【発明の詳細な説明】
変異S182遺伝子
発明の背景
アルツハイマー病(AD)は、痴呆により臨床的に、多くの老人性プラークお
よび神経繊維のもつれにより神経生理学的に特徴付けられる中枢神経系の進行性
の変性病である。典型的には、ADは老人性疾患であり、65歳の人の6%まで
、80歳の人の20%までがかかっている。これを晩発性ADという。加えて、
該疾患が年齢依存的浸透度をもって常染色体性優性遺伝する少数の家系が報告さ
れている。大抵の場合、該疾患の発症年齢は、これらの家系においては65歳未
満である。これを早発性ADという。遺伝的因子は早発性および晩発性ADの双
方に関与している。
この疾患に対する罹病性を遺伝的に付与する少なくとも3つの遺伝子座が同定
されている。
染色体19に位置するアポリボ蛋白E(ApoE)遺伝子のε4(112Cy
sArg)対立遺伝子は、晩発性のケースについて有意な割合でADに関連して
いる。Strittmatterら、.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90:1977−1981(1993);Sau
ndersら、Neurology,43:1467−1472(1993)。また、この対立遺伝子の遺伝は、
その量に依存して発症年齢を低下させることも報告されている。Corderら、Scie
nce,261:921−923(1993)。対照的に、アポリポ蛋白E ε2対立遺伝子は、A
D発症危険性を低下させるように思われる。Corderら、Nature Genet.,7,180
−184(1994)。これらの影響の生化学的機構はいまだ不明であるが、これらが、
1種または2種のε4対立遺伝子を有する患者の脳には著しく多数のAβ沈着物
数がある。Schmechelら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90:9649−9653(1993);Hym
anら、
Proc.Natl.Acad.Sci.USA,92:3586−3590(1995)。
染色体21上のβ−アミロイド前駆体蛋白(βAPP)に関する遺伝子におけ
る変異は、65歳未満で発症する少数の家族において見いだされている。Goate
ら、Nature,349:704−706(1991);Chartier-Harlinら、Nature,353:844−84
6(1991);Murrellら、Science,254:97−99(1991);Karlinskyら、Neurology,
42:1445−1453(1992)。これらの疾患の原因となる変異はトランスフェクシ
ョン細胞または初代培養細胞において実験されており、ある意味では、そのアミ
ロイド生成的かつ潜在的に神経毒性のあるAβフラグメントの産生に都合のよい
βAPPの蛋白分解的プロセッシングの変化を導くことが明らかにされた。さら
に、1の変異体βAPPのトランスジェニック過剰発現により最初のマウスのA
Dモデルが得られ、該マウスにおいて、年齢に関連した脳へのAβ沈着は神経、
星状細胞およびミクログリア細胞の病気を伴っている。Gamesら、Nature,373:
523−527(1995)。
遺伝的連鎖祖の研究により、第3の遺伝子座(AD3)が、早発性常染色体性
優性ADの70%までの原因であるかもしれない、染色体14q24.3にマッ
ピングされた。Schellenbergら、Science,258:668−670(1992);St.George-Hy
slopら、Nature Genet.,2:330−334(1992);Van Broeckhovenら、Nature Gene
t.,2:335−339(1992)。AD3遺伝子座はこの最も活動的な形態の疾患(30
ないし60歳で発症)に関与しており、この遺伝子座における変異が、生物学上
必須のADに至るプロセスをなすと示唆されている。Sherringtonら、Nature,3
75:754−760(1995)。
最近になって、早発性の常染色体性優性ADをAD3遺伝子座で分離している
7家系にて、5つのミスセンス変異を有する新規な遺伝子がクローン化された。
Sherringtonら、Nature,375:754−760(1995)。この遺伝子はS182と呼ばれ
ている。S182転写物のヌクレオチド配列分析により、6つの大きな家系の罹
病構成員由来の逆転写酵素−ポ
リメラーゼ連鎖反応生成物においてヘテロ接合性ヌクレオチド置換が明らかとな
った。ヌクレオチド置換は、各々、推定上のS182転写物の読み枠内において
生じており、下記の位置においてコードされているアミノ酸が変化していると予
想される(FAD4およびTorl.1を番号付ける)。家系603におけるコドン
163でのHisArg;家系FAD1におけるコドン246でのAlaGlu
;家系FAD2におけるコドン286でのLeuVal;ならびに家系FAD3
およびNIH2におけるコドン410でのCysTyr。各家系において疾患と
同時に分離されたすべてのヌクレオチド置換は、平均発症年齢に標準偏差の2倍
