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JP2002515729A - 新規g−csf受容体アゴニスト - Google Patents

新規g−csf受容体アゴニスト

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JP2002515729A
JP2002515729A JP51445997A JP51445997A JP2002515729A JP 2002515729 A JP2002515729 A JP 2002515729A JP 51445997 A JP51445997 A JP 51445997A JP 51445997 A JP51445997 A JP 51445997A JP 2002515729 A JP2002515729 A JP 2002515729A
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xaa
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arg
ser
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Pending
Application number
JP51445997A
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English (en)
Inventor
ザーフルー,リンダ,エル.
クライン,バーバラ,ケイ.
マックファーター,チャールズ,エイ.
フェン,イイクイン
マッキャン,ジョン,ピー.
ブラフォード−ゴールドバーグ,サラ,ルース
Original Assignee
ジー.ディー.サール アンド カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ジー.ディー.サール アンド カンパニー filed Critical ジー.ディー.サール アンド カンパニー
Priority claimed from PCT/US1996/015935 external-priority patent/WO1997012977A1/en
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Abstract

(57)【要約】 G−CSFリガンド受容体アゴニストタンパク質、G−CSF造血性受容体アゴニストタンパク質をコードするDNA、G−CSF造血性受容体アゴニストタンパク質の製造方法、およびG−CSF造血性受容体アゴニストタンパク質の使用方法が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 新規G−CSF受容体アゴニスト 本出願は、35 USC 6119(e)に従って、1995年10月5日出 願の米国仮出願第60/004,382号の優先権を主張する。発明の分野 本発明は、造血細胞の分化と拡張に対する活性を有するヒトG−CSF受容体 アゴニストに関する。発明の背景 ヒトの血液形成(造血)系は、多様な白血球(好中球、マクロファージ、およ び好塩基球/肥満細胞を含む)、赤血球、および凝固生成性細胞(巨核球/血小 板)を置き換える。平均的男性の造血系は、1年に4.5×1011個のオーダー の顆粒球と赤血球を産生すると推定されており、これは1年に全体重分が置き換 わることに等しい(デキスター(Dexter)ら、BioEssays,2:154-158,1985)。 少量のいくつかの造血増殖因子が、少数の始原細胞「幹細胞」の多様な血液細 胞系への分化、これらの細胞系の膨大な増殖、およびこれらの細胞系からの成熟 血球の最終的分化、を担っていると考えられている。造血増殖因子は極めて少量 しか存在しないため、これらの因子の検出と同定は、人工的条件下で培養した細 胞に及ぼす刺激作用に基づいて、異なる因子を区別できるのみである、一連の測 定法に依存してきた。 米国特許第4,999,291号は、DNAとG−CSFの作成方法を開示し ている(参考のためこの全体が本明細書に組み込まれる)。 米国特許第4,810,643号は、DNAとG−CSFの作成方法、および G−CSFのCysからSerへの置換変種を開示している。 クガ(Kuga)ら(Bioochem.+Biophys.Res.Comm.159:103-111,1988)は、 一連のG−CSF変種を作成して、構造−機能相関を部分的に規定した。クガ( Kuga)らは、内部かつC−末端の欠失により活性がなくなり、一方11アミノ酸 までのN−末端の欠失と1、2、および3位のアミノ酸置換では活性があること を見いだした。 ワタナベ(Watanabe)ら(Anal.Biochem.195:38-44,1991)は、変種を作成 して、タンパク質の放射ヨード化のためにアミノ酸1と3をTyrに変化させた G−CSF受容体の結合を研究した。ワタナベ(Watanabe)らは、このTyr1 、Tyr3G−CSF変種が活性があることを見つけた。 WO95/27732号は、分子が生物活性を有し、68/69位に切断点を 有する環状に置換されているG−CSFリガンドは、G−CSFの元々の69位 に新しいN−末端を有し、G−CSFの元々の68位に新しいC−末端を有する 環状に置換されているG−CSFを形成することを記載しているが、証明はして いない。WO95/27732号はまた、環状に置換されているGM−CSF、 IL−2およびIL−4を開示している。タンパク質配列の並べ替え 進化において、DNA配列の並べ替えはタンパク質構造と機能の多様性を生み 出す重要な役割を果たしている。特に基礎的な突然変異速度は遅いため(ドリト ル(Doolittle)、Protein Science 1:191-200,1992)、遺伝子の複製とエキソ ンの組み替えは、急速に多様性を与え、従って競合的優位性を有する生物を提供 する。 組換えDNA法の開発により、タンパク質の折り畳み、構造および機能に及ぼ す配列位置の移動の影響を研究することが可能になった。新しい配列を作成する のに使用されるアプローチは、そのアミノ酸配列の線状の再構成により、関連す るタンパク質の天然に存在する対の再構成に類似している(カニンガム(Cunnin gham)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.76:3218-3222,1979;ティーサーと アーフル(Teather & Erfle)、J.Bacteriol.172:3837-3841,1990;シミング (Schimming)ら、Eur.J.Biochem.204:13-19,1992;ヤミウチとミナミカワ (Yamiuchi and Minamikawa)、FEBS Lett.260:127-130,1991、マグレゴー(M acGregor)ら、FEBS Lett.378:263-266,1996)。このタイプの並べ替えのタン パク質へのインビトロの最初の応用は、ゴールデンバーグとクレイトン(Golden berg and Creighton)により記載された(J.Mol.Biol.165:407-413,1983) 。元々の配列の内部の部位(切断点)で新しいN−末端が選択され、この新しい 配列は、切断点から元々のC−末端またはその近くのアミノ酸に達するまで、元 々のアミノ酸と同じ順序を有する。この点で、直接または配列の追加部分(リ ンカー)を介して、新しい配列は、元々のN−末端またはその近くのアミノ酸に 結合され、この新しい配列は、元々の配列の切断点部位のN−末端であったアミ ノ酸またはその近くの点に達するまで元々の配列と同じ配列で続き、この残基は 鎖の新しいC−末端を生成する。 このアプローチは、58〜462アミノ酸の範囲のサイズのタンパク質に応用 されている(ゴールデンバーグとクレイトン(Goldenberg and Creighton)、J. Mol.Biol.165:407-413,1983;リーとコフィノ(Li & Coffino)、Mol.Cell .Biol.13:2377-2383,1993)。調べたタンパク質は、広範囲の構造クラスであ り、α−らせん(インターロイキン−4;クレイトマン(Kreitman)ら、Cytoki ne 7:311-318,1995)、β−シート(インターロイキン−1;ホーリック(Horl ick)ら、Protein Eng.5:427-431,1992)、またはこの2つの混合物(酵母ホ スホリボシルアントラニル酸イソメラーゼ;ルガー(Luger)ら、Science 243:2 06-210,1989)を主に含有するものがある。これらの配列の再構成研究で、広範 囲のタンパク質の機能が見いだされている。酵素 T4リゾチーム ザング(Zhang)ら、Biochemistry 32:12311-12318(1993) ザング(Zhang)ら、Nature Struct.Biol.1:434-438(1995) ジヒドロ葉酸レダクターゼ ブフワルダー(Buchwalder)ら、Biochemistry 31:1621-1630(1994) プロタソバ(Protasova)ら、Prot.Eng.7:1373-1377(1995) リボヌクレアーゼT1 ムリンズ(Mullins)ら、J.Am.Chem.Soc.116:5529-5533(1994) ガレット(Garrett)ら、Protein Science 5:204-211(1996) バシルスβ−グルカンセ ハーン(Hahn)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91:10417-10421(1994) アスパラギン酸トランスカルバモイラーゼ ヤングとシャクマン(Yang & Schachman)、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A. 90:11980-11984(1993) ホスホリボシルアントラニル酸イソメラーゼ ルガー(Luger)ら、Science 243:206-210,(1989) ルガー(Luger)ら、Prot.Eng.3:249-258(1990) ペプシン/ペプシノーゲン リン(Lin)ら、Protein Science 4:159-166(1995) グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ ビグネス(Vignais)ら、Protein Science 4:994-1000(1995) オルニチンデカルボキシラーゼ リーとコフィノ(Li & Coffino)、Mol.Cell.Biol.13:2377-2383(1993) 酵母ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ リトコーボンソビシ(Ritco-Vonsovici)ら、Biochemistry 34:16543-16551( 1995)酵素インヒビター 塩基性膵トリプシンインヒビター ゴールデンバーグとクレイトン(Goldenberg and Creighton)、J.Mol.Biol .165:407-413(1983)サイトカイン インターロイキン−1β ホーリック(Horlick)ら、Protein Eng.5:427-431(1992) インターロイキン−4 クレイトマン(Kreitman)ら、Cytokine 7:311-318(1995)チロシンキナーゼ認識ドメイン α−スペクトリンSH3ドメイン ヴィグエラ(Viguera)ら、J.Mol.Biol.247:670-681(1995)トランスメンブランタンパク質 omp A ケーブニックとクレーマー(Koebnik & Kramer)、J.Mol.Biol.250:617-62 6(1995)キメラタンパク質 インターロイキン−4−シュードモナス(Pseudomonas)外毒素融合分子 クレイトマン(Kreitman)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91:6889-6893 (1994) これらの研究の結果は、大きく異なっている。多くの場合は、実質的に低い活 性、溶解度または熱力学的安定性が観察された(大腸菌(E.coli)ジヒドロ葉 酸レダクターゼ、アスパラギン酸トランスカルバモイラーゼ、ホスホリボシルア ントラニル酸イソメラーゼ、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ 、オルニチンデカルボキシラーゼ、omp A、酵母ホスホグリセリン酸デヒド ロゲナーゼ)。他の場合には、配列が並べ替えられたタンパク質は、天然のもの とほとんど同じ多くの性質を有するようであった(塩基性膵トリプシンインヒビ ター、T4リゾチーム、リボヌクレアーゼT1、バシルスβ−グルカナーゼ、イ ンターロイキン−1β、α−スペクトリンSH3ドメイン、ペプシノーゲン、イ ンターロイキン−4)。例外的な場合には、天然の配列のある性質が予想外に改 良されているものが観察された。例えば、並べ替えられたα−スペクトリンSH 3ドメイン配列の溶解度および再折り畳み速度、および並べ替えたインターロイ キン−4−シュードモナス(Pseudomonas)外毒素融合分子の受容体親和性と抗 癌活性(クレイトマン(Kreitman)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.91:688 9-6893(1994);クレイトマン(Kreitman)ら、Cancer Res.55:3357-3363,1995 )。 これらのタイプの研究の主要な動機は、タンパク質の折り畳みおよび安定性の 狭い範囲や広い範囲の相互作用の役割を研究することであった。このタイプの並 べ替えは、元々の配列中の広い範囲の相互作用のサブセットを新しい配列の狭い 範囲の相互作用に変換、およびその逆の変換をする。これらの配列の並べ替えの 多くが、少なくともある活性を有するコンフォメーションを達成することができ るという事実は、タンパク質の折り畳みが複数の折り畳み経路で起きることの説 得力のある証拠である(ビグエラ(Viguera)ら、J.Mol.Biol.247:670-681, 1995)。α−スペクトリンのSH3ドメインの場合は、β−ヘアピンの曲がり角 に対応する位置で新しい末端を選択することにより、安定性が少し低いがそれで も折り畳みができるタンパク質が得られた。 ここで引用した研究で使用される内部切断点の位置は、タンパク質の表面のみ に見いだされ、末端または中間部に向かって明らかに偏ることなく線状の配列内 に分布している(元々のN−末端から切断点への相対的距離の変動は、配列の全 長の約10〜80%である)。これらの研究で元々のN−末端とC−末端をつな ぐリンカーは、0〜9残基の範囲である。ある場合には(ヤングとシャクマン( Yang & Schachman)、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90:11980-11984,1993) 、配列の一部が元々のC−末端セグメントから欠失し、端を切り取ったC−末端 から元々のN−末端に接続されている。GlyやSerのような柔軟性のある親 水性残基が、しばしばリンカーに使用される。ビグエラ(Viguera)ら(J.Mol .Biol.247:670-681,1995)は、元々のN−末端とC−末端の3−残基リンカ ーまたは4−残基リンカーへの結合を比較した。3−残基リンカーは熱力学的に 少し不安定であった。プロタソバ(Protasova)ら(Protein Eng.7:1373-1377 ,1994)は、大腸菌(E.coli)ジヒドロ葉酸レダクターゼの元々のN−末端を つなぐのに3−または5−リンカーを使用した。3−リンカーのみが高収率でタ ンパク質を産生した。発明の要約 本発明の修飾されたヒトG−CSF受容体アゴニストは、以下の式で表される : X1−(L)a−X2 (式中、 aは0または1であり、 X1は、残基n+1からJまでの配列に対応するアミノ酸配列を含むペプチド であり、 X2は、残基1からnまでの配列に対応するアミノ酸配列を含むペプチドであ り、 nは、1からJ−1までの範囲の整数であり、そして Lはリンカーである)。 上記式において、ヒトG−CSF の構成アミノ酸残基は、アミノ末端 からC−末端に1からJまで順に番号が付けられている。このタンパク質の中の 一対の隣接アミノ酸は、それぞれnとn+1で番号が付けられ、nは1からJ− 1までの整数である。