【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動二輪車若しくは不整地走行車輌等の鞍乗型車輌の燃料タンクに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、自動二輪車に対するリサイクルの要請が高まっている。自動二輪車をリサイクル処理装置にかける場合、燃料タンク内の残留燃料を抜き取っておく必要がある。しかし、シートの前方に燃料タンクを隣接配置した鞍乗型車輌では、燃料タンクの内部構造が複雑であるため、残留燃料の抜き取りは容易でない。
【０００３】
すなわち、この種の燃料タンクは、車体フレーム前端のヘッドパイプから後方へ延びるタンクレールに取り付けられるため、タンクレールを跨ぐための下向き凹部をタンクインナに形成してある。この下向き凹部の側壁は、タンクレールの係止部と係合するＵ字状の取付部材を固着するため、ほぼ垂直に形成される一方、下向き凹部の上壁はタンクレールに倣って断面略半円形に形成されている。タンクアウタの上面には、給油口をタンクインナの下向き凹部の上壁頂部と対向させて形成してある。さらに、この給油口には、給油時のいわゆる満タン液面を規制するためのインレットチューブを取り付けてある。
【０００４】
つまり、タンクインナとタンクアウタによって横断面が略馬蹄型の内部空間が形成されるとともに、インレットチューブの下端が下向き凹部の上壁頂部の近くに配置されている。燃料抜取パイプを給油口から燃料タンク内に挿入すると、その傾斜がインレットチューブによって規制される。このため、燃料抜取パイプは、その先端が下向き凹部の燃料タンク内部側上壁に当たって、タンク内への侵入が阻止される。そこで、燃料タンクの内部形状に合わせて銅パイプを屈曲成形し、この屈曲成形した燃料抜き取りパイプを燃料タンク内に挿入して残留燃料の抜き取りを行なっていた。
【０００５】
なお、燃料抜き取りパイプに可撓性を有する樹脂チューブを使用すれば、その先端をタンク底部まで到達させることは容易であるが、燃料により変質する可能性があるため、樹脂チューブの使用は避ける必要がある。一方、特許文献１に記載のような液抜き用穿孔工具を用いて、燃料タンクの底板に液抜き孔を穿孔する方法もあるが、スタンドで停立させる自動二輪車の場合、この工具の使用の際に車体の安定を保つのが難しく、実用的でない。
【０００６】
【特許文献１】
特開２０００−１４１２９５号公報（図８など）
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、銅パイプの屈曲成形は非常に面倒であり、内部形状の異なる燃料タンク毎に銅パイプを屈曲成形して、専用の燃料抜取パイプを用意するのは、多大の労力を要する。
【０００８】
また、屈曲した燃料抜取パイプの先端を燃料タンクの底部まで到達させる作業は非常に困難であり、熟練者でなければ、燃料の抜き取りを完全に行なうのは難しい。
【０００９】
本発明は、このような事情に鑑み、屈曲した燃料抜取パイプを用いる必要がなく、熟練者でなくても、燃料の抜き取りが完全に行なえる鞍乗型車輌の燃料タンクを提供することを目的としている。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項１の発明は、車体フレーム前端のヘッドパイプから後方へ延びるタンクレールを跨ぐ下向き凹部をタンクインナに形成し、該タンクインナとタンクアウタで横断面が略馬蹄形の内部空間を形成するとともに、上記タンクアウタの上面には、インレットチューブを備えた給油口を上記下向き凹部の上壁頂部と対向させて配設してなる鞍乗型車輌の燃料タンクにおいて、上記タンクインナの下向き凹部の上壁で上記インレットチューブの開口と面する箇所に、上記給油口からタンク底面を見通すことを可能にする燃料抜取パイプ挿入用の凹溝を形成したことを特徴とする。
上記鞍乗型車輌が左右いずれか一方に車体を傾斜させて停立可能にするサイドスタンドを備えた自動二輪車であって、上記凹溝は下向き凹部のサイドスタンド設置側の側壁に形成するのが好ましい。
【００１１】
以上の課題を解決するため、請求項３の発明は、車体フレーム前端のヘッドパイプから後方へ延びるタンクレールを跨ぐ下向き凹部をタンクインナに形成し、該タンクインナとタンクアウタで横断面が略馬蹄形の内部空間を形成するとともに、上記タンクアウタの上面には、インレットチューブを備えた給油口を上記下向き凹部の上壁頂部と対向させて配設してなる鞍乗型車輌の燃料タンクにおいて、上記インレットチューブの周壁を拡開して、上記給油口からタンク底面を見通すことを可能とする燃料抜取パイプ挿入用の膨出部を形成ことを特徴とする。
上記鞍乗型車輌が左右いずれか一方に車体を傾斜させて停立可能にするサイドスタンドを備えた自動二輪車であって、上記周壁の拡開方向は上記サイドスタンドの設置側であるのが好ましい。
【００１２】
以上の課題を解決するため、請求項５の発明は、シートの前方に隣接配置される鞍乗型車輌の燃料タンクにおいて、タンクアウタの上面に凹部を形成し、該凹部の底面に給油口と燃料抜取パイプの一端とを開口させる一方、該燃料抜取パイプの他端はタンク底部に臨ませ、上記給油口に施錠可能なフィラーキャップを装着して上記凹部の開口を覆ったことを特徴とする。
上記鞍乗型車輌が左右いずれか一方に車体を傾斜させて停立可能にするサイドスタンドを備えた自動二輪車であって、上記燃料抜取パイプの他端はサイドスタンド設置側のタンクアウタ側壁に寄せて配置するのが好ましい。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