以上を加齢した無兆候の家族構成員には全く見られず、対応する民族から抽出さ
れた無関係の神経学的に正常な対象由来の284個の染色体にも存在しなかった
。Sherringtonら、Nature,375:754−760(1995)。
他の変異S182遺伝子の数は現在同定されている。これらの変異体は早発性
ADの診断、ならびにこの疾患の治療に有用でありうる薬剤の評価において有用
である。
発明の概要
本発明の一の目的は、新規変異S182配列を提供することである。
本発明のもう一つ別の目的は、これらの新規S182遺伝子を用いてアルツハ
イマー病の診断方法を提供することである。
本発明のさらにもう1つの目的は、変異S182遺伝子を含んでなるアルツハ
イマー病に関する実験系を提供することである。
本発明のさらにもう一つの目的は、S182遺伝子に対して相同的な遺伝子に
おける変異を同定する方法を提供することである。
図面の簡単な説明
図1A−Dは、S182遺伝子(配列番号24)のヌクレオチド配列およびコ
ードされるアミノ酸配列を示す。
発明の詳細な説明
遺伝的連鎖法により、染色体14の長いアーム上のD14S289お
よびD14S61の間に早発性の家族性アルツハイマー病(FAD)を誘起する
遺伝子が突き止められた。この領域にマッピングされるS182遺伝子中の5つ
の変異は、最近になって、早発性ADに多重罹患したいくつかの家族において報
告されている。Sheriingtonら、375:754-760(1995)。
今回、ヒト・脳ライブラリー由来のS182の全長cDNAクローンを単離し
た。このクローンの配列を分析することで、その予想アミノ酸配列が、位置26
−29にてアミノ酸VRSQがないことを除き、Sherringtonらにより予想され
た配列と同一であることが明らかとなった。このクローンのヌクレオチド配列お
よびアミノ酸配列を図1に示す。この遺伝子は、以前同定されたマーカー、D1
4S77およびD14S668Eの間の100kbの領域に位置している。この
遺伝子のイントロン−エキソン構造が、S182遺伝子の別のスプライシングに
関する証拠とともに決定された。
本明細書は生物学的材料の寄託を要しない35USC§112の規定を満たす
のに対し、さらに公衆の便宜および利益のためだけに、ヒト・脳ライブラリー由
来のS182の全長cDNAクローンをブダペスト条約の定めるところによりA
TCCに受託番号97238(pcDNA+S182クローン1b)として19
95年7月28日に寄託した。このクローンは、CFR1.808(b)による
条件を除き、特許付与により何ら制限なく利用できるであろう。寄託先はAmeric
an Type Culture Collection,Rockville,Maryland 20852,USAである。
加えて、このS182遺伝子中にある新規な多数の変異が、早発性ADに多重
罹患している家族において同定された。S182転写物においてヌクレオチド置
換が同定され、それは下記の位置においてコードされるアミノ酸の変化が予想さ
れる(番号付けは最初の開始コドンと推定されるものから始める)。家系F148
およびF206におけるコドン135でのMetVal;および家系Fin1、
NY5201およびMA
N92/20におけるコドン142でのMetVal;家系F196におけるコ
ドン263でのProSer;家系C1、C2、C3および771におけるコド
ン278でのGluAla;および家系F183におけるコドン276でのGl
uGly。各ケースにおいて、各家族の罹病構成員においてのみ変異が同定され
た。これらの変異はSherringtonら、Nature,375:754−760(1995)により記載
されているものとは異なる。
早発性ADに多重罹患している40の家族を変異についてスクリーニングした
。これらの家族のうち、FAD4から分岐したと考えられる1の家族のみが公表
されている変異を有していた。しかしながら、これらの家族のいくつかは消化パ
ターンの変化を示した。
Halitaら、Annals of Neurol.,36:362−367(1994)により記載された家族
Fin1は、酵素RcaIとプライマー910/911とにより得られる制限パ
ターンにおいて変化を示した。プライマー910:5’−TCACAGAAGA
TACCGAGACT−3’(配列番号1)およびプライマー911:5’−C
CCAACCATAAGAAGAACAG−3’(配列番号2)はSherrington
ら、Nature,375:754−760(1995)において開示されている。この家族の罹病
構成員試料の直接配列決定により、FAD4の変異と同じヌクレオチドにおいて
生じる変異(AG)が明らかとなったが、コドン142(Sherringtonらの文献
ではコドン146となっている)においてメチオニンからバリンへの別のアミノ
酸置換を生じる。この変異は疾患とともに分離する。同じ変異が他の2つの家族
、すなわちNY5201およびMAN92/20においても存在した。
F148由来の試料(Mullanら、Nature Genet.,2:340−343(1992))もまた、同
