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JP2002023070A - 光学多層構造体および光スイッチング素子、並びに画像表示装置 - Google Patents

光学多層構造体および光スイッチング素子、並びに画像表示装置

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JP2002023070A
JP2002023070A JP2000202831A JP2000202831A JP2002023070A JP 2002023070 A JP2002023070 A JP 2002023070A JP 2000202831 A JP2000202831 A JP 2000202831A JP 2000202831 A JP2000202831 A JP 2000202831A JP 2002023070 A JP2002023070 A JP 2002023070A
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JP
Japan
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transparent layer
optical
multilayer structure
layer
transparent
Prior art date
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Application number
JP2000202831A
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Hirokazu Ishikawa
博一 石川
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Priority to EP07005859A priority patent/EP1802114B1/en
Priority to EP05020205A priority patent/EP1720347B1/en
Priority to DE60142452T priority patent/DE60142452D1/de
Priority to KR1020010039203A priority patent/KR100840827B1/ko
Priority to EP01305713A priority patent/EP1170618B1/en
Priority to US09/897,571 priority patent/US6940631B2/en
Priority to DE60142383T priority patent/DE60142383D1/de
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Priority to US11/135,829 priority patent/US7027208B2/en
Priority to US11/136,069 priority patent/US7012734B2/en
Publication of JP2002023070A5 publication Critical patent/JP2002023070A5/ja
Priority to KR1020070122581A priority patent/KR100873761B1/ko
Pending legal-status Critical Current

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  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視光領域においても、高速応答が可能であ
り、画像表示装置に好適に用いることができる光学多層
構造体を提供する。 【構成】 光学多層構造体1は、例えばクロム(Cr)
などの金属からなる基板10の上に、例えばTiO
2 (n=2.40)などの高屈折率材料からなる第1の
透明層11、例えばMgF2 (n=1.38)などの低
屈折率材料からなる第2の透明層12、光の干渉現象を
起こし得る大きさを有すると共にその大きさを変化させ
ることのできる間隙部13、およびTiO2 などの高屈
折率材料からなる第3の透明層14を積層して構成され
ている。間隙部13の大きさを変化させることにより、
基板11の反対側より入射した光の反射の量が変化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入射光の反射の量
を変化させる機能を有する光学多層構造体、およびこれ
を用いた光スイッチング素子並びに画像表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、映像情報の表示デバイスとしての
ディスプレイの重要性が高まっており、このディスプレ
イ用の素子として、更には、光通信,光記憶装置,光プ
リンタなどの素子として、高速で動作する光スイッチン
グ素子(ライトバルブ)の開発が要望されている。従
来、この種の素子としては、液晶を用いたもの、マイク
ロミラーを用いたもの(DMD;Digtal Micro Miror D
evice 、ディジタルマイクロミラーデバイス、テキサス
インスツルメント社の登録商標)、回折格子を用いたも
の(GLV:Grating Light Valve,グレーティングライ
トバルブ、SLM(シリコンライトマシン)社)等があ
る。
【0003】GLVは回折格子をMEMS(Micro Elec
tro Mechanical Systems) 構造で作製し、静電力で10
nsの高速ライトスイッチング素子を実現している。D
MDは同じくMEMS構造でミラーを動かすことにより
スイッチングを行うものである。これらのデバイスを用
いてプロジェクタ等のディスプレイを実現できるもの
の、液晶とDMDは動作速度が遅いために、ライトバル
ブとしてディスプレイを実現するためには2次元配列と
しなければならず、構造が複雑となる。一方、GLVは
高速駆動型であるので、1次元アレイを走査することで
プロジェクションディスプレイを実現することができ
る。
【0004】しかしながら、GLVは回折格子構造であ
るため、1ピクセルに対して6つの素子を作り込んだ
り、2方向に出た回折光を何らかの光学系で1つにまと
める必要があるなどの複雑さがある。
【0005】簡単な構成で実現できるものとしては、米
国特許公報5589974号や米国特許公報55007
61号に開示されたものがある。このライトバルブは、
ガラスからなる透明基板(屈折率nS )の上に間隙部
(ギャップ層)を挟んで、屈折率が√nS の透光性の薄
膜を設けた構造を有している。この素子は、静電力を利
用して薄膜を駆動し、基板と薄膜との間の距離、すなわ
ち、間隙部の大きさを変化させることにより、光信号を
透過あるいは反射させるものである。ここで、薄膜の屈
折率は基板の屈折率nS に対して、√nS となってお
り、このような関係を満たすことにより、高コントラス
トの光変調を行うことができるとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような構成の素子では、基板の屈折率nS が「4」など
