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JP2001340457A - 交換用注射針 - Google Patents

交換用注射針

Info

Publication number
JP2001340457A
JP2001340457A JP2000168720A JP2000168720A JP2001340457A JP 2001340457 A JP2001340457 A JP 2001340457A JP 2000168720 A JP2000168720 A JP 2000168720A JP 2000168720 A JP2000168720 A JP 2000168720A JP 2001340457 A JP2001340457 A JP 2001340457A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle
injection
cap
holding member
needle holding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000168720A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiko Akasaki
知彦 赤崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HAMIIRU CP KK
Original Assignee
HAMIIRU CP KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HAMIIRU CP KK filed Critical HAMIIRU CP KK
Priority to JP2000168720A priority Critical patent/JP2001340457A/ja
Publication of JP2001340457A publication Critical patent/JP2001340457A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】針を全く露出させることなく針を体内に直接刺
入することによって、恐怖心を除いてスムーズな注射を
行うとともに片手で容易に注射できる交換用注射針を提
供すること。 【解決手段】注射針1は、針保持部材10と針3の針先
3aを覆って針保持部材10に装着される不透明材の注
射キャップ20と、針3の元部3b側を覆って針保持部
材10に装着される後部保護キャップ30とを有して構
成されている。針保持部材10には、注射キャップ20
のガイド面24が摺動する摺動ガイド部16が形成さ
れ、後部保護キャップ30を取り外して注射筒に装着
し、注射キャップ20の弧面部21を歯茎に当接後、注
射筒を押し出すことによって、半自動的に針3の針先3
aが注射キャップ20の針挿通孔22を挿通して歯茎に
注射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、注射器の注射筒
に装着可能に構成され、針を保護する保護キャップを有
する交換用注射針に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、交換用注射針51は、図15に示
すように、保持部材52に保持された針53が保持部材
52の両側に突出した針先端部53a、針後端部53b
を覆うように、透明の先端キャップ54と後端キャップ
55とに収納されて保護されていた。保持部材52は、
先端部が針挿通孔52aを有して壁状に形成されるとと
もに、後端部にはフランジ部52bを有して中空状に形
成され、また、先端部の外周面は先細りのテーパ状に形
成され、後端部の中空部には、注射筒に装着されるため
の雌ねじ部52cが形成されていた。
【0003】保持部材52の外周面には、針先端部53
aを保護する先端キャップ54が圧入され、保持部材5
2を圧入した先端キャップ54に後端キャップ55が外
嵌されていた。先端キャップ54は後端部が開口されて
保持部材52に嵌合されるとともに外周面にはつば部5
4aが形成され、つば部54aの後端面が、後端キャッ
プ55の先端面に当接可能に形成されて後端キャップの
挿入ストッパとして配置されていた。後端キャップ55
は前端部が開口された段付円筒状に形成され、内部の段
部端面55aが保持部材52のフランジ部52bに当接
可能に形成されていた。
【0004】そして、上記の注射針51を使用して注射
を行なう場合、まず、後端キャップ55を、保持部材5
2に嵌合した先端キャップ54から取り外して、注射筒
