JP2001510048A - 形質転換された酵母菌株と、モノターミナルおよびジターミナル脂肪族カルボキシレート生成のためのその使用 - Google Patents
形質転換された酵母菌株と、モノターミナルおよびジターミナル脂肪族カルボキシレート生成のためのその使用Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、遺伝工学技術が施された生物を用いて、化学式CH3(CH2)nCH3(ただし、n=4〜20)の脂肪族化合物をモノターミナルおよびジターミナルのカルボキシレートに変換するバイオプロセスからなる。本発明は、遺伝工学技術が施された酵母ピヒア・パストリスおよびCH3(CH2)nCH3カンジダ・マルトサでアルカンヒドロキシル化活性を発現する方法に関係する。さらに、本発明は、増大されたチトクロームP450活性および/またはβ−酸化経路の遺伝子破壊を有した遺伝学的に形質転換されたカンジダ・マルトサ菌株を生成する方法について記述する。
Description
【0001】 (発明の分野) 本発明は、遺伝学的に工学技術で設計された生物によって、CH3(CH2)n CH3(ただし、n=4〜20)の化学式の脂肪族化合物をモノターミナルおよ びジターミナルカルボキシレートへ変換するためのバイオプロセスである。本発
明はさらに、アルカンヒドロキシル化活性が高められおよび/またはカルボキシ
レートを生成するβ−酸化経路の遺伝子破壊を伴う酵母菌株に関する。
明はさらに、アルカンヒドロキシル化活性が高められおよび/またはカルボキシ
レートを生成するβ−酸化経路の遺伝子破壊を伴う酵母菌株に関する。
【0002】 (発明の背景) 化学式HO(O)C(CH2)nC(O)OH(ただし、n=7〜16)で表さ
れる脂肪族化合物のジターミナルカルボキシレートはポリマー中間体として有用
であり(U.S.4,767,828)、防食化合物としても有用である(JP
08113771)。化学式CH3(CH2)nC(O)OH(ただし、n=7 〜16)で表される脂肪族化合物のモノターミナルカルボキシレートは界面活性
剤の中間体として有用である(米国特許第4,863,619号)。これらの化
合物は天然植物源から生成することができるが(Daleら、J.Sci.Fo
od Agr.、6:162、(1955))、一般的にその化合物の精製によ
って多量の副産物を生じる。廃物である副産物を減少してこのような化合物が富
んだ形に合成する手段は、商業的に有用である。
れる脂肪族化合物のジターミナルカルボキシレートはポリマー中間体として有用
であり(U.S.4,767,828)、防食化合物としても有用である(JP
08113771)。化学式CH3(CH2)nC(O)OH(ただし、n=7 〜16)で表される脂肪族化合物のモノターミナルカルボキシレートは界面活性
剤の中間体として有用である(米国特許第4,863,619号)。これらの化
合物は天然植物源から生成することができるが(Daleら、J.Sci.Fo
od Agr.、6:162、(1955))、一般的にその化合物の精製によ
って多量の副産物を生じる。廃物である副産物を減少してこのような化合物が富
んだ形に合成する手段は、商業的に有用である。
【0003】 多くの酵母は、化学式CH3(CH2)nCH3(ただし、n=4〜20)で表さ
れる脂肪族化合物を代謝することによって増殖することが知られている。例えば
、Klugらの文献(Adv.in Microbial Physiolog
y、5:1〜43、(1971))を参照のこと。さらに、Mauersber
gerら(Non−conventional Yeasts in Biot
echnology.A Handbook.Klause Wolf(ed.
)、Springer−Verlag、Berlin(1996))には、カン
ジダ・マルトサ(Candida maltosa)がC6〜C40の鎖長の脂肪 族化合物で増殖できることが記載されている。現在までに調べられたすべての事
例において、脂肪族化合物での増殖は、一方または両方の末端メチル基をカルボ
キシレート形態に変換する特有の酵素工程に依存している。そのような変換の第
一段階は、酵母チトクロームP450ヒドロキシル化系による末端メチル基のヒ
ドロキシル化である: 2CH3(CH2)nCH3+O2+NADPH→2CH3(CH2)nCH2OH+ NAD+(ただし、n=7〜16)。
れる脂肪族化合物を代謝することによって増殖することが知られている。例えば
、Klugらの文献(Adv.in Microbial Physiolog
y、5:1〜43、(1971))を参照のこと。さらに、Mauersber
gerら(Non−conventional Yeasts in Biot
echnology.A Handbook.Klause Wolf(ed.
)、Springer−Verlag、Berlin(1996))には、カン
ジダ・マルトサ(Candida maltosa)がC6〜C40の鎖長の脂肪 族化合物で増殖できることが記載されている。現在までに調べられたすべての事
例において、脂肪族化合物での増殖は、一方または両方の末端メチル基をカルボ
キシレート形態に変換する特有の酵素工程に依存している。そのような変換の第
一段階は、酵母チトクロームP450ヒドロキシル化系による末端メチル基のヒ
ドロキシル化である: 2CH3(CH2)nCH3+O2+NADPH→2CH3(CH2)nCH2OH+ NAD+(ただし、n=7〜16)。
【0004】 そのようなヒドロキシル化系には、少なくとも3つの生物学的成分、すなわち
、チトクロームP450モノオキシゲナーゼ、チトクロームP450−NADP
HレダクターゼおよびNADPHが含まれている。チトクロームP450−NA
DPHレダクターゼは、NADPH(またはNADPH)からチトクロームP4
50モノオキシゲナーゼへ電子を移し、これを活性化する。酸素および脂肪族基
質の存在下において、活性化されたチトクロームP450は酸素と脂肪族基質と
の間の反応を触媒し、対応するアルコールを形成する。レダクターゼおよびチト
クロームP450モノオキシゲナーゼ間の電子伝達には、2つの成分における適
切な構造上の配向が要求される。さらに、NADPHの化学量的必要性は、ヒド
ロキシル化活性にはNADPHの連続的な供給が必要であることを意味している
。一般に、このNADPHの供給は生細胞の中央代謝プールから得られる。
、チトクロームP450モノオキシゲナーゼ、チトクロームP450−NADP
HレダクターゼおよびNADPHが含まれている。チトクロームP450−NA
DPHレダクターゼは、NADPH(またはNADPH)からチトクロームP4
50モノオキシゲナーゼへ電子を移し、これを活性化する。酸素および脂肪族基
質の存在下において、活性化されたチトクロームP450は酸素と脂肪族基質と
の間の反応を触媒し、対応するアルコールを形成する。レダクターゼおよびチト
クロームP450モノオキシゲナーゼ間の電子伝達には、2つの成分における適
切な構造上の配向が要求される。さらに、NADPHの化学量的必要性は、ヒド
ロキシル化活性にはNADPHの連続的な供給が必要であることを意味している
。一般に、このNADPHの供給は生細胞の中央代謝プールから得られる。
【0005】 一般に、ヒドロキシル化された化合物はさらに代謝されて対応するモノターミ
ナルまたはジターミナルカルボキシレートとなり、これらは酵母増殖用のエネル
ギーおよび炭素を供給することができる(Klugら、Adv.in Micr
obial Physiology、5:1−43、(1971))。二倍体酵
母であるカンジダ・マルトサは、β−酸化経路を介して炭素およびエネルギーを
取り出すことにより、単一炭素源としてのアルカンで増殖することができる。こ
の経路は非常に効率的なので、通常、野生型菌株は、アルカンで増殖している間
、ω−酸化を介してジカルボン酸を生成することはない。しかしながら、カルボ
キシレート生成率が生物の増殖必要量を超過する場合がある。適切な条件の下で
は、この過剰カルボキシレート生成物は増殖培地へ放出される。所望のカルボキ
シレート化合物を容易に分離し得るカルボキシレートに富む溶液を工業生産する
ため、脂肪族出発物質から得られるカルボキシレートの正味の生産を開発した。
ナルまたはジターミナルカルボキシレートとなり、これらは酵母増殖用のエネル
ギーおよび炭素を供給することができる(Klugら、Adv.in Micr
obial Physiology、5:1−43、(1971))。二倍体酵
母であるカンジダ・マルトサは、β−酸化経路を介して炭素およびエネルギーを
取り出すことにより、単一炭素源としてのアルカンで増殖することができる。こ
の経路は非常に効率的なので、通常、野生型菌株は、アルカンで増殖している間
、ω−酸化を介してジカルボン酸を生成することはない。しかしながら、カルボ
キシレート生成率が生物の増殖必要量を超過する場合がある。適切な条件の下で
は、この過剰カルボキシレート生成物は増殖培地へ放出される。所望のカルボキ
シレート化合物を容易に分離し得るカルボキシレートに富む溶液を工業生産する
ため、脂肪族出発物質から得られるカルボキシレートの正味の生産を開発した。
【0006】 モノターミナルおよびジターミナルのカルボキシレートを生成するために酵母
を用いることは当該技術分野で知られている。ジターミナル酸の生産を行うため
、種々の天然型(「野生型」)菌株が開発されている。US4,275,158
には、デバリオミセス・バンリジエ(Debaryomyces vanrij
iae)ATCC 20588を用いて、脂肪族炭化水素または脂肪酸からC10 〜C18のジターミナルカルボキシレートを生成することが記載されている。US
4,220,720には、同様の目的にデバリオミセス・パフィ(Debary
omyces phaffi)ATCC 20499を用いることが報告されて
いる。また、Pichia polymorphaによるC9〜C19脂肪族炭化 水素からのジターミナルカルボキシレートの生成(JP 70024392)や
カンジダ・クロアシエ(Candida cloacae)によるカルボキシレ
ートの生成(JP 76006750)を含むこのようなカルボキシレートの生
成に対して、他の天然の菌株を用いることが報告されている。
を用いることは当該技術分野で知られている。ジターミナル酸の生産を行うため
、種々の天然型(「野生型」)菌株が開発されている。US4,275,158
には、デバリオミセス・バンリジエ(Debaryomyces vanrij
iae)ATCC 20588を用いて、脂肪族炭化水素または脂肪酸からC10 〜C18のジターミナルカルボキシレートを生成することが記載されている。US
4,220,720には、同様の目的にデバリオミセス・パフィ(Debary
omyces phaffi)ATCC 20499を用いることが報告されて
いる。また、Pichia polymorphaによるC9〜C19脂肪族炭化 水素からのジターミナルカルボキシレートの生成(JP 70024392)や
カンジダ・クロアシエ(Candida cloacae)によるカルボキシレ
ートの生成(JP 76006750)を含むこのようなカルボキシレートの生
成に対して、他の天然の菌株を用いることが報告されている。
【0007】 カンジダ・マルトサを含むほとんどの酵母による発酵で生成されたジターミナ
ルカルボキシレートは、ほとんどの場合、1対または複数対の炭素原子だけもと
の脂肪族基質より短く、混合物が一般である(Oginoら、Agr.Biol
.Chem.29:1009−1015(1965); Shiioら、Arg
.Biol.Chem.35:2033−2012(1971); Hillら
、Appl.Microbiol.Biotechnol.24:168−17
4(1986))。鎖が短くなるのは、対応するアシル−CoAエステルへの活
性化の後に、ペルオキシソームβ−酸化経路によって、基質および生成物が分解
されるためである。β−酸化作用(脂肪酸)経路の最初の工程にはアシルCoA
エステルからそのエノイル−CoAへの酸化が含まれ、アシル−CoAオキシダ
ーゼにより触媒される。さらに、エノイル−CoAは、エノイル−CoAヒドラ
ターゼおよびβ−ヒドロキシアシル−CoAデヒドロゲナーゼの作用によってβ
−ケトアシル−CoAまで代謝される。β−酸化経路の第4工程および最終工程
はアシル−CoAアセチルトランスフェラーゼ(より一般的にはアシル−CoA
チオラーゼと呼ばれる)によって触媒され、β−ケトアシル−CoAと遊離コエ
ンザイムAの分子との反応を促進し、アセチルCoAのような原料脂肪酸のカル
ボキシ末端の2つの炭素断片を加水分解する。
ルカルボキシレートは、ほとんどの場合、1対または複数対の炭素原子だけもと
の脂肪族基質より短く、混合物が一般である(Oginoら、Agr.Biol
.Chem.29:1009−1015(1965); Shiioら、Arg
.Biol.Chem.35:2033−2012(1971); Hillら
、Appl.Microbiol.Biotechnol.24:168−17
4(1986))。鎖が短くなるのは、対応するアシル−CoAエステルへの活
性化の後に、ペルオキシソームβ−酸化経路によって、基質および生成物が分解
されるためである。β−酸化作用(脂肪酸)経路の最初の工程にはアシルCoA
エステルからそのエノイル−CoAへの酸化が含まれ、アシル−CoAオキシダ
ーゼにより触媒される。さらに、エノイル−CoAは、エノイル−CoAヒドラ
ターゼおよびβ−ヒドロキシアシル−CoAデヒドロゲナーゼの作用によってβ
−ケトアシル−CoAまで代謝される。β−酸化経路の第4工程および最終工程
はアシル−CoAアセチルトランスフェラーゼ(より一般的にはアシル−CoA
チオラーゼと呼ばれる)によって触媒され、β−ケトアシル−CoAと遊離コエ
ンザイムAの分子との反応を促進し、アセチルCoAのような原料脂肪酸のカル
ボキシ末端の2つの炭素断片を加水分解する。
【0008】 これら後半の反応において部分的な妨害をもたらす遺伝子突然変異により、不
飽和の副産物またはヒドロキシル化された副産物が生成される(Meussdo
erfferら、Proc.− World Conf.Biotechnol
.Fats Oils Ind.、142−147(1988))。これらの好
ましくない副産物は、ジターミナルカルボキシレートの生物学的生産に関係して
いることが多い。増殖必要量より過剰にカルボキシレートの生産を増大する典型
的突然変異誘発または遺伝工学によって生成した突然変異体が先行技術で報告さ
れている。カンジダ・リポリティカ(Candida lipolytica)
(EP 229252、DE 3929337、DE 4019166)、カン
ジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)(DE 392
9337、DE 4019166、EP 296506、EP 316072、
US 5,254,466)、ピヒア・カルボフェラ(Pichia carb
ofelas)(JP 57129694)、トルロプシス・カンジダ(Tor
ulopsis Candida)(JP 52018885)およびトルロプ
シス・ボンビコラ(Torulopsis bombicola)(US 3,
796,630)の突然変異体が記述されている。その正常な物質代謝の一部と
して所望のカルボキシレートを消費する酵母の能力を減じた場合に、過剰のカル
ボキシレートの生産を増大することができた。アルカン、脂肪酸またはジカルボ
ン酸の基質で増殖する能力を一部に欠損している突然変異体はしばしば、ジカル
ボン酸収量の増大を示す。しかしながら、ほとんどの突然変異体は、増殖のため
の炭素源としてこれらの化合物を用いる能力が減少することの他は、特性決定さ
れていない。おそらく、ジターミナルカルボキシレートの産生能力は、β−酸化
経路の部分的な阻害より増大するのである。さらに、β−酸化を阻害することが
知られた化合物(すなわちアクリレート)も、ジターミナルカルボキシレート収
量を増加する。
飽和の副産物またはヒドロキシル化された副産物が生成される(Meussdo
erfferら、Proc.− World Conf.Biotechnol
.Fats Oils Ind.、142−147(1988))。これらの好
ましくない副産物は、ジターミナルカルボキシレートの生物学的生産に関係して
いることが多い。増殖必要量より過剰にカルボキシレートの生産を増大する典型
的突然変異誘発または遺伝工学によって生成した突然変異体が先行技術で報告さ
れている。カンジダ・リポリティカ(Candida lipolytica)
(EP 229252、DE 3929337、DE 4019166)、カン
ジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)(DE 392
9337、DE 4019166、EP 296506、EP 316072、
US 5,254,466)、ピヒア・カルボフェラ(Pichia carb
ofelas)(JP 57129694)、トルロプシス・カンジダ(Tor
ulopsis Candida)(JP 52018885)およびトルロプ
シス・ボンビコラ(Torulopsis bombicola)(US 3,
796,630)の突然変異体が記述されている。その正常な物質代謝の一部と
して所望のカルボキシレートを消費する酵母の能力を減じた場合に、過剰のカル
ボキシレートの生産を増大することができた。アルカン、脂肪酸またはジカルボ
ン酸の基質で増殖する能力を一部に欠損している突然変異体はしばしば、ジカル
ボン酸収量の増大を示す。しかしながら、ほとんどの突然変異体は、増殖のため
の炭素源としてこれらの化合物を用いる能力が減少することの他は、特性決定さ
れていない。おそらく、ジターミナルカルボキシレートの産生能力は、β−酸化
経路の部分的な阻害より増大するのである。さらに、β−酸化を阻害することが
知られた化合物(すなわちアクリレート)も、ジターミナルカルボキシレート収
量を増加する。
【0009】 カルボキシレートを生成するための生物触媒に関しては、アシル−CoAオキ
シダーゼにより触媒される第一の反応においてβ−酸化経路を効果的に阻害する
ことが望ましい。この工程で完全に阻害することにより、β−酸化経路によるジ
ターミナルカルボキシレート生成物の再利用が防止される一方、ω−酸化経路へ
基質を再び送ることによって、ジターミナルカルボキシレートの収量が増大する
。さらに、そのような突然変異体の使用は、不飽和、水酸化または鎖短縮化など
のβ−酸化経路に関連した好ましくない鎖の修飾を防ぐ。カンジダ・マルトサで
は、アシルCoAオキシダーゼをコードする(Masudaら、Gene、16
7:157−161(1995))双方のPOX4遺伝子を不活性化することに
よりβ−酸化経路を機能的に阻害して、代謝の流れをミクロソームのω−酸化経
路へ再び向かわせ、それにより所望のカルボキシレートの収量が増加することが
できる。
シダーゼにより触媒される第一の反応においてβ−酸化経路を効果的に阻害する
ことが望ましい。この工程で完全に阻害することにより、β−酸化経路によるジ
ターミナルカルボキシレート生成物の再利用が防止される一方、ω−酸化経路へ
基質を再び送ることによって、ジターミナルカルボキシレートの収量が増大する
。さらに、そのような突然変異体の使用は、不飽和、水酸化または鎖短縮化など
のβ−酸化経路に関連した好ましくない鎖の修飾を防ぐ。カンジダ・マルトサで
は、アシルCoAオキシダーゼをコードする(Masudaら、Gene、16
7:157−161(1995))双方のPOX4遺伝子を不活性化することに
よりβ−酸化経路を機能的に阻害して、代謝の流れをミクロソームのω−酸化経
路へ再び向かわせ、それにより所望のカルボキシレートの収量が増加することが
できる。
【0010】 Pichia属酵母の標的遺伝子を破壊する方法がEP226752に開示さ
れている。さらに、US5,254,466には、カンジダ・トロピカリス(C
andida tropicalis)の遺伝工学を介してカルボキシレートの
消費を完全に阻害する方法が主張されている。市販の生物触媒としてのカンジダ
・トロピカリス(Candida tropicalis)およびカンジダ・マ
ルトサとの間に著しい違いがあることを立証する多くの科学的根拠がある(後掲
)。さらに、増殖のために脂肪族炭化水素を代謝するカンジダ・マルトサの多く
の菌株が記述されている(Bosら、Antoni van Leeuwenh
oek、39:99〜107、(1973))。しかしながら、先行技術には、
モノターミナルまたはジターミナルカルボキシレートを生成するために、カンジ
ダ・マルトサを用いる報告はない。
れている。さらに、US5,254,466には、カンジダ・トロピカリス(C
andida tropicalis)の遺伝工学を介してカルボキシレートの
消費を完全に阻害する方法が主張されている。市販の生物触媒としてのカンジダ
・トロピカリス(Candida tropicalis)およびカンジダ・マ
ルトサとの間に著しい違いがあることを立証する多くの科学的根拠がある(後掲
)。さらに、増殖のために脂肪族炭化水素を代謝するカンジダ・マルトサの多く
の菌株が記述されている(Bosら、Antoni van Leeuwenh
oek、39:99〜107、(1973))。しかしながら、先行技術には、
モノターミナルまたはジターミナルカルボキシレートを生成するために、カンジ
ダ・マルトサを用いる報告はない。
【0011】 β−酸化経路の阻害に加えて、最近、酵母において過剰のカルボキシレートの
生成を増大する別の方法が可能なルートとして別のストラテジーが報告されてい
る。消費を阻害するのではなく、チトクロームP450ヒドロキシル化活性を増
大することによってカルボキシレートの生成を増大することが行われた。DE1
9507546には、通常、脂肪族炭化水素または脂肪酸をヒドロキシル化でき
ない酵母であるSaccharomyces cerevisiaeにおけるア
ルカンヒドロキシル化チトクロームP450系の発現が開示されている。迅速に
カルボキシレートを消費するための正常な経路が欠損している場合、この酵母で
アルカンチトクロームP450モノオキシゲナーゼ活性を増大することにより、
カルボキシレートが当然な蓄積される。しかしながら、この菌株におけるチトク
ロームP450モノオキシゲナーゼ活性は、酸素による毒作用に対して異常に感
受性あるようだが(Zimmeretら、DNA & Cell Biolog
y、14:619〜628、(1995))、このことはおそらくこの遺伝学的
に操作された菌株に必要な構造保全が欠損していることを示している。
生成を増大する別の方法が可能なルートとして別のストラテジーが報告されてい
る。消費を阻害するのではなく、チトクロームP450ヒドロキシル化活性を増
大することによってカルボキシレートの生成を増大することが行われた。DE1
9507546には、通常、脂肪族炭化水素または脂肪酸をヒドロキシル化でき
ない酵母であるSaccharomyces cerevisiaeにおけるア
ルカンヒドロキシル化チトクロームP450系の発現が開示されている。迅速に
カルボキシレートを消費するための正常な経路が欠損している場合、この酵母で
アルカンチトクロームP450モノオキシゲナーゼ活性を増大することにより、
カルボキシレートが当然な蓄積される。しかしながら、この菌株におけるチトク
ロームP450モノオキシゲナーゼ活性は、酸素による毒作用に対して異常に感
受性あるようだが(Zimmeretら、DNA & Cell Biolog
y、14:619〜628、(1995))、このことはおそらくこの遺伝学的
に操作された菌株に必要な構造保全が欠損していることを示している。
【0012】 WO9114781には、遺伝工学によってカンジダ・トロピカリス(Can
dida tropicalis)におけるチトクロームP450ヒドロキシル
化系を増幅する方法が説明してある。ある程度のカルボキシレート生成の増大は
確認されたが、チトクロームP450酵素の発現は不十分であり、活性の改良は
完全にはうまくいかなかった(Picataggioら、Bio/Techno
logy、10:894〜898、(1992))。さらに、ドイツ特許DE3
929337には、選択的試薬であり1−ドデシンを用いてチトクロームP45
0モノオキシゲナーゼ活性およびジカルボキシレート生成を改良した突然変異体
の選択の制限的な成功例が記述されている。
dida tropicalis)におけるチトクロームP450ヒドロキシル
化系を増幅する方法が説明してある。ある程度のカルボキシレート生成の増大は
確認されたが、チトクロームP450酵素の発現は不十分であり、活性の改良は
完全にはうまくいかなかった(Picataggioら、Bio/Techno
logy、10:894〜898、(1992))。さらに、ドイツ特許DE3
929337には、選択的試薬であり1−ドデシンを用いてチトクロームP45
0モノオキシゲナーゼ活性およびジカルボキシレート生成を改良した突然変異体
の選択の制限的な成功例が記述されている。
【0013】 野生型のカンジダ・マルトサ菌株のIAM12247およびATCC2814
0は同等の生物である。それらは、応用微生物学研究所(日本、東京、東京大学
)およびアメリカ基準菌株保存機構(American Type Cultu
re Collection)(Manassas、VA、USA)からそれぞ
れ入手可能である。菌株ATCC90625およびATCC90677はIAM
12247に由来し、栄養性マーカ突然変異ade1、his5(90625)
およびade1、his5、ura3(90677)を含んでいる。これらの菌
株はともに、アメリカ基準菌株保存機構の1995年酵母参照ガイド第19版に
より入手可能である。
0は同等の生物である。それらは、応用微生物学研究所(日本、東京、東京大学
)およびアメリカ基準菌株保存機構(American Type Cultu
re Collection)(Manassas、VA、USA)からそれぞ
れ入手可能である。菌株ATCC90625およびATCC90677はIAM
12247に由来し、栄養性マーカ突然変異ade1、his5(90625)
およびade1、his5、ura3(90677)を含んでいる。これらの菌
株はともに、アメリカ基準菌株保存機構の1995年酵母参照ガイド第19版に
より入手可能である。
【0014】 最近の報告には、カンジダ・マルトサ IAM12247/ATCC2814
0由来のチトクロームP450レダクターゼだけでなく、多くのアルカンチトク
ロームP450モノオキシダーゼに関するDNA配列情報についての記載がある
(Ohkumaら、DNA & Cell Biology、14:163〜1
73、(1995)、および Kargelら、Yeast、12:333〜3
48、(1996))。カンジダ・マルトサについては、異なる基質特異性を有
する少なくとも8つの構造的に異なるチトクロームP450が同定された。これ
らの完全な膜タンパク質の各々は、モノオキシゲナーゼ反応を触媒するために、
チトクロームP450−NADPHレダクターゼを介してNADPHからの電子
伝達を必要とする。
0由来のチトクロームP450レダクターゼだけでなく、多くのアルカンチトク
ロームP450モノオキシダーゼに関するDNA配列情報についての記載がある
(Ohkumaら、DNA & Cell Biology、14:163〜1
73、(1995)、および Kargelら、Yeast、12:333〜3
48、(1996))。カンジダ・マルトサについては、異なる基質特異性を有
する少なくとも8つの構造的に異なるチトクロームP450が同定された。これ
らの完全な膜タンパク質の各々は、モノオキシゲナーゼ反応を触媒するために、
チトクロームP450−NADPHレダクターゼを介してNADPHからの電子
伝達を必要とする。
【0015】 通常、これらのような突然変異マーカー菌株を遺伝子形質転換に用いる。しか
しながら、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)
におけるP450モノオキシゲナーゼ系の相同発現についての現在までに報告さ
れた限定的な成功を考えると、カンジダ・マルトサでそのような生物触媒を開発
することができるかどうかは確かではなかった。
しながら、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)
におけるP450モノオキシゲナーゼ系の相同発現についての現在までに報告さ
れた限定的な成功を考えると、カンジダ・マルトサでそのような生物触媒を開発
することができるかどうかは確かではなかった。
【0016】 カンジダ・マルトサに基づいてドデカンジオン酸(DDDA)を生成するため
の生物触媒はカンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis
)に基づくものとは明らかに異なるという証拠がたくさんある。これらの酵母は
酵母分類群の分野で異なる2つの種であり、分子レベルおよび生化学レベルにお
いて2つの種の間に顕著な違いが存在する(Meyerら、Arch.Micr
obiol.、104:225〜231(1975))。それらの分類の重要性
のみならずこれらの違いは実用的な意味合いを持つ。
の生物触媒はカンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis
)に基づくものとは明らかに異なるという証拠がたくさんある。これらの酵母は
酵母分類群の分野で異なる2つの種であり、分子レベルおよび生化学レベルにお
いて2つの種の間に顕著な違いが存在する(Meyerら、Arch.Micr
obiol.、104:225〜231(1975))。それらの分類の重要性
のみならずこれらの違いは実用的な意味合いを持つ。
【0017】 カンジダ・マルトサはデンプンで増殖することができない。カンジダ・トロピ
カリス(Candida tropicalis)はデンプンで増殖することが
可能である。カンジダ・マルトサは高濃度のシクロヘキアミドに対し通常耐性が
あるが、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)は
耐性がない。カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis
)はヒト疾病に関係していることが多いが、カンジダ・マルトサは関係していな
い。
カリス(Candida tropicalis)はデンプンで増殖することが
可能である。カンジダ・マルトサは高濃度のシクロヘキアミドに対し通常耐性が
あるが、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)は
耐性がない。カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis
)はヒト疾病に関係していることが多いが、カンジダ・マルトサは関係していな
い。
【0018】 これらの差異は、工業過程における生物触媒としての生物の有用性に影響する
。デンプンはゆるやかにグルコースを遊離する安価な原料であり、カンジダ・ト
ロピカリス(Candida tropicalis)によってDDDAを生産
するにあたって有効な共基質(co−substrate)である。カンジダ・
マルトサにとってはデンプンは共存基質として選択され得る物質ではない。シク
ロヘキサミドに対するカンジダ・マルトサの非感受性により、酵母遺伝工学で利
用可能な少数の抗生物質選択技術の1つを用いることができないことになる。
。デンプンはゆるやかにグルコースを遊離する安価な原料であり、カンジダ・ト
ロピカリス(Candida tropicalis)によってDDDAを生産
するにあたって有効な共基質(co−substrate)である。カンジダ・
マルトサにとってはデンプンは共存基質として選択され得る物質ではない。シク
ロヘキサミドに対するカンジダ・マルトサの非感受性により、酵母遺伝工学で利
用可能な少数の抗生物質選択技術の1つを用いることができないことになる。
【0019】 分子の比較でも、2つの種は互いに異なる。種間の進化的隔たりを評価するの
に広く認められている方法の一つは、小リボソームRNAサブユニット(18S
)に対するDNA配列比較に基づくものである。現在まで、カンジダ・マルトサ
およびカンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)間を
比較すると、これらの配列において高い類似性(すなわち≧94%)を示してい
た(Ohkumaら、Biosci.Biotech.Biochem.、57
:1793〜1794(1993)、Pesoleら、Genetics、14
1:903〜907(1995)、Caiら、Internal J.Sys.