残基n+1は、新しいG−CSF受容体アゴニストの新し いN−末端になり、残基nは、新しいG−CSF受容体アゴニストの新しいC− 末端になる。 本発明は、以下の式の新規G−CSF受容体アゴニストに関する: (式中、 1位のXaaは、Thr、Ser、Arg、TyrまたはGlyであり、 2位のXaaは、ProまたはLeuであり、 3位のXaaは、Leu、Arg、TyrまたはSerであり、 13位のXaaは、Phe、Ser、His、ThrまたはProであり、 16位のXaaは、Lys、Pro、Ser、ThrまたはHisであり、 17位のXaaは、Cys、Ser、Gly、Ala、Ile、TyrまたはA rgであり、 18位のXaaは、Leu、Thr、Pro、His、IleまたはCysであ り、 22位のXaaは、Arg、Tyr、Ser、ThrまたはAlaであり、 24位のXaaは、Ile、Pro、TyrまたはLeuであり、 27位のXaaは、Asp、またはGlyであり、 30位のXaaは、Ala、Ile、LeuまたはGlyであり、 34位のXaaは、LysまたはSerであり、 36位のXaaは、CysまたはSerであり、 42位のXaaは、CysまたはSerであり、 43位のXaaは、His、Thr、Gly、Val、Lys、Trp、Ala 、Arg、CysまたはLeuであり、 44位のXaaは、Pro、Gly、Arg、Asp、Val、Ala、His 、Trp、GlnまたはThrであり、 46位のXaaは、Glu、Arg、Phe、Arg、IleまたはAlaであ り、 47位のXaaは、LeuまたはThrであり、 49位のXaaは、Leu、Phe、ArgまたはSerであり、 50位のXaaは、Leu、Ile、His、ProまたはTyrであり、 54位のXaaは、LeuまたはHisであり、 64位のXaaは、CysまたはSerであり、 67位のXaaは、Gln、Lys、LeuまたはCysであり、 70位のXaaは、Gln、Pro、Leu、ArgまたはSerであり、 74位のXaaは、CysまたはSerであり、 104位のXaaは、Asp、GlyまたはValであり、 108位のXaaは、Leu、Ala、Val、Arg、Trp、Glnまたは Glyであり、 115位のXaaは、Thr、His、LeuまたはAlaであり、 120位のXaaは、Gln、Gly、Arg、LysまたはHisであり、 123位のXaaは、Glu、Arg、PheまたはThrであり、 144位のXaaは、Phe、His、Arg、Pro、Leu、Glnまたは Gluであり、 146位のXaaは、ArgまたはGlnであり、 147位のXaaは、ArgまたはGlnであり、 156位のXaaは、His、GlyまたはSerであり、 159位のXaaは、Ser、Arg、Thr、Tyr、ValまたはGlyで あり、 162位のXaaは、Glu、Leu、GlyまたはTrpであり、 163位のXaaは、Val、Gly、ArgまたはAlaであり、 169位のXaaは、Arg、Ser、Leu、ArgまたはCysであり、 170位のXaaは、His、ArgまたはSerであり、 N−末端から1〜11アミノ酸、およびC−末端から1〜5アミノ酸は随時欠 失させることができ、 N−末端は、直接、またはN−末端をC−末端に結合させることができ、アミ ノ酸:で新しいC−末端およびN−末端を有することができるリンカーを介して、C− 末端に結合される)。 本発明のG−CSF受容体アゴニストは、アミノ酸置換、欠失および/または 挿入を含有してもよく、N−末端およびC−末端の片方または両方にアミノ酸欠 失を有してもよい。 新しいC−末端およびN−末端を作成することができるより好適な切断点は、 38−39、39−40、40−41、41−42、48−49、53−54、 54−55、55−56、56−57、57−58、58−59、59−60、 60−61、61−62、62−63、64−65、65−66、66−67、 67−68、68−69、69−70、96−97、125−126、126− 127、127−128、128−129、129−130、130−131、 131−132、132−133、133−134、134−135、135− 136、136−137、137−138、138−139、139−140、 140−141および141−142である。 新しいC−末端およびN−末端を作成することができる最も好適な切断点は、 38−39、48−49、96−97、125−126、132−133および 141−142である。 本発明の好適な実施態様において、N−末端をC−末端に結合させるリンカー (L)は、以下よりなる群から選択されるポリペプチドである: GlyGlyGlySer(配列番号2)、 GlyGlyGlySerGlyGlyGlySer(配列番号61)、 GlyGlyGlySerGlyGlyGlySerGlyGlyGlySe r(配列番号62)、 SerGlyGlySerGlyGlySer(配列番号63)、 GluPheGlyAsnMet(配列番号64)、 GluPheGlyGlyAsnMet(配列番号65)、 GluPheGlyGlyAsnGlyGlyAsnMet(配列番号66) 、および GlyGlySerAspMetAlaGly(配列番号67)。 本発明はまた、サイトカイン、リンホカイン、インターロイキン、造血増殖因 子(GM−CSF、c−mplリガンド(TPOまたはMGDFとしても知られ ている)、M−CSF、エリスロポエチン(EPO)、IL−1、IL−4、I L−2、IL−3、IL−5、IL6、IL−7、IL−8、IL−9、IL− 10、IL−11、IL−12、IL−13、IL−15、LIF、flt3/ flk2リガンド、ヒト成長ホルモン、B細胞増殖因子、B細胞分化因子、好酸 球分化因子および、スティール因子(steel factor)またはc−kitとしても 知られている幹細胞因子(SCF)があるが、これらに限定されない)(これら は、本明細書ではまとめて「コロニー刺激因子」または「CSF]と呼ぶ)の1 つまたはそれ以上の追加のコロニー刺激因子(CSF)と、同時にまたは順に投 与される、組換えヒトG−CSF受容体アゴニストを包含する。これらの同時に 投与される混合物は、ペプチドの両方の通常の活性を有することを特徴するか、 または混合物は、G−CSF受容体アゴニストまたは第2のコロニー刺激因子単 独の存在の機能の単なる合計より大きな生物学的または生理学的活性を有するこ とをさらなる特徴とする。同時投与はまた、G−CSFリガンドまたは第2のコ ロニー刺激因子の存在により予測される活性またはこれとは異なる活性に対する 増強作用も提供する。同時投与はまた、未変性のヒトG−CSFに伴う好ましく ない生物活性の低下を含む、上記リスト以外に、WO94/12639号および WO94/12638号に記載のIL−3変種は、本発明のポリペプチドと同時 投与することができる。 さらに、インビトロの使用には、拡張した細胞を患者に注入する前に、骨髄、 血球活性化と増殖を刺激する活性を含むことが企図される。図面の簡単な説明 図1は、タンパク質の並べ替えを略図で示す。未変性のタンパク質のN−末端 (N)とC−末端(C)は、リンカーを介して結合しているかまたは直接結合し ている。タンパク質は切断点で開いており、新しいN−末端(新しいN)と新し いC−末端(新しいC)ができており、新しい線状のアミノ酸配列を有するタン パク質が生成している。並べ替えられた分子は、新たに(de novo)合成されて も、または元々のN−末端とC−末端の結合し切断点でタンパク質が開くという 工程を受けなくてもよい。 図2は、未変性のタンパク質の元々のN−末端とC−末端がリンカーで結合し て、このタンパク質の異なるN−末端とC−末端が作成された、新しいタンパク 質の作成を示す方法Iの略図を示す。この例では、配列の並べ替えにより、元々 のタンパク質のアミノ酸97で作成された新しいN−末端、リンカー領域を介し てアミノ酸11(アミノ酸1〜10は削除される)に結合した元々のC−末端( アミノ酸174)、および元々の配列のアミノ酸96で作成された新しいC−末 端とを、有するタンパク質をコードする新しい遺伝子が得られる。 図3は、未変性のタンパク質の元々のN−末端とC−末端がリンカー無しで結 合して、このタンパク質の異なるN−末端とC−末端が作成された、新しいタン パク質の作成を示す方法IIの略図を示す。この例では、配列の並べ替えにより、 元々のタンパク質のアミノ酸97で作成された新しいN−末端、元々のN−末端 に結合した元々のC−末端(アミノ酸174)、および元々の配列のアミノ酸9 6で作成された新しいC−末端とを、有するタンパク質をコードする新しい遺伝 子が得られる。 図4は、未変性のタンパク質の元々のN−末端とC−末端がリンカーで結合し て、このタンパク質の異なるN−末端とC−末端が作成された、新しいタンパク 質の作成を示す方法IIIの略図を示す。この例では、配列の並べ替えにより、元 々のタンパク質のアミノ酸97で作成された新しいN−末端、リンカー領域を介 してアミノ酸1に結合した元々のC−末端(アミノ酸174)、および元々の配 列のアミノ酸96で作成された新しいC−末端とを、有するタンパク質をコード する新しい遺伝子が得られる。発明の詳細な説明 本発明の受容体アゴニストは、造血系の顆粒球のレベルの低下を特徴とする疾 患の治療に有用となり得る。 G−CSF受容体アゴニストは、好中球減少症の治療または予防に有用となり 得る。多くの薬物が、骨髄抑制または造血系欠乏を引き起こす。このような薬物 の例としては、AZT、DDI、アルキル化剤および化学療法に使用される抗代 謝物剤、抗生物質(例えば、クロラムフェニコール、ペニシリン、ガンシクロビ ル、ダウノマイシン、およびサルファ剤)、フェノチアゾン類、精神安定剤(例 えば、メプロバメート)、麻酔剤(例えば、アミノピリンやジピロン)、抗けい れん剤(例えば、フェニトインまたはカルバマゼピン)、抗甲状腺剤(例えば、 プロピルチオウラシルやメチマゾール)、および利尿剤がある。G−CSF受容 体アゴニストは、これらの薬物で治療されている患者で発生する骨髄抑制または 造血系欠乏の防止または治療に有用であるかも知れない。 造血系欠乏はまた、ウイルス、微生物または寄生体感染の結果として、および 腎疾患または腎不全の治療(例えば、透析)の結果として起きる可能性がある。 本ペプチドはこのような造血系欠乏の治療に有用である可能性がある。 本発明の別の面は、これらの新規G−CSF受容体アゴニストの発現法で使用 されるプラスミドDNAベクターを提供する。これらのベクターは、本発明の新 規ポリペプチドをコードする上記の新規DNA配列を含有する。G−CSF受容 体アゴニストを発現することができる微生物を形質転換することができる適切な ベクターには、使用される宿主細胞に応じて選択される、転写および翻訳制御配 列に結合したG−CSF受容体アゴニストをコードするヌクレオチド配列からな る発現ベクターを含む。上記の修飾配列を取り込んだベクターは本発明に含まれ 、G−CSF受容体アゴニストポリペプチドの産生に有用である。この方法で使 用されるベクターはまた、本発明の配列をコードするDNAと協調して作用し、 選択された宿主細胞中でその複製および発現を指令することができる、選択され た制御配列を含有する。 本発明の別の面として、ヒトG−CSF受容体アゴニストの新規ファミリーを 産生する新規方法が提供される。本発明の方法では、新規G−CSF受容体アゴ ニストポリペプチドの発現をコードするDNA配列を含有するベクターで形質転 換した、適切な細胞または細胞株を培養する。適切な細胞または細胞株には、大 腸菌(E.coli)のような細菌の種々の株、酵母、哺乳動物細胞、または昆虫細 胞があり、本発明の方法において宿主細胞として利用できる。 本発明の他の面は、上記症状を治療するための方法および治療用組成物である 。このような組成物は、薬剤学的に許容される担体と混合された、治療上有効量 の1つまたはそれ以上の本発明のG−CSF受容体アゴニストを含む。この組成 物は、非経口的に、静脈内にまたは皮下に投与することができる。投与される時 、本発明で使用される治療用組成物は、好ましくは発熱物質のない、非経口的に 受容される水溶液の形である。このような、pH、等張性、安定性などが関係す る非経口的に受容されるタンパク質溶液の調製は、当該分野の範囲である。 上記症状を治療するための方法に関与する投与計画は、薬物の作用に影響する 種々の要因(例えば、患者の症状、体重、性および食事、感染があればその重症 度、投与時期、および他の臨床的因子)を考慮して、担当医師が決定するであろ う。一般に1日の投与量は、体重1kg当たり非グリコシル化G−CSF受容体ア ゴニスト0.5〜150μg/kgの範囲である。投与量は特定の受容体アゴニスト の活性に対して調整され、1日に体重1kg当たり0.1μgの少量から1mgの多 量までの範囲を含むことが非現実的であるということはない。さらに、G−CS F受容体アゴニストの投与量が、体重1kg当たり0.5〜150μgの範囲より 多いかまたは少ないように調整される特定の状況もある。これらには、他のCS Fまたは増殖因子との同時投与、化学療法剤および/または放射線照射との同時 投与、グリコシル化G−CSF受容体アゴニストの使用、およびこのセクション ですでに記載した種々の患者に関する条件がある。前述のように、治療法および 組成 物はまた、他のヒト因子との同時投与を含んでもよい。本発明のポリペプチドと の同時投与または連続的同時投与のための他の適切なヘマトポエチン、CSFお よびインターロイキンの非限定的リストには、GM−CSF、c−mplリガン ド(TPOまたはMGDFとしても知られている)、M−CSF、エリスロポエ チン(EPO)、IL−1、IL−4、IL−2、IL−3、IL−5、IL6 、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL −13、IL−15、LIF、flt3/flk2リガンド、ヒト成長ホルモン 、B細胞増殖因子、B細胞分化因子、好酸球分化因子および、スティール因子( steel factor)またはc−kitとしても知られている幹細胞因子(SCF)、 (これらは、本明細書ではまとめて「コロニー刺激因子」と呼ぶ)、またはこれ らの組合せがある。上記リスト以外に、WO94/12639号およびWO94 /12638号に記載のIL−3変種は、本発明のポリペプチドと同時投与でき る。 本発明のG−CSF受容体アゴニストは、末梢血中の造血始原細胞の動員に有 用であり得る。末梢血由来の始原細胞は、自己骨髄移植の環境に患者を再構成す るのに有用であることが証明されている。G−CSFおよびGM−CSFを含む 造血増殖因子は、末梢血中の循環始原細胞および幹細胞の数を増やすことが証明 されている。このため、末梢血幹細胞の採取が容易になり、血漿交換が必要な回 数が減少することによりコストが大幅に低下した。G−CSF受容体アゴニスト は、幹細胞の動員に有用であり、末梢幹細胞移植の効果をさらに増強し得る。 本発明のG−CSF受容体アゴニストはまた、多分化能造血細胞のエクスビボ 拡張に有用であるかも知れない。G−CSFのようなコロニー刺激因子(CSF )は、単独で投与されるか、他のコロニー刺激因子と同時投与されるか、しばし ばこのような高用量化学療法の結果である好中球減少症を治療するための高用量 化学療法後の骨髄移植と組合せて、投与される。しかし、重症の好中球減少症は 、完全には排除できないこともある。単球(マクロファージ)、顆粒球(好中球 を含む)および巨核球からなる骨髄系統は、生死に関わる感染症や出血を防止す るのに決定的に重要である。好中球減少症はまた、疾患、遺伝的障害、薬物、毒 物、放射線照射、および多くの治療処置(例えば、通常の癌治療)の結果でもあ る。 骨髄移植は、この患者集団の治療に使用されている。しかし、骨髄を使用して 易感染性宿主の造血系を再構成することにはいくつかの問題がある:1)骨髄ま たは他の組織の幹細胞の数は限られている、2)移植片対宿主反応病、3)移植 片拒絶、および4)腫瘍細胞の混入の可能性。幹細胞および始原細胞は、骨髄、 脾臓および末梢血中の有核細胞のほんの一部を構成する。より多くの数の多分化 能性造血始原細胞が造血系の回復を増強するような用量応答が存在することは明 らかである。従って幹細胞のインビトロでの拡張は、造血系の回復と患者の生存 を増強するはずである。移植用の骨髄を提供するのに、同種のドナーからの骨髄 が使用されている。しかし、移植片対宿主反応病および移植片拒絶が、HLAの 一致した兄弟姉妹のドナーの受容者でさえ骨髄移植を制限している。