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JP2007102471A - 紙幣識別装置 - Google Patents

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JP2007102471A
JP2007102471A JP2005291290A JP2005291290A JP2007102471A JP 2007102471 A JP2007102471 A JP 2007102471A JP 2005291290 A JP2005291290 A JP 2005291290A JP 2005291290 A JP2005291290 A JP 2005291290A JP 2007102471 A JP2007102471 A JP 2007102471A
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Yukio Ito
伊藤  幸男
Nobuyuki Iida
信行 飯田
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Nippon Conlux Co Ltd
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Nippon Conlux Co Ltd
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Abstract

【課題】本発明は、自動販売機や両替機等に搭載され、紙幣挿入口から挿入された紙幣を紙幣通路内に設けられた光センサによって検知し、その検知に応答して装置内部に紙幣を搬送する紙幣識別装を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の紙幣識別装置は、紙幣挿入口に接続された紙幣通路に沿って配置され、紙幣挿入口から挿入された紙幣を光により検知する挿入紙幣検知センサ手段と、紙幣通路の紙幣挿入検知センサ手段の上流に設けられ、紙幣通路を遮断することにより紙幣挿入口から進入した外乱光を遮断する遮蔽手段と、遮蔽手段に外力を与えることにより紙幣通路を遮蔽する方向に遮蔽手段を付勢する付勢手段と、付勢手段が遮蔽手段に与えた外力とは反対方向に働く外力を遮蔽手段に与えて、紙幣通路を開放する駆動手段とを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動販売機や両替機等に搭載され、紙幣挿入口から挿入された紙幣を紙幣通路内に設けられた光センサによって検知し、その検知に応答して装置内部に紙幣を搬送する紙幣識別装置に関する。
近年、自動販売機、自動券売機、又は両替機等の自動的な商取引を目的とする機器には、硬貨での支払いのみならず紙幣での支払いを可能とするように紙幣識別装置が組み込まれている。第8図は、自動販売機等に組み込まれている従来の紙幣識別装置1を示している。これらの紙幣識別装置は、通常、紙幣挿入口から紙幣が挿入されるとその挿入を検知する紙幣挿入検知センサ手段を備え、紙幣挿入検知センサ手段からの検知信号に応答して紙幣通路に沿って配置されている紙幣搬送手段を駆動し、挿入された紙幣を紙幣識別手段等が配置されている紙幣識別装置内部へと搬送するように構成されている。この紙幣挿入検知センサ手段は、通常、透過型又は反射型光センサによって構成されており、発光素子がたとえば、60Hzの光パルスを出力しており、受光素子がその発光素子からの光パルスをカウントしている。そして、前回の受光量の値を保持し 前回の値と次に受光した受光量の値を比較し、一定レベル以上前回の値から下がった場合に紙幣の挿入を検知する。
このため、屋外に設置される自動販売機等に組み込まれている紙幣識別装置は、自動車の排気ガスや埃等に常にさらされ、また、夜間には、自動販売機の周辺のみが煌々と照明されているため、小さな虫等が集まりやすい。この場合において、紙幣挿入口から進入した排気ガスや埃及び虫が、紙幣挿入検知センサ手段に使用されている発光素子又は受光素子に付着しそれらの感度を低下させる。
上記の問題に取り組んだものとしては、紙幣識別装置の挿入口機構を取り扱っている特開平2000−149122号公報がある。上記の紙幣挿入口機構は、概ね、第8図に示すような構成となっている。上記の挿入口カバー2は、商品を購入する顧客の側から見て手前側、すなわち、第8図においてXで示されている方向に回転可能に軸結合され、紙幣挿入は、顧客が一方の手のより手動で挿入口カバー2を手前側に回転させ、他方の手により紙幣を挿入することにより行われる。
特開平2000−149122号公報
しかしながら、特開平2000−149122号公報に開示されている紙幣挿入口機構においては、紙幣の挿入時に、顧客が一方の手により手動で挿入口カバー2を操作し、他方の手により紙幣を挿入するといった操作は、顧客の側に不便を与え、特に、両手が自由でない障害者等の顧客にとっては甚だしく不便である。一方、自動販売機のユーザにとっては、ある特定の顧客が故意に挿入口カバーを破壊するといったいたずらをすることもあり、そのたびに修理が必要となる等の不便がある。さらに、紙幣の返却は、返却された紙幣が挿入口カバーを押し開けることにより行われるため、顧客の操作は不要であるが、使い古しの強度が不足する紙幣が返却された場合には、挿入口カバー2を押し開けることができず、紙幣挿入口付近の紙幣通路内に紙幣が詰まってしまうといった問題がある。また、挿入口カバー2が、Xで示される方向に開閉するという構造上の観点から、屋内に設置等する場合に、場所的な制約を受けるといった問題もある。さらにまた、挿入口カバー2が外乱光に対して透明であるため、内部の光センサが外乱光の影響を受けて誤動作するといった問題もある。とりわけ、自動車のヘッドライトや雷の閃光等は、瞬間的に大きな強度で紙幣挿入検知センサ手段に影響を与えるため、上記のような挿入口カバーを設けておいてもその影響を排除することが困難であった。
