JP2014165062A - 蛍光体基板および表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】蛍光体層から発した光を効率よく外部に取り出すことができる蛍光体基板を提供することを目的とする。
【解決手段】蛍光体基板100は、光透過性の基板101と、前記基板101の一面101a上に形成された光透過性の中間層107と、前記中間層107上に形成された蛍光体層102と、前記中間層107の側面を囲んで前記基板101の前記一面101a上に立設された光散乱性の隔壁111と、を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】蛍光体基板100は、光透過性の基板101と、前記基板101の一面101a上に形成された光透過性の中間層107と、前記中間層107上に形成された蛍光体層102と、前記中間層107の側面を囲んで前記基板101の前記一面101a上に立設された光散乱性の隔壁111と、を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、蛍光体基板と、該蛍光体基板を備えた表示装置等に関する。
ガラスなど基板上に蛍光体層を形成し、外部から入射した光を蛍光体層で色変換して基板から射出する蛍光体基板が知られている。蛍光体基板は、液晶表示装置の色変換手段として利用されることがある。例えば、バックライトとして青色発光ダイオード(LED)や近紫外発光ダイオード(LED)を用い、カラーフィルターに相当する部位に蛍光体層を配置してなる蛍光体励起色変換方式の液晶表示装置は、カラーフィルターを用いた通常の液晶表示装置に比べて、光の利用効率が高く、明るい表示が可能となる(例えば、特許文献1参照)。
この種の蛍光体基板においては、通常、蛍光体層は、光取り出し側の基板に重ねて形成される。一般的に基板材料(ガラス基板等)とバインダー樹脂の屈折率は近いため、蛍光体層と基板との界面では入射角と屈折角の差異は小さい。一方で、基板と空気(外気)との界面において大きな屈折率差を有するため、両者の屈折率差により決まる全反射角より大きな角度の発光は全反射されて基板中を導光してしまうため、発光を効率よく基板の外側に出射させることができない。
本発明の目的は、蛍光体層から発した光を効率よく外部に取り出すことができる蛍光体基板と、該蛍光体基板を備えた表示装置等を提供することにある。
本発明の蛍光体基板は、光透過性の基板と、前記基板の一面上に形成された光透過性の中間層と、前記中間層上に形成された蛍光体層と、前記中間層の側面を囲んで前記基板の一面上に立設された光散乱性の隔壁と、を備えている。
ここで、「光透過性」とは、少なくとも蛍光体層の発光主波長の光を透過させる性質をいう。「光散乱性」とは、少なくとも蛍光体層の発光主波長の光を散乱させる性質をいう。
前記中間層の前記基板と対向する面を前記基板と前記中間層との界面とし、前記基板の法線方向から見て前記界面の中心と対向する位置の蛍光体層を前記蛍光体層の中心部としたときに、前記蛍光体層の中心部から前記界面の外縁部に向けて放射された前記蛍光体層の発光主波長の光のうち少なくとも一部の光は、前記隔壁で散乱されることなく前記基板に到達し、前記基板と前記基板の外部の空気層との屈折率差によって決まる臨界角よりも小さい角度で前記基板と前記空気層との界面に入射してもよい。
ここで、「中間層の基板と対向する面を基板と中間層との界面とし」とは、中間層の基板側の面が基板と中間層との界面として定義されることを意味する。中間層は必ずしも基板と接している必要はなく、中間層と基板とがカラーフィルターなどの他の部材を介して離間している場合も本発明の技術的範囲に含まれる。
「界面の外縁部」とは、蛍光体層から基板へ向かう直達光が前記界面を通過する位置のうち、隔壁によって遮光されない範囲で可能な限り前記界面の外縁部に近い位置を意味する。直達光とは、隔壁によって散乱されずに蛍光体層から基板に直接入射する光をいう。隔壁と基板との界面に遮光層が形成されている場合には、蛍光体層から基板へ向かう直達光が前記界面を通過する位置のうち、隔壁および遮光層によって遮光されない範囲で可能な限り界面の外縁部に近い位置が、界面の外縁部として定義される。
前記中間層の高さをh、前記界面の中心から前記界面の外縁部までの最短長さをw/2、前記中間層のアスペクト比h/wをA、前記蛍光体層の全発光量をP、前記基板を透過して前記基板の外部に取り出される光の光量をE、取り出し効率E/Pをη、前記隔壁の全光線反射率をR、前記R=rのときの取り出し効率ηをη<r>、前記A=aのときの取り出し効率η<r>をη<r/a>、η<r/a>≧η<r/0>となる前記Aの最大値をAmax<r>としたときに、前記Rおよび前記Aが、100%≧R≧70%、且つ、Amax<r>>A>0の関係を満たしてもよい。
前記中間層は、前記蛍光体層の発光波長域の平均透過率が、前記蛍光体層の発光波長域以外の波長域の平均透過率よりも高くてもよい。
前記蛍光体層は、光透過性のバインダー樹脂と蛍光体とを含んで構成されていてもよい。
前記蛍光体層と前記中間層の屈折率は略等しくてもよい。
前記バインダー樹脂と前記中間層とは同じ材料で構成されていてもよい。
前記蛍光体層の屈折率は前記中間層の屈折率よりも小さくてもよい。
前記蛍光体層と前記中間層の屈折率の差異は0.3以下、より好ましくは0.1以下であってもよい。
前記蛍光体層上に、前記蛍光体層を励起する励起光を透過させ、かつ、前記励起光によって前記蛍光体層に生じた蛍光を反射する波長選択層が形成されていてもよい。
前記隔壁は、前記蛍光体層を複数の領域に区画してもよい。
前記蛍光体層は、1種類以上の蛍光体を含んで構成され、前記1種類以上の蛍光体のうち、第一の蛍光体の発光主波長は500〜560nmであってもよい。
前記複数の領域の区画のうち、第一の区画には、前記第一の蛍光体だけが収容されていてもよい。
前記第一の区画には、前記第一の蛍光体として、500〜560nmの範囲内で互いに発光主波長の異なる複数種の蛍光体が収容されていてもよい。
前記第一の区画における前記基板と前記蛍光体層との間に、500〜560nmの波長域に透過率の最大値を持ち、なおかつ、500〜560nmの波長域の光の透過率が、430〜490nmおよび600〜650nmの各波長域の光の最大透過率より大きいフィルター層を更に備えていてもよい。
前記蛍光体層は、前記第一の蛍光体とは異なる蛍光体材料からなる第二の蛍光体を含んで構成され、前記第二の蛍光体の発光主波長は600〜650nmであってもよい。
前記複数の領域の区画のうち、第二の区画には、前記第二の蛍光体だけが収容されていてもよい。
前記第二の区画には、前記第二の蛍光体として、600〜650nmの範囲内で互いに発光主波長の異なる複数種の蛍光体が収容されていてもよい。
前記第二の区画における前記基板と前記蛍光体層との間に、600〜650nmの波長域に透過率の最大値を持ち、なおかつ、600〜650nmの波長域の光の透過率が、430〜490nmおよび500〜560nmの各波長域の光の最大透過率より大きいフィルター層を更に備えていてもよい。
前記蛍光体層は、前記第一の蛍光体とは異なる蛍光体材料からなる第三の蛍光体を含んで構成され、前記第三の蛍光体の発光主波長は430〜490nmであってもよい。
前記複数の領域の区画のうち、第三の区画には、前記第三の蛍光体だけが収容されていてもよい。
前記第三の区画には、前記第三の蛍光体として、430〜490nmの範囲内で互いに発光主波長の異なる複数種の蛍光体が収容されていてもよい。
前記第三の区画における前記基板と前記蛍光体層との間に、430〜490nmの波長域に透過率の最大値を持ち、なおかつ、430〜490nmの波長域の光の透過率が、500〜560nmおよび600〜650nmの各波長域の光の最大透過率より大きいフィルター層を更に備えていてもよい。
前記蛍光体層は、光散乱性粒子を含んで構成されていてもよい。
前記複数の領域の区画のうち、第三の区画には、前記光散乱性粒子だけが収容されていてもよい。
前記第三の区画における前記基板と前記蛍光体層との間に、430〜490nmの波長域に透過率の最大値を持ち、なおかつ、430〜490nmの波長域の光の透過率が、500〜560nmおよび600〜650nmの各波長域の光の最大透過率より大きいフィルター層を更に備えていてもよい。
前記蛍光体層を励起する励起光は、波長が400nm以上、1500nm以下の波長範囲であってもよい。
本発明の発光デバイスは、本発明の蛍光体基板と、前記蛍光体層を励起する励起光を発する光源と、を備えている。
前記光源はLED素子であってもよい。
前記光源は有機EL素子であってもよい。
前記蛍光体基板と前記光源との間に、前記励起光の入射を制御する液晶層が更に配されていてもよい。
本発明の表示装置は、本発明の発光デバイスを備えている。
本発明の照明装置は、本発明の発光デバイスを備えている。
本発明の太陽電池モジュールは、本発明の蛍光体基板と、光電変換素子と、を備えている。
本発明によれば、蛍光体層から発した光を効率よく外部に取り出すことができる蛍光体基板と、該蛍光体基板を備えた表示装置等を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る蛍光体基板、発光デバイス、表示装置、照明装置、および太陽電池モジュールについて説明する。なお、以下に示す実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の蛍光体基板100の断面模式図である。
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の蛍光体基板100の断面模式図である。
本実施形態に係る蛍光体基板100は、光透過性の基板101と、基板101の一面101a上に形成された光透過性の中間層107と、中間層107上に形成された蛍光体層102と、中間層107の側面を囲んで基板101の一面101a上に立設された光散乱性の隔壁111と、を備えている。
なお、本明細書において「光透過性」とは、少なくとも蛍光体層の発光主波長の光を透過させる性質をいうものとする。また、「光散乱性」とは、少なくとも蛍光体層の発光主波長の光を散乱させる性質をいうものとする。
蛍光体基板100は、蛍光体層102の基板101と対向する面とは反対側が、蛍光体層102を励起させる励起光FLを入射させる励起光入射面Efとなる。蛍光体層102の励起光入射面Efには、バンドパスフィルター層105が形成されていることが好ましい。バンドパスフィルター層105は、励起光FLを透過させ、かつ、励起光FLによって蛍光体層102に生じた蛍光を反射させる波長選択層である。
励起光FLは、例えば、青色LEDなどの励起光源(図示略)によって出射される。励起光FLが励起光入射面Efから蛍光体層102に入射することによって、蛍光体層102が励起されて発光する。励起光FLとしては、例えば、近紫外線領域よりも長波長側の400nm以上の光が用いられる。蛍光体層102は、励起光によって励起されて蛍光を放射する。
蛍光体層102は、1種類以上の蛍光体103を含んで構成されている。蛍光体層102は、光透過性のバインダー樹脂104をさらに含んでいてもよい。蛍光体103は有機蛍光体、無機蛍光体のいずれでも良い。蛍光体103は光透過性のバインダー樹脂104に溶解して、均一な膜として蛍光体層102を形成していても良い。この場合、バインダー樹脂104と蛍光体103には界面が存在せず、区別できない。よって、蛍光体103とバインダー樹脂104との界面での界面反射が抑制され、光取り出し効率が向上する。蛍光体103は、有機蛍光体、無機蛍光体に関わらず、球形や不定形の粒状体に形成し、バインダー樹脂104中に分散されてもよい。この場合、それぞれの蛍光体103は、互いに異なる形状であっても、同じ形状であっても良い。また、それぞれの蛍光体103は、互いに異なる寸法であっても、同じ寸法であっても良い。
蛍光体層102と基板101との間には、中間層107が形成されている。蛍光体層102は、例えば、中間層107に重ねて形成される。中間層107および蛍光体層102は、例えば、基板101の一面101aから立ち上がり、中間層107および蛍光体層102の各々の厚み方向に沿った側面を囲む隔壁111によって所定の領域毎に区画されている。隔壁111の少なくとも中間層107および蛍光体層102に臨む領域(側面111a)は、光散乱性を有している。
中間層107によって基板101と蛍光体層102とが離間されることにより、蛍光体層102から基板101に直接入射する直達光の入射角度範囲が制限される。蛍光体層102から広角方向に放射された光が直接基板101に入射しないため、全反射によって基板101の内部に閉じ込められる光は少なくなる。
