JP2002097107A - 抗菌性コンクリート構造体、抗菌性材料、抗菌性複合体、抗菌性組成物、抗菌性塗料、抗菌性樹脂成型物と製法 - Google Patents
抗菌性コンクリート構造体、抗菌性材料、抗菌性複合体、抗菌性組成物、抗菌性塗料、抗菌性樹脂成型物と製法Info
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- JP2002097107A JP2002097107A JP2000286712A JP2000286712A JP2002097107A JP 2002097107 A JP2002097107 A JP 2002097107A JP 2000286712 A JP2000286712 A JP 2000286712A JP 2000286712 A JP2000286712 A JP 2000286712A JP 2002097107 A JP2002097107 A JP 2002097107A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安定した抗菌効果を示す抗菌性材料、抗菌性
複合体、抗菌性組成物、抗菌性塗料、抗菌性樹脂成型物
を提供すること、また土壌環境中に溶出しても環境汚染
の原因となりにくい上記製法を提供する。 【解決手段】 酢酸銀を溶解し、その溶液にNa2SO3
・7H2OとNa2S2O3・5H2O、あるいはK2SO3
とK2S2O3のいずれか一方の組み合わせを順次添加
し、銀のチオスルファト錯体溶液を形成し、次に酸化カ
ルシウムを添加し、吸着、含浸、乾燥を行い、あるいは
その表面を被覆して成る抗菌性複合体である。
複合体、抗菌性組成物、抗菌性塗料、抗菌性樹脂成型物
を提供すること、また土壌環境中に溶出しても環境汚染
の原因となりにくい上記製法を提供する。 【解決手段】 酢酸銀を溶解し、その溶液にNa2SO3
・7H2OとNa2S2O3・5H2O、あるいはK2SO3
とK2S2O3のいずれか一方の組み合わせを順次添加
し、銀のチオスルファト錯体溶液を形成し、次に酸化カ
ルシウムを添加し、吸着、含浸、乾燥を行い、あるいは
その表面を被覆して成る抗菌性複合体である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性材料、抗菌
性複合体、抗菌性組成物、抗菌性塗料、抗菌性樹脂成型
物および抗菌性材料、抗菌性複合体の製造法に関する。
性複合体、抗菌性組成物、抗菌性塗料、抗菌性樹脂成型
物および抗菌性材料、抗菌性複合体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、合成樹脂製品が多用されるにいた
り、例えば、台所用品等のように衛生面で注意を払う必
要がある分野に用いられる場合に、合成樹脂表面の菌に
よる汚染が問題となってきている。また建築用資材とし
て使用されているコーキング材表面に菌やかびがはえ、
衛生面で、あるいは外観が悪くなる、等の問題が生じて
いる。その対策として合成樹脂中に抗菌性組成物を混入
し、合成樹脂表面にこの組成物を溶出させて樹脂表面の
殺菌を行う方法が用いられている。
り、例えば、台所用品等のように衛生面で注意を払う必
要がある分野に用いられる場合に、合成樹脂表面の菌に
よる汚染が問題となってきている。また建築用資材とし
て使用されているコーキング材表面に菌やかびがはえ、
衛生面で、あるいは外観が悪くなる、等の問題が生じて
いる。その対策として合成樹脂中に抗菌性組成物を混入
し、合成樹脂表面にこの組成物を溶出させて樹脂表面の
殺菌を行う方法が用いられている。
【0003】合成樹脂中の抗菌抗かび材料を積極的に溶
出させ、この樹脂表面およびその周囲に対して殺菌殺か
び効果を得るためには、チアベンダゾール等の有機抗菌
抗かび材料が用いられる。
出させ、この樹脂表面およびその周囲に対して殺菌殺か
び効果を得るためには、チアベンダゾール等の有機抗菌
抗かび材料が用いられる。
【0004】特に、エアコン等のフィルターにはチアベ
ンダゾール等の有機抗菌抗かび材料がフィルター材料上
に付着塗装し、用いられている。
ンダゾール等の有機抗菌抗かび材料がフィルター材料上
に付着塗装し、用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、有機抗菌抗か
び材料は揮発性を有するため、これを合成樹脂や、人の
居住環境中で用いられる製品材料に含有させると、この
材料の周囲環境が汚染され、またこの材料の表面と接触
した排液中には、抗菌抗かび材料が含有されており、こ
れが廃水環境汚染の原因となり、さらに、下水処理中の
活性汚泥に影響を及ぼすなどの問題がある。
び材料は揮発性を有するため、これを合成樹脂や、人の
居住環境中で用いられる製品材料に含有させると、この
材料の周囲環境が汚染され、またこの材料の表面と接触
した排液中には、抗菌抗かび材料が含有されており、こ
れが廃水環境汚染の原因となり、さらに、下水処理中の
活性汚泥に影響を及ぼすなどの問題がある。
【0006】また、環境中には排水中などに含まれる硫
黄成分や窒素成分を酸化し、硫酸や硝酸を産生する微生
