JP2010148629A - Seat reclining device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、シートのシートバックの角度調節を可能とさせるシートリクライニング装置に関する。 The present invention relates to a seat reclining device that makes it possible to adjust the angle of a seat back of a seat.
この種のリクライニング装置は様々なものが実用化されているが、特に車両用シートに好適な小型化、軽量化を図ったものとして、ラウンドリクライニング装置と呼ばれるタイプが知られている。特許文献1に見られるように、その基本構造は、シートクッションフレーム側とシートバックフレーム側の一方と他方に、略円形の空間を有するベースプレートと、該円形空間に臨む内歯ギヤ(内周ギヤ)を有するギヤプレートとを対向させて設け、両プレートの間にロック機構が設けられる。ロック機構は、ベースプレートの円形空間内を径方向へ移動可能に支持された可動のロック部材(以下、ポールと呼ぶ)を有し、このポールの外縁部に、ギヤプレートの内歯ギヤに対して噛合可能な外歯ギヤが形成されている。ポールとギヤプレートが噛合しているときは、ベースプレートとギヤプレートの相対回転が規制され、シートバックの角度が固定されたロック状態となる。ポールがギヤプレートとの噛合を解除すると、ベースプレートとギヤプレートの相対回転が許され、シートバックの角度調節が可能となる。ポールは、外部の操作手段を経由して操作可能な回転カムによって位置制御され、ギヤプレートに噛合するロック状態と、噛合を解除するロック解除状態に切り替えられる。
以上のようなラウンドリクライニング装置では、ポールを径方向(ギヤプレートとの噛合方向と噛合解除方向)に移動案内するためのガイド面を、ペースプレート上に形成し、回転カムによって押圧されたポールをガイド面に沿って移動させていた。このガイド面の形成に際しては、ロック機構の動作不良の原因となるポールの倒れやガタつきを防ぐための高い加工精度が要求され、特に、ポールを円滑に動作させるべくガイド面を鏡面仕上げにすることで、製造コストが高くなっていた。 In the round reclining device as described above, a guide surface for moving and guiding the pole in the radial direction (the meshing direction with the gear plate and the meshing release direction) is formed on the pace plate, and the pole pressed by the rotating cam is provided. It was moved along the guide surface. When forming this guide surface, high processing accuracy is required to prevent the pole from falling or rattling, which causes malfunction of the locking mechanism. Especially, the guide surface is mirror-finished to make the pole operate smoothly. As a result, the manufacturing cost was high.
また、従来のラウンドリクライニング装置では、周方向に所定の長さを有するポールに対して、その周方向の略中央の位置をカム部材で押圧して、ギヤプレートと噛合させていた。この構成では、各部材間に存在するクリアランスによってギヤの噛合時にポールが傾き、ギヤプレートに対するポールの実効的な噛合部分が回転前後方向の偏った領域に特定されてしまい、偏摩耗が生じやすいという問題があった。また、噛合の安定性や強度の面からも、ポールの傾きを防ぎ、周方向のできるだけ広い範囲でギヤプレートと噛合させる(実効的な噛合領域を多く確保する)ことが望ましい。 Moreover, in the conventional round reclining device, the cam member presses the substantially central position in the circumferential direction with respect to the pole having a predetermined length in the circumferential direction, and meshes with the gear plate. In this configuration, the pole is inclined at the time of gear engagement due to the clearance existing between the members, and the effective meshing portion of the pole with respect to the gear plate is specified in a region that is deviated in the front-rear direction, and uneven wear is likely to occur. There was a problem. Also, in terms of meshing stability and strength, it is desirable to prevent the pole from tilting and mesh with the gear plate in the widest possible range in the circumferential direction (to ensure a large effective meshing area).
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、低コストに得られ、かつロック状態での安定性や強度に優れたシートリクライニング装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide a seat reclining device that is obtained at low cost and is excellent in stability and strength in a locked state.
