本発明の各種実施形態を本明細書において示し、説明してきたが、そのような実施形態が例としてのみ提供されることは当業者には明らかであろう。多数の変形、変更及び置換が、本発明から逸脱しない限りにおいて当業者では行い得る。理解すべき点として、本明細書に記載の本発明の実施形態の各種代替形態を使用できる。
本開示についてより詳細に説明する前に、理解しておくべき点として、本開示が記載された特定の実施形態に限定されず、したがって、当然のことながら、変わり得るものである。さらに理解すべき点として、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるので、本明細書で使用される用語は特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定することを意図しない。
値の範囲が提供される場合、文脈が明確に別段の指示をしない限り下限の単位の10分の1までの、その範囲の上限及び下限の間の各中間値、及びその記載された範囲中の他の値若しくは中間値が本開示に包含されることは理解される。これらのより小さい範囲の上限及び下限は、そのより小さな範囲に独立に含まれ得るものであり、記載された範囲において具体的に除外される制限に従いつつ、本開示にやはり含まれる。記載された範囲が一方又は両方の限度を含む場合、それらの含まれる限度のいずれか又は両方を除外する範囲も開示に含まれる。
別断の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する当業者によって共通に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと同様又は均等の任意の方法及び材料もまた、本開示の実施又は試験に使用することができるが、好ましい方法及び材料をここで説明する。
本明細書で引用される全ての刊行物及び特許は、各個々の刊行物又は特許が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されているかのように参照により本明細書に組み込まれ、関連で刊行物が引用されている方法及び/又は材料を開示及び説明するために参照により本明細書に組み込まれる。刊行物の引用は、出願日より前の開示のためのものであり、本開示が事前開示のためにそのような刊行物に先行する権利がないことを認めるものと解釈されるべきではない。さらに、提供される公開日は、独立に確認する必要がある実際の公開日とは異なる場合があり得る。
本開示を読むと当業者には明らかであるように、本明細書に記載及び図示された個々の実施形態のそれぞれは、本開示の範囲又は精神から逸脱することのない限り、他のいくつかの実施形態のいずれかの特徴から容易に分離又は組み合わせることができる別個の構成要素及び特徴を有する。列挙された事象の順序で、又は論理的に可能ないずれか他の順序で、いずれか引用された方法を行うことができる。
本開示の実施形態は、別断の断りがない限り、当業界の技術の範囲内である医学、有機化学、生化学、分子生物学、薬理学、毒物学などの技術を使用するものである。そのような技術は、文献で完全に説明されている。
留意すべき点として、本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかに他のことを示さない限り、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「支持体」への言及は、複数の支持体を含む。本明細書及び以下の特許請求の範囲では、反対の意図が明らかでない限り、以下の意味を有すると定義される多くの用語に言及することになる。
本明細書で使用される場合、以下の用語は、別段の断りがない限り、それらに帰する意味を有する。本開示において、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(containing)」及び「有する(having)」などは、米国特許法においてそれらに帰する意味を有することができ、「含む(includes)」、「含む(including)」などを意味することができる。本開示によって包含される方法及び組成物に適用される場合、「本質的にからなる(consisting essentially of)」又は「本質的になる(consists essentially)」などは、本明細書に開示されているような組成物を指すが、追加の構造基、組成物成分又は方法段階(又は上記の類似物又は誘発体)を含み得る。しかしながら、そのような追加の構造基、組成物成分又は方法段階などは、本明細書で開示された対応する組成物又は方法のものと比較して、組成物又は方法の基本的及び新規な特徴に実質的に影響を及ぼさない。
各種実施形態を説明する前に、以下の定義が提供され、他に示されない限り、それらを使用するべきである。
定義
「対象者」という用語は、ヒト又は非ヒト動物を含むことができる。したがって、本明細書に記載の方法及び組成物は、ヒト疾患及び動物疾患と動物モデルの両方に適用可能である。好ましい対象者は、「患者」、すなわち、疾患又は状態の医療を受けている生存ヒトである。これには、病気の兆候について調査されている明確な病気のない人が含まれる。また、明確な病気を有する、又はそのリスクがあることが疑われる人も含まれる。
本明細書で使用される「遺伝子」という用語は、遺伝的機能を有する単一の遺伝単位に隣接して関連する全ての調節及びコード配列を指す。遺伝子は、ポリアデニル化、転写調節、DNAコンホメーション、クロマチンコンホメーション、塩基メチル化の範囲と位置、及びこれら全てを制御するタンパク質の結合部位を指定するものを含む(これらに限定されるものではない)遺伝的機能を調節する非コード配列を含むことができる。タンパク質をコードする遺伝子は「エクソン」(コード配列)で構成されており、それは「イントロン」(非コード配列)によって中断されている場合がある。場合によっては、複数のタンパク質又は核酸その他の分子の複合体、あるいは上記のいずれか二つの複合体が、遺伝子の機能のために要求される場合がある。他方、遺伝子の遺伝的機能は、RNA発現又はタンパク質産生のみを必要とし得るか、関連する発現なしにタンパク質及び/又は核酸の結合のみを必要とし得る。一定の場合で、互いに隣接する遺伝子が、一方の遺伝子が他方の遺伝子と重複するように配列を共有する場合がある。遺伝子は、生物のゲノム内、人工染色体、プラスミド、いずれか他の種類のベクター、又は別個の単離された実体として認められ得る。
本明細書で使用される「エピソーム複製ベクター」又は「エピソームベクター」という用語は、代表的には宿主細胞のゲノムに組み込まれていないが、並行して存在するベクターを指す。エピソーム複製ベクターは細胞周期中に複製される可能性があり、この複製の過程で、ベクターコピーは、細胞分裂の前後に存在するコピーの数に応じて、得られる細胞に統計的に分布している。複製は宿主細胞の核内で起こり得るものであり、好ましくは細胞周期のS期中に複製する。さらに、エピソーム複製ベクターは、細胞周期のS期の間に宿主細胞の核内で少なくとも1回、すなわち1回又は複数回複製することができる。
「サンプル」という用語は、本明細書に記載の分析的又は実験的方法で試験される任意の材料として定義される。サンプルは代表的には、本明細書に記載されている対象者から得られる。サンプルには、血液又は血液画分、唾液、尿、便、脳脊髄液、精液、膣分泌物、痰、汗、乳汁、滑液、粘液(粘膜分泌物など)、涙、胆汁、胃液、間質液、自然に排出されるか、身体から特異的に収集される組織若しくは上皮細胞の生検(頬細胞の剥離物など)、水性粘液、羊水、胸膜液、又は対象者からの呼気などがあるが、これらに限定されるものではない。一部の実施形態では、サンプルは、非侵襲的方法を介して得られる(例えば、非侵襲サンプルである)。例示的な非侵襲的方法には、体液の受動的収集、又は外部環境(例えば、表皮又は口)にアクセス可能な組織の傷を付けない掻き取りなどがあるが、これらに限定されない。例示的な非侵襲サンプルには、唾液、痰、粘液、汗、尿、便、精液、頸膣部分泌物、母乳、粘膜分泌物、涙、又は頬上皮綿棒採取物などがあるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、サンプルは、低侵襲的方法を介して得られる。例示的な低侵襲的方法には、毛細血管採取、静脈穿刺、胸腔穿刺、羊水穿刺、針吸引、又は胃洗浄などがあるが、これらに限定されない。例示的な低侵襲性サンプルには、血液又は血液画分(例えば、血漿又はPBMC標本)、間質液、胆汁、胃液、及び羊水などがあるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、サンプルは生検によって得られる。例示的な生検サンプルには、皮膚生検サンプル(例えば、パンチ生検、薄片生検、樋状掻爬生検、楔状生検、切開生検、又は切除生検によって得られる)、骨髄サンプル(例えば、吸引生検によって得られる)、リンパ節又は乳房生検(例えば、細針吸引、コア針生検、真空補助生検、又は画像案内式生検によって得られる)、外科的生検サンプル(例えば、切除又は切開生検によって得られる内臓のもの)、又は口、消化管、肺、膀胱若しくは尿路の生検サンプル(例えば、内視鏡検査で得られるもの)などがあるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「複製起点」という用語は、複製起点を含むプラスミドの複製をもたらす複製開始因子又はDNAレプリカーゼによって認識されるDNA配列を指す。「複製開始因子によって認識される」という表現は、複製開始因子が複製起点配列の全部又は一部と物理的に相互作用し、それによって最終的に、複製起点を含むDNA分子の全て若しくは一部を複製させる分子機序を引き起こしたり刺激することができることを意味するものである。したがって、複製起点は代表的には、機能的に必要な要素を含む。このような機能的に必要な要素の一例は、EBV複製起点(OriP)のリピートファミリー(FR)要素又は二回転対称(DS)要素である。機能的に必要な要素を含むさらなる複製起点は当技術分野で周知であり、例えば、Bode et al., (2001) GeneTher. Mol. Biol. 6:33-46に記載されている。本開示の親核酸プラスミドベクターは、好ましくは、少なくとも一つの複製起点を含む。
「ベクター」は、他の動作可能に連結された異種又は組換え核酸配列を標的細胞に移すことができる核酸配列である。一部の例では、ベクターは、ミニサークル、プラスミド、ナノプラスミド、酵母人工染色体(YAC)、細菌人工染色体(BAC)、コスミド、ファージミド、バクテリオファージゲノム、又はバキュロウィルスゲノムである。適切なベクターには、バクテリオファージ又は植物、無脊椎動物若しくは動物(ヒトを含む)ウィルスに由来するベクター、例えばCELiDベクター、アデノ随伴ウィルスベクター(例えば、AAV1、AAV2、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、又はAAV2/5、AAV2/2、AAV-DJ、又はAAV-DJ8などのそれらのシュード型組み合わせ)、レトロウィルスベクター(例えば、MLV又はその自己不活化若しくはSINバージョン、又はそれらのシュードバージョン)、ヘルペスウィルス(例えば、HSV-又はEBV系)、レンチウィルスベクター(例えば、HIV、FIV、又はEIAV系、又はそれらのシュード型バージョン)、又はアデノウィルスベクター(例えば、複製欠損、複製能、又はヘルパー依存バージョンなどのAd5系)がある。一部の実施形態において、ベクターは、複製能力のあるウィルス由来ベクターである。一部の実施形態において、ベクターは、複製能のないウィルス由来ベクターである。一部の場合において、ベクターは、足場/マトリックス結合領域(S/MAR)などの1以上の標的細胞型での複製を容易にするためのエピソーム維持要素を含み得る。S/MAR要素は、ミニサークルなどの「裸の」核酸ベクターの文脈で複製を容易にするのに特に有用である。例示的な好適なS/MAR要素には、免疫グロブリン重鎖遺伝子座からのEμMAR、ヒトアポリポタンパク質B遺伝子座からのapoB MAR、ニワトリリゾチーム遺伝子座からのCh-LysMAR、及びヒトIFNβ遺伝子座からのhuIFNβ MARなどがあるが、これらに限定されるものではない。ベクターは、標的細胞で発現することができるコード配列を含み得る。したがって、本明細書で使用される場合、「ベクター構築物」、「発現ベクター」、及び「遺伝子導入ベクター」という用語は、対象遺伝子の発現を指示することができ、対象遺伝子を標的細胞に導入するのに有用な任意の核酸構築物を指すことができる。本明細書に記載のベクターはさらに、それからのmRNAの発現を安定化又は改善するための1以上のシス作用要素をさらに含み得る。そのようなシス作用要素には、例えば、Johansen et al. The Journal of Gene Medicine. (5)12:1080-1089(doi:10. 1002/jgm.444)又はVlasova-St. Louis及びSagarsky. Mammalian CIS-Acting RNA Sequence Elements (doi:10. 5772/intechopen. 72124)に記載されている要素のいずれかなどがあるが、これらに限定されない。
ベクターの形態の一つとして、本明細書で使用される「ミニサークル」という用語は、ベクター上に存在する対象配列の持続的で高レベルの発現を提供する、小さな二本鎖環状DNA分子を指し、その対象配列は、ポリペプチド、shRNA、アンチセンスRNA、siRNAなどをコードし得る。対象配列は、ミニサークルベクター上に存在する調節配列に作動可能に連結されており、前記調節配列はそれの発現を制御している。そのようなミニサークルベクターは、例えば、参照により本明細書に具体的に組み込まれる公開された米国特許出願第20040241329号に記載されている。異なる形態のベクターとして、「ナノプラスミド」は、最小化された細菌ColE1又はR6K複製起点(細菌の宿主株において複製可能であるようなナノプラスミドを提供する)、細菌RNA選択可能マーカー、及び真核生物遺伝子領域を含むことができるベクターを指す。そのようなナノプラスミドは、配列番号3のミニR6K起点及び/又は配列番号4のRNA-OUT選択可能マーカーを含むことができる。そのような要素(ナノプラスミド起点及びRNA-UT選択可能マーカー)のさらなる例は、例えば、ナノプラスミド配列要素を説明する目的で本明細書に参照により組み込まれるUS9737620B2に記載されている。
ミニサークルベクターの全長は、下記に記載される所望の要素を含むのに十分であるが、例えばその細胞を含む宿主への系投与を介した細胞との接触時にベクターが標的細胞に入る能力を許容できないレベルまで防止又は実質的に阻害するほど長いものではない。したがって、ミニサークルベクターは、一般に、少なくとも約0.3kbの長さ、多くの場合少なくとも約1.0kbの長さであり得るが、親ベクターは、6kb、10kb、又はそれ以上の長さであることができる。
ミニサークルベクターは、複製起点を欠くか、自然の複製起点を欠く(例えば、最小化された合成細菌複製起点を含み得る)、及び細菌プラスミドに共通に見られる選択マーカー、例えばp-ラクタマーゼ、テトラサイクリン耐性(tet)、カナマイシン耐性(kan)、又は他の抗生物質選択マーカーを欠くという点で、細菌プラスミドベクターとは異なる。その結果、ミニサークルのサイズが小さくなり、より効率的な送達が可能になる。ミニサークルは、ミニサークルベクターが切り出される親プラスミドのベクターバックボーン核酸配列に関連する導入遺伝子発現サイレンシング効果を欠いている。ミニサークルは、リコンビナーゼハイブリッド産物配列、及び対象配列、すなわち、発現に必要な転写配列及び調節配列以外のベクター配列を実質的に含まなくてもよい。
本明細書で使用される「ナノプラスミド」という用語は、最小化された細菌ColE1又はR6K複製起点(細菌宿主株において複製可能であるそのようなナノプラスミドを提供する)、細菌RNA選択可能マーカー、及び真核生物の遺伝子領域を含むことができるベクターを指す。ナノプラスミドの一部の実施形態は、例えば、US20150275221A1に記載されている。一部の実施形態において、ナノプラスミドは、融合細菌-RNA選択可能マーカー/最小化された複製起点を含み得る。一部の実施形態において、融合細菌-RNA選択可能マーカー/最小化された複製起点は、ナノプラスミドの真核生物遺伝子領域内に位置する合成イントロン内に位置し得る。
RNA選択可能マーカーは、染色体的に発現される標的遺伝子を調節してベクターの選択を提供する、ベクター媒介性の発現される非翻訳RNAである。これは、参照により本明細書に含まれるCrouzet J and Soubrier F 2005 米国特許第6,977,174号に記載されている、ナンセンス抑制可能な選択可能な染色体標的を調節するプラスミド由来のナンセンス抑制tRNAであり得る。これはまた、プラスミド媒介アンチセンスリプレッサーRNA、RNA-IN調節標的を抑制するRNA-OUT遺伝子、RNAII調節標的を抑制するpMB1プラスミド起源コードRNAI、RNAII調節標的を抑制するIncBプラスミドpMU720起源コードRNAI、Hok調節標的を抑制するプラスミドRIのParB遺伝子座Sok、flmA調節標的を抑制するFプラスミドのFlm遺伝子座FlmB、例えば、Wagner EGH, Altuvia S, Romby P. 2002. Adv Genet 46:361及びFranch T, and Gerdes K. 2000. Current Opin Microbiol 3:159に記載のものなどの別の天然アンチセンスリプレッサーRNA、又はPark et al. Nature Biotechnology volume 31, pp.170-174 (2013)に記載されているSgrS、MicC又はMicF骨格のような小合成小RNAなどの操作リプレッサーRNAであることもできる。
本開示による細胞をトランスフェクトするための多くの好適な方法が利用可能である。「トランスフェクトされた」とは、外来核酸、通常はDNAの取り込みに起因する細胞の変化を意味する。「トランスフェクション」という用語の使用は、外来核酸の導入を特定の方法に限定することを意図するものではない。したがって、適切な方法には、ウィルス感染/形質導入、接合、ナノ粒子送達、エレクトロポレーション、粒子ガン技術、リン酸カルシウム沈殿、直接マイクロインジェクションなどがある。方法の選択は、トランスフェクトされる細胞の種類とトランスフェクションが行われている状況(すなわち、イン・ビトロ、エクス・ビボ、又はイン・ビボ)によって決まる。これらの方法についての一般的な議論は、Ausubel et al., Short Protocols in Molecular Biology, 3rd ed., Wiley&Sons, 1995にあり、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
「トランスフェクション剤」という用語は、宿主細胞、例えば、リポソームへのDNA又はRNAの取り込みを媒介する任意の化合物を包含し得る。宿主細胞を形質転換又はトランスフェクトするための好適な方法は、Sambrook et al. (MOLECULAR CLONING:A LABORATORY MANUAL. 2nd ed., Cold Spring Harbour Laboratory, Cold Spring Harbour Laboratory Press, Cold Spring Harbour, NY, 1989)、Ausubel, et al., Short Protocols in Molecular Biology, 3rd ed., Wiley & Sons, 1995、及び他の実験マニュアル(これらは参照により本明細書に組み込まれる。)にある。適切なトランスフェクション剤の例には、直鎖又は分岐ポリエチレンイミン、ナノ粒子、リポソーム、親油性粒子、固体ナノ粒子、両親媒性ペプチド、ミセル、デンドリマー、ポリマー組成物、ヒドロゲル、合成若しくは天然由来のエキソソーム、ウィルス様粒子、又はこれらの任意の組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「EXOモチーフ」という用語は、エクソソームへのmiRNAの負荷を制御するRNA配列を指す。一部の実施形態において、EXOモチーフは、エクソソームへのmiRNAの負荷を制御すると記載されている、異種リボ核タンパク質A2B1(hnRNPA2B1)へのmiRNAの結合に介在し得る。そのような配列には、5’-GGAG-3’及び5’-CCCU-3’などがあるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「核酸分子」及び「ポリヌクレオチド」という用語は、任意の長さのポリマー形態のヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチドのいずれか、又はそれらの類縁体を指す。ポリヌクレオチドは、任意の三次元構造を有することができ、そして既知又は未知の任意の機能を実行することができる。ポリヌクレオチドの非限定的な例には、遺伝子、遺伝子断片、エキソン、イントロン、メッセンジャーRNA(mRNA)、トランスファーRNA、リボソームRNA、リボザイム、cDNA、shRNA、一本鎖短若しくは長RNA、組換えポリヌクレオチド、分岐ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離DNA、制御領域、任意の配列の単離RNA、核酸プローブ、及びプライマーなどがある。核酸分子は、直鎖又は環状であり得る。
「プロモーター」という用語は、ポリヌクレオチドの転写を指示するDNA配列である。代表的には、プロモーターは、転写されるポリヌクレオチドの5′領域に位置し、そのようなポリヌクレオチドの転写開始部位の近位であることができる。より代表的には、プロモーターは第1のエクソンの上流の領域と;より代表的には、複数の転写開始部位の第1の上流の領域と定義される。非常に多くの場合、プロモーターは、そのプロモーターに対して3′である相補的DNA鎖のそれぞれの上に位置する遺伝子の転写を指示することができる。別の言い方をすれば、多くのプロモーターは双方向性を示し、いずれかの方向(すなわち、遺伝子のコード領域に対して5′から3′又は3′から5′)に存在する場合、下流の遺伝子の転写を指示することができる。さらに、プロモーターはまた、上流要素などの少なくとも一つの制御要素を含み得る。そのような要素には、上流の活性化因子領域(UAR)、及び任意に、合成上流要素などのポリヌクレオチドの転写に影響を与える他のDNA配列などがある。
本明細書のポリペプチドに関して使用される場合の「コード配列」及び「コードする」という用語は、例えば、核酸が生細胞に存在し(イン・ビボ)、適切な調節配列(又は「制御要素」)の制御下に置かれる場合、ポリペプチドに転写(DNAの場合)及び翻訳(mRNAの場合)される核酸分子を指す。コード配列の境界は、代表的には、5′(アミノ)末端の開始コドンと3′(カルボキシ)末端の翻訳停止コドンによって決定される。コード配列には、ウィルス、原核生物若しくは真核生物のmRNAからのcDNA、ウィルス、真核生物若しくは原核生物のDNAからのゲノムDNA配列、及び合成DNA配列などがあり得るが、これらに限定されない。転写終結配列は、所望に応じてエンハンサー、イントロン、ポリアデニル化部位などの追加の制御配列とともにコード配列に対して3′に位置し、プロモーターはコード配列に対して5′に位置し得るものである。ポリペプチドをコードするDNA配列は、選択された細胞が好むコドンを用いることで選択された細胞での発現に至適化して、所望のポリペプチドコード配列のDNAコピーを代表することができる。
本明細書で使用される「バーコード」又は「バーコード分子」という用語は、一般に、バーコード/バーコード分子が結合している分子に関する情報を伝達する、又は伝達することができるラベル又は識別子を指す。バーコード/バーコード分子は固有のものであることができる。バーコード/バーコード分子には、各種の異なるフォーマットがあり得る。例えば、バーコード/バーコード分子は、ポリヌクレオチドバーコード;ランダム核酸及び/又はアミノ酸配列;及び合成核酸及び/又はアミノ酸配列を含むことができる。バーコード/バーコード分子は、可逆的又は不可逆的に分子に結合させることができる。バーコードは、例えば、サンプルの配列決定の前、最中、及び/又は後に、デオキシリボ核酸(DNA)又はリボ核酸(RNA)サンプルの断片に加えることができる。バーコードは、個々の配列決定-読み取りの識別及び/又は定量化を可能にする。
本明細書で使用される「作動可能に連結された」という用語は、そのように記載された構成要素がそれらの通常の機能を実行するように構成されている要素の配置を指す。したがって、コード配列(例えば、レポーター発現カセット)に作動可能に連結されている所与のプロモーターは、適切な酵素が存在する場合にコード配列の発現を生じさせることができる。プロモーター又は他の制御要素は、それらがその発現を指示するように機能する限りにおいて、コード配列と隣接している必要はない。例えば、介在する未翻訳であるが転写された配列は、プロモーター配列とコード配列との間に存在することができ、プロモーター配列は、依然としてコード配列に「作動可能に連結されている」と見なすことができる。
本明細書で使用される「発現カセット」という用語は、対象の遺伝子/コード配列、並びにshRNA、マイクロRNA、siRNA、アンチセンスRNAなどの非翻訳RNAを含む任意のRNA転写物の発現を指示することができる任意の核酸構築物を指す。このようなカセットは、発現カセットを標的細胞に移入するために、「ベクター」、「ベクター構築物」、「発現ベクター」、又は「遺伝子移入ベクター」に構築することができる。したがって、この用語には、クローニング及び発現ビヒクル、並びにウィルスベクターが含まれる。
本明細書で使用される「標的細胞」という用語は、遺伝子改変が望まれる細胞を指す。標的細胞は、単離することができるか(例えば、培養液中)、多細胞生物(例えば、胚盤胞、胎児、出産後動物など)にあることができる。
本明細書で使用される「薬学的に許容される担体」という用語は、本開示のプローブが投与され、動物、より詳細にはヒトでの使用について連邦政府又は州政府の規制当局によって承認されているか、米国薬局方その他の一般に認識されている薬局方に列記されている希釈剤、アジュバント、賦形剤、又はビヒクルを指す。そのような医薬担体は、液体、例えば水及びオイル、例えば動物、植物若しくは合成起源のもの、例えばピーナッツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油などであることができる。医薬担体は、生理食塩水、アカシアガム、ゼラチン、デンプンペースト、タルク、ケラチン、コロイド状シリカ、尿素などであることができる。患者に投与される場合、プローブ及び薬学的に許容される担体は無菌であることができる。プローブを静脈投与する場合、水は有用な担体である。生理食塩水及びデキストロース及びグリセロール水溶液も、特に注射用液剤用に、液体担体として使用することができる。適切な医薬担体には、グルコース、乳糖、ショ糖、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどの賦形剤も含まれる。本組成物は、必要に応じて、少量の湿展剤又は乳化剤、又はpH緩衝剤を含むこともできる。本組成物は、有利には、溶液、乳濁液、徐放性製剤、又は使用に適した任意の他の形態を取ることができる。
「検出可能」という用語は、バックグラウンドシグナルよりもシグナルを検出する能力を指す。検出可能なシグナルは、前臨床使用に利用できる装置を用いて許容可能な画像を生成するのに十分な量と定義される。検出可能なシグナルは、本開示のプローブの1以上の投与によって発生させることができる。投与量は、個体の感受性の程度、個体の年齢、性別及び体重、個体の特異体質反応、線量測定などの要因に応じて変動し得る。投与量は、機器やデジタル処理関連の要因によっても異なる。
本明細書で使用される「イン・ビボイメージング」という用語は、生命を終わらせる犠牲を必要とせずに、生物の構造的、機能的、又は生理的状態を調べることができる方法又はプロセスを指す。
本明細書で使用される「非侵襲的イン・ビボイメージング」という用語は、存在の構造的、機能的又は生理的状態が、身体の外側(皮膚)又は内側(アクセス可能な開口部)表面の物理的完全性を破壊する必要なく、遠隔物理的プロービングによって調べることができる方法又はプロセスを指す。
「イメージング部分」は、対象者のヒト又は非ヒト動物の身体の外部で、又は血管内放射線又は内視鏡などの光検出器などのイン・ビボで使用するように設計された検出器、又は術中使用用に設計された放射線検出器の使用を介して検出することができる。イメージング部分は、好ましくは、イン・ビボ光学イメージングに適したレポーターであるが、これに限定されない。
本明細書で使用される「生物発光」という用語は、生体分子、特にタンパク質による一種の化学発光を指す。生物発光の必須条件は、オキシゲナーゼの存在下で結合又は遊離した分子状酸素、基質に作用するルシフェラーゼ、分子酸素の存在下でのルシフェリンであり、基質を励起状態に変換し、それは、より低いエネルギーレベルに戻る時に、光の形でエネルギーを放出する。
本明細書で使用される「ルシフェラーゼ」という用語は、発光反応を触媒するオキシゲナーゼを指す。例えば、細菌のルシフェラーゼは、フラビンモノヌクレオチドと脂肪族アルデヒドの酸化を触媒し、その反応によって光が生成される。海洋節足動物に見られる別の種類のルシフェラーゼは、ウミホタルルシフェリンの酸化を触媒し、別の種類のルシフェラーゼは、甲虫類のルシフェリンの酸化を触媒する。したがって、「ルシフェラーゼ」は、生物発光反応を触媒する酵素又は発光タンパク質を指す。ホタルやウミシイタケシフェラーゼなどのルシフェラーゼは、触媒的に作用する酵素であり、生物発光生成反応時に変化しない。ルシフェリンが非共有結合的に結合しているエクオリンやオベリン発光タンパク質などのルシフェラーゼ発光タンパク質は、生物発光生成反応時にルシフェリンの放出によって変化する。ルシフェラーゼは、生物又はそれの変異体若しくは突然変異体、例えば、天然タンパク質とは異なる、熱又はpH安定性などの1以上の特性を有する突然変異誘発によって産生される変異体に天然に存在するタンパク質である。ルシフェラーゼ及びそれの修飾突然変異体又は変異型が公知である。例えば、「ウミシイタケシフェラーゼ」への言及は、ウミシイタケ属の構成員から単離された酵素、又は他の花虫類などの他の供給源から得られた、又は合成的に製造された等価な分子を意味する。
