JP2004182127A

JP2004182127A - Bearing device for wheel

Info

Publication number: JP2004182127A
Application number: JP2002352725A
Authority: JP
Inventors: Hisashi Otsuki; 寿志大槻
Original assignee: NTN Corp; NTN Toyo Bearing Co Ltd
Current assignee: NTN Corp
Priority date: 2002-12-04
Filing date: 2002-12-04
Publication date: 2004-07-02

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a bearing device for wheels by which the strength of the proximal end part of a hub wheel flange can be increased. <P>SOLUTION: This bearing device for wheels is equipped with an external wheel 2 which has a rolling surface 2a on the inner periphery, a hub wheel 3 which has a rolling surface 3a being confronted with the rolling surface 2a on the outer periphery, and a plurality of rolling bodies 5 which are inserted between the rolling surfaces 2a and 3a. The hub wheel 3 has a hub flange 22 on the outer periphery in a vicinity of the end part on the outer side, and a braking rotor and a tire wheel being superposed are attached to the side surface on the outer side of the hub flange 22. A heat treated hardened layer 20B is provided in a range B from the side surface part on the outer side of the proximal end part of the hub flange 22 to the outer peripheral surface part of the hub wheel 3 in a vicinity of the side surface part. The material of the hub wheel 3 is a carbon steel, and the heat treated hardened layer 20B is formed by a high frequency heat treatment and has a surface hardness of 58HRC or higher. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ハブユニット形式の車輪用軸受装置に関し、特に、トラック，ワゴン車等における比較的負荷容量の大きい車輪用軸受装置や、一般乗用車の車輪用軸受装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
乗用車用の車輪用軸受装置は、第１世代と呼ばれるシール付き複列軸受を単独で使用するものから、外輪がフランジ付きとなったハブユニット形式の第２世代のものへと進化し、さらに内外輪共にフランジを有する第３世代のものから、等速ジョイントを一体化した第４世代のものまで開発されている。第３世代のものでは、複列軸受における片列の内輪軌道面をハブ輪に直接に形成し、もう片列の内輪軌道面は、ハブ輪と別体に形成されてハブ輪に嵌合する内輪により形成している。
【０００３】
この種の車輪用軸受装置では、車両の荷重および旋回横荷重がタイヤ接地面からタイヤホイールを介してハブ輪のフランジ部から軌道面に負荷されるが、ハブ輪の材料としては一般的に炭素鋼（Ｓ５０Ｃ〜Ｓ７０Ｃ相当）の生材（表面硬さ１５〜２５ＨＲＣ）を使用することから、上記負荷に対する強度不足が生じる恐れがある。
【０００４】
そこで、本出願人は、第３世代のホイール軸受において、ハブ輪の表面部における内輪軌道面からフランジの根元部および内輪嵌合面にわたる部分を、高周波熱処理で表面硬さ５８ＨＲＣ以上の硬化層としたものを開発した（例えば特許文献１）。
これにより、ハブ輪のフランジ部の強度を向上させることができ、車両旋回時のフランジ変形量を低下させることができると共に、ハブ輪と内輪との嵌合面におけるフレッティング摩耗を防止でき、車輪回りの剛性，強度の向上を図ることができる。
