JP2009296271A - ラッチ回路およびa/d変換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】帯域を確保することができ、後段回路の面積、電力を削減でき、ひいては高精度、高速動作を実現することが可能なラッチ回路およびA/D変換器を提供する。
【解決手段】ラッチ回路130−1〜130−5は、複数の異なる入力差動電圧信号を差電流に変換して出力する複数の入力トランジスタ対を有し、各差電流信号の正極・負極が交互に合成されるように、上記各トランジスタNT131〜NT133、NT134〜NT136の第1端子(ドレイン端)が接続され、各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号を生成する回路を含む。
【選択図】図7
【解決手段】ラッチ回路130−1〜130−5は、複数の異なる入力差動電圧信号を差電流に変換して出力する複数の入力トランジスタ対を有し、各差電流信号の正極・負極が交互に合成されるように、上記各トランジスタNT131〜NT133、NT134〜NT136の第1端子(ドレイン端)が接続され、各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号を生成する回路を含む。
【選択図】図7
Description
本発明は、ラッチ回路およびA/D変換器に関するものである。
A/D変換器は、比較演算回路において入力されるアナログ信号を、複数の基準電位と比較し、その基準電位の分解能に応じてデジタルコードへの変換を行う。
この比較演算回路は、基準電位の数に応じた回路アレイが必要となり、分解能が細かくなるほどその回路数も増大する。
この比較演算回路は、基準電位の数に応じた回路アレイが必要となり、分解能が細かくなるほどその回路数も増大する。
A/D変換器には、グレー・バイナリー変換方式を採用したものが提案されている(たとえば特許文献1参照)。
この特許文献1に開示されたA/D変換装置は、バブルエラー対策のための多数決回路といったエキストラ回路が高速動作時には必要となる。
そのため、高分解能・高速動作を必要とするアプリケーション用途のA/D変換器は面積・電力が大きくなることが問題となる。
この特許文献1に開示されたA/D変換装置は、バブルエラー対策のための多数決回路といったエキストラ回路が高速動作時には必要となる。
そのため、高分解能・高速動作を必要とするアプリケーション用途のA/D変換器は面積・電力が大きくなることが問題となる。
そこで、回路数を削減でき、面積・電力を低減できる既存のA/D変換器の方式として、フォールディング方式が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
このフォールディング方式は、アナログ信号を折り返すことにより、回路数を削減でき、面積・電力を低減できることが知られている。
また、フォールディング方式は、いわゆるフラッシュ方式とほぼ同様な回路構成であり、高速動作に向いているため、高速かつ高分解能を必要とするアプリケーションに適している。
このフォールディング方式は、アナログ信号を折り返すことにより、回路数を削減でき、面積・電力を低減できることが知られている。
また、フォールディング方式は、いわゆるフラッシュ方式とほぼ同様な回路構成であり、高速動作に向いているため、高速かつ高分解能を必要とするアプリケーションに適している。
図1は、一般的なフォールディング方式のA/D変換器の要部構成を模式的に示す図である。
このA/D変換器1は、基準電位比較演算器部(前置増幅器部、以下、プリアンプ部)2、折り返しアンプ部3、ラッチ部4を有する。
プリアンプ部2は、アナログ信号AINの入力に対して並列に配置された複数のプリアンプ2−1〜2−5、2a−1〜2a−5を有する。
各プリアンプ2−1〜2−5、2a−1〜2a−5は、アナログ信号AINとそれぞれ異なる基準電位REF1〜REF5,REF1a〜REF5aを比較し、その結果を差動出力信号VIP1,VIN1〜VIN1a〜VIP5a,VIN5aとして出力する。
折り返しアンプ部3は、複数の折り返しアンプ3−1,3−2を有する。
折り返しアンプ3−1は、複数のプリアンプ2−1〜2−5の差動出力信号VIP1,VIN1〜VIP5,VIN5を受けて、これらの信号を交互に折り返して重ね合わせた折り返し差動出力波形S3−1を生成する。
折り返しアンプ3−2は、複数のプリアンプ2−1a〜2−5aの差動出力信号VIP1a,VIN1a〜VIP5a,VIN5aを受けて、これらの信号を交互に折り返して重ね合わせた折り返し差動出力波形S3−2を生成する。
図2は、折り返しアンプの構成例を示す回路図である。
折り返しアンプ3−1,3−2は同様の構成を有しており、図2は、折り返しアンプ3−1に対応した構成を示している。
折り返しアンプ3−1,3−2は同様の構成を有しており、図2は、折り返しアンプ3−1に対応した構成を示している。
折り返しアンプ3−1は、差動対回路31〜35、負荷抵抗素子R1,R2、およびノードND31,ND32を有している。
差動対回路31は、ソース同士が接続されたnチャネルMOS(NMOS)トランジスタNT11,NT12、およびそのソース同士の接続点と基準電位VSSとの間に接続されたテール電流源としてのNMOSトランジスタNT13を有している。
NMOSトランジスタNT11のゲートにプリアンプ2−1による一方の差動出力信号VIP1が供給され、NMOSトランジスタNT12のゲートに他方の差動出力信号VIN1が供給される。そして、NMOSトランジスタNT13のゲートにバイアス電圧VBIADが供給される。
NMOSトランジスタNT11のゲートにプリアンプ2−1による一方の差動出力信号VIP1が供給され、NMOSトランジスタNT12のゲートに他方の差動出力信号VIN1が供給される。そして、NMOSトランジスタNT13のゲートにバイアス電圧VBIADが供給される。
差動対回路32は、ソース同士が接続されたNMOSトランジスタNT21,NT22、およびそのソース同士の接続点と基準電位VSSとの間に接続されたテール電流源としてのNMOSトランジスタNT23を有している。
NMOSトランジスタNT21のゲートにプリアンプ2−2による一方の差動出力信号VIP2が供給され、NMOSトランジスタNT22のゲートに他方の差動出力信号VIN2が供給される。そして、NMOSトランジスタNT23のゲートにバイアス電圧VBIADが供給される。
NMOSトランジスタNT21のゲートにプリアンプ2−2による一方の差動出力信号VIP2が供給され、NMOSトランジスタNT22のゲートに他方の差動出力信号VIN2が供給される。そして、NMOSトランジスタNT23のゲートにバイアス電圧VBIADが供給される。
差動対回路33は、ソース同士が接続されたNMOSトランジスタNT31,NT32、およびそのソース同士の接続点と基準電位VSSとの間に接続されたテール電流源としてのNMOSトランジスタNT33を有している。
NMOSトランジスタNT31のゲートにプリアンプ2−3による一方の差動出力信号VIP3が供給され、NMOSトランジスタNT32のゲートに他方の差動出力信号VIN3が供給される。そして、NMOSトランジスタNT33のゲートにバイアス電圧VBIADが供給される。
NMOSトランジスタNT31のゲートにプリアンプ2−3による一方の差動出力信号VIP3が供給され、NMOSトランジスタNT32のゲートに他方の差動出力信号VIN3が供給される。そして、NMOSトランジスタNT33のゲートにバイアス電圧VBIADが供給される。
差動対回路34は、ソース同士が接続されたNMOSトランジスタNT51,NT52、およびそのソース同士の接続点と基準電位VSSとの間に接続されたテール電流源としてのNMOSトランジスタNT53を有している。
NMOSトランジスタNT51のゲートにプリアンプ2−4による一方の差動出力信号VIP4が供給され、NMOSトランジスタNT42のゲートに他方の差動出力信号VIN4が供給される。そして、NMODトランジスタNT43のゲートにバイアス電圧VBIADが供給される。
NMOSトランジスタNT51のゲートにプリアンプ2−4による一方の差動出力信号VIP4が供給され、NMOSトランジスタNT42のゲートに他方の差動出力信号VIN4が供給される。そして、NMODトランジスタNT43のゲートにバイアス電圧VBIADが供給される。
差動対回路35は、ソース同士が接続されたNMOSトランジスタNT51,NT52、およびそのソース同士の接続点と基準電位VSSとの間に接続されたテール電流源としてのNMOSトランジスタNT53を有している。
NMOSトランジスタNT51のゲートにプリアンプ2−5による一方の差動出力信号VIP5が供給され、NMOSトランジスタNT52のゲートに他方の差動出力信号VIN5が供給される。そして、NMOSトランジスタNT53のゲートにバイアス電圧VBIADが供給される。
NMOSトランジスタNT51のゲートにプリアンプ2−5による一方の差動出力信号VIP5が供給され、NMOSトランジスタNT52のゲートに他方の差動出力信号VIN5が供給される。そして、NMOSトランジスタNT53のゲートにバイアス電圧VBIADが供給される。
