JP2004011032A

JP2004011032A - Temperature control fiber and temperature control cloth member

Info

Publication number: JP2004011032A
Application number: JP2002161981A
Authority: JP
Inventors: Shinko Sano; 佐野　真弘; Toshiharu Taguchi; 田口　俊晴; Atsuhiko Uhara; 鵜原　篤彦; Atsushi Takahira; 高比良　淳; Mayuko Senda; 千田　麻裕子; Shigeki Honda; 本田　繁喜
Original assignee: Kanebo Synthetic Fibers Ltd; Kanebo Ltd; Idemitsu Technofine Co Ltd
Current assignee: Kanebo Synthetic Fibers Ltd; Kanebo Ltd; Idemitsu Technofine Co Ltd
Priority date: 2002-06-03
Filing date: 2002-06-03
Publication date: 2004-01-15

Abstract

【課題】優れた温度調節機能を有し、かつ、柔らかさ、透湿性を損なうことがなく、紡糸性が良好で染色性にも優れる温度コントロール繊維を提供すること。
【解決手段】温度コントロール繊維は、メルトフローレート（ＭＦＲ）が１０ｇ／１０分〜８０ｇ／１０分のポリプロピレン樹脂９９．８ｗｔ％以下７０ｗｔ％以上、および炭素数１５〜２２のパラフィン系炭化水素０．２ｗｔ％以上３０ｗｔ％以下からなるポリプロピレン系樹脂組成物を芯部とし、ポリアミド樹脂を鞘部としている。An object of the present invention is to provide a temperature control fiber which has an excellent temperature control function, does not impair softness and moisture permeability, has good spinnability and excellent dyeability.
The temperature control fiber has a melt flow rate (MFR) of from 10 g / 10 min to 80 g / 10 min. The core is made of a polypropylene-based resin composition comprising 2 wt% or more and 30 wt% or less, and the sheath is made of a polyamide resin.

