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JP2013151386A - ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型、ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の製造方法、及びポリシリコンインゴット製造方法 - Google Patents

ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型、ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の製造方法、及びポリシリコンインゴット製造方法 Download PDF

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JP2013151386A JP2012012646A JP2012012646A JP2013151386A JP 2013151386 A JP2013151386 A JP 2013151386A JP 2012012646 A JP2012012646 A JP 2012012646A JP 2012012646 A JP2012012646 A JP 2012012646A JP 2013151386 A JP2013151386 A JP 2013151386A
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Keiichiro Isomura
敬一郎 磯村
Kanji Yamazaki
完冶 山崎
Takashi Saito
剛史 斉藤
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Abstract

【課題】
鋳型本体から溶融ポリシリコンへの物質移動を抑えるとともに、生産コストのコストダウンを図ることが可能な太陽電池向けのポリシリコンインゴット鋳造用鋳型、ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の製造方法、及びポリシリコンインゴット鋳造方法の提供。
【解決手段】
シリカを本体主材質とするポリシリコンインゴット鋳造用鋳型であって、溶融したポリシリコンと接触する側の鋳型本体表面において、窒化シリコンを含むスラリーを塗布して焼結することにより、気孔率を20%以上30%以下、厚みを0.5mm以上としたコーティング層を備えることを特徴とするポリシリコンインゴット鋳造用鋳型、該ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型を製造する方法、及びこれを用いたポリシリコンインゴットの鋳造方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型、ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の製造方法、及びポリシリコンインゴット鋳造方法に関するものである。
従来、ソーラパネルといった太陽電池向けの99.9999%以上の純度を有するポリシリコンインゴットを鋳造するために用いられる有底角筒形鋳型(以下、角槽と称する)は、溶融したポリシリコン(以下、溶融ポリシリコンと称する)中への不純物のコンタミを避けるために、99.5%以上の高純度なシリカで成型されたシリカ角槽が一般的に使用されている。
このようなシリカ角槽では、ポリシリコンの溶融温度である1400℃まで昇温させた後の冷却工程において、シリカが4段階の結晶形態に変化し体積変化を起こすため、該シリカ角槽はばらばらに破損してしまうことがあった。したがって、太陽電池向けのポリシリコンインゴット鋳造用のシリカ角槽は、1回のみの使用で使い捨てとなってしまうため、製造コストが高騰し、また、破損したシリカ角槽は、リサイクルが困難であるため産業廃棄物として処理する必要があり、そのための費用も膨大となるなるのが現状であった。
ところで、主材質としてシリカのみを用いて成型したシリカ角槽でポリシリコンを溶融凝固させた場合、溶融ポリシリコンがシリカ角槽表面に付着してしまう。これを防ぐために、離型剤として窒化シリコンを角槽表面に塗布し(例えば、特許文献1)、1000℃以上で加熱・焼き付けを行う技術が知られている。
特表2001−510434号公報
しかしながら、上記従来技術では、溶融ポリシリコンがシリカ角槽内部まで浸潤してしまい、結果としてシリカ角槽に0.5%程度含まれる不純物が溶融ポリシリコンに溶け出してしまい、溶融凝固を経て得られたポリシリコンインゴット内に各種金属酸化物が含まれてしまうといった問題があった。
