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JP2017214343A - 尋常性ざ瘡治療剤 - Google Patents

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JP2017214343A JP2016118342A JP2016118342A JP2017214343A JP 2017214343 A JP2017214343 A JP 2017214343A JP 2016118342 A JP2016118342 A JP 2016118342A JP 2016118342 A JP2016118342 A JP 2016118342A JP 2017214343 A JP2017214343 A JP 2017214343A
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博子 小林
Hiroko Kobayashi
博子 小林
清水 康之
Yasuyuki Shimizu
康之 清水
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INTER RINKU KK
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COSTECH CO Ltd
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Abstract

【課題】アダパレン水性ゲル剤の顔面の患部への塗布使用中に現れる副作用である皮膚不快感、皮膚刺激感、皮膚剥脱、紅斑又はそう痒症等症状を軽減した製剤の提供。【解決手段】アダパレンの0.1質量%にスクワランの1〜3質量%を配合し、更にはモノステアリン酸グリセリンの0.1〜0.5質量%、ワセリンの0.5〜6.5質量%、カルボキシビニルポリマーの0.2〜0.4質量%、及び濃グリセリンの38〜42質量%をも配合し、pHを6.0〜7.5に調整することよりなるクリーム、又はアダパレンの0.1質量%にスクワランを4〜8質量%配合し、更にはモノステアリン酸グリセリンの0.5〜1.0質量%、カルボキシビニルポリマーを0.2〜0.4質量%、濃グリセリン45〜55質量%をも配合し、pHを6.0〜7.5に調整することよりなるローション。【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
本発明は、尋常性ざ瘡治療剤に関する。
本発明は、アダパレン水性ゲル剤の顔面の患部への塗布使用中に現れる皮膚乾燥、皮膚不快感、皮膚剥脱、紅斑、及びそう痒症等の不快な副作用を処方の工夫により軽減することによって、アダパレンの投与をより持続的に行うことを可能とする尋常性ざ瘡治療剤に関する。
ダパレンは、第三世代の合成レチノイド類に属し、脂腺や毛包に浸透してレチノインレセプターに選択的に結合し、表皮角化細胞の角化を抑制することでニキビの初発疹である面皰のサイズを縮小する作用を有する。欧州では1994年に、米国では1996年に使用が認められ、日本では2008年にプロピレングリコール、パラオキシ安息香酸メチル、カルボキシビニルポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、エデト酸ナトリウム水和物、水酸化ナトリウム及び精製水を基剤とするゲル状の軟膏製剤(ディフェリンゲル0.1%)が発売され現在、臨床使用されている(非特許文献1)
ディフェリンゲル0.1%は顔面の尋常性ざ瘡にのみ1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布する製剤であり、就寝前に使用する。治療開始3ヵ月以内に症状の改善が認められない場合には使用を中止する。症状改善により本剤の塗布の必要がなくなった場合は塗布を中止し、漫然と長期にわたって使用しない。また過敏症や重度皮膚刺激感が認められた場合は使用を中止する等の使用上の注意が必要とされる。さらに、使用中に皮膚乾燥、皮膚不快感、皮膚剥脱、紅斑、そう痒症等の副作用により具体的には塗布部位がヒリヒリする、乾燥する、顔の皮がむけて剥がれてくる、かゆみが出てくるなどの症状があらわれることがあり、これらの副作用は治療開始2週間以内に発生することが多い。継続使用中に消失又は軽減が認められない場合は必要に応じて休薬等の適切な処置を行う必要がある。また、臨床の現場では、例えば保湿ローションをあらかじめ皮膚に塗布して保湿状態を保持した上でディフェリンゲル0.1%を塗布するなど、投与前に皮膚の前処理を行っている例もある。