Bacterial.、46:542〜549(1996))。しかしながら、
アルカン酸化過程の鍵となる酵素(チトクロームP450モノオキシゲナーゼお
よびチトクロームP450レダクターゼ)のGenBank配列を比較すると、
18S RNA遺伝子比較による相違よりこれらの遺伝子における相違の方が大
きいことがわかる。チトクロームP450レダクターゼについては、DNA配列
類似性はわずか83%である。チトクロームP450モノオキシゲナーゼについ
ては、7つの遺伝子を比較による7つの遺伝子の最大DNA配列類似性はわずか
に77%である。チトクロームP450モノオキシゲナーゼ配列比較のほとんど
は70%未満である。このことは、アルカン酸化過程にとって重要な遺伝子は選
択圧下にあり、これら2つの異なる種において別々に進化してきたことを示唆し
ている。実際、マイヤーら(Arch.Microbiol、104:225〜
231(1975))は、2つの種が異なった生態的地位を占めるようであるこ
とを報告している。カンジダ・マルトサは炭化水素が混入している環境でしか見
つからない。カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis
)は、炭化水素が混入している環境で増殖することができるが、温血動物に関連
して発見されることが多い。最終的に、全ゲノムDNA再対合試験により、カン
ジダ・マルトサおよびカンジダ・トロピカリス(Candida tropic
alis)が全部で40%未満のDNA類似性を有していることが示された(M
eyerら、Arch.MicrobioL、104:225〜231(197
5))。カンジダ・マルトサおよびカンジダ・トロピカリス(Candida
tropicalis)の分子生物学におけるそのような差異は、2つの生物由
来の遺伝子が同じ形式で作用するかどうかを不明確となものとしている。したが
って、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)でP
450系活性の増大をもたらした限定的な成功は、カンジダ・マルトサでの活性
の増大を成功に導くことを保証するものではない。いくつかのP450遺伝子の
相同的発現が増大されたことが実証されているが(Ohkumaら、Bioch
im.Biophys.Acta.、1236:163〜169(1995))
、カンジダ・マルトサにおいてP450モノオキシゲナーゼ活性が増大されたと
いう報告はない。
に広く認められている方法の一つは、小リボソームRNAサブユニット(18S
)に対するDNA配列比較に基づくものである。現在まで、カンジダ・マルトサ
およびカンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)間を
比較すると、これらの配列において高い類似性(すなわち≧94%)を示してい
た(Ohkumaら、Biosci.Biotech.Biochem.、57
:1793〜1794(1993)、Pesoleら、Genetics、14
1:903〜907(1995)、Caiら、Internal J.Sys.
Bacterial.、46:542〜549(1996))。しかしながら、
アルカン酸化過程の鍵となる酵素(チトクロームP450モノオキシゲナーゼお
よびチトクロームP450レダクターゼ)のGenBank配列を比較すると、
18S RNA遺伝子比較による相違よりこれらの遺伝子における相違の方が大
きいことがわかる。チトクロームP450レダクターゼについては、DNA配列
類似性はわずか83%である。チトクロームP450モノオキシゲナーゼについ
ては、7つの遺伝子を比較による7つの遺伝子の最大DNA配列類似性はわずか
に77%である。チトクロームP450モノオキシゲナーゼ配列比較のほとんど
は70%未満である。このことは、アルカン酸化過程にとって重要な遺伝子は選
択圧下にあり、これら2つの異なる種において別々に進化してきたことを示唆し
ている。実際、マイヤーら(Arch.Microbiol、104:225〜
231(1975))は、2つの種が異なった生態的地位を占めるようであるこ
とを報告している。カンジダ・マルトサは炭化水素が混入している環境でしか見
つからない。カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis
)は、炭化水素が混入している環境で増殖することができるが、温血動物に関連
して発見されることが多い。最終的に、全ゲノムDNA再対合試験により、カン
ジダ・マルトサおよびカンジダ・トロピカリス(Candida tropic
alis)が全部で40%未満のDNA類似性を有していることが示された(M
eyerら、Arch.MicrobioL、104:225〜231(197
5))。カンジダ・マルトサおよびカンジダ・トロピカリス(Candida
tropicalis)の分子生物学におけるそのような差異は、2つの生物由
来の遺伝子が同じ形式で作用するかどうかを不明確となものとしている。したが
って、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)でP
450系活性の増大をもたらした限定的な成功は、カンジダ・マルトサでの活性
の増大を成功に導くことを保証するものではない。いくつかのP450遺伝子の
相同的発現が増大されたことが実証されているが(Ohkumaら、Bioch
im.Biophys.Acta.、1236:163〜169(1995))
、カンジダ・マルトサにおいてP450モノオキシゲナーゼ活性が増大されたと
いう報告はない。
【0020】 遺伝工学技術が施されたカンジダ・マルトサにおける活性P450モノオキシ
ゲナーゼ系の非常によい発現により、カルボキシレート生成のための有用な生物
触媒となり得る。現在まで、アルカンP450モノオキシゲナーゼ、脂肪酸モノ
オキシゲナーゼおよびチトクロームP450−NADPHレダクターゼ発現を組
み合わせた発現が可能であるカンジダ・マルトサ形質転換体に関する報告は当該
技術分野では知られていない。
ゲナーゼ系の非常によい発現により、カルボキシレート生成のための有用な生物
触媒となり得る。現在まで、アルカンP450モノオキシゲナーゼ、脂肪酸モノ
オキシゲナーゼおよびチトクロームP450−NADPHレダクターゼ発現を組
み合わせた発現が可能であるカンジダ・マルトサ形質転換体に関する報告は当該
技術分野では知られていない。
【0021】 (発明の概要) 本発明は、遺伝学的に設計してアルカンヒドロキシル化活性を増大したことを
特徴とする形質転換されたピヒア・パストリス(Pichia pastori
s)を、少なくとも1つの化学式CH3(CH2)nCH3(ただし、n=4〜20
)のC6〜C22直鎖状炭化水素と好気条件下で接触させることによって、C6〜C 22 のモノカルボキシレートまたはジカルボキシレートをバイオプロダクションす
る方法に関する。
特徴とする形質転換されたピヒア・パストリス(Pichia pastori
s)を、少なくとも1つの化学式CH3(CH2)nCH3(ただし、n=4〜20
)のC6〜C22直鎖状炭化水素と好気条件下で接触させることによって、C6〜C 22 のモノカルボキシレートまたはジカルボキシレートをバイオプロダクションす
る方法に関する。
【0022】 本発明の別の態様は、遺伝学的に設計してアルカンヒドロキシル化活性を増大
したことを特徴とする形質転換されたカンジダ・マルトサを、少なくとも1つの
化学式CH3(CH2)nCH3(ただし、n=4〜20)のC6〜C22直鎖状炭化 水素と好気条件下で接触させることによって、C6〜C22のモノカルボキシレー トまたはジカルボキシレートをバイオプロダクションする方法である。
したことを特徴とする形質転換されたカンジダ・マルトサを、少なくとも1つの
化学式CH3(CH2)nCH3(ただし、n=4〜20)のC6〜C22直鎖状炭化 水素と好気条件下で接触させることによって、C6〜C22のモノカルボキシレー トまたはジカルボキシレートをバイオプロダクションする方法である。
【0023】 本発明のさらなる態様は、チトクロームP450モノオキシゲナーゼをコード
する少なくとも1つの外来遺伝子およびチトクロームP450レダクターゼをコ
ードする少なくとも1つの外来遺伝子を含有し、該遺伝子はそれぞれアルカンヒ
ドロキシル化活性を増大するように適当な制御要素に操作可能的に結合されてい
る、形質転換されたピヒア・パストリスである。チトクロームP450をコード
する遺伝子は、P450 Alk1−A(D12475)、Alk2−A(X5
881)、Alk3−A(X55881)、Alk4−A(D12716)、A
lk5−A(D12717)、Alk6−A(D12718)、Alk7(D1
2719)およびAlk8(D12719)またはそれらに実質的に類似する遺
伝子からなる群から選択される。
する少なくとも1つの外来遺伝子およびチトクロームP450レダクターゼをコ
ードする少なくとも1つの外来遺伝子を含有し、該遺伝子はそれぞれアルカンヒ
ドロキシル化活性を増大するように適当な制御要素に操作可能的に結合されてい
る、形質転換されたピヒア・パストリスである。チトクロームP450をコード
する遺伝子は、P450 Alk1−A(D12475)、Alk2−A(X5
881)、Alk3−A(X55881)、Alk4−A(D12716)、A
lk5−A(D12717)、Alk6−A(D12718)、Alk7(D1
2719)およびAlk8(D12719)またはそれらに実質的に類似する遺
伝子からなる群から選択される。
【0024】 本発明のさらなる態様は、チトクロームP450モノオキシゲナーゼをコード
する遺伝子のコピーをさらに少なくとも1つおよび/またはチトクロームP45
0レダクターゼをコードする遺伝子のコピーをさらに少なくとも1つ含有し、該
遺伝子はそれぞれアルカンヒドロキシル化活性を増大するように適当な制御要素
に操作可能的に結合されている、形質転換されたカンジダ・マルトサである。さ
らに本発明は、カンジダ・マルトサホスホグリセロールキナーゼ(PGK)プロ
モータおよびターミネータへの正確な結合によって、主たるアルカンモノオキシ
ゲナーゼ(P450Alk1−A)、脂肪酸モノオキシゲナーゼ(P450Al
k3−A)およびチトクロームP450−NADPHレダクターゼの発現の制御
を解除するよう設計された発現カセットの構築について記述する。
する遺伝子のコピーをさらに少なくとも1つおよび/またはチトクロームP45
0レダクターゼをコードする遺伝子のコピーをさらに少なくとも1つ含有し、該
遺伝子はそれぞれアルカンヒドロキシル化活性を増大するように適当な制御要素
に操作可能的に結合されている、形質転換されたカンジダ・マルトサである。さ
らに本発明は、カンジダ・マルトサホスホグリセロールキナーゼ(PGK)プロ
モータおよびターミネータへの正確な結合によって、主たるアルカンモノオキシ
ゲナーゼ(P450Alk1−A)、脂肪酸モノオキシゲナーゼ(P450Al
k3−A)およびチトクロームP450−NADPHレダクターゼの発現の制御
を解除するよう設計された発現カセットの構築について記述する。
【0025】 本発明は、遺伝学的に設計してβ−酸化経路を阻害したことを特徴とする形質
転換されたカンジダ・マルトサを、少なくとも1つの化学式CH3(CH2)nC H3(ただし、n=4〜20)のC6〜C22直鎖状炭化水素と好気条件下で接触さ
せることによって、C6〜C22のモノカルボキシレートまたはジカルボキシレー トをバイオプロダクションする方法に関する。
転換されたカンジダ・マルトサを、少なくとも1つの化学式CH3(CH2)nC H3(ただし、n=4〜20)のC6〜C22直鎖状炭化水素と好気条件下で接触さ
せることによって、C6〜C22のモノカルボキシレートまたはジカルボキシレー トをバイオプロダクションする方法に関する。
【0026】 さらに本発明は、遺伝学的に設計してβ−酸化経路を阻害したこととアルカン
ヒドロキシル化活性を増大したこととを特徴とする形質転換されたカンジダ・マ
ルトサを、少なくとも1つの化学式CH3(CH2)nCH3(ただし、n=4〜2
0)のC6〜C22直鎖状炭化水素と好気条件下で接触させることによって、C6〜
C22のモノカルボキシレートまたはジカルボキシレートをバイオプロダクション
する方法に関する。
ヒドロキシル化活性を増大したこととを特徴とする形質転換されたカンジダ・マ
ルトサを、少なくとも1つの化学式CH3(CH2)nCH3(ただし、n=4〜2
0)のC6〜C22直鎖状炭化水素と好気条件下で接触させることによって、C6〜
C22のモノカルボキシレートまたはジカルボキシレートをバイオプロダクション
する方法に関する。
【0027】 本発明のさらなる態様は、チトクロームP450活性を増大し、および/また
はβ−酸化経路において遺伝子破壊した、遺伝学的に設計したカンジダ・マルト
サ菌株である。
はβ−酸化経路において遺伝子破壊した、遺伝学的に設計したカンジダ・マルト
サ菌株である。
【0028】 本発明のさらなる態様は、新規のDNA断片である。これらの断片には、(a
)カンジダ・マルトサ由来のポリペプチドを少なくとも1つコードするDNAに
操作可能的に結合された第1カンジダ・マルトサプロモータ、および(b)カン
ジダ・マルトサ由来のポリペプチドを少なくとも1つコードするDNAに操作可
能的に結合された第2カンジダ・マルトサプロモータが含まれる。第1カンジダ
・マルトサプロモータに結合している遺伝子はチトクロームP450モノオキシ
ゲナーゼをコードし、第2カンジダ・マルトサプロモータに結合している遺伝子
はチトクロームP450レダクターゼをコードする。より好ましくは、第1カン
ジダ・マルトサプロモータはPGKであり、チトクロームP450モノオキシゲ
ナーゼをコードする遺伝子はAlk1−A(D12475)、Alk2−A(X
55881)、Alk3−A(X55881)、Alk4−A(D12716)
、Alk5−A(D12717)、Alk6−A(D12718)、Alk7(
D12719)、またAlk8(D12719)である。
)カンジダ・マルトサ由来のポリペプチドを少なくとも1つコードするDNAに
操作可能的に結合された第1カンジダ・マルトサプロモータ、および(b)カン
ジダ・マルトサ由来のポリペプチドを少なくとも1つコードするDNAに操作可
能的に結合された第2カンジダ・マルトサプロモータが含まれる。第1カンジダ
・マルトサプロモータに結合している遺伝子はチトクロームP450モノオキシ
ゲナーゼをコードし、第2カンジダ・マルトサプロモータに結合している遺伝子
はチトクロームP450レダクターゼをコードする。より好ましくは、第1カン
ジダ・マルトサプロモータはPGKであり、チトクロームP450モノオキシゲ
ナーゼをコードする遺伝子はAlk1−A(D12475)、Alk2−A(X
55881)、Alk3−A(X55881)、Alk4−A(D12716)
、Alk5−A(D12717)、Alk6−A(D12718)、Alk7(
D12719)、またAlk8(D12719)である。
【0029】 (配列表記、生物学的寄託および図の簡単な説明) 本発明は、以下の本明細書の一部を構成している詳細な説明、生物学的寄託、
配列表記および図面より詳しく理解することができる。
配列表記および図面より詳しく理解することができる。
【0030】 出願人は、37C.F.R.§1.8211−1.825(「ヌクレオチド配
列および/またはアミノ酸配列の記述を含んでいる特許出願に対する要件−配列
規則(Sequence Rules)−」)に従う、WIPOの標準ST.2
5(1998)およびPCTおよびEPOの配列表の要件にも合致した配列リス
トを提供した。
列および/またはアミノ酸配列の記述を含んでいる特許出願に対する要件−配列
規則(Sequence Rules)−」)に従う、WIPOの標準ST.2
5(1998)およびPCTおよびEPOの配列表の要件にも合致した配列リス
トを提供した。
【0031】 配列番号1は、チトクロームP450−NADPHレダクターゼに対するセン
スプライマーを表わす。
スプライマーを表わす。
【0032】 配列番号2は、チトクロームP450−NADPHレダクターゼに対するアン
チセンスプライマーを表わす。
チセンスプライマーを表わす。
【0033】 配列番号3は、チトクロームP450Alk1−A遺伝子に対するセンスプラ
イマーを表わす。
イマーを表わす。
【0034】 配列番号4は、チトクロームP450Alk1−A遺伝子に対するアンチセン
スプライマーを表わす。
スプライマーを表わす。
【0035】 配列番号5は、チトクロームP450Alk3−A遺伝子に対するセンスプラ
イマーを表わす。
イマーを表わす。
【0036】 配列番号6は、チトクロームP450Alk3−A遺伝子に対するアンチセン
スプライマーを表わす。
スプライマーを表わす。
【0037】 配列番号7は、PGKプロモータに対するセンスプライマーを表わす。
【0038】 配列番号8は、P450Alk1−A遺伝子にPGKプロモータの結合に対す
るアンチセンスプライマーを表わす。
るアンチセンスプライマーを表わす。
【0039】 配列番号9は、P450Alk1−A遺伝子の5’末端に対するセンスプライ
マーを表わす。
マーを表わす。
【0040】 配列番号10は、P450Alk1−A遺伝子の5’末端に対するアンチセン
スプライマーを表わす。
スプライマーを表わす。
【0041】 配列番号11は、P450Alk1−A遺伝子の3’末端に対するセンスプラ
イマーを表わす。
イマーを表わす。
【0042】 配列番号12は、P450Alk1−A遺伝子の3’末端に対するアンチセン
スプライマーを表わす。
スプライマーを表わす。
【0043】 配列番号13は、P450Alk1−A遺伝子へのPGKターミネータの融合
に対するセンスプライマーを表わす。
に対するセンスプライマーを表わす。
【0044】 配列番号14は、PGKターミネータに対するアンチセンスプライマーを表わ
す。
す。
【0045】 配列番号15は、P450Alk3−A遺伝子へのPGKプロモータの融合に
対するアンチセンスプライマーを表わす。
対するアンチセンスプライマーを表わす。
【0046】 配列番号16は、P450Alk3−A遺伝子の5’末端に対するセンスプラ
イマーを表わす。
イマーを表わす。
【0047】 配列番号17は、P450Alk3−A遺伝子の5’末端に対するアンチセン
スプライマーを表わす。
スプライマーを表わす。
【0048】 配列番号18は、P450Alk3−A遺伝子の3’末端に対するセンスプラ
イマーを表わす。
イマーを表わす。
【0049】 配列番号19は、P450Alk3−A遺伝子の3’末端に対するアンチセン
スプライマーを表わす。
スプライマーを表わす。
【0050】 配列番号20は、P450Alk3−A遺伝子へのPGKターミネータの融合
に対するセンスプライマーを表わす。
に対するセンスプライマーを表わす。
【0051】 配列番号21は、チトクロームP450−ADPHレダクターゼ遺伝子へのP
GKプロモータの融合に対するアンチセンスプライマーを表わす。
GKプロモータの融合に対するアンチセンスプライマーを表わす。
【0052】 配列番号22は、チトクロームP450−NADPHレダクターゼ遺伝子の5
’末端に対するセンスプライマーを表わす。
’末端に対するセンスプライマーを表わす。
【0053】 配列番号23は、チトクロームP450−NADPHレダクターゼ遺伝子の5
’末端に対するアンチセンスプライマーを表わす。
’末端に対するアンチセンスプライマーを表わす。
【0054】 配列番号24は、チトクロームP450−NADPHレダクターゼ遺伝子の3
’末端に対するセンスプライマーを表わす。
’末端に対するセンスプライマーを表わす。
【0055】 配列番号25は、チトクロームP450−NADPHレダクターゼ遺伝子の3
’末端に対するアンチセンスプライマーを表わす。
’末端に対するアンチセンスプライマーを表わす。
【0056】 配列番号26は、チトクロームP450−NADPHレダクターゼ遺伝子への
PGKターミネータの融合に対するセンスプライマーを表わす。
PGKターミネータの融合に対するセンスプライマーを表わす。
【0057】 配列番号27は、カンジダ・マルトサ POX4遺伝子に対するセンスプライ
マーを表わす。
マーを表わす。
【0058】 配列番号28は、カンジダ・マルトサ POX4遺伝子に対するアンチセンス
プライマーを表わす。
プライマーを表わす。
【0059】 配列番号29は、カンジダ・マルトサ URA3遺伝子に対するセンスプライ
マーを表わす。
マーを表わす。
【0060】 配列番号30は、カンジダ・マルトサ URA3遺伝子に対するアンチセンス
プライマーを表わす。
プライマーを表わす。
【0061】 配列番号31は、カンジダ・マルトサ ADE1遺伝子に対するセンスプライ
マーを表わす。
マーを表わす。
【0062】 配列番号32は、カンジダ・マルトサ ADE1遺伝子に対するアンチセンス
プライマーを表わす。
プライマーを表わす。
【0063】 配列番号33は、カンジダ・マルトサ HIS5遺伝子に対するセンスプライ
マーを表わす。
マーを表わす。
【0064】 配列番号34は、カンジダ・マルトサ HIS5遺伝子に対するアンチセンス
プライマーを表わす。
プライマーを表わす。
【0065】 出願人は、特許手続きのための微生物寄託の国際承認に関するブダペスト条約
の条項に従って、以下の生物学的寄託を行った。本明細書では、「ATCC」は
、米国、20110−2209 バージニア、マナッサス、大学通り10801
に所在する国際寄託機関、アメリカ基準菌株保存機構(American Ty
pe Culture Collection)のことを意味する。「ATCC
番号」は、ATCCに寄託した際の培養物に対する受託番号である。
の条項に従って、以下の生物学的寄託を行った。本明細書では、「ATCC」は
、米国、20110−2209 バージニア、マナッサス、大学通り10801
に所在する国際寄託機関、アメリカ基準菌株保存機構(American Ty
pe Culture Collection)のことを意味する。「ATCC
番号」は、ATCCに寄託した際の培養物に対する受託番号である。
【0066】
【0067】 ピヒア・パストリスSW64/65は、メタノールの存在により誘導される場
合に、C6〜C22のアルカンを対応する一塩基酸および二塩基酸に変換する活性 アルカンチトクロームP450を生成することができる通常でない能力を有する
ピヒア・パストリス菌株として特徴付けすることができる。
合に、C6〜C22のアルカンを対応する一塩基酸および二塩基酸に変換する活性 アルカンチトクロームP450を生成することができる通常でない能力を有する
ピヒア・パストリス菌株として特徴付けすることができる。
【0068】 カンジダ・マルトサSW81/82は、C6〜C22のアルカンまたは単脂肪酸 で増殖することができないという点で通常でないカンジダ・マルトサとして、ま
た、適当な炭素およびグリセロールのようなエネルギー源の存在下でC6〜C22 の一塩基酸またはアルカンから二塩基酸を生成するという能力において通常でな
いカンジダ・マルトサとして特徴付けすることができる。この菌株は破壊された
POX4遺伝子を含み、他の栄養要求性マーカは離れて存在する。この菌株はβ
−酸化が阻害されている。
た、適当な炭素およびグリセロールのようなエネルギー源の存在下でC6〜C22 の一塩基酸またはアルカンから二塩基酸を生成するという能力において通常でな
いカンジダ・マルトサとして特徴付けすることができる。この菌株は破壊された
POX4遺伝子を含み、他の栄養要求性マーカは離れて存在する。この菌株はβ
−酸化が阻害されている。
【0069】 カンジダ・マルトサSW84/87.2は、C6〜C22のアルカンまたは単脂 肪酸で増殖することができないという点で通常でないカンジダ・マルトサとして
、また、適当な炭素およびグリセロールのようなエネルギー源の存在下でC6〜 C22の一塩基酸またはアルカンから二塩基酸を生成するという能力において通常
でないカンジダ・マルトサとして特徴付けすることができる。さらにSW84/
87.2は、5g/Lを越える濃度のグルコース存在下でC6〜C22のアルカン または一塩基酸を二塩基酸へ酸化する能力において通常でない。この菌株は増大
されたアルカンヒドロキシル化活性を発現し、破壊されたPOX4遺伝子を含ん
でいる。
、また、適当な炭素およびグリセロールのようなエネルギー源の存在下でC6〜 C22の一塩基酸またはアルカンから二塩基酸を生成するという能力において通常
でないカンジダ・マルトサとして特徴付けすることができる。さらにSW84/
87.2は、5g/Lを越える濃度のグルコース存在下でC6〜C22のアルカン または一塩基酸を二塩基酸へ酸化する能力において通常でない。この菌株は増大
されたアルカンヒドロキシル化活性を発現し、破壊されたPOX4遺伝子を含ん
でいる。
【0070】 (発明の詳細な説明) 本発明は、遺伝工学技術が施された生物を用いて、化学式CH3(CH2)nC H3(ただし、n=4〜20)の脂肪族化合物をモノターミナルおよびジターミ ナルカルボキシレートに生物変換する方法を含む。本発明は、チトクロームP4
50活性が増大し(アルカンP450モノオキシゲナーゼ、脂肪酸モノオキシゲ
ナーゼおよびチトクロームP450−NADPHレダクターゼ発現を組み合わせ
て同時に発現することを含む)、および/または遺伝子破壊されたβ−酸化経路
を有する、形質転換されたカンジダ・マルトサ菌株について初めて記述する。さ
らに、野生型菌株の増殖およびアルカン利用の速度に基づいて、P450増大型
菌株またはβ−阻害型菌株いずれかの容量的生産性(g生成物/L/hr)を改
良することが、経済的なバイオプロセスに求められている。したがって、これら
の2つの概念を組み合わせることによって、脂肪族基質からモノターミナルおよ
びジターミナルカルボキシレートを生成する優れた生物触媒を与える。本発明は
、所望カルボキシレートを商業的に実施し得る充分な量および変換効率で提供す
る。
50活性が増大し(アルカンP450モノオキシゲナーゼ、脂肪酸モノオキシゲ
ナーゼおよびチトクロームP450−NADPHレダクターゼ発現を組み合わせ
て同時に発現することを含む)、および/または遺伝子破壊されたβ−酸化経路
を有する、形質転換されたカンジダ・マルトサ菌株について初めて記述する。さ
らに、野生型菌株の増殖およびアルカン利用の速度に基づいて、P450増大型
菌株またはβ−阻害型菌株いずれかの容量的生産性(g生成物/L/hr)を改
良することが、経済的なバイオプロセスに求められている。したがって、これら
の2つの概念を組み合わせることによって、脂肪族基質からモノターミナルおよ
びジターミナルカルボキシレートを生成する優れた生物触媒を与える。本発明は
、所望カルボキシレートを商業的に実施し得る充分な量および変換効率で提供す
る。
【0071】 ある組み換え生物は、増大されたアルカンヒドロキシル化活性を発現する。末
端メチル基のヒドロキシル化は、アルカンヒドロキシル化活性によって起こる。
ヒドロキシル化活性の増大は、別々のまたは種々組み合わせた、アルカンモノオ
キシゲナーゼ、脂肪酸モノオキシゲナーゼまたはチトクロームP450レダクタ
ーゼの増大により生じる。さらなる酵素工程は、カルボキシレートの形態にさら
に酸化するために必要である。アルコールオキシダーゼ(Kempら、Appl
.Microbiol.および Biotechnol.、28:370(19
88))、およびアルコールデジドロゲナーゼによって触媒される2つのさらな
る酸化工程により、対応するカルボキシレートが生じる。
端メチル基のヒドロキシル化は、アルカンヒドロキシル化活性によって起こる。
ヒドロキシル化活性の増大は、別々のまたは種々組み合わせた、アルカンモノオ
キシゲナーゼ、脂肪酸モノオキシゲナーゼまたはチトクロームP450レダクタ
ーゼの増大により生じる。さらなる酵素工程は、カルボキシレートの形態にさら
に酸化するために必要である。アルコールオキシダーゼ(Kempら、Appl
.Microbiol.および Biotechnol.、28:370(19
88))、およびアルコールデジドロゲナーゼによって触媒される2つのさらな
る酸化工程により、対応するカルボキシレートが生じる。
【0072】 別の組み換え生物はβ−酸化経路の遺伝子崩壊を有している。二倍体酵母であ
るカンジダ・マルトサは、β−酸化経路により炭素およびエネルギーを取り出す
ことによって、単一炭素源としてのアルカンで増殖する。この経路は非常に効率
的であるので、アルカンで増殖する間、通常、野生型菌株はω−酸化によりジカ
ルボン酸を生成することはない。ω−酸化経路への代謝の流れが増加するように
β−酸化経路を阻害すると、モノターミナルおよびジターミナルカルボキシレー
トへのアルカンの変換に関するバイオプロセスの収量および選択性が増加する。
るカンジダ・マルトサは、β−酸化経路により炭素およびエネルギーを取り出す
ことによって、単一炭素源としてのアルカンで増殖する。この経路は非常に効率
的であるので、アルカンで増殖する間、通常、野生型菌株はω−酸化によりジカ