第１の実施形態
図１は、本実施形態に係る燃料タンク６の横断面視図で、図３のＡ−Ａ線に沿う断面視図である。図２は燃料タンクのタンクインナを示す斜視図、図３は燃料タンク６の側面図である。
【００１４】
図１０は本発明の第１の実施形態に係る燃料タンクを備えた自動二輪車（鞍乗型車輌に相当）を示している。
この自動二輪車は、前端のヘッドパイプ１からタンクレール２が斜め後下方へ延出する車体フレーム３を備えている。ヘッドパイプ１は、前輪４を軸支するフロントフォーク５の上端部を回動自在に支持している。タンクレール２には、後述する下向き凹部２０を跨らせて燃料タンク６を取り付けてある。タンクレールの後部にはシートレール２ａが後方に向けて延設してあり、このシートレール２ａにシート７を燃料タンク６の後方に隣接して取り付けてある。
【００１５】
車体フレーム３は、ヘッドパイプ１から下方に延びるダウンパイプ３ａと、タンクレール後部から下方に延びるメインパイプ３ｂとを備えている。後輪８を駆動するパワーユニット９は、燃料タンク６の下方に配置され、ダウンパイプ３ａとメンパイプ３ｂによって車体フレーム３に懸架されている。このパワーユニット９は、エンジン９ａと、変速機構などを内蔵したエンジンケース９ｂとを有している。車体フレーム３の後部には、後輪８を支承するスイングアーム１０をメインフレーム３ｂに形成したピボット軸１１で枢支結合してある。車体フレーム３の左側でパワーユニット９と後輪８の間には、サイドスタンド１２を設置してある。つまり、サイドスタンド１２は左側のメインパイプ３ｂの下端部に取り付けてある。
【００１６】
燃料タンク６は、図１に示すようにタンクレール２を跨ぐ下向き凹部２０をタンクインナ２１に形成して、このタンクインナ２１とタンクアウタ２２で横断面が略馬蹄形の内部空間２３を形成してある。この内部空間２３はほぼ左右対称に形成されている。下向き凹部２０は、タンクレール２の傾斜に対応して前上がりの傾斜を付けてある（図２参照）。なお、タンクインナ２１とタンクアウタ２２の端縁２１ａ，２２ｂはシーム溶接で接合してある。
【００１７】
燃料タンク６の前端部で下向き凹部２０の側壁２０ａの外面には、前開きＵ字状の取付部材２４が固着してあり、車体フレーム３への組み付けに際し、この取付部材２４をタンクレール２の側面に突設された係止部（図示せず）に嵌合させることになる（図３参照）。このため、下向き凹部２０の側面２０ａは上部を除いてほぼ垂直に形成される一方、上壁２０ｂはタンクレール２に倣って断面略半円形に形成されている。
【００１８】
タンクアウタ２２の上面２２ａで車幅方向の略中央には、給油口２５がタンクインナ２１の下向き凹部２０の上壁頂部２０ｃと対向するように形成してある。給油口２５にはインレットチューブ２６を取り付けてある。このインレットチューブ２６は、給油時の満タン液面を規制して燃料膨張用の空気溜まりを確保するものである。
【００１９】
タンクインナ２１の下向き凹部２０の上壁２０ｂであって、インレットチューブ２６の開口と面する箇所には、給油口２５からタンク底面を見通すことを可能にする凹溝２８を形成してある。つまり、この凹溝２８は、給油口２５から挿入した燃料抜取パイプ２７がタンク底部まで到達するように形成してある。凹溝２８は、下向き凹部２０の上壁２０ｂから左側の側壁２０ａに跨って形成してある。つまり、凹溝２８は、サイドスタンド１２の車体フレーム３に対する設置箇所と同じ側である下向き凹部２０の左側の側壁２０ａに設けてある。また、凹溝２８の幅は上方へいくにしたがって大きくしてある（図２参照）。
【００２０】
この燃料タンク６は以上のように構成してあるので、残留燃料の抜き取りにあたっては、金属製直管の燃料抜取パイプ２７を給油口２５から内部に入れ、その先端を凹溝２８に通してタンク底部に当接させてから、燃料抜取パイプ２７のエア吸引を行なえばよい。
【００２１】
つまり、燃料タンク６の内部形状に合わせて屈曲成形した燃料抜取パイプを用いる必要がなく、燃料抜取パイプ２７の燃料タンク６への挿入が容易になるので、作業能率が大幅に向上する。さらに、燃料抜取パイプ２７を凹溝２８に沿って挿入するだけで、その先端をタンク底部まで確実に到達させることができるので、熟練者でなくても、残留燃料の抜き取りを完全に行なうことができる。
【００２２】
サイドスタンド１２で車体を左側に傾斜させて停立すると、下向き凹部２０の両側にある左右の室２３ａ，２３ｂのうち、左側の室２３ａの方が右側の室２３ｂよりも燃料深さが大きくなる。仮に、燃料抜取パイプ２７が右側の室２３ｂに挿入されたとすると、燃料の抜き取りが不完全になってしまう。そこで、凹溝２８を下向き凹部２０の左側の側壁２０ａに形成して、燃料抜取パイプ２７を左側の室２３ａに挿入することで、燃料の抜き取りが不完全になるのを防止しているのである。
【００２３】
ところで、凹溝２８は、図３に示すように車体側方から見ると、燃料抜取パイプ２７がほぼインレットチューブ２６の軸芯に沿って燃料タンク６内に挿入されるように配置するのが好ましい。これは、平面的に見ると、凹溝２８がインレットチューブ２６の中心のほぼ真横に配置されるため、凹溝２８の入口が給油口２５から見え易く、燃料抜取パイプ２７の挿入が容易になるからである。ただし、凹溝２８の配置はここに限定されるものではなく、以下の点を考慮して決めればよい。
【００２４】