差動対回路31の正極用NMOSトランジスタNT11のドレイン、次に差動対回路32の負極用のNMOSトランジスタNT22のドレイン、次に差動対回路33の正極用NMOSトランジスタNT31のドレイン、次の差動対回路34の負極用NMOSトランジスタNT42のドレイン、および次に差動対回路35の正極用NMOSトランジスタNT51のドレインが、ノードND31に共通に接続されている。
差動対回路31の負極用NMOSトランジスタNT12のドレイン、次に差動対回路32の正極用のNMOSトランジスタNT21のドレイン、次に差動対回路33の負極用NMOSトランジスタNT32のドレイン、次の差動対回路34の正極用NMOSトランジスタNT41のドレイン、および次に差動対回路35の負極用NMOSトランジスタNT52のドレインが、ノードND32に共通に接続されている。
電源電位VDDとノードND31との間に抵抗素子R1が接続され、ノードND31と抵抗素子R1の一端との接続点が折り返し信号VONの出力ノードTVONに接続されている。
電源電位VDDとノードND32との間に抵抗素子R2が接続され、ノードND32と抵抗素子R2の一端との接続点が折り返し信号VOPの出力ノードTVOPに接続されている。
電源電位VDDとノードND32との間に抵抗素子R2が接続され、ノードND32と抵抗素子R2の一端との接続点が折り返し信号VOPの出力ノードTVOPに接続されている。
このような構成を有するフォールディング方式のA/D変換器1は、アナログ信号を折り返すための折り返しアンプ3−1,3−2を有する。
折り返しアンプ3−1,3−2においては、上述したように、差動出力の正極・負極を交互に接続し、負荷抵抗R1,R2にて出力電圧VOP,VONを発生させる。
折り返しアンプ3−1,3−2においては、上述したように、差動出力の正極・負極を交互に接続し、負荷抵抗R1,R2にて出力電圧VOP,VONを発生させる。
図3は、折り返しアンプの各差動対回路への差電圧入力信号(プリアンプからの差動出力信号)と、折り返し差電圧出力の関係を示す図である。
図3に示すように、フォールディング方式のA/D変換器1においては、折り返しアンプ3−1,3−2の各差動対回路31〜35は、複数のプリアンプからの差動出力信号を受け、その信号を交互に折り返して重ね合わせた折り返し差動出力波形を生成する。
特開平11−88174号公報
特公平7-61018号公報
特許第3836144号
ところが、上述した折り返しアンプ3−1,3−2は、折り返す分、出力ノードTVOPおよびTVONには、ノードND31,ND32を通して差動対の入力トランジスタのドレイン端が複数接続される。
そのため、出力ノードにみえる容量成分が増えてしまい、その容量と負荷抵抗素子R1,R2によって帯域が制限されてしまう。よって、高速動作のためには面積・電力が増大してしまう。
そのため、出力ノードにみえる容量成分が増えてしまい、その容量と負荷抵抗素子R1,R2によって帯域が制限されてしまう。よって、高速動作のためには面積・電力が増大してしまう。
特に、フォールディング方式の場合、フラッシュ方式とは異なり、大振幅応答が信号帯域に大きく影響してくるため、帯域を稼ぐことが困難である。
以下にその理由について説明する。
以下にその理由について説明する。
図4は、フラッシュ方式のA/D変換器の機能ブロックおよび応答波形を模式的に示す図である。
図4においては、説明のために適切な部分を切り取っており、また、理解を容易にするために、図1と同一機能を部分は同一符号をもって表している。
また、図4中には、入力信号および各回路の出力波形を差動表記にて記載してある。
図4においては、説明のために適切な部分を切り取っており、また、理解を容易にするために、図1と同一機能を部分は同一符号をもって表している。
また、図4中には、入力信号および各回路の出力波形を差動表記にて記載してある。
プリアンプ2−1〜2−3は、入力アナログ信号AINと基準電位REF1、REF2、REF3との比較を行い、図中のような差動信号VO1、VO2、VO3を出力する。
図4中の破線はDC応答を、実線はトランジェント応答を示している。
入力信号AINが基準電位REFと交差するとき、差信号成分が正負反転するような信号を出力する。
入力信号AINが基準電位REFと交差するとき、差信号成分が正負反転するような信号を出力する。
後段のラッチ4−1〜4−3は、クロック信号の立ち上り時に、入力差動信号が負であれば0、正であれば1と判別を行い、デジタルコードにて出力する。
ここで、入力信号がある速度でREF1からREF3まで遷移するとき、ラッチ出力VO6は0から1に反転する必要がある。
入力信号のある速度とは、A/D変換器に求められる最大入力信号帯域である。
このとき、プリアンプ2−3の出力VO3が、大振幅応答≧小振幅応答と応答が遷移する際のセトリングが問われることになる。
よって、通常のフラッシュ方式における帯域の設計は、主に大振幅から小振幅へ遷移する応答にフォーカスして行われる。
ここで、入力信号がある速度でREF1からREF3まで遷移するとき、ラッチ出力VO6は0から1に反転する必要がある。
入力信号のある速度とは、A/D変換器に求められる最大入力信号帯域である。
このとき、プリアンプ2−3の出力VO3が、大振幅応答≧小振幅応答と応答が遷移する際のセトリングが問われることになる。
よって、通常のフラッシュ方式における帯域の設計は、主に大振幅から小振幅へ遷移する応答にフォーカスして行われる。
図5は、一般的なフォールディング方式のA/D変換器の入出力応答を模式的に示す図である。
図5に示すように、フォールディング方式であれば、複数のプリアンプ2−1〜2−3の出力を折り返しアンプ3−1が受け、1本の折り返し波形VO10を出力する(特許文献3参照)。
この折り返し形A/D変換器は、特許文献3に開示されているように、プリアンプからの差動出力信号が互いに重なり合わないシフトされた遷移部をもつようにして構成されている。
これにより、折り返しアンプにその信号を入力させることが、A/D変換器の満足な精度および直線性にとって重要である。
この条件を満たすためには、折り返アンプに接続されている複数のプリアンプすべてが十分にセトリングしている必要がある。
この折り返し形A/D変換器は、特許文献3に開示されているように、プリアンプからの差動出力信号が互いに重なり合わないシフトされた遷移部をもつようにして構成されている。
これにより、折り返しアンプにその信号を入力させることが、A/D変換器の満足な精度および直線性にとって重要である。
この条件を満たすためには、折り返アンプに接続されている複数のプリアンプすべてが十分にセトリングしている必要がある。
したがって、前述のフォールディング方式と同様に、入力信号がある速度で基準電位REF1から基準電位REF3まで遷移するときを考えると、プリアンプ2−3の出力VO9は大振幅応答≧小振幅応答と応答が遷移する際のセトリングが問われる。
プリアンプ2−1の出力VO7およびプリアンプ2−2の出力VO8は大振幅応答≧小振幅応答≧大振幅応答と応答が遷移する際のセトリングが問われることになる。
プリアンプ2−1の出力VO7およびプリアンプ2−2の出力VO8は大振幅応答≧小振幅応答≧大振幅応答と応答が遷移する際のセトリングが問われることになる。
よって、フォールディング方式における帯域の設計は、大振幅から小振幅、そして大振幅へ遷移する応答にフォーカスして行われる。
これが、フォールディング方式が帯域を稼ぐことが困難である理由である。
このため、フォールディング方式では折り返し信号を生成するための帯域が問題となり、面積・電力が増大してしまう。
これが、フォールディング方式が帯域を稼ぐことが困難である理由である。
このため、フォールディング方式では折り返し信号を生成するための帯域が問題となり、面積・電力が増大してしまう。
本発明は、帯域を確保することができ、後段回路の面積、電力を削減でき、ひいては高精度、高速動作を実現することが可能なラッチ回路およびA/D変換器を提供することにある。
本発明の第1の観点のラッチ回路は、複数の異なる入力差動電圧信号を差電流に変換して出力する複数の入力トランジスタ対を有し、各差電流信号の正極、負極が交互に合成されるように、上記各トランジスタの第1端子が接続され、各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号を生成する回路を含む。
本発明の第2の観点のA/D変換器は、入力アナログ信号とそれぞれ異なる基準電圧とを比較して異なる差動電圧信号を出力する複数の基準電位比較演算器と、上記複数の基準電位比較演算器から出力される複数の異なる差動電圧信号のうち、所定の複数の異なる差動電圧を受けて、差電流に変換して出力する複数のラッチ回路と、を有し、上記各ラッチ回路は、上記複数の異なる入力差動電圧信号を出力する差電流に変換して出力する複数の入力トランジスタ対を有し、各差電流信号の正極、負極が交互に合成されるように、上記各トランジスタの第1端子が接続され、各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号を生成する回路を含む。
