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JP2002534433A - プロトン付加または酸性化された核酸および使用法 - Google Patents

プロトン付加または酸性化された核酸および使用法

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JP2002534433A
JP2002534433A JP2000592299A JP2000592299A JP2002534433A JP 2002534433 A JP2002534433 A JP 2002534433A JP 2000592299 A JP2000592299 A JP 2000592299A JP 2000592299 A JP2000592299 A JP 2000592299A JP 2002534433 A JP2002534433 A JP 2002534433A
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nucleic acid
nucleic acids
bond
protonated
modified
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Application number
JP2000592299A
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English (en)
Inventor
デイル,ロデリック・エム・ケイ
アロウ,エイミー
ガットン,スティーヴン・エル
トンプソン,テリー
Original Assignee
オリゴス・イーティーシー・インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by オリゴス・イーティーシー・インコーポレイテッド filed Critical オリゴス・イーティーシー・インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 プロトン付加核酸が細菌増殖を阻害するという新規発見を報告し、細菌感染を処置または予防するための、ヒトを含む動物への投与用のヌクレアーゼ耐性および酸耐性プロトン付加/酸性化された核酸の調製法および治療使用を記載する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、一般に、修飾核酸の分野、より特定すると抗生物質として使用する
核酸に関する。
【0002】 (発明の背景) 感染症に関与する病原性細菌は、かつて、ペニシリン、ストレプトマイシン、
テトラサイクリン、およびその他などの一連の抗生物質の使用により制御できる
と考えられていた。しかし、抗生物質の多用が1950年代に始まって以来、よ
り多くの細菌が進化して、1つ以上の抗生物質に耐性となってきた。多剤耐性株
は、特に病院において、次第に一般的なものとなっている。
【0003】 現在、院内スタフィロコッカス感染は多剤耐性を示す。例えば、Archer
ら、1994、Antimicrob.Agents Chemother.3
8:2231〜2237参照。現時点では、大半のスタフィロコッカス株の死滅
能を示す残りの抗生物質は、バンコマイシンである。しかし、バンコマイシンに
耐性なスタフィロコッカスおよびエンテロコッカスの両方の株がすでに単離され
、Zabranskyら、1995、J.Clin.Microbiol.33
(4):791〜793により報告されている。さらに、エンテロコッカスから
スタフィロコッカスへの耐性の移行が、以前に、Woodfordら、1995
、J.Antimicrob.Chemother.35:179〜184によ
り記述されている。ストレプトコッカス・ニューモニエは、米国での罹患および
死亡の筆頭の原因である(M.M.W.R.、1996年2月16日、第45巻
、No.RR−1)。毎年、これらの細菌は3,000症例の髄膜炎、50,0
00症例の菌血症、500,000症例の肺炎、および7,000,000症例
の中耳炎を引き起こす。致死率は、抗生物質療法にも関わらず、菌血症で40%
以上、髄膜炎で55%以上である。過去に、ストレプトコッカス・ニューモニエ
は、一様に抗生物質に感受性であったが、抗生物質耐性株が出現し、いくつかの
地域社会では蔓延してきている。
【0004】 さらに、抗生物質耐性は問題ではないが、特定の細菌が、従来の抗生物質を使
用した処置に依然として難治性である場合もある。これは、食中毒および火のよ
く通っていない肉による死亡の原因物質である、エシェリヒア・コリ0157:
H7の場合である。米国農務省は、毎日10人が死亡し、さらに14,000人
がこの細菌により病気になると推定している。残念なことに、従来の抗生物質は
、この生物に対して完全に無効である。
【0005】 病原性細菌の抗生物質による処置の歴史は、循環的である。細菌は、極めて適
合性のある生物であり、開発された各々の新規抗生物質について、耐性細菌株が
抗生物質の多用により生じる。従って、次世代の抗生物質耐性細菌を駆除するた
めに、新規抗生物質を製造する必要が常にある。伝統的な新規抗生物質の開発法
は減速しており、過去2年間に、僅か1つの新規抗生物質がFDAにより認可さ
れたのみである。さらに、Kristinsson(Microb.Drug
Resistance 1(2):121(1995))によると、「耐性グラ
ム陽性菌に対する活性をもつ新規クラスの抗生物質の兆しは全く見えない」。
【0006】 アンチセンス療法は、細胞での望まれない遺伝子発現を特異的に阻害する核酸
を使用する。アンチセンス核酸を使用して、RNA、典型的にはメッセンジャー
RNAにハイブリッドし、RNaseHを活性化、またはリボソームまたはタン
パク質の結合を物理的に遮断し、よってmRNAの翻訳を防ぐことにより、その
機能を阻害することができる。アンチセンス核酸はまた、触媒活性(リボザイム
)をもつRNAを含み、これは、標的RNA上の相補的配列に選択的に結合し、
切断反応を媒介することにより物理的に標的を破壊できる。
【0007】 正しい位置でDNAに結合するアンチセンス核酸はまた、DNAがRNAに転
写されるのを防ぐことができる。これらのアンチセンス核酸は、二本鎖DNAに
結合し(三本鎖DNAを形成して)、よって遺伝子発現を阻害すると考えられて
いる。
【0008】 核酸はまた、その作用形態が、DNAまたはRNA以外の分子、例えばタンパ
ク質との相互作用の結果である、アプタマーとしての使用を見出した。
【0009】 核酸はまた、CGモチーフの存在に応答して、免疫系を刺激することが示され
ている(Yamamotoら、1994、Antisense Res.Dev
el.4:119〜122;Kriegら、1995、Nature 374:
546〜549)。この刺激の機序は明らかでないが、アンチセンス機序には関
与していないようである。
【0010】 内部化核酸の運命は、核酸療法の成功に重要であることが実証されている(B
ennett、1993、Antisense Res.Devel.3:23
5〜241)。核酸の迅速な細胞内での分解は、その使用の障害であり得る。天
然ホスホジエステル核酸の使用における主な問題の1つは、哺乳動物細胞または
血清含有培養培地中でのヌクレアーゼによるその迅速な分解である(Cohen
、1989、オリゴデオキシヌクレオチド:遺伝子発現のアンチセンス阻害剤、
ボーカラトーン、FL、CRCプレス)。核酸の骨格の修飾は、様々な程度のヌ
クレアーゼ耐性を付与する多くの証拠がある。Hokeら、1991、Nucl
.Acids.Res.19:5743は、ホスホジエステル骨格核酸を、完全
に修飾したホスホロチオエート骨格核酸と、およびキメラホスホジエステルおよ
びホスホロチオエート骨格核酸と比較した。Hokeらは、ホスホロチオエート
核酸は、ホスホジエステルまたはキメラ骨格核酸よりも45倍以下ゆっくりと分
解したことを実証した。
【0011】 ヌクレアーゼ耐性骨格結合で末端キャップしたキメラ核酸は分解に耐性である
という報告がある(Cohen、1989、オリゴデオキシヌクレオチド:遺伝
子発現のアンチセンス阻害剤、ボーカラトーン、FL、CRCプレス)。しかし
、Hokeらは、キャップした核酸は、細胞内エンドヌクレアーゼにより迅速に
分解し、よって核酸をヌクレアーゼ耐性修飾でキャップしても、細胞における核
酸の薬理活性を持続するのに十分ではないであろうことを教義する。最後に、H
okeらは、核酸のキャッピングは、細胞培養液中のエキソヌクレアーゼからの
保護を提供し得るが、細胞内エンドヌクレアーゼの作用は、核酸が細胞に侵入し
た場合に、これらのキャップした核酸を分解するのに十分であると結論している
【0012】 核酸の治療使用に対する別の制限は、そのバイオアベイラビリティーの低さで
ある。経口バイオアベイラビリティーは、腸における酸による分解、小腸におけ
る酵素的切断、小腸吸収の低さ、および肝初回通過効果により影響され得る(H
ughesら、1995、Pharmaceutical Research
12:817)。Crookeは、齧歯類における非常にわずかな(<5%)核
酸のバイオアベイラビリティーを報告した(S.Crooke、1997、アン
チセンス核酸およびアンチセンスRNA:新規薬理および治療剤、B.Weis
s編、CRCプレス、ボーカラトーン、FL、17項)。胃での胃液塩酸(HC
l)の正常なpHは、1ないし2である(A.Goth、1974、医療薬理学
:原理および概念、C.V.Mosby Company、セントルイス、MO
)。核酸は、酸によるDNAまたはRNA骨格の脱プリン化および切断に感受性
である。10分間という短い時間、核酸を、室温でpH1〜2に曝露すると、脱
プリン化が引き起こされる。
【0013】 現在までに抗生物質として核酸を使用する唯一の努力は、特異的な細菌遺伝子
にハイブリッドし、その発現を阻害し、よって細菌増殖を阻害することに標的化
した、アンチセンス分子としてのその使用を含む。Lupskiら、米国特許第
5,294,533号(’533特許)およびPCT国際公開第WO96/29
399号参照。この方法は効果的であり得るが、使用の範囲において限定され、
効果の強度およびアンチセンス分子の使用は、特定の標的化した生物または密接
に関連した生物に限定される。
【0014】 従来の多くの抗生物質に耐性な細菌を含む、広範囲の細菌に対して効果的な新
規なクラスの広域抗生物質が必要である。さらに、処置した宿主に無毒性な広域
抗生物質が必要である。
【0015】 (発明の要約) 本発明は、インビトロおよびインビボで、薬剤耐性および感受性細菌の両方に
対して効果的な抗生物質である、プロトン付加/酸性化された核酸を提供する。
これらの修飾核酸は、核酸分子の具体的な配列または長さに関係なく、殺細菌剤
および/または静細菌剤として効果的である。本発明の核酸は、プロトン付加/
酸性化され、ヌクレアーゼ耐性骨格、酸耐性骨格を有し、およびその好ましい実
施形態において、酸耐性骨格およびヌクレアーゼ耐性骨格の両方を有する。本発
明の核酸は、プロトン付加/酸性化されると、水に溶かした場合に、pH7以下
から約1まで、より好ましくはpH4.5以下から約1まで、さらにより好まし
くはpH2以下から約1までのpHを与える。
【0016】 1つの実施形態において、本発明は、抗細菌剤としての、プロトン付加/酸性
化された核酸の治療使用を提供する。特に、本発明のプロトン付加/酸性化され
た核酸は、全ての細菌種に対して効果的な抗細菌剤であり、ヒトおよび他の動物
の細菌感染を処置または予防するために医薬的にまたは美容的に使用できる。好
ましい処置法は、細菌増殖を阻害または予防、細菌増殖の症状を軽減するに十分
な量、または、細菌感染の処置に効果的な量の、プロトン付加/酸性化された核
酸の動物への投与を含む。
【0017】 別の実施形態において、本発明は、ウイルス感染、炎症疾患、癌、真菌感染等
を含む疾患の処置または予防のための核酸の治療使用を提供し、ここでの前記核
酸は、細菌感染を同時に予防または処置するためにさらにプロトン付加されてい
る。