ルボン酸を生成することはない。ω−酸化経路への代謝の流れが増加するように
β−酸化経路を阻害すると、モノターミナルおよびジターミナルカルボキシレー
トへのアルカンの変換に関するバイオプロセスの収量および選択性が増加する。
【0073】 第3の組み換え生物は、増大されたアルカンヒドロキシル化活性およびβ−酸
化経路の遺伝子崩壊の両方を有している。ヒドロキシル化活性の増大は、別々の
または種々組み合わせた、アルカンモノオキシゲナーゼ、脂肪酸モノオキシゲナ
ーゼまたはチトクロームP450レダクターゼの増大により生じる。本発明の生
成物は、腐食防止剤化合物および界面活性剤の生成における中間体として有用で
ある。さらに詳しくは、本発明の方法および物質はドデカンジオン酸のバイオプ
ロダクションに有用である。バイオプロセスは、ポリマー等級および化学物質等
級のドデカンジオン酸への現在の化学経路に関連した中間体の製造および販売で
の融通性を良くする。特に、良好な選択性を伴って高収率が得られる。さらに、
その商業上のバイオプロセスを実施した際の環境への影響は、現在の化学プロセ
スよりも好ましいものと予想される。
化経路の遺伝子崩壊の両方を有している。ヒドロキシル化活性の増大は、別々の
または種々組み合わせた、アルカンモノオキシゲナーゼ、脂肪酸モノオキシゲナ
ーゼまたはチトクロームP450レダクターゼの増大により生じる。本発明の生
成物は、腐食防止剤化合物および界面活性剤の生成における中間体として有用で
ある。さらに詳しくは、本発明の方法および物質はドデカンジオン酸のバイオプ
ロダクションに有用である。バイオプロセスは、ポリマー等級および化学物質等
級のドデカンジオン酸への現在の化学経路に関連した中間体の製造および販売で
の融通性を良くする。特に、良好な選択性を伴って高収率が得られる。さらに、
その商業上のバイオプロセスを実施した際の環境への影響は、現在の化学プロセ
スよりも好ましいものと予想される。
【0074】 本明細書で用いた用語および略語は以下のように特定する。
【0075】 「還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド」はNADPHと略記する。
【0076】 「還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸」はNADPHと略記
する。
する。
【0077】 「Candida mallosa IAM 12247チトクロームP45
0Alk1−A遺伝子」はAlk1−Aと略記する。
0Alk1−A遺伝子」はAlk1−Aと略記する。
【0078】 「Candida mallosa IAM 12247チトクロームP45
0Alk3−A遺伝子」はAlk3−Aと略記する。
0Alk3−A遺伝子」はAlk3−Aと略記する。
【0079】 「Candida mallosaチトクロームP450−NADPHレダク
ターゼ遺伝子」はP450レダクターゼまたはCPRと略記する。
ターゼ遺伝子」はP450レダクターゼまたはCPRと略記する。
【0080】 「カンジダ・マルトサアシルCoA遺伝子」はPOX4と略記する。
【0081】 「酵素オロチジン−5’−モノホスフェートデカルボキシラーゼをコードする
カンジダ・マルトサ IAM12247 URA3遺伝子コード」はURA3と
略記する。
カンジダ・マルトサ IAM12247 URA3遺伝子コード」はURA3と
略記する。
【0082】 「ホスホグリセロールキナーゼ」はPGKと略記する。
【0083】 「アルコールオキシダーゼI」はAOX1と略記する。
【0084】 「ガスクロマトグラフィ」はGCと略記する。
【0085】 「ポリメラーゼ連鎖反応」はPCRと略記する。
【0086】 「自律複製配列」はARSと略記する。
【0087】 「ドデカンジオン酸」はDDDAと略記する。
【0088】 「遺伝工学技術が施された」という用語は、細胞外での任意の手段により作成
または取り出した核酸分子を任意のウイルス、細菌性プラスミドまたは他のベク
ター系へ挿入ことにより遺伝物質の新しい組合わせを形成することであり、これ
らは宿主生物へ取り込まれて該宿主生物内で増殖し宿主生物の表現型を変化する
よう発現することとなる。
または取り出した核酸分子を任意のウイルス、細菌性プラスミドまたは他のベク
ター系へ挿入ことにより遺伝物質の新しい組合わせを形成することであり、これ
らは宿主生物へ取り込まれて該宿主生物内で増殖し宿主生物の表現型を変化する
よう発現することとなる。
【0089】 「形質転換」という用語は、宿主生物のゲノムに核酸断片を移入して遺伝学的
に安定した遺伝形質を生じせさる遺伝子工学技術のことである。移入された核酸
断片を含む宿主生物は、「遺伝子組み換え」生物又は「形質転換」生物あるいは
形質転換体と称する。
に安定した遺伝形質を生じせさる遺伝子工学技術のことである。移入された核酸
断片を含む宿主生物は、「遺伝子組み換え」生物又は「形質転換」生物あるいは
形質転換体と称する。
【0090】 「核酸」という用語は、ヌクレオチドがリン酸塩架橋とともに結合している基
本単位である、生細胞中に存在する高分子量の複合化合物のことである。核酸は
リボ核酸(RNA)およびデオキシリボ核酸(DNA)の2種類に分けられる。
本単位である、生細胞中に存在する高分子量の複合化合物のことである。核酸は
リボ核酸(RNA)およびデオキシリボ核酸(DNA)の2種類に分けられる。
【0091】 「単離された核酸断片」は、合成されたまたは非天然のまたは変化しているヌ
クレオチド塩基を任意選択で含む、一本鎖または二本鎖のRNAまたはDNAの
ポリマーである。DNAポリマーの形態での単離された核酸断片は、1つ以上の
cDNA、ゲノムDNAまたは合成DNAからなっていてよい。
クレオチド塩基を任意選択で含む、一本鎖または二本鎖のRNAまたはDNAの
ポリマーである。DNAポリマーの形態での単離された核酸断片は、1つ以上の
cDNA、ゲノムDNAまたは合成DNAからなっていてよい。
【0092】 「チトクロームP450」という用語は、多くの異なる生物学的ヒドロキシル
化反応に活性である広範囲に分布しているモノオキシゲナーゼのことであり、チ
トクロームP450ヒドロキシル化系の一成分である。
化反応に活性である広範囲に分布しているモノオキシゲナーゼのことであり、チ
トクロームP450ヒドロキシル化系の一成分である。
【0093】 「チトクロームP450レダクターゼ」という用語は、多くの異なる生物学的
ヒドロキシル化反応に活性である広範囲に分布しているレダクターゼのことであ
り、チトクロームP450ヒドロキシル化系の一成分である。
ヒドロキシル化反応に活性である広範囲に分布しているレダクターゼのことであ
り、チトクロームP450ヒドロキシル化系の一成分である。
【0094】 「阻害されたβ−酸化経路」または「β−阻害」という用語は、野生型のβ−
酸化経路の第1酵素であるアシルCoA酸化酵素を効果的に除去する遺伝子破壊
のことである。
酸化経路の第1酵素であるアシルCoA酸化酵素を効果的に除去する遺伝子破壊
のことである。
【0095】 「変更されたレベル」とは、量または比率において、正常な生物、野生型生物
または非形質転換生物の遺伝子産物の生産とは異なる、生物での遺伝子産物の生
産のことである。生産は、正常な生物、野生型生物、非形質転換生物による生産
と相対比較して「増大」または「低下」と具体的に記載していることもある。
または非形質転換生物の遺伝子産物の生産とは異なる、生物での遺伝子産物の生
産のことである。生産は、正常な生物、野生型生物、非形質転換生物による生産
と相対比較して「増大」または「低下」と具体的に記載していることもある。
【0096】 「増大された」という用語は、本来的に観測されるものまたは本来的な機能を
上回る改良または増加のことである。アルカンヒドロキシル化活性の増大は、チ
トクロームP450モノオキシゲナーゼおよび/またはチトクロームP450−
NADPHレダクターゼをコードする遺伝子のさらなる少なくとも1つのコピー
(野生型と比較して)に関連している。
上回る改良または増加のことである。アルカンヒドロキシル化活性の増大は、チ
トクロームP450モノオキシゲナーゼおよび/またはチトクロームP450−
NADPHレダクターゼをコードする遺伝子のさらなる少なくとも1つのコピー
(野生型と比較して)に関連している。
【0097】 「カセット」および「遺伝子カセット」という用語は、特有の構築物に意図的
にインビトロで接合または結合した多数のヌクレオチド配列のことである。「発
現カセット」は、プロモータ断片、選択された遺伝子産物用のDNA配列、およ
び転写ターミネータを特異的に含んでいる。
にインビトロで接合または結合した多数のヌクレオチド配列のことである。「発
現カセット」は、プロモータ断片、選択された遺伝子産物用のDNA配列、およ
び転写ターミネータを特異的に含んでいる。
【0098】 「プラスミド」および「クローニングベクター」という用語は、通常は環状二
本鎖DNA分子の形態をとり、しばしば細胞の中心的代謝の部分ではない遺伝子
を持っている、染色体外要素に関する。そのような要素は、任意の起源に由来す
る一本鎖または二本鎖のDNAまたはRNAの、直鎖状または環状の、自律複製
配列、ゲノム組み込み配列、ファージ配列であってよい。「自律複製配列」とい
う用語は、酵母中でプラスミドの自律複製を可能とする能力を有する染色体配列
のことである。
本鎖DNA分子の形態をとり、しばしば細胞の中心的代謝の部分ではない遺伝子
を持っている、染色体外要素に関する。そのような要素は、任意の起源に由来す
る一本鎖または二本鎖のDNAまたはRNAの、直鎖状または環状の、自律複製
配列、ゲノム組み込み配列、ファージ配列であってよい。「自律複製配列」とい
う用語は、酵母中でプラスミドの自律複製を可能とする能力を有する染色体配列
のことである。
【0099】 「発現」という用語は、本発明の核酸断片に由来したセンス(mRNA)また
はアンチセンスRNAの転写および安定した蓄積のことである。さらに、発現は
ポリペプチドへのmRNAの翻訳のことをさしてもよい。「過剰発現」とは、正
常な生物または非形質転換生物における生成レベルよりも過剰である遺伝子組み
換え生物での遺伝子産物の生成のことである。「共抑制」は、同一または実質的
に類似した外来遺伝子または内因性遺伝子の発現を抑制することが可能なセンス
RNA転写産物の生成のことである(U.S.5,231,020)。
はアンチセンスRNAの転写および安定した蓄積のことである。さらに、発現は
ポリペプチドへのmRNAの翻訳のことをさしてもよい。「過剰発現」とは、正
常な生物または非形質転換生物における生成レベルよりも過剰である遺伝子組み
換え生物での遺伝子産物の生成のことである。「共抑制」は、同一または実質的
に類似した外来遺伝子または内因性遺伝子の発現を抑制することが可能なセンス
RNA転写産物の生成のことである(U.S.5,231,020)。
【0100】 「突然変異」という用語は、生物の遺伝形質を変化させる生物のDNAの化学
変化に関する。そのような変化した特性を示す菌株を「突然変異体」と称する。
変化に関する。そのような変化した特性を示す菌株を「突然変異体」と称する。
【0101】 「オリゴヌクレオチドプライマー」という用語は、一本鎖鋳型オリゴヌクレオ
チドの領域に対する塩基対である短いオリゴヌクレオチドに関する。プライマー
は、一本鎖DNAで相補鎖合成を生成するにあたって、DNAポリメラーゼに対
する開始点を形成するのに必要である。
チドの領域に対する塩基対である短いオリゴヌクレオチドに関する。プライマー
は、一本鎖DNAで相補鎖合成を生成するにあたって、DNAポリメラーゼに対
する開始点を形成するのに必要である。
【0102】 「制限酵素」および「制限エンドヌクレアーゼ」という用語は、二本鎖DNA
の特定のヌクレオチド配列内で加水分解性切断を触媒する酵素に関する。
の特定のヌクレオチド配列内で加水分解性切断を触媒する酵素に関する。
【0103】 「直鎖状炭化水素」という用語は、炭素骨格に0、1つまたは2つの二重結合
を含んでいる炭素数C6〜C22の脂肪族炭化水素、脂肪酸および脂肪酸エステル に関する。さらに、その用語は、末端炭素の一つがフェニル基で置換された上記
の任意の直鎖化合物を含んでいる。特に好ましい炭化水素は、ノナン、デカン、
ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカ
ン、ヘプタデカン、オクタデカン、またはそれら各々のモノカルボン酸である。 好ましくは、C12〜C14のアルカンである。特にドデカンが好ましい。
を含んでいる炭素数C6〜C22の脂肪族炭化水素、脂肪酸および脂肪酸エステル に関する。さらに、その用語は、末端炭素の一つがフェニル基で置換された上記
の任意の直鎖化合物を含んでいる。特に好ましい炭化水素は、ノナン、デカン、
ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカ
ン、ヘプタデカン、オクタデカン、またはそれら各々のモノカルボン酸である。 好ましくは、C12〜C14のアルカンである。特にドデカンが好ましい。
【0104】 「アルカンヒドロキシル化活性」という用語は、チトクロームP450ヒドロ
キシル化系を用いて直鎖状炭化水素の末端のメチル基を酵素的にヒドロキシル化
する、酵母などの生物の能力に関する。「チトクロームP450ヒドロキシル化
系」という用語は、少なくとも以下の3つの生物学的成分からなるヒドロキシル
化系をいう:1)チトクロームP450モノオキシゲナーゼ、2)チトクローム
P450−NADPHレダクターゼ、および3)還元型ニコチンアミドアデニン
ジヌクレオチド(NADPH)または還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオ
チドリン酸(NADPH)。
キシル化系を用いて直鎖状炭化水素の末端のメチル基を酵素的にヒドロキシル化
する、酵母などの生物の能力に関する。「チトクロームP450ヒドロキシル化
系」という用語は、少なくとも以下の3つの生物学的成分からなるヒドロキシル
化系をいう:1)チトクロームP450モノオキシゲナーゼ、2)チトクローム
P450−NADPHレダクターゼ、および3)還元型ニコチンアミドアデニン
ジヌクレオチド(NADPH)または還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオ
チドリン酸(NADPH)。
【0105】 「遺伝子」は、コード配列より前の調節配列(5’非コード配列)およびコー
ド配列より後の調節配列(3’非コード配列)を含む、特定のタンパク質をコー
ドする核酸断片に関する。「天然遺伝子」は、それ自身の調節配列を有する天然
に見られる遺伝子に関する。「キメラ遺伝子」は、天然においては一緒には見ら
れない調節配列およびコード配列を含む、天然遺伝子でない任意の遺伝子に関す
る。したがって、キメラ遺伝子は、異なる起源に由来する調節配列およびコード
配列、または同一起源に由来する調節配列およびコード配列を含んでいてもよい
が、それらの配列は天然において見られる方法とは異なる方法でつくられたもの
である。「内因性遺伝子」は、生物のゲノム中において本来の位置にある天然遺
伝子に関する。「外来」遺伝子は、宿主生物で通常見つからない遺伝子に関する
が、これは遺伝子の導入によって宿主生物へ導入される。外来遺伝子は、非天然
生物に挿入された天然遺伝子、またはキメラ遺伝子を含ませることができる。「
導入遺伝子」は、形質転換法によってゲノムへ導入された遺伝子である。
ド配列より後の調節配列(3’非コード配列)を含む、特定のタンパク質をコー
ドする核酸断片に関する。「天然遺伝子」は、それ自身の調節配列を有する天然
に見られる遺伝子に関する。「キメラ遺伝子」は、天然においては一緒には見ら
れない調節配列およびコード配列を含む、天然遺伝子でない任意の遺伝子に関す
る。したがって、キメラ遺伝子は、異なる起源に由来する調節配列およびコード
配列、または同一起源に由来する調節配列およびコード配列を含んでいてもよい
が、それらの配列は天然において見られる方法とは異なる方法でつくられたもの
である。「内因性遺伝子」は、生物のゲノム中において本来の位置にある天然遺
伝子に関する。「外来」遺伝子は、宿主生物で通常見つからない遺伝子に関する
が、これは遺伝子の導入によって宿主生物へ導入される。外来遺伝子は、非天然
生物に挿入された天然遺伝子、またはキメラ遺伝子を含ませることができる。「
導入遺伝子」は、形質転換法によってゲノムへ導入された遺伝子である。
【0106】 「コード配列」は、特定のアミノ酸配列をコードするDNA配列である。「適
当な調節配列」は、コード配列の上流(5’非コード配列)、コード配列内、ま
たはコード配列の下流(3’非コード配列)に位置しているヌクレオチド配列で
あって、関連するコード配列の転写、RNAプロセシングまたは安定性、あるい
は翻訳に作用する。調節配列は、プロモータ、翻訳リーダー配列、イントロンお
よびポリアデニル化認識配列を含んでいてもよい。
当な調節配列」は、コード配列の上流(5’非コード配列)、コード配列内、ま
たはコード配列の下流(3’非コード配列)に位置しているヌクレオチド配列で
あって、関連するコード配列の転写、RNAプロセシングまたは安定性、あるい
は翻訳に作用する。調節配列は、プロモータ、翻訳リーダー配列、イントロンお
よびポリアデニル化認識配列を含んでいてもよい。
【0107】 「プロモータ」は、コード配列の発現または機能的RNAを制御することが可
能なDNA配列に関する。一般に、コード配列は、プロモータ配列に対して3’
側に位置している。プロモータ配列は、近位およびより遠位の上流領域からなり
、後者はしばしばエンハンサーと呼ばれる。「エンハンサー」は、プロモータ活
性を刺激し得るDNA配列であり、それは、プロモータの生来的な要素であって
もよいし、プロモータのレベルまたはプロモータの組織特異性を増大するように
挿入された異種の要素であってよい。プロモータは、完全に天然遺伝子に由来し
ていてもよいし、天然に見られる異なるプロモータに由来する異なる要素から構
成されていてもよいし、合成DNAセグメントを含んでいてもよい。異なるプロ
モータは、異なる組織または細胞中で、または異なる成長段階で、または異なる
環境条件に応じて、遺伝子の発現を指示することができることは当業者には理解
される。ほとんどの増殖条件下でほとんどの時期に遺伝子の発現を起こさせるプ
ロモータは、一般に「構成的プロモータ」と称する。植物細胞において有用な種
々の新しいプロモータが絶えず発見されている。多数の例をOkamuroおよ
びGoldbergによる編集物で確認することができる(Biochemis
try of Plants 15:1−82(1989))。さらに、ほとん
どの場合、調節配列の正確な境界が完全には特定されていないので、異なる長さ
のDNA断片が同一のプロモータ活性を有しているかもしれない。
能なDNA配列に関する。一般に、コード配列は、プロモータ配列に対して3’
側に位置している。プロモータ配列は、近位およびより遠位の上流領域からなり
、後者はしばしばエンハンサーと呼ばれる。「エンハンサー」は、プロモータ活
性を刺激し得るDNA配列であり、それは、プロモータの生来的な要素であって
もよいし、プロモータのレベルまたはプロモータの組織特異性を増大するように
挿入された異種の要素であってよい。プロモータは、完全に天然遺伝子に由来し
ていてもよいし、天然に見られる異なるプロモータに由来する異なる要素から構
成されていてもよいし、合成DNAセグメントを含んでいてもよい。異なるプロ
モータは、異なる組織または細胞中で、または異なる成長段階で、または異なる
環境条件に応じて、遺伝子の発現を指示することができることは当業者には理解
される。ほとんどの増殖条件下でほとんどの時期に遺伝子の発現を起こさせるプ
ロモータは、一般に「構成的プロモータ」と称する。植物細胞において有用な種
々の新しいプロモータが絶えず発見されている。多数の例をOkamuroおよ
びGoldbergによる編集物で確認することができる(Biochemis
try of Plants 15:1−82(1989))。さらに、ほとん
どの場合、調節配列の正確な境界が完全には特定されていないので、異なる長さ
のDNA断片が同一のプロモータ活性を有しているかもしれない。
【0108】 「操作可能的に結合された」という用語は、一つの機能が他の機能に作用する
ような単一の核酸断片上における核酸配列の結合に関する。例えば、プロモータ
がそのコード配列の発現に作用する場合、プロモータはコード配列と操作可能的
に結合している(すなわち、コード配列はプロモータの転写制御下にあるという
ことである)。コード配列は、センスまたはアンチセンスの方向で、調節配列に
操作可能的に結合することができる。「成熟」タンパク質は、翻訳後に処理され
たポリペプチド、すなわち、一次翻訳産物中に存在するプレペプチドまたはプロ
ペプチドが除去されたポリペプチドである。「前駆体」タンパク質は、mRNA
の翻訳の一次産物、すなわち、プレペプチドおよびプロペプチドがまだ存在して
いるものである。しかし、プレペプチドおよびプロペプチドは細胞内の局在シグ
ナルに制限されない。
ような単一の核酸断片上における核酸配列の結合に関する。例えば、プロモータ
がそのコード配列の発現に作用する場合、プロモータはコード配列と操作可能的
に結合している(すなわち、コード配列はプロモータの転写制御下にあるという
ことである)。コード配列は、センスまたはアンチセンスの方向で、調節配列に
操作可能的に結合することができる。「成熟」タンパク質は、翻訳後に処理され
たポリペプチド、すなわち、一次翻訳産物中に存在するプレペプチドまたはプロ
ペプチドが除去されたポリペプチドである。「前駆体」タンパク質は、mRNA
の翻訳の一次産物、すなわち、プレペプチドおよびプロペプチドがまだ存在して
いるものである。しかし、プレペプチドおよびプロペプチドは細胞内の局在シグ
ナルに制限されない。
【0109】 組み換えピヒア・パストリスの構築 本発明の別の態様は、異種起源に由来する活性P450系の発現を起こすピヒ
ア・パストリスの遺伝工学に関する。Alk1−A遺伝子(あるいはAlk3−
AまたはP450レダクターゼ遺伝子でもよい)続いて転写ターミネータ(AO
X1由来のものなど)に融合されたアルコールオキシダーゼI(AOX1)の強
力なメタノール誘導性プロモータなどの(ただしこれに限定されない)プロモー
タを含むように、発現カセットを構築する。その発現カセットを、Zeocin
耐性(Invitrogen社、カルフォルニア州サンディエゴ、米国)をコー
ドするHIS4、ARG4、SUC2またはsh ble遺伝子のなどの(ただ
しこれに制限されない)適当な形質転換マーカを含んでいるベクターへサブクロ
ーニングする。確立されている方法(U.S.4,855,231)で適当なピ
ヒア・パストリス菌株の形質転換を続けて行うと、遺伝子に対する発現カセット
がピヒア・パストリスゲノムに組みこまれる。PCRおよびサザンブロット分析
などの(ただしこれに制限されない)種々の方法によって、発現カセットの多数
のコピーを保持する形質転換体を同定することができる。
ア・パストリスの遺伝工学に関する。Alk1−A遺伝子(あるいはAlk3−
AまたはP450レダクターゼ遺伝子でもよい)続いて転写ターミネータ(AO
X1由来のものなど)に融合されたアルコールオキシダーゼI(AOX1)の強
力なメタノール誘導性プロモータなどの(ただしこれに限定されない)プロモー
タを含むように、発現カセットを構築する。その発現カセットを、Zeocin
耐性(Invitrogen社、カルフォルニア州サンディエゴ、米国)をコー
ドするHIS4、ARG4、SUC2またはsh ble遺伝子のなどの(ただ
しこれに制限されない)適当な形質転換マーカを含んでいるベクターへサブクロ
ーニングする。確立されている方法(U.S.4,855,231)で適当なピ
ヒア・パストリス菌株の形質転換を続けて行うと、遺伝子に対する発現カセット
がピヒア・パストリスゲノムに組みこまれる。PCRおよびサザンブロット分析
などの(ただしこれに制限されない)種々の方法によって、発現カセットの多数
のコピーを保持する形質転換体を同定することができる。
【0110】 異種起源に由来する活性P450系の発現のためピヒア・パストリスを設計す
る別の態様では、1つまたは2つのプラスミド上に多数の発現カセットをサブク
ローニングすることを要する。例えば、Alk1−AおよびAlk3−A遺伝子
に対する発現カセットをあるプラスミド上にサブクローニングし、P450レダ
クターゼ遺伝子に対する発現カセットを別のプラスミド上にサブクローニングす
ることができる。あるいは、Alk1−AおよびP450レダクターゼ遺伝子に
対する発現カセットをあるプラスミド上にサブクローニングし、Alk3−A遺
伝子に対する発現カセットを別のプラスミド上にサブクローニングすることがで
きる。あるいは、Alk3−AおよびP450レダクターゼ遺伝子に対する発現
カセットをあるプラスミド上にサブクローニングし、Alk1−A遺伝子に対す
る発現カセットを別のプラスミド上にサブクローニングすることができる。また
は、Alk1−AおよびAlk3−AおよびP450レダクターゼ遺伝子に対す
る発現カセットをあるプラスミド上にサブクローニングすることができる。次い
でそのプラスミドを用いて、連続してまたは同時に適当なピヒア・パストリス宿
主を形質転換する。PCRやサザンブロット分析などの(しかしこれに制限され
ない)種々の方法によって、発現カセットの多数のコピーを保持する形質転換体
を同定することができる。
る別の態様では、1つまたは2つのプラスミド上に多数の発現カセットをサブク
ローニングすることを要する。例えば、Alk1−AおよびAlk3−A遺伝子
に対する発現カセットをあるプラスミド上にサブクローニングし、P450レダ
クターゼ遺伝子に対する発現カセットを別のプラスミド上にサブクローニングす
ることができる。あるいは、Alk1−AおよびP450レダクターゼ遺伝子に
対する発現カセットをあるプラスミド上にサブクローニングし、Alk3−A遺
伝子に対する発現カセットを別のプラスミド上にサブクローニングすることがで
きる。あるいは、Alk3−AおよびP450レダクターゼ遺伝子に対する発現
カセットをあるプラスミド上にサブクローニングし、Alk1−A遺伝子に対す
る発現カセットを別のプラスミド上にサブクローニングすることができる。また
は、Alk1−AおよびAlk3−AおよびP450レダクターゼ遺伝子に対す
る発現カセットをあるプラスミド上にサブクローニングすることができる。次い
でそのプラスミドを用いて、連続してまたは同時に適当なピヒア・パストリス宿
主を形質転換する。PCRやサザンブロット分析などの(しかしこれに制限され
ない)種々の方法によって、発現カセットの多数のコピーを保持する形質転換体
を同定することができる。
【0111】 異種起源に由来する活性P450系の発現のためピヒア・パストリスを設計す
るさらなる態様は、上述のようにして、Alk1−A、Alk3−AおよびP4
50レダクターゼ遺伝子に対する発現カセットを、個々にまたは多コピーで、複
製プラスミド上にサブクローニングすることを要する。次いで、複製プラスミド
を用いて、連続してまたは同時に適当なピヒア・パストリス宿主を形質転換する
。PCRやサザンブロット分析などの(しかしこれに制限されない)種々の方法
によって、発現カセットの多数のコピーを保持する形質転換体を同定することが
できる。
るさらなる態様は、上述のようにして、Alk1−A、Alk3−AおよびP4
50レダクターゼ遺伝子に対する発現カセットを、個々にまたは多コピーで、複
製プラスミド上にサブクローニングすることを要する。次いで、複製プラスミド
を用いて、連続してまたは同時に適当なピヒア・パストリス宿主を形質転換する
。PCRやサザンブロット分析などの(しかしこれに制限されない)種々の方法
によって、発現カセットの多数のコピーを保持する形質転換体を同定することが
できる。
【0112】 Alk1−A、Alk3−AおよびP450レダクターゼ遺伝子に対する多数
の発現カセットのコピーを含む遺伝子工学技術が施されたピヒア・パストリス細
胞は、炭素源としてグリセロール(またはグルコース)を含む最少培地で飽和ま
で増殖させ、次いでメタノールによってAOX1プロモータの誘導を行った。こ
れによって、P450系成分の高レベルに生産され、ヒドロキシル化活性が高く
なる。脂肪族基質は、誘導前、誘導開始時、または誘導中の任意時間、および適
当な時間の後に添加することができ、上述のようにカルボキシレートについて培
地を分析する。
の発現カセットのコピーを含む遺伝子工学技術が施されたピヒア・パストリス細
胞は、炭素源としてグリセロール(またはグルコース)を含む最少培地で飽和ま
で増殖させ、次いでメタノールによってAOX1プロモータの誘導を行った。こ
れによって、P450系成分の高レベルに生産され、ヒドロキシル化活性が高く
なる。脂肪族基質は、誘導前、誘導開始時、または誘導中の任意時間、および適
当な時間の後に添加することができ、上述のようにカルボキシレートについて培
