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JP2010505015A - 衛生特性を付与するための高分岐ポリマー - Google Patents

衛生特性を付与するための高分岐ポリマー Download PDF

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JP2010505015A JP2009529683A JP2009529683A JP2010505015A JP 2010505015 A JP2010505015 A JP 2010505015A JP 2009529683 A JP2009529683 A JP 2009529683A JP 2009529683 A JP2009529683 A JP 2009529683A JP 2010505015 A JP2010505015 A JP 2010505015A
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Abstract

本発明は、半永久的に衛生特性を有する表面を提供するための、疎水性コア並びに抗菌および/または抗付着活性シェルを含有する高分岐ポリマーに関する。

Description

本発明は、半永久的衛生特性を有する表面を提供するための、疎水性コア並びに抗菌および/または抗付着活性シェルを含有する高分岐ポリマーに関する。
衛生分野では、洗浄剤はしばしば抗菌性添加剤を伴って供給される。その場合、抗菌活性添加剤は洗浄剤と一緒に処理表面から洗い落とされるので、抗菌作用は一般に時間経過とともに限られることになる。しかしながら、より長い期間の抗菌効果を処理表面に付与することが望ましい。
この問題を解決するための可能な提案は、共有結合する抗菌物質を表面に永久的に付与することである。しかしながら、このタイプの永久的仕上げは一般に、仮にできたとしても、実施するのが非常に困難である。
WO 04/113418 WO 03/024217 WO 98/26662 US 6,440,405 WO 01/012725
Polymer (2003) 44(8), 2213-2220 Macromolecular Chemistry and Physics (2001) 202(9), 1569-1575
従って、本発明の目的は、対象表面に共有結合させる必要なく、長期間または半永久的衛生特性を表面に付与できる物質を提供することである。
理想的には、標準的洗浄に付される表面で半永久的衛生特性が達成できるように、これらの物質は更に、常套の洗濯洗剤および洗浄剤に配合できるべきである。
意外にも、疎水性コアおよび抗菌活性基(特に第四級アンモニウム基)の両方を含有する高分岐ブロックコポリマーが、この目的を達成するために特に適していることが見出された。
ジイソプロペニルベンゼンおよび付加モノマー(例えばビニルピリジン)からの高分岐ブロックコポリマーの製造方法は、既に従来技術から知られている(Polymer (2003) 44(8), 2213-2220、Macromolecular Chemistry and Physics (2001) 202(9), 1569-1575、WO 04/113418)。しかしながら、抗菌活性高分岐ブロックコポリマーの製造方法は、これらの刊行物のいずれにも記載されていない。
第四級アンモニウム化合物および樹枝状ポリマーの混合物を含んでなる組成物は、WO 03/024217に記載されている。しかしながら、自身が第四級アンモニウム化合物を含有する樹枝状ポリマーは記載されていない。
更に、樹枝状ポリマーが抗菌特性を有し得ることも既に知られている(WO 98/26662、US 6,440,405、WO 01/012725)。
オリゴ糖類で変性されて抗菌特性を付与されたデンドリマーが、WO 98/26662に記載されている。第四級アンモニウム基含有デンドリマーが、US 6,440,405に記載されている。しかしながら、これら公開特許公報に記載されているデンドリマーは、本発明の半永久的結合、およびそれによる長期間の抗菌効果を可能にする、本発明の有利な疎水性部分を有していない。
高分岐ポリマー、抗菌活性化合物および任意のポリエステル樹脂を含んでなる、架橋可能な抗菌性高分岐ポリマー組成物がWO 01/012725に記載されている。第四級アンモニウム塩も、使用可能な抗菌性化合物として記載されている。しかしながら、同特許でも、本発明の有利な半永久的結合を可能にする、抗菌活性領域と組み合わせた疎水性部分からなる本発明の有利な構造を有するポリマーは記載されていない。
従って、本発明の第一の主題は、疎水性コア並びに抗菌および/または抗付着活性シェルを含んでなる高分岐ポリマーである。
セラミック(左)上およびガラス(右)上でのAF 249の抗菌試験結果を表す。実験手順は、実施例2に記載したように実施した。観察されるように、スプレーした表面には微生物が存在せず、一方、スプレーしなかった領域には微生物の増殖が見られる。 セラミック(タイル)上でのAF 249の抗菌試験結果を表す。Staphylococcus aureusの付着を調べた。左から右に向かって各々、フィルム接触法に従って処理した後の、培養前のタイルの付着値(0時間)、16時間後の付着値、および24時間後の付着値を表す。比較のため、左側に、a)未処理のプラスチック表面への付着値、その隣にb)未処理のタイルへの付着値を示す。それらa)およびb)の隣に左から右に向かって、下記組成物で処理したタイルの付着値を示す:c)100%の市販トイレクリーナー、d)100%の市販トイレクリーナー+2重量%のAF 249、e)10%の市販トイレクリーナー、d)10%の市販トイレクリーナー+2重量%のAF 249。
本発明において、「コア」とは、高分岐ポリマーの内部を意味すると理解される。この意味では、コアは、第一に高分岐コア自体、即ち高分岐ポリマーの成長の元として機能する領域を含む。更に本発明では、用語「コア」は、場合により、この高分岐コアに接続する高分岐ポリマーの分岐上の領域も含み、即ち、これらの領域は疎水性部分である。従って、本発明では、用語「コア」と「高分岐コア」とは異なり得、実際の意味において高分岐ポリマーのコアは高分岐コアを含む。
高分岐ポリマーの疎水性部分は、高分岐コアのみ、および高分岐コアに直接結合している分岐の領域の両方に位置し得る。
好ましい態様では、疎水性部分は、高分岐コア自体のみに位置する。この態様では、高分岐ポリマーの「疎水性コア」は高分岐コア自体であり、この態様では、「コア」と「高分岐コア」の意味は同一である。
別の好ましい態様では、疎水性部分は、高分岐コアのみではなく、高分岐コアに直接結合している分岐の領域にも位置する。この態様では、「コア」と「高分岐コア」との意味が相応に異なる。
本発明において、「シェル」は、ポリマーのコア上に内側から外側に向かって結合している領域と理解される。シェルは、高分岐ポリマーの分岐上に位置する抗菌および/または抗付着活性領域によって適当に形成される。態様に応じて、抗菌および/または抗付着活性シェルは、高分岐コアに直接結合し得るか、または高分岐ポリマー上の更に外側に位置し得、後者は特に、疎水性部分が高分岐コアに結合している場合である。
疎水性部分は、好ましくは、シリコーン基、または任意にヘテロ原子も含有できる疎水性炭化水素によって形成される。疎水性炭化水素は、例えば、任意に置換されていてよいポリアクリレートまたはポリメタクリレートであり得る。記載したように、疎水性部分は、高分岐コアに限定され得るか、またはポリマーの分岐まで拡がり得る。疎水性部分は、好ましくは、ブロックとして一緒に配置されるモノマーからなる。
本発明の好ましい態様では、疎水性コアは、芳香族基、C6〜10アリール基、特にフェニル基を含んでなる。
特定の態様では、高分岐コアのみが芳香族C6〜10アリール基を含んでなる。分子の疎水性を十分なものにするため、この態様では、コアに含有される疎水基の数を、好ましくは少なくとも15個または20個、特に好ましくは少なくとも30個、40個または50個、とりわけ少なくとも100個、120個または150個とすべきである。
別の好ましい態様では、分岐が高分岐ポリマーの疎水性コアに結合し、前記分岐自体が芳香族C6〜10アリール基を含有して疎水性部分を含み、その上で内側から外側に抗菌および/または抗付着活性領域が結合される。この場合、分岐における疎水性部分は、少なくとも10個または20個、好ましくは少なくとも30個、40個または50個、特に好ましくは少なくとも70個、100個または150個、特に10〜5000個、50〜3000個、または100〜2000個のブロック配置されたモノマーからなるポリマー単位である。芳香族基は、特に疎水基、なかでもC6〜10アルキル基によって、任意に一置換または多置換されていてよい。フェニル基が好ましい芳香族基である。好ましい態様では、分岐の疎水性部分は、上記した数のモノマーを含有する任意に変性されていてよいポリスチレン単位からなる。
もちろん、本発明によれば、高分岐ポリマーの疎水性コアは、異なった疎水性部分によっても形成され得る。従って、例えば、高分岐コアが、芳香族C6〜10アリール基含有分岐が結合する、シリコーン、ポリアクリレートまたはポリメタクリレートからなることが可能である。
微生物に対する高分岐ポリマーの抗菌および/または抗付着活性領域は、好ましくはポリマーの外部シェルにある。この領域は好ましくは親水性であり、それによって、ポリマーは水性媒体に可溶となる。高分岐ポリマーが好ましくは高分岐ブロックコポリマーとなるように、抗菌および/または抗付着活性領域は、好ましくは同様にブロック配置されたモノマーによって形成される。本発明において、「抗付着」とは、特に、ポリマーが微生物、好ましくは細菌および/または真菌の付着を防ぐことを意味する。
衛生活性領域、即ち抗菌および/または抗付着活性領域を各々形成する、ブロックとして一緒に配置される単位は、この場合、それ自体抗菌および/または抗付着活性でなくてよい。領域が、個々の単位自体にはなく、むしろ微生物に対して抗菌および/または抗付着活性であるブロックポリマー構造にのみあれば十分であり、好ましい。本発明で使用できる抗菌活性物質またはポリマー領域の例は、Tashiro, Macromol. Mater. Eng. (2001) 286, 63-87の特に第4章に記載されている。同文献に記載されているポリマー単位の幾つかは、モノマーの重合および任意に続く化学変性の後に、微生物に対する抗菌および/または抗付着活性を初めて発揮する。この好ましい例として、特に、重合および続いての窒素原子の四級化の後に初めて抗菌活性を有するポリマー領域を形成する、ピリジン基含有モノマーを挙げることができる。
抗菌および/または抗付着活性ポリマーのこの意味における例として、特に、ビグアニド基またはアルキル化ヘテロ原子基、とりわけ、第四級アンモニウム基、第四級ピリジニウム基、第四級ホスホニウム基または第三級スルホニウム基を含有するポリマーを挙げることができる。
しかしながら、別の態様として、抗菌活性領域は、もちろん、それ自体が微生物に対して既に抗菌および/または抗付着活性である単位を含んでなってもよい。この態様では、ブロック型配置でなくても抗菌作用が付与され得るので必須ではないが、該単位も好ましくはブロックである。
抗菌および/または抗付着活性領域はまた、例えばWO 98/26662に記載されているようなオリゴ糖類、或いはキチンまたはキトサン誘導体に関し得る。しかしながら、炭水化物によって変性された高分岐ポリマーの欠点は、一般に炭水化物によって細菌との特定の相互作用しか可能にならず、その結果、炭水化物の使用が抗菌活性範囲を制限し得ることにある。
微生物に対する高分岐ポリマーの抗菌および/または抗付着活性領域がポリマー単位に関する場合、ポリマー単位は、少なくとも20個、30個、40個または80個、好ましくは少なくとも120個、160個または200個、特に好ましくは少なくとも280個、400個または600個、とりわけ40〜20000個、200〜12000個、または400〜8000個の任意に化学変性されていてよいブロック配置されたモノマーからなる。先の記載によれば、任意に化学変性されていてよいブロック配置されたモノマーは、好ましくは、正に帯電したアルキル化ヘテロ原子を含有する基を含んでなる単位に関する。正に帯電したアルキル化ヘテロ原子を含有する基は、好ましくは、第四級アンモニウムイオン、第四級ピリジニウムイオン、第四級ホスホニウムイオン、または第三級スルホニウムイオンから選択される。この場合、四級化基または三級化基は、好ましくはC1〜12アルキル、特に好ましくはC1〜6アルキルである。従って、抗菌および/または抗付着活性ポリマー単位は、好ましくはポリカチオン、特にヘテロ原子ポリカチオンである。好ましい態様では、微生物に対する抗菌および/または抗付着活性単位は、少なくとも部分的にC1〜12アルキル−、特に好ましくはC1〜6アルキル−、好ましくはメチル−、エチル−、プロピル−またはブチル−四級化された、ポリビニルピリジン(特にポリ−4−ビニルピリジン)または窒素基含有ポリ(メタ)エタクリレートである。
窒素基含有ポリ(メタ)エタクリレートは、特に、以下の一般式:
Figure 2010505015
[式中、Rは水素、メチルまたはエチルを表し、AはOまたはNHを表し、Vは1〜15個の炭素原子を含有する直鎖または分枝、飽和または不飽和の炭化水素基を表し、RおよびRは相互に独立にメチルまたはエチルを表す。]
で示されるモノマーを用いて調製できる。
特に、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMEMA)、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノブチルアクリレート、ジメチルアミノブチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(DMAPA)、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMA)、ジメチルアミノブチルアクリルアミド、ジメチルアミノブチルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチルアクリルアミド、またはジエチルアミノエチルメタクリルアミドを、この一般式のビニルモノマーとして使用できる。
抗菌および/または抗付着活性領域内のモノマー数と疎水性部分内のモノマー数との比は、好ましくは少なくとも2:1、特に好ましくは少なくとも3:1、とりわけ少なくとも4:1または5:1、特定の態様では少なくとも6:1または8:1であり、上限は、好ましくは100:1、特に好ましくは50:1、とりわけ30:1、特に25:1である。特に好ましい態様では、この比は、10:1〜30:1、とりわけ15:1〜25:1である。
高分岐ポリマーは、好ましくは少なくとも3個、特に3〜10,000個、特に好ましくは3〜1000個、とりわけ3〜100個または3〜10個の分岐を含有する。高分岐ポリマーはデンドリマーであってよい。しかしながら、特に好ましい態様では、高分岐ポリマーは低い分岐度を有する。特に好ましい態様では、高分岐コアのみが分岐し、高分岐コアに結合する分岐は直鎖である。高分岐コアの分岐度は、好ましくは0.4〜0.8、特に好ましくは0.4〜0.5である(分岐度の定義に関しては、例えば、Hoelterら、(1997) Acta Polymer 48, 30-35を参照)。既に記載したように、高分岐コアに結合する分岐は、好ましくはブロックコポリマー単位である。好ましい態様では、高分岐ポリマーの分子量は40,000〜200,000g/molである。
本発明の高分岐ポリマーは、更に好ましくは、特に界面活性剤の存在下で水性媒体に安定して溶解することもできる水溶性分子である。一般にカチオン基含有ポリマーは、アニオン性界面活性剤の存在下で析出するが、意外にも、特に、アニオン性界面活性剤の存在下で、正に帯電したシェルを有する本発明の高分岐ポリマーは安定して溶解する。
更に、本発明の高分岐ポリマーは、少なくとも2つの異なった立体配座状態を形成できる限りにおいて、好ましくは両性分子である。水性媒体中の溶解状態では、疎水性コアは分子内部に見られ、抗菌活性単位は水性媒体の方へ外側に向かって整列する。疎水性表面との接触により構造が折れ曲がり、立体配座が変化し、疎水性コアが疎水性表面に結合し、抗菌活性領域が表面から離れた方を向き、それにより微生物に対して抗菌的および/または抗付着的に作用する。
本発明の高分岐ポリマーの別の利点は、本発明の高分岐ポリマーが特に疎水性物質のための担体として機能できるという事実である。そのような物質の例として、殺生物剤、特にトリクロサン、着色料および香料を記載できる。従って、本発明の主題はまた、非共有結合活性物質を含んでなる本発明の高分岐ポリマーである。活性物質は、好ましくは、殺生物剤、着色料および香料から選択される。
高分岐ポリマーは、複数のリビング中心を有する高分岐コアから、特にアニオン共重合、カチオン共重合またはラジカルブロック共重合によって得ることができる。高分岐コア自体は、同様に、重合によって得ることができる。アニオン重合に関する適当な関連文献については、特に、Hadjichristidisら、Chem. Rev. (2001) 101, 3747-3792の刊行物を参照できる。ラジカル重合に関する文献については、例えば、Kamigaitoら、Chem. Rev. (2001) 101, 3689-3745、Hawkerら、Chem. Rev. (2001) 101, 3661-3688、およびMatyjaszewskiら、Chem. Rev. (2001) 101, 2921-2990の刊行物を参照できる。カチオン重合に関する文献については、Charleuxら、Advances in Polymer Science (1999) 142, 1-69の刊行物を参照できる。
従って、本発明の主題は、以下の工程:
a)複数のリビング中心を有する高分岐コアを製造する工程、
b)(a)からの化合物を、第四級アンモニウム基、第四級ホスホニウム基または第三級スルホニウム基を含有するモノマーで処理する工程
を含む、本発明の抗菌および/または抗付着活性高分岐ポリマーの製造方法である。
従って、本発明の主題はまた、以下の工程:
a)複数のリビング中心を有する高分岐コアを製造する工程、
b)(a)からの化合物を、有機的に結合した窒素、リンまたはイオウを含有するモノマーで処理する工程(ここで、窒素含有基は好ましくはピリジンである。)、
c)(b)からの生成物をアルキル化剤で処理して、(b)に記載したヘテロ原子を第四級または第三級ヘテロ原子に転化する工程(ここで、アルキル化剤は、好ましくはハロゲン化アルキル、特に、塩化アルキル、臭化アルキルまたはヨウ化アルキル、特に好ましくはC1〜6ハロゲン化アルキル、最も好ましくはC1〜4ハロゲン化アルキルである。)
