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JP2001207073A - アゾメチン色素前駆体、画像形成材料および画像形成方法 - Google Patents

アゾメチン色素前駆体、画像形成材料および画像形成方法

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Publication number
JP2001207073A
JP2001207073A JP2000018425A JP2000018425A JP2001207073A JP 2001207073 A JP2001207073 A JP 2001207073A JP 2000018425 A JP2000018425 A JP 2000018425A JP 2000018425 A JP2000018425 A JP 2000018425A JP 2001207073 A JP2001207073 A JP 2001207073A
Authority
JP
Japan
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image forming
image
group
acid
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000018425A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Sato
弘司 佐藤
Masatoshi Yumoto
眞敏 湯本
Kinzo Arai
欣三 新居
Hirotaka Matsumoto
浩隆 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2000018425A priority Critical patent/JP2001207073A/ja
Priority to US09/770,281 priority patent/US6416922B2/en
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Pending legal-status Critical Current

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    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/32Colour coupling substances
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
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    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
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    • B41M5/323Organic colour formers, e.g. leuco dyes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • G03C1/498Photothermographic systems, e.g. dry silver
    • G03C1/49836Additives
    • G03C1/49845Active additives, e.g. toners, stabilisers, sensitisers
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ないエネルギーで良好な発色を呈し、また
得られる画像の保存安定性も極めて良好となるアゾメチ
ン色素前駆体、高感度で、高画質および高耐性な画像を
迅速に形成できる単色型または多色型の画像形成材料お
よび画像形成方法を提供すること。 【解決手段】 下記一般式(1)で示されるアゾメチン
色素前駆体、それを用いた画像形成材料及び画像形成方
法。 【化1】 (一般式(1)式中、Arは置換基を有していてもよい
芳香環または複素環を表し、Xは炭素原子と窒素原子を
連結する2価の基を表す。Cpはカプラー残基を表し、
環を形成していてもよいし、形成していなくてもよ
い。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有用な新規化合物
たるアゾメチン色素前駆体に関する。また、本発明は、
紫外から近赤外の各波長の光を発する各種光源を利用し
た単色または多色の画像形成材料および画像形成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液状の現像剤等を用いず、廃
棄物を生じないドライタイプの画像形成方法が種々検討
されており、なかでも、光により硬化する組成物を記録
材料(画像形成材料)の画像形成層の成分として用いる
方法が注目されている。この方法は露光することによっ
て、画像形成層中に含まれる光により硬化する組成物が
硬化することにより潜像が形成され、一方、画像形成層
中の未露光部に含まれる発色反応に寄与する成分が加熱
または加圧により画像形成層内で移動し、発色画像を形
成することを特徴とするものである。このような方式の
記録材料を用いる場合、まず、光を画像原稿を通して記
録材料上に露光し、該露光部を硬化させて潜像を形成し
た後、この記録材料を加熱または加圧することにより、
未硬化部分(未露光部分)に含まれる発色反応に作用す
る成分を移動させ、可視画像を形成する。
【0003】かかる記録材料としては、例えば、特開昭
61−123838号公報に開示されている酸性基を有
するビニルモノマーと光重合開始剤からなる光重合性組
成物とを含有する層、隔離層および電子供与性の無色染
料からなる層を積層した記録材料が知られている。この
記録材料の場合、非画像部、即ち、光重合反応のより硬
化した部分は酸性基の熱拡散性が無く、非画像部の着色
といった問題はないが、その一方、発色濃度が低くかつ
耐性が低いという問題があった。
【0004】発色濃度の低下を改良した記録材料として
は、特開平3−87827号公報および特開平4−21
1252号公報に記載の記録材料が挙げられる。前者
は、2成分型感光感熱発色記録材料中の2成分のうち、
一方をマイクロカプセルに内包し、他方を光硬化性組
成物の硬化性化合物として、或いは、光硬化性組成物
と共に、マイクロカプセル外に含有する画像形成層を有
する記録材料である。また、後者は、電子供与性の無色
染料を内包するマイクロカプセルと、該マイクロカプセ
ル外に電子受容性化合物、重合性ビニルモノマーおよび
光重合開始剤を含有する光硬化性組成物と、を有する層
を支持体上に塗設した感光感熱記録材料である。しか
し、両者とも色素前駆体として電子供与性無色染料、い
わゆるフタリド化合物を使用しているため、画像の耐性
の点では十分満足のいくレベルに達するものではなかっ
た。
【0005】また、同様に感光感圧紙の例としては、特
公昭64−7378号公報、同64−7377号公報、
同64−7376号公報等に記載の記録材料が知られて
いるが、これらの記録材料に使用されている色素前駆体
もフタリド化合物であるため、いずれも画像の耐性の点
では十分満足のいくレベルに達するものではなかった。
特公平5−42359号公報には、熱に不安定なカルバ
メート部分を有する不可逆単分子分裂を生じさせる化合
物を画像形成層に有する記録材料を画像様に加熱し、前
記化合物が熱で分解して画像様に可視的に変化すること
により画像を形成し得る熱式画像形成方法が開示されて
いる。この方法ではフタリド化合物以外の色素前駆体も
使用可能ではあるが、熱のみで画像様に発色させている
ために、画像書き込み時に大容量の熱が必要となり、装
置の大型化、処理速度の遅れが問題となり、また書き込
み時の余熱、あるいは蓄熱により非画像部のカブリが生
じやすい問題があった。さらに発色を熱のみで制御して
いるため、経時での保存安定性の点でも、カブリが生じ
やすいといった問題があった。
【0006】特許第2744101号公報には、加熱さ
れた時に熱的に除去可能な保護基と、加熱された時に不
可逆的に脱離する脱離性基とで置換された色素前駆体を
画像様に加熱することで画像を形成する感熱性要素が開
示されている。この場合も熱のみで発色性を制御してい
るので、上記特公平5−42359号公報に記載の熱式
画像形成方法と同様の問題があった。また、発色した画
像が定着されていないので、経時での保存安定性に問題
があり、例えばサーモ強制条件下では、徐々に白地部
(非画像部)の色素前駆体が分解し、カブリにつながる
問題があった。
【0007】つまり、熱以外の要素により、あるいは熱
とともに他の要素の作用により発色する性質を有する色
素前駆体が望まれる。さらに、特開平5−204087
号公報、特表平8−507885号公報、特表平10−
502460号公報には、色素前駆体を用いた各種光熱
写真材料が開示されているが、感光性材料としてハロゲ
ン化銀を使用しており、保存安定性、取扱い性等の観点
より、ハロゲン化銀を用いない(以下、「非銀塩」とい
う)完全ドライの処理系で画像を形成できる画像形成材
料が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、第1の本発明
の目的は、脱保護剤の作用により、あるいは熱と脱保護
剤との作用により発色可能で、画像形成材料の画像形成
層に用いた場合に、少ないエネルギーで良好な発色を呈
し、また得られる画像の耐性も極めて良好となる、有用
な新規化合物たるアゾメチン色素前駆体を提供すること
にある。また、第2の本発明の目的は、現像液等の使用
が不要でかつ廃棄物の発生のない完全ドライの処理系
で、紫外から近赤外の各波長の光を発する各種光源を利
用でき、かつ高感度で、高画質および高耐性な画像を迅
速に形成できる単色型または多色型の画像形成材料およ
び画像形成方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の本発
明により達成される。すなわち<1>下記一般式(1)
で示されるアゾメチン色素前駆体である。
【0010】
【化3】
【0011】(一般式(1)式中、Arは置換基を有し
ていてもよい芳香環または複素環を表し、Xは炭素原子
と窒素原子を連結する2価の基を表す。Cpはカプラー
残基を表し、環を形成していてもよいし、形成していな
くてもよい。)
【0012】<2>支持体上に、前記<1>に記載のア
ゾメチン色素前駆体、および脱保護剤をそれぞれ少なく
とも1種含む画像形成層を有することを特徴とする画像
形成材料である。
【0013】<3>脱保護剤が、酸、塩基、酸化剤、ア
ルキル化剤、及び金属塩から選ばれる少なくとも1種で
あることを特徴とする前記<2>に記載の画像形成材料
である。
【0014】<4>アゾメチン色素前駆体および脱保護
剤のいずれか一方が、マイクロカプセルに内包されてい
ることを特徴とする前記<2>〜<3>のいずれかに記
載の画像形成材料である。
【0015】<5>アゾメチン色素前駆体含有する画像
形成層と、該アゾメチン色素前駆体とは異なる色相を発
する色素前駆体を含有する画像形成層と有することを特
徴とする前記<2>〜<4>のいずれかに記載の画像形
成材料である。
【0016】<6>画像形成層に、さらに光重合開始剤
および重合可能な化合物をそれぞれ少なくとも1種含む
ことを特徴とする前記<2>〜<5>のいずれかに記載
の画像形成材料である。
【0017】<7>脱保護剤が重合性基を有し、重合可
能な化合物を兼ねていることを特徴とする前記<6>に
記載の画像形成材料である。
【0018】<8>光重合開始剤が、色素と、該色素と
相互作用してラジカルを発生し得るラジカル発生剤とか
らなることを特徴とする前記<6>に記載の画像形成材
料である。
【0019】<9>光重合開始剤が、色素と有機ホウ素
化合物とからなることを特徴とする前記<6>に記載の
画像形成材料である。
【0020】<10>有機ホウ素化合物が、下記一般式
(2)で表される有機ホウ素化合物であることを特徴と
する前記<9>に記載の画像形成材料である。
【0021】
【化4】
【0022】(一般式(2)中、R1〜R4はアルキル
基、アリール基、複素環基またはSiR567を表
し、R5、R6およびR7はアルキル基、アリール基を表
しG+は陽イオンを形成し得る基を表す。)
【0023】<11>前記<2>〜<5>のいずれかに
記載の画像形成材料を、画像様に加熱および/または加
圧することを特徴とする画像形成方法である。
【0024】<12>前記<6>〜<10>のいずれか
に記載の画像形成材料における画像形成層に、光重合開
始剤が吸収する光を画像様に照射し、光が照射されたと
ころで、光重合開始剤より重合開始種が発生し、重合可
能な化合物を重合させ潜像を形成する潜像形成工程と、
画像形成層全面を加熱および/または加圧することでア
ゾメチン色素前駆体と、脱保護剤とを潜像に応じて接触
させ、発色画像を形成する顕像化工程と、を有すること
を特徴とする画像形成方法。
【0025】<13>さらに、画像形成層全面を光照射
することで画像を定着する定着工程を有することを特徴
とする前記<11>又は<12>に記載の画像形成方
法。
【0026】第1の本発明のアゾメチン色素前駆体は、
室温で、または、脱保護剤が共存していない時に単独で
アゾメチン色素前駆体が加熱のみで発色しない温度域
で、脱保護剤を作用させることによりアゾメチン色素を
生成する(発色する)ものであり、これを画像形成材料
の画像形成層に用いることにより、得られる画像形成材
料は、少ないエネルギーで良好な発色を呈し、高感度
で、また得られる画像の保存安定性などの耐性も極めて
良好な耐性に優れたものとなる。
【0027】第2の本発明の画像形成材料および画像形
成方法は、脱保護剤との接触で発色可能な新規のアゾメ
チン色素前駆体を使用しているため、熱のみで発色する
色素前駆体を使用するものと違い、かつ高感度で、非画
像部のカブリが生じにくい高画質および高耐性な画像を
迅速に形成できる。また、画像形成層に、さらに光重合
開始剤および重合可能な化合物をそれぞれ少なくとも1
種含むことで、より光感度が高く、色相が良好で、耐性
の高い画像を提供でき、さらに必要に応じて、得られた
画像を画像部および地肌部(非画像部)ともに重合させ
ることによって、さらに耐性の高い画像として定着でき
る。
【0028】
【発明の実施の形態】1.第1の本発明 まず、第1の本発明たるアゾメチン色素前駆体について
説明する。第1の本発明のアゾメチン色素前駆体は、脱
保護剤との接触で、アゾメチン色素前駆体を生成(発
色)する色素前駆体であり、下記一般式(1)示される
色素前駆体である。
【0029】
【化5】
【0030】(一般式(1)式中、Arは置換基を有し
ていてもよい芳香環または複素環を表し、Xは炭素原子
と窒素原子を連結する2価の基を表す。Cpはカプラー
残基を表し、環を形成していてもよいし、形成していな
くてもよい。)
【0031】上記一般式(1)中のArとしては、下記
構造式(3)で示される基が挙げられる。
【化6】
【0032】上記構造式(3)中、R11は水素原子、ア
ルキル基、アリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニト
ロ基、SO3H、複素環基、NR1314、OR15、CO2
H、SR15、COR16、CO216、SO216、SOR
16、CONR1718、SO2NR1718を表す。R11
してはNR1314が好ましい。R13およびR14は水素原
子、アルキル基、アリール基、または複素環基を表し、
15は水素原子、COR16、CO216、SO216、C
ONR1718、アルキル基、アリール基を表し、R16
水素原子、アルキル基、アリール基、または複素環基を
表し、R17、R18は水素原子、アルキル基、アリール
基、または複素環基を表す。R13およびR14としては、
水素原子、炭素数1〜30のアルキル、炭素数6〜20
のアリールが好ましく、具体的には例えば水素、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、オクチル、オクタデシ
ル、ヒドロキシエチル、メタンスルホニルアミノエチ
ル、フェノキシエチル、シアノエチル、ベンゾイルオキ
シエチル、シクロヘキシル、フェニル、トリル、メトキ
シフェニル、ベンジル等が挙げられる。NR1314は、
13とR14とで、O、S、N等のヘテロ原子を含んでも
よい環を形成していてもよいし、NR1314が置換され
ているフェニル環と一緒になって環を形成していてもよ
い。R15は水素原子、または、炭素数1〜40のCOR
16、CO216、SO216、CONR1718、アルキル
およびアリールが好ましく、具体的には例えば水素原
子、メチル、エチル、オクチル、ベンジル、フェニル、
アセチル、ベンゾイル、エトキシカルボニル、フェニル
スルホニル、ジブチルアミノカルボニル等が挙げられ
る。なお、上述のSO3H、CO2H、およびOHは、塩
になっていてもよい。
【0033】上記構造式(3)中、R12はR11と同様な
基を表す。また、R11とR12は連結して環を形成しても
よい。また、R11、R12が、OH、CO2H、SO3Hな
ど解離性プロトンを有する場合は、各種無機カチオン、
テトラアルキルアンモニウムカチオン等の有機カチオン
と塩を形成してもよい。
【0034】上記一般式(1)中のArとしては複素環
基が挙げられる。複素環基としては、置換基を有してい
てもよい、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダ
ジン、ピラジン、フラン、チオフェン、ピロール、ピラ
ゾール、トリアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾ
ール、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、テト
ラゾールが挙げられる。置換基としては、R11、R12
示した基が挙げられる。
【0035】上記一般式(1)中、R11〜R18で挙げた
アルキル基、アリール基、および複素環基は、さらに置
換基を有していてもよく、かかる置換基としてはアルキ
ル基、アリール基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ
基、ハロゲン基、アルキルスルホニル基、アリールスル
ホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、アシル基、アミノ基、アルキルアミノ基、
ジアルキルアミノ基、アシルアミノ基、アルキルスルホ
ニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、カルバモ
イル基、スルファモイル基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、複素環基、アリールアミノ基、ジアリールアミ
ノ基、アリールアルキルアミノ基、アルコキシ基および
アリールオキシ基が挙げられる。
【0036】上記一般式(1)中、Arは、芳香族環、
複素環と縮環していてもよい。また、Ar中に含まれる
アルキル基は、飽和でも不飽和でもよく、環状でもよ
い。
【0037】上記一般式(1)中のCpはカプラー残基
を表す。これらカプラーとしては、銀塩写真分野、ジア
ゾ感熱記録材料等で用いられる公知のものをすべて使用
することができる。
【0038】カプラーの例としては、リサーチ・ディス
クロージャーNo.17643、VII −C〜G、お
よび同No.307105、VII −C〜Gに記載さ
れているが、バラスト基と呼ばれる疎水性基を有する非
拡散性のもの、疎水性基を有さないもの、またはポリマ
ー化されたものが望ましい。本発明において好ましく使
用されるカプラーとしては、例えば、シアンカプラーと
しては、ナフトール系カプラー、フェノール系カプラー
等があり、米国特許2,369,929号、同2,77
2,162号、同2,801,171号、同2,89
5,826号、同3,446,622号、同3,75
8,308号、同3,772,002号、同4,05
2,212号、同4,126,396号、同4,14
6,396号、同4,228,233号、同4,25
4,212号、同4,296,199号、同4,29
6,200号、同4,327,173号、同4,33
3,999号、同4,334,011号、同4,34
3,011号、同4,427,767号、同4,45
1,559号、同4,690,889号、同4,77
5,616号、西独特許公開3,329,729号、欧
州特許121,365A、同249,453A号、特開
昭61−42,658号等に記載のカプラー等が挙げら
れる。マゼンタカプラーとしては、米国特許4,50
0,630号等に記載のイミダゾール〔1,2−b〕ピ
ラゾール類、米国特許4,540,654号等に記載の
ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール類
等が挙げられる。
【0039】その他、特開昭61−65,245号に記
載されているような分岐アルキル基がピラゾロトリアゾ
ール環の2位、3位または6位に直結したピラゾロトリ
アゾールカプラー、特開昭61−65,246号に記載
されているような分子内にスルホンアミド基を含んだピ
ラゾロアゾールカプラー、特開昭61−147,254
号に記載されているようなアルコキシフェニルスルホン
アミドバラスト基をもつピラゾロアゾールカプラーや欧
州特許(公開)226,849号や同294,785号
に記載されたような6位にアルコキシ基やアリーロキシ
基をもつピラゾロトリアゾールカプラーや、その他、米
国特許3,061,432号、同3,725,067
号、同4,310,619号、同4,351,897
号、同4,556,630号、欧州特許73,636
号、特開昭55−118,034号、同60−35,7
