JP2003022638A - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents
薄膜磁気ヘッド及びその製造方法Info
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- JP2003022638A JP2003022638A JP2001204971A JP2001204971A JP2003022638A JP 2003022638 A JP2003022638 A JP 2003022638A JP 2001204971 A JP2001204971 A JP 2001204971A JP 2001204971 A JP2001204971 A JP 2001204971A JP 2003022638 A JP2003022638 A JP 2003022638A
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Landscapes
- Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ハードディスクドライブ(HDD)等の記録
及び/又は再生装置に備える薄膜磁気ヘッドを、ハード
ディスク等の記録媒体に接触した際の耐衝撃性が向上す
るように形成する。 【解決手段】 薄膜磁気ヘッド30において、ブロック
状にハイト加工した基板31のスライダー面31aにス
ライダー形状に合わせてレジスト34のパターニングを
行い、レジスト34の熱硬化による収縮によりレジスト
面の角部をR形状に形成し、この状態でドライエッチン
グすることにより、レジスト面の形状をスライダー面3
1aに転写し、レジスト34を剥離することにより、ス
ライダー面31aを各角部がR形状で各辺は角の取れた
形状に形成された薄膜磁気ヘッド30を得る。
及び/又は再生装置に備える薄膜磁気ヘッドを、ハード
ディスク等の記録媒体に接触した際の耐衝撃性が向上す
るように形成する。 【解決手段】 薄膜磁気ヘッド30において、ブロック
状にハイト加工した基板31のスライダー面31aにス
ライダー形状に合わせてレジスト34のパターニングを
行い、レジスト34の熱硬化による収縮によりレジスト
面の角部をR形状に形成し、この状態でドライエッチン
グすることにより、レジスト面の形状をスライダー面3
1aに転写し、レジスト34を剥離することにより、ス
ライダー面31aを各角部がR形状で各辺は角の取れた
形状に形成された薄膜磁気ヘッド30を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばハードディ
スクドライブ(HDD)等に備える浮上型ヘッドを構成
する薄膜磁気ヘッド及びその製造方法に関する。
スクドライブ(HDD)等に備える浮上型ヘッドを構成
する薄膜磁気ヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクドライブ(HDD)に
は、ヘッドを記録媒体であるハードディスク(HD)の
ディスク面に対して微小な間隔を保って浮上させる浮上
型ヘッドが備えられているが、近年、浮上型ヘッドとし
ては、ヘッドを小型化し、高密度を達成するためにヘッ
ド素子、コアとなる磁性体やコイルを半導体を作るプロ
セスと同じ方法で形成した薄膜磁気ヘッドが用いられ、
図12に示すように、この薄膜磁気ヘッド101はサス
ペンション102によりハードディスクHDに対して接
離方向に搖動可能に支持されている。
は、ヘッドを記録媒体であるハードディスク(HD)の
ディスク面に対して微小な間隔を保って浮上させる浮上
型ヘッドが備えられているが、近年、浮上型ヘッドとし
ては、ヘッドを小型化し、高密度を達成するためにヘッ
ド素子、コアとなる磁性体やコイルを半導体を作るプロ
セスと同じ方法で形成した薄膜磁気ヘッドが用いられ、
図12に示すように、この薄膜磁気ヘッド101はサス
ペンション102によりハードディスクHDに対して接
離方向に搖動可能に支持されている。
【0003】ハードディスクドライブ(HDD)は、複
雑で精密な機器であるため、外部からの衝撃や振動に対
して非常に敏感であり、特に、ハードディスクドライブ
(HDD)が落下した場合、または振動を与えた場合に
発生する一般的な内部衝撃現象はヘッドストラップと呼
ばれ、磁気ヘッドがディスクの表面をバウンドする現象
である。
雑で精密な機器であるため、外部からの衝撃や振動に対
して非常に敏感であり、特に、ハードディスクドライブ
(HDD)が落下した場合、または振動を与えた場合に
発生する一般的な内部衝撃現象はヘッドストラップと呼
ばれ、磁気ヘッドがディスクの表面をバウンドする現象
である。
【0004】すなわち、図13に示すように、磁気ヘッ
ド101とこれを支持するサスペンション102がハー
ドディスク(HD)上で安定している状態(図13A)
で衝撃が加わるとこの衝撃によりヘッド101がハード
ディスク(HD)から飛跳ねる(図13B)。この磁気
ヘッドが飛跳ねるとサスペンション102の反動により
ハードディスク(HD)のディスク面に衝突し(図13
C)、この動作が繰返し行われることにより、磁気ヘッ
ド1がハードディスク(HD)のディスク面を叩くこと
になり(図13D)、ディスク面に傷をつけ、粉塵が発
生する。
ド101とこれを支持するサスペンション102がハー
ドディスク(HD)上で安定している状態(図13A)
で衝撃が加わるとこの衝撃によりヘッド101がハード
ディスク(HD)から飛跳ねる(図13B)。この磁気
ヘッドが飛跳ねるとサスペンション102の反動により
ハードディスク(HD)のディスク面に衝突し(図13
C)、この動作が繰返し行われることにより、磁気ヘッ
ド1がハードディスク(HD)のディスク面を叩くこと
になり(図13D)、ディスク面に傷をつけ、粉塵が発
生する。
