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JP2010032105A - 空気調和機 - Google Patents

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JP2010032105A
JP2010032105A JP2008194270A JP2008194270A JP2010032105A JP 2010032105 A JP2010032105 A JP 2010032105A JP 2008194270 A JP2008194270 A JP 2008194270A JP 2008194270 A JP2008194270 A JP 2008194270A JP 2010032105 A JP2010032105 A JP 2010032105A
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Kenji Nagoshi
健二 名越
Shoji Takaku
昭二 高久
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Hitachi Global Life Solutions Inc
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Hitachi Appliances Inc
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Abstract

【課題】
空気調和機の冷房性能および暖房性能を向上させる。
【解決手段】
空調室内に据え付けられる室内機と、屋外に設置される室外機によって構成される空気調和機について、室内熱交換路途中に設けた気液分離器と、室内熱交換器出口とを繋ぐバイパス回路上に流量調整弁を、室内熱交換器出口近傍と圧縮機吸込み側に温度センサをそれぞれ設置することで、冷房運転時の性能向上に最適な冷媒のバイパス流量を調整し、また、冷房運転時に気液分離器の上流側にあたる室内熱交換器の熱交換路に使用する冷媒配管を細径管にすることで、暖房運転時の性能向上も期待することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱交換器の熱交換路での圧力損失増加や熱交換性能の低下を防止する空気調和機に関する。
近年、地球温暖化など深刻な環境問題を受け、地球環境保護の観点からCO2削減が求められている。一般家庭のエネルギー消費量の中で大きなウエイトを占める空調機においても、省エネルギー化が大きな課題となっており、高性能化の要求は非常に高い。そのため、これまでに様々な空調機の高性能化のための研究開発がなされてきた。そのような背景に対し、冷媒の気相と液相を分離するための気液分離器を冷凍サイクルの中に適切かつ効果的に配置することで、空調機全体の高性能化を狙うことを本発明の指針とした。この気液分離器を使用した空気調和機の従来技術として、蒸発器として機能する熱交換器の熱交換路の途中に、冷媒を気液分離する気液分離器を設置し、さらに気液分離器により分離された気相冷媒を、蒸発器として機能する熱交換器の出口と四方弁とを接続する管路に流入させるバイパス管を設置することにより、蒸発器としての性能向上化を図るものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1によると、蒸発器として機能する熱交換器のうち、気液分離器より上流側において熱交換により気液混合状態となった冷媒は、気液分離器により一旦気相分が取り除かれ、液相分が多い状態で下流側の熱交換器において熱交換されるため、管内冷媒の流速が高速度とならず圧力損失の増加が抑制されることで、蒸発器としての性能向上に繋がるとしている。また、蒸発器を凝縮器として使用する場合において、冷媒がバイパス管を逆流して気液分離器に戻らないように、バイパス管に逆止弁を設置している。
特開2002−372323号公報
上述した冷凍サイクルにおいては、気液分離器に対する液戻りを防ぐために逆止弁を設置しているが、弁の開閉しかできないという点では、冷媒循環量や冷媒状態が変わった場合の工夫がなされておらず、運転条件によっては液ガス混合でバイパスしてしまう場合や、ガスバイパス量が十分に確保することができなくなると共に各冷媒流路に分流する時に分流割合のアンバランスが生じ、性能が悪化する可能性がある。
