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JP2001504321A - 微生物菌株プールを用いるスクリーニング方法 - Google Patents

微生物菌株プールを用いるスクリーニング方法

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JP2001504321A
JP2001504321A JP50318098A JP50318098A JP2001504321A JP 2001504321 A JP2001504321 A JP 2001504321A JP 50318098 A JP50318098 A JP 50318098A JP 50318098 A JP50318098 A JP 50318098A JP 2001504321 A JP2001504321 A JP 2001504321A
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pool
strain
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tags
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Application number
JP50318098A
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ナツォーリス,ジョージ
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マイクロサイド・ファーマシューティカルズ・インコーポレーテッド
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/02Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving viable microorganisms
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Abstract

(57)【要約】 特定の菌株に対して活性な抗微生物薬剤または他の化合物をスクリーニングする方法が記載される。これらの方法は、多くの細胞性標的に対する活性を単一のスクリーニングにおいてスクリーニングするために、細胞または微生物の菌株のプールを用いる。その成長が阻害されるかまたは促進されるプール中の菌株が決定される。そのような同定はまた、化合物がそれに対して活性である細胞性標的を同定する手段をも提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 微生物菌株プールを用いるスクリーニング方法背景 本発明は、特定の微生物菌株に影響を及ぼす化合物のスクリーニングの分野に 関し、特に抗微生物薬剤のスクリーニングに関する。 伝統的なスクリーニング方法は、一般に、特定の菌株に対して1度に、または 問題とするいくつかの微生物または細胞の比較的小さい組の菌株に対して別々に 、1つまたは小さい組の化合物を用いるスクリーニングを利用してきた。概要 多くの菌株または潜在的標的に対する多数の化合物のスクリーニングは、慣用 のスクリーニング方法を用いると、非常に時間を消費しかつ労働力を消費する努 力でありうる。本発明は、各菌株に対する影響の個々のアッセイを実施すること に伴う非常に高いレベルの仕事を回避しつつ、1つまたはそれ以上の化合物また は他の環境条件が個々の微生物もしくは細胞菌株(細胞株)に及ぼす効果を評価 する方法を提供する。特に、本発明は、1つの溶液中の、標的が多くの異なる細 胞性機能を表すかもしれない多くの異なる標的に対して活性な化合物の同時スク リーニングを提供することにより、そのようなスクリーニングに伴う仕事を劇的 に減少させるスクリーニング方法を提供する。多くの場合、スクリーニングされ る標的もしくは標的の変形の数は、数百まで、あるいはそれ以上に拡大しうる。 すなわち、この方法は、多数の試験化合物に対する多数の細胞性標的の効果的な スクリーニングに特に適している。 該方法は、個々の菌株についてスクリーニングするのではなく菌株のプールを 用い、かつプール中の個々の菌株を区別することにより、スクリーニングに伴う 努力の軽減を達成するものである。プール中の個々の菌株を区別する能力は、各 菌株の成長に及ぼす試験化合物の影響を決定することを可能とする。該方法は、 種々の異なるフォーマットで、例えば、多くの異なるタイプの菌株を用い、プー ル中の個々の菌株を区別する種々の技術のいずれかを用いて行うことができる。 本発明の文脈において、”菌株”との用語は、生物または細胞株を表し、特に 、 本発明において記載される方法において用いるのに適した生物または細胞株を表 す。この用語は、異なる菌株の間には、少なくともある条件下では異なる表現型 を生ずる遺伝的差異が存在することを含意する。この用語は、特定の生物につい ての認容されている菌株呼称を参照することに限定されない。すなわち、例えば 、異なる菌株とは、生物の単一種の異なる形態(天然に生ずるかまたは人工的に 作成されたもの)、異なる種、またはこれらの組み合わせでありうる。特に、こ の用語は、細菌菌株、真核微生物の菌株、複雑な真核生物またはヒトを含むより 高等な真核生物に由来する細胞株、および異種遺伝子を発現する細胞を含むが、 これらに限定されない。原核生物および酵母細胞は、種々の異なる微生物の例で ある。”微生物”との用語は、微細な生物を表すが、好ましくは、単細胞生物で あるか、またはライフサイクル中で単細胞段階を有する。 上述したように、第1の観点においては、本発明は、2以上の菌株のプール中 の菌株の成長に及ぼす試験化合物の影響を決定する方法を提供する。該方法は、 試験化合物の存在が、菌株のプール中の複数の菌株のいずれかの発現量(rep resentation)を変化させるか否かを決定することを含む。複数の菌 株のそれぞれは、異なる識別可能なタグを有する。該方法は、単一の菌株に及ぼ す試験化合物の影響に焦点を当てて用いることができるが、好ましくは、複数の 菌株の成長に、したがってプール中の発現量に及ぼす影響が決定される。プール 中の菌株の1つまたはサブセットの発現量の変化は、試験化合物がその菌株に優 先的に作用することを示す。試験化合物に応答する菌株の発現量の変化は、多く の異なる方法により観察することができる。例えば、菌株の成長が一致している 場合においては、プール中の菌株の数を直接決定することができ、これは試験化 合物の影響を反映しているであろう。同様に、発現量の変化は、菌株の成長を、 プールの平均成長に対して、またはプール中の1つまたはそれ以上の対照菌株に 対して比較することにより決定することができる。あるいは、試験化合物の存在 下における菌株の成長を、試験化合物の不在下における菌株の成長と比較するこ とができる。しばしばこれをプール中の他の菌株に及ぼす影響の比較と組み合わ せる。菌株の発現量を決定する多くの他の形式は、上述の方法の変形および組み 合わせを含め、当業者には明らかであろう。 プール中の菌株の数は広範囲に様々でありうる。しかし、好ましくは、プール は少なくとも10種、より好ましくは少なくとも20種、さらに好ましくは少な くとも50種、最も好ましくは少なくとも100種の菌株を有する。 ”成長”との用語は細胞の数の増加を意味する。従って、負の成長とは細胞の 数の減少を表す。この用語は、例えば、プール中の細胞の数の増加、またはプー ル中の特定の菌株の細胞の数の増加を表す。”成長速度を変化させる”とは、細 胞の数の変化の速度を変更することを意味する。この変化は増加でも減少でもよ く、したがって、成長速度のこのような変化は、細胞死滅、細胞サイクルの遅延 または停止、または成長促進によるものでありうる。 ”発現量(representation)”との用語は、菌株の混合物もし くはプール中の菌株もしくは複数の菌株のそれぞれの相対的数または比率を表す 。一般に、本発明の方法は、好ましくは、プール中の菌株の発現量、および試験 化合物の存在に応答するこれらの発現量の変化の決定を利用する。しかし、プー ル中の菌株の細胞の絶対的もしくは大凡の数を用いて、有用な情報を提供するこ ともできる。 ”識別可能なタグ”とは、その菌株を菌株のプール中の他の菌株から都合よく 区別することを可能とする菌株の特性を表す。そのようなタグは、例えば、菌株 間で異なり容易に特異的に検出しうる細胞表面分子でありうる。用いることので きる他のタグには、菌株に付けた独特の分光標識、薬剤耐性マーカーおよび栄養 マーカー等の選択マーカー、および塩基配列および/または長さの異なるタグを 含む核酸配列タグが含まれる。タグは、その菌株の細胞について天然のものであ ってもよく、組換えタグ等の人工的に挿入されたものでもよい。プール中の菌株 を区別することを可能とするように菌株を個々にタグ付けする他の方法が当業者 に知られており、本発明において用いることができる。 種々の異なるタイプの識別可能なタグのうち、好ましい態様においては、タグ は選択マーカーまたは核酸配列タグ、例えば組換えDNA配列タグである。 ”選択マーカー”とは、その菌株をそのマーカーを有しない他の菌株から、そ のような他の細胞の成長の阻害または死滅により選択することを可能とする菌株 の特定の性質を表す。そのような選択マーカーの慣用的な例には、薬剤耐性マー カー、例えば抗生物質耐性マーカー、および栄養マーカー、例えば、特定の栄養 要求性が含まれる。 ”核酸配列タグ”とは、ある菌株中に存在するが、特定の菌株をそれから区別 することが望まれる他の菌株には存在しない核酸配列を表す。そのような配列タ グは、リボ核酸(RNA)配列、または好ましくはデオキシリボ核酸(DNA) 配列として検出することができる。菌株間の区別は、長さおよび/または配列の 相違でありうる。 好ましい態様においては、タグは、配列が異なり、適当にストリンジェントな ハイブリダイゼーション条件下で、クロスハイブリダイズしない相補的プローブ とハイブリダイズすることができる組換えDNAタグである。タグは染色体外、 例えばプラスミドベクターであることができ、好ましくは単一コピーべクターで あり、または好ましくは、菌株の染色体中に取り込まれる。また好ましい態様に おいては、菌株の発現量は相補的プローブをタグにハイブリダイズさせることに より決定され、好ましくは、該方法は、プール中に存在する各菌株からのタグの 代表を含む混合プローブを用いる。核酸(例えば組換えDNA)配列タグを用い る態様においては、タグ配列を増幅すること、すなわちタグ配列またはタグ配列 に相補的な配列のそれぞれの数を増加させることが有利である。慣用的に、その ような増幅はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により行われる。 本発明においては、”識別可能な組換えDNAタグ”または”識別可能なDN Aタグ”または”DNAタグ”とは、本発明の菌株のプールの成長の結果得られ るDNA混合物中の他のDNA鎖から区別されるものとして便利に同定すること ができるDNA鎖を表す。別の態様においては、DNAタグは、サイズ、例えば 1つまたはそれ以上の制限エンドヌクレアーゼ等の特定のヌクレアーゼ消化後の フラグメントサイズ、またはヌクレオチド配列により同定することができる。す なわち、タグは、特定の菌株をプール中の他の菌株から判別することを可能とす る標識として働く。組換えのタグについては、鎖はその天然の分子環境から移動 されている。典型的には、鎖は外因性起源から挿入されたものである。 タグが選択マーカーである態様においては、菌株の発現量は、好ましくは、用 いられる選択マーカーに対応する複数の選択培地上でプールを成長させることに より決定される。すなわち、例えば、薬剤耐性マーカーを用いる場合、特定の耐 性マーカーを有する菌株の数は、その薬剤に対する耐性を付与する遺伝子を有し ない任意の菌株の成長を妨害するであろう濃度の薬剤を有する成長培地上に菌株 を播種することにより決定することができる。発現量を決定すべき菌株のそれぞ れに対応するそのような培地を使用することにより、成長に及ぼす相対的影響を 決定することができる。 先に示したように、種々の異なるタイプの菌株をプールすることができる。し たがって、好ましい態様においては、プールは真核生物細胞、例えば酵母細胞ま たはヒト細胞を含むことができる。他の好ましい態様においては、プールは原核 生物細胞、すなわち細菌細胞を含むことができる。 上述したように、好ましい態様においては、該方法を用いて試験化合物、また は好ましくは多数の試験化合物の、複数の菌株に及ぼす影響を、単一の試験にお いて同時に決定する。好ましくは、該方法は、試験化合物の存在下における成長 後、複数の菌株のそれぞれの発現量を、試験化合物の不在下における発現量と比 較することを含む。さらに別の好ましい態様は、上述したタグ、細胞、標識およ び方法を選択することを含む。 また好ましい態様においては、該方法は、複数の菌株中の識別可能な核酸配列 タグに相補的なプローブのディファレンシャルハイブリダイゼーションを用いて 、プール中の複数の菌株のそれぞれの発現量を比較する。ディファレンシャルハ イブリダイゼーションは、試験化合物の存在下で成長させたプールからのプロー ブと、試験化合物の不在下で成長させたプールからのプローブとを必要とする。 すなわち、成長に及ぼす試験化合物の影響は、試験化合物の存在の結果得られる 菌株についての、プローブのハイブリダイゼーションの変化として検出される。 本発明の文脈においては、”ディファレンシャルハイブリダイゼーション”と は、識別可能なプローブの単一の標的配列に対するハイブリダイゼーションにお ける差異を決定することを表す。好ましくは、プローブは同一の配列を有するが 識別可能な標識を有する。