JP2004515562A - フィッシャートロプシュディーゼル燃料と従来型ディーゼル燃料の低硫黄低放出物ブレンド - Google Patents
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Abstract
ディーゼル燃料として有用なブレンド燃料であって、燃料ブレンドが予想より良好な放出物および減少した硫黄含有量を実証するように、燃料ブレンドが、フィッシャートロプシュ由来のディーゼル燃料とブレンドされたアンダーカット従来型ディーゼル燃料を含有するブレンド燃料。特に、燃料ブレンドは、初期沸点および640°F以下のT95を有する石油由来の炭化水素留出物とブレンドされた少なくとも600°FのT95を有するフィッシャートロプシュ由来の炭化水素留出物を含む非対称ディーゼル燃料ブレンドである。
Description
【0001】
発明の分野
本発明は、フィッシャートロプシュ由来の燃料と従来型石油燃料のブレンドに関する。より詳しくは、本発明は、低硫黄であるとともに予想されるよりも良好な放出物特性を示すディーゼルエンジン内で有用なブレンド燃料に関する。
【0002】
発明の背景
将来のディーゼル燃料への関心事は、大規模で高コストな再処理を伴わずに、より高品質且つより清浄に燃焼するディーゼル燃料を製造する可能性である。燃料品質に有害な典型的な要因は、高硫黄、高密度、高い終沸点およびT95点(殆どすべての材料が沸騰して去り、蒸留ポット内に5%のみを残す温度)、高い芳香族含有量および多環芳香族含有量である。これらの要因は、放出物に有害な影響を及ぼすことが示されてきた。例えば、SAE論文932735、950250および950251において報告された米国におけるヘビーデューティー ディーゼルに関するCoordination Research Council(CRC)研究、SAE論文961069、961074および961075において報告されたライトデューティー ディーゼルおよびヘビーデューティー ディーゼルに関する「放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム−ライトデューティー ディーゼル研究」(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technologies(EPEFE))を参照のこと。
【0003】
それに反して、硫黄含有量、芳香族含有量および多環芳香族含有量が実質的に皆無であるフィッシャートロプシュディーゼル燃料に関する放出物測定は、好ましい放出物特性を実証している。Jimell Erwin and Thomas W.Ryan,IIIによる標題「燃料性能と放出物の検定におけるフィッシャートロプシュディーゼルの地位」(The Standing of Fisher−Tropsch Diesel in an Assay of Fuel Performance and Emissions)のSouthwest Research Institute(SwRI)による報告書、NREL(National Renewable Energy Laboratory)Subcontract YZ−2−113215,October 1993は、そのままで用いた時、すなわち、純粋なフィッシャートロプシュ ディーゼル燃料の使用時に放出物を低下させるフィッシャートロプシュ燃料の利点を詳述している。
【0004】
現在、燃焼後に放出物が低減し、大部分の留出物を高価値プレミアム製品として使用できる、ディーゼル燃料として有用かつ経済的で低硫黄の留出燃料ブレンドを開発することが必要とされ続けている。特に、硫黄レベル、固体粒子状物質(PM)の放出物および窒素酸化物(NOx)は、現在の環境規制および環境規制案のために重要である。フィッシャートロプシュ燃料を従来型燃料とブレンドできることが開示されている一方で(例えば、本明細書に引用して組み込まれる米国特許第5,689,031号を参照)、放出物に関してこうしたブレンドを一層改善することが可能であれば、明らかな経済的利点をもたらす。
【0005】
本明細書に引用された幾つかのSAE論文を列挙すると、P.J.Zemroch,P.Schimmering,G.Sado,C.T.Gray and Hans−Martin Burghardt、「放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム−統計上の設計と分析技術(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technotogies−Statistical Design and Analysis Techniques)」、SAE論文961069、M.Signer,P.Heinze,R.Mercogliano and J.J.Stein、「放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム−ヘビーデューティー ディーゼル研究(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technotogies−Heavy Duty Diesel Syudy)」、SAE論文961074、D.J.Rickeard,R.Bonetto and M.Singer、「放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム−ライトデューティーおよびヘビーデューティー ディーゼルの比較(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technotogies−Comparison of Light and Heavy Duty Diesels)」、SAE論文961075、K.B.Spreen,T.L.Ullman and R.L.Mason,「排気触媒をもつ1994年式ヘビーデューティー ディーゼルエンジンからの放出物におけるセタン価の影響(Effects of Cetane Number,Aromatics and Oxygenates on Emissions from a 1994 Heavy−Duty Diesel Engine with Exhaust Catalyst)」、SAE論文950250、K.B.Spreen,T.L.Ullman and R.L.Mason、「プロトタイプ1998年ヘビーデューティー ディーゼルエンジンからの放出物におけるセタン価の影響(Effects of Cetane Number on Emissions from a Prototype 1998 heavy Duty Diesel Engine)」、SAE論文、950251、Thomas Ryan III and Jimell Erwin、「着火と放出物におけるディーゼル燃料組成物の影響(Diesel Fuel Composition Effect on Ignition and Emissions)」、SAE論文932735、M.Hublin,P.G.Gadd,D.E.Hall,K.P.Schindler、「放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム−ライトデューティー ディーゼル研究(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technotogies−Light Duty Diesel Study)」、SAE論文961073がある。
【0006】
発明の概要