中間層107の基板101と対向する面107aを基板101と中間層107との界面とし、基板101の法線方向から見て界面107aの中心と対向する位置の蛍光体層102を蛍光体層102の中心部とすると、本実施形態の蛍光体基板100では、蛍光体層102の中心部から界面107aの外縁部に向けて放射された蛍光体層102の発光主波長の光のうち少なくとも一部の光は、隔壁111で散乱されることなく基板101に到達し、基板101と基板101の外部の空気層との屈折率差によって決まる臨界角よりも小さい角度で基板101と空気層との界面に入射する。
ここで、「中間層107の基板101と対向する面107aを基板101と中間層107との界面とし」とは、中間層107の基板101側の面107aが基板101と中間層107との界面として定義されることを意味する。中間層107は必ずしも基板101と接している必要はなく、中間層107と基板101とがカラーフィルター113などの他の部材を介して離間している場合も本実施形態の構成に含まれる。
「界面107aの外縁部」とは、蛍光体層102から基板101へ向かう直達光が界面107aを通過する位置のうち、隔壁111によって遮光されない範囲で可能な限り界面107aの外縁部に近い位置を意味する。直達光とは、隔壁111によって散乱されずに蛍光体層102から基板101に直接入射する光をいう。隔壁111と基板101との界面に遮光層112が形成されている場合には、蛍光体層102から基板101へ向かう直達光が界面107aを通過する位置のうち、隔壁111および遮光層112によって遮光されない範囲で可能な限り界面107aの外縁部に近い位置が、界面107aの外縁部として定義される。
中間層107と基板101との間には、カラーフィルター113が形成されていてもよい。中間層107は、例えば、カラーフィルター113に重ねて形成される。カラーフィルター113は、蛍光体層102の発光波長域の光を透過するフィルター層である。カラーフィルター113は、例えば、中間層107と基板101との間に形成されているが、蛍光体層102と中間層107との間に形成されていてもよい。
カラーフィルター113としては、公知のカラーフィルターを用いることができる。カラーフィルター113を設けることによって、蛍光体基板100から射出される光の色純度を高めることができる。よって、蛍光体基板100を表示装置に適用した場合に、表示の色再現範囲を拡大することができる。
カラーフィルター113は、例えば、遮光層112によって区画された領域に形成されている。遮光層112は、光の透過を遮断する機能を有する。遮光層112は、例えば、Cr(クロム)やCr/酸化Crの多層膜等の金属、もしくはカーボン粒子を感光性樹脂に分散させたフォトレジストなどで形成される。
以下、本実施形態の蛍光体基板100を構成する各要素の構成材料例を列記するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
基板101は、蛍光体層102から放射された蛍光を基板101の蛍光出射面Ffから取り出す必要が有ることから、蛍光体層102からの蛍光に対して光透過性を有する必要がある。例えば、ガラス、石英等からなる無機材料基板、ポリエチレンテレフタレート、ポリカルバゾール、ポリイミド等からなるプラスティック基板等が挙げられる。基板101の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。全光線透過率が90%以上であると、十分な透明性が得られる。
中間層107は、蛍光体層102から放射された蛍光を効率よく基板101に入射させるために、基板101および蛍光体層102の屈折率に近い屈折率を有する光透過性の材料で構成されることが好ましい。両者の屈折率に有意な差異が有ると、蛍光体層102と中間層107の界面において、フレネルの公式で記述される界面反射を生じるからである。屈折率差が大きい程、その反射量は大きいので、両者の屈折率は可能な限り近い事が望ましい。
蛍光体層102から放射された蛍光のうち、蛍光体層102と中間層107の界面において反射された成分は、隔壁111やバンドパスフィルター層105で反射されて、蛍光体層102と中間層107の界面に再び入射する。蛍光体層102と中間層107との界面において反射された成分は、隔壁111やバンドパスフィルター層105での反射の際に、いくらか減衰される。また、蛍光体層102に蛍光波長に対して吸収が有る場合は、蛍光が蛍光体層102中を導光する間にも、いくらか減衰する。したがって、蛍光体層102と中間層107の界面における反射量は小さい方が望ましい。
例えば、蛍光体層102と中間層107の屈折率(蛍光体層102の発光主波長での屈折率)の差異は0.3以下であることが好ましい。中間層107を設ける事で、蛍光体層102の発光の取出し効率が数%以上向上する効果が得られている。中間層107と蛍光体層102との屈折率の差異が0.3以内であると、一般的には両者の界面での反射率が、中間層107を設けることによる取出し効率の向上分と同等以下となり、効果が相殺されることはない。さらに望ましくは中間層107と蛍光体層102との屈折率の差異が0.1以下であることが好ましい。中間層107と蛍光体層102との屈折率の差異が0.1以下であると両者の界面での反射率は「ほぼゼロ」と近似でき、界面反射がほとんど無視できる。
最も望ましいのは、蛍光体層102と中間層107が同一の材料で構成され、屈折率が等しい場合である。すなわち、蛍光体層102のバインダー樹脂104と中間層107とは同じ材料で構成されていることが好ましい。
図32に蛍光体層102と中間層107の界面での光反射・透過の概念図を示す。蛍光体層102で生じた蛍光は、蛍光体層102−中間層107界面に入射する際にその界面にて反射、及び透過を生じる。
例えば、蛍光体層102の屈折率n1=1.5、中間層107の屈折率n2=1.6の場合の蛍光体層102と中間層107の界面での反射率入射角依存性を図33に示す。蛍光体層102−中間層107界面での反射率には入射角依存性が存在するが、入射角=60°程度までは、反射率はほぼ一定とみなせる。
図34に蛍光体層102の屈折率n1=1.5、入射角θ=10°の場合の蛍光体層102と中間層107の界面での反射率の屈折率差Δn(蛍光体層102の屈折率n1−中間層107の屈折率n2)依存性を示す。図34より、屈折率差異が0.3以内の場合、反射率は1%以下、屈折率差異が0.1以内の場合、反射率はほぼ0である事が分かる。
蛍光体層102と中間層107の屈折率に差異が有る場合は、蛍光体層102の屈折率が中間層107の屈折率よりも小さいことが好ましい。蛍光体層102の屈折率が中間層107の屈折率よりも小さいと、スネルの法則より、蛍光体層102から中間層107への侵入角が大きくなる。よって、中間層107と基板101との界面に臨界角よりも小さい角度で光を入射させ易くなり、基板101から空気側への光の取り出しが容易となる。
中間層107の材料としては、アクリル樹脂などの有機材料や酸化シリコンなどの無機材料のいずれを用いることもできるが、中間層107として高いアスペクト比を有するものを用いる場合には、アクリル樹脂などの有機材料を用い、これを塗布などの技術を用いて形成することが好ましい。中間層107の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。全光線透過率が90%以上であると、十分な透明性が得られる。
本実施形態の場合、中間層107は無色透明な樹脂で構成されるが、中間層107は必ずしも無色透明である必要はない。例えば、蛍光体層102の発光波長域の平均透過率が、蛍光体層102の発光波長域以外の波長域の平均透過率よりも高い材料で中間層107が構成されていてもよい。このような材料としては、カラーフィルター113と同様の材料が利用できる。
なお、「蛍光体層の発光波長域の平均透過率」は、蛍光体層の発光主波長(発光ピーク波長)±50nmの波長域における平均透過率をいう。「蛍光体層の発光波長域以外の波長域の平均透過率」は、可視光の波長域(380nm以上780nm以下の波長域)において、蛍光体層の発光波長域(蛍光体層の発光主波長±50nmの波長域)以外の波長域における平均透過率をいう。「平均透過率」は、対象となる波長域の透過率の積分値を当該波長域の大きさで除した値として算出される。
一例として、「蛍光体層の発光波長域の平均透過率」について、実際の蛍光体層の発光スペクトルと中間層の透過率を用いて、具体的に説明する。蛍光体層の発光スペクトルおよび中間層の透過率を図31に示す。
発光ピーク波長の±50nmを「蛍光体層の発光波長域」と定義する。±50nmの臨界的意義は、多くの蛍光体の発光スペクトルにおいて、その半値全幅が±50nm程度、もしくはそれ以内であることに由来する。図31の場合、蛍光体層の材料として、3−(2′−ベンゾチアゾリル)―7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)を用いている。発光ピーク波長は515nmであるから「蛍光体層の発光波長域」は465〜565nmであり、その平均透過率は63%である。「蛍光体層の発光波長域以外の波長域」は、380〜465nm、565〜780nmであり、その平均透過率は8%である。よって、図31の中間層は、蛍光体層の発光波長域の平均透過率が、蛍光体層の発光波長域以外の波長域の平均透過率よりも高い材料で構成されている。
平均透過率の比較は、絶対透過率でなくとも相対透過率を測定し比較する事で同様に定義できる。つまり、材料の相対透過スペクトルを測定すれば良い。中間層を切りだして取出した小片を用いて、相対透過スペクトルを測定する事ができる。中間層の小片を全光束測定システム(大塚電子製積分半球QE−1100)の積分球内に設置し、小片を置かない場合の入射光強度スペクトルI0と小片を置いた場合の減衰した入射光強度スペクトルI1を測定する。この減衰は、中間層中を入射光が距離d1だけ進んだ際に、中間層に光が吸収されたことに由来する。したがって、透過率T1はI1、I0を用いて、式(1)、式(2)で定義できる。αは中間層の吸収係数である。
式(2)中のd1は実際のデバイスにおける中間層の膜厚d2とは異なるため、透過率T1は実際のデバイスの中間層の透過率T2(式(3))と比較すると絶対値は異なる。
しかし、式(2)中のパラメータの中で、波長に依存するものは吸収係数αのみであるので、式(2)、と式(3)は規格化した透過スペクトルは等価となる。したがって、上記の方法を用いて、材料の相対透過スペクトルT1を測定すれば良い。本実施形態において、「蛍光体層の発光波長域の平均透過率」と「蛍光体層の発光波長域以外の波長域の平均透過率」との比較を行う場合には、式(2)からαを求め、そのαを用いて式(3)により相対透過率T2を求める。そして、その相対透過率の対象波長域内での積分平均を平均透過率として算出し、その平均透過率の比較において、「蛍光体層の発光波長域の平均透過率」と「蛍光体層の発光波長域以外の波長域の平均透過率」との比較を行うものとする。
隔壁111は、例えば、樹脂と光散乱性粒子とを含む材料で形成されている。例えば、低屈折率の樹脂中に樹脂よりも高屈折率の光散乱粒子を分散するものであることが好ましい。また、青色光が光散乱性の隔壁によって効果的に散乱するためには、光散乱性粒子の粒径がミー散乱の領域にあることが必要であるので、光散乱性粒子の粒径として100nm〜500nm程度が好ましい。
隔壁111を構成する樹脂材料としては、光透過性の樹脂であることが好ましい。樹脂材料の具体例としては、アクリル樹脂(屈折率:1.49)、メラミン樹脂(屈折率:1.57)、ナイロン(屈折率:1.53)、ポリスチレン(屈折率:1.60)、メラミンビーズ(屈折率:1.57)、ポリカーボネート(屈折率:1.57)、ポリ塩化ビニル(屈折率:1.60)、ポリ塩化ビニリデン(屈折率:1.61)、ポリ酢酸ビニル(屈折率:1.46)、ポリエチレン(屈折率:1.53)、ポリメタクリル酸メチル(屈折率:1.49)、ポリMBS(屈折率:1.54)、中密度ポリエチレン(屈折率:1.53)、高密度ポリエチレン(屈折率:1.54)、テトラフルオロエチレン(屈折率:1.35)、ポリ三フッ化塩化エチレン(屈折率:1.42)、ポリテトラフルオロエチレン(屈折率:1.35)等が挙げられる。
隔壁111を構成する光散乱性粒子として、無機材料を用いる場合には、例えば、ケイ素、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、亜鉛、錫、およびアンチモンからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を主成分とした粒子等が挙げられる。
