JP2013231011A - アトルバスタチン含有医薬組成物およびそれを用いた口腔内崩壊錠 - Google Patents
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Abstract
【課題】苦味だけでなく溶出不良も同時に防止した、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩を有効成分として含有する医薬組成物およびそれを用いた口腔内崩壊錠を提供する。
【解決手段】アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩と、アルカリ化剤と、胃溶性ポリマーとを含む、医薬組成物、ならびに、当該医薬組成物を用いた口腔内崩壊錠であって、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩と、アルカリ化剤と、胃溶性ポリマーとを造粒して形成されたものである、口腔内崩壊錠。
【選択図】なし
【解決手段】アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩と、アルカリ化剤と、胃溶性ポリマーとを含む、医薬組成物、ならびに、当該医薬組成物を用いた口腔内崩壊錠であって、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩と、アルカリ化剤と、胃溶性ポリマーとを造粒して形成されたものである、口腔内崩壊錠。
【選択図】なし
Description
本発明は、苦味および溶出不良を防止した、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩を有効成分として含有する医薬組成物およびそれを用いた口腔内崩壊錠に関する。
高コレステロール血症の治療のためのヒドロキシメチルグルタリルCoA(HMG−CoA)レダクターゼ阻害剤として、下記構造式で示されるアトルバスタチンカルシウム水和物(化学名:[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸カルシウム塩(2:1)3水和物)を有効成分とするアトルバスタチンカルシウム錠が知られている。アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩は苦味を有するため、苦味マスクを施す必要がある。
また近年、水なしでも服用することができ、老齢者、小児など嚥下困難な患者でも服用が比較的容易になることから、患者が薬を服用する際の利便性を高めた剤形として口腔内崩壊錠が注目されている。しかしながら、口腔内崩壊錠は口腔内で速やかに崩壊するため、苦味を有する薬物の場合には、造粒物における苦味マスクを施す必要がある。
薬物の苦味を改善する一般的な方法として、たとえば特開平3−83922号公報(特許文献1)、特開2004−339071号公報(特許文献2)、国際公開第2008/018371号(特許文献3)には、苦味を有する薬物に、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(AEA)などの胃溶性高分子化合物(胃溶性ポリマー)を添加し、造粒することが知られている。
また、薬物の苦味を改善する一般的な方法として、たとえば特開2008−231029号公報(特許文献4)、特開2005−60310号公報(特許文献5)には、苦味を有する薬物を胃溶性ポリマーで被覆する技術も知られている。
アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩の苦味を改善する技術として、たとえば特開2010−83886号公報(特許文献6)では、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩を、メタアクリル酸メチル・メタアクリルブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、および水溶性高分子物質を含む被膜物質により被覆した経口投与用粒子状医薬組成物が提案されている。具体的には、結晶セルロースを核とし、アトルバスタチンカルシウム三水和物、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)およびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)で形成された第1層、メチルセルロースで形成された第2層、クエン酸ナトリウムおよびメチルセルロースで形成された第3層、メチルセルロースで形成された第4層、メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸ブチル・メタアクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、タルクおよびHPMCで形成された第5層で順次被覆した多層コーティングが施された口腔内崩壊錠が開示されている。
特開2011−144120号公報(特許文献7)には、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩と塩基性アミノ酸と胃溶性ポリマーで造粒する製剤が開示されている。特許文献7に開示された発明は、アトルバスタチンの経時安定性を目的としているもので、苦味マスクについては何ら開示されていない。また、本製剤においては、造粒物における苦味がマスキングできないため、口腔内崩壊錠には適さない。