また好ましくは、ディファレンシャルハイブリダイゼ ーション技術においては、ハイブリダイゼーションは識別可能なプローブの標的 配列へのジョイントハイブリダイゼーションを含み、ハイブリダイゼーションに おける差異は、その1回のハイブリダイゼーションから得られるシグナルにより 明らかにされる。 好ましい態様においては、混合プローブを用いて、プール中の菌株に及ぼす試 験化合物の影響を検出する。第1の混合プローブは、試験化合物の存在下で成長 させたプール中のタグから得、第2の混合プローブは、試験化合物の不在下で成 長させたプール中のタグから得る。混合プローブを組み合わせ、相補的標的配列 、例えば核酸アレイ上の相補的標的配列にハイブリダイズさせる。プローブ分子 は、2つの混合プローブの組み合わせのハイブリダイゼーションにより標識の一 方が支配的であるようなシグナルが生成するように、2つの混合プローブについ て異なるように標識される。すなわち、試験プール混合プローブ中で1つの菌株 の発現量が減少すれば、ハイブリダイゼーションから生ずるその菌株に対応する シグナルは、主としてまたはすべて、試験化合物の不在下で成長させたプールか らの混合プローブからのものになるであろう。そのような2標識系の例は、2色 蛍光標識の使用である。特定の菌株について組み合わせた混合プローブのハイブ リダイゼーションから生成するシグナルは、2つの異なるプローブ標識色の比例 色配合に起因する色であろう。比例色配合は、それぞれの混合プローブに存在す る特定の菌株についての標識されたプローブの相対的な数に起因する。 ”混合プローブ”との用語は、異なる標的配列にハイブリダイズするであろう 異なる核酸プローブ分子の混合物を表す。本発明のスクリーニング方法のある態 様においては、混合プローブ中のそれぞれのプローブ分子の数は、その混合プロ ーブを得たプール中における、対応するタグを有する細胞の数を示す。好ましく は、混合プローブ中のそれぞれのプローブの発現量は、対応するタグを有する菌 株の発現量とほぼ同じである。典型的には、混合プローブは、核酸調製物中のタ グ配列を、好ましくは存在する異なるタグの増幅における偏りを最小限にする条 件下で、増幅(例えばPCRにより)することにより、菌株のプールからの核酸 調製物から生成される。 該方法の特に有用な応用は、変異しているかまたはより少ない量で存在する遺 伝子産物に作用する化合物に対して、微生物または細胞株のある種の変異菌株が より高い感受性を有することを利用する。複数の、好ましくは多数のそのような 菌株をプールすることができ、試験化合物(潜在的薬剤)に感受性の菌株または 菌株のサブセットは、成長速度の変化に基づいて、プール中の他の菌株から判別 される。そのような判別は、成長させる前に個々に同定可能なデオキシリボ核酸 (DNA)タグで各菌株をタグ付けし、試験化合物の存在下において成長させた 後に、どのタグがプール中のより低い(より一般的)またはより高い発現量中に 存在するかを決定することにより行うことができる。例としては、試験化合物の 存在によりプール中の特定の菌株の成長が完全に阻害されれば、一定期間の成長 の後、プールから抽出したDNAからその菌株からのタグが失われているであろ う。 すなわち、関連する態様においては、本発明は、特定の細胞性標的に対して活 性な薬剤をスクリーニングする方法を提供する。該方法は、それぞれが異なる変 更された必須遺伝子を有する複数の菌株を使用する。これらの菌株のそれぞれは 識別可能な組換えDNAタグをも有しており、複数の菌株を混合して菌株のプー ルを形成する。すなわち、プールは、それぞれが識別可能な組換えDNAタグお よび異なる変更された必須遺伝子を有する複数の菌株を含む。変更された必須遺 伝子を有する菌株は、その遺伝子の産物または関連する細胞性成分に対して活性 な薬剤に対して、野生型対立遺伝子を有する菌株より感受性が高い。菌株のプー ルを、潜在的薬剤の存在下で、適当な成長培地中で成長させる。該方法は、プー ル中の菌株の1つまたはサブセットの成長が、試験化合物の存在により阻害また は促進されるか否かを決定することを含む。これは、対応するDNAタグの量ま たは発現量が減少したか増加したかを決定することを含む。プール中の菌株の1 つまたはサブセットの成長の阻害または促進は、潜在的薬剤が特定の細胞性標的 に対して活性であることを表す。この標的はおそらく、その菌株において変更さ れている必須遺伝子、または必須遺伝子の産物の活性を必要とする生化学的経路 の成分であろう。 本発明の文脈において、”スクリーニングする方法”とは、化合物が所望の生 物学的活性を有するか否かを決定する方法を表し、該方法が、比較的少ない数の 化合物の評価または試験に限定されるというよりむしろ、多数の化合物(例えば 、数百、数千またはそれ以上)の活性を特徴づけるのに適していることを示す。 薬剤(化合物)が特定の細胞性標的、例えば特定の遺伝子の産物に活性である との記述は、その標的がその標的を含む細胞経路の重要な部分であること、およ び薬剤がその経路で作用することを意味する。すなわち、ある場合には、薬剤は 、その経路のレギュレーターまたはその経路の成分を含む、その標的の上流また は下流の成分に作用しうる。 本発明においては、”必須遺伝子”とは、問題とする特定の遺伝子に対応する 野生型対立遺伝子を有する菌株の成長に適当な培地中での、インビトロでの競合 的細胞成長に利点を与える遺伝子であると考えられる。したがって、必須遺伝子 が不活性化した場合、その細胞は培地中で顕著により遅く成長するか、または全 く成長しないであろう。抗微生物薬剤についてのスクリーニングに関しては、必 須遺伝子が培地中における細胞性成長に必要であることが好ましいが必要ではな い。 ”異なる変更された必須遺伝子”とは、問題とする必須遺伝子のそれぞれが、 これらの遺伝子の他のもののそれぞれと異なる形態または様式で生成されること を表す。変化は、1つの遺伝子に対する異なる変化、および/または異なる遺伝 子に対する変化でありうる。それぞれの遺伝子は、例えば、遺伝子産物のアミノ 酸配列の変化(例えば、1つまたはそれ以上のアミノ酸の付加、欠失または置換 により)を引き起こす遺伝子のヌクレオチド配列の変化により変化する。同様に 、変更は、適切な成長条件下で生成される活性な遺伝子産物の量の変化を引き起 こす変化でありうる。そのような変更はプロモーター配列に対する変更を含みう る。ある変更はある条件下では条件付きまたは抑制的でありうる。 ”野生型対立遺伝子”との用語は、遺伝子のその形態が、生物の天然の集団に 通常存在する形態であることを示す。すなわち、変異型対立遺伝子は野生型対立 遺伝子と異なる少なくとも1つのヌクレオチド配列を有する。 変異された遺伝子が、その遺伝子の野生型対立遺伝子と比較して、”より感受 性が高い”または”高感受性である”との表現は、変更された遺伝子を有する菌 株の成長が、少なくともある適当な成長条件下で、対応する野生型対立遺伝子を 有する以外は同遺伝子型である菌株よりもより大きい程度で影響されることを意 味する。 菌株のプール中の菌株に関して”サブセット”とは、プール中の菌株のいくつ かのしかしすべてではない菌株を表す。本発明のスクリーニング方法においては 、特定の化合物によるプール中の本質的にすべての菌株の阻害は、その化合物が 一般に毒性であること、およびその活性が変更された遺伝子のいずれかに特異的 または優先的な活性に関連していないことを示唆する。すなわち、通常は、潜在 的薬剤が機能的に独立した遺伝子の変更を有する菌株の1つまたは僅かのものに 対してのみ活性を有することが好ましい。 菌株の成長が”阻害される”または”促進される”との記述は、特定の適当な 成長条件下で、菌株のそれぞれより少ないまたはより多い細胞が生成することを 意味する。 上述したように、異なる長さを有するタグを使用することができる。そのよう なタグの使用は、Bentonら,SIZE−BASED MARKER ID ENTIFICATION TECHNOLOGY,米国特許出願08/770 ,246(1996年12月20日出願);国際出願PCT/US96/204 06、国際公開番号WO96/40979(本明細書の一部としてここに引用す る)に記載されている。他の態様においては、同じ長さであってもよいが識別可 能な配列を有するDNAタグを用いる。すなわち、好ましい態様においては、識 別可能なDNAタグは特異的配列タグである。 ”特異的配列タグ”とは、そのようなタグの群の中で、または核酸配列(例え ばDNA配列)の混合物の中で、個々に識別可能である上述したDNAまたは他 の核酸タグを表し、これは、本発明において、異なるヌクレオチド配列を有する ことに基づいて個々のタグを同定することに関連する。本発明においては、その ような特異的配列タグは、一般に、適当にストリンジェントなハイブリダイゼー ション条件下で相補的配列にハイブリダイズするその能力により同定される。 ヌクレオチド(例えばDNA)鎖、例えばDNAタグについて、”相補的”と は、2つのヌクレオチド鎖またはその鎖の一部が、短いほうの鎖または鎖の相補 的部分の実質的に全部の長さにわたって互いにワトソンクリック塩基対を形成し うるヌクレオチド配列を有することを意味する。 多くの場合において、変更された必須遺伝子に対応する野生型対立遺伝子を有 する菌株を提供することは有用である。潜在的薬剤の、変更された必須遺伝子を 有する菌株または野生型対立遺伝子を有する菌株に及ぼす影響の比較は、対照お よびその特定の遺伝子産物に作用する薬剤の特異性の指標として働く。すなわち 、好ましい態様においては、変更された必須遺伝子の対立遺伝子に対応する野生 型対立遺伝子を有するプールには、1つの菌株または複数の菌株が含まれる。変 更された必須遺伝子を有する菌株のすべてが特定の菌株への遺伝子内因性の変更 を表すならば、1つの野生型菌株のみが必要であろう。しかし、変更された遺伝 子が異なる生物または異なる菌株からの相同的遺伝子であるならば、変更された 外因性遺伝子のそれぞれに対応する外因性遺伝子を有する別の菌株が含まれるこ とが好ましい。いずれの場合においても、野生型対立遺伝子を有する菌株のそれ ぞれは、識別可能なDNAタグで同じ様式で標識される。 通常の実施においては、試験化合物に暴露されない菌株の対照プールを使用す ることが、より信頼性の高い試験結果を与えるのに有利である。また、検出可能 性および結果の信頼性は、特異的DNAタグの増幅、典型的にはPCR増幅によ る増幅により非常に改良される。したがって、好ましい態様においては、菌株の プールを、潜在的薬剤の存在下または不在下で成長させる。一定期間の成長の後 、識別可能なDNAタグを増幅(例えば、PCR増幅)し、増幅生成物のプール 中の特定のDNAタグの存在または不在または相対的量を、これらの増幅生成物 を核酸(例えばDNA)アレイにハイブリダイズさせることにより決定する。そ のようなアレイは、組換えDNAタグと同じ配列またはこれらのタグに相補的な 配列、または十分な特異性を与えクロスハイブリダイズしないような配列の一部 を有する1組の核酸分子を含む。したがって、アレイ要素はこれらの核酸配列か ら作り上げられる。一般に、アレイの要素は、一般に平坦な装置、例えばガラス スライドの表面にわたって分離して配置されている。通常は、直交するグリッド または類似の規則的パターンが用いられる。すなわち、菌株の成長に及ぼす試験 化合物の影響は、試験化合物の存在下で成長させたプールからの増幅されたタグ の量を、試験化合物の不在下で成長させたプールからの増幅されたタグの量と比 較することにより示される。 本発明の核酸、例えばDNA鎖の分脈においては、”増幅された”とは、特定 の配列または相補的配列を有する鎖の数が、人工的操作により増加することを意 味する。 また、DNAタグおよびオリゴヌクレオチドアレイの文脈において、ヌクレオ チド配列が他のものと”同じである”との記述は、鎖が、短いほうの鎖の長さ全 体にわたって、鎖の対応する位置において小さな差異以上のものを有しない同じ ヌクレオチドを有することを意味する。すなわち、例えば、ある状況において、 DNAタグおよび対応するアレイオリゴヌクレオチドは、1つの末端において、 または1つの配列から1つまたはわずかの数のヌクレオチドが存在しないことに より、または1つの塩基置換により、ヌクレオチド配列が異なっていてもよい。 菌株のプール中の菌株を区別する種々の方法を用いることができる。相補的D NAアレイへのハイブリダイゼーションを用いる上述した態様に加えて、試験化 合物によりその成長が影響された菌株に由来する核酸鎖が試験化合物により影響 されなかった菌株とは異なる消化特性を有するように、エンドヌクレアーゼ消化 に対する感受性を操作することにより、特定のDNAタグを区別することも可能 である。すなわち、別の好ましい態様においては、潜在的薬剤の存在下または不 在下で菌株のプールを成長させ、潜在的薬剤の存在下で成長させたプールおよび 潜在的薬剤の不在下で成長させたプールの両方からのDNAタグを増幅すること により、菌株の成長の阻害を決定する。1つの方法においては、潜在的薬剤の不 在下で成長させた菌株のプールからの増幅されたDNAタグを、プライマー領域 中のDNAタグ配列を3’オーバーハングを残して切断する制限エンドヌクレア ーゼで消化する。次に、潜在的薬剤の存在下または不在下で成長させた菌株のプ ールからの増幅されたDNAタグを混合し、変性させ、再アニーリングさせる。 次に、タグの混合物を、3’オーバーハングを有する二本鎖DNA(dsDNA )を測定可能なように消化しないが、平滑末端または5’オーバーハングを有す るdsDNAを消化するヌクレアーゼで消化する。特に適当な例は、エキソヌク レアーゼexoIIIである。exoIII消化後に特定のDNAタグが存在す ることは、そのタグを有する菌株中の特定の変更された遺伝子に対して潜在的薬 剤が活性であることを示す。