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JP2009103889A - 画像表示装置および画像表示方法 - Google Patents

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JP2009103889A JP2007275110A JP2007275110A JP2009103889A JP 2009103889 A JP2009103889 A JP 2009103889A JP 2007275110 A JP2007275110 A JP 2007275110A JP 2007275110 A JP2007275110 A JP 2007275110A JP 2009103889 A JP2009103889 A JP 2009103889A
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Koichi Hamada
宏一 浜田
Nobuhiro Fukuda
伸宏 福田
Yutaka Chiaki
豊 千秋
Yoshiaki Takada
佳明 高田
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  • Image Analysis (AREA)
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Abstract

【課題】フィールドを複数のサブフィールドに分割して階調表示を行う際、動画擬似輪郭の補正をより好適に行い、画質の劣化を防止する。
【解決手段】動きベクトル検出部11は、近接する2つのフィールド間で対応する画素の動きベクトルを検出する。輝度情報算出部13は、入力画像の各画素の輝度情報を算出する。画素位置切替え部14は、再構成対象画素を終点とする動きベクトルに所定の関数を乗じて、発光データを再構成するためにデータの取得先を示す画素位置ベクトルを算出する。さらに、取得先の画素と再構成対象画素との輝度差が閾値より大きい場合には、輝度差が閾値以下となるまで、算出した画素位置ベクトルを再構成対象画素に近付けるように修正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像表示においてフィールドを複数に時分割して階調表示を行う画像表示装置および画像表示方法に関する。
1つのフィールドを輝度の重みの異なる複数の画面(以下、これらをサブフィールド(SF)と呼ぶ)に時間方向に分割し、各サブフィールドにおける発光、非発光を制御することで、1フィールドの画像を表示する表示装置では、動画像を表示時に動画擬似輪郭と呼ばれる階調の乱れや動画ボヤケが発生し、表示品位を損ねるという問題がある。これは、動く物体を人間の目が追従するために発生することが知られている。
この動画擬似輪郭の発生を防止するため、特許文献1には、フレーム間、もしくはフィールド間の表示データより動きベクトルを検出し、表示データの各サブフィールドの発光位置を、その動きベクトルから算出した視線パス上の各サブフィールドの画素位置へ補正する方法が提案されている。
また、特許文献2には、動きベクトルとサブフィールドの発光重心位置から、サブフィールドをドラッグする座標を計算し、サブフィールドを再符号化する方法が提案されている。
特開平8−211848号公報 特開2002−123211号公報
従来の擬似輪郭補正方法において、映像のフレーム内に様々な方向の動きベクトルが含まれている場合や動きベクトルを誤検出した場合、もしくはテロップの動きベクトルを誤検出する場合がある。動きベクトルの誤検出は避けられず、そのような場合、誤った動きベクトルを使用してサブフィールドの発光位置を補正するため、偽色やテロップ文字等の映像の揺れとなり、画質が劣化するという課題がある。
また、特許文献1の方法によりサブフィールドの発光位置を補正すると、一部の画素にサブフィールドの発光データが再設定されない場合がある。さらに、周辺の画素の色を考慮せずに動きベクトルのみで周辺の画素のサブフィールドを変更しているため、画素の輝度が大きく変化したり、画像内に存在しない輝度差が画面内に生じることにより、偽色が発生する場合がある。
同様に、特許文献2の方法によりサブフィールドの再符号化をする場合にも、周辺の画素の色を考慮せずに動きベクトルのみでドラックする座標を計算しているため、画素の輝度が大きく変化したり、画像内に存在しない輝度差が画面内に生じることにより、偽色が発生する場合がある。これらより、動画擬似輪郭の補正が破綻し、画質が劣化するという課題がある。
これらの課題について、図25〜図29を用いて説明する。
まず、図25は、サブフィールドを用いて階調を表現する表示装置の階調表現方法について説明する図である。1つのフィールド(1TVフィールド)をN個のサブフィールドから構成し、各サブフィールドでは、例えば2のN乗などの重み付けを行う。この例では、輝度の小さい側から、2の0乗、2の1乗、…、2の(N−1)乗と重み付けをしている。1TVフィールド期間の開始側から、SF1、SF2、…、SFnと呼ぶ。ここでは、n=8の例である。表示装置では、このサブフィールドの発光、非発光を複数選択することにより、1フィールド内の階調を表現している。そして、人間の網膜が感じる輝度は、複数発光したサブフィールドの輝度の和である。
ここで、サブフィールドの発光が時間的に異なるため、動画像内の動く物体を人間の目が追従し、1フィールド内の隣接する画素の発光サブフィールドの位置が大きく変化した場合、動画擬似輪郭が発生する。
図26は、動画擬似輪郭の発生メカニズムの一例を示す。垂直方向が時間、水平方向が画素位置を表し、サブフィールド数nが8で、水平方向は、左方向に1画素で1ずつ輝度が高い一連の画素を表示する場合を示す。
図26(a)は、当該一連の画素表示が、2番目のフィールド期間において、1番目のフィールド期間よりも2画素右方向に移動している場合である。ここで、図に示す輝度が127、128、129の画素は、本来、静止画の状態であれば人間の目には、それぞれ127、128、129の輝度に見える。
しかし動画の場合、図に示す矢印のように、画像の移動に視線が追従する。これにより、人間の目に認識されるサブフィールドの発光期間が静止画の場合とは異なることになる。(a)の例では、静止画のとき輝度が127、128、129の画素が、動画表示には、輝度が127、0、129の画素として人間の目に認識される。このように、本来表示されないはずの輝度0の画素を、人間の目が認識してしまう。
また、図26(b)に示すように、一連の画素表示が、2番目のフィールド期間において、1番目のフィールド期間よりも2画素左方向に移動している場合は、静止画のとき輝度が126、127、128の画素が、動画表示には、輝度が126、255、128の画素として人間の目に認識される。このように、本来表示されないはずの輝度255の画素を、人間の目が認識してしまう。これが動画擬似輪郭発生のメカニズムである。
図27は、動画擬似輪郭を防止するための、従来のサブフィールドの補正方法を説明する図である。横軸を画素の水平位置、縦軸を時間とし、サブフィールド数Nが6の場合の表示データを表したものである。ここで、表示データの画素nのサブフィールドの発光状態遷移について説明する。
動画像表示時において、表示データが水平方向に6画素分、即ちベクトル値+6で移動した場合、実際に網膜に認識される発光サブフィールドは、2斜線で挟まれた範囲(視線パス2710)である。図26で説明したとおり、動画表示時における発光サブフィールドが網膜上で積分される輝度値と、仮に静止画であるとするときの輝度値とは異なる値になる。従来方法は、仮に静止画であるとするときに同一の画素に配置される複数のサブフィールドの発光位置を、視線パス内の画素位置のサブフィールドの発光位置に変えることで、動画擬似輪郭を補正する。
図28は、従来のサブフィールドの補正方法の課題として、一部の画素にサブフィールドが再設定されない場合を説明する図である。横軸を画素の水平位置、縦軸を時間とし、サブフィールド数Nが6の場合の表示データを表す。図28(a)は、補正前の発光パターンを示し、同じ画素に属するサブフィールドを同じ模様で表している。
図28(b)は、画素(n−5)〜(n−1)が水平方向に5画素、画素n〜(n+5)が水平方向に6画素移動した場合の、従来方法によりサブフィールド発光位置の補正結果を示す。図で枠線の領域2810のように、サブフィールドが再設定されない部分(サブフィールドが発光しない部分)が発生する。
また図28(c)は、画素(n−5)〜(n−1)が背景の静止領域の画素であり(水平方向に0画素移動)、画素n〜(n+5)が動画領域の画素で水平方向に6画素移動した場合には、従来方法による補正結果を示す。三角の枠線の領域2811のように、サブフィールドが設定されない部分が発生する。
このように従来の補正方法によれば、サブフィールドが設定されない画素が発生し、画質が劣化する。すなわち、画素の輝度が大きく変化し、画像内に存在しない輝度の異なる画素で構成された線のような模様が発生してしまう。
さらに図29は、従来のサブフィールドの補正方法の課題として、輝度差が大きい画素間でサブフィールドの発光構成が大きく変わり、偽色が発生する場合を説明する図である。
図29(a)は、画素の2次元平面を表していて、灰色画素は輝度値が低い画素、白色画素は輝度値が高い画素を表している。また、各灰色画素間の輝度差≦閾値、かつ各白色画素間の輝度差≦閾値、かつ各灰色画素と各白色画素の輝度差>閾値とする。ここではAからGの各画素が、図に示すように、画素Gから画素Aへの矢印2910の方向に6画素移動した場合を想定する。
図29(b)は、補正前の画素AからFまでの各サブフィールドの発光状態を示す。
図29(c)は、画素Aにおける従来の補正結果(発光重心位置を考慮)を示す。動きベクトルとサブフィールドの発光重心位置に基づき、SF5とSF6を画素Cから(矢印2905、2906で示す)、SF3とSF4は画素Bから(矢印2903、2904)、SF1とSF2は画素Aのものを用いてサブフィールドを再設定する。ここでは、発光重心位置による補正を考慮し、各サブフィールドの発光タイミングを早い場合を仮定して補正をしている。
図29(d)は、全ての画Aから画素Fまでを同様に補正した結果を示す。その結果、画素A〜画素Cにおいて、原画の画素のサブフィールド構成と大きく異なり、偽色が発生してしまう。従って、従来のサブフィールドの補正方法ではサブフィールドの発光構成が大きく変わる画素が発生し、画質が劣化する。
このように従来技術によれば、動画擬似輪郭の補正が破綻することがあり、画質が劣化するという課題があった。
本発明の目的は、上記課題を鑑み、フィールドを複数のサブフィールドに分割して階調表示を行う際、動画擬似輪郭の補正をより好適に行い、画質の劣化を防止することである。
本発明の画像表示装置は、入力画像を複数のサブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部と、入力画像に含まれる複数のフィールドもしくは該複数のフィールドから生成されるフィールドのうち、近接する2つのフィールド間で対応する画素の動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、入力画像から各画素の輝度情報を算出する輝度情報算出部と、動きベクトル検出部が検出した動きベクトルと輝度情報算出部で算出した輝度情報を用いた演算処理によって、発光データを再構成するためにデータの取得先を示す画素位置ベクトルを算出する画素位置切替え部と、サブフィールド変換部から出力された再構成対象となるフィールド内の画素のサブフィールドの発光データを、画素位置切替え部で算出した画素位置ベクトルが示す再構成対象フィールド内の画素の対応するサブフィールドの発光データを用いて再構成するサブフィールド再構成部と、サブフィールド再構成部から出力されるサブフィールドの発光データを用いて画像を表示する表示部とを備える。ここで画素位置切替え部は、動きベクトル検出部が検出した動きベクトルのうち、再構成対象フィールド内の再構成対象画素を終点とする動きベクトルを選択し、選択した動きベクトルに所定の関数を乗じて画素位置ベクトルを算出する。そして、輝度情報算出部が算出した輝度情報を用いて、算出した画素位置ベクトルが示す画素と再構成対象画素との輝度差を判定し、輝度差が閾値より大きい場合には輝度差が閾値以下となる画素が出現するまで、算出した画素位置ベクトルを再構成対象画素に近付けるように修正して出力する。
また本発明の画像表示方法は、入力画像を複数のサブフィールドの発光データに変換するステップと、入力画像に含まれる複数のフィールドもしくは該複数のフィールドから生成されるフィールドのうち、近接する2つのフィールド間で対応する画素の動きベクトルを検出するステップと、入力画像から各画素の輝度情報を算出するステップと、検出した動きベクトルと算出した輝度情報を用いた演算処理によって、発光データを再構成するためにデータの取得先を示す画素位置ベクトルを算出するステップと、再構成対象となるフィールド内の画素のサブフィールドの発光データを、算出した画素位置ベクトルが示す再構成対象フィールド内の画素の対応するサブフィールドの発光データを用いて再構成するステップと、再構成されるサブフィールドの発光データを用いて画像を表示するステップとを備える。ここで画素位置ベクトルを算出するステップでは、再構成対象フィールド内の再構成対象画素を終点とする動きベクトルを選択し、選択した動きベクトルに所定の関数を乗じて画素位置ベクトルを算出し、輝度情報を用いて、算出した画素位置ベクトルが示す画素と再構成対象画素との輝度差を判定し、輝度差が閾値より大きい場合には輝度差が閾値以下となる画素が出現するまで、算出した画素位置ベクトルを上記再構成対象画素に近付けるように修正する。
本発明によれば、複数のサブフィールドより階調表示を行う際、画質の劣化のない良質の画像を提供することができる。
以下、本発明の各実施例を、図面を参照して説明する。
図9は、各サブフィールドの発光時間のタイミングを示したもので、(a)はサブフィールド間の発光開始時間の間隔が等間隔な場合、(b)は発光開始時間の間隔を可変(不等間隔)とする場合であり、以下の各実施例はこれで場合分けしている。
各図面において、同一の符号が付されている構成要素は同一の機能を有することとする。以下の記載おいて、「サブフィールド」との記載は「サブフィールド期間」という意味も含む。また、「サブフィールドの発光」という記載は「サブフィールド期間における画素の発光」という意味も含む。また、以下の記載または図面において、単に動きベクトルの値として、スカラー量が記載されている場合は、2次元ベクトルのうち、水平方向の動き量について例示したものとする。すなわち、例えば、単に「6」と表記した場合は、表示画面の水平方向をx、垂直方向をyとした場合の動きベクトルが(x,y)=(+6,0)であることを示す。
