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JP2014185660A - 減速機、ロボットハンド、ロボット、移動体、ギアドモーターおよび電子部品搬送装置 - Google Patents

減速機、ロボットハンド、ロボット、移動体、ギアドモーターおよび電子部品搬送装置 Download PDF

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JP2014185660A
JP2014185660A JP2013059563A JP2013059563A JP2014185660A JP 2014185660 A JP2014185660 A JP 2014185660A JP 2013059563 A JP2013059563 A JP 2013059563A JP 2013059563 A JP2013059563 A JP 2013059563A JP 2014185660 A JP2014185660 A JP 2014185660A
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gear
ring gear
revolving
speed reducer
adjustment unit
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JP2013059563A
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Sota Yamamoto
宗太 山本
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

【課題】複数のリングギアの各ピッチ円を回転軸方向からみて一致させることのできる減速機を提供する。
【解決手段】内周に第1ギア歯を有する第1リングギア6と、第1ギア歯と噛合する第2ギア歯を有する第1公転ギアと、第1リングギア6の中心軸5を中心軸とし内周に第3ギア歯を有する第2リングギア8と、第3ギア歯と噛合する第4ギア歯を有する第2公転ギアと、第1公転ギア及び第2公転ギアの中心位置に第1公転ギア及び第2公転ギアに対して回転可能に設けられた円形カムと、円形カムを回転させて第1公転ギア及び第2公転ギアを中心軸5周りに公転させる回転軸と、公転ギアに形成された貫通孔に挿入された貫通ピンと、貫通ピンが挿入され連結される連結孔を有し、貫通ピンを支持して公転ギアの自転による回転を出力する支持部と、第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を交差する2方向に移動するリングギア調整部33と、を備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、減速機、ロボットハンド、ロボット、移動体、ギアドモーターおよび電子部品搬送装置に関するものである。
モーター等の動力源から得られる動力は、そのまま使用するには回転速度が高すぎたりトルクが不足したりすることが多い。そこで、減速機を用いて適した回転速度まで減速させて、必要な回転数と必要なトルクを発生させることが広く実施されている。
大きな減速比が得られる遊星歯車式減速装置が特許文献1に開示されている。以下、遊星歯車式減速装置を減速機と称す。減速機は一対の太陽歯車片を備え、各太陽歯車片には遊星歯車が設置されている。そして、各遊星歯車は偏心軸により公転しつつ自転する。一対の太陽歯車片は相対的な回転角度を調整してバックラッシュを調整する機構を備えている。以下、太陽歯車をリングギア、遊星歯車を公転ギア、偏心軸を回転軸と称す。
特開平5−296301号公報
一対のリングギアを第1リングギアと第2リングギアとする。第1リングギアと第2リングギアとを一体加工するとき、第1リングギアのピッチ円と第2リングギアのピッチ円とを精度良く一致させるのは難易度の高い作業である。そして、特許文献1に記載の減速機の構造では第1リングギアのピッチ円の中心と第2リングギアのピッチ円の中心とが一致していないときに一致するように調整することができない。2つのリングギアのピッチ円が一致していないとき、回転軸を回転するとリングギアのギア歯と公転ギアのギア歯との噛みあい状態が変わる。つまり、リングギアのギア歯と公転ギアのギア歯との噛み合いが深いときと浅いときとが生ずる。これに伴って減速機の機械的損失が変動するので減速機の出力が不安定となる。そこで、複数のリングギアの各ピッチ円を回転軸方向からみて一致させることのできる減速機が望まれていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例にかかる減速機であって、第1中空部を有し前記第1中空部に臨む内周に第1ギア歯が形成された第1リングギアと、前記第1ギア歯と噛合する第2ギア歯が形成された第1公転ギアと、前記第1リングギアの中心軸を中心軸とし第2中空部を有し前記第2中空部に臨む内周に第3ギア歯が形成された第2リングギアと、前記第3ギア歯と噛合する第4ギア歯が形成された第2公転ギアと、前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアの中心位置に前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアに対して回転可能に設けられた円形カムと、前記円形カムに設けられ前記第1リングギアの中心軸上に位置し、前記中心軸周りに前記円形カムを回転させて前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアを前記中心軸周りに公転させる回転軸と、前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアに形成された貫通孔に挿入された貫通ピンと、前記貫通ピンが挿入され連結される連結孔を有し、前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアの自転による回転を出力し前記貫通ピンを支持する支持部と、前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を前記回転軸の軸方向と異なる第1の方向と前記回転軸の軸方向及び前記第1の方向と異なる第2の方向とに調整するリングギア調整部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、回転軸を回転させることにより、円形カムが中心軸周りに回転する。そして、円形カムが回転して第1公転ギア及び第2公転ギアが中心軸周りに公転する。尚、本明細書中で「公転」とは、ある点の周りを物体が周回する動きのことを称する。第1公転ギアの第2ギア歯は第1リングギアの第1ギア歯と噛み合っており、第1公転ギアは第1リングギアの内周に接しながら公転する。そして、第1公転ギアの公転と並行して第1公転ギアが自転する。第1公転ギアが自転する方向は公転する方向とは逆方向であり、第1公転ギアが自転する角度は第1ギア歯と第2ギア歯との歯数差に相当する角度となる。第1公転ギアの自転の動きは第1公転ギアの貫通孔に挿入された貫通ピンに伝達される。貫通ピンに伝達された第1公転ギアの自転は回転軸の回転に対して減速されている。減速された回転が貫通ピンと連結する支持部から出力される。
同様に、第2公転ギアの第4ギア歯は第2リングギアの第3ギア歯と噛み合っており、第2公転ギアは第2リングギアの内周に接しながら公転する。そして、第2公転ギアの自転の動きは第1公転ギアと同様に、第2公転ギアの貫通孔に挿入された貫通ピンに伝達される。貫通ピンに伝達された第2公転ギアの自転は回転軸の回転に対して減速されている。減速された回転が貫通ピンと連結する支持部から出力される。
リングギア調整部は第1リングギアと第2リングギアとの相対位置を回転軸の軸方向と異なり交差する2方向に移動して調整する。従って、第1リングギアのピッチ円と第2リングギアのピッチ円とが回転軸方向からみて重なるように調整することができる。
[適用例2]
上記適用例にかかる減速機において、前記リングギア調整部は第1調整部、第2調整部、第3調整部及び第4調整部を備え、前記第1調整部及び前記第2調整部は前記第1リングギア及び前記第2リングギアを挟む場所に位置し前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を第1の方向に調整し、前記第3調整部及び前記第4調整部は前記第1リングギア及び前記第2リングギアを挟む場所に位置し前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を前記第1の方向と直交する第2の方向に調整することを特徴とする。
本適用例によれば、リングギア調整部は第1調整部〜第4調整部を備えている。第1調整部及び第2調整部は第1リングギアと第2リングギアとを両側で移動させる。そして、第1調整部及び第2調整部は第1リングギアと第2リングギアとの相対位置を第1の方向に調整する。第3調整部及び第4調整部は第1リングギアと第2リングギアとを両側で移動させる。第3調整部及び第4調整部は第1リングギアと第2リングギアとの相対位置を第1の方向と直交する第2の方向に調整する。従って、第1の方向と第2の方向とをそれぞれ独立して調整することができる。その結果、第1リングギアと第2リングギアとの相対位置を確実に調整することができる。
[適用例3]
上記適用例にかかる減速機において、前記第1調整部、第2調整部、第3調整部及び第4調整部を支持する支持板を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、リングギア調整部は支持板に固定される。第1リングギア及び第2リングギアのギア歯と外周との距離が短いときには第1リングギア及び第2リングギアにリングギア調整部を固定することが難しい。このときにもリングギア調整部を支持板に固定することによりリングギア調整部が第1リングギア及び第2リングギアを挟むようにリングギア調整部を設置することができる。
[適用例4]
上記適用例にかかる減速機において、前記リングギア調整部は前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を粗調整する粗調整部と、前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を前記粗調整より細かい調整である微調整を行う微調整部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、リングギア調整部は粗調整部と微調整部とを備えている。粗調整部は第1リングギアと第2リングギアとの相対位置を粗調整する。微調整部は第1リングギアと第2リングギアとの相対位置を微調整する。微調整では粗調整より細かい調整をおこなう。従って、微調整部だけを備えるときに比べて目標とする調整量に効率良く調整することができる。粗調整部だけを備えるときに比べて目標とする調整量に精度良く調整することができる。
[適用例5]
上記適用例にかかる減速機において、前記リングギア調整部は前記第1リングギアに固定されることを特徴とする。
本適用例によれば、リングギア調整部は第1リングギアに固定されている。そして、リングギア調整部は第1リングギアに対して第2リングギアの位置を調整する。従って、リングギア調整部は第1リングギアに固定される構造と第2リングギアの位置を調整とを備えればよい為、リングギア調整部を簡便な構造にすることができる。
[適用例6]
上記適用例にかかる減速機において、前記リングギア調整部は第1の調整ねじと第2の調整ねじとを有し、前記第1の調整ねじと前記第2の調整ねじとが前記第1リングギアを挟んで配置させることを特徴とする。
本適用例によれば、2つの調整ねじが第1リングギアを挟んでいる。第1リングギアを移動するとき、一方の調整ねじを緩めて他方の調整ねじを締める。これにより、緩めた調整ねじの方へ第1リングギアを移動させることができる。そして、調整ねじを締めるとき調整ねじが弾性変形するので微小な距離の調整を行うことができる。
[適用例7]
上記適用例にかかる減速機において、前記リングギア調整部は弾性変形する弾性部材と調整ねじとを有し、前記弾性部材と前記調整ねじとで前記第1リングギアを挟み、前記調整ねじを回転して前記第1リングギアの位置を移動させることを特徴とする。
本適用例によれば、弾性部材と調整ねじとにより第1リングギアは挟まれている。第1リングギアを移動するとき、調整ねじを回転する。これにより、調整ねじを前進または後退させることができる。そして、第1リングギアは弾性部材に付勢されているので、調整ねじに追従するように第1リングギアを移動させることができる。
[適用例8]
上記適用例にかかる減速機において、前記リングギア調整部は前記第1リングギア及び前記第2リングギアと着脱可能に設置されることを特徴とする。
本適用例によれば、リングギア調整部は第1リングギア及び第2リングギアと着脱可能になっている。従って、第1リングギアと第2リングギアとの相対位置を調整するときにはリングギア調整部を第1リングギア及び第2リングギアに装着する。そして、相対位置の調整が終了した後で第1リングギア及び第2リングギアからリングギア調整部を分離することができる。従って、相対位置の調整が終了した後で減速機の重量を軽量にすることができる。
[適用例9]
上記適用例にかかる減速機において、前記第1リングギアには凸部が設置され、前記リングギア調整部は前記凸部を挟んで押圧することを特徴とする。
本適用例によれば、リングギア調整部は第1リングギアの凸部を挟んで押圧する。第1リングギアを直接挟むときに比べて凸部を挟むときには挟むことによる応力が第1リングギアに影響をおよぼし難くなる。従って、第1リングギアがリングギア調整部により変形され難いため、第1リングギアと第2リングギアとの位置を精度よく調整することができる。
[適用例10]
本適用例にかかるロボットハンドであって、モーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、前記減速機の出力により可動する可動部と、を有し、前記減速機が上記に記載の減速機であることを特徴とする。
本適用例によれば、ロボットハンドはモーターと減速機と可動部とを有している。減速機はモーターの出力を減速する。これにより、モーターが出力するトルクを高くすることができる。そして、高トルクの出力を用いて可動部を動作させることができる。減速機は上記適用例に記載の減速機であり、リングギア調整部が第1リングギア及び第2リングギアの相対位置を調整する。従って、減速機はリングギアに部品寸法のバラツキがあるときにも伝達トルクの機械的損失の変動を小さくすることができる。その結果、本適用例のロボットハンドは、機械的損失の変動が小さい減速機を備えたロボットハンドとすることができる。
[適用例11]
本適用例にかかるロボットであって、モーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、前記減速機の出力により可動する可動部と、を有し、前記減速機が上記に記載の減速機であることを特徴とする。
本適用例によれば、ロボットはモーターと減速機と可動部とを有している。減速機はモーターの出力を減速する。これにより、モーターが出力するトルクを高くすることができる。そして、高トルクの出力を用いて可動部を動作させることができる。減速機は上記適用例に記載の減速機であり、リングギア調整部が第1リングギア及び第2リングギアの相対位置を調整する。従って、減速機はリングギアに部品寸法のバラツキがあるときにも伝達トルクの機械的損失の変動を小さくすることができる。その結果、本適用例のロボットは、機械的損失の変動が小さい構造の減速機を備えたロボットとすることができる。
[適用例12]
本適用例にかかる移動体であって、モーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、前記減速機の出力により回転する車輪と、を有し、前記減速機が上記に記載の減速機であることを特徴とする。
本適用例によれば、移動体はモーターと減速機と車輪とを有している。減速機はモーターの出力を減速する。これにより、モーターが出力するトルクを高くすることができる。そして、高トルクの出力を用いて車輪を動作させることができる。減速機は上記適用例に記載の減速機であり、リングギア調整部が第1リングギア及び第2リングギアの相対位置を調整する。従って、減速機はリングギアに部品寸法のバラツキがあるときにも伝達トルクの機械的損失の変動を小さくすることができる。その結果、本適用例の移動体は、機械的損失の変動が小さい減速機を備えた移動体とすることができる。
[適用例13]
本適用例にかかるギアドモーターであって、モーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、を有し、前記減速機が上記に記載の減速機であることを特徴とする。
本適用例によれば、ギアドモーターはモーターと減速機とを有している。減速機はモーターの出力を減速する。これにより、モーターが出力するトルクを高くすることができる。減速機は上記適用例に記載の減速機であり、リングギア調整部が第1リングギア及び第2リングギアの相対位置を調整する。従って、減速機はリングギアに部品寸法のバラツキがあるときにも伝達トルクの機械的損失の変動を小さくすることができる。その結果、本適用例のギアドモーターは、機械的損失の変動が小さい減速機を備えたギアドモーターとすることができる。
[適用例14]
本適用例にかかる電子部品搬送装置であって、電子部品を搬送するステージと、前記ステージを駆動する駆動装置と、を備え、前記駆動装置はモーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、を有し、前記減速機が上記に記載の減速機であることを特徴とする。
本適用例によれば、電子部品搬送装置はステージと駆動装置とを有し、駆動装置はステージを駆動する。そして、駆動装置はモーターと減速機とを有している。減速機はモーターの出力を減速する。これにより、モーターが出力するトルクを減速機が高くする為、駆動装置は高いトルクでステージを駆動することができる。減速機は上記適用例に記載の減速機であり、リングギア調整部が第1リングギア及び第2リングギアの相対位置を調整する。従って、減速機はリングギアに部品寸法のバラツキがあるときにも伝達トルクの機械的損失の変動を小さくすることができる。その結果、本適用例の電子部品搬送装置は、機械的損失の変動が小さい減速機を備えた電子部品搬送装置とすることができる。
[適用例15]
本適用例にかかるロボットハンドであって、モーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、前記減速機の出力により可動する可動部と、を有し、前記減速機は、第1中空部を有し、前記第1中空部に臨む内周に第1ギア歯が形成された第1リングギアと、前記第1ギア歯と噛合する第2ギア歯が形成された第1公転ギアと、第2中空部を有し、前記第2中空部に臨む内周に第3ギア歯が形成された第2リングギアと、前記第3ギア歯と噛合する第4ギア歯が形成された第2公転ギアと、前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアの中心位置に前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアに対して回転可能に設けられた円形カムと、前記円形カムに設けられ前記第1リングギアの中心軸上及び前記第2リングギアの中心軸上に位置し、前記中心軸周りに前記円形カムを回転させて前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアを前記中心軸周りに公転させる回転軸と、前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアに形成された貫通孔に挿入された貫通ピンと、前記貫通ピンが挿入され連結される連結孔を有し、前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアの自転による回転を出力し前記貫通ピンを支持する支持部と、前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を前記回転軸の軸方向と異なる第1の方向と前記回転軸の軸方向及び前記第1の方向と異なる第2の方向とに調整するリングギア調整部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、ロボットハンドはモーターと減速機と可動部とを有している。減速機はモーターの出力を減速する。減速機により、モーターが出力するトルクを高くすることができる。そして、高トルクの出力を用いて可動部を動作させることができる。本適用例の減速機ではリングギア調整部が第1リングギア及び第2リングギアの相対位置を回転軸の軸方向と異なり交差する第1の方向と第2の方向とに調整する。従って、減速機はリングギアに部品寸法のバラツキがあるときにも伝達トルクの機械的損失の変動を小さくすることができる。その結果、本適用例のロボットハンドは、機械的損失の変動が小さい減速機を備えたロボットハンドとすることができる。
[適用例16]
本適用例にかかるロボットであって、モーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、前記減速機の出力により可動する可動部と、を有し、前記減速機は、第1中空部を有し、前記第1中空部に臨む内周に第1ギア歯が形成された第1リングギアと、前記第1ギア歯と噛合する第2ギア歯が形成された第1公転ギアと、第2中空部を有し、前記第2中空部に臨む内周に第3ギア歯が形成された第2リングギアと、前記第3ギア歯と噛合する第4ギア歯が形成された第2公転ギアと、前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアの中心位置に前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアに対して回転可能に設けられた円形カムと、前記円形カムに設けられ前記第1リングギアの中心軸上及び前記第2リングギアの中心軸上に位置し、前記中心軸周りに前記円形カムを回転させて前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアを前記中心軸周りに公転させる回転軸と、前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアに形成された貫通孔に挿入された貫通ピンと、前記貫通ピンが挿入され連結される連結孔を有し、前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアの自転による回転を出力し前記貫通ピンを支持する支持部と、前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を前記回転軸の軸方向と異なる第1の方向と前記回転軸の軸方向及び前記第1の方向と異なる第2の方向とに調整するリングギア調整部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、ロボットはモーターと減速機と可動部とを有している。減速機はモーターの出力を減速する。減速機により、モーターが出力するトルクを高くすることができる。そして、高トルクの出力を用いて可動部を動作させることができる。本適用例の減速機ではリングギア調整部が第1リングギア及び第2リングギアの相対位置を回転軸の軸方向と異なり交差する2方向に調整する。従って、減速機はリングギアに部品寸法のバラツキがあるときにも伝達トルクの機械的損失の変動を小さくすることができる。その結果、本適用例のロボットは、機械的損失の変動が小さい減速機を備えたロボットとすることができる。
第1の実施形態にかかわる減速機の外観を示す概略斜視図。 減速機の内部構造を示す概略分解斜視図。 (a)は減速機の構造を示す模式側断面図、(b)は公転ギアと貫通ピンとの位置関係を説明するための模式図。 減速機の動作を説明するための模式図。 第1公転ギアの回転トルクを出力する方法を説明するための模式図。 リングギア調整部を説明するための模式図。 リングギア調整部を説明するための模式図。 第2の実施形態にかかわり、(a)は、第1リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図、(b)は、第2リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図。 第3の実施形態にかかわり、(a)は、減速機の構造を示す模式側面図、(b)は、第1リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図、(c)は、第2リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図。 第4の実施形態にかかわり、(a)は、減速機の構造を示す模式側面図、(b)は、第1リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図、(c)は、第2リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図。 第5の実施形態にかかわるリングギア調整部の構造を示す要部模式断面図。 第6の実施形態にかかわり、(a)は、ギアドモーターの構造を示す模式平面図、(b)は、ロボットハンドの構造を示す模式平面図、(c)は、自動車の構造を示す模式平面図。 (a)はロボットの構成を示す概略斜視図、(b)は電子部品搬送装置の構成を示す概略斜視図。 印刷装置の構成を示す模式平面図。
本実施形態では、減速機と減速機を備えた各種装置の特徴的な例について、図1〜図11に従って説明する。以下、実施形態について図面に従って説明する。尚、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせて図示している。
(第1の実施形態)
第1の実施形態にかかわる減速機について図1〜図7に従って説明する。図1は、減速機の外観を示す概略斜視図である。図1に示すように、減速機1は円柱状の本体部2を備えている。本体部2の軸方向の一方には回転軸としての第1回転軸3が設けられており、本体部2の軸方向の他方には第2回転軸4が設けられている。第1回転軸3及び第2回転軸4は同じ中心軸5を中心として回転する。そして、本体部2の軸も中心軸5と同一線上に配置されている。本体部2の外周側を固定した状態で第1回転軸3を回転させると、その回転が本体部2内の機構によって減速されて第2回転軸4から出力される。つまり、第1回転軸3が高速回転する入力軸であり、第2回転軸4が低速回転する出力軸となっている。
図2は、減速機の内部構造を示す概略分解斜視図である。図2に示すように、減速機1は、本体部2の外周を構成する円板状の第1リングギア6、支持板7、第2リングギア8を備えている。支持板7を第1リングギア6と第2リングギア8とが挟むように配置されている。
第1リングギア6は円環状であり第1リングギア6の内部は第1中空部としての中空部6cとなっている。第1リングギア6の内周には複数の第1ギア歯としてのギア歯6aが形成されている。また、第1リングギア6の内側には、第1公転ギア9が設置されている。第1公転ギア9の外周は第1リングギア6の内周よりも少し小さくなっている。第1公転ギア9の外周には複数の第2ギア歯としてのギア歯9aが配置されている。
同様に、第2リングギア8は円環状であり第2リングギア8の内部は第2中空部としての中空部8cとなっている。第2リングギア8の内周には複数の第3ギア歯としてのギア歯8aが形成されている。また、第2リングギア8の内側には、第2公転ギア10が設置されている。第2公転ギア10の外周は第2リングギア8の内周よりも少し小さくなっている。第2公転ギア10の外周には複数の第4ギア歯としてのギア歯10aが配置されている。
支持板7は円環状であり支持板7の内部も中空部7cとなっている。第1リングギア6、支持板7及び第2リングギア8が中心軸5方向に重なることにより円筒形となる。この円筒形の中に第1公転ギア9及び第2公転ギア10が配置される。
ギア歯6aの歯数とギア歯8aの歯数とは同じ数となっており、ギア歯9aの歯数とギア歯10aの歯数とは同じ数となっている。またギア歯9a及びギア歯10aの歯数は、ギア歯6a及びギア歯8aの歯数より少ない数となっている。ギア歯9aがギア歯6aと噛み合うように第1公転ギア9は第1リングギア6に配置されている。そして、ギア歯10aがギア歯8aと噛み合うように第2公転ギア10は第2リングギア8に配置されている。
第1公転ギア9の中央には軸孔9bが設けられており、第2公転ギア10の中央には軸孔10bが設けられている。軸孔9bには第1ベアリング11が設置され、軸孔10bには第2ベアリング12が設置されている。第1ベアリング11及び第2ベアリング12はベアリングに限らず各種の軸受を用いることができる。ベアリングを用いる場合にも、ボールベアリング、ニードルベアリング、ローラーベアリング等を用いることができる。本実施形態では例えば、第1ベアリング11及び第2ベアリング12にニードルベアリングが用いられている。
第1ベアリング11及び第2ベアリング12には第1回転軸3が挿入されている。第1回転軸3には円形カムとしての第1偏心カム13及び円形カムとしての第2偏心カム14が設置されている。第1偏心カム13及び第2偏心カム14の外形は円形であり外形の中心は中心軸5に対して偏心して配置されている。中心軸5に対する偏心量は第1偏心カム13及び第2偏心カム14共に同じ量となっている。そして、第1偏心カム13の中心と中心軸5と第2偏心カム14の中心とがなす角度を偏心角とするとき、偏心角は180度となっている。つまり、第1偏心カム13の中心と中心軸5と第2偏心カム14の中心とは同一直線上に配置されている。
第1偏心カム13は第1ベアリング11の内輪に接して設置され、第2偏心カム14は第2ベアリング12の内輪に接して設置されている。これにより、ギア歯9aがギア歯6aと噛み合う場所とギア歯10aがギア歯8aと噛み合う場所と中心軸5とは同一直線上に配置される。
第1公転ギア9には、第1公転ギア9の中央を中心とする同心円上の4か所に貫通孔としての第1貫通孔9cが設けられている。各第1貫通孔9cには第1公転ギア9の自転の動きを取り出すための貫通ピン15が挿入されている。各第1貫通孔9cの内周壁には形状が略円筒形であって弾性を有する第1受部16が嵌め込まれ、第1受部16の内周壁が貫通ピン15に接触するように設置されている。従って、第1公転ギア9が回転するとき第1貫通孔9cは第1受部16を介して貫通ピン15を押圧して移動させる。
同様に、第2公転ギア10には、第2公転ギア10の中央を中心とする同心円上の4か所に貫通孔としての第2貫通孔10cが設けられている。各第2貫通孔10cには、第2公転ギア10の自転の動きを取り出すための貫通ピン15が挿入されている。各第2貫通孔10cの内周壁には形状が略円筒形であって弾性を有する第2受部17が嵌め込まれ、第2受部17の内周壁が貫通ピン15に接触するように設置されている。従って、第2公転ギア10が回転するとき第2貫通孔10cは第2受部17を介して貫通ピン15を押圧して移動させる。
第1受部16は外周面に溝が形成されているので径方向に弾力性を有する。これにより、第1貫通孔9cと貫通ピン15との間に隙間が生じない構造にすることができる為、貫通ピン15と第1公転ギア9の間のバックラッシュを抑制することができる。第2受部17は第1受部16と同様な構造となっており、貫通ピン15と第2公転ギア10の間のバックラッシュを抑制することができる。
本体部2の第1回転軸3側には円板状の第1支持板20が設置され、第2回転軸4側には円板状の支持部としての第2支持板21が設置されている。第1支持板20の外周には第1支持軸受22が設置され、第1支持軸受22の外周には第1支持輪23が設置されている。第1支持軸受22はボールベアリングであり第1支持軸受22の内輪が第1支持板20に固定され、外輪が第1支持輪23に固定されている。第2支持板21の外周には第2支持軸受24が設置され、第2支持軸受24の外周には第2支持輪25が設置されている。第2支持軸受24はボールベアリングであり第2支持軸受24の内輪が第2支持板21に固定され、外輪が第2支持輪25に固定されている。
第1支持輪23、第1リングギア6、支持板7、第2リングギア8、第2支持輪25にはそれぞれ外周の近くに中心軸5の軸方向に貫通する貫通孔23e、6e、7e、8e、25eが設置されている。貫通孔23e、6e、7e、8e、25eは等間隔にそれぞれ8個配置されている。貫通孔23e、6e、7e、8e、25eの各孔を通して8個のボルト26が第1支持輪23側から挿入され、第2支持輪25側からナット27により締結される。これにより、第1支持輪23、第1リングギア6、支持板7、第2リングギア8、第2支持輪25が連結され固定されている。連結された第1支持輪23、第1リングギア6、支持板7、第2リングギア8、第2支持輪25をリングギア部28とする。
第1支持板20の中央には中心孔20bが形成され、中心孔20bには第1回転軸軸受29が設置されている。第1回転軸軸受29は軸受であれば良く特に限定されないが、本実施形態では例えば、第1回転軸軸受29にはボールベアリングが用いられている。第1回転軸軸受29の内輪には第1回転軸3が挿入されている。これにより、第1回転軸3、第1支持板20、第2支持板21、リングギア部28は中心軸5を回転中心にしてそれぞれ独立して回転することが可能になっている。
第1回転軸3の第1偏心カム13は第1ベアリング11の内輪と接続して固定されている。第2偏心カム14は第2ベアリング12の内輪と接続して固定されている。そして、中心孔20b側の第1回転軸3は中心孔20bから本体部2の外に突出して設置されている。
第1支持板20には第1支持板20の中央を中心とする同心円上の4か所に第1連結孔20aが設けられている。そして、各第1連結孔20aの内周壁には円筒状の第3受部30が嵌め込まれている。同様に、第2支持板21には第2支持板21の中央を中心とする同心円上の4か所に連結孔としての第2連結孔21aが設けられている。そして、各第2連結孔21aには円筒状の第4受部31が嵌め込まれている。
貫通ピン15は第1回転軸3側から第3受部30、第1受部16、第2受部17、第4受部31の順に通過して設置されている。従って、貫通ピン15は第3受部30、第1受部16、第2受部17、第4受部31と接して配置されている。そして、第2回転軸4側において貫通ピン15はナット32によって第2支持板21に固定されている。第2支持板21の中央には第2回転軸4が固定されている。そして、第2支持板21が回転するとき、第2支持板21の回転トルクは第2回転軸4に伝達される。
支持板7には外周に8個の凸部7fが等間隔に設置されている。そして、中心軸5を挟んで対向する4か所の凸部7fにリングギア調整部33が設置されている。リングギア調整部33は中心軸5を中心として90度の間隔を空けて設置されている。リングギア調整部33は第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を調整する機能を有している。
凸部7fには半径方向に延在するねじ孔が形成されている。そして、リングギア調整部33は凸部7fと対向する場所に貫通孔が形成されている。貫通孔を通してボルト34が挿入され凸部7fのねじ孔に締結されている。これにより、4個のリングギア調整部33がそれぞれ凸部7fに固定されている。
図3(a)は減速機の構造を示す模式側断面図である。図3(b)は公転ギアと貫通ピンとの位置関係を説明するための模式図であり、図3(a)に示すA方向矢視の第1公転ギア9、第2公転ギア10、貫通ピン15を示している。図3(a)に示すように、第1回転軸3と第1支持板20との間には第1回転軸軸受29が設置されている。第1支持板20とリングギア部28との間には第1支持軸受22が設置され、第2支持板21とリングギア部28との間には第2支持軸受24が設置されている。これにより、第1支持板20及び第2支持板21は第1公転ギア9及び第2公転ギア10に対して回転可能になっている。そして、第1支持板20と第2支持板21とは貫通ピン15によって連結され中心軸5を中心にして同じ角度で回転するようになっている。
第3受部30は貫通ピン15と第1支持板20との間で隙間なく設置されている。同様に、第4受部31は貫通ピン15と第2支持板21との間で隙間なく設置されている。従って、第1支持板20及び第2支持板21が回転するとき貫通ピン15の中心軸は中心軸5と平行なまま回転する。
図3(b)に示すように、第1リングギア6のギア歯6aにおけるピッチ円6dの中心は中心軸5である。そして、第1公転ギア9の中心と中心軸5との距離は偏心量35であり、第2公転ギア10の中心と中心軸5との距離も同じ偏心量35となっている。偏心量35は第1偏心カム13及び第2偏心カム14により設定されている。
貫通ピン15は、第1公転ギア9の第1受部16及び第2公転ギア10の第2受部17を貫通するように装着されている。更に、貫通ピン15は第1受部16及び第2受部17の内周と接触し摺動する。第1公転ギア9及び第2公転ギア10の自転により第1受部16及び第2受部17が貫通ピン15を押圧する。これにより、第1公転ギア9及び第2公転ギア10は貫通ピン15を移動させる。そして、貫通ピン15が連結される第1支持板20及び第2支持板21が回転し、第2支持板21に固定された第2回転軸4より回転トルクが出力される。
図4は、減速機の動作を説明するための模式図である。リングギア部28の内側には、第1リングギア6よりも小さな第1公転ギア9及び第2公転ギア10が設けられている。第1公転ギア9と第2公転ギア10とは同様の動作をする。動作説明を分かりやすくするために第2公転ギア10を省略して第1リングギア6に対する第1公転ギア9の動作を説明する。
図4(a)に示すように、第1公転ギア9は、第1リングギア6の中心位置に対して偏心した状態となっている。そして、第1リングギア6と第1公転ギア9とは一箇所で噛合している。また、第1公転ギア9の中心には軸孔9bが設けられており、この軸孔9bには第1ベアリング11を介して第1偏心カム13が嵌め込まれている。第1回転軸3を回転させると第1偏心カム13が回転して、第1回転軸3の中心軸5を中心とする公転運動を第1公転ギア9に生じさせる。尚、本明細書中で「公転」とは、ある点の周りを物体が周回する動きのことを称する。
また、第1公転ギア9と第1偏心カム13とは第1ベアリング11によって互いに回転可能となっている。そして、第1公転ギア9と第1リングギア6とはギア歯9a及びギア歯6aによって噛合している。このため第1公転ギア9は、第1リングギア6のギア歯との噛合によって自転を行いながら、第1回転軸3の中心軸5を中心とする公転を行う。
尚、本明細書中で「自転」とは、ある物体の内部の点を通る軸を中心軸として回転する動きのことを称する。例えば、第1公転ギア9の中心9dを通る軸を中心軸として第1公転ギア9が回転する動きのことを称する。本実施形態では、第1公転ギア9は公転しながら自転する。
第1偏心カム13は図中上側に偏心している。従って、第1公転ギア9が図中上側で第1リングギア6と噛み合っている。尚、第1公転ギア9が自転する様子が把握できるように、第1公転ギア9には矢印36が表示されている。この矢印36が図面上で真上を指している状態から第1公転ギア9の回転を開始する。
図4(b)に示すように、第1回転軸3を時計回り方向37に45度だけ回転させる。これにより、第1偏心カム13の働きによって、第1公転ギア9も時計回り方向37に45度だけ公転する。また、第1公転ギア9は、第1リングギア6に噛合しているためギア歯の数に相当する角度だけ反時計回り方向40に自転する。図4(a)と図4(b)とを比較すれば明らかなように、第1偏心カム13が時計回り方向37に45度回転したことに伴って、第1公転ギア9も時計回り方向37に45度だけ公転し図中右上側に偏心した位置に移動している。また、第1公転ギア9に描かれた矢印36の向きは、図4(a)と同様にほぼ図面上の真上を指している。これは、第1公転ギア9を時計回り方向37に公転させたときに第1公転ギア9に生じた反時計回り方向40の自転が時計回り方向37の公転をほぼ打ち消したためである。
図4(c)に示すように、第1回転軸3を時計回り方向37に更に45度だけ回転させる。これにより、第1公転ギア9が時計回り方向37に90度だけ公転した状態となる。第1公転ギア9は第1リングギア6と噛み合いながらこの位置まで公転する。これにより、第1公転ギア9はギア歯9aとギア歯6aとがかみ合った歯の数に相当する角度だけ反時計回り方向40に自転する。第1公転ギア9に設けられた矢印36の向きは、図4(b)と同様に、依然としてほぼ図面上の真上を指した状態となっている。
第1回転軸3を更に時計回り方向37に更に45度、90度、135度、180度、225度、270度と回転させることにより、第1公転ギア9は、図4(d)〜図4(i)に示した状態へと移動する。第1回転軸3をちょうど一回転させると、図4(i)に示した状態となる。また、第1公転ギア9に表示された矢印36の向きは、図4(a)と比較すると、第1公転ギア9と第1リングギア6との歯数の差の分だけ、反時計回り方向40に回転する。
例えば、第1公転ギア9の歯数が第1リングギア6の歯数よりも1だけ少ない場合、第1公転ギア9が時計回り方向37に公転する角度と反時計回り方向40に自転する角度とは、ほぼ打ち消し合う大きさの角度になる。厳密には、一回分の公転につき、ギア歯9a一枚分だけ第1公転ギア9が自転する角度の方が大きくなる。これは、第1公転ギア9のギア歯9aの数が第1リングギア6のギア歯6aの数よりも一歯だけ少なく形成されていることに起因する。その結果、第1公転ギア9が第1リングギア6と噛み合いながら時計回り方向37に一回公転するとき、第1公転ギア9は反時計回り方向40に一回と、更に一歯分だけ余分に自転する。
このように、第1回転軸3を一回転させるとき第1リングギア6とのギア歯の数の差に相当する歯数分だけ第1公転ギア9が逆方向に自転する。例えば、第1リングギア6の歯数を50枚とし第1公転ギア9の歯数を49枚とするとき第1回転軸3を一回転させる毎に第1公転ギア9が50分の1回転(従って360度/50=7.2度)だけ、逆方向に自転する。
また、第1回転軸3を回転させたときの第1公転ギア9の動きは次のように考えることもできる。まず、第1回転軸3を回転させると、第1偏心カム13によって第1公転ギア9は、第1回転軸3の中心軸5を中心とする公転を行う。一方で、第1公転ギア9は第1リングギア6と噛み合っているので、第1公転ギア9は第1リングギア6の内側を転がりながら自転することとなる。
このように、第1公転ギア9の歯数を第1リングギア6に対して少しだけ少ない歯数に設定しておく。これにより、第1偏心カム13を回転して第1公転ギア9を駆動することにより、第1公転ギア9をほとんど自転させることなく第1リングギア6と噛合させて第1公転ギア9を転がすことができる。そして、例えば、第1リングギア6に対して第1公転ギア9を図4(a)に示す位置から開始して図4(i)に示す位置まで移動させる。この間に、第1公転ギア9は第1リングギア6と第1公転ギア9との歯数の差に相当する角度の自転しか生じない。
尚、上述したように第1回転軸3を一回転させると、第1公転ギア9は一回公転する。このことは、第1回転軸3を高速で回転させると第1公転ギア9が高速で公転することを示している。これに伴う振動の発生が懸念される。しかし、リングギア部28には第1公転ギア9と第2公転ギア10との2つの歯車が設けられている。第1公転ギア9と第2公転ギア10とは互いに半周期ずつずれて公転するようになっている。このため、一方の第1公転ギア9の揺動によって生じる振動が、他方の第2公転ギア10の揺動による振動で打ち消される。従って、減速機1全体としては振動の発生を回避することが可能となっている。
図5は、第1公転ギアの回転トルクを出力する方法を説明するための模式図である。第1公転ギア9の回転トルクを出力する方法と第2公転ギア10の回転トルクを出力する方法とは同様の方法である。従って、第1公転ギア9の回転トルクを出力する方法を説明し、第2公転ギア10の回転トルクを出力する方法は省略する。
まず、第1貫通孔9cの大きさについて説明する。図5(a)に示すように、ギア歯6aとギア歯9aとを噛合させたときの第1公転ギア9の中心9dと第1リングギア6の中心6bとの間隔を偏心量35とする。換言すると、偏心量35は第1公転ギア9のピッチ円の半径と第1リングギア6のピッチ円の半径との差である。そして、第1受部16の内径の半径と貫通ピン15の半径との差を孔ピン半径差41とする。そして、孔ピン半径差41を偏心量35より小さくする。
図5(b)に示すように、第1偏心カム13によって第1公転ギア9を図中上側に偏心させる。すると、第1公転ギア9は偏心量35だけ上方向に偏心するので、貫通ピン15の下側の側面と第1受部16の下側の内周壁とが当接した状態となる。このとき、孔ピン半径差41と偏心量35との差に相当する量の第1受部16が押圧されて変形する。第1公転ギア9が反時計回り方向40に自転するとき、図中右側の第1受部16が貫通ピン15を押圧する。
図5(c)に示すように、第1公転ギア9が、第1偏心カム13によって図中右側に移動させられる。このとき、貫通ピン15の図中左側の側面が第1受部16の図中左側の内周壁と当接する。第1公転ギア9が反時計回り方向40に自転し、図中下側の第1受部16が貫通ピン15を押圧する。同様に、図5(d)に示すように、第1公転ギア9が図中下側に移動するとき貫通ピン15の図中上側が第1受部16の図中上側の内周壁と当接する。第1公転ギア9が反時計回り方向40に自転し、図中左側の第1受部16が貫通ピン15を押圧する。図5(e)に示すように、第1公転ギア9が図中左側に移動するとき貫通ピン15の右側側面が第1受部16の図中右側の内周壁と当接する。第1公転ギア9が反時計回り方向40に自転し、図中上側の第1受部16が貫通ピン15を押圧する。
このように、減速機1では、第1受部16の内径の半径を貫通ピン15の半径に対して孔ピン半径差41に相当する分だけ大きくしておく。これにより、第1公転ギア9が自転するとき第1貫通孔9cの位置が移動し、第1貫通孔9cの動きは貫通ピン15に伝達される。そして、貫通ピン15は第1公転ギア9の自転の動きを取り出すことができる。
こうして取り出された第1公転ギア9の自転によるトルクは、貫通ピン15が取り付けられた本体部2の第2支持板21及び第1支持板20に伝達される。その結果、第2支持板21に固定された第2回転軸4は第1公転ギア9の自転に対応して回転する。そして、第1公転ギア9の自転によるトルクが第2回転軸4を介して減速機1の外部に出力される。同様に、第2公転ギア10が自転するトルクも第2回転軸4を介して減速機1の外部に出力される。
図5(b)〜図5(e)に示すように、第1公転ギア9が第1リングギア6の内側に沿って公転する。このとき、常に貫通ピン15のいずれかが第1受部16に押圧されて移動する。
図6及び図7はリングギア調整部を説明するための模式図である。図6(a)は、減速機の構造を示す模式側面図である。図6(b)は、支持板とリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図であり、図6(a)のB−B’線に沿う図である。図6(a)及び図6(b)に示すように、ボルト34によりリングギア調整部33が支持板7に固定されている。支持板7の外周には半径方向に突出する8個の凸部7fが等間隔に設置されている。各凸部7fには中心軸5方向に貫通する貫通孔7eが設置されている。図中右上、右下、左上、左下に位置する貫通孔7eにはボルト26が挿入されている。従って、リングギア部28は4組のボルト26及びナット27により締結されている。第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を調整するときには、ボルト26及びナット27による締結を緩める。そして、第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置が移動できるようにする。
8個の凸部7fのうち図中上下左右の4個の凸部7fには半径方向にねじ孔7bが形成されている。ねじ孔7bにはボルト34が締結され、リングギア調整部33が凸部7fに固定される。ボルト34を緩めてねじ孔7bからボルト34を外すことにより、リングギア調整部33と支持板7とを分離することができる。換言すれば、リングギア調整部33は支持板7に着脱可能に設置されている。
図6(c)は、減速機の構造を示す模式側面図であり、リングギア調整部33が外された状態を示す図である。図6(c)に示すように、リングギア調整部33が外された4か所の場所にもボルト26及びナット27にてリングギア部28が締結されている。従って、リングギア部28は8組のボルト26及びナット27により締結されている。これにより、リングギア部28は強固に接続して固定される。
図7(a)は、第1リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図であり、図6(a)のC−C’線に沿う図である。図7(a)に示すように、第1リングギア6の外周には半径方向に突出する8個の凸部6fが等間隔に設置されている。各凸部6fには中心軸5の軸方向に貫通する貫通孔6eが設置されている。図中右上、右下、左上、左下に位置する貫通孔6eにはボルト26が挿入されている。
中心軸5が通る方向をZ方向とし、図中左から右へ向かう方向を+X方向、右から左へ向かう方向を−X方向し、+X方向と−X方向とを第1の方向としての第1方向42とする図中下から上へ向かう方向を+Y方向、上から下へ向かう方向を−Y方向とし、+Y方向と−Y方向とを第2の方向としての第2方向43とする。
中心軸5の+Y方向に位置するリングギア調整部33を第1調整部44とし、中心軸5の−Y方向に位置するリングギア調整部33を第2調整部45とする。さらに、中心軸5の+X方向に位置するリングギア調整部33を第3調整部46とし、中心軸5の−X方向に位置するリングギア調整部33を第4調整部47とする。
リングギア調整部33はピッチ円6dの接線方向に延在する基体部33aを備え、基体部33aの円周方向の両側には中心軸5に向かって突出する一対の突出部33bが形成されている。各突出部33bにはピッチ円6dの接線方向に延在するねじ孔が形成されている。各ねじ孔の中心線が凸部6fを通過する線上に位置するように各ねじ孔が配置されている。各ねじ孔には第1の調整ねじ及び第2の調整ねじとしてのボルト48が設置され、一対のボルト48が凸部6fを挟んで同軸上に配置される。一対のボルト48は凸部6fを挟んで押圧する。リングギア調整部33とボルト48とで構成される部分を微調整部49とする。
第1調整部44の+X方向側のボルト48を第1の調整ねじとしての第1正側ボルト44aとし、−X方向側のボルト48を第2の調整ねじとしての第1負側ボルト44bとする。第2調整部45の+X方向側のボルト48を第1の調整ねじとしての第2正側ボルト45aとし、−X方向側のボルト48を第2の調整ねじとしての第2負側ボルト45bとする。第3調整部46の+Y方向側のボルト48を第1の調整ねじとしての第3正側ボルト46aとし、−Y方向側のボルト48を第2の調整ねじとしての第3負側ボルト46bとする。第4調整部47の+Y方向側のボルト48を第1の調整ねじとしての第4正側ボルト47aとし、−Y方向側のボルト48を第2の調整ねじとしての第4負側ボルト47bとする。
次に、支持板7に対して第1リングギア6を移動する手順を説明する。まず、ボルト26とナット27とを緩めて支持板7に対して第1リングギア6及び第2リングギア8を移動可能にする。第1リングギア6を+X方向に移動するとき、第1正側ボルト44a及び第2正側ボルト45aを緩める。次に、第1負側ボルト44b及び第2負側ボルト45bを締める。これにより、第1正側ボルト44a及び第2正側ボルト45aを緩めた距離だけ第1リングギア6を移動させることができる。さらに、第1負側ボルト44b及び第2負側ボルト45bを締めるトルクを調整することにより、ボルト48及び第1調整部44が弾性変形する量がかわる。従って、数μmの調整を行うことができる。
第1リングギア6を−X方向に移動するとき、まず第1負側ボルト44b及び第2負側ボルト45bを緩める。次に、第1正側ボルト44a及び第2正側ボルト45aを締める。これにより、第1負側ボルト44b及び第2負側ボルト45bを緩めた距離だけ第1リングギア6を移動させることができる。さらに、第1正側ボルト44a及び第2正側ボルト45aを締めるトルクを調整することにより、ボルト48及び第1調整部44が弾性変形する量がかわる。従って、数μmの調整を行うことができる。
第1リングギア6を+Y方向に移動するとき、まず第3正側ボルト46a及び第4正側ボルト47aを緩める。次に、第3負側ボルト46b及び第4負側ボルト47bを締める。これにより、第3正側ボルト46a及び第4正側ボルト47aを緩めた距離だけ第1リングギア6を移動させることができる。さらに、第3負側ボルト46b及び第4負側ボルト47bを締めるトルクを調整することにより第3正側ボルト46a、第4正側ボルト47a、第3調整部46及び第4調整部47が弾性変形する量がかわる。従って、数μmの調整を行うことができる。
第1リングギア6を−Y方向に移動するとき、まず第3負側ボルト46b及び第4負側ボルト47bを緩める。次に、第3正側ボルト46a及び第4正側ボルト47aを締める。これにより、第3負側ボルト46b及び第4負側ボルト47bを緩めた距離だけ第1リングギア6を移動させることができる。さらに、第3正側ボルト46a及び第4正側ボルト47aを締めるトルクを調整することにより、第3負側ボルト46b、第4負側ボルト47b、第3調整部46及び第4調整部47が弾性変形する量がかわる。従って、数μmの調整を行うことができる。以上の手順により第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を移動させることができる。
図7(b)は、第2リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図であり、図6(a)のD−D’線に沿う図である。図7(b)に示すように、第2リングギア8の外周には半径方向に突出する8個の凸部8fが等間隔に設置されている。各凸部8fには中心軸5方向に貫通する貫通孔8eが設置されている。図中右上、右下、左上、左下に位置する貫通孔8eにはボルト26が挿入されている。
リングギア調整部33の各突出部33bにはピッチ円8dの接線方向に延在するねじ孔が形成されている。各ねじ孔の中心線が凸部8fを通過する線上に位置するように各ねじ孔が配置されている。各ねじ孔には第1の調整ねじ及び第2の調整ねじとしてのボルト50が設置され、ボルト50は凸部8fを挟んで同軸上に配置される。一対のボルト50は凸部8fを挟んで押圧する。リングギア調整部33とボルト50とで構成される部分を粗調整部51とする。
所定のリングギア調整部33における一方のボルト50を緩めて対向する場所のボルト50を締めることにより、支持板7に対して第2リングギア8を移動させることができる。支持板7に対して第2リングギア8を移動させる手順は上記した支持板7に対して第1リングギア6を移動させる手順と同様であり、説明を省略する。
微調整部49に設置されたボルト48のねじ山のピッチは粗調整部51に設置されたボルト50のねじ山のピッチより短くなっている。従って、微調整部49は第1リングギア6の位置を微調整し易くなっており、粗調整部51は第2リングギア8の位置を粗く調整し易くなっている。従って、第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を移動させる距離が長いときには粗調整部51を操作した後で微調整部49を操作する。移動させる距離が短いときには微調整部49だけを操作することにより第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を目標とする位置に効率良く合わせることができる。
第1リングギア6のピッチ円6dと第2リングギア8のピッチ円8dとの位置を合わせる方法は特に限定されない。例えば、第1回転軸3を回転したときの第1受部16と第2受部17との半径方向の厚みの変化量を測定する。そして、厚みの変化量が同じ量になるようにリングギア調整部33を調整する。他にも、第1回転軸3を回転して負荷トルクの推移を測定する。そして、負荷トルクの変動が小さくなるようにリングギア調整部33を調整する。他にも、リングギア部28を組み立てて、3次元測定器にて形状を測定してもよい。各種の方法を用いて第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を測定しリングギア調整部33を用いて調整することができる。第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置の調整が済んだ後で、支持板7からリングギア調整部33を外す。そして、リングギア部28を8組のボルト26とナット27にて締結する。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、リングギア調整部33は第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を中心軸5と異なり交差する2方向に移動する。従って、第1リングギア6のピッチ円6dと第2リングギア8のピッチ円8dとが中心軸5の軸方向からみて重なるように調整することができる。第1リングギア6と第2リングギア8とを一体に成形するとき、ギア歯6aとギア歯8aとの位置が中心軸5の軸方向からみて位置ずれを生ずることがある。本実施形態における減速機1の構造では第1リングギア6のピッチ円6dと第2リングギア8のピッチ円8dとの位置を位置精度良く調整することができる。
(2)本実施形態によれば、第1調整部44及び第2調整部45は第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を第1方向42に調整する。第3調整部46及び第4調整部47は第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を第1方向42と直交する第2方向43に調整する。従って、リングギア調整部33は第1方向42と第2方向43とへそれぞれ独立して第1リングギア6と第2リングギア8とを調整することができる。その結果、第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を確実かつ容易に調整することができる。
(3)本実施形態によれば、リングギア調整部33は支持板7に固定される。第1リングギア6のギア歯6aと外周との距離が短いときには第1リングギア6にリングギア調整部33を固定することが難しい。同様に、第2リングギア8のギア歯8aと外周との距離が短いときには第2リングギア8にリングギア調整部33を固定することが難しい。このときにもリングギア調整部33を支持板7に固定することによりリングギア調整部33を所定の位置に設置することができる。
(4)本実施形態によれば、リングギア調整部33は粗調整部51と微調整部49とを備えている。粗調整部51は第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を粗く調整できる。微調整部49は第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を微調整することができる。従って、微調整部49だけを備えるときに比べて目標とする調整量に効率良く調整することができる。粗調整部51だけを備えるときに比べて目標とする調整量に精度良く調整することができる。
(5)本実施形態によれば、第1調整部44では第1正側ボルト44aと第1負側ボルト44bとが第1リングギア6を挟んでいる。第1リングギア6を移動するとき、一方のボルトを緩めて他方のボルトを締める。これにより、緩めたボルトの方へ第1リングギア6を移動させることができる。そして、ボルトを締めるとき他方のボルトが弾性変形するので微小な距離の調整を行うことができる。
(6)本実施形態によれば、リングギア調整部33は支持板7と着脱可能になっている。従って、第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を調整するときにはリングギア調整部33を第1リングギア6及び第2リングギア8に装着する。そして、相対位置の調整が終了した後で第1リングギア6及び第2リングギア8からリングギア調整部33を分離することができる。従って、相対位置の調整が終了した後で減速機1の重量を軽量にすることができる。
(7)本実施形態によれば、リングギア調整部33は第1リングギア6の凸部6fを挟んで押圧する。第1リングギア6を直接挟むときに比べて凸部6fを挟むときには挟むことによる応力が第1リングギア6に影響をおよぼし難くなる。従って、第1リングギア6がリングギア調整部33により変形され難いため、第1リングギア6と第2リングギア8との位置を精度よく調整することができる。
(8)本実施形態によれば、第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を精度良く調整することができる。従って、第1リングギア6、第2リングギア8、第1公転ギア9及び第2公転ギア10の各歯の摩耗の分散を小さくして寿命を長くすることができる。そして、減速機1による機械的損失の変動を小さくすることができる。尚、機械的損失はトルク損失とも称す。
(第2の実施形態)
次に、減速機の一実施形態について図8を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、リングギア調整機構の個数が少ない点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図8(a)は、第1リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図である。図8(a)に示すように、減速機54はリングギア調整部55を備え、リングギア調整部55は第3調整部46及び第4調整部47を有している。第1リングギア6の+X側の凸部6fには第3調整部46が設置されている。第1リングギア6の−X側の凸部6fには第4調整部47が設置されている。操作者は第3調整部46及び第4調整部47を用いて第1リングギア6を支持板7に対して第2方向43に調整することができる。
図8(b)は、第2リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図である。図8(b)に示すように、リングギア調整部55は、第1調整部44及び第2調整部45を有している。第2リングギア8の+Y側の凸部8fには第1調整部44が設置されている。第2リングギア8の−Y側の凸部8fには第2調整部45が設置されている。操作者は第1調整部44及び第2調整部45を用いて第2リングギア8を支持板7に対して第1方向42に調整することができる。
第1調整部44〜第4調整部47はそれぞれ支持板7に固定されている。従って、第1調整部44及び第2調整部45を調整することにより、第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を第1方向42に移動させることができる。同様に、第3調整部46及び第4調整部47を調整することにより、第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を第2方向43に移動させることができる。その結果、リングギア調整部55は第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を中心軸5の軸方向からみて第1リングギア6のピッチ円6dと第2リングギア8のピッチ円8dとが重なるように調整することができる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、操作者は第1調整部44〜第4調整部47を操作して第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を中心軸5の軸方向からみて第1リングギア6のピッチ円6dと第2リングギア8のピッチ円8dとが重なるように調整することができる。
(2)本実施形態によれば、リングギア調整部55は第1調整部44〜第4調整部47の4つの部位から構成されている。従って、第1の実施形態におけるリングギア調整部33に比べて簡易な構成にすることができる為、生産性良く減速機54を製造することができる。
(第3の実施形態)
次に、減速機の一実施形態について図9を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、支持板7が除去されリングギア調整機構が第1リングギア6に設置されている点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図9(a)は、減速機の構造を示す模式側面図である。図9(a)に示すように、減速機58は第1リングギア59及び第2リングギア60を備え、第1リングギア59及び第2リングギア60は第1支持輪23及び第2支持輪25に挟まれている。第1リングギア59及び第2リングギア60の外周にはリングギア調整部61が設置されている。第1リングギア59、第2リングギア60、リングギア調整部61は、それぞれ、第1の実施形態における第1リングギア6、第2リングギア8、リングギア調整部33に相当する。
図9(b)は、第1リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図であり、図9(a)のE−E’線に沿う図である。図9(b)に示すように、第1リングギア59の外周には半径方向に突出する8個の凸部59fが等間隔に設置されている。8個の凸部59fのうち図中上下左右の4個の凸部59fには半径方向にねじ孔59bが形成されている。ねじ孔59bにはボルト34が締結され、リングギア調整部61が凸部59fに固定される。ボルト34を緩めてねじ孔59bからボルト34を外すことにより、リングギア調整部61と第1リングギア59とを分離することができる。換言すれば、リングギア調整部61は第1リングギア59に着脱可能に設置されている。
中心軸5の+Y方向に位置するリングギア調整部61を第1調整部62とし、中心軸5の−Y方向に位置するリングギア調整部61を第2調整部63とする。さらに、中心軸5の+X方向に位置するリングギア調整部61を第3調整部64とし、中心軸5の−X方向に位置するリングギア調整部61を第4調整部65とする。第1リングギア59は中心軸5を中心とするピッチ円59dに沿って歯が形成された歯車である。
図9(c)は、第2リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図であり、図9(a)のF−F’線に沿う図である。図9(c)に示すように第2リングギア60の外周には半径方向に突出する8個の凸部60fが等間隔に設置されている。第2リングギア60は中心軸5を中心とするピッチ円60dに沿って歯が形成された歯車である。リングギア調整部61にはピッチ円60dの接線方向に延在する一対のボルト66が設置されている。各ボルト66の中心線が凸部60fを通過する線上に位置するように各ボルト66が配置されている。一対のボルト66が凸部60fを挟んで同軸上に配置され、ボルト66が凸部60fを押圧する。
操作者が第1調整部62と第2調整部63とのボルト66を操作することにより第1リングギア59に対して第2リングギア60を第1方向42に移動させることができる。同様に、操作者が第3調整部64と第4調整部65とのボルト66を操作することにより第1リングギア59に対して第2リングギア60を第2方向43に移動させることができる。従って、操作者はリングギア調整部61のボルト66を操作することにより、中心軸5の軸方向から見て第1リングギア59のピッチ円59dと第2リングギア60のピッチ円60dとを一致させることができる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、リングギア調整部61は第1リングギア59に固定されている。そして、リングギア調整部61は第1リングギア59に対して第2リングギア60の位置を調整する。リングギア調整部61は第1リングギア59に固定される構造と第2リングギア60の位置を調整する構造とを備えればよい。従って、リングギア調整部61を簡便な構造にすることができる。
(第4の実施形態)
次に、減速機の一実施形態について図10を用いて説明する。本実施形態が第3の実施形態と異なるところは、リングギア調整機構が第1リングギア59に固定される構造と第2リングギア60を移動する機構にある。尚、第1の実施形態及び第3の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図10(a)は、減速機の構造を示す模式側面図である。図10(a)に示すように、減速機69は第1リングギア59及び第2リングギア60を備え、第1リングギア59及び第2リングギア60は第1支持輪23及び第2支持輪25に挟まれている。第1リングギア59及び第2リングギア60の外周にはリングギア調整部70が設置されている。
図10(b)は、第1リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図であり、図10(a)のG−G’線に沿う図である。図10(b)に示すように、第1リングギア59の外周には半径方向に突出する8個の凸部59fが等間隔に設置されている。リングギア調整部70はリング状の基体部70aを備え、基体部70aが凸部59fを囲むように配置されている。基体部70aにはスリット70bが形成され、スリット70bの間隔を調整するボルト71が設置されている。ボルト71を締めるとき基体部70aの内径が小さくなり第1リングギア59を締め付ける構造になっている。
図10(c)は、第2リングギアとリングギア調整部との接続構造を示す模式断面図であり、図10(a)のH−H’線に沿う図である。図10(c)に示すように、基体部70aには第2リングギア60の外周に向けて中心軸5の軸方向に突出する第1ねじ支持部70c〜第4ねじ支持部70fが設置されている。第1ねじ支持部70cは中心軸5の+Y方向、第2ねじ支持部70dは中心軸5の−Y方向に位置する。第3ねじ支持部70eは中心軸5の+X方向、第4ねじ支持部70fは中心軸5の−X方向に位置する。第1ねじ支持部70c〜第4ねじ支持部70fにはそれぞれ第2リングギア60に向けて延在する雌ネジが形成され、各雌ネジにはボルト66が設置されている。
操作者は、第1ねじ支持部70cのボルト66と第2ねじ支持部70dのボルト66とを操作することにより、第1リングギア59に対して第2リングギア60を第2方向43に移動させることができる。同様に、操作者は、第3ねじ支持部70eのボルト66と第4ねじ支持部70fのボルト66とを操作することにより、第1リングギア59に対して第2リングギア60を第1方向42に移動させることができる。従って、操作者はリングギア調整部70のボルト66を操作することにより、中心軸5の軸方向から見て第1リングギア59のピッチ円59dと第2リングギア60のピッチ円60dとを一致させることができる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、リングギア調整部70は第1リングギア59にねじ固定しない。従って、第1リングギア59のピッチ円59dから外周までの厚みが薄くてねじ固定できないときにも第1リングギア59にリングギア調整部70を固定することができる。
(2)本実施形態によれば、第1ねじ支持部70c及び第2ねじ支持部70dに設置された2つのボルト66で第2リングギア60を第2方向43に移動させることができる。従って、リングギア調整部70を簡易な構造にすることができる為、リングギア調整部70を生産性良く製造するこができる。
(第5の実施形態)
次に、減速機の一実施形態について図11を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、リングギア調整部の構造が異なる点にある。第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。図11はリングギア調整部の構造を示す要部模式断面図である。図11に示すように、減速機74はリングギア調整部75を備えている。リングギア調整部75はピッチ円6dの接線方向に延在する基体部75aを備え、基体部75aの円周方向の両側には中心軸5に向かって突出する一対の突出部75bが形成されている。各突出部75bにはピッチ円6dの接線方向に延在するねじ孔が形成されている。各ねじ孔の中心線が凸部6fを通過する線上に位置するように各ねじ孔が配置されている。
+X方向のねじ孔にはボルト48が設置され、ボルト48の−X方向側の端は直接凸部6fを押圧する。−X方向のねじ孔にはボルト76が設置され、ボルト76と凸部6fとの間には弾性部材としてのばね77が配置されている。ボルト76を回転して+X方向に進行させるときばね77は圧縮され凸部6fを付勢する。
ばね77が凸部6fを付勢している状態でボルト48が回転されるとき、ボルト48の移動に追従して凸部6fはリングギア調整部75に対して第1方向42に移動する。尚、ばね77は弾力性のある部材であればよく、コイルばね、板ばね、ゴム、樹脂等を用いることができる。本実施形態では例えばばね77にコイルばねを採用している。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、−X方向側からばね77が凸部6fを付勢している。+X方向側からボルト48が凸部6fを押圧して移動する。従って、ボルト48を回転させることによりリングギア調整部75に対して凸部6fの位置を操作性良く移動させることができる。
(第6の実施形態)
次に、減速機を配置したギアドモーター、ロボットハンド、自動車、ロボット、電子部品搬送装置及び印刷装置の一実施形態について図12〜図14を用いて説明する。尚、第1の実施形態〜第5の実施形態と同じ点については説明を省略する。
上述したように、第1の実施形態の減速機1では、リングギア調整部33により第1リングギア6のピッチ円6dと第2リングギア8のピッチ円8dとの相対位置が調整されていた。第2の実施形態の減速機54ではリングギア調整部55の個数が4個であり、簡易な構成となっていた。第3の実施形態の減速機58では第1リングギア59にリングギア調整部61が固定され簡易な構成となっていた。第4の実施形態の減速機69ではリングギア調整部70に設置され第2リングギア60の位置を調整するボルト66が4個であり、さらに、簡易な構成となっていた。第5の実施形態の減速機74ではリングギア調整部75にばね77が設置され第1リングギア6の位置を調整し易い構造となっていた。上記のように、減速機1、減速機54、減速機58、減速機69、減速機74は一対のリングギアのピッチ円が一致するように調整され、トルクの機械的損失の変動が小さく、寿命の長い装置となっていた。その結果、減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74が設置された装置は機械的損失の変動が小さく、寿命の長い減速機を備えた装置とすることができる。
図12(a)は、ギアドモーターの構造を示す模式平面図である。すなわち、本実施形態では、図12(a)に示すように、ギアドモーター80はモーター81を備えている。そして、モーター81には接続板81bが設置され、接続板81bはモーター81と減速機82とを連結している。そして、モーター81の出力軸81aは第1回転軸3と直結されている。モーター81は第1回転軸3を回転させる。そして、接続板81bにより減速機82がモーター81に固定され、第2回転軸4は出力軸81aの回転が減速された速度で回転する。
減速機82には減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかが用いられている。尚、減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74は上記の実施形態にて説明した減速機である。従って、ギアドモーター80は機械的損失の変動が小さく、寿命の長い減速機82を備えた装置とすることができる。
図12(b)は、ロボットハンドの構造を示す模式平面図である。すなわち、本実施形態では、図12(b)に示すように、ロボットハンド85はハンド本体部86を備えている。そして、ハンド本体部86には2本の向かい合う指部87が設置されている。各指部87は3つの関節部88と3つの可動部89とが交互に接続して配置されている。
関節部88はモーターと減速機90とを有し、減速機90には減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかが配置されている。減速機90はモーターの出力を減速する。これにより、モーターが出力するトルクを減速機90が高くする。そして、関節部88は高トルクの出力を用いて可動部89を動作させる。ロボットハンド85は制御装置91を備えている。そして、制御装置91はモーターを駆動させて関節部88を回転させる。これにより、可動部89を人間の指のように所望の形態に変形させることが可能になっている。減速機90は機械的損失の変動が小さく、寿命が長いので、ロボットハンド85は関節部88で安定して可動部89を駆動することができる。
図12(c)は、自動車の構造を示す模式平面図である。すなわち、本実施形態では、図12(c)に示すように、移動体としての自動車94は車台95を備えている。車台95には直流で作動する一対のモーター96が設置されている。各モーター96の出力軸と接続して減速機96aが設置され、減速機96aには減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかが用いられている。各減速機96aの第2回転軸4には車輪97が取り付けられている。
モーター96は配線98を介して分配装置99と接続され、分配装置99は配線98を介して蓄電池100と接続されている。さらに、分配装置99は配線98を介して制御装置101と接続されている。
制御装置101は蓄電池100から各モーター96に流動させる電流量を制御する装置である。分配装置99は制御装置101が出力する指示信号に従って、各モーター96に電流を供給する。これによりモーター96が回転し、減速機96aがモーター96の回転数を減速した回転数で第2回転軸4を回転させる。そして、第2回転軸4により車輪97が回転する。
車台95において蓄電池100の図中右側の場所には、差動装置102が設置されている。そして、差動装置102には一対の車軸103が設置され、各車軸103には車輪97が取り付けられている。差動装置102は一対の車軸103の回転速度を調整する装置である。差動装置102の作用により車輪97は異なる回転速度で回転することが可能になっている。減速機96aは機械的損失の変動が小さく、寿命が長いので、自動車94は安定して走行することができる。
図13(a)はロボットの構成を示す概略斜視図である。すなわち、本実施形態では、図13(a)に示すように、ロボット106は車体部107を備えている。車体部107は車体本体107aを備え、車体本体107aの地面側には4つの車輪107bが設置されている。そして、車体本体107aには車輪107bを駆動する回転機構107cが内蔵されている。さらに、車体本体107aにはロボット106の姿勢及び動作を制御する制御部108が内蔵されている。
車体本体107a上には本体回転部109、本体部110がこの順に重ねて設置されている。本体回転部109には本体部110を回転させる回転機構109aが設置されている。そして、本体部110は鉛直方向を回転中心として回転する。本体部110上には一対の撮像装置111が設置され、撮像装置111はロボット106の周囲を撮影する。そして、撮影した物と撮像装置111との距離を検出することができる。
本体部110の側面のうち対向する2つの面には左腕部112及び右腕部113が設置されている。つまり、ロボット106は双腕ロボットとなっている。左腕部112及び右腕部113はそれぞれ可動部としての上腕部114、下腕部115、ハンド部116を備えている。上腕部114、下腕部115、ハンド部116はそれぞれ回転または屈曲可能に接続されている。そして、本体部110には本体部110に対して上腕部114を回転させる回転機構117が内蔵されている。上腕部114には上腕部114に対して下腕部115を回転させる回転機構117が内蔵されている。下腕部115には下腕部115に対してハンド部116を回転させる回転機構117が内蔵されている。さらに、下腕部115には下腕部115の長手方向を回転軸にして捻る回転機構117が内蔵されている。
ハンド部116はハンド本体116aとハンド本体116aの先端に位置する一対の板状の可動部としての把持部116bを備えている。ハンド本体116aには把持部116bを移動して把持部116b間隔を変更させる直動機構118が内蔵されている。ハンド部116は把持部116bを開閉して被把持物を把持することができる。
回転機構117及び直動機構118はモーターと減速機119とを備え、減速機119には減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかが用いられている。尚、減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74は上記の実施形態にて説明した減速機である。従って、減速機119は機械的損失の変動が小さく、寿命が長いので、回転機構117及び直動機構118は安定して左腕部112及び右腕部113を駆動することができる。
さらに、車輪107bを回転させる回転機構107cと本体部110を回転させる回転機構109aとはモーターと減速機119とを備えている。従って、ロボット106は車輪107b及び本体部110を安定して回転させることができる。
図13(b)は電子部品搬送装置の構成を示す概略斜視図である。すなわち、本実施形態では、図13(b)に示すように、電子部品搬送装置122は基台123を備えている。基台123上には電子部品124を供給するステージとしての供給ステージ125が設置されている。そして、基台123には供給ステージ125を移動させる駆動装置126が内蔵されている。駆動装置126は直動機構を備え、供給ステージ125を直動させる。
基台123上には電子部品124を除材するステージとしての除材ステージ127が設置されている。そして、基台123には除材ステージ127を移動させる駆動装置128が内蔵されている。駆動装置128は直動機構を備え、除材ステージ127を直動させる。
基台123には直方体状に立設した支持部123aが設置され、支持部123aの側面にはステージとしての第1ステージ129が設置されている。第1ステージ129は供給ステージ125及び除材ステージ127と平行に移動する。そして、支持部123aには第1ステージ129を移動させる駆動装置130が内蔵されている。
第1ステージ129には水平方向に突出した第1腕部131が設置されている。第1腕部131にはステージとしての第2ステージ132が設置されている。第2ステージ132は水平方向で第1ステージ129の進行方向と直交する方向に移動する。そして、第1腕部131には第2ステージ132を移動させる駆動装置133が内蔵されている。
第2ステージ132には昇降装置134が設置されている。昇降装置134はステージとしての第3ステージ135を備え、第3ステージ135は把持部136を昇降させる。そして、昇降装置134には第3ステージ135を昇降させる駆動装置137が設置されている。把持部136は電子部品124を吸着して把持することが可能になっている。さらに、基台123上には検査台138が設置され、電子部品搬送装置122は検査台138に載置された電子部品124の電気特性を測定することが可能になっている。
駆動装置126、駆動装置128、駆動装置130、駆動装置133、駆動装置137はモーターと減速機139とを備え、減速機139には減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかが用いられている。尚、減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74は上記の実施形態にて説明した減速機である。従って、駆動装置126、駆動装置128、駆動装置130、駆動装置133、駆動装置137が備える減速機139は長寿命で安定して作動するので、電子部品搬送装置122は、供給ステージ125、除材ステージ127、第1ステージ129、第2ステージ132、第3ステージ135にそれぞれ安定して駆動する減速機139を備えた装置とすることができる。
図14は印刷装置の構成を示す模式平面図である。すなわち、本実施形態では、図14に示すように、印刷装置142は基台143を備えている。基台143の図中左上にはモーター144が設置され、モーター144の出力軸には減速機144aが設置されている。そして、減速機144aの第2回転軸4に第1ローラー145が接続されている。そして、第1ローラー145と平行して第2ローラー146が回転可能に配置されている。第1ローラー145及び第2ローラー146の表面には弾性部材が設置されている。そして、第1ローラー145と第2ローラー146との間に紙147が挿入される。
紙147は第1ローラー145と第2ローラー146とに挟まれる。そして、モーター144が駆動されると減速機144aにより減速されて第1ローラー145及び第2ローラー146が回転する。これにより、紙147が移動して給紙及び排紙が行われる。
モーター144の図中下側の基台143上にはモーター148が設置され、モーター148の出力軸には減速機148aが設置されている。そして、減速機148aの第2回転軸4に第1プーリー149が接続されている。第1プーリー149の図中右側には第2プーリー150が回転可能に配置され、第1プーリー149と第2プーリー150とにベルト151が掛けられている。
ベルト151には印字ユニット152が固定されている。そして、モーター148が駆動されると減速機148aにより減速されて第1プーリー149が回転する。これにより、ベルト151を介して印字ユニット152が図中左右に移動する。
印字ユニット152にはインクが供給された容器と紙147に向けてインクを吐出する吐出ヘッドが設置されている。印刷装置142は制御部153を備え、制御部153はモーター144、モーター148及び印字ユニット152を制御する。これにより制御部153は紙147の移動量、印字ユニット152の位置、インクを吐出するタイミングを制御することができる。そして、印刷装置142は紙147に所望のパターンの印刷を行うことが可能になっている。
減速機144a及び減速機148aには減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかが用いられている。尚、減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74は上記の実施形態にて説明した減速機である。従って、減速機144a及び減速機148aは長寿命で安定して作動するので、第1ローラー145及び第1プーリー149を安定して駆動することができる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、ギアドモーター80はモーター81と減速機82とを有している。減速機82はモーター81の出力を減速する。これにより、モーター81が出力するトルクを高くすることができる。減速機82には減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかが用いられている。従って、ギアドモーター80は寿命が長く機械的損失の変動が少ない減速機82を備えた装置とすることができる。
(2)本実施形態によれば、ロボットハンド85は関節部88と可動部89とを有している。関節部88は減速機90とモーターとが設置され、減速機90には減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかが用いられている。従って、ロボットハンド85は関節部88に寿命が長く機械的損失の変動が少ない減速機90を備えた装置とすることができる。
(3)本実施形態によれば、自動車94はモーター96と減速機96aと車輪97とを有している。減速機96aはモーター96の出力を減速して車輪97を回転する。これにより、モーター96が出力するトルクを高くすることができる。減速機96aには減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかが設置されている。従って、自動車94は寿命が長く機械的損失の変動が少ない減速機96aを備えた装置とすることができる。
(4)本実施形態によれば、ロボット106は回転機構117、直動機構118、回転機構107c及び回転機構109aに減速機119を備えている。減速機119には減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかが用いられている。従って、ロボット106は寿命が長く機械的損失の変動が少ない減速機119を備えた装置とすることができる。
(5)本実施形態によれば、電子部品搬送装置122は供給ステージ125、除材ステージ127、第1ステージ129、第2ステージ132、第3ステージ135と各ステージを駆動する駆動装置126,128,130,133,137とを有している。そして、駆動装置126,128,130,133,137にはモーターと減速機139が設置されている。減速機139には減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかが用いられている。従って、電子部品搬送装置122は寿命が長く機械的損失の変動が少ない減速機139を備えた装置とすることができる。
(6)本実施形態によれば、印刷装置142は減速機144a及び減速機148aを有している。減速機144a及び減速機148aには減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかが設置されている。従って、印刷装置142は寿命が長く機械的損失の変動が少ない減速機144a及び減速機148aを備えた装置とすることができる。
以上、本実施形態の減速機について説明したが、本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
前記第1の実施形態では、リングギア調整部33は第1リングギア6と第2リングギア8とを直交する第1方向42と第2方向43とに移動した。リングギア調整部33が第1リングギア6と第2リングギア8とを移動する方向は直交する方向でなくても良い。リングギア調整部33は斜めに交差する方向に第1リングギア6と第2リングギア8とを移動してもよい。このときにもリングギア調整部33は第1リングギア6と第2リングギア8との相対位置を調整することができる。
(変形例2)
前記第1の実施形態では、減速機1は第1公転ギア9と第2公転ギア10との2つの公転ギアを備え、第1リングギア6と第2リングギア8との2つのリングギアを備えていた。公転ギアとリングギアとの個数はそれぞれ3つ以上でも良い。そして、リングギア調整部は3つ以上のリングギアに対して相対位置を調整するようにしても良い。リングギア及び公転ギアの個数が多いほうが振動を抑制することができる。
(変形例3)
前記第1の実施形態では、第1回転軸3を入力軸にして回転させリングギア部28を固定して第2回転軸4から出力した。これに限らず、第2回転軸4を固定してリングギア部28を回転させて出力させてもよい。回転出力の使い方にあわせて出力させても良い。
(変形例4)
前記第6の実施形態では、ロボットハンド85に2つの指部87が設置された。指部87の数は1つでも良く、3つ以上でも良い。1つの指部87には3つの関節部88が配置された。1つの指部87に配置される関節部88の数は1つまたは2つでも良く、4つ以上でも良い。ロボットハンド85が把持する物品に合わせて指部87の数や関節部88の数を設定して良い。物品に合わせることにより、品質良く物品を把持することができる。
(変形例5)
前記第6の実施形態では、ロボット106には左腕部112及び右腕部113の2つの腕部が設置された。腕部の数は1つでも良く、3つ以上でも良い。1つの腕部には3つの回転機構117が配置された。1つの腕部に配置される回転機構117の数は1つまたは2つでも良く、4つ以上でも良い。ロボット106が作業する内容や環境に合わせて腕部の数や回転機構117の数を設定して良い。作業内容や環境に合わせることにより、品質良く作業を行うことができる。
(変形例6)
前記第6の実施形態では、ギアドモーター80、ロボットハンド85、自動車94、ロボット106、電子部品搬送装置122及び印刷装置142に減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかが活用された例を示したが、これに限らない。モーターの回転軸を減速機で減速し可動部を可動する機器の減速機に減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74のいずれかを用いることができる。機器としては、例えば、工作機械、光磁気ディスクの読取装置で読取ヘッドを移動する機構、音響装置の向きを遠隔制御する機構等の各種の用途に減速機1、減速機54、減速機58、減速機69及び減速機74を用いることができる。
3…回転軸としての第1回転軸、5…中心軸、6,59…第1リングギア、6a…第1ギア歯としてのギア歯、6c…第1中空部としての中空部、6f…凸部、7…支持板、8…第2リングギア、8a…第3ギア歯としてのギア歯、8c…第2中空部としての中空部、9…第1公転ギア、9a…第2ギア歯としてのギア歯、9c…貫通孔としての第1貫通孔、10…第2公転ギア、10a…第4ギア歯としてのギア歯、10c…貫通孔としての第2貫通孔、13…円形カムとしての第1偏心カム、14…円形カムとしての第2偏心カム、21…支持部としての第2支持板、21a…連結孔としての第2連結孔、33,61…リングギア調整部、42…第1の方向としての第1方向、43…第2の方向としての第2方向、44…第1調整部、44a…第1の調整ねじとしての第1正側ボルト、44b…第2の調整ねじとしての第1負側ボルト、45…第2調整部、45a…第1の調整ねじとしての第2正側ボルト、45b…第2の調整ねじとしての第2負側ボルト、46a…第1の調整ねじとしての第3正側ボルト、46b…第2の調整ねじとしての第3負側ボルト、46…第3調整部、47a…第1の調整ねじとしての第4正側ボルト、47b…第2の調整ねじとしての第4負側ボルト、47…第4調整部、48,50…第1の調整ねじ及び第2の調整ねじとしてのボルト、49…微調整部、51…粗調整部、77…弾性部材としてのばね、80…ギアドモーター、81,96…モーター、82,90,96a,119,139…減速機、85…ロボットハンド、89…可動部、94…移動体としての自動車、97…車輪、106…ロボット、114…可動部としての上腕部、115…可動部としての下腕部、116…可動部としてのハンド部、116b…可動部としての把持部、122…電子部品搬送装置、125…ステージとしての供給ステージ、126,128,130,133,137…駆動装置、127…ステージとしての除材ステージ、129…ステージとしての第1ステージ、132…ステージとしての第2ステージ、134…ステージとしての昇降装置、135…ステージとしての第3ステージ。

Claims (16)

  1. 第1中空部を有し前記第1中空部に臨む内周に第1ギア歯が形成された第1リングギアと、
    前記第1ギア歯と噛合する第2ギア歯が形成された第1公転ギアと、
    前記第1リングギアの中心軸を中心軸とし第2中空部を有し前記第2中空部に臨む内周に第3ギア歯が形成された第2リングギアと、
    前記第3ギア歯と噛合する第4ギア歯が形成された第2公転ギアと、
    前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアの中心位置に前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアに対して回転可能に設けられた円形カムと、
    前記円形カムに設けられ前記第1リングギアの中心軸上に位置し、前記中心軸周りに前記円形カムを回転させて前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアを前記中心軸周りに公転させる回転軸と、
    前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアに形成された貫通孔に挿入された貫通ピンと、
    前記貫通ピンが挿入され連結される連結孔を有し、前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアの自転による回転を出力し前記貫通ピンを支持する支持部と、
    前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を前記回転軸の軸方向と異なる第1の方向と前記回転軸の軸方向及び前記第1の方向と異なる第2の方向とに調整するリングギア調整部と、を備えることを特徴とする減速機。
  2. 請求項1に記載の減速機であって、
    前記リングギア調整部は第1調整部、第2調整部、第3調整部及び第4調整部を備え、
    前記第1調整部及び前記第2調整部は前記第1リングギア及び前記第2リングギアを挟む場所に位置し前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を第1の方向に調整し、
    前記第3調整部及び前記第4調整部は前記第1リングギア及び前記第2リングギアを挟む場所に位置し前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を前記第1の方向と直交する第2の方向に調整することを特徴とする減速機。
  3. 請求項2に記載の減速機であって、
    前記第1調整部、第2調整部、第3調整部及び第4調整部を支持する支持板を備えることを特徴とする減速機。
  4. 請求項2または3に記載の減速機であって、
    前記リングギア調整部は前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を粗調整する粗調整部と、
    前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を前記粗調整より細かい調整である微調整を行う微調整部と、を備えることを特徴とする減速機。
  5. 請求項2に記載の減速機であって、
    前記リングギア調整部は前記第1リングギアに固定されることを特徴とする減速機。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の減速機であって、
    前記リングギア調整部は第1の調整ねじと第2の調整ねじとを有し、前記第1の調整ねじと前記第2の調整ねじとが前記第1リングギアを挟んで配置させることを特徴とする減速機。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の減速機であって、
    前記リングギア調整部は弾性変形する弾性部材と調整ねじとを有し、前記弾性部材と前記調整ねじとで前記第1リングギアを挟み、前記調整ねじを回転して前記第1リングギアの位置を移動させることを特徴とする減速機。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の減速機であって、
    前記リングギア調整部は前記第1リングギア及び前記第2リングギアと着脱可能に設置されることを特徴とする減速機。
  9. 請求項7または8に記載の減速機であって、
    前記第1リングギアには凸部が設置され、前記リングギア調整部は前記凸部を挟んで押圧することを特徴とする減速機。
  10. モーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、前記減速機の出力により可動する可動部と、を有し、
    前記減速機が請求項1〜9のいずれか一項に記載の減速機であることを特徴とするロボットハンド。
  11. モーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、前記減速機の出力により可動する可動部と、を有し、
    前記減速機が請求項1〜9のいずれか一項に記載の減速機であることを特徴とするロボット。
  12. モーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、前記減速機の出力により回転する車輪と、を有し、
    前記減速機が請求項1〜9のいずれか一項に記載の減速機であることを特徴とする移動体。
  13. モーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、を有し、
    前記減速機が請求項1〜9のいずれか一項に記載の減速機であることを特徴とするギアドモーター。
  14. 電子部品を搬送するステージと、前記ステージを駆動する駆動装置と、を備え、
    前記駆動装置はモーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、を有し、
    前記減速機が請求項1〜9のいずれか一項に記載の減速機であることを特徴とする電子部品搬送装置。
  15. モーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、前記減速機の出力により可動する可動部と、を有し、
    前記減速機は、
    第1中空部を有し、前記第1中空部に臨む内周に第1ギア歯が形成された第1リングギアと、
    前記第1ギア歯と噛合する第2ギア歯が形成された第1公転ギアと、
    第2中空部を有し、前記第2中空部に臨む内周に第3ギア歯が形成された第2リングギアと、
    前記第3ギア歯と噛合する第4ギア歯が形成された第2公転ギアと、
    前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアの中心位置に前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアに対して回転可能に設けられた円形カムと、
    前記円形カムに設けられ前記第1リングギアの中心軸上及び前記第2リングギアの中心軸上に位置し、前記中心軸周りに前記円形カムを回転させて前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアを前記中心軸周りに公転させる回転軸と、
    前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアに形成された貫通孔に挿入された貫通ピンと、
    前記貫通ピンが挿入され連結される連結孔を有し、前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアの自転による回転を出力し前記貫通ピンを支持する支持部と、
    前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を前記回転軸の軸方向と異なる第1の方向と前記回転軸の軸方向及び前記第1の方向と異なる第2の方向とに調整するリングギア調整部と、を備えることを特徴とするロボットハンド。
  16. モーターと、前記モーターの出力を減速する減速機と、前記減速機の出力により可動する可動部と、を有し、
    前記減速機は、第1中空部を有し、前記第1中空部に臨む内周に第1ギア歯が形成された第1リングギアと、
    前記第1ギア歯と噛合する第2ギア歯が形成された第1公転ギアと、
    第2中空部を有し、前記第2中空部に臨む内周に第3ギア歯が形成された第2リングギアと、
    前記第3ギア歯と噛合する第4ギア歯が形成された第2公転ギアと、
    前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアの中心位置に前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアに対して回転可能に設けられた円形カムと、
    前記円形カムに設けられ前記第1リングギアの中心軸上及び前記第2リングギアの中心軸上に位置し、前記中心軸周りに前記円形カムを回転させて前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアを前記中心軸周りに公転させる回転軸と、
    前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアに形成された貫通孔に挿入された貫通ピンと、
    前記貫通ピンが挿入され連結される連結孔を有し、前記第1公転ギア及び前記第2公転ギアの自転による回転を出力し前記貫通ピンを支持する支持部と、
    前記第1リングギアと前記第2リングギアとの相対位置を前記回転軸の軸方向と異なる第1の方向と前記回転軸の軸方向及び前記第1の方向と異なる第2の方向とに調整するリングギア調整部と、を備えることを特徴とするロボット。
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