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JP2022113527A - ノズル面清掃装置及び液体を吐出する装置 - Google Patents

ノズル面清掃装置及び液体を吐出する装置 Download PDF

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JP2022113527A JP2021009831A JP2021009831A JP2022113527A JP 2022113527 A JP2022113527 A JP 2022113527A JP 2021009831 A JP2021009831 A JP 2021009831A JP 2021009831 A JP2021009831 A JP 2021009831A JP 2022113527 A JP2022113527 A JP 2022113527A
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Masaru Sugioka
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Abstract

【課題】清掃時間の短縮を図ることができるノズル面清掃装置および液体を吐出する装置を提供する。【解決手段】ノズル面清掃装置1は、液体吐出ヘッド434のノズル面12に対して非接触で少なくともノズル面12の清掃すべき清掃エリア11に付着している付着インクなどの付着物を吸引して清掃する。ノズル面清掃装置1の付着物を吸引する吸引エリア7を、ノズル面12の清掃エリア11よりも広くして、清掃エリア11に付着している付着物を一括で除去できるようにした。【選択図】図10

Description

本発明は、ノズル面清掃装置及び液体を吐出する装置に関するものである。
従来、液体吐出ヘッドのノズル面に対して非接触で少なくともノズル面の清掃すべき清掃エリアに付着している付着物を吸引して清掃するノズル面清掃装置が知られている。
特許文献1には、上記ノズル面清掃装置として、ノズル面に対して平行に移動しながら、付着物を吸引してノズル面を清掃しているものが記載されている。
近年、清掃時間の短縮化が望まれている。
上述した課題を解決するために、本発明は、液体吐出ヘッドのノズル面に対して非接触で少なくとも前記ノズル面の清掃すべき清掃エリアに付着している付着物を吸引して清掃するノズル面清掃装置において、前記付着物を吸引する吸引エリアが、前記清掃エリアよりも広いことを特徴とするものである。
本発明によれば、清掃時間の短縮を図ることができる。
実施形態1に係るインクジェット記録装置の要部構成を示す要部構成図。 同要部構成を示す平面図。 インク循環システムの一例を示すブロック図。 特許文献1に記載のノズル面清掃装置のノズル清掃について説明する図。 本実施形態のノズル面清掃装置の概略構成図。 ノズル面清掃装置と、キャリッジとを示す正面図。 本実施形態のノズル面清掃装置によるノズル面の清掃について説明する図。 吸引口の変形例を示す図。 吸引孔をノズルと対向するように配置した例の拡大断面図。 ノズル面清掃装置が、ひとつ液体吐出ヘッドのノズル面を清掃する場合の寸法関係について説明する図。
以下、本発明を、液体を吐出する装置であるインクジェット記録装置に適用した一実施形態について説明する。
なお、本発明は、以下に例示する実施形態によって限定されるものではない。
なお、インクジェット記録装置によって画像を記録する記録材は、材質が紙に限定されるものではない。記録材とは、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
また、インクジェット記録装置には、特に限定しない限り、シリアル型インクジェット記録装置及びライン型インクジェット記録装置のいずれも含まれる。シリアル型インクジェット記録装置は、キャリッジに搭載された液体吐出ヘッドをシート送り方向と直交する主走査方向に移動させることで記録を行うものである。また、ライン型インクジェット記録装置は、記録領域の略全幅にわたって液滴を吐出する複数の吐出口(ノズル)を列設したライン型ヘッドを用いるものである。以下に説明するインクジェット記録装置は、シリアル型を採用しているが、シリアル型に限られるものではない。