そこで、本願発明は、紙幣挿入口への外乱光、排気ガス、ホコリ、虫等の侵入を防ぎ紙幣挿入検出センサ手段の誤動作を防止する紙幣識別装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明の紙幣識別装置は、紙幣挿入口に接続された紙幣通路に沿って配置され、紙幣挿入口から挿入された紙幣を光により検知する挿入紙幣検知センサ手段と、紙幣通路の紙幣挿入検知センサ手段の上流に設けられ、該紙幣通路を遮蔽することにより前記紙幣挿入口から進入した外乱光を遮断する遮蔽手段と、遮蔽手段に外力を与えることにより紙幣通路を遮蔽する方向に遮蔽手段を付勢する付勢手段と、付勢手段が遮蔽手段に与えた外力とは反対方向に働く外力を遮蔽手段に与えて、遮蔽手段を紙幣通路から退避させる駆動手段とを含むことを特徴とする。
上記の紙幣識別装置によれば、外乱光、排気ガス、ホコリ、虫の侵入を防ぐことが可能であり、且つ、手動で開閉する従来技術に対して駆動手段によって自動開閉することを特徴としているため、使い勝手が良く、遮蔽手段を故意に破壊する悪戯を防止することが可能である。さらに、紙幣が紙幣挿入センサへ到達するまで確実に外乱光を遮断することが可能である。
本発明の更なる態様によれば、本発明の上記の紙幣識別装置において、紙幣通路の下流端に設けられ、紙幣を蓄積する紙幣収容部と、紙幣通路から紙幣収容部に向かって紙幣を押圧するスタック手段とをさらに含み、駆動手段は、スタック手段と遮蔽手段とを駆動し、駆動手段は、単一のモータと、単一のモータのシャフトの回転運動を紙幣識別装置の長手方向に沿った所定の範囲のスライド運動に変換し、スタック手段とシャッタ手段と遮蔽手段とを駆動する動力伝達手段とを含み、動力伝達手段がスライド運動を行う所定の範囲の一方の端に動力伝達手段が位置する際に、スタック手段のみを駆動して紙幣を紙幣収容部に向かって押圧し、動力伝達手段がスライド運動を行う所定の範囲の他方の端に動力伝達手段が位置する際に、遮蔽手段とシャッタ手段とを駆動して紙幣通路を開放し、動力伝達手段がスライド運動を行う所定の範囲の概ね中央に動力伝達手段が位置する際には、スタック手段とシャッタ手段と遮蔽手段のいずれも駆動しない不動作領域を有する紙幣識別装置である。
上記の紙幣識別装置によれば、スタック手段と遮蔽手段とを単一の駆動手段によって駆動可能とし、且つ、従来の紙幣処理装置に遮蔽手段を追加することによって、コスト及び装置の肥大化を抑制することが可能である。すなわち、上記の構成により、スタックカムと駆動用部材との機械的リンクにより、遮蔽手段及びシャッタ手段、又はスタック手段が動作しない不動作領域を有する構成とし、遮蔽手段及びシャッタ手段により紙幣通路の3つの部分が連通し、且つ、スタック手段によって紙幣通路の終端部がスタック手段によって閉鎖されない状態を確保することが可能であり、それによって、紙幣通路の終端部に連通する紙幣収容通路域を紙幣の一時保留のための領域として使用することが可能である。このことは、紙幣識別装置の肥大化を著しく抑制する。
図1は、本発明に従った紙幣識別装置100の側面から見た断面図を示している。本発明の紙幣識別装置100は、上部シュート101と、紙幣収容部102と、上部シュート101と紙幣収容部102とを収容する本体部103と、本体部103の前面に取り付けられ、紙幣挿入口105を備えたマスク部104とからなる。
上部シュート101は、図示しない取り付け軸により本体部103に着脱可能に取り付けられる。上部シュート101は、紙幣通路106に沿って配置された紙幣搬送用モータM1と、紙幣搬送用ローラ108aと108bとを備えている。マスク部104は、ねじ等の固着具により本体部103に取り付けられえる。本体部103は、紙幣識別手段109と、紙幣挿入検出センサ手段110と、シャッタ手段111と、紙幣挿入口105と紙幣挿入検出センサ手段110との間の紙幣通路106内に配置される遮蔽手段112と、遮蔽手段112を紙幣通路106を遮蔽する位置に付勢するスプリング等の遮蔽手段用の付勢手段113と、遮蔽手段112とシャッタ手段111とを同時に駆動させる図示しないスタックモータに機械的に接続されている駆動用部材114と、搬送用ローラ115a及び115bと、紙幣通路106を閉鎖しない位置にシャッタ手段111を付勢するシャッタ手段用の付勢手段116とを備えている。紙幣収容部102は、有効であると判定された紙幣の束を整列した状態で蓄積する区画と、紙幣収容部102の背面に向かって紙幣を押圧するスタック手段119とそのスタック手段119を駆動させるための図示しないスタックモータ等を収容する区画とからなる。紙幣収容部102は、本体部103に着脱可能に装置されている。
紙幣通路106は、マスク部104上に形成されている紙幣挿入口105から、遮蔽手段112と、紙幣挿入検出センサ手段110と、シャッタ手段111と、紙幣識別手段109に沿って紙幣収容部102にまで延在しており、紙幣通路106の終端は、紙幣収容部102内の紙幣収容通路域117に連通している。説明の便宜上、紙幣通路106を、紙幣挿入口105から遮蔽手段112までの第1の紙幣通路106aと、遮蔽手段112からシャッタ手段111の先端部が紙幣通路106に突出する位置までの第2の紙幣通路106bと、シャッタ手段111の先端部が紙幣通路106に突出する位置から紙幣収容部102内の紙幣収容通路域117との境界部分までの第3の紙幣通路106cとに分ける。
