[go: up one dir, main page]

JP2008022726A - 発酵食品およびその製造方法 - Google Patents

発酵食品およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008022726A
JP2008022726A JP2006196293A JP2006196293A JP2008022726A JP 2008022726 A JP2008022726 A JP 2008022726A JP 2006196293 A JP2006196293 A JP 2006196293A JP 2006196293 A JP2006196293 A JP 2006196293A JP 2008022726 A JP2008022726 A JP 2008022726A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
food
fermented
milk
fermented food
gnetsum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006196293A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinobu Kato
榮信 加藤
Shinya Hosoda
真也 細田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hosoda SHC Inc
Original Assignee
Hosoda SHC Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hosoda SHC Inc filed Critical Hosoda SHC Inc
Priority to JP2006196293A priority Critical patent/JP2008022726A/ja
Publication of JP2008022726A publication Critical patent/JP2008022726A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/90Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in food processing or handling, e.g. food conservation

Landscapes

  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)

Abstract

【課題】 種々の生物作用を有するポリフェノールを含有する発酵食品及びその製造法を提供する。
【解決手段】 グネツム(メリンジョ)果実に有用微生物を作用させる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、食品中脂質の酸化を抑制及び生物の酸化的障害を保護する抗酸化作用、チロシナーゼ阻害作用、シクロオキシナーゼ阻害作用、リポキシゲナーゼ阻害作用、アセチルコリンエステラーゼ阻害作用、プロテインキナーゼC阻害作用、トポイソメラーゼII阻害作用、紫外線防御作用、抗炎症作用、免疫調節作用、養毛作用並びに有害微生物の増殖による異臭・悪臭に対し優れた抗菌・消臭作用を有するグネツム果実に有用微生物を作用させてなる新規な発酵食品及びその製造法に関する。
近年、フレンチパラドックスの基となった赤ワインに含まれていることで周知のこととなった抗酸化作用のあるポリフェノールが求められている。日本に於いては動物性食品の摂取が増える一方で植物性食品である野菜の摂取量が減少傾向にあるので、植物の防御機構を担うポリフェノールの摂取も当然減っている。それ故に若年性成人病が増加の一途を辿っている。そこで、本発明者らは、グネツム(学名Gnetum gnemon L.)の果実に初めて着目し、その利用として日持ち向上及びラジカル消去作用を有するグネツム食品(特開2006−81405)及びグネツムエキス(特願PCT/JP2005/16824)の発明を行っている。