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度コントロール繊維および温度コントロール布部材に関し、例えば、肌着、セータ、シャツ、背広、パンティストッキング、靴下、帽子、マフラー、作業服等の衣料品、スキー、スケートウエア、ダイビングスーツ、釣り、登山等のウエア、トレーニングウエア等のスポーツ衣料品、シーツ、中綿等の寝具品、その他、手袋、靴底材、車両内装材、室内用内装材、合成皮革基布等の製品、または保温・保冷が要求される食品包装材等の分野に用いることができる。
【０００２】
【背景技術】
従来より、温度変化が著しい環境で着用する防寒着、スポーツ衣料品等では、綿、羽毛、フェザー等の保温材料を用いて体温の低下を防ぐ方法が知られている。
しかし、このような方法は衣料品の重量が増加したり、嵩高になってしまうという問題があるため、布地の一部にアルミニウム等の金属蒸着膜を形成し、保温材料とすることが具体化されている。
さらに、近年では、吸水すると発熱する材料を布地に付着させたスポーツ衣料品等が利用されている。
【０００３】
しかし、このような材料は、確かに保温材料とはなるが、温度調節機能を有していない。そこで、常温付近に融点を有する物質をマイクロカプセルに封入し、このマイクロカプセルを基材に付着させたり、繊維中にマイクロカプセルを混入した布地を用いた衣料品に関する技術が提案されている（特開昭５８−５５６９９号公報、特開平１−８５３７４号公報、特開平２−１８２９８０号公報）。
【０００４】
このような布地によれば、常温付近に融点を有する物質の融解熱、凝固熱により、衣料品内部の温度変化を遅らせることができるため、衣類に温度調節機能を付与することができる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マイクロカプセルを布地に付着させる方法は、布地等の基材上にドット状に付着せざるを得ず、温度調節機能を十分に発揮できないという問題がある。また、加工時接着剤を使用するため、衣類の柔らかさ等を確保しにくく、透湿性が損なわれるという問題がある。
【０００６】
さらに、マイクロカプセルを繊維に配合する方法は、カプセルの粒子径、配合量に基づく温度調節機能と、繊維強度とのバランスを保つことが難しく、実用的なものを製造することが困難である。
【０００７】
本発明の目的は、優れた温度調節機能を有し、かつ、柔らかさ、透湿性を損なうことがなく、紡糸性が良好で染色性にも優れる温度コントロール繊維、および温度コントロール布部材を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、芯鞘構造を有する繊維の芯部に温度コントロール物質となるパラフィン系炭化水素と、特定のポリプロピレン樹脂またはポリ乳酸樹脂とを組み合わせた樹脂組成物を用いることを特徴とし、これにより、前記目的を達成する。
具体的には、本発明の温度コントロール繊維は、ＭＦＲ（ＪＩＳＫ７２１０、測定温度２３０℃、以下同じ）が１０ｇ／１０分から８０ｇ／１０分のポリプロピレン樹脂９９．８ｗｔ％以下７０ｗｔ％以上、および炭素数１５〜２２のパラフィン系炭化水素０．２ｗｔ％以上３０ｗｔ％以下からなるポリプロピレン系樹脂組成物を芯部とし、ポリアミド樹脂を鞘部としたことを特徴とする。
【０００９】
前記ポリプロピレン樹脂のＭＦＲが１０ｇ／１０分未満では、溶融流動性が低すぎるため、紡糸が困難となり、８０ｇ／１０分を超えると、溶融流動性が高すぎるため、強度が低下し、却って混練加工性、紡糸性が悪くなる。
炭素数１５〜２２のパラフィン系炭化水素としては、ノルマルパラフィンのうち、ペンタデカン（融点１０℃）、ヘキサデカン（融点１８℃）、ヘプタデカン（融点２２℃）、オクタデカン（融点２８℃）、ノナデカン（融点３２℃）、エイコサン（融点３６℃）、ヘンエイコサン（融点４０℃）、ドコサン（融点４４℃）を採用することができる。
このパラフィン系炭化水素は、０．２ｗｔ％未満では、温度調節機能を十分に確保できず、３０ｗｔ％を超えると、繊維強度、紡糸性が低下する。好ましくは、５ｗｔ％〜２５ｗｔ％とするのがよい。
【００１０】
また、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、通常の熱可塑性樹脂の混練に使用される単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー等により混練して製造することが可能であるが、該組成物が高流動性を有するため、ストランドカットしてペレット化する場合、水中カット法、ホットカット法を採用したり、押出物を冷却ロールを用いてシート化した後、裁断等によりペレット化する方法を採用するのが好ましい。
さらに、本発明の芯鞘構造の繊維は、通常のコンジュゲート型複合紡糸装置を用いることにより、容易に製造することができる。
具体的には、通常の速度５００〜１５００ｍ／分程度で紡糸し、次いで延伸熱処理する方法、またはスピンドロー法、高速紡糸法により製造することができる。
また、繊維の断面形状は円形、非円形（多角形、多葉形等）問わないが、ポリプロピレン系樹脂組成物からなる芯部を、ポリアミド樹脂組成物からなる鞘部で完全に包み込んだ芯鞘構造であることを特徴とする。
【００１１】
このような本発明によれば、優れた温度調節機能を有し、かつ、柔らかさ、透湿性を損なうことがなく、紡糸性が良好で染色性にも優れた温度コントロール繊維とすることができる。
以上において、ポリアミド樹脂は、ナイロン６、ナイロン１１、ナイロン１２、ナイロン４６、ナイロン６６、ナイロン６１０、ナイロン６１２、およびこれらポリアミド樹脂の共重合体、例えば、６／６６共重合ナイロンや、６／１２共重合ナイロン等を採用することができる。特に好ましいポリアミド樹脂としてナイロン６を使用することができる。
さらに、上記ポリアミド樹脂中には少量の他の任意の重合体や酸化防止剤、制電剤、顔料、艶消し剤、抗菌剤、不活性微粒子、その他の添加剤が含有されていてもよい。
このようにポリアミド樹脂を採用することにより、芯鞘構造の繊維を紡糸する際、パラフィン系炭化水素の飛散を防止して、パラフィン系炭化水素の重量割合が紡糸中に低下することもない。
【００１２】
また、本発明の温度コントロール繊維は、ポリ乳酸樹脂９９．８ｗｔ％以下７０ｗｔ％以上、および炭素数１５〜２２のパラフィン系炭化水素０．２ｗｔ％以上３０ｗｔ％以下からなるポリ乳酸系樹脂組成物を芯部とし、ポリアミド樹脂を鞘部としたことを特徴とする。
【００１３】
前記パラフィン系炭化水素の具体的名称および含有割合、およびポリアミド樹脂については前述と同様である。
ポリ乳酸樹脂は、融点が１７５℃であり、加工性に優れ、かつ染色性も優れている。
【００１４】
さらに、前述した温度コントロール繊維は、繊維径方向断面の芯部の面積割合が１５％〜７０％であるのが好ましい。
芯部の面積割合が１５％未満であると、充分な温度コントロール性を確保することができない。芯部の面積割合が７０％を超えると、繊維強度を確保することができない。また、ポリプロピレン系樹脂組成物の場合、ポリプロピレンの割合が多いと、ポリプロピレン自体に染色性がないため、十分染色できない。より好ましくは、芯部の面積割合が２０％〜５０％である。
【００１５】
そして、前述したパラフィン系炭化水素の融点は、１０℃〜５０℃であるのが好ましく、ポリプロピレン系樹脂組成物またはポリ乳酸系樹脂組成物の前記パラフィン系炭化水素の融点における潜熱は、１Ｊ／ｇ〜９０Ｊ／ｇであるのが好ましい。
融点を１０℃以下とすると、相転位温度が日常の生活温度以下となり、温度調節が機能せず、５０℃以上とすると、相転位温度が日常の生活温度以上となり、同様に温度調節が機能しない。より好ましくは、１８℃〜３８℃である。
潜熱を１Ｊ／ｇ未満とすると温度調節機能の低下を招き、９０Ｊ／ｇを超えると、紡糸した際の繊維物性が低下する。より好ましくは、２Ｊ／ｇ〜５０Ｊ／ｇである。
また、前記組成物からなる温度コントロール繊維の潜熱は、パラフィン系炭化水素の融点付近℃において、０．２Ｊ／ｇ〜６０Ｊ／ｇ、好ましくは０．４Ｊ／ｇ〜３０Ｊ／ｇである。
【００１６】
本発明の温度コントロール繊維の単糸繊度は１デシテックス〜２０デシテックスが好ましい。単糸繊度が１デシテックス未満では、繊維化をすることが困難であるし、２０デシテックスを超えると衣類の柔らかさを確保し難いからである。
本発明の温度コントロール繊維の形態はマルチフィラメント、モノフィラメント、ステープルなど問わない。フィラメントは仮撚り加工、エアー混繊、コアスパンヤーンなどの意匠糸、カバーリング糸として用いても構わない。
ステープルは紡績糸として繊維化しても構わないし、不織布として利用しても構わない。
【００１７】
また、本発明の温度コントロール布部材は、前述した温度コントロール繊維を少なくとも一部に具備したことを特徴とする。
一部に具備するとは、前述した温度コントロール繊維を一部に使用して布地を形成してもよく、全部に温度コントロール繊維を使用して布地を形成してもよい。