物がある。これら微生物の活動により土壌中あるいは、
コンクリート表面が酸性化し、土壌中に埋設された構造
物の強度を低減させる基ともなる。これを防止するべく
抗菌性材料が要望されている。
黄成分や窒素成分を酸化し、硫酸や硝酸を産生する微生
物がある。これら微生物の活動により土壌中あるいは、
コンクリート表面が酸性化し、土壌中に埋設された構造
物の強度を低減させる基ともなる。これを防止するべく
抗菌性材料が要望されている。
【0007】植物抽出物の中には、テルペン系化合物が
抗菌効果を有することが知られている。この化合物を用
いた技術として、白せん菌の治療剤作製(特開昭63−
30424号公報)、植物からフィトンチッドを取り出
して冷蔵庫に取り付けた、防臭防かびユニット付冷蔵庫
(特開昭61−228283号公報)、空気清浄器(特
開昭61−268934号公報)が開示されている。し
かし、上記の植物内に存在する物質の多くは芳香性物質
であり、揮発性を有するため、これら物質を土壌中の構
造物表面あるいは、その周辺部材に混入する場合に、長
期間の持続性が要求され、蒸気圧の高い材料では漸次蒸
発するため、混入することができないという問題があ
る。
抗菌効果を有することが知られている。この化合物を用
いた技術として、白せん菌の治療剤作製(特開昭63−
30424号公報)、植物からフィトンチッドを取り出
して冷蔵庫に取り付けた、防臭防かびユニット付冷蔵庫
(特開昭61−228283号公報)、空気清浄器(特
開昭61−268934号公報)が開示されている。し
かし、上記の植物内に存在する物質の多くは芳香性物質
であり、揮発性を有するため、これら物質を土壌中の構
造物表面あるいは、その周辺部材に混入する場合に、長
期間の持続性が要求され、蒸気圧の高い材料では漸次蒸
発するため、混入することができないという問題があ
る。
【0008】すなわち、これら抗菌処理はコンクリート
構造物表面に混合分散した場合、表面を水中に浸漬する
と有効成分が水中に溶出し抗菌性能が低下することもあ
る。さらにコンクリート表面の抗菌処理についてはコン
クリート表面に塗装する方法もあるが、塗膜の耐久性に
もよるが長期使用中に劣化剥離する場合もある。
構造物表面に混合分散した場合、表面を水中に浸漬する
と有効成分が水中に溶出し抗菌性能が低下することもあ
る。さらにコンクリート表面の抗菌処理についてはコン
クリート表面に塗装する方法もあるが、塗膜の耐久性に
もよるが長期使用中に劣化剥離する場合もある。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑み、揮発性の少
ない低蒸気圧の抗菌性材料を提供すること、さらに上記
優れた性質を有する抗菌性材料を製造する方法を提供す
ることを目的とする。
ない低蒸気圧の抗菌性材料を提供すること、さらに上記
優れた性質を有する抗菌性材料を製造する方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】またその材料を基礎とした複合体、組成
物、さらに塗料、樹脂成型物を提供することを目的とす
る。
物、さらに塗料、樹脂成型物を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】酢酸銀あるいは硝酸銀を
純水に溶解し、その溶液にNa2SO3とNa2S2O3あ
るいはK2SO3とK2S2O3少なくとも一方を含むいず
れかの組み合わせを順次添加し、銀のチオスルファト錯
体溶液を形成し、少なくとも酸化カルシウムを含む担体
上にチオスルファト銀錯体を析出乾燥して成る抗菌性材
料である。
純水に溶解し、その溶液にNa2SO3とNa2S2O3あ
るいはK2SO3とK2S2O3少なくとも一方を含むいず
れかの組み合わせを順次添加し、銀のチオスルファト錯
体溶液を形成し、少なくとも酸化カルシウムを含む担体
上にチオスルファト銀錯体を析出乾燥して成る抗菌性材
料である。
【0012】あるいは酢酸銀あるいは硝酸銀を純水に溶
解し、その溶液にNa2SO3とNa 2S2O3あるいはK2
SO3とK2S2O3少なくとも一方を含むいずれかの組み
合わせを順次添加し、銀のチオスルファト錯体溶液を形
成し、乾燥して析出したチオスルファト銀錯体を少なく
とも酸化カルシウムあるいは水酸化カルシウム、珪酸カ
ルシウムを含む材料と混合して成る抗菌性複合体であ
る。
解し、その溶液にNa2SO3とNa 2S2O3あるいはK2
SO3とK2S2O3少なくとも一方を含むいずれかの組み
合わせを順次添加し、銀のチオスルファト錯体溶液を形
成し、乾燥して析出したチオスルファト銀錯体を少なく
とも酸化カルシウムあるいは水酸化カルシウム、珪酸カ
ルシウムを含む材料と混合して成る抗菌性複合体であ
る。
【0013】さらに、酢酸銀あるいは硝酸銀を純水に溶
解し、その溶液にNa2SO3とNa 2S2O3あるいはK2
SO3とK2S2O3少なくとも一方を含むいずれかの組み
合わせを順次添加し、銀のチオスルファト錯体溶液を形
成し、乾燥して吸着体上に析出したチオスルファト銀錯
体を少なくとも酸化カルシウムあるいは水酸化カルシウ
ム、珪酸カルシウムを含む材料と混合して成る抗菌性複
