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JP2015506933A - Dheaまたは硫酸dheaを有し、かつ有効成分の放出調節薬を任意に有し、女性における卵巣予備能を増やし、かつ閉経期に関連する症状を緩和する膣リング - Google Patents

Dheaまたは硫酸dheaを有し、かつ有効成分の放出調節薬を任意に有し、女性における卵巣予備能を増やし、かつ閉経期に関連する症状を緩和する膣リング Download PDF

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Abstract

デヒドロエピアンドロステロン、硫酸デヒドロエピアンドロステロン、またはその薬剤的に許容される塩を有効成分として有し、さらに、ポリビニルピロリドンK−30を、有効成分の放出調節因子として任意に有し、有効成分の量は処方の総重量に対する1重量%〜32重量%の範囲にあり、調節因子は、ポリビニルピロリドンK−30、ラクトース、微晶質セルロース、およびラウリル硫酸ナトリウムから選択される膣リング。本発明の膣リングは、女性において卵巣予備能を増加させること、補助生殖医療における薬剤として用いること、および、閉経後女性における外陰部萎縮症および膣委縮症ならびに性機能障害の症状などの閉経に関連する症状を緩和することに用いることができる。

Description

発明の詳細な説明
(出願の分野)
本発明は、女性における減少した卵巣予備能を増加させることと、女性における外陰部萎縮症および膣萎縮症ならびに性機能障害などの閉経期に関する症状を緩和することとに有用であり、活性薬としてデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)または硫酸デヒドロエピアンドロステロン(DHEA−S)を含み、さらに、活性薬の放出を調節する薬剤的に許容可能な賦形剤を任意に含む、膣リングに関する。
技術水準
欧州諸国における統計によれば、有効な避妊が利用可能になった頃から、女性は、1980年初期の平均23〜25歳に比べて、最初の子供を平均29〜30歳で持つほどに、出産を遅らせてきた(Alviggi et al,, 2009)。さらには女性の生殖能力は平均30歳で減少し始め、年々減少する(Broekmans et al., 2009)。
最初の妊娠を自発的に遅らせることと、年齢と共に自然な繁殖力が低下することとが組み合わさることによって、補助生殖医療(ART)を求める35歳を超える女性の数が定常的に増加する結果を生んでいる。これらの処置は高度に複雑であり、また非常に効果ではあるが必ずしも肯定的な結果をもたらすとは限らない。これらの処置に不利に影響する最も重要な要素の一つは、患者の年齢が高いことであり、そのような訳で、これらの処置における改善はこのグループの女性における既存の条件を調節することを狙いにしている。
不妊症の女性のための通常の治療は、卵巣を刺激しかつ卵胞発達および卵母細胞放出を誘導することを狙っている。この治療は、ゴナドトロピン、およびゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)、ヒト閉経期ゴナドトロピン(HMG)、ヒト絨毛性ゴナドトロピンおよび卵胞刺激ホルモン(FSH)を用いた薬理学的処置を含む。さらに、ゴナドトロピンの活性を増加させるために、エストロゲンおよび成長ホルモン(GH)の双方を用いた事前処置を行うことができる。しかし卵巣刺激の臨床的効果は限られており、効果は完全には満足できるものではない。これらの処置によって、20%〜60%の女性が妊娠に成功し、そのうちの70%〜85%は複雑でない妊娠であり、健康な赤子を産む結果が得られる。良好な結果が得られない患者は、ゴナドトロピンを用いた処置を繰り返すことができるが、最大で7周期の期間までに限られる。
体外受精(IVF)は補助生殖医療において最も広く用いられる治療の1つである。この治療は女性の卵子を男性の精子に接触させることを含む。第1の工程は卵巣刺激であり、それから穿刺を通じて卵母細胞を取得して、実験室においてインビトロ受精を行い、最終的に、結果として得た1つ以上の胚を患者の子宮に戻す。
ゴナドトロピンを用いた卵巣の刺激処置は、IVF法の初期のかつ主要な部分としても用いられる。この処置は、卵胞液の吸引によって、麻酔下で、卵巣卵胞性成長を刺激し、取得用の卵母細胞の放出を達成するように努める。
年齢が高くなると卵巣がFSHに対してより非感受的になるので、35歳以上の女性においてゴナドトロピン刺激に対する卵巣応答が貧弱なることはより一般的である(Alviggi et al., 2009)。一転して、胚移植および体外受精後の誕生成功の可能性もまた減少する。これに対し、ドナー卵子を用いる患者における成果は年齢が高くても依然として一定であることが観察されており、このことは、高年齢の女性における成果が貧弱であることは子宮の要因よりも卵母細胞に関連することを実証している。
FSHに対する卵巣応答を計画するための最も重要なパラメータが暦年であると考えられているにも関わらず、生殖老齢化率は各人によって顕著に異なる。環境的要因および遺伝的要因の双方が卵子の生物学的老化に寄与し、そのため暦年と生物学的年齢とは必ずしも等価ではない。高年齢の女性および早発性卵巣老化を有する女性の双方は、少数の卵母細胞を生産し、それらのうちの少数が生存可能でありかつ正常である(te Velde et al., 2002, Broekmans et al., 2009)IVF処置では卵巣がゴナドトロピンに最大限刺激されるにも関わらず、低品質の卵母細胞が少数生産されることは、IVFを成功させる際の最大の問題の1つである。
女性における生殖性老化は閉経期への移行を通じて生まれる前から始まり、非成長性卵胞の予備の卵巣における減少であり(NGF)この過程において起こる主要な機構。卵胞形成は妊娠期間の12週目から始まり、21週目辺りで終わる。4〜5か月目の胎生期において、顆粒膜細胞に取り囲まれた約6百万〜7百万個の卵母細胞が存在し、原始卵胞の予備を形成する。胎生期の残り半分においてアポトーシスによって原始卵胞の大多数が消失し、誕生時点では女性はたった百万〜2百万個の卵胞を有するのみである(Markstrom et al., 2002)。誕生後もゆっくりとしたペースで卵胞の消失は続き、初潮時には約40万個が残る(te Velde et al., 2002)。
初期モデルは、通常は38歳で起こる、卵胞の数が臨界レベルの25000個の卵母細胞を下回る時に、NGF減衰率が減衰の加速時に指数関数的かつ二相性のパターンをなぞり、最終的には閉経時にちょうど1000個の卵母細胞に至ることを示した(Faddy et al., 1992, Faddy et al., 1996)。その後、新たな実験およびお解析技術を用いることによって、NGFの低減は、急激に減衰することはないが、老化に関連する卵胞消失率が一定に上昇する形で、生涯を通じて緩やかであることが示された(Hansen et al., 2008)。この加速によって、卵胞消失を老化に関連してより速める結果となる。
より最近、ヒト卵巣における受胎から閉経までのNGF数に関連するモデルが提示されている(Wallace et al., 2010)。この解析から、30歳の女性の95%は生まれる前に有していたNGF最大数の12%のみを有しており、40歳ではNGFの3%のみを有すると推定される。彼らは、成熟段階へのNGFの補充は、誕生から14歳までは増加し、それから閉経期まで減少することも発見した。
NGF母数の減少は、残りの卵母細胞の卵巣品質が低下することに伴う継続的かつ生理的な過程である(te Velde et al., 2002)。NGFのストックは卵巣予備能を表すと考えられる(Hansen et al., 2008)。高年齢の女性の初期胚における異数性率を増加させる姉妹染色体分裂の異常に対応する減収分裂の不可能性が増加することによって、卵巣品質がより低下する(Battaglia et al., 1996 Kuliev et al., 2005, Pellestor et al., 2005, Hunt et al., 2008)。その結果、35歳以降に自然流産および妊娠時の染色体突然変異の増加が観察される(Munne et al., 1995, Munne et al., 2005)。自然な不妊症は若い女性においても早まって起こり得る。低卵巣応答への変化は、「低減卵巣予備能」(DOR)または「低減卵巣機能」(DOF)として知られる。