「生物発光タンパク質」は、生物発光開始剤分子基質に作用して生物発光を生成又は放出することができるタンパク質を指す。
「生物発光開始剤分子」は、生物発光ドナータンパク質と反応して生物発光を生成することができる分子である。生物発光開始剤分子には、セレンテラジン、その類縁体、及びそれらの機能性誘導体などがあるが、これらに限定されない。セレンテラジンの誘導体には、セレンテラジン400a、セレンテラジンcp、セレンテラジンf、セレンテラジンfcp、セレンテラジンh、セレンテラジンhcp;セレンテラジンip、セレンテラジンn、セレンテラジン0、セレンテラジンc、セレンテラジンc、セレンテラジンi、セレンテラジンicp、セレンテラジン2-メチル、ベンジル-セレンテラジンビスデオキシセレンテラジン、及びディープブルーセレンテラジン(DBC)(米国特許第6,020,192号、同5,968,750号及び同5,874,304号により詳細に記載されている。)などがあるが、これらに限定されない。
一般に、セレンテラジンは、多種多様な生物発光タンパク質、具体的にはルシフェラーゼによって作用されると発光することが知られている。有用であるが非限定的なセレンテラジンが、2001年11月2日出願の米国特許出願第10/053,482号(その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に開示されている。セレンテラジン類は、ウィスコンシン州マディソンのプロメガ社(Promega Corporation)及びオレゴン州ユージーンのモレキュラープローブ(Molecular Probes)社から入手可能である。セレンテラジン類はまた、例えばShimomura et al., (1989) Biochem. J. 261: 913-920; Inouye et al., (1997) Biochem. Biophys. Res. Comm. 233: 349-353, 1997; and Teranishi et al., (1997) Anal. Biochem. 249: 37-43に記載の方法に従って合成することもできる。
本明細書で使用される「スルビビン」という用語は、バキュロウィルスアポトーシスリピート阻害剤含有5すなわちBIRC5とも呼ばれるタンパク質を指し、ヒトでは、BIRCS遺伝子によってコードされるタンパク質である(NCBI基準配列:NG029069.1)。スルビビンはアポトーシス阻害因子(IAP)ファミリーの構成員である。スルビビンタンパク質はカスパーゼ活性化を阻害することで、アポトーシス又はプログラムされた細胞死の負の調節をもたらす。これは、アポトーシスの増加と腫瘍増殖の減少につながるスルビビン誘発経路の破壊によって明らかにされている。スルビビンタンパク質は、ほとんどのヒト腫瘍及び胎児組織で高度に発現されるが、最終分化細胞では全く存在しない。スルビビンの発現も細胞周期によって高度に調節されており、G2-M期でのみ発現される。スルビビンが、有糸分裂中のチューブリンとの相互作用によって紡錘体に局在し、有糸分裂の調節に寄与する役割を果たす可能性があることが知られている。スルビビンの調節はp53タンパク質に関連しているように思われる。それはまた、Wnt経路の直接の標的遺伝子であり、β-カテニンによって上昇する。
しかしながら、本開示のミニサークルは、標的細胞で発現されることが望まれるレポーター又は他の異種核酸配列に作動可能に連結された任意の腫瘍特異的プロモーターを利用し得ることが想到される。例えば、限定することを意図するものではないが、当技術分野で公知の好適なプロモーターには、黒色腫において腫瘍特異的なCXCR4プロモーター;肺がんにおいて腫瘍特異的なヘキソキナーゼII型プロモーター;TRPM4(一過性受容体電位-メラスタチン4)プロモーターは、前立腺がんで優先的に活性である;ストロメリシン3プロモーターは乳がん細胞に特異的である(Basset et al., (1990) Nature 348:699);非小細胞肺がん細胞に特異的なサーファクタントタンパク質Aプロモーター(Smith et al., 1994, Hum. Gene Ther. 5:29-35);SLPI発現性癌腫に特異的な分泌型ロイコプロテアーゼ阻害剤(SLPI)プロモーター(Garver et al., (1994) Gene Ther. 1:46-50);黒色腫細胞に特異的なチロシナーゼプロモーター(Vile et al., (1994) Gene Ther. 1:307);線維肉腫/腫瘍形成細胞に特異的なストレス誘発性grp78 / BiPプロモーター(Gazit et al., (1995) Cancer Res. 55: 1660);多形性膠芽腫細胞に特異的なインターロイキン-10プロモーター(Nitta et al., (1994) Brain Res. 649:122);脳腫瘍細胞に特異的なa-B-クリスタリン/熱ショックタンパク質27プロモーター(Aoyama et al., (1993) Int. J. Cancer 55: 760);扁平上皮がん、神経膠腫、及び乳房腫瘍細胞に特異的な上皮成長因子受容体プロモーター(Ishii et al., (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 90: 282);乳癌細胞に特異的なムチン様糖タンパク質(DF3、MUC1)プロモーター(Abe et al., (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 90: 282);転移性腫瘍に特異的なmts1プロモーター(Tulchinsky et al., (1992) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 89: 9146);小細胞肺がん細胞に特異的なNSEプロモーター(Forss-Petter et al., (1990) Neuron 5:187);小細胞肺がん細胞に特異的なソマトスタチン受容体プロモーター(Bombardieri et al., (1995) Eur. J. Cancer 31A:184; Koh et al., (1995) Int. J. Cancer 60:843);c-erbB-3及びc-erbB-2プロモーターは乳がん細胞に特異的である(Quin et al., (1994) Histopathology 25:247);乳がん及び胃がん細胞に特異的なc-erbB4プロモーター(Rajkumar et al., (1994) Breast Cancer Res. Trends 29:3);甲状腺がん細胞に特異的なチログロブリンプロモーター(Mariotti et al., (1995) J. Clin. Endocrinol. Meth. 80:468);肝細胞がん細胞に特異的なα-フェトプロテインプロモーター(Zuibel et al., (1995) J. Cell. Phys. 162:36);胃がん細胞に特異的なビリンプロモーター(Osborn et al., (1988) Virchows Arch. A. Pathol. Anat. Histopathol. 413:303);及び肝細胞がん細胞に特異的なアルブミンプロモーター(Huber, (1991) Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 88:8099)(これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。)などがある。プロモーターの他の例は、ATP結合カセットサブファミリーCメンバー4(ABCC4)プロモーター、前方勾配2、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼファミリーメンバー(AGR2)プロモーター、活性化誘発シチジンデアミナーゼ(AICDA)プロモーター、UDP-GlcNAc:βGal β-1,3-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ3(B3GNT3)プロモーター、カドヘリン3(CDH3)プロモーター、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)プロモーター、セントロメアタンパク質F(CENPF)プロモーター、セントロソームタンパク質55(CEP55)プロモーター、クラウディン3(CLDN3)プロモーター、クラウディン4(CLDN4)プロモーター、コラーゲンXI型α1鎖(COL11A1)プロモーター、コラーゲンI型α1鎖(COL1A1)プロモーター、シスタチンSN(CST1)プロモーター、デンティクルレス(denticleless)E3ユビキチンタンパク質リガーゼホモログ(DTL)プロモーター、配列類似性111メンバーB(FAM111B)プロモーターを有するファミリー、フォークヘッドボックスA1(FOXA1)プロモーター、キネシンファミリーメンバー20A(KIF20A)、ラミニンサブユニットγ2(LAMC2)プロモーター、有糸分裂紡錘体位置決め(MISP)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ1(MMP1)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ12(MMP12)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ13(MMP13)プロモーター、メソセリン(MSLN)プロモーター、細胞表面関連ムチン1(MUC1)プロモーター、ホスホリパーゼA2グループIID(PLA2G2D)プロモーター、Gタンパク質シグナル伝達13(RGS13)プロモーター、セクレトグロビンファミリー2Aメンバー1(SCGB2A1)プロモーター、トポイソメラーゼIIα(TOP2A)プロモーター、ユビキチンD(UBD)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)、USH1タンパク質ネットワークコンポーネントハーモニン(USH1C)、T細胞活性化阻害剤1(VTCN1)プロモーターを含むVセットドメイン、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2S(UBE2S)プロモーター、オーロラキナーゼA及びニネイン相互作用タンパク質(AUNIP)プロモーター、細胞分裂周期6(CDC6)プロモーター、セントロメアタンパク質L(CENPL)プロモーター、DNA複製ヘリカーゼ/ヌクレアーゼ2(DNA2)プロモーター、DSN1ホモログ、MIS12キネトコア複合体成分(DSN1)プロモーター、デオキシチミジル酸キナーゼ(DTYMK)プロモーター、神経突起伸長1(GPRIN1)プロモーターのGタンパク質調節誘導物質、ミトコンドリア分裂レギュレーター2(MTFR2)プロモーター、RAD51関連タンパク質1(RAD51AP1)プロモーター、小核リボヌクレオタンパク質ポリペプチドA′(SNRPA1)プロモーター、ATPaseファミリー、AAAドメイン含有2(ATAD2)プロモーター、BUB1有糸分裂チェックポイントセリン/スレオニンキナーゼ(BUB1)プロモーター、カルサイクリン結合タンパク質(CACYBP)プロモーター、細胞分裂周期関連3(CDCA3)プロモーター、セントロメアタンパク質O(CENPO)プロモーター、フラップ構造特異的エンドヌクレアーゼ1(FEN1)プロモーター、フォークヘッドボックスM1(FOXM1)プロモーター、細胞増殖レグタンパク質ホスファターゼ2A(KIAA1524)プロモーター、キネシンファミリーメンバー2C(KIF2C)プロモーター、カリオフェリンサブユニットα2(KPNA2)プロモーター、MYB原癌遺伝子様2(MYBL2)プロモーター、NIMA関連キナーゼ2(NEK2)プロモーター、RAN結合タンパク質1(RANBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドB及びB1(SNRPB)プロモーター、SPC24/NDC80キネトコア複合体成分(SPC24)プロモーター、形質転換酸性コイルドコイル含有タンパク質3(TACC3)プロモーター、TBC1ドメインファミリーメンバー31(TBC1D31)プロモーター、チミジンキナーゼ1(TK1)プロモーター、亜鉛フィンガータンパク質695(ZNF695)プロモーター、オーロラキナーゼA(AURKA)プロモーター、BLM RecQ様ヘリカーゼ(BLM)プロモーター、染色体17オープンリーディングフレーム53(C17orf53)プロモーター、クロモボックス3(CBX30)プロモーター、サイクリンB1(CCNB1)プロモーター、サイクリンE1(CCNE1)プロモーター、サイクリンF(CCNF)、細胞分裂周期20(CDC20)プロモーター、細胞分裂周期45(CDC45)プロモーター、細胞分裂周期関連5(CDCA5)プロモーター、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤3(CDKN3)プロモーター、カドヘリンEGF LAG 7パスG型受容体3(CELSR3)プロモーター、セントロメアタンパク質A(CENPA)プロモーター、セントロソームタンパク質72(CEP72)プロモーター、CDC28タンパク質キナーゼ調節サブユニット2(CKS2)プロモーター、コラーゲンX型α1鎖(COL10A1)プロモーター、染色体分離1様(CSE1L)プロモーター、DBF4亜鉛フィンガープロモーター、GINS複合サブユニット1(GINS1)プロモーター、Gタンパク質結合受容体19(GPR19)プロモーター、キネシンファミリーメンバー18A(KIF18A)プロモーター、キネシンファミリーメンバー4A(KIF4A)プロモーター、キネシンファミリーメンバーC1(KIFC1)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス10複製開始因子(MCM10)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント2(MCM2)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント7(MCM7)プロモーター、MRGドメイン結合タンパク質(MRGBP)プロモーター、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ(NADP+依存性)2、メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼ(MTHFD2)プロモーター、非SMCコンデンシンI複合体サブユニットH(NCAPH)プロモーター、NDC80、キネトコア複合体成分(NDC80)プロモーター、ヌディックス(nudix)ヒドロラーゼ1(NUDT1)プロモーター、リボヌクレアーゼH2サブユニットA(RNASEH2A)プロモーター、RuvB様AAA ATPase 1(RUVBL1)プロモーター、血清学的に定義された乳がん抗原NY-BR-85(SGOL1)プロモーター、SHC結合及び紡錘体関連1(SHCBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドG(SNRPG)プロモーター、タイムレス(timeless)サーカディアンレギュレータープロモーター、甲状腺ホルモン受容体相互作用体13(TRIP13)プロモーター、トロフィニン関連タンパク質(TROAP)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)プロモーター、WDリピート及びHMGボックスDNA結合タンパク質1(WDHD1)プロモーター、それらの機能性断片、又はそれらの任意の組み合わせである。
さらなる定義は、以下の文脈で提供される。別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、分子生物学の当業者によって共通に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと類似又は均等の方法及び材料を本開示の実施又は試験に使用することができるが、適切な方法及び材料が本明細書で記載されている。
略語
SEAP、分泌胚性アルカリホスファターゼ;MRI、磁気共鳴画像法;SPECT、単光子放出コンピュータ断層撮影;MC、ミニサークル;PP、親プラスミド;WPRE、ウッドチャック肝炎ウィルス(WHP)転写後調節エレメント(WPRE);Luc、ルシフェラーゼ;BLI、生物発光イメージング;ROI、対象領域;AUC、曲線下面積;RG、レポーター遺伝子;TS、腫瘍特異的;Fluc(FLUC)、ホタルルシフェラーゼ、ROC(受信者動作特性)。
緒言
がんの早期発見は、利用可能な治療戦略の有効性を劇的に改善することができる。しかし、血液ベースのバイオマーカーがん検出に関する数十年の努力にもかかわらず、多くの有望な内因性バイオマーカーは、非悪性組織からの高変動性のバックグラウンド発現などの解決困難な問題のために臨床的に不首尾であった。がん診断改善のための戦略は、伝統的に、分子イメージング又は血液ベースのアッセイのいずれかを介して、がん細胞で過剰発現される内因性分子の測定に依存するものであった。これらの戦略の課題は、多くの場合、非がん性組織内での有意な発現であり、それによって高バックグラウンドレベル及び混乱を生じるような結果につながる。別途戦略は、腫瘍内で厳密に固有のレポーター遺伝子(RG)の発現を促進するために、外因的に送達された遺伝子ベクターで腫瘍特異的(TS)タンパク質のプロモーターを利用するというものである。この戦略を実現するためには、安全性、特異性及び感度が最大限重要である。ウィルスベクターより安全ではあるが、非ウィルスベクターの二つの欠点は、遺伝子導入率が低いこと及び一過性の発現プロファイルであった。ミニサークル(MC)は、細菌バックボーンを欠くプラスミドであり、上記の重要な問題を克服する上で有利である。
本開示は、ほぼ専ら腫瘍を有する対象者において血液中で検出され得る分泌可能なレポーター遺伝子の発現を駆動するために汎腫瘍特異的スルビビンプロモーターを利用する、安全で腫瘍活性化可能なミニサークルの全身投与に基づく代替の有利な検出戦略の実施形態を提供する。全身投与後、単に血液レポーターレベルを測定することで、最長2週間にわたり、実験的ヒト黒色腫転移を有するマウスを、腫瘍のない対象者から区別する強力な能力が示された。レポーターレベルの累積変化によっても腫瘍を有する対象者が確認され、受信者動作特性曲線分析は、0.918±0.084のAUCで、この試験の成績を強調するものであった。肺腫瘍量は、累積レポーターレベルと相関し(r2=0.714;p<0.05)、疾患の程度の決定が可能であることを示していた。本発明者らのシステムの継続的な開発は、腫瘍における時間的に制御された高いレポーター発現により腫瘍の検出可能性を劇的に改善する可能性があり、健常組織からのバックグラウンドがほぼゼロになる可能性がある。
分泌された胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)又はホタルルシフェラーゼ(FLUC)のいずれかの発現を駆動する腫瘍特異的ナノプラスミドベクターが開発され、血液及び/又は画像ベースのアッセイを用いて全身投与後の腫瘍を検出することのそれらの有用性が検証された。がんスクリーニングの目的で使用される遺伝子ベクターの場合、課題には、効率的な腫瘍送達、最大感度のための強力な発現の達成、腫瘍特異性を達成するための発現の厳密な制御、及び安全性上の懸念の最小化などがある。腫瘍特異的ミニサークルベクターはこれら全ての課題を克服することができ、全身投与された腫瘍特異的ミニサークルベクターを血清及び非侵襲的イメージングを介してアッセイして、腫瘍を有する対象者を正常対象者から区別して識別することができることが明らかになっている。重要な点として、スルビビンプロモーターが多くの異なる腫瘍型の腫瘍細胞にわたって発現を駆動することから、本開示の腫瘍特異的ミニサークルベクターは、多くの患者集団において有利に幅広い適用性を有する。本開示の腫瘍特異的ミニサークルベクターは、初期血液ベースのアッセイを介した腫瘍検出、分子遺伝学的イメージングを介した腫瘍位置確認、及びセラノスティック腫瘍特異的ミニサークルベクターを使用する腫瘍治療が関与する、新規ながん管理パラダイムを提供する。
本開示は、腫瘍細胞の検出に最も有利な核酸ナノプラスミドベクターの実施形態を包含する。特に、本開示のミニサークルは、腫瘍細胞又は腫瘍細胞の集団を含む組織において選択的に発現されることが望まれるヌクレオチド配列に作動可能に連結された腫瘍特異的プロモーターを組み込んでいる。本開示の一部の実施形態において、ミニサークルベクターは、レポーターとして有用なポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結された腫瘍特異的プロモーターを含む。したがって、レシピエント腫瘍細胞によって発現される場合、レポーターは検出可能であり得て、それにより、腫瘍細胞の視覚的画像及び/又は対象者であるヒト又は非ヒト動物の組織におけるその位置などの情報を提供する。
一部の実施形態において、本開示によるナノプラスミドベクターは、発現可能なレポーター遺伝子を腫瘍細胞に有利に送達することができる。レポーター遺伝子が、MRIイメージング、PETイメージング、SPECTイメージング、発光イメージングなどの非侵襲的検出方法によって検出可能であることは、本開示の範囲内である。例えば、限定することを意図したものではないが、MRIレポーター遺伝子はクレアチンキナーゼ;チロシナーゼ;トランスフェリン受容体;フェリチン;Mag Aをコードする。PETイメージングレポーター遺伝子には、単純ヘルペスウィルス1型チミジンキナーゼ(HSV1-TK);ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ;L-アミノ酸デカルボキシラーゼ;ドーパミン2受容体(D2R、突然変異体D2RA80など);ソマトスタチン受容体;エストロゲン受容体(hERL);ドーパミン輸送体;ヨウ化ナトリウム共輸送体;カテコールアミン輸送体;13-ガラクトシダーゼなどがあるが、これらに限定されるものではない。PET/SPECTイメージングレポーター遺伝子には、単純ヘルペスウィルス1型チミジンキナーゼ及びHSV1-sr39tkなどの複数の最適化された変異体;ドーパミン2型受容体;ヨウ化ナトリウム共輸送体;ソマトスタチン2型受容体;ヒトノルエピネフリン輸送体;ヒトエストロゲン受容体a;ヒトデオキシシチジンキナーゼの変異体;及び組換えがん胎児性抗原などがあるが、これらに限定されない。生物発光レポーター遺伝子には、ホタルルシフェラーゼ(fl);合成ウミシイタケルシフェラーゼ(hrl);強化された緑色蛍光タンパク質(egfp);赤色蛍光タンパク質(rfp);単量体赤色蛍光タンパク質(mrfp 1)などがあるが、これらに限定されるものではない。本開示のミニサークルに組み込むのに適したレポーター遺伝子が、イメージングのマルチモダリティ方法を提供することがさらに可能である。例えば、限定することを意図するものではないが、光音響、MRI及びPETイメージングに適したレポーター遺伝子は、Qin et al., (2013), Sci. Rpts. 3:Art.No.:1490(全体が参照により本明細書に組み込まれる。)に記載のヒトチロシナーゼをコードする遺伝子である。
レシピエント腫瘍細胞を選択的に検出するための本開示のナノプラスミドの有利な使用に加えて、腫瘍特異的プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列は、対象者であるヒト又は非ヒト動物から標的腫瘍細胞を低減又は排除することを目的としたレシピエント腫瘍細胞の増殖又は代謝活性を調節するのに有用なポリペプチドをコードすることができる。
例えば、限定することを意図するものではないが、腫瘍細胞を標的化し、治療的に攻撃するのに有利な治療的に有効なポリペプチドには、HSVtk;シトシンデアミナーゼ;DTジアホラーゼ;ニトロレダクターゼ;グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ;チミジンホルホリラーゼ;カルボキシルエステラーゼ;フォリルポリグルタミルシンテターゼ;カルボキシペプチダーゼAl;カルボキシペプチダーゼG2;シトクロムP-450(CYP2B1)などがある。プロドラッグを効果的な治療用組成物に変換するためのこれらのポリペプチドの活性は、例えば、Harrington et al., (2002) Clinical Oncology 14:148-169(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。)に記載されている。
本開示のさらなる実施形態において、ミニサークルから腫瘍特異的に発現されるヌクレオチド配列は、異種ポリペプチドに翻訳され得るのではなく、むしろ、やはりレシピエント腫瘍細胞の増殖又は代謝活性を調節する、レシピエント腫瘍細胞の少なくとも一つの遺伝子調節要素と相互作用することができる短い干渉リボヌクレオチド配列(siRNA)として発現され得ることが想到される。あるいは、ヌクレオチド配列は、マイクロRNA配列(miRNA)として、又は既知の内因性配列に対応せず、核酸ハイブリダイゼーション又は増幅に基づく技術(核酸バイオマーカー)によって検出可能な薬剤であるという目的のみを果たす合成RNA配列として発現され得ることが想到される。
したがって、イン・ビトロで、又は最も有利には、イン・ビボで培養された腫瘍細胞を選択的に標的化して、対象者におけるがん性細胞又は腫瘍細胞の集団を確認及び/又は位置特定する検出可能なシグナルものを得るの有用な、並びに標的腫瘍細胞に治療薬(ペプチド、ポリペプチド、核酸)を送達するのに有用な核酸ミニサークルベクター(及びその親プラスミド)の実施形態を提供することが本開示の範囲内であることが想到される。
本開示は、標的化された腫瘍細胞又は複数の細胞(腫瘍組織を含む)の存在を検出する目的で、対象者のヒト又は非ヒト動物に投与するのに有用な核酸ミニサークルベクターを提供する。例えば、図3に示され、図13に示された配列番号1のヌクレオチド配列を有するミニサークル構築物MC-pSurv-SEAP-WPRE-SV40PolyAは、腫瘍特異的プロモーターpスルビビンに作動可能に連結された検出可能なポリペプチド分泌胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)をコードする核酸断片を含む。
培養黒色腫細胞、皮下黒色腫異種移植片、又は腫瘍が発生した動物に静脈送達される場合、本開示のミニサークルベクターは、血清分泌アルカリホスファターゼポリペプチドとして、又は図4に示されるように(及び図14に示されるような配列番号2のヌクレオチド配列を有する)、SEAPがルシフェラーゼレポーターによって置き換えられたミニサークルベクター構築物での生物発光シグナルとして検出可能なシグナルを提供する。したがって、本開示のミニサークル構築物は、レシピエント動物又はヒトにおいて、転移性腫瘍細胞又は限局性腫瘍の両方を確認できることが実証されている。
本開示はさらに、ミニサークル核酸を前記腫瘍細胞に送達することによって、標的腫瘍細胞の生理学又は増殖を調節し、標的細胞が腫瘍特異的プロモーターに作動可能に連結された核酸配列からヌクレオチド配列を発現することを可能とし、発現された産物が標的細胞と相互作用することを可能とし、それにより、細胞又は複数の細胞の生理学的状態を改変する方法を提供する。
第1の例において、本開示は、腫瘍特異的プロモーターがスルビビンプロモーター(これに限定されない)などである核酸ミニサークルの実施形態を提供する。
したがって、内因性バイオマーカー検出の限界を克服するために、本開示は、腫瘍駆動型バイオマーカーを産生する、外因的に送達された遺伝的にコードされたレポーターの血液ベースの検出を使用する腫瘍を有する個体の確認に基づく戦略の実施形態を提供する。この戦略の主な利点は、専ら特定の表現型の細胞(つまり腫瘍細胞)でバイオマーカー発現を調整して、非悪性組織からのタンパク質産生による偽陽性の数を減らすことができることである。したがって、分泌可能なレポーター遺伝子をコードする腫瘍活性化可能ベクターの全身投与を用いて、腫瘍を有する対象者を確認することができるが、ただし、図1に示したように、腫瘍特異的プロモーター(腫瘍にのみ存在するタンパク質を発現する遺伝子のプロモーター)を用いて、トランス遺伝子発現をがん細胞に転写的に標的化した。この戦略を臨床に翻訳するには、安全性、特異性、感度、及び幅広い適用性が重要であり、本開示のシステムの各構成要素は、最大の翻訳の可能性を提供するように選択した。具体的には、本開示は、スルビビンプロモーター(pSurv)など(これに限定されない)の腫瘍特異的プロモーターの使用を通じて腫瘍特異性を獲得するヒト分泌胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)(これに限定されない)を含むレポーター遺伝子をコードする非ウィルス性腫瘍活性化可能ミニサークル(MC)を提供する。
ウィルスベクターより安全であるが、従来の非ウィルスベクター(すなわち、プラスミド)の二つの欠点は、低い遺伝子導入速度及び一過性の発現プロファイルである。MCは本質的に、細菌の増殖にのみ必要な原核生物のバックボーンを欠くプラスミドである。MCは、サイズが比較的小さく、プロモーターのサイレンシングが少ないため、プラスミド対応物と比較して、発現プロファイルの改善(非分裂細胞の月数、分裂細胞の週数)を示すことが何度も明らかにされている(Darquet et al., (1997) Gene Therapy 4: 1341-1349; Darquet et al., (1999) Gene Therapy 6: 209-218; Chen et al., (2003) Mol. Therapy: J. Am. Soc. Gene Therapy 8: 495-500; Chen et al., (2004) Gene Therapy 11: 856-864)。MCは、抗生物質耐性遺伝子を含む構築物よりもヒトへの投与が安全であることが知られている規制上の「抗生物質耐性遺伝子を含まないプラスミド」(pFAR)の原則(Marie et al., (2010) J. Gene Med. 12: 323-332)にも準拠している。さらに、MCの生産は伝統的に非常に労働集約的で時間のかかるものであったが、MC生産スキームのより最近の進歩により、比較的簡単かつ低コストで短期間に大量生産が可能になった(Kay et al., (2010 )Nat. Biotech. 28:1287-1289)。最後に、統合は多くの遺伝子(特にウィルス)ベクターの安全上の懸念事項であるが、直接局所注射やエレクトロポレーションなどの効果的なイン・ビボ送達方法でも、非ウィルスベクターの統合速度は、自発的な遺伝子不活化突然変異の速度の約1~3桁低い(Wang et al., (2004) Gene Therapy 11: 711-721; Nichols et al., (1995) Annals New York Acad. Sci. 772: 30-39; Ledwith et al., (2000) Develop. Biologicals 104: 33-43; Ledwith et al., (2000)Intervirology 43: 258-272)。したがって、MCは、翻訳の可能性、効力、及び安全性の観点から、最も有用な非ウィルスベクタープラットフォームの一つになっている。