液体吐出ヘッドは、インク滴(液体)を吐出させるためのアクチュエーター手段の種類により、幾つかの方式に大別される。例えば液室の壁の一部を薄い振動板とし、これに対応して電気機械変換素子としての圧電素子を配置し、電圧印加に伴って発生する圧電素子の変形により振動板を変形させることで圧力発生室内の圧力を変化させて、インク滴を吐出させるピエゾ方式のものがある。また、液室内部に発熱体素子を配置し、通電による発熱体の加熱によって気泡を発生させ、気泡の圧力によってインク滴を吐出させる方式のものもある。また、液室の壁面を形成する振動板と、この振動板に対向して配置された液室外の個別電極との間に電界を形成して振動板を変形させて、液室内の圧力や体積を変化させることでノズルからインク滴を吐出させる静電型のものもある。以下に説明するインクジェット記録装置は、ピエゾ方式を採用しいているが、ピエゾ方式に限られるものではない。
まず、実施形態1に係るインクジェット記録装置の基本的な構成について説明する。
図1は、実施形態1に係るインクジェット記録装置の要部構成を示す要部構成図である。
図2は、同要部構成を示す平面図である。
実施形態1に係るインクジェット記録装置は、シリアル型のインクジェット記録装置であり、左右の側板421A,421Bに横架した主従のガイドロッド431,432で保持部材たるキャリッジ433を主走査方向(矢印方向)に往復移動可能に保持している。キャリッジ433は、液体吐出ヘッド434と、液体吐出ヘッド434に液体であるインクを供給するサブタンクであるヘッドタンク435とを、一体にした2つの液体吐出ユニット430A,430Bを搭載している。液体吐出ヘッド434は、複数のノズル(吐出孔)からなるノズル列のノズル並び方向(ノズル列の長手方向)を、主走査方向と直交する副走査方向(液体吐出ヘッド長手方向)にし、液体吐出方向を鉛直方向下側に向けて装着される。
2つの液体吐出ユニット430A,430Bのそれぞれは、ノズル列を二つずつ有している。一方の液体吐出ユニット430Aの液体吐出ヘッド434は、一方のノズル列の各ノズルでブラック(K)のインク滴を吐出し、かつ、他方のノズル列の各ノズルでシアン(C)のインク滴を吐出する。また、他方の液体吐出ユニット430Bの液体吐出ヘッド434は、一方のノズル列の各ノズルでマゼンタ(M)のインク滴を吐出し、かつ、他方のノズル列の各ノズルでイエロー(Y)のインク滴を吐出する。
なお、実施形態1に係るインクジェット記録装置は、二つの液体吐出ヘッドを使用して4色のインク滴を吐出するものであるが、1つの液体吐出ヘッドに4つのノズル列を配置して、1個の液体吐出ヘッドから4色のインクを吐出させることもできる。また、液体吐出ユニット430A,430Bにおける「一体化」は、液体吐出ヘッド434とヘッドタンク435とが直接、または、フィルタ部材などを介して相互に締結部材や接着などで固定されていることを意味する。あるいは、液体吐出ヘッド434とヘッドタンク435とが、チューブなどで相互に接続されていることなどを意味する。
装置本体側のカートリッジホルダ404には、各色の液体カートリッジであるメインタンク410k,410c,410m,410yが着脱自在に装着される。そして、各液体吐出ユニット430A,430Bのヘッドタンク435には、各色の供給チューブ436を介して、送液ポンプ438cを含む送液ユニット424によって各色のメインタンク410から各色のインクが送液される。
実施形態1に係るインクジェット記録装置は、給紙トレイ402のシート積載部441上に積載した記録材としての記録シート442を給紙するための給紙部を備えている。この給紙部は、シート積載部441から記録シート442を1枚ずつ分離給送する給紙コロ443及び給紙コロ443に対向する分離パッド444などからなる。
また、実施形態1に係るインクジェット記録装置は、給送された記録シート442を搬送及び案内するガイド445、カウンタローラ446、搬送ガイド部材447、先端加圧コロ449を有する押さえ部材448も備えている。さらに、搬送された記録シート442を吸着して液体吐出ユニット430の液体吐出ヘッド434に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト451も備えている。