じ酵素およびプライマーを用いると、消化パターンにて違いを示した。直接配列
決定により、コドン135でのAGに由来する変化が示され、それはメチオニン
からバリンへの予想アミノ酸変化をもたら
した。これと同一の変化がF206においても観察されており(Mullanら、Natur
e Genet.,2:340−343(1992))、両方の家族において疾患とともに分離した。
PCR直接配列決定を用いて、5つのエキソンフラグメントにおけるさらなる
変異の存在について家族をスクリーニングした。コドン276にて2つの異なる
アミノ酸置換およびコドン263にて第3の置換が同定された。
コドン263でのProSer置換をもたらすCT変異が家系F196におい
て同定された。この変異は、AvaIIおよびSau961部位の両方の消失を引
き起こす。
コドン276でのグルタミン酸のアラニンへのアミノ酸置換をもたらすACト
ランスバージョンも同定された。この変異は、いずれもコロンビアのAtioquia州
の3つの親族ならびに第4の家族(C1、C2、C3および771)から得られ
る単一試料において検出された(Loperaら、Acta Neurologia Columbiaba,10:1
73−187(1994))。771の個体はコロンビアの同じ地域の出身であり、陽性の早
発性アルツハイマー病の家族歴を有する。該家族はC2家族と遠い関係があると
考えられる。該疾患の発症年齢は40歳台後半である。この変異は制限酵素部位
を形成または破壊しない。それゆえ、プライマーの3’末端から5塩基対、変異
から6塩基対のところにてミスマッチ塩基を含有するミスマッチプライマーを設
計した。PCR生成物に取り込まれた場合、変異(C)が存在するときに、この
プライマーはBsmI切断部位を生じる。このことは、PCR生成物のBsmI
での消化により当該2つの対立遺伝子を識別することを可能にする。BsmI認
識配列は5’・・・・GAATGCN・・・・3’(配列番号3)および3’・
・・・CTTACGN・・・・5’(配列番号4)である。この変異の同定に用
いたプライマーはE276:5’−AACAGCTCAGGAGAGGAATG
−3’(配列番号5)および952:5’−GATGAGACAAGTNCCN
TG
AA−3’(配列番号6)(Sherringtonら、Nature,375:754−760(1995))で
ある。25μlの反応系においてDNA(50−100ng)を鋳型として用い
た。反応混合物は、最終濃度0.2mM dNTps、30pM各プライマー、
1xTNK100バッファー、0.5U Taqボリメラーゼからなっていた。
下記条件下でPCRを行った:94℃5分(94℃30秒、45℃ 30秒、7
2℃ 30秒)x35サイクル、72℃ 3分。BsmI酵素(5U)をPCR生
成物に添加し、65℃で3時間消化を行った。消化生成物を3%アガロースゲル
上で分離した。正常対立遺伝子の150bpのフラグメントおよび変異対立遺伝
子の128+22bpフラグメントが観察された。変異は疾患とともに分離する
。別の家族、F183において同じ塩基がGに変異しており、グルタミン酸から
グリシンへの置換を引き起こす。
TG多型性のごとき制限部位を形成または破壊しないさらなる変異を、同様の
方法で同定することができる。プライマーの3’末端から4および5塩基対なら
びに多型性から5および6塩基対のところに2つのミスマッチ塩基対を含有する
ミスマッチプライマーを設計した。PCR生成物中に取り込まれた場合、このプ
ライマーは、多型性部位にGが存在する時にはBamHI部位を形成し、多型性
部位にTが存在する時には、切断部位を生じない。このことは、PCR生成物の
BamHIでの消化により当該2つの対立遺伝子を識別することを可能にする。
BamHI認識配列は5’・・・・GGATCC・・・・3’(配列番号7)お
よび3’・・・・CCTAGG・・・・5’(配列番号8)である。この変異の
同定に使用できるプライマーは、951:5’−CACCCATTTACAAG
TTTAGC−3’(配列番号9)(Sherringtonら、Nature,375:754-760(19
95))およびT−G BamHI:5’−CACTGATTACTAATTCAG
GATC−3’(配列番号10)を包含する。PCR条件は上記と同様である。
0.5UのBamHI酵素を添加し、37℃で3時間PCR生成物を消化する。
消化生成物を3%アガ
ロースゲルで分離する。ホモ接合性正常対立遺伝子の200bpのフラグメント
、ホモ接合性変異対立遺伝子の182bp+18bpのフラグメント、およびヘ
テロ接合性対立遺伝子の20bp+182bp+18bpのフラグメントが観察
され得る。
これらの変異体の同定は、S182遺伝子における変異が染色体14連鎖家系
の早発性アルツハイマー病の原因であるという強力な証拠を提供する。これらの
変異体をADの診断に用いることができ、さらにAD発症モデルの開発に使用す
ることもできる。
現在のところ、種々の形態のADに対する効果的な治療はわかっていない。し