に装着する。この際、注射筒の先端部に針53の針後端
部53bを挿通させて、注射筒の先端外周面に形成され
た雄ねじ部を保持部材52の雌ねじ部52cに螺合し
て、先端キャップ54のつば部54aの後端面に当接さ
せる。その後、先端キャップ54を保持部材52から外
して、針53の針先端部53aを露出させながら針を刺
入位置に刺入させて注射していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般的に、患
者(特に、障害者や子供等の患者)は、注射するという
意識だけで恐怖心を抱くことが多い。まして、注射する
際に注射筒から露出された注射針を見ることによって、
その恐怖心は一層増し、拒絶反応を起こしたり逃げ腰に
なったりして治療に困難を要することが多かった。従来
の注射針51は、注射を行なう際に、針53を保護する
ためのキャップ54を取り外して、針53を露出して、
患部に当てるように構成されているため、患者の恐怖心
を取り除くことができなかった。
【0006】また、従来の注射針は針が露出されている
ために、注射する際には、一方の手でキャップ54を外
し他方の手で注射器を操作しなければならなかったの
で、注射する作業が大げさになることから患者に対して
圧迫感を与えることになったり、目的の位置からはずれ
て針を刺入するという誤注射を起こすことがあった。
【0007】また、従来の注射針は、針先端部を覆う先
端キャップが着脱可能に構成されているため、使用後
は、注射器から取り外した注射針に先端キャップを取り
付けて処分するようにしていた。この先端キャップの取
り付けの際に、手に針を刺してしまうという誤針事故が
発生していた。
【0008】この発明は、上述の課題を解決するもので
あり、患者に針を全く見せずに注射を行なうことによっ
て、患者の針に対する恐怖心を除いてスムーズな治療を
行なうとともに、片手で容易に注射できて、処分する際
にも誤針事故を起こすことのないように構成された交換
用注射針を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明にかかわる交換
用注射針では、上記の課題を解決するために、以下のよ
うに構成するものである。即ち、注射器の注射筒に装着
可能に構成される交換用注射針であって、挿通される針
を保持する針保持手段と、前記針保持手段の一端側で前
記針の針先側を覆うキャップ手段と、前記針保持手段の
他端側で針の元部側を覆う保護手段、を有して構成さ
れ、前記キャップ手段は、不透明で形成されて、一端に
針挿通孔を有する弧面部が形成されるとともに、他端に
開口部を有して前記針保持手段に摺動可能に配設され、
前記針保持手段は、挿通される前記針を保持する保持壁
部と、前記針の元部側で前記注射筒に装着されるための
連結部と、外周面に前記注射キャップを摺動するための
摺動ガイド部と、前記摺動ガイド部の先端に配設される
とともに前記キャップ手段の前記針保持手段からの脱着
を防止する抜け止め手段と、を有して形成されているこ
とを特徴とするものである。
【0010】また、前記針保持手段の前記摺動ガイド部
が、前記針保持手段の先端側に向かって先細りするテー
パ面を有して形成され、前記キャップ手段が、前記摺動
ガイド部のテーパ面に沿って摺動する際に、前記キャッ
プ手段の開口部を拡径可能とするような弾性部材で形成
されていることが望ましい。
【0011】さらに、前記抜け止め手段が、前記摺動ガ
イド部の先端外周面から前記針保持手段の軸心に対して
半径方向に突出するように形成されていれば、なお好ま
しい。
【0012】また、前記針保持部材の外周面には、前記
針が前記注射キャップから突出した長さを示す目盛りが
形成されていればなおよい。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、交換用注射針は上記の
ように構成されているため、使用時にあたっては、注射
筒に装着した後、キャップ手段を針保持手段に装着した
ままの状態で、キャップ手段の先端に形成されている弧
面部を針の刺入位置に当てる。そして、キャップ手段を
正しい刺入位置に当てた状態で注射筒を押し出すことに
よって、注射筒に連結された針保持手段が刺入位置に向
かって移動される。針保持手段がキャップ手段に対して
移動することにより、キャップ手段は、針保持手段の摺
動ガイド部に沿って移動され、同時に針先はキャップ手
段の針挿通孔を挿通して刺入位置で刺入されることとな
る。そして、針が刺入されると注射器のピストンを押し
出すことによって薬液が注入され注射を行なうことがで
きる。
【0014】そのため、患者に向けて注射する際には、
注射する間、患者には、針を全く見せずに針を正しい位
置に刺入することができ、しかも注射される位置にはキ
