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JP2003510387A - 芳香族ポリエーテルの精製法 - Google Patents

芳香族ポリエーテルの精製法

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Publication number
JP2003510387A
JP2003510387A JP2001525256A JP2001525256A JP2003510387A JP 2003510387 A JP2003510387 A JP 2003510387A JP 2001525256 A JP2001525256 A JP 2001525256A JP 2001525256 A JP2001525256 A JP 2001525256A JP 2003510387 A JP2003510387 A JP 2003510387A
Authority
JP
Japan
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bis
group
water
benzene
aromatic
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2001525256A
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English (en)
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ジョンソン,ノーマン・イーノック
アヤーラ,ポール・エドアルド
ファイヴィ,トマス・ジョセフ
フレシュル,エイミー・ルネ
ウッドラフ,デビッド・ウィンフィールド
フェルプス,ピーター・デビッド
カイラサム,ガーネシュ
ハウスン,ポール・エドワード
シャンクリン,エリオット・ウエスト
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
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Publication date
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    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G73/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
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    • C08G73/12Unsaturated polyimide precursors
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    • C08G73/06Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
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    • C08G75/23Polyethersulfones

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polyethers (AREA)
  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 大気圧での沸点が110℃を超え20〜25℃での水との密度比が1.1:1を上回る水不混和性溶媒の存在下で置換重合反応によって芳香族ポリエーテルを製造する。これらポリエーテルを水性抽出、濾過又はこれらの組合せからなるプロセスによって精製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術的背景】
本発明は、芳香族ポリエーテルの精製方法に関し、特に芳香族ポリエーテルイ
ミドの精製方法に関する。
【0002】 各種芳香族ポリエーテル、特にポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、
ポリエーテルケトン及びポリエーテルエーテルケトンはその優れた特性のためエ
ンジニアリング樹脂として重要性を増している。これらのポリマーは通常、ビス
フェノールA(BPA)二ナトリウム塩のようなジヒドロキシ芳香族化合物の塩
とジニトロ芳香族分子又はジハロ芳香族分子との反応で製造される。好適なジハ
ロ芳香族分子の例には、ビス(4−フルオロフェニル)スルホン、ビス(4−ク
ロロフェニル)スルホン及び、1,3−ビス[N−(4−クロロフタルイミド)
]ベンゼンのような類似のケトンやビスイミドがある。
【0003】 米国特許第5229482号によれば、置換重合による芳香族ポリエーテルの
製造は、比較的非極性溶媒の存在下で、使用温度条件下で実質的に安定な相間移
動触媒を用いて実施し得る。好適な触媒にはグアニジニウム塩のようなイオン性
化学種がある。開示された好適な溶媒には、o−ジクロロベンゼン、ジクロロト
ルエン、1,2,4−トリクロロベンゼン及びジフェニルスルホンがある。
【0004】 反応混合物から、典型的用途でのポリマーの最終特性に影響を与えかねない夾
雑化学種を含まない芳香族ポリエーテルを単離するのが望ましい。典型的なハラ
イド置換重合プロセスでは、夾雑化学種には、往々にして、アルカリ金属ハライ
ドその他のアルカリ金属塩、残留モノマー種及び残留触媒種が含まれる。作業効
率をできるだけ高めるには、使用した溶媒の他触媒種などの有用化合物をすべて
回収し、廃液流が環境汚染を起こさないようにすることが望ましい。特に、アル
カリ金属ハライド、特に塩化ナトリウムを回収して、水酸化ナトリウム及び塩素
生産用の塩水プラントにリサイクルするのが望ましい。
【0005】 数多くの従来技術がポリマー含有有機溶液の精製に用いられている。例えば、
水溶性化学種の除去には、ミキサー/沈降タンクでの水による抽出及び重力によ
る沈降が用いられている。しかし、水抽出法は、水相が有機相と乳化したり、相
分離効率が悪いとうまくいかない。特に、塩素化芳香族炭化水素溶媒中のポリエ
ーテルでは、水と混合して沈降分離するのが格段に困難となることが多い。ポリ
マー濃度や温度などの要因によって、有機溶液が特に粘稠になり、水相での効率
的な洗浄が困難になりかねない。約20〜180℃の範囲で作業温度を変えるか
或いはポリマー濃度の変化させることで、密度差に起因する沈降を促進し得るが
、ポリマー上に表面活性官能基、特に重合プロセスで末端封鎖されずに残ったフ
ェノキシド及び/又はカルボキシレートのようなイオン性末端基が存在すると乳
化が促進されかねない。もう一つの制約は、分離速度のせいで生産速度が落ちな
いように水相と有機相の分離時間が短く(好ましくは数分程度)なければならな
いことである。乳化が最小限で、水相と有機相の相分離が比較的速い方法が必要
とされている。
【0006】 ポリマー含有有機溶液から比較的大きな懸濁固形分を除去するため、フィルタ
ーやメンブランに通す乾式濾過も用いられている。その長所はプロセス水を必要
としないことであるが、短所は固体ケークの堆積に伴う大きな圧力降下を避ける
ためフィルターの種類を慎重に選択しなければならないことである。固体粒子が
多孔質フィルター媒体を塞いで目詰まりを起こすと濾過できなくなる。迅速な回
復及び繰返し使用のためにもフィルターの逆流洗浄が簡単である必要がある。塩
化ナトリウムのようなアルカリ金属ハライドは一般に塩素化芳香族炭化水素のよ
うな有機溶媒に不溶であるが、かかるハライドは標準的な濾過法では除去の困難
な懸濁固形小結晶として存在しかねない。また、モノマーのアルカリ金属塩や触
媒とモノマーの錯体のような残留モノマー種も存在することがあり、これらは濾
過だけでは効率的に除去できない。
【0007】 他に類のない分離の問題が関係しているため、塩素化芳香族炭化水素中の夾雑
化学種から芳香族ポリエーテル生成物を効率的に分離するための新しい方法が必
要とされている。また、溶媒のリサイクル方法や、最終廃液流から有用な触媒及
びアルカリ金属ハライド種を回収する方法も必要とされている。
【0008】
【発明の概要】
本発明者らは、鋭意研究した結果、水不混和性塩素化芳香族炭化水素中で製造
した芳香族ポリエーテルの精製方法を発見した。この新規方法では、溶媒、アル
カリ金属ハライド及び有用触媒種を効率的に回収できる。
【0009】 本発明は、その一態様では、(i)ハライド置換重合プロセスで製造された芳
香族ポリエーテル反応生成物、(ii)触媒、(iii)アルカリ金属ハライド及び
(iv)大気圧での沸点が110℃を超え20〜25℃での水との密度比が1.1
:1を上回る実質的に水不混和性の有機溶媒を含む混合物の精製方法であって、 (a)反応混合物を酸でクエンチングする段階、及び (b)有機溶液を1回以上水で抽出する段階 を含んでなる方法を提供する。
【0010】 別の態様では、本発明は、(i)ハライド置換重合プロセスで製造された芳香
族ポリエーテル反応生成物、(ii)触媒、(iii)アルカリ金属ハライド及び(i
v)大気圧での沸点が110℃を超え20〜25℃での水との密度比が1.1:
1を上回る実質的に水不混和性の有機溶媒を含む混合物の精製方法であって、 (a)反応混合物を1回以上濾過する段階、 (b)反応混合物を酸でクエンチングする段階、及び (c)有機溶液を1回以上水で抽出する段階 を含んでなる方法を提供する。
【0011】 また別の態様では、本発明は、(i)ハライド置換重合プロセスで製造された
芳香族ポリエーテル反応生成物、(ii)触媒、(iii)アルカリ金属ハライド及
び(iv)大気圧での沸点が110℃を超え20〜25℃での水との密度比が1.
1:1を上回る実質的に水不混和性の有機溶媒を含む混合物の精製方法であって
、1以上の濾過段階、及び1以上のイオン交換段階を含んでなる方法を提供する
【0012】 また別の態様では、本発明は、(i)ハライド置換重合プロセスで製造された
芳香族ポリエーテル反応生成物、(ii)触媒、(iii)アルカリ金属ハライド及
び(iv)大気圧での沸点が110℃を超え20〜25℃での水との密度比が1.
