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JP2008274214A - 極性ポリマーの製造方法及び有機ケイ素化合物 - Google Patents

極性ポリマーの製造方法及び有機ケイ素化合物 Download PDF

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JP2008274214A
JP2008274214A JP2007263006A JP2007263006A JP2008274214A JP 2008274214 A JP2008274214 A JP 2008274214A JP 2007263006 A JP2007263006 A JP 2007263006A JP 2007263006 A JP2007263006 A JP 2007263006A JP 2008274214 A JP2008274214 A JP 2008274214A
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Eiji Yoshikawa
栄二 吉川
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】極性ポリマーの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の極性ポリマーの製造方法は、(a)特定の構造を有する有機ケイ素化合物と、(b)カルボニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基(−SO−)、ホスホリル基(>PO−)、又はピリジル基を有し、且つ当該置換基に対するα位に炭素−炭素二重結合を有する極性化合物と、(c)フッ素、アジド、シアニド、カルボキシラート、又はこれらの共役酸との塩を対アニオンとするオニウム化合物;アルカリ金属フッ化物;アルカリ金属重フッ化物;及びルイス酸からなる群から選択される少なくとも1種の触媒量の触媒とを接触させる方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、極性ポリマーの製造方法及び該製造方法の開始剤となる有機ケイ素化合物に関するものである。
従来、アクリル酸誘導体、例えばアクリル酸、メタクリル酸のエステル、ニトリル、アミド、α−ニトロオレフィン、ビニルスルホン、ビニルホスホン酸、ビニルピリジン誘導体等は工業的にはほとんどラジカル重合によって製造される。このラジカル重合はフリーラジカルを形成する開始剤によって開始され、得られるポリマーは極めて広い分子量分布を有する。
狭い分子量分布でアクリル酸誘導体の重合体を製造する方法としてアニオン重合が公知であり、開始剤としてリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;アルキルアルカリ金属類、グリニャール試薬;アルカリ金属アルコラート類等が一般的に用いられている。
しかしながら、これらの開始剤は極めて高い反応性を有する反面、化学的に不安定で保存、及び取り扱いが容易ではない。特に極少量の水分で失活しやすく、また空気と接触すると発火の危険性もある。また、副反応を抑制するために零下数十度で反応を実施する必要があり、モノマーへ導入できる官能基も限られる等、制限が非常に多い方法であった。
上記欠点を解決するために、グループトランスファー重合として公知のアクリル酸誘導体の重合方法が報告されており、空気中安定で取り扱いが改善された開始剤を用いることにより室温以上での反応実施が可能となった(例えば、非特許文献1、特許文献1参照)。
グループトランスファー重合に用いられる開始剤は、一般にケテンシリルアセタールであり、この開始剤は水分に不安定であったが、アリルシラン、アルキニルシラン、プロパルギルシラン及びトリチルシランを開始剤とする重合方法が報告されている(例えば、特許文献2、3、非特許文献2参照)。これにより、保存、及び取り扱いが容易な開始剤による重合も可能であることが示された。しかしながら、これら開始剤では、使用できる有機ケイ素化合物に限りがあった。
米国特許第4414372号明細書 特公平6−18807号公報 特開平2−233705号公報 J.Am.Chem.Soc.1983,105,5706 Polymer Preprint 2000,41,204.
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、極性ビニルモノマーの重合鎖を部分構造に有する極性ポリマーを、温和な条件下、取り扱い容易な開始剤を用いることにより簡便に製造することができる極性ポリマーの製造方法、及び当該製造方法の開始剤となる有機ケイ素化合物、並びに当該製造方法により得られる重合体を提供する点にある。
本発明に係る極性ポリマーの製造方法は、上記課題を解決するために、
(a):(a−1)式(I)
Figure 2008274214
(式(I)中、Aは置換若しくは非置換のアリール基を表し、
、R及びRはそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又は、式(1)
Si …(1)
(式(1)中、R、R及びRはそれぞれ独立に、アリール基、又はアルキル基を表す。)
で表されるシリル基を表し、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、又は上記式(1)で表されるシリル基を表す。また、Rで表される基が、置換若しくは非置換のアリール基、又は置換若しくは非置換のアルキル基を表し、且つRで表される基が、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアルキル基、又は上記式(1)で表されるシリル基を表す場合、又はR〜Rで表される基が上記式(1)で表されるシリル基を表し、且つRが置換若しくは非置換のアリール基、又は置換若しくは非置換のアルキル基を表す場合には、RとAとは互いに結合して環を形成してもよく、R及びRで表される基が、それぞれ独立して置換若しくは非置換のアリール基、又は置換若しくは非置換のアルキル基を表す場合には、当該置換基同士が互いに結合して環を形成してもよい。)
で表される化合物、
(a−2)式(II)
Figure 2008274214
(式(II)中、R、R及びRは式(I)と同義であり、A’は置換若しくは非置換のアリール基を表し、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、又は上記式(1)で示されるシリル基を表し、Rは、水素原子、C1−10のアルキル基、又はC6−10のアリール基を表し、R、R及びA’で表される基は互いに結合して環を形成してもよい。)
で表される構成単位を有する重合体、
(a−3)式(V)
Figure 2008274214
(式(V)中、R、R、R及びRは、式(II)と同義であり、R〜R14はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−10のアルキル基、フルオロアルキル基、C6−10のアリール基、C1−10のアルコキシ基、C6−10のアリールオキシ基、C2−10のアルコキシカルボニル基、C1−10のヒドロカルビルチオ基、C2−12のヒドロカルビル二置換アミノ基、又はC2−12のヒドロカルビル二置換ホスフィノ基を表し、R10〜R13で表される基は互いに結合して環を形成してもよい。)
で表される構成単位を有する重合体、
(a−4)式(VII)
Figure 2008274214
(式(VII)中、R〜Rは式(I)と同義であり、nは1〜10の整数を表し、R15〜R22はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−10のアルキル基、C6−10のアリール基を表し、R15〜R22は互いに結合して環を形成してもよい。)
で表される構成単位を有する重合体、及び、
(a−5)式(IX)
Figure 2008274214
(式(IX)中、R〜Rは式(I)と同義であり、R23は水素原子、C1−10のアルキル基、C6−10のアリール基、又はメチルトリメチルシリル基を表す。)
で表される構成単位を有する重合体、からなる群から選択される少なくとも1種の有機ケイ素化合物と、
(b):カルボニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基(−SO−)、ホスホリル基(>PO−)、又はピリジル基を有し、且つ当該置換基に対するα位に炭素−炭素二重結合を有する極性化合物と、
(c):フッ素、アジド、シアニド、カルボキシラート、又はこれらの共役酸との塩を対アニオンとするオニウム化合物;アルカリ金属フッ化物;アルカリ金属重フッ化物;及びルイス酸からなる群から選択される少なくとも1種の触媒量の触媒と、を接触させることを特徴としている。
上記方法によれば、α位に炭素−炭素二重結合を有する極性ビニルモノマーの重合鎖を部分構造に有する極性ポリマーを、温和な条件下、取り扱い容易な開始剤を用いることにより簡便に製造できるという効果を奏する。
本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、上記有機ケイ素化合物が式(I)で表される化合物であり、R、Rが共に水素原子であることが好ましい。
また、本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、上記有機ケイ素化合物が式(I)で表される化合物であり、上記有機ケイ素化合物は、式(I)におけるR、R、及びAからなる群から選択される何れか1つの置換基が重合体の末端に結合している化合物であることが好ましい。
また、本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、上記有機ケイ素化合物が、式(II)で表される構成単位を有する重合体であることが好ましい。
また、本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、上記有機ケイ素化合物が、式(III)
Figure 2008274214
(式(III)中、R〜R、R〜R、及びA’は式(II)と同義である)
で表されるアルケニル化合物の単独重合体、又は当該アルケニル化合物を含む単量体組成物の重合体であることが好ましい。
また、本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、上記アルケニル化合物が、式(IV)
Figure 2008274214
(式(IV)中、R〜Rは式(III)と同義である。)
で表されるアルケニル化合物であることが好ましい。
また、本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、上記有機ケイ素化合物が、式(V)で表される構成単位を有する重合体であることが好ましい。
また、本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、式(V)で表される構成単位を有する上記重合体が、式(VI)
Figure 2008274214
(式(VI)中、R〜R、R、及びR〜R14は、式(V)と同義であり、Xはハロゲン原子、又は、
B(OR
(Rは水素原子、C1−10のアルキル基、又はC6−10のアリール基を表し、R同士で結合して環を形成してもよい。)
を表す。)
で表される化合物の単独重合体、又はアリールジハライド化合物、アリールジボロン酸化合物、及びアリールジボロン酸エステル化合物からなる群から選択される少なくとも1種のモノマーと式(VI)で表される化合物との共重合体であることが好ましい。
また、本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、上記有機ケイ素化合物が式(VII)で表される構成単位を有する重合体であることが好ましい。
また、本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、式(VII)で表される構成単位を有する上記重合体が、式(VIII)
Figure 2008274214
(式(VIII)中、R〜R、R15〜R22、及びnは式(VII)と同義である。)
で表されるアルケニル化合物の単独重合体、又は当該アルケニル化合物を含む単量体組成物の重合体であることが好ましい。
また、本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、上記有機ケイ素化合物が、式(IX)で表される構成単位を有する重合体であることが好ましい。
また、本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、式(IX)で示される構成単位を有する上記重合体が、式(X)
Figure 2008274214
(式(X)中、R〜R、及びR23は式(IX)と同義である。)
で表される置換フェノール化合物の単独重合体、又は当該置換フェノール化合物を含む単量体組成物の重合体であることが好ましい。
また、本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、上記極性化合物が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、N−置換不飽和アミド及びビニルピリジンからなる群から選択される少なくとも1つの極性化合物であることが好ましい。
また、本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、上記触媒が、フッ素、アジド、シアニド、カルボキシラート、及びこれらの共役酸との塩を対アニオンとするオニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の触媒であることが好ましい。
本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、更に、
(d):活性プロトンを有していない求電子剤を共存させてもよい。
本発明に係る有機ケイ素化合物は、上記課題を解決するために、
式(XI)
Figure 2008274214
(式(XI)中、R24及びR25はそれぞれ独立してC1−10のアルキル基、フェニル基又はトリメチルシリル基を表し、R26はC1−10のアルコキシ基、又はトリメチルシリル基を表す。)
を構成単位に有し、且つ4−メチルスチレンを構成単位に含まない重合体からなることを特徴としている。
上記構成によれば、α位に炭素−炭素二重結合を有する極性ビニルモノマーの重合鎖を部分構造に有する極性ポリマーを他のベースポリマーへ導入した重合体を、温和な条件下で簡便に製造でき、且つ取り扱い容易な開始剤を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る有機ケイ素化合物は、上記課題を解決するために、
式(XII)
Figure 2008274214
(式(XII)中、nは1〜10の整数を表す。)
を構成単位に有する重合体からなることを特徴としている。
上記構成によれば、α位に炭素−炭素二重結合を有する極性ビニルモノマーの重合鎖を部分構造に有する極性ポリマーを他のベースポリマーへ導入した重合体を、温和な条件下で簡便に製造でき、且つ取り扱い容易な開始剤を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る有機ケイ素化合物は、上記課題を解決するために、
式(XIII)
Figure 2008274214
(式(XIII)中、R24及びR25はそれぞれ独立してC1−10のアルキル基、フェニル基、又はトリメチルシリル基を表し、R26はC1−10のアルコキシ基又はトリメチルシリル基を表し、R27は水素原子、ハロゲン原子、C1−10のアルキル基、フェニル基、又はビニル基を表す。但し、R26がC1−10のアルコキシ基を表す場合、R27はビニル基を表す。)
で表されることを特徴としている。
上記構成によれば、α位に炭素−炭素二重結合を有する極性ビニルモノマーの重合鎖を部分構造に有する極性ポリマーを、温和な条件下で簡便に製造でき、且つ取り扱い容易な開始剤を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る有機ケイ素化合物は、上記課題を解決するために、
式(XIV)
Figure 2008274214
(式(XIV)中、nは1〜10の整数を表す。)
で表されることを特徴としている。
上記構成によれば、α位に炭素−炭素二重結合を有する極性ビニルモノマーの重合鎖を部分構造に有する極性ポリマーを、温和な条件下で簡便に製造でき、且つ取り扱い容易な開始剤を提供することができるという効果を奏する。
本発明に係る重合体は、上記課題を解決するために、
式(XV)
Figure 2008274214
(式(XV)中、R28は水素原子又はメチル基を表し、EWGはエステル基、N−置換アミド基、又はピリジル基を表し、m及びlはそれぞれ独立に2〜100の整数を表す。)又は、式(XVI)
Figure 2008274214
(式(XVI)中、R28、m及びEWGは式(XV)と同義であり、R29は水素原子、C10のアルキル基、又はC〜C10のアリール基を表す。)
で表される構成単位を有することを特徴としている。
以下本発明について詳細に説明する。
尚、本明細書では、「重量」は「質量」と同義語として扱い、「重量%」は「質量%」と同義語として扱う。また、範囲を示す「A〜B」は、A以上B以下であることを示す。
また、本明細書では、「ppm」は特に断らない限り質量換算で求められる値を意味し、例えば、10,000ppmは1質量%を意味する。
更には、「Ca−b」は、「炭素数a〜b」であることを意味する。
(1)有機ケイ素化合物
上記式(I)〜(III)において、A若しくはA’で表される置換若しくは非置換のアリール基としては、フェニル基及びフェニル基との縮環芳香族化合物が挙げられる。具体的にはフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基が挙げられる。