同種骨髄移 植の代替法は、自己骨髄移植である。自己骨髄移植では、骨髄切除治療法(例え ば、高用量化学療法)の前に患者自身の骨髄の一部を採取し、後に患者自身に戻 す。自己移植は、移植片対宿主反応病や移植片拒絶のリスクが無い。しかし、自 己骨髄移植には、骨髄中の幹細胞の数が限定されていること、および腫瘍細胞が 混入している可能性があることなどの問題がある。多分化能性始原細胞の数が限 定されている問題は、多分化能性始原細胞をエクスビボで拡張させることにより 克服できる。さらに、幹細胞はCD34+のような特異的表面抗原の存在により 特異的に単離して、骨髄移植体の腫瘍細胞の混入量を減少させることができる。 以下の特許は、幹細胞、CD34+細胞の分離、造血因子を用いるこれらの細 胞の培養、造血系疾患を有する患者の治療のためのこれらの細胞の使用、および 細胞拡張と遺伝子治療のための造血因子の使用について、さらに詳細に説明する 。 5,061,620号は、特定の細胞から幹細胞を分離することにより提供さ れるヒト造血幹細胞からなる組成物に関する。 5,199,942号は、(1)患者から造血始原細胞を得て、(2)IL− 3、flk3リガンド、c−kitリガンド、GM−CSF、IL−1、GM− CSF/IL−3融合タンパク質、およびこれらの組合せよりなる群から選択さ れる増殖因子で、細胞をエクスビボ拡張し、(3)患者に細胞調製物を投与する ことからなる、自己造血細胞移植のための方法を記載する。 5,240,856号は、細胞分離工程を自動的に制御する装置を含む、細胞 分離器に関する。 WO91/16116号は、細胞の混合物から標的細胞を選択的に単離および 分離するための装置と方法を記載する。 WO91/18972号は、中空糸バイオリアクターを使用して骨髄細胞の懸 濁物をインキュベートすることによる、骨髄のインビトロ培養法を記載する。 WO92/18615号は、移植で使用するためのサイトカインの特異的混合 物を含有する培地中で、骨髄細胞を維持し拡張する方法に関する。 WO93/08268号は、(a)CD34+幹細胞を他の細胞から分離し、 (b)分離した細胞を選択的培地中でインキュベートして、幹細胞を選択的に拡 張する工程からなる、幹細胞を選択的に拡張させる方法に関する。 WO93/18136号は、末梢血由来の哺乳動物細胞のインビトロでの支持 のための方法に関する。 WO93/18648号は、遺伝性または後天性の好中球減少症を治療するた めの、骨髄芽球および前骨髄球の高含量のヒト好中球始原細胞からなる組成物に 関する。 WO94/08039号は、c−kitタンパク質を発現する細胞の選択によ るヒト造血幹細胞の濃縮法を記載する。 WO94/11493号は、向流水簸法を用いて単離される、cd34+であ りサイズの小さい幹細胞集団を記載する。 WO94/27698号は、異種細胞混合物から有核異種細胞集団を選択的に 分離するための、免疫親和性分離と連続流遠心分離を組合せた方法に関する。 WO94/25848号は、標的細胞の採取と操作のための細胞分離装置を記 載する。 IL−1α、IL−3、IL−6またはGM−CSFを含有する培養物中のヒ ト骨髄からの造血始原細胞の高度濃縮CD34+始原細胞の長期培養が、ブラン ト(Brandt)ら、J.Clin.Invest.86:932-941,1990、で考察されている。 本発明の1つの面は、幹細胞の選択的エクスビボ拡張法を提供する。「幹細胞 」という用語は、多分化能造血細胞、ならびに骨髄、脾臓または末梢血から単離 できる初期始原細胞および前駆細胞を意味する。「拡張」という用語は、細胞の 増殖と分化を意味する。本発明は、(a)幹細胞を他の細胞から分離し、(b) 分離した幹細胞を、G−CSF受容体アゴニストと随時第2のコロニー刺激因子 を含有する選択的培地で培養し、および(c)培養した幹細胞を採取する、工程 からなる、幹細胞の選択的エクスビボ拡張法を提供する。好中球、赤血球、血小 板などになるように運命付けられている幹細胞ならびに始原細胞は、これらの細 胞表面上のCD34のような特定の始原細胞マーカー抗原の有無および/または 形態的特徴により、他の細胞から区別される。高度に濃縮されたヒト幹細胞画分 の表現型は、CD34+、Thy−1+およびlin−として報告されているが 、本発明はこの幹細胞集団の拡張に限定されないことに注意されたい。CD34 +が濃縮されたヒト幹細胞画分は、CD34+のような表面抗原に対する抗体を 使用して、親和性カラムまたはビーズ、磁性ビーズ、またはフローサイトメトリ ーなどの多くの報告された方法により分離できる。さらに、向流水簸法のような 物理的分離法が、造血始原細胞の濃縮に使用できる。CD34+始原細胞は不均 一であり、異なる系統関連細胞表面結合分子の同時発現の有無により特徴付けら れるいくつかの亜集団に分類される。最も未成熟な始原細胞は、既知の系統関連 マーカー(例えば、HLA−DR、またはCD38)を発現しないが、CD90 (thy−1)を発現することがある。CD33、CD38、CD41、CD7 1、HLA−DR、またはc−kitのような他の表面抗原も、造血始原細胞を 選択的に単離するのに使用できる。分離された細胞は、培養フラスコ、無菌バッ グまたは中空糸中の選択培地中でインキュベートされる。細胞を選択的に拡張す るために、種々のコロニー刺激因子が利用できる。骨髄のエクスビボ拡張のため に利用されている代表的な因子には、c−kitリガンド、IL−3、G−CS F、GM−CSF、IL−1、IL−6、IL−11、flt−3リガンドまた はこれらの組合せがある。幹細胞の増殖は、インキュベート後に標準的方法(例 えば、血球計算計、CFU、LTCIC)またはフローサイトメトリーにより、 幹細胞および他の細胞の数を計測することにより、追跡することができる。 c−kitリガンド(ブラント(Brandt)ら、Blood 83:1507-1514,1994;マ ケンナ(McKenna)ら、Blood 86:3413-3420,1995);IL−3(ブラント(Bra ndt)ら、Blood 83:1507-1514,1994;サト(Sato)ら、Blood 82:3600-3609,1 993)、G−CSF(サト(Sato)ら、Blood 82:3600-3609,1993)、GM−C SF(サト(Sato)ら、Blood 82:3600-3609,1993)、IL−1(ムエンチ(Mu ench)ら、Blood 81:3463-3473,1993)、IL−6(サト(Sato)ら、Blood 82 :3600-3609,1993)、IL−11(レモリ(Lemoli)ら、Exp.Hem.21:1668-16 72,1993;サト(Sato)ら、Blood 82:3600-3609,1993)、flt−3リガンド (マケンナ(McKenna)ら、Blood 86:3413-3420,1995)、および/またはこれ らの組合せ(ブラント(Brandt)ら、Blood 83:1507-1514,1994;ヘイロック( Haylock)ら、Blood 80:1405-1412,1992;コラー(Koller)ら、Biotechnology 11:358-363,1993;レモリ(Lemoli)ら、Exp.Hem.21:1668-1672,1993)、 マケンナ(McKenna)ら、Blood 86:3413-3420,1995;ムエンチ(Muench)ら、B lood 81:3463-3473,1993;パッチェン(Patchen)ら、Biotherapy 7:13-26,199 4;サト(Sato)ら、Blood 82:3600-3609,1993;スミス(Smith)ら、Exp.Hem .21:870-877,1993;スティーン(Steen)ら、Stem Cells 12:214-224,1994; ツジノ(Tsujino)ら、Exp.Hem.21:1379-1386,1993)を含む、種々のコロニ ー刺激因子を使用して、多くの選択法と拡張法を利用する、幹細胞のエクスビボ 拡張のいくつかの方法が報告されている。各コロニー刺激因子の中で、hIL− 3は、末梢血CD3+細胞を拡張するのに最も強力なものの1つであることが証 明されている(サト(Sato)ら、Blood 82:3600-3609,1993;コバヤシ(Kobaya shi)ら、Blood 73:1836-1841,1989)。しかし、単一の因子で、複数の因子の 組合せのように有効なものは証明されていない。本発明は、新規G−CSF受容 体アゴニストを利用するエクスビボ拡張法を提供する。 本発明の他の面は、本発明のG−CSF受容体アゴニストを補足したHS−5 (WO96/02662号、レクレインとトロック−ストロブ(Roecklein and Torok-Strob)、Blood 85:997-1105,1995)のような間質性細胞株への暴露によ り調整される培地を有する、培養容器中に細胞を接種することを含む、造血前駆 細胞を維持および/または拡張する方法を提供する。 増殖因子の他の目的とする臨床応用は、遺伝子治療法のための造血始原細胞と 幹細胞のインビトロでの活性化である。造血始原細胞の寿命の長さと体全体への その娘細胞の分布のため、造血始原細胞は、エクスビボ遺伝子トランスフェクシ ョンの良好な候補である。目的の遺伝子を造血始原細胞または幹細胞のゲノム内 に取り込むために、細胞分裂およびDNA複製を刺激することが必要である。造 血幹細胞のサイクルの頻度は非常に低く、これは、遺伝子導入を促進し、従って 遺伝子治療法の臨床的期待を増大させるのに、増殖因子が有用であり得ることを 意味する。遺伝子治療の応用の可能性(総説クリスタル(Crystal)、Science 2 70:404-410,1995)には、1)多くの先天性代謝障害および免疫不全症(ケイと ウー(Kay and Woo)、Trends Genet.10:253-257,1994)、2)神経障害(フ リードマン(Friedmann)、Trends Genet.10:210-214,1994)、3)癌(カル バーとブラエセ(Culver and Blaese)、Trends Genet.10:174-178,1994)、 および4)感染症(ギルボアとスミス(Gilboa and Smith)、Trends Genet.10 :139-144,1994)がある。 遺伝物質を宿主細胞に導入するための、当業者に公知の種々の方法がある。初 代細胞に治療用遺伝子を移すために、ウイルス性および非ウイルス性の多くのベ クターが開発されている。ウイルス性のベクターには、1)複製欠損組換えレト ロウイルス(ボリス−ローリーとテミン(Boris-Lawrie and Temin)、Curr.Op in.Genet.Dev.3:102-109,1993;ボリス−ローリーとテミン(Boris-Lawrie and Temin)、Annal.New York Acad.Sci.716:59-71,1994;ミラー(Miller )、Current Top.Microbiol.Immunol.158:1-24,1992)、および複製欠損組 換えアデノウイルス(バークナー(Berkner)、BioTechniques 6:616-629,1988 ;バークナー(Berkner)、Current Top.Microbiol.Immunol.158:39-66,199 2;ブローディとクリスタル(Brody and Crystal)、Annal.New York Acad.Sc i.716:90-103,1994)がある。非ウイルス性のベクターには、タンパク質/D NA複合体(クリスチアーノ(Cristiano)ら、PNAS USA.90:2122-2126,1993 ;クリエル(Curiel)ら、PNAS USA 88:8850-8854,1991;クリエル(Curiel) ら、Annal.New York Acad.Sci.716:36-58,1994)、電気穿孔法および陽イオ ン性リポソームのようなリポソーム介在送達(ファーフッド(Farhood)ら、Ann al.New York Acad.Sci.716:23-35,1994)がある。 本発明は、改良された生物活性および/または物理的性質を有するG−CSF 受容体アゴニストを利用する方法を提供するという点で、新しい遺伝物質が導入 されている造血細胞を拡張するための既存の方法の改良を提供する。リンカーの決定 リンカーのアミノ酸配列の長さは、経験的にまたは構造情報を参考にして、ま たは2つのアプローチの組合せにより選択することができる。 構造情報が手に入らない場合は、0〜50Åの範囲にわたるように長さを変化 させ、配列が表面露出(親水性、ホップとウッズ(Hopp & Woods)、Mol.Immun ol.20:483-489,1983;カイトとドリトル(Kyte & Doolittle)、J.Mol.Bio1 .157:105-132,1992;溶媒に露出される表面積、リーとリチャーズ(Lee & Ric hards)、J.Mol.Biol.55:379-400,1971)と、G−CSF受容体アゴニスト のコンフォメーションを変化させることなく必要なコンフォメーションを取る能 力(コンフォメーション的に柔軟性がある;カープラスとシュルツ(Karplus & Schulz)、Naturwissenschaften 72:212-213,1985)に一致するように選択され る、デザインを使用して試験するために調製される。残基当たり2.0〜3.8 Åの翻訳の平均を仮定すると、これは、試験すべき長さは0〜30残基であり、 0〜15残基が好ましい範囲であることを意味する。このような経験的シリーズ の例は、n回(nは、1、2、3、または4である)繰り返されるGly−Gl y−Gly−Ser(配列番号2)のようなカセット配列を使用してリンカーを 作製することであろう。当業者は、リンカーとして作用する長さまたは組成が変 化する多くのこのような配列があり、最初に考慮すべきことは、これらが過剰に 長くなくまた短くもないこと(サンズウ(Sandhu)、Critlcal Rev.Biotech.1 2:437-462,1992)であり、もし長すぎるなら、エントロピー作用が3次元の折 り畳みを不安定にする可能性があり折り畳みを速度論的に不可能にし、そして短 すぎるなら、ねじれ力または立体的ひずみのため分子を不安定にする可能性があ ることは、理解されるであろう。 タンパク質の構造解析の当業者は、鎖の末端の間の距離(c−アルファ炭素間 の距離として定義される)を使用することは、使用される配列の長さを定義する か、または少なくとも、リンカーの経験的選択で試験しなければならないいくつ かのの可能性の数を限定するために使用できることは認識できるであろう。また 、ポリペプチド鎖の末端の位置は、X線回折または核磁気共鳴分光分析データか ら得られるモデルでは、時に正しく定義されていないことがあり、また正しい場 合はこれを考慮して、必要なリンカーの長さを正しく推定する必要があることも 理解できるであろう。その位置が正しく定義されている残基から、鎖の末端に配 列が近い2つの残基が選択され、そのc−アルファ炭素間の距離を使用して、そ の間のリンカーのおよその長さが計算される。次に計算された長さを指標として 使用して、ある範囲の数の残基(残基当たり2〜3.8Åを使用して計算される )を有するリンカーが選択される。これらのリンカーは、元々の配列(必要に応 じて短くなっていても長くなっていてもよい)から構成され、長くなっている場 合は、前述のように柔軟で親水性を有するように追加の残基が選択されるか、ま たは、配列は、一連のリンカーを使用して随時置換してもよく、その一例は前述 のGly−Gly−Gly−Ser(配列番号2)カセットアプローチであり、 または、元々の配列と、適切な全体の長さを有する新しい配列の組合せが随時使 用される。G−CSF受容体アゴニストのアミノ末端およびカルボキシ末端の決定 生物活性のある状態に折り畳むことができるG−CSF受容体アゴニストの配 列は、元々のポリペプチド鎖内から初め(アミノ末端)と終わり(カルボキシ末 端)の位置を適切に選択して、一方リンカー配列を前述のように使用することに より、調製できる。アミノ末端およびカルボキシ末端は後述のガイドラインに従 って、切断点領域と呼ばれる、配列の共通の部分内から選択される。従って、新 規のアミノ酸配列は、同じ切断点内からアミノ末端およびカルボキシ末端を選択 することにより作成される。多くの場合、新しい末端の選択は、カルボキシ末端 の元々の位置がアミノ末端の直前にあるようなものであろう。しかし、この領域 内の任意の場所で末端を選択したものは機能し、これらは有効に、新しい配列の アミノ末端またはカルボキシ末端への欠失または付加となることは、当業者は容 易に理解できるであろう。 