1:1を上回る実質的に水不混和性の有機溶媒を含む混合物の精製方法であって
、 (a)0.5〜5.0体積%の水を反応混合物に提供する(加える)段階、 (b)大気圧下で約110〜約180℃の範囲の温度に加熱する段階(ここで、
アルカリ金属ハライドの一部は、加熱後に濾過できる形態にある)、及び (c)反応混合物を1回以上濾過する段階 を含んでなる方法を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のポリエーテルは、通例、触媒活性量の相間移動触媒の存在下で、1種
以上のジヒドロキシ置換芳香族炭化水素部分と次式(I)の1種以上の置換芳香
族化合物とを結合させることによって誘導される。 (I) Z(A1−X12 式中、Zは活性基であり、A1は芳香族基であり、X1はフルオロ、クロロ、ブロ
モ又はニトロである。好適な手順の一つでは、1種以上のジヒドロキシ置換芳香
族炭化水素の1種以上のアルカリ金属塩を一般式(I)の1種以上の置換芳香族
化合物と混ぜ合わせる。使用するジヒドロキシ置換芳香族炭化水素のアルカリ金
属塩は通例ナトリウム塩又はカリウム塩である。入手性及び比較的安価であるこ
とから、ナトリウム塩が好ましいことが多い。塩は無水形で使用し得る。しかし
、場合によっては、置換芳香族化合物の導入前に水和水が除去されることを条件
として、ビスフェノールAナトリウム塩の六水和物のような水和物の使用が有利
なこともある。
【0014】 好適なジヒドロキシ置換芳香族炭化水素には、次の式(II)のものがある。 (II) HO−A2−OH 式中、A2は二価芳香族炭化水素基である。好適なA2基には、m−フェニレン、
p−フェニレン、4,4′−ビフェニレン、4,4′−ビ(3,5−ジメチル)
フェニレン、2,2−ビス(4−フェニレン)プロパン、及び米国特許第421
7438号に名称又は式(一般式又は具体的な式)が開示されているジヒドロキ
シ置換芳香族炭化水素に対応するものなど類似の基がある。
【0015】 A2基は好ましくは式(III)を有する。 (III) −A3−Y−A4− 式中、A3及びA4は各々単環式二価芳香族炭化水素基であり、YはA3とA4とを
1又は2原子で隔てる橋架け炭化水素基である。式IIIの自由原子価結合は、通
常、A3及びA4上でYに対してメタ位又はパラ位にある。A2が式IIIを有する化
合物はビスフェノールであり、本明細書では便宜上ジヒドロキシ置換芳香族炭化
水素をいうのに「ビスフェノール」という用語を用いることもある。しかし、こ
の種のビスフェノール以外の化合物も適宜使用し得る。
【0016】 式IIIでA3基及びA4基は非置換フェニレンでもよいし、そのハロゲン−又は
炭化水素−置換誘導体でもよく、(1以上の)代表的な置換基はアルキル、アル
ケニル、ブロモ又はクロロである。非置換フェニレン基が好ましい。A3及びA4 共にp−フェニレンであるのが好ましいが、両方共o−もしくはm−フェニレン
であってもよいし、又は一方がo−もしくはm−フェニレンで他方がp−フェニ
レンであってもよい。
【0017】 橋架け基YはA3とA4とを1又は2原子、好ましくは1原子で隔てる。このタ
イプの代表的な基はメチレン、シクロヘキシルメチレン、2−[2.2.1]−
ビシクロヘプチルメチレン、エチレン、イソプロピリデン、ネオペンチリデン、
シクロヘキシリデン、シクロペンタデシリデン、シクロドデシリデン及びアダマ
ンチリデンであり、gem−アルキレン(アルキリデン)基が好ましい。しかし
、不飽和の基も含まれる。
【0018】 また、好適なジヒドロキシ置換芳香族炭化水素には、次式(IV)を有する2,
2,2′,2′−テトラヒドロ−1,1′−スピロビ[1H−インデン]ジオー
ルも含まれる。
【0019】
【化10】
【0020】 式中、各R1は独立に一価炭化水素基及びハロゲン原子から選択され、各R2、R 3 、R4及びR5は独立にC1-6アルキルであり、各R6及びR7は独立にH又はC1- 6 アルキルであり、各nは独立に0〜3の値を有する整数から選択される。好ま
しい2,2,2′,2′−テトラヒドロ−1,1′−スピロビ[1H−インデン
]ジオールは2,2,2′,2′−テトラヒドロ−3,3,3′,3′−テトラ
メチル−1,1′−スピロビ[1H−インデン]−6,6′−ジオールである。
【0021】 式IIの二価フェノールの好ましい例を幾つか挙げると、6−ヒドロキシ−1−
(4′−ヒドロキシフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、4,4′−
(3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデン)ジフェノール、1,1−ビス(
4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン(一般にビスフェノール−Aと呼ばれる。)、2,
2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3−エチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−
イソプロピルフェニル)プロパン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、
ビス(2−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビス(4−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキ
シ−2,6−ジメチル−3−メトキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−2−クロロフェニ
ル)エタン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン
、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシルメタン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン、レゾルシノール、C1-3アルキ
ル置換レゾルシノールがある。入手が容易で本発明の目的に特に適しているため
、好ましい二価フェノールは、式IIIの基が2,2−ビス(4−フェニレン)プ
ロパン基、すなわち、YがイソプロピリデンでA3及びA4が各々p−フェニレン
であるビスフェノールAである。
【0022】 本発明で使用する式Iの置換芳香族化合物は芳香族基A1と活性基Zとを含ん
でいる。A1基は通常二価又は多価C6-10基で、好ましくは単環式であり、好ま
しくはZ以外の電子吸引性置換基をもたない。非置換C6芳香族基がA1基として
特に好ましい。
【0023】 基Zは、ジヒドロキシ置換芳香族炭化水素のアルカリ金属塩で置換されるよう
に芳香族基上の脱離基Xを活性化するものである。Z基は通常電子吸引性基であ
り、A1の原子価に対応して二価でも多価でもよい。二価基の代表例には、カル
ボニル、カルボニルビス(アリーレン)、スルホン、ビス(アリーレン)スルホ
ン、ベンゾ−1,2−ジアジン及びアゾキシがある。−A1−Z−A1−部分の代
表例には、ビス(アリーレン)スルホン基、ビス(アリーレン)ケトン基、トリ
ス(アリーレン)ビス(スルホン)基、トリス(アリーレン)ビス(ケトン)基
、ビス(アリーレン)ベンゾ−1,2−ジアジン基又はビス(アリーレン)アゾ
キシ基、特にA1がp−フェニレンであるものがある。
【0024】 また、−A1−Z−A1−が次式(V)で例示されるビスイミド基である化合物
も包含される。
【0025】
【化11】
【0026】 式中、R8は置換もしくは非置換C6-20二価芳香族炭化水素基、C2-22アルキレ
ンもしくはシクロアルキレン基、又はC2-8ビス(アルキレン末端)ポリジオル
ガノシロキサン基である。
【0027】 本発明の一実施形態では、R8は脂肪族、芳香族及び複素環式ジアミンからな
る群から選択されるジアミンから誘導される。脂肪族ジアミンの例には、直鎖ア
ルキル基、枝分れアルキル基及びシクロアルキル基並びにこれらの置換誘導体が
あるが、これらに限定されない。直鎖及び枝分れアルキル基は通常炭素原子数2
〜22のものであり、非限定的な代表例にはエチル、プロピル、ブチル、ネオペ
ンチル、ヘキシル、ドデシルがある。シクロアルキル基は通常環炭素原子数3〜
12のものである。シクロアルキル基の幾つかの代表的な非限定例には、シクロ
ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル及びシクロヘ
プチルがある。
【0028】 ジアミン由来の脂肪族残基中の2つのアミノ基は好ましくは2以上の炭素原子
、最も好ましくは3以上の炭素原子で互いに隔てられている。ジアミンに関して
特に好ましい実施形態では、2つのアミノ基が直鎖もしくは枝分れアルキル基又
はこれらの置換誘導体のα,ω位にあるか、シクロアルキル基又はその置換誘導
体の1,4位にある。この脂肪族残基の好ましい置換基には、1以上のハロゲン
原子、好ましくはフルオロ、クロロもしくはブロモ、もしくはこれらの混合物、
又は1以上のアリール基、好ましくはフェニル基、アルキルもしくはハロゲン置
換フェニル基、もしくはこれらの混合物がある。脂肪族残基の置換基が存在する
場合、最も好ましいのはクロロ又は非置換フェニルである。
【0029】 式VのR8として適した芳香族残基には、環炭素原子数6〜20、好ましくは
6〜18の単環式、多環式又は縮合環式芳香族化合物及びこれらの置換誘導体が
あるが、これらに限定されない。多環式芳香族残基は(例えばビフェニルのよう
に)直接結合していてもよいし、或いは次式(VI)のように1又は2原子を含む
結合基が介在していてもよい。
【0030】
【化12】
【0031】 式中、Qは
【0032】
【化13】
【0033】 又は共有結合である。代表的な結合基には、ホスホリル、S、並びにイソプロピ
リデンやメチレンのようなC1-6脂肪族基も挙げることができる。芳香族残基の
代表的な非限定例には、フェニル、ビフェニル、ナフチル、ビス(フェニル)メ
タン、ビス(フェニル)−2,2−プロパン及びこれらの置換誘導体がある。好
ましい置換基には、1以上のハロゲン原子、好ましくはフルオロ、クロロもしく
はブロモ又はこれらの混合物、或いは炭素原子数1〜22の1以上の直鎖、枝分
れもしくはシクロアルキル基、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、tert−ブチル、又はこれらの混合物がある。芳香族残基の置換基が存
在する場合最も好ましいものはクロロ、メチル、エチル又はこれらの混合物の1
種以上である。
【0034】 ジアミン由来の芳香族残基中の2つのアミノ基は好ましくは2以上の環炭素原
子、最も好ましくは3以上の環炭素原子によって隔てられている。1以上のアミ
ノ基が多環式芳香族残基の異なる芳香環に位置している場合は、該アミノ基は直
接結合から、又は2つの芳香環の間の結合基から、好ましくは2以上、最も好ま
しくは3以上の環炭素原子で隔てられている。本発明の実施形態に特に好ましい
ジアミンには、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニ
レンジアミンとp−フェニレンジアミンの混合物、2−メチル−及び5−メチル
−4,6−ジエチル−1,3−フェニレンジアミンの各異性体又は混合物、ビス
(4−ジアミノフェニル)−2,2−プロパン、並びにビス(2−クロロ−4−
アミノ−3,5−ジエチルフェニル)メタンがある。
【0035】 式VのR8として適した複素環式残基には、環炭素原子数が3〜30、好まし
くは5〜13で、環ヘテロ原子数が1〜4の単環式、多環式又は縮合複素環式化
合物があるが、これらに限定されない。環へテロ原子には、酸素、窒素、イオウ
又はこれらの組合せがあるが、これらに限定されない。好ましくは環へテロ原子
は窒素である。多環式複素環式残基は(例えばビピリジルのように)直接結合し
ていてもよいし、又は1又は2原子を含む結合基が介在していてもよい。代表的
な結合基にはカルボニル、ホスホリル、O、S、SO2、イソプロピリデンやメ
チレンのようなC1-6脂肪族があるが、これらに限定されない。
【0036】 ジアミン由来の複素環式残基中の2つのアミノ基は好ましくは2以上の環原子
、最も好ましくは3以上の環原子によって隔てられている。1以上のアミノ基が
多環式複素環式残基の異なる複素環に位置している場合は、アミノ基は直接結合
から、又は2つの複素環の間の結合基から、好ましくは2以上、最も好ましくは
3以上の環原子で隔てられている。複素環式残基の例にはフリル、ピリジル、ビ
ピリジル、ピリル、ピラジニル、ピリミジル、ピラゾリル、チアジル、チエニル
、ビチエニル及びキノリルがあるが、これらに限定されない。
【0037】 大抵は、R8はm−フェニレン、p−フェニレン、4,4′−オキシビス(フ
ェニレン)又は
【0038】
【化14】
【0039】 の1種以上である。多価Z基には、ZがA1と共にベンゾイミダゾール、ベンゾ
オキサゾール、キノキサリン又はベンゾフランのような縮合環系の一部を形成し
ているものがある。
【0040】 式Iの置換芳香族化合物には2つの置換可能なX1基も存在し、これらはフル
オロ、クロロ、ブロモ又はニトロでよい。大抵の場合、フッ素原子、特に塩素原
子が、これらを含有する化合物が比較的入手容易で有効であることから好ましい
。2つの芳香環上の2つのX1基の相対位置は、これらが活性化されてジヒドロ
キシ置換芳香族炭化水素のアルカリ金属塩で置換される位置である。2つのX1
基は、好ましくは、芳香環上の活性基Zに対して(又は芳香環上の活性基Zに結
合した第二の芳香族基に対して)共にパラ位又はメタ位、或いは一方の置換基が
パラ位で他方がメタ位にある。
【0041】 式Iの好ましい置換芳香族化合物には、ビス(4−フルオロフェニル)スルホ
ン及び対応クロロ化合物、ビス(4−フルオロフェニル)ケトン及び対応クロロ
化合物、1,3−及び1,4−ビス[N−(4−フルオロフタルイミド)]ベン
ゼン、1,3−及び1,4−ビス[N−(3−フルオロフタルイミド)]ベンゼ
ン、4,4′−ビス[N−(4−フルオロフタルイミド)]フェニルエーテル及
び4,4′−ビス[N−(3−フルオロフタルイミド)]フェニルエーテル、並
びに対応クロロ化合物及びブロモ化合物、特に1,3−ビス[N−(4−クロロ
フタルイミド)]ベンゼン、1,4−ビス[N−(4−クロロフタルイミド)]
ベンゼン、1,3−ビス[N−(3−クロロフタルイミド)]ベンゼン、1,4
−ビス[N−(3−クロロフタルイミド)]ベンゼン、1−[N−(4−クロロ
フタルイミド)]−3−[N−(3−クロロフタルイミド)]ベンゼン、又は1
−[N−(4−クロロフタルイミド)]−4−[N−(3−クロロフタルイミド
)]ベンゼンがあるが、これらに限定されない。
【0042】 また、反応混合物中には、1種以上の相間移動触媒、好ましくは使用温度、す
なわち約125〜250℃の範囲で実質的に安定であるものも存在する。この目
的には各種の相間移動触媒が使用できる。これらには、米国特許第427371
2号に開示された種類の第四級ホスホニウム塩、米国特許第4460778号及
び同第4595760号に開示された種類のN−アルキル−4−ジアルキルアミ
ノピリジニウム塩、並びに前記米国特許第5229482号に開示された種類の
グアニジニウム塩がある。これらの開示内容は援用によって本明細書の内容の一
部をなす。比類のない高温安定性並びに高分子量芳香族ポリエーテルポリマーを
高収率で生産するのに有効なことから、好ましい相間移動触媒はヘキサアルキル
グアニジニウム塩及びα,ω−ビス(ペンタアルキルグアニジニウム)アルカン
塩、特にクロライド塩である。好ましい触媒は塩化ヘキサエチルグアニジニウム
である。
【0043】 1種以上の実質的に水不混和性の有機溶媒も反応混合物中に存在し得る。この
1種以上の溶媒は完全に、又は少なくとも部分的に反応成分を溶解し得る。本発
明で好適な溶媒は、大気圧での沸点が110℃を超え(好ましくは約125℃を
超え)、20〜25℃での水の密度(すなわち、0.997g/立方センチメー
トル)に対する密度の比が1.1:1を上回り、好ましくは1.15:1を上回
り、さらに好ましくは1.2:1を上回るものである。実質的に水不混和性とは
、その有機溶媒が水に約10重量%未満、好ましくは約5重量%未満しか溶解し
ないことを意味する。好ましい溶媒は芳香族炭化水素、特にハロゲン化芳香族炭
化水素である。クロロベンゼン、ジクロロトルエン、1,2,4−トリクロロベ
ンゼン、特にo−ジクロロベンゼン(以後ODCBということが多い)のような
塩素化ベンゼンが特に好ましい。かかる溶媒の混合物も使用できる。
【0044】 一実施形態では、本発明の方法は、夾雑化学種が有機相から水相に移動するよ
うに、ポリエーテルを含有する有機相を水で抽出することを含む。水での抽出は
通常次の3つの二次プロセスからなる。まず、エマルジョン形成を最小限に抑え
ながら最適な接触のために十分な表面積を水と有機相との間に作り出す。次に、
水溶性化学種を有機相から水相に移す。そして、水相と有機相とを分離する。移
動し得る典型的な水溶性化学種には、アルカリ金属ハライド及びその他のアルカ
リ金属塩、イオン性触媒種及び触媒の分解生成物、並びに残留モノマー種がある
。水での抽出は、公知の液−液接触法を始めとする公知の方法を用いて実施でき
る。水との接触は、新たな水が(塩化ナトリウムやイオン性触媒種のような)水
溶性化学種を最低濃度で含有する有機相と接触する向流接触法を用いて実施する
のが好ましい。水よりも重い有機相を水で向流抽出する公知の方法のいずれも使
用できる。また、抽出法には、1以上のミキサー/沈降タンク、インパイプ式ス
タティックミキサー、液滴コアレッサー、抽出塔、ホモジナイザー及び液−液遠
心分離、又はこれらの組合せを別々に、又は直列で使用するものが包含される。
抽出を実施し得る温度はプロセス全体、特に分離の二次プロセスについてのもの
である。
【0045】 水での抽出を含む精製段階の前に、ポリエーテルを含有する反応混合物を酸で
クエンチングするのが好ましい。酸によるクエンチングは使用し得るいずれかの
濾過段階の前又は後に実施できる。酸は固体、液体、気体又は溶液の形態でよい
。好適な酸には、酢酸のような有機酸、並びに亜リン酸、リン酸又は無水塩酸の
ような無機酸がある。無水塩酸のような気体状の酸は、スパージャーを介して反
応混合物中に吹き込んでもよいし、反応混合物に使用した有機溶媒のような慣用
の溶媒中に溶解した溶液として導入してもよい。酸の添加量は、ある分子量のポ
リエーテル生成物に関して存在するフェノキシド末端基の計算量との反応に少な
くとも十分であるのが好ましい。酸の添加量は、計算量より多いのが好ましく、
ある分子量のポリエーテル生成物に関して存在するフェノキシド末端基の計算量
の約二倍であるのがさらに好ましい。
【0046】 酸は慣用法で添加すればよい。一般に、気体状の酸は一定時間にわたって添加
する。この時間は当業者に公知の要因に依存し、例えば、特に反応混合物の容積
及びポリエーテル生成物の濃度に依存する。添加時間は通常約60分未満であり
、約20分未満の方が一般的であり、約10分未満がさらに一般的である。酸添
加中の反応混合物の温度はほぼ室温から有機溶媒の沸点を超える温度(この場合
混合物は加圧下にある)までであればよく、ほぼ室温から有機溶媒のほぼ沸点ま
での温度がさらに一般的であり、約50〜約210℃が好ましく、約90〜約1
80℃がさらに好ましい。酸クエンチングに続いて反応混合物を直接次の段階に
入れてもよいし、適当な時間、通常は約30〜60分攪拌してもよい。
【0047】 クエンチング段階では、表面活性種、例えばアルカリ金属のフェノキシド塩及
び/又はカチオン性触媒種が非表面活性フェノール性基に変換される。また、ク
エンチング段階では、ポリマーと結合したカチオン性触媒種が、反応混合物から
の回収が容易な塩(例えばクロライド塩)に変換されることで、触媒種の効率的
な回収も可能となる。ポリエーテルイミドを含有する反応混合物では、クエンチ
ングは、残留カルボン酸塩をカルボン酸に変換する上でも重要である。カルボン
酸は後続のプロセス段階中に閉環してイミドを形成することができるので、ポリ
マーの安定性が高くなる。さらに、クエンチング段階は、表面活性種の除去によ
って、後続の水抽出中のエマルジョン形成を妨げるのにも役立つ。
【0048】 一実施形態では、本発明の方法は、酸クエンチングの後、ポリエーテルを含有
する反応混合物を1回以上水での抽出に付すことを含む。水での抽出はミキサー
と沈降タンクの組合せを用いて実施できる。この組合せの1つの利点は必要とな
る装置が簡単であることであり、インペラーその他の動的混合装置と適切な幾何
学的形状のタンクを必要とする。
【0049】 好ましい実施形態では、ミキサー/沈降タンクに、塩化ナトリウムと1種以上
の触媒、好ましくは塩化ヘキサアルキルグアニジニウムを含むポリエーテルイミ
ド/o−ジクロロベンゼン溶液を満たす。混合物を、好ましくは約25〜205
℃の範囲、さらに好ましくは約60〜180℃の範囲、さらに一段と好ましくは
約80〜100℃の範囲の温度にする。水をタンクに加えて攪拌する。所望によ
り、水を有機相に加える前に予熱してもよいし、又は水−有機混合物を所望の温
度範囲に再加熱してもよい。混合物の有効沸点(大気圧での)よりも高い温度を
用いる場合には、通常、水の添加及び抽出段階の間タンクを加圧下で密封する。
かかる場合典型的な圧力は約1〜約280psiである。
【0050】 塩水の形成は、望ましくは水の使用量を最小にすると共に水相と有機相の迅速
な相分離に好ましい条件下で達成される。典型的な相比は好ましくは水1重量部
当たりODCB約0.5〜6部である。好ましい相比は水1重量部当たりODC
B約5部である。望ましい攪拌速度は反応混合物の乳化が起こる速度よりも遅い
。具体的には、攪拌速度は、界面面積が大きくなりすぎずに、適切な質量伝達が
起こるように相間に十分な接触をもたらすものでなければならない。典型的な攪
拌速度は、約25〜500、好ましくは約50〜100のレイノルズ数を与える
ものである。
【0051】 好ましい実施形態では、数分攪拌後攪拌機を止め、ODCB/水混合物を沈降
させる。通例ODCB層が底層である。塩化ナトリウムの若干は水に溶解し、若
干はODCB相中に通例結晶として残る。この第一抽出では、通例70〜99.