かし、治療が可能であり、アルツハイマー病に付随する痴呆と密接に類似する進
行性の知能悪化をもたらす別の形態の痴呆がいくつかある。したがって、ADの
診断試験は、早発性アルツハイマー病を排除することができるため、これら他の
症状の診断および治療における有用な手段を提供するであろう。ADについて適
当な療法が利用できるようになれば、さらに価値を有するであろう。
アルツハイマー病に関連する遺伝的変異を検出し、同定するために用いること
ができる、組換えDNA技法を利用するいくつかの方法体系がある。これらは、
直接プロービング、リガーゼ連鎖反応(LCR)およびポリメラーゼ連鎖反応(
PCR)方法体系を包含するが、これらに限定されるものではない。
直接プロービング法を用いる点突然変異の検出は、合成してまたはニック翻訳
により調製したオリゴヌクレオチドプローブの使用を包含する。好ましい具体例
において、該プローブは変異体S182遺伝子の少なくとも一部(その部分は、
本明細書にて同定される、変異を有する)と相補的である。DNAプローブは、
適宜、例えば、放射性標識、酵素標識、蛍光標識またはビオチン−アビジン標識
を用いて標識化されていてもよく、その後で例えば、サザンブロットハイブリダ
イゼーション法にて可視化される。その標識化プローブを、ニトロセルロースま
たはナイロン
66基質に結合した、ADであると思われる患者に由来のDNAのサンプルと反
応させる。標識化DNAプローブに相補的なDNA配列を担持する領域は、リア
ニーリング反応の結果として、それ自身を標識化するようになる。かかる標識化
を示すフィルターの領域を、例えば、オートラジオグラフィーにより可視化する
ことができる。
リガーゼ連鎖反応(LCR)などの別のプローブ法は、ミスマッチプローブ、
すなわち、変異の点を除いて、標的と完全に相補的であるプローブの使用を包含
する。ついで、その標的配列を、完全な相補性がある場合にのみハイブリダイゼ
ーションを得ることが可能である条件下で、完全な相補性を有するオリゴヌクレ
オチド、すなわち、本発明のS182変異体と相補的なオリゴヌクレオチド、お
よびミスマッチを含有するオリゴヌクレオチドの両方とハイブリダイゼーション
させる。ミスマッチがあるならば、その場合、ハイブリダイゼーションが著しく
減少する。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は特異的なDNA配列を増幅させる技法であ
る。変性、プライマーアニーリングおよび熱安定性酵素Taqボリメラーゼを用
いて行う伸長のサイクルを繰返し、所望のDNA配列の濃度を指数的に増加させ
る。
S182遺伝子をコードするヌクレオチド配列の知識が得られたならば、目的
とするDNAを側面に付加した配列に相補的な合成オリゴヌクレオチドを調製す
ることが可能である。各オリゴヌクレオチドは2本の鎖の一方に対して相補的で
ある。ついで、該DNAを高温(例、95℃)で変性し、ついで大過剰のモルの
オリゴヌクレオチドの存在下でリアニーリングに付す。相互に対向して3’末端
で配向されたオリゴヌクレオチドを、標的とする配列の対向鎖とハイブリダイゼ
ーションさせ、4つのデオキシリボヌクレオチド三リン酸塩の存在下、核酸鋳型
に沿って酵素的伸長をプライムする。ついで、その最終生成物を別のサイクル用
に再び変性させる。この3工程のサイクルを数回繰返し、100万倍以上のDN
Aセグメントの増幅を達成することができる。ついで、いずれか
の遺伝的改変を定位するために、その得られたDNAを直接配列決定に付しても
よい。別法として、本発明のS182変異体を同定することで、改変DNAに結
合するだけのオリゴヌクレオチドを調製することが可能となり、その結果、PC
Rにより変異のあるDNAの増殖だけが得られるであろう。PCRに付した後、
対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションを用いてAD点突
然変異を検出することができる。
また、特異的対立遺伝子のPCRと称される増幅(PASA)のアダプテーシ
ョンを用いることができる;この方法は単一の塩基対が異なる対立遺伝子を迅速
かつ正確に区別するために異なる増殖を用いるものである。Newtonら、Nucleic
Acid Res.,17:2503(1989);Nicholsら、Genomics,5:535(1989);Okayamaら
、J.Lab.Clin.Med.,1214:105(1989);Sarkarら、Anal.Biochem.,186:64(199
0);Sommerら、Mayo Clin.Proc.,64:1361(1989);Wu、Proc.Nat'l.Acad.Sci.U
SA,86:2757(1989);およびDuttonら、Biotechniques,11:700(1991)。
PASAは一が対立遺伝子特異的であるような2つのオリゴヌクレオチドプライ
マーを用いて増幅することからなる。所望の対立遺伝子は効果的に増幅されるの
に対して、他方の対立遺伝子はほとんど増幅されない。というのも、その対立遺