本発明の実施態様によると、ディーゼル燃料として有用なブレンド燃料であって、燃料ブレンドが予想されるよりも良好な放出物および減少した硫黄含有量を実証するように、燃料ブレンドが、フィッシャートロプシュ由来のディーゼル燃料とブレンドされた、アンダーカット従来型ディーゼル燃料を含有するブレンド燃料が得られる。特に、燃料ブレンドは、初期沸点および640°F(378℃)以下のT95、好ましくは600°F(316℃)以下のT95を有する石油由来の炭化水素留出物とブレンドされた、少なくとも600°F(316℃)、好ましくは少なくとも650°F(343℃)、より好ましくは少なくとも700〜750°F(371℃〜399℃)のT95を有するフィッシャートロプシュ由来の炭化水素留出物を含むとともに、500wppm未満の硫黄含有量を有する非対称ディーゼル燃料ブレンドである。得られたディーゼル燃料ブレンドは、少なくとも280°F以上(138℃以上)、好ましくは少なくとも300°F以上(149℃以上)、より好ましくは320°F以上(160℃以上)の範囲の初期沸点、および約700°F(371℃)以下、好ましくは約680°F(360℃)以下、より好ましくは約660°F(349℃)以下、最も好ましくは約640°F(378℃)以下のT95によって特徴付けられ、
硫黄 ≦500wppm、好ましくは<150wppm、さらに好ましくは<50wppm、最も好ましくは<30wppm、
多環芳香族化合物 <11重量%、好ましくは<5重量%、より好ましくは<1重量%
セタン価 >50、好ましくは>55、より好ましくは>60。
密度 約0.79〜約0.85であり、
フィッシャートロプシュ留出物は、ブレンドディーゼル燃料の5〜90体積%、好ましくは20〜80体積%、より好ましくは30〜80体積%を構成する。
【0007】
典型的なディーゼル燃料は、約320〜700°Fの範囲内で沸騰する。しかし、硫黄レベルは、一般に沸点とともに増加する。すなわち、原油から誘導されたより重質のディーゼルは、より軽質のディーゼルよりも高い硫黄含有量を有する。Jimell Erwin,Thomas W.Ryan,III、「燃料性能および放出物の検定におけるフィッシャートロプシュ ディーゼルの地位(The Standing of Fisher−Tropsch Diesel in an Assay of Fuel Performance and Emissions)」、NREL(National Renewable Energy Laboratory)Subcontract YZ−2−113215,October 1993年を参照のこと。
本発明のブレンドは、従来型ディーゼル燃料の重質エンドを排除するとともに、標準ディーゼル燃料の範囲より上で沸騰する低硫黄フィッシャートロプシュ由来のディーゼル燃料で重質エンドを置き換えることにより、減少した硫黄レベルおよび標準的相関によって、例えば、放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technologies),SAE論文961073によって予測されたレベルより低い放出物レベルを有する燃料を提供する。減少した硫黄レベルに加えて、本発明のディーゼル燃料ブレンドは、特に窒素酸化物の放出物の予想放出物レベルより優れている。
【0008】
発明の詳細な説明
フィッシャートロプシュプロセスは、当業者にとって周知である。例えば、米国特許第5,348,982号および第5,545,674号を参照のこと。これらの特許は、本明細書に引用して組み込まれるものとする。典型的には、フィッシャートロプシュプロセスは、助触媒、例えば、ルテニウム、レニウムおよびジルコニウムを伴って、あるいは伴わずに、フィッシャートロプシュ触媒、一般には担持第VIII族非貴金属または非担持第VIII族非貴金属、例えば、Fe、Ni、Ru、Coの存在下で、炭化水素合成反応器に供給された水素と一酸化炭素を含む合成ガス原料を反応させることに関わっている。これらのプロセスには、固定床、流動床およびスラリー炭化水素合成が挙げられる。好ましいフィッシャートロプシュプロセスは、コバルトまたはルテニウムあるいはそれらの混合物、好ましくはコバルト、助触媒ジルコニウムまたはレニウム、好ましくはレニウムで促進されたコバルトなどの非シフト触媒を利用するプロセスである。こうした触媒は周知であり、好ましい触媒は、米国特許第4,568,663号および欧州特許第0,266,898号に記載されている。このプロセスにおいて用いられる合成ガス原料は、H2とCOの混合物を含み、H2:COは、少なくとも約1.7、好ましくは少なくとも約1.75、より好ましくは1.75〜2.5の比で存在する。
【0009】
しかし、用いられる触媒または条件に関係なく、フィッシャートロプシュプロセスによって製造された製品中の高比率のノルマルパラフィンは、ワックス質炭化水素原料から輸送燃料などの、より使用可能な製品に転化されなければならない。かくして、当業者にとって公知なように、炭化水素材料の少なくとも一部の分子構造をノルマルパラフィンから分岐イソパラフィンに転化させて所望の製品を生じさせるように、製品に適切な留分を水素の存在下で適切な触媒と接触させて異性化させる水素化処理、水素異性化および水素化分解が関わる水素処理によって主として転化される。
【0010】
水素異性化および水素化分解は、炭化水素合成製品を品質向上する周知のプロセスであり、水素異性化および水素化分解の条件は、広く変化させることが可能である。水素異性化は、適切な水素異性化触媒の存在下でワックス質原料を水素と反応させることにより達成される。多くの触媒がこの工程のために満足しうる一方で、幾つかの触媒は他の触媒より良好に作用し、そして好ましい。例えば、出願人らの好ましい水素異性化触媒は、炭化水素を活性化する水素添加機能および脱水素機能の両方と異性化のための酸機能を触媒に付与するために酸性金属酸化物担体上に担持された第VIB族金属(例えば、Mo、W)酸化物助触媒を含んでも、または含まなくてもよい、一種以上の第VIII族貴金属成分または非貴金属成分、および反応条件に応じてCo、NiおよびFeなどの一種以上の非貴金属を含む。しかし、貴金属は、特に、より低い温度で水素化分解を減少させ、従って、幾つかの用途のために好ましい。好ましい貴金属は、PtおよびPdである。触媒は、水素化分解抑制剤として銅などの第IB族金属を含有してもよい。触媒の分解活性および水素添加活性は、その特定の組成によって決定される。本明細書に記載された金属の族は、サージェント‐ウェルシュ元素周期律表(Sargent−Welch Periodic Table of the Elements)、著作権1968年に記載された族である。
【0011】
酸性担体は、シリカが約30重量%未満、好ましくは5〜30重量%、より好ましくは10〜20重量%の量で存在する好ましくは非晶質シリカ−アルミナである。さらに、シリカ−アルミナ担体は、高温高圧プロセス中に触媒の一体性を維持する量の結合剤を含有してもよい。典型的な結合剤には、シリカ、アルミナ、第IVA族金属酸化物、例えば、ジルコニア、チタニア、種々の種類のクレー、マグネシアなど、および前述したものの混合物、好ましくはアルミナ、シリカまたはジルコニア、最も好ましくはアルミナが挙げられる。結合剤は、触媒組成物中で担体の約5〜50重量%、好ましくは5〜35重量%、より好ましくは20〜30重量%を構成する。
【0012】
担体の特性は、200〜500m2/g、好ましくは約250〜400m2/gの表面積(BET法)、および水の吸着によって測定して1ml/g未満、好ましくは約0.35〜0.8m/gの範囲内、例えば0.57ml/gの孔体積を好ましくは含む。
【0013】
金属は、適切ないかなる方法によっても担体上に組み込んでもよく、初期湿潤技術によることが好ましい。硝酸ニッケル、硝酸銅または他の水溶性塩などの適切な金属溶液を用いてもよい。好ましくは、金属は担体上に共含浸され、第VIII族金属と第IB族金属との間で密接触、例えば、バイメタルクラスターの形成が見込まれる。含浸された担体は、その後、例えば、約100℃〜150℃で一晩乾燥され、続いて表面積または孔体積の過度な損失がないように約200℃〜550℃、好ましくは350℃〜550℃の範囲の温度において空気中でか焼される。
【0014】