9%の塩化ナトリウムがODCB相から除去され、さらに一般的には90〜99
.9%が除去される。この第一抽出では、通例、存在するイオン性触媒の約50
〜99.9%も除去される。特に好ましい実施形態では、第一抽出で99.9%
を超える塩化ナトリウム及びイオン性触媒が除去される。
【0052】 好ましい実施形態では、水相は、存在し得る乳化層(以下「ラグ層」ともいう
。)を全く含まずに分離され、慣用手段(例えば、コアレッサーの使用)での触
媒、モノマー種及び塩化ナトリウムの回収のために貯蔵される。ラグ層が存在す
る場合、分離し、別の容器に移して、後で精製するためポリマー反応混合物の次
のバッチに添加してもよいし、或いは第二抽出のためにODCB溶液と一緒にし
てもよい。残留有機相は、さらに精製を所望する場合は第二抽出その他の精製段
階に付してもよいし、或いは溶液から完全に溶媒を除去するポリマー単離段階に
送ってもよい。
【0053】 高レベルの精製が望まれる場合には、例えば同じ容器内で、例えば好ましい実
施形態では混合/沈降を用いて、1回以上の追加の水抽出段階を行ってもよい。
約0.5〜6:1(重量/重量)の比のODCB/水、好ましくは約5:1(重
量/重量)のODCB/水を使用する。望ましい攪拌速度は反応混合物の乳化が
起こる速度よりも遅い。特に、攪拌速度は、界面面積が大きくなりすぎずに、適
切な質量伝達が起こるように相間に十分な接触をもたらすものでなければならな
い。典型的な攪拌速度は、約25〜500、好ましくは約50〜100のレイノ
ルズ数を与えるものである。
【0054】 また、第一抽出後の抽出はいずれも、好ましくは約20〜205℃、さらに好
ましくは約60〜180℃、さらに一段と好ましくは約80〜100℃の範囲の
温度で実施される。第二水抽出プロセスでは通常(第一抽出後の残留塩化ナトリ
ウムと触媒の重量を基準にして)90〜99.9%、好ましくは99.9%より
多くの残留塩化ナトリウムとイオン性触媒がODCB相から除去される。
【0055】 別の好ましい実施形態の場合、第二(後続の)水抽出段階は、ODCB相に加
圧下で水蒸気をスパージすることからなるプロセスによって実施できる。蒸気温
度はプロセス条件下でODCBの沸点よりも低い値、好ましくは約175℃、さ
らに好ましくは約140℃である。ODCB混合物の温度は好ましくは約25〜
175℃、さらに好ましくは約110℃である。毎分の蒸気スパージ量は、通常
、約1〜7:1(容積/容積)のODCB/蒸気比、さらに好ましくは約2:1
のODCB/蒸気比が得られるようなものである。典型的なプロセスでは、蒸気
を約10〜60分、好ましくは約30分スパージする。蒸気は圧力解放バルブを
介して容器から脱気できる。漏出蒸気と一緒に除去されたODCBは標準的な方
法を用いて回収できる。
【0056】 蒸気は上昇するときに、通常、第1(又は後続)の抽出で残った残留随伴水滴
を上方に運び、したがってナトリウムの回収効率がさらに増大する。上述したよ
うに、通常水相はODCB相の上部に集まり得る。次に、ODCB相を容器の底
から除くことができ、水相が残されるので、その後この水相を後述するようにし
て処理することができる。ODCB相の蒸気スパージングからなる段階を二回以
上行ってもよい。
【0057】 別の実施形態では、水抽出を含む精製プロセスで動的ミキサー/沈降タンクと
組み合わせて、又はその代わりに、スタティックミキサーを使用し得る。スタテ
ィックミキサーの利点は、剪断力を最小にすると共に小さな液滴の形成及び乳化
を防ぐことによって、より穏やかな程度の混合が可能であることが多いという点
である。プロセス中少なくとも1つの段階でスタティックミキサーを用いる場合
様々なプロセス構成を使用することができる。例えば、スタティックミキサーは
、水での第一抽出で使用してもよいし、水での抽出のすべてで使用してもよいし
、動的ミキサー/沈降タンクの組合せを用いる第一抽出の後の一回以上の後続水
抽出で使用してもよい。
【0058】 スタティックミキサーの有用性は、第一水抽出に続く第二又は後続の抽出を行
う際に高まる。すなわち、第二及び/又は後続の抽出では乳化の傾向が大きくな
り得るからである。1以上の抽出段階にスタティックミキサーを使用することが
特に有用となり得るのは、反応混合物が通常より大きいラグ層を生成もしくは異
常に乳化する場合、又は、精製プロセスがラグ層を第一抽出後の後続の抽出又は
次の反応混合物に加えることを含んでおり、ラグ層の体積がバッチの数が増大す
るにつれて増大し続ける場合である。ラグ層は通常水相体積の約10%以下(又
は一般に有機相の約2%未満)であるので、例えばスタティックミキサーを通し
てポンプで送るための保持タンクから除かれるにつれてラグ層に注入される追加
の水の使用はプロセス作業において大した問題ではない。次に、2つの相を分離
し、コアレッサーフィルター媒体のような手段で回収することができる。スタテ
ィックミキサー/コアレッサーの組合せはまた、前述の一回以上の水抽出段階(
任意の蒸気スパージングを含む)のプロセスと並列に、場合によっては後続の濾
過段階と共に使用してもよい。一実施形態では、動的ミキサー/沈降タンクの組
合せで2つの相の大半を分離し、一方形成されたラグ層からのポリマー溶液をス
タティックミキサー/コアレッサーで再生利用してもよい。別の実施形態では、
動的ミキサー/沈降タンクの組合せで2つの相の大半を分離し、次に有機相を(
場合によってはラグ層と共に)、スタティックミキサーと約0.5〜6:1のレ
ベルの有機:水(重量/重量)の水注入からなるリサイクルループに少なくとも
一回通すことができる。その後処理された混合物を前述の沈降その他の処理のた
めのタンクに戻すことができる。かかるプロセスの1つの利点は、スタティック
ミキサーを用いて移送パイプ内でミキサータンク内のような分単位ではなく数秒
程度で混合を実施することができ、沈降タンクと並列に、又はその代わりに液−
液コアレッサーフィルターを用いて水相から有機相を分離することができるとい
う点である。
【0059】 好ましい実施形態では、ポリエーテルイミドを含有するODCB溶液を保持タ
ンクからスタティックミキサーへポンプで送ることができ、そこで所定の比の水
蒸気と一緒にしスタティックミキサーに通すことができる。水の添加量は例えば
約0.5〜6:1、好ましくは約5:1のODCB:水の重量/重量比でよい。
ポンプの移送速度はスタティックミキサー内の所望のレイノルズ数によって決ま
る。レイノルズ数が500未満では通常穏やかな相間接触となり、レイノルズ数
がゼロに近づくにつれて層流に近づく。より激しい接触は、レイノルズ数が20
00を超える乱流で得られる。スタティックミキサーの長さを調節することによ
って2つの相間の接触時間を制御することができる。接触時間は通常数秒のオー
ダーである。スタティックミキサーの作用は攪拌機内のような剪断運動ではなく
転倒型又はサイドバイサイド型の運動に類似しているので、乳化が抑えられる。
【0060】 好ましい実施形態では、スタティックミキサー内でのODCB相と水相との間
の接触は約25〜175°の温度で行う。典型的な圧力は約1〜280psiで
ある。次に、混合系を、特に沈降タンクでの相分離の時間が所望の時間より長い
場合には、直接コアレッサーに送ることができる。コアレッサーは、分離しよう
とする混合物の温度と同様であるか又は異なる温度で作動させることができる。
コアレッサーを使用するには、粘度を下げるためにできるだけ高い(例えば約9
0℃もの高い)温度と、例えば1:1未満のODCB対水の比とが必要とされる
ことがある。というのは、コアレッサーは通常水中油型のエマルジョンに対して
のみ有効であるからである。コアレッサーを使用する前に、例えば残留モノマー
などの固体粒子を除くためにプレフィルターが必要とされることがある。また、
コアレッサーの代わりに沈降タンクを用いることができる。沈降タンクの場合、
水相は頂部から連続的にデカントされ、有機相は、ポリマーからODCBが蒸発
し得るポリマー単離段階に連続的に送られる。
【0061】 いずれかの方法によるいずれの抽出段階から得た水相も、取り出し、リサイク
ル、廃液処理及び/又は触媒や微量の有機溶媒のような化学種を回収するための
1以上の回収段階(例えばコアレッサーでの加工処理)に送ることができる。一
実施形態では、異なる抽出から得た2以上の水性フラクションを、触媒、モノマ
ー及び微量の有機溶媒のような化学種の回収のために一緒にする。水相から分離
した後にODCB相に残り得る小さい水不溶性粒子はすべて後述の濾過によって
除くことができる。
【0062】 好ましい実施形態では、ポリエーテルイミドの製造の後の塩化ヘキサアルキル
グアニジニウム触媒を、1以上の水性フラクションから、ODCBと混合し、実
質的にすべての水が除去されるまで蒸留で水を除くことによって、リサイクルの
ために回収することができる。蒸留は、ODCB中の触媒の所望の濃度と所望の
残留水レベルが得られるまでさらに続けてもよい。必要であれば、蒸留物に所要
のODCBを追加してもよい。残留水の濃度は通常100ppm未満、好ましく
は50ppm未満である。蒸留後触媒を含有するODCB相に水不溶性粒子があ
る場合には、後述の濾過によってそれらを除くことができる。
【0063】 本発明の精製方法は一回以上の濾過段階を含んでいてもよい。いかなる公知の
濾過法も使用できる。例えば、濾過は、デッドエンドフィルター、クロスフロー
フィルター、液固サイクロンセパレーター、真空ドラムフィルター、遠心分離機
、又は真空コンベヤーベルトセパレーターの少なくとも1つを用いて行うことが
できる。特に、好適な濾過法として、Chemical Engineer’s
Handbook(Robert H.Perry及びCecil H.Ch
ilton編、McGraw Hill)に記載されているものがある。一実施
形態では精製プロセスは後述する乾式濾過段階(すなわち、本質的に水を含まな
いポリエーテル含有有機相の濾過)を少なくとも一回含み得る。
【0064】 別の実施形態では、精製プロセスが、濾過前にポリエーテルを含有する有機相
に小量の水を提供(添加)することを含む濾過段階を1以上含んでいることがあ
る。通常水は、反応混合物を酸でクエンチングした後、好ましくは約25〜10
5℃の範囲、さらに好ましくは約60〜105℃の範囲、さらに一段と好ましく
は約80〜100℃の範囲の温度で追加する。水をタンクに加え、攪拌する。所
望により、有機相に加える前に水を予熱してもよいし、或いは水と有機混合物を
所望の温度範囲に再加熱してもよい。水の添加量はポリマー溶液の体積を基準に
して通常約0.1〜5.0体積%、好ましくは約0.5〜5.0体積%、さらに
好ましくは約1体積%である。この場合添加した水は親水性塩化ナトリウム結晶
と相互作用し、凝集を促進する液体ブリッジを形成する。凝集した結晶は次にな
んらかの公知の濾過法を用いて、通常は約25〜105℃の範囲、さらに好まし
くは約60〜105℃の範囲、さらに一段と好ましくは約80〜100℃の範囲
の温度で濾過することができる。高温を用いる一つの効果は、混合物の粘度を下
げて濾過を容易にすることである。好ましい実施形態では、ポリエーテルイミド
を含有するODCB反応混合物を前述のように水で処理して濾過し、次に所望で
あればこの濾過の透過物を、例えば前述の水による一回以上の抽出を始めとして
さらに精製段階に付すことができる。
【0065】 別の実施形態では、精製プロセスは、ポリエーテルを含有する有機相に小量の
水を添加した後その混合物をプロセス条件下で水の沸点以上の温度に加熱し、次
いで濾過することを含む濾過段階を一回以上含んでいてもよい。水の添加量はポ
リマー溶液の体積を基準にして通常約0.1〜5.0体積%、好ましくは約0.