有用微生物の分解作用を利用して食品から、ワイン、ビール、清酒などのアルコール飲料、味噌、醤油、味醂、酢などの発酵調味料、乳酸飲料、パン、チーズ、漬物、納豆、テンペなどの有用な発酵食品が製造されている。味噌は、大豆、米、麦、塩を原料として麹カビの働きを利用して1年以上発酵・熟成を行って得られる。醤油は、更に水を加えて同様に発酵・熟成を行って得られる。清酒や味醂は、米を原料として米麹と酵母により糖化とアルコール発酵を2〜3ヶ月間行って得られる。ワインはブドウを原料に、ビールは麦芽を原料に発酵させたものである。醸造酢は、糖分又はアルコールを含む原料に酢酸菌を加えて酢酸発酵させて得られる。乳酸飲料は、乳又は乳製品を原料に乳酸菌やビフィズス菌又は酵母で発酵させて得られる。パンは、小麦粉やライ麦粉を主原料にしてイースト(パン酵母)により発酵膨張させて製造され、納豆は蒸し大豆に納豆菌(枯草菌)を、テンペは煮豆にテンペ菌(糸状菌)を働かせて製造される。
本発明は、乾燥グネツム果実が蛋白質11.8%、脂質2.4%、炭水化物74.5%、灰分2.2%及び水分9.1%と大麦や蕎麦の栄養成分に酷似していることから発酵食品の原料として適しているので、グネツム果実に含まれている生物作用物質のポリフェノールを失うことなく、種々の作用を有する発酵食品及びその製造法を提供することを目的とする。
本発明者らは、グネツム果実に有用微生物を作用させることにより本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、グネツム果実に有用微生物を作用させることを特徴とする種々の作用を有する発酵食品及びその製造法に関する。
本発明によると、東南アジアで常食としているために量が豊富であるグネツム果実を原料にして製造される発酵食品は、安全であり、抗菌作用及びラジカル消去作用を有するポリフェノールの一種であるスチルベノイド(特願PCT/JP2005/16824)を含有しているので、雑菌の増殖が抑えられて雑味がなく、空気酸化による風味低下もないために食し易いばかりか、機能性食品として心疾患、脳疾患、アテローム性動脈硬化症、癌、リュウマチなどの膠原病、緑内障、アルツハイマ−病などの成人病予防などが期待される。
詳しくは、果実に含有するスチルベノイドが溶出することにより有用微生物以外の腐敗菌や酸膜酵母などの雑菌の増殖が抑えられて有用微生物の増殖が促進されてスムーズに発酵が進行するために、塩分を減らす減塩化が可能になるが故に食塩摂取を減らすだけでなく、多糖や蛋白質の有用な分解(糖化、タンパク分解)が進み、糖(糖含量)、ペプチド・アミノ酸(窒素含量)、アルコール(アルコール濃度)、有機酸(酸濃度)などの呈味成分の増加による旨味・風味・コク味の向上が図られ、更に抗酸化作用による脂質の酸化臭の抑制により魚介や畜肉などの異味異臭や着色が生じずに穏やかな風味となり、香気成分の豊かな高品質の発酵食品が得られる。
本発明で言う発酵食品とは、味噌、醤油、魚介醤油、肉醤油、発酵調味料、発酵調味液、醸造調味料、醸造調味液、納豆様食品、テンペ様食品、乳酸飲料、食酢、漬物、糠漬、糟漬、パン、チーズ、熟れ寿司、塩辛などが挙げられ、発酵により製造される食品である。
本発明で言うグネツム(別名メリンジョ、学名Gnetum gnemon L.、英名Gnemon tree、インドネシア名Melinjo、Belinjo)は、グネツム科の植物であり、東南アジアで広く栽培され、インドネシアでは若葉、花、果実を野菜として食され、その種子は潰してから乾燥し、油で揚げて(ウンピン;emping)食されており、発酵には果実及び種子を用いるが、葉及び花も合わせて用いることができる。使用する果実及び種子は、未熟又は完熟を問わず、そのままでもよく、果皮及び種皮を剥離した中身の仁、即ち胚及び胚乳が好ましく、乾燥及び未乾燥(生)のいずれでも好適であり、裁断機や破砕機で破砕してもよく、粉砕機で粉砕してもよい。特願WO2005−XXにおいてエキス抽出の際に残留した破砕内乳及び油で揚げていないウンピンも同様に使用することができる。
本発明における有用微生物とは、麹・麹カビ(アスペルギルスオリゼ)、クモノスカビ(リゾプス)、アオカビ(ペニシリウム)、ベニコウジカビ(モナスカス)、ノイロスポラ、黒麹菌などの黴(糸状菌)、清酒酵母、ビール酵母、ブドウ酵母、パン酵母などのサッカロミセス属、チゾサッカロミセス属などの酵母、ビフィズス菌、アシドフィルス菌、ブルガリヤ菌、ラクチス菌、クレモリス菌などの乳酸菌、納豆菌、酢酸菌などの細菌を指し、食用に供することができる分解産物を産する微生物のことであり、食することができない産物を生ずる腐敗菌とは異なる。