触媒の全重量を基準にして約15重量%未満、好ましくは約1〜12重量%、より好ましくは約1〜10重量%の第VIII族金属の濃度を用いることが可能である。第IB族金属は、より少ない量で通常は存在し、第VIII族金属に対して比が約1:2〜約1:20の範囲であってもよい。
【0015】
それでもやはり、本発明のブレンド中で使用してもよいフィッシャートロプシュ由来の留出物には、水素化処理、水素異性化、脱ロウおよび水素化分解の一つ以上に限定されないが、それらを含む適切な触媒の存在下で、水素化処理(すなわち、水素処理)されているか否かを問わずフィッシャートロプシュ反応器から回収された留出物、および水素化処理されているか否かを問わずフィッシャートロプシュ反応器からの製品を含有するワックスの分留から回収された留出物が挙げられる。しかし、好ましいフィッシャートロプシュ由来の留出物は、技術上一般に知られている標準水素異性化条件下で適切な、あらゆる水素異性化触媒を利用するフィッシャートロプシュ原料を含有するあらゆる水素異性化ワックスから誘導された留出留分を含む。
【0016】
フィッシャートロプシュ由来の炭化水素留出物は、好ましくは少なくとも600°FのT95を有し、より好ましくは、フィッシャートロプシュ由来の留出物は、少なくとも300°Fの初期沸点および少なくとも650°FのT95、より好ましくは、少なくとも320°Fの初期沸点および少なくとも700〜750°FのT95を有し、下記のものを含む。
硫黄 <10wppm、好ましくは<5wppm、さらに好ましくは<1wppm、
芳香族化合物 <1重量%、好ましくは<0.1重量%、さらに好ましくはASTMD−5292により検出されず、
セタン価 ≧65、好ましくは≧70。
【0017】
従来型石油由来の燃料は、従来の石油処理によって原油から、またはスラックワックスから、あるいは他の原料油から誘導されてもよい、あらゆる従来型低硫黄ディーゼル燃料、すなわち、ASTM D957−98bで規定されたような低硫黄No.2−Dディーゼル燃料であってもよく、そしてアンダーカットディーゼル燃料、すなわち、典型的なディーゼル燃料の沸騰範囲より低い最終カットポイントを有する燃料として特徴付けられる。好ましくは、本発明のアンダーカット従来型ブレンド基材油は、640°FのT95、好ましくは600°F未満のT95を有する。しかし、硫黄レベルが沸点とともに増加するので、従来型ブレンド基材油中で所望の硫黄レベルを達成するために、カットポイントを変えて、すなわち、下げてもよい。このようにして、最終ブレンドの硫黄レベルは、従来型ディーゼルブレンド基材油の最終カットポイントを基準にして制御してもよい。
【0018】
本発明の好ましい実施態様のより良い例証は、以下の比較および実施例によって得ることが可能である。
【0019】
アンダーカット従来型低硫黄No.2−Dディーゼル燃料(ASTM D−975−98b)をフィッシャートロプシュ由来のディーゼル燃料ブレンド基材油と組み合わせることにより、ディーゼル燃料ブレンドを調製した。
【0020】
フィッシャートロプシュ留出ブレンド基材油を次の通り調製した。
【0021】
300°F+のフィッシャートロプシュ由来のワックス含有原料を、直列に接続され等温砂浴内に封じ込められた二つの0.5インチ上昇流れ固定床反応器を通して流し、浴内で第1の反応器(R1)の製品を第2の反応器(R2)の反応域に直接供給した。
【0022】
R1は、公称20重量%アルミナ/80重量%シリカおよび30重量%アルミナ結合剤を含有するシリカ−アルミナ担体上に、0.5重量%Pdを含む市販水素異性化触媒80cc(44.7g)を含み、R2は、シーター−1ゼオライト(TON)およびR1に含まれた水素異性化触媒51cc(27.5g)を含有する押出物上に、0.5重量%Ptを含む市販脱ロウ触媒29cc(16.2g)を含有する触媒ブレンドを含んでいる。押出物を粉砕し、8メッシュを通過し、20メッシュに載る粒子を固定床反応器の一部に装填するために用いた。R2に供給する前にR1の水素異性化製品の処理も中間ストリッピングもなかった。
【0023】
300°F+のワックス供給物を、700°F+の材料が700°F−へ約50%転化をもたらす条件で運転するR1を通して流し、−20℃未満の曇点を達成するためにR2を通して脱ロウを行った。等温反応器条件は、715psig、0.854LHSVで1650SCF/Bblの水素処理速度および約606°Fの温度とした。
【0024】
上で詳述したプロセスからの製品分布を以下の表1に示し、フィッシャートロプシュブレンド基材油中で用いられた沸点カットを燃料1として表した。チタニア担体上にコバルトとレニウムを含むフィッシャートロプシュ触媒上で、水素とCOを反応させて原料を得た。特に、燃料1は、300〜800°Fのフィッシャートロプシュ由来の炭化水素留出留分を含有していた。
【0025】
【表1】
【0026】
フィッシャートロプシュプロセスを用いるので、フィッシャートロプシュ由来の留出物は、本質的に硫黄および窒素を含有しない。さらに、本プロセスは芳香族化合物および多環芳香族化合物を生成せず、あるいは通常に運転されたままで実質的に芳香族化合物を生成しない。パラフィン製造経路の一つがオレフィン中間体を経由するので、幾つかのオレフィンおよび酸素化物を生じうる。好ましくは、フィッシャートロプシュ由来の留出物中のオレフィン濃度は、10体積%未満、より好ましくは5体積%未満、さらに好ましくは1体積%未満(ASTM D−2710)である。それでもやはり、オレフィンおよび酸素化物の濃度は比較的低く、水素化処理後に本質的に皆無となる。
【0027】
アンダーカット従来型ディーゼル燃料は、U.S.No.2−D低硫黄ディーゼル燃料(ASTM D975−98b)であった。特に、従来型ディーゼル燃料は、約320〜640°Fの公称沸点範囲を有するとともに、燃料2として表されるアンダーカットディーゼル燃料を含んでいた。表2に記載した硫黄レベルは、ASTM D−2622を用いて決定した。
【0028】
【表2】
【0029】
従来型ディーゼル全体(IBP−675°F)は、低硫黄ディーゼルとして適格、すなわち、硫黄レベルはASTM D957−98bで指定されたように全燃料の0.05重量%未満であり、そして417wppmの硫黄を含有しているのに対して、アンダーカットディーゼル(IBP−640°F)燃料2は104wppmしか含有していない。かくして、表2に含まれた留分から例証されるように、硫黄レベルは沸点範囲とともに増加する。
【0030】
重質フィッシャートロプシュディーゼル(燃料1)とアンダーカット従来型ディーゼル(燃料2)の50/50ブレンドをエンジン試験のために調製した。それを燃料3として表している。
【0031】
放出物試験のために、組み合わせた燃料ブレンドを、以後燃料4および燃料5と呼ぶ二種の従来型石油ディーゼル燃料と比較した。燃料4は、U.S.No.2−D低硫黄ディーゼル燃料(ASTM D975−98b)であり、燃料5は、欧州低硫黄自動車ディーゼル(LSADO)であった。以下の表3は、燃料3〜5についての関連特性の比較を示している。
【0032】
【表3】
【0033】
燃料3〜5の成分を決定するために用いられた各標準分析技術を括弧内に示している。表3は、本発明のブレンドが従来型燃料の各々と比べて著しくより低い硫黄レベルを有することを例示している。
【0034】
エンジン試験
比較のために、本発明のブレンドディーゼル燃料(燃料3)を従来型石油燃料と比較した。Peugeot 405 間接噴射(IDI)ライトデューティーディーゼルエンジンを用いて燃料を評価した。規制された放出物をホットスタート過渡サイクル中に測定し、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)および粒子状物質(PM)の放出物を測定した。結果を以下の表4にまとめている。試験データは、g/Hp−hrで絶対値として表しており、その後に基準燃料5である従来型石油ディーゼル燃料に対する各放出物値に関する%変化が続いている。すべての燃料は、組み合わせた都市運転サイクルと市外運転サイクル(それぞれECE−EUDC)として一般に知られている)ホット試験およびコールド試験プロトコルを通して無作為配置で二回走行した。
【0035】
ライトデューティー欧州試験サイクルは二つの部分で行う。
【0036】
ECE:
この都市サイクルは、50km/hの最高速度でコールドスタート後の市内ドライビング条件を表している。
【0037】
EUDC:
市外運転サイクルは、郊外および一般道路ドライビング挙動の典型であり、120km/h以下の速度を含む。データは、ECEとEUDCサイクルの組み合わせ放出物に基づき、g/kmで表している。SAE論文961073および961068を参照のこと。
【0038】
燃料5を基準として用い、従って燃料5は三回走行した。すべての他の燃料は二回走行した。データは、ECE−EUDC試験手順の組み合わせ(「組み合わせたECE−EUDC」報告方法)からの平均値を表している。
【0039】
【表4】
【0040】
データは、従来型ディーゼル燃料(燃料4および燃料5)のいずれかで観察されたよりも、出願人らのディーゼル燃料ブレンドである燃料3のほうが著しく低い放出物を表している。特に出願人らのブレンドである燃料3は、基準従来型ディーゼル燃料と比べて、炭化水素が55.8%減少し、一酸化炭素が41.8%減少し、窒素酸化物が13.1%減少しおよび粒子状物質が41.3%減少した放出物を生じた。しかし、データをより良く精査すると、本発明の燃料が予想されるより以上に、微粒子および窒素酸化物の放出物における実質的な利点を有することが示されている。SAE961074および961075を参照。これに関して、ディーゼル燃料に関する最重要な放出物パラメータがPM−NOxトレードオフであることが技術上周知である。すなわち、粒子状物質とNOxとの間に既知の逆関係がある。SAE961074および961075を参照。従って、放出物に関して、ある変数を減少させると通常は他の変数の増加をもたらす。
【0041】
以下の表5は、密度、セタン価およびT95の変数に基づく燃料特性と放出物との間の関係を定めるために政府、自動車企業およびオイル企業によって着手された欧州での、よく認められた放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technologies(EPEFE))研究によるライトデューティー(すなわち、乗用車)ディーゼル燃料に関する予想変化を詳述している。SAE961074、表3〜6を参照。左の欄は、欄の上部に示された四つの燃料特性の各々に対する絶対放出物の変化(g/Hp−hr)および%変化[%増加(プラス)または%減少(マイナス)]に加えて、二種の汚染物(粒子状物質と窒素酸化物)を表している。放出物変化(g/Hp−hrおよび%)は、括弧内に示された4燃料特性の一つのずれに基づいている。例えば、T95が55℃だけ低下した場合、微粒子放出物は6.9%だけ減少する一方で、NOxは4.6%だけ増加する。
【0042】
【表5】
【0043】
以下の表6は、表5の公表結果を表3で測定された特性および表4の放出物結果と組み合わせることにより作成した。得られた試験データは、表5に記載された燃料の各々に関する放出物試験中に測定された実変化に対する、EPEFE式によって予想された放出物の予想変化を表している。なお、すべての結果は基準燃料としての燃料4を基準としている。
【0044】
【表6】
【0045】
従来型燃料である燃料4は、微粒子放出物が予想より2.4%(3.9%−1.5%)悪く、NOxが予想より4.6%(1.2%+3.4%)良いように、若干量だけ異なって予想と非常によい一致を示している。燃料3については、基準燃料である燃料5からの対比は全く異なり、意外である。実際、出願人らのディーゼル燃料ブレンドは、同時にNOx放出物を劇的に減少させつつ(予想より1036%高い[(1.4%+13.1%)/0.014])、微粒子放出物に関して予想された性能を超え、予想より55.6%高い[(43.1%−27.7%)/0.277]。これらの予想によると、微粒子放出物の改善は燃料3に関して予期され、上のデータは、この予想を支持するのみでなく、この予想を超える。さらに、EPEFEの予想は、NOxの若干の増加を予想している。しかし、この予想に反して、データは、出願人らのディーゼル燃料が予想値を超えてNOx放出物の実質的な減少をもたらしたことを表している。従って、出願人らのディーゼル燃料は、大きなNOx放出物の減少と微粒子放出物の減少とを同時にもたらす。こうした結果は意外であり、よく認められた予想に直接反する。
【0046】
請求の範囲において、硫黄は、例えば、ASTM D−2622に記載されたX線蛍光によって測定されるべきであり、セタンは、ASTM D−613を用いて決定されるべきであり、密度は、D−4052によって測定されるべきであり、T95はASTM D−86によって決定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、これらの実施例に記載されているこの発明の比較テスト燃料を製造するために用いた実験反応器の説明図である。
発明の分野
本発明は、フィッシャートロプシュ由来の燃料と従来型石油燃料のブレンドに関する。より詳しくは、本発明は、低硫黄であるとともに予想されるよりも良好な放出物特性を示すディーゼルエンジン内で有用なブレンド燃料に関する。
【0002】
発明の背景
将来のディーゼル燃料への関心事は、大規模で高コストな再処理を伴わずに、より高品質且つより清浄に燃焼するディーゼル燃料を製造する可能性である。燃料品質に有害な典型的な要因は、高硫黄、高密度、高い終沸点およびT95点(殆どすべての材料が沸騰して去り、蒸留ポット内に5%のみを残す温度)、高い芳香族含有量および多環芳香族含有量である。これらの要因は、放出物に有害な影響を及ぼすことが示されてきた。例えば、SAE論文932735、950250および950251において報告された米国におけるヘビーデューティー ディーゼルに関するCoordination Research Council(CRC)研究、SAE論文961069、961074および961075において報告されたライトデューティー ディーゼルおよびヘビーデューティー ディーゼルに関する「放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム−ライトデューティー ディーゼル研究」(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technologies(EPEFE))を参照のこと。
【0003】
それに反して、硫黄含有量、芳香族含有量および多環芳香族含有量が実質的に皆無であるフィッシャートロプシュディーゼル燃料に関する放出物測定は、好ましい放出物特性を実証している。Jimell Erwin and Thomas W.Ryan,IIIによる標題「燃料性能と放出物の検定におけるフィッシャートロプシュディーゼルの地位」(The Standing of Fisher−Tropsch Diesel in an Assay of Fuel Performance and Emissions)のSouthwest Research Institute(SwRI)による報告書、NREL(National Renewable Energy Laboratory)Subcontract YZ−2−113215,October 1993は、そのままで用いた時、すなわち、純粋なフィッシャートロプシュ ディーゼル燃料の使用時に放出物を低下させるフィッシャートロプシュ燃料の利点を詳述している。
【0004】
現在、燃焼後に放出物が低減し、大部分の留出物を高価値プレミアム製品として使用できる、ディーゼル燃料として有用かつ経済的で低硫黄の留出燃料ブレンドを開発することが必要とされ続けている。特に、硫黄レベル、固体粒子状物質(PM)の放出物および窒素酸化物(NOx)は、現在の環境規制および環境規制案のために重要である。フィッシャートロプシュ燃料を従来型燃料とブレンドできることが開示されている一方で(例えば、本明細書に引用して組み込まれる米国特許第5,689,031号を参照)、放出物に関してこうしたブレンドを一層改善することが可能であれば、明らかな経済的利点をもたらす。
【0005】
本明細書に引用された幾つかのSAE論文を列挙すると、P.J.Zemroch,P.Schimmering,G.Sado,C.T.Gray and Hans−Martin Burghardt、「放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム−統計上の設計と分析技術(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technotogies−Statistical Design and Analysis Techniques)」、SAE論文961069、M.Signer,P.Heinze,R.Mercogliano and J.J.Stein、「放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム−ヘビーデューティー ディーゼル研究(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technotogies−Heavy Duty Diesel Syudy)」、SAE論文961074、D.J.Rickeard,R.Bonetto and M.Singer、「放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム−ライトデューティーおよびヘビーデューティー ディーゼルの比較(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technotogies−Comparison of Light and Heavy Duty Diesels)」、SAE論文961075、K.B.Spreen,T.L.Ullman and R.L.Mason,「排気触媒をもつ1994年式ヘビーデューティー ディーゼルエンジンからの放出物におけるセタン価の影響(Effects of Cetane Number,Aromatics and Oxygenates on Emissions from a 1994 Heavy−Duty Diesel Engine with Exhaust Catalyst)」、SAE論文950250、K.B.Spreen,T.L.Ullman and R.L.Mason、「プロトタイプ1998年ヘビーデューティー ディーゼルエンジンからの放出物におけるセタン価の影響(Effects of Cetane Number on Emissions from a Prototype 1998 heavy Duty Diesel Engine)」、SAE論文、950251、Thomas Ryan III and Jimell Erwin、「着火と放出物におけるディーゼル燃料組成物の影響(Diesel Fuel Composition Effect on Ignition and Emissions)」、SAE論文932735、M.Hublin,P.G.Gadd,D.E.Hall,K.P.Schindler、「放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム−ライトデューティー ディーゼル研究(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technotogies−Light Duty Diesel Study)」、SAE論文961073がある。
【0006】
発明の概要
本発明の実施態様によると、ディーゼル燃料として有用なブレンド燃料であって、燃料ブレンドが予想されるよりも良好な放出物および減少した硫黄含有量を実証するように、燃料ブレンドが、フィッシャートロプシュ由来のディーゼル燃料とブレンドされた、アンダーカット従来型ディーゼル燃料を含有するブレンド燃料が得られる。特に、燃料ブレンドは、初期沸点および640°F(378℃)以下のT95、好ましくは600°F(316℃)以下のT95を有する石油由来の炭化水素留出物とブレンドされた、少なくとも600°F(316℃)、好ましくは少なくとも650°F(343℃)、より好ましくは少なくとも700〜750°F(371℃〜399℃)のT95を有するフィッシャートロプシュ由来の炭化水素留出物を含むとともに、500wppm未満の硫黄含有量を有する非対称ディーゼル燃料ブレンドである。得られたディーゼル燃料ブレンドは、少なくとも280°F以上(138℃以上)、好ましくは少なくとも300°F以上(149℃以上)、より好ましくは320°F以上(160℃以上)の範囲の初期沸点、および約700°F(371℃)以下、好ましくは約680°F(360℃)以下、より好ましくは約660°F(349℃)以下、最も好ましくは約640°F(378℃)以下のT95によって特徴付けられ、
硫黄 ≦500wppm、好ましくは<150wppm、さらに好ましくは<50wppm、最も好ましくは<30wppm、
多環芳香族化合物 <11重量%、好ましくは<5重量%、より好ましくは<1重量%
セタン価 >50、好ましくは>55、より好ましくは>60。
密度 約0.79〜約0.85であり、
フィッシャートロプシュ留出物は、ブレンドディーゼル燃料の5〜90体積%、好ましくは20〜80体積%、より好ましくは30〜80体積%を構成する。
【0007】
典型的なディーゼル燃料は、約320〜700°Fの範囲内で沸騰する。しかし、硫黄レベルは、一般に沸点とともに増加する。すなわち、原油から誘導されたより重質のディーゼルは、より軽質のディーゼルよりも高い硫黄含有量を有する。Jimell Erwin,Thomas W.Ryan,III、「燃料性能および放出物の検定におけるフィッシャートロプシュ ディーゼルの地位(The Standing of Fisher−Tropsch Diesel in an Assay of Fuel Performance and Emissions)」、NREL(National Renewable Energy Laboratory)Subcontract YZ−2−113215,October 1993年を参照のこと。
本発明のブレンドは、従来型ディーゼル燃料の重質エンドを排除するとともに、標準ディーゼル燃料の範囲より上で沸騰する低硫黄フィッシャートロプシュ由来のディーゼル燃料で重質エンドを置き換えることにより、減少した硫黄レベルおよび標準的相関によって、例えば、放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technologies),SAE論文961073によって予測されたレベルより低い放出物レベルを有する燃料を提供する。減少した硫黄レベルに加えて、本発明のディーゼル燃料ブレンドは、特に窒素酸化物の放出物の予想放出物レベルより優れている。
【0008】
発明の詳細な説明
フィッシャートロプシュプロセスは、当業者にとって周知である。例えば、米国特許第5,348,982号および第5,545,674号を参照のこと。これらの特許は、本明細書に引用して組み込まれるものとする。典型的には、フィッシャートロプシュプロセスは、助触媒、例えば、ルテニウム、レニウムおよびジルコニウムを伴って、あるいは伴わずに、フィッシャートロプシュ触媒、一般には担持第VIII族非貴金属または非担持第VIII族非貴金属、例えば、Fe、Ni、Ru、Coの存在下で、炭化水素合成反応器に供給された水素と一酸化炭素を含む合成ガス原料を反応させることに関わっている。これらのプロセスには、固定床、流動床およびスラリー炭化水素合成が挙げられる。好ましいフィッシャートロプシュプロセスは、コバルトまたはルテニウムあるいはそれらの混合物、好ましくはコバルト、助触媒ジルコニウムまたはレニウム、好ましくはレニウムで促進されたコバルトなどの非シフト触媒を利用するプロセスである。こうした触媒は周知であり、好ましい触媒は、米国特許第4,568,663号および欧州特許第0,266,898号に記載されている。このプロセスにおいて用いられる合成ガス原料は、H2とCOの混合物を含み、H2:COは、少なくとも約1.7、好ましくは少なくとも約1.75、より好ましくは1.75〜2.5の比で存在する。
【0009】
しかし、用いられる触媒または条件に関係なく、フィッシャートロプシュプロセスによって製造された製品中の高比率のノルマルパラフィンは、ワックス質炭化水素原料から輸送燃料などの、より使用可能な製品に転化されなければならない。かくして、当業者にとって公知なように、炭化水素材料の少なくとも一部の分子構造をノルマルパラフィンから分岐イソパラフィンに転化させて所望の製品を生じさせるように、製品に適切な留分を水素の存在下で適切な触媒と接触させて異性化させる水素化処理、水素異性化および水素化分解が関わる水素処理によって主として転化される。
【0010】
水素異性化および水素化分解は、炭化水素合成製品を品質向上する周知のプロセスであり、水素異性化および水素化分解の条件は、広く変化させることが可能である。水素異性化は、適切な水素異性化触媒の存在下でワックス質原料を水素と反応させることにより達成される。多くの触媒がこの工程のために満足しうる一方で、幾つかの触媒は他の触媒より良好に作用し、そして好ましい。例えば、出願人らの好ましい水素異性化触媒は、炭化水素を活性化する水素添加機能および脱水素機能の両方と異性化のための酸機能を触媒に付与するために酸性金属酸化物担体上に担持された第VIB族金属(例えば、Mo、W)酸化物助触媒を含んでも、または含まなくてもよい、一種以上の第VIII族貴金属成分または非貴金属成分、および反応条件に応じてCo、NiおよびFeなどの一種以上の非貴金属を含む。しかし、貴金属は、特に、より低い温度で水素化分解を減少させ、従って、幾つかの用途のために好ましい。好ましい貴金属は、PtおよびPdである。触媒は、水素化分解抑制剤として銅などの第IB族金属を含有してもよい。触媒の分解活性および水素添加活性は、その特定の組成によって決定される。本明細書に記載された金属の族は、サージェント‐ウェルシュ元素周期律表(Sargent−Welch Periodic Table of the Elements)、著作権1968年に記載された族である。
【0011】
酸性担体は、シリカが約30重量%未満、好ましくは5〜30重量%、より好ましくは10〜20重量%の量で存在する好ましくは非晶質シリカ−アルミナである。さらに、シリカ−アルミナ担体は、高温高圧プロセス中に触媒の一体性を維持する量の結合剤を含有してもよい。典型的な結合剤には、シリカ、アルミナ、第IVA族金属酸化物、例えば、ジルコニア、チタニア、種々の種類のクレー、マグネシアなど、および前述したものの混合物、好ましくはアルミナ、シリカまたはジルコニア、最も好ましくはアルミナが挙げられる。結合剤は、触媒組成物中で担体の約5〜50重量%、好ましくは5〜35重量%、より好ましくは20〜30重量%を構成する。
【0012】
担体の特性は、200〜500m2/g、好ましくは約250〜400m2/gの表面積(BET法)、および水の吸着によって測定して1ml/g未満、好ましくは約0.35〜0.8m/gの範囲内、例えば0.57ml/gの孔体積を好ましくは含む。
【0013】
金属は、適切ないかなる方法によっても担体上に組み込んでもよく、初期湿潤技術によることが好ましい。硝酸ニッケル、硝酸銅または他の水溶性塩などの適切な金属溶液を用いてもよい。好ましくは、金属は担体上に共含浸され、第VIII族金属と第IB族金属との間で密接触、例えば、バイメタルクラスターの形成が見込まれる。含浸された担体は、その後、例えば、約100℃〜150℃で一晩乾燥され、続いて表面積または孔体積の過度な損失がないように約200℃〜550℃、好ましくは350℃〜550℃の範囲の温度において空気中でか焼される。
【0014】
触媒の全重量を基準にして約15重量%未満、好ましくは約1〜12重量%、より好ましくは約1〜10重量%の第VIII族金属の濃度を用いることが可能である。第IB族金属は、より少ない量で通常は存在し、第VIII族金属に対して比が約1:2〜約1:20の範囲であってもよい。
【0015】
それでもやはり、本発明のブレンド中で使用してもよいフィッシャートロプシュ由来の留出物には、水素化処理、水素異性化、脱ロウおよび水素化分解の一つ以上に限定されないが、それらを含む適切な触媒の存在下で、水素化処理(すなわち、水素処理)されているか否かを問わずフィッシャートロプシュ反応器から回収された留出物、および水素化処理されているか否かを問わずフィッシャートロプシュ反応器からの製品を含有するワックスの分留から回収された留出物が挙げられる。しかし、好ましいフィッシャートロプシュ由来の留出物は、技術上一般に知られている標準水素異性化条件下で適切な、あらゆる水素異性化触媒を利用するフィッシャートロプシュ原料を含有するあらゆる水素異性化ワックスから誘導された留出留分を含む。
【0016】
フィッシャートロプシュ由来の炭化水素留出物は、好ましくは少なくとも600°FのT95を有し、より好ましくは、フィッシャートロプシュ由来の留出物は、少なくとも300°Fの初期沸点および少なくとも650°FのT95、より好ましくは、少なくとも320°Fの初期沸点および少なくとも700〜750°FのT95を有し、下記のものを含む。
硫黄 <10wppm、好ましくは<5wppm、さらに好ましくは<1wppm、
芳香族化合物 <1重量%、好ましくは<0.1重量%、さらに好ましくはASTMD−5292により検出されず、
セタン価 ≧65、好ましくは≧70。
【0017】
従来型石油由来の燃料は、従来の石油処理によって原油から、またはスラックワックスから、あるいは他の原料油から誘導されてもよい、あらゆる従来型低硫黄ディーゼル燃料、すなわち、ASTM D957−98bで規定されたような低硫黄No.2−Dディーゼル燃料であってもよく、そしてアンダーカットディーゼル燃料、すなわち、典型的なディーゼル燃料の沸騰範囲より低い最終カットポイントを有する燃料として特徴付けられる。好ましくは、本発明のアンダーカット従来型ブレンド基材油は、640°FのT95、好ましくは600°F未満のT95を有する。しかし、硫黄レベルが沸点とともに増加するので、従来型ブレンド基材油中で所望の硫黄レベルを達成するために、カットポイントを変えて、すなわち、下げてもよい。このようにして、最終ブレンドの硫黄レベルは、従来型ディーゼルブレンド基材油の最終カットポイントを基準にして制御してもよい。
【0018】
本発明の好ましい実施態様のより良い例証は、以下の比較および実施例によって得ることが可能である。
【0019】
アンダーカット従来型低硫黄No.2−Dディーゼル燃料(ASTM D−975−98b)をフィッシャートロプシュ由来のディーゼル燃料ブレンド基材油と組み合わせることにより、ディーゼル燃料ブレンドを調製した。
【0020】
フィッシャートロプシュ留出ブレンド基材油を次の通り調製した。
【0021】
300°F+のフィッシャートロプシュ由来のワックス含有原料を、直列に接続され等温砂浴内に封じ込められた二つの0.5インチ上昇流れ固定床反応器を通して流し、浴内で第1の反応器(R1)の製品を第2の反応器(R2)の反応域に直接供給した。
【0022】
R1は、公称20重量%アルミナ/80重量%シリカおよび30重量%アルミナ結合剤を含有するシリカ−アルミナ担体上に、0.5重量%Pdを含む市販水素異性化触媒80cc(44.7g)を含み、R2は、シーター−1ゼオライト(TON)およびR1に含まれた水素異性化触媒51cc(27.5g)を含有する押出物上に、0.5重量%Ptを含む市販脱ロウ触媒29cc(16.2g)を含有する触媒ブレンドを含んでいる。押出物を粉砕し、8メッシュを通過し、20メッシュに載る粒子を固定床反応器の一部に装填するために用いた。R2に供給する前にR1の水素異性化製品の処理も中間ストリッピングもなかった。
【0023】
300°F+のワックス供給物を、700°F+の材料が700°F−へ約50%転化をもたらす条件で運転するR1を通して流し、−20℃未満の曇点を達成するためにR2を通して脱ロウを行った。等温反応器条件は、715psig、0.854LHSVで1650SCF/Bblの水素処理速度および約606°Fの温度とした。
【0024】
上で詳述したプロセスからの製品分布を以下の表1に示し、フィッシャートロプシュブレンド基材油中で用いられた沸点カットを燃料1として表した。チタニア担体上にコバルトとレニウムを含むフィッシャートロプシュ触媒上で、水素とCOを反応させて原料を得た。特に、燃料1は、300〜800°Fのフィッシャートロプシュ由来の炭化水素留出留分を含有していた。
【0025】
【表1】
【0026】
フィッシャートロプシュプロセスを用いるので、フィッシャートロプシュ由来の留出物は、本質的に硫黄および窒素を含有しない。さらに、本プロセスは芳香族化合物および多環芳香族化合物を生成せず、あるいは通常に運転されたままで実質的に芳香族化合物を生成しない。パラフィン製造経路の一つがオレフィン中間体を経由するので、幾つかのオレフィンおよび酸素化物を生じうる。好ましくは、フィッシャートロプシュ由来の留出物中のオレフィン濃度は、10体積%未満、より好ましくは5体積%未満、さらに好ましくは1体積%未満(ASTM D−2710)である。それでもやはり、オレフィンおよび酸素化物の濃度は比較的低く、水素化処理後に本質的に皆無となる。
【0027】
アンダーカット従来型ディーゼル燃料は、U.S.No.2−D低硫黄ディーゼル燃料(ASTM D975−98b)であった。特に、従来型ディーゼル燃料は、約320〜640°Fの公称沸点範囲を有するとともに、燃料2として表されるアンダーカットディーゼル燃料を含んでいた。表2に記載した硫黄レベルは、ASTM D−2622を用いて決定した。
【0028】
【表2】
【0029】
従来型ディーゼル全体(IBP−675°F)は、低硫黄ディーゼルとして適格、すなわち、硫黄レベルはASTM D957−98bで指定されたように全燃料の0.05重量%未満であり、そして417wppmの硫黄を含有しているのに対して、アンダーカットディーゼル(IBP−640°F)燃料2は104wppmしか含有していない。かくして、表2に含まれた留分から例証されるように、硫黄レベルは沸点範囲とともに増加する。
【0030】
重質フィッシャートロプシュディーゼル(燃料1)とアンダーカット従来型ディーゼル(燃料2)の50/50ブレンドをエンジン試験のために調製した。それを燃料3として表している。
【0031】
放出物試験のために、組み合わせた燃料ブレンドを、以後燃料4および燃料5と呼ぶ二種の従来型石油ディーゼル燃料と比較した。燃料4は、U.S.No.2−D低硫黄ディーゼル燃料(ASTM D975−98b)であり、燃料5は、欧州低硫黄自動車ディーゼル(LSADO)であった。以下の表3は、燃料3〜5についての関連特性の比較を示している。
【0032】
【表3】
【0033】
燃料3〜5の成分を決定するために用いられた各標準分析技術を括弧内に示している。表3は、本発明のブレンドが従来型燃料の各々と比べて著しくより低い硫黄レベルを有することを例示している。
【0034】
エンジン試験
比較のために、本発明のブレンドディーゼル燃料(燃料3)を従来型石油燃料と比較した。Peugeot 405 間接噴射(IDI)ライトデューティーディーゼルエンジンを用いて燃料を評価した。規制された放出物をホットスタート過渡サイクル中に測定し、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)および粒子状物質(PM)の放出物を測定した。結果を以下の表4にまとめている。試験データは、g/Hp−hrで絶対値として表しており、その後に基準燃料5である従来型石油ディーゼル燃料に対する各放出物値に関する%変化が続いている。すべての燃料は、組み合わせた都市運転サイクルと市外運転サイクル(それぞれECE−EUDC)として一般に知られている)ホット試験およびコールド試験プロトコルを通して無作為配置で二回走行した。
【0035】
ライトデューティー欧州試験サイクルは二つの部分で行う。
【0036】
ECE:
この都市サイクルは、50km/hの最高速度でコールドスタート後の市内ドライビング条件を表している。
【0037】
EUDC:
市外運転サイクルは、郊外および一般道路ドライビング挙動の典型であり、120km/h以下の速度を含む。データは、ECEとEUDCサイクルの組み合わせ放出物に基づき、g/kmで表している。SAE論文961073および961068を参照のこと。
【0038】
燃料5を基準として用い、従って燃料5は三回走行した。すべての他の燃料は二回走行した。データは、ECE−EUDC試験手順の組み合わせ(「組み合わせたECE−EUDC」報告方法)からの平均値を表している。
【0039】
【表4】
【0040】
データは、従来型ディーゼル燃料(燃料4および燃料5)のいずれかで観察されたよりも、出願人らのディーゼル燃料ブレンドである燃料3のほうが著しく低い放出物を表している。特に出願人らのブレンドである燃料3は、基準従来型ディーゼル燃料と比べて、炭化水素が55.8%減少し、一酸化炭素が41.8%減少し、窒素酸化物が13.1%減少しおよび粒子状物質が41.3%減少した放出物を生じた。しかし、データをより良く精査すると、本発明の燃料が予想されるより以上に、微粒子および窒素酸化物の放出物における実質的な利点を有することが示されている。SAE961074および961075を参照。これに関して、ディーゼル燃料に関する最重要な放出物パラメータがPM−NOxトレードオフであることが技術上周知である。すなわち、粒子状物質とNOxとの間に既知の逆関係がある。SAE961074および961075を参照。従って、放出物に関して、ある変数を減少させると通常は他の変数の増加をもたらす。
【0041】
以下の表5は、密度、セタン価およびT95の変数に基づく燃料特性と放出物との間の関係を定めるために政府、自動車企業およびオイル企業によって着手された欧州での、よく認められた放出物、燃料およびエンジン技術における欧州プログラム(European Programme on Emissions,Fuels and Engine Technologies(EPEFE))研究によるライトデューティー(すなわち、乗用車)ディーゼル燃料に関する予想変化を詳述している。SAE961074、表3〜6を参照。左の欄は、欄の上部に示された四つの燃料特性の各々に対する絶対放出物の変化(g/Hp−hr)および%変化[%増加(プラス)または%減少(マイナス)]に加えて、二種の汚染物(粒子状物質と窒素酸化物)を表している。放出物変化(g/Hp−hrおよび%)は、括弧内に示された4燃料特性の一つのずれに基づいている。例えば、T95が55℃だけ低下した場合、微粒子放出物は6.9%だけ減少する一方で、NOxは4.6%だけ増加する。
【0042】
【表5】
【0043】
以下の表6は、表5の公表結果を表3で測定された特性および表4の放出物結果と組み合わせることにより作成した。得られた試験データは、表5に記載された燃料の各々に関する放出物試験中に測定された実変化に対する、EPEFE式によって予想された放出物の予想変化を表している。なお、すべての結果は基準燃料としての燃料4を基準としている。
【0044】
【表6】
【0045】
従来型燃料である燃料4は、微粒子放出物が予想より2.4%(3.9%−1.5%)悪く、NOxが予想より4.6%(1.2%+3.4%)良いように、若干量だけ異なって予想と非常によい一致を示している。燃料3については、基準燃料である燃料5からの対比は全く異なり、意外である。実際、出願人らのディーゼル燃料ブレンドは、同時にNOx放出物を劇的に減少させつつ(予想より1036%高い[(1.4%+13.1%)/0.014])、微粒子放出物に関して予想された性能を超え、予想より55.6%高い[(43.1%−27.7%)/0.277]。これらの予想によると、微粒子放出物の改善は燃料3に関して予期され、上のデータは、この予想を支持するのみでなく、この予想を超える。さらに、EPEFEの予想は、NOxの若干の増加を予想している。しかし、この予想に反して、データは、出願人らのディーゼル燃料が予想値を超えてNOx放出物の実質的な減少をもたらしたことを表している。従って、出願人らのディーゼル燃料は、大きなNOx放出物の減少と微粒子放出物の減少とを同時にもたらす。こうした結果は意外であり、よく認められた予想に直接反する。
【0046】
請求の範囲において、硫黄は、例えば、ASTM D−2622に記載されたX線蛍光によって測定されるべきであり、セタンは、ASTM D−613を用いて決定されるべきであり、密度は、D−4052によって測定されるべきであり、T95はASTM D−86によって決定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、これらの実施例に記載されているこの発明の比較テスト燃料を製造するために用いた実験反応器の説明図である。
Claims (32)
- ディーゼル燃料ブレンドであって、
少なくとも600°FのT95を有するフィッシャートロプシュ由来の炭化水素留出物と、
640°F以下のT95を有する石油由来の炭化水素留出物とを含むとともに、500wppm未満の硫黄含有量を有することを特徴とするディーゼル燃料ブレンド。 - 前記ブレンドは、少なくとも280°Fの初期沸点および約700°F未満のT95を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料ブレンド。
- 前記ブレンドは、少なくとも300°Fの初期沸点および約680°F未満のT95を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料ブレンド。
- 前記ブレンドは、少なくとも320°Fの初期沸点および約640°F未満のT95を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料ブレンド。
- 前記フィッシャートロプシュ由来の炭化水素留出物は、少なくとも300°Fの初期沸点および少なくとも650°FのT95を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料ブレンド。
- 前記フィッシャートロプシュ由来の炭化水素留出物は、少なくとも320°Fの初期沸点および少なくとも700°FのT95を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料ブレンド。
- 前記石油由来の炭化水素は、600°F未満のT95を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料ブレンド。
- 前記ブレンドは、150wppm未満の硫黄含有量を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料ブレンド。
- 前記ブレンドは、50wppm未満の硫黄含有量を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料ブレンド。
- 前記ブレンドは、30wppm未満の硫黄含有量を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料ブレンド。
- 前記フィッシャートロプシュ留出物は、前記ブレンドの5〜90体積%を構成し、前記石油留出物は、前記ブレンドの90〜5体積%を構成することを特徴とする請求項1に記載の燃料ブレンド。
- 前記フィッシャートロプシュ留出物は、前記ブレンドの20〜80体積%を構成し、前記石油留出物は、前記ブレンドの80〜20体積%を構成することを特徴とする請求項1に記載の燃料ブレンド。
- 前記フィッシャートロプシュ留出物は、前記ブレンドの30〜80体積%を構成し、前記石油留出物は、前記ブレンドの80〜30体積%を構成することを特徴とする請求項1に記載の燃料ブレンド。
- 前記ブレンドは、11重量%以下の多環芳香族化合物および少なくとも50のセタン価を含むことを特徴とする請求項1に記載の燃料ブレンド。
- 前記ブレンドは、5重量%以下の多環芳香族化合物を含有することを特徴とする請求項14に記載の燃料ブレンド。
- 前記ブレンドは、1重量%以下の多環芳香族化合物を含有することを特徴とする請求項15に記載の燃料ブレンド。
- 前記ブレンドは、約0.79〜約0.85の範囲の密度を有することを特徴とする請求項14に記載の燃料ブレンド。
- 燃焼後に放出物が少ないディーゼル燃料として有用な低硫黄燃料を、640°F以下のT95を有する石油由来の炭化水素留出物から製造する方法であって、前記石油由来の留出物と少なくとも600°FのT95を有するフィッシャートロプシュ由来の炭化水素留出物とをブレンドすることを含むとともに、前記フィッシャートロプシュ由来の留出物は、前記ブレンドの10〜90体積%を構成し、前記ブレンドは、500wppm未満の硫黄含有量を有することを特徴とする低硫黄燃料の製造方法。
- 前記ブレンドは、150wppm未満の硫黄含有量を有することを特徴とする請求項18に記載の低硫黄燃料の製造方法。
- 前記ブレンドは、50wppm未満の硫黄含有量を有することを特徴とする請求項19に記載の低硫黄燃料の製造方法。
- 前記ブレンドは、30wppm未満の硫黄含有量を有することを特徴とする請求項20に記載の低硫黄燃料の製造方法。
- 前記ブレンドは、少なくとも280°Fの初期沸点および約700°F未満のT95を有することを特徴とする請求項18に記載の低硫黄燃料の製造方法。
- 前記ブレンドは、少なくとも300°Fの初期沸点および約680°F未満のT95を有することを特徴とする請求項18に記載の低硫黄燃料の製造方法。
- 前記ブレンドは、少なくとも320°Fの初期沸点および約640°F未満のT95を有することを特徴とする請求項18に記載の低硫黄燃料の製造方法。
- 前記フィッシャートロプシュ由来の炭化水素留出物は、少なくとも300°Fの初期沸点および少なくとも650°FのT95を有することを特徴とする請求項18に記載の低硫黄燃料の製造方法。
- 前記フィッシャートロプシュ由来の炭化水素留出物は、少なくとも320°Fの初期沸点および少なくとも700°FのT95を有することを特徴とする請求項18に記載の低硫黄燃料の製造方法。
- 前記フィッシャートロプシュ留出物は、前記ブレンドの5〜90体積%を構成し、前記石油留出物は、前記ブレンドの90〜5体積%を構成することを特徴とする請求項18に記載の低硫黄燃料の製造方法。
- 前記フィッシャートロプシュ留出物は、前記ブレンドの20〜80体積%を構成し、前記石油留出物は、前記ブレンドの80〜20体積%を構成することを特徴とする請求項18に記載の低硫黄燃料の製造方法。
- 前記フィッシャートロプシュ留出物は、前記ブレンドの30〜80体積%を構成し、前記石油留出物は、前記ブレンドの80〜30体積%を構成することを特徴とする請求項18に記載の低硫黄燃料の製造方法。
- 前記ブレンドは、11重量%以下の多環芳香族化合物および少なくとも50のセタン価を含むことを特徴とする請求項18に記載の低硫黄燃料の製造方法。
- 前記ブレンドは、5重量%以下の多環芳香族化合物を含有することを特徴とする請求項30に記載の低硫黄燃料の製造方法。
- 前記ブレンドは、1重量%以下の多環芳香族化合物を含有することを特徴とする請求項31に記載の低硫黄燃料の製造方法。
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