5〜5.0体積%、さらに好ましくは約1体積%である。有機相の温度は、支配
的な圧力下の水の沸点から有機相の沸点までの温度、好ましくは少なくとも約1
00℃、さらに好ましくは約110℃から有機相の沸点までの温度、さらに一段
と好ましくは約120℃からプロセス条件下の有機相の沸点までの温度に上げる
ことができる。或いは、混合物を部分真空下で加熱することができ、この場合温
度は100℃未満であることも上記範囲であることもできる。これらの条件下で
水は蒸気の小さい泡を発生し、これが有機相から逃げ出して蒸発する。この蒸気
と共に逃げ出す有機溶媒はすべて慣用の手段を用いて回収できる。水の蒸発過程
において、水相に溶解している化学種は再結晶し、サイズが大きくなり、凝集体
を形成して、攪拌を止めたときにタンクの底に沈殿するようになる。通常アルカ
リ金属ハライドはいずれも水の蒸発中に再結晶して凝集体を形成する。この凝集
体は通常、蒸発段階の前に存在している可能性がある微結晶や凝集体よりサイズ
が大きい。通常ここでは、本質的にすべて又は少なくとも一部のアルカリ金属ハ
ライドが熱を加えた後に濾過することができる形態になっている。通常、ポリエ
ーテルを含有する反応混合物は、水のほとんど又は本質的にすべてが蒸発してし
まうまで、又は好ましくは本質的にすべて又は少なくとも一部のアルカリ金属ハ
ライドが濾過することができる形態になるまで、所望の範囲内の温度に保つ。こ
の時点で、混合物を濾過に供することができる。濾過で得られる有機透過物はさ
らに精製段階に付してもよいし、かつ/又はポリマーの回収のための装置に送っ
てもよい。フィルターケーク自体を処理して、随伴ポリマーやその他有用化学種
を有機溶媒による抽出のような標準的な技術によって回収することができる。
【0066】 好ましい実施形態では、反応混合物は、(i)芳香族ポリエーテルイミド、(
ii)塩化ヘキサエチルグアニジニウム触媒、(iii)塩化ナトリウム及び(iv)
o−ジクロロベンゼンからなる。水を規定量加え、ODCB相の温度を優勢な圧
力下の水の沸点からODCBの沸点までの温度、好ましくは少なくとも約110
℃、さらに好ましくは約110℃からODCBの沸点までの温度、さらに一段と
好ましくは約120℃からプロセス条件下のODCBの沸点までの温度に上げる
(ODCBの通常の沸点は1気圧で180℃である)。或いは、混合物を部分真
空下で加熱することができ、この場合温度は110℃未満であることも上記範囲
であることもできる。蒸気と共に逃げ出す有機溶媒はすべて慣用の手段を用いて
回収できる。水の蒸発過程において、水相に溶解していた塩化ナトリウムが再結
晶し、その微結晶が大きく成長し、凝集体を形成して、攪拌を止めたときにタン
クの底に沈殿するようになる。例えば、典型的なポリエーテルイミドの重合中に
生成する塩化ナトリウムの結晶の初期のサイズは通常ODCB相内で直径が約0
.5〜約20μmの範囲であり得る。凝集体は通常、蒸発段階の前に存在してい
る可能性がある微結晶や凝集体よりサイズが大きい。通常ここでは、残留塩化ナ
トリウムの少なくとも一部が濾過することができる形態になっている。この反応
混合物を、公知の方法を用いて濾過する。濾過の結果得られたODCB透過物は
さらに精製段階に付してもよいし、かつ/又は有機溶媒からポリエーテルイミド
を回収するための装置に送ってもよい。フィルターケーク自体を処理して、随伴
ポリエーテルイミドやその他有用化学種をODCBによる抽出のような標準的な
技術によって回収することができる。
【0067】 水はいかなる慣用の方法でもポリエーテル含有反応混合物に提供(添加)する
ことができる。一実施形態では、1以上の水抽出段階の後に1以上の濾過段階を
含むことができ、この場合水は抽出後に残る残留水として供給される。所望によ
り追加の水を加えてもよい。この実施形態は、有機相中に存在する固体の初期粒
度が抽出前の濾過ができないか又は費用効率がよくないようなものである可能性
があるポリエーテル含有反応混合物の場合には好ましい可能性がある。一回以上
の水抽出段階とそれに続く濾過段階の組合せは、ポリエーテル/有機溶媒反応混
合物、又はそのラグ層、又はポリエーテル/有機溶媒反応混合物とラグ層の組合
せを処理するのに使用できる。すなわち、好ましい実施形態では、塩化ナトリウ
ム、残留モノマー及び触媒を含むポリエーテルイミド/ODCB反応混合物を一
回以上の水抽出段階に付して水溶性化学種の大半を除去した後、上述のように反
応混合物を加熱することを含む濾過段階に一回以上付す。
【0068】 別の実施形態の本発明の方法では最初に1以上の非水性又は乾式濾過段階によ
ってポリエーテル含有反応混合物を処理する。この濾過段階では、夾雑化学種が
本質的に水が存在しない状態で固体粒子又は吸着化学種として除去される。乾式
濾過で除去できる典型的な化学種にはアルカリ金属ハライドと残留モノマー塩が
ある。
【0069】 好ましい実施形態では、ポリエーテルイミドを含有するODCB混合物を濾過
によって処理して、最初に水を加えることなく塩化ナトリウムやビスフェノール
Aモノマー種のような濾過可能な化学種を固体粒子としてODCB相から除去す
る。他の不溶性化学種もODCB相から除去される。濾過の後、触媒種その他の
濾過できない水溶性化学種は、既に説明した動的ミキサー又はスタティックミキ
サーその他水性構成(aqueous configuration)を使用するもののような水性法に
よって分離・回収することができる。一実施形態では、ビスフェノールA塩が濾
過によって除去することができるように酸クエンチングを濾過の後まで延ばす。
他の場合は、クエンチング中に形成されるビスフェノールAは有機相に可溶にな
り得、固体濾過では効率的に除去できない。別の実施形態では、例えばビスフェ
ノールA塩が存在しない場合には、濾過の前にクエンチングをするのが好ましい
であろう。濾過段階で得られる透過物は通常ODCB中のポリマーと触媒の透明
な溶液である。フィルターによって除かれるものは通常塩化ナトリウム、残留モ
ノマー種及び若干の触媒がODCB中に存在する濃縮スラリーである。一次フィ
ルターはデッドエンドフィルター又はクロスフローフィルターのいずれか少なく
とも1つでよい。デッドエンドフィルターを用いる場合、フィルターから固体を
除くために逆流洗浄段階が必要である。デッドエンドフィルターを通る流れは粘
度に対して間接的に比例するので、溶液の粘度が下がると通常比例係数の分だけ
流れが増大する。粘度は温度とポリマー濃度によってほぼ決まる。したがって、
温度を上昇させるかポリマー濃度を下げると、通常フィルターを通る流れは増大
する。好ましい実施形態の場合、ODCB中15重量%のポリエーテルイミド溶
液を、ほぼODCBの沸点までの温度、好ましくは約90〜180℃の温度で便
利に濾過することができる。
【0070】 クロスフローフィルターを用いる場合、ほとんど連続した操作が可能であるが
、製品損失を最小に抑えるために少なくとも1つの二次フィルターが通常必要で
ある。プロセスの時間と費用によって、いずれの濾過方法が良いかが決まる。必
要な場合、二次フィルターはスラリーをケークにまで濃縮することができる。こ
の二次フィルターはデッドエンドフィルター(例えば、キャンドルフィルター又
はベルトプレス)でも液体サイクロンでもよい。クロスフロー濾過の間に起こる
粒子の濃縮は固体粒子の凝集を誘発し、液体サイクロンで分離を促進する慣性力
は大きめの凝集体の分離の方が有効であることが多いので、液体サイクロンで分
離を行うことができる。
【0071】 粒子を含まない(一次フィルター及び必要な場合の二次フィルターからの)透
過物流は酸でクエンチングし触媒回収に送ることができる。通常触媒はODCB
より水に溶解し易いので、この流れは上述の水性法のいずれかで加工処理するこ
とができる。同様に、触媒は後述の乾式イオン交換法で加工処理することができ
る。ここでも、相対的なプロセス条件と所望の精製のレベルに応じて、水性及び
乾式精製構成の多様な組合せが可能である。
【0072】 さらに別の実施形態で、本発明の方法は、ポリエーテルを含有する反応混合物
から可溶性化学種を吸着又は吸収できる固体媒体の存在下における1以上の乾式
濾過段階を含む。アルカリ金属ハライドのような不溶性化学種は同じプロセスで
簡単な物理的濾過によって除去できる。固体媒体は選択された化学種を1以上の
濾過段階で除去する機能を果たしつつポリエーテルの本質的にすべてと選択され
なかった他のすべての化学種を通過させるのであれば、その固体媒体に対する接
着のメカニズムは重要ではない。媒体を反応混合物と接触させるには、媒体のす
べて又は一部を反応混合物に加えた後、通常は約25〜105℃の範囲、さらに
好ましくは約60〜105℃の範囲の温度で攪拌すればよい。好ましさは劣るが
、加熱反応混合物を、まだ反応混合物と接触していない媒体のすべて又は一部に
通して濾過することができる。好適な媒体には、アルミナ、シリカ、ケイ藻土、
フラー土、セライトのような工業的濾過剤及び吸着クロマトグラフィーで通常用
いられる他の媒体があるが、これらに限定されない。好ましい実施形態では、O
DCB中のポリエーテルイミド反応混合物を適当な媒体と接触させて、イオン性
触媒種、好ましくは塩化ヘキサエチルグアニジニウムのような(ポリエーテルイ
ミド以外の)可溶性化学種の本質的にすべて又は一部を吸着させることができる
。好ましい媒体はシリカである。次に、処理した反応混合物を一回以上濾過して
不溶性塩化ナトリウム及び媒体に吸着した触媒種の本質的にすべて又は一部を除
去することができる。濾過の後、当技術分野で公知の方法を用いて固体媒体から
触媒種を回収することができ、またポリエーテル以外の可溶性化学種が濾液中に
存在する場合は、例えばさらに濾過段階に付すか、或いは動的ミキサーもしくは
スタティックミキサー又は既に述べた水性構成のいずれかを用いるもののような
水性法によってかかる化学種を分離して回収することができる。
【0073】 さらに別の実施形態では、本発明の方法は、1以上の乾式濾過段階とそれに続
く触媒回収のための1以上のイオン交換段階を含む。乾式濾過段階は上述の濾過
法の任意の組合せで達成できる。第二段階で、樹脂床でのイオン交換を濾過後に
用いて有機相中に残存するカチオン性触媒を再生することができる。イオン交換
の後プロセス溶液をさらに精製してもよいし、かつ/又は標準的な方法によって