本発明でグネツム果実に配合するものとしては、大豆、小豆、エンドウ、ソラマメなどの豆類、米、小麦、大麦、蕎麦などの穀類、薩摩芋、ジャガイモなどのイモ類、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、コーンスターチなどの澱粉類、白菜、キャベツ、ニンジン、大根、キュウリ、ナスなどの野菜類、リンゴ、柿、バナナ、苺、ブドウ、蜜柑などの果実類、昆布、ワカメ、モズクなどの海藻類、サバ、イワシ、タイ、イカ、エビ、カニ、オキアミ、ホタテ、アサリなどの魚介類、殺菌又は非殺菌処理牛乳、乳製品(脱脂乳、練乳、粉乳など)などの乳類、鶏肉、豚肉、牛肉などの畜肉類、豆乳、麦芽、糖蜜などが挙げられ、それらをそのまま又は破砕や粉砕して少なくとも1種必要に応じて適量配合する。それら配合するものによっては殺菌処理を含む加熱処理を行った後に配合するのが好ましい。
本発明の発酵食品は次のようにして製造することができる。
グネツム種子(果実)をそのまま又は加熱処理後冷却したものに有用微生物(種菌・種麹)を添加して一定期間適温で発酵させるか、又は有用微生物を適当な培地中で予め培養したもの(出麹など)を添加して一定期間適温で発酵を行う。発酵は適量の塩や水を添加することによっても好適に行われる。必要に応じて、加熱処理した穀類、イモ類、豆類、澱粉類、野菜類、果実類、海藻類、乳類、魚介類、畜肉類、豆乳、麦芽、糖蜜などを混合して発酵することができる。更に風味やテクスチャーを調整するために砂糖、ステビアなどの甘味料、有機酸などの酸味料、アミノ酸、天然調味料などの調味料、メリンジョエキス(特願PCT/JP2005/16824)、野菜エキス、魚介エキス、畜肉エキスなどのエキス類、味噌、醤油、味醂、酒、醸造酢などの他の発酵食品、アルコール類、香料・香辛料(着香料)、着色料、増粘安定剤、乳化剤、酸化防止剤、栄養強化剤、品質改良剤、製造用剤などの食品添加物などを加えることもできる。
ここで言う適温とは、有用微生物によって最適温度が異なるが、室温乃至45℃である。発酵を速めるためにタンパク加水分解酵素、澱粉加水分解酵素、糖化酵素などの酵素を使用することができる。安定化のためにα‐、β‐及びγ‐シクロデキストリン、分岐(又は分枝)シクロデキストリンなどの包接剤、デキストリン、オリゴ糖などの水溶性糖類、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、サポニン、ユッカ抽出物などの乳化剤(界面活性剤)、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどの増粘安定剤などを添加することができる。更に、保存のために必要に応じて加熱処理(火入れ)や保存料添加をすることもできる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、欲する発酵食品に応じて適した環境条件で発酵を実施するものであり、その条件は適宜選択されるものである。
実施例1
破砕乾燥内乳500gを水1kgに一夜浸漬後、圧力鍋で40分加熱し、冷後、麹1.6kg及び食塩240gを加えてよく混合して団子状物を得た。この団子状物を25℃で30日間発酵させて本発明のメリンジョ発酵食品を得た。本食品は、pH4.8、Brix54%の淡褐色を帯びたペースト状で、市販の米味噌に比べて塩味が強くなくて甘味と旨味の高いものであった。
本食品1gを40%エタノール溶液10mlに懸濁させて2時間放置後、上清の吸収スペクトルを測定したとき、スチルベノイドに基づく320nmに吸収極大を示し、薄層クロマトグラフィー(シリカゲルTLC;展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)を行ったとき、Rf値0.15及び0.5にスポットを示した。
実施例2
特願PCT/JP2005/16824においてエキス抽出の際に残留した破砕内乳500gを150℃で1時間乾燥した後、予め大豆500gを一夜浸漬して水切り後圧力鍋で30分間蒸して冷却した蒸し大豆及び麹500gと共によく混合して25℃で3日間静置した。この混合物に食塩320gと水2kgを加えてよくかき混ぜて粥状物質を得た。この粥状物質に20〜28℃で通気を行いながらかき混ぜを30日間発酵させた後、濾過して本発明のメリンジョ発酵食品2.2kgを得た。本食品は、pH5、Brix34%、全窒素1.3%の淡褐色を帯びた液体で、市販の薄口醤油に比べて色が薄く、塩味が強くなくて甘味と旨味の高いものであった。