を含む、本発明の抗菌および/または抗付着活性高分岐ポリマーの製造方法である。
従って、本発明の主題はまた、以下の工程:
a)複数のリビング中心を有する高分岐コアを製造する工程、
b)(a)からの化合物を、疎水基含有モノマーで処理する工程(ここで、疎水基は好ましくは芳香族C6〜10アリール基であり、芳香族基は任意に疎水基(特にC1〜6アルキル基)によって一置換または多置換されていてよい。)、
c)(b)からの生成物を、第四級アンモニウム基、第四級ホスホニウム基または第三級スルホニウム基を含有するモノマーで処理する工程
を含む、本発明の抗菌および/または抗付着活性高分岐ポリマーの製造方法である。
従って、本発明の主題はまた、以下の工程:
a)複数のリビング中心を有する高分岐コアを製造する工程、
b)(a)からの化合物を、疎水基含有モノマーで処理する工程(ここで、疎水基は好ましくは芳香族C6〜10アリール基であり、芳香族基は任意に疎水基(特にC1〜6アルキル基)によって一置換または多置換されていてよい。)、
c)(b)からの化合物を、有機的に結合した窒素、リンまたはイオウを含有するモノマーで処理する工程(ここで、窒素含有基は好ましくはピリジンである。)、
d)(c)からの生成物をアルキル化剤で処理して、(c)に記載したヘテロ原子を第四級または第三級ヘテロ原子に転化する工程(ここで、アルキル化剤は、好ましくはハロゲン化アルキル、特に、塩化アルキル、臭化アルキルまたはヨウ化アルキル、特に好ましくはC1〜6ハロゲン化アルキル、最も好ましくはC1〜4ハロゲン化アルキルである。)
を含む、本発明の抗菌および/または抗付着活性高分岐ポリマーの製造方法である。
好ましい態様では、複数のリビング中心を有する高分岐コアは、メソメリー効果および/または誘起効果によって安定化された、ポリアニオン、ポリカチオンまたはポリラジカルであり、特に、共鳴安定化された、ポリアニオン、ポリカチオンまたはポリラジカルであり、最も好ましくは、芳香族的に安定化された、ポリアニオン、ポリカチオンまたはポリラジカルである。
本発明の主題はまた、上記した方法によって得られる高分岐ポリマーである。
特に好ましい態様では、高分岐ポリマーは、例えばPolymer (2003) 44(8), 2213-2220に記載されているように、芳香族的に安定化されたポリアニオンから出発して調製される。芳香族的安定化アニオンは、好適には、ジビニルベンゼンまたは1,3−ジイソプロペニルベンゼンから出発し、有機金属化合物(例えばブチルリチウム)での処理により制限されたアニオン重合を実施し、それによって複数のリビング中心を有する分岐ポリマーコアを調製することによって製造され得る。このようにして、疎水性芳香族基含有高分岐コアが早くも適当に得られる。このコアが十分に大きいならば、疎水性表面に結合させるのに既に十分であり得る。
本発明の特定の態様では、この疎水性コアから出発し、抗菌性基含有モノマーを用いてアニオン重合することによって、疎水性表面に良好に結合でき、良好な抗菌特性も示す、本発明の分子が得られる。抗菌性基は、別のモノマーとの共重合によっておよびブロック重合によって、コアに結合できる。場合により別の単位を、特に重合によって、コアと抗菌性単位との間に挿入できる。更に、付加的単位も抗菌性基含有領域に結合できる。
好ましい態様では、分子の疎水性を増し、それによって疎水性表面への結合能を増すため、少なくとも1個の芳香族基含有疎水性ブロックを分子に付加的に挿入する。また、調製によってまだ適当な疎水性コアを有さない本発明の高分岐ポリマーを製造するためには、この挿入が必ず必要である。
アニオン性ポリマーコアから出発し、このポリマーコアを、疎水性芳香族基、特にC6〜10アリール基、最も好ましくはフェニル基を含有するモノマーで処理することによって、疎水性ブロックを組み込むことができる。芳香族基は、場合により、疎水基、特にC1〜6アルキル基で置換されていてもよい。
抗菌活性を有するブロックは、疎水性芳香族分岐を有するポリマーコアを、上記したように、抗菌活性基または続く工程で抗菌活性基に転化し得る基を含有するモノマーで処理することによって組み込まれ得る。特に、抗菌活性第四級アンモニウムイオン含有ブロックは、ピリジン含有モノマーでの初期処理および続いてのピリジン基の四級化により調製され得る。
従って、本発明の高分岐ポリマーは、特に好ましくは、一方に疎水性ブロック、他方に抗菌活性ブロックを各々含有する、高分岐ブロックコポリマーである。
好ましくは、芳香族的安定化ポリマーアニオンは、好適には20〜40℃、特に約30℃の温度で、有機溶媒、好適にはTHF(テトラヒドロフラン)中、ジイソプロピルベンゼンを有機金属化合物、好ましくはブチルリチウムで処理することによって調製される。
好ましくは最初に−20〜−40℃、特に約−30℃の温度までポリマーアニオン溶液を冷却し、次いで疎水基含有モノマーを添加することによって、ポリマーアニオンをモノマーで処理する。モノマーは好ましくはスチレンである。
このようにして得た生成物を、好ましくは同様に−20〜−40℃、特に約−30℃の温度でピリジン基含有モノマーを用いて処理する。ピリジン基含有モノマーは、好ましくは4−ビニルピリジンである。
アルキル化剤での処理前に、好ましくはまず重合反応を例えばメタノールの添加によって停止し、得られた高分岐ブロックコポリマーを後処理する。アルキル化反応は、好ましくは、有機溶媒中、特にクロロホルム中、室温で実施する。
ラジカル重合による疎水性高分岐コアの調製の例として、塩化ビニルベンジル(VBC)または2−(2−ブロモプロピオニルオキシ)エチルアクリレート(BPEA)の使用を挙げることができる。それによって、芳香族基またはポリアクリレート基を各々含んでなり、更なるラジカル重合のための開始点として末端ハロゲン化物基を付加的に含有する、高分岐コアが得られる(Matyjaszewskiら、Chem. Rev. (2001) 101, 2981-2982)。本発明の高分岐ポリマーは、同様に、前記高分岐コアを、アルキル化できる窒素基を含有するアクリレート(例えば2−(ジエチルアミノ)エチルメタクリレート)を用いてラジカル重合条件下で転化し、続いて該反応生成物をアルキル化剤で転化することにより得られる。
シリコーンポリマー含有疎水性コアは、例えばスターターとしてのヘキサメチルトリシロキサンおよびブチルリチウムと一緒に高分岐コアから出発して調製され得る。場合により続いて、スチレンブロックをシリコーンポリマー上に重合させてもよい(Zillioxら (1975) Macromolecules 8, 573-578参照)。次いで、続くアルキル化により抗菌活性になる4−ビニルピリジンブロックを、スチレンブロック上に重合させてもよい。
疎水性部分並びに抗菌および/または抗付着活性領域に加えて、本発明の高分岐ポリマーは、特に、場合により更なる単位、とりわけ分子の疎水性コアと抗菌および/または抗付着活性シェルとの間に位置し得るか或いは抗菌および/または抗付着活性シェルの内側から外側に向かって結合できるブロックも含むことができる。しかしながら、好ましい態様では、高分岐ポリマーの分岐は各々、内部の疎水性ブロック並びに外部の抗菌および/または抗付着活性ブロックのみからなる。
従って、本発明の特定の主題は、内側から外側に向かって、疎水性部分(各々が、少なくとも2個、好ましくは少なくとも5個、特に少なくとも25個または少なくとも40個の、一緒に配置された芳香族C6〜10アリール基含有モノマーを有する)並びにその上に外側に向かって結合する続く抗菌および/または抗付着活性領域(各々が、少なくとも8個、好ましくは少なくとも20個、特に少なくとも100個または少なくとも150個の一緒に配置された単位を含有する)を含む、少なくとも3個、好ましくは3〜10,000個、特に3〜1000個の分岐を含有する高分岐ブロックコポリマーに関する。芳香族基は場合により、疎水基、特にC1〜6アルキル基によって一置換または多置換されていてもよく、抗菌活性領域に一緒に配置された単位は、好ましくは、正に帯電した有機基、特に四級化ピリジン基(ピリジニウム基)に関する。
本発明の更なる主題は、表面を処理するためおよび/または表面に抗菌特性を付与するための、本発明の高分岐ポリマー、特に高分岐ブロックコポリマーの使用である。この場合、表面は、いかなる種類の表面であってもよい。主に疎水性表面が関与しているが、親水性或いは正または負に帯電した表面或いは金属表面も、本発明の高分岐ポリマーで処理および/または特性付与され得る。処理できる表面の例として、特に家庭用物品の表面、布地、特に合成材料からなる布地、毛髪または歯の表面を挙げることができる。処理できる材料の例として、特にセラミック表面およびプラスチック表面並びに木材表面および金属表面を挙げることができる。
従って、本発明の高分岐ポリマーは、好ましくは、表面、特に硬質表面を洗浄するための組成物、とりわけ、自動食器洗い機用洗剤または食器用洗剤、洗濯洗剤または他の洗浄剤、ヘアケア製品、特にシャンプー、またはデンタル製品、特に練り歯磨きに含有される。
従って、本発明の更なる主題は、本発明の高分岐ポリマーの、洗浄剤、特に硬質表面用洗浄剤、とりわけ自動食器洗い機用洗剤または食器用洗剤、洗濯洗剤または他の洗浄剤、ヘアケア製品、特にシャンプー、またはデンタル製品、特に練り歯磨きへの使用である。
従って、本発明の更なる主題は、本発明の高分岐ポリマー、特に高分岐ブロックコポリマーを含んでなる、組成物、特に洗浄剤および/または仕上げ剤、とりわけ硬質表面用洗浄剤および/または硬質表面用仕上げ剤、特に自動食器洗い機用洗剤または食器用洗剤、洗濯洗剤または他の洗浄剤、更にはヘアケア製品、特にシャンプー、並びにデンタル製品、特に練り歯磨きである。洗浄剤および/または仕上げ剤は、好ましくは、液体状、ゲル状またはペースト状の水性洗浄剤に関する。
本発明の組成物は、本発明の高分岐ブロックコポリマーを、好ましくは20重量%までの量で、特に0.01〜10.0重量%の量で、特に好ましくは0.1〜3.0重量%の量で含んでなる。
好ましい態様では、本発明の組成物は、硬質表面用洗浄剤または布地用洗濯洗剤である。従って、これらの態様の両方を以下でより詳細に説明する。しかしながら、もちろん、以下に記載する成分は、本発明の別の組成物にも含有され得る。
本発明の洗濯洗剤および洗浄組成物は、機械洗いまたは手洗い或いは手動洗浄において商業規模で使用するための、様々な可能な種類の洗浄組成物の全て、濃縮物および希釈なしに使用される組成物の両方に関する。本発明の組成物は、例えば布地、カーペットまたは天然繊維用の洗濯洗剤を包含し、これらについて本発明では用語「洗濯洗剤」を使用する。本発明の組成物はまた、例えば、食器洗い機用食器洗剤または手洗い用食器洗剤、或いは硬質表面(例えば、金属、ガラス、陶磁器、セラミック、タイル、石材、塗装表面、プラスチック、木材または皮革)用洗浄剤を包含し、これらについて本発明では用語「洗浄組成物」を使用する。より広範な意味では、殺菌組成物および消毒剤も、本発明における洗濯洗剤および洗浄組成物として扱われるべきである。
本発明の態様は、従来技術により確立された種類の全て、および/または本発明の洗濯洗剤または洗浄組成物の望ましい使用形態の全てを包含する。これらは、例えば、圧縮されているかまたは圧縮されていない、場合により複数の相からなる、固体状、粉末状、液体状、ゲル状またはペースト状の製剤を包含し、更に、例えば、押出物、顆粒、タブレットまたは小袋、バルクおよび小分けパックを包含する。
本発明の高分岐ポリマーに加えて、本発明の洗濯洗剤または洗浄組成物は、任意に、更なる成分、例えば、酵素、酵素安定剤、界面活性剤、例えば非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤および/または両性界面活性剤、および/または漂白剤、および/またはビルダー、並びに任意の更なる常套成分を含有してもよく、それらを以下に記載する。
好ましい非イオン性界面活性剤は、好ましくは8〜18個の炭素原子とアルコール1molあたり平均して1〜12molのエチレンオキシド(EO)とを含有する、アルコキシル化された、有利にはエトキシル化された、特に第一級のアルコールである。そのアルコール基は、直鎖または好ましくは2位メチル分枝であってよく、またはオキソアルコール基に通常存在する混合物の形態で直鎖基とメチル分枝基とを有していてもよい。しかしながら、特に、12〜18個の炭素原子を含有する天然起源アルコール、例えば、ココナツアルコール、パームアルコール、獣脂アルコールまたはオレイルアルコールからの直鎖基と、アルコール1molあたり平均して2〜8のEOとを含有するアルコールエトキシレートが好ましい。好ましいエトキシル化アルコールは、例えば、3EOまたは4EO含有C12〜14アルコール、7EO含有C9〜11アルコール、3EO、5EO、7EOまたは8EO含有C13〜15アルコール、3EO、5EOまたは7EO含有C12〜18アルコール、およびそれらの混合物、例えば3EO含有C12〜14アルコールと5EO含有C12〜18アルコールとの混合物を包含する。上記したエトキシル化度は、特定の生成物に対して整数または分数であり得る統計的平均値である。好ましいアルコールエトキシレートは狭い同族体分布を有する(狭範囲エトキシレート、NRE)。これらの非イオン性界面活性剤の他に、12を超えるEOを含有する脂肪アルコールを使用することもできる。その例は、14EO、25EO、30EOまたは40EOを含有する獣脂脂肪アルコールである。
単独の非イオン性界面活性剤としてまたは別の非イオン性界面活性剤と組み合わせて使用できる、好ましい非イオン性界面活性剤の別の種類は、好ましくはアルキル鎖中に1〜4個の炭素原子を含有する、アルコキシル化、好ましくはエトキシル化、またはエトキシル化およびプロポキシル化された脂肪酸アルキルエステル、特に脂肪酸メチルエステルである。
有利に使用され得る非イオン性界面活性剤の他の種類は、アルキルポリグリコシド(APG)である。適当なアルキルポリグリコシドは、一般式:RO(G)z[式中、Rは、8〜22個、好ましくは12〜18個の炭素原子を含有する、直鎖または分枝、特に2−メチル分枝の飽和または不飽和脂肪族基であり、Gは、5または6個の炭素原子を含有するグリコース単位、好ましくはグルコースを表す記号である。]を満たす。ここで、グリコシド化度zは、1.0〜4.0、好ましくは1.0〜2.0、特に1.1〜1.4である。直鎖アルキルポリグルコシド、即ち、ポリグリコシル基がグルコース基であり、アルキル基がn−アルキル基である、アルキルポリグリコシドを好ましくは使用する。
アミンオキシド型の非イオン性界面活性剤、例えば、N−ココアルキル−N,N−ジメチルアミンオキシドおよびN−獣脂アルキル−N,N−ジヒドロキシエチルアミンオキシド、並びに脂肪酸アルカノールアミドも適当であり得る。これらの非イオン性界面活性剤の使用量は、好ましくは、エトキシル化脂肪アルコールの使用量を超えず、特に、エトキシル化脂肪アルコールの使用量の半分を超えない。
他の適当な界面活性剤は、式(I):
Figure 2010505015
[式中、RCOは、6〜22個の炭素原子を含有する脂肪族アシル基を表し、Rは、水素、1〜4個の炭素原子を含有するアルキルまたはヒドロキシアルキル基を表し、[Z]は、3〜10個の炭素原子および3〜10個のヒドロキシル基を含有する直鎖または分枝ポリヒドロキシアルキル基を表す。]
で示されるポリヒドロキシ脂肪酸アミドである。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、既知の物質であり、一般に、還元糖をアンモニア、アルキルアミンまたはアルカノールアミンで還元アミノ化し、続いて、脂肪酸、脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸塩化物でアシル化することによって得られる。
ポリヒドロキシ脂肪酸アミドの群は、式(II):
Figure 2010505015
[式中、Rは、7〜12個の炭素原子を含有する直鎖または分枝のアルキル基またはアルケニル基であり、Rは、2〜8個の炭素原子を含有する直鎖、分枝または環状のアルキル基またはアリール基であり、Rは、1〜8個の炭素原子を含有する直鎖、分枝または環状のアルキル基またはアリール基またはオキシアルキル基であり、C1〜4アルキル基またはフェニル基が好ましく、[Z]は、アルキル鎖が少なくとも2個のヒドロキシル基によって置換されている直鎖ポリヒドロキシアルキル基、またはその基のアルコキシル化、好ましくはエトキシル化またはプロポキシル化誘導体である。]
で示される化合物も包含する。
[Z]は、好ましくは、糖、例えば、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノースまたはキシロースの還元アミノ化によって得られる。そして、N−アルコキシ−またはN−アリールオキシ−置換化合物を、触媒としてのアルコキシドの存在下で脂肪酸メチルエステルと反応させることによって所望のポリヒドロキシ脂肪酸アミドに変換することができる。
例として適当なアニオン性界面活性剤は、スルホネート型およびスルフェート型の界面活性剤である。スルホネート型の適当な界面活性剤は、有利には、C9〜13アルキルベンゼンスルホネート、オレフィンスルホネート、即ち、アルケンおよびヒドロキシアルカンスルホネートの混合物、並びにジスルホネートであり、これらは、例えば、末端または内部二重結合を有するC12〜18モノオレフィンを、三酸化硫黄ガスでスルホン化し、続いてスルホン化生成物をアルカリまたは酸加水分解することによって得られる。C12〜18アルカンを、例えば、スルホ塩素化またはスルホ酸化し、続いて加水分解または中和することによって得られるアルカンスルホネートも適している。α−スルホ脂肪酸のエステル(エステルスルホネート)、例えば、水素化ココ酸、パームナッツ酸または獣脂酸のα−スルホン化メチルエステルも同様に適している。
更に適当なアニオン性界面活性剤は、硫酸化グリセリン脂肪酸エステルである。グリセリン脂肪酸エステルは、モノグリセリンを1〜3molの脂肪酸でエステル化するか、またはトリグリセリドを0.3〜2molのグリセリンでエステル交換することによって得られる、モノ−、ジ−およびトリエステルおよびこれらの混合物を含む。この場合、好ましい硫酸化グリセリン脂肪酸エステルは、6〜22個の炭素原子を含有する飽和脂肪酸、例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸の硫酸化生成物である。
