JP2009542225A - 組換え法によりfviiiタンパク質を生産する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
関連出願
本出願は、2006年6月30日に提出された米国仮出願 60/818,177号に基づく優先権を主張するものである。
本発明の実施態様は、概略的には、組換えFVIIIタンパク質の生産に関する。更に本発明の実施態様は、血友病Aの処置のための組換えFVIIIタンパク質の過剰発現又は生産にも関する。
出血障害は、正常な恒常性、即ち血液凝固、に必要な、まとめて血液凝固因子として知られる血中タンパク質のうちの一種以上の機能レベルに欠陥があることから生じることがある。出血障害の重篤度は、機能的凝固因子の血中レベルに依存する。中度の出血障害は、ある凝固因子の機能レベルが正常の約5%に達したときに一般的には観察されるが、その機能レベルが1%未満まで落ちると、重篤な出血が発生して血管系にいずれかの傷害が起きる可能性が高い。
組換え技術による高レベルの機能的FVIIIタンパク質の達成は、部分的には、適したFVIII発現系の入手可能性不足という制限を受けてきた。商業的に実用性あるFVIIIを生産するのに必要なレベルでFVIIIを過剰発現させようとする他の試みは失敗している。血友病Aなどの出血障害を処置するのに必要な世界中の医学的ニーズを満たそうと血液凝固FVIIIの入手可能性を増すには、遺伝子操作された細胞からの完全に機能的なタンパク質であるFVIIIの生産における向上が必要である。大量の機能的FVIIIを生産することのできる新しい組換え発現系が求められている。野生型FVIIIはトランスフェクション研究では比較的に低レベルでしか、分泌されないため、野生型FVIIIに比較して分泌率の高い、大量のFVIIIタンパク質を生産することのできる発現系を提供することが更に好ましいであろう。本出願は、商業生産にとって充分な収率で組換えFVIIIを生産する方法へのニーズに応えるものである。
HEK 293 細胞から成る群より選択されてもよい。プロモータに作動可能に連結した当該の核酸分子はFVIIIタンパク質をコードするcDNAを含んでもよい。FVIIIタンパク質をコードする核酸分子に作動可能に連結したプロモータはチャイニーズ・ハムスター伸長因子1-α (CHEF1) プロモータであってもよい。
本発明のいくつかの実施態様をここに解説するが、当業者であれば、本発明の精神から逸脱することなく改変に想到されようと考えられる。
及び第VIII因子アイソフォームb前駆体 (引用をもってその内容をここに援用することとするNCBI 受託番号 No. NM_063916)がある。
et al., Biotechnology of Plasma Proteins, Albertini et al., eds. pg. 2155, Basel,
Karger, 1991)。プールされたヒト血漿
(George King Bio-Medical, Inc., Overland
Park, Kans.) をFVIII活性標準として用いてよい。
VIII 因子標準の生物活性は100%と考える。ある実施態様では、本発明の VIII因子は、VIII因子標準の活性の少なくとも5%を有する。他の実施態様では、本発明の VIII 因子は、VIII因子標準の活性の少なくとも10%、VIII因子標準の活性の少なくとも15%、VIII因子標準の活性の少なくとも20%、VIII因子標準の活性の少なくとも25%、VIII因子標準の活性の少なくとも30%、VIII因子標準の活性の少なくとも35%、VIII因子標準の活性の少なくとも40%、VIII因子標準の活性の少なくとも45%、VIII因子標準の活性の少なくとも50%、VIII因子標準の活性の少なくとも55%、VIII因子標準の活性の少なくとも60%、VIII因子標準の活性の少なくとも65%、VIII因子標準の活性の少なくとも70%、VIII因子標準の活性の少なくとも75%、VIII因子標準の活性の少なくとも80%、VIII因子標準の活性の少なくとも85%、又はVIII因子標準の活性の少なくとも90%を有する。「生物学的に活性」は「凝血原的に活性」と交換可能に用いられている。
(FVIIIa))が意図されているかを理解されよう。ここで用いられる場合、用語「ポリペプチド」には、完全長タンパク質分子だけでなく、それだけで、又は他のフラグメントと一緒になって、凝固検定でFVIII凝血原活性を生ずるようなそのフラグメントも含まれる。本発明のタンパク質製品の合成ポリペプチドもまた、本発明の範囲内にあり、標準的な合成法で製造することができることは理解されよう。更に、ここで用いられるアミノ酸番号付けシステムにおいて、アミノ酸残基1は、天然の成熟FVIIIタンパク質の一番目の残基であることも理解されよう。更に、用語「ドメイン」とは、当業者に公知のFVIIIの隣接領域であることも理解されよう。
NM_000132 及び NM_019863)がある。VIII因子タンパク質をコードする核酸配列の一例はVIII因子タンパク質をコードするDNA配列である。
IU/mL、少なくとも約 120 IU/mL、少なくとも約 130 IU/mL、少なくとも約 140 IU/mL、少なくとも約 150 IU/mL、少なくとも約 160 IU/mL、少なくとも約170 IU/mL、少なくとも約180 IU/mL、少なくとも約190 IU/mL、少なくとも約200 IU/mL、又は少なくとも約210 IU/mL のレベルで、生物学的に活性なVIII因子タンパク質を過剰発現又は生産することができる。
IU/mL、少なくとも約 30 IU/mL、少なくとも約 40 IU/mL、少なくとも約 50 IU/mL、少なくとも約 60 IU/mL、 少なくとも約 70 IU/mL、 少なくとも約 80 IU/mL、少なくとも約 90 IU/mL、少なくとも約 100 IU/mL、少なくとも約 110
IU/mL、 少なくとも約 120 IU/mL、 少なくとも約 130 IU/mL、少なくとも約 140 IU/mL、少なくとも約 150 IU/mL、 少なくとも約 160 IU/mL、少なくとも約 170 IU/mL、少なくとも約 180 IU/mL、少なくとも約 190 IU/mL、少なくとも約 200 IU/mL、 又は少なくとも約 210 IU/mL のレベルで、生物学的に活性なVIII因子タンパク質を過剰発現又は生産することのできるVIII因子タンパク質を意味する。加えて、用語「商業的に実用性あるVIII因子タンパク質」とは、組織培養細胞から過剰発現又は生産したときに生物学的に活性であるVIII因子タンパク質も意味する。ある実施態様では、商業的に実用性あるVIII因子タンパク質は、少なくとも約 10% 生物学的に活性、少なくとも約 15% 生物学的に活性、少なくとも約 20% 生物学的に活性、少なくとも約 25% 生物学的に活性、少なくとも約 30% 生物学的に活性、少なくとも約 35% 生物学的に活性、少なくとも約 40% 生物学的に活性、少なくとも約 45% 生物学的に活性、少なくとも約 50% 生物学的に活性、少なくとも約 55% 生物学的に活性、少なくとも約 60% 生物学的に活性、少なくとも約 65% 生物学的に活性、少なくとも約 70% 生物学的に活性、少なくとも約 75% 生物学的に活性、少なくとも約 80% 生物学的に活性、少なくとも約 85% 生物学的に活性、又は 少なくとも約 90% 生物学的に活性である。
Manual", 2nd ed (1989); "DNA Cloning", Vols. I and II (D. N
Glover ed. 1985); "Oligonucleotide Synthesis" (M. J. Gait ed. 1984);
"Nucleic Acid Hybridization" (B. D. Hames & S. J. Higgins eds.
1984); "Transcription and Translation" (B. D. Hames & S. J.
Higgins eds. 1984); "Animal Cell Culture" (R. I. Freshney ed. 1986);
"Immobilized Cells and Enzymes" (IRL Press, 1986); B. Perbal, "A
Practical Guide to Molecular Cloning" (1984); Methods in Enzymology (Academic Press, Inc.)のシリーズ、特にVols. 154 及び 155 (それぞれWu and Grossman, and Wu, 編); "Gene Transfer Vectors for Mammalian Cells" (J. H.