また、国際公開第2012/029913号(特許文献8)には、アトルバスタチンを主剤とするものではないが、苦味を有する薬物であるピタバスタチンまたはその塩と、酸化マグネシウムおよび水酸化マグネシウムから選ばれる1種以上のマグネシウム化合物とを含有する、口腔内崩壊型の製剤が開示されている。
上述のように、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩は苦味を有するため苦味マスクを施す必要がある。しかしながら、従来の方法の通りアトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩に胃溶性ポリマーを添加して造粒すると、有効成分であるアトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩の溶出が低減してしまうという問題があった。
また、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩を胃溶性ポリマーで被覆する場合には、溶出の低下に加えて口腔内崩壊錠を製造する際に、打錠によりコーティングが剥がれてしまい、苦味を抑制することが難しい。また、特許文献6に開示されたような多層コーティングが施された口腔内崩壊錠は、その製造工程が煩雑となるという問題もある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、苦味だけでなく溶出不良も同時に防止した、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩を有効成分として含有する医薬組成物を提供することである。また、本発明を用いることで、口腔内崩壊錠においても苦味と溶出不良を抑制した製剤を提供することができる。
本発明は、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩と、アルカリ化剤および胃溶性ポリマーとを含む医薬組成物に関する。
本発明の医薬組成物において、前記胃溶性ポリマーはポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートであることが好ましい。
また本発明の医薬組成物において、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩に対する前記胃溶性ポリマーの重量比は1:1〜1:6であることが好ましい。
本発明の医薬組成物において、前記アルカリ化剤が酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物および炭酸カルシウムからなる群から選らばれる少なくともいずれかであることが好ましい。
また本発明の医薬組成物において、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩に対する前記アルカリ化剤の重量比は1:1〜1:20であることが好ましい。
発明の医薬組成物におけるアトルバスタチンの医薬的に許容可能な塩は、アトルバスタチンカルシウムであることが好ましい。
本発明はまた、上述した本発明の医薬組成物を用いた口腔内崩壊錠であって、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩と、アルカリ化剤と、胃溶性ポリマーとを造粒して形成されたものである口腔内崩壊錠についても提供する。
本発明によれば、苦味マスクされ、かつ、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩の溶出の低減が抑制された医薬組成物、ならびにそれを用いて煩雑な製造工程を経ずとも得られる、苦味マスクされ、かつ、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩の溶出の低減が抑制された口腔内崩壊錠を提供することができる。
本発明の医薬組成物および口腔内崩壊錠における有効成分であるアトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩は、上述のようにHMG−CoAレダクターゼの選択的で競合的な阻害剤である。アトルバスタチンの医薬的に許容可能な塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属などとの金属塩、有機アミンとのアミン塩を挙げることができる。前記金属の具体例としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムなどを用いることができる。
なお、本発明におけるアトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩は、水和物または溶媒和物の形態をとっていてもよい。また、本発明におけるアトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩は、いかなる結晶形態のものをも包含するものとする。
本発明の医薬組成物および口腔内崩壊錠に用いられるアルカリ化剤としては、従来公知の適宜のアルカリ化剤を特に制限なく用いることができ、たとえば酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、アルギニン、水酸化アルミニウムゲル、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、酢酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ナトリウムなどを挙げることができる。中でも、アルカリ化剤は酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物および炭酸カルシウムからなる群から選ばれる少なくともいずれかであることが好ましい。