更には、置換若しくは非置換の上記アリール基としては、置換若しくは非置換のヘテロアリール基が挙げられる。具体的にはフリル基、チエニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基及びこれらの基がベンゼン環と縮環したものが挙げられる。これらの中でもチエニル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、ピリジル基が好ましく、チエニル基、ピリジル基がより好ましい。
上記置換アリール基における置換基としては、グループトランスファー重合として公知のケテンシリルアセタールを開始剤とする(メタ)アクリル酸エステル類の重合を阻害しない置換基であれば特に制限は無い。具体的には、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、チオ基等の酸性水素(活性プロトン)を有し、グループトランスファー重合を阻害する官能基を除いた官能基が挙げられ、好ましくはトシル基、及びメシル基等の脱離性の基を有するアルキル基、フッ素を除くハロゲン化アルキル基、並びにアルデヒド基等の、求電子反応を起こしやすい基を除いた官能基が挙げられる。
より具体的にはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等のC1−10のアルキル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメチルエチル基、ペンタフルオロエチルエチル基、パーフルオロヘキシルエチル基等のC1−10のフルオロアルキル基、フェニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、ナフチル基、メシチル基等のC6−10のアリール基、アリル基、ビニル基、2−プロペニル基、2−スチリル基等のC2−10のアルケニル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基等のC1−10のアルコキシ基、フェノキシ基、4−トリルオキシ基、ナフチルオキシ基、メシチルオキシ基等のC6−10のアリールオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等のC2−10エステル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等のC2−12のヒドロカルビル二置換アミノ基、メチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ基、フェニルチオ基等のC1−10のヒドロカルビル置換チオ基、ジメチルフォスフィノ基、ジエチルホスフィノ基、ジブチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基等のC2−12のヒドロカルビル二置換ホスフィノ基等が挙げられる。
〜Rで表されるアルキル基としては、好ましくはC1−10のアルキル基が挙げられる。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基 、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等が挙げられ、より好ましくはメチル基、エチル基が挙げられ、更に好ましくはメチル基が挙げられる。
〜Rで表されるアリール基としては、C6−10のアリール基が挙げられ、具体的にはフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、フェニル基がより好ましい。
〜Rで表されるアルコキシ基としては、C1−10のアルコキシ基が挙げられ、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基等が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基等がより好ましい。
〜Rで表されるアリールオキシ基としては、C6−10のアリールオキシ基が挙げられ、具体的にはフェノキシ基、ナフトキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、メシチルオキシ基等が挙げられ、フェノキシ基がより好ましい。
〜RにおいてRSiで示されるシリル基(SiにR、R、及びRがそれぞれ結合したシリル基)としては、具体的にはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチルtert−ブチルシリル基、ジメチルフェニル基、ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基が挙げられ、トリメチルシリル基がより好ましい。
Siで表されるシリル基(SiにR、R、及びRがそれぞれ結合したシリル基)としては、上記R〜Rを組み合わせたシリル基が挙げられ、具体的にはトリメチルシリル基、ジメチルエチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、ジメチルメトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジメチルエトキシシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジメチルフェノキシシリル基、トリス(トリメチルシリル)シリル基が挙げられ、トリメチルシリル基、ジメチルメトキシシリル基、ジメチルエトキシシリル基、トリス(トリメチルシリル)シリル基がより好ましい。
〜Rで表されるアルキル基としては、C1−10のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基 、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等が挙げられ、メチル基、tert−ブチル基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。
〜Rで表されるアリール基としては、C6−10のアリール基が挙げられ、具体的にはフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、フェニル基がより好ましい。
〜RにおいてRSiで示されるシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチルtert−ブチルシリル基、ジメチルフェニル基、ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基が挙げられ、トリメチルシリル基がより好ましい。
とRとが結合して形成する環の具体例としては、シクロプロピル環、シクロペンチル環、シクロヘキシル環が挙げられ、シクロヘキシル基がより好ましい。
AとR又はRとが結合して形成する環の具体例としてはインダン環、テトラヒドロナフタレン環、フルオレン環が挙げられる。
とRとが結合して形成する環の具体例としてはシクロプロピル環、シクロペンチル環、シクロヘキシル環が挙げられ、シクロヘキシル環がより好ましい。
A’とR又はRとが結合して形成する環の具体例としては、インダン環、テトラヒドロナフタレン環、フルオレン環が挙げられ、フルオレン環がより好ましい。
〜Rとして好ましくは水素原子、メチル基、フェニル基が挙げられ、水素原子がより好ましい。
で表されるC1−10のアルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基、オクチル基等が挙げられ、メチル基がより好ましい。
で表されるC6−10のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、フェニル基がより好ましい。
としては、水素原子、メチル基、フェニル基がより好ましく、更に好ましくは水素原子である。
〜R22で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、これらの中ではフッ素原子、塩素原子がより好ましく、更に好ましくはフッ素原子である。
〜R22で表されるアルキル基としてはC1−10のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等が挙げられ、これらの中ではメチル基、tert−ブチル基がより好ましい。
〜R22で表されるアリール基としてはC−C10のアリール基が挙げられ、具体的にはフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、これらの中ではフェニル基がより好ましい。
〜R14で表されるアルコキシ基としてはC1−10のアルコキシ基が挙げられ、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基等が挙げられ、これらの中では、メトキシ基、エトキシ基がより好ましい。
〜R14で表されるアリールオキシ基としてはC6−10のアリールオキシ基が挙げられ、具体的にはフェノキシ基、ナフトキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、メシチルオキシ基等が挙げられ、これらの中ではフェノキシ基がより好ましい。
〜R14で表されるフルオロアルキル基としてはC1−10のフルオロアルキル基が挙げられ、具体的にはトリフルオロメチル基、トリフルオロメチルエチル基、ペンタフルオロエチルエチル基、パーフルオロヘキシルエチル基が挙げられ、これらの中ではトリフルオロメチル基がより好ましい。
〜R14で表されるアルコキシカルボニル基(エステル基)としてはC2−10のエステル基が挙げられ、具体的にはメチルエステル基、エチルエステル基、ブチルエステル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基)等が挙げられる。
〜R14で表されるヒドロカルビルチオ基としてはC1−10のヒドロカルビルチオ基が挙げられ、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ基、フェニルチオ基が挙げられる。
〜R14で表されるヒドロカルビル二置換アミノ基としてはC2−12のヒドロカルビル二置換アミノ基が挙げられ、具体的にはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基が挙げられる。
〜R14で表されるヒドロカルビル二置換ホスフィノ基としてはC2−12のヒドロカルビル二置換ホスフィノ基が挙げられ、具体的にはジメチルフォスフィノ基、ジエチルホスフィノ基、ジブチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基等が挙げられる。
〜R22としては、水素原子、フッ素原子、メチル基、tert−ブチル基、フェニル基が好ましく、水素原子が更に好ましい。
23で表されるC1−10のアルキル基として具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、メチルトリメチルシリル基等が挙げられ、これらの中では、メチル基、メチルトリメチルシリル基がより好ましい。
23で表されるC6−10のアリール基として具体的にはフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、これらの中ではフェニル基がより好ましい。
23としては、水素原子、メチル基、メチルトリメチルシリル基、フェニル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、メチルトリメチルシリル基である。
24、R25で表されるC1−10のアルキル基として具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等が挙げられ、これらの中ではメチル基がより好ましい。
26で表されるC1−10のアルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基等が挙げられ、これらの中ではメトキシ基、エトキシ基がより好ましい。
242526Siで表されるシリル基(SiにR24、R25、及びR26がそれぞれ結合したシリル基)としては、具体的にはジメチルメトキシシリル基、ジメチルエトキシシリル基、トリス(トリメチルシリル)シリル基が挙げられる。
27で表されるハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、これらの中ではフッ素原子、塩素原子、臭素原子がより好ましい。
27で表されるC1−10のアルキル基として具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、アミル基 、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等が挙げられ、これらの中ではtert−ブチル基、メチル基がより好ましい。
29で表されるC1−10のアルキル基として具体的にはメチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等が挙げられ、これらの中ではオクチル基がより好ましい。
29で表されるC6−10のアリール基として具体的にはフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、これらの中ではフェニル基がより好ましい。
式(VI)におけるXで表されるハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、これらの中では塩素原子、臭素原子がより好ましく、更に好ましくは臭素原子である。
式(VI)におけるXがB(ORで表される場合のB(ORとは具体的には、B(OH)、B(OCH、B(OCHCH、B(OCH(CH、B(OPh)
Figure 2008274214
等が挙げられる。
上記式(XV)若しくは(XVI)におけるEWGで表されるエステル基として具体的には、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、tert−ブチルエステル、オクチルエステル、ドデシルエステル、ラウリルエステル、エトキシエトキシエステル、エトキシメトキシエステル、グリシジルエステル、エチル−9−カルバゾールエステル等が挙げられ、これらの中ではメチルエステル、ブチルエステル、エチル−9−カルバゾールエステルがより好ましい。
上記式(XV)若しくは(XVI)におけるEWGで表されるN−置換アミド基としては、ジメチルアミド基、ジエチルアミド基等が挙げられる。
上記式(XV)若しくは(XVI)におけるEWGで表されるピリジル基としては、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基が挙げられ、これらの中では2−ピリジル基、4−ピリジル基がより好ましい。
また、上記式(I)で表される有機ケイ素化合物としては、R及びRが共に水素原子である化合物が好ましい。
<式(I)で表される有機ケイ素化合物の具体例>
式(I)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、ベンジルトリメチルシラン、4−クロロフェニルメチルトリメチルシラン、4−ブロモフェニルメチルトリメチルシラン、4−メチルフェニルメチルトリメチルシラン、4−エチルフェニルメチルトリメチルシラン、4−tert−ブチルフェニルメチルトリメチルシラン、4−フェニルフェニルメチルトリメチルシラン、4−メトキシフェニルメチルトリメチルシラン、ベンジルジメチル−tert−ブチルシラン、4−クロロフェニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、4−ブロモフェニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、4−メチルフェニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、4−エチルフェニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、4−tert−ブチルフェニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、4−フェニルフェニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、4−メトキシフェニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、ベンジルジメチルフェニルシラン、4−クロロフェニルメチルジメチルフェニルシラン、4−ブロモフェニルメチルジメチルフェニルシラン、4−メチルフェニルメチルジメチルフェニルシラン、4−エチルフェニルメチルジメチルフェニルシラン、4−tert−ブチルフェニルメチルジメチルフェニルシラン、4−フェニルフェニルメチルジメチルフェニルシラン、4−メトキシフェニルメチルジメチルフェニルシラン、ベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−クロロフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−ブロモフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−メチルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−エチルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−tert−ブチルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−フェニルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−メトキシフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