ポリエーテルを回収するために単離段階に送ってもよい。
【0074】 1以上の乾式濾過段階とそれに続く1以上のイオン交換段階の任意の組合せを
含む精製プロセスを使用できる。一実施形態では、1以上の乾式濾過段階と1以
上のイオン交換段階の前にはポリエーテル反応混合物を酸でクエンチングしない
。この場合、1以上の濾過段階後の反応混合物をナトリウム形態のイオン交換樹
脂と1回以上接触させてイオン性触媒を除去すると共に塩化ナトリウムを遊離さ
せることができる。代替となる実施形態では、クエンチングしてない反応混合物
を水素形態のイオン交換樹脂と1回以上接触させ、樹脂自体を反応混合物の酸ク
エンチャーとして全体的又は少なくとも部分的に機能させてプロセスのイオン性
触媒を吸着する。別の実施形態では1以上の乾式濾過段階後に反応混合物を酸で
クエンチングする。この場合、1以上の乾式濾過段階と酸クエンチングの後の反
応混合物を水素形態のイオン交換樹脂と1回以上接触させてイオン性触媒を除去
すると共に塩化水素を遊離させることができる。好ましい実施形態では、1以上
の乾式濾過段階と酸クエンチングの後、ODCB中の塩化ヘキサアルキルグアニ
ジニウム触媒を含有するポリエーテルイミド反応混合物をナトリウム形態のイオ
ン交換樹脂と1回以上接触させる。
【0075】 イオン交換樹脂を詰めたカラムを用いてイオン性触媒を交換させて回収するこ
とができる。イオン交換樹脂は反応混合物からカチオン性触媒を回収するのに有
効であれば、イオン交換樹脂の種類は重要ではない。この目的には、Rohm
and Haas社から入手可能なAMBERLYST 36又はAMBERL
YST 15樹脂を使用することができる。好ましい実施形態ではポリエーテル
イミドを含有するODCB反応混合物を約90℃未満で作動する樹脂床に通す。
操作モードに応じて、樹脂のカラムは触媒カチオンを吸着し、通常は塩化ナトリ
ウム又は塩酸を遊離させる。
【0076】 このイオン交換プロセスは回分式、半連続式又は連続式に実施し得る。好まし
い実施形態では、触媒カチオンで飽和したカラムを塩酸でオフラインで再生し、
触媒のクロライド塩を再使用のために水相から回収する。飽和したカラムを再生
しているが、別のプロセス溶液から触媒カチオンを回収するために少なくとも1
つの新たなカラムを用いてもよい。
【0077】 以上説明したいずれかの精製手順の後、ポリエーテルを含有する有機溶液をポ
リマーの単離段階に送り、そこで逆溶剤沈殿、濾過及び乾燥、又は揮発分除去、
例えば適当な押出機内での有機溶媒の回収とリサイクルを伴う揮発分除去のよう
な標準的な方法によって有機溶媒を含まないポリエーテルを単離することができ
る。好ましい実施形態では、ODCB溶液からポリエーテルイミドを単離し、O
DCBを回収しさらに使用するためにリサイクルする。単離ポリエーテルイミド
は通常約100ppm未満のナトリウムを含有しており、好ましくは約50pp
m未満のナトリウムを含有する。好ましいポリエーテルイミドはビスフェノール
A部分、特にビスフェノールA二ナトリウム塩と、1,4−又は1,3−ビス[
N−(4−クロロフタルイミド)]ベンゼンの1種以上との反応生成物からなる
【0078】
【実施例】
以下の非限定的実施例で本発明の実施形態を例示する。「抽出」と「洗浄」と
いう用語は同義語として用いている。
【0079】 実施例1 o−ジクロロベンゼン中で、塩化ヘキサエチルグアニジニウム触媒(HEG)
を存在させて、ビスフェノールA二ナトリウム塩と1,3−ビス[N−(4−ク
ロロフタルイミド)]ベンゼンとの反応によってポリエーテルイミドを製造した
。反応混合物を120℃において氷酢酸でクエンチングし、さらにo−ジクロロ
ベンゼンを加えることによって固形分[ポリマー重量/(ポリマー重量+溶媒重
量)]約15%に希釈した。反応混合物(約10リットル、約13kg)を約8
5〜90℃の温度で約4.1kgの水(有機:水=3:1)で洗浄し、約90℃
において異なる割合で液/液遠心分離機に供給した。有機相をすべて集め、第二
の分量の水(約4.1kg)で洗浄し、有機相をもう一回遠心分離機に供給した
。有機相をすべて集め、第三の分量の水(約4.1kg)で洗浄し、有機相をさ
らにもう一回遠心分離機に供給した。各組の条件に対して有機相のナトリウム、
HEG及びPEG(塩化ペンタエチルグアニジニウム、HEGの分解生成物)を
イオンクロマトグラフィーで分析した。同一試料について2回分析を行った。条
件と分析結果を表1にまとめて示す。各場合について、データは混合物全体では
なくポリマーに対して記録してある。使用した遠心分離機の最大定格は1000
0ppmであった。
【0080】
【表1】
【0081】 データは、ナトリウムと触媒レベルが連続洗浄毎に低下することを示している
。ナトリウムレベルは、蒸発と濾過プロセス段階を用いてさらに低下させること
ができる。
【0082】 実施例2 実施例1で用いたのと同じクエンチングし希釈したポリエーテルイミド反応混
合物を水と同時に同心管アセンブリを介して、有機相は450g/分、水相は1
50g/分の流量でホモジナイザーに供給した。有機相と水相の温度はいずれも
約85〜90℃であった。ブレード付きローターアセンブリと、周辺に出口オリ
フィス及び遠心管につながる出口をもつステーターとを有するホモジナイザーを
様々な回転数rpmで作動させた。ホモジナイザーから得られた均質化混合物を
、能力100%rpmで作動する液/液遠心分離機に直接供給した。有機相のす
べてを集め、一回目と同じ条件下で水と共にホモジナイザーに供給し、さらに二
回目の遠心分離機に供給した。有機相をすべて集め、一回目と同じ条件下で水と
一緒にホモジナイザーに供給し、三回目に遠心分離機に供給した。各組の条件で
有機相のナトリウム、HEG及びPEG(塩化ペンタエチルグアニジニウム、H
EGの分解生成物)をイオンクロマトグラフィーで分析した。同一試料について
2回分析を行った。条件と分析結果を表2にまとめて示す。各場合について、デ
ータは混合物全体ではなくポリマーに対して記録してある。
【0083】
【表2】
【0084】 データは、ナトリウムレベルが連続洗浄毎に低下することを示している。ナト
リウムレベルは、蒸発と濾過プロセス段階を用いてさらに低下させることができ
る。
【0085】 実施例3 実施例1で使用したのと同様なポリエーテルイミド反応混合物を10ガロンの
反応器内に保持し、約120℃で氷酢酸でクエンチングし、o−ジクロロベンゼ
ンを追加することによって固形分[ポリマー重量/(ポリマー重量+溶媒重量)
]約8%に希釈した。反応混合物をきれいな容器に移し、この反応器を少量のo
−ジクロロベンゼン及び脱イオン水で濯いで、反応器の壁に接着しているかもし
れないあらゆる塩を除去した。ポリマー反応混合物を濯いだ反応器に戻し、80
℃に加熱した。次いで、混合物を、それぞれ80℃で9リットルの脱イオン水で
三回抽出した。各回10分間穏やかに掻き混ぜて相を混合した。最初の二回の洗
浄物を1時間沈降させ、第三の洗浄物を80℃で二日間沈降させた。各組の条件
に対して、有機相のナトリウムをイオンクロマトグラフィーで分析した。第一洗
浄後のナトリウム含量は797ppm、第二洗浄後は223ppmであり、第三
洗浄後はポリマーに対して32ppmであった。
【0086】 実施例4 塩化ヘキサエチルグアニジニウムの形態で可溶性イオン性クロライドを約80
0rpm含有する実施例1で使用したのと類似のポリエーテルイミド反応混合物
を、約43℃で無水塩酸を用いてクエンチングし、固形分約5%[ポリマー重量
/(ポリマー重量+溶媒重量)]に希釈した。この混合物をシリカで(60〜2
00メッシュ、溶液中0.5g/10gポリマー)で処理し、60℃で攪拌し、
60℃で攪拌した。混合物を濾過し、濾液の可溶性イオン性クロライドを滴定で
分析した。可溶性イオン性クロライドの値は75ppmであった。
【0087】 以上、ポリエーテルの所要の精製レベルを達成する手順の典型例を幾つか示し
た。これらは本発明の代表例であり、本発明の範囲内で多くの他のプロセスの組
合せも可能である。本発明の好ましい実施形態はODCB溶液中のポリエーテル
イミドの精製法に関するものであるが、本発明は、大気圧での沸点が110℃を
超え水との密度比が20〜25℃で1.1:1を上回る水不混和性溶媒中におけ
るハライド置換重合法で製造されるあらゆるポリエーテルの精製に適した方法を
開示しているものと了解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),JP,SG (72)発明者 アヤーラ,ポール・エドアルド アメリカ合衆国、12065、ニューヨーク州、 クリフトン・パーク、オークリーフ・ドラ イブ、7番 (72)発明者 ファイヴィ,トマス・ジョセフ アメリカ合衆国、12308、ニューヨーク州、 スケネクタデイ、ベッドフォード・ロー ド、831番 (72)発明者 フレシュル,エイミー・ルネ オランダ、エヌエル−4645、ジェイイー・ ピュッテ、ベルケンラン・175番 (72)発明者 ウッドラフ,デビッド・ウィンフィールド アメリカ合衆国、12065、ニューヨーク州、 クリフトン・パーク、バレンシア・レー ン、16番 (72)発明者 フェルプス,ピーター・デビッド アメリカ合衆国、12306、ニューヨーク州、 スケネクタデイ、ゴードン・ロード、142 番 (72)発明者 カイラサム,ガーネシュ アメリカ合衆国、12065、ニューヨーク州、 クリフトン・パーク、バークレー・ストリ ート、3番 (72)発明者 ハウスン,ポール・エドワード アメリカ合衆国、12110、ニューヨーク州、 ラザム、アビー・ロード、41番 (72)発明者 シャンクリン,エリオット・ウエスト アメリカ合衆国、12009、ニューヨーク州、 アルタモント、リーソム・レーン、1067番 Fターム(参考) 4D017 AA03 BA04 CA05 DA07 4D056 AB07 AC22 BA03 BA04 CA01 CA14 CA18 CA21 CA22 CA26 CA28 CA31 CA39 4J005 AA24 BB02 BC00

Claims (70)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)ハライド置換重合プロセスで製造された芳香族ポリエ