紙幣挿入口105から挿入された紙幣の先端部は、紙幣挿入口105と紙幣挿入検出センサ手段110との間で紙幣通路106を遮蔽している遮蔽手段112に達する。遮蔽手段112は、紙幣挿入検出センサ手段110の上流に位置すると共に紙幣通路の底面又は上面のいずれかに位置する回転軸118により紙幣通路106の高さ方向に回転可能であるように紙幣通路106に取り付けられた遮蔽部材112aと、その一端が遮蔽部材112aの底部に取り付けられると共に他方の端が駆動用部材114の側面に当接するように構成されている連接部112bとからなる。遮蔽部材112aは、紙幣通路106を紙幣挿入検出センサ手段110の上流で遮蔽し、紙幣挿入検出センサ手段110を外乱光から保護する必要があるので、回転軸118が延在する方向に少なくとも紙幣通路106と一致した横幅を有し、回転軸118と直行する方向に少なくとも紙幣通路106の高さと一致した長さを有していることが必要である。上記の2つの条件を満たす限り、通常考えられる板状部材であってもよく、その他の形状の部材であってもよい。
遮蔽部材112aに取り付けられた連接部112bは、圧縮スプリング等の遮蔽手段用の付勢手段113により付勢されており、それにより、紙幣が挿入されていない待機状態においては、紙幣通路106を遮蔽する位置に上記の遮蔽部材112aを位置させており、紙幣挿入検出センサ手段110を外部から遮断している。遮蔽手段用の付勢手段113は、紙幣通路106を遮蔽する位置に遮蔽部材112aを位置させるような方向に外力を作用させるものであればよい。従って、連接部112bをスプリングにより付勢する代わりに、紙幣通路106を遮蔽する遮蔽部材112aの部分と回転軸118に関して反対方向に位置する部分に錘等を取り付けて重力により遮蔽部材112aを付勢してもよい。
挿入された紙幣の先端部が紙幣挿入口105と紙幣挿入検出センサ手段110との間の紙幣通路106内に位置する遮蔽手段112に達すると、紙幣は、その先端部で遮蔽部材112aを押しつつ紙幣の厚み分だけ遮蔽部材112aを押し開け、遮蔽手段112よりも下流に位置する紙幣挿入検出センサ手段110に達する。紙幣挿入検知センサ手段110が紙幣の挿入を検知すると、図示しない制御部が図示しないスタックモータを駆動させて、駆動用部材114を下に運動させる。遮蔽手段112の連接部112b一方の端部は、遮蔽部材112aに取り付けられており、他方の端部は、駆動用部材114に当接している。駆動用部材114は、連接部112bの上記の他方の端部が当接している方向に突出する台形形状の先端部114aと、その台形形状の先端部114aの裏側に平面状の部分114bを有し、さらに台形形状の突出部114aの下方に平板上の部分114cとを有している。駆動用部材114が、下方向に移動すると、連接部112bの他方の端部は、当初当接している駆動用部材114の平板状の部分114cの上方にある台形形状の先端部114aに当接することにより、遮蔽部材112aの回転軸118を中心として時計回りの方向に働く外力を受ける。その受けた外力は、遮蔽手段用の付勢手段113が与える外力とは反対の方向に働く外力であるので、遮蔽手段112の遮蔽部材112aは、紙幣が挿入されていない待機位置から紙幣通路106を開放する方向に運動し、遮蔽手段112の遮蔽部材112aが紙幣通路106を開放する。
紙幣挿入検出センサ手段110は、透過型の光センサであり、少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの受光素子と、光源からの光を受光素子に導く光学手段とを含む。光源と受光素子は、紙幣搬送方向の上流から下流に向かって、紙幣通路106に沿って、光源、受光素子の順に配置される。光源としては、通常の電球のみならず、発光ダイオード (LED) 、有機エレクトロルミネッセンス (EL) 素子、レーザダイオード等の素子を使用することが可能である。LEDを光源として使用する場合には、可視光放射LEDはもちろん、紫外線放射LED、赤外LEDを使用してもよい。さらに、離れた位置にある上記の発光素子に一端において光学的に接続された光ファイバ等の光導波路の他端を光源として使用してもよい。また、受光素子としては、フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトIC等を使用することが可能である。光学手段は、プリズム、グラスファイバ、ポリマファイバ、光導波路用フッ化ポリイミドその他の光導波路形成用の部材を使用して形成することが可能であり、さらに、所定の角度をなして対向して配置される一対のミラーを使用してもよい。
第2図は、紙幣挿入検知センサ手段100が紙幣の挿入を検知した直後の状態を示している。遮蔽手段112の連接部112bの上記の他方の端部は、駆動用部材114に当接しており、駆動用部材114は、連接部112bの他方の端部が当接している方向に突出する台形形状の先端部114aと、その台形形状の先端部114aの裏側に平面状の部分114bを有し、さらに台形形状の突出部114aの下方に平板上の部分114cとを有している。
紙幣が挿入されていない待機状態においては、遮蔽手段112の連接部112bの他方の端部は、台形形状の先端部114aの下方にある平板状の部分114cに当接し、シャッタ手段111の背板は、裏側の平面状の部分114bに当接している。遮蔽手段用の付勢手段113は、遮蔽手段112の連接部112bを反時計回りの方向に押すように作用しており、遮蔽手段112は、その遮蔽部材112aが紙幣通路106を遮蔽するように付勢されている。一方、シャッタ手段111は、本来的に、シャッタ手段用の付勢手段116によりその先端部が紙幣通路106を閉鎖しない位置に付勢されているが、待機状態においては、シャッタ手段111の背板が駆動用部材114の平面状の部分114bに当接しており、その平面状の部分114bによりシャッタ手段111の先端部が紙幣通路106内に突出するように押圧されている。紙幣挿入検出センサ手段110が紙幣の挿入を検出すると、本体部103に備えられた図示しない制御部は、紙幣収容部102内にある図示しないスタックモータを駆動させて、そのスタックモータにスタックカムを介して機械的に接続されている駆動用部材114を第1図において下方向に移動させる。