【0018】 本発明はさらに、動物、より好ましくはヒトを含む哺乳動物での細菌感染の処
置用の薬用組成物の調製のための、許容される医薬担体と共に、記載した抗細菌
核酸の使用を提供する。
【0019】 本発明はさらに、許容される美容的担体と共に、局所的皮膚クリームでの記載
した抗細菌核酸の使用を提供する。かかる局所的皮膚クリームは、軟化剤、加湿
剤、芳香剤等の添加剤を含み得る。
【0020】 本発明はさらに、記載した抗細菌核酸からなる消毒溶液を提供する。消毒剤は
、その無毒性から、皮膚上での使用に適し得るか、または院内器具などの表面の
消毒に使用し得る。
【0021】 本発明はまた、病原性細菌に対する静細菌効果または殺細菌効果を付与するた
めの、核酸をプロトン付加/酸性化する数個の方法を提供する。得られたプロト
ン付加/酸性化された核酸は、細菌病原体により引き起こされた疾病に罹患した
、ヒトを含む動物の処置に使用できる。
【0022】 本発明の目的は、臨床関連病原性細菌を含む、任意の細菌の増殖を阻害するた
めに、プロトン付加/酸性化された核酸を使用することである。
【0023】 本発明の利点は、プロトン付加/酸性化された核酸の作用機序は、比較的非特
異的のようであり、これによりそれらは、臨床関連病原性細菌を含む任意の細菌
に対して効果的であることである。
【0024】 本発明の別の利点は、プロトン付加/酸性化された核酸は、修飾核酸で処置し
た対象(被検者)に無毒性であることである。
【0025】 さらなる利点は、プロトン付加/酸性化された核酸の抗細菌効力は、長さ依存
的でも配列依存的でもないことである。
【0026】 本発明の特徴は、プロトン付加/酸性化された核酸が、細菌性病原体により引
き起こされる様々な病気の処置に効果的であることである。
【0027】 本発明のこれらおよび他の目的、利点および特徴は、以下により完全に記載し
た核酸およびその使用の詳細を読めば、当業者には明らかとなろう。
【0028】 (好ましい実施形態の詳細な説明) 本発明は、記載した特定の方法論、プロトコル、細胞系、動物種または属、作
成物および試薬に限定されず、勿論、変化し得ることを理解されたい。また、本
明細書に使用した用語は、特定の実施形態を説明する目的ためだけのものであり
、本発明の範囲を限定するとは捉えず、これは添付の特許請求の範囲によっての
み限定されることを理解されたい。
【0029】 本明細書および添付の特許請求の範囲で使用したような、単数形の「a」、「
an」、および「the」は、内容から明らかに他を示す場合以外、複数の対象
を含むことに注意しなければならない。従って、例えば、「細菌」への言及は、
複数の細菌種を含み、「オリゴヌクレオチド」は、複数のオリゴヌクレオチドお
よび当業者には公知のその等価体を含み得る、等である。
【0030】 特記しない限り、本明細書に使用した全ての専門用語および科学用語は、本発
明が属する分野の普通程度の技術的理解力を有する者には一般に理解されるのと
同じ意味を有する。本明細書に記載したものと類似または等価な任意の方法、装
置および物質を、本発明の実施または試験に使用できるが、好ましい方法、装置
および物質をここでは記載する。
【0031】 本明細書に記載した全ての刊行物は、例えば、今回記載した発明と関連して使
用し得る、刊行物に記載された、細胞系、作成物および方法論を説明および開示
する目的のために、本明細書に参考として取込む。上記および文書全体を通じて
議論した刊行物は、単に本出願の提出日より前に開示されたために提供される。
本明細書のどの記載事項も、発明者は、前の発明により、かかる開示の日付を早
める権利がないという承認とは捉えない。
【0032】 (定義) 本明細書では同義語として使用した「核酸」および「核酸分子」なる語は、ヌ
クレオチド、すなわち、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドまたは両
方からなる分子を意味する。この語は、リボヌクレオチドおよびデオキシリボヌ
クレオチドのモノマーおよびポリマーを含み、リボヌクレオチドおよび/または
デオキシリボヌクレオチドは、ポリマーの場合、5’から3’結合を介して共に
接続している。しかし、結合は、例えば、5’から2’結合を含む核酸を含む、
核酸合成分野で既知の任意の結合を含み得る。核酸分子に使用されるヌクレオチ
ドは、天然であっても、または、天然塩基対と塩基対形成関係を形成できる、合
成的に製造した類似体でもよい。塩基対形成関係を形成できる非天然塩基の例は
、アザおよびデアザピリミジン類似体、アザおよびデアザプリン類似体、および
他のヘテロ環塩基類似体(プリンまたはピリミジン環の炭素および窒素原子の1
つ以上が、ヘテロ原子、例えば酸素、硫黄、セレン、リン等により置換されてい
る)を含むがこれに限定されない。
【0033】 本明細書に使用した「オリゴヌクレオチド」なる語は、約2〜約100のヌク
レオチド、より好ましくは2〜80のヌクレオチド、さらにより好ましくは約4
〜約35のヌクレオチドを含む核酸分子を意味する。
【0034】 本明細書に使用した「モノマー」なる語は、1つのヌクレオチドを含んでなる
核酸分子およびその誘導体を意味する。
【0035】 本明細書に使用した「修飾オリゴヌクレオチド」、「修飾モノマー」および「
修飾核酸分子」は、核酸塩基、糖部分、ヌクレオシド間リン酸結合の全てまたは
いずれかの天然分子構造の分子レベルでの1つ以上の化学的修飾を有する核酸、
並びに、これらの部位に、ジアミン、コレステリルまたは他の親油性基、または
修飾の組合せなどの追加の置換基を有する分子を意味する。ヌクレオシド間リン
酸結合は、ホスホジエステル、ホスホトリエステル、ホスホルアミデート、シロ
キサン、カーボネート、カルボキシメチルエステル、アセトアミデード、カルバ
メート、チオエーテル、架橋ホスホルアミデート、架橋メチレンホスホネート、
ホスホロチオエート、メチルホスホネート、ホスホロジチオエート、架橋ホスホ
ロチオエート、および/またはスルホンヌクレオチド間結合、または3’−3’
、2’−5’、または5’−5’結合、および(混合骨格修飾オリゴヌクレオチ
ドを産生する)かかる類似の結合の組合せであり得る。修飾は、内部(単一また
は反復)またはオリゴヌクレオチド分子の末端(群)であり得、アミノ基と末端
リボース、デオキシリボースの間に様々な数の炭素残基を有する、コレステリル
、ジアミン化合物などの、ヌクレオシド間リン酸結合の分子への付加、および、
反対の鎖または会合した酵素または他のタンパク質を切断または架橋するリン酸
修飾を含み得る。リボース−ジアルデヒドなどの求電子性基は、かかるタンパク
質のリシル残基のεアミノ基と共有結合的に連結できる。オリゴマーに繋がった
n−エチルマレイミドなどの求核性基は、mRNAの5’末端または別の求電子
性部位に共有結合的に付着できる。修飾オリゴヌクレオチドなる語はまた、2’
−置換リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドモノマーなどの糖部分
への修飾を含むオリゴヌクレオチドを含み、そのいずれも5’から3’結合を介
して共に接続している。修飾オリゴヌクレオチドはまた、配列の標的特異性が維
持されている、PNAまたはモルホリノ修飾骨格からなり得る。
【0036】 本明細書に使用した「核酸骨格」なる語は、分子中のヌクレオチドを連結して
いる化学部分の構造を意味する。これは、ヌクレオチドを化学的に連結している
いずれかおよび全ての手段から形成された構造を含み得る。本明細書に使用した
修飾骨格は、ヌクレオチド間の化学結合への修飾、並びに、糖構造への修飾など
の、安定性および親和性を増強するために使用し得る他の修飾を含む。例えば、
デオキシリボースのα−アノマーを使用し得、ここでの塩基は、天然β−アノマ
ーに関して反転している。好ましい実施形態において、糖基の2’−OHを、2
’−O−アルキルまたは2’−O−アルキル−n(O−アルキル)に変化させ得
、これは、親和性に影響を及ぼすことなく分解に対する耐性を与える。
【0037】 本明細書に同義語として使用した「酸性化」および「プロトン付加/酸性化」
なる語は、プロトン(すなわち陽性水素イオン)が、核酸上のプロトン受容部位
に加えられるプロセスを意味する。プロトン受容部位は、核酸の塩基構造上のア
ミン基およびホスホジエステル結合のリン酸を含む。pHが低下すると、プロト
ン付加されるこれらの受容部位の数は増加し、より高度にプロトン付加/酸性化
された核酸が得られる。
【0038】 「プロトン付加/酸性化された核酸」なる語は、1mlあたり約16のA260
の濃度で水に溶かした場合に、生理学的pHより低い、すなわち、約pH7より
低いpHを有する核酸を意味する。修飾核酸、ヌクレアーゼ耐性核酸、およびア
ンチセンス核酸は、この定義に包含されると意味する。一般に、核酸は、核酸上
の反応部位にプロトンを加えることによりプロトン付加/酸性化されるが、核酸
のpHを減少させる他の修飾も使用でき、この語により包含されると捉えられる
【0039】 本明細書に使用した「末端遮断」なる語は、例えばヌクレアーゼ作用による、
選択したヌクレオチドの分解を防ぐ、分子レベルでの化学的修飾を含む核酸を意
味する。この化学的修飾は、例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチドのコード
領域などの、核酸の必要不可欠な部分を保護するように位置する。末端遮断は、
3’末端遮断または5’末端遮断であり得る。例えば、核酸の必要不可欠な配列
が3’にある場合、3’末端遮断は、分子のまさに3’の部位であり得るか、ま
たは、3’末端の内部であり得る。
【0040】 「実質的にヌクレアーゼに耐性」なる語は、天然または非修飾核酸に比べて、
ヌクレアーゼによる分解に耐性である核酸を意味する。本発明の修飾核酸は、そ
の非修飾対応物よりも、ヌクレアーゼによる分解に対して、少なくとも1.25
倍耐性であり、その非修飾対応物よりも、より好ましくは少なくとも2倍耐性で
、さらにより好ましくは少なくとも5倍耐性であり、最も好ましくは少なくとも
10倍耐性である。このような実質的にヌクレアーゼに耐性な核酸は、ホスホロ
チオエート、メチルホスホネート、エチルホスホトリエステル、2’−O−メチ
ルホスホロチオエート、2’−O−メチル−p−エトキシリボヌクレオチド、2
’−O−アルキル、2’−O−アルキル−n(O−アルキル)、2’−フルオロ
、2’−デオキシ−エリトロペントフラノシル、2’−O−メチルリボヌクレオ
シド、メチルカルバメート、メチルカーボネート、反転塩基(例えば反転T’s
)、またはこれらの骨格のキメラ型を含むがこれに限定されない。
【0041】 本明細書に使用した「実質的に酸に耐性」なる語は、非修飾核酸に比べて、酸
による分解に耐性である核酸を意味する。典型的には、核酸の相対的な酸耐性は
、耐性核酸の分解比率を、非修飾対応物(すなわち、「正常な」骨格、塩基、お
よびホスホジエステル結合をもつ対応する核酸)の分解比率と比較することによ
り測定する。酸耐性である核酸は、その非修飾対応物よりも、好ましくは、酸に
よる分解に対して少なくとも1.5倍耐性、少なくとも2倍耐性、さらにより好
ましくは少なくとも5倍耐性、そして最も好ましくは少なくとも10倍耐性であ
る。
【0042】 本明細書に使用した「LD50」なる語は、全ての処置した実験動物で、50%
致死率をもたらす活性物質の用量である。これは通常、経口、非経口等の観血的
投与を対象とするが、活性物質の局所適用などの、より観血的ではない投与法を
使用した毒性にも適用し得る。
【0043】 本明細書に使用した「アルキル」なる語は、メチル、エチル、プロピル、te
rt−ブチル、n−ヘキシル等の、1〜6炭素原子を含む、分枝または非分枝飽
和炭化水素鎖を意味する。
【0044】 「処置」、「処置している」なる語は、一般に、所望の薬理および/または生
理効果を得ることを意味するために本明細書で使用する。効果は、疾患またはそ
の症状を完全にまたは部分的に予防する点で予防的であり得、および/または、
疾患および/または疾患に起因する副作用の完全または部分的な治癒の点で治療
的であり得る。本明細書に使用した「処置」なる語は、哺乳動物、特にヒトの疾
患の任意の処置を網羅し、 (a)疾患の素因があり得るが、疾患を有するとはまだ診断されていない対象(
