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JP2006242740A - 蛍光x線分析方法および装置 - Google Patents

蛍光x線分析方法および装置 Download PDF

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JP2006242740A
JP2006242740A JP2005058539A JP2005058539A JP2006242740A JP 2006242740 A JP2006242740 A JP 2006242740A JP 2005058539 A JP2005058539 A JP 2005058539A JP 2005058539 A JP2005058539 A JP 2005058539A JP 2006242740 A JP2006242740 A JP 2006242740A
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JP
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ray
rays
fluorescent
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analyzed
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JP2005058539A
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Kazuaki Shimizu
一明 清水
Takashi Shoji
孝 庄司
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Rigaku Corp
Original Assignee
Rigaku Industrial Corp
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Publication date
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Abstract

【課題】 軽元素の分析においてSN比が十分に向上した蛍光X線分析方法および装置を提供する。
【解決手段】 試料1に1次X線2を照射するX線源3と、試料1から発生する2次X線の通路4に配置され、分析対象の軽元素と同一の軽元素を含む分光素子7と、この分光素子7によって回折された2次X線4Dが入射される検出器10とを備え、試料1から発生する2次X線の通路4における試料1と分光素子7との間に、分析対象の蛍光X線よりも短い波長のX線を除去する全反射ミラー50からなるフィルタ素子5が配置されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、試料に1次X線を照射して、軽元素から発生する蛍光X線、つまり軟X線領域における蛍光X線を分光素子で分光して分析する蛍光X線分析方法および装置に関する。
従来の蛍光X線分析装置において、例えば鉄を主成分とする試料について炭素を分析する際には、分光素子としてNi/Cの人工多層膜を用い、C−Kα線を分析対象の蛍光X線とする。ここで、試料中の鉄から発生した蛍光X線Fe−Lα線が、人工多層膜中の炭素を励起して、分析対象の蛍光X線と同じC−Kα線を発生させ、それが検出器に入射してしまうという問題がある。これを防止するために、高分子膜フィルタを試料と分光素子の間に配置して、Fe−Lα線の強度を相対的に抑制する装置がある(特許文献1参照)。
一方、蛍光X線分析装置において、例えばシリコンウェハの表面に、シリカ(SiO)、リン酸化合物(P)およびホウ素化合物(B)からなる絶縁膜を付着して作製された半導体素材料についてホウ素を分析する際に、全反射ミラーを人工多層膜からなる分光素子の前段(試料側)または後段(検出器側)に配置するものがある(特許文献2参照)。軽元素であるホウ素から発生する蛍光X線は、試料中のシリコンや酸素から発生する蛍光X線に比べて強度が極めて小さいため、このように全反射ミラーを設けることで、試料から発生し、分光素子で分光しても除去できないSi−Kα線やO−Kα線などの高次線からなるバックグランド成分を取り除くことができる。
特開平8−271455号公報 特開平5−52778号公報
しかし、特許文献1に記載された蛍光X線分析装置では透過型の高分子膜フィルタを用いていることから、分析対象の蛍光X線までも吸収してしまってその強度が十分に得られない上に、除去すべき蛍光X線の強度を十分に抑制できないので、SN比を十分に向上させることができなかった。また、透過型フィルタを適用して強度を抑制できるX線は、そのフィルタの構成元素の吸収端近傍のX線に限られてしまうという問題もあった。