伝子はその対立遺伝子特異的プライマーの3’末端にあるまたはその付近にある
塩基とミスマッチだからである。かくして、PASAまたはその関連する方法の
PAMSAを用いて1またはそれ以上の変異S182対立遺伝子を特異的に増幅
させることができる。かかる増幅を患者より得られた遺伝的材料において行う場
合、患者にて1またはそれ以上の変異S182対立遺伝子の存在を検出するため
の方法としてその方法を供することができる。PCR誘発性変異制限分析(しば
しば、IMRAと称される)を変異体の検出に用いることもできる。
アルツハイマー病の実験モデルの開発もまた重要である。かかるモデ
ルを用いてADの変性経路を変える薬剤についてスクリーンすることもできる。
S182遺伝子中の特定の遺伝子を早発性家族性アルツハイマー病の原因として
同定すると、遺伝的操作を用いてトランスジェニックモデル系および/または変
異S182遺伝子またはその一部を含有する全細胞系を開発することが可能であ
る。そのモデル系を薬剤をスクリーニングし、アルツハイマー病を治療する薬剤
の効能を評価するのに用いることができる。加えて、これらのモデル系はS18
2の基礎となる生化学およびそのADとの関係を定めるための手段を提供し、そ
れにより合理的な薬剤設計の基本が得られる。
本発明において用いることのできるある型の細胞系は自然に誘導させることが
できる。この場合、罹患した個体由来の血液試料を得、例えば、エプスタイン−
バールウイルスを用いてリンパ芽球(lymphoblastoid)細胞系に不変的に形質転
換させる。一旦確立されると、かかる細胞系は懸濁培養液にて連続的に増殖し、
S182発現およびプロセッシングを研究するために種々のインビトロ実験にて
用いることができる。これらの実験に用いられる別の細胞系は患者から由来の皮
膚繊維芽細胞からなる。
FAD変異は優性であるため、細胞系を構築する別法は、本明細書に記載され
ているように、選択した確立された細胞系に、S182変異遺伝子またはその部
分を遺伝的に操作することである。かかる方法は、Sisodia、Science,248:492
(1990)およびOltersdorkら、J.Biol.Chem.,265:4492(1990)で例示されて
いるように、すなわち、アミロイド先駆体ペプチド遺伝子が哺乳動物細胞にトラ
ンスフェクションされるように、当該分野においてよく知られている。
バキュロウイルス発現系もまた、真核細胞中の異種遺伝子を高レベルで発現さ
せるのに有用であることが判明した。
変異遺伝子はまた、該変異遺伝子を含有するトランスジェニック動物を創造す
るのに用いるために取り出すこともできる。例えば、本発明の
変異S182遺伝子をクローンし、クローニングベクターに入れることができる
。用いることのできるクローニングベクターとして、例えば、Pcharon35、コ
スミドまたは酵母人工染色体が挙げられるが、これに限定されない。ついで、変
異S182遺伝子をマウスなどのヒト以外の宿主動物に転移させる。その転移の
結果として、得られたヒト以外のトランスジェニック動物は、好ましくは、一ま
たはそれ以上の変異S128ポリペプチドを発現するであろう。
別法として、変異S182ポリペプチドをコードするミニ遺伝子を設計するこ
ともできる。かかるミニ遺伝子は、好ましくは完全長の変異S182ポリペプチ
ドをコードするcDNA配列、S182エキソンの組み合わせ、またはポリアデ
ニル化シグナル配列の下流およびプロモーター(好ましくは、エンハンサー)の
上流に連結したその組み合わせを含有していてもよい。そのようなミニ遺伝子構
築物は、マウスまたはラットなどの適当なトランスジェニック宿主に導入される
と、変異S182ポリペプチドを発現するであろう。
トランスジェニック動物を創造する一の方法は、異種組換え操作により、変異
をインビトロにおける胚幹(ES)細胞にて所望の遺伝子において生じさせ、つ
づいて修飾ES細胞系を宿主胚盤胞に微量注射し、その後育成器中でインキュベ
ーションすることである。FrohmanおよびMartin、Cell,56:145(1989)。また、
変異遺伝子またはその部分を一細胞の胚に微量注射し、つづいて育成器中でイン
キュベーションする技法を用いることができる。トランスジェニック動物を生成
するためのさらなる方法は当該分野にて周知である。
トランスジェニック動物は新規な治療組成物の評価および米国特許第5223
610号で示されるように発癌性試験にて用いられる。これらの動物はまた、米
国特許第5221778号に示されるように、ヒト病態用の推定動物モデルを開
発するのに用いられる。トランスジェニック動物は、今回、アルツハイマー病(
米国特許第7769626号)、抗
癌剤に対するマルチ薬剤耐性(米国特許第7260827号)および発癌性物質
(米国特許第4736866号)を評価するために開発された。したがって、染
色体14−関連の家系にて早発性アルツハイマー病の誘起すると考えられる本発
明の変異遺伝子は、トランスジェニック動物を開発し、この疾患を評価するため
の手段を提供する。