被検者)において、細菌症が起こることを予防すること、 (b)細菌症を阻害、すなわち、その発達を停止すること、または (c)細菌症を軽減、すなわち、疾患の減退および/または寛解を引き起こすこ
とを含む。本発明は、任意の感染性細菌に罹患した患者の処置に関する。
【0045】 (発明の総論) 本発明は、任意の配列および任意の長さのプロトン付加/酸性化された核酸が
、インビトロおよびインビボで、薬剤耐性および抗生物質感受性細菌の両方に対
して効果的な、新規なクラスの抗生物質を示すという発見に基づく。特に、本発
明のプロトン付加/酸性化された核酸は、全ての細菌種に対して効果的な抗細菌
剤であり、ヒトおよび動物の細菌感染の処置または予防に使用できる。従って、
本発明は、プロトン付加ヌクレアーゼ耐性核酸、および、細菌の死滅または細菌
増殖の阻害に効果的なそれらの産生法を含む。特に、本発明は、殊に、病原性細
菌に対する核酸の抗細菌作用を促進するプロトン付加のプロセスに関する。
【0046】 さらに、他の疾患または疾病の処置に今回治療使用する核酸、例えば、特定の
遺伝子に標的化したアンチセンス核酸もプロトン付加/酸性化でき、よってかか
る核酸に、さらなる抗細菌活性の治療効果を付与する。従って、本発明はまた、
細菌感染を同時に処置または予防するためにさらにプロトン付加された、ウイル
ス感染、癌、真菌感染等に関与する疾患の処置または予防のための核酸の使用を
含む。
【0047】 プロトン付加/酸性化は、抗細菌剤として機能する能力を核酸に付与するため
に使用できる。核酸の酸性化は、プロトン(すなわち陽性水素イオン)を核酸上
の反応部位に加えるプロセスである。プロトン付加される反応部位の数が増加す
るにつれて、pHは低下し、核酸の細菌阻害活性は増加する。従って、本発明の
核酸は、プロトン付加/酸性化されると、水に溶かした場合に、pH7以下〜約
pH1まで、または好ましい実施形態において、pH6〜約1またはpH5〜約
1までのpHを与える。他の好ましい実施形態において、溶解した核酸は、pH
4.5〜約1、または、好ましい実施形態において、4.0〜1のpH、または
、より好ましい実施形態において、3.0〜約1のpH、または、別のより好ま
しい実施形態において、2.0〜約1のpHを有する。
【0048】 好ましい実施形態において、本発明の組成物および方法のプロトン付加/酸性
化された核酸は、実質的にヌクレアーゼに耐性、実質的に酸に耐性、および好ま
しくは、実質的にヌクレアーゼに耐性および実質的に酸に耐性の両方である。こ
の実施形態は、ホスホロチオエート結合、2’−O−メチル−ホスホジエステル
、2’−O−アルキル、2’−O−アルキル−n(O−アルキル)、2’−フル
オロ、2’−デオキシ−エリトロペントフラノシル、p−イソプロピル核酸、ホ
スホルアミデート、キメラ結合、および任意の他の骨格修飾により完全に誘導体
化された核酸を含む。この実施形態はまた、核酸を、実質的に内因性ヌクレアー
ゼ活性に耐性にする他の修飾を含む。核酸をヌクレアーゼに耐性にする方法は、
核酸を含むプリンまたはピリミジン塩基の共有結合的修飾を含むがこれに限定さ
れない。例えば、修飾塩基を含む核酸が実質的にヌクレアーゼに耐性となるよう
に、塩基を、メチル化、ヒドロキシメチル化、または別様に置換(例えばグルコ
シル化)し得る。
【0049】 最も好ましい実施形態において、プロトン付加/酸性化された核酸は、酸分解
、エキソヌクレアーゼ消化、およびエンドヌクレアーゼ消化に対して実質的に耐
性である骨格を有する。
【0050】 典型的には、核酸の相対的なヌクレアーゼ耐性は、耐性核酸の消化比率を、そ
の非修飾対応物(すなわち、「正常な」骨格、塩基、およびホスホジエステル結
合をもつ対応する核酸)の消化比率と比較することにより測定できる。消化比率
は、定性HPLCを使用して、全長核酸の消失を評価することにより、または任
意の他の適切な方法により(例えば、染色、オートラジオグラフィー、蛍光等を
使用してシークエンスゲル上の産物を可視化、または光学密度のシフトを測定す
ることにより)決定し得る。分解は、一般に、時間の関数として測定する。
【0051】 非修飾核酸と修飾核酸の比較は、無傷修飾核酸の比率を、無傷非修飾核酸の比
率に割当てることにより実施できる。例えば、15分間ヌクレアーゼに曝露した
後、非修飾核酸の25%が無傷であり(すなわち75%分解)、修飾核酸の50
%が無傷である場合(すなわち50%分解)、修飾核酸は、非修飾核酸よりもヌ
クレアーゼによる分解に対して2倍(50%を25%で割る)耐性であると言わ
れる。一般に、実質的にヌクレアーゼに耐性な核酸は、15分間ヌクレアーゼに
曝露した後に、ヌクレアーゼによる分解に対して、対応する配列を有する非修飾
核酸よりも、少なくとも約1.25倍耐性、典型的には少なくとも約1.5倍耐
性、好ましくは約1.75倍耐性、そしてより好ましくは少なくとも約10倍耐
性である。
【0052】 酸分解比率は、定性HPLCを使用して、全長核酸の消失を評価することによ
り、または任意の他の適切な方法により(例えば、染色、オートラジオグラフィ
ー、蛍光等を使用してシークエンスゲル上の産物を可視化、または光学密度のシ
フトを測定することにより)決定し得る。分解は、一般に、時間の関数として測
定する。
【0053】 非修飾核酸と修飾核酸の比較は、無傷修飾核酸の比率を、無傷非修飾核酸の比
率に割当てることにより実施できる。例えば、30分間低いpH環境に曝露した
後、非修飾核酸の25%が無傷であり(すなわち75%分解)、修飾核酸の50
%が無傷である場合(すなわち50%分解)、修飾核酸は、非修飾核酸よりもヌ
クレアーゼによる分解に対して2倍(50%を25%で割る)耐性であると言わ
れる。一般に、実質的に「酸に耐性な」核酸は、30分間37℃で約1.5〜約
4.5のpHに曝露した後に、酸による分解に対して、対応する配列を有する非
修飾核酸よりも、少なくとも約1.25倍耐性、典型的には少なくとも約1.5
倍耐性、好ましくは約1.75倍耐性、そしてより好ましくは少なくとも約10
倍耐性である。
【0054】 今回記載した精製核酸は、単独で治療剤として使用しても、追加の抗細菌剤と
複合させてもよい。例えば、記載したヌクレアーゼ耐性抗細菌核酸は、従来の抗
生物質または細菌遺伝子発現を阻害する他の化学基に連結させ得る。別に、精製
核酸は、他の疾病および/または症状の軽減に設計された薬剤、例えば鬱血除去
薬、抗ヒスタミン剤、抗吐気剤、鎮静剤、疼痛軽減剤等と共に治療組成物に含め
てもよい。さらに、抗細菌核酸は、例えば、核酸のインビボ安定性をさらに増強
する、またはその薬理特性を別様に増強する(例えば、インビボ半減期を増加、
毒性を減少、バイオアベイラビリティーを促進等)、様々な十分に確立された化
合物または構造と複合させ得る。
【0055】 本発明の核酸の配列は、修飾核酸の抗細菌効果が配列に依存的ではないので変
化し得る。例えば、細菌感染の処置に指向した核酸は、細菌増殖に必要な既知の
細菌遺伝子に相補的であり得る。別の例では、本発明の核酸は、感染の処置また
は予防を引き起こす、細菌のゲノムのどの配列とも実質的な配列相同性を有さな
くてもよい。さらに別の例では、他の治療標的、例えばウイルス、癌細胞、真菌
感染に指向した核酸もまた、その基本的な治療機能に加えて、抗細菌剤として同
時に機能するように、本発明に従ってプロトン付加/酸性化し得る。
【0056】 本発明の核酸の殺細菌および/または静細菌活性は、当業者に利用可能な任意
の数の方法を使用して測定し得る。かかる方法の一例は、抗生物質による細菌感
染の処置におけるインビボ効力を予測すると認められる、MIC(最小阻害濃度
)の使用による、抗細菌活性の測定である。本発明の核酸は、膜を透過するよう
に細菌を前処理しなくても、および核酸をPEG修飾しなくても、この試験で抗
細菌活性を示す。
【0057】 一連の化学的変化を有する核酸のプロトン付加/酸性化を、本発明で使用し得
るが、本発明の好ましい実施形態は、水に溶かした場合に、3〜1のpHを有す
る、5’−ブタノール−2’−O−アルキルRNA−ブタノール−3’または2
’−O−アルキル−O−アルキルの化学構造を有するプロトン付加/酸性化され
た核酸である。本発明の特に好ましい実施形態は、水に溶かした場合に、3〜1
のpHを有する、5’−ブタノール−2’−O−メチルRNA−ブタノール−3
’の化学骨格構造をもつプロトン付加/酸性化された核酸である。
【0058】 核酸合成 核酸は、商業的に購入したDNA合成器で、<1μMから>1mMの規模で、
標準的なホスホルアミジト化学および当分野で公知の方法、例えば、Stecら
、1984、J.Am.Chem.Soc.106:6077〜6089、St
ecら、1985、J.Org.Chem.50(20):3908〜3913
、Stecら、1985、J.Chromatog.326:263〜280、
LaPlancheら、1986、Nuc.Acid.Res.14(22):
9081〜9093、およびFasman、1989、生化学および分子生物学
の実践的なハンドブック、1989、CRCプレス、ボーカラトーン、フロリダ
(本明細書に参考として取込む)に記載の方法を使用して合成できる。
【0059】 核酸は、当分野で公知の任意の方法により精製できる。好ましい実施形態にお
いて、核酸は、市販で入手可能な逆相またはイオン交換媒体、例えばウォーター
ズプロテインパック、ファルマシアのソースQ等でクロマトグラフィーにより精
製する。ピーク画分を合わせ、サンプルを脱塩し、ポリ(スチレン−ジビニルベ
ンゼン)をベースとした媒体、ハミルトンのPRP1またはPRP3、またはポ
リマーLab’sPLRPレジンで、逆相クロマトグラフィーにより濃縮できる
。別に、エタノール沈降、ダイアフィルトレーション、またはゲルろ過、次いで
凍結乾燥またはSavant’s Speed Vacなどの市販で入手可能な
装置での真空下での溶媒蒸発を使用し得る。所望により、少量の核酸を、ポリア
クリルアミドゲルを使用して電気泳動により精製し得る。
【0060】 凍結乾燥または乾燥させた核酸の調製物を、発熱性物質非含有無菌生理食塩水
(すなわち0.85%食塩水)、無菌シグマ水に溶かし、0.45μのゲルマン
フィルター(または無菌の0.2μの発熱性物質非含有フィルター)を通してろ
過する。記載した核酸は、ホスホルアミデート、ホスホロチオエート、アルキル
ホスホネート、2’−O−メチル、2’−修飾RNA、モルホリノ基、リン酸エ
ステル、プロピン基、または上記の基または他の結合(またはその類似体)の任
意の組合せのキメラを含むがこれに限定されない、任意の多種多様な化学基また
は結合で部分的にまたは完全に置換し得る。
【0061】 様々な標準的方法を使用して、今回記載した抗細菌核酸を精製できる。簡潔に
は、本発明の抗細菌核酸は、クロマトグラフィーにより、市販で入手可能な逆相
媒体(例えば、RAININインストルメンツ社、DYNAMAX(登録商標)
−300A、Pure−DNA逆相カラム、1989、またはその現在のアップ
デート版の説明書参照、本明細書に参考として取込む)またはイオン交換媒体、
例えばウォーターズプロテインパックまたはファルマシアのソースQで精製でき
る(一般に、WarrenおよびVella、1994、「高速液体クロマトグ
ラフィーによる合成核酸の分析および精製」、Methods in Mole
cular Biology、第26巻;核酸コンジュゲートのプロトコル、S
.Agrawal編、Humanaプレス社、Totowa、NJ;Aharo
nら、1993、J.Chrom.698:293〜301;およびMilli
pore Technical Bulletin、1992、アンチセンスD
NA:合成、精製および分析)。ピーク画分を合わせ、サンプルを濃縮し、アル
コール(エタノール、ブタノール、イソプロパノール、およびその異性体および
混合物等)沈降、逆相クロマトグラフィー、ダイアフィルトレーション、または
ゲルろ過により脱塩できる。
【0062】 核酸は、所望の核酸の合成中に産生される、とりわけ、不完全な核酸産物を実
質的に含まないように単離した場合に、純粋と考える。好ましくは、精製核酸は
また、オリゴヌクレオチドの抗細菌活性を妨害または別様にマスクし得る汚染物