【０００５】
【特許文献１】
特開平１１−５１０６４号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、最近の車輪はタイヤホイールの剛性が高くなっており、ハブ輪のフランジにおけるブレーキロータ案内面の基端部の応力も高くなる傾向にあるので、上記構成の車輪用軸受装置では、ハブ輪のフランジにおける上記基端部が強度不足になる恐れが有る。
【０００７】
この発明の目的は、ハブ輪フランジの基端部の強度向上が図れる車輪用軸受装置を提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
この発明の車輪用軸受装置は、内周に転走面を有する外輪と、この転走面に対向する転走面が外周に直接に設けられまたは外周に嵌合した内輪に設けられたハブ輪と、これら転走面間に介在した複数の転動体とを備え、上記ハブ輪はアウター側の端部付近の外周にハブフランジを有し、このハブフランジのアウター側の側面にブレーキロータとタイヤホイールとが重ねて取付けられる車輪用軸受装置において、上記ハブフランジの基端部のアウター側の側面部から、この側面部付近のハブ輪の外周面部とに渡る範囲に、熱処理硬化層を設けたものである。
この構成によると、ハブフランジのアウター側の側面部から、この側面部付近のハブ輪の外周面部とにわたる範囲に、熱処理硬化層が設けられているので、ブレーキロータとタイヤホイールとが重ねて取付けられる上記ハブフランジの基端部の強度が向上する。そのため、剛性の高いタイヤホイールが用いられることでフランジ基端部の応力が高くなっても、フランジ基端部が破損するのを防止することができる。
【０００９】
上記ハブ輪の材料が炭素鋼の生材であって、上記熱処理硬化層は、高周波熱処理による硬化層としても良い。その硬化層の表面硬さは５８ＨＲＣ以上としても良い。高周波熱処理によると、必要な箇所だけの熱処理硬化層の形成が容易に行える。
【００１０】
この発明において、上記ハブ輪の外周における上記転走面の形成部分または上記内輪が嵌合する部分から、上記ハブフランジの基端部のインナー側の側面部にわたる範囲に、表面硬さ５８ＨＲＣ以上の熱処理硬化層を設けても良い。
この構成の場合、ハブフランジの両面に熱処理硬化層が設けられるため、ハブフランジの強度がより一層向上し、車両旋回時等のフランジ変形量が低下し、車両の車輪廻りの剛性の向上となる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
この発明の第１の実施形態を図１ないし図３と共に説明する。この車輪用軸受装置は、ハブユニット形式で、かつ複列のアンギュラ玉軸受形式としたものである。この車輪用軸受装置１は、従動輪の支持に適用した例であって、図１に示すように、複列の転走面２ａを内周に有する外輪２と、この転走面２ａに対向する複列の転走面３ａを外周に有する内輪４付きのハブ輪３と、これら転走面２ａ，３ａ間に介在した転動体５とを備える。外輪２の両端には内外輪間を密封するオイルシール等のシール７が設けられている。ハブ輪３は、アウター側の端部付近の外周にハブフランジ２２を有し、このハブフランジ２２よりインナー側に隣接する部分の外周にアウター列の転走面３ａを有し、さらにインナー側の端部の外周に内輪嵌合面３ｂを有する。この内輪嵌合面３ｂに片列の内輪４が嵌合して、その内輪４の外周に有する転走面３ａが、ハブ輪３のインナー列の転走面３ａとされる。図２に示すように、ハブフランジ２２には、このハブフランジ２２の孔を貫通するハブボルト８、およびこのハブボルト８に螺合するハブナット９により、ブレーキロータ２３と車輪２４のタイヤホイール２４ａとが重ねて取付けられる。転動体５はボールからなり、各列毎に保持器６で保持されている。ハブ輪３の内輪嵌合面３ｂのさらにインナー側の端部は、内輪４の幅面を押し付けるフランジ状の加締部３ｃとされており、この加締部３ｃにより内輪４が軸方向に締め付け固定される。
【００１２】
外輪２は、外径面にフランジからなる取付部２ｂが設けられ、図２のように、この取付部２ｂの孔を貫通するナックルボルト１０により、車体側の懸架装置におけるナックル２５に上記取付部２ｂで取付けられる。
【００１３】
ハブ輪３は炭素鋼の生材からなり、その外径面側の表面部における内輪嵌合面３ｂからフランジ根元部２２ａにわたる部分Ａと、ハブフランジ２２の基端部のアウター側の側面部から、この側面分付近のハブ輪３の外周面部とにわたる部分Ｂとに、高周波熱処理による熱処理硬化層２０Ａ，２０Ｂが設けられている。ハブ輪３の素材となる炭素鋼は、例えばＪＩＳ規格のＳ５０Ｃ〜Ｓ７０Ｃに相当する炭素鋼が用いられ、例えば１５〜２５ＨＲＣの生材とされる。上記各熱処理硬化層２０Ａ，２０Ｂは、表面硬さが５８ＨＲＣ以上で所定の深さの層とされる。熱処理硬化層２０Ａ，２０Ｂの表面硬さの上限は、例えば６０ＨＲＣとされる。熱処理硬化層２０Ａと熱処理硬化層２０Ｂは、互いに異なる表面硬さとしても良い。例えば、熱処理硬化層２０Ａを熱処理硬化層２０Ｂよりも硬くしても良く、またこれとは逆に熱処理硬化層２０Ｂを熱処理硬化層２０Ａよりも硬くしても良い。