タンパク質の一次アミノ酸配列がその生物的機能の発現に必要な3次元構造へ の折り畳みを支配するということは、分子生物学の中心的教義である。単一のタ ンパク質結晶のX線回折またはタンパク質溶液の核磁気共鳴分光学的分析を使用 して、3次構造情報を得て解釈する方法は当業者に公知である。切断点の同定に 関係する構造情報の例としてはタンパク質の2次構造の位置とタイプ(アルファ および3〜10らせん、平行および非平行のベータシート、鎖の逆転および回転 、およびループ;カブシュとサンダー(Kabsch & Sander)、Biopolymers 22:25 77-2637,1983、アミノ酸残基の溶媒への露出の程度、残基同士の相互作用の程 度とタイプ(チョチア(Chothia)、Ann.Rev.Biochem.53:537-572,1984)、 およびポリペプチド鎖に沿ったコンフォメーションの静的および動的分布(アル バーとマシューズ(Alber & Mathews)、Methods Enzymol.154:511-533,1987 )がある。残基の溶媒露出について追加の情報がある場合もある。1つの例はタ ンパク質の表面で必要な炭水化物の翻訳後の付着部位である。実験的構造情報が 入手できない時または得ることが現実的でない時、一次アミノ酸配列を解析して タンパク質の3次構造および2次構造、溶媒の近づき易さ、および回転やループ の存在を推定する方法がある。直接的構造法が現実的でない場合、表面露出を経 験的に決定する生化学的方法もある。例えば表面露出を推定するために限定的タ ンパク質分解を行った後、鎖の切断の部位を同定する(ゲンチルとサルバトーレ (Gentile & Salvatore)、Eur.J.Biochem.218:603-621,1993)。すなわち 、実験的に得られる構造情報または予測方法(例えば、スリニビサンとローズ( Srinivisan & Rose)、Proteins:Struct.,Funct.& Genetics,22:81-99,1995 )を使用して親のアミノ酸配列を調べて、これらが2次および3次構造の維持に 必要であるかどうかにより領域を分類する。周期的2次構造(アルファおよび3 〜10らせん、平行および非平行のベータシート)に関与することがわかってい る領域内の配列の存在は避けるべき領域である。同様に、保存されているかまた は溶媒露出の程度が低いことが観察されるか予測されるアミノ酸配列の領域は、 いわゆるタンパク質の疎水性の核の一部である可能性があり、アミノ末端および カルボキシ末端の選択のためには避けるべきである。これに対して表面回転また はループ内にあることが既知であるか予測される領域、特に生物活性に必要でな いことが明らかな領域は、ポリペプチド鎖の端の位置には好適な部位である。上 記基準に基づいて好適なアミノ酸配列の連続的部分は切断領域と見なされる。表1 オリゴヌクレオチド 表2 DNA配列 表3 タンパク質配列 材料と方法 組換えDNA法 特に明記しない場合、すべての特殊化学薬品は、シグマ社(Sigma Co.)(セ ントルイス、ミズーリ州)から得た。制限エンドヌクレアーゼとT4 DNAリ ガーゼは、ニューイングランドバイオラボズ(New England Biolabs)(ビバリ ー、マサチューセッツ州)またはベーリンガーマンハイム(Boehringer-Mannhei m)(インディアナポリス、インディアナ州)から得た。大腸菌(E.coli)株の形質転換 大腸菌(E.coli)株DH5α(登録商標)(ライフテクノロジーズ(Life Te chnologies)、ゲーサーズバーグ(Gaithersburg)、メリーランド州)およびT G1(アマシャム社(Amersham Corp.)、アーリントンハイツ(Arlington Heig hts)、イリノイ州)は結合反応の形質転換に使用され、哺乳動物細胞をトラン スフェクションするためのプラスミドDNAの供給源である。大腸菌株(例えば 、MON105およびJM101)は、細胞質または細胞周辺空腔中の本発明の G−CSF受容体アゴニストを発現するために使用することができる。 MON105 ATCC#55204:F−、ラムダー、IN(rrnD、r rE)1、rpoD+、rpoH358 DH5α(登録商標):F−、phi80dlacZdeltaM15、de lta(lacZYA−argF)U169、deoR、recA1、endA 1、hsdR17(rk−、mk+)、phoA、supE44lamda−、 thi−1、gyrA96、relA1 TG1:delta(lac−pro)、supE、thi−1、hsdD5 /F’(traD36、proA+B+、lacIq、lacZdeltaM1 5) DH5α(登録商標)サブクローニング効率細胞はコンピタントな細胞として 購入し、製造業者のプロトコールを使用して形質転換が可能であるが、大腸菌( E.coli)株TG1とMON105はCaCl2法を使用してDNAを摂取できる ようにコンピタントにする。典型的には、20〜50mlの細胞をLB培地(1% バクト−トリプトン、0.5%バクト−酵母エキス、150mM NaCl)で、 バ ウシュとローム(Baush & Lomb)スペクトロニック(Spectronic)分光光度計( ローチェスター、ニューヨーク州)で測定する時600nm(OD600)で約1 .0光学密度単位まで増殖させる。細胞を遠心分離して集め、培養物の5分の1 量のCaCl2溶液(50mM CaCl2、10mMトリス−Cl,pH7.4)に 再懸濁し、4℃で30分維持する。細胞を遠心分離して再度集め、培養物の10 分の1量のCaCl2溶液に再懸濁する。結合したDNAを、0.2mlのこれら の細胞に加えて、試料を4℃に1時間維持する。試料を2分間42℃に移し、1 .0mlのLBを加えてから、37℃で1時間振盪する。これらの試料からの細胞 を、アンピシリン耐性形質転換体について選択する時はアンピシリン(100マ イクログラム/ml、μg/ml)を含有するプレート(LB培地+1.5%バクト寒 天)に広げ、スペクチノマイシン耐性形質転換体について選択する時はスペクチ ノマイシン(75μg/ml)を含有するプレートに広げる。プレートを37℃で一 晩インキュベートする。単一のコロニーを拾い上げ、適切な抗生物質を補足した LBで37℃で6〜16時間振盪して増殖させる。 コロニーを取り上げ、適切な抗生物質(100μg/mlアンピシリンまたは75 μg/mlスペクチノマイシン)を含有するLBに接種し、37℃で振盪して増殖さ せる。培養物を採取する前に、1μlの細胞をG−CSF遺伝子の存在について PCRで解析する。G−CSF遺伝子および/またはベクターにアニーリングす るプライマーの組合せを使用してPCRを行う。PCR完了後、充填色素を試料 に加え、次に前述のように電気泳動を行う。予測されるサイズのPCR産物が観 察される時は、ベクターに遺伝子が結合している。新しいN−末端/C−末端を有する遺伝子の作成方法 方法I.リンカー領域を含有する新しいN−末端/c−末端を有する遺伝子の作 元々のC−末端とN−末端を分離するリンカー領域を含有する新しいN−末端 /C−末端を有する遺伝子は、基本的にエル・エス・ムリンズ(L.S.Mullins) らの記載した方法(J.Am.Chem.Soc.116:5529-5533,1994)により作成でき る。タンパク質の一次アミノ酸配列をコードするDNA配列を並べ替えるのに、 ポリメラーゼチェイン反応(PCR)増幅の複数の工程が使用できる。その工程 を図2に例示する。 第1の工程で、第1のプライマーセット(「新しい開始点」と「リンカー開始 点」)を使用して、元々の遺伝子配列から、新しいタンパク質の新しいN−末端 部分と、その後に続く元々のタンパク質のC−末端とN−末端をつなぐリンカー を、コードする配列を含有するDNA断片(「断片開始点」)を、作成し増幅す る。第2の工程で、プライマーセット(「新しい停止点」と「リンカー停止点」 )を使用して、元々の遺伝子配列から、前記のものと同じリンカーとその後に続 く新しいタンパク質のC−末端をコードする配列を含有するDNA断片(「断片 停止点」)を、作成し増幅する。「新しい開始点」と「新しい停止点」プライマ ーは、発現プラスミド中への新しい遺伝子のクローニングを可能にする適切な制 限酵素認識部位を含むように設計する。典型的なPCR条件は、95℃溶解を2 分が1サイクル、94℃変性を1分、50℃アニーリングを1分、および72℃ 伸長を1分が、25サイクル、および72℃伸長を7分が1サイクルである。パ ーキン・エルマー・ジーンアンプPCRコア試薬(Perkin-Elmer Gene Amp PCR Core Reagents)キットが使用される。100μlの反応物は、100pmolの各 プライマーと1μgの鋳型DNA、および1×PCR緩衝液、200μM dGT P、200μM dATP、200μM dTTP、200μM dCTP、2. 5単位のアンプリタク(Amp1iTaq)DNAポリメラーゼと2mM MgCl2を含 有する。PCR反応はモデル480DNAサーマルサイクラー(パーキン・エル マー社(Perkin-Elmer Corporation)、ノーウォーク(Norwalk)、コネチカッ ト州)で行う。 リンカー領域中に相補的配列と、リンカーの両側に2つのアミノ酸のコード配 列を有する「断片開始点」と「断片停止点」を、第3のPCR工程で結合させて 新しいタンパク質をコードする完全長遺伝子を作成する。DNA断片「断片開始 点」と「断片停止点」を1%TAEゲルで分離し、臭化エチジウムで染色し、キ アエックス(Qiaex)ゲル抽出キット(キアゲン(Quiagen))で単離する。これ らの断片を等モル量で組合せ、70℃で10分加熱しゆっくり冷却して「リンカ ー開始点」と「リンカー停止点」中の共通の配列を介してアニーリングさせる。 第3のPCR工程で、アニーリングした断片にプライマー「新しい開始点」と「 新しい停止点」を加えて完全長の新しいN−末端/C−末端遺伝子を作成し増幅 する。典型的なPCR条件は、95℃溶解を2分が1サイクル、94℃変性を1 分、60℃アニーリングを1分、および72℃伸長を1分、が25サイクル、お よび72℃伸長を7分が1サイクルである。パーキン・エルマー・ジーンアンプ PCRコア試薬(Perkin-Elmer GeneAmp PCR Core Reagents)キットを使用する 。100μlの反応物は、100pmolの各プライマーと約0.5μgのDNA、 および1×PCR緩衝液、200μM dGTP、200μM dATP、200μ MdTTP、200μM dCTP、2.5単位のアンプリタク(Amp1iTaq)DN Aポリメラーゼと2mM MgCl2を含有する。PCR反応物はウィザードPC Rプレプス(Wizard PCR Preps)キット(プロメガ(Promega))を使用して精 製する。方法II.リンカー領域の無い新しいN−末端/C−末端を有する遺伝子の作成 PCR増幅と平滑末端結合の2つの工程を使用して、元々のN−末端とC−末 端を結合させるリンカー領域の無い新しいN−末端/C−末端遺伝子が作成でき る。工程を図3に例示する。第1の工程で、プライマーセット(「新しい開始点 」と「P−bl開始点」)を使用して、元々の遺伝子配列から、新しいタンパク 質の新しいN−末端部分をコードする配列を含有するDNA断片(「断片開始点 」)を作成し増幅する。第2の工程で、プライマーセット(「新しい停止点」と 「P−bl停止点」)を使用して、元々の遺伝子配列から、新しいタンパク質の 新しいC−末端部分をコードする配列を含有するDNA断片(「断片停止点」) を、作成し増幅する。「新しい開始点」と「新しい停止点」プライマーは、発現 ベクターへの新しい遺伝子のクローニングを可能にする適切な制限部位を含むよ うに設計される。典型的なPCR条件は、95℃溶解を2分が1サイクル、94 ℃変性を1分、50℃アニーリングを45秒、および72℃伸長を45秒が、2 5サイクルである。ディープベント(Deep Vent)ポリメラーゼ(ニューイング ランドバイオラボズ(New England Blolabs))を使用して、製造業者の勧める 条件でオーバーハングの発生を低下させる。FP−bl開始点」と「P−bl停 止点」プライマーは5’末端でリン酸化して、以後の「断片開始点」と「断片停 止点」の互いの平滑末端結合を補助する。100μlの反応物は、150pmolの 各プラ イマーと1μgの鋳型DNA、および1×ベント(Vent)緩衝液(ニューイング ランドバイオラボズ(New England Biolabs))、300μM dGTP、300 μM dATP、300μM dTTP、300μM dCTP、および1単位の ディープベント(Deep Vent)ポリメラーゼを含有した。PCR反応はモデル4 80DNAサーマルサイクラー(パーキン・エルマー社(Perkin-Elmer Corpora tion)、ノーウォーク(Norwalk)、コネチカット州)で行った。PCR反応生 成物はウィザードPCRプレプス(Wizard PCR Preps)キット(プロメガ(Prom ega))を使用して精製する。 プライマーは、発現ベクターへの新しい遺伝子のクローニングを可能にする適 切な制限酵素認識部位を含むように設計される。典型的には、「断片開始点」は 、NcoI制限部位を作成するように設計され、「断片停止点」はHindIII 制限部位を作成するように設計される。制限消化反応物は、マジックDNAクリ ーンアップシステムキット(Magic DNA Clean-up Systemkit)(プロメガ(Prom ega))を使用して精製される。断片開始点と断片停止点は、1%TAEゲルで 分離し、臭化エチジウムで染色し、キアエックス(Qiaex)ゲル抽出キット(キ アゲン(Quiagen))を使用して単離する。これらの断片を、pMON3934 の約3800塩基対NcoI/HindIIIベクター断片の末端に組合せて、5 0℃で10分加熱してアニーリングし、ゆっくり冷却する。3つの断片を、T4 DNAリガーゼ(ベーリンガーマンハイム(Boehringer-Mannheim))を使用し て結合させる。結果は、完全長の新しいN−末端/C−末端遺伝子を含有するプ ラスミドである。結合反応物の一部を使用して、大腸菌(E.coli)株DH5α 細胞(ライフテクノロジーズ(Llfe Technologies)、ゲーサーズバーグ(Gaith ersburg)、メリーランド州)を形質転換する。プラスミドDNAを精製し、配 列を下記のように確認する。方法III.縦列(tandem)複製法による新しいN−末端/C−末端遺伝子の作成 新しいN−末端/C−末端遺伝子は、アール・エー・ホーリック(R.A.Horli ck)らの記載した方法(Protein Eng.5:427-431,1992)により作成できる。新 しいN−末端/C−末端遺伝子のポリメラーゼチェイン反応(PCR)増幅は、 縦列に複製した鋳型DNAを使用して行われる。その工程を図4に例示する。 縦列に複製した鋳型DNAは、クローニングにより作成され、遺伝子の2つの コピーの元々のC−末端とN−末端をつなぐリンカーをコードするDNA配列に より分離される遺伝子の2つのコピーを含有する。特異的なプライマーセットは 、縦列に複製した鋳型DNAから、完全長の新しいN−末端/C−末端を作成し 増幅するのに使用される。これらのプライマーは、発現ベクターへの新しい遺伝 子のクローニングを可能にする適切な制限部位を含むように設計される。典型的 なPCR条件は、95℃溶解を2分が1サイクル、94℃変性を1分、50℃ア ニーリングを1分、および72℃伸長を1分が、25サイクル、および72℃伸 長を7分が1サイクルである。パーキン・エルマー・ジーンアンプPCRコア試 薬(Perkin-Elmer GeneAmp PCR Core Reagents)キット(パーキン・エルマー( Perkin-Elmer)、ノーウォーク(Norwalk)、コネチカット州)が使用される。 100μlの反応物は、100pmolの各プライマーと1μgの鋳型DNA、および 1×PCR緩衝液、200μM dGTP、200μM dATP、200μM dTTP、200μM dCTP、2.5単位のアンプリタク(AmpliTaq)DN Aポリメラーゼと2mM MgCl2を含有する。PCR反応はモデル480 D NAサーマルサイクラー(パーキン・エルマー社(Perkin-Elmer Corporation) 、ノーウォーク(Norwalk)、コネチカット州)で行った。