従って、図2に示されているように、駆動用部材114が、矢印Aの方向に移動すると、連接部112bの他方の端部は、当初当接している駆動用部材114の平板状の部分114cの上方にある台形形状の先端部114aに当接することにより、遮蔽部材112aの回転軸118を中心として時計回りの方向に働く外力を受ける。その受けた外力は、遮蔽手段用の付勢手段113が与える外力とは反対の方向に働く外力であるので、遮蔽手段112の遮蔽部材112aは、矢印Cの方向に運動し、遮蔽手段112の遮蔽部材112aが紙幣通路106を開放するように動作させる。駆動用部材114が、矢印Aの方向に移動すると、シャッタ手段111の背板が駆動用部材114の平面状の部分114bに当接しなくなり、シャッタ手段用の付勢手段116が本来与える付勢力によって矢印Dの方向に運動して、シャッタ手段111の先端部が紙幣通路106を開放するように動作させる。この状態において、それぞれ分断されていた紙幣挿入口105から遮蔽手段112までの第1の紙幣通路106aと、遮蔽手段112からシャッタ手段111の先端部が紙幣通路106を閉鎖する位置までの第2の紙幣通路106bと、シャッタ手段111の先端部が紙幣通路106を閉鎖する位置から紙幣収容部102内の紙幣収容通路域117との境界部分までの第3の紙幣通路106cとが連通することとなる。
その後、本体部103の制御部は、紙幣搬送用モータM1を駆動させ、紙幣搬送用モータM1が図示しない搬送用ベルトを矢印Bの方向に駆動し、紙幣を搬送する。紙幣搬送用ローラ108a及び108bと搬送用ローラ115a及び115bは、駆動力を持たない従動ローラであり、搬送される紙幣に当接することにより回転する。これにより、挿入紙幣は、搬送用ベルトによって紙幣識別手段109が位置する部分にまで搬送される。
紙幣識別手段109は、紙幣の有効性を判定するためのデータを収集する。紙幣の識別データの収集は、磁気ヘッド等により構成される磁気センサ手段と光センサ手段とを併用することにより行われ、紙幣識別手段109は、その収集されたデータに基づいて挿入された紙幣についてパターンマッチングを行うことにより紙幣の真偽を判定する。
紙幣識別手段109でのデータ収集を終えた後、紙幣は、シャッタ手段111の先端部が紙幣通路106を閉鎖する位置の下流に紙幣の後端部が位置するところまで搬送される。その後、紙幣収容部102のスタックモータは、駆動用部材114をAの方向とは逆の方向に移動させる。遮蔽手段112の連接部112bの他方の端部は、当初当接していた駆動用部材114の台形形状の先端部114aではなく、台形形状の先端部114aの下方に位置する平板上の部分114cに当接するようになる。これにより、遮蔽手段112の連接部112bは、遮蔽部材112aの回転軸118を中心として時計回りの方向に働いていた外力から開放される。その外力は、遮蔽手段用の付勢手段113が与える外力とは反対の方向に働く外力であり、従って、その外力から開放されることにより、その働いていた外力と反対方向の遮蔽手段用の付勢手段113が与える付勢力により、遮蔽手段112の遮蔽部材112aは、矢印Cの方向とは反対の方向に運動し、遮蔽手段112の遮蔽部材112aが再び紙幣通路106を遮蔽する。駆動用部材114がAの方向とは逆の方向に移動すると、シャッタ手段111の背板は、駆動用部材114の平面状の部分114bに再び当接するようになる。これにより、シャッタ手段111の背板は、平面状の部分114bによって押圧され、シャッタ手段用の付勢手段116が与える付勢力に抗してシャッタ手段111がDの方向とは逆の方向に運動し、シャッタ手段111の先端部が紙幣通路106を閉鎖するように動作させる。こうして、再び、紙幣挿入口105から遮蔽手段112までの第1の紙幣通路106aと、遮蔽手段112からシャッタ手段111の先端部が紙幣通路106を閉鎖する位置までの第2の紙幣通路106bと、シャッタ手段111の先端部が紙幣通路106を閉鎖する位置から紙幣収容部102内の紙幣収容通路域117との境界部分までの第3の紙幣通路106cとは、それぞれ分離される。
この場合において、紙幣収容部102内へ紙幣を押圧するスタック手段119は、待機位置、すなわち、紙幣収容通路域117よりも紙幣収容部102の前面の側にあり、紙幣収容部102の背面に向かって紙幣を押圧する位置に移動していないため、挿入紙幣が紙幣通路106の第3の部分106cと紙幣収容通路域117とは、連通した状態にある。この紙幣通路106の第3の部分106cと紙幣収容通路域117とが連通した空間(エスクロ紙幣位置)内に、紙幣は、一時保留される。このエスクロ紙幣位置は、遮蔽手段112とシャッタ手段111とが紙幣通路106を一度開放してその後閉鎖するという動作をするのに対し、スタック手段119は、待機位置からまったく移動しないことによって生じるものである。上記のことは、後に詳述するスタックモータM2に機械的に結合されたスタックカムと駆動用部材114との間の機械的リンク、及び駆動用部材114の固有の形状によって達成されるものである。
紙幣がエスクロ紙幣位置内に一時保留されている間に、紙幣識別手段109は、収集したデータに基づいて挿入された紙幣についてパターンマッチングを行うことにより紙幣の真偽を判定する。紙幣識別手段109が挿入された紙幣が有効ではないと判断した場合には、紙幣識別手段109は、真券信号を出力せず、制御部は、紙幣収容部102内のスタックモータM2を制御して駆動用手段114を再び矢印Aの方向に運動させ、遮蔽手段112の遮蔽部材112aをCの方向に移動させて紙幣通路106を開放すると共に、シャッタ手段111をDの方向に移動させて紙幣通路106を開放し、そして、紙幣通路106の第1の紙幣通路106aと第2の紙幣通路106bと第3の紙幣通路106cとを連通させる。その後、制御部は、紙幣搬送用モータM1制御して、搬送用ベルトを逆回転させ、紙幣通路106を介して挿入された紙幣をBとは逆の方向に搬送し、紙幣挿入口105に戻す。紙幣識別手段109が挿入された紙幣が有効であると判断した場合には、紙幣識別手段109は、真券信号を出力し、制御部は、その紙幣を紙幣収容部102に搬送するように指示する。尚、紙幣通路106に沿って図示しない搬送位置検出センサが設けられており、搬送位置検出センサは、紙幣の搬送位置を検出する。シャッタ手段111が紙幣通路106を遮断するまでの間に、紙幣位置検出センサ、紙幣挿入検出センサ手段110の順で紙幣を検出した場合には、紙幣の不正な抜き取りが行われたと判断し、紙幣識別手段109は、紙幣真券信号を出力しない。