地を分析する。
【0113】 カンジダ・マルトサから得られたゲノムDNAのPCR増幅 受託番号がそれぞれD12475、X55881およびD25327であるカ
ンジダ・マルトサ IAM12247のチトクロームP450Alk1−A、カ
ンジダ・マルトサ IAM12247のチトクロームP450Alk3−A、お
よびチトクロームP450レダクターゼ遺伝子に対し、遺伝子バンク(Nati
onal Center for Biotechnology Inform
ation、Bethesda、MD、USA)から入手可能な配列に基づいて
、オリゴヌクレオチドプライマーを調製する。遺伝子発現カセットの構築だけで
なくクローニングベクターに好都合に連結することを可能とするために、適切な
特有の制限酵素切断部位をプライマーへ設計する(例えば、Sambrookら
、Molecular Cloning: A Laboratory Man
ual、Second Edition、Cold Spring Harbo
r Laboratory Press、(1989))を参照のこと)。同様
の方法で、カンジダ・マルトサ IAM12247のURA3遺伝子に対して、
オリゴヌクレオチドプライマーを設計する。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)米
国特許第4,683,202号(1987、Mullisら)および米国特許第
4,683,195号(1986、Mullisら)を用いて、ATCC906
77に対応するカンジダ・マルトサ IAM12247から得られたゲノムDN
A由来の適当なDNA配列を増幅する。同様の手順および適切なプライマーによ
り、チトクロームP450のAlk2−A(X5881)、Alk4−A(D
12716)、Alk5−A(D12717)、Alk6−A(D 12718
)、Alk7(D12719)およびAlk8(D12719)が含まれるがこ
れに制限されない、遺伝子バンクから入手可能な他のカンジダ・マルトサ IA
M12247配列をPCRで増幅することができる。
ンジダ・マルトサ IAM12247のチトクロームP450Alk1−A、カ
ンジダ・マルトサ IAM12247のチトクロームP450Alk3−A、お
よびチトクロームP450レダクターゼ遺伝子に対し、遺伝子バンク(Nati
onal Center for Biotechnology Inform
ation、Bethesda、MD、USA)から入手可能な配列に基づいて
、オリゴヌクレオチドプライマーを調製する。遺伝子発現カセットの構築だけで
なくクローニングベクターに好都合に連結することを可能とするために、適切な
特有の制限酵素切断部位をプライマーへ設計する(例えば、Sambrookら
、Molecular Cloning: A Laboratory Man
ual、Second Edition、Cold Spring Harbo
r Laboratory Press、(1989))を参照のこと)。同様
の方法で、カンジダ・マルトサ IAM12247のURA3遺伝子に対して、
オリゴヌクレオチドプライマーを設計する。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)米
国特許第4,683,202号(1987、Mullisら)および米国特許第
4,683,195号(1986、Mullisら)を用いて、ATCC906
77に対応するカンジダ・マルトサ IAM12247から得られたゲノムDN
A由来の適当なDNA配列を増幅する。同様の手順および適切なプライマーによ
り、チトクロームP450のAlk2−A(X5881)、Alk4−A(D
12716)、Alk5−A(D12717)、Alk6−A(D 12718
)、Alk7(D12719)およびAlk8(D12719)が含まれるがこ
れに制限されない、遺伝子バンクから入手可能な他のカンジダ・マルトサ IA
M12247配列をPCRで増幅することができる。
【0114】 組み換えカンジダ・マルトサの構築−染色体組み込み 以下の記述は、形質転換された宿主中に関心ある遺伝子の組み込みによる導入
を用いた本発明の態様である。
を用いた本発明の態様である。
【0115】 PCRによって合成されたDNA断片を、化学式Alk1−A/Alk3−A
/P450レダクターゼ/URA3/Alk1−Aの遺伝子カセットを含むベク
ターを生じるpUC18またはラムダZap(Invitrogen社、カルフ
ォルニア州サンディエゴ、米国)などの好都合なクローニングベクターに続いて
挿入する。大腸菌において遺伝子カセットを含むベクターをクローニングした後
、適当な制限酵素で切断することによってカセット断片を線状にする。当該技術
分野で既知の方法(Sambrookら、前掲)を用いてカンジダ・マルトサ
IAM 12247(ATCC 28140に対応)を形質転換し、URA3遺
伝子の機能性コピーを獲得した形質転換体をヒスチジンおよびアデニン硫酸塩を
補給した最少培地で増殖させることによって選択する。当該技術分野で既知の技
術を用いて、ゲノムDNAを形質転換された菌株から単離する。ゲノムDNAを
適当な制限酵素を用いて切断し、続いてサザンブロット方法を用いて分析する。
この方法で、染色体に最大数の遺伝子コピーが挿入されたクローンを検出する。
多量の遺伝子コピー数では、一般に高レベルの酵素活性となる。
/P450レダクターゼ/URA3/Alk1−Aの遺伝子カセットを含むベク
ターを生じるpUC18またはラムダZap(Invitrogen社、カルフ
ォルニア州サンディエゴ、米国)などの好都合なクローニングベクターに続いて
挿入する。大腸菌において遺伝子カセットを含むベクターをクローニングした後
、適当な制限酵素で切断することによってカセット断片を線状にする。当該技術
分野で既知の方法(Sambrookら、前掲)を用いてカンジダ・マルトサ
IAM 12247(ATCC 28140に対応)を形質転換し、URA3遺
伝子の機能性コピーを獲得した形質転換体をヒスチジンおよびアデニン硫酸塩を
補給した最少培地で増殖させることによって選択する。当該技術分野で既知の技
術を用いて、ゲノムDNAを形質転換された菌株から単離する。ゲノムDNAを
適当な制限酵素を用いて切断し、続いてサザンブロット方法を用いて分析する。
この方法で、染色体に最大数の遺伝子コピーが挿入されたクローンを検出する。
多量の遺伝子コピー数では、一般に高レベルの酵素活性となる。
【0116】 発明のさらなる態様は、カンジダ・マルトサ染色体へのP450系遺伝子の順
次的追加である。化学式X/URA3/X(ただし、Xは、上述のAlk1−A
遺伝子、Alk3−A遺伝子、P450レダクターゼ遺伝子または他のP450
系遺伝子)で表される任意のカセットを宿主ゲノムへ挿入するには、PCR増幅
、クローニング、線状化、形質変換、最少培地選択およびサザンブロットスクリ
ーニングという同様の手順に従い、染色体中に各オリジナルコピーに対する遺伝
子Xのコピーをさらに少なくとも1つ含んでいるクローンを生成する。異なるチ
トクロームP450酵素は異なる基質特異性を有しているであろうので、Alk
1−A遺伝子、Alk3−A遺伝子およびP450レダクターゼ遺伝子を任意に
組み合わせて挿入することにより、または1つもしくは複数の遺伝子を代替的に
挿入することによって、9から18の炭素数を有する任意の適当な基質からモノ
ターミナルまたはジターミナルカルボキシレートを生成するのに有用である1組
の生物触媒となる。
次的追加である。化学式X/URA3/X(ただし、Xは、上述のAlk1−A
遺伝子、Alk3−A遺伝子、P450レダクターゼ遺伝子または他のP450
系遺伝子)で表される任意のカセットを宿主ゲノムへ挿入するには、PCR増幅
、クローニング、線状化、形質変換、最少培地選択およびサザンブロットスクリ
ーニングという同様の手順に従い、染色体中に各オリジナルコピーに対する遺伝
子Xのコピーをさらに少なくとも1つ含んでいるクローンを生成する。異なるチ
トクロームP450酵素は異なる基質特異性を有しているであろうので、Alk
1−A遺伝子、Alk3−A遺伝子およびP450レダクターゼ遺伝子を任意に
組み合わせて挿入することにより、または1つもしくは複数の遺伝子を代替的に
挿入することによって、9から18の炭素数を有する任意の適当な基質からモノ
ターミナルまたはジターミナルカルボキシレートを生成するのに有用である1組
の生物触媒となる。
【0117】 多遺伝子のコピー数は、各形質転換の際に関心ある遺伝子とともに再生可能な
マーカー遺伝子を挿入することにより、連続的な組み込み形質転換を介して増加
する。本発明の1つの態様では、URA3遺伝子を繰り返して用いる。各形質転
換後に、ura3−遺伝子型は5−フルオロオロチン酸での選択的な増殖によっ
て再生し、同一のマーカー遺伝子として次の形質転換で用いることが可能である
。この方法をそれぞれのさらなる形質転換において繰り返す。本発明の別の態様
では、マーカー遺伝子として、his5(GenBank受託番号X17310
)またはade1(GenBank受託番号D00855)マーカー遺伝子を用
いる。カンジダ・マルトサ菌株ATCC90677は、異なる3つのマーカー遺
伝子(URA3、HIS5およびADE1)に対して栄養要求性であるので、栄
養要求性突然変異を再生することが必要である前に3つまでの関心のある遺伝子
を挿入することができる。
マーカー遺伝子を挿入することにより、連続的な組み込み形質転換を介して増加
する。本発明の1つの態様では、URA3遺伝子を繰り返して用いる。各形質転
換後に、ura3−遺伝子型は5−フルオロオロチン酸での選択的な増殖によっ
て再生し、同一のマーカー遺伝子として次の形質転換で用いることが可能である
。この方法をそれぞれのさらなる形質転換において繰り返す。本発明の別の態様
では、マーカー遺伝子として、his5(GenBank受託番号X17310
)またはade1(GenBank受託番号D00855)マーカー遺伝子を用
いる。カンジダ・マルトサ菌株ATCC90677は、異なる3つのマーカー遺
伝子(URA3、HIS5およびADE1)に対して栄養要求性であるので、栄
養要求性突然変異を再生することが必要である前に3つまでの関心のある遺伝子
を挿入することができる。
【0118】 組み換えカンジダ・マルトサの構築−自律複製 本発明の別の態様では、チトクロームP450系をコードする遺伝子を有する
カセットを含んでいるベクターに自律複製配列(ARS)を加える。宿主カンジ
ダ・マルトサをこの構築物で形質転換する。ウラシルが含まれていない培地での
ARSおよび選択圧の結果として、ベクターが宿主に安定して保持されている。
ベクターに保持されている関心ある遺伝子の割増のコピーの結果として、活性P
450系の発現が増大し、これによりより多くのカルボキシレートが産生される
。しかしながら、本発明は、本実施例における遺伝子Alk1−A、Alk3−
A、P450レダクターゼおよびURA3を使用することにより制限されると考
えるべきではない。このカンジダ・マルトサ菌株中に同定されるいずれのP45
0系遺伝子も複製プラスミド構築物内に単独でまたは組み合わせて含めることが
可能であり、有用な生物触媒を生成するためカンジダ・マルトサに形質転換する
ことができる。本発明において特に有用なのは、Alk1−A遺伝子、Alk3
−A遺伝子およびP450レダクターゼ遺伝子である。適当なP450系遺伝子
の発現レベルが増加することにより、高レベルのカルボキシレートが生成する。
カセットを含んでいるベクターに自律複製配列(ARS)を加える。宿主カンジ
ダ・マルトサをこの構築物で形質転換する。ウラシルが含まれていない培地での
ARSおよび選択圧の結果として、ベクターが宿主に安定して保持されている。
ベクターに保持されている関心ある遺伝子の割増のコピーの結果として、活性P
450系の発現が増大し、これによりより多くのカルボキシレートが産生される
。しかしながら、本発明は、本実施例における遺伝子Alk1−A、Alk3−
A、P450レダクターゼおよびURA3を使用することにより制限されると考
えるべきではない。このカンジダ・マルトサ菌株中に同定されるいずれのP45
0系遺伝子も複製プラスミド構築物内に単独でまたは組み合わせて含めることが
可能であり、有用な生物触媒を生成するためカンジダ・マルトサに形質転換する
ことができる。本発明において特に有用なのは、Alk1−A遺伝子、Alk3
−A遺伝子およびP450レダクターゼ遺伝子である。適当なP450系遺伝子
の発現レベルが増加することにより、高レベルのカルボキシレートが生成する。
【0119】 カンジダ・マルトサに対する反応条件 高レベルのチトクロームP450ヒドロキシル化活性を含んでいるクローンを
、有効量の脂肪族基質を任意選択で含む適当な培地上で2〜3日間増殖させる。
この期間の最後にさらなる基質を添加し、さらに1〜2日間その細胞を培養する
。細胞を除去し、上澄を酸性化すると、モノターミナルおよびジターミナルのカ
ルボキシレートの沈澱が得られる。この沈殿物および任意の溶解したカルボキシ
レートを上澄からメチル第三級ブチルエーテル(MTBE)に抽出し、MTBE
溶媒の蒸発乾燥後に有意に精製された状態で回収する。
、有効量の脂肪族基質を任意選択で含む適当な培地上で2〜3日間増殖させる。
この期間の最後にさらなる基質を添加し、さらに1〜2日間その細胞を培養する
。細胞を除去し、上澄を酸性化すると、モノターミナルおよびジターミナルのカ
ルボキシレートの沈澱が得られる。この沈殿物および任意の溶解したカルボキシ
レートを上澄からメチル第三級ブチルエーテル(MTBE)に抽出し、MTBE
溶媒の蒸発乾燥後に有意に精製された状態で回収する。
【0120】 反応用基質 カルボキシレートを生成する基質としてドデカンの使用が目的を説明するため
に含まれているが、本発明の範囲を制限するものとして考えてはならない。カル
ボキシレートの生成に適した代替の基質には、炭素数C6s〜C22の直鎖状炭化水
素が単一でまたは組み合わせて含まれる。炭素数C6〜C22を有する脂肪酸も、 ジターミナルカルボキシレートの生成用基質として有用である。さらに、炭素骨
格に1つまたは2つの二重結合を含んでいる脂肪族炭化水素または脂肪酸は、1
つまたは2つのさらなるターミナルカルボキシレート基が生成物中に現われる場
合に、カルボキシレート生成のための基質として有用である。末端炭素の1つが
フェニル基によって置換された上述の直鎖化合物のいずれも、カルボキシレート
の生成に有用である。
に含まれているが、本発明の範囲を制限するものとして考えてはならない。カル
ボキシレートの生成に適した代替の基質には、炭素数C6s〜C22の直鎖状炭化水
素が単一でまたは組み合わせて含まれる。炭素数C6〜C22を有する脂肪酸も、 ジターミナルカルボキシレートの生成用基質として有用である。さらに、炭素骨
格に1つまたは2つの二重結合を含んでいる脂肪族炭化水素または脂肪酸は、1
つまたは2つのさらなるターミナルカルボキシレート基が生成物中に現われる場
合に、カルボキシレート生成のための基質として有用である。末端炭素の1つが
フェニル基によって置換された上述の直鎖化合物のいずれも、カルボキシレート
の生成に有用である。
【0121】 細胞株および増殖条件 カンジダ・マルトサ菌株ATCC90625およびATCC90677(AT
CCの酵母のカタログを参照のこと)を形質転換およびアルカンヒドロキシル化
活性の発現に用いる。ピヒア・パストリス菌株GTS115は、Invitro
gen社(カルフォルニア州サンディエゴ、米国)から入手する。これらの菌株
は、YEPD培地(酵母抽出物10g/L、ペプトン20g/L、グルコース2
0g/L)で、250rpmの振盪を行いながら30℃で普通どおりに増殖させ
る。URA3遺伝子の機能的コピーをさらに有するカンジダ・マルトサATCC
90677の形質転換体を、ヒスチジンおよびアデニン硫酸塩を補給した最少培
地での増殖によって選択する。最少培地は、アミノ酸+50mg/Lのヒスチジ
ンおよび20mg/Lのアデノシン硫酸塩+10g/Lのグルコースを加えたY
NB培地(DIFCO Laboratories、Detroit、MI、U
SA)である。
CCの酵母のカタログを参照のこと)を形質転換およびアルカンヒドロキシル化
活性の発現に用いる。ピヒア・パストリス菌株GTS115は、Invitro
gen社(カルフォルニア州サンディエゴ、米国)から入手する。これらの菌株
は、YEPD培地(酵母抽出物10g/L、ペプトン20g/L、グルコース2
0g/L)で、250rpmの振盪を行いながら30℃で普通どおりに増殖させ
る。URA3遺伝子の機能的コピーをさらに有するカンジダ・マルトサATCC
90677の形質転換体を、ヒスチジンおよびアデニン硫酸塩を補給した最少培
地での増殖によって選択する。最少培地は、アミノ酸+50mg/Lのヒスチジ
ンおよび20mg/Lのアデノシン硫酸塩+10g/Lのグルコースを加えたY
NB培地(DIFCO Laboratories、Detroit、MI、U
SA)である。
【0122】 GC条件 SE54キャピラリーカラム(15m×0.53mm)を使用し、MSTFA
+1%TMCS誘導体のガスクロマトグラフィによって、DDDAの濃度を測定
した。1.2μmコーティング、150℃で1.5分間、5℃/分で200℃ま
で、200℃で5分間の温度プログラム;インジェクター:310℃;検出器:
320℃;FID検出。
+1%TMCS誘導体のガスクロマトグラフィによって、DDDAの濃度を測定
した。1.2μmコーティング、150℃で1.5分間、5℃/分で200℃ま
で、200℃で5分間の温度プログラム;インジェクター:310℃;検出器:
320℃;FID検出。
【0123】 (実施例) 本発明を以下の実施例でさらに明確にするが、別の定めがなければ、すべての
割合および百分率は重量によるものであり、温度は摂氏である。これらの実施例
は、本発明の好ましい態様を示すものであり、例示だけを目的として提供してい
るものと理解すべきである。上記の論述およびこれらの実施例により、当業者は
本発明の本質的特徴を確認することができ、本発明の真意および範囲から逸脱す
ることなしに種々の使用および条件に適用するために本発明に種々の改変および
修正を行うことができる。
割合および百分率は重量によるものであり、温度は摂氏である。これらの実施例
は、本発明の好ましい態様を示すものであり、例示だけを目的として提供してい
るものと理解すべきである。上記の論述およびこれらの実施例により、当業者は
本発明の本質的特徴を確認することができ、本発明の真意および範囲から逸脱す
ることなしに種々の使用および条件に適用するために本発明に種々の改変および
修正を行うことができる。
【0124】 一般的方法 制限エンドヌクレアーゼによるDNAの酵素的消化、リン酸化反応、連結反応
および形質転換に関する方法は当該技術分野で周知である。本明細書で用いた標
準の組換えDNAおよび分子クローニング技術は当該技術分野で周知であり、S
ambrook、J.、Fritsch、E.F.および Maniatis、
T.Molecular Cloning:A Laboratory Man
ual− Cold Spring Harbor Laboratory P
ress:Cold Spring Harbor(1989)、Silhav
y、T.J.、Bennan、M.L.および Enquist、L.W.によ
るExperiments with Gene Fusions、Cold
Spring Harbor Press: Cold Spring Har
bor(1984)、並びに、Ausubel、F.M.らによる Curre
nt Protocols in Molecular Biology、Gr
eene Publishing Assoc.and Wiley−inte
rscience(1987)に詳しい記述がある。
および形質転換に関する方法は当該技術分野で周知である。本明細書で用いた標
準の組換えDNAおよび分子クローニング技術は当該技術分野で周知であり、S
ambrook、J.、Fritsch、E.F.および Maniatis、
T.Molecular Cloning:A Laboratory Man
ual− Cold Spring Harbor Laboratory P
ress:Cold Spring Harbor(1989)、Silhav
y、T.J.、Bennan、M.L.および Enquist、L.W.によ
るExperiments with Gene Fusions、Cold
Spring Harbor Press: Cold Spring Har
bor(1984)、並びに、Ausubel、F.M.らによる Curre
nt Protocols in Molecular Biology、Gr
eene Publishing Assoc.and Wiley−inte
rscience(1987)に詳しい記述がある。
【0125】 細菌培養および酵母培養の管理および増殖に適した物質および方法は、当該技
術分野で周知である。後述の実施例で用いるのに適した技術は、Manual
of Methods for General Bacteriology(
Phillipp Gerhardt、R.G.E.Murray、Ralph
N.Costilow、Eugene W.Nester、Willis A
.Wood、Noel R.Krieg および G.Briggs Phil
lipsによる編集)、American Society for Micr
obiology、Washington、DC.(1994)、または Th
omas D.Brock in Biotechnology: A Tex
tbook of Industrial Microbiology、Sec
ond Edition(1989) Sinauer Associates
、Inc.、Sunderland、MAで確認することができる。細菌細胞の
増殖および管理に用いた試薬および物質はすべて、別段の定めがない限り、Al
drich Chemicals(Milwaukee、Wl、USA)、DI
FCO Laboratories(Detroit、MI、USA)、Gib
coBRL(Gaithersburg、MD、USA)またはSigma C
hemical Company(St.Louis、MO、USA)から入手
した。
術分野で周知である。後述の実施例で用いるのに適した技術は、Manual
of Methods for General Bacteriology(
Phillipp Gerhardt、R.G.E.Murray、Ralph
N.Costilow、Eugene W.Nester、Willis A
.Wood、Noel R.Krieg および G.Briggs Phil
lipsによる編集)、American Society for Micr
obiology、Washington、DC.(1994)、または Th
omas D.Brock in Biotechnology: A Tex
tbook of Industrial Microbiology、Sec
ond Edition(1989) Sinauer Associates
、Inc.、Sunderland、MAで確認することができる。細菌細胞の
増殖および管理に用いた試薬および物質はすべて、別段の定めがない限り、Al
drich Chemicals(Milwaukee、Wl、USA)、DI
FCO Laboratories(Detroit、MI、USA)、Gib
coBRL(Gaithersburg、MD、USA)またはSigma C
hemical Company(St.Louis、MO、USA)から入手
した。
【0126】 略語の意味は次のとおりである。「h」は時間を表し、「min」は分を表し
、「sec」は秒を表し、「d」は日を表し、「mL」はミリリットルを表し、
「L」はリットルを表し、「μL」はマイクロリットルを表し、また「mm」は
ミリメートルを表す。
、「sec」は秒を表し、「d」は日を表し、「mL」はミリリットルを表し、
「L」はリットルを表し、「μL」はマイクロリットルを表し、また「mm」は
ミリメートルを表す。
【0127】 実施例1 アルカンヒドロキシル化活性を発現するピヒア・パストリス菌株の構築 それぞれ末端のBamHIおよびAvrII部位(英小文字で示した)を組込
んだプライマー1(配列番号1)およびプライマー2(配列番号2)を用いて、
カンジダ・マルトサATCC90677からチトクロームP450−NADPH
レダクターゼをPCR増幅した。 プライマー1−(配列番号1): 5’−AggatccATGGCATTAGATAAATTAG
−3’ プライマー2−(配列番号2): 5’−AcctaggCTACCAAACATCTTCTTG−
3’ このDNA断片をベクターpPIC3K(Invitrogen社、カルフォ
ルニア州サンディエゴ、米国)のBamHI部位およびAvrII部位間にサブ
クローニングして、AOXIプロモータがチトクロームP450Alk1−A遺
伝子の発現を制御するpSW64を作製した。それぞれ末端KpnIおよびAp
aI部位(英小文字で示した)を組込んだプライマー3(配列番号3)およびプ
ライマー4(配列番号4)を用いて、カンジダ・マルトサATCC90677か
らチトクロームP450Alk1−AをPCR増幅した。 プライマー3−(配列番号3): 5’−CggtaccATGGCTATAGAACAAATTA
−3’ プライマー4−(配列番号4): 5’−AgggcccTTTAGCAGAAATAAACAC−
3’ このDNA断片をベクターpPICZA(Invitrogen社、カルフォ
ルニア州サンディエゴ、米国)のKpnI部位およびApaI部位間にサブクロ
ーニングして、AOXIプロモータがチトクロームP450Alk1−A遺伝子
の発現を制御するpSW65を作製した。それぞれ末端XhoIおよびApaI
部位(英小文字で示した)を組込んだプライマー5(配列番号5)およびプライ
マー6(配列番号6)を用いて、カンジダ・マルトサATCC90677由来の
チトクロームP450Alk3−AをPCR増幅した。 プライマー5−(配列番号5): 5’−ActcgagATGCCGGTTTCCTTTGTTC
−3’ プライマー6−(配列番号6): 5’−AgggcccGTACATTTGGATATTGG−3
’ このDNA断片をベクターpPICZA(Invitrogen社、カルフォ
ルニア州サンディエゴ、米国)のXhoIおよびApaI部位間にサブクローニ
ングして、AOXIプロモータがチトクロームP450 Alk3−A遺伝子の
発現を制御するpSW72を作製した。Alk1−A発現カセットを含んでいる
pSW65のBamHI部位へAlk3−A発現カセットを含んでいるpSW7
2由来のBgIII/BamHI断片をサブクローニングし、Alkl−Aおよ
びAlk3−A遺伝子に対する発現カセットを含むpSW73を作製した。
んだプライマー1(配列番号1)およびプライマー2(配列番号2)を用いて、
カンジダ・マルトサATCC90677からチトクロームP450−NADPH
レダクターゼをPCR増幅した。 プライマー1−(配列番号1): 5’−AggatccATGGCATTAGATAAATTAG
−3’ プライマー2−(配列番号2): 5’−AcctaggCTACCAAACATCTTCTTG−
3’ このDNA断片をベクターpPIC3K(Invitrogen社、カルフォ
ルニア州サンディエゴ、米国)のBamHI部位およびAvrII部位間にサブ
クローニングして、AOXIプロモータがチトクロームP450Alk1−A遺
伝子の発現を制御するpSW64を作製した。それぞれ末端KpnIおよびAp
aI部位(英小文字で示した)を組込んだプライマー3(配列番号3)およびプ
ライマー4(配列番号4)を用いて、カンジダ・マルトサATCC90677か
らチトクロームP450Alk1−AをPCR増幅した。 プライマー3−(配列番号3): 5’−CggtaccATGGCTATAGAACAAATTA
−3’ プライマー4−(配列番号4): 5’−AgggcccTTTAGCAGAAATAAACAC−
3’ このDNA断片をベクターpPICZA(Invitrogen社、カルフォ
ルニア州サンディエゴ、米国)のKpnI部位およびApaI部位間にサブクロ
ーニングして、AOXIプロモータがチトクロームP450Alk1−A遺伝子
の発現を制御するpSW65を作製した。それぞれ末端XhoIおよびApaI
部位(英小文字で示した)を組込んだプライマー5(配列番号5)およびプライ
マー6(配列番号6)を用いて、カンジダ・マルトサATCC90677由来の
チトクロームP450Alk3−AをPCR増幅した。 プライマー5−(配列番号5): 5’−ActcgagATGCCGGTTTCCTTTGTTC
−3’ プライマー6−(配列番号6): 5’−AgggcccGTACATTTGGATATTGG−3
’ このDNA断片をベクターpPICZA(Invitrogen社、カルフォ
ルニア州サンディエゴ、米国)のXhoIおよびApaI部位間にサブクローニ