無機材料により構成された粒子(無機粒子)を隔壁111に用いる場合には、例えば、シリカビーズ(屈折率:1.44)、アルミナビーズ(屈折率:1.63)、酸化チタンビーズ(屈折率 アナタース型:2.50、ルチル型:2.70)、酸化ジルコニアビーズ(屈折率:2.05)、酸化亜鉛ビーズ(屈折率:2.00)、チタン酸バリウム(BaTiO3)(屈折率:2.4)等が挙げられる。
有機材料により構成された粒子(有機粒子)を隔壁111に用いる場合には、例えば、ポリメチルメタクリレートビーズ(屈折率:1.49)、アクリルビーズ(屈折率:1.50)、アクリル−スチレン共重合体ビーズ(屈折率:1.54)、メラミンビーズ(屈折率:1.57)、高屈折率メラミンビーズ(屈折率:1.65)、ポリカーボネートビーズ(屈折率:1.57)、スチレンビーズ(屈折率:1.60)、架橋ポリスチレンビーズ(屈折率:1.61)、ポリ塩化ビニルビーズ(屈折率:1.60)、ベンゾグアナミン−メラミンホルムアルデヒドビーズ(屈折率:1.68)、シリコーンビーズ(屈折率:1.50)等が挙げられる。
隔壁111の材料の構成樹脂としてアルカリ可溶性樹脂を選択し、光重合性モノマー、光重合開始剤、溶剤を添加することによって、隔壁材料をフォトレジスト化することができ、フォトリソグラフィーによってパターニングして隔壁111を形成することが可能となる。
隔壁111で区画された開口部の縦横サイズは、例えば、20μm×20μm程度〜500μm×500μm程度である。隔壁111の開口部とは、一の中間層107を囲む隔壁111の一区画分の領域をいう。本実施形態の場合、中間層107および蛍光体層102の側面を囲んで隔壁111が基板101上に立設されているので、一の中間層107および一の蛍光体層102を囲む隔壁111の一区画分の領域が、隔壁111の開口部である。隔壁111は、CIE1976L*a*b表示系において80%以上の反射率を有することが好ましい。
蛍光体基板100を表示装置に適用する場合には、コントラスト向上を目的として、光散乱性の隔壁111の光取出し方向側に0.01μmから3μm程度の光散乱性の隔壁111に比べて薄い黒色隔壁層を挿入しても良い。黒色隔壁層は、例えば、それぞれの隔壁111の底部と基板101との間に配置される。この位置にカラーフィルター113を区画する遮光層112が形成されている場合は、遮光層112を黒色隔壁層として兼用することもできる。
また、ある画素に進入するように設計された励起光が隣接画素に漏れて混色がおきるのを防止するために、隣接画素に進入しようとする光を吸収する目的で、光散乱性の隔壁111の光取出し方向とは反対側に0.01μmから3μm程度の光散乱性の隔壁111に比べて薄い黒色隔壁層を挿入しても良い。
中間層107および蛍光体層102をディスペンサー法、インクジェット法などによってパターニングする場合、隔壁111から溶液が溢れ出て隣接画素間での混色を防止するために、隔壁111に撥液性を付与することが好ましい。隔壁111に撥液性を付与する方法としては例えば以下のような方法がある。
(1)フッ素プラズマ処理
例えば、特開2000−76979号公報に開示されているように、隔壁を形成した基板に対して導入ガスをフッ素系とした条件下でプラズマ処理を行うことによって隔壁に撥液性を付与することができる。
例えば、特開2000−76979号公報に開示されているように、隔壁を形成した基板に対して導入ガスをフッ素系とした条件下でプラズマ処理を行うことによって隔壁に撥液性を付与することができる。
(2)フッ素系表面改質剤の添加
光散乱性隔壁の材料にフッ素系表面改質剤を添加することによって隔壁に撥液性を付与することができる。フッ素系表面改質剤としては、例えばUV硬化型表面改質剤ディフェンサ(DIC株式会社製)やメガファックなどが使用できる。
光散乱性隔壁の材料にフッ素系表面改質剤を添加することによって隔壁に撥液性を付与することができる。フッ素系表面改質剤としては、例えばUV硬化型表面改質剤ディフェンサ(DIC株式会社製)やメガファックなどが使用できる。
隔壁111の形状としては、励起光が本来入射すべき画素の隣接画素に入射しないように、励起光の出射側よりも入射側で隔壁111の開口部が広くなるような、テーパー形状に形成されていてもよい。また、基板101と隔壁111との密着性を十分に高めるために、隔壁111の横幅に対する隔壁111の高さの比率(アスペクト比)が1以上であってもよい。
バンドパスフィルター層105としては、励起光の波長のみを透過させる特性を持つことが好ましい。例えば、励起光の波長が青色(波長450nm)の場合、バンドパスフィルター層105は、青色領域の光(波長435〜480nmの範囲内の光)を透過し、緑色から近赤外領域までの光(青色領域の波長の範囲外の光)を反射する機能を有する。バンドパスフィルター層105は、例えば、金や銀等の薄膜、あるいは誘電体多層膜によって構成されている。
蛍光体103を構成する蛍光体材料としては、有機系蛍光体材料の場合、青色蛍光色素として、例えば、スチルベンゼン系色素:1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン、トランス−4,4‘−ジフェニルスチルベンゼン、クマリン系色素:7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン、2,3,6,7−テトラヒドロ−11−オキソ−1H,5H,11H−[1]ベンゾピラノ[6,7,8−ij]キノリジン−10−カルボン酸エチル(クマリン314)、10−アセチル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H,11H−[1]ベンゾピラノ[6,7,8−ij]キノリジン−11−オン(クマリン334)、アントラセン系色素:9,10ビス(フェニルエチニル)アントラセン、ペリレン等が挙げられる。
また、有機系蛍光体材料の緑色蛍光色素として、例えば、クマリン系色素:2,3,5,6−1H、4H−テトラヒドロ−8−トリフロメチルキノリジン(9,9a、1−gh)クマリン(クマリン153)、3−(2′−ベンゾチアゾリル)―7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2′−ベンゾイミダゾリル)―7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、10‐(ベンゾチアゾール‐2‐イル)‐2,3,6,7‐テトラヒドロ‐1H,5H,11H‐[1]ベンゾピラノ[6,7,8‐ij]キノリジン‐11‐オン(クマリン545)、クマリン545T、クマリン545P、ナフタルイミド系色素:ベーシックイエロー51、ソルベントイエロー11、ソルベントイエロー98、ソルベントイエロー116、ソルベントイエロー43、ソルベントイエロー44、ペリレン系色素:ルモゲンイエロー、ルモゲングリーン、ソルベントグリーン5、フルオレセイン系色素、アゾ系色素、フタロシアニン系色素、アントラキノン系色素、キナクリドン系色素、イソインドリノン系色素、チオインジゴ系色素、ジオキサジン系色素等が挙げられる。
また、有機系蛍光体材料の赤色蛍光色素としては、例えば、シアニン系色素:4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチルリル)−4H−ピラン(DCM)、DCM−2、DCJTB、ピリジン系色素:1−エチル−2−[4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル]−ピリジニウム−パークロレート(ピリジン1)、及びキサンテン系色素:ローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、ベーシックバイオレット11、スルホローダミン101、ベーシックバイオレット11、ベーシックレッド2、ペリレン系色素:ルモゲンオレンジ、ルモゲンピンク、ルモゲンレッド、ソルベントオレンジ55、オキサジン系色素、クリセン系色素、チオフラビン系色素、ピレン系色素、アントラセン系色素、アクリドン系色素、アクリジン系色素、フルオレン系色素、ターフェニル系色素、エテン系色素、ブタジエン系色素、ヘキサトリエン系色素、オキサゾール系色素、クマリン系色素、スチルベン系色素、ジ−およびトリフェニルメタン系色素、チアゾール系色素、チアジン系色素、ナフタルイミド系色素、アントラキノン系色素等が挙げられる。
各色蛍光体として有機蛍光体材料を用いる場合には、バックライトの青色光または紫外光や外光によって劣化しにくい色素を用いることが望ましい。この点において、耐光性に優れ、高い量子収率を有するペリレン系色素を用いることが特に好ましい。
無機系蛍光体材料の場合、青色蛍光体として、Sr2P2O7:Sn4+、Sr4Al14O25:Eu2+、BaMgAl10O17:Eu2+、SrGa2S4:Ce3+、CaGa2S4:Ce3+、(Ba、Sr)(Mg、Mn)Al10O17:Eu2+、(Sr、Ca、Ba2、0 Mg)10(PO4)6Cl2:Eu2+、BaAl2SiO8:Eu2+、Sr2P2O7:Eu2+、Sr5(PO4)3Cl:Eu2+、(Sr,Ca,Ba)5(PO4)3Cl:Eu2+、BaMg2Al16O27:Eu2+、(Ba,Ca)5(PO4)3Cl:Eu2+、Ba3MgSi2O8:Eu2+、Sr3MgSi2O8:Eu2+などが挙げられる
また、無機系蛍光体材料の緑色蛍光体としては、(BaMg)Al16O27:Eu2+,Mn2+、Sr4Al14O25:Eu2+、(SrBa)Al12Si2O8:Eu2+、(BaMg)2SiO4:Eu2+、Y2SiO5:Ce3+,Tb3+、Sr2P2O7−Sr2B2O5:Eu2+、(BaCaMg)5(PO4)3Cl:Eu2+、Sr2Si3O8−2SrCl2:Eu2+、Zr2SiO4、MgAl11O19:Ce3+,Tb3+、Ba2SiO4:Eu2+、Sr2SiO4:Eu2+、(BaSr)SiO4:Eu2+、(Si,Al)6(O,N)8:Eu2+、Ca3(Sc,Mg)2Si3O12:Ce3+、SrSi2(O,Cl)2N2: Eu2+等が挙げられる。
また、無機系蛍光体材料の赤色蛍光体としては、Y2O2S:Eu3+、YAlO3:Eu3+、Ca2Y2(SiO4)6:Eu3+、LiY9(SiO4)6O2:Eu3+、YVO4:Eu3+、CaS:Eu3+、Gd2O3:Eu3+、Gd2O2S:Eu3+、Y(P,V)O4:Eu3+、Mg4GeO5.5F:Mn4+、Mg4GeO6:Mn4+、K5Eu2.5(WO4)6.25、Na5Eu2.5(WO4)6.25、K5Eu2.5(MoO4)6.25、Na5Eu2.5(MoO4)6.25、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu2+、CaAlSiN3:Eu2+、SrSiN2:Eu2+、SrAlSiN3:Eu2+、Ca2Si5N8:Eu2+、Sr2Si5N8:Eu2+、Ba2AlSi5N8:Eu2+、Sr2Si3O2N4:Eu2+、Sr2Si3Al2O2N6:Eu2+、SrSc2O4:Eu2+、(Sr,Ba)3SiO5:Eu2+、Mg2TiO4:Mn2+等が挙げられる。
無機系蛍光体材料は、必要に応じて表面改質処理を施してもよく、その方法としてはシランカップリング剤等の化学的処理によるものや、サブミクロンオーダーの粒子等の添加による物理的処理によるもの、更にそれらの併用によるもの等が挙げられる。励起光による劣化、発光による劣化等の安定性を考慮すると、一般的には無機材料を使用する方が好ましい。
これら蛍光体の屈折率は、無機蛍光体の場合、屈折率=1.8またはそれ以上の高い屈折率を有するものが一般的である。例えば、YAG:Ce,TAG:Ce,Al2O3:Ceの屈折率=約1.8などである。また、有機蛍光体の場合、屈折率=約1.7またはそれ以上の高い屈折率を有するものが一般的である。例えば、C20H18N2O2S(クマリン6)の屈折率=約1.69などである。
蛍光体層102は、高分子樹脂として、感光性の樹脂を用いることで、フォトリソグラフィー法により、パターニングが可能となる。ここで、感光性樹脂としては、アクリル酸系樹脂、メタクリル酸系樹脂、ポリ桂皮酸ビニル系樹脂、硬ゴム系樹脂等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂(光硬化型レジスト材料)の一種類または複数種類の混合物を用いることが可能である。
また、インクジェット法、凸版印刷法、凹版印刷法、スクリーン印刷法、ディスペンサー法等のウエットプロセス、シャドーマスクを用いた抵抗加熱蒸着法、電子線(EB)蒸着法、分子線エピタキシー(MBE)法、スパッタリング法、有機気相蒸着(OVPD)法等の公知のドライプロセス、または、レーザー転写法等により蛍光体材料をダイレクトにパターニングすることも可能である。
