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JP2009241646A - 電池状態判定システムおよび該システムを備えた自動車 - Google Patents

電池状態判定システムおよび該システムを備えた自動車 Download PDF

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JP2009241646A JP2008087676A JP2008087676A JP2009241646A JP 2009241646 A JP2009241646 A JP 2009241646A JP 2008087676 A JP2008087676 A JP 2008087676A JP 2008087676 A JP2008087676 A JP 2008087676A JP 2009241646 A JP2009241646 A JP 2009241646A
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Keisuke Fukuhara
啓介 福原
Kenichi Maeda
謙一 前田
Tetsuo Ogoshi
哲郎 大越
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Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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Abstract

【課題】鉛電池の劣化の程度を高精度に判定可能な電池状態判定システムを提供する。
【解決手段】エンジン始動時の電流Iおよび電圧Vから直流内部抵抗DCRを算出し(S110)、算出した直流内部抵抗DCRを、予め定めたマップないし関係式に代入することにより、鉛電池の温度Tから室温に補正した直流内部抵抗DCRtを算出して(S112)、算出された直流内部抵抗DCRtに基づいて鉛電池50の劣化を判定する(S152)。例えば、開回路電圧の平均値OCVaveとDCRtの変化量をOCVの変化量で除したΔDCRt/ΔOCVとをマップに当てはめ、所定値と比較することで鉛電池の劣化を判断する。
【選択図】図2

Description

本発明は電池状態判定システムおよび自動車に係り、特に、鉛電池の電池状態を判定する電池状態判定システムおよび該システムを備えた自動車に関する。
現在、環境問題等への取り組みから、大型バスやトラックを中心に、アイドリング・ストップ・スタート機能を備えた車両が一般化されつつある。この機能は車両停車時にエンジンを止め、アイドリング時の燃料の消費、排気ガスの発生を抑える。
エンジン停止時はオルタネータによる発電ができないため、鉛電池のみで車載電装品への電力を供給する。従って、この機能を有する車両に搭載された鉛電池は該機能を有していない車両の鉛電池に比べ残存容量が低くなることが予想される。また、鉛電池は車両に搭載されてから劣化が始まり、満充電容量は徐々に低下していく。劣化の進んだ鉛電池はさらに走行時の残存容量が少なくなることが予想されるため、新品状態の鉛電池に比べ、エンジンの再始動ができないおそれが高くなる。
このため、鉛電池の劣化状態を判定し、エンジン始動に必要な電気容量を鉛電池が保持するかを判定し、保持しない場合は交換を促す旨の信号を車両側のコンピュータもしくはユーザ側に伝える必要がある。
電池状態判定技術として、例えば、鉛電池の内部抵抗と残存容量との関係式を求めておき、満充電量が初期値より所定値以下となったときに、求めておいた関係式を利用して寿命を予測する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2002−334725号公報
しかしながら、上記公報の技術では、交流電圧を印加し応答電圧と位相差により内部抵抗を測定するため、誤差が大きく、アイドリング・ストップ・スタート機能を備えた車両用の鉛電池に適用する場合には精度が問題になる。加えて、該計測のためのシステムを追加する必要あり計測装置の加載からコスト高を招くことも予想される。