搬送ベルト451は、無端状ベルトであり、搬送ローラ452とテンションローラ453との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成されている。搬送ベルト451は、帯電手段である帯電ローラ456で帯電される静電搬送ベルトである。ただし、搬送ベルト451は、エアー吸引で吸着する搬送ベルトでもよい。また、搬送手段は、搬送ベルトを使用しないで、ローラによって搬送するものでもよい。
搬送ベルト451を掛け回したテンションローラ453の下流側には、搬送ベルト451から記録シート442を分離するための分離爪461と、排紙ローラ462及び排紙コロ463とが配置されている。排紙ローラ462の下方には、排紙トレイ403が配置されている。また、装置本体の背面部には両面ユニット471が着脱自在に装着されている。この両面ユニット471は搬送ベルト451の逆方向回転で戻される記録シート442を取り込んで反転させて、再度、カウンタローラ446と搬送ベルト451との間に給紙する。また、この両面ユニット471の上面は手差しトレイ472としている。さらに、キャリッジ433の走査方向一方側の非印字領域には、液体吐出ユニット430A,430Bにおける液体吐出ヘッド434のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構481が配置されている。
この維持回復機構481は、液体吐出ヘッド434のノズル面をキャッピングするための各キャップ482a,482bを備えている。また、維持回復機構481は、ノズル面を清掃するためのノズル面清掃装置1を備えている。また、維持回復機構481は、増粘したインクを排出するために画像形成に寄与しないインクを吐出させる空吐出を行うときのインクを受ける空吐出受け484などを備えている。また、キャリッジ433の走査方向他方側の非印字領域には、画像形成中などに空吐出を行うときのインクを受ける空吐出受け488が配置されている。この空吐出受け488は、液体吐出ヘッド434のノズル配列方向に沿った開口部489などを備えている。
実施形態に係るインクジェット記録装置は、給紙トレイ402から記録シート442が1枚ずつ分離給紙される。略鉛直方向上方に給紙された記録シート442はガイド445で案内され、搬送ベルト451とカウンタローラ446との間に挟まれて搬送される。更に、記録シート442は、先端を搬送ガイド437で案内されて先端加圧コロ449で搬送ベルト451に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。そして、帯電した搬送ベルト451上に記録シート442が給送されると、記録シート442が搬送ベルト451に吸着され、搬送ベルト451の周回移動によって記録シート442が副走査方向に搬送される。そこで、インクジェット記録装置は、キャリッジ433を移動させながら画像信号に応じて液体吐出ユニット430A,430Bの液体吐出ヘッド434を駆動し、インクを吐出して1行分の画像を停止している記録シート442に記録する。そして、1行分の画像が形成された記録シート442は、所定量搬送された後、次の行の画像が形成される。記録終了信号又は記録シート442の後端が記録領域に到達した信号を受けることで、記録動作が終了し、記録シート442は、排紙トレイ403に排紙される。
本実施形態のインクジェット記録装置は、インク循環システムを搭載しており、インク循環システムによりメインタンク410k,410c,410m,410yを液体吐出ヘッドへ供給している。
図3は、インク循環システムの一例を示すブロック図である。
図3に示すように、インク循環システム494は、ヘッドタンク435、循環タンク503、コンプレッサ504、真空ポンプ505、第一送液ポンプ506、第二送液ポンプ507を有している。また、インク循環システム494は、レギュレータ(R)508,509、供給側圧力センサ510、循環側圧力センサ511なども有している。供給側圧力センサ510は、ヘッドタンク435と液体吐出ヘッド434との間に設けられ、液体吐出ヘッド434の供給ポートに繋がった供給流路側に接続されている。循環側圧力センサ511は、液体吐出ヘッド434と循環タンク503との間であって、液体吐出ヘッド434の循環ポートに繋がった循環流路側に接続されている。