合体であり、この吸着体が少なくともシリカゲルあるい
はアルミナを含む無機酸化物である。
解し、その溶液にNa2SO3とNa 2S2O3あるいはK2
SO3とK2S2O3少なくとも一方を含むいずれかの組み
合わせを順次添加し、銀のチオスルファト錯体溶液を形
成し、乾燥して吸着体上に析出したチオスルファト銀錯
体を少なくとも酸化カルシウムあるいは水酸化カルシウ
ム、珪酸カルシウムを含む材料と混合して成る抗菌性複
合体であり、この吸着体が少なくともシリカゲルあるい
はアルミナを含む無機酸化物である。
【0014】なお、チオスルファト銀錯体から成る前記
抗菌性材料の外表面にアルコールとアルコキシシランか
らなるゾル−ゲル溶液を加水分解し外殻被覆層を形成す
ること、あるいは、チオスルファト銀錯体から成る前記
抗菌性材料あるいは前記抗菌性複合体の外表面にエマル
ション樹脂を主体とする外殻被覆層を形成させたもので
ある。
抗菌性材料の外表面にアルコールとアルコキシシランか
らなるゾル−ゲル溶液を加水分解し外殻被覆層を形成す
ること、あるいは、チオスルファト銀錯体から成る前記
抗菌性材料あるいは前記抗菌性複合体の外表面にエマル
ション樹脂を主体とする外殻被覆層を形成させたもので
ある。
【0015】上記の抗菌性材料、抗菌性複合体または抗
菌性組成物の少なくとも1つを、塗料樹脂中に配合した
抗菌性塗料、あるいは上記の抗菌性材料、抗菌性複合体
または抗菌性組成物の少なくとも1つを、樹脂中に添
加、加熱分散混練した抗菌性樹脂成型物を提供する。
菌性組成物の少なくとも1つを、塗料樹脂中に配合した
抗菌性塗料、あるいは上記の抗菌性材料、抗菌性複合体
または抗菌性組成物の少なくとも1つを、樹脂中に添
加、加熱分散混練した抗菌性樹脂成型物を提供する。
【0016】加えて、抗菌性構造体構成材料に抗菌成分
を担持させた後、抗菌性構造体を成型する工程で製造さ
れることを特徴とする図1で示される抗菌性材料の製法
を提供する。担体に抗菌成分を担持させた後、抗菌性構
造体構成材料と混合する工程で製造されることを特徴と
する図2で示される抗菌性複合体の製法も提供する。
を担持させた後、抗菌性構造体を成型する工程で製造さ
れることを特徴とする図1で示される抗菌性材料の製法
を提供する。担体に抗菌成分を担持させた後、抗菌性構
造体構成材料と混合する工程で製造されることを特徴と
する図2で示される抗菌性複合体の製法も提供する。
【0017】なお上記酸化カルシウムは、少なくともコ
ンクリート成型体の構成成分であることを特徴とする抗
菌性材料、抗菌性複合体である。
ンクリート成型体の構成成分であることを特徴とする抗
菌性材料、抗菌性複合体である。
【0018】以上のように本発明は、揮散性の少ない銀
を用いた無機系抗菌成分を主体とする抗菌材を提供する
ものである。さらに塩素化合物と反応し褐色の塩化銀を
生成するという銀塩の欠点を克服したものである。塩素
イオンと共存しても不水溶性の塩化銀を形成しないチオ
スルファト銀錯体を、安定した抗菌・抗ウイルス効果を
示す成分として用いる。また実使用に於いて水中に溶出
しても環境汚染の原因となりにくい抗菌・抗ウイルス性
成分を提供できる。
を用いた無機系抗菌成分を主体とする抗菌材を提供する
ものである。さらに塩素化合物と反応し褐色の塩化銀を
生成するという銀塩の欠点を克服したものである。塩素
イオンと共存しても不水溶性の塩化銀を形成しないチオ
スルファト銀錯体を、安定した抗菌・抗ウイルス効果を
示す成分として用いる。また実使用に於いて水中に溶出
しても環境汚染の原因となりにくい抗菌・抗ウイルス性
成分を提供できる。
【0019】さらに本発明の抗菌成分であるチオスルフ
ァト銀錯体は、アルカリ領域でも安定な陰イオンであ
る。このことから、アルカリ性の水酸化カルシウム、珪
酸カルシウム、酸化カルシウムを含むコンクリート中で
も安定的に存在でき、抗菌性能を発揮する作用がある。
ァト銀錯体は、アルカリ領域でも安定な陰イオンであ
る。このことから、アルカリ性の水酸化カルシウム、珪
酸カルシウム、酸化カルシウムを含むコンクリート中で
も安定的に存在でき、抗菌性能を発揮する作用がある。
【0020】本発明の抗菌抗ウイルス性複合体は、酸化
カルシウムに担持あるいは混合し、さらに少なくとも表
面の一部をコーティング材料により被覆することによ
り、光安定性が向上する。それをエマルション中に分散
させることで分散性が向上する。これらを塗料中に分散
させ、あるいは熱可塑性樹脂中に添加混練することで抗
菌性塗料あるいは抗菌性樹脂を生産できる。
カルシウムに担持あるいは混合し、さらに少なくとも表
面の一部をコーティング材料により被覆することによ
り、光安定性が向上する。それをエマルション中に分散
させることで分散性が向上する。これらを塗料中に分散
させ、あるいは熱可塑性樹脂中に添加混練することで抗
菌性塗料あるいは抗菌性樹脂を生産できる。
【0021】これらは、コンクリート管などの構造部材
表面などに塗布することでその塗布表面に付着した酸性
成分を産生する細菌などを不活化させ、構造部材の強度
劣化を防止できる被膜を提供できる。
表面などに塗布することでその塗布表面に付着した酸性
成分を産生する細菌などを不活化させ、構造部材の強度