本発明の医薬組成物および口腔内崩壊錠におけるアルカリ化剤の含有率については特に制限されないが、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩に対するアルカリ剤の重量比が1:1〜1:20の範囲内であることが好ましく、1:2〜1:8の範囲内であることがより好ましい。アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩に対するアルカリ化剤の重量比が1:2未満である場合には、溶出率が低下する傾向にある。
本発明の医薬組成物および口腔内崩壊錠に用いられる胃溶性ポリマーとしては、水で溶解せず、かつ、胃液で溶解する性質を有する従来公知の適宜の高分子化合物を特に制限なく用いることができる。このような胃溶性ポリマーとしては、たとえば、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(AEA)、アミノアルキルメタクリレートコポリマーEなどが挙げられる。
本発明の医薬組成物および口腔内崩壊錠における胃溶性ポリマーの含有率については特に制限されないが、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩に対する胃溶性ポリマーの重量比が1:1〜1:6の範囲内であることが好ましく、1:2〜1:5の範囲内であることがより好ましい。アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩に対する胃溶性ポリマーの重量比が1:1未満である場合は、苦味をマスキングし難くなる傾向にあり、また、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩に対する胃溶性ポリマーの重量比が1:6を超える場合には、溶出率が低下する傾向にある。
本発明によれば、苦味マスクされ、かつ、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩の溶出の低減が抑制された医薬組成物が提供される。ここで、苦味マスクは、実際に、官能試験を行ない、苦味がないことで確認することができる。また、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩の溶出速度は、後述する日本薬局方 溶出試験第2法(パドル法)にて確認することができる。
本発明の医薬組成物は、錠剤、口腔内崩壊錠、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、トローチ剤、チュアブル錠などの固形製剤のみならず、液剤、懸濁剤、ゼリー剤、軟カプセル剤など適宜の剤形とすることができるが、中でも、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩と、アルカリ化剤と、胃溶性ポリマーとを造粒して形成された口腔内崩壊錠とすることが特に好ましい。本発明によれば、苦味マスクされ、かつ、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩の溶出の低減が抑制された口腔内崩壊錠を、煩雑な製造工程を経ずとも得ることができる。なお、「口腔内崩壊錠」とは、水を摂取せずに錠剤を服用した場合、口腔内で実質的に唾液のみにより2分以内、他の態様として1分以内、更なる態様として45秒以内に崩壊する錠剤、その他錠剤に類する製剤を意味する。
本発明の医薬組成物および口腔内崩壊錠は、上述したアトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩、アルカリ化剤および胃溶性ポリマー以外にも、必要に応じて、従来公知の適宜の賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、界面活性剤、甘味剤、矯味剤、香料、着色料などの添加剤が、本発明の効果を阻害しない範囲で添加されていてもよい。
本発明の口腔内崩壊錠を造粒により形成する方法としては特に制限されるものではなく、従来公知の適宜の造粒方法を採用することができ、たとえば、流動層造粒乾燥機(マルチプレックスMP−01、株式会社パウレック製)を用いた流動層造粒法が好適に採用され得る。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩としてアトルバスタチンカルシウム3水和物、アルカリ化剤として酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製)、胃溶性ポリマーとしてポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(AEA)(三共ライフテック株式会社製)を用い、流動層造粒法により錠剤(口腔内崩壊錠)を作製した。
アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩としてアトルバスタチンカルシウム3水和物、アルカリ化剤として酸化マグネシウム(協和化学工業株式会社製)、胃溶性ポリマーとしてポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート(AEA)(三共ライフテック株式会社製)を用い、流動層造粒法により錠剤(口腔内崩壊錠)を作製した。
