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JP2001059317A - 野地板 - Google Patents

野地板

Info

Publication number
JP2001059317A
JP2001059317A JP11236622A JP23662299A JP2001059317A JP 2001059317 A JP2001059317 A JP 2001059317A JP 11236622 A JP11236622 A JP 11236622A JP 23662299 A JP23662299 A JP 23662299A JP 2001059317 A JP2001059317 A JP 2001059317A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roof
base material
material layer
slip
water leakage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11236622A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromu Kikuchi
池 煕 菊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CHAMPION KK
Original Assignee
CHAMPION KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CHAMPION KK filed Critical CHAMPION KK
Priority to JP11236622A priority Critical patent/JP2001059317A/ja
Publication of JP2001059317A publication Critical patent/JP2001059317A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 野地板において、屋根板からの水漏れ防止を
するための屋根下地材を一体化して資材点数を減少する
と共に、屋根工事の施工を容易にし工事期間を短縮する
ことを可能とする。 【解決手段】 屋根の棟から軒にわたって傾斜して張ら
れ屋根板を形成すると共に屋根瓦を支持する部材となる
野地板10において、平板状の基材11の片面に合成樹
脂をシート状に熱溶着して、該基材11の片面に屋根板
からの水漏れ防止をするための屋根下地材層12を一体
的に形成すると共に、上記屋根下地材層12の上面に
は、一方向に連続した直線状に伸びる一定高さの突条1
3を所定間隔に形成したものである。これにより、屋根
板からの水漏れ防止をするための屋根下地材を一体化し
て資材点数を減少すると共に、屋根工事の施工を容易に
し工事期間を短縮することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根の棟から軒に
わたって傾斜して張られ屋根板を形成すると共に屋根葺
き材を支持する部材となる野地板に関し、特に、屋根板
からの水漏れ防止をするための屋根下地材を一体化して
資材点数を減少すると共に、和瓦葺、平板瓦葺、トタン
葺、スレート葺等の屋根工事の施工を容易にし工事期間
を短縮することができる野地板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の野地板は、例えば約90cm×18
0cmの大きさの平らな板材から成り、図13に示すよう
に、屋根の棟から軒に向かって傾斜して渡された垂木
1,1,…の上に、その傾斜に沿って野地板2が打ち付
けられるようになっていた。そして、このような野地板
2を使用して屋根工事をするには、上記垂木1,1,…
の上にその傾斜に沿って上記野地板2を打ち付け、この
野地板2の上面に屋根板からの水漏れ防止をするための
シート状の屋根下地材3を敷き、この屋根下地材3の上
面に所定の間隔で軒線と平行に瓦桟4,4,…を釘等で
打ち付けていた。その後、図14に示すように、裏面上
部に引掛爪を有する瓦5の該引掛爪を上記瓦桟4の上辺
部に引っ掛け、この瓦5を釘等で打ち付けて固定し屋根
を構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の野地板2においては、その上面にて水漏れ防止をす