劣化を防止できる被膜を提供できる。
【0022】
【発明の実施の形態】<抗菌性複合体製造基本工程図>
図1は本発明に用いるチオスルファト錯体とチオスルフ
ァト錯体複合体の基本構造工程図を示す。先ず原料のC
H3COOAgは溶解度が小で、溶解度に近い7.7g
/・を60℃以下の温度で溶解する。この溶解工程で6
0℃以上ではCH3COOAgが分解するので60℃以
下室温の範囲が好ましい。
図1は本発明に用いるチオスルファト錯体とチオスルフ
ァト錯体複合体の基本構造工程図を示す。先ず原料のC
H3COOAgは溶解度が小で、溶解度に近い7.7g
/・を60℃以下の温度で溶解する。この溶解工程で6
0℃以上ではCH3COOAgが分解するので60℃以
下室温の範囲が好ましい。
【0023】次にチオスルファト錯体形成工程では、S
2O3−Ag−S2O3の錯体が形成されるように化学量論
量に相当するNa2SO3・7H2O:CH3COOAg=
4.3g:1gを先ず添加し、充分溶解させた後にNa
2S2O3・5H2O:CH3COOAg=2.8g:1g
を添加溶解させる。この時の溶解工程は40℃〜室温の
温度範囲が好ましい。ここでNa2SO3・7H2OとN
a2S2O3・5H2Oの組み合わせを用いたが、その代わ
りにK2SO3とK2S2O3を用いることもできる。
2O3−Ag−S2O3の錯体が形成されるように化学量論
量に相当するNa2SO3・7H2O:CH3COOAg=
4.3g:1gを先ず添加し、充分溶解させた後にNa
2S2O3・5H2O:CH3COOAg=2.8g:1g
を添加溶解させる。この時の溶解工程は40℃〜室温の
温度範囲が好ましい。ここでNa2SO3・7H2OとN
a2S2O3・5H2Oの組み合わせを用いたが、その代わ
りにK2SO3とK2S2O3を用いることもできる。
【0024】次に担持工程であるが、1μm以下の粒径
を有する酸化カルシウム担体を用いて、チオスルファト
錯体を担体に所望の濃度になるよう充分に吸着含浸させ
担持させる。この工程では、40℃〜室温が好ましい。
次に乾燥工程であるが、チオスルファト錯体溶液、また
は担体に含浸させたチオスルファト錯体複合体の乾燥
は、チオスルファト錯体が分解しないように圧力は常圧
>P>1.33Paが好ましく、温度は120>T>4
0℃が好ましい。
を有する酸化カルシウム担体を用いて、チオスルファト
錯体を担体に所望の濃度になるよう充分に吸着含浸させ
担持させる。この工程では、40℃〜室温が好ましい。
次に乾燥工程であるが、チオスルファト錯体溶液、また
は担体に含浸させたチオスルファト錯体複合体の乾燥
は、チオスルファト錯体が分解しないように圧力は常圧
>P>1.33Paが好ましく、温度は120>T>4
0℃が好ましい。
【0025】ここで担体として用いた酸化カルシウム
は、粉末のものでなく、構造物表面の酸化カルシウムと
考え、構造物表面へのチオスルファト銀錯体の散布と考
えることも可能である。この場合は以下の表面被覆工程
は不要とする事も可能である。
は、粉末のものでなく、構造物表面の酸化カルシウムと
考え、構造物表面へのチオスルファト銀錯体の散布と考
えることも可能である。この場合は以下の表面被覆工程
は不要とする事も可能である。
【0026】次にゾルゲル法によりチオスルファト錯体
の外殻被覆層の形成は、チオスルファト錯体の抗菌剤や
ウィルス抑止剤として用いる場合の効果の持続時間の調
整に用いる方法で、速効性を徐放性に変更して、効果の
持続性の改良が目的である。
の外殻被覆層の形成は、チオスルファト錯体の抗菌剤や
ウィルス抑止剤として用いる場合の効果の持続時間の調
整に用いる方法で、速効性を徐放性に変更して、効果の
持続性の改良が目的である。
【0027】このためアルコールはメチル、エチル、プ
ロピル、ブチル系のアルコールが好ましく、またアルコ
キシ化合物もメチル、エチル、プロピル、ブチル系の目
的用途と経済性を勘案して選択することが好ましい。
ロピル、ブチル系のアルコールが好ましく、またアルコ
キシ化合物もメチル、エチル、プロピル、ブチル系の目
的用途と経済性を勘案して選択することが好ましい。
【0028】ここでは標準処方のエチルアルコール系を
述べる。C2H5OH:チオスルファト銀吸着体=1m
・:1g、(CH3CH2O)4Si:チオスルファト銀吸
着体=1m・:1g温度条件は、40℃>T>室温が好
ましい。
述べる。C2H5OH:チオスルファト銀吸着体=1m
・:1g、(CH3CH2O)4Si:チオスルファト銀吸
着体=1m・:1g温度条件は、40℃>T>室温が好
ましい。
【0029】次に乾燥工程であるが、チオスルファト銀
錯体が分解しないように圧力は大気圧>P>1.33P
aが好ましく、温度条件は、120℃>T>40℃が好
ましい。
錯体が分解しないように圧力は大気圧>P>1.33P
aが好ましく、温度条件は、120℃>T>40℃が好
ましい。
【0030】<抗菌性複合体製造第2工程図>図2は本
発明に用いるチオスルファト錯体とチオスルファト錯体
複合体の第2構造工程図を示す。
発明に用いるチオスルファト錯体とチオスルファト錯体
複合体の第2構造工程図を示す。
【0031】先ず原料のCH3COOAgは溶解度が小