このような温度コントロール布部材を、肌着、セータ、シャツ、パンティストッキング等の衣料品、スキー、スケートウエア、ダイビングスーツ等のスポーツ衣料品、シーツ、中綿等の寝具品、食品包装材等の材料とすることにより、これらの製品に温度調節機能を持たせることができる。
【００１８】
【実施例】
以下、実施例及び具体例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
〔実施例１〕
（１）ポリプロピレン系樹脂組成物
ポリプロピレン（Ｙ−２００５ＧＰ、ＭＦＲ（ＪＩＳＫ７２１０、測定温度２３０℃）：２０ｇ／１０分　出光石油化学株式会社製）８０ｗｔ％に、融点２８℃の炭素数１８のパラフィン系炭化水素であるｎ−オクタデカン２０ｗｔ％を合計１０ｋｇ配合後、バンバリーミキサーにより、１７０℃にて混練溶融し、溶融物を１５℃の冷却ロールを用いてシート状に成形した後、シートペレタイザによりペレット化してポリプロピレン系樹脂組成物を得た。
得られたポリプロピレン系樹脂組成物の潜熱を、示差走査熱量計（ＤＳＣ−７：パーキンエルマージャパン社製）を用いて２８℃近傍で測定したところ、２５Ｊ／ｇであった。
【００１９】
（２）紡糸方法
前記ポリプロピレン系樹脂組成物および相対粘度（ＪＩＳ　Ｋ６９３３）２．４５のナイロン６（カネボウ合繊株式会社製　ＭＣ１００）を紡糸原料としてエクストルーダ型複合紡糸機を用いて温度２６０℃で複合紡糸を行った。
紡糸に際しては、ポリプロピレン系樹脂組成物を芯部、ナイロン６が鞘部となるように別々に溶融してから２６０℃の温度で真円形芯鞘型紡糸用口金より紡出し、冷却、オイリングしつつ紡速７００ｍ／分で捲取った。さらに、７０℃の熱ローラ上で２．９倍に延伸し、延伸ローラにて１２０℃で熱セットした後、巻き上げ、７８デシテックス、２４フィラメントの延伸糸である温度コントロール繊維を得た。この温度コントロール繊維の芯部の面積割合は、３３％であり、２３〜３３℃における潜熱は７Ｊ／ｇであった。
【００２０】
（３）布部材の形成
前記温度コントロール繊維を、筒編試験機（英光産業株式会社製　ＣＲ−Ｂ、径３．５インチ、針数２６０本）にて筒編布部材を形成した。
【００２１】
〔実施例２〕
（１）脂肪族系ポリエステル系樹脂組成物
実施例１のポリプロピレンの代わりにポリ乳酸（ラクトロン２００ＤＡカネボウ合繊株式会社製）を使用し、温度１８０℃で混練した以外は、実施例１と同様の材料・手順でポリ乳酸系樹脂組成物を得た。
得られたポリ乳酸系樹脂組成物の潜熱を、実施例１と同様に測定したところ、３０Ｊ／ｇであった。
（２）紡糸方法も実施例１と同様に行い、７８デシテックス、２４フィラメントの延伸糸である温度コントロール繊維を得た。この温度コントロール繊維の芯部の面積割合は、３３％であり、２３〜３３℃での潜熱は８Ｊ／ｇであった。
（３）布部材の形成も実施例１と同様である。
【００２２】
〔実施例３〕
（１）ポリプロピレン系樹脂組成物
実施例１におけるポリプロピレンの配合量を９０ｗｔ％、ｎ−オクタデカンの配合量を１０ｗｔ％に変更し、これ以外は実施例１と同様の材料および手順でポリプロピレン系樹脂組成物を得た。
得られたポリプロピレン系樹脂組成物の潜熱を、実施例１と同様に測定したところ、１８Ｊ／ｇであった。
（２）紡糸方法も実施例１と同様に行い、７８デシテックス、２４フィラメントの延伸糸である温度コントロール繊維を得た。この温度コントロール繊維の芯部の面積割合は、３３％であり、２３〜３３℃での潜熱は４Ｊ／ｇであった。
（３）布部材の形成も実施例１と同様である。
【００２３】
〔実施例４〕
（１）ポリプロピレン系樹脂組成物
実施例１におけるポリプロピレンの配合量を９４ｗｔ％、ｎ−オクタデカンの配合量を６ｗｔ％に変更し、これ以外は実施例１と同様の材料および手順でポリプロピレン系樹脂組成物を得た。
得られたポリプロピレン系樹脂組成物の潜熱を、実施例１と同様に測定したところ、２Ｊ／ｇであった。
（２）紡糸方法も実施例１と同様に行い、７８デシテックス、２４フィラメントの延伸糸である温度コントロール繊維を得た。この温度コントロール繊維の芯部の面積割合は、３３％であり、２３〜３３℃での潜熱は０．５Ｊ／ｇであった。
（３）布部材の形成も実施例１と同様である。
【００２４】
〔実施例５〕
（１）ポリプロピレン系樹脂組成物
実施例１のｎ−オクタデカンの代わりに炭素数２０のパラフィン系炭化水素であるエイコサンを使用した以外は、実施例１と同様の材料および手順によりポリプロピレン系樹脂組成物を得た。
得られたポリプロピレン系樹脂組成物の潜熱を、実施例１と同様に測定したところ、２５Ｊ／ｇであった。
（２）紡糸方法も実施例１と同様に行い、７８デシテックス、２４フィラメントの延伸糸である温度コントロール繊維を得た。この温度コントロール繊維の芯部の面積割合は、３３％であり、３１〜４１℃での潜熱は６Ｊ／ｇであった。
（３）布部材の形成も実施例１と同様である。
【００２５】
〔実施例６〕
（１）ポリプロピレン系樹脂組成物
実施例１と同様の材料および手順によりポリプロピレン系樹脂組成物を得た。
（２）紡糸方法
実施例１におけるポリプロピレン系樹脂組成物およびナイロン樹脂の紡糸時の押出量を変化させ、芯鞘構造の繊維径方向断面の芯部の面積割合を１７％とした以外は、実施例１と同様の条件で温度コントロール繊維を得た。この温度コントロール繊維の２３〜３３℃における潜熱は、１．２Ｊ／ｇであった。
（３）布部材の形成方法は、実施例１と同様である。
【００２６】
〔実施例７〕
（１）ポリプロピレン系樹脂組成物
実施例１と同様の材料および手順によりポリプロピレン系樹脂組成物を得た。
（２）紡糸方法
実施例１におけるポリプロピレン系樹脂組成物およびナイロン樹脂の紡糸時の押出量を変化させ、芯鞘構造の繊維径方向断面の芯部の面積割合を６７％とした以外は、実施例１と同様の条件で温度コントロール繊維を得た。この温度コントロール繊維の２３〜３３℃における潜熱は、１５Ｊ／ｇであった。
（３）布部材の形成方法は、実施例１と同様である。
【００２７】
〔比較例１〕
（１）材料構成
実施例１においてパラフィン系炭化水素であるｎ−オクタデカンを配合しなかった以外は、実施例１と同様の材料および手順でポリプロピレン樹脂を得た。
得られたポリプロピレン樹脂の潜熱を実施例１と同様に測定したところ、潜熱は認められなかった。
（２）紡糸方法も実施例１と同様に行い、７８デシテックス、２４フィラメントの延伸糸である温度コントロール繊維を得た。この温度コントロール繊維の芯部の面積割合は、３３％であった。
（３）布部材の形成も実施例１と同様である。
【００２８】
〔比較例２〕
（１）ポリプロピレン系樹脂組成物
実施例１において、ポリプロピレンをＩＤＥＭＩＴＳＵ　ＰＰ　Ｆ７０４ＮＰ（出光石油化学株式会社製　ＭＦＲ：７ｇ／１０分）とした以外、実施例１と同様の材料・手順でポリプロピレン系樹脂組成物を得た。
（２）このプロピレン系樹脂組成物を実施例１と同様の方法で紡糸したが、十分な紡糸ができず、繊維化できなかった。
【００２９】
〔比較例３〕
（１）ポリプロピレン系樹脂組成物
実施例１において、ポリプロピレンの配合量を６０ｗｔ％、パラフィン系炭化水素の配合量を４０ｗｔ％とした以外は、実施例１と同様の材料・手順でポリプロピレン系樹脂組成物を得た。
（２）このプロピレン系樹脂組成物を実施例１と同様の方法で紡糸したが、十分な紡糸ができず、繊維化できなかった。
【００３０】
〔比較例４〕
（１）ポリプロピレン系樹脂組成物
実施例１と同様の材料および手順によりポリプロピレン系樹脂組成物を得た。
（２）紡糸方法
実施例１のナイロン６の代わりにポリエチレンテレフタレート（固有粘度０．６５、溶媒にフェノール／テトラクロロエタンを用いて、２０℃の恒温槽にて測定）を鞘部に使用し、ポリプロピレン系樹脂組成物が芯部となるように別々に溶融してから２８５℃の温度で真円形芯鞘型紡糸用口金より紡出し、冷却、オイリングしつつ紡速１２００ｍ／分で捲取った。さらに８５℃の熱ローラ上で３．２倍に延伸し、延伸ローラにて１５０℃で熱セットした後、巻き上げ、７８デシテックス、２４フィラメントの延伸糸である温度コントロール繊維を得た。
この温度コントロール繊維の芯部の面積割合は３３％であり、２３〜３３℃における潜熱は０．１Ｊ／ｇであった。
（３）布部材の形成も実施例１と同様である。
【００３１】
〔参考例１〕
（１）ポリプロピレン系樹脂組成物
実施例１と同様の材料および手順によりポリプロピレン系樹脂組成物を得た。
（２）紡糸方法
実施例１におけるポリプロピレン径樹脂組成物およびナイロン樹脂の紡糸時の押出量を変化させ、芯鞘構造の繊維径方向断面の芯部の面積割合を１０％とした以外は、実施例１と同様の条件で温度コントロール繊維を得た。この温度コントロール繊維の２３〜３３℃における潜熱は、０．１Ｊ／ｇであった。
（３）布部材の形成も実施例１と同様である。
以上、実施例１〜実施例７、比較例１〜比較例４、および参考例１の各繊維の成分、構造をまとめると、表１のようになる。
【００３２】
【表１】