【0005】このため、ハードディスク(HD)に記録
されている記録データに損傷が生じるおそれがあり、ま
た、磁気ヘッド101のコーナー部分が欠け落ちて、磁
気ヘッド101が損傷を受けるおそれがある。これはハ
ードディスク(HD)が回転している場合においては、
磁気ヘッド101はディスク回転に対して向う側(リー
ディング側)のコーナー部分がディスク面にめり込む状
態となって傷を付け易い傾向がある。
されている記録データに損傷が生じるおそれがあり、ま
た、磁気ヘッド101のコーナー部分が欠け落ちて、磁
気ヘッド101が損傷を受けるおそれがある。これはハ
ードディスク(HD)が回転している場合においては、
磁気ヘッド101はディスク回転に対して向う側(リー
ディング側)のコーナー部分がディスク面にめり込む状
態となって傷を付け易い傾向がある。
【0006】また、磁気ヘッド101は、ディスク回転
に対して逃げる側(トレーディング側)のコーナー部分
はディスク面から逃げる状態になって傷を付ける可能性
が少ないものとみられているが、ヘッド素子が形成され
ている面には下地層としてアルミナ(Al2 O3 )膜が
あり、アルミナは脆いためコーナー部分が欠け易い傾向
があり、磁気ヘッド101が損傷を受ける一因となる。
に対して逃げる側(トレーディング側)のコーナー部分
はディスク面から逃げる状態になって傷を付ける可能性
が少ないものとみられているが、ヘッド素子が形成され
ている面には下地層としてアルミナ(Al2 O3 )膜が
あり、アルミナは脆いためコーナー部分が欠け易い傾向
があり、磁気ヘッド101が損傷を受ける一因となる。
【0007】そこで、磁気ヘッドは耐衝撃性の向上を図
る必要があり、このため、従来の磁気ヘッドにおいて
は、耐衝撃性を向上させる構造として、磁気ヘッドの外
周縁全面または、磁気記録媒体に相対するスライダー面
であるエアーベアリングサーフェイス(Air Bea
ring Surface;以下ABS面という)のパ
ターン外周縁全面を大きく面取りする構造、すなわち、
一般的にブレンド加工と呼ばれる加工が主流であった。
る必要があり、このため、従来の磁気ヘッドにおいて
は、耐衝撃性を向上させる構造として、磁気ヘッドの外
周縁全面または、磁気記録媒体に相対するスライダー面
であるエアーベアリングサーフェイス(Air Bea
ring Surface;以下ABS面という)のパ
ターン外周縁全面を大きく面取りする構造、すなわち、
一般的にブレンド加工と呼ばれる加工が主流であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この磁気ヘ
ッド構造を得るためには、図14に示すように、ヘッド
加工工程の最終工程で磁気ヘッド101を1個ずつ治具
103にクランプし、図15に示すように、研磨シート
104が貼り付けられた回転体105を用いて加工する
必要があり、生産性が非常に悪いという欠点があった。
また、磁気ヘッド101は治具103にクランプする
際、ハンドリングすることになるが、このハンドリング
により、欠け傷などの不良を誘発し、歩留りを低下させ
る要因にもなっていた。
ッド構造を得るためには、図14に示すように、ヘッド
加工工程の最終工程で磁気ヘッド101を1個ずつ治具
103にクランプし、図15に示すように、研磨シート
104が貼り付けられた回転体105を用いて加工する
必要があり、生産性が非常に悪いという欠点があった。
また、磁気ヘッド101は治具103にクランプする
際、ハンドリングすることになるが、このハンドリング
により、欠け傷などの不良を誘発し、歩留りを低下させ
る要因にもなっていた。
【0009】また、磁気ヘッド101の外周全面を大き
く面取りするため、磁気ヘッド101の浮上をコントロ
ールするためのABS面デザインも制約を受けるという
欠点もあった。同時に加工中にABS面に接触する危険
性も高く、接触した場合には保護膜としてコーティング
された例えばダイヤモンドレックカーボン(DLC)膜
が剥離し、磁気ヘッドの信頼性が損なわれるという欠点
もあった。
く面取りするため、磁気ヘッド101の浮上をコントロ
ールするためのABS面デザインも制約を受けるという
欠点もあった。同時に加工中にABS面に接触する危険
性も高く、接触した場合には保護膜としてコーティング
された例えばダイヤモンドレックカーボン(DLC)膜
が剥離し、磁気ヘッドの信頼性が損なわれるという欠点
もあった。
【0010】さらに、加工条件的にも寸法コントロール
が難しく、加工時間が長くかかること、磁気ヘッド加工
装置の構成が複雑になるなどの欠点もあった。
が難しく、加工時間が長くかかること、磁気ヘッド加工
装置の構成が複雑になるなどの欠点もあった。
【0011】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、耐衝撃性が向上し、また、加工工程が簡単化されて
生産効率も改善され、信頼性が高いなどの利点を有する
浮上型ヘッドとしての薄膜磁気ヘッドを提供することを
目的とする。
で、耐衝撃性が向上し、また、加工工程が簡単化されて
生産効率も改善され、信頼性が高いなどの利点を有する
浮上型ヘッドとしての薄膜磁気ヘッドを提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、サスペンションにより支持され、回転され
る磁気記録媒体の記録面に対して所要の間隔を保って浮
上して対向する浮上型ヘッドを構成する薄膜磁気ヘッド
であって、この薄膜磁気ヘッドは磁気記録媒体の記録面
に対向するスライダー面の各角部を円弧面状に形成した
構成としたものである。
に本発明は、サスペンションにより支持され、回転され
る磁気記録媒体の記録面に対して所要の間隔を保って浮
上して対向する浮上型ヘッドを構成する薄膜磁気ヘッド
であって、この薄膜磁気ヘッドは磁気記録媒体の記録面