また、上記従来技術で得られたポリシリコンインゴットをワイヤーソーでスライスしたときに、離型剤たる窒化シリコンとシリカ角槽とから巻き込まれた数百ミクロン程度の粒の箇所をスライスすると、ワイヤーソーが切断されてしまい、その復旧に半日〜1日程度の時間を要するといった問題もあった。
上述したように、ソーラパネルといった太陽電池の重要な性能(熱変換効率や熱変換速度)にとって、ポリシリコン中の不純物が大きく影響しており、この不純物の混入の防止や不純物の濃度を低下させることが、製造メーカにとって大きな問題となっている。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、超高純度な太陽電池向けのポリシリコンインゴットを鋳造するために、鋳型本体から溶融ポリシリコンへの物質移動を抑えるとともに、生産コストのコストダウンを図ることが可能な太陽電池向けのポリシリコンインゴット鋳造用鋳型、ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の製造方法、及びポリシリコンインゴット鋳造方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を行った結果、溶融ポリシリコンと接触する側の鋳型本体表面において、気孔率を20%以上30%以下、厚みを0.5mm以上とした窒化シリコンを含むコーティング層を設けることにより、溶融ポリシリコンが背後の鋳型内部まで浸潤しないことを見出した。すなわち、本発明に係るポリシリコンインゴット鋳造用鋳型は、シリカを本体主材質とするポリシリコンインゴット鋳造用鋳型であって、溶融したポリシリコンと接触する側の鋳型本体表面において、窒化シリコンを含むスラリーを塗布して焼結することにより、気孔率を20%以上30%以下、厚みを0.5mm以上としたコーティング層を備えることを特徴としている。
この場合、窒化シリコンの純度は、99%以上99.99%以下であることが好ましい。このような純度を有する窒化シリコンを用いることにより、溶融ポリシリコンが鋳型内部まで浸潤することを防止することが可能な緻密なコーティング層を鋳型本体表面に形成することができる。なお、窒化シリコンの純度が99%未満であると、窒化シリコン中に含まれる金属酸化物の溶融ポリシリコンへの溶出が問題となる範囲となり、また、窒化シリコンの純度が99.99%よりも高くなると、原料として極めて高価となり、工業的に現実的ではない。
そして、本発明に係るポリシリコンインゴット鋳造用鋳型において、鋳型本体の主材質たるシリカの純度は、70%以上99%以下とすることができる。すなわち、上記構成を有するコーティング層を鋳型本体表面に形成することにより、鋳型本体を構成するシリカと溶融ポリシリコンとは実質上接触することがなくなり、鋳型本体から溶融ポリシリコンへの物質移動を抑えることができる。したがって、99.5%以上といった高純度で、高価格なシリカを用いることなく、低純度で低価格なシリカを鋳型本体を構成する主材質として用いることができ、ポリシリコンインゴットの製造コストのコストダウンを図ることができる。
また、本発明に係るポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の製造方法は、シリカを本体主材質とするポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の製造方法であって、溶融したポリシリコンと接触する側の鋳型本体表面において、窒化シリコンを含むスラリーを塗布する工程と、スラリー塗布後の鋳型本体を焼結し、気孔率が20%以上30%以下、厚みが0.5mm以上としたコーティング層を形成する工程とを備えることを特徴としている。
この場合、窒化シリコンの純度は、99%以上99.99%以下であることが好ましい。このような純度を有する窒化シリコンを用いることにより、溶融ポリシリコンが鋳型内部まで浸潤することを防止することが可能な緻密なコーティング層を鋳型本体表面に形成することができる。なお、窒化シリコンの純度が99%未満であると、窒化シリコン中に含まれる金属酸化物の溶融ポリシリコンへの溶出が問題となる範囲となり、また、窒化シリコンの純度が99.99%よりも高くなると、原料として極めて高価となり、工業的に現実的ではない。
そして、本発明に係るポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の製造方法において、鋳型本体の主材質たるシリカの純度は、70%以上99%以下とすることができる。すなわち、上記構成を有するコーティング層を鋳型本体表面に形成することにより、鋳型本体を構成するシリカと溶融ポリシリコンとは実質上接触することがなくなり、鋳型本体から溶融ポリシリコンへの物質移動を抑えることができる。したがって、99.5%以上といった高純度で、高価格なシリカを用いることなく、低純度で低価格なシリカを鋳型本体を構成する主材質として用いることができ、ポリシリコンインゴットの製造コストのコストダウンを図ることができる。