、ベンジルトリメチルシリルジメチルシラン、4−クロロフェニルメチルトリメチルシリルジメチルシラン、4−ブロモフェニルメチルトリメチルシリルジメチルシラン、4−メチルフェニルメチルトリメチルシリルジメチルシラン、4−エチルフェニルメチルトリメチルシリルジメチルシラン、4−tert−ブチルフェニルメチルトリメチルシリルジメチルシラン、4−フェニルフェニルメチルトリメチルシリルジメチルシラン、4−メトキシフェニルメチルトリメチルシリルジメチルシラン、ベンジルメトキシジメチルシラン、4−クロロフェニルメチルメトキシジメチルシラン、4−ブロモフェニルメチルメトキシジメチルシラン、4−メチルフェニルメチルメトキシジメチルシラン、4−エチルフェニルメチルメトキシジメチルシラン、4−tert−ブチルフェニルメチルメトキシジメチルシラン、4−フェニルフェニルメチルメトキシジメチルシラン、4−メトキシフェニルメチルメトキシジメチルシラン、4−ビニルフェニルメチルトリメチルシラン、4−(2−プロペニル)フェニルメチルトリメチルシラン、4−ビニルフェニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、4−(2−プロペニル)フェニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、4−ビニルフェニルメチルジメチルフェニルシラン、4−(2−プロペニル)フェニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、4−ビニルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−(2−プロペニル)フェニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、4−ビニルフェニルメチルトリメチルシリルジメチルシラン、4−(2−プロペニル)フェニルメチルトリメチルシリルジメチルシラン、4−ビニルフェニルメチルメトキシジメチルシラン、4−(2−プロペニル)フェニルメチルメトキシジメチルシラン、2−チエニルメチルトリメチルシラン、2−クロロ−5−チエニルメチルトリメチルシラン、2−ブロモ−5−チエニルメチルトリメチルシラン、5−メチル−2−チエニルメチルトリメチルシラン、5−エチル−2−チエニルメチルトリメチルシラン、5−tert−ブチル−2−チエニルメチルトリメチルシラン、5−フェニル−2−チエニルメチルトリメチルシラン、2−メトキシ−5−チエニルメチルトリメチルシラン、2−チエニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、2−クロロ−5−チエニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、2−ブロモ−5−チエニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、5−メチル−2−チエニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、5−エチル−2−チエニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、5−tert−ブチル−2−チエニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、5−フェニル−2−チエニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、2−メトキシ−5−チエニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、2−チエニルメチルジメチルフェニルシラン、2−クロロ−5−チエニルメチルジメチルフェニルシラン、2−ブロモ−5−チエニルメチルジメチルフェニルシラン、5−メチル−2−チエニルメチルジメチルフェニルシラン、5−エチル−2−チエニルメチルジメチルフェニルシラン、5−tert−ブチル−2−チエニルメチルジメチルフェニルシラン、5−フェニル−2−チエニルメチルジメチルフェニルシラン、2−メトキシ−5−チエニルメチルジメチルフェニルシラン、2−チエニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、2−クロロ−5−チエニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、2−ブロモ−5−チエニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、5−メチル−2−チエニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、5−エチル−2−チエニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、5−tert−ブチル−2−チエニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、5−フェニル−2−チエニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、2−メトキシ−5−チエニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、2−ピリジルメチルトリメチルシラン、2−クロロ−6−ピリジルメチルトリメチルシラン、6−メチル−2−ピリジルメチルトリメチルシラン、6−エチル−2−ピリジルメチルトリメチルシラン、4−tert−ブチル−2−ピリジルメチルトリメチルシラン、6−フェニル−2−ピリジルメチルトリメチルシラン、2−ピリジルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、2−クロロ−6−ピリジルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、6−メチル−2−ピリジルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、6−エチル−2−ピリジルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、4−tert−ブチル−2−ピリジルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、6−フェニル−2−ピリジルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、2−ピリジルメチルジメチルフェニルシラン、2−クロロ−6−ピリジルメチルジメチルフェニルシラン、6−メチル−2−ピリジルメチルジメチルフェニルシラン、6−エチル−2−ピリジルメチルジメチルフェニルシラン、4−tert−ブチル−2−ピリジルメチルジメチルフェニルシラン、6−フェニル−2−ピリジルメチルジメチルフェニルシラン、2−ピリジルメチルトリル(トリメチルシリル)シラン、2−クロロ−6−ピリジルメチルトリル(トリメチルシリル)シラン、6−メチル−2−ピリジルメチルトリル(トリメチルシリル)シラン、6−エチル−2−ピリジルメチルトリル(トリメチルシリル)シラン、4−tert−ブチル−2−ピリジルメチルトリル(トリメチルシリル)シラン、6−フェニル−2−ピリジルメチルトリル(トリメチルシリル)シラン、5−ビニル−2−チエニルメチルトリメチルシラン、5−ビニル−2−チエニルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、5−ビニル−2−チエニルメチルジメチルフェニルシラン、5−ビニル−2−チエニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−ビニル−2−ピリジルメチルトリメチルシラン、4−ビニル−2−ピリジルメチルジメチル−tert−ブチルシラン、4−ビニル−2−ピリジルメチルジメチルフェニルシラン、4−ビニル−2−ピリジルメチルトリル(トリメチルシリル)シラン、9−メチル−9−トリメチルシリルフルオレン、2,7,9−トリメチル−9−トリメチルシリルフルオレン、2,7−ジ−tert−ブチル−9−メチル−9−トリメチルシリルフルオレン、3,6−ジ−tert−ブチル−9−メチル−9−トリメチルシリルフルオレン、2,7−ジトリフルオロメチル−9−メチル−9−トリメチルシリルフルオレン、2,7−ジフェニル−9−メチル−9−トリメチルシリルフルオレン、2,7−ジメトキシ−9−メチル−9−トリメチルシリルフルオレン、2,7−ジフェノキシ−9−メチル−9−トリメチルシリルフルオレン、2,7−ジビニル−9−メチル−9−トリメチルシリルフルオレン、2,7−ジメチルアミノ−9−メチル−9−トリメチルシリルフルオレン、2,7−ジフェニルチオ−9−メチル−9−トリメチルシリルフルオレン、2,7−ジフェニルホスフィノ−9−メチル−9−トリメチルシリルフルオレン、9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、2,7−ジメチル−9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、2,7−ジ−tert−ブチル−9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、3,6−ジ−tert−ブチル−9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、2,7−ジトリフルオロメチル−9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、2,7−ジフェニル−9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、2,7−ジメトキシ−9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、2,7−ジフェノキシ−9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、2,7−ジビニル−9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、2,7−ジメチルアミノ−9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、2,7−ジフェニルチオ−9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、2,7−ジフェニルホスフィノ−9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、2,7−ジメチル−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、2,7−ジ−tert−ブチル−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、3,6−ジ−tert−ブチル−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、2,7−ジトリフルオロメチル−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、2,7−ジフェニル−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、2,7−ジメトキシ−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、2,7−ジフェノキシ−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、2,7−ジビニル−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、2,7−ジメチルアミノ−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、2,7−ジフェニルチオ−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、2,7−ジフェニルホスフィノ−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、2,7−ジクロロ−9−メチル−9−トリメチルシリルフルオレン、2,7−ジブロモ−9−メチル−9−トリメチルシリルフルオレン、2,7−ジクロロ−9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、2,7−ジブロモ−9,9−ビストリメチルシリルフルオレン、2,7−ジクロロ−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、2,7−ジブロモ−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、等が挙げられる。
これら式(I)の化合物の中でも特に好ましいものとしては、ベンジルトリメチルシラン、ベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−ビニル−フェニルメチルトリメチルシラン、4−ビニル−フェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレン、9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン、2,7−ジブロモ−9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレン、2,7−ジブロモ−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン等が挙げられる。
また、上記有機ケイ素化合物としては、これら式(I)で表される有機ケイ素化合物の骨格を有し、且つアリール基、R、若しくはRの置換基を介してポリマーに結合しているものも挙げられる。具体例としては、ポリエチレングリコール末端に上記骨格をエステル結合を介して置換したものや、リビングラジカル重合で得られるポリマーの開始末端として上記骨格を導入したもの、π共役系ポリマーの末端停止剤として上記骨格を導入したもの、アニオン重合の末端停止剤として上記骨格を導入したもの等が挙げられる。
これら式(I)で表される有機ケイ素化合物の製造方法としては式(XVII)
Figure 2008274214
(式(XVII)中、A、R、及びRは式(I)と同義であり、X’は水素原子、塩素原子、又は臭素原子を表す。)
で表される化合物と、マグネシウムと、式(XVIII)
X”SiR (XVIII)
(式(XVIII)中、R及びX”はハロゲン原子、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表す。)
で表される化合物とを、THF若しくはジエチルエーテル等のエーテル系溶媒中で混合することにより得ることができる。
混合する順番は特に制限は無いが、反応を制御しやすいという点で、式(XVIII)で表される化合物及びマグネシウムのエーテル系溶媒混合溶液へ式(XVII)で表される化合物を滴下する方法が好ましい。
上記反応後、反応液に水を加え、有機層を分離し、濃縮後必要に応じ、減圧蒸留又は再結晶により精製することで目的化合物が得られる。
式(XVII)においてX’が水素原子を表し、充分酸性度が高い場合は、アルキルリチウム試薬若しくは水素化ナトリウム等によりアニオン化させ、式(XVIII)で表される化合物と反応させることにより式(I)で表される有機ケイ素化合物を製造することも可能である。
<式(II)で表される有機ケイ素化合物の具体例>
式(II)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、式(III)で表されるアルケニル化合物の重合体、又は式(III)で表されるアルケニル化合物と他の1種以上の不飽和化合物との重合体が挙げられる。
上記不飽和化合物としてはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン等の配位重合性不飽和化合物、イソブチレン、2−メチルスチレン、エチルビニルエーテル等のカチオン重合性不飽和化合物、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル、エチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレン、ビニルピリジン、酢酸ビニル等のラジカル重合性不飽和化合物が挙げられる。合成の容易さから、スチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル等のラジカル重合性不飽和化合物との重合体がより好ましく、一般的なラジカル重合条件、カチオン重合条件、メタロセンによる配位重合条件にて製造可能である。
<式(V)で表される有機ケイ素化合物の具体例>
式(V)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、式(VI)で示される2,7―ジハロフルオレン単独又はアリールジハライドとの混合物を0価ニッケルによりカップリングして得られるπ共役ポリマー、式(VI)で表される9−シリルフルオレン−2,7−ジボロン酸又は9−シリルフルオレン−2,7−ジボロン酸エステルとアリールジハライドとの鈴木カップリング若しくはJournal of Polymer Science:PartA:Polymer Chemistry,Vol.43,2119−2127(2005)に記載の方法と類似の方法で得られるπ共役ポリマー、即ちアリールジボロン酸、アリールジボロン酸エステル等と式(VI)で表される2,7―ジハロフルオレンとの鈴木カップリングにより得られるπ共役ポリマーが挙げられる。
式(VI)で表される化合物の具体例としては、例えば、下記式
Figure 2008274214