好ましいアルキル(アルケニル)スルフェートは、C12〜C18脂肪アルコール、例えば、ココナッツバターアルコール、獣脂アルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコールまたはステアリルアルコール、或はC10〜C20オキソアルコールから誘導された硫酸半エステル、並びにこれらの鎖長の第二級アルコールの硫酸半エステルの、アルカリ金属塩、特にナトリウム塩である。また、石油化学に基づいて生成される合成直鎖アルキル基を含有し、脂肪化学原料に基づく適当な化合物に類似した分解挙動を示す、上記鎖長のアルキル(アルケニル)スルフェートも好ましい。洗濯特性から、C12〜C16アルキルスルフェート、C12〜C15アルキルスルフェートおよびC14〜C15アルキルスルフェートが好ましい。2,3−アルキルスルフェートも、適当なアニオン性界面活性剤である。
1〜6molのエチレンオキシドでエトキシル化された直鎖または分枝C7〜21アルコール、例えば、平均3.5molのエチレンオキシド(EO)を有する2−メチル分枝C9〜11アルコール、または1〜4EOを有するC12〜18脂肪アルコールから誘導された、硫酸モノエステルも適している。それらの高い発泡特性により、それらは、洗浄組成物中、比較的少量、例えば5重量%まで、通常1〜5重量%の量でのみ使用される。
他の適当なアニオン性界面活性剤は、スルホスクシネートとも称される、アルキルスルホコハク酸塩またはスルホコハク酸エステル、およびスルホコハク酸とアルコール(好ましくは脂肪アルコール、特にエトキシル化脂肪アルコール)とのモノエステルおよび/またはジエステルである。好ましいスルホスクシネートは、C8〜18脂肪アルコール基またはその混合物を含有する。特に好ましいスルホスクシネートは、エトキシル化脂肪アルコールから誘導される脂肪アルコール基を有し、非イオン性界面活性剤と見なされ得る(以下の記載を参照)。特に好ましいスルホスクシネートは、その脂肪アルコール基が、狭い同族体分布を有するエトキシル化脂肪アルコールから誘導されたスルホスクシネートである。アルキル(アルケニル)鎖に好ましくは8〜18個の炭素原子を含有するアルキル(アルケニル)コハク酸またはその塩を使用することもできる。
更なるアニオン性界面活性剤として、特に石鹸を考えることができる。飽和脂肪酸石鹸が適しており、その例は、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、水素化エルカ酸およびベヘン酸の塩、並びに、特に天然脂肪酸、例えばココナッツ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、または獣脂脂肪酸から誘導される石鹸混合物である。
石鹸を含むアニオン性界面活性剤は、それらのナトリウム塩、カリウム塩またはアンモニウム塩の状態で、或いは有機塩基、例えば、モノ−、ジ−またはトリエタノールアミンの可溶性塩として、存在することができる。好ましくは、アニオン性界面活性剤は、それらのナトリウム塩またはカリウム塩、特にナトリウム塩の状態で存在する。
界面活性剤は、本発明の洗浄組成物または洗濯洗剤中、最終組成物に基づいて好ましくは5〜50重量%、特に8〜30重量%の合計量で含有され得る。
本発明の洗濯洗剤または洗浄組成物は、漂白剤を含有できる。漂白剤として作用し、水中でHを遊離する化合物の中で、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム四水化物および過ホウ酸ナトリウム一水化物が特に重要である。使用できる他の漂白剤の例は、ペルオキシピロホスフェート、シトレートペルヒドレート、およびH−遊離過酸塩または過酸、例えば、過硫酸塩または過硫酸である。また、式:HN−CO−NH・Hにより記載することができるウレアペルオキシハイドレートペルカルバミドも適当である。特に、製剤が例えば自動食器洗い機で、硬質表面を洗浄するのに使用される場合、製剤は、必要に応じて、有機漂白剤の群からの漂白剤も含んでよいが、そのような漂白剤は、原則として、布地を洗うためにも使用できる。典型的な有機漂白剤は、ジアシル過酸化物、例えば、過酸化ジベンゾイルである。他の典型的な有機漂白剤は、ペルオキソ酸であり、例として、アルキルペルオキソ酸およびアリールペルオキソ酸が挙げられ得る。添加され得る好ましい例は、過安息香酸およびその環置換誘導体、例えばアルキル過安息香酸であるが、ペルオキシ−α−ナフトエ酸およびモノ過フタル酸マグネシウム、脂肪族または置換脂肪族ペルオキソ酸、例えば過ラウリン酸、過ステアリン酸、ε−フタルイミド過カプロン酸(フタルイミド過ヘキサン酸、PAP)、o−カルボキシベンズアミド過カプロン酸、N−ノネニルアミド過アジピン酸およびN−ノネニルアミド過コハク酸塩、並びに脂肪族および芳香脂肪族ペルオキシジカルボン酸、例えば1,12−ジペルオキシカルボン酸、1,9−ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキシセバシン酸、ジペルオキシブラシル酸、ジペルオキシフタル酸、2−デシルジペルオキシブタン−1,4−二酸、N,N−テレフタロイル−ジ−(6−アミノ過カプロン酸)も使用することができる。
洗濯洗剤または洗浄組成物の漂白剤含有量は、好ましくは1〜40重量%、特に10〜20重量%であり、過ホウ酸一水化物または過炭酸塩を有利には使用する。
60℃以下の洗い温度および特に前処理洗いの際に改善された漂白作用を実現するために、製剤は漂白活性剤を含有することもできる。使用できる漂白活性剤は、過加水分解条件下で、好ましくは1〜10個の炭素原子、特に2〜4個の炭素原子を含有する脂肪族ペルオキシカルボン酸、および/または任意に置換されていてよい過安息香酸を生じる化合物である。上記の数の炭素原子を含むO−アシル基および/またはN−アシル基、および/または任意に置換されていてよいベンゾイル基を有する物質が適している。ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化トリアジン誘導体、特に1,5−ジアセチル−2,4−ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン(DADHT)、アシル化グリコールウリル、特に1,3,4,6−テトラアセチルグリコールウリル(TAGU)、N−アシルイミド、特にN−ノナノイルスクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホネート、特にn−ノナノイルオキシベンゼンスルホネートまたはイソノナノイルオキシベンゼンスルホネート(n−NOBSまたはイソ−NOBS)、アシル化ヒドロキシカルボン酸、例えばトリエチル−O−シトレート(TEOC)、カルボン酸無水物、特にフタル酸無水物、アシル化多価アルコール、特にトリアセチン、エチレングリコールジアセテートおよび2,5−ジアセトキシ−2,5−ジヒドロフラン、並びにDE 196 16 693およびDE 196 16 767から知られているエノールエステル、並びにEP 0 525 239に記載されているアセチル化ソルビトールおよびマンニトールまたはそれらの混合物(SORMAN)、アシル化糖誘導体、特に、ペンタアセチルグルコース(PAG)、ペンタアセチルフルクトース、テトラアセチルキシロースおよびオクタアセチルラクトース、並びにアセチル化され、任意にN−アルキル化されていてよいグルカミンおよびグルコノラクトン、トリアゾールまたはトリアゾール誘導体および/または粒状のカプロラクタムおよび/またはカプロラクタム誘導体、好ましくはN−アシル化ラクタム、例えばN−ベンゾイルカプロラクタムおよびN−アセチルカプロラクタムが好ましい。
親水的に置換されたアシルアセタールおよびアシルラクタムも好ましくは使用される。常套の漂白活性剤の組み合わせも使用できる。ニトリル誘導体、例えば、シアノピリジン、ニトリルクォート、例えば、N−アルキルアンモニウムアセトニトリル、および/またはシアナミド誘導体も使用できる。好ましい漂白活性剤は、ナトリウム4−(オクタノイルオキシ)ベンゼンスルホネート、n−ノナノイルオキシベンゼンスルホネートまたはイソノナノイルオキシベンゼンスルホネート(n−NOBSまたはイソ−NOBS)、ウンデセノイルオキシベンゼンスルホネート(UDOBS)、ナトリウムドデカノイルオキシベンゼンスルホネート(DOBS)、デカノイルオキシ安息香酸(DOBA、OBC 10)および/またはドデカノイルオキシベンゼンスルホネート(OBS 12)、並びにN−メチルモルホリヌムアセトニトリル(MMA)である。
本発明において更に好ましい添加される漂白活性剤は、カチオン性ニトリル、特に式:
Figure 2010505015
[式中、Rは、H、CH、C2〜24アルキルまたはアルケニル基、群Cl、Br、OH、NH、CNからの少なくとも1つの置換基を含有する置換C2〜24アルキルまたはアルケニル基、C1〜24アルキル基含有アルキルまたはアルケニルアリール基を表すか、或いは芳香環上にC1〜24アルキル基と少なくとも1つの更なる置換基とを含有する置換アルキルまたはアルケニルアリール基を表し、RおよびRは、相互に独立に、-CH2-CN、-CH3、-CH2-CH3、-CH2-CH2-CH3、-CH(CH3)-CH3、-CH2-OH、-CH2-CH2-OH、-CH(OH)-CH3、-CH2-CH2-CH2-OH、-CH2-CH(OH)-CH3、-CH(OH)-CH2-CH3、-(CH2CH2-O)nH(ここで、n=1、2、3、4、5または6)から選択され、Xはアニオンである。]
で示されるカチオン性ニトリルの群からの化合物である。
以下の式:
Figure 2010505015
[式中、R、RおよびRは、相互に独立に、-CH3、-CH2-CH3、-CH2-CH2-CH3、-CH(CH3)-CH3から選択され、RはHであってもよく、Xはアニオンであり、好ましくはR=R=−CH、特にR=R=R=−CHである。]
で示されるカチオン性ニトリルが特に好ましい。式:(CH3)3N(+)CH2-CN X-、(CH3CH2)3N(+)CH2-CN X-、(CH3CH2CH2)3N(+)CH2-CN X-、(CH3CH(CH3))3N(+)CH2-CN X-または(HO-CH2-CH2)3N(+)CH2-CN X-で示される化合物がとりわけ好ましい。式:(CH3)3N(+)CH2-CN X-[式中、Xは、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸水素イオン、メトスルフェートイオン、p−トルエンスルホナトイオン(トシレートイオン)、またはキシレンスルホナトイオンの群から選択されるアニオンを表す。]で示されるカチオン性ニトリルが特に好ましい。
漂白活性剤は、本発明の洗濯洗剤または洗浄組成物中、組成物全体に基づいて0.01〜20重量%の量で、好ましくは1〜10重量%の量で、とりわけ2〜5重量%の量で含有される。
上記した通常の漂白活性剤に加えてまたは代えて、いわゆる漂白触媒も含有され得る。これらの物質は、漂白効果を増強する遷移金属塩または遷移金属錯体である。特に、様々な酸化状態の、マンガン、鉄、コバルト、ルテニウム、モリブデン、チタンまたは銅が、適当な遷移金属錯体である。とりわけ、グアニジン(Sundermeyerら、Journal of Molecular Catalysis A: Chemical (2001) 175, 51-63)、アミノフェノール、アミンオキシド(WO 97/48786)、サレン(EP 0846156、EP 0630964)、サルドイミン(EP 912690)、フェナントロリン型の複素環(Chem. Rev. (2005) 105, 2329-2363)、ラクタム(EP 1520910)、単環式および架橋多環式ポリアザアルカン(EP 0458397、EP 977828)、ターピリジン(WO 02/088289)、デンドリマー(EP 1148117)、テトラアミド配位子(EP 918840)、ビス−およびテトラキス(ピリジルメチル)アルキルアミン(EP 783035)、更なるN含有複素環(EP 1445305、EP 0765381)、第二級アミン(EP 0892846)、ポリオキソメタレート(EP 0761809)、並びに更に可能な配位子が、錯体配位子として文献に記載されている。
マンガン、鉄、コバルト、ルテニウムまたはモリブデンのサレン錯体またはカルボニル錯体、並びに窒素含有三脚型配位子によるマンガン、鉄、コバルト、ルテニウム、モリブデン、チタン、バナジウムおよび銅の錯体、並びにコバルト、鉄、銅およびルテニウムのアミン錯体を、特に挙げるべきである。
好適には、ドナー基N、NR、PR、Oおよび/またはSを含有する1個以上の大環状配位子を含んでなる、原子価状態II、III、IVまたはVのマンガン錯体を、特に好ましくは使用する。窒素ドナー基含有配位子を好ましくは使用する。これに関して、本発明の組成物に漂白触媒を配合することが特に好ましい。漂白触媒は、高分子配位子として、1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(Me−TACN)、1,4,7−トリアザシクロノナン(TACN)、1,5,9−トリメチル−1,5,9−トリアザシクロドデカン(Me−TACD)、2−メチル−1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(Me/Me−TACN)および/または2−メチル−1,4,7−トリアザシクロノナン(Me/TACN)を含んでなる。適当なマンガン錯体は、例えば、[MnIII 2(μ-O)1(μ-OAc)2(TACN)2](ClO4)2、[MnIIIMnIV(μ-O)2(μ-OAc)1(TACN)2](BPh4)2、[MnIV 4(μ-O)6(TACN)4](ClO4)4、[MnIII 2(μ-O)1(μ-OAc)2(Me-TACN)2](ClO4)2、[MnIIIMnIV(μ-O)1(μ-OAc)2(Me-TACN)2](ClO4)S、[MnIV 2(μ-O)3(Me-TACN)2](PF6)2、および[MnIV 2(μ-O)3(Me/Me-TACN)2](PF6)2(OAc=OC(O)CH3)である。
漂白触媒は、通常の量で、洗濯洗剤または洗浄組成物の総重量に各々基づいて、好ましくは5重量%まで、特に0.0025〜1重量%、特に好ましくは0.01〜0.25重量%の量で添加され得る。しかしながら特定の場合では、より多量の漂白活性剤を使用してもよい。
一般に、本発明の洗濯洗剤または洗浄組成物は、1種以上のビルダー、特に、ゼオライト、ケイ酸塩、炭酸塩、有機共ビルダー、およびその使用に生態学上の問題がなければリン酸塩を含有する。リン酸塩が、自動食器洗い機用洗浄組成物に使用される特に好ましいビルダーである。
適当なケイ酸塩ビルダーは、一般式:NaMSi2x+1・yHO[式中、Mはナトリウムまたは水素を示し、xは1〜6、好ましくは1.9〜4.0の数であり、xの特に好ましい値は2、3または4であり、yは0〜20の数である。]で示される結晶性層状ケイ酸ナトリウムである。これらのタイプの結晶性層状ケイ酸塩は、例えば、EP 0 164 514に記載されている。与えられた式の好ましい結晶性層状ケイ酸塩は、Mがナトリウムであり、xが2または3の値をとるケイ酸塩である。β−およびδ−二ケイ酸ナトリウムNaSi・yHOの両方が特に好ましい。これらの種類の化合物は、例えばSKS(登録商標)(Clariant)の名称で市販されている。SKS-6(登録商標)は、主として、式:NaSi・yHOを有するδ−二ケイ酸ナトリウムであり、SKS-7(登録商標)は、主として、β−二ケイ酸ナトリウムである。酸(例えば、クエン酸または炭酸)との反応により、δ−ケイ酸ナトリウムからカネマイト、NaHSi・yHOが生じ、SKS-9(登録商標)およびSKS-10(登録商標)(Clariant)という商標名で市販されている。これらの層状ケイ酸塩を化学変性することも有利であり得る。例えば、層状ケイ酸塩のアルカリ度は適当に変更され得る。δ−二ケイ酸ナトリウムと比べて、リン酸塩でドープした層状ケイ酸塩または炭酸塩でドープした層状ケイ酸塩は、異なった結晶形態を示し、より迅速に溶解し、δ−二ケイ酸ナトリウムのものより高いカルシウム結合能を示す。例えば、xとyとの比率が0.35〜0.6の数値に相当し、xとzとの比率が1.75〜1200の数値に相当し、かつyとzとの比率が4〜2800の数値に相当する、一般式:xNaO・ySiO・zPの層状ケイ酸塩が、DE 196 01 063に記載されている。層状ケイ酸塩の溶解度は、特に微分散層状ケイ酸塩を用いることによっても高めることができる。他成分を伴った結晶性層状ケイ酸塩の化合物を使用することもできる。これに関して、とりわけ、崩壊効果における利点を有し、洗剤タブレットに特に使用されるセルロース誘導体との化合物、およびポリカルボキシレート(例えばクエン酸)またはポリマーポリカルボキシレート(例えばアクリル酸のコポリマー)との化合物を特に記載できる。
他の有用なビルダーは、1:2〜1:3.3、好ましくは1:2〜1:2.8、より好ましくは1:2〜1:2.6の組成比(NaO:SiO比)を有する非晶質ケイ酸ナトリウムであり、これは、遅延溶解し、多様な洗いサイクル特性を示す。通常の非晶質ケイ酸ナトリウムと比べて遅い溶解は、種々の方法、例えば、表面処理、コンパウンド化、圧縮/成形または過乾燥によって得られる。本発明において、用語「非晶質」は「X線非晶質」を意味する。つまり、ケイ酸塩は、X線回折試験において、結晶性物質に典型的な鋭いX線反射を生じず、数度の回折角の幅を有する散乱X線のせいぜい1つ以上の極大を生じる。しかしながら、電子回折試験において、ケイ酸塩粒子が不明確なまたは鋭い回折極大を生じる場合に、特に良好なビルダー特性が実現されることもある。これは、生成物が、10〜数百nmの大きさの微晶質領域を有することを意味すると解釈され得、その値は、最大50nmまで、特に最大20nmまでが好ましい。成形/圧縮非晶質ケイ酸塩、コンパウンド化非晶質ケイ酸塩、および過乾燥X線非晶質ケイ酸塩が、特に好ましい。
場合により適当な、微細結晶性の結合水含有合成ゼオライトは、好ましくは、ゼオライトAおよび/またはゼオライトPである。特に好ましいゼオライトPは、例えば、ゼオライトMAP(登録商標)(Crosfield社の市販製品)である。しかしながら、ゼオライトX、並びに、ゼオライトA、Xおよび/またはPの混合物も好適である。例えば、VEGOBOND AX(登録商標)の商標名でCondea Augusta S.p.A.から市販されており、式:
nNa2O・(1-n)K2O・Al2O3・(2〜2.5)SiO2・(3.5〜5.5)H2O
で示すことができる、ゼオライトXおよびゼオライトAの共結晶化物(約80重量%のゼオライトX)も、商業的に入手可能であり、本発明において好ましく使用される。好適なゼオライトは、10μm未満(体積分布;測定法:Coulter counter法)の平均粒度を有し、好ましくは18〜22重量%、より好ましくは20〜22重量%の結合水を含有する。