好適には、上記ラッチ回路は、上記複数の入力トランジスタ対の一方側の複数の入力トランジスタを有する第1入力回路と、上記複数の入力トランジスタ対の他方側の複数の入力トランジスタを有する第2入力回路と、上記接続ノードと、電源に接続される第1出力ノードと、電源に接続される第2出力ノードと、接続ノードと基準電位との間に接続された電流源素子と、を含み、上記第1入力回路は、上記一方側の複数の入力トランジスタの第1端子が共通に接続され、当該接続点が上記第1出力ノードに接続され、上記一方側の複数の入力トランジスタの第2端子が共通に接続され、当該接続点が上記接続ノードに接続され、上記一方側の複数の入力トランジスタの制御端子には複数の異なる入力差動電圧信号のうち正極、負極の信号が交互に供給され、上記第2入力回路は、上記他方側の複数の入力トランジスタの第1端子が共通に接続され、当該接続点が上記第2出力ノードに接続され、上記他方側の複数の入力トランジスタの第2端子が共通に接続され、当該接続点が上記接続ノードに接続され、上記他方側の複数の入力トランジスタの制御端子には上記第1入力回路に供給される複数の異なる入力差動電圧信号と対をなす負極、正極の信号が交互に供給される。
好適には、上記ラッチ回路は、上記電流源素子を形成する第1スイッチと、上記第1出力ノードと電源との間に接続された第2スイッチと、上記第2出力ノードと電源との間に接続された第3スイッチと、を含み、上記第1スイッチと、上記第2スイッチおよび第3スイッチは、相補的にオンオフされる。
好適には、上記各ラッチ回路の後段に信号振幅をロジックレベルに変換する第2ラッチ回路が配置されている。
本発明によれば、帯域を確保することができ、後段回路の面積、電力を削減でき、ひいては高精度、高速動作を実現することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に関連付けて説明する。
図6は、本発明の実施形態に係るラッチ回路を採用したフォールディング方式のA/D変換器の構成例を示す図である。
図6は、4ビットのA/D変換器を例として示している。
図6は、4ビットのA/D変換器を例として示している。
本A/D変換器100は、図6に示すように、基準電位生成部110、プリアンプ部120、第1ラッチ部130、多数決回路部140、第2ラッチ回路部150、D型フリップフロップ(FF)部160、エンコーダ170、および上位ビット変換器180を有する。
また、A/D変換器100は、インバータINV1〜INV5を有する。
なお、以下の説明では、ラッチ回路は単にラッチという。
また、A/D変換器100は、インバータINV1〜INV5を有する。
なお、以下の説明では、ラッチ回路は単にラッチという。
基準電位生成部110は、たとえば電源電位VDDと基準電位VSSとの間に直列に接続された図示しない抵抗ラダーにより構成される。
基準電位生成部110は、複数(本実施形態では15)の基準電位RF101〜RF1015を生成し、プリアンプ部120の対応するプリアンプに供給する。
基準電位生成部110は、複数(本実施形態では15)の基準電位RF101〜RF1015を生成し、プリアンプ部120の対応するプリアンプに供給する。
プリアンプ部120は、アナログ信号AIN100の入力に対して並列に配置され、アナログ信号AIN100とそれぞれ異なる基準電位と比較する基準電位比較演算器としての複数のプリアンプ120−1〜120−15を有する。
プリアンプ120−1は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF101を比較し、その結果を差動出力信号VIP101,VIN101としてラッチ部130に出力する。
プリアンプ120−2は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF102を比較し、その結果を差動出力信号VIP102,VIN102としてラッチ部130に出力する。
プリアンプ120−3は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF103を比較し、その結果を差動出力信号VIP103,VIN103としてラッチ回路部130に出力する。
プリアンプ120−4は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF104を比較し、その結果を差動出力信号VIP104,VIN104としてラッチ部130に出力する。
プリアンプ120−5は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF105を比較し、その結果を差動出力信号VIP105,VIN105としてラッチ部130に出力する。
プリアンプ120−6は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF106を比較し、その結果を差動出力信号VIP106,VIN106としてラッチ部130に出力する。
プリアンプ120−7は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF107を比較し、その結果を差動出力信号VIP107,VIN107としてラッチ部130に出力する。
プリアンプ120−8は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF108を比較し、その結果を差動出力信号VIP108,VIN108としてラッチ部130に出力する。
プリアンプ120−9は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF109を比較し、その結果を差動出力信号VIP109,VIN109としてラッチ部130に出力する。
プリアンプ120−10は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF1010を比較し、その結果を差動出力信号VIP1010,VIN1010としてラッチ部130に出力する。
プリアンプ120−11は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF1011を比較し、その結果を差動出力信号VIP1011,VIN1011としてラッチ部130に出力する。
プリアンプ120−12は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF1012を比較し、その結果を差動出力信号VIP1012,VIN1012としてラッチ部130に出力する。
プリアンプ120−13は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF1013を比較し、その結果を差動出力信号VIP1013,VIN1013としてラッチ部130に出力する。
プリアンプ120−14は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF1014を比較し、その結果を差動出力信号VIP1014,VIN1014としてラッチ部130に出力する。
プリアンプ120−15は、アナログ信号AIN100と基準電位生成部110で生成された基準電位REF1015を比較し、その結果を差動出力信号VIP1015,VIN1015としてラッチ部130に出力する。
第1ラッチ部130は、複数の折り返しラッチ130−1〜130−5を有する。
各折り返しラッチ130−1〜130−5は、複数の異なる入力差動電圧信号を差電流に変換して出力する複数の入力トランジスタ対を有し、各差電流信号の正極・負極が交互に合成されるように、トランジスタの第1端子、たとえば(ドレイン端)が接続されている。
そして、各折り返しラッチ回路130−1〜130−5は、各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号を生成する。
各折り返しラッチ130−1〜130−5は、複数の異なる入力差動電圧信号を差電流に変換して出力する複数の入力トランジスタ対を有し、各差電流信号の正極・負極が交互に合成されるように、トランジスタの第1端子、たとえば(ドレイン端)が接続されている。
そして、各折り返しラッチ回路130−1〜130−5は、各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号を生成する。
折り返しラッチ130−1は、プリアンプ120−1の差動出力信号VIP101,VIN101、プリアンプ120−6の差動出力信号VIP106,VIN106、およびプリアンプ120−11の差動出力信号VIP1011、VIN1011を受ける。
折り返しラッチ130−1は、これらの各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号VON131,VOP131を生成し、多数決回路部140に出力する。