30号、同60−43,659号、同60−185,9
51号、同61−72,238号、国際公開W088/
04795号、およびリサーチ・ディスクロージャーN
o.24220、同No.24230等に記載のカプラ
ーが挙げられる。イエローカプラーとしては、例えば、
米国特許第3,933,501号、同3,973,96
8号、同4,022,620号、同4,248,961
号、同4,314,023号、同4,326,024
号、同4,401,752号、同4,511,649
号、欧州特許249,473A号、特公昭58−10,
739号、英国特許1,425,020号、同1,47
6,760号等に記載のカプラーが挙げられる。
【0040】ポリマー化された色素形成カプラーの典型
例としては、米国特許3,451,820号、同4,0
80,211号、同4,367,282号、同4,40
9,320号、同4,576,910号、欧州特許34
1,188A号、英国特許2,102,137号等に記
載されている。その他、特願平9−260336号、特
願平9−271395号等に記載のものも挙げられる。
【0041】上記一般式(1)中のXの連結基について
説明する。Xは以下の構造式に示す2価の基が好まし
い。
【0042】
【化7】
【0043】上記式中、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5はX
を構造する連結基であり、l、m、nは0または1の整
数である。Q1、Q2、Q3、Q4、Q5としては以下の基
を挙げることができる。なお、Q1は炭素原子と結合す
る側であり、Q5は窒素原子と結合する側である。
【0044】
【化8】
【0045】上記式中、R19、R20、R21は置換基を表
し、R11で挙げた置換基が挙げられる。R19、R20、R
21は、Xの中の他の原子と環を形成していてもよい。上
記式中、R22は置換基を表し、R11で挙げた置換基が挙
げられる。またR22は、X中の他の原子と環を形成して
いてもよい。上記式中、R23、R24は置換基を表し、R
11で挙げた置換基が挙げられる。またR23、R24はX中
の他の原子と環を形成していてもよい。上記式中、R25
は置換基を表し、R11で挙げた置換基が挙げられる。ま
た、R 25はX中の他の原子と環を形成していてもよい。
【0046】上記式中、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5は、
それぞれ独立にアリール基、複素環基を形成していても
よい(所謂、アリーレン基、2価の複素環基)。アリー
ル基としては、フェニル基、クロロフェニル基、メトキ
シフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。複素環基
としては、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、
テトラゾール、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピ
リダジン、ピラジン、フラン、チオフェン、ピロール、
イソオキサゾール、イソチアゾール、オキサゾール、チ
アゾールなどが挙げられる。なお、アリール基、2価の
複素環基は、何れの位置に結合手がでていてもよい。こ
れらアリール基、複素環基は置換基を有していてもよ
く、かかる置換基としてはアルキル基、アリール基、ヒ
ドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン基、アルキ
ルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカ
ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、
アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ア
シルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリール
スルホニルアミノ基、カルバモイル基、スルファモイル
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環基、アル
コキシ基およびアリールオキシ基が挙げられる。また、
アリール基は、複素環と縮環していてもよく、複素環基
は芳香環と縮環していてもよい。アリール基、複素環基
は環上のいずれの位置で結合していてもよい。
【0047】上記式中、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5にお
ける複素環基は、スルホニウム塩、オキソニウム塩、4
級塩の塩を形成してもよい。
【0048】
【化9】
【0049】上記式中、R26〜R31はアルキル基、アリ
ール基を表し、R13、R14で挙げたアルキル基、アリー
ル基が挙げられる。Z-は陰イオンを表す。該陰イオン
としては、無機陰イオン、有機陰イオンのいずれであっ
てもよい。無機陰イオンとしては、ヘキサフルオロリン
酸イオン、ホウフッ化水素酸イオン、塩化物イオン、臭
化物イオン、硫酸水素イオン等が挙げられる。有機陰イ
オンとしては、ポリフルオロアルキルスルホン酸イオ
ン、ポリフルオロアルキルカルボン酸イオン、テトラフ
ェニルホウ酸イオン、芳香族カルボン酸イオン、芳香族
スルホン酸イオン等が挙げられる。
【0050】上記一般式(1)中、X、NおよびCが形
成する環は、5〜7員環が好ましく、6員環、7員環が
より好ましい。Arは下記構造を有するものがより好ま
しい。Cpは、アシルアセトアリニド類、ピラゾロトリ
アゾール類、ピラゾロン類、ピリドン類、バルビツール
酸類、ピロロトリアゾール類、ナフトール類、フェノー
ル類、またはイミダゾール類がより好ましい。Xにおけ
るQ1は−O−、−S−、−N(R22)−、−N=、ま
たは2価の複素環がより好ましく、Q5は−C(=O)
−、または−SO2−がより好ましい。さらに、これら
の組み合わせが特に好ましい。
【0051】
【化10】
【0052】以下、一般式(1)で示されるアゾチメン
色素前駆体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【0053】
【化11】
【0054】
【化12】
【0055】
【化13】
【0056】
【化14】
【0057】
【化15】
【0058】
【化16】
【0059】
【化17】
【0060】
【化18】
【0061】
【化19】
【0062】
【化20】
【0063】
【化21】
【0064】
【化22】
【0065】
【化23】
【0066】
【化24】
【0067】
【化25】
【0068】
【化26】
【0069】
【化27】
【0070】
【化28】
【0071】次に、一般式(1)表されるアゾメチン色
素前駆体の製造方法について説明する。一般式(1)で
表されるアゾメチン色素前駆体は3通りの方法で製造す
ることができる。
【0072】最初の方法は、カプラー部分とN−Arが
Xで連結された化合物Aを、酸化的にカップリングさせ
ることにより製造する方法である(下記反応式
(1))。
【0073】
【化29】
【0074】2番目の方法は、連結基XをYとZに分解
したとき、Yを有するカプラー部分と、Zを有するN−
Arを予め酸化的にカップリングさせ化合物Bとし、そ
の後YとZを連結させる(Xに変換する)ことにより製
造する方法である(下記反応式(2))。
【0075】
【化30】
【0076】3番目の方法は、アニオンとして脱離しや
すい置換基Lを有するカプラー部分とXを有するN−A
rを予め酸化的にカップリングさせ化合物Cとし、その
後Xをカプラー部分に導入することにより製造する方法
である(下記反応式(3))。
【0077】
【化31】
【0078】上記反応式(1)及び(2)及び(3)で
表される反応中の酸化的カップリング反応について説明
する。この酸化的カップリング反応は、酸性、中性、お
よび塩基性のいずれの条件下で行ってもよいが、特に塩
基性条件下で行うことが好ましい。酸化剤としては、二
酸化マンガン、過マンガン酸カリウム、酢酸マンガン
(III)、ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム、酸
化クロム(VI)−ピリジン錯体、酢酸水銀(II)、
四酢酸鉛、酸化銀(II)等が挙げられる。これらの中
でも、二酸化マンガン、ヘキサシアノ鉄(III)酸カ
リウムが好ましい。酸化剤の使用量は基質1当量に対し
て1〜10当量、好ましくは1〜5当量が好適である。
塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、DBU等
の有機塩基、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のア
ルカリ金属水素化物、ナトリウムメチラート、ナトリウ
ムエチラート、カリウムブチラート等の金属アルコラー
ト、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等
のアルカリ土類金属水酸化物、炭酸水素ナトリウム、炭
酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のア
ルカリ金属炭酸塩、ギ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等
の低級カルボン酸のアルカリ金属塩等が挙げられる。こ
れらの中でも、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩
基、アルカリ金属炭酸塩が好ましい。塩基の使用量は、
基質1当量に対して1〜10当量が好適である。溶媒と
しては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサ
ン等の鎖状もしくは環状の脂肪族炭化水素類、ジエチル
エーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル
等のエーテル類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエ
タン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル等のニ
トリル類、酢酸メチル、酢酸エチル等の酢酸エステル
類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸等の各種溶
媒、またはこれらの混合物を用いることができる。更
に、非水溶性溶媒の場合には、前述した塩基の水溶液と
二相系で反応を行ってもよい。これら溶媒の使用量は特
に限定されるものではない。反応温度は通常、室温から
溶媒の沸点の範囲から選定されるが、好ましくは20〜
70℃である。反応時間は、反応温度にもよるが、通常
0.5〜24時間程度である。反応終了後、抽出等の通
常の後処理操作により、目的物を取り出すことができ、
更に必要に応じて、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー、再結晶等の精製手段により精製することもできる。
【0079】以下に、上記一般式(1)で表されるアゾ
メチン色素前駆体の具体的な合成例を示す。 (反応式(1)による第1の本発明の化合物(33)の
合成)
【0080】
【化32】
【0081】上記反応式では、化合物〔1〕4.44g
(4.64mmol)に酢酸エチル90ml、10%炭
酸ナトリウム水溶液46mlを加え、撹拌下、ヘキサシ
アノ鉄(III)酸カリウム3.21g(9.75mm
ol)を添加した。その後室温で30分撹拌した。次い
で分液、有機層を水洗、乾燥後、減圧下に濃縮して得ら
れた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
離液:酢酸エチル/ヘキサン=3/1)で精製して第1
の本発明の化合物(33)を得た。(淡黄色固体3.8
3g、収率86%)。以下に、得られた第1の本発明の
化合物(33)の物性は以下の通りである。
【0082】[m.p.:102〜103℃、1H−N
MR(CDCl3):8.07〜8.18(m,1
H),7.25〜7.46(m,1H),7.11〜
7.25(m,2H),6.96〜7.11(m,1
H),6.71〜6.89(m,1H),6.55〜
6.65(m,2H),6.43〜6.51(m,1
H),6.30〜6.43(m,1H),6.02〜
6.23(m,1H),5.80〜5.87(m,1
H),5.56〜5.72(m,1H),4.56
(t,1H),3.56〜3.67(m,1H),3.
42〜3.56(m,1H),3.40(t,2H),
3.32(q,2H),3.21(t,2H),2.9
5〜3.03(m,1H),2.91(s,3H),
2.33(s,3H),2.05〜2.18(s,3
H),1.82〜1.98(m,5H),1.58
(q,2H),1.05〜1.40(m,25H),
0.85(t,3H),0.56〜0.68(m,6
H)]
【0083】得られた第1の本発明の化合物(33)の
酢酸エチル溶液(5×10-5mol/l)を調製し、そ
の溶液2mlに、酢酸0.1mlを添加し、90℃に加
熱したところマゼンタ色に発色した。また、酢酸の代わ
りに6−ブロモカプロン酸エチルを用いても同様にマゼ
ンタ色に発色した。
【0084】なお、上記反応式中の化合物〔1〕は下記
反応式に示すようにして合成することができる。
【0085】
【化33】
【0086】上記反応式では、化合物〔2〕60g
(0.105mol)、O−アミノベンゼンチオール1
71g(0.137mol)にDMAc500mlを加
え、トリエチルアミン10.6g(0.105mol)
を添加後100℃で3時間撹拌した(アンチホルミンを
入れたガス洗浄ビンを反応容器に接続した)。その後、
反応液を氷水にあけ析出した淡黄色固体をろ取、水洗し
た。乾燥後酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し化合物
〔3〕を白色固体(1st79g)として得た。さら
に、ろ液を濃縮し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し
て化合物〔3〕を白色固体(2nd28.5g)として
得た(トータル107.5g、収率78%)。以下に、
得られた化合物〔3〕の物性は以下の通りである。
【0087】[m.p.:185〜187℃、1H−N
MR(CDCl3):7.13〜7.20(m,2
H),6.98〜7.04(m,1H),6.80(d
d,1H),6.71(dd,1H),6.56〜6.
66(m,2H),6.36(d,1H),4.55
(t,1H),4.31(brs,2H),3.42〜
3.70(m,2H),3.08〜3.22(m,1
H),2.43(s,3H),1.77〜1.90
(m,5H),1.55(q,2H),1.12〜1.
36(m,22H),0.87(t,3H),0.58
〜0.67(m,6H)]
【0088】さらに、得られた化合物〔3〕3.95
(5.98mmol)、化合物〔4〕3.04g(7.
77mmol)にアセトニトリル60mlを加え、トリ
エチルアミン0.664g(6.57mmol)を添加
後還流下4時間撹拌した。その後、1N塩基6mlを添
加し、酢酸エチルで抽出した。次いで有機層を水洗、乾
燥後、減圧下に濃縮して得られた油状物に酢酸エチル/
ヘキサンを加え析出した固体をろ取し、化合物〔1〕を
得た(白色固体4.24g、収率74%)。以下に、得
られた化合物〔3〕の物性は以下の通りである。
【0089】[m.p.:175〜176℃、1H−N
MR(CDCl3):7.49(d,1H),7.14
〜7.25(m,2H),7.02〜7.14(m,3
H),6.91〜7.02(m,2H),6.51〜
6.65(m,3H),6.38〜6.51(m,2
H),4.80(brs,1H),4.42〜4.51
(m,1H),3.71〜3.82(m,1H),3.
50〜3.58(m,1H),3.47(t,2H),
3.38(q,2H),3.39(t,2H),3.0
1〜3.13(m,1H)2.91(s,3H),2.
34(s,3H),2.26(s,3H),1.81〜
1.89(m,5H),1.56(q,2H),1.0
6〜1.39(m,25H),0.85(t,3H),
0.56〜0.68(m,6H)]
【0090】なお、上記反応式中の化合物〔2〕は、特
開昭64−6274号に記載の方法などで合成すること
ができる。また、化合物化合物〔4〕は、以下に示すよ
うにして合成することができる。
【0091】4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−(メタンスルホンアミドエチル)アリニン1.5硫酸
塩−水和物4.365g(10mmol)に水10m
l、酢酸エチル30mlを加え、撹拌下、室温下で炭酸
水素ナトリウム2.94g、(35mmol)を添加し
た(発砲するのでゆっくり添加する。添加時間約10
分)。次いで冷却下、クロロギ酸フェニル1.64g
(10.5mmol)を滴下した(滴下時間30分、内
温7−8℃)。それから室温に戻し、更に2時間撹拌し
た。その後、分液、有機層を水洗、乾燥後、減圧下に濃
縮して得られた油状物に酢酸エチル/ヘキサンを加え析
出した固体をろ取し、化合物〔4〕を得た(白色固体
3.6g、収率92%)。以下に、得られた化合物
〔4〕の物性は以下の通りである。
【0092】[m.p.:89〜90℃、1H−NMR
(CDCl3):7.46(brs,1H),7.30
〜7.40(m,2H),7.15〜7.24(m,3
H),6.53〜6.64(m,3H),4.74(b
rs,1H),3.41(t,2H),3.34(q,
2H),3.26(t,2H),2.89(s,3
H),2.31(s,3H),1.12(t,3H)]
【0093】(反応式(2)による第1の本発明の化合
物(33)の合成)
【0094】
【化34】
【0095】上記反応式では、塩化アンモニウム0.2
g(3.74mmol)に水1ml、イソプロパノール
50mlを加え、撹拌下に室温で還元鉄1.9g(34
mmol)を添加した。次いで還流下に20分間激しく
撹拌し、そこへ化合物〔5〕5.33g(4.94mm
ol)を約10分かけて分割添加した。還流下に更に1
時間撹拌した後、冷却し、反応液をセライトろ過した。
ろ液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水
洗、乾燥後、減圧下で濃縮し、得られた油状物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶解液:酢酸エチル/
ヘキサン=3/1)で精製して、第1の本発明の化合物
(33)を得た(淡黄色固体3.21g、収率68
%)。
【0096】得られた第1の本発明の化合物(33)の
酢酸エチル溶液(5×10-5mol/l)を調製し、そ
の溶液2mlにn−ヘキシルアミンを0.1ml添加
し、90℃に加熱したところ、マゼンタ色に発色した。
n−ヘキシルアミンの代わりにDBUを用いると、室温
下で速やかにマゼンタ色に発色した。
【0097】上記反応式中、化合物〔5〕は、下記反応
式に示すように、化合物〔6〕と化合物〔4〕の酸化的
カップリングにより合成することができる。
【0098】
【化35】
【0099】(反応式(3)による第1の本発明の化合
物(33)の合成)
【0100】
【化36】
【0101】上記反応式では、化合物〔7〕3.1g
(3mmol)に炭酸カリウム0.41g(3mmo
l)、メタノール20mlを加え、還流下に3時間撹拌
した。冷却後、反応液に水を加え、1N塩基で中和後、
酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗、乾燥後、減圧下
に濃縮し得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘキサン=3/1)で
精製して、第1の本発明の化合物(33)を得た(淡黄
色固体1.75g、収率61%)。
【0102】得られた第1の本発明の化合物(33)の
クロロホルム溶液(5×10-5mol/l)を調製し、
その溶液2mlに二酸化マンガン10mgを添加したと
ころ、室温下で速やかにマゼンタ色に発色した。
【0103】なお、上記反応式中、化合物〔7〕は、前
記化合物〔2〕と下記化合物〔8〕との酸化的カップリ
ングにより合成することができる。
【0104】
【化37】
【0105】第1の本発明のアゾメチン色素前駆体は、
室温、または単独で熱のみでは発色しない温度域におい
ては脱保護剤と接触することですみやかに発色する性質
を有するため、支持体上に画像形成層を有する画像形成
材料の発色成分として用いた場合、得られる画像形成材
料は、少ないエネルギーで良好な発色を呈し、また画像
の保存安定性も極めて良好なものとなる。
【0106】上記一般式(1)で示されるアゾメチン色
素前駆体は、種々の記録材料に用いることができる。例
えば、ファクシミリ、プリンター等の分野において幅広
く利用されている感熱記録材料に用いることができる。
これらの感熱記録材料は電子供与性無色染料と電子受容
性化合物(顕色剤)との呈色反応を利用しているが、電
子供与性無色染料と電子受容性化合物の組み合わせの代
わりに本発明の色素前駆体と脱保護剤の組み合わせを用
いることができる。また、電子供与性無色染料と電子受
容性化合物とを組み合わせた画像形成層を多色記録材料
に使用した例が知られており、その例として光定着型の
多色ジアゾ感熱記録材料を挙げることができる。この多
色の感熱記録材料については、特開平4−135787
号公報、同4−144784号公報、同4−14478
5号公報、同4−194842号公報、同4−2474
47号公報、同4−247448号公報、同4−340
540号公報、同4−340541号公報、同5−34
860号公報等に記載されている。本発明の色素前駆体
と脱保護剤の組み合わせはこれら多色記録材料に用いる