ャップ手段の弧面部だけが見えることから、患者は恐怖
心を除くことができて拒絶反応を起こしにくい。従って
治療をスムーズに行なうことができる。
【0015】しかも、針保持手段の先端部には抜け止め
手段が形成されているため、キャップ手段が針保持手段
に摺動可能に配設されている状態では、キャップ手段
は、針保持手段の抜け止め手段で抜け止めされて、注射
針が注射筒に装着されていない状態、または注射筒に装
着している状態でも、キャップ手段が針保持手段から脱
着するおそれがなく、針を露出させないことから、患者
に対して恐怖心を取り除くことができる。
【0016】しかも、針を覆うキャップ手段が直接刺入
位置に当接されることから、一方の手でキャップ手段を
外さなくてもよく、片手で適格に注射作業を行なうこと
ができる。
【0017】さらに、使用後に注射針を処分する際に、
キャップ手段は針保持手段に装着されていて、針はキャ
ップ手段の内部に収納されていることから、誤針事故す
ることもない。
【0018】また、針を刺入位置に当てて刺入する際
に、キャップ手段は針保持手段に対して、摺動ガイド部
のテーパ面上を摺動することになる。つまり、針が刺入
位置で刺入されるにつれてキャップ手段は、テーパ面上
の小径部から大径部に向かって移動することになり、弾
性部材で拡径可能に形成されたキャップ手段は大径部に
移動するにつれて針保持手段との嵌合を強くすることと
なり、針を刺入する際にキャップ手段ががたつくことな
く安定した注射を行なうことができる。
【0019】さらに、キャップ手段が、摺動ガイド部に
おける先細り状のテーパ面の先端部に保持されている状
態であっても、抜け止め手段が、テーパ面の先端部から
軸心に対して半径方向に突出するように形成されている
ことから、抜け止め手段の端面に係止されて、キャップ
手段が針保持手段から脱着する虞がない。
【0020】また、針を刺入する際に、注射キャップの
後端面が針保持部材の外周面に形成された目盛りを通る
ことにより、目盛りに寸法が表示されていれば、針の注
射キャップからの突出長さ(針の刺入長さ)をひと目で
確認することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図面に基づいて説明する。実施形態の交換用注射針(以
下、注射針という)は、麻酔注射をしたり薬を投入する
ための注射器に装着できるように、カートリッジ式に構
成されている。注射針1は、図1〜2に示すように、両
側に針3を突出するように挿通した針保持部材(針保持
手段)10と、針保持部材10の先端側(図1中、右
方)で針先3aを覆うように針保持部材10に装着され
る注射キャップ(キャップ手段)20と、針保持部材1
0の後端(図1中、左方)で針3の元部3bを覆うよう
に針保持部材10に装着される後部保護キャップ(保護
手段)30と、を有して構成され、後部保護キャップ3
0を取り外して、図4に示すような注射筒5に装着して
使用される。
【0022】針保持部材10は、図2に示すように、後
部に中空部11を有して前部に厚みのある壁部12を有
して略円筒状に形成され、壁部12の軸心部には針3を
挿通する小径の挿通孔12aが形成されている。また、
壁部12の先端部には、注射キャップ20が係止されて
針保持部材10から抜け出ることを防止するためのフラ
ンジ部(抜け止め手段)13を有し、フランジ部13の
後方には、針保持部材10の外周面に形成された凹部1
4を間にして、後方に向かって小径に形成されたテーパ
部15aを有する突起部(抜け止め手段)15が形成さ
れている。突起部15は、その後部で注射キャップ20
を保持するとともに、注射キャップ20が針保持部材1
0から抜け出ることを防止している。
【0023】テーパ部15aの後端部には、摺動ガイド
部16が形成されている。本実施形態の摺動ガイド部1
6は、テーパ部15aの後端部に連接されて後方に向か
って大径に形成されたテーパ面部16aと、テーパ面部
16aの後端部に連接されて針保持部材10の後端部ま
で延設された円筒外周面部16bと、からなり、テーパ
面部16aは、テーパ状の突起部15のテーパ部15a
より傾斜角度を小さくして長尺状に形成されている。
【0024】テーパ面部16aと突起部15のテーパ部
15aとの連接部位18は、突起部15とテーパ面部1
6aとの間で凹状に形成されて、注射しない通常時にお
いて、後述の注射キャップ20の内つば部23が保持さ
れ、注射する際に、該つば部23はテーパ面部16aと
円筒外周面部16b上を摺動することになる。従って、
注射針1を使用しないときには、注射キャップ20の内
つば部23に、テーパ面部16a上を摺動する力を働か
せないことから、注射キャップ20を移動させず針3を
露出させることはない。
【0025】摺動ガイド部16には一定の間隔で複数の