本発明は上記事案に鑑み、鉛電池の劣化の程度を高精度に判定可能な電池状態判定システムおよび該システムを備えた自動車を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、電池状態判定システムであって、鉛電池に流れる電流を計測する電流計測手段と、前記鉛電池の電圧を計測する電圧計測手段と、前記鉛電池の温度を計測する温度計測手段と、前記電流計測手段および前記電圧計測手段で計測されたエンジン始動時の電流Iおよび電圧Vから前記鉛電池の直流内部抵抗DCRを算出する内部抵抗算出手段と、前記内部抵抗算出手段で算出された直流内部抵抗DCRを、予め定めたマップないし関係式に代入することにより、前記温度計測手段で計測された鉛電池の温度Tから前記鉛電池の残存容量を推定し、該推定した温度Tにおける前記鉛電池の残存容量を、予め複数の温度、前記鉛電池の残存容量および内部抵抗の関係を定めたマップないし関係式に代入することにより、所定温度に補正した直流内部抵抗DCRtを算出する温度補正手段と、前記温度補正手段で算出された直流内部抵抗DCRtに基づいて前記鉛電池の劣化の程度を判定する劣化判定手段と、を備える。
本態様において、温度補正手段で算出された直流内部抵抗DCRtと、電圧計測手段で計測されたエンジン停止時の開回路電圧OCVとを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された直流内部抵抗DCRtの記憶値と開回路電圧OCVの記憶値が所定個数に達したときまたは達した後に、直流内部抵抗DCRtの変化量ΔDCRtを開回路電圧OCVの変化量ΔOCVで除したΔDCRt/ΔOCVの値と、開回路電圧OCVの平均値OCVaveとを演算する演算手段と、を備え、劣化判定手段は、演算手段で演算されたΔDCRt/ΔOCVとOCVaveとを、ΔDCRt/ΔOCVとOCVaveとの関係を予め定めたマップないし数式に代入することにより、所定値と比較して鉛電池の劣化の程度を判定するようにしてもよい。または、温度補正手段で算出された直流内部抵抗DCRtと、電圧計測手段で計測されたエンジン停止時の開回路電圧OCVとを記憶する記憶手段を備え、劣化判定手段は、記憶手段に記憶された直流内部抵抗DCRtと開回路電圧OCVとを、直流内部抵抗DCRtと開回路電圧OCVとの関係を予め定めたマップないし数式に代入することにより、所定値と比較して鉛電池の劣化の程度を判定するようにしてもよい。これらの判定は異なる視点での劣化を判定する機能を有するため、両者で判定することが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の第2の態様は、第1の態様の電池状態判定システムを備えた自動車である。
本発明によれば、劣化判定手段により温度補正手段で算出された直流内部抵抗DCRtに基づいて鉛電池の劣化の程度が判定されるので、鉛電池の劣化の程度を高精度に判定することができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る自動車の実施の形態について説明する。なお、本実施形態の自動車はガソリンエンジン車であり、自動車に搭載された鉛電池の電池状態を判定する電池状態判定システムを備えている。
(構成)
図1に示すように、電池状態判定システム100は、差動増幅回路等を有し液式鉛電池50の電圧を検出する電圧検出回路10、サーミスタ等の温度センサ21と協働して鉛電池50の温度を検出する温度検出回路20、ホール素子等の電流センサ31と協働して鉛電池50に流れる電流を検出する電流検出回路30、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという。)を有する演算装置42およびEEPROM等の不揮発性メモリを有する記憶装置41で構成された電池状態判定装置40を備えている。なお、電池状態判定装置40は鉛電池50を電源として作動する。
鉛電池50は、電池容器となる略角型の電槽を有しており、電槽内には合計6組の極板群が収容されている。電槽の材質には、例えば、ポリエチレン(PE)等の高分子樹脂を用いることができる。各極板群は複数枚の負極板および正極板がセパレータを介して積層されており、セル電圧は2.0Vである。このため、鉛電池50の公称電圧は12Vとされている。電槽の上部は、電槽の上部開口を密閉するPE等の高分子樹脂製の上蓋に接着ないし溶着されている。上蓋には、鉛電池50を電源として外部へ電力を供給するためのロッド状正極端子および負極端子が立設されている。なお、上述した温度センサは電槽の側面部または底面部に固定されている。