【００１４】
図３は、この車輪用軸受装置１の組立工程を示す。まず、単体の外輪２（図３（Ａ））に、ボールと保持器の組み込み部品１５を組み込み（同図（Ｂ））、そのアウタ側にシール７を組み込む（同図（Ｃ））。このように組み立てた部品に、ハブ輪３を組み込み（同図（Ｄ））、このハブ輪３に片列の内輪４を組み込んでから（同図（Ｅ））、インナー側シール７を組み込み（同図（Ｆ））ハブ輪３の一端（インナー側端）を加締める。これにより、内輪４の幅面を押し付ける加締部３ｃを形成することで（同図（Ｇ））、図１のように車輪用軸受装置１が完成する。
【００１５】
この構成によると、ハブ輪３が炭素鋼製で、そのハブ輪３の外径表面部における内輪嵌合面３ｂからフランジ根元部２２ａにわたる部分に、表面硬さ５８ＨＲＣ以上の熱処理硬化層２０Ａを設けているので、フランジ２２部分の硬度が向上し、車両旋回時のハブフランジ２２の変形量が低下する。そのため、車両の車輪回りの剛性の向上となる。また、ハブ輪３の上記熱処理硬化層２０Ａは内輪嵌合面３ｃまで拡大されているため、内輪４の内径面とハブ輪３の外径面とに発生するフレッティング摩耗を最小限に抑えることができる。そのため、フレッティング摩耗の発生により、内輪４とハブ輪３の嵌合面に、錆、摩耗粉、かじり等が生じて、内輪４を損傷するということがなく、耐久性を向上させることができる。
【００１６】
また、ハブフランジ２２の基端部のアウター側の側面部から、この側面部付近のハブ輪３の外周面部とにわたる範囲Ｂにも、表面硬さ５８ＨＲＣ以上の熱処理硬化層２０Ｂが設けられているので、ブレーキロータ２３とタイヤホイール２４ａとが重ねて取付けられる上記ハブフランジ２２の基端部の強度が向上することになる。そのため、剛性の高いタイヤホイール２４ａが用いられることでフランジ基端部の応力が高くなっても、フランジ基端部が破損することが防止される。
なお、硬さと両振り疲労限度の関係について説明すると、一般的に硬さと疲労限とは相関があり、硬さが高い程、高い応力に耐える事が出来る。機械構造用炭素鋼の生材（２０ＨＲＣ前後）と高周波熱処理（表面硬さ５８ＨＲＣ）とを比較すると、繰返し１００万回転以上を有する応力限度は生材で３００ＭＰａ、高周波熱処理材で６１０ＭＰａと生材の約２倍の応力に耐える結果が得られる。
【００１７】
図４は、この発明の他の実施形態を示す。この実施形態の車輪用軸受装置１Ａは、図１〜図３に示す第１の実施形態において、ハブ輪３の内輪嵌合面３ｂからフランジ根元部２２ａにわたる部分Ａに熱処理硬化層２０Ａを設けていたのに替えて、フランジ根元部２２ａを除外し内輪嵌合面３ｂからアウター側列の転走面３ａまでの範囲Ａ’に限定して熱処理硬化層２０Ａを設けたものである。ハブフランジ２２の基端部のアウター側の側面部から、この側面分付近のハブ輪３の外周面部とにわたる部分Ｂに、熱処理硬化層２０Ｂが設けられていること、およびその他の構成は第１の実施形態の場合と同じである。
【００１８】
図５は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の車輪用軸受装置１Ｂは、駆動輪の支持に適用した例であって、ハブ輪３には、等速自在継手１１の一端（例えば外輪）が連結され、その他端（例えば内輪）が駆動軸（図示せず）に連結される。その他の構成は従動輪の支持に適用した複列アンギュラ玉軸受形式の自動車用ホイール軸受である図４の実施形態の場合と同じである。
【００１９】
図６は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の車輪用軸受装置１Ｃは、従動輪の支持に適用した複列アンギュラ玉軸受形式の自動車用ホイール軸受である図４の実施形態において、転動体５をボールから円すいころに替えて複列円すいころ軸受形式としたものである。その他の構成は図４の実施形態の場合と同じである。
【００２０】
図７は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の車輪用軸受装置１Ｄは、駆動輪の支持に適用した複列アンギュラ玉軸受形式の自動車用ホイール軸受である図５の実施形態において、転動体５をボールから円すいころに替えて複列円すいころ軸受形式としたものである。その他の構成は図５の実施形態の場合と同じである。
【００２１】
図８は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の車輪用軸受装置１Ｅは、従動輪の支持に適用した複列アンギュラ玉軸受形式の自動車用ホイール軸受である図４の実施形態において、その軸受内輪を、各転動体列の転走面３ａ，３ａがそれぞれ形成された一対の分割型の内輪４Ａ，４Ｂで構成したものである。これら内輪４Ａ，４Ｂはハブ輪３の軸部外周の内輪嵌合面３ｂに嵌合される。すなわち、ハブ輪３の内輪嵌合面３ｂは両内輪４Ａ，４Ｂにまたがる範囲にわたって形成され、この範囲Ａ”に熱処理硬化層２０Ａが設けられる。その他の構成は図４の実施形態の場合と同じである。
【００２２】