るための屋根下地材3が該野地板2とは別部材とされて
いたので、屋根工事の材料としての資材点数が多いもの
であった。また、実際の屋根工事においては、垂木1の
上に野地板2を打ち付け、その後この野地板2の上面に
屋根下地材3を敷かなければならず、施工工程も多くな
るものであった。したがって、施工に手間がかかると共
に施工管理が複雑となり、工事期間が長くなることがあ
った。
【0004】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、屋根板からの水漏れ防止をするための屋根下地材
を一体化して資材点数を減少すると共に、屋根工事の施
工を容易にし工事期間を短縮することができる野地板を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による野地板は、屋根の棟から軒にわたって
傾斜して張られ屋根板を形成すると共に屋根瓦を支持す
る部材となる野地板において、平板状の基材の片面に合
成樹脂をシート状に熱溶着して、該基材の片面に屋根板
からの水漏れ防止をするための屋根下地材層を一体的に
形成したものである。
【0006】また、上記屋根下地材層の上面には、一方
向に連続した直線状に伸びる一定高さの突条を所定間隔
に形成したものである。
【0007】さらに、上記屋根下地材層の上面には、所
定の高さだけ突出した多数のすべり止め突部を一体的に
形成すると共に、これらのすべり止め突部を所定の単位
面積中に複数個存在するように配置して全面に等方的に
設けたものである。
【0008】さらにまた、上記すべり止め突部は、下部
が大径とされると共に上部が小径とされ所定の高さだけ
2段階に突出したものとしてもよい。
【0009】また、上記屋根下地材層の上面には、紙又
は不織布を接着してもよい。
【0010】さらに、上記屋根下地材層の周辺部を、基
材の外側縁部より外方へ所定幅だけ出っ張らせて、隣接
設置される基材との接合部分を覆う重ね合わせ片を形成
してもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1は本発明による野地板の
実施の形態を示す断面説明図であり、図2はその斜視説
明図である。なお、図1は、図2のA−A線断面図に当
たるものである。この野地板10は、屋根の棟から軒に
わたって傾斜して張られ屋根板を形成すると共に屋根瓦
を支持する部材となるもので、基材11と屋根下地材層
12とを一体的に形成して成る。
【0012】図1において基材11は、野地板10の本
体部分となるもので、平板状の木製の板材から成り、所
定の厚さで例えば約90cm×180cm又は約120cm×
240cmの大きさが標準とされている。
【0013】上記基材11の片面には、屋根下地材層1
2が一体的に形成されている。この屋根下地材層12
は、屋根板からの水漏れ防止をするための部材となるも
ので、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)樹脂、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂から成
り、厚さが約1mm程度のシート状に熱溶着され、上記基
材11の片面の全面に一体化されている。これにより、
上記基材11及び屋根下地材層12から成る野地板10
の上面に、所定の間隔で軒線と平行に瓦桟4を釘等で打
ち付けても、該屋根下地材層12の防水性によって雨水
等が屋根板から水漏れするのを防止することができる。
また、基材11の片面に屋根下地材層12が直に熱溶着
してあるので、該屋根下地材層12が縮まないようにし
たり、破れないようにすることができる。
【0014】また、図1及び図2に示すように、上記屋
根下地材層12の上面には、一方向に連続した直線状に
伸びる一定高さ(約2mm程度)の突条13,13,…が
所定間隔、例えば約2〜10cm程度で等間隔に形成され
ている。この突条13は、上記野地板10の屋根下地材
層12の上面に打ち付けられる瓦桟4との間にその突条
13の高さ分だけの小さい隙間(以下「微小な隙間」と
いう)を形成して、例えば屋根瓦からの漏水を軒方向に
案内して排水せしめたり、通気性を向上するものであ
る。したがって、屋根下地材層12の上面の突条13,
13,…が屋根の傾斜方向に沿うようにされている。
【0015】このように構成された野地板10を使用し
て屋根工事をするには、図13に示すと同様にして、屋