循環タンク503の一方は第一送液ポンプ506を介してヘッドタンク435と接続されており、循環タンク503の他方は第二送液ポンプ507を介してメインタンク401と接続されている。ヘッドタンク435から液体吐出ヘッド434内にインクが流入し、循環ポートから排出されて循環タンク503へ排出され、更に第一送液ポンプ506によって循環タンク503からヘッドタンク435へ液体が送られることによって液体が循環する。
ヘッドタンク435にはコンプレッサ504が接続されており、供給側圧力センサ510で所定の正圧が検知されるように制御される。一方、循環タンク503には真空ポンプ505が接続されており、循環側圧力センサ511で所定の負圧が検知されるよう制御される。これにより、液体吐出ヘッド434内を通って液体を循環させつつ、液体吐出ヘッドの加圧液室27(図10参照)が負圧に保たれノズルのメニスカスが一定に保たれる。
液体吐出ヘッド434のノズルからインクを吐出すると、ヘッドタンク435及び循環タンク503内のインク量が減少していく。そのため、インクが所定量減ったら、第二送液ポンプ507を用いて、メインタンク401から循環タンク503へインクを補充する。
2つのキャップ482a,482bのうちいずれか一方は、吸引キャップとなっている。液体吐出ヘッド434の吐出性能を維持するため、非稼動時の所定のタイミングで、吸引キャップにより液体吐出ヘッド434のノズルからインクを吸い出すインク吸引処理が行われる。このインク吸引処理時にノズルから噴出したインクがノズル面に付着する場合がある。また、インク補給時にノズルからインク流れ出し、インクがノズル面に付着する場合がある。そのため、インクジェット記録装置は、インク吸引処理やインク補給後に、ノズル面清掃装置1によりノズル面を清掃し、ノズル面上のインクを除去している。
従来から、ワイパーブレードを備えたノズル面清掃装置1が知られており、ワイパーブレードをノズル面に当接させ、ワイパーブレードにノズル面に付着したインクなどの付着物を拭き取ることでノズル面を清掃していた。しかし、ワイパーブレードによるノズル面の清掃においては、ワイパーブレードのノズル面との摺擦により、ノズル面の撥水膜が摩耗したり、ワイパーブレードにより拭き取られたノズル面の付着物がノズルに入り込んだりするおそれがあった。
図4は、特許文献1に記載のノズル面清掃装置100のノズル面清掃について説明する図である。
特許文献1に記載のノズル面清掃装置100は、吸引室108と、ノズル面12との対向面に設けられ、吸引室108に連通する吸引口101とを有する箱型のチャンバー部109を有している。吸引室108の底部には、他端に吸引ポンプに接続された吸引通路102の一端が接続されている。
特許文献1のノズル面清掃装置100は、図中矢印αに示すノズル面の垂直方向および図中矢印βに示すノズル面12の長手方向に移動可能に設けられている。
ノズル面12を清掃するときは、ノズル面清掃装置100をノズル面12の長手方向一端(図中右端)に位置させる。次に、ノズル面清掃装置100を上昇させて、吸引口101をノズル面12に接近させる。次に、吸引ポンプにより吸引を開始するとともに、吸引口101をノズル面12と非接触な状態で、ノズル面清掃装置100をノズル面12の長手方向一端(図中右端)から他端へ向けて移動させる。ノズル面清掃装置100の長手方向の移動によりノズル面12に付着した付着物たる付着インクfが吸引口101に吸引され、ノズル面12の付着インクが除去される。
特許文献1に記載のノズル面清掃装置100は、ノズル面12に対して非接触でノズル面12に付着したインクを除去するため、ノズル面12の撥水膜の摩耗を防止できる。また、ノズル面12に付着したインクがノズルに入り込むのを抑制できる。
しかし、特許文献1に記載のノズル面清掃装置100は、ノズル面清掃装置100をノズル面12と平行に移動させて、ノズル面12に付着したインクを除去するため、ノズル面12の清掃に時間を要するという課題がある。