バインダー樹脂材料としては、光透過性の樹脂であることが好ましい。また、樹脂材料としては、例えば、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ポリシリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、メラニン樹脂,フェノール樹脂、ポリビニルアルコール,ポリビニルヒドリン,ヒドロキシエチルセルロース,カルボキシルメチルセルロース、芳香族スルホンアミド樹脂、ユリア樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルケトン、ナイロン、ポリスチレン、メラミンビーズ、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリMBS、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、テトラフルオロエチレン、ポリ三フッ化塩化エチレン、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。
以下、図2を用いて、本実施形態の蛍光体基板の作用を、比較例の蛍光体基板(比較例1、比較例2)と比較しつつ説明する。
図2(a)は、比較例1の蛍光体基板の作用を示す断面模式図である。
図2(b)は、比較例2の蛍光体基板の作用を示す断面模式図である。
図2(c)は、本実施形態の蛍光体基板の作用を示す断面模式図である。
図2(b)は、比較例2の蛍光体基板の作用を示す断面模式図である。
図2(c)は、本実施形態の蛍光体基板の作用を示す断面模式図である。
図2(a):比較例1の蛍光体基板は、光透過性の基板201の一面に蛍光体層202を形成したものである。蛍光体層202は、バインダー樹脂204の中に無機蛍光体203を分散させたものである。蛍光体層202の上部(基板201の反対側)には、波長選択層205が形成されている。
図2(b):比較例2の蛍光体基板は、光透過性の基板201の一面に蛍光体層202を形成したものである。蛍光体層202は、バインダー樹脂204の中に有機蛍光体203を溶解させたものである。蛍光体層の上部(基板201の反対側)には、波長選択層205が形成されている。
図2(c):本実施形態の蛍光体基板は、光透過性の基板101の一面に中間層107を重ねて形成し、中間層107に重ねて蛍光体層102を形成したものである。蛍光体層102は、バインダー樹脂104の中に有機蛍光体103を溶解させたものである。蛍光体層102の上部(基板101の反対側)には、波長選択層105が形成されている。
図2(a)に示す比較例1の蛍光体基板では、基板201と空気(外気)との界面201bにて、その屈折率差により決まる臨界角より小さな角度をもつ蛍光208aは空気側に取り出される。臨界角以上の角度をもつ蛍光であっても、隔壁211で散乱されたもの208cは、反射角度が変わることで、再び臨界角よりも小さい角度にて界面201bに侵入し、空気側に取り出される。一方、その屈折率差により決まる臨界角より大きな角度をもつ発光209は全反射し、基板201中を導光するため、発光を効率よく基板201の外側に取り出すことができない。
図2(b)に示す比較例2の蛍光体基板では、基板201と空気(外気)との界面201bにて、その屈折率差により決まる臨界角より小さな角度をもつ発光208aは空気側に取り出される。臨界角以上の角度をもつ蛍光であっても、隔壁211で散乱されたもの208cは、反射角度が変わることで、再び臨界角よりも小さい角度にて界面201bに侵入し、空気側に取り出される。一方、その屈折率差により決まる臨界角より大きな角度をもつ発光209は全反射し、基板201、及び蛍光体層202中を導光するため、比較例1と同様に、発光を効率よく基板201の外側に取り出すことができない。
図2(c)に示す本実施形態の蛍光体基板では、蛍光体103から射出した発光は中間層107を介して基板101に入射する。蛍光体層102と基板101とが中間層107によって離間しているので、蛍光体層102から隔壁111に入射せずに直接基板101に入射する光108aの角度は狭い角度範囲に制限される。よって、蛍光体層が基板に接触もしくは近接して設けられる場合に比べて、全反射によって基板101の内部に閉じ込められる光の割合は少なくなる。
蛍光体層102の下面から基板101に向けて臨界角以上の角度で射出された光108cの一部は、隔壁111で散乱され、反射角度が変わることで、再び臨界角より小さな角度にて空気層(外気)との界面101bに侵入し、空気層側に取り出される。隔壁111で散乱されてもなお臨界角以上の角度で基板101に入射した光109は、基板101の内部を全反射しながら導光しロスとなるが、蛍光体層の下面から臨界角以上の角度で基板側に放射された光がほぼ全てロスとなる比較例1や比較例2の構成に比べて、光のロスは少ない。
なお、中間層107の厚みを厚くし、蛍光体層102と基板101との離間距離を大きくすると、隔壁111で散乱される回数が多くなる。よって、散乱時の光のロスがゼロでない場合には、そのぶん光の取り出し効率は小さくなる。しかし、隔壁111の反射率を大きくすれば、このような光のロスは十分に低減できるため、比較例1や比較例2の構成に比べて、蛍光体層102で生じた発光をより多く基板101の外部に向けて出射させることが可能になる。よって、蛍光体基板の蛍光出射効率を高めることが可能になる。
ところで、本実施形態の蛍光体基板100では、中間層107のアスペクト比や隔壁111の反射率によって光の取り出し効率が変化する。中間層107のアスペクト比が大きくなると、隔壁111で散乱される回数が増え、隔壁111の反射率が小さいと、散乱の回数に応じて光のロスが生じるからである。
そこで、本実施形態では、以下に示す方法によって、中間層のアスペクト比や隔壁111の反射率の好適な範囲を決定している。以下、図3ないし図14を用いて中間層のアスペクト比や隔壁111の反射率の好適な範囲の決定方法を説明する。
図3は、中間層、基板、空気の各界面での光の入射角および出射角を示す図である。
図3に示すように、スネルの法則を用いると、中間層と基板との界面の入射角θ2および出射角θ3と、基板と空気との界面の入射角θ3および出射角θ4との間には、以下の関係式が成り立つ。
なお、n2は中間層の屈折率、n3は基板の屈折率、n4は空気の屈折率である。屈折率の測定波長は、蛍光体層から放射される蛍光の主波長(例えば、550nm)である。
式(5)においてn4=1.0とすると、θ4=90°(全反射条件)となる臨界角θ3は、以下の式(6)で求められる。
式(4)を式(6)に挿入すると、下記式(7)が得られる。
したがって、入射角θ2が式(7)で算出される角度(以下、臨界角θ2ということがある)より大きい場合には、基板と空気との界面にて全反射が起こり、光は空気側に取り出されない。
図4は、式(7)により得られる中間層の屈折率n2と臨界角θ2との相関関係を示す図である。
図4に示すように、中間層の屈折率n2が大きくなると臨界角θ2は小さくなる。本実施形態の場合、中間層は透明な樹脂や無機物の層からなるが、これらの材料の屈折率は、通常、1.3から1.7の範囲(図4中矢印で示した範囲)であるため、臨界角θ2は36°から50°の範囲となる。例えば、n2=1.5の場合、臨界角θ2=42°であり、n2=1.56の場合、臨界角θ2=40°である。
図5は、隔壁を備えない蛍光体基板における光の伝播状態を示す断面模式図である。
図6は、隔壁を備えた蛍光体基板における光の伝播状態を示す断面模式図である。
図6は、隔壁を備えた蛍光体基板における光の伝播状態を示す断面模式図である。
例えば、n2=1.56の場合、図5に示すように、臨界角θ2=40°より大きな角度の光は全反射される。図6のように、蛍光体層の中心部から放射された臨界角θ2=40°より大きな角度の光が反射するように光散乱性の隔壁を設置すると、図5では基板中を導光していた成分の一部は空気側に取り出されるようになる。
ここで、蛍光体基板からの光の取り出し効率という観点から、最適な中間層のアスペクト比を考える。
図7(a)は、隔壁によって区画された一区画分の領域(以下、隔壁の開口部ということがある)の蛍光体層および中間層を示す斜視図である。
図7(b)は、図7(a)の平面A(隔壁の開口部の短辺方向と平行な平面)における断面模式図である。
図7では、図1に示したカラーフィルターや遮光層などの図示は便宜上省略している。
図7(b)は、図7(a)の平面A(隔壁の開口部の短辺方向と平行な平面)における断面模式図である。
図7では、図1に示したカラーフィルターや遮光層などの図示は便宜上省略している。
なお、図7では、一例として、隔壁の開口部の大きさを100μm×300μmとし、隔壁の開口部の短辺サイズ(100μm)を開口径と定義した。短辺方向と平行な断面で取り出し効率を議論するのは、長辺方向と平行な隔壁の側面の面積のほうが短辺方向と平行な隔壁の側面の面積よりも大きく、取り出し効率への寄与も大きいからである。
隔壁の開口部の大きさは、中間層と基板との界面の大きさとして定義される。以下の説明では、「中間層と基板との界面」、「界面の外縁部」、「蛍光体層の中心部」などの用語が用いられるが、これらの定義は前述したとおりである。
以下の説明では、中間層の屈折率n2で決まる臨界角をθ2、中間層の高さをh、中間層と基板との界面の中心から前記界面の外縁部までの最短長さをw/2、中間層のアスペクト比h/wをA、蛍光体層の全発光量をP、基板を透過して基板の外部に取り出される光の光量をE、取り出し効率E/Pをηと定義する。
「蛍光体層の全発光量」は、任意の励起波長を有する励起光により蛍光発光した蛍光体層の全方位の全光量(全波長域、蛍光体層の中心部以外の部分からの光の発光も含まれる)と定義される。「基板を透過して基板の外部に取り出される光の光量」は、「蛍光体層の全発光量」の内、基板の蛍光体層と基板の界面と対向する側から放出される全光量(全波長域)と定義される。
「蛍光体層の全発光量」は、蛍光体基板を全光束測定システム(大塚電子製積分半球QE−1100)の積分球内に設置し全発光量を測定することにより測定される。「基板を透過して基板の外部に取り出される光の光量」は、積分球QE−1100に設けられた蛍光体基板と同サイズの窓に、基板を透過してきた発光が積分球内に入る向きで、蛍光体基板を貼り付け、基板を透過してきた発光量を測定することにより測定される。
蛍光体層の中心部から放射された光が隔壁で散乱されずに直接基板に到達し、且つ、全反射によって基板の内部に閉じ込められずに基板の外部に取り出されるためには、中間層のアスペクト比Aは、下記式(8)で算出される値と同じかそれよりも大きな値に設定される必要がある。
tanθ2とsinθ2との間には、ピタゴラスの定理から導かれる下記式(9)のような関係が存在する。よって、式(7)ないし式(9)を用いると、式(8)で算出される中間層のアスペクト比Aと中間層の屈折率n2との間には、下記式(10)のような関係が存在する。
図8は、式(10)により得られる中間層の屈折率n2と中間層のアスペクト比A(=h/w)との相関関係を示す図である。
中間層のアスペクト比Aが、式(10)で算出される値と同じかそれよりも大きい場合には、蛍光体層の中心部から臨界角θ2よりも小さい角度で放射された光は、隔壁で散乱されずに直接基板に到達する。よって、この光は、基板に閉じ込められることなく概ね全て基板の外部に取り出される。
蛍光体層の中心部から臨界角θ2よりも大きい角度で出射した光は、隔壁の側面に入射して散乱され、その一部が臨界角θ2よりも小さい角度で基板に入射する。隔壁が形成されていない場合には、このような光は全て全反射によって基板の内部に閉じ込められるが、隔壁が形成されている場合には、このような光の一部は、隔壁で散乱されて基板の外部に取り出される。
以下、図9を用いて、中間層のアスペクト比Aを最適化した場合の効果を説明する。
図9(a)は、比較例3の蛍光体基板の断面模式図である。
図9(b)は、比較例4の蛍光体基板の断面模式図である。
図9(c)は、実施例1の蛍光体基板の断面模式図である。
図9(b)は、比較例4の蛍光体基板の断面模式図である。
図9(c)は、実施例1の蛍光体基板の断面模式図である。
図9(a):比較例3の蛍光体基板は、ガラス基板の一面に蛍光体層を形成したものである。中間層に臨む隔壁の側面は、光を散乱させる散乱反射面となっている。
図9(b):比較例4の蛍光体基板は、ガラス基板の一面に中間層を重ねて形成し、中間層に重ねて蛍光体層を形成したものである。中間層に臨む隔壁の側面は、光を正反射させるミラー反射面となっている。
図9(c):実施例1の蛍光体基板は、ガラス基板の一面に中間層を重ねて形成し、中間層に重ねて蛍光体層を形成したものである。中間層に臨む隔壁の側面は、光を散乱させる散乱反射面となっている。
図9(b):比較例4の蛍光体基板は、ガラス基板の一面に中間層を重ねて形成し、中間層に重ねて蛍光体層を形成したものである。中間層に臨む隔壁の側面は、光を正反射させるミラー反射面となっている。