紙幣収容部102は、スタック手段119と、スタック手段119に接続された図示しないパンタグラフ構造のスタックアームと、パンタグラフ構造のスタックアームを駆動するスタックモータとを収容する区画と、紙幣を収容するための区画とからなる。紙幣を収容する区画はガイド120によって仕切られており、紙幣識別手段109を通過した紙幣は、紙幣通路106の第3の紙幣通路106cの終端部の下流に位置する紙幣収容通路域117内に誘導される。スタック手段119は、紙幣収容通路域117内に誘導された紙幣を紙幣収容通路域117内からガイド120より後部へ向かって押圧して紙幣収容するための区画へ収容する。
第3図は、紙幣識別装置100の斜め後方から見た図であり、紙幣識別装置100から上部シュート101と紙幣収容部102の紙幣を収容する区画を取り除き、さらにスタック手段119を取り除いた図である。駆動手段201は、スタックモータ301と、スタックモータ301のギアに係合して回転するスタックカム302とからなる。スタックカム302は、その回転軸から距離aだけ偏心した位置にある突起部分302aを備えている。駆動用手段114は、第1図及び第2図との関連において述べたようにシャッタ手段111の背板を押圧する平面状の部分114bを備え、さらに、平面状の部分114b の下方に位置し平面状の部分114b と比較してやや窪んでいるやや長めの平面状の部分114dと、平面状の部分114d から紙幣識別装置100の背面に向かって突出するように斜面をなしている斜面部分114eとを備え、斜面部分114eの下方にはスリット114fが設けられている。スタックカム302の突起部分302aは、駆動用部材114のスリット114fと係合し(に収容され)、突起部分302aとスリット114fとにより、駆動用部材114とスタックカム302との間の機械的リンクが達成される。
スタックカム302の回転に伴って、駆動用部材114は、上下に運動することにより、シャッタ部材111及び遮蔽手段112が紙幣通路106を閉鎖し又は紙幣通路106を開放するようにシャッタ部材111及び遮蔽手段112を動作させる。駆動用部材114の手前には、駆動用部材114のやや長めの平面状の部分114dから紙幣識別装置100の背面の方向にわずかに離隔して配置され、駆動用部材114の上下運動に伴って、駆動用部材114の斜面部分114eを昇降するスタックローラ303と、そのスタックローラ303を回転可能に支え、駆動用部材114の上下運動に伴って、前後方向、すなわち、紙幣識別装置100の前面及び背面に垂直な方向に運動するスタックシャフト304が配置されている。さらに、スタックシャフト304をスタックガイド306により嵌挿し、スタック手段119の背面に結合することでスタック手段119を前後方向、すなわち、紙幣収容部102の前面及び背面に垂直な方向に運動させるパンタグラフ構造のスタックアーム305が駆動用部材114の両側に配置されている。
第4図乃至第7図は、各状態におけるスタックカム302の回転運動と駆動用部材114の上下運動との関係、及び各状態におけるその駆動用部材114の上下運動に伴う遮蔽手段112とシャッタ手段111とスタック手段119の動作を説明する図である。
図4(a)は、紙幣識別装置100に紙幣が挿入されていない状態、すなわち、紙幣識別装置が待機状態にある様子を示す図である。スタックカム302の回転軸302bから駆動用部材114の運動方向に沿って下向きに延びる基準線Yを考えると、図4(b)に示されているように、スタックカム302の突出部分302aは、基準線Yから反時計回りの方向に角度α1だけ回転した位置にある。ここで、スタックカム302の突出部分302aの最も高い位置、すなわち、突出部分302aとスタックカム302の回転軸302bとの距離がaであるときの突出部分302aの位置と、各状態における突出部分302aの位置との間の高さの差をhとすると、図4(b)に示されている状態においては、h=a(1+cosα1) となる。従って、この状態では、駆動用部材114は、最下点から 2a−h すなわち、a(1−cosα1) だけ上に位置していることになる。この状態では、遮蔽手段112の連接部112bの他方の端部は、台形形状の先端部114aの下方にある平板状の部分114cに当接し、シャッタ手段111の背板は、裏側の平面状の部分114bに当接している。遮蔽手段用の付勢手段113は、遮蔽手段112の連接部112bを反時計回りの方向に押すように作用しており、遮蔽手段112は、その遮蔽部材112aが紙幣通路106を遮蔽するように付勢されている。待機状態においては、シャッタ手段111の背板が駆動用部材114の平面状の部分114bに当接しており、その平面状の部分114bによりシャッタ手段111の先端部が紙幣通路106内に突出するように押圧されている。スタック手段119は、紙幣を紙幣識別装置100の背面に向かって押圧する前の位置、すなわち、待機位置に位置している。従って、この状態においては、シャッタ手段111の先端部が紙幣通路106を閉鎖する位置から紙幣収容部102内の紙幣収容通路域117との境界部分までの第3の紙幣通路106cと紙幣収容通路域117とは、連通しており、エスクロ紙幣領域を形成している。