で表される、ジボロン酸化合物、ジボロン酸エステル化合物及びアリールジハライド化合物が挙げられる。更には、これらジボロン酸化合物、ジボロン酸エステル化合物、及びアリールジハライド化合物の芳香環の水素原子を他の置換基に置換した化合物、並びにアリールジハライド化合物の臭素原子が塩素原子、フッ素原子等の他のハロゲン原子で置き換わった化合物等が挙げられる。これらの化合物の中では、上記式で例示した、ジボロン酸化合物、ジボロン酸エステル化合物及びアリールジハライド化合物が好ましい。
式(VI)で示される化合物と共重合し得るアリールジハライド化合物としてはアリールジブロマイド化合物が好ましく、具体例としては、
Figure 2008274214
Figure 2008274214
Figure 2008274214
等が挙げられる。
式(VI)で示される化合物と共重合し得るアリールジボロン酸化合物としては具体的には、
Figure 2008274214
Figure 2008274214
等が挙げられる。
式(VI)で示される化合物と共重合し得るアリールジボロン酸エステル化合物としては、上記アリールジボロン酸化合物のエステル体が挙げられ、具体的には、上記アリールジボロン酸化合物のエチレングリコールエステル、上記アリールジボロン酸化合物のトリエチレングリコールエステル、上記アリールジボロン酸化合物のカテコールエステルが挙げられる。
<式(VII)で表される有機ケイ素化合物の具体例>
式(VII)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、式(VIII)で表されるアルケニル化合物の単独若しくは共重合体からなる有機ケイ素化合物が挙げられる。より具体的には式(VIII)で表されるアルケニル化合物の単独重合体、式(VIII)で表されるアルケニル化合物とα−オレフィンとの共重合体、スチレン類との共重合体、ノルボルネン類との共重合体が挙げられ、好ましくはエチレンとの共重合体や更にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、スチレン、ノルボルネン等との三元共重合体等が挙げられる。これらの重合体はハーフメタロセン等配位場の広いメタロセン触媒を用いることにより一般的な配位重合条件で製造可能である。
式(VIII)で表されるアルケニル化合物としては、式(XIV)で表される有機ケイ素化合物が挙げられ、具体例としては、9−トリメチルシリル−9−アリルフルオレン、9−トリメチルシリル−9−(3−ブテニル)フルオレン、9−トリメチルシリル−9−(4−ペンテニル)フルオレン、9−トリメチルシリル−9−(3−ヘキセニル)フルオレン、9−トリメチルシリル−9−(5−ヘキセニル)フルオレン、9−トリメチルシリル−9−(7−オクテニル)フルオレン、9−トリメチルシリル−9−(9−デセニル)フルオレン等が挙げられ、これらの中では9−トリメチルシリル−9−アリルフルオレンがより好ましい。
式(XIV)で表される有機ケイ素化合物はフルオレンを塩基によりアニオン化し、ω−ハロ−α−オレフィンと反応させることにより9−アルケニルフルオレンを合成し、再び塩基と作用させアニオン化した後、クロロトリメチルシランと反応させることにより式(XIV)を含む粗生成物を得ることができ、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより得ることができる。
<式(IX)で表される有機ケイ素化合物の具体例>
式(IX)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、式(X)で表される置換フェノール化合物の単独若しくは他一種の置換フェノール化合物との共重合体が挙げられ、好ましくは2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジフルオロフェノール、2,6−ジフェニルフェノール等、2,6−二置換フェノールとの共重合体が挙げられる。これらの重合体は、銅触媒による酸化重合条件で製造可能である。
<式(XIII)で表される有機ケイ素化合物の具体例>
式(XIII)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、ベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−クロロフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−ブロモフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−メチルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−エチルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−tert−ブチルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−フェニルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−ビニルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−ビニルフェニルメチルメトキシジメチルシラン、4−ビニルフェニルメチルエトキシジメチルシラン等が挙げられ、好ましくはベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−ビニルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−ブロモフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン、4−ビニルフェニルメチルメトキシジメチルシラン、4−ビニルフェニルメチルエトキシジメチルシランが挙げられる。
<式(XV)、式(XVI)で表される重合体の具体例>
式(XV)、及び式(XVI)で表される構成単位を有する重合体として具体的には、
(a)式(V)におけるR〜R14が水素原子である有機ケイ素化合物と、(b)アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、N−置換アクリルアミド、N−置換メタクリルアミド、ビニルピリジンから選ばれる極性化合物と、(c)フッ素、アジド、シアニド、カルボキシラート又はこれらの共役酸との塩を対アニオンとするオニウム化合物;アルカリ金属フッ化物;アルカリ金属重フッ化物;及びルイス酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の触媒量の触媒と、を接触させることにより得られる重合体が挙げられる。
(2)極性化合物
本発明に用いられる、(b):カルボニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基又はホスホリル基に対するα位に炭素−炭素二重結合を有する極性化合物とは、具体的にはメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート9−カルバゾールエチルアクリレート等のアクリル酸エステル類、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−フェニルマレイミド等のN−置換不飽和アミド類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類、ニトロエテン、1−ニトロシクロヘキセン等のα−ニトロオレフィン類、ビニルメチルスルホン、ビニルフェニルスルホン、ビニルスルホン酸エチルエステル等のビニルスルホン類、ビニルホスホン酸ジエチルエステル等のビニルホスホン類等が挙げられ、これらの中ではメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、9−カルバゾールエチルアクリレート等のアクリル酸エステル類、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−フェニルマレイミド等のN−置換不飽和アミド類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類がより好ましい。これらの極性化合物は単独で又は併用して用いることができる。
(3)触媒
本発明に用いられる(c)成分の触媒における、フッ素、アジド、シアニド、カルボキシラート又はこれらの共役酸との塩を対アニオンとするオニウム化合物、アルカリ金属フッ化物、若しくはアルカリ金属重フッ化物の具体例としては、テトラブチルアンモニウム フルオライド、テトラエチルアンモニウム フルオライド、テトラメチルアンモニウム フルオライド、テトラブチルアンモニウム シアニド、テトラエチルアンモニウム シアニド、テトラメチルアンモニウム シアニド、テトラブチルアンモニウム アセテート、テトラブチルアンモニウム ベンゾエート、テトラブチルアンモニウム m−クロロベンゾエート、テトラブチルアンモニウム ビベンゾエート、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウム ジフルオロトリメチルシリケート、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウム アジド、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウム シアニド、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウム ビフルオライド、テトラブチルアンモニウム ビフルオライド、テトラブチルアンモニウム 三フッ化二水素等のオニウム化合物、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、等の金属フッ化物及び重フッ化カリウムが挙げられる。
また、ルイス酸の具体例としては、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジメチルアルミニウムクロライド、メチルアルミニウムジクロライド、メチルアルミニウムセスキクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムセスキクロライド、ジイソブチルアルミニウムオキサイド、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素−エーテル錯体、塩化第一スズ、塩化第二スズ、四塩化チタン、等が挙げられる
尚、アルカリ金属フッ化物を用いる場合は、クラウンエーテル類を併用することによって触媒としての作用を高めることができる。
上記の中でも触媒として特に好ましいものとして、オニウム化合物が挙げられ、具体的にはテトラブチルアンモニウム フルオライド、テトラエチルアンモニウム フルオライド、テトラメチルアンモニウム フルオライド、テトラブチルアンモニウム シアニド、テトラエチルアンモニウム シアニド、テトラメチルアンモニウム シアニド、テトラブチルアンモニウム アセテート、テトラブチルアンモニウム ベンゾエート、テトラブチルアンモニウム m−クロロベンゾエート、テトラブチルアンモニウム ビベンゾエート、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウム ジフルオロトリメチルシリケート、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウム アジド、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウム シアニド、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウム ビフルオライド、テトラブチルアンモニウム ビフルオライド、テトラブチルアンモニウム 三フッ化二水素等が挙げられ、更に好ましいものとしてフッ素アニオン若しくはその共役酸を対アニオンとするオニウム化合物が挙げられ、具体的にはテトラブチルアンモニウム フルオライド、テトラエチルアンモニウム フルオライド、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウム ビフルオライド、テトラブチルアンモニウム ビフルオライド、テトラブチルアンモニウム 三フッ化二水素が挙げられ、最も好ましくはテトラブチルアンモニウム フルオライドが挙げられる。
(4)極性ポリマーの製造方法
本発明に係る極性ポリマーの製造方法において、(a)成分の開始剤は、好ましくは(b)成分の極性化合物に対するモル比(開始剤が重合体の場合は構成単位に対するモル比)が1以下、特に好ましくは1/1000〜1/10となる量で一般に用いられ、(c)成分の触媒は触媒量でよく、(a)成分に対するモル比(開始剤が重合体の場合は構成単位に対するモル比)は通常1より小さく、好ましくは1/1000〜1/2、より好ましくは1/100〜1/2の範囲となるように用いられる。
上記製造方法において、反応温度は、例えば約−80℃〜150℃の温度で行うことができ、好ましくは0℃〜120℃、より好ましくは室温〜100℃の範囲である。また、上記製造方法は、0.1〜50atmの圧力下で実施することができるが、通常は大気圧下で十分である。
上記製造方法は、一般に溶液中において実施することが望ましいが、重合反応に供する(b)成分の極性化合物が重合条件下液体である場合には溶媒を用いる必要はない。
(b)成分の極性化合物が重合条件下で固体である場合には、(a)成分の開始剤及び(c)成分の触媒が有効に作用するのに十分な量の溶媒を用いる必要がある。溶媒を用いる場合は通常、(b)成分の極性化合物の濃度が0.01質量%以上、より好ましくは10質量%で且つ反応系が常温で液体状態を保つのに必要な量の溶媒を用いる。
適当な上記溶媒の具体例としては、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、等の炭化水素系溶媒、その他酢酸エチル、N,N―ジメチルアセトアミド、N,N―ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホトリアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒及びこれらの混合溶媒が挙げられ、より好ましくはエーテル系溶媒、ニトリル系溶媒、炭化水素系溶媒及びこれらの混合溶媒である。
上記(a)成分の開始剤は水分に対して安定であるが、本発明に係る製造方法における重合は実質的に無水条件で実施することが好ましく、反応系に存在する水分濃度は多くとも(c)成分の触媒の濃度以下に抑える必要がある。水分が触媒の濃度を超えて存在すると、重合反応の進行は困難であり、触媒の濃度以下であっても相当量の水分が存在すると高分子量の重合体を得ることは難しい。従って、上記製造方法により高分子量の重合体を製造するためには、使用する溶媒、開始剤、極性化合物、共触媒等を予め十分に脱水しておくことが必要である。
また、上記製造方法では、水分の侵入を防ぐために十分に乾燥した雰囲気中において実施することが重要であり、このような雰囲気として例えば乾燥空気、乾燥した窒素、アルゴン等の不活性ガスの雰囲気を挙げることができ、より好ましくは乾燥した不活性ガス雰囲気が使用される。
上記製造方法においては、(a)開始剤、(b)極性化合物、(c)触媒の反応系への添加順序は特に制限されず、どのような添加順序によっても重合反応は進行する。
上記製造方法により2つ以上の極性化合物を使用してブロック共重合体を製造する場合には、第一の極性化合物を開始剤及び触媒を用いて重合した後、得られた重合体溶液に第二の極性化合物をそのまま又は適当な有機溶媒、通常は反応溶媒と同じ溶媒に溶解した溶液として添加すればよい。
上記製造方法における重合反応を停止させるためには、水、アルコール、カルボン酸等の酸性水素を有する化合物を反応系に添加すればよく、通常はメタノール、エタノール等のアルコールを使用する。この酸性水素を有する化合物は、反応系中の開始剤のモル数以上、好ましくは開始剤と触媒の合計モル数以上の量を添加すればよい。
上記製造方法では、更に、活性プロトンを有していない求電子剤を共存させてもよい。ここで、上記「活性プロトン」とは、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、チオ基等を構成している、遊離し易い水素を意味する。「活性プロトン」を有していない求電子剤とは、上記活性プロトンを有する置換基を有さない求電子剤であり、具体的には、ベンジルクロライド、ベンズアルデヒド等が挙げられる。
尚、上述したように、本発明に係る極性ポリマーの製造方法により、上記極性ポリマーを他のベースポリマーへ導入した重合体も製造することができる。
従来、アクリル酸誘導体、例えばアクリル酸、メタクリル酸のエステル、ニトリル、アミド等の極性ビニルモノマーからなる重合鎖のベースポリマーへの導入は、一般的には主鎖を形成するベースポリマーと、有機過酸化物と、導入したい極性ビニルモノマーとを高温にて溶融混練することにより行われており、ベースポリマーに発生したラジカルから極性ビニルモノマーがラジカル重合した、目的とする極性ポリマーが得られる。
しかしながら、目的とする上記極性ポリマーは、極性ビニルモノマーの単独重合体、及び未反応のベースポリマーとの混合物として得られるため、目的とする極性ポリマーのみを使用する場合、更に上記極性ポリマーを分離する工程が必要となる。
また、ベースポリマーの側鎖に有機過酸化物からなる活性部位を有するポリマーから極性ビニルモノマーの重合鎖を導入する方法が報告されている(例えば、欧州特許出願公開第277608号明細書参照)。
しかしながら、この方法では、有機過酸化物が爆発等の危険性があり、取り扱いに注意を要する。
更には、ヒドロキシル基又はそのシリル保護体を有するモノマーを共重合し、得られたポリマーをブロモイソブチリルブロマイドと高分子反応させることにより3級ハロゲン化アルキルを有する反応性ポリマーに誘導する方法が報告されている(例えば、Macromolecules 2005,38,8264参照)。