【００３３】
前述した実施例１〜実施例７、比較例１〜比較例４、参考例１のうち、布部材を形成することができたものについて、以下のような評価を行った。
−繊維強度の測定−
ＪＩＳ　Ｌ１０１３「化学繊維フィラメント試験法」による。
【００３４】
−染色性の評価−
（１）実施例１〜７、比較例１およびおよび参考例１
筒編布部材を、青色酸性染料ナイロンブルー（ＳＡＮＤＯＺ社製）を試料に対して２ｗｔ％、硫酸アンモニウムを試料に対して１ｗｔ％、酢酸を試料に対して３ｗｔ％含む染色水溶液中で３０分かけて２５℃から１００℃まで昇温しながら浸漬した後、常温で水洗いした。
（２）比較例４
筒編布部材を、青色分散染料ミケトンポリエステルブルー（三井化学株式会社製）を試料に対して２ｗｔ％、ニッカサンソルト７０００（日華化学株式会社製）を水溶液中に１ｇ／リットル、酢酸を水溶液中に０．２ｃｃ／リットルを含む染色水溶液で、ミニカラーＭＣ１６ＥＬ（株式会社テクサム技研製）にて６０分かけて２５℃から１３０℃まで昇温しながら浸漬し、そのまま３０分間保持した後、常温で水洗した。
【００３５】
筒編布部材の染色状態を測色色差計（日本電色工業株式会社製　ＺＥ−２０００）にて測定した。
評価は、ＪＩＳ　Ｚ８７２２に則り、Ｌ値を求めた。Ｌ値によって３０未満：◎充分に染色されている、３０〜３５：○染色されている、３５〜４０：△染色されてはいるが不充分、を基準として相対評価を行った。
【００３６】
−温度コントロール性能評価−
熱電対型温度計を１０ｃｍ角筒編布部材で包んだ試験体を、１０℃に設定された恒温槽で熱電対型温度計が１０℃になるまで養生し、その後、４０℃に設定された恒温槽に試験体を移動し、熱電対型温度計が４０℃に到達するまでの時間を測定した。
評価結果を下記表２に示す。
【００３７】
【表２】