Miller and M. P. Calos eds. 1987, Cold Spring Harbor Laboratory); "
Immunochemical Methods in Cell and Molecular Biology", Mayer and Walker,
eds. (Academic Press, London, 1987); Scopes, "Protein Purification:
Principles and Practice", 2nd ed. 1987 (Springer-Verlag,
N.Y.); 及び "Handbook of Experimental
Immunology" Vols I-IV (D. M. Weir and C. C. Blackwell eds 1986)を参照されたい。背景及び本明細書で引用する全ての特許、特許出願、及び公開文献を、引用をもってここに援用することとする。
遺伝子操作によるクローニングされた遺伝子、組換えDNA、ベクタ、形質転換ホスト細胞、タンパク質及びタンパク質フラグメントの作製は公知である。例えばBell らの米国特許第
4,761,371号、カラム、3行目乃至カラム9、65行目;
Clarkらの米国特許第4,877,729 号、カラム4の38行目乃至カラム7、6行目;Schillingらの米国特許第4,912,038 号、カラム3の26行目乃至カラム14の12行目;そしてWallner らの米国特許第4,879,224 号、カラム6の8行目乃至カラム8の59行目を参照されたい。
“High-level expression of proteins in mammalian cells using transcription
regulatory sequences from the Chinese Hamster EF-1α gene” Biotechnol. Prog. 20:
880-889 及び米国特許第5,888,809号に解説された通りに用いられる。CHEF1 ベクタはチャイニーズ・ハムスターEF-1α由来の 5’ 側及び3’ 側フランキング配列を利用する。CHEF1
プロモータ配列には、EF-1αのSpeI 制限部位から開始メチオニン (ATG) コドンまで延びるほぼ3.7kbのDNAが含まれる。その DNA 配列は米国特許第 5,888,809号のSEQ ID NO: 1に記載されている。
本発明のプロモータに作動可能に連結した核酸分子は、いずれかのVIII因子タンパク質を含むタンパク質をコードするものである。VIII因子タンパク質及び同タンパク質をコードする核酸分子の例は、引用をもってその内容全体をここに援用することとする米国一連番号第10/383,206号に解説されている。
B-ドメイン変異体をコードするものであり、この場合、Bドメインの一部分が欠失している。具体的には、N連結糖鎖付加部位を追加すると、BDD-FVIII の分泌を最高10倍まで向上させ、in
vivoでのFVIII 発現を増加させることができることが示されている。ある実施態様では、本発明の核酸配列は、FVIII
B ドメイン変異体をコードするものであり、この場合、Bドメインが切断されており、即ちBBD-FVIII が、Bドメインのアミノ末端側から、より多数のセグメント数を含む。ある実施態様では、アミノ末端側からのセグメント数が29アミノ酸分多いと、BDD-FVIIIの分泌が1.7倍に向上することが実証されている。更に別の実施態様では、アミノ末端側からのセグメント数が54アミノ酸分多いと、BDD-FVIIIの分泌が3.4倍に向上することが実証されている。更に別の実施態様では、アミノ末端側からのセグメント数が117アミノ酸分多いと、BDD-FVIIIの分泌が5.3倍に向上することが実証されている。更なる実施態様では、アミノ末端側からのセグメント数が163アミノ酸分多いと、BDD-FVIIIの分泌が8.5倍に向上することが実証されている。更に別の実施態様では、アミノ末端側からのセグメント数が226アミノ酸分多いと、BDD-FVIIIの分泌が10.8倍に向上することが実証されている。こうして本発明のFVIII B-ドメイン変異体は、それらのN連結多糖含有量に比例して増加した分泌を示すことが見出されている。
バリアント」とも呼ばれる)を含み、点変異F309Sで更に亢進されている。組み合わされたF309S及び B ドメイン 226aa/N6 バリアントは、ここでは「F309/226aa/N6
バリアント」又は「309S/226aa/N6」とも呼ばれる。
FVIIIはvWFに結合する。実施例4に更に詳述するように、本発明の失活耐性FVIII は、野生型FVIIIと比較して少なくとも10分の1の対vWF親和性を有するが、ESH8の存在下では、それは僅かに2分の1まで減っただけの対vWF親和性を有する。最近、ESH8 が、スロンビンで切断したFVIII(FVIIIa)の対vWF親和性を増加させることにより、野生型FVIII活性化の阻害剤として働くことができることが報告された。Saenko, E. L. et al., Blood 86, Abstract No. 749 (1995)。vWFからのFVIIIaの解離を遅らせることにより、A2
解離及びその後のタンパク質分解により、FVIIIa
がvWFから完全に解離できてそのコファクタ機能を果たす前にそれを失活させる可能性が高い。C2-ドメイン内のアミノ酸2218から2307でエピトープを認識するヒト阻害剤抗体も報告されており、同様な機序で野生型FVIII活性化を阻害するようであり、vWF結合を誘導するために同様に用いられるかも知れない。Shima, M. et al.,
Blood 86, Abstract No. 748 (1995) and Shima, M. et al., British J. Hematol. 91:
714-721 (1995)。
(1984);Wood et al., Nature
312:330-337、Vehar et al., Nature
312:337-342、米国特許第4,757,006号、WO 87/04187、WO 88/08035 及び WO 88/03558を参照されたい)と同様に公知である。本発明のFVIIIタンパク質をコードする精製済み及び単離済み核酸配列、即ち、ヒトFVIII、あるいは当業で公知であり、かつ、ここで解説された通りに改変されたそのバリアント、と実質的に同じポリペプチド配列をコードする核酸配列、は常法により作製できよう。し例えばPhe309 や APC 及びスロンビン切断部位での変異は、こうしてcDNAの部位指定変異誘発によって作製できよう。当業者であれば、「変異」とは、限定はしないが置換、挿入及び欠失を含むいずれかの変更を言うことは認識されよう。更に、FVIII核酸配列の残りの部分が米国特許第5,004,803号、WO 86/06101、及びWO 87/07144に開示されたものなどの付加的な改変を含有することにより野生型FVIIIとは異なっていてもよいことも理解されよう。FVIII類似体が、FVIII の活性化能、失活能、及びin vivo 効果にとっての具体的な構造上の要件をより良く理解するために開発されており、また本発明の範囲内である。至適化しようとする特徴には、調製の簡便化、投与の容易性、安定性、クリアランス/分散上の特徴の向上、免疫原性の低下、及び半減期の延長が含まれる。更に、本発明によるバリアントFVIII核酸配列には、個体間での天然のばらつきや、あるいは他のコドン置換又は欠失がありながらもFVIII型の凝血原活性が保持されている場合があるため、アレルのばらつき、即ち配列上のばらつきも含まれることは理解されよう。
核酸を、例えばWO 87/06101、WO 88/08035 及び米国特許第5,250,421号に解説された通りにウィルブランド因子(vWF)又はその類似体をコードする核酸配列と共に同時発現させてよい。当該タンパク質は、アプロチニンなどのプロテアーゼ阻害剤を、例えば約0.01乃至約5%、又は約0.5乃至約1.0% (vol/vol) (アプロチニン、15-30 トリプシン阻害剤単位 (TIU)/ml、シグマ社)、又は、他のプロテアーゼ阻害剤の活性単位量に相当する量、含有する媒質中で発現させてよい。
FVIIIタンパク質をプロセッシングするために必要な酵素及びコファクタを細胞に提供することにより、より高収量の生物学的に活性なVIII因子タンパク質が得られる。充分なレベルの完全に機能的なVIII因子タンパク質を組換え細胞により過剰発現又は生産すれば、無用な、部分的に改変された、又は未修飾のVIII因子タンパク質を所望の産物から取り除くようにデザインされた長々しい精製ステップが避けられる。これにより生産コストが低減し、患者にとって望ましくない副作用を有するであろう不活性な物質がなくなる。
適したホスト細胞には、原核生物、酵母、又は、哺乳動物細胞及び昆虫細胞などの高等真核細胞がある。哺乳動物などの多細胞生物を由来とする細胞は、組換えVIII因子タンパク質合成用のホスト細胞として適している。細胞培養におけるこのような細胞の増殖は慣例的な手法 (Tissue Culture, Academic Press, Kruse and Patterson, editors (1973))になっている。有用なホスト細胞株の例はVERO 及びHeLa 細胞、チャイニーズ・ハムスター卵巣 (CHO) 細胞株、並びにWI138、HEK 293、BHK、COS-7、CV、及びMDCK 細胞株である。このような細胞のための発現ベクタには、通常、(必要であれば)複製開始点、発現させようとするVIII因子タンパク質をコードするDNAの上流に位置するプロモータ、及び、リボソーム結合部位に沿ってそれに作動可能に繋げられたRNA
スプライス部位(イントロン含有ゲノムDNAを用いた場合)、ポリアデニレーション部位、及び転写終了配列が含まれる。ある実施態様では、発現をチャイニーズ・ハムスター卵巣(CHO) 細胞で、引用をもってここに編入することとする米国特許第5,888,809号の発現系を用いて行わせる。