目盛り17が刻設されている。この目盛り17は、注射
キャップ20が摺動される際に、針が注射キャップ20
の先端から突出する長さを示すものであり、注射キャッ
プ20の後端面が目盛り17を通過することによって針
3の刺入長さ目視で確認することができる。この間隔は
適宜設定されればよいが、例えば、5mm間隔で6か所
形成すれば、30mmまでの突出長さを示すことができ
る。
【0026】また、後部中空部11には内周面に雌ねじ
部11aが形成され、注射筒5に形成された雄ねじ部5
aに螺合できるようにしている。
【0027】なお、摺動ガイド部16は、テーパ面部1
6aと円筒外周面16bからなるものではなく、全体に
テーパ面部が形成されるものであったり、あるいは全体
に円筒外周面で形成するものであってもよい。後者の場
合、注射キャップ20が針保持部材10で保持できるよ
うに、針保持部材10の円筒外周面と注射キャップ20
とは摩擦抵抗を有するように僅かに圧入状態で嵌合する
ことが望ましい。
【0028】注射キャップ20は、図1に示すように、
内部を中空にして前部が閉口され後部を開口した円筒状
に形成され、前端部に針3を挿通する針挿通孔22を有
する弧面部21が形成されている。弧面部21の針挿通
孔22の周りには、図3に示すように、針の刺入位置に
当接可能な平面部21aが形成されている。
【0029】また、注射キャップ20の後端部における
開口された内周面には、内方に向かって突出する内つば
部23が形成され、内つば部23の内周面が、針保持部
材10の摺動ガイド部16(テーパ面部16a及び円筒
外周面部16b)に摺動可能に外嵌されるガイド面24
を形成している。
【0030】なお、注射キャップ20の先端部に弧面部
21を形成することによって、注射筒5を装着した注射
針1を刺入する位置に当接する際に、患者から恐怖心を
除いて拒絶反応を起こしにくいという効果を発揮するこ
とができ、また、弧面部21に平面部21を設けること
によって、針3を刺入する位置を間違いにくくし、ま
た、注射キャップ20を安定して保持させることができ
る。
【0031】注射キャップ20は、ガイド面24が針保
持部材10のテーパ面部16a上を摺動するために拡径
可能な弾性部材(例えば、プラスチック材)で、内部の
針3を隠すために不透明材で形成され、針保持部材10
の摺動ガイド部16における円筒外周面部16bに外嵌
するときに僅かに圧入状態であるように形成されてい
る。また、前端部の弧面部21には針挿通孔22を外面
から塞ぐようにテープ材25が貼着されている。テープ
材25は、針3が挿通されて滅菌可能なものであれば、
紙材またはビニール材あるいはその他のものでもよい。
【0032】さらに、注射キャップ20の長さは、注射
しない通常時において、注射キャップ20の後端部のガ
イド面24(内周面)が針保持部材10の突起部15と
テーパ面部16aとの連接部位18に位置するときに、
弧面部21内に針保持部材10から突出された針3の針
先3aが配置できるように設定され、注射キャップ20
が針保持部材10の後方に摺動移動して、内つば部23
の後端面23aが、図5に示すように、摺動ストローク
端に位置にあるときに、針3の針先3aが注射キャップ
20の弧面部21より所定寸法(実際には5〜30mm
程度)前方に突出した位置にあるように設定されている
ことが望ましい。
【0033】後部保護キャップ30は、注射キャップ2
0と同様な不透明材で弾性部材で形成されることが望ま
しく、また、後端部に小径突起部31を有して閉口され
前端部に開口部32を有して円筒状に形成されている。
後部保護キャップ30の内周面33は、針保持部材10
の後部の円筒外周面部16bに僅かに圧入状態で外嵌さ
れ、針保持部材10に注射キャップ20と後部保護キャ
ップ30が装着された状態で両キャップ20・30を外
方に引っ張ると、後部保護キャップ30が先に容易に取
り外せるように設定されている。
【0034】以下の説明にあたっては、上記のように構
成された注射針1を、歯の治療における麻酔注射として
使用することについて説明するものとする。
【0035】まず、図4に示すように、針保持部材10
から後部保護キャップ30を取り外して、注射筒5を針
保持部材10の後部に装着し注射器Mを構成させる。注
射筒5は、金属製のものを使用することが、内部の針3
を見せることがないため望ましく、注射筒5の先端部に
形成された雄ねじ部5aを針保持部材10の雌ねじ部1
1aに螺合して結合させる。注射筒5には、図6に示す
ように、カートリッジ式の麻酔液Lがケースに充填され
た状態で収納され、注射針1を歯茎Tに刺入した後、ピ
ストン8を押し込むことによって、注射筒5内の麻酔液
Lを針先3aから注入できるように構成されている。