質を実質的に含まない。開示された方法の1つによる、または当業者に既知の任
意の他の方法による酸性化後の、精製核酸は、とりわけ、過剰のプロトン付加/
酸性化試薬を実質的に含まないように単離したプロトン付加/酸性化された核酸
である。一般に、核酸が標的細胞に結合するか、またはそれに侵入して、目的の
生理活性を調節できる場合、核酸をより有用でなくする汚染物質は実質的に含ま
れていないとする。
【0063】 特定の実施形態において、本発明の核酸は、以下の1つ以上からなる。部分的
または完全に置換されたホスホロチオエート、ホスホネート、リン酸エステル、
ホスホロアミデート、2’−修飾RNA、3’−修飾RNA、ペプチド核酸、プ
ロピンまたはその類似体。核酸は、ホスホジエステル結合、ホスホトリエステル
結合、ホスホルアミデート結合、シロキサン結合、カーボネート結合、カルボキ
シメチルエステル結合、アセトアミド結合、カルバメート結合、チオエーテル結
合、架橋ホスホルアミデート結合、架橋メチレンホスホネート結合、ホスホロチ
オエート結合、メチルホスホネート結合、ホスホロジチオエート結合、モルホリ
ノ、架橋ホスホロチオエート結合、スルホンヌクレオチド間結合、3’−3’結
合、5’−2’結合、5’−5’結合、2’−デオキシ−エリトロペントフラノ
シル、2’−フルオロ、2’−O−アルキルヌクレオチド、2’−O−アルキル
−n(O−アルキル)ホスホジエステル、モルホリノ結合、p−エトキシオリゴ
ヌクレオチド、PNA結合、p−イソプロピルオリゴヌクレオチド、またはホス
ホルアミデートを含むがこれに限定されない、化学部分により完全にまたは部分
的に誘導体化され得る。
【0064】 プロトン付加/酸性化された核酸 上記の合成および精製段階後に、またはその最中に、プロトン付加/酸性化形
の記載の核酸は、精製、または部分精製、または粗核酸を、低pH環境すなわち
酸性環境におくことにより作成できる。精製または粗核酸は、リン酸、硝酸、塩
酸、酢酸等を含むがこれに限定されない、酸でプロトン付加/酸性化できる。例
えば、酸を、溶液中で核酸と合わせても、別に、核酸を酸性溶液中に溶かしても
よい。過剰の酸はクロマトグラフィーにより、またはいくつかの場合には核酸を
乾燥させることにより除去し得る。
【0065】 当業者には既知のプロトン付加核酸を調製する他の手順も、等しく本発明の範
囲内と考えられる。一旦、本発明の核酸がプロトン付加されると、例えば過剰の
酸などの任意の望まれない成分から分離し得る。当業者は、望まれない成分から
オリゴヌクレオチドを分離する多くの方法を知っている。例えば、オリゴヌクレ
オチド溶液を、プロトン付加後に、クロマトグラフィーにかけ得る。好ましい実
施形態において、オリゴヌクレオチド溶液を、プロトン付加後に、ポリ(スチレ
ン−ジビニルベンゼン)をベースとしたレジン(例えばハミルトンPRP−1p
r3およびポリマーLab’sPLRP)にかける。
【0066】 プロトン付加/酸性化された核酸は、直接使用できるか、または好ましい実施
形態において、さらに処理して、任意の過剰の酸および塩を、沈降、逆相クロマ
トグラフィー、ダイアフィルトレーション、またはゲルろ過により除去できる。
プロトン付加/酸性化オリゴは、沈降、凍結乾燥、溶媒蒸発等により濃縮できる
。水または食塩水に懸濁すると、本発明の酸性化された核酸調製物は、典型的に
は、プロトン付加/酸性化のレベルに応じて(これは、どれだけの酸を酸性化プ
ロセスに使用するかにより決定できる)、1〜4.5のpHを示す。別に、核酸
を、水素イオンを装填したカチオン交換カラムを通過させることによりプロトン
付加できる。
【0067】 酸およびヌクレアーゼに耐性な核酸 一般に、pH2〜1近くの核酸調製物は、pH4.5でまたはその近くでの核
酸よりも良好な抗細菌活性を示す。多くのオリゴ骨格はpH2では安定ではなく
、脱プリン化を受けるが、多くの骨格は4〜5のpHで比較的安定である。2’
−O−アルキル、3’−O−アルキル、および2’−O−アルキル−n(O−ア
ルキル)核酸は、2〜1の望ましいpHで安定であることが発見された。
【0068】 1つの実施形態において、本発明は、実質的にヌクレアーゼに耐性な核酸を使
用する。これは、ホスホロチオエート結合、2’−O−メチルホスホジエステル
、2’−O−アルキル、2’−O−アルキル−n(O−アルキル)、2’−フル
オロ、2’−デオキシ−エリトロペントフラノシル、p−エトキシ、モルホリノ
核酸、p−イソプロピル核酸、ホスホルアミデート、キメラ結合、および任意の
他の骨格修飾、並びに、核酸を実質的に内因性ヌクレアーゼ活性に対して耐性と
する他の修飾により、完全に誘導体化された核酸を含む。核酸をヌクレアーゼ耐
性にするさらなる方法は、核酸を含むプリンまたはピリミジン塩基を共有結合的
に修飾することを含むがこれに限定されない。例えば、修飾塩基を含む核酸が実
質的にヌクレアーゼに耐性となるように、塩基を、メチル化、ヒドロキシメチル
化、または別様に置換(例えばグリコシル化)し得る。
【0069】 2’−O−アルキル置換核酸および類似の修飾を有する分子は、顕著な酸安定
性およびエンドヌクレアーゼ耐性を示すが、それらは3’エキソヌクレアーゼに
感受性である。2’−O−アルキル置換核酸のエキソヌクレアーゼ耐性を増強す
るために、リボ核酸配列の5’および3’末端を、好ましくは、エキソヌクレア
ーゼ遮断官能基に付着する。例えば、1つ以上のホスホロチオエートヌクレオチ
ドを、オリゴリボヌクレオチドのどちらかの末端に配置できる。さらに、1つ以
上の反転塩基を、オリゴリボヌクレオチドのどちらかの末端に配置できるか、ま
たは1つ以上のアルキル、例えばブタノール−置換ヌクレオチドまたは化学基を
、オリゴリボヌクレオチドの1つ以上の末端に配置できる。酵素耐性ブタノール
は、好ましくは、C4スペーサーとも称される、構造OH−CH2CH2CH2
2(4−ヒドロキシブチル)を有する。従って、本発明の好ましい実施形態は
、以下の構造: A−B−C [式中、「B」は、約1〜約78塩基長の、2’−O−アルキルまたは2’−O
−アルキル−O−アルキルオリゴリボヌクレオチドであり、そして、「A」およ
び「C」は、それぞれ5’および3’末端遮断基(例えば、1つ以上のホスホロ
チオエートヌクレオチド(しかし典型的には6以下)、反転塩基結合、またはア
ルキル、アルケニル、またはアルキニル基または置換ヌクレオシド)である] を有する抗細菌核酸を含むプロトン付加/酸性化された核酸である。遮断基の一
部リストは、反転塩基、ジデオキシヌクレオチド、メチルホスフェート、アルキ
ル基、アリール基、コルジセピン、シトシンアラバノシド、ホスホロチオエート
結合を有する2’−または3’−O−メチル塩基、3’−O−メチル塩基、フル
オレセイン、コレステロール、ビオチン、アクリジン、ローダミン、ソラレン、
およびグリセリルを含む。
【0070】 抗細菌核酸の治療使用 疾患の治療処置に使用する場合、適切な抗細菌プロトン付加/酸性化された核
酸、またはその混合物の用量は、数個の十分に確立された方法のいずれかにより
決定し得る。例えば、動物試験を一般に使用して、1kgの体重あたりの、生物
活性剤の最大耐用用量、すなわちMTDを決定する。一般に、試験した動物種の
少なくとも1つは哺乳動物である。当業者は、定期的に効果的な用量を推定し、
ヒトを含む他の種への毒性を回避する。さらに、治療用量はまた、感染の重度、
宿主の体格または種などの因子に応じて変化し得る。
【0071】 今回記載した抗細菌核酸の治療使用を考える場合、抗細菌核酸は、好ましくは
、医薬的に許容される担体中で、経口、鼻腔内、直腸、局所、腹腔内、静脈内、
筋肉内、皮下、頭蓋内、皮下、経皮、気管内法または類似の方法を介して投与す
る。
【0072】 典型的であって、必ずしもではないが、ある抗細菌核酸の好ましい製剤は、あ
る感染性生物が最初に侵入するであろう、またはある感染性生物がコロニーを形
成または集中すると予測される、宿主の場所に依存する。例えば、局所感染は、
好ましくは、局所適用用に設計された製剤により処置または予防される。例えば
、好ましい実施形態において、酸性化された核酸は、局所投与用の、水、エタノ
ール、およびプロピレングリコール基剤で製剤化する。別に、標的病原体が、胃
腸管にコロニーを形成する場合、酸安定性プロトン付加/酸性化された核酸の調
製物は、経口投与により提供され得る。さらに、肺感染は、非経口的に、および
吸入療法または鼻腔内投与により肺に適切な製剤化形の抗細菌核酸を直接適用す
ることの両方により処置し得る。
【0073】 適切に製剤化した核酸を非経口投与する場合、核酸は、腎臓、肝臓、脾臓、リ
ンパ腺、副腎、大動脈、膵臓、骨髄、心臓、および唾液腺に比較的高いレベルで
蓄積できる。核酸はまた、骨格筋、膀胱、胃、食道、十二指腸、脂肪、および気
管に、より低い程度で蓄積する傾向がある。さらに低い濃度が、典型的には、大
脳皮質、脳幹、小脳、脊髄、軟骨、皮膚、甲状腺、および前立腺に見られる(一
般に、Crooke、1993、アンチセンス研究および適用、CRCプレス、
ボーカラトーン、FL参照)。興味深いことに、病原性細菌はまた、多くの上記
器官にも蓄積する傾向がある。結果として、今回記載した抗細菌核酸は、特定の
標的器官および組織の細菌感染を標的化するのに使用できる。
【0074】 好ましくは、本発明の核酸を使用して処置し得る動物宿主は、無脊椎動物、脊
椎動物、トリ、哺乳動物、例えばブタ、ヤギ、ヒツジ、ウシ、イヌ、ネコ、およ
び特にヒトを含むがこれに限定されない。今回記載したプロトン付加/酸性化抗
細菌核酸はまた、実験培養液での細菌汚染の駆除、消費品(食物または飲料調製
物)、または産業プロセスに効果的であると考えられる。
【0075】 細菌感染は特に、免疫無防備状態の個体、例えば後天性免疫不全疾患症候群(
エイズ)に罹患した患者、HIV感染個体、化学療法または放射線療法を受けて
いる患者等において特に問題となる合併症であり、今回記載した発明の追加の実
施形態は、免疫無防備状態の患者の処置のための、今回記載した抗細菌核酸の使
用である。
【0076】 今回記載した発明の別の実施形態は、ウイルス、癌、真菌または他の標的を有
する治療核酸の使用であり、ここでの核酸は、さらに、プロトン付加/酸性化さ
れ、よってそれは抗細菌核酸として作用できる。オリゴは、その主な標的を伝え
続けるが、さらに、次いでそれは抗細菌剤としても機能する。
【0077】 本発明の方法が効果的である細菌生物の例は、グラム陽性細菌、グラム陰性細
菌、抗酸菌、スタフィロコッカス・アウレウス、ストレプトコッカス・ピオゲネ
ス、ストレプトコッカス・ニューモニエおよびエシェリヒア・コリを含む。本発
明の方法は、以下の属のメンバーを含む、全ての細菌生物による感染に対して効
果的である:エロコッカス属、リステリア属、ストレプトミセス属、クラミジア
属、アクチノマズラ属、ラクトバシラス属、ユウバクテリウム属、アラクニア属
、ミコバクテリウム属、ペプトストレプトコッカス属、スタフィロコッカス属、
コリネバクテリウム属、エリジペロトリックス属、デルマトフィルス属、ロード
コックス属、リボドバクテリウム属、シュードモナス属、ストレプトコッカス属
、バチラス属、ペプトコッカス属、ニューモコッカス属、ミクロコッカス属、ナ
イセリア属、クレブシエラ属、クルシア属、ノカルジア属、ノカルジオプシス属
、セラチア属、ロシア属、エシェリヒア属、プロピオニバクテリウム属、アクチ
ノミセス属、ヘリコバクター属、エンテロコッカス属、シゲラ属、ビブリオ属、
クロストリジウム属、サルモネラ属、エルシニア属、およびヘモフィルス属。 医薬品組成体及びデリバリー
【0078】 本記載のプロトン付加/酸性化型抗細菌核酸は各種生理学的キャリアー分子と
共に製剤化されるだろう。本記載の抗細菌核酸は、それらの標的細胞への浸入能
力を増強する分子とも複合体化するだろう。この様な分子の例は細菌増殖にとっ
て重要な炭水化物、ポリアミン、アミノ酸、ペプチド、脂質及びその他生体分子
を含むが、それに限定されるものではない。例えば、抗細菌核酸は脂質、陽イオ
ン脂質、又は陰イオン性脂質(プロトン付加/酸性化された核酸に関し好適であ
ろう)と組み合わされてもよい。生じた核酸/脂質乳剤、又はリポソーム性の懸
濁液は、とりわけ核酸のインビボ半減期を効果的に延ばすだろう。プロトン付加