Nature 281, 40;A. Levinson et al., EPO 出願番号 117,060A 及び117,058Aに解説されたものがある。
4,745,051 号及び第4,879,236号に解説された通りに用いてよい。概略的には、バキュロウィルス発現ベクタは、発現させようとする遺伝子を含有するバキュロウィルス・ゲノムを、ポリヘドリン遺伝子に、ポリヘドリン転写開始シグナルからATG開始部位までの一範囲の位置で、バキュロウィルス・ポリヘドリンプロモータの転写制御下に挿入して含む。
(ATCC 31,537)、E. coli 294
(ATCC 31,446)である。幅広い適した原核生物及び微生物ベクタを利用することができる。E. coli は典型的にはpBR322を用いて形質転換させられる。組換え微生物発現ベクタで最も普通に用いられるプロモータには、ベータラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)及び乳糖プロモータ系 (Chang et al., Nature 275, 615 (1978); 及び Goeddel et al., Nature 281, 544 (1979))、トリプトファン (trp) プロモータ系 (Goeddel et al., Nucleic Acids Res. 8, 4057 (1980) 及び EPO App. Publ. No. 36,776) 及び tac プロモータ (H. De Boer et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 80, 21 (1983))がある。このプロモータ及びシャイン-ダルガルノ配列(原核生物ホストでの発現の場合)を本VIII因子タンパク質をコードするDNAに作動可能に連結する、即ちこれらは、このDNAからのVIII因子タンパク質メッセンジャーRNAの転写を促進するように配置される。
al., Nature 282, 39 (1979); Kingsman et al., Gene 7, 141 (1979); Tschemper et
al., Gene 10, 157 (1980))である。酵母ベクタ内の適したプロモータ配列には、メタロチオネイン、3-ホスホグリセレートキナーゼ
(Hitzeman et al., J. Biol. Chem. 255, 2073 (1980) 又は他の解糖酵素(Hess et al., J. Adv. Enzyme Reg. 7,
149 (1968);及び Holland et al.,
Biochemistry 17, 4900 (1978))のためのプロモータがある。酵母発現で用いるのに適したベクタ及びプロモータは更にR. Hitzeman et al., ヨーロッパ公報 No. 73,657に解説されている。
Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual (2d Ed. 1989)(Cold
Spring Harbor Laboratory)を参照されたい)。
実施例1
A1-ドメイン変異型VIII因子の調製及び分析
S. et al., Cell 75:717-728 (1993)) を用いて BiP の7量体ペプチドのFVIII の226-336領域(残基1は天然の成熟型FVIIIタンパク質の一番目のアミノ酸残基)への結合可能性を予測した。+10を越えるいずれかのスコアはBiPに対する結合可能性が非常に高いのだが、残基 Leu303 からPhe309 までは+14のBiP 結合スコアを有することが見出された。 Fay, P.J. et al., J. Biol. Chem. 266:8957-8962 (1991)。この領域は、11個のアミノ酸残基のうちの7個がLeu 又は Pheである疎水性クラスタを含有する。
226-336 キメラ中にサブクローニングした。全ての変異は、PCR増幅後の領域のDNA配列決定により確認した。これらの変異体をコードする発現ベクタを COS-1 細胞にトランスフェクトし、その調整培地を60時間目に採取して、コーテスト活性検定によりFVIII活性を分析した。潜在的BiP結合ポケット内の7個全ての7 Leu 及びPhe 残基をAlaに変異させた場合、その分子は分泌されなかった。次に、Phe 残基を個別にFV内の各アミノ酸残基に変異させた。F309S 変異体(単独で、又は、他の変異体と組み合わせて)の分泌はいくつかのトランスフェクション実験で再現可能に2倍に増加した。図2に示すように、他の隣り合う残基(F293S, F306W) での変異は分泌を向上させなかった。F309S変異体の分泌増加はFVIII抗原の2倍の増加と相関関係にあったことから、野生型FVIIIと同様な比活性が示された。 [35S]-メチオニンで20分間、代謝標識し、過剰量の未標識のメチオニンを含有する培地で4時間追跡したところ、F309 及びQ,F305/309K,S 変異体の分泌増加は野生型FVIIIに比較したときの分泌増加と相関関係にあることが示された。
細胞クローンのうち、有意なレベルのFVIIIを発現する5つのクローンが得られた(ほぼ1 U/ml/106 細胞/日)。これらのクローンのうち二つが、1000個を越える元のトランスフェクト細胞クローンをスクリーニングすることにより得られた元の10A1細胞株と同じレベルのFVIIIを発現する。Kaufman, R.J. et al., J. Biol. Chem. 263:6352-6362 (1988)。このように、低濃度のメトトレキセート内で、変異体では、高レベルのFVIII発現をより容易に得ることが可能になる。
APC耐性VIII因子の調製及び分析
実験の手法
材料. FVIII欠陥血漿と正常なプールされたヒト血漿をGeorge King Biomedical社 (カンサス州オーバーランド・パーク)から得た。CL4B-セファロースに結合させたFVIII(F8)の重鎖に対するモノクローナル抗体を用いたが、これは公知の方法により調製できよう。活性化した部分的スロンボプラスチン(自動化APTT 試薬)はGeneral
Diagnostics Organon Teknika 社(ノースカロライナ州ダーハム)から購入した。大豆トリプシン阻害剤、フェニルメチルスルホニルフルオリド (PMSF) 及びアプロチニンはBoehringer,
Mannheim 社(ドイツ、マンハイム)から購入した。ヒト
-スロンビンはSigma Chemical社 (ミズーリ州セントルイス)から得た。ヒトAPC はEnzyme Research Laboratories 社 (インディアナ州サウス・ベンド)から購入した。ダルベッコの改良イーグル培地 (DMEM)、イーグル培地の
-改良 (
-MEM) 及び無メチオニン DMEM はGibco BRL 社(メリーランド州ガイザーズバーグ)から得た。ウシ胎児血清はPAA Laboratories 社(カリフォルニア州ニューポート・ビーチ)から購入した。
FVIII cDNA に導入した。Pittman, D.D. et
al., Method in Enzymology Vol. 222 (San
Diego, CA; Academic
Press, Inc.) p. 236 (1993)) 及び Toole, J.J.
et al., PNAS (USA) 83:5939 (1986)。この変異を、広汎な制限エンドヌクレアーゼ消化及びDNA配列解析で確認した。その結果の分子をR336I 又はR562Kと命名し、ここではAPC耐性FVIIIと呼ばれる二重変異体はR336I/R562Kと命名した。加えて、R336I/K338I 二重変異体も構築した。
Diego, CA; Academic
Press, Inc.) p. 236 (1993)。トランスフェクションから60時間後に調整培地を 10% 熱失活ウシ胎児血清(FBS) の存在下でFVIII検定にむけて採集した。次に、細胞を前に解説した通りに[35S]-メチオニンで代謝標識した。Pittman,
D.D. et al., Method in Enzymology Vol. 222 )(カリフォルニア州サンディエゴ;アカデミック・プレス社) p. 236 (1993)。標識後の調整培地を採集し、CL-4Bセファロースに結合したF8抗体で免疫沈降させた。この調整培地から免疫沈降したタンパク質を、Triton X-100を含有するPBSで洗浄し、50 mM Tris-HCl pH 7.5、150 mM NaCl、2.5 mM CaCl2 及び 5% グリセロール(緩衝液A)に再懸濁させ、 37°C の8.5 U/ml のスロンビン有り又は無しで1時間、処理した。試料を硫酸ドデシル-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法 (SDS-PAGE) により還元条件下で分析し、En3hance(マサチューセッツ州ボストン、Dupont社)での処置による蛍光間接撮影後にオートラジオグラフィーで視覚化した。
g/ml イノシチン及び 10 mM CaCl2 の存在下で30
g/ml のウシ APC で1.5時間、処理した。その結果のポリペプチドを SDS-PAGE で分離し、上述したようにオートラジオグラフィーで視覚化した。
Diego, CA; Academic
Press, Inc.) p. 236 (1993)。調整培地を、CL-4Bセファロースに結合させたF8抗体のカラムに適用した。結合したFVIIIを、60%エチレングリコールを含有する緩衝液中で溶離させ、10% ポリエチレングリコール (MW 15K-20K) 含有緩衝液に対する透析で濃縮した。Fay, P.J. et al., J. Biol.