図９は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の車輪用軸受装置１Ｆは、駆動輪の支持に適用した複列アンギュラ玉軸受形式の自動車用ホイール軸受である図５の実施形態において、その軸受内輪を、各転動体列の転走面３ａ，３ａがそれぞれ形成された一対の分割型の内輪４Ａ，４Ｂで構成したものである。これら内輪４Ａ，４Ｂはハブ輪３の軸部外周の内輪嵌合面３ｂに嵌合される。すなわち、ハブ輪３の内輪嵌合面３ｂは両内輪４Ａ，４Ｂにまたがる範囲にわたって形成され、この範囲Ａ”に熱処理硬化層２０Ａが設けられる。その他の構成は図５の実施形態の場合と同じである。
【００２３】
図１０は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の車輪用軸受装置１Ｇは、従動輪の支持に適用した複列アンギュラ玉軸受形式の自動車用ホイール軸受である図８の実施形態において、転動体をボールから円すいころに替えて複列円すいころ軸受形式としたものである。その軸受内輪を、各転動体列の転走面３ａ，３ａがそれぞれ形成された一対の分割型の内輪４Ａ，４Ｂで構成したこと、およびその他の構成は図８の実施形態の場合と同じである。
【００２４】
図１１は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の車輪用軸受装置１Ｈは、駆動輪の支持に適用した複列アンギュラ玉軸受形式の自動車用ホイール軸受である図９の実施形態において、転動体をボールから円すいころに替えて複列円すいころ軸受形式としたものである。その軸受内輪を、各転動体列の転走面３ａ，３ａがそれぞれ形成された一対の分割型の内輪４Ａ，４Ｂで構成したこと、およびその他の構成は図９の実施形態の場合と同じである。
【００２５】
【発明の効果】
この発明の車輪用軸受装置は、内周に転走面を有する外輪と、この転走面に対向する転走面が外周に直接に設けられまたは外周に嵌合した内輪に設けられたハブ輪と、これら転走面間に介在した複数の転動体とを備え、上記ハブ輪はアウター側の端部付近の外周にハブフランジを有し、このハブフランジのアウター側の側面にブレーキロータとタイヤホイールとが重ねて取付けられる車輪用軸受装置において、上記ハブフランジの基端部のアウター側の側面部から、この側面部付近のハブ輪の外周面部とに渡る範囲に、熱処理硬化層を設けたものであるため、ブレーキロータとタイヤホイールとが重ねて取付けられる上記ハブフランジの基端部の強度が向上することになり、剛性の高いタイヤホイールが用いられることでフランジ基端部の応力が高くなっても、フランジ基端部が強度不足となることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図１】（Ａ）はこの発明の第１の実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図、（Ｂ）は（Ａ）における一部Ｃの拡大図である。
【図２】同車輪用軸受装置による従動輪支持構造を示す断面図である。
【図３】同車輪用軸受装置の組み立て過程の工程説明図である。
【図４】この発明の他の実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図である。
【図５】この発明のさらに他の実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図である。
【図６】この発明のさらに他の実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図である。
【図７】この発明のさらに他の実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図である。
【図８】この発明のさらに他の実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図である。
【図９】この発明のさらに他の実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図である。
【図１０】この発明のさらに他の実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図である。
【図１１】この発明のさらに他の実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図である。
【符号の説明】
１…車輪用軸受装置
２…外輪
３…ハブ輪
２ａ，３ａ…転走面
３ｂ…内輪嵌合面
４…内輪
５…転動体
２０Ｂ…熱処理硬化層
２２…ハブフランジ
２３…ブレーキロータ
２４ａ…タイヤホイール[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a hub bearing type wheel bearing device, and more particularly to a wheel bearing device having a relatively large load capacity in a truck, a wagon, or the like, and a wheel bearing device for a general passenger car.