で、溶解度に近い7.7g/・を60℃以下の温度で溶
解する。この溶解工程で60℃以上ではCH3COOA
gが分解するので60℃以下室温の範囲が好ましい。
で、溶解度に近い7.7g/・を60℃以下の温度で溶
解する。この溶解工程で60℃以上ではCH3COOA
gが分解するので60℃以下室温の範囲が好ましい。
【0032】次にチオスルファト錯体形成工程では、K
2SO3:CH3COOAg=3モル:1モルを先ず添加
し、充分溶解させた後にK2S2O3:CH3COOAg=
3モル:1モルの比率になるようそれぞれを添加溶解さ
せる。この時の溶解工程は40℃〜室温の温度範囲が好
ましい。ここでK2SO3とK2S2O3の組み合わせを用
いたが、その代わりにNa2SO3・7H2OとNa2S2
O3・5H2Oを用いることもできる。
2SO3:CH3COOAg=3モル:1モルを先ず添加
し、充分溶解させた後にK2S2O3:CH3COOAg=
3モル:1モルの比率になるようそれぞれを添加溶解さ
せる。この時の溶解工程は40℃〜室温の温度範囲が好
ましい。ここでK2SO3とK2S2O3の組み合わせを用
いたが、その代わりにNa2SO3・7H2OとNa2S2
O3・5H2Oを用いることもできる。
【0033】次に担持工程であるが、1μm以下の粒径
を有するアルミナあるいはベーマイト微粒子担体を用い
て、チオスルファト錯体を担体に所望の濃度になるよう
充分に吸着含浸させ担持させる。この工程では、40℃
〜室温が好ましい。次に担体より大きい粒径を有する酸
化カルシウム粉末を均一に分散させた後に乾燥させる。
乾燥工程であるが、または担体に担持させたチオスルフ
ァト錯体の乾燥は、チオスルファト錯体が分解しないよ
うに圧力は常圧>P>1.33Paが好ましく、温度は
120>T>40℃が好ましい。
を有するアルミナあるいはベーマイト微粒子担体を用い
て、チオスルファト錯体を担体に所望の濃度になるよう
充分に吸着含浸させ担持させる。この工程では、40℃
〜室温が好ましい。次に担体より大きい粒径を有する酸
化カルシウム粉末を均一に分散させた後に乾燥させる。
乾燥工程であるが、または担体に担持させたチオスルフ
ァト錯体の乾燥は、チオスルファト錯体が分解しないよ
うに圧力は常圧>P>1.33Paが好ましく、温度は
120>T>40℃が好ましい。
【0034】ここで担体として用いた酸化カルシウム
は、粉末のものでなく、構造物表面の酸化カルシウムと
考え、構造物中へのチオスルファト銀錯体を含む材料の
混合と考えることも可能である。
は、粉末のものでなく、構造物表面の酸化カルシウムと
考え、構造物中へのチオスルファト銀錯体を含む材料の
混合と考えることも可能である。
【0035】(実施の形態1)上記図2に示す製法で準
備された抗菌性複合体をコンクリートの練り混ぜに際
し、セメント重量に対して0.1重量%混合し、型枠に
入れ、排水管形状に成型した。抗菌性複合体を混練する
際に分散助剤あるいは成型ひび割れ防止などの助剤を添
加することもできる。
備された抗菌性複合体をコンクリートの練り混ぜに際
し、セメント重量に対して0.1重量%混合し、型枠に
入れ、排水管形状に成型した。抗菌性複合体を混練する
際に分散助剤あるいは成型ひび割れ防止などの助剤を添
加することもできる。
【0036】つぎに本発明抗菌性材料の作用原理を説明
する。
する。
【0037】この抗菌コンクリート成型体をサンプル形
状として成型し、30cm角5cmの厚みの成型体を得
た。本発明実施の形態成型体中には、上記製法による抗
菌性複合体が混合されているため、成型体の表面に存在
する抗菌性材料の作用により、表面での抗菌性能が発揮
される。即ち、土壌中の雑菌の中に酸性物質産生微生物
が成型体に触れた場合、成型体上での増殖が抑止され
る。
状として成型し、30cm角5cmの厚みの成型体を得
た。本発明実施の形態成型体中には、上記製法による抗
菌性複合体が混合されているため、成型体の表面に存在
する抗菌性材料の作用により、表面での抗菌性能が発揮
される。即ち、土壌中の雑菌の中に酸性物質産生微生物
が成型体に触れた場合、成型体上での増殖が抑止され
る。
【0038】特に上記製法による抗菌性材料を利用する
ことで、土壌中に存在する塩素イオン化合物が増加して
も、あるいは、土壌pHが高くなっても抗菌性能の低下
がみられないことなどの特徴がある。
ことで、土壌中に存在する塩素イオン化合物が増加して
も、あるいは、土壌pHが高くなっても抗菌性能の低下
がみられないことなどの特徴がある。
【0039】本発明抗菌性材料の抗菌効果を確認する実
験の結果を(表1)に示す。
験の結果を(表1)に示す。
【0040】
【表1】
【0041】一方対照品として、出発原料である酢酸銀
の水溶液を調製する。これは特に酢酸銀でなくとも、硝
酸銀など水溶性の銀塩であれば種類を問わない。これを
シリカゲルに吸着担持させたものを抗菌性材料として実
施の形態1と同様の方法で成型体を構成させたものを対
照品として(表1)に抗菌性能評価実験結果を示すが、
それらを有しないことが判明した。
の水溶液を調製する。これは特に酢酸銀でなくとも、硝
酸銀など水溶性の銀塩であれば種類を問わない。これを
