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JP2003297696A - 電気二重層キャパシタおよび電気二重層キャパシタの製造方法 - Google Patents

電気二重層キャパシタおよび電気二重層キャパシタの製造方法

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JP2003297696A
JP2003297696A JP2002093933A JP2002093933A JP2003297696A JP 2003297696 A JP2003297696 A JP 2003297696A JP 2002093933 A JP2002093933 A JP 2002093933A JP 2002093933 A JP2002093933 A JP 2002093933A JP 2003297696 A JP2003297696 A JP 2003297696A
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JP
Japan
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binder
electric double
electrode
double layer
current collector
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JP2002093933A
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Tetsuya Takahashi
哲哉 高橋
Atsuko Kosuda
小須田  敦子
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TDK Corp
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TDK Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集電体と電極層に強力な接着性を有し、優れ
た電気特性を有する電気二重層キャパシタを提供する。 【解決手段】 電極層のバインダ2の主成分を、フッ化
ビニリデンと6フッ化プロピレンと4フッ化エチレンを
パーオキサイド加硫により架橋させた共重合体ポリマー
とし、電極層の導電助剤3の主成分をカーボンブラック
とする。集電体5表面にバインダ2と同じ材料でアンダ
ーコート層4を形成した後、電極層をアンダーコート層
4上に形成し、電極を作成する。その電極を積層して作
成した、電気二重層キャパシタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層キャパ
シタおよび電気二重層キャパシタの製造方法に関する。
特に、内部抵抗が低く、容量が大きく、優れたサイクル
特性を有する電気化学デバイスを得るための、電極の構
造およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯用電子機器の普及や電気自動車の実
用化にともない、長時間の連続駆動が可能な電源デバイ
スの必要性が高まっている。これら電源デバイスは、近
年の環境保護に対する理解と関心から、環境負荷が少な
いことが求められている。
【0003】携帯用電子機器の電源として近年普及して
いるのは、主にリチウムイオンを使用する非水二次電池
(以下、「リチウムイオン電池」という)である。ま
た、電気自動車などに使用される大容量電源としては燃
料電池が注目されている。
【0004】リチウムイオン電池と燃料電池に共通の問
題点は、急激な電流変化に追従できないことである。リ
チウムイオン電池では高エネルギー密度化を目指した開
発がおこなわれているが、高エネルギー密度化とともに
内部抵抗が増大する傾向がある。また、リチウムイオン
電池の使用中に、瞬間的に大電流が流れると、IRドロ
ップによる急激な電圧低下が起こることが多い。一方、
燃料電池もその構造上、急激な電流変化に追従できな
い。
【0005】これらの電池を安定使用するため、キャパ
シタにより電力を平滑化する方法が提案されている。特
に、容量の大きな電気二重層キャパシタと電源デバイス
の併用は、電源の安定化において非常に効果的である。
【0006】電気二重層キャパシタの電極には、電極活
物質として比表面積の大きな活性炭が多く用いられる。
この電極における電極層は、活性炭とバインダおよび導
電助剤の混合物である。この混合物は、集電体である金
属箔の表面に塗料として塗布し、あるいはシート状に成
形して接着し、電極層として用いられる。
【0007】混合物を、塗料として集電体上に塗布する
方法は、特開平8−55761号公報に開示されてい
る。同公報では、スラリー化した塗料を、コーターを使
用して直接集電体上に塗布した後に乾燥する方法が示さ
れている。また、混合物をシート状に成形して接着する
方法は、特開平6−53079号公報に開示されてい
る。同公報では、導電性接着剤を用いて集電体と接着す