こともできる。さらに、上記一般式(1)で示されるア
ゾメチン色素前駆体は、ハロゲン化銀感光材料に用いる
こともできる。例えば、感光性ハロゲン化銀、ロイコ色
素還元剤、ロイコ色素還元剤によって還元され得る有機
銀化合物、バインダーからなる光熱写真材料が開示され
ているが(特表平8−507885号公報、同10−5
02460号公報)、本発明の色素前駆体はロイコ色素
還元剤として用いることも可能である。また、一般の銀
塩写真分野の色材、インクジェット、転写材料の色材と
して用いることも可能である。
【0107】2.第2の本発明次に、第2の本発明たる
画像形成材料および画像形成方法について説明する。第
2の本発明の画像形成材料および画像形成方法は、支持
体上に、前記第1の本発明のアゾメチン色素前駆体、お
よび脱保護剤をそれぞれ少なくとも1種含む画像形成層
を有することを特徴とする画像形成材料、およびこれを
用いた画像形成方法である。なお、画像形成層を複数積
層する場合、脱保護剤は、前記第1の本発明のアゾメチ
ン色素前駆体と同一層に用いてもよいし、異なる層に用
いてもよい。第2の本発明の画像形成材料および画像形
成方法は、前記第1の本発明のアゾメチン色素前駆体を
含むことで、高感度で、かつ高画質および高耐性な画像
を迅速に形成できる。また、画像形成材料、およびこれ
を用いた画像形成方法における画像形成層には、さらに
光重合開始剤および重合可能な化合物をそれぞれ少なく
とも1種含んでもよい。
【0108】[画像形成材料]以下、第2の本発明の画
像形成材料について、各構成に分けて詳細に説明する。 A:支持体 本発明の画像形成材料に使用される支持体としては、従
来の感圧紙や感熱紙、乾式や湿式のジアゾ複写紙などに
用いられる紙支持体が、いずれも使用することができ
る。具体的には、酸性紙、中性紙、コート紙、紙にポリ
エチレン等のプラスチックをラミネートしたプラスチッ
クフィルムラミネート紙、合成紙、ポリエチレンテレフ
タレートやポリエチレンナフタレート等のプラスチック
フィルムなどが挙げられる。また、支持体のカールバラ
ンスを補正するために、あるいは裏面からの薬品等の浸
入を防止するために、バックコート層を設けてもよく、
このバックコート層は後述の保護層と同様にして設ける
ことができる。さらに、裏面に接着剤層を介して剥離紙
を組み合わせてラベルの形態にすることも可能である。
画像形成層に接着剤層を設けて、支持体を剥離紙として
使用する、いわゆるシールの形態とすることも可能であ
る。支持体には、蛍光増白剤、青味付け染料、顔料等を
含有してもよい。さらに支持体として透明の材料を用い
た場合には、画像形成材料の支持体面側からも、後述の
光像形成工程における画像の書き込み、あるいは顕像化
工程における光照射が可能となる。
【0109】B:画像形成層 以下に画像形成層を構成する各材料および画像形成層の
具体的な構成について説明する。
【0110】(アゾメチン色素前駆体)前記本発明のア
ゾメチン色素前駆体は、多色型の画像形成材料において
用いる場合、該アゾメチン色素前駆体とは異なる色相を
発する色素前駆体と併用することができる。即ち、一般
式(1)で示されるアゾメチン色素前駆体のうち、それ
ぞれ異なる色相を発する2種類以上のアゾメチン色素前
駆体を用いることもできるし、また、一般式(1)で示
されるアゾメチン色素前駆体と、該色素前駆体と異なる
色相を発する公知の色素前駆体を併用することもでき
る。なお、後述するが、第1の本発明のアゾメチン色素
前駆体とは異なる色相を発する色素前駆体は、同一層で
用いてもよいし、画像形成層を複数積層する場合、別の
画像形成層で用いてもよい。
【0111】公知の色素前駆体の例としては、以下に示
す(イ)〜(ワ)の組み合わせが挙げられる。なお、発
色成分Aと、該発色成分Aと反応して発色成分を発色さ
せる化合物Bの順に示した。 (イ)ジアゾニウム化合物とカプラーとの組み合わせ。 (ロ)電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物との組
み合わせ。 (ハ)ベヘン酸銀、ステアリン酸銀のような有機酸金属
塩とプロトカテキン酸、スピロインダン、ハイドロキノ
ンのような還元剤との組み合わせ。 (二)ステアリン酸第二鉄、ミリスチン酸第二鉄のよう
な長鎖脂肪酸鉄塩とタンニン酸、没食子酸、サリチル酸
アンモニウムのようなフェノール類との組み合わせ。 (ホ)酢酸、ステアリン酸、パルミチン酸などのニッケ
ル、コバルト、鉛、銅、鉄、水銀、銀塩のような有機酸
重金属塩と、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、硫
化カリウムのようなアルカリ土類金属硫化物との組み合
わせ、又は前記有機酸重金属塩と、s−ジフェニルカル
バジド、ジフェニルカルバゾンのような有機キレート剤
との組み合わせ。 (ヘ)銀、鉛、水銀、ナトリウム等の硫酸塩のような重
金属硫酸塩と、ナトリウムテトラチオネート、チオ硫酸
ソーダ、チオ尿素のような硫黄化合物との組み合わせ。 (ト)ステアリン酸第二鉄のような脂肪酸第二鉄塩と、
3,4−ヒドロキシテトラフェニルメタンのような芳香
族ポリヒドロキシ化合物との組み合わせ。
【0112】(チ)シュウ酸塩、シュウ酸水銀のような
有機金属塩と、ポリヒドロキシアルコール、グリセリ
ン、グリコールのような有機ポリヒドロキシ化合物との
組み合わせ。 (リ)ペラルゴン酸第二鉄、ラウリン酸第二鉄のような
脂肪酸第二鉄塩と、チオセシルカルバミドやイソチオセ
シルカルバミド誘導体との組み合わせ。 (ヌ)カプロン酸鉛、ペラルゴン酸鉛、ベヘン酸鉛のよ
うな有機酸鉛塩と、エチレンチオ尿素、N−ドデシルチ
オ尿素のようなチオ尿素誘導体との組み合わせ。 (ル)ステアリン酸第二鉄、ステアリン酸銅のような高
級脂肪酸重金属塩とジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛
との組み合わせ。 (ヲ)レゾルシンとニトロソ化合物との組み合わせのよ
うなオキサジン染料を形成するもの。 (ワ)ホルマザン化合物と還元剤および/または金属塩
との組み合わせ。
【0113】中でも、(イ)ジアゾニウム化合物とカプ
ラーとの組み合わせ、(ロ)電子供与性染料前駆体と電
子受容性化合物との組み合わせが好ましい。
【0114】発色成分Aとして電子供与性無色染料前駆
体を用いる場合、該前駆体としては、従来より公知のも
のを使用することができ、電子受容性化合物と反応して
発色するものであれば全て使用することができる。以下
に、その具体例を示すが、本発明に使用することができ
る電子供与性無色染料前駆体はこれらに限定されるもの
ではない。具体的には、フタリド系化合物、フルオラン
系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフタリ
ド系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラ
クタム系化合物、トリフェニルメタン系化合物、トリア
ゼン系化合物、スピロピラン系化合物、ピリジン系、ピ
ラジン系化合物、フルオレン系化合物等の各種化合物を
挙げることができる。
【0115】フタリド系化合物としては、例えば、米国
再発行特許第23,024号、米国特許第3,491,
111号、同第3,491,112号、同第3,49
1,116号および同第3,509,174号に記載の
化合物が挙げられ、具体的には、3,3−ビス(p−ジ
メチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタ
リド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,3−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド等が挙げられる。
【0116】フルオラン系化合物としては、例えば、米
国特許第3,624,107号、同第3,627,78
7号、同第3,641,011号、同第3,462,8
28号、同第3,681,390号、同第3,920,
510号、同第3959,571号に記載の化合物が挙
げられ、具体的には、2−(ジペンジルアミノ)フルオ
ラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノ
フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチル
アミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−N
−エチル−N−イソアミルアミノフルオラン、2−アニ
リノ−3−メチル−6−N−メチル−N−シクロヘキシ
ルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロル−6−
ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル
−6−N−エチル−N−イソプチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−6−ジブチルアミノフルオラン、2−ア
ニリノ−3−メチル−6−N−メチル−N−テトラヒド
ロフルフリルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メ
チル−6−ビペリジノアミノフルオラン、2−(o−ク
ロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−
(3,4−ジクロルアニリノ)−6−ジエチルアミノフ
ルオラン等が挙げられる。
【0117】チアジン系化合物としては、例えば、ベン
ゾイルロイコンメチレンブルー、p−ニトロベンジルロ
イコメチレンブルー等が挙げられる。
【0118】ロイコオーラミン系化合物としては、例え
ば、4,4’−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリンベ
ンジルエーテル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミ
ン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラ
ミン等が挙げられる。
【0119】ローダミンラクタム系化合物としては、ロ
ーダミン−B−アニリノラクタム、ローダミン−(p−
ニトリノ)ラクタム等が挙げられる。
【0120】スピロピラン系化合物としては、例えば、
米国特許第3,971,808号に記載の化合物が挙げ
られ、具体的には、3−メチル−スピロ−ジナフトピラ
ン、3−エチル−スピロ−ジナフトピラン3,3’−ジ
クロロ−スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジルスピロ
−ジナフトピラン、3−メチル−ナフト−(3−メトキ
シ−ベンゾ)スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジ
ベンゾピラン等が挙げられる。
【0121】ピリジン系、ピラジン系化合物類として
は、例えば、米国特許第3,775,424号、同第
3,853,869号、同第4,246,318号に記
載の化合物が挙げられる。
【0122】フルオレン系化合物としては、例えば、特
願昭61−240989号等に記載の化合物が挙げられ
る。
【0123】シアン、マゼンタ、イエローを発色する色
素前駆体としては、米国特許第4,800,149号等
に記載の各色素前駆体を使用することができる。さら
に、イエロー発色色素用電子供与性染料前駆体として
は、米国特許第4,800,148号等に記載の染料前
駆体も使用することができ、シアン発色色素用電子供与
性染料前駆体としては、特開平63−53542号等に
記載の染料前駆体も使用することができる。
【0124】一方、化合物Bである電子受容性化合物と
しては、フェノール誘導体、サリチル酸誘導体、芳香族
カルボン酸の金属塩、酸性白土、ペントナイト、ノボラ
ック樹脂、金属処理ノボラック樹脂、金属錯体等の従来
公知の電子受容性化合物が挙げられる。具体的には、特
公昭40−9309号、特公昭45−14039号、特
開昭52−140483号、特開昭48−51510
号、特開昭57−210886号、特開昭58−870
89号、特開昭59−11286号、特開昭60−17
6795号、特開昭61−95988号等に記載されて
いる。
【0125】上記のうち、例えば、フェノール誘導体と
しては、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、4−t−ブチルフェノール、4−フェニルフェ
ノール、4−ヒドロキシジフェノキシド、1,1’−ビ
ス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン、1,1’−ビス(3−クロロ−4−ヒドロ
キシフェニル)−2−エチルブタン、4,4’−sec
−イソオクチリデンジフェノール、4,4’−sec−
ブチリデンジフェノール、4−tert−オクチルフェ
ノール、4−p−メチルフェニルフェノール、4,4’
−メチルシクロヘキシリデンフェノール、4,4’−イ
ソペンチリデンフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸ベ
ンジル等を挙げることができる。
【0126】サリチル酸誘導体としては、4−ペンタデ
シルサリチル酸、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サ
リチル酸、3,5−ジ(tert−オクチル)サリチル
酸、5−オクタデシルサリチル酸、5−α−(p−α−
メチルベンジルフェニル)エチルサリチル酸、3−α−
メチルベンジル−5−tert−オクチルサリチル酸、
5−テトラデシルサリチル酸、4−ヘキシルオキシサリ
チル酸、4−シクロヘキシルオキシサリチル酸、4−デ
シルオキシサリチル酸、4−ドデシルオキシサリチル
酸、4−ペンタデシルオキシサリチル酸、4−オクタデ
シルオキシサリチル酸等、及びこれらの亜鉛、アルミニ
ウム、カルシウム、銅、鉛塩等を挙げることができる。
【0127】電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物
とを含有する画像形成層を形成する場合は、前記電子供
与性染料前駆体は、画像形成層中に0.1〜5g/m2
の範囲で含有させることが好ましく、0.1〜1g/m
2 の範囲で含有させることがより好ましい。また、前記
電子受容性化合物は、使用する電子供与性無色染料1重
量部に対して、0.5〜20重量部の範囲で使用するこ
とが好ましく、3〜10重量部の範囲で使用することが
より好ましい。0.5重量部未満では、十分な発色濃度
を得ることができず、20重量部を超えると、感度が低
下したり、塗布適性が劣化することになり好ましくな
い。
【0128】発色成分Aとしてジアゾニウム化合物を用
いる場合には、下記式で表される化合物を用いるのが好
ましい。 Ar−N2 + - 上記式中、Arは芳香族環基を表し、Y- は酸アニオン
を表す。
【0129】このジアゾニウム化合物は加熱により、化
合物Bであるカプラーとカップリング反応を起こして発
色したり、また光によって分解する化合物である。これ
らはAr部分の置換基の位置や種類によって、その最大
吸収波長を制御することが可能である。
【0130】上記式において、Arは、置換または無置
換のアリール基を表す。置換基としては、アルキル基、
アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリール
オキシ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカル
ボニル基、カルバモイル基、カルボアミド基、スルホニ
ル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ウレイド
基、ハロゲン基、アミノ基、ヘテロ環基、等が挙げら
れ、これら置換基は、更に置換されていてもよい。
【0131】また、アリール基としては、炭素原子数6
〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、
2−メチルフェニル基、2−クロロフェニル基、2−メ
トキシフェニル基、2−ブトキシフェニル基、2−(2
−エチルヘキシルオキシ)フェニル基、2−オクチルオ
キシフェニル基、3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェ
ノキシエトキシ)フェニル基、4−クロロフェニル基、
2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチル
フェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチルフェニ
ル基、3−メトキシフェニル基、3−ブトキシフェニル
基、3−シアノフェニル基、3−(2−エチルヘキシル
オキシ)フェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、
3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメトキシフェ
ニル基、
【0132】3−(ジブチルアミノカルボニルメトキ
シ)フェニル基、4−シアノフェニル基、4−メチルフ
ェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ブトキシフェ
ニル基、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル
基、4−ベンジルフェニル基、4−アミノスルホニルフ
ェニル基、4−N,N−ジブチルアミノスルホニルフェ
ニル基、4−エトキシカルボニルフェニル基、4−(2
−エチルヘキシルカルボニル)フェニル基、4−フルオ
ロフェニル基、3−アセチルフェニル基、2−アセチル
アミノフェニル基、4−(4−クロロフェニルチオ)フ
ェニル基、4−(4−メチルフェニル)チオ−2,5−
ブトキシフェニル基、4−(N−ベンジル−N−メチル
アミノ)−2−ドデシルオキシカルボニルフェニル基、
等が挙げられる。
【0133】また、これらの基は、さらに、アルキルオ
キシ基、アルキルチオ基、置換フェニル基、シアノ基、
置換アミノ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基等により置換
されていてもよい。
【0134】塩を形成するジアゾニウムの具体例として
は、4−(p−トリルチオ)−2,5−ジブトキシベン
ゼンジアゾニウム、4−(4−クロロフェニルチオ)−
2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウム、4−(N,
N−ジメチルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−
(N,N−ジエチルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4
−(N,N−ジプロピルアミノ)ベンゼンジアゾニウ
ム、4−(N−メチル−N−ベンジルアミノ)ベンゼン
ジアゾニウム、4−(N,N−ジベンジルアミノ)ベン
ゼンジアゾニウム、4−(N−エチル−N−ヒドロキシ
エチルアミノ)ベンゼンジアゾニウム、4−(N,N−
ジエチルアミノ)−3−メトキシベンゼンジアゾニウ
ム、4−(N,N−ジメチルアミノ)−2−メトキシベ
ンゼンジアゾニウム、4−(N−ベンゾイルアミノ)−
2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニウム、4−モルホ
リノ−2,5−ジブトキシベンゼンジアゾニウム、
【0135】4−アニリノベンゼンジアゾニウム、4−
〔N−(4−メトキシベンゾイル)アミノ〕−2.5−
ジエトキシベンゼンジアゾニウム、4−ピロリジノ−3
−エチルベンゼンジアゾニウム、4−〔N−(1−メチ
ル−2−(4−メトキシフェノキシ)エチル)−N−ヘ
キシルアミノ〕−2−ヘキシルオキシベンゼンジアゾニ
ウム、4−〔N−(2−(4−メトキシフェノキシ)エ
チル)−N−ヘキシルアミノ〕−2−ヘキシルオキシベ
ンゼンジアゾニウム、2−(1−エチルプロピルオキ
シ)−4−〔ジ−(ジ−n−ブチルアミノカルボニルメ
チル)アミノ〕ベンゼンジアゾニウム等が挙げられる。
【0136】ジアゾニウム化合物の最大吸収波長λmax
は、450nm以下であることが効果の点から好まし
く、290〜440nmであることがより好ましい。ま
た、ジアゾニウム化合物は、炭素原子数が12以上で、
水に対する溶解度が1%以下で、かつ酢酸エチルに対す
る溶解度が5%以上であることが望ましい。尚、ジアゾ
ニウム化合物は、単独で用いてもよいし、さらに色相調
整等の諸目的に応じて、2種以上を併用することもでき
る。
【0137】また、発色成分Aとしてジアゾニウム化合
物を使用する場合の化合物Bの例としては、カルボニル
基の隣にメチレン基を有するいわゆる活性メチレン化合
物、フェノール誘導体、ナフトール誘導体等のカプラー
を挙げることができる。具体的には、レゾルシン、フロ
ログルシン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3
−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸ナトリウ
ム、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸モルホリノプロピ
ルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸
ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン
酸アニリド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン
酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナ
フタレンスルホン酸−2−エチルヘキシルオキシプロピ
ルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフタレンスルホン酸
−2−エチルヘキシルアミド、5−アセトアミド−1−
ナフトール、
【0138】1−ヒドロキシ−8−アセトアミドナフタ
レン−3,6−ジスルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキ
シ−8−アセトアミドナフタレン−3,6−ジスルホン
酸ジアニリド、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2−
ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミ
ド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸オクチルアミド、
2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、5,5−ジ
メチル−1,3−シクロヘキサンジオン、1,3−シク
ロペンタンジオン、5−(2−n−テトラデシルオキシ
フェニル)−1,3−シクロヘキサンジオン、5−フェ
ニル−4−メトキシカルボニル−1,3−シクロヘキサ
ンジオン、5−(2,5−ジ−n−オクチルオキシフェ
ニル)−1,3−シクロヘキサンジオン、N,N’−ジ
シクロヘキシルバルビツール酸、N,N’−ジ−n−ド
デシルバルビツール酸、
【0139】N−n−オクチル−N’−n−オクタデシ
ルバルビツール酸、N−フェニル−N’−(2,5−ジ
−n−オクチルオキシフェニル)バルビツール酸、N,
N’−ビス(オクタデシルオキシカルボニルメチル)バ
ルビツール酸、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾ
ロン、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−
アニリノ−5−ピラゾロン、1−(2,4,6−トリク
ロロフェニル)−3−ベンズアミド−5−ピラゾロン、
6−ヒドロキシ−4−メチル−3−シアノ−1−(2−
エチルヘキシル)−2−ピリドン、2,4−ビス−(ベ
ンゾイルアセトアミド)トルエン、1,3−ビス−(ピ
バロイルアセトアミドメチル)ベンゼン、ベンゾイルア
セトニトリル、テノイルアセトニトリル、アセトアセト
アニリド、ベンゾイルアセトアニリド、ピバロイルアセ
トアニリド、2−クロロ−5−(N−n−ブチルスルフ
ァモイル)−1−ピバロイルアセトアミドベンゼン、1
−(2−エチルヘキシルオキシプロピル)−3−シアノ
−4−メチル−6−ヒドロキシ−1,2−ジヒドロピリ
ジン−2−オン、1−(ドデシルオキシプロピル)−3
−アセチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−1,2−ジ
ヒドロピリジン−2−オン、1−(4−n−オクチルオ
キシフェニル)−3−tert−ブチル−5−アミノピ
ラゾール等が挙げられる。
【0140】カプラー化合物の詳細は、特開平4−20
1483号、特開平7−223367号、特開平7−2
23368号、特開平7−323660号、特開平5−
278608号、特開平5−297024号、特開平6
−18669号、特開平6−18670号、特開平7−
316280号、特開平9−216468号、特開平9
−216469号、特開平9−319025号、特開平
10−035113号、特開平10−193801号、
特開平10−264532号公報等に記載されたものも
参照できる。
【0141】カプラー化合物は、塩基性雰囲気および/
または中性雰囲気でジアゾ化合物とカップリングして色
素を形成するものであり、色相調整等種々の目的に応じ
て、複数種を併用して用いることができる。
【0142】ジアゾニウム塩化合物とカプラーとを含有
する画像形成層を形成する場合は、前記ジアゾニウム塩
化合物は、画像形成層中に0.01〜3g/m2 の範囲
で含有させることが好ましく、0.02〜1.0g/m
2 の範囲で含有させることがより好ましい。前記含有量
が、0.1g/m2 未満では、十分な発色濃度を得るこ
とができず、3g/m2 を超えると、塗布液の塗布適性
が劣化するため好ましくない。また、前記カプラー化合
物は、ジアゾニウム塩化合物1重量部に対し、0.5〜
20重量部の範囲で用いることが好ましく、1〜10重
量部の範囲で用いることがより好ましい。0.5重量部
未満では、十分な発色性を得ることができず、20重量
部を超えると、塗布適性が劣化することになり好ましく
ない。
【0143】(脱保護剤)脱保護剤は、酸、塩基、酸化
剤、アルキル化剤、及び金属塩から選ばれる少なくとも
1種であることが好ましい。
【0144】−酸− 酸としては、活性水素を有する化合物を広く用いること
ができる。ここにいう酸とは、広義の酸をいい、狭義の
酸に加えてルイス酸も含まれる。酸としては、脂肪族カ
ルボン酸、芳香族カルボン酸、スルホン酸類、フェノー
ル類、ナフトール類、カルボンアミド類、スルホンアミ
ド類、ウレア類、チオウレア類、活性メチレン化合物類
の有機酸が好ましい。
【0145】これらの有機酸の具体例としては、ベヘン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、カプロン
酸、ミスチリン酸、マレイン酸、フマル酸、パルミチン
酸、酒石酸、リノール酸、レブリン酸、4−アセチル酪
酸、7−オキソオクタン酸、マレイン酸モノエチル、マ
レイン酸モノ2−エチルヘキシル、フマル酸モノエチ
ル、O−メトキシケイ皮酸等の脂肪族カルボン酸類、安
息香酸、4−オクチル安息香酸、4−ドデシルオキシ安
息香酸、フタル酸、フタル酸モノ2−エチルヘキシル、
3−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、4
−ペンタデシルサリチル酸、4−メトキシカルボニルア
ミノサリチル酸、4−n−オクチルオキシカルボニルア
ミノサリチル酸、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サ
リチル酸、3,5−ジ(tert−オクチル)サリチル
酸、5−オクタデシルサリチル酸等の芳香族カルボン酸
類、エタンスルホン酸、4−ドデシルベンゼンスルホン
酸等のスルホン酸類、3−ペンタデシルフェノール、4
−t−ブチルフェノール、2,2’−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、p−ヒドロキシ安息香酸ベン
ジル、p−ヒドロキシ安息香酸2−エチルヘキシル、3
−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸2−エチルヘキシル
等のフェノール類、オクタデカンアミド、N−ブチルベ
ンゼンスルホンアミド、4−(イソアミルオキシ)ベン
ゼンスルホンアミド、4−(2−エチルヘキシル)−N
−アセチルスルホンアミド、N−オクタデシルウレア、
N−フェニル−N’−オクチルウレア、N−(2−エチ
ルヘキシル)−N’−(p−トルエンスルホニル)ウレ
ア、1−ベンジル−3−メチル−2−チオウレア、シア
ノ酢酸n−オクチル、メルドラム酸等が挙げられる。
尚、酸は単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。
【0146】−塩基− 塩基としては、第1〜第3級アミン、ピペリジン類、ピ
ペラジン類、アミジン類、ホルムアミジン類、ピリジン
類、グアニジン類、モルホリン類等の有機塩基が好まし
い。また、塩基としては、該塩基を発生する塩基プレカ
ーサーも用いることができる。なお、ここにいう塩基と
は広義の塩基をいい、狭義の塩基に加えて求核剤(ルイ
ス塩基)も含まれる。
【0147】これらの有機塩基の具体例としては、N,
N’−ビス(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピ
ル)ピペラジン、N,N’−ビス[3−(p−メチルフ
ェノキシ)−2−ヒドロキシプロピル]ピペラジン、
N,N’−ビス[3−(p−メトキシフェノキシ)−2
−ヒドロキシプロピル]ピペラジン、N,N’−ビス
(3−フェニルチオ)−2−ヒドロキシプロピル]ピペ
ラジン、N,N’−ビス[3−(β−ナフトキシ)−2
−ヒドロキシプロピル]ピペラジン、N−3−(β−ナ
フトキシ)−2−ヒドロキシプロピル−N’−メチルピ
ペラジン、1,4−ビス{[3−(N−メチルピペラジ
ノ)−2−ヒドロキシ]プロピルオキシ}ベンゼン等の
ピペラジン類、N−[3−(β−ナフトキシ)−2−ヒ
ドロキシ]プロピルモルホリン、1,4−ビス[(3−
モルホリノ−2−ヒドロキシ)プロピルオキシ]ベンゼ
ン、1,3−ビス[(3−モルホリノ−2−ヒドロキ
シ)プロピルオキシ]ベンゼン等のモルホリン類、N−
(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル)ピペリジ
ン、N−ドデシルピペリジン等のピペリジン類、トリフ
ェニルグアニジン、トリシクロヘキシルグアニジン、ジ
シクロヘキシルフェニルグアニジン、4−ヒドロキシ安
息香酸2−N−メチル−N−ベンジルアミノエチルエス
テル、4−ヒドロキシ安息香酸2−N,N−ジ−n−ブ
チルアミノエチルエステル、4−(3−N,N−ジブチ
ルアミノプロポキシ)ベンゼンスルホンアミド、4−
(2−N,N−ジブチルアミノエトキシカルボニル)フ
ェノキシ酢酸アミド、トリオクチルアミン、オクタデシ
ルアミン、N−メチル−N−オクタデシルアミン等が挙
げられる。尚、塩基は単独で使用してもよいし、2種以
上を併用してもよい。
【0148】これらの塩基は、特開昭57−12308
6号、特開昭60−49991号、特開昭60−943
81号、特開平09−071048号、特開平09−0
77729号、特開平09−077737号各公報等に
記載されている。
【0149】塩基プレカーサーとは、加熱下で塩基を遊
離する化合物をいい、塩基と有機酸の塩等が挙げられ
る。塩基プレカーサーを構成している塩基としては、前
記塩基で例示したものが好ましい。有機酸としては、一
般的なブレンステッド酸、ルイス酸が使用可能である。
また、脱炭酸反応により塩基を放出するカルボン酸も使
用可能で、スルホニル酢酸、およびプロピオール酸等は
特に脱炭酸反応が起こりやすいので好ましい。さらに、
スルホニル酢酸やプロピオール酸は、芳香族性の置換基
(アリール基や不飽和複素環基)を有していると、脱炭
酸反応により促進されるので好ましい。スルホニル酢酸
塩の塩基プレカーサーについては、特開昭59−168
441号公報に、プロピオール酢酸の塩基プレカーサー
については、特開昭59−180537号公報に具体的
に記載されている。
【0150】以下に、アミジン、またはグアニジンを塩
基として放出し得る、二酸塩基プレカーサーの例を示す
が、第2の本発明はこれに限定されるものではない。
【0151】
【化38】
【0152】
【化39】
【0153】
【化40】
【0154】
【化41】
【0155】
【化42】
【0156】−酸化剤− 酸化剤としては、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ
−1,4−ベンゾキノン、テトラクロロ−1,4−ベン
ゾキノンなどのキノン類、ニトロベンゼン、m−ニトロ
ベンゼンスルホン酸などのニトロ化合物、ニトロソベン
ゼンなどのニトロソ化合物、トリフェニルカチオンなど
のカチオン類、アゾジカルボン酸ジエチルなどのアゾ化
合物、ジフェニルニトロキシド、ポルフィレキシド、
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシ
ルなどのニトロキシド類、ピリジン−N−オキシドなど
のN−オキシド類、過塩素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カ
リウム、m−クロロ過安息香酸などの過酸類、臭素、ヨ
ウ素などのハロゲン類、次亜塩素酸ナトリウムなどの次
亜塩素酸塩類、二酸化マンガンなどの金属酸化物等が挙
げられる。尚、酸化剤は単独で使用してもよいし、2種
以上を併用してもよい。
【0157】−アルキル化剤− アルキル化剤としては、ヨウ化アルキル、臭化アルキル
などのハロゲン化アルキル、アルキル硫酸、スルホン酸
エステルなどを挙げることができる。これらのアルキル
基は、更に置換基を有していてもよく、置換基として
は、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、カルバモイル基、スルホニル基、スルファモイル
基、アシル基などを挙げることができる。
【0158】アルキル化剤の具体例としては、1−ヨー
ドオクタン、1−ヨードノナン、1−ヨードデカン、1
−ヨードウンデカン、1−ヨードドデカン、1−ヨード
ヘキサデカン、ブロモ酢酸n−デシル、ブロモ酢酸n−
ドデシル、ブロモ酢酸n−オクタデシル、ブロモ酢酸
N,N−ジ−n−ブチルアミド、3−ブロモプロピオン
酸n−オクチル、4−ブロモ酪酸n−ヘキサデシル、4
−ブロモ酪酸2−(2,5−ジ−t−アミルフェニルオ
キシ)エチル、5−ブロモ吉草酸2−(2,5−ジ−t
−アミルフェニルオキシ)エチル、6−ブロモカプロン
酸N,N−ジ−n−ブチルアミド、6−ブロモカプロン
酸N,N−ジ−n−ヘキシルアミド、ジブチル硫酸、ジ
アミル硫酸、ジヘキシル硫酸、ジオクチル硫酸、p−ト
ルエンスルホン酸n−ヘキシル、p−トルエンスルホン
酸n−オクチル、p−トルエンスルホン酸n−オクタデ
シル、メタンスルホン酸n−オクタデシルなどが挙げら
れる。尚、アルキル化剤は単独で使用してもよいし、2
種以上を併用してもよい。
【0159】−金属塩− 金属塩としては、酸として挙げた脂肪族カルボン酸、芳
香族カルボン酸の他に、メルカプト基、チオン基、イミ
ノ基を含有する化合物の金属塩を挙げることができる。
【0160】このような酸として具体的には、2−メル
カプトベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズオキ
サゾール、2−メルカプト−5−アミノチアジアゾー
ル、チオアミド、5−カルボキシル−1−メチル−2−
フェニル−4−チオピリジン、メルカプトトリアジン、
3−(2−カルボキシエチル)−4−メチル−4−チア
ゾリン)−2−チオン、ベンゾトリアゾール、1,2,
4−トリアゾール、1H−テトラゾール、イミダゾール
等が挙げられる。
【0161】金属原子としては、ナトリウム、カリウ
ム、リチウム、銀などの1価の金属、亜鉛、マグネシウ
ム、バリウム、カルシウム、アルミニウム、錫、チタ
ン、ニッケル、コバルト、マンガン、鉄などの多価の金
属が挙げられる。特に、銀、亜鉛、アルミニウム、マグ
ネシウム、カルシウムが好ましい。
【0162】金属塩として具体的には、ベヘン酸銀、ス
テアリン酸銀、3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリ
チル酸亜鉛、4−n−オクチルオキシカルボニルアミノ
サリチル酸亜鉛、2−メルカプトベンズイミダゾール
銀、5−クロロベンゾトリアゾール銀等が挙げられる。
尚、金属は単独で使用してもよいし、2種以上を併用し
てもよい。
【0163】脱保護剤は、重合性基を有し、重合可能な
化合物を兼ねていてもよい。この場合の具体例は後述の
(重合可能な化合物)の項で述べる。
【0164】脱保護剤の含有量(モル)は、後述するア
ゾメチン色素前駆体の含有量(モル)の0.1から10
0倍であることが好ましく、0.5から30倍であるこ
とがさらに好ましい。但し、好ましい含有量の範囲は、
併用するアゾメチン色素前駆体に応じて変動するもので
あり、前記範囲に限定されるものではない。
【0165】(光重合開始剤)光重合開始剤としては、
公知のものを使用すればよく、例えば、ベンゾフェノン
誘導体、アセトフェノン誘導体、具体的には、α−ヒド
ロキシ−もしくはα−アミノアセトフェノン、4−アロ
イル−1,3−ジオキソラン、ベンゾイルアルキルエー
テルおよびベンジルケタール、モノアシルホスフィンオ
キシド、ビスアシルホスフィンオキシドまたはチタノセ
ン、フルオレセン、アントラキノン、チオキサントンま
たはキサントン等を挙げることができる。また、光重合
開始剤としては、色素と該色素と相互作用してラジカル
を発生し得るラジカル発生剤との組み合わせが、光照射
した際に、露光部に局所的に、かつ効果的にラジカルを
発生させることができ、高感度化である点で好ましい。
【0166】ラジカル発生剤としては、ベンゾフェノ
ン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、
4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、
4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−ジメチルア
ミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノアセトフェノ
ン、ベンジルアントラキノン、2−tert−ブチルア
ントラキノン、2−メチルアントラキノン、キサント
ン、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2,
4−ジエチルチオキサントン、フルオレノン、アクリド
ン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェ
ニルフォスフィンオキサイド等の(ビス)アシルフォス
フィンオキサイド類、等の芳香族ケトン類;
【0167】ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエ
チルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベン
ゾインフェニルエーテル等のベンゾインおよびベンゾイ
ンエーテル類;2−(o−クロロフェニル)−4,5−
ジフェニルイミダゾール二重体、2−(o−クロロフェ
ニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾ
ール二重体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−
ジフェニルイミダゾール二重体、2−(o−メトキシフ
ェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2
−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミ
ダゾール二重体等の2,4,6−トリアリールイミダゾ
ール二重体;四臭化炭素、フェニルトリブロモメチルス
ルホン、フェニルトリクロロメチルケトン等のポリハロ
ゲン化合物;特開昭59−133428号、特公昭57
−1819号、特公昭57−6096号、米国特許第3
615455号に記載の化合物;
【0168】2,4,6−トリス(トリクロロメチル)
−S−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ビス(トリ
クロロメチル)−S−トリアジン、2−アミノ−4,6
−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−
(P−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロ
メチル)−S−トリアジン等の特開昭58−29803
号記載のトリハロゲン置換メチル基を有するS−トリア
ジン誘導体;
【0169】メチルエチルケトンパーオキサイド、シク
ロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチル
シクロヘキサノンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキ
サイド、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキ
シ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、
a,a’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)
ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、3,3’,4,
4’−テトラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベ
ンゾフェノン等の特開昭59−189340号記載の有
機過酸化物;
【0170】米国特許第4743530号に記載のアジ
ニウム塩化合物;トリフェニルブチルボレートのテトラ
メチルアンモニウム塩、トリフェニルブチルボレートの
テトラブチルアンモニウム塩、トリ(P−メトキシフェ
ニル)ブチルボレートのテトラメチルアンモニウム塩等
のヨーロッパ特許第0223587号に記載の有機ホウ
素化合物;その他ジアリールヨードニウム塩類や鉄アレ
ン錯体等が挙げられる。
【0171】また、二種またはそれ以上のラジカル発生
剤を組合わせたものとして、2,4,5−トリアリール
イミダゾール二量体とメルカプトベンズオキサゾール等
との組合せ、米国特許第3427161号明細書に記載
の4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノンと
ベンゾフェノンまたはベンゾインメチルエーテルとの組
合せ、米国特許第4239850号明細書に記載のベン
ゾイル−N−メチルナフトチアゾリンと2,4−ビス
(トリクロロメチル)−6−(4’−メトキシフェニ
ル)−トリアゾールの組合せ、特開昭57−23602
号明細書に記載のジアルキルアミノ安息香酸エステルと
ジメチルチオキサントンの組合せ、特開昭59−783