シリカゲルに吸着担持させたものを抗菌性材料として実
施の形態1と同様の方法で成型体を構成させたものを対
照品として(表1)に抗菌性能評価実験結果を示すが、
それらを有しないことが判明した。
【0042】つぎに、本発明抗菌性材料と、出発原料の
酢酸銀を添加しない事以外は本発明と同一製法の抗菌性
材料を調製する。この抗菌性材料を実施の形態1と同様
の方法で成型体を構成させたものを比較例として(表
1)に抗菌性能評価実験結果を示すが、それらを有しな
いことが判明した。
酢酸銀を添加しない事以外は本発明と同一製法の抗菌性
材料を調製する。この抗菌性材料を実施の形態1と同様
の方法で成型体を構成させたものを比較例として(表
1)に抗菌性能評価実験結果を示すが、それらを有しな
いことが判明した。
【0043】抗菌性能の評価方法は、いわゆる滴下法を
用いて実施した。供試菌を培養液中に分散させた菌液を
試験片上に滴下し、菌の増殖最適温度環境下で一昼夜培
養し、滴下菌液中の生残菌数を測定した。その結果、滴
下時の菌数と比較し、増殖したものには+を、菌数が減
少し抗菌性能の発揮が認められたものには−を記した。
用いて実施した。供試菌を培養液中に分散させた菌液を
試験片上に滴下し、菌の増殖最適温度環境下で一昼夜培
養し、滴下菌液中の生残菌数を測定した。その結果、滴
下時の菌数と比較し、増殖したものには+を、菌数が減
少し抗菌性能の発揮が認められたものには−を記した。
【0044】このようにチオスルファト銀錯体を含有し
ないものは微生物増殖抑止効果は認められない。
ないものは微生物増殖抑止効果は認められない。
【0045】(実施の形態2)先ず原料のCH3COO
Agは溶解度が小で、溶解度に近い7.7g/・を60
℃以下の温度で溶解する。この溶解工程で60℃以上で
はCH3COOAgが分解するので60℃以下室温の範
囲が好ましい。
Agは溶解度が小で、溶解度に近い7.7g/・を60
℃以下の温度で溶解する。この溶解工程で60℃以上で
はCH3COOAgが分解するので60℃以下室温の範
囲が好ましい。
【0046】次にチオスルファト錯体形成工程では、S
2O3−Ag−S2O3の錯体が形成されるように化学量論
量に相当するNa2SO3・7H2O:CH3COOAg=
4.3g:1gを先す添加し、充分溶解させた後にNa
2S2O3・5H2O:CH3COOAg=2.8g:1g
を添加溶解させる。この時の溶解工程は40℃〜室温の
温度範囲が好ましい。ここでNa2SO3・7H2OとN
a2S2O3・5H2Oの組み合わせを用いたが、その代わ
りにK2SO3とK2S2O3を用いることもできる。
2O3−Ag−S2O3の錯体が形成されるように化学量論
量に相当するNa2SO3・7H2O:CH3COOAg=
4.3g:1gを先す添加し、充分溶解させた後にNa
2S2O3・5H2O:CH3COOAg=2.8g:1g
を添加溶解させる。この時の溶解工程は40℃〜室温の
温度範囲が好ましい。ここでNa2SO3・7H2OとN
a2S2O3・5H2Oの組み合わせを用いたが、その代わ
りにK2SO3とK2S2O3を用いることもできる。
【0047】このようにして調製した抗菌性成分をコン
クリート原料中に混合し、型枠に流し込み、コンクリー
ト成型体を成型した。
クリート原料中に混合し、型枠に流し込み、コンクリー
ト成型体を成型した。
【0048】コンクリート成型体の表面を実施の形態1
と同様の抗菌性能評価実験を行い、実用的な抗菌性能を
確認した。
と同様の抗菌性能評価実験を行い、実用的な抗菌性能を
確認した。
【0049】(実施の形態3)実施の形態2と同様の方
法で抗菌性成分を調製し、既に型枠に流し込み成型され
たコンクリート成型体の表面に、上記調製抗菌成分を水
で分散させた溶液を散布し、成型体表面を抗菌処理し
た。この際に溶液中の抗菌成分濃度は、銀換算で1から
50ppbのもので実用的な抗菌性能を発揮できるが、
30ppbで実施した。
法で抗菌性成分を調製し、既に型枠に流し込み成型され
たコンクリート成型体の表面に、上記調製抗菌成分を水
で分散させた溶液を散布し、成型体表面を抗菌処理し
た。この際に溶液中の抗菌成分濃度は、銀換算で1から
50ppbのもので実用的な抗菌性能を発揮できるが、
30ppbで実施した。
【0050】コンクリート成型体の表面を実施の形態1
と同様の抗菌性能評価実験を行い、実用的な抗菌性能を
確認した。
と同様の抗菌性能評価実験を行い、実用的な抗菌性能を
確認した。
【0051】(実施の形態4)上記図2に示す製法で準
備された抗菌性複合体をウレタン塗料樹脂中に2%混練
し、溶剤で希釈し抗菌性塗料を製造した。抗菌性塗料を
調製する際に分散助剤あるいは顔料を添加することもで
きる。
備された抗菌性複合体をウレタン塗料樹脂中に2%混練
し、溶剤で希釈し抗菌性塗料を製造した。抗菌性塗料を
調製する際に分散助剤あるいは顔料を添加することもで
きる。
【0052】この塗料を5cm×15cmの試験板表面
に100μmの厚みで塗布し、その抗菌性能を実施の形
態1と同様の方法で測定し、良好な抗菌性能を確認し
た。
に100μmの厚みで塗布し、その抗菌性能を実施の形
態1と同様の方法で測定し、良好な抗菌性能を確認し
た。