の大きな値でなければ、可視光領域においては実現する
ことはできないという問題がある。すなわち、透光性薄
膜としては、構造体であることを考えると、窒化珪素
(SiN)(屈折率n=2.0)などの材料が望ましい
ので、その場合には基板の屈折率nS =4となる。可視
光領域では、このような透明基板は入手が困難であり、
材料の選択肢は狭い。赤外線等の通信用波長では、ゲル
マニウム(Ge)(n=4)などを用いることにより実
現可能であるが、ディスプレイなどの用途には現実的に
は適用することは難しいと思われる。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その第1の目的は、簡単な構成で、小型軽量であ
ると共に、構成材料の選択にも自由度があり、可視光領
域においても、高速応答が可能であり、画像表示装置に
好適に用いることができる光学多層構造体を提供するこ
とにある。
【0008】また、本発明の第2の目的は、上記光学多
層構造体を用いた高速応答が可能な光スイッチング素子
および画像表示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の光学
多層構造体は、入射光の透過が0となる吸収のある層、
部分若しくは基板または透明基板上に、低屈折率材料よ
りなる第1の透明層、および高屈折率材料よりなる第2
の透明層をこの順で配し、かつ、光の干渉現象を起こし
得る大きさを有すると共にその大きさが可変な間隙部
を、入射光の透過が0となる吸収のある層、部分若しく
は基板と第1の透明層との間、または、第1の透明層と
第2の透明層との間に設けた構成を有するものである。
なお、この第1の光学多層構造体では、入射光の透過が
0となる吸収のある層、部分若しくは基板または透明基
板の屈折率nm と消衰係数km (透明基板の場合は0)
とが次式(1),(2)の関係を満たすことが望まし
い。
【0010】なお、本明細書においては、「高屈折率材
料」とは、TiO2 (n=2.4),Nb2 5 (n=
2.1),Ta2 5 (n=2.1)などの屈折率nが
2.0以上のものをいい、「低屈折率材料」とは、例え
ばMgF2 (n=1.38),SiO2 (n=1.4
6),Al2 3 (n=1.67)などの屈折率nが
2.0未満のものをいうものとする。
【0011】本発明による第2の光学多層構造体は、入
射光の透過が0となる吸収のある層、部分若しくは基板
上に、高屈折率材料よりなる第1の透明層、低屈折率材
料よりなる第2の透明層、および高屈折率材料よりなる
第3の透明層をこの順で配し、光の干渉現象を起こし得
る大きさを有すると共にその大きさが可変な間隙部を、
入射光の透過が0となる吸収のある層、部分若しくは基
板と第1の透明層との間、第1の透明層と第2の透明層
との間、または、第2の透明層と第3の透明層との間に
設けた構成を有するものである。なお、この第2の光学
多層構造体では、入射光の透過が0となる吸収のある
層、部分若しくは基板の屈折率nm と消衰係数km とが
次式(3),(4)の関係を満たし、 かつ、上記(1),(2)式の関係を満たさないことが
望ましい。
【0012】本発明による第1の光スイッチング素子
は、本発明の第1の光学多層構造体と、この光学多層構
造体における間隙部の光学的な大きさを変化させる駆動
手段とを備えたものであり、また、本発明による第2の
光スイッチング素子は、本発明の第2の光学多層構造体
と、この光学多層構造体における間隙部の光学的な大き
さを変化させる駆動手段とを備えたものである。
【0013】本発明による第1の画像表示装置は、本発
明による第1の光スイッチング素子を複数個、1次元あ
るいは2次元に配列したものであり、3原色の光を照射
することで2次元画像を表示するものである。
【0014】本発明による第2の画像表示装置は、本発
明による第2の光スイッチング素子を複数個、1次元あ
るいは2次元に配列したものであり、同じく、3原色の
光を照射することで2次元画像を表示するものである。
【0015】本発明による第1の光学多層構造体では、
第1の透明層と第2の透明層との間の間隙部の大きさ
を、λ/4の奇数倍とλ/4の偶数倍(0を含む)との
間で、2値的あるいは連続的に変化させることにより、
入射光の透過が0となる吸収のある層、部分若しくは基
板または透明基板の反対側から入射した入射光の反射の
量が2値的あるいは連続的に変化する。
【0016】また、本発明による第2の光学多層構造体
では、第1の透明層と第2の透明層との間の間隙部の大
きさを、同じく、λ/4の奇数倍とλ/4の偶数倍(0
を含む)との間で、2値的あるいは連続的に変化させる
ことにより、入射光の透過が0となる吸収のある層、部
分若しくは基板の反対側から入射した入射光の反射の量
が2値的あるいは連続的に変化する。
【0017】本発明による第1および第2の光スイッチ
ング素子では、駆動手段によって、光学多層構造体の間
隙部の光学的な大きさが変化することにより、入射光に
対してスイッチング動作がなされる。
【0018】本発明による第1および第2の画像表示装
置では、1次元あるいは2次元に配列された本発明の複
数の光スイッチング素子に対して光が照射されることに
よって2次元画像が表示される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0020】〔第1の実施の形態〕図1および図2は、
本発明の第1の実施の形態に係る光学多層構造体1の基
本的な構成を表すものである。このうち図1は光学多層
構造体1における後述の間隙部13が存在している状
態、図2は光学多層構造体1の間隙部がないときの状態
をそれぞれ示している。なお、この光学多層構造体1は
具体的には例えば光スイッチング素子として用いられ,
この光スイッチング素子を複数個、1次元のアレイ状ま
たは2次元に配列することにより、画像表示装置を構成
することができる。
【0021】本実施の形態の光学多層構造体1は、例え
ば金属からなる基板10の上に、高屈折率材料からなる
第1の透明層11、低屈折率材料からなる第2の透明層
12、光の干渉現象を起こし得る大きさを有すると共に
その大きさを変化させることのできる間隙部13、およ
び高屈折率材料からなる第3の透明層14を積層して構
成したものである。
【0022】なお、間隙部13の位置は、図1に示した
例(第2の透明層12と第3の透明層14との間)に限
るものではなく、基板10と第1の透明層11との間、
あるいは第1の透明層11と第2の透明層12との間に
設けるようにしてもよい。但し、高反射側での反射特性
は、その間隙部の位置によって異なる。
【0023】また、本実施の形態では、基板10の屈折
率をnm 、消衰係数km とが次式(5),(6)の関係
を満たし、 かつ、次式(7),(8)の関係を満たさないように構
成されている。その意義については後述する。
【0024】基板10の具体的な材質としては、例えば
クロム(Cr)やチタン(Ti)などの金属が挙げられ
るが、その他、窒化チタン(TiNX )などの窒化金
属、ゲルマニウム(Ge)などの半導体、または酸化ク
ロム(CrO)などの不透明な酸化物よりなるものでも
よい。
【0025】第1の透明層11および第3の透明層14
を構成する「高屈折率材料」とは、屈折率nが2.0以
上のものをいい、例えばTiO2 (n=2.4)、Nb