そこで、本実施形態では、ノズル面12に対して非接触で短時間にノズル面12を清掃できるようにした。以下、本実施形態の特徴部について、図面を用いて説明する。
図5は、本実施形態のノズル面清掃装置1の概略構成図である。
本実施形態のノズル面清掃装置1は、内部に吸引室8を備えた箱型のチャンバー部9と、吸引ポンプ4とを備えている。吸引室8の底部には、他端が吸引ポンプ4に接続された吸引通路2の一端が接続されている。また、チャンバー部9のノズル面12との対向面には、吸引室8の断面積と同じ断面積の吸引口3が設けられている。
また、吸引ポンプ4と吸引キャップとを切り替え弁を介して接続し、吸引ポンプ4を吸引キャップによりノズルからインクを吸い出すインク吸引処理に使用できるようにしてもよい。ノズル面を清掃するときは、切り替え弁により吸引ポンプと吸引キャップとの接続を遮断し、インク吸引処理を行うときは、切り替え弁によりチャンバー部9と吸引ポンプ4との接続を遮断する。これにより、吸引ポンプ4をノズル面清掃と、インク吸引処理との両方で用いることができる。
図6は、ノズル面清掃装置1と、キャリッジ433とを示す正面図である。
図6に示すように、ノズル面清掃装置1の大きく開口した矩形状の吸引口3が、このノズル面清掃装置1の吸引エリア7となっている。図6からわかるのように、吸引エリア7の長手方向長さL1は、キャリッジ433の長手方向長さよりも長くなっており、吸引エリア7の短手方向長さD1も、キャリッジ433の短手方向長さよりも長くなっている。そのため、キャリッジ433をノズル面清掃装置1に対向させたとき、キャリッジ433が保持するすべての液体吐出ヘッド434のノズル面12が、吸引エリア7内に入るようになっている。
図7は、本実施形態のノズル面清掃装置1によるノズル面の清掃について説明する図である。
本実施形態のノズル面清掃装置1は、図中矢印γに示すように、ノズル面12の垂直方向である上下方向にのみ移動可能に構成されている。
キャリッジ433がノズル面清掃装置1と対向する対向位置に移動したら、ノズル面清掃装置1を上昇させて、ノズル面清掃装置1をノズル面12に接近させる。
次に、ノズル面清掃装置1は、ノズル面12に非接触の状態で吸引ポンプ4を駆動させて、吸引動作を開始する。図6を用いて説明したように、本実施形態のノズル面清掃装置1の吸引エリア7は、キャリッジ433が保持する2つの液体吐出ヘッド434のノズル面12が入る広さである。そのため、この吸引動作により、キャリッジ433が保持するすべての液体吐出ヘッド434のノズル面12に付着した付着インクfが一括吸引され除去される。また、ノズル面に作用する吸引力は、ノズルからインクが吸い出る吸引力以下とする。具体体には、ノズル面に作用する吸引力をノズルに作用する加圧液室27(図9参照)の負圧力よりも小さくする。
このように、本実施形態では、ノズル面清掃装置1をノズル面12に平行に移動させずに、キャリッジ433が保持するすべての液体吐出ヘッド434のノズル面12に付着した付着インクfを除去することができる。これにより、特許文献1に記載のノズル面清掃装置100に比べて、短時間で複数の液体吐出ヘッド434のノズル面12を清掃することができる。また、本実施形態では、ノズル面清掃装置1をノズル面12に平行に移動させる機構を不要にでき、部品点数の削減を図ることができる。これにより、装置のコストダウンを図ることもできる。
本実施形態においては、吸引口3が大きいため吸引力は、図4に示した特許文献1のノズル面清掃装置100よりも弱い。インク吸引処理後やインク補給後にノズル面に付着している付着インクのほとんどは、ノズル10を塞ぐ付着インクである(図9(a)参照)。本実施形態のインクジェット記録装置は、液体吐出ヘッド434へのインク供給をインク循環システムで行っている。このインク循環システムは、上述したように供給側圧力センサ510と循環側圧力センサ511の検知結果に基づいて、常にインク吐出ヘッドの加圧液室27(図10参照)が負圧になるように制御している。従って、インク吸引処理後やインク補給後にノズル10を塞ぐ付着インクは、自然にノズルに吸引される。その結果、ノズル面12には、あまりインクが付着しておらず、弱い吸引力でもノズル面12の付着物を良好に除去できる。