この反応性ポリマーからはリビングラジカル重合によりグラフト重合体の製造が可能であるが、反応性ポリマーを得るためにポリマーの変換反応が必要であるという問題がある。
また、別法として、導入したい極性ポリマー構造を有し、且つ主鎖とするモノマーの重合条件において重合活性な部位を有するマクロモノマーを調製し、共重合することにより目的の極性ポリマーを製造することが可能である。しかしながら、マクロモノマーの調製は一般に多段階を要することに加え、主鎖を形成するモノマーに比べ反応性が著しく低下するためグラフト鎖を多く導入したい場合、マクロモノマーを多量に使用する必要があった。
本発明に係る極性ポリマーの製造方法では、上記の従来の方法とは異なり、複雑な精製操作を行うことなく、有機過酸化物を用いず、単純な重合反応により、上記極性ポリマーを他のベースポリマーへ導入した重合体を製造することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、以下、便宜上、「リットル」を単に「L」と記すことがある。
また、本実施例では、化合物名を下記略称で記することがある。
TBAF テトラブチルアンモニウムフルオライド
THF テトラヒドロフラン
TBAHF テトラブチルアンモニウムビフルオリド
TBAH テトラブチルアンモニウム三フッ化二水素
TASHF トリス(ジメチルアミノ)スルホニルビフルオリド
TBAOAc テトラブチルアンモニウムアセテート
TBAOBz テトラブチルアンモニウムベンゾエート
MMA メチルメタクリレート
PMMA ポリメチルメタクリレート
BA ブチルアクリレート
PBA ポリブチルアクリレート
AIBN α,α’−アゾビスイソブチロニトリル
St スチレン
BuLi ブチルリチウム
実施例における物性測定は、特に断りの無い限り次の方法で行った。
(1)プロトン核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)
装置:日本電子社製 EX270、又は、Bruker社製 DPX−300
試料セル:5mmφチューブ
測定溶媒:CDCl
測定温度:室温(約25℃)
測定パラメータ:5mmφプローブ、MENUF NON、OBNUC 1H、積算回数16回
パルス角度:45度
繰り返し時間:ACQTM 3秒、PD 4秒
内部標準:テトラメチルシラン(0.00ppm)
(2)質量スペクトル
[電子イオン化質量分析(EI−MS)]
装置:日本電子社製 JMS−T100GC
イオン化電圧:70eV
イオン源温度:230℃
加速電圧:7kV
MASS RANGE:m/z 35−1000
(3)分子量及び分子量分布の測定はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって次の方法で行った。
装置:HLC−8120GPC(RI)
カラム:TSKgel、GMH HR−M
流量:0.5mL/min
測定温度:40℃
移動相:THF又はジメチルアセトアミド(LiBr1mol%溶液)
標準物質:(標準ポリスチレン(PS)分子量)5,570、19,600、37,900、96,400、190,000、355,000、706,000、1,090,000
又は
装置:送液装置(LCポンプ)Gilson社製 Model305(ポンプヘッド25.SC)
カラム:PolymerLaboratories社製 PLgel Mixed−B 10μm(7.5mmφ×300mm)
測定温度:160℃
移動相:オルトジクロロベンゼン
試料濃度:共重合体1mg/1,2,4−トリクロロベンゼン1mL
流量:2mL/分
標準物質:(標準PS分子量)5,000、10,050、28,500、65,500、185,400、483,000、1,013,000、3,390,000
(4)Tg(ガラス転移温度)の測定はDSCによって次の方法で行った。
装置:セイコーインスツル社製 DSC6200R
測定温度:25℃→20℃/分昇温→分解温度以下→−20℃/分冷却→−100℃(10分)→20℃/分昇温→分解温度以下
窒素雰囲気下
〔(a−1)タイプの有機ケイ素化合物を用いた重合〕
(実施例1)
<ベンジルトリメチルシランとテトラブチルアンモニウムフルオライド(TBAF)とによるポリメチルメタクリレートの製造>
TBAF・3HO(261mg,1mmol)を30分減圧乾燥し、脱水THF10mLに溶解し、0.1M TBAF溶液を調製した。
窒素雰囲気下、ベンジルトリメチルシラン(95μL,0.5mmol)の脱水トルエン3mL溶液にメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)及び0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を室温にて5分かけて併注した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート1.32g(収率51.0%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=132,000、Mw/Mn=2.9であった。
(実施例2)
<ベンジルトリメチルシランとテトラブチルアンモニウムビフルオリド(TBAHF)とによるポリメチルメタクリレートの製造>
TBAHF(281.5mg,1mmol)を30分減圧乾燥し、脱水THF10mLに溶解し、0.1M TBAHF溶液を調製した。
窒素雰囲気下、ベンジルトリメチルシラン(95μL,0.5mmol)及びメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)の脱水THF3mL溶液に0.1M TBAHF溶液(0.25mL,0.025mmol)を60℃にて1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.18g(収率84.4%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=113,000、Mw/Mn=2.3であった。
(実施例3)
<ベンジルトリメチルシランとテトラブチルアンモニウム三フッ化二水素(TBAH)とによるポリメチルメタクリレートの製造>
TBAH(301.5mg,1mmol)を30分減圧乾燥し、脱水THF10mLに溶解し、0.1M TBAH溶液を調製した。
窒素雰囲気下、ベンジルトリメチルシラン(95μL,0.5mmol)及びメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)の脱水THF3mL溶液に0.1M TBAH溶液(0.25mL,0.025mmol)を60℃にて1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.06g(収率79.8%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=76,000、Mw/Mn=2.5であった。
(実施例4)
<ベンジルトリス(トリメチルシリル)シランの製造>
窒素雰囲気下、削状マグネシウム(2.1g,88mmol)及びクロロトリス(トリメチルシシリル)シラン(24.8g,88mmol)の脱水THF(35mL)混合液へ、室温にてベンジルクロライド(8.0mL,70mmol)の脱水THF(35mL)溶液を反応系が穏やかに還流するように滴下した。滴下後、更に2時間還流下攪拌した。冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え発泡がおさまるまで攪拌した後、油層を分離、乾燥、濃縮したところ、白色固体が得られた。メタノールで洗浄することにより標題化合物15.4gを白色粉末として得た(収率64.7%)。
H−NMR(CDCl) δ7.21−7.16(m,2H),7.07−7.01(m,3H),2.33(s,2H),0.11(s,27H).
MS(EI) 338(M+),323(M−CH),265(M−SiMe
(実施例5)
<ベンジルトリス(トリメチルシリル)シランとTBAFとによるポリメチルメタクリレートの製造>
窒素雰囲気下、実施例4にて製造したベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン(169mg,0.5mmol)の無水トルエン3mL溶液にメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)及び実施例1と同様に調製した0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を室温にて5分かけて併注した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.56g(収率96.2%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=76,000、Mw/Mn=3.0であった。
(実施例6)
<ベンジルトリス(トリメチルシリル)シランとトリス(ジメチルアミノ)スルホニルビフルオリド(TASHF)とによるポリメチルメタクリレートの製造>
TASHF(203.3mg,1mmol)を30分減圧乾燥し、脱水アセトニトリル10mLに溶解し、0.1M TASHF溶液を調製した。
窒素雰囲気下、ベンジルトリメチルシラン(169mg,0.5mmol)及びメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)の脱水THF3mL溶液に60℃にて0.1M TASHF溶液(0.25mL,0.025mmol)を1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.06g(収率77.1%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=26,000、Mw/Mn=1.6であった。
(実施例7)
<ベンジルトリス(トリメチルシリル)シランとテトラブチルアンモニウムアセテート(TBAOAc)とによるポリメチルメタクリレートの製造>
TBAOAc(301.5mg,1mmol)を30分減圧乾燥し、脱水アセトニトリル10mLに溶解し、0.1M TBAOAc溶液を調製した。
窒素雰囲気下、ベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン(169mg,0.5mmol)及びメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)の脱水THF3mL溶液に、0.1M TBAOAc溶液(0.5mL,0.025mmol)を60℃にて1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.28g(収率85.3%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=27,000、Mw/Mn=1.6であった。
(実施例8)
<ベンジルトリス(トリメチルシリル)シランとテトラブチルアンモニウムベンゾエート(TBAOBz)とによるポリメチルメタクリレートの製造>
TBAOBz(363.3mg,1mmol)を30分減圧乾燥し、脱水THF10mLに溶解し、0.1M TBAOBz溶液を調製した。
窒素雰囲気下、ベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン(169mg,0.5mmol)及びメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)の脱水THF3mL溶液に0.1M TBAOBz溶液(0.25mL,0.025mmol)を60℃にて1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.40g(収率89.8%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=73,000、Mw/Mn=1.9であった。
(実施例9)
<ベンジルトリス(トリメチルシリル)シランとTBAHFとによるポリメチルメタクリレートの製造>
TBAHF(281.5mg,1mmol)を30分減圧乾燥し、脱水THF10mLに溶解し、0.1M TBAHF溶液を調製した。
窒素雰囲気下、ベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン(169mg,0.5mmol)及びメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)の脱水THF3mL溶液に0.1M TBAHF溶液(0.25mL,0.025mmol)を60℃にて1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.30g(収率86.1%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=141,000、Mw/Mn=2.9であった。
(実施例10)
<ベンジルトリス(トリメチルシリル)シランとTBAHとによるポリメチルメタクリレートの製造>
TBAH(301.5mg,1mmol)を30分減圧乾燥し、脱水THF10mLに溶解し、0.1M TBAH溶液を調製した。
窒素雰囲気下、ベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン(169mg,0.5mmol)及びメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)の脱水THF3mL溶液に、0.1M TBAH溶液(0.25mL,0.025mmol)を60℃にて1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.28g(収率85.3%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=82,000、Mw/Mn=3.0であった。
(実施例11)
<ベンジルトリス(トリメチルシリル)シランとTBAFとによるポリエチルアクリレートの製造>
窒素雰囲気下、実施例4にて製造したベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン(169mg,0.5mmol)の脱水トルエン3mL溶液に、エチルアクリレート(2.6mL,25mmol)及び実施例1と同様に調製した0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を室温にて5分かけて併注した。30分後に反応溶液を減圧濃縮することにより無色膠状のポリエチルアクリレート1.75g(収率65.5%)が得られた。得られたポリエチルアクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=20,000、Mw/Mn=1.9であった。
(実施例12)
<ベンジルトリス(トリメチルシリル)シランとTBAFとによるポリアクリロニトリルの製造>
窒素雰囲気下、実施例4にて製造したベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン(169mg,0.5mmol)の脱水トルエン3mL溶液に、アクリロニトリル(1.6mL,25mmol)及び実施例1と同様に調製した0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を室温にて5分かけて併注した。30分後に、得られた粉末をTHF100mLで洗浄し、重合体を回収したところ、淡黄色粉末状のポリアクリロニトリル0.66g(収率44.0%)が得られた。
(実施例13)
<ベンジルトリス(トリメチルシリル)シランとTBAFとによるポリフェニルマレイミドの製造>
窒素雰囲気下、実施例4にて製造したベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン(169mg,0.5mmol)及びフェニルマレイミド(4.33g,25mmol)の脱水THF10mL溶液に、実施例1と同様に調製した0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を60℃にて5分かけて滴下した。2時間後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させた。得られた重合体をメタノールで洗液が黄色に着色しなくなるまで洗浄し淡橙色の粉末としてポリフェニルマレイミド1.23g(収率27.4%)が得られた。得られたポリフェニルマレイミドは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=31,000、Mw/Mn=1.8であった。
(実施例14)
<4−ビニルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シランの製造>
窒素雰囲気下、削状マグネシウム(2.1g,88mmol)及びクロロトリス(トリメチルシシリル)シラン(24.8g,88mmol)の脱水THF(35mL)混合液へ、室温にて4−ビニルベンジルクロライド(9.8mL,70mmol)の脱水THF(35mL)溶液を反応系が穏やかに還流するように滴下した。滴下後、更に2時間還流下攪拌した。冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え発泡がおさまるまで攪拌した後、油層を分離、乾燥、濃縮すると白色固体が得られた。メタノールで洗浄することにより標題化合物22.0gを白色粉末として得た(収率86.3%)。
H−NMR(CDCl) δ7.24(d,J=8.1Hz,2H),7.01(d,J=8.1Hz,2H),6.65(dd,J=17.5,10.8Hz,1H),5.65(d,J=17.5Hz,1H),5.14(d,J=10.8Hz,1H),2.23(s,2H),0.11(s,27H).