【００３８】
実施例１〜実施例７は、４０℃に設定された恒温槽中で熱電対型温度計が４０℃に到達するまでに、９分〜２３分かかり、比較例１、４では６分ほどで４０℃に到達してしまうことから、実施例１〜実施例７に係る布部材は、比較例１、４にはない温度調節機能を備えていることが判る。
また、実施例１〜実施例６では、芯部の面積割合が１５％〜５０％であるため、染色性も良好である。
【００３９】
【発明の効果】
前述のような本発明によれば、優れた温度調節機能を有し、かつ、柔らかさ、透湿性を損なうことがなく、紡糸性が良好で染色性にも優れる温度コントロール繊維、および温度コントロール布部材とすることができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a temperature control fiber and a temperature control cloth member, for example, clothing such as underwear, sweaters, shirts, suits, pantyhose, socks, hats, mufflers, work clothes, skis, skatewear, diving suits, fishing, Clothing such as mountain climbing, sports clothing such as training wear, bedding products such as sheets and batting, and other products such as gloves, shoe soles, vehicle interior materials, indoor interior materials, synthetic leather base fabrics, and heat insulation / cooling Can be used in fields such as food packaging materials where
[0002]
[Background Art]
2. Description of the Related Art Conventionally, there has been known a method of preventing a decrease in body temperature by using a heat insulating material such as cotton, feathers, and feathers in winter clothing, sports clothing, and the like that are worn in an environment where the temperature changes significantly.
However, since such a method has a problem that the weight of the clothing increases or becomes bulky, it is necessary to form a metal vapor-deposited film of aluminum or the like on a part of the fabric and use it as a heat insulating material. Have been.
Furthermore, in recent years, sports clothing and the like, in which a material that generates heat when absorbing water is attached to a cloth, have been used.
[0003]
However, such a material is certainly a heat insulating material, but does not have a temperature control function. Therefore, a technique has been proposed in which a substance having a melting point around room temperature is encapsulated in a microcapsule, and the microcapsule is attached to a base material, or a garment using a fabric in which the microcapsule is mixed in a fiber (Japanese Patent Application Laid-Open No. H10-157,078). JP-A-58-55699, JP-A-1-85374, JP-A-2-182980).
[0004]
According to such a fabric, the temperature change inside the garment can be delayed by the heat of fusion and the heat of solidification of a substance having a melting point near normal temperature, so that the garment can be provided with a temperature control function.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the method of attaching the microcapsules to the fabric has a problem that the temperature control function cannot be sufficiently exerted since the microcapsules must be attached in dots on a substrate such as a fabric. Further, since an adhesive is used at the time of processing, there is a problem that it is difficult to ensure the softness of clothing and the like, and moisture permeability is impaired.
[0006]
Furthermore, in the method of blending microcapsules with fibers, it is difficult to maintain a balance between the temperature control function based on the particle size and blending amount of the capsules and the fiber strength, and it is difficult to produce a practical one.
[0007]
An object of the present invention is to provide a temperature control fiber and a temperature control cloth member having an excellent temperature control function, and having good spinnability and excellent dyeability without impairing softness and moisture permeability. It is in.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is characterized by using a resin composition in which a paraffin-based hydrocarbon serving as a temperature control substance and a specific polypropylene resin or polylactic acid resin are combined in a core portion of a fiber having a core-sheath structure, and thereby, Achieve the above objectives.
Specifically, the temperature control fiber of the present invention has a polypropylene resin having an MFR (JIS K7210, measured temperature of 230 ° C., the same applies hereinafter) of 10 g to 10 g to 80 g / 10 min of 99.8 wt% or less and 70 wt% or more, and a carbon number of 15 or more. No. 22 to No. 22 of a paraffinic hydrocarbon having a core of 0.2 wt% to 30 wt%, and a polyamide resin as a sheath.
[0009]
If the MFR of the polypropylene resin is less than 10 g / 10 minutes, the melt fluidity is too low and spinning becomes difficult. If the MFR exceeds 80 g / 10 minutes, the melt fluidity is too high and the strength is reduced. Properties and spinnability deteriorate.
As paraffinic hydrocarbons having 15 to 22 carbon atoms, among normal paraffins, pentadecane (melting point 10 ° C.), hexadecane (melting point 18 ° C.), heptadecane (melting point 22 ° C.), octadecane (melting point 28 ° C.), nonadecane (melting point 32 ° C), eicosane (melting point 36 ° C), heneicosane (melting point 40 ° C) and docosan (melting point 44 ° C).
If the paraffin-based hydrocarbon is less than 0.2 wt%, a sufficient temperature control function cannot be ensured, and if it exceeds 30 wt%, fiber strength and spinnability are reduced. Preferably, the content is 5 wt% to 25 wt%.
[0010]
Further, the polypropylene-based resin composition of the present invention can be manufactured by kneading with a single-screw extruder, a twin-screw extruder, a Banbury mixer, or the like used for kneading a usual thermoplastic resin. Since the composition has a high fluidity, in the case of strand cutting and pelletizing, an underwater cutting method, a hot cutting method is employed, or an extrudate is formed into a sheet using a cooling roll and then pelletized by cutting or the like. Preferably, a method is employed.
Furthermore, the fiber having a core-sheath structure of the present invention can be easily produced by using a general conjugate-type composite spinning device.
Specifically, it can be produced by spinning at a normal speed of about 500 to 1500 m / min and then performing a drawing heat treatment, or a spin draw method or a high-speed spinning method.
The cross-sectional shape of the fiber may be circular or non-circular (polygon, multi-lobed, etc.), but a core-sheath in which a core made of a polypropylene resin composition is completely wrapped with a sheath made of a polyamide resin composition It is characterized by a structure.
[0011]
According to the present invention, it is possible to obtain a temperature control fiber having an excellent temperature control function, and having good spinnability and excellent dyeability, without impairing softness and moisture permeability. .
In the above, the polyamide resin is nylon 6, nylon 11, nylon 12, nylon 46, nylon 66, nylon 610, nylon 612, and a copolymer of these polyamide resins, for example, 6/66 copolymer nylon, 6/12 Copolymer nylon or the like can be employed. Nylon 6 can be used as a particularly preferred polyamide resin.
Further, the polyamide resin may contain a small amount of other optional polymers, antioxidants, antistatic agents, pigments, matting agents, antibacterial agents, inert fine particles, and other additives.
By employing a polyamide resin in this way, when spinning a fiber having a core-sheath structure, scattering of paraffin-based hydrocarbons is prevented, and the weight ratio of paraffin-based hydrocarbons does not decrease during spinning.
[0012]
Further, the temperature control fiber of the present invention is a polylactic acid-based resin composition comprising 99.8% by weight or less of polylactic acid resin and 70% by weight or more and 0.2 to 30% by weight of paraffin-based hydrocarbon having 15 to 22 carbon atoms. It is characterized in that the core part is used and the polyamide resin is used as the sheath part.
[0013]
The specific name and content ratio of the paraffinic hydrocarbon and the polyamide resin are the same as described above.
Polylactic acid resin has a melting point of 175 ° C., and is excellent in processability and dyeability.
[0014]
Further, in the temperature control fiber described above, the area ratio of the core portion in the fiber radial cross section is preferably 15% to 70%.
If the area ratio of the core is less than 15%, sufficient temperature controllability cannot be secured. If the area ratio of the core exceeds 70%, the fiber strength cannot be secured. In the case of a polypropylene-based resin composition, if the proportion of the polypropylene is large, the polypropylene itself has no dyeability, so that it cannot be dyed sufficiently. More preferably, the area ratio of the core is 20% to 50%.
[0015]
The melting point of the above-mentioned paraffin-based hydrocarbon is preferably 10 ° C. to 50 ° C., and the latent heat of the polypropylene-based resin composition or the polylactic acid-based resin composition at the melting point of the paraffin-based hydrocarbon is 1 J / g. It is preferably from 90 to 90 J / g.
When the melting point is 10 ° C. or lower, the phase transition temperature becomes lower than the daily living temperature and the temperature control does not function. When the melting point is 50 ° C. or higher, the phase transition temperature becomes the higher than the normal living temperature and the temperature control similarly does not function. . More preferably, the temperature is from 18C to 38C.
When the latent heat is less than 1 J / g, the temperature control function is reduced, and when it exceeds 90 J / g, the fiber properties at the time of spinning are reduced. More preferably, it is 2 J / g to 50 J / g.
The latent heat of the temperature control fiber made of the composition is 0.2 J / g to 60 J / g, preferably 0.4 J / g to 30 J / g, at a temperature near the melting point of the paraffinic hydrocarbon.
[0016]
The single fiber fineness of the temperature control fiber of the present invention is preferably 1 dtex to 20 dtex. If the single-filament fineness is less than 1 dtex, it is difficult to form fibers, and if it exceeds 20 dtex, it is difficult to secure the softness of clothing.
The form of the temperature control fiber of the present invention is not limited to multifilament, monofilament, staple and the like. The filaments may be used as design yarns such as false twisting, air blending, core spun yarn, and covering yarns.
The staple may be fiberized as a spun yarn or used as a nonwoven fabric.
[0017]
Further, a temperature control cloth member of the present invention is characterized in that at least a part of the temperature control fiber is provided.