鉛電池50の正極端子は、図示を省略したイグニッションスイッチ(以下、IGNという。)の中央端子に接続されている。IGNは、中央端子とは別に、OFF端子、ON/ACC端子およびSTART端子を有しており、中央端子とこれらOFF、ON/ACCおよびSTART端子のいずれかとは、ロータリー式に切り替え接続が可能である。
START端子はエンジン始動用セルモータ(スタータ)に接続されている。セルモータは、図示しないクラッチ機構を介してエンジンの回転軸に回転駆動力の伝達が可能である。また、ON/ACC端子は、エアコン、ラジオ、ランプ等の補機および一方向への電流の流れを許容する整流素子を含むレギュレータを介してエンジンの回転により発電する発電機の一端に接続されている。すなわち、レギュレータのアノード側は発電機の一端に、カソード側はON/ACC端子に接続されている。エンジンの回転軸は、不図示のクラッチ機構を介して発電機に動力の伝達が可能である。このため、エンジンが回転状態にあるときは、不図示のクラッチ機構を介して発電機が作動し発電機からの電力が補機や鉛電池50に供給(充電)される。なお、OFF端子はいずれにも接続されていない。
電圧検出回路10の出力側は演算装置42内のA/Dコンバータに接続されている。また、温度検出回路20および電流検出回路30の出力側も、演算装置42内のA/Dコンバータにそれぞれ接続されている。このため、演算装置42のマイコンは、鉛電池50の電圧、温度および鉛電池50に流れる電流をデジタル値で取り込むことができる。
演算装置42のマイコンは、中央演算処理装置として機能するCPU、演算装置42の基本制御プログラムや後述する数式等のプログラムデータが格納されたROM、CPUのワークエリアとして働くとともにデータを一時的に記憶するRAM等を含んで構成されている。鉛電池50の負極端子、上述した発電機、セルモータおよび補機の他端、並びに、電池状態判定装置40は、それぞれグランド(自動車のシャーシと同電位)に接続されている。なお、演算装置42のマイコンは、電圧および電流を所定時間毎に(例えば、電圧、電流をそれぞれ2m秒間隔で)それぞれサンプリングし、サンプリング結果をRAMに格納する。また、電池状態判定装置40は、I/Oを介して上位の車両制御システムと通信可能である。
(動作)
次に、フローチャートを参照して、電池状態判定システム100の動作について、演算装置42のマイコンのCPU(以下、CPUと略称する。)を主体として説明する。なお、電池状態判定装置40に鉛電池50から電源が投入されると、CPUは鉛電池50の劣化状態を判定する2つの劣化状態判定ルーチンを実行する。
図2に示すように、1つ目の劣化状態判定ルーチンでは、まず、ステップ102において、エンジンが始動したか否かを判定する。CPUは、例えば、鉛電池50の電圧を常時監視(計測)し、計測した電圧の変化より、以下に説明するように、エンジン始動、エンジン起動中、エンジン停止の3つのエンジン状態を検知可能である。
一般に、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車等の内燃機関を有する自動車では、鉛電池から電力を供給しセルモータを回して、エンジンを始動する。この際、大電流が流れるが、それに伴い、鉛電池の端子間電圧は大きく降下する。このときの電圧降下および電流の時間変化を測定すると、セルモータに電流が流れ始めた直後に、鋭いピーク状の大電流が流れ、同時に鉛電池の端子間電圧は鋭い谷状(ピーク状)の電圧降下を示す(図3参照)。エンジン始動時における鉛電池の最低電圧Vst、鉛電池に流れる最大電流Ist、および、自動車(車両)の抵抗値との間には、オームの法則が成り立つ。
CPUは、鉛電池50の放電開始後X(1〜100)ms以内にY(0.50〜3.0)V以上の電圧降下(例えば、15ms以内に1.5V以上の電圧降下)があり、かつ、その後にある所定値a(a:鉛電池50の開回路電圧(以下、OCVと略称する。)の109〜121%の電圧値)以上になったか否かを判断し、肯定判断のときにはエンジン始動があったものと判定する。一方、否定判断のときにはカーエアコンやカーナビゲーション等の車載電装品を起動させたものとみなす(エンジンは始動していないとみなす)。