SEAPは、一般的に使用される分泌可能なレポータータンパク質であり、多くの理想的な特徴を有する。これは、胚発生時にのみ発現される、ヒト胎盤アルカリホスファターゼ(PLAP)の人工的なC末端切断分泌型である。したがって、これは通常は血液中には見られないユニークなレポーターであり、バックグラウンドはほぼゼロでなければならない(Berger et al., (1988) Gene 66:1-10)。PLAPと比較して、SEAPは非常に熱安定性がある。したがって、サンプルを65℃に加熱することにより、SEAPを特異的にアッセイすることができる(Bronstein et al., (1994) BioTechniques 17:172-174, 76-177)。市販のSEAP検出アッセイは、少なくとも4対数位数の濃度範囲で非常に感度が高く、検出限界はピコグラム/mLの範囲である。SEAPは、臨床への翻訳に有利なタンパク質ベースのレポーターでもあり、その理由は、1)それが、マウス及び大型動物における非ウィルス遺伝子導入の効果的な縦断的モニタリングを示している(Brown et al., (2008) Methods Mol. Biol. 423:215-224);2)それのヒト起源は、免疫応答性マウスにおけるマウスSEAP(mu-SEAP)で示されたものと同様の患者における低下若しくはゼロ免疫原性可能性を有し得る(Wang et al., (2001) Gene 279:99-108);3)SEAPが、臨床で、HPV16/18AS04アジュバントワクチンの投与後の抗体レベルを監視するために使用されている(Kemp et al., (2008)Vaccine 26:3608-3616)からである。
本開示のシステムは、SEAPの発現を駆動するのにpSurvを利用する。スルビビンはアポトーシス阻害剤ファミリーのメンバーであり、有糸分裂の進行を制御し、細胞死を防ぐのに役立ち、黒色腫、肝臓、肺、乳房、結腸、卵巣などの多くのがんで過剰発現されるが、健常成人組織では過剰発現しない(Ito et al., (2000) Hepatology 31: 1080-1085; Chen et al., (2004) Cancer Gene Therapy 11: 740-747; Lu et al., (2005) Gene Therapy 12: 330-338)。したがって、pSurvは、肺がん、黒色腫、結腸がん、乳がん、卵巣がん、及び肝臓がんのモデルで実証されているように、腫瘍の転写標的化に有利である(Lu et al., (2005) Gene Therapy 12: 330-338; Li et al., (2006) J. Gene Med. 8: 1232-1242; van Houdt et al., (2006) J. Neurosurgery 104: 583-592; Ahn et al., (2011) Gene Therapy 18: 606-612; Ray et al., (2008) Mol. Therapy: J. Am. Soc. Gene Therapy 16: 1848-856)。したがって、本開示の腫瘍特異的プロモーター駆動腫瘍活性化可能MCは、多数の腫瘍タイプ及び患者集団にわたる効果的ながんスクリーニングのための幅広い適用性を提供するものである。
したがって、診断用腫瘍活性化可能MCが、遺伝的にコードされたがんバイオマーカーの血中レベルを測定することによって、MCの全身投与後に腫瘍を有する対象者を健常対象者から区別する能力について開発及び試験されてきた。送達については、MCを、免疫原性を全く持たないこと(Bonnet et al., (2008)Pharmaceut. Res. 25:2972-2982)、動物に繰り返し投与する能力を有し、全身(尾静脈)投与後のマウスでの原発性腫瘍及び転移性腫瘍の両方を効率的にトランスフェクトする能力(Yang et al., (2013) Proc. Nat. Acad. Sci. USA110:14717-14722; Bhang et al., (2011)) Nat. Med. 17:123-129)を有することが示されている非標的トランスフェクション剤と比較した。結果は、腫瘍活性化可能なMCの使用が、安全で効果的ながんスクリーニングのための有利な有望なプラットフォーム技術であることを示している。このシステムは、腫瘍再発のリスクが高い患者をモニタリングした後、腫瘍診断の前にリスクの高い集団をスクリーニングするのに役立ち、一般集団のスクリーニングに有利であり得る。
本開示による外因的に送達された遺伝子コード化がん血液バイオマーカーベクター戦略は、健常組織における高いバックグラウンド発現及び経時的なバイオマーカー発現における不規則な変動などの内因性がん血液バイオマーカーを標的とするがんスクリーニングの固有の制限のいくつかを克服することができる。本開示は、単純で比較的安価な血液ベースのアッセイを用いて腫瘍を有する対象者を確認するために全身投与することができる腫瘍活性化可能なMCシステムの実施形態を提供する。このアッセイは、信頼性の高い検出能力と疾患範囲の評価を示し、非常に堅牢で安全ながんスクリーニングシステムとしての腫瘍活性化可能なMCの実現可能性を示している。
がん遺伝子療法の研究は、非標的細胞又は正常細胞における望ましくない効果を回避するために、特に腫瘍内で治療用導入遺伝子を発現させる方法を探し求めてきた。この目標を達成するために、腫瘍特異的プロモーターを使用した腫瘍の転写標的化(Aim et al., (2011) Gene Therapy 18:606-612; Ye et al., (2003) Biochem. Biophys. Res. Comms. 307:759-764; Iyer et al., (2005) Transgenic Res. 14:47-55)、内因性miRNA調節を使用した健常組織における転写サイレンシング又は抑制(Cawood et al., (2009) PLoS Pathogens 5: e 1 000440; Ronald et al., (2013) Gene Therapy 20:1006-1013)、ウィルス(転写ターゲティング)及び非ウィルスベクターの両方の腫瘍指向性の増強(Chisholm et al., (2009) Cancer Res. 69: 2655-2662; Bachtarzi et al., (2008) Expert Opinion Drug Delivery 5:1231-1240)、又はこれらの戦略の組み合わせ(Tsuruta et al., (2008) Clin. CancerRes. 14:3582-3588; Sugio et al., (2011) Clin. CancerRes 17:2807-2818)を含むいくつかの戦略が検討されてきた。本開示のシステムは、がん検出の目的で分泌可能なレポーター遺伝子を発現する手段を提供する。遺伝子ベクターのこの適用により、潜在的なスクリーニングツールとして、がんの明確な肉眼でわかる証拠がなくてもベクターを患者に使用できるため、増大した安全性の懸念を克服するという追加の課題が生じる。したがって、このタイプのシステムの全ての構成要素は、送達ビヒクル(必要な場合)、DNAベクター自体、及び導入遺伝子(発現される場合)を含めて安全である必要がある。
多くの送達製剤が当技術分野で知られており、本開示のMCシステムと共に使用することが想到されるが、望ましい安全性プロファイルを有し(すなわち、免疫刺激なし)(Bonnet et al., (2008) Pharmaceut. Res. 25:2972-2982)、I/II相臨床試験中(Lisziewicz et al., (2012) PLoS ONE 7:e35416)であるイン・ビボトランスフェクション剤が特に好まれた。さらに、非ウィルスベクターはウィルスベクターよりはるかに安全であるが(すなわち、低い/ほぼゼロの統合率、低い免疫原性可能性)、従来のプラスミドのバックボーンにおける免疫刺激性原核生物のCpGモチーフに関する懸念が依然としてある。これらのベクターが原核生物のバックボーンを欠いているか、細菌領域のサイズが小さい(500bp未満)ため、MC及び/又はナノプラスミドでは、この懸念は軽減される。SEAPはヒト由来であるため、免疫原性反応を引き起こさないはずであるし(Wang et al., (2001)Gene 279:99-108)、臨床ですでに有望であることが示されている(Kemp et al., (2008) Vaccine 26:3608-3616)ことから、SEAPを選択した。
以前は、ウィルス感染を用いて、ウィルスのOriPプロモーター/複製起点を使ってエプスタインバーウィルス(EBV)に感染した鼻咽頭がん(NPC)でインターフェロン-γの発現を駆動するMC-OriP-IFNγ(Zuo et al., (2011) PLoS ONE 6:e19407)などのがん特異的遺伝子構築物を駆動していた。対照的に、本開示のMCシステムは、ウィルス感染細胞を超えて多くの異なる腫瘍タイプに広く適用可能である可能性がある。本開示の非ウィルスMCベクターは、血液ベースのアッセイを使用するがんスクリーニングで使用するために開発された。
がん検出のための腫瘍活性化可能なレポーター遺伝子発現ベクターが開発されているが(Bhang et al., (2011) Nat. Med. 17: 123-129; Chaudhuri et al., (2003) Technol. In Cancer Res. & Treat. 2: 171-180; Warram et al., (2011) Mol. Imaging Biol. 13: 452-461; Warram et al., (2012) Cancer Gene Therapy 19: 545-552; Browne et al., (2011) PLoS ONE 6: e19530)、しかしながら、これらの場合に使用されるベクターシステム(アデノウィルス、単純ヘルペスウィルス、及びプラスミド)は、臨床翻訳を妨げる安全性の問題を有する。ウィルスは免疫原性が高く、ヒトにおける既存のウィルス免疫は広範囲にわたる問題である(Browne et al., (2011) PLoS ONE 6: e19530; Sumida et al., (2005) J. Immunol. 174: 7179-7185; Schirmbeck et al., (2008) Mol. Therapy 16: 1609-1616)。プラスミドは、原核生物のバックボーン(プラスミド産生にのみ必要)におけるメチル化されていないCpG配列があるため免疫原性であることができ(Tan et al., (1999) Human Gene Therapy 10: 2153-2161)、代表的には、内因性細菌叢に対するコードされた抗生物質耐性遺伝子を有する(Marie et al., (2010) J. Gene Med. 12: 323-332)。したがって、本開示の腫瘍活性化可能MCは、これらの他のベクターに勝る利点を有し、主に(ウィルスと比較して)より容易な製造実務及びより望ましいプロファイルのために翻訳の可能性を提供するものである。
本開示のMC及び/又はナノプラスミドシステムは、二つの機序:1)MC投与前にSEAPが全く検出できないので、血液中のバイオマーカーの独自性;及び2)腫瘍内で厳密に発現を駆動することによる、健常な腫瘍のない対象者のシグナルを軽減する能力を通じて改善された特異性を提供することができる。MCを投与されている腫瘍のないマウスからのわずかなSEAPシグナルは、pSurvの漏出による可能性がある。しかしながら、本開示のMCシステムは、この特定のプロモーターに限定されるものではなく、別の腫瘍活性化可能プロモーター、例えばIdl又はhTERTプロモーター(Warram et al., (2011) Mol. Imaging Biol. 13: 452-461; Zhang et al., (2008) Life sciences 82: 1154-1161)などが本開示のMCにおいて有用であることが想定される。また、内因性バイオマーカーを使用した感度は、腫瘍によって産生されるバイオマーカーの量によって本質的に制限される(Hori & Gambhir (2011) Sci. Translational Med. 3:109ra116)。対照的に、本開示のMCシステムの感度は変更することができる。
内因性血液バイオマーカーの利点の一つは、それらを用いて、人がどのタイプのがんを抱えている可能性があるかを決定できることである(例えば、高いPSAレベルは、前立腺がんを示し得る)。しかしながら、本開示によって提供されるMCシステムはまた、特定の腫瘍タイプではなく、全てのがんについてスクリーニングを行うのに有利である。さらに、前立腺がんの前立腺特異抗原エンハンサー/プロモーターの変異体など、特定のがんのリスクが高い患者をスクリーニングするのに有用な代替プロモーター(Iyer et al., (2005) Transgenic Res. 14:47-55; Iyer et al., (2004) Mol. Therapy 10:545-552; Iyer et al., (2006) Human Gene Therapy 17:125-132)又は乳がんのムチン-1プロモーター(Huyn et al., (2009) Clin. Cancer Res. 15:3126-3134)などを本開示のMCシステムに組み込むことができることが想到される。
外因性バイオマーカー(すなわち、レポーター)の別の制限は、バイオマーカーが由来する体内の部位を位置決定できないことである。SEAPをイメージングレポーター遺伝子(例えば、Yaghoubi SS and Gambhir SS(2006) Nat Protoc. 1(6):3069-75に記載されている、陽電子放出断層撮影(PET)用の単純ヘルペスウィルスチミジンキナーゼ1)で置き換えるか、それと共発現させることにより、本開示のシステムはまた、腫瘍の位置を視覚化することを可能にすることができる。バン(Bhang)らは最近、適切なイメージングレポーター遺伝子を発現する腫瘍活性化可能プラスミドの全身投与後、BLIと単一光子放射型コンピュータ断層撮影(SPECT)の両方を用いて腫瘍をイメージングする能力について記載した(Bhang et al., (2011) Nat. Med. 17:123-129)。この戦略は、蛍光立体顕微鏡を使用したがんの可視化のためにこれらのベクターが蛍光タンパク質を共発現したため、これまでに記載されたSEAP発現ウィルスベクターでも追求された(Chaudhuri et al., (2003) Technol. In Cancer Res. & Treat. 2: 171-180; Warram et al., (2011) Mol. Imaging Biol. 13: 452-461; Warram et al., (2012) Cancer Gene Therapy 19: 545-552)。さらに、二つのレポーターを発現する一つのベクトルシステムではなく。特定の用途のために設計された二つの異なるベクターを送達することが可能であることが想到され、一つは分泌可能なレポーターを発現するがんスクリーニング用で、もう一つはイメージングレポーターを発現する腫瘍の位置決定用である。
したがって、本開示の1態様は、腫瘍特異的遺伝子発現プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列を含む組換え核酸ミニサークルベクターの実施形態を包含し、非腫瘍細胞によるより、レシピエント腫瘍細胞による方がより高いレベルでの発現を生じる。
本開示のこの態様の実施形態において、腫瘍特異的遺伝子発現プロモーターは、スルビビンプロモーター(BIRC5)、CXCR4プロモーター、ATP結合カセットサブファミリーCメンバー4(ABCC4)プロモーター、前方勾配2、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼファミリーメンバー(AGR2)プロモーター、活性化誘発シチジンデアミナーゼ(AICDA)プロモーター、UDP-GlcNAc:βGal β-1,3-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ3(B3GNT3)プロモーター、カドヘリン3(CDH3)プロモーター、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)プロモーター、セントロメアタンパク質F(CENPF)プロモーター、セントロソームタンパク質55(CEP55)プロモーター、クラウディン3(CLDN3)プロモーター、クラウディン4(CLDN4)プロモーター、コラーゲンXI型α1鎖(COL11A1)プロモーター、コラーゲンI型α1鎖(COL1A1)プロモーター、シスタチンSN(CST1)プロモーター、デンティクルレス(denticleless)E3ユビキチンタンパク質リガーゼホモログ(DTL)プロモーター、配列類似性111メンバーB(FAM111B)プロモーターを有するファミリー、フォークヘッドボックスA1(FOXA1)プロモーター、キネシンファミリーメンバー20A(KIF20A)、ラミニンサブユニットγ2(LAMC2)プロモーター、有糸分裂紡錘体位置決め(MISP)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ1(MMP1)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ12(MMP12)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ13(MMP13)プロモーター、メソセリン(MSLN)プロモーター、細胞表面関連ムチン1(MUC1)プロモーター、ホスホリパーゼA2グループIID(PLA2G2D)プロモーター、Gタンパク質シグナル伝達13(RGS13)プロモーター、セクレトグロビンファミリー2Aメンバー1(SCGB2A1)プロモーター、トポイソメラーゼIIα(TOP2A)プロモーター、ユビキチンD(UBD)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)、USH1タンパク質ネットワークコンポーネントハーモニン(USH1C)、T細胞活性化阻害剤1(VTCN1)プロモーターを含むVセットドメイン、ヘキソキナーゼII型プロモーター、TRPM4プロモーター、ストロメリシン3プロモーター、サーファクタントプロテインAプロモーター、分泌型ロイコプロテアーゼ阻害剤プロモーター、チロシナーゼプロモーター、ストレス誘発性grp78/BiPを含むドメインプロモーター、インターロイキン-10プロモーター、α-B-クリスタリン/熱ショックタンパク質27プロモーター、上皮成長因子受容体プロモーター、ムチン様糖タンパク質プロモーター、mts1プロモーター、NSEプロモーター、ソマトスタチン受容体プロモーター、c-erbB-3プロモーター、c-erbB-2プロモーター、c-erbB4プロモーター、チログロブリンプロモーター、α-フェトプロテインプロモーター、ビリンプロモーター、アルブミンプロモーター、糖タンパク質A33プロモーター、B細胞特異的モロニー白血病ウィルス挿入部位1プロモーター、シクロオキシゲナーゼ-2プロモーター、線維芽細胞成長因子プロモーター;ヒト上皮成長受容体2、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素プロモーター;受容体プロモーターを含むキナーゼドメインインサート;rad51リコンビナーゼプロモーター;TTF-1、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ受容体プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2S(UBE2S)プロモーター、オーロラキナーゼA及びニネイン相互作用タンパク質(AUNIP)プロモーター、細胞分裂周期6(CDC6)プロモーター、セントロメアタンパク質L(CENPL)プロモーター、DNA複製ヘリカーゼ/ヌクレアーゼ2(DNA2)プロモーター、DSN1ホモログ、MIS12キネトコア複合体成分(DSN1)プロモーター、デオキシチミジル酸キナーゼ(DTYMK)プロモーター、神経突起伸長1(GPRIN1)プロモーターのGタンパク質調節誘導物質、ミトコンドリア分裂レギュレーター2(MTFR2)プロモーター、RAD51関連タンパク質1(RAD51AP1)プロモーター、小核リボヌクレオタンパク質ポリペプチドA′(SNRPA1)プロモーター、ATPaseファミリー、AAAドメイン含有2(ATAD2)プロモーター、BUB1有糸分裂チェックポイントセリン/スレオニンキナーゼ(BUB1)プロモーター、カルサイクリン結合タンパク質(CACYBP)プロモーター、細胞分裂周期関連3(CDCA3)プロモーター、セントロメアタンパク質O(CENPO)プロモーター、フラップ構造特異的エンドヌクレアーゼ1(FEN1)プロモーター、フォークヘッドボックスM1(FOXM1)プロモーター、細胞増殖レグタンパク質ホスファターゼ2A(KIAA1524)プロモーター、キネシンファミリーメンバー2C(KIF2C)プロモーター、カリオフェリンサブユニットα2(KPNA2)プロモーター、MYB原癌遺伝子様2(MYBL2)プロモーター、NIMA関連キナーゼ2(NEK2)プロモーター、RAN結合タンパク質1(RANBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドB及びB1(SNRPB)プロモーター、SPC24/NDC80キネトコア複合体成分(SPC24)プロモーター、形質転換酸性コイルドコイル含有タンパク質3(TACC3)プロモーター、TBC1ドメインファミリーメンバー31(TBC1D31)プロモーター、チミジンキナーゼ1(TK1)プロモーター、亜鉛フィンガータンパク質695(ZNF695)プロモーター、オーロラキナーゼA(AURKA)プロモーター、BLM RecQ様ヘリカーゼ(BLM)プロモーター、染色体17オープンリーディングフレーム53(C17orf53)プロモーター、クロモボックス3(CBX30)プロモーター、サイクリンB1(CCNB1)プロモーター、サイクリンE1(CCNE1)プロモーター、サイクリンF(CCNF)、細胞分裂周期20(CDC20)プロモーター、細胞分裂周期45(CDC45)プロモーター、細胞分裂周期関連5(CDCA5)プロモーター、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤3(CDKN3)プロモーター、カドヘリンEGF LAG 7パスG型受容体3(CELSR3)プロモーター、セントロメアタンパク質A(CENPA)プロモーター、セントロソームタンパク質72(CEP72)プロモーター、CDC28タンパク質キナーゼ調節サブユニット2(CKS2)プロモーター、コラーゲンX型α1鎖(COL10A1)プロモーター、染色体分離1様(CSE1L)プロモーター、DBF4亜鉛フィンガープロモーター、GINS複合サブユニット1(GINS1)プロモーター、Gタンパク質結合受容体19(GPR19)プロモーター、キネシンファミリーメンバー18A(KIF18A)プロモーター、キネシンファミリーメンバー4A(KIF4A)プロモーター、キネシンファミリーメンバーC1(KIFC1)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス10複製開始因子(MCM10)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント2(MCM2)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント7(MCM7)プロモーター、MRGドメイン結合タンパク質(MRGBP)プロモーター、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ(NADP+依存性)2、メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼ(MTHFD2)プロモーター、非SMCコンデンシンI複合体サブユニットH(NCAPH)プロモーター、NDC80、キネトコア複合体成分(NDC80)プロモーター、ヌディックス(nudix)ヒドロラーゼ1(NUDT1)プロモーター、リボヌクレアーゼH2サブユニットA(RNASEH2A)プロモーター、RuvB様AAA ATPase 1(RUVBL1)プロモーター、血清学的に定義された乳がん抗原NY-BR-85(SGOL1)プロモーター、SHC結合及び紡錘体関連1(SHCBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドG(SNRPG)プロモーター、タイムレス(timeless)サーカディアンレギュレータープロモーター、甲状腺ホルモン受容体相互作用体13(TRIP13)プロモーター、トロフィニン関連タンパク質(TROAP)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)プロモーター、WDリピート及びHMGボックスDNA結合タンパク質1(WDHD1)プロモーター、α-フェトタンパク質(AFP)プロモーター、それらの断片、又はそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができる。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、腫瘍特異的プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列は、ポリペプチドとして発現され得る。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、腫瘍特異的プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列は、レポーターポリペプチドをコードすることができる。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、レポーターポリペプチドは、MRIレポーター、PETレポーター;SPECTレポーター、光音響レポーター、生物発光レポーター、又はそれらの任意の組み合わせであり得る。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、ポリペプチドは、分泌胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)であることができる。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、組換え核酸ミニサークルベクターは、配列番号1による核酸配列を有することができる。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、ポリペプチドは、生物発光レポーターであることができる。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、組換え核酸ミニサークルベクターは、配列番号2による核酸配列を有することができる。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、腫瘍特異的プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列は、低分子干渉RNA(siRNA)又は治療上有効なポリペプチドとして発現され得る。