図8は、吸引口の変形例を示す図であり、図8(a)は、吸引口を複数の吸引スリット5としたものであり、図8(b)は、吸引口を複数の孔形状の吸引孔6としたものである。
図8(a)に示す吸引口を吸引スリット5とした場合の吸引エリア7の短手方向の寸法D1は、複数の吸引スリットのうち一端側の吸引スリットから他端側の吸引スリットまでの長さであり、吸引エリア7の長手方向の寸法L1は、吸引スリット5の長さである。
図8(b)に示すように複数の吸引孔6が長手方向に並んで設けられた吸引孔列が短手方向に複数設けられいる場合の吸引エリア7は次のようになる。すなわち、吸引エリア7の短手方向の寸法D1は、複数の吸引孔列のうち、一端の吸引孔列から他端の吸引孔列までの長さとなる。吸引エリア7の長手方向の寸法L1は、吸引孔列の長さ(吸引孔列を構成する複数の吸引孔うち、一端の吸引孔から、他端の吸引孔までの長さ)となる。
ヘッドタンク435と液体吐出ヘッド434との水頭差によりノズルのメニスカス形成する場合は、インク循環システムとは異なり、インク吸引処理後やインク補給後にノズル10を塞ぐ付着インク(図9(a)参照)が自然とノズルに吸引されない。そのため、水頭差によりノズルのメニスカスを形成する場合は、ノズルを塞ぐ付着インクを吸引して除去する必要があるため、弱い吸引力では、このノズルを塞ぐ付着インクを除去できないおそれがある。
吸引口を図8(a)の複数の吸引スリット5としたり、図8(b)の複数の吸引孔6にしたりすることで、図6に示す吸引口とした場合に比べて吸引力を高めることができる。これにより、ノズル10を塞ぐ付着インクを良好に吸引することができ、水頭差によりノズル10のメニスカスを形成する装置でも、良好にノズル面を清掃することができる。
また、吸引スリット5や吸引孔6は、ノズル10と対向するように配置するのが好ましい。
図9は、吸引孔6をノズル10と対向するように配置した例の拡大断面図である。
図9に示す符号20は、保持フレームであり、符号21は、振動板である。また、図9に示す符号22は、流路板22であり、符号23は、ノズル板23である。また、符号24は、撥水膜であり、符号25は、ベース材、符号26は、圧電素子であり、符号27は、加圧液室である。
加圧液室27は、流路板22に形成されており、ノズル板23のノズル10は、個々の加圧液室27に対応した位置に形成されている。保持フレーム20は、振動板21の加圧液室27の壁部の一つを形成する箇所が撓んで変位できる空間を有している。この空間に圧電素子26とベース材25とが積層されている。
各加圧液室27にはインクが充填されており、圧電素子26により振動板21の加圧液室27の壁部の一つを形成する箇所を撓ませることで、加圧液室27内の圧力を急激に上昇させる。これにより、加圧液室27に連通するノズル10からインクが吐出される。
キャリッジ433をノズル面清掃装置1に対向する位置に位置させたとき、図9(a)に示すように、吸引孔6がノズル10と対向するように構成することで、インク吸引処理後やインク補給後に形成されるノズル10を塞ぐ付着インクが吸引孔6と対向する。これにより、図9(b)に示すようにノズル10を塞ぐ付着インクを良好に吸引して除去することができる。
なお、ノズル10間に付着した付着インクfには、吸引力が十分に及ばすに図9(b)に示すように、ノズル面12に残るおそれがある。しかし、ノズル10間に付着インクが残ったとしても、この残った付着インクfがノズル10のメニスカスの形成に影響を与えることがない。
上述では、ノズル面清掃装置1は、複数の液体吐出ヘッド434のノズル面12を清掃しているが、ひとつ液体吐出ヘッド434のノズル面12を清掃するようにしてもよい。かかる構成とすることで、複数の液体吐出ヘッド434のノズル面12を清掃する場合に比べて吸引エリア7を小さくでき、吸引力を高めることができる。なお、この場合は、例えば、まず、一方の液体吐出ユニット430Aの液体吐出ヘッド434のノズル面12をノズル面清掃装置で清掃する。次に、キャリッジ433を主走査方向に移動させて、他方の液体吐出ユニット430Bの液体吐出ヘッドのノズル面12をノズル面清掃装置1の吸引エリア7に対向させる。そして、他方の液体吐出ユニット430Bの液体吐出ヘッドのノズル面を清掃する。従って、上述した複数の液体吐出ヘッドのノズル面を一括で清掃する場合に比べて、ノズル面清掃時間は長くなる。