【0053】なお、ここで、担体にアルミナを用いた
が、ベーマイトあるいはシリカゲルを担体として用いて
も同様の抗菌性複合体を得、かつ同様の抗菌性能を示し
た。
が、ベーマイトあるいはシリカゲルを担体として用いて
も同様の抗菌性複合体を得、かつ同様の抗菌性能を示し
た。
【0054】(実施の形態5)先ず原料のCH3COO
Agは溶解度が小で、溶解度に近い7.7g/・を60
℃以下の温度で溶解する。この溶解工程で60℃以上で
はCH3COOAgが分解するので60℃以下室温の範
囲が好ましい。
Agは溶解度が小で、溶解度に近い7.7g/・を60
℃以下の温度で溶解する。この溶解工程で60℃以上で
はCH3COOAgが分解するので60℃以下室温の範
囲が好ましい。
【0055】次にチオスルファト錯体形成工程では、S
2O3−Ag−S2O3の錯体が形成されるように化学量論
量に相当するNa2SO3・7H2O:CH3COOAg=
4.3g:1gを先す添加し、充分溶解させた後にNa
2S2O3・5H2O:CH3COOAg=2.8g:1g
を添加溶解させる。この時の溶解工程は40℃〜室温の
温度範囲が好ましい。ここでNa2SO3・7H2OとN
a2S2O3・5H2Oの組み合わせを用いたが、その代わ
りにK2SO3とK2S2O3を用いることもできる。
2O3−Ag−S2O3の錯体が形成されるように化学量論
量に相当するNa2SO3・7H2O:CH3COOAg=
4.3g:1gを先す添加し、充分溶解させた後にNa
2S2O3・5H2O:CH3COOAg=2.8g:1g
を添加溶解させる。この時の溶解工程は40℃〜室温の
温度範囲が好ましい。ここでNa2SO3・7H2OとN
a2S2O3・5H2Oの組み合わせを用いたが、その代わ
りにK2SO3とK2S2O3を用いることもできる。
【0056】上記工程で得られたチオスルファト錯体溶
液を、アクリル樹脂を主成分とするエマルションと混合
する。
液を、アクリル樹脂を主成分とするエマルションと混合
する。
【0057】次に乾燥工程であるが、チオスルファト錯
体溶液、または担体に含浸させたチオスルファト錯体複
合体の乾燥は、チオスルファト錯体が分解しないように
圧力は常圧>P>1.33Paが好ましく、温度は12
0>T>40℃が好ましい。
体溶液、または担体に含浸させたチオスルファト錯体複
合体の乾燥は、チオスルファト錯体が分解しないように
圧力は常圧>P>1.33Paが好ましく、温度は12
0>T>40℃が好ましい。
【0058】上記乾燥工程により、チオスルファト銀錯
体の外表面にアクリル樹脂を主体とする外殻被覆層を形
成した抗菌性組成物を得る。
体の外表面にアクリル樹脂を主体とする外殻被覆層を形
成した抗菌性組成物を得る。
【0059】この抗菌性組成物についても、実施の形態
3と同様に塗料を調製し、その抗菌性能を測定した結果
良好な抗菌性能を得た。
3と同様に塗料を調製し、その抗菌性能を測定した結果
良好な抗菌性能を得た。
【0060】さらに、実施の形態1から4の併用により
その効果および効果持続性においてさらに特性向上が期
待できる事も言うまでもない。
その効果および効果持続性においてさらに特性向上が期
待できる事も言うまでもない。
【0061】
【発明の効果】本発明抗菌性材料、抗菌性複合体、抗菌
性組成物、抗菌性塗料、抗菌性樹脂成型物は、抗菌成分
としてチオスルファト銀錯体を含み、かつ酸化カルシウ
ムを含むため、チオスルファト銀錯体の安定性が向上
し、またチオスルファト銀錯体の抗菌性能を発揮でき
る。
性組成物、抗菌性塗料、抗菌性樹脂成型物は、抗菌成分
としてチオスルファト銀錯体を含み、かつ酸化カルシウ
ムを含むため、チオスルファト銀錯体の安定性が向上
し、またチオスルファト銀錯体の抗菌性能を発揮でき
る。
【0062】なお、チオスルファト銀錯体は、塩素イオ
ンと塩化銀を形成する銀イオンと異なり、陰イオン化す
ることで、塩素化合物との共存が可能であり、かつコン
クリート成型中のアルカリイオンに対して安定的に存在
できる点から、土壌環境中に多く含まれる塩素化合物の
影響を受けにくいという効果がある。
ンと塩化銀を形成する銀イオンと異なり、陰イオン化す
ることで、塩素化合物との共存が可能であり、かつコン
クリート成型中のアルカリイオンに対して安定的に存在
できる点から、土壌環境中に多く含まれる塩素化合物の
影響を受けにくいという効果がある。
【0063】一方、チオスルファト銀錯体の安定性を向
上できる酸化カルシウムは、抗菌製品に要求される白色
演出性を向上できるばかりか、その粒度により透明性も
演出できるという効果がある。
上できる酸化カルシウムは、抗菌製品に要求される白色
演出性を向上できるばかりか、その粒度により透明性も
演出できるという効果がある。
【0064】以上のように本発明は、上記問題点に鑑
み、樹脂表面上で安定した抗菌抗ウイルス効果を示す抗
菌性複合体を用いた抗菌成型体を提供できる、また樹脂
中より溶出しても環境汚染の原因となりにくい抗菌性複
合体を用いた抗菌成型体を提供できる。
み、樹脂表面上で安定した抗菌抗ウイルス効果を示す抗
菌性複合体を用いた抗菌成型体を提供できる、また樹脂
中より溶出しても環境汚染の原因となりにくい抗菌性複