39号明細書の4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベン
ゾフェノンとベンゾフェノンとポリハロゲン化メチル化
合物の三種の組合わせ、等を挙げることができる。
【0172】ラジカル発生剤としては、前記光重合性組
成物に光照射した際に、露光部に局所的に、かつ効果的
にラジカルを発生させることができ、高感度化である点
で、有機ホウ素化合物、ベンゾインエーテル類、トリハ
ロゲン置換メチル基を有するS−トリアジン誘導体、有
機過酸化物、(ビス)アシルホスフィンオキシド類、ロ
フィンダイマー、チタノセン、およびアジニウム塩化合
物が好ましく、特に、有機ホウ素化合物が、感光波長と
ラジカル発生効率の点で好ましい。
【0173】有機ホウ素化合物としては、特開昭62−
143044号、特開平9−188685号、特開平9
−188686号、特開平9−188710号、特開平
11−269210号等に記載の有機ホウ素化合物、ま
たはカチオン性色素から得られる分光増感色素系ホウ素
化合物等が挙げられる。好ましくは、下記一般式(2)
で表わされる有機ホウ素化合物である。
【0174】
【化43】
【0175】上記一般式(2)式中R1〜R4はアルキル
基、アリール基、複素環基、または、SiR567
表し、R5、R6およびR7はアルキル基、アリール基を
表し、G+は陽イオンを形成しうる基を表す。
【0176】上記一般式(2)において、R1〜R4のう
ち少なくとも1つがアルキル基であることが好ましい。
また、上記一般式(2)は、トリアリールアルキルボレ
ート骨格であることが、感度および保存性の観点から好
ましい。また、有機ホウ素と色素からなる光重合開始剤
を複数種および/またはその他の種類の光重合開始剤
を、感光波長を変えて併用するのも好ましい。
【0177】上記一般式(2)で示される有機ホウ素化
合物について詳細に説明する。上記一般式(2)中、R
1〜R4のアルキル基としては、炭素数1〜18のものが
好ましく、より好ましくは炭素数1〜12のものであ
る。アルキル基は不飽和結合を有していてもよく直鎖で
も分岐でもよい。上記一般式(2)中、R1〜R4のアリ
ール基としては、炭素数6〜26のものが好ましく、よ
り好ましくはフェニル基、ナフチル基である。
【0178】これらアルキル基、アリール基は、さらに
アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原
子、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アシルオキシ基、CN、NO2で置換されていて
もよい。
【0179】上記一般式(2)中、複素環基としては、
フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾ
ール、トリアゾール、ピリジン、ピリミジン環を有する
ものが挙げられる。
【0180】上記一般式(2)中、SiR567とし
ては、トリメチルシリル、トリフェニルシリル、ジメチ
ルフェニルシリル、ジ−t−ブチルフェニルシリル等が
挙げられる。
【0181】上記一般式(2)中G+は、既述の如く陽
イオンを形成しうる基である。これらは、例えば、アル
カリ金属(特にリチウムもしくはナトリウム)、アルカ
リ土類金属、遷移金属、第四級アンモニウム、染料カチ
オンもしくはカチオン性遷移金属配位錯化合物である。
好ましいものはアンモニウム、テトラアルキルアンモニ
ウムもしくは染料カチオンである。テトラアルキルアン
モニウムは、以下の式で表される。
【0182】
【化44】
【0183】上記式中、R74〜R77は、アルキル基を示
す。例えば、R74〜R77がメチル基であるテトラメチル
アンモニウム、エチル基であるテトラエチルアンモニウ
ム、プロピル基であるテトラプロピルアンモニウム、ブ
チル基であるテトラブチルアンモニウム等が挙げられ
る。
【0184】上記式中、G+としては、以下に示すベン
ジルトリアルキルアンモニウムも好ましい。
【0185】
【化45】
【0186】上記式中、R78〜R80はアルキル基を示
す。ベンジルトリアルキルアンモニウムの好ましい例と
しては、ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルト
リエチルアンモニウム、ベンジルトリプロピルアンモニ
ウム、およびベンジルトリブチルアンモニウムが挙げら
れる。また、トリスアルキルアンモニウムイオン、例え
ば、トリメチルアンモニウムも好ましい。また、G+
しては、以下に示すホスホニウムイオンおよびアンモニ
ウムイオンであってもよい。
【0187】
【化46】
【0188】上記式中、Rw、Rx、RyおよびRzは互い
に独立して水素原子、未置換もしくは置換されたアルキ
ル基、シクロアルキル基、アルケニル基、フェニル基も
しくはアリールアルキル基である。これらのアルキル
基、シクロアルキル基、アルケニル基、フェニル基およ
びアリールアルキル基の置換基の具体例は、ハロゲン原
子、ヒドロキシル基、ヘテロシクロアルキル基(例え
ば、エポキシ基、アジリジル基、オキセタニル基、フラ
ニル基、ピロリジニル基、ピロリル基、チオフェニル
基、テトラヒドロフラニル基等)、ジアルキルアミノ
基、アミノ基、カルボキシル基、アルキルまたはアリー
ルカルボニル、およびアリールオキシまたはアルコキシ
カルボニル基である。4価の窒素原子は、5員環もしく
は6員環の一部であってもよく、さらに他の環が縮合し
ていてもよい。これらの環系はさらに、他のヘテロ原
子、例えばS、N、Oを包含していてもよい。
【0189】また、G+としては、前記アンモニウムイ
オンまたはホスホニウムイオンのポリ体である、ポリア
ンモニウムイオンおよびポリホスホニウムイオンであっ
てもよく、特にビス体が好ましい。該ポリイオンが置換
されている場合の置換基の例としては、前記モノイオン
の置換基と同様の置換基が挙げられる。
【0190】また、前記アンモニウムイオンおよびホス
ホニウムイオンは、中性染料(例えば、チオキサンテ
ン、チオキサントン、クマリン、ケトクマリン等)で置
換され得る。該イオンは反応基(例えば、エポキシ基、
アミノ基、ヒドロキシル基等)で置換されたアンモニウ
ムイオンおよびホスホニウムイオンと、適当な中性染料
との反応により得られる。例えば、EP−A−2249
67号に記載されている(Quantacure QT
X)。
【0191】同様にして、アンモニウムイオンおよびホ
スホニウムイオンは、無色の電子受容体(例えば、ベン
ゾフェノン)で置換され得る。アンモニウムイオンがベ
ンゾフェノンで置換された場合のG+の例を以下に示す
が、特にこれに限定されるものではない。
【0192】
【化47】
【0193】他の第四級アンモニウムイオンとしては、
例えばトリメチルセチルアンモニウムイオン、またはセ
チルピリジニウムイオンがある。
【0194】G+の他の例としては、以下に示すカチオ
ン群1のカチオンが挙げられる。
【0195】カチオン群1
【化48】
【0196】上記式中、ZはP、SもしくはNを示し、
Rはアルキル基もしくはアリール基を示す。
【0197】また、G+の他の例としては、以下に示す
カチオン群2またはカチオン群3のカチオンが挙げられ
る。以下に示すカチオン群2の式中、Rはアルキル基も
しくはアリール基を表す。これらのカチオンについて
は、矢口らによるJ.Polym.Sci.Part
A:Polymer Chem.1992,30,19
87、およびPolymer 1993,34(6),
1130に記載されている。カチオン群3の式中、R’
は未置換もしくは置換されたベンジル基もしくはフェナ
シル基を示す。これらのカチオンについては、特開平7
−770221号公報に開示されている。これらのカチ
オンのピリミジニウム部位中の芳香環が置換されていて
もよい。
【0198】カチオン群2
【化49】
【0199】カチオン群3
【化50】
【0200】他の陽対イオンG+は、他のオニウムイオ
ン、例えばヨードニウムイオンもしくはスルホニウムイ
オンであってもよい。このカチオンについては、例え
ば、EP−A−555058号およびEP−A6900
74号に開示されている、次式で表されるものを挙げる
ことができる。
【0201】
【化51】
【0202】また、G+としては、以下に示すカチオン
も好ましい。
【0203】
【化52】
【0204】さらにG+の他の例としては、以下に示す
カチオンが挙げられる。以下の式中、Rgはアルキル
基、特にエチル基を表すか、もしくはベンジル基を表
す。また、芳香環は、置換基を有していてもよい。
【0205】
【化53】
【0206】G+はハロニウムイオンであってもよく、
特に、例えばEP−A334056号、およびEP−A
562897号に開示されたジアリールヨードニウムイ
オンが好ましい。
【0207】また、例えば、EP−A−94915号お
よびEP−A−109851号に記載されている以下に
示す式で表されるフェロセニウムカチオンも好ましい。
【0208】
【化54】
【0209】G+は、特開平6−266102に開示さ
れているアンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、ス
ルホニウムイオン、ヨードニウムイオン、セロニウムイ
オン、アルソニウムイオン、テロニウムイオン、および
ビスムソニウムイオン等のオニウムイオンであってもよ
い。
【0210】また、G+は、カチオン性遷移金属錯化合
物であってもよく、その場合の具体例としては、米国特
許第4954414号に記載されているものが挙げられ
る。特に、ビス(2,2’−ビピリジン)(4,4’−
ジメチル−2,2’−ビピリジン)ルテニウム、トリス
(4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン)ルテニ
ウム、トリス(4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリ
ジン)鉄、トリス(2,2’,2’’−テルピリジン)
ルテニウム、トリス(2,2’−ビピリジン)ルテニウ
ムおよびビス(2,2’−ビピリジン)(5−クロロ−
1,10−フェナントリン)ルテニウムが好ましい。
【0211】G+はカチオン性の色素であってもよく、
その具体例としては、シアニン色素、トリアリールメタ
ンのカチオン色素等が挙げられる。
【0212】一般式(2)に記載の有機ホウ素化合物
は、公知の光開始剤、例えば、ベンゾフェノン、アセト
フェノン誘導体、例えば、α−ヒドロキシ−もしくはα
−アミノアセトフェノン、4−アロイル−1,3−ジオ
キソラン、ベンゾインアルキルエーテルおよびベンジル
ケタール、モノアシルホスフィンオキシド、ビスアシル
ホスフィンオキシドまたはチタノセン、フルオレセン、
アントラキノン、チオキサントンまたはキサントン、と
混合使用することも可能である。特に適当な光開始剤
は、1−(4−ドデシルベンゾイル)−1−ヒドロキシ
−1−メチルエタン、1−(4−イソプロピルベンゾイ
ル)−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−ベンゾ
イル−1−ヒドロキシ−1−メチルエタン、1−[4−
(2−ヒドロキシエトキシ)−ベンゾイル]−1−ヒド
ロキシ−1−メチルエタン、1−[4−(アクリロイル
オキシエトキシ)−ベンゾイル]−1−ヒドロキシ−1
−メチルエタン、ジフェニルケトン、フェニル−1−ヒ
ドロキシ−シクロヘキシルケトン、(4−モルホリノベ
ンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパ
ン、1−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−ベンジ
ル−2−ジメチルアミノ−ブタン−1−オン、(4−メ
チルチロベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノ−
エタン、ベンジルジメチルケタール、ビス(シクロペン
タジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−ピリル
−フェニル)チタン、シクロペンタジエニル−アレーン
−鉄(II)錯塩、例えば、(η6−イソプロピルベン
ゼン)−(η5−シクロペンタジエニル)−鉄(II)
ヘキサフルオロホスフェート、トリメチルベンゾイルジ
フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキ
シ−ベンゾイル)−(2,4,4−トリメチル−ペンチ
ル)−ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメ
チルベンゾイル)−2,4−ジペンチルオキシフェニル
−ホスフィンオキシドまたはビス(2,4,6−トリメ
チルベンゾイル)フェニル−ホスフィンオキシドであ
る。
【0213】他の適当な追加の光開始剤は米国特許第4
950581号、第20欄、第35行ないし第21欄、
第35行に見出される。また適したものはトリアジン化
合物、例えばEP−A−137452、DE−A−27
18254およびDE−A−2243621に記載され
たトリアジンである。他の適したトリアジンは米国特許
第4950581号、第14欄第60行目ないし第18
欄第44行目において見出される。トリハロメチルトリ
アジンの中で特に興味のあるものは、例えば2,4−ビ
ス(トリクロロメチル)−6−(4−スチリルフェニ
ル)−s−トリアジンである。この新規な光開始剤
(c)がハイブリッド系で使用される場合に、新規なフ
リーラジカル硬化剤に加えてカチオン系光開始剤、例え
ばパーオキサイド化合物例えば、ベンゾイルパーオキサ
イド(他の適当なパーオキサイドは米国特許第4950
581号、第19欄、第17−25行に記載されてい
る)、例えば米国特許第4950581号、第18欄、
第60行ないし第19欄第10行に記載されている芳香
族スルホニウムもしくはヨードニウム塩、またはシクロ
ペンタジエニル−アレーン−鉄(II)錯塩、例えば、
(η6 −イソプロピルベンゼン)−(η5−シクロペン
タジエニル)−鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート
が使用される。
【0214】ラジカル発生剤と組合せる色素は、カチオ
ン色素、アニオン色素およびノニオン色素のいずれでも
良く、吸収波長は300〜1000nmに最大吸収波長
を有するものが好ましい。上記波長領域にある、いわゆ
る分光増感色素から所望の任意の色素を選択し、用いる
光源に適合するよう感光波長を調整する目的で使用する
ことにより、高感度な画像形成材料を得ることができ、
また、画像露光に用いる光源に、青色、緑色、赤色の光
源や赤外レーザー等を好適に選択することができる。
【0215】従って、例えば、異なる色相に発色する単
色の画像形成層を積層した画像形成層を有する多色の感
光感熱記録型の画像形成材料を用いてカラー画像を形成
するような場合に、発色色相の異なる各単色の画像形成
層中に異なる吸収波長を有する分光増感色素を存在さ
せ、その吸収波長に適合した光源を用いることにより、
積層構成の画像形成材料であっても、各層(各色)が高
感度で、かつ高鮮鋭な画像を形成することができるた
め、多色の画像形成材料全体として、高感度化と高鮮鋭
化を達成することができる。
【0216】また本発明の画像形成材料を感光感圧紙と
して使用する際には、上記のような積層構成にしてもよ
いし、同一層に多色発色になるような分光増感色素、有
機ホウ素化合物、および色素前駆体等を含むようにして
もよい。なお、より具体的な画像形成層の層構成につい
ては、後述する。分光増感色素としては、公知のクマリ
ン(ケトクマリンまたはスルホノクマリンも含まれ
る。)色素、メロスチリル色素、オキソノール色素、ヘ
ミオキソノール色素等のケト色素;非ケトポリメチン色
素、トリアリールメタン色素、キサンテン色素、アント
ラセン色素、ローダミン色素、アクリジン色素、アニリ
ン色素、アゾ色素等の非ケト色素;アゾメチン色素、シ
アニン色素、カルボシアニン色素、ジカルボシアニン色
素、トリカルボシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチ
リル色素等の非ケトポリメチン色素;アジン色素、オキ
サジン色素、チアジン色素、キノリン色素、チアゾール
色素等のキノンイミン色素等が含まれる。より具体的に
は、例えば、特開昭62−143044号、特開平3−
20260号、特開平1−84245号、特開平1−1
38204号、特開平1−100536号、特開平9−
188686号、特表平6−505287号等の各公報
に記載の分光増感色素を挙げることができる。色素/有
機ホウ素化合物の使用比率は、好ましくは1/0.1〜
1/100の範囲、より好ましくは1/0.5〜1/1
0の範囲である。
【0217】(重合可能な化合物)重合可能な化合物と
しては、その化学構造中に、少なくとも1つのエチレン
性不飽和結合を有する化合物であって、モノマー以外に
プレポリマー、即ち、モノマーの2量体、3量体、その
他オリゴマー、またこれらの混合物、ならびにこれらの
共重合体等が含まれる。それらの例としては、不飽和カ
ルボン酸およびその塩、脂肪族多価アルコール化合物と
の、エステル、脂肪族多価アミン化合物とのアミド、ス
チレン、ビニルエーテル、ビニルエステル、N−ビニル
複素環、アリルエーテル、アリルエステル等が挙げられ
る。
【0218】不飽和カルボン酸の具体例としては、アク
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソ
クロトン酸、マレイン酸等がある。不飽和カルボン酸の
塩としては、前記カルボン酸のナトリウム塩およびカリ
ウム塩等がある。
【0219】重合可能な化合物は、1個またはそれ以上
のオレフィン性二重結合を含み得る。それらは低分子量
(モノマー性)または高分子量(オリゴマー性)であり
得る。二重結合を含むモノマーの例は、アルキルもしく
はヒドロキシアルキルアクリレートまたはメタクリレー
ト、例えばメチル、エチル、ブチル、2−エチルヘキシ
ルもしくは2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボ
ルニルアクリレート、メチルメタクリレートまたはエチ
ルメタクリレートである。シリコンアクリレートもまた
有利である。他の例はアクリロニトリル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−置換された(メタ)アクリ
ルアミド、酢酸ビニルのようなビニルエステル、イソブ
チルビニルエーテルのようなビニルエーテル、スチレ
ン、アルキル−およびハロスチレン、N−ビニルピロリ
ドン、塩化ビニルまたは塩化ビニリデンである。
【0220】二つまたはそれ以上の二重結合を含むモノ
マーの例は、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコー
ルまたはビスフェノールAのジアクリレート、および
4,4’−ビス(2−アクリロイルオキシエトキシ)ジ
フェニルプロパン、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリトリトールトリアクリレートまたは
テトラアクリレート、ビニルアクリレート、ジビニルベ
ンゼン、ジビニルスクシネート、ジアリルフタレート、
トリアリルホスフェート、トリアリルイソシアヌレート
またはトリス(2−アクリロイルエチル)イソシアヌレ
ートである。
【0221】比較的高分子量(オリゴマー)の多不飽和
化合物の例は、アクリリサイズド(acrylisiz
ed)エポキシ樹脂、アクリリサイズドポリエステル、
ビニルエーテルまたはエポキシ基を含むポリエステル、
およびまたポリウレタンおよびポリエーテルである。不
飽和オリゴマーのさらなる例は、不飽和ポリエステル樹
脂であって、通常マレイン酸、フタル酸および1種また
はそれ以上のジオールから製造され、約500ないし3
000の分子量を有するものである。加えて、ビニルエ
ーテルモノマーおよびオリゴマー、およびまたポリエス
テル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリビニルエーテ
ルおよびエポキシ主鎖を有するマレート終末されたオリ
ゴマーを用いることも可能である。特に適したものは、
ビニルエーテル基を有するオリゴマーとWO90/01
512において記載されるポリマーの組み合わせであ
る。しかしながら、ビニルエーテルおよびマレイン酸官
能化されたモノマーのコポリマーもまた適している。こ
の種の不飽和オリゴマーはプレポリマーとして属するこ
ともできる。
【0222】特に適した例はエチレン性不飽和カルボン
酸およびポリオールまたはポリエポキシドのエステル、
および主鎖または側鎖においてエチレン性不飽和基を有
するポリマー、例えば不飽和ポリエステル、ポリアミド
およびポリウレタンおよびそれらのコポリマー、アルキ
ド樹脂、ポリブタジエンおよびブタジエンコポリマー、
ポリイソプレンおよびイソプレンコポリマー、側鎖にお
いて(メタ)アクリル基を含むポリマーおよびコポリマ
ー、並びに1種またはそれ以上のそのようなポリマーの
混合物である。
【0223】不飽和カルボン酸の例はアクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、および
リノール酸またはオレイン酸のような不飽和脂肪酸であ
る。アクリル酸およびメタクリル酸が好まれる。
【0224】適したポリオールは、芳香族および、特に
脂肪族および環式脂肪族ポリオールである。芳香族ポリ
オールの例はヒドロキノン、4,4’−ジヒドロキシジ
フェニル、2,2−ジ(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、およびまたノボラックおよびレゾールである。ポ
リエポキシドの例は、上記のポリオール、特に芳香族ポ
リオール、およびエピクロロヒドリンをベースとするも
のである。他の適したポリオールは、ポリマー鎖または
側鎖においてヒドロキシル基を含むポリマーおよびコポ