CPUは、上述したエンジン始動の肯定判断の後、常時鉛電池50の電圧が上述した所定値a以上(エンジンが起動中の場合は発電機(オルタネータ、レギュレータ)が作動しているため、鉛電池50は充電状態となっており、電圧がOCVより高くなる。)か否かを判断し、肯定判断のときにエンジン起動中と判定する。
(1)エンジン起動中と判断した後に、鉛電池50の電圧がある一定値b以下になった場合:エンジン起動状態からエンジン停止状態になったと判定する。bの電圧値には、例えば、鉛電池50のOCVの103〜108%の電圧値を用いることができる。また、(2)エンジン起動中と判断した後に、鉛電池50の電圧がある一定値c以上の速度で低下し、かつ、電圧の降下幅がある一定値d以上の場合:エンジン起動状態からエンジン停止状態になったと判定する。cの電圧低下速度として1.0〜4.0V/s、また、dの電圧降下幅として0.05〜0.20Vを用いることができる。さらに、(3)エンジン起動中と判断した後に、鉛電池50の電圧がある一定値e以下に低下し、かつ、そのときの電圧の変化幅が、ある一定値fの時間幅で、ある一定値g以下になった場合:エンジン起動状態からエンジン停止状態になったと判定する。eの電圧値として鉛電池50のOCVの102〜109%の電圧値、fの値として0.01〜1.0s、gの電圧の変化幅として0.1〜0.3Vを用いることができる。CPUは、(1)〜(3)のいずれかに該当したときに、エンジンが停止したもと判定する。
ステップ102において否定判断のときは、CPUは、エンジン停止後、鉛電池50の分極反応が解消する所定時刻(例えば、6時間経過後)が経過したか否かを判断し、否定判断のときはステップ102に戻り(図2では捨象)、肯定判断のときは、ステップ104で鉛電池50のOCVを計測し、ステップ106で、計測したOCVを記憶装置41に格納して(記憶させて)ステップ102に戻る。なお、CPUは内部時計によりエンジン停止後の時刻を把握している。
一方、ステップ102において肯定判断のときは、ステップ108でエンジン始動時の鉛電池50の電圧Vおよび鉛電池50に流れる電流Iを計測し、ステップ110で直流内部抵抗DCRを演算(算出)する。
CPUは、直流内部抵抗DCRを演算する際に、例えば、ピーク出現以降の電圧Vおよび電流Iを電流値が−100A〜0Aの範囲で計測し、計測した電流値と電圧値を、最小二乗法による近似直線の傾きから求める。図4は、このような演算方法の例を模式的に示したものである。直流内部抵抗DCRはこの方法以外で演算してもよい。例えば、ピーク時の最低電圧Vstと最大電流Istとを計測し、オームの法則から、DCR=(Vst−OCV)/Istとして演算する方法もある。
次にステップ112では、鉛電池50の温度Tを計測し、ステップ110において演算した直流内部抵抗DCRを所定温度(室温、例えば、25°C)における直流内部抵抗DCRtに変換(補正)する。すなわち、CPUは、同一温度条件下で劣化の度合いを判定するために、直流内部抵抗DCRを、数式もしくはマップに代入し、所定温度における直流内部抵抗DCRtに変換する。
図5は、直流内部抵抗DCRの温度変換マップの模式図である。マップは−20〜60°Cの範囲における鉛電池50の残存容量と直流内部抵抗DCRの関係から作成したものであり、ROMからRAMに展開されている。CPUは、このマップと直流内部抵抗DCRから、温度Tにおける鉛電池50の残存容量を推定し、推定した残存容量から25°Cにおける直流内部抵抗DCRtを求める。例えば、鉛電池50の電池温度が10°Cの場合、10°Cにおける直流内部抵抗DCRと残存容量の関係を0°Cと25°Cのデータから比例計算により求める(図5の点線参照)。このマップに、演算した直流内部抵抗DCRを代入することにより残存容量を算出し、この残存容量を25°Cのマップに代入し25°Cでの直流内部抵抗DCRtを得る。
ステップ114では直流内部抵抗DCRtを記憶装置41に格納し(記憶させ)、次のステップ116において、ステップ106、114で記憶したOCVの記憶値および直流内部抵抗DCRtの記憶値が所定個数(例えば、5〜10個)以上か否かを判断する。
ステップ116で否定判断のときは、所定個数のOCVおよび直流内部抵抗DCRtを得るために、ステップ102に戻る。なお、ステップ116で否定判断されたときは、鉛電池50の健康状態は劣化が問題となるほど(電池交換が必要なほど)悪化していないと考えられる。