根の棟から軒に向かって傾斜して渡された垂木1,1,
…の上に、その傾斜に沿って野地板10を打ち付ける。
このとき、野地板10には、基材11の上面に屋根下地
材層12が一体的に形成されているので、上記野地板1
0の打ち付けと同時に従来の屋根下地材3も施工される
こととなる。したがって、そのまま上記野地板10の上
面に所定の間隔で軒線と平行に瓦桟4,4,…を釘等で
打ち付ける。なお、上記垂木1,1,…の上には複数枚
の野地板10が並べて打ち付けられるが、隣り合う野地
板10,10の隣接辺部には、シールテープを貼った
り、シール材を充填したりして水漏れ防止の対策をす
る。
【0016】その後、図14に示すと同様にして、裏面
上部に引掛爪を有する瓦5の該引掛爪を上記瓦桟4の上
辺部に引っ掛け、この瓦5を釘等で打ち付けて固定して
瓦葺きをし、屋根が構成される。このとき、図1に示す
ように、基材11の上面に屋根下地材層12が一体的に
形成されているので、一つの野地板10で従来の屋根下
地材3を兼ね備えたこととなり、屋根工事の資材点数が
減少する。また、上記野地板10の打ち付けと同時に従
来の屋根下地材3も施工されることとなるので、屋根工
事の施工を容易にし工事期間が短縮される。
【0017】上記において、瓦桟4は、野地板10の屋
根下地材層12の突条13,13,…の長手方向と直交
して打ち付けられるので、図1に示すように、上記突条
13の作用により下面側に微小な隙間を形成して浮き上
がった状態となる。そして、この屋根下地材層12と瓦
桟4との間に形成される微小な隙間は、各瓦桟4の長手
方向において確保される。したがって、屋根からの漏水
を瓦桟4の上角部に滞留させることなく、上記の隙間を
介して通過させると共に、突条13,13,…により一
定範囲の横走りを防止して軒方向に流下排水させること
ができる。また、上記の隙間により、上記瓦桟4との間
における空気の流通作用を確保することができる。さら
に、瓦桟4を使わない工法の場合でも、上記の突条1
3,13,…によって屋根瓦の下面との間に隙間を形成
して、排水又は空気の流通を図ることができる。
【0018】なお、上記突条13は、野地板10の屋根
下地材層12の上面に打ち付けられる瓦桟4との間に小
さい隙間を形成して、例えば屋根からの漏水を軒方向に
案内して排水せしめたり、通気性を向上したりする必要
がない場合は、設けなくてもよい。
【0019】図3は本発明の第二の実施形態を示す斜視
説明図であり、図4はそのB−B線断面図である。この
実施形態は、上記野地板10の屋根下地材層12の上面
に、所定の高さだけ突出した多数のすべり止め突部1
4,14,…を一体的に形成すると共に、これらのすべ
り止め突部14,14,…を所定の単位面積中に複数個
存在するように配置して全面に等方的に設けたものであ
る。このすべり止め突部14は、屋根工事の際に、垂木
1,1,…の上にその傾斜に沿って打ち付けられた野地
板10の上面にのって作業をする作業者の足のすべり止
め効果を発揮するもので、例えば約2mm程度の高さで1
段に突出している。
【0020】そして、上記すべり止め突部14は、図5
に示すように、所定の単位面積Sの中に複数個存在する
ように配置して全面に等方的に設けられている。すなわ
ち、野地板10の上面に打ち付けられる瓦桟4の幅をw
とすると、この幅wを一辺とする正方形の面積を単位面
積Sとし、この単位面積S中に所定の複数個が配置され
ている。具体的には、野地板10の屋根下地材層12の
上面に、その一側辺部に平行に多数行設けられたすべり
止め突部14を、1行おきに半ピッチだけ位置をずらし
て千鳥状に配置し、上記単位面積Sの中に4個以上のす
べり止め突部14が配置されている。
【0021】この実施形態の場合は、作業者が作業靴の
まま野地板10の上面にのったときに、図4に示すよう
に、屋根下地材層12の上面に所定の高さだけ突出した
多数のすべり止め突部14,14,…により、足のすべ
り止めの効果を受ける。すなわち、上記すべり止め突部
14がゴム製などの靴底に多点で接触状態となり、野地
板10上でほとんど滑ることなく、安全に瓦桟4を打ち
付けることができる。また、上記瓦桟4は、図4に示す
ようにすべり止め突部14の上端部で支持されるが、該
すべり止め突部14は、図5に示すように、所定の単位
面積S中に所定の複数個存在するように配置されている
ので、所定幅wの瓦桟4をその幅方向において常に複数
個のすべり止め突部14,14,…で支持することとな