【0036】また、注射筒5の先端部には針保持部材1
0の後部中空部内に形成された雌ねじ部11aに螺合可
能な雄ねじ部5aが形成されている。
【0037】次に、患者の口腔内の歯茎Tに注射針1を
刺入する際には、図6に示すように、患者の口を開けて
注射キャップ20の弧面部21の平面部21aを歯茎T
の刺入位置に当接させる。この状態では、針3は注射キ
ャップ20内に隠れているため、患者は針3を見ること
はできない。従って、患者は拒絶反応を起こすことがな
いため、注射器Mをスムーズに患者の歯茎Tに移動させ
ることができる。
【0038】そして、その状態で注射筒5を押圧する
と、図7に示すように、注射キャップ20のガイド面2
4は、針保持部材10の突起部15とテーパ面部16a
との連接部位18からテーパ面部16a及び円筒外周面
部16bに沿って移動する。注射キャップ20がテーパ
面部16a上を移動する際に、注射キャップ20は、内
つば部23を拡径しながら移動するため、次第に針保持
部材10との嵌合を強固にする。一方、注射キャップ2
0の移動に伴い、針先3aは、注射キャップ20の先端
の針挿通孔22を挿通し、テープ材25を突き抜けて口
腔内の歯茎Tに刺入される。従って、針3が刺入される
状態では、注射キャップ20は針保持部材10に強固に
嵌合されることから、注射キャップ20は安定して保持
されることとなる。
【0039】しかも、針3の刺入長さは、内つば部23
の後端面23aが、摺動ガイド部16の外周面に刻設さ
れた目盛り17を通過することにより、注射する医師は
刺入長さをほぼ確実に確認することができる。
【0040】針3が刺入されると、注射器Mのピストン
8を押し出して麻酔液Lを注入する。麻酔液Lの注入す
るタイミングは、図7に示すように、針先3aが最終位
置に刺入されたときでもよく、針先を少しずつ刺入した
後、ピストン8を押し出して麻酔液Lを一部注入し、そ
の後、最終位置に刺入した位置で残りの液を注入しても
よく、また、針先3aを少し刺入した後、ピストン8を
押し出して最終位置に到達するまで注入しつづけてもよ
い。
【0041】いずれの場合でも、注射キャップ20の弧
面部21の平面部21aを刺入位置に押し当てて、注射
筒5を押し出すことによって、図5に示すように、注射
キャップ20のガイド面24が、針保持部材10のテー
パ面部16a、円筒外周面部16b上に沿って、内つば
部23を拡径しながら、内つば部23の後端面23aが
注射筒5の前端面(摺動ストローク端)に当接される位
置まで移動される。
【0042】なお、注射器Mを口腔内に移動させて麻酔
液Lを注入するためにピストン8を押し出す一連の作業
は、針3の刺入される位置が弧面部21の平面部21a
によって定まるとともに、注入キャップ20が針保持部
材10に保持されて取り外されることがないことから、
片手で全て作業を行なうことができる。
【0043】また、注射キャップ20は、使用しないと
きには、常時、内つば部23が針保持部材10の突起部
15とテーパ面部16aとの連接位置18に位置するよ
うに配置されているものの、万が一、突起部15より先
端側に移動して針保持部材10から抜け出る場合に、脱
着防止として、フランジ部13と突起部15との間に形
成されている凹部14(図2参照)内に、内つば部23
が収納されフランジ部13の端面に係止することによっ
て二重の抜け止め防止を図ることができる。
【0044】なお、この注射キャップ20の針保持部材
10は、注射キャップ20の脱着防止をするために、図
8に示すように、突起部15をなくしてテーパ面部16
0とフランジ部130とを連接するように形成してもよ
い。この場合、テーパ面部160とフランジ部130と
の連接部位180の外径は、図2に示す凹部14の外径
と同一に形成すればよい。
【0045】また、注射針1の使用後は、注射筒を針保
持部材10から取り外して、後部保護キャップ30を、
再度、針保持部材10に装着した後、廃棄処分する。
【0046】上述のように、実施形態の注射針1は、注
射キャップ20を不透明材で形成して針保持部材10に
装着させたままで、刺入位置に移動させ、注射器Mの注
射筒5を押し出すことによって、注射キャップ20を針
保持部材10に摺動移動させるように構成しているた
め、患者に注射する際に、針3を全く患者に対して見せ
ることなく正しい刺入位置に移動させることができ、患
者に恐怖心を与えることがないことから、患者は拒絶反
応を起こすことなく治療をスムーズに行なえることが可
能となる。
【0047】しかも、針保持部材10の先端部には、突
起部15またはフランジ部13が形成されているため、
注射キャップ20が針保持部材10に摺動可能に配設さ
れている状態では、注射キャップ20は、針保持部材1
0の突起部15またはフランジ部13で係止されて、注