折り返しラッチ130−1は、これらの各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号VON131,VOP131を生成し、多数決回路部140に出力する。
折り返しラッチ130−2は、プリアンプ120−2の差動出力信号VIP102,VIN102、プリアンプ120−7の差動出力信号VIP107,VIN107、およびプリアンプ120−12の差動出力信号VIP1012、VIN1012を受ける。
折り返しラッチ130−2は、これらの各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号VON132,VOP132を生成し、多数決回路部140に出力する。
折り返しラッチ130−2は、これらの各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号VON132,VOP132を生成し、多数決回路部140に出力する。
折り返しラッチ130−3は、プリアンプ120−3の差動出力信号VIP103,VIN103、プリアンプ120−8の差動出力信号VIP108,VIN108、およびプリアンプ120−13の差動出力信号VIP1013、VIN1013を受ける。
折り返しラッチ130−3は、これらの各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号VON133,VOP133を生成し、多数決回路部140に出力する。
折り返しラッチ130−3は、これらの各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号VON133,VOP133を生成し、多数決回路部140に出力する。
折り返しラッチ130−4は、プリアンプ120−4の差動出力信号VIP104,VIN104、プリアンプ120−9の差動出力信号VIP109,VIN109、およびプリアンプ120−14の差動出力信号VIP1014、VIN1014を受ける。
折り返しラッチ130−4は、これらの各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号VON134,VOP134を生成し、多数決回路部140に出力する。
折り返しラッチ130−4は、これらの各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号VON134,VOP134を生成し、多数決回路部140に出力する。
折り返しラッチ130−5は、プリアンプ120−5の差動出力信号VIP105,VIN105、プリアンプ120−10の差動出力信号VIP1010,VIN1010、およびプリアンプ120−15の差動出力信号VIP1015、VIN1015を受ける。
折り返しラッチ130−5は、これらの各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号VON135,VOP135を生成し、多数決回路部140に出力する。
折り返しラッチ130−5は、これらの各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号VON135,VOP135を生成し、多数決回路部140に出力する。
図7は、本実施形態に係る第1ラッチ部の折り返しラッチの構成例を示す回路図である。
折り返しラッチ130−1〜130−5は同様の構成を有しており、図7は、第1ラッチに対応した構成を示している。
折り返しラッチ130−1〜130−5は同様の構成を有しており、図7は、第1ラッチに対応した構成を示している。
折り返しラッチ130(−1)は、第1入力回路131、第2入力回路132、第1スイッチ133、第2スイッチ134、第3スイッチ135、第1出力ノードND131、第2出力ノードND132、および接続ノードND133を有する。
第1入力回路131は、NMOSトランジスタNT131,NT132,NT133、およびノードND134,ND135を有している。
NMOSトランジスタNT131,NT132,NT133のドレイン(第1端子)がノードND134に共通に接続され、これらのソース(第2端子)がノードND135に共通に接続されている。
ノードND134が出力ノードND131に接続され、ノードND135が接続ノードND133に接続されている。
NMOSトランジスタNT131のゲート(制御端子)にプリアンプ120−1による正極側(一方)の差動出力信号VIP101が供給される。
NMOSトランジスタNT132のゲートにプリアンプ120−6による負極側(他方)の差動出力信号VIN106が供給される。
NMOSトランジスタNT133のゲートにプリアンプ120−11による正極側(一方)の差動出力信号VIP1011が供給される。
ノードND134が出力ノードND131に接続され、ノードND135が接続ノードND133に接続されている。
NMOSトランジスタNT131のゲート(制御端子)にプリアンプ120−1による正極側(一方)の差動出力信号VIP101が供給される。
NMOSトランジスタNT132のゲートにプリアンプ120−6による負極側(他方)の差動出力信号VIN106が供給される。
NMOSトランジスタNT133のゲートにプリアンプ120−11による正極側(一方)の差動出力信号VIP1011が供給される。
第2入力回路132は、NMOSトランジスタNT134,NT135,NT136、およびノードND136,ND137を有している。
NMOSトランジスタNT134,NT135,NT136のドレイン(第1端子)がノードND136に共通に接続され、これらのソース(第2端子)がノードND137に共通に接続されている。
ノードND136が出力ノードND132に接続され、ノードND137が接続ノードND133に接続されている。
NMOSトランジスタNT134のゲート(制御端子)にプリアンプ120−1による負極側(他方)の差動出力信号VIN101が供給される。
NMOSトランジスタNT135のゲートにプリアンプ120−6による正極側(一方)の差動出力信号VIP106が供給される。
NMOSトランジスタNT136のゲートにプリアンプ120−11による負極側(他方)の差動出力信号VIN1011が供給される。
ノードND136が出力ノードND132に接続され、ノードND137が接続ノードND133に接続されている。
NMOSトランジスタNT134のゲート(制御端子)にプリアンプ120−1による負極側(他方)の差動出力信号VIN101が供給される。
NMOSトランジスタNT135のゲートにプリアンプ120−6による正極側(一方)の差動出力信号VIP106が供給される。
NMOSトランジスタNT136のゲートにプリアンプ120−11による負極側(他方)の差動出力信号VIN1011が供給される。
第1スイッチ133は、基準電位VSSとノードND133との間に接続され、クロックVCKのレベルに応じてオン、オフされる。
本実施形態では、第1スイッチ133は、電流源素子としてのNMOSトランジスタNT137により形成されている。
NMOSトランジスタNT137のドレインが接続ノードND133を通して、第1入力回路131のノードND135、および第2入力回路132のノードND137に接続されている。
NMOSトランジスタNT137のソースは基準電位VSSに接続されている。
そして、NMOSトランジスタNT137のゲートがクロックVCKの供給ラインに接続されている。
この第1スイッチ133を形成するNMOSトランジスタ137は、クロックVCKがハイレベルのときに、第1入力回路131および第2入力回路132の電流源として機能する。
本実施形態では、第1スイッチ133は、電流源素子としてのNMOSトランジスタNT137により形成されている。
NMOSトランジスタNT137のドレインが接続ノードND133を通して、第1入力回路131のノードND135、および第2入力回路132のノードND137に接続されている。
NMOSトランジスタNT137のソースは基準電位VSSに接続されている。
そして、NMOSトランジスタNT137のゲートがクロックVCKの供給ラインに接続されている。
この第1スイッチ133を形成するNMOSトランジスタ137は、クロックVCKがハイレベルのときに、第1入力回路131および第2入力回路132の電流源として機能する。
第2スイッチ134は、電源電位VDDと第1出力ノードND131との間に接続され、クロックVCKのレベルに応じてオン、オフされる。
本実施形態では、第2スイッチ134は、PMOSトランジスタPT131により形成されている。
PMOSトランジスタPT131のソースが電源電位VDDに接続され、ドレインが第1出力ノードND131に接続されている。
PMOSトランジスタPT131のゲートがクロックVCKの供給ラインに接続されている。
この第2スイッチ134を形成するPMOSトランジスタ131は、クロックVCKがハイレベルのときに、第1入力回路131のプリチャージ回路として機能する。
本実施形態では、第2スイッチ134は、PMOSトランジスタPT131により形成されている。
PMOSトランジスタPT131のソースが電源電位VDDに接続され、ドレインが第1出力ノードND131に接続されている。