[0002]
[Prior art]
The wheel bearing device for passenger cars has evolved from a single-generation sealed double-row bearing called the first generation to a second-generation hub unit type with a flanged outer ring. From the third generation having both flanges to the fourth generation having a constant velocity joint integrated therewith. In the third generation, the inner raceway surface of one row of the double row bearing is formed directly on the hub wheel, and the inner raceway surface of the other row is formed separately from the hub wheel and fitted to the hub wheel. It is formed by an inner ring.
[0003]
In this type of wheel bearing device, the vehicle load and the turning lateral load are applied to the raceway surface from the flange portion of the hub wheel through the tire wheel from the tire contact surface, and generally, the material of the hub wheel is carbon. Since a raw material (surface hardness: 15 to 25 HRC) made of steel (equivalent to S50C to S70C) is used, there is a possibility that the strength may be insufficient for the load.
[0004]
Therefore, in the third-generation wheel bearing, the present inventors have applied a high-frequency heat treatment to a hardened layer having a surface hardness of 58 HRC or more in the third-generation wheel bearing from the inner ring raceway surface to the flange root and the inner ring fitting surface on the surface of the hub wheel. (For example, Patent Document 1).
As a result, the strength of the flange portion of the hub wheel can be improved, the amount of flange deformation during turning of the vehicle can be reduced, and fretting wear on the fitting surface between the hub wheel and the inner wheel can be prevented. The surrounding rigidity and strength can be improved.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-11-51064
[Problems to be solved by the invention]
However, in recent wheels, the rigidity of the tire wheel is increased, and the stress at the base end of the brake rotor guide surface in the flange of the hub wheel also tends to be high. There is a possibility that the above-mentioned base end portion of the flange becomes insufficient in strength.
[0007]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a wheel bearing device capable of improving the strength of a base end portion of a hub wheel flange.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
A wheel bearing device according to the present invention provides an outer ring having a rolling surface on an inner periphery, and a hub wheel provided with a rolling surface facing the rolling surface directly on the outer periphery or provided on an inner ring fitted to the outer periphery. And a plurality of rolling elements interposed between the rolling surfaces, wherein the hub wheel has a hub flange on the outer periphery near an outer end, and a brake rotor and a tire are provided on the outer side surface of the hub flange. In the wheel bearing device in which the wheel is mounted in an overlapping manner, a heat treatment hardened layer is provided in a range from the outer side surface of the base end of the hub flange to the outer peripheral surface of the hub wheel near the side surface. Things.
According to this configuration, since the heat treatment hardened layer is provided in a range from the outer side surface of the hub flange to the outer peripheral surface of the hub wheel near the side surface, the brake rotor and the tire wheel are mounted in an overlapping manner. The strength of the base end of the hub flange is improved. Therefore, even if the stress at the base end of the flange is increased by using a tire wheel having high rigidity, it is possible to prevent the base end of the flange from being damaged.
[0009]
The material of the hub wheel may be a raw material of carbon steel, and the heat-treated hardened layer may be a hardened layer formed by high-frequency heat treatment. The surface hardness of the cured layer may be 58 HRC or more. According to the high frequency heat treatment, a heat treatment hardened layer can be easily formed only at a necessary portion.
[0010]
In the present invention, a surface hardness of at least 58 HRC is provided in a range from a portion where the rolling surface is formed on the outer periphery of the hub wheel or a portion where the inner ring is fitted to a side surface portion on the inner side of a base end portion of the hub flange. A heat-cured layer may be provided.
In the case of this configuration, since the heat treatment hardened layers are provided on both surfaces of the hub flange, the strength of the hub flange is further improved, the amount of flange deformation during turning of the vehicle and the like is reduced, and the rigidity around the wheels of the vehicle is improved. .