また、部位関連の突然変異誘発法および/または遺伝子変換法を用い、変異遺
伝子が本発明において記載されているように、改変されたアミノ酸を有するS1
82ポリペプチドをコードするように、内因的にまたはトランスフェクションを
介してヒト以外の動物のS182対立遺伝子を変異させることができる。
さらには、今回、S182遺伝子との相同性を示す遺伝子を同定するための方
法が開発された。例えば、S182遺伝子に相同的な遺伝子が染色体1で同定さ
れた。このS182様遺伝子はある家系におけるADの原因であると考えられる
。図1(配列番号24)に示すポリヌクレオチド配列より製造したポリヌクレオ
チドプローブを用いるか、または本明細書(配列番号1−23)に記載のプライ
マーを用い、このS182様遺伝子および他の遺伝子を同定することができる。
以下の限定するものではない実施例を挙げて本発明をさらに説明する。
実施例
実施例1:cDNA単離
完全なS182タンパク質をコードするcDNAを、製造者の指示に従って、
Gene Trapperキット(Gibco BRL、Gaithersburg、MD)を用いて単離した。p
CMV.SPORTのヒトSuperscript脳ライブラリー(Gibco BRL)を、917オ
リゴヌクレオチド(Sherringtonら、Nature、375:754−760(1995))でプローブ
し、それをcDNAの5’−UTRとハイブリダイズさせる。
実施例2:PAC単離
インター−Alu PCRをYACs905C2および763B11につ
いて行った。アガロースに固定した非精製YAC DNAを変性プライマーAlu
5’(5’GGATTACAGG(C/T)(G/A)TGAGCCAC3’(配列番
号11)およびAlu3’(5’GAT(C/T)(A/G)(C/T)(G/A)CCA(C/
T)TGCACTCC3’(配列番号12)で増幅させた。反応系(100μl
)を94℃に5分加熱し、ついで94℃で1分、55℃で1分および72℃で2
分を30サイクル処理し、最終の拡張工程を72℃で10分行った。増幅生成物
のアリコートをアガロースゲル(1%)でチェックし、残りをWizard PCRミ
ニカラム(Promega Corp.、Madison、WI)上で精製した。インター−Aluプロ
ーブ(100ng)をα−32PdCTPおよびReady−to−Goオリゴヌクレオチ
ドキット(Pharmacia Biotech Inc.,Piscataway,NJ)を用いて高特異的活性
に標識化した。取込まれなかったヌクレオチドをNickカラム(Pharmacia Biotec
h Inc.)を用いて除去した。各プローブをヒト胎盤ゲノムDNA(2μg/ml
の最終濃度)で4時間予め遮断し、ついで高密度PACフィルター(Genome Sys
tems,Inc.)と65℃で24時間ハイブリダイズさせた。ハイブリダイゼーショ
ンは5xSSC、1xDenhardt's溶液、0.5%SDSおよび100μg/ml
の音波処理したサケ精子DNAにて行った。フィルターを65℃で0.1xSS
C/0.1%SDSにまで洗浄し、ついで1ないし3日間フィルムに暴露した。
そのフィルターを最初905C2インター−Alu PCRプローブでプローブし、
ストリッピングし、763B11プローブで再びハイブリダイゼーションに付し
た。染色体14位置を示唆する、両方のプローブとハイブリッド形成したPAC
を選択し、さらに分析に付した。
実施例3:PAC末端インサート配列およびエキソン/イントロン境界の同定
各PACのヒトインサートの末端配列およびエキソン/イントロン境界配列を
ライゲーション−介在のPCR法を用いて得た。標準的なプラ
スミドアルカリ性溶菌プロトコルにより精製したPAC DNA(Genome Systems
,Inc.)を種々の平滑末端切断制限酵素で消化し、ついでMuelleら、Science、246
:780−786(1989)に記載の特異的に設計されたリンカーにライゲーションした
。ついで、末端インサート配列をリンカー誘導プライマーとPAC末端のシーケ
ンシング用SP6配列決定プライマー(5’−GGCCGTCGACATTTA
GGTGACAC(配列番号13))またはエキソン/イントロン境界シーケンシ
ング用S182エキソン誘導プライマーのいずれかを用いてPCRにより特異的
に増殖させた。生成物の配列決定を、32P末端標識化プライマーを用いる修飾ジ
デオキシヌクレオチド配列法およびSrivastavaら、PCR Methods Appl.1:2
55:256(1992)に記載されているTaqDNAポリメラーゼ温度サイ
クル化反応を用いることにより低融点アガロース中にて直接行った。
実施例4:パルス化フィールドゲル電気泳動によるYACsおよびPACsのサ
イジング
CEPH'B'メガYACsの大きさをCEPH/Genethonデータベースから入
手した。Cohenら、Nature,366:696−701(1993)。St.Louisおよ
びCEPH'A'YACsについては、高分子量酵母ゲノム/YAC DNAをア