該方法は、5’オーバーハングを残すエンドヌクレ アーゼと、平滑末端または3’オーバーハングを有するdsDNAを切断する が5’オーバーハングを有するdsDNAを測定可能なように消化しないエキソ ヌクレアーゼとを用いて、同様に実施することができる。当業者は、これらの使 用に適当なヌクレアーゼを理解するであろう。 ヌクレアーゼ(例えば、制限エンドヌクレアーゼまたはエキソヌクレアーゼ) の作用に関して、”消化”または”消化された”とは、ヌクレオチド鎖がヌクレ アーゼの酵素的切断作用を受けたことを示す。酵素がその配列に作用することが できれば、その結果は1つまたはそれ以上の切断(これはより小さいフラグメン トを生ずるであろう)、または鎖の部分的もしくは完全な分解である。 これらの方法は、種々のタイプの微生物または細胞で用いるのに適している。 好ましい態様においては、菌株のプールは複数の細菌菌株、または複数の真菌菌 株を含む。プールが複数の真菌菌株を含むさらに好ましい態様においては、これ らの菌株の少なくとも1つは異なる菌株または種からの変更された必須遺伝子を 有する。典型的には(必要ではないが)、菌株はSaccharomyces cerevisiaeのような、遺伝的に操作可能なものであり、他の菌株また は種から(通常は病原性種から)の相同性遺伝子により相補される内因性必須遺 伝子に変異を有しないものである。外因性遺伝子は一般にプラスミド上で運ばれ る。 配列の増幅は多くの異なる方法により実施することができるが、ポリメラーゼ 連鎖反応が最も慣用的に用いられている。すなわち、識別可能なDNAタグを増 幅する場合、好ましい態様においてはPCR増幅が用いられる。 別の観点においては、本発明は、薬剤が微生物菌株のプール中の微生物菌株の 成長を特異的に阻害する能力を決定することによって薬剤をスクリーニングする ことにより、抗微生物薬剤を製造する方法を提供する。プールは異なる変更され た必須遺伝子を有する複数の菌株を含み、薬剤は、成長が阻害された菌株におい て変更されている特定の必須遺伝子またはその特定の必須遺伝子に相同な遺伝子 に対して活性である。該方法はまた、薬剤を治療的に有効な量で患者に提供する のに十分な量で抗微生物薬剤を合成することを含む。好ましい態様においては、 薬剤を薬学的に許容しうる担体と組み合わせる。 この方法の文脈において、”相同な”とは、2つの遺伝子のヌクレオチド配列 および/または遺伝子産物の配列(例えばアミノ酸配列)が有意な類似性を有す ること、および遺伝子産物が類似の細胞性機能を行うことを示す。すなわち、2 つの相同な遺伝子は、50、60、70、80、90、またはそれ以上のパーセ ントのヌクレオチド配列同一性を有する配列を有するであろう。 ”合成する”との用語は、1つまたはそれ以上の反応体分子から分子を製造す る化学的反応工程(単数または複数)のプロセスを表す。すなわち、この用語は 、生物(例えば微生物または植物)による生合成および化学的合成(すなわちイ ンビトロ合成。酵素または他の細胞性合成成分を用いてもよい)の両方を含む。 合成は一般に所望の化合物を他の所望されない分子から精製することを含むこと が理解される。 抗微生物薬剤の”治療的に有効な量”とは、感染の症状の1つまたはそれ以上 をある程度軽減する薬剤の量を意味し、その薬剤に感受性の微生物による感染の 治癒を含む。治癒とは、活性な感染の症状が排除されることを意味し、感染に関 与する細菌の過度の数の生存可能な細菌の排除を含む。しかし、治癒が得られた 後であっても、感染のある種の長期的または永久的影響が存在するかもしれない (例えば、広い組織障害)。 別の観点においては、識別可能なタグを有する菌株を、成長環境、特にインビ ボ環境において用いて、菌株のプール中の1つまたはそれ以上の個々の菌株の運 命をモニターすることができる。この方法においては、タグ付けされた菌株のプ ールを特定の成長環境中に置き、試料中の、環境から回復した1つまたはそれ以 上の菌株の存在を決定する。菌株の存在の変化は、環境に対するその菌株の応答 の指標である。好ましくは、成長環境は多細胞生物、好ましくは脊椎動物生物、 より好ましくは哺乳動物中のインビボ環境であり、菌株は微生物菌株である。特 に、これは、そのインビボ環境、例えば感染モデル中の1つまたはそれ以上の菌 株に対する阻害剤の効力を評価する方法を提供する。好ましい態様においては、 菌株、タグおよび菌株の発現量を決定する方法は、スクリーニング方法について 上述したとおりである。 ”インビボ環境”との用語は、多細胞生物、好ましくは脊椎動物、より好まし くは哺乳動物の上または好ましくはその中を意味する。 この方法の文脈においては、”存在”との用語は、試験環境から回復しうる菌 株中の細胞の数を表す。すなわち、菌株の存在の減少とは、回復することができ る菌株の細胞の数の減少を表す。通常は、これは、試験生物から回復した細胞の 数(阻害剤の投与後)を、対照生物(阻害剤を投与せず)から同様にして回復し た数と比較することにより決定されるであろう。これはまた、あるいはそのかわ りに、阻害剤の投与後の2つまたはそれ以上の時点において試験生物から回復し た菌株の細胞の数を比較することにより決定することができる。上述のスクリー ニング方法におけるように、菌株の存在は、試料中の対応するタグの存在を決定 することにより決定される。 本発明の他の特徴および利点は、以下の好ましい態様の記載および特許請求の 範囲から明らかであろう。図面の簡単な説明 図1は、区別されるDNAタグをそれぞれ有する、タグを付けた変異菌株の作 成の概略図である。 図2は、オリゴヌクレオチドアレイに対する2色ディファレンシャルハイブリ ダイゼーションを用いる、菌株のプール中の菌株に及ぼす化合物(化合物#1) の影響の検出の概略図である。 図3は、多くの異なるS.cerevisiae変異株に対する多くの異なる 化合物の影響を同時に決定するためのハイブリダイゼーションアレイの概略図で ある。これらの変異株には、内因性遺伝子に変異を有するS.cerevisi aeの変異株、および病原性種からの相同遺伝子に変異を有するS.cerev isiae菌株の両方が含まれる。この第2のタイプの菌株は対応する相同なS .cerevisiae遺伝子に変異を有しない。 図4は、DNAタグ配列のエキソヌクレアーゼ消化(この場合はexoIII 消化)に対する感受性の差異によりプールされた菌株を判別する方法の概略を図 示する。消化に耐性であったタグのみが、その成長が試験化合物により阻害され る菌株の変異体対立遺伝子に対応する野生型対立遺伝子を有する菌株からのもの である。ハイブリッドの3’末端の短い矢印は、exoIII消化を表す。 図5Aおよび5Bは、7つの菌株のプール中のS.cerevisiaeの2 つの菌株の、2つの化合物による阻害の結果を示すグラフである。図5Aにおい ては、化合物は感受性菌株に殺菌効果を及ぼす。これは、成長後のプール中に存 在するその菌株の数がインキュベーションにおいて前に存在した数より少ないた めである。図5Bにおいては、化合物は感受性菌株の成長速度を減少させるが、 生存細胞の数を減少させず、したがって、おそらく殺菌性ではない。図5Bはま た、感受性菌株はプール中の他の菌株より約200倍遅く成長するが、薬剤の存 在下におけるこの菌株の成長の減少は依然として検出可能であるため、遅く成長 する菌株を早く成長する菌株とともにプール中で用いることができることを示す 。成長の減少は約10倍であった。 図6は、特定のタグDNA配列に対する混合プローブのハイブリダイゼーショ ンを用いて、タグのプールにおけるDNA配列タグの発現量の差異を検出しうる ことを示す棒グラフである。PCR増幅後に、タグを含有する10個のプラスミ ドの混合物中のタグから特異的タグ−プローブハイブリダイゼーションを検出し た。試料9(タグ9)の濃度の減少が明らかに示されており、10倍の減少のそ れぞれが明らかに検出可能である。 図7は、染色体中に1コピーで挿入された組換えDNAタグを有するS.ce revisiae菌株を生成する方法の概略図である。タグは、それぞれの菌株 中の同一の位置に挿入されるであろう。この場合においては、タグはura3遺 伝子座に挿入される。 図8は、タグ付けされた菌株のプール中の、染色体上にインテグレートされた タグの発現量が、ブロット上の特異的タグDNA配列への混合プローブのハイブ リダイゼーションを用いて検出しうることを示す棒グラフである。特異的タグ− プローブハイブリダイゼーションは、PCR増幅後に、7つのタグを含有するS .cerevisiae菌株の混合物中のタグから検出した。タグ付けされた菌 株#2(滴定された菌株)の濃度の減少が明らかに示されている。 図9は、図5Aに記載される実験の繰り返しの結果を示す棒グラフであるが、 ただし、このプール中のすべての菌株がタグ付けされており、ブロット上の特異 的タグDNA配列に対する混合プローブのハイブリダイゼーションを用いて検出 することができる。特異的タグ−プローブハイブリダイゼーションは、化合物M C−206854の存在下(試験プール培養物)または不在下(対照プール培養 物)で36時間インキュベートした後、7つのタグを含有するS.cerevi siae菌株の培養物中のタグからPCR増幅後に検出した。この化合物は、1 153株(棒グラフにおいては、タグ付けされた菌株#2)を優先的に阻害する 。これらの結果は、菌株のプール中で阻害剤の存在下で成長させたとき、115 3株がもはや有意な量では検出できないことを示す。これはまた、成長の間選択 プレート上のアリコートの培養の後に評価して、その菌株について記録された成 長カーブとも相関する(図10および同様に図5A)。 図10は、図9に記載される培養物のアリコートを異なる時点で選択プレート に播種することにより決定された、配列でタグ付けされた菌株の成長カーブを示 すグラフである。リシン不足プレートを用いて、S.cerevisiae11 53株(Lys+)の成長を特異的にモニターした。化合物MC−206854 の存在下で観察された1153株の死滅は、再現性のある事象であり(図5Aを 参照)、この場合においては特定のタグ−プローブハイブリダイゼーションの結 果と相関していた(図9)。好ましい実施態様の説明 I. 大要 本発明の方法は、一つ一つの化合物に対する一つ一つの菌株の感受性または耐 性を確認するために菌株の集合に対して化合物の集合をスクリーニングする加速 された方法を提供する。一つの化合物を一つの菌株に対して調べる検定を行った 場合、菌株に対して化合物を分析するのに行われる必要があると考えられる全検 定数は、化合物の数掛ける菌株の数に等しいであろう。これは、二次元のアレイ とみなすことができる。 そのアレイの全ての組合わせを分析するのに必要とされる検定数は、二次元の どちらかのアレイを有効に圧縮することによって減少させることができる。した がって、プールされた化合物を用いて一つ一つの菌株に対してスクリーニングす ることができる。しかしながら、有効にプールされうる化合物の数は約14に制 限され、そしてそれぞれの化合物は、それぞれの化合物の作用が区別されうるよ うに少なくも二つのプール中に存在する必要がある。更に、化合物をプールする ことは、しばしば、それぞれの試験化合物の濃度を制限し、検出を最も活性な化 合物だけに制限する。 対照的に、本発明は、菌株をプールすることによってアレイを圧縮する。概し て、プールされた菌株を一つの試験化合物に対して一度に暴露する。一つ一つの 菌株に対するその試験化合物の作用を確認するために、それら菌株は、プール中 の各菌株の個々の検出を可能にする方法で個々に印をつけられる。これは、次の ものを含めた様々な方法で行うことができる。 少数の、例えば、約10種類またはそれ未満の菌株を含有するプールについて は、それら菌株を、異なった原栄養性/栄養要求性組合わせまたは薬物耐性マー カーを組込むことなどによって遺伝的に印をつけることができる。この場合、試 験条件(例えば、試験化合物の存在)下で成長後のプール中の各菌株の発現量は 、適当な選択培地上にそのプールを平板培養することによって確認される。これ は、下記の実施例1で単一菌株について詳しく説明される。 更に多数の菌株を含有しうるプールついては、各菌株を、特異的な、個々に検 出可能な核酸、例えば、DNA配列で標識することができる。一例は、図1で図 示されているが、ここにおいて、個々の突然変異菌株は、区別しうる標識配列を 含有するプラスミドで形質転換されている。このようなDNA配列は、ある菌株 に対して特異的であることによって、特定の菌株プール中におけるその菌株の存 在を特異的検出させる何等かの配列でありうる。したがって、その配列は、無条 件に独特である必要はないが、その菌株を区別できるようにプール中の他の菌株 の配列とは異なることだけが必要である。最も一般的には、その標識は、他の菌 株の組換え体標識とは長さ若しくは配列または両方が異なった組換え体配列であ ろう。好ましくは、組換え体特異的配列標識を用いる。このアプローチで、標識 配列は、試験条件の存在下または不存在下、例えば、試験化合物の存在下または 不存在下で成長後に細胞から回収することができる。それら標識は、回収し、増 幅させ、そしてPCRを用いる単一反応で標識することができる。次に、増幅さ れ且つ標識されたPCR産物を、固体支持体上に固定された標識配列のアレイを 用いるハイブリダイゼーション検定において混合プローブとして用いることがで きる。ハイブリダイゼーションシグナルの強度は、プール中の各標識の発現量を 示すものである。プール中の各菌株は、概して、僅かに異なった成長速度を有す るので、これらの差は成長期間中に増幅されるであろう。特定の菌株に対する試 験化合物の作用は、試験化合物の不存在下で成長した対照プール中のその菌株の 発現量を、試験化合物の存在下で成長したプール中の菌株の発現量から差引くこ とによって確認することができる。 