PCR反応物はウィ ザードPCRプレプス(Wizard PCR Preps)キット(プロメガ(Promega))を 使用して精製する。DNA単離と性状解析 プラスミドDNAは、いくつかの異なる方法および当業者に公知の市販のキッ トを使用して単離することができる。そのような方法のいくつかをここに示す。 プロメガ(Promega)ウィザード(登録商標)ミニプレプ(Miniprep)キット( マジソン、ウィスコンシン州)またはキアゲンキアウェルプラスミド単離キット (Quiagen QIAwell Plasmid isolation kit)(チャッツワース(Chatsworth) 、カリホルニア州)またはキアゲンプラスミドミジキット(Quiagen Plasmid Mi di kit)を使用して、ブラスミドDNAを単離する。これらのキットは、プラス ミドDNA単離について同じ一般的方法を用いる。簡単に説明すると、細胞を遠 心分離(5000×g)してペレットにし、順にNaOH/酸で処理してプラス ミド DNAが放出し、細胞破片を遠心分離(10000×g)して除去する。上清( プラスミドDNAを含有)を、DNA結合樹脂を含有するカラムにのせカラムを 洗浄し、プラスミドDNAをTEで溶出する。目的のプラスミドを有するコロニ ーについてスクリーニングした後、大腸菌(E.coli)細胞を適切な抗生物質を 含有する50〜100mlのLB中に接種し、振盪しながら空気インキュベーター 中で37℃で一晩増殖させる。精製したプラスミドDNAを、DNA配列決定の ために使用し、さらに制限酵素消化し、DNA断片をさらにサブクローニングし 、哺乳動物細胞、大腸菌(E.coli)細胞、または他の細胞中にトランスフェク ションする。配列の確認 精製したプラスミドDNAをdH2Oに再懸濁し、バウシュとローム(Bausch & Lomb)スペクトロニック(Spectronic)601UV分光光度計で260/28 0の吸光度を測定して定量した。DNA試料は、ABIプリズム(登録商標)ダ イデオキシ(登録商標)ターミネーター配列決定化学(ABI PRISMTMDyeDeoxyTMT erminator terminator sequencing chemistry)(パーキンエルマー社(Perkin- Elmer Corporation)のアプライドバイオシステムズ部門(Applied Biosystems Division))キット(部品番号401388または402078)を、製造業者 のすすめるプロトコールに従って、通常5%DMSOを配列決定混合物に加えて 修飾して使用して配列決定した。配列決定反応は、モデル480 DNAサーマ ルサイクラー(パーキン・エルマー社(Perkin-Elmer Corporation)、ノーウォ ーク(Norwalk)、コネチカット州)で、推薦されている増幅条件に従って行う 。試料を精製して、セントリセッブ(Centri-Sep)スピンカラム(プリンストン セパレーションズ社(Princeton Separations Inc.)、アデルフィア(Adelphia )、ニュージャージー州)を用いて、過剰のダイターミネーターを除去する。蛍 光色素標識配列決定反応物を、脱イオン化ホルムアミドに再懸濁し、変性4.7 5%ポリアクリルアミド−8M尿素ゲルで、ABIモデル373A自動DNAシ ーケンサーを使用して配列を決定する。シーケンチャー(Sequencher)v2.1 DNA解析ソフトウェア(ジーンコーズ社(Gene Codes Corporation)、アンア ーバー(Ann Arbor)、ミシガン州)を使用して、重複DNA配列断片を解析し 、 マスターDNAコンチグス(contigs)に集める。哺乳動物細胞中のG−CSF受容体アゴニストの発現 哺乳動物細胞トランスフェクション/調整培地の産生 BHK−21細胞株は、ATCC(ロックビル(Rockville)、メリーランド 州)から得られる。細胞を、2ミリモル(mM)のL−グルタミンと10%胎児牛 血清(FBS)を補足したダルベッコー改変イーグル培地(DMEM/高グルコ ース)中で培養する。この調製物をBHK増殖培地と呼ぶ。選択培地は、453 単位/mlヒグロマイシンB(カルビオケム(Calbiochem)、サンジエゴ、カリホ ルニア州)を補足したBHK増殖培地である。BHK−21細胞株は、すでにH SVトランス活性化タンパク質VP16で安定にトランスフェクションされてお り、これはプラスミドpMON3359(ヒッペンマイアー(Hippenmeyer)ら 、Bio/Technology,1037-1041,1993)上に存在するIE110プロモーターを トランス活性化する。VP16タンパク質は、IE110プロモーターの後ろに 挿入された遺伝子の発現を指令する。トランス活性化タンパク質VP16を発現 するBHK−21細胞は、BHK−VP16と呼ぶ。プラスミドpM0N111 8(ハイキン(Highkin)ら、Poultry Sci.,70:970-981,1991を参照)は、S V40プロモーターからヒグロマイシン耐性遺伝子を発現する。ATCCから同 様のプラスミド(pSV2−hph)が入手できる。 BHK−VP16細胞を、60ミリメートル(mm)の組織培養プレートに3× 105細胞/プレートでトランスフェクションの24時間前に接種する。細胞を 、目的の遺伝子を含有するプレート当たり10μgのプラスミドDNA、3μgの ヒグロマイシン耐性プラスミドであるpMON1118、および80μgのギブ コビーアールエル(Gibco-BRL)「リポフェクタミン(LIPOFECTANIME)」(登録 商標)を含有する3mlの「オプチメム(OPTIMEM)」(登録商標)(ギブコビー アールエル(Gibco-BRL)(ゲーサーズバーグ(Gaithersburg)、メリーランド 州)で16時間トランスフェクションする。次に培地を吸引し、3mlの増殖培地 と交換する。トランスフェクションの48時間後、各プレートの培地を集め活性 を測定する(一過性の調整培地)。プレートからトリプシン−EDTAにより細 胞を取り出し、1:10に希釈し、10mlの選択培地を含有する100mmの組織 培養プ レートに移す。選択培地中で約7日後、耐性の細胞は増殖して直径数ミリメート ルのコロニーになる。ろ紙(コロニーとほぼ同じサイズに切断し、トリプシン/ EDTAに浸漬した)でプレートからコロニーを取り、1mlの選択培地を含有す る24ウェルプレートの各ウェルに移す。コロニーをコンフルエンスになるまで 増殖させ、調整培地を再測定し、陽性クローンを増殖培地に拡張する。大腸菌(E.coli)中のG−CSF受容体アゴニストの発現 目的のプラスミドを有する大腸菌(E.coli)株MON105またはJM10 1を、カザミノ酸含有M9培地中で、ニューブランズウィックサイエンティフィ ック(New Brunswick Scientific)(エジソン、ニュージャージー州)の空気イ ンキュベーターモデルG25中で37℃で振盪して増殖させる。OD600が1 になるまでOD600で増殖を追跡し、ここで0.1N NaOH中のナリジキ シン酸(10mg/ml)を、最終濃度50μg/mlになるように加える。次に、培養 物を37℃で3〜4時間振盪する。目的の遺伝子産物の産生を最大にするために 、培養期間中、高度の通気を維持する。光学顕微鏡下で封入体(IB)の有無に ついて細胞を調べる。培養物のアリコート1mlを取って、ペレットにした細胞を 沸騰させ、これを還元緩衝液で処理し、SDS−PAGE電気泳動(マニアティ ス(Maniatis)ら、モレキュラークローニング、実験室マニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)、1982)でタンパク質含量について解析す る。培養物を遠心分離(5000×g)して細胞をペレットにした大腸菌(E.coli)中で封入体として蓄積するG−CSF受容体アゴニストの封 入体調製、抽出、再折り畳み、透析、DEAEクロマトグラフィー、および性状 解析 封入体の単離 330mlの大腸菌(E.coli)培養物からの細胞ペレットを、15mlの音波処 理緩衝液(10mM 2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジ オール塩酸塩(トリス−塩酸)(pH8.0)+1mMエチレンジアミン四酢酸( EDTA))に再懸濁する。ソニケーター(Sonicator)細胞破砕機(モデルW −375、ヒートシステムズ−ウルトラソニックス社(Heat Systems-Ultrasoni cs Inc.)、ファーミングダエール(Farmingdale)、ニューヨーク州)のマイク ロチッ プを使用して、これらの再懸濁細胞を音波処理する。音波処理緩衝液中で3ラウ ンドの音波処理後、遠心分離して細胞を破砕し、封入体を洗浄する。最初のラウ ンドの音波処理は、3分間の破裂(burst)後に1分間の破裂、そして最後の2 ラウンドの音波処理は1分ずつである。 封入体ペレットからのタンパク質の抽出と再折り畳み 最後の遠心分離工程後、封入体ペレットを、10mlの50mMトリス−塩酸(p H9.5)、8M尿素、および5mMジチオスレイトール(DTT)に再懸濁し、 室温で約45分間攪拌して、発現したタンパク質を変性させる。 抽出溶液を、70mlの5mMトリス−塩酸(pH9.5)と2.3M尿素を含有 するビーカーに移し、静かに攪拌しながら4℃で18〜48時間空気に曝して、 タンパク質を再度折り畳みをさせる。バイダック(Vydac)(ヘスペリア(Hespe ria)、カリホルニア州)C18逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HP LC)カラム(0.46×25cm)で分析して、再折り畳みを追跡する。0.1 %トリフルオロ酢酸(TFA)を含有する40%〜65%のアセトニトリルの直 線勾配を使用して、再折り畳みしたものを追跡する。この勾配は、30分かけて 1.5ml/分の流速で展開する。変性タンパク質は、勾配液中で再折り畳みした タンパク質より一般的に後ろに溶出する。 精製 再折り畳み後、混入している大腸菌(E.coli)タンパク質を酸沈降により除 去する。15%(v/v)酢酸(HOAc)を用いて、再折り畳み溶液のpHを5 .0〜5.2になるように滴定する。この溶液を4℃で2時間攪拌し、次に12 ,000×gで20分遠心分離して、不溶性のタンパク質をペレットにする。 酸沈降工程からの上清を、分子量カットオフ(MWCO)が3,500ダルト ンのスペクトラ/ポア(Spectra/Por)3膜を使用して透析する。透析は、4リ ットル(50倍過剰)の10mMトリス−塩酸(pH8.0)に対して合計18時 間行う。透析は試料の電気伝導率を下げ、DEAEクロマトグラフィーの前に尿 素を除去する。次に試料を遠心分離(12,000×gで20分)して、透析後 の不溶性のタンパク質をペレットにする。 イオン交換クロマトグラフィーのために、バイオラッド(Bio-Rad)バイオー ス ケール(Bio-Scale)DEAE2カラム(7×52mm)を使用する。カラムを、 10mMトリス−塩酸(pH8.0)を含有する緩衝液で平衡化する。平衡緩衝液 中の0〜500mM塩化ナトリウム(NaCl)勾配を使用して、タンパク質を4 5分間溶出する。実験の間1ml/分の流速を使用する。勾配にわたってカラムの 画分(2mlずつの画分)を集めて、バイダック(Vydac)(ヘスペリア(Hesperi a)、カリホルニア州)C18カラム(0.46×25cm)のRP HPLCに より解析する。0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含有する40%〜65% のアセトニトリルの直線勾配を使用する。この勾配は、1.5ml/分の流速で3 0分にわたって展開する。次に、プールした画分を4リットル(50〜500倍 過剰)の10mM酢酸アンモニウム(NH4Ac)(pH4.0)に対して、合計 18時間透析を行う。透析は、MWCOが3,500ダルトンのスペクトラ/ポ ア(Spectra/Por)3膜を使用して行う。最後に、0.22μmのシリンジフィル ター(ミュースター(μStar)LBシリンジフィルター、コスター(Costar)、 ケンブリッジ、マサチューセッツ州)を使用して試料を滅菌ろ過し、4℃に保存 する。 折り畳まれたタンパク質は、適当なマトリックスに結合したモノクローナル抗 体または受容体サブユニットのような親和性試薬を使用して親和性精製できる場 合がある。あるいは(または、さらに)、イオン交換、ゲルろ過、または疎水性 クロマトグラフィーまたは逆相高速液体クロマトグラフィーのようないずれかの クロマトグラフィー法を使用して、精製することができる。 これらのまたは他のタンパク質精製法は、Enzymology,第182巻、「タンパ ク質精製のガイド(Guide to Protein Purification)」(ムレイ・ドイチャー (Murray Deutscher)編、アカデミックプレス(Academic Press)、サンジエゴ 、カリホルニア州)(1990)に詳細に記載されている。 タンパク質性状解析 精製されたタンパク質は、RP−HPLC、電子噴霧質量スペクトル、および SDS−PAGEにより分析される。タンパク質の定量は、アミノ酸組成、RP −HPLC、およびブラッドフォード(Bradford)タンパク質定量法により行わ れる。ある場合には、電子噴霧質量スペクトルとともにトリプシン性タンパク質 マッピングを行って、タンパク質の本体を確認する。AML増殖測定法 因子依存性細胞株AML193は、アメリカンタイプカルチャーコレクション (ATCC、ロックビル(Rockville)、メリーランド州)から得られた。急性 骨髄性白血病の患者から樹立されたこの細胞株は、GM−CSF補足培地中で増 殖の増強を示す増殖因子依存性細胞株である(ビー・ランゲ(Lange,B.)ら、B lodd 70:192,1987;エム・バルチエリ(Valtieri,M.)ら、J.Immunol.138:4 042,1987)。ヒトIL−3の存在下でAML193細胞が増殖できる能力も記 載されている(ディー・サントリ(Santoli,D.)ら、J.Immunol.139:348,19 87)。細胞株変種であるAML193 1.3が使用され、これは増殖因子を洗 浄し、増殖因子を24時間不足させて、サイトカイン依存性AML193細胞を 長期増殖に順応させた。次に細胞を24ウェルプレート中で100単位/mlのI L−3を含有する培地に、1×105細胞/ウェルで再度広げた。細胞がIL− 3中で急速に増殖するのに約2ヶ月を要した。以後、これらの細胞をAML19 3 1.3として、組織培養培地(下記参照)にヒトIL−3を補足して維持し た。 冷ハンクス塩溶液(HBSS、ギブコ(Gibco)、グランドアイランド(Grand Island)、ニューヨーク州)中で細胞懸濁液を250×gで10分間遠心分離 し、次に上清をデカントして除去して、AML193 1.3細胞を、6回洗浄 する。ペレットになった細胞をHBSSに再懸濁し、この操作を6回の洗浄サイ クルが完了するまで繰り返す。この操作で6回洗浄した細胞を、2×105〜5 ×105生存細胞/mlの範囲の密度で組織培養培地に再懸濁する。 この培地は、イスコブ改変ダルベッコー培地(Iscove's modified Dulbecco's Medium)(IMDM、ヘーゼルトン(Hazelton)、レネクサ(Lenexa)、カン ザス州)にアルブミン、トランスフェリン、脂質および2−メルカプトエタノー ルを補足して調製した。ウシアルブミン(ベーリンガーマンハイム(Boehringer -Mannheim)、インディアポリス、インディアナ州)を500μg/mlで加え、ヒ トトランスフェリン(ベーリンガーマンハイム(Boehringer-Mannheim)、イン ディアポリス、インディアナ州)を100μg/mlで加え、大豆脂質(ベーリンガ ーマン ハイム(Boehringer-Mannheim)、インディアポリス、インディアナ州)を50 μg/mlで加え、2−メルカプトエタノール(シグマ(Sigma)、セントルイス、 ミズーリ州)を5×10-5Mで加える。 前述のように補足した組織培養培地中で三重のシリーズで、G−CSF受容体 アゴニストタンパク質の連続希釈物を、96ウェルのコスター(Costar)359 6組織培養プレート中に作成する。連続希釈が終了すると、各ウェルは、G−C SF受容体アゴニストタンパク質を含有する培地50μlを含有した。対照ウェ ルは、組織培養培地のみを含有した(陰性対照)。前述のように調製したAML 193 1.3細胞懸濁液を50μ1(2.5×104細胞)、ピペットで取っ て各ウェルに加える。