一方、ステップ116で肯定判断のときは、次のステップ118で、記憶装置41からOCVおよび直流内部抵抗DCRtを読み出して、OCVの平均値OCVave、直流内部抵抗DCRtの変化量ΔDCRtをOCVの変化量ΔOCVで除したΔDCRt/ΔOCVの値を演算する。例えば、OCVと直流内部抵抗DCRtの組が所定個数記憶されたとき、最小二乗法により求められた近似直線の傾きがΔDCRt/ΔOCVの値となる。図6は、最小二乗法により求められたΔDCRt/ΔOCVを模式的に示したものである。
次いでステップ120で、OCVaveとΔDCRt/ΔOCVを、これらの関係が予め定められた数式に代入するかまたはマップに当てはめ、ステップ122において、所定値(例えば、SOH50%以下の値に相当)と比較することで鉛電池50の劣化を判断する。図7は、鉛電池50の劣化を判定する劣化判定マップの模式図である。さまざまな劣化度の鉛電池50についてOCVaveとΔDCRt/ΔOCVをプロットして、所定値としての劣化判定領域境界線を求め、劣化判定領域を含むマップを作成した。このマップもROMからRAMに展開されている。CPUは、劣化判定領域境界線を含む劣化判定領域に、OCVaveとΔDCRt/ΔOCVのプロットが入った否かを判定することで、鉛電池50が劣化したか否かを判断する。
ステップ122において、否定判断のときはステップ102に戻り、肯定判断のときは、次のステップ124で、車両制御システムに鉛電池50が劣化した旨の警告信号を発してステップ102に戻る。この際、電池状態判定装置40は、電池交換を促す警告用のLEDを点灯させたり、エンジン停止後、ドライバに音声で警告したりするようにしてもよい。また、この警告信号を受信した車両制御システムは、インストールメントパネルに表示したり、鉛電池50の負荷を少なくするために、車載電装品の動作を制限したり停止させたりするようにしてもよい。
また、CPUは、図8に示すように、2つ目の劣化状態判定ルーチンを実行する。2つ目の劣化状態判定ルーチンは、OCVと直流内部抵抗DCRtを用いて鉛電池50の劣化判断を行うものである。本実施形態では、CPUは、OCVaveとΔDCRt/ΔOCVによる1つ目の劣化判断に加えて、OCVとDCRtによる2つ目の劣化判断を行い、いずれかで劣化と判断した場合に、鉛電池50は劣化したと判断する。なお、図8において、図2と同一のステップには同一の符号を付してその説明を省略し、以下、異なるステップのみ説明する。
2つ目の劣化状態判定ルーチンでは、ステップ114に続くステップ150、152において、OCVと直流内部抵抗DCRtを、これらの関係が予め定められた数式に代入するかまたはマップに当てはめ、所定値(例えば、SOH50%以下の値に相当)と比較することで鉛電池50の劣化を判断する。ステップ152で否定判断のときはステップ102に戻り、肯定判断のときはステップ124に進む。
図9は、OCVと直流内部抵抗DCRtにより、鉛電池50の劣化を判定する劣化判定マップの模式図である。さまざまな劣化度の鉛電池50についてOCVと直流内部抵抗DCRtをプロットして、所定値としての劣化判定領域境界線を求め、劣化判定領域を含むマップを作成した。このマップもROMからRAMに展開されている。CPUは、劣化判定領域境界線を含む劣化判定領域に、OCVと直流内部抵抗DCRtのプロットが入った否かを判定することで、鉛電池50が劣化したか否かを判断する。
(効果等)
次に、本実施形態の自動車の作用・効果等について、電池状態判定システム100の作用・効果等を中心に説明する。
本実施形態では、CPUが、エンジン始動時の電流Iおよび電圧Vから直流内部抵抗DCRを算出し(ステップ110)、算出した直流内部抵抗DCRを、予め定めたマップないし関係式に代入することにより、鉛電池50の温度Tから鉛電池50残存容量を推定し、該推定した温度Tにおける鉛電池50の残存容量を、予め複数の温度、鉛電池50の残存容量および直流内部抵抗の関係を定めたマップないし関係式に代入することにより、室温に補正した直流内部抵抗DCRtを算出して(ステップ112)、算出された直流内部抵抗DCRtに基づいて鉛電池50の劣化を判定する(ステップ152)。このため、特許文献1の技術のように交流電圧等を印加する付加機材を搭載することなく、鉛電池50の電圧、電流、温度の各計測値、記憶値および演算値により鉛電池50の劣化を判定できる。従って、電池状態判定システム100よれば、低コスト、かつ、鉛電池50を搭載した自動車(車両)の走行履歴や温度環境によらない高精度の電池状態判定システムを提供することができる。