2 5 (n=2.1),Ta2 5 (n=2.1)など
が挙げられる。一方、第2の透明層12を構成する「低
屈折率材料」とは、屈折率nが2.0未満のものをい
い、例えばMgF2 (n=1.38),SiO2 (n=
1.46),Al2 3(n=1.67)などが挙げら
れる。なお、低屈折率の第2の透明層12は、後述の間
隙部13と同じような空気層(n=1.0)などにより
構成するようにしてもよい。但し、この場合にはこの第
2の透明層(空気層)の大きさd2 は一定とする。
【0026】なお、ここでは、最下層の部分を基板10
としているが、入射光を吸収し、例えば100nm以上
のCr膜などの透過光が実質的に0となる層や部分に置
き換えてもよい。
【0027】第1の透明層11および第2の透明層12
の光学的な膜厚d1 ,d2 は、「λ/2」以下(λは入
射光の設計波長)である。また、第3の透明層14の光
学的な膜厚d3 は、「λ/4」である。なお、これら膜
厚d1 ,d2 は厳密に「λ/2」や「λ/4」でなくと
も、その近傍の値でもよい。これは、例えば第1の透明
層11の膜厚d1 がλ/2より厚くなった分、第2の透
明層12を薄くするなどすることにより補完できるから
であり、また、式(5)〜(8)での屈折率の理想値か
らの多少のずれは膜厚で補完できる場合があるからであ
る。よって、本明細書においては、「λ/2」や「λ/
4」の表現には、「ほぼλ/2」や「ほぼλ/4」の場
合も含まれるものとする。
【0028】なお、第2の透明層12および第3の透明
層14は、いずれも互いに光学的特性の異なる2以上の
層で構成された複合層としてもよいが、この場合には複
合層における合成した光学的特性(光学アドミッタン
ス)が単層の場合と同等な特性を有するものとする必要
がある。
【0029】間隙部13は、後述の駆動手段によって、
その大きさ(第2の透明層12と第3の透明層14との
間隔)が可変である。間隙部13を埋める媒体は、透明
であれば気体でも液体でもよい。気体としては、例え
ば、空気(ナトリウムD線(589.3nm)に対する
屈折率nD =1.0)、窒素(N2 )(nD =1.0)
など、液体としては、水(nD =1.333)、シリコ
ーンオイル(nD =1.4〜1.7)、エチルアルコー
ル(nD =1.3618)、グリセリン(nD =1.4
730)、ジョードメタン(nD =1.737)などが
挙げられる。なお、間隙部13を真空状態とすることも
できる。
【0030】間隙部13の光学的な大きさd4 は、「λ
/4の奇数倍」と「λ/4の偶数倍(0を含む)」との
間で、2値的あるいは連続的に変化するものである。こ
れにより入射光の反射の量が2値的あるいは連続的に変
化する。なお、上記第3の透明層14の膜厚の場合と同
様に、「λ/4」の表現には、「ほぼλ/4」の場合も
含まれるものとする。
【0031】上記間隙部13を有する光学多層構造体1
は、例えば図3および図4に示した製造プロセスにより
作製することができる。まず、図3(A)に示したよう
に例えばCrからなる基板10の上に、例えばスパッタ
リング法によりTiO2 からなる第1の透明層11を形
成し、次いで,図3(B)に示したように、第1の透明
層11上に例えばスパッタリング法によりSiO2 から
なる第2の透明層12を形成し、次いで例えばCVD
(Chemical Vapor Deposition:化学的気相成長 )法によ
り犠牲層としての非晶質シリコン(a−Si)膜13a
を形成する。続いて、図3(C)に示したように、間隙
部13のパターン形状を有するフォトレジスト膜20を
形成し、図3(D)に示したようにこのフォトレジスト
膜20をマスクとして、例えばRIE(Reactive Ion E
tching) により非晶質シリコン(a−Si)膜13aを
選択的に除去する。
【0032】次に、図4(A)に示したようにフォトレ
ジスト膜20を除去した後、図4(B)に示したように
例えばスパッタリング法によりTiO2 からなる第3の
透明層14を形成する。次いで、図4(C)に示したよ
うに、ドライエッチングにより非晶質シリコン(a−S
i)膜13aを除去する。これにより、間隙部13を備
えた光学多層構造体1を作製することができる。
【0033】本実施の形態の光学多層構造体1では、間
隙部13の光学的な大きさを変化させることにより、基
板10の反対側より入射した光の反射の量を変化させる
ものである。具体的には、間隙部13の光学的な大きさ
を、λ/4の奇数倍とλ/4の偶数倍(0を含む)との
間(例えば、「λ/4」と「0」との間)で、2値的あ
るいは連続的に変化させることによって、入射光の反射
の量を2値的あるいは連続的に変化させることができ
る。
【0034】次に、図5〜図9を参照して、上記の式
(5)〜(8)の意義について説明する。
【0035】光学多層構造体1のフィルタ特性は、光学
アドミッタンスによって説明することができる。光学ア
ドミッタンスyは、複素屈折率N(=n−i・k、nは
屈折率,kは消衰係数)と値が同じである。例えば、空
気のアドミッタンスはy(air) =1 、n(air) =1 、ガ
ラスのアドミッタンスはy(glass) =1.52、n(glas
s) =1.52である。
【0036】基板上に光学膜を形成すると、図5(B)
に示したような光学アドミッタンスダイヤグラム上で、
膜厚に伴い円弧を描いて軌跡が移動する。ここに、横軸
はアドミッタンスの実軸(Re ),縦軸はアドミッタン
スの虚軸(Im )をそれぞれ示している。例えば、n=
y=1.52のガラス基板上にn=y=2.40のTi
2 などを成膜すると、その合成アドミッタンスの軌跡
は、膜厚の増加に伴ってy=1.52の点から円弧を描
きながら移動する。もし、TiO2 の光学的な膜厚がλ
/4のときには、合成アドミッタンスの軌跡は、実軸上
の3.79の点に帰着する(λ/4法則)。これはガラ
ス基板(透明基板)上にλ/4の膜厚のTiO2 膜を成
膜したときの合成アドミッタンスである。つまり、この
構造体を上から見ると、n=3.79の一体の基板を見
ているのと同じようになる。このときの反射率は、空気
との界面では次式(9)で求まるので、反射率R=3
3.9%となる。
【0037】R=(n−1/n+1)2 ・・・・・(9)
【0038】次に、この光学多層構造体の上に、更に、
n=y=1.947の膜を光学膜厚=λ/4だけ成膜す
ると、光学アドミッタンスダイヤグラム上では、3.7
9の点から右回りに軌跡が移動する。その合成アドミッ
タンスは、Y=1.0となり、実軸上の1.0の点とな
る。すなわち、これは合成アドミッタンス=合成屈折率
が1.0と同等、つまり空気と同等となるので、その界
面では反射がなくなり、所謂Vコートの反射膜とみなす
ことができる。
【0039】一方、上記TiO2 膜(n=2.4)の膜
の上に、n=1(空気)の間隙部を光学膜厚=λ/4だ
け設けた場合には、その合成アドミッタンスは、図6
(A),(B)に示したように、Y2 =0.2638と
なる。更に、その間隙部上にn=y=1.947の膜を
光学膜厚=λ/4だけ成膜すると、その合成アドミッタ
ンスは、Y3 =14.37となり、実軸上の14.37
の点となる。そのときの反射率は上記(9)式のnをY
3 =14.37として求まり、このとき反射率R=76
%となる。以上のことから、間隙部13の空気層を