Chem. (出版物) (1996)。濃縮後の試料を5mM CaCl 2 (緩衝液B)を含有する改良緩衝液に対して透析した。この精製済み標品のFVIII 凝血活性は約20 U/mlだった。精製済みタンパク質の構造をSDS-PAGE 及び銀染色法 (Bio-Rad
Laboratories;カリフォルニア州ヘラクレス)で評価した。
FVIIIのAPC失活。 緩衝液B中に3 U/ml になるように希釈した精製済みFVIII試料を、100
g/ml イノシチン及びヒト APC 100 ng/ml 又は対照としての緩衝液のみに混合した。
37°Cでの次第に長くした時間後、アリクォートを希釈し、残留FVIII を判定した。
R336I、R562K、及びR336I/R562K 変異型FVIII分子は野生型FVIIIと同様なFVIII活性を備えた状態で効率的に分泌される。 FVIII変異体の活性及び分泌をCOS-1サル細胞の一過性DNA トランスフェクションで測定した。調整培地中のFVIII凝血活性は、全ての変異体が野生型FVIIIと同様なほぼ300 mU/ml のFVIII活性を有することを実証した(表1を参照されたい)。調整培地試料のスロンビン活性化は、スロンビン活性化の速度及び凝血原活性に何の違いもないことを示していた。図3に示すように、スロンビン添加後10秒で全試料がすぐに活性化し(3乃至5倍)、そしてすぐに失活した。図3で、記号は野生型FVIII (X)、R336I (・)、R562K (◇) 及びR336I/R562K (▲)を表す。FVIII分泌を測定するために、トランスフェクト細胞を[35S]-メチオニンで2時間、代謝標識し、その後4時間、過剰量の未標識のメチオニンを含有する媒質中で追跡した。分泌後のタンパク質を標識後の調整培地の免疫沈降で分析した。図4Aに示すように、野生型FVIII 及び全ての変異体は 300
kDa 一本鎖及び200 kDa 重鎖及び80 kDa 軽鎖と同じレベルで分泌した。図4Bに示すように、全ての分子でスロンビン切断は、予想通り、73 kDa で泳動する軽鎖と50 kDa のA1-ドメイン及び43 kDa のA2-ドメインに相当する重鎖由来フラグメントとを生じた(図4B)。加えて、野生型FVIII 及びR562K (図4B、レーン7及び9)では、残基336に何らかの切断があって45
kDa の種が生じていた。対照的に、R336I 及び R336I/R562K (図4B、レーン8及び10)変異体はこの 45 kDa の種を生じなかったことから、残基336でのイソロイシン変異は過剰なスロンビンによる切断に耐性であることが示された。図4A及び4Bでは、分子サイズマーカは左側に示されており、「Mock」はDNAを受け取らなかった細胞を表し、そしてsc、hc 及び lc はそれぞれ一本鎖、重鎖及び軽鎖を表す。
調整培地中のトランスフェクトCOS-1細胞からのFVIII凝血活性
二重変異体をAPC処理したところ、野生型FVIIIに比較して50 kDa 及び43 kDa 種が増加し、45 kDa が減少し、25 kDa 種が消失した(図5A、レーン5を参照されたい)。R336I変異体のAPC切断を由来とする45 kDa フラグメントの泳動は8%のポリアクリルアミドゲルでのSDS-PAGEによる分析では僅かに減少した(図5B、レーン7及び8を比較されたい)。この変異体が残基338の隣接するリジンで切断され得るかどうかを判定するために、R336I 及びK338I 二重変異体を部位指定変異誘発法により作製した。R336I/K338I 変異体はAPC消化しても45 kDa フラグメントを生じなかった(図5B、レーン9)。図5A及び5Bでは、分子サイズマーカを左側に示し、「Mock」はDNAを受け取らなかった細胞を表す。
(1991)。従って、APC失活を研究するために、野生型及びAPC切断部位変異体FVIII分子を発現する、安定にトランスフェクトしたCHO 細胞を操作した。調整培地をFVIII精製に向けて採集した。図6に示すように、精製済みタンパク質の還元条件下でのSDS-PAGE及び銀染色法によるに分析で、全ての分子が、分解は最小限でvWFのない重鎖(hc)及び軽鎖(lc)の同様なポリペプチド組成を有することが実証された。次に、これらの精製済みタンパク質をAPCによる機能的失活について分析した。図7Aに示すように、R336I/R562K (▲) 二重変異体を除く全ての試料の活性が、37℃でAPCの非存在下で10分間インキュベートした後に80% まで減少し、その後は60分間の間、安定であった。APCの存在下では、野生型 FVIII
(X) は 38%の残留活性を10分目の時点で有し、そして8% の残留活性を60分目の時点で有していた。APCの存在下におけるR336I (・) 及びR562K (◇) 一重変異体の失活は同様であり、両者とも野生型FVIIIよりも遅かった。60分後、当初の活性のそれぞれ41% 及び30% がR336I 及びR562K 変異体について残っていた。対照的に、R336I/R562K (▲) 二重変異体は失活に対して耐性であり、60分後でも76%の活性が残っていた。このようにこの結果は R336I/R562K二重変異体はおおよそ耐性であり、両方の一重変異体は APC 失活に対しては部分的にしか耐性でないことを実証している。
APC 耐性;スウェーデン、モルンダール、Chromogenix社)が、FV R506Q 変異に関連する血栓性疾患患者の血漿をスクリーニングするために用いられている。APC耐性FVIIIを検出する上でのこのキットの能力を、精製済み野生型又は精製済み変異型FVIIIのいずれかでFVIII欠陥血漿を再構築することにより、検査した。当該のAPC耐性比は、APC存在下における凝血時間の測定値をAPC非存在下での凝血時間で除算して計算された(表2を参照されたい)。R336I/R562K 二重変異体のみが、APC耐性表現型を示す数値である2よりも低いAPC耐性比を示した。Svensson, P.J. et al., N. Engl. J.
Med. 336:517 (1994)。
変異体はすべて、野生型FVIIIに同様なFVIII活性を持った状態でCOS-1細胞から効率的に分泌された。APC切断の分析を、免疫沈降後の調整培地中のタンパク質の [35S]-メチオニン標識及びFVIIIの分析により行った。R336I 変異体は残基336での切断に対して部分的には耐性であったが、Arg562での切断には感受性だった。他方、R562K 変異体は残基562での切断に対して完全に耐性であったが、Arg336での切断には感受性だった。これらの結果は、Arg336 又はArg562 のいずれの単一の変異でも、変異後の部位での切断に影響すること、そしてFVIII中のこれら二箇所の部位にAPC切断に要される序列はないことを示している。二重変異体R336I/R562K は残基336での切断に対して部分的に耐性であるが、残基562では完全に耐性だった。R336I の切断はおそらくは隣の残基 Lys 338で起きたと考えられるが、それはなぜなら二重変異体R336I/K338I はこの部位での切断に対して完全に耐性だったからである。これらの結果は、FVIIIのAPC切断に干渉できること、即ち、それは切断にとってストリンジェントな間隔上の要件を有さないこと、を示している。
二重変異体のみがより低いAPC耐性比を示した。従ってこの検定キットは、FVIIIの単一APC切断部位変異体のいずれをも検出できない。FVIIIとは対照的に、FV APC 一重切断部位変異体であるArg306Gln 及び Arg506Glnの両者とも、この検定ではAPC-耐性比の低下を示した。このように、この結果は両者のAPC切断を阻害しない限り、市販のAPC耐性キットでは FVIII APC 耐性変異体を検出できないことを示している。
失活耐性VIII因子の調製及び分析
実験手法
材料. CL-4Bセファロースに結合させた抗重鎖VIII因子モノクローナル抗体(F-8)と精製済み組換えVIII因子タンパク質とを
Genetics Institute 社(マサチューセッツ州ケンブリッジ)から得た。抗ヒトvWF 西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)-結合ウサギ抗体はDako 社 (カリフォルニア州カーピンテリア)から得られた。抗軽鎖 VIII 因子モノクローナル抗体 ESH-4 及びESH-8はAmerican Diagnostica社(コネチカット州グリニッチ)から得られた。VIII因子欠陥及び正常プールヒト血漿はGeorge
King Biomedical社 (カンサス州オーバーランド・パーク)から得られた。活性化した部分的スロンボプラスチン(自動化APTT 試薬)及びCaCl2 はGeneral Diagnostics Organon Teknika
Corporation 社(ニューカロライナ州ダーハムから得られた。ヒトスロンビン、大豆トリプシン阻害剤、フェニルメチルスルホニルフルオリド及びアプロチニンはBoehringer、 Mannheim 社(ドイツ、マンハイム)から得られた。O-フェニリンジアミンジヒドロクロリド (OPD) はSigma Chemical 社(ミズーリ州セントルイス)から得られた。 [35S]-メチオニン(>1000Ci/mmol)
はAmersham 社 (イリノイ州アーリントン・ハイツ)から得られた。En3Hance
はDupont 社(マサチューセッツ州ボストン)から得られた。ウシ胎児血清はPAA Laboratories
社 (カリフォルニア州ニューポート・ビーチ)から得られた。ダルベッコの改良イーグル培地 (DMEM)、無メチオニン DMEM、OptiMEM、ビオチン N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、及びストレプトアビジン-西洋わさびペルオキシダーゼ結合体はGibco
BRL 社(メリーランド州ガイザーズバーグ)から得られた。
cDNA(pMT2VIII)を含有する哺乳動物発現ベクタ
pMT2(37) で行った。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いたオリゴヌクレオチド部位指定変異誘発法により変異型プラスミドを作製した。オリゴヌクレオチド指定変異誘発法の詳細な解説についてはSmith, M., Annu. Rev.