る方法が示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】キャパシタ、特に電気
二重層キャパシタでは、集電体として一般にアルミニウ
ム、ニッケル、銅、ステンレスなどの金属箔が用いられ
る。これら金属箔は、一般的に樹脂との接着性が悪いこ
とが知られている。集電体と電極層中の樹脂との接着性
が悪いと、空隙が生じることにより電気二重層キャパシ
タの内部抵抗は極端に大きくなる。一時的に接着が保た
れても、充放電サイクルの間に集電体と電極層が剥が
れ、サイクル特性が悪くなる。そのため、電極層と集電
体の接着強度は非常に重要である。
【0009】アルミニウム箔は良好な電気伝導性と加工
性を有し、さらに比較的安価であることから集電体の材
料として理想的である。しかしアルミニウム箔は、金属
材料の中でも特に樹脂との接着性が悪い。そのため、電
極層との間で上記の問題が顕著に現れる。
【0010】この問題の対応策として、バインダ量を多
くして接着性を保つことは容易に考えられる。従来のバ
インダは、溶剤に溶かして使用する必要がある。バイン
ダ量を多くした場合、バインダが活物質の表面を被覆
し、十分量のイオンが活物質に吸着できない。そのた
め、電気二重層キャパシタのエネルギー密度は極端に低
くなってしまう。
【0011】このように、電気二重層キャパシタにおい
て、集電体と電極層の接着性とキャパシタの電気特性を
いかに両立させるかが課題となっている。
【0012】本発明は、この課題に対して集電体と電極
層との接着性に優れ、同時に優れた電気特性を示す電気
二重層キャパシタを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題は、電極が集電
体表面に電極層を形成した構造であり、その電極層は主
にバインダと導電助剤と活物質とからなり、バインダは
フッ化ビニリデンと6フッ化プロピレンと4フッ化エチ
レンをパーオキサイド加硫により架橋させた共重合体ポ
リマーを主成分とし、導電助剤はカーボンブラックを主
成分とすることを特徴とする、電気二重層キャパシタに
よって解決される。
【0014】上記の構成によって、バインダの添加量を
少なくすることができる。したがって、集電体と電極層
の電気伝導度を損なうことなく、接着性を向上させるこ
とが可能となる。
【0015】電極層のバインダ量は2〜20重量%であ
ることが望ましい。バインダ量の範囲を上記とすること
で、集電体と電極層の間、および、電極層内の材料間を
強力に接着し、同時にキャパシタの内部抵抗を低下させ
ることが可能となる。
【0016】電極層の導電助剤量は3〜30重量%であ
ることが望ましい。導電助剤量が3重量%未満の場合、
電極層と集電体、あるいは、電極層内部に十分な電気伝
導性を付与することは困難である。また、30重量%を
超えると、活物質の表面におけるイオン吸着を阻害する
ため、キャパシタ容量が低下する。
【0017】電極層の活物質は、比表面積が300〜3
000m2/gの活性炭を用いることが望ましい。活物
質に上記の比表面積を有する材料を用いることにより、
活物質表面へのイオン吸着量が高まり、大きなキャパシ
タ容量を得ることが可能となる。活性炭の比表面積が3
00m2/g未満の場合は、十分なイオン吸着量を得る
ことができない。イオン吸着量からみれば、比表面積が
3000m2/gを超える活性炭も実用に供すると考え
られる。しかし、そのような活性炭は製造が困難であ
り、また嵩密度が低くなるため体積エネルギー密度が低
下する。
【0018】電極の集電体と電極層の間には、下部樹脂
層(以下、「アンダーコート層」という)を設けること
が望ましい。このアンダーコート層は、電極層に含まれ
るバインダと同じ材料を含む樹脂層であることが好まし
く、0.05〜1μmの厚さであることがさらに好まし
い。アンダーコート層を設けることで、集電体と電極層
の接着性を高めることができる。アンダーコート層を電
極層のバインダと同じ材料を含む樹脂層とした場合、集
電体と電極層の接着性をさらに高めることができる。ア
ンダーコート層により集電体と電極層の電気伝導が阻害
されることが憂慮されるが、アンダーコート層の厚さが
上記の範囲の場合、集電体と電極層の電気的接続は十分
に確保される。
【0019】また、上記課題は、活物質とバインダと導
電助剤とを、バインダに対して貧溶媒である溶剤と共に
混練して塗料を作成し、作成した塗料を集電体表面に塗
布して電極層を形成して電極を作成し、得られた電極の
電極層面を対向させてセパレータを挟んで積層してキャ
パシタ素体を形成し、キャパシタ素体を外装体に挿入し
て電解液を注液した後に封止する、電気二重層キャパシ
タの製造方法を用いることによって解決される。
【0020】塗料混練時の溶剤を適当な貧溶媒とした場
合、バインダは溶解せずに膨潤し、表面に高い粘着性を
有する弾性体となる。この膨潤バインダは、バインダ溶
液とは異なり活性炭表面の細孔を被覆することがない。
したがって、活性炭表面へのイオン吸着を妨げることは
ない。
【0021】塗料の混練における溶剤は、バインダに対
する貧溶媒だけではなく、良溶媒と貧溶媒の混合溶剤を
用いることができる。その場合の貧溶媒は、混合溶剤全