ングして、AOXIプロモータがチトクロームP450 Alk3−A遺伝子の
発現を制御するpSW72を作製した。Alk1−A発現カセットを含んでいる
pSW65のBamHI部位へAlk3−A発現カセットを含んでいるpSW7
2由来のBgIII/BamHI断片をサブクローニングし、Alkl−Aおよ
びAlk3−A遺伝子に対する発現カセットを含むpSW73を作製した。
【0128】 ゲノムへプラスミドを組み込む一工程であるスフェロプラスト法(Cregg
ら、Mol.Cell Biol.、5:3376−3385、(1985))
によって、ピヒア・パストリス(Pichia pasteris)GTS11
5(his4)をHIS原栄養性へpSW64で形質転換した。SW64と称す
る多コピー数形質転換体を、Scorerらにより記述された(Bio/Tec
hnology、12:181〜184、(1994))高濃度(>1mg/m
L)のG418で増殖することによって選択した。ゲノムへプラスミドを組み込
む一工程である電気穿孔法(Invitrogen社、カルフォルニア州サンデ
ィエゴ、米国)によって、菌株SW64をzeocin耐性へpSW65で再形
質転換した。PCR分析により、二重形質転換体のゲノムへP450レダクター
ゼおよびP450Alk1−A遺伝子の両方に対する発現カセットの組み込みが
あることを確認した。その二重形質転換体をSW64/65と称し、ATCC受
託番号74409として同定する。
ら、Mol.Cell Biol.、5:3376−3385、(1985))
によって、ピヒア・パストリス(Pichia pasteris)GTS11
5(his4)をHIS原栄養性へpSW64で形質転換した。SW64と称す
る多コピー数形質転換体を、Scorerらにより記述された(Bio/Tec
hnology、12:181〜184、(1994))高濃度(>1mg/m
L)のG418で増殖することによって選択した。ゲノムへプラスミドを組み込
む一工程である電気穿孔法(Invitrogen社、カルフォルニア州サンデ
ィエゴ、米国)によって、菌株SW64をzeocin耐性へpSW65で再形
質転換した。PCR分析により、二重形質転換体のゲノムへP450レダクター
ゼおよびP450Alk1−A遺伝子の両方に対する発現カセットの組み込みが
あることを確認した。その二重形質転換体をSW64/65と称し、ATCC受
託番号74409として同定する。
【0129】 二重形質転換体SW64/65(ATCC 74409)を、MGY(アミノ
酸なしの1.34%酵母窒素塩基、1%グリセロール、0.00004%ビオチ
ン)20mLで、30℃で振盪しながら飽和まで(48h)増殖させた。遠心分
離の後、細胞を20mLのMM+Fe(アミノ酸なしの1.34%酵母窒素塩基
、0.5%メタノール、0.00004%ビオチン、1mMのFe+3)中に再懸
濁して誘導し、48時間まで30℃で振盪して培養した。細胞を2回PBS(S
ambrookら、前掲)で洗浄し、ショ糖緩衝液(0.25Mショ糖、0.0
5Mトリス塩酸 pH7.5、1mMのEDTA、1mMのDTT)で1回洗浄
し、0.3%BSA(Sambrookら、前掲)を補った2mLショ糖緩衝液
に再懸濁した。1分間、氷上で1分間の刻みで合計4分間、0.5mmのガラス
ビーズ(約1mL)の1/2容量で細胞をボルテックスすることにより抽出物を
調製した。半透明の溶解産物がガラスビーズの遠心分離(3000xg)によっ
て得られ、壊死組織片を12000xgで遠心分離した。得られた上清を250
00xgで遠心分離した。その得られた上清を45000xgで遠心分離し、0
.3%BSAを補った1mLショ糖緩衝液中にそのミクロソームのペレットを再
懸濁した。
酸なしの1.34%酵母窒素塩基、1%グリセロール、0.00004%ビオチ
ン)20mLで、30℃で振盪しながら飽和まで(48h)増殖させた。遠心分
離の後、細胞を20mLのMM+Fe(アミノ酸なしの1.34%酵母窒素塩基
、0.5%メタノール、0.00004%ビオチン、1mMのFe+3)中に再懸
濁して誘導し、48時間まで30℃で振盪して培養した。細胞を2回PBS(S
ambrookら、前掲)で洗浄し、ショ糖緩衝液(0.25Mショ糖、0.0
5Mトリス塩酸 pH7.5、1mMのEDTA、1mMのDTT)で1回洗浄
し、0.3%BSA(Sambrookら、前掲)を補った2mLショ糖緩衝液
に再懸濁した。1分間、氷上で1分間の刻みで合計4分間、0.5mmのガラス
ビーズ(約1mL)の1/2容量で細胞をボルテックスすることにより抽出物を
調製した。半透明の溶解産物がガラスビーズの遠心分離(3000xg)によっ
て得られ、壊死組織片を12000xgで遠心分離した。得られた上清を250
00xgで遠心分離した。その得られた上清を45000xgで遠心分離し、0
.3%BSAを補った1mLショ糖緩衝液中にそのミクロソームのペレットを再
懸濁した。
【0130】 NADPH/NADPH混合物(ショ糖緩衝液中、0.5mMのNADPHお
よび0.5mMのNADPH)の等しい容量(1mL)をミクロソーム試料に添
加した。14C−ラウリン酸(50mCi/mmole;ICN、Costa M
esa、CA、USA)1μLを添加し、0〜60分間、150rpmで振盪し
ながらその混合物を培養した。硫酸0.1mLを添加してその反応を中止し、次
にエーテル5mLで3回抽出し、収集した。その試料を風乾し、エーテル0.3
mLに再懸濁し、液体シンチレーションによって2μLを計測した。TLCプレ
ート(Kodak、Rochester、NY、USA)を200,000dp
mで充填し、密閉瓶中でトルエン:酢酸(9:1)を用いてTLCを約2.5時
間実施した。そのプレートをX線に一晩さらした。遺伝子工学技術が施されたピ
ヒア・パストリス菌株SW64/65(ATCC74409)から、ラウリン酸
の12−ヒドロキシラウリン酸への変換およびDDDAへの変換を、研究室基準
(Aldrich Chemical Co.、Milwaukee.Wl、U
SA)と比較して確認した。対照のピヒア・パストリスからは、DDDAへの変
換は確認されなかった。
よび0.5mMのNADPH)の等しい容量(1mL)をミクロソーム試料に添
加した。14C−ラウリン酸(50mCi/mmole;ICN、Costa M
esa、CA、USA)1μLを添加し、0〜60分間、150rpmで振盪し
ながらその混合物を培養した。硫酸0.1mLを添加してその反応を中止し、次
にエーテル5mLで3回抽出し、収集した。その試料を風乾し、エーテル0.3
mLに再懸濁し、液体シンチレーションによって2μLを計測した。TLCプレ
ート(Kodak、Rochester、NY、USA)を200,000dp
mで充填し、密閉瓶中でトルエン:酢酸(9:1)を用いてTLCを約2.5時
間実施した。そのプレートをX線に一晩さらした。遺伝子工学技術が施されたピ
ヒア・パストリス菌株SW64/65(ATCC74409)から、ラウリン酸
の12−ヒドロキシラウリン酸への変換およびDDDAへの変換を、研究室基準
(Aldrich Chemical Co.、Milwaukee.Wl、U
SA)と比較して確認した。対照のピヒア・パストリスからは、DDDAへの変
換は確認されなかった。
【0131】 実施例2 カンジダ・マルトサP450 Alk1−A発現カセットの構築 PCR増幅後に主なアルカンモノオキシゲナーゼ(P450Alk1−A)遺
伝子を単離し、PCR介在のオーバーラップ・エクステンションによってカンジ
ダ・マルトサPGKプロモータおよびターミネータに正確に融合した。この方法
により、PGK介在の発現を変更し得るDNA配列を変化することなく、P45
0Alk1−A構造遺伝子の翻訳開始コドンおよび終止コドンへそれぞれPGK
プロモータおよびターミネータを正確に融合することができた。後続のサブクロ
ーニングに必要なSpeI制限酵素切断部位(英小文字で示した)およびP45
0Alk1−A遺伝子(該当のヌクレオチドに下線を付した)の5’−末端に対
応する15bpのDNA配列に導入するためにプライマー7(配列番号7)およ
びプライマー8(配列番号8)を用いて、約100ngのカンジダ・マルトサA
TCC90677[adel、his5、ura3/ura3]からPGK構造
遺伝子(56〜756位、ただしプライマーを含まない)上流の766bpの5
’側DNA配列からなるPGKプロモータを増幅した。 プライマー7−(配列番号7): 5’−AactagtGGTAGAGCGATGGTTACATACGAC−3
’ プライマー8−(配列番号8): 5’−TTGTTCTATAGCCATTCTAGTTAAGGCAATTGA
T−3’ 3’−末端のPGKプロモータ(該当のヌクレオチドに下線を付した)に対応
する15bpのDNA配列を導入するためにプライマー9(配列番号9)および
10(配列番号10)を用いて、約20ngのカンジダ・マルトサP450Al
k1−A遺伝子を含むpGEM−Alk1−A DNAからP450Alk1−
A遺伝子(47〜977位)の5’−末端に対応する998bpのDNA断片を
増幅した。 プライマー9−(配列番号9): 5’−GCCTTAACTAGAATGGCTATAGAACAAATTATT
GAAGAA−3’ プライマー10−(配列番号10): 5’−TAAACCTGCAGTGGTATCTCTACCGGCA−3’ PGKターミネータに対応する15bpのDNA配列(該当のヌクレオチドに
下線を付した)を導入するためにプライマー11(配列番号11)および12(
配列番号12)を用いて、約20ngのpGEM−Alkl−A DNAからP
450Alkl−A遺伝子(1004〜1596位)の3’−末端に対応する6
63bpのDNA断片を増幅した。 プライマー11−(配列番号11): 5’−TGCCGGTAGAGATACCACTGCAGGTTTA−3’ プライマー12−(配列番号12): 5’−CATAAAAAATCAATTCTATTTAGCAGAAATAAA
AACACC−3’ 後続のサブクローニングに必要なNheI制限酵素切断部位(英小文字で示し
た)およびP450Alk1−A遺伝子の3’−末端に対応する15bpのDN
A配列(該当のヌクレオチドに下線を付した)を導入するためにプライマー13
(配列番号13)および14(配列番号14)を用いて、約100ngのカンジ
ダ・マルトサATCC90677 ゲノムDNAからPGK構造遺伝子(205
0〜2571位)の下流の3’側DNA配列の588bpを含むPGKターミネ
ータを増幅した。 プライマー13−(配列番号13): 5’−ATTTCTGCTAAATAGAATTGATTTTTTATGACA
CTTG−3’ プライマー14−(配列番号14): 5’−AAAGCTAGCTTTGAAACAATCTGTGGTTG−3’ これらのPCRは、Perkin Elmer Amplitaq kitを
使用して、50μLで実施した。増幅は、Perkin Elmer Gene
Amp PCR System 9600で、94℃1分、50℃1分、72℃
2分からなる1サイクルを35サイクルして実施した。最後のサイクルに続いて
、72℃で5分間の延長時間を設け、その後、その試料を4℃で保持してからゲ
ル電気泳動による分析をした。分取ゲル電気泳動後、望みのDNA断片を単離し
、Gene Clean kit(Bio101、Vista、CA)を使用し
て精製した。
伝子を単離し、PCR介在のオーバーラップ・エクステンションによってカンジ
ダ・マルトサPGKプロモータおよびターミネータに正確に融合した。この方法
により、PGK介在の発現を変更し得るDNA配列を変化することなく、P45
0Alk1−A構造遺伝子の翻訳開始コドンおよび終止コドンへそれぞれPGK
プロモータおよびターミネータを正確に融合することができた。後続のサブクロ
ーニングに必要なSpeI制限酵素切断部位(英小文字で示した)およびP45
0Alk1−A遺伝子(該当のヌクレオチドに下線を付した)の5’−末端に対
応する15bpのDNA配列に導入するためにプライマー7(配列番号7)およ
びプライマー8(配列番号8)を用いて、約100ngのカンジダ・マルトサA
TCC90677[adel、his5、ura3/ura3]からPGK構造
遺伝子(56〜756位、ただしプライマーを含まない)上流の766bpの5
’側DNA配列からなるPGKプロモータを増幅した。 プライマー7−(配列番号7): 5’−AactagtGGTAGAGCGATGGTTACATACGAC−3
’ プライマー8−(配列番号8): 5’−TTGTTCTATAGCCATTCTAGTTAAGGCAATTGA
T−3’ 3’−末端のPGKプロモータ(該当のヌクレオチドに下線を付した)に対応
する15bpのDNA配列を導入するためにプライマー9(配列番号9)および
10(配列番号10)を用いて、約20ngのカンジダ・マルトサP450Al
k1−A遺伝子を含むpGEM−Alk1−A DNAからP450Alk1−
A遺伝子(47〜977位)の5’−末端に対応する998bpのDNA断片を
増幅した。 プライマー9−(配列番号9): 5’−GCCTTAACTAGAATGGCTATAGAACAAATTATT
GAAGAA−3’ プライマー10−(配列番号10): 5’−TAAACCTGCAGTGGTATCTCTACCGGCA−3’ PGKターミネータに対応する15bpのDNA配列(該当のヌクレオチドに
下線を付した)を導入するためにプライマー11(配列番号11)および12(
配列番号12)を用いて、約20ngのpGEM−Alkl−A DNAからP
450Alkl−A遺伝子(1004〜1596位)の3’−末端に対応する6
63bpのDNA断片を増幅した。 プライマー11−(配列番号11): 5’−TGCCGGTAGAGATACCACTGCAGGTTTA−3’ プライマー12−(配列番号12): 5’−CATAAAAAATCAATTCTATTTAGCAGAAATAAA
AACACC−3’ 後続のサブクローニングに必要なNheI制限酵素切断部位(英小文字で示し
た)およびP450Alk1−A遺伝子の3’−末端に対応する15bpのDN
A配列(該当のヌクレオチドに下線を付した)を導入するためにプライマー13
(配列番号13)および14(配列番号14)を用いて、約100ngのカンジ
ダ・マルトサATCC90677 ゲノムDNAからPGK構造遺伝子(205
0〜2571位)の下流の3’側DNA配列の588bpを含むPGKターミネ
ータを増幅した。 プライマー13−(配列番号13): 5’−ATTTCTGCTAAATAGAATTGATTTTTTATGACA
CTTG−3’ プライマー14−(配列番号14): 5’−AAAGCTAGCTTTGAAACAATCTGTGGTTG−3’ これらのPCRは、Perkin Elmer Amplitaq kitを
使用して、50μLで実施した。増幅は、Perkin Elmer Gene
Amp PCR System 9600で、94℃1分、50℃1分、72℃
2分からなる1サイクルを35サイクルして実施した。最後のサイクルに続いて
、72℃で5分間の延長時間を設け、その後、その試料を4℃で保持してからゲ
ル電気泳動による分析をした。分取ゲル電気泳動後、望みのDNA断片を単離し
、Gene Clean kit(Bio101、Vista、CA)を使用し
て精製した。
【0132】 PGKプロモータを含有する998bpのDNA断片、およびP450Alk
l−A遺伝子の5’−末端に対応する766bpのDNA断片を、PGKプロモ
ータの相補的3’−末端、およびP450Alk1−A遺伝子の相補的5’末端
をアニールする第2のPCRで連結した。5’−PGKおよび3’−P450A
lk1−Aプライマー、プライマー7およびプライマー10をそれぞれ添加する
ことによって、P450Alk1−A遺伝子の5’末端へのPGKプロモータの
正確な融合を含む1749bpのDNA断片を増幅することができた。P450
ALK1A遺伝子の3’−末端に対応する663bpのDNA断片、およびPG
Kターミネータを含む588bpのDNA断片は、P450Alk1−A遺伝子
の相補的3’−末端、およびPGKターミネータの相補的5’末端をアニールす
る第2のPCRで結合した。5’−P450Alk1−Aおよび3’−PGKプ
ライマー、プライマー11およびプライマー14をそれぞれ添加することによっ
て、PGKターミネータへのP450Alk1−A遺伝子の3’−末端の正確な
融合を含む1236bpのDNA断片を増幅することができた。PCRは、Pe
rkin Elmer Amplitaq kitを使用して、50μLの体積
中で実施した。Perkin Elmer GeneAmp PCR Syst
em 9600で、94℃1分、45℃1分、72℃2分からなる1サイクルを
35サイクルして増幅を行った。最後のサイクルに続いて、72℃で5分間の延
長時間を設け、その後、その試料を4℃で保持してからゲル電気泳動による分析
をした。分取ゲル電気泳動に続いて、望みのDNA断片を単離し、Gene C
lean kit(Bio101)を使用して精製した。
l−A遺伝子の5’−末端に対応する766bpのDNA断片を、PGKプロモ
ータの相補的3’−末端、およびP450Alk1−A遺伝子の相補的5’末端
をアニールする第2のPCRで連結した。5’−PGKおよび3’−P450A
lk1−Aプライマー、プライマー7およびプライマー10をそれぞれ添加する
ことによって、P450Alk1−A遺伝子の5’末端へのPGKプロモータの
正確な融合を含む1749bpのDNA断片を増幅することができた。P450
ALK1A遺伝子の3’−末端に対応する663bpのDNA断片、およびPG
Kターミネータを含む588bpのDNA断片は、P450Alk1−A遺伝子
の相補的3’−末端、およびPGKターミネータの相補的5’末端をアニールす
る第2のPCRで結合した。5’−P450Alk1−Aおよび3’−PGKプ
ライマー、プライマー11およびプライマー14をそれぞれ添加することによっ
て、PGKターミネータへのP450Alk1−A遺伝子の3’−末端の正確な
融合を含む1236bpのDNA断片を増幅することができた。PCRは、Pe
rkin Elmer Amplitaq kitを使用して、50μLの体積
中で実施した。Perkin Elmer GeneAmp PCR Syst
em 9600で、94℃1分、45℃1分、72℃2分からなる1サイクルを
35サイクルして増幅を行った。最後のサイクルに続いて、72℃で5分間の延
長時間を設け、その後、その試料を4℃で保持してからゲル電気泳動による分析
をした。分取ゲル電気泳動に続いて、望みのDNA断片を単離し、Gene C
lean kit(Bio101)を使用して精製した。
【0133】 P450Alk1−A遺伝子の5’末端へのPGKプロモータの正確な融合を
含む1749bpのDNA断片をSpeIおよびPstIで消化し、同じ様に消
化されたpLitmus38(New England Biolabs、Be
verly、MA)に連結した。連結されたDNAを用いて大腸菌DH5α(G
ibcoBRL、Gaithersberg、MD)を形質転換し、LB培地(
X−gal(40ng/mL)を含む、1%(w/v)のトリプトン、1%(w
/v)のNaClおよび0.5%(w/v)の酵母抽出物(Difco(Det
roit、MI))で白色コロニー色を示すアンピシリン耐性の形質転換体から
得たプラスミドDNAを分析することにより、その望みのプラスミドの存在を確
認し、それをpLPA1と命名した。PGKターミネータへのP450ALKI
A遺伝子の3’−末端の正確な融合を含む1236bpDNA断片を、PstI
およびNheIで消化し、同じ様に消化したpLitmus38に連結した。連
結したDNAを使用して大腸菌DH5αを形質転換し、X−galを含んでいる
LB培地で白色コロニー色を示すアンピシリン耐性の形質転換体から得られるプ
ラスミドDNAを分析することによって、その望みのプラスミドの存在を確認し
、それをpLA1Tと命名した。次に、PstIおよびNheIを用いた消化に
よってpLPA1を線状とし、pLA1T由来の1236bpのPstI/Nh
eI DNA断片に連結した。連結したDNAを使用して大腸菌DH5αを形質
転換し、アンピシリン耐性の形質転換体から得られるプラスミドDNAを分析す
ることによって望みのプラスミドの存在を確認し、それをpLPA1Tと命名し
た。SpeIおよびNheIを用いてこのプラスミドを消化し、PGKプロモー
タおよびターミネータに正確に融合したAlk1−A遺伝子を含んでいる298
5bpの発現カセットを作製した。
含む1749bpのDNA断片をSpeIおよびPstIで消化し、同じ様に消
化されたpLitmus38(New England Biolabs、Be
verly、MA)に連結した。連結されたDNAを用いて大腸菌DH5α(G
ibcoBRL、Gaithersberg、MD)を形質転換し、LB培地(
X−gal(40ng/mL)を含む、1%(w/v)のトリプトン、1%(w
/v)のNaClおよび0.5%(w/v)の酵母抽出物(Difco(Det
roit、MI))で白色コロニー色を示すアンピシリン耐性の形質転換体から
得たプラスミドDNAを分析することにより、その望みのプラスミドの存在を確
認し、それをpLPA1と命名した。PGKターミネータへのP450ALKI
A遺伝子の3’−末端の正確な融合を含む1236bpDNA断片を、PstI
およびNheIで消化し、同じ様に消化したpLitmus38に連結した。連
結したDNAを使用して大腸菌DH5αを形質転換し、X−galを含んでいる
LB培地で白色コロニー色を示すアンピシリン耐性の形質転換体から得られるプ
ラスミドDNAを分析することによって、その望みのプラスミドの存在を確認し
、それをpLA1Tと命名した。次に、PstIおよびNheIを用いた消化に
よってpLPA1を線状とし、pLA1T由来の1236bpのPstI/Nh
eI DNA断片に連結した。連結したDNAを使用して大腸菌DH5αを形質
転換し、アンピシリン耐性の形質転換体から得られるプラスミドDNAを分析す
ることによって望みのプラスミドの存在を確認し、それをpLPA1Tと命名し
た。SpeIおよびNheIを用いてこのプラスミドを消化し、PGKプロモー
タおよびターミネータに正確に融合したAlk1−A遺伝子を含んでいる298
5bpの発現カセットを作製した。
【0134】 実施例3 カンジダ・マルトサP450 Alk3−A 発現カセットの構築 さらに、主な脂肪酸モノオキシゲナーゼ(P450Alk3−A)遺伝子を単
離し、PCR介在のオーバーラップ・エクステンションによって、カンジダ・マ
ルトサPGKプロモータおよびターミネータに正確に融合した。後続のサブクロ
ーニングに必要なSpeI制限酵素切断部位(英小文字で示した)およびP45
0Alk3−A遺伝子の5’末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌク
レオチドに下線を付した)を導入するためにプライマー7(配列番号7)および
プライマー15(配列番号15)を用い、約100ngのカンジダ・マルトサA
TCC90677のゲノムDNAから766bpのPGKプロモータ(56〜7
56位、だたしプライマーを含まない)を増幅した。 プライマー7−(配列番号7): 5’−AactagtGGTAGAGCGATGGTTACATACGAC−3
’ プライマー15−(配列番号15): 5’−AAAGGAAACCGACATTCTAGTTAAGGCAATTGA
T−3’ PGKプロモータの3’−末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌク
レオチドに下線を付した)を導入するためにプライマー16(配列番号16)お
よびプライマー17(配列番号17)を用いて、約20ngのカンジダ・マルト
サ P450Alk3−A遺伝子を含んでいるpGEM−Alk3−A DNA
からP450Alk3−A遺伝子(62〜655位)の5’−末端に対応する6
28bpのDNA断片を増幅した。 プライマー16−(配列番号16): 5’−GCCTTAACTAGAATGTCGGTTTCCTTTGTTCAC
AACGTT−3’ プライマー17−(配列番号17): 5’−TCTTGGATATCGAAAGTTTTACCTTGAC−3’ PGKターミネータ5’−末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌク
レオチドに下線を付した)を導入するためにプライマー18(配列番号18)お
よびプライマー19(配列番号19)を使用して、約20ngのpGEM−Al
k3−A DNAからP450Alk3−A遺伝子(652〜1632位)の3
’−末端に対応する1058bpのDNA断片を増幅した。 プライマー18−(配列番号18): 5’−GTCAAGGTAAAACTTTCGATATCCAAGA−3’ プライマー19−(配列番号19): 5’−CATAAAAAATCAATTTTAGTACATTTGGATATT
GGCACC−3’ 後続のサブクローニングに必要なNheI制限酵素切断部位(英小文字で示し
た)およびP450Alk3−A遺伝子3’−末端に対応する15bpのDNA
配列(該当のヌクレオチドに下線を付した)導入するためにプライマー20(配
列番号20)およびプライマー14(配列番号14)を用いて、約100ngの
カンジダ・マルトサATCC90677ゲノムDNAから588bpのPGKタ
ーミネータ(2050〜2571位)を増幅した。 プライマー20−(配列番号20): 5’−ATCCAAATGTACTAAAATTGATTTTTTATGACA
CTTG−3’ プライマー14−(配列番号14): 5’−AAAgctagcTTTGAAACAATCTGTGGTTG−3’ これらのPCRは、Perkin Elmer Amplitaq kitを
使用して、50μLで実施した。増幅は、Perkin Elmer Gene
Amp PCR System 9600で、94℃1分、50℃1分、72℃
2分からなる1サイクルを35サイクルして実施した。最後のサイクルに続いて
、72℃で5分間の延長時間を設け、その後、その試料を4℃で保持してからゲ
ル電気泳動による分析をした。Gene Clean kit(Bio101)
を使用して、望みのDNA断片を精製した。
離し、PCR介在のオーバーラップ・エクステンションによって、カンジダ・マ
ルトサPGKプロモータおよびターミネータに正確に融合した。後続のサブクロ
ーニングに必要なSpeI制限酵素切断部位(英小文字で示した)およびP45
0Alk3−A遺伝子の5’末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌク
レオチドに下線を付した)を導入するためにプライマー7(配列番号7)および
プライマー15(配列番号15)を用い、約100ngのカンジダ・マルトサA
TCC90677のゲノムDNAから766bpのPGKプロモータ(56〜7
56位、だたしプライマーを含まない)を増幅した。 プライマー7−(配列番号7): 5’−AactagtGGTAGAGCGATGGTTACATACGAC−3
’ プライマー15−(配列番号15): 5’−AAAGGAAACCGACATTCTAGTTAAGGCAATTGA
T−3’ PGKプロモータの3’−末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌク
レオチドに下線を付した)を導入するためにプライマー16(配列番号16)お
よびプライマー17(配列番号17)を用いて、約20ngのカンジダ・マルト
サ P450Alk3−A遺伝子を含んでいるpGEM−Alk3−A DNA
からP450Alk3−A遺伝子(62〜655位)の5’−末端に対応する6
28bpのDNA断片を増幅した。 プライマー16−(配列番号16): 5’−GCCTTAACTAGAATGTCGGTTTCCTTTGTTCAC
AACGTT−3’ プライマー17−(配列番号17): 5’−TCTTGGATATCGAAAGTTTTACCTTGAC−3’ PGKターミネータ5’−末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌク
レオチドに下線を付した)を導入するためにプライマー18(配列番号18)お
よびプライマー19(配列番号19)を使用して、約20ngのpGEM−Al
k3−A DNAからP450Alk3−A遺伝子(652〜1632位)の3
’−末端に対応する1058bpのDNA断片を増幅した。 プライマー18−(配列番号18): 5’−GTCAAGGTAAAACTTTCGATATCCAAGA−3’ プライマー19−(配列番号19): 5’−CATAAAAAATCAATTTTAGTACATTTGGATATT
GGCACC−3’ 後続のサブクローニングに必要なNheI制限酵素切断部位(英小文字で示し
た)およびP450Alk3−A遺伝子3’−末端に対応する15bpのDNA
配列(該当のヌクレオチドに下線を付した)導入するためにプライマー20(配