まず、20gのAEAおよび2gのポリビニルピロリドン K−30(PVP)(第一工業製薬株式会社製)を水/エタノールの1/4(重量比)の混液0.33Lに溶解し、結合液を調製した。得られた結合液を用い、10.8gのアトルバスタチンカルシウム3水和物と、崩壊剤である40gの低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)(信越化学工業株式会社製)と、60gの酸化マグネシウムとを流動層造粒乾燥機(マルチプレックスMP−01、株式会社パウレック製)にて造粒し、55℃で乾燥を行なった。得られた乾燥末を22号篩にて整粒を行い整粒末A1とした。
得られた整粒末A1に、40gのD−マンニトール(三菱商事フードテック株式会社製)および0.3gのソーマチン(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)を溶解した水溶液を噴霧液とし、流動層造粒乾燥機(マルチプレックスMP−01、株式会社パウレック製)にて造粒し、55℃で乾燥を行なった。得られた乾燥末を22号篩にて整粒を行ない、整粒末A2とした。
別途、70gのエリスリトール(日研化成株式会社製)および16.6gのD−マンニトール(三菱商事フードテック株式会社製)および30gのクロスポビドン(ISP社製)を、3gのスクラロース(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)を溶解させたエタノール溶液で乳鉢を用いて造粒した。得られた造粒末を乾燥機(ミニジェットオーブンMO−921、富山産業株式会社製)にて2時間乾燥した。得られた乾燥末を整粒機(パワーミルP−04S、株式会社ダルトン製)(スクリーン径:1.2mm)を用いて整粒を行ない整粒末Bとした。得られた整粒末Bに、3gの軽質無水ケイ酸(ワイ・ケイ・エフ社製)、0.3gの粉末香料(サンフィックスレモン、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)および6gのフマル酸ステアリルナトリウム(JRS PHARMA社製)を混合し、速崩部とした。
表1に示すように、前記整粒末A2と前記速崩部を混合し、1錠302mgとなるように直径9.5mmの杵と臼を用いて打錠を行ない、実施例1の錠剤を作製した。
<実施例2>
表1に示すように、錠剤1錠あたりのAEAの配合量を30mg、PVPの配合量を3mgに変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の錠剤を作製した。
表1に示すように、錠剤1錠あたりのAEAの配合量を30mg、PVPの配合量を3mgに変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の錠剤を作製した。
<実施例3>
表1に示すように、錠剤1錠あたりのAEAの配合量を40mg、PVPの配合量を4mgに変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の錠剤を作製した。
表1に示すように、錠剤1錠あたりのAEAの配合量を40mg、PVPの配合量を4mgに変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の錠剤を作製した。
<実施例4>
表1に示すように、錠剤1錠あたりのAEAの配合量を50mg、PVPの配合量を5mgに変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の錠剤を作製した。
表1に示すように、錠剤1錠あたりのAEAの配合量を50mg、PVPの配合量を5mgに変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の錠剤を作製した。
<実施例5>
アルカリ化剤として、酸化マグネシウムの代わりに錠剤1錠あたり60mgの水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物(協和化学工業株式会社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例5の錠剤を作製した。
アルカリ化剤として、酸化マグネシウムの代わりに錠剤1錠あたり60mgの水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物(協和化学工業株式会社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例5の錠剤を作製した。
<実施例6>
アルカリ化剤として、酸化マグネシウムの代わりに錠剤1錠あたり60mgの沈降炭酸カルシウム(備北粉化工業株式会社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例6の錠剤を作製した。
アルカリ化剤として、酸化マグネシウムの代わりに錠剤1錠あたり60mgの沈降炭酸カルシウム(備北粉化工業株式会社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例6の錠剤を作製した。
<実施例7>
アルカリ化剤として、錠剤1錠あたりの酸化マグネシウム配合量を5mgに変更し、60mgの沈降炭酸カルシウム(備北粉化工業株式会社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例7の錠剤を作製した。
アルカリ化剤として、錠剤1錠あたりの酸化マグネシウム配合量を5mgに変更し、60mgの沈降炭酸カルシウム(備北粉化工業株式会社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、実施例7の錠剤を作製した。
<比較例1>
AEAに代えて、結合剤として錠剤1錠あたり30mgのヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5、信越化学工業株式会社製)を用いたこと以外は実施例2と同様にして、比較例1の錠剤を作製した。