体に対し50〜100重量%であることが望ましい。貧
溶媒の割合をこの範囲に設定することで、バインダを完
全に溶解させることなく、バインダの粘着性を任意に調
整できる。貧溶媒の割合が50重量%未満の場合、バイ
ンダの溶解が進み、バインダ溶液により活性炭の表面が
被覆される。この結果、キャパシタ容量が低下する。
【0022】塗料中の樹脂固形分、すなわち、活物質と
バインダと導電助剤の合計量は、塗料全体に対し30〜
60重量%であることが望ましい。樹脂固形分の量をこ
の範囲に設定することで、塗料は適度な粘性を示す。こ
れにより、集電体への塗料の塗布を均一におこなうこと
ができる。
【0023】集電体表面にアンダーコート層を形成する
場合、第二のバインダ材料を、第二のバインダに対して
良溶媒となる溶剤中に溶解させてラッカーとして塗布
し、乾燥させてアンダーコート層を形成する方法が好ま
しい。
【0024】上述のように、アンダーコート層に用いる
第二のバインダ材料は電極層のバインダ材料と同じバイ
ンダ材料であることが好ましく、集電体へのラッカー塗
布厚さは、乾燥後にアンダーコート層の厚さが0.05
〜1μmとなるよう設定されることが好ましい。
【0025】以下、本発明の電気二重層キャパシタにつ
いて、製造の手順を追って説明する。
【0026】(バインダの膨潤)電極層のバインダは、
パーオキサイド加硫によって架橋されたフッ化ビニリデ
ン、6フッ化プロピレン、4フッ化エチレンの三元共重
合体であるフッ素ゴムを使用するのが好ましい。このバ
インダは、溶媒によって溶解、あるいは、膨潤した状態
での粘着性が強い。また、金属材料に対しても強力な接
着性を示す。そのため、集電体にアルミニウム箔を用い
た場合も強い接着性が得られる。また、電気二重層キャ
パシタにおいて汎用される電解液に対して安定であると
いう特徴を有する。
【0027】従来バインダとして用いられてきた、フッ
化ビニリデンと6フッ化プロピレンの二元共重合体や、
ポリオール加硫やポリオールジアミン加硫により架橋さ
れたフッ素ゴムは、アルミニウム箔との接着性が著しく
劣る。また電解液に溶解しやすいことが知られている。
【0028】電極層を作成するにあたり、最初にバイン
ダと溶剤の混合をおこなう。本発明においては、溶剤と
してバインダに対し貧溶媒であるものを用いるのが好ま
しい。バインダに対し適当な貧溶媒である溶剤を選択す
ることにより、バインダは完全に溶解せずに膨潤し、粘
度の高い弾性体となる。バインダ対し貧溶媒となる溶剤
は、非プロトン性極性溶剤から広く選択することができ
る。特に、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチ
ルピロドリン(NMP)を用いることが好ましい。
【0029】バインダをケトン類などの良溶媒により完
全に溶解させ、活物質や導電助剤と混合した場合は、バ
インダ溶液が活物質の細孔を塞いでしまう。図2に、良
溶媒を用いた場合の電極最表面部近傍の断面模式図を示
す。良溶媒によって完全に溶解したバインダ2は、微細
な弾性体として凝固し、活物質1の細孔をほぼ完全に塞
いでしまう。このため、イオン8は活物質1の細孔に浸
透できない。この結果、イオン8の吸着量が制限されて
しまい、キャパシタ容量が著しく低下する。
【0030】図3に、貧溶媒を用いた場合の電極最表面
部近傍の断面模式図を示す。バインダ2を適当な貧溶媒
によって膨潤させて混練した場合は、バインダ2が活物
質1の細孔を塞ぐことはない。したがって、イオン8は
活物質1の細孔に十分に浸透し、高いキャパシタ容量が
得られる。
【0031】また、本発明におけるバインダは、膨潤状
態での粘着性が非常に高く、アルミニウムなど金属との
接着性が良い。そのため少ないバインダ量で十分な接着
効果が得られる。したがって活物質のイオン吸着面積を
広く取ることができると共に、電極中の活物質量を増や
すことができ、キャパシタのエネルギー密度をより向上
させることができる。
【0032】バインダと溶剤の混合比は、それらを活物
質および導電助剤とともに混合し、塗料とした際の割合
から求めることができる。バインダ量は、塗料全体に対
して2〜20重量%であることが望ましい。バインダが
2重量%未満の場合、活物質、導電助剤および集電体
の、相互の接着性が十分に得られない。また20重量%
を超える量の場合、活物質の割合が減少し、エネルギー
密度が低下する。また、活物質ないし導電助剤ないし集
電体の、相互接触が阻害される。いずれの場合も、電極
層の内部抵抗が増大してしまう。また、バインダの膨潤
に用いられる貧溶媒は、上記の割合のバインダを膨潤さ
せるに十分な量を、適宜添加することができる。
【0033】(塗料の混練)貧溶媒により膨潤させたバ
インダを、活物質と導電助剤および溶剤と共に混練し、
塗料を作成する。
【0034】活物質は、電気二重層キャパシタに一般に
用いられている材料から適宜選択できる。例えば、金属
粉体材料や、炭素材料を用いることができる。特に、活
性炭は安全性が高く入手が容易であるため非常に好まし
い。活性炭の比表面積は、300〜3000m2/gで
あることが好ましい。この比表面積の範囲は、一般に入
手可能な活性炭の条件である。300m2/g未満の場