本開示の別の態様は、腫瘍特異的遺伝子発現プロモーターに作動可能に連結され、非腫瘍細胞によるよりレシピエント腫瘍細胞によってより高いレベルで発現可能なヌクレオチド配列を含む組換え核酸ミニサークルベクター、及び薬学的に許容される担体を含む薬学的に許容される組成物であって、(i)腫瘍特異的遺伝子発現プロモーターが、スルビビンプロモーター(BIRC5)、CXCR4プロモーター、ATP結合カセットサブファミリーCメンバー4(ABCC4)プロモーター、前方勾配2、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼファミリーメンバー(AGR2)プロモーター、活性化誘発シチジンデアミナーゼ(AICDA)プロモーター、UDP-GlcNAc:βGal β-1,3-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ3(B3GNT3)プロモーター、カドヘリン3(CDH3)プロモーター、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)プロモーター、セントロメアタンパク質F(CENPF)プロモーター、セントロソームタンパク質55(CEP55)プロモーター、クラウディン3(CLDN3)プロモーター、クラウディン4(CLDN4)プロモーター、コラーゲンXI型α1鎖(COL11A1)プロモーター、コラーゲンI型α1鎖(COL1A1)プロモーター、シスタチンSN(CST1)プロモーター、デンティクルレス(denticleless)E3ユビキチンタンパク質リガーゼホモログ(DTL)プロモーター、配列類似性111メンバーB(FAM111B)プロモーターを有するファミリー、フォークヘッドボックスA1(FOXA1)プロモーター、キネシンファミリーメンバー20A(KIF20A)、ラミニンサブユニットγ2(LAMC2)プロモーター、有糸分裂紡錘体位置決め(MISP)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ1(MMP1)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ12(MMP12)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ13(MMP13)プロモーター、メソセリン(MSLN)プロモーター、細胞表面関連ムチン1(MUC1)プロモーター、ホスホリパーゼA2グループIID(PLA2G2D)プロモーター、Gタンパク質シグナル伝達13(RGS13)プロモーター、セクレトグロビンファミリー2Aメンバー1(SCGB2A1)プロモーター、トポイソメラーゼIIα(TOP2A)プロモーター、ユビキチンD(UBD)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)、USH1タンパク質ネットワークコンポーネントハーモニン(USH1C)、T細胞活性化阻害剤1(VTCN1)プロモーターを含むVセットドメイン、ヘキソキナーゼII型プロモーター、TRPM4プロモーター、ストロメリシン3プロモーター、サーファクタントプロテインAプロモーター、分泌型ロイコプロテアーゼ阻害剤プロモーター、チロシナーゼプロモーター、ストレス誘発性grp78/BiPを含むドメインプロモーター、インターロイキン-10プロモーター、α-B-クリスタリン/熱ショックタンパク質27プロモーター、上皮成長因子受容体プロモーター、ムチン様糖タンパク質プロモーター、mts1プロモーター、NSEプロモーター、ソマトスタチン受容体プロモーター、c-erbB-3プロモーター、c-erbB-2プロモーター、c-erbB4プロモーター、チログロブリンプロモーター、α-フェトプロテインプロモーター、ビリンプロモーター、アルブミンプロモーター、糖タンパク質A33プロモーター、B細胞特異的モロニー白血病ウィルス挿入部位1プロモーター、シクロオキシゲナーゼ-2プロモーター、線維芽細胞成長因子プロモーター;ヒト上皮成長受容体2、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素プロモーター;受容体プロモーターを含むキナーゼドメインインサート;rad51リコンビナーゼプロモーター;TTF-1、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ受容体プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2S(UBE2S)プロモーター、オーロラキナーゼA及びニネイン相互作用タンパク質(AUNIP)プロモーター、細胞分裂周期6(CDC6)プロモーター、セントロメアタンパク質L(CENPL)プロモーター、DNA複製ヘリカーゼ/ヌクレアーゼ2(DNA2)プロモーター、DSN1ホモログ、MIS12キネトコア複合体成分(DSN1)プロモーター、デオキシチミジル酸キナーゼ(DTYMK)プロモーター、神経突起伸長1(GPRIN1)プロモーターのGタンパク質調節誘導物質、ミトコンドリア分裂レギュレーター2(MTFR2)プロモーター、RAD51関連タンパク質1(RAD51AP1)プロモーター、小核リボヌクレオタンパク質ポリペプチドA′(SNRPA1)プロモーター、ATPaseファミリー、AAAドメイン含有2(ATAD2)プロモーター、BUB1有糸分裂チェックポイントセリン/スレオニンキナーゼ(BUB1)プロモーター、カルサイクリン結合タンパク質(CACYBP)プロモーター、細胞分裂周期関連3(CDCA3)プロモーター、セントロメアタンパク質O(CENPO)プロモーター、フラップ構造特異的エンドヌクレアーゼ1(FEN1)プロモーター、フォークヘッドボックスM1(FOXM1)プロモーター、細胞増殖レグタンパク質ホスファターゼ2A(KIAA1524)プロモーター、キネシンファミリーメンバー2C(KIF2C)プロモーター、カリオフェリンサブユニットα2(KPNA2)プロモーター、MYB原癌遺伝子様2(MYBL2)プロモーター、NIMA関連キナーゼ2(NEK2)プロモーター、RAN結合タンパク質1(RANBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドB及びB1(SNRPB)プロモーター、SPC24/NDC80キネトコア複合体成分(SPC24)プロモーター、形質転換酸性コイルドコイル含有タンパク質3(TACC3)プロモーター、TBC1ドメインファミリーメンバー31(TBC1D31)プロモーター、チミジンキナーゼ1(TK1)プロモーター、亜鉛フィンガータンパク質695(ZNF695)プロモーター、オーロラキナーゼA(AURKA)プロモーター、BLM RecQ様ヘリカーゼ(BLM)プロモーター、染色体17オープンリーディングフレーム53(C17orf53)プロモーター、クロモボックス3(CBX30)プロモーター、サイクリンB1(CCNB1)プロモーター、サイクリンE1(CCNE1)プロモーター、サイクリンF(CCNF)、細胞分裂周期20(CDC20)プロモーター、細胞分裂周期45(CDC45)プロモーター、細胞分裂周期関連5(CDCA5)プロモーター、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤3(CDKN3)プロモーター、カドヘリンEGF LAG 7パスG型受容体3(CELSR3)プロモーター、セントロメアタンパク質A(CENPA)プロモーター、セントロソームタンパク質72(CEP72)プロモーター、CDC28タンパク質キナーゼ調節サブユニット2(CKS2)プロモーター、コラーゲンX型α1鎖(COL10A1)プロモーター、染色体分離1様(CSE1L)プロモーター、DBF4亜鉛フィンガープロモーター、GINS複合サブユニット1(GINS1)プロモーター、Gタンパク質結合受容体19(GPR19)プロモーター、キネシンファミリーメンバー18A(KIF18A)プロモーター、キネシンファミリーメンバー4A(KIF4A)プロモーター、キネシンファミリーメンバーC1(KIFC1)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス10複製開始因子(MCM10)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント2(MCM2)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント7(MCM7)プロモーター、MRGドメイン結合タンパク質(MRGBP)プロモーター、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ(NADP+依存性)2、メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼ(MTHFD2)プロモーター、非SMCコンデンシンI複合体サブユニットH(NCAPH)プロモーター、NDC80、キネトコア複合体成分(NDC80)プロモーター、ヌディックス(nudix)ヒドロラーゼ1(NUDT1)プロモーター、リボヌクレアーゼH2サブユニットA(RNASEH2A)プロモーター、RuvB様AAA ATPase 1(RUVBL1)プロモーター、血清学的に定義された乳がん抗原NY-BR-85(SGOL1)プロモーター、SHC結合及び紡錘体関連1(SHCBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドG(SNRPG)プロモーター、タイムレス(timeless)サーカディアンレギュレータープロモーター、甲状腺ホルモン受容体相互作用体13(TRIP13)プロモーター、トロフィニン関連タンパク質(TROAP)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)プロモーター、WDリピート及びHMGボックスDNA結合タンパク質1(WDHD1)プロモーター、α-フェトタンパク質(AFP)プロモーター、それらの断片、又はそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、及び(ii)腫瘍特異的プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列が、MRIレポーター、PETレポーター、SPECTレポーター、光音響レポーター、生物発光レポーター、又はそれらの任意の組み合わせをコードするポリペプチドとして発現され得る組成物の実施形態を包含する。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、組換え核酸ミニサークルベクターは、配列番号1又は配列番号2による核酸配列を有することができる。
本開示のさらに別の態様は、ヒト又は非ヒト対象者において腫瘍細胞を検出する方法であって、次の段階:(i)第1の対象者であるヒト又は非ヒト動物に、腫瘍特異的遺伝子発現プロモーターに作動可能に連結され、非腫瘍細胞よりもレシピエント腫瘍細胞によってより高いレベルで発現可能なヌクレオチド配列及び薬学的に許容される担体を含む組換え核酸ミニサークルベクターを含む薬学的に許容される組成物であって、a)腫瘍特異的遺伝子発現プロモーターが、スルビビンプロモーター(BIRC5)、CXCR4プロモーター、ATP結合カセットサブファミリーCメンバー4(ABCC4)プロモーター、前方勾配2、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼファミリーメンバー(AGR2)プロモーター、活性化誘発シチジンデアミナーゼ(AICDA)プロモーター、UDP-GlcNAc:βGal β-1,3-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ3(B3GNT3)プロモーター、カドヘリン3(CDH3)プロモーター、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)プロモーター、セントロメアタンパク質F(CENPF)プロモーター、セントロソームタンパク質55(CEP55)プロモーター、クラウディン3(CLDN3)プロモーター、クラウディン4(CLDN4)プロモーター、コラーゲンXI型α1鎖(COL11A1)プロモーター、コラーゲンI型α1鎖(COL1A1)プロモーター、シスタチンSN(CST1)プロモーター、デンティクルレス(denticleless)E3ユビキチンタンパク質リガーゼホモログ(DTL)プロモーター、配列類似性111メンバーB(FAM111B)プロモーターを有するファミリー、フォークヘッドボックスA1(FOXA1)プロモーター、キネシンファミリーメンバー20A(KIF20A)、ラミニンサブユニットγ2(LAMC2)プロモーター、有糸分裂紡錘体位置決め(MISP)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ1(MMP1)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ12(MMP12)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ13(MMP13)プロモーター、メソセリン(MSLN)プロモーター、細胞表面関連ムチン1(MUC1)プロモーター、ホスホリパーゼA2グループIID(PLA2G2D)プロモーター、Gタンパク質シグナル伝達13(RGS13)プロモーター、セクレトグロビンファミリー2Aメンバー1(SCGB2A1)プロモーター、トポイソメラーゼIIα(TOP2A)プロモーター、ユビキチンD(UBD)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)、USH1タンパク質ネットワークコンポーネントハーモニン(USH1C)、T細胞活性化阻害剤1(VTCN1)プロモーターを含むVセットドメイン、ヘキソキナーゼII型プロモーター、TRPM4プロモーター、ストロメリシン3プロモーター、サーファクタントプロテインAプロモーター、分泌型ロイコプロテアーゼ阻害剤プロモーター、チロシナーゼプロモーター、ストレス誘発性grp78/BiPを含むドメインプロモーター、インターロイキン-10プロモーター、α-B-クリスタリン/熱ショックタンパク質27プロモーター、上皮成長因子受容体プロモーター、ムチン様糖タンパク質プロモーター、mts1プロモーター、NSEプロモーター、ソマトスタチン受容体プロモーター、c-erbB-3プロモーター、c-erbB-2プロモーター、c-erbB4プロモーター、チログロブリンプロモーター、α-フェトプロテインプロモーター、ビリンプロモーター、アルブミンプロモーター、糖タンパク質A33プロモーター、B細胞特異的モロニー白血病ウィルス挿入部位1プロモーター、シクロオキシゲナーゼ-2プロモーター、線維芽細胞成長因子プロモーター;ヒト上皮成長受容体2、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素プロモーター;受容体プロモーターを含むキナーゼドメインインサート;rad51リコンビナーゼプロモーター;TTF-1、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ受容体プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2S(UBE2S)プロモーター、オーロラキナーゼA及びニネイン相互作用タンパク質(AUNIP)プロモーター、細胞分裂周期6(CDC6)プロモーター、セントロメアタンパク質L(CENPL)プロモーター、DNA複製ヘリカーゼ/ヌクレアーゼ2(DNA2)プロモーター、DSN1ホモログ、MIS12キネトコア複合体成分(DSN1)プロモーター、デオキシチミジル酸キナーゼ(DTYMK)プロモーター、神経突起伸長1(GPRIN1)プロモーターのGタンパク質調節誘導物質、ミトコンドリア分裂レギュレーター2(MTFR2)プロモーター、RAD51関連タンパク質1(RAD51AP1)プロモーター、小核リボヌクレオタンパク質ポリペプチドA′(SNRPA1)プロモーター、ATPaseファミリー、AAAドメイン含有2(ATAD2)プロモーター、BUB1有糸分裂チェックポイントセリン/スレオニンキナーゼ(BUB1)プロモーター、カルサイクリン結合タンパク質(CACYBP)プロモーター、細胞分裂周期関連3(CDCA3)プロモーター、セントロメアタンパク質O(CENPO)プロモーター、フラップ構造特異的エンドヌクレアーゼ1(FEN1)プロモーター、フォークヘッドボックスM1(FOXM1)プロモーター、細胞増殖レグタンパク質ホスファターゼ2A(KIAA1524)プロモーター、キネシンファミリーメンバー2C(KIF2C)プロモーター、カリオフェリンサブユニットα2(KPNA2)プロモーター、MYB原癌遺伝子様2(MYBL2)プロモーター、NIMA関連キナーゼ2(NEK2)プロモーター、RAN結合タンパク質1(RANBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドB及びB1(SNRPB)プロモーター、SPC24/NDC80キネトコア複合体成分(SPC24)プロモーター、形質転換酸性コイルドコイル含有タンパク質3(TACC3)プロモーター、TBC1ドメインファミリーメンバー31(TBC1D31)プロモーター、チミジンキナーゼ1(TK1)プロモーター、亜鉛フィンガータンパク質695(ZNF695)プロモーター、オーロラキナーゼA(AURKA)プロモーター、BLM RecQ様ヘリカーゼ(BLM)プロモーター、染色体17オープンリーディングフレーム53(C17orf53)プロモーター、クロモボックス3(CBX30)プロモーター、サイクリンB1(CCNB1)プロモーター、サイクリンE1(CCNE1)プロモーター、サイクリンF(CCNF)、細胞分裂周期20(CDC20)プロモーター、細胞分裂周期45(CDC45)プロモーター、細胞分裂周期関連5(CDCA5)プロモーター、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤3(CDKN3)プロモーター、カドヘリンEGF LAG 7パスG型受容体3(CELSR3)プロモーター、セントロメアタンパク質A(CENPA)プロモーター、セントロソームタンパク質72(CEP72)プロモーター、CDC28タンパク質キナーゼ調節サブユニット2(CKS2)プロモーター、コラーゲンX型α1鎖(COL10A1)プロモーター、染色体分離1様(CSE1L)プロモーター、DBF4亜鉛フィンガープロモーター、GINS複合サブユニット1(GINS1)プロモーター、Gタンパク質結合受容体19(GPR19)プロモーター、キネシンファミリーメンバー18A(KIF18A)プロモーター、キネシンファミリーメンバー4A(KIF4A)プロモーター、キネシンファミリーメンバーC1(KIFC1)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス10複製開始因子(MCM10)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント2(MCM2)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント7(MCM7)プロモーター、MRGドメイン結合タンパク質(MRGBP)プロモーター、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ(NADP+依存性)2、メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼ(MTHFD2)プロモーター、非SMCコンデンシンI複合体サブユニットH(NCAPH)プロモーター、NDC80、キネトコア複合体成分(NDC80)プロモーター、ヌディックス(nudix)ヒドロラーゼ1(NUDT1)プロモーター、リボヌクレアーゼH2サブユニットA(RNASEH2A)プロモーター、RuvB様AAA ATPase 1(RUVBL1)プロモーター、血清学的に定義された乳がん抗原NY-BR-85(SGOL1)プロモーター、SHC結合及び紡錘体関連1(SHCBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドG(SNRPG)プロモーター、タイムレス(timeless)サーカディアンレギュレータープロモーター、甲状腺ホルモン受容体相互作用体13(TRIP13)プロモーター、トロフィニン関連タンパク質(TROAP)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)プロモーター、WDリピート及びHMGボックスDNA結合タンパク質1(WDHD1)プロモーター、α-フェトタンパク質(AFP)プロモーター、それらの断片、又はそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができ、(b)腫瘍特異的プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列が、MRIレポーター、PETレポーター、SPECTレポーター、光音響レポーター、生物発光レポーター、又はそれらの任意の組み合わせをコードするポリペプチドとして発現され得る組成物を送達する段階、並びに(ii)第1の対象者における発現産物を検出する段階であって、前記発現産物が、ミニサークルベクターの腫瘍特異的遺伝子発現プロモーターに作動可能に連結されたヌクレオチド配列から生成され、前記発現産物の検出が、第1の対象者の腫瘍細胞の存在を示す段階を含む方法の実施形態を包含する。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、発現産物は血清ポリペプチドであることができ、段階(ii)は、第1の対象者から血清サンプルを取得すること、及びミニサークルベクターから生成された発現産物の血清レベルを決定することを含み得る。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、検出される発現産物は、分泌胚性アルカリホスファターゼ(SEAP)であることができる。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、ミニサークルベクターは、配列番号1による核酸配列を有することができる。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、発現産物は生物発光ポリペプチドであることができ、段階(ii)は、発現産物に由来する検出可能なシグナルを生成すること、ミニサークルベクターから生成された検出可能なシグナルのレベルを測定すること、及び第1の対象者からのシグナルのレベルを、ミニサークルベクターを投与されていない第2の対象者から得られたものと比較することを含むことができ、第2の対象者から得られたレベルと比較した第1の対象者からの高レベルシグナルは、第1の対象者が腫瘍細胞又は腫瘍細胞の集団を含むことを示す。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、段階(ii)は、検出可能なシグナルを非侵襲的に検出すること、前記シグナルを画像に変換すること、前記画像を第1の対象者の画像と重ね合わせること、及び第1の対象者に対して検出可能なシグナルを位置決めすることで、第1の対象者における腫瘍細胞又は腫瘍細胞の集団の位置を決定することをさらに含むことができる。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、発現産物はルシフェラーゼであることができる。
本開示のこの態様の一部の実施形態では、ミニサークルベクターは、配列番号2による核酸配列を有することができる。
疾患の診断、検出、及びモニタリングのための改善された合成バイオマーカー
一部の態様において、本開示は、
(a)組成物を対象者に投与することであって、当該組成物が、対象者における非病変細胞でのバイオマーカーの発現より優先的に病変細胞での合成バイオマーカーの発現を誘発し、それによって、病変細胞で発現されるバイオマーカーの非病変細胞に対する相対濃度比が約1.0より大きくなること;(b)合成バイオマーカーを検出すること;及び(c)(b)で検出された合成バイオマーカーを用いて、対象者が病変細胞を有することを検出することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、前記検出は、少なくとも90%の精度を有する。
場合により、組成物は、対象者に対して、静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、又は腫瘍近位投与される。腫瘍近位的にとは、腫瘍の近位内の組織への投与、又はリンパ系を介して腫瘍にアクセス可能であると予測される領域(例えば、隣接するリンパ節)への投与を示し得る。腫瘍内又は腫瘍近位アプローチには、例えば、超音波内視鏡検査(例:Shirley et al., Gastroenterol Res Pract. 2013;2013:207129を参照)又は気管支鏡(例:Rojas-Solano et al. J Bronchology Interv Pulmonol. 2018 Jul;25(3):168-17を参照)などの追加のイメージング技術の使用が関与し得る。一部の実施形態において、組成物は、頸部、滑車上顆、鎖骨上、頸部、腋窩、縦隔、滑車上、腸間膜、鼠径部、大腿部、又は膝窩リンパ節のうちの少なくとも一つに投与される。場合により、リンパ節に基づく投与は、組織領域への集中的な局所送達の方法として役立つ可能性がある。
場合によっては、病変細胞の検出は、少なくとも約50%、少なくとも約53%、少なくとも約55%、少なくとも約57%、少なくとも約60%、少なくとも約50%63%、少なくとも約65%、少なくとも約67%、少なくとも約70%、少なくとも約72%、少なくとも約75%、少なくとも約77%、少なくとも約78%、少なくとも約79%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、83%、少なくとも約84%、85%、少なくとも約86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、又はこれらの値の間の任意の範囲の精度を有し得る。場合により、病変細胞の検出は、最大で約53%、55%、57%、60%、63%、65%、67%、70%、72%、75%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、又はこれらの値の間の任意の範囲の精度を有し得る。
場合により、病変細胞の検出は、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はこれらの値の間の任意の範囲の感度を有し得る。場合により、病変細胞の検出は、最大で約81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はこれらの値の間の任意の範囲の感度を有することができる。
場合により、病変細胞の検出は、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はこれらの値の間の任意の範囲の特異性を有し得る。場合によっては、病変細胞の検出は、最大で約81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はこれらの値の間の任意の範囲の特異性を有し得る。
場合により、病変細胞の検出は、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、95.2%、95.5%、95.7%、96%、96.2%、96.5%、96.7%、97%、97.2%、97.5%、97.7%、98%、98.2%、98.5%、98.7%、99%、99.2%、99.5%、99.7%、又は99.9%、又はこれらの値の間の任意の範囲の負の予測値(NPV)を有し得る。場合により、病変細胞の検出は、少なくとも約81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、95.2%、95.5%、95.7%、96%、96.2%、96.5%、96.7%、97%、97.2%、97.5%、97.7%、98%、98.2%、98.5%、98.7%、99%、99.2%、99.5%、99.7%、又は99.9%、又はこれらの値の間の任意の範囲のNPVを有し得る。
場合により、病変細胞の検出は、少なくとも約30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、60%、63%、65%、67%、70%、72%、75%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83 %、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%、又はこれらの値の間の任意の範囲の陽性予測値(PPV)を有し得る。場合により、病変細胞の検出は、最大で約31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、60 %、63%、65%、67%、70%、72%、75%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はこれらの値の間の任意の範囲のPPVを有し得る。
一部の実施形態において、組成物は、合成バイオマーカーをコードするベクターを含み得る。好適なベクターには、ミニサークル、プラスミド、ナノプラスミド、ミニイントロニックプラスミド、酵母人工染色体(YAC)、細菌人工染色体(BAC)、コスミド、ファージミド、バクテリオファージ、及びバキュロウィルスなど(これらに限定されるものではない)の、イン・ビボでの細胞への投与に適したベクターなどがある。好適なベクターには、バクテリオファージ又は植物、無脊椎動物若しくはCELiDベクターなどの動物(ヒトを含む)ウィルスに由来するベクター、例えばアデノ随伴ウィルスベクター(例えば、AAV1、AAV2、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、又はAAV2/5、AAV2/2、AAV-DJ、又はAAV-DJ8などのそれらのシュード型組み合わせ)、レトロウィルスベクター(例えば、MLV又はその自己不活化若しくはSINバージョン、又はそれらのシュードバージョン)、ヘルペスウィルス(例えば、HSV-又はEBV系)、レンチウィルスベクター(例えば、HIV、FIV、又はEIAV系、又はそれらのシュード型バージョン)、又はアデノウィルスベクター(例えば、複製欠損、複製能、又はヘルパー依存バージョンなどのAd5系)もある。一部の場合において、ベクターは、足場/マトリックス結合領域(S/MAR)などの1以上の標的細胞型での複製を容易にするためのエピソーム維持要素を含み得る。S/MAR要素は、ミニサークルなどの「裸の」核酸ベクターの文脈で複製を容易にするのに特に有用である。例示的な好適なS/MAR要素には、免疫グロブリン重鎖遺伝子座からのEμMAR、ヒトアポリポタンパク質B遺伝子座からのapoB MAR、ニワトリリゾチーム遺伝子座からのCh-LysMAR、及びヒトIFNβ遺伝子座からのhuIFNβ MARなどがあるが、これらに限定されるものではない。一部の実施形態では、ベクターは非ウィルスベクターであることができる。