本食品1gに40%エタノール溶液10mlを加えて吸収スペクトルを測定したとき、スチルベノイドに基づく321nmに吸収極大を示し、薄層クロマトグラフィー(シリカゲルTLC;展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)を行ったとき、Rf値0.15及び0.5にスポットを示した。
実施例3
特願PCT/JP2005/16824においてエキス抽出の際に残留した破砕内乳350gを100℃で2時間乾燥した後、水700mlに1日浸漬し、圧力鍋中で40分間蒸して蒸しメリンジョ905gを得た。この蒸しメリンジョ100g、麹30g及び水110gをよく混合し、清酒酵母液を加えて25℃で6日間培養した。この培養液に蒸しメリンジョ120g、麹50g及び水150gを加えてよく混合し、3日間培養を続けた後、蒸しメリンジョ255g及び水405gを加えてよくかき混ぜて1日静置した。次いで残りの蒸しメリンジョ、麹115g及び水790gを加えて26日間室温でときどきかき混ぜながら発酵させた後、濾過して本発明のメリンジョ発酵食品1.5kgを得た。本食品は、pH4.9、Brix7.6%、エタノール濃度12%の橙色を帯びた液体で、雑味が無く、市販の酒に比べてメリンジョ種子特有の香ばしい香りがあり、赤ワイン様の味のする美味しいものであった。
本食品1gに40%エタノール溶液10mlを加えて吸収スペクトルを測定したとき、スチルベノイドに基づく320nmに吸収極大を示し、薄層クロマトグラフィー(シリカゲルTLC;展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)を行ったとき、Rf値0.15及び0.5にスポットを示した。
実施例4
メリンジョ種子を蒸気で30分間蒸した後、種皮を剥離した蒸し内乳500gに麹カビを接種して7日間25℃で培養した。この培養物に、予め大麦200gを水400mlに6時間浸漬後蒸気で20分間蒸して得た蒸し大麦及び食塩100gを加えてよく混合し、25℃で30日か発酵させて本発明のメリンジョ発酵食品を得た。本食品は、pH4.3、Brix42%の褐色を帯びたペースト状で、市販の米味噌に比べて塩味が強くなくて旨味の高いものであった。
本食品1gに40%エタノール溶液10mlを加えて吸収スペクトルを測定したとき、スチルベノイドに基づく319nmに吸収極大を示し、薄層クロマトグラフィー(シリカゲルTLC;展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)を行ったとき、Rf値0.15及び0.5にスポットを示した。
実施例5
破砕乾燥内乳210gを熱水525gに4時間浸漬後、圧力鍋中で蒸して得た蒸し内乳に麹カビを接種して7日間25℃で培養した。この培養物に、予め大豆210gを水に一夜浸漬後圧力鍋中で20分間蒸して得た蒸し大豆及び食塩90gを加えてよく混合し、25℃で35日か発酵させて本発明のメリンジョ発酵食品を得た。本食品は、pH4.7、Brix35%の黄褐色を帯びたペースト状で、市販の豆味噌に比べて塩味が強くなくて旨味の高いものであった。
本食品1gに40%エタノール溶液10mlを加えて吸収スペクトルを測定したとき、スチルベノイドに基づく320nmに吸収極大を示し、薄層クロマトグラフィー(シリカゲルTLC;展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)を行ったとき、Rf値0.15及び0.5にスポットを示した。
実施例6
特願PCT/JP2005/16824においてエキス抽出の際に残留した破砕内乳を粉砕して得た粉末300gを水600gに2時間浸漬後、圧力鍋で加熱して淡褐色の団子状物を得た。冷却後、この団子状物に麹カビを接種して25℃で4日間培養させた。この培養物に食塩60gを加えてよく混合して室温で25日間発酵させて本発明のメリンジョ発酵食品を得た。本食品は、pH4.8、Brix42%、メリンジョ特有の風味のある黄褐色を帯びたペースト状で、市販の豆味噌に比べて塩味が強くなくて甘味と旨味の高いものであった。
本食品1gに40%エタノール溶液10mlを加えて吸収スペクトルを測定したとき、スチルベノイドに基づく320nmに吸収極大を示し、薄層クロマトグラフィー(シリカゲルTLC;展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)を行ったとき、Rf値0.15及び0.5にスポットを示した。