Genet. 19:423 (1985)を参照されたい。
90/73 コンストラクトは Nesheim, M. et
al., J. Biol. Chem. 266: 17815-17820 (1991) 及びPittman, D. et al., Blood 70, Abstract No. 392 (1987)に解説されている。概略的には、 90/73 コンストラクトは野生型 FVIII cDNA 配列であるが、この中でB-ドメイン及びvWF 結合部位(軽鎖の酸性領域)は欠失させてある(del 741-1689)。オリゴヌクレオチド指定変異誘発を用いてPCR断片
KpnI/R740K/ApaIを作出し、 KpnI/ApaI で消化した pMT290/73にライゲートした。
KpnI/MluI で消化したベクタ pMT2
VIII/1689/MluIにライゲートした。以下のアミノ酸配列(及び同アミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列)をアミノ酸配列スペーサとして用いてもよく、このとき残基794はスレオニンでも、又はロイシンでもよい:
KpnI/R740A/b/ApaIを作出し、これを、 KpnI/ApaI で消化したpMT290/73にライゲートした。
R740A をDNAテンプレート(但しこの場合のbは上述されており、残基794のロイシンをコードするものである)として用いた。オリゴヌクレオチド指定変異誘発法を用いてPCR断片
KpnI/R740A/b/R1689A/ApaIを作出し、これを、 KpnI/ApaI で消化したpMT290/73にライゲートした。
R336I/R740A (DM2)。 ベクタPMT2VIII/R336Iを SpeI 及び KpnIで消化した。この断片を、SpeI/KpnI
で消化した90/b/73 R740A (但しこの場合のbは上述されており、残基794のスレオニンをコードするものである)にライゲートした。
断片を、BglII/KpnIで消化した 90/b/73 R336I/R740A (但しこの場合のbは上述されており、残基794のスレオニンをコードするものである)にライゲートした。
を無メチオニン媒質に入れて)で代謝標識した後、100-倍の過剰量の未標識メチオニン及び0.02% アプロチニンを含有する媒質中で4時間、追跡することにより、タンパク質合成及び分泌を分析した。標識されたタンパク質を含有する細胞抽出物と調整培地とを採集した。WT 及び変異型FVIII タンパク質を、等しい比率の細胞抽出物及び調整培地から、CL-4B セファロースに結合させたF-8により免疫沈降させた。免疫沈降物を洗浄し、ラエムリ(原語:Laemmli)試料緩衝液に再懸濁させた。還元性SDS-低ビス-8% ポリアクリルアミドゲル上での電気泳動により試料を分析した。このゲルをEn3Hance
で処理し、タンパク質をオートラジオグラフィで視覚化した。
-70° Cで保存した。
活性検定。 FVIII 活性を一段階APTT 凝血検定でヒトFVIII-欠陥血漿の再構築により測定した。スロンビン活性化については、タンパク質試料を 50 mM
Tris-HCl pH 7.5、150 mM NaCl、2.5 mM CaCl2 及び 5% グリセロールに希釈し、室温で 1
U/ml スロンビンと一緒にインキュベートした。次第に長くした時間のインキュベート後、アリクォートを希釈し、FVIII活性について検定した。一単位のFVIII活性は、1mlの正常ヒト・プール血漿中に測定される量である。
FVIII失活耐性の発生。 上記の今ストラクの全ては、B-ドメイン(残基795-1647)及びvWF結合部位(残基1648-1688、軽鎖のアミノ末端の酸性領域とも呼ばれる)を欠失させた90/73に基づくものである。Nesheim,
M. et al., J. Biol. Chem. 266: 17815-17820 (1991) and Pittman, D. et al., Blood
70, Abstract no. 392 (1987)。図8は、野生型FVIII及び上記コンストラクトの該ドメイン構造と、APC及びスロンビン切断部位の変異を示す。ここで、そして図8で解説するように、「b」は、スロンビンにより当該タンパク質が活性化してヘテロ二量体に成れるように充分な長さのアミノ酸配列スペーサを表し、但しこの場合、A2-ドメインは軽鎖に共有結合したままである。ある実施態様では、該アミノ酸配列スペーサは、野生型B-ドメインのアミノ部分、即ちアミノ酸残基 741 乃至 793 と、それに続くMluI 部位(クローニング目的)の予測上の残基794/1689のアミノ酸スレオニン又はロイシンと795のアルギニンである。
FVIII タンパク質はスロンビン活性化後も安定な活性を維持する。
WT がその一本鎖の形で検出され、ほぼ250 kDa で泳動していた(図10、レーン1)。変異型90/80 は、以前に特徴付けられていたBDD FVIII 変異体 (del741-1648) であり、最高170kDaで泳動し、合成効率の上昇と一致して、パルス-標識された細胞抽出物からの輝度増加を示す(図10、レーン3)。 90/73 は、酸性領域の残基の付加的な欠失のために僅かに速く泳動する(図10、レーン5)。IR8を含め、90/b/73ベースのコンストラクトはすべて、90/80 及び90/73 コンストラクトと同様なバンド輝度を示したことから、この複数のミスセンス変異が効率的なタンパク質合成には干渉しないことが示唆された。細胞抽出物内の更なるバンドは、抗FVIII特異抗体で免疫沈降させたモック細胞には観察されず、FVIII 特異タンパク質と、同時に沈降する細胞内タンパク質の両方となっている。4時間の追跡後、FVIII WT の大半は細胞抽出物から失われ(図10、レーン2)、その280 kDa 一本鎖、200 kDa 重鎖及び80 kDa 軽鎖の形で追跡調整培地から回収することができる(図10、レーン3)。4時間後追跡後の細胞抽出物内には、BDD 及び失活耐性変異体の全ての一次翻訳産物が有意な量、残っているのが示されたが(図10、レーン4、6、8、10、12)、それらは全て、一本鎖種として追跡調整培地から回収された(図11、レーン5、7、9、11、13)。従って、FVIIIコンストラクトの様々な変更は、分泌に対して大きな影響を有していなかった。
U/ml) と一緒に30分間、インキュベートしてから、SDS-PAGE
分析を行った。FVIII WTは50 kDa A1 サブユニット、43 kDa A2 サブユニット、及び73 kDa スロンビン切断軽鎖である A3-C1-C2 (図11、レーン4)から成るヘテロ三量体フラグメントに効率的に切断された。90/73 WTもまた、前の観察と合致する、そして図1Aに描かれた通り、FVIII WT(図11、レーン6)と同様にヘテロ三量体のサブユニットに切断された。90/73
Arg740Lys は、50 kDa A1 のサブユニット及びA2-A3-C1-C2 融合軽鎖(図11、レーン8)と合致するヘテロ二量体のスロンビン切断サブユニットを生じた。90/b/73
Arg740Lys は、50 kDa A1/120 kDa
A2-b-A3-C1-C2 ヘテロ二量体である2つのヘテロマー種と合致するスロンビン切断フラグメントと、43 kDa A2 サブユニット、並びに、b-A3-C1-C2
融合軽鎖(図11、レーン10)と合致する最高85
kDa のフラグメントを示した。スロンビンと一緒のインキュベート後にA2サブユニットが出現したことは、Lys740
が、bスペーサの存在下でのスロンビン切断を完全に損なったことを示している。Ala740により大きなミスセンス変異を行うと、安定なヘテロ二量体種が示された(図11、レーン12)。スロンビン切断後のこの安定なヘテロ二量体構造は、Arg336Iso 及びArg562Lys へのミスセンス変異を行ったIR8にも維持された(図11、レーン14)。
FVIIIaを安定させる分子内タンパク質対タンパク質相互作用の特徴付け
FVIIIAの不安定性が一段階/二段階の活性相違の原因である
実験の手法
FVIIIaの不安定性がどのように一段階/二段階(1-st/2-st)の活性相違の原因になるかを実証するために、色素産生性二段階検定の改良法を用いた。具体的には、当該検定の第一段階中のインキュベーション時間を次第に長くしてタンパク質の分析を行った。
第一段階のインキュベーションの16分間を通じて、野生型FVIIIは次第に多い量のFXaを生じ続けた。しかしんがら、 R531H、A284E 及びS289L は4分目に観察された以上のFXa
を8分後及び16分後でも生成できず、この検定の第一段階の早期で変異型FVIIIa分子の失活速度が増すことと一致した。
実験の手法
同様の1-st/2-stの活性相違を示す、予測上のA2-A3 サブユニット界面内の変異も評価した。COS-1細胞内での一過性の発現により、ミスセンス変異N694I、R698L 及びR698W をB-ドメインの無いFVIIIベクタ内に発現させた。各変異の結果、患者の血漿から報告されたのと同様な1-st/2-stの活性相違のあるタンパク質が分泌された。
スロンビン切断すると、精製済みR698L 及びR698W タンパク質はそれぞれ、光学バイオセンサで分析したところBドメインの無いFVIIIコントロールに比較して2倍及び3倍のA2サブユニット解離速度の増加を示した。このように、予測上のA2-A3サブユニット界面に沿ったこれらの変異は、FVIIIaの不安定性増加について、A1-A2界面に沿って解説された変異と同じ分子機序を示す。このことは、予測上の偽の三回回転軸内に完全に密に充填された疎水性コアがFVIIIaの安定性に寄与していることを示唆するものである。両者とも引用をもってここに援用するPipe, S.W. et al., Blood 97:685-691 (2001) and Pipe, S.W. et al.,
Poster presentation at Congress of the International Society on Thrombosis and
Haemostasis, Paris, France, July 6-12 (2001)。
実験の手法
in
vitro 分析用のCOS-1細胞株の作製。 システイン変異を以下の部位: CYS282、CYS284 及びCYS531 のそれぞれに、オリゴヌクレオチド指定変異誘発法を通じて別々に導入し、この変異型プラスミドをCOS-1
細胞内で発現させて in vitro 分析に向けた。変異体の各々は成功裡に発現され、活性であった。次に、2つの相補なシステイン変異をA1 及びA2 サブユニットの両方に導入した。CYS282 又はCYS284