場合により、組成物は、プロモーターに作動可能に連結された合成バイオマーカーをコードする配列を含むベクターを含み得る。好適なプロモーターには、天然の汎腫瘍特異的プロモーター、天然の組織特異的プロモーター、天然の疾患特異的/疾患活性化プロモーター、天然の構成的プロモーター、及びそれらの任意の複合体などがある。プロモーターは、スルビビンプロモーター(BIRC5)、CXCR4プロモーター、ATP結合カセットサブファミリーCメンバー4(ABCC4)プロモーター、前方勾配2、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼファミリーメンバー(AGR2)プロモーター、活性化誘発シチジンデアミナーゼ(AICDA)プロモーター、UDP-GlcNAc:βGal β-1,3-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ3(B3GNT3)プロモーター、カドヘリン3(CDH3)プロモーター、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)プロモーター、セントロメアタンパク質F(CENPF)プロモーター、セントロソームタンパク質55(CEP55)プロモーター、クラウディン3(CLDN3)プロモーター、クラウディン4(CLDN4)プロモーター、コラーゲンXI型α1鎖(COL11A1)プロモーター、コラーゲンI型α1鎖(COL1A1)プロモーター、シスタチンSN(CST1)プロモーター、デンティクルレス(denticleless)E3ユビキチンタンパク質リガーゼホモログ(DTL)プロモーター、配列類似性111メンバーB(FAM111B)プロモーターを有するファミリー、フォークヘッドボックスA1(FOXA1)プロモーター、キネシンファミリーメンバー20A(KIF20A)、ラミニンサブユニットγ2(LAMC2)プロモーター、有糸分裂紡錘体位置決め(MISP)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ1(MMP1)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ12(MMP12)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ13(MMP13)プロモーター、メソセリン(MSLN)プロモーター、細胞表面関連ムチン1(MUC1)プロモーター、ホスホリパーゼA2グループIID(PLA2G2D)プロモーター、Gタンパク質シグナル伝達13(RGS13)プロモーター、セクレトグロビンファミリー2Aメンバー1(SCGB2A1)プロモーター、トポイソメラーゼIIα(TOP2A)プロモーター、ユビキチンD(UBD)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)、USH1タンパク質ネットワークコンポーネントハーモニン(USH1C)、T細胞活性化阻害剤1(VTCN1)プロモーターを含むVセットドメイン、ヘキソキナーゼII型プロモーター、TRPM4プロモーター、ストロメリシン3プロモーター、サーファクタントプロテインAプロモーター、分泌型ロイコプロテアーゼ阻害剤プロモーター、チロシナーゼプロモーター、ストレス誘発性grp78/BiPを含むドメインプロモーター、インターロイキン-10プロモーター、α-B-クリスタリン/熱ショックタンパク質27プロモーター、上皮成長因子受容体プロモーター、ムチン様糖タンパク質プロモーター、mts1プロモーター、NSEプロモーター、ソマトスタチン受容体プロモーター、c-erbB-3プロモーター、c-erbB-2プロモーター、c-erbB4プロモーター、チログロブリンプロモーター、α-フェトプロテインプロモーター、ビリンプロモーター、アルブミンプロモーター、糖タンパク質A33プロモーター、B細胞特異的モロニー白血病ウィルス挿入部位1プロモーター、シクロオキシゲナーゼ-2プロモーター、線維芽細胞成長因子プロモーター;ヒト上皮成長受容体2、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素プロモーター;受容体プロモーターを含むキナーゼドメインインサート;rad51リコンビナーゼプロモーター;TTF-1、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ受容体プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2S(UBE2S)プロモーター、オーロラキナーゼA及びニネイン相互作用タンパク質(AUNIP)プロモーター、細胞分裂周期6(CDC6)プロモーター、セントロメアタンパク質L(CENPL)プロモーター、DNA複製ヘリカーゼ/ヌクレアーゼ2(DNA2)プロモーター、DSN1ホモログ、MIS12キネトコア複合体成分(DSN1)プロモーター、デオキシチミジル酸キナーゼ(DTYMK)プロモーター、神経突起伸長1(GPRIN1)プロモーターのGタンパク質調節誘導物質、ミトコンドリア分裂レギュレーター2(MTFR2)プロモーター、RAD51関連タンパク質1(RAD51AP1)プロモーター、小核リボヌクレオタンパク質ポリペプチドA′(SNRPA1)プロモーター、ATPaseファミリー、AAAドメイン含有2(ATAD2)プロモーター、BUB1有糸分裂チェックポイントセリン/スレオニンキナーゼ(BUB1)プロモーター、カルサイクリン結合タンパク質(CACYBP)プロモーター、細胞分裂周期関連3(CDCA3)プロモーター、セントロメアタンパク質O(CENPO)プロモーター、フラップ構造特異的エンドヌクレアーゼ1(FEN1)プロモーター、フォークヘッドボックスM1(FOXM1)プロモーター、細胞増殖レグタンパク質ホスファターゼ2A(KIAA1524)プロモーター、キネシンファミリーメンバー2C(KIF2C)プロモーター、カリオフェリンサブユニットα2(KPNA2)プロモーター、MYB原癌遺伝子様2(MYBL2)プロモーター、NIMA関連キナーゼ2(NEK2)プロモーター、RAN結合タンパク質1(RANBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドB及びB1(SNRPB)プロモーター、SPC24/NDC80キネトコア複合体成分(SPC24)プロモーター、形質転換酸性コイルドコイル含有タンパク質3(TACC3)プロモーター、TBC1ドメインファミリーメンバー31(TBC1D31)プロモーター、チミジンキナーゼ1(TK1)プロモーター、亜鉛フィンガータンパク質695(ZNF695)プロモーター、オーロラキナーゼA(AURKA)プロモーター、BLM RecQ様ヘリカーゼ(BLM)プロモーター、染色体17オープンリーディングフレーム53(C17orf53)プロモーター、クロモボックス3(CBX30)プロモーター、サイクリンB1(CCNB1)プロモーター、サイクリンE1(CCNE1)プロモーター、サイクリンF(CCNF)、細胞分裂周期20(CDC20)プロモーター、細胞分裂周期45(CDC45)プロモーター、細胞分裂周期関連5(CDCA5)プロモーター、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤3(CDKN3)プロモーター、カドヘリンEGF LAG 7パスG型受容体3(CELSR3)プロモーター、セントロメアタンパク質A(CENPA)プロモーター、セントロソームタンパク質72(CEP72)プロモーター、CDC28タンパク質キナーゼ調節サブユニット2(CKS2)プロモーター、コラーゲンX型α1鎖(COL10A1)プロモーター、染色体分離1様(CSE1L)プロモーター、DBF4亜鉛フィンガープロモーター、GINS複合サブユニット1(GINS1)プロモーター、Gタンパク質結合受容体19(GPR19)プロモーター、キネシンファミリーメンバー18A(KIF18A)プロモーター、キネシンファミリーメンバー4A(KIF4A)プロモーター、キネシンファミリーメンバーC1(KIFC1)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス10複製開始因子(MCM10)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント2(MCM2)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント7(MCM7)プロモーター、MRGドメイン結合タンパク質(MRGBP)プロモーター、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ(NADP+依存性)2、メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼ(MTHFD2)プロモーター、非SMCコンデンシンI複合体サブユニットH(NCAPH)プロモーター、NDC80、キネトコア複合体成分(NDC80)プロモーター、ヌディックス(nudix)ヒドロラーゼ1(NUDT1)プロモーター、リボヌクレアーゼH2サブユニットA(RNASEH2A)プロモーター、RuvB様AAA ATPase 1(RUVBL1)プロモーター、血清学的に定義された乳がん抗原NY-BR-85(SGOL1)プロモーター、SHC結合及び紡錘体関連1(SHCBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドG(SNRPG)プロモーター、タイムレス(timeless)サーカディアンレギュレータープロモーター、甲状腺ホルモン受容体相互作用体13(TRIP13)プロモーター、トロフィニン関連タンパク質(TROAP)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)プロモーター、WDリピート及びHMGボックスDNA結合タンパク質1(WDHD1)プロモーター、α-フェトタンパク質(AFP)プロモーター、それらの断片、又はそれらの任意の組み合わせであることができる。
場合により、合成バイオマーカーは、ポリペプチド又は核酸バイオマーカーであり得る。ポリペプチドには、本明細書に記載のレポーターポリペプチドのいずれかが含まれる。核酸には、天然又は操作されたmiRNA、RNAヘアピン、及びRNAアプタマー又はそれらのバーコード化バージョンなどがある。核酸がmiRNAである場合、miRNAは、例えば縮重プライマーに基づくアニーリング及びライゲーション、ポリ(A)ポリメラーゼ標識とそれに続くRT若しくはライゲーション、又はq-PCR、配列決定若しくは電気泳動検出法と組み合わせた連続アダプターライゲーションなどの標準ライブラリー生成技術によって検出することができる。バイオマーカーがポリペプチドである場合、そのポリペプチドは、N末端分泌シグナル配列(例えば、CD33又はCD8aからのN末端シグナルペプチド)を含み得る。
比較的大きいグループ内の特有の構成員に専用ラベルを帰属させることにより、バーコードは、多くの構成員のより大きな及びより複雑な混合物(例えば、同じ細胞内で発現される複数のプロモーター-レポーター構築物)の文脈内でその構成員を識別及び定量する機会(例えば、特定のがん特異的プロモーターの制御下でのレポーターの発現)を与え、そして複雑な混合物から単一の構成員を単離する機会を提供する。例えば、核酸に基づくバーコードの場合、塩基対の相補性に基づくバーコードのハイブリダイゼーションを用いて、前記捕捉事象によって混合物を捕捉及び単離するか、さもなければ複雑さを低下させることができる。ペプチドに基づくバーコードの場合、免疫捕捉又はリガンドと受容体の相互作用を含む特有の特徴を用いて、前記捕捉事象によって混合物を捕捉及び単離するか、さもなければ複雑さを低下させることができる。
核酸が操作されたmiRNAである場合、その核酸は、ロナルド(Ronald et al., PLoS ON E 11(7):e0159369)らに記載されているSec-miR又はmiR-neg構築物であることができる。このような構築物は、(a)内因的に発現されず、既知の脊椎動物標的を持たないコード配列(例えば、Sec-miR 5′-AAAUGUACUGCGCGUGGAGAC-3′);(b)前記コード配列に隣接する成熟miRNAへのpre-miRNAのプロセシングを提供するmiRバックボーン配列(例えば、miR-155又はmiR-130バックボーン配列);(c)エクソソーム(例:GGAG)へのローディングを強化するEXOモチーフを含む。そのようなmiRNA構築物は、例えば、レポーターポリペプチドをコードする遺伝子の3′-UTRで、又は適切に非毒性のタンパク質(例えば、アクチンやチューブリンなどの内因性構造タンパク質、又はユビキチンなどの高度に発現されるタンパク質)をコードする遺伝子の3′-UTRから発現させることができる。一部の実施形態において、操作miRNAの複数のコピー(例えば、少なくとも2つ、少なくとも4つ)は、タンデムで提供され得る。
場合により、合成バイオマーカーは、対象者に対して実施される非侵襲的イメージング法によって検出可能なポリペプチドバイオマーカーであり得る、及び/又はその方法は、非侵襲的イメージングによって合成バイオマーカーを検出することを含む。このような非侵襲的イメージング法には、MRIイメージング、PETイメージング、SPECTイメージング、光音響イメージング、及び生物発光イメージングなどがある。MRIイメージングで検出可能な合成バイオマーカーには、フェリチン(又はパイロコッカス・フリオスス(Pyrococcus furiousus)フェリチン変異体L55P、F57S、F123Sなどのそれの変異体)、又はランタニド結合タンパク質(又はDaughtry et al., ChemBioChem 2012, 13, 2567-2574に記載のLBT-ユビキチン融合物などのそれの操作融合物)などのポリペプチド造影剤などがある。PET又はSPECTイメージングで検出可能な合成バイオマーカーには、ヒトヨウ化ナトリウム共輸送体(例えば、PET活性ヨウ素/ヨウ化物同位体の投与と組み合わせて、例えばPenheiter et al. Curr Gene Ther. 2012 Feb;12(1):33-47を参照)、HSV-tk又はHSV-sr39tkなどのそれの変異体(例えば、[18F]FHBGなどのポジトロン標識アシクログアノシン又はピリミジン類縁体PETレポーターの投与と組み合わせて、Yaghoubi SS et al., Nat Protoc. 2006;1(6):3069-75)、及びドーパミンD2受容体又はD2R80A又はD2R194Aなどのそれの変異体(例えば、3-(2′-[18F]-フルオロエチル)-スピペロンなどのポジトロン標識D2結合剤の投与と組み合わせて)などがある。光音響イメージングによって検出可能な合成バイオマーカーには、β-ガラクトシダーゼ(例:X-galの投与と組み合わせて)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素、自己蛍光タンパク質(例:GFP、mCherry、又はその誘発体)、非蛍光GFP様色素タンパク質(例えば、aeCP597及びcjBlue及びそれらの誘発体)、バクテリオフィトクロームに基づく近赤外蛍光タンパク質(例えば、IFP1.4、Wi-Phy、IFP1.4rev、IFP2.0、iRFP713、 iRFP720、iRFP713 / V256C、iRFP682、iRFP702、iRFP670、mIFP、iBlueberry、GAF-FP、BphP1-FP / C20S、又はAphBバリアント)、及び可逆的に光スイッチ可能なタンパク質(Dronpa、Dronpa-M159T、BphP1又はそのバリアントなど)などがある。生物発光イメージングによって検出可能な合成バイオマーカーには、ガウシアルシフェラーゼ、ウミシイタケシフェラーゼ、及びフォチヌスルシフェラーゼ(例えば、Branchini et al., Anal. Biochem. 396(2010):290-297に記載の操作Ppy RE8及びRE9バージョンを含む)などのルシフェラーゼ(例えば、本明細書に記載のセレンテラジンの投与と組み合わせて)などがある。一部の実施形態において、合成バイオマーカーは、造影剤、検出可能な分子を産生する酵素、又は検出可能な分子の蓄積を駆動するトランスポーターであることができる。合成バイオマーカーは、対象者の体内でイン・サイツで測定することができる。
合成バイオマーカーが非侵襲的イメージング法によって検出可能なポリペプチドバイオマーカーである場合、病変細胞における合成バイオマーカーの発現を誘発する組成物を対象者に投与することが関与する方法は、(d)対象者の体内で病変細胞の位置決めを行うことをさらに含み得る。位置決めは、特定の解像度、例えば10mm~10cm、少なくとも10mm、又は最大10cmに関連付けることができる。位置決めは、特定の最小検出可能腫瘍サイズ、例えば、3mm3~5cm3の腫瘍サイズに関連し得る。場合により、特定の最小範囲は、1cm3~5cm3、又は900mm3~1cm3、又は800mm3~900mm3、又は700mm3~800mm3、又は600mm3~700mm3、又は500mm3~600mm3、又は400mm3~500mm3、又は300mm3~400mm3、又は200mm3~300mm3、又は100mm3~200mm3、又は50mm3~100mm3、又は10mm3~50mm3、又は3mm3~10mm3のサイズであり得る。場合により、非侵襲的イメージングスキャン(PET、MRI、SPECTなど)で位置決めが行われる。場合により、イン・サイツでの外科的介入時に、例えば、視覚検査の使用(視界吸収レポーターの場合)又は蛍光励起と組み合わせた視覚検査の使用によって、位置決めが行われる。
場合により、上記の追加の位置決め段階の後に、検出された及び/又は位置決めされた病変細胞を除去するための外科的段階を行うことがある。外科的段階は、バイオマーカーをコードする組成物を投与する、及び/又は病変細胞を位置決めする関係者と同じ又は異なる関係者によって実施され得る。外科的段階は、病変細胞又は病変細胞に関連する腫瘍の外科的切除であることができる。外科的又は非外科的除去段階には、放射線手術(ガンマナイフ、Reflexion、CyberKnife、及び標的電離放射線を用いて病変細胞を殺す関連技術などがあるが、これらに限定されない)などの低侵襲殺滅技術が関与し得る。
場合により、合成バイオマーカーは、合成バイオマーカーの発現を誘発する組成物が投与された対象者からの生体サンプルで検出することができる。場合により、合成バイオマーカーがイン・ビボで検出され、病変細胞の位置を決定する。
場合により、対象者に投与される組成物は、トランスフェクション剤を含み得る。適切なトランスフェクション剤には、直鎖若しくは分岐ポリエチレンイミン、ナノ粒子、親油性粒子、ペプチド、ミセル、デンドリマー、ヒドロゲル、合成若しくは天然由来のエキソソーム、ポリマー組成物、ウィルス様粒子、及びそれらの任意の組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。
場合により、組成物は、薬学的に許容される担体をさらに含み得る。例示的な薬学的に許容される担体には、水、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油、生理食塩水、アカシアガム、ゼラチン、デンプンペースト、タルク、ケラチン、コロイド状シリカ、尿素、デキストロース水溶液、グリセロール溶液、グルコース、乳糖、ショ糖、グリセロールモノステアレート、塩化ナトリウム溶液、プロピレン、グリコール若しくはエタノール、又はそれらの任意の組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。
生体サンプルは、対象者から非侵襲的方法によって採取されたサンプルであることができる。例示的な非侵襲サンプルには、唾液、痰、汗、尿、便、精液、頸膣分泌物、母乳、粘膜分泌物、涙、及び頬上皮綿棒採取物などがあるが、これらに限定されない。生体サンプルは、対象者から低侵襲的方法によって収集されたサンプルであることができる。例示的な低侵襲性サンプルには、血液サンプル(例えば、静脈穿刺又は毛細管によって得られる)、胸水サンプル(例えば、胸腔穿刺によって得られる)、羊水サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)、及び胃液サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)などがあるが、これらに限定されない。例えば、胃洗浄によって得られる)。生体サンプルは、皮膚生検サンプル(例えば、パンチ生検、薄片生検、樋状掻爬生検、楔状生検、切開生検、又は切除生検によって得られる)、骨髄サンプル(例えば、吸引生検によって得られる)、リンパ節又は乳房生検(例えば、細針吸引、コア針生検、真空補助生検、又は画像案内式生検によって得られる)、外科的生検サンプル(例えば、切除又は切開生検によって得られる内臓のもの)、又は口、消化管、肺、膀胱若しくは尿路の生検サンプル(例えば、内視鏡検査で得られるもの)などの生検によって得られるサンプルであることができる。
場合により、生体サンプルは、合成バイオマーカーの発現を誘発する組成物の投与から一定期間後に得ることができる。生体サンプルは、合成バイオマーカーの発現を誘発する組成物の投与後、少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約16時間、少なくとも約24時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、又は少なくとも約6ヶ月にわたり得ることができる。生体サンプルは、合成バイオマーカーの発現を誘発する組成物の投与後、最大で約15分、最大で約30分、最大で約1時間、最大で約2時間、最大で約4時間、最大で約8時間、最大で約16時間、最大で約24時間、最大約36時間、最大約48時間、最大約3日、最大約4日、最大約5日、最大約6日、最大約7日、最大約8日、最大で約9日、最大で約10日、最大で約11日、最大で約12日、最大で約13日、最大で約14日、最大で約15日、最大で約1か月、最大で約2ヶ月、最大で約3ヶ月、最大で約4ヶ月、最大で約5ヶ月、又は最大で約6ヶ月にわたり取得することができる。一部の実施形態では、生体サンプルを取得することができ、任意のバイオマーカー検出プロトコルを、合成バイオマーカーの発現を誘発する組成物の投与後に複数回実行することができる(例えば、合成バイオマーカーレベルを経時的にモニタリングするため)。生体サンプルは、合成バイオマーカーの発現を誘発する組成物の投与後、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、又は25回得ることができる。生体サンプルは、合成バイオマーカーの発現を誘発する組成物の投与後、週1回又は月1回得ることができる。
場合により、病変細胞は、がん性細胞、自己免疫疾患を示す細胞(例えば、自己指向性活性を有するT細胞又はリンパ球、又は自己免疫によって損傷を受けた正常細胞)、神経変性疾患を示す細胞(例えば、有毒なアミロイドを有する細胞又は有毒なアミロイドの近位にある細胞)、又は細胞が得られる対象者が疾患を患っているか、その疾患に罹患しようとしているために変化した遺伝子発現プロファイルを有している可能性がある細胞であることができる。変化した遺伝子発現プロファイルを有する細胞を含む細胞集団は、転写変化細胞(TAC)と記述することができる。場合により、病変細胞はがん性細胞であり得る。例示的ながんには、癌腫、肉腫、リンパ腫、白血病、及び腺腫などがあるが、これらに限定されない。癌腫は、肺、乳房、結腸などの身体の内部及び外部を覆う細胞から発生する可能性がある。肉腫は、骨、軟骨、脂肪、結合組織、筋肉、及び他の支持組織にある細胞から発生する可能性がある。リンパ腫は、リンパ節や免疫系組織で発生する可能性がある。白血病は骨髄で発生し、血流に蓄積する可能性がある。腺腫は、甲状腺、下垂体、副腎、及び他の腺組織で発生する可能性がある。がんの種類の具体的な例示的な例には、本開示による方法による検出に適したものが含まれ、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質がん、AIDS関連がん、AIDS関連リンパ腫、肛門がん、付属器がん、星状細胞腫、基底細胞癌、胆管がん、膀胱がん、骨腫瘍、例えば小脳星状細胞腫、脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫、髄芽細胞腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、視覚経路及び視床下部神経膠腫、乳がん、気管支腺腫、バーキットリンパ腫、原発不明の癌、中枢神経系リンパ腫、小脳星状細胞腫、子宮頸がん、小児がん、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、結腸がん、皮膚T細胞リンパ腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、子宮内膜がん、表皮腫、食道がん、ユーイング肉腫、胚細胞腫瘍、胆嚢がん、胃がん、消化管カルシノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、神経膠腫、毛細胞白血病、頭頸部がん、心臓がん、肝細胞(肝臓)がん、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼内黒色腫、膵島細胞癌、カポシ肉腫、腎臓がん、喉頭がん、唇及び口腔がん、脂肪肉腫、肝臓がん、非小細胞及び小細胞肺がんなどの肺がん、リンパ腫、白血病、マクログロブリン血症、骨/骨肉腫の悪性線維性組織球腫、髄芽細胞腫、黒色腫、中皮腫、潜在性原発を伴う転移性扁平頸部がん、口がん、多発性内分泌腫瘍症候群、骨髄異形成症候群、骨髄性白血病、鼻腔及び傍鼻洞がん、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺がん、口腔がん、口腔咽頭がん、骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣胚細胞腫瘍、膵臓がん、膵臓がん膵島細胞、副鼻腔及び鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、松果体星状細胞腫、松果体胚腫、下垂体腺腫、胸膜肺芽細胞腫、形質細胞新生物、原発性中枢神経系リンパ腫、前立腺がん、直腸がん、腎細胞がん、腎盂及び尿管移行細胞がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫、皮膚がん、皮膚がんメルケル細胞、小腸がん、軟組織肉腫、扁平上皮がん、胃がん、T細胞リンパ腫、咽喉がん、胸腺腫、胸腺癌、甲状腺がん、栄養芽細胞性腫瘍(妊娠中)、原発部位不明のがん、尿道がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症、及びウィルムス腫瘍などがある。
場合により、病変細胞はウィルス感染細胞であり得る。例示的なウィルスには、HIV、C型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、D型肝炎ウィルス、ヘルペスウィルス、エプスタインバーウィルス、サイトメガロウィルス、及びヒトTリンパ球向性ウィルスIII型などがあるが、これらに限定されない。
場合により、病変細胞は、自己免疫疾患を示し得る。例示的な自己免疫疾患には、アカラシア、アディソン病、成人スティル病、無ガンマグロブリン血症、アレタ脱毛症、アミロイドーシス、強直性脊椎炎、抗GBM/抗TBM腎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性血管浮腫、自己免疫性自律神経障害、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性肝炎、自己免疫性内耳疾患(AIED)、自己免疫性心筋炎、自己免疫性卵巣炎、自己免疫性精巣炎、自己免疫性膵炎、自己免疫性網膜症、自己免疫性蕁麻疹、軸索及び神経神経障害(AMAN)、バロ病、ベーチェット病、良性粘膜気腫、良性気腫、キャッスルマン病(CD)、セリアック病、チャガス病、慢性炎症性脱髄性多発神経障害(CIDP)、慢性再発性多発性骨髄炎(CRMO)、チャーグ-ストラウス症候群(CSS)又は好酸球性肉芽腫症(EGPA)、瘢痕性類天疱瘡、コーガン症候群、寒冷凝集素性疾患、先天性心臓ブロック、コクサッキー心筋炎、CREST症候群、クローン病、ヘルペス性皮膚炎、皮膚筋炎、デビック病(視神経脊髄炎)、円板状狼瘡、ドレスラー症候群、子宮内膜症、好酸球性食道炎(EoE)、好酸球性筋膜炎、結節性紅斑、エッセンシャル混合クリオグロブリン血症動脈炎(側頭動脈炎)、巨細胞性心筋炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、多発血管炎を伴う肉芽腫症、グレーブス病、ギランバレー症候群、橋本甲状腺炎、溶血性貧血、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病(HSP)、妊娠性疱疹又は妊娠性類天疱瘡、化膿性汗腺炎(HS)(反対型ざ瘡)、低ガンマグロブリン血症、IgA腎症、IgG4関連硬化性疾患、免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、封入体筋炎(IBM)、間質性嚢胞炎(IC)、若年性関節炎、若年性糖尿病(I型糖尿病)、若年性筋炎(JM)、川崎病、ランベンルト-イートン症候群、白血球破砕性血管炎、扁平苔癬、硬化性苔癬、木質結膜炎、線形IgA病(LAD)、狼瘡、慢性ライム病、メニエール病、顕微鏡的多発血管炎(MPA)、混合結合組織病(MCTD)、ムーレン潰瘍、ムチャハーバーマン病、多巣性運動ニューロパチー(MMN)又はMMNCB、多発性硬化症、重力性筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、新生児狼瘡、視神経脊髄炎、好中球減少症、眼の瘢痕性類天疱瘡、視神経炎、パリンドローム性リウマチ(PR)、PANDAS、傍腫瘍性小脳変性症(PCD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、パリー・ロンバーグ症候群、毛様体扁平部炎(末梢性ブドウ膜炎)、パーソネージ-ターナー症候群、天疱瘡、末梢神経障害、末梢性脳脊髄炎、悪性貧血(PA)、POEMS症候群、結節性多発性動脈炎、多腺性症候群I型、II型、III型、リウマチ性多発性筋痛、多巣性筋炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、原発性胆道肝硬変、原発性硬化性胆管炎、プロゲステロン皮膚炎、乾癬、乾癬性関節炎、赤芽球癆(PRCA)、壊疽性膿皮症、レイノー現象、反応性関節炎、反射性交感神経性ジストロフィー、再発性多軟骨炎、下肢静止不能症候群(RLS)、後腹膜線維症、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、シュミット症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、精子及び精巣の自己免疫、全身硬直症候群(SPS)、亜急性細菌性心内膜炎(SBE)、ササック症候群、交感神経性眼炎(SO)、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨大細胞動脈炎、血小板減少性紫斑病(TTP)、トロサハント症候群(THS)、横脊髄炎、I型糖尿病、潰瘍性大腸炎(UC)、未分化結合組織疾患(UCTD)、ブドウ膜炎、血管炎、硝子体炎、及びフォークト・小柳・原田病などがあるが、これらに限定されない。