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
A first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. This bearing device for a wheel is a hub unit type and a double row angular contact ball bearing type. This wheel bearing device 1 is an example applied to the support of a driven wheel, and as shown in FIG. 1, an outer ring 2 having a double-row rolling surface 2a on its inner periphery and facing the rolling surface 2a. A hub wheel 3 with an inner ring 4 having a double row of rolling surfaces 3a on its outer periphery and a rolling element 5 interposed between the rolling surfaces 2a, 3a. At both ends of the outer ring 2, seals 7 such as an oil seal for sealing between the inner and outer rings are provided. The hub wheel 3 has a hub flange 22 on the outer periphery near the end on the outer side, has a rolling surface 3a of an outer row on the outer periphery of a portion adjacent to the inner side from the hub flange 22, and further has an inner row. An inner ring fitting surface 3b is provided on the outer periphery of the end. One row of inner rings 4 is fitted to the inner ring fitting surface 3b, and a rolling surface 3a on the outer periphery of the inner ring 4 is a rolling surface 3a of the inner row of the hub wheel 3. As shown in FIG. 2, the brake rotor 23 and the tire wheel 24 a of the wheel 24 are overlapped on the hub flange 22 by the hub bolt 8 penetrating through the hole of the hub flange 22 and the hub nut 9 screwed into the hub bolt 8. Mounted. The rolling elements 5 are formed of balls, and are held by the holders 6 for each row. A further inner side end of the inner ring fitting surface 3b of the hub wheel 3 is a flange-shaped caulking portion 3c for pressing the width surface of the inner ring 4, and the inner ring 4 is tightened and fixed in the axial direction by the caulking portion 3c. Is done.
[0012]
The outer ring 2 is provided with a mounting portion 2b formed of a flange on the outer diameter surface, and as shown in FIG. 2b.
[0013]
The hub wheel 3 is made of a raw material of carbon steel, and has a portion A extending from the inner ring fitting surface 3b to the flange root portion 22a on the outer diameter surface side surface and the outer side surface portion of the base end portion of the hub flange 22 from the outer side surface portion. Heat-hardened layers 20A and 20B formed by high-frequency heat treatment are provided in a portion B extending to the outer peripheral surface of the hub wheel 3 near the side surface. As the carbon steel as a material of the hub wheel 3, for example, carbon steel corresponding to S50C to S70C of JIS standard is used, and for example, a raw material of 15 to 25 HRC is used. Each of the heat treatment hardened layers 20A and 20B is a layer having a surface hardness of 58 HRC or more and a predetermined depth. The upper limit of the surface hardness of the heat-treated cured layers 20A, 20B is, for example, 60 HRC. The heat-treated cured layer 20A and the heat-treated cured layer 20B may have different surface hardnesses. For example, the heat-treated hardened layer 20A may be harder than the heat-treated hardened layer 20B, and conversely, the heat-treated hardened layer 20B may be harder than the heat-treated hardened layer 20A.
[0014]
FIG. 3 shows an assembly process of the wheel bearing device 1. First, the ball and the built-in component 15 of the retainer are assembled into the single outer race 2 (FIG. 3A) (FIG. 3B), and the seal 7 is assembled on the outer side thereof (FIG. 3C). The hub wheel 3 is assembled into the thus assembled parts (FIG. (D)), the inner ring 4 in one row is assembled into the hub wheel 3 (FIG. (E)), and the inner seal 7 is assembled (FIG. (E)). (FIG. 7F) One end (inner side end) of the hub wheel 3 is swaged. Thus, by forming the caulked portion 3c that presses the width surface of the inner ring 4 (FIG. 2G), the wheel bearing device 1 is completed as shown in FIG.
[0015]
According to this configuration, the hub wheel 3 is made of carbon steel, and a heat treatment hardened layer 20A having a surface hardness of 58HRC or more is provided on the outer diameter surface portion of the hub wheel 3 from the inner ring fitting surface 3b to the flange root portion 22a. As a result, the hardness of the flange 22 is improved, and the deformation of the hub flange 22 during turning of the vehicle is reduced. Therefore, the rigidity around the wheels of the vehicle is improved. Further, since the heat treatment hardened layer 20A of the hub wheel 3 is expanded to the inner ring fitting surface 3c, fretting wear generated on the inner diameter surface of the inner ring 4 and the outer diameter surface of the hub wheel 3 is minimized. Can be. Therefore, rust, abrasion powder, galling, etc. are generated on the fitting surface between the inner ring 4 and the hub wheel 3 due to the occurrence of fretting wear, and the inner ring 4 is not damaged, and the durability can be improved. .