/酸性化された核酸との利用に適した好適陰イオン性脂質の例は、カルジオリピ
ン、ジミリステオール、ジパルミトイル、又はジオレオイルホスファチジルコリ
ンあるいはホスファチジルグリセロール、パルミトイルオレオイルホヅファチジ
ルコリン又はホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、リソホスファチ
ジン酸、ホフファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール及びコレステロー
ルの陰イオン型が含まれるが、これに限定されない。陽イオン性、陰イオン性及
び/又は中性脂質組成体、又はリポゾームの利用は、参照されここに取り込まれ
ている国際公開番号第WO90/14074号、第WO91/16024号、W
O91/17424号及び米国特許第4,897,355号に一般的に記載され
ている。脂質連関構造内に抗細菌核酸を組み込むことにより、プロトン付加/酸
性化抗細菌核酸は核酸/脂質複合体内に好適な標的作用物質(即ち、特異的抗体
又は受容体)を取り込み、特定の細菌細胞型に導かれるだろう。
【0079】 混合体中の発明の核酸を医薬品キャリアーと共に含む医薬品組成体は、通常の
製薬調剤技術に従い調製することができる。キャリアーは、例えば静脈内、経口
、局所、エアゾール(局所又は肺への供給)、座薬、腸管外、又は脊髄注射等の
投与方法に関し望ましい製剤の形状に合わせた各種形状をとるだろう。
【0080】 経口投与形状にある組成体の調製では、通常の医薬品媒体、例えば経口液体製
剤(例えば懸濁剤、エリキシル剤及び液剤)の場合では水、グリコール、油、ア
ルコール、芳香剤、保存剤、着色剤等が利用され、経口固形製剤(例えば粉末剤
、カプセル剤及び錠剤)の場合には、澱粉、糖、希釈剤、顆粒剤、光沢剤、結合
剤、崩壊剤等が利用されるだろう。これらを投与する場合、その中に固体医薬品
キャリアーが明瞭に使用されている錠剤及びカプセルが最も有益な投与単位形状
である。必要に応じ、錠剤は通常の技術によって糖コーティング及び腸溶性コー
ティングが施されるだろう。抗細菌核酸の経口投与形状は、細菌感染による(例
えばヘリコバクターピロリ感染等)胃腸管の細菌感染及び潰瘍の治療に有用であ
る。
【0081】 注射による非腸管的応用に関しては、製剤は水溶性の、又は適当な塩溶液に可
溶化された医薬品として受け入れ可能な形状にある抗細菌核酸の水性液を含むだ
ろう。適当な液体キャリアー、懸濁剤、等張性調製剤、保存剤等を利用し注射懸
濁液も調製されるだろう。非腸管的に投与できる組成体の調製に適した、及び被
験者への投与に必要な調製に関する実際の方法は当業者にとって既知、または明
瞭であり、そしてより詳細には例えば参照されここに取り込まれているRani
ngton’s Pharmaceutical Science、15版、マ
ック出版社、イーストン、ペンシルバニア州(Mack Publishing
Company、Easton、PA)(1980)に記載されている。ここ
に記載の核酸は、抗細菌核酸に関し確立された最大耐性投与量(MTD)以下の
濃度で非腸管的に投与しなければならない。
【0082】 局所投与の場合、キャリアーはそのクリーム、ドレッシング、ゲル、ローショ
ン、軟膏又は液剤であろう製剤に応じ広範な各種形状を取るだろう。
【0083】 エアゾールは、核酸をエチルアルコールの様な噴射剤、又は噴射剤と水の相に
溶解、又は懸濁することで調製できる。局所又はエアゾール形状の医薬品組成体
は一般に使用する具体的形状に応じて約0.01重量%(核酸の)ないし約40
重量%、好ましくは約0.02重量%ないし約10重量%、そしてより好ましく
は約0.05重量%ないし約5重量%含まれる。
【0084】 懸濁剤は核酸をカカオ脂、カカオバター、グリセリン、ゼラチン、又はポリオ
キシエチレングリコールの様な脂質賦形剤と混合することで調製される。
【0085】 ここに記載の抗細菌核酸は通常の抗生物質の投与に用いられる何れかの手段に
より体に投与される。動物内の細菌に生物活性化合物を供給することに関しては
、各種のデリバリーシステムが良く知られている。これらシステムには、静脈内
又は筋肉内、あるいは気管内注射、鼻内噴霧、吸入用エアゾール、経口又は座薬
投与が含まれるが、これに限定されない。具体的なデリバリーシステムは細菌の
部位に依存しており、細菌の位置を特定し、適当なデリバリーシステムを選択す
ることは当業者に良く知られている。
【0086】 発明の核酸は、それらがいずれの投与形状に於いても極めて非毒性であるとい
う利点を有する。例えば発明のオリゴヌクレオチド溶液の非腸管的に投与はマウ
スに於いて10mg/マウスでも非毒性であり、そのLD50が400mg/kg
より小さいことが示されている。
【0087】 抗細菌核酸の化粧品への利用 発明のプロトン付加/酸性化された核酸はローション、クリーム、局所水の様
な化粧品に利用されるだろう。発明の核酸は、ローション中での様に抗菌剤とし
ても、そして化粧品中の細菌の増殖の防止及び/又は遅らせるための防腐剤とし
ても利用されるだろう。即ち、核酸は既知化粧品と共に利用でき、得られた製剤
の組成体はプロトン付加された核酸の活性を保持するのに十分た程度に低pH、
例えば7.0以下である。核酸は抗菌効果を持つのに十分な程度の量、好ましく
は0.25重量%ないし10重量%、より好ましくは0.5重量%ないし5.0
重量%の量存在している。
【0088】 発明の化粧品組成体は、グリコール酸又はアルファヒドロキシ酸、ビタミンA
パルチミン酸塩(レチニルパルチミン酸エステル)及びビタミンE酢酸塩(トコ
フェリル酢酸エステル)の様なそれ自体活性である成分を幾種類か含むだろう。
これらのバッチは約0.5重量%ないし約5重量%の量存在するのが好ましい。
更に、PABAの様なUV吸収又は阻止物質も利用してもよいだろう。
【0089】 更に湿潤作用を獲得し、組成体の粘調度を改良するためのその他化合物も加え
られるだろう。この様な化合物の例には、セルチルエステルワックス、ステアリ
ルアルコール、セチルアルコール、グリセリン、メチルパラベン、プロピルパラ
ベン、クオテリニウム−15、湿潤剤、揮発性メチルシロキサン液、及びポリジ
オールガノシロキサン−ポリオキシアルキレンが含まれるが、これに限定される
ものではない。例えば共に参照され取り込まれている米国特許第5,153,2
30号及び第4,421,769号を参照せよ。組成体が更に洗浄作用を持つこ
とが望まれる場合には、ラルリル硫酸ナトリウム又はカルボン酸の金属塩の様な
化学物質が加えられるだろう。
【0090】 発明の核酸は広い細菌スペクトラムに対し良好な作用を持つこと、皮膚に対す
る刺激が低いこと、そして化学的に安定していることから、特に局部用抗アクネ
組成体中に有用であろう。油をベースとした組成体はアクネの状態を悪化させる
ことから、この様な組成体は好ましくは水性である。
【0091】 この場合には各種非揮発性の皮膚軟化剤が有用であり、その非限定的な例はそ
の全てが参照され、ここに取り込まれているMcCutcheon’s、2巻、
機能材料(Functional Materials)、北米版(North
American Edition)、(1992)、pp。137−168
、及びその全てが参照され、ここに取り込まれている、pp572−575に皮
膚コンディショニング剤を、そしてp580に皮膚保護剤を掲載しているCTF
A化粧品成分ハンドブック(Cosmetic Ingredient Han
dbook)、第2版(1992)に掲載されている。
【0092】 ここでは特に有用なものの非揮発性の皮膚軟化剤材料の中で、シリコン、炭化
水素、エステル、及びそれらの混合物が好ましい。
【0093】 非揮発性皮膚軟化剤の例にはポリアルキルシロキサン、環式ポリアルキルシロ
キサン及びポリアルキルアリールシロキサンを含む。ここで有用なポリアルキル
シロキサンは、例えば25℃にて約0.5ないし約100,000センチストー
クの粘度を有するポリアルキルシロキサンを含む。この様なポリアルキルシリコ
キサンは、所望分子量を得る様に選択された、式中のRがアルキル基(好ましく
はRはメチル又はエチル、より好ましくはメチルである)であり、xは0から約
500までの整数である一般式R3SiO[R2SiO]xSiR3に相当する。市
販のポリアリルシリコキサンはジメチコンとしても知られ、非限定例としてジェ
ネラルエレクトリック社(General Electric Company
)のVicasil(登録商標)及びダウコーニング社(Dow Cornin
g Company)の販売するダウコーニング(登録商標)200シリーズが
あるポリジメチルシリコキサンが含まれる。ここでの皮膚軟化剤として有用なポ
リジメチルシロキサンの具体例には、0.65センチストークの粘度と100℃
より高い沸点を持つダウコーニング200液及び10センチストークの粘度と2
00℃より高い沸点を持つダウコーニング225液、及び50、350並びに1
2,500センチストークの粘度をそれぞれ持ち、沸点が200℃より高いダウ
コーニング200液が含まれる。ここで有用な環式ポリアルキルシリコキサンは
、式中のRがアルキル基(好ましくはRはメチル又はエチル、より好ましくはメ
チルである)でありnが約3ないし約8までの整数であり、好ましくはnは約3
ないし約7までの性Sunであり、最も好ましくはnは約4ないし約6までの整
数である一般化学式[SiR2O]nに相当するものを含む。Rがメチルの場合、
これら材料は一般にはシクロメチコンと呼ばれる。市販のシクロメチコンには、
粘度2.5センチストーク、沸点が172℃であり、原則的にはシクロメチコン
テトラマー(即ちn=4)を含むダウコーニング244液、粘度2.5センチス
トーク、沸点178℃であり、原則的にはシクロメチコンペンタマー(即ちn=
5)を含むダウコーニング344液、粘度が4.2センチストークであり、沸点
が205℃であり、原則的にはシクロメチコンテトラマー及びペンタマー(即ち
n=4及び5)の混合体を含むダウコーニング245液、及び粘度が4.5セン
チストークであり、沸点が217℃であり、原則的にはシクロメチコンテトラマ
ー、ペンタマー及び壁サマー(即ちn=4、5及び6)の混合体を含むダウコー
ニング345液を含む。同様に有用なものは、式中のxが約1ないし約500ま
での整数であり、yは約1ないし約500までの整数である一般化学式[(CH 23SiO1/6x[SiO2yのトリメチルシリコキシケイ酸塩である。市販の
トリメチルシリコキシケイ酸塩は、ジメチコンとの混合体の形でダウコーニング R 593液として販売されている。ここで同様に有用なものは、ヒドロキシ末端
型ジメチルシリコンであるジメチコノールである。これら物質は式中のRがアル
キル基(好ましくはRはメチル又はエチル、より好ましくはメチルである)であ
り、xは0ないし約500までの整数である、所望分子量を得られる様に選択さ
れた一般化学式R3SiO[R2SiO]xSiR2OH及びHOR2SiO[R2
iO]xSiR2OHにより表すことができる。市販のジメチコノールは典型的に
はジメチコン又はシクロメチコン(例えばダウコーニング1401、1402及
び1403液)の混合体として販売されている。ここで更に有用なものは25℃
において約15ないし約65センチストロークまでの粘度を持つポリメチルフェ
ニルシロキサンによるポリアルキルアリールシロキサンである。これら材料は例
えばSF1075メチルフェニル液(ジェネラルエレクトリック社より販売)及
び566化粧品等級トリメチコン液(ダウコーニング社より販売)として入手で
きる。
【0094】 ここに有用な炭化水素には、約10ないし約30個の炭素原子、より好ましく
は約12ないし約24個の炭素原子、及び最も好ましくは約16ないし約22個
の炭素原子を有する直鎖型及び分岐型炭化水素を含む。これら炭化水素の非限定
例にはドデカン、スクアラン、クレステロール、5水素化ポリイソブチレン、ド
コサン(即ちC22炭化水素)、ヘキサデカン、イソヘキサデカン(Permet
hylR101としてプレスパース社、サウスプレインスフィールド、ニュージ
ャージー州(Presperse、South Plainsfield、N.