に対向するスライダー面の各角部を円弧面状に形成した
構成としたものである。
【0013】また、上記構成において、薄膜磁気ヘッド
は、スライダー面の全周縁にわたって角を取った構成と
することができる。
は、スライダー面の全周縁にわたって角を取った構成と
することができる。
【0014】そして、上記のように構成される薄膜磁気
ヘッドは、スライダー面にレジストのパターニングを行
い、このレジストの熱硬化による収縮によりレジスト面
の角を円弧面状に形成し、このレジストをマスクとして
ドライエッチングすることによりレジスト面の形状を転
写し、スライダー面の各角部又はスライダー面の全周縁
にわたって角を取った構成としたものである。この構成
において、ドライエッチングは反応性イオンエッチング
により行うことができるものである。
ヘッドは、スライダー面にレジストのパターニングを行
い、このレジストの熱硬化による収縮によりレジスト面
の角を円弧面状に形成し、このレジストをマスクとして
ドライエッチングすることによりレジスト面の形状を転
写し、スライダー面の各角部又はスライダー面の全周縁
にわたって角を取った構成としたものである。この構成
において、ドライエッチングは反応性イオンエッチング
により行うことができるものである。
【0015】以上のように構成される本発明による薄膜
磁気ヘッドは、磁気記録媒体の記録面に対向するスライ
ダー面の各角部を円弧面状に形成した構成としたことに
より、外的衝撃により、薄膜磁気ヘッドが磁気記録媒体
に接触した際の耐衝撃性が向上されて、磁気記録媒体の
傷発生、記録データの損傷及び薄膜磁気ヘッド自体の損
傷が防止される。
磁気ヘッドは、磁気記録媒体の記録面に対向するスライ
ダー面の各角部を円弧面状に形成した構成としたことに
より、外的衝撃により、薄膜磁気ヘッドが磁気記録媒体
に接触した際の耐衝撃性が向上されて、磁気記録媒体の
傷発生、記録データの損傷及び薄膜磁気ヘッド自体の損
傷が防止される。
【0016】特に、ヘッドスライダー面の磁気記録媒体
回転方向に向かう側の角部分の角を取ることにより、磁
気記録媒体に対する衝撃が緩和されて磁気記録媒体の傷
発生が防止され、また、ヘッドスライダー面の磁気記録
媒体回転に対して逃げる側の角部の角を取る構成とする
ことにより、この角部分の欠けが防止されて磁気ヘッド
素子の損傷が防止される。
回転方向に向かう側の角部分の角を取ることにより、磁
気記録媒体に対する衝撃が緩和されて磁気記録媒体の傷
発生が防止され、また、ヘッドスライダー面の磁気記録
媒体回転に対して逃げる側の角部の角を取る構成とする
ことにより、この角部分の欠けが防止されて磁気ヘッド
素子の損傷が防止される。
【0017】そして、ヘッドスライダー面にレジストの
パターニングを行い、レジストの熱硬化による収縮によ
りレジスト面の角部を円弧面状に形成し、このレジスト
をマスクとして反応性イオンエッチング等のドライエッ
チングすることによりレジスト面の形状を転写してスラ
イダー面の各角部又はスライダー面の全周縁にわたって
角を取った構成とするので、スライダー面の全ての角部
又は全周縁を同時に角を取った形状に正確にかつ容易に
形成できて一連のバー状態での加工も可能で生産効率が
大幅に改善できる。
パターニングを行い、レジストの熱硬化による収縮によ
りレジスト面の角部を円弧面状に形成し、このレジスト
をマスクとして反応性イオンエッチング等のドライエッ
チングすることによりレジスト面の形状を転写してスラ
イダー面の各角部又はスライダー面の全周縁にわたって
角を取った構成とするので、スライダー面の全ての角部
又は全周縁を同時に角を取った形状に正確にかつ容易に
形成できて一連のバー状態での加工も可能で生産効率が
大幅に改善できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図11を参照して説明する。
〜図11を参照して説明する。
【0019】この実施の形態はハードディスクドライブ
(HDD)用薄膜ヘッドスライダーに適用する薄膜磁気
ヘッドを構成するものである。
(HDD)用薄膜ヘッドスライダーに適用する薄膜磁気
ヘッドを構成するものである。
【0020】先ず、本発明を適用する薄膜磁気ヘッドの
概略構成図を図1に示し、磁気記録媒体に相対するスラ
イダー面、いわゆるエアーベアリングサーフェイス(A
irBearing Surface;以下ABS面と
いう)に垂直な面による断面図として示している。この
薄膜磁気ヘッド10は、再生専用の磁気抵抗効果型ヘッ
ド(MRヘッド)1と記録専用のインダクティブ型ヘッ
ド2とを一体に積層形成して成る複合型薄膜磁気ヘッド
である。
概略構成図を図1に示し、磁気記録媒体に相対するスラ
イダー面、いわゆるエアーベアリングサーフェイス(A
irBearing Surface;以下ABS面と
いう)に垂直な面による断面図として示している。この
薄膜磁気ヘッド10は、再生専用の磁気抵抗効果型ヘッ
ド(MRヘッド)1と記録専用のインダクティブ型ヘッ
ド2とを一体に積層形成して成る複合型薄膜磁気ヘッド
である。
【0021】MRヘッド1は、磁気抵抗効果素子(GM
R素子又はMR素子;以下MR素子という)14が磁気
記録媒体に相対するABS面側に配置され、かつ一方の
端面が磁気記録媒体に対して露出するように構成され
る。具体的には、例えばアルチック(Al2 O3 Ti
C)等から成る基板11上に、アルミナ(Al2 O3 )
等の軟磁性膜による下層シールド12が形成されて下部
磁性磁極を構成している。この下層シールド12の上に
下層ギャップ膜13を介して磁気抵抗効果を有するMR
素子14を配置している。このMR素子14の後方には
MR素子14の段着を埋める例えばAl2 O3 から成る
絶縁膜15が埋め込まれている。
R素子又はMR素子;以下MR素子という)14が磁気
記録媒体に相対するABS面側に配置され、かつ一方の