請求項1の発明は、圧縮機,四方弁,室外熱交換器,膨張弁,室外送風装置等を具備する室外機と、室内熱交換器,室内送風装置,除湿運転時に使用する除湿弁等を具備する室内機と、前記室内機の前記室内熱交換器と前記室外機内部に設けた前記膨張弁に至る内部に冷媒を循環させる接続配管により構成され、前記室内熱交換器と前記室外機と前記接続配管を各々接続し冷媒配管経路を構成し、内部で冷媒を循環させ、冷房運転や暖房運転を行うことのできる空気調和機において、冷房運転時、前記室内熱交換器の熱交換路の途中の冷媒を気液分離する気液分離器を除湿弁の下流側に配し、前記気液分離器の上流側の室内熱交換器の熱交換路に細径管を使用し、気液分離前で冷媒を一度合流させ、気液分離機に流入させ、前記気液分離器で分離された気相の冷媒を前記室内熱交換器の出口管路に流入させるバイパス配管を配し、前記バイパス管には流量調整弁を設置し、前記室内熱交換器の出口管路近傍、および圧縮機吸込み側に、それぞれ熱交冷媒温度検知センサおよび圧縮機吸込み冷媒温度検知センサを設けたことを特徴とする空気調和機とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の空気調和機において、冷房運転時の冷媒の流れ方向で気液分離を作用させた場合、前記熱交冷媒温度検知センサおよび前記圧縮機吸込み冷媒温度検知センサにより得られる熱交冷媒温度および圧縮機吸込み冷媒温度が、「熱交冷媒温度<圧縮機吸込み冷媒温度」になるように、前記流量調整弁の絞りを調整する制御をもたせたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2の空気調和機において、冷房運転時の冷媒の流れ方向で気液分離を作用させた場合、前記気液分離器に接続する配管を
(流入配管の断面積)≒(ガス冷媒流出配管の断面積)+(液冷媒流出配管の断面積)
(ガス冷媒流出配管の断面積)<(液冷媒流出配管の断面積)
の条件を満たす気液分離器を有することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかの空気調和機において、前記気液分離器の下流側に位置する前記室内熱交換器について、前記室内送風装置からの風速分布に応じて、前記室内熱交換器の各熱交配管Lの長さを「風速が大の位置のL1<風速が小の位置のL2」と設定したことを特徴とする。
請求項5の発明、請求項1乃至3の何れかの空気調和機において、前記気液分離器の下流側に位置する前記室内熱交換器について、前記室内送風装置からの風速分布に応じて、前記室内熱交換器の各冷媒流路配管の太さDを「風速が小の位置のD1<風速が大の位置のD2」と設定したことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかの空気調和機において、前記気液分離器は円柱の形状を成し、その内径を35mm以上としたことを特徴とする。
本発明に係る請求項1の効果は、圧縮機,四方弁,室外熱交換器,膨張弁,室外送風装置等を具備する室外機と、室内熱交換器,室内送風装置,除湿運転時に使用する除湿弁等を具備する室内機と、前記室内機の前記室内熱交換器と前記室外機内部に設けた前記膨張弁に至る内部に冷媒を循環させる接続配管により構成され、前記室内熱交換器と前記室外機と前記接続配管を各々接続し冷媒配管経路を構成し、内部で冷媒を循環させ、冷房運転や暖房運転を行うことのできる空気調和機において、冷房運転時、前記室内熱交換器の熱交換路の途中の冷媒を気液分離する気液分離器を前記室内熱交換器の途中経路に設けた除湿弁の下流側に配し、前記気液分離器の上流側の室内熱交換器の熱交換路に細径管を使用し、気液分離前で冷媒を一度合流させ、気液分離機に流入させ、前記気液分離器で分離された気相の冷媒を前記室内熱交換器の出口管路に流入させるバイパス配管を配し、前記バイパス管には流量調整弁を設置し、前記室内熱交換器の出口管路近傍、および圧縮機吸込み側に、それぞれ熱交冷媒温度検知センサおよび圧縮機吸込み冷媒温度検知センサを設けたことを特徴とする空気調和機とすることで、除湿弁通過後に、前記除湿弁の冷媒下流側に設置した前記気液分離器で、液冷媒とガス冷媒を分離させ、ガス冷媒をバイパスすることで、蒸発器として熱交換性能にほとんど寄与しないガス成分をバイパスし、蒸発器としての性能を向上させることができ、かつ、気液分離後の液冷媒を分配する場合、従来生じていた気液混合冷媒状態で複数流路に分流させるときの冷媒分配のアンバランスを解消させることができる。