本発明の第1の実施例は、図9(a)に示すようなサブフィールド間の発光開始時間の間隔が等間隔である場合の画像表示である。図では、横軸を画素の水平位置、縦軸を時間とし、サブフィールド数Nが6の場合の表示データを表したものである。そして、各サブフィールドの発光期間E1,E2,E3,E4,E5に関わらず、サブフィールド間の発光開始時間の間隔はT0で一定とする。
図1は、本発明の第1の実施例に係る画像表示装置の一例を示すブロック図である。画像表示装置1の構成は、入力部10、動きベクトル検出部11、サブフィールド変換部12、輝度情報算出部13、画素位置切替え部14、サブフィールド再構成部15、画像表示部16、制御部17を備えている。
各部の動作の詳細を説明する。入力部10には動画像データが入力される。例えば入力部は、TV放送用のチューナー、画像入力端子、ネットワーク接続端子などを備える。入力部10では、入力された動画像データに従来技術の変換処理等を行い、変換処理後の表示データを動きベクトル検出部11に対して出力する。
動きベクトル検出部11では、対象フィールドの表示データと、対象フィールドより時間的に前のフィールドの表示データとを比較することで、対象フィールドの各画素を終点とする動きベクトルを検出する。サブフィールド変換部12では、表示データをサブフィールドデータに変換する。輝度情報算出部13では、入力部10に入力した映像データから輝度情報を算出する。
画素位置切替え部14では、動きベクトル検出部11で検出した動きベクトルのうちの対象フィールドの再構成対象画素を終点とする動きベクトル、輝度情報算出部13で算出した輝度情報、サブフィールドの数や番号を用いて、再構成対象の画素の一のサブフィールドを再配置するための、再構成前のサブフィールドの画素を示す画素位置ベクトルを計算する。サブフィールド再構成部15は、サブフィールド変換部12が出力するサブフィールドデータのうち、画素位置切替え部14で求めた画素位置ベクトルが示す画素のサブフィールドの発光データを取得する。取得した発光データを再構成対象のサブフィールドに配置して再構成を行う。これを繰り返すことにより、1画素毎にサブフィールドを再構成し、サブフィールド変換部12が出力したサブフィールドデータを再構成する。
画像表示部16は、点灯および消灯などの発光動作を行う複数の画素を有し、サブフィールド再構成部15で求めたサブフィールドデータに基づいて、各画素の点灯または消灯を制御し画像を表示する。制御部17は、表示装置内の各要素に接続される。表示装置の各要素の動作は、上述した各構成要素の自律的な動作、又は制御部17の指示により動作する。
このように、本実施例の表示装置1では、画素位置切替え部14は、動きベクトル検出部11で検出した動きベクトルのうちの対象フィールドの再構成対象画素を終点とする動きベクトルと、輝度情報算出部13で算出した輝度情報を用いて、再構成対象の画素のサブフィールドを再構成することを特徴とする。
図2は、第1の実施例における画像表示方法の手順を示すフローチャートである。
ステップ101において、動きベクトル検出部11は、対象フィールドの表示データと、対象フィールドより時間的に前のフィールドの表示データとを比較し、時間的に前のフィールドの画素を始点とし、対象フィールドの画素を終点とする動きベクトルを、対象フィールドの各画素について検出する。
ステップ102において、ステップ101において検出した動きベクトルのうち、対象となる一の画素を終点とする動きベクトルを選出する。
ステップ103において、画素位置切替え部14は、これから再設定を行う一の画素の一のサブフィールドについて、ステップ102で選出した動きベクトルと対象サブフィールドの番号や数を入力し、後述する図3のフローチャートと演算式(例えば数式1)を用いて、取得先となる再設定前のサブフィールドの画素位置ベクトルを求める。その際、求めた画素位置ベクトルの画素と再構成画素との輝度情報を用いて、画素位置ベクトルの修正を行う。
ステップ104において、サブフィールド再構成部15は、対象フィールドの再構成画素の対象サブフィールドに、求めた画素位置ベクトルの示すサブフィールドの発光データを再設定する。
ステップ105において、当該一の画素の全てのサブフィールドについて再設定したか否かを判定する。全てのサブフィールドについて再設定していれば、ステップ106に進む。そうでなければ、残りのサブフィールドについて、ステップ103およびステップ104の処理を行う。
ステップ106において、対象フィールドの全ての画素についてサブフィールドの再設定が完了したかを判定する。全ての画素についてサブフィールドの再設定が完了していれば、ステップ107に進む。そうでなければ、残りの画素について、ステップ102〜105の処理を行う。
ステップ107において、画像表示部16により、ステップ106で得られた対象フィールドの表示データを表示する。ステップ105、106などの終了判定は、制御部17が行ってもよい。
図3は、上記ステップ103の詳細で、画素位置切替え部14により、各サブフィールドの画素位置ベクトルを求めるフローチャートを示す。なお、このフローチャートは、他の実施例においても共通に使用できるように一般化している。
ステップ111にて、変数Aに動きベクトルまたは動きベクトルF、変数Bにサブフィールド数もしくはサブフィールド発光開始時間を代入する。
ステップ112にて、変数Bがサブフィールド数に等しいか否かを判定する。変数Bがサブフィールド数であれば、ステップ113にて、変数Aの動きベクトルと変数Bのサブフィールド数から各サブフィールドを取得する画素位置ベクトルXi(x,y)を求める。このとき、後述する数式1または数式5を用いて演算する。変数Bがサブフィールド発光開始時間であれば、ステップ114にて、変数Aの動きベクトルと変数Bのサブフィールド発光開始時間から各サブフィールドを取得する画素位置ベクトルXi(x,y)を求める。このとき、後述する数式2または数式6を用いて演算する。
ステップ115にて、求めた画素位置ベクトルXi(x,y)が示す画素と再構成対象画素の輝度差≦閾値か否かを判定する。ここで輝度差判定に用いる閾値は、例えば256階調表示における輝度差を略30程度に設定するのが好ましい。
条件を満たす場合は、ステップ116にて、求めた画素位置ベクトルXi(x,y)を出力する。条件を満たさない場合は、ステップ117へ進み、求めた画素位置ベクトルXi(x,y)を修正する。
修正は次のように行う。ステップ117にて、x>0か否かを判定する。x>0ならば、ステップ118にてxを1減算し、ステップ115へ戻る。また、ステップ117にてx≦0ならば、ステップ119にて、xが0か否かを判定する。xが0ならば、ステップ120にて、y>0か否かを判定する。y>0ならば、ステップ121にてyを1減算し、ステップ115へ戻る。ステップ120にてy≦0ならば、ステップ122にて、yが0か否かを判定する。yが0ならばステップ115へ戻る。ステップ122にてyが0でなければ、yを1加算し、ステップ115へ戻る。また、ステップ119にてxが0でなければ、ステップ124にてxを1加算し、ステップ115へ戻る。このようにしてステップ115に戻り再度輝度差を判定し、輝度差≦閾値の条件が成り立つまで、前記ステップ117からステップ124までの処理を繰り返す。その結果、ステップ116にてステップ115の条件を満たす画素位置ベクトルXi(x、y)を出力する。この修正処理は、輝度差が閾値以下となる画素が出現するまで、画素位置ベクトルXi(x,y)を再構成対象画素に徐々に近付けるものである。
図4、図5は、本実施例におけるサブフィールドの再構成の一例を示す図である。横軸を画素の水平位置、縦軸を時間とし、サブフィールド数Nが6の場合の表示データを表したものである。各画素間の輝度差≦閾値の場合と各画素間の輝度差>閾値の場合とでは、各サブフィールドの再構成の結果が異なり、分けて説明する。
図4では、各画素間の輝度差≦閾値の場合、即ち類似色領域での各サブフィールドの再構成について説明する。図4(a)は再構成前のサブフィールドの構成を示す。この場合、画素(n−4)から(n+3)までの各画素間の輝度差≦閾値とする。
本実施例では、図3の画素位置ベクトルの算出処理は次のようになる。ステップ111にて、変数Aに動きベクトル、変数Bにサブフィールド数を代入する。ステップ112にて、変数Bがサブフィールド数に等しいか否かを判断する。変数Bはサブフィールド数であるため、ステップ113にて、変数Aの動きベクトルと変数Bのサブフィールド数から各サブフィールドを取得する画素位置ベクトルXi(x,y)を求める。ステップ115にて、求めた画素位置ベクトルXi(x,y)が示す画素と再構成対象画素の輝度差≦閾値か否かを判定する。この場合、画素(n−4)から(n+3)までの各画素間の輝度差≦閾値であるため、ステップ116に進み、求めた画素位置ベクトルXi(x,y)を出力する。
以下に、図3のステップ113の処理を詳細に説明する。
ここで、図4では、再構成対象の画素である例えば画素(n+3)を終点とする動きベクトルの始点の画素は、画素(n+3)を基準とした相対位置として水平方向に−6の位置にあるとする。このとき、当該動きベクトルのベクトル値が+6である。
各サブフィールド間の発光開始時間の間隔が等間隔(以降、均等間隔と呼ぶ)の場合、取得する再構成前の各サブフィールドの画素位置を、再構成対象の画素を基準として以下の数式1により求める。
Figure 2009103889
ここで、Xiは再構成対象の画素位置を基準としたときの、取得先となる再構成前の各サブフィールドの画素位置ベクトルである。iは再構成を行うサブフィールドの番号を示す。Vは動きベクトル値、Nは1TVフィールドを構成するサブフィールド数を示す。ここで、本実施例で用いる動きベクトル値Vは、再構成対象フィールドと対象フィールドよりも時間的に前のフィールド間の動きベクトルのうち、時間的に前のフィールドの画素を始点とし、再構成対象フィールドにおける再構成対象画素を終点とする動きベクトルを用いる。本図の例では、上述の通り+6であり、再構成対象画素の各サブフィールドの再構成において、この動きベクトル+6を用いる。
なお、画素位置ベクトルを算出した結果が小数精度である場合は、これを四捨五入、切捨て、切上げなどの処理により整数精度とした画素位置ベクトルを用いてもよい。また、小数精度のまま使用しても構わない。以下の実施例では、切捨てにより整数化している。
このように本実施例では、再構成対象フィールドと対象フィールドよりも時間的に前のフィールド間の動きベクトルのうちから、当該時間的に前のフィールドの画素を始点とし再構成対象フィールドの再構成対象画素を終点とする動きベクトルを選出し、各サブフィールドごとに数式1を用いて画素位置ベクトルの算出を行い、サブフィールドの再構成を行う。以下にこれを説明する。
図4(b)では、画素(n+3)の各サブフィールドについての再構成を示す。再構成対象の画素(n+3)を終点とする動きベクトルの始点の画素は、画素(n+3)を基準とした相対位置として水平方向に−6の位置にあり、当該動きベクトルのベクトル値が+6である。ここで、数式1を用いることにより、画素(n+3)の各サブフィールドについて画素位置ベクトルXiを算出できる。画素位置ベクトルXiはそれぞれ、SF6が−5、SF5が−4、SF4が−3、SF3が−2、SF2が−1、SF1が0となる。
従って、この場合、図4(b)の矢印4006が示すように、SF6は画素(n−2)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印4005が示すように、SF5は画素(n−1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印4004が示すように、SF4は画素nからサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印4003が示すように、SF3は画素(n+1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印4002が示すように、SF2は画素(n+2)からサブフィールドの発光データを取得する。また、SF1はもとの画素(n+3)のサブフィールドの発光データのままとなる。このようにして、再構成対象画素(n+3)の各サブフィールドの発光データを再構成する。
図4(c)は、全ての再構成対象画素(n−2)から(n+3)について、発光データの再構成の結果を示す。ここでは、再構成対象のフィールド上におけるそれぞれの画素を終点とする動きベクトルのベクトル値が、いずれも同じ+6である場合としている。上記画素(n+3)の場合と同様に、再構成対象画素の各サブフィールドについて数式1を用いて画素位置ベクトルXiを算出する。そして求めた画素位置のサブフィールドにより、画素(n−2)から画素(n+3)の各サブフィールドを再構成する。この結果として、静止画において同一の画素に配置されていた複数のサブフィールド(図4において同一の模様で示されたサブフィールド)が、各画素の再構成後は視線パス4010上に並ぶ。
次に図5は、各画素間の輝度差>閾値を含む場合、即ち類似色領域以外(例えば、エッジ付近の領域等)での各サブフィールドの再構成について説明する。
図5(a)は再構成前のサブフィールドの構成を示す。この場合、画素(n−4)と(n−3)間の輝度差≦閾値、画素(n−2)から(n+3)までの各画素間の輝度差≦閾値であるが、画素(n−3)と(n−2)間の輝度差>閾値とする。
図5(b)は、画素(n+2)の各サブフィールドの再構成結果を示す。再構成対象の画素である画素(n+2)を終点とする動きベクトルの始点の画素は、画素(n+2)を基準とした相対位置として水平方向に−6の位置にあり、当該動きベクトルのベクトル値が+6である。ここで、図3のステップ113(数式1)を用いて、画素(n+2)の各サブフィールドについて画素位置ベクトルXiを算出する。算出の結果、画素位置ベクトルXiはそれぞれ、SF6が−5、SF5が−4、SF4が−3、SF3が−2、SF2が−1、SF1が0となる。
引き続き、輝度差の判定を行う。例えばサブフィールドSF6は、ステップ113にて、画素位置ベクトルXi(−5,0)と求める。次に、ステップ115にて、画素(n−3)と(n+2)の輝度差を判定する。画素(n−3)と(n+2)の間の輝度差>閾値であるため、ステップ117へ進む。ここではステップ113にて求めたxの値は−5であるため、ステップ119、ステップ124を経て、xの値は−4となる。ステップ115に戻り、画素(n−2)と画素(n+2)の輝度差を判定する。画素(n−2)と(n+2)の間の輝度差≦閾値であるため、ステップ116に進み、求めたSF6の画素位置ベクトルXi(−4,0)、即ち−4に修正して出力する。他のSFについても同様に計算し、画素位置ベクトルXiはそれぞれ、SF5が−4、SF4が−3、SF3が−2、SF2が−1、SF1が0となる。