ガロースゲルに固定した酵母細胞より調製した。PAC DNAを標準的プラスミド
アルカリ性溶菌法(Genome Systems,Inc.)により調製した。パルス化フィール
ドゲル電気泳動を、Bio-Rad CHEF装置を用い、200Vおよび14℃で、0
.5xTBE緩衝液(1xTBE=90mMトリスボレート、pH8.3/2mM
EDTA)中1%アガロースを介して行った。分子量標体としてファージλコ
ンカテマーを用いた。そのゲルをナイロン膜(Hybond−N、Amersham Corp.、Arl
ington Hts.、IL)上、0.25M HClで30分間処理し、つづいて0.5M
NaOHおよび1.5M NaClで中和し、0.25M NaOHおよび1.5M
NaClのアルカリ性に移すことにより、サイズ分画を脱プリン化
(depurinate)した。6xSSC/0.5%SDS/0.1%Ficoll/0.1%ウ
シ血清アルブミン/0.1%ポリビニルピロリドン/標識プローブである100
μg/ml音波処理サケ精子DNA中、65℃で一夜ハイブリダイゼーションを
行った。洗浄をストリンジェントに65℃で0.5xSSCおよび0.1%SDS
まで行った。
実施例5:STSマッピング
ジヌクレオチドマーカーD14S77およびD14S268用のオリゴヌクレ
オチドプライマーをGenethon1992および1994マップ(Weissenbachら、Na
ture,359:794−801(1992);Gynapayら、Nature,7:246−3
39(1994))より取得し、ESTs D14S668/D14S677E用
のオリゴヌクレオチドプライマーを、Auffrayら、C.R.Acad.des Science III,
318:263−272(1995)により寄託されているGDBより取得した
。オリゴヌクレオチドプライマーを、STSをプログラムOligo4を用いてYA
C/PAC末端、S164(Sherringtonら、Nature,375:754−760(
1995))およびS182の5’および3’UTRsに結合させるように設計
した。S164STSを増幅するための、PCR条件は、94℃で30分、48
℃で30分、および72℃で30分(35サイクル)であった。S1825’U
TRSTS(プライマー:5’−AAACGATTTGCGGGGAGAACC
(配列番号14)および5’−TTTGCGATTTTAACAGCATTC(
配列番号15))および3’UTRSTS(プライマー:5’−CATACTT
GTACGCCTCACTTGC(配列番号16)および5’−ACAGCCA
TTTTACTCTTCTTT(配列番号17))を、94℃で30分間、55℃
で30分間および72℃で30分間(35サイクル)で増幅させた。SRSs
54−12D−R(プライマー:5’−TAATATATGCTGGAGGTT
TTG(配列番号19)および134−8C−R(5’−GATCTGACTA
ACCAAGTCTTA(配列番号20)および5’−AGAACTGTAAT
AGTACTCGAAG(配列番号21))を9
4℃で30分、50℃で30分および72℃で30分(35サイクル)で増幅さ
せた。
実施例6:RT−PCR
脳、肝臓、肺、心臓、胎盤および骨格筋からのポリA+RNA(3μg)(Clon
tech Laboratories Inc.,Palo Alto,CA)を、製造業者の指示に従って、ランダ
ムヘキサマープライマー(100ng)およびSupercript II酵素(600単位
、Gibco BRL)を含む6x20μl反応体にて逆転写した。RNA鋳型を、つづ
いてRN AaseH(2単位)で55℃で10分間処理することにより減成さ
せた。PCRを、プライマーGP26F(5’−TGCACAGATGTCTG
AGGA−3’(配列番号22))およびGP29R(5’−TCCATTAGATA
ATGGCTCA−3’(配列番号23))を用い、非精製のcDNA反応物(1
μl)に対して行った。増幅反応物(25μl)は0.8μMの各プライマー、
1mM dDTPs、1xPCR緩衝液(Promega Corp.)および1単位のTaqポ
リメラーゼ(Promega,Corp.)を含有した。反応物を氷上に設置し、ついで94
℃で5分間で加熱し、94℃で30秒、46℃で30秒および72℃で1分を3
5サイクル行い、最終の伸長工程を72℃で10分間行った。増幅産物(108
bpおよび120bp)を4%Metaphor(FMC Corp.、Pine Brook、NJ)1
%アガロース(Promega Corp.)ゲル上で分離し、臭化エチジウム染色により可
視化した。
実施例7:PACランダムゲノムライブラリー構築、スクリーニングおよびシー
ケンシング
ランダムなショットカンライブラリーを約10μgの精製した組換えP1誘導
人工染色体DNA(PAC54−12D)より調製した。PACDNAを、アル
カリ性溶菌操作、つづいてカルボキシル被覆磁性粒子を用いる固相固定法を用い
て、一夜培養物(20μg/mlのカナマイシンを補足した500mlのLuria