組織培養プレートを、加湿空気中5%CO2で37℃で3 日間インキュベートする。3日目に、0.5μCiの3H−チミジン(2Ci/mM、ニ ューイングランドヌクレア(New England Nuclear)、ボストン、マサチューセ ッツ州)を、50μlの組織培養培地に加える。培養物を37℃で加湿空気中5 %CO2で18〜24時問インキュベートする。トムテック(TOMTEC)細胞ハー べスター(トムテック(TOMTEC)、オレンジ(Orange)、コネチカット州)(こ れは、水洗サイクルの後に70%エタノール洗浄サイクルがある)を使用して、 細胞のDNAをガラスフィルターマット(ファルマシア・エルケービー(Pharma cia LKB)、ゲーサーズバーグ(Gaithersburg)、メリーランド州)に集める。 フィルターマットを風乾し、次に試料バッグに入れ、ここにシンチレーション液 (シンチバース(Scintiverse)II、フィッシャーサイエンティフィック(Fishe r Scientific)、セントルイス、ミズーリ州、またはベータプレートシンチレー ションフルーイッド(BetaPlate Scintillation Fluid)、ファルマシアエルケ ービー(Pharmacia LKB)、ゲーサーズバーグ(Gaithersburg)、メリーランド 州)を加える。各組織培養ウェルの試料のベータ放射線を、エルケービー・ベー タプレート(LKB BetaPlate)モデル1205シンチレーションカウンター(フ ァルマシア・エルケービー(Pharmacla LKB)、ゲーサーズバーグ(Galthersbur g)、メリーランド州)中で計測し、データを各組織培養ウェルから細胞に取り 込まれた3H−チミジンのcpmとして表す。 各G−CSF受容体アゴニストタンパク質調製物の活性は、G−CSF受容体 アゴニストの勾配濃度により誘導された細胞増殖(3H−チミジン取り込み)を 測定することにより定量される。この測定法で典型的には、0.05pM〜105p Mの濃度範囲が定量される。活性は、最大増殖の50%(EC50=0.5×(試 験したG−CSF受容体アゴニストのすべての濃度の三重培養物のウェル当たり の3H−チミジン取り込みの最大の平均カウント/分−因子が欠如している三重 培養物で観察された3H−チミジン取り込みにより測定したバックグランド増殖 ))を与えるG−CSF受容体アゴニストタンパク質の用量を測定することによ り定量される。このEC50値はまた、1単位の生物活性に等しい。相対的活性レ ベルを割り当てることができるように、未変性のインターロイキン−3およびG −CSFを参照標準物質として使用して測定を行う。 典型的には、G−CSF受容体アゴニストタンパク質は、2000pM〜0.0 6pMの濃度範囲で、連続2倍希釈物中で試験した。 各試料の活性は、4係数ロジスティックモデルにデータを適合させて50%の 最大応答を与える濃度から求めた。試料の上のプラトー(最大応答)と比較した 標準物質のプラトーは異ならないことが観察された。従って、各試料の相対的活 性の計算は、試料と前述の標準物質のEC50推定から求めた。他のインビトロの細胞に基づく増殖測定法 当業者に公知の他のインビトロの細胞に基づく増殖測定法も、AML193 1.3細胞増殖測定法で記載した方法と類似の方法で、G−CSF受容体アゴニ ストの活性を測定するのに有用である。トランスフェクション細胞株 細胞株(例えば、BHKまたはマウスproB細胞株Baf/3)は、細胞が 持っていないヒトG−CSF受容体のようなコロニー刺激因子受容体でトランス フェクションすることができる。これらのトランスフェクションした細胞株を使 用して、受容体がトランスフェクションされたリガンドの活性を測定することが できる。 例1 pMON3485の作製 材料と方法に記載の方法Iを使用して、pMON3485中に新しいN−末端 /C−末端遺伝子を作成した。プライマーセット[39開始点(配列番号7)と L−11開始点(配列番号3)]を使用して、pMON13037内のG−CS F Ser17配列から断片開始点を作成し増幅した。プライマーセット[38停 止点(配列番号8)とL−11停止点(配列番号4)]を使用して、プラスミド pMON13037(WO95/21254号)内のG−CSF Ser17配列 から断片停止点を作成し増幅した。プライマー[39開始点(配列番号7)と3 8停止点(配列番号8)]を使用して、アニーリングした断片開始点と停止点か ら、完全長の新しいN−末端/C−末端G−CSF Ser17遺伝子を作成し増 幅した。 新しい遺伝子を含有する得られたDNA断片を、制限エンドヌクレアーゼNc oIとHindIIIで消化し、マジックDNAクリーンアップシステムキット(M agic DNA Clean-up System kit)(プロメガ(Promega)、マジソン、ウィスコ ンシン州)を使用して精製した。プラスミドpMON3934(pMON335 9の誘導体)を制限エンドヌクレアーゼHindIIIとNcoIで消化して、約 3800塩基対のベクター断片を得て、これをゲル精製した。精製した制限断片 を一緒にして、T4 DNAリガーゼを使用して結合させた。結合反応物の一部 を用いて、大腸菌(E.coli)DH5α細胞(ライフテクノロジーズ(Life Tech nologies)、ゲーサーズバーグ(Gaithersburg)、メリーランド州)を形質転換 した。アンピシリン含有プレートで形質転換体細菌を選択した。プラスミドDN Aを単離し、配列決定して正しい挿入体を確認した。得られたプラスミドをpM ON3485と名付けた。 タンパク質の発現とバイオアッセイのために、BHK細胞をプラスミドpMO N3485でトランスフェクションした。 配列番号25の遺伝子配列を含有するプラスミドpMON3485は、以下の アミノ酸配列をコードする: 例2 pMON3486の作製 材料と方法に記載の方法Iを使用して、pMON3486中に新しいN−末端 /C−末端遺伝子を作成した。プライマーセット[97開始点(配列番号9)と L−11開始点(配列番号3)]を使用して、プラスミドpM0N13037内 のG−CSF Ser17配列から断片開始点を作成し増幅した。プライマーセッ ト[96停止点(配列番号10)とL−11停止点(配列番号4)]を使用して 、pMON13037内のG−CSF Ser17配列から断片停止点を作成し増 幅した。プライマー[97開始点(配列番号9)と96停止点(配列番号10) ]を使用して、アニーリングした断片開始点と停止点から、完全長の新しいN− 末端/C−末端G−CSF Ser17遺伝子を作成し増幅した。 新しい遺伝子を含有する得られたDNA断片を、制限エンドヌクレアーゼNc olとHindIIIで消化し、マジックDNAクリーンアップシステムキット(M agic DNA Clean-up System kit)を使用してゲル精製した。プラスミドpMON 3934を制限エンドヌクレアーゼHindIIIとNcoIで消化して、約38 00塩基対のベクター断片を得て、これをゲル精製した。精製した制限断片を一 緒にして、T4 DNAリガーゼを使用して結合させた。結合反応物の一部を用 いて、大腸菌(E.coli)DH5α細胞を形質転換した。アンピシリン含有プレ ートで形質転換体細菌を選択した。プラスミドDNAを単離し、配列決定して正 しい挿入体を確認した。得られたプラスミドをpMON3486と名付けた。 タンパク質の発現とバイオアッセイのために、BHK細胞をプラスミドpMO N3486でトランスフェクションした。 配列番号26の遺伝子配列を含有するプラスミドpMON3486は、以下の アミノ酸配列をコードする: 例3pMON3487の作製 材料と方法に記載の方法Iを使用して、pMON3487中に新しいN−末端 /C−末端遺伝子を作成した。プライマーセット[126開始点(配列番号11) とL−11開始点(配列番号3)]を使用して、プラスミドpMON13037 内のG−CSF Ser17配列から断片開始点を作成し増幅した。プライマーセ ット[125停止点(配列番号12)とL−11停止点(配列番号4)]を使用 して、pMON13037内のG−CSF Ser17配列から断片停止点を作成 し増幅した。ブライマー[126開始点(配列番号11)と125停止点(配列 番号12)]を使用して、アニーリングした断片開始点と停止点から、完全長の 新しいN−末端/C−末端G−CSF Ser17遺伝子を作成し増幅した。 新しい遺伝子を含有する得られたDNA断片を、制限エンドヌクレアーゼNc olとHindIIIで消化し、マジックDNAクリーンアッブシステムキット(M agic DNA Clean-up System kit)を使用して精製した。プラスミドpMON39 34を制限エンドヌクレアーゼHindIIIとNcoIで消化して、約3800 塩基対のベクター断片を得て、これをゲル精製した。精製した制限断片を一緒に して、T4 DNAリガーゼを使用して結合させた。結合反応物の一部を用いて 、大腸菌(E.coli)DH5α細胞を形質転換した。アンピシリン含有プレート で形質転換体細菌を選択した。プラスミドDNAを単離し、配列決定して正しい 挿入体を確認した。得られたプラスミドをpMON3487と名付けた。 タンパク質の発現とバイオアッセイのために、BHK細胞をプラスミドpMO N3487でトランスフェクションした。 配列番号27の遺伝子配列を含有するプラスミドpMON3487は、以下の アミノ酸配列をコードする: 例4 pMON3488の作製 材料と方法に記載の方法Iを使用して、pMON3488中に新しいN−末端 /C−末端遺伝子を作成した。プライマーセット[133開始点(配列番号13 )とL−11開始点(配列番号3)]を使用して、プラスミドpMON1303 7内のG−CSF Ser17配列から断片開始点を作成し増幅した。プライマー セット[132停止点(配列番号14)とL−11停止点(配列番号4)]を使 用して、プラスミドpMON13037内のG−CSF Ser17配列から断片 停止点を作成し増幅した。プライマー[133開始点(配列番号13)と132 停止点(配列番号14)]を使用して、アニーリングした断片開始点と停止点か ら、完全長の新しいN−末端/C−末端G−CSF Ser17遺伝子を作成し増 幅した。 新しい遺伝子を含有する得られたDNA断片を、制限エンドヌクレアーゼNc olとHindIIIで消化し、マジックDNAクリーンアップシステムキット(M agic DNA Clean-up System kit)を使用して精製した。プラスミドpMON39 34を制限エンドヌクレアーゼHindIIIとNcoIで消化して、約3800 塩基対のベクター断片を得て、これをゲル精製した。精製した制限断片を一緒に して、T4 DNAリガーゼを使用して結合させた。結合反応物の一部を用いて 、大腸菌(E.coli)DH5α細胞を形質転換した。アンピシリン含有プレート で形質転換体細菌を選択した。プラスミドDNAを単離し、配列決定して正しい 挿入体を確認した。得られたプラスミドをpMON3488と名付けた。 タンパク質の発現とバイオアッセイのために、BHK細胞をプラスミドpMO N3488でトランスフェクションした。 配列番号28の遺伝子配列を含有するプラスミドpMON3488は、以下の アミノ酸配列をコードする: 例5 pMON3489の作製 材料と方法に記載の方法Iを使用して、pMON3489中に新しいN−末端 /C−末端遺伝子を作成した。プライマーセット[142開始点(配列番号15 )とL−11開始点(配列番号3)]を使用して、プラスミドpMON1303 7内のG−CSF Ser17配列から断片開始点を作成し増幅した。プライマー セット[141停止点(配列番号16)とL−11停止点(配列番号4)]を使 用して、pMON13037内のG−CSF Ser17配列から断片停止点を作 成し増幅した。プライマー[142開始点(配列番号15)と141停止点(配 列番号16)]を使用して、アニーリングした断片開始点と停止点から、完全長 の新しいN−末端/C−末端G−CSF Ser17遺伝子を作成し増幅した。 新しい遺伝子を含有する得られたDNA断片を、制限エンドヌクレアーゼNc olとHindIIIで消化し、マジックDNAクリーンアップシステムキット(M agic DNA Clean-up System kit)を使用して精製した。プラスミドpMON39 34を制限エンドヌクレアーゼHindIIIとNcoIで消化して、約3800 塩基対のベクター断片を得て、これをゲル精製した。精製した制限断片を一緒に して、T4 DNAリガーゼを使用して結合させた。結合反応物の一部を用いて 、大腸菌(E.coli)DH5α細胞を形質転換した。アンピシリン含有プレート で形質転換体細菌を選択した。プラスミドDNAを単離し、配列決定して正しい 挿入体を確認した。得られたプラスミドをpMON3489と名付けた。 タンパク質の発現とバイオアッセイのために、BHK細胞をプラスミドpMO N3489でトランスフェクションした。 配列番号29の遺伝子配列を含有するプラスミドpMON3489は、以下の アミノ酸配列をコードする: 例6 pMON3490の作製 材料と方法に記載の方法IIを使用して、pMON3490中に新しいN−末端 /C−末端遺伝子を作成した。プライマーセット[39開始点(配列番号7)と P−bl開始点(配列番号5)]を使用して、プラスミドpMON13037内 のG−CSF配列から断片開始点を作成し増幅した。プライマーセット[38停 止点(配列番号8)とP−bl停止点(配列番号6)]を使用して、pMON1 3037内のG−CSF Ser17配列から断片停止点を作成し増幅した。断片 開始点を制限エンドヌクレアーゼNcoIで消化し、断片停止点を制限エンドヌ クレアーゼHindIIIで消化した。精製後、消化した断片開始点と停止点は、 pMON3934の約3800塩基対のNcol−HindIIIベクター断片と 一緒にして、これに結合させた。アンピシリン含有プレートで形質転換体細菌を 選択した。プラスミドDNAを単離し、配列決定して正しい挿入体を確認した。 得られたプラスミドをpMON3490と名付けた。 タンパク質の発現とバイオアッセイのために、BHK細胞をプラスミドpMO N3490でトランスフェクションした。 配列番号30の遺伝子配列を含有するプラスミドpMON3490は、以下の アミノ酸配列をコードする: 例7 pMON3491の作製 材料と方法に記載の方法IIを使用して、pMON3491中に新しいN−末端 /C−末端遺伝子を作成した。プライマーセット[97開始点(配列番号9)と P−bl開始点(配列番号5)]を使用して、プラスミドpMON13037内 のG−CSF配列から断片開始点を作成し増幅した。プライマーセット[96停 止点(配列番号10)とP−bl停止点(配列番号6)]を使用して、pMON 13037内のG−CSF Ser17配列から断片停止点を作成し増幅した。断 片開始点を制限エンドヌクレアーゼNcoIで消化し、断片停止点を制限エンド ヌクレアーゼHindIIIで消化した。精製後、消化した断片開始点と停止点は 、pMON3934の約3800塩基対のNcol−HindIIIベクター断片 と一緒にして、これに結合させた。結合反応物の一部を用いて、大腸菌(E.col i)DH5α細胞を形質転換した。アンピシリン含有プレートで形質転換体細菌 を選択した。プラスミドDNAを単離し、配列決定して正しい挿入体を確認した 。得られたプラスミドをpMON3491と名付けた。 タンパク質の発現とバイオアッセイのために、BHK細胞をプラスミドpMO N3491でトランスフェクションした。 配列番号31の遺伝子配列を含有するプラスミドpMON3491は、以下の アミノ酸配列をコードする: 例8 pMON3492の作製 材料と方法に記載の方法IIを使用して、pMON3492中に新しいN−末端 /C−末端遺伝子を作成した。プライマーセット[126開始点(配列番号11 )とP−bl開始点(配列番号5)]を使用して、プラスミドpMON1303 7内のG−CSF配列から断片開始点を作成し増幅した。プライマーセット[1 25停止点(配列番号12)とP−bl停止点(配列番号6)]を使用して、p MON13037内のG−CSF Ser17配列から断片停止点を作成し増幅し た。断片開始点を制限エンドヌクレアーゼNcoIで消化し、断片停止点を制限 エンドヌクレアーゼHindIIIで消化した。精製後、消化した断片開始点と停 止点は、pMON3934の約3800塩基対のNcoI−HindIIIベクタ ー断片と一緒にして、これに結合させた。