    ーテル反応生成物、(ii)触媒、(iii)アルカリ金属ハライド及び(iv)大気
    圧での沸点が110℃を超え20〜25℃での水との密度比が1.1:1を上回
    る実質的に水不混和性の有機溶媒を含む混合物の精製方法であって、 (a)反応混合物を酸でクエンチングする段階、及び (b)有機溶液を1回以上水で抽出する段階 を含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 前記芳香族ポリエーテルが、ジヒドロキシ置換芳香族炭化水
    素の1種以上のアルカリ金属塩と式(I)の1種以上の置換芳香族化合物との反
    応生成物からなる、請求項1記載の方法。 (I) Z(A1−X12 式中、Zは活性基であり、A1は芳香族基であり、X1はフルオロ、クロロ、ブロ
    モ又はニトロである。
  3. 【請求項3】 −A1−Z−A1−部分が、ビス(アリーレン)スルホン基、
    ビス(アリーレン)ケトン基、トリス(アリーレン)ビス(スルホン)基、トリ
    ス(アリーレン)ビス(ケトン)基、ビス(アリーレン)ベンゾ−1,2−ジア
    ジン基、ビス(アリーレン)アゾキシ基、又は式(V)で表されるビスイミド基
    であるか、或いは、Zが多価で、A1と共に縮合環系、ベンゾイミダゾール、ベ
    ンゾオキサゾール、キノキサリン又はベンゾフランの一部を形成する、請求項2
    記載の方法。 【化1】 式中、R8は置換もしくは非置換C6-20二価芳香族炭化水素基、C2-22アルキレ
    ンもしくはシクロアルキレン基、C2-8ビス(アルキレン末端)ポリジオルガノ
    シロキサン基、又は式(VI)の二価基である。 【化2】 式中、Qはイソプロピリデン、メチレン、 【化3】 又は共有結合である。
  4. 【請求項4】 前記芳香族ポリエーテルが、ポリエーテルスルホン、ポリエ
    ーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン及びポリエーテルイミドからなる群
    から選択される、請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記芳香族ポリエーテルが芳香族ポリエーテルイミドである
    、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記芳香族ポリエーテルイミドが、ビスフェノールA部分と
    、1,3−ビス[N−(4−クロロフタルイミド)]ベンゼン、1,4−ビス[
    N−(4−クロロフタルイミド)]ベンゼン、1,3−ビス[N−(3−クロロ
    フタルイミド)]ベンゼン、1,4−ビス[N−(3−クロロフタルイミド)]
    ベンゼン、1−[N−(4−クロロフタルイミド)]−3−[N−(3−クロロ
    フタルイミド)]ベンゼン、又は1−[N−(4−クロロフタルイミド)]−4
    −[N−(3−クロロフタルイミド)]ベンゼンの1種以上との反応生成物から
    なる、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記触媒が、ヘキサアルキルグアニジニウム塩及びα,ω−
    ビス(ペンタアルキルグアニジニウム)アルカン塩からなる群から選択される1
    種以上である、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記有機溶媒がo−ジクロロベンゼンである、請求項1記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 1回以上の水抽出段階が、向流接触法、ミキサー/沈降タン
    ク、スタティックミキサーもしくはホモジナイザー又はこれらの組合せの少なく
    とも1つからなる、請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 1回以上の水抽出がスタティックミキサー/コアレッサー
    の組合せからなる、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 1回以上の水抽出段階が蒸気スパージングからなる、請求
    項8記載の方法。
  12. 【請求項12】 第一水抽出を、約0.5〜6:1(重量/重量)の相比の
    o−ジクロロベンゼンと水を用いて行う、請求項8記載の方法。
  13. 【請求項13】 o−ジクロロベンゼンと水の相比が約5:1(重量/重量
    )である、請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 第一水抽出を約60〜180℃の温度で行う、請求項12
    記載の方法。
  15. 【請求項15】 第一水抽出を約85〜105℃の温度で行う、請求項14
    記載の方法。
  16. 【請求項16】 第一水抽出の後の水抽出を、約0.5〜6:1(重量/重
    量)の相比のo−ジクロロベンゼンと水を用いて行う、請求項8記載の方法。
  17. 【請求項17】 第一抽出の後の水抽出を約60〜180℃の温度で行う、
    請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 第一抽出の後の水抽出を約85〜105℃の温度で行う、
    請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 抽出後の水相を処理して触媒を回収する、請求項8記載の
    方法。
  20. 【請求項20】 前記触媒が、ヘキサアルキルグアニジニウム塩及びα,ω
    −ビス(ペンタアルキルグアニジニウム)アルカン塩からなる群から選択される
    1種以上である、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 さらに、水抽出段階後に1回以上の濾過段階を含む、請求
    項1記載の方法。
  22. 【請求項22】 さらに、水抽出段階後に1回以上の濾過段階を含む、請求
    項8記載の方法。
  23. 【請求項23】 o−ジクロロベンゼン相を、1回以上の濾過段階の前に優
    勢な圧力下の水の沸点からo−ジクロロベンゼンの沸点までの温度に加熱する、
    請求項22記載の方法。
  24. 【請求項24】 アルカリ金属ハライドの一部が、加熱後に濾過できる形態
    である、請求項23記載の方法。
  25. 【請求項25】 o−ジクロロベンゼンを含む相を、大気圧下で約110〜
    約180℃の範囲の温度に加熱する、請求項23記載の方法。
  26. 【請求項26】 (i)ハライド置換重合プロセスで製造された芳香族ポリ
    エーテル反応生成物、(ii)触媒、(iii)アルカリ金属ハライド及び(iv)大
    気圧での沸点が110℃を超え20〜25℃での水との密度比が1.1:1を上
    回る実質的に水不混和性の有機溶媒を含む混合物の精製方法であって、 (a)反応混合物を1回以上濾過する段階、 (b)反応混合物を酸でクエンチングする段階、及び (c)有機溶液を1回以上水で抽出する段階 を含んでなる方法。
  27. 【請求項27】 前記芳香族ポリエーテルが、ジヒドロキシ置換芳香族炭化
    水素の1種以上のアルカリ金属塩と式(I)の1種以上の置換芳香族化合物との
    反応生成物からなる、請求項26記載の方法。 (I) Z(A1−X12 式中、Zは活性基であり、A1は芳香族基であり、X1はフルオロ、クロロ、ブロ
    モ又はニトロである。
  28. 【請求項28】 −A1−Z−A1−部分が、ビス(アリーレン)スルホン基
    、ビス(アリーレン)ケトン基、トリス(アリーレン)ビス(スルホン)基、ト
    リス(アリーレン)ビス(ケトン)基、ビス(アリーレン)ベンゾ−1,2−ジ
    アジン基、ビス(アリーレン)アゾキシ基、又は式(V)で表されるビスイミド
    基であるか、或いは、Zが多価で、A1と共に縮合環系、ベンゾイミダゾール、
    ベンゾオキサゾール、キノキサリン又はベンゾフランの一部を形成する、請求項
    27記載の方法。 【化4】 式中、R8は置換もしくは非置換C6-20二価芳香族炭化水素基、C2-22アルキレ
    ンもしくはシクロアルキレン基、C2-8ビス(アルキレン末端)ポリジオルガノ
    シロキサン基、又は式(VI)の二価基である。 【化5】 式中、Qはイソプロピリデン、メチレン、 【化6】 又は共有結合である。
  29. 【請求項29】 前記芳香族ポリエーテルが、ポリエーテルスルホン、ポリ
    エーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン及びポリエーテルイミドからなる
    群から選択される、請求項26記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記芳香族ポリエーテルが芳香族ポリエーテルイミドであ
    る、請求項29記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記芳香族ポリエーテルイミドが、ビスフェノールA部分
    と、1,3−ビス[N−(4−クロロフタルイミド)]ベンゼン、1,4−ビス
    [N−(4−クロロフタルイミド)]ベンゼン、1,3−ビス[N−(3−クロ
    ロフタルイミド)]ベンゼン、1,4−ビス[N−(3−クロロフタルイミド)
    ]ベンゼン、1−[N−(4−クロロフタルイミド)]−3−[N−(3−クロ
    ロフタルイミド)]ベンゼン、又は1−[N−(4−クロロフタルイミド)]−
    4−[N−(3−クロロフタルイミド)]ベンゼンの1種以上との反応生成物か
    らなる、請求項30記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記触媒が、ヘキサアルキルグアニジニウム塩及びα,ω
    −ビス(ペンタアルキルグアニジニウム)アルカン塩からなる群から選択される
    1種以上である、請求項26記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記濾過を、約25〜105℃の範囲の温度で行う、請求