また、本発明に係るポリシリコンインゴットの鋳造方法は、溶融したポリシリコンと接触する側の鋳型本体表面において、窒化シリコンを含むスラリーを塗布して焼結することにより、気孔率を20%以上30%以下、厚みを0.5mm以上としたコーティング層を備えたシリカを本体主材質とするポリシリコンインゴット鋳造用鋳型を用い、ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型内部において、破砕状のポリシリコンを溶融凝固させてポリシリコンインゴットを形成する工程と、形成されたポリシリコンインゴットをポリシリコンインゴット鋳造用鋳型から取り出す工程とを有することを特徴としている。
この場合、窒化シリコンの純度は、99%以上99.99%以下であることが好ましい。このような純度を有する窒化シリコンを用いることにより、溶融ポリシリコンが鋳型内部まで浸潤することを防止することが可能な緻密なコーティング層を鋳型本体表面に形成することができる。なお、窒化シリコンの純度が99%未満であると、窒化シリコン中に含まれる金属酸化物の溶融ポリシリコンへの溶出が問題となる範囲となり、また、窒化シリコンの純度が99.99%よりも高くなると、原料として極めて高価となり、工業的に現実的ではない。
そして、本発明に係るポリシリコンインゴットの鋳造方法において、鋳型本体の主材質たるシリカの純度は、70%以上99%以下とすることができる。すなわち、上記構成を有するコーティング層を鋳型本体表面に形成することにより、鋳型本体を構成するシリカと溶融ポリシリコンとは実質上接触することがなくなり、鋳型本体から溶融ポリシリコンへの物質移動を抑えることができる。したがって、99.5%以上といった高純度で、高価格なシリカを用いることなく、低純度で低価格なシリカを鋳型本体を構成する主材質として用いることができ、ポリシリコンインゴットの製造コストのコストダウンを図ることができる。また、本発明に係る鋳造方法で得られるポリシリコンインゴットに含まれる炭素量及び酸素量は、それぞれ2ppm及び11ppm以下であるため、超高純度なポリシリコンインゴットを提供することができる。
本発明によれば、超高純度な太陽電池向けのポリシリコンインゴットを鋳造するために、鋳型本体から溶融ポリシリコンへの物質移動を抑えるとともに、生産コストのコストダウンを図ることが可能な太陽電池向けのポリシリコンインゴット鋳造用鋳型、ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の製造方法、及びポリシリコンインゴット鋳造方法を提供することができる。
本発明に係るポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の外観図である。 本発明に係るポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の縦断面図である。 図2のB部分の部分拡大図である。 本発明に係るポリシリコンインゴット鋳造方法を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
図1は、本発明に係るポリシリコンインゴット鋳造用鋳型としての角槽の外観図であり、図2は角槽の縦断面図である。また、図3は、図2のB部分の部分拡大図である。
図1に示すように、本発明に係る角槽100は、有底の角筒形状として成型される。そして、角槽100の主材質としては、強度面、低コスト化、繰り返し使用可能性の観点を考慮し、大型の角槽形状まで成型可能な条件を満たすものとしてシリカを用いることが好ましい。
そして、図2、及び図3に示すように、溶融ポリシリコンと接触する側の角槽100の本体10表面に形成されるコーティング層20には、溶融ポリシリコンに対して不純物の混入の恐れが無い、窒化シリコンを用いることが好ましい。すなわち、例え、窒化シリコンがSi→3Si+2Nに示されるように、熱により分解されたとしても、発生するのは、ケイ素と窒素ガスのみであるため、溶融ポリシリコンに影響を与えることがない。それ故、コーティング層20として用いられる窒化シリコンの純度としては、99%以上99.99%以下であることが好ましい。窒化シリコンの純度が99%未満であると、窒化シリコン中に含まれる金属酸化物の溶融ポリシリコンへの溶出が問題となる範囲となり、また、窒化シリコンの純度が99.99%よりも高くなると、原料として極めて高価となり、工業的に現実的ではない。
また、上記コーティング層20たる窒化シリコン層は酸素をキャッチしたとしても、その表層に二酸化シリコン(SiO)からなる2〜3μmの酸化膜層が形成されるだけであるため、溶融ポリシリコンに何ら影響を与えることがない。