すなわち、タンクインナ２１は、この凹溝２８の形成箇所では、下向き凹部２０の上壁頂部２０ｃがインレットチューブ２６の下端に接近しているため、凹溝２８の深さを大きくしなければならず、成形が困難になる。一方、下向き凹部２０の上壁２０ｂでインレットチューブ２６の開口と対向する箇所よりも後方に凹溝２８を配置すると、燃料抜取パイプ２７が同図二点鎖線で示すように先端を斜め後方へ向けてタンク内に挿入される。このようにすると、凹溝２８の深さが小さくなり、タンクインナ２１の成形が容易になる。これは、下向き凹部２０の上壁頂部２０ｃが後方へいくにしたがって低くなり、凹溝２８の形成箇所では、インレットチューブ２６の下端から離れているためである。
【００２５】
以上の実施形態では、燃料抜取パイプ２７の挿入をタンクインナ２１の凹溝２８でガイドしているが、燃料抜取パイプ２７の挿入ガイドはインレットパイプ側で行なうこともできる。図４はこの場合の燃料タンクの断面図を示している。
【００２６】
すなわち、この燃料タンク６では、周壁の一部を拡開させて膨出部３０を形成したインレットチューブ３１を用い、膨出部３０の先端を車体左側に向けてインレットチューブ３１を設置してある。膨出部３０の先端壁は下端に向かって徐々に拡がるように傾斜させてある。つまり、膨出部３０は給油口２５から左側のタンク底面が見通せるように構成してある。その他の構成要素は図１と同様に構成してあるので、同一符号を付し説明を省略する。
【００２７】
この燃料タンク６では、燃料抜取パイプ２７の周面を膨出部３０の先端側内面に押し付けながら燃料抜取パイプ２７を挿入すればよい。つまり、インレットチューブ３１に膨出部３０を設けた分だけ、燃料抜取パイプ２７の傾斜を大きくできるので、燃料抜取パイプ２７は、その先端が下向き凹部２０の上壁２０ｂに当たらなくなり、左側の室２３ａに挿入される。
【００２８】
このような膨出部３０をインレットチューブ３１に設けておくと、図１に示すような凹溝２８をタンクインナ２１に形成する必要がなくなり、タンクインナ２１の成形金型が簡単になり、コスト的に有利になる。膨出部３０の先端は、図４に示すように真横に向ける必要はなく、その向きは、燃料抜取パイプ２７の先端がタンク底部まで到達できるように決めればよい。
【００２９】
なお、インレットチューブ３１の周壁の一部に膨出部３０を形成するのではなく、図６に示すように下端開口に向かって徐々に拡がるフレア状の膨出部３２を形成したインレットチューブ３３を用いてもよい。このようにすると、燃料抜取パイプ２７の燃料タンク６内への挿入方向に自由度が生じ、作業性が良くなる（図７参照）。
【００３０】
ところで、以上のような膨出部３０，３２を有するインレットチューブ３１，３３を用いても、燃料タンク６の内部形状やインレットチューブ３１，３３の寸法などによっては、燃料抜取パイプ２７の挿入の際、その先端が下向き凹部２０の上壁２０ｂに当たって、タンク底部まで到達できない場合がある。その場合には、燃料抜取パイプ２７を通すための凹溝２８をタンクインナ２１に形成すればよい。凹溝２８は、燃料抜取パイプ２７が図７に示すように先端を斜め後方へ向けてタンク内に挿入されるように配置するのが好ましい。ここに配置すると、凹溝２８の深さを小さくできるからである。
【００３１】
第２の実施形態
図８は本実施形態の燃料タンク５０を示す分解斜視図である。図９は図１１のＣ−Ｃ線断面図である。図１１は本実施形態の燃料タンク５０を備えた自動二輪車を示す図である。
【００３２】
この自動二輪車では、車体フレーム３は、前端のヘッドパイプ１から左右一対のタンクレール１５が斜め後下方へ延出するとともに、タンクレール１５の後端から上部ブラケット１６と下部ブラケット１７が分岐して延出している。燃料タンク５０は左右一対のタンクレール１５と上部ブラケット１６で保持されている。車体の前部はカウリング１８で覆われている。その他の構成要素は図１０と同様に構成してあるので、同一符号を付し説明を省略する。
【００３３】
この燃料タンク５０は左右一対のタンクレール１５上に載置されるため、これを跨ぐ下向き凹部をタンクインナに形成する必要はない。ただし、燃料タンク５０の前半部下方にはエアクリーナを収容配置するため、エアクリーナ５１を収容するための下向き凹部５２がタンクインナ５３の前半部に形成してある（図９参照）。
【００３４】
燃料タンク５０の前半部はタンクインナ５３とタンクアウタ５４で横断面が略馬蹄型の内部空間５５を形成してある。タンクアウタ５４の上面５４ａには、給油口５５がタンクインナ５３の下向き凹部５２の上壁頂部５２ａと対向するように形成してある。給油口５５にはインレットチューブ５６を取り付けてある。つまり、この燃料タンク５０は、第１の実施形態の燃料タンク６と同様、給油口５５から挿入された燃料抜取パイプがタンク底部まで到達しにくい構造になっている。なお、タンクインナ５３とタンクアウタ５４の端縁５３ａ，５４ｂはシーム溶接で接合してある。
【００３５】
タンクアウタ５４の上面５４ａには凹部７０が形成してあり、この凹部７０の底面７０ａに給油口５５と燃料抜取パイプ５７の一端を開口させてある（図８参照）。燃料抜取パイプ５７の一端は燃料タンク５０内から凹部７０の底面７０ａに突出させてある。一方、燃料抜取パイプ５７の他端はクランプ部材５８で保持してタンク底部に臨ませてある。燃料抜取パイプ５７の他端は、詳しくは、底壁（図示せず）と後壁５９の隅部であって、タンクアウタ５４の左側の側壁５４ａと隣接する箇所に配置してある。なお、燃料タンク５０は前上がりに傾斜するタンクレール２上に載置されているため、この隅部がタンク最底部となる。
【００３６】