AEAに代えて、結合剤として錠剤1錠あたり30mgのヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC−5、信越化学工業株式会社製)を用いたこと以外は実施例2と同様にして、比較例1の錠剤を作製した。
<比較例2>
酸化マグネシウムを配合しなかったこと以外は実施例2と同様にして、比較例2の錠剤を作製した。
酸化マグネシウムを配合しなかったこと以外は実施例2と同様にして、比較例2の錠剤を作製した。
得られた実施例1〜7の口腔内崩壊錠および比較例1、2の口腔内崩壊錠について、以下の試験を行なった。試験の結果を、錠剤1錠あたりの各成分の配合量とともに表1(実施例1〜5)、表2(実施例6、7)および表3(比較例1、2)に示す。
(1)官能試験
得られた実施例1〜7および比較例1、2の錠剤を舐め、以下の3段階で評価した。
得られた実施例1〜7および比較例1、2の錠剤を舐め、以下の3段階で評価した。
○:苦味なし、
△:やや苦味あり、
×:苦味あり。
△:やや苦味あり、
×:苦味あり。
(2)溶出試験
試験液に水900mLを用い、日本薬局方 溶出試験第2法(パドル法・毎分50回転)に準じて行なった。30分後のアトルバスタチンの溶出率(%)を、HPLCを用いて下記測定条件で測定した。
試験液に水900mLを用い、日本薬局方 溶出試験第2法(パドル法・毎分50回転)に準じて行なった。30分後のアトルバスタチンの溶出率(%)を、HPLCを用いて下記測定条件で測定した。
(試験条件)
・検出器:紫外分光光度計(測定波長:254nm)
・カラム:オクタデシルシリル化シリカゲルカラム
・カラム温度:40℃付近の一定温度
・移動相:メタノールおよびpH4.5に調整したリン酸塩緩衝液の混液
・流量:アトルバスタチンの保持時間が約3分となるように調整
・検出器:紫外分光光度計(測定波長:254nm)
・カラム:オクタデシルシリル化シリカゲルカラム
・カラム温度:40℃付近の一定温度
・移動相:メタノールおよびpH4.5に調整したリン酸塩緩衝液の混液
・流量:アトルバスタチンの保持時間が約3分となるように調整
<比較例3>
特開2011−144120号公報(特許文献7)の実施例5の記載に基づき、以下の手順で比較例3の混合末を作製した。
特開2011−144120号公報(特許文献7)の実施例5の記載に基づき、以下の手順で比較例3の混合末を作製した。
まず、19.51gのアトルバスタチンカルシウム3水和物と、3.6gのL−アルギニン(協和発酵バイオ株式会社製)とを30号篩を用いて混合篩過した。この混合篩過末15.41gを乳鉢に投入した後、0.55gのポリソルベート80(日本サーファクタント工業株式会社製)および0.46gのアミノアルキルメタクリレートコポリマーE(Evonik Roehm GmbH社製)を1.6mLの無水エタノールに溶解した液を用いて造粒し、さらに乾燥機(ミニジェットオーブンMO−921、富山産業株式会社製)を用いて乾燥し、造粒物を得た。
得られた造粒物11.8gを、62.8gの乳糖水和物(フロイント産業株式会社製)、46gの結晶セルロース(旭化成株式会社製)、14gのクロスカルメロースナトリウム(DSP五協フード&ケミカル株式会社製)、4gのヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製)を混合し、さらに1.4gのステアリン酸マグネシウム(太平化学工業株式会社製)を加えて混合した。作製した比較例3の混合末を実施例1を基準に錠剤1錠あたりに換算した各成分の配合量を、表4に示す。
比較例3で得られた混合末について、実施例1と同様に官能試験を行ない、苦味を評価したところ、かなり強い苦味が認められ、特開2011−144120号公報に開示された技術では、苦味をマスキングできないことが分かった。
Claims (7)
- アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩と、アルカリ化剤と、胃溶性ポリマーとを含む、医薬組成物。
- 前記胃溶性ポリマーがポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートである、請求項1に記載の医薬組成物。
- アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩に対する前記胃溶性ポリマーの重量比が1:1〜1:6である、請求項1または2に記載の医薬組成物。
- 前記アルカリ化剤が酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物および炭酸カルシウムからなる群から選ばれる少なくともいずれかである、請求項1〜3のいずれかに記載の医薬組成物。
- アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩に対する前記アルカリ化剤の重量比が1:1〜1:20である、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬組成物。
- アトルバスタチンの医薬的に許容可能な塩がアトルバスタチンカルシウムである、請求項1〜5のいずれかに記載の医薬組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の医薬組成物を用いた口腔内崩壊錠であって、アトルバスタチンまたはその医薬的に許容可能な塩と、アルカリ化剤と、胃溶性ポリマーとを造粒して形成されたものである、口腔内崩壊錠。
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