アダパレンの投与方法に関するこれまでの工夫については、多数の検討がなされている。例えば以下に示す特許文献1〜29がその例として挙げられるが、これらのいずれの発明においても殆んど全ての場合が疾患の治療法に関するもの及びアダパレンの経皮吸収促進を図ることを目的とした発明であり、アダパレンの塗布使用期間中に見られる皮膚乾燥、皮膚不快感、皮膚剥脱、紅斑、そう痒症等の副作用の軽減を目的として製剤の処方を工夫検討した例は見当たらない。
これまでの研究例としては例えば、0.5〜25質量部のアスコルビン酸又はその塩を共存させることにより角質や皮膚への浸透性を高めたアダパレン含有外用剤組成物(特許文献1)、オリゴ糖アルドン酸類をアダパレンと共存させることによりアダパレンの皮膚への浸透性を改善した外用剤組成物(特許文献2)、総重量に対して0.3重%のアダパレンを含むことを特徴とする薬剤組成物(特許文献3)、ジフェンヒドラミン及び/又はマレイン酸クロルフェニラミンを共存させたアダパレン含有液剤、ローション剤、ゲル剤、エアゾール剤、クリーム剤又は水性軟膏剤(特許文献4)、タウリンを共存させた角質や皮膚への浸透性に優れたアダパレン含有外用剤組成物(特許文献5)、ユビデカレノン、グリチルリチン酸二カリウム、酢酸トコフェロール、カンフル及びメントールの少なくとも1種を共存させた角質や皮膚への浸透性に優れたアダパレン含有外用剤組成物(特許文献6)、アルブチンを共存させた角質や皮膚への浸透性に優れたアダパレン含有外用剤組成物(特許文献7)、イブプロフェンピコノール又はグリチルレチン酸を共存させた角質や皮膚への浸透性に優れたアダパレン含有外用剤(特許文献8)、リボフラビン、ニコチン酸アミド、パンテノール、アスコルビン酸又はその塩、及びビオチンの少なくとも1種を含有する皮膚への浸透性に優れたアダパレン含有外用剤組成物(特許文献9)、イソプロピルメチルフェノールを共存させた角質や皮膚への浸透性に優れたアダパレン含有外用剤組成物(特許文献10)、乳酸メンチルを共存させた角質や皮膚への浸透性に優れたアダパレン含有外用剤組成物(特許文献11)、リドカインを共存させた角質や皮膚への浸透性に優れたアダパレン含有外用剤組成物(特許文献12)、ジフェンヒドラミン及びマレイン酸クロルフェニラミンの少なくとも1種を共存させた角質や皮膚への浸透性に優れたアダパレン含有外用剤組成物(特許文献13)、0.5質量%のダプソン、0.1質量%のアダパレン、1.5質量%のベンジルアルコール、5〜25質量%のPEG400、又は0.03質量%のクエン酸又は1〜4質量%のヒドロキシエチルセルロース、又は0.5〜2質量%のCarbopol980、又は5〜15質量%のジメチルイソソルビド、又は2〜3質量%のヒドロキシエチルセルロース、更にグリセリンを含み、pHが5.5で、ゲル、エマルジョン、クリーム、液体、ペースト、ローション、ナノエマルジョン、マイクロエマルジョン、逆エマルジョン、およびリポソームクリームからなる群から選択される1つの形態である尋常性ざ瘡の治療用組成物(特許文献14)、効力を増大し毒性を減少することを期待したアダパレンと過酸化ベンゾイルとを併用する試みが成されている(ざ瘡の処置を目的としたアダパレンと過酸化ベンゾイルとの共存組成物(特許文献15〜22)、可溶化フェノール誘導体およびレチノイドを含むワセリンフリーかつエラストマーフリーの無水組成物の形態の新規な脱色素沈着組成物(特許文献23)、プロピレングリコール、ゲル化剤(Carbopol980、界面活性剤(ポロキサマー)を含みpHが約4.7から5.3であるアダパレン水性ゲル(特許文献24)、座瘡の維持療法におけるアダパレンの使用方法(特許文献25)、皮膚疾患を治療するためのアダパレンの組成物:アダパレン3mg、カルボマー940(BF Goodrich Carbopol−980)11mg、エデト酸二ナトリウム1mg、メチルパラベン2mg、ポロキサマー124 2mg、プロピレングリコール40mg、水酸化ナトリウム:pH5.0+/−0.3を得るのに必要な量、精製水1gにする十分量からなるゲル状組成物(特許文献26)、pH3〜9の及び15,000cP未満の粘度を有するヒト対象者の皮膚疾患を治療する為のポリアクリル酸重合体を基剤とする局所水性ゲル組成物(特許文献27)、ニキビ治療組成物および利用方法(特許文献28)、クエン酸トリエチルとアダパレンを基本成分とした処置用医薬組成物(特許文献29)等が報告されている。