従って、図5(b)の矢印5006が示すように、SF6は画素(n−2)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印5005が示すように、SF5は画素(n−2)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印5004が示すように、SF4は画素(n−1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印5003が示すように、SF3は画素nからサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印5002が示すように、SF2は画素(n+1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、SF1はもとの画素(n+2)のサブフィールドの発光データのままとなる。このようにして、再構成対象画素(n+2)の各サブフィールドの発光データを再構成する。
図5(c)は、全ての再構成対象画素(n−2)から(n+3)について、発光データの再構成の結果を示す。このとき、再構成対象のフィールド上におけるそれぞれの画素を終点とする動きベクトルのベクトル値が、いずれも同じ+6である場合としている。上記画素(n+2)の場合と同様に、図3のフローチャートと数式1を用いて画素位置ベクトルXiを算出する。そして求めた画素位置のサブフィールドにより、画素(n−2)から画素(n+3)の各サブフィールドを再構成する。この結果、各画素の再構成後は視線パス5010上に並ぶだけでなく、サブフィールドの再構成の取得先は類似色のサブフィールドのみであり大きく異なる色のサブフィールドを取得しないため、類似色領域以外でも偽色は発生せず、擬似輪郭を抑制することが可能となる。
なお、第1の実施例では、各サブフィールドの発光開始時間の差を固定としている。ここで、数式1には、サブフィールドの発光開始時間やサブフィールドの発光位置(時間中心)などについてのパラメータがないため、当該再構成の演算処理は、演算量が少ないという効果がある。
ここで、本実施例の画像表示により従来の課題がいかに解決されるかについて図6〜図8で説明する。
従来の課題の1つは、図28(b)(c)のように、枠線の領域2810、2811内のサブフィールドのように発光データが設定されないサブフィールドが発生することである。これに対し本実施例の表示方法では、再構成対象の画素を終点とする動きベクトルを求め、それぞれのサブフィールドについて再設定を行う。これにより、サブフィールドが再設定されない画素が発生するのを防止することができる。
図6は、本実施例による表示パターンの一例であり、各画素間の輝度差≦閾値(類似色領域)の場合である。(a)は補正前、(b)は各画素の動きベクトルが一様でない場合の補正後、(c)は一部の画素の動きベクトルが0(静止画)である場合の補正後を示す。
図6(b)において、再構成対象のフィールドの画素のうち画素(n−5)から画素(n−1)までの各画素を終点とする動きベクトルの始点の画素が、いずれも各画素を基準とした相対位置として水平方向に−5の位置にあるとする。このとき、当該動きベクトルのうち、いずれの動きベクトルもベクトル値が+5となる。また、画素nから画素(n+5)までの各画素を終点とする動きベクトルの始点の画素が、いずれも各画素を基準とした相対位置として水平方向に−6の位置にあるとする。このとき、当該動きベクトルのうち、いずれの動きベクトルもベクトル値が+6である。この動きベクトルを用いて、各再構成対象画素において、図3のフローチャートと数式1を用いて各サブフィールドごとに画素位置ベクトルXiを算出すると、以下のようになる。
すなわち、再構成対象画素が画素(n−5)から画素(n−1)のときは、画素位置ベクトルXiはSF6が−4、SF5が−3、SF4が−2、SF3が−1、SF2が−1、SF1が0となる。また再構成対象画素が画素nから画素(n+5)であるときは、画素位置ベクトルXiはSF6が−5、SF5が−4、SF4が−3、SF3が−2、SF2が−1、SF1が0となる。
これらの各画素位置ベクトルXiを用いて、再構成した結果が図6(b)となる。このとき、枠線の領域6010内のサブフィールドも、すべて発光データが再設定されることになる。従って、図6(b)に示すように、類似色領域では、視線パスを考慮した発光サブフィールドの構成としながら、全画素の全サブフィールドを再設定することができる。
また図6(c)においては、再構成対象のフィールドの画素のうち、画素(n−5)から画素(n−1)までの各画素を終点とする動きベクトルの始点の画素が、いずれも各画素を基準とした相対位置として水平方向0の位置(すなわち静止状態)にあるとする。このとき、当該動きベクトルのうち、いずれの動きベクトルもベクトル値が0である。また、画素nから画素(n+5)までの各画素を終点とする動きベクトルの始点の画素が、いずれも各画素を基準とした相対位置として水平方向に−6の位置にあるとする。このとき、当該動きベクトルのうち、いずれの動きベクトルもベクトル値が+6である。この動きベクトルを用いて、各再構成対象画素において、図3のフローチャートと数式1を用いて各サブフィールドごとに画素位置ベクトルXiを算出すると、以下のようになる。
すなわち、再構成対象画素が画素(n−5)から画素(n−1)のときは、画素位置ベクトルXiはSF6、SF5、SF4、SF3、SF2、SF1のいずれも0となる。また再構成対象画素が画素nから画素(n+5)であるときは、画素位置ベクトルXiはSF6が−5、SF5が−4、SF4が−3、SF3が−2、SF2が−1、SF1が0となる。
これらの各画素位置ベクトルXiを用いて、再構成した結果が図6(c)となる。このとき、三角形の枠線の領域6011内のサブフィールドも、すべて発光データが再設定されることになる。従って、図6(c)に示すように、類似色領域では、視線パスを考慮した発光サブフィールドの構成としながら、全画素の全サブフィールドを再設定することができる。
図7は、本実施例による表示パターンの一例であり、各画素間の輝度差>閾値(類似色領域以外)を含む場合である。(a)は補正前、(b)は各画素の動きベクトルが一様でない場合の補正後、(c)は一部の画素の動きベクトルが0(静止画)である場合の補正後を示す。(b)(c)における各画素の動きベクトルは、図6(b)(c)と同様とする。
図7(a)において、画素nから画素(n+5)までの各画素間の輝度差≦閾値、画素(n−5)から画素(n−1)までの各画素間の輝度差≦閾値であるが、画素(n−1)と画素n間の輝度差>閾値とする。
図7(b)において、図6(b)と同様の動きベクトルを用いて、各再構成対象画素において、図3のフローチャートと数式1を用いて各サブフィールドごとに画素位置ベクトルXiを算出する。この場合、上記した図5(b)と同様に、サブフィールドを取得する画素と再構成対象画素の輝度差≦閾値を満たす画素位置ベクトルXiになるよう修正して求める。
これらの各画素位置ベクトルXiを用いて、再構成した結果が図7(b)となる。このとき、枠線の領域7010内のサブフィールドも、すべて発光データが再設定されることになる。さらに、図7(b)に示すように、類似色領域以外では、サブフィールドの再構成の対象は類似色のサブフィールドのみであり、大きく異なる色のサブフィールドを取得しないため、偽色は発生せず、擬似輪郭を抑制することが可能となる。
また図7(c)においては、図6(c)と同様の動きベクトルを用いて、各再構成対象画素において、図3のフローチャートと数式1を用いて各サブフィールドごとに画素位置ベクトルXiを算出する。この場合も、上記した図5(b)と同様に、サブフィールドを取得する画素と再構成対象画素の輝度差≦閾値を満たす画素位置ベクトルXiになるよう修正して求める。
これらの各画素位置ベクトルXiを用いて、再構成した結果が図7(c)となる。このとき、三角形の枠線の領域7011内のサブフィールドも、すべて発光データが再設定されることになる。さらに、図7(c)に示すように、類似色領域以外では、サブフィールドの再構成の対象は類似色のサブフィールドのみであり、大きく異なる色のサブフィールドを取得しないため、偽色は発生せず、擬似輪郭を抑制することが可能となる。
さらに従来の課題の1つは、図29(d)のように、画素AからCの画素のサブフィールドの発光構成が原画の画素のサブフィールド構成と大きく異なり、偽色が発生するということである。これに対し本実施例の表示方法では、各画素間の輝度差を判定しながら、各画素間の輝度差≦閾値を満たす画素のサブフィールドのみを選択して、再構成対象画素のサブフィールドを再構成するため、偽色は発生せず、擬似輪郭を抑制することが可能となる。
図8は、本実施例による表示パターンの一例である。(a)は画素の2次元平面を表していて、(b)は画素AからFまでの各サブフィールドの発光状態を示す。
図8(a)のように、再構成対象のフィールドの画素のうち画素Aから画素Gまでの各画素を終点とする動きベクトルの始点の画素が、いずれも各画素を基準とした相対位置として(−6、−6)の位置にあるとする。このとき、当該動きベクトルのうち、いずれの動きベクトルもベクトル値が(6,6)である。この動きベクトルを用いて、各再構成対象画素において、図3のフローチャートと数式1を用いて各サブフィールドごとに画素位置ベクトルXiを算出すると、以下のようになる。
図8(b)は、再構成対象画素が画素Aの場合を示す。数式1によれば、SF3の最初の画素位置ベクトルXiは、(−2,−2)と求まる。しかし、図3のフローチャートにより、画素位置ベクトル(−2,−2)が示す画素Cと再構成対象画素Aの輝度差は閾値よりも大きいため、図8(a)の点線矢印8011が示す順に、画素C、H、B、Iと再構成対象画素Aとの輝度差の判定を行い、その結果、SF3の画素位置ベクトルXiは(0,0)に修正される。またSF2の最初の画素位置ベクトルXi(−1,−1)が示す画素Bについても、上述のSF3と同様に、点線矢印8011が示す順に、画素B、Iと再構成対象画素Aとの輝度差の判定を行い、その結果、SF2の画素位置ベクトルXiは(0,0)に修正される。これ以外のSF6、SF5、SF4については、数式1により求まる画素位置ベクトルXiにて、画素間の輝度差≦閾値を満足する。その結果、図8(c)のように、再構成対象画素が画素Aについての画素位置ベクトルXiは、SF6が(−5、−5)、SF5が(−4、−4)、SF4が(−3、−3)、SF3とSF2とSF1が(0,0)となる。
図8(d)は、同様に、全ての画素AからFについて、図3のフローチャートと数式1により、各画素の画素位置ベクトルXiを求め、それらの画素位置ベクトルXiにより、サブフィールドの再構成をした結果である。このとき、図8(d)に示す画素AからCは、図8(b)に示す原画の画素のサブフィールドの発光構成と大きく異ならないため、偽色は発生せず、擬似輪郭を抑制することが可能となる。
以上説明した第1の実施例によって、一つの対象フィールドを一の新たなフィールドとして再構成することができる。対象フィールドを代えながら当該処理を繰り返すことにより、新たな複数のフィールドを生成して画像を表示することができる。
以上説明した第1の実施例によれば、動きベクトルによる視線パスを考慮したサブフィールド再構成が実現でき、動画ボヤケや動画擬似輪郭の発生を抑制できる。また、設定されないサブフィールドの発生を防止することができる。また、サブフィールドの再構成の対象は類似色のサブフィールドのみであり、大きく異なる色のサブフィールドを取得しないため、偽色は発生せず、擬似輪郭を抑制することが可能となる。さらに、これらを回路処理量の低減とともに実現することが可能となる。
本発明の第2の実施例は、図9(b)に示すような、サブフィールドの発光期間を考慮して当該発光開始時間の間隔を可変とする場合の表示方法である。
図9(b)においては、各サブフィールド間の発光開始時間の時間間隔T1,T2,T3,T4,T5は、それぞれ各サブフィールドの発光期間E1’,E2’,E3’,E4’,E5’に応じて可変させている。ここで、発光期間E1’,E2’,E3’,E4’,E5’に応じて可変するとは、例えば時間間隔T1,T2,T3,T4,T5が、発光期間E1’,E2’,E3’,E4’,E5’のそれぞれを変数とする関数の値などにより定められることをいう。よって第1の実施例と異なり、本実施例で用いる各サブフィールド間の発光開始時間の間隔T1,T2,T3,T4,T5は、同一の時間長ではない。
ここで、発光開始時間の間隔を可変とする意義を説明する。各サブフィールドの発光、非発光を制御することで1フィールドの画像を表示する表示装置のうち、例えばプラズマテレビなどでは、電力を一定にする処理を行う場合がある。この処理を行うとき、各サブフィールドの発光開始時間の位置関係は入力画像の表示負荷率に応じて変化する。表示負荷率とは、例えば画面の平均輝度などの画面輝度のパラメータに応じてサステイン期間を調整する際のパラメータである。表示負荷率が大きいときには、例えば図25のサステイン期間を短くし、表示負荷率が小さいときはサステイン期間を長くすることにより、電力を一定にする処理を実現することができる。このように、発光開始時間の間隔を可変とする表示方法により、電力を一定にする制御を行うことができる。
ここで、画面の平均輝度などに応じて表示負荷が変化するときの、ユーザーの視線方向の傾きについて説明する。まず、静止画における視線は、サブフィールド期間が経過しても移動せず、同一画素上に留まることになる。このときの視線方向の傾きを0とする。
一方、動画における視線方向の傾きは次のように影響される。表示負荷が大きいときは、各サブフィールドの発光期間が短くなる。このとき上記表示装置は、各サブフィールドを順番に詰めて発光する。これにより、各サブフィールドの発光開始時間が1TVフィールド期間内で早くなる。従って、視線方向の傾きは小さくなる。表示負荷が小さいときは、各サブフィールドの発光期間が長くなる。上記表示装置では、各サブフィールドの発光開始時間が1TVフィールド期間内で遅くなる。従って、視線方向の傾きは大きくなる。
以下の説明においては、表示負荷が大きく、均等間隔での各サブフィールドの発光開始時間より早くサブフィールドが発光し、視線方向(視線パス)の傾きが小さくなるときを例として説明をする。
発光開始時間の間隔を可変とする場合には、例えば、表1に示すようなテーブル「発光考慮間隔での各SFの発光開始時間」を、平均輝度レベルごとに予め複数用意しておく。そして、画像表示前に、その画像の平均輝度レベルを求めることで、画像の表示負荷率により変化するサブフィールドの発光位置の間隔を遅延なくダイナミックに求めることができる。これにより、回路規模を小さくすることが可能となる。
Figure 2009103889
以下の実施例では、1フィールドの表示時間(60Hz画像の場合、16.67ms)に対する1フィールドの先頭からの各サブフィールドの発光開始時間が、表1の(2)で与えられる場合を例とし、サブフィールドの再構成について説明する。
図10は、本発明の第2の実施例に係る画像表示装置の一例を示すブロック図である。表示装置1の構成は、前記第1の実施例(図1)の構成において、さらに、サブフィールド発光期間算出部18を追加している。前記図1と同一の要素は、同様に動作する。
各部の動作の詳細を説明する。入力部10には動画像データが入力され、表示データに変換する。動きベクトル検出部11では、対象フィールドの表示データと、前記対象フィールドより時間的に前のフィールドの表示データとを比較することで対象フィールドの各画素を終点とする動きベクトルを検出する。サブフィールド変換部12では、表示データをサブフィールドデータに変換する。サブフィールド発光期間算出部18では、画像の表示負荷率に応じて変化する各サブフィールドの発光開始時間を求める。輝度情報算出部13では、入力部10に入力した映像データから輝度情報を算出する。
画素位置切替え部14では、動きベクトル検出部11で検出した動きベクトルのうちの対象フィールドの再構成対象画素を終点とする動きベクトル、輝度情報算出部13で算出した輝度情報、サブフィールド発光期間算出部18で算出した各サブフィールドの発光開始時間、1TVフィールド期間等をパラメータとして、再構成対象の画素の一のサブフィールドを再配置するための、再構成前のサブフィールドの画素を示す画素位置ベクトルを計算する。サブフィールド再構成部15では、サブフィールド変換部12から出力されるサブフィールドデータのうち、画素位置切替え部14で求めた画素位置ベクトルが示す画素のサブフィールドの発光データを取得する。取得した発光データを再構成対象画素のサブフィールドに再配置する。これを繰り返すことにより、1画素毎にサブフィールドを再構成し、サブフィールド変換部12で求めたサブフィールドデータを再構成する。
画像表示部16は、点灯および消灯などの発光動作を行う複数の画素を有し、サブフィールド再構成部15で求めたサブフィールドデータに基づいて、各画素の点灯または消灯を制御し、画像を表示する。制御部17は、表示装置内の各要素に接続される。表示装置の各要素の動作は、上述した各構成要素の自律的な動作、又は制御部17の指示により動作する。
このように、本実施例の表示装置1では、サブフィールド発光期間算出部18では、画像の表示負荷率に応じて変化する各サブフィールドの発光開始時間を求め、画素位置切替え部14は、該発光開始時間と輝度情報算出部13で算出した輝度情報を用いて再構成対象の画素のサブフィールドを再構成するための画素位置ベクトルを算出することを特徴とする。
図11は、第2の実施例における画像表示方法の手順を示すフローチャートである。
ステップ201において、動きベクトル検出部11は、対象フィールドの表示データと、対象フィールドより時間的に前のフィールドの表示データとを比較し、時間的に前のフィールドの画素を始点とし、対象フィールドの画素を終点とする動きベクトルを、対象フィールドの各画素について検出する。
ステップ202において、サブフィールド発光期間算出部18は、平均輝度レベルに対応した各サブフィールドの発光位置に関するテーブル(表1)を参照して、表示データの表示負荷率より変化する各サブフィールドの発光開始時間を算出する。
ステップ203において、ステップ201で検出した動きベクトルのうち、対象となる一の画素を終点とする動きベクトルを選出する。
ステップ204において、画素位置切替え部14は、これから再構成を行う対象フィールドの一の画素の一のサブフィールドについて、ステップ203で選出した動きベクトルと、ステップ202で算出した対象サブフィールドの発光開始時間とをパラメータとして、図3のフローチャートと演算式(例えば数式2)を用いて、取得先となる再構成前のサブフィールドの画素位置ベクトルを求める。
ステップ205において、サブフィールド再構成部15は、対象フィールドの再構成画素の対象サブフィールドに、求めた画素位置ベクトルの示すサブフィールドの発光データを再設定する。
ステップ206において、当該一の画素の全てのサブフィールドについて再設定したか否かを判定する。全てのサブフィールドについて再設定していれば、ステップ207に進む。そうでなければ、残りのサブフィールドについて、ステップ204およびステップ205の処理を行う。
ステップ207において、対象フィールドの全ての画素についてサブフィールドの再設定が完了したかを判定する。全ての画素についてサブフィールドの再設定が完了していれば、ステップ208に進む。そうでなければ、残りの画素について、ステップ203〜206の処理を行う。
ステップ208において、画像表示部16により、ステップ207で得られた対象フィールドの表示データを表示する。
図12、図13は、本実施例におけるサブフィールドの再構成の一例を示す図である。本実施例では、各画素間の輝度差≦閾値の場合と各画素間の輝度差>閾値の場合とでは、各サブフィールドの再構成の方式が異なるので、分けて説明する。
図12では、各画素間の輝度差≦閾値の場合、即ち類似色領域での各サブフィールドの再構成について説明する。(a)は再構成前のサブフィールドの構成を示す。この場合、画素(n−4)から(n+3)までの各画素間の輝度差≦閾値とする。
本実施例では、図3の処理は次のようになる。ステップ111にて、変数Aに動きベクトル、変数Bにサブフィールド発光開始時間を代入する。ステップ112にて、変数Bがサブフィールド数に等しいか否かを判断する。変数Bはサブフィールド発光開始時間であるため、ステップ114にて、変数Aの動きベクトルと変数Bのサブフィールド発光開始時間から各サブフィールドを取得する画素位置ベクトルXi(x,y)を求める。ステップ115にて、求めた画素位置ベクトルXi(x,y)が示す画素と再構成対象画素の輝度差≦閾値か否かを判断する。画素(n−4)から(n+3)までの各画素間の輝度差≦閾値であるため、ステップ116にて、求めた画素位置ベクトルXi(x,y)を出力する。
以下に、図3のステップ114の処理を詳細に説明する。
ここで、図12では、再構成対象の画素である例えば画素(n+2)を終点とする動きベクトルの始点の画素は、画素(n+2)を基準とした相対位置として水平方向に−6の位置にあるとする。このとき、当該動きベクトルのベクトル値が+6である。
本実施例では、各サブフィールド間の発光開始時間の間隔が、表1(2)に示される発光サブフィールドの時間を考慮した発光考慮間隔の場合である。この場合、取得する再構成前の各サブフィールドの画素位置を、再構成対象の画素を基準として数式2により求める。
Figure 2009103889
ここで、Xiは再構成対象の画素位置を基準としたときの、取得する再構成前の各サブフィールドの画素位置ベクトルである。iは再構成を行うサブフィールドの番号を示す。Vは動きベクトル値を示す。ここで、本実施例で用いる動きベクトル値Vは、再構成対象フィールドと対象フィールドよりも時間的に前のフィールド間の動きベクトルのうち、当該時間的に前のフィールドの画素を始点とし、再構成対象フィールドにおける再構成対象画素を終点とする動きベクトルを用いる。本図の例では、上述の通り+6であり、当該再構成対象画素の各サブフィールドの再構成において、当該動きベクトル+6を用いる。また、Siは、i番目のSFの発光開始時間を示し、例えば、表1の(2)に示されるものである。Tfは、1TVフィールド期間を示す。
数式2に含まれる各SFの発光開始時間パラメータは、同一フィールド内の各サブフィールドの発光期間により可変である。よって当該パラメータを用いることにより、サブフィールドの発光期間を考慮した再構成を実現することができる。
このように本実施例では、再構成対象フィールドと対象フィールドよりも時間的に前のフィールド間の動きベクトルのうちから、当該時間的に前のフィールドの画素を始点とし再構成対象フィールドの再構成対象画素を終点とする動きベクトルを選出し、数式2を用いた前記画素位置ベクトルの算出を行い、サブフィールドの再構成を行う。以下にこれを説明する。
図12(b)の例では、画素(n+2)の各サブフィールドの再構成を示す。再構成対象の画素である画素(n+2)を終点とする動きベクトルの始点の画素は、画素(n+2)を基準とした相対位置として水平方向に−6の位置にあり、当該動きベクトルのベクトル値が+6である。ここで、数式2を用いることにより、画素(n+2)の各サブフィールドについて画素位置ベクトルXiを算出できる。画素位置ベクトルXiはそれぞれ、SF6が−4、SF5が−3、SF4が−2、SF3が−1、SF2が−1、SF1が0となる。
従って、図12(b)の矢印1206が示すように、SF6は画素(n−2)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1205が示すように、SF5は画素(n−1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1204に示すように、SF4は画素nからサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1203が示すように、SF3は画素(n+1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1202が示すように、SF2も画素(n+1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、SF1はもとの画素(n+2)のサブフィールドの発光データのままとなる。このようにして、再構成対象画素(n+2)の各サブフィールドの発光データを再構成する。
図12(c)は、全ての再構成対象画素(n−2)から(n+3)について、発光データの再構成の結果を示す。ここでは、再構成対象のフィールド上におけるそれぞれの画素を終点とする動きベクトルのベクトル値が、いずれも同じ+6である場合としている。上記画素(n+2)の場合と同様に、再構成対象画素の各サブフィールドにつき、数式2を用いて画素位置ベクトルXiを算出し、求めた画素位置ベクトルが示す画素のサブフィールドにより、各画素の各サブフィールドを再構成する。この結果として、静止画において同一の画素に配置されていた複数のサブフィールド(図12(a)において同一の模様で示されたサブフィールド)が、各画素の再構成後は視線パス1210上に並ぶ。この場合の視線パス1210が図4の視線パス4010に比べてその傾斜が小さくなっているのは、各サブフィールドの発光開始時間の間隔を可変とし、均等間隔での発光開始時間より早く発光させた影響である。
次に図13は、各画素間の輝度差>閾値を含む場合、即ち類似色領域以外での各サブフィールドの再構成について説明する。
図13(a)は再構成前のサブフィールドの構成を示す。この場合、画素(n−4)と(n−3)間の輝度差≦閾値、画素(n−2)から(n+3)までの各画素間の輝度差≦閾値であるが、画素(n−3)と(n−2)間の輝度差>閾値とする。
図13(b)は、画素(n+1)の各サブフィールドの再構成を示す。再構成対象の画素である画素(n+1)を終点とする動きベクトルの始点の画素は、画素(n+1)を基準とした相対位置として水平方向に−6の位置にあり、当該動きベクトルのベクトル値が+6である。ここで、図3のステップ114(数式2)を用いることにより、画素(n+1)の各サブフィールドについて画素位置ベクトルXiを算出する。算出の結果、画素位置ベクトルXiはそれぞれ、SF6が−4、SF5が−3、SF4が−2、SF3が−1、SF2が−1、SF1が0となる。
引き続き、輝度差の判定を行う。例えばサブフィールドSF6は、ステップ114にて、画素位置ベクトルXi(−4,0)と求める。次に、ステップ115にて、画素(n−3)と(n+1)の輝度差を判定する。画素(n−3)と(n+1)の間の輝度差>閾値であるため、ステップ117へ進む。ここではステップ114にて求めたxの値は−4であるため、ステップ119、ステップ124を経て、xの値は−3となる。ステップ115に戻り、画素(n−2)と(n+1)の輝度差を判定する。画素(n−2)と(n+1)の間の輝度差≦閾値であるため、ステップ116に進み、求めたSF6の画素位置ベクトルXi(−3,0)、即ち−3に修正して出力する。他のSFについても同様に計算し、画素位置ベクトルXiはそれぞれ、SF5が−3、SF4が−2、SF3が−1、SF2が−1、SF1が0となる。
従って、図13(b)の矢印1306が示すように、SF6は画素(n−2)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1305が示すように、SF5は画素(n−2)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1304が示すように、SF4は画素(n−1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1303が示すように、SF3は画素nからサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1302が示すように、SF2は画素nからサブフィールドの発光データを取得する。また、SF1はもとの画素(n+1)のサブフィールドの発光データのままとなる。このようにして、再構成対象画素(n+1)の各サブフィールドの発光データを再構成する。
図13(c)は、全ての再構成対象画素について、発光データの再構成の結果を示す。このとき、再構成対象のフィールド上におけるそれぞれの画素を終点とする動きベクトルのベクトル値が、いずれも同じ+6である場合としている。上記画素(n+1)の場合と同様に、図3のフローチャートと数式2を用いて画素位置ベクトルXiを算出する。そして、求めた画素位置ベクトルが示す画素のサブフィールドにより、画素(n−2)から画素nと画素(n+2)から画素(n+3)の各サブフィールドを再構成する。この結果として、各画素の再構成後は視線パス1310上に並ぶとともに、サブフィールドの再構成の対象は類似色のサブフィールドのみであり、大きく異なる色のサブフィールドを取得しないため、類似色領域以外でも偽色は発生せず、擬似輪郭を抑制することが可能となる。
第2の実施例においては、第1の実施例と同様に、再構成対象の画素を終点とする動きベクトルを求め、当該画素のそれぞれのサブフィールドについて再構成を行う。これにより、サブフィールドが再構成されない画素が発生するのを防止することができる。この効果は第1の実施例と同様である。
本実施例においては、動きベクトルとサブフィールドの発光間隔から求めた視線パスを用いてサブフィールドを再構成するので、仮に静止画であるとするときに同一の画素に配置される複数のサブフィールドを視線パス上に並べることができる。このとき、本実施例では、動きベクトルとサブフィールドの発光間隔をパラメータとしてサブフィールドを再構成しているので、サブフィールドの発光間隔が可変である場合であっても、サブフィールドの発光パターンが、ユーザーが画像を見る際の視線パス上により好適に整列することになる。これにより動画ボヤケや動画擬似輪郭の発生を抑制できる。
このとき、平均輝度レベルに対応した各サブフィールドの発光位置に関するテーブルを用いることにより、画像の表示負荷率などに応じたサブフィールドの発光位置の間隔の算出に係る処理量を低減できる。これにより、当該再構成に係る演算処理の演算量をより少なくすることができる。
以上説明した第2の実施例によれば、画像の表示負荷率などに応じて各サブフィールドの発光開始時間を可変とする表示方法においても、ユーザーの視線が発光するサブフィールド上をより好適にトレースする視線パスを算出することが可能となる。またこれに基づいたサブフィールド再構成が実現でき、動画ボヤケや動画擬似輪郭の発生をより好適に抑制できる。また、設定されないサブフィールドの発生を防止することができる。また、サブフィールドの再構成の対象は類似色のサブフィールドのみであり、大きく異なる色のサブフィールドを取得しないため、偽色は発生せず、擬似輪郭を抑制することが可能となる。さらに、これらをより少ない演算量で実現することができる。
上記の例では、均等間隔での各サブフィールドの発光開始時間より早くサブフィールドが発光する例について説明した。しかし、均等間隔での各サブフィールドの発光開始時間より遅くサブフィールドが発光し、視線パスの傾きが大きくなる場合であっても、数式2を用いたサブフィールドの再構成を行うことにより、同様の効果が得られることは言うまでもない。
本発明の第3の実施例は、現フィールドと前フィールドの間に位置する中間フィールドを生成して、中間フィールドの画素を終点とし、前フィールドの画素を始点とする動きベクトルFを用いてサブフィールドデータを再構成する方式である。また、前記第1の実施例と同じく、各サブフィールド間の発光開始時間の間隔を等間隔に固定したものである。
図14は、本実施例で使用する中間フィールドと動きベクトルFについて説明する図である。動きベクトルFは、現フィールドCと前フィールドAの間に位置する中間フィールドBの画素が、前フィールドAのどの画素から移動してきたかを示すベクトルである。すなわち、図14において、中間フィールドBの画素bを終点とし、前フィールドAの画素aを始点とする動きベクトルである。
ここで、入力動画像のうちの複数のフィールドから、当該中間フィールドを生成する方法や、当該動きベクトルFを算出する方法については、例えば、特開2006−310985号公報(図3等)に記載される技術を用いることができる。
図14においては、現フィールドCと前のフィールドAの画像パターンの相関から動き量を推定して、画素aから画素cへの動きベクトルEを求めることができる。前フィールドAと中間フィールドBとの時間的距離(期間)をTm、前フィールドAと現フィールドCとの時間的距離(期間)をTfとしたとき、画素aから画素bへの移動量に相当する動きベクトルFは数式3により求めることができる。
Figure 2009103889
ここで、Vfは動きベクトルFのベクトル値、Vは動きベクトルEのベクトル値である。また、1TVフィールド期間Tfに対する1TVフィールドの先頭から中間フィールドBまでの期間Tmの比をαとし、以下の数式4により定義する。
Figure 2009103889
よって、中間フィールドBが、前フィールドAと現フィールドCとの間の1TVフィールド期間の中心の位置にあるとき、αは0.5となる。従って、例えばTmがTfの半分の期間(α=0.5)で、かつ動きベクトルEのベクトル値Vが+4である場合、動きベクトルFのベクトル値Vfは+2となる。
また、中間フィールドBの画素bの値は、例えば、前フィールドAの画素aと現フィールドCの画素cの平均値、もしくは中間フィールドBまでの距離を考慮した加重平均などの両画素の画素値を変数とする関数値を求めて、動きベクトルFが示す位置に中間フィールドBの画素bを出力することができる。同様に、前フィールドAの各画素から現フィールドCの各画素への動きベクトルEを用いて、中間フィールドの各画素を生成することもできる。
本実施例におけるサブフィールドの再構成は、いずれも上記の動きベクトルFを用いるが、サブフィールドの再構成を行う対象フィールドは、以下の3つの方式のいずれかを用いればよい。
第1の方式は、上述のように生成した中間フィールドBをサブフィールド再構成の対象フィールドとする方式である。このとき、対象フィールドと動きベクトルFの関係は以下の通りとなる。すなわち、サブフィールド再構成は映像信号に含まれる二つのフィールド(前フィールドAと現フィールドC)の間に配置される中間フィールドBを対象フィールドとする。ここで当該2つのフィールドのうち、時間的に前のフィールドである前フィールドAの画素を始点とし、中間フィールドBの画素を終点とする動きベクトルを動きベクトルFとして算出する。当該動きベクトルFを用いて対象フィールドである中間フィールドBのサブフィールドを再構成する。このとき、第1の方式は再構成に用いる動きベクトルFは中間フィールドBの画素を終点としているため、原理上、最も好適な方式である。
第2の方式は、前フィールドAを対象フィールドとする方式である。このとき、対象フィールドと動きベクトルFの関係は以下の通りとなる。すなわち、サブフィールド再構成は映像信号に含まれる2つのフィールド(前フィールドAと現フィールドC)のうち、時間的に前のフィールドである前フィールドAを対象フィールドとする。次に、第1の方式と同じように動きベクトルFを算出する。また、当該動きベクトルFを用いて対象フィールドである前フィールドAのサブフィールドを再構成する。ここで、第2の方式では、対象フィールドである前フィールドAは中間フィールドBと近接したフィールドである。よって、この動きベクトルFを流用して再構成することにより、再構成後の動画像は、第1の方式と同等のものを得ることができる。さらに、第2の方式では、中間フィールドBの画素の値を用いる必要が無い。よって、中間フィールドの各画素の生成を行う必要が無く、演算量の低減が可能であるという効果がある。
第3の方式は、現フィールドCを対象フィールドとする方式である。このとき、対象フィールドと動きベクトルFの関係は以下の通りとなる。すなわち、サブフィールド再構成は映像信号に含まれる2つのフィールド(前フィールドAと現フィールドC)のうち、時間的に後のフィールドである現フィールドCを対象フィールドとする。次に、第1の方式と同じように動きベクトルFを算出する。また、当該動きベクトルFを用いて対象フィールドである現フィールドCのサブフィールドを再構成する。ここで、第3の方式では第2の方式と同じく、対象フィールドである現フィールドCは中間フィールドBと近接したフィールドである。よって、この動きベクトルFを流用して再構成することにより、再構成後の動画像は、第1の方式と同等のものを得ることができる。さらに、第3の方式では第2の方式の方式と同じく、中間フィールドBの画素の値を用いる必要が無い。よって、中間フィールドの各画素の生成を行う必要が無く、演算量の低減が可能であるという効果がある。
以上説明したように、サブフィールド再構成の対象フィールドは上記の3つの方式のいずれを用いてもよい。よって、本実施例の以下の説明において単に「対象フィールド」として説明するが、この「対象フィールド」は図14の前フィールドA、中間フィールドB、現フィールドCのいずれであっても構わない。
図15は、本発明の第3の実施例に係る画像表示装置の一例を示すブロック図である。本実施例では、図9(a)のように、各サブフィールド間の発光開始時間の間隔を等間隔に固定した場合とする。その構成は、前記第1の実施例(図1)の構成において、動きベクトル検出部11に代えて、動きベクトルF検出部19を備えている。前記図1と同一の要素は、同様に動作する。
各部の動作の詳細を説明する。入力部10には動画像データが入力され、表示データに変換する。また入力部10は、中間フィールドBを生成して出力する。サブフィールド変換部12では、表示データをサブフィールドデータに変換する。動きベクトルF検出部19では、中間フィールドBの表示データと、前フィールドAの表示データとを比較することで、中間フィールドBの画素を終点とし前フィールドAの画素を始点とする動きベクトルFを、中間フィールドBのそれぞれの画素について検出する。輝度情報算出部13では、入力部10に入力した映像データから輝度情報を算出する。
画素位置切替え部14では、前記動きベクトルF検出部19で検出した動きベクトルF、輝度情報算出部13で算出した輝度情報などをパラメータとして、再構成対象の画素の一のサブフィールドを再配置するための、再構成前のサブフィールドの画素位置ベクトルを計算する。サブフィールド再構成部15は、サブフィールド変換部12が出力するサブフィールドデータのうち、画素位置切替え部14で求めた画素位置ベクトルが示す画素のサブフィールドの発光データを取得する。取得した発光データを再構成対象のサブフィールドに再配置する。これを繰り返すことにより、1画素毎にサブフィールドを再構成し、サブフィールド変換部12で求めたサブフィールドデータを再構成する。
画像表示部16は、点灯および消灯などの発光動作を行う複数の画素を有し、サブフィールド再構成部15で求めたサブフィールドデータに基づいて、各画素の点灯または消灯を制御し、画像を表示する。制御部17は、表示装置内の各要素に接続される。表示装置の各要素の動作は、上述した各構成要素の自律的な動作、又は制御部17の指示により動作する。
このように、本実施例の表示装置では、動きベクトルF検出部19では、中間フィールドBの画素を終点とし、前フィールドAの画素を始点とする動きベクトルFを検出し、画素位置切替え部14は、該動きベクトルFと輝度情報算出部13で算出した輝度情報を用いて再構成対象の画素のサブフィールドを再構成するための画素位置ベクトルを算出することを特徴とする。
図16は、第3の実施例における画像表示方法の手順を示すフローチャートである。
ステップ301において、動きベクトルF検出部19は、中間フィールドBの表示データと、前フィールドAの表示データとを比較する。これにより、中間フィールドBの画素を終点とし、前フィールドAの画素を始点とする動きベクトルFを、中間フィールドBのそれぞれの画素について検出する。
ステップ302において、ステップ301で検出した動きベクトルFのうち、対象となる一の画素を終点とする動きベクトルFを選出する。
ステップ303において、画素位置切替え部14は、これから再構成を行う対象フィールドの一の画素の一のサブフィールドについて、ステップ302で選出した動きベクトルFと対象サブフィールドの番号数およびαなどをパラメータとして、図3のフローチャートと演算式(例えば数式5)を用いて、取得先となる再設定前のサブフィールドの画素位置ベクトルを求める。ここで、前記αの算出は、画素位置切替え部14で行ってもよいが、1TVフィールド期間や、中間フィールドの1TVフィールドの先頭からの時間を予め記憶しているメモリ等から、制御部17が取得して算出してよい。
ステップ304において、サブフィールド再構成部15は、対象フィールドの再構成画素の対象サブフィールドに、ステップ303で求めた画素位置ベクトルの示す画素のサブフィールドの発光データを再設定する。
ステップ305において、当該一の画素の全てのサブフィールドについて再設定したか否かを判定する。全てのサブフィールドについて再設定していれば、ステップ306に進む。そうでなければ、残りのサブフィールドについて、ステップ303およびステップ304の処理を行う。
ステップ306において、対象フィールドの全ての画素についてサブフィールドの再設定が完了したかを判定する。全ての画素についてサブフィールドの再設定が完了していれば、ステップ307に進む。そうでなければ、残りの画素について、ステップ302〜305の処理を行う。
ステップ307において、画像表示部16により、ステップ306で得られた対象フィールドの表示データを表示する。
図17、図18は、本実施例におけるサブフィールドの再構成の一例を示す図である。本実施例では、各画素間の輝度差≦閾値の場合と各画素間の輝度差>閾値の場合とでは、各サブフィールドの再構成の方式が異なるので、分けて説明する。
図17では、各画素間の輝度差≦閾値の場合、即ち類似色領域での各サブフィールドの再構成について説明する。(a)は再構成前のサブフィールドの構成を示す。この場合、画素(n−4)から(n+3)までの各画素間の輝度差≦閾値とする。
本実施例では、図3の処理は次のようになる。ステップ111にて、変数Aに動きベクトルF、変数Bにサブフィールド数を代入する。ステップ112にて、変数Bがサブフィールド数に等しいか否かを判断する。変数Bはサブフィールド数であるため、ステップ113にて、変数Aの動きベクトルFと変数Bのサブフィールド数から各サブフィールドを取得する画素位置ベクトルXi(x,y)を求める。ステップ115にて、求めた画素位置ベクトルXi(x,y)が示す画素と再構成対象画素の輝度差≦閾値か否かを判断する。画素(n−4)から(n+3)までの各画素間の輝度差≦閾値であるため、ステップ116にて、求めた画素位置ベクトルXi(x,y)を出力する。
以下に、図3のステップ113の処理を詳細に説明する。
本実施例では、図14において、前フィールドAの画素aを始点とし、中間フィールドBの画素bを通過し、現フィールドCの画素cを終点とする動きベクトルEにおいて、当該終点の画素cを基準とした当該始点の画素aの相対位置が水平方向に−6であるとする。ここで、図14における中間フィールドBが、前フィールドAと現フィールドCとの間の1TVフィールド期間の中心の位置(α=0.5)にあるとする。このとき、中間フィールドBの画素bを終点とし、前フィールドAの画素aを始点とする動きベクトルFにおいては、当該動きベクトルFの終点の画素bを基準とした、当該動きベクトルFの始点の相対位置は水平方向に−3となる。また、このときの動きベクトルFのべクトル値Vfは+3となる。
さらに、本実施例における各サブフィールド間の発光開始時間の間隔は、第1の実施例と同様に等間隔とする。
ここで本実施例においては、取得先となる再構成前の各サブフィールドの画素位置を、再構成対象の画素を基準として数式5により求める。
Figure 2009103889
ここで、Xiは再構成対象の画素位置を基準としたときの、取得する再構成前の各サブフィールドの画素位置ベクトルである。Vfは動きベクトルFのベクトル値、iは再構成を行うサブフィールドの番号、Nは1TVフィールドを構成するサブフィールド数、αは数式4で決まるTfとTmの比を示す。