給油口５５にはフィラーキャップアセンブリ６０が取り付けられる。このアセンブリ６０は、リング部材６１に施錠可能なフィラーキャップ６２をヒンジ６１ｂを介して回動自在に取り付けるとともに、リング部材６１の下面に複数のボス６３を突設し、リング部材６１の内周に湾曲プレート６４を介してパイプ保持部材６５を固設してある。なお、パイプ保持部材６５はフィラーキャップ６２の回動範囲を避けてリング部材６１の孔６１ａの外側に配置されている。
【００３７】
そして、燃料抜取パイプ５７の一端をパイプ保持部材６５に通し、ボス６３にビス（図示せず）を通し、その先端を凹部７０の底面７０ａの孔６４に係合させることで、キャップアセンブリ６０を凹部７０内に収容して取り付けてある。さらに、パイプ保持部材６５から突出した燃料抜取パイプ５７の一端には、ガスケット６６を介装して袋ナット６７を装着してある。これによって、燃料抜取パイプ５７からの燃料の漏出を防止している。フィラーキャップ６２を閉じると、その裏面のシール部６２ａがインレットチューブ５６に嵌入し、クリック６２ｂが係止部（図示せず）に係合する。キャップ６２の表面には、フィラーキャップ６２を施錠する鍵を挿入するための鍵穴（図示せず）が設けてある。
【００３８】
この燃料タンク５０は以上のように構成してあるので、燃料の抜き取りにあたって、キャップ６２の施錠を解除してキャップ６２を開き、燃料抜取パイプ５７から袋ナット６７とガスケット６６を取り外し、燃料抜取パイプ５７の一端を吸引装置に接続すればよい。なお、運転休止が長期に及んだ場合、燃料タンク５０内に結露によって水が溜まることがあるが、その抜き取りにこの燃料抜取パイプ５７を使用することもできる。
【００３９】
この燃料タンク５０は予め内部に燃料抜取パイプ５７を設置してあるので、燃料抜取パイプのタンク内への挿入が不要になり、作業性が格段に向上する。
さらに、燃料抜取パイプ５７の一端は施錠されたキャップ６２で常時覆われているので、悪戯による燃料の抜き取りを防止することができる。
また、燃料抜取パイプ５７の一端は、タンクアウタ５４の上面５４ａにある凹部７０の底面７０ａに突出させてあるので、吸引装置との接続作業が容易になるという効果もある。
【００４０】
なお、本実施形態では、前半部だけが略馬蹄形の内部空間５５を形成している燃料タンク５０について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、全長に亘って略馬蹄形の内部空間２３を形成している燃料タンク６（図１参照）にも、本発明の適用が可能であることは言うまでもない。
【００４１】
【発明の効果】
第１または第２の発明によれば、燃料タンクの内部形状に合わせて屈曲成形した燃料抜取パイプを用いる必要がなくなり、燃料抜取パイプの挿入が容易になり、作業能率が大幅に向上する。
さらに、燃料抜取パイプの先端を確実にタンク底部まで到達させることができるので、熟練者でなくても、残留燃料を完全に抜き取ることができる。
請求項２または請求項４のような構成にすると、サイドスタンドによる停立状態でも、燃料の完全な抜き取りが可能になる。
【００４２】
請求項５の発明によれば、燃料抜取パイプのタンク内への挿入が不要になり、作業性が格段に向上する。
さらに、燃料抜取パイプの一端は施錠されたフィラーキャップで常時覆われているので、悪戯による燃料の抜き取りを防止することができる。
また、燃料抜取パイプの一端は、タンクアウタの上面にある給凹部の底面に開口させてあるので、吸引装置との接続作業が容易になるという効果もある。
請求項６のような構成にすると、サイドスタンドによる停立状態でも、燃料の完全な抜き取りが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る第１の実施形態の燃料タンクを示す図で、図３のＡ−Ａ線断面図である。
【図２】図１のタンクインナを示す斜視図である。
【図３】図１の燃料タンクの側面図である。
【図４】図１の燃料タンクの変形例を示す横断面図である。
【図５】図４のＢ−Ｂ線断面図である。
【図６】図４のインレットチューブの変形例を示す斜視図である。
【図７】図６のインレットチューブを採用した燃料タンクの側面図である。
【図８】本発明に係る第２の実施形態の燃料タンクを示す分解斜視図である。
【図９】図１１のＣ−Ｃ線断面図である。
【図１０】図１または図４の燃料タンクを採用した自動二輪車を示す図である。
【図１１】図８の燃料タンクを採用した自動二輪車を示す図である。
【符号の説明】
１ ヘッドパイプ
２ タンクレール
３ 車体フレーム
６ 燃料タンク
７ シート
１２ サイドスタンド
１５ タンクレール
２０ 下向き凹部
２０ａ 側壁
２０ｂ 上壁
２０ｃ 上壁頂部
２１ タンクインナ
２２ タンクアウタ
２２ａ 上面
２３ 内部空間
２５ 給油口
２６ インレットチューブ
２７ 燃料抜取パイプ
２８ 凹溝
３０ 膨出部
３１ インレットチューブ
３２ 膨出部
３３ インレットチューブ
５０ 燃料タンク
５３ タンクインナ
５４ タンクアウタ
５４ａ 上面
５５給油口
５６ インレットチューブ
５７ 燃料抜取パイプ
６０ フィラーキャップアセンブリ
６２ フィラーキャップ
７０ 凹部
７０ａ 底面[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fuel tank for a straddle-type vehicle such as a motorcycle or a rough terrain vehicle.