また、本実施形態では、CPUが、OCVaveとΔDCRt/ΔOCVによる1つ目の劣化判断(図2参照)に加えて、OCVとDCRtによる2つ目の劣化判断(図8参照)を行い、いずれかで劣化と判断された場合に、鉛電池50は劣化したと判断する。従って、電池状態判定システム100よれば、視点の異なる劣化判断を行うため、高精度で確実性の高い劣化判断を行うことができる。
また、本実施形態の自動車では、鉛電池50の劣化を精度よく判断可能な電池状態判定システム100を備えているので、アイドリング・ストップ・スタートの際に、エンジン再始動を確保することができる。
なお、本実施形態では、鉛電池50に典型的な14V系液式鉛電池を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、42V系液式鉛電池、リテーナに電解液を含有させたタイプの鉛電池、鉛電池の一種のバイポーラ電池等にも適用可能なことは論を待たない。
また、本実施形態では、ホール式の電流センサを例示したが、本発明はこれに限らず、シャント式の電流センサを用いるようにしてもよい。さらに、本実施形態では、エンジン状態の検知を電圧変動を把握することで検知する例を示したが、電流変動で把握したり、電圧変動および電流変動の両者で把握したりするようにしてもよい。また、劣化判定ルーチンでは、説明を簡潔にするために、CPUを常時動作させる例を示したが、例えば、車両制御システムやIGNから、IGNがON/ACC端子位置に位置したことの信号を受信することにより、立ち上がって(ウェーク・アップして)作動状態に入り、車両停止時は、OCVの計測と記憶装置41への格納時を除いて、作動状態からタイマのみ作動させる省電力モードに入るようにしてもよい。このような態様では、鉛電池50を電源として作動する電池状態判定装置40の消費電力を抑えることができる。
さらに、本実施形態では、記憶装置41に不揮発性メモリを例示したが、RAM等の揮発性メモリを用いるようにしてもよい。ただし、このような態様では、鉛電池50からの電力供給が一次的に不能となった場合に、OCVや直流内部抵抗DCRtのデータが失われるため、鉛電池50が確実に充電される車両に用いられることが望ましい。また、本実施形態ではOCVの平均値OCVaveを算出する際に、算術平均を行うが、予想される値を越えるような場合には平均値を求める際にその測定値を排除したり、必要に応じて体操平均等を算出したりするようにしてもよい。
また、本実施形態では、説明を簡単にするために、図7、図9において、劣化判定領域境界線(所定値)を1つのみとした例を示したが、本発明をこれに限られるものではない。例えば、図7、9に示した劣化判定領域境界線の他に、良好電池プロットにより近い、鉛電池50の劣化度を注意するための注意領域境界線を有するようにしてもよい。複数の境界線(所定値)を設けることで、CPUは鉛電池50の劣化の程度を判断することが可能となる。このような態様では、例えば、鉛電池50が劣化する前に(要交換となる前に)ドライバにいち早く鉛電池50の状態を知らせることができるので、鉛電池50が要交換となった際に、注意を払っていたドライバにより鉛電池50が確実に交換されることが期待できる。
そして、本実施形態では、2つの劣化判定ルーチンを例示したが、いずれか一方のみで鉛電池50の劣化を判断するようにしてもよいことは云うまでもない。
本発明は鉛電池の劣化の程度を高精度に判定可能な電池状態判定システムおよび該システムを備えた自動車を提供するものであるため、電池状態判定システムおよび自動車の製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