MS(EI) 364(M+),349(M−CH),291(M−SiMe
(実施例15)
<4−ビニルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シランとTBAFとによるポリエチルアクリレートの製造>
窒素雰囲気下、実施例14にて製造した4−ビニルフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン(182mg,0.5mmol)の脱水トルエン3mL溶液にメチルメタクリレート(2.6mL,50mmol)及び実施例1と同様に調製した0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を室温にて5分かけて併注した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.03g(収率75.6%)が得られた。得られたポリエチルアクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=99,000、Mw/Mn=2.6であった。
(実施例16)
<4−ビニルフェニルメチルジメチルメトキシシランの製造>
窒素雰囲気下、削状マグネシウム(4.5g,187mmol)及びジクロロジメチルシラン(54.3mL,450mmol)の脱水THF(75mL)混合液へ、室温にて4−クロロメチルスチレン(21.0mL,150mmol)の脱水THF(75mL)溶液を反応系が穏やかに還流するように滴下した。滴下後、更に2時間還流下攪拌した。冷却後、塩を窒素雰囲気下、ろ別し、低沸点物を濃縮した粗生成物を窒素雰囲気下減圧蒸留することにより無色オイルとして4−ビニルフェニルメチルジメチルクロロシラン17.6g(収率55.7%)が得られた。
4−ビニルフェニルメチルジメチルクロロシラン(8.4g,40mmol)を脱水THF(80mL)に溶解し、トリエチルアミン(11.2mL,80mmol)及びメタノール(4.0mL,100mmol)を加えた。析出した塩をろ別し、ろ液を濃縮、窒素雰囲気下減圧蒸留することにより無色オイルとして標題化合物7.2g(収率87.2%)を得た。
H−NMR(CDCl) δ7.07(d,J=8.1Hz,2H),6.81(d,J=8.1Hz,2H),6.46(dd,J=17.5,10.8Hz,1H),5.46(d,J=17.5Hz,1H),4.94(d,J=10.8Hz,1H),3.21(s,3H),1.97(s,2H),−0.11(s,9H).
MS(EI) 206(M+),191(M−CH),89
(実施例17)
<4−ビニルフェニルメチルジメチルメトキシシランとTBAFとによるポリメチルメタクリレートの製造>
窒素雰囲気下、4−ビニルフェニルメチルジメチルメトキシシラン(103mg,0.5mmol)の脱水THF3mL溶液にメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)を加え60℃に加温した。実施例1と同様に調製した0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を60℃にて1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.40g(収率92.2%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=120,000、Mw/Mn=2.6であった。
(実施例18)
<4−ビニルフェニルメチルジメチルメトキシシランとTBAFとによるポリブチルアクリレートの製造>
窒素雰囲気下、4−ビニルフェニルメチルジメチルメトキシシラン(103mg,0.5mmol)の脱水トルエン3mL溶液にブチルアクリレート(3.5mL,25mmol)を加え60℃に加温した。実施例1と同様に調製した0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのトルエンで希釈した。トルエン溶液を水で洗浄したのち、低沸点物を減圧留去したところ、無色の粘凋オイルとしてポリブチルアクリレート2.74g(収率82.9%)が得られた。得られたポリブチルアクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=37,000、Mw/Mn=2.0であった。
(実施例19)
<4−ブロモフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シランの製造>
窒素雰囲気下、削状マグネシウム(2.2g,92mmol)及びクロロトリス(トリメチルメチルシリル)シラン(25g,88mmol)の脱水THF(44mL)混合液へ、室温にて4−ブロモベンジルブロマイド(20.2mL,88mmol)の脱水THF(44mL)溶液を、反応系が穏やかに還流するように滴下した。滴下後、更に2時間還流下攪拌した。冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え発泡がおさまるまで攪拌した後、油層を分離、乾燥、濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに続いて再結晶することにより精製し、白色結晶として標題化合物2.4gを得た(収率6.5%)。
H−NMR(CDCl) δ7.07(d,J=8.4Hz,2H),6.71(d,J=8.4Hz,2H),2.06(s,2H),−0.11(s,27H).
MS(EI) 418(M+),416,247,173,73
(実施例20)
<4−ブロモフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シランとTBAFとによるポリメチルメタクリレートの製造>
窒素雰囲気下、4−ブロモフェニルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン(104mg,0.25mmol)の脱水THF3mL溶液に、メチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)を加え60℃に加温した。実施例7と同様に調製した0.1M TBAOAc溶液(0.5mL,0.025mmol)を60℃にて1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.23g(収率85.5%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=54,000、Mw/Mn=2.0であった。
(実施例21)
<2−ピリジルメチルトリス(トリメチルシリル)シランの製造>
窒素雰囲気下、削状マグネシウム(1.5g,62mmol)及びクロロトリス(トリメチルシリル)シラン(17.7g,63mmol)の脱水THF(25mL)混合液へ、室温にて2−クロロメチルピリジン(6.4g,50mmol)の脱水THF(25mL)溶液を反応系が穏やかに還流するように滴下した。滴下後、更に2時間還流下攪拌した。冷却後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え発泡がおさまるまで攪拌した後、油層を分離、乾燥、濃縮し得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し黄色オイルとして標題化合物1.98gを得た(収率11.6%)。
H−NMR(CDCl) δ8.38(d,J=4.9Hz,1H),7.43(d,J=7.5Hz,1H),6.99(t,J=7.5Hz,1H),6.93(dd,J=7.5,4.9Hz,1H),2.51(s,2H),0.11(s,27H).
MS(EI) 339(M+),324(M−CH),266(M−SiMe
(実施例22)
<2−ピリジルメチルトリス(トリメチルシリル)シランとTBAFとによるポリメチルメタクリレートの製造>
窒素雰囲気下、実施例21にて製造した2−ピリジルメチルトリス(トリメチルシリル)シラン(85mg,0.25mmol)の脱水THF3mL溶液にメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)を加え60℃に加温した。実施例1と同様に調製した0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を60℃にて1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.10g(収率81.1%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=138,000、Mw/Mn=2.2であった。
(実施例23)
<2−チエニルメチルトリメチルシランとTBAHFとによるポリメチルメタクリレートの製造>
窒素雰囲気下、2−チエニルメチルトリメチルシラン(85mg,0.5mmol)の脱水THF5mL溶液にメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)を加え60℃に加温した。0.1M TBAHF溶液(0.5mL,0.05mmol)を60℃にて1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.39g(収率92.3%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=34,000、Mw/Mn=1.6であった。
(実施例24)
窒素雰囲気下、ベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン(85mg,0.25mmol)及びメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)の脱水THF3mL溶液に0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を60℃にて1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.51g(収率97.0%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=108,000、Mw/Mn=2.1であった。
(実施例25)
ベンジルクロライド29μL(0.25mmol)を加えたこと以外は実施例24と同様に重合を行い、白色粉末状のポリメチルメタクリレート1.41g(収率54.5%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=65,000、Mw/Mn=1.9であった。
(実施例26)
ベンジルクロライド40μL(0.35mmol)加えたこと以外は実施例24と同様に重合を行い、白色粉末状のポリメチルメタクリレート1.15g(収率44.4%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=51,000、Mw/Mn=1.7であった。
(実施例27)
ベンジルクロライド52μL(0.45mmol)加えたこと以外は実施例24と同様に重合を行い、白色粉末状のポリメチルメタクリレート0.93g(収率35.9%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=47,000、Mw/Mn=1.7であった。
(実施例28)
ベンズアルデヒド25μL(0.25mmol)加えたこと以外は実施例24と同様に重合を行い、白色粉末状のポリメチルメタクリレート1.42g(収率54.9%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=50,000、Mw/Mn=1.9であった。
(実施例29)
<9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレンとTBAFとによるポリメチルメタクリレートの製造>
窒素雰囲気下、9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレン(155mg,0.5mmol)の脱水THF3mL溶液にメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)を加えた後、60℃にて0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.26g(収率85.1%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=36,000、Mw/Mn=1.7であった。
(実施例30)
<9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレンとTBAFとによるポリブチルアクリレートの製造>
窒素雰囲気下、9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレン(155mg,0.5mmol)の脱水THF3mL溶液にブチルアクリレート(3.6mL,25mmol)を加えた後、60℃にて0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を減圧濃縮することにより回収したところ、無色粘性オイルのポリブチルアクリレート3.46gが得られた。得られたポリブチルアクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=16,000、Mw/Mn=1.8であった。
(実施例31)
<9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレンとTBAOBzとによるポリメチルメタクリレート−block−ポリブチルアクリレートの製造>
窒素雰囲気下、9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレン(155mg,0.5mmol)の脱水THF3mL溶液に、メチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)を加えた後、60℃にて0.1M TBAOBz溶液(0.25mL,0.025mmol)を1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を5mLのTHFで希釈し、ブチルアクリレート(1.8mL,12.5mmol)を加え30分攪拌した。反応溶液を200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート−block−ポリブチルアクリレート2.38g(収率55.8%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレート−block−ポリブチルアクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=26,000、Mw/Mn=1.7であり、MMA/BA比はH−NMRより9/1と決定した。
(実施例32)
<9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレンとTBAFとによるポリメチルメタクリレートの製造>
窒素雰囲気下、9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン(206mg,0.5mmol)の脱水THF3mL溶液にメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)を加えた後、60℃にて0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート2.18g(収率80.5%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=58,000、Mw/Mn=2.3であった。
(実施例33)
<9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレンとTBAFとによるポリブチルアクリレートの製造>
窒素雰囲気下、9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン(206mg,0.5mmol)の脱水THF3mL溶液にブチルアクリレート(3.6mL,25mmol)を加えた後、60℃にて0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を減圧濃縮することにより回収したところ、無色粘性オイルのポリブチルアクリレート3.62gが得られた。得られたポリブチルアクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=9,000、Mw/Mn=1.8であった。
(実施例34)
<9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレンとTBAOBzとによるポリメチルメタクリレート−block−ポリブチルアクリレートの製造>
窒素雰囲気下、9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン(206mg,0.5mmol)の脱水THF3mL溶液にメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)を加えた後、60℃にて0.1M TBAOBz溶液(0.25mL,0.025mmol)を1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を5mLのTHFで希釈し、ブチルアクリレート(1.8mL,12.5mmol)を加え30分攪拌した。反応溶液を200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収し、白色粉末として標題化合物2.48g(収率55.2%)を得た。得られたポリメチルメタクリレート−block−ポリブチルアクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=23,000、Mw/Mn=1.4であり、MMA/BA比はH−NMRより9/1と決定した。
(実施例35)
<2,7−ジブロモ−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレンとTBAHFとによるポリメチルメタクリレートの製造>
窒素雰囲気下、2,7−ジブロモ−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン(142mg,0.25mmol)の脱水THF5mL溶液にメチルメタクリレート(2.6mL,25mmol)を加えた後、60℃にて0.1M TBAHF溶液(0.5mL,0.05mmol)を1分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色粉末状のポリメチルメタクリレート0.56g(収率20.1%)が得られた。得られたポリメチルメタクリレートは、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=36,000、Mw/Mn=1.7であった。
〔(a−2)タイプの有機ケイ素化合物を用いた重合〕
(実施例36)
<MMA/4−ビニルベンジルトリメチルシラン共重合体の製造>
窒素雰囲気下、4−ビニルベンジルトリメチルシラン(1.9g,10mmol)及びMMA(20.0g,200mmol)のトルエン(20mL)溶液へ、室温にてAIBN(34mg、0.2mmol)を加えた後、反応系を80℃に昇温した。80℃にて6時間攪拌した後、室温に冷却しTHFにて反応溶液を希釈し、メタノールに滴下し、析出したポリマーをろ取した。減圧乾燥することにより標題化合物11.4gを白色粉末として得た(収率52.2%)。得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=67,000、Mw/Mn=1.9であった。