端面が磁気記録媒体に対して露出するように構成され
る。具体的には、例えばアルチック(Al2 O3 Ti
C)等から成る基板11上に、アルミナ(Al2 O3 )
等の軟磁性膜による下層シールド12が形成されて下部
磁性磁極を構成している。この下層シールド12の上に
下層ギャップ膜13を介して磁気抵抗効果を有するMR
素子14を配置している。このMR素子14の後方には
MR素子14の段着を埋める例えばAl2 O3 から成る
絶縁膜15が埋め込まれている。
【0022】MR素子14上には、上層ギャップ膜16
を介して、軟磁性膜による中間シールド17が設けられ
ている。この中間シールド17が上部磁性磁極を構成し
ており、下層ギャップ膜13及び上層ギャップ膜16に
より、MRヘッド1のギャップが形成されている。
を介して、軟磁性膜による中間シールド17が設けられ
ている。この中間シールド17が上部磁性磁極を構成し
ており、下層ギャップ膜13及び上層ギャップ膜16に
より、MRヘッド1のギャップが形成されている。
【0023】一方、インダクティブ型ヘッド2は、軟磁
性膜からなり、MRヘッド1を構成する中間シールド1
7を下層磁性コアとして、この中間シールド17上に、
例えばSiO2 又はAl2 O3 から成る記録ギャップ膜
18を有する。この記録ギャップ膜18上の磁気記録媒
体に相対する先端側には、磁性膜から成る上層ポール1
9が形成されている。この上層ポール19の後方には、
絶縁層20が埋め込まれて表面が平坦化されている。こ
の平坦化された面上に導体から成るコイル21が形成さ
れ、このコイル21を覆って絶縁膜22が形成されてい
る。このコイル21は、図示しないが平面形状がスパイ
ラル状に形成される。そして、このコイル21を用い
て、インダクティブ型ヘッド2に電磁変換作用によって
信号を供給する。
性膜からなり、MRヘッド1を構成する中間シールド1
7を下層磁性コアとして、この中間シールド17上に、
例えばSiO2 又はAl2 O3 から成る記録ギャップ膜
18を有する。この記録ギャップ膜18上の磁気記録媒
体に相対する先端側には、磁性膜から成る上層ポール1
9が形成されている。この上層ポール19の後方には、
絶縁層20が埋め込まれて表面が平坦化されている。こ
の平坦化された面上に導体から成るコイル21が形成さ
れ、このコイル21を覆って絶縁膜22が形成されてい
る。このコイル21は、図示しないが平面形状がスパイ
ラル状に形成される。そして、このコイル21を用い
て、インダクティブ型ヘッド2に電磁変換作用によって
信号を供給する。
【0024】さらに、絶縁膜22の上方に、上層ポール
19に接続して磁性膜から成る上層コア(バックヨー
ク)23が形成されている。上層ポール19と上層コア
(バックヨーク)23により上部磁性コアが構成され
る。上層コア(バックヨーク)23は後方においては中
間シールド17と接続されて磁路を形成している。
19に接続して磁性膜から成る上層コア(バックヨー
ク)23が形成されている。上層ポール19と上層コア
(バックヨーク)23により上部磁性コアが構成され
る。上層コア(バックヨーク)23は後方においては中
間シールド17と接続されて磁路を形成している。
【0025】このように構成される薄膜磁気ヘッド10
は、真空薄膜形成技術により形成されるため、狭トラッ
ク化や狭ギャップ化等微細寸法化が容易で、高分解能記
録再生が可能で、高密度磁気記録に対応した磁気ヘッド
となっている。
は、真空薄膜形成技術により形成されるため、狭トラッ
ク化や狭ギャップ化等微細寸法化が容易で、高分解能記
録再生が可能で、高密度磁気記録に対応した磁気ヘッド
となっている。
【0026】また、このように構成される薄膜磁気ヘッ
ド10においてコイル10を2層に形成することができ
る。この場合は、第1のコイルを覆って絶縁膜を形成し
て表面を平坦化し、この平坦化された表面上に第2のコ
イルを第1のコイルと同様に平面形状がスパイラル状に
形成する。そして、この第2のコイルを覆って絶縁膜を
形成し、絶縁膜の平坦化された表面上に軟磁性材料から
成る上層コア(バックヨーク)を形成することにより、
コイルを2層以上に形成した薄膜磁気ヘッドが構成され
る。
ド10においてコイル10を2層に形成することができ
る。この場合は、第1のコイルを覆って絶縁膜を形成し
て表面を平坦化し、この平坦化された表面上に第2のコ
イルを第1のコイルと同様に平面形状がスパイラル状に
形成する。そして、この第2のコイルを覆って絶縁膜を
形成し、絶縁膜の平坦化された表面上に軟磁性材料から
成る上層コア(バックヨーク)を形成することにより、
コイルを2層以上に形成した薄膜磁気ヘッドが構成され
る。
【0027】このようにコイルが2層以上の薄膜磁気ヘ
ッドの場合は、コイルが1層の薄膜磁気ヘッドに比較し
て、磁路長が短いままでコイルの巻き数を増やすことが
できて、磁気ヘッドのオーバーライト特性を向上、すな
わち、記録能力を向上させることが可能になる。
ッドの場合は、コイルが1層の薄膜磁気ヘッドに比較し
て、磁路長が短いままでコイルの巻き数を増やすことが
できて、磁気ヘッドのオーバーライト特性を向上、すな
わち、記録能力を向上させることが可能になる。
【0028】次に、本発明の実施の形態を図2〜図11
を参照して説明するに、この実施の形態の薄膜磁気ヘッ
ドは、ハードディスクドライブ(HDD)に備える浮上
型ヘッドとして用いるもので、外的衝撃によりヘッドが
ハードディスクに接触した際の耐衝撃性を向上させるよ
うにしたものである。
を参照して説明するに、この実施の形態の薄膜磁気ヘッ
ドは、ハードディスクドライブ(HDD)に備える浮上
型ヘッドとして用いるもので、外的衝撃によりヘッドが
ハードディスクに接触した際の耐衝撃性を向上させるよ
うにしたものである。
【0029】図2は本発明の実施の形態の薄膜磁気ヘッ