図9(c):実施例1の蛍光体基板は、ガラス基板の一面に中間層を重ねて形成し、中間層に重ねて蛍光体層を形成したものである。中間層に臨む隔壁の側面は、光を散乱させる散乱反射面となっている。
表1は、比較例3、比較例4および実施例1の各々における隔壁開口部のサイズ、中間層の高さ、中間層のアスペクト比,中間層の屈折率、蛍光体層の屈折率、隔壁の反射率、隔壁の反射特性および取り出し効率をまとめたものである。
表1に示すように、実施例1は比較例3および4と比較して、取り出し効率が改善した。実施例1が比較例3と比較して取り出し効率が改善した理由は、蛍光体層から大きな角度で放射された光の一部が、隔壁で散乱され、ガラス基板の外部に取り出されたためと考えられる。
比較例4は、実施例1と同様に、蛍光体層とガラス基板との間に中間層を設け、中間層および蛍光体層の周囲を隔壁で囲んだものであるが、比較例4は比較例3と比較して取り出し効率が悪化した。その理由は、隔壁が光散乱性を有しておらず、隔壁に入射した光がそのままの角度でガラス基板側に反射されたためと考えられる。
すなわち、図10に示すように、隔壁の反射特性が正反射特性を有する場合、隔壁への入射角θとガラス基板への入射角θとが等しくなる。そのため、隔壁で反射され、ガラス基板に入射した光は、ガラス基板の内部で全反射を繰り返し、ガラス基板の内部に閉じ込められる。比較例4は比較例3と比較して、蛍光体層から広角方向に放射された光が隔壁によって多重散乱される。よって、反射による光のロスが生じ、取り出し効率が若干低下するものと考えられる。
以上のことから、取り出し効率を改善させるためには、隔壁が光散乱性を有していることが重要となる。
図11は、隔壁の反射率Rと取り出し効率ηとの相関関係を示す図である。
隔壁に入射した光の一部は、隔壁で散乱されて基板の外部に取り出される。しかし、残りの一部は、隔壁に向けて反射され、散乱を繰り返す。隔壁の反射率Rが十分に大きければ、散乱時の光のロスは小さいが、隔壁の反射率Rが小さいと、多重散乱による光のロスは無視できなくなる。多重散乱が生じる確率は、中間層のアスペクト比Aが大きくなるほど大きくなる。よって、隔壁の反射率Rや中間層のアスペクト比Aによって、取り出し効率は大きく変化する。
例えば、図11に示すように、アスペクト比Aが0の場合、蛍光体層と基板とが接しているため、蛍光体層から放射された光は、水平方向に放射されたもの以外は全て基板に入射する。基板に入射した光のうち基板の外部に取り出される光は、基板と空気層との界面に臨界角未満の角度で入射した光のみである。よって、取り出し効率は、蛍光の放射角度分布と臨界角によって一義的に決められることになる。取り出し効率ηが隔壁の反射率Rによって若干変化するのは、蛍光体層の側面から水平方向に放射された光が、隔壁で散乱され、基板の外部に取り出されるためである。
アスペクト比Aが大きくなると、多重散乱が生じる可能性が大きくなる。そのため、取り出し効率ηも隔壁の反射率Rによって大きく変化するようになる。隔壁の反射率Rが小さい領域では、アスペクト比Aが大きいものほど取り出し効率ηは小さくなる。なお、図11中、「○」は比較例3の構成を示しており、「□」は実施例1の構成を示している。
図12および図13は、図11のデータを、横軸を中間層のアスペクト比A、縦軸を取り出し効率ηとしてプロットしたものである。なお、図12中、「○」は比較例3の構成を示しており、「□」は実施例1の構成を示している。
図12に示すように、取り出し効率ηはアスペクト比Aの増加に伴って山形のカーブを描く。アスペクト比Aが小さい領域では、アスペクト比Aの増加に伴って取り出し効率ηは大きくなる。一方、アスペクト比Aが大きい領域では、アスペクト比Aの増加に伴って取り出し効率ηは小さくなる。取り出し効率ηは、所定のアスペクト比Aにおいて最大値をとる。取り出し効率ηが最大となるアスペクト比Aは、隔壁の反射率Rごとに決まる。ただし、隔壁の反射率Rが小さすぎる場合には、アスペクト比Aが増加しても取り出し効率ηは単調に減少するのみであり、アスペクト比Aが0の場合よりも取り出し効率ηが大きくなることはない。
図13において、「□」は、隔壁の反射率Rごとに決まる取り出し効率ηの最大値を示しており、「○」は、取り出し効率ηがアスペクト比A=0のときの値を下回らない範囲でとり得る最大のアスペクト比を示している。
隔壁の全光線反射率をR、前記R=rのときの取り出し効率ηをη<r>、前記A=aのときの取り出し効率η<r>をη<r/a>、η<r/a>≧η<r/0>となる前記Aの最大値をAmax<r>、η<r>が最大値となるAをAopt<r>とすると、反射率Rごとに決まるAopt<r>およびAmax<r>がそれぞれ「□」および「○」で示される。
なお、「隔壁の全光線反射率」とは、隔壁に照射した光量の内、隔壁を透過する光量、隔壁に吸収される光量を除いた成分である。測定方法は前記定義の光量が測定可能なシステムであればよく、限定されないが、例えば、分光測色計CM−2600d(コニカミノルタ製)を用いて測定されるものとする。
反射率Rが60%以下の場合には、アスペクト比Aが増加しても取り出し効率ηの増加はごく僅かである。取り出し効率ηに有意な増加が認められるのは、反射率Rが60%よりも大きな領域であり、好ましくは、反射率Rが70%以上の領域である。反射率Rが99%の場合には、アスペクト比Aが2よりも大きな領域において、η<r>の最大値(Aopt<r>)およびAmax<r>が存在する。
図14は、中間層のアスペクト比Aの最適値および中間層のアスペクト比Aの上限値を、隔壁の反射率Rを横軸にとってプロットしたものである。
図14において、アスペクト比Aの最適値は、図13の「□」で示したη<r>が最大値をとるときのアスペクト比A(Aopt<r>)であり、アスペクト比Aの上限値は、図13の「○」で示したAmax<r>である。図14には、「□」および「○」のデータから得られるフィッティングカーブおよびフィッティング関数が記載されている。
前述したように、取り出し効率ηにおいて有意な増加が認められるのは、反射率Rが60%よりも大きな領域であり、好ましくは、反射率Rが70%以上の領域である。アスペクト比AがAmax<r>を超えると、取り出し効率ηはアスペクト比A=0のときよりも小さくなる。よって、取り出し効率を高めるためには、反射率Rおよびアスペクト比Aを、100%≧R≧70%、且つ、Amax<r>>A>0の関係を満たす範囲(図14においてハッチングを施した範囲)に設定することが好ましい。
なお、アスペクト比Aは、図7(b)に示す断面試料を作製し、光学顕微鏡、または走査型電子顕微鏡(SEM)で測定する。光学顕微鏡は、例えば、キーエンス製VHX−2000を用いる事ができるが、同等の性能を有する光学顕微鏡であればよく、限定されるものではない。走査型電子顕微鏡は、例えば、日立ハイテク製型番SU8020を用いる事ができるが、同等の性能を有する走査型電子顕微鏡であればよく、限定されるものではない。蛍光体層、中間層、隔壁の断面は、蛍光体基板を蛍光体層の厚み方向に対して垂直に劈開することで得られる。
以上説明したように、本実施形態の蛍光体基板100によれば、基板101と蛍光体層102との間に中間層107が形成され、蛍光体層102から射出した発光は中間層107を介して基板101に入射する。蛍光体層102と基板101とが中間層107によって離間しているので、蛍光体層102から隔壁111に入射せずに直接基板101に入射する光108aの角度は狭い角度範囲に制限される。
蛍光体層102から広角方向に放射された光が直接基板101に入射しないため、全反射によって基板101の内部に閉じ込められる光は少なくなる。また、蛍光体層102の下面から基板101に向けて臨界角以上の角度で射出された光の一部は、隔壁111で散乱され、反射角度が変わった後、再び臨界角より小さな角度にて空気層との界面101bに侵入し、空気層側に取り出される。よって、水平方向に大きな角度で放射された光も基板101の外部に効率よく取り出すことができる。
以上により、蛍光体層102から放射された光を効率よく基板101の外部に取り出すことが可能となる。
[第2実施形態]
図15は、第2実施形態の蛍光体基板520を備えた表示装置500の断面模式図である。
図15は、第2実施形態の蛍光体基板520を備えた表示装置500の断面模式図である。
本実施形態に係る表示装置500は、蛍光体基板520、励起光源514、および液晶層515を備えている。励起光源514は、例えば波長が405nmの励起光FLを出射する光源装置である。液晶層515は、励起光FLの蛍光体基板520への入射を制御する公知の液晶層である。
蛍光体基板520は、光透過性の基板501と、基板501の一面501a上に形成された光透過性の中間層507と、中間層507上に形成された蛍光体層502と、中間層507の側面を囲んで基板501の一面501a上に立設された光散乱性の隔壁511と、を備えている。
蛍光体基板520は、蛍光体層502の基板501と対向する面とは反対側が、蛍光体層502を励起させる励起光FLを入射させる励起光入射面Efとなる。蛍光体層502の励起光入射面Efには、バンドパスフィルター層505が形成されていることが好ましい。バンドパスフィルター層505は、励起光FLを透過させ、かつ、励起光FLによって蛍光体層502に生じた発光を反射させる波長選択層である。
蛍光体層502は、複数種類(本実施形態では3種類)の蛍光体503B,503G,503Rを含んで構成されている。蛍光体503B,503G,503Rは、有機蛍光体、無機蛍光体に関わらず、球形や不定形の粒状体に形成したものであり、それぞれの蛍光体503B,503G,503Rは、互いに異なる形状であっても、同じ形状であっても良い。また、それぞれの蛍光体503B,503G,503Rは、互いに異なる寸法であっても、同じ寸法であっても良い。
蛍光体層502と基板501との間には、光透過性の中間層507が形成されている。蛍光体層502は、中間層507に重ねて形成されている。蛍光体層502および中間層507は、基板501の一面501aから立ち上がり、蛍光体層502および中間層507の厚み方向に沿った側面を囲む隔壁511によって所定の領域毎に区画(第一〜第三の区画)されている。隔壁511の少なくとも蛍光体503B,503G,503Rおよび中間層507に臨む領域(側面511a)は、光散乱性を有している。それぞれの隔壁511の底部と基板501との間には、遮光層512が形成されていることが好ましい。隔壁511および中間層507の材料、厚み、形状、製造方法等は、第1実施形態と同じである。中間層507のアスペクト比は、第1実施形態と同様の設計思想によって決定される。
隔壁511によって区画された領域ごとに、第一の区画に配された緑色蛍光体503G、第二の区画に配された赤色蛍光体503R、および第三の区画に配された青色蛍光体503Bがそれぞれ充填されている。緑色蛍光体503G(第一の蛍光体)の発光主波長(ピーク波長域)は500〜560nmである。赤色蛍光体503R(第二の蛍光体)の発光主波長(ピーク波長域)は600〜650nmである。青色蛍光体503B(第三の蛍光体)の発光主波長(ピーク波長域)は430〜490nmである。
赤色蛍光体503R、緑色蛍光体503G、青色蛍光体503Bと基板501との間には、それぞれ遮光層512で区画されたカラーフィルターである赤色フィルター513R、緑色フィルター513G、青色フィルター513Bが形成されている。中間層507は、赤色フィルター513R、緑色フィルター513G、青色フィルター513Bに重ねて形成されている。
第一の区画に配された緑色フィルター513Gは、500〜560nm(緑色光)の波長域に透過率の最大値を持ち、なおかつ、500〜560nm(緑色光)の波長域の光の透過率が、430〜490nm(青色光)および600〜650nm(赤色光)の各波長域の光の最大透過率より大きいフィルターである。
第二の区画に配された赤色フィルター513Rは、600〜650nm(赤色光)の波長域に透過率の最大値を持ち、なおかつ、600〜650nm(赤色光)の波長域の光の透過率が、430〜490nm(青色光)および500〜560nm(緑色光)の各波長域の光の最大透過率より大きいフィルターである。
第三の区画に配された青色フィルター513Bは、430〜490nm(青色光)の波長域に透過率の最大値を持ち、なおかつ、430〜490nm(青色光)の波長域の光の透過率が、500〜560nm(緑色光)および600〜650nm(赤色光)の各波長域の光の最大透過率より大きいフィルターである。