生態学的理由から使用を避ける必要がなければ、一般に知られているリン酸塩を、当然、ビルダーとして使用することもできる。洗剤および洗浄剤産業では、多くの市販リン酸塩の中で、アルカリ金属リン酸塩が最も重要であり、三リン酸五ナトリウムまたは三リン酸五カリウム(トリポリリン酸ナトリウムまたはトリポリリン酸カリウム)が特に好ましい。
「アルカリ金属リン酸塩」は、メタリン酸(HPO、オルトリン酸HPOおよびより高分子量の例に分類され得る様々なリン酸の、アルカリ金属塩(特にナトリウム塩およびカリウム塩)に対する総称である。リン酸塩は複数の利点を併せ持つ。リン酸塩は、アルカリ性種として作用し、機械部品上の石灰堆積物および布地上の石灰付着物を防ぎ、更に、洗浄効果にも寄与する。
リン酸二水素ナトリウム、NaHPOは、二水化物(密度1.91g/cm、融点60℃)として、そして一水化物(密度2.04g/cm)として存在する。どちらの塩も、水に極めて溶けやすい白色粉末であり、加熱すると結晶水を失い、200℃で弱酸性二リン酸塩(二リン酸水素二ナトリウム、Na)に転化し、高温でトリメタリン酸ナトリウム(Na)とマッドレル塩(下記参照)に転化する。NaHPOは、酸性反応を呈する。NaHPOは、リン酸を、水酸化ナトリウムを用いてpH4.5に調整し、得られた「懸濁物」を噴霧することにより生成される。リン酸二水素カリウム(第一リン酸カリウム、重リン酸カリウム、KDP)、KHPOは、密度2.33g/cmの白色塩であり、融点は253℃であり[ポリリン酸カリウム、(KPOの生成により分解]、易水溶性である。
リン酸水素二ナトリウム(第二リン酸ナトリウム)、NaHPOは、水に極めて溶けやすい無色の結晶性塩である。リン酸水素二ナトリウムは、無水形態で、そして2molの水(密度2.066g/cm、95℃で水消失)、7molの水(密度1.68g/cm、融点48℃(5HOを消失))および12molの水(密度1.52g/cm、融点35℃(5HOを消失))を有する状態で存在し、100℃で無水状態になり、更に激しく加熱すると、二リン酸塩、Naに転化する。リン酸水素二ナトリウムは、指示薬としてフェノールフタレインを用いて炭酸ナトリウム溶液でリン酸を中和することにより調製される。リン酸水素二カリウム(第二リン酸カリウム)、KHPOは、白色の非晶質塩であり、易水溶性である。
リン酸三ナトリウム(第三リン酸ナトリウム)、NaPOは、無色の結晶であり、この結晶は、十二水化物としては密度が1.62g/cm、融点が73〜76℃(分解)であり、十水化物(19〜20%Pに相当する)としては融点が100℃であり、無水形態(39〜40%Pに相当する)では密度が2.536g/cmである。リン酸三ナトリウムは、易水溶性であり、アルカリ性反応を呈し、正確に1molのリン酸二ナトリウムと1molのNaOHの溶液を蒸発濃縮することにより調製される。リン酸三カリウム(第三リン酸カリウム)、KPOは、密度2.56g/cmの白色潮解性顆粒状粉末であり、融点が1340℃であり、易水溶性であり、アルカリ性反応を呈する。リン酸三カリウムは、例えば、トーマススラグを炭および硫酸カリウムと共に加熱することによって生成する。より溶けやすく、それ故より高活性のリン酸カリウムは、価格が比較的高いにも拘わらず、洗剤産業では、対応するナトリウム化合物と比べて好ましい場合が多い。
二リン酸四ナトリウム(ピロリン酸ナトリウム)、Naは、無水形態(密度2.534g/cm、融点988℃、880℃とも報告されている)で、そして十水化物(密度1.815〜1.836g/cm、融点94℃(水を消失))として存在する。どちらの物質も無色の結晶であり、この結晶は水に溶け、アルカリ性反応を呈する。Naは、リン酸二ナトリウムを>200℃で加熱すると、またはリン酸と炭酸ナトリウムとを化学量論比で反応させ、その溶液を噴霧乾燥することにより生成する。十水化物は、重金属塩と硬度塩(hardness salt)とを錯体化するため、水の硬度を低下する。二リン酸カリウム(ピロリン酸カリウム)、Kは、三水化物の形で存在し、密度2.33g/cmの無色の吸湿性粉末であり、この粉末は水溶性であり、その1%溶液の25℃でのpHは10.4である。
NaHPOの縮合またはKHPOの縮合により、比較的高分子量のリン酸ナトリウムおよびリン酸カリウムが生成する。それらは、環状型、即ちメタリン酸ナトリウムおよびメタリン酸カリウム、並びに鎖状型であるポリリン酸ナトリウムおよびポリリン酸カリウムに分類することができる。鎖状型は特に多くの名前で知られている:溶成または焼成リン酸塩、グレーアム塩、クロール塩およびマッドレル塩。高分子のリン酸ナトリウムおよびリン酸カリウムの全ては、まとめて縮合リン酸塩として知られている。
産業上重要な三リン酸五ナトリウム、Na10(トリポリリン酸ナトリウム)は、非吸湿性の白色水溶性塩であり、この塩は無水であるか、または6HOを含んで結晶化しており、一般式:NaO−[P(O)(ONa)−O]−Na(式中、n=3)を有する。室温では100gの水に約17gの無水塩が溶け、60℃では約20g、100℃では約32g溶ける。その溶液を100℃で2時間加熱すると、加水分解により約8%のオルトリン酸塩と15%の二リン酸塩が生成する。三リン酸五ナトリウムの調製では、リン酸を、炭酸ナトリウム溶液または水酸化ナトリウムと化学量論比で反応させ、その溶液を噴霧乾燥する。グレーアム塩および二リン酸ナトリウムと同様に、三リン酸五ナトリウムは数多くの不溶性金属化合物(石灰石鹸などを含む)を溶解する。三リン酸五カリウム、K10(トリポリリン酸カリウム)は、例えば、50重量%濃度の溶液(>23%P、25%KO)の形で市販されている。ポリリン酸カリウムは、洗濯洗剤および洗浄剤産業で広く使用されている。トリポリリン酸ナトリウムカリウムも存在し、本発明の範囲で使用することができる。トリポリリン酸ナトリウムカリウムは、例えば、トリメタリン酸ナトリウムをKOHで加水分解すると生成する。
(NaPO+2KOH→Na10+H
本発明によれば、トリポリリン酸ナトリウムカリウムは、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウムまたはこれら2つの混合物と全く同じように使用することができる。トリポリリン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウムカリウムとの混合物、またはトリポリリン酸カリウムとトリポリリン酸ナトリウムカリウムとの混合物、またはトリポリリン酸ナトリウムとトリポリリン酸カリウムとトリポリリン酸ナトリウムカリウムとの混合物もまた、本発明に従って使用することができる。
本発明の洗剤および洗浄剤に使用できる有機共ビルダーは、特に、ポリカルボキシレートまたはポリカルボン酸、ポリマーポリカルボキシレート、ポリアスパラギン酸、ポリアセタール、任意に酸化されていてよいデキストリン、他の有機共ビルダー(下記参照)、およびホスホネートを包含する。これらの種類の物質を以下に記載する。
有用な有機ビルダーは、例えばナトリウム塩として使用できるポリカルボン酸であり、これに関して、ポリカルボン酸とは、2個以上の酸官能基を有するカルボン酸であると理解される。ポリカルボン酸は、例えば、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、糖酸、アミノカルボン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)(その使用について生態学上問題がないという条件で)、並びにそれらの混合物を包含する。好ましい塩は、ポリカルボン酸、例えば、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、糖酸の塩、およびそれらの混合物である。
酸自体を使用することもできる。このような酸は、そのビルダー作用の他に、一般には、酸性化成分の特性も有し、そのため、他の成分の混合物に起因するpHが望ましくない場合、洗剤または洗浄剤の比較的低弱なpHを確立するのにも役立つ。これに関して、系適合性および環境適合性の酸、例えば、クエン酸、酢酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、グルコン酸、およびそれらの混合物が特に挙げられる。しかしながら、無機酸、特に硫酸、または塩基、特にアンモニアまたはアルカリ金属水酸化物も、pH調整剤として作用できる。これらの種類の調整剤は、本発明の製剤中に、好ましくは20重量%以下、特に1.2重量%〜17重量%の量で含有される。
他の適当なビルダーは、ポリマーポリカルボキシレート、即ち例えばポリアクリル酸またはポリメタクリル酸のアルカリ金属塩で、例えば500〜70,000g/molの相対分子量を有するものである。
本明細書において、ポリマーポリカルボキシレートについて記載される分子量は、各々の酸形態の重量平均分子量Mであり、原則として、UV検出器を備えたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定したものである。測定は、外部ポリアクリル酸標準に対して行われ、調査するポリマーとのその構造的類似性から実際の分子量値が得られる。これらの値は、標準としてポリスチレンスルホン酸を用いて得られた分子量データとは著しく異なる。ポリスチレンスルホン酸を用いて測定された分子量は、一般に、本明細書において記述される分子量よりもずっと高い。
特に適当なポリマーは、好ましくは2000〜20,000g/molの分子量を有する、ポリアクリレートである。この群の好ましい例は、それらの優れた溶解性から、2000〜10,000g/mol、より好ましくは3000〜5000g/molの分子量を有する短鎖ポリアクリレートである。
更に適当なコポリマーポリカルボキシレートは、特にアクリル酸とメタクリル酸とのコポリマーポリカルボキシレート、およびアクリル酸またはメタクリル酸とマレイン酸とのコポリマーポリカルボキシレートである。50〜90重量%のアクリル酸と50〜10重量%のマレイン酸とを含んでなるアクリル酸とマレイン酸とのコポリマーが特に好適であることが証明されている。それらの相対分子量は、遊離酸に基づいて、一般に2,000〜70,000g/mol、好ましくは20,000〜50,000g/mol、特に30,000〜40,000g/molである。(コ)ポリマーポリカルボキシレートは、粉末または水溶液のいずれかの形態で使用され得る。組成物の(コ)ポリマーポリカルボキシレートの含有量は、好ましくは0.5〜20重量%、特に1〜10重量%である。
水溶性を改善するために、該ポリマーは、モノマーとしてアリルスルホン酸、例えば、アリルオキシベンゼンスルホン酸およびメタリルスルホン酸も含有できる。
他の特に好ましいポリマーは、3個以上の異なったモノマー単位からなる生分解性ポリマー、例えば、モノマーとしてアクリル酸塩およびマレイン酸塩およびビニルアルコールまたはビニルアルコール誘導体を含有するもの、或いはモノマーとしてアクリル酸塩および2−アルキルアリルスルホン酸塩および糖誘導体を含有するものである。
他の好ましいコポリマーは、好ましくはモノマーとして、アクロレインおよびアクリル酸/アクリル酸塩、またはアクロレインおよび酢酸ビニルを含有するものである。
同様に、他の好ましいビルダーは、ポリマーアミノジカルボン酸、それらの塩または前駆体である。ポリアスパラギン酸またはそれらの塩および誘導体が特に好ましい。
更に好ましいビルダーは、ジアルデヒドを、5〜7個の炭素原子および少なくとも3つのヒドロキシル基を含有するポリオールカルボン酸で処理することにより得ることができる、ポリアセタールである。好ましいポリアセタールは、ジアルデヒド、例えば、グリオキサール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒドおよびそれらの混合物から、並びにポリカルボン酸、例えばグルコン酸および/またはグルコヘプトン酸から得られる。
更に適当な有機ビルダーは、デキストリン、例えばデンプンの部分的加水分解により得ることができる炭水化物のオリゴマーまたはポリマーである。この加水分解は、慣例的な方法により行うことができ、例には酸触媒または酵素触媒による方法がある。加水分解産物は、好ましくは、400〜500,000g/molの範囲の平均分子量を有する。デキストロース当量(DE)が0.5〜40、特に2〜30の範囲の多糖類が好ましく、DEは、DEが100であるデキストロースと対照する多糖類の還元効果の慣例的な指標である。DEが3〜20であるマルトデキストリンおよびDEが20〜37である乾燥グルコースシロップ、そして2,000〜30,000g/molの比較的高い分子量を有する、いわゆる黄色デキストリンおよび白色デキストリンのいずれも使用することができる。
そのようなデキストリンの酸化誘導体は、糖環の少なくとも1つのアルコール官能基をカルボン酸官能基へと酸化することができる酸化剤によるデキストリンの反応生成物である。本発明の組成物に特に好ましい有機ビルダーは、EP 472 042、WO 97/25399、およびEP 755 944からの酸化デンプンおよびそれらの誘導体である。
オキシジスクシネートおよび他のジスクシネート誘導体、好ましくは、エチレンジアミンジスクシネートもまた、更なる好適な共ビルダーである。エチレンジアミン−N,N’−ジスクシネート(EDDS)を、そのナトリウム塩またはマグネシウム塩の形で使用することが好ましい。これに関連して、グリセリンジスクシネートおよびグリセリントリスクシネートもまた好ましい。ゼオライト含有組成物およびケイ酸塩含有組成物における好適な添加量は、3〜15重量%の範囲である。
他の有用な有機共ビルダーは、例えば、アセチル化ヒドロキシカルボン酸またはそれらの塩であり、それらは、場合によって、ラクトン形態で存在していてもよく、少なくとも4個の炭素原子と少なくとも1つのヒドロキシ基および最大でも2つの酸性基を含有する。
共ビルダー特性を有する更なる種類の物質はホスホネートである。これらは、特に、ヒドロキシアルカンホスホネートまたはアミノアルカンホスホネートである。ヒドロキシアルカンホスホネートでは、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホネート(HEDP)が共ビルダーとして特に重要である。1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホネートは、ナトリウム塩として通常添加され、ジナトリウム塩は中性であり、テトラナトリウム塩はアルカリ性(pH9)である。アミノアルカンホスホネートとして、好ましくは、エチレンジアミンテトラメチレンホスホネート(EDTMP)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネート(DTPMP)およびそれらの高級同族体が選択される。それらは、中性のナトリウム塩の形で、例えば、EDTMPのヘキサナトリウム塩として、またはDTPMPのヘプタナトリウム塩およびオクタナトリウム塩として、好ましくは添加される。この種のホスホネートのうち、HEDPがビルダーとして好ましく使用される。加えて、アミノアルカンホスホネートは、顕著な重金属結合能を有する。それゆえ、特に製剤が漂白剤も含む場合には、アミノアルカンホスホネート、特にDTPMP、または前記ホスホネートの混合物を使用することが好ましい。
また、アルカリ土類金属イオンと錯体を形成できる如何なる化合物も、共ビルダーとして使用できる。
ビルダーは、本発明の洗剤または洗浄剤中に、場合により90重量%までの量で含有され得る。ビルダーは、好ましくは75重量%までの量で含有される。本発明の洗濯洗剤は、特に5重量%〜50重量%のビルダー含有量を有する。硬質表面を洗浄するため、特に食卓用食器類を自動食器洗い機で洗うための本発明の組成物では、ビルダーの含有量は特に5重量%〜88重量%であり、この種類の組成物には不水溶性ビルダーを使用しない。好ましい態様では、特に自動食器洗い機用の本発明の組成物は、20重量%〜40重量%の水溶性有機ビルダー、特にクエン酸アルカリ塩、5重量%〜15重量%の炭酸アルカリ塩、および20重量%〜40重量%の二ケイ酸アルカリ塩を含有する。
洗濯洗剤および洗浄組成物の液体状またはゲル状組成物に添加できる溶媒は、定められた濃度範囲で水と混合できるという条件で、例えば、一価アルコールまたは多価アルコール、アルカノールアミンまたはグリコールエーテルの群に由来する。好ましくは、溶媒は、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコール−メチル、−エチル−もしくは−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチル−もしくは−エチルエーテル、メトキシ−、エトキシ−もしくはブトキシトリグリコール、1−ブトキシエトキシ−2−プロパノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、プロピレングリコールt−ブチルエーテル、およびこれらの溶媒の混合物から選択される。
溶媒は、本発明の液体状またはゲル状の洗剤および洗浄組成物に、0.1〜20重量%、好ましくは15重量%未満、特に10重量%未満の量で使用され得る。
粘度を調節するために、1種以上の増粘剤または増粘剤系を本発明の組成物に添加できる。膨潤剤とも称されるこれら高分子量の物質は、多くの場合液体を吸収し、それによって膨潤し、続いて粘性のある真のまたはコロイド状の溶液に変換する。
好適な増粘剤は、無機または高分子有機化合物である。無機増粘剤は、例えば、ポリケイ酸、粘土鉱物、例えばモンモリロナイト、ゼオライト、ケイ酸およびベントナイトを包含する。有機増粘剤は、天然ポリマー、天然ポリマー誘導体および合成ポリマーの群に由来する。増粘剤として使用できる天然起源のポリマーは、例えば、寒天、カラギーン、トラガカント、アラビアゴム、アルギン酸塩、ペクチン、ポリオース、グァー粉末、イナゴマメフラワー、デンプン、デキストリン、ゼラチンおよびカゼインである。増粘剤として使用される改質天然物質は、主として、加工デンプンおよびセルロースの群に由来する。その例として、カルボキシメチルセルロースおよび他のセルロースエーテル、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース、並びにフラワーエーテルを挙げることができる。完全合成ポリマーは、ポリアクリル酸化合物およびポリメタクリル酸化合物、ビニルポリマー、ポリカルボン酸、ポリエーテル、ポリイミン、ポリアミドおよびポリウレタンのようなポリマーである。