PMOSトランジスタPT131のゲートがクロックVCKの供給ラインに接続されている。
この第2スイッチ134を形成するPMOSトランジスタ131は、クロックVCKがハイレベルのときに、第1入力回路131のプリチャージ回路として機能する。
第3スイッチ135は、電源電位VDDと第2出力ノードND132との間に接続され、クロックVCKのレベルに応じてオン、オフされる。
本実施形態では、第3スイッチ135は、PMOSトランジスタPT132により形成されている。
PMOSトランジスタPT132のソースが電源電位VDDに接続され、ドレインが第2出力ノードND132に接続されている。
PMOSトランジスタPT132のゲートがクロックVCKの供給ラインに接続されている。
この第3スイッチ135を形成するPMOSトランジスタ132は、クロックVCKがハイレベルのときに、第2入力回路132のプリチャージ回路として機能する。
本実施形態では、第3スイッチ135は、PMOSトランジスタPT132により形成されている。
PMOSトランジスタPT132のソースが電源電位VDDに接続され、ドレインが第2出力ノードND132に接続されている。
PMOSトランジスタPT132のゲートがクロックVCKの供給ラインに接続されている。
この第3スイッチ135を形成するPMOSトランジスタ132は、クロックVCKがハイレベルのときに、第2入力回路132のプリチャージ回路として機能する。
本実施形態において、第1スイッチ133と、第2スイッチ134および第3スイッチ135はクロックVCKのレベルに応じて相補的にオン、オフされる。
クロックVCKは、たとえばインバータINV1,INV2を介して各ラッチ130−1〜130−5に供給される。
このような構成を有するラッチ130の動作については、後で詳述する。
クロックVCKは、たとえばインバータINV1,INV2を介して各ラッチ130−1〜130−5に供給される。
このような構成を有するラッチ130の動作については、後で詳述する。
多数決回路部140は、バブルエラー対策のために、第1ラッチ部130の各ラッチ130−1〜130−5に対応して設けられた複数の多数決回路140−1〜140−5を有する。
多数決回路140−1は、前段のラッチ130−1の出力信号、ラッチ130−2の出力信号、およびラッチ130−5の出力信号がインバータINV3で反転された信号に基づいて多数決処理を行い、その結果を第2ラッチ部150に出力する。
なお具体的には、多数決回路140−1は、ラッチ130−1から折り返し差電圧信号VON131,VOP131が供給され、ラッチ130−2から折り返し差電圧信号VON132,VOP132が供給される。
そして、多数決回路140−1は、ラッチ130−5による折り返し差電圧信号VON135,VOP135がインバータINV3で反転された信号が供給される。
なお具体的には、多数決回路140−1は、ラッチ130−1から折り返し差電圧信号VON131,VOP131が供給され、ラッチ130−2から折り返し差電圧信号VON132,VOP132が供給される。
そして、多数決回路140−1は、ラッチ130−5による折り返し差電圧信号VON135,VOP135がインバータINV3で反転された信号が供給される。
多数決回路140−2は、前段のラッチ130−1の出力信号、ラッチ130−2の出力信号、およびラッチ130−3の出力信号に基づいて多数決処理を行い、その結果を第2ラッチ部150に出力する。
なお具体的には、多数決回路140−2は、ラッチ130−1から折り返し差電圧信号VON131,VOP131が供給され、ラッチ130−2から折り返し差電圧信号VON132,VOP132が供給される。
さらに、多数決回路140−2は、ラッチ130−3による折り返し差電圧信号VON133,VOP133が供給される。
なお具体的には、多数決回路140−2は、ラッチ130−1から折り返し差電圧信号VON131,VOP131が供給され、ラッチ130−2から折り返し差電圧信号VON132,VOP132が供給される。
さらに、多数決回路140−2は、ラッチ130−3による折り返し差電圧信号VON133,VOP133が供給される。
多数決回路140−3は、前段のラッチ130−2の出力信号、ラッチ130−3の出力信号、およびラッチ130−4の出力信号に基づいて多数決処理を行い、その結果を第2ラッチ部150に出力する。
なお具体的には、多数決回路140−3は、ラッチ130−2から折り返し差電圧信号VON132,VOP132が供給され、ラッチ130−3から折り返し差電圧信号VON133,VOP133が供給される。
さらに、多数決回路140−3は、ラッチ130−4による折り返し差電圧信号VON134,VOP134が供給される。
なお具体的には、多数決回路140−3は、ラッチ130−2から折り返し差電圧信号VON132,VOP132が供給され、ラッチ130−3から折り返し差電圧信号VON133,VOP133が供給される。
さらに、多数決回路140−3は、ラッチ130−4による折り返し差電圧信号VON134,VOP134が供給される。
多数決回路140−4は、前段のラッチ130−3の出力信号、ラッチ130−4の出力信号、およびラッチ130−5の出力信号に基づいて多数決処理を行い、その結果を第2ラッチ部150に出力する。
なお具体的には、多数決回路140−4は、ラッチ130−4から折り返し差電圧信号VON134,VOP134が供給され、ラッチ130−4から折り返し差電圧信号VON134,VOP134が供給される。
さらに、多数決回路140−4は、ラッチ130−5による折り返し差電圧信号VON135,VOP135が供給される。
なお具体的には、多数決回路140−4は、ラッチ130−4から折り返し差電圧信号VON134,VOP134が供給され、ラッチ130−4から折り返し差電圧信号VON134,VOP134が供給される。
さらに、多数決回路140−4は、ラッチ130−5による折り返し差電圧信号VON135,VOP135が供給される。
多数決回路140−5は、前段のラッチ130−4の出力信号、ラッチ130−5の出力信号、およびラッチ130−1の出力信号がインバータINV4で反転された信号に基づいて多数決処理を行い、その結果を第2ラッチ部150に出力する。
なお具体的には、多数決回路140−5は、ラッチ130−4から折り返し差電圧信号VON134,VOP134が供給され、ラッチ130−5から折り返し差電圧信号VON135,VOP135が供給される。
そして、多数決回路140−5は、ラッチ130−1による折り返し差電圧信号VON131,VOP131がインバータINV4で反転された信号が供給される。
なお具体的には、多数決回路140−5は、ラッチ130−4から折り返し差電圧信号VON134,VOP134が供給され、ラッチ130−5から折り返し差電圧信号VON135,VOP135が供給される。
そして、多数決回路140−5は、ラッチ130−1による折り返し差電圧信号VON131,VOP131がインバータINV4で反転された信号が供給される。
第2ラッチ部150は、前段の多数決回路140−1〜140−5の各出力信号を受けて、各信号のセットアップ時間を確保し、かつ信号振幅をロジックレベルに増幅する(変換する)ラッチ150−1〜150−5を有する。
ラッチ150−1は、前段の多数決回路140−1の出力信号を受けて、その信号のセットアップ時間を確保し、かつ信号振幅をロジックレベルに増幅し、D型FF部160に出力する。
ラッチ150−2は、前段の多数決回路140−2の出力信号を受けて、その信号のセットアップ時間を確保し、かつ信号振幅をロジックレベルに増幅し、D型FF部160に出力する。
ラッチ150−3は、前段の多数決回路140−3の出力信号を受けて、その信号のセットアップ時間を確保し、かつ信号振幅をロジックレベルに増幅し、D型FF部160に出力する。
ラッチ150−4は、前段の多数決回路140−4の出力信号を受けて、その信号のセットアップ時間を確保し、かつ信号振幅をロジックレベルに増幅し、D型FF部160に出力する。
ラッチ150−5は、前段の多数決回路140−5の出力信号を受けて、その信号のセットアップ時間を確保し、かつ信号振幅をロジックレベルに増幅し、D型FF部160に出力する。
図8は、本実施形態に係る第2ラッチ部のラッチの構成例を示す回路図である。
第2ラッチ150−1〜150−5は同様の構成を有しており、図8は、第2ラッチ150−1に対応した構成を示している。
第2ラッチ150−1〜150−5は同様の構成を有しており、図8は、第2ラッチ150−1に対応した構成を示している。
ラッチ150(−1)は、インバータ151,152、スイッチ153、およびノードND151を有する。
ラッチ150は、インバータ151とインバータ152の入出力同士を交差結合して構成されている。
ラッチ150は、インバータ151とインバータ152の入出力同士を交差結合して構成されている。
インバータ151は、PMOSトランジスタPT151、NMOSトランジスタNT151,NT152、およびノードND152,ND153を有する。