[0002]
[Prior art]
In recent years, there has been an increasing demand for recycling motorcycles. When a motorcycle is applied to a recycling apparatus, it is necessary to remove the residual fuel in the fuel tank. However, in a straddle-type vehicle in which a fuel tank is disposed adjacent to the front of the seat, the internal structure of the fuel tank is complicated, so that it is not easy to extract residual fuel.
[0003]
That is, since this type of fuel tank is attached to a tank rail extending rearward from the head pipe at the front end of the vehicle body frame, a downward recess for straddling the tank rail is formed in the tank inner. The side wall of the downward concave portion is formed substantially perpendicular to fix the U-shaped attachment member that engages with the locking portion of the tank rail, while the upper wall of the downward concave portion is substantially half in cross section following the tank rail. It is formed in a circle. On the upper surface of the tank outer, an oil filler port is formed so as to face the upper wall top portion of the downwardly recessed portion of the tank inner. Furthermore, an inlet tube for regulating a so-called full tank liquid level during refueling is attached to the refueling port.
[0004]
That is, the tank inner and the tank outer form a substantially horseshoe-shaped internal space in cross section, and the lower end of the inlet tube is disposed near the top of the upper wall of the downwardly recessed portion. When the fuel extraction pipe is inserted into the fuel tank from the fuel filler port, the inclination of the fuel extraction pipe is regulated by the inlet tube. For this reason, the tip of the fuel extraction pipe hits the upper wall on the fuel tank inner side of the downwardly recessed portion, and entry into the tank is prevented. Therefore, a copper pipe is bent according to the internal shape of the fuel tank, and the bent fuel extraction pipe is inserted into the fuel tank to remove residual fuel.
[0005]
If a flexible resin tube is used for the fuel extraction pipe, it is easy to reach the tip of the tank to the bottom of the tank, but it may be altered by the fuel, so the use of a resin tube should be avoided. There is. On the other hand, there is a method of drilling a drain hole in the bottom plate of the fuel tank using a drilling tool for draining as described in Patent Document 1, but in the case of a motorcycle that is stopped by a stand, this tool is used. It is difficult to maintain the stability of the car body, and it is not practical.
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Unexamined Patent Publication No. 2000-141295 (FIG. 8, etc.)
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, bending the copper pipe is very troublesome, and it takes a lot of labor to bend the copper pipe for each fuel tank having a different internal shape and prepare a dedicated fuel extraction pipe.
[0008]
Further, it is very difficult to reach the bottom of the fuel tank with the tip of the bent fuel extraction pipe, and it is difficult to completely remove the fuel unless it is an expert.
[0009]
In view of such circumstances, the present invention aims to provide a fuel tank for a straddle-type vehicle that does not require the use of a bent fuel extraction pipe and can be completely extracted even by a non-expert. It is said.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the invention of claim 1 is characterized in that a downward concave portion straddling the tank rail extending rearward from the head pipe at the front end of the vehicle body frame is formed in the tank inner, and the transverse cross section of the tank inner and the tank outer is substantially horseshoe-shaped. In the fuel tank of the saddle-ride type vehicle, the tank inner is formed by forming an internal space and having a fuel filler opening provided with an inlet tube on the upper surface of the tank outer so as to face the top of the upper wall of the downward recess. A concave groove for inserting a fuel extraction pipe that allows the bottom surface of the tank to be seen from the fuel filler port is formed at a location facing the opening of the inlet tube on the upper wall of the downward concave portion.
The saddle-ride type vehicle is a motorcycle including a side stand that can stand by tilting the vehicle body on either the left or right side, and the concave groove is preferably formed in a side wall on the side stand installation side of the downwardly facing concave portion.
[0011]
In order to solve the above-mentioned problems, the invention of claim 3 has a tank inner formed with a downward recess straddling a tank rail extending rearward from the head pipe at the front end of the vehicle body frame, and the cross section of the tank inner and the tank outer is substantially horseshoe-shaped. In the fuel tank of the straddle-type vehicle, an internal space is formed and a fuel filler opening provided with an inlet tube is disposed on the upper surface of the tank outer so as to face the top of the upper wall of the downward recess. And a bulging portion for inserting a fuel extraction pipe that enables the bottom surface of the tank to be seen through the fuel filler port.
It is preferable that the saddle riding type vehicle includes a side stand that allows the vehicle body to stand on either the left or right side and that the vehicle can be stopped, and the opening direction of the peripheral wall is on the side stand installation side.
[0012]
In order to solve the above problems, a fifth aspect of the present invention provides a fuel tank for a saddle-ride type vehicle disposed adjacent to the front of a seat, wherein a recess is formed on the upper surface of the tank outer, and an oil supply port and a fuel are formed on the bottom surface of the recess. One end of the extraction pipe is opened, while the other end of the fuel extraction pipe faces the bottom of the tank, and a lockable filler cap is attached to the fuel filler port to cover the opening of the recess.
The straddle-type vehicle is a motorcycle having a side stand that allows the vehicle body to be tilted to either the left or right side, and the other end of the fuel extraction pipe is disposed close to the tank outer side wall on the side stand installation side. Is preferred.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
First Embodiment FIG. 1 is a cross-sectional view of a fuel tank 6 according to this embodiment, and is a cross-sectional view taken along line AA of FIG. FIG. 2 is a perspective view showing a tank inner of the fuel tank, and FIG. 3 is a side view of the fuel tank 6.
