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JP2004533508A - バリヤー被覆プラスチック製容器 - Google Patents

バリヤー被覆プラスチック製容器 Download PDF

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JP2004533508A
JP2004533508A JP2002585526A JP2002585526A JP2004533508A JP 2004533508 A JP2004533508 A JP 2004533508A JP 2002585526 A JP2002585526 A JP 2002585526A JP 2002585526 A JP2002585526 A JP 2002585526A JP 2004533508 A JP2004533508 A JP 2004533508A
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Abstract

バリヤー被膜を有するプラスチック製容器(102)、例えば飲料包装用容器を製造する方法およびシステムを提供する。このシステムは真空槽、前記真空槽の中に位置していて被覆用蒸気を前記真空槽の中に位置させたプラスチック製容器(102)の外側表面に供給する被覆源(106)、および1種以上のプロセスガスを前記真空槽の内部空間部の中に供給するガス供給源(115)を含んで成る。前記被覆源を用いて無機被覆用材料(108)、例えば金属またはケイ素などを加熱して蒸発させることで被覆用蒸気を生じさせ、これにエネルギーを与えることでプラズマを発生させる。前記プロセスガスには炭素含有ガス、例えばアセチレンなどが含まれる。前記被覆用蒸気および/またはプラズマが前記プロセスガスの中の少なくとも1種と反応して前記プラスチック製容器の外側表面に薄い被膜が付着して接着するが、前記薄い被膜は炭素と無機材料、例えば無機酸化物などを含んで成る。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、気体透過性を低下させるバリヤー被膜(barrier coating)を含有させたプラスチック製容器、例えば飲料用容器などに関し、前記バリヤー被膜は、取り扱いの誤用および容器壁の膨張によって引き起こされるバリヤー特性の損失に対して向上した耐性を示す。
【背景技術】
【0002】
プラスチック製容器は食料および飲料産業の成長する大きな分野を構成している。プラスチック製容器は伝統的な金属製およびガラス製容器に比べて数多くの利点を与える。それらは軽量であり、安価であり、非破壊性であり、透明であり、かつ製造および取り扱いが容易である。しかしながら、プラスチック製容器は特に要求がより厳しい食料用途では普遍的受け入れに限界があると言った大きな欠点を少なくとも1つ有する。そのような欠点は、水、酸素、二酸化炭素および他の気体および蒸気があらゆるプラスチック製容器を多少とも透過する点にある。いろいろな用途において、手頃な価格のプラスチックが示す透過率は、これに入れた食料および飲料の貯蔵寿命が大きく制限されるか或はプラスチック製容器を全く使用することができないほど高い。
【0003】
ガラス様もしくは金属様層をプラスチック製容器に付着させること、そしてプラスチック製容器を金属で被覆することで、プラスチック製容器の最も良好な特徴とより伝統的な容器が組み合わされた容器構造を得ることができることは公知である。例えば、金属で被覆されたポテトチップス用バッグをある時期商業的に入手することができた。しかしながら、パッケージの透明性が大きく重要である用途では、金属被覆被膜は受け入れられない。プラスチック製容器の外観を変えることなく前記容器の上に耐久性のあるガラス様被膜を得るのはよりずっと困難であることが認められている。
【0004】
ガラス様被膜をプラスチックフィルムの上に付着させた後に前記フィルムから軟質プラスチック製容器を成形する方法は数多く開発されてきた。しかしながら、前以て成形しておいた比較的硬質のプラスチック製容器、例えば炭酸飲料用として米国で通常用いられているポリエチレンテレフタレート(PET)製ボトルなどにガラス様被膜を付着させる目的で開発された方法は相対的に少なく、今までのところ、容器が受ける加圧の影響に耐えるに充分な耐久性を示し、前記加圧の後に気体および蒸気に対して向上したバリヤーを保持しかつ容器の再利用に悪影響を与えないガラス様被膜をプラスチック製容器の外側表面に付着させる方法は全く開発されていない。現在、加圧される飲料用容器は世界規模で非常に大きな市場を構成しているが、現在手頃な価格のプラスチックが示す透過率は極めて高く、プラスチック製容器を利用することができるいろいろな市場でそれの使用を制限している。
【0005】
そのように加圧される容器には、炭酸飲料用および非炭酸飲料用の両方のプラスチック製ボトルが含まれる。プラスチック製ボトルはいろいろな重合体で作られており、特に炭酸飲料用のプラスチック製ボトルは主にPETで作られている。しかしながら、そのような重合体は、全部、気体および蒸気に対していろいろな度合の透過性を示すことから、その中に入れる飲料の貯蔵寿命は限られていた。例えば、炭酸飲料用ボトルの寿命はCOが失われることで制限される[貯蔵寿命は、典型的に、飲料の初期炭酸飽和度(carbonation)の17パーセントが失われるに要する時間として定義される]。その損失速度は、体積に対する表面の比率の影響から、ボトルの大きさを小さくすればするほど大きくなる。数多くの市場用途で小型容器が求められているが、そのようなケースでは、それによってプラスチック製ボトルの使用がひどく制限される。従って、向上した炭酸飽和保持特性(carbonation retention properties)を示す容器が得られたならば、これは望ましいことである。
【0006】
非炭酸飲料の場合にも酸素および/または水蒸気が拡散することが理由で同様な制限がかけられ、再び、ボトルの大きさが小さくなればなるほど重要性が増す。拡散はボトルまたは容器の中に入ることとそこから出て行くこと(拡散および侵入)の両方を意味する。周囲温度が高い条件下ではCOの拡散そして酸素、水蒸気および他のガスの拡散に対する不透過性の度合(本明細書では「ガスバリヤー(gas barrier)」として記述する)が重要になる。高いガスバリヤーを示す外側被膜をプラスチック製ボトルに付着させておくとそれに詰められている飲料の品質が向上しかつ前記ボトルの貯蔵寿命が長くなる可能性があることから、それが小型ボトルの代替品になる可能性がより高くなり、それによって、配達費用が軽減されかつマーケティングミックス(marketing mix)がより柔軟になる点で数多くの利点が得られる。
【0007】
また、プラスチック製容器、例えばPET製ボトルなどを再利用することができれば、これも望ましいことである。しかしながら、公知のバリヤー向上被膜(barrier enhanced coatings)はしばしば有機で相対的に厚く、従って再利用されたプラスチック製品を汚染する可能性がある。有機被覆用材料が再利用されたプラスチックの中に混ざると、飲料もしくは食料品がそのような有機被覆用材料と接触して汚染される可能性があることから、それは飲料もしくは食料品用容器として用いるに適さない。加うるに、被膜の厚みが相対的に厚いとプラスチック材料を再生利用している時にそれが相対的に大きな粒子を形成することから、結果として得られる再利用プラスチック製品の外観および特性が損傷を受ける可能性がある。特に、相対的に大きな被覆粒子(coating particles)が再利用プラスチックの中に入り込むと、それが入っていない時には透明なプラスチックが曇ってしまう可能性がある。曇っているプラスチックは飲料および食料品用容器などの如き容器ではしばしば望ましくない。
【0008】
加うるに、被膜をボトルの外側に付着させる時の費用が基礎パッケージ(basic package)のコストに大きく加わってはならない。このことは、被膜がボトルに入っている飲料の貯蔵寿命を大きく長くし、ボトルに入っている飲料の製品腐敗を大きく低下させ、紫外線による製品腐敗を大きく低下させ、環境応力亀裂(environmental stress cracking)を実質的になくしそして/または特定の色を与えるガスバリヤーであっても当てはまる。このような判断基準によって、高いガスバリヤーを示す被膜を生じさせようとする数多くの方法が除外されている、と言うのは、プラスチック製ボトルはこれ自身が非常に低コストで大量生産される製品であるからである。手頃な価格(affordability)は、実際、被膜の費用がパッケージ全体の価格に加わる度合が最小限であるか或はそれによって価格が高くなるべきでなく、実際に費用がより低い可能性があることを意味する。
【0009】
プラスチック製ボトルの外側に付着させる被膜は柔軟性を示すべきである。ボトルが加圧される容器として用いられる場合、その被膜は、プラスチック基質が伸びる時にはいつでも好適には二軸方向に伸び得るべきである。また、その被膜は容器表面の大部分に渡って連続的であるのが好ましい。特に炭酸飲料の場合には接着力が重要である、と言うのは、ボトルに入っているCOがボトル内の圧力のいくらかまたは全部をその被膜に及ぼすからである。そのような圧力は6バールを超える圧力にまで上昇する可能性があり、それによって、被膜/プラスチック接触面にかなりの力がかかる。また、その被膜はかき傷、通常の取り扱い、気候(例えば雨、太陽および温度変動にさらされる)にも耐える必要がありかつその被膜はこれのガスバリヤーをボトルの有効寿命全体に渡って維持しなければならない。
【0010】
ある範囲の製品(これにはある場合にはボトルが含まれる)に外側の無機被膜を付着させるプラズマ増強方法(plasma−enhanced processes)がいくつか存在する。そのような方法の多くは、高いガスバリヤーを持たせるべきボトル用被膜とは全く異なるずっと厄介でない被膜特性を与えることを目的にしたものである。そのような方法は、例えば耐摩滅性を目的にしたものであり、その場合には被膜の連続性が重要な因子にはならない、と言うのは、そのような被膜を用いて非常に微細な隙間を保護することができるからである。他の方法は化粧品または光反射特性を目的にしたものでありそしていくつかの方法は単なる取り扱い保護の役割を持つものである。そのような基質はしばしば曲げられることも伸ばされることもなく、かつそのような製品はそれ自身がプラスチック製ボトルの価格よりも高く、その結果として、価格がデザインの利点にはならない。ある場合には、そのような基質を用いた時に許される被覆温度は、最も一般的なプラスチック製ボトル材料であるPETを用いた時に許される温度よりもずっと高い。そのような方法を用いたのでは一般に高いガスバリヤーを示す被膜を与えるに必要な被膜の連続性、接着力および柔軟性を与えるのは不可能であり、かつこの上に記述した高いガスバリヤーを示す被膜に関連した他の問題に対する解決法を与えるものでもない。
【0011】
無機被膜をプラスチック基質に真空下で付着させた時の付着力をプラズマで増強させる電気アーク方法が特許文献1に記述されており、それは前記欠点および問題を取り扱うものである。冷却した陰極と陽極の間に低電圧の電気アークを発生させており、その陽極は被覆用固体(coating solids)[これはアークのエネルギーで蒸発しかつプラズマエネルギーが与えられる(plasma−energized)]を保持しているるつぼである。そのプラズマに1種以上の反応性ガスを加えてもよい。そのプラズマに入っている高エネルギーの粒子の比率が相対的に高いことが理由で良好に接着する濃密な被膜付着が得られる。そのような方法を用いると外側のガラス様バリヤー被膜(barrier coatings)を有するプラスチック製容器が得られる。
【0012】
しかしながら、ある用途のプラスチック製容器は非常に高い度合の取り扱いの誤用(handling abuse)および/またはプラスチック基質の大きな膨張をもたらす条件に耐える必要がある。高い度合の取り扱いの誤用はボトル詰めプラント、配達中および市場で起こり得る。そのような誤用の例には、(i)空ボトルの貯蔵室およびそのような貯蔵後のボトル仕分け/組立て(sorting/erection)装置の使用(これによってボトルが互いおよび金属製接触部分に対して連続的に擦られ、それによってしばしばそれらがひどく引っ掻かれると言った影響が生じる)、(ii)ボトルに熱水を噴霧するボトルウォーマー(bottle warmers)の使用[それによって表面が熱く湿った条件にさらされかつ水にいくらか入っている添加剤、例えばさび落とし剤(de−scaling agents)などによる化学的影響を受ける]、(iii)ガラス製容器を取り扱うように設計されたボトル詰めライン(PET製容器を専用に取り扱うように設計されていない)の使用(このようなラインは一般にプラスチック製容器の取り扱いにとってあまり優しくない)、そして(iv)容器が熱くて埃っぽい条件の中で長距離に渡って配達されること(その結果として、容器と容器の接触および摩滅が理由で過度の損傷がもたらされる)が含まれる。容器の大きな膨張をもたらす条件は一般に高い周囲温度と湿度の組み合わせであり、これは特に炭酸飽和状態が高い飲料の時に起こり(そのような飲料を取り扱う容器の内部圧力が高いことにより)、かつまた特に装飾的特徴を有する輪郭を持たせたパッケージの場合に起こる(そのような特徴によって容器の壁が弱くなることにより)。この上の例で示した如き取り扱いの誤用および/または容器の大きな膨張をもたらす条件によって被膜が過度の損傷を受ける可能性があり、その結果として、バリヤーが大きく失われてしまうであろう。そのような誤用および条件では、ある市場のポイントオブセール(point−of−sale)でバリヤーが大きく損失しないように、特許文献1に記述されている被膜デザイン尺度(coating design measures)を超える被膜デザイン尺度が要求され得る。ある用途ではより強い被膜の方が有利であろう。
【特許文献1】
PCT WO 98/40531
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従って、本発明の目的は、摩滅および他の取り扱いの誤用かつプラスチック基質の大きな膨張をもたらす条件が理由で起こるバリヤー損失の度合を低くするバリヤー被膜を有する(barrier coated)プラスチック製容器およびこれの被覆方法を提供することある。
【0014】
本発明の別の目的は、摩滅および他の取り扱いの誤用に対する耐性かつプラスチック基質の大きな膨張をもたらす条件に対する耐性が向上した外側被膜を容器、例えば熱に敏感なプラスチック製ボトルなどに与えることにある。
【0015】
本発明のさらなる目的は、特許文献1に記述されている方法を用いた時にもたらされるバリヤーに比較して向上したバリヤーを示す被膜をプラスチック製容器に与えることにある。
【0016】
本発明の更に別の目的は、容器の曲げ、引き伸ばし、へこみおよび摩滅の影響に高いバリヤー特性の大きな喪失なしに耐える柔軟で耐久性があって充分な接着力を有する外側のガラス様被膜を与え得る被膜およびシステム(system)および被覆方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
ガスバリヤーを示しかつ取り扱いの誤用および容器の壁の膨張が原因で起こるバリヤーの喪失に対して向上した耐性を示す被膜を有するプラスチック製容器を製造するシステムを提供する。このシステムは(a)真空槽(vaccume cell)[この真空槽の中に真空を維持することができる]、(b)前記真空槽の中に位置していてこの真空槽の中に位置させたプラスチック製容器の外側表面に被覆用蒸気を供給する少なくとも1種の被覆源(coating source)[この被覆源は、無機被覆用材料、例えば金属またはケイ素などを加熱しかつ蒸発させて被覆用蒸気(coating vapor)を生じさせる蒸発装置、および前記被覆用蒸気にエネルギーを与えてプラズマを発生させる手段を含んで成る]、および(c)1種以上のプロセスガス(process gases)を前記真空槽の内部空間部の中、通常はプラズマ発生領域の中に供給するガス供給源(gas feeds)を含んで成る。前記プロセスガスの中の少なくとも1種は炭素含有ガス、好適には低分子量の有機ガス、例えばアセチレン、エチレンまたはエタンなどである。前記被覆源を前記真空槽の中に前記プラズマが前記プロセスガスの中の少なくとも1種と反応して薄い被膜が前記プラスチック製容器の外側表面に付着して接着し、結果として前記薄い被膜が炭素と無機材料[この無機材料は例えば澄んだ/透明な(clear/transparent)無機酸化物である]を含んで成るように位置させる。そのような被覆用成分の組み合わせを用いると良好なガスバリヤーが得られることに加えてバリヤーの喪失に対する耐性が向上する。
【0018】
無機材料および炭素含有ガスの選択に応じて多様なバリヤー被膜を生じさせることができ、そのような被膜には、無色透明な酸化物被膜、不透明または半透明の被膜および着色した被膜が含まれる。
【0019】
本システムに、更に、多数のプラスチック製容器を前記真空槽の中に移送してそれらが被覆工程を好適には連続様式または半連続様式で通るように移送する容器供給装置およびコンベヤーを含めてもよい。
【0020】
別の態様における本システムは、この上に記述した如き真空槽および少なくとも1種の主被覆源に加えて、(a)1種以上のプロセスガスを前記真空槽の内部空間部の中に供給するガス供給源および(b)同じまたは別の真空槽の中に位置していて重合体の1つ以上の被膜を前記真空槽の中に位置させたプラスチック製容器に付加させる少なくとも1種の重合体被覆源(polymer coating source)を含んで成る。前記主被覆源を前記真空槽の中に前記プラズマが前記プロセスガスの中の少なくとも1種(場合により炭素含有ガスを含有)と反応して薄い被膜が前記プラスチック製容器の外側表面に付着して接着し、結果として前記薄い被膜が無機材料、例えば無機酸化物などを含んで成るように位置させる。1番目の種類の本システムにおける重合体被覆源は、重合性ガスを含んで成る2番目のガス供給源と、前記重合性ガスにエネルギーを与えて重合性フリーラジカルを含んで成るプラズマを発生させる手段を含んで成り、その結果として、その重合性フリーラジカルが前記プラスチック製容器に付着して重合することで薄い重合体被膜を形成する。そのような重合性ガスの例にはオレフィン、パラフィンおよびこれらの混合物が含まれる。エチレンおよびアセチレンが好適である。2番目の種類の本システムにおける重合体被覆源は、蒸発性(vaporizable)重合体を加熱して蒸発させて重合体被覆用蒸気を発生させる溶融−蒸発装置(melter−evaporator)を含んで成り、前記重合体被覆用蒸気は前記プラスチック製容器の上で再凝縮してそれに付着することで薄い重合体被膜を形成する。前記蒸発性重合体は、真空条件下で分解を起こすことなく蒸発し得る重合体、例えばポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネートなど、またはこれらの混合物である。ポリエチレンが好適な重合体である。いずれの種類の本システムでも、そのような薄い重合体被膜を主無機被膜に関してトップコート(topcoat)、アンダーコート(undercoat)または両方として付着させてもよい。任意の炭素成分の有り無しで無機被膜と重合体プレ−および/またはポスト−コート(pre− and/or post−coat)を組み合わせると、良好なガスバリヤーが得られることに加えてバリヤーの喪失に対して向上した耐性が得られる。
【0021】
好適な態様の前記被膜を持たせたプラスチック製容器は、内部容積の中に4倍体積の二酸化炭素を入れて密封した時、取り扱いの誤用および環境の苛酷な条件を受けた後でも、前記被膜を持たせていない前記プラスチック製容器が示すガスバリヤーの少なくとも1.25xのガスバリヤーを示す。
【0022】
本システムを基にして被膜を有するプラスチック製容器を製造する方法を提供することに加えて前記被膜を有するプラスチック製容器自身も提供する。また、それに包装された飲料および包装システム(packaging systems)も提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
容器を被覆する方法およびシステムを開発し、その被膜は前記容器の表面に良好に接着しかつ良好なガスバリヤーを示すばかりでなく苛酷な取り扱いの誤用および前記容器の壁の膨張に耐えるに必要な耐摩滅性、引き伸ばし性および柔軟性を示す。
【0024】
前記被膜は取り扱いの誤用および容器壁の膨張が原因で起こるバリヤー喪失に対して向上した耐性を示すが、これは、主被膜を生じさせる時に用いる無機プロセスガスに炭素含有ガスを添加しそして/または重合性有機ガスを用いて薄い重合体アンダーコートを容器表面と主被膜の間に付着させそして/または重合性有機ガスを用いて薄い重合体トップコートを前記主被膜の上に付着させそして/または被覆工程の真空条件下で分解を起こすことなく蒸発して薄いアンダーコートもしくはトップコートの付着をもたらす重合体を用いることで達成したものである。
【0025】
本明細書の全体に渡って容器またはボトルを記述する。被覆されていない容器を容器本体と呼ぶこともあり得る。このような容器本体を一般にプラスチック製ボトルの言及で記述するが、本発明の方法およびシステムを用いて適切な如何なる容器に処理を受けさせてもよい。従って、いろいろな大きさのソフトドリンク用ボトル、他の食料品用容器または他の適切な如何なる容器にも本明細書に記述する方法およびシステムを用いた処理を受けさせることができる。
【0026】
用語「バリヤー」を本明細書で用いる場合、これは、特に明記しない限り、気体および蒸気の透過に対する抵抗を指す。
I. 炭素含有無機被覆方法およびシステム
特許文献1に記述されている無機バリヤー被膜に炭素を取り込ませる方法を開発した。その無機被膜の中に入り込んだ炭素がフリーラジカルを発生することで容器の表面が活性化され、それによって、その被膜の接着力がより良好になり得ることでそれのバリヤー特性が向上する。前記無機被膜の中に炭素を入り込ませると、また、(i)基質表面の欠陥部を覆う度合がより良好になり(と言うのは、気体は無機粒子よりもそのような欠陥部の中に入り込む度合が良好であり、それによって、被膜の中にピンホールが発生する率が低くなるか或は発生しなくなるからである)、(ii)被膜の柔軟性がより高くなり、従って、その被膜を亀裂なしに当該基質と同じ度合で曲げることができかつ膨張させることができ、それによって、苛酷な条件下で起こる容器の膨張が原因で起こるバリヤー損失の度合が低くなるか或はなくなり、(iii)無機格子の中に追加的架橋がもたらされることで被膜の一体性が向上し、そして(iv)被膜の脆さが低くなることで被膜が摩滅、取り扱いの誤用および容器膨張に対して示す耐性が向上することで、被膜のバリヤーが向上する。
【0027】
そのような炭素含有無機被膜は、高いバリヤーを与え得ることに加えてバリヤー喪失に対する耐性がより高いと言った利点をもたらす。1つの態様では、苛酷な取り扱いおよび環境条件下で大きく向上したバリヤーを示す澄んだ/透明な二酸化ケイ素被膜(「ガラス様」被膜)を生じさせることができる。例えば、そのような被膜はボトル詰めプラントで苛酷な取り扱いの誤用を受けた後でもボトルの大きな膨張をもたらす苛酷な環境条件にさらされた後でも向上したバリヤーを示し得る。
被覆システム
好適な態様における方法は特許文献1に記述されている方法を基にして組み立てた方法である。図1を参照して本方法の好適な態様を記述する。図1に示す容器102は真空槽の中で回転しながら1個または一連の被覆源104を連続的に通り過ぎる。前記被覆源104(また蒸発装置または蒸発装置システムとも呼ぶ)にはるつぼ106(これに無機被覆用物質108が入る)が含まれている。前記被覆源104には更に直流(「DC」)電源112のマイナス端子につながっている陰極110も含まれている。前記DC源112のプラス端子はるつぼ106につながっている。陰極110とるつぼ106の間で発生させた電気アークでるつぼ106を加熱する。前記電気アークのエネルギーによって無機被覆用物質108が溶融して蒸発しかつそれにエネルギーが与えられることでプラズマが発生する。また、そのような電気アークが有する溶融および蒸発機能の一部または全部を放射加熱装置または本技術分野で公知の他の形態の加熱で与えることも可能である。炭素含有ガス114(またはガス混合物)を流量調節装置116で計量し、導管115に通してるつぼ106の上に存在するプラズマの中に送り込む。また、118aおよび118bとして示す他のプロセスガスも流量調節装置120aおよび120bで計量し、そして導管115に通してか或は別法として他の個別の1つ以上の導管に通して、るつぼ106の上に発生させたプラズマの中に送り込む。ガス114、118aおよび118bをプラズマの中に導入すると、それにプラズマエネルギーが与えられ、そして炭素を含有する無機被膜が容器102の外側表面の上に生じる。
【0028】
本方法を真空下および真空槽、例えば特許文献1に記述されている如き真空槽の中で実施すべきである。炭素含有ガスを用いる時の本方法の操作圧力(operating pressure)は、被膜の種類に応じて10−4から10−1ミリバールの範囲、より通常には10−3から10−2ミリバールの範囲である。炭素含有ガスを用いる時の操作圧力は、被覆速度が等しい場合、無機被膜に炭素を含有させない場合に通常用いられる圧力よりも高い傾向がある。他の面における操作パラメーターは特許文献1および米国特許第6,279,505号に記述されているそれらの範囲内である。
【0029】
るつぼ106を典型的には冷却(例えば水で冷却)されているるつぼホルダー(示していない)で担持させる。このるつぼ(また入れ物とも呼ぶ)を、選択した特定の被覆用材料を溶融させて蒸発させるに適した材料で構成させ、これは、不活性である必要がありかつ要求される量の蒸気を発生させるに必要な温度に耐える必要がある。例えばケイ素を蒸発させる場合には炭素が適切な材料であることを確認した。
(1)炭素含有ガス
炭素含有ガス114には、好適には、低分子量の有機ガス、例えばアセチレン、軽質オレフィン(例えばエチレン、ブチレン、プロピレン)、または軽質パラフィン(例えばエタン、ブタン、プロパン)、または軽質芳香族(例えばベンゼン、トルエン)、または無機基を含有する軽質有機物(例えばニトリル、スルフィド、ホスフェート)が含まれる。一般的には、水素原子に対する炭素原子の比率が高い炭素含有ガス、例えば前記軽質オレフィンなどの使用が有利である。アセチレンが好適である。計量してプラズマに送り込む炭素含有ガスの量は、選択した無機被覆用物質の種類ばかりでなく炭素含有ガスの種類にも依存する。例えば、無機被覆用物質と一緒にアセチレンを過度の比率で用いるとそれは被膜に褐色がかった色を与えるであろう。例えば、アセチレンの蒸気圧をプラズマに入っている蒸気の無機内容物を一緒にした蒸気圧とほぼ等しくすると褐色がかった色合いがもたらされると予測される。
(2)無機被覆用物質およびプロセスガス
被覆用物質108は、室温で固体で高い沸点、例えば500℃を超える沸点を有する無機材料である。このような被覆用物質は例えば金属、ケイ素または他の非金属など、またはこれらの組み合わせであってもよい。
【0030】
いろいろな多原子価金属の金属酸化物、例えば酸化アルミニウムなどを炭素含有被膜に加えることで、取り扱いの誤用および環境条件に耐えるガラス様の澄んだ透明な良好なバリヤーを生じさせることができる。四価の金属、例えばチタンなどを炭素と組み合わせるのが特に有利である。
【0031】
そのような被覆用物質および工程の選択は、工程判断基準(費用、被膜の色、透明性、ボトルの形状、要求されるガスバリヤー度、ボトルの大きさ、特にボトルで用いられるプラスチックの種類)に依存する。炭素含有ガスを存在させない時には、本明細書に記述する手順を用い、ケイ素と酸素を表面で反応させてSiO[ここで、xは一般に1.7より大きく、通常は2より僅かに小さい]を得、従ってガラスのように透明な被膜を生じさせることで良好なガスバリヤーを得た。炭素含有ガスを存在させる時には、ケイ素の原子価部位のいくらかが酸素ではなく炭素で占められることからxがより小さくなるが、同じ原理が当てはまり、その結果として、SiO[ここで、y+zは1.7より大きく、通常は2より僅かに小さい]がもたらされる。
【0032】
また、そのような被膜にLi、Na、K、Rb、Cr、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Al、Mn、V、Cr、Fe、Co、Ni、Zn、Cu、Sn、GeおよびInから成る群から選択されるガラス形成金属添加剤(glass−forming metal additives)の1種以上を0.01から50%含有させることも意図する。二酸化ケイ素および他の被膜に特定の金属を少量または痕跡量で添加するとガスバリヤーが向上し得る。そのような金属をガラス形成金属添加剤として記述することができる、と言うのは、それらはガラス製造で用いられる添加剤として知られているからである。適切なガラス形成金属添加剤にはAg、Al、Ca、Cr、Cu、Fe、K、Mg、Mn、Na、Ni、Sn、TiおよびZnが含まれる。このような金属を被膜中の金属の割合が0.01から50%になるように添加する。例えば、そのような添加剤をSiOで主に構成されている被膜に添加するとガスバリヤーが2倍以上向上する。そのような金属をるつぼに添加するか或はそのような金属を電子発生プレート(electron emitting plate)または陰極のシールド(shield)(これを所望金属または金属混合物で構成させておく)の犠牲的侵食で与える。
【0033】
また、金属および他の気体状物質を用いて着色した被膜または紫外線吸収性被膜を生じさせることも可能である(反応体を適切に選択することで)。また、各層がいろいろな組成物を含んで成る2層以上も有益であり得、特に着色した被膜を生じさせようとする時には有益であり得る、と言うのは、着色した層と透明な層を組み合わせることで着色した被膜の厚みを最小限、従って再利用性を向上させた良好なガスバリヤーを得ることができるからである。無機被覆用材料を2種以上用いる場合、しばしば、被覆源を2種以上準備する必要がある、と言うのは、物質と物質の間の蒸気圧に差がある結果として被膜に存在する各物質の分別(fractionation)が起こりかつそれらの比率が制御不能になってしまう可能性があるからである。
【0034】
その上、本明細書に開示するシステムおよび方法を用いてプラスチック製容器本体を金属または他の無機材料、例えばケイ素(これは酸化物ではなくむしろ元素状金属である)または炭素を含有する他の無機材料などで被覆することも可能である。例えば、炭素含有ガス以外の、真空槽で用いる反応体ガスの使用量をなくすことで、プラスチック製容器本体を炭素含有元素状アルミニウムまたはケイ素で被覆することも可能である。その炭素含有ガスが反応を起こして元素状炭素が生じるが、無機材料は反応を起こさない。
【0035】
別の態様では、二酸化ケイ素被膜の代わりとして、炭素を含有する澄んだ/透明な金属酸化物被膜を高いバリヤーを伴わせて生じさせることができる。ガラスのような透明性が要求される高バリヤー用途で最初に選択するのは通常は二酸化ケイ素であるが、被覆源に連続的に供給するのはケイ素よりも金属の方がずっと容易である。その上、利用可能な無機被覆用材料の選択に多様な金属を加えると適切なるつぼ材料の選択が広がる。従って、炭素含有金属酸化物被膜を生じさせる時に金属を用いると二酸化ケイ素被膜に比較して被膜を生じさせる費用が大きく低下する可能性がある。
【0036】
るつぼに供給する無機材料源を自動化することができ、例えばロッド(rod)または他の固体状構造物または他の任意形態として自動化可能である。好適には、無機材料を固体形態でるつぼに供給し、特に厚切りのまたは非粉末形態で供給する。そのような材料の表面積を最小限にすることによって、有害な酸化の影響を回避することができる。
【0037】
1種以上のプロセスガス、例えば118aおよび118bの選択および使用は、用いる個々の無機被覆用物質および炭素含有ガスに依存する。例えば、無機被膜が酸化物の場合には酸素が必要なプロセスガスである。代替態様におけるプロセスガスには不活性ガス、例えばアルゴンなどが含まれ、これを用いてプラズマエネルギー供与工程(plasma−energization process)を向上させることができる。
被覆システムの操作
陰極をマイナス(陰)極の所に位置させそしてるつぼをプラス(陽)極の所に位置させて電位を陰極110とるつぼ106を両端にしてつなげることで、電子の流れの形態のエネルギーが陰極とるつぼの間を流れるようにすることができる。るつぼの水平面を基準にした陰極の位置を変えることでプラズマ発生および蒸発で利用できるエネルギーの割合を調整することができる。例えば、1番目の位置にするとプラズマ発生で利用できるエネルギーの分率が大きくなる一方、2番目の位置にするとエネルギーのほとんど全部が蒸発で用いられてプラズマはほとんど全く発生しない。無機被覆用材料108が蒸発した後に容器102の外側表面に付着して完全(即ち化学量論的)反応を起こし得る特定の付着速度がもたらされるように、プロセスガスを被覆用チャンバ(coating chamber)の中に導入しながら(従って、未反応ガスが被膜の中に有意な量で封じ込められないことを確保しながら)、被覆源104に与えられるエネルギーの度合を電圧で調整する。例えば、ケイ素を酸素および炭素含有プロセスガスと一緒に無機被覆用材料として用いる好適な1つの態様では、酸素(または空気)を過剰量にせずかつ被覆槽(coating cell)の中の真空度を高く(10−4ミリバールから10−2ミリバールの範囲に)維持しながら被覆表面への付着速度を1から50nm/秒にすると完全に透明な被膜を得ることができ、その結果として、SiOyCzにおけるy+zが実質的に2になる。
【0038】
良好なガスバリヤー結果がもたらされるようにしようとする場合には、被覆用材料が付着して固体状格子(solid lattice)が形成した後に表面上で被覆用材料とプロセスガスの間の反応が起こることを確保するのが有益である、と言うのは、プロセスガスがその後に反応を起こして固体状格子になることで被膜が濃密になるからである。同様に、炭素含有ガスに含まれる炭素が前記格子の中に入って一体化することで格子の柔軟性がより大きくなる。
【0039】
被覆用材料が容器表面に付着する前に被覆用材料がプロセスガスと反応することがないようにしようとする時には容器本体の表面とるつぼの間の距離が重要である。同様に、表面上で起こる反応が最大限になることを確保しようとする時には被覆用材料の状態が重要である。被覆源が最適に用いられる、従ってそれができる多くの容器を被覆し得るように距離を選択する。この距離は真空度および付着速度に依存するが、一般に0.50mから2mである。その距離を長くすることによって容器本体に熱による損傷を受けさせることなく被覆源の所に高エネルギーのプラズマを発生させることができる。
【0040】
真空槽の中で発生させるプラズマは高エネルギーのプラズマであり得るが、これは陰極の位置、電圧、陰極とるつぼの間の距離および被覆角(coating angle)(これは望ましくは0から70°の範囲である)で決まる。蒸発装置または被覆源を蒸発装置束がこれらの路(path)と重なり合うことで縦方向の付着速度Rが均一になるように列の状態で配置してもよい。前記速度は典型的に約1から50nm/秒の範囲であってもよい。好適な態様におけるプラスチック製容器は厚みが約0.35mmのPETで出来ているボトルであり、それに厚みが約50nmのバリヤー被膜を持たせる。
【0041】
プラスチック製容器が被覆源の上(かつ真空槽の中)を回転しながら移動するようにするが、これを、好適には、プラスチック製容器が最適に被覆されるように特許文献1に記述されている装置および方法を用いて実施する。容器本体を保持しそして/または被覆工程に通して移送する適切な手段を準備する。この工程はバッチ(batch)工程であってもよいか、或はより好適には連続または半連続工程である。
【0042】
あるプラスチック表面では、プラスチック製容器またはボトルの表面が軽く活性化されるように表面に予備活性化を受けさせてその表面にフリーラジカルを発生させるのが有効である。そのような予備活性化はプロセスガスを用いて実施可能であり、それを被覆工程が始まる前にプラズマの形態で適用する。通常は酸素または不活性ガスを予備活性化用ガスとして適用しそしてそれらにプラズマエネルギーを与える方法は図2に関連して本明細書の以下に記述する方法であり、その方法で用いる真空槽圧力条件は被覆で用いる条件と同じである。あるプラスチック基質では、吸収されている水分および低分子量材料を除去する目的で容器の表面に脱気を受けさせておくのが有効であり得る。このような脱気は当該容器を真空下に約5から180秒間保持することで達成可能である。ブロー成形直後のブロー成形ボトルまたは容器は脱気を相対的に迅速に受け得るが、ブロー成形機の所以外の被覆工程の場所の方が望ましい。
II. 本被膜を有するプラスチック製容器
本明細書に記述する方法を用いて、好適には、外側表面を有するプラスチック製容器本体を含んで成っていて前記容器の外側表面に被膜を有する被覆プラスチック製容器を生じさせる。その被膜は、当該容器の中に入る気体の流れおよび容器から出る気体の流れを抑制するバリヤーを与え、これは特に炭酸飲料の生産で用いるに有用である。例えば、そのようなガスバリヤー被膜は外から酸素が容器の中に流れ込まないようにすることで飲料を保護し得るか或は飲料用容器から二酸化炭素が流出しないようにし得る。その結果として、前記容器に付着させた被膜が二酸化炭素を前記容器内により良好に保持することから、炭酸飲料の貯蔵寿命がより長くなる。
【0043】
前記炭素/無機被膜はプラスチック製容器の表面に強力に接着し、その結果として、その被膜が不連続(例えばそれに引っ掻き傷または破損が生じることが原因で生じた)であっても前記被膜は基質、例えば下側に位置するプラスチック製ボトルなどに有効に接着し続けるであろう。従って、本明細書に記述する被膜は、表面が高度に破損を受けた時でも有効なガスバリヤーを与える。本明細書に記述する炭素含有無機被膜被覆方法を用いると、その被膜を持たせた容器に加圧された流体、例えば炭酸飲料などを入れた時でも、その被膜を持たせていない容器に比べて1.25x、好適には1.5x、より好適には2xの高いガスバリヤーを得ることができる。その上、本明細書に記述する被膜を有する容器は、表面積と容積は同様であるが前記外側無機被膜を持たないプラスチック製容器に比べて、軽量にして等しいガスバリヤーを示すように作成可能である。澄んだ/透明な被膜の好適な態様におけるバリヤー被膜は、無機酸化物と炭素と場合によりガラス形成金属添加剤の混合物を含んで成り、この被膜を持たせたプラスチック製容器は、この容器本体の内部空間部に60psig(4.1バール)の圧力に加圧された流体を入れて密封した時、この被膜を持たせていない容器の内部空間部に60psig(4.1バール)の圧力に加圧された流体を入れて密封した時にその被膜を持たせていない容器が示すガスバリヤーの少なくとも1.25xのガスバリヤーを示す。
【0044】
本被覆プラスチック製容器の炭素/無機被膜を好適には非常に薄くする。この被膜の厚みを好適には約1から約100nmにする。
【0045】
真空蒸着、好適にはプラズマ増強真空蒸着を用いて被膜を容器本体の外側表面に付着させることで本被覆プラスチック製容器の製造を行う。その結果として生じる被膜は好適には実質的に均一で非晶質であり、前記容器の外側表面に化学的、物理的またはこれらの組み合わせで接着している。用語「均一」を本明細書で用いる場合、これは、被膜を貫く原子組成に実質的なばらつきがないことを意味し、用語「非晶質」は、標準的x線回折技術で測定した時に被膜が実質的に結晶度を示さないことを意味する。加うるに、この被膜の成分は好適にはこの被膜の中に被膜の厚みを通して実質的に一定の濃度で存在する。例えば、澄んだ/透明な被膜の場合、この被膜の中に存在する無機酸化物、炭素およびガラス形成金属添加剤は被膜全体に渡って実質的に一定の濃度で存在すべきである。従って、その結果として生じた被膜は非常に高い耐久性を示す。
【0046】
作り出すことができるボトルの種類と被膜の組み合わせは多様である。本明細書に記述する方法およびシステムを用いて、また、熱に敏感な容器に被覆を大きな温度上昇なしにボトルの温度を常に60℃より充分低い温度に保持しながら受けさせることができる。加うるに、本方法およびシステムを用いて、付着させる物質の混合物および層を色、紫外線吸収特性または追加的ガスバリヤー特性に関して選択することができるようにすることも可能である。例となる態様では、シリカまたは金属酸化物被膜は充分に透明で澄んでおり、それを透明なボトルに付着させても、そのボトルの外観は影響を受けない。
【0047】
本明細書に記述する被覆方法を用いて、取り扱いの誤用に耐えて高バリヤーを示すことに加えて色または他の特徴を有するプラスチック製容器を製造することも可能である。前記炭素含有被膜は透明で澄んでいる(この場合には付着物を炭素と金属の酸化物もしくは非金属物質、例えばケイ素の酸化物のいずれかで構成させる)か或は不透明または着色していてもよい(この場合には付着物を炭素と金属または非金属、例えばケイ素などでか或は無機ガス、例えば窒素などの金属もしくは非金属化合物のいずれかで構成させる)。可視光を吸収する種を混合して追加的機能を無機被膜の中に組み込むことも可能であり、それによって、そのプラスチック製容器を化粧的により魅力のあるものにすることも可能である。例えば、炭素含有ケイ素被膜にちらちら光る褐色効果を持たせることで有害な紫外線の透過に対して良好な耐性を持たせることも可能である。別の例として、炭素含有金属被膜に鏡のような金属効果を持たせることも可能であり、これは例えば宣伝用包装で用いるに有用であり得る。
III. 重合体被覆方法およびシステム
本発明の別の面では、重合体被膜をプラスチック製容器に好適には前処理(アンダーコート)または後処理(オーバーコート)、より好適には前処理と後処理の両方(結果として主無機被膜が間に挟まれる)として付着させる方法を提供する。例えば、主被膜は本明細書に記述する炭素含有被膜または特許文献1に記述されている全体が無機の被膜のいずれかであってもよい。この方法は、重合性有機ガスをプラズマ増強システムに導入するか或は別法として分解を起こすことなく蒸発し得る重合体を真空槽の中で蒸発させることを包含する付着方法を伴う。
重合性有機ガス
図2を参照して本方法の好適な態様を記述する。図2において、容器202は回転しながら1個または一連のガス用エネルギー源(gas−energing source)204の所を連続的に通り抜ける。前記ガス用エネルギー源204にはガス供給用パイプ206(これの中をガス208が流れる)が含まれている。ガス208の流れおよび混合を流量調節装置210aおよび210b[または、ガス混合物に含める成分の数に応じて同様なさらなる装置(示していない)]で調節する。前記ガス用エネルギー源212に更に直電流(「DC」)源214も含める。DC源214のマイナス端子を環陰極216につなげる。前記DC源214のプラス端子をガス供給用パイプ206につなげる。電気アークが環陰極216とガス供給パイプ206(陽極の機能を持つ)の間を通る。その電気アークが前記ガスにエネルギーを与えることで、フリーラジカルで主に構成されるプラズマが生じる。次に、そのフリーラジカルが容器202の表面に付着した後に重合することで前記容器の表面の上に非常に薄い重合体被膜を形成する。前記重合体被膜の厚みは約1から100nm、より一般的には5から50nmの範囲である。
【0048】
ガス208には重合性有機ガス、例えばオレフィン、パラフィンまたは軽質芳香族、例えばベンゼン、トルエンなど、またはケイ素含有ガス、例えばシランなどが含まれる。このガス208は2種以上の重合性有機ガスの混合物であってもよい。エチレンが好適な重合性有機ガスであり、その結果として生じる被膜はガラスのように透明であるが、被膜を透明/澄んだ状態にせずそしてそれがアセチレンが与える褐色がかった色合いによる影響を受けない時には少なくともエチレンとアセチレンの混合物も有効である。アセチレンが与える褐色がかった色合いが受け入れられて、着色しているか或は不透明な被膜を生じさせようとする時には、アセチレンが好適な重合性有機ガスである。また、特定の重合性ガス、例えばパラフィンなどを用いる時には、プラズマを増強させる目的で、ガス208に不活性ガス、例えばアルゴンなどを含有させるのも有利である。
蒸発した重合体ガス
図3を参照して本方法の好適な態様を記述する。図3において、容器302は回転しながら1個または一連の重合体蒸発源(polymer−vaporizing source)304の所を連続的に通り抜ける。前記重合体蒸発源304には、重合体の粒子308が入る溶融−蒸発装置306が含まれており、それは電力源310で加熱される。加熱は例えば放射加熱装置、抵抗加熱装置または本技術分野で公知の他の手段を用いて実施可能である。次に、その蒸発させた重合体が容器302の表面に付着することで、前記容器の表面の上に非常に薄い重合体被膜を形成する。
【0049】
重合体308は、被覆工程の真空条件下で分解を起こすことなく蒸発する重合体である。適切な重合体の例には低分子量のオレフィン、ポリエステルおよびポリプロピレンが含まれる。ポリエチレンが好適な重合体である。被膜の厚みを10から1000nm、より一般的には200nm以下にする。
予備処理および/または後処理
蒸発させた重合体ガス方法および重合性有機ガス方法の両方を主被膜に対する前処理(即ちボトル表面と主被膜の間のアンダーコート)としてか、主被膜に対する後処理(即ち主被膜の上のトップコート)としてか、或は主被膜に対する前処理と後処理の両方として用いてもよい。どちらの方法をプレコートまたはポストコート(post−coat)として用いることができるかに関する重合性ガス方法と重合体ガス方法の間の選択は主に基質および主被膜の種類に依存する。厚いトップコートが有利であり得る極端な取り扱い条件の場合、トップコートを付着させる時に好適な方法は一般に重合体蒸発方法である。しかしながら、2つの方法を互いに組み合わせて用いることも可能であり、その結果として、重合性ガス方法で生じさせたアンダーコートを重合体ガス方法で生じさせたトップコートと組み合わせて用いることも可能である。そのような前処理および後処理工程を有利には本明細書に記述する炭素含有被膜または特許文献1に記述されている如き全体が無機の被膜のいずれかと一緒に適用することができる。
【0050】
薄い重合体被膜を前処理として用いると、その被膜は容器表面と主被膜の間に挟まれ、それによって下記の利点が得られる:(i)フリーラジカルを容器表面に与えることでそれを活性化させ、それによって、主被膜の接着力がより良好になり得ること、(ii)重合体形成ガス(polymer−forming gas)の方が主被膜の無機粒子よりも基質表面の欠陥部の中に良好に流れ込むことからそのような欠陥部がより良好に覆われることで、被膜の中に発生するピンホールの発生率が低くなりかつバリヤーが向上すること、そして(iii)容器表面と主被膜の間に柔らかな層を与えることで主被膜が摩滅および取り扱い誤用に耐える度合を向上させ、それによって、主被膜が取り扱い中に亀裂を起こす傾向が低くなり、従って、取り扱い誤用中に起こるバリヤー損失の度合が低くなること。
【0051】
そのような薄い重合体被膜を後処理として用いると下記の利点が得られる:(i)主被膜の中のピンホールが満たされ、従ってバリヤーが向上すること、(ii)主被膜を亀裂なしに曲げることができかつ膨張させることができるようになることで被膜の柔軟性が向上し、それによって容器が苛酷な条件下で膨張することによって起こるバリヤー損失の度合が低くなること、(iii)主被膜を取り扱い誤用から保護し、従ってボトル詰めプラント、配達または市場条件が原因で起こるバリヤー損失の度合が低下すること、そして(iv)トップコートクッション(topcoat cushioning)を与えることで被膜の脆さを低くし、従って取り扱い誤用および/または容器膨張に対する耐性が向上すること。
【0052】
前記重合性有機ガス方法は、主被膜を付着させることに関して図1を参照して記述した如き主被膜付着方法と組み合わせて前処理または後処理のいずれかとして適用可能である。特定の被覆用途および被膜の種類では、そのような前処理および後処理方法を用いるとバリヤーが向上しかつ取り扱いおよび引き伸ばしに対する耐性が向上することから、主被膜に炭素を含有させる必要がなくなる可能性がある。しかしながら、バリヤーかつ取り扱い耐性に関する要求が高い用途に好適な方法は、少なくとも前処理または後処理または好適には両方と一緒に炭素含有主被膜を付着させる方法である。そのような3種類の方法(即ち前処理、炭素含有主被膜および後処理)は一般に1工程の段階として見なされるべきであり、それらの全部を適用した時に最良の結果が得られる。
IV. プラスチック製容器本体を被覆する一体式システム
被膜を有するプラスチック製容器を製造するシステムは、1つの態様において、真空槽、容器供給装置、コンベヤー、および前記真空槽の中に位置していて被覆用蒸気を供給する少なくとも1種の蒸発装置(即ち被覆源)を含んで成る。前記真空槽はこの真空槽の中に真空を維持する能力を有し、そして前記容器供給装置を用いてプラスチック製容器本体を前記真空槽の中に供給しそして被覆されたプラスチック製容器をそこから取り出す。前記プラスチック製容器本体は各々が外側表面と内部空間部を限定している内側表面を有する。前記コンベヤーを用いて前記プラスチック製容器本体を前記真空槽の中に通して移送し、そして前記容器本体を前記真空槽の中に通して移送しながら、前記少なくとも1種の被覆用蒸気源を用いて被覆用蒸気を前記容器本体の外側表面に供給する。前記少なくとも1種の被覆用蒸気源およびコンベヤーは前記真空槽の中に前記少なくとも1種の源から発生した被覆用蒸気によって前記容器の外側表面の上に薄い被膜が付着するように構成かつ配置されており、ここで、前記薄い被膜は炭素含有無機酸化物とガラス形成金属添加剤を含んで成っていて前記容器本体の外側表面に接着しており、その結果として生じた被膜を有するプラスチック製容器は、これの内部空間部に60psig(4.1バール)の圧力に加圧された流体を入れて密封した時、前記被膜を持たない前記容器の内部空間部に60psig(4.1バール)の圧力に加圧された流体を入れて密封した時に前記被膜を持たない容器が示すガスバリヤーの少なくとも1.25xのガスバリヤーを示す。前記真空槽の中に発生させる被覆用蒸気は望ましくはプラズマの形態である。そのようなプラズマを発生させるに適した装置は冷陰極であり、これはまた電子ガン(electron gun)としても知られる。
【0053】
本明細書に記述する被覆システムの好適な態様を図4に示す。プラスチック製容器本体を炭素含有無機酸化物バリヤー被膜で被覆する高速で高容積の被覆システム400を示す。しかしながら、この高速で高容積のシステム400は、この上に図1を参照して記述したシステムの場合と同じ材料を用いて同じ種類のプラスチック製容器に同じ被膜を付着させる時にも有用である。この高速で高容積のシステム400を特許文献1に記述したシステムの場合と実質的に同じパラメーターの下で操作するが、この被膜システムには本明細書に記述する如き修飾を受けさせる。一般的に記述する高速で高容積の被覆システム400は、プラスチック製容器本体、例えばPET製ボトルなどを真空槽430[これの中に自動連続コンベヤー450および蒸発装置システム440(これは被覆用蒸気源として働く)が入っている]に送り込む自動連続容器供給装置410を含んで成る。炭素含有無機酸化物バリヤー被膜を重合体被膜用の前処理、後処理または前処理と後処理の両方の被膜として用いる場合には、任意の重合体被覆サブシステム(sub−system)420を本被覆システムに組み込むことを示す。
容器供給装置
容器供給装置410は、被覆されていないプラスチック製容器本体をプラスチック製容器本体源から標準的被覆サブシステム420の自動連続コンベヤー424にか或は重合体被覆サブシステム420を省く場合には真空槽の真空槽ハウジングの中に真空を維持しながら真空槽430の中のコンベヤー250に自動的に連続供給する回転式システムであってもよい。この容器供給装置410を用いてプラスチック製容器本体(示していない)を真空槽430に高速および高容積、例えば1時間当たりの容器の数が20,000から60,000の速度で送り込む。また、この容器供給装置410を用いて被覆されたプラスチック製容器本体を重合体被覆サブシステム420のコンベヤー424からか或は真空槽430の中のコンベヤー450から自動的かつ連続的に回収して、その被覆されたプラスチック製容器本体を、被覆システム400の外側のある場所、例えば飲料包装ラインなどに移送する。真空槽430の中に真空を維持し易くする目的でそれと容器供給装置410の接触面の所および場合により容器供給装置410と重合体被覆サブシステム420(これを含める場合)の間の接触面の所に真空ポンプおよび口を位置させて用いてもよい。
【0054】
キャッパー(capper)またはキャッピングデバイス(capping device)を用いて、その被覆されていないプラスチック製容器本体にキャップを付けてキャップで密封した後、それに真空排気をある程度受けさせ、次に真空槽430または重合体被覆サブシステム420の中に移送する。前記キャップは、前記容器本体をコンベヤー450または424に取り付けそして前記容器本体の中の圧力を調節する方法を与えるように、前記容器本体のねじ付き仕上げ部を被覆用蒸気から封鎖する機能を果たす。前記キャップが前記プラスチック製容器本体のねじ付き開口部または造作にしっかりと適合しかつコンベヤー424または450で前記プラスチック製容器本体を磁力担持できるように、前記キャップに鉄金属元素を含有させてもよい。望ましくは、前記プラスチック製容器本体を真空槽430に通して移動させながら、前記容器本体の方が前記真空槽の中のそれを取り巻く環境よりも加圧されるように充分な量の空気を前記プラスチック製容器本体に入れておく。適切な容器供給装置が例えば特許文献1に記述されている。
真空槽
バリヤー被膜被覆過程を真空槽430の中で起こさせる。この真空槽430には真空槽ハウジング(この中に非常に高い真空度を維持する)と蒸発装置システム440が含まれている。この被覆過程を望ましくは前記真空槽ハウジングの中で約1x10−4ミリバールから約50x10−4ミリバール、より好適には約2x10−4ミリバールから約10x10−4ミリバールの範囲内の圧力下で起こさせる。前記真空槽430の中に所望の真空度を維持する目的で拡散もしくは真空ポンプを1つ以上用いる。前記真空槽に好適には凝縮装置と低温冷却装置を装備して、真空槽430の中にいくらか存在する水を凝縮凍結させることで、真空ポンプで除去すべき水の量を少なくする。適切な真空槽が例えば特許文献1に記述されている。
コンベヤー
コンベヤー450を用いて、前記容器本体を前記真空槽の中で起こさせる被覆過程に通して移動させる。1つの態様におけるコンベヤーには、前記真空槽の中を縦方向に伸びているレールに沿って滑るように取り付けられる一般にA字型の枠と多数の磁気容器ホルダーが含まれている。コンベヤー450によって前記プラスチック製容器本体が前記被覆用蒸気源の上に担持されるように、前記コンベヤーの枠を被覆用蒸気源、即ち蒸発装置システム440の上に取り付ける。
【0055】
1つの態様におけるコンベヤー枠は、前記容器本体を前記被覆用蒸気源の上に4回、即ち前記容器本体の側面が前記被覆用蒸気源に面するように2回そして前記容器本体の下部が前記被覆用蒸気源に面するように2回運ぶようにエンドレス二重ループ(endless double loop)を形成している。前記容器本体が外側の下方ループに沿って移動している時にはそれの側面が前記被覆用蒸気源に面しそして前記容器本体が内側の上方ループに沿って移動している時には前記容器本体の下部が前記被覆用蒸気源に面する。外側ループに沿ってレールの角度が上方および内側に向くことで容器本体が上方および内側に若干配向し、その結果として、前記容器本体の側面が前記被覆用蒸気源に面するようになる。内側ループに沿ってレールが垂直に配向し、その結果として前記容器本体が実質的に垂直に配向することで前記容器本体の下部が前記被覆用蒸気源に面するようになる。前記容器ホルダーに磁石を含めてもよく、その磁石を用いて、前記プラスチック製容器本体のねじ付き末端部または造作に取り付けたキャップを引き寄せて保持する。その磁力によって前記容器本体が容器ホルダーに被覆工程全体に渡って保持される。前記容器本体を容器ハウジング(container housing)の中に通して移動させながら前記容器ホルダーを用いて前記容器本体を絶えず回転させる。適切なコンベヤーが例えば特許文献1に記述されている。
蒸発装置システム
蒸発装置システム440を用いて主被膜用の被覆用蒸気を発生させる。これは例えば3または4個の蒸発装置を被覆ハウジング(coating housing)の長さに沿って直列に含んで成っていてもよく、それを真空槽430の中のコンベヤー450の下方に位置させる。適切な蒸発装置または(被覆源)はこの上に記述した蒸発装置であり、例えば特許文献1および米国特許第6,251,233号などに記述されている。各蒸発装置には蒸発性材料が入る入れ物(即ちるつぼ)が含まれており、前記入れ物は陽極に電気連結している。各蒸発装置にはまた冷陰極も含まれており、前記冷陰極は好適には真鍮またはマグネシウムを含んで成るが、これはまた他の構成要素、好適にはガラス形成金属添加剤(これは本明細書に記述したように蒸発して前記容器本体を被覆する無機酸化物被膜の一部を形成する)として用いるに有用な金属で作られていてもよい。各蒸発装置には更にプロセスガスと炭素含有ガスを送るガス供給源も含んでいる。
【0056】
適切な手段、例えば誘導もしくは抵抗加熱などを用いて前記入れ物を個別に加熱する。各蒸発装置には陽極を含有するハウジング、蒸発性固体の入れ物および加熱装置、例えば前記入れ物を高温、例えば1200から1800℃の範囲の温度に加熱するに適した炭素フェルト抵抗加熱装置(carbon felt resistance heater)が含まれている。例えばケイ素を入れ物に入れて約1500℃の温度に加熱する。前記入れ物に入れた前記蒸発性材料を更に加熱してプラズマ蒸気を発生させて前記ハウジングの中の開口部に通して放出させる目的でeガン(e−gun)または冷陰極を位置させる。前記蒸発装置を用いて放出させるプラズマ蒸気の被覆角を好適には30から60°にし、そして前記蒸発装置と容器本体の間の距離を好適には0.5から2mにする。前記蒸発装置を前記容器本体に接着しなかった被覆用粒子から保護する目的で好適には前記蒸発装置の上部に粉じん遮蔽装置(dust shield)を含める。
重合体被覆サブシステム
被覆システム400に重合体被覆サブシステム420を組み込んでもよい。それを炭素含有無機酸化物バリヤー用の前処理、後処理または前処理と後処理の両方の被膜として用いる。そのような重合体被覆サブシステムは本質的にプラスチック製容器を被覆するに適した如何なる公知方法であってもよいが、好適には本明細書に記述する重合体被覆方法の1つである。
【0057】
重合体被覆サブシステム420が被覆装置400の中に一体化されていて容器供給装置410と真空槽430の間に位置するように示す。しかしながら、代替態様では、重合体被覆サブシステム420を被覆装置400の上流に位置させることで、被覆されていないプラスチック製容器が容器供給装置410の所に送り込まれる前にそれを重合体層で被覆しておいてもよい(即ち後処理使用)か、或は重合体被覆サブシステム420を被覆システム400の下流に位置させることで、前記プラスチック製容器を覆っている炭素含有無機酸化物バリヤー被覆層の上に重合体層を付着させてもよい(即ち前処理使用)。
【0058】
1つの態様では、重合体被覆サブシステム420と蒸発装置システム440を組み合わせて単一の真空槽の中に位置させ、そして重合体被覆過程と無機被覆過程の両方を通る共通のコンベヤーを用いる。
高速で高容積の被覆システムの操作
一般的に記述するプラスチック製容器本体を容器供給装置410で真空槽430に自動かつ連続的に送り込み、前記容器本体をコンベヤー450で前記真空槽の中に通して前記蒸発装置システムの上に運びそして被覆された容器本体を前記容器供給装置で前記真空槽から取り出すことを通して、前記プラスチック製容器本体に無機酸化物被膜、例えばシリカなどによる被覆を受けさせる。最初に、前記蒸発装置の入れ物に蒸発性無機材料、例えばケイ素などを充填し、真空槽430の中に存在する空気を約2x10−4ミリバールの圧力になるまで排出させ、そしてプロセスガス、例えば酸素などを適切なガス入り口に通して真空槽430の中に送り込む。
【0059】
被覆されていないプラスチック製容器本体をその源、例えばプラスチック容器ブロー成形ラインなどから容器供給装置410に供給する。その被覆されていない容器本体をコンベヤー450に移送し、そしてそれを排気用磁気キャップ(これは前記容器本体が真空槽430の高真空環境下で若干加圧されたままであることを可能にする)で蓋をする。コンベヤー450の容器ホルダーを磁気で前記容器本体キャップに付着させそして前記容器本体を担持して真空槽430の中の蒸発装置の上方の被覆ハウジングの中を前後に4回移動させる。前記蒸発装置の入れ物の中に入れたケイ素(および/または他の有機材料)を抵抗加熱装置と蒸発装置と関連した冷陰極で加熱することで、蒸発したケイ素と少量の蒸発した金属添加剤、例えば亜鉛、銅またはマグネシウム(これらは前記冷陰極自身から蒸発する)を含んで成るプラズマ蒸気を発生させる。前記容器本体が前記蒸発装置システム440の上を通過する時、前記プラズマ蒸気に入っている材料が前記容器本体の外側表面に付着しそして前記被覆ハウジングの中の酸素と反応することで前記容器本体の外側表面の上に耐久性のある薄い無機酸化物被膜を形成する。前記容器本体のねじ付き開口部または造作にキャップを取り付けておいたことから前記ねじ付き開口部または造作は被覆されないままである。前記真空槽の中を適切な配向で4回通ることで被覆された容器本体を容器供給装置410で取り出し、別のコンベヤー、例えば飲料包装用ラインに向かうコンベヤーに移送し、このラインを用いて、前記被覆を受けさせた容器を飲料で少なくともある程度満たした後、例えばねじ込み型プラスチック製密封具(screw−on plastic closure)などで密封する。
V. 再利用
本明細書に記述する被膜を持たせたプラスチック製容器は特に再利用、例えば化学的または物理的再利用方法で用いるに適する。その被膜材料は有利に不活性であり、当該プラスチック製ボトルを再利用目的で溶融させた時に固体のままである。その被膜は食品接触に関して認可されており、従って、再利用工程で粉砕されるか或は解重合を起こした時でも再利用努力(recycling efforts)に悪影響を与えないであろう。その被膜に用いた粒子は比較的小さいことから、再利用して最終的に生じさせた製品が曇ることを回避することができる。その上、通常のプラスチック再利用方法である熱苛性を用いた洗浄を行うことで前記被膜の全部を除去することができる。本被覆容器はいろいろな種類のプラスチックの再利用に用いることができるが、本被覆容器をプラスチック製品、例えば容器またはボトル、より詳細にはプラスチック製飲料用ボトルと一緒に用いることを意図する。本明細書に記述する被覆容器を用いると有利に被覆されているプラスチックと被覆されていないプラスチックの分類を行う必要がない。ボトルからボトルを生じさせる再利用(bottle−to−bottle recycling)が可能である。
【0060】
本分野の技術者は本明細書に記述した本発明の具体的な態様に対する数多くの均等物を認識するか或はほんの常規実験を用いて確かめることができるであろう。本明細書に引用する文献は引用することによって本明細書に組み入れられる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】
図1は、炭素含有無機被膜(「主被膜」と呼ぶ)を付着させる目的で炭素含有プロセスガスを電気アーク工程において加えることを説明する工程図式図である。
【図2】
図2は、電気アーク工程における前処理(即ち主被膜を付着させる前にアンダーコートを付着させる)または後処理(即ち主被膜を付着させた後にトップコートを付着させる)用ガス流れのプラズマエネルギー供与を説明する工程図式図である。
【図3】
図3は、主被膜を付着させる前のアンダーコートまたは主被膜を付着させた後のトップコートを与える目的で重合体を蒸発させそしてその重合体を容器表面の上で再凝縮させることを説明する工程図式図である。
【図4】
図4は、任意の重合体被覆サブシステムを伴う高速で高容積のバリヤー被覆システムを説明する工程流れ図である。

Claims (49)

  1. ガスバリヤーを示す被膜を有するプラスチック製容器を製造するシステムであって、
    中に真空を維持することができる真空槽、
    前記真空槽の中に位置していてこの真空槽の中に位置させた内部容積を有するプラスチック製容器の外側表面に被覆用蒸気を供給する少なくとも1種の被覆源、および
    少なくとも1種が炭素含有ガスである1種以上のプロセスガスを前記真空槽の内部空間部の中に供給する1種以上のガス供給源、
    を含んで成っていて、前記少なくとも1種の被覆源が、
    無機被覆用材料を加熱しかつ蒸発させて被覆用蒸気を生じさせる蒸発装置、および
    前記被覆用蒸気にエネルギーを与えてプラズマを発生させる手段、
    を含んで成り、ここで、
    前記少なくとも1種の被覆源が前記真空槽の中に前記プラズマが前記プロセスガスの中の少なくとも1種と反応して前記炭素含有ガスに由来する炭素と前記無機被覆用材料に由来する無機材料を含んで成る薄被膜が前記プラスチック製容器の外側表面に付着して接着するように配置されている、
    システム。
  2. 前記炭素含有ガスが低分子量の有機ガスまたは低分子量の有機ガスを含んで成るガス混合物である請求項1記載のシステム。
  3. 前記炭素含有ガスがアセチレン、エチレン、エタンおよびこれらの混合物から成る群から選択される請求項2記載のシステム。
  4. 前記炭素含有ガスがアセチレンを含んで成る請求項3記載のシステム。
  5. 前記1種以上のプロセスガスの中の少なくとも1種が酸素、窒素、硫黄およびハロゲンから成る群から選択される請求項1記載のシステム。
  6. 前記無機被覆用材料がケイ素、金属およびこれらの組み合わせから成る群から選択される請求項1記載のシステム。
  7. 前記1種以上のプロセスガスが酸素を含んで成りそして前記薄い被膜の中の無機材料が無機酸化物を含んで成る請求項1記載のシステム。
  8. 前記無機被覆用材料が金属を含んで成りそして前記無機酸化物が金属酸化物である請求項7記載のシステム。
  9. 前記金属酸化物が酸化アルミニウムである請求項8記載のシステム。
  10. 前記金属酸化物が四価金属の酸化物である請求項8記載のシステム。
  11. 前記四価金属がチタンである請求項10記載のシステム。
  12. 前記無機酸化物がケイ素の酸化物を含んで成る請求項7記載のシステム。
  13. 前記薄い被膜が無色透明な酸化物被膜である請求項7記載のシステム。
  14. 前記プロセスガスの中の少なくとも1種が反応性ガスであり、これが前記無機被覆用材料と一緒になって結果として前記薄い被膜を着色させる請求項1記載のシステム。
  15. 前記1種以上のプロセスガスの中の少なくとも1種がアルゴン、キセノン、ネオン、クリプトンおよびヘリウムから成る群から選択される請求項1記載のシステム。
  16. 多数のプラスチック製容器を前記真空槽の中に供給しそして被覆されたプラスチック製容器を前記真空槽から取り出す容器供給装置を更に含んで成る請求項1記載のシステム。
  17. 前記容器の1つ以上を前記真空槽の中に通して移送するコンベヤーを前記真空槽の中に更に含んで成る請求項1記載のシステム。
  18. 前記少なくとも1種の被覆源が、
    陽極として電気的に連結していて前記無機被覆用材料の少なくとも一部が入るるつぼ、および
    前記被覆用材料を少なくともある程度蒸発させそして前記被覆用蒸気からプラズマを発生させるように前記るつぼの中の前記被覆用材料の前記一部の所に向けられている陰極、
    を含んで成る請求項1記載のシステム。
  19. 前記陰極が前記被覆用蒸気の一部を形成するように蒸発し得る請求項1記載のシステム。
  20. 炭素と前記無機被覆用材料を含んで成る前記薄い被膜の上に重合体被膜を付着させるか、炭素と前記無機被覆用材料を含んで成る前記薄い被膜と前記容器の外側表面の間に重合体被膜を付着させるか或は両方を行うサブシステムを更に含んで成る請求項1記載のシステム。
  21. ガスバリヤーを示す被膜を有するプラスチック製容器を製造するシステムであって、
    中に真空を維持することができる1番目の真空槽、
    前記1番目の真空槽の中に位置していて前記1番目の真空槽の中に位置させた内部容積を有するプラスチック製容器の外側表面に被覆用蒸気を供給する少なくとも1種の主被覆源、
    前記1番目の真空槽の内部空間部の中に1種以上のプロセスガスを供給する1種以上のガス供給源、および
    真空を維持することができる2番目の真空槽の中に位置していてこの2番目の真空槽の中に位置させた前記プラスチック製容器の上に1層以上の重合体被膜を加える少なくとも1種の重合体被覆源、
    を含んで成っていて、ここで、前記少なくとも1種の主被覆源が、
    無機被覆用材料を加熱しかつ蒸発させて主被覆用蒸気を生じさせる蒸発装置、および
    前記主被覆用蒸気にエネルギーを与えて主プラズマを発生させる手段、
    を含んで成り、そしてここで、前記少なくとも1種の重合体被覆源が、
    重合性ガスを含んで成る2番目のガス供給源、および
    前記重合性ガスにエネルギーを与えて重合性フリーラジカルを含んで成るプラズマを発生させる手段、
    を含んで成り、ここで、
    前記少なくとも1種の主被覆源が前記1番目の真空槽の中に前記主プラズマが前記プロセスガスの中の少なくとも1種と反応して前記無機被覆用材料を含んで成る薄い主被膜が前記プラスチック製容器に直接もしくは間接的に付着して接着するように配置されており、そしてここで、
    前記少なくとも1種の重合体被覆源が前記2番目の真空槽の中に前記重合性フリーラジカルが前記プラスチック製容器に直接もしくは間接的に付着しかつ重合して前記薄い主被膜とは異なる薄い重合体被膜を形成するように配置されている、
    システム。
  22. 前記重合性ガスがオレフィン、パラフィンまたはこれらの混合物を含んで成る請求項21記載のシステム。
  23. 前記重合性ガスがエチレン、アセチレンまたはこれらの混合物を含んで成る請求項21記載のシステム。
  24. 前記2番目のガス供給源が更にアルゴン、キセノン、ネオン、クリプトン、ヘリウムおよびこれらの混合物から成る群から選択される不活性ガスも前記重合性ガスのプラズマを増強させるに有効な量で含んで成る請求項21記載のシステム。
  25. 前記重合性ガスにエネルギーを直流電場の気体放電で与える請求項21記載のシステム。
  26. ガスバリヤーを示す被膜を有するプラスチック製容器を製造するシステムであって、
    中に真空を維持することができる1番目の真空槽、
    前記1番目の真空槽の中に位置しかつ
    無機被覆用材料を加熱して蒸発させて主被覆用蒸気を生じさせる蒸発装置、および
    前記主被覆用蒸気にエネルギーを与えて主プラズマを発生させる手段、
    を含んで成っていて前記1番目の真空槽の中に位置させた内部容積を有するプラスチック製容器の外側表面に被覆用蒸気を供給する少なくとも1種の主被覆源、
    前記1番目の真空槽の内部空間部の中に1種以上のプロセスガスを供給する1種以上のガス供給源、および
    真空を維持することができる2番目の真空槽の中に位置していてこの2番目の真空槽の中に位置させた前記プラスチック製容器の上に1層以上の重合体被膜を加える少なくとも1種の重合体被覆源、
    を含んで成っていて、
    前記少なくとも1種の重合体被覆源が、真空条件下で分解を起こすことなく蒸発し得る蒸発性重合体を加熱しかつ蒸発させて重合体被覆用蒸気を生じさせる溶融−蒸発装置を含んで成り、ここで、
    前記少なくとも1種の主被覆源が前記1番目の真空槽の中に前記主プラズマが前記プロセスガスの中の少なくとも1種と反応して前記無機被覆用材料を含んで成る薄い主被膜が前記プラスチック製容器に直接もしくは間接的に付着して接着するように配置されており、そしてここで、
    前記少なくとも1種の重合体被覆源が前記2番目の真空槽の中に前記重合体被覆用蒸気が再凝縮して前記プラスチック製容器に直接もしくは間接的に付着して前記薄い主被膜とは異なる薄い重合体被膜を形成するように配置されている、
    システム。
  27. 前記1番目の真空槽と前記2番目の真空槽が同じ真空槽の異なる領域である請求項21または26記載のシステム。
  28. 前記主被膜を付着させる前に前記薄い重合体被膜を前記プラスチック製容器の外側表面に付着させて接着させることでアンダーコートにし、その後、前記主被膜を前記薄い重合体被膜の外側表面に付着させて接着させる請求項21または26記載のシステム。
  29. 前記薄い重合体被膜を前記薄い主被膜の外側表面に付着させて接着させることでトップコートにする請求項21または26記載のシステム。
  30. 前記薄い主被膜が前記薄い重合体被膜と2番目の薄い重合体被膜の間に挟み込まれるように2番目の薄重合体被膜を前記薄い主被膜の外側表面に付着させて接着させる請求項28記載のシステム。
  31. 前記蒸発性重合体がポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネートまたはこれらの混合物を含んで成る請求項26記載のシステム。
  32. 前記蒸発性重合体がポリエチレンを含んで成る請求項26記載のシステム。
  33. 前記プロセスガスの中の少なくとも1種が炭素含有ガスであり、その結果として、前記薄い主被膜が前記炭素含有ガスに由来する炭素を含んで成る請求項21または26記載のシステム。
  34. 前記被膜を有するプラスチック製容器の前記内部容積の中に4倍体積の二酸化炭素を入れて密封した時にそれが示すガスバリヤーが、前記被膜を持たない前記プラスチック製容器の内部容積の中に4倍体積の二酸化炭素を入れて密封した時にこの被膜を持たない前記プラスチック製容器が示すガスバリヤーの少なくとも1.25xである請求項1、22または33記載のシステム。
  35. ガスバリヤーを示す被膜を有するプラスチック製容器を製造する方法であって、
    外側表面を有するプラスチック製容器を中に真空を維持することができる真空槽の中に位置させ、
    少なくとも1種が炭素含有ガスである1種以上のプロセスガスを前記真空槽の中に供給し、
    前記真空槽の中に位置させた蒸発装置を用いて無機被覆用材料を加熱して蒸発させることで被覆用蒸気を生じさせ、
    前記被覆用蒸気にエネルギーを与えてプラズマを発生させ、そして
    被覆されたプラスチック製容器を前記真空槽から取り出す、
    ことを含んで成り、ここで、
    前記プラズマが前記プロセスガスの中の少なくとも1種と反応して前記炭素含有ガスに由来する炭素と前記無機被覆用材料に由来する無機材料を含んで成る薄被膜が前記プラスチック製容器の外側表面に付着するようにする、
    方法。
  36. 多数の前記プラスチック製容器を前記真空槽の中に送り込みそして各プラスチック製容器を前記真空槽の中の1つ以上の場所に通して移送することも更に含んで成る請求項35記載の方法。
  37. ガスバリヤーを示す被膜を有するプラスチック製容器を製造する方法であって、
    外側表面を有するプラスチック製容器を中に真空を維持することができる真空槽の中に位置させ、
    1種以上のプロセスガスを前記真空槽の中に供給し、
    前記真空槽の中に位置させた蒸発装置を用いて無機被覆用材料を加熱して蒸発させることで被覆用蒸気を生じさせ、
    前記被覆用蒸気にエネルギーを与えて1番目のプラズマを発生させ、
    重合性ガスを前記真空槽の中に供給し、
    前記重合性ガスにエネルギーを与えて重合性フリーラジカルを含んで成る2番目のプラズマを発生させ、そして
    被覆されたプラスチック製容器を前記真空槽から取り出す、
    ことを含んで成り、ここで、
    前記1番目のプラズマが前記プロセスガスの中の少なくとも1種と反応して前記無機被覆用材料に由来する無機材料を含んで成る薄い主被膜が前記プラスチック製容器に付着しそして前記2番目のプラズマに由来する重合性フリーラジカルが前記プラスチック製容器または前記主被膜に直接もしくは間接的に付着しかつ重合することで前記薄い主被膜とは異なる薄い重合体被膜を形成するようにする、
    方法。
  38. ガスバリヤーを示す被膜を有するプラスチック製容器を製造する方法であって、
    外側表面を有するプラスチック製容器を中に真空を維持することができる真空槽の中に位置させ、
    1種以上のプロセスガスを前記真空槽の中に供給し、
    前記真空槽の中に位置させた蒸発装置を用いて無機被覆用材料を加熱して蒸発させることで1番目の被覆用蒸気を生じさせ、
    前記1番目の被覆用蒸気にエネルギーを与えてプラズマを発生させ、
    真空条件下で分解を起こすことなく蒸発し得る重合体を加熱して蒸発させることで2番目の被覆用蒸気を生じさせ、そして
    被覆されたプラスチック製容器を前記真空槽から取り出す、
    ことを含んで成り、ここで、
    前記プラズマが前記プロセスガスの中の少なくとも1種と反応して前記無機被覆用材料に由来する無機材料を含んで成る薄い主被膜が前記プラスチック製容器に付着しそして前記2番目の被覆用蒸気が再凝縮して前記プラスチック製容器の上に直接もしくは間接的に位置する薄い重合体被膜を形成するようにする、
    方法。
  39. 前記薄い重合体被膜を前記プラスチック製容器の外側表面の上に生じさせそして次に前記薄い主被膜を前記薄重合体被膜の上に生じさせる請求項37または38記載の方法。
  40. 前記薄い主被膜を前記プラスチック製容器の外側表面の上に生じさせそして次に前記薄い重合体被膜を前記薄い主被膜の上に生じさせる請求項37または38記載の方法。
  41. 前記薄い主被膜が前記薄い重合体被膜と2番目の薄い重合体被膜の間に位置するように2番目の薄い重合体被膜を前記薄い主被膜の上に生じさせる請求項40記載の方法。
  42. 前記プロセスガスの中の少なくとも1種が炭素含有ガスであり、その結果として、更に、前記薄い主被膜が前記炭素含有ガスに由来する炭素を含んで成る請求項37または38記載の方法。
  43. 飲料を包装する方法であって、
    請求項35、37または38記載の方法に従って作られた被膜を有するプラスチック製容器を準備するが、この被膜を有するプラスチック製容器は、内部空間部を限定している内側表面と外側表面を有するプラスチック製容器本体とこの外側表面の上に無機材料と炭素を含んで成っていてガスバリヤーを示す被膜を有し、
    前記被膜を有するプラスチック製容器の内部空間部の少なくとも一部を飲料で満たし、そして
    前記満たす段階の後に前記被膜を有するプラスチック製容器を密封する、
    段階を含んで成る方法。
  44. 請求項43記載の方法に従って作られた包装された飲料。
  45. 飲料を包装するシステムであって、
    請求項1、21または26記載の被膜を有するプラスチック製容器を製造するシステム、
    飲料を前記プラスチック製容器に充填する充填装置、および
    前記充填段階後に前記プラスチック製容器を密封する密封装置、
    を含んで成るシステム。
  46. ガスバリヤーを示す被膜を有するプラスチック製容器を製造する方法であって、
    外側表面を有するプラスチック製容器を中に真空を維持することができる真空槽の中に位置させ、
    前記真空槽の中に位置している蒸発装置を用いて無機被覆用材料を加熱して蒸発させることで被覆用蒸気を生じさせ、
    前記被覆用蒸気にエネルギーを与えてプラズマを発生させ、
    炭素含有ガスを前記真空槽の中に供給し、そして
    被覆されたプラスチック製容器を前記真空槽から取り出す、
    ことを含んで成り、ここで、
    前記プラズマによって炭素と前記無機被覆用材料を含んで成る薄い無機被膜が前記プラスチック製容器の外側表面に付着するようにする、
    方法。
  47. 前記無機材料が金属、ケイ素またはこれらの混合物を含んで成りそして更に前記薄い被膜がそれぞれ前記金属、ケイ素またはこれらの混合物を含んで成る請求項46記載の方法。
  48. 前記薄い無機被膜とは異なっていて(i)前記薄い無機被膜の上に位置するか、(ii)前記薄い無機被膜と前記容器の外側表面の間に位置するか、或は(iii)(i)と(ii)の両方に位置する薄い重合体被膜を前記プラスチック製容器の上に形成させることを更に含んで成る請求項46記載の方法。
  49. 請求項35、37、38または46記載の方法に従って作られた被膜を有するプラスチック製容器。
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