り、打ち付け状態の瓦桟4が幅方向にぐらつかないよう
に安定して固定できる。
【0022】さらに、上記すべり止め突部14,14,
…の高さにより、図4に示すように、屋根下地材層12
と瓦桟4との間に微小な隙間が形成されるので、図1及
び図2に示す突条13と同様に、屋根からの漏水を上記
の隙間を介して通過させると共に、軒方向に流下排水さ
せることができる。また、上記の隙間により、上記瓦桟
4との間における空気の流通作用を確保することができ
る。
【0023】本発明においては、上記すべり止め突部1
4は、上述のように1段に突出しているものに限らず、
図6(a)に示すように、下部が大径とされると共に上
部が小径とされ所定の高さだけ2段階に突出したすべり
止め突部14′としてもよい。すなわち、下部大径突部
15は、平面視で例えば直径約4mm程度の円形の台座と
されており、図6(a)に示すように側断面形状は矩形
とされ、高さが約1.5mm程度とされている。また、上部
小径突部16は、上記下部大径突部15の中心部にて平
面視で例えば直径約2mm程度の円形の突起とされてお
り、図6(a)に示すように側断面形状は矩形とされ、
高さが約1mm程度とされている。したがって、上記のよ
うに2段に形成されたすべり止め突部14′の全体で
は、突出高さH1が約2.5mm程度とされている。この場合
は、上記すべり止め突部14′の下部大径突部15で踏
み感の安定性を維持し、上部小径突部16で作業者の作
業靴下面にくいつき状となり、すべり止め効果を増大さ
せることができる。
【0024】さらに、上記2段階に突出したすべり止め
突部14′において、図6(b)に示すように、下部大
径突部15の側断面形状を台形に形成し、上部小径突部
16の側断面形状を矩形に形成してもよい。なお、上部
小径突部16の側断面形状も台形に形成してもよい。
【0025】図7は本発明の第三の実施形態を示す斜視
説明図であり、図8はそのC−C線断面図である。この
実施形態は、図2に示す実施形態と図3に示す実施形態
とを組み合わせたもので、平板状の基材11の片面に合
成樹脂をシート状に熱溶着して、屋根下地材層12を該
基材11の片面に一体的に形成し、この屋根下地材層1
2の上面に、一方向に連続した直線状に伸びる一定高さ
の突条13,13,…を所定間隔に形成すると共に、所
定の高さだけ突出した多数のすべり止め突部14,1
4,…を一体的に形成し、かつこれらのすべり止め突部
14を所定の単位面積中に複数個存在するように配置し
て全面に等方的に設けたものである。
【0026】この実施形態の場合は、図8から明らかな
ように、一定高さで所定間隔に形成された突条13,1
3,…の間に多数のすべり止め突部14,14,…が存
在することとなり、屋根下地材層12と瓦桟4との間に
形成される微小な隙間を各瓦桟4の長手方向において略
一定に保つ作用と、屋根からの漏水を滞留させることな
く上記の隙間を介して通過させると共に一定範囲の横走
りを防止して軒方向に流下排水させる作用と、上記の隙
間による瓦桟4との間における空気の流通作用とを、そ
れぞれ向上させることができると共に、足のすべり止め
効果を発揮して安全性を高めることができる。なお、こ
の第三の実施形態においても、すべり止め突部14を、
図6(a),(b)に示すように、下部が大径とされる
と共に上部が小径とされ所定の高さだけ2段階に突出し
たすべり止め突部14′としてもよい。
【0027】なお、以上の説明においては、すべり止め
突部14の平面形状を円形に形成したものとして示した
が、本発明はこれに限らず、1段階又は2段階に突出し
た形状にできすべり止め効果を発揮できるものならば、
平面視で四角形、五角形、六角形などの多角形に形成し
てもよい。
【0028】図9は本発明の第四の実施形態を示す断面
説明図である。この実施形態は、図1に示す実施形態に
おいて、屋根下地材層12の上面に紙17を接着したも
のである。この紙17は、上記屋根下地材層12の上面
を覆う表面材となるもので、例えばクラフト紙から成
り、該屋根下地材層12の上面に例えば熱溶着又は圧着
等により一体的に接着されている。そして、この実施形
態の場合は、上記紙17の吸湿性又は撥水性(撥水加工
をした場合)により野地板10からの水漏れ防止の効果
を向上することができる。なお、上記紙17に限らず、
不織布を接着してもよい。不織布を接着した場合も、そ
の吸湿性又は撥水性(撥水加工をした場合)により野地
板10からの水漏れ防止の効果を向上することができ
る。