    項26記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記濾過を、約80〜100℃の範囲の温度で行う、請求
    項26記載の方法。
  35. 【請求項35】 デッドエンドフィルター、クロスフローフィルター、液固
    サイクロンセパレーター、真空ドラムフィルター、遠心分離機、又は真空コンベ
    ヤーベルトセパレーターの少なくとも1つを用いて濾過を行う、請求項26記載
    の方法。
  36. 【請求項36】 前記有機溶媒がo−ジクロロベンゼンである、請求項26
    記載の方法。
  37. 【請求項37】 o−ジクロロベンゼン相を、1回以上の濾過段階の前に優
    勢な圧力下の水の沸点からo−ジクロロベンゼンの沸点までの温度に加熱する、
    請求項36記載の方法。
  38. 【請求項38】 アルカリ金属ハライドの一部が、加熱後に濾過できる形態
    である、請求項37記載の方法。
  39. 【請求項39】 o−ジクロロベンゼン相を、大気圧下で約110〜約18
    0℃の範囲の温度に加熱する、請求項37記載の方法。
  40. 【請求項40】 濾過段階前に、o−ジクロロベンゼン相を1回以上固体媒
    体で処理して可溶性触媒種を吸着させる、請求項36記載の方法。
  41. 【請求項41】 濾過後の固体媒体から触媒種を回収する、請求項40記載
    の方法。
  42. 【請求項42】 固体媒体がシリカからなる、請求項40記載の方法。
  43. 【請求項43】 抽出後の水相を処理して触媒を回収する、請求項26記載
    の方法。
  44. 【請求項44】 前記触媒が、ヘキサアルキルグアニジニウム塩及びα,ω
    −ビス(ペンタアルキルグアニジニウム)アルカン塩からなる群から選択される
    1種以上である、請求項26記載の方法。
  45. 【請求項45】 (i)ハライド置換重合プロセスで製造された芳香族ポリ
    エーテル反応生成物、(ii)触媒、(iii)アルカリ金属ハライド及び(iv)大
    気圧での沸点が110℃を超え20〜25℃での水との密度比が1.1:1を上
    回る実質的に水不混和性の有機溶媒を含む混合物の精製方法であって、1回以上
    の濾過段階及び1回以上のイオン交換段階を含んでなる方法。
  46. 【請求項46】 前記芳香族ポリエーテルが、ジヒドロキシ置換芳香族炭化
    水素の1種以上のアルカリ金属塩と式(I)の1種以上の置換芳香族化合物との
    反応生成物からなる、請求項45記載の方法。 (I) Z(A1−X12 式中、Zは活性基であり、A1は芳香族基であり、X1はフルオロ、クロロ、ブロ
    モ又はニトロである。
  47. 【請求項47】 −A1−Z−A1−部分が、ビス(アリーレン)スルホン基
    、ビス(アリーレン)ケトン基、トリス(アリーレン)ビス(スルホン)基、ト
    リス(アリーレン)ビス(ケトン)基、ビス(アリーレン)ベンゾ−1,2−ジ
    アジン基、ビス(アリーレン)アゾキシ基、又は式(V)式(V)で表されるビ
    スイミド基であるか、或いは、Zが多価で、A1と共に縮合環系、ベンゾイミダ
    ゾール、ベンゾオキサゾール、キノキサリン又はベンゾフランの一部を形成する
    、請求項46記載の方法。 【化7】 式中、R8は置換もしくは非置換C6-20二価芳香族炭化水素基、C2-22アルキレ
    ンもしくはシクロアルキレン基、C2-8ビス(アルキレン末端)ポリジオルガノ
    シロキサン基、又は式(VI)の二価基である。 【化8】 式中、Qはイソプロピリデン、メチレン、 【化9】 又は共有結合である。
  48. 【請求項48】 前記芳香族ポリエーテルが、ポリエーテルスルホン、ポリ
    エーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン及びポリエーテルイミドからなる
    群から選択される、請求項45記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記芳香族ポリエーテルが芳香族ポリエーテルイミドであ
    る、請求項48記載の方法。
  50. 【請求項50】 前記芳香族ポリエーテルイミドが、ビスフェノールA部分
    と、1,3−ビス[N−(4−クロロフタルイミド)]ベンゼン、1,4−ビス
    [N−(4−クロロフタルイミド)]ベンゼン、1,3−ビス[N−(3−クロ
    ロフタルイミド)]ベンゼン、1,4−ビス[N−(3−クロロフタルイミド)
    ]ベンゼン、1−[N−(4−クロロフタルイミド)]−3−[N−(3−クロ
    ロフタルイミド)]ベンゼン、又は1−[N−(4−クロロフタルイミド)]−
    4−[N−(3−クロロフタルイミド)]ベンゼンの1種以上との反応生成物か
    らなる、請求項49記載の方法。
  51. 【請求項51】 前記濾過段階を、約25〜105℃の範囲の温度で行う、
    請求項45記載の方法。
  52. 【請求項52】 前記濾過段階を、約80〜100℃の範囲の温度で行う、
    請求項45記載の方法。
  53. 【請求項53】 前記触媒が、ヘキサアルキルグアニジニウム塩及びα,ω
    −ビス(ペンタアルキルグアニジニウム)アルカン塩からなる群から選択される
    1種以上である、請求項45記載の方法。
  54. 【請求項54】 イオン交換樹脂を処理して触媒を回収する、請求項53記
    載の方法。
  55. 【請求項55】 前記有機溶媒がo−ジクロロベンゼンである、請求項45
    記載の方法。
  56. 【請求項56】 さらに、1回以上の水抽出段階を含む、請求項45記載の
    方法。
  57. 【請求項57】 1回以上の水抽出段階の前に反応混合物を酸でクエンチン
    グする、請求項56記載の方法。
  58. 【請求項58】 (i)ハライド置換重合プロセスで製造された芳香族ポリ
    エーテル反応生成物、(ii)触媒、(iii)アルカリ金属ハライド及び(iv)大
    気圧での沸点が110℃を超え20〜25℃での水との密度比が1.1:1を上
    回る実質的に水不混和性の有機溶媒を含む混合物の精製方法であって、 (a)0.5〜5.0体積%の水を反応混合物に提供する段階、 (b)大気圧下で約110〜約180℃の範囲の温度に加熱する段階(ただし
    、アルカリ金属ハライドの一部は加熱後に濾過できる形態である)、及び (c)反応混合物を1回以上濾過する段階 を含んでなる方法。
  59. 【請求項59】 前記濾過段階を、約25〜105℃の範囲の温度で行う、
    請求項58記載の方法。
  60. 【請求項60】 前記濾過段階を、約80〜100℃の範囲の温度で行う、
    請求項58記載の方法。
  61. 【請求項61】 (i)ビスフェノールAの二ナトリウム塩と、1,3−ビ
    ス[N−(4−クロロフタルイミド)]ベンゼン又は1,3−ビス[N−(3−
    クロロフタルイミド)]ベンゼンの1種以上との反応生成物からなる芳香族ポリ
    エーテルイミド、(ii)塩化ヘキサエチルグアニジニウム触媒、(iii)塩化ナ
    トリウム及び(iv)o−ジクロロベンゼンを含む混合物の精製方法であって、 (a)反応混合物を酸でクエンチングする段階、及び (b)有機溶液を1回以上水で抽出する段階 を含んでなる方法。
  62. 【請求項62】 抽出後の水相を処理して塩化ヘキサエチルグアニジニウム
    触媒を回収する、請求項61記載の方法。
  63. 【請求項63】 請求項61記載の方法によって精製されたナトリウム含量
    が100ppm未満のポリエーテルイミド生成物。
  64. 【請求項64】 (i)ビスフェノールAの二ナトリウム塩と、1,3−ビ
    ス[N−(4−クロロフタルイミド)]ベンゼン又は1,3−ビス[N−(3−
    クロロフタルイミド)]ベンゼンの1種以上との反応生成物からなる芳香族ポリ
    エーテルイミド、(ii)塩化ヘキサエチルグアニジニウム触媒、(iii)塩化ナ
    トリウム及び(iv)o−ジクロロベンゼンを含む混合物の精製方法であって、 (a)反応混合物を1回以上濾過する段階、 (b)反応混合物を酸でクエンチングする段階、及び (c)有機溶液を1回以上水で抽出する段階 を含んでなる方法。
  65. 【請求項65】 抽出後の水相を処理して塩化ヘキサエチルグアニジニウム
    触媒を回収する、請求項64記載の方法。
  66. 【請求項66】 請求項64記載の方法によって精製されたナトリウム含量
    が100ppm未満のポリエーテルイミド生成物。
  67. 【請求項67】 (i)ビスフェノールAの二ナトリウム塩と、1,3−ビ
    ス[N−(4−クロロフタルイミド)]ベンゼン又は1,3−ビス[N−(3−
    クロロフタルイミド)]ベンゼンの1種以上との反応生成物からなる芳香族ポリ
    エーテルイミド、(ii)塩化ヘキサエチルグアニジニウム触媒、(iii)塩化ナ
    トリウム及び(iv)o−ジクロロベンゼンを含む混合物の精製方法であって、1
    回以上の濾過段階及び1回以上のイオン交換段階を含んでなる方法。
  68. 【請求項68】 イオン交換樹脂を処理して触媒を回収する、請求項67記
    載の方法。
  69. 【請求項69】 請求項67記載の方法によって精製されたナトリウム含量
    が100ppm未満のポリエーテルイミド生成物。
  70. 【請求項70】 (i)ビスフェノールAの二ナトリウム塩と、1,3−ビ
    ス[N−(4−クロロフタルイミド)]ベンゼン又は1,3−ビス[N−(3−
    クロロフタルイミド)]ベンゼンの1種以上との反応生成物からなる芳香族ポリ
    エーテルイミド、(ii)塩化ヘキサエチルグアニジニウム触媒、(iii)塩化ナ
    トリウム及び(iv)o−ジクロロベンゼンを含む混合物の精製方法であって、 (a)0.5〜5.0体積%の水を反応混合物に提供する段階、 (b)大気圧下で約110〜約180℃の範囲の温度に加熱する段階(ただし
    、塩化ナトリウムの一部は加熱後に濾過できる形態である)、及び (c)反応混合物を1回以上濾過する段階 を含んでなる方法。
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