本実施例で用いる動きベクトル値Vfは、前フィールドAと中間フィールドBとの間の動きベクトルFのうち、前フィールドAの画素を始点とし、中間フィールドBにおける再構成対象画素を終点とする動きベクトルFである。再構成対象画素の各サブフィールドの再構成において、当該動きベクトルFを用いる。
このように本実施例では、前フィールドAと中間フィールドBとの間の動きベクトルのうちから、前フィールドAの画素aを始点とし中間フィールドBの再構成対象画素bを終点とする動きベクトルFを選出し、各サブフィールドごとに数式4を用いた前記画素位置ベクトルの算出を行い、サブフィールドの再構成を行う。以下にこれを説明する。
図17(b)は、対象フィールドの画素nの各サブフィールドの再構成を示す。再構成対象画素nを終点とする動きベクトルFの始点の画素は、画素nを基準とした相対位置として水平方向に−3の位置にあり、当該動きベクトルFのベクトル値Vfが+3である。ここで、数式5を用いることにより対象フィールドの画素nの各サブフィールドについて画素位置ベクトルXiを算出できる。画素位置ベクトルXiはそれぞれ、SF6が−2、SF5が−1、SF4が0、SF3が+1、SF2が+2、SF1が+3となる。
従って、図17(b)の矢印1706が示すように、SF6は画素(n−2)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1705が示すように、SF5は画素(n−1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、SF4はもとの画素nからサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1703が示すようにSF3は画素(n+1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1702が示すように、SF2は画素(n+2)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1701が示すように、SF1は画素(n+3)からサブフィールドの発光データを取得する。このようにして、再構成対象画素nの各サブフィールドの発光データを再構成する。
図17(c)は、全ての再構成対象画素(n−2)から(n+3)について、発光データの再構成の結果を示す。ここでは、中間フィールドBの他の画素を終点とする動きベクトルFの始点の画素が、画素nと同じく、再構成対象画素を基準とした相対位置として水平方向に−3の位置にあり、いずれの動きベクトルFもベクトル値Vfが+3である場合としている。上記画素nと同様に、再構成対象画素の各サブフィールドにつき、数式5を用いて画素位置Xiを算出する。そして、求めた画素位置のサブフィールドにより、他の画素の各サブフィールドを再構成する。この結果として、静止画において同一の画素に配置されていた複数のサブフィールド(図17において同一の模様で示されたサブフィールド)が、再構成後の対象フィールドでは視線パス1710上に並ぶ。
次に図18は、各画素間の輝度差>閾値を含む場合、即ち類似色領域以外での各サブフィールドの再構成について説明する。
図18(a)は、再構成前のサブフィールドの構成を示す。この場合、画素(n−4)と(n−3)間の輝度差≦閾値、画素(n−2)から(n+3)までの各画素間の輝度差≦閾値であるが、画素(n−3)と(n−2)間の輝度差>閾値とする。
図18(b)は、画素(n−1)の各サブフィールドの再構成を示す。再構成対象の画素である画素(n−1)を終点とする動きベクトルFの始点の画素は、画素(n−1)を基準とした相対位置として水平方向に−3の位置にあり、当該動きベクトルのベクトル値が+3である。ここで、図3のステップ113(数式5)を用いることにより、画素(n−1)の各サブフィールドについて画素位置ベクトルXiを算出する。算出の結果、画素位置ベクトルXiはそれぞれ、SF6が−2、SF5が−1、SF4が0、SF3が+1、SF2が+2、SF1が+3となる。
引き続き、輝度差の判定を行う。例えばサブフィールドSF6は、ステップ113にて、画素位置ベクトルXi(−2,0)と求める。次に、ステップ115にて、画素(n−3)と(n−1)の輝度差を判定する。画素(n−3)と(n−1)の間の輝度差>閾値であるため、ステップ117へ進む。ここではステップ113にて求めたxの値は−2であるため、ステップ119、ステップ124を経て、xの値は−1となる。ステップ115に戻り、画素(n−2)と(n−1)の輝度差を判定する。画素(n−2)と(n−1)の間の輝度差≦閾値であるため、ステップ116に進み、求めたSF6の画素位置ベクトルXi(−1,0)、即ち−1に修正して出力する。他のSFについても同様に計算し、画素位置ベクトルXiはそれぞれ、SF5が−1、SF4が0、SF3が+1、SF2が+2、SF1が+3となる。
従って、図18(b)の矢印1806が示すように、SF6は画素(n−2)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1805が示すように、SF5は画素(n−2)からサブフィールドの発光データを取得する。また、SF4はもとの画素(n−1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1803が示すように、SF3は画素nからサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1802が示すように、SF2は画素(n+1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印1801が示すように、SF1は画素(n+2)からサブフィールドの発光データを取得する。このようにして、再構成対象画素(n−1)の各サブフィールドの発光データを再構成する。
図18(c)は、全ての再構成対象画素について、発光データの再構成の結果を示す。このとき、再構成対象のフィールド上におけるそれぞれの画素を終点とする動きベクトルFのベクトル値が、いずれも同じ+3である場合としている。上記画素(n−1)の場合と同様に、図3のフローチャートと数式5を用いて画素位置ベクトルXiを算出する。そして、求めた画素位置ベクトルの示す画素のサブフィールドにより、画素(n−2)と画素nから(n+3)の各サブフィールドを再構成する。この結果として、各画素の再構成後は視線パス1810上に並ぶとともに、サブフィールドの再構成の対象は類似色のサブフィールドのみであり、大きく異なる色のサブフィールドを取得しないため、類似色領域以外でも、偽色は発生せず、擬似輪郭を抑制することが可能となる。
第3の実施例では、第1の実施例と同様に、仮に静止画であるとするときに同一の画素に配置される複数のサブフィールドを視線パス上に並べることができる。
さらに本実施例では、第1の実施例と比較し、サブフィールドの発光データの再構成時において、再構成におけるサブフィールドの発光データの移動量を低減することができる。すなわち、例えば、第1の実施例の図4(b)と第3の実施例の図17(b)は、いずれも1TVフィールド期間におけるベクトル値が+6の場合を示す。ここで、図4(b)に示す第1の実施例では、サブフィールドの発光データの最も大きな移動量は、矢印4006に示される5画素である。これに対し、図17(b)に示す第3の実施例では、サブフィールドの発光データの最も大きな移動量は、矢印1701に示される3画素である。よって、第3の実施例の数式5を用いた再構成の方法の方が、サブフィールドの発光データの移動量を低減することができる。このように、サブフィールドの発光データの再構成において、その移動量を低減することができる。これにより、画像の揺れ等を抑制することができ、より自然な画像が得られるという効果がある。
以上説明した第3の実施例によれば、動きベクトルによる視線パスを考慮したサブフィールド再構成が実現でき、動画ボヤケや動画擬似輪郭の発生を抑制できる。また、設定されないサブフィールドの発生を防止することができる。また、このサブフィールドの再構成を行う際の、サブフィールドの移動量を低減することができる。これにより、画像の揺れ等を抑制することができ、より自然な画像が得られるという効果がある。また、サブフィールドの再構成の対象は類似色のサブフィールドのみであり、大きく異なる色のサブフィールドを取得しないため、偽色は発生せず、擬似輪郭を抑制することが可能となる。さらに、これらを回路処理量の低減とともに実現することが可能となる。
本発明の第4の実施例は、前記第2の実施例における発光開始時間の間隔を可変とする表示方法において、前記第3の実施例における中間フィールドと動きベクトルFを用いてサブフィールドデータを再構成する方式である。
以下の説明では第2の実施例と同様に、表示負荷が大きいときに、均等間隔での各サブフィールドの発光開始時間より早くサブフィールドが発光し、視線パスの傾きが小さくなる場合を例として説明をする。
また、第3の実施例と同様に、サブフィールド再構成の対象フィールドは第3の実施例に示した3つの方式のいずれを用いてもよい。すなわち、以下の説明における「対象フィールド」は、図5の前フィールドA、中間フィールドB、現フィールドCのいずれであっても構わない。
図19は、本発明の第4の実施例に係る画像表示装置の一例を示すブロック図である。本実施例では、図9(b)のように、サブフィールドの発光期間を考慮して当該発光開始時間の間隔を可変とする場合である。その構成は、前記第1の実施例(図1)の構成において、さらに、サブフィールド発光期間算出部18と、動きベクトルF検出部19を備えている。各要素の動作は前記第1、第2、第3の実施例と同様であるので、その説明を省略する。
画素位置切替え部14では、動きベクトルF検出部19で検出した動きベクトルF、サブフィールド発光期間算出部18で求めた各サブフィールドの発光開始時間、輝度情報算出部13で算出した輝度情報を用いて、図3のフローチャートと演算式(数式6)により、再構成対象の画素の一のサブフィールドを再配置するための、再構成前のサブフィールドの画素を示す画素位置ベクトルを計算する。
サブフィールド再構成部15は、サブフィールド変換部12から出力されるサブフィールドデータのうち、画素位置切替え部14で求めた画素位置ベクトルが示す画素のサブフィールドの発光データを取得する。取得した発光データを再構成対象のサブフィールドに再配置する。これを繰り返すことにより、1画素毎にサブフィールドを再構成し、サブフィールド変換部12で求めたサブフィールドデータを再構成し、対象サブフィールドのサブフィールドデータを新たに生成する。画像表示部16は、生成したサブフィールドデータを表示する。
図20は、第4の実施例における画像表示方法の手順を示すフローチャートである。
ステップ401において、図16のステップ301と同様に、動きベクトルF検出部19は、動きベクトルFを中間フィールドBのそれぞれの画素について検出する。
ステップ402において、図11のステップ202と同様に、サブフィールド発光期間算出部18は、各サブフィールドの発光開始時間を算出する。
ステップ403において、ステップ401において検出した動きベクトルFのうち、対象となる一の画素を終点とする動きベクトルFを選出する。
ステップ404において、画素位置切替え部14は、ステップ401で検出した動きベクトルF、ステップ402で算出した対象サブフィールドの発光開始時間、および前記αをパラメータとして、図3のフローチャートと演算式(例えば数式6)を用いて、取得先となる再設定前のサブフィールドの画素位置ベクトルを求める。
ステップ405において、サブフィールド再構成部15は、対象フィールドの対象サブフィールドに、ステップ404で求めた画素位置ベクトルの示すサブフィールドの発光データを再設定する。
ステップ406からステップ407は、前記実施例(例えば図2のステップ105からステップ106)と同様のループ処理を行う。ステップ408において、画像表示部16により、ステップ407で得られた対象フィールドの表示データを表示する。
図21、図22は、本実施例におけるサブフィールドの再構成の一例を示す図である。本実施例は第2の実施例と同じく、発光期間を考慮した当該発光開始時間の間隔を可変とする表示方法を用いる。ここでは、1フィールドの表示期間(60Hz画像の場合、16.67ms)に対する1フィールドの先頭からの各サブフィールドの発光開始時間が、第2の実施例と同じく表1(2)に示すものとする。
本実施例では、各画素間の輝度差≦閾値の場合と各画素間の輝度差>閾値の場合とでは、各サブフィールドの再構成の方式が異なるので、分けて説明する。
図21は、各画素間の輝度差≦閾値の場合、即ち類似色領域での各サブフィールドの再構成について説明する。(a)は再構成前のサブフィールドの構成を示す。この場合、画素(n−4)から(n+3)までの各画素間の輝度差≦閾値とする。
本実施例では、図3の処理は次のようになる。ステップ111にて、変数Aに動きベクトルF、変数Bにサブフィールド発光開始時間を代入する。ステップ112にて、変数Bがサブフィールド数に等しいか否かを判断する。変数Bはサブフィールド発光開始時間であるため、ステップ114にて、変数Aの動きベクトルFと変数Bのサブフィールド発光開始時間から各サブフィールドを取得する画素位置ベクトルXi(x,y)を求める。ステップ115にて、求めた画素位置ベクトルXi(x,y)が示す画素と再構成対象画素の輝度差≦閾値か否かを判断する。画素(n−4)から(n+3)までの各画素間の輝度差≦閾値であるため、ステップ116にて、求めた画素位置ベクトルXi(x,y)を出力する。
以下に、図3のステップ114の処理を詳細に説明する。
本実施例では、図14において、前フィールドAの画素aを始点とし、中間フィールドBの画素bを通過し、現フィールドCの画素cを終点とする動きベクトルEにおいて、当該終点の画素cを基準とした当該始点の画素aの相対位置が水平方向に−6であるとする。ここで、図14における中間フィールドBが、前フィールドAと現フィールドCとの間の1TVフィールド期間の中心の位置(α=0.5)にあるとする。このとき、中間フィールドBの画素bを終点とし、前フィールドAの画素aを始点とする動きベクトルFにおいては、当該動きベクトルFの終点の画素bを基準とした、当該動きベクトルFの始点の相対位置は水平方向に−3となる。また、このときの動きベクトルFのべクトル値Vfは+3となる。
次に、取得先となる再構成前の各サブフィールドの画素位置を、再構成対象の画素を基準として数式6により求める。ここで、各パラメータの定義は、前記実施例で用いる各数式と同じである。
Figure 2009103889