【0029】なお、図9は、図1に示す実施形態におい
て、屋根下地材層12の上面に紙17又は不織布を接着
したものを示したが、本発明はこれに限らず、図4又は
図8に示す実施形態に適用してもよい。
【0030】図10は本発明の第五の実施形態を示す断
面説明図である。この実施形態は、図1に示す実施形態
において、屋根下地材層12の周辺部を、基材11の外
側縁部より外方へ所定幅だけ出っ張らせて、隣接設置さ
れる基材11との接合部分を覆う重ね合わせ片18を形
成したものである。この重ね合わせ片18は、屋根工事
において野地板10を横方向に並べて打ち付けたとき
に、隣接設置される野地板10,10の基材11と基材
11との接合部分から水漏れがしないようにするため、
その接合部分を覆うものであり、図11に示すように、
上下両辺部及び左右両辺部にそれぞれ出っ張らせてもよ
いし、上下のどちらか一辺及び左右のどちらか一辺にそ
れぞれ出っ張らせてもよい。
【0031】図12に、隣接設置される野地板10a,
10bの基材11と基材11との接合部分における上記
重ね合わせ片18の処理状態を示す。図12(a)は、
重ね合わせ片18を上下のどちらか一辺及び左右のどち
らか一辺にそれぞれ出っ張らせた場合を示しており、一
方の野地板10aの例えば右側辺に出っ張った重ね合わ
せ片18aを、他方の野地板10bの屋根下地材層12
の例えば左側端部に上から重ねて、この重ね部分を釘等
で打ち付けたり、シールテープを貼ればよい。
【0032】図12(b)は、重ね合わせ片18を上下
両辺部及び左右両辺部にそれぞれ出っ張らせた場合を示
しており、一方の野地板10aの例えば右側辺に出っ張
った重ね合わせ片18aと、他方の野地板10bの例え
ば左側辺に出っ張った重ね合わせ片18bとを突き合せ
て一側方に重ねて倒し、この重ね部分を釘等で打ち付け
たり、シールテープを貼ればよい。この実施形態の場合
は、隣接設置される野地板10,10の接合部分からの
水漏れ防止の対策を確実にすることができる。
【0033】なお、図10は、図1に示す実施形態にお
いて、隣接設置される基材11との接合部分を覆う重ね
合わせ片18を形成したものを示したが、本発明はこれ
に限らず、図4又は図8、図9に示す実施形態に適用し
てもよい。
【0034】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
平板状の基材の片面に合成樹脂をシート状に熱溶着し
て、屋根板からの水漏れ防止をするための屋根下地材層
を該基材の片面に一体的に形成したことにより、一つの
野地板で従来の屋根下地材を兼ね備えることとなる。ま
た、上記野地板の打ち付けと同時に従来の屋根下地材も
施工されることとなる。したがって、屋根板からの水漏
れ防止をするための屋根下地材を一体化して資材点数を
減少すると共に、和瓦葺、平板瓦葺、トタン葺、スレー
ト葺等の屋根工事の施工を容易にし工事期間を短縮する
ことができる。
【0035】また、上記屋根下地材層の上面に、一方向
に連続した直線状に伸びる一定高さの突条を所定間隔に
形成したものにおいては、上記一定高さの突条によって
該屋根下地材層の上面に打ち付けられる瓦桟との間に微
小な隙間を形成して、屋根からの漏水を瓦桟の上角部に
滞留させることなく、上記の隙間を介して通過させると
共に、突条により横走りを防止して軒方向に流下排水さ
せることができる。また、上記の隙間により、上記瓦桟
との間における空気の流通作用を確保することができ
る。
【0036】さらに、上記屋根下地材層の上面に、所定
の高さだけ突出した多数のすべり止め突部を一体的に形
成すると共に、これらのすべり止め突部を所定の単位面
積中に複数個存在するように配置して全面に等方的に設
けたものにおいては、野地板上での作業において、上記
すべり止め突部が作業者の作業靴の靴底に多点で接触状
態となり、すべり止め効果を発揮して野地板上でほとん
ど滑ることなく、安全に屋根工事をすることができる。
また、上記すべり止め突部は、所定の単位面積中に所定
の複数個存在するように配置されているので、所定幅の
瓦桟をその幅方向において常に複数個のすべり止め突部
で支持することとなり、打ち付け状態の瓦桟が幅方向に
ぐらつかないように安定して固定できる。
【0037】さらにまた、上記すべり止め突部を、下部
が大径とされると共に上部が小径とされ所定の高さだけ
2段階に突出したものとした場合には、下部大径突部で
踏み感の安定性を維持し、上部小径突部で作業者の作業