場合により、病変細胞は、神経変性疾患を示し得る。神経変性疾患には、多発性硬化症(MS)、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、又はヘルペスウィルス科、ポリオーマウィルス科、ボルナウィルス科、オルトミクソウィルス科、パラミクソウィルス科、ラブドウィルス科、フラビウィルス科、ピルコナウィルス科、又はレトロウィルス科のウィルスによる感染による神経変性などがあるが、これらに限定されるものではない(Zhou et al., Virol J. 2013;10:172を参照)。
病変細胞のための遺伝子/DNAに基づく治療剤
一部の態様において、本開示は、疾患を有するか疾患を有することが疑われる対象者を治療する方法であって、対象者において非病変細胞による治療上有効な薬剤の発現より優先的に疾患関連の病変細胞による治療上有効な薬剤の発現を誘発することで、非病変細胞より病変細胞によって発現される治療上有効な薬剤の相対濃度が1.0より高くなり、それによって治療上有効な薬剤が病変細胞の細胞集合での減少によって決定される少なくとも10%の治療効力で対象者を治療する組成物を対象者に投与することを含む方法を提供する。
場合により、組成物は、対象者に対して、静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、又は腫瘍近位投与される。腫瘍近位的にとは、腫瘍の近位内の組織への投与、又はリンパ系を介して腫瘍にアクセス可能であると予測される領域(例えば、隣接するリンパ節)への投与を示し得る。腫瘍内又は腫瘍近位アプローチには、例えば、超音波内視鏡検査(例:Shirley et al., Gastroenterol Res Pract. 2013;2013:207129を参照)又は気管支鏡(例:Rojas-Solano et al. J Bronchology Interv Pulmonol. 2018 Jul;25(3):168-175を参照)などの追加のイメージング技術の使用が関与し得る。一部の実施形態において、組成物は、頸部、滑車上顆、鎖骨上、頸部、腋窩、縦隔、滑車上、腸間膜、鼠径部、大腿部、又は膝窩リンパ節のうちの少なくとも一つに投与される。場合により、リンパ節に基づく投与は、組織領域への集中的な局所送達の方法として役立つ可能性がある。
場合により、疾患を有するか疾患を有することが疑われる対象者を治療するために投与される組成物は、治療上有効な薬剤をコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結されたプロモーターを含み得る。プロモーターは、がん特異的プロモーターであり得る。好適なプロモーターには、天然の汎腫瘍特異的プロモーター、天然の組織特異的プロモーター、天然の疾患特異的/疾患活性化プロモーター、天然の構成的プロモーター、及びそれらの任意の複合体などがある。当該プロモーターは、スルビビンプロモーター(BIRC5)、CXCR4プロモーター、ATP結合カセットサブファミリーCメンバー4(ABCC4)プロモーター、前方勾配2、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼファミリーメンバー(AGR2)プロモーター、活性化誘発シチジンデアミナーゼ(AICDA)プロモーター、UDP-GlcNAc:βGal β-1,3-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ3(B3GNT3)プロモーター、カドヘリン3(CDH3)プロモーター、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)プロモーター、セントロメアタンパク質F(CENPF)プロモーター、セントロソームタンパク質55(CEP55)プロモーター、クラウディン3(CLDN3)プロモーター、クラウディン4(CLDN4)プロモーター、コラーゲンXI型α1鎖(COL11A1)プロモーター、コラーゲンI型α1鎖(COL1A1)プロモーター、シスタチンSN(CST1)プロモーター、デンティクルレス(denticleless)E3ユビキチンタンパク質リガーゼホモログ(DTL)プロモーター、配列類似性111メンバーB(FAM111B)プロモーターを有するファミリー、フォークヘッドボックスA1(FOXA1)プロモーター、キネシンファミリーメンバー20A(KIF20A)、ラミニンサブユニットγ2(LAMC2)プロモーター、有糸分裂紡錘体位置決め(MISP)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ1(MMP1)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ12(MMP12)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ13(MMP13)プロモーター、メソセリン(MSLN)プロモーター、細胞表面関連ムチン1(MUC1)プロモーター、ホスホリパーゼA2グループIID(PLA2G2D)プロモーター、Gタンパク質シグナル伝達13(RGS13)プロモーター、セクレトグロビンファミリー2Aメンバー1(SCGB2A1)プロモーター、トポイソメラーゼIIα(TOP2A)プロモーター、ユビキチンD(UBD)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)、USH1タンパク質ネットワークコンポーネントハーモニン(USH1C)、T細胞活性化阻害剤1(VTCN1)プロモーターを含むVセットドメイン、ヘキソキナーゼII型プロモーター、TRPM4プロモーター、ストロメリシン3プロモーター、サーファクタントプロテインAプロモーター、分泌型ロイコプロテアーゼ阻害剤プロモーター、チロシナーゼプロモーター、ストレス誘発性grp78/BiPを含むドメインプロモーター、インターロイキン-10プロモーター、α-B-クリスタリン/熱ショックタンパク質27プロモーター、上皮成長因子受容体プロモーター、ムチン様糖タンパク質プロモーター、mts1プロモーター、NSEプロモーター、ソマトスタチン受容体プロモーター、c-erbB-3プロモーター、c-erbB-2プロモーター、c-erbB4プロモーター、チログロブリンプロモーター、α-フェトプロテインプロモーター、ビリンプロモーター、アルブミンプロモーター、糖タンパク質A33プロモーター、B細胞特異的モロニー白血病ウィルス挿入部位1プロモーター、シクロオキシゲナーゼ-2プロモーター、線維芽細胞成長因子プロモーター;ヒト上皮成長受容体2、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素プロモーター;受容体プロモーターを含むキナーゼドメインインサート;rad51リコンビナーゼプロモーター;TTF-1、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ受容体プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2S(UBE2S)プロモーター、オーロラキナーゼA及びニネイン相互作用タンパク質(AUNIP)プロモーター、細胞分裂周期6(CDC6)プロモーター、セントロメアタンパク質L(CENPL)プロモーター、DNA複製ヘリカーゼ/ヌクレアーゼ2(DNA2)プロモーター、DSN1ホモログ、MIS12キネトコア複合体成分(DSN1)プロモーター、デオキシチミジル酸キナーゼ(DTYMK)プロモーター、神経突起伸長1(GPRIN1)プロモーターのGタンパク質調節誘導物質、ミトコンドリア分裂レギュレーター2(MTFR2)プロモーター、RAD51関連タンパク質1(RAD51AP1)プロモーター、小核リボヌクレオタンパク質ポリペプチドA′(SNRPA1)プロモーター、ATPaseファミリー、AAAドメイン含有2(ATAD2)プロモーター、BUB1有糸分裂チェックポイントセリン/スレオニンキナーゼ(BUB1)プロモーター、カルサイクリン結合タンパク質(CACYBP)プロモーター、細胞分裂周期関連3(CDCA3)プロモーター、セントロメアタンパク質O(CENPO)プロモーター、フラップ構造特異的エンドヌクレアーゼ1(FEN1)プロモーター、フォークヘッドボックスM1(FOXM1)プロモーター、細胞増殖レグタンパク質ホスファターゼ2A(KIAA1524)プロモーター、キネシンファミリーメンバー2C(KIF2C)プロモーター、カリオフェリンサブユニットα2(KPNA2)プロモーター、MYB原癌遺伝子様2(MYBL2)プロモーター、NIMA関連キナーゼ2(NEK2)プロモーター、RAN結合タンパク質1(RANBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドB及びB1(SNRPB)プロモーター、SPC24/NDC80キネトコア複合体成分(SPC24)プロモーター、形質転換酸性コイルドコイル含有タンパク質3(TACC3)プロモーター、TBC1ドメインファミリーメンバー31(TBC1D31)プロモーター、チミジンキナーゼ1(TK1)プロモーター、亜鉛フィンガータンパク質695(ZNF695)プロモーター、オーロラキナーゼA(AURKA)プロモーター、BLM RecQ様ヘリカーゼ(BLM)プロモーター、染色体17オープンリーディングフレーム53(C17orf53)プロモーター、クロモボックス3(CBX30)プロモーター、サイクリンB1(CCNB1)プロモーター、サイクリンE1(CCNE1)プロモーター、サイクリンF(CCNF)、細胞分裂周期20(CDC20)プロモーター、細胞分裂周期45(CDC45)プロモーター、細胞分裂周期関連5(CDCA5)プロモーター、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤3(CDKN3)プロモーター、カドヘリンEGF LAG 7パスG型受容体3(CELSR3)プロモーター、セントロメアタンパク質A(CENPA)プロモーター、セントロソームタンパク質72(CEP72)プロモーター、CDC28タンパク質キナーゼ調節サブユニット2(CKS2)プロモーター、コラーゲンX型α1鎖(COL10A1)プロモーター、染色体分離1様(CSE1L)プロモーター、DBF4亜鉛フィンガープロモーター、GINS複合サブユニット1(GINS1)プロモーター、Gタンパク質結合受容体19(GPR19)プロモーター、キネシンファミリーメンバー18A(KIF18A)プロモーター、キネシンファミリーメンバー4A(KIF4A)プロモーター、キネシンファミリーメンバーC1(KIFC1)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス10複製開始因子(MCM10)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント2(MCM2)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント7(MCM7)プロモーター、MRGドメイン結合タンパク質(MRGBP)プロモーター、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ(NADP+依存性)2、メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼ(MTHFD2)プロモーター、非SMCコンデンシンI複合体サブユニットH(NCAPH)プロモーター、NDC80、キネトコア複合体成分(NDC80)プロモーター、ヌディックス(nudix)ヒドロラーゼ1(NUDT1)プロモーター、リボヌクレアーゼH2サブユニットA(RNASEH2A)プロモーター、RuvB様AAA ATPase 1(RUVBL1)プロモーター、血清学的に定義された乳がん抗原NY-BR-85(SGOL1)プロモーター、SHC結合及び紡錘体関連1(SHCBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドG(SNRPG)プロモーター、タイムレス(timeless)サーカディアンレギュレータープロモーター、甲状腺ホルモン受容体相互作用体13(TRIP13)プロモーター、トロフィニン関連タンパク質(TROAP)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)プロモーター、WDリピート及びHMGボックスDNA結合タンパク質1(WDHD1)プロモーター、α-フェトタンパク質(AFP)プロモーター、それらの断片、又はそれらの任意の組み合わせであることができる。
場合により、治療上有効な薬剤をコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結されたプロモーターは、対象者に投与される組成物の成分であり得るベクター上に存在し得る。好適なベクターには、ミニサークル、プラスミド、ナノプラスミド、ミニイントロニックプラスミド、酵母人工染色体(YAC)、細菌人工染色体(BAC)、コスミド、ファージミド、バクテリオファージ、及びバキュロウィルスなど(これらに限定されるものではない)の、イン・ビボでの細胞への投与に適したベクターなどがある。好適なベクターには、バクテリオファージ又は植物、無脊椎動物若しくは動物(ヒトを含む)ウィルスに由来するベクター、例えばCELiDベクター、アデノ随伴ウィルスベクター(例えば、AAV1、AAV2、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、又はAAV2/5、AAV2/2、AAV-DJ、又はAAV-DJ8などのそれらのシュード型組み合わせ)、レトロウィルスベクター(例えば、MLV又はその自己不活化若しくはSINバージョン、又はそれらのシュードバージョン)、ヘルペスウィルス(例えば、HSV-又はEBV系)、レンチウィルスベクター(例えば、HIV、FIV、又はEIAV系、又はそれらのシュード型バージョン)、又はアデノウィルスベクター(例えば、複製欠損、複製能、又はヘルパー依存バージョンなどのAd5系)などもある。一部の場合において、ベクターは、足場/マトリックス結合領域(S/MAR)などの1以上の標的細胞型での複製を容易にするためのエピソーム維持要素を含み得る。S/MAR要素は、ミニサークルなどの「裸の」核酸ベクターの文脈で複製を容易にするのに特に有用である。例示的な好適なS/MAR要素には、免疫グロブリン重鎖遺伝子座からのEμMAR、ヒトアポリポタンパク質B遺伝子座からのapoB MAR、ニワトリリゾチーム遺伝子座からのCh-LysMAR、及びヒトIFNβ遺伝子座からのhuIFNβ MARなどがあるが、これらに限定されるものではない。一部の実施形態では、ベクターは非ウィルスベクターであることができる。
場合により、治療上有効な薬剤は、特定の種類の治療薬を含み得る。本開示の方法による使用に適した治療薬の例示的な種類には、治療上有効なポリペプチド(例えば、治療用抗体、断片、又はそれの誘導体;サイトカイン;成長因子;操作された又は置換された代謝/異化酵素、操作された短いペプチドアゴニスト又はアンタゴニスト、又はプロドラッグ活性化酵素)、小さい活性化RNA(saRNA)、マイクロRNA(miRNA)、小さい干渉RNA(siRNA)、又はそれらの任意の組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。場合により、治療上有効な薬剤は、プロドラッグ活性化酵素であり得る。例示的なプロドラッグ活性化酵素には、HSVtk、シトシンデアミナーゼ、DTジアホラーゼ、ニトロレダクターゼ、グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、チミジンホスホリラーゼ、カルボキシルエステラーゼ、フォリルポリグルタミルシンセターゼ、カルボキシペプチダーゼA1、カルボキシペプチダーゼG2、及びシトクロムP-450などがあるが、これらに限定されない。治療上有効な薬剤がプロドラッグ活性化酵素である場合、その方法は、本明細書に記載の経路のいずれかによる薬物の追加投与を含み得る。治療上有効な薬剤がポリペプチドである場合、そのポリペプチドは、N末端分泌シグナル配列(例えば、CD33又はCD8aからのN末端シグナルペプチド)を含み得る。
改良された合成バイオマーカー構築物及び個々の対象者のトランスフェクション率を正規化するための方法
一部の態様において、本開示は、第1のポリペプチド又は核酸バイオマーカーをコードする第1の核酸配列と、第2のポリペプチド又は第2の核酸バイオマーカーをコードする第2の核酸配列とを含む組成物であって、当該組成物が、組成物が細胞内にある場合に、第2のポリペプチド又は第2の核酸バイオマーカーが、少なくとも第1及び第2の核酸の細胞への送達を反映する量で発現され、第1のポリペプチド又は核酸バイオマーカーが病変細胞と非病変細胞で異なって発現される組成物を提供する。場合により、(i)細胞は、病変細胞における第1の核酸配列の発現を、非病変細胞における第1の核酸配列の発現より優先的に誘発し、第1のポリペプチドは、検出可能なバイオマーカー又は治療薬であり;及び(ii)細胞は、病変細胞及び非病変細胞で同等に第2の核酸配列の発現を誘発し、第2の核酸配列は、検出可能なバイオマーカー又は治療薬ではない第2のポリペプチドを生じることで、第2のポリペプチドの発現レベルが、細胞における核酸配列の相対レベルを評価するための対照を提供する。場合により、第1のポリペプチドをコードする第1の核酸配列及び第2のポリペプチドをコードする第2の核酸配列は、独立した遺伝子構築物上にあり得る。場合により、組成物において、第1のポリペプチドをコードする第1の核酸配列及び第2のポリペプチドをコードする第2の核酸配列を含む配列は、独立した遺伝子構築物上にあり得る。場合により、ベクターは(a)第1の核酸配列に作動可能に連結された第1のプロモーターであって、当該プロモーターが、非病変細胞における第1の核酸配列の発現より優先的に、病変細胞における第1の核酸配列の発現を誘発する第1のプロモーター;及び(b)病変細胞及び非病変細胞で同等に発現を誘発し、第2の核酸に作動可能に連結されている第2のプロモーター配列を含む。
場合により、第1のポリペプチドは、検出可能なバイオマーカー及び治療薬の両方であり得る。場合により、最初のポリペプチドは、治療用抗体、治療用抗体断片又は誘導体、又はプロドラッグ活性化酵素である。例示的なプロドラッグ活性化酵素には、HSVtk、シトシンデアミナーゼ、DTジアホラーゼ、ニトロレダクターゼ、グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、チミジンホスホリラーゼ、カルボキシルエステラーゼ、フォリルポリグルタミルシンセターゼ、カルボキシペプチダーゼA1、カルボキシペプチダーゼG2、及びシトクロムP-450などがあるが、これらに限定されない。そのポリペプチドは、N末端分泌シグナル配列(例えば、CD33又はCD8aからのN末端シグナルペプチド)を含み得る。
場合により、第1及び/又は第2の核酸がベクター上にあり得る。好適なベクターには、ミニサークル、プラスミド、ナノプラスミド、ミニイントロニックプラスミド、酵母人工染色体(YAC)、細菌人工染色体(BAC)、コスミド、ファージミド、バクテリオファージ、及びバキュロウィルスなど(これらに限定されるものではない)の、イン・ビボでの細胞への投与に適したベクターなどがある。好適なベクターには、バクテリオファージ又は植物、無脊椎動物若しくはCELiDベクターなどの動物(ヒトを含む)ウィルスに由来するベクター、例えばアデノ随伴ウィルスベクター(例えば、AAV1、AAV2、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、又はAAV2/5、AAV2/2、AAV-DJ、又はAAV-DJ8などのそれらのシュード型組み合わせ)、レトロウィルスベクター(例えば、MLV又はその自己不活化若しくはSINバージョン、又はそれらのシュードバージョン)、ヘルペスウィルス(例えば、HSV-又はEBV系)、レンチウィルスベクター(例えば、HIV、FIV、又はEIAV系、又はそれらのシュード型バージョン)、又はアデノウィルスベクター(例えば、複製欠損、複製能、又はヘルパー依存バージョンなどのAd5系)もある。一部の場合において、ベクターは、足場/マトリックス結合領域(S/MAR)などの1以上の標的細胞型での複製を容易にするためのエピソーム維持要素を含み得る。S/MAR要素は、ミニサークルなどの「裸の」核酸ベクターの文脈で複製を容易にするのに特に有用である。例示的な好適なS/MAR要素には、免疫グロブリン重鎖遺伝子座からのEμMAR、ヒトアポリポタンパク質B遺伝子座からのapoB MAR、ニワトリリゾチーム遺伝子座からのCh-LysMAR、及びヒトIFNβ遺伝子座からのhuIFNβ MARなどがあるが、これらに限定されるものではない。一部の実施形態では、ベクターは非ウィルスベクターであることができる。
場合により、第1及び第2の核酸が送達される細胞は、病変細胞であり得る。場合により、病変細胞は、がん性細胞、自己免疫疾患を示す細胞(例えば、自己指向性活性を有するT細胞又はリンパ球、又は自己免疫によって損傷を受けた正常細胞)、TAC、又は神経変性疾患を示す細胞(例えば、有毒なアミロイドを有する細胞又は有毒なアミロイドの近位にある細胞)であり得る。そのような細胞が示し得る例示的ながん、自己免疫疾患、及び神経変性疾患には、本明細書に記載のがん、自己免疫疾患、及び神経変性疾患のいずれかが含まれる。場合により、病変細胞はウィルス感染した細胞であり得る。例示的なウィルスには、HIV、C型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、D型肝炎ウィルス、ヘルペスウィルス、エプスタインバーウィルス、サイトメガロウィルス、及びヒトTリンパ球向性ウィルスIII型などがあるが、これらに限定されない。
場合により、第1又は第2の核酸は、検出可能な核酸バイオマーカーであり得る。例示的な検出可能な核酸には、天然又は操作されたmiRNA、RNAヘアピン、及びRNAアプタマー又はそれらのバーコードバージョンなどがあるが、これらに限定されない。核酸がmiRNAである場合、miRNAは、例えば縮重プライマーに基づくアニーリング及びライゲーション、ポリ(A)ポリメラーゼ標識とそれに続くRT若しくはライゲーション、又はq-PCR、配列決定若しくは電気泳動検出法と組み合わせた連続アダプターライゲーションなどの標準ライブラリー生成技術によって検出することができる。バイオマーカーがポリペプチドである場合、そのポリペプチドは、N末端分泌シグナル配列(例えば、CD33又はCD8aからのN末端シグナルペプチド)を含み得る。
核酸が操作されたmiRNAである場合、その核酸は、ロナルド(Ronald et al., PLoS ON E 11(7):e0159369)らに記載されているSec-miR又はmiR-neg構築物であることができる。このような構築物は、(a)内因的に発現されず、既知の脊椎動物標的を持たないコード配列(例えば、Sec-miR 5′-AAAUGUACUGCGCGUGGAGAC-3′);(b)前記コード配列に隣接する成熟miRNAへのpre-miRNAのプロセシングを提供するmiRバックボーン配列(例えば、miR-155又はmiR-130バックボーン配列);(c)エクソソーム(例:GGAG)へのローディングを強化するEXOモチーフを含む。そのようなmiRNA構築物は、例えば、レポーターポリペプチドをコードする遺伝子の3′-UTRで、又は適切に非毒性のタンパク質(例えば、アクチンやチューブリンなどの内因性構造タンパク質、又はユビキチンなどの高度に発現されるタンパク質)をコードする遺伝子の3′-UTRから発現させることができる。一部の実施形態において、操作miRNAの複数のコピー(例えば、少なくとも2つ、少なくとも4つ)は、タンデムで提供され得る。
場合により、第2のポリペプチド又は第1のポリペプチドは、対象者に対して実施される非侵襲的イメージング法によって検出可能である。このような非侵襲的イメージング法には、MRIイメージング、PETイメージング、SPECTイメージング、光音響イメージング、及び生物発光イメージングなどがある。MRIイメージングで検出可能な合成バイオマーカーには、フェリチン(又はパイロコッカス・フリオスス(Pyrococcus furiousus)フェリチン変異体L55P、F57S、F123Sなどのそれの変異体)、又はランタニド結合タンパク質(又はDaughtry et al., ChemBioChem 2012, 13, 2567-2574に記載のLBT-ユビキチン融合物などのそれの操作融合物)などのポリペプチド造影剤などがある。PET又はSPECTイメージングで検出可能な合成バイオマーカーには、ヒトヨウ化ナトリウム共輸送体(例えば、PET活性ヨウ素/ヨウ化物同位体の投与と組み合わせて、例えばPenheiter et al. Curr Gene Ther. 2012 Feb;12(1):33-47を参照)、HSV-tk又はHSV-sr39tkなどのそれの変異体(例えば、[18F]FHBGなどのポジトロン標識アシクログアノシン又はピリミジン類縁体PETレポーターの投与と組み合わせて、Yaghoubi SS et al., Nat Protoc. 2006;1(6):3069-75)、及びドーパミンD2受容体又はD2R80A又はD2R194Aなどのそれの変異体(例えば、3-(2′-[18F]-フルオロエチル)-スピペロンなどのポジトロン標識D2結合剤の投与と組み合わせて)などがある。光音響イメージングによって検出可能な合成バイオマーカーには、β-ガラクトシダーゼ(例:X-galの投与と組み合わせて)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素、自己蛍光タンパク質(例:GFP、mCherry、又はその誘発体)、非蛍光GFP様色素タンパク質(例えば、aeCP597及びcjBlue及びそれらの誘発体)、バクテリオフィトクロームに基づく近赤外蛍光タンパク質(例えば、IFP1.4、Wi-Phy、IFP1.4rev、IFP2.0、iRFP713、 iRFP720、iRFP713 / V256C、iRFP682、iRFP702、iRFP670、mIFP、iBlueberry、GAF-FP、BphP1-FP / C20S、又はAphBバリアント)、及び可逆的に光スイッチ可能なタンパク質(Dronpa、Dronpa-M159T、BphP1又はそのバリアントなど)などがある。生物発光イメージングによって検出可能な合成バイオマーカーには、ガウシアルシフェラーゼ、ウミシイタケシフェラーゼ、及びフォチヌスルシフェラーゼ(例えば、Branchini et al., Anal. Biochem. 396(2010):290-297に記載の操作Ppy RE8及びRE9バージョンを含む)などのルシフェラーゼ(例えば、本明細書に記載のセレンテラジンの投与と組み合わせて)などがある。一部の実施形態において、合成バイオマーカーは、造影剤、検出可能な分子を産生する酵素、又は検出可能な分子の蓄積を駆動するトランスポーターであることができる。合成バイオマーカーは、対象者の体内でイン・サイツで測定することができる。
場合により、本開示は、組成物を対象者に投与することを含む、対象者における病変細胞を検出する方法であって、当該組成物が、第1のポリペプチド又は核酸バイオマーカーをコードする第1の核酸配列及び第2のポリペプチド又は第2の核酸バイオマーカーをコードする第2の核酸配列を含み、当該組成物が細胞内にある場合に、第2のポリペプチド又は第2の核酸バイオマーカーが、少なくとも第1及び第2の核酸の細胞への送達を反映する量で発現されるように当該組成物が構成され、第1のポリペプチド又は核酸バイオマーカーが、病変細胞と非病変細胞とで異なって発現される方法を提供する。場合により、(i)細胞は、病変細胞における第1の核酸配列の発現を、非病変細胞における第1の核酸配列の発現より優先的に誘発し、第1のポリペプチドは、検出可能なバイオマーカー又は治療薬であり;及び(ii)細胞は、病変細胞及び非病変細胞で同等に第2の核酸配列の発現を誘発し、第2の核酸配列は、検出可能なバイオマーカー又は治療薬ではない第2のポリペプチドを生じることで、第2のポリペプチドの発現レベルが、細胞における核酸配列の相対レベルを評価するための対照を提供する。場合により、第1のポリペプチドをコードする第1の核酸配列及び第2のポリペプチドをコードする第2の核酸配列は、独立した遺伝子構築物上にあり得る。場合により、組成物において、第1のポリペプチドをコードする第1の核酸配列及び第2のポリペプチドをコードする第2の核酸配列を含む配列は、独立した遺伝子構築物上にあり得る。場合により、ベクターは(a)第1の核酸配列に作動可能に連結された第1のプロモーターであって、当該プロモーターが、非病変細胞における第1の核酸配列の発現より優先的に、病変細胞における第1の核酸配列の発現を誘発する第1のプロモーター;及び(b)病変細胞及び非病変細胞で同等に発現を誘発し、第2の核酸に作動可能に連結されている第2のプロモーター配列を含む。場合により、当該方法は、第1のポリペプチド又は核酸バイオマーカー及び/又は第2のポリペプチド又は核酸バイオマーカーを検出することを含み得る。場合により、そのような方法は、対象者に対して実行される非侵襲的イメージング方法である。このような非侵襲的イメージング法には、MRIイメージング、PETイメージング、SPECTイメージング、光音響イメージング、及び生物発光イメージングなどがある。