[0016]
Further, a heat treatment hardened layer 20B having a surface hardness of 58 HRC or more is also provided in a range B extending from the outer side surface at the base end of the hub flange 22 to the outer peripheral surface of the hub wheel 3 near the side surface. Therefore, the strength of the base end of the hub flange 22 to which the brake rotor 23 and the tire wheel 24a are attached in an overlapping manner is improved. Therefore, even when the tire wheel 24a having high rigidity is used and the stress of the flange base end increases, the flange base end is prevented from being damaged.
When the relationship between the hardness and the swing fatigue limit is described, generally, there is a correlation between the hardness and the fatigue limit, and the higher the hardness, the higher the stress that can be endured. Comparing the raw material of carbon steel for machine structural use (around 20 HRC) and high frequency heat treatment (58 HRC surface hardness), the stress limit having repetition of 1,000,000 rotations or more is 300 MPa for green material and 610 MPa for high frequency heat treated material. The result is to withstand about twice the stress.
[0017]
FIG. 4 shows another embodiment of the present invention. In the wheel bearing device 1A of this embodiment, a heat treatment hardened layer 20A is provided on a portion A extending from the inner ring fitting surface 3b of the hub wheel 3 to the flange base portion 22a in the first embodiment shown in FIGS. Instead, the heat treatment hardened layer 20A is provided only in the range A 'from the inner ring fitting surface 3b to the outer side rolling surface 3a, excluding the flange base portion 22a. The heat treatment hardened layer 20B is provided in a portion B extending from the outer side surface at the base end portion of the hub flange 22 to the outer peripheral surface of the hub wheel 3 near the side surface. This is the same as the embodiment.
[0018]
FIG. 5 shows still another embodiment of the present invention. The wheel bearing device 1B of this embodiment is an example applied to the support of a drive wheel, and one end (eg, an outer ring) of a constant velocity universal joint 11 is connected to the hub wheel 3, and the other end (eg, an inner ring). Are connected to a drive shaft (not shown). The other structure is the same as that of the embodiment of FIG. 4 which is a double-row angular contact ball bearing type vehicle wheel bearing applied to the support of a driven wheel.
[0019]
FIG. 6 shows still another embodiment of the present invention. The wheel bearing device 1C of this embodiment is a double-row angular contact ball bearing type vehicle wheel bearing applied to supporting a driven wheel in the embodiment of FIG. 4 in which the rolling elements 5 are changed from balls to tapered rollers. It is a row tapered roller bearing type. Other configurations are the same as those of the embodiment of FIG.
[0020]
FIG. 7 shows still another embodiment of the present invention. The wheel bearing device 1D of this embodiment is a double-row angular contact ball bearing type automobile wheel bearing applied to the support of drive wheels in the embodiment of FIG. 5 in which the rolling elements 5 are changed from balls to tapered rollers. It is a row tapered roller bearing type. Other configurations are the same as those in the embodiment of FIG.
[0021]
FIG. 8 shows still another embodiment of the present invention. The wheel bearing device 1E of this embodiment is a double-row angular contact ball bearing type automotive wheel bearing applied to supporting a driven wheel in the embodiment of FIG. It is constituted by a pair of split inner rings 4A, 4B each having a surface 3a, 3a formed thereon. These inner rings 4A, 4B are fitted to the inner ring fitting surface 3b on the outer periphery of the shaft of the hub wheel 3. That is, the inner ring fitting surface 3b of the hub wheel 3 is formed over a range that straddles both the inner rings 4A and 4B, and the heat treatment hardened layer 20A is provided in this range A ″. Other configurations are the same as those in the embodiment of FIG. It is.
[0022]
FIG. 9 shows still another embodiment of the present invention. The wheel bearing device 1F of this embodiment is a double-row angular contact ball bearing type automobile wheel bearing applied to the support of a driving wheel in the embodiment of FIG. It is constituted by a pair of split inner rings 4A, 4B each having a surface 3a, 3a formed thereon. These inner rings 4A, 4B are fitted to the inner ring fitting surface 3b on the outer periphery of the shaft of the hub wheel 3. That is, the inner ring fitting surface 3b of the hub wheel 3 is formed over a range straddling both the inner rings 4A and 4B, and the heat treatment hardened layer 20A is provided in this range A ″. Other configurations are the same as those in the embodiment of FIG. It is.