ディファレンシャルハイブリダイゼーション、すなわち、試験化合物の作用は 、蛍光色試験を含めた種々の方法で確認することができる。この方法では、2種 類の混合プローブの組合わせをハイブリダイゼーションで用い、その2種類の混 合プローブは、異なった色を生じる蛍光標識で標識される。一つの混合プローブ は、試験化合物の存在下で成長したプールに由来し、そして一つの混合物プロー ブは、試験化合物の不存在下で成長した対照プールに由来する。例えば、試験プ ールプローブは、フルオレセイン(緑色)で標識することができ、そして対照プ ールプローブは、リサミン(赤色)で標識することができる。したがって、菌株 の成長が、試験化合物の存在下においてプール中の他の菌株の成長に相対して阻 害される場合、その比例した発現量は、試験プールにおいて対照プールの場合よ り少ないので、結合したプローブの大部分はリサミン(赤色)標識を有し、そし て対応するハイブリダイゼーションシグナルは赤色であろう。もう一方において 、試験化合物が、プール中の他の菌株に相対して特定の菌株の成長を剌激する場 合、またはその特定の菌株がプール中の他の化合物よりもその化合物に対して耐 性である場合、結合したプローブの大部分はフルオレセイン(緑色)標識を有し 、そしてそのハイブリダイゼーションシグナルは緑色であろう。同様に、化合物 が特定の菌株に影響を及ぼさないかまたはプール中の全菌株に同程度に影響を及 ぼす場合、試験プール中および対照プール中の菌株の相対発現量は似ているであ ろう。したがって、対応する標識に対して結合する2種類の異なって標識された プローブの量は似ているであろうし、そしてそのハイブリダイゼーションシグナ ルは黄色であろう(混ぜられた緑色および赤色)。このアプローチは、図2で図 示される。 しかしながら、若干の実施態様において、菌株の成長速度の変化は、ディファ レンシャルハイブリダイゼーションを用いることなく測定することができ、試験 プールからのプローブのハイブリダイゼーションを用いるが、試験化合物の不存 在下で成長したプールからのプローブのハイブリダイゼーションを必要としない 。(試験化合物の不存在下で成長したプールからのプローブのハイブリダイゼー ションはなお、更に別の成長対照として用いることができる。)このような実施 態様において、菌株の発現量の消失または減少(または増加)は、直接的に、試 験化合物がその菌株に対して活性であるという指標である。他の可能性の中で、 これは、試験化合物の不存在下において菌株が同様の成長速度を有するプールに とって、または試験化合物の不存在下においてプール成長中にほぼ同様の発現量 を通常維持している菌株にとって実用的であると考えられる。このような半定量 的ハイブリダイゼーションアプローチが用いられ且つ菌株が種々の変化した必須 遺伝子を有する実施態様には、その変化した遣伝子に該当する野生型遣伝子を有 する1種類またはそれ以上の対照菌株を成長対照として用いることも好都合であ る。このような対照の使用はまた、標的特異性のもう一つの指標を与える。 標識回収および検出の他の方法も、当業者に知られている技法によって用いる ことができる。 更に、プールされた菌株は、プールされた試験化合物を用いる組合わせ法で用 いることもできる。それぞれの菌株は別個に検出されるので、各菌株に対するプ ールされた化合物の作用は、単一菌株が用いられる場合に行われる分析と同様に 分析することができる。 本発明の方法の好ましい実施態様は、「遺伝的増強作用」と称することができ るアプローチを用いる。遺伝的増強作用とは、特定の遺伝的変化を有する微生物 株または細胞系の、野生型株と比較して、該当する遺伝子の生産物に対して活性 である化合物に対するより大きい感受性を意味する。一例として、このようなよ り大きい感受性すなわち高感受性は、ネズミチフス菌(Salmonella typhimurium )の熱感受性DNAジャイレース突然変異体の場合に実証された。(本明細書中 に援用される、Boggsら,SCREENING FOR MODULATORSOF BIOMOLECULES,1996年1 月23日出願の米国出願第08/589,257号;国際出願第PCCT/US96/00916号、国際公 開WO96/23075号で記載された)種々の突然変異対立遺伝子は、ジャイレース阻害 剤(例えば、ノルフロキサシン、ク メルマイシンおよびシプロフロキサシン)に対して、野生型(WT)菌株に相対 して高感受性を示す。しかしながら、これら突然変異体は、他の機能に対して向 けられた抗生物質に対しては、WTより感受性ではない。このように、ネズミチ フス菌ジャイレース突然変異体に特異的に影響を及ぼす化合物に関する薬物スク リーニングは、より敏感でもあり、より特異的でもあると考えられる。しかしな がら、この菌株は、多数の不可欠な機能の内の一つが増強されるにすぎない。他 の機能に対して向けられた成長阻害剤をこのような敏感な方法で検出するために は、種々の必須遺伝子においてそれぞれ影響される多数の条件的突然変異体を平 行してスクリーニングすべきである。 遺伝的増強作用法に適した菌株は、多数の異なった種類の遺伝的変化を有する 菌株から識別することができる。注目に値する例には、温度感受性突然変異体( または他の条件成長突然変異体)、および最低限充分な量の特定の遺伝子産物を 生産する菌株(hypomorphs)が含まれる。概して、条件成長突然変異体の変化し た遺伝子産物は、半許容状態で部分的に機能が損なわれているであろうし、した がって、その遺伝子産物に対して作用する物質に対して増大した感受性を示すで あろう。しかしながら、多数の条件成長突然変異体は、許容状態下においてさえ も、このような増大した感受性を示すであろう。 菌株のプールを用いて特定の菌株または細胞標的に対して活性な化合物をスク リーニングする場合、種々の異なった菌株識別法を用いることができる。 プール中の菌株間の識別へのアプローチは、無成長の負の報告を正の報告に変 換することである。このアプローチは、極めて感受性でありうるし、しかもほぼ 無制限に多数の突然変異体をプールできるであろう。これを行う一つの方法は、 成長後の配列標識を、特定のヌクレアーゼによる消化に対して耐性であり、しか も菌株の成長が試験化合物の存在下のプール中で阻害される場合にのみ存在する ハイブリッド配列標識を生じるように操作することである。一例は、下記にKp nIおよびexoIIIを用いて記載されているが、しかしながら、一方または両 方の酵素の他の選択は、当業者に明らかであろう。 正の報告を用いる代わりに、標識の不存在は、アレイ中の予め規定された位置 に標識と同様の配列を有するオリゴヌクレオチド含むDNAアレイに対して、P CR増幅された選択後標識をハイブリッド形成させることによって直接的に検出 することができる。標識されたPCR増幅生成物を用いる場合、菌株の完全な阻 害は、選択後プールからのその菌株に該当する標識の不存在によって示され、こ れは、アレイ中の該当する位置のシグナルの欠損によって示される。標識された 野生型菌株は、成長対照を与えることができる。 したがって、本明細書中で記載の、相補的DNAアレイを用いる方法の実施態 様の主な特徴は、次の通りである。 --検定:突然変異体を有する(感作された)ものおよび標的遺伝子の野生型コ ピーを有するものである対の菌株の示差成長 --それぞれの菌株を特異的DNA配列で標識する。 --対の菌株をプールし、そして一緒に成長させる --プールを、選択の不存在下(対照)および選択の存在下(化合物の添加)で 成長させる。成長条件的突然変異については、変化した遺伝子産物が部分的に機 能が損なわれているように、成長は、通常、半許容状態で行われるであろう。 --標識を含めた全DNAを、成長期間の最後に製造する。 --標識を回収し、そしてPCRによって増幅させる(全ての標識が同様の配列 に隣接しているので、一つのプライマー対がそれら全部を増幅させることができ る) --PCR生成物を、好ましくは、蛍光マーカーで標識する。 --固体支持体上に固定された配列標識全部を含んで成るアレイを製造する --試験PCRプローブ(+化学物質)および対照を、2種類の異なった色(例 えば、2種類の異なった蛍光標識)で標識し、そしてアレイに対するハイブリダ イゼーションプローブとして用いる。 --規格化後、二つのシグナル間の差は、2種類の状態での示差的成長を示すも のである。 アレイの図式例は、図3で示される。そのアレイは、病原性種からの遺伝子を 補足された一組のS.セレビシエ(cerevisiae)突然変異菌株および一組のS. セレビシエヌル突然変異体に対応する標識配列を含有する。列のそれぞれが、別 個の試験化合物の存在下で成長したプールを示す。 上で示された一般的な方法は、多数のスクリーニングの場合に用いることがで きる。伝統的薬物スクリーニングの大部分は、この形式に適応できる。適当な使 用状況の例には、次のものが含まれるが、これらに制限されるわけではない。 --対の菌株が、何等かの微生物の何等かの必須遺伝子の突然変異体対野生型で ある場合、その方法は、抗細菌薬または抗真菌薬を発見するのに用いることがで きる --その突然変異遺伝子は、受容体菌株と同様の種に由来する必要はない。これ は、(取扱いが難しい)病原性微生物からの相同遺伝子によって補足された必須 遺伝子中のヌル突然変異を含有する遺伝子操作可能な種を用いることを可能にす ると考えられる。病原体の遺伝子を突然変異させて、その野生型対応物に相対し てそれを増強させる。一つの必要条件は、病原体からの遺伝子が機能的に相補す ることであるが、受容体生物はこの必要条件を満たすように選択されうるので、 それは問題ではない。受容体は、好ましくは、相補性の機会を最大限にするよう に近縁であり且つ容易に遺伝子操作可能である。 --配列関連性は、相対的概念である。若干のヒト遺伝子は、相同の酵母遺伝子 を相補することができる。それらの場合、同様の配置を用いることができる。ヒ ト遺伝子の増強された(および野生型対照)変型を用いて、モデル生物の相同遺 伝子中のヌル突然変異を相補する。得られた対の菌株を、同様のスクリーニング に導入する。 --ヒト遺伝子またはモデル生物遺伝子(例えば、酵母遺伝子)の機能を知って いる必要はない。酵母突然変異の表現型が、成長/無成長表現型に変わることが できることおよびヒト遺伝子がこれを相補することで充分である。したがって、 ヒト細胞中での変化が未発見の疾患を引き起こす未知の機能を有する遺伝子の阻 害剤についてスクリーニングすることができる。後に、その遺伝子が特定の疾患 に関係していることが判った場合、阻害剤は既にある。 --それら方法は、文字通り同じ試験管内で、広範囲の様々な機能の阻害剤につ いてのスクリーニングを可能にする。 II. スクリーニングのための初期選択 A.スクリーニング用生物の選択: 本発明の方法は、広範囲の生物および細胞で用いるのに適している。これらに は、細菌、下等真核生物および細胞培養物が含まれる。しかしながら、遺伝的増 強作用に基づくスクリーニングを行うためには、遺伝子操作可能な生物で研究を 行うことが一層容易である。細菌の中では、多数の異なった種および菌株が、充 分に特性決定され且つ容易に操作可能であるが、下等真核生物の中では、その数 が更に少ない。それにもかかわらず、数種類の非病原性真菌種が、容易に操作可 能である(例えば、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae) 、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosacharomyces pombe)、アカパンカビ( Neurospora crassa))。しかしながら、大部分の病原性真菌は、多数の劣性突 然変異の単離を一層難しくさせる二倍体である(または更に高い倍数性を有する )。カンジダ・グラブラタ(Candida glabrata)などの若干の病原性真菌は、半 数体であるので、劣勢突然変異を単離するのに用いることができると考えられる 。カンジダ・グラブラタは、S.セレビシエと近縁である。必須遺伝子(病原遺 伝子に対立するものとして)は、それら二つの種間で最も近縁であると考えられ る。好ましい実施態様において、この方法は、必須遺伝子産物を薬物標的として 用いることに集中すると考えられるので(下記を参照されたい)、C.グラブラ タの使用は主な利点ではない。 これらの状況下において、S.セレビシエの情報の豊富さおよび遺伝子操作の 容易さは、目下、病原性種で直接的に研究を行う利点を上回っている。S.セレ ビシエの少なくとも700種類の熱感受性突然変異体が、当該分野の様々な研究 者から既に集められており、現在入手可能な菌株から大規模な突然変異体プール を容易に作ることができることが示される。更に、既知の方法によって更に別の 突然変異体を好都合に単離することができる。 本明細書中の方法の説明は、S.セレビシエの使用を強調しているが、しかし ながら、上で示されたように、多数の他の種および菌株も、特定のスクリーニン グに用いることができる。特に、多数の細菌種の遺伝学は、適当に充分に特性決 定されるしまたは特性決定されているので、その方法は、種々の細菌に容易に適 応できる。 B.標的遺伝子の選択 本発明のスクリーニング法では、いろいろな標的遺伝子を用いることができる 。特に好ましい実施態様において、標的遺伝子は必須遺伝子である。必須遺伝子 は、遺伝子の欠失が、ペトリ皿中の富裕培地などの富裕培地上での生存能力の完 全な喪失をもたらすそれら遺伝子として定義することができる。このような必須 遺伝子の使用は、その阻害が、成長速度減少または成長阻止をもたらすので、こ れら遺伝子に対して活性な阻害剤の好都合な検出を提供する。必須遺伝子の阻害 の作用は、静的または殺的(cidal)であってよい。 必須遺伝子の他にも、遺伝子に対して活性なモジュレーターまたは阻害剤の作 用が成長速度の変化をもたらす場合、他の標的遺伝子を用いることができる。 III.遺伝学 A.突然変異誘発:突然変異体の型 当業者は細菌生物体または細胞の突然変異体を発生させるための(例えば、中 でも化学的突然変異誘発およびUV光暴露)および突然変異体を特徴付けるため の種々の方法には精通している。適切な技術は広く知られており、多くの参考文 献が利用可能である、例えば、Sambrook et al.,MOLECU LAR CLONING:A LABORATORY MANUAL 2nd ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Pr ess,1989が含まれる。加えて、多数の突然変異体が従来製造されており 、容易に利用可能である。説明したように、多くの異なった型の突然変異体が本 発明のスクリーニングプールに含まれるべき株として有用である。 特に、二つのクラスの突然変異体は容易に入手可能であり、遺伝子増強作用の 二つの異なったおよび相補的な型のための根拠を提供できるが、本発明はこれら のクラスの使用に制限されるわけではない。突然変異体の第一の型は条件致死的 な突然変異体である。これらの突然変異体の最も普通のクラスは温度感受性突然 変異体(ts突然変異体)であり、高温かまたは低温感受性突然変異体であろう 。ts突然変異体によりコードされているタンパク質は制限的な温度で不活性ま たは不安定であり、しばしば低温でも不安定である。たびたびtsタンパク質は 特に半許容温度で、しかししばしば許容温度でも阻害剤になりそうなものに対し てもより過敏である。この増感は遺伝子増強作用の第一の型に対する根拠を提供 す る。 この方法はタンパク質の突然変異形に特異的で、WTタンパク質に対して特定 の親和性を持っていないいくつかの化合物を同定することが可能であるが、突然 変異形に対して活性であると同定された多くの化合物はまた、野生型に対しても 活性であろう。加えて、突然変異形のみに活性を持っている化合物を同定する可 能性は第二の型の突然変異体を単離することにより無効にすることができる。一 つの必須の遺伝子の発現が減少されているように株を発生させる(ハイポモルフ )。このことは弱いプロモーターおよび必須遺伝子間の融合物の構築およびこの 構築物を問題する必須遺伝子の欠失を含む株内へ導入することにより達成できる 。 S.セレビジエに対してより有効な方法は必須遺伝子の抑制可能ナンセンス突 然変異体の収集物を発生させることである。そのようなハイポモルフ収集物は最 初にRiles and Olson,Genetics 118:601−6 07(1988)(本明細書において援用される)により記載されている方法を 用いて発生できる。 この方法は不安定プラスミド上に存在するsup11遺伝子により抑制されて いるade2−101の扇状表現型を利用している。sup11を運んでいるプ ラスミドは、もし株が必須遺伝子中にsup11抑制可能ナンセンス突然変異を 起こしたとしたら生命に必須のものになる。 野生型ade2遺伝子を運んでいる株は白色コロニーを形成するが、一方、 de2 遺伝子中にナンセンスオーカー突然変異(ade2−101)を含む株は 、アデニン生合成経路中の着色中間体を蓄積するので赤色コロニーを形成する。sup11ade2−101を抑制(相補)できるオーカーサプレッサーtR NA突然変異である。生じる二重突然変異体(ade2−101、sup11) は白色コロニーを形成する。もしsup11遺伝子が動原体プラスミド(世代当 たり1%の損失)のような不安定ベクター上で運ばれているとしたら、株は扇状 コロニーを形成する(白色が扇状に赤色となる)。その株は必須遺伝子内にオー カー抑制可能突然変異を作るために突然変異発生させる。必須遺伝子内にオーカ ー抑制可能突然変異を含んでいる株は、sup11が必須遺伝子の発現を可能に す るために存在しているべきであるので、容易に認識されるであろう。これは非扇 状化白色コロニーを生じる。 その型の突然変異体は、制限的量の必須タンパク質を含んでいるので増強され る。当然、サプレッサー存在下で発現されるタンパク質はミスセンス(sup1 の場合、終止コドンの代わりにTyr)を含んでいるが、これは非扇状表現型 の基礎となっているわけではない。 この方法は不安定ナンセンスサプレッサーが利用可能で、同定されている他の 生物体にも応用できる。 B.スクリーンプールのための突然変異体の数 スクリーニングプールに含まれる株の数(例えば、条件増殖突然変異体)は使 用されているタグおよび識別に利用可能な方法に依存して変化しうる。また、同 時に培養できる適切な株の数にも依存して変わりうるであろう。それはさらに関 連する標的の適用範囲を提供するために有用なまたは必要な株の数にも依存して いるであろう。例えば、特別な生物体中の必須遺伝子の阻害剤をスクリーンする 場合、各々の必須遺伝子がプール中に集められていると考えられるように(また は少なくとも各々の必須遺伝子に対して突然変異体を得ることが可能なように) 十分な数の株を使用することが望まれる。株の数が多い場合(例えば、数百また は数千)、もし使用されている株識別法がそのような大きなプールでも個々の株 を同定することが可能であれば、単一のプールで株がスクリーンでき、または株 のセットをより小さな数のプールに分割でき、それは別々にスクリーンできるで あろう。 酵母の必須遺伝子を標的とする化合物のスクリーニングは広い標的適用範囲の 検討を例示している。酵母における必須機能の数は細菌のものよりも多い。さら に、抗菌剤として同定されている化合物の多くの部分は哺乳類細胞に毒性を示す であろう。従って、黄色ブドウ球菌のような細菌種の場合にスクリーンされるで あろうよりも大きな突然変異体のライブラリーをスクリーンするのは合理的であ る。 酵母の必須遺伝子の数の見積もりは異なり、判断に使用される方法に依存して いる。見積もりはts突然変異体およびナンセンス抑制可能突然変異体のライブ ラリー中の相補群の数に基づいている。他のものはランダム遺伝子破壊を使用し ており、最終的に、見積もりはいくつかの配列決定された酵母染色体のすべての ORFの系統的破壊に基づいている。S.セレビジエの系統的遺伝子破壊の研究 は現在進行中であり、これまで455の必須遺伝子が同定されている(http ://genome/www/stanford.edu/saccharom yces)。 必須遺伝子のこの数に基づいて、約1000のts突然変異体および/または 1000のハイポモルフが好適に単離されるであろう。この数(必須遺伝子の数 の約2倍)は本質的にすべての必須機能の良好な適用範囲を提供するであろう。 突然変異体は相補群の遺伝子のグループ化を容易にするために、好適には両交配 型で単離される。 前に示したように、ほとんどの細菌の場合、生物体の実質的にすべての必須遺 伝子標的の適用範囲は明らかにより少ない株しか必要としないであろうので、必 須遺伝子の数はより少ない(例えば、200−300)。ほとんどの場合、必須 遺伝子当たり一つの株が適度の広い適用範囲を提供するであろうと信じられてい る。 しかしながら、明らかにより小さな株のプールはまた、必須遺伝子スクリーニ ングおよび他の標的型両方の有用なスクリーニングを提供するであろう。 C.相補群への突然変異体の帰属 突然変異体の大きな収集物で仕事をする場合、スクリーニングおよび分析の仕 事を軽減するために、二重の株を除去することが役に立つ。いくつかの遺伝子は 他の遺伝子より頻繁に、例えばts表現型に突然変異しているかもしれず、それ 故、そのような遺伝子の突然変異体は突然変異発生後に多発生体として存在する であろう。重複は株間の相補性試験を用いて除去できる。相補性試験は可能な限 り迅速に突然変異体を除去するために反復して実施できる。例えば、必須遺伝子 に対しては、目標は一つのtsおよび/または一つのハイポモルフ、または各々 の必須遺伝子の他の適切な一つの突然変異体で終わることである。 D.遺伝子の同定 逆説的には、現在全酵母ゲノムが配列決定されているので、突然変異を同定す る最も速い方法はそれに相補的である遺伝子をクローン化することである。(こ のことは多くの細菌種についても真実である。)両方の表現型(tsおよび扇状 )は一工程で相補化できる:ts突然変異体は限定的温度でライブラリーを形質 転換させることにより、非扇状化突然変異体は形質転換後に扇状コロニーを同定 することにより。一つまたは二つの相補クローンが大腸菌から回収でき、ベクタ ーおよび挿入配列間の結合部に存在する酵母ゲノムDNAを同定するために配列 決定にかけられた。二つの独立したプラスミドのベクター/挿入物結合部の配列 決定は多くの場合において相補遺伝子の同定を可能にするに違いない。 完全配列決定化ゲノムが利用不可能な生物体においては、もし突然変異した遺 伝子の同定が望まれるならば、遺伝子のコードおよび/またはゲノム配列を得る ために通常の方法が使用できる。例えば、特異的突然変異体株の相補クローンは 適当な発現ベクターを用いてcDNAライブラリーから同定でき、および相補遺 伝子生成物をコードしている核酸配列は対応するcDNA挿入物から配列決定で きる。 E.突然変異体および標的遺伝子の特徴付けおよび優先付け 得られた突然変異体の特徴付けは、薬剤標的としての各々の対応する遺伝子生 成物の適合についての有用な情報を提供する。この情報を最大にするため、各々 の対立遺伝子の堅固さ、復帰率および溶菌のようないくつかの第二の表現型が全 収集物に対して望ましくは決定されるべきである。 堅固さは重要であり、なぜなら、もし株が漏出性ts表現型を示すならば、そ の遺伝子生成物の不在下(高温)、増殖を阻止するには株はいくつかの世代がか かることを多分意味している。このことは、そのタンパク質の阻害剤は、たとえ タンパク質の活性を即時に除去するとしても、生物体の増殖を阻止するには同一 の時間の長さを必要とすることを意味している。ts突然変異体の場合での決定 においてはこれは問題とならない表現型である(許容から非許容温度へ移した後 に単に生存している細胞の数をモニターする)。ハイポモルフに対しては、株の 遺伝子バックグラウンド中の抑制可能カナバニン耐性対立遺伝子を含む第二のス クリーニングがこの問題を処理することができる(Riles and Ols on,1988,Genetics 118:601−607を参照されたい) 。 復帰率は、特にtsに対して、半許容条件下でスクリーニングを行う際に、実 際的に考慮しなければならない重要なことである。もし株がts−からts+へ 復帰できるとしたら(遺伝子−内または−外復帰を経て)、同一の機構を用いて 阻害剤に対して耐性となることもできる。 抑制可能ナンセンス突然変異体の遺伝子外復帰率の決定もまた非常に情報を与 えるものである。それは異なった遺伝子に優先権を与える有益な情報を提供する 。このことは、例えば、5−FOA(sup11はURA3プラスミド上に存在 する)を播種し、赤色の復帰体を観察することにより行える。 検討しなければならない第三の表現型は溶菌である。これはどの突然変異体が 非許容条件下、培養培地中にそれらの配列タグを放出するのかを決定することに より非常に簡単に実施することができる。この決定は以下に記載するようなDN Aアレイを使用することができる。溶菌は良いか悪いであろう。一方で、もし株 が非許容条件下で溶菌するならば、阻害剤は同一の効果を起こすことができるで あろう。従って阻害剤は殺菌性であり、静的ではない。他方、もしそれが溶菌を 起こすなら、大量の外来抗原が感染宿主生物体の循環系に放出されるであろうし 、処置に問題を起こすであろう。 IV.スクリーン構築 A.突然変異体タグ化 好適な態様において、各々の突然変異体は独特のDNA配列で個々にタグを付 けられるであろう。実際的には、各々ベクターの特異的部位に異なった挿入物を 含んでいるプラスミドライブラリーの構築が単に必要とされるだけであろう。そ の部位には同一の20−merが逆配行で隣接されるであろう。その20−me rは、単一プライマーPCR反応を使用するプール化集団からのすべての挿入物 を増幅するために使用され、それにより偏りを最小化する。 単一プライマー法が示唆されたが、他のプライマー選択もまた使用できる、例 えば、二つの異なったプライマー(および対応する隣接配列)および/または異 なった長さのプライマーを使用して。例えば、タグをpRSプラスミドのポリリ ンカーの任意の制限部位へ単純にクローン化でき(Sikorski et a l.,1989,Genetics 122:19−27)、PCR増幅に普遍 的プライマーおよび逆プライマーを使用することができる。pRSプラスミドは すべて酵母選択可能マーカーを含んでいる。それらにより酢酸リチウム形質転換 法(Ito et al.,1983,J.Bacterial.153:16 3−168)を用いて種々の突然変異体株が形質転換できる。 B.株プールの使用:株識別アッセイ 各々の化合物の抗菌効果を決定するために増殖アッセイが使用された。大多数 の突然変異体が平行してアッセイされ、タグ化突然変異体はプールされ、それら の増殖特性がDNAアレイ技術を用いて、または個々のプール化株の増殖相違を 識別する別の方法を用いて決定される。 1.exoIII法 陰性信号(タグの喪失)を陽性信号に変換する方法が最も感度の良い方法であ り、本質的に無制限の数の突然変異体がプールできる。 このことを達成する一つの方法はexoIIIのようなエキソヌクレアーゼを 使用する方法であり、それはdsDNA末端の特異的な型に対して著しく異なっ た消化速度を持っている。exoIIIの場合、酵素は平滑化またはへこんだ3 ’OHから始めて二本鎖DNAを分解できるが、オーバーハング3’OH末端か らは分解しない。本方法は図式的に図4に示されている。適当なエキソヌクレア ーゼ活性およびタグ配列の操作により作り出されたオーバーハングの型を一致さ せることにより他の酵素が同様に使用できる。 