J.)として市販されている)が含まれている。その他ここに有用な炭化水素物
質にはパラフィン及びUSPライト軽油(例えばウイチコ社、メルローズパーク
、イリノイ州(Witco Corp.,Melrose Park,Ill.
)の入手可能Klearol(登録商標)、及びUSP重油(例えばウイチコ社
製Kearol(登録商標)、メルローズパーク、イリノイ州)が含まれる。
【0095】 更に非揮発性皮膚軟化剤として有用なものは、アルコール及びポリオール(即
ち2又はそれ以上のヒドロキシ基を有するアルコール)でエステル化された1官
能基型及び2官能基型脂肪酸のエステルである。広い範囲のエステルがここでは
有用であり、長鎖型脂肪酸の長鎖型エステルが好ましい(即ちC10−40脂肪
アルコールでエステル化されたC10−40脂肪酸)。ここで有用なエステルの
非限定例には、ジイソプロピル、アジパート、イソプロピルミリスチン酸エステ
ル、イソプロポリマルミチン酸エステル、ミリスチルプロピオン酸エステル、エ
チレングリコールジステアリン酸エステル、2−エチルベキシルパルミチンサン
エステル、イソデシルネオペンタン酸エステルC12-15アルコール安息香酸、ジ
−2−エチルへキシルマレイン酸エステル、セチルパルミチンサンエステル、ミ
リスチルミリステリン酸エステル、ステアリルステアリン酸エステル、セチルス
テアリン酸エステル、ベヘニルベヘン酸エステル及びその混合体を含む。
【0096】 消毒剤への抗細菌核酸の利用 発明の核酸は消毒剤としての利用、特に生物静力学又は好ましくは殺菌特性を
有する液体消毒製剤としての利用も見いだされるだろう。消毒液は少なくとも発
明の核酸を十分量含み、更に生物静力学的及び/又は殺菌特性を持つその他活性
成分も含むだろう。例えば、消毒薬は発明の核酸を、例えばジメチルベンジルド
デシル塩化アンモニウム、ジメチルベンジル塩化デシルアンモニウム、ジメチル
ベンジルデシル臭化アンモニウム、ジメチルベンジルオクチル塩化アンモニウム
及びココスアルキルジメチルベンジル塩化アンモニウムの様な4級アンモニウム
化合物の好適濃度と共に含むだろう。
【0097】 その他の例では、オリゴヘキサメチルブグアニド塩やビスビグアンジドの様な
好適抗菌性ビグアニンジン化合物が利用できる。例えば参照されここに取り込ま
れている米国特許第5,030,659号を参照せよ。更なる殺菌性成分にはア
ルデヒド、フェノール誘導体及びハロゲンフェニル誘導体が含まれる。例えば参
照されここに取り込まれている米国特許第5,767,054号を参照せよ。当
業者により認識される様に、この様な活性を持つその他化合物も発明の核酸と結
びつけて利用されるだろう。
【0098】 所望の活性成分に加え、発明の殺菌剤は所望される製剤の利用に依存し、その
他典型的な成分を含むだろう。具体的には、殺菌液のpHを7未満に維持するた
めには酸性化剤が利用されるだろう。核酸及び/又はその他活性成分に関しては
好適溶媒が用いられるが、好ましくは水又は水混合有機溶媒であろう。この様な
液体は加圧された空気又は当分野既知のその他噴射剤を用い容易に噴霧できるだ
ろう。
【0099】 発明のこれら製剤は特に病院、動物病院、歯科及び診療所等の医療関連環境に
於ける表面殺菌に好適である。外科用具の滅菌への発明の液体の利用は特に好ま
しい。これら製剤は学校、公共交通、レストラン、ホテル及びランドリーの様な
公共空間にも有用である。消毒剤は家庭に於いては、トイレ、浴室及び台所の殺
菌剤としても利用されるだろう。
【0100】 発明のプロトン付加/酸性化された核酸は皮膚用消毒液にも利用されるだろう
。この様な組成体は、局所利用に好適な賦形剤中に存在する溶液中に発明の核酸
を含む。消毒剤は速乾性であり、核酸はエタノールベース中にあることが望まし
いだろう。この様な液は、アルコールが皮膚を過度に乾燥させる傾向があること
から、好ましくは皮膚に適した皮膚軟化剤も含むだろう。好適皮膚軟化剤の例は
、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール
、ブチレングリコール、エリスリトール、ジプロピレングリコール及びソルビト
ールの様な多価アルコールを含むが、これに限定されない。皮膚軟化剤の量は0
.1−13重量/重量%の範囲であり、より好ましくは0.2−1.5重量/重
量%の範囲であろう。皮膚軟化剤含有量が0.1重量%より少ない場合には、そ
れはそれほど効果的ではなく、また3.0%を越えると液は過度に粘着性になる
だろう。
【0101】 皮膚用消毒剤は特に医療処置又は廃棄物管理後の手の消毒に有用である。消毒
剤は手術現場でも、医療スタッフ及び患者の手術域の消毒の両方に有用であろう
【0102】 実施例 以下の実施例は本発明の作製及び利用に関する完全な開示と記述を当業者に提
供することを目的とするものであり、発明に関するその範囲を限定することを意
図しない。使用する数値(例えば量、温度、濃度等)に関し正確性を保証するこ
とに努めているが、幾つかの実験的誤差及び変動は許されるべきであろう。特に
記さない限り、割合は重量に対する割合であり、分子量は平均分子量であり、温
度は摂氏温度であり、圧力はで、又はほぼ大気圧である。
【0103】 実施例1:核酸の合成 核酸は市販のDNA合成装置に市販のフォスフォルアミダイトを用い、例えば
参照されここに取り込まれているStecら、1984、J.Am.Chem,
.Soc.106:6077−6089、Stecら、1985、J.Org.
Chem.50(20);3908−3913、Stecら、1985、J.C
hromatog.326−263−280、LaPlancheら、1986
、Nuc.Acid.Res.14(22):9081−9093及びFasm
an、1989、Practical Handbook of Bioche
mistry and Molecular Biology、CRC Pre
ss,Boca Raton、FL、に開示されている様な標準的な当分野良く
知られているホスホールアミダイト化学及び方法を用い、<1uMないし>1m
Mのスケールで合成された。
【0104】 核酸はホスホールアミダイト製造メーカーのプロトコールに従い脱保護された
。非精製核酸は真空下に乾燥するか、又は沈殿してから乾燥した。核酸のナトリ
ウム塩は市販のDNA−Mate(バルコシガン社(Barkosigan I
nc.))試薬、又は例えばDowex(デュポン(Dupont))の様な市
販の交換樹脂の様な通常の技術を用い、あるいはナトリウム塩を添加した後にに
、沈殿、透析濾過又はゲル濾過等を行うことにより調製されるか、又は精製工程
に取り込まれた。
【0105】 実施例2:核酸の精製 各種標準法を用い、本記載の抗細菌核酸を精製/産生した。簡単に述べると、
抗細菌核酸は市販の逆相(例えば参照されここに取り込まれているレイニンイン
スツルメント社(RAININ Instrumetnt Co.,Inc),
DYNAMAX(登録商標)−300A、Pure−DNA逆相カラム、198
9の操作マニュアル、又はその現行改訂版を参照せよ)又はWater’s P
rotein Pak又はPharmacia’s Source Qの様なイ
オン交換媒体(一般には、Methods in Molecular Bio
logy、vol.26;Protocols for Nucleic Ac
id Conjugates、S.Agrawal編集、Hurnana Pr
ess、Inc.,Totowa、NJ、の中のWarrenとVella、1
994、「高性能液体クロマトグラフィーによる合成核酸の分析と精製(Ana
lysis and Purification of Synthetic
Nucleic Acids by High−Performance Li
quid Chromatography」;Aharonら、1993、J.
Chrom.698:293−301;及びMillipore Techni
cal Bulletin、1992、アンチセンスDNA:合成、精製及び分
析(Synthesis、Purification、and Analysi
s)を用いたクロマトグラフィーにより精製された。ピーク分画を合わせ、サン
プルを濃縮し、アルコール(エタノール、ブタノール、イソプロパノール及びイ
ソマー、並びにその混合体等)沈殿により脱塩し、逆相クロマトグラフィー、透
析濾過又はゲル濾過した。
【0106】 実施例3:核酸のプロトン付加/酸性化 続いて、又は上記工程中に、精製、部分精製又は粗精製された核酸を低pH(
例えば酸性)環境に曝すことで記載の核酸をプロトン付加/酸性化することがで
きる。精製又は粗核酸はリン酸、硝酸、塩酸及び酢酸を含む酸によりプロトン付
加/酸性化される。
【0107】 強陰イオン交換(SAX)−精製オリゴヌクレオチド(約2−25A260/m
l)のプール分画をPRP(ハミルトン社(Hamilton Co.))カラ
ムにポンプで送る。続いて直ぐに過剰の希釈酸(例えば25mMのHCl)を溶
出液が酸性になるまで送る。次にカラムを溶出液の伝導度及びpHがバックグラ
ンドのレベルに戻るまで精製水(塩または緩衝液ではない)にて洗浄した。次に
オリゴヌクレオチドを市販の真空エバポレーターで乾燥させた。あるいは、オリ
ゴヌクレオチドを希釈酸中に懸濁し、上記同様にPRP又は同等のカラムのクロ
マトグラフィーにかけるか、又は溶媒として水を用いる分子篩カラム(例えばB
ioRad BiogeP2又はP4)のクロマトグラフィーにかけた。あるい
は、所望の核酸をアルカリ塩溶液(例えば0.4MのNaCl及びpH12,2
5mMのNaOH)に溶解し、PRPカラムにかけ、酸で洗浄した後水で洗浄し
、続いて上記同様にして溶出した。あるいは、核酸はH+形状にある陽イオン交
換カラムを用いたクロマトグラフィーにかけ、上記同様に採取し、乾燥させた。
【0108】 核酸は酸、例えばHCl(0.1N)を溶液のpHが1ないし3になるまで核
酸溶液に直接加える(約300A260/ml)ことでも酸性化される。酸性化さ
れた核酸は次にBioRad BiogelP2又はP4カラムの様な酸安定型
分子篩カラムにかけることができる。
【0109】 細菌実験で利用される凍結乾燥または乾燥沈殿体は発熱物質を含まない、滅菌
された生理食塩水(即ち、0.85%食塩)、滅菌シグマ(Sigma)水に溶
解されるか、そして0.45ミクロンゲルマンフィルターで濾過される(又は動
物実験前に0.2ミクロン無発熱物質フィルターにかける)。
【0110】 水または生理食塩水中に懸濁する場合、核酸沈殿体は酸性化の工程に用いられ
た酸の量により決定されるプロトン付加/酸性化のレベルに応じ、典型的には1
ないし4.5の間のpHを示した。
【0111】 実施例4:細菌増殖試験 限定栄養増殖試験 限定栄養増殖試験では、細胞をプレートから剥がし取り、PBSに懸濁して最
終濃度105CFU/ml及び最終容積1mlを得た。ミューラーヒントンブロ
スを加えた(S.aureus ACC#13301に関しては40μl、P.