実施例7
メリンジョ果実800gを蒸気で40分間蒸して冷却した後、麹カビを接種して25℃で7日間培養させた。この培養物に、予め鯛中落400gを150℃で1時間加熱後冷却して得た加熱中落を加えてクッキングカッターで破砕混合し、13%食塩水1.4kgを加えてよく混合して懸濁物を得た。この懸濁物をときどきかき混ぜながら室温で24日間発酵させた後、濾過して本発明のメリンジョ発酵食品1.5kgを得た。本食品は、pH5、Brix29%、全窒素1.1%の淡黄褐色を帯びた液体で、市販の魚醤に比べて魚臭がほとんど無くて色が薄く、塩味が強くなくて甘味と旨味の高いものであった。
本食品1gに40%エタノール溶液10mlを加えて吸収スペクトルを測定したとき、スチルベノイドに基づく320nmに吸収極大を示し、薄層クロマトグラフィー(シリカゲルTLC;展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)を行ったとき、Rf値0.15及び0.5にスポットを示した。
実施例8
粉砕したウンピン(Emping Belinjo;インドネシア、P.T.SEKAR ALAM製)100gを水350gに5時間浸漬後、蒸気で20分間加熱して軟らかい餅状物を得た。この餅状物に麹カビを接種して25℃で7日間培養して微褐色のペースト状物を得た。このペースト状物に発酵乳(明治乳業製LG21)2gを加えてよく混合し、37℃で3日間発酵させてヨーグルト様の食感を有する本発明のメリンジョ発酵食品を得た。本食品は、pH3.4、Brix37%の微黄褐色を帯びたペースト状で、市販のヨーグルトに比べてポリフェノール特有の渋味があるものの美味しいものであった。
本食品1gに40%エタノール溶液10mlを加えて吸収スペクトルを測定したとき、スチルベノイドに基づく320nmに吸収極大を示し、薄層クロマトグラフィー(シリカゲルTLC;展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)を行ったとき、Rf値0.15及び0.5にスポットを示した。
実施例9
メリンジョ種子100gを加熱砂浴中で加熱して種皮を剥離後、納豆菌を接種して35℃で2日間発酵させて本発明のメリンジョ発酵食品を得た。本食品は、市販の納豆に比べて弾力性のある食感を有し、ポリフェノールによる微かな苦味があるものの旨味の高いものであった。
本食品1gと40%エタノール溶液10mlを乳鉢に入れ、よく潰して2時間放置後、上清の吸収スペクトルを測定したとき、スチルベノイドに基づく318nmに吸収極大を示し、薄層クロマトグラフィー(シリカゲルTLC;展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)を行ったとき、Rf値0.15及び0.5にスポットを示した。
実施例10
メリンジョ種子100gを加熱砂浴中で加熱して種皮を剥離後、テンペ菌を接種して35℃で2日間発酵させて本発明のメリンジョ発酵食品を得た。本食品は、白色で市販のテンペに比べて弾力性のある食感を有し、ポリフェノールによる微かな苦味があるものの旨味の高いものであった。
本食品1gと40%エタノール溶液10mlを乳鉢に入れ、よく潰して2時間放置後、上清の吸収スペクトルを測定したとき、スチルベノイドに基づく319nmに吸収極大を示し、薄層クロマトグラフィー(シリカゲルTLC;展開液:クロロホルム/メタノール=2/1)を行ったとき、Rf値0.15及び0.5にスポットを示した。
本発明によると、東南アジアで常時食しているグネツム果実から製造した発酵食品は、安全であり、抗菌作用及びラジカル消去作用を有するスチルベノイドを含有しているので、腐敗菌などの雑菌の増殖が抑えられて有用微生物の増殖が促進されてスムーズに発酵が進行するために減塩化が可能であるだけでなく、多糖や蛋白質の有用な分解による旨味・風味・コク味の向上が図られ、また空気酸化による脂質の酸化が抑制されて魚介や畜肉などの異味異臭や着色が生じずに穏やかな風味となり、雑味のない香気成分の豊かな高品質なものであることから、美味しくて食べやすくしかも安心して食することができる調味・嗜好食品として、更には食塩摂取低下と共にスチルベノイドによる心疾患、脳疾患、アテローム性動脈硬化症、癌、リュウマチなどの膠原病、緑内障、アルツハイマ−病などの成人病予防やアレルギー疾患の予防・軽減が期待される機能性食品(健康食品)として有用である。また、ペット用食品としても利用することができる。