射針1が注射筒5に装着されていない状態、または注射
筒5に装着している状態でも、注射キャップ20が針保
持部材10から脱着するおそれがなく、針3を全く露出
させないことから、患者に対して恐怖心を抱かせにく
い。
【0048】しかも、針3を覆う注射キャップ20が直
接刺入位置に当接されることから、一方の手で注射キャ
ップ20を外さなくてもよく片手で的確に注射作業を行
なうことができる。
【0049】さらに、使用後に注射針1を処分する際
に、注射キャップ20は針保持部材10に装着されてい
て、針3は注射キャップ20の内部に収納されているこ
とから、注射キャップ20を針保持部材10に再取り付
けするという行為がなく、誤って針を手に刺すという誤
針事故を起こすことがない。
【0050】また、針3を刺入位置に当てて刺入する際
に、注射キャップ20は針保持部材10に対して、摺動
ガイド部16のテーパ面部16a上を摺動することにな
る。つまり、針3が刺入位置で刺入されるにつれて注射
キャップ20は、テーパ面部16a上の小径部から大径
部に向かって移動することになり、弾性部材で拡径可能
に形成された注射キャップ20は大径部に移動するにつ
れて針保持部材10との嵌合を強くすることとなり、針
3を刺入する際に、注射キャップ20が、がたつくこと
なく安定した注射を行なうことができる。従って、医師
は、片手作業で容易に注射することができる。
【0051】さらに、注射キャップ20が、摺動ガイド
部16における先細り状のテーパ面部16aの先端部に
保持されている状態であっても、突起部15またはフラ
ンジ部13が、テーパ面部16aの先端部から軸心に対
して半径方向に突出するように形成されていることか
ら、注射キャップ20の内つば部23は、突起部15の
端面あるいは凹部14に嵌入されてフランジ面13に係
止されて、注射キャップ20が針保持部材10から脱着
する虞がない。
【0052】また、針保持部材10に目盛り17が形成
されていることによって、針3の刺入長さをひと目で確
認することができる。
【0053】なお、本発明の交換用注射針は上記の形態
に限定するものではない。例えば、図9〜11に示すよ
うに、針保持部材10Aの摺動ガイド部16Aが、テー
パ面部16aから円筒外周面部16bにわたって、円周
方向の1か所以上(図例では2か所)に軸心と平行な凹
状溝19が形成され、注射キャップ20Aのつば部23
が、凹状溝19に係合可能な係合突起部23Aとして形
成されているものでもよい。この形態では、注射キャッ
プ20Aが摺動しない位置では、注射キャップ20Aの
係合突起部23Aは、針保持部材10Aの凹状溝19に
対して角度をずれた位置に配置され、注射するために注
射キャップ20Aを摺動させる場合には、注射キャップ
20Aの係合突起部23Aを針保持部材10Aの凹状溝
19に位置合わせするように回転させる。なお、この形
態の場合、摺動ガイド部16Aを円筒外周面部で形成
し、凹状溝を先端面から後端面にわたってテーパ状に形
成するようにしてもよい。
【0054】また、針保持部材10に着脱する後部保護
キャップ30の代わりに、針3の元部3bを覆う保護部
として針保持部材10あるいは注射キャップ20に一体
的形成した針保護部35を形成するようにしてもよい。
図12は、針保持部材10Bに一体的に形成された針保
護部35Bを示すものであり、針保持部材10Bの摺動
ガイド部16Bの後端部から、針3の元部3aを覆える
長さ分の針保護部35Bが注射筒5の先端部を外嵌する
ように円筒状に形成されて延設されている。針保護部1
0Bの後端面には、注射キャップ20の弧面部21に装
着したテープ材25と同様のテープ材36Bが貼着され
ている。そして、針保持部材10Bを注射筒5に装着す
る場合には、テープ材36Bを剥して針保護部35Bで
注射筒5の先端部を包むようにして針保持部材10Bを
装着する。
【0055】図13は、注射キャップ20Cに一体的に
形成された針保護部35Cを示すものであり、注射キャ
ップ20Cの内つば部23Cの後方には、針保持部材1
0Cと針3の元部3aと針保持部材10とを覆える長さ
分の針保護部35Cが、注射筒5の先端部を外嵌するよ
うに円筒状に形成されて延設されている。針保護部35
Cの後端面には、図12の形態と同様に、注射キャップ
20の弧面部21に装着したテープ材25と同様のテー
プ材36Cが貼着されている。そして、注射キャップ2
0C保持した針保持部材10を注射筒5に装着する場合
には、テープ材36Cを剥して針保護部35Cで注射筒
5の先端部を包むようにして針保持部材10を装着す
る。
【0056】上記のように、針の元部の保護手段として
は、針保護部が針保持部材に着脱可能に装着されていて
も、針保持部材または注射キャップに一体的に形成され