リマーであり、例はポリビニルアルコールおよびそれら
のコポリマーまたはポリヒドロキシアルキルメタアクリ
レートまたはそれらのコポリマーである。適したさらな
るポリオールはヒドロキシル末端基を有するオリゴエス
テルである。
【0225】脂肪族および環式脂肪族ポリオールの例
は、好ましくは2ないし12個のC原子を有するアルキ
レンジオール、例えばエチレングリコール、1,2−ま
たは1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−ま
たは1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキ
サンジオール、オクタンジオール、ドデカンジオール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、好ま
しくは200ないし1500の分子量を有するポリエチ
レングリコール、1,3−シクロペンタンジオール、
1,2−、1,3−または1,4−シクロヘキサンジオ
ール、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン、グ
リセロール、トリス(β−ヒドロキシエチル)アミン、
トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリトリトール、ジペンタエリトリトールおよびソル
ビトールである。
【0226】ポリオールは1種のカルボン酸でまたは異
なる不飽和カルボン酸で部分的にまたは完全にエステル
化されることができ、そして部分エステルにおいて遊離
ヒドロキシル基は変性されることができ、例えば他のカ
ルボン酸でエーテル化またはエステル化され得る。
【0227】エステルの例は以下のものである。トリメ
チロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエ
タントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレー
ト、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリ
エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレン
グリコールジアクリレート、ペンタエリトリトールジア
クリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、
ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ジペンタエ
リトリトールジアクリレート、ジペンタエリトリトール
トリアクリレート、ジペンタエリトリトールテトラアク
リレート、ジペンタエリトリトールペンタアクリレー
ト、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート、トリ
ペンタエリトリトールオクタアクリレート、ペンタエリ
トリトールジメタクリレート、ペンタエリトリトールト
リメタクリレート、ジペンタエリトリトールジメタクリ
レート、ジペンタエリトリトールテトラメタクリレー
ト、トリペンタエリトリトールオクタメタクリレート、
ペンタエリトリトールジイタコネート、ジペンタエリト
リトールトリスイタコネート、ジペンタエリトリトール
ペンタイタコネート、ジペンタエリトリトールヘキサイ
タコネート、エチレングリコールジアクリレート、1,
3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジ
オールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジイ
タコネート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビト
ールテトラアクリレート、ペンタエリトリトール−変性
トリアクリレート、ソルビトールテトラメタクリレー
ト、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘ
キサアクリレート、オリゴエステルアクリレートおよび
メタクリレート、グリセロールジアクリレートおよびト
リアクリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレー
ト、200ないし1500の分子量を有するポリエチレ
ングリコールのビスアクリレートおよびビスメタクリレ
ート、またはそれらの混合物。
【0228】重合可能な化合物として適したものは、同
一のまたは異なる不飽和カルボン酸と、好ましくは2な
いし6個、特に2ないし4個のアミノ基を有する芳香
族、環式脂肪族および脂肪族ポリアミンとのアミドであ
る。そのようなポリアミンの例は、エチレンジアミン、
1,2−または1,3−プロピレンジアミン、1,2
−、1,3−または1,4−ブチレンジアミン、1,5
−ペンチレンジアミン、1,6−ヘキシレンジアミン、
オクチレンジアミン、ドデシレンジアミン、1,4−ジ
アミノシクロヘキサン、イソフォロンジアミン、フェニ
レンジアミン、ビスフェニレンジアミン、ジ−β−アミ
ノエチルエーテル、ジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン、ジ(β−アミノエトキシ)−またはジ
(β−アミノプロポキシ)エタンである。他の適したポ
リアミンは、好ましくは側鎖においてさらなるアミノ基
を有するポリマーおよびコポリマー、およびアミノ末端
基を有するオリゴアミドである。そのような不飽和アミ
ドの例はメチレンビスアクリルアミド、1,6−ヘキサ
メチレンビスアクリルアミド、ジエチレントリアミント
リスメタクリルアミド、ビス(メタクリルアミドプロポ
キシ)エタン、β−メタクリルアミドエチルメタクリレ
ートおよびN−[(β−ヒドロキシエトキシ)エチル]
アクリルアミドである。
【0229】適した不飽和ポリエステルおよびポリアミ
ドは、例えば、マレイン酸からおよびジオールまたはジ
アミンから誘導される。マレイン酸のいくつかは他のジ
カルボン酸に置き換えることができる。それらはエチレ
ン性不飽和コモノマー、例えばスチレンと一緒に使用さ
れることができる。ポリエステルおよびポリアミドはま
たジカルボン酸からおよびエチレン性不飽和ジオールま
たはジアミンから、特に相対的に長鎖、例えば6ないし
20個の炭素原子を有するものから誘導され得る。ポリ
ウレタンの例は、飽和または不飽和ジイソシアネートお
よび不飽和または、それぞれ飽和のジオールから構成さ
れるものである。
【0230】ポリブタジエンおよびポリイソプレンおよ
びそれらのコポリマーは既知である。適したコモノマー
の例はオレフィン、例えばエチレン、プロペン、ブテン
およびヘキセン、(メタ)アクリレート、アクリロニト
リル、スチレンまたは塩化ビニルである。側鎖において
(メタ)アクリレート基を有するポリマーも同様に既知
である。それらは、例えば、ノボラックをベースとする
エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であ
ることができ、またはビニアルコールまたは(メタ)ア
クリル酸とエステル化されたそのヒドロキシアルキル誘
導体のホモ−もしくはコポリマーであることができ、ま
たはヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートでエステ
ル化された(メタ)アクリレートのホモ−もしくはコポ
リマーであり得る。
【0231】また、ビニル基またはビニリデン基を有す
る高分子化合物、例えば、側鎖にヒドロキシル基、アミ
ノ基、エポキシ基、ハロゲン原子、スルホニルオキシ基
を有する高分子化合物と、アクリル酸、メタクリル酸、
あるいはこれらの重合体との縮合物等も本発明に利用で
きる。さらに、色画像形成物質、例えば、色素前駆体の
分子中に、ビニル基を有する化合物も重合可能な化合物
として利用できる。
【0232】第2の本発明においては、既述の如く脱保
護剤が、重合性基を有し、重合可能な化合物として機能
させる、すなわち重合可能な化合物を兼ねていてもよ
い。この態様の画像形成材料に、画像様に光を照射する
と、光照射部のラジカル発生剤が光分解等し、ラジカル
を発生する。このラジカルにより重合可能な化合物であ
る脱保護剤が重合反応して、硬化する。その結果、光照
射後に、この画像形成材料に熱および/または圧力が供
与されても、光照射部の脱保護剤(塩基プレカーサーが
発生する塩基を含む。)は、色素前駆体と接触・反応せ
ず、色素前駆体は発色しない。一方、非光照射部の脱保
護剤は、熱および/または圧力の供与により拡散し、色
素前駆体と接触・反応して、色素前駆体を発色させる。
従って、非光照射部は発色し、光照射部は白色を保持す
る。
【0233】重合性基を有する脱保護剤としては、分子
内にエチレン基等の重合性基を有する脱保護剤が好まし
い。具体例としては、上記例示した脱保護剤に直接また
は連結基を介して重合性エチレン基、(メタ)アクリル
基、または(メタ)アクリルアミド基等が置換した化合
物が挙げられる。
【0234】以下に具体的に、好適に使用される重合性
基を有する脱保護剤を示すが、第2の本発明はこれに限
定されるものではない。
【0235】
【化55】
【0236】
【化56】
【0237】
【化57】
【0238】
【化58】
【0239】重合性基を有する脱保護剤に加えて、さら
に他の重合可能な化合物を添加し、硬化を促進してもよ
い。このような他の重合可能な化合物の例としては、前
記重合可能な化合物として例示した化合物が挙げられ
る。
【0240】(その他の構成成分)第2の本発明の画像
形成材料においては、前述の色素前駆体と共存させ得る
酸化剤の他にも、発色反応を促進させる目的で発色助剤
を加えることができる。発色助剤には、加熱または加圧
記録時の発色濃度を高くする物質や、最低発色温度を低
くする物質等があり、より具体的には、色素前駆体や脱
保護剤等の融解点を下げたり、乳化物を安定化させた
り、マイクロカプセル壁の軟化点を低下せしめる作用に
より、アゾメチン色素前駆体と脱保護剤とが反応しやす
い状況を作るためのものである。
【0241】第2の本発明に使用することのできる発色
助剤としては、例えば画像形成層中で低エネルギー印画
が行われるような働きをする、フェノール誘導体、ナフ
トール誘導体、アルコキシ置換ベンゼン類、アルコキシ
置換ナフタレン類、芳香族エーテル、チオエーテル、エ
ステル、アミド、ウレイド、ウレタン、スルホンアミ
ド、カルボキシル、またはヒドロキシ含有化合物等が挙
げられる。第2の本発明の画像形成材料の光重合性組成
物には、重合反応を促進する目的で、さらに助剤とし
て、酸素除去剤(oxygen scavenger)
または活性水素ドナーの連鎖移動剤等の還元剤や連鎖移
動的に重合を促進するその他の化合物を添加することも
できる。
【0242】上記酸素除去剤としては、ホスフィン、ホ
スホネート、ホスファイト、または酸素により容易に酸
化されるその他の化合物が挙げられる。具体的には、N
−フェニルグリシン、トリメチルバルビツール酸、N,
N−ジメチル−2,6−ジイソプロピルアニリン、N,
N,N−2,4,6−ペンタメチルアニリン酸が挙げら
れる。さらにチオール類、チオケトン類、トオリハロメ
チル化合物、ロフィンダイマー化合物、ヨードニウム塩
類、スルホニウム塩類、アジニウム塩類、有機過酸化
物、ジアゾニウム塩、キノンジアジド類等も重合促進剤
として有用である。
【0243】(マイクロカプセル)脱保護剤との接触で
発色可能なアゾメチン色素前駆体および脱保護剤のいず
れか一方は、マイクロカプセルに内包されているのが好
ましい。マイクロカプセル化する方法としては、従来公
知の方法を用いることができる。例えば、米国特許第2
800457号、同28000458号に記載の親水性
壁形成材料のコアセルベーションを利用した方法、米国
特許第3287154号、英国特許第990443号、
特公昭38−19574号、同42−446号、同42
−771号等に記載の界面重合法、米国特許第3418
250号、同3660304号に記載のポリマー析出に
よる方法、米国特許第3796669号に記載のイソシ
アネートポリオール壁材料を用いる方法、米国特許第3
914511号に記載のイソシアネート壁材料を用いる
方法、米国特許第4001140号、同4087376
号、同4089802号に記載の尿素−ホルムアルデヒ
ド系、尿素ホルムアルデヒド−レゾルシノール系壁形成
材料を用いる方法、米国特許第4025455号に記載
のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシブロビ
ルセルロース等の壁形成材料を用いる方法、特公昭36
−9168号、特開昭51−9079号に記載のモノマ
ーの重合によるin situ法、英国特許第9528
07号、同965074号に記載の電解分散冷却法、米
国特許第3111407号、英国特許第930422号
に記載のスプレードライング法、または、特公平7−7
3669号公報、特開平4−101885号公報、特開
平9−263057号公報に記載の方法等が挙げられ
る。
【0244】マイクロカプセル化する方法は、これらに
限定されるものではないが、特にアゾメチン色素前駆体
をカプセルの芯となる疎水性の有機溶媒に溶解または分
散させ調製した油相を、水溶性高分子を溶解した水相と
混合し、ホモジナイザー等の手段により乳化分散した
後、加温することによりその油滴界面で高分子形成反応
を起こし、高分子物質のマイクロカプセル壁を形成させ
る界面重合法を採用することが好ましい。この方法によ
れば、短時間内に均一な粒径のマイクロカプセルを形成
することができ、生保存性に優れた画像形成材料とする
ことができる。
【0245】高分子を形成するリアクタントは、油滴内
部および/または油滴外部に添加される。高分子物質の
具体例としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルムア
ルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレン
メタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共重
合体等が挙げられる。中でも、ポリウレタン、ポリウレ
ア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネートが好
ましく、ポリウレタン、ポリウレアが特に好ましい。上
記の高分子物質は、2種以上併用することもできる。
【0246】上記水溶性高分子としては、例えば、ゼラ
チン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等
が挙げられる。例えば、ポリウレタンをカプセル壁材と
して用いる場合には、多価イソシアネートおよびそれと
反応してカプセル壁を形成する第2物質(例えば、ポリ
オール、ポリアミン)を水溶性高分子水溶液(水相)ま
たはカプセル化すべき油性媒体(油相)中に混合し、こ
れらを乳化分散した後、加温することにより油滴界面で
高分子形成反応が生じ、マイクロカプセル壁を形成する
ことができる。
【0247】上記多価イソシアネートおよびそれと反応
する相手のポリオール、ポリアミンとしては、米国特許
第3281383号、同3773695号、同3793
268号、特公昭48−40347号、同49−241
59号、特開昭48−80191号、同48−8408
6号、および「ポリウレタン樹脂ハンドブック」[(岩
田敬治著、日刊工業新聞社(1987)]に記載されて
いるものを使用することができる。
【0248】アゾメチン色素前駆体を含有するマイクロ
カプセルを調製する際、マイクロカプセルに内包される
アゾメチン色素前駆体は、該マイクロカプセル中に溶液
状態で存在していても、固体状態で存在していてもよ
い。溶媒(油性媒体)としては、一般に高沸点オイルの
中から適宜選択することができ、リン酸エステル、フタ
ル酸エステル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル、その他のカルボン酸エステル、脂肪酸アミド、ア
ルキル化ビフェニル、アルキル化ターフェニル、塩素化
パラフィン、アルキル化ナフタレン、ジアリルエタン、
常温で固体の化合物、オリゴマーオイル、ポリマーオイ
ル等が用いられる。具体的には、特開昭60−242,
094号公報、特願昭62−75,409号に記載され
ているものを用いることができる。また、カプセル化の
際には、これらの溶媒を使用しなくてもよい。
【0249】アゾメチン色素前駆体をカプセル中に溶液
状態で内包させる場合、アゾメチン色素前駆体を溶媒に
溶解した状態でカプセル化すればよく、この場合、溶媒
はアゾメチン色素前駆体が100重量部に対して、1〜
500重量部の範囲で使用することが好ましい。また、
カプセル化しようとするアゾメチン色素前駆体の前記溶
媒に対する溶解性が劣る場合、または、前記溶媒を使用
しない場合には、溶解性の高い低沸点溶媒を補助的に併
用することもできる。この低沸点溶媒としては、例え
ば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢
酸ブチル、メチレンクロライド等が挙げられる。
【0250】一方、用いる水相には水溶性高分子を溶解
した水溶液を使用し、これに前記油相を投入後、ホモジ
ナイザー等の手段により乳化分散を行うが、該水溶性高
分子は分散を均一に、かつ容易にするとともに、乳化分
散した水溶液を安定化させる分散媒として作用する。こ
こで、さらに均一に乳化分散し安定化させるためには、
油相あるいは水相の少なくとも一方に界面活性剤を添加
してもよい。界面活性剤は公知の乳化用界面活性剤が使
用可能である。
【0251】以上、アゾメチン色素前駆体をマイクロカ
プセルに内包させる例でマイクロカプセル化について説
明したが、第2の本発明においては、既述の如く脱保護
剤をマイクロカプセルに内包させても構わないものであ
り、その場合の態様は、上記アゾメチン色素前駆体をマ
イクロカプセルに内包させる例と同様である。
【0252】アゾメチン色素前駆体、および、脱保護剤
のいずれか一方をマイクロカプセル化する場合、マイク
ロカプセルの平均粒子径は、20μm以下が好ましく、
高解像度を得る観点から7μm以下であることがより好
ましい。一方、形成したマイクロカプセルが小さすぎる
と、一定固形分に対する表面積が大きくなり多量のカプ
セル壁剤が必要となるため、上記平均粒子径は0.1μ
m以上であることが好ましい。
【0253】マイクロカプセルを使用した場合の第2の
本発明の画像形成材料のうち、感熱によるものは、加熱
時に物質がマイクロカプセル壁を透過する。このとき、
マイクロカプセルは破壊されないので、マイクロカプセ
ル内で発色またはごく周辺で発色することになり画像の
粒状性の点で優れている。マイクロカプセルを使用した
場合の第2の本発明の画像形成材料のうち、感圧による
ものは、マイクロカプセルが破壊されることで内包物質
がマイクロカプセル外へ拡散可能となるため、画質は感
熱によるものに比べ、にじみが多くなる。従って、画像
の鮮明さおよびにじみの点で、(感光)感熱によるもの
の方が、(感光)感圧によるものよりも好ましい。
【0254】(画像形成層の具体的な構成)第2の本発
明の画像形成材料は、画像形成層中に、前記第1の本発
明のアゾメチン色素前駆体、および脱保護剤をそれぞれ
少なくとも1種含むが、さらに光重合開始剤、および重
合可能な化合物をそれぞれ少なくとも1種含むことが、
光感度、処理速度、画像耐性の点で好ましい。これら各
成分は、必要に応じてマイクロカプセルに内包させた上
で、バインダーおよびその他必要に応じて添加される各
種添加剤とともに、適当な溶媒に溶解、乳化または分散
させて塗布液の調製に供せられる。得られた塗布液を公
知の塗布方法により支持体上に塗布および乾燥させるこ
とにより画像形成層が形成される。
【0255】第2の本発明の画像形成材料を多色の材料
として用いる場合、画像形成層は、一般に支持体上に複
数の異なる色相の画像形成層を積層して構成され、その
各画像形成層には、それぞれ異なる色相を発する2種類
以上のアゾメチン色素前駆体を含有するマイクロカプセ
ルと、2種類以上の光重合開始剤と、その他各主成分と
が含有されるが、異なる色相を発する2種類以上のアゾ
メチン色素前駆体を含有するマイクロカプセルと、2種
類以上の光重合開始剤と、その他各主成分のすべてが単
一の層中に含まれる構成であっても構わない(勿論、マ
イクロカプセルに内包させる成分を脱保護剤としても構
わない。)。これら画像形成材料に光照射した際、その
光源波長の違いにより感光し、多色画像を形成する。
【0256】また、複数の異なる色相の画像形成層を積
層する場合、該画像形成層を構成する各単色の画像形成
層間には、フィルター色素を含有してもよい中間層を設
けることができる。中間層は、主にバインダーから構成
され、必要に応じて、硬化剤やポリマーラテックス、雲
母、紫外線吸収剤等の添加剤を含有することができる。
フィルター色素を用いる場合は、前記の分光増感化合物
から選択して用いることもできるが、各中間層上層の分
光増感化合物と同一の光吸収波長を持つ化合物を用いる
ことが鮮明な画像を形成しうる点で好ましい。上記フィ
ルター用色素は、水中油滴分散法やポリマー分散法によ
り乳化分散して、所望の層、特に、中間層中に添加する
ことができる。
【0257】水中油滴分散法では、沸点が175℃以上
の高沸点溶媒または30〜160℃の低沸点溶媒のいず
れか一方の単独液、或いは、両者混合液に上記フィルタ
ー用色素を溶解した後、界面活性剤の存在下で、水、ゼ
ラチン水溶液またはポリビニルアルコール水溶液等の水
溶液溶媒中に微細分散する。高沸点溶媒としては、米国
特許第2,322,027号等に記載の溶媒が挙げられ
る。また、高沸点溶媒、補助溶媒は、前述のマイクロカ
プセルの製造時に用いた溶媒と同じ溶媒を用いることが
できる。
【0258】また、分散には転相を伴ってもよく、補助
溶媒を蒸留、ヌーデル水洗または限外濾過法等によって