増粘剤は、最終組成物に基づいて、5重量%まで、好ましくは0.05〜2重量%、特に好ましくは0.1〜1.5重量%の量で含有され得る。
本発明の洗濯洗剤または洗浄組成物は、任意に更なる典型的な成分:金属イオン封鎖剤、電解質、および更なる助剤、例えば、蛍光増白剤、グレーイング阻害剤、銀腐蝕防止剤、色移り阻害剤、抑泡剤、研磨剤、染料および/または香料、並びに抗菌剤、UV吸収剤および/または酵素安定剤を含有できる。
布地用洗剤は、蛍光増白剤として、ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体またはそのアルカリ金属塩を含有できる。適当な蛍光増白剤は、例えば、4,4’−ビス−(2−アニリノ−4−モルホリノ−1,3,5−トリアジニル−6−アミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸の塩、またはモルホリノ基に代えてジエタノールアミノ基、メチルアミノ基、アニリノ基または2−メトキシエチルアミノ基を含有する類似構造の化合物である。置換ジフェニルスチリル型の蛍光増白剤も存在でき、その例は、4,4’−ビス(2−スルホスチリル)ジフェニル、4,4’−ビス(4−クロロ−3−スルホスチリル)ジフェニルまたは4−(4−クロロスチリル)−4’−(2−スルホスチリル)ジフェニルの、アルカリ金属塩である。上記した蛍光増白剤の混合物も使用できる。
グレーイング阻害剤は、布地繊維から除去された汚れを洗濯液中に懸濁したままにする機能を有する。このためには、多くの場合は有機性である水溶性コロイドが適当であり、その例は、デンプン、糊、ゼラチン、或いはデンプンまたはセルロースのエーテルカルボン酸塩またはエーテルスルホン酸塩、或いはセルロースまたはデンプンの酸性硫酸エステル塩である。水溶性酸性基含有ポリアミドも、この目的のために適当である。更に、上記したデンプン誘導体に代えて、例えばアルデヒドデンプンも使用できる。しかしながら、カルボキシメチルセルロース(Na塩)、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースのようなセルロースエーテル類、およびメチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロースのような混合エーテル類、並びにこれらの混合物が、製剤に基づいて例えば0.1〜5重量%の量で好ましく添加され得る。
銀腐蝕防止を実現するため、食卓用食器類のための銀保護剤を本発明の洗浄組成物に添加できる。例えば、ベンゾトリアゾール、塩化第二鉄またはCoSOが従来技術から知られている。例えば、EP 0 736 084 B1から知られているように、酵素と共に通常使用するのに特に適した銀保護剤は、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、コバルトまたはセリウムの塩および/または錯体であり、記載した金属は、原子価状態II、III、IV、VまたはVIで存在する。これらの種類の化合物の例は、MnSO、V、V、VO、TiOSO、KTiF、KZrF、Co(NO、Co(NOおよびそれらの混合物である。
汚れ分離剤または防汚剤は、多くの場合、洗濯洗剤に使用されると、繊維に防汚特性を与え、および/または常套の成分の防汚能を支援するポリマーである。防汚剤を硬質表面用洗浄組成物に添加する場合も、同等の効果が得られる。
特に有効かつ既知の汚れ分離剤は、ジカルボン酸、アルキレングリコールおよびポリアルキレングリコール単位を含有するコポリエステルである。その例は、ポリエチレンテレフタレートおよびポリオキシエチレングリコールのコポリマーまたは混合ポリマーである(DT 16 17 141およびDT 22 00 911)。DT 22 53 063は、とりわけ二塩基酸およびアルキレンまたはシクロアルキレンポリグリコールのコポリマーを含有する酸性組成物を記載している。エチレンテレフタレートおよびポリエチレンオキシドテレフタレートのポリマー、およびそれらの洗濯洗剤への使用は、DE 28 57 292、DE 33 24 258およびEP 0 253 567に記載されている。EP 066 944は、規定されたモル比での、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、芳香族ジカルボン酸、スルホン化芳香族ジカルボン酸のコポリエステルを含有する組成物に関する。メチル基またはエチル基で末端キャップされ、エチレンおよび/またはプロピレンテレフタレート単位並びにポリエチレンオキシドテレフタレート単位を含有するポリエステル、およびそのような汚れ分離ポリマーを含有する洗濯洗剤は、EP 0 185 427から知られている。
EP 0 241 984は、オキシエチレン基およびテレフタル酸単位に加えて、置換エチレン単位およびグリセリン単位も含有するポリエステルに関する。オキシエチレン基およびテレフタル酸単位に加えて、1,2−プロピレン基、1,2−ブチレン基および/または3−メトキシ−1,2−プロピレン基並びにグリセリン単位も含有し、C〜Cアルキル基で末端キャップされているポリエステルは、EP 0 241 985から知られている。ポリプロピレンテレフタレート単位およびポリオキシエチレンテレフタレート単位を含有し、C1〜4アルキル基またはアシル基で少なくとも部分的に末端キャップされているポリエステルは、EP 0 272 033から知られている。EP 0 274 907は、スルホエチル基で末端キャップされたテレフタレートを含有する汚れ分離ポリエステルを記載している。EP 0 357 280によれば、テレフタレート単位、アルキレングリコール単位およびポリ−C2〜4グリコール単位を含有する汚れ分離ポリエステルは、不飽和末端基のスルホン化によって調製される。WO 95/32232は、汚れを分離できる酸性芳香族ポリエステルに関する。綿素材については、複数の官能単位を有するポリマーでない防汚活性物質が、WO 97/31085から知られている。カチオン性であり得る第一単位は、例えば、静電気引力により綿表面上に吸着でき、疎水性になるよう設計された第二単位は、水/綿界面での活性剤の保持に関与する。
本発明の布地用洗濯洗剤に使用できる色移り阻害剤は、特に、ポリビニルピロリドン、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピリジン−N−オキシドのようなポリマーN−オキシド、およびビニルピロリドンとビニルイミダゾールとのコポリマーを包含する。
自動洗浄方法において製剤を使用する際、抑泡剤を添加することが有利であり得る。適当な抑泡剤は、例えば、C18〜C24脂肪酸の含有量が高い天然または合成起源の石鹸を包含する。適当な非界面活性型の抑泡剤は、例えば、オルガノポリシロキサンおよびそれらと任意にシラン化されていてよい超微粒シリカとの混合物、パラフィン、ワックス、微晶質ワックス、およびそれらとシラン化シリカまたはビスステアリルエチレンジアミドとの混合物である。種々の抑泡剤の混合物、例えば、シリコーン、パラフィンまたはワックスの混合物も有利に使用される。好ましくは、抑泡剤、特にシリコーン含有および/またはパラフィン含有抑泡剤は、水溶性または水分散性の粒状担体材料に適用される。この場合は特に、パラフィンとビスステアリルエチレンジアミンとの混合物が好ましい。
本発明の硬質表面用洗浄組成物は、更に、特に、石英粉末、木粉、プラスチック粉末、チョーク、マイクロスフェアおよびそれらの混合物を含んでなる群からの研磨成分を含有できる。研磨剤は、本発明の洗浄組成物中に、好ましくは20重量%以下、特に5重量%〜15重量%の量で含有される。
製品により与えられる審美的印象を改善するため、そして消費者に望ましい特性だけでなく視覚的かつ知覚的に「典型的でかつ間違えようのない」製品を提供するため、洗濯洗剤および洗浄組成物に着色料および香料を添加してよい。適当な香油または香料は、個々の芳香化合物を包含し、その例は、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の合成物である。エステル型の芳香化合物は、例えば、ベンジルアセテート、フェノキシエチルイソブチレート、p−t−ブチルシクロヘキシルアセテート、リナリルアセテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、フェニルエチルアセテート、リナリルベンゾエート、ベンジルホルメート、エチルメチルフェニルグリシネート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、スチラリルプロピオネートおよびベンジルサリチレートである。エーテルは、例えばベンジルエチルエーテルであり;アルデヒドは、例えば、8〜18個の炭素原子を含む直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラル、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラル、リリアールおよびブルゲオナールを包含し;ケトンは、例えば、イオノン類、α−イソメチルイオノン、およびメチルセドリルケトンを包含し;アルコールは、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールを包含し;炭化水素は、とりわけリモネンおよびピネンのようなテルペン類を包含する。しかしながら、共同で快い香を発する種々の香料物質の混合物を、好ましくは使用する。
このような香油は、例えば植物種源から得られるような天然芳香物質混合物、例えば、パイン油、シトラス油、ジャスミン油、パチョリ油、ローズ油またはイランイラン油も包含し得る。同様に適当なのは、ムスカテル油、セージ油、カモミール油、丁子油、メリッサ油、ミント油、シナモン葉油、ライム花油、杜松子油、ベチベル油、乳香油、ガルバヌム油、ラブダヌム油、オレンジ花油、ネロリ油、オレンジピール油およびビャクダン油である。通常、染料の含有量は、洗濯洗剤および洗浄組成物の組成物全体の0.01重量%未満であり、香料の含有量は2重量%までであり得る。
香料は、洗濯洗剤または洗浄組成物に直接配合してよいが、香料を担体に適用することも有利であり得る。担体への適用は、特に処理済みの布地について、洗濯物への香料の吸着を増強し、それによって香料の放出を低減して長期にわたる布地の香りを確実にする。適当な担体物質は、例えばシクロデキストリンであり、シクロデキストリン/香料複合体は、場合により別の助剤で被覆されていてもよい。更に好ましい香料用担体は、上記したゼオライトXである。ゼオライトXは、界面活性剤に代えてまたは界面活性剤との混合物として、香料を担持することもできる。従って、好ましい洗濯洗剤および洗浄組成物は、記載したゼオライトXおよび、好ましくは少なくとも部分的にゼオライトに吸着されている香料を含有する。
好ましい着色料は、貯蔵中極めて安定であり、組成物の他成分または光に影響されず、処理される布地繊維に対して、それらを着色しないように、著しい親和性を有さない。着色料の選択は、当業者にとって問題とはならない。
微生物を制御するため、洗濯洗剤または洗浄組成物は抗菌剤を含有してよい。抗菌剤は、抗菌域および活性機構によって、静菌剤および殺菌剤、静真菌剤および殺真菌剤などに分類される。これらの群からの重要な物質は、例えば、塩化ベンザルコニウム、アルキルアリールスルホネート、ハロフェノールおよび酢酸フェニル水銀である。本発明の教示において、語句「抗菌活性」および「抗菌剤」は、例えば、K. H. Wallhaeusser "Praxis der Sterilisation, Desinfektion--Konservierung Keimidentifizierung--Betriebshygiene"(第5版、Stuttgart/New York: Thieme, 1995)によって定義されているような通常の専門的意味を有し、同文献に記載されている抗菌活性を有する物質のいずれも使用できる。適当な抗菌剤は、好ましくは、アルコール、アミン、アルデヒド、抗菌性の酸およびその塩、カルボン酸エステル、酸アミド、フェノール、フェノール誘導体、ジフェニル、ジフェニルアルカン、尿素誘導体、酸素アセタールおよびホルマール、窒素アセタールおよびホルマール、ベンズアミジン、イソチアゾリン、フタルイミド誘導体、ピリジン誘導体、抗菌界面活性化合物、グアニジン、抗菌両性化合物、キノリン、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、ヨード−2−プロピルブチルカルバメート、ヨウ素、ヨードフォア、ペルオキソ化合物、ハロゲン化合物、および上記化合物の混合物の群から選択される。
従って、抗菌活性物質は下記化合物から選択され得る:エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1,3−ブタンジオール、フェノキシエタノール、1,2−プロピレングリコール、グリセリン、ウンデシレン酸、安息香酸、サリチル酸、ジヒドロ酢酸、o−フェニルフェノール、N−メチルモルホリンアセトニトリル(MMA)、2−ベンジル−4−クロロフェノール、2,2’−メチレンビス(6−ブロモ−4−クロロフェノール)、4,4’−ジクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(ジクロサン)、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、クロルヘキシジン、N−(4−クロロフェニル)−N−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、N,N’−(1,10−デカンジイルジ−1−ピリジニル−4−イリデン)ビス(1−オクタミン)ジヒドロクロリド、N,N’−ビス(4−クロロフェニル)−3,12−ジイミノ−2,4,11,13−テトラアザテトラデカンジイミドアミド、グルコプロタミン、抗菌界面活性第四級化合物、例えば、1,6−ビス(2−エチルヘキシルビグアニドヘキサン)ジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−フェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンテトラヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−フェニル−N,N−メチルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−o−クロロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−2,6−ジクロロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−β(p−メトキシフェニル)ジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−α−メチル−β−フェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−p−ニトロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、ω,ω−ジ(N,N’−フェニルジグアニド−N,N’)−ジ−n−プロピルエーテルジヒドロクロリド、ω,ω−ジ(N,N’−p−クロロフェニルジグアニド−N,N’)−ジ−n−プロピルエーテルテトラヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−2,4−ジクロロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンテトラヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−p−メチルフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−2,4,5−トリクロロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンテトラヒドロクロリド、1,6−ジ[N,N’−α−(p−クロロフェニル)エチルジグアニド−N,N’]ヘキサンジヒドロクロリド、ω,ω−ジ(N,N’−p−クロロフェニルジグアニド−N,N’)−m−キシレンジヒドロクロリド、1,12−ジ(N,N’−p−クロロフェニルジグアニド−N,N’)ドデカンジヒドロクロリド、1,10−ジ(N,N’−フェニルジグアニド−N,N’)デカンテトラヒドロクロリド、1,12−ジ(N,N’−フェニルジグアニド−N,N’)ドデカンテトラヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−o−クロロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンジヒドロクロリド、1,6−ジ(N,N’−o−クロロフェニルジグアニド−N,N’)ヘキサンテトラヒドロクロリド、エチレンビス(1−トリルフェニルビグアニド)、エチレンビス(p−トリルフェニルビグアニド)、エチレンビス(3,5−ジメチルフェニルビグアニド)、エチレンビス(p−t−アミルフェニルビグアニド)、エチレンビス(ノニルフェニルビグアニド)、エチレンビス(フェニルビグアニド)、エチレンビス(N−ブチルフェニルビグアニド)、エチレンビス(2,5−ジエトキシフェニルビグアニド)、エチレンビス(2,4−ジメチルフェニルビグアニド)、エチレンビス(o−ジフェニルビグアニド)、エチレンビス(混合アミルナフチルビグアニド)、N−ブチルエチレンビス(フェニルビグアニド)、トリメチレンビス(o−トリルビグアニド)、N−ブチルトリメチレンビス(フェニルビグアニド)のようなビグアニジンおよびポリグアニジンを含むグアニジン、
並びに酢酸塩、グルコン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、クエン酸塩、重亜硫酸塩、フッ化物、ポリマレイン酸塩、N−ココアルキルサルコシン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、ペルフルオロオクタン酸塩、ケイ酸塩、ソルビン酸塩、サリチル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、イミノ二酢酸塩、桂皮酸塩、チオシアン酸塩、アルギン酸塩、ピロメリト酸塩、テトラカルボキシ酪酸塩、安息香酸塩、グルタル酸塩、モノフルオロリン酸塩、ペルフルオロプロピオン酸塩のような対応する塩、およびそれらの混合物。更に、ハロゲン化キシレンおよびクレゾール誘導体、例えばp−クロロメタクレゾールまたはp−クロロメタキシレン、および植物起源(例えば、スパイスまたは芳香植物由来)、動物起源、または微生物起源の天然抗菌活性剤も好適である。好ましい抗菌剤は、抗菌界面活性第四級化合物、植物起源の天然抗菌剤および/または動物起源の天然抗菌剤、最も好ましくは、カフェイン、テオブロミンおよびテオフィリン、並びに精油、例えばオイゲノール、チモールおよびゲラニオールを含んでなる群からの植物起源の少なくとも1つの天然抗菌剤、および/または酵素、例えば乳汁由来のタンパク質、リゾチームおよびラクトペルオキシダーゼを含んでなる群からの動物起源の少なくとも1つの天然抗菌剤、および/またはアンモニウム、スルホニウム、ホスホニウム、ヨードニウムもしくはアルソニウム基を有する少なくとも1つの抗菌界面活性第四級化合物、ペルオキソ化合物および塩素化合物である。微生物起源の物質、いわゆるバクテリオシンも使用することができる。