るものであっても、針の元部を保護する効果を達成でき
るものである。
【0057】さらに、注射キャップ20の先端部に形成
されている弧面部21は、図例のように円弧状でなくて
も、楕円状であってもよい。また、図14に示すよう
に、注射キャップ20Dの針挿通孔22Dの周りに形成
されている平面部21Dが、注射キャップ20Dを刺入
位置に対して角度を有して配置される場合に、刺入位置
の面に当接するような平面状に形成されていてもよい。
つまり、図例では、注射キャップ20Dの軸心に対して
所定の角度(例えば、30°)で傾けた直線に沿って平
面部21Dが形成されている。この形態によれば、注射
キャップ20Dの平面部22Dが、歯茎の刺入位置に確
実に当接できることから、針3を予定された刺入位置で
確実に刺入されるとともに、注射器Mは、針3の刺入位
置に安定して保持されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態による注射針を示す断面図であ
る。
【図2】図1における針保持部材を示す拡大断面図であ
る。
【図3】図1における注射キャップの平面部を示す拡大
断面図である。
【図4】注射針の後部保護キャップを取り外して注射筒
に装着した状態を示す断面図である。
【図5】注射筒を押し出して針を注射キャップから挿通
させた状態を示す断面図である。
【図6】注射キャップの先端部を、注射する歯茎に当接
させた状態の作用図である。
【図7】注射器で針を歯茎に刺入させた状態を示す作用
図である。
【図8】針保持部材の別の形態を示す断面図である。
【図9】別の形態の針保持部材と注射キャップとの連結
状態を示す断面図である。
【図10】図9におけるX −X 断面図である。
【図11】図9におけるXI−XI断面図である。
【図12】針保持部材に一体的に形成された針保護部を
示す断面図である。
【図13】注射キャップに一体的に形成された針保護部
を示す断面図である。
【図14】注射キャップの弧面部における別の形態の平
面部を示す断面図である。
【図15】従来の注射針を示す断面図である。
【符号の説明】
1…注射針 3…針 3a…針先 3b…針の元部 5…注射筒 10…針保持部材 11…雌ねじ部(連結部) 12…壁部(保持壁部) 13…フランジ部(抜け止め部) 15…突起部(抜け止め部) 16…摺動ガイド部 16a…テーパ面部 16b…円筒外周面 17…目盛り 20…注射キャップ 21…弧面部 21a…平面部 22…針挿通孔 24…ガイド面 30…後部保護キャップ(保護手段) M…注射器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注射器の注射筒に装着可能に構成される
    交換用注射針であって、 挿通される針を保持する針保持手段と、前記針保持手段
    の一端側で前記針の針先側を覆うキャップ手段と、前記
    針保持手段の他端側で針の元部側を覆う保護手段、を有
    して構成され、 前記キャップ手段は、不透明で形成されて、一端に針挿
    通孔を有する弧面部が形成されるとともに、他端に開口
    部を有して前記針保持手段に摺動可能に配設され、 前記針保持手段は、挿通される前記針を保持する保持壁
    部と、前記針の元部側で前記注射筒に装着されるための
    連結部と、外周面に前記注射キャップを摺動するための
    摺動ガイド部と、前記摺動ガイド部の先端に配設される
    とともに前記キャップ手段の前記針保持手段からの脱着
    を防止する抜け止め手段と、を有して形成されているこ
    とを特徴とする交換用注射針。
  2. 【請求項2】 前記針保持手段の前記摺動ガイド部が、
    前記針保持手段の先端側に向かって先細りするテーパ面
    を有して形成され、前記キャップ手段が、前記摺動ガイ
    ド部のテーパ面に沿って摺動する際に、前記キャップ手
    段の開口部を拡径可能とするような弾性部材で形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の交換用注射針。
  3. 【請求項3】 前記抜け止め手段が、前記摺動ガイド部
    の先端外周面から前記針保持手段の軸心に対して半径方
    向に突出するように形成されていることを特徴とする請
    求項1または2記載の交換用注射針。
  4. 【請求項4】 前記針保持部材の外周面には、前記針が
    前記注射キャップから突出した長さを示す目盛りが形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の交換用注射
    針。
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