図10は、ノズル面清掃装置1が、ひとつ液体吐出ヘッドのノズル面を清掃する場合の寸法関係について説明する図である。
図10のL1は、吸引エリア7の長手方向の長さであり、D1は、吸引エリア7の短手方向長さである。また、図中破線は、ノズル面12の少なくとも清掃すべき清掃エリア11を示しており、L2は、清掃エリア11の長手方向長さであり、D2は、清掃エリア11の短手方向長さである。また、L3は、ノズル面12の長手方向長さであり、D3は、ノズル面12の短手方向長さである。
図10に示すようにノズル面12には、2つのノズル列が形成されている。ノズル面清掃装置1の吸引エリア7は、矩形状の吸引口3と同寸法となる。そして、少なくとも、ノズル面清掃装置1の吸引エリア7は、図中破線で示すノズル面の清掃エリア11よりも広くする(L1≧L2,D1≧D3)。
なお、図中破線の清掃エリア11の短手方向長さD2は、複数のノズル列のうち、一端のノズル列から所定距離一端側に離れた位置から、複数のノズル列のうち、他端のノズル列から所定距離他端側に離れた位置までの長さとなる。清掃エリア11の長手方向長さL2は、ノズル列を構成する複数のノズル10うち、長手方向一端のノズルから所定距離一端側に離れた位置から、長手方向他端のノズルから所定距離他端側に離れた位置までの長さとなる。
清掃エリア11に付着インクなどの付着物が付着していると、その付着物がノズルに入り込むなどして、ノズル内に所定のメニスカスが形成されず、吐出に影響がでるおそれがある。そのため、上記清掃エリア11は、最低限、ノズル面清掃装置1で清掃して付着物を除去すべき範囲である。上記清掃エリアは、ノズル面に対するインクのぬれ性等を考慮して適宜決めればよい。
ノズル面清掃装置1の吸引エリア7を、少なくとも図中破線で示す清掃エリア11よりも広くすることで、清掃エリア11に付着した付着インクを一括で除去することができる。これにより、短時間で清掃エリア11の付着インクを除去することができる。このように、清掃エリア11の付着インクを除去することで、付着インクがノズル10に入り込んで、メニスカスの形成を阻害するのが抑制され、正常な吐出性能を確保できる。
また、図10に示すように、吸引エリア7をノズル面12よりも広くしてもよい(L1≧L3、D1≧D3)。これにより、清掃エリア11のみならず、ノズル面全体に吸引力を作用させることができ、ノズル面12全体を一括で清掃することができる。これにより、インク吸引処理時やインク補給時に、清掃エリア11よりも外側に流れ出たノズル面12の付着インクも吸引除去することができる。
なお、上述では、ノズル面清掃装置を上下方向に移動可能に設け、ノズル面を清掃するときは、ノズル面清掃装置を上昇させて、吸引口をノズル面に接近させてノズル面を清掃している。しかし、吸引口がノズル面に接近した位置に位置するように、ノズル面清掃装置を装置本体に取り付けて、ノズル面清掃装置を上下にも移動しない構成としてもよい。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
液体吐出ヘッド434のノズル面12に対して非接触で少なくともノズル面12の清掃すべき清掃エリア11に付着している付着インクfなどの付着物を吸引して清掃するノズル面清掃装置1において、付着物を吸引する吸引エリア7が、清掃エリア11よりも広い。
ノズル面清掃装置の吸引エリアが、ノズル面の清掃すべきノズル列を含むノズル周囲の清掃エリアよりも狭い場合、清掃エリアを清掃するするには、特許文献1に記載のようにノズル面清掃装置をノズル面に対して平行に移動しながら清掃する必要があり、清掃時間が長くなってしまう。
これに対し、態様1は、吸引エリアがノズル面の清掃エリアよりも広いため、吸引エリアを吐出エリアに非接触で対向させた状態で吸引することで、少なくともノズル面の清掃エリアに付着に付着した液体などの付着物を一気に除去することができる。よって、ノズル面に対して平行に移動しながら、ノズル面を清掃する特許文献1に比べて清掃時間を短縮することができる。
(態様2)
態様1において、ノズル面12の垂直方向のみ移動可能に構成した。