ドの一例を示すもので、ヘッドがハードディスクに接触
する現象は、特にヘッドのハードディスク回転に向う側
であるリーディング側のエッジから接触することが分か
っており、これを改善する方法として第1コーナー、第
2コーナーに微小な円弧面形状(R面形状)を形成して
衝撃を緩和するヘッド構造とし更に、安全性を高めるた
めに、対面側(トレーディング側)である第3コーナ
ー、第4コーナーも同様なR形状に形成してスライダー
面であるABS面の全コーナーがR形状のヘッド構造と
したものである。
ドの一例を示すもので、ヘッドがハードディスクに接触
する現象は、特にヘッドのハードディスク回転に向う側
であるリーディング側のエッジから接触することが分か
っており、これを改善する方法として第1コーナー、第
2コーナーに微小な円弧面形状(R面形状)を形成して
衝撃を緩和するヘッド構造とし更に、安全性を高めるた
めに、対面側(トレーディング側)である第3コーナ
ー、第4コーナーも同様なR形状に形成してスライダー
面であるABS面の全コーナーがR形状のヘッド構造と
したものである。
【0030】すなわち、図2に示す一例の薄膜磁気ヘッ
ド30も図1に示す薄膜磁気ヘッド10と同様に再生専
用の磁気抵抗効果素子(MR素子)1と記録専用のイン
ダクティブ型ヘッド2とを基板31に真空薄膜形成技術
により積層形成して成る複合型薄膜磁気ヘッドである。
ド30も図1に示す薄膜磁気ヘッド10と同様に再生専
用の磁気抵抗効果素子(MR素子)1と記録専用のイン
ダクティブ型ヘッド2とを基板31に真空薄膜形成技術
により積層形成して成る複合型薄膜磁気ヘッドである。
【0031】この薄膜磁気ヘッド30の基板31は所要
の表面積を有し、この表面がハードディスクに対するエ
アーベアリングサーフェイス(ABS面)で負圧スライ
ダー面31aとなっており、このスライダー面31aに
は浮上のための所要形状のABSパターン面32が形成
され、基板31の一端面31b側にMR素子1とインダ
クティブ型ヘッド2から成るヘッド素子部33が形成さ
れている。
の表面積を有し、この表面がハードディスクに対するエ
アーベアリングサーフェイス(ABS面)で負圧スライ
ダー面31aとなっており、このスライダー面31aに
は浮上のための所要形状のABSパターン面32が形成
され、基板31の一端面31b側にMR素子1とインダ
クティブ型ヘッド2から成るヘッド素子部33が形成さ
れている。
【0032】そして、この薄膜磁気ヘッド30の負圧ス
ライダー部である基板31のコーナー部分、すなわち、
スライダー面31aのリーディング側31cの第1コー
ナー部31c1 第2コーナー部31c2 と共にハードデ
ィスク回転に対して逃げる側であるトレーディング側と
なる基板31のヘッド素子部33を形成した一端面31
b側の両コーナー部である第3コーナー部31b1 と第
4コーナー部31b2を半径10μm以上でヘッドの浮
上姿勢に影響しない範囲を上限とする円弧面形状(R面
形状)に形成したものである。
ライダー部である基板31のコーナー部分、すなわち、
スライダー面31aのリーディング側31cの第1コー
ナー部31c1 第2コーナー部31c2 と共にハードデ
ィスク回転に対して逃げる側であるトレーディング側と
なる基板31のヘッド素子部33を形成した一端面31
b側の両コーナー部である第3コーナー部31b1 と第
4コーナー部31b2を半径10μm以上でヘッドの浮
上姿勢に影響しない範囲を上限とする円弧面形状(R面
形状)に形成したものである。
【0033】この一例の薄膜磁気ヘッド30を加工する
加工実施例を図3〜図11を参照して説明する。
加工実施例を図3〜図11を参照して説明する。
【0034】先ず、図3に示すように、基板31となる
ウェハーをブロック加工した後にMR素子、インダクテ
ィブ型ヘッドを所定のハイトに加工する。
ウェハーをブロック加工した後にMR素子、インダクテ
ィブ型ヘッドを所定のハイトに加工する。
【0035】次に、図4のAに示すように、基板ブロッ
ク31の表面にスライダー形状に合わせたレジスト34
のパターニングを行う。このレジスト34の膜厚は、ス
ライダー角部の円弧面形状の半径×レジスト選択比×
1.2の式により決定され、このレジスト膜厚により後
述するスライダー面の角部が円弧面状に最良の状態で形
成される。
ク31の表面にスライダー形状に合わせたレジスト34
のパターニングを行う。このレジスト34の膜厚は、ス
ライダー角部の円弧面形状の半径×レジスト選択比×
1.2の式により決定され、このレジスト膜厚により後
述するスライダー面の角部が円弧面状に最良の状態で形
成される。
【0036】例えば、基板ブロック31のスライダー角
部のR形状を25μmの半径で形成する場合は、使用す
るレジスト34がR形状加工に用いるエッチング条件で
選択比がレジスト34の6に対してスライダーを形成す
る基板31となるようにウェハー材Al2 O3 −TiC
が1だとすると、レジスト34の膜厚は、25×6×
1.2=180μmとなる。
部のR形状を25μmの半径で形成する場合は、使用す
るレジスト34がR形状加工に用いるエッチング条件で
選択比がレジスト34の6に対してスライダーを形成す
る基板31となるようにウェハー材Al2 O3 −TiC
が1だとすると、レジスト34の膜厚は、25×6×
1.2=180μmとなる。
【0037】このように基板ブロック31のスライダー
形状に合わせたレジスト34のパターン面の角部の形状
は図4のBに示すように各面が直角に交わった形状にな
る。
形状に合わせたレジスト34のパターン面の角部の形状
は図4のBに示すように各面が直角に交わった形状にな
る。
【0038】このように基板ブロック31のスライダー
形状に合わせたレジスト34のパターニングを行った
後、図5のAに示すようにレジスト34を約200℃で
熱硬化する。このレジスト34を熱硬化することによ
り、レジスト34は、図5のBに示すように収縮してレ
ジスト34のパターン面の角部34aが円弧面状にな
る。
形状に合わせたレジスト34のパターニングを行った
後、図5のAに示すようにレジスト34を約200℃で
熱硬化する。このレジスト34を熱硬化することによ
り、レジスト34は、図5のBに示すように収縮してレ
ジスト34のパターン面の角部34aが円弧面状にな
る。
【0039】この状態でレジスト34のパターン面を図
6および図7に示すようにドライエッチングである反応
性イオンエッチングによりエッチングしてレジスト34
のパターン面の形状をAl2 O3 −TiCの基板ブロッ
ク31の表面に転写する。
6および図7に示すようにドライエッチングである反応
性イオンエッチングによりエッチングしてレジスト34
のパターン面の形状をAl2 O3 −TiCの基板ブロッ
ク31の表面に転写する。
【0040】この後、図8および図9のAに示すように
基板ブロック31からレジスト34を剥離すると、図9
のBに示すように、熱硬化で角が円弧面状(R形状)に
なったレジスト34のパターンが転写され、レジスト3
4が存在していた部分の下地部面すなわちスライダー面
31aは4辺の角部31c1 ,31c2 ,31b1 ,3
1b2 の角が取れたR形状になる。
基板ブロック31からレジスト34を剥離すると、図9
のBに示すように、熱硬化で角が円弧面状(R形状)に
なったレジスト34のパターンが転写され、レジスト3
4が存在していた部分の下地部面すなわちスライダー面
31aは4辺の角部31c1 ,31c2 ,31b1 ,3
1b2 の角が取れたR形状になる。
【0041】このように形成された基板ブロック31の
スライダー面31aに図10に示すように、通常のAB
Sパターン32の形成のためのレジスト35をグルーブ
パターンでパターニングを行い、その後、エッチングす
る。
スライダー面31aに図10に示すように、通常のAB
Sパターン32の形成のためのレジスト35をグルーブ
パターンでパターニングを行い、その後、エッチングす
る。
【0042】このレジスト35のグルーブパターンによ
りエッチングを行った後、レジスト35を剥離すれば、
図11に示すように、ABSパターン面32が形成され
たスライダー面31aが形成される。このスライダー面
31aの形成においていわゆる2段堀りが現在主流であ
るため、この2段堀りを行うには、もう一段の溝が必要
となるので、この場合は、前述したレジスト35による
グルーブパターンでのパターニングとエッチングを行
い、その後のレジスト35の剥離動作をもう一度繰り返
して行う。
りエッチングを行った後、レジスト35を剥離すれば、
図11に示すように、ABSパターン面32が形成され
たスライダー面31aが形成される。このスライダー面
31aの形成においていわゆる2段堀りが現在主流であ
るため、この2段堀りを行うには、もう一段の溝が必要
となるので、この場合は、前述したレジスト35による
グルーブパターンでのパターニングとエッチングを行
い、その後のレジスト35の剥離動作をもう一度繰り返
して行う。
【0043】以上のようにして前述した図2に示すよう
な所要形状のABSパターン32を有するスライダー面
31aを持つ薄膜磁気ヘッド30が形成される。
な所要形状のABSパターン32を有するスライダー面
31aを持つ薄膜磁気ヘッド30が形成される。
【0044】以上の薄膜磁気ヘッド30の製作工程にお
いて、基板ブロック31のスライダー面31aの角部を
R形状に形成する工程におけるエッチングの条件は、例
えば、 ワークプリベークを75℃で20分間行う。 レジストを塗布する。 露光は0.7sec/Shotで行う。 現像を1%炭酸カルシウム溶液中で行う。 ポストベークを200℃で20分間行う。 エッチングをエッチングパワー750V/600m
A(エッチングレート28μm/Min)でエッチング
時間1分で行う。 レジスト剥離をエタノール超音波洗浄により10分
間行う。
いて、基板ブロック31のスライダー面31aの角部を
R形状に形成する工程におけるエッチングの条件は、例
えば、 ワークプリベークを75℃で20分間行う。 レジストを塗布する。 露光は0.7sec/Shotで行う。 現像を1%炭酸カルシウム溶液中で行う。 ポストベークを200℃で20分間行う。 エッチングをエッチングパワー750V/600m
A(エッチングレート28μm/Min)でエッチング
時間1分で行う。 レジスト剥離をエタノール超音波洗浄により10分
間行う。
【0045】以上のようにして形成する薄膜磁気ヘッド
30は、基板ブロック31のスライダー面31aの角部
のみR形状を形成するため、基板ブロック31の前述し
た加工は、各ブロック毎に行うことなく、一連のバー状
態での加工も可能で、生産効率が大幅に改善できる。
30は、基板ブロック31のスライダー面31aの角部
のみR形状を形成するため、基板ブロック31の前述し
た加工は、各ブロック毎に行うことなく、一連のバー状
態での加工も可能で、生産効率が大幅に改善できる。
【0046】以上のように形成される薄膜磁気ヘッド3
0は、基板31のスライダー面31aの角部のみR形状
に形成するので、スライダー面31aのABSパターン
面32の形状への影響が小さく、浮上設計への制約が少
くない。また、この薄膜磁気ヘッド30の加工中は、ス
ライダー面31aのABSパターン面32に接触する危
険性が少なく、ヘッド信頼性が向上できて、耐衝撃性が
要求されるリムーバブル型HDDなどへの搭載において
有利である。
0は、基板31のスライダー面31aの角部のみR形状
に形成するので、スライダー面31aのABSパターン
面32の形状への影響が小さく、浮上設計への制約が少
くない。また、この薄膜磁気ヘッド30の加工中は、ス
ライダー面31aのABSパターン面32に接触する危
険性が少なく、ヘッド信頼性が向上できて、耐衝撃性が