生まれる前から原始卵胞は常に動員されており、初期の成長卵胞群に加わる。初期動員のこの段階において、卵胞は、初期減数分裂前期において停止される。思春期の後、限られた数の成長卵胞が、それぞれの新たな周期に動員され(周期動員)、そして最終選別の後、単一卵胞の優性および排卵が起こる(Gougeon 1996, McGee et al., 2000)。人生のある時点において、大半の原始卵胞は休止状態を維持し、排卵前期状態に達しないものは、卵胞発達の初期段階において、成熟に達せずかつ排卵に用いられること無く閉鎖の運命にある。0.1%の卵母細胞のみが、排卵誘発性の黄体形成ホルモン(LH)の増加刺激によって、受精に利用可能な一倍体配偶子を形成する減数分裂を再開する。
女性不妊症と称される状態は、12か月に亘る期間、妊娠を試みそして失敗する女性を含む(Evers, 2002)。これらの女性の多くは35歳を超えており、自然不妊症を患っている。各患者の卵巣生物学的年齢を推定し、これらの患者の個人的な注意、情報、および適切な管理を改善する手助けに有用な内分泌性マーカーおよび超音波マーカーが存在する。マーカーには、FSHレベル、胞状卵胞数(AFC)、インヒビン−B、および抗ミュラー管ホルモン(AMH)が含まれる。
増加したベースラインFSHレベルは、補助生殖医療が利用された時に低い妊娠率を招く卵母細胞の減少によって生じ得る、卵巣刺激に対する貧弱な応答に関連することが示されている(Abdalla et al., 2004, Alviggi et al., 2009)。卵母細胞刺激に対する貧弱な応答は、卵胞サイズが2〜5mmの範囲にある5個以下の胞状卵胞数(AFC)として規定される(Klinkert et al., 2005)
AMHは前胞状卵胞および小胞状卵胞の顆粒膜細胞によって産生される二量体糖蛋白質である。産生は卵胞が始原的段階から第一期に分化する時に起こり、卵胞が、2〜6mmの直径を有する中期胞状段階に到達するまで続く。AMH産生は、FSH依存卵胞成長段階である優性段階に卵胞がいったん達すると停止する(Ueno et al., 1989, Fanchin et al., 2003, Broekmans et al., 2009)。加えて、卵胞が閉鎖段階に達した時にAMHは消失する(Visser et al., 2006)。
AMHは原始卵胞のストックからの初期卵胞動員段階における1つのまたは主要な調節因子である(Durlinger et al., 2002)。卵胞はFSHに対して最も感受性があり、AMHがない場合に卵胞成長の初期段階に進むことが示されている(Durlinger et al., 1999, Durlinger et al., 2001)。小さく成長した卵胞からいったんAMHが生成されると、初期卵胞動員を抑制するためまたは前胞状卵胞の成長および選別ならびにFHS依存性小胞状卵胞選別を抑制するために、それは卵胞形成における少なくとも2つの作用部位を有する(van Houten, 2010)。
当初、血清AMHレベルが検知された時、このホルモンは男性および女性生殖腺における腫瘍状態を検知する良好な指標として仮定された(Hudson et al., 1990, Lee et al., 1996)。その後、AMHは、卵母細胞老化を評価する有望な候補として想定された(Visser et al., 2006にレビューされる)。この過程の定量的な側面は、原始卵胞のストックの減少に反映され、このストックを直接測定することは不可能であるため、成長中の卵胞の数は原始卵胞の備蓄のサイズに比例する(Scheffer et al., 2003)ことから、成長中の卵胞の数として間接的に推定することができる(Scheffer et al., 1999)。この理由のため、成長中の卵胞から主に分泌されるAMHなどの因子は、原始卵胞のストックサイズを反映する。
AMH血清レベルは年齢が増加するにつれて徐々に減少するが、個々の成長中の卵胞におけるAMH発現はマウスでは変化しないことが観察されている。血清AMH減少は、成長中の卵胞の数の減少に関連し、かつ主には原子卵胞減衰に関する(Kevenaar ME et al., 2006)。同様に、大人の女性では、AMH血清レベルは年齢が増加すると閉経期には検知不可なレベルにまで減少する(Vet A et al.,, 2002, van Rooij et al.,, 2005)。AMHレベルは生理周期中に変化せず、かつ、周期間において顕著には変動しないことが示されており(Fanchin et al., 2005, Hehenkamp et al., 2006)、このことは、AMHがゴナドトロピンによって制御されていないことを示す(van Houten ELAF et al., 2010)。
AMHレベルは胞状卵胞数に密接に関連し、FSHおよび周期の3日目におけるインヒビンBなどの卵巣老化の他のマーカーにもまた関連する(Vet A et al., 2002)。しかし、AMHレベルは他のマーカーのレベルが減少する前に減少することが観察されており、その結果、閉経期移行の開始を予測する最適な指標である(van Rooij et al., 2004)。AMHは経年年齢よりも生殖年齢を予測するためのよりよいマーカーであることもまた観察された(van et al., Disseldorp 2008)。
卵巣予備能を評価することに利用可能なマーカーのうち、AMHレベルは、卵巣の状態を決定するための信頼できる指標を構成し、ART処置に対する有用なパラメータである。AMHレベルは排卵誘発処置の前では胞状卵胞数(AFC)に密接に関連し、処置後には回収された卵母細胞の数に密接に関連することが、実証されている(van Houten ELAF et al., 2010)。AMHレベルは、刺激に対して貧弱に応答する患者において、正常に応答する患者よりも顕著に低い(Seifer et al., 2002, van Rooij et al., 2002)。AMHが卵巣予備能を予測する良好な指標であるとはいえ、このホルモンによる妊娠の予測結果はAFCと同様に低い(Broer et al., 2009)。これらの結果は、AMHが定量的卵巣予備能の良好な指標であるが、卵巣品質を評価するものではないことを示している。それでもなお、AMHレベルと、回収される卵母細胞の数との間には、密接な関係がある。他の著者は、高レベルAMHと、IVFおよび卵細胞質内精子注入法(ICSI)を含むART処置による化学的妊娠および臨床的妊娠の良好な結果との間に直接の関係があることを見出している(Dehghani-Firouzabadi et al., 2008)。これらの研究では、応答が良好な者は、応答が貧しい者よりも顕著に高いAMHレベルを示した。自然不妊症の女性では、IVF処置において回収される少ない数の卵母細胞が、当該処置の成功に対する主要な限界の一つであり、それゆえ、この数を<4(応答が貧しい者)から≧4(応答が良好な者)に増加させることは、IVFにおける妊娠の確率を実質的に増加させる優れた結果である。
この背景に基づき、補助生殖医療を受ける女性におけるAMHレベルを増加させることは不可避である。
デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)および硫酸DHEA(DHEA−S)は、副腎によってその大部分が分泌されるステロイドであり、アンドロステネジオンまたはアンドロステネジオールに変換され、それから強力なアンドロゲンおよびエストロゲンに末梢組織において変換される(Adams 1985, Labrie 1991)。血清DHEAおよびDHEA−Sレベルは女性における主要なアンドロゲン源である。いくつかの報告によって、高年齢の女性では30歳からDHEAおよびDHEA−Sの血清レベルが徐々に減少することが示されている(Orentreich et al., 1984, Labrie et al., 1997)。50〜60歳の女性では、血清DHEAは20〜30歳で記録される最大値よりも70%減少する(Labrie et al., 1997)。循環時、DHEA−Sは末梢組織および副腎組織においてスルホヒドラーゼによってDHEAに代謝され得る。女性において、DHEA−Sの1日産生量の64%がDHEAに変換されるが、しかしDHEAの13%のみがスルファターゼヒドロキシステロイドによってDHEA−Sに代謝され戻されることが報告されている(Kroboth et al., 1999にレビュー)。DHEAおよびDHEA−Sは、閉経前の女性において75%の活性エストロゲンの前駆物質として用いられ、閉経期の女性では100%に用いられる(Labrie et al., 1997)。