挿入された紙幣の先端部が紙幣挿入口と紙幣挿入検出センサ手段110との間の紙幣通路106内に位置する遮蔽手段112に達すると、紙幣は、その先端部で遮蔽部材112aを押しつつ紙幣の厚み分だけ遮蔽部材112aを押し開け、遮蔽手段112よりも下流に位置する紙幣挿入検出センサ手段110に達する。紙幣挿入検出センサ手段110が紙幣の挿入を検知すると、図示しない制御部は、スタックモータM2を制御して駆動させ、スタックモータM2は、スタックカム302を時計回りの方向に角度α1だけ回転させる。このとき、スタックカム302の突出部分302aは、最下点にある、すなわち、h=2a であるような位置に突出部分302aは位置する。これに伴い、駆動用手段114は、下方向にa(1−cosα1) だけ運動する。スタックモータM2は、スタックカム302を時計回りの方向に角度α1だけ回転させた後、一旦停止するように制御される。スタックカムの回転角度は、パルスエンコーダを使用して周知の方法で検出することが可能であり、その情報を制御部にフィードバックさせることにより、制御部は、スタックモータM2を制御する。
図4(a)及び(b)に示す状態からスタックカム302を時計回りの方向に角度α1だけ回転させた状態での紙幣識別装置100が図5(a)に示されている。この状態においては、駆動用手段114が下方向にa(1−cosα1) だけ運動すると、連接部112bの他方の端部は、平板状の部分114cの上方にある台形形状の先端部114aに当接することにより、遮蔽部材112aの回転軸118を中心として時計回りの方向に働く外力を受ける。その外力は、遮蔽手段用の付勢手段113が与える外力とは反対の方向に働く外力であるので、遮蔽手段112の遮蔽部材112aは、遮蔽手段用の付勢手段113が与える付勢力に抗して紙幣通路106を開放するように動作する。一方、シャッタ手段111の背板が駆動用部材114の平面状の部分114bに当接しなくなり、シャッタ手段用の付勢手段116が本来与える付勢力によって、シャッタ手段111は、その先端部が紙幣通路106を開放するように動作する。
スタックローラ303は、駆動用部材114のやや長めの平面状の部分114dから紙幣識別装置100の背面の方向にわずかに離隔して配置され、スタックシャフト304は、スタックローラ303を回転可能に支え、駆動用部材114の上下運動に伴って、前後方向、すなわち、紙幣識別装置100の前面及び背面に垂直な方向に運動するように配置されている。図5(a)に示されているように、この状態では、スタックローラ303は、駆動用部材114の斜面部分114eには達しておらず、スタックローラ303は、駆動用部材114には接触していないため、スタックシャフト304が紙幣識別装置100の背面に垂直な方向にその背面に向かって運動することはない。パンタグラフ構造のスタックアーム305は、スタックシャフト304をスタックガイド306により嵌挿し、スタック手段119の背面に結合することでスタック手段119を前後方向、すなわち、紙幣収容部102の前面及び背面に垂直な方向に運動させるように配置されている。従って、この状態に達しても、スタック手段は、待機位置から動くことはない。従って、この状態においては、それぞれ分断されていた紙幣挿入口105から遮蔽手段112までの第1の紙幣通路106aと、遮蔽手段112からシャッタ手段111の先端部が紙幣通路106を閉鎖する位置までの第2の紙幣通路106bと、シャッタ手段111の先端部が紙幣通路106を閉鎖する位置から紙幣収容部102内の紙幣収容通路域117との境界部分までの第3の紙幣通路106cとが連通する。また、シャッタ手段111の先端部が紙幣通路106を閉鎖する位置から紙幣収容部102内の紙幣収容通路域117との境界部分までの第3の紙幣通路106cと紙幣収容通路域117とは、連通しており、エスクロ紙幣領域を形成している。
第1の紙幣通路106aと第2の紙幣通路106bと第3の紙幣通路106cとが連通すると、搬送駆動用モータM1が図示しない搬送駆動用ベルトを駆動させ、紙幣を紙幣収容部102内の紙幣収容通路域117にまで搬送し、その後、搬送駆動用モータM1は、制御部の制御により停止する。搬送駆動用モータM1が紙幣を紙幣収容通路域117にまで搬送した後、制御部は、スタックモータM2を制御して駆動させ、スタックモータM2は、スタックカム302を時計回りの方向に角度α1だけ回転させる。この状態においては、スタックカム302の突出部分302aは、最下点、すなわち、h=2a となるような位置からa(1−cosα1) だけ上に移動し、h=a(1+cosα1)となるような位置にある。これに伴い、駆動用部材114もa(1−cosα1) だけ上に移動する。このとき、遮蔽手段112の連接部112bの他方の端部は、台形形状の先端部114aの下方にある平板状の部分114cに当接し、遮蔽手段用の付勢手段113が遮蔽手段112の連接部112bを反時計回りの方向に押すように作用しているため、遮蔽手段112は、その遮蔽部材112aが紙幣通路106を遮蔽するように付勢される。一方、シャッタ手段111の背板は、裏側の平面状の部分114bに当接しているため、シャッタ手段111の背板が駆動用部材114の平面状の部分114bに当接しており、その平面状の部分114bによりシャッタ手段111の先端部が紙幣通路106を閉鎖するように押圧されている。
さらに、スタックローラ303は、駆動用部材114の平面状の部分114dから紙幣識別装置100の背面の方向にわずかに離隔して配置されているため、図6(a)に示されているように、スタックローラ303は、駆動用部材114の斜面部分114eにさしかかってはいるが、駆動用部材114の斜面部分114eによって押圧されているわけではないので、スタックシャフト304が紙幣識別装置100の背面に垂直な方向にその背面に向かって運動することはない。パンタグラフ構造のスタックアーム305も、スタック手段119を紙幣識別装置100の背面に垂直な方向にその背面に向かって運動させることはない。従って、この状態に達しても、スタック手段は、待機位置から動くことはない。従って、第1の紙幣通路106aと第2の紙幣通路106bと第3の紙幣通路106cとは、それぞれ分離されているが、第3の紙幣通路106cと紙幣収容通路域117とは、連通しており、エスクロ紙幣領域を形成している。この状態では、紙幣の逆送が阻止されるため、紙幣の不正な抜き取り等の試みを排除することが可能であり、この状態、すなわち、紙幣がエスクロ紙幣位置内に一時保留されている間に、収集したデータに基づいて挿入された紙幣の真偽が判定される。