列番号20)およびプライマー14(配列番号14)を用いて、約100ngの
カンジダ・マルトサATCC90677ゲノムDNAから588bpのPGKタ
ーミネータ(2050〜2571位)を増幅した。 プライマー20−(配列番号20): 5’−ATCCAAATGTACTAAAATTGATTTTTTATGACA
CTTG−3’ プライマー14−(配列番号14): 5’−AAAgctagcTTTGAAACAATCTGTGGTTG−3’ これらのPCRは、Perkin Elmer Amplitaq kitを
使用して、50μLで実施した。増幅は、Perkin Elmer Gene
Amp PCR System 9600で、94℃1分、50℃1分、72℃
2分からなる1サイクルを35サイクルして実施した。最後のサイクルに続いて
、72℃で5分間の延長時間を設け、その後、その試料を4℃で保持してからゲ
ル電気泳動による分析をした。Gene Clean kit(Bio101)
を使用して、望みのDNA断片を精製した。
【0135】 PGKプロモータからなる766bpのDNA断片、およびP450Alk3
−A遺伝子の5’−末端に対応する628bpのDNA断片を、PGKプロモー
タの相補的3’−末端、およびP450Alk3−A遺伝子の5’末端がアニー
ルする第2のPCRで結合した。5’−PGKプライマーおよび3’−P450
Alk3−Aプライマー、プライマー7およびプライマー17をそれぞれ添加す
ることによって、P450Alk3−A遺伝子の5’末端へのPGKプロモータ
の正確な融合を含む1379bpのDNA断片を増幅することができた。P45
0Alk3−A遺伝子の3’−末端に対応する1058bpのDNA断片、およ
びPGKターミネータを含む588bpのDNA断片を、P450Alk3−A
遺伝子の相補的3’−末端、およびPGKターミネータの5’末端をアニールす
る第2のPCRで結合した。5’−P450Alk3−Aプライマーおよび3’
−PGKプライマー、プライマー18およびプライマー14をそれぞれ添加する
ことによって、PGKターミネータへP450Alk3−A遺伝子の3’−末端
の正確な融合を含む1631bpのDNA断片を増幅することができた。これら
のPCRは、Perkin Elmer Amplitaq kitを使用して
、50μLで実施した。増幅は、Perkin Elmer GeneAmp
PCR System 9600で、94℃1分、45℃1分、72℃2分から
なる1サイクルを35サイクルして実施した。最後のサイクルに続いて、72℃
で5分間の延長時間を設け、その後、その試料を4℃で保持してからゲル電気泳
動による分析をした。分取ゲル電気泳動の後に望みのDNA断片を単離し、Ge
ne Clean kit(Bio101)を使用して精製した。
−A遺伝子の5’−末端に対応する628bpのDNA断片を、PGKプロモー
タの相補的3’−末端、およびP450Alk3−A遺伝子の5’末端がアニー
ルする第2のPCRで結合した。5’−PGKプライマーおよび3’−P450
Alk3−Aプライマー、プライマー7およびプライマー17をそれぞれ添加す
ることによって、P450Alk3−A遺伝子の5’末端へのPGKプロモータ
の正確な融合を含む1379bpのDNA断片を増幅することができた。P45
0Alk3−A遺伝子の3’−末端に対応する1058bpのDNA断片、およ
びPGKターミネータを含む588bpのDNA断片を、P450Alk3−A
遺伝子の相補的3’−末端、およびPGKターミネータの5’末端をアニールす
る第2のPCRで結合した。5’−P450Alk3−Aプライマーおよび3’
−PGKプライマー、プライマー18およびプライマー14をそれぞれ添加する
ことによって、PGKターミネータへP450Alk3−A遺伝子の3’−末端
の正確な融合を含む1631bpのDNA断片を増幅することができた。これら
のPCRは、Perkin Elmer Amplitaq kitを使用して
、50μLで実施した。増幅は、Perkin Elmer GeneAmp
PCR System 9600で、94℃1分、45℃1分、72℃2分から
なる1サイクルを35サイクルして実施した。最後のサイクルに続いて、72℃
で5分間の延長時間を設け、その後、その試料を4℃で保持してからゲル電気泳
動による分析をした。分取ゲル電気泳動の後に望みのDNA断片を単離し、Ge
ne Clean kit(Bio101)を使用して精製した。
【0136】 SpeIおよびEcoRVを用いて、P450Alk3−A遺伝子の5’末端
へのPGKプロモータの正確な融合を含む1379bpのDNA断片を消化し、
同じ様に消化したpLitmus38に連結した。連結したDNAを使用して大
腸菌DH5αを形質転換し、X−galを含んでいるLB培地で白色コロニー色
を示すアンピシリン耐性の形質転換体から得られるプラスミドDNAを分析する
ことによって望みのプラスミドの存在を確認し、それをpLPA3と命名した。
PGKターミネータへのP450Alk3−A遺伝子の3’−末端の正確な融合
を含む1631bpのDNA断片をEcoRVおよびNheIで消化し、同じ様
に消化したpLitmus 38に連結した。連結したDNAを使用して大腸菌
DH5αを形質転換し、X−galを含んでいるLB培地で白色コロニー色を示
すアンピシリン耐性の形質転換体から得られるプラスミドDNAを分析すること
によって望みのプラスミドの存在を確認し、それをpLA3Tと命名した。次に
、EcoRVおよびNheIで消化することによってpLPA3を線状とし、p
LA1Tからの1631bpのEcoRV/Nhel DNA断片に連結した。
連結したDNAを使用して大腸菌DH5αを形質転換し、アンピシリン耐性の形
質転換体から得られるプラスミドDNAを分析することによって望みのプラスミ
ドの存在を確認し、それをpLPA3Tと命名した。SpeIおよびNheIで
このプラスミドを消化することによって、PGKプロモータおよびターミネータ
に正確に融合したAlk3−A遺伝子を含んでいる3010bpの発現カセット
を作製した。
へのPGKプロモータの正確な融合を含む1379bpのDNA断片を消化し、
同じ様に消化したpLitmus38に連結した。連結したDNAを使用して大
腸菌DH5αを形質転換し、X−galを含んでいるLB培地で白色コロニー色
を示すアンピシリン耐性の形質転換体から得られるプラスミドDNAを分析する
ことによって望みのプラスミドの存在を確認し、それをpLPA3と命名した。
PGKターミネータへのP450Alk3−A遺伝子の3’−末端の正確な融合
を含む1631bpのDNA断片をEcoRVおよびNheIで消化し、同じ様
に消化したpLitmus 38に連結した。連結したDNAを使用して大腸菌
DH5αを形質転換し、X−galを含んでいるLB培地で白色コロニー色を示
すアンピシリン耐性の形質転換体から得られるプラスミドDNAを分析すること
によって望みのプラスミドの存在を確認し、それをpLA3Tと命名した。次に
、EcoRVおよびNheIで消化することによってpLPA3を線状とし、p
LA1Tからの1631bpのEcoRV/Nhel DNA断片に連結した。
連結したDNAを使用して大腸菌DH5αを形質転換し、アンピシリン耐性の形
質転換体から得られるプラスミドDNAを分析することによって望みのプラスミ
ドの存在を確認し、それをpLPA3Tと命名した。SpeIおよびNheIで
このプラスミドを消化することによって、PGKプロモータおよびターミネータ
に正確に融合したAlk3−A遺伝子を含んでいる3010bpの発現カセット
を作製した。
【0137】 実施例4 カンジダ・マルトサチトクロームP450−NADPHレダクターゼ発現カセ
ットの構築 さらにチトクロームP450−NADPHレダクターゼ(CPR)遺伝子を単
離し、PCR介在のオーバーラップ・エクステンションによって、カンジダ・マ
ルトサPGKプロモータおよびターミネータに正確に融合した。後続のサブクロ
ーニングに必要なSpel制限酵素切断部位(英小文字で示した)、およびCP
R遺伝子の5’末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌクレオチドに下
線を付した)を導入するためにプライマー7(配列番号7)およびプライマー2
1(配列番号21)を用いて、約100ngのカンジダ・マルトサATCC90
677ゲノムDNAから766bpのPGKプロモータ(56〜756位、ただ
しプライマーを含まない)を増幅した。 プライマー7−(配列番号7): 5’−AactagtGGTAGAGCGATGGTTACATACGAC−3
’ プライマー21−(配列番号21): 5’−TTTATCTAATGCCATTCTAGTTAAGGCAATTGA
T−3’ PGKプロモータの3’−末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌク
レオチドに下線を付した)を導入するためにプライマー22(配列番号22)お
よびプライマー23(配列番号23)を用いて、約20ngのカンジダ・マルト
サ CPR遺伝子を含んでいるpGEM−CPR DNAからCPR遺伝子(8
8〜1065位)の5’−末端に対応する1038bpのDNA断片を増幅した
。 プライマー22−(配列番号22): 5’−GCCTTAACTAGAATGGCATTAGATAAATTAGAT
TT−3’ プライマー23−(配列番号23): 5’−AAGTGGAATCTAAAGCTTTTAATTCG−3’ PGKターミネータの5’−末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌ
クレオチドに下線を付した)導入するためにプライマー24(配列番号24)お
よびプライマー25(配列番号25)を用いて、約20ngのpGEM−CPR
DNAからCPR遺伝子(1090〜2089位)の3’−末端に対応する1
062bpのDNA断片を増幅した。 プライマー24−(配列番号24): 5’−CGAATTAAAAGCTTTAGATTCCACTT−3’ プライマー25−(配列番号25): 5’−CATAAAAAATCAATTCTACCAAACATCTTCTTG
GTA−3’ 後続のサブクローニングに必要なNheI制限酵素切断部位(英小文字で示した
)、およびCPR遺伝子の3’末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌ
クレオチドに下線を付した)を導入するために、プライマー26(配列番号26
)およびプライマー14(配列番号14)を用いて、約100ngのカンジダ・
マルトサATCC90677のゲノムDNAから588bpのPGKターミネー
タ(2050〜2571位)を増幅した。 プライマー26−(配列番号26): 5’−GAAGATGTTTGGTAGAATTGATTTTTTATGACA
CTTG−3’ プライマー14−(配列番号14): 5’−AAAgctagcTTTGAAACAATCTGTGGTTG−3’ これらのPCRは、Perkin Elmer Amplitaq(登録商標)
kitを使用して、50μLで実施した。増幅は、Perkin Elmer
GeneAmp(登録商標)PCR System 9600で、94℃1分、
50℃1分、72℃2分からなる1サイクルを35サイクルして実施した。最後
のサイクルに続いて、72℃で5分間の延長時間を設け、その後、その試料を4
℃で保持してからゲル電気泳動による分析をした。望みのDNA断片をGene
Clean kit(Bio101)を使用して精製した。
ットの構築 さらにチトクロームP450−NADPHレダクターゼ(CPR)遺伝子を単
離し、PCR介在のオーバーラップ・エクステンションによって、カンジダ・マ
ルトサPGKプロモータおよびターミネータに正確に融合した。後続のサブクロ
ーニングに必要なSpel制限酵素切断部位(英小文字で示した)、およびCP
R遺伝子の5’末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌクレオチドに下
線を付した)を導入するためにプライマー7(配列番号7)およびプライマー2
1(配列番号21)を用いて、約100ngのカンジダ・マルトサATCC90
677ゲノムDNAから766bpのPGKプロモータ(56〜756位、ただ
しプライマーを含まない)を増幅した。 プライマー7−(配列番号7): 5’−AactagtGGTAGAGCGATGGTTACATACGAC−3
’ プライマー21−(配列番号21): 5’−TTTATCTAATGCCATTCTAGTTAAGGCAATTGA
T−3’ PGKプロモータの3’−末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌク
レオチドに下線を付した)を導入するためにプライマー22(配列番号22)お
よびプライマー23(配列番号23)を用いて、約20ngのカンジダ・マルト
サ CPR遺伝子を含んでいるpGEM−CPR DNAからCPR遺伝子(8
8〜1065位)の5’−末端に対応する1038bpのDNA断片を増幅した
。 プライマー22−(配列番号22): 5’−GCCTTAACTAGAATGGCATTAGATAAATTAGAT
TT−3’ プライマー23−(配列番号23): 5’−AAGTGGAATCTAAAGCTTTTAATTCG−3’ PGKターミネータの5’−末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌ
クレオチドに下線を付した)導入するためにプライマー24(配列番号24)お
よびプライマー25(配列番号25)を用いて、約20ngのpGEM−CPR
DNAからCPR遺伝子(1090〜2089位)の3’−末端に対応する1
062bpのDNA断片を増幅した。 プライマー24−(配列番号24): 5’−CGAATTAAAAGCTTTAGATTCCACTT−3’ プライマー25−(配列番号25): 5’−CATAAAAAATCAATTCTACCAAACATCTTCTTG
GTA−3’ 後続のサブクローニングに必要なNheI制限酵素切断部位(英小文字で示した
)、およびCPR遺伝子の3’末端に対応する15bpのDNA配列(該当のヌ
クレオチドに下線を付した)を導入するために、プライマー26(配列番号26
)およびプライマー14(配列番号14)を用いて、約100ngのカンジダ・
マルトサATCC90677のゲノムDNAから588bpのPGKターミネー
タ(2050〜2571位)を増幅した。 プライマー26−(配列番号26): 5’−GAAGATGTTTGGTAGAATTGATTTTTTATGACA
CTTG−3’ プライマー14−(配列番号14): 5’−AAAgctagcTTTGAAACAATCTGTGGTTG−3’ これらのPCRは、Perkin Elmer Amplitaq(登録商標)
kitを使用して、50μLで実施した。増幅は、Perkin Elmer
GeneAmp(登録商標)PCR System 9600で、94℃1分、
50℃1分、72℃2分からなる1サイクルを35サイクルして実施した。最後
のサイクルに続いて、72℃で5分間の延長時間を設け、その後、その試料を4
℃で保持してからゲル電気泳動による分析をした。望みのDNA断片をGene
Clean kit(Bio101)を使用して精製した。
【0138】 PGKプロモータからなる766bpのDNA断片、およびCPR遺伝子の5
’−末端に対応する1038bpのDNA断片を、PGKプロモータの相補的3
’−末端、およびCPR遺伝子の5’末端をアニールする第2のPCRで結合し
た。5’−PGKプライマーおよび3’−CPRプライマー、プライマー7およ
びプライマー23をそれぞれ添加することによって、CPR遺伝子の5’末端へ
のPGKプロモータの正確な融合を含む1789bpのDNA断片を増幅させた
。また、CPR遺伝子の3’−末端に対応する1062bpのDNA断片、およ
びPGKターミネータからなる588bpのDNA断片を、CPR遺伝子の相補
的3’−末端、およびPGKターミネータの5’末端をアニールする第2のPC
Rで結合した。5’−CPRプライマーおよび3’−PGKプライマー、プライ
マー24およびプライマー14をそれぞれ添加することによって、PGKターミ
ネータへのCPR遺伝子の3’−末端の正確な融合を含む1635bpのDNA
断片を増幅することができた。これらのPCRは、Perkin Elmer
Amplitaq(登録商標)kitを使用して、50μLで実施した。増幅は
、Perkin Elmer GeneAmp(登録商標)PCR Syste
m 9600で、94℃1分、45℃1分、72℃2分からなる1サイクルを3
5サイクルして実施した。最後のサイクルに続いて、72℃で5分間の延長時間
を設け、その後、その試料を4℃で保持してからゲル電気泳動による分析をした
。分取ゲル電気泳動の後に望みのDNA断片を単離し、Gene Clean
kit(Bio101)を使用して精製した。
’−末端に対応する1038bpのDNA断片を、PGKプロモータの相補的3
’−末端、およびCPR遺伝子の5’末端をアニールする第2のPCRで結合し
た。5’−PGKプライマーおよび3’−CPRプライマー、プライマー7およ
びプライマー23をそれぞれ添加することによって、CPR遺伝子の5’末端へ
のPGKプロモータの正確な融合を含む1789bpのDNA断片を増幅させた
。また、CPR遺伝子の3’−末端に対応する1062bpのDNA断片、およ
びPGKターミネータからなる588bpのDNA断片を、CPR遺伝子の相補
的3’−末端、およびPGKターミネータの5’末端をアニールする第2のPC
Rで結合した。5’−CPRプライマーおよび3’−PGKプライマー、プライ
マー24およびプライマー14をそれぞれ添加することによって、PGKターミ
ネータへのCPR遺伝子の3’−末端の正確な融合を含む1635bpのDNA
断片を増幅することができた。これらのPCRは、Perkin Elmer
Amplitaq(登録商標)kitを使用して、50μLで実施した。増幅は
、Perkin Elmer GeneAmp(登録商標)PCR Syste
m 9600で、94℃1分、45℃1分、72℃2分からなる1サイクルを3
5サイクルして実施した。最後のサイクルに続いて、72℃で5分間の延長時間
を設け、その後、その試料を4℃で保持してからゲル電気泳動による分析をした
。分取ゲル電気泳動の後に望みのDNA断片を単離し、Gene Clean
kit(Bio101)を使用して精製した。
【0139】 SpeIおよびHindIIIでCPR遺伝子の5’末端へのPGKプロモー
タの正確な融合を含む1789bpのDNA断片を消化し、同じ様に消化したp
Litmus 38に連結した。連結したDNAを使用して大腸菌DH5αを形
質転換し、X−galを含んでいるLB培地で白色コロニー色を示すアンピシリ
ン耐性の形質転換体から得られるプラスミドDNAを分析することによって望み
のプラスミドの存在を確認し、それをpLA1Tと命名した。PGKターミネー
タへのCPR遺伝子の3’−末端の正確な融合を含む1635bpのDNA断片
をHindIIIおよびNheIで消化し、同じ様に消化したpLitmus
38に連結した。連結したDNAを使用して大腸菌DH5αを形質転換し、X−
galを含んでいるLB培地で白色コロニー色を示すアンピシリン耐性の形質転
換体から得られるプラスミドDNAを分析することによって望みのプラスミドの
存在を確認し、それをpLRTと命名した。次に、HindIIIおよびNhe
Iで消化することによってpLPRを線状とし、pLRTからの1635bpの
HindIII/NheI DNA断片に連結した。連結したDNAを使用して
大腸菌DH5αを形質転換し、アンピシリン耐性の形質転換体から得られるプラ
スミドDNAを分析することによって望みのプラスミドの存在を確認し、それを
pLPRTと命名した。SpeIおよびNheIを用いてこのプラスミドを消化
し、PGKプロモータおよびターミネータに正確に融合したCPR遺伝子を含ん
でいる3424bpの発現カセットを作製した。
タの正確な融合を含む1789bpのDNA断片を消化し、同じ様に消化したp
Litmus 38に連結した。連結したDNAを使用して大腸菌DH5αを形
質転換し、X−galを含んでいるLB培地で白色コロニー色を示すアンピシリ
ン耐性の形質転換体から得られるプラスミドDNAを分析することによって望み
のプラスミドの存在を確認し、それをpLA1Tと命名した。PGKターミネー
タへのCPR遺伝子の3’−末端の正確な融合を含む1635bpのDNA断片
をHindIIIおよびNheIで消化し、同じ様に消化したpLitmus
38に連結した。連結したDNAを使用して大腸菌DH5αを形質転換し、X−
galを含んでいるLB培地で白色コロニー色を示すアンピシリン耐性の形質転
換体から得られるプラスミドDNAを分析することによって望みのプラスミドの
存在を確認し、それをpLRTと命名した。次に、HindIIIおよびNhe
Iで消化することによってpLPRを線状とし、pLRTからの1635bpの
HindIII/NheI DNA断片に連結した。連結したDNAを使用して
大腸菌DH5αを形質転換し、アンピシリン耐性の形質転換体から得られるプラ
スミドDNAを分析することによって望みのプラスミドの存在を確認し、それを
pLPRTと命名した。SpeIおよびNheIを用いてこのプラスミドを消化
し、PGKプロモータおよびターミネータに正確に融合したCPR遺伝子を含ん
でいる3424bpの発現カセットを作製した。
【0140】 実施例5 増大されたアルカンヒドロキシル化活性を発現するカンジダ・マルトサ菌株の
構築 2つのプライマーセットを用いて、カンジダ・マルトサ ATCC 2814
0からチトクロームP450レダクターゼをPCR増幅した。1つのセットは、
5’末端にBamHI部位、および3’−末端にPstI部位を組込み、DNA
断片を増幅し、レダクターゼ開始コドンの上流の部位340塩基から2616塩
基を延長した。もう一つのセットは、5’末端にPstI部位、および3’末端
のSphI部位からすぐ上流のXhoI部位を有する3’末端にSphI部位を
組み込み、その同一DNA断片を増幅した。その後、pUC18クローニングベ
クター(GibcoBRL、Baltimore、MD、USA)のBamHI
およびPstIの部位間にP450レダクターゼ遺伝子を含んでいる第1のDN
A断片をクローニングし、プラスミドpRDF1を得た。後者のP450レダク
ターゼ遺伝子を含んでいるDNA断片プラスミドをPstI部位およびSphI
部位の間にサブクローニングし、RDF2を得た。さらに、5’末端のXhoI
部位、および3’末端のSphI部位を組み込むプライマーを用いて、Cand
ida mallosa ATCC 28140からade1遺伝子を増幅した
。これらのプライマーはDNA断片を増幅し、ホスホリボシルアミドイミダゾー
ルスクシノカルボキサミドシンセターゼ開始コドンの上流の部位284塩基から
部位1396塩基を延長した。XhoI部位およびSphI部位の間のプラスミ
ドpRDF2へXhoI−ade1―SphI DNA断片のクローニングを行
い、プラスミドpRDF3を作製した。その後、5’末端のSmaI部位、およ
び3’末端のBamHI部位を組込むプライマーを用いて、カンジダ・マルトサ
ATCC 28140からade1遺伝子を含んでいる同一DNAセグメント
を再び増幅した。SmaI部位およびBamHI部位の間のpRDF3へこのD
NA断片をクローニングし、プラスミドpRDF4を得た。
構築 2つのプライマーセットを用いて、カンジダ・マルトサ ATCC 2814
0からチトクロームP450レダクターゼをPCR増幅した。1つのセットは、
5’末端にBamHI部位、および3’−末端にPstI部位を組込み、DNA
断片を増幅し、レダクターゼ開始コドンの上流の部位340塩基から2616塩
基を延長した。もう一つのセットは、5’末端にPstI部位、および3’末端
のSphI部位からすぐ上流のXhoI部位を有する3’末端にSphI部位を
組み込み、その同一DNA断片を増幅した。その後、pUC18クローニングベ
クター(GibcoBRL、Baltimore、MD、USA)のBamHI
およびPstIの部位間にP450レダクターゼ遺伝子を含んでいる第1のDN
A断片をクローニングし、プラスミドpRDF1を得た。後者のP450レダク
ターゼ遺伝子を含んでいるDNA断片プラスミドをPstI部位およびSphI
部位の間にサブクローニングし、RDF2を得た。さらに、5’末端のXhoI
部位、および3’末端のSphI部位を組み込むプライマーを用いて、Cand
ida mallosa ATCC 28140からade1遺伝子を増幅した
。これらのプライマーはDNA断片を増幅し、ホスホリボシルアミドイミダゾー
ルスクシノカルボキサミドシンセターゼ開始コドンの上流の部位284塩基から
部位1396塩基を延長した。XhoI部位およびSphI部位の間のプラスミ
ドpRDF2へXhoI−ade1―SphI DNA断片のクローニングを行
い、プラスミドpRDF3を作製した。その後、5’末端のSmaI部位、およ
び3’末端のBamHI部位を組込むプライマーを用いて、カンジダ・マルトサ
ATCC 28140からade1遺伝子を含んでいる同一DNAセグメント
を再び増幅した。SmaI部位およびBamHI部位の間のpRDF3へこのD
NA断片をクローニングし、プラスミドpRDF4を得た。
【0141】 5’末端のBamHI部位、および3’末端のXbaI部位を組込むプライマ
ーを用い、PCRによるカンジダ・マルトサ ATCC 28140由来URA
3遺伝子の第1増幅によって第2プラスミド構築物を作成した。これらのプライ
マーはDNA断片を増幅し、オロチジン−5’−リン酸塩デカルボキシラーゼ開
始コドンの上流の部位285塩基から1171塩基を延長した。さらに、URA
3遺伝子を含む同一DNA断片を増幅するのに5’末端のSphI部位、および
3’末端のHindIII部位を組込むプライマーの別のセットを用いた。Ba
mHI部位およびXbaI部位の間のpUC18クローニングベクター(Gib
coBRL、Baltimore、MD、USA)へBamHI−URA3遺伝
子−XbaI断片をクローニングし、pRDF5を得た。pRDF5のSphI
部位およびHindIII部位の間にURA3遺伝子を含む後者のDNA断片を
サブクローニングし、pRDF6を得た。その後、DNA断片の5’末端のSa
lI部位、および3’末端のSphI部位を組込むプライマーを用い、カンジダ
・マルトサ ATCC 28140からAlk1−A遺伝子を増幅した。これら
のプライマーはDNA断片を増幅し、P450Alk1−A開始コドンに上流の
部位291塩基から1958塩基を延長した。SalI部位およびSphI部位
の間のプラスミドpRDF6へSalI−P450Alk1−A−SphI断片
をクローニングし、pRDF7を得た。その後、5’末端でXbaI部位、およ
び3’末端でSalI部位を組み込むプライマーを用い、カンジダ・マルトサ
ATCC 28140からAlk3−A遺伝子を増幅した。これらのプライマー
はDNA断片を増幅し、P450Alk3−A開始コドンの上流の部位276塩
基から2063塩基を延長した。XbaI部位およびSalI部位の間のpRD
F6へこのDNA断片をクローニングし、プラスミドpRDF8を得た。
ーを用い、PCRによるカンジダ・マルトサ ATCC 28140由来URA
3遺伝子の第1増幅によって第2プラスミド構築物を作成した。これらのプライ
マーはDNA断片を増幅し、オロチジン−5’−リン酸塩デカルボキシラーゼ開
始コドンの上流の部位285塩基から1171塩基を延長した。さらに、URA
3遺伝子を含む同一DNA断片を増幅するのに5’末端のSphI部位、および
3’末端のHindIII部位を組込むプライマーの別のセットを用いた。Ba
mHI部位およびXbaI部位の間のpUC18クローニングベクター(Gib
coBRL、Baltimore、MD、USA)へBamHI−URA3遺伝
子−XbaI断片をクローニングし、pRDF5を得た。pRDF5のSphI
部位およびHindIII部位の間にURA3遺伝子を含む後者のDNA断片を
サブクローニングし、pRDF6を得た。その後、DNA断片の5’末端のSa
lI部位、および3’末端のSphI部位を組込むプライマーを用い、カンジダ
・マルトサ ATCC 28140からAlk1−A遺伝子を増幅した。これら
のプライマーはDNA断片を増幅し、P450Alk1−A開始コドンに上流の
部位291塩基から1958塩基を延長した。SalI部位およびSphI部位
の間のプラスミドpRDF6へSalI−P450Alk1−A−SphI断片
をクローニングし、pRDF7を得た。その後、5’末端でXbaI部位、およ
び3’末端でSalI部位を組み込むプライマーを用い、カンジダ・マルトサ
ATCC 28140からAlk3−A遺伝子を増幅した。これらのプライマー
はDNA断片を増幅し、P450Alk3−A開始コドンの上流の部位276塩