結合反応物の一部を用いて、大腸菌( E.coli)DH5α細胞を形質転換した。アンピシリン含有プレートで形質転換 体細菌を選択した。プラスミドDNAを単離し、配列決定して正しい挿入体を確 認した。得られたプラスミドをpMON3492と名付けた。 タンパク質の発現とバイオアッセイのために、BHK細胞をプラスミドpMO N3492でトランスフェクションした。 配列番号32の遺伝子配列を含有するプラスミドpMON3492は、以下の アミノ酸配列をコードする: 例9 pMON3493の作製 材料と方法に記載の方法IIを使用して、pMON3493中に新しいN−末端 /C−末端遺伝子を作成した。プライマーセット[133開始点(配列番号13 )とP−bl開始点(配列番号5)]を使用して、プラスミドpMON1303 7内のG−CSF配列から断片開始点を作成し増幅した。プライマーセット[1 32停止点(配列番号14)とP−bl停止点(配列番号6)]を使用して、p MON13037内のG−CSF Ser17配列から断片停止点を作成し増幅し た。断片開始点を制限エンドヌクレアーゼNcoIで消化し、断片停止点を制限 エンドヌクレアーゼHindIIIで消化した。精製後、消化した断片開始点と停 止点は、pMON3934の約3800塩基対のNcol−HindIIIベクタ ー断片と一緒にして、これに結合させた。結合反応物の一部を用いて、大腸菌( E.coli)DH5α細胞を形質転換した。アンピシリン含有プレートで形質転換 体細菌 を選択した。プラスミドDNAを単離し、配列決定して正しい挿入体を確認した 。得られたプラスミドをpMON3493と名付けた。 タンパク質の発現とバイオアッセイのために、BHK細胞をプラスミドpMO N3493でトランスフェクションした。 配列番号33の遺伝子配列を含有するプラスミドpMON3493は、以下の アミノ酸配列をコードする: 例10 pMON3494の作製 材料と方法に記載の方法11を使用して、pMON3494中に新しいN−末端 /C−末端遺伝子を作成した。ブライマーセット[142開始点(配列番号15 )とP−bl開始点(配列番号5)]を使用して、プラスミドpM0N1303 7内のG−CSF配列から断片開始点を作成し増幅した。プライマーセット[1 41停止点(配列番号16)とP−bl停止点(配列番号6)]を使用して、p MON13037内のG−CSF Ser17配列から断片停止点を作成し増幅し た。断片開始点を制限エンドヌクレアーゼNcoIで消化し、断片停止点を制限 エンドヌクレアーゼHindIIIで消化した。精製後、消化した断片開始点と停 止点は、pMON3934の約3800塩基対のNcol−HindIIIベクタ ー断 片と一緒にして、これに結合させた。結合反応物の一部を用いて、大腸菌(E.c oli)DH5α細胞を形質転換した。アンピシリン含有プレートで形質転換体細 菌を選択した。プラスミドDNAを単離し、配列決定して正しい挿入体を確認し た。得られたプラスミドをpMON3494と名付けた。 タンパク質の発現とバイオアッセイのために、BHK細胞をプラスミドpMO N3494でトランスフェクションした。 配列番号34の遺伝子配列を含有するプラスミドpMON3494は、以下の アミノ酸配列をコードする: 例11〜20 例1〜10のG−CSF受容体アゴニストをコードする遺伝子は、NcoI/ HindIII断片としてBHKベクターから切り出し、pMON2341(WO 94/12638号)の約3630塩基対のNcoI/HindIIIベクター断 片と結合させた。得られたプラスミド(例11〜20)を表4に示す。プラスミ ドを大腸菌(E.coli)株JM101に形質転換し、G−CSF受容体アゴニス トタンパク質の発現を評価した。発現されたタンパク質は、すぐ前にメチオニン −アラニンジペプチドが存在したことを除いて、親BHK発現ベクターで発現さ れたものと同じであり、メチオニンはメチオニンアミノペプチダーゼにより処理 して除 去される。一晩増殖させた細胞(20クレット(Klette)単位)を、ビタミンB 1と微量のミネラルを補足した最小M9培地10mlに接種し、最初のクレット( Klette)の読み値が約120単位になるまで37℃で振盪してインキュベートし た。120クレット(Klette)単位の時、50μlの10mg/mlナリジキシン酸を 加えた。誘導の4時間後、1mlのアリコートを取ってSDS−PAGEによりタ ンパク質発現を解析した。光学顕微鏡を使用して、細胞を封入体の存在について も試験した。pMON3450とpMON3455のみが、タンパク質に対して G−CSF受容体アゴニストの有意な発現レベルを有した。G−CSF受容体ア ゴニストの発現レベルを改良するために、遺伝子の5’末端を再操作して、ユニ ークなNcoIとNheI制限エンドヌクレアーゼ認識部位の間にATの豊富な コドンと大腸菌(E.coli)好適コドンを取り込んだ(例21〜28)。 表4 大腸菌(E.coli)発現プラスミド 例21 pMON25184の作製 合成オリゴマーの相補対[141for.seq(配列番号23)と141r ev.seq(配列番号24)](ミッドランドサーティフアイドリエージェン ト社(Midland Certified Reagent Co.)、ミッドランド(Midland)、テキサス 州)を、20μlの反応混合物[20mMトリス−塩酸(7.5)、10mM MgC l2、および50mM NaClを含有)中の2μgの各合成オリゴマーを80℃で 5分間加熱し、周囲温度までゆっくり(約45分間)冷却してアニーリングさせ た。アニーリングが充分な時は、オリゴマーは5’末端にNcoI部位を形成し 3’末端にNheI部位を形成する。約15ngのアニーリングしたオリゴマー対 を、pMON3454のゲル精製した約4120塩基対のNcoI/NheIベ クター断片と結合させた(およそのモル比10:1)。得られた遺伝子は、遺伝 子の5’末端に7つのコドンの変化を有した。結合反応物を使用して大腸菌(E . coli)株DH5αを形質転換し、目的のコドンの変化をDNA配列解析により確 認した。得られたプラスミドをpMON25184と名付けた。プラスミド(配 列番号38の遺伝子配列を含有するpMON25184)DNAを、タンパク質 発現のために大腸菌(E.coli)株JM101細胞に再形質転換した。発現され たタンパク質は、pMON3454から発現されたものと同じである。 例22 pMON25188の作製 合成オリゴマーの相補対[141for.seq(配列番号23)と141r ev.seq(配列番号24)](ミッドランドサーティファイドリエージェン ト社(Midland Certified Reagent Co.)、ミッドランド(Midland)、テキサス 州)を、20μlの反応混合物[20mMトリス−塩酸(7.5)、10mM MgC l2、および50mM NaClを含有)中の2μgの各合成オリゴマーを80℃で 5分間加熱し、周囲温度までゆっくり(約45分間)冷却してアニーリングさせ た。アニーリングが充分な時は、オリゴマーは5’末端にNcoI部位を形成し 3’末端にNheI部位を形成する。約15ngのアニーリングしたオリゴマー対 を、約4110塩基対のNcoI/NheIゲル精製したpMON3459と結 合させた(およそのモル比10:1)。結合反応物を使用して大腸菌(E.coli )株DH5αを形質転換し、目的のコドンの変化をDNA配列解析により確認し た。得られたプラスミドをpMON25188と名付けた。得られた遺伝子は、 遺伝子の5’末端に7つのコドンの変化を有した。プラスミド(配列番号42の 遺伝子配列を含有するpMON25188)DNAを、タンパク質発現のために 大腸菌(E.coli)株JM101細胞に再形質転換した。発現されたタンパク質 は、pMON3459から発現されたものと同じである。 例23 pMON25183の作製 重複PCRプライマー法を使用してpMON25183を作製した。合成オリ ゴマー[132for.seq(配列番号321)と132rev.seq(配 列番号22)]は、それぞれNcoIとNheI制限認識配列をコードする。P CRオプチマイザーキット(PCR Optimizer Kit)(インビトロゲン(InVitroge n))を使用してDNAポリメラーゼチェイン増幅法により、増幅DNAを作成 した。製造業者のすすめる条件により、パーキン・エルマー(Perkin-Elmer)モ デル480 DNAサーマルサイクラー(パーキン・エルマー(Perkin-Elmer) )を使用して、5×緩衝液B[300mMトリス−塩酸(pH8.5)、75mM( NH42SO4、10mM MgCl2)を使用して、94℃で1分、65℃で2分 、および72℃で2分を7サイクル、次に94℃で1分、および72℃で3分を 20サイクル、そして最後に72℃で7分を1サイクル行って、PCR反応を行 った。反応生成物をセントリセップ(Centri-Sep)スピンカラム(プリンストン セパレーションズ(Princeton Separations))を製造業者のすすめるプロトコ ールに従って使用して脱塩し、NcoI/NheIで消化し、ジーンクリーン( Gene Clean)(バイオ101(Bio 101))を使用してTAE−アガロースゲル からゲル精製し、DNA生成物をdH2Oで溶出した。精製したPCR産物を、 約4090塩基対のNcoI/NheI pMON3453ベクター断片に結合 させた。ATの豊富な置換挿入体を含有する陽性クローンを、例21に記載した ように同定した。得られたプラスミドをpMON25183と名付けた。得られ た遺伝子は、遺伝子の5’末端に14のコドンの変化を有した。プラスミド(配 列番号37の遺伝子配列を含有するpMON25183)DNAを、タンパク質 発現のために大腸菌(E.coli)株JM101細胞に再形質転換した。発現され たタンパク質は、pMON3453から発現されたものと同じである。 例24 pMON25187の作製 重複PCRプライマー法を使用してpMON25187を作製した。合成オリ ゴマー[132for.seq(配列番号21)と132rev.seq(配列 番号22)]は、それぞれNcoIとNheI制限認識配列をコードする。PC Rオプチマイザーキット(PCR Optimizer Kit)(インビトロゲン(Invitrogen ))を使用してDNAポリメラーゼチェイン増幅法により、増幅DNAを作成し た。製造業者のすすめる条件により、パーキン・エルマー(Perkin-Elmer)モデ ル480 DNAサーマルサイクラー(パーキン・エルマー(Perkin-Elmer)) を使用して、5×緩衝液B中で、94℃で1分、65℃で2分、および72℃で 2 分を7サイクル、次に94℃で1分、および72℃で3分を20サイクル、そし て最後に72℃で7分を1サイクル行って、PCR反応を行った。反応生成物を セントリセップ(Centri-Sep)スピンカラム(プリンストンセパレーションズ( princeton Separations))を製造業者のすすめるプロトコールに従って使用し て脱塩し、NcoI/NheIで消化し、ジーンクリーン(Gene Clean)(バイ オ101(Bio 101))を使用してTAE−アガロースゲルからゲル精製し、D NA生成物をdH2Oで溶出した。精製したPCR産物を、約4080塩基対の NcoI/NheI pMON3458ベクター断片に結合させた。ATの豊富 な置換挿入体を含有する陽性クローンを、例21に記載したように同定した。得 られたプラスミドをpMON25187と名付けた。得られた遺伝子は、遺伝子 の5’末端に14のコドンの変化を有した。プラスミド(配列番号41の遺伝子 配列を含有するpMON25187)DNAを、タンパク質発現のために大腸菌 (E.coli)株JM101細胞に再形質転換した。発現されたタンパク質は、p MON3458から発現されたものと同じである。 例25 pMON25182の作製 例23に記載した重複PCRプライマー法を使用してpMON25182を作 製した。合成オリゴマープライマー[125for.seq(配列番号19)と 125rev.seq(配列番号20)]をPCR反応に使用した。PCR反応 条件は、最初の7サイクルのアニーリング温度が60℃であることを除いて例2 3で使用された条件と同一とした。精製したPCR産物を、約4070塩基対の NcoI/NheI pMON3452ベクター断片に結合させた。ATの豊富 な置換挿入体を含有する陽性クローンを、例21に記載したように同定した。得 られたプラスミドをpMON25182と名付けた。得られた遺伝子は、遺伝子 の5’末端に19のコドンの変化を有した。プラスミド(配列番号36の遺伝子 配列を含有するpMON25182)DNAを、タンパク質発現のために大腸菌 (E.coli)株JM101細胞に再形質転換した。発現されたタンパク質は、p MON3452から発現されたものと同じである。 例26 pMON25186の作製 例23に記載した重複PCRプライマー法を使用してpMON25186を作 製した。合成オリゴマープライマー[125for.seq(配列番号19)と 125rev.seq(配列番号20)]をPCR反応に使用した。PCR反応 条件は、最初の7サイクルのアニーリング温度が60℃であることを除いて例2 3で使用された条件と同一とした。精製したPCR産物を、約4060塩基対の NcoI/NheI pMON3457ベクター断片に結合させた。ATの豊富 な置換挿入体を含有する陽性クローンを、例21に記載したように同定した。得 られたプラスミドをpMON25186と名付けた。得られた遺伝子は、遺伝子 の5’末端に19のコドンの変化を有した。プラスミド(配列番号40の遺伝子 配列を含有するpMON25186)DNAを、タンパク質発現のために大腸菌 (E.coli)株JM101細胞に再形質転換した。発現されたタンパク質は、p MON3457から発現されたものと同じである。 例27 pMON25181の作製 オリゴマー[96for.seq(配列番号17)と96rev.seq(配 列番号18)]を使用して、鋳型としてpMON3451からDNA断片を増幅 するためにPCRを用いて、pMON25181を作製した。オリゴマー96f or.seqは、6コドンの変化を起こすように設計された。PCR反応条件は 、10ngのpMON3451プラスミドDNAを加えたことを除いて、例25に 記載した条件と同じであった。精製したPCR産物を、約3980塩基対のNc oI/NheI pMON3451ベクター断片に結合させた。ATの豊富な置 換挿入体を含有する陽性クローンを、例21に記載したように同定した。得られ たプラスミドをpMON25181と名付けた。得られた遺伝子は、遺伝子の5 ’末端に6コドンの変化を有した。プラスミド(配列番号35の遺伝子配列を含 有するpMON25181)DNAを、タンパク質発現のために大腸菌(E.col i)株JM101細胞に再形質転換した。発現されたタンパク質は、pMON3 451から発現されたものと同じである。 例28 pMON25185の作製 オリゴマー[96for.seq(配列番号17)と96rev.seq(配 列番号18)]を使用して、鋳型としてpMON3451からDNA断片を増幅 するためにPCRを用いて、pMON25185を作製した。オリゴマー969 7for.seqは、6コドンの変化を起こすように設計された。PCR反応条 件は、10ngのpMON3456プラスミドDNAを加えたことを除いて、例2 5に記載した条件と同じであった。精製したPCR産物を、約3970塩基対の NcoI/NheI pMON3456ベクター断片に結合させた。ATの豊富 な置換挿入体を含有する陽性クローンを、例21に記載したように同定した。得 られたプラスミドをpMON25185と名付けた。得られた遺伝子は、遺伝子 の5’末端に6コドンの変化を有した。プラスミド(配列番号39の遺伝子配列 を含有するpMON25185)DNAを、タンパク質発現のために大腸菌(E .coli)株JM101細胞に再形質転換した。発現されたタンパク質は、pMO N3456から発現されたものと同じである。 例29 本発明のG−CSFアミノ酸置換変種は、WO94/12639号およびWO 94/12638号に記載のPCR突然変異誘発法を使用して作成した。