機構は前記パネルの中心に回転自在に取付けられたハンドル、 および複数のロッドを含み、前記ロッドの各々は前記シーリングフラップの１つ へ連結された１端部と前記ハンドルからの延長部へ軸回転自在に連結された他端 部を有していて、前記ハンドルの回転により前記シーリングフラップは前記伸張 位置と収縮位置間を移動する構成である、請求項４１の装置。