H−NMR(CDCl) δ6.83(brs),3.60(brs),3.08−2.91,2.10−1.60,1.51−1.28,1.27−1.10,1.10−0.50,−0.03(brs)
(実施例37)
<PMMA−graft−PBAの製造>
実施例36で得たMMA/4−ビニルベンジルトリメチルシラン共重合体1gを脱水THF5mLに溶解した溶液に、ブチルアクリレート(1.4mL,10mmol)を加え60℃に昇温した。混合液に0.1M TBAF溶液(0.5mL,0.05mmol)を2分かけて滴下した。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより標題化合物1.0gが得られた。得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=79,000、Mw/Mn=1.9であった。
H−NMR(CDCl) δ7.00(brs),6.90(brs),4.16−4.06,3.60(brs),3.04−2.83,2.65−2.24,2.12−1.60,1.51−1.30,1.27−1.15,1.10−0.50
(実施例38)
<MMA/4−ビニルベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン共重合体の製造>
窒素雰囲気下、4−ビニルベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン(3.6g,10mmol)及びMMA(21.4mL,200mmol)のトルエン(20mL)溶液へ、室温にてAIBN(34mg,0.2mmol)を加えた後,反応系を80℃に昇温した。80℃にて6時間攪拌した後、室温に冷却しTHFにて反応溶液を希釈し、メタノールに滴下し、析出したポリマーをろ取した。減圧乾燥することにより標題化合物12.0gを白色粉末として得た(収率50.7%)。得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=183,000、Mw/Mn=2.3であった。
H−NMR(CDCl) δ6.96−6.75,3.60(brs),3.08−2.91,2.10−1.60,1.51−1.28,1.27−1.10,1.10−0.50,0.11(brs)
(実施例39)
<PMMA−graft−PBAの製造>
実施例38で得たMMA/4−ビニルベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン共重合体1gを脱水THF5mLに溶解した溶液に、ブチルアクリレート(1.4mL,10mmol)を加え60℃に昇温した。混合液に0.1M TBAF溶液(0.5mL,0.05mmol)を滴下し、30分攪拌した。反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色の標題化合物1.8gが得られた。得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=435,000、Mw/Mn=2.5であり、MMA/BA比はH−NMRより40/60と決定した。また、Tgは、−25℃、100℃であった。
(実施例40)
<PMMA−graft−ポリ−4−ビニルピリジンの製造>
実施例39で得たMMA/4−ビニルベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン共重合体2gを脱水THF10mLに溶解した溶液に、4−ビニルピリジン(2.7mL,25mmol)を加え60℃に昇温した。混合液に0.1M TBAF溶液(0.5mL,0.05mmol)を滴下し、30分攪拌した。反応溶液を20mLのジメチルアセトアミドで希釈し、200mLのヘキサン中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、淡桃色の標題化合物4.4gが得られた。
得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=355,000、Mw/Mn=2.0であり、MMA/ビニルピリジン比はH−NMRより42/58と決定した。
(実施例41)
<MMA/4−ビニルベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン共重合体の製造>
窒素雰囲気下、4−ビニルベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン(3.6g,10mmol)及びMMA(53.5mL,500mmol)のトルエン(500mL)溶液へ、室温にてAIBN(84mg,0.5mmol)を加えた後反応系を80℃に昇温した。80℃にて6時間攪拌した後、室温に冷却し、メタノールに滴下した。析出したポリマーをろ取し、減圧乾燥することにより標題化合物28.1gを白色粉末として得た(収率52.4%)。
得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=62,000、Mw/Mn=2.0であり、MMA/Stの共重合比はH−NMRより33/1と決定した。。
H−NMR(CDCl) δ6.96−6.75,3.60,3.08−2.91,2.10−1.60,1.51−1.28,1.27−1.10,1.10−0.50,0.11
(実施例42)
<PMMA−graft−PBAの製造>
実施例41で得たMMA/4−ビニルベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン共重合体7.5gを脱水THF37.5mLに溶解した溶液に、ブチルアクリレート(8.4mL,58.5mmol)を加え60℃に昇温した。混合液に0.1M TBAF溶液(1.2mL,0.12mmol)を滴下し、30分攪拌した。反応溶液を100mLのTHFで希釈し、2000mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色の標題化合物8.9gが得られた。
得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=134,000、Mw/Mn=2.0であり、MMA/BA比はH−NMRより66/34と決定した。また、Tgは、−36℃、89℃であった。
(実施例43)
<スチレン/4−ビニルベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン共重合体の製造> 窒素雰囲気下、4−ビニルベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン(3.6g,10mmol)及びスチレン(22.9mL,200mmol)のトルエン(20mL)溶液へ、室温にてAIBN(34mg,0.2mmol)を加えた後、反応系を80℃に昇温した。80℃にて6時間攪拌した後、室温に冷却しTHFにて反応溶液を希釈し、メタノールに滴下し、析出したポリマーをろ取した。減圧乾燥することにより標題化合物6.3gを白色粉末として得た(収率25.9%)。
得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=97,000、Mw/Mn=1.9であった。
(実施例44)
<PSt−graft−PBAの製造>
実施例43で得たスチレン/4−ビニルベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン共重合体1gを脱水THF5mLに溶解した溶液に、ブチルアクリレート(1.4mL,10mmol)を加え60℃に昇温した。混合液に0.1M TBAF溶液(0.5mL,0.05mmol)を滴下し、30分攪拌した。反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色の標題化合物2.5gが得られた。得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=200,000、Mw/Mn=2.1であり、St/BA比はH−NMRより38/62と決定した。
(実施例45)
<PSt−graft−PMMAの製造>
実施例43で得たスチレン/4−ビニルベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン共重合体1gを脱水THF5mLに溶解した溶液にMMA(2.6mL,25mmol)を加え60℃に昇温した。混合液に0.1M TBAF溶液(0.5mL,0.05mmol)を滴下し、30分攪拌した。反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色の標題化合物3.1gが得られた。得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=594,000、Mw/Mn=3.3であり、St/MMA比はH−NMRより25/75と決定した。
(実施例46)
<PMMA−graft−PBAの製造(ワンポット反応)>
MMA(17.1mL,160mmol)と4−ビニルベンジルトリス(トリメチルシリル)シラン(2.92g,8mmol)を脱水トルエン(17.1mL)に溶解し80℃に加熱した。このトルエン溶液にAIBN(0.14g,0.84mmol)を加え8時間攪拌後、100℃に昇温し2時間保温した。60℃に冷却後、脱水THF(100mL)及びブチルアクリレート(28.6mL,200mmol)を加え均一溶液とした後、上記で調製した0.1M TBAF溶液(8mL,0.8mmol)を加え30分攪拌した。得られたポリマー溶液をメタノール(1L)に滴下し、重合体を沈殿、凝固させることにより回収、減圧オーブンにて乾燥することで標題化合物19.9g(44.60%)を得た。得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=40,500、Mw/Mn=2.8であり、MMA/BA比はH−NMRより44/56と決定した。
〔(a−3)タイプの有機ケイ素化合物を用いた重合〕
(実施例47)
<ポリ[9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレン−alt−9,9−ジオクチルフルオレン]の製造>
窒素雰囲気下、2,7−ジブロモ−9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレン(1.9g,10mmol)、9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸 エチレングリコールエステル(20.0g,200mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(289mg,0.25mmol)のTHF(20mL)溶液へ、室温にて2.0M炭酸カリウム水溶液(10mL)を加えた後、反応系を90℃に昇温した。90℃にて6時間攪拌した後、室温に冷却しトルエン/水を加え分液した。有機層を5質量%塩酸で洗浄し、メタノールに滴下することにより生じた沈殿をろ別、減圧乾燥することにより黄土色粉末として標題化合物を2.80g得た。
得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=14,000、Mw/Mn=2.5であった。
(実施例48)
<置換ポリフルオレン−graft−ポリブチルアクリレートの製造>
実施例47で得たポリ[9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレン−alt−9,9−ジオクチルフルオレン]0.21gを脱水THF3mLに溶解した溶液にブチルアクリレート(2.1mL,15mmol)を加え60℃に昇温した。混合液に0.1M TBAF溶液(0.3mL,0.03mmol)を加えた。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、黄色粉末状の標題化合物0.64gが得られた。
得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=23,000、Mw/Mn=2.5であった。
(実施例49)
<ポリ[9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン−alt−9,9−ジオクチルフルオレン]の製造>
窒素雰囲気下、2,7−ジブロモ−9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン(1.9g,10mmol)、9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸 エチレングリコールエステル(20.0g,200mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(289mg,0.25mmol)のTHF(20mL)溶液へ、室温にて2.0M炭酸カリウム水溶液(10mL)を加えた後、反応系を90℃に昇温した。90℃にて6時間攪拌した後、室温に冷却し、トルエン/水を加え分液した。有機層を5質量%塩酸で洗浄しメタノールに滴下することにより生じた沈殿を、ろ別、減圧乾燥することにより黄土色粉末として標題化合物3.92gを得た。
得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=12,000、Mw/Mn=2.1であった。
(実施例50)
<置換ポリフルオレン−graft−ポリブチルアクリレートの製造>
実施例49で得たポリ[9−トリス(トリメチルシリル)シリルフルオレン−alt−9,9−ジオクチルフルオレン]0.24gを脱水THF3mLに溶解した溶液にブチルアクリレート(2.1mL,15mmol)を加え60℃に昇温した。混合液に0.1M TBAF溶液(0.3mL,0.03mmol)を加えた。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、緑色膠状の標題化合物2.10gが得られた。
得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=38,000、Mw/Mn=2.1であった。
(実施例51)
<ポリ[9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレン−alt−9,9−ジオクチルフルオレン]の製造>
窒素雰囲気下、2,7−ジブロモ−9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレン(185mg,0.4mmol)、9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジボロン酸 エチレングリコールエステル(210mg,0.4mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(9.1mg,0.01mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(11.2mg,0.04mmol)及び炭酸セシウム(516mg,1.6mmol)に0.5vol%HOのTHF溶液6mLを加え、加熱還流下6時間攪拌した。室温に冷却し、トルエン/水を加え分液した。有機層を5質量%塩酸で洗浄し、メタノールに滴下することにより生じた沈殿をろ別、減圧乾燥することにより黄緑色繊維状物質として標題化合物0.21gを得た。
得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=99,000、Mw/Mn=4.0であり、Tgは151℃であった。
(実施例52)
<ポリ−9H−カルバゾール−9−エチルアクリレート−graft−置換ポリフルオレンの製造>
実施例51で得たポリ[9,9−ビス(トリメチルシリル)フルオレン−alt−9,9−ジオクチルフルオレン](Mw=99,000、Mw/Mn=4.0)0.21gを脱水THF3mLに溶解した溶液に、9H−カルバゾール−9−エチルアクリレート(3.98g,15mmol)を加え60℃に昇温した。混合液に0.1M TBAF溶液(0.3mL,0.03mmol)を加えた。30分後に反応溶液を20mLのTHFで希釈し、200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、山吹色繊維状の標題化合物0.30gが得られた。
得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=146,000、Mw/Mn=6.0であり、Tgは91℃であった。
〔(a−4)タイプの有機ケイ素化合物を用いた重合〕
(実施例53)
<9−アリル−9−トリメチルシリルフルオレンの製造>
フルオレン(24.9g,150mmol)を脱水THF300mLに溶解し、−30℃以下に冷却した。n−BuLiの1.6Mヘキサン溶液107mL(172mmol)を滴下し、1時間攪拌した後、トリメチルシリルクロライド23.0mL(180mmol)を滴下し、室温まで昇温した。再び反応容器を−30℃以下に冷却し、n−BuLiの1.6Mヘキサン溶液107mL(172mmol)を滴下し、1時間攪拌した後、アリルブロマイド15.6mL(180mmol)を滴下し、室温まで昇温した。1時間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、油層を分離、乾燥、濃縮することにより固体を得た。得られた固体をヘキサンから再結晶することにより白色結晶として標題化合物19.0gを得た(収率45.5%)。
H−NMR(CDCl) δ7.87−7.78(m,2H),7.46−7.39(m,2H),7.37−7.28(m,4H),5.03(ddd,J=17.0,9.7,6.7Hz,1H),4.85(dd,J=17.0,1.3Hz,1H),4.61(dd,J=9.7,1.3Hz,1H),3.10(d,J=6.7,2H),−0.13(s,9H)
MS(EI) 278(M+),204,73(SiMe
(実施例54)
<エチレン/1−ヘキセン/9−アリル−9−トリメチルシリルフルオレン共重合体の製造>
オートクレーブに窒素下で、トルエン(4.19mL)を仕込み、40℃で安定させた後、エチレン(0.60MPa)を加圧し安定させた。ここに、9−アリル−9−トリメチルシリルフルオレンの1Mトルエン溶液0.25mL(0.25μmol)及び1−ヘキセン60μL(1.0mmol)をオートクレーブに注入し、続いてトリイソブチルアルミニウム0.25Mトルエン溶液0.16mL(40μmol)を注入した。ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.001Mトルエン溶液0.3mL(0.3μmol)に続き、ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(2−フェノキシ−3−tert−ブチル−5−メチル)チタニウムジクロライド0.001Mトルエン溶液0.1mL(0.1μmol)を注入した。反応温度を40℃、エチレン圧を0.6MPaに保ち20分間攪拌した。エチレンを排気し低沸点物を減圧留去して得られた白色固体をTHFで洗浄、不溶分を減圧乾燥することにより標題化合物157mgを得た。
得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=9,300、Mw/Mn=1.4であり、H−NMRよりCH1000ユニットに対し、フルオレニルシラン部位を2ユニット含有することが確認された。
H−NMR(CDClCDCl) δ7.88−7.86,7.51−7.49,7.36−7.34,1.43−1.20,1.18−1.10,1.03−0.95,0.90−0.86,−0.15.
(実施例55)
<エチレン/1−ヘキセン/9−アリルフルオレン共重合体−graft−ポリブチルアクリレート>
実施例54で得られたエチレン/1−ヘキセン/9−アリル−9−トリメチルシリルフルオレン共重合体0.15gに脱水トルエン15mLを加え60℃に加温し溶解した。ブチルアクリレート1.1mL(8.0mmol)を加えた後、0.1M TBAF溶液(0.8mL,0.08mmol)を加えた。30分後に反応溶液を200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、白色の標題化合物0.15gが得られた。
H−NMR(CDClCDCl) δ7.76−7.74,7.51−7.28,4.30−3.96,2.15−2.01,1.73−1.60,1.44−1.20,1.18−1.10,1.03−0.94,0.90−0.86.
〔(a−5)タイプの有機ケイ素化合物を用いた重合〕
(実施例56)
<2,6−ビス(トリメチルシリルメチル)フェノールの製造>
tert−ブトキシカリウム10.1g(90mmol)のヘプタン290mLスラリーにn−ブチルリチウム1.59Mヘキサン溶液56.6mL(90mmol)を加え、続いて2、6−ジメチルフェノール2.75g(22.5mmol)を加えた。3時間加熱還流した後、窒素雰囲気下固体をろ別し、得られた固体をトリメチルシリルクロライド2.8mL(22.5mmol)に加え、室温にて12時間攪拌した。混合物に水を加え有機層を分離、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮することにより粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて分離することにより無色オイルとして標題化合物0.52gを得た(収率8.6%)。
H−NMR(CDCl) δ6.84−6.77(m,2H),6.70−6.63(m,1H),4.37(s,1H),2.20(s,4H),0.02(s,18H).
MS(EI) 266(M+),235,163,73(SiMe
(実施例57)
<2,6−ビス(トリメチルシリルメチル)フェノール/2,6−ジメチルフェノール共重合体の製造>
塩化銅(I)122mg(1.2mmol)及びピリジン8.5mL(105mmol)をニトロベンゼン35mLに溶解し、空気をバブリングした。2,6−ビス(トリメチルシリルメチル)フェノール0.19g(0.7mmol)及び2,6−ジメチルフェノール2.43g(19.9mmol)を加え攪拌しながら2時間空気をバブリングした。得られた粘性液体を塩酸のメタノール溶液に滴下し、得られた固体をTHFに溶解した。THF溶液を塩酸のメタノール溶液に滴下し得られた粉末を乾燥することにより薄橙色粉末として標題化合物2.26gを得た。
得られた重合体は、ポリスチレン換算重量平均分子量Mw=15,000、Mw/Mn=1.66であり、H−NMRより2,6−ビス(トリメチルシリルメチル)フェノール/2,6−ジメチルフェノール比は1/116と決定した。
H−NMR(CDCl) δ6.47,2.08,−0.16.
(実施例58)
<ポリ−2,6−ジメチルフェノール−graft−ポリブチルアクリレートの製造> 実施例57で得られた2,6−ビス(トリメチルシリルメチル)フェノール/2,6−ジメチルフェノール共重合体1.0gに、脱水THF10mLを加え60℃に加温し溶解した。ブチルアクリレート1.1mL(7.8mmol)を加えた後、0.1M TBAF溶液(0.25mL,0.025mmol)を加えた。30分後に反応溶液を200mLのメタノール中へ加え、重合体を沈殿、凝固させることにより回収したところ、薄橙色の標題化合物1.0gが得られた。
H−NMRよりブチルエステルユニット/2,6−ジメチルフェニルユニット比は1/37と決定した。
H−NMR(CDCl) δ6.47,4.09−3.98,2.08,1.42−1.28,0.94−0.83.
本発明の極性ポリマーの製造方法は、α位に炭素−炭素二重結合を有する極性ビニルモノマーの重合鎖を部分構造に有する極性ポリマーを、温和な条件下、取り扱い容易な開始剤を用いることにより簡便に製造することができる。このため、ラボスケールからプラントスケールまでの様々な上記極性ポリマーの製造方法に好適に用いることができる。

Claims (20)

  1. (a):
    (a−1)式(I)
    Figure 2008274214
    (式(I)中、Aは置換若しくは非置換のアリール基を表し、
    、R及びRはそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又は、式(1)
    Si …(1)
    (式(1)中、R、R及びRはそれぞれ独立に、アリール基、又はアルキル基を表す。)
    で表されるシリル基を表し、
    及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、又は上記式(1)で表されるシリル基を表す。
    また、Rで表される基が、置換若しくは非置換のアリール基、又は置換若しくは非置換のアルキル基を表し、且つRで表される基が、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアルキル基、又は上記式(1)で表されるシリル基を表す場合、又はR〜Rで表される基が上記式(1)で表されるシリル基を表し、且つRが置換若しくは非置換のアリール基、又は置換若しくは非置換のアルキル基を表す場合には、RとAとは互いに結合して環を形成してもよく、
    及びRで表される基が、それぞれ独立して置換若しくは非置換のアリール基、又は置換若しくは非置換のアルキル基を表す場合には、当該置換基同士が互いに結合して環を形成してもよい。)
    で表される化合物、
    (a−2)式(II)
    Figure 2008274214
    (式(II)中、R、R及びRは式(I)と同義であり、
    A’は置換若しくは非置換のアリール基を表し、
    及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、又は上記式(1)で示されるシリル基を表し、
    は、水素原子、C1−10のアルキル基、又はC6−10のアリール基を表し、R、R及びA’で表される基は互いに結合して環を形成してもよい。)
    で表される構成単位を有する重合体、
    (a−3)式(V)
    Figure 2008274214
    (式(V)中、R、R、R及びRは、式(II)と同義であり、
    〜R14はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−10のアルキル基、フルオロアルキル基、C6−10のアリール基、C1−10のアルコキシ基、C6−10のアリールオキシ基、C2−10のアルコキシカルボニル基、C1−10のヒドロカルビルチオ基、C2−12のヒドロカルビル二置換アミノ基、又はC2−12のヒドロカルビル二置換ホスフィノ基を表し、R10〜R13で表される基は互いに結合して環を形成してもよい。)
    で表される構成単位を有する重合体、
    (a−4)式(VII)
    Figure 2008274214
    (式(VII)中、R〜Rは式(I)と同義であり、nは1〜10の整数を表し、R15〜R22はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、C1−10のアルキル基、C6−10のアリール基を表し、R15〜R22は互いに結合して環を形成してもよい。)
    で表される構成単位を有する重合体、
    及び
    (a−5)式(IX)
    Figure 2008274214
    (式(IX)中、R〜Rは式(I)と同義であり、
    23は水素原子、C1−10のアルキル基、C6−10のアリール基、又はメチルトリメチルシリル基を表す。)
    で表される構成単位を有する重合体、からなる群から選択される少なくとも1種の有機ケイ素化合物と、
    (b):カルボニル基、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基(−SO−)、ホスホリル基(>PO−)、又はピリジル基を有し、且つ当該置換基に対するα位に炭素−炭素二重結合を有する極性化合物と、
    (c):フッ素、アジド、シアニド、カルボキシラート、又はこれらの共役酸との塩を対アニオンとするオニウム化合物;アルカリ金属フッ化物;アルカリ金属重フッ化物;及びルイス酸からなる群から選択される少なくとも1種の触媒量の触媒と、
    を接触させることを特徴とする極性ポリマーの製造方法。
  2. 上記有機ケイ素化合物が式(I)で表される化合物であり、
    及びRが共に水素原子であることを特徴とする請求項1に記載の極性ポリマーの製造方法。
  3. 上記有機ケイ素化合物が式(I)で表される化合物であり、
    上記有機ケイ素化合物は、式(I)におけるR、R、及びAからなる群から選択される何れか1つの置換基が重合体の末端に結合している化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の極性ポリマーの製造方法。
  4. 上記有機ケイ素化合物が、式(II)で表される構成単位を有する重合体であることを特徴とする請求項1に記載の極性ポリマーの製造方法。
  5. 上記有機ケイ素化合物が、式(III)
    Figure 2008274214
    (式(III)中、R〜R、R〜R、及びA’は式(II)と同義である。)
    で表されるアルケニル化合物の単独重合体、又は当該アルケニル化合物を含む単量体組成物の重合体であることを特徴とする請求項1に記載の極性ポリマーの製造方法。
  6. 上記アルケニル化合物が、式(IV)
    Figure 2008274214
    (式(IV)中、R〜Rは式(III)と同義である。)
    で表されるアルケニル化合物であることを特徴とする請求項5に記載の極性ポリマーの製造方法。
  7. 上記有機ケイ素化合物が、式(V)で表される構成単位を有する重合体であることを特徴とする請求項1に記載の極性ポリマーの製造方法。
  8. 式(V)で表される構成単位を有する上記重合体が、式(VI)
    Figure 2008274214
    (式(VI)中、R〜R、R、及びR〜R14は、式(V)と同義であり、
    Xはハロゲン原子、又は
    B(OR
    (Rは水素原子、C1−10のアルキル基、又はC6−10のアリール基を表し、R同士で結合して環を形成してもよい。)
    を表す。)
    で表される化合物の単独重合体、
    又はアリールジハライド化合物、アリールジボロン酸化合物、及びアリールジボロン酸エステル化合物からなる群から選択される少なくとも1種のモノマーと式(VI)で表される化合物との共重合体であることを特徴とする請求項7に記載の極性ポリマーの製造方法。
  9. 上記有機ケイ素化合物が式(VII)で表される構成単位を有する重合体であることを特徴とする請求項1に記載の極性ポリマーの製造方法。
  10. 式(VII)で表される構成単位を有する上記重合体が、式(VIII)
    Figure 2008274214
    (式(VIII)中、R〜R、R15〜R22、及びnは式(VII)と同義である。)
    で表されるアルケニル化合物の単独重合体、又は当該アルケニル化合物を含む単量体組成物の重合体であることを特徴とする請求項9に記載の極性ポリマーの製造方法。
  11. 上記有機ケイ素化合物が、式(IX)で表される構成単位を有する重合体であることを特徴とする請求項1に記載の極性ポリマーの製造方法。
  12. 式(IX)で示される構成単位を有する上記重合体が、式(X)
    Figure 2008274214
    (式(X)中、R〜R、及びR23は式(IX)と同義である。)
    で表される置換フェノール化合物の単独重合体、又は当該置換フェノール化合物を含む単量体組成物の重合体であることを特徴とする請求項11に記載の極性ポリマーの製造方法。
  13. 上記極性化合物が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、N−置換不飽和アミド及びビニルピリジンからなる群から選択される少なくとも1つの極性化合物であることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の極性ポリマーの製造方法。
  14. 上記触媒が、フッ素、アジド、シアニド、カルボキシラート、及びこれらの共役酸との塩を対アニオンとするオニウム化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の触媒であることを特徴とする請求項1〜13の何れか1項に記載の極性ポリマーの製造方法。
  15. 更に、
    (d):活性プロトンを有していない求電子剤を共存させることを特徴とする請求項1〜14の何れか1項に記載の極性ポリマーの製造方法。
  16. 式(XI)
    Figure 2008274214

    (式(XI)中、R24及びR25はそれぞれ独立してC1−10のアルキル基、フェニル基又はトリメチルシリル基を表し、R26はC1−10のアルコキシ基、又はトリメチルシリル基を表す。)
    を構成単位に有し、且つ4−メチルスチレンを構成単位に含まない重合体からなることを特徴とする有機ケイ素化合物。
  17. 式(XII)
    Figure 2008274214
    (式(XII)中、nは1〜10の整数を表す。)
    を構成単位に有する重合体からなることを特徴とする有機ケイ素化合物。
  18. 式(XIII)
    Figure 2008274214
    (式(XIII)中、R24及びR25はそれぞれ独立してC1−10のアルキル基、フェニル基、又はトリメチルシリル基を表し、R26はC1−10のアルコキシ基又はトリメチルシリル基を表し、R27は水素原子、ハロゲン原子、C1−10のアルキル基、フェニル基、又はビニル基を表す。但し、R26がC1−10のアルコキシ基を表す場合、R27はビニル基を表す。)
    で表されることを特徴とする有機ケイ素化合物。
  19. 式(XIV)
    Figure 2008274214
    (式(XIV)中、nは1〜10の整数を表す。)
    で表されることを特徴とする有機ケイ素化合物。
  20. 式(XV)
    Figure 2008274214
    (式(XV)中、R28は水素原子又はメチル基を表し、EWGはエステル基、N−置換アミド基、又はピリジル基を表し、m及びlはそれぞれ独立に2〜100の整数を表す。)又は、式(XVI)
    Figure 2008274214
    (式(XVI)中、R28、m及びEWGは式(XV)と同義であり、R29は水素原子、C10のアルキル基、又はC〜C10のアリール基を表す。)
    で表される構成単位を有することを特徴とする重合体。
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