「0」から「λ/4」の光学膜厚まで変化させると、反
射率は「0%」から「76%」へと変化することがわか
る。
【0040】以上は基板がガラスなどの透明な非金属材
料、すなわち、前述の複素屈折率N=n−i・kにおい
て、k=0の場合である。これに対して、基板が不透明
な金属材料の場合には、k=0ではないので、アドミッ
タンスダイヤグラムの軌跡の出発点は、ダイヤグラム上
で(n,−k)となる。基板が例えばクロム(Cr)の
場合には、図7に示したように、入射波長λ=550n
mに対してはn=3.11、k=4.42である。先の
例と同じように、反射防止特性を得るために、Crの点
(3.11,−4.42)上にTiO2 (n=2.4
0)などの高屈折率層(第1の透明層11)を形成し、
この第1の透明層11上にSiO2 (n=1.46)な
どの低屈折率層(第2の透明層12)を形成すると、合
成アドミッタンスは実軸Re 上で(0,5.76)の点
となる。よって、この第2の透明層12の上に、膜厚λ
/4でTiO2 (n=2.4)などの高屈折率層(第3
の透明層14)を形成すると、合成アドミッタンスの軌
跡は実軸(0,1)の点に帰着し、反射がなくなる。す
なわち、図2に示したように、光学多層構造体1の間隙
部13が「0」の状態では、入射光は吸収され、反射光
は生じない。
【0041】〔第2の実施の形態〕上記の説明では、基
板10の上に、高屈折率材料よりなる第1の透明層1
1、低屈折率材料よりなる第2の透明層12、および高
屈折率材料よりなる第3の透明層14を、この順で配し
た構成としているが、基板10が不透明の金属材料から
なる場合には、その複素屈折率つまりアドミッタンスの
出発点によって、図8あるいは図9に示したように、基
板10の上に、低屈折率材料よりなる第1の透明層2
1、および高屈折率材料よりなる第2の透明層22を、
この順で配した構成とする必要がある場合がある。
【0042】ここで、図8に示した光学多層構造体2
は、低屈折率材料よりなる第1の透明層21と高屈折率
材料よりなる第2の透明層22との間に、例えば空気層
からなる間隙部23を設け、一方、図9に示した光学多
層構造体3は、基板10と低屈折率材料よりなる第1の
透明層21との間に、例えば空気層からなる間隙部23
を設けたものである。なお、低屈折率の第1の透明層2
1は、間隙部23と同じ空気層(n=1.0)により構
成するようにしてもよい。但し、このときの空気層は間
隙部23とは異なり、その大きさは変わらないものとす
る。
【0043】図10は、第1の実施の形態(図1)と、
第2の実施の形態(図8および図9)の光学多層構造体
の設計上の相違点を説明するためのアドミッタンスダイ
ヤグラムである。この図は、可視光域において現実的に
使用可能なものの中で、第1の透明層11として屈折率
が最も高いTiO2 (n=2.4)、第2の透明層12
として屈折率が最も低いMgF2 (n=1.38)を用
いた構成の場合と、逆に、第1の透明層21としてMg
2 (n=1.38)、第2の透明層22としてTiO
2 (n=2.4)を用いた構成の場合の、適用可能な基
板の出発材料の範囲を示したものである。
【0044】図10において、左下がりのハッチングで
示した第1の領域Aが、基板10の上に低屈折率の第1
の透明層21および高屈折率の第2の透明層22を形成
した構成の場合(すなわち、図8または図9の光学多層
構造体2,3)に対応している。この第1の領域Aに対
応する基板材料としては、カーボン(C),シリコン
(Si),ゲルマニウム(Ge),タンタル(Ta)な
どがある。一方、右下がりのハッチングで示した第2の
領域Bが、基板10の上に高屈折率の第1の透明層1
1、低屈折率の第2の透明層12、間隙部13および高
屈折率の第3の透明層14を形成した構成の場合(すな
わち、図1の光学多層構造体1)に対応する。なお、こ
の第2の領域Bには、前述のように間隙部13の位置
が、基板10と第1の透明層11との間、あるいは第2
の透明層12と第3の透明層14との間にある構成の場
合も含まれている。この第2の領域Bに対応する基板材
料としては、上述のCrの他、Ti,Nbがある。
【0045】ここで、図8または図9の光学多層構造体
2,3に適用される第1の領域Aは、入射光の波長λに
対して、基板10の材料の屈折率をnm 、消衰係数をk
m (透明基板の場合は0)とすると、前述の式(7),
(8)の関係を満たす領域である。
【0046】一方、図1の光学多層構造体1に適用され
る第2の領域Bは、前式(5),(6)の関係を満た
し、かつ、式(7),(8)の関係を満す領域(第1の
領域A)の部分を除いた領域である。なお、基板/低屈
折率層/間隙部/高屈折率層の構成を有する光学多層構
造体2(図8)、あるいは基板/間隙部/低屈折率層/
高屈折率層の構成を有する光学多層構造体3(図9)の
場合には、屈折率n=1.90以上、5.76以下で、
消衰係数k=0の透明基板も式(7),(8)の関係を
満足するので、金属以外の、ガラス,プラスチック等か
らなる透明基板も適用可能である。
【0047】なお、nの値のより低い高屈折率材料やn
の値のより高い低屈折率材料を用いると、上記の範囲は
狭くなり、また、上記範囲外の部分であっても解はある
が、層数は増す。
【0048】〔具体例〕図11は図1の光学多層構造体
1において、基板10としてCr(nm =3.12,k
=4.42)、第1の透明層11としてTiO2 膜(n
1 =2.32)、第2の透明層12としてSiO2
(n=1.46)、間隙部13として空気層(n=1.
00)、第3の透明層14としてTiO2 膜を用いた場
合の入射光の波長(設計波長550nm)と反射率との
関係を表すものである。ここでは、間隙部(空気層)の
光学膜厚が「0」と「λ/4」の場合の特性を表してい
る。
【0049】図12(A),(B)はこのときのアドミ
ッタンスダイヤグラムを表すものであり、図12(A)
は間隙部(空気層)の光学膜厚が「0」の場合の特性
(すなわち、低反射時の特性)、図12(B)は間隙部
(空気層)の光学膜厚が「λ/4」の場合の特性(すな
わち、高反射時の特性)をそれぞれ示している。
【0050】図11に示した特性図からも明らかなよう
に、図1に示した光学多層構造体1では、間隙部(空気
層)13の光学膜厚が「λ/4」の場合には入射光(λ
=550nm)に対して高反射特性、間隙部13の光学
膜厚が0の場合には低反射特性をそれぞれ示すことが分
かる。
【0051】更に、図13および図14は、図1の光学
多層構造体1における高反射時の反射率特性が、間隙部
13の位置によって異なる状況を表すものである。図1
3中、(a)は基板10と第1の透明層(高屈折率層)
11との間、(b)は第1の透明層(高屈折率層)11
と第2の透明層(低屈折率層)12との間、(c)は第
2の透明層12と第3の透明層14との間(図1,図1
1,図12の例に対応)に間隙部13を設けた場合の特
性をそれぞれ示している。高反射時の反射率特性として
は、(a)の構成の場合が最も良く、続いて、(c),
(b)の場合の構成となっている。なお、(d)は低反
射時の反射率特性を示している。
【0052】図15は、図8に示した構成の光学多層構
造体2において、基板10としてタンタル(Ta)(n
m =2.46,k=1.90)、第1の透明層(低屈折
率層)11としてMgF2 膜(n1 =1.38)、第2