膣座薬としてDHEAをラットに投与した後、エストロゲンおよび/またはアンドロゲン活性を有する活性性ストロイドへの局所的変換を示す膣レベルにおける形態的変化が起こることが、観察されている(Labrie, 1991)。
DHEAまたはDHEA−Sの投与によって、卵母細胞の生産数、質、胚の数および質が改善され、自然妊娠率、IVF妊娠率、累積妊娠率、受胎時間が改善され、かつ、自然流産が低減することを示すいくつかの科学的報告(Casson et al., 2000, Barad et al 2005, Barad et al., 2006, Barad et al., 2007, Sonmezer et al., 2009, Gleicher et al., 2009, Mamas et al., 2009, Gleicher et al., 2010a, Gleicher et al., 2010b, Gleicher et al., 2010c, Wiser et al., 2010)および特許書類(US20060089339、US2006089308、US2008269180、US2010048525、US2010/113407、2011/0207708、およびUS7615544)がある。
卵巣予備能を増加させるために記述された処置は、1〜4か月またはそれ以上の期間における毎日50〜100mg用量のDHEAの経口投与を含む。特許出願US2010048525およびUS2010113407では、これらの用量のDHEAが、AMH血清レベルを測定することによって決定される卵巣予備能を改善するために少なくとも1か月、経口的に用いられる。これらの文書には、少なくとも1か月、より好ましくは少なくとも4か月のDHEA投与による卵子および胚の産生量によって測定される排卵誘発に対する女性の応答の評価が記述されている。卵母細胞および胚の質および量の改善を含む累積胚数の改善、および正倍数体胚の改善率もまた評価された。処置の2か月後では効果は肯定的であるが、16週以上の期間続けると、より一層改善される。加えて、指定された処置の用量および期間を用いた場合の受精卵母細胞の数の増加、3日目における胚の数の増加、正倍数体卵母細胞の数の増加、および移植された胚の増加が、卵巣予備能が低下した女性において観察された。卵巣予備能が低下した女性において特に、DHEAレベルの増加、自然妊娠の増加、妊娠率および累積妊娠の増加もまたあった。
DHEA投与の結果、30〜120日間毎日DHEAを摂取する女性における基礎AMHレベルが増加することが観察されており(US20100048525、US20100113407、US20110207708)、かつ、AMHは卵巣予備能に対するより特異的なマーカーとして考えられているため、卵巣機能におけるDHEAの影響を評価するために用いられている。AMH測定はDHEAの投与前後に行われ、血清AMHレベルは、AMHの変動に応じた妊娠成功と同様に顕著に改善したことが見出された(Gleicher et al., 2010a)。
190人の女性に対して行われた研究(US20110207708、US2010048525、US20100113407に記述)では、そのうちの平均年齢が41.6歳の89人に対して、1日に1回の75mg用量のDHEAまたは1日に3回の各25mg用量のDHEAを、IVF処置開始前の最大4か月間において用いた。対照群に属する他の101名の女性は平均年齢40歳であり、DHEAを用いない不妊治療を受けた。第1の成果は臨床的妊娠であった。HMGおよびFSHを用いて彼女らに対して卵巣刺激を行った。妊娠に対する陽性試験を得るまでまたは患者が治療を完了するまで、研究群に属する女性にDHEAが投与された。結果は、28%の臨床的妊娠であった研究群において、11%であった対照群に比べて顕著に高かった。DHEAで処置すると臨床的妊娠を少なくとも150%増加させ、妊娠の累積時間もまた減少させた。さらにDHEAで処置した群では自然流産が少なく、対照群の36%に比べてたった20%であった。
1つがUSにもう1つがカナダにある2つの独立した受胎能センターにおける卵巣予備能が低減した不妊女性における自然流産率に対するDHEA投与の効果を示す臨床研究の結果もまた、US特許出願US20100048525、US20100113407、およびUS20110207708に記述されている。結果は、IVF妊娠に対して米国において報告された2004年における自然流産率と比較された。自然流産の減少は両センターにおいて類似しており、それぞれ15.0%および15.2%であった。相違は全ての年齢群において観察されたが、35歳を超える女性において最も顕著であった。これらの結果はGleicher et al., 2009に記述されている。
今日まで、低減した卵巣予備能を増加させるために記述される全ての処置は、長期間(1〜4か月またはそれ以上)に亘る1日に1〜3回の摂取を可能とする日々の投与を意味する経口DHEAを用いている。さらに、DHEAは肝臓において顕著に分解されるので、経口DHEA投与におけるさらに別の不便さが知られており、しかし、皮膚および粘膜への投与後に全身に良く吸収されることが知られており、治療的に有効な用量のDHEAは経粘膜的に投与されることができることが見出されている(ES222752)。この種の投与では、肝臓の初回通過効果および注射による投与の不快感が避けられる。
膣経路には副作用が少なくかつ標的部位における活性化合物の濃度を改善できるという利点が有り得ることが知られている。この断定の理論的根拠は、膣を通じて投与した薬剤は骨盤器官を好んで狙うという「初回子宮通過」という概念にある。この流動方向性を説明する機構は、単純な浸透による受動的な吸収、子宮蠕動、および、膣の三分の二周辺にある、子宮峡部内に排出する静脈性血管のネットワーク、および、子宮および付加物の周囲における微小循環の特別な分布を、基本的に構成する。後者の機構は「血管性向流の」と呼ばれ、密接な接触における大表面および反対流のために、静脈から動脈への溶質の直接通過を構成する。
当業界において、外陰部萎縮症および膣萎縮症、閉経後の女性における性機能障害の治療のための、また閉経器の他の症状を緩和するための、DHEAを有する膣胚珠または膣座薬の使用が開示されている。発行された国際特許出願WO2009021323ならびにLabrie et al., 2008およびLabrie et al., 2009による報告は、本明細書に参照として組み込まれる。これらの文書には、上述した障害の治療のために1〜12週の範囲の期間に日々投与される、膣胚珠における3.25g(0.25%)、6.5mg(0.5%)、13mg(1.0%)、および23.4mg(1.8%)用量のDHEAの使用が記述されている。
さらに、エストロゲンを有する膣調製物によって、局所的のみならず全身性濃度が増加し、エストロゲンに特異的な副作用の危険性を増加させることが見出されている(Beral V 2003, Heiss et al., 2008)。DHEA座薬を日々用いた場合、細胞質エストロゲンレベルに変化は無かった(Labrie et al., 2008)が、血清レベルは正常な閉経後女性において見出される値内に維持され、それゆえ、膣内投与または全身性投与されるいくつかのエストロゲン製剤の使用によって見出される乳がんの危険性が増加することを回避できる。
DHEAまたはDHEA−Sを投与するための異なる薬剤形態と、様々な病気の治療または予防におけるこれらの使用との記述を、当業界に見出すことができる。特許文書ES2227523、EP1350541、US5948434、US5955455、US2009054383、およびES2098193は、本明細書に参照によって組み込まれる。これらの特許には、経口投与のための柔らかいカプセル;経皮性投与するためのクリーム、ジェル、軟膏、ローション、およびパッチ;膣内投与のための膣胚珠または膣座薬が記述されている。DHEAを有する膣リングの記述は無く、特許文書US2009054383にのみ様々な投与可能性間におけるリングが示唆されているが、特定の膣リングについての記述はない。
製薬業界は、異なる種類の有効成分を供給するための膣リングの製造に取り組んでいるが、それらのうちのホルモンを有するいくつかのみが、ヒトに使用される治療的武器の一部となっている。これは、有効性および安全性が、リング形態の少数の製品において実証されるのみだからであり、これによって、異なる国の保健当局によってリングが認可に値するものであるとされている。これらのリングは、避妊単独療法(Progering(登録商標)、プロゲステロン)、混合治療(NuvaRing(登録商標)、エトノゲストレルおよびエチニルエストラジオール)、閉経期症状治療のためのエストラジオールを用いたホルモン置換療法(Estring(登録商標)、Femring(登録商標))として、さらに、不妊の場合に卵子提供受領者のために外部からのプロゲステロン供給を必要とする女性における黄体サプリメント、体外受精、胚移植、および他の補助生殖医療技術(Fertiring(登録商標))として、用いられる。