図28に、赤色フィルター513R、緑色フィルター513G、および青色フィルター513Bのそれぞれの透過波長領域を測定したグラフを示す。このグラフにおいて、例えば、透過率が50%以上となる波長域の光を中心とした透過率が最大となる波長範囲を各フィルターの主透過波長領域として、赤色フィルター513Rは600〜650nm、緑色フィルター513Gは500〜560nm、そして青色フィルター513Bは430〜490nmの波長域の光を中心に透過させる。
表2に、それぞれのフィルターにおける赤色光、緑色光、および青色光の最大透過率(%)、及び最小透過率(%)を示す。
赤色フィルター513R、緑色フィルター513G、および青色フィルター513Bとしては、公知のカラーフィルターを用いることが可能である。ここで、カラーフィルターを設けることによって、隔壁511で区画された赤色画素、緑色画素、青色画素の色純度を高める事が可能となり、表示装置500の色再現範囲を拡大する事ができる。
図16に第一の区画に配された緑色蛍光体503G(SrSi2(O,Cl)2N2:Eu2+)の発光スペクトルと第一の区画に配された緑色フィルター513Gの透過スペクトルの一例を示す。緑色蛍光体503Gの発光スペクトルは540nm程度に発光ピークを有するものの、波長650nm程度まで裾を引いており、有意な赤色成分を有している。しかしながら、緑色フィルター513Gを透過した緑色蛍光体503Gの発光スペクトルは、緑色蛍光体503Gの発光スペクトルに緑色フィルター513Gの透過スペクトルを乗じたものであるから、より先鋭なスペクトルとなり、色純度を高めることができる。
また、青色蛍光体503Bと対向する青色フィルター513B、緑色蛍光体503Gと対向する緑色フィルター513G、赤色蛍光体503Rと対向する赤色フィルター513Rにより、蛍光体503R,503G,503Bにより吸収されず、透過してしまう励起光が外部に漏れ出す事を防止できるため、蛍光体503R,503G,503Bからの発光と励起光による混色による発光の色純度の低下を防止する事が可能となる。
また、青色蛍光体503Bと対向する青色フィルター513B、緑色蛍光体503Gと対向する緑色フィルター513G、赤色蛍光体503Rと対向する赤色フィルター513Rにより、外光(基板の外側から入射する光)を吸収する事ができるため、外光による意図しない画素中の蛍光体513R,513G,513Bの発光を低減・防止することが可能となり、コントラストの低下を低減・防止する事ができる。
隔壁511で区画された開口部(蛍光体層の一区画分)の縦横サイズは、20μm×20μm程度〜500μm×500μm程度が好ましい。隔壁511の開口部とは、一の中間層507を囲む隔壁511の一区画分の領域をいう。本実施形態の場合、中間層507および蛍光体層502の側面を囲んで隔壁511が基板501上に立設されているので、一の中間層507および一の蛍光体層502(赤、緑、青の中から選択された特定の一色の発光を行う部分)を囲む隔壁511の一区画分の領域が、隔壁511の開口部である。また、隔壁511は、CIE1976L*a*b表示系において80%以上の反射率を有することが好ましい。
本実施形態の蛍光体基板520においても、中間層507によって基板501と蛍光体層502とが離間されているため、蛍光体層502から基板501に直接入射する直達光の入射角度範囲が制限される。蛍光体層502から広角方向に放射された光が直接基板501に入射しないため、全反射によって基板501の内部に閉じ込められる光は少なくなる。また、蛍光体層502の下面から基板501に向けて臨界角以上の角度で射出された光の一部は、隔壁511で散乱され、反射角度が変わった後、再び臨界角より小さな角度にて空気層との界面に侵入し、空気層側に取り出される。よって、水平方向に大きな角度で放射された光も基板501の外部に効率よく取り出すことができる。以上により、蛍光体層502から放射された光を効率よく基板501の外部に取り出すことが可能となる。
[第3実施形態]
図17は、第3実施形態の蛍光体基板521を示す断面模式図である。
図17は、第3実施形態の蛍光体基板521を示す断面模式図である。
図15に示す表示装置500では、隔壁511で仕切られた各々の区画に、カラーフィルター513B,513G,513R、中間層507および蛍光体層502が順に積層されていた。この構成では、中間層507は無色透明な樹脂として構成されるが、カラーフィルター513B,513G,513Rを省略し、中間層にカラーフィルターの機能を付与してもよい。例えば、本実施形態の蛍光体基板521では、赤色蛍光体503R、緑色蛍光体503G、青色蛍光体503Bと基板501との間には、それぞれ赤色中間層517R、緑色中間層517G、青色中間層517Bが形成されている。
第一の区画に配された緑色中間層517Gは、500〜560nm(緑色光)の波長域に透過率の最大値を持ち、なおかつ、500〜560nm(緑色光)の波長域の光の透過率が、430〜490nm(青色光)および600〜650nm(赤色光)の各波長域の光の最大透過率より大きいフィルターである。
第二の区画に配された赤色中間層517Rは、600〜650nm(赤色光)の波長域に透過率の最大値を持ち、なおかつ、600〜650nm(赤色光)の波長域の光の透過率が、430〜490nm(青色光)および500〜560nm(緑色光)の各波長域の光の最大透過率より大きいフィルターである。
第三の区画に配された青色中間層517Bは、430〜490nm(青色光)の波長域に透過率の最大値を持ち、なおかつ、430〜490nm(青色光)の波長域の光の透過率が、500〜560nm(緑色光)および600〜650nm(赤色光)の各波長域の光の最大透過率より大きいフィルターである。
赤色中間層517R、緑色中間層517G、および青色中間層517Bのそれぞれの透過波長領域は、図28に示したものと同じである。例えば、透過率が50%以上となる波長域の光を中心とした透過率が最大となる波長範囲を各フィルターの主透過波長領域として、赤色中間層517Rは600〜650nm、緑色中間層517Gは500〜560nm、そして青色中間層517Bは430〜490nmの波長域の光を中心に透過させる。
第一の区画、第二の区画および第三の区画の各々に配される赤色中間層517R、緑色中間層517Gおよび青色中間層517Bのアスペクト比は、第1実施形態と同様の設計思想に基づいて決定される。よって、本実施形態においても、蛍光体層502から放射された光を効率よく基板501の外部に取り出すことが可能な蛍光体基板521が提供される。
[第4実施形態]
図18は、第4実施形態の蛍光体基板522の断面模式図である。
図18は、第4実施形態の蛍光体基板522の断面模式図である。
図15に示す表示装置500では、隔壁511で仕切られた1つの区画には、それぞれ1種類の蛍光体が配されているが、1つの区画に2種類以上の蛍光体を配しても良い。例えば、本実施形態の蛍光体基板522では、蛍光体層502の第一の区画に、2種類の緑色蛍光体503G1、503G2を配している。2種類の緑色蛍光体503G1、503G2は、発光主波長(ピーク波長域)が500〜560nmの範囲で互いに異なる発光主波長を持っている。1つの区画に配する蛍光体を、互いに平均粒径が異なる複数種類の蛍光体としてもよい。
[第5実施形態]
図19は、第5実施形態の蛍光体基板650を備えた表示装置600の断面模式図である。
図19は、第5実施形態の蛍光体基板650を備えた表示装置600の断面模式図である。
本実施形態に係る表示装置600は、蛍光体基板650、励起光源614、および液晶層615を備えている。励起光源614は、例えば波長が450nmの励起光FLを出射する光源装置である。液晶層615は、励起光FLの蛍光体基板650への入射を制御する公知の液晶層である。
蛍光体基板650は、光透過性の基板601と、基板601の一面601a上に形成された光透過性の中間層607と、中間層607上に形成された蛍光体層602と、中間層607の側面を囲んで基板601の一面601a上に立設された光散乱性の隔壁611と、を備えている。
蛍光体基板650は、蛍光体層602の基板601と対向する面とは反対側が、蛍光体層602を励起させる励起光FLを入射させる励起光入射面Efとなる。蛍光体層602の励起光入射面Efには、バンドパスフィルター層605が形成されていることが好ましい。バンドパスフィルター層605は、励起光FLを透過させ、かつ、この励起光FLによって蛍光体層602に生じた発光を反射させる波長選択層である。
本実施形態において第2実施形態と大きく異なる点は、青色画素の蛍光体層602に、蛍光体ではなく光散乱性粒子603Sを配した点である。
蛍光体層602は、複数種類(本実施形態では2種類)の蛍光体603G,603Rと、光散乱性粒子603Sとを含んで構成されている。光散乱性粒子603Sは、青色の励起光FLを散乱させて青色表示を行うものである。蛍光体603G,603Rとしては、第2実施形態の蛍光体503G,503Rと同様のものが用いられる。
これ以外の蛍光体基板650の基板601、中間層607、蛍光体層602、隔壁611、遮光層612、赤色フィルター613R、緑色フィルター613G、青色フィルター613B、バンドパスフィルター605の材料、厚み、形状、製造方法等は、第2実施形態と同じである。中間層607のアスペクト比は、第1実施形態と同様の設計思想によって決定される。
光散乱性粒子603Sは、有機材料により構成されていてもよいし、無機材料により構成されていてもよいが、無機材料により構成されていることが好ましい。これにより、外部(例えば発光素子)からの指向性を有する光を、より等方的に効果的に拡散または散乱させることが可能となる。また、無機材料を使用することにより、光および熱に安定な光散乱層を提供することが可能となる。また、光散乱性粒子603Sとしては、透明度が高いものであることが好ましい。また、低屈折率の母材中に母材よりも高屈折率の粒子を分散するものであることが好ましい。また、青色光が光散乱性粒子603Sによって効果的に散乱するためには、光散乱性粒子603Sの粒径がミー散乱の領域にあることが必要であるので、光散乱性粒子603Sの粒径として100nm〜500nm程度が好ましい。
光散乱性粒子603Sとして、無機材料を用いる場合には、例えば、ケイ素、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、亜鉛、錫、およびアンチモンからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を主成分とした粒子等が挙げられる。
また、光散乱性粒子603Sとして、無機材料により構成された粒子(無機粒子)を用いる場合には、例えば、シリカビーズ(屈折率:1.44)、アルミナビーズ(屈折率:1.63)、酸化チタンビーズ(屈折率 アナタース型:2.50、ルチル型:2.70)、酸化ジルコニアビーズ(屈折率:2.05)、酸化亜鉛ビーズ(屈折率:2.00)、チタン酸バリウム(BaTiO3)(屈折率:2.4)等が挙げられる。
光散乱性粒子603Sとして、有機材料により構成された粒子(有機粒子)を用いる場合には、例えば、ポリメチルメタクリレートビーズ(屈折率:1.49)、アクリルビーズ(屈折率:1.50)、アクリル−スチレン共重合体ビーズ(屈折率:1.54)、メラミンビーズ(屈折率:1.57)、高屈折率メラミンビーズ(屈折率:1.65)、ポリカーボネートビーズ(屈折率:1.57)、スチレンビーズ(屈折率:1.60)、架橋ポリスチレンビーズ(屈折率:1.61)、ポリ塩化ビニルビーズ(屈折率:1.60)、ベンゾグアナミン−メラミンホルムアルデヒドビーズ(屈折率:1.68)、シリコーンビーズ(屈折率:1.50)等が挙げられる。
光散乱性粒子603Sと混合して用いる樹脂材料としては、励起光に対して光透過性を有する樹脂であることが好ましい。また、樹脂材料としては、例えば、アクリル樹脂(屈折率:1.49)、メラミン樹脂(屈折率:1.57)、ナイロン(屈折率:1.53)、ポリスチレン(屈折率:1.60)、メラミンビーズ(屈折率:1.57)、ポリカーボネート(屈折率:1.57)、ポリ塩化ビニル(屈折率:1.60)、ポリ塩化ビニリデン(屈折率:1.61)、ポリ酢酸ビニル(屈折率:1.46)、ポリエチレン(屈折率:1.53)、ポリメタクリル酸メチル(屈折率:1.49)、ポリMBS(屈折率:1.54)、中密度ポリエチレン(屈折率:1.53)、高密度ポリエチレン(屈折率:1.54)、テトラフルオロエチレン(屈折率:1.35)、ポリ三フッ化塩化エチレン(屈折率:1.42)、ポリテトラフルオロエチレン(屈折率:1.35)等が挙げられる。
本実施形態の蛍光体基板650においても、第2実施形態と同様の効果が得られる。本実施形態では、青色の蛍光体を光散乱性粒子603Sに置き換えたため、蛍光体基板650を安価に製造できるという利点がある。
[第6実施形態]
図20(a)は、第6実施形態の蛍光体基板700の断面模式図である。