靴下面にくいつき状となり、すべり止め効果を増大させ
ることができる。
【0038】また、上記屋根下地材層の上面に、紙又は
不織布を接着した場合には、その吸湿性又は撥水性(撥
水加工をした場合)により野地板からの水漏れ防止の効
果を向上することができる。
【0039】さらに、上記屋根下地材層の周辺部を、基
材の外側縁部より外方へ所定幅だけ出っ張らせて、隣接
設置される基材との接合部分を覆う重ね合わせ片を形成
した場合には、隣接設置される野地板の接合部分からの
水漏れ防止の対策を確実にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による野地板の実施の形態を示す断面説
明図である。
【図2】上記野地板の斜視説明図である。
【図3】本発明の第二の実施形態を示す斜視説明図であ
る。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】すべり止め突部の配置例を示す平面図である。
【図6】すべり止め突部の他の実施形態による形状を示
す断面図である。
【図7】本発明の第三の実施形態を示す斜視説明図であ
る。
【図8】図7のC−C線断面図である。
【図9】本発明の第四の実施形態を示す断面説明図であ
る。
【図10】本発明の第五の実施形態を示す断面説明図で
ある。
【図11】第五の実施形態における野地板を示す平面図
である。
【図12】第五の実施形態において、隣接設置される野
地板の基材と基材との接合部分における重ね合わせ片の
処理状態を示す断面説明図である。
【図13】従来例における屋根工事の状態を説明する斜
視図である。
【図14】従来例における屋根の構成状態を示す要部の
拡大側断面図である。
【符号の説明】
1…垂木 4…瓦桟 10,10a,10b…野地板 11…基材 12…屋根下地材層 13…突条 14,14′…すべり止め突部 15…下部大径突部 16…上部小径突部 17…紙 18,18a,18b…重ね合わせ片 S…単位面積

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根の棟から軒にわたって傾斜して張ら
    れ屋根板を形成すると共に屋根瓦を支持する部材となる
    野地板において、平板状の基材の片面に合成樹脂をシー
    ト状に熱溶着して、該基材の片面に屋根板からの水漏れ
    防止をするための屋根下地材層を一体的に形成したこと
    を特徴とする野地板。
  2. 【請求項2】 上記屋根下地材層の上面には、一方向に
    連続した直線状に伸びる一定高さの突条を所定間隔に形
    成したことを特徴とする請求項1記載の野地板。
  3. 【請求項3】 上記屋根下地材層の上面には、所定の高
    さだけ突出した多数のすべり止め突部を一体的に形成す
    ると共に、これらのすべり止め突部を所定の単位面積中
    に複数個存在するように配置して全面に等方的に設けた
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の野地板。
  4. 【請求項4】 上記すべり止め突部は、下部が大径とさ
    れると共に上部が小径とされ所定の高さだけ2段階に突
    出したものとしたことを特徴とする請求項3記載の野地
    板。
  5. 【請求項5】 上記屋根下地材層の上面には、紙又は不
    織布を接着したことを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の野地板。
  6. 【請求項6】 上記屋根下地材層の周辺部を、基材の外
    側縁部より外方へ所定幅だけ出っ張らせて、隣接設置さ
    れる基材との接合部分を覆う重ね合わせ片を形成したこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の野地
    板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008512591A (ja) * 2004-09-10 2008-04-24 ジョンズ マンヴィル 屋根構造物に防水を提供する方法およびそれによって形成される屋根構造物
CN114892894A (zh) * 2022-06-09 2022-08-12 中国十七冶集团有限公司 一种架空式屋面保温防水一体化结构及其施工方法

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