ブロス)よりロケーションした。回収したDNAを、PAC DNA1μg当た
り10単位の濃度でプラ
スミド−Safe ATP−依存性D Nase(Epicentre Technologies,Madison,W
I)を用い37℃で30分間処理し、残りのいずれの細菌性染色体DNA夾雑物
も除去した。ランダムDNAフラグメントを音波処理により得、マングビーンヌ
クレアーゼで、つづいてT4ポリメラーゼおよびクレノーで末端を修復して突出
部を除去し、凹部を充填した。修復したフラグメントをアガロースゲル電気泳動
(1−3kb)によりサイズ選択し、平滑末端を回収し、SmaI切断した、ホ
スファターゼ処理のpUC18ベクターにライゲートさせた。ライゲートしたフ
ラグメントのアリコートをEpicurean coli SURE2細胞(Stratagene,LaJolla,C
A)に形質転換させ、SOB/アンピシリン平板上に直接平板培養した。プラス
ミド鋳型を96−ウェルのプラスミド調製系(Advanced Genetic Technology Co
rp.,Gaithersberg,MD)のランダムに選択したコロニーより調製した。精製
したプラスミドをグリッドし、放射性標識したS182 cDNAを用いるハイ
ブリダイゼーションによりスクリーンに付した。配列決定反応をM13前方およ
びM13後方プライマー用のApplied Biosystems PRISM Ready Reaction Dye Pr
imer Cycle Sequencing Kitと共にApplied Biosystems(AB)Catalyst Lab St
ationを用いて陽性組換えプラスミド鋳型で実施した。反応生成物をAB373
DNAシーケンサーに付した。
実施例8:変異検出
すべてのファミリーを、PCR、つづいてSherringtonら、Nature,375:
754−760(1995)に記載されているプライマーを用いる制限消化法に
より変異についてスクリーニングした。制限消化物をアガロースゲル上の電気泳
動に付し、臭化エチジウムにより可視化した。制限消化物のパターンを改変する
変異の正確な特性を決定し、制限部位を変えなかった変異についてスクリーンす
るために、プライマーの一方がビオチニル化されているが、同じPCRを行った
。一本鎖DNA鋳型をストレプタビジン被覆の磁性ビーズを用いて誘導し、配列
決定反応
(Sequenase2.0キット,US Biochemical Corp.,Cleveland,OH)をビー
ズに付着したままのDNAを用いて行った。ビオチン化PCR産物の自動化配列
決定を、AutoRead and AutoloadT7配列決定キット(Pharmacia Biotech Inc.
)を用いるALFシーケンサー(Pharmacia Biotech Inc.)にて実施した。AL
Fマネージャーソフトウェアーパッケージを用いてヘテロ接合体を同定した。
実施例9:E280A変異の検出
S182遺伝子のコドンにあるA−C変異によって、いずれの制限酵素部位も
形成されなければ破壊もされない。プライマーの3’末端から5塩基に誤対号塩
基およびその変異から6塩基離れて誤対号塩基を含有するプライマーを設計した
。PCR産物に組み込まれると、このプライマーは、変異(C)のある場合のBs
mI切断部位を生成する。これにより、PCR産物をBsmIで消化することで2つ
の対立遺伝子を区別することができる。DNA50−100ngを25μPCR
反応における鋳型として用いた。反応混合物は以下の最終濃度で構される:0.
2mM dNTP's、30pMの各プライマー(順方向プライマーE276A5
’AACAGCTCAGGAGAGGAATG−3’(配列番号5)および逆方
向プライマー952 5’−GATGAGACAAAGTNCCNTGAA-3
’(配列番号6))、1xTNK緩衝液、0.5U Taq DNAポリメラーゼ。P
CRを次の条件下で実施した。94℃で5分(94℃で30秒、45℃で30秒
、72℃で30秒)x35サイクル、72℃で3分。PCR後にBsmI酵素(
5U)を加え、65℃で3時間消化を行った。消化された産物を3%アガロース
ゲル上の電気泳動に付した。正常な対立遺伝子で150bpの産物が得られ、そ
れに対して変異対立遺伝子では128bpと22bpの2つの産物が得られる。
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(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AU,BB,BG
,BR,CA,CN,CZ,EE,GE,HU,IL,
IS,JP,KG,KP,KR,LK,LR,LT,L
V,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL
,RO,SG,SI,SK,TR,TT,UA,US,
UZ,VN
(72)発明者 ハーディ,ジョン・エイ
アメリカ合衆国32084フロリダ州セント・
オーガスティン、ウォーター・ストリート
48番