図20(b)は、図20(a)に示した蛍光体基板700の平面模式図である。
図20(a)は、第6実施形態の蛍光体基板700の断面模式図である。
図20(b)は、図20(a)に示した蛍光体基板700の平面模式図である。
本実施形態に係る蛍光体基板700は、光透過性の基板701と、基板701の一面701a上に形成された光透過性の中間層707と、中間層707上に形成された蛍光体層702と、中間層707の側面を囲んで基板701の一面701a上に立設された光散乱性の隔壁711と、を備えている。
蛍光体基板700は、蛍光体層702の基板701と対向する面とは反対側が、蛍光体層702を励起させる励起光を入射させる励起光入射面となる。蛍光体層702の励起光入射面には、バンドパスフィルター層705が形成されていることが好ましい。バンドパスフィルター層705は、励起光を透過させ、かつ、励起光によって蛍光体層702に生じた蛍光を反射させる波長選択層である。
本実施形態において第2実施形態と大きく異なる点は、隔壁711で区画される蛍光体層702の一区画分の領域が、隔壁718によってさらに複数の領域に区画されている点である。本実施形態では、一例として、隔壁711によって区画される一区画分のサイズを100μm×300μmとし、隔壁711および隔壁718によって区画される一区画分のサイズを100μm×50μmとしている。隔壁718の短手方向の幅は33μmであり、隔壁718の高さは30μmである。
中間層707は、例えば、基板701の一面701aから立ち上がり、中間層707の各々の厚み方向に沿った側面を囲む隔壁711および隔壁718によって所定の領域毎に区画されている。隔壁711および隔壁718の少なくとも中間層707および蛍光体層702に臨む領域(側面711aおよび側面718a)は、光散乱性を有している。隔壁711および隔壁718の各々の底部と基板701との間には、遮光層712が形成されていることが好ましい。
隔壁711によって区画された第一の区画、第二の区画、第三の区画には、緑色蛍光体703G、赤色蛍光体703R、青色蛍光体703Bがそれぞれ充填されている。蛍光体703R,703G,703Bとしては、第2実施形態の蛍光体503R,503G,503Bと同様のものが用いられる。赤色蛍光体703R、緑色蛍光体703G、青色蛍光体703Bと基板701との間には、それぞれ遮光層712で区画されたカラーフィルターが形成されていてもよい。
これ以外の蛍光体基板700の基板701、中間層707、蛍光体層702、隔壁711、隔壁718、遮光層712、バンドパスフィルター705の材料、厚み、形状、製造方法等は、第2実施形態と同じである。中間層707のアスペクト比は、第1実施形態と同様の設計思想によって決定される。
本実施形態の蛍光体基板700においても、第2実施形態と同様の効果が得られる。本実施形態では、隔壁711によって区画された第一の区画、第二の区画、第三の区画を隔壁718によってさらに細かく区画している。そのため、隔壁711による一区画あたりのサイズが大きくなっても取り出し効率が低下しにくい。
[第7実施形態]
図21(a)は、第7実施形態の蛍光体基板750の断面模式図である。
図21(b)は、図21(a)に示した蛍光体基板750の平面模式図である。
図21(a)は、第7実施形態の蛍光体基板750の断面模式図である。
図21(b)は、図21(a)に示した蛍光体基板750の平面模式図である。
本実施形態に係る蛍光体基板750は、光透過性の基板751と、基板751の一面上に形成された光透過性の中間層757と、中間層757上に形成された蛍光体層752と、中間層757の側面を囲んで基板751の一面上に立設された光散乱性の隔壁761と、を備えている。
蛍光体基板750は、蛍光体層752の基板751と対向する面とは反対側が、蛍光体層752を励起させる励起光を入射させる励起光入射面となる。蛍光体層752の励起光入射面には、バンドパスフィルター層755が形成されていることが好ましい。バンドパスフィルター層755は、励起光を透過させ、かつ、励起光によって蛍光体層752に生じた蛍光を反射させる波長選択層である。
蛍光体基板750は、第1の基板765と第2の基板766とを貼り合せることにより形成されている。第1の基板765は、光透過性の基板751と、基板751の一面上に形成された光透過性の中間層757と、中間層757の側面を囲んで基板751の一面上に立設された光散乱性の隔壁761と、を備えている。第2の基板766は、バンドパスフィルター755と、バンドパスフィルター755の一面上に形成された蛍光体層752と、蛍光体層752の側面を囲んでバンドパスフィルター755の一面上に立設された光散乱性の隔壁756と、を備えている。
第1の基板765と第2の基板766とは、それぞれ中間層757と蛍光体層752とが形成された面を対向させて貼り合わされている。なお、隔壁761の底部と基板751との間には、遮光層762が形成されていることが好ましい。
本実施形態では、一例として、隔壁761によって区画される一区画分のサイズを50μm×50μmとし、隔壁756によって区画される一区画分のサイズを200μm×1000μmとしている。隔壁756によって区画された第一の区画、第二の区画、第三の区画には、緑色蛍光体753G、赤色蛍光体753R、青色蛍光体753Bがそれぞれ充填されている。蛍光体753R,753G,753Bとしては、第2実施形態の蛍光体503R,503G,503Bと同様のものが用いられる。
図20に示した第6実施形態の蛍光体基板700では、蛍光体層702の一区画分の領域が隔壁718によって複数の領域に均等に区画される。各々の区画には、中間層707が形成され、さらにその中間層707の上に蛍光体層702が重ねて形成される。それに対して、本実施形態の蛍光体基板750では、蛍光体層752を区画する隔壁756と中間層757を区画する隔壁761とが別々の基材に形成される。そして、両者を貼り合せることで、蛍光体基板750が作製される。
本実施形態の蛍光体基板750では、隔壁756によって区画される一区画分の領域(画素)が隔壁761によって必ずしも均等に区画されないが、このことは光の取り出し効率に大きな影響を与えるものではない。本実施形態の場合、蛍光体層752と中間層757を別々の基材に形成するため、2種類の隔壁を用いて同一基板上に中間層と蛍光体層を順次作りこんでいく場合に比べて製造が容易になる。
本実施形態においても、隔壁756によって区画された第一の区画、第二の区画、第三の区画が隔壁761によってさらに細かく区画される。そして、細かく区画された領域に中間層757が各々形成される。そのため、隔壁7561による一区画あたりのサイズが大きくなっても取り出し効率が低下しにくい。
[第8実施形態]
図22は、第8実施形態の蛍光体基板810を備えた発光デバイス800の断面模式図である。
図22は、第8実施形態の蛍光体基板810を備えた発光デバイス800の断面模式図である。
本実施形態の発光デバイス800は、蛍光体基板810と、光源818とを備えている。蛍光体基板810は、光透過性の基板801と、基板801の一面801a上に形成された光透過性の中間層807と、中間層807上に形成された蛍光体層802と、中間層807の側面を囲んで基板801の一面801a上に立設された光散乱性の隔壁811と、を備えている。
蛍光体基板810は、蛍光体層802の基板801と対向する面とは反対側が、蛍光体層802を励起させる励起光を入射させる励起光入射面となる。蛍光体層802の励起光入射面には、バンドパスフィルター層805が形成されていることが好ましい。バンドパスフィルター層805は、励起光を透過させ、かつ、励起光によって蛍光体層802に生じた蛍光を反射させる波長選択層である。
蛍光体基板810の基板801、中間層807、蛍光体層802、隔壁811、バンドパスフィルター805の材料、厚み、形状、製造方法等は、第1実施形態と同じである。中間層807のアスペクト比は、第1実施形態と同様の設計思想によって決定される。本実施形態の場合、蛍光体として、例えば、光源818から発した励起光によって赤色に発光する赤色蛍光体803Rと、緑色に発光する緑色蛍光体803Gとを混合したものが用いられる。符号808は、蛍光体基板810によって色変換されて生じた光である。
光源818は、LEDチップ812を配した基材813、LEDチップ812を基材813に封止する透明な封止樹脂814、LEDチップ812や封止樹脂814の周囲を囲むように形成されたリフレクター815、および基材813の周面に沿って形成されたLEDチップ812の引出配線816、LEDチップ812と引出配線816とを接続するワイヤ817等を備えている。
ワイヤ817は、例えば、導電性金属合金であるが、LEDチップ812や電極材料との合金化し易さの観点から、主には金、金合金、アルミ、銅、銀等が用いられる。なお、図22においてはワイヤボンディングしたものを示しているが、LEDチップ812をフリップチップ実装したものであってもよい。また、静電特性を向上させる目的で、静電保護素子(例えばツェナーダイオードや抵抗素子)をLEDチップ812と並列に接続しても構わない。
LEDチップ812は、例えば、青色光(励起光)を発するGaNを含むLEDチップである。リフレクター815は、成型樹脂として、ナイロン系のポリフタルアミド(PPA)や、シリコーン系樹脂を用い、この成型樹脂中に光散乱性を発現させるためのフィラー、例えば、TiO2, SiO2, アルミナ, 窒化アルミニウム, ムライト等を分散させたものから構成される。
封止樹脂814は、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、シリコーン樹脂、変性エポキシ樹脂、変性シリコーン樹脂、ポリアミド、ガラス等によって構成される。
蛍光体としては、赤色蛍光体803Rと緑色蛍光体803Gとを混合させる以外にも、例えば、黄色に発光する黄色蛍光体を用いることも好ましい。
蛍光体としては、赤色蛍光体803Rと緑色蛍光体803Gとを混合させる以外にも、例えば、黄色に発光する黄色蛍光体を用いることも好ましい。
本実施形態の発光デバイス800のように、LEDチップ812に対して蛍光体基板810を用いることにより、発光輝度の向上、LEDチップ812と蛍光体基板810の組み合わせによる製造上の品質のバラツキの抑制、熱を発するLEDチップ812と蛍光体803R,803Gとを離間させることによる、蛍光体803R,803Gの劣化抑制、などの効果を得ることができる。
[第9実施形態]
図23は、第9実施形態の蛍光体基板810を備えた発光デバイス820の断面模式図である。
図23は、第9実施形態の蛍光体基板810を備えた発光デバイス820の断面模式図である。
本実施形態で用いる蛍光体基板810は、第8実施形態のものと同じである。図22に示した発光デバイス800においては、基材813の一面に1つのLEDチップ812を配した構成の光源818を用いているが、図23に示す第9実施形態では、基材813の一面に複数のLEDチップ812,812・・・を配している。こうしたLEDチップ812,812・・・は、互いに直列に接続して広い範囲を照明する面光源として用いることができる。なお、LEDチップ812は直列接続、並列接続の何れであってもよい。
[第10実施形態]
図24は、第10実施形態の蛍光体基板910を備えた太陽電池モジュール900の断面模式図である。
図24は、第10実施形態の蛍光体基板910を備えた太陽電池モジュール900の断面模式図である。
本実施形態の太陽電池モジュール900は、蛍光体基板910と、光電変換素子917とが重ねて形成されている。
蛍光体基板910は、光透過性の基板901と、基板901の一面901a上に形成された光透過性の中間層907と、中間層907上に形成された蛍光体層902と、中間層907の側面を囲んで基板901の一面901a上に立設された光散乱性の隔壁911と、を備えている。
蛍光体基板910は、蛍光体層902の基板901と対向する面とは反対側が、蛍光体層902を励起させる励起光を入射させる励起光入射面となる。蛍光体層902の励起光入射面には、バンドパスフィルター層905が形成されていることが好ましい。バンドパスフィルター層905は、励起光を透過させ、かつ、励起光によって蛍光体層902に生じた蛍光を反射させる波長選択層である。
蛍光体基板910の基板901、中間層907、蛍光体層902、隔壁911、バンドパスフィルター905の材料、厚み、形状、製造方法等は、第1実施形態と同じである。中間層907のアスペクト比は、第1実施形態と同様の設計思想によって決定される。