上記のように、スタックカム302の突出部分302aとスタックカム302の回転軸302bとを結ぶ線が基準線Yとなす角θが角度範囲−α1≦θ≦α1内にあるとき、すなわち、駆動用部材114が、最下位置とその最下位置からa(1−cosα1)だけ上に移動した位置との間にあるとき、シャッタ手段111及び遮蔽手段112は、紙幣通路106の開閉の動作を行うが、スタック手段119は、待機位置から移動することはない。従って、この領域がスタック手段119の不動作領域となる。
紙幣が真正なものであると判定されると、制御部は、スタックモータM2を制御して駆動させ、スタックモータM2は、スタックカム302を時計回りの方向に角度π−α1だけ回転させる。この状態においては、スタックカム302の突出部分302aは、最上点、すなわち、h=2a となるような位置からa(1+cosα1) だけ上に移動し、h=0となるような位置にある。これに伴い、駆動用部材114もa(1+cosα1) だけ上に移動する。このとき、図7(a)に示されているように、遮蔽手段112及びシャッタ手段111は、紙幣通路106を閉鎖したままの状態を維持する。一方、スタックローラ303は、駆動用部材114の斜面部分114eを昇りきり、駆動用部材114の斜面部分114eによって押圧されながら斜面部分114eを昇るので、スタックシャフト304が紙幣識別装置100の背面に垂直な方向にその背面に向かって運動する。パンタグラフ構造のスタックアーム305も、スタック手段119を紙幣識別装置100の背面に垂直な方向にその背面に向かって運動させる。従って、この状態に達すると、スタック手段は、待機位置から紙幣押圧位置へと動く。従って、上記のように、スタックカム302の突出部分302aとスタックカム302の回転軸302bとを結ぶ線が基準線Yとなす角θが角度範囲α1≦θ≦2π−α1内にあるとき、すなわち、駆動用部材114が、最下位置からa(1−cosα1)だけ上に移動した位置と最上位置との間にあるとき、シャッタ手段111及び遮蔽手段112は、紙幣通路106の開閉の動作を行わず、スタック手段119は、待機位置から紙幣押圧位置へと移動する。従って、この領域がシャッタ手段111及び遮蔽手段112の不動作領域となる。
紙幣を押圧して紙幣収容部102に収容した後、制御部は、スタックモータM2を制御して駆動させ、スタックカム302及び駆動用手段114は、図4(a)及び図4(b)に示されている待機状態に戻る。上記のように、駆動用部材114が、最下位置とその最下位置からa(1−cosα1)だけ上に移動した位置との間にあるとき、シャッタ手段111及び遮蔽手段112は、紙幣通路106の開閉の動作を行うが、スタック手段119は、待機位置から移動することはなく、この領域がスタック手段119の不動作領域となる。一方、駆動用部材114が、最下位置からa(1−cosα1)だけ上に移動した位置と最下位置から2 aだけ移動した最上位置との間にあるとき、シャッタ手段111及び遮蔽手段112は、紙幣通路106の開閉の動作を行わず、スタック手段119は、待機位置から紙幣押圧位置へと移動するため、この領域がシャッタ手段111及び遮蔽手段112の不動作領域となる。ここで、aは、スタックカム302の回転中心の軸302bと突出部分302aとの距離である。上記のa及びα1を最適な数値をとるように好適化することは、当業者の創作の範囲内である。
上記のことを要約すると、スタックカム302と駆動用部材114との機械的リンクにより、遮蔽手段112及びシャッタ手段111、又はスタック手段119が動作しない不動作領域を有するため、遮蔽手段112及びシャッタ手段111により紙幣通路106の3つの部分が連通し、且つ、スタック手段119によって紙幣通路106の第3の紙幣通路106cの終端部がスタック手段によって閉鎖されない状態を確保することが可能であり、それによって、紙幣通路106の第3の部分106cに連通する紙幣収容通路域117を紙幣の一時保留のための領域として使用することが可能である。このことは、紙幣識別装置100の小型化に著しく寄与する。さらに、上記で説明したように、本発明の紙幣識別装置によれば、紙幣挿入口と紙幣挿入検出センサ手段との間の紙幣通路内に設けられた遮蔽手段により、外乱光の影響を排除することが可能であるため、紙幣挿入検出センサ手段の主として誤動作を防止することが可能である。
以上の説明は、本願発明の一実施例に関するものであり、本願発明の要旨は、これに限定して解釈されるべきものではない。本願発明の技術分野においては、当業者であれば、様々な改変が可能であるが、これらの改変の結果生じた実施物が均等なものである限り、それらは、本願発明の技術的範囲に属するというべきものである。
本発明に従った紙幣識別装置100の側面から見た断面図を示す図である。 紙幣挿入検知センサ手段100が紙幣の挿入を検知した直後の本発明に従った紙幣識別装置の状態を示す図である。 本発明の紙幣識別装置100から上部シュート101と紙幣収容部102の紙幣を収容する区画を取り除き、紙幣収容部102の紙幣を収容する区画とさらにスタック手段119を取り除いた状態を示す図である。 紙幣識別装置100に紙幣が挿入されていない状態、すなわち、紙幣識別装置が待機状態にある様子を示す図である。 図4(a)に示される状態での駆動用手段114とスタックカム302とのリンクの状態を示す図である。 紙幣識別装置100が紙幣収容部へと紙幣を搬送する際の状態を示す図である。 図5(a)に示される状態での駆動用手段114とスタックカム302とのリンクの状態を示す図である。 紙幣識別装置100が挿入された紙幣の真偽の判定を行う際の状態を示す図である。 図6(a)に示される状態での駆動用手段114とスタックカム302とのリンクの状態を示す図である。 紙幣識別装置100がスタック手段119を動作させて紙幣を紙幣収容部に蓄積する際の状態を示す図である。 図7(a)に示される状態での駆動用手段114とスタックカム302とのリンクの状態を示す図である。 従来の紙幣識別装置を示す図である。