のいずれかのスルフヒドリル基は、CYS531のスルフヒドリル基とジスルフィド結合を潜在的に形成するために充分に近いと考えられる。標準的なタンパク質分析技術を用いて、その結果できたA1及びA2サブユニット間のジスルフィド結合の存在を実証した。
理論に縛られる訳ではないが、ジスルフィド結合の導入によりA2-A3の相互作用が安定化すると考えられ、従って、A2とA1/A3-C1-C2 ヘテロ二量体との親和性が増すのであろう。システイン変異は、このモデルで隣にあると予測され、ASN694、ARG698 及びMET1947で血友病点変異の研究から示唆される通りの残基に作られる。A2-A3界面での変異は、FVIIIにとって乱れにつながるような構造上の効果が小さく、詳細な分析のためのより効率的な発現を可能にすると考えられる。
in vivoでのFVIIIaの血漿安定性の上昇
実験の手法
方法。 ここで解説する方法に従ってアミノ酸をFVの相同な残基に変更した三つのFVIII
変異体を調製した。変異体をCOS 細胞で発現させ、イムノアフィニティ・クロマトグラフィでタンパク質を精製した。
比活性の低下。 変異体 M/F
2199/2200 W/W、L/L 2251/2252
L/S (L2252S)、及び M/F/L 2199/2200/2252
W/W/S は、大過剰のPLを含有する1-段階及び2段階の市販のaPTT検定において野生型FVIIIの 90-180% の範囲の比活性を有していた。PL-制限 Xase 検定(PS:PE:PCが 4:20:76で 0.15 μM PLの音波破砕されたベシクル) においては、該変異体はそれぞれ95%以上、 >95%以上、及び85%の比活性低下を有していた。ホスホリピド滴定では、変異体の最大活性は、800、800、及び200 μM の濃度で起きており、野生型FVIIIで1 μMで起きるのとは対照的にだった。飽和PL1000 μMを有する Xase検定では、当該変異体のIXa因子の見かけの親和性は、三つの変異体では4分の1に減少しており、最大触媒速度はそれぞれほぼ 50、80、及び50%、低下していた。PS含有量を4% から 15% PSに増加させると、三種類の変異体は全て、野生型FVIIIの60%内でXase 活性を支援したが、IXa因子の見かけの親和性は5分の1に減少した。
から成る疎水性のスパイクは、V因子の相同残基のものとは異なる、ホスホリピド及びIXa因子の両方との特異的相互作用を有することを示している。 M/F/L
2199/2200/2252 W/W/S 、対、一個の疎水性ペアを変更してあるいずれかの変異体、の活性が等しいか、又は増加していることは、2つの疎水性ペアはPL及びIXa因子の存在下で協働的に相互作用している可能性を示唆するものである。すべて引用をもってここに援用することとする Gilbert GE, et al. J. Biol. Chem., in press (2002); Gilbert,
GE, et al. Oral presentation at the
annual meeting of the American Society of Hematology, Orlando, FL, Dec. 10
(2001); 及び Saenko E.L. et al., VOX SANG, in press (2002)
を参照されたい。
失活耐性VIII因子の誘導性vWF結合
実験の手法
イムロン2 マイクロタイタ・ウェル (ヴァージニア州チャンティリー、Dynatech
Laboratories社)を2
g/ml の濃度のFVIII 抗体で0.05 M 炭酸/重炭酸ナトリウム pH
9.6の緩衝液中4℃で一晩、被膜した。ウェルを TBST (50 mM Tris HCL/pH 7.6,
150 mM NaCl, 0.05% Tween 20) で被膜した後、TBSTに入れた 3% ウシ血清アルブミン (BSA) で遮断した。タンパク質試料をTBST、3% BSA、1%
VIII因子欠陥ヒト血漿 +/- ESH8 (ESH8:FVIII タンパク質 = 2:1のモル比)で希釈した。試料を2時間、37°C で1.7 mlのマイクロ遠心管内でインキュベートした。その後、試料を更に2時間、遮断済み及び洗浄済みマイクロタイタ・ウェル内でインキュベートした。そこでウェルを、10 mM CaCl2を含有するTBST内で洗浄した。抗vWF-HRP 抗体をTBST、3% BSA、10 mM CaCl2 で希釈し、ウェル内で2時間、37°Cでインキュベートした。10 mM CaCl2を含有するTBSTで更に洗浄した後、 OPD 基質をウェルに加え、3分間、インキュベートした。 2 M H2SO4 で色彩反応を停止させ、光学密度 (O.D.) を 490 nmで EL 340 自動化マイクロプレート・リーダ(ヴァーモント州ウィヌースキ、Biotek Instruments 社)を用いて読み取った。
FVIII-vWF結合。 図14はFVIII-vWF 結合ELISAの結果を示す。抗A2 ドメイン・トラップを用いた。FVIII欠陥血漿(1:100 希釈度)との4時間のインキュベート後、ペルオキシダーゼ結抗vWFabにより結合を検出した。図14に示すように、 IR8 対vWF の結合親和性が、野生型FVIIIに比較して10分の1であることが ESH8 の非存在下で観察され、ESH8の存在下では結合親和性が2分の1であることが観察される。
U/ml) との4時間のインキュベートをFVIII欠陥血漿の存在下で行なった。図15に示すように、IR8 はスロンビン活性化の後も vWF に対する活性を保持することから、そのヘテロ二量体はスロンビン切断後も無傷のままであり、ESH8が軽鎖コンホメーションを安定化させる結果、それがvWFへのいくらかの親和性を保てることが示される。
FVIII-vWF 複合体だけであろう。従って、過剰量のスロンビンの存在下で該タンパク質を4時間、インキュベートした後、FVIII 野生型は完全に活性化しているだけでなく、A2解離及び/又は更なるタンパク質分解による切断を通じて完全に失活し、この検定で認識されることとなる複合体状態のvWFとはもはや結合しないであろう。このように、本発明の失活耐性FVIIIは、スロンビンによる完全な活性化後であっても、誘導性の結合を保持する。
Hepar社)を用いて測定した。図16に示すように、スロンビンによる活性化後、FVIII野生型については何の目に見えて活性なFVIII -vWF 複合体も観察されなかった。しかしながら、失活耐性 FVIIIはそれでも尚、同じ条件下で検出可能な活性を有していた。このことは、スロンビン活性化後、失活耐性 FVIII は切断されて、vWFに対するESH8誘導性結合を有するA2-b-A3-C1-C2 の修飾軽鎖と結合した状態のA1のヘテロ二量体になり、FVIII活性を保持していることを示している。
IR8の親和性及び活性
フォン・ウィルブランド因子及びホスホリピドに対するIR8の親和性。 ELISA及び親和性バイオセンサ分析では、IR8はrFVIIIに比較してフォン・ウィルブランド因子(cWF)に対しては20分の1に低下した親和性を有するが、ホスホリピド(PL)に対しては34倍に増加した親和性を有することが実証された。これらの変化はARが原因であるとした。野生型FVIIIとは対照的に、これらの親和性はIR8のスロンビン活性化時でも変化しなかった。モノクローナル抗体ESH8は、in vitroではタンパク質分解によるARの除去に続くLCのコンホメーション変化を妨げることにより、スロンビンで切断されたFVIII LCのvWFに対する親和性を増す(図22)。
対 rFVIII、Kd=1.3 nM 対 0.3 nM)。 PL結合部位に特異的な抗FVIII抗体はそれでも尚、結合することができたことから、PL結合部位及びvWF結合部位はこのLCコンホメーションでは重複していないことが示唆された。更に、FVIII WTとは対照的に、 IR8/ESH8のスロンビン活性化は vWF 解離を変化させない(図19)。
S.W. et al., PNAS (USA)
94(22):11851-6 (1997))。COAMATIC #1 及び #2間のIR8の活性の違いは この観察と合致する(図21)。ポスト-COAMATIC ELISAでは、IR8/ESH8 が検定中ずっとvWFとの複合体状態のままであることが確認される。ELISA ではLCを検出するため、 FVIII/ESH8 は、不活性の型でvWFと部分的に複合体形成した状態で検出されるが、これはA2サブユニット解離が原因であるか、あるいは、FVIII LC が vWFに結合したままでPL 結合部位が遮断されることが原因であろう。
は FVIII WTと同様にIR8-vWF相互作用を誘導し、これはスロンビン活性化時でも変わらない。これらの結果は、ESH8は、ARの存在からは独立な対vWF高親和性を保持するLCのコンホメーションを誘導することを示唆している。理論に縛られるわけではないが、AR はFVIIIコファクタ活性の調節を担っていると考えられ、なぜならARの存在が、高親和性vWF 結合性 LC コンホメーションを誘導すると共にPL結合部位を遮断し、ARが存在しないと、vWFに対して低い親和性を有するLCコンホメーションが出来、こうしてPL結合部位が遮断されないからである。
実験の手法
30 nM の IR8 又はFVIII WT を、10 ng/mm2になるように固定されたMab NMC-VIII/5に加えた。固定後、一番目の矢印でリガンドを緩衝剤に置き換え、それから30秒後に vWF を10 Mになるように加えた(一番目の矢印)(図23)。
固定したFVIII WT へのvWF結合については何のシグナルも観察されなかったことから、NMC-VIII/5 がvWF 結合部位を完全に遮断することが示唆された。対照的に、vWF は、NMC-VIII/5 上に捕獲されたIR8に結合する(kon=1.4x105 M-1s-1、koff=4.2x10-3 s-1、kd=29.6 nM)。二番目の矢印では、IR8からの vWF の解離を開始させた(図23)。IR8
又は FVIII WT のNMC-VIII/5からの自発的解離の速度は取るに足らない(図23)。
実験の手法
SPIII は340 kDa のホモ二量体のジスルフィドで連結された vWFフラグメントであり(vWFの残基 1-1365 )、インタクトvWFと同様に FVIIIに対する親和性を有する。Saenko, E.L. et al., J. Biol. Chem.