インバータ151において、PMOSトランジスタPT151のソースがノードND151に接続され、ドレインがNMOSトランジスタNT151,NT152のドレインに接続され、これらの接続点によりインバータ151の出力ノードND153が形成されている。
PMOSトランジスタPT151のゲートとNMOSトランジスタNT151のゲートが接続され、その接続点によりインバータ151の入力ノードND152が形成されている。
NMOSトランジスタNT151およびNT152のソースが基準電位VSSに接続されている。
そして、NMOSトランジスタNT152のゲートが正極側の差電圧信号VIPが供給される。
PMOSトランジスタPT151のゲートとNMOSトランジスタNT151のゲートが接続され、その接続点によりインバータ151の入力ノードND152が形成されている。
NMOSトランジスタNT151およびNT152のソースが基準電位VSSに接続されている。
そして、NMOSトランジスタNT152のゲートが正極側の差電圧信号VIPが供給される。
インバータ152は、PMOSトランジスタPT152、NMOSトランジスタNT153,NT154、およびノードND154,ND155を有する。
インバータ152において、PMOSトランジスタPT152のソースがノードND151に接続され、ドレインがNMOSトランジスタNT153,NT154のドレインに接続され、これらの接続点によりインバータ152の出力ノードND155が形成されている。
PMOSトランジスタPT152のゲートとNMOSトランジスタNT153のゲートが接続され、その接続点によりインバータ152の出力ノードND153が形成されている。
NMOSトランジスタNT153およびNT154のソースが基準電位VSSに接続されている。
そして、NMOSトランジスタNT154のゲートが負極側の差電圧信号VIPが供給される。
PMOSトランジスタPT152のゲートとNMOSトランジスタNT153のゲートが接続され、その接続点によりインバータ152の出力ノードND153が形成されている。
NMOSトランジスタNT153およびNT154のソースが基準電位VSSに接続されている。
そして、NMOSトランジスタNT154のゲートが負極側の差電圧信号VIPが供給される。
インバータ151の入力ノードND152とインバータ153の出力ノードND155とが接続され、インバータ152の入力ノードND154とインバータ151の出力ノードND155とが接続されている。
スイッチ153は、ノードND151と電源電位VDDとの間に接続され、クロックVCKの反転クロックXCLKによりオン、オフされる。
本実施形態では、スイッチ153はPMOSトランジスタPT153により構成されている。
PMOSトランジスタPT153のソースが電源電位VDDに接続され、ドレイン名GノードND151に接続され、ゲートが反転クロックXVCKの供給ラインに接続されている。
この反転クロックXVCKはクロックVCKをインバータINV1でレベル反転されて供給される。
本実施形態では、スイッチ153はPMOSトランジスタPT153により構成されている。
PMOSトランジスタPT153のソースが電源電位VDDに接続され、ドレイン名GノードND151に接続され、ゲートが反転クロックXVCKの供給ラインに接続されている。
この反転クロックXVCKはクロックVCKをインバータINV1でレベル反転されて供給される。
このような構成を有するラッチ150−1において、反転クロックXVCKがローレベルで供給されると、PMOSトランジスタPT153がオンする。
この状態で、たとえば信号VIPがハイレベルで、信号VINがローレベルで供給されると、インバータ151のNMOSトランジスタNT152がオン状態となり、インバータ152のNMOSトランジスタNT154がオフ状態となる。
その結果、インバータ151の出力ノードND153が基準電位VSSレベル、たとえば接地電位GNDとなるようにノード電位が放電される。
これにより、インバータ152の入力ノードND154が接地電位(ローレベル)となり、PMOSトランジスタPT152がオンし、NMOSトランジスタNT153はオフ状態に保持される。
その結果、差電圧信号VOPがハイレベルで出力される。一方、差電圧信号VONがローレベルで出力される。
なお、出力ノードND155がハイレベルになったことに伴い、インバータ151のPMOSトランジスタPT151がオフ状態に保持され、NMOSトランジスタNT151がオン状態に保持される。その結果、ノードND153はローレベルに安定して保持される。
この状態で、たとえば信号VIPがハイレベルで、信号VINがローレベルで供給されると、インバータ151のNMOSトランジスタNT152がオン状態となり、インバータ152のNMOSトランジスタNT154がオフ状態となる。
その結果、インバータ151の出力ノードND153が基準電位VSSレベル、たとえば接地電位GNDとなるようにノード電位が放電される。
これにより、インバータ152の入力ノードND154が接地電位(ローレベル)となり、PMOSトランジスタPT152がオンし、NMOSトランジスタNT153はオフ状態に保持される。
その結果、差電圧信号VOPがハイレベルで出力される。一方、差電圧信号VONがローレベルで出力される。
なお、出力ノードND155がハイレベルになったことに伴い、インバータ151のPMOSトランジスタPT151がオフ状態に保持され、NMOSトランジスタNT151がオン状態に保持される。その結果、ノードND153はローレベルに安定して保持される。
同様に、反転クロックXVCKがローレベルで供給されると、PMOSトランジスタPT153がオンする。
この状態で、たとえば信号VIPがローレベルで、信号VINがハイレベルで供給されると、インバータ151のNMOSトランジスタNT152がオフ状態となり、インバータ152のNMOSトランジスタNT154がオン状態となる。
その結果、インバータ152の出力ノードND155が基準電位VSSレベル、たとえば接地電位GNDとなるようにノード電位が放電される。
これにより、インバータ151の入力ノードND152が接地電位(ローレベル)となり、PMOSトランジスタPT151がオンし、NMOSトランジスタNT151はオフ状態に保持される。
その結果、差電圧信号VONがハイレベルで出力される。一方、差電圧信号VOPがローレベルで出力される。
なお、出力ノードND153がハイレベルになったことに伴い、インバータ152のPMOSトランジスタPT152がオフ状態に保持され、NMOSトランジスタNT153がオン状態に保持される。その結果、ノードND155はローレベルに安定して保持される。
この状態で、たとえば信号VIPがローレベルで、信号VINがハイレベルで供給されると、インバータ151のNMOSトランジスタNT152がオフ状態となり、インバータ152のNMOSトランジスタNT154がオン状態となる。
その結果、インバータ152の出力ノードND155が基準電位VSSレベル、たとえば接地電位GNDとなるようにノード電位が放電される。
これにより、インバータ151の入力ノードND152が接地電位(ローレベル)となり、PMOSトランジスタPT151がオンし、NMOSトランジスタNT151はオフ状態に保持される。
その結果、差電圧信号VONがハイレベルで出力される。一方、差電圧信号VOPがローレベルで出力される。
なお、出力ノードND153がハイレベルになったことに伴い、インバータ152のPMOSトランジスタPT152がオフ状態に保持され、NMOSトランジスタNT153がオン状態に保持される。その結果、ノードND155はローレベルに安定して保持される。
D型FF部160は、ラッチ150−1〜150−5の出力を一旦保持してエンコーダ170に出力する。
D型FF部160は、排他的論理和ゲート(EXOR)160−1〜160−5を有する。
D型FF部160は、排他的論理和ゲート(EXOR)160−1〜160−5を有する。
EXOR160−1は、ラッチ150−1の出力とラッチ150−2の出力の排他的論理和をとり、その結果をエンコーダ170に出力する。
EXOR160−2は、ラッチ150−2の出力とラッチ150−3の出力の排他的論理和をとり、その結果をエンコーダ170に出力する。
EXOR160−3は、ラッチ150−3の出力とラッチ150−4の出力の排他的論理和をとり、その結果をエンコーダ170に出力する。
EXOR160−4は、ラッチ150−4の出力とラッチ150−5の出力の排他的論理和をとり、その結果をエンコーダ170に出力する。
EXOR160−5は、ラッチ150−5の出力とラッチ150−1の出力をインバータINV5でレベル反転された信号との排他的論理和をとり、その結果をエンコーダ170に出力する。
エンコーダ170は、EXOR160−1〜160−5の出力をエンコードし、下位ビットのデジタルコードを出力する。
上記ビット変換器180は、基準電位生成部110を通して複数ビットのデータを受けて上位2ビットデジタルコードに変換して出力する。
以上、本実施形態に係るA/D変換器100の構成および機能について説明した。