合成バイオマーカーが非侵襲的イメージング法によって検出可能なポリペプチドバイオマーカーである場合、当該方法は、対象者の体内で病変細胞の位置決めを行うことをさらに含み得る。位置決めは、特定の解像度、例えば10mm~10cm、少なくとも10mm、又は最大10cmに関連付けることができる。位置決めは、特定の最小検出可能腫瘍サイズ、例えば、3mm3~10cm3の間の腫瘍サイズに関連し得る。場合により、特定の最小範囲は、1cm3~10cm3、又は900mm3~1cm3、又は800mm3~900mm3、又は700mm3~800mm3、又は600mm3~700mm3、又は500mm3~600mm3、又は400mm3~500mm3、又は300mm3~400mm3、又は200mm3~300mm3、又は100mm3~200mm3、又は50mm3~100mm3、又は10mm3~50mm3、又は3mm3~10mm3のサイズであり得る。場合により、非侵襲的イメージングスキャン(PET、MRI、SPECTなど)で位置決めが行われる。場合により、イン・サイツでの外科的介入時に、例えば、視覚検査の使用(視覚範囲吸収レポーターの場合)又は蛍光励起と組み合わせた視覚検査の使用によって、位置決めが行われる。
場合により、上記の追加の位置決め段階の後に、検出された及び/又は位置決めされた病変細胞を除去するための外科的段階を行うことがある。外科的段階は、バイオマーカーをコードする組成物を投与する、及び/又は病変細胞を位置決めする関係者と同じ又は部分的に異なる関係者によって実施され得る。外科的段階は、病変細胞又は病変細胞に関連する腫瘍の外科的切除であることができる。外科的又は非外科的除去段階には、放射線外科(ガンマナイフ、Reflexion、サイバーナイフ、及び標的電離放射線を用いて病変細胞を殺す関連技術などがあるが、これらに限定されない)などの低侵襲殺滅技術が関与し得る。
場合により、非侵襲的イメージング法は、合成バイオマーカーの発現を誘発する組成物の投与から一定期間後に実行され得る。当該非侵襲的イメージング法は、第1及び第2の核酸を含む組成物の投与後、少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約16時間、少なくとも約24時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、少なくとも約6ヶ月、又は少なくとも約1年で実行することができる。当該非侵襲的イメージング法は、第1及び第2の核酸を含む組成物の投与後、最大で約15分、最大で約30分、最大で約1時間、最大で約2時間、最大で約4時間、最大で約8時間、最大で約16時間、最大で約24時間、最大で約36時間、最大で約48時間、最大で約3日、最大で約4日、最大で約5日、最大で約6日、最大で約7日、最大で約8日、最大で約9日、最大で約10日、最大で約11日、最大で約12日、最大で約13日、最大で約14日、最大で約15日、最大で約1ヶ月、最大で約2ヶ月、最大で約3ヶ月、最大で約4ヶ月、最大で約5ヶ月、最大で約6ヶ月、又は最大で約1年で実行することができる。一部の実施形態において、非侵襲的イメージング法は、第1及び第2の核酸を含む組成物の投与後に複数回実行することができる(例えば、合成バイオマーカーレベルを経時的にモニタリングするため)。当該非侵襲的イメージング法は、第1及び第2の核酸を含む組成物の投与後に少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、又は25回実施することができる。当該非侵襲的イメージング法は、第1及び第2の核酸を含む組成物の投与後に週1回又は月1回実施することができる。
場合により、第1のポリペプチド又は核酸バイオマーカー及び/又は第2のポリペプチド又は核酸バイオマーカーは、対象者からの生体サンプルにおいて検出することができる。生体サンプルは、対象者から非侵襲的方法によって採取されたサンプルであることができる。例示的な非侵襲サンプルには、唾液、痰、汗、尿、便、精液、頸膣分泌物、母乳、粘膜分泌物、涙、及び頬上皮綿棒採取物などがあるが、これらに限定されない。生体サンプルは、対象者から低侵襲的方法によって収集されたサンプルであることができる。例示的な低侵襲性サンプルには、血液サンプル(例えば、静脈穿刺又は毛細管によって得られる)、胸水サンプル(例えば、胸腔穿刺によって得られる)、羊水サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)、及び胃液サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)などがあるが、これらに限定されない。例えば、胃洗浄によって得られる)。生体サンプルは、皮膚生検サンプル(例えば、パンチ生検、薄片生検、樋状掻爬生検、楔状生検、切開生検、又は切除生検によって得られる)、骨髄サンプル(例えば、吸引生検によって得られる)、リンパ節又は乳房生検(例えば、細針吸引、コア針生検、真空補助生検、又は画像案内式生検によって得られる)、外科的生検サンプル(例えば、切除又は切開生検によって得られる内臓のもの)、又は口、消化管、肺、膀胱若しくは尿路の生検サンプル(例えば、内視鏡検査で得られるもの)などの生検によって得られるサンプルであることができる。場合により、生体サンプルは、合成バイオマーカーの発現を誘発する組成物の投与から一定期間後に得ることができる。生体サンプルは、第1及び第2の核酸を含む組成物の投与後、少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約16時間、少なくとも約24時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、又は少なくとも約6ヶ月で得ることができる。生体サンプルは、第1及び第2の核酸を含む組成物の投与後、最大で約15分、最大で約30分、最大で約1時間、最大で約2時間、最大で約4時間、最大で約8時間、最大で約16時間、最大で約24時間、最大約36時間、最大約48時間、最大約3日、最大約4日、最大約5日、最大約6日、最大約7日、最大約8日、最大で約9日、最大で約10日、最大で約11日、最大で約12日、最大で約13日、最大で約14日、最大で約15日、最大で約1か月、最大で約2ヶ月、最大で約3ヶ月、最大で約4ヶ月、最大で約5ヶ月、又は最大で約6ヶ月で取得することができる。一部の実施形態では、生体サンプルを取得することができ、任意のバイオマーカー検出プロトコルを、第1及び第2の核酸を含む組成物の投与後に複数回実行することができる(例えば、合成バイオマーカーレベルを経時的にモニタリングするため)。生体サンプルは、第1及び第2の核酸を含む組成物の投与後、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、又は25回得ることができる。生体サンプルは、第1及び第2の核酸を含む組成物の投与後、週1回又は月1回得ることができる。
場合により、当該方法は、特定の核酸検出方法によって第1又は第2の核酸バイオマーカーを検出することを含み得る。第1又は第2の核酸バイオマーカーは、配列決定によって検出され得る。配列決定方法には、次世代配列決定、ハイスループット配列決定、パイロ配列決定、従来のサンガー配列決定方法、ライゲーションによる配列決定、合成による配列決定、ハイブリダイゼーションによる配列決定、RNA-Seq(Illumina)、デジタル遺伝子発現(Helicos)、次世代配列決定、合成による単一分子配列決定(SMSS)(Helicos)、Ion Torrent配列決定機械(Life Technologies/Thermo-Fisher)、大規模並列配列決定、クローン単一分子アレイ(Solexa)、ショットガン配列決定、Maxim-Gilbert配列決定、及びプライマーウォーキングなどがある。
場合により、第1又は第2の核酸バイオマーカーは、定量的PCR(qPCR)又はTaqmanとしても知られる「リアルタイム増幅」法によって検出され得る(例えば、Gelfandへの米国特許第5,210,015号、Livakらへの同5,538,848号、及びHaalandへの同5,863,736号、並びにHeid, C.A. et al., Genome Research, 6:986-994(1996);Gibson, U.E.M et al., Genome Research 6:995-1001(1996);Holland, P.M, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:7276-7280, (1991);及びLivak, K.J. et al., PCR Methods and Applications 357-362(1995))。増幅産物の形成をモニタリングするこの方法の基礎は、二重標識蛍光発生オリゴヌクレオチドプローブを用いてPCR産物蓄積を連続的に測定することである。このようなアッセイで使用されるプローブは、代表的には、二つの異なる蛍光色素で標識された短い(約20~25塩基)ポリヌクレオチドである。プローブの5′末端は代表的にはレポーター色素に結合し、3′末端は消光色素に結合する。プローブは、標的mRNA又はそれから誘導される核酸上の部位と少なくとも実質的な配列相補性を有するように設計されている。遺伝子座の隣接領域に結合する上流及び下流のPCRプライマーも反応混合物に加えられる。プローブが無傷の場合、二つのフルオロフォア間のエネルギー移動が発生し、消光剤がレポーターからの発光を消光する。PCRの伸長段階では、プローブはTaqポリメラーゼなどの核酸ポリメラーゼの5′ヌクレアーゼ活性によって切断され、それによってポリヌクレオチド消光剤からレポーターが放出され、レポーターの発光強度が高くなり、それは適切な検出器によって測定することができる。次に、記録された値を用いて、正規化されたレポーター発光強度の増加を連続的に計算し、最終的に増幅されるmRNAの量を定量することができる。
一部の実施形態では、qPCR又はTaqman検出のために、RT-PCR段階を最初に実行して、細胞RNAからcDNAを生成することができる。RT-PCRによるそのような増幅は、全般的(例えば、部分的/完全に縮重したオリゴヌクレオチドプライマーによる増幅)又は標的化(例えば、後の段階で分析されるべき特定の遺伝子に対して指向されるオリゴヌクレオチドプライマーによる増幅)のいずれかであり得る。
一部の実施形態において、qPCR又はTaqmanは、単離された細胞のmRNAに対して実行される逆転写酵素反応の直後に使用され得る。この多様性は、qPCR時の個々のmRNAのレベルを定量するのに役立つ。
一部の実施形態において、qPCR又はTaqman検出又はRNA配列決定のために、「前増幅」段階は、最初に、細胞RNAから転写されたcDNAに対して行うことができる。これは、検出されるRNA/cDNAの自然なレベルが非常に低い条件でシグナルを増加させる上で役立つ。前増幅のための適切な方法には、LM-PCR、ランダムオリゴヌクレオチドプライマーを用いたPCR(例えば、ランダムヘキサマーPCR)、ポリA特異的プライマーを用いたPCR、及びそれらの任意の組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。前増幅は、全般的であるか、上記の逆転写反応と同じ方法で標的化され得る。
RNAレベルはまた、例えば、PanomicsのQuantiGene(登録商標)試薬システムなどの分岐核酸プローブを用いて、プローブへのハイブリダイゼーションによって増幅せずに測定することができる。
ヘテロ二量体に基づく合成バイオマーカー設計
一部の態様において、本開示は、第1のポリペプチドをコードする第1の核酸配列及び第2のポリペプチドをコードする第2の核酸配列を含む組成物であって、当該組成物は、組成物が細胞内にあるとき、(i)細胞が第1の核酸配列を発現して第1のポリペプチドを生成し;(ii)細胞が第2の核酸配列を発現して第2のポリペプチドを生成し;及び(iii)細胞によって発現される第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドが、結合してヘテロ二量体タンパク質を形成するように構成される組成物を提供する。場合により、第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドは、独立の遺伝子構築物上にあり得る。場合により、第1のポリペプチド及び第2のポリペプチドは、独立の遺伝子構築物上にあり得る。
場合により、ヘテロ二量体タンパク質は、天然ヘテロ二量体の誘導体、又は二つの相補的なポリペプチドの半分に分割された天然の酵素又は自家蛍光タンパク質であり得る。そのようなシステムの例には、FRB/FKBP12ヘテロ二量体、スプリットルシフェラーゼタンパク質、又はスプリットGFPタンパク質などがあるが、これらに限定されない。
ヘテロ二量体タンパク質が天然ヘテロ二量体の誘導体である可能性がある場合(例えば、FRB/FKBP12ペア)、ヘテロ二量体タンパク質の各半分は、酵素又は検出ペアの相補的な半分に連結され、それにより、ヘテロ二量体の二量化が酵素を活性化するか、検出ペアの検出を可能にする。場合により、ヘテロ二量体タンパク質の各半分は、それの活性がヘテロ二量体の二量化によって再構成される場合に、別の要素の発現を活性化し得るCreリコンビナーゼ(例えば、合成バイオマーカー又は治療剤分子)などのスプリットリコンビナーゼに連結されている可能性がある。場合により、ヘテロ二量体タンパク質の各半分が、FRETペアを形成する二つの自家蛍光タンパク質のうちの一つに連結されていることができ、それによって、ヘテロ二量体が形成されたときにFRETが検出され得る。
場合により、第1の核酸配列及び第2の核酸配列は、第1の遺伝子要素及び第2の遺伝子要素に作動可能に連結されていることができ、第1の遺伝子要素及び第2の遺伝子要素の両方が選択的に活性化されて、同じ病変細胞型における第1及び第2のポリペプチド発現し得る。第1又は第2の遺伝子要素は、プロモーター、エンハンサー、又はmiRNA結合部位であり得る。例示的なプロモーターには、スルビビンプロモーター(BIRC5)、CXCR4プロモーター、ATP結合カセットサブファミリーCメンバー4(ABCC4)プロモーター、前方勾配2、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼファミリーメンバー(AGR2)プロモーター、活性化誘発シチジンデアミナーゼ(AICDA)プロモーター、UDP-GlcNAc:βGal β-1,3-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ3(B3GNT3)プロモーター、カドヘリン3(CDH3)プロモーター、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)プロモーター、セントロメアタンパク質F(CENPF)プロモーター、セントロソームタンパク質55(CEP55)プロモーター、クラウディン3(CLDN3)プロモーター、クラウディン4(CLDN4)プロモーター、コラーゲンXI型α1鎖(COL11A1)プロモーター、コラーゲンI型α1鎖(COL1A1)プロモーター、シスタチンSN(CST1)プロモーター、デンティクルレス(denticleless)E3ユビキチンタンパク質リガーゼホモログ(DTL)プロモーター、配列類似性111メンバーB(FAM111B)プロモーターを有するファミリー、フォークヘッドボックスA1(FOXA1)プロモーター、キネシンファミリーメンバー20A(KIF20A)、ラミニンサブユニットγ2(LAMC2)プロモーター、有糸分裂紡錘体位置決め(MISP)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ1(MMP1)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ12(MMP12)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ13(MMP13)プロモーター、メソセリン(MSLN)プロモーター、細胞表面関連ムチン1(MUC1)プロモーター、ホスホリパーゼA2グループIID(PLA2G2D)プロモーター、Gタンパク質シグナル伝達13(RGS13)プロモーター、セクレトグロビンファミリー2Aメンバー1(SCGB2A1)プロモーター、トポイソメラーゼIIα(TOP2A)プロモーター、ユビキチンD(UBD)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)、USH1タンパク質ネットワークコンポーネントハーモニン(USH1C)、T細胞活性化阻害剤1(VTCN1)プロモーターを含むVセットドメイン、ヘキソキナーゼII型プロモーター、TRPM4プロモーター、ストロメリシン3プロモーター、サーファクタントプロテインAプロモーター、分泌型ロイコプロテアーゼ阻害剤プロモーター、チロシナーゼプロモーター、ストレス誘発性grp78/BiPを含むドメインプロモーター、インターロイキン-10プロモーター、α-B-クリスタリン/熱ショックタンパク質27プロモーター、上皮成長因子受容体プロモーター、ムチン様糖タンパク質プロモーター、mts1プロモーター、NSEプロモーター、ソマトスタチン受容体プロモーター、c-erbB-3プロモーター、c-erbB-2プロモーター、c-erbB4プロモーター、チログロブリンプロモーター、α-フェトプロテインプロモーター、ビリンプロモーター、アルブミンプロモーター、糖タンパク質A33プロモーター、B細胞特異的モロニー白血病ウィルス挿入部位1プロモーター、シクロオキシゲナーゼ-2プロモーター、線維芽細胞成長因子プロモーター;ヒト上皮成長受容体2、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素プロモーター;受容体プロモーターを含むキナーゼドメインインサート;rad51リコンビナーゼプロモーター;TTF-1、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ受容体プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2S(UBE2S)プロモーター、オーロラキナーゼA及びニネイン相互作用タンパク質(AUNIP)プロモーター、細胞分裂周期6(CDC6)プロモーター、セントロメアタンパク質L(CENPL)プロモーター、DNA複製ヘリカーゼ/ヌクレアーゼ2(DNA2)プロモーター、DSN1ホモログ、MIS12キネトコア複合体成分(DSN1)プロモーター、デオキシチミジル酸キナーゼ(DTYMK)プロモーター、神経突起伸長1(GPRIN1)プロモーターのGタンパク質調節誘導物質、ミトコンドリア分裂レギュレーター2(MTFR2)プロモーター、RAD51関連タンパク質1(RAD51AP1)プロモーター、小核リボヌクレオタンパク質ポリペプチドA′(SNRPA1)プロモーター、ATPaseファミリー、AAAドメイン含有2(ATAD2)プロモーター、BUB1有糸分裂チェックポイントセリン/スレオニンキナーゼ(BUB1)プロモーター、カルサイクリン結合タンパク質(CACYBP)プロモーター、細胞分裂周期関連3(CDCA3)プロモーター、セントロメアタンパク質O(CENPO)プロモーター、フラップ構造特異的エンドヌクレアーゼ1(FEN1)プロモーター、フォークヘッドボックスM1(FOXM1)プロモーター、細胞増殖レグタンパク質ホスファターゼ2A(KIAA1524)プロモーター、キネシンファミリーメンバー2C(KIF2C)プロモーター、カリオフェリンサブユニットα2(KPNA2)プロモーター、MYB原癌遺伝子様2(MYBL2)プロモーター、NIMA関連キナーゼ2(NEK2)プロモーター、RAN結合タンパク質1(RANBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドB及びB1(SNRPB)プロモーター、SPC24/NDC80キネトコア複合体成分(SPC24)プロモーター、形質転換酸性コイルドコイル含有タンパク質3(TACC3)プロモーター、TBC1ドメインファミリーメンバー31(TBC1D31)プロモーター、チミジンキナーゼ1(TK1)プロモーター、亜鉛フィンガータンパク質695(ZNF695)プロモーター、オーロラキナーゼA(AURKA)プロモーター、BLM RecQ様ヘリカーゼ(BLM)プロモーター、染色体17オープンリーディングフレーム53(C17orf53)プロモーター、クロモボックス3(CBX30)プロモーター、サイクリンB1(CCNB1)プロモーター、サイクリンE1(CCNE1)プロモーター、サイクリンF(CCNF)、細胞分裂周期20(CDC20)プロモーター、細胞分裂周期45(CDC45)プロモーター、細胞分裂周期関連5(CDCA5)プロモーター、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤3(CDKN3)プロモーター、カドヘリンEGF LAG 7パスG型受容体3(CELSR3)プロモーター、セントロメアタンパク質A(CENPA)プロモーター、セントロソームタンパク質72(CEP72)プロモーター、CDC28タンパク質キナーゼ調節サブユニット2(CKS2)プロモーター、コラーゲンX型α1鎖(COL10A1)プロモーター、染色体分離1様(CSE1L)プロモーター、DBF4亜鉛フィンガープロモーター、GINS複合サブユニット1(GINS1)プロモーター、Gタンパク質結合受容体19(GPR19)プロモーター、キネシンファミリーメンバー18A(KIF18A)プロモーター、キネシンファミリーメンバー4A(KIF4A)プロモーター、キネシンファミリーメンバーC1(KIFC1)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス10複製開始因子(MCM10)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント2(MCM2)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント7(MCM7)プロモーター、MRGドメイン結合タンパク質(MRGBP)プロモーター、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ(NADP+依存性)2、メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼ(MTHFD2)プロモーター、非SMCコンデンシンI複合体サブユニットH(NCAPH)プロモーター、NDC80、キネトコア複合体成分(NDC80)プロモーター、ヌディックス(nudix)ヒドロラーゼ1(NUDT1)プロモーター、リボヌクレアーゼH2サブユニットA(RNASEH2A)プロモーター、RuvB様AAA ATPase 1(RUVBL1)プロモーター、血清学的に定義された乳がん抗原NY-BR-85(SGOL1)プロモーター、SHC結合及び紡錘体関連1(SHCBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドG(SNRPG)プロモーター、タイムレス(timeless)サーカディアンレギュレータープロモーター、甲状腺ホルモン受容体相互作用体13(TRIP13)プロモーター、トロフィニン関連タンパク質(TROAP)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)プロモーター、WDリピート及びHMGボックスDNA結合タンパク質1(WDHD1)プロモーター、α-フェトタンパク質(AFP)プロモーター、それらの断片、又はそれらの任意の組み合わせなどがあるが、これらに限定されるものではない。例示的なmiRNA結合部位には、少なくとも一つのmiR-15、miR-16、let-7、miR-122又はmiR-34結合配列などがあるが、これらに限定されない。
場合により、第1及び第2のポリペプチドがコードされる遺伝子構築物は、ベクターであり得る。例示的なベクターには、本明細書に記載のベクターのいずれかが含まれる。
一部の態様において、本開示は、組成物を投与することを含む病変細胞を検出又は治療する方法であって、当該組成物が、第1のポリペプチドをコードする第1の核酸配列及び第2のポリペプチドをコードする第2の核酸配列を含み、当該組成物が、その組成物が細胞内にあるとき、(i)当該細胞が前記第1の核酸配列を発現して前記第1のポリペプチドを生じ;(ii)前記細胞が第2の核酸配列を発現して前記第2のポリペプチドを生じ;(iii)前記細胞によって発現される前記第1のポリペプチド及び前記第2のポリペプチドが、結合してヘテロ二量体タンパク質を形成するように構成されている方法を提供する。場合により、組成物は、対象者に対して、静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、又は腫瘍近位投与される。腫瘍近位的にとは、腫瘍の近位内の組織への投与、又はリンパ系を介して腫瘍にアクセス可能であると予測される領域(例えば、隣接するリンパ節)への投与を示し得る。腫瘍内又は腫瘍近位アプローチには、例えば、超音波内視鏡検査(例:Shirley et al., Gastroenterol Res Pract. 2013;2013:207129を参照)又は気管支鏡(例:Rojas-Solano et al. J Bronchology Interv Pulmonol. 2018 Jul;25(3):168-175を参照)などの追加のイメージング技術の使用が関与し得る。一部の実施形態において、組成物は、頸部、滑車上顆、鎖骨上、頸部、腋窩、縦隔、滑車上、腸間膜、鼠径部、大腿部、又は膝窩リンパ節のうちの少なくとも一つに投与される。場合により、リンパ節に基づく投与は、組織領域への集中的な局所送達の方法として役立つ可能性がある。場合により、当該方法は、ヘテロ二量体タンパク質を検出することをさらに含み得る。
場合により、検出は、対象者に対して実行される非侵襲的検出方法を含む。例示的な非侵襲的検出方法(例えば、自家蛍光又は発光タンパク質の場合)には、SPECTイメージング及び生物発光イメージングなどがあるが、これらに限定されない。当該イメージング法は、ヘテロ二量体タンパク質をコードする組成物の投与後、少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約16時間、少なくとも約24時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、少なくとも約6ヶ月、又は少なくとも約1年で実行することができる。当該イメージング法は、ヘテロ二量体タンパク質をコードする組成物の投与後、最大で約15分、最大で約30分、最大で約1時間、最大で約2時間、最大で約4時間、最大で約8時間、最大で約16時間、最大で約24時間、最大で約36時間、最大で約48時間、最大で約3日、最大で約4日、最大で約5日、最大で約6日、最大で約7日、最大で約8日、最大で約9日、最大で約10日、最大で約11日、最大で約12日、最大で約13日、最大で約14日、最大で約15日、最大で約1ヶ月、最大で約2ヶ月、最大で約3ヶ月、最大で約4ヶ月、最大で約5ヶ月、最大で約6ヶ月、又は最大で約1年で実行することができる。一部の実施形態において、当該イメージング法は、ヘテロ二量体タンパク質をコードする組成物の投与後に複数回実行することができる(例えば、合成バイオマーカーレベルを経時的にモニタリングするため)。当該イメージング法は、ヘテロ二量体タンパク質をコードする組成物の投与後に少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、又は25回実施することができる。当該イメージング法は、ヘテロ二量体タンパク質をコードする組成物の投与後に週1回又は月1回実施することができる。
場合により、検出は、対象者からの生体サンプルからヘテロ二量体タンパク質を検出することを含み得る。生体サンプルは、対象者から非侵襲的方法によって採取されたサンプルであり得る。例示的な非侵襲サンプルには、唾液、痰、汗、尿、便、精液、頸膣分泌物、母乳、粘膜分泌物、涙、及び頬上皮綿棒採取物などがあるが、これらに限定されない。生体サンプルは、対象者から低侵襲的方法によって収集されたサンプルであることができる。例示的な低侵襲性サンプルには、血液サンプル(例えば、静脈穿刺又は毛細管によって得られる)、胸水サンプル(例えば、胸腔穿刺によって得られる)、羊水サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)、及び胃液サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)などがあるが、これらに限定されない。例えば、胃洗浄によって得られる)。生体サンプルは、皮膚生検サンプル(例えば、パンチ生検、薄片生検、樋状掻爬生検、楔状生検、切開生検、又は切除生検によって得られる)、骨髄サンプル(例えば、吸引生検によって得られる)、リンパ節又は乳房生検(例えば、細針吸引、コア針生検、真空補助生検、又は画像案内式生検によって得られる)、外科的生検サンプル(例えば、切除又は切開生検によって得られる内臓のもの)、又は口、消化管、肺、膀胱若しくは尿路の生検サンプル(例えば、内視鏡検査で得られるもの)などの生検によって得られるサンプルであることができる。
場合により、生体サンプルは、合成バイオマーカーの発現を誘発する組成物の投与から一定期間後に得ることができる。生体サンプルは、ヘテロ二量体タンパク質をコードする組成物の投与後、少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約16時間、少なくとも約24時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、又は少なくとも約6ヶ月で得ることができる。生体サンプルは、ヘテロ二量体タンパク質をコードする組成物の投与後、最大で約15分、最大で約30分、最大で約1時間、最大で約2時間、最大で約4時間、最大で約8時間、最大で約16時間、最大で約24時間、最大約36時間、最大約48時間、最大約3日、最大約4日、最大約5日、最大約6日、最大約7日、最大約8日、最大で約9日、最大で約10日、最大で約11日、最大で約12日、最大で約13日、最大で約14日、最大で約15日、最大で約1か月、最大で約2ヶ月、最大で約3ヶ月、最大で約4ヶ月、最大で約5ヶ月、又は最大で約6ヶ月で取得することができる。一部の実施形態では、生体サンプルを取得することができ、任意のバイオマーカー検出プロトコルを、ヘテロ二量体タンパク質をコードする組成物の投与後に複数回実行することができる。生体サンプルは、ヘテロ二量体タンパク質をコードする組成物の投与後、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、又は25回得ることができる。生体サンプルは、ヘテロ二量体タンパク質をコードする組成物の投与後、週1回又は月1回得ることができる。生体サンプル中のヘテロ二量体タンパク質は、蛍光アッセイ、FRETアッセイ、TR-FRETアッセイ、又は発光アッセイによって検出することができる。