[0014]
FIG. 10 shows a motorcycle (corresponding to a straddle-type vehicle) equipped with a fuel tank according to the first embodiment of the present invention.
The motorcycle includes a body frame 3 in which a tank rail 2 extends obliquely rearward and downward from a head pipe 1 at the front end. The head pipe 1 rotatably supports an upper end portion of a front fork 5 that pivotally supports the front wheel 4. A fuel tank 6 is attached to the tank rail 2 so as to straddle a downward recess 20 described later. A seat rail 2 a extends rearward at the rear portion of the tank rail, and a seat 7 is attached to the seat rail 2 a adjacent to the rear of the fuel tank 6.
[0015]
The vehicle body frame 3 includes a down pipe 3a extending downward from the head pipe 1 and a main pipe 3b extending downward from the rear portion of the tank rail. A power unit 9 for driving the rear wheel 8 is disposed below the fuel tank 6 and is suspended from the vehicle body frame 3 by a down pipe 3a and a main pipe 3b. The power unit 9 includes an engine 9a and an engine case 9b incorporating a speed change mechanism and the like. A swing arm 10 that supports the rear wheel 8 is pivotally coupled to the rear portion of the vehicle body frame 3 by a pivot shaft 11 formed on the main frame 3b. A side stand 12 is installed between the power unit 9 and the rear wheel 8 on the left side of the body frame 3. That is, the side stand 12 is attached to the lower end of the left main pipe 3b.
[0016]
As shown in FIG. 1, the fuel tank 6 is formed with a downward recess 20 that straddles the tank rail 2 in the tank inner 21, and the tank inner 21 and the tank outer 22 form an internal space 23 having a substantially horseshoe-shaped cross section. . The internal space 23 is formed almost symmetrically. The downward recessed portion 20 has a forward upward inclination corresponding to the inclination of the tank rail 2 (see FIG. 2). The end edges 21a and 22b of the tank inner 21 and the tank outer 22 are joined by seam welding.
[0017]
A front opening U-shaped attachment member 24 is fixed to the outer surface of the side wall 20a of the downward recess 20 at the front end portion of the fuel tank 6, and this attachment member 24 is attached to the tank rail 2 when assembled to the vehicle body frame 3. It is made to fit in the latching | locking part (not shown) protrudingly provided by the side surface (refer FIG. 3). Therefore, the side surface 20 a of the downward recess 20 is formed substantially vertically except for the upper portion, while the upper wall 20 b is formed in a substantially semicircular cross section following the tank rail 2.
[0018]
An oil supply port 25 is formed in the upper surface 22a of the tank outer 22 at a substantially center in the vehicle width direction so as to face the upper wall top 20c of the downward recess 20 of the tank inner 21. An inlet tube 26 is attached to the fuel filler port 25. The inlet tube 26 regulates the full tank liquid level at the time of refueling to secure an air reservoir for fuel expansion.
[0019]
A concave groove 28 is formed in the upper wall 20b of the downward recess 20 of the tank inner 21 and facing the opening of the inlet tube 26 so as to allow the tank bottom surface to be seen through. That is, the concave groove 28 is formed so that the fuel extraction pipe 27 inserted from the fuel filler port 25 reaches the bottom of the tank. The concave groove 28 is formed from the upper wall 20b of the downward concave portion 20 to the left side wall 20a. That is, the concave groove 28 is provided in the left side wall 20a of the downward concave portion 20, which is the same side as the installation position of the side stand 12 with respect to the vehicle body frame 3. Further, the width of the groove 28 is increased as it goes upward (see FIG. 2).
[0020]
Since the fuel tank 6 is configured as described above, when extracting the residual fuel, the fuel extraction pipe 27 of a straight metal pipe is inserted into the interior from the fuel filler port 25, and the tip of the fuel tank 6 is passed through the concave groove 28 to the tank. After abutting on the bottom, air suction of the fuel extraction pipe 27 may be performed.
[0021]
That is, it is not necessary to use a fuel extraction pipe that is bent according to the internal shape of the fuel tank 6, and the fuel extraction pipe 27 can be easily inserted into the fuel tank 6, so that work efficiency is greatly improved. Furthermore, since the tip of the fuel extraction pipe 27 can be reliably reached to the bottom of the tank only by inserting the fuel extraction pipe 27 along the concave groove 28, the remaining fuel can be completely extracted even by a non-expert. it can.
[0022]
When the vehicle body is tilted leftward by the side stand 12, the left chamber 23a of the left and right chambers 23a, 23b on both sides of the downward-facing recess 20 has a greater fuel depth than the right chamber 23b. If the fuel extraction pipe 27 is inserted into the right chamber 23b, the fuel extraction becomes incomplete. Therefore, the concave groove 28 is formed in the left side wall 20a of the downward concave portion 20, and the fuel extraction pipe 27 is inserted into the left chamber 23a, thereby preventing incomplete fuel extraction. .
[0023]
Incidentally, the concave groove 28 is preferably arranged so that the fuel extraction pipe 27 is inserted into the fuel tank 6 substantially along the axis of the inlet tube 26 when viewed from the side of the vehicle body as shown in FIG. . This is because, when viewed in plan, the concave groove 28 is arranged almost right next to the center of the inlet tube 26, so that the inlet of the concave groove 28 can be easily seen from the fuel filler port 25, and the fuel extraction pipe 27 can be easily inserted. Because. However, the arrangement of the concave grooves 28 is not limited to this, and may be determined in consideration of the following points.