[0023]
FIG. 10 shows still another embodiment of the present invention. The wheel bearing device 1G of this embodiment is a double-row angular contact ball bearing type automobile wheel bearing applied to the support of a driven wheel in the embodiment of FIG. 8 in which the rolling elements are changed from balls to tapered rollers and double-row. It is a tapered roller bearing type. The bearing inner ring is constituted by a pair of split type inner rings 4A and 4B in which the rolling surfaces 3a and 3a of each rolling element row are respectively formed, and other constitutions are the same as those in the embodiment of FIG. is there.
[0024]
FIG. 11 shows still another embodiment of the present invention. The wheel bearing device 1H of this embodiment is a double-row angular contact ball bearing type automotive wheel bearing applied to the support of a drive wheel in the embodiment of FIG. 9 in which the rolling elements are changed from balls to tapered rollers and double-row. It is a tapered roller bearing type. The bearing inner ring is constituted by a pair of split type inner rings 4A, 4B in which the rolling surfaces 3a, 3a of each rolling element row are respectively formed, and other constitutions are the same as those in the embodiment of FIG. is there.
[0025]
【The invention's effect】
A wheel bearing device according to the present invention provides an outer ring having a rolling surface on an inner periphery, and a hub wheel provided with a rolling surface facing the rolling surface directly on the outer periphery or provided on an inner ring fitted to the outer periphery. And a plurality of rolling elements interposed between the rolling surfaces, wherein the hub wheel has a hub flange on the outer periphery near an outer end, and a brake rotor and a tire are provided on the outer side surface of the hub flange. In the wheel bearing device in which the wheel is mounted in an overlapping manner, a heat treatment hardened layer is provided in a range from the outer side surface of the base end of the hub flange to the outer peripheral surface of the hub wheel near the side surface. Therefore, the strength of the base end of the hub flange, on which the brake rotor and the tire wheel are mounted in an overlapping manner, is improved. Even higher, flange base end portion is prevented from becoming insufficient strength.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1A is a sectional view of a wheel bearing device according to a first embodiment of the present invention, and FIG. 1B is an enlarged view of a part C in FIG.
FIG. 2 is a sectional view showing a driven wheel support structure by the wheel bearing device.
FIG. 3 is a process explanatory view of an assembling process of the bearing device for a wheel.
FIG. 4 is a cross-sectional view of a wheel bearing device according to another embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a cross-sectional view of a wheel bearing device according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a sectional view of a wheel bearing device according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a sectional view of a wheel bearing device according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a sectional view of a wheel bearing device according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a sectional view of a wheel bearing device according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a cross-sectional view of a wheel bearing device according to still another embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a cross-sectional view of a wheel bearing device according to still another embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Wheel bearing device 2 ... Outer ring 3 ... Hub ring 2a, 3a ... Rolling surface 3b ... Inner ring fitting surface 4 ... Inner ring 5 ... Rolling element 20B ... Heat treatment hardened layer 22 ... Hub flange 23 ... Brake rotor 24a ... Tire wheel

Claims

An outer ring having a rolling surface on the inner circumference, a hub wheel provided with a rolling surface facing the rolling surface directly on the outer circumference or provided on an inner ring fitted on the outer circumference, and A plurality of rolling elements, the hub wheel has a hub flange on the outer periphery near the outer end, and a brake rotor and a tire wheel are mounted on the outer side surface of the hub flange in a superposed manner. In the bearing device, a heat treated hardened layer is provided in a range from a side surface on the outer side of a base end portion of the hub flange to an outer peripheral surface of the hub wheel near the side surface. .

The wheel bearing device according to claim 1, wherein the material of the hub wheel is a raw material of carbon steel, the heat-treated hardened layer is a hardened layer obtained by high-frequency heat treatment, and has a surface hardness of 58 HRC or more.

3. The surface according to claim 1, wherein a surface of the hub wheel extends from a portion where the rolling surface is formed on the outer periphery of the hub wheel or a portion where the inner ring is fitted to an inner side surface of a base end portion of the hub flange. A bearing device for wheels provided with a heat-treated hardened layer having a hardness of 58 HRC or more.