合、十分なイオン吸着量を得ることができない。キャパ
シタ容量は、使用する活物質の表面積に大きく依存す
る。活物質が活性炭である場合にも比表面積は大きい方
が望ましい。しかし、3000m2/g以上の活性炭は
製造が困難であり、入手はむずかしい。また、比表面積
が大きくなると嵩密度が低下する傾向があるため、30
00m2/g以上の活性炭を使用した場合はエネルギー
密度が低下する場合がある。
【0035】本発明の実施の一形態においては、電極の
活物質の一例として活性炭一種類のみを説明した。しか
し、活物質の表面に吸着するイオンの大きさによって、
活物質の種類や比表面積を、正極と負極で異なったもの
を選択することができる。電解質の選定において、イオ
ンの大きさに関する制限が生じない場合、同じ種類ない
し同じ比表面積の活物質を用いることができる。
【0036】導電助剤は、金属材料ないし炭素紛体ある
いは炭素繊維などの導電性材料から適宜選択することが
できる。特に、カーボンブラックは高い導電性が得ら
れ、安定性が高いため非常に好ましい。カーボンブラッ
クは、粉末やクラスターとして供給されるものを適宜選
択できるが、塗料中での分散が容易であることからクラ
スターであることが望ましい。
【0037】カーボンブラックの量は、塗料全体に対し
て3〜30重量%であることが望ましい。3重量%未満
の場合、活性炭ないし集電体の電気伝導を十分に保つこ
とができない。また、30重量%を超える場合は、電極
中の活物質量を減らすことになり、キャパシタの容量を
低下させる。
【0038】塗料の溶剤は、バインダの膨潤に用いたも
のと同じ貧溶媒を用いるのが好ましい。塗料中の溶剤量
は、所望の塗料の粘度に応じて任意に設定することがで
きる。このとき、溶剤を加えすぎると、乾燥後に塗膜強
度が著しく低下するため、電極としての使用に適さな
い。したがって、ペースト状あるいは粘土状になる程度
の添加量とすることが望ましい。
【0039】溶剤である貧溶媒は、バインダに対して良
溶媒である溶剤と混合して用いることができる。貧溶媒
と良溶媒の混合溶剤とすることによって、バインダの溶
解度を調製し、粘度を調整することができる。これによ
り、集電体、活性炭およびカーボンブラック相互の接着
性を任意に調整することができる。この場合の貧溶媒と
良溶媒の混合比は、貧溶媒が溶剤全体に対して50〜1
00重量%の範囲で設定することが望ましい。貧溶媒の
分量が50重量%未満の場合、バインダの溶解が過剰に
進んでしまい、活性炭の表面が被覆されてしまう。これ
により、キャパシタの容量が低下する。
【0040】バインダと活性炭とカーボンブラックおよ
び溶剤の混練は、一般に知られている混練方法を任意に
選択して用いることができる。特に、ニーダーやブラベ
ンダーなどを用いて混練する方法は、容易に均一な混練
がおこなえるため好ましい。
【0041】(集電体表面へのアンダーコート層の形
成)本発明において用いられる集電体には特に制限は無
い。たとえば、金属や導電性有機材料などの導電性箔材
を、適宜用いることができる。アルミニウム、銅、鉄な
どの金属箔は、入手が容易で安全性も高いため好まし
い。特にアルミニウム箔は、電気伝導性に優れ、加工が
容易で、さらに安価であるため非常に好ましい。
【0042】集電体の材料は、キャパシタの特性に応
じ、正極と負極で異なった種類の材料を用いることがで
きる。本発明の実施の一形態においては、正極と負極に
アルミニウム箔のみを用いることとした。
【0043】集電体表面には、混練した塗料を塗布する
前に、アンダーコート層を形成するのが望ましい。アン
ダーコート層は、集電対表面の、電極層を形成すべき領
域に形成するのが好ましい。積層体のキャパシタを作成
する場合など、集電体の両面に電極層を形成しようとす
る場合は、アンダーコート層を集電体の両面に形成する
ことが好ましい。
【0044】アンダーコート層の形成により、集電体と
塗料の接着性を向上させることができる。また、アンダ
ーコート層によって、上記の塗料を集電体に塗布する際
の集電体表面における塗料のすべりを防ぐことが可能と
なる。塗料の中の溶媒は、バインダを膨潤させた残り
が、元の溶剤の状態で存在する。この残留溶剤が集電体
と塗布中の塗料の界面に存在すると、集電体と塗料の間
にすべりが生じる。アンダーコート層を作成することに
より、残留溶剤に起因する塗料のすべりを防止すること
ができる。
【0045】アンダーコート層は、電極層と同じバイン
ダを良溶媒に溶かし、ラッカーとして集電体の表面に塗
布して形成することができる。良溶媒としては、極性有
機溶剤であるケトン系有機溶剤などを適宜用いることが
できる。電極層と同じバインダを用いることで、集電体
と電極層の接着力をさらに向上させることができる。
【0046】集電体の表面へのラッカーの塗布は、乾燥
後のアンダーコート層厚みが0.05〜1μm程度とな
るようにおこなうのが望ましい。アンダーコート層の厚
さが0.05μm未満の場合は、乾燥後のアンダーコー
ト層がまばらな島状となり、集電体と電極層の接着性が
十分に得られない。また1μm以上の厚さの場合、活物
質および導電助剤と、集電体との接触が不十分となり、
キャパシタの内部抵抗が高くなってしまう。