一方、特許文献2においては、ホウ素の分析に対して、タングステンと炭素からなりホウ素を含まない人工多層膜の例しか示されておらず、全反射ミラーを人工多層膜からなる分光素子の前段に配置したとしても、分光素子では除去できないバックグランド成分を全反射ミラーで取り除くという効果を得るのみである。つまり、試料から発生した蛍光X線が人工多層膜中のホウ素を励起してしまうという課題については、何ら認識していない。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、軽元素の分析においてSN比が十分に向上した蛍光X線分析方法および装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る方法は、試料に1次X線を照射し、試料から発生する2次X線を、分析対象の軽元素と同一の軽元素を含む分光素子によって回折し、この回折された2次X線を検出する蛍光X線分析方法において、前記分光素子に入射する前の2次X線から、分析対象の蛍光X線よりも短い波長のX線を全反射ミラーによって除去する。
本発明に係る装置は、試料に1次X線を照射するX線源と、試料から発生する2次X線の通路に配置され、分析対象の軽元素と同一の軽元素を含む分光素子と、この分光素子によって回折された2次X線が入射される検出器とを備えた蛍光X線分析装置において、前記試料から発生する2次X線の通路における試料と分光素子との間に、分析対象の蛍光X線よりも短い波長のX線を除去する全反射ミラーからなるフィルタ素子が配置されている。
本発明の方法または装置によれば、分光素子に入射する前の2次X線から、分析対象の蛍光X線よりも波長が短い側のX線全般を全反射ミラーによって除去するので、分析対象の蛍光X線については強度をほぼ維持しつつ、分光素子中の軽元素を励起して分析対象の蛍光X線と同一の蛍光X線を発生させるX線についてはほとんど除去してから、試料からの2次X線を分光素子に入射させることができる。したがって、試料からの分析対象の蛍光X線に対して、同一の蛍光X線が分光素子から発生することが十分に抑制されて、軽元素の分析においてSN比が十分に向上する。
本発明の装置においては、前記フィルタ素子が複数の全反射ミラーからなり、隣接する全反射ミラーの反射面が一定の距離を隔てて同軸状に配置されていることが好ましい。この構成によれば、複数の反射面を配置した方向の長さ(幅)に応じて、幅の広いX線、つまり空間分布が広い蛍光X線を取り出すことができる。したがって、試料からの分析対象の蛍光X線を十分な量(強度)で検出器に取り込むことができる。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態の蛍光X線分析装置は、試料1に照射する1次X線2を発生するX線管などのX線源3と、試料1から発生する蛍光X線などの2次X線の通路4に配置されたフィルタ素子5と、フィルタ素子5によってフィルタリングされた2次X線4Bを平行化するソーラースリット6と、この平行光4Cを回折する分光素子7と、この分光素子7によって回折された2次X線4Dが入射される検出器10とを備える。つまり、試料1から発生してフィルタ素子5へ入射する2次X線4A、フィルタ素子5でフィルタリングされてソーラースリット6へ入射する2次X線4B、ソーラースリット6で平行化されて分光素子7へ入射する2次X線4C、および、分光素子7によって回折されて検出器10へ入射する2次X線4Dが連なって、試料1から発生する2次X線の通路4を形成している。
本蛍光X線分析装置は、いわゆる固定ゴニオの光学系をもち、分析対象の軽元素からの分析対象の蛍光X線、ここではホウ素からのB−Kα線を検出できるように、フィルタ素子5、ソーラースリット6、分光素子7および検出器10が所定の位置に固定されている。他の元素からの蛍光X線を分析対象とする固定ゴニオの光学系を、試料1の周囲にさらに配置すれば、多元素同時分析型の蛍光X線分析装置となる。
試料1は、例えば、シリコンウェハの表面にホウ素リンドープ酸化膜(BPSG)を付着してなる半導体素材である。
図2に示すように、フィルタ素子5は複数の平板状の全反射ミラー50からなり、本実施形態では4枚の全反射ミラー50からなる。すべての全反射ミラー50は、隣接するミラー50の反射面51,51が一定の距離Dを隔てて中心軸Cを共有して、つまり同軸状に配置されている。
このように、複数の全反射ミラー50をそれらの反射面51が同じ向きでかつ一定間隔で重なるように配置することにより、配置した方向の長さ(幅)に応じて、幅の広い蛍光X線、つまり空間分布が広い蛍光X線を取り出すことができる。したがって、試料1からの分析対象の蛍光X線4Dを十分な量(強度)で検出器10(図1)に取り込むことができる。同等量の蛍光X線を単一の全反射ミラーを用いて検出器に取り込もうとすると、試料と分光素子の間にわたって非常に長い全反射ミラーを配置しなければならず、現実的でない。また、図1に示すように、フィルタ素子5は、試料1から四方に拡散するB−Kα線をできるだけ高密度で取り込めるように、試料1近傍に配置されている。
図2の各全反射ミラー50は、例えばシリコンウェハ、フッ化リチウム(LiF)結晶のへき開片、またはガラス板のような表面が滑らかで平坦な素材からなるベースに、例えば炭素が反射層としてコーティングされたものである。反射層の厚みは、100Å(10nm)程度あれば足りる。なお、炭素に代えて、ランタン(La)またはフッ化ランタン(LaF)を反射層とすると、90eVあたりのエネルギーで反射率が大幅に低下するので、B−Kα線よりも波長が長くて2次の高次線が妨害線となるSi−L線をも除去でき、好都合である。