基から2063塩基を延長した。XbaI部位およびSalI部位の間のpRD
F6へこのDNA断片をクローニングし、プラスミドpRDF8を得た。
【0142】 スフェロプラスト方法(Creggら、Mol.Cell Biol.、5:
3376〜3385、(1985))によりカンジダ・マルトサATCC906
77をアデニン原栄養性[ade1およびhis5]に形質転換するためプラス
ミドRDF4を用い、ゲノムへプラスミドを組込んだ。サザンブロット方法を用
いた形質転換体のスクリーニングによって、多量のコピー数の形質転換体を選択
した。最も強いシグナルを生じるクローンは、P450レダクターゼ遺伝子の組
み込まれたコピーの中で最も多量のコピー数を含んでいた。多コピー数の形質転
換体をプラスミドRDF8でウラシル原栄養性に再度形質転換し、ゲノムへプラ
スミドを組込んだ。1−ドデシンの量を増加していく状態で、ドデカンで増殖す
る形質転換体を選択した。高レベルのP450活性を発現するクローンは、最も
高いI−ドデシン濃度で増殖することができる。さらに、PCRおよび/または
サザンブロット分析を使用し、Alk1−Aに対する発現カセットの組み込みを
確認した。さらに、PCRおよび/またはサザンブロット分析を使用し、二重形
質転換体のゲノムへAlk1−A、Alk3−AおよびP450レダクターゼ遺
伝子に対する発現カセットが組み込みこまれたことを確認した。
3376〜3385、(1985))によりカンジダ・マルトサATCC906
77をアデニン原栄養性[ade1およびhis5]に形質転換するためプラス
ミドRDF4を用い、ゲノムへプラスミドを組込んだ。サザンブロット方法を用
いた形質転換体のスクリーニングによって、多量のコピー数の形質転換体を選択
した。最も強いシグナルを生じるクローンは、P450レダクターゼ遺伝子の組
み込まれたコピーの中で最も多量のコピー数を含んでいた。多コピー数の形質転
換体をプラスミドRDF8でウラシル原栄養性に再度形質転換し、ゲノムへプラ
スミドを組込んだ。1−ドデシンの量を増加していく状態で、ドデカンで増殖す
る形質転換体を選択した。高レベルのP450活性を発現するクローンは、最も
高いI−ドデシン濃度で増殖することができる。さらに、PCRおよび/または
サザンブロット分析を使用し、Alk1−Aに対する発現カセットの組み込みを
確認した。さらに、PCRおよび/またはサザンブロット分析を使用し、二重形
質転換体のゲノムへAlk1−A、Alk3−AおよびP450レダクターゼ遺
伝子に対する発現カセットが組み込みこまれたことを確認した。
【0143】 二重形質転換したカンジダ・マルトサATCC90677は、0.05%のト
ゥイーン80および10g/Lのドデカンを加えたYEP培地(10g/Lの酵
母エキス+20g/Lのペプトン(pH8))で30℃において250rpmで
振盪しながら後期対数増殖期(Å48時間)まで増殖した。細胞を遠心分離し、
10%YEP、pH8で一度洗浄した。細胞を0.05%トゥイーン80および
10g/Lのドデカンを添加した10%YEP(pH8)に再懸濁し、30℃で
24時間、250rpmで振盪した。ドデカンの損失およびドデカンジオン酸の
生成は抽出の後GC分析によって測定した。二重形質転換菌株では、オリジナル
のATCC 90677菌株よりもドデカンジオン酸の生成が増大していたこと
を確認した。
ゥイーン80および10g/Lのドデカンを加えたYEP培地(10g/Lの酵
母エキス+20g/Lのペプトン(pH8))で30℃において250rpmで
振盪しながら後期対数増殖期(Å48時間)まで増殖した。細胞を遠心分離し、
10%YEP、pH8で一度洗浄した。細胞を0.05%トゥイーン80および
10g/Lのドデカンを添加した10%YEP(pH8)に再懸濁し、30℃で
24時間、250rpmで振盪した。ドデカンの損失およびドデカンジオン酸の
生成は抽出の後GC分析によって測定した。二重形質転換菌株では、オリジナル
のATCC 90677菌株よりもドデカンジオン酸の生成が増大していたこと
を確認した。
【0144】 実施例6 POX4破壊カセットの構築 遺伝子特異的プライマーを用いてゲノムDNAからのカンジダ・マルトサ P
OX4遺伝子を増幅するとともに、後でプラスミドへ連結するためそれらのフラ
ンキング領域に対して独自の制限酵素切断部位を加えた。Perkin Elm
er Amplitaq kit、および後続のサブクローニングに必要なBa
mHI切断部位(英小文字で示した)を導入するためにプライマー27(配列番
号27)およびプライマー28(配列番号28)を用いて、標準PCR混合物5
0μL中で、約100ngのカンジダ・マルトサATCC90677[ade
1、his5、ura3/ura3]ゲノムDNAから1567bpのカンジダ
・マルトサ POX4遺伝子断片(908〜2412位)をPCR増幅した。 プライマー27−(配列番号27): 5’−GGGTCACggatccAATGTTGCTGG−3’ プライマー28−(配列番号28): 5’−GCAGCAGTGTATggatccTTAGTGTTCTTTGGT
GGG−3’ 増幅は、Perkin Elmer GeneAmp PCR System
9600で、94℃1分、55℃1分、72℃2分からなる1サイクルを35サ
イクルして実施した。最後のサイクルに続いて、72℃で5分間の延長時間を設
け、その後、その試料を4℃で保持してからゲル電気泳動による分析をした。フ
ェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1 v/v)で
望みの1567bpのDNA断片を含む反応物を抽出し、そのDNAをエタノー
ルで沈殿させ、TE緩衝液(10mMトリス(pH7.5)、1mMのEDTA
)に再懸濁した。BamHIで1567bpのDNA断片を消化し、BamHI
消化pBR322(New England Biolabs.Beverly
、MA)に連結した。その連結されたDNAを使用して大腸菌DM1(Gibc
oBRL、Gaithersberg、MD)を形質転換し、アンピシリン耐性
、テトラサイクリン感受性形質転換体からのプラスミドDNAを分析することに
よって、望みのプラスミドの存在を確認し、それをpBR−CMPOX4と命名
した。
OX4遺伝子を増幅するとともに、後でプラスミドへ連結するためそれらのフラ
ンキング領域に対して独自の制限酵素切断部位を加えた。Perkin Elm
er Amplitaq kit、および後続のサブクローニングに必要なBa
mHI切断部位(英小文字で示した)を導入するためにプライマー27(配列番
号27)およびプライマー28(配列番号28)を用いて、標準PCR混合物5
0μL中で、約100ngのカンジダ・マルトサATCC90677[ade
1、his5、ura3/ura3]ゲノムDNAから1567bpのカンジダ
・マルトサ POX4遺伝子断片(908〜2412位)をPCR増幅した。 プライマー27−(配列番号27): 5’−GGGTCACggatccAATGTTGCTGG−3’ プライマー28−(配列番号28): 5’−GCAGCAGTGTATggatccTTAGTGTTCTTTGGT
GGG−3’ 増幅は、Perkin Elmer GeneAmp PCR System
9600で、94℃1分、55℃1分、72℃2分からなる1サイクルを35サ
イクルして実施した。最後のサイクルに続いて、72℃で5分間の延長時間を設
け、その後、その試料を4℃で保持してからゲル電気泳動による分析をした。フ
ェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1 v/v)で
望みの1567bpのDNA断片を含む反応物を抽出し、そのDNAをエタノー
ルで沈殿させ、TE緩衝液(10mMトリス(pH7.5)、1mMのEDTA
)に再懸濁した。BamHIで1567bpのDNA断片を消化し、BamHI
消化pBR322(New England Biolabs.Beverly
、MA)に連結した。その連結されたDNAを使用して大腸菌DM1(Gibc
oBRL、Gaithersberg、MD)を形質転換し、アンピシリン耐性
、テトラサイクリン感受性形質転換体からのプラスミドDNAを分析することに
よって、望みのプラスミドの存在を確認し、それをpBR−CMPOX4と命名
した。
【0145】 Perkin Elmer Amplitaq kit、および後続のサブク
ローニングに必要なBclI切断部位(英小文字で示した)を導入するためにプ
ライマー29(配列番号29)およびプライマー30(配列番号30)を用いて
、標準PCR混合物50μLで、約100ngのカンジダ・マルトサ ATCC
90625[ade1、his5、ura3/ura3]ゲノムDNAからカ
ンジダ・マルトサ URA3遺伝子(8〜1192位)を含んでいる1184b
pのDNA断片をPCR増幅した。 プライマー29−(配列番号29): 5’−GACTTtgatcaATTTTGGTACCAT−3’ プライマー30−(配列番号30): 5’−AGGGTACCATGAAGTTTTAGACTCTtgatcaCT
−3’ 増幅は、Perkin Elmer GeneAmp PCR System
9600で、94℃1分、50℃1分、72℃2分からなる1サイクルを35サ
イクルして実施した。最後のサイクルに続いて、72℃で5分間の延長時間を設
け、その後、その試料を4℃で保持してからゲル電気泳動による分析をした。フ
ェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1 v/v)で
望みの1184bpのDNA断片を含んでいる反応物を抽出し、そのDNAをエ
タノールで沈殿させ、TE緩衝液(10mMトリス(pH7.5)、1mMのE
DTA)に再懸濁した。
ローニングに必要なBclI切断部位(英小文字で示した)を導入するためにプ
ライマー29(配列番号29)およびプライマー30(配列番号30)を用いて
、標準PCR混合物50μLで、約100ngのカンジダ・マルトサ ATCC
90625[ade1、his5、ura3/ura3]ゲノムDNAからカ
ンジダ・マルトサ URA3遺伝子(8〜1192位)を含んでいる1184b
pのDNA断片をPCR増幅した。 プライマー29−(配列番号29): 5’−GACTTtgatcaATTTTGGTACCAT−3’ プライマー30−(配列番号30): 5’−AGGGTACCATGAAGTTTTAGACTCTtgatcaCT
−3’ 増幅は、Perkin Elmer GeneAmp PCR System
9600で、94℃1分、50℃1分、72℃2分からなる1サイクルを35サ
イクルして実施した。最後のサイクルに続いて、72℃で5分間の延長時間を設
け、その後、その試料を4℃で保持してからゲル電気泳動による分析をした。フ
ェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1 v/v)で
望みの1184bpのDNA断片を含んでいる反応物を抽出し、そのDNAをエ
タノールで沈殿させ、TE緩衝液(10mMトリス(pH7.5)、1mMのE
DTA)に再懸濁した。
【0146】 URA3選択可能マーカを含んでいる1184bpのPCR断片をBclIで
消化し、次いで、BclIIで消化し、仔牛腸管ホスファターゼで処理したpB
R−CMPOX4に連結した。その連結したDNAを使用して大腸菌DH5αコ
ンピテント細胞(GibcoBRL、Gaithersberg、MD)を形質
転換し、アンピシリン抵抗性のプラスミドDNAを分析することによって望みの
プラスミドの存在を確認し、pBR−pox4::URA3と命名した。Bam
HIでこのプラスミドを消化し、POX4標的遺伝子に相同性の5’側の770
bpおよび3’側の734bpに隣接したURA3選択可能マーカを含んでいる
2.8kbの直鎖状POX4破壊カセットを遊離した。
消化し、次いで、BclIIで消化し、仔牛腸管ホスファターゼで処理したpB
R−CMPOX4に連結した。その連結したDNAを使用して大腸菌DH5αコ
ンピテント細胞(GibcoBRL、Gaithersberg、MD)を形質
転換し、アンピシリン抵抗性のプラスミドDNAを分析することによって望みの
プラスミドの存在を確認し、pBR−pox4::URA3と命名した。Bam
HIでこのプラスミドを消化し、POX4標的遺伝子に相同性の5’側の770
bpおよび3’側の734bpに隣接したURA3選択可能マーカを含んでいる
2.8kbの直鎖状POX4破壊カセットを遊離した。
【0147】 実施例7 破壊したPOX4遺伝子を有するカンジダ・マルトサ菌株の構築 アシルCoAオキシダーゼをコードするPOX4双方の遺伝子を連続的に破壊
することによって、カンジダ・マルトサのβ−酸化阻害菌株を開発した。なお、
アシルCoAオキシダーゼはβ−酸化経路の第1反応を触媒する酵素である。カ
ンジダ・マルトサATCC90677はURA3遺伝子産物であるオロチジン−
5’−モノホスフェートデカルボキシラーゼを欠失し、増殖にウラシルを要求す
る。GietzおよびWoodsによるMolecular Genetics
of Yeast: A Practical Approach(編集、J
ohnson、J.R.)pp.121−134、Oxford Univer
sity Press(1994)の記述のように、プラスミドpBR−pox
4:URA3由来の2.8kbの直鎖状POX4破壊カセットを使用してカンジ
ダ・マルトサATCC90677を形質転換し、ウラシル原栄養性とした。0.
67g/Lの酵母窒素源ベース(Difco、Detroit、MI)、2%(
w/v)グルコース、2%Bacto寒天培地(Difco)およびアデニン硫
酸塩およびL−ヒスチジンを各20mg/Lを含む補充された最少培地において
、Ura+の形質転換体を選択した。
することによって、カンジダ・マルトサのβ−酸化阻害菌株を開発した。なお、
アシルCoAオキシダーゼはβ−酸化経路の第1反応を触媒する酵素である。カ
ンジダ・マルトサATCC90677はURA3遺伝子産物であるオロチジン−
5’−モノホスフェートデカルボキシラーゼを欠失し、増殖にウラシルを要求す
る。GietzおよびWoodsによるMolecular Genetics
of Yeast: A Practical Approach(編集、J
ohnson、J.R.)pp.121−134、Oxford Univer
sity Press(1994)の記述のように、プラスミドpBR−pox
4:URA3由来の2.8kbの直鎖状POX4破壊カセットを使用してカンジ
ダ・マルトサATCC90677を形質転換し、ウラシル原栄養性とした。0.
67g/Lの酵母窒素源ベース(Difco、Detroit、MI)、2%(
w/v)グルコース、2%Bacto寒天培地(Difco)およびアデニン硫
酸塩およびL−ヒスチジンを各20mg/Lを含む補充された最少培地において
、Ura+の形質転換体を選択した。
【0148】 独立した20株のUra+形質転換体から得たXmnI消化ゲノムDNAをP OX4プローブへサザンハイブリダイゼーションすることによって、それぞれ所
望のPOX4の破壊単一コピーを含んでいることが示された(図1、Ura+と 記したレーンを参照のこと)。これらの結果は、直鎖状DNAの末端が高度に遺
伝子組換え誘発性であり、また、カンジダ・マルトサゲノムへの組み込みの正確
な部位を規定していることを示している。カンジダ・マルトサは二倍体酵母であ
るため、さらにこれらの形質転換体にはβ−酸化経路を不活性化するために破壊
しなければならないPOX4遺伝子の別の機能性コピーを含んでいた。引き続き
単一菌株中のPOX4遺伝子の両コピーを破壊するため、さらに、Ura+細胞 にのみ組み込まれるウラシル生合成経路中間体の有毒な類似体である5−フルオ
ロオロチン酸(5−FOA)を2mg/mL含む補足された最少培地でウラシル
要求性の復帰突然変異体を第一次工程とは逆に選択した。したがって、Ura- 細胞のみが生存し、5−FOAおよびウラシルが混在する存在下で増殖する。F
OA耐性で、ウラシル要求性のいくつかの誘導体を単離し、オリジナルのPOX
4破壊を保持しており、さらにウラシル原栄養性(図1、FOARを記載したレ ーン参照)に関して低い復帰突然変異頻度も示すものを、プラスミドpBR−p
ox4:URA3由来の同じpox4::URA3破壊カセットを用いてウラシ
ル原栄養性へ2回目の形質転換をした。形質転換の後、得られたUra+形質転 換体の約半分は単独の炭素源としてのドデカン上で増殖することができなかった
が、そのことはそれら形質転換体のβ−酸化経路が阻害されたことを示唆してい
る。これら形質転換体をサザンハイブリダイゼーションにより分析して、POX
4遺伝子の両ゲノムのコピーが破壊されたことを確認した(図1、β−阻害と記
載したレーンを参照のこと)。その後の分析で、これらの形質転換体に剰余のア
シルCoA酸化酵素活性およびドデカンをDDDAに変換する能力が存在しない
ことを確認した。各URA3介在の遺伝子破壊は、後続のチトクロームP450
モノオキシゲナーゼおよびチトクロームP450−NADPHレダクターゼ遺伝
子の増幅において、識別の組み込み標的を提供するのに都合がよい。
望のPOX4の破壊単一コピーを含んでいることが示された(図1、Ura+と 記したレーンを参照のこと)。これらの結果は、直鎖状DNAの末端が高度に遺
伝子組換え誘発性であり、また、カンジダ・マルトサゲノムへの組み込みの正確
な部位を規定していることを示している。カンジダ・マルトサは二倍体酵母であ
るため、さらにこれらの形質転換体にはβ−酸化経路を不活性化するために破壊
しなければならないPOX4遺伝子の別の機能性コピーを含んでいた。引き続き
単一菌株中のPOX4遺伝子の両コピーを破壊するため、さらに、Ura+細胞 にのみ組み込まれるウラシル生合成経路中間体の有毒な類似体である5−フルオ
ロオロチン酸(5−FOA)を2mg/mL含む補足された最少培地でウラシル
要求性の復帰突然変異体を第一次工程とは逆に選択した。したがって、Ura- 細胞のみが生存し、5−FOAおよびウラシルが混在する存在下で増殖する。F
OA耐性で、ウラシル要求性のいくつかの誘導体を単離し、オリジナルのPOX
4破壊を保持しており、さらにウラシル原栄養性(図1、FOARを記載したレ ーン参照)に関して低い復帰突然変異頻度も示すものを、プラスミドpBR−p
ox4:URA3由来の同じpox4::URA3破壊カセットを用いてウラシ
ル原栄養性へ2回目の形質転換をした。形質転換の後、得られたUra+形質転 換体の約半分は単独の炭素源としてのドデカン上で増殖することができなかった
が、そのことはそれら形質転換体のβ−酸化経路が阻害されたことを示唆してい
る。これら形質転換体をサザンハイブリダイゼーションにより分析して、POX
4遺伝子の両ゲノムのコピーが破壊されたことを確認した(図1、β−阻害と記
載したレーンを参照のこと)。その後の分析で、これらの形質転換体に剰余のア
シルCoA酸化酵素活性およびドデカンをDDDAに変換する能力が存在しない
ことを確認した。各URA3介在の遺伝子破壊は、後続のチトクロームP450
モノオキシゲナーゼおよびチトクロームP450−NADPHレダクターゼ遺伝
子の増幅において、識別の組み込み標的を提供するのに都合がよい。
【0149】 実施例8 破壊したPOX4遺伝子、および隔たった他の栄養要求性マーカを有するカン
ジダ・マルトサ菌株の構築 NdeI部位(英小文字で示した)を組込んだプライマー31(配列番号31
)およびプライマー32(配列番号32)を用いて、PCRによってカンジダ・
マルトサ ADE1遺伝子を単離し、さらにpUC18m(SpeIおよびNh
eIの制限酵素切断部位がポリリンカー領域のSalIおよびXbaIの間に挿
入されたpUC18の誘導体)のNdeI部位にサブクローニングしpSW81
を作製した。 プライマー31−(配列番号31): 5’−CTTCTTCAAACCTTcatatgACATTGTTTCG−3
’ プライマー32−(配列番号32): 5’−CTAATGGTCAAGcatatgTTGCATTATC−3’ NdeI部位(英小文字で示した)を組込んだプライマー33(配列番号33)
およびプライマー34(配列番号34)を用いて、PCRによってカンジダ・マ
ルトサ HIS5遺伝子を単離し、pUC18mのNdeI部位へサブクローニ
ングしてpSW82を作製した。 プライマー33−(配列番号33): 5’−TTTGGTTGACTcatatgTGAGCGCGGTAAAG−3
’ プライマー34−(配列番号34): 5’−GTTTTGTCTGGCcatatgTTGAACTGGATGG−3
’ 実施例7に記述した1つのβ−阻害カンジダ・マルトサ形質転換体(Cand
ida mallosa 11−11と称する)を、さらに、ATCC 906
77に由来する残っている2つの栄養要求性、アデニンおよびヒスチジンを除去
するよう改変した。この除去は、実質的にGietzらの記述(Methods
Mol.Cell.Biol.、5:255−269、(1996))の塩化
リチウム形質転換方法に基づき、pSW81およびpSW82でカンジダ・マル
トサ 11−11を同時形質転換し、アデニンまたはヒスチジンの補充のない最
小平板培地(1.34% アミノ酸非含有の酵母窒素源ベース、2%(w/v)
グルコース)上で30℃において選択して行った。得られた菌株はカンジダ・マ
ルトサSW81/82と称し、ATCC受託番号74431として同定する。
ジダ・マルトサ菌株の構築 NdeI部位(英小文字で示した)を組込んだプライマー31(配列番号31
)およびプライマー32(配列番号32)を用いて、PCRによってカンジダ・
マルトサ ADE1遺伝子を単離し、さらにpUC18m(SpeIおよびNh
eIの制限酵素切断部位がポリリンカー領域のSalIおよびXbaIの間に挿
入されたpUC18の誘導体)のNdeI部位にサブクローニングしpSW81
を作製した。 プライマー31−(配列番号31): 5’−CTTCTTCAAACCTTcatatgACATTGTTTCG−3
’ プライマー32−(配列番号32): 5’−CTAATGGTCAAGcatatgTTGCATTATC−3’ NdeI部位(英小文字で示した)を組込んだプライマー33(配列番号33)
およびプライマー34(配列番号34)を用いて、PCRによってカンジダ・マ
ルトサ HIS5遺伝子を単離し、pUC18mのNdeI部位へサブクローニ
ングしてpSW82を作製した。 プライマー33−(配列番号33): 5’−TTTGGTTGACTcatatgTGAGCGCGGTAAAG−3
’ プライマー34−(配列番号34): 5’−GTTTTGTCTGGCcatatgTTGAACTGGATGG−3
’ 実施例7に記述した1つのβ−阻害カンジダ・マルトサ形質転換体(Cand
ida mallosa 11−11と称する)を、さらに、ATCC 906
77に由来する残っている2つの栄養要求性、アデニンおよびヒスチジンを除去
するよう改変した。この除去は、実質的にGietzらの記述(Methods
Mol.Cell.Biol.、5:255−269、(1996))の塩化
リチウム形質転換方法に基づき、pSW81およびpSW82でカンジダ・マル
トサ 11−11を同時形質転換し、アデニンまたはヒスチジンの補充のない最
小平板培地(1.34% アミノ酸非含有の酵母窒素源ベース、2%(w/v)
グルコース)上で30℃において選択して行った。得られた菌株はカンジダ・マ
ルトサSW81/82と称し、ATCC受託番号74431として同定する。
【0150】 実施例9 増大されたアルカンヒドロキシル化活性および破壊したPOX4遺伝子を発現
するカンジダ・マルトサ菌株の構築 実施例2に記述したようなカンジダ・マルトサチトクロームP450 Alk
1−A発現カセットをSpeIおよびNheIの間のpSW81にサブクローニ
ングし(実施例8に記述)、pSW83を作製した(図2を参照のこと)。実施
例4に記述したカンジダ・マルトサチトクロームP450−NADPHレダクタ
ーゼ発現カセットをpSW83 NheIへサブクローニングしてpSW84を
作製した。それは、チトクロームP450Alk1−AおよびチトクロームP4
50−NADPHレダクターゼの両方に対する発現カセット、さらにade1選
択可能マーカを含んでいる(図4を参照のこと)。実施例3に記述のカンジダ・
マルトサチトクロームP450Alk3−A発現カセットをSpeIおよびNh
eIの間のpSW82へサブクローニングしpSW85を作製した。実施例4に
記述のカンジダ・マルトサチトクロームP450−NADPHレダクターゼ発現
カセットをpSW85 NheIへサブクローニングしpSW87を作製した。
それは、チトクロームP450Alk3−AおよびチトクロームP450−NA
DPHレダクターゼの両方に対する発現カセット、さらにhis5選択可能なマ
ーカを含んでいる。
するカンジダ・マルトサ菌株の構築 実施例2に記述したようなカンジダ・マルトサチトクロームP450 Alk
1−A発現カセットをSpeIおよびNheIの間のpSW81にサブクローニ
ングし(実施例8に記述)、pSW83を作製した(図2を参照のこと)。実施
例4に記述したカンジダ・マルトサチトクロームP450−NADPHレダクタ
ーゼ発現カセットをpSW83 NheIへサブクローニングしてpSW84を
作製した。それは、チトクロームP450Alk1−AおよびチトクロームP4
50−NADPHレダクターゼの両方に対する発現カセット、さらにade1選
択可能マーカを含んでいる(図4を参照のこと)。実施例3に記述のカンジダ・
マルトサチトクロームP450Alk3−A発現カセットをSpeIおよびNh
eIの間のpSW82へサブクローニングしpSW85を作製した。実施例4に
記述のカンジダ・マルトサチトクロームP450−NADPHレダクターゼ発現
カセットをpSW85 NheIへサブクローニングしpSW87を作製した。
それは、チトクロームP450Alk3−AおよびチトクロームP450−NA
DPHレダクターゼの両方に対する発現カセット、さらにhis5選択可能なマ
ーカを含んでいる。
【0151】 実質的にGietzらの記述(Methods Mol.Cell.Biol
.、5:255〜269、(1996))の塩化リチウム形質転換方法に基づき
、pSW84(図4を参照のこと)およびpSW87(図5を参照のこと)で1
1−11と称するカンジダ・マルトサβ−阻害株を同時形質転換し、アデニンま
たはヒスチジンを補充した最小平板培地(1.34% アミノ酸非含有の酵母窒
素源ベース、2%(w/v)グルコース)、あるいは補充のない最小平板培地上
で30℃において選択した。PCRおよび/またはサザン分析によって、チトク
ロームP450Alk1−AおよびチトクロームP450−NADPHレダクタ
ーゼ(カンジダ・マルトサSW84と称される菌株)、チトクロームP450A
lk3−AおよびチトクロームP450−NADPHレダクターゼ(カンジダ・
マルトサSW87と称される菌株)、またはチトクロームP450Alk1−A
、チトクロームP450Alk3−AおよびチトクロームP450−NADPH
レダクターゼ(カンジダ・マルトサSW84/87と称される菌株)に対する発
現カセットの染色体組み込みを確認した。カンジダ・マルトサSW84/87.
2と称する1つのカンジダ・マルトサSW84/87 二重形質転換体は、AT
CC受託番号74430として同定する。YEPD(1%酵母エキス、2%ペプ
トン、2%グルコース)において30℃で飽和(24時間)までカンジダ・マル
トサSW84、カンジダ・マルトサSW87およびカンジダ・マルトサSW84
/87を増殖した後、細胞を遠心分離によって収集し、実施例1に記載のように
ガラスビーズで破砕して半透明な溶解産物を生成し、また、実施例1に記載のよ
うに水酸化(ヒドロキシル化)活性について分析した。カンジダ・マルトサSW
84、カンジダ・マルトサSW87およびカンジダ・マルトサ 84/87はそ
れぞれ、DDDAへのラウリン酸の変換を示した。
.、5:255〜269、(1996))の塩化リチウム形質転換方法に基づき
、pSW84(図4を参照のこと)およびpSW87(図5を参照のこと)で1
1−11と称するカンジダ・マルトサβ−阻害株を同時形質転換し、アデニンま
たはヒスチジンを補充した最小平板培地(1.34% アミノ酸非含有の酵母窒
素源ベース、2%(w/v)グルコース)、あるいは補充のない最小平板培地上
で30℃において選択した。PCRおよび/またはサザン分析によって、チトク
ロームP450Alk1−AおよびチトクロームP450−NADPHレダクタ
ーゼ(カンジダ・マルトサSW84と称される菌株)、チトクロームP450A
lk3−AおよびチトクロームP450−NADPHレダクターゼ(カンジダ・
マルトサSW87と称される菌株)、またはチトクロームP450Alk1−A
、チトクロームP450Alk3−AおよびチトクロームP450−NADPH
レダクターゼ(カンジダ・マルトサSW84/87と称される菌株)に対する発
現カセットの染色体組み込みを確認した。カンジダ・マルトサSW84/87.