抗菌剤として適当な第四級アンモニウム化合物(QUAT)は、一般式:
(R)(R)(R)(R)N
[式中、R〜Rは、同じまたは異なっていてよく、C1〜22アルキル基、C7〜28アラルキル基または複素環式基を示し、2つの基、または、ピリジンのような芳香族化合物の場合では3つの基は、窒素原子と一緒に複素環、例えばピリジニウムまたはイミダゾリニウム化合物を形成し、Xはハロゲン化物イオン、硫酸イオン、水酸化物イオンまたは同様のアニオンを示す。]
を有する。最適な抗菌活性のためには、少なくとも1つの基が、好ましくは8〜18個、より好ましくは12〜16個の炭素原子の鎖超を有する。
QUATは、第三級アミンと、例えば、塩化メチル、塩化ベンジル、硫酸ジメチル、臭化ドデシル、およびエチレンオキシドのようなアルキル化剤とを反応させることにより得ることができる。1つの長アルキル鎖と2つのメチル基を有する第三級アミンのアルキル化は特に容易である。2つの長い鎖と1つのメチル基を有する第三級アミンの四級化は穏和な条件下で塩化メチルを用いて行うことができる。3つの長アルキル鎖またはヒドロキシ置換アルキル鎖を有するアミンは、反応性が低く、硫酸ジメチルを用いて四級化することが好ましい。
好適なQUATは、例えば、塩化ベンザルコニウム(N−アルキル−N,N−ジメチルベンジルアンモニウムクロライド、CAS番号8001-54-5)、ベンザルコンB(m,p−ジクロロベンジルジメチル−C12−アルキルアンモニウムクロライド、CAS番号58390-78-6)、塩化ベンゾキソニウム(ベンジルドデシルビス(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロライド)、臭化セトリモニウム(N−ヘキサデシル−N,N−トリメチルアンモニウムブロマイド、CAS番号57-09-0)、塩化ベンゼトニウム(N,N−ジメチル−N−[2−[2−[p−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノキシ]エトキシ]エチル]ベンジルアンモニウムクロライド、CAS番号121-54-0)、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、例えばジ−n−デシルジメチルアンモニウムクロライド(CAS番号7173-51-5-5)、臭化ジデシルジメチルアンモニウム(CAS番号2390-68-3)、塩化ジオクチルジメチルアンモニウム、1−セチルピリジニウムクロライド(CAS番号123-03-5)およびヨウ化チアゾリン(CAS番号15764-48-1)並びにそれらの混合物である。特に好ましいQUATは、C8〜18アルキル基を有する塩化ベンザルコニウム、特にC12〜14アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライドである。
ベンザルコニウムハライドおよび/または置換ベンザルコニウムハライドは、例えば、Lonza社製Barquat(登録商標)、Mason社製Marquato(登録商標)、Witco/Sherex社製Variquat(登録商標)、およびLonza社製Hyamine(登録商標)、並びにLonza社製Bardac(登録商標)として市販されている。別の市販抗菌剤は、N−(3−クロロアリル)ヘキサミニウムクロリド、例えばDow社製Dowicide(登録商標)およびDowicil(登録商標)、塩化ベンゼトニウム、例えばRohm & Haas社製Hyamine(登録商標)1622、塩化メチルベンゼトニウム、例えばRohm & Haas社製Hyamine(登録商標)10X、塩化セチルピリジニウム、例えばMerrell Labs社製Cepacol chlorideである。
抗菌剤は、0.0001重量%〜1重量%、好ましくは0.001重量%〜0.8重量%、特に好ましくは0.005重量%〜0.3重量%、最も好ましくは0.01重量%〜0.2重量%の量で使用される。
本発明の洗濯洗剤または洗浄組成物は、処理した布地に付着し、繊維の光安定性および/または組成物の種々の成分の光安定性を向上させる、UV吸収剤を含有してよい。UV吸収剤とは、紫外線を吸収することができ、吸収したエネルギーをより長波長の放射線、例えば熱として放出することができる有機化合物を意味すると理解される。
このような望ましい特性を有する化合物は、例えば、有効な無放射失活化合物、並びに2位および/または4位に置換基を有するベンゾフェノンの誘導体である。更に、置換ベンゾトリアゾール、3位でフェニル置換されているアクリレート(場合により2位にシアノ基を有していてよい桂皮酸誘導体)、サリチレート、有機Ni錯体、並びにウンベリフェロンおよび内因性ウロカニン酸のような天然物質も好適である。ビフェニル誘導体、特に、例えばEP 0 728 749 Aに記載されており、CibaからTinosorb(登録商標)FDまたはTinosorb(登録商標)FRとして市販されている、スチルベン誘導体が特に重要である。UV−B吸収剤として、以下が記載できる:3−ベンジリデンカンファーまたは3−ベンジリデンノルカンファーおよびそれらの誘導体、例えば、EP 0693471 B1に記載されているような3−(4−メチルベンジリデン)カンファー;4−アミノ安息香酸誘導体、好ましくは、2−エチルヘキシル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−オクチル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエートおよびアミル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート;桂皮酸エステル、好ましくは、2−エチルヘキシル4−メトキシシンナメート、プロピル4−メトキシシンナメート、イソアミル4−メトキシシンナメート、2−エチルヘキシル2−シアノ−3,3−フェニルシンナメート(オクトクリレン);サリチル酸エステル、好ましくは、2−エチルヘキシルサリチレート、4−イソプロピルベンジルサリチレート、ホモメンチルサリチレート;ベンゾフェノン誘導体、好ましくは、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;ベンザルマロン酸エステル、好ましくは、ジ−2−エチルヘキシル4−メトキシベンザルマロネート;トリアジン誘導体、例えば、EP 0818450 A1に記載されているような2,4,6−トリアニリノ(p−カルボ−2’−エチル−1’−ヘキシルオキシ)−1,3,5−トリアジンおよびオクチルトリアゾン、またはジオクチルブタミドトリアゾン(Uvasorb(登録商標)HEB);プロパン−1,3−ジオン、例えば、1−(4−t−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン;EP 0694521 B1に記載されているようなケトトリシクロ(5.2.1.0)デカン誘導体。更に適しているものは、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸並びにそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、アルカノールアンモニウム塩およびグルカンモニウム塩;ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸およびその塩;3−ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、例えば、4−(2−オキソ−3−ボルニリデンメチル)ベンゼンスルホン酸および2−メチル−5−(2−オキソ−3−ボルニリデン)スルホン酸、並びにそれらの塩である。
典型的なUV−Aフィルターは、特に、DE 19712033 A1(BASF)に記載されているような、ベンゾイルメタン誘導体、例えば、1−(4’−t−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン、4−t−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン(Parsol 1789)、1−フェニル−3−(4’−イソプロピルフェニル)−プロパン−1,3−ジオン、およびエナミン化合物を包含する。UV−AフィルターとUV−Bフィルターは、もちろん、混合物として添加することもできる。明示した可溶性物質に加えて、不溶性光保護顔料(即ち、微分散する、好ましくは、ナノ化された金属酸化物または塩)もこの目的に適している。好適な金属酸化物の例は、特に、酸化亜鉛および二酸化チタン、加えて、鉄、ジルコニウム、ケイ素、マンガン、アルミニウムおよびセリウムの酸化物、並びにそれらの混合物である。塩として、ケイ酸塩(タルク)、硫酸バリウムまたはステアリン酸亜鉛を添加できる。これらの酸化物および塩は、皮膚ケアおよび皮膚保護エマルション、並びに装飾用化粧品に用いる顔料として既に使用されている。これらの粒子は、100nm未満、好ましくは5〜50nm、特に15〜30nmの平均直径を有すべきである。これらは球状であってよいが、楕円形状または球ではない他の形状の粒子を使用することもできる。また、顔料は、表面処理、即ち親水化または疎水化されていてもよい。典型的な例は、被覆二酸化チタン、例えば、Titandioxid T 805(Degussa)またはEusolex(登録商標)T2000(Merck)である。疎水性被覆剤として、好ましくはシリコーン、特に好ましくはトリアルコキシオクチルシランまたはシメチコンを使用する。好ましくは、微粒酸化亜鉛を使用する。更なる好適なUV光保護フィルターは、P. Finkel SoeFW-Journal, 第122巻 (543), p. 1996による概説に見ることができる。
UV吸収剤は、通常0.01重量%〜5重量%、好ましくは0.03重量%〜1重量%の量で使用される。
洗う力または洗浄力を増すため、本発明の製剤は酵素を含有でき、基本的に、従来技術においてこれらの目的のために確立された酵素のいずれも使用できる。酵素は、特に、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ヘミセルラーゼ、セルラーゼまたはオキシドリダクターゼ、並びに好ましくはそれらの混合物を包含する。これらの酵素は基本的に天然起源のものである。天然分子に基づき、改良された変異体が、洗剤への使用のために入手可能であり、従って好ましく使用される。本発明の製剤は、好ましくは、活性タンパク質に基づいて1×10−6重量%〜5重量%の総量で酵素を含有する。
好ましいプロテアーゼは、サブチリシンタイプのプロテアーゼである。その例は、subtilisin BPN'およびCarlsberg、即ちprotease PB92、subtilisin 147および309、Bacillus lentusからのアルカリ・プロテアーゼ、subtilisin DY、およびsubtilisin thermitase、proteinase K、並びにprotease TW3およびTW7のような、狭義には、もはやサブチリシンではないが、サブチラーゼに属する酵素である。更なる発展形としてのsubtilisin Carlsbergは、Novozymes A/S(デンマーク国バウスヴェア)からAlcalase(登録商標)の商標名で入手可能である。Subtilisin 147および309は、Novozymes社によって、Esperase(登録商標)およびSavinase(登録商標)の商標名で市販されている。BLAP(登録商標)と称されるBacillus lentus DSM 5483(WO 91/02792 A1)からのプロテアーゼから誘導された変異体が、特に、WO 92/21760 A1、WO 95/23221 A1、WO 02/088340 A2およびWO 03/038082 A2に記載されている。更に使用可能な、様々なBacillus sp.およびB. gibsonii種からのプロテアーゼは、WO 03/054185 A1、WO 03/056017 A2、WO 03/055974、WO 03/054184 A1、DE 102006022216およびDE 102006022224から明らかになる。
更に使用可能なプロテアーゼは、例えば、Novozymes社からDurazym(登録商標)、Relase(登録商標)、Everlase(登録商標)、Nafizym、Natalase(登録商標)、Kannase(登録商標)およびOvozymes(登録商標)の商標名で、Genencor社からPurafect(登録商標)、Purafect(登録商標)OxPおよびProperase(登録商標)の商標名で、Advanced Biochemicals Ltd.(インド国ターネー)からProtosol(登録商標)の商標名で、Wuxi Snyder Bioproducts Ltd.(中国)からWuxi(登録商標)の商標名で、天野製薬(日本国名古屋)からProleather(登録商標)およびProtease P(登録商標)の商標名で、並びに花王(日本国東京)からProteinase K-16の商品名で入手可能な酵素である。
本発明の更なる使用可能なアミラーゼの例は、Bacillus licheniformisから、B. amyloliquefaciensから、B. stearothermophilusからのα−アミラーゼ、並びに洗濯洗剤および洗浄組成物への使用のために改良された上記アミラーゼの更なる発展形である。B. licheniformisからの酵素は、Novozymes社からTermamyl(登録商標)の商標名で、そしてGenencor社からPurastar(登録商標)STの商標名で入手可能である。このα−アミラーゼの更なる発展形は、Novozymes社からDuramyl(登録商標)およびTermamyl(登録商標)ultraの商標名で、Genencor社からPurastar(登録商標)OxAmの商標名で、およびダイワ精工(日本国東京)からKeistase(登録商標)として入手可能である。B. amyloliquefaciensからのα−アミラーゼは、Novozymes社からBAN(登録商標)の商標名で市販されており、B. stearothermophilusからのα−アミラーゼの誘導変異体は、Novozymes社からBSG(登録商標)およびNovamyl(登録商標)の商標名で市販されている。使用できる更なる市販品は、例えば、Amylase-LT(登録商標)およびStainzyme Ultra(登録商標)であり、後者もNovozymes社製である。
また、この目的のために、WO 02/10356 A2に記載されている、Bacillus sp. A 7-7(DSM 12368)からのα−アミラーゼ、およびWO 02/44350 A2に記載されている、B. agaradherens(DSM 9948)からのシクロデキストリン−グルカノトランスフェラーゼ(CGTase)に注目すべきである。更に、WO 03/002711 A2に記載されているα−アミラーゼの配列スペースに属するデンプン分解酵素、並びにWO 03/054177 A2に記載されているデンプン分解酵素が使用できる。同様に、記載した分子の融合生成物、例えばDE 10138753 A1に記載されているものを適用できる。
更に、Novozymes社からFungamyl(登録商標)の商標名で入手できるAspergillus nigerおよびA. oryzaeからのα−アミラーゼの更なる発展形が適している。別の市販品は、例えばamylase-LT(登録商標)である。
トリグリセリド分解活性の故だけでなく適当な予備工程から過酸をイン・サイチューで生成するため、本発明の製剤はリパーゼまたはクチナーゼを含有できる。リパーゼは、例えば、入手可能なまたは更に発展されたHumicola lanuginosa(Thermomyces lanuginosus)由来のリパーゼ、特にアミノ酸サブチリシンD96L含有リパーゼを包含する。リパーゼは、例えば、Novozymes社によってLipolase(登録商標)、Lipolase(登録商標)Ultra、LipoPrime(登録商標)、Lipozyme(登録商標)およびLipex(登録商標)の商標名で市販されている。また、適当なクチナーゼは、例えば、Fusarium solani pisiおよびHumicola insolensから最初に分離されたクチナーゼである。同様に、使用可能なリパーゼは、天野社からLipase CE(登録商標)、Lipase P(登録商標)、Lipase B(登録商標)、およびLipase CES(登録商標)、Lipase AKG(登録商標)、Bacillis sp. Lipase(登録商標)、Lipase AP(登録商標)、Lipase M-AP(登録商標)およびLipase AML(登録商標)の商標名で入手できる。出発酵素がPseudomonas mendocinaおよびFusarium solaniiから最初に分離された適当なリパーゼまたはクチナーゼは、例えば、Genencor社から入手できる。挙げることができる更に重要な市販品は、Gist-Brocades社製の市販調製物M1 Lipase(登録商標)およびLipomax(登録商標)、名糖産業(日本国)社製の市販酵素Lipase MY-30(登録商標)、Lipase OF(登録商標)およびLipase PL(登録商標)、並びにGenencor社製の製品Lumafast(登録商標)である。
本発明の組成物は、特に布地を処理するための組成物である場合、目的に従って、純粋な酵素として、酵素調剤として、または個々の成分が様々な性能を有利に補う混合物として、セルラーゼを含有できる。それらの性能の態様には、特に、第一洗浄性能、製品の第二洗浄性能(再沈着防止活性またはグレーイング阻害)、および「ストーンウォッシュ」効果の実施による柔軟化または増白化(布地への効果)への寄与がある。