コーティング層20の形成は、純度99%以上99.99%以下の窒化シリコンを所定の有機溶媒に分散させ、約80%の粘性を有するスラリーとした後、ブラッシング、噴霧、噴出、浸漬、又は静電塗布等の所定の手段を用いて、溶融ポリシリコンと接触する側の角槽100の本体10表面に厚みが均一となるように塗布する。そして、1200℃程度の焼結温度で焼結し、コーティング層20を形成する。
このようにして形成されたコーティング層20は20%以上30%以下の気孔率を示し、厚みが0.5mm以上となる。従来技術における角槽に形成されたコーティング層の気孔率は一般的に70〜80%であり、このような大きな値の気孔率を示す角槽では、気孔を通過した溶融ポリシリコンが角槽本体内にまで達することとなる。その結果、角槽の強度が低下し、角槽自体の破壊につながることになる。一般的に、コーティング層の気孔率や気孔径は小さい程、かつ、独立気孔の割合が大きい程、溶融ポリシリコンの浸潤は抑えられ、角槽の寿命は長くなる。本発明に係るコーティング層20の気孔率は20%以上30%以下であるため、コーティング層への溶融ポリシリコンの浸潤を効果的に防ぐことができ、結果として、角槽100への溶融ポリシリコンの浸潤を効果的に防ぐことが可能となる。
また、本発明に係るコーティング層20たる窒化シリコン層では、ポリシリコンインゴットを取り出す際に最表面の窒化シリコン自体が離型効果を示す。極最表面の窒化シリコンはポリシリコンインゴットの取り出しの際に付着することになるが、1回のポリシリコンインゴットの取り出しの際に減少する厚みは0.01mm未満である。したがって、例えば、0.5mm程度の厚みでコーティング層20を形成すれば、50回程度の繰り返し使用が可能である。
次に、上記ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型を用いたポリシリコンインゴットの鋳造方法について説明する。図4は、本発明に係るポリシリコンインゴットの鋳造方法を説明するフローチャートである。
本発明に係るポリシリコンインゴットの鋳造は、一般的に用いられる溶融凝固法を用いて行うことができる。図4のステップ301における昇温工程では、本発明に係る角槽100に破砕状のポリシリコンを充填後、例えば、黒鉛ヒータ等を熱源とし、1400℃〜1700℃程度の温度でポリシリコンを溶解させる。
ポリシリコンを分解溶融して緻密化し、所定の降温速度で冷却し(ステップS302)、ポリシリコンを凝固させる。ステップS302の冷却工程において、例えば、角槽100下方から冷却させるようにすると、一方向凝固ポリシリコンインゴットを得ることができる。本発明においては、ステップS301の昇温工程、及びステップS302の冷却工程を併せて溶融凝固工程30と称する。
溶融凝固工程30において得られたポリシリコンインゴットは、角槽100を裏返して落下させてるか、又は所定の器具を用いて角槽100から引き上げるかして取り出すことができる(取り出し工程40)。上述したように、本発明に係る角槽100には、窒化シリコンを含むコーティング層20が施されているため、その優れた離型特性により、容易にポリシリコンインゴットを取り出すことができる。
なお、上記実施の形態の説明において、有底の角筒形状の角槽を好適な一例として説明したが、これに限定されず、本発明は、いわゆる、有底の円筒形状るつぼである丸形るつぼ等にも適用可能であり、本発明の適用において、るつぼ形状に制限は無い。
[実施例]
(実施例1)
実施例1として、99.9999%の破砕状ポリシリコンを各種G5サイズ用角槽(838mm×838mm×450mm)に充填し、一方向凝固炉を用いてポリシリコンを1480℃で溶解後、60時間かけて冷却し、得られたポリシリコンインゴットの純度分析を行った。
ここで、角槽の主材質であるシリカには99.5%の純度のものを用いた。そして、コーティング層の気孔率は20%以上30%以下とした。なお、気孔率の測定は、JIS R 1634(ファインセラミックスの密度及び気孔率の測定方法)に準じて行った。
表1は、純度分析において、炭素(C)と酸素(O)の含有率を求めた結果を表す。なお、表1で示す酸素量は金属酸化物の酸素の合計を表す。
表1に示されるように、窒化シリコンを含むコーティング層の気孔率が20%以上30%以下、例えば、窒化シリコンの純度が99%の条件下において、コーティング層の厚みが0.1mmの場合、炭素(C)が0.8ppm、酸素(O)が12ppm、といった結果が得られ、さらに、コーティング層の厚みが0.5mmの場合、炭素(C)が0.7ppm、酸素(O)が10ppmといったように良好な結果が得られた。さらに、コーティング層が同じ厚みであれば、より窒化シリコンの純度が高い程、炭素(C)と酸素(O)との含有量は低下することがわかった。