1000のタグ化突然変異体のプールが増殖され、その一つが試験された化学 物質に感受性があるとすると(突然変異体#1000)、タグ#1000とタグ を付けられたと仮定する。次に、もし増殖が阻害されたとしたら、その株は試験 プールから失われたことになるであろう。株の不在は以下の方法で決定できる: −−試験化合物の存在下または不在下(対照プール)で増殖させた後、すべて のタグをPCR増幅する −−対照プールをプライマー配列中で3’オーバーハング(exoIII耐性 )を発生する制限酵素(例えば、図4のKpnI)で切断する −−両方のプールを混合し、変性させて再アニールする。これによりヘテロハ イブリッド(一本の鎖が各々のプールから)およびホモハイブリッドが形 成される。 −−exoIII処理。これは平滑かまたはへこんだ3’末端を含むすべての 二本鎖ハイブリッドを分解するであろう(図4の#2、3、4)。ハイブリッド 番号1はexoIII耐性である。もしアニール化の間に過剰の試験プールを使 用するとしたら、ハイブリッド1の形成を最少にできる。 −−ExoIIIに完全に耐性である二本鎖分子のみが、試験プールには不在 のタグに対応しているべきである。別の表現をすると、試験プールの感受性のあ るDNA鎖は分解に対して対照プールを標的としている。もし、試験プールで特 異的タグが失われていたら(#1000)、対照中のその片われのみが耐性ホモ ハイブリッドを形成する −−exoIII消化の生成物を分離し、完全長二本鎖分子を回収する(タグ は試験プールから失われている)。 2.DNAアレイ法 本方法の一般的特色は前記大要の項に示されている。 すべてのタグ化突然変異体およびそれらの野生型親はマスターストックにプー ルされる。このストックの試料は各々の試験化合物不在下および存在下で増殖さ せる。全DNAを抽出する。配列タグはPCR増幅により回収し、蛍光で標識さ れる(他の標識もまた使用できる)。これらのプローブは、細胞の元々のプール 中でのそれらの提示を決定するため、タグのアレイにへハイブリダイズされるで あろう。 DNAアレイ法は、二つの最近の報文(Schena et al.,199 5,Science 270:467−470;Hensel et al., 1995,Science 269:400−403)に他の文脈で使用するた めに記載されている(原理的に)。 Schenaらは、PCR増幅相補的DNA(cDNA)から製造されたアレ イの使用を記載している。アレイはガラス顕微鏡スライド上に押しつけられてい る。プローブは特定の植物からのmRNAの逆転写により製造された。アレイへ のプローブのハイブリダイゼーションは高ストリンジェンシー下で実施された。 この方法では、DNAアレイに表された特定の遺伝子の発現レベルが示された。 Henselらは腸チフス熱のマウスモデルにおいて活性な細菌(サルモネラ チフィムリウム )ビルレンス(病原)遺伝子を同定する方法の一部としてアレイ を使用した。その方法は特異的配列タグを持つタグ細菌へのトランスポゾン挿入 突然変異発生を利用した。挿入物のいくつかは感染に重要な遺伝子に起こること が期待された(少なくとも部分的にこれらの遺伝子を不活性化すること)。突然 変異体は次にプールされ、マウス宿主を感染させるのに使用された。ビルレンス 遺伝子への挿入は、宿主感染後、特定の配列タグを運んでいる突然変異体の不在 (または減少した存在)により同定された。突然変異体の存在または不在は、感 染後のPCR増幅および標識タグプール中の特定のタグの存在または不在により 決定された;これは増幅されたプールを、前もって感染させたプールから抽出さ れたDNAのアレイへハイブリダイズさせることにより決定された。 DNAアレイのさらなる記載はShalon et al.,1996,Ge nome Research 6:639−645、に提供されている。この文 献は、酵母ゲノム断片のアレイへハイブリダイズさせるために、プローブとして 標識された単離酵母染色体を用いるDNAアレイ上の二色の蛍光プローブディフ ァレンシャルハイブリダイゼーションの使用を記述している。 さらに別の記述はShoemaker et al.,1996,Natur e Genetics 14:450−456であり、それはS.セレビジエ欠 失突然変異体の分析でのDNAアレイの使用を記載している。その実験は20− mer DNA分子タグのPCR増幅、相補的DNA配列のアレイへの増幅され た生成物のハイブリダイゼーションを使用している。 これらの参照文献は、相補的アレイ上のハイブリダイゼーションを使用するD NAタグの検出が実践的様式で実施できることを示している。しかしながら、種 々の異なった形式を用いてもよく、デンスアレイを提供する方法は、大規模なス クリーニングに好適である。例えば、そのようなアレイは一般的にSchene らにより記載されているように、ガラススライド上にアレイパターンを押しつけ ることにより構築できるが、他の媒質上でも構築できる。 V.データ処理 DNAアレイ技術の使用は大量の情報を生み出すであろう。情報の量およびそ の中の関連する部分の同定の両方ともに、リレーショナルデータベースおよびニ ューラルネットワーク分析を都合良く利用することができる。 VI.病原菌 S.セレビジエのような標準実験微生物の過敏性突然変異体に対する直接的ス クリーニングに加えて、他の菌類を含む他の微生物からの同族体(相同遺伝子) でスクリーニングが実施できる。これらの良好な一部のものは機能的に補足でき るであろう。次に、遺伝子が増強される。これはインビトロで補足しているプラ スミドをヒドロキシルアミンで突然変異誘発化し、およびこの遺伝子を欠失させ たS.セレビジエ株へ戻して形質転換させることにより行えた。この方法で遺伝 子のts対立遺伝子が同定されるであろう。部位特異的突然変異誘発により、抑 制可能ナンセンス対立遺伝子の発生がいっそう容易になる。両方の型の対立遺伝 子とも分子的にタグを付けることができ、株プール内へ導入できる。 以下の工程は一つの可能な方法を説明している、しかしながら、種々の他の方 法および修正法もまた使用できる。 1)必須遺伝子の野生型コピーをpRS316(Sikorski et a l.,1989,Genetics 122:19−27)のようなURA3に 基づいたCENプラスミド上に置く。そのプラスミドはフルオロオロチン酸含有 培地で対抗選択できる(Boeke et al., 1987,Meth.E nz .154:164−175)。 2).必須遺伝子の染色体コピーを欠失させる(酵母のこれらの基本的操作の すべてはKaiser,Michaelis and Mitchell,Me thods in Yeast Genetics,Cold Spring Harbor Laboratory Press,1994、に記載されてい る)。 3)病原体からのDNAライブラリーでこの株を形質転換し、S.セレビジエ 必須遺伝子の機能的同族体をフルオロオロチン耐性形質転換体として同定する。 4)病原体の同族体をヒドロキシルアミンにより突然変異誘発化し、S.セレ ビジエ を再形質転換する。形質転換体は前記の方法を使用して、所望の表現型( tsまたはハイポモルフ)でスクリーニングする。 VII.ヒト遺伝学 本方法はある種のヒト遺伝子へも拡張できる。いくつかの酵母遺伝子はヒトま でずっと保存されている。これらは抗菌剤としては良好な標的ではないが、有用 な抗癌剤標的を作製できる。このことには株プールへより多い株を加えることが 再び単に含まれている(即ち、マトリックスへの添加)。 ヒト応用のための遺伝子増強の使用における二つの例は、(1)増強ヒト同族 体を含んでいるS.セレビジエ cdc28欠失突然変異体(Lee and Nurse,1987,Nature 327:31−35;Lee and Nurse,1988,Trends in Genetics 4:287− 290)のスクリーニングによる細胞周期進行の阻害(抗癌);および(2)H MGCoAレダクターゼ遺伝子が欠失し(Basson et.al.,198 7,Genetics 117:645−655)、および増強ヒト同族体によ り補足されたS.セレビジエを使用するコレステロール生合成の阻害をスクリー ンすることであろう。 両方の例、ならびに他の遺伝子において、ヒト遺伝子のts突然変異体または ハイポモルフが誘導でき、タグ付けでき、および株はマトリックス中に含ませた 。 VIII.スクリーニングされるべき化合物 本発明のスクリーニング法は、種々の起源からの化合物の活性の試験に適切お よび有用である。最初のスクリーニングは化合物の多様なライブラリーを用いて 実施できるが、本方法はまた種々の他の化合物ライブラリーにも適している。そ のようなライブラリーとはコンビナトリアルライブラリー、天然物ライブラリー または種々の小分子ライブラリーであろう。加えて、市販品として入手可能な化 合物が試験できる;この試験はスクリーニングにおいて活性を持つと同定された 化合物の市販品として入手可能な類似体に特に適している。好適には、本明細書 に記載されている方法は小分子とともに使用され、それは好適には約3000ダ ルトン未満の、より好適には約2000ダルトン未満の、さらにより好適には約 1000ダルトン未満の、および最も好適には約600ダルトン未満の分子量を 持つ化合物を意味している。 所望の活性を持つ化合物が同定されたら、その化合物の誘導体は、当業者には 知られている合成および試験法を用いる医薬品化学により製造および試験できる 。そのような誘導体化は活性、低毒性、血清安定性および他の関連する特性に関 して治療化合物候補の特性を最適にするために使用できる。 IX.抗菌剤 A.医薬応用 本発明の方法により製造された抗菌剤を含む組成物は予防的および/または治 療的処置として投与できる。治療的応用において、本組成物は、感染の徴候を治 癒または少なくとも部分的に止めるのに十分な量で、微生物の感染をすでにおこ している患者に投与される。このことを達成するための適当な量は”治療的に有 効な量または用量”として定義されている。この使用に有効な量は、感染の重態 度および経路、以前の療法、患者の健康状態および薬剤への応答度、および処置 している医者の判断に依存するであろう。予防的応用においては、本発明の抗菌 剤を含んでいる組成物は、特定の感染にかかり易い、またはかかる危険性がある 患者に投与される。そのような量は”予防的に有効な量または用量”として定義 されている。この使用においては、正確な量は再び患者の健康状態、体重などに 依存している。 患者の状態の改善がみられたら、必要に応じて維持用量が投与される。続いて 、用量または投与頻度(または両方)は徴候に関連して、改善された状態が保持 されるレベルまで少なくすることができる。徴候が所望のレベルまで緩和された 時、処置を中止することができる。しかしながら、患者は疾患徴候の再発防止の ために長期間の間欠的な処置を必要とするであろう。 B.投与 本発明で製造された薬剤を単独で投与することは可能であるが、活性化合物お よび担体または賦形剤を含む医薬組成物の一部として存在させることが好適であ る。 本発明の処方は好適には、少なくとも一つの抗菌剤および一つまたはそれ以上 の医薬としてまたは治療薬として受容可能な担体または賦形剤を含んでいる。抗 菌剤は医薬としてまたは治療薬として有効な用量または量を形成するような量で ある。化合物は医薬として受容可能な塩(即ち、化合物がその効果を働かせるの を妨害しない無毒の塩)として製造できる。 担体または賦形剤は化合物の投与を容易にするために(例えば、化合物の溶解 性を増加させるため)使用できる。固形担体としては、例えば、澱粉、ラクトー ス、リン酸二カルシウム、微結晶性セルロース、スクロースおよびカオリン、お よび随意に他の治療成分が含まれる。液体担体には例えば、滅菌水、食塩水、緩 衝液、ポリエチレングリコール、非イオン性表面活性剤およびコーン、ピーナッ ツおよびゴマ油のような食用油、および例えば、MERCK INDEX,Me rch & Co.,Rahway,NJ、に記載されているような他の化合物 が含まれる。加えて、本分野で普通に使用されるような種々の補助剤が含まれて いてもよい。例えば:芳香剤、着色剤、保存剤および抗酸化剤(例えば、ビタミ ンE、アスコルビン酸、BHTおよびBHA)。種々の他に考慮すべき問題は例 えば、Gilman et.al.,(eds)(1990)Goodman and Gilman’s:The Pharmacological Bas is of Therapeutics,8th Ed.,Pergamon Pressに記載されている。投与方法はその中で議論されている、例えば、経 口、静脈内、腹腔内または筋肉内投与、皮下、局所およびその他。一般的に、好 適な投与経路は静脈内および筋肉内である。 これらの医薬組成物は種々の剤形をとることができる。それらには、例えば、 錠剤、ピル、散剤、液体溶液または懸濁液、リポソーム、注射可能および注入可 能な溶液のような固体、半固体および液体剤形が含まれる。好適な剤形は意図さ れる投与様式および治療応用に依存している。いくつかの化合物に対して、化合 物の医薬として受容可能な塩が、組成物の製造を単純化するために使用されるで あろう。好適な塩にはナトリウム、カリウム、アルギニン、グリシン、アラニン 、スレオニンが含まれる。好適には、これらは水中でヒドロキシプロピルセルロ ースのような界面活性剤と適切に混合することにより製造される。 X.増殖環境における株の運命のモニタリング 識別可能なタグを持っている株が増殖環境(特にインビボ環境)で使用でき、 株プール中の一つまたはそれ以上の個々の株の運命がモニターされた。前記のタ グ化および検出法の使用は、特定の環境条件に対する一つまたはそれ以上の株の 応答の便利なおよび効率的な決定を可能にする。これらの株において、タグ(核 酸配列タグのような)は、タグ自身の存在が増殖環境中の株の運命(例えば、増 殖)に有意に影響するような株の細胞中の位置には置かれていない。