除去または減少させてから、塗布に使用してもよい。ポ
リマー分散法の工程、硬化および含浸用のラテックスの
具体例としては、米国特許第4,199,383号、西
独特許出願(OLS)第2,541,274号、同第
2,541,230号、特開昭49−74538号、同
51−59943号、同54−32552号や「Res
earch Disclosure,Vol.148」
(1976年8月、Item 14850)等に記載さ
れている。
【0259】上記ラテックスとしては、エチルアクリレ
ート、n−ブチルアクリテート、n−ブチルメタクリレ
ート、2−アセトアセトキシエチルメタクリレート等の
アクリル酸エステル若しくはメタクリル酸エステル;ア
クリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸等の酸モノマーの共重合ラテックスが好まし
い。
【0260】また、支持体と感光層(画像形成層)との
間には、酸素透過性を落とすポリマー、例えばゼラチ
ン、PVA等を有する層を1層設けることも可能であ
る。かかる層を形成することにより、画像の光酸化退色
の防止が可能となる。さらに支持体と感光層との間、ま
たは、透明支持体の場合には感光層の反対側に、いわゆ
るハレーション防止層を設けることも可能である。この
場合も、光または熱で漂白可能なハレーション防止層と
することが、地肌白色度向上の観点より好ましい。光で
漂白させる場合には、例えば、色素とホウ素化合物との
組み合わせが利用でき、熱で漂白させる場合には、例え
ば、脱保護剤または求核剤で発色させ色素を漂白させる
方式が利用可能である。
【0261】第2の本発明の画像形成材料における画像
形成層には、画像の光および熱に対する堅牢性を向上さ
せ、または、定着後の光による黄変を軽減する目的で、
以下に示す公知の酸化防止剤等を用いることが好まし
い。上記の酸化防止剤については、例えばヨーロッパ公
開特許第223739号公報、同309401号公報、
同第309402号公報、同第310551号公報、同
第310552号公報、同第459416号公報、ドイ
ツ公開特許第3435443号公報、特開昭54−48
535号公報、同62−262047号公報、同63−
113536号公報、同63−163351号公報、特
開平2−262654号公報、特開平2−71262号
公報、特開平3−121449号公報、特開平5−61
166号公報、特開平5−119449号公報、アメリ
カ特許第4814262号、アメリカ特許第49802
75号等に記載されている。
【0262】第2の本発明の画像形成材料における画像
形成層には、さらに感熱記録材料や感圧記録材料におい
て既に用いられている公知の各種添加剤を用いることも
有効である。これらの酸化防止剤の具体例としては、特
開昭60−107384号公報、同60−107383
号公報、同60−125470号公報、同60−125
471号公報、同60−125472号公報、同60−
287485号公報、同60−287486号公報、同
60−287487号公報、同60−287488号公
報、同61−160287号公報、同61−18548
3号公報、同61−211079号公報、同62−14
6678号公報、同62−146680号公報、同62
−146679号公報、同62−282885号公報、
同63−051174号公報、同63−89877号公
報、同63−88380号公報、同63−088381
号公報、同63−203372号公報、同63−224
989号公報、同63−251282号公報、同63−
267594号公報、同63−182484号公報、特
開平1−239282号公報、同4−291685号公
報、同4−291684号公報、同5−188687号
公報、同5−188686号公報、同5−110490
号公報、同5−1108437号公報、同5−1703
61号公報、特公昭48−043294号公報、同48
−033212号公報等に記載されてる化合物を挙げる
ことができる。
【0263】第2の本発明の画像形成材料における画像
形成層に使用されるバインダーとしては、公知の水溶性
高分子化合物やラテックス類などを使用することができ
る。水溶性高分子化合物としては、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン誘導
体、カゼイン、アラビアゴム、ゼラチン、エチレン−無
水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重
合体、ポリビニルアルコール、エピクロルヒドリン変性
ポリアミド、イソブチレン−無水マレインサリチル酸共
重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アミド等およ
びこれらの変性物等が挙げられ、ラテックス類として
は、スチレン−ブタジエンゴムラテックス、アクリル酸
メチル−ブタジエンゴムラテックス、酢酸ビニルエマル
ジョン等が挙げられる。
【0264】第2の本発明の画像形成材料に使用できる
顔料としては、有機、無機を問わず公知のものを使用す
ることができる。具体的には、カオリン、焼成カオリ
ン、タルク、ロウ石、ケイソウ土、炭酸カルシウム、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、リ
トポン、非晶質シリカ、コロイダルシリカ、焼成石コ
ウ、シリカ、炭酸マグネシウム、酸化チタン、アルミ
ナ、炭酸バリウム、硫酸バリウム、マイカ、マイクロバ
ルーン、尿素−ホルマリンフィラー、ポリエステルパー
ティクル、セルロースフィラー等が挙げられる。
【0265】第2の本発明の画像形成材料における画像
形成層には、必要に応じて、公知のワックス、帯電防止
剤、消泡剤、導電剤、蛍光染料、界面活性剤、紫外線吸
収剤およびその前駆体など各種添加剤を使用することが
できる。
【0266】C:保護層 第2の本発明の画像形成材料には、必要に応じて画像形
成層の上に保護層を設けてもよい。保護層は必要に応じ
て二層以上積層してもよい。保護層に用いる材料として
は、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニル
アルコール、酢酸ビニル−アクリルアミド共重合体、珪
素変性ポリビニルアルコール、澱粉、変性澱粉、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
メチルセルロース、ゼラチン類、アラビアゴム、カゼイ
ン、スチレン−マレイン酸共重合体加水分解物、スチレ
ン−マレイン酸共重合物ハーフエステル加水分解物、イ
ソブチレン−無水マレイン酸共重合体加水分解物、ポリ
アクリルアミド誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリス
チレンスルホン酸ソーダ、アルギン酸ソーダなどの水溶
性高分子化合物、およびスチレン−ブタジエンゴムラテ
ックス、アクリロニトリル−ブタジエンゴムラテック
ス、アクリル酸メチル−ブタジエンゴムラテックス、酢
酸ビニルエマルジョン等のラテックス類が用いられる。
保護層の水溶性高分子化合物を架橋して、より一層保存
安定性を向上させることもでき、その架橋剤としては公
知の架橋剤を使用することができる。具体的にはN−メ
チロール尿素、N−メチロールメラミン、尿素−ホルマ
リン等の水溶性初期縮合物、グリオキザール、グルタル
アルデヒド等のジアルデヒド化合物類、硼酸、硼砂等の
無機系架橋剤、ポリアミドエピクロルヒドリンなどが挙
げられる。保護層は電子線硬化してもよい。保護層に
は、さらに公知の顔料、金属石鹸、ワックス、界面活性
剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤などを使用することもで
きる。保護層の塗布量は0.2〜5g/m2 が好まし
く、さらには0.5〜2g/m2 が好ましい。またその
膜厚は0.2〜5μmが好ましく、特に0.5〜2μm
が好ましい。
【0267】[画像形成方法]次に、第2の本発明の画
像形成方法について、詳細に説明する。 (第1の画像形成方法)上記第2の本発明の画像形成材
料は、画像形成層にマイクロカプセルを用いている場合
には、画像形成層を画像様に加熱および/または加圧す
ることで、画像を形成することができる。また、画像形
成層にマイクロカプセルを用いず、かつ、常温ではアゾ
メチン色素前駆体が脱保護剤の作用のみでは発色しない
構成とした場合には、画像形成層を画像様に加熱するこ
とで、画像を形成することができる。これは、第2の本
発明におけるアゾメチン色素前駆体が、脱保護剤の作用
により、または当該作用と加熱により、アゾメチン色素
前駆体と脱保護剤とが接触することにより、発色するこ
とで、画像が形成されるものである。熱のみで発色する
アゾメチン色素前駆体を使用するものと違い、非画像部
のカブリが生じにくい。得られた画像は、後述の第2の
画像形成方法における定着工程と同様の定着を行うこと
により、耐性の高い画像とすることができる。
【0268】(第2の画像形成方法)一方、上記第2の
本発明の画像形成材料は、画像形成層中に光重合開始剤
および重合可能な化合物を含む場合、その画像形成層
に、光重合開始剤が吸収する光を画像様に照射し、光が
照射されたところでは、光重合開始剤より重合開始種が
発生し重合可能な化合物を重合させ潜像を形成する潜像
形成工程と、画像形成層全面を加熱および/または加圧
することで、アゾメチン色素前駆体と、脱保護剤とを潜
像に応じて接触させ、発色画像を形成する顕像化工程と
を経ることにより、画像を形成することができる。
【0269】このとき潜像形成工程における光の照射
は、光重合開始剤により重合開始種が発生し、重合可能
な化合物を重合させ得る程度の強度で済むため、高感度
であり、処理速度が速い。また、光重合開始剤は、紫外
から近赤外の各波長の光に対応させたものを選択するこ
とができ、すなわち幅広い発色波長の中から光源を採用
できるため、画像形成材料を多色化した場合にも混色が
生じにくく、また、安価な光源を採用でき、低コストな
画像形成方法を提供することができる。
【0270】光源としてはレーザー、LED、キセノン
光、蛍光灯、水銀灯、タングステンランプ、メタルハラ
イドランプ等が使用可能である。使用する有機色素に合
わせて二種以上の波長の光源を使用することも可能であ
る。なお、光の照射は、通常画像形成材料の画像形成層
側から行われるが、画像形成材料の支持体として透明の
ものを用いた場合には、支持体側の面から行うことも可
能である。
【0271】顕像化工程において全面加熱する際の加熱
温度の上限は、脱保護剤が共存しない状態ではアゾメチ
ン色素前駆体が単独で発色しない温度にする。加熱温度
をかかる温度としておけば、白地部(非画像部)のカブ
リが生じない。画像形成材料がマイクロカプセルを用い
て形成されている場合、画像形成層の全面に加える熱お
よび/または圧力は、マイクロカプセルを画像形成材料
が通過する、または、マイクロカプセルを破壊(この場
合の「破壊」とは、マイクロカプセル外の物質がマイク
ロカプセル内に侵入する状態を含むものとする)するに
十分な程度の条件とすればよい。
【0272】画像形成層の全面に加える具体的な温度お
よび/または圧力や、時間等の条件は、アゾメチン色素
前駆体や脱保護剤の種類および濃度、マイクロカプセル
を使用する場合のそのカプセル壁の材料等により適宜設
定すればよいが、加熱温度としては50℃〜180℃で
あることが好ましく、70℃〜130℃が特に好まし
い。画像形成層の全面に熱を加える場合、加熱に使用で
きる熱源としては熱ローラー、感熱ヘッド、熱スタン
プ、近赤外線(レーザー)、赤外線(レーザー)等が挙
げられる。
【0273】顕像化工程を経て、得られた画像をそのま
ま画像処理等に供する場合には、特に定着工程を設ける
必要はない。しかし、耐性の高い画像を得るためには、
上記顕像化工程の後に、さらに、画像形成層全面を光照
射することで画像を定着する定着工程を設けることが好
ましい。
【0274】当該定着工程により、画像を画像部および
地肌部(非画像部)ともに重合させることができ、耐性
の高い良好な定着画像を容易に得ることができる。ま
た、光重合開始剤の成分として、色素を含む場合には、
かかる定着工程により当該色素が漂白され、非画像部に
おける地肌カブリのない、より白色度の高い画像を得る
ことができる。なお、定着工程に使用する光源は、画像
様に書き込むためのものではなく、画像形成材料の画像
形成層全面に照射するためのものなので、高出力のもの
を使用しても高価なものとはならず、低コスト化および
高速化に何ら支障はない。
【0275】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。な
お、以下の実施例において、特に断りのない限り「%」
とあるのは「重量%」を意味する。
【0276】1.色素前駆体内包マイクロカプセル液の
調製 1−a.マイクロカプセル分散液(1)の調製 第1の本発明の化合物(33)4.16gを酢酸エチル
18.4gに溶解し、カプセル化剤であるタケネートD
−110N(武田製薬株式会社製)14gを添加した。
この溶液を6%のフタル化ゼラチン70gと10%のド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液0.34gの
混合液に添加し、ホモジナイザー(日本精機株式会社
製)を用いて10000回転で10分間乳化分散し、乳
化液を得た。得られた乳化液に水54gとテトラエチレ
ンペンタミン0.62gを加え、撹拌しながら65℃に
加温し、3時間後に第1の本発明の化合物(33)を芯
に内包した、マイクロカプセルの平均粒径が0.5μm
の色素前駆体内包マイクロカプセル分散液(1)を調製
した。
【0277】1−b.マイクロカプセル分散液(2)の
調製 第1の本発明の化合物(33)の代わりに第1の本発明
の化合物(18)を使用した以外は1−a.と同様にし
てマイクロカプセル分散液(2)を調製した。
【0278】1−c.マイクロカプセル分散液(3)の
調製 第1の本発明の化合物(33)の代わりに、第1の本発
明の化合物(22)を使用した以外は1−a.と同様に
してマイクロカプセル分散液(3)を調製した。
【0279】1−d.マイクロカプセル分散液(4)の
調製 第1の本発明の化合物(33)の代わりに、第1の本発
明の化合物(31)を使用した以外は1−a.と同様に
してマイクロカプセル分散液(4)を調製した。
【0280】1−e.マイクロカプセル分散液(5)の
調製 第1の本発明の化合物(33)の代わりに、第1の本発
明の化合物(40)を使用した以外は1−a.と同様に
してマイクロカプセル分散液(5)を調製した。
【0281】1−f.マイクロカプセル分散液(6)の
調製 第1の本発明の化合物(33)の代わりに、第1の本発
明の化合物(41)を使用した以外は1−a.と同様に
してマイクロカプセル分散液(6)を調製した。
【0282】1−g.マイクロカプセル分散液(7)の
調製 第1の本発明の化合物(33)4.16gを酢酸エチル
18.4gに溶解し、光重合開始剤としての下記構造式
(1)で表される色素0.05gおよび下記構造式
(m)で表される有機ホウ素化合物0.4gと、重合可
能な化合物としてのペンタエリスリトールテトラメタク
リレート3gと、トリクレジルホスフェート2gと、カ
プセル化剤であるタケネートD−110N(武田製薬株
式会社製)14gとを添加した。この溶液を6%のフタ
ル化ゼラチン70gと10%のドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム溶液0.34gの混合液に添加し、ホモ
ジナイザー(日本精機株式会社製)を用いて10000
回転で10分間乳化分散し、乳化液を得た。得られた乳
化液に水54gとテトラエチレンペンタミン0.62g
を加え、撹拌しながら65℃に加温し、3時間後に第1
の本発明の化合物(33)とともに、光重合開始剤、重
合可能な化合物およびオイルを芯に内包した、マイクロ
カプセルの平均粒径が4μmのマイクロカプセル分散液
(7)を調製した。
【0283】
【化59】
【0284】1−h.比較用マイクロカプセル分散液
(8)の調製 第1の本発明の化合物(33)の代わりに下記構造式で
表される化合物を使用した以外は1−a.と同様にして
マイクロカプセル分散液(8)を調製した。
【0285】
【化60】
【0286】1−i.比較用マイクロカプセル分散液
(9)の調製 第1の本発明の化合物(33)の代わりに下記構造式で
表される化合物を使用した以外は1−a.と同様にして
マイクロカプセル分散液(9)を調製した。
【0287】
【化61】
【0288】1−j.比較用マイクロカプセル分散液
(10)の調製 第1の本発明の化合物(33)の代わりに下記構造式で
表される化合物を使用した以外は1−a.と同様にして
マイクロカプセル分散液(10)を調製した。
【0289】
【化62】
【0290】1−k.比較用マイクロカプセル分散液
(11)の調製 第1の本発明の化合物(33)の代わりに下記構造式で
表される化合物を使用した以外は1−a.と同様にして
マイクロカプセル分散液(11)を調製した。
【0291】
【化63】
【0292】2.酸エマルションの調製 2−a.酸エマルション(1)の調製 フタル酸モノ2−エチルヘキシル2.4gと、下記スル
ホンアミド化合物(1)1.2gと、下記スルホンアミ
ド化合物(2)1.2gとを酢酸イソプロピル20.1
gに溶解し、この溶液を10%ゼラチン水溶液37.1
gと10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶
液1.35gの混合液に添加し、ホモジナイザーを用い
て15000回転で5分間乳化分散し、乳化液を得た。
この乳化液を40℃・3hr撹拌し、酢酸イソプロピル
を蒸散させて酸エマルション(1)を調製した。
【0293】
【化64】
【0294】2−b.酸エマルション(2)の調製 フタル酸モノ2−エチルヘキシルの代わりに3−クロロ
−4−ヒドロキシ安息香酸2−エチルヘキシルを使用し
た以外は2−a.と同様にして酸エマルション(2)を
調製した。
【0295】2−c.酸エマルション(3)の調製 酢酸エチル10.5gに、光重合開始剤としてイルガキ
ュア907を0.4gと重合可能な化合物を兼ねた酸と
しての下記構造式(a)の化合物4.2gと2−a.で
使用したアミド化合物(1)とアミド化合物(2)の各
々2gと、を加え溶解し、さらに高沸点溶媒であるリン
酸トリクレジル0.48g、マレイン酸ジエチル0.2
4g、およびパイオニンA41C(竹本油脂(株)製)
1.27gを添加した後、加熱し均一な混合液を得た。
この混合液を8%ゼラチン(#750ゼラチン、新田ゼ
ラチン(株)製)水溶液40g中に加えてホモジナイザ
ーにて10000回転5分間乳化分散した。得られた乳
化液から残存する酢酸エチルを蒸発させて酸エマルショ
ン(3)を調製した。
【0296】
【化65】
【0297】2−d.酸エマルション(4)の調製 酸エマルションの化合物(a)の代わりに下記構造式
(b)の化合物を使用した以外は2−c.と同様にして
酸エマルション(4)を調製した。
【0298】
【化66】
【0299】2−e.酸エマルション(5)の調製 酸エマルション(3)のイルガキュア907の代わり
に、下記構造式(C)の色素0.07gと、下記構造式
(d)の有機ホウ素化合物0.5gを使用した以外は2
−c.と同様にして酸エマルション(5)を調製した。
【0300】
【化67】
【0301】2−f.酸エマルション(6)の調製 酸エマルション(4)のイルガキュア907の代わり
に、下記構造式(C)の色素と、上記構造式(d)の有
機ホウ素化合物を使用した以外は2−d.と同様にして
酸エマルション(6)を調製した。
【0302】2−g.酸エマルション(7)の調製 酸エマルション(6)の色素(C)の代わりに下記構造
式(e)の色素を使用し、有機ホウ素化合物(d)の代
わりに下記構造式(f)の有機ホウ素化合物を使用した
以外は2−f.と同様にして酸エマルション(7)を調
製した。
【0303】
【化68】
【0304】3.塩基エマルションの調製 3−a.塩基エマルション(1)の調製 酸エマルション(1)で使用したフタル酸モノ2−エチ
ルヘキシルの代わりに、N−メチルオクタデシルアミン
を使用した以外は2−a.と同様にして塩基エマルショ
ン(1)を調製した。
【0305】3−b.塩基エマルション(2)の調製 酸エマルション(3)で使用した重合可能な化合物
(a)の代わりに、下記構造式(g)の化合物を使用し
た以外は2−c.と同様にして塩基エマルション(2)
を調製した。
【0306】
【化69】
【0307】3−c.塩基エマルション(3)の調製 酸エマルション(5)で使用した重合可能な化合物
(a)の代わりに、上記構造式(g)の化合物を使用し
た以外は2−e.と同様にして塩基エマルション(3)
を調製した。
【0308】4.酸化剤エマルションの調製 4−a.酸化剤エマルション(1)の調製 酸エマルション(1)で使用したフタル酸モノ2−エチ
ルヘキシルの代わりに、4−メトキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン−1−オキシルを使用した以
外は2−a.と同様にして酸化剤エマルション(1)を
調製した。
【0309】4−b.酸化剤エマルション(2)の調製 酸エマルション(3)で使用した重合可能な化合物
(a)の代わりに、トリメチロールプロパントリメタク
リレートと4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン−1−オキシルを使用した以外は2−c.
と同様にして酸化剤エマルション(2)を調製した。
【0310】4−c.酸化剤エマルション(3)の調製 酸エマルション(5)で使用した重合可能な化合物
(a)の代わりに、トリメチロールプロパントリメタク
リレートと4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン−1−オキシルを使用した以外は2−e.