また、前記室内熱交換器の出口管路近傍、および圧縮機吸込み側のそれぞれに設けた温度センサにより検出された、熱交冷媒温度と圧縮機吸込み冷媒温度について、通常の冷房運転時は、前記室内熱交換器の出口管路から圧縮機吸込み口に至る経路において、スーパーヒートをする分冷媒温度が上昇するため、「熱交冷媒温度<圧縮機吸込み冷媒温度」の関係が保たれているが、「前記スーパーヒート量が極端に減少する」、あるいは「熱交冷媒温度が圧縮機吸込み冷媒温度よりも高くなる」といった現象が起こった場合は、「熱交冷媒温度≧圧縮機吸込み冷媒温度」の関係となり、「バイパス管に液冷媒が混入し始めた」と判断することができるため、前記流量調整弁を絞ることにより、前記バイパス管への液冷媒混入を防ぐことができる。
また、冷房運転時に気液分離器の上流側にあたる室内熱交換器の熱交換路は、冷・暖房どちらの運転時においても液相割合の多い冷媒が流入するために比較的圧力損失が少ないことから、前記熱交換路に使用する冷媒配管を細径管にすることにより、暖房運転時の過冷却度を大きくとることができ、結果として暖房性能の向上に繋がる。
本発明に係る請求項2の効果は、請求項1記載の空気調和機において、冷房運転時の冷媒の流れ方向で気液分離を作用させた場合、前記熱交冷媒温度検知センサおよび前記圧縮機吸込み冷媒温度検知センサにより得られる熱交冷媒温度および圧縮機吸込み冷媒温度が、「熱交冷媒温度<圧縮機吸込み冷媒温度」になるように、前記流量調整弁の絞りを調整する制御をもたせたことを特徴としたことで、バイパス配管を通る冷媒量を適宜調整することで、冷房性能を向上させることができる。
本発明に係る請求項3の効果は、請求項1又は2の空気調和機において、冷房運転時の冷媒の流れ方向で気液分離を作用させた場合、前記気液分離器に接続する配管を
(流入配管の断面積)≒(ガス冷媒流出配管の断面積)+(液冷媒流出配管の断面積)
(ガス冷媒流出配管の断面積)<(液冷媒流出配管の断面積)
の条件を満たす気液分離器を有することで、二相流で流入する冷媒がガス冷媒と液冷媒に分離し易くなり、熱交換器としての性能を促進することができる。
本発明に係る請求項4の効果は、請求項1乃至3の何れかの空気調和機において、前記気液分離器の下流側に位置する前記室内熱交換器について、前記室内送風装置からの風速分布に応じて、前記室内熱交換器の各熱交配管Lの長さを「風速が大の位置のL1<風速が小の位置のL2」となるように設定したことを特徴とすることで、風速の遅い、即ち伝熱性能の低い区間の熱交配管の長さを長くとり、また風速の速い、即ち伝熱性能の高い区間の熱交配管の長さを短くとることで、全体の伝熱バランスを良好に確保することができる。
本発明に係る請求項5の効果は、請求項1乃至3の何れかの空気調和機において、前記気液分離器の下流側に位置する前記室内熱交換器について、前記室内送風装置からの風速分布に応じて、前記室内熱交換器の各冷媒流路配管の太さDを「風速が小の位置のD1<風速が大の位置のD2」となるように設定したことを特徴とすることで、風速の遅い、即ち伝熱性能の低い区間の冷媒流路配管の太さを細くとり、また風速の速い、即ち伝熱性能の高い区間の冷媒流路配管を太くとることで、全体の伝熱バランスを良好に確保することができる。
本発明に係る請求項6の効果は、請求項1乃至5の何れかの空気調和機において、前記気液分離器は円柱の形状を成し、少なくともその内径を約35mm以上に設定することにより、気液二相流で気液分離器に流入する冷媒をガス冷媒と液冷媒に分離させるときの分離性能を向上させることができ、気液分離器を有する空気調和機の性能を向上させることができる。
圧縮機,四方弁,室外熱交換器,膨張弁,室外送風装置等を具備する室外機と、室内熱交換器,室内送風装置,除湿運転時に使用する除湿弁等を具備する室内機と、前記室内機の前記室内熱交換器と前記室外機内部に設けた前記膨張弁に至る内部に冷媒を循環させる接続配管により構成され、前記室内熱交換器と前記室外機と前記接続配管を各々接続し冷媒配管経路を構成し、内部で冷媒を循環させ、冷房運転や暖房運転を行うことのできる空気調和機において、冷房運転時、前記室内熱交換器の熱交換路の途中の冷媒を気液分離する気液分離器を前記室内熱交換器の途中経路に設けた除湿弁の下流側に配し、前記気液分離器の上流側の室内熱交換器の熱交換路に細径管を使用し、気液分離前で冷媒を一度合流させ、気液分離機に流入させ、前記気液分離器で分離された気相の冷媒を前記室内熱交換器の出