これら および他の変種(すなわち、アミノ酸置換体、挿入体または欠失体、およびN− 末端またはC−末端伸長体)は、合成遺伝子組立または部位特異的突然変異誘発 を含む種々の他の方法(テーラー(Taylor)ら、Nucl.Acids Res.,13:7864-87 85,1985;クンケル(Kunkel)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,82:488-492, 1985;サムブルーク(Sambrook)ら、モレキュラークローニング、実験室マニュ アル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)第2版、コールドスプリング ハーバーラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)、ニューヨーク州、1 989、WO94/12639号およびWO94/12638号)を使用して、当 業者は作成することができる。これらの置換体は、1回に1つ、または他のアミ ノ酸置換体、および/または欠失体、および/または挿入体および/または伸長 体と組合せて、作成することができる。変化の配列の証明後、産生のために、プ ラスミドDNAを適切な哺乳動物細胞、昆虫細胞または細菌株(例えば、大腸菌 (E.coli))にトランスフェクションすることができる。活性のあるG−CS Fの既知の変種は、1位(ThrからSer、ArgからGly)、2位(Pr oからLeu)、3位(LeuからArgまたはSer)、および17位(Cy sからSer)の置換、およびアミノ酸1〜11の欠失を含む(クガ(Kuga)ら 、Biochemical and Biophysical Research Comm.159:103-111,1989)。これら のG−CSFアミノ酸置換変種は、他の例で記載したようにアミノ酸配列の並べ 替えの鋳型配列として作用すると理解される。 G−CSFアミノ酸置換変種の生物活性測定 G−CSFアミノ酸置換変種は、Baf/3細胞株(ヒトG−CSF受容体で トランスフェクションした)増殖測定法で測定して、未変性のG−CSFに対す る相対的生物活性を測定した。試験したG−CSF変種とその相対的生物活性を 、表5に示す。「+」は、活性が未変性のG−CSFに匹敵することを示し、「 −」は、活性が有意に低下しているかまたは検出できないことを示す。表5 ヒトG−CSF受容体でトランスフェクションしたBaf/3細胞株中の G−CSF変種の細胞増殖活性 表5(続き) 表5(続き) 表5(続き) 例30〜37 例30〜37は、鋳型としてプラスミドpMON13037を用い、表6に記 載のオリゴヌクレオチドプライマーを使用して、例6に記載の方法と類似の方法 で作成した。得られる遺伝子、および記載したプラスミドpMON#とコードさ れるタンパク質を、表6に示す。 表6 pMON3640、pMON3461、pMON3462、pMON3463 、pMON3464、pMON3465、pMON3466およびpMON34 67中のG−CSF受容体アゴニスト遺伝子を、大腸菌(E.coli)発現ベクタ ー(pMON2341)に、NcoI/HindIII制限断片として移して、そ れぞれpMON3468、pMON3469、pMON3470、pMON34 71、pMON3472、pMON3473、pMON3474およびpMON 3498を得た。例38 プラスミド(pMON3468)は、大腸菌(E.coli)中で目的のG−CS F受容体アゴニストは低い発現レベルであった。遺伝子の5’末端を再設計して 、発現レベルを上げるために、ATの豊富なコドン選択を使用した。オリゴヌク レオチドZ4849AT.for(配列番号84)とZ4849AT.rev( 配列番号85)を使用して、遺伝子を再構成した。遺伝子(配列番号94)を含 有する得られるプラスミドpMON3499は、配列番号103のG−CSF受 容体アゴニストをコードする。 例39 G−CSF受容体アゴニストを、Baf/3細胞株(ヒトG−CSF受容体で トランスフェクションした)(Baf/3−G−CSF)増殖測定法で測定して 、未変性のG−CSFに対する相対的生物活性を測定した。受容体アゴニストの 活性を、表7に示す。 表7 Baf/3−G−CSF細胞増殖測定法でのG−CSF受容体アゴニストの活性 変種の遺伝子、組換えタンパク質発現、タンパク質精製、タンパク質性状解析 、生物活性測定のさらなる方法は、WO94/12639号、WO94/126 38号、WO95/20976号、WO95/21197号、WO95/209 77号、WO95/21254号(これらは、参考のためその全体が本明細書に 組み込まれる)に見いだされる。 本明細書に引用したすべての文献、特許または出願は、参考のためその全体が あたかも本明細書で記載されたように本明細書に組み込まれる。 本明細書の開示を読んだ後、当業者は本発明の精神と範囲を逸脱することなく 、種々の他の例が明らかであろう。しかし、そのような他のすべての例は、添付 の請求の範囲の範囲内に含有されると考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 C12N 5/02 C07K 14/535 C12P 21/02 C C12N 5/02 C12N 15/00 ZNAA C12P 21/02 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG, MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM ,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 クライン,バーバラ,ケイ. アメリカ合衆国63131 ミズーリ州セント ルイス,トッピング イーステイツ ドラ イブ 12917 (72)発明者 マックファーター,チャールズ,エイ. アメリカ合衆国63011 ミズーリ州ワイル ドウッド,サンダーヘッド キャニヨン コート 16564 (72)発明者 フェン,イイクイン アメリカ合衆国63130 ミズーリ州セント ルイス,ミッション コート 423 (72)発明者 マッキャン,ジョン,ピー. アメリカ合衆国63038 ミズーリ州セント ルイス,バブラー メドウズ ドライブ 18612 (72)発明者 ブラフォード−ゴールドバーグ,サラ,ル ース アメリカ合衆国63108 ミズーリ州セント ルイス,ウエスト パイン ナンバー10 4111

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式 [式中、 1位のXaaは、Thr、Ser、Arg、TyrまたはGlyであり、 2位のXaaは、ProまたはLeuであり、 3位のXaaは、Leu、Arg、TyrまたはSerであり、 13位のXaaは、Phe、Ser、His、ThrまたはProであり、 16位のXaaは、Lys、Pro、Ser、ThrまたはHisであり、 17位のXaaは、Cys、Ser、Gly、Ala、Ile、TyrまたはA rgであり、 18位のXaaは、Leu、Thr、Pro、His、IleまたはCysであ り、 22位のXaaは、Arg、Tyr、Ser、ThrまたはAlaであり、 24位のXaaは、Ile、Pro、TyrまたはLeuであり、 27位のXaaは、Asp、またはGlyであり、 30位のXaaは、Ala、Ile、LeuまたはGlyであり、 34位のXaaは、LysまたはSerであり、 36位のXaaは、CysまたはSerであり、 42位のXaaは、CysまたはSerであり、 43位のXaaは、His、Thr、Gly、Val、Lys、Trp、Ala 、Arg、CysまたはLeuであり、 44位のXaaは、Pro、Gly、Arg、Asp、Val、Ala、His 、Trp、GlnまたはThrであり、 46位のXaaは、Glu、Arg、Phe、Arg、IleまたはAlaであ り、 47位のXaaは、LeuまたはThrであり、 49位のXaaは、Leu、Phe、ArgまたはSerであり、 50位のXaaは、Leu、Ile、His、ProまたはTyrであり、 54位のXaaは、LeuまたはHisであり、 64位のXaaは、CysまたはSerであり、 67位のXaaは、Gln、Lys、LeuまたはCysであり、 70位のXaaは、Gln、Pro、Leu、ArgまたはSerであり、 74位のXaaは、CysまたはSerであり、 104位のXaaは、Asp、GlyまたはValであり、 108位のXaaは、Leu、Ala、Val、Arg、Trp、Glnまたは Glyであり、 115位のXaaは、Thr、His、LeuまたはAlaであり、 120位のXaaは、Gln、Gly、Arg、LysまたはHisであり、 123位のXaaは、Glu、Arg、PheまたはThrであり、 144位のXaaは、Phe、His、Arg、Pro、Leu、Glnまたは Gluであり、 146位のXaaは、ArgまたはGlnであり、 147位のXaaは、ArgまたはGlnであり、 156位のXaaは、His、GlyまたはSerであり、 159位のXaaは、Ser、Arg、Thr、Tyr、ValまたはGlyで あり、 162位のXaaは、Glu、Leu、GlyまたはTrpであり、 163位のXaaは、Val、Gly、ArgまたはAlaであり、 169位のXaaは、Arg、Ser、Leu、ArgまたはCysであり、 170位のXaaは、His、ArgまたはSerであり、 N−末端から1〜11アミノ酸、およびC−末端から1〜5アミノ酸は随時欠 失させることができ、 N−末端は、直接、またはN−末端をC−末端に結合させることができ、アミ ノ酸: で新しいC−末端およびN−末端を有することができるリンカーを介して、C− 末端に結合され、そして G−CSF受容体アゴニストポリペプチドは、随時すぐ前に(メチオニン-1) 、(アラニン-1)、または(メチオニン-2、アラニン-1)があってもよい]の修 飾G−CSFアミノ酸配列からなる、ヒトG−CSF受容体アゴニストポリペプ チド。 2.請求の範囲第1項に記載のG−CSF受容体アゴニストポリペプチドであっ て、リンカーは、 GlyGlyGlySer(配列番号2)、 GlyGlyGlySerGlyGlyGlySer(配列番号61)、 GlyGlyGlySerGlyGlyGlySerGlyGlyGlySe r(配列番号62)、 SerGlyGlySerGlyGlySer(配列番号63)、 GluPheGlyAsnMet(配列番号64)、 GluPheGlyGlyAsnMet(配列番号65)、 GluPheGlyGlyAsnGlyGlyAsnMet(配列番号66) 、および GlyGlySerAspMetAlaGly(配列番号67)。 よりなる群から選択される、上記ポリペプチド。 3.請求の範囲第1項に記載のG−CSF受容体アゴニストポリペプチドであっ て、ポリペプチドは、 よりなる群から選択される、上記ポリペプチド。 4.請求の範囲第1項に記載のG−CSF受容体アゴニストポリペプチドをコー ドするDNA配列からなる核酸分子。 5.請求の範囲第2項に記載のG−CSF受容体アゴニストポリペプチドをコー ドするDNA配列からなる核酸分子。 6.請求の範囲第3項に記載のG−CSF受容体アゴニストポリペプチドをコー ドするDNA配列からなる核酸分子。 7.請求の範囲第6項に記載の核酸分子であって、 よりなる群から選択される、上記分子。 8.G−CSF受容体アゴニストポリペプチドの製造方法であって、請求の範囲 第4、5、6、または7項に記載の核酸分子からなる複製可能なベクターで形質 転換またはトランスフェクションした宿主細胞を、G−CSF受容体アゴニスト ポリペプチドの発現を可能にする方法で、適切な栄養条件下で増殖させ、そして このヒトG−CSF受容体アゴニストポリペプチドを回収することからなる、上 記方法。 9.請求の範囲第1、2、または3項に記載のG−CSF受容体アゴニストポリ ペプチドと、薬剤学的に許容される担体と、からなる組成物。 10.請求の範囲第1、2、または3項に記載のG−CSF受容体アゴニストポ リペプチド;コロニー刺激因子;および薬剤学的に許容される担体、からなる組 成物。 11.請求の範囲第1、2、または3項に記載のG−CSF受容体アゴニストポ リペプチド;GM−CSF、c−mplリガンド、M−CSF、エリスロポエチ ン、IL−1、IL−4、IL−2、IL−3、IL−5、IL6、IL−7、 IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−13、IL −15、LIF、flt3/flk2リガンド、ヒト成長ホルモン、B細胞増殖 因子、B細胞分化因子、好酸球分化因子、および幹細胞因子よりなる群から選択 されるコロニー刺激因子;および、薬剤学的に許容される担体、からなる組成物 。 12.請求の範囲第1、2、または3項に記載のG−CSF受容体アゴニストポ リペプチドを患者に投与する工程からなる、患者の造血細胞の産生を刺激する方 法。 13.請求の範囲第9、10または11項に記載の組成物を患者に投与する工程 からなる、患者の造血細胞の産生を刺激する方法。 14.幹細胞の選択的エクスビボ拡張方法であって、(a)他の細胞から幹細胞 を分離し、(b)分離した幹細胞を、請求の範囲第1、2、または3項に記載の ポリペプチドを含む選択された培地で培養し、そして(c)培養細胞を採取する 、工程からなる上記方法。 15.幹細胞の選択的エクスビボ拡張方法であって、(a)他の細胞から幹細胞 を分離し、(b)分離した幹細胞を、請求の範囲第9、10、または11項に記 載の組成物を含む選択された培地で培養し、そして(c)培養細胞を採取する、 工程からなる上記方法。 16.造血障害を有する患者の治療方法であって、 (a)幹細胞を取り出し、(b)他の細胞から幹細胞を分離し、(c)分離した 幹細胞を、請求の範囲第1、2、または3項に記載のポリペプチドを含む選択さ れた培地で培養し (d)培養した細胞を採取し、そして (e)培養した細胞を患者に移植する、 工程からなる上記方法。 17.造血障害を有する患者の治療方法であって、 (a)幹細胞を取り出し、(b)他の細胞から幹細胞を分離し、(c)分離した 幹細胞を、請求の範囲第9項に記載の組成物を含む選択された培地で培養し (d)培養した細胞を採取し、そして (e)培養した細胞を患者に移植する、 工程からなる上記方法。 18.造血障害を有する患者の治療方法であって、 (a)幹細胞を取り出し、(b)他の細胞から幹細胞を分離し、(c)分離した 幹細胞を、請求の範囲第10項に記載の組成物を含む選択された培地で培養し (d)培養した細胞を採取し、そして (e)培養した細胞を患者に移植する、 工程からなる上記方法。 19.造血障害を有する患者の治療方法であって、 (a)幹細胞を取り出し、(b)他の細胞から幹細胞を分離し、(c)分離した 幹細胞を、請求の範囲第11項に記載の組成物を含む選択された培地で培養し (d)培養した細胞を採取し、そして (e)培養した細胞を患者に移植する、 工程からなる上記方法。 20.ヒトの遺伝子治療法であって、 (a)患者から幹細胞を取り出し、 (b)他の細胞から幹細胞を分離し、 (c)分離した幹細胞を、請求の範囲第1、2、または3項に記載の造血タンパ ク質を含む選択された培地で培養し (d)培養した細胞にDNAを導入し、 (e)形質導入した細胞を採取し、そして (f)形質導入した細胞を患者に移植する、 工程からなる上記方法。 21.ヒトの遺伝子治療法であって、 (a)患者から幹細胞を取り出し、 (b)他の細胞から幹細胞を分離し、 (c)分離した幹細胞を、請求の範囲第9項に記載の組成物を含む選択された培 地で培養し (d)培養した細胞にDNAを導入し、 (e)形質導入した細胞を採取し、そして (f)形質導入した細胞を患者に移植する、 工程からなる上記方法。 22.ヒトの遺伝子治療法であって、 (a)患者から幹細胞を取り出し、 (b)他の細胞から幹細胞を分離し、 (c)分離した幹細胞を、請求の範囲第10項に記載の組成物を含む選択された 培地で培養し (d)培養した細胞にDNAを導入し、 (e)形質導入した細胞を採取し、そして (f)形質導入した細胞を患者に移植する、 工程からなる上記方法。 23.ヒトの遺伝子治療法であって、 (a)患者から幹細胞を取り出し、 (b)他の細胞から幹細胞を分離し、 (c)分離した幹細胞を、請求の範囲第11項に記載の組成物を含む選択された 培地で培養し (d)培養した細胞にDNAを導入し、 (e)形質導入した細胞を採取し、そして (f)形質導入した細胞を患者に移植する、 工程からなる上記方法。 24.幹細胞は末梢血から単離される、請求の範囲第14、15、16、17、 18、19、20、21、22、または23項に記載の方法。
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