US6951654では、活性薬がエラストマーシステムに均一に分散され、指数関数的放出低減、一次を示し、薬剤の初期高放出およびそれに続く薬剤の遅放出を特徴とする、均一またはマトリックスデザインによって形成されるリングから薬剤が放出されることが言及され、また、薬剤が実質的に均一または制御(ゼロ次)された放出率で放出されることはできないことが言及されている。US6951654には、最初の24時間は実質的に一次放出であり、その後の少なくとも3日ではゼロ次放出である膣内ドラッグデリバリーシステムが記述されている。抗菌薬と、活性薬の放出を増強する、とりわけポリビニルピロリドン、セルロースエーテル、ポリアクリル酸、カルボメル、アルギニン酸、ラクトースなどの糖、シクロデキストリンなどの薬とを有するリングが言及されている。25日目までの累積薬剤放出を示す結果の中で、同じ用量では、50mgのメトロニダゾール(MET)、5%および10%ポリビニルピロリドン(PVP)を有するリングが、PVPを有しないリングよりも25日期間に亘ってより多くの量の薬剤を放出したことが観察されている(US6951654、図3)。最初の3日間、PVPおよび50mgのメトロニダゾール(MET)を有する膣リングからの放出は、より高い用量の活性薬(100mgのMET)を有するがPVPを有しないリングからの放出に比べてわずかに高い。6日目からPVPリングからの放出が減少し始め、薬剤(100mgのMET)を有しないシステムの放出よりも減少し始める。13日目から、PVPを有するリングからの累積放出は、2倍の用量を有するがPVPを有しないリングからの放出よりもわずかに低い。US6951654には、PVPまたはラクトースをリングに加えると消毒薬の放出がより増加するが、この増加は一定期間に亘って持続されることが無いこと、また、PVPを有しない、有効成分の最大用量の放出を一定時間に亘って超えることが無いことも、観察されている。
(発明の詳細な説明)
DHEA治療効果に特徴的な長期間の治療を可能にするために、初回通過肝代謝の影響を低減または無効化することを可能にする投与経路を通じて、一月に一度、二か月また三ヶ月に一度にのみ投与され、DHEAの使用によって緩和される病気または障害の予防または治療に用いられるDHEAまたはDHEA−Sを届ける持続放出処方の必要性が存在する。
DHEA−Sは体内で非硫酸化形態に変換されるため、処方はDHEAまたはその硫酸物形態であるDHEA−Sを有し得る。
本出願に記述される処方は、DHEAまたはその硫酸化形態であるDHEA−Sを有する持続放出膣リングに関する。
より好ましくは、本出願は、DHEAまたはDHEA−Sおよび有効成分放出調節因子を有する持続放出膣リングに関する。
より一層好ましい実施形態では、本発明は、DHEAまたはDHEA−S、および、PVP K−30、ラクトース、微晶質セルロース、またはラウリル硫酸ナトリウムなどの有効成分放出調節因子を有する持続放出膣リングに関する。
本発明の持続放出膣リングを用いることによって、調節因子の存在に基づき最小化または最大化することができる高組織濃度(局所)および細胞質レベル、ならびに膣リング処方において用いられる濃度が得られ、これによって、治療条件、治療時間、および到達される標的器官に基づく所望のDHEA細胞質レベルを管理することができる。
加えて、DHEAの使用によって改善される病気または障害の治療または予防のための、DHEAまたはDHEA−Sを活性薬として有し、かつ有効成分放出調節因子を任意に有する持続放出膣リング、の使用が記述される。
より具体的には、本発明は、卵巣予備能が低減した女性において卵巣予備能を増加させるための、DHEAまたはDHEA−Sを活性薬として有しかつ有効成分放出調節因子を任意に有する持続放出膣リング、の使用に関する。
加えて、本発明は、閉経に関連する症状を治療するための、DHEAまたはDHEA−Sを活性薬として有しかつ有効成分放出調節因子を任意に有する持続放出膣リング、の使用に関する。
加えて、本発明は、閉経後女性における外陰部委縮症および膣委縮症ならびに性機能障害を治療するための、DHEAまたはDHEA−Sを活性薬として有しかつ有効成分放出調節因子を任意に有する持続放出膣リング、の使用に関する。
より好ましくは、DHEAまたはDHEA−S、および薬剤放出増強因子、特にPVP K−30を有する膣リングが提示される。驚くべきことに、DHEAおよびPVP−K30を有する膣リングを投与すると、同じ濃度のDHEAを有するがPVP−K30は有しない膣リングを投与する場合に比べて、薬剤の細胞質濃度を同程度に増加させること無く子宮内膜DHEA濃度を増加させることが見出されている。これによって、細胞質濃度を低くしつつ標的組織における治療上の濃度が保証され、これによって、局所治療的効果および望まない全身性副作用の低減が保証される。この効果は当業界において既知の他の放出増強薬剤を用いた時には観察されなかった。PVP K−30は、1%溶液において26〜35センチストークスの粘着性(またはK値)を有する1−ビニル−ピロリドンまたはポリビニルピロリドンに対応する。
図面の説明
図1−2.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないかもしくは10%または15%のPVP K−30を有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。
図2−1.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないかもしくは10%または15%のPVP K−30を有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。
図3−0.5gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないかまたは15%および20%のPVP K−30を有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。
図4−2.5g、2.0g、1.0g、および0.5gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないかまたは5%、10%、15%、および20%のPVP K−30を有する膣リングからの、1〜4日目からのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。
図5−2.5g、2.0g、1.0g、および0.5gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないかまたは5%、10%、15%、および20%のPVP K−30を有する膣リングからの、5〜30日目からのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。
図6−22.5g、2.0g、1.0g、および0.5gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないかまたは5%、10%、15%、および20%のPVP K−30を有する膣リングからの、31〜90日目からのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。
図7−1.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しない膣リング、1.0gのDHEAを有しかつ5%のPVP K−30を有する膣リング、および、2.5gのDHEAを有しかつ5%のPVP K−30を有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。
図8−2.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しない膣リング、および、0.5gのDHEAを有しかつ20%のPVP K−30を有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。
図9−2.0gのDHEAを有しかつラクトース無しまたは10%のラクトース有りあるいは15%のラクトースを有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。
図10−2.0gのDHEAを有しかつラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を有しないかまたは0.5%のSLSを有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。
図11−1.0gのDHEAを有しかつ薬剤放出調節因子を有しない膣リングを投与した後における女性の細胞質液および子宮内膜液におけるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のレベル。
図12−1.0gおよび2.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しない膣リングならびに1.0gのDHEAおよび15%のPVP K−30を有する膣リングを投与した後における女性の子宮内膜液におけるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のレベル。
図13−1.0gおよび2.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しない膣リングならびに1.0gのDHEAおよび15%のPVP K−30を有する膣リングを投与した後における女性の細胞質におけるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のレベル。
発明を適用した実施例
実施例1−DHEAまたはDHEA−Sを有する膣リング
異なる量のDHEAまたはDHEA−Sを有する膣リングを作製した。有効成分の放出調節薬を加え、調節薬は、
・PVP K−30:1%溶液中において26〜35センチストークス(26〜35のK値)の粘着性を有するポリビニルピロリドンK−30または1−ビニル−ピロリドンのポリマー
・ラウリル硫酸ナトリウム
・クレモホールRH40:エトキシレート水素付加ひまし油(CAS61788−850−0)
・AA−1ポリカルボフィル:ジビニルグリコール架橋アクリル酸ポリマー(CAS9003−97−8)
・ラクトース
・微晶質セルロース
から選択した。
1.1−試験した処方
表1、表1a、表2、および表2aに、試験した一般処方(GF)を詳細に示す。様々な放出調節因子と共に用いたポリマーが含まれる。
Figure 2015506933
Figure 2015506933
DHEAの代わりにDHEAの硫酸形態(DHEA−S)を有する膣リングもまた、表1aおよび表2aに示すように調製した。
Figure 2015506933
Figure 2015506933
放出調節薬の存在下において必要な量の有効成分を適切に重合または硬化するリングを得るために、様々な処方アッセイを行った。クレモホールRH40(一般処方7、GF−7および一般処方18、GF8)またはポリカルボフィル(一般処方8、GF−8および一般処方19、GF9)を含むリングは硬化しなかったので、これらの薬剤は廃棄した。表1、1a、2、および2aに示す他のリングはアッセイ条件下で重合した。
製造したリングは、リングの厚さに応じて異なる6.0〜15.0グラムの重量を有した。54〜58mmの他の直径および3〜9mmの断面部を有するリングも製造した。
1.2−膣リングの製造手順
リング型に注入される全ての成分の均質な混合物を用意した。まず、各材料の必要な量を測定した:ポリマーA、必要なら放出調節薬、およびメロキシカムである。均質化するまでこれらの成分を混合し、ポリマーBを一定の混合の下で加えた。混合物を室温でリング型に注入し、それからオーブン内に105℃で1時間放置した。それから型を冷やして、形成されたリングをそれぞれの型から取り外して最終産物を得た。
上述したように各成分を測定し、しかし表2(GF−11)および表2a(GF−22)に示すようにポリマーAをポリマーBに替えかつポリマーCをポリマーDに替えることによって、リングを他のポリマーを用いても作成した。加えて、ジ(2−エチルヘキサン)すずをポリマーCとポリマーDとの重合用の触媒として加えた。均質化するまで成分を混合し、リング型に注入した。室温(23〜25℃)で1時間放置した。それから形成されたリングをそれぞれの型から取り外し、最終産物を得た。
1.3−本発明の好ましい処方
表1および2の一般処方によると、異なる量のDHEAおよび薬剤放出増強因子を有する膣リングの処方が用意された。本発明の好ましい処方は表3、4、5、および6に含まれる。全ての成分量をグラム単位で示す。
Figure 2015506933
Figure 2015506933
Figure 2015506933
Figure 2015506933
表3〜6に示す特定処方(SF)もまた、DHEAの代わりに活性因子DHE−Sを用いることによって調製した。これらの表に示す比率に応じて調製した全てのリングは適切に重合した。
実施例2−インビトロ放出試験
表1〜6に記述される膣リングを用いたインビトロ放出試験を、以下に示す解析手順に応じて行った。処方の結果の説明時に表3〜6のアッセイ命名法を「SF−n」のように示す。ここで、nは、これらの表に示す処方の番号である。
a)拡散媒体調製:189mlのZephiran(登録商標)(17%塩化ベンザルコニウム)を正しく測定し、24リットルの蒸留水が入った鍵付きのポリエチレン容器に移した。撹拌して均質化させた。コンテナに調整バッチ番号および製造日に示すラベルを張り付けた。
拡散媒体をいったん調製した後、262.4nmの吸光度を測定することによって溶液をチェックし、結果の読み取り値は1.3〜1.6の範囲にあるべきである;さもなければ溶液は廃棄すべきである。
b)サンプル調製:無作為に選択した各処方の4つのリングを個別に測定し、それぞれの重量を記録した。適切な長さのポリエチレン糸を各リングに取り付け、リングを完全に浸すようにした。リングを、ねじ口(拡散媒体の消失を防ぐ)付きかつ広口の500mLポリエチレンボトルに懸濁させた:各ボトル底面からリングが2.0±0.2cm離れるように、リングをボトルの外表面テープで固定した。対応するリングを示すラベルをボトルに張り付けた。
サンプル入りのボトルを、温度を37℃に設定して定温水浴槽(BT−47モデル、Yamato、日本)に置き、100rpmで懸濁システムを稼働させた。浴槽温度および懸濁速度を毎日チェックした。温度は37±0.5℃であるべきであり、懸濁速度は100±5rpm以内であるべきである。
媒体溶液を、日曜日を除き毎日交換した(24時間後)。第2週目の月曜日から、サンプルを廃棄した。なお、拡散媒体は同じ時間に毎日入れ替えた。
c)解析手順:調製サンプルおよび取得サンプルを、210nmでのUV分光光度法によって決定した。
ビール−ランベルトの法則に合致する範囲の濃度を決定するために、異なる媒体における異なる濃度のミクロン化したDHEAに対する補正カーブを作成した。調製されるべき標準濃度を規定し、かつ、必要な場合、サンプルを希釈した。
d)DHEA標準溶液の調製:約25mgのミクロン化標準DHEAを正確に測定し、50mLメスフラスコに移し、約25mLのエタノールを加え、エタノールで規定の容量になるように溶解しかつ作成した。得られたストック溶液の濃度は約0.5mg/mlであった。ストック溶液の2.0ml分を容積測定ピペットで取り25mLメスフラスコに入れた:サンプル測定に用いた拡散媒体によって容積を完了した。得られた濃度は約0.04mg/mlであった。
取得したサンプルおよび調製した標準の210nmにおける吸光度の測定を続けた。
日々放出されるデヒドロエピアンドロステロンの量を、次の数式を用いて計算した。
Figure 2015506933
DHEAおよび放出調節因子を有する膣リングのインビトロ放出アッセイの結果を以下に記述する。
2.1 PVP K−30の濃度が異なる場合における等しいDHEA容量(2.0g)
図1は、2.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないリング(SF−11)が19.8mgのDHEA平均初期放出(1日目)を有したことを示す(表7も参照)。10%(SF−13)および15%(SF−14)のPVP K−30を有するリングからの初期放出は、この薬剤がない場合よりも高く、それぞれ平均値にして29.4および32.9mgを達成した。同様に、5%のPVP K−30を有するリング(SF−12)もまた、この薬剤がない場合に比べて高い放出を有し、DHEAが同量の場合(2.0g)に1日目に23.6gの値を達成した(表7)。全ての場合に顕著な初期低減が起こるとはいえ、最初の4日間、PVP K−30を有するリングではより顕著な放出が維持される(図1を参照)。
表7に、一覧にした濃度のPVP K−30を含むリングからの最初の4日間に放出された平均DEHA量を一覧にする。各条件に対して、4つのリングの放出媒体の4通りのサンプルを採取した。
Figure 2015506933
15日目から、放出カーブの勾配はより低く、リングはDHEAを期間中に絶えずかつ永続的に放出し続け、これは90日目まで維持される。DHEAの量が同じ(2.0g)で、PVP K−30を有しないリング、10%のPVP K−30を有するリング、および15%のPVP K−30を有するリングを比較すると、図1から明白に明らかなように、PVP K−30を有するリングにおける長期間に亘るDHEAの放出が常に高いこと、より多い量のこの薬剤を有するリングではより多いことが示された。15%のPVP K−30では、5〜30日目の平均DHEA放出は21.5mgであった:一方、10%では平均18.7mgであり、5%では平均14.5mgであり、PVP K−30が無ければ平均12.2mgであった(図5の白い棒)。短期間において観察される傾向を維持するDHEAの放出が90日目までさえも起こることが観察されることは注目すべきことである;それゆえ15%のPVP K−30の存在下における31〜90日目の平均DHEA放出は17.5mgであったことが分かり得る;一方、10%では平均は14.7mgであり、5%では9.3mgであり、PVP K−30が無ければ6.7mgであった(図6、白い棒)。
2.2−PVP K−30が存在しない場合および様々な濃度のPVP K−30が存在する場合における低DHEA用量
DHEA用量が低い(1.0g、0.5g)場合、PVP K−30の同じ効果が観察された、すなわち、PVP K−30を有するリングにおける有効成分の放出はより多く、薬剤濃度が増えるほど放出量が増えた(図2および図3)。加えて、図3に示すように、最も低い濃度のDHEA(0.5g)を有するリングでは、PVP K−30効果の飽和が観察された。15%のPVP K−30(SF−4)(丸形)および20%のPVP K−30(SF−5)(菱形)では、DHEAの放出に明白な違いは無かった。
2.3−PVP K−30が存在しない場合および様々な濃度のPVP K−30が存在する場合における高DEHA用量
加えて、高用量のDHEA(2.5g)を有し、かつPVP K−30を有しない(SF−11)かまたはPVP K−30を有する(SF−17およびSF−18)リングを試験した。全ての場合、試験期間中、PVP K−30を有しないリングは低量のDHEAを放出した。1〜4日目の間、PVP K−30を有しないリングは22.3mgのDHEAを放出し、5%のPVP K−30(SF−17)を有するリングは26.1mgのDHEAを放出し、10%のPVP K−30(SF−28)を有するリングは32.1mgのDHEAを放出した(図4、灰色の棒)。それに続く日(5〜30日目)では、PVP K−30が濃度が増加するとDHEA放出もまた増加し、0%、5%、および10%のPVP K−30に対してそれぞれ14.7mg、18.5g、および24.2mgであった(図5、灰色の棒)。同様に、より長い時間(31〜90日目)では、これらのリングから顕著な放出が依然として観察され、PVP K−30濃度が0%、5%、および10%の場合にそれぞれ10.8mg、4.0mg、および19.1mgであった(図6、灰色の棒)
2.5gのDHEA用量は、試験した最も高い用量であり、それゆえ、PVP K−30の有無に関わらず最も高いDHEA放出が得られた用量であった。図4〜6に示すように、全ての放出時間において、2.5gのDHEAを有しPVP K−30を有しない場合に得られる放出は、達成され、かつ、10%および15%のPVP K−30を有しかつ低濃度のDHEA(1.0gまたは0.5g)のDHEAを有するリングによって超えられた。加えて、図7に示すように、2.5gのDHEAおよび5%のPVP K−30を有するリングから得られる放出は、1.0gのDHEAおよび15%のPVP K−30を有するリングを用いて達成された。1.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないリング(SF−6)(三角形)からの放出または1.0gのDHEAおよび15%のPVP K−30を有するリング(SF−9)(四角形)からの放出は、2.5gのDHEAおよび5%のPVP K−30を有するリング(菱形)と比較された。
同様に、図8に示しかつ図4、5、および6において白い棒(0%のPVP K−30)対ハッチング付棒(15%および20%のPVP K−30)として比較されるように、2.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないリングからの放出レベルは、低用量のDHEA(0.5g)および20%のPVP K−30(SFー5)を有するリングからの放出よりも低かった。
Figure 2015506933
2.4−有効成分の他の放出調節因子
1.0g2.0gの用量のDHEAを有しかつ10%のラクトース(SF−22およびSF−24)、15%のラクトース(SF−23およびSF−25)、5%の微晶質セルロース(SF−26およびSF−28)または15%の微晶質セルロース(SF−27およびSF−29)を有するリング、DHEAを有するがラクトースまたは微晶質セルロースを有しないリングに比べて短期間でより高い量のDHEAを放出し;長時間では後者と同様の放出レベルが得られた。図9では、1〜22日目の間においてリングからのDHEA放出を増加させる10%および15%のラクトースの効果が観察された;しかし、23〜90日目の間では、放出レベルは、ラクトースを有するリングと有しないリングとで区別できなかった。
2.0gのDHEA、0.1%(SF−20)または0.5%(SF−21)のラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を有するリングもまた、SLSを有しないリングに比べて、より高い量の薬剤を放出したが、それは短期間(1〜15日目)のみであった。16〜90日目では、図10における0.5%のSLSを有するリングとSLSを有しないリングとに示すように、薬剤を有するリングと有しないリングと間で違いは観察されなかった。
より高濃度のSLSもまた試験したが、リングが適切に硬化しなかったため、廃棄した。
これらの結果から、我々は、PVP K−30を有する場合のみが薬剤を有しないリングに比べて短期間および長期間(少なくとも90日目まで)の両方において有効成分の高放出を達成できると結論する。試験した薬剤がない場合にも同様の効果が得られたが、どのリングも、製造の重合化工程において適切に硬化しないか、または、長期間において放出に違いが見られなかった。
PVP K−30を放出調節薬として有するリングから最も高い放出は、90日目までも維持され、この薬剤を有しないリングに比べて放出は常に高かった。
試験した他の薬剤とは異なり、PVP K−30を有するリングが、観察された通りの放出特性を示すことを予測するものが何も無かったので、これらの結果は完全に驚くべきものであった。
2.5−他のポリマー
ポリマーCおよびD(図2、GF−11を参照)によって形成され、異なる用量のDHEAを有し、かつPVP K−30を有しないリングを試験した。示された物性のために、これらのリングはヒト用に推奨される製品として処分された。それにも関わらず、DHEAを有するリングの放出特性を評価し、そして、これらのリングは記録時間を通じてポリマーAからなるリングに比べて高い量の有効成分を放出することが観察された。
これらの結果は、薬剤製品に対しては膣リングの形態はリングが高くかつ安定した放出率のインビトロ放出特性を示すことに十分では無く、しかし、適切な物性、他の要素の中でもとりわけ、最終製品の受容性質の必要性を満たすことをも有するべきであることを実証している。
実施例3−リングの物性
DHEAを有する膣リングは、組織レベルに達して治療効果を達成できる有効成分の必要な放出特性を有することに加えて、使用者に対する受容性必要性の他に、膣内投与を可能にする他の特性をも有しなければならない。これらのうち、膣内に挿入するための形態にするために使用者がリングを押すことができるように、リングは柔軟でなければならない。加えて、リングは、均一な滑面を有し、触りやすく、粘着性および規則的な堅さが無く、すなわち、投与が容易になるような一定の柔らかさを有しなければならない。
異なる用量のDHEAおよび異なる濃度の異なる有効成分放出調節薬を有するリングを試験した。これらのリングにおいて、堅さ(硬度)、柔軟性、多孔性、粘着性、および明るさ特性を評価した。
DHEAを有しかつ放出調節因子としてPVP K−30を有するリングは、リング中の薬剤濃度およびDHEA量に応じて異なる物性を有した。PVP K−30を加えると、徐々に硬度(堅さ)が増加し、柔軟性が低下し、かつ、多孔性が増加した。さらに、高用量のPVP K−30およびDHEAの場合、リング粘着性が顕著に増加した。
これらの観察を、有効成分の放出調節薬と共に用いたDHEAの濃度を一覧にした表8に明確に示す。
膣内投与リングが有しなければならない特性に対応して、より高い堅さを有するものは廃棄され、それらは明るさを有さず、ほとんどまたはまったく柔軟性が無く、明らかに多孔性でありかつ粘着性であった。その結果、高濃度のDHEAを有しかつPVP K−30を有するかまたは有しないリング、すなわち、2.5gのDHEAおよび10%のPVP K−30を有するリング、2.0gおよび15%のPVP K−30を有するリング、および0.5gのDHEAおよび20%のPVP K−30を有するリング(表8)は、膣内投与には適さない。
試験した他の放出調節因子もまた、DHEAを有するリングの物性を改変した。表8および表9からのデータを比較することによって観察されるように、DHEAの用量が同じである場合、ラクトースを有するリングは、PVP K−30を有するリングにおいて観察されたものと同様の堅さを示した。2.0gのDHEAおよびラクトースを有するリングの柔軟性は、1.0gのDHEAおよび同じ薬剤(10%または15%)を有するリングに比べてより低かった。ラクトースを有するリングは、高多孔性および低レベルの輝度および粘着性を有した。物性のみを考慮すれば、高用量のDHEA(2.0g)およびラクトース(15%)を有するリングは、最終製品としては推奨されない(表9)。
DHEAおよび0.5%の微晶質セルロースを有するリングは、一定の程度の多孔性があったとはいえ、経膣的に投与されるに適した堅さ、柔軟性、粘着性、および明るさの物性を有した。高用量の微晶質セルロース(15%)を有するリングは、高い堅さ(硬度)、および高多孔性(粗面)のために最終製品としては推奨されなかった(表9)。
2.0gのDHEAおよび0.1%または0.5%のラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を有するリングもまた試験された。両条件の下で、リングは良好な物性を有した(表9)ので、これらのパラメータのみを考慮すれば、これらのリングは最終製品として推奨される。
Figure 2015506933
加えて、リング製造に用いた代替ポリマー(表2に規定されるように、ポリマーCおよびD)もまた、物性に影響を与えた。型注入時の製造工程において、これらのポリマーを有する混合物が、他のポリマー(ポリマーAおよびB)を有する混合物に比べて顕著により堅くかつ粘稠であり、加える圧力のために型への注入および充填が困難であった。重合(硬化)したリングはしかし非常に硬く、堅牢で、かつ柔軟性に乏しく、膣内投与をシミュレートするように曲げた状態を維持することは困難であった。したがって、高い堅さ(堅牢さ)、貧しい柔軟性、一定の多孔性および粘着性(表8)のために、これらのリングは最終製品としては適さない。
実施例4−DHEAインビボ放出研究
インビボでのDHEAの膣内放出および吸収を表すために、異なる処方の3つの膣リングを、38歳を超える9名の健康な女性ボランティアに投与した。DHEAを有しかつ調節薬を有するかまたは有しないリングを投与した後の活性薬の子宮内膜および細胞質レベルを測定した。
この研究に用いたリングは、1)1.0gのDHEAを有しかつ調節薬を有しないか、2)2.0gのDHEAを有しかつ調節薬を有しないか、または、3)1.0gのDHEAおよび15%のPVP K−30を有した。これらのリングのそれぞれ1つを、3名のボランティアに投与した。これらの用量の活性薬剤および調節薬は、インビトロ放出研究が、記録期間(1〜90日目)を通じてこれらのリング間のDHEA放出量に顕著な違いを示したために、かつ、またこれらのリングの物性が優れていることによって、インビボ研究のために選択された。これらの全ての特性によって、これらのリングが最終製品候補として推奨された。
女性は、生理周期の3〜5日目または激しい生理出血終了後に、膣リングを装着した。次の時間(リング装着後の時間):1、2、6、24、72、120、168、216、360、372、528、および720時間目に、各ボランティアから血液サンプルを採取した。子宮内膜液サンプルもまた、リング投与後の3、7、15、および22日目に採取した。ボランティアには、リングは次の生理周期まで取り付けたままでいられるが、激しい流血のための不快感がリングによって生じる場合には外し得ると説明された。
膣リングを外さなければならなかったボランティアの、720時間(30日)における細胞質レベルのデータは廃棄した。1名はグループ1からの、もう1名はグループ3からの、2名のボランティアは、リングを外した。他の女性は、リングを少なくとも60日は取り付けたままにした。評価を標準化するために、30日目までに得られた結果を解析した。
図11は、1.0gのDHEAを有しかつ調節薬を有しないリングを投与した後に得られた細胞質および子宮内膜DHEAレベルを示す。細胞質DHEA量は、子宮内膜DHEAレベルよりも、最大で約20nmol/L低かった。子宮内膜DHEAレベル(四角形)は顕著に高く、56.2nmol/Lの値が達成された。細胞質DHEAレベルは、リング投与後の216時間(9日)後に一定を維持する傾向になり、13nmol/Lに近い値を達成した。
1.0gのDHEAおよび15%のPVP K−30を有するリングの子宮内膜DHEAレベルは、同用量のDHEAを有しかつPVP K−30を有しないリングに比べて高かった。この効果は図12に明白に示される。調節薬を有するリングを投与した時、サンプルに見られたDHEA量は、調節薬を有しないリング(四角形)に比べて平均して1.9倍高かった(三角形)。さらには、1.0gのDHEAおよび15%のPVP K−30(三角形)を有するリングでは、2.0gのDHEAを有しかつ調節薬を有しないリング(十字形)よりも平均して1.5倍高くなった。これらの結果において、膣リング投与後の7日目における子宮内膜DHEAレベルにおけるピックを区別することができた。ピークはこの時間に正確に起こらず、期間内に採取した女性の子宮内膜液のサンプル数が低いために、観察され得ないようである。それでも、この結果は、PVP K−30を有するリングを用いて子宮内膜において達成されるDHEAの量は、1.0gおよび2.0gのDHEAを有するリングにおいて、この薬剤を有しないリングに比べて顕著に高かったと主張することを許容するほど決定的である。これらの結果は、インビトロ放出での試験で得られた結果に類似する。1.0gのDHEAおよび15%のPVP K−30を有するリングの5〜30日目におけるDHEAのインビトロ放出の増加(表5を参照)は、この薬剤を有しないリングに比べて、平均して1.8倍(対して子宮内膜では1.9倍)であり、2.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないリングに比べて、1.6倍(対して子宮内膜では1.5倍、図12)であった。言い換えると、膣リングから得られる子宮内膜におけるレベルは、インビトロ放出から得られるDHEA量から見積もることができる。
細胞質DHEAレベルを測定した時、子宮内膜液において見られる異なる振る舞いが観察された。一方では、1.0g用量のDHEAにおいて見出される細胞質レベルは、調節因子PVP K−30を有するリングが、PVP K−30を有しないリングよりも高く、約1.4倍の増加であった(図13を参照、十字形対丸形);これは、これら2つのタイプのリング間の1.8倍の違いをもたらしたインビトロ放出試験から得られた結果に合致する(図5を参照、破線棒)。他方では、インビトロ放出の挙動(図5、ドット付き棒15%のPVP K−30対白棒0%のPVP K−30)に基づけば、1.0gのDHEAおよび15%のPVP K−30を有するリングでは、より高用量(2.0g)のDHEAを有するが調節因子を有しないリングに比べて、細胞質レベルが1.6倍高いことが予測される;しかし、細胞質レベルに対する効果は逆になり、2.0のDHEAを有するリングは、1.0gのDHEAおよび30%のPVP K−30を有するリングよりも高かった(図13、三角形対十字形)。
インビトロ放出からは、15%のPVP K−30の存在下において、薬剤を有しない全ての用量のDHEAに比べてDHEAの高放出が観察されたので、これらの結果は完全に期待できずかつ予期できないものである。これによって、PVP K−30をするリングを用いた場合にインビボにおいてより高いDHEA組織濃度が得られるが、薬剤を有しないが高用量のDHEAを有するリングに比べてより低い細胞質濃度が得られると予測することはできない。
インビトロ放出の結果から、DHEA濃度が同じ場合、PVP K−30を有するリングでは、細胞質レベルおよび子宮内膜レベルの双方において、PVP K−30を有しないリングに比べてDHEA濃度がより高くなることが期待されたが、しかし、PVP K−30を有するリングでは、細胞質濃度を同じ程度に増加させること無く組織の原位置においてより高い薬剤レベルが達成されたが、PVP K−30を有しないリングではそうでは無かったという驚くべき結果が得られた。
子宮内膜における濃度をより高くするために、(PVP K−30を加えること無く)リング内のDHEA量を増加させると、細胞質薬剤濃度もまた上昇する(図13)。したがって、細胞質濃度に影響を与えること無く同様の方法で組織濃度をより高めるためには、リングにおけるDHEA用量を増加すること無くリング内のDHEAおよびPVPを共投与すれば十分である(図13)。
あるいは、インビトロ試験によると、活性薬剤が少なくとも30〜90日持続して放出されることが示されているので、発見された結果は、ラクトース、SLS、および微晶質セルロースなどの他の放出調節薬を有する膣リングもまた子宮内膜に対するDHEAの放出に有用であることを示している。さらに、これらの薬剤もまた、少なくとも最初の15〜22日目の間に、これらを含むリングからのより高いDHEA放出を誘発した。
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2.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないかもしくは10%または15%のPVP K−30を有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。 1.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないかもしくは10%または15%のPVP K−30を有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。 0.5gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないかまたは15%および20%のPVP K−30を有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。 2.5g、2.0g、1.0g、および0.5gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないかまたは5%、10%、15%、および20%のPVP K−30を有する膣リングからの、1〜4日目からのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。 2.5g、2.0g、1.0g、および0.5gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないかまたは5%、10%、15%、および20%のPVP K−30を有する膣リングからの、5〜30日目からのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。 22.5g、2.0g、1.0g、および0.5gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しないかまたは5%、10%、15%、および20%のPVP K−30を有する膣リングからの、31〜90日目からのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。 1.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しない膣リング、1.0gのDHEAを有しかつ5%のPVP K−30を有する膣リング、および、2.5gのDHEAを有しかつ5%のPVP K−30を有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。 2.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しない膣リング、および、0.5gのDHEAを有しかつ20%のPVP K−30を有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。 2.0gのDHEAを有しかつラクトース無しまたは10%のラクトース有りあるいは15%のラクトースを有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。 2.0gのDHEAを有しかつラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を有しないかまたは0.5%のSLSを有する膣リングからのデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のインビトロ放出特性。 1.0gのDHEAを有しかつ薬剤放出調節因子を有しない膣リングを投与した後における女性の細胞質液および子宮内膜液におけるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のレベル。 1.0gおよび2.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しない膣リングならびに1.0gのDHEAおよび15%のPVP K−30を有する膣リングを投与した後における女性の子宮内膜液におけるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のレベル。 1.0gおよび2.0gのDHEAを有しかつPVP K−30を有しない膣リングならびに1.0gのDHEAおよび15%のPVP K−30を有する膣リングを投与した後における女性の細胞質におけるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)のレベル。

Claims (13)

  1. デヒドロエピアンドロステロン、硫酸デヒドロエピアンドロステロン、またはその薬剤的に許容される塩を活性薬として有し、ポリビニルピロリドンK−30を、有効成分放出のための調節因子としてさらに有することを特徴とする持続放出膣リング。
  2. 上記活性薬はデヒドロエピアンドロステロンであることを特徴とする請求項1に記載の膣リング。
  3. 上記活性薬は硫酸デヒドロエピアンドロステロンであることを特徴とする請求項1に記載の膣リング。
  4. 上記有効成分が少なくとも90日持続的に放出されることを特徴とする請求項1に記載の膣リング。
  5. 上記有効成分を少なくとも60日持続的に放出することを特徴とする請求項4に記載の膣リング。
  6. 上記有効成分を少なくとも30日持続的に放出することを特徴とする請求項4に記載の膣リング。
  7. 上記処方の上記総重量の1〜32重量%のデヒドロエピアンドロステロンを有することを特徴とする請求項1に記載する膣リング。
  8. 上記処方の上記総重量の0〜25重量%のポリビニルピロリドンK−30を有することを特徴とする請求項1に記載の膣リング。
  9. 女性における卵巣予備能を増加させることに有用な薬剤を調製するために用いられる請求項1に記載の膣リングの、使用。
  10. 補助生殖医療に有用な薬剤を調製するために用いられる請求項1に記載の膣リングの、使用。
  11. 閉経期に関連する症状の治療に有用な薬剤を調製するために用いられる請求項1に記載の膣リングの、使用。
  12. 閉経後女性における外陰部萎縮症および膣萎縮症の症状の治療に有用な薬剤を調製するために用いられる請求項1に記載の膣リングの、使用。
  13. 閉経後女性における性機能障害の治療に有用な薬剤を調製するために用いられる請求項1に記載の膣リングの、使用。
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