このように本実施例では、前フィールドAの画素aを始点とし中間フィールドBの画素bを終点とする動きベクトルのうちから、再構成対象画素bを終点とする動きベクトルFを選出し、対象フィールドの画素の各サブフィールドごとに数式6を用いた前記画素位置ベクトルの算出を行い、サブフィールドの再構成を行う。以下にこれを説明する。
図21(b)では、対象フィールドの画素(n−1)の各サブフィールドの再構成を示す。再構成対象の画素である画素(n−1)を終点とする動きベクトルFの始点の画素は、画素(n−1)を基準とした相対位置として水平方向に−3の位置にあり、当該動きベクトルFのベクトル値が+3である。ここで、数式6を用いることより、対象フィールドの画素(n−1)の各サブフィールドについて画素位置ベクトルXiを算出できる。画素位置ベクトルXiはそれぞれ、SF6が−1、SF5が0、SF4が0、SF3が+1、SF2が+1、SF1が+2となる。
従って、図21(b)の矢印2106が示すように、SF6は画素(n−2)からサブフィールドの発光データを取得する。また、SF5とSF4はもとの画素(n−1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印2103が示すように、SF3は画素nからサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印2102が示すように、SF2は画素nからサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印2101が示すように、SF1は画素(n+1)からサブフィールドの発光データを取得する。このようにして、再構成対象画素(n−1)の各サブフィールドの発光データを再構成する。
図21(c)は、全ての再構成対象画素について、発光データの再構成の結果を示す。ここでは、中間フィールドBの他の画素を終点とする動きベクトルFの始点の画素が、画素(n−1)と同じく、再構成対象画素を基準とした相対位置として水平方向に−3の位置にあり、いずれの動きベクトルFもベクトル値が+3である場合としている。上記画素(n−1)と同様に、再構成対象画素の各サブフィールドにつき、数式6を用いて画素位置ベクトルXiを算出する。そして、求めた画素位置ベクトルが示す画素のサブフィールドにより、他の画素の各サブフィールドを再配置する。この結果として、静止画において同一の画素に配置されていた複数のサブフィールドが、再構成後の対象フィールドでは視線パス2110上に並ぶ。ここでの視線パス2110が前記第3の実施例(図17)の場合に比べてその傾斜が小さくなっているのは、各サブフィールドの発光開始時間の間隔を可変とし、均等間隔での発光開始時間より早く発光させた影響である。
次に図22は、各画素間の輝度差>閾値を含む場合、即ち類似色領域以外での各サブフィールドの再構成について説明する。
図22(a)は、再構成前のサブフィールドの構成を示す。この場合、画素(n−4)と(n−3)間の輝度差≦閾値、画素(n−2)から(n+3)までの各画素間の輝度差≦閾値であるが、画素(n−3)と(n−2)間の輝度差>閾値とする。
図22(b)は、画素(n−2)の各サブフィールドの再構成を示す。再構成対象の画素である画素(n−2)を終点とする動きベクトルの始点の画素は、画素(n−2)を基準とした相対位置として水平方向に−3の位置にあり、当該動きベクトルFのベクトル値が+3である。図3のステップ114(数式6)を用いることにより、画素(n−2)の各サブフィールドについて画素位置ベクトルXiを算出する。算出の結果、画素位置ベクトルXiはそれぞれ、SF6が−1、SF5が0、SF4が0、SF3が+1、SF2が+1、SF1が+2となる。
引き続き、輝度差の判定を行う。例えばサブフィールドSF6は、ステップ114にて、画素位置ベクトルXi(−1,0)と求める。次に、ステップ115にて、画素(n−3)と(n−2)の輝度差を判定する。画素(n−3)と(n−2)の間の輝度差>閾値であるため、ステップ117へ進む。ここではステップ114にて求めたxの値は−1であるため、ステップ119、ステップ124を経て、xの値は0となる。ステップ115に戻り、画素(n−2)と(n−2)の輝度差を判定する。画素(n−2)と(n−2)の間の輝度差=0(≦閾値)であるため、ステップ116に進み、求めたSF6の画素位置ベクトルXi(0,0)、即ち0に修正して出力する。他のSFについても同様に計算し、画素位置ベクトルXiはそれぞれ、SF5が0、SF4が0、SF3が+1、SF2が+1、SF1が+2となる。
従って、図22(b)のように、SF6とSF5とSF4は、もとの画素(n−2)のサブフィールドの発光データのままとなる。また、矢印2203が示すように、SF3は画素(n−1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印2202が示すように、SF2は画素(n−1)からサブフィールドの発光データを取得する。また、矢印2201が示すように、SF1は画素nからサブフィールドの発光データを取得する。このようにして、再構成対象画素(n−2)の各サブフィールドの発光データを再構成する。
図22(c)は、全ての再構成対象画素について、発光データの再構成の結果を示す。この結果として、サブフィールドの再構成の対象は類似色のサブフィールドのみであり、大きく異なる色のサブフィールドを取得しないため、類似色領域以外でも、偽色は発生せず、擬似輪郭を抑制することが可能となる。
以上説明した第4の実施例によれば、視線パスを考慮して発光サブフィールドの配置をしながら、全画素の全サブフィールドが再設定される。これにより、動画ボヤケや動画擬似輪郭の発生を抑制しながら、サブフィールドの未配置を防止することができる。また、画像の表示負荷率などに応じて各サブフィールドの発光開始時間を可変とする表示方法においても、サブフィールドの発光パターンがユーザーの視線パス上により好適に整列する再構成が実現できる。
また、サブフィールドの再構成の対象は類似色のサブフィールドのみであり、大きく異なる色のサブフィールドを取得しないため、偽色は発生せず、擬似輪郭を抑制することが可能となる。さらに、このサブフィールドの再構成を行う際の、サブフィールドの移動量を低減し、画像の揺れ等を抑制することができる。これにより、より自然な画像が得られるという効果がある。
上記の例では、均等間隔での各サブフィールドの発光開始時間より早くサブフィールドが発光する例について説明をしたが、遅くサブフィールドが発光し、視線パスの傾きが大きくなる場合であっても、数式6を用いたサブフィールドの再構成を行うことにより、同様の効果が得られることは言うまでもない。
次に、本発明の第5の実施例について説明する。ここでは具体的な画像を取り上げ、本発明を実施した場合の動作を説明する。画像例として、映像情報メディア学会監修による標準動画像集のうち、「No.30 人込み」を画像A、「No.55 振り子(シャッタ 1/1000秒)」を画像Bとする。例えば、画像Bとする「N0.55の振り子」は、図23に示すものである。
まず、これらの画像A,Bに従来方式(前記特許文献1,2)を適用した場合について説明する。
特許文献1の方式にて画像Aの補正を行うと、白い洋服を着た女性の擬似輪郭は低減するが、一部サブフィールドが設定されず、その女性と背景の境界に輝度低下による画質劣化が生じる。また、同様に、特許文献1の方式にて画像Bの補正を行うと、一部サブフィールドが設定されず、振り子2301や振り子と背景の境界に、輝度低下による画質劣化が生じる。
特許文献2の方式にて画像Aの補正を行うと、白い洋服を着た女性の擬似輪郭は低減するが、その女性の腕や手の振りはかなり早く、かつ映像自体がぼけてくる。そして検出した動きベクトルのみで補正をすると、大きく色の異なる画素のサブフィールドを取得するため、偽色が発生して画質が劣化する。また、特許文献2の方式にて画像Bの補正を行うと、振り子2301の動き量により、大きく色の異なる画素のサブフィールドを取得するため、振り子の黒色画素や白色画素の色が変化し、振り子の部分の画質が劣化する。
これに対し、前記した本発明の各実施例の方式を適用した場合について説明する。画像Aに対し補正を行うと、動きベクトルと輝度情報を用いて、動き量を反映しつつ類似色の画素のみを対象にしてサブフィールドの再構成を行うため、白い洋服を着た女性の擬似輪郭は低減し、画質劣化は発生しない。また、画像Bに対し補正を行うと、動きベクトルと輝度情報を用いて、動き量を反映しつつ類似色の画素のみを対象にしてサブフィールドの再構成を行うため、振り子の黒色画素や白色画素の大きな色の変化は生じず、画質は劣化しない。
従って、本発明の各実施例の方式は、動きベクトルのみで補正した場合の画質劣化や誤検出動きベクトルによる画質劣化を抑制し、擬似輪郭を抑制することが可能となる。
次に、本発明の第6の実施例について説明する。
前記した各実施例においては、再構成対象画素の全てのサブフィールドについて、画素間の輝度差≦閾値を満たす画素位置を求め、求めた画素位置から各サブフィールドを取得して対象画素を再構成していたが、全てのサブフィールドについて前記の画素間の輝度差チェックを行わなくても、画質改善の効果が得られる。
本実施例では、再構成対象画素の任意のサブフィールドについてのみ画素間の輝度差チェックを行って画素位置を求め、それ以外のサブフィールドについては画素間の輝度差チェックを行わず、各計算式より求めた初期の画素位置をそのまま使用し、求めた各画素位置からサブフィールドを取得して対象画素を再構成する。例えば、重みの大きいサブフィールドについては前記の画素間の輝度差チェックを行って画素位置を求めるが、重みの小さいサブフィールドは偽色への影響が少ないため、画素間の輝度差チェックを行わずに計算式で求めた各画素位置からサブフィールドを取得して対象画素を再構成する。
図24は、第6の実施例における表示パターンの一例である。(a)は、画素の2次元平面を表していて、そのパターンは前記図8と同様であり、各画素AからGが、画素Gから画素Aへの方向に6画素移動した場合である。(b)は再構成前のパターンを示す。この場合、重みの大きいサブフィールドであるSF4からSF6については画素間の輝度差チェックを行って画素位置を求め、それ以外の重みの小さいサブフィールドであるSF1からSF3については画素間の輝度差チェックを行わずに初期計算の画素位置のままとする。このようにして求めた各画素位置からサブフィールドを取得して、対象画素を再構成する。
(c)は画素Aについての再構成結果を示す。SF6は画素F(矢印2406)、SF5は画素E(矢印2405)、SF4は画素D(矢印2404)、SF3は画素C(矢印2403)、SF2は画素B(矢印2402)、SF1は画素Aから取得して、画素Aを再構成する。(d)は、その他の画素Bから画素Fまでを同様に再構成した結果を示す。このように、色に大きな影響を与える重みの大きいサブフィールドを大きく色の異なる画素から取得しないため、再構成後のサブフィールドの発光パターンが再構成前のサブフィールドの発光パターンと大きく異なることはない。これにより、画素間の輝度差チェック処理を減らすことが可能となり、回路規模を削減しつつ、偽色は発生せず、擬似輪郭を抑制することが可能となる。
上記各実施例においては、次のような変形が可能である。
上記第3および第4の各実施例において、中間フィールドBが前後のフィールドの中間点に配置される場合(α=0.5)を例に説明したが、前後のフィールド間の中間点以外に位置する中間フィールドの場合であっても同様の効果が得られる。
上記各実施例において、サブフィールドの発光位置として、サブフィールドの発光開始時間を例として説明をした。これは、サブフィールドの発光を示す時間パラメータの一例であり、サブフィールドの発光開始時間以外のパラメータを用いてもよい。例えば、サブフィールドの発光開始から発光終了までの間の発光期間の長さをパラメータとしてもよい。
上記各実施例において、動きベクトルVやVfに関して、例として水平方向の移動のみを伴う1次元の値を用いて説明したが、2次元の値であっても同様の効果が得られる。
上記各実施例において、サブフィールド数が6の場合について説明したが、サブフィールド数が6以外の場合についても同様の効果が得られる。
上記各実施例の画素位置切替え部で判定する輝度差は、映像のRGBデータから算出した輝度値の差を用いてもよい。また、R、G、Bの個々のデータの差を用いても同様の効果が得られる。
また、図3のフローチャートにおいて、先に画素位置ベクトル(x,y)のxを算出(1減算、もしくは1加算)して新たな画素位置ベクトルを求め、次に、画素位置ベクトルのyを算出(1減算、もしくは1加算)して新たな画素位置ベクトルを求める例で説明をした。これは、先にyを算出して新たな画素位置ベクトルを求めて、次に、xを算出して新たな画素位置ベクトルを求めても良い。また、同時にxとyを算出(1減算、もしくは1加算)して新たな画素位置ベクトルを求めても良い。再構成対象画素に近づけるように画素位置ベクトルを求める算出方法であれば、同様の効果が得られる。
なお、以上説明した各図、各方法等の実施例のいずれを組み合わせても、本発明の一実施の形態となりうる。
以上説明した本発明の各実施例によれば、いずれの場合も、より好適に画質の劣化を防止することが可能となる。なお、上記各実施例において、次のようなそれぞれの特有の効果を奏する。
第1の実施例は、動きベクトルの検出精度や様々な方向の動きベクトルによる偽色の発生を抑止して、画質の劣化の防止をしつつ、その演算処理量を低減するという効果を有する。第2の実施例は、動きベクトルの検出精度や様々な方向の動きベクトルによる偽色の発生を抑止して、動画ボヤケや動画擬似輪郭の発生をより好適に抑制できる効果を有する。第3の実施例は、動きベクトルの検出精度や様々な方向の動きベクトルによる偽色の発生を抑止して、画像の揺れ等を抑制することができ、より自然な画像が得られるという効果を有する。また、その演算処理量を低減することができる。第4の実施例は、動きベクトルの検出精度や様々な方向の動きベクトルによる偽色の発生を抑止して、動画ボヤケや動画擬似輪郭の発生をより好適に抑制し、さらに画像の揺れ等を抑制することができる効果を合わせて有する。