の透明層(高屈折率層)12としてTiO2 膜(n=
2.32)、第1の透明層11と第2の透明層12との
間に配置される間隙部13として空気層(n=1.0
0)を用いた場合の入射光(設計波長550nm)に対
する反射特性を表すものである。ここでは、間隙部(空
気層)の光学膜厚が「0」と「λ/4」の場合の特性を
表している。
【0053】図16(A),(B)はこのときのアドミ
ッタンスダイヤグラムを表すものであり、図16(A)
は間隙部(空気層)の光学膜厚が「0」の場合の特性
(低反射時の特性)、図16(B)は間隙部(空気層)
の光学膜厚が「λ/4」の場合の特性(高反射時の特
性)をそれぞれ示している。
【0054】図17は、図9に示した構成の光学多層構
造体3において、基板10としてタンタル(Ta)(n
m =2.46,k=1.90)、第1の透明層(低屈折
率層)11としてMgF2 膜(n1 =1.38)、第2
の透明層(高屈折率層)12としてTiO2 膜(n=
2.32)、基板10と第1の透明層11との間に配置
される間隙部13として空気層(n=1.00)を用い
た場合の入射光(設計波長550nm)に対する反射特
性を表すものである。ここでも、間隙部(空気層)の光
学膜厚が「0」と「λ/4」の場合の特性を表してい
る。図18は光学膜厚が「λ/4」のときのアドミッタ
ンスダイヤグラムを表すものである。
【0055】図15および図16のいずれの構成の場合
も、間隙部(空気層)13の光学膜厚が「λ/4」の場
合には入射光(λ=550nm)に対して高反射特性、
間隙部13の光学膜厚が「0」の場合には低反射特性を
それぞれ示し、また、両者はほぼ同等の特性を有するこ
とが分かる。
【0056】このように第1および第2の実施の形態の
光学多層構造体1〜3では、例えば550nmなどの可
視光領域においても、高コントラストな変調を行うこと
ができる。しかも、簡単な構成であり、可動部分の移動
範囲も高々「λ/2」あるいは「λ/4」であるため、
高速応答が可能になる。従って、この光学多層構造体を
用いることにより、高速な光スイッチング素子および画
像表示装置を実現することができる。
【0057】以上の実施の形態では、光学多層構造体の
間隙部を一層としたが、複数層、例えば図19に示した
ように2層設けるようにしてもよい。すなわち、基板1
0上に、第1の透明層11、第2の透明層12、第1の
間隙部13、第3の透明層14、第2の間隙部30、第
3の透明層31をこの順に形成し、第2の透明層13お
よび第3の透明層31それぞれを例えば窒化シリコンか
らなる支持体32により支持したものである。
【0058】この光学多層構造体では、中間の第2の透
明層12が上下に変位し、第1の間隙部13と第2の間
隙部30の一方の間隙が狭くなった分、他方の間隙部が
広まることにより、反射特性が変化する。
【0059】〔駆動方法〕次に、上記光学多層構造体1
における間隙部13の大きさを変化させるための具体的
な手段について説明する。なお、光学多層構造体2,3
の場合についても同様である。
【0060】図20は、静電気により光学多層構造体1
を駆動する例を示している。この光学多層構造体は、基
板10の上の第1の透明層11の両側にそれぞれ例えば
アルミニウム(Al)からなる電極16a,16aを設
けると共に、第3の透明層14を例えば窒化シリコン
(Si3 4 )からなる支持体15により支持し、この
支持体15の電極16a,16aに対向する位置に電極
16b,16bを形成したものである。
【0061】この光学多層構造体1では、電極16a,
16aおよび電極16b,16bへの電圧印加による電
位差で生じた静電引力によって、間隙部13の光学膜厚
を、例えば「λ/4」と「0」との間との間で2値的に
切り替えるものである。勿論、電極16a,16a、電
極16b,16bへの電圧印加を連続的に変化させるこ
とにより、間隙部13の大きさをある値の範囲で連続的
に変化させ、入射した光の反射の量を連続的(アナログ
的)に変化させるようにすることも可能である。
【0062】光学多層構造体を静電気で駆動するものと
しては、その他、例えば図21に示した方法によっても
よい。この光学多層構造体は、第2の透明層12上に例
えばITO(Indium-Tin Oxide) からなる透明導電膜1
7aを設けると共に、例えばSi3 4 などからなる第
3の透明層14を架橋構造に形成し、この第3の透明層
14の内面に同じくITOからなる透明導電膜17bを
設けたものである。透明導電膜としては、ITOの他、
酸化スズ(SnO2 )および酸化亜鉛(ZnO)なども
用いることができる。
【0063】この光学多層構造体では、透明導電膜17
a,17b間への電圧印加による電位差で生じた静電引
力によって、間隙部13の光学膜厚を切り替えることが
できる。なお、静電気で駆動する方法としては、2つの
透明導電膜間に電圧を印加する方法だけでなく、基板1
0を導電性材料により構成し、この基板10と透明導電
膜との間に電圧を印加する方法もある。
【0064】光学多層構造体の駆動は、このような静電
気の他、トグル機構や圧電素子などのマイクロマシンを
用いる方法、磁力を用いる方法や、形状記憶合金を用い
る方法など、種々考えられる。図22(A),(B)は
磁力を用いて駆動する態様を示したものである。この光
学多層構造体では、第3の透明層14の上に開孔部を有
するコバルト(Co)などの磁性材料からなる磁性層4
0を設けると共に基板10の下部に電磁コイル41を設
けたものであり、この電磁コイル41のオン・オフの切
り替えにより、間隙部13の間隔を例えば「λ/4」
(図22(A))と「0」(図22(B))との間で切
り替え、これにより反射率を変化させることができる。
【0065】〔光スイッチング装置〕図23は、上記光
学多層構造体1を用いた光スイッチング装置100の構
成を表すものである。光スイッチング装置100は、金
属例えばCrからなる基板101上に複数(図では4
個)の光スイッチング素子100A〜100Dを一次元
アレイ状に配設したものである。なお、1次元に限ら
ず、2次元に配列した構成としてもよい。この光スイッ
チング装置100では、基板101の表面の一方向(素
子配列方向)に沿って例えば高屈折率のTiO2 膜10
2aおよび低屈折率のSiO2 膜102bがこの順で形
成されている。SiO2 膜102b上には、例えばIT
O(Indium-Tin Oxide: インジウムと錫の酸化物混合
膜)膜103が形成されている。ここで、TiO2 膜1
02aが第1の透明層、SiO2 膜102bが第2の透
明層にそれぞれ対応している。
【0066】基板101上には、TiO2 膜102a、
SiO2 膜102bおよびITO膜103に対して直交
する方向に、4本の高屈折率のTiO2 膜105が配設
されている。TiO2 膜105の外側には透明導電膜と
してのITO膜106が形成されている。TiO2 膜1
05が第1の実施の形態の第3の透明層に対応するもの
で、ITO膜103を跨ぐ位置において架橋構造となっ
ている。第1の透明層および第2の透明層の光学的な膜
厚は、例えば「λ/4」(λは入射光の波長(550n
m))程度である。ITO膜103とITO膜106と
の間には、スイッチング動作(オン・オフ)に応じてそ
の大きさが変化する間隙部104が設けられている。間
隙部104の光学膜厚は、例えば「λ/4」(137.