To be partially provided means that the fabric may be formed by partially using the above-mentioned temperature control fiber, or the fabric may be formed by using the temperature control fiber entirely.
Such a temperature control cloth member is used as a material for clothing such as underwear, sweaters, shirts, pantyhose, sports clothing such as skis, skatewear, diving suits, bedding products such as sheets and batting, and food packaging materials. By doing so, these products can be provided with a temperature control function.
[0018]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples and specific examples, but the present invention is not limited thereto.
[Example 1]
(1) Polypropylene resin composition Polypropylene (Y-2005GP, MFR (JIS K7210, measurement temperature 230 ° C): 20 g / 10 min, manufactured by Idemitsu Petrochemical Co., Ltd.) A total of 10 kg of n-octadecane 20 wt%, which is hydrogen, was blended and kneaded and melted at 170 ° C. with a Banbury mixer, and the melt was formed into a sheet using a cooling roll at 15 ° C., and then pelletized with a sheet pelletizer. Thus, a polypropylene resin composition was obtained.
The latent heat of the obtained polypropylene-based resin composition was measured at around 28 ° C. using a differential scanning calorimeter (DSC-7: manufactured by PerkinElmer Japan) and was found to be 25 J / g.
[0019]
(2) Spinning Method Composite spinning at 260 ° C. using an extruder-type composite spinning machine using the polypropylene-based resin composition and nylon 6 of relative viscosity (JIS K6933) 2.45 (MC100 manufactured by Kanebo Gosen Co., Ltd.) as a spinning raw material. Was done.
At the time of spinning, the polypropylene resin composition is melted separately so that the core portion and nylon 6 become a sheath portion, and then spun out from a round core-sheath type spinneret at a temperature of 260 ° C. while cooling and oiling. The film was wound at a spinning speed of 700 m / min. Further, the film was drawn 2.9 times on a heat roller at 70 ° C., heat-set at 120 ° C. with a drawing roller, and wound up to obtain a temperature control fiber which was a 78 filament, 24 filament drawn yarn. The area ratio of the core of the temperature control fiber was 33%, and the latent heat at 23 to 33 ° C. was 7 J / g.
[0020]
(3) Formation of Cloth Member A tubular knitting fabric member was formed from the temperature control fiber using a tube knitting tester (CR-B, manufactured by Eiko Sangyo Co., Ltd., diameter 3.5 inches, number of stitches 260).
[0021]
[Example 2]
(1) Aliphatic polyester resin composition The same materials as in Example 1 except that polylactic acid (Lactron 200DA manufactured by Kanebo Synthetic Co., Ltd.) was used in place of the polypropylene of Example 1 and kneaded at a temperature of 180 ° C. -A polylactic acid-based resin composition was obtained by the procedure.
When the latent heat of the obtained polylactic acid-based resin composition was measured in the same manner as in Example 1, it was 30 J / g.
(2) The spinning method was also performed in the same manner as in Example 1 to obtain a temperature control fiber which was a drawn yarn of 78 dtex and 24 filaments. The area ratio of the core of the temperature control fiber was 33%, and the latent heat at 23 to 33 ° C. was 8 J / g.
(3) The formation of the cloth member is the same as in the first embodiment.
[0022]
[Example 3]
(1) Polypropylene resin composition The amount of polypropylene in Example 1 was changed to 90 wt%, and the amount of n-octadecane was changed to 10 wt%. I got something.
The latent heat of the obtained polypropylene-based resin composition was measured in the same manner as in Example 1, and it was 18 J / g.
(2) The spinning method was also performed in the same manner as in Example 1 to obtain a temperature control fiber which was a drawn yarn of 78 dtex and 24 filaments. The area ratio of the core of the temperature control fiber was 33%, and the latent heat at 23 to 33 ° C. was 4 J / g.
(3) The formation of the cloth member is the same as in the first embodiment.
[0023]
[Example 4]
(1) Polypropylene resin composition The amount of polypropylene in Example 1 was changed to 94 wt%, and the amount of n-octadecane was changed to 6 wt%. I got something.
When the latent heat of the obtained polypropylene resin composition was measured in the same manner as in Example 1, it was 2 J / g.
(2) The spinning method was also performed in the same manner as in Example 1 to obtain a temperature control fiber which was a drawn yarn of 78 dtex and 24 filaments. The area ratio of the core of the temperature control fiber was 33%, and the latent heat at 23 to 33 ° C. was 0.5 J / g.
(3) The formation of the cloth member is the same as in the first embodiment.
[0024]
[Example 5]
(1) Polypropylene-based resin composition A polypropylene-based resin composition was prepared in the same manner as in Example 1, except that eicosane, which is a paraffinic hydrocarbon having 20 carbon atoms, was used instead of n-octadecane of Example 1. Got.
The latent heat of the obtained polypropylene-based resin composition was measured in the same manner as in Example 1, and was found to be 25 J / g.
(2) The spinning method was also performed in the same manner as in Example 1 to obtain a temperature control fiber which was a drawn yarn of 78 dtex and 24 filaments. The area ratio of the core of the temperature control fiber was 33%, and the latent heat at 31 to 41 ° C. was 6 J / g.
(3) The formation of the cloth member is the same as in the first embodiment.
[0025]
[Example 6]
(1) Polypropylene resin composition A polypropylene resin composition was obtained by the same materials and procedures as in Example 1.
(2) Spinning method The spinning method was performed in the same manner as in Example 1 except that the extrusion rate during spinning of the polypropylene resin composition and the nylon resin was changed, and the area ratio of the core portion in the fiber radial cross section of the core-sheath structure was 17%. A temperature control fiber was obtained under the same conditions as in Example 1. The latent heat of this temperature control fiber at 23 to 33 ° C. was 1.2 J / g.
(3) The method of forming the cloth member is the same as in the first embodiment.
[0026]
[Example 7]
(1) Polypropylene resin composition A polypropylene resin composition was obtained by the same materials and procedures as in Example 1.
(2) Spinning method The spinning method was performed in the same manner as in Example 1, except that the extrusion rate during spinning of the polypropylene resin composition and the nylon resin was changed, and the area ratio of the core portion in the fiber radial cross section of the core-sheath structure was 67%. A temperature control fiber was obtained under the same conditions as in Example 1. The latent heat of this temperature control fiber at 23 to 33 ° C. was 15 J / g.
(3) The method of forming the cloth member is the same as in the first embodiment.
[0027]
[Comparative Example 1]
(1) Material configuration A polypropylene resin was obtained by the same materials and procedures as in Example 1 except that n-octadecane which was a paraffinic hydrocarbon was not blended in Example 1.
When the latent heat of the obtained polypropylene resin was measured in the same manner as in Example 1, no latent heat was recognized.
(2) The spinning method was also performed in the same manner as in Example 1 to obtain a temperature control fiber which was a drawn yarn of 78 dtex and 24 filaments. The area ratio of the core of the temperature control fiber was 33%.
(3) The formation of the cloth member is the same as in the first embodiment.
[0028]
[Comparative Example 2]
(1) Polypropylene-based resin composition In Example 1, the polypropylene-based resin composition was the same as that of Example 1 except that the polypropylene was changed to IDEMISUPP F704NP (MFR: 7 g / 10 min, manufactured by Idemitsu Petrochemical Co., Ltd.). I got something.
(2) The propylene-based resin composition was spun in the same manner as in Example 1, but could not be spun sufficiently and could not be fiberized.
[0029]
[Comparative Example 3]
(1) Polypropylene resin composition A polypropylene resin composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that the blending amount of polypropylene was 60 wt% and the blending amount of paraffinic hydrocarbon was 40 wt%. I got something.
(2) The propylene-based resin composition was spun in the same manner as in Example 1, but could not be spun sufficiently and could not be fiberized.
[0030]
[Comparative Example 4]
(1) Polypropylene resin composition A polypropylene resin composition was obtained by the same materials and procedures as in Example 1.
(2) Spinning method Polyethylene terephthalate (intrinsic viscosity: 0.65, measured using a phenol / tetrachloroethane solvent in a 20 ° C. constant temperature bath) in place of nylon 6 in Example 1 for the sheath portion and polypropylene The system resin compositions were separately melted so as to form a core portion, then spun out from a round core-sheath type spinneret at a temperature of 285 ° C., and wound up at a spinning speed of 1200 m / min while cooling and oiling. The film was further stretched 3.2 times on a hot roller at 85 ° C., heat-set at 150 ° C. with a drawing roller, and then wound up to obtain a temperature control fiber which was a 78 filament, 24 filament drawn yarn.
The area ratio of the core of the temperature control fiber was 33%, and the latent heat at 23 to 33 ° C was 0.1 J / g.
(3) The formation of the cloth member is the same as in the first embodiment.
[0031]
[Reference Example 1]
(1) Polypropylene resin composition A polypropylene resin composition was obtained by the same materials and procedures as in Example 1.
(2) Spinning method The spinning method was carried out in the same manner as in Example 1 except that the extrusion rate during spinning of the polypropylene diameter resin composition and the nylon resin was changed and the area ratio of the core in the fiber diameter cross section of the core-sheath structure was 10%. A temperature control fiber was obtained under the same conditions as in Example 1. Latent heat of this temperature control fiber at 23 to 33 ° C. was 0.1 J / g.
(3) The formation of the cloth member is the same as in the first embodiment.
Table 1 summarizes the components and structures of the fibers of Examples 1 to 7, Comparative Examples 1 to 4, and Reference Example 1.
[0032]
[Table 1]