使用できる真菌エンドグルカナーゼ(EG)リッチセルラーゼ調剤、またはその更なる発展形は、Novozymes社からCelluzyme(登録商標)の商標名で提供されている。H. insolens DSM 1800からの50 kD-EGおよび43 kD-EGに各々基づいた製品Endolase(登録商標)およびCarezyme(登録商標)も、Novozymes社から得られる。後者はWO 96/29397 A1に基づく。性能増強セルラーゼ変異体は、例えば、WO 98/12307 A1に記載されている。WO 97/14804 A1に開示されているセルラーゼ、例えば同特許に開示されているMelanocarpus社製20 kD EG、並びにAB Enzymes(フィンランド国)社からEcostone(登録商標)およびBiotouch(登録商標)の商標名で入手できるセルラーゼを使用することも同様に可能である。AB Enzymes社製の更なる市販品は、Econase(登録商標)およびEcopulp(登録商標)である。Bacillus sp. CBS 670.93およびCBS 669.93からの更なる適当なセルラーゼは、WO 96/34092 A2に開示されており、Bacillus sp.からのCBS 670.93は、Genencor社からPuradax(登録商標)の商標名で得られる。Genencor社の別の市販品は、“Genencor detergent cellulase L”およびIndiAge(登録商標)Neutraである。
本発明の組成物は、特に、特有の問題を有する汚れを除去するために付加的な酵素を含有でき、それら酵素は用語「ヘミセルラーゼ」でまとめられる。ヘミセルラーゼは、例えば、マンナナーゼ、キサンタンリアーゼ、ペクチンリアーゼ(=ペクチナーゼ)、ペクチンエステラーゼ、ペクテートリアーゼ、キシログルカナーゼ(=キシラナーゼ)、プルラナーゼおよびβ−グルカナーゼを包含する。適当なマンナナーゼは、例えば、Novozymes社からGamanase(登録商標)およびPektinex AR(登録商標)の商標名で、AB Enzymes社からRohapec(登録商標)B1の商標名で、Diversa Corp.(米国カリフォルニア州サンディエゴ)からPyrolase(登録商標)の商標名で入手できる。適当なB. alcalophilusからのβ−グルカナーゼは、例えばWO 99/06573 A1に記載されている。B. subtilisから抽出されたβ−グルカナーゼは、Novozymes社からCereflo(登録商標)の商標名で入手できる。
本発明の洗濯洗剤および洗浄組成物は、漂白効果を増すため、過酸化水素生成オキシドリダクターゼも含有できる。本発明において、過酸化水素生成オキシドリダクターゼは、電子受容体として酸素を使用して過酸化水素を生成するオキシドリダクターゼに関する。これに関して、EC群のオキシドリダクターゼ、EC 1.1.3(電子供与体としてCH-OH)、EC 1.2.3(電子供与体としてアルデヒドまたはオキソ基)、EC 1.4.3(電子供与体としてCH-NH2)、EC 1.7.3(電子供与体としてN含有基)およびEC 1.8.3(電子供与体としてS含有基)が適しており、EC群のEC 1.1.3の酵素が好ましい。好ましい酵素は、特に、以下からなる群から選択される:マレート−オキシダーゼ(EC 1.1.3.3)、グルコース−オキシダーゼ(EC 1.1.3.4)、ヘキソース−オキシダーゼ(EC 1.1.3.5)、コレステロール−オキシダーゼ(EC 1.1.3.6)、ガラクトース−オキシダーゼ(EC 1.1.3.9)、ピラノース−オキシダーゼ(EC 1.1.3.10)、アルコール−オキシダーゼ(EC 1.1.3.13)、コリン−オキシダーゼ(EC 1.1.3.17、特にWO 04/58955参照)、長鎖アルコールのオキシダーゼ(EC 1.1.3.20)、グリセリン−3−ホスフェート−オキシダーゼ(EC 1.1.3.21)、セロビオース−オキシダーゼ(EC 1.1.3.25)、ヌクレオシド−オキシダーゼ(EC 1.1.3.39)、D−マンニトール−オキシダーゼ(EC 1.1.3.40)、キシリトール−オキシダーゼ(EC 1.1.3.41)、アルデヒド−オキシダーゼ(EC 1.2.3.1)、ピルベート−オキシダーゼ(EC 1.2.3.3)、オキサレート−オキシダーゼ(EC 1.2.3.4)、グリオキシレート−オキシダーゼ(EC 1.2.3.5)、インドール−3−アセトアルデヒド−オキシダーゼ(EC 1.2.3.7)、ピリドキサール−オキシダーゼ(EC 1.2.3.8)、アリールアルデヒド−オキシダーゼ(EC 1.2.3.9)、レチナール−オキシダーゼ(EC 1.2.3.11)、L−アミノ酸−オキシダーゼ(EC 1.4.3.2)、アミン−オキシダーゼ(EC 1.4.3.4、EC 1.4.3.6)、L−グルタメート−オキシダーゼ(EC 1.4.3.11)、L−リジン−オキシダーゼ(EC 1.4.3.14)、L−アスパルテート−オキシダーゼ(EC 1.4.3.16)、トリプトファン−α,β−オキシダーゼ(EC 1.4.3.17)、グリシン−オキシダーゼ(EC 1.4.3.19)、尿素−オキシダーゼ(EC 1.7.3.3)、チオール−オキシダーゼ(EC 1.8.3.2)、およびグルタチオン−オキシダーゼ(EC 1.8.3.3)。過酸化水素生成オキシドリダクターゼについて、好ましい態様では、電子供与体として糖を使用するものに関する。過酸化水素生成オキシドリダクターゼおよび糖酸化オキシドリダクターゼは、好ましくは本発明において、以下から選択される:グルコース−オキシダーゼ(EC 1.1.3.4)、ヘキソース−オキシダーゼ(EC 1.1.3.5)、ガラクトース−オキシダーゼ(EC 1.1.3.9)、およびピラノース−オキシダーゼ(EC 1.1.3.10)。本発明によれば、グルコース−オキシダーゼ(EC 1.1.3.4)が特に好ましい。酵素と相互作用して対象であるオキシドリダクターゼの活性を増強するか、または著しく異なった酸化還元電位にわたって酸化酵素と汚れとの間の電子流(メディエーター)を促進する、付加的な好ましくは有機、特に好ましくは芳香族化合物を、有利には添加する。
過酸化水素生成オキシドリダクターゼに加えて、本発明の組成物は、付加的なオキシドリダクターゼ、特に、オキシダーゼ、オキシゲナーゼ、ラッカーゼ(フェノールオキシダーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ)および/またはジオキシゲナーゼも含有できる。ラッカーゼの適当な市販品として、Novozymes社のDenilite(登録商標)1および2を挙げることができる。好ましい態様では、付加的なオキシドリダクターゼは、電子受容体としてペルオキシドを使用する酵素(EC群1.11または1.11.1)から、特に、カタラーゼ(EC 1.11.1.6)、ペルオキシダーゼ(EC 1.11.1.7)、グルタチオンペルオキシダーゼ(EC 1.11.1.9)、クロライドペルオキシダーゼ(EC 1.11.1.10)、マンガンペルオキシダーゼ(EC 1.11.1.13)および/またはリグニンペルオキシダーゼ(EC 1.11.1.14)から選択され、これらは一般にペルオキシダーゼとして分類することもできる。これらのペルオキシダーゼに代えてまたは加えて、ペルヒドロラーゼを使用することもできる。以前は金属不含有ハロペルオキシダーゼとも称されたペルヒドロラーゼは、一般に、反応中心に触媒の三組(catalytic triad)Ser-His-Aspを含有し、カルボン酸および過酸化水素から出発したペルオキソ酸の可逆生成を触媒する。本発明に適したペルヒドロラーゼについては、特に、WO 98/45398、WO 04/58961、WO 05/56782およびPCT/EP05/06178が参照される。ペルヒドロラーゼを使用するとき、カルボン酸、それらの塩および/またはそれらのエステルおよび/またはそれらの誘導体が、本発明の組成物に相応じて含有される。
本発明の製剤に使用される、Bacillus種、Streptomyces種、Humicola種またはPseudomonas種のような微生物に由来する酵素は、多くのBacillus種または糸状真菌のトランスジェニック発現によるような、適当な微生物を用いた既知のバイオテクノロジー手法に従って調製される。
適切な酵素の精製は、好都合には、液相の沈殿、沈降、濃縮および濾過、精密濾過、限外濾過、化学物質との混合、消臭またはこれらの工程の適当な組み合わせのような確立された方法を用いて実施する。
酵素は、従来技術に従って各々確立された形態で、本発明の製剤に添加できる。本発明では、例えば、造粒、押出または凍結乾燥によって得られた固体組成物、或いは特に液体組成物もしくはゲル状組成物については、含水率が低い有利には高濃縮のおよび/または安定剤と混合された酵素溶液が包含される。また、固体状および液体状のこれらのタンパク質を、固体状担体に吸着させることもでき、および/またはカプセル化することもできる。
カプセル化は、例えば、好ましくは天然ポリマーと一緒に酵素溶液を噴霧乾燥または押出することにより、もしくは例えば、酵素が固化ゲル内に封入されるカプセル形態にすることにより、或いは酵素含有コアが水、空気および/または化学物質に対して不浸透性の保護層で被覆されるコア−シェル型のカプセル形態にすることにより、実施できる。付加的な層には、他の活性成分、例えば、安定剤、乳化剤、顔料、漂白剤または着色剤も適用できる。そのようなカプセルは、既知の方法を用いて、例えば、振盪造粒または回転造粒により、或いは流動床法により製造される。これらのタイプの顆粒は、有利には、例えばポリマーフィルム形成剤の適用の故に微粉負荷量が低く、被膜の故に貯蔵安定である。
カプセル化形態は、酵素または他要素を例えば漂白剤のような他成分から保護するか、或いは酵素の制御放出を可能にする方法である。カプセルは、その大きさによって、ミリカプセル、マイクロカプセルおよびナノカプセルに分類され、マイクロカプセルが酵素には特に好ましい。そのようなカプセルは、例えばWO 97/24177およびDE 199 18 267に開示されている。
別の可能なカプセル化法は、タンパク質溶液とデンプンまたはデンプン誘導体の溶液または懸濁液との混合物から出発して、デンプンまたはデンプン誘導体の中にタンパク質をカプセル化する方法である。そのようなカプセル化法は、WO 01/38471に記載されている。
特定の態様では、DE 102006018780に記載されているように、酵素を粒状化してもよい。酵素に加えて、洗濯洗剤または洗浄組成物の他の感受性の高い成分(例えば香料、蛍光増白剤または漂白活性剤)を、他成分、特に場合により存在する漂白剤から保護するために、このように粒状化してもよい。
この態様では、洗濯洗剤または洗浄組成物の感受性の高い成分を、化学的に不活性なキャリヤー材料および化学的に不活性なバインダーと共に粒状化する。これに関して、キャリヤー材料は、無機物質、例えば、クレー、ケイ酸塩または硫酸塩、特にタルク、シリカ、金属酸化物、特に酸化アルミニウムおよび/または二酸化チタン、ケイ酸塩、特に層状ケイ酸塩、ケイ酸ナトリウムアルミニウム、ベントナイトおよび/またはアルミノケイ酸塩(ゼオライト)から選択され得る。キャリヤー材料は、有機化合物、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、特に少なくとも部分的に加水分解されたPVAであってもよい。これらの化合物が付加的効果、例えば洗濯洗剤または洗浄組成物に添加された際にビルダー機能を発揮する場合が特に好ましい。
しかしながら、この態様では、バインダーは、化学的に不活性なので、顆粒の製造、加工および貯蔵の条件下で顆粒の総合的活性を損なう如何なる程度までも顆粒または組成物の他成分と反応しない、室温で固体状、ペースト状(ワックス状)または液体状の材料を意味すると理解される。バインダーは、キャリヤー材料とは異なる物質である。顆粒製造条件下で、バインダーは、粘性を有するかまたは少なくとも粘性を有するようになるので、実質上、他成分を一緒にくっつける。この点において、キャリヤー材料との生理化学的相互作用が特に重要である。この相互作用により、完全に均一な相が得られ、続いて個々の顆粒に転換できるからである。キャリヤー材料成分およびバインダー成分から主に形成されるこの泥状物は、他成分、特に調整されるべき成分を取り込む。適当なバインダーは、記載した特性を有する無機または有機物質、例えば、以下の群から選択される未架橋ポリマー化合物である:ポリアクリレート、ポリメタクリレート、メタクリル酸−エチルアクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドン、多糖類または置換多糖類、特にセルロースエーテル、および/またはポリビニルアルコール(PVA)、好ましくは部分的加水分解ポリビニルアルコールおよび/またはエトキシル化ポリビニルアルコール並びにそれらのコポリマーおよび混合物。それらの吸着特性および付随結合作用の故に、PVAまたはその誘導体が、キャリヤー材料およびバインダー成分の両方として適している。従って、PVAまたはその誘導体をキャリヤー材料として使用していないならば、バインダーとして使用できる。
この態様についてのその他の点に関しては、DE 102006018780が参照される。
また、個々の顆粒が複数の酵素活性を示すように、2種以上の酵素を一緒に配合することもできる。
本発明の組成物に含有されるタンパク質を、特に貯蔵中、例えば、物理的影響、酸化またはタンパク質分解的切断による劣化(例えば、不活性化、変性または分解)から保護できる。特に組成物がプロテアーゼも含有する場合、タンパク質および/または酵素の微生物による製造方法において、タンパク質分解を阻害することが特に好ましい。この目的のために、本発明の好ましい組成物は安定剤を含有する。
安定剤の一群は、可逆的プロテアーゼ阻害剤である。これには、ベンズアミジン塩酸塩、ホウ砂、ホウ酸、ボロン酸、或いはそれらの塩またはエステルがしばしば使用され、とりわけ、芳香族基含有誘導体、例えば、オルト、メタまたはパラ置換フェニルボロン酸、特に4−ホルミルフェニルボロン酸、或いは記載した化合物の塩またはエステルが包含される。ペプチドアルデヒド、即ち還元C末端含有オリゴペプチド、特に2〜50個のモノマーを含有するものも、この目的のために使用される。とりわけ、オボムコイドおよびロイペプチンが、ペプチド性可逆性プロテアーゼ阻害剤に属する。プロテアーゼサブチリシン並びにプロテアーゼ融合タンパク質のための特異的な可逆性ペプチド阻害剤、および特定のペプチド阻害剤も適している。
更なる酵素安定剤は、アミノアルコール、例えば、モノ−、ジ−、トリエタノールアミンおよび−プロパノールアミン並びにそれらの混合物、C12までの脂肪族カルボン酸、例えばコハク酸、他のジカルボン酸または記載した酸の塩である。末端キャップ脂肪酸アミドアルコキシレートもこの目的のために適している。ビルダーとして使用されるある種の有機酸は、含有されている酵素を付加的に安定化できる。
低級脂肪族アルコール、特にポリオール、例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコールまたはソルビトールは、しばしば使用される別の酵素安定剤である。ジグリセロールホスフェートもまた、物理的影響による変性を防ぐ。同様に、カルシウム塩および/またはマグネシウム塩、例えば酢酸カルシウムまたはギ酸カルシウムを使用する。
ポリアミドオリゴマーまたはポリマー化合物、例えばリグニン、水溶性ビニルコポリマーまたはセルロースエーテル、アクリルポリマーおよび/またはポリアミドは、酵素製剤を、特に物理的影響またはpH変動に対して安定化する。ポリアミン−N−オキシド含有ポリマーは、酵素安定剤および色移り阻害剤として同時に作用する。他のポリマー安定剤は、直鎖C〜C18ポリオキシアルキレンである。アルキルポリグリコシドは、本発明の組成物の酵素成分を安定化でき、付加的に酵素成分の性能を有利に高めることができる。窒素含有架橋化合物は、好ましくは、汚れ分離剤および酵素安定剤としての2つの機能を果たす。疎水性非イオン性ポリマーは、特に、場合により存在するセルラーゼを安定化する。
還元剤および酸化防止剤は、酸化分解に対する酵素の安定性を高める。本発明では、イオウ含有還元剤をよく使用する。他の例は、亜硫酸ナトリウムおよび還元糖である。
安定剤の組み合わせ、例えば、ポリオール、ホウ酸および/またはホウ砂の組み合わせ、ホウ酸またはボレート、還元糖およびコハク酸または他のジカルボン酸の組み合わせ、或いはホウ酸またはボレートとポリオールまたはポリアミノ化合物および還元塩との組み合わせを使用することが特に好ましい。ペプチドアルデヒド安定剤の効果は、好都合なことには、ホウ酸および/またはホウ酸誘導体とポリオールとを組み合わせることにより、更に二価カチオン、例えばカルシウムイオンの付加的効果により高まる。
固体状組成物の場合、タンパク質を、例えば、乾燥状態、顆粒状および/またはカプセル状で使用できる。タンパク質を、圧縮を伴ってまたは伴わずに、独立して、即ち一相として、または同じ相内の他成分と一緒に添加できる。マイクロカプセル化された固体状酵素を使用するならば、その製造工程から得た水溶液から水を、噴霧乾燥、遠心分離または置換溶解のような従来技術から既知の方法によって除去できる。このように得た粒子は、通常、50〜200μmの粒度を有する。
従来技術に従って実施したタンパク質回収から出発して、濃縮水溶液または非水溶液、懸濁液またはエマルション、もしくはゲル状またはカプセル状または乾燥粉末に調製したタンパク質を、本発明の液体状、ゲル状またはペースト状組成物に添加できる。本発明のそのような洗濯洗剤または洗浄組成物は、通常、自動ミキサーに固体または溶液として導入され得る成分を単純に混合することによって調製される。
洗濯洗剤または洗浄組成物中の酵素、液体状酵素組成物または酵素顆粒の含有量は、例えば約0.01〜5重量%であり得、好ましくは0.12〜約2.5重量%である。
本発明の洗浄組成物、特に本発明の硬質表面用クリーナーは、一種以上の噴射剤も、通常1〜80重量%、好ましくは1.5〜30重量%、特に2〜10重量%、特に好ましくは2.5〜8重量%、とりわけ3〜6重量%の量で含有できる。
本発明において、噴射剤は通常噴射ガス、特に液化ガスまたは圧縮ガスである。噴射剤は、噴霧する物質および適用分野に応じて選択する。一般に液体状洗浄組成物に溶解しない、窒素、二酸化炭素または亜酸化窒素のような圧縮ガスを使用する場合、バルブを操作するたびに、作業圧力は低下する。洗浄組成物に溶解するかまたは洗浄組成物の溶媒として作用する液化ガスは、空気中で蒸発し、それによって数百倍の体積に膨張するので、噴射剤として、一定作業圧力および均一分散という利点を提供する。