本発明が適用可能な実施形態の自動車に搭載された電池状態判定システムのブロック回路図である。 電池状態判定システムのCPUが実行する1つ目の劣化状態判定ルーチンのフローチャートである。 エンジン始動時の鉛電池の電圧および電流の時間的推移を模式的に示す説明図である。 最小二乗法による直流内部抵抗DCRの演算方法を模式的に示す説明図である。 温度Tの直流内部抵抗DCRを25°Cの直流内部抵抗DCRtに変換するためのマップを模式的に示す説明図である。 最小二乗法によるΔDCRt/ΔOCVの演算方法を模式的に示す説明図である。 OCVaveとΔDCRt/ΔOCVにより鉛電池の劣化を判定するためのマップを模式的に示す説明図である。 電池状態判定システムのCPUが実行する2つ目の劣化状態判定ルーチンのフローチャートである。 OCVとΔDCRtにより鉛電池の劣化を判定するためのマップを模式的に示す説明図である。
符号の説明
10 電圧検出回路(電圧計測手段の一部)
20 温度検出回路(温度計測手段の一部)
21 温度センサ(温度計測手段の一部)
30 電流検出回路(電流計測手段の一部)
31 電流センサ(電流計測手段の一部)
40 演算装置(電圧計測手段の一部、温度計測手段の一部、電流計測手段の一部、内部抵抗算出手段、温度補正手段、劣化判定手段、演算手段)
42 記憶装置(記憶手段の一部)
50 鉛電池
100 電池状態判定システム

Claims (5)

  1. 鉛電池に流れる電流を計測する電流計測手段と、
    前記鉛電池の電圧を計測する電圧計測手段と、
    前記鉛電池の温度を計測する温度計測手段と、
    前記電流計測手段および前記電圧計測手段で計測されたエンジン始動時の電流Iおよび電圧Vから前記鉛電池の直流内部抵抗DCRを算出する内部抵抗算出手段と、
    前記内部抵抗算出手段で算出された直流内部抵抗DCRを、予め定めたマップないし関係式に代入することにより、前記温度計測手段で計測された鉛電池の温度Tから前記鉛電池の残存容量を推定し、該推定した温度Tにおける前記鉛電池の残存容量を、予め複数の温度、前記鉛電池の残存容量および内部抵抗の関係を定めたマップないし関係式に代入することにより、所定温度に補正した直流内部抵抗DCRtを算出する温度補正手段と、
    前記温度補正手段で算出された直流内部抵抗DCRtに基づいて前記鉛電池の劣化の程度を判定する劣化判定手段と、
    を備えた電池状態判定システム。
  2. 前記温度補正手段で算出された直流内部抵抗DCRtと、前記電圧計測手段で計測されたエンジン停止時の開回路電圧OCVとを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された直流内部抵抗DCRtの記憶値と開回路電圧OCVの記憶値が所定個数に達したときまたは達した後に、前記直流内部抵抗DCRtの変化量ΔDCRtを前記開回路電圧OCVの変化量ΔOCVで除したΔDCRt/ΔOCVの値と、前記開回路電圧OCVの平均値OCVaveとを演算する演算手段と、
    を備え、前記劣化判定手段は、前記演算手段で演算されたΔDCRt/ΔOCVとOCVaveとを、ΔDCRt/ΔOCVとOCVaveとの関係を予め定めたマップないし数式に代入することにより、所定値と比較して前記鉛電池の劣化の程度を判定することを特徴とする請求項1に記載の電池状態判定システム。
  3. 前記温度補正手段で算出された直流内部抵抗DCRtと、前記電圧計測手段で計測されたエンジン停止時の開回路電圧OCVとを記憶する記憶手段を備え、前記劣化判定手段は、前記記憶手段に記憶された直流内部抵抗DCRtと開回路電圧OCVとを、直流内部抵抗DCRtと開回路電圧OCVとの関係を予め定めたマップないし数式に代入することにより、所定値と比較して前記鉛電池の劣化の程度を判定することを特徴とする請求項1に記載の電池状態判定システム。
  4. 前記劣化判定手段は、前記演算手段で演算されたΔDCRt/ΔOCVとOCVaveとを、ΔDCRt/ΔOCVとOCVaveとの関係を予め定めたマップないし数式に代入することにより、所定値と比較して前記鉛電池の劣化の程度を判定するとともに、前記温度補正手段で算出された直流内部抵抗DCRtと前記電圧計測手段で計測されたエンジン停止時の開回路電圧OCVとを、直流内部抵抗DCRtと開回路電圧OCVとの関係を予め定めたマップないし数式に代入することにより、所定値と比較して前記鉛電池の劣化の程度を判定することを特徴とする請求項2に記載の電池状態判定システム。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電池状態判定システムを備えた自動車。
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