従って、タ グは好適には、必須遺伝子、またはインビボ応用の場合は病原遺伝子の活性に影 響する位置には置かれていない。この方法においては、タグ化株のプールが特定 の増殖環境に置かれ、環境から回収された試料中の一つまたはそれ以上の株の存 在が決定される。株の存在の変化は環境に対する株の応答の指標である。好適な 態様において、株、タグおよび株の存在を決定するために方法はスクリーニング 法において前に説明した通りである。特に、タグは好適には識別可能核酸配列タ グであり、長さが異なっているタグおよび特異的配列タグが含まれる。また好適 な態様において、増殖環境は多細胞生物体(例えば、哺乳類のような脊椎動物生 物体)のインビボ環境である。 この方法は動物節約および化合物節約様式での化合物の評価を提供する。好適 な態様において、本方法はインビボにおける多数の株に対する阻害剤化合物の効 果評価を含んでいる。従って、例えば動物(哺乳類のような)が、前に同定した 阻害剤化合物による処置の効果の指標として、感染モデルに使用できる。感染モ デルの使用は異なった投与経路による化合物の効果、および/または単一微生物 生物体の異なった単離物の数による効果の評価を包含することができる。もしく は、一つまたはそれ以上の種の一つまたはそれ以上の単離物を含むであろう異な った微生物種の混合物をプールしてもよい。さらに、天然のおよび人工的に発生 させた突然変異体の両方が使用できる。 現在実施されているように、化合物の評価には、化合物が評価されるべき各々 の株に別々の組の動物が使用されるであろう。従って、本方法は、評価を実施す るために必要とされる化合物の量(化合物の入手可能性はしばしば制限される) 、および試験に必要とされるであろう動物の数の両方に関して効率がよい。この 方法は、臨床単離物からいくつかの阻害剤に対する感受性の有意な変異を持つこ とが知られている生物体種に対する化合物の試験に特に有用である。そのような 生物体の例は黄色ブドウ球菌である。β−ラクタムを含む種々のクラスの抗生物 質に対して広範囲に変化する感受性を持つことが多数の臨床単離物で観察されて い る。 種々の感染モデルが当業者には知られており、特に、生理学的または治療的効 果がヒトと相関している感染モデルが知られ、広く使用されている。そのような モデルは本発明で使用できる;当業者は特定の微生物および化合物の型での使用 に適した動物の選択を理解している。特に細菌感染で使用されるであろう感染モ デルの非制限的例は、ラット腹膜移植片チャンバーモデル、筋肉内および皮下膿 瘍モデル、好中球減少性大腿モデル、DBA/2腎孟腎炎モデル(標的器官:腎 臓アッセイ=TOKA)および腹腔内カテーテル配置モデルである。 好適には、本方法は阻害剤が投与されない少なくとも一つの対照を使用する。 対照からは株の存在の消失または減少は観察されないが、試験生物体から消失ま たは減少すれば、阻害剤は特定のインビボ環境においておよび/または特定の投 与様式により、その株に対して活性であることを示している。 特定の化合物のインビボでの効率の評価のために、タグ化株のプールが、プー ル中の微生物株および試験されるべき化合物または処方または医薬組成物に適し ていると選択された試験動物に導入される。好適には対照動物もまた使用される 。それは、一つより多くの試験動物を使用する信頼できる結果を得るために都合 がよい。試験動物に対して阻害剤が投与される。投与様式は異なった動物および 感染モデルおよび阻害剤で変化するであろう。当業者は適切な選択を理解するで あろう;加えて、本方法は同一の化合物においての異なった投与様式を評価する ためにも使用できる。 阻害剤の投与に続いて、一つまたはそれ以上の試料が動物(または複数の動物 )から取り出される。試料位置は、生物体にまだそれらの微生物が存在するとし たら、プールからの微生物を試料が含んでいることが期待されるように選択され る。一般に核酸配列タグに対しては、プール微生物からの核酸(例えば、DNA )が回収され(宿主動物からの核酸と混合されているであろう)、タグ配列はP CRを用いて増幅される。増幅されたタグ中の特定のタグの存在は、従って、動 物中にそのタグを持っている株が存在していることを示している。対照動物の使 用は、試験動物においてのみ存在の変化が観察されるかまたは対照動物よりも有 意に大きな程度で変化が観察されたとしたら、試験動物における株存在の変化 は阻害剤の投与によるものであることを示すために働いている。 核酸配列タグの検出は上記のように実施できる。特に、タグの長さが異なって いる場合、増幅されたタグの電気泳動を用いてタグが検出および識別できる。タ グのヌクレオチド配列が異なっている場合(即ち、特異的配列タグである場合) は核酸プローブハイブリダイゼーションを用いて同様にタグが検出および識別で きる。 XI.実施例 実施例1:個々にまたはプールで処理されたにしろ、株は阻害剤に同様に応答 する 生物学的には、これは重要な実験であり、プールで得られた結果は、個々に株 を分析して得られるであろう結果に似ていることを示している。以前に我々は株 1153および1138は、各々MC−225269およびMC−206854 と称される化合物に対して高感受性であることを決定している。これら2つの化 合物および3つの他の化合物(これらに対してはどの株も高感受性ではない)に 対する最少阻害濃度(MIC)が突然変異体株および6つの他の株(高感受性株 ではない)で決定された(下記表1に示されている)。プール化株の増殖は、感 受性株のMICより上で(MICの約2倍)、非感受性株のMICより下の阻害 剤濃度で実施された。 2つの高感受性株はリジン原栄養体(Lys+)であり、6つの他のすべての 株はリジン栄養素要求体(Lys-)である。各々1つの高感受性Lys+株およ び6つのLys-株を含んでいる7つの株から成る2つのプールを選択的阻害を 起こす個々の化合物に暴露した。この実験において化合物の濃度は感受性株のM IC濃度の約2倍であった。この濃度では感受性株は阻害されるであろう(しか し他の株は阻害されない)。両方のプールは化合物の存在および不在下、30℃ にてインキュベートされた。 感受性株の提示は、選択的培地に播種して選択的条件下で増殖できるコロニー の数を決定することにより種々の時間点で見積もられた。見積もりはすべての時 間点で二重に実施された。結果はグラフで図5Aおよび5Bに示されている。 この実験はマルチプレックスすることについての典型的な関心事に対していく つかの答えを与えた: −プール中の株は実際本当に予期される飽和まで増殖する(約108cfu/m l); −プール中の特定の株に対する特異的阻害剤の効果が検出でき、遺伝子マーカー を通して測定できる;この効果はまた個々の株を同定する手段として配列タグの 使用によっても検出できた; −これらの実験において野生型および高感受性突然変異体間にレスキューまたは クロストークは存在しなかった; −プール中の個々の株は、それらの異なった増殖速度のため最初の接種比率を必 ずしも維持しなかった。しかしながら、個々の株に対する増殖速度は高度に再現 可能であった(この点に関するさらなるデータは実施例2を参照されたい); −対照および試験培養物間に相違が観察されない限りは(例えば、10倍)、再 現可能な遅い増殖速度を持つことはマルチプレックスすることに対して問題とな らない。このことは株1138により例示されており、それは阻害剤化合物なし でさえプール中の増殖で枯渇させられる。しかしながら、この場合でさえ、阻害 剤化合物存在下では明瞭な相違が観察される。飽和するまでの増殖(プラトー) は対照および試験培養物間の最大となる相違の記録を可能にする。このことは個 々の培養よりもプールを使用する実際的な利点である。もし株が化合物で部分的 にのみ阻害されるとしたら(より遅い増殖速度)、それはしばしば最終的には同 様の光学密度まで達するであろう。従って、個々に測定された場合、信号(対照 から突然変異体を差し引いたOD)は最大点を通過し、続いて消失する。プール 中で測定した場合、この相違はプールが飽和(1−2x108cfu/ml)に 達するまで増加する。その時点後、いくつかの栄養素が消耗されているので全培 養物は増殖を停止する。プールが飽和に達した後に測定が行われるならば、試験 株および対照間で可能な最大の相違が記録される。 実施例2:株は再現性よくプール中で増殖する 好適な態様において、プール中での各々の株に対する化合物の効果はディファ レンシャルハイブリダイゼーションを経て検出された。従って、プール中での 各々の株の提示が再現可能であることは重要である。各々の株が同一の速度で増 殖することは重要ではないことに注意されたい。 個々の株が再現性よく増殖することを確立するために、51の株のプールを発 生させた。このプールは50の異なったts突然変異体から構成されており、そ れに試験株が加えられた。この試験株はさらに別のts突然変異および5−フル オロオロチン酸(5FOA)への耐性を与えるura3−52突然変異を運んで いる。 各々の株が等しく播種されている(各々約2%)マスターストックを発生させ る。そのストックは次に接種され、飽和になるまで繰り返して増殖させる。増殖 期が終わったら、プール中の試験株の提示を、5FOA感受性細胞に対する5F OA耐性細胞の比を計算することにより測定する。 結果は3つの独立した培養で記載されている。各々の培養は三重に測定された 。3つの培養における最終提示は7.8±1.9%、6.7±0.84%および 7.2±2.1%であった。この実験は、試験株が首尾一貫して再現性よくプー ルの平均よりも速く増殖することを示している。試験株は2%で播種されたにも かかわらず、増殖期の終わりでの提示は6から7%である。より重要なことは、 もし3つの独立した測定の平均およびsdを計算することにより培養−培養間の この試験株の増殖の変異性を推定すると、7.2±0.55%が得られる。この 変異性は、各々の培養での5FOA耐性の測定に付随する誤差よりも小さい。同 じ実験が5つの他の試験株を用いて実施された。これら5つの試験株の増殖も等 しく再現可能であった。予期されるように、試験されたすべての株は異なった増 殖速度を持っており、その結果、プール中でのそれらの提示は増殖期の終わりで 0.2%から20%の範囲であった。 実施例3:PCR発生混合プローブを用いるハイブリダイゼーションはDNA 量の既知の相違を検出する 本発明のマルチプレックス法は、プール中の種々のDNA配列が定量される細 胞数決定の問題を軽減する。DNAハイブリダイゼーションがプール中のタグの 既知の相違を検出することができることを示すことによりこの実験を形作った。 この実験のためには、プールはプラスミド混合物の形であった。 タグ発生:配列タグの収集物は以下の様式で発生させた。サケ精子からの50 0−600bp SacIおよびKpnI切断総DNAをpRS306のポリリ ンカー中にクローン化した。サザンハイブリダイゼーション分析を実施すること により、その挿入物がクロスハイブリダイズしていないこれらのプラスミドのサ ブセットを同定した。各々の候補配列タグが、プローブとして働くタグを含むい くつかの個々のタグに対して相補的である配列から成るブロットを探査するため に使用された。自己ハイブリダイズのみを起こしたプローブが特異的と考えられ 、続いての使用のために保持された。プローブが≧1の配列タグへハイブリダイ ズした場合、一つの代表物が保持され、残りはタグプールから除かれた。これら すべてのプラスミドは、図7に示されたようにURA3座位で酵母ゲノム中へ組 み込むことができる。10のこれらのプラスミドが以下の実験に使用された。 A.プラスミドプール:混合プローブハイブリダイゼーションを用いたDNA 定量 : 10のクロスハイブリダイズしていないタグのプールを発生させ、そこでは一 つのタグ(#9)の提示がプールの残りのものと比較すると異なっていた。すべ てのプールは総計で30pgのタグ含有プラスミドを含んでいる。第一のプール においては、すべてのプラスミドが1/1の比で提示される(即ち各々3pg) 。次の3つのプールは#9の量が10、100および1000の率で減少してい る(即ち、各々300、30および3fg)。 混合プローブはこれらのプールの各々からPCRにより発生させた。普遍的お よび逆シークエンシングプライマーが使用された。PCR条件は以下のようであ った:94℃で1分続いて、94℃で30秒、53℃で30秒、72℃で1分を 20サイクル、続いて72℃で3分。フルオレセイン12−dCTPが増幅の間 に取り込まれた。 4つのプローブが、Genescreen膜上にスポツトされた10タグ−含 有プラスミドから構成された4つの同一のドットブロットにハイブリダイズされ た。各々の挿入物の10ngがスポットされた。抗フルオレセイン抗体を用いる ハイブリダイゼーション信号の検出は”ルネサンスキッド”(Dupont)に 従って実施された。このハイブリダイゼーションの結果は検査により可視化され 、 タグ#9提示の相違が明瞭に検出された。ホスホロイメージャーを用いてもハイ ブリダイゼーション信号が定量された。棒グラフは#9の提示がプラスミドプー ル中のタグ#9含有プラスミドの提示の減少とともに減少していることを示して いる(図6参照)。 B.混合−タグ株プール:混合タグ化細胞のプールから発生されたプローブを 用いるDNA定量 7つの株が、挿入物がクロスハイブリダイズしないプラスミドを用いてタグ化 された。細胞の6つのプールを発生させ、その各々は約7x108細胞を含んで いる。プール1においては、7つすべての株は1:1の比で提示された(各々1 x106細胞)。次の5つのプールにおいては、タグ化株#2の量が10(1x 107細胞)、100(1x106細胞)、1,000(1x105細胞)、10 ,000(1x104細胞)および100,000(1x103細胞)の率で希釈 された。