Claims (5)

  1. グネツム果実に有用微生物を作用させることを特徴とする発酵食品。
  2. グネツム果実に豆類、穀類、イモ類、野菜類、魚介類、乳類、畜肉類などの少なくとも1種配合することを特徴とする請求項1記載の発酵食品。
  3. 有用微生物がカビ、酵母、乳酸菌、酢酸菌、納豆菌である請求項1記載の発酵食品。
  4. そのまま及び/又は破砕したグネツム果実に有用微生物を添加して発酵させることを特徴とする発酵食品の製造方法。
  5. そのまま及び/又は破砕したグネツム果実に豆類、穀類、イモ類、野菜類、魚介類、乳類、畜肉類などの少なくとも1種配合したものに有用微生物を添加して発酵させることを特徴とする発酵食品の製造方法。
JP2006196293A 2006-07-19 2006-07-19 発酵食品およびその製造方法 Pending JP2008022726A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006196293A JP2008022726A (ja) 2006-07-19 2006-07-19 発酵食品およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006196293A JP2008022726A (ja) 2006-07-19 2006-07-19 発酵食品およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008022726A true JP2008022726A (ja) 2008-02-07

Family

ID=39114027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006196293A Pending JP2008022726A (ja) 2006-07-19 2006-07-19 発酵食品およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008022726A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009247254A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Hosoda Shc:Kk 健康飲料
JP2010148468A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Saitama Prefecture ドレッシングの素、ドレッシング及びドレッシングの素の製造方法
JP2011036212A (ja) * 2009-08-17 2011-02-24 Fukumori Dou:Kk 菓子用プレミックス、及び菓子の製造方法
KR101286123B1 (ko) * 2010-06-17 2013-07-15 구형선 홍국 육포 제조방법
KR101562294B1 (ko) 2013-05-01 2015-10-21 김영욱 생약재와 어류 부산물을 이용한 발효소스의 제조방법
CN105747060A (zh) * 2016-02-26 2016-07-13 暨南大学 一种促进肠道双歧杆菌增殖的保健饮品及制备方法与应用

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009247254A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Hosoda Shc:Kk 健康飲料
JP2010148468A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Saitama Prefecture ドレッシングの素、ドレッシング及びドレッシングの素の製造方法
JP2011036212A (ja) * 2009-08-17 2011-02-24 Fukumori Dou:Kk 菓子用プレミックス、及び菓子の製造方法
KR101286123B1 (ko) * 2010-06-17 2013-07-15 구형선 홍국 육포 제조방법
KR101562294B1 (ko) 2013-05-01 2015-10-21 김영욱 생약재와 어류 부산물을 이용한 발효소스의 제조방법
CN105747060A (zh) * 2016-02-26 2016-07-13 暨南大学 一种促进肠道双歧杆菌增殖的保健饮品及制备方法与应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102518361B1 (ko) 쌀 바게트의 제조방법 및 이에 의해 제조된 쌀 바게트
KR101865838B1 (ko) 고추유산균발효물 및 콩발효물을 함유하는 김치소스 조성물 및 그 제조방법
KR101275750B1 (ko) 꽁치 액젓을 이용한 장류 및 이의 제조방법
KR20180126726A (ko) 영양 누룽지 및 그 제조방법
JP2001204405A (ja) キャベツシロップの製造方法及び用途
JP3881557B2 (ja) キノコ類発酵食品の製造方法、キノコ類発酵食品、およびそれを添加した食品
CN112971036A (zh) 一种酱腐乳及其制作方法
JP2008022726A (ja) 発酵食品およびその製造方法
KR20130001560A (ko) 야콘 피클의 제조방법
WO2009076996A1 (en) A process for the preparation of a hydrolysate
KR101439269B1 (ko) 발효 간식류
KR102302950B1 (ko) 돈가스 소스의 제조방법 및 이에 의해 제조된 돈가스 소스
CN112056541B (zh) 一种富含香茅风味的发酵型芥辣酱配方及其制备方法
KR20190127307A (ko) 블루베리를 첨가한 김치 및 그 제조방법
Shin et al. Ethnic fermented foods and beverages of Korea
KR20130052980A (ko) 유자청을 이용한 보쌈 김치양념 조성물 및 그 제조방법
KR102829367B1 (ko) 매운 김치가 들어간 만두소를 이용한 만두의 제조 방법
KR102073393B1 (ko) 발효 차가버섯 분말과 죽염을 이용한 된장 및 간장의 제조방법
RU2448526C2 (ru) Способ получения соевого соуса
SANCHEZ Microorganisms and technology of Philippine fermented foods
KR100760708B1 (ko) 과메기 발효식품의 제조방법 및 그에 의해 제조된 과메기발효식품
Taşkın et al. Incorporation of Opuntia spp. into food systems
KR20190000224A (ko) 계피와 누에의 혼합 추출물이 포함된 된장소스 및 이의 제조방법
CN112772894A (zh) 一种用于预制菜肴的天然保鲜调味剂
KR100840725B1 (ko) 신규한 청국된장의 제조방법