2と称する1つのカンジダ・マルトサSW84/87 二重形質転換体は、AT
CC受託番号74430として同定する。YEPD(1%酵母エキス、2%ペプ
トン、2%グルコース)において30℃で飽和(24時間)までカンジダ・マル
トサSW84、カンジダ・マルトサSW87およびカンジダ・マルトサSW84
/87を増殖した後、細胞を遠心分離によって収集し、実施例1に記載のように
ガラスビーズで破砕して半透明な溶解産物を生成し、また、実施例1に記載のよ
うに水酸化(ヒドロキシル化)活性について分析した。カンジダ・マルトサSW
84、カンジダ・マルトサSW87およびカンジダ・マルトサ 84/87はそ
れぞれ、DDDAへのラウリン酸の変換を示した。
【0152】 実施例10 カンジダ・マルトサ菌株SW81/82(ATCC 74431)によるドデ
カンからのドデカンジオン酸(DDDA)の生成 カンジダ・マルトサSW81/82(ATCC 74431)の5mLの種菌
をYEPD培地(10g/Lの酵母エキス、20g/Lのペプトン、および20
g/Lのグルコース)に接種し、250rpmで振盪しながら30℃下に24時
間増殖した。得られた混合物をpH5の酵母最少培地(3g/Lの(NH4)2S
O4、6.6g/LのKH2PO4、0.4g/LのK2HPO4、0.6g/Lの
無水MgSO4、4g/Lの酵母エキス、75g/Lのグルコース、100μg /Lのビオチン、13mg/LのFeSO4・7H2O、2mg/LのCuSO4 ・5H2O、20mg/LのZnSO4・7H2O、6mg/LのMnSO4・H2 O、2mg/LのCo(NO3)2・6H2O、3mg/LのNaMoO4・2H2 Oおよび1.6mg/LのKI)350mLへ接種し、250rpmで振盪しな
がら30℃で24時間増殖した。pH5の酵母最少培地7Lを含んでいる発酵槽
(Braun)に一晩の培養物を接種した。溶存酸素が大気の20%になるまで
、発酵槽を最小気流および撹拌で保持した。その後、大気の約80%まで溶存酸
素を上昇させ、発酵槽を30℃で2vvmまでエアレーションを、1400rp
mまで撹拌を制御することによって保持した。10%w/vのNH4OHを添加 して細胞成増殖における窒素を供給し、また、pH5に培地を保持した。約14
時間後に、グルコース濃度は0近くまで減少した。その後、ドデカンを最終濃度
約20g/Lまで添加した。20%w/vのKOHを添加することによってpH
7.5に培地のpHを調節した。培地へ20%w/vのKOHをさらに添加して
、残余の発酵に対してpHを7.5に保持した。ドデカン濃度を定期的にモニタ
ーし、3g/L以上に保持した。さらに、1分間当たりグルコース0.2〜0.
8gの遅い速度でグルコースを供給し、グルコース濃度をモニターした。1gグ
ルコース/Lより低いグルコース濃度を保持するため、グルコース供給は遅い速
度とした。ドデカン添加後約69時間に、発酵槽から物質を収集し、DDDAに
ついて分析した。
カンからのドデカンジオン酸(DDDA)の生成 カンジダ・マルトサSW81/82(ATCC 74431)の5mLの種菌
をYEPD培地(10g/Lの酵母エキス、20g/Lのペプトン、および20
g/Lのグルコース)に接種し、250rpmで振盪しながら30℃下に24時
間増殖した。得られた混合物をpH5の酵母最少培地(3g/Lの(NH4)2S
O4、6.6g/LのKH2PO4、0.4g/LのK2HPO4、0.6g/Lの
無水MgSO4、4g/Lの酵母エキス、75g/Lのグルコース、100μg /Lのビオチン、13mg/LのFeSO4・7H2O、2mg/LのCuSO4 ・5H2O、20mg/LのZnSO4・7H2O、6mg/LのMnSO4・H2 O、2mg/LのCo(NO3)2・6H2O、3mg/LのNaMoO4・2H2 Oおよび1.6mg/LのKI)350mLへ接種し、250rpmで振盪しな
がら30℃で24時間増殖した。pH5の酵母最少培地7Lを含んでいる発酵槽
(Braun)に一晩の培養物を接種した。溶存酸素が大気の20%になるまで
、発酵槽を最小気流および撹拌で保持した。その後、大気の約80%まで溶存酸
素を上昇させ、発酵槽を30℃で2vvmまでエアレーションを、1400rp
mまで撹拌を制御することによって保持した。10%w/vのNH4OHを添加 して細胞成増殖における窒素を供給し、また、pH5に培地を保持した。約14
時間後に、グルコース濃度は0近くまで減少した。その後、ドデカンを最終濃度
約20g/Lまで添加した。20%w/vのKOHを添加することによってpH
7.5に培地のpHを調節した。培地へ20%w/vのKOHをさらに添加して
、残余の発酵に対してpHを7.5に保持した。ドデカン濃度を定期的にモニタ
ーし、3g/L以上に保持した。さらに、1分間当たりグルコース0.2〜0.
8gの遅い速度でグルコースを供給し、グルコース濃度をモニターした。1gグ
ルコース/Lより低いグルコース濃度を保持するため、グルコース供給は遅い速
度とした。ドデカン添加後約69時間に、発酵槽から物質を収集し、DDDAに
ついて分析した。
【0153】 2Mのリン酸でその液体をpH2へ酸性化し、生じた沈殿物質を3回5mLの
メチル第三級ブチルエーテルへ抽出することによって全発酵槽液体(細胞および
上清)からDDDAを回収した。エーテル抽出物の部分を蒸発乾固し、その回収
したDDDAをMSTFA(N−メチル−N−トリメチルシリルトリフルオロア
セトアミド)と反応させて、上記で明示した標準状態下でGCによって検出可能
な誘導体を形成した。
メチル第三級ブチルエーテルへ抽出することによって全発酵槽液体(細胞および
上清)からDDDAを回収した。エーテル抽出物の部分を蒸発乾固し、その回収
したDDDAをMSTFA(N−メチル−N−トリメチルシリルトリフルオロア
セトアミド)と反応させて、上記で明示した標準状態下でGCによって検出可能
な誘導体を形成した。
【0154】 発酵槽からのDDDAは28.8g/L、または全収率187gであった。平
均の生産率は2.7gDDDA/時間であった。
均の生産率は2.7gDDDA/時間であった。
【0155】 実施例11 カンジダ・マルトサ 84/87.2(ATCC 74430)によるドデカ
ンからのドデカンジオン酸(DDDA)の生成 カンジダ・マルトサ株84/87.2(ATCC 74430)の10mLの
種菌を、YEPD培地(10g/Lの酵母エキス、20g/Lのペプトン、およ
び20g/Lのグルコース)に接種し、250rpmで振盪しながら30℃下に
24時間、増殖した。得られた混合物をpH5の酵母最少培地(3g/Lの(N
H4)2SO4、6.6g/LのKH2PO4、0.4g/LのK2HPO4、0.6
g/Lの無水MgSO4、4g/Lの酵母エキス、75g/Lのグルコース、1 00μg/Lのビオチン、13mg/LのFeSO4・7H2O、2mg/LのC
uSO4・5H2O、20mg/LのZnSO4・7H2O、6mg/LのMnSO 4 ・H2O、2mg/LのCo(NO3)2・6H2O、3mg/LのNaMoO4 ・2H2Oおよび1.6mg/LのKI)2×350mLへ接種し、250rp mで振盪しながら30℃で24時間増殖した。pH5の酵母最少培地7Lを含ん
でいる発酵槽(Braun)に一晩の培養物525mLを接種した。溶存酸素が
大気の20%になるまで、発酵槽を最小気流および撹拌で保持した。その後、大
気の約80%まで溶存酸素を上昇させ、発酵槽を30℃で2vvmまでエアレー
ションを、1400rpmまで撹拌を制御することによって保持した。10%w
/vのNH4OHを添加して細胞成増殖における窒素を供給し、また、pH5に 培地を保持した。約18時間後に、グルコース濃度は0近くまで減少した。その
後、ドデカンを最終濃度約20g/Lまで添加した。20%w/vのKOHを添
加することによってpH7.5に培地のpHを調節した。さらに20%w/vの
KOHを添加して、残余の発酵に対して培地のpHを7.5に保持した。ドデカ
ン濃度を定期的にモニターし、3g/L以上に保持した。さらに、1分間当たり
0.2〜0.8gの遅い速度でグルコースを供給し、グルコース濃度をモニター
した。1gグルコース/Lより低いグルコース濃度を保持するため、グルコース
供給は遅い速度とした。ドデカン添加の約51時間後に、発酵槽から物質を収集
し、DDDAについて分析した。
ンからのドデカンジオン酸(DDDA)の生成 カンジダ・マルトサ株84/87.2(ATCC 74430)の10mLの
種菌を、YEPD培地(10g/Lの酵母エキス、20g/Lのペプトン、およ
び20g/Lのグルコース)に接種し、250rpmで振盪しながら30℃下に
24時間、増殖した。得られた混合物をpH5の酵母最少培地(3g/Lの(N
H4)2SO4、6.6g/LのKH2PO4、0.4g/LのK2HPO4、0.6
g/Lの無水MgSO4、4g/Lの酵母エキス、75g/Lのグルコース、1 00μg/Lのビオチン、13mg/LのFeSO4・7H2O、2mg/LのC
uSO4・5H2O、20mg/LのZnSO4・7H2O、6mg/LのMnSO 4 ・H2O、2mg/LのCo(NO3)2・6H2O、3mg/LのNaMoO4 ・2H2Oおよび1.6mg/LのKI)2×350mLへ接種し、250rp mで振盪しながら30℃で24時間増殖した。pH5の酵母最少培地7Lを含ん
でいる発酵槽(Braun)に一晩の培養物525mLを接種した。溶存酸素が
大気の20%になるまで、発酵槽を最小気流および撹拌で保持した。その後、大
気の約80%まで溶存酸素を上昇させ、発酵槽を30℃で2vvmまでエアレー
ションを、1400rpmまで撹拌を制御することによって保持した。10%w
/vのNH4OHを添加して細胞成増殖における窒素を供給し、また、pH5に 培地を保持した。約18時間後に、グルコース濃度は0近くまで減少した。その
後、ドデカンを最終濃度約20g/Lまで添加した。20%w/vのKOHを添
加することによってpH7.5に培地のpHを調節した。さらに20%w/vの
KOHを添加して、残余の発酵に対して培地のpHを7.5に保持した。ドデカ
ン濃度を定期的にモニターし、3g/L以上に保持した。さらに、1分間当たり
0.2〜0.8gの遅い速度でグルコースを供給し、グルコース濃度をモニター
した。1gグルコース/Lより低いグルコース濃度を保持するため、グルコース
供給は遅い速度とした。ドデカン添加の約51時間後に、発酵槽から物質を収集
し、DDDAについて分析した。
【0156】 2Mのリン酸でその液体をpH2へ酸性化し、生じた沈殿物質を3回5mLの
メチル第三級ブチルエーテルへ抽出することによって全発酵槽液体(細胞および
上清)からDDDAを回収した。エーテル抽出物の部分を蒸発乾固し、その回収
したDDDAをMSTFA(N−メチル−N−トリメチルシリルトリフルオロア
セトアミド)および1%TMCS(トリメチルクロロシラン)と反応させて、上
記で明示した標準状態下でGCによって検出可能な誘導体を形成した。
メチル第三級ブチルエーテルへ抽出することによって全発酵槽液体(細胞および
上清)からDDDAを回収した。エーテル抽出物の部分を蒸発乾固し、その回収
したDDDAをMSTFA(N−メチル−N−トリメチルシリルトリフルオロア
セトアミド)および1%TMCS(トリメチルクロロシラン)と反応させて、上
記で明示した標準状態下でGCによって検出可能な誘導体を形成した。
【0157】 発酵槽からのDDDAは21.6g/L、または全収率173gであった。カ
ンジダ・マルトサSW84/87.2における平均の生産率は3.4 gDDD
A/時間であり、カンジダ・マルトサSW81/82における生産率よりも20
%生産が向上した。
ンジダ・マルトサSW84/87.2における平均の生産率は3.4 gDDD
A/時間であり、カンジダ・マルトサSW81/82における生産率よりも20
%生産が向上した。
【0158】 実施例12 カンジダ・マルトサ菌株84/87.2(ATCC 77430)によるラウ
リン酸メチルエステルからのドデカンジオン酸(DDDA)の生成 カンジダ・マルトサ株84/87.2(ATCC 74430)の10mLの
種菌を、YEPD培地(10g/Lの酵母エキス、20g/Lのペプトン、およ
び20g/Lのグルコース)に接種し、250rpmで振盪しながら30℃下に
24時間、増殖した。この種培養物をpH5の酵母最少培地(3g/Lの(NH 4 )2SO4、6.6g/LのKH2PO4、0.4g/LのK2HPO4、0.6g
/Lの無水MgSO4、4g/Lの酵母エキス、75g/Lのグルコース、10 0μg/Lのビオチン、13mg/LのFeSO4・7H2O、2mg/LのCu
SO4・5H2O、20mg/LのZnSO4・7H2O、6mg/LのMnSO4 ・H2O、2mg/LのCo(NO3)2・6H2O、3mg/LのNaMoO4・
2H2Oおよび1.6mg/LのKI)350mLへ2回接種し、250rpm で振盪しながら30℃で24時間増殖した。pH5の酵母最少培地7Lを含んで
いる発酵槽(Braun)に一晩の培養物525mLを接種した。溶存酸素が大
気の20%になるまで、発酵槽を最小気流および撹拌で保持した。その後、大気
の約80%まで溶存酸素を上昇させ、発酵槽を30℃で2vvmまでエアレーシ
ョンを、1400rpmまで撹拌を制御することによって保持した。10%w/
vのNH4OHを添加して細胞成増殖における窒素を供給し、また、培地をpH 5に保持した。発酵槽中のグルコース濃度が1g/L未満に減少したとき、ラウ
リン酸メチルエステルを最終濃度約5g/Lまで添加した。20%w/vのKO
Hを添加することによって培地のpHを7.5に調節した。さらに20%w/v
のKOHを添加して、残余の発酵に対して培地のpHを7.5に保持した。ラウ
リン酸メチルエステルの濃度を定期的にモニターし、3g/L以上に保持した。
さらに、1分間当たり0.2〜0.8gの遅い速度でグルコースを供給し、グル
コース濃度をモニターした。1gグルコース/Lより低いグルコース濃度を保持
するため、グルコース供給は遅い速度とした。48時間後にラウリン酸メチルエ
ステル添加を中止し、ラウリン酸メチルエステルが検出できなくなるまでその反
応を優先した。発酵槽から物質を収集し、DDDAを回収した。
リン酸メチルエステルからのドデカンジオン酸(DDDA)の生成 カンジダ・マルトサ株84/87.2(ATCC 74430)の10mLの
種菌を、YEPD培地(10g/Lの酵母エキス、20g/Lのペプトン、およ
び20g/Lのグルコース)に接種し、250rpmで振盪しながら30℃下に
24時間、増殖した。この種培養物をpH5の酵母最少培地(3g/Lの(NH 4 )2SO4、6.6g/LのKH2PO4、0.4g/LのK2HPO4、0.6g
/Lの無水MgSO4、4g/Lの酵母エキス、75g/Lのグルコース、10 0μg/Lのビオチン、13mg/LのFeSO4・7H2O、2mg/LのCu
SO4・5H2O、20mg/LのZnSO4・7H2O、6mg/LのMnSO4 ・H2O、2mg/LのCo(NO3)2・6H2O、3mg/LのNaMoO4・
2H2Oおよび1.6mg/LのKI)350mLへ2回接種し、250rpm で振盪しながら30℃で24時間増殖した。pH5の酵母最少培地7Lを含んで
いる発酵槽(Braun)に一晩の培養物525mLを接種した。溶存酸素が大
気の20%になるまで、発酵槽を最小気流および撹拌で保持した。その後、大気
の約80%まで溶存酸素を上昇させ、発酵槽を30℃で2vvmまでエアレーシ
ョンを、1400rpmまで撹拌を制御することによって保持した。10%w/
vのNH4OHを添加して細胞成増殖における窒素を供給し、また、培地をpH 5に保持した。発酵槽中のグルコース濃度が1g/L未満に減少したとき、ラウ
リン酸メチルエステルを最終濃度約5g/Lまで添加した。20%w/vのKO
Hを添加することによって培地のpHを7.5に調節した。さらに20%w/v
のKOHを添加して、残余の発酵に対して培地のpHを7.5に保持した。ラウ
リン酸メチルエステルの濃度を定期的にモニターし、3g/L以上に保持した。
さらに、1分間当たり0.2〜0.8gの遅い速度でグルコースを供給し、グル
コース濃度をモニターした。1gグルコース/Lより低いグルコース濃度を保持
するため、グルコース供給は遅い速度とした。48時間後にラウリン酸メチルエ
ステル添加を中止し、ラウリン酸メチルエステルが検出できなくなるまでその反
応を優先した。発酵槽から物質を収集し、DDDAを回収した。
【配列表】
【図1】 POX4遺伝子で探査した(probed)XmnI消化ゲノムDNAのサザ
ンブロットによるβ−酸化が阻害されたカンジダ・マルトサ菌株の系図を示す。
ンブロットによるβ−酸化が阻害されたカンジダ・マルトサ菌株の系図を示す。
【図2】 pSW83の制限地図である。
【図3】 pSW84の制限地図である。
【図4】 pSW85の制限地図である。
【図5】 pSW87の制限地図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月21日(2000.1.21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:84) (C12N 1/15 (C12N 1/15 C12R 1:72) C12R 1:72) C12N 15/00 ZNAA (72)発明者 ペイン マーク エス. アメリカ合衆国 19808 デラウェア州 ウィルミントン ニューウェル ドライブ 2408 (72)発明者 ピカタジオ スティーブン ケー. アメリカ合衆国 19350 ペンシルベニア 州 ランデンバーグ メドウ ウッド レ ーン 17 (72)発明者 ウー シジュン アメリカ合衆国 19720 デラウェア州 ニュー キャッスル コーンストーク ド ライブ 834
Claims (27)
- 【請求項1】 a)遺伝工学技術が施された、アルカンヒドロキシル化活性
により特徴づけられる形質転換された、ピヒア・パストリスを少なくとも1つの
C6〜C22の直鎖状炭化水素と好気条件下で接触させることと、 b)C6〜C22のモノカルボン酸およびジカルボン酸を回収することと を含むことを特徴とする、C6〜C22のモノカルボン酸およびジカルボン酸の生 物学的産生方法。 - 【請求項2】 形質転換されたピヒア・パストリスがATCC74409と
して同定される菌株SW64/65であり、少なくとも1つのC6〜C22の直鎖 状炭化水素がドデカンであり、回収された産物がドデカンジオン酸であることを
特徴とする、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 a)チトクロームP450モノオキシゲナーゼをコードする
外来遺伝子の少なくとも1つのコピーと、任意選択で b)チトクロームP450レダクターゼをコードする外来遺伝子の少なくとも1
つのコピーと を含む形質転換されたピヒア・パストリスであって、 前記各遺伝子が、少なくとも1つのC6〜C22の直鎖状炭化水素との接触でア ルカンヒドロキシル化活性が増大するように適当な制御要素に操作可能的に結合
されていることを特徴とする、ピヒア・パストリス。 - 【請求項4】 チトクロームP450モノオキシゲナーゼをコードする外来
遺伝子がAlk1−A(D12475)、Alk2−A(X55881)、Al
k3−A(X55881)、Alk4−A(D12716)、Alk5−A(D
12717)、Alk6−A(D12718)、Alk7(D12719)、お
よびAlk8(D12719)からなる群から選択されることを特徴とする、請
求項3に記載の形質転換されたピヒア・パストリス。 - 【請求項5】 チトクロームP450レダクターゼをコードする外来遺伝子
がチトクロームP450レダクターゼ(D25327)であることを特徴とする
、請求項3に記載の形質転換されたピヒア・パストリス。 - 【請求項6】 a)チトクロームP450モノオキシゲナーゼAlk1−A
およびチトクロームP450モノオキシゲナーゼAlk3−AをコードするDN
A断片の群から選択される、カンジダ・マルトサATCC90677由来の少な
くとも1つのDNA断片と、任意選択で、 b)チトクロームP450レダクターゼをコードするカンジダ・マルトサATC
C90677由来の少なくとも1つのDNA断片と を含む、アルカンヒドロキシル化活性の増大により特徴づけられる安定して形質
転換されたピヒア・パストリス菌株であって、 前記各DNA断片が、少なくとも1つのC6〜C22の直鎖状炭化水素との接触 でアルカンヒドロキシル化活性が増大するように適当な制御要素に操作可能的に
結合されていることを特徴とする、ピヒア・パストリス菌株。 - 【請求項7】 ATCC74409として同定される形質転換されたピヒア
・パストリス菌株がSW64/65。 - 【請求項8】 a)遺伝工学技術が施されたアルカンヒドロキシル化活性の
増大により特徴づけられる形質転換されたカンジダ・マルトサを少なくとも1つ
のC6〜C22の直鎖状炭化水素と好気条件下で接触することと、 b)C6〜C22のモノカルボン酸およびジカルボン酸を回収することと を含むことを特徴とする、C6〜C22のモノカルボン酸およびジカルボン酸の生 物学的産生方法。 - 【請求項9】 a) i)Alk1−A(D12475)、Alk2−A(
X55881)、Alk3−A(X55881)、Alk4−A(D12716
)、Alk5−A(D12717)、Alk6−A(D12718)、Alk7
(D12719)、およびAlk8(D12719)からなる群から選択される
チトクロームP450モノオキシゲナーゼをコードする遺伝子のさらに少なくと
も1つのコピー、または、 ii)チトクロームP450レダクターゼ(D25327)をコードする遺伝子
のさらに少なくとも1つのコピー、または、 iii)i)およびii)の両遺伝子のさらに少なくとも1つのコピー によって生じる遺伝工学技術が施されたアルカンヒドロキシル化活性の増大と、
b)少なくとも1つのC6〜C22の直鎖状炭化水素がドデカンであり、 c)回収された産物がドデカンジオン酸であること を特徴とする、請求項8に記載の方法。 - 【請求項10】 a)チトクロームP450モノオキシゲナーゼをコードす
る遺伝子のさらに少なくとも1つのコピー、または、 b)チトクロームP450レダクターゼをコードする遺伝子のさらに少なくとも
1つのコピー、または、 c)P450モノオキシゲナーゼをコードする遺伝子およびチトクロームP45
0レダクターゼをコードする遺伝子双方のさらに少なくとも1つのコピー を含む形質転換されたカンジダ・マルトサであって、 前記各遺伝子が、少なくとも1つのC6〜C22の直鎖状炭化水素との接触でア ルカンヒドロキシル化活性が増大するように適当な制御要素に操作可能的に結合
されていることを特徴とする、カンジダ・マルトサ。 - 【請求項11】 チトクロームP450モノオキシゲナーゼをコードする遺
伝子がAlk1−A(D12475)、Alk2−A(X55881)、Alk
3−A(X55881)、Alk4−A(D12716)、Alk5−A(D1
2717)、Alk6−A(D12718)、Alk7(D12719)および
Alk8(D12719)からなる群から選択されること特徴とする、請求項1
0に記載の形質転換されたカンジダ・マルトサ。 - 【請求項12】 チトクロームP450レダクターゼをコードする遺伝子が
チトクロームP450レダクターゼ(D25327)であることを特徴とする、
請求項10に記載の形質転換されたカンジダ・マルトサ。 - 【請求項13】 a) チトクロームP450モノオキシゲナーゼALK1
−AおよびチトクロームP450モノオキシゲナーゼALK3−Aをコードする
DNA断片の群から選択されるカンジダ・マルトサ(ATCC 90677)由
来の少なくとも1つのDNA断片と、 b)カンジダ・マルトサ(ATCC 90677)由来のチトクロームP450
レダクターゼをコードする少なくとも1つのDNA断片と を含む形質転換されたカンジダ・マルトサであって、 前記各遺伝子が、少なくとも1つのC6〜C22の直鎖状炭化水素と接触するこ とでアルカンヒドロキシル化活性を増大するように適当な制御要素に操作可能的
に結合されていることを特徴とする、カンジダ・マルトサ。 - 【請求項14】 a) 遺伝子工学技術が施され、β−酸化経路が阻害され
ていることにより特徴づけられる形質転換されたカンジダ・マルトサを、少なく
とも1つのC6〜C22の直鎖状炭化水素と好気条件下で接触させることと、 b)C6〜C22のモノカルボン酸およびジカルボン酸を回収することと を含むことを特徴とする、C6〜C22のモノカルボン酸およびジカルボン酸の生 物学的産生増大の方法。 - 【請求項15】 形質転換されたカンジダ・マルトサのβ−酸化経路がアシ
ルCoAオキシダーゼをコードする両POX4遺伝子を破壊することによって機
能的に阻害されたことを特徴とする、請求項14記載の方法。 - 【請求項16】 アシルCoAオキシダーゼをコードする両POX4遺伝子
を破壊することによって機能的に阻害されたβ−酸化経路により特徴づけられる
、形質転換されたカンジダ・マルトサ。 - 【請求項17】 単一のURA3選択可能マーカを使用するアシルCoAオ
キシダーゼをコードする両POX4遺伝子の破壊により機能的に阻止されるβ−
酸化経路により特徴づけられる、形質転換されたカンジダ・マルトサ。 - 【請求項18】 ATCC74431として同定される形質転換されたカン
ジダ・マルトサ菌株SW81/82。 - 【請求項19】 a) i) 遺伝工学技術が施された、増大されたアルカ
ンヒドロキシル化活性と、ii) 遺伝工学技術が施された、阻害されたβ−酸
化経路とにより特徴づけられる形質転換されたカンジダ・マルトサを少なくとも
1つのC6〜C22の直鎖状炭化水素と好気条件下で接触させることと、 b) C6〜C22のモノカルボン酸およびジカルボン酸を回収することと を含むことを特徴とする、C6〜C22のモノカルボン酸およびジカルボン酸の生 物学的産生増大の方法。 - 【請求項20】 a) i)Alk1−A(D12475)、Alk2−A
(X55881)、Alk3−A(X55881)、Alk4−A(D1271
6)、Alk5−A(D12717)、Alk6−A(D12718)、Alk
7(D12719)、およびAlk8(D12719)からなる群から選択され
るチトクロームP450モノオキシゲナーゼをコードする遺伝子のさらに少なく
とも1つのコピー、または、 ii)チトクロームP450レダクターゼ(D25327)をコードする遺伝子
のさらに少なくとも1つのコピー、または、 iii)i)およびii)の両遺伝子のさらに少なくとも1つのコピー によって生じるアルカンヒドロキシル化活性の増大と、 b)アシルCoAオキシダーゼをコードする両POX4遺伝子を破壊することに
よって機能的に阻害されたβ−酸化経路と により特徴づけられる、形質転換されたカンジダ・マルトサ。 - 【請求項21】 a)チトクロームP450モノオキシゲナーゼALK1−
AおよびチトクロームP450モノオキシゲナーゼALK3−AをコードするD
NA断片によって生じるアルカンヒドロキシル化活性の増大を特徴とする、請求
項20に記載の形質転換されたカンジダ・マルトサ菌株。 - 【請求項22】 ATCC74430として同定される、形質転換されたカ
ンジダ・マルトサ菌株SW84/87.2。 - 【請求項23】 少なくとも1つのC6〜C22の直鎖状炭化水素が、ヘキサ ン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン
、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、
ノナデカン、エイコサン、レネイコサン、ドコサン、ならびにこれらの各々のモ
ノカルボン酸およびエステルからなる群から選択されることを特徴とする、請求
項1、請求項8、請求項14または請求項19に記載の方法。 - 【請求項24】 a) カンジダ・マルトサ由来の少なくとも1つのポリペ
プチドをコードするDNAに操作可能的に結合された第1のカンジダ・マルトサ
プロモータと、 b)カンジダ・マルトサ由来の少なくとも1つのポリペプチドをコードするDN
Aに操作可能的に結合された第2のカンジダ・マルトサプロモータと を含むことを特徴とする、DNA断片。 - 【請求項25】 a)カンジダ・マルトサチトクロームP450モノオキシ
ゲナーゼをコードする遺伝子に操作可能的に結合された第1のカンジダ・マルト
サプロモータと、 b)カンジダ・マルトサチトクロームP450レダクターゼをコードする遺伝子
に操作可能的に結合された第2のカンジダ・マルトサプロモータと を含むことを特徴とする、DNA断片。 - 【請求項26】 a)Alk1−A(D12475)、Alk2−A(X5
5881)、Alk3−A(X55881)、Alk4−A(D12716)、
Alk5−A(D12717)、Alk6−A(D12718)、Alk7(D
12719)、およびAlk8(D12719)からなる群から選択されるチト
クロームP450モノオキシゲナーゼをコードする遺伝子に操作可能的に結合さ
れている第1のカンジダ・マルトサ PGKプロモータと、 b)カンジダ・マルトサチトクロームP450レダクターゼをコードする遺伝子
に操作可能的に結合されている第2のカンジダ・マルトサPGKプロモータと を含むことを特徴とする、DNA断片。 - 【請求項27】 pSW84およびpSW87からなる群から選択されるこ
とを特徴とする、プラスミド。
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