総ゲノムDNAはQiagen20/G Genomic Tipキッ トを用いて、各々のプールから単離された。各々の調製試料からの100ngの ゲノムDNAがPCR増幅のための鋳型として働いた。混合プローブは、下記の サイクル条件に従ったPCR反応においてM13普遍的正および逆プライマーを 用いて発生させた:95℃で1分続いて、94℃で30秒、53℃で1分、72 ℃で2分を25サイクル、続いて72℃で5分。フルオレセイン12−dCTP が増幅の間に取り込まれた。6つのプローブが、Genescreen膜上にス ポットされた7タグDNA断片から構成された6つの同一のドットブロットにハ イブリダイズされた。各々の断片の10ngがスポットされた。抗フルオレセイ ン抗体を用いるハイブリダイゼーション信号の検出は”ルネサンスキット”(D upont)に従って実施された。このハイブリダイゼーションの結果はタグ# 2ハイブリダイゼーション信号の相違は、プローブ発生に使用された混合プール 中のタグ化株#2の量の相違と平行していることを示している(図8)。 C.混合タグ株プール:特定の株に対する阻害剤の効果の検出 実施例1で説明された株1153を含んでいるプール化実験が、同じ株のDN A配列タグ化誘導体を用いて繰り返された.阻害剤化合物の存在または不在下で の感受性株の提示が、前記のように選択的培地に播種することにより種々の時間 点で見積もられた。最終時間点で細胞を採取し、Qiagen20/G Gen omic Tipキットを用いて処理および非処理プールからゲノムDNAを単 離した。Bに記載したように100ngのゲノムDNAがPCR増幅のための鋳 型として使用された。処理および非処理細胞の重複物に対応する4つのプローブ が、株中に組み込まれた7つのタグに対応するタグDNA断片から成る4つの同 一のブロットを探査するために使用された。ハイブリダイゼーション結果は、非 処理対照プールと比較して、処理されたプール中の株1153に対応するタグ( タグ#2)信号強度の減少を明瞭に示している。ドットブロットの2つの結果が 図9に示されており、ハイブリダイゼーションの定量結果が棒グラフで示されて いる。これらの結果は、選択的培地への播種により株減少をモニターした場合に 得られた結果と平行しており、DNA配列タグハイブリダイゼーション法は遺伝 子法により得られた結果(図10)を正確に反映しており、大きなプール内の個 々の株の運命をより容易にモニターするためのより大きな能力を持っていること を示している。 本明細書に記載された態様および方法は本発明を制限することを意図している ものではない。当業者は、株プールの作製および分析が他の技術を用いて類似の 方法で実施でき、および任意の数の異なった株または微生物または細胞種を使用 して実施できることを理解するであろう。そのような追加の方法および使用もま た請求の範囲の広さの内に入っている。このように、他の態様も以下の請求の範 囲内である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12Q 1/18 C12Q 1/18 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AL,AM,AT,A U,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH ,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI, GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 菌株のプール中の菌株の成長に及ぼす試験化合物の影響を決定する方法で あって、 前記試験化合物の存在が前記菌株のプール中の前記菌株のいずれかの発現量を変 化させるか否かを決定し、ここで、前記菌株のプールは異なる識別可能なタグを 含む複数の菌株を含み、かつ、前記菌株のプール中の前記菌株のいずれかの発現 量の前記変化は、前記試験化合物が前記菌株の前記いずれかに対して活性である ことを表す、 の工程を含む方法。 2. 前記異なる識別可能なタグが異なる選択マーカーを含む、請求項1記載の 方法。 3. 前記決定が、複数の前記選択マーカーに対応する複数の選択培地で前記菌 株のプールを成長させることを含む、請求項2記載の方法。 4. 前記菌株のいずれかの前記発現量の前記変化が、前記試験化合物の存在下 で成長させた前記プール中の前記菌株の前記いずれかの比率を、前記試験化合物 の不在下で成長させた前記プール中の前記菌株の前記いずれかの比率と比較する ことにより決定される、請求項3記載の方法。 5. 前記菌株のプールが真核生物細胞のプールである、請求項2記載の方法。 6. 前記真核生物細胞が酵母細胞を含む、請求項5記載の方法。 7. 前記真核生物細胞がヒト細胞を含む、請求項5記載の方法。 8. 前記菌株のプールが原核生物細胞のプールである、請求項2記載の方法。 9. 前記異なる識別可能なタグが識別可能な核酸配列タグを含み、前記発現量 が、前記菌株のプールを成長させた後に、前記菌株の前記核酸配列タグの発現量 を決定することにより決定される、請求項1記載の方法。 10. 少なくとも1つの前記核酸配列タグが組換えDNAタグである、請求項 9記載の方法。 11. 前記識別可能な核酸配列タグが長さの異なるものである、請求項10記 載の方法。 12. 前記菌株の前記発現量を決定することが、相補的プローブを前記組換え DNAタグにハイブリダイズさせることを含む、請求項10記載の方法。 13. 前記相補的プローブが標識を有する、請求項12記載の方法。 14. 前記標識が蛍光標識である、請求項13記載の方法。 15. 前記試験化合物の存在が前記菌株のプール中の前記菌株のいずれかの発 現量を変化させるか否かの前記決定が、前記試験化合物の存在下で前記プールを 成長させた後に、前記プール中の複数の前記菌株の発現量を決定することを含む 、請求項1記載の方法。 16. 前記試験化合物の存在下で前記プールを成長させた後の前記プール中の 前記複数の前記菌株の前記発現量を、前記試験化合物の不在下で成長させた後の 前記複数の菌株の発現量と比較する、請求項15記載の方法。 17. 前記異なる識別可能なタグが異なる選択マーカーを含む、請求項15記 載の方法。 18. 前記決定が、複数の前記選択マーカーに対応する複数の成長培地中で前 記菌株のプールを成長させることを含む、請求項17記載の方法。 19. 前記菌株のプールが真核生物細胞のプールである、請求項15記載の方 法。 20. 前記真核生物細胞が酵母細胞を含む、請求項19記載の方法。 21. 前記真核生物細胞がヒト細胞を含む、請求項19記載の方法。 22. 前記菌株のプールが原核生物細胞のプールである、請求項15記載の方 法。 23. 前記異なる識別可能なタグが識別可能な核酸配列タグを含み、前記発現 量が、前記菌株のプールを成長させた後に、前記複数の菌株の核酸配列タグのそ れぞれの発現量を決定することにより決定される、請求項15記載の方法。 24. 少なくとも1つの前記核酸配列タグが組換えDNAタグである、請求項 23記載の方法。 25. 前記識別可能な核酸配列タグが長さの異なるものである、請求項24記 載の方法。 26. 前記複数の菌株の前記発現量を決定することが、相補的プローブを前記 複数の菌株中の前記組換えDNAタグにハイブリダイズさせることを含む、請求 項24記載の方法。 27. 前記相補的プローブが少なくとも1つの標識を有し、前記標識が同じで あっても異なっていてもよい、請求項26記載の方法。 28. 前記少なくとも1つの標識が少なくとも1つの蛍光標識である、請求項 27記載の方法。 29. 前記試験化合物の存在下で成長させた後の前記複数の菌株からのタグに 対応し、第1の色を生ずる蛍光標識を含む第1の混合プローブを、前記試験化合 物の不在下で成長させた後の前記複数の菌株からのタグに対応し、第2の色を生 ずる蛍光標識を含む第2の混合プローブと組み合わせて、プローブの組み合わせ を形成し、そして 前記組み合わせを前記複数の菌株からの前記タグのそれぞれにハイブリダイズさ せ、このことにより、前記タグの前記それぞれにハイブリダイズした前記組み合 わせにより生ずる色が、前記タグの前記それぞれを含む菌株の成長に及ぼす前記 試験化合物の影響を示す、請求項28記載の方法。 30. 前記異なる識別可能なタグが識別可能な核酸配列タグを含み、前記発現 量が、前記菌株のプールを成長させた後の前記複数の菌株のそれぞれの核酸配列 タグの発現量を決定することにより決定され、前記化合物の存在下で成長させた 後の前記菌株の前記発現量を、前記タグに相補的なプローブのディファレンシャ ルハイブリダイゼーションにより、前記試験化合物の不在下で成長させた後の前 記菌株の前記発現量と比較する、請求項16記載の方法。 31. 特定の細胞性標的に対して活性な薬剤をスクリーニングする方法であっ て、 潜在的な前記薬剤の存在が、菌株のプール中のいずれかの菌株の発現量を変化さ せるか否かを決定し、ここで前記菌株のプールは複数の菌株を含み、前記複数の 菌株のそれぞれの菌株は異なる識別可能な組換えDNAタグおよび異なる変更さ れた必須遺伝子を含み、前記菌株は、前記必須遺伝子に対して活性な薬剤に対し て前記必須遺伝子の野生型対立遺伝子を有する菌株より感受性が高く、 前記菌株のプール中の菌株の発現量の前記変化は、前記潜在的薬剤が前記菌株に おいて変更されている必須遺伝子に対して活性な薬剤であることを表し、前記発 現量は、前記タグの前記発現量が減少したか増加したかを決定することにより決 定される、 の工程を含む方法。 32. 前記識別可能なDNAタグが長さの異なるものである、請求項31記載 の方法。 33. 前記識別可能なDNAタグが特異的配列タグである、請求項31記載の 方法。 34. 前記菌株のプールが、異なる変更された必須遺伝子を有する前記複数の 菌株中の前記変更された遺伝子のそれぞれに対応する野生型対立遺伝子を有する 菌株をさらに含み、 野生型対立遺伝子を有する前記菌株が、識別可能なDNAタグにより標識されて いる、請求項33記載の方法。 35. 前記菌株のプールを前記潜在的薬剤の存在下および不在下で成長させ、 前記プールを成長させた後に前記識別可能なDNAタグを増幅し;および 前記決定が、組換えDNAタグと同じまたはそれに相補的なヌクレオチド配列を 有する1組のオリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドのアレイに前記増幅 の生成物をハイブリダイズさせることを含み、および 前記潜在的薬剤の存在下で、前記菌株に対応する増幅されたタグの量が、前記潜 在的薬剤の不在下におけるものと比較して減少するか増加するかを決定すること により、菌株の成長が阻害されるか促進されるかを決定する、請求項33記載の 方法。 36. 前記菌株のプールを前記潜在的薬剤の存在下および不在下で成長させ、 前記決定が、前記潜在的薬剤の存在下または不在下で成長させた菌株のプールの DNAタグ配列を増幅することを含み; 前記潜在的薬剤の不在下で成長させた菌株のプールの前記タグ配列DNAを、プ ライマー領域中のDNAタグ配列を3’オーバーハングを残して切断する制限エ ンドヌクレアーゼで消化し; 潜在的薬剤の存在下または不在下で成長させた菌株のプールからの前記増幅され たタグ配列DNAを混合し、変性させ、そして再アニーリングし; 3’オーバーハングを有する末端からdsDNAを消化しないエキソヌクレアー ゼで混合物を消化し; ここで、前記エキソヌクレアーゼ消化後の特定のDNAタグの存在は、潜在的薬 剤が、そのタグを有する菌株において変更されている前記必須遺伝子に対して活 性であることを表す、 請求項33記載の方法。 37. 前記菌株のプールが複数の細菌菌株を含む、請求項31または33に記 載の方法。 38. 前記菌株のプールが複数の真菌菌株を含む、請求項31または33に記 載の方法。 39. 前記複数の真菌菌株の少なくとも1つの菌株が、病原性種からの変更さ れた必須遺伝子を含む、請求項38記載の方法。 40. 前記識別可能なDNAタグがPCR増幅により増幅される、請求項36 記載の方法。 41. 抗微生物薬剤を製造する方法であって、 異なる変更された必須遺伝子を有する複数の菌株を含む微生物菌株のプール中の 微生物菌株の成長を特異的に阻害する前記薬剤の能力を決定することにより前記 薬剤についてスクリーニングし、ここで、前記薬剤は阻害された菌株において変 更されている特定の必須遺伝子または前記特定の必須遺伝子に相同な遺伝子に対 して活性であり;そして 前記抗微生物薬剤を、前記薬剤を治療的に有効な量で患者に提供するのに十分な 量で合成する、 の各工程を含む方法。 42. 前記薬剤を薬学的に許容しうる担体と組み合わせることをさらに含む、 請求項41記載の方法。 43. 微生物菌株のプール中の菌株に対する阻害剤の効果をインビボで評価す る方法であって、 前記阻害剤を哺乳動物に投与した後、前記哺乳動物中でインビボで前記菌株のい ずれかの存在が減少するか否かを決定し、ここで、前記プールは複数の菌株を含 み、前記菌株のそれぞれは異なる識別可能な核酸配列タグを含み、前記決定は、 成長の期間の後に前記タグの存在を決定することを含み、 前記成長の期間の後の前記菌株の存在の減少は、前記阻害剤がインビボで前記菌 株に対して活性であることを表す、 の各工程を含む方法。 44. 前記菌株のプールが1つの種の複数の菌株を含む、請求項43記載の方 法。 45. 前記菌株のプールが複数の種からの菌株を含む、請求項43記載の方法 。 46. 前記異なる識別可能な核酸配列タグが長さの異なるものである、請求項 43記載の方法。 47. 前記異なる識別可能な核酸配列タグが特異的配列タグである、請求項4 3記載の方法。
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