(実施例2)
実施例2として、99.9999%の破砕状ポリシリコンを各種G5サイズ用角槽(838mm×838mm×450mm)に充填し、一方向凝固炉を用いてポリシリコンを1480℃で溶解後、60時間かけて冷却し、得られたポリシリコンインゴットの純度分析を行った。
ここで、角槽の主材質であるシリカには70%〜99%の純度のものを用いた。そして、コーティング層の気孔率は20%以上30%以下とした。また、窒化シリコンには99.99%の純度のものを用いた。
表2は、表1と同様に、純度分析において、炭素(C)と酸素(O)の含有率を求めた結果を表す。
表2に示されるように、窒化シリコンを含むコーティング層の気孔率が20%以上30%以下、窒化シリコンの純度が99.99%の条件下において、コーティング層の厚みが0.5mm以上であれば、角槽の主材質として70%〜99%の純度のシリカを用いることができることがわかった。
[比較例]
実施例1、及び実施例2と同様な実験方法により、コーティング層に含まれる窒化シリコンの純度の影響を検討した。ここでのコーティング層の厚みは0.5mmとし、角槽の主材質であるシリカには70%、及び80%の純度のものを用いた。
表3に示されるように。窒化シリコンの純度が99%に満たないと、窒化シリコン自体に含まれる不純物の影響により、超高純度のポリシリコンインゴットは得られないことがわかった。
10 角槽本体
20 コーティング層
30 溶融凝固工程
301 昇温工程
302 冷却工程
40 取り出し工程
100 角槽

Claims (10)

  1. シリカを本体主材質とするポリシリコンインゴット鋳造用鋳型であって、
    溶融したポリシリコンと接触する側の鋳型本体表面において、窒化シリコンを含むスラリーを塗布して焼結することにより、気孔率を20%以上30%以下、厚みを0.5mm以上としたコーティング層を備えること
    を特徴とするポリシリコンインゴット鋳造用鋳型。
  2. 前記窒化シリコンの純度は、99%以上99.99%以下であること
    を特徴とする請求項1記載のポリシリコンインゴット鋳造用鋳型。
  3. 前記シリカの純度は、70%以上99%以下であること
    を特徴とする請求項1記載のポリシリコンインゴット鋳造用鋳型。
  4. シリカを本体主材質とするポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の製造方法であって、
    溶融したポリシリコンと接触する側の鋳型本体表面において、窒化シリコンを含むスラリーを塗布する工程と、
    前記スラリー塗布後の鋳型本体を焼結し、気孔率が20%以上30%以下、厚みが0.5mm以上としたコーティング層を形成する工程とを備えること
    を特徴とするポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の製造方法。
  5. 前記窒化シリコンの純度は、99%以上99.99%以下であること
    を特徴とする請求項4記載のポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の製造方法。
  6. 前記シリカの純度は、70%以上99%以下であること
    を特徴とする請求項4記載のポリシリコンインゴット鋳造用鋳型の製造方法。
  7. 溶融したポリシリコンと接触する側の鋳型本体表面において、窒化シリコンを含むスラリーを塗布して焼結することにより、気孔率を20%以上30%以下、厚みを0.5mm以上としたコーティング層を備えたシリカを本体主材質とするポリシリコンインゴット鋳造用鋳型を用い、
    前記ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型内部において、破砕状のポリシリコンを溶融凝固させてポリシリコンインゴットを形成する工程と、
    形成された前記ポリシリコンインゴットを前記ポリシリコンインゴット鋳造用鋳型から取り出す工程とを有すること
    を特徴とするポリシリコンインゴットの鋳造方法。
  8. 前記窒化シリコンの純度は、99%以上99.99%以下であること
    を特徴とする請求項7記載のポリシリコンインゴットの鋳造方法。
  9. 前記シリカの純度は、70%以上99%以下であること
    を特徴とする請求項7記載のポリシリコンインゴットの鋳造方法。
  10. 前記ポリシリコンインゴットに含まれる炭素量及び酸素量は、それぞれ2ppm及び11ppm以下であること
    を特徴とする請求項7記載のポリシリコンインゴットの鋳造方法。
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