JP2021146478A - 耐欠損性にすぐれた表面被覆切削工具 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、被削材の靭性が高いステンレス鋼や、切り込み量が変動する溶断面の加工のような不安定加工、あるいは、断続性の高い切削領域での切削加工においては、その高い皮膜硬さのため、粒子の脱落が顕著に発生し、工具の欠損を伴う異常損傷が進行することで、本来の性能を発揮することができないという問題を有していた。
そして、前記特許文献1および特許文献2では、被覆工具において、化学蒸着法を用いて硬質被覆層として形成される立方晶構造を有するAl、Ti複合炭窒化物の結晶粒の結晶面を(111)面に配向させることにより、すぐれた耐欠損性と耐摩耗性を兼ね備えた被覆工具が提案されている。
しかしながら、単に特定組成のNaCl型結晶構造のAl、Ti複合炭窒化物の結晶粒の結晶面を(111)面に配向させ、その配向性指数を特定の範囲に規定するのみでは、耐摩耗性および耐欠損性の両立を図ることはできず、その結果、長期の使用を実現することができないという問題を有していた。
「(1)炭化タングステン基超硬合金からなる工具基体の表面に、硬質被覆層を有してなる表面被覆切削工具において、
(a)前記硬質被覆層は、前記工具基体最表面に直接接してなる下部層と、該下部層に直接接してなる上部層との少なくとも二層を有し、前記硬質被覆層の全平均層厚は、0.6〜10.5μmであり、
(b)前記下部層は、Tiの窒化物もしくは炭窒化物からなり、その平均層厚は、0.05〜1.0μmであり、
(c)前記上部層は、AlとTiとの複合窒化物層または複合炭窒化物を含む層であり、その平均層厚は、0.5〜9.5μmであり、
組成式:(AlXTi1−X)(CYN1−Y)で表した場合、前記複合窒化物層または前記複合炭窒化物層のTiとAlとの合量に対してAlが占める平均含有割合Xavgおよび前記複合窒化物または前記複合炭窒化物層のCとNの合量に対してCが占める平均含有割合Yavg(但し、Xavg、Yavg はいずれも原子比)が、それぞれ、0.75≦Xavg≦0.90、0≦Yavg<0.05を満足し、NaCl型の面心立方晶構造を有する複合窒化物層または複合炭窒化物層からなり、
(d)炭化タングステン基超硬合金の残留圧縮応力の値が、300MPa〜2000MPaであることを特徴とする表面被覆切削工具。
(2)前記上部層において、X線回折を行った際に、立方晶(111)面の回折線強度値に対する立方晶(200)面における回折線強度値、I(111)/I(200)が、
1.0≦I(111)/I(200)の関係を満たすことを特徴とする(1)に記載された表面被覆切削工具。
(3)炭化タングステン基超硬合金の圧縮残留応力の値が、
850MPa〜2000MPaであることを特徴とする(1)または(2)の表面被覆切削工具。」
に特徴を有するものである。
なお、本明細書中において、数値範囲を示す際に、「〜」あるいは「−」を用いる場合は、その数値範囲の下限および上限を含むことを意味する。
つぎに、本発明の被覆工具の工具基体および硬質被覆層について、具体的に説明する。
工具基体としては、炭化タングステン基超硬合金を用いる。本発明は、前記超硬合金基体表面において300〜2000MPa、好ましくは、850〜2000MPaの残留圧縮応力が付与されることにより、硬質被覆層との密着性が高まり、連続高速切削領域に加え、断続切削領域においても、耐欠損性および耐摩耗性にすぐれた切削性能を有する切削 工具として用いることができる。
前記合金基体表面における残留圧縮応力値は、300MPa以上、好ましくは、850MPa以上とすることにより、加工中におけるクラックの進展を抑制し、高い耐欠損性を発揮させることができる。他方、2000MPa以下とすることにより、加工中における耐剥離効果を高めることができる。
前記工具基体への残留圧縮応力の付与は、ウェットブラストまたはドライブラストを用い、後記硬質被覆層の成膜前の前処理、あるいは、後記硬質被覆層の成膜後の後処理として行うことができる。
ウェットブラストまたはドライブラストを硬質被覆層の成膜前の前処理として行う場合には、成膜時の成膜温度を通常よりも低い温度とすることにより、残留圧縮応力の緩和を抑制できるため、工具の長寿命化を図ることができる。
例えば、ブラストによる基体への残留圧縮応力の付与は、硬質被覆層の成膜前もしくは成膜後に、アルミナや窒化ケイ素、ジルコニアの砥粒を用いたメディアにより、乾式または湿式のブラスト処理を工具表面へ投射することにより実施する。
ブラスト処理条件;
砥粒:ZrO2粒、Al2O3粒
砥粒形状:球形および/または多角形