5nm)と「0」との間で変化するようになっている。
なお、ここでは、図1に示した光学多層構造体1を適用
した例について説明しているが、図8あるいは図9に示
した光学多層構造体2,3を適用するようしてもよい。
【0067】光スイッチング素子100A〜100D
は、透明導電膜(ITO膜103,106)への電圧印
加による電位差で生じた静電引力によって、間隙部10
4の光学膜厚を、例えば「λ/4」と「0」との間で切
り替える。図23では、光スイッチング素子100A,
100Cが間隙部104が「0」の状態(すなわち、低
反射状態)、光スイッチング素子100B,100Dが
間隙部104が「λ/4」の状態(すなわち、高反射状
態)を示している。なお、透明導電膜(ITO膜10
3,106)と電圧印加装置(図示せず)とにより、本
発明の「駆動手段」を構成している。
【0068】この光スイッチング装置100では、第1
の透明層側のITO膜103を接地して電位を0Vと
し、第2の透明層側に形成されたITO膜106に例え
ば+12Vの電圧を印加すると、その電位差によりIT
O膜103,106間に静電引力が発生し、図23では
光スイッチング素子100A,100CのようにITO
膜103,106が密着し、間隙部13が「0」の状態
となる。この状態では、入射光P1 は上記多層構造体に
吸収される。
【0069】次に、第2の透明層側の透明導電膜106
を接地させ電位を0Vにすると、ITO膜103,10
6間の静電引力がなくなり、図23では光スイッチング
素子100B,100DのようにITO膜103,10
6間が離間して、間隙部104が「λ/4」の状態とな
る。この状態では、入射光P1 は素子により反射され、
反射光P3 となる。
【0070】このようにして、本実施の形態では、光ス
イッチング素子100A〜100D各々において、入射
光P1 を静電力により間隙部を2値に切り替えることに
よって、反射光P3 の取り出しの有無を選択することが
できる。
【0071】これら光スイッチング素子100A〜10
0Dでは、可動部分の動かなくてはならない距離が、大
きくても入射光の「λ/2(あるいはλ/4)」程度で
あるため、応答速度が10ns程度に十分高速である。
よって、一次元アレイ構造で表示用のライトバルブを実
現することが可能となる。
【0072】加えて、本実施の形態では、1ピクセルに
複数の光スイッチング素子を割り当てれば、それぞれ独
立に駆動可能であるため、これら光スイッチング素子1
00A〜100Dによって1画素を構成すれば、画像表
示装置として、画像表示の階調表示を行う場合に、時分
割による方法だけではなく、面積による階調表示も可能
である。
【0073】〔画像表示装置〕図24は、上記光スイッ
チング装置100を用いた画像表示装置の一例として、
プロジェクションディスプレイの構成を表すものであ
る。ここでは、光スイッチング素子100A〜100D
からの反射光P3 を画像表示に使用する例について説明
する。
【0074】このプロジェクションディスプレイは、赤
(R),緑(G),青(B)各色のレーザからなる光源
200a,200b,200cと、各光源に対応して設
けられた光スイッチング素子アレイ201a,201
b,201c、ダイクロイックミラー202a,202
b,202c、プロジェクションレンズ203、1軸ス
キャナとしてのガルバノミラー204および投射スクリ
ーン205を備えている。なお、3原色は、赤緑青の
他、シアン,マゼンダ,イエローとしてもよい。スイッ
チング素子アレイ201a,201b,201cはそれ
ぞれ、上記スイッチング素子を紙面に対して垂直な方向
に複数、必要画素数分、例えば1000個を1次元に配
列したものであり、これによりライトバルブを構成して
いる。
【0075】このプロジェクションディスプレイでは、
RGB各色の光源200a,200b,200cから出
た光は、それぞれ光スイッチング素子アレイ201a,
201b,201cに入射される。なお、この入射角は
偏光の影響がでないように、なるべく0に近くし、垂直
に入射させるようにすることが好ましい。各光スイッチ
ング素子からの反射光P3 は、ダイクロイックミラー2
02a,202b,202cによりプロジェクションレ
ンズ203に集光される。プロジェクションレンズ20
3で集光された光は、ガルバノミラー204によりスキ
ャンされ、投射スクリーン205上に2次元の画像とし
て投影される。
【0076】このように、このプロジェクションディス
プレイでは、複数個の光スイッチング素子を1次元に配
列し、RGBの光をそれぞれ照射し、スイッチング後の
光を1軸スキャナにより走査することによって、2次元
画像を表示することができる。
【0077】また、本実施の形態では、低反射時の反射
率を0.1%以下、高反射時の反射率を70%以上とす
ることができるので、1,000対1程度の高コントラ
ストの表示を行うことができると共に、素子に対して光
が垂直に入射する位置で特性を出すことができるので、
光学系を組み立てる際に、偏光等を考慮にする必要がな
く、構成が簡単である。
【0078】以上実施の形態および変形例を挙げて本発
明を説明したが、本発明は上記実施の形態および変形例
に限定されるものではなく、種々変形可能である。例え
ば、上記実施の形態では、光源としてレーザを用いて一
次元アレイ状のライトバルブを走査する構成のディスプ
レイについて説明したが、図25に示したように、二次
元状に配列された光スイッチング装置206に白色光源
207からの光を照射して投射スクリーン208に画像
の表示を行う構成とすることもできる。
【0079】また、基板としては、図26に示したよう
な例えば厚さ2mm以内の柔軟性を有する(フレキシブ
ルな)基板209を用いるようにしてもよい。これによ
り、直視により画像を見ることができるペーパ−状のデ
ィスプレイを実現することが可能になる。
【0080】更に、上記実施の形態では、本発明の光学
多層構造体をディスプレイに用いた例について説明した
が、例えば光プリンタに用いて感光性ドラムへの画像の
描きこみをする等、ディスプレイ以外の光プリンタなど
の各種デバイスにも適用することも可能である。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光学多層構
造体および光スイッチング素子によれば、入射光の透過
が0となる吸収のある層、部分若しくは基板または透明
基板上に、低屈折率材料よりなる第1の透明層、および
高屈折率材料よりなる第2の透明層をこの順で配し、か
つ、光の干渉現象を起こし得る大きさを有すると共にそ
の大きさが可変な間隙部を、入射光の透過が0となる吸
収のある層、部分若しくは基板と第1の透明層との間、
または、第1の透明層と前記第2の透明層との間に設け
る構成、あるいは、入射光の透過が0となる吸収のある
層、部分若しくは基板上に、高屈折率材料よりなる第1
の透明層、低屈折率材料よりなる第2の透明層、および
高屈折率材料よりなる第3の透明層をこの順で配し、光
の干渉現象を起こし得る大きさを有すると共にその大き
さが可変な間隙部を、入射光の透過が0となる吸収のあ
る層、部分若しくは基板と第1の透明層との間、第1の
透明層と第2の透明層との間、または、第2の透明層と
第3の透明層との間に設ける構成とするようにしたの
で、間隙部の大きさを変化させることにより、基板の反