270:13826-13833 (1995)。SPIIIの濃度増加 (曲線1ではSPIII なし、曲線2では10 nM SPIII、曲線3では25 nM SPIII、曲線4では 50 nM SPIII) が、 FVIII/ESH8 複合体のPSPC 単層への結合に及ぼす効果を図24に挙げた。
次第に濃度を高くしたSPIII はFVIII/ESH8 (10 nM) のPSPC への結合を漸進的に阻害した(図24、パネルA)。SPIII の効果は、同じ濃度で加えられた
vWF のそれと同様だった(vWF単量体一個当り分子量270 kDaと想定して)。対照的に、IR8/ESH8 (3.2 nM) を次第に濃度を高くしたSPIII フラグメントと予備インキュベート(30分間、室温、HBS、5 mM CaCl2)すると、この混合物をPSPC単量体に加えた場合に観察されるプラズモン共鳴シグナルが増加した(図24、パネルB)。SPIII 濃度を高くすると(50 nMに)、このシグナルはSPIIIの非存在下でのレベルのほぼ2倍のそれで飽和度を増加させた。このことは、PSPC単層に結合するIR8/ESH8/SPIII
複合体 (1:1:1) の形成と合致する。
実験の手法
IR8/ESH8/SPIII
複合体の調製。 200 nM SPIII、200 nM ESH8を様々な濃度のIR8 (0.1 nM-6.4 nM)と一緒にインキュベート(30分間、室温)することによりIR8/ESH8/SPIII複合体を調製した。IR8/ESH8/SPIII のPSPC (25/75) との結合をHBS、5 mM CaCl2
中で平衡に達するまで測定した。曲線1-8に対応するIR8/ESH8/SPIII 複合体の濃度は、それぞれ0、0.1、0.2、0.4、0.8、1.6、3.2 及び6.4 nMである(図25、パネルA)。
値。 IR8/ESH8/SPIIIのPSPC単層へのKd値の判定を図25のパネルBに挙げる。白抜きの記号は曲線1-7から判定された平衡結合 (Be)
値である。実線は、結合が平衡にあることを述べた
Be 値の等式: Re=RmaxF/(Kd+F)に対する最適値を示す。この等式において、F は未結合のリガンドの濃度、Rmax - PSPC単層の最大結合能である。
IR8/ESH8/SPIII 複合体のPSPC 単層への結合について判定されたKd値は0.286±0.022 nM であり、 IR8/ESH8のPSPC への結合(0.242 nM)のそれと同様であることから、,
indicating that SPIIIはIR8/ESH8 のPSPCに対する親和性に大きく影響しないことを示唆している。
動物におけるIR8 及び IR8/ESH8 複合体の血漿中薬物動態及び効験
用いた方法
IR8 及び IR8/ESH8 複合体の血漿中薬物動態及び効験を、血友病Aのイヌのチャペル・ヒル染色法で評価した。IR8 タンパク質をチャイニーズ・ハムスター卵巣細胞で産生させ、rFVIII (Baxter)に比較した。
血友病AのイヌにIR8 又は組換え FVIII (35 単位/kg 静脈内) を Mab ESH8有り又は無しで輸注した。IR8 及びrFVIII の両者とも全血凝固時間(WBCT)を正常範囲に補正した。32% の回復がrFVIII について、そして11%がIR8について検出された。血漿中半減期はIR8 ではrFVIIIに比較して減少していた(2時間、対、7時間)。rFVIIIに比べたときのIR8の回復の低下及び短い半減期の両者とも、IR8のvWF結合親和性の低下と合致している。
WT の血漿中回復は低下した (16%)が、クリアランスの半減期は変わらず、in vitro での結果と同様にESH8によるFVIII WT 活性の阻害と合致した(図26)。対照的に、IR8 の半減期は IR8 の存在下では2倍になって4時間となり、血漿中回復には低下はなく、vWFへの結合増加を通じた血漿中の安定化や、コファクタ活性の阻害のないことと合致した(図26)。
血漿中回復及びクリアランスを COAMATIC
検定、全血凝固時間、及びELISAにより観察した。 IR8 の血漿中回復はrFVIIIに比べて減少しており(11% 対32%)、血漿中半減期 (t1/2) は著しく短かった(2時間、対、7時間)。これらの結果は、in vivo でのvWFのIR8 への結合がないことと合致しており、vWF 欠陥のある患者に輸注されるFVIIIのt1/2に匹敵する。これにもかかわらず、IR8はそれでも尚、rFVIIIと同様に、クチクラ出血時間(CBT)を補正することができた。IR8/ESH8 複合体を、精製済みIR8 を4倍過剰のESH8と一緒にインキュベートすることにより調製した。活性及びELISA検定で測定したときの、この複合体中の IR8 の回復はそれでも尚11% で減っていたが、血漿中t1/2 は二倍の4時間にまで増加しており、vWFへの結合を通じた安定性増加と合致した。IR8/ESH8 複合体もまたCBTを補正したことから、IR8/ESH/vWF 複合体が in vivoで活性である可能性が示された。
LCコンホメーションが残るのである(図27)。この結果は更に、vWF 結合部位及びPL結合部位は重複しておらず、また全てのFVIII LC コンホメーションで競合的でもないことも実証している。IR8/ESH8 複合体は高親和性vWF 及びPL 親和性の両者を残した固有のLCコンホメーションを有する。更に、IR8/ESH8/vWF複合体は、 in vitro 及びin vivoの両方で安定であり、かつ活性である。
FVIII B ドメイン変異体はそれらのN連結オリゴ糖含有量に比例して高い分泌を示す。
実験の手法
FVIII変異体の調製。 FVIII 野生型(インタクトBドメイン)及び完全Bドメイン欠失分子をコントロールとして用いた。FVIII はvWFへの結合を通じて調整培地中では安定化しているため、FVIII 変異体のすべてをまず、軽鎖酸性領域(90/73)を有さず、従ってvWFへの親和性が著しく低下したBDD-FVIII ベクタ内で調製した。このように、調整培地から回収されたFVIIIでの向上は、分泌率が高まったことに起因すると、より容易に言えるだろう。全てFVIIIのアミノ酸(aa)残基741で始まる、次第に長くしたBドメイン配列を90/73に導入した。Bドメインのサイズの各増分は一個の付加的なN連結糖鎖付加部位を含んでいた。結果的なタンパク質をCOS-1 細胞内での一過性のトランスフェクションで発現させた。相対的な分泌率を、トランスフェクトから36乃至60時間後に回収した調整培地の FVIII ELISAで判定した。
分泌増加
発現させたタンパク質はすべて、効率的に合成され、それらの相対的分泌に匹敵する高い比活性を残していた。90/73 の平均分泌は7.9 ng/ml であり、FVIII野生型のそれは 62 ng/mlだった。Bドメインのアミノ末端からのセグメントを増加させるとFVIII分泌が次の通りに向上した:29 アミノ酸、1.7倍;54アミノ酸、3.4倍;117 アミノ酸、5.3倍;163 アミノ酸、8.5倍;及び 226 アミノ酸、10.8倍(図28を参照されたい)。このように、Bドメインのサイズを増加させ、従って糖鎖付加部位の数を増加させると、最高10倍までの分泌増加があった。
FVIII Bドメイン変異体の特徴付及び分析
実験の手法
FVIII B-ドメイン変異体(ここでは「90/80/b226N6 バリアント」又は「b226N6 バリアント」とも言及される)はPhe309Ser 変異体及びb226N6 B-ドメインバリアントを含む。具体的には、ある実施態様では、FVIII B-ドメイン変異体は、N連結糖鎖付加のための6つのコンセンサス部位を持つ226アミノ酸のB-ドメインを含む。
FVIII B-ドメイン変異体はCOS 細胞及びCHO細胞一過性発現で最大の発現を達成する。分泌された当該タンパク質は、高い比活性を持つ FVIII を生じ、細胞内プロセッシングのない一本鎖として分泌される。
によっても更に高められることも実証した(図30)。
生物操作されたFVIIIのin vivoでの発現
実験の手法
血友病AのFVIII ノックアウトマウスモデルを用いて本発明のFVIII分子のin vivo 発現を分析した。
μg) を2.5 ml の乳酸加リンガー液に希釈し、尾の静脈に10分かけて輸注した。眼窩血採集を24時間目及び48時間目に行い、FVIII 分泌をヒトFVIII-特異 ELISAで分析した。血中のFVIII 抗原及び活性を測定した(図31及び33)。図34から、細胞媒質中の226aa/N6及び
F309S/226aa/N6 の存在を確認できる。
図31及び32はF309S/226aa/N6 コンストラクトを流体力学的に尾の静脈に注射した後の血友病AマウスにおけるFVIII Bドメインバリアントの発現増加を示している。具体的には、309S/226aa/N6 バリアントは 226aa/N6 バリアントに比較して48時間目の時点で発現増加を示した(図32)。得られたデータは、平均的なBDD-FVIII 発現は24時間後では123
ng/ml であり、そして48時間後では124 ng/ml であることを示した(図32を参照されたい)。
医薬組成物及び使用
医薬組成物
本発明のFVIIIタンパク質は、当業で公知の手法に従って非経口的に許容可能な賦形剤及び医薬品添加物と共に、薬学的に許容可能な組成物に調合することができる。非経口投与に適した、本発明の医薬組成物は便利なよう、無菌の凍結乾燥型のタンパク質製剤を含めてよく、該タンパク質は、レシピエントの血液と等張であるなど、溶液を作製するために無菌の溶液を添加することにより再構築されるものでもよい。該製剤を、単位で提供しても、あるいは例えば密封したアンプル又はバイアルなど多数回分の溶液に入れて提供してもよい。
本発明のタンパク質を含有する医薬組成物は、FVIIIの欠陥により引き起こされる血友病に罹患した患者を処置するために用いられよう。
Claims (34)
- 組換えVIII因子タンパク質を生産する方法であって:
プロモータに作動可能に連結した、VIII因子タンパク質をコードする核酸分子を細胞内に導入するステップであって、前記プロモータは、商業的に実用性あるVIII因子タンパク質を生産する能力を特徴とする、ステップと;
VIII因子タンパク質を生産する条件下で前記細胞をインキュベートするステップと
を含む、方法。 - 前記細胞が哺乳動物細胞である、請求項1に記載の方法。
- 前記哺乳動物細胞が、COS-1、CHO 及び HEK 293 細胞から成る群より選択される、請求項2に記載の方法。
- 前記核酸分子が、VIII因子タンパク質をコードするcDNAを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記核酸分子が、チャイニーズ・ハムスター伸長因子1-α (CHEF1) プロモータに作動可能に連結している、請求項1に記載の方法。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときにArg740位で始まるBドメインの欠失を含み、その後に、少なくとも一箇所のN連結糖鎖付加部位を含有するアミノ酸スペーサの追加が続き、この場合、少なくとも一箇所のN連結糖鎖付加部位を含有するアミノ酸スペーサにより、Bドメイン欠失VIII因子タンパク質の分泌又は発現が促される、請求項1に記載の方法。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに750位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されるアミノ酸配列は、6箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する226アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のVIII因子タンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項6に記載の方法。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに769位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されたアミノ酸配列は、一箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する29アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のVIII因子タンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項6に記載の方法。