口管路に流入させるバイパス配管を配し、前記バイパス管には流量調整弁を設置し、前記室内熱交換器の出口管路近傍、および圧縮機吸込み側に、それぞれ熱交冷媒温度検知センサおよび圧縮機吸込み冷媒温度検知センサを設けたことを特徴とする空気調和機とすることで、除湿弁通過後に、前記除湿弁の冷媒下流側に設置した前記気液分離器で、液冷媒とガス冷媒を分離させ、ガス冷媒をバイパスすることで、蒸発器として熱交換性能にほとんど寄与しないガス成分をバイパスし、蒸発器としての性能を向上させることができ、かつ、気液分離後の液冷媒を分配する場合、従来生じていた気液混合冷媒状態で複数流路に分流させるときの冷媒分配のアンバランスを解消させることができる。
また、前記室内熱交換器の出口管路近傍、および圧縮機吸込み側のそれぞれに設けた温度センサにより検出された、熱交冷媒温度と圧縮機吸込み冷媒温度について、通常の冷房運転時は、前記室内熱交換器の出口管路から圧縮機吸込み口に至る経路において、スーパーヒートをする分冷媒温度が上昇するため、「熱交冷媒温度<圧縮機吸込み冷媒温度」の関係が保たれているが、「前記スーパーヒート量が極端に減少する」、あるいは「熱交冷媒温度が圧縮機吸込み冷媒温度よりも高くなる」といった現象が起こった場合は、「熱交冷媒温度≧圧縮機吸込み冷媒温度」の関係となり、「バイパス管に液冷媒が混入し始めた」と判断することができるため、前記流量調整弁を絞ることにより、前記バイパス管への液冷媒混入を防ぐことができる。
また、冷房運転時に気液分離器の上流側にあたる室内熱交換器の熱交換路は、冷・暖房どちらの運転時においても液相割合の多い冷媒が流入するために比較的圧力損失が少ないことから、前記熱交換路に使用する冷媒配管を細径管にすることにより、暖房運転時の過冷却度を大きくとることができ、結果として暖房性能の向上に繋がる。
本発明に係る、空調室内に据え付けられる室内機と、屋外に設置される室外機によって構成される空気調和機について、請求項1に記載した気液分離器や流量調整弁を搭載した冷凍サイクルを図1に示す。図1を用いて冷房運転時の冷媒の流れで説明すると、圧縮機1にて圧縮された高温・高圧の気相冷媒は四方弁2により室外熱交換器3に流入する。そして、室外ファン4により室外空気と室外熱交換器3内に流れる冷媒が熱交換することにより冷媒は凝縮され、高温高圧の液相冷媒となって膨張弁5に流入する。
膨張弁5において冷媒は減圧され低温・低圧になり、室内熱交換器6に流入する。図1では冷房運転時において、室内熱交換器6内に設置された気液分離機11に対して、上流側に位置する室内熱交換路を第1室内熱交換器9,下流側に位置する室内熱交換路を第2室内熱交換器10と区別して表記している。まず、第1室内熱交換器9に流入した冷媒は、室内ファン7により室内空気と熱交換し、室内空気は冷やされ、冷媒は蒸発していく。その後、除湿運転時に使用する除湿弁8を通過した気液混合冷媒は、一旦気液分離機11に流入し、ここで分離された気相分の冷媒はバイパス回路14を通って出口配管12へ流れる。この際、バイパス回路上に設置した流量調整弁13の絞りを調整することで、サイクル全体にとっての適切な冷媒バイパス量を調整することができる。一方、気液分離機11により分離された液相分の冷媒は、通常通り第2室内熱交換器10に流入し、ここで再び室内空気と熱交換し、室内空気を冷やし、蒸発していく。前記バイパス回路14を通過した気相冷媒は出口配管12で合流し、四方弁2を介して圧縮機1に戻され再び高温・高圧の冷媒にされる。このサイクルを繰り返すことにより、空気調和機は冷房運転する。また、暖房運転時は四方弁2により冷媒の流れる方向を切り換えることにより、室内熱交換器6と室外熱交換器3の役割が逆になり、室外熱交換器3が蒸発器になり、室内熱交換器6が凝縮器となる訳であるが、その際、バイパス回路14上に設置した流量調整弁13を閉じることで、第2室内熱交換器10に流入する冷媒のバイパス回路14への流入を防ぐことができる。具体的な効果として、冷房運転時は第1室内熱交換器9において熱交換により気液混合状態となった冷媒は、気液分離器により一旦気相分が取り除かれ、液相分が多い状態で下流側の熱交換器において熱交換されるため、全体的に管内冷媒の流速が高速度とならず圧力損失の増加が抑制され、また、液相割合の多い冷媒を用いて熱交換するため、全体の伝熱性能向上にも繋がる。また、この他の効果としては、第2室内熱交換器10にて分流する冷媒のパスバランスの最適化などが挙げられる。これらの効果は冷房能力が大きい条件ほど高い効果が得られる。