aeruginosaACC#10145に関しては20μl)。水100μl
又は核酸100μl(32A260単位、2’−O−メチルリボヌクレオチド、ホ
スホジエステル結合、5’及び3’逆転T末端ブロック、配列CGCCATTG
G、配列番号1)を加え、チューブを振盪せずに35℃で約24時間インキュベ
ーションした。A625を測定し、コントロール(対照)の%として%阻害を計算
した。結果を下表に示す。
【0112】
【表1】
【0113】 定常増殖試験 核酸の抗細菌活性に及ぼすpHの作用を研究するために、定常増殖試験も実施
した。細胞をプレートから剥がし取り、PBS1ml中にS.aureusが最
終濃度107CFU/mlになるように生理食塩水中に希釈した。水100μl
又は核酸100μl(32A260単位、2’−O−メチルリボヌクレオチド、ホ
スホジエステル結合、5’及び3’逆転T末端ブロック、配列CGCCATTG
G、配列番号1)を加え、チューブを振盪せずに35℃で約24時間インキュベ
ーションした。一部を直接、又は希釈した後にプレートに播き、37℃にてイン
キュベーションし、24時間後にコロニー数を測定した。結果を下表に示す。
【0114】
【表2】
【0115】 これらの結果より、ヌクレオチドのpHを低下するとその殺菌及び静菌作用が
付与されると結論した。次に、配列同一性と長さの効果について調べた。
【0116】 実施例5:抗細菌活性に及ぼす配列の作用 まず定常増殖アッセイを行い、配列長の作用について調べた。細胞をプレート
から剥がし取り、PBS1ml中にStrep.mutantsが最終濃度10 7 CFU/mlになるように生理食塩水中に希釈した。水50μl又は核酸50
μl(16A260単位)を加え、チューブを振盪せずに35℃で約24時間イン
キュベーションした。使用した各核酸は5’及び3’に逆転T末端ブロッキング
を結合した2’−O−メチル置換リボヌクレオチドホスホジエステルより構成さ
れた。配列は:114.6−CGCCAT(配列番号2);114.12−AC
GCGCCATTGG(配列番号3);114.21−GGAACGCGCCA
TTGGTATATC(配列番号4)であった。各核酸に関する下表記載の長さ
は5’及び3’末端の逆転Tsを含む。一部を直接、又は希釈した後にプレート
に播き、37℃にてインキュベーションし、24時間後にコロニー数を測定した
。結果を下表に示す。
【0117】
【表3】
【0118】 次に、限界栄養増殖アッセイを実施し、ヌクレオチドホモポリマー(AAAA
AAAAAAAA、配列番号5;UUUUUUUUUUUU、配列番号6;GG
GGGGGGGGGG、配列番号7;CCCCCCCCCCCC、配列番号8)
の効果について調べた。使用した各ホモポリマーは、3’及び5’に逆転T末端
ブロッキングを結合した、2’−O−メチル置換リボヌクレオチドホスホジエス
テルより構成された。細胞をプレートから剥がし取り、最終濃度105CFU/
mlになるようにPBS1ml中に懸濁した。ミューラーヒントンブロスを加え
た(S.aureus ACC#13301に関しては40μl、P.aeru
ginosaACC#10145に関しては20μl)。水100μl又はpH
1.5の核酸100μl(32A260単位)を加え、チューブを振盪せずに35
℃で約24時間インキュベーションした。A625を測定し、コントロールの%と
して%阻害を計算した。結果を下表に示す。
【0119】
【表4】
【0120】 次に、限定栄養増殖アッセイを実施し、モノマー、ダイマー及びトリマーの作
用について調べた。使用した各核酸は、ブタノールでブロッキングされた3’及
び5’末端が連結された、2’−O−メチル置換リボヌクレオチドホスホジエス
テルより構成された。114.12と命名された核酸はACGCGCCATTA
T、配列番号9の配列を有する。細胞をプレートから剥がし取り、最終濃度10 5 CFU/mlになるようにPBS1ml中に懸濁した。ミューラーヒントンブ
ロスを加えた(S.aureus ACC#13301に関しては40μl、E
.coliACC#35218に関しては20μl)。水25μl又はpH1.
5の核酸25μl(8A260単位)を加え、チューブを振盪せずに35℃で約2
4時間インキュベーションした。A625を測定し、コントロールの%として%阻
害を計算した。一部を直接、又は希釈後にプレートに播き、37℃にてインキュ
ベーションし、24時間後にコロニー数を測定しCFUを決定した。結果を下表
に示す。
【0121】
【表5】
【0122】 定常相アッセイを実施し、モノマー、ダイマー及びトリマーの作用について調
べた。用いた各核酸は、ブタノールでブロッキングされた3’及び5’末端が連
結された2’−O−メチル置換リボヌクレオチドホスホジエステルより構成され
た。114.12と命名された核酸はACGCGCCATTAT、配列番号9の
配列を有する。細胞をプレートから剥がし取り、1mlのPBS中のA625がS
.aureusに関しては0.08、E.coliに関しては0.12及びK.
pneumoniaeに関しては0.1になる様に生理食塩水中に懸濁した。水
25μl又は核酸25μl(8A260単位)を加え、チューブを振盪せずに35
℃で約24時間インキュベーションした。一部を直接、又は希釈後にプレートに
播き、37℃にてインキュベーションし、24時間後にコロニー数を測定しCF
Uを決定した。結果を下表に示す。
【0123】
【表6】
【0124】 結論として、これら結果はプロトン付加/酸性化された核酸の抗細菌作用物質
として機能する能力が配列同一性には依存していないことを示している。更に、
ホモポリマー及びモノマー同様に短い核酸も有用である。これら結果は、配列は
オリゴヌクレオチドの活性にある役割を果たしているが、アンチセンスには依存
しない、従って配列に依存しない別の抗細菌作用のメカニズムが存在することを
示している。
【0125】 実施例6:インビボアッセイ 抗細菌剤として本発明の作用を決定するためのインビボ研究の例を幾つか提供
する。以下の実験は局所皮膚、及び外耳上皮、及び敗血症に関する全身治療の例
に焦点をあてている。
【0126】 局所皮膚細菌感染での効果 フルンケルと呼ばれる皮膚のオデキがプロトン付加/酸性化された核酸により
治療された。フルンケルは典型的には毛嚢内に起因する局所性の発熱性感染であ
る。フルンケルは皮膚の円形の、柔らかな膿の溜まった領域であり、圧が加わる
と破裂する白色の頂部を発生する。フルンケルは毛嚢内最深部に感染することが
多い。フルンケルは通常10−25日で治癒するだろう。治療しない場合、フル
ンケルは治癒する前に通常排膿する。これは2週間目に起こることが最も多い。
フルンケルが深部障害の場合、フルンケルを開き排膿させる小さな手術に加え、
細菌を除くための全身性抗生物質治療が必要である。要約すると、フルンケルは
細菌の深部皮膚感染による痛みを伴う皮膚の膨潤であるが、治療なしに10日以
内に治癒することは殆ど無い。
【0127】 ブドウ球菌フルンケルの治療に於けるプロトン付加/酸性化された核酸 プロトン付加/酸化核酸は、36歳の健康な男性被験者の背にあった1.5c
mのフルンケルの治療に効果を示した。8時間以内にプロトン付加/酸性化され
た核酸は迅速かつ劇的にフルンケルの痛みと/膨潤の両方を開放した。
【0128】 プロトン付加/酸性化された核酸(pH1.5、配列ACGCGCCATTA
T、配列番号9)を用い、1.5cmのフルンケルが出現した1日後にそれを治
療した。核酸は5’及び3’末端に逆転Tでブロックされた末端を結合した2’
−O−メチル置換型リボヌクレオチドより構成された。具体的には100μlの
プロトン付加/酸性化された核酸を水(18.9mモル)に溶解し、2−3mM
のプステルを持つ隆起した赤い腫脹であり、且つ患者に痛みを与えていた1.5
cmのフルンケルを処理した。処置8時間後、フルンケルは自然に排膿し、その
大きさを約0.5cmと明瞭に縮小し、同時に腫脹及び発赤も減少した。被験者
の痛みは大きく緩和された。この時点で50μlのプロトン付加/酸性化された
核酸の2回目の適用を行った。
【0129】 最初の処置から16時間後、腫脹、痛み又は炎症は見られなかった。元のフル
ンケル域には<0.5cmの小さなピンク色の領域が残っていた。感染治療開始
24時間後に最後のプロトン付加/酸性化された核酸の適用を行い、治癒のプロ
セスの加速を持続させた。フルンケルの瘢痕は、3回目の適用後1日以内に治癒
した。
【0130】 結論すると、プロトン付加/酸性化された核酸はブドウ球菌フルンケルの迅速
治療及び輸送媒体として水が利用に極めて有効であることが示された。プロトン
付加/酸性化された核酸は特にフルンケルの痛み及び腫脹の迅速な解消に有用で
あった。
【0131】 耳感染局所治療での効果 プロトン付加/酸性化された核酸Pseudomonas aerugino
sa菌によるチンチラの外耳上皮感染に極めて有効であった。プロトン付加/酸
性化された核酸治療を継続的に受けた全チンチラ感染例は、治療開始4日後には
完全に治癒した。
【0132】 チンチラの耳はPseudomonas aeruginosa菌により感染
させられた。具体的には、チンチラの耳の上皮層を長時間耳を水にさらし、これ
を浸軟化させた。これは、チンチラの耳管内の皮膚を裏打ちする上皮層にPse
udomonas感染に関する受け入れ環境を作る上で役立つ。綿栓を洗浄した
Pseudomonas aeruginosaの懸濁液で飽和させ、それをチ
ンチラの耳管内に挿入した。綿栓は48時間後に取り除いた。
【0133】 チンチラの治療は、耳鏡検査により耳に「レベル3」と判定された感染3日後
に開始した。チンチラには2日間400μlのpH1.5のプロトン付加/酸性
化された核酸配列、ACGCGCCATTAT、配列番号9の水溶液(2.8m
モル)又は同一配列の400μlのプロトン付加/酸性化された核酸(2mモル
)の賦形剤液(水/エタノール/プロピレングリコール)を与えた。核酸は5’
及び3’の両端にブタノールでブロックされた末端を連結された2’−O−メチ
ル弛緩型リボヌクレオチドである。チンチラは毎日耳感染の重症度の程度を基に
治療有効性について調べられた。
【0134】 プロトン付加/酸性化された核酸治療の結果は、治療を受けた全てのチンチラ
の耳が、耳鏡検査による決定では耳感染の重症度を明確に軽減することを示した
。明瞭な改善はプロトン付加/酸性化された核酸治療3回目以後に観察できた。
チンチラは更に4ないし5日間治療を受けた。未治療のコントロールのチンチラ
はこの時間枠のなかでは改善を示さなかった。これに対し、持続的にプロトン付
加/酸性化された核酸治療を受けた感染耳では、全例が感染7日目(即ち、プロ
トン付加/酸性化された核酸による治療開始から4日目)までに完治した。
【0135】 更に、2種類の輸送媒体、水又は賦形剤混合液(水/エタノール/プロピレン
グリコール)に溶解されたプロトン付加/酸性化された核酸には治癒の進行に若
干差が認められた。耳鏡検査によれば、耳感染の治療では賦形剤混合液中のプロ
トン付加/酸性化された核酸の方が若干より効果的であった。
【0136】 結論すると、プロトン付加/酸性化された核酸は、Pseudomonas
aeruginosaによるチンチラの外耳感染の治療に有効であることが示さ
れた。この菌は天然には抗生物質耐性菌であることから、有益である。
【0137】 イヌのStrep.pyogenes皮膚感染の治療に於ける効果 135ポンド、2歳の雌ニューファンウンドランド犬の腹部に持続的に創傷を
作り、Strep.pyogenes感染を起こさせた。この領域は膨潤し、炎
症を起こし、接触に対し痛みを発した。Neosporin(登録商標)(ワー
ナーランバート社(Warner−Lambert、Co)による3日間の治療
は失敗し、何らの改善ももたらさなかった。12時間の間隔を開け2回、5’及
び3’両端にブタノールでブロックされた末端、pH1.5がホスホジエステル