次に、本実施形態に係るA/D変換器100の特徴的な部分である第2ラッチ部150の折り返しラッチ150−1〜150−5の動作について考察する。
なお、図9に図7の折り返しラッチの入出力波形を示す。
次に、本実施形態に係るA/D変換器100の特徴的な部分である第2ラッチ部150の折り返しラッチ150−1〜150−5の動作について考察する。
なお、図9に図7の折り返しラッチの入出力波形を示す。
クロックVCKがローレベルのとき、NMOSトランジスタNT137はオフ、PMOSトランジスタPT131、PT132はオンとなり、出力ノードND131,ND132が電源電圧VDDに充電され、プリチャージ(Precharge)される。
クロックVCKがハイレベルのとき、NMOSトランジスタNT137はオンし、PMOSトランジスタPT131,PT132はオフとなり、入力信号電圧の差動分の正・負を判別して、正なら正の差電圧を、負なら負の差電圧を出力する。この動作がラッチ動作となる。
クロックVCKがハイレベルのとき、NMOSトランジスタNT137はオンし、PMOSトランジスタPT131,PT132はオフとなり、入力信号電圧の差動分の正・負を判別して、正なら正の差電圧を、負なら負の差電圧を出力する。この動作がラッチ動作となる。
一つの入力トランジスタ(たとえばトランジスタNT131)の入力信号電圧をVIPとすると、ラッチ動作時には入力トランジスタのドレイン端は電源電圧VDDに充電されており飽和領域で動作する。
したがって、入力トランジスタは下記で表されるトランスコンダクタンス(gm)と入力信号電圧VIPとで求まる電流値(IDS)を流す(参考文献.培風館 システムLSIのためのアナログ集積回路設計技術 上)。
したがって、入力トランジスタは下記で表されるトランスコンダクタンス(gm)と入力信号電圧VIPとで求まる電流値(IDS)を流す(参考文献.培風館 システムLSIのためのアナログ集積回路設計技術 上)。
[数1]
gm=μ・Cox・W/L・(VGS−VT)・・・(式.1)
IDS=gm・VIP・・・(式.2)
gm=μ・Cox・W/L・(VGS−VT)・・・(式.1)
IDS=gm・VIP・・・(式.2)
ここで、μは電子移動度を、Coxは単位面積当たりのゲート酸化膜容量を、Wはゲート幅を、Lはゲート長を、VGSはゲート−ソース間電圧を、VTは閾値電圧をそれぞれ示している。
折り返しラッチ130−1(〜−5)においては、第1入力回路131の入力トランジスタNT131,NT132,NT133と、第2入力回路132の入力トランジスタNT134,NT135,NT136により入力トランジスタ対が形成される。
具体的には、入力トランジスタNT131と入力トランジスタNT134、入力トランジスタNT132と入力トランジスタNT135、および入力トランジスタNT133と入力トランジスタNT136により3つの入力トランジスタ対が形成される。
具体的には、入力トランジスタNT131と入力トランジスタNT134、入力トランジスタNT132と入力トランジスタNT135、および入力トランジスタNT133と入力トランジスタNT136により3つの入力トランジスタ対が形成される。
ラッチ動作時には、この3つの入力トランジスタ対が前段の基準電位比較演算器であるプリアンプの電圧出力を受け、それぞれが電流I1〜3、I1’〜3’を流す。
よって出力ノードND131,ND132に発生する出力電圧VOP,VONは以下のように表される。
よって出力ノードND131,ND132に発生する出力電圧VOP,VONは以下のように表される。
[数2]
VON=VDD−(I1+I2+I3)・dt/C・・・(式.3)
VOP=VDD−(I1’+I2’+I3’)・dt/C・・・(式.4)
VON=VDD−(I1+I2+I3)・dt/C・・・(式.3)
VOP=VDD−(I1’+I2’+I3’)・dt/C・・・(式.4)
ここで、VDDは電源電圧を、Cは出力ノードの負荷容量を、dtはクロックVCKがハイレベルとなってからの遷移時間をそれぞれ示している。
この(式.3)と(式.4)に(式.2)を代入し、その差分を求めると次のようになる。
この(式.3)と(式.4)に(式.2)を代入し、その差分を求めると次のようになる。
[数3]
VOP−VON=gm・(ΔI1+ΔI2+ΔI3)・dt/C・・・(式.5)
VOP−VON=gm・(ΔI1+ΔI2+ΔI3)・dt/C・・・(式.5)
ただし、各入力トランジスタは同一サイズとし、ΔI1=I1―I1’、ΔI2=I2―I2’、ΔI3=I3―I3’である。
ここで、フォールディング方式の実施例(たとえば特許文献3:特許第3836144号)と同様に、折り返し信号の遷移部が主として一つのプリアンプ出力信号の遷移部のみから得られるように、ラッチの入力信号を生成したとする。
このとき、折り返しラッチ130−1において、図9に示すように、遷移部201がたとえばVIP101、VIN102に生じているとすると下記が成立する。
このとき、折り返しラッチ130−1において、図9に示すように、遷移部201がたとえばVIP101、VIN102に生じているとすると下記が成立する。
[数4]
VIP106=VIP1011・・・(式.6)
VIN106=VIN1011・・・(式.7)
VIP106=VIP1011・・・(式.6)
VIN106=VIN1011・・・(式.7)
また、入力信号は、入力トランジスタNT131に正極の入力信号(VIP101)、入力トランジスタNT132に負極の入力信号(VIN106)、入力トランジスタNT133に正極の入力信号VIP1011と正負交互に接続されて、入力トランジスタのドレイン側が接続されている。
したがって、次式が成立する。
したがって、次式が成立する。
[数5]
I2’=I3・・・(式.8)
I2=I3’・・・(式.9)
I2’=I3・・・(式.8)
I2=I3’・・・(式.9)
この2式を(式.5)に代入すると、次のようになる。
[数6]
VOP―VON=gm・ΔI1・dt/C・・・(式.10)
VOP―VON=gm・ΔI1・dt/C・・・(式.10)
同様に、図9に示すように、プリアンプの出力の遷移部202,203がVIP106、VIN106のときと、VIP1011、VIN1011のときは、次のようになる。
[数7]
VOP―VON=−gm・ΔI2・dt/C・・・(式.11)
VOP―VON=gm・ΔI3・dt/C・・・(式.12)
VOP―VON=−gm・ΔI2・dt/C・・・(式.11)
VOP―VON=gm・ΔI3・dt/C・・・(式.12)
このように、一つのプリアンプ出力の遷移のみがラッチの出力に表れる。
ここで、遷移部がVIP106、VIN106のときは、入力差動電圧が正負反転して接続されているので(式.11)のように符号が反転する。
以上の式より、図9に示すような折り返し信号VOP、VONを出力する。
この信号を、たとえば図8で示したような構成のラッチ150−1〜15−5を後段に用いて、信号振幅をロジックレベルに増幅する。
ここで、遷移部がVIP106、VIN106のときは、入力差動電圧が正負反転して接続されているので(式.11)のように符号が反転する。
以上の式より、図9に示すような折り返し信号VOP、VONを出力する。
この信号を、たとえば図8で示したような構成のラッチ150−1〜15−5を後段に用いて、信号振幅をロジックレベルに増幅する。
また、この折り返しラッチの入力トランジスタが5つであれば5回折り返し、7つであれば7回折り返しとなる。
このように、折り返しアンプを用いずに、ラッチ動作によって折り返し波形を生成することができる。
また、この回路は負荷抵抗を有さないため折り返しAMPと比較すると非常に高速な動作となる。
本実施形態により、面積・電力を増大させずに、折り返し信号を生成することが可能となる。
このように、折り返しアンプを用いずに、ラッチ動作によって折り返し波形を生成することができる。
また、この回路は負荷抵抗を有さないため折り返しAMPと比較すると非常に高速な動作となる。
本実施形態により、面積・電力を増大させずに、折り返し信号を生成することが可能となる。
以上のように、本実施形態に係るA/D変換器100においては、プリアンプ120−1〜120−15の後段に、折り返しラッチ130−1〜130−5が配置されている。
また、A/D変換器100においては、バブルエラー対策のために、折り返しラッチ後段には多数決回路140−1〜140−5を有し、高速動作を実現するためにさらにラッチ150−1〜150−5を設けてセットアップ時間を確保している。
また、A/D変換器100においては、バブルエラー対策のために、折り返しラッチ後段には多数決回路140−1〜140−5を有し、高速動作を実現するためにさらにラッチ150−1〜150−5を設けてセットアップ時間を確保している。
図10は、図6のA/D変換器の比較例として示す、フラッシュ方式4ビットA/D変換器の構成例を示す図である。
このフラッシュ方式4ビットA/D変換器100Aにおいては、第1ラッチ部、多数決回路、第2ラッチ部、D型FFがプリアンプの数と同等の各素子を必要としている。