本発明の第1の実施例に係る画像表示装置の一例を示すブロック図。 第1の実施例における画像表示方法の手順を示すフローチャート。 各サブフィールドの画素位置ベクトルを求めるフローチャート。 本実施例におけるサブフィールドの再構成の一例を示す図。 本実施例におけるサブフィールドの再構成の一例を示す図。 本実施例による効果を説明する表示パターンの一例。 本実施例による効果を説明する表示パターンの一例。 本実施例による効果を説明する表示パターンの一例。 各サブフィールドの発光時間のタイミングを示す図。 本発明の第2の実施例に係る画像表示装置の一例を示すブロック図。 第2の実施例における画像表示方法の手順を示すフローチャート。 本実施例におけるサブフィールドの再構成の一例を示す図。 本実施例におけるサブフィールドの再構成の一例を示す図。 中間フィールドと動きベクトルFについて説明する図。 本発明の第3の実施例に係る画像表示装置の一例を示すブロック図。 第3の実施例における画像表示方法の手順を示すフローチャート。 本実施例におけるサブフィールドの再構成の一例を示す図。 本実施例におけるサブフィールドの再構成の一例を示す図。 本発明の第4の実施例に係る画像表示装置の一例を示すブロック図。 第4の実施例における画像表示方法の手順を示すフローチャート。 本実施例におけるサブフィールドの再構成の一例を示す図。 本実施例におけるサブフィールドの再構成の一例を示す図。 第5の実施例で対象とする画像を示す 第6の実施例における表示パターンの一例を示す図。 サブフィールドを用いて階調を表現する階調表現方法を説明する図。 動画擬似輪郭の発生メカニズムの一例を示す図。 従来のサブフィールドの補正方法を説明する図。 従来のサブフィールドの補正方法の課題を説明する図。 従来のサブフィールドの補正方法の課題を説明する図。
符号の説明
1…画像表示装置、10…入力部、11…動きベクトル検出部、12…サブフィールド変換部、13…輝度情報算出部、14…画素位置切替え部、15…サブフィールド再構成部、16…画像表示部、17…制御部、18…サブフィールド発光時間算出部、19…動きベクトルF検出部。

Claims (14)

  1. 入力した画像の1フィールド期間を複数のサブフィールド期間に分割し、フィールド間の対応する画素の動きベクトルに応じて、該複数のサブフィールド期間の各期間における発光データを再構成する画像表示装置において、
    入力画像を複数のサブフィールドの発光データに変換するサブフィールド変換部と、
    上記入力画像に含まれる複数のフィールドもしくは該複数のフィールドから生成されるフィールドのうち、近接する2つのフィールド間で対応する画素の動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、
    上記入力画像から各画素の輝度情報を算出する輝度情報算出部と、
    上記動きベクトル検出部が検出した動きベクトルと上記輝度情報算出部で算出した輝度情報を用いた演算処理によって、発光データを再構成するためにデータの取得先を示す画素位置ベクトルを算出する画素位置切替え部と、
    上記サブフィールド変換部から出力された再構成対象となるフィールド内の画素のサブフィールドの発光データを、上記画素位置切替え部で算出した画素位置ベクトルが示す上記再構成対象フィールド内の画素の対応するサブフィールドの発光データを用いて再構成するサブフィールド再構成部と、
    該サブフィールド再構成部から出力されるサブフィールドの発光データを用いて画像を表示する表示部とを備え、
    上記画素位置切替え部は、上記動きベクトル検出部が検出した動きベクトルのうち、上記再構成対象フィールド内の再構成対象画素を終点とする動きベクトルを選択し、該選択した動きベクトルに所定の関数を乗じて上記画素位置ベクトルを算出し、上記輝度情報算出部が算出した輝度情報を用いて、上記算出した画素位置ベクトルが示す画素と上記再構成対象画素との輝度差を判定し、該輝度差が閾値より大きい場合には輝度差が閾値以下となる画素が出現するまで、算出した画素位置ベクトルを上記再構成対象画素に近付けるように修正して出力することを特徴とする画像表示装置。
  2. 請求項1に記載される画像表示装置であって、
    前記画素位置切替え部は、前記再構成対象画素を構成する全てのサブフィールドについてそれぞれの画素位置ベクトルを算出し、
    前記サブフィールド再構成部は、前記再構成対象画素を構成する全てのサブフィールドのそれぞれの発光データを、上記算出したそれぞれの画素位置ベクトルが示す画素の対応するサブフィールドの発光データを用いて再構成することを特徴とする画像表示装置。
  3. 請求項2に記載される画像表示装置であって、
    前記画素位置切替え部は、前記再構成対象画素を構成する全てのサブフィールドについてそれぞれの画素位置ベクトルを算出する際、前記選択した動きベクトルに所定の関数を乗じて画素位置ベクトルを算出するのは全てのサブフィールドについて行うが、
    前記輝度情報を用いて算出した画素位置ベクトルが示す画素との輝度差を判定し、該輝度差が閾値より大きい場合に算出した画素位置ベクトルを修正するのは任意のサブフィールドについてのみ行うことを特徴とする画像表示装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載される画像表示装置であって、
    前記動きベクトル検出部は、前記入力画像に含まれる第1のフィールドの画素を終点とし、該第1のフィールドよりも時間的に前に配置される第2のフィールドの対応する画素を始点とする動きベクトルを検出し、
    前記画素位置切替え部は、上記第1のフィールドの画素のN個のサブフィールドのうち、i番目のサブフィールドを再構成対象とする場合、上記検出した動きベクトルのうち、上記第1のフィールドの再構成対象画素を終点とする動きベクトルVを選択し、該選択した動きベクトルVに、前記関数として−(i−1)/Nを乗じて前記画素位置ベクトルを得ることを特徴とする画像表示装置。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載される画像表示装置であって、
    前記動きベクトル検出部は、前記入力画像に含まれる第1のフィールドの画素を終点とし、該第1のフィールドよりも時間的に前に配置される第2のフィールドの対応する画素を始点とする動きベクトルを検出し、
    前記画素位置切替え部は、上記第1のフィールドと上記第2のフィールドの間の1TVフィールド期間がTfであって、上記第1のフィールドの画素のサブフィールドのうち、上記1TVフィールド期間の始期から発光開始までの時間がSiであるサブフィールドを再構成対象とする場合、上記検出した動きベクトルのうち、上記第1のフィールドの再構成対象画素を終点とする動きベクトルVを選択し、該選択した動きベクトルVに、前記関数として−Si/Tfを乗じて前記画素位置ベクトルを得ることを特徴とする画像表示装置。
  6. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載される画像表示装置であって、
    前記動きベクトル検出部は、前記入力画像に含まれる第1のフィールドと該第1のフィールドよりも時間的に前に配置される第2のフィールドとの間に生成される第3のフィールドの画素を終点とし、該第2のフィールドの対応する画素を始点とする動きベクトルを検出し、
    前記画素位置切替え部は、上記第3のフィールドもしくは上記第1のフィールドもしくは上記第2のフィールドの画素のN個のサブフィールドのうち、i番目のサブフィールドを再構成対象とする場合、上記検出した動きベクトルのうち、上記第3のフィールドの対応する画素を終点とする動きベクトルVfを選択し、上記第2のフィールドと上記第1のフィールドとの間の期間Tfに対する上記第2のフィールドと上記第3のフィールドとの間の期間Tmの比α(=Tm/Tf)を用いて、該選択した動きベクトルVfに、前記関数として−((i−1)−(N×α))/(N×α)を乗じて前記画素位置ベクトルを得ることを特徴とする画像表示装置。
  7. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載される画像表示装置であって、
    前記動きベクトル検出部は、前記入力画像に含まれる第1のフィールドと該第1のフィールドよりも時間的に前に配置される第2のフィールドとの間に生成される第3のフィールドの画素を終点とし、該第2のフィールドの対応する画素を始点とする動きベクトルを検出し、
    前記画素位置切替え部は、上記第1のフィールドと上記第2のフィールドの間の1TVフィールド期間がTfであって、上記第3のフィールドもしくは上記第1のフィールドもしくは上記第2のフィールドの画素のサブフィールドのうち、上記1TVフィールド期間の始期から発光開始までの時間がSiであるサブフィールドを再構成対象とする場合、上記検出した動きベクトルのうち、上記第3のフィールドの対応する画素を終点とする動きベクトルVfを選択し、上記第2のフィールドと上記第1のフィールドとの間の期間Tfに対する上記第2のフィールドと上記第3のフィールドとの間の期間Tmの比α(=Tm/Tf)を用いて、該選択した動きベクトルVfに、前記関数として−(Si−(Tf×α))/(Tf×α)を乗じて前記画素位置ベクトルを得ることを特徴とする画像表示装置。
  8. 請求項4または6に記載される画像表示装置であって、
    前記各サブフィールドの発光開始時間の間隔が、均等間隔であることを特徴とする画像表示装置。
  9. 請求項5または7に記載される画像表示装置であって、
    前記各サブフィールドの発光開始時間の間隔が、画像の輝度レベルに応じて可変とすることを特徴とする画像表示装置。
  10. 入力した画像を1フィールド期間を複数のサブフィールド期間に分割し、フィールド間の対応する画素の動きベクトルに応じて、該複数のサブフィールド期間の各期間における発光データを再構成する画像表示方法において、
    入力画像を複数のサブフィールドの発光データに変換するステップと、
    上記入力画像に含まれる複数のフィールドもしくは該複数のフィールドから生成されるフィールドのうち、近接する2つのフィールド間で対応する画素の動きベクトルを検出するステップと、
    上記入力画像から各画素の輝度情報を算出するステップと、
    上記検出した動きベクトルと上記算出した輝度情報を用いた演算処理によって、発光データを再構成するためにデータの取得先を示す画素位置ベクトルを算出するステップと、
    再構成対象となるフィールド内の画素のサブフィールドの発光データを、上記算出した画素位置ベクトルが示す上記再構成対象フィールド内の画素の対応するサブフィールドの発光データを用いて再構成するステップと、
    該再構成されるサブフィールドの発光データを用いて画像を表示するステップとを備え、
    上記画素位置ベクトルを算出するステップでは、
    上記再構成対象フィールド内の再構成対象画素を終点とする動きベクトルを選択し、
    該選択した動きベクトルに所定の関数を乗じて画素位置ベクトルを算出し、
    上記輝度情報を用いて、上記算出した画素位置ベクトルが示す画素と上記再構成対象画素との輝度差を判定し、
    該輝度差が閾値より大きい場合には輝度差が閾値以下となる画素が出現するまで、算出した画素位置ベクトルを上記再構成対象画素に近付けるように修正することを特徴とする画像表示方法。
  11. 請求項10に記載される画像表示方法であって、
    前記動きベクトルを検出するステップでは、前記入力画像に含まれる第1のフィールドの画素を終点とし、該第1のフィールドよりも時間的に前に配置される第2のフィールドの対応する画素を始点とする動きベクトルを検出し、
    前記画素位置ベクトルを算出するステップでは、上記第1のフィールドの画素のN個のサブフィールドのうち、i番目のサブフィールドを再構成対象とする場合、上記検出した動きベクトルのうち、上記第1のフィールドの再構成対象画素を終点とする動きベクトルVを選択し、該選択した動きベクトルVに、前記関数として−(i−1)/Nを乗じて前記画素位置ベクトルを得ることを特徴とする画像表示方法。
  12. 請求項10に記載される画像表示方法であって、
    前記動きベクトルを検出するステップでは、前記入力画像に含まれる第1のフィールドの画素を終点とし、該第1のフィールドよりも時間的に前に配置される第2のフィールドの対応する画素を始点とする動きベクトルを検出し、
    前記画素位置ベクトルを算出するステップでは、上記第1のフィールドと上記第2のフィールドの間の1TVフィールド期間がTfであって、上記第1のフィールドの画素のサブフィールドのうち、上記1TVフィールド期間の始期から発光開始までの時間がSiであるサブフィールドを再構成対象とする場合、上記検出した動きベクトルのうち、上記第1のフィールドの再構成対象画素を終点とする動きベクトルVを選択し、該選択した動きベクトルVに、前記関数として−Si/Tfを乗じて前記画素位置ベクトルを得ることを特徴とする画像表示方法。
  13. 請求項10に記載される画像表示方法であって、
    前記動きベクトルを検出するステップでは、前記入力画像に含まれる第1のフィールドと該第1のフィールドよりも時間的に前に配置される第2のフィールドとの間に生成される第3のフィールドの画素を終点とし、該第2のフィールドの対応する画素を始点とする動きベクトルを検出し、
    前記画素位置ベクトルを算出するステップでは、上記第3のフィールドもしくは上記第1のフィールドもしくは上記第2のフィールドの画素のN個のサブフィールドのうち、i番目のサブフィールドを再構成対象とする場合、上記検出した動きベクトルのうち、上記第3のフィールドの対応する画素を終点とする動きベクトルVfを選択し、上記第2のフィールドと上記第1のフィールドとの間の期間Tfに対する上記第2のフィールドと上記第3のフィールドとの間の期間Tmの比α(=Tm/Tf)を用いて、該選択した動きベクトルVfに、前記関数として−((i−1)−(N×α))/(N×α)を乗じて前記画素位置ベクトルを得ることを特徴とする画像表示方法。
  14. 請求項10に記載される画像表示方法であって、
    前記動きベクトルを検出するステップでは、前記入力画像に含まれる第1のフィールドと該第1のフィールドよりも時間的に前に配置される第2のフィールドとの間に生成される第3のフィールドの画素を終点とし、該第2のフィールドの対応する画素を始点とする動きベクトルを検出し、
    前記画素位置ベクトルを算出するステップでは、上記第1のフィールドと上記第2のフィールドの間の1TVフィールド期間がTfであって、上記第3のフィールドもしくは上記第1のフィールドもしくは上記第2のフィールドの画素のサブフィールドのうち、上記1TVフィールド期間の始期から発光開始までの時間がSiであるサブフィールドを再構成対象とする場合、上記検出した動きベクトルのうち、上記第3のフィールドの対応する画素を終点とする動きベクトルVfを選択し、上記第2のフィールドと上記第1のフィールドとの間の期間Tfに対する上記第2のフィールドと上記第3のフィールドとの間の期間Tmの比α(=Tm/Tf)を用いて、該選択した動きベクトルVfに、前記関数として−(Si−(Tf×α))/(Tf×α)を乗じて前記画素位置ベクトルを得ることを特徴とする画像表示方法。
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