砥粒サイズ(粒径):125−425μm(球形)/<125μm(多角形)
ブラスト圧力:0.10−0.4MPa
すくい面の法線に対する投射角度:0−90度
投射時間: 4−16秒
硬質被覆層は、下部層と上部層を含んでなり、その他の層として、上部層の上に最上層を設けることができる。
硬質被覆層の平均層厚は、0.6μm未満では、密着性、耐摩耗性および耐欠損性を長期の使用に亘って十分に確保することはできないため、0.6μm以上とする。一方、その平均層厚が、10.5μmを超えると、剥離あるいは欠損が生じ易くなることから、10.5μm以下とすることが望ましい。
<平均層厚>
下部層は、Tiの窒化物もしくは炭窒化物からなり、工具基体の直上に直接接して設けられる。下部層の平均層厚は、0.05μm未満では、十分な密着性が得られないため、0.05μm以上とする。他方、1.0μmを超えると得られた皮膜の変形が顕著となり、切削加工の早期段階にて基材からの剥離が生じ易くなるため、1.0μm以下とした。
下部層の成分組成は、Tiの窒化物もしくは炭窒化物であれば、本発明の目的を阻害するものではないので、特に限定されないが、例えば、組成式TiCZN1−Zにて表現した場合、0≦Z≦0.7である範囲が好ましい。
すなわち、Zが、0.7より多く含まれると下部層の硬度が過度に上昇し、下部層と基材界面からの剥離が生じやすくなるためである。
<平均層厚>
上部層は、TiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物からなり、前記下部層の直上に直接接して設けられる。上部層の平均層厚は、0.5μm未満では、皮膜全体における硬質層が不十分であり、耐摩耗性に劣るため、0.5μm以上とする。他方、平均層厚が、9.5μmを超えると、硬質層の層厚が、過多となり加工中に欠損が生じ易くなるため、9.5μm以下とした。
上部層は、AlとTiの複合窒化物層(AlTiN層)、または、複合炭窒化物層(AlTiCN層)にて構成され、層全体に亘り、均質な耐摩耗性や靱性を示し、Ti成分によって、高温強度を向上させ、Al成分によって、高温硬さと耐熱性を補完するため、高温切削条件下においても、低摩耗係数が維持され、すぐれた耐熱性を発揮することができる。
前記Al、Tiの複合窒化物層または複合炭窒化物層を構成する複合窒化物または複合炭窒化物は、具体的には、組成式:(AlXTi1−X)(CYN1−Y)にて表すことができるが、Alの平均含有割合Xavg(原子比)の値が0.75未満になると、高温硬さが不足し耐摩耗性が低下するようになり、一方、Xavg(原子比)の値が0.90を超えると、相対的なTi含有割合の減少により、(AlXTi1−X)(CYN1−Y)層自体の高温強度が低下し、チッピング、欠損を発生しやすくなるため、Alの平均含有割合Xavg(原子比)の値は、最大硬さに近く、特に高い効果が得られる、0.75以上0.90以下の範囲に規定した。
また、C成分には、硬さを向上させる作用があるが、C成分の平均含有割合Yavg(原子比)が0.05以上では、高温強度が低下するため、C成分の平均含有割合Yavg(原子比)は、0≦Yavg<0.05と規定した。
上部層を構成するAl、Tiの複合窒化物、または、複合炭窒化物(AlXTi1−X)(CYN1−Y)は、NaCl型の面心立方構造(以下、単に「立方晶構造」という場合もある。)をとることによって硬さを向上させることができる。
すなわち、立方晶構造の(111)面に高配向性を有する、Al、Tiの複合窒化物層、または、複合炭窒化物層とすることにより、高硬度化することができる。
また、上部層における(200)面の回折線強度値I(200)に対する(111)面の回折線強度値I(111)の比I(111)/I(200)が、1.0以上であるときに、加工中の結晶粒の脱落が発生しにくくなるため、
I(111)/I(200)≧1.0と規定した。
本発明においては、上部層である前記AlTi複合窒化物層または前記AlTi複合炭窒化物層上に、耐摩耗性向上等の観点より、必要に応じ、最上層を設けることができる。具体的には、α−Al2O3やκ−Al2O3などのAl酸化物からなる層や、Tiの窒化物層または炭窒化物層であれば、例えば、l−TiCN層を4.5μm以下の範囲内にて設けることができる。
(a)工具基体への残留圧縮応力の付与方法
工具基体への残留圧縮応力の付与は、ウェットブラストまたはドライブラストを用い、後記硬質被覆層の成膜前の前処理、あるいは、硬質被覆層の成膜後の後処理として行うことができる。
なお、ブラスト処理を後記硬質被覆層の成膜前の前処理として行う場合には、成膜温度を従来の処理温度よりも低温とすることにより、付与された応力の緩和を抑制できるため、切削工具の長寿命化を図ることができる。