【0047】アンダーコート層の厚さを0.05〜1μ
mとした場合、電極層と集電体の接着性を保ちつつ、活
物質および導電助剤と、集電体との接触を保つことがで
きる。塗料をアンダーコート層上に塗布する際、アンダ
ーコート層は塗料中の貧溶媒によって膨潤する。このと
き、アンダーコート層には微細なホールが多数形成され
る。このホールによって、集電体と活物質ないし導電助
剤の接触が保たれ、キャパシタの内部抵抗を低くするこ
とが可能となる。
【0048】(塗料の塗布)塗料を、集電体表面ないし
アンダーコート層が形成された集電体表面に塗布して電
極層を形成する。
【0049】塗料は、必要なキャパシタの構成にしたが
って、集電体の片面ないし両面に塗布することができ
る。積層体のキャパシタを作成する場合など、集電体の
両面に電極層を形成しようとする場合は、塗料を集電体
の両面に塗布するのが好ましい。
【0050】前記塗料を集電体の表面に塗布する方法
は、一般に用いられる塗布方法から適宜選択することが
できる。特に、メタルマスク印刷法、ドクターブレード
法などは、均一な塗布厚が容易に得られるのでたいへん
好ましい。塗料の粘性が高く、メタルマスク印刷法やド
クターブレード法を用いることが困難な場合は、押し出
法によって塗膜を形成することもできる。塗布厚は、キ
ャパシタの容量などの設計値に基づいて任意に選択する
ことができる。
【0051】塗膜を形成した集電体は、塗膜の乾燥後プ
レス加工をおこなうことが望ましい。プレス加工によっ
て、塗膜中の活物質と導電助剤の接触、および、集電体
と塗膜の接触を高めることができる。したがって、電気
二重層キャパシタにおける内部抵抗を低下させることが
可能となる。
【0052】プレス加工の方法は、各種の薄板材プレス
方法から適宜選択して用いることができる。特にカレン
ダロール法は、大面積を均一な線圧力で容易にプレスす
ることができるため、非常に好ましい。カレンダロール
法によりプレス加工を行う場合の線圧力は、100〜3
000kg・f/cmの範囲であることが好ましく、特
に500〜2000kg・f/cmで行うことがより好
ましい。プレス圧がこの範囲よりも低い場合、電気二重
層キャパシタの内部抵抗が高くなってしまう。また、高
すぎる場合には、集電体からの塗膜剥離や、塗膜と集電
体の伸びの違いに起因するカール変形、あるいは集電体
の切断を起こす場合がある。
【0053】図1に、本発明で得られる代表的な電極の
一例を、断面模式図として示す。図1に示すように、電
極は集電体5表面に電極層を形成してなる。電極層は、
活物質1とバインダ2と導電助剤3とからなる。電極層
と集電体5の間には、アンダーコート層4がされてい
る。
【0054】(キャパシタ素体の作成)以上のように作
成された電極を、プレスによって適当な大きさに打ち抜
く。電極の大きさは、電気二重層キャパシタとしての設
計値から任意に決定することができる。
【0055】打ち抜き加工後の電極には、外部電極端子
が設けられるのが望ましい。外部電極端子の形式は、電
線の接続や、リボン状電極の接続、あるいは集電体5の
延長などのさまざまな方法を用いることができる。電気
二重層キャパシタとして薄型の積層体を形成する場合に
は、リボン状電極を用いることが好ましい。
【0056】この後、電極とセパレータを積層してキャ
パシタ素体を作成する。電極とセパレータの構成は、最
終的に集電体−電極層−セパレータ−電極層−集電体の
順の積層状態であればよい。上記の積層状態であれば、
電極とセパレータの積層方法は自由に選択できる。例え
ば、電極とセパレータを重ね合わせてロール状に捲回し
てもよい。また、電極とセパレータを重ね合わせて適宜
折り曲げることもできる。あるいは適当な大きさの電極
とセパレータを順次積層して板状に形成してもよい。薄
型の電気二重層キャパシタを形成するには、順次積層に
よるキャパシタ素体を作製するのがより好ましい。
【0057】(電気二重層キャパシタの作成)上記作製
したキャパシタ素体は外装体に収められる。外装体は、
ステンレスやアルミ合金あるいはアルミニウム等による
缶を用いることができる。また外装体は、ラミネートフ
ィルムで作製された外装袋を用いることもできる。この
場合ラミネートフィルムには、アルミニウム等の金属箔
両面に、熱硬化性樹脂であるポリプロピレンやポリエチ
レンなどのポリオレフィン樹脂層および耐熱性のポリエ
ステル樹脂層が積層されたフィルムを用いることが好ま
しい。外装袋は予め2枚のラミネートフィルムを、それ
らの3辺端面の熱接着性樹脂層を熱接着して第一シール
部を作り、1辺が開口した袋状に形成するのが好まし
い。あるいは1枚のラミネートフィルムを折り返して両
辺の端面を熱接着してシール部を形成し、袋状としても
良い。
【0058】次に、キャパシタ素体を収めた外装体に電
解液を所定量注液して含浸させる。電解液は、電極層へ
のイオン吸着が良好なものであれば特に制限されない。
一般に用いられている水系あるいは非水系の電解液から
適宜選択することができる。水系の電解液としては、硫
酸などを用いることができる。また、非水系の電解液と
しては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカー
ボネート、γ−ブチルラクトン、アセトニトリル、ジメ
ルチホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン、スルホ
ランなどの極性有機溶剤を単独で、または混合して用い
ることができる。非水電解液に使用される電解質塩とし
ては、(C254NBF4、(C253CH3NB
4、(C254PBF4などを適宜用いることができ
る。
【0059】キャパシタ素体に対して電解液の注液およ
び含浸をおこなう際は、水分を電池内部に取りこまない
よう、不活性ガスによる置換を行なうことが望ましい。
注液および含浸の後、外装体の開口部分をシールして電
気二重層キャパシタとなる。
【0060】図4に、本発明の代表的な電気二重層キャ
パシタの模式図を示す。図4の例では、薄型の電気二重
層キャパシタを示している。積層されたキャパシタ素体
は外装体6に収められている。端子電極7は、外装体6
の内部で一つに接合され、外装体6の接着面から外部に
引き出される。
【0061】
【実施例】以下、さらに本発明について実施例に基づ
き、より具体的に説明する。 (実施例1) (アンダーコート層の作成)バインダとしてDupon
t社製Viton−GFを、良溶媒であるメチルエチル
ケトン(MEK)に、Viton−GF/MEK=5/
95の割合で溶解させ、ラッカー溶液を得た。これをバ
ーコータによってアルミ箔上に塗布し、アンダーコート
層形成した。乾燥後のアンダーコート層の厚さは、約8
0nmであった。
【0062】(電極の作成)上記バインダを、貧溶媒で
ある適量のNMPにより膨潤させた。この他、活性炭で
ある活性炭素繊維(比表面積約1000m2/g)と、
カーボンブラックの一種であるアセチレンブラックと、
溶媒であるNMPとを用意した。活性炭素繊維/Vit
on−GF/アセチレンブラック/NMP=84/6/
10/120(重量%)の割合で混合し、混練して塗料
を作成した。得られた塗料を、上記集電体のアンダーコ
ート層上に、ドクターブレード法を用いて塗布した。塗
料の乾燥後、カレンダロールによって1400kg・f
/cmの線圧力で加圧した。これをプレス機で所定の大
きさに打ち抜き電極とした。本発明の実施例では、正極
と負極は同一のものを使用した。
【0063】(電解液の調整)溶媒であるプロピレンカ
ーボネート(PC)に、電解質塩である(C254
BF4(テトラエチルアンモニウム塩)を1mol/リ
ットル溶解させて電解液を調整した。
【0064】(電気二重層キャパシタの作成)前記の正
極、負極、セパレータを積層し、アルミラミネートフィ
ルム製の外装体に入れた後電解液を含浸、密封して電気
二重層キャパシタを作成した。なお、作成したキャパシ
タの容量は3Fである。
【0065】(実施例2)実施例2では、塗料の溶媒濃
度を変更した。塗料の組成を、活性炭素繊維/Vito
n−GF/アセチレンブラック/NMP=84/6/1
0/180(重量%)としたことを除いて、実施例1と
同様に電極と電気二重層キャパシタを作成した。
【0066】(実施例3)実施例3では、電解液の一部
を変更した。エチレンカーボネート(EC)とγ−ブチ
ルラクトン(GBL)をEC/GBL=2/8の体積比
で混合した溶媒に、電解質塩である(C254NBF4
(テトラエチルアンモニウム塩)を1mol/リットル
となるよう溶解させて、電解液を調整した。電解液以外
は実施例1と同様として、電極と電気二重層キャパシタ
を作成した。
【0067】(比較例1)比較例1では、導電助剤の相
違について実施例との比較を試みた。すなわち、導電助
材を気相成長炭素繊維(VGCF)にしたことを除いて
実施例1と同様の方法で電極を作成し、電気二重層キャ
パシタを得た。
【0068】(比較例2)比較例2では、アンダーコー
ト層の相違について実施例との比較を試みた。すなわ
ち、アンダーコート層を設けなかったことを除いて実施
例1と同様の方法で電極を作成し、電気二重層キャパシ
タを得た。
【0069】(比較例3)比較例3では、塗料の溶剤に
ついて実施例と比較した。塗料中の溶剤を、良溶媒であ
るメチルイソブチルケトン(MIBK)に変更したこと
を除いて、実施例1と同様の方法で電極を作成し、電気
二重層キャパシタを得た。
【0070】(比較例4)比較例4では、電極のバイン
ダ材料について比較した。電極のバインダを、従来用い
られるフッ素樹脂であるPVdFにしたことを除いて、
実施例1と同様の方法で電極を作成し、電気二重層キャ
パシタを得た。
【0071】(比較例5)比較例5では、樹脂固形分濃
度の影響を、実施例と比較した。塗料の樹脂固形分濃度
を20%にしたことを除いて、実施例1と同様の方法で
電極を作成し、電気二重層キャパシタを得た。
【0072】(評価方法:接着性)実施例1〜3および
比較例1〜5において作成した電極について、JIS
K5400に規定された碁盤目試験を行い、集電体との
接着性を比較評価した。
【0073】(評価方法:インピーダンスと劣化率)実
施例1〜3および比較例1〜5において作成した電気二
重層キャパシタについて、1kHzでのインピーダンス
を測定した。その後、3mAの定電流において0〜2.