光電変換素子917は、例えば、シリコン太陽電池、GaAs太陽電池、CuInGaSe系混晶太陽電池(ClGS太陽電池)などが挙げられる。光電変換素子917としては、上述したもの以外にも、例えば、InGaP,InGaAs,AlGaAs, Cu(In,Ga)Se2,Cu(In,Ga)(Se,S)2, CuInS2,CdTe,CdS等を用いることもできる。更に、量子ドット太陽電池など他の構造の太陽電池を光電変換素子として用いることも好ましい。
図25に示すように、結晶シリコン太陽電池、GaAs太陽電池、ClGS太陽電池のいずれも、光電力変換効率φは各太陽電池素子の材料のバンドギャップで決まる波長で変換効率φが最大となる。そして、それよりも長波長側は、急峻に低下し、それよりも短波長側は変換効率が緩慢に低下する。
一方で、図26に示すように、太陽光のスペクトル(エアマス1.5)は、波長300nm程度から急峻に立ち上がり、波長460nm程度で最大となり、それより長波長側は強度が緩慢に低下する。
したがって、太陽光の短波長側の光を蛍光体基板910により、より太陽電池素子の光電力変換効率φが高い波長の光に変換すれば、太陽電池モジュール全体の光電変換効率を向上させることが可能になる。
一方で、蛍光体基板910により変換された光の波長が太陽電池素子の光電力変換効率φの最大値より長波長の場合、太陽電池モジュール全体の光電変換効率は低下する。
一方で、蛍光体基板910により変換された光の波長が太陽電池素子の光電力変換効率φの最大値より長波長の場合、太陽電池モジュール全体の光電変換効率は低下する。
図26に、光電変換素子917に対して蛍光体基板910を組み合わせたことによる効果をグラフで示す。蛍光体基板910を構成する蛍光体903として赤色蛍光体CaAlSiN3:Eu2+を用いた場合の「太陽光のスペクトルの内、蛍光体903が吸収する成分(図26参照)」(以下、スペクトルIと称する)、「蛍光体基板910の発光スペクトル(図26参照)」(以下、スペクトルIIと称する)、「太陽光のスペクトル(エアマス1.5)」(以下、スペクトルIIIと称する)、「蛍光体903を透過する太陽光のスペクトル」(以下、スペクトルIVと称する)、「結晶シリコン太陽電池の光電力変換効率φスペクトル(図26参照)」(以下、スペクトルVと称する)、を重ねて示す。この図26によれば、長波長側に向かって光電変換効率が一様に増加していく特性の結晶シリコン太陽電池に対して、短波長側にピークがある太陽光を、蛍光体基板910によって長波長側に変換することができ、それによって、太陽光による光電変換素子917の光電変換効率を向上させることが可能であることを示している。
さらに詳細に述べると、蛍光体基板910に波長選択層側から太陽光が照射されると、蛍光体基板910がスペクトルIを吸収し、スペクトルIIに波長変換して光電変換素子817側に光が取り出される。また、蛍光体基板910を透過したスペクトルIVも電変換素子917に照射される。
図26より数値を読み取ると、スペクトルIの波長領域、より具体的には約300nm〜約600nmの光電変換素子917の光電力変換効率φは7%〜19%である。スペクトルIIの波長領域、より具体的には約600nm〜約750nmの光電変換素子917の光電力変換効率φは19%〜25%である。両者を比較して、スペクトルIIの波長領域の方が、光電変換素子917の光電力変換効率φが高いことが分かる。
ここでさらに、
(左辺)[スペクトルI×太陽電池の光電力変換効率φ(スペクトルV)]
Λ
(右辺)[スペクトルII×蛍光体の量子効率×取出し効率×太陽電池の光電力変換効率φ(スペクトルV)]
の場合には、太陽電池モジュール全体の光電変換効率を向上させることが可能になる
上記(左辺)は蛍光体基板910を適用せず、太陽光を直接光電変換素子917に入射した場合の発電量である。図26のスペクトルIとスペクトルVが重なった面積に比例する。
(左辺)[スペクトルI×太陽電池の光電力変換効率φ(スペクトルV)]
Λ
(右辺)[スペクトルII×蛍光体の量子効率×取出し効率×太陽電池の光電力変換効率φ(スペクトルV)]
の場合には、太陽電池モジュール全体の光電変換効率を向上させることが可能になる
上記(左辺)は蛍光体基板910を適用せず、太陽光を直接光電変換素子917に入射した場合の発電量である。図26のスペクトルIとスペクトルVが重なった面積に比例する。
一方、上記(右辺)は蛍光体基板910を直接光電変換素子917に適用した本実施形態の太陽電池モジュール900に太陽光が入射した場合の発電量である。蛍光体基板910がスペクトルIを吸収し、スペクトルIIを光電変換素子917に放射する際に、蛍光体903の量子効率と蛍光体基板910の取出し効率を乗じた光強度に減少する。したがって、スペクトルIIに蛍光体の量子効率と取出し効率を乗じたスペクトルにスペクトルVを乗じた量が本実施形態の太陽電池モジュール900の発電量となる。本実施形態の太陽電池モジュール900の発電量は、図26のスペクトルIIとスペクトルVが重なった面積に蛍光体の量子効率と取出し効率を乗じた量に比例する。
したがって、太陽電池モジュール全体の発電量を向上させるためには、蛍光体基板910の光取出し効率が十分に高い事が必要となる。光電変換素子917に対して、高い取り出し効率が期待できる本発明構成の蛍光体基板910を適用することで、上記(左辺)(右辺)からなる式を満たすことが容易となる。
また、蛍光体基板910により光電力変換効率φが高い波長域に波長変換して光電変換素子917に光を入射させることで、光電変換素子917の温度上昇が抑制でき、光電変換素子917の光電力変換特性の劣化を防止できる。
上記(左辺)
また、蛍光体基板910により光電力変換効率φが高い波長域に波長変換して光電変換素子917に光を入射させることで、光電変換素子917の温度上昇が抑制でき、光電変換素子917の光電力変換特性の劣化を防止できる。
上記(左辺)
なお、図27には、蛍光体基板910を構成する赤色蛍光体(CaAlSiN3:Eu2+)の吸収スペクトル(吸収率)および発光スペクトル(光強度)と太陽光のスペクトル(エアマス1.5)、太陽光のスペクトルの内、赤色蛍光体が吸収する成分を示す。
上記の実施形態に係る蛍光体基板、発光デバイスは、電子機器として、例えば図29(A)に示すように、携帯電話1000に適用できる。図29(A)に示す携帯電話1000は、音声入力部1003、音声出力部1004、アンテナ1005、操作スイッチ1006、表示部1002、及び筐体1001等を備えている。そして、表示部1002として上記実施形態の蛍光体基板、発光デバイスが好適に適用できる。上記実施形態に係る蛍光体基板、発光デバイスを携帯電話1000の表示部1002に適用することにより、低消費電力で高いコントラストの映像を表示することができる。
上記の実施形態に係る蛍光体基板、発光デバイスは、電子機器として、例えば図29(B)に示すように、薄型テレビジョン1100に適用できる。図29(B)に示す薄型テレビジョン1100は、表示部1102、スピーカー1103、キャビネット1101、およびスタンド1104等を備えている。そして、表示部1102として上記実施形態の蛍光体基板、発光デバイスが好適に適用できる。上記実施形態に係る蛍光体基板、発光デバイスを薄型テレビジョン1100の表示部1102に適用することにより、低消費電力で高いコントラストの映像を表示することができる。
上記実施形態に係る蛍光体基板、発光デバイスは、照明装置として、例えば図30(A)に示すように、シーリングライト1400に適用できる。図30(A)に示すシーリングライト1400は、発光部1401、吊下線1402、および電源コード1403等を備えている。そして、発光部1401として上記実施形態の蛍光体基板、発光デバイスが好適に適用できる。上記実施形態に係る蛍光体基板、発光デバイスをシーリングライト1400の発光部1401に適用することにより、少ない消費電力で自在な色調の照明光を得ることができ、光演出性の高い照明器具を実現することができる。また、均一な照度で色純度の高い面発光が可能な照明器具を実現することができる。
上記の実施形態に係る蛍光体基板、発光デバイスは、照明装置として、例えば図30(B)に示すように、照明スタンド1500に適用できる。図30(B)に示す照明スタンド1500は、発光部1501、スタンド1502、メインスイッチ1503、および電源コード1504等を備えている。そして、発光部1501として上記実施形態の蛍光体基板、発光デバイスが好適に適用できる。上記実施形態に係る蛍光体基板、発光デバイスを照明スタンド1500の発光部1501に適用することによって、少ない消費電力で自在な色調の照明光を得ることができ、光演出性の高い照明器具を実現することができる。また、均一な照度で色純度の高い面発光が可能な照明器具を実現することができる。
本発明は、蛍光体基板と、該蛍光体基板を備えた表示装置等に利用することができる。
100…蛍光体基板、101…基板、102…蛍光体層、103…蛍光体、104…バインダー樹脂、105…バンドパスフィルター(波長選択層)、107…中間層、111…隔壁、111a…側面、113…フィルター層、500…表示装置、501…基板、502…蛍光体層、503R,503G,503G1,503G2,503B…蛍光体、504…バインダー樹脂、505…バンドパスフィルター(波長選択層)、507…中間層、511…隔壁、511a…側面、513R,513G,513B…フィルター層、517R,517G,517B…中間層、520…蛍光体基板、521…蛍光体基板、522…蛍光体基板、600…表示装置、601…基板、602…蛍光体層、603R,603G,603B…蛍光体、604…バインダー樹脂、605…バンドパスフィルター(波長選択層)、607…中間層、611…隔壁、611a…側面、613R,613G,613B…フィルター層、650…蛍光体基板、700…蛍光体基板、701…基板、702…蛍光体層、703R,703G,703B…蛍光体、704…バインダー樹脂、705…バンドパスフィルター(波長選択層)、707…中間層、711…隔壁、711a…側面、718…隔壁、750…蛍光体基板、751…基板、752…蛍光体層、753R,753G,753B…蛍光体、755…バンドパスフィルター(波長選択層)、756…隔壁、757…中間層、761…隔壁、800…発光デバイス、810…蛍光体基板、801…基板、802…蛍光体層、803G,803B…蛍光体、804…バインダー樹脂、805…バンドパスフィルター(波長選択層)、807…中間層、811…隔壁、811a…側面、818…光源、820…発光デバイス、900…太陽電池モジュール、910…蛍光体基板、901…基板、902…蛍光体層、903…蛍光体、904…バインダー樹脂、905…バンドパスフィルター(波長選択層)、907…中間層、911…隔壁、911a…側面、917…光電変換素子、1000、1100…電子機器、1400,1500…照明装置、FL…励起光
Claims (5)
- 光透過性の基板と、
前記基板の一面上に形成された光透過性の中間層と、
前記中間層上に形成された蛍光体層と、
前記中間層の側面を囲んで前記基板の一面上に立設された光散乱性の隔壁と、
を備えている蛍光体基板。 - 前記中間層の前記基板と対向する面を前記基板と前記中間層との界面とし、前記基板の法線方向から見て前記界面の中心と対向する位置の蛍光体層を前記蛍光体層の中心部としたときに、前記蛍光体層の中心部から前記界面の外縁部に向けて放射された前記蛍光体層の発光主波長の光のうち少なくとも一部の光は、前記隔壁で散乱されることなく前記基板に到達し、前記基板と前記基板の外部の空気層との屈折率差によって決まる臨界角よりも小さい角度で前記基板と前記空気層との界面に入射する請求項1に記載の蛍光体基板。
- 前記中間層の高さをh、前記界面の中心から前記界面の外縁部までの最短長さをw/2、前記中間層のアスペクト比h/wをA、前記蛍光体層の全発光量をP、前記基板を透過して前記基板の外部に取り出される光の光量をE、取り出し効率E/Pをη、前記隔壁の全光線反射率をR、前記R=rのときの取り出し効率ηをη<r>、前記A=aのときの取り出し効率η<r>をη<r/a>、η<r/a>≧η<r/0>となる前記Aの最大値をAmax<r>としたときに、前記Rおよび前記Aが、100%≧R≧70%、且つ、Amax<r>>A>0の関係を満たす請求項2に記載の蛍光体基板。
- 前記蛍光体層上に、前記蛍光体層を励起する励起光を透過させ、かつ、前記励起光によって前記蛍光体層に生じた蛍光を反射する波長選択層が形成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の蛍光体基板。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の蛍光体基板と、前記蛍光体層を励起する励起光を発する光源と、を備えた発光デバイスを備えている表示装置。
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