本発明のシートリクライニング装置は、シートクッション側とシートバック側の一方と他方に固定される、相対回転可能なベースプレートとギヤプレートと、このベースプレートとギヤプレートの相対回転中心と略一致する回転中心で回転可能に支持された回転カムと、回転カムの回転半径方向に移動可能で、ギヤプレートに形成した内歯ギヤに噛合可能な外歯ギヤを外周部に有する少なくとも1つの可動ロック部材と、この可動ロック部材に対して周方向の異なる2つの位置で当接し、それぞれが回転カムによって押圧されて可動ロック部材をギヤ噛合位置へ押し付ける、少なくとも2つの楔部材を備えていることを特徴としている。 The seat reclining device of the present invention includes a base plate and a gear plate that are fixed to one and the other of the seat cushion side and the seat back side, and a rotation center that substantially matches the relative rotation center of the base plate and the gear plate. A rotary cam that is rotatably supported, at least one movable lock member that has an outer gear that is movable in the radial direction of the rotary cam and that can mesh with an internal gear formed on the gear plate, It is characterized by comprising at least two wedge members that abut against the movable lock member at two different positions in the circumferential direction and are pressed by the rotating cam to press the movable lock member to the gear meshing position.
回転カムは、可動ロック部材の外歯ギヤとギヤプレートの内歯ギヤが噛合するロック状態で、2つの楔部材の当接位置の間で可動ロック部材の内周部に所定のクリアランスをもって対向し、楔部材による押圧方向と反対方向にポールが変位したとき該可動ロック部材の内周部に当接する押さえ面を有することが好ましい。 The rotating cam is in a locked state in which the external gear of the movable lock member and the internal gear of the gear plate are engaged with each other, and faces the inner peripheral portion of the movable lock member with a predetermined clearance between the contact positions of the two wedge members. It is preferable to have a pressing surface that comes into contact with the inner peripheral portion of the movable lock member when the pole is displaced in the direction opposite to the pressing direction by the wedge member.
本発明において、可動ロック部材と楔部材のそれぞれの数や配置は任意に設定することができる。例えば、複数の可動ロック部材と複数の楔部材を、回転カムの回転方向全周に亘り、隙間無く交互に配置することができる。あるいは、複数の可動ロック部材と、ベースプレートに固定的に形成した複数の楔ガイド部を、回転カムの回転方向に交互に備え、複数の楔部材をそれぞれ、可動ロック部材と楔ガイド部の間に挿入した構成とすることもできる。 In the present invention, the number and arrangement of the movable lock member and the wedge member can be arbitrarily set. For example, the plurality of movable lock members and the plurality of wedge members can be alternately arranged without any gap over the entire circumference of the rotating cam in the rotation direction. Alternatively, a plurality of movable lock members and a plurality of wedge guide portions fixedly formed on the base plate are alternately provided in the rotational direction of the rotary cam, and the plurality of wedge members are respectively disposed between the movable lock member and the wedge guide portions. An inserted configuration can also be adopted.
以上の本発明のシートリクライニング装置によれば、可動ロック部材を、周方向の異なる位置で当接する2つの楔部材を介して保持する構造であるため、可動ロック部材を精密に案内するガイド面をベースプレートに設けずに構成でき、製造コストを抑えることができる。また、2つの楔部材で可動ロック部材を両側から保持するため、ギヤプレートと噛合させたときに可動ロック部材の倒れが生じにくく、ロック状態での安定性や強度を向上させることができる。 According to the seat reclining device of the present invention described above, the movable lock member is held through the two wedge members that come into contact with each other at different positions in the circumferential direction. Therefore, the guide surface for accurately guiding the movable lock member is provided. It can be configured without being provided on the base plate, and the manufacturing cost can be reduced. In addition, since the movable lock member is held by the two wedge members from both sides, the movable lock member is unlikely to fall when engaged with the gear plate, and stability and strength in the locked state can be improved.
図1に示す車両用シート10は、シートレールを介して床面側に支持されるシートクッション11に対して、該シートクッション11の後部に支持されたシートバック12が、リクライニング装置13を介して傾動可能に接続されている。図2に示すように、リクライニング装置13は、ベースプレート14とギヤプレート15の間に、6個のポール(可動ロック部材)16と、6個の楔部材17と、1つの回転カム18と、1枚のガイドプレート19を保持した構造をなし、ベースプレート14とギヤプレート15が、押さえリング20によって、相対回転可能な状態で組み合わされている。ベースプレート14は、シートクッション11を構成するシートクッションフレームへの固定部材であり、ギヤプレート15は、シートバック12を構成するシートバックフレームへの固定部材である。なお、このベースプレート14とギヤプレート15の配置関係を逆にしても、本発明は成立する。また、以下では、シート10の片側のリクライニング装置13について説明するが、シートの両側に同様のリクライニング装置を設け、これらを周知の連動機構によって連動させることも可能である。
The
ベースプレート14には、ギヤプレート15に対向する側に、略円形のロック機構収納凹部14aが形成され、ロック機構収納凹部14aの略中心には、シャフト挿通孔14bが貫通形成されている。ギヤプレート15は、ロック機構収納凹部14aの内周部に相対回転可能に支持される円環状フランジ部15aを有し、この円環状フランジ部15aの内周部に内歯ギヤ15bが形成されている。ギヤプレート15における内歯ギヤ15bの内側は、ベースプレート14に対向する円形凹部15cとなっている。押さえリング20は、ギヤプレート15の円環状フランジ部15aとベースプレート14の外縁部を挟んで、ベースプレート14とギヤプレート15を、相対回転を許容しつつその回転中心に沿う方向へは分離しないように結合させている。ベースプレート14のシャフト挿通孔14bにはセンターシャフト21が挿入され、センターシャフト21は、ベースプレート14とギヤプレート15の相対回転中心と略一致する軸線を中心として回転可能に支持されている。センターシャフト21は、シート10の側部に設けたロック解除ハンドル22(図1)によって回転させることができる。以下の説明における「周方向」、「径方向(内径方向、外径方向)」は、このセンターシャフト21を中心とした方向を意味する。
The
ロック機構収納凹部14aと円形凹部15cの間に、ペースプレート14とギヤプレート15の相対回転の規制と許容を制御するロック機構が配される。図3に示すように、このロック機構は、周方向の全域に亘って、それぞれ6個のポール16と6個の楔部材17を交互に配した全周構造となっており、ポール16と楔部材17の内径側に回転カム18が位置している。
Between the lock mechanism housing recess 14a and the circular recess 15c, a lock mechanism for controlling restriction and allowance of relative rotation of the
6個のポール16は全て同じ形状を有している。図5に示すように、それぞれのポール16は、ギヤプレート15の内歯ギヤ15bに対向する外周部と、回転カム18側を向く内周部とを有する扇状の部材であり、その外周部には、内歯ギヤ15bに噛合可能な外歯ギヤ16aが形成され、内周部には、内径方向に突出する内径凸部16bが形成されている。内径凸部16bは、内径方向への突出端である頂部16cと、該頂部16cを挟んで位置するテーパー面16d及び回転規制面16eを有しており、頂部16cがポール16内周部の周方向の略中央に位置している。テーパー面16dは、頂部16cから離れるにつれて徐々に外径方向へ進む(外歯ギヤ16aに接近する)傾斜を有する面であり、回転規制面16eは、径方向へ向けて略直線状に延設された面である。ポール16の内周部には、回転規制面16eに続けて、内径凸部16bよりも外径側に位置するカム逃げ面16fが形成されている。カム逃げ面16fは、センターシャフト21の軸線を略中心とする円弧状の面である。ポール16はまた、外歯ギヤ16aを有する外周部と内径凸部16bを有する内周部を接続する一対の周方向端面16g、16hを備え、一方の周方向端面16gとカム逃げ面16fの間には楔当接凸部16iが形成され、他方の周方向端面16hとテーパー面16dの間には楔当接凸部16jが形成されている。ポール16の一方の側面には、周方向の略中央の位置にガイド突起16kが突設され、他方の側面には一対の回転規制突起16m(図2、図5参照)が突設されている。回転規制突起16mがベースプレート14に形成した回転規制溝(図には表れていない)に係合することにより、ポール16はベースプレート14に対して、センターシャフト21の軸線を中心とした回転方向への移動が規制されている。一方、ベースプレート14に対し、センターシャフト21の軸線を中心とした径方向へのポール16の移動は許容されている。
All six
ポール16と同様に、6個の楔部材17は全て同じ形状を有している。図6に示すように、楔部材17は、隣接する2つのポール16の周方向端面16g、16hの間に挿入される外径突出部17aを有し、外径突出部17aよりも内径側に位置する両側部には、ポール16の楔当接凸部16jに当接可能なポール押圧面17bと、ポール16の楔当接凸部16iに当接可能なポール押圧面17cが形成されている。ポール押圧面17bとポール押圧面17cは、外径突出部17aから離れて内径側に進むにつれて互いの間隔を大きくさせる、傾斜方向反対のテーパー面となっている。また、楔部材17の最も内径側には、山形のカム当接凸部17dが形成され、このカム当接凸部17dからポール押圧面17bに向けて、カム当接テーパー面17eが形成されている。カム当接テーパー面17eは、ポール押圧面17bとは逆に、内径側に進むにつれて徐々にポール押圧面17c側に接近する傾斜面となっている。楔部材17の一方の側面にはガイド突起17fが突設され、他方の側面には、ガイド突起17fと略同軸上に位置する回転規制突起17g(図2、図6参照)が突設されている。回転規制突起17gがベースプレート14に形成した回転規制溝(図には表れていない)に係合することにより、楔部材17はベースプレート14に対して、センターシャフト21の軸線を中心とした回転方向への移動が規制されている。一方、ベースプレート14に対し、センターシャフト21の軸線を中心とした径方向への楔部材17の移動は許容されている。
Similar to the
回転カム18は、中央に非円形(小判型)形状のシャフト嵌合孔18aが形成され、外径方向に向けて放射状に突出する6つの楔操作腕18bを備えている。それぞれの楔操作腕18bの形状は共通である。楔操作腕18bの一側面は、概ね径方向に向けて延びる回転規制面18cとなっており、楔操作腕18bにはさらに、該回転規制面18cに続けて、傾斜角の異なる第1テーパー面18dと第2テーパー面18eが形成されている。第1テーパー面18dは、楔操作腕18bの外径方向端部を構成しており、回転規制面18cから離れるにつれて内径方向(シャフト嵌合孔18a側)に進むように傾斜している。第2テーパー面18eも第1テーパー面18dと同方向への傾斜面であるが、回転カム18の回転方向に対する傾斜角が第1テーパー面18dよりも大きい。言い換えると、回転カム18の単位回転角で当接対象に与える径方向移動量が、第1テーパー面18dよりも第2テーパー面18eの方が大きい。回転カム18の外周部にはさらに、それぞれの楔操作腕18bの第2テーパー面18eに続く領域に、計6つのポール押さえ面18fが形成されている。ポール押さえ面18fは、センターシャフト21の軸線を中心とする円弧状面である。また、各楔操作腕18bの回転規制面18cと各ポール押さえ面18fの間には、ポール押さえ面18fよりも内径方向へ切り込まれた、計6つのポール逃げ凹部18gが形成されている。以上の6つの楔操作腕18b、6つのポール押さえ面18f、6つのポール逃げ凹部18gはそれぞれ、周方向に略等間隔で配置されている。
The
図2に示すように、センターシャフト21は、シャフト嵌合孔18aに嵌合する非円形(小判型)断面の回転伝達部21aを有し、回転カム18とセンターシャフト21は一体的に回転される。
As shown in FIG. 2, the
また、回転カム18に設けた円柱状の一対のボス18hがガイドプレート19のボス孔19aに嵌合し(図3、図4参照)、回転カム18は、ガイドプレート19とも一体に回転する。ガイドプレート19には、それぞれ6つのポールガイド溝19bと楔ガイド溝19cが周方向に交互に形成されていて、それぞれのポールガイド溝19bに対して、ポール16に設けたガイド突起16kが挿入され、それぞれの楔ガイド溝19cに対して、楔部材17に設けたガイド突起17fが挿入されている(図3、図4参照)。ポール16は、ポールガイド溝19bに対するガイド突起16kの摺動によって径方向への移動軌跡が定められ、楔部材17は、楔ガイド溝19cに対するガイド突起17fの摺動によって径方向への移動軌跡が定められる。
A pair of
回転カム18、ガイドプレート19及びセンターシャフト21の結合体は、図示しない付勢手段によって、図2から図4と、図8から図12に矢印Fで示す方向への回転付勢力が与えられている。この付勢手段は、ロック機構収納凹部14aと円形凹部15cによる内部空間に設けられて回転カム18に係着される内部バネや、該内部空間の外側に設けられてセンターシャフト21に係着される外部バネなど、任意の構成とすることができる。
The combined body of the
以上の構成のリクライニング装置13の動作を説明する。図8に示すロック状態では、6個の楔部材17は、その最も内径側に位置するカム当接凸部17dが楔操作腕18bの第1テーパー面18dに当接して、外径方向に押し付けられている。6個のポール16はそれぞれ、外歯ギヤ16aがギヤプレート15の内歯ギヤ15bと噛み合う位置にあり、各ポール16は、周方向の両側に位置する一対の楔部材17によって両側から挟み込む態様で保持されている。より詳しくは、各ポール16の内周部における一方の周方向端に位置する楔当接凸部16iに対して、これに隣接する1つめの楔部材17のポール押圧面17bが当接し、他方の周方向端に位置する楔当接凸部16jに対して、これに隣接する2つめの楔部材17のポール押圧面17cが当接している。つまり、周方向に隣り合う2つの楔部材17がセットになって、その間に位置するポール16を、その内周部の両端位置(楔当接凸部16i、16j)から外径方向に向けて押し付けている。そして、ベースプレート14に対して回転方向への移動が規制されたポール16の外歯ギヤ16aが、ギヤプレート15の内歯ギヤ15bと噛み合うことにより、ベースプレート14とギヤプレート15の相対回転が規制され、シートバック12が一定の角度位置に固定される。回転カム18を矢印F方向に回転付勢する付勢手段により、このロック状態が維持される。
The operation of the
図8のロック状態では、回転カム18の6つのポール押さえ面18fがそれぞれ、ポール16の内径凸部16bの頂部16cに対向している。ロック機構に特別な外力が作用していないとき、このポール押さえ面18fと頂部16cの間にはクリアランスが確保されており、各ポール16は、周方向両端に位置する一対の楔部材17による2点支持状態になっている。そして、楔部材17の押圧に抗してポール16を内径方向へ移動させるような力が入力されたとき、頂部16cがポール押さえ面18fに当接して、ポール16に対する第3の支持箇所となる。このように、外力が加わったときには、両側一対の楔部材17による保持に加えて、その周方向の中間位置で回転カム18が直接にポール18を支持する構成としたことにより、ポール16に対する支持強度を高め、ロック状態を確実に維持させることができる。
In the locked state of FIG. 8, the six
着座者がシートバック12の角度調整を行おうとするときには、ロック解除ハンドル22を操作して、付勢手段の付勢方向Fと反対のロック解除方向G(図8から図12に示す)へ回転カム18、ガイドプレート19及びセンターシャフト21の結合体を回転させる。図9から図12は、このロック解除方向Gへの回転操作によるロック解除動作を段階的に示したものである。リクライニング装置13には、回転カム18が図8の位置からロック解除方向に多少角度変化してもロック状態が維持されるように遊びが設けられており、図9は、この回転カム18の遊び角の終端位置を示している。図9では、ロック解除方向Gへの回転カム18の角度変化に伴い、各楔部材17に対する楔操作腕18bの当接位置が変化し、第1テーパー面18dと第2テーパー面18eの境界部付近が、カム当接凸部17dから外れてカム当接テーパー面17eに当接するようになる。但し、図9の状態では、各楔部材17の径方向位置は図8のロック状態とほとんど変化しておらず、ポール16は、外歯ギヤ16aを内歯ギヤ15bに噛合させる位置に保持されている。
When the seated person tries to adjust the angle of the seat back 12, the unlocking
回転カム18及びガイドプレート19が、遊び角の終端を超えてロック解除方向Gへ回転されると、図10のように、それぞれの楔部材17に対する楔操作腕18bの当接位置が変化し、第1テーパー面18dと第2テーパー面18eの境界部付近が、カム当接テーパー面17eとの当接を維持しつつ、カム当接凸部17dから徐々に離れていく。6個の楔部材17はそれぞれ、この回転カム18に対する当接位置変化と、回転カム18と共に回転するガイドプレート19の楔ガイド溝19cの案内とにより、内径方向へ移動される。楔部材17が内径側に移動すると、周方向の両側位置を一対の楔部材17によって保持されているポール16の内径方向への移動が許される。そして、各ポール16は、ガイドプレート19のポールガイド溝19bに案内されて、内径方向への移動を開始する。すなわち、外歯ギヤ16aと内歯ギヤ15bの噛合解除が始まる。
When the rotating
図10の噛合解除開始からさらにロック解除方向Gへ回転カム18及びガイドプレート19が回転されると、図11に示すように、カム当接テーパー面17eの終端(ポール押圧面17bに近い側の端部)付近を第2テーパー面18eで支持する状態へと楔操作腕18bと楔部材17の位置関係が変化する。換言すれば、回転カム18の6つの楔操作腕18bがそれぞれ、対応する楔部材17から離れる方向に変位される。この回転カム18に対する当接位置変化と、ガイドプレート19の楔ガイド溝19cの案内とにより、それぞれの楔部材17はさらに内径方向へ移動される。これにより、各楔部材17による各ポール16への外径方向への押圧も解除され、ポールガイド溝19bに案内されてポール16が内径方向へ移動し、外歯ギヤ16aがギヤプレート15の内歯ギヤ15bとの噛合を解除する。このとき、回転カム18におけるポール16の頂部16cへの対向部位が、ロック状態でのポール押さえ面18fからポール逃げ凹部18gに変化しており、該ポール逃げ凹部18g内へ内径凸部16bを進入させることにより、ポール16の内径方向移動を妨げないようになっている。また、ポール16に対して楔操作腕18bは、カム逃げ面16fが臨む凹状空間に進入するため、楔操作腕18bとポール16との干渉も生じない。
When the rotating
図12のフルオープン状態まで回転カム18及びガイドプレート19をロック解除方向Gに回転させると、6個のポール16と6個の楔部材17はそれぞれ、ポールガイド溝19bと楔ガイド溝19cに案内されてさらに内径方向へ移動し、外歯ギヤ16aと内歯ギヤ15bの噛合が完全に解除される。そして、各楔操作腕18bの回転規制面18cがポール16の回転規制面16eに当接することで、ロック解除方向Gへの回転カム18の回転が規制される。このフルオープン状態では、ポール16の内径凸部16bがポール逃げ凹部18gに進入し、またポール16に対して楔操作腕18bが、第1テーパー面18dをカム逃げ面16fに近接させた位置に収まっている。それぞれの楔部材17は、カム当接凸部17dが回転カム18のポール押さえ面18fに当接した状態で保持される。
When the rotating
このフルオープン状態ではベースプレート14とギヤプレート15の相対回転が許され、シートバック12を任意の角度位置に調節することができる。角度調節の完了後、ロック解除ハンドル22に対するロック解除操作を解除する。すると、付勢手段の付勢力によって回転カム18、ガイドプレート19及びセンターシャフト21の結合体が付勢方向Fに回転し、回転カム18に設けた6つの楔操作腕18bが6個の楔部材17を外径方向に押圧し、各楔部材17を介してポール16がギヤプレート15の内歯ギヤ15bとの噛合位置まで押し込まれ、図8のロック状態に戻る。
In this fully open state, relative rotation of the
以上のように、本実施形態のリクライニング装置13では、回転カム18が複数(6個)の楔部材17を外径方向に押圧し、この複数の楔部材17が2つで一組となって、ポール16の内周部の周方向の異なる位置(両端位置)を挟み込みつつ押圧してギヤプレート15との噛合位置に保持させている。この構成により、ポール16を精密に位置制御するためのガイド面をベースプレート14に設ける必要がなく、このガイド面の製造(特に鏡面加工)に高いコストと手間がかかっていた従来の装置に比して、コスト削減や生産性向上の効果が得られる。
As described above, in the
また、ポール16の周方向両端を2つの楔部材17で保持する構成は、ギヤプレート15との噛合状態におけるポール16の傾き抑制効果がある。ポール16をギヤプレート15に噛合させるに際し、本実施形態とは異なり、ポール16の周方向の中央を回転カム18によって外径方向に押圧することも可能である。この場合、部材間のクリアランスによって、内歯ギヤ15bと外歯ギヤ16aの全域を精密に噛合させることは困難であるため、中央部を押圧されたポール16は傾きを生じ、ギヤの実効的な噛合領域が周方向の一端部付近に集中しやすくなり、ギヤの偏摩耗の原因となる。一方、本実施形態のように、2つの楔部材17によって周方向両端からポール16を均等に押圧する構成では、ポール16の傾きが起こりにくく、内歯ギヤ15bに対する外歯ギヤ16aの実効的な噛合領域を広くさせる(ギヤを有効利用する)ことができる。その結果、ロック状態でのポール16の安定性及び支持強度が向上し、ギヤの偏摩耗を防いで優れた動作精度を得ることができる。
In addition, the configuration in which the circumferential ends of the
また、前述したように、ロック状態でポール16を内径方向へ変位させるような外力が加わった場合には、両側の楔部材17に加えて、回転カム18のポール押さえ面18fによって、周方向の中央に位置する内径凸部16bの頂部16cを当接支持するようになっている。通常のロック状態ではこのポール押さえ面18fによる当接支持が生じないように、設計上、ポール押さえ面18fと頂部16cの間には微小なクリアランスが設けられている。それぞれのポール16を常に3点で支持させることは、個々の部品精度のばらつきなどを考慮すると困難である。そこで、負荷の少ない通常のロック状態では、2つの楔部材17による2点保持を基準とし、負荷のかかる状態でのみポール押さえ面18fによる支持で補強する構造としている。これにより、ポール16の保持部の精度管理が容易で、かつ耐久性にも優れたロック機構となっている。
In addition, as described above, when an external force is applied to displace the
以上のリクライニング装置13では、周方向の全域に亘って6個のポール16と6個の楔部材17が交互に配されているが、本発明は、このようにロック機構を構成する可動要素が全周的に配置されていないタイプとすることも可能である。図13と図14に示す第2の実施形態では、ポール16の数を3個とし、この3個のポール16の間に、ベースプレート14の一部として3つの楔ガイド部25が固定的に形成されている。それぞれの楔ガイド部25は、外歯ギヤ16aと内径凸部16bを有さない点を除いてポール16に似た扇状の凸部として構成され、ポール16の周方向端面16g、16hに対向する一対の周方向端面25a、25bを有し、この周方向端面25a、25bの内径部側に一対の楔当接凸部25c、25dを有する。楔当接凸部25c、25dは、ロック状態において、隣り合う2つの楔部材17のポール押圧面17b、17cを当接させて、ポール16との間でそれぞれの楔部材17を安定して保持させる機能を備える。図13及び図14において、この3つの楔ガイド部25を除く構成は先の実施形態と共通であり、3個のポール16はそれぞれ、その周方向両端部を2つの楔部材17で保持されている。
In the
以上、図示実施形態に基づき説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、発明の要点を逸脱しない限りにおいて異なる構成にすることが可能である。例えば、ロック時の安定性や強度を考慮すると、先の各実施形態のように、周方向位置を異ならせて3個以上のポールを設けることが好ましいが、本発明のリクライニング装置を構成するロック機構は、少なくとも1つのポール(可動ロック部材)と2つの楔部材で成立するものであり、その配置や数は図示実施形態で示したものに限定されない。 As mentioned above, although demonstrated based on illustration embodiment, this invention is not limited to this embodiment, It is possible to set it as a different structure unless it deviates from the main point of invention. For example, in consideration of stability and strength at the time of locking, it is preferable to provide three or more poles with different circumferential positions as in the previous embodiments, but the lock constituting the reclining device of the present invention The mechanism is formed by at least one pole (movable lock member) and two wedge members, and the arrangement and number thereof are not limited to those shown in the illustrated embodiment.
10 車両用シート
11 シートクッション
12 シートバック
13 リクライニング装置
14 ベースプレート
15 ギヤプレート
15b 内歯ギヤ
16 ポール(可動ロック部材)
16a 外歯ギヤ
16b 内径凸部
16c 内径凸部の頂部
16e 回転規制面
16f カム逃げ面
16g 16h 周方向端面
16i 16j 楔当接凸部
16k ガイド突起
16m 回転規制突起
17 楔部材
17b 17c ポール押圧面
17d カム当接凸部
17e カム当接テーパー面
17f ガイド突起
17g 回転規制突起
18 回転カム
18b 楔操作腕
18c 回転規制面
18d 第1テーパー面
18e 第2テーパー面
18f ポール押さえ面
19 ガイドプレート
19b ポールガイド溝
19c 楔ガイド溝
20 押さえリング
21 センターシャフト
22 ロック解除ハンドル
25 楔ガイド部
25a 25b 周方向端面
25c 25d 楔当接凸部
F 付勢手段による付勢方向
G ロック解除方向
DESCRIPTION OF
Claims (4)
上記ベースプレートとギヤプレートの相対回転中心と略一致する回転中心で回転可能に支持された回転カム;
上記回転カムの回転半径方向に移動可能で、上記ギヤプレートに形成した内歯ギヤに噛合可能な外歯ギヤを外周部に有する少なくとも1つの可動ロック部材;及び
上記可動ロック部材に対して周方向の異なる2つの位置で当接し、それぞれが上記回転カムによって押圧されて可動ロック部材をギヤ噛合位置へ押し付ける、少なくとも2つの楔部材;
を備えたことを特徴とするシートリクライニング装置。 A base plate and a gear plate that are relatively rotatable and fixed to one and the other of the seat cushion side and the seat back side;
A rotating cam supported rotatably at a rotation center substantially coincident with a relative rotation center of the base plate and the gear plate;
At least one movable locking member having an outer gear on the outer peripheral portion, which is movable in a rotational radius direction of the rotating cam and meshable with an inner gear formed on the gear plate; and circumferential direction with respect to the movable locking member At least two wedge members that are in contact with each other at two different positions and are pressed by the rotating cam to press the movable lock member to the gear meshing position;
A seat reclining device comprising:
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008329173A JP2010148629A (en) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | Seat reclining device |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2008329173A JP2010148629A (en) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | Seat reclining device |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2010148629A true JP2010148629A (en) | 2010-07-08 |
Family
ID=42568412
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2008329173A Pending JP2010148629A (en) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | Seat reclining device |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2010148629A (en) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013091415A (en) * | 2011-10-26 | 2013-05-16 | Imasen Electric Ind Co Ltd | Reclining device |
| JP2013163474A (en) * | 2012-02-13 | 2013-08-22 | Imasen Electric Ind Co Ltd | Reclining device |
-
2008
- 2008-12-25 JP JP2008329173A patent/JP2010148629A/en active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013091415A (en) * | 2011-10-26 | 2013-05-16 | Imasen Electric Ind Co Ltd | Reclining device |
| JP2013163474A (en) * | 2012-02-13 | 2013-08-22 | Imasen Electric Ind Co Ltd | Reclining device |
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