5V間の充放電を100回繰り返し、容量変化を調べ
た。
【0074】(評価結果)接着性およびインピーダンス
と劣化率の評価結果を表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】実施例1では、碁盤目試験において剥離は
全く観測されなかった。また、インピーダンスが低く、
100サイクルまでの間に全く劣化は認められなかっ
た。このことから、本発明の実施によって、優れたキャ
パシタが得られることがあきらかになった。
【0077】実施例2では、碁盤目試験において若干の
剥離が観測された。また、低いインピーダンスが得られ
たものの、100サイクルまでの間に6.7%程度の劣
化が認められた。このことから、本発明の実施におい
て、適切な溶媒の濃度に設定する必要があることがあき
らかになった。
【0078】実施例3では、碁盤目試験において剥離は
全く観測されなかった。また、インピーダンスが低く、
100サイクルまでの間に全く劣化は認められなかっ
た。このことから、本発明の実施によって、優れたキャ
パシタが得られることがあきらかになった。
【0079】導電助剤をVGCFとした比較例1では、
インピーダンスは大きく、またサイクル劣化も大きくな
った。これは、VGCFが弾性の高い繊維であることが
原因と推測される。即ち、VGCFは混練中の攪拌によ
って変形し、一旦は活性炭に絡み付くが、弾性が高いた
めに徐々に形状を回復し、活性炭との接触を失う。本比
較例の結果は、本発明の実施の一形態においては、導電
助剤としてカーボンブラックのごとき紛体無いしクラス
ターを用いるのが、炭素繊維体を用いるよりも好ましい
ことを示している。
【0080】アンダーコート層を設けなかった比較例2
では、塗布時に塗料が集電体上を滑り、塗布できなかっ
た。これは、塗布時に塗料に圧力がかかるため、塗料中
の溶剤が塗料と集電体の間に押し出されて滑るものと考
えられる。アンダーコート層を設けると溶剤によってア
ンダーコート層が膨潤し、滑り止めの役目を果たすた
め、安定した塗布を行うことができることが確認され
た。
【0081】塗料中の溶剤をMIBKにした比較例3で
は、乾燥後の電極層表面にバインダが集中し、電極層が
集電体から簡単に剥離してしまった。この現象は、バイ
ンダに対し良溶媒を用いた場合の問題として良く知られ
ている。すなわち、良溶媒によってバインダが溶解した
場合、塗料表面からの溶媒の揮発とともに、溶解したバ
インダは表面に移動してゆく。このため、乾燥後の電極
層は、表面のみがバインダで固定され、集電体付近は脆
弱な紛体に近い状態となる。本比較例の結果から、塗料
中の溶剤は貧溶媒の使用が必要であることがあきらかに
なった。
【0082】アンダーコート層をViton−GFから
作成し、塗料中のバインダをPVdFとした比較例4で
は、アンダーコート層と塗膜の間に剥離が生じた。この
結果は、アンダーコート層と電極層の材料の密着性不足
から生ずる。本比較例の結果から、アンダーコート層と
塗料中のバインダは同じ材料である必要があることがあ
きらかになった。
【0083】樹脂固形分濃度を下げた塗料で塗布を行っ
た比較例5では、乾燥後の電極層が極めて脆く、電解液
を加えると電極層が崩壊した。この結果は、樹脂固形分
濃度が低い場合、集電体表面で固形成分が分散してしま
うことによる。本比較例の結果から、樹脂固形成分の濃
度はできるだけ高く保つ必要があることがあきらかにな
った。
【0084】以上、添付図面を参照して本発明の電気二
重層キャパシタおよび電気二重層キャパシタの製造方法
の好ましい実施例について示したが、本発明はこれらの
例に限定されない。いわゆる当業者であれば、特許請求
の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種
の変更例または修正例に想到し得ることはあきらかであ
り、それらについても当然に本発明の技術的思想に属す
るものと了解される。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成によ
って、電気特性に優れた電気二重層キャパシタを得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気二重層キャパシタの電極部分
の断面模式図である。
【図2】電極層の溶剤に良溶媒を用いた電気二重層キャ
パシタの電極部分の断面模式図である。
【図3】電極層の溶剤に貧溶媒を用いた電気二重層キャ
パシタの電極部分の断面模式図である。
【図4】電気二重層キャパシタの外観模式図である。
【符号の説明】
1 活物質 2 バインダ 3 導電助剤 4 アンダーコート層 5 集電体 6 外装体 7 電極端子 8 イオン

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極が、 集電体表面に電極層を形成した構造であり、 前記電極層は主に、バインダと、導電助剤と、活物質と
    からなり、 前記バインダは、フッ化ビニリデンと6フッ化プロピレ
    ンと4フッ化エチレンをパーオキサイド加硫により架橋
    させた共重合体ポリマーを主成分とし、 前記導電助剤は、カーボンブラックを主成分とすること
    を特徴とする電気二重層キャパシタ。
  2. 【請求項2】 前記電極層は、 前記バインダを2〜20重量%含むことを特徴とする請
    求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