要求されるリムーバブル型HDDなどへの搭載において
有利である。
【0047】また、この薄膜磁気ヘッド30は、基板3
1のスライダー面31aの角部がR形状となるため、後
工程であるヘッドサスペンションへの取り付け工程、す
なわち、ヘッドジンバル・アセンブリ(HGA)やヘッ
ドサスペンション・アセンブリ(HSA)でのハンドリ
ングにおいて欠けなどの不良発生を防ぐことができる。
また、外的衝撃によりヘッドが損傷する危険性がないな
どの効果を有する。
1のスライダー面31aの角部がR形状となるため、後
工程であるヘッドサスペンションへの取り付け工程、す
なわち、ヘッドジンバル・アセンブリ(HGA)やヘッ
ドサスペンション・アセンブリ(HSA)でのハンドリ
ングにおいて欠けなどの不良発生を防ぐことができる。
また、外的衝撃によりヘッドが損傷する危険性がないな
どの効果を有する。
【0048】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、本
発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できるものであ
る。
本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、本
発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できるものであ
る。
【0049】例えば、基板ブロックの形状およびスライ
ダー面のABSパターンは任意に変更できるものであ
る。また、MRヘッド、インダクティブ型ヘッドの構成
も任意に変更できるものである。
ダー面のABSパターンは任意に変更できるものであ
る。また、MRヘッド、インダクティブ型ヘッドの構成
も任意に変更できるものである。
【0050】そして、基板のブロックは一連のバー形状
の基板を所要の大きさに切断して形成する場合、複数の
カッターを備えた旋盤機械等の切削機により一連のバー
形状の基板を複数のブロックに同時に切断分割すること
ができる。この基板ブロックの形成には、各種の切削機
を用いることができる。
の基板を所要の大きさに切断して形成する場合、複数の
カッターを備えた旋盤機械等の切削機により一連のバー
形状の基板を複数のブロックに同時に切断分割すること
ができる。この基板ブロックの形成には、各種の切削機
を用いることができる。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、薄膜磁気
ヘッドの基板のスライダー面は、エッチング加工によっ
て角部をR形状に形成するので、加工中にスライダー面
のABS面に接触する危険性が少なく、基板のスライダ
ー面を、ABS面を含む全面を正確に形成できて、薄膜
磁気ヘッドの信頼性が向上される。
ヘッドの基板のスライダー面は、エッチング加工によっ
て角部をR形状に形成するので、加工中にスライダー面
のABS面に接触する危険性が少なく、基板のスライダ
ー面を、ABS面を含む全面を正確に形成できて、薄膜
磁気ヘッドの信頼性が向上される。
【0052】また、薄膜磁気ヘッドの基板のスライダー
面の角部はR形状に形成されることにより、耐衝撃性が
要求されるリムーバブル型HDDなどへの搭載において
有利である。また、基板のスライダー面の角部はR形状
となるため、後工程であるヘッドサスペンションへの取
り付け工程、すなわち、ヘッドジンバル・アセンブリ
(HGA)やヘッドサスペンション・アセンブル(HS
A)でのハンドリングにおいて欠けなどの不良発生を防
ぐことができ、また、外的衝撃によりヘッド基板が損傷
する危険性がない。
面の角部はR形状に形成されることにより、耐衝撃性が
要求されるリムーバブル型HDDなどへの搭載において
有利である。また、基板のスライダー面の角部はR形状
となるため、後工程であるヘッドサスペンションへの取
り付け工程、すなわち、ヘッドジンバル・アセンブリ
(HGA)やヘッドサスペンション・アセンブル(HS
A)でのハンドリングにおいて欠けなどの不良発生を防
ぐことができ、また、外的衝撃によりヘッド基板が損傷
する危険性がない。
【0053】そして、基板スライダー面の角部のR形状
形成は、一連のバー状態での加工も可能で、生産効率が
大幅に改善できる等の効果を有する。
形成は、一連のバー状態での加工も可能で、生産効率が
大幅に改善できる等の効果を有する。
【図1】本発明に適用できる薄膜磁気ヘッドの概略構成
図(断面図)である。
図(断面図)である。
【図2】本発明の一例の薄膜磁気ヘッドのスライダー面
側斜視図である。
側斜視図である。
【図3】図2に示す薄膜磁気ヘッドの加工工程における
ハイト加工終了後の基板ブロックの概念斜視図である。
ハイト加工終了後の基板ブロックの概念斜視図である。
【図4】Aは図3に示す基板ブロックにスライダー形状
に合わせたレジストのパターニングを行った状態の概念
斜視図、Bは一部分の拡大斜視図である。
に合わせたレジストのパターニングを行った状態の概念
斜視図、Bは一部分の拡大斜視図である。
【図5】Aは図4に示すレジストのパターニングを行っ
た基板ブロックのレジストを熱硬化した状態の基板ブロ
ックの概念斜視図、Bは一部分の拡大斜視図である。
た基板ブロックのレジストを熱硬化した状態の基板ブロ
ックの概念斜視図、Bは一部分の拡大斜視図である。
【図6】Aは図5に示すレジストを熱硬化した基板ブロ
ックをイオンエッチングした状態を示す基板ブロックの
概念斜視図である。
ックをイオンエッチングした状態を示す基板ブロックの
概念斜視図である。
【図7】図6に示すイオンエッチング状態における1個
の基板ブロックの概念斜視図である。
の基板ブロックの概念斜視図である。
【図8】図6に示すイオンエッチング後の基板ブロック
のレジストを剥離した状態の概念斜視図である。