合体を用いた抗菌成型体を提供できる。
【図1】本発明の抗菌性複合体製造基本工程図
【図2】本発明の抗菌性複合体製造第2工程図
1 溶解工程 2 錯体形成工程 3 担持工程 4 乾燥工程 5 外殻被覆工程 6 乾燥工程
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C04B 103:67 C04B 103:67
Claims (12)
- 【請求項1】 コンクリート成型体の少なくとも表面近
傍にチオスルファト銀錯体を析出させたことを特徴とす
る抗菌性コンクリート構造体。 - 【請求項2】 酢酸銀あるいは硝酸銀を純水に溶解し、
その溶液にNa2SO3とNa2S2O3あるいはK2SO3
とK2S2O3少なくとも一方を含むいずれかの組み合わ
せを順次添加し、銀のチオスルファト錯体溶液を形成
し、少なくとも酸化カルシウムあるいは水酸化カルシウ
ム、珪酸カルシウムを含む担体上にチオスルファト銀錯
体を析出乾燥して成る抗菌性材料。 - 【請求項3】 酢酸銀あるいは硝酸銀を純水に溶解し、
その溶液にNa2SO3とNa2S2O3あるいはK2SO3
とK2S2O3少なくとも一方を含むいずれかの組み合わ
せを順次添加し、銀のチオスルファト錯体溶液を形成
し、乾燥して析出したチオスルファト銀錯体を少なくと
も酸化カルシウムあるいは水酸化カルシウム、珪酸カル
シウムを含む材料と混合して成る抗菌性複合体。 - 【請求項4】 酢酸銀あるいは硝酸銀を純水に溶解し、
その溶液にNa2SO3とNa2S2O3あるいはK2SO3
とK2S2O3少なくとも一方を含むいずれかの組み合わ
せを順次添加し、銀のチオスルファト錯体溶液を形成
し、乾燥して吸着体上に析出したチオスルファト銀錯体
を少なくとも酸化カルシウムあるいは水酸化カルシウ
ム、珪酸カルシウムを含む材料と混合して成る抗菌性複
合体。 - 【請求項5】 吸着体が少なくともシリカゲルを含む無
機酸化物であることを特徴とする請求項4に記載の抗菌
性複合体。 - 【請求項6】 吸着体が少なくともアルミナを含む無機
酸化物であることを特徴とする請求項4に記載の抗菌性
複合体。 - 【請求項7】 チオスルファト銀錯体から成る前記抗菌
性材料の外表面にアルコールとアルコキシシランからな
るゾルゲル溶液を加水分解し外殻被覆層を形成すること
を特徴とする抗菌性複合体。 - 【請求項8】 チオスルファト銀錯体から成る請求項2
に記載の抗菌性材料あるいは請求項4に記載の抗菌性複
合体の外表面にエマルション樹脂を主体とする外殻被覆
層を形成することを特徴とする抗菌性組成物。 - 【請求項9】 請求項2に記載の抗菌性材料、あるいは
請求項4に記載の抗菌性複合体または請求項8に記載の
抗菌性組成物の少なくとも1つを、塗料樹脂中に配合し
たことを特徴とする抗菌性塗料。 - 【請求項10】 請求項2に記載の抗菌性材料、あるい
は請求項4に記載の抗菌性複合体または請求項8に記載
の抗菌性組成物の少なくとも1つを、樹脂中に添加、加
熱分散混練したことを特徴とする抗菌性樹脂成型物。 - 【請求項11】 抗菌性構造体構成材料に抗菌成分を担
持させた後、抗菌性構造体を成型する工程で製造される
ことを特徴とする抗菌性材料の製法。 - 【請求項12】 担体に抗菌成分を担持させた後、抗菌
性構造体構成材料と混合する工程で製造されることを特
徴とする抗菌性複合体の製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000286712A JP2002097107A (ja) | 2000-09-21 | 2000-09-21 | 抗菌性コンクリート構造体、抗菌性材料、抗菌性複合体、抗菌性組成物、抗菌性塗料、抗菌性樹脂成型物と製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000286712A JP2002097107A (ja) | 2000-09-21 | 2000-09-21 | 抗菌性コンクリート構造体、抗菌性材料、抗菌性複合体、抗菌性組成物、抗菌性塗料、抗菌性樹脂成型物と製法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002097107A true JP2002097107A (ja) | 2002-04-02 |
Family
ID=18770591
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000286712A Pending JP2002097107A (ja) | 2000-09-21 | 2000-09-21 | 抗菌性コンクリート構造体、抗菌性材料、抗菌性複合体、抗菌性組成物、抗菌性塗料、抗菌性樹脂成型物と製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002097107A (ja) |
-
2000
- 2000-09-21 JP JP2000286712A patent/JP2002097107A/ja active Pending
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