対側より入射した光の反射の量を変化させることがで
き、簡単な構成で、特に可視光領域においても、高速応
答が可能になる。
【0082】また、本発明の画像表示装置によれば、本
発明の光スイッチング素子を1次元に配列し、この1次
元アレイ構造の光スイッチング装置を用いて画像表示を
行うようにしたので、高コントラストの表示を行うこと
ができると共に、素子に対して光が垂直に入射する位置
で特性を出すことができるので、光学系を組み立てる場
合に、偏光等を考慮にする必要がなく、構成が簡単とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光学多層構造
体の間隙部が「λ/4」のときの構成を表す断面図であ
る。
【図2】図1に示した光学多層構造体の間隙部が「0」
のときの構成を表す断面図である。
【図3】図1に示した光学多層構造体の製造工程を説明
するための断面図である。
【図4】図3の工程に続く工程を説明するための平面図
である。
【図5】反射防止特性をアドミッタンスダイヤグラムで
説明するための図である。
【図6】図5に示した光学多層構造体に間隙部「λ/
4」を挿入した場合の特性を説明するための図である。
【図7】基板が金属のときのアドミッタンスダイヤグラ
ムである。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る光学多層構造
体の構成を表す断面図である。
【図9】第2の実施の形態の変形例を説明するための断
面図である。
【図10】第1の実施の形態および第2の実施の形態の
適用範囲の相違を説明するためのアドミッタンスダイヤ
グラムである。
【図11】図1に示した光学多層構造体の反射特性を表
す図である。
【図12】図1に示した光学多層構造体の光学アドミッ
タンスを説明するための図である。
【図13】第1の実施の形態での間隙部の位置による反
射特性の相違を説明するための図である。
【図14】図13に対応して間隙部の位置を説明するた
めの図である。
【図15】図8に示した光学多層構造体の反射特性を表
す図である。
【図16】図8に示した光学多層構造体の光学アドミッ
タンスを説明するための図である。
【図17】図9に示した光学多層構造体の反射特性を表
す図である。
【図18】図9に示した光学多層構造体の光学アドミッ
タンスを説明するための図である。
【図19】第1の実施の形態の変形例を説明するための
図である。
【図20】光学多層構造体の静電気による駆動方法を説
明するための断面図である。
【図21】光学多層構造体の静電気による他の駆動方法
を説明するための断面図である。
【図22】光学多層構造体の磁気による駆動方法を説明
するための断面図である。
【図23】光スイッチング装置の一例の構成を表す図で
ある。
【図24】ディスプレイの一例の構成を表す図である。
【図25】ディスプレイの他の例を表す図である。
【図26】ペーパー状ディスプレイの構成図である。
【符号の説明】
1…光学多層構造体、10…基板、11…第1の透明
層、12…第2の透明層、13…間隙部、14…第3の
透明層、100─光スイッチング装置

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光の透過が0となる吸収のある層、
    部分若しくは基板または透明基板上に、低屈折率材料よ
    りなる第1の透明層、および高屈折率材料よりなる第2
    の透明層をこの順で配し、かつ、光の干渉現象を起こし
    得る大きさを有すると共にその大きさが可変な間隙部
    を、前記入射光の透過が0となる吸収のある層、部分若
    しくは基板と前記第1の透明層との間、または、前記第
    1の透明層と前記第2の透明層との間に設けたことを特
    徴とする光学多層構造体。
  2. 【請求項2】 前記入射光の透過が0となる吸収のある
    層、部分若しくは基板または透明基板の屈折率nm と消
    衰係数km (透明基板の場合は0)とが次式の関係を満
    たす ことを特徴とする請求項1記載の光学多層構造体。
  3. 【請求項3】 更に、前記間隙部の光学的な大きさを変
    化させる駆動手段を有し、前記駆動手段によって前記間
    隙部の大きさを変化させることにより、前記入射光の透
    過が0となる吸収のある層、部分若しくは基板または透
    明基板の反対側より入射した光の反射の量を変化させる
    ことを特徴とする請求項1記載の光学多層構造体。
  4. 【請求項4】 前記第1の透明層および第2の透明層の
    光学的な膜厚は、λ/4(λは入射光の設計波長)以下
    であることを特徴とする請求項1記載の光学多層構造
    体。
  5. 【請求項5】 前記低屈折率の第1の透明層は間隙部で
    あることを特徴とする請求項1記載の光学多層構造体。
  6. 【請求項6】 前記駆動手段によって、前記間隙部の光
    学的な大きさを、λ/4の奇数倍とλ/4の偶数倍(0
    を含む)との間で、2値的あるいは連続的に変化させる
    ことで、入射光の反射の量を2値的あるいは連続的に変
    化させることを特徴とする請求項3記載の光学多層構造
    体。
  7. 【請求項7】 入射光の吸収のある層、部分若しくは基
    板が、金属、窒化金属、半導体または不透明な酸化物よ
    りなることを特徴とする請求項1記載の光学多層構造
    体。
  8. 【請求項8】 前記第1の透明層および前記第2の透明
    層のうちの少なくとも一方が、互いに光学的特性の異な
    る2以上の層により構成された複合層であることを特徴
    とする請求項1記載の光学多層構造体。
  9. 【請求項9】 前記第1の透明層および第2の透明層の
    うちの少なくとも一方において、一部が透明導電膜より
    なり、前記駆動手段は、前記2つの透明導電膜間、また
    は前記透明導電膜と導電性のある層,部分若しくは基板
    との間への電圧の印加によって発生した静電力により、
    前記間隙部の光学的な大きさを変化させるものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学多層構造体。
  10. 【請求項10】 前記透明導電膜は、ITO,SnO2
    およびZnOのうちのいずれかにより形成されているこ
    とを特徴とする請求項9記載の光学多層構造体。
  11. 【請求項11】 前記間隙部は、空気、または透明な気
    体若しくは液体で満たされていることを特徴とする請求
    項1記載の光学多層構造体。
  12. 【請求項12】 前記間隙部は、真空状態であることを
    特徴とする請求項1記載の光学多層構造体。
  13. 【請求項13】 前記駆動手段は、磁力を用いて前記間
    隙部の光学的な大きさを変化させるものであることを特
    徴とする請求項2記載の光学多層構造体。
  14. 【請求項14】 入射光の透過が0となる吸収のある
    層、部分若しくは基板上に、高屈折率材料よりなる第1
    の透明層、低屈折率材料よりなる第2の透明層、および
    高屈折率材料よりなる第3の透明層をこの順で配し、光
    の干渉現象を起こし得る大きさを有すると共にその大き
    さが可変な間隙部を、前記入射光の透過が0となる吸収
    のある層、部分若しくは基板と前記第1の透明層との