これに対して、本実施形態において、上述したように、プリアンプ120−1〜120−15の後段に、折り返しラッチ130−1〜130−5が配置されている。その結果、折り返しラッチにて信号を折り返し、一般的なフォールディング方式のA/D変換器と同様に、折り返した後の回路数を削減できる。
さらに、折り返しアンプを用いていないため、面積・電力を増大させずに高速・高分解能なA/D変換器を実現できる。
このように、本実施形態では、折り返しラッチを用いて信号を折り返すことにより、後段回路の面積・電力を削減し、高精度・高速動作のA/D変換器を実現することができる。
このフラッシュ方式4ビットA/D変換器100Aにおいては、第1ラッチ部、多数決回路、第2ラッチ部、D型FFがプリアンプの数と同等の各素子を必要としている。
これに対して、本実施形態において、上述したように、プリアンプ120−1〜120−15の後段に、折り返しラッチ130−1〜130−5が配置されている。その結果、折り返しラッチにて信号を折り返し、一般的なフォールディング方式のA/D変換器と同様に、折り返した後の回路数を削減できる。
さらに、折り返しアンプを用いていないため、面積・電力を増大させずに高速・高分解能なA/D変換器を実現できる。
このように、本実施形態では、折り返しラッチを用いて信号を折り返すことにより、後段回路の面積・電力を削減し、高精度・高速動作のA/D変換器を実現することができる。
100・・・A/D変換器、110・・・基準電位生成部、120・・・プリアンプ部、130・・・第1ラッチ回路部、140・・・多数決回路部、150・・・第2ラッチ部、160・・・D型フリップフロップ部群、170・・・エンコーダ、180・・・上位ビット変換器。
Claims (7)
- 複数の異なる入力差動電圧信号を差電流に変換して出力する複数の入力トランジスタ対を有し、
各差電流信号の正極、負極が交互に合成されるように、上記各トランジスタの第1端子が接続され、各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号を生成する回路を含む
ラッチ回路。 - 上記複数の入力トランジスタ対の一方側の複数の入力トランジスタを有する第1入力回路と、
上記複数の入力トランジスタ対の他方側の複数の入力トランジスタを有する第2入力回路と、
上記接続ノードと、
電源に接続される第1出力ノードと、
電源に接続される第2出力ノードと、
接続ノードと基準電位との間に接続された電流源素子と、を含み、
上記第1入力回路は、
上記一方側の複数の入力トランジスタの第1端子が共通に接続され、当該接続点が上記第1出力ノードに接続され、
上記一方側の複数の入力トランジスタの第2端子が共通に接続され、当該接続点が上記接続ノードに接続され、
上記一方側の複数の入力トランジスタの制御端子には複数の異なる入力差動電圧信号のうち正極、負極の信号が交互に供給され、
上記第2入力回路は、
上記他方側の複数の入力トランジスタの第1端子が共通に接続され、当該接続点が上記第2出力ノードに接続され、
上記他方側の複数の入力トランジスタの第2端子が共通に接続され、当該接続点が上記接続ノードに接続され、
上記他方側の複数の入力トランジスタの制御端子には上記第1入力回路に供給される複数の異なる入力差動電圧信号と対をなす負極、正極の信号が交互に供給される
請求項1記載のラッチ回路。 - 上記電流源素子を形成する第1スイッチと、
上記第1出力ノードと電源との間に接続された第2スイッチと、
上記第2出力ノードと電源との間に接続された第3スイッチと、を含み、
上記第1スイッチと、上記第2スイッチおよび第3スイッチは、相補的にオンオフされる
請求項2記載のラッチ回路。 - 入力アナログ信号とそれぞれ異なる基準電圧とを比較して異なる差動電圧信号を出力する複数の基準電位比較演算器と、
上記複数の基準電位比較演算器から出力される複数の異なる差動電圧信号のうち、所定の複数の異なる差動電圧を受けて、差電流に変換して出力する複数のラッチ回路と、を有し、
上記各ラッチ回路は、
上記複数の異なる入力差動電圧信号を出力する差電流に変換して出力する複数の入力トランジスタ対を有し、
各差電流信号の正極、負極が交互に合成されるように、上記各トランジスタの第1端子が接続され、各入力差動電圧信号の遷移部を合成して一つの折り返し差電圧信号を生成する回路を含む
A/D変換器。 - 上記ラッチ回路は、
上記複数の入力トランジスタ対の一方側の複数の入力トランジスタを有する第1入力回路と、
上記複数の入力トランジスタ対の他方側の複数の入力トランジスタを有する第2入力回路と、
上記接続ノードと、
電源に接続される第1出力ノードと、
電源に接続される第2出力ノードと、
接続ノードと基準電位との間に接続された電流源素子と、を含み、
上記第1入力回路は、
上記一方側の複数の入力トランジスタの第1端子が共通に接続され、当該接続点が上記第1出力ノードに接続され、
上記一方側の複数の入力トランジスタの第2端子が共通に接続され、当該接続点が上記接続ノードに接続され、
上記一方側の複数の入力トランジスタの制御端子には複数の異なる入力差動電圧信号のうち正極、負極の信号が交互に供給され、
上記第2入力回路は、
上記他方側の複数の入力トランジスタの第1端子が共通に接続され、当該接続点が上記第2出力ノードに接続され、
上記他方側の複数の入力トランジスタの第2端子が共通に接続され、当該接続点が上記接続ノードに接続され、
上記他方側の複数の入力トランジスタの制御端子には上記第1入力回路に供給される複数の異なる入力差動電圧信号と対をなす負極、正極の信号が交互に供給される
請求項4記載のA/D変換器。 - 上記ラッチ回路は、
上記電流源素子を形成する第1スイッチと、
上記第1出力ノードと電源との間に接続された第2スイッチと、
上記第2出力ノードと電源との間に接続された第3スイッチと、を含み、
上記第1スイッチと、上記第2スイッチおよび第3スイッチは、相補的にオンオフされる
請求項5記載のA/D変換器。 - 上記各ラッチ回路の後段に信号振幅をロジックレベルに変換する第2ラッチ回路が配置されている
請求項4から6のいずれか一に記載のA/D変換器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008147353A JP2009296271A (ja) | 2008-06-04 | 2008-06-04 | ラッチ回路およびa/d変換器 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2008147353A JP2009296271A (ja) | 2008-06-04 | 2008-06-04 | ラッチ回路およびa/d変換器 |
Publications (1)
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|---|---|
| JP2009296271A true JP2009296271A (ja) | 2009-12-17 |
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ID=41544048
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2008147353A Pending JP2009296271A (ja) | 2008-06-04 | 2008-06-04 | ラッチ回路およびa/d変換器 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP2009296271A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101199574B1 (ko) * | 2010-11-02 | 2012-11-12 | 한국과학기술원 | 아날로그 디지털 변환기 |
| KR101335999B1 (ko) | 2012-02-21 | 2013-12-04 | 금오공과대학교 산학협력단 | 입력 오프셋 보상 기법을 이용하는 시간-영역 비교 장치 |
-
2008
- 2008-06-04 JP JP2008147353A patent/JP2009296271A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101199574B1 (ko) * | 2010-11-02 | 2012-11-12 | 한국과학기술원 | 아날로그 디지털 변환기 |
| US8421664B2 (en) | 2010-11-02 | 2013-04-16 | Korea Electronics Technology Instutitute | Analog-to-digital converter |
| KR101335999B1 (ko) | 2012-02-21 | 2013-12-04 | 금오공과대학교 산학협력단 | 입력 오프셋 보상 기법을 이용하는 시간-영역 비교 장치 |
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