結合されている、ACGCGCCATTAT(配列番号9)を持つ2’−O−メ
チル弛緩型リボヌクレオチドを直接創傷部に作用させたところ、完全に感染、膨
潤、炎症及び接触に対する感受性が解消された。
【0138】 感染の局所Pseudomonas火傷モデルに於けるプロトン付加/酸性化
された核酸の効果 プロトン付加/酸性化された核酸は、免疫−易感染性マウスでの局所皮膚感染
の治療に効果を示した。マウスは皮膚に火傷を進行させ免疫系を阻害するために
シクロホスファミド(200mg/kg、腹膜内投与)で処置された。3日後、
火傷が誘導され、続いて109CFUのPseudomonas aerugi
nosaが火傷部に局所適用され、感染を起こさせた。治療は感染4時間及び8
時間眼に行われた。実験に使用された核酸は、pH1.5に於いて、配列ACG
CGCCATTAT、配列番号9を持つ、5’及び3’の両端にブタノールがホ
スホジエステル結合され、ブロックされている末端を持つ2’−O−メチル弛緩
型リボヌクレオチドである。治療を受けた動物は100%生存し、全身性のPs
eudomonas感染は認められなかったが、一方コントロールの動物では9
0%が全身感染を起こし、死亡した。プロトン付加/酸性化された核酸は局所感
染を治癒できた。更に、核酸の局所適用は局所Pseudomonas感染の致
死的な全身性の感染への進行を防ぐこともできた。
【0139】 感染の全身性Pseudomonas火傷モデルに於けるプロトン付加/酸性
化された核酸の効果 マウスを皮膚火傷誘導後106又は107CFUのPseudomonas a
eruginosaでS.C.(皮下)処理した。感染2時間後、酸性化された
核酸による治療を開始した。投与量の40%はI.V.(静脈内)投与し、残り
はS.C投与された。実験に使用された核酸は、pH1.5に於いて、配列AC
GCGCCATTAT、配列番号9を持つ、5’及び3’の両端にブタノールが
ホスホジエステル結合され、ブロックされている末端を持つ2’−O−メチル弛
緩型リボヌクレオチドである。操作は6時間後に繰り返された。2日目及び3日
目に、追加の皮下注射が1日2回行われた。45匹のコントロール動物は全例死
亡したが、40匹の処置マウスは全例生存し、健康であった。これら処置、健康
マウスを屠殺し、敗血症について調べた。Pseudomonas菌は脾臓、肝
臓又は血液中には検出されなかった。
【0140】 結論として、プロトン付加/酸性化された核酸は未治療で放置すると致死的に
なる全身性Pseudomonas感染の治療に100%有効であった。
【0141】 実施例7:プロトン付加/酸性化された核酸の毒性 45匹の動物(マウス、オス/C57Balb/c)にプロトン付加/酸性化
された核酸治療を皮下、腹腔内注射又は局所適用した。マウスを無作為に選び、
試験開始時は約6ないし8週齢であった(25−30グラム体重)。マウスを1
箱に5匹づつ飼育し、環境管理された部屋の中で自由に食物と水を摂らせ維持し
た。
【0142】 マウス(1グループ5匹)には毎日、14日間、配列ACGCGCCATTA
T、配列番号9のpH1.5のプロトン付加/酸性化された核酸又は水が注射さ
れた。核酸は5’及び3’の両端にブタノールがホスホジエステル結合され、ブ
ロックされている末端を持つ2’−O−メチル弛緩型リボヌクレオチドである。
治療は腹腔内投与、皮下投与又は局所投与により実施された。
【0143】 処理期間中、いずれのマウスについても生存及び毒性徴候を毎日観察した。検
死は最終注射24時間後に実施された。検死では全体腔及び臓器について完全な
調査が実施された。選択した臓器は固定され、組織検査用に染色された。所見の
要約は以下の通りである。
【0144】 死亡率及び臨床所見 試験期間中、いずれのマウスも完全に活動的であり、最高用量100mg/k
gにおいてさえ試験期間中異常行動の臨床徴候は認められなかった。
【0145】 臨床化学 試験した臨床化学パラメータの中では、肝臓酵素(アルカリホスファターゼ、
ALT、AST)及び総ビルルビン値に異常は認められなかった。平均血清アル
カリホスファターゼ、ALT及びASL値は、賦形剤コントロール値と有意差を
示さず、毒性の証拠は無いことが示された。間接及び直接ビルルビン値は、これ
ら賦形剤処理コントロールと差を示さず、腎臓又は肝臓異常がないことが示され
た。
【0146】 全体検死 試験期間中、注射部位については、最高用量の核酸の場合でもそれに伴う局所
炎症反応を示す全体的証拠はないことが観察により判明した。いずれの臓器につ
いても、肥大又は壊死を示す視覚的徴候は無かった。具体的には、14連続日1
00mg/kg/日を投与した場合でも、コントロール動物に比べ脾臓、肝臓、
又は腎臓に肥大は認められなかった。
【0147】 組織学 各種組織のスライドは、コントロールと処置動物との間に差が無いことを示し
た。要約すると、主要結果は次の通りである: (1)処置群対コントロール群での酵素レベルに大きな増加は無かった。 (2)オリゴにて処置された動物の何れについても、大きな異常の徴候は無かっ
た。 (3)いずれの動物も健康を維持し、試験期間中機敏であった。 (4)いずれの投与経路(腹腔内、皮下、局所)も同様の結果をもたらした。
【0148】 結果は、プロトン付加/酸性化された核酸は、100mg/kgの日投与量、
14日間に於いてさえ、そしてその投与経路に関係なく無毒であることを示した
【0149】 本発明をその特異的実施態様を参照しながら記載したが、本発明の真の精神と
範囲から逸脱することなく各種変更が可能であり、そして等価物により置き換え
ることができることを、当業者は理解すべきである。更に、多くの改変を行うこ
とで特定の状態、材料、物質組成、工程、工程段階又は複数段階、を本発明の目
的、精神及び範囲に適合させることができるだろう。これら改変の全てはここに
添付されたクレームの範囲内のものである。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/12 A61K 47/12 4C086 A61P 31/02 A61P 31/02 31/04 31/04 C12N 15/09 ZNA C12Q 1/02 C12Q 1/02 1/68 Z 1/68 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 アロウ,エイミー アメリカ合衆国メイン州04217,ベセル, バードヒル・ロード 184 (72)発明者 ガットン,スティーヴン・エル アメリカ合衆国オレゴン州97035−8130, レイク・オスウィーゴ,サウスウェスト・ ピルキントン・ロード 18990 (72)発明者 トンプソン,テリー アメリカ合衆国オレゴン州97068,ウェス ト・リン,サウスウェスト・エック・ロー ド 2222 Fターム(参考) 4B024 AA01 CA01 CA11 CA20 HA20 4B063 QA06 QA13 QA18 QQ42 QQ52 QR75 QS24 QX01 4C057 AA17 BB04 DD02 MM01 4C076 AA12 BB31 CC34 DD41 FF11 4C083 AD21 CC01 CC02 DD23 DD27 EE13 4C086 AA01 AA03 EA16 MA01 MA02 MA04 MA05 MA09 MA17 MA63 NA05 NA14 ZA90 ZB35

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ヌクレオチドポリマーの核酸骨格構造から修飾された核
    酸骨格構造を有するヌクレオチドポリマーと、前記ポリマー上の反応部位に導入
    された1つ以上の外来性プロトンとを含んでなる修飾核酸であって、前記核酸は
    37℃で約1〜約10のpHで少なくとも1時間のpH安定性を特徴とし、前記
    核酸は実質的に抗細菌活性を示す修飾核酸。
  2. 【請求項2】 天然ヌクレオチドモノマーの構造から修飾された構造を有す
    るヌクレオチドモノマーと、前記モノマー上の反応部位に導入された1つ以上の
    外来性プロトンとを含んでなる修飾核酸であって、前記核酸は0.01〜7.0
    のpHで少なくとも1時間のpH安定性を特徴とし、前記核酸は実質的に抗細菌
    活性を示す修飾核酸。
  3. 【請求項3】 前記ポリマーの少なくとも一端またはその付近に遮断化学修
    飾をさらに含んでなり、前記核酸は同じ数のヌクレオチドを有する天然ポリマー
    のヌクレアーゼ耐性の少なくとも2倍のヌクレアーゼ耐性を有する請求項1また
    は2の核酸。
  4. 【請求項4】 前記分子は約2〜約100ヌクレオチドを含んでなる請求項
    1の核酸。
  5. 【請求項5】 核酸分子はpH0.5〜7.0を有する請求項1、2または
    3の核酸分子。
  6. 【請求項6】 骨格構造は、ホスホジエステル結合、ホスホトリエステル結
    合、ホスホルアミデート結合、シロキサン結合、カーボネート結合、カルボキシ
    メチルエステル結合、アセトアミド結合、カルバメート結合、チオエーテル結合
    、架橋ホスホルアミデート結合、架橋メチレンホスホネート結合、ホスホロチオ
    エート結合、メチルホスホネート結合、ホスホロジチオエート結合、モルホリノ
    、架橋ホスホロチオエート結合、スルホンヌクレオチド間結合、3’−3’結合
    、5’−2’結合、5’−5’結合、2’−デオキシ−エリトロペントフラノシ
    ル、2’−フルオロ、2’−O−アルキルヌクレオチド、2’−O−アルキル−
    n(O−アルキル)ヌクレオチド、モルホリノ結合、p−エトキシオリゴヌクレ
    オチド、PNA結合、p−イソプロピルオリゴヌクレオチド、またはホスホルア
    ミデートからなる群の1つ以上を含む請求項1、2または3の核酸。
  7. 【請求項7】 核酸は、病原体に相補的な配列を有する請求項1または3の
    核酸。
  8. 【請求項8】 医薬的に許容される担体と、治療有効量の実質的に酸に耐性
    なプロトン付加核酸とを含む医薬組成物。
  9. 【請求項9】 特定の微生物に細胞毒性である修飾核酸を産生する方法であ
    って、 a)微生物株からヌクレオチド配列を単離する工程と、 b)単離した配列を複製する工程と、 c)複製した配列を修飾して、単離ヌクレオチド配列と比べて、ヌクレアーゼ
    消化に対するより高い耐性およびpH可変性に対するより高い耐性を与る工程と
    、 d)修飾配列を、ヌクレオチド配列を単離した微生物株と接触させる工程と、 e)微生物の生存度に対する修飾ヌクレオチド配列の効果を決定する工程とを
    含んでなる方法。
  10. 【請求項10】 複数の異なるヌクレオチド配列に対して工程a)からe)
    を実施し、そして、微生物の生存度に対して最大の効果を有する修飾ヌクレオチ
    ド配列を同定することをさらに含んでなる請求項9の方法。
  11. 【請求項11】 請求項9または10の方法により得られる修飾オリゴヌク
    レオチド配列。
  12. 【請求項12】 天然ヌクレオチドポリマーの核酸骨格構造から修飾された
    核酸骨格構造を有するヌクレオチドモノマーまたはヌクレオチドポリマーと、ポ
    リマー上の反応部位(群)に導入された1つ以上の外来性プロトンと、美容的に
    適切な担体とを含んでなる局所的皮膚組成物。
  13. 【請求項13】 天然ヌクレオチドポリマーの核酸骨格構造から修飾された
    核酸骨格構造を有するヌクレオチドモノマーまたはヌクレオチドポリマーと、ポ
    リマー上の反応部位(群)に導入された1つ以上の外来性プロトンと、担体とを
    含んでなる消毒溶液。
  14. 【請求項14】 カルボン酸の金属塩をさらに含む、請求項13の溶液。
  15. 【請求項15】 請求項13の組成物のコーティングを有する表面。
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