従って、以下が適当な噴射剤(INCI名)である:ブタン、二酸化炭素、炭酸ジメチル、ジメチルエーテル、エタン、ハイドロクロロフルオロカーボン 22、ハイドロクロロフルオロカーボン 142b、ハイドロフルオロカーボン 152a、ハイドロフルオロカーボン 134a、ハイドロフルオロカーボン 227ea、イソブタン、イソペンタン、窒素、亜酸化窒素、ペンタン、プロパン。しかしながら、噴射剤としてのクロロフルオロカーボン(CFC)の使用は、有害な紫外線を防ぐ大気のオゾン層に悪影響を与えるので、好ましくは大方回避され、特に完全に回避される。
好ましい噴射剤は液化ガスである。液体ガスは、多くの場合低圧および20℃で、ガス状から液体状に転移できるガスである。しかしながら液体ガスは、特に、炭化水素類であるプロパン、プロペン、ブタン、ブテン、イソブタン(2−メチルプロパン)、イソブテン(2−メチルプロペン、イソブチレン)およびそれらの混合物であると理解され、これらは、石油精製における油の蒸留および分解から、並びにガソリン分離における天然ガス処理で副生物として生じる。
洗浄組成物は、特に好ましくは、プロパン、ブタンおよび/またはイソブタン、特にプロパンおよびブタン、最も好ましくはプロパン、ブタンおよびイソブタンから選択される1種以上の噴射剤を含有する。
好ましい態様では、本発明の高分岐ポリマーを含有する組成物は、例えば、洗う工程に組成物を添加するか、洗った後に組成物を使用するか、または洗うこととは無関係に組成物を適用することによって、コンディショナーとして通常使用できるように設計される。望ましい効果は、微生物の増殖および/または付着の防止および/または低減にある。
本発明の高分岐ポリマーが少なくとも1つの処理工程で使用される、布地または硬質表面の自動洗浄方法は、本発明の独立した主題を構成する。
これらの方法は、手動方法および自動方法の両方を包含し、自動方法が、例えば添加量および接触時間に関するより正確な制御性の故に好ましい。
布地の洗浄方法は、一般に、複数の処理工程で様々な洗浄活性物質を洗浄される物質に適用し、接触時間後に洗浄活性物質を洗い落とすか、またはそれ以外のあらゆる方法で、洗浄される物質を洗剤または洗剤溶液で処理することを特徴とする。同じことが、用語「硬質表面」によって分類される、布地以外の物質を洗浄する方法にもあてはまる。本発明の高分岐ポリマーを、考えられる洗濯方法または洗浄方法の全てにおける処理工程の少なくとも1つに添加することができる。従って、これらの方法は本発明の態様を表す。
本発明の別の主題はまた、本発明の組成物或いは本発明の洗濯洗剤または洗浄組成物、特に本発明の硬質表面用クリーナー、およびスプレーディスペンサーを含む製品である。これに関して、製品は、一室型容器および多室型容器のいずれであってもよく、特に二室型容器である。好ましいスプレーディスペンサーは、手動操作するスプレーディスペンサーであり、特に、以下を含む群から選択される:エアゾールスプレーディスペンサー(加圧ガス容器;とりわけスプレー缶としても知られている)、自己生成圧力スプレーディスペンサー、ポンプスプレーディスペンサーおよびトリガースプレーディスペンサー、特に、透明なポリエチレンまたはポリエチレンテレフタレート製の容器を備えたポンプスプレーディスペンサーおよびトリガースプレーディスペンサー。スプレーディスペンサーは、WO 96/04940(Proctor & Gamble)および同特許に引用されているスプレーディスペンサーに関する米国特許に広く記載されており、この点においてそれら特許の全てを引用し、それらの内容をここに組み込む。トリガースプレーディスペンサーおよびポンプスプレーディスペンサーは、噴射剤を使用する必要がないので、加圧ガス容器と比較すると有利である。スプレーディスペンサー上の粒子に適した付属部品(「ノズル−バルブ」)によって、この態様における酵素を場合により固定化粒子の形態で組成物に添加することもできるようになり、このようにして洗浄発泡体として一回分適用され得る。
下記実施例は、本発明に何らかの制限を加えることなく更に例示する。
高分岐ブロックコポリマーの合成:
1リットル容のガラス製反応器(Buechi社製)に、250mlのTHF(テトラヒドロフラン)および0.92ml(5.84×10−3mol)の1,3−ジイソプロペニルベンゼンを導入し、30℃に維持した。この温度で激しく撹拌しながら、注射器によって、等モル量のブチルリチウム(4.39ml;5.84×10−3mol)を添加した。緑色の着色が観察された。15分の反応時間の後、反応器を−30℃まで冷却した。30分後、0.9ml(8.69×10−3mol)のスチレンを、注射器によって、これらリビング架橋コアに添加した。色は橙色に変わり、その後、緑色に戻った。−30℃で約4時間の反応時間の後、9.3ml(0.08mol)の4−ビニルピリジンを添加した。色は再び緑色から黄色、そして無色に変わった。16時間の反応時間の後、10mlの脱気メタノールの添加によって反応を終了した。ポリマー溶液を、ロータリーエバポレーターで(約1/4の体積まで)濃縮し、次いでエーテル中で沈殿させることによって後処理した。沈殿したポリマーを遠心分離できた。第二工程では、合成した高分岐ブロックコポリマー(1g)を、クロロホルム中、2mlのヨウ化メチルを用いて室温で8時間アルキル化した。黄色のポリマーをジエチルエーテル中での沈殿および遠心分離によって後処理した。
ポリマーの分析:
スチレンの4−ビニルピリジンに対する比は、H−NMRによって、1:10であると測定された。この結果は、意図した値にちょうど対応する。合成した高分岐ブロックコポリマーをDMF−GPCによって測定した。分子量Mは57000g/molであり、ポリマー分散度M/Mは0.71であった。DMF−GPCは、PS較正基準を用いて較正した。
適用:
表面を抗菌的に被覆できるようにするため、アルキル化高分岐ブロックコポリマーの1%濃度の無色透明な水溶液を調製した。80μlのこの溶液を、1平方インチのガラス表面に適用し、分散させた。溶媒を蒸発することにより、澄明で均一なフィルムを得た。
Staphylococcus aureusを用いた抗菌スプレー試験:
この細菌試験のため、S. aureus細胞を、Merck社製の標準的な培養液(2.5重量%)を用い、37℃で振盪しながら6時間培養した(50mlの培養液に100μlのPBS中貯蔵懸濁液(1010細胞/ml)を注入)。2750rpmで10分間遠心分離した後、細胞を10細胞/mlの濃度で蒸留水に懸濁させた。この懸濁液を、被覆ガラスまたはセラミック製スライドガラスにスプレーし、液体状寒天培地で覆った。37℃で約16時間培養した後、抗菌活性作用を受けなかった領域では、生じたコロニーが、色素溶液(5mg/mlのTTC)により赤色に染まった。ガラスのスプレーされた領域では、コロニーが形成されないことが観察された。即ち、Staphylococcus aureusの増殖は阻害された。
AF 249を用いた抗菌試験の結果の例を、図1に示す。表1は、被覆剤として抗菌特性を示した抗菌性高分岐ポリマーの抜粋を示す。
Figure 2010505015
Figure 2010505015
JIS Z 2801:2000に従った微生物分析:
生物静力学的特性および殺菌特性の定量的評価のために、日本工業規格JIS Z 2801:2000に従った「フィルム接触法」を用いた。ポリマーAF 148およびAF 152を用いた。ポリマーを10%濃度のエタノールに溶解し、ペトリ皿に適用し、乾燥した。
次いで、所定の微生物密度で微生物懸濁液を被覆ペトリ皿に適用し、カバーガラスによって平らに分散させた。未被覆ペトリ皿を対照として使用した。微生物の効果を試験するために、グラム陽性のStaphylococcus aureusを試験微生物として使用した。所定の培養期間(本発明では0時間および24時間)の後、適用した微生物懸濁液と共にペトリ皿を振盪し、微生物数を数えるために希釈系を調製した。殺菌作用試験は、未処理の対照と比較したコロニー形成単位(CFU)の測定によってもたらされる。
Figure 2010505015
Staphylococcus aureusの生存率が、高分岐ポリマーによって、少なくとも10または10低下されたことが分かる。
貯蔵試験の実験手法:
染料吸着能を試験するため、アセトン中赤色油性染料(図1)の原液を調製した。10の異なった所定量のこの溶液を、スナップキャップジャーにピペットで入れ、溶媒を完全に除去した。次いで、1ミリリットルの1%濃度AF 249ポリマー水溶液(1:19.6のスチレン:4−ビニルピリジン比を有し、3つとも+)を各チューブに添加した。
10個のスナップキャップジャーを24時間超音波処理した。次いで、液体を、スナップキャップジャーからエッペンドルフマイクロチューブに移し、超遠心分離器で遠心分離した(10,000rpm、2分間)。これによって、吸着されている不溶染料成分が、続いてのUV/VIS測定で妨げとならないことを確実にした。続いてのUV/VIS測定では、518nmで吸収を比較し、染料の初期濃度に対してプロットした。染料の吸着は初期に直線的に増加し、一定の濃度を超えて飽和に達することがわかった。吸着能を定量化するため、両方の最終試料の遠心分離物をアセトンに溶解した。この溶液から、不溶染料の量を吸収によって測定した。染料の吸着量(2.69×10−7mol)は、初期重量(2.84×10−7mol)と測定された残留染料量(1.44×10−8mol)との差である。85,000g/molの分子量について、これは、高分岐ポリマーあたり平均2.28染料分子に相当する。
50℃での貯蔵安定性試験:
ポリマーと製品との混合物の貯蔵安定性試験を、50℃で74日間実施した。3つの異なった調剤を試験した。
0%市販トイレクリーナー;水中1重量%AF 249
10%市販トイレクリーナー;水中1重量%AF 249
100%市販トイレクリーナー;1重量%AF 249
澄明な黄色がかった溶液を50℃の温度で74日間貯蔵した。この貯蔵期間後、出発試料との違いは見られなかった。変色も濁りも観察されなかった。貯蔵期間後に溶液の抗菌活性がまだ存在するかどうかを調べるため、各溶液70μlを取り出し、スライドガラス上の1平方インチの表面を被覆した。フィルムを、Staphylococcus aureusを用いた抗菌スプレー試験に付した。3つの被膜全てにおいて、S. aureusの増殖が阻害されたことが明らかになった。従って、抗菌活性は、50℃での長期保存によって制限されない。
3回の除霜サイクル後の貯蔵安定性試験:
もう1つの試験では、各々のポリマーと製品との混合物を、−20℃で3日間凍結させて再び解凍し、これを3回繰り返した。50℃での試験と同じ、3つの異なった調剤を使用した。
0%市販トイレクリーナー;水中1重量%AF 249
10%市販トイレクリーナー;水中1重量%AF 249
100%市販トイレクリーナー;1重量%AF 249
3サイクル後、出発凍結試料との違いは見られなかった。変色も濁りも観察されなかった。50℃での長期貯蔵試験の場合と同様に、S. aureusを用いて抗菌活性を試験した。ポリマー/製品溶液で被覆された3つの領域全てにおいて、S. aureusの増殖が阻害されたことが明らかになった。従って、抗菌活性は、用いた凍結−解凍サイクルによって制限されない。

Claims (37)

  1. 疎水性コア並びに抗菌および/または抗付着活性シェルを含んでなる高分岐ポリマー。
  2. 疎水性コアが、シリコーン基、または任意にヘテロ原子も含有できる疎水性炭化水素を含んでなる、請求項1に記載の高分岐ポリマー。
  3. 疎水性炭化水素が芳香族C6〜10アリール基を含んでなる請求項2に記載の高分岐ポリマー。
  4. 疎水性コアが高分岐コアを含んでなり、その上に、各々が疎水性部分を含んでなる分岐が結合し、その上に、内側から外側に抗菌および/または抗付着活性領域が結合する、請求項1〜3のいずれかに記載の高分岐ポリマー。
  5. 分岐中の疎水性部分が、ブロックで配置された少なくとも10個のモノマーからなるポリマー単位である、請求項4に記載の高分岐ポリマー。
  6. 各モノマーが芳香族C6〜10アリール基を含んでなる請求項5に記載の高分岐ポリマー。
  7. 分岐における疎水性部分が任意に変性されていてよいポリスチレンである、請求項5または6に記載の高分岐ポリマー。
  8. 抗菌および/または抗付着活性領域が、ブロックで配置された少なくとも20個の任意に化学変性されていてよいモノマーからなるポリマー単位である、請求項1〜7のいずれかに記載の高分岐ポリマー。
  9. ブロックで配置された任意に化学変性されていてよいモノマーが、正に帯電したアルキル化ヘテロ原子を含有する基を含んでなる単位である、請求項8に記載の高分岐ポリマー。
  10. 正に帯電したアルキル化ヘテロ原子を含有する基が、第四級アンモニウムイオン、第四級ピリジニウムイオン、第四級ホスホニウムイオンおよび第三級スルホニウムイオンから選択される、請求項9に記載の高分岐ポリマー。
  11. 抗菌および/または抗付着活性領域が、少なくとも部分的にC1〜12アルキルにより四級化された、ポリビニルピリジンまたは窒素基含有ポリ(メタ)エタクリレートである、請求項8〜10のいずれかに記載の高分岐ポリマー。
  12. 抗菌および/または抗付着活性領域内のモノマー数と疎水性部分内のモノマー数との比が少なくとも2:1である、請求項1〜11のいずれかに記載の高分岐ポリマー。
  13. 抗菌および/または抗付着活性領域内のモノマー数と疎水性部分内のモノマー数との比が2:1〜100:1である、請求項1〜12のいずれかに記載の高分岐ポリマー。
  14. ポリマーが3〜10,000個の分岐を含んでなる請求項1〜13のいずれかに記載の高分岐ポリマー。
  15. 高分岐ポリマーの高分岐コアが0.4〜0.8の分岐度を有する請求項1〜14のいずれかに記載の高分岐ポリマー。
  16. 芳香族C6〜10アリール基がフェニル基である請求項1〜15のいずれかに記載の高分岐ポリマー。
  17. 水溶性分子である請求項1〜16のいずれかに記載の高分岐ポリマー。
  18. 非共有結合活性物質を含んでなる請求項1〜17のいずれかに記載の高分岐ポリマー。
  19. 活性物質が殺生物剤、染料および香料から選択される請求項18に記載の高分岐ポリマー。
  20. 以下の工程:
    a)複数のリビング中心を有する高分岐コアを製造する工程、
    b)(a)からの化合物を、第四級アンモニウム基、第四級ホスホニウム基または第三級スルホニウム基を含有するモノマーで処理する工程
    を含む、請求項1〜17のいずれかに記載の高分岐ポリマーの製造方法。
  21. 以下の工程:
    a)複数のリビング中心を有する高分岐コアを製造する工程、
    b)(a)からの化合物を、有機的に結合した窒素、リンまたはイオウを含有するモノマーで処理する工程、
    c)(b)からの生成物をアルキル化剤で処理して、(b)に記載したヘテロ原子を第四級または第三級ヘテロ原子に転化する工程
    を含む、請求項1〜17のいずれかに記載の高分岐ポリマーの製造方法。
  22. 以下の工程:
    a)複数のリビング中心を有する高分岐コアを製造する工程、
    b)(a)からの化合物を疎水基含有モノマーで処理する工程、
    c)(b)からの生成物を、第四級アンモニウム基、第四級ホスホニウム基または第三級スルホニウム基を含有するモノマーで処理する工程
    を含む、請求項1〜17のいずれかに記載の高分岐ポリマーの製造方法。
  23. 以下の工程:
    a)複数のリビング中心を有する高分岐コアを製造する工程、
    b)(a)からの化合物を疎水基含有モノマーで処理する工程、
    c)(b)からの化合物を、有機的に結合した窒素、リンまたはイオウを含有するモノマーで処理する工程、
    d)(c)からの生成物をアルキル化剤で処理して、(c)に記載したヘテロ原子を第四級または第三級ヘテロ原子に転化する工程
    を含む、請求項1〜17のいずれかに記載の高分岐ポリマーの製造方法。
  24. 表面を処理するためおよび/または表面に抗菌および/または抗付着特性を付与するための、請求項1〜19のいずれかに記載の高分岐ポリマーの使用。
  25. 洗浄組成物、ヘアトリートメント組成物またはデンタルケア組成物への、請求項1〜19のいずれかに記載の高分岐ポリマーの使用。
  26. 活性物質のための担体としての請求項1〜19のいずれかに記載の高分岐ポリマーの使用。
  27. 請求項1〜19のいずれかに記載の高分岐ポリマーを含んでなる、洗浄組成物、ヘアトリートメント組成物およびデンタルケア組成物からなる群から選択される組成物。
  28. 洗浄組成物が硬質表面用洗浄組成物であるかまたは布地用洗濯洗剤である、請求項27に記載の組成物。
  29. 高分岐ポリマーを組成物中20重量%までの量で含有する、請求項27または28に記載の組成物。
  30. 特に、アニオン性、非イオン性、両性および双性イオン性界面活性剤から選択される界面活性剤を付加的に含んでなる、請求項27〜29のいずれかに記載の組成物。
  31. 特に、クエン酸、酢酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、グルコン酸およびそれらの混合物から選択される酸を付加的に含んでなる、請求項27〜30のいずれかに記載の組成物。
  32. 特に、ゼオライト、ケイ酸塩、炭酸塩、有機共ビルダーおよびリン酸塩から選択されるビルダーを付加的に含んでなる、請求項27〜31のいずれかに記載の組成物。
  33. 漂白剤を付加的に含んでなる請求項27〜32のいずれかに記載の組成物。
  34. アルカリ性物質、ヒドロトロープ、溶媒、増粘剤、染料、香料、腐蝕防止剤、金属イオン封鎖剤、電解質、蛍光増白剤、グレーイング阻害剤、銀腐蝕防止剤、色移り阻害剤、抑泡剤、研磨剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、真珠光沢剤、酵素および皮膚保護剤からなる群から選択される、少なくとも1種の更なる成分を含んでなる、請求項27〜33のいずれかに記載の組成物。
  35. 前記組成物が固体状、ゲル状、ペースト状または液体状組成物に関する、請求項27〜34のいずれかに記載の組成物。
  36. 請求項1〜19のいずれかに記載の高分岐ポリマーまたは請求項27〜34のいずれかに記載の組成物、並びにエアゾールとしておよび/または発泡体として該組成物を一回分適用するためのスプレーディスペンサーを含む製品。
  37. 請求項1〜19のいずれかに記載の高分岐ポリマーまたは請求項27〜34のいずれかに記載の組成物で表面を処理する、半永久的な抗菌および/または抗付着特性を表面に付与する方法。
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