[0024]
That is, in the tank inner 21, the depth of the concave groove 28 must be increased because the upper wall top portion 20 c of the downward concave portion 20 is close to the lower end of the inlet tube 26 at the location where the concave groove 28 is formed. , Molding becomes difficult. On the other hand, when the concave groove 28 is arranged behind the portion of the upper wall 20b of the downward concave portion 20 facing the opening of the inlet tube 26, the tip of the fuel extraction pipe 27 faces obliquely rearward as shown by the two-dot chain line in FIG. Inserted into the tank. If it does in this way, the depth of the ditch | groove 28 will become small and the shaping | molding of the tank inner 21 will become easy. This is because the upper wall top portion 20c of the downward recessed portion 20 becomes lower as it goes rearward, and is away from the lower end of the inlet tube 26 at the location where the recessed groove 28 is formed.
[0025]
In the above embodiment, the insertion of the fuel extraction pipe 27 is guided by the concave groove 28 of the tank inner 21. However, the insertion guide of the fuel extraction pipe 27 can also be performed on the inlet pipe side. FIG. 4 shows a cross-sectional view of the fuel tank in this case.
[0026]
That is, in this fuel tank 6, an inlet tube 31 in which a part of the peripheral wall is expanded to form the bulging portion 30 is used, and the inlet tube 31 is installed with the tip of the bulging portion 30 facing the left side of the vehicle body. . The tip wall of the bulging portion 30 is inclined so as to gradually expand toward the lower end. That is, the bulging portion 30 is configured so that the left tank bottom surface can be seen from the fuel filler 25. Since other components are configured in the same manner as in FIG. 1, the same reference numerals are given and description thereof is omitted.
[0027]
In the fuel tank 6, the fuel extraction pipe 27 may be inserted while pressing the circumferential surface of the fuel extraction pipe 27 against the inner surface on the front end side of the bulging portion 30. That is, since the inclination of the fuel extraction pipe 27 can be increased by the amount of the bulging portion 30 provided in the inlet tube 31, the tip of the fuel extraction pipe 27 does not hit the upper wall 20 b of the downward recess 20, and the left chamber 23a is inserted.
[0028]
If such a bulging portion 30 is provided in the inlet tube 31, it is not necessary to form the concave groove 28 as shown in FIG. 1 in the tank inner 21, and the molding die for the tank inner 21 is simplified, and the cost is reduced. Is advantageous. As shown in FIG. 4, the tip of the bulging portion 30 does not need to be directed sideways, and the direction may be determined so that the tip of the fuel extraction pipe 27 can reach the bottom of the tank.
[0029]
Instead of forming the bulging portion 30 on a part of the peripheral wall of the inlet tube 31, an inlet tube 33 having a flared bulging portion 32 that gradually expands toward the lower end opening as shown in FIG. It may be used. If it does in this way, a freedom degree will arise in the insertion direction in the fuel tank 6 of the fuel extraction pipe 27, and workability | operativity will improve (refer FIG. 7).
[0030]
By the way, even when the inlet tubes 31 and 33 having the bulging portions 30 and 32 as described above are used, depending on the internal shape of the fuel tank 6 and the dimensions of the inlet tubes 31 and 33, the fuel extraction pipe 27 may be inserted. The tip may hit the upper wall 20b of the downward recess 20 and may not reach the bottom of the tank. In that case, a concave groove 28 for passing the fuel extraction pipe 27 may be formed in the tank inner 21. The concave groove 28 is preferably arranged so that the fuel extraction pipe 27 is inserted into the tank with its tip obliquely rearward as shown in FIG. This is because the depth of the concave groove 28 can be reduced by arranging it here.
[0031]
Second Embodiment FIG. 8 is an exploded perspective view showing a fuel tank 50 of the present embodiment. 9 is a cross-sectional view taken along the line CC of FIG. FIG. 11 is a view showing a motorcycle including the fuel tank 50 of the present embodiment.
[0032]
In this motorcycle, the body frame 3 has a pair of left and right tank rails 15 extending obliquely rearward and downward from the head pipe 1 at the front end, and an upper bracket 16 and a lower bracket 17 branch from the rear end of the tank rail 15. It is extended. The fuel tank 50 is held by a pair of left and right tank rails 15 and an upper bracket 16. The front part of the vehicle body is covered with a cowling 18. The other components are configured in the same manner as in FIG.
[0033]
Since the fuel tank 50 is placed on the pair of left and right tank rails 15, it is not necessary to form a downward recess across the tank inner. However, in order to accommodate and arrange the air cleaner below the front half of the fuel tank 50, a downward recess 52 for accommodating the air cleaner 51 is formed in the front half of the tank inner 53 (see FIG. 9).
[0034]
The front half of the fuel tank 50 is formed with a tank inner 53 and a tank outer 54 to form an internal space 55 having a substantially horseshoe-shaped cross section. An oil supply port 55 is formed on the upper surface 54 a of the tank outer 54 so as to face the upper wall top portion 52 a of the downward recess 52 of the tank inner 53. An inlet tube 56 is attached to the fuel filler 55. That is, the fuel tank 50 has a structure in which the fuel extraction pipe inserted from the fuel filler port 55 does not easily reach the bottom of the tank, like the fuel tank 6 of the first embodiment. The end edges 53a and 54b of the tank inner 53 and the tank outer 54 are joined by seam welding.