医療用医薬品添付文書;ディフェリンゲル0.1% 特開2013−199485号公報 特開2011−140499号公報 特開2011−032287号公報 特開2010−095534号公報 特開2008−273941号公報 特開2008−255017号公報 特開2008−25501号公報 特開2008−184446号公報 特開2008−184445号公報 特開2008−184444号公報 特開2008−184443号公報 特開2008−184442号公報 特開2008−137936号公報 特表2013−500984号公報 特開2011−037904号公報 特表2013−518920号公報 特表2011−510907号公報 特表2010−513427号公報 特表2010−513428号公報 特表2009−542779号公報 特許4889922号公報 特表2011−504923号公報 特表2011−521933号公報 特表2011−504912号公報 特表2008−517031号公報 特表2005−526063号公報 特許4988129号公報 米抄2011/0021447号公報 米抄2010/0069490号公報
アダパレン水性ゲル剤の顔面の患部への塗布使用中に現れる副作用は、表皮角化細胞の角化を抑制することで表皮の保湿機能が失われることによると推測される。臨床使用上の経験からは、まず塗布期間中にまず皮膚乾燥が起こり、その結果として皮膚不快感、皮膚剥脱、紅斑又はそう痒症等症状が発現する。このような背景からは、顔面の患部への塗布使用中の皮膚乾燥を回避する工夫が副作用の発現を軽減するために必要であり、そのような性能を有する処方の製剤が望まれる。
そこで本発明者らは、保湿性を有する水溶性高分子と乳化系を組み合わせつつアダパレンの0.1質量%を含有する多数のクリーム剤又はローション剤を試作することにより、使用中の乾燥感(乾いて突っ張る感じがする)及び皮膚不快感(塗布部位がヒリヒリする、かゆみが出てくる)を防止するために、皮膚の保湿感を高めるなど副作用症状の発現を抑制する尋常性ざ瘡治療製剤を得るべく検討した。
その結果、アダパレンに対して、スクワラン、モノステアリン酸グリセリン、ワセリン、カルボキシビニルポリマー、及び濃グリセリンを併用し、塩酸又は水酸化ナトリウムによりpHを6.0〜7.5に調整することより保存安定性が良く、塗布時における副作用症状の発現が抑制された尋常性ざ瘡治療製剤が得られることを見出した。
この際、本発明のスクワランの添加量は検討した結果、クリームにおいては1〜3質量%、ローションにおいては4〜8質量%であり、モノステアリン酸グリセリンの添加量はクリームにおいては0.1〜0.5質量%、ローションにおいては0.1〜0.5質量%である。
本発明のクリーム又はローションにおけるワセリンの添加量は0.5〜6.5質量%である。
本発明のカルボキシビニルポリマーの添加量は、クリームにおいては0.2〜0.4質量%、ローションにおいては0.03〜0.05質量%である。
本発明の濃グリセリンの添加量は、クリームにおいては38〜42質量%、ローションにおいては45〜55質量%である。
また、尋常性ざ瘡治療用の製剤としては極力、基剤に起因する皮膚刺激性を回避する必要がある。従って製剤のpHは酸性又はアルカリ性に片寄らず極力、微弱酸性〜中性近辺の6.0〜7.5の範囲に調整する。
本発明のクリームにおける水の配合量は、特に限定されないが、10〜90重量%である。
また本発明のクリームの調製に用いる多価アルコールとしてはグリセリン又はプロピレングリコールが挙げられ、その添加量は処方の設計に依存して決められる。
また本発明の尋常性ざ瘡治療剤の調製に用いる水溶性高分子としては、カルボキシビニルポリマーが最適である。その加量はクリームにおいては0.2〜0.4質量%、ローションにおいては0.03〜0.05質量%である。
本発明のクリーム又はローションにおけるワセリンの添加量は0.5〜6.5質量%である。
本発明の濃グリセリンの添加量はクリームにおいては38〜42質量%、ローションにおいては45〜55質量%である。
本発明の尋常性ざ瘡治療剤の調製に用いる界面活性剤としては、モノステアリン酸グリセリンが最適であるが、処方の設計によっては陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤とモノステアリン酸グリセリンとを併用しても良い。
この際、併用する非イオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられ、両イオン性界面活性剤としては、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、イミダゾリン型両性界面活性剤等が挙げられ、陰イオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ヤシアルコールエトキシ硫酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられ、陽イオン性界面活性剤としてはラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。また、これらの界面活性剤の選択と配合量は処方の設計に依存して決められる。
本発明の尋常性ざ瘡治療剤の調製に用いる油分も実施例に表示したものに限定されるものではなく、処方の設計によって炭化水素、油脂類、ロウ類、脂肪酸、高級アルコール、エステル類油等で、特に限定することなく適宜組み合わせて配合することができる。この際、炭化水素としては流動パラフィン、スクワラン、合成スクワラン、白色ワセリン、セレシンワックス、固形パラフィン、マイクロクリスタリンワックス等が、また油脂類としては、オリーブ油、大豆油、モクロウ等が挙げられ、ロウ類としては、ミツロウ、ラノリン等が、脂肪酸としては、ステアリン酸、オレイン酸等が、高級アルコールとしては、セタノール、オクチルドデカノール等が、エステル類としては、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル等が挙げられる。また、これらの添加量は処方の設計に依存して決められる。
本発明のクリームにおける水の配合量は、特に限定されないが、10〜90重量%である。
また本発明の尋常性ざ瘡治療剤の調製に用いる多価アルコールとしてはグリセリン又はプロピレングリコールが挙げられ、その添加量は処方の設計に依存して決められる。
また本発明の尋常性ざ瘡治療剤の調製に用いる水溶性高分子としては、カルボキシビニルポリマーが最適であるが、その他の水溶性高分子を併用して配合しても良く、その種類と添加量は処方の設計に依存して決められる。
また本発明の尋常性ざ瘡治療剤には、防腐剤、金属イオン封鎖剤、紫外線吸収剤、pH調整剤等の成分を必要に応じて配合することができる。
発明を実施する形態
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
クリームの製造手順
まず、表1に記載の成分と分量及びpHの水層を調製し、別に75〜80℃の加温下に油層を調製する。次いで、真空乳化機に水相と油相を入れ75〜80℃の加温下に3000±500rpm、約0.05MPaの条件下で約1時間、攪拌乳化し、熱時50メツシュの篩で篩過して室温まで冷却する。別に表1に記載の成分と分量で調製しておいたヘパリン類似物資水溶液と濃グリセリンを室温下で加え、泡が混入しないように低速で攪拌し均一に練合し、クリーム用チューブに充てんする。
Figure 2017214343
Figure 2017214343
Figure 2017214343
ローションの製造手順
まず、表1に記載の成分と分量及びpHの水層を調製し、別に75〜80℃の加温下に油層を調製する。次いで、真空乳化機に水相と油相を入れ75〜80℃の加温下に3000±500rpm、約0.05MPaの条件下で約1時間、攪拌乳化し、熱時50メッシュの篩で篩過して室温まで冷却する。別に表1に記載の成分と分量で調製しておいたヘパリン類似物資水溶液と濃グリセリンを室温下で加え、泡が混入しないように低速で攪拌し均一に混合し、ローション用容器に充てんする。
下記の成分と分量で実施例1と同様の製造手順に従いローションを調製する。
Figure 2017214343
下記の成分と分量で実施例4と同様の製造手順に従いローションを調製する。
Figure 2017214343
試験例
1.塗布試験
塗布時の副作用(皮膚乾燥、皮膚不快感、皮膚剥脱、紅斑又はそう痒症等)に及ぼすヘパリン類似物質の濃度の影響を観察した。
試験方法:
1−1.試料:
本発明実施例1〜5:比較例1:(実施例1におけるスクワランを0.5質量%に変更)、比較例2:(実施例1におけるスクワランを0.3質量%に変更)、比較例3:(実施例1におけるスクワランを0.1質量%に変更)、比較例4:(市販水性ゲル製剤)。
1−2.試験手順
健康成人(17〜33歳)、切り傷、すり傷、湿疹のない、男女各5名の上腕内側の皮膚に、日光又は日焼けランプ等による過度の紫外線曝露を避けるために、就寝前に1日1回、3カ月間、塗布させ、過敏症や重度皮膚刺激感が認められた場合は、塗布を中止することを前提として、▲1▼使用中の乾燥感(乾いて突っ張る感じがする)及び皮膚不快感(塗布部位がヒリヒリする、かゆみが出てくる)、皮膚の保湿感の高まりなどの症状の発現の有無と程度を観察した。