あるいは又は追加的に、ヘテロ二量体タンパク質は、ヘテロ二量体特異的免疫検出アッセイで検出され得る。例えば、米国特許第6,143,576号;同6,113,855号;同6,019,944号;同5,985,579号;同5,947,124号;同5,939,272号;同5,922,615号;同5,885,527号;同5,851,776号;同5,824,799号;同5,679,526号;同5,525,524号;及び同5,480,792号に記載されているようなイムノアッセイを含むタンパク質のレベルを測定するいくつかの方法及び装置が公知である。これらのアッセイには、対象のタンパク質分析物の存在又は量に関連するシグナルを生成するための、各種のサンドイッチ、競合、又は非競合のアッセイ形式などがある。任意の好適なイムノアッセイ、例えば、側方流動、酵素結合イムノアッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、競合的結合アッセイ、又はそれらの任意の組み合わせを利用することができる。
疾患の検出、モニタリング、又は診断に使用する合成バイオマーカーのエクス・ビボ構築物及び方法
一部の態様において、本開示は、ポリペプチド又は核酸配列をコードする配列を含む非天然組換え遺伝子構築物を含む組成物であって、当該配列が、エクス・ビボで細胞に形質導入された場合に対象者から単離された複数の異なる種類の病変細胞におけるポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の発現を選択的に駆動する第1のプロモーターを含む組成物を提供する。
場合により、当該組成物は、組換え遺伝子構築物で形質導入された細胞を含み得る。場合により、複数の異なる種類の細胞は、病変細胞又は障害細胞である。場合により、細胞は、血球、リンパ球、白血球、上皮細胞、胃腸細胞、胎盤細胞、羊膜細胞、肺上皮細胞、尿管上皮細胞、又は腎臓細胞である。
場合により、病変細胞又は障害細胞は、がん性細胞、自己免疫疾患を示す細胞(例えば、自己指向性活性を有するT細胞又はリンパ球、又は自己免疫によって損傷を受けた正常細胞)、TAC、又は神経変性疾患を示す細胞(例えば、有毒なアミロイドを有する細胞又は有毒なアミロイドの近位にある細胞)であり得る。例示的ながん、自己免疫疾患、及び神経変性疾患には、本明細書に記載の疾患のいずれかが含まれる。場合により、病変細胞又は障害細胞はウィルス感染した細胞であり得る。例示的なウィルス感染には、HIV、C型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、D型肝炎ウィルス、ヘルペスウィルス、エプスタインバーウィルス、サイトメガロウィルス、及びヒトTリンパ球向性ウィルスIII型によって引き起こされるものなどがあるが、これらに限定されない。
場合により、第1のプロモーターは、細胞が罹患状態にあるときに細胞内で活性化されるプロモーターであり得る。第1のプロモーターは、汎腫瘍特異的プロモーターであり得る。場合により、最初のプロモーターはがん特異的プロモーターである。場合により、最初のプロモーターは、スルビビンプロモーター(BIRC5)、CXCR4プロモーター、ATP結合カセットサブファミリーCメンバー4(ABCC4)プロモーター、前方勾配2、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼファミリーメンバー(AGR2)プロモーター、活性化誘発シチジンデアミナーゼ(AICDA)プロモーター、UDP-GlcNAc:βGal β-1,3-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ3(B3GNT3)プロモーター、カドヘリン3(CDH3)プロモーター、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)プロモーター、セントロメアタンパク質F(CENPF)プロモーター、セントロソームタンパク質55(CEP55)プロモーター、クラウディン3(CLDN3)プロモーター、クラウディン4(CLDN4)プロモーター、コラーゲンXI型α1鎖(COL11A1)プロモーター、コラーゲンI型α1鎖(COL1A1)プロモーター、シスタチンSN(CST1)プロモーター、デンティクルレス(denticleless)E3ユビキチンタンパク質リガーゼホモログ(DTL)プロモーター、配列類似性111メンバーB(FAM111B)プロモーターを有するファミリー、フォークヘッドボックスA1(FOXA1)プロモーター、キネシンファミリーメンバー20A(KIF20A)、ラミニンサブユニットγ2(LAMC2)プロモーター、有糸分裂紡錘体位置決め(MISP)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ1(MMP1)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ12(MMP12)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ13(MMP13)プロモーター、メソセリン(MSLN)プロモーター、細胞表面関連ムチン1(MUC1)プロモーター、ホスホリパーゼA2グループIID(PLA2G2D)プロモーター、Gタンパク質シグナル伝達13(RGS13)プロモーター、セクレトグロビンファミリー2Aメンバー1(SCGB2A1)プロモーター、トポイソメラーゼIIα(TOP2A)プロモーター、ユビキチンD(UBD)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)、USH1タンパク質ネットワークコンポーネントハーモニン(USH1C)、T細胞活性化阻害剤1(VTCN1)プロモーターを含むVセットドメイン、ヘキソキナーゼII型プロモーター、TRPM4プロモーター、ストロメリシン3プロモーター、サーファクタントプロテインAプロモーター、分泌型ロイコプロテアーゼ阻害剤プロモーター、チロシナーゼプロモーター、ストレス誘発性grp78/BiPを含むドメインプロモーター、インターロイキン-10プロモーター、α-B-クリスタリン/熱ショックタンパク質27プロモーター、上皮成長因子受容体プロモーター、ムチン様糖タンパク質プロモーター、mts1プロモーター、NSEプロモーター、ソマトスタチン受容体プロモーター、c-erbB-3プロモーター、c-erbB-2プロモーター、c-erbB4プロモーター、チログロブリンプロモーター、α-フェトプロテインプロモーター、ビリンプロモーター、アルブミンプロモーター、糖タンパク質A33プロモーター、B細胞特異的モロニー白血病ウィルス挿入部位1プロモーター、シクロオキシゲナーゼ-2プロモーター、線維芽細胞成長因子プロモーター;ヒト上皮成長受容体2、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素プロモーター;受容体プロモーターを含むキナーゼドメインインサート;rad51リコンビナーゼプロモーター;TTF-1、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ受容体プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2S(UBE2S)プロモーター、オーロラキナーゼA及びニネイン相互作用タンパク質(AUNIP)プロモーター、細胞分裂周期6(CDC6)プロモーター、セントロメアタンパク質L(CENPL)プロモーター、DNA複製ヘリカーゼ/ヌクレアーゼ2(DNA2)プロモーター、DSN1ホモログ、MIS12キネトコア複合体成分(DSN1)プロモーター、デオキシチミジル酸キナーゼ(DTYMK)プロモーター、神経突起伸長1(GPRIN1)プロモーターのGタンパク質調節誘導物質、ミトコンドリア分裂レギュレーター2(MTFR2)プロモーター、RAD51関連タンパク質1(RAD51AP1)プロモーター、小核リボヌクレオタンパク質ポリペプチドA′(SNRPA1)プロモーター、ATPaseファミリー、AAAドメイン含有2(ATAD2)プロモーター、BUB1有糸分裂チェックポイントセリン/スレオニンキナーゼ(BUB1)プロモーター、カルサイクリン結合タンパク質(CACYBP)プロモーター、細胞分裂周期関連3(CDCA3)プロモーター、セントロメアタンパク質O(CENPO)プロモーター、フラップ構造特異的エンドヌクレアーゼ1(FEN1)プロモーター、フォークヘッドボックスM1(FOXM1)プロモーター、細胞増殖レグタンパク質ホスファターゼ2A(KIAA1524)プロモーター、キネシンファミリーメンバー2C(KIF2C)プロモーター、カリオフェリンサブユニットα2(KPNA2)プロモーター、MYB原癌遺伝子様2(MYBL2)プロモーター、NIMA関連キナーゼ2(NEK2)プロモーター、RAN結合タンパク質1(RANBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドB及びB1(SNRPB)プロモーター、SPC24/NDC80キネトコア複合体成分(SPC24)プロモーター、形質転換酸性コイルドコイル含有タンパク質3(TACC3)プロモーター、TBC1ドメインファミリーメンバー31(TBC1D31)プロモーター、チミジンキナーゼ1(TK1)プロモーター、亜鉛フィンガータンパク質695(ZNF695)プロモーター、オーロラキナーゼA(AURKA)プロモーター、BLM RecQ様ヘリカーゼ(BLM)プロモーター、染色体17オープンリーディングフレーム53(C17orf53)プロモーター、クロモボックス3(CBX30)プロモーター、サイクリンB1(CCNB1)プロモーター、サイクリンE1(CCNE1)プロモーター、サイクリンF(CCNF)、細胞分裂周期20(CDC20)プロモーター、細胞分裂周期45(CDC45)プロモーター、細胞分裂周期関連5(CDCA5)プロモーター、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤3(CDKN3)プロモーター、カドヘリンEGF LAG 7パスG型受容体3(CELSR3)プロモーター、セントロメアタンパク質A(CENPA)プロモーター、セントロソームタンパク質72(CEP72)プロモーター、CDC28タンパク質キナーゼ調節サブユニット2(CKS2)プロモーター、コラーゲンX型α1鎖(COL10A1)プロモーター、染色体分離1様(CSE1L)プロモーター、DBF4亜鉛フィンガープロモーター、GINS複合サブユニット1(GINS1)プロモーター、Gタンパク質結合受容体19(GPR19)プロモーター、キネシンファミリーメンバー18A(KIF18A)プロモーター、キネシンファミリーメンバー4A(KIF4A)プロモーター、キネシンファミリーメンバーC1(KIFC1)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス10複製開始因子(MCM10)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント2(MCM2)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント7(MCM7)プロモーター、MRGドメイン結合タンパク質(MRGBP)プロモーター、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ(NADP+依存性)2、メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼ(MTHFD2)プロモーター、非SMCコンデンシンI複合体サブユニットH(NCAPH)プロモーター、NDC80、キネトコア複合体成分(NDC80)プロモーター、ヌディックス(nudix)ヒドロラーゼ1(NUDT1)プロモーター、リボヌクレアーゼH2サブユニットA(RNASEH2A)プロモーター、RuvB様AAA ATPase 1(RUVBL1)プロモーター、血清学的に定義された乳がん抗原NY-BR-85(SGOL1)プロモーター、SHC結合及び紡錘体関連1(SHCBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドG(SNRPG)プロモーター、タイムレス(timeless)サーカディアンレギュレータープロモーター、甲状腺ホルモン受容体相互作用体13(TRIP13)プロモーター、トロフィニン関連タンパク質(TROAP)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)プロモーター、WDリピート及びHMGボックスDNA結合タンパク質1(WDHD1)プロモーター、α-フェトタンパク質(AFP)プロモーター、それらの断片、又はそれらの任意の組み合わせである。
場合により、エクス・ビボで検出するための組換え遺伝子構築物は、レトロウィルス、レンチウィルス、又はアデノウィルスのパッケージング要素又は長い末端反復を含み得る。組換え遺伝子構築物はCELiDベクターであり得る。組換え遺伝子構築物は、バクテリオファージ若しくは植物、無脊椎動物、又は動物(ヒトなど)由来のベクター、例えばアデノ随伴ウィルスベクター(例えば、AAV1、AAV2、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、又はAAV2/5、AAV2/2、AAV-DJ、又はAAV-DJ8などのそれらのシュード型組み合わせ)、レトロウィルスベクター(例えば、MLV又はその自己不活化若しくはSINバージョン、又はそれらのシュードバージョン)、ヘルペスウィルス(例えば、HSV-又はEBV系)、レンチウィルスベクター(例えば、HIV、FIV、又はEIAV系、又はそれらのシュード型バージョン)、又はアデノウィルスベクター(例えば、複製欠損、複製能、又はヘルパー依存バージョンなどのAd5系)であることができる。組換え遺伝子構築物は、これらのウィルス系のいずれかと適合性のあるパッケージングベクターであることもできる。
ベクターは、非ウィルスベクターであり得る。非ウィルスベクターはミニサークルベクターであり得る。ミニサークルは、自己複製ミニサークルであり得る。自己複製ミニサークルは、S/MAR要素を含み得る。非ウィルスベクターは、ナノプラスミド又はミニイントロンプラスミド(MIP)であり得る。MIPは、細菌の複製起点と選択可能なマーカーをイントロンとして導入遺伝子発現カセットに配置する。さらに、MIPは5′及び3′;ミニサークルでのような導入遺伝子発現カセットの末端の並置を維持することができる(例えば、Lu et al., a mini-intronic plasmid(MIP):a novel robust transgene expression vector in vivo and in vitro, mol. Ther. 2013 May;21(5);954-963を参照)。
場合により、エクス・ビボに形質導入されたときに選択的に発現されるポリペプチド又は核酸配列は、光音響レポーター、生物発光レポーター、自家蛍光レポーター、化学発光レポーター、発光レポーター、比色レポーター、定量可能な核酸、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができる。自家蛍光レポーターには、GFP、mCherry、又はそれらの誘導体などがある。比色レポーターには、β-ガラクトシダーゼ(X-galの投与と組み合わせ)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素などがある。生物発光、化学発光又は発光レポーターには、ガウシアルシフェラーゼ、ウミシイタケルシフェラーゼ、及びホタルルシフェラーゼ(例えば、Branchini et al. Anal. Biochem. 396(2010):290-297に記載の操作Ppy RE8及びRE9バージョンなど)などのルシフェラーゼ類(例えば、本明細書に記載のセレンテラジン類の投与と組み合わせて)などがある。光音響イメージングで検出可能なレポーターには、β-ガラクトシダーゼ(X-galの投与と組み合わせて)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素、自己蛍光タンパク質(GFP、mCherry、又はそれらの誘導体など)、非蛍光GFP様色素タンパク質(例えば、aeCP597及びcjBlue及びそれらの誘導体)、バクテリオフィトクローム系の近赤外蛍光タンパク質(例えば、IFP1.4、Wi-Phy、IFP1.4rev、IFP2.0、iRFP713、iRFP720、iRFP713/V256C、iRFP682、iRFP702、iRFP670、mIFP、iBlueberry、GAF-FP、BphP1-FP/C20S、又はAphBバリアント)、及び可逆的光スイッチ可能タンパク質(Dronpa、Dronpa-M159T、及びBphP1又はそのバリアントなど)などがある。定量可能な核酸は、リボザイム、自己スプライシングイントロン、RNAヘアピン、マイクロRNA、又はそれらのバーコードバージョン、又は他の種類の定量可能RNAであることができる。定量可能な核酸は、定量的PCR又はハイブリダイゼーションベースの技術によって検出可能な固有の配列を含み得る。ポリペプチド又は核酸がポリペプチドである場合、そのポリペプチドは、N末端分泌シグナル配列(例えば、CD33又はCD8aからのN末端シグナルペプチド)を含み得る。
場合により、組成物は特定の診断効率を有することができ、その診断効率が、前記対象者における非病変細胞での前記バイオマーカーの発現より優先的に病変細胞で測定され、それによって、前記病変細胞で発現される前記バイオマーカーの前記非病変細胞に対する相対比が約1.0より大きく;(b)前記バイオマーカーを検出し;及び(c)(b)で検出された前記バイオマーカーを用いて、前記対象者が前記病変細胞を有することを検出することを少なくとも90%の精度で決定する。
場合により、エクス・ビボで細胞に投与される組成物は、病変又は障害細胞の増殖を調節する第2のポリペプチド又は核酸を含み得る。第2のポリペプチドは、病変細胞又は障害細胞において第2のポリペプチド又は核酸の発現を選択的に駆動する第2のプロモーターの制御下にあり得る。第2のプロモーターは、汎がん特異的プロモーターであり得る。第2のプロモーターは、がん特異的プロモーターであり得る。そのプロモーターは、本明細書に記載の特異的プロモーターのいずれかであり得る。第2のポリペプチドは、形質転換剤又は成長因子を含み得る。形質転換剤は、テロメラーゼ又はSV40ラージT抗原を含み得る。成長因子は、例えば、EGF、PDGF、FGF、HGH、又はIGF-1であることができる。
一部の態様において、本開示は、エクス・ビボで非天然組換え遺伝子構築物を対象者から単離された細胞の集団に送達することを含む、病変細胞若しくは障害細胞をエクス・ビボで検出するための方法であって、非天然組換え遺伝子構築物が、ポリペプチド又は核酸配列をコードする配列を含み、当該配列が、細胞に形質導入されたときに対象者から単離された複数の異なる種類の細胞においてポリペプチド又は核酸配列の発現を選択的に駆動する第1のプロモーターを含む方法を提供する。
一部の態様において、本開示は、前記対象者の一つ以上の細胞をエクス・ビボで遺伝子構築物と接触させることを含む、対象者の疾患又はそれのないことを検出する方法であって、前記遺伝子構築物が、バーコード分子に作動可能に連結された疾患活性化プロモーターを含み、前記疾患活性化プロモーターが、前記疾患の影響を受けた細胞における前記バーコード分子の発現を駆動し;前記バーコード分子の発現レベルを定量し;前記発現レベルに基づいて、前記疾患又はそれのないことを検出する方法を提供する。
場合により、病変細胞若しくは障害細胞をエクス・ビボで検出する方法は、正常細胞のバックグラウンドで特定数の病変細胞を検出することができる可能性がある。一部の実施形態では、当該方法は、少なくとも約500万個の正常細胞あたり約少なくとも約3、少なくとも約4、少なくとも約5、少なくとも約6、少なくとも約7、少なくとも約8、少なくとも約9、少なくとも約10、少なくとも約20、少なくとも約30、少なくとも約40、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約70、少なくとも約80、少なくとも約90、少なくとも約100、200個、少なくとも約300個、少なくとも約400個、又は少なくとも約500個の病変細胞を検出することができる。一部の実施形態では、正常細胞は血球(例えば、PBMC)である。
場合により、当該方法は、対象者からの細胞を含む生体サンプルを単離することを含み得る。生体サンプルは、対象者から非侵襲的方法によって採取されたサンプルであることができる。例示的な非侵襲サンプルには、唾液、痰、汗、尿、便、精液、粘液、頸膣分泌物、母乳、粘膜分泌物、涙、及び頬上皮綿棒採取物などの外部からアクセス可能な組織の自然に放出された身体物質又は非破壊的掻き取り物からなるサンプルなどがあるが、これらに限定されない。生体サンプルは、対象者から低侵襲的方法によって収集されたサンプルであることができる。例示的な低侵襲性サンプルには、血液サンプル又はそれの画分(例えば、静脈穿刺又は毛細管によって得られる)、胸水サンプル(例えば、胸腔穿刺によって得られる)、羊水サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)、及び胃液サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)などがあるが、これらに限定されない。例えば、胃洗浄によって得られる)。生体サンプルは、皮膚生検サンプル(例えば、パンチ生検、薄片生検、樋状掻爬生検、楔状生検、切開生検、又は切除生検によって得られる)、骨髄サンプル(例えば、吸引生検によって得られる)、リンパ節又は乳房生検(例えば、細針吸引、コア針生検、真空補助生検、又は画像案内式生検によって得られる)、外科的生検サンプル(例えば、切除又は切開生検によって得られる内臓のもの)、又は口、消化管、肺、膀胱若しくは尿路の生検サンプル(例えば、内視鏡検査で得られるもの)などの生検によって得られるサンプルであることができる。
場合により、当該方法は、組換え遺伝子構築物が細胞に送達された後、特定の期間にわたり細胞の集団を培養することを含み得る。その細胞の集団は、遺伝子構築物が細胞に送達されてから少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約16時間、少なくとも約24時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、又は少なくとも約1か月培養され得る。その細胞の集団は、遺伝子構築物が細胞に送達されてから最大約15分、最大約30分、最大約1時間、最大約2時間、最大約4時間、最大約8時間、最大約16時間、最大約24時間、最大約36時間、最大約48時間、最大約3日、最大約4日、最大約5日、最大約6日、最大約7日、最大約8日、最大約9日、最大約10日、最大約11日、最大約12日、最大約13日、最大約14日、最大約15日、又は最大約1か月で培養することができる。
場合により、当該方法は、ポリペプチド又は核酸配列を検出することを含み得る。検出は、細胞集団を培養する前又は後に行うことができる。検出は、光音響、生物発光、蛍光レポーター、化学発光、発光、比色分析、又は核酸アッセイを含み得る。検出はまた、イムノアッセイを含み得る。イムノアッセイには、例えば、米国特許第6,143,576号;同6,113,855号;同6,019,944号;同5,985,579号;同5,947,124号;同5,939,272号;同5,922,615号;同5,885,527号;同5,851,776号;同5,824,799号;同5,679,526号;同5,525,524号;及び同5,480,792号に記載されているものなどがある。イムノアッセイには、対象のタンパク質分析物の存在又は量に関連するシグナルを生成する、各種のサンドイッチ、競合、又は非競合のアッセイ形式などがある。任意の好適なイムノアッセイ、例えば、側方流動、酵素結合イムノアッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、競合的結合アッセイなどを用いることができる。
当該検出方法は、配列決定を含み得る。配列決定方法には、次世代配列決定、ハイスループット配列決定、パイロ配列決定、従来のサンガー配列決定方法、ライゲーションによる配列決定、合成による配列決定、ハイブリダイゼーションによる配列決定、RNA-Seq(Illumina)、デジタル遺伝子発現(Helicos)、次世代配列決定、合成による単一分子配列決定(SMSS)(Helicos)、Ion Torrent配列決定機械(Life Technologies/Thermo-Fisher)、大規模並列配列決定、クローン単一分子アレイ(Solexa)、ショットガン配列決定、Maxim-Gilbert配列決定、及びプライマーウォーキングなどがある。
検出は、定量的PCR(qPCR)又はTaqmanとしても知られる「リアルタイム増幅」法を含むことができる(例えば、Gelfandへの米国特許第5,210,015号、Livakらへの同5,538,848号、及びHaalandへの同5,863,736号、並びにHeid, C.A. et al., Genome Research, 6:986-994(1996);Gibson, U.E.M et al., Genome Research 6:995-1001(1996);Holland, P.M, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:7276-7280, (1991);及びLivak, K.J. et al., PCR Methods and Applications 357-362(1995))。増幅産物の形成をモニタリングするこの方法の基礎は、二重標識蛍光発生オリゴヌクレオチドプローブを用いてPCR産物蓄積を連続的に測定することである。このようなアッセイで使用されるプローブは、代表的には、二つの異なる蛍光色素で標識された短い(約20~25塩基)ポリヌクレオチドである。プローブの5′末端は代表的にはレポーター色素に結合し、3′末端は消光色素に結合する。プローブは、標的mRNA又はそれから誘導される核酸上の部位と少なくとも実質的な配列相補性を有するように設計されている。遺伝子座の隣接領域に結合する上流及び下流のPCRプライマーも反応混合物に加えられる。プローブが無傷の場合、二つのフルオロフォア間のエネルギー移動が発生し、消光剤がレポーターからの発光を消光する。PCRの伸長段階では、プローブはTaqポリメラーゼなどの核酸ポリメラーゼの5′ヌクレアーゼ活性によって切断され、それによってポリヌクレオチド消光剤からレポーターが放出され、レポーターの発光強度が高くなり、それは適切な検出器によって測定することができる。次に、記録された値を用いて、正規化されたレポーター発光強度の増加を連続的に計算し、最終的に増幅されるmRNAの量を定量することができる。
一部の実施形態では、qPCR又はTaqman検出のために、RT-PCR段階を最初に実行して、細胞RNAからcDNAを生成することができる。RT-PCRによるそのような増幅は、全般的(例えば、部分的/完全に縮重したオリゴヌクレオチドプライマーによる増幅)又は標的化(例えば、後の段階で分析されるべき特定の遺伝子に対して指向されるオリゴヌクレオチドプライマーによる増幅)のいずれかであり得る。
一部の実施形態において、qPCR又はTaqmanは、単離された細胞のmRNAに対して実行される逆転写酵素反応の直後に使用され得る。この多様性は、qPCR時の個々のmRNAのレベルを定量するのに役立つ。
一部の実施形態において、qPCR又はTaqman検出又はRNA配列決定のために、「前増幅」段階は、最初に、細胞RNAから転写されたcDNAに対して行うことができる。これは、検出されるRNA/cDNAの自然なレベルが非常に低い条件でシグナルを増加させる上で役立つ。前増幅のための適切な方法には、LM-PCR、ランダムオリゴヌクレオチドプライマーを用いたPCR(例えば、ランダムヘキサマーPCR)、ポリA特異的プライマーを用いたPCR、及びそれらの任意の組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。前増幅は、全般的であるか、上記の逆転写反応と同じ方法で標的化され得る。
病期指定のための改善されたバイオマーカー、構築物設計、及び方法
一部の態様において、本開示は、ベクターを含む組成物であって、当該ベクターが、複数の異なる核酸配列に作動可能に連結された複数の異なるプロモーターを含み、各プロモーターが、細胞において前記複数の核酸配列の発現を駆動して、複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列を生成し、前記複数の核酸配列の個々のポリペプチド又は核酸バイオマーカーのレベルが細胞の疾患の段階を示すものである組成物を提供する。場合により、細胞の疾患の段階は、罹患しているか、罹患していないか、又は中間状態である。場合により、前記複数の異なるプロモーターが、同時に又は別々に投与される複数の独立した遺伝子構築物又はベクターに含まれ得る。一部の実施形態において、別々に投与される複数の独立した遺伝子構築物は、互いに8、16、24、36、48、60、又は72時間以内に投与される。一部の実施形態において、病期は、遠位組織への転移を介してそれらの起源の組織から離れたがん細胞の播種によって評価され得る。このような場合、複数の異なるプロモーターは、少なくとも、初期組織部位(例えば、乳がんが病期分類されているときの乳房)において高いがん特異性を有するプロモーター及び最初の部位とは異なる一般的な転移部位(例えば、肺、脾臓、肝臓)において高い特異性で活性なプロモーターを含み得る。場合により、複数の異なるプロモーターは、少なくとも初期組織部位(例えば、乳がんが病期分類されているときの乳房)で高いがん特異性を有するプロモーター、及び複数の異なる転移部位(例えば、肺、脾臓、肝臓)で高い特異性で活性な複数のプロモーターを含み得る。したがって、そのようなシステムは、がんがその元の部位から転移部位に転移するときに、より明瞭なプロモーター(下流のそれらの作動可能に連結されたