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JP2015154884A - 超音波測定装置及び超音波測定方法 - Google Patents

超音波測定装置及び超音波測定方法 Download PDF

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JP2015154884A JP2014031419A JP2014031419A JP2015154884A JP 2015154884 A JP2015154884 A JP 2015154884A JP 2014031419 A JP2014031419 A JP 2014031419A JP 2014031419 A JP2014031419 A JP 2014031419A JP 2015154884 A JP2015154884 A JP 2015154884A
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blood vessel
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waveform
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博光 水上
Hiromitsu Mizukami
博光 水上
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Abstract

【課題】非加圧で継続的な血圧監視を可能とする新たな技術の提案。【解決手段】超音波測定装置1は、超音波を用いて算出した被検者2の一心拍期間分の血管径の変動に基づいて、非加圧で被検者2の血圧状態(正常/異常)を判定する。すなわち、一心拍期間の血管径の変動を示す判定用波形と、予め血圧状態が対応付けられた複数の基準波形それぞれとの類似度を算出し、類似度が最大となる基準波形に対応する血圧状態を、判定結果とする。血管径は血圧と略同一の変動をし、正常時における血管径の変動を示す波形には、血圧と同様に、駆出波及びこの駆出波の反射波に起因する2つのピークが現れる。このため、基準波形として、血圧状態が正常である2つのピークを有する波形と、血圧状態が異常であるピークが1つのみの波形とが用意される。【選択図】図1

Description

本発明は、超音波を用いて血管径を測定する超音波測定装置等に関する。
人工透析治療では、患者の急激な血圧低下を監視する目的で定期的な血圧計測が行われる。血圧計測計としては、カフ型の血圧計が一般的に用いられている。カフ型の血圧計は、例えば上腕部に巻き付けたカフによって血管を圧迫して血圧を計測する加圧式の血圧計測である。患者の血管を加圧するため、人工透析時の脱血や返血等に影響が生じ得た。また、加圧式の血圧計測は、原理的に連続的な計測ができないため、透析治療中の血圧低下の発生を即座に発見する目的にはそぐわなかった。そこで、非加圧であり、連続的な血圧計測が可能な技術として、光電センサーによって脈波を検出し、検出した脈波から血圧を推定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−89801号公報
しかしながら、上述の特許文献1の技術のような光電センサーにより検出された脈波から血圧を推定する方法では、推定精度が低いおそれがある。そのため、結局はカフ型血圧計による計測が必要とされる可能性が高い。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、非加圧で継続的な血圧監視を可能とする新たな技術を提案することである。
上記課題を解決するための第1の形態は、超音波による血管径の測定を行う血管径測定部と、前記測定された少なくとも一心拍期間分の血管径の変動に基づいて、血圧異常を含む血圧状態を判定する判定部と、を備えた超音波測定装置である。
また、他の形態として、超音波による血管径の測定を行うことと、前記測定された少なくとも一心拍期間分の血管径の変動に基づいて、血圧異常を含む血圧状態を判定することと、を含む超音波測定方法を構成しても良い。
この第1の形態等によれば、非加圧且つ非侵襲である超音波によって血管径が測定され、一心拍期間分の血管径の変動に基づいて、血圧異常を含む血圧状態が判定される。加圧の必要がないため、継続的な血圧監視が可能となる。
また、第2の形態として、第1の形態の超音波測定装置であって、前記判定部は、一心拍期間における血管径のピークを用いて、血圧状態を判定する、超音波測定装置を構成しても良い。
この第2の形態によれば、一心拍期間における血管径のピークを用いて、血圧状態が判定される。血管は心臓の拍動によって等方的に収縮及び拡張を繰り返すため、血管径は血圧と略同一の変動をする。つまり、正常時における血管径の変動を示す波形には、血圧と同様に、駆出波及びこの駆出波の反射波に起因するピークが現れる。このため、測定した一心拍期間における血管径に含まれるピークを判定することで、血圧状態が正常であるか否かといった判定が可能となる、
また、第3の形態として、第2の形態の超音波測定装置であって、前記判定部は、一心拍期間における前記ピークの数又は前記ピークの値を用いて、血圧状態を判定する、超音波測定装置を構成しても良い。
この第3の形態によれば、一心拍期間におけるピークの数又はピークの値を用いて、血圧状態が判定される。上述のように、正常時には、一心拍期間における血管径の変動を示す波形には、駆出波及びこの駆出波の反射波に起因する2つのピークが現れる。このため、測定した血管径の波形におけるピークの数を判定することで、血圧状態が正常であるか否かといった判定が可能となる。
また、第4の形態として、第2又は第3の形態の超音波測定装置であって、前記判定部は、一心拍期間において、駆出波に対応する前記ピークと、反射波に対応する前記ピークとの比を用いて、血圧状態を判定する、超音波測定装置を構成しても良い。
この第4の形態によれば、一心拍期間における駆出波及び反射波それぞれに対応するピークの比を用いて、血圧状態が判定される。
また、第5の形態として、第1の形態の超音波測定装置であって、前記判定部は、前記測定された一心拍期間分の血管径の変動を示す測定波形と、血圧状態が対応付けられた複数の基準波形それぞれとの類似度を算出し、算出された類似度に基づいて血圧状態を判定する、超音波測定装置を構成しても良い。
この第5の形態によれば、一心拍期間分の血管の変動を示す測定波形と、血圧状態が対応付けられた複数の基準波形それぞれとの類似度に基づいて血圧状態が判定される。つまり、波形同士を比較し、例えば類似度が最も高い基準波形に対応する血圧状態を判定結果にすることができる。
また、第6の形態として、第5の形態の超音波測定装置であって、前記判定部によって血圧状態が正常と判定された場合の前記測定波形を、正常状態に対応する新たな前記基準波形とする基準波形設定部、を更に備えた超音波測定装置を構成しても良い。
この第6の形態によれば、血圧状態が正常と判定された場合の測定波形が、正常状態に対応する新たな基準波形とされる。これにより、比較対象とする正常状態に対応する基準波形が増えるので、血圧状態が正常であるか否かの判定をより高精度に行えるようになる。
また、第7の形態として、第1の形態の超音波測定装置であって、前記測定された血管径の一心拍期間における変化量を算出する変化量算出部、を更に備え、前記判定部は、前記算出された変化量に基づいて血圧状態を判定する、超音波測定装置を構成しても良い。
この第7の形態によれば、血管径の一心拍期間における変化量に基づいて、血圧状態が判定される。一心拍期間における血管径の変化量は、血圧が低下するにつれて増加することが知られている。このため、血管径の変化量に基づいて血圧の低下(低血圧)を判定することが可能となる。
また、第8の形態として、第1〜第7の形態の超音波測定装置であって、前記判定部は、低血圧であることを前記血圧異常として判定する、超音波測定装置を構成しても良い。
この第8の形態によれば、低血圧であることが血圧異常として判定される。つまり、例えば、人工透析の治療中における血圧監視の主目的である、血圧低下の継続的な監視・検出が可能となる。
超音波測定装置の適用例。 超音波を用いた血管径の測定の説明図。 血圧状態が正常の場合における血管径の変動を示す波形の一例。 血圧状態が異常(低血圧)の場合における血管径の変動を示す波形の一例。 測定した血管径の波形と基準波形との比較の説明図。 基準波形との比較に基づく血圧状態の判定の説明図。 超音波測定装置の機能構成図。 基準波形データのデータ構成例。 血圧監視処理のフローチャート。 血圧状態が正常である基準波形の追加の説明図。 ピーク数及びピーク値に基づく血圧状態の判定の説明図。 血管径の変動量に基づく血圧状態の判定の説明図。 血管の拡張速度に基づく血圧状態の判定の説明図。 血管径に変動量に基づく血圧状態の判定の説明図。
[全体構成]
図1は、本実施形態における超音波測定装置1の適用例を示す図である。本実施形態の超音波測定装置1は、透析治療中の使用を想定し、超音波を利用して被検者(透析患者)1の血圧状態を監視する装置であり、本体装置10と、超音波プローブ20とを備える。
超音波プローブ20は、数MHz〜数十MHzの超音波のパルス信号或いはバースト信号を送信及び受信する超音波センサー22(図2参照)を有し、受信信号を本体装置10に出力する。この超音波プローブ20は、例えば、頸動脈の直上に超音波センサー22が位置するように、被検者2の首に貼付される。ここで“直上”とは、超音波センサー22を操作する上での操作マニュアル的な意味合いであり、正確に言うと、超音波センサー22によって照射される超音波の照射直線上に頸動脈が位置する位置関係のことである。
本体装置10は、超音波プローブ20と有線接続され、超音波プローブ20を用いて被検者2の血圧状態を監視する。具体的には、超音波プローブ20を用いて被検者2の血管(頸動脈)に超音波を照射し、その反射波の受信信号に基づいて血管径を測定し、測定した血管径をもとに被検者2の血圧状態を検出する。また、本体装置10は、透析装置30との間で無線通信等によるデータの送受信が可能に構成されている。
透析装置30は、血液回路チューブを介して被検者2の血液を循環させて血液透析を行う装置であり、超音波測定装置1によって検出される被検者2の血圧状態を監視しながら、透析治療を行う。透析治療中は、時間経過に伴い血圧が変化する場合があり、変化する場合には血圧が低下する傾向にある。そのため、超音波測定装置1によって、被検者2の血圧状態として、少なくとも低血圧状態か否かが監視される。
[原理]
(A)血管径の測定
先ず、超音波を利用した血管径の測定について説明する。図2は、血管径の測定を説明する図であり、血管4の長手方向に沿った断面を示している。超音波プローブ20は、超音波センサー22が血管(頸動脈)4の直上の皮膚面3に密着するよう、被検者2の首に貼付される。
超音波センサー22からは、図2において下に向かう方向に超音波が送信される。超音波は、音響インピーダンスが異なる部分において反射する。つまり、超音波センサー22から送信された超音波は、その一部が、超音波センサー22から見て血管の前壁4a及び後壁4bにおいて反射し、反射波は超音波センサー22にて受信される。そして、前壁4aからの反射波と後壁4bからの反射波との時間差と、超音波の送信速度とから、血管径Dが求められる。
(B)血管径の測定波
血管は、心臓の拍動によって等方的に収縮及び拡張を繰り返す。つまり、血管径は血圧と略同一の変動をする。
図3は、一心拍の期間における血管径Dの変動を示す概略波形である。図3において、横方向は時刻t、縦方向は血管径Dである。正常時には、一心拍期間における血管径の波形には2つのピークが現れる。一心拍期間は、収縮期と拡張期とから構成される。すなわち、収縮期では、心臓から駆出波が送出されることで血圧が上昇し、これに伴って血管径も大きくなる。そして、駆出波による第1のピークP1が現れる。その後、血管径が僅かに小さくなった後、再び拡径し、反射波による第2のピークP2が現れる。その後は、血管径は緩やかに小さくなる。
2つのピークP1,P2は、通常、図3(1)に示すように、駆出波による第1のピークP1のほうが大きい。しかし、図3(2)のように、第2のピークP2のほうが大きく現れる場合もある。
ところで、血圧の異常な低下(低血圧)といった血圧異常時には、図4に一例を示すように、血管径の波形において、一方のピークが消滅して1つのピークPのみが現れることが知られている。図4は、低血圧時における血管径の変動を示す概略波形である。横方向は時刻t、縦方向は血管径Dである。図4に示すように、低血圧時における血管径の変動は全体的に緩やかとなり、全体的に鈍った波形となって現れている。これは、血圧が低下すると、血管の内圧が低下するために血管の拡張及び収縮の動作が小さくなるためと推察される。
(C)血圧状態の判定
本実施形態では、測定した血管径の波形を、予め血圧状態が対応付けられて用意された基準波形と比較することで、被検者2の血圧状態を判定する。
本実施形態では、血圧状態は、「正常」及び「異常」の2種類の状態があることとする。正常な血圧状態とは、血圧が正常範囲(例えば、90〜120[mmHg]程度)にあるとみなせる状態である。この正常な血圧状態に対応する基準波形の代表例は、例えば図3に示したように、一心拍期間において2つのピークを有する波形である。
また、異常な血圧状態とは、血圧が正常時と比較して異常に低下した状態(低血圧の状態)である。この異常な血圧状態に対応する基準波形の代表例は、例えば図4に示したように、一心拍期間におけるピークが1つのみの波形である。
そして、基準波形は、血圧状態(正常/異常)それぞれについて複数用意される。また、これらの基準波形は、例えば、実際に超音波を用いて測定された血管径の変動を示す波形であり、従来のカフ型血圧計(加圧血圧計)等を用いて計測した実際の血圧から判定される血圧状態に対応する波形として、生成・用意される。
基準波形との比較にあたり、先ずは、図5に示すように、血管径の測定波形から一心拍期間分の波形を抽出して測定用波形とする。本実施形態では、収縮期の開始時点、すなわち、最小血圧に対応する血管径が最小となる時点から、次に血管径が最小となる時点までを、一心拍期間とする。
次いで、測定用波形と基準波形とを比較するが、心拍数は一定ではなく状況によって変動する、すなわち一心拍期間の長さ(一心拍時間)は一定ではないため、双方の波形の一心拍期間の長さが異なる場合が有る。このため、双方の波形(測定用波形、及び、基本波形)の一心拍時間を一致させるよう、一方の波形を時間軸方向に沿って拡大或いは縮小する。そして、一心拍期間の長さを一致させた判定用波形及び基準波形に対する相関演算を行って、類似度(相関値)を算出する。
この類似度の算出を、図6に示すように、複数の基準波形を対象として行う。そして、算出した類似度が最大となる基準波形を選択し、選択した基準波形に定められている血圧状態を、被検者2の血圧状態の判定結果とする。その結果、異常(血圧低下)と判定した場合には、所定の警報音声の出力や、警報メッセージの表示、警報ランプの点灯といった所定の警報動作(報知動作)を行って、血圧異常を外部に報知する。
[機能構成]
図7は、超音波測定装置1の機能構成を示す図である。図7によれば、超音波測定装置1は、操作入力部110と、表示部120と、音出力部130と、通信部140と、処理部200と、記憶部300とを備えて構成される。
操作入力部110は、ボタンスイッチやタッチパネル、各種センサー等の入力装置によって実現され、なされた操作に応じた操作信号を処理部200に出力する。表示部120は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置によって実現され、処理部200からの表示信号に応じた各種表示を行う。
音出力部130は、スピーカー等の音出力装置によって実現され、処理部200からの音信号に基づく各種音出力を行う。通信部130は、無線LAN(Local Area Network)やBluetooth(登録商標)等の無線通信装置によって実現され、外部装置(主に、透析装置30)との通信を行う。
処理部200は、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等のマイクロプロセッサー、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)、IC(Integrated Circuit)メモリー等の電子部品によって実現され、処理部200に記憶されたプログラムやデータ、操作入力部110からの操作信号等に基づいて各種演算処理を実行して、超音波測定装置1の動作を制御する。また、処理部200は、超音波測定制御部210と、血管径算出部220と、判定用波形生成部230と、類似度算出部240と、血圧状態判定部250とを有し、血圧監視プログラム312に従った血圧監視処理(図9参照)を実行する。
超音波測定制御部210は、超音波プローブ20における超音波の送受信を制御する。具体的には、所定周期の送信タイミングで、超音波プローブ20から超音波を送信させる。また、超音波プローブ20において受信された超音波の反射波の信号の増幅等を行う。超音波測定制御部210は、超音波反射波の受信信号(超音波による測定データ)を取得する機能部ということもできる。測定データは、Aモード、Bモード、Mモード等の各種画像データとして表示することができる。
血管径算出部220は、超音波プローブ20による超音波の反射波の受信信号をもとに、被検者2の血管径を算出する。すなわち、受信信号の受信強度から、血管4の前壁及び後壁それぞれからの反射波の受信を判定する。そして、それぞれの反射波の受信時点の時間差から血管径を算出する。超音波反射波の受信信号から前壁及び後壁を判別して、血管径を算出する技術は、適宜公知技術を利用することができる。
また、この血管径の算出は、超音波プローブ20による超音波の送信及び反射波の受信が随時実行されることから、所定時間(例えば10ms等のほぼリアルタイムといえる時間間隔)毎に繰り返し実行する。これにより、血管径の変動を示す波形が得られる。血管径算出部220によって算出された血管径は、測定時刻と対応付けて、測定血管径データ330として蓄積記憶される。
判定用波形生成部230は、血管径算出部220によって算出された血管径から、判定用波形を生成する。すなわち、血管径の変動を示す波形から、一心拍期間の波形部分を抽出して判定用波形とする。本実施形態では、血管径が最小となる時点から次の血管径が最初となる時点までを、一心拍期間とする。判定用波形生成部230によって生成された判定用波形は、判定用波形データ340として記憶される。
類似度算出部240は、判定用波形生成部230によって生成された判定用波形と、複数の基準波形それぞれとの類似度を算出する。先ず、判定用波形と基準波形との一心拍期間の長さを一致させるように、一方の波形(例えば、基準波形)を時間軸方向に拡大或いは縮小する。次いで、判定用波形と基準波形との相関演算を行って相関値すなわち類似度を算出する。
基準波形は、基準波形データ320として記憶されている。図8は、基準波形データ320のデータ構成の一例を示す図である。基準波形データ320は、一心拍期間の血管径の波形データ321と、対応する血圧状態322と、当該波形の一心拍期間323とを格納している。
血圧状態判定部250は、類似度算出部240によって算出された類似度をもとに、血圧状態を判定する。すなわち、測定用波形と基準波形それぞれとの類似度のうち、類似度が最大となる基準波形を選択し、選択した基準波形に定められている血圧状態322を判定結果とする。血圧状態判定部250による判定結果は、例えば測定時刻と対応付けて血圧状態判定結果データ350として蓄積記憶される。
記憶部300は、ROMやRAM、ハードディスク等の記憶装置によって実現され、処理部200が超音波測定装置1を統合的に制御するためのプログラムやデータを記憶しているとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が実行した演算結果や、操作入力部110からの操作データ等が一時的に格納される。本実施形態では、記憶部300には、システムプログラム310と、血圧監視プログラム312と、基準波形データ320と、測定血管径データ330と、判定用波形データ340と、血圧状態判定結果データ350とが記憶される。
[処理の流れ]
図9は、血圧監視処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、処理部200が血圧監視プログラム312に従った処理を実行することで実現される。
先ず、血管径算出部220が、超音波プローブ20に超音波の送受信を開始させ、血管径の算出を開始する(ステップS1)。次いで、判定用波形生成部230が、算出された一心拍期間の血管径を抽出し、判定用波形を生成する(ステップS3)。
続いて、類似度算出部240が、基準波形それぞれについて、一心拍期間が判定用波形と一致するように、時間軸方向に拡大或いは縮小する(ステップS5)。そして、基準波形それぞれについて、判定用波形との相関演算を行って類似度を算出する(ステップS7)。
その後、血圧状態判定部250が、類似度が最大となる基準波形を選択し(ステップS9)、選択した基準波形に対応付けられている血圧状態を、被検者2の血圧状態として判定する(ステップS11)。その結果、判定した血圧状態が正常ならば(ステップS13:NO)、ステップS3に戻り、同様の処理を繰り返す。一方、判定した血圧状態が異常ならば(ステップS13:YES)、警報音を出力させる、警報メッセージを表示させるといった所定の警報出力を行って(ステップS15)、処理を終了する。
[作用効果]
このように、本実施形態の超音波測定装置1によれば、超音波を用いて測定した被検者2の一心拍期間分の血管径の変動に基づいて、非加圧且つ非侵襲に被検者2の血圧状態(正常/異常)の判定が可能となる。
すなわち、一心拍期間の血管径の変動を示す判定用波形と、予め血圧状態が対応付けられた複数の基準波形それぞれとの類似度を算出し、類似度が最大となる基準波形に対応する血圧状態を、判定結果とする。血管径は血圧と略同一の変動をし、正常時における血管径の変動を示す波形には、血圧と同様に、駆出波及びこの駆出波の反射波に起因する2つのピークが現れるのが通常である。このため、基準波形として、血圧状態が正常である2つのピークを有する波形と、血圧状態が異常であるピークが1つのみの波形とが用意される。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)基準波形の追加
例えば、図10に示すように、血圧状態が正常と判定された判定用波形を、血圧状態が正常である新たな基準波形として基準波形データ320に追加し、以降の判定に用いることとしても良い。
(B)ピーク数及びピーク値
判定用波形に対する血圧状態の判定方法として、ピークの数や、ピーク値を用いることとしてもよい。
具体的には、図11(1)に示すように、血圧状態が正常である場合、一心拍期間における血管径の変動を示す波形には、通常、2つのピークP1,P2が現れる。また、図11(2)に示すように、血圧状態が異常(低血圧)である場合には、通常、一心拍期間における血管径変動を示す波形に現れるピークPが1つのみとなる。また、正常の血圧状態において現れる2つのピークP1,P2の値の差が大差となることは殆どない。このため、図11(3)に示すように、一心拍期間におけるピークの数と、ピーク値とに基づいて、血圧状態を判定する。すなわち、ピークの数が1つの場合には、血圧状態を異常と判定する。一方、ピークが2つの場合には、2つのピークP1,P2それぞれのピーク値D1,D2の比率(=D1/D2)が略同等条件と言える所定範囲内である場合には血圧状態が正常、略同等同条件と言える所定範囲内にない場合には異常と判定する。
(C)血管径の変化量
血圧が低下すると、血管径の変動量が大きくなることが知られている。このため、血管径の変動量を所定の閾値と比較することで、血圧状態を判定する。具体的には、図13に示すように、一心拍期間における血管径の変動量ΔD(最大値Dmax−最小値Dmin)を求め、この変動量ΔDが所定の閾値以上となった場合に、血圧状態として異常を判定する。
(D)血管の拡張速度
また、血圧が正常状態の場合と、異常状態の場合とで、血管の拡張速度が異なることが知られている。このため、血管の拡張速度を所定の閾値と比較することで、血圧状態を判定する。具体的には、図13に示すように、一心拍期間のうち、血管径が拡張(増加)する期間Δtにおける波形部分を微分することで拡張速度(変化速度)Vを算出し、この拡張速度Vが所定の閾値以上となったか否かで、血圧状態を判定する。或いは、拡張速度Vは、一心拍期間のうち、血管径Dが拡張(増加)する期間Δtにおける単位時間当たりの血管径の変化量(=ΔD/Δt)として算出しても良い。
(E)血管径の変化量
また、血圧が低下すると、血管径が小さくなることが知られている。このため、拡張期血管径を所定の閾値と比較することで、血圧状態を判定する。具体的には、図14に示すように、例えば、血管径の測定開始時点の拡張期血管径d0を基準とし、拡張期血管径d0の所定割合(例えば、80%)を閾値とする。そして、拡張期血管径dがこの閾値以下となった場合に、血圧状態の異常(低血圧)と判定する。
(F)血圧状態
また、本実施形態では、血圧状態を正常/異常の2種類としたが、3種類以上としても良い。例えば、3種類目の血圧状態として、例えば、正常と異常の中間にあたる「要注意」を定める。血圧状態が要注意である場合の基準波形としては、一心拍期間において2つのピークが現れてはいるが、鈍いピークとなっている波形(例えば、血管径の変動量が所定値以下の波形)とすれば良い。そして、血圧状態の判定結果として所定回数以上の要注意が続いた場合に、異常に相当するとみなして警報出力を行う。
1 超音波測定装置、10 本体装置、110 操作入力部、120 表示部、130 音出力部、140 通信部、200 処理部、210 超音波測定制御部、220 血管径算出部、230 判定用波形生成部、240 類似度算出部、250 血圧状態判定部、300 記憶部、310 システムプログラム、312 血圧監視プログラム、320 基準波形データ、330 測定血管径データ、340判定用波形データ、350 血圧状態判定結果データ、20 超音波プローブ、22 超音波センサー、30 透析装置
2 被検者(透析患者)

Claims (9)

  1. 超音波による血管径の測定を行う血管径測定部と、
    前記測定された少なくとも一心拍期間分の血管径の変動に基づいて、血圧異常を含む血圧状態を判定する判定部と、
    を備えた超音波測定装置。
  2. 前記判定部は、一心拍期間における血管径のピークを用いて、血圧状態を判定する、
    請求項1に記載の超音波測定装置。
  3. 前記判定部は、一心拍期間における前記ピークの数又は前記ピークの値を用いて、血圧状態を判定する、
    請求項2に記載の超音波測定装置。
  4. 前記判定部は、一心拍期間において、駆出波に対応する前記ピークと、反射波に対応する前記ピークとの比を用いて、血圧状態を判定する、
    請求項2又は3に記載の超音波測定装置。
  5. 前記判定部は、前記測定された一心拍期間分の血管径の変動を示す測定波形と、血圧状態が対応付けられた複数の基準波形それぞれとの類似度を算出し、算出された類似度に基づいて血圧状態を判定する、
    請求項1に記載の超音波測定装置。
  6. 前記判定部によって血圧状態が正常と判定された場合の前記測定波形を、正常状態に対応する新たな前記基準波形とする基準波形設定部、
    を更に備えた請求項5に記載の超音波測定装置。
  7. 前記測定された血管径の一心拍期間における変化量を算出する変化量算出部、
    を更に備え、
    前記判定部は、前記算出された変化量に基づいて血圧状態を判定する、
    請求項1に記載の超音波測定装置。
  8. 前記判定部は、低血圧であることを前記血圧異常として判定する、
    請求項1〜7の何れか一項に記載の超音波測定装置。
  9. 超音波による血管径の測定を行うことと、
    前記測定された少なくとも一心拍期間分の血管径の変動に基づいて、血圧異常を含む血圧状態を判定することと、
    を含む超音波測定方法。
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