なお、この際の評点は、塗布しない場合と比較して、殆ど変化なし(0)、ごく僅かに変化あり(+1)、僅かに変化あり(+2)、変化あり(+3)、強く変化あり(+4)とした。
1−2.試験結果
Figure 2017214343
Figure 2017214343
Figure 2017214343
4.塗布時の感触に及ぼすワセリンの添加量の影響
実施例1においてワセリンの添加量を0.3、0.5、1.5、3.3、5.5、6.5、7・5、8.5質量%を配合したクリームを調製して塗布時の感触を比較した。その結果、0.3質量%ではやや被覆感が弱く、0.5、1.5、3.3、5.5、6.5質量%で被覆感は良好、8.5質量%では粘る感じであった。
5.塗布時の感触に及ぼす濃グリセリンの添加量の影響
実施例1において濃グリセリンの添加量を28、34、38、40、42、44質量%にしたクリームを調製して塗布時の感触を比較した。その結果、28〜及び34質量%では皮膚に展延しにくく、38及び42質量%では展延性は適度であり、44質量%では粘稠性が低めに感じた。従って本発明における濃グリセリンの添加量は38〜42質量%とした。
6.塗布時の感触に及ぼすカルボキシビニルポリマーの添加量の影響
実施例1においてカルボキシビニルポリマーの添加量を0.1、0.2、0.3、0.4、0.5質量%にしたクリーム剤、実施例5に於いてカルボキシビニルポリマーの添加量を0.02、0.03、0.05、0.1、0.2質量%にしたローション剤を調製し塗布時の感触を比較した。その結果、クリーム剤では0.1質量%では皮膚被覆性が低く、0.5質量%では展延しにくく0.2〜0.4質量%では展延性は適度であり被覆性も良好と感じた。ローション剤ではカルボキシビニルポリマーの0.02質量%では皮膚被覆性が低く、0.03及び0.05質量%では展延性は適度であり被覆性も良好と感じた。よって、本発明におけるカルボキシビニルポリマーの添加量は、クリーム剤で0.2〜0.4質量%、ローション剤で0.03〜0.05質量%とした。
7.アダパレン水溶液の安定性に及ぼすpHの影響
試験方法:
本発明の実施例1の処方・製造方法に対して、pHを0.1質量%の塩酸又は水酸化ナトリウム水溶液を用いて5.0、5.5、6.0、6.5、7.0、7.5及び8.0に調整して調製し、各試料を健康成人(17〜33歳)、切り傷、すり傷、湿疹のない、男女各5名の上腕内側の皮膚に、日光又は日焼けランプ等による過度の紫外線曝露を避けるために、就寝前に1日1回、3カ月間、塗布させ、過敏症や重度皮膚刺激感が認められた場合は、塗布を中止することを前提として、使用中の皮膚不快感(塗布部位がヒリヒリする、かゆみが出てくる)の発現の有無と程度を観察した。
なお、この際の評点は、塗布しない場合と比較して、殆ど変化なし(0)、ごく僅かに変化あり(+1)、僅かに変化あり(+2)、変化あり(+3)、強く変化あり(+4)とした。
Figure 2017214343
アダパレン水性ゲル剤の顔面の患部への塗布使用中に現れる副作用である皮膚不快感、皮膚刺激感、皮膚剥脱、紅斑又はそう痒症等症状を軽減した製剤が望まれる。本発明者らが見出した本発明のアダパレンの0.1質量%を含有するクリーム又はローションは水性ゲル剤の副作用の発現を軽減し汎用性を高め得た製剤である。

Claims (6)

  1. アダパレンの0.1質量%及びスクワランの1質量%以上を含むことよりなるクリーム
  2. モノステアリン酸グリセリンの0.1〜5質量%、ワセリンの0.5〜6.5質量%、カルボキシビニルポリマーの0.2〜0.4質量%、濃グリセリンの38〜42質量%を配合することよりなる特許請求項1のクリーム
  3. pHが6.0〜7.5である特許請求項1及び2のクリーム
  4. アダパレンの0.1質量%及びスクワランの4質量%以上を含むことよりなるローション
  5. モノステアリン酸グリセリンの0.1〜5質量%、カルボキシビニルポリマーの0.2〜0.4質量%、濃グリセリンの45〜55質量%を配合することよりなる特許請求項4のローション
  6. pHが6.0〜7.5である特許請求項4及び5のローション
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WO2025140398A1 (zh) * 2023-12-28 2025-07-03 杭州领业医药科技有限公司 一种具有协同增效治疗痤疮损伤作用的组合物及其制备方法和用途

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