    間、前記第1の透明層と前記第2の透明層との間、また
    は、前記第2の透明層と前記第3の透明層との間に設け
    たことを特徴とする光学多層構造体。
  15. 【請求項15】 前記入射光の透過が0となる吸収のあ
    る層、部分若しくは基板の屈折率nm と消衰係数km
    が次式の関係を満たし、 かつ、次式の関係を満たさない ことを特徴とする請求項14記載の光学多層構造体。
  16. 【請求項16】 更に、前記間隙部の光学的な大きさを
    変化させる駆動手段を有し、前記駆動手段によって前記
    間隙部の大きさを変化させることにより、前記入射光の
    透過が0となる吸収のある層、部分若しくは基板の反対
    側より入射した光の反射の量を変化させることを特徴と
    する請求項14記載の光学多層構造体。
  17. 【請求項17】 前記第1の透明層および第2の透明層
    の光学的な膜厚は、λ/2(λは入射光の設計波長)以
    下であることを特徴とする請求項14記載の光学多層構
    造体。
  18. 【請求項18】 前記第3の透明層の光学的な膜厚は、
    λ/4(λは入射光の設計波長)であることを特徴とす
    る請求項17記載の光学多層構造体。
  19. 【請求項19】 前記駆動手段によって、前記間隙部の
    光学的な大きさを、λ/4の奇数倍とλ/4の偶数倍
    (0を含む)との間で、2値的あるいは連続的に変化さ
    せることで、入射光の反射の量を2値的あるいは連続的
    に変化させることを特徴とする請求項14記載の光学多
    層構造体。
  20. 【請求項20】 入射光の吸収のある層、部分若しくは
    基板が、金属、窒化金属、半導体または不透明な酸化物
    よりなることを特徴とする請求項14記載の光学多層構
    造体。
  21. 【請求項21】 前記第2の透明層および前記第3の透
    明層のうちの少なくとも一方が、互いに光学的特性の異
    なる2以上の層により構成された複合層であることを特
    徴とする請求項14記載の光学多層構造体。
  22. 【請求項22】 前記第2の透明層および第3の透明層
    のうちの少なくとも一方において、一部が透明導電膜よ
    りなり、前記駆動手段は、前記2つの透明導電膜間、ま
    たは前記透明導電膜と導電性のある層、部分若しくは基
    板との間への電圧の印加によって発生した静電力によ
    り、前記間隙部の光学的な大きさを変化させるものであ
    ることを特徴とする請求項14記載の光学多層構造体。
  23. 【請求項23】 前記透明導電膜は、ITO,SnO2
    およびZnOのうちのいずれかにより形成されているこ
    とを特徴とする請求項22記載の光学多層構造体。
  24. 【請求項24】 前記間隙部は、空気、または透明な気
    体若しくは液体で満たされていることを特徴とする請求
    項14記載の光学多層構造体。
  25. 【請求項25】 前記間隙部は、真空状態であることを
    特徴とする請求項14記載の光学多層構造体。
  26. 【請求項26】 前記駆動手段は、磁力を用いて前記間
    隙部の光学的な大きさを変化させるものであることを特
    徴とする請求項16記載の光学多層構造体。
  27. 【請求項27】 入射光の透過が0となる吸収のある
    層、部分若しくは基板または透明基板上に、低屈折率材
    料よりなる第1の透明層、および高屈折率材料よりなる
    第2の透明層をこの順で配し、かつ、光の干渉現象を起
    こし得る大きさを有すると共にその大きさが可変な間隙
    部を、前記入射光の透過が0となる吸収のある層、部分
    若しくは基板と前記第1の透明層との間、または、前記
    第1の透明層と前記第2の透明層との間に設けた構成を
    有する光学多層構造体と、 前記間隙部の光学的な大きさを変化させる駆動手段とを
    備えたことを特徴とする光スイッチング素子。
  28. 【請求項28】 前記入射光の透過が0となる吸収のあ
    る層、部分若しくは基板または透明基板の屈折率nm
    消衰係数km (透明基板の場合は0)とが次式の関係を
    満たす ことを特徴とする請求項27記載の光スイッチング素
    子。
  29. 【請求項29】 入射光の透過が0となる吸収のある
    層、部分若しくは基板上に、高屈折率材料よりなる第1
    の透明層、低屈折率材料よりなる第2の透明層、および
    高屈折率材料よりなる第3の透明層をこの順で配し、光
    の干渉現象を起こし得る大きさを有すると共にその大き
    さが可変な間隙部を、前記入射光の透過が0となる吸収
    のある層、部分若しくは基板と前記第1の透明層との
    間、前記第1の透明層と前記第2の透明層との間、また
    は、前記第2の透明層と前記第3の透明層との間に設け
    た構成を有する光学多層構造体と、 前記間隙部の光学的な大きさを変化させる駆動手段とを
    備えたことを特徴とする光スイッチング素子。
  30. 【請求項30】 前記入射光の透過が0となる吸収のあ
    る層、部分若しくは基板の屈折率nm と消衰係数km
    が次式の関係を満たし、 かつ、次式の関係を満たさない ことを特徴とする請求項29記載の光スイッチング素
    子。
  31. 【請求項31】 1次元または2次元に配列された複数
    の光スイッチング素子に光を照射することで2次元画像
    を表示する画像表示装置であって、 前記光スイッチング素子が、入射光の透過が0となる吸
    収のある層、部分若しくは基板または透明基板上に、低
    屈折率材料よりなる第1の透明層、および高屈折率材料
    よりなる第2の透明層をこの順で配し、かつ、光の干渉
    現象を起こし得る大きさを有すると共にその大きさが可
    変な間隙部を、前記入射光の透過が0となる吸収のある
    層、部分若しくは基板と前記第1の透明層との間、また
    は、前記第1の透明層と前記第2の透明層との間に設け
    た構成を有する光学多層構造体と、 前記間隙部の光学的な大きさを変化させる駆動手段とを
    備えたことを特徴とする画像表示装置。
  32. 【請求項32】 1次元または2次元に配列された複数
    の光スイッチング素子に光を照射することで2次元画像
    を表示する画像表示装置であって、 前記光スイッチング素子が、入射光の透過が0となる吸
    収のある層、部分若しくは基板上に、高屈折率材料より
    なる第1の透明層、低屈折率材料よりなる第2の透明
    層、および高屈折率材料よりなる第3の透明層をこの順
    で配し、光の干渉現象を起こし得る大きさを有すると共
    にその大きさが可変な間隙部を、前記入射光の透過が0
    となる吸収のある層、部分若しくは基板と前記第1の透
    明層との間、前記第1の透明層と前記第2の透明層との
    間、または、前記第2の透明層と前記第3の透明層との
    間に設けた構成を有する光学多層構造体と、 前記間隙部の光学的な大きさを変化させる駆動手段とを
    備えたことを特徴とする画像表示装置。
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