本実施形態において、全反射ミラー50は、いずれも試料1から発生した蛍光X線4Aが5度の入射角θで入射するように配置されている。隣接するミラー50の反射面51,51の間隔Dは、この角度5度で入射して全反射された蛍光X線4Bが、隣接するミラーに妨害されることなくソーラースリット6(図1)を経て分光素子7(図1)に入射できるという条件の下で、可能な限り小さいことが望ましい。
また、入射角θが5度になるように配置するのは、B−Kα線について全反射が起こる臨界角よりも小さく、O−Kα線やSi−Kα線について全反射が起こる臨界角よりも大きくなるので、B−Kα線は80%以上反射されるのに対して、O−Kα線やSi−Kα線は10%未満しか反射されないからである。つまり、分析対象のB−Kα線は効率よく全反射されるのに対して、試料中の酸素から発生するO−Kα線や試料中のシリコンから発生するSi−Kα線は十分に除去されるからである。フィルタ素子5の全反射ミラー50をこのように配置しておくことで、B−Kα線よりも短い波長のX線が分光素子7(図1)に入射することが十分に抑制される。
図1に戻って、分光素子7は、反射層とスペーサ層とを交互に複数組積層して構成した人工多層膜からなり、ソーラースリット6からの平行光4Cを回折して、所望の波長の蛍光X線4D、ここでは分析対象のB−Kα線4Dを取り出す。B−Kα線の分光に使用する人工多層膜は、例えば、モリブデンMoの反射層と炭化ホウ素BCのスペーサ層からなる。この他に、ランタンLaの反射層と炭化ホウ素BCのスペーサ層からなるものであってもよい。つまり、人工多層膜のスペーサ層には、分析対象の蛍光X線の減衰を防止するために分析対象の元素が含まれている。
次に、前記構成の装置を用いる蛍光X線分析方法について説明する。X線源3から試料1に向けて1次X線2を照射すると、試料1から蛍光X線4Aが発生する。ここで、分析対象であるホウ素から発生するB−Kα線は、ホウ素が軽元素でしかも微量であることから、試料1中の他の元素から発生するO−Kα線やSi−Kα線に比べ、強度は非常に小さい。
このように発生した蛍光X線4Aは、フィルタ素子5を構成する全反射ミラー50に5度の入射角で入射する。これにより、B−Kα線は、全反射ミラー50によって全反射され、強度をほぼ維持したままソーラースリット6で平行化されて分光素子7に到達できるが、より波長が短く分光素子7中のホウ素を励起して分析対象と同一のB−Kα線を発生させるO−Kα線やSi−Kα線は、全反射ミラー50で全反射されず透過するか吸収されるので、分光素子7にはほとんど到達しない。したがって、試料1からの分析対象のB−Kα線に対して、同一の蛍光X線が分光素子7から発生することが十分に抑制されて、ホウ素の分析においてSN比が十分に向上する。
なお、前記実施形態では、分析対象がホウ素の場合について説明したが、分析対象の軽元素は、炭素、窒素などでもよい。その場合においても、全反射ミラーへの蛍光X線の入射角は、前述したように、分析対象の蛍光X線についての全反射の臨界角と、試料から発生し分光素子中の軽元素を励起して分析対象の蛍光X線と同一の蛍光X線を発生させる蛍光X線についての全反射の臨界角との間において、それらの蛍光X線の反射特性に基づいて決定される。
本発明の一実施形態に係る蛍光X線分析装置の概略構成図である。 図1の蛍光X線分析装置における全反射ミラーを詳細に示す図である。
符号の説明
1 試料
2 1次X線
3 X線源
4 試料から発生する2次X線の通路
4A 試料から発生する2次X線
4C 分光素子に入射する前の2次X線
4D 分光素子によって回折された2次X線
5 フィルタ素子
7 分光素子
10 検出器
50 全反射ミラー

Claims (3)

  1. 試料に1次X線を照射し、
    試料から発生する2次X線を、分析対象の軽元素と同一の軽元素を含む分光素子によって回折し、
    この回折された2次X線を検出する蛍光X線分析方法において、
    前記分光素子に入射する前の2次X線から、分析対象の蛍光X線よりも短い波長のX線を全反射ミラーによって除去することを特徴とする蛍光X線分析方法。
  2. 試料に1次X線を照射するX線源と、
    試料から発生する2次X線の通路に配置され、分析対象の軽元素と同一の軽元素を含む分光素子と、
    この分光素子によって回折された2次X線が入射される検出器とを備えた蛍光X線分析装置において、
    前記試料から発生する2次X線の通路における試料と分光素子との間に、分析対象の蛍光X線よりも短い波長のX線を除去する全反射ミラーからなるフィルタ素子が配置されたことを特徴とする蛍光X線分析装置。
  3. 請求項2において、前記フィルタ素子が複数の全反射ミラーからなり、隣接する全反射ミラーの反射面が一定の距離を隔てて同軸状に配置された蛍光X線分析装置。
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