と同様にして酸化剤エマルション(3)を調製した。
【0311】5.アルキル化剤エマルションの調製 5−a.アルキル化剤エマルション(1)の調製 酸エマルション(1)で使用したフタル酸モノ2−エチ
ルヘキシルの代わりに、5−ブロモ吉草酸2−(2,5
−ジ−t−アミルフェニルオキシ)エチルを使用した以
外は2−a.と同様にしてアルキル化剤エマルション
(1)を調製した。
【0312】5−b.アルキル化剤エマルション(2)
の調製 酸エマルション(3)で使用した重合可能な化合物
(a)の代わりに、下記構造式(h)の化合物を使用し
た以外は2−c.と同様にしてアルキル化剤エマルショ
ン(2)を調製した。
【0313】
【化70】
【0314】5−c.アルキル化剤エマルション(3)
の調製 酸エマルション(5)で使用した重合可能な化合物
(a)の代わりに、上記構造式(h)の化合物を使用し
た以外は2−e.と同様にしてアルキル化剤エマルショ
ン(3)を調製した。
【0315】6.金属塩エマルションの調製 酸エマルション(1)で使用したフタル酸モノ2−エチ
ルヘキシルの代わりに、3,5−ジ(α−メチルベンジ
ル)サリチル酸亜鉛を使用した以外は2−a.と同様に
して金属塩エマルションを調製した。
【0316】7.保護層用塗布液の調製 9%ゼラチン水溶液113.5gに下記界面活性剤
(1)2.6gと下記界面活性剤(2)7.7gとを混
合し保護層用塗布液を調製した。
【0317】
【化71】
【0318】8.支持体 厚み100μmの白色ポリエステルベース(東レ(株)
製E68L)を用意した。 <実施例1>アゾメチン色素前駆体(第1の本発明の化
合物(33))の濃度が0.75×10-3モル/m2
フタル酸モノ2−エチルヘキシルの濃度が1.5×10
-3モル/m2となるようにマイクロカプセル分散液
(1)と酸エマルション(1)とを混合して画像形成層
用塗布液を調製し、コーティングバーを用いて前記支持
体上に塗布を行い、30℃、10分間乾燥し、画像形成
層を形成した。この上に前記保護層用塗布液を乾燥重量
が2.0g/m2となるようにコーティングバーを用い
て塗布し、30℃、10分間乾燥して実地例1の画像形
成材料を得た。
【0319】<実施例2>実施例1における酸エマルシ
ョン(1)の代わりに酸エマルション(2)を使用した
以外は、実施例1と同様にして実施例2の画像形成材料
を得た。
【0320】<実施例3>実施例2におけるマイクロカ
プセル分散液(1)の代わりにマイクロカプセル分散液
(2)を使用した以外は、実施例2と同様にして実施例
3の画像形成材料を得た。
【0321】<実施例4>実施例2におけるマイクロカ
プセル分散液(1)の代わりにマイクロカプセル分散液
(3)を使用した以外は、実施例2と同様にして実施例
4の画像形成材料を得た。
【0322】<実施例5>実施例2におけるマイクロカ
プセル分散液(1)の代わりにマイクロカプセル分散液
(4)を使用した以外は、実施例2と同様にして実施例
5の画像形成材料を得た。
【0323】<実施例6>実施例2におけるマイクロカ
プセル分散液(1)の代わりにマイクロカプセル分散液
(5)を使用した以外は、実施例2と同様にして実施例
6の画像形成材料を得た。
【0324】<実施例7>実施例2におけるマイクロカ
プセル分散液(1)の代わりにマイクロカプセル分散液
(6)を使用した以外は、実施例2と同様にして実施例
7の画像形成材料を得た。
【0325】<実施例8>実施例1における酸エマルシ
ョン(1)の代わりに塩基エマルション(1)を使用し
た以外は、実施例1と同様にして実施例8の画像形成材
料を得た。
【0326】<実施例9>実施例1における酸エマルシ
ョン(1)の代わりに酸化剤エマルション(1)を使用
した以外は、実施例1と同様にして実施例9の画像形成
材料を得た。
【0327】<実施例10>実施例1における酸エマル
ション(1)の代わりにアルキル化剤エマルション
(1)を使用した以外は、実施例1と同様にして実施例
10の画像形成材料を得た。
【0328】<実施例11>実施例1における酸エマル
ション(1)の代わりに金属塩エマルションを使用した
以外は、実施例1と同様にして実施例11の画像形成材
料を得た。
【0329】(実施例1〜11の画像形成材料を用いた
画像形成、及び評価)得られた実施例1〜11の各画像
形成材料を熱版で120℃15秒間画像様に加熱したと
ころ、それぞれ実施例6、実施例7の画像形成材料はシ
アン色に、それ以外の画像形成材料はマゼンタ色に発色
した。画像部の発色濃度および未画像部の地肌カブリ
を、マクベス反射濃度計(RD918)により、実施例
6、実施例7はシアンフィルターを、それ以外はマゼン
タフィルターをそれぞれ用いて測定した。さらに、40
℃/90%RHの環境下で1日経過した後に、同様にし
て地肌カブリの測定を行なった。これら結果を下記表1
に示す。
【0330】
【表1】
【0331】上記表1の結果より、本発明の画像形成材
料は発色濃度にすぐれ、地肌カブリも少なく、保存性に
すぐれることが分かる。
【0332】<比較例1〜11>実施例1〜11におい
て、画像形成層用塗布液に各々の脱保護剤エマルション
を混合しなかったこと以外は、実施例1〜11と同様に
してそれぞれ比較例1〜11の画像形成材料を得た。
【0333】(比較例1〜11の画像形成材料を用いた
画像形成性試験)得られた比較例1〜11の画像形成材
料を、熱版で120℃、15秒加熱しても発色しなかっ
た。さらに150℃、15秒加熱しても同様に発色しな
かった。比較例1〜11の画像形成材料のこれら処理前
の濃度と、処理後の濃度をマクベス反射濃度計(RD9
18)により測定した結果を下記表2に示す。
【0334】
【表2】
【0335】上記表2の結果より、アゾメチン色素前駆
体を内包するマイクロカプセルのみでは、所定の温度に
加熱しても発色しないことがわかる。
【0336】<実施例12>実施例1における酸エマル
ション(1)を酸エマルション(3)に(濃度は、重合
可能な化合物を兼ねた酸を基準に調製)代えた以外は実
施例1と同様にして実施例12の画像形成材料を得た。
【0337】<実施例13>実施例1における酸エマル
ション(1)を酸エマルション(4)に(濃度は、重合
可能な化合物を兼ねた酸を基準に調製)代えた以外は実
施例1と同様にして実施例13の画像形成材料を得た。
【0338】<実施例14>実施例6における酸エマル
ション(2)を塩基エマルション(2)に(濃度は塩基
を基準に調製)代えた以外は実施例6と同様にして実施
例14の画像形成材料を得た。
【0339】<実施例15>実施例4における酸エマル
ション(2)を酸化剤エマルション(2)に(濃度は酸
化剤を基準に調製)代えた以外は実施例4と同様にして
実施例15の画像形成材料を得た。
【0340】<実施例16>実施例3における酸エマル
ション(2)をアルキル化剤エマルション(2)に(濃
度はアルキル化剤を基準に調製)代えた以外は実施例3
と同様にして実施例16の画像形成材料を得た。
【0341】(実施例12〜16の画像形成材料を用い
た画像形成、および評価)得られた実施例12〜16の
各画像形成材料に対し、真空焼枠装置を用いてステップ
ウェッジ[濃度段差0.15、濃度段数1〜15段、富
士ステップガイドP(富士写真フィルム(株)製)]を
通して500Wキセノンランプで30秒間光を照射し潜
像を形成した(潜像形成工程)。その後、潜像形成され
た画像形成材料画面を、120℃の熱板で15秒間加熱
した(顕像化工程)。露光部における光強度の強いとこ
ろでは発色が起こらず、光強度の弱いところでも発色濃
度が低下した。発色が起こらなかった段のうち最も露光
量が少なかった段に対応するステップウェッジの段数
(クリア段数)を求めた。このクリア段数は、段階が高
いほど感度が高いことを示す。クリア段階の結果を、未
露光部の飽和濃度(Dmax)の測定結果[マクベス反
応濃度計(RD918)により測定]とともに下記表3
に示す。
【0342】
【表3】
【0343】<比較例12〜16>実施例12〜16の
画像形成材料を各々、露光せずに120℃、15秒間全
面加熱したところ全面発色した。全面加熱する前に像様
の露光が必要なことがわかる。
【0344】<実施例17>実施例4における酸エマル
ション(2)を酸エマルション(5)に(濃度は酸を基
準に調製)代えた以外は実施例4と同様にして実施例1
7の画像形成材料を得た。
【0345】<実施例18>実施例17における酸エマ
ルション(5)を酸エマルション(6)に(濃度は酸を
基準に調製)代えた以外は実施例17と同様にして実施
例18の画像形成材料を得た。
【0346】<実施例19>実施例5における酸エマル
ション(2)を塩基エマルション(3)に(温度は塩基
を基準に調製)代えた以外は実施例5と同様にして実施
例19の画像形成材料を得た。
【0347】<実施例20>実施例9における酸化剤エ
マルション(1)を酸化剤エマルション(3)に(濃度
は酸化剤を基準に調製)代えた以外は実施例9と同様に
して実施例20の画像形成材料を得た。
【0348】<実施例21>実施例7における酸エマル
ション(2)をアルキル化剤エマルション(3)に(濃
度はアルキル化剤を基準に調製)代えた以外は実施例7
と同様にして実施例21の画像形成材料を得た。
【0349】(実施例17〜21の画像形成材料を用い
た画像形成、および評価)得られた実施例17〜21の
各画像形成材料に対し、650nmの半導体レーザーを
用いて、最大照射エネルギーが15mJ/cm2となる
ように走査スピードを変えることにより照射エネルギー
を変えて、ステップウェッジ状に露光し、潜像を形成し
た(潜像形成工程)。上記のようにして潜像が形成され
た画像形成材料の画像形成層全面を120℃の熱板で1
5秒間加熱したところ、実施例17〜20ではマゼンダ
色に発色し、実施例21ではシアン色に発色し、ステッ
プウェッジ状の画像が得られた(顕像化工程)。画像が
形成された実施例17〜21の画像形成材料に対し、さ
らに58000luxの高輝度シャーカステン上で30
秒間、画像形成層全面を光照射した。これにより画像の
全面が定着され、かつ光重合開始剤の色素が分解して無
色になるため、地肌部の白色度のより一層高い画像が得
られた(定着工程)。得られた定着画像の画像部の飽和
濃度(Dmax)および非画像部(地肌部)のカブリ
(Dmin)をマクベス反射濃度計(RD918)によ
り測定した。また、各画像形成材料におけるステップウ
ェッジ状の画像中の同一露光量に相当する、ある1ステ
ップにおいて、このステップの前記潜像形成工程におけ
る照射エネルギーと、各画像形成材料の地肌部を形成す
るまでに要した定着工程における照射エネルギーとのエ
ネルギー差(「地肌部を形成するまでに要した定着工程
における照射エネルギー」−「上記ステップの潜像形成
工程における照射エネルギー」)を測定、算出し、これ
を感度の指標とした。当該指数は、数値の小さい程、高
感度であることを表す。感度、DmaxおよびDmin
の結果を下記表4に示す。
【0350】
【表4】
【0351】さらに得られた各画像形成材料の画像を、
ウェザーオメーター(WEATHEROMETER C
I65:ATLAS ELECTRIC DEVICE
SCO製)により、0.9W/m2で48時間照射し
て、耐光性評価を行なった。耐光性の評価指標は、フレ
ッシュ時の画像濃度Aに対する48時間光照射後の画像
濃度Bの割合(B/A×100%)とした。その結果を
表5に表す。
【0352】
【表5】
【0353】上記表5に示す通り、ほとんど退色はみら
れなかった。
【0354】<比較例17>実施例18におけるマイク
ロカプセル分散液(3)を比較用マイクロカプセル分散
液(11)に(濃度は色素前駆体を基準に調製)代えた
以外は実施例18と同様にして比較例17の画像形成材
料を得た。
【0355】<比較例18>実施例19におけるマイク
ロカプセル分散液(4)を比較用マイクロカプセル分散
液(9)に(濃度は色素前駆体を基準に調製)代えた以
外は実施例19と同様にして比較例18の画像形成材料
を得た。
【0356】<比較例19>実施例20におけるマイク
ロカプセル分散液(1)を比較用マイクロカプセル分散
液(8)に(濃度は色素前駆体を基準に調製)代えた以
外は実施例20と同様にして比較例19の画像形成材料
を得た。
【0357】<比較例20>実施例21におけるマイク
ロカプセル分散液(6)を比較用マイクロカプセル分散
液(10)に(濃度は色素前駆体を基準に調製)代えた
以外は実施例21と同様にして比較例20の画像形成材
料を得た。
【0358】(比較例17〜20の画像形成材料を用い
た画像形成、および評価)得られた比較例17〜20の
画像形成材料を、(実施例17〜21の画像形成材料を
用いた画像形成、および評価)の項で述べたのと同様に
潜像形成工程および顕像化工程の操作を行なった。飽和
濃度(Dmax)の測定結果を表6に示す。
【0359】
【表6】
【0360】表6から明らかなように、第1の本発明の
化合物を使用したときと比べて発色濃度は低かった。
【0361】<実施例22>実施例1におけるマイクロ
カプセル分散液(1)を、マイクロカプセル分散液
(7)に代えた以外は実施例1と同様にして実施例22
の画像形成材料を得た。
【0362】(実施例22の画像形成材料を用いた画像
形成、および評価)得られた実施例22の画像形成材料
に対し、(実施例12〜16の画像形成材料を用いた画
像形成、および評価)の項で説明した(潜像形成工程)
と同様にして、キセノン露光による潜像を形成した。次
いで、この潜像形成された画像形成材料を、線圧100
kg/cmの圧力ローラに通し顕像化した(顕像化工
程)。このとき、潜像形成における露光量の多いところ
のマイクロカプセルは破壊されず、露光量の少ないとこ
ろのマイクロカプセルは破壊される。このように潜像に
応じたステップウェッジ状の画像が形成された。さらに
(実施例17〜21の画像形成材料を用いた画像形成、
および評価)の項で説明した(定着工程)と同様に全面
露光することで光重合開始剤に使用される色素を漂白し
た。これにより、地肌部における白色度のより一層高い
画像が得られた。
【0363】<実施例23> 1)シアン発色画像形成用塗布液の調製 実施例18におけるマイクロカプセル分散液(3)をマ
イクロカプセル分散液(5)に代えた以外は実施例18
と同様にして画像形成層用塗布液を調製し、これをシア
ン発色画像形成層用塗布液とした。 2)マゼンタ発色画像形成層用塗布液の調製 実施例18における酸エマルション(6)を酸エマルシ
ョン(7)に代えた以外は実施例18と同様にして画像
形成層用塗布液を調製し、これをマゼンタ発色画像形成
層用塗布液とした。 3)中間層用塗布液の調製 15%のゼラチン水溶液4.5gと蒸留水4.5gと下
記界面活性剤の2%水溶液0.3gとを混合し、中間層
用塗布液を調製した。
【0364】
【化72】
【0365】図1に示すように、上質紙にポリエチレン
をラミネートした印画紙用の支持体上に、上記シアン発
色画像形成層用塗布液(A層)、中間層用塗布液、およ
びマゼンタ発色画像形成層用塗布液(B層)を、各画像
形成層の乾燥重量が6g/m 2、中間層の乾燥重量が
1.5g/m2にそれぞれなるように順次塗布、乾燥
し、画像形成層を得た。次いで、前記保護層用塗布液を
乾燥重量が2g/m2になるように塗布、乾燥し実施例
23の画像形成材料を得た。
【0366】得られた実施例23の画像形成材料に対
し、保護層側から波長650nmの半導体レーザー光、
および波長532nmの固定レーザー光を画像様にそれ
ぞれ最大照射エネルギーが15mJ/cm2になるよう
に照射し、潜像を形成した(潜像形成工程)。潜像の形
成された画像形成材料を105℃の熱板で10秒間全面
加熱した(顕像化工程)後、この画像形成材料を580
00luxの高輝度シャーカステン上で30秒間、画像
形成層全面を光照射した(定着工程)。これにより鮮明
に発色した、地肌部の白色性の高いカラー画像が得られ
た。得られた画像の耐光性、耐熱性も良好であった。
【0367】
【発明の効果】第1の本発明によれば、有用な新規化合
物たるアゾメチン色素前駆体を提供することができる。
詳しくは、脱保護剤の作用により、あるいは熱と脱保護
剤との作用により発色可能で、画像形成材料の画像形成
層に用いた場合に、少ないエネルギーで良好な発色を呈
し、また得られる画像の耐性も極めて良好となるアゾメ
チン色素前駆体を提供することができる。また、第2の
本発明によれば、現像液等の使用が不要でかつ廃棄物の
発生のない完全ドライの処理系で、紫外から近赤外の各
波長の光を発する各種光源を利用でき、かつ高感度で、
高画質および高耐性な画像を迅速に形成できる単色型ま
たは多色型の画像形成材料および画像形成方法を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で製造した画像形成材料の拡大断面図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/004 514 G03F 7/027 7/027 7/028 7/028 7/029 7/029 7/26 521 7/26 521 7/40 501 7/40 501 C07D 273/06 // C07D 273/06 B41M 5/18 103 (72)発明者 新居 欣三 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 松本 浩隆 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA00 AA01 AA11 AC01 AD01 BC31 BC51 CA41 CA50 CC14 CC20 DA10 FA03 FA26 FA30 2H026 AA07 AA11 BB02 BB21 FF01 FF03 FF05 2H096 AA00 BA05 BA06 EA02 GA52 GA55 HA03 JA04 4C056 AA03 AB02 AC10 AD01 AD03 AE02 AE03 FA09 FB05 FC04 4J011 QA03 SA01 SA05 SA21 SA51 SA63 SA64 SA76 SA84 SA85 SA88 UA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示されるアゾメチン
    色素前駆体。 【化1】 (一般式(1)式中、Arは置換基を有していてもよい
    芳香環または複素環を表し、Xは炭素原子と窒素原子を
    連結する2価の基を表す。Cpはカプラー残基を表し、
    環を形成していてもよいし、形成していなくてもよ
    い。)
  2. 【請求項2】 支持体上に、請求項1に記載のアゾメチ
    ン色素前駆体、および脱保護剤をそれぞれ少なくとも1
    種含む画像形成層を有することを特徴とする画像形成材
    料。
  3. 【請求項3】 脱保護剤が、酸、塩基、酸化剤、アルキ
    ル化剤、及び金属塩から選ばれる少なくとも1種である
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成材料。
  4. 【請求項4】 アゾメチン色素前駆体および脱保護剤の
    いずれか一方が、マイクロカプセルに内包されているこ
    とを特徴とする請求項2〜3のいずれかに記載の画像形
    成材料。
  5. 【請求項5】 アゾメチン色素前駆体含有する画像形成
    層と、該アゾメチン色素前駆体とは異なる色相を発する
    色素前駆体を含有する画像形成層と有することを特徴と
    する請求項2〜4のいずれかに記載の画像形成材料。
  6. 【請求項6】 画像形成層に、さらに光重合開始剤およ
    び重合可能な化合物をそれぞれ少なくとも1種含むこと
    を特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の画像形成
    材料。
  7. 【請求項7】 脱保護剤が重合性基を有し、重合可能な
    化合物を兼ねていることを特徴とする請求項6に記載の
    画像形成材料。
  8. 【請求項8】 光重合開始剤が、色素と、該色素と相互
    作用してラジカルを発生し得るラジカル発生剤とからな
    ることを特徴とする請求項6に記載の画像形成材料。
  9. 【請求項9】 光重合開始剤が、色素と有機ホウ素化合
    物とからなることを特徴とする請求項6に記載の画像形
    成材料。
  10. 【請求項10】 有機ホウ素化合物が、下記一般式
    (2)で表される有機ホウ素化合物であることを特徴と
    する請求項9に記載の画像形成材料。 【化2】 (一般式(2)中、R1〜R4はアルキル基、アリール
    基、複素環基またはSiR567を表し、R5、R6
    よびR7はアルキル基、アリール基を表しG+は陽イオン
    を形成し得る基を表す。)
  11. 【請求項11】 請求項2〜5のいずれかに記載の画像
    形成材料を、画像様に加熱および/または加圧すること
    を特徴とする画像形成方法。
  12. 【請求項12】 請求項6〜10のいずれかに記載の画
    像形成材料における画像形成層に、光重合開始剤が吸収
    する光を画像様に照射し、光が照射されたところで、光
    重合開始剤より重合開始種が発生し、重合可能な化合物
    を重合させ潜像を形成する潜像形成工程と、画像形成層
    全面を加熱および/または加圧することでアゾメチン色
    素前駆体と、脱保護剤とを潜像に応じて接触させ、発色
    画像を形成する顕像化工程と、を有することを特徴とす
    る画像形成方法。
  13. 【請求項13】 さらに、画像形成層全面を光照射する
    ことで画像を定着する定着工程を有することを特徴とす
    る請求項11又は12に記載の画像形成方法。
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