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに794位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されるアミノ酸配列は、2箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する55アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のVIII因子タンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項6に記載の方法。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに857位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されるアミノ酸配列は、3箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する117アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のVIII因子タンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項6に記載の方法。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに903位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されるアミノ酸配列は、4箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する163アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のVIII因子タンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項6に記載の方法。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに946位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されるアミノ酸配列は、5箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する206アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のVIII因子タンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項6に記載の方法。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに1009位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されるアミノ酸配列は、8箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する269アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のFVIIIタンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項6に記載の方法。
- 前記VIII因子タンパク質が異種の配列を含む、請求項1に記載の方法。
- a)プロモータに作動可能に連結した商業的に実用性あるVIII因子タンパク質をコードする核酸分子を細胞内に導入するステップであって、前記プロモータが、商業的に実用性あるVIII因子タンパク質を生産する能力を特徴とする、ステップと、
b)VIII因子タンパク質を生産する条件下で前記細胞をインキュベートするステップと、
c)他のクローンに比較して高レベルのVIII因子を発現するクローンを選抜するステップと、
d)ステップc)で選抜された細胞を再クローニングするステップと、
e)ステップc)で選抜されたものに比較してより高レベルのVIII因子を発現する少なくとも一つのサブクローンを識別するステップと
を含む、商業的に実用性あるVIII因子タンパク質を発現する細胞を識別する方法。 - チャイニーズ・ハムスター伸長因子1-α (CHEF1) プロモータに作動可能に連結しているVIII因子タンパク質をコードする核酸分子。
- 前記核酸分子が、VIII因子タンパク質をコードするcDNAを含む、請求項16に記載の核酸分子。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときにArg740位で始まるBドメインの欠失を含み、その後に、少なくとも一箇所のN連結糖鎖付加部位を含有するアミノ酸スペーサの追加が続き、この場合、少なくとも一箇所のN連結糖鎖付加部位を含有するアミノ酸スペーサにより、Bドメイン欠失VIII因子タンパク質の分泌又は発現が促される、請求項16に記載の核酸分子。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに750位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されるアミノ酸配列は、6箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する226アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のVIII因子タンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項16に記載の核酸分子。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに769位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されたアミノ酸配列は、一箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する29アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のVIII因子タンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項16に記載の核酸分子。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに794位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されるアミノ酸配列は、2箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する55アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のVIII因子タンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項16に記載の核酸分子。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに857位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されるアミノ酸配列は、3箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する117アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のVIII因子タンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項16に記載の核酸分子。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに903位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されるアミノ酸配列は、4箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する163アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のVIII因子タンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項16に記載の核酸分子。
- 前記VIIIタンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに946位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されるアミノ酸配列は、5箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する206アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のVIII因子タンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項16に記載の核酸分子。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに1009位に挿入されたアミノ酸配列を含み、前記挿入されるアミノ酸配列は、8箇所のN連結糖鎖付加部位を含有する269アミノ酸スペーサから成ることで、修飾後のFVIIIタンパク質のBドメインを部分的に置換している、請求項16に記載の核酸分子。
- 異種タンパク質をコードする、請求項16に記載の核酸分子。
- f)ステップe)で識別された少なくとも一つのサブクローンを再クローニングするステップと、
g)ステップe)で選抜された少なくとも一つのサブクローンに比較してより高レベルのVIII因子を発現する少なくとも一つのサブクローンを識別するステップ
を更に含む、請求項15に記載の方法。 - 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときにArg740位で始まるBドメインの欠失を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに309位のフェニルアラニンをセリンにした置換を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに309位のフェニルアラニンをセリンにした置換を含む、請求項28に記載の方法。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときArg740位で始まるB-ドメインの欠失を含む、請求項16に記載の核酸分子。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときに309位のフェニルアラニンをセリンにした置換を含む、請求項16に記載の核酸分子。
- 前記VIII因子タンパク質が、前記タンパク質を野生型VIII因子とアライメントしたときArg740位で始まるB-ドメインの欠失を含む、請求項31に記載の核酸分子。
- 前記VIII因子タンパク質が少なくとも約 20 IU/mL、少なくとも約 30 IU/mL、少なくとも約 40 IU/mL、少なくとも約 50 IU/mL、少なくとも約 60 IU/mL、 少なくとも約 70 IU/mL、 少なくとも約 80 IU/mL、 少なくとも約 90 IU/mL、 少なくとも約 100 IU/mL、 少なくとも約 110 IU/mL、 少なくとも約 120 IU/mL、 少なくとも約 130 IU/mL、 少なくとも約 140 IU/mL、 少なくとも約 150 IU/mL、 少なくとも約 160 IU/mL、 少なくとも約 170 IU/mL、 少なくとも約 180 IU/mL、 少なくとも約 190 IU/mL、 少なくとも約 200 IU/mL、及び少なくとも約 210 IU/mLから成る群より選択されるレベルで生産される、請求項1に記載の方法。
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