[0033]
Among the above-described Examples 1 to 7, Comparative Examples 1 to 4, and Reference Example 1, the following evaluations were performed on the ones on which the cloth members could be formed.
-Measurement of fiber strength-
According to JIS L1013 “Test method for chemical fiber filaments”.
[0034]
-Evaluation of dyeability-
(1) Examples 1 to 7, Comparative Example 1, and Reference Example 1
The tubular knitted fabric member was placed in a dyeing aqueous solution containing 2% by weight of a blue acid dye nylon blue (manufactured by SANDOZ), 1% by weight of ammonium sulfate based on the sample, and 3% by weight of acetic acid based on the sample for 30 minutes. After immersion while raising the temperature from 25 ° C. to 100 ° C., it was washed with water at normal temperature.
(2) Comparative example 4
The tubular knitted fabric member was prepared by dissolving 2 wt% of a blue disperse dye, Miketone Polyester Blue (manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.) based on the sample, 1 g / l of Nikka San Salt 7000 (manufactured by Nika Chemicals) in an aqueous solution, and acetic acid. After immersion in a mini-color MC16EL (manufactured by Texam Giken Co., Ltd.) while increasing the temperature from 25 ° C. to 130 ° C. over 60 minutes in a dyeing aqueous solution containing 0.2 cc / liter in the aqueous solution, and holding for 30 minutes, Washed with water at room temperature.
[0035]
The dyeing state of the tubular knitted fabric member was measured with a colorimetric colorimeter (ZE-2000 manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd.).
In the evaluation, an L value was determined in accordance with JIS Z8722. Less than 30 by L value: ◎ Sufficiently stained, 30 to 35: Stained, 35 to 40: Δ Stained but insufficient, and a relative evaluation was performed.
[0036]
-Temperature control performance evaluation-
A test body in which a thermocouple thermometer was wrapped with a 10 cm square knitted cloth member was cured in a thermostat set at 10 ° C. until the thermocouple thermometer reached 10 ° C., and then set at 40 ° C. The specimen was moved to a thermostat and the time required for the thermocouple thermometer to reach 40 ° C. was measured.
The evaluation results are shown in Table 2 below.
[0037]
[Table 2]