  3. 【請求項3】 前記電極層は、 前記導電助剤を3〜30重量%含むことを特徴とする請
    求項1または2のいずれか1項に記載の電気二重層キャ
    パシタ。
  4. 【請求項4】 前記活物質は、 比表面積が300〜3000m2/gの活性炭であるこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の
    電気二重層キャパシタ。
  5. 【請求項5】 前記電極が、 前記集電体と前記電極層との間に、下部樹脂層を有する
    構造であることを特徴とする、請求項1から4のいずれ
    か1項に記載の電気二重層キャパシタ。
  6. 【請求項6】 前記下部樹脂層は、 電極層に含まれるバインダ材料と同一のバインダ材料を
    含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項
    に記載の電気二重層キャパシタ。
  7. 【請求項7】 活物質とバインダと導電助剤とを、バイ
    ンダに対して貧溶媒である溶剤と共に混練して塗料を作
    成する工程と、 前記塗料を、集電体表面に塗布して電極層を形成し、電
    極とする工程と、 前記電極の電極層を形成した面を対向させ、セパレータ
    を挟んで積層してキャパシタ素体を形成する工程と、 前記キャパシタ素体を外装体に挿入し、電解液を注液す
    る工程とを有することを特徴とする電気二重層キャパシ
    タの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記塗料中に含まれる溶剤が、 前記貧溶媒を50〜100重量%含むことを特徴とす
    る、請求項7に記載の電気二重層キャパシタの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記塗料の樹脂固形成分が主に、 前記活物質と、前記バインダと、前記導電助剤とからな
    り、 前記樹脂固形成分は、前記塗料中の30〜60重量%で
    あることを特徴とする、請求項7または8のいずれか1
    項に記載の電気二重層キャパシタの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記活物質は、 比表面積が300〜3000m2/gの活性炭であるこ
    とを特徴とする請求項7から9のうちいずれか1項に記
    載の電気二重層キャパシタの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記バインダの主成分は、 フッ化ビニリデンと6フッ化プロピレンと4フッ化エチ
    レンとをパーオキサイド加硫により架橋させた共重合体
    ポリマーであることを特徴とする請求項7から10のう
    ちいずれか1項に記載の電気二重層キャパシタの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 前記導電助剤の主成分は、 カーボンブラックであることを特徴とする請求項7から
    11のうちいずれか1項に記載の電気二重層キャパシタ
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記電極層は、 前記バインダを2〜20重量%含むことを特徴とする請
    求項7から12のうちいずれか1項に記載の電気二重層
    キャパシタの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記電極層は、 前記導電助剤を3〜30重量%含むことを特徴とする請
    求項7から13のうちいずれか1項に記載の電気二重層
    キャパシタの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記塗料を、集電体表面に塗布した後
    に乾燥させて電極層を作成する工程は、 第2のバインダ材料と溶剤からなる第2のバインダ液を
    塗布して乾燥させ、下部樹脂層を形成した後に、前記塗
    料を集電体表面に塗布する工程であることを特徴とす
    る、請求項7から14のうちいずれか1項に記載の電気
    二重層キャパシタの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記第2のバインダ液における溶剤
    が、 第2のバインダ材料に対して良溶媒であることを特徴と
    する、請求項7から15のうちいずれか1項に記載の電
    気二重層キャパシタの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記第2のバインダ材料は、 前記電極層に含有された前記バインダと同じ材料である
    ことを特徴とする、請求項7から16のうちいずれか1
    項に記載の電気二重層キャパシタの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記下部樹脂層は、 前記第2のバインダ液を、乾燥後の前記下部樹脂層の厚
    さが0.05〜1μmとなるよう塗布して形成されるこ
    とを特徴とする、請求項7から17のうちいずれか1項
    に記載の電気二重層キャパシタの製造方法。
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