のレジストを剥離した状態の概念斜視図である。
【図9】Aは図8に示すレジストを剥離した状態におけ
る1個の基板ブロックの概念斜視図、Bは一部分の拡大
斜視図である。
る1個の基板ブロックの概念斜視図、Bは一部分の拡大
斜視図である。
【図10】図8、図9に示す基板ブロックにグルーブパ
ターンのレジストのパターニングを行った状態の基板ブ
ロックの概念斜視図である。
ターンのレジストのパターニングを行った状態の基板ブ
ロックの概念斜視図である。
【図11】図10に示すレジストのパターニングを行っ
た基板ブロックをイオンエッチングした後、レジストを
剥離し、ABSパターンを形成した基板ブロックの概念
斜視図である。
た基板ブロックをイオンエッチングした後、レジストを
剥離し、ABSパターンを形成した基板ブロックの概念
斜視図である。
【図12】薄膜磁気ヘッドとハードディスクとの配置関
係を示す斜視図である。
係を示す斜視図である。
【図13】薄膜磁気ヘッドとハードディスクの接触関係
を示す概略図である。
を示す概略図である。
【図14】従来の薄膜磁気ヘッドの加工工程の概略図で
ヘッドチップを加工軸にクランプする状態を示す。
ヘッドチップを加工軸にクランプする状態を示す。
【図15】従来の薄膜磁気ヘッドの加工工程の概略図で
ヘッドチップを研磨する状態を示す。
ヘッドチップを研磨する状態を示す。
30‥‥薄膜磁気ヘッド、31‥‥基板、31a‥‥ス
ライダー面、31b1,31b2 ,31c1 ,31c2
‥‥円弧面状角部、32‥‥ABSパターン面、34,
35‥‥レジスト
ライダー面、31b1,31b2 ,31c1 ,31c2
‥‥円弧面状角部、32‥‥ABSパターン面、34,
35‥‥レジスト
Claims (5)
- 【請求項1】 サスペンションにより支持され、回転さ
れる磁気記録媒体の記録面に対して所要の間隔を保って
浮上して対向する浮上型ヘッドを構成する薄膜磁気ヘッ
ドであって、 上記薄膜磁気ヘッドは、上記磁気記録媒体の記録面に対
向するスライダー面の各角部を円弧面形状に形成したこ
とを特徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】 請求項1記載の薄膜磁気ヘッドにおい
て、上記薄膜磁気ヘッドは、上記磁気記録媒体の記録面
に対向するスライダー面の全周縁にわたって角を取った
構成としたことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の薄膜磁気ヘッドに
おいて、 上記薄膜磁気ヘッドは、上記磁気記録媒体の記録面に対
向するスライダー面にレジストのパターニングを行い、
このレジストの熱硬化による収縮によりレジスト面の角
部を円弧面形状に形成し、このレジスト面をマスクとし
てドライエッチングすることによりレジスト面の形状を
転写し、上記スライダー面の各角部又はスライダー面の
全周縁にわたって角を取った構成としたことを特徴とす
る薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項4】 請求項3記載の薄膜磁気ヘッドの製造方
法において、 上記スライダー面にパターニングを行ったレジストをマ
スクとしてエッチングするドライエッチングは反応性イ
オンエッチングであることを特徴とする薄膜磁気ヘッド
の製造方法。 - 【請求項5】 請求項3記載の薄膜磁気ヘッドの製造方
法において、 上記スライダー面にパターニングを行うレジストの膜厚
は、 スライダー面角部の円弧面形状の半径×レジスト選択比
×1.2の式により決定したことを特徴とする薄膜磁気
ヘッドの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001204971A JP2003022638A (ja) | 2001-07-05 | 2001-07-05 | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001204971A JP2003022638A (ja) | 2001-07-05 | 2001-07-05 | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003022638A true JP2003022638A (ja) | 2003-01-24 |
Family
ID=19041359
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001204971A Pending JP2003022638A (ja) | 2001-07-05 | 2001-07-05 | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003022638A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007132501A1 (ja) * | 2006-05-11 | 2007-11-22 | Fujitsu Limited | ヘッドスライダの製造方法およびヘッドスライダ |
-
2001
- 2001-07-05 JP JP2001204971A patent/JP2003022638A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007132501A1 (ja) * | 2006-05-11 | 2007-11-22 | Fujitsu Limited | ヘッドスライダの製造方法およびヘッドスライダ |
| JPWO2007132501A1 (ja) * | 2006-05-11 | 2009-09-17 | 富士通株式会社 | ヘッドスライダの製造方法およびヘッドスライダ |
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