図2に、請求項1に記載した気液分離器や流量調整弁を搭載した室内側冷凍サイクルの一例を示す。図2を用いて冷房運転時の冷媒の流れについて説明すると、図上方より流入した冷媒は、第1室内熱交換器9に流入し、熱交換をして通過後、除湿弁8を通って気液分離器11に流入する。気液分離器11により分離された気相分の冷媒は、流量調整弁13により流量調整したバイパス回路14を通過した後、出口配管12へと至る。一方、気液分離器11により分離された液相分の冷媒は、通常通り第2室内熱交換器10に流入し、熱交換して通過した後、出口配管12においてバイパス回路14から流入してきた冷媒と合流し、室外機側へと流出する。
流量調整弁13の絞りを開いていく過程において、室内熱交温度センサ15と圧縮機吸込み温度センサ20の温度差から得られるスーパーヒート量が急激に落ち込んだ場合は、バイパス回路14に液冷媒が流入し始めたものと判断することができるため、サイクル安定時のスーパーヒート量が得られるポイントまで、流量調整弁13の絞りを絞ることで、液冷媒のバイパスを防ぐことができる。
また、冷房運転時に気液分離器の上流側にあたる室内熱交換器の熱交換路は、冷・暖房どちらの運転時においても液相割合の多い冷媒が流入するために比較的圧力損失が少ないことから、前記熱交換路に使用する冷媒配管を細径管にすることにより、暖房運転時の過冷却度を大きくとることができ、結果として暖房性能の向上に繋がる。
請求項2に記載する制御の具体例について、図1を用いて説明する。まず空気調和機の冷房運転開始後、サイクルが安定し、膨張弁5の開度が一定に落ち着いた後、それまで全閉状態であった流量調整弁13の絞りを徐々に開き、気液分離器11により分離されたガス冷媒を、バイパス回路14を通して出口配管12へとバイパスさせていく。サイクル安定時のスーパーヒート量が維持されていることを、室内熱交温度センサ15と圧縮機吸込み温度センサ20の両センサにより監視しながら、流量調整弁13の絞りを可能な限り開くことにより、最適なガス冷媒のバイパス量に調整することができ、冷房性能を向上させることができる。
図3は気液分離器11について、気液分離を作用させた時に
(流入配管18の断面積)≒(ガス冷媒流出配管19aの断面積)+(液冷媒流出配 管19の断面積)
(ガス冷媒流出配管19aの断面積)<(液冷媒流出配管19の断面積)
の条件を満たすと共に、流量調整弁13でガス冷媒の流出割合を最適にした場合に、冷媒配管19から流出する冷媒を概ね液冷媒にすることができ、蒸発器としての性能を向上させることができる。例えば、流入配管18の直径をφ9.52にした場合、液冷媒流出配管19をφ7とガス冷媒配管19aをφ6.35にすることで前記の条件を満たすことができる。
実施例1で取り挙げた空気調和機において、室内ファン7からの風速分布16に応じて気液分離器11の下流側に位置する第2室内熱交換器10の冷媒流路配管の長さを調整したものを図4に示す。通常ならば気液混相の冷媒が流入するために、熱交換器直前の分流には分流性能の高い、高価な分流器を使用しなければならないが、本発明のように流入前に気液分離器を通過させることで、液単相冷媒が流入する形となり、非常に安定した分流を実現することができるので、熱交換量に合った冷媒流路配列設定ができる。すなわち、図4のように風速が比較的速く、伝熱性能が高い位置に冷媒流路B,冷媒流路Cのような短い冷媒流路を設置し、逆に風速が比較的遅く、伝熱性能が低い位置には冷媒流路A,冷媒流路Dのような長い冷媒流路を設置することで、全体的な熱交換器性能が向上する。
実施例1で取り挙げた空気調和機において、室内ファン7からの風速分布16に応じて気液分離器11の下流側に位置する第2室内熱交換器10と、第2室内熱交換器10流入前に設けた分岐パイプとを接続する接続管17の太さを調整したものを図5に示す。通常ならば気液混相の冷媒が流入するために、熱交換器直前の分流には分流性能の高い、高価な分流器を使用しなければならないが、本発明のように流入前に気液分離器を通過させることで、液単相冷媒が流入する形となり、非常に安定した分流を実現することができるので、熱交換量に合った冷媒流路配列設定ができる。すなわち、図5のように、風速が比較的速く、伝熱性能が高いところに位置する冷媒流路B,冷媒流路Cへの接続管17には他に比べて太い冷媒配管を採用しており、これにより風速が速く伝熱性能の良い区間により多くの冷媒を流入させることが可能となり、全体的な熱交換器の伝熱性能が向上する。
図6は本発明に係る気液分離器11の内径と性能(COP向上割合)の関係を表した実験結果である。本実験では気液分離器の内径をパラメータにして、性能を測定した結果を表したものであり、本実験結果から気液分離器11の内径を概ねφ35mm以上にすることで性能向上を図ることができる。また、気液分離器11の内径がφ48mm程度で性能が収束しているため、気液分離器11の径Dはφ35mm≦D≦φ48mmにすることで必要以上に内径を大きくすることなく、性能向上を図ることができる。
本発明の空気調和機に係る冷凍サイクル全体図である。(実施例1,2) 本発明の空気調和機に係る実施例である。(実施例1) 本発明の空気調和機に係る実施例である。(実施例3) 本発明の空気調和機に係る実施例である。(実施例4) 本発明の空気調和機に係る実施例である。(実施例5) 本発明の空気調和機に係る実施例である。(実施例6)
符号の説明
1 圧縮機
2 四方弁
3 室外熱交換器
4 室外送風ファン
5 膨張弁
6 室内熱交換器
7 室内送風ファン
8 除湿弁
9 第1室内熱交換器
10 第2室内熱交換器
11 気液分離器
12 (室内熱交換器の)出口配管
13 流量調整弁
14 バイパス回路
15 室内熱交温度センサ
16 (室内ファンからの)風速分布
17 (室内熱交換器の)接続管
18 流入配管
19 液冷媒流出配管
19a ガスバイパス流出配管
20 圧縮機吸込み温度センサ

Claims (6)

  1. 圧縮機,四方弁,室外熱交換器,膨張弁,室外送風装置を備える室外機と、室内熱交換器,室内送風装置,除湿運転時に使用する除湿弁を備える室内機と、前記室内機の前記室内熱交換器と前記室外機内部に設けた前記膨張弁とに至る内部に冷媒を循環させる接続配管により構成され、前記室内熱交換器と前記室外機と前記接続配管とを各々接続して冷媒配管経路を構成し、前記冷媒配管経路内部で冷媒を循環させて冷房運転や暖房運転を行う空気調和機において、
    冷房運転時、前記室内熱交換器の熱交換路の途中に気液分離器を、前記室内熱交換器の途中経路に設けた除湿弁の下流側に配し、
    前記気液分離器の上流側の室内熱交換器の熱交換路に細径管を使用し、前記気液分離器前で冷媒を合流させてから前記気液分離器に流入させ、
    前記気液分離器から出口配管をバイパスするバイパス配管を配し、
    前記バイパス配管経路途中に流量調整弁を設置し、
    前記室内熱交換器の出口管路の近傍、および圧縮機吸込み側に、それぞれ熱交冷媒温度検知センサおよび圧縮機吸込み冷媒温度検知センサを設けたことを特徴とする空気調和機。
  2. 請求項1において、冷房運転時の冷媒の流れ方向で気液分離を作用させた場合、前記熱交冷媒温度検知センサおよび前記圧縮機吸込み冷媒温度検知センサにより得られる熱交冷媒温度および圧縮機吸込み冷媒温度が、
    熱交冷媒温度<圧縮機吸込み冷媒温度
    となるように、前記流量調整弁の絞りを調整することを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項1又は2において、冷房運転時の冷媒の流れ方向で気液分離を作用させた場合、前記気液分離器に接続する配管を
    (流入配管の断面積)≒(ガス冷媒流出配管の断面積)+(液冷媒流出配管の断面積)
    (ガス冷媒流出配管の断面積)<(液冷媒流出配管の断面積)
    の条件を満たす気液分離器を有することを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項1乃至3の何れかにおいて、前記気液分離器の下流側に位置する前記室内熱交換器について、前記室内送風装置からの風速分布に応じて、前記室内熱交換器の各熱交配管Lの長さを、
    風速が大の位置のL1<風速が小の位置のL2
    と設定したことを特徴とする空気調和機。
  5. 請求項1乃至3の何れかにおいて、前記気液分離器の下流側に位置する前記室内熱交換器について、前記室内送風装置からの風速分布に応じて、前記室内熱交換器の各冷媒流路配管の太さDを、
    風速が小の位置のD1<風速が大の位置のD2
    と設定したことを特徴とする空気調和機。
  6. 請求項1乃至5の何れかにおいて、前記気液分離器は円柱の形状を成し、その内径を35mm以上としたことを特徴とする空気調和機。
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