[0035]
A concave portion 70 is formed on the upper surface 54a of the tank outer 54, and one end of a fuel supply port 55 and a fuel extraction pipe 57 is opened on the bottom surface 70a of the concave portion 70 (see FIG. 8). One end of the fuel extraction pipe 57 is protruded from the inside of the fuel tank 50 to the bottom surface 70 a of the recess 70. On the other hand, the other end of the fuel extraction pipe 57 is held by a clamp member 58 so as to face the bottom of the tank. More specifically, the other end of the fuel extraction pipe 57 is disposed at a corner of the bottom wall (not shown) and the rear wall 59 adjacent to the left side wall 54 a of the tank outer 54. In addition, since the fuel tank 50 is mounted on the tank rail 2 which inclines forward, this corner becomes the tank bottom.
[0036]
A filler cap assembly 60 is attached to the fuel filler port 55. The assembly 60 has a filler cap 62 that can be locked to the ring member 61 rotatably attached via a hinge 61 b, and a plurality of bosses 63 projecting from the lower surface of the ring member 61. A pipe holding member 65 is fixed via a curved plate 64. The pipe holding member 65 is disposed outside the hole 61 a of the ring member 61 while avoiding the rotation range of the filler cap 62.
[0037]
Then, one end of the fuel extraction pipe 57 is passed through the pipe holding member 65, a screw (not shown) is passed through the boss 63, and its tip is engaged with the hole 64 in the bottom surface 70 a of the recess 70. It is accommodated in the recess 70 and attached. Further, a cap nut 67 is attached to one end of the fuel extraction pipe 57 protruding from the pipe holding member 65 with a gasket 66 interposed. As a result, leakage of fuel from the fuel extraction pipe 57 is prevented. When the filler cap 62 is closed, the seal portion 62a on the back surface thereof is fitted into the inlet tube 56, and the click 62b is engaged with a locking portion (not shown). A keyhole (not shown) for inserting a key for locking the filler cap 62 is provided on the surface of the cap 62.
[0038]
Since the fuel tank 50 is configured as described above, when removing the fuel, the cap 62 is unlocked, the cap 62 is opened, the bag nut 67 and the gasket 66 are removed from the fuel removal pipe 57, and the fuel removal pipe is removed. One end of 57 may be connected to the suction device. When the operation is stopped for a long period of time, water may accumulate in the fuel tank 50 due to condensation. However, the fuel extraction pipe 57 can be used for the extraction.
[0039]
Since this fuel tank 50 has a fuel extraction pipe 57 installed therein in advance, it becomes unnecessary to insert the fuel extraction pipe into the tank, and the workability is remarkably improved.
Furthermore, since one end of the fuel extraction pipe 57 is always covered with the locked cap 62, it is possible to prevent fuel from being extracted due to mischief.
In addition, since one end of the fuel extraction pipe 57 protrudes from the bottom surface 70a of the recess 70 in the upper surface 54a of the tank outer 54, there is an effect that the connection work with the suction device is facilitated.
[0040]
In the present embodiment, the fuel tank 50 in which only the front half forms a substantially horseshoe-shaped internal space 55 has been described. However, the present invention is not limited to this, and a substantially horseshoe-shaped interior over the entire length. Needless to say, the present invention can also be applied to the fuel tank 6 (see FIG. 1) forming the space 23.
[0041]
【The invention's effect】
According to the first or second invention, it is not necessary to use a fuel extraction pipe that is bent according to the internal shape of the fuel tank, the insertion of the fuel extraction pipe is facilitated, and the work efficiency is greatly improved.
Furthermore, since the tip of the fuel extraction pipe can be reliably reached to the bottom of the tank, the remaining fuel can be completely extracted even if it is not an expert.
According to the configuration of the second or fourth aspect, it is possible to completely extract the fuel even in the standing state by the side stand.
[0042]
According to the invention of claim 5, it becomes unnecessary to insert the fuel extraction pipe into the tank, and the workability is remarkably improved.
Furthermore, since one end of the fuel extraction pipe is always covered with a locked filler cap, it is possible to prevent fuel from being extracted due to mischief.
Further, since one end of the fuel extraction pipe is opened at the bottom surface of the supply recess on the upper surface of the tank outer, there is an effect that the connection work with the suction device is facilitated.
According to the configuration of the sixth aspect, the fuel can be completely extracted even in the stand-by state by the side stand.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a fuel tank according to a first embodiment of the present invention, and is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
FIG. 2 is a perspective view showing the tank inner of FIG. 1;
3 is a side view of the fuel tank of FIG. 1. FIG.
4 is a cross-sectional view showing a modified example of the fuel tank of FIG. 1. FIG.
5 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
6 is a perspective view showing a modification of the inlet tube of FIG. 4. FIG.
7 is a side view of a fuel tank employing the inlet tube of FIG. 6. FIG.
FIG. 8 is an exploded perspective view showing a fuel tank according to a second embodiment of the present invention.
9 is a cross-sectional view taken along the line CC of FIG.
Fig. 10 is a diagram showing a motorcycle employing the fuel tank of Fig. 1 or Fig. 4;
11 is a view showing a motorcycle employing the fuel tank of FIG. 8. FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Head pipe 2 Tank rail 3 Body frame 6 Fuel tank 7 Seat 12 Side stand 15 Tank rail 20 Downward recessed part 20a Side wall 20b Upper wall 20c Upper wall top part 21 Tank inner 22 Tank outer 22a Upper surface 23 Internal space 25 Refueling port 26 Inlet tube 27 Fuel extraction Pipe 28 Concave groove 30 Inflated portion 31 Inlet tube 32 Inflated portion 33 Inlet tube 50 Fuel tank 53 Tank inner 54 Tank outer 54a Top surface 55 Filling port 56 Inlet tube 57 Fuel extraction pipe 60 Filler cap assembly 62 Filler cap 70 Recessed portion 70a Bottom surface