硬質被覆層の下部層は、Tiと窒素から成る化合物層、もしくは、Tiと窒素および炭素から成る化合物層からなるものであり、第1工程として、化学蒸着法を用い、成膜する化合物層ごとに反応ガス組成(ガス群A)、および、圧力、温度等の反応雰囲気を適正範囲に調整することにより、密着性にすぐれたTiN層またはTiCN層を形成することができる。
[成膜条件]
1)TiN層;
処理方法;CVDを用いた成膜
反応ガス組成(容量%)
TiCl4:3.0〜6.0%、N2:25.0〜35.0%、H2:残、
反応雰囲気圧力:4.0〜5.0kPa、
反応雰囲気温度:780〜900℃
2)TiCN層;
処理方法;CVDを用いた成膜
反応ガス組成(容量%)
TiCl4:3.0〜6.0%、N2:15.0〜30.0%、
CH4またはCH3CN:0.6〜2.0%,H2:残、
反応雰囲気圧力:7.0〜12.0kPa、
反応雰囲気温度:780〜900℃
<上部層の成膜>
次いで、本発明に係る上部層の成膜方法では、AlTi複合窒化物層またはAlTi複合炭窒化物層の成膜条件について、例えば、加熱温度の異なる二種類のNH3ガスを用い、高温のアンモニアガスにより核形成を抑制し、結晶化を促進させることにより、粗粒を得ることができる。
すなわち、本発明に係るAlTiN層またはAlTiCN層の成膜方法は、第2工程(初期核形成工程)、すなわち、AlTiN膜またはAlTiCN膜を形成するための初期核となるAlTiN結晶またはAlTiCN結晶を形成する工程と、第3工程(結晶成長工程)、すなわち、初期核である、前記AlTiN結晶またはAlTiCN結晶を成長させ、AlTiN膜またはAlTiCN膜を形成するための工程とを交互に繰り返すことにより、成膜を行うものである。
以下に、各成膜工程における成膜条件の概要を示すが、特に、第2工程における、微細なAlTiN結晶またはAlTiCN結晶の初期核の形成工程では、以下のガス群Bとガス群Cとを位相差を設けて交互に反応器に供給し成膜を行なう際に、高温(例えば、300〜450℃)で予熱されたアンモニアガスを用いることにより、核形成を促進し、引き続いて実施する第3工程においては、以下のガス群Dとガス群Eとを位相差を設けて交互に反応器に供給し成膜を行なう際に、用いるアンモニアガスを低温(例えば、50〜250℃)で予熱されたアンモニアガスに変更することにより、核形成を抑制し結晶化を促進し、所望の結晶を得ることができる。
なお、前記第2工程と前記第3工程との繰り返し数は、目標膜厚に合わせて調整する。
1)第2工程(初期核形成工程)
処理方法;CVD法を用いた成膜
反応ガス組成(容量%):
ガス群B:TiCl4:0.01〜0.04%、AlCl3:0.01〜0.05%、
N2:0〜10%、C2H4:0〜0.5%、H2:残
ガス群C:NH3:0.1〜0.8%、H2:25.0〜35.0%、
反応雰囲気圧力:4.0〜5.0kPa、
反応雰囲気温度:700〜850℃
供給周期:1〜5秒、
1周期当たりのガス供給時間:0.15〜0.25秒、
ガス群Bの供給とガス群Cの供給の位相差:0.10〜0.20秒
ガス群Cの予熱温度:300〜450℃
処理方法;CVD法を用いた成膜
反応ガス組成(容量%):
ガス群D:TiCl4:0.01〜0.04%、AlCl3:0.01〜0.05%、
N2:0〜10%、C2H4:0〜0.5%、H2:残、
ガス群E:NH3:0.1〜0.8%、H2:25.0〜35.0%、
反応雰囲気圧力:4.0〜5.0kPa、
反応雰囲気温度:700〜850℃
供給周期:1〜5秒、
1周期当たりのガス供給時間:0.15〜0.25秒、
ガス群Dの供給とガス群Eの供給の位相差:0.10〜0.20秒
ガス群Eの予熱温度:50〜250℃
なお、第2工程および第3工程のそれぞれの反応ガス組成(容量%)における、各ガス成分の容量%は、第2工程においては、ガス群Bとガス群Cとの合計を100容量%として算出される各成分の容量%を示し、第3工程においては、ガス群Dとガス群Eとの合計を100容量%として算出される各成分の容量%を示す。
なお、前記したとおり、本発明においては、工具基体A〜C工具基体に対し、硬質被覆層の成膜前の前処理、あるいは、硬質被覆層の下部層または上部層または最上層の成膜後の後処理として、ブラスト処理またはレーザーピーニング処理等が行われ、残留圧縮応力が付与されることを前提とする(表2を参照)。
まず、第1工程として、化学蒸着装置内に工具基体A〜Cのいずれかを配置し、表3に示される形成条件(形成記号)A〜Hに記載された、温度条件および圧力条件の下、表3に示される成分組成を有するガス群A(TiCl4、N2、CH4、CH3CNおよび残部H2)により、一定時間成膜を行なう。ガス群Aを用い、成膜温度を当初800℃〜900℃とし、一定時間成膜を行ない、その後、成膜温度を下げ、700℃〜850℃として一定時間成膜を行なうことにより、緻密な膜が生成する。
また、本発明被覆工具6〜8については、前記表5に示される形成条件(形成記号)F〜Hにて成膜後、さらに、最上層として、それぞれ、κ-Al2O3層、l−TiCN層またはα-Al2O3層を表6に示される形成条件にて成膜することにより、表9に示す本発明工具6〜8として得た。
また、表3、表4および表5に示される形成条件f〜hにて成膜を行なった後、最上層として、それぞれ、κ-Al2O3層、l−TiCN層またはα-Al2O3層を表6に示される形成条件にて成膜することにより、表9に示す比較例工具6〜8を得た。
表8には、比較例被覆工具1〜8について、同様に示す。
すなわち、工具基体に垂直な方向の断面が露出するように研磨を施し、5000〜20000倍の視野にて各層を観察し、観察視野内の5点の層厚を測った平均値を平均層厚として、本発明被覆工具1〜8については、表7に、比較例被覆工具1〜8については、表8に示した。
また、上部層のAlTiNまたはAlTiCNのAlの平均含有割合Xavg(原子比)およびC成分の平均含有割合Yavg(原子比)については、電子線マイクロアナライザ(EPMA,Electron−Probe−Micro−Analyser)を用い、表面を研磨した試料において、電子線を試料表面側から照射し、得られた特性X線の解析結果の10点平均から求めた。
本発明被覆工具1〜8については表7に、比較例被覆工具1〜8については表8に、XavgおよびYavgの値を示す。
また、測定された、(200)面、および、(111)面におけるX線回折ピーク強度の測定値I(hkl)より、(200)面の回折ピーク強度I(200)に対する(111)面の回折ピーク強度I(111)の比であるI(111)/I(200)を得ることができる。
また、工具基体の残留応力は、sin2Ψ法を用い、Cuκαを用いたX線回折装置を用いて測定する。測定には、WC(211)面の回折ピークを用い、ヤング率として534GPa、ポアソン比として0.22を使用して計算を実施する。
切削試験 :乾式正面フライス、センターカット切削加工、
被削材 :JIS・SUS304L
幅100mm、長さ400mmの穴付きブロック材
(直径50mmの穴が50mm間隔にて4個)
回転速度 :968min−1、
切削速度 :180m/min.、
切り込み :1.5mm、
一刃送り量:0.25mm/刃、
切削時間 :刃先が欠損に至るまで加工(最大加工長8.0mで評価終了)
Claims (3)
- 炭化タングステン基超硬合金からなる工具基体の表面に、硬質被覆層を有してなる表面被覆切削工具において、
(a)前記硬質被覆層は、前記工具基体最表面に直接接してなる下部層と、該下部層に直接接してなる上部層との少なくとも二層を有し、前記硬質被覆層の全平均層厚は、0.6〜10.5μmであり、
(b)前記下部層は、Tiの窒化物もしくは炭窒化物からなり、その平均層厚は、0.05〜1.0μmであり、
(c)前記上部層は、AlとTiとの複合窒化物または複合炭窒化物を含む層であり、その平均層厚は、0.5〜9.5μmであり、
組成式:(AlXTi1−X)(CYN1−Y)で表した場合、前記複合窒化物または前記複合炭窒化物のTiとAlの合量に対してAlが占める平均含有割合Xavgおよび前記複合窒化物または前記複合炭窒化物のCとNの合量に対してCが占める平均含有割合Yavg(但し、Xavg、Yavg はいずれも原子比)が、それぞれ、0.75≦Xavg≦0.90、0≦Yavg<0.05を満足し、NaCl型の面心立方晶構造を有する複合窒化物層または複合炭窒化物層からなり、
(d)炭化タングステン基超硬合金の残留圧縮応力の値が、300MPa以上、2000MPa以下であることを特徴とする表面被覆切削工具。 - 前記上部層において、X線回折を行った際に、立方晶(111)面の回折線強度値に対する立方晶(200)面における回折線強度値、I(111)/I(200)が、
1.0≦I(111)/I(200)の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載された表面被覆切削工具。 - 炭化タングステン基超硬合金の残留応力の値が、850MPa以上、2000MPa以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された表面被覆切削工具。
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