Claims (9)

  1. 紙幣識別装置であって、
    紙幣挿入口に接続された紙幣通路に沿って配置され、該紙幣挿入口から挿入された紙幣を光により検知する挿入紙幣検知センサ手段と、
    該紙幣通路の紙幣挿入検知センサ手段の上流に設けられ、該紙幣通路を遮断することにより前記紙幣挿入口から進入した外乱光を遮断する遮蔽手段と、
    前記遮蔽手段に外力を与えることにより前記紙幣通路を遮蔽する方向に該遮蔽手段を付勢する付勢手段と、
    前記付勢手段が前記遮蔽手段に与えた外力とは反対方向に働く外力を該遮蔽手段に与えて、該紙幣通路を開放する駆動手段とを含む紙幣識別装置。
  2. 請求項1に記載の紙幣識別装置において、
    前記遮蔽手段は、前記紙幣通路の上面又は底面のうちの一方に回転可能に軸結合され該紙幣通路を開閉する遮蔽部材と、該遮蔽部材から前記駆動手段まで延在し該駆動手段に当接することにより、該駆動手段の駆動によって該遮蔽部材を開閉する連接部とからなり、
    該駆動手段により該連接部を駆動させることにより該遮蔽手段を前記紙幣通路から退避させ、該紙幣通路を開放する紙幣識別装置。
  3. 請求項2に記載の紙幣識別装置において、
    前記遮蔽部材は、前記紙幣通路と垂直な方向に該紙幣通路の幅と概ね等しい幅を有すると共に該紙幣通路に上流から下流に向かって少なくとも該紙幣通路の高さと等しい長さを有する板状体であり、
    該遮蔽手段は、該紙幣通路の遮蔽時に該紙幣通路の幅方向の全面を遮蔽すると共に該紙幣通路の開放時に該紙幣通路の上面又は底面のいずれか一方を形成し、前記紙幣挿入口から該紙幣通路に挿入された紙幣の当接によって押し開かれ、前記紙幣挿入検知センサ手段側からの紙幣の当接に対しては回転可能ではない紙幣識別装置。
  4. 請求項2に記載の紙幣識別装置において、前記挿入紙幣検知センサ手段が紙幣の挿入を検知したとき又は挿入された紙幣を返却するときに、前記駆動手段の駆動によって該遮蔽手段を開き通路を開放する紙幣識別装置。
  5. 請求項1記載の紙幣識別装置において、
    該紙幣通路の下流端に設けられ、紙幣を蓄積する紙幣収容部と、
    該紙幣通路から該紙幣収容部に向かって紙幣を押圧するスタック手段とをさらに含み、
    前記駆動手段は、該スタック手段と前記遮蔽手段とを駆動し、
    該駆動手段は、
    単一のモータと、
    該単一のモータのシャフトの回転運動を該紙幣識別装置の長手方向に沿った所定の範囲のスライド運動に変換し、該スタック手段とシャッタ手段と遮蔽手段とを駆動する動力伝達手段とを含み、
    該動力伝達手段が該スライド運動を行う該所定の範囲の一方の端に該動力伝達手段が位置する際に、該スタック手段のみを駆動して紙幣を該紙幣収容部に向かって押圧し、
    該動力伝達手段が該スライド運動を行う該所定の範囲の他方の端に該動力伝達手段が位置する際に、該遮蔽手段と該シャッタ手段とを駆動して該紙幣通路を開放し、
    該動力伝達手段が該スライド運動を行う該所定の範囲の概ね中央に該動力伝達手段が位置する際には、該スタック手段と該シャッタ手段と該遮蔽手段のいずれも駆動しない不動作領域を有する紙幣識別装置。
  6. 請求項1に記載の紙幣識別装置において、
    前記挿入紙幣検知センサ手段の下流の前記紙幣通路内に開閉自在に設けられ、紙幣の逆行を阻止するシャッタ手段と、
    該紙幣通路の下流端に設けられ、紙幣を蓄積する紙幣収容部と、
    該紙幣通路から該紙幣収容部に向かって紙幣を押圧するスタック手段とをさらに含み、
    前記駆動手段は、該スタック手段と前記遮蔽手段と該シャッタ手段とを駆動し、
    該駆動手段は、
    単一のモータと、
    該単一のモータのシャフトの回転運動を該紙幣識別装置の長手方向に沿った所定の範囲のスライド運動に変換し、該スタック手段とシャッタ手段と遮蔽手段とを駆動する動力伝達手段とを含み、
    該動力伝達手段が該スライド運動を行う該所定の範囲の一方の端に該動力伝達手段が位置する際に、該シャッタ手段及び該遮蔽手段が該紙幣通路を閉鎖したままの状態に維持しつつ、該スタック手段のみを駆動して紙幣を該紙幣収容部に向かって押圧し、
    該動力伝達手段が該スライド運動を行う該所定の範囲の他方の端に該動力伝達手段が位置する際に、該遮蔽手段と該シャッタ手段とを駆動して該紙幣通路を開放し、
    該動力伝達手段が該スライド運動を行う該所定の範囲の概ね中央に該動力伝達手段が位置する際には、該スタック手段と該シャッタ手段と該遮蔽手段のいずれも駆動しない不動作領域を有する紙幣識別装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の紙幣識別装置において、
    紙幣が挿入されていない待機状態において、前記付勢手段が与える付勢力によって前記紙幣通路を遮蔽し、挿入された紙幣が当接することにより押し開かれて、挿入された紙幣が紙幣挿入検知センサ手段が配置された位置にまで挿入されることを可能とする遮蔽手段と、
    前記遮蔽手段を押し開いて該紙幣挿入検知センサ手段が配置された位置にまで挿入された紙幣を該紙幣挿入検知センサ手段が検知したことを示す検知信号に応答して該遮蔽手段を該紙幣通路から退避させて該紙幣通路を開放する駆動手段とを含む紙幣識別装置。
  8. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の紙幣識別装置において、前記付勢手段は、錘による重力により該遮蔽手段を付勢する紙幣識別装置。
  9. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の紙幣識別装置において、前記付勢手段は、バネ部材による弾性力によって前記遮蔽手段を付勢する紙幣識別装置。
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