これによれば、実施形態で説明したように、吸引エリア7が清掃エリア11をよりも広いため、ノズル面清掃装置1を上昇させて吸引口をノズル面に接近させるだけで、清掃エリア11に付着している付着インクなどの付着物を吸引して除去することができる。これにより、垂直方向とノズル面12と平行な平行方向とに移動可能に構成する場合に比べて、部品点数を削減することができ、装置のコストダウンを図ることもできる。
(態様3)
態様1または2において、吸引エリア7に複数のスリット状の吸引口を有する。
これによれば、図8(a)を用いて説明したように、吸引エリア7と同サイズの吸引口とした場合に比べて、吸引力を高めることができる。
(態様4)
態様1または2において、吸引エリア7に複数の吸引孔を有する。
これによれば、図8(b)を用いて説明したように、吸引エリア7と同サイズの吸引口とした場合に比べて、吸引力を高めることができる。
(態様5)
態様1乃至4いずれかにおいて、吸引エリア7をノズル面12の最外周よりも広くした。
これによれば、図10を用いて説明したように、ノズル面12の全体に対して吸引力を作用させて、ノズル面全体を一括清掃することができる。
(態様6)
態様1乃至5いずれかにおいて、複数の液体吐出ヘッド434を保持するキャリッジ433などの保持部材を当該ノズル面清掃装置1に対向させたとき、すべての液体吐出ヘッドのノズル面が、吸引エリア7内に入るように、吸引エリア7を構成した。
これによれば、図6を用いて説明したように、キャリッジ433などの保持部材が保持するすべての液体吐出ヘッド434のノズル面12を一括で清掃することができ、短時間で複数のノズル面の清掃を行うことができる。
(態様7)
液体吐出ヘッド434と、液体吐出ヘッド434のノズル面12を清掃するノズル面清掃装置1とを有する液体を吐出する装置において、ノズル面清掃装置1として態様1乃至6いずれか一項のノズル面清掃装置を用いた。
これによれば、短時間でノズル面の清掃を行うことができる。
1 :ノズル面清掃装置
2 :吸引通路
3 :吸引口
4 :吸引ポンプ
5 :吸引スリット
6 :吸引孔
7 :吸引エリア
8 :吸引室
9 :チャンバー部
10 :ノズル
11 :清掃エリア
12 :ノズル面
430 :液体吐出ユニット
433 :キャリッジ
434 :液体吐出ヘッド
481 :維持回復機構
482a :キャップ
482b :キャップ
484 :空吐出受け
488 :空吐出受け
494 :インク循環システム
f :付着インク
特開2005-169730号公報

Claims (7)

  1. 液体吐出ヘッドのノズル面に対して非接触で少なくとも前記ノズル面の清掃すべき清掃エリアに付着している付着物を吸引して清掃するノズル面清掃装置において、
    前記付着物を吸引する吸引エリアが、前記清掃エリアよりも広いことを特徴とするノズル面清掃装置。
  2. 請求項1に記載のノズル面清掃装置において、
    前記ノズル面の垂直方向のみ移動可能に構成したことを特徴とするノズル面清掃装置。
  3. 請求項1または2に記載のノズル面清掃装置において、
    前記吸引エリアに複数のスリット状の吸引口を有することを特徴とするノズル面清掃装置。
  4. 請求項1または2に記載のノズル面清掃装置において、
    前記吸引エリアに複数の吸引孔を有することを特徴とするノズル面清掃装置。
  5. 請求項1乃至4いずれか一項に記載のノズル面清掃装置において、
    前記吸引エリアを前記ノズル面の最外周よりも広くしたことを特徴とするノズル面清掃装置。
  6. 請求項1乃至5いずれか一項に記載のノズル面清掃装置において、
    複数の液体吐出ヘッドを保持する保持部材を当該ノズル面清掃装置に対向させたとき、すべての液体吐出ヘッドのノズル面が、前記吸引エリア内に入るように、前記吸引エリアを構成したことを特徴とするノズル面清掃装置。
  7. 液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドのノズル面を清掃するノズル面清掃装置とを有する液体を吐出する装置において、
    前記ノズル面清掃装置として請求項1乃至6いずれか一項に記載のノズル面清掃装置を用いたことを特徴とする液体を吐出する装置。
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