[0038]
In Examples 1 to 7, it takes 9 to 23 minutes for the thermocouple thermometer to reach 40 ° C. in a constant temperature bath set at 40 ° C., and in Comparative Examples 1 and 4, it takes about 6 minutes. Since the temperature reaches 40 ° C., it can be seen that the cloth members according to Examples 1 to 7 have a temperature control function not found in Comparative Examples 1 and 4.
Further, in Examples 1 to 6, since the area ratio of the core is 15% to 50%, the dyeability is also good.
[0039]
【The invention's effect】
According to the present invention as described above, a temperature control fiber and a temperature control fabric having an excellent temperature control function, and having good spinnability and excellent dyeability without impairing softness and moisture permeability. It can be a member.

Claims

Polypropylene having a melt flow rate (MFR) of 10 g / 10 min. To 80 g / 10 min., 99.8 wt.% Or less, 70 wt.% Or more, and a paraffinic hydrocarbon having 15 to 22 carbon atoms, 0.2 to 30 wt. A temperature control fiber comprising a core resin of a resin composition and a sheath of a polyamide resin.

A polylactic acid resin composition comprising 99.8 wt% or less of polylactic acid resin and 70 wt% or less and a paraffinic hydrocarbon having 15 to 22 carbon atoms and 0.2 wt% or more and 30 wt% or less is used as a core portion, and a polyamide resin is used as a sheath portion. A temperature control fiber, characterized in that:

The temperature control fiber according to claim 1 or 2,
The temperature control fiber, wherein the polyamide resin is made of nylon 6.

The temperature control fiber according to any one of claims 1 to 3,
A temperature control fiber, wherein the area ratio of the core in the fiber radial cross section is 15% to 70%.

The temperature control fiber according to any one of claims 1 to 4,
The melting point of the paraffinic hydrocarbon is 10 ° C to 50 ° C,
The latent temperature of the temperature control fiber near its melting point is 0.2 J / g to 60 J / g.

The temperature control fiber according to claim 5,
The paraffinic hydrocarbon has a melting point of 18 ° C. to 38 ° C.,
The latent temperature of the temperature control fiber near its melting point is 0.4 J / g to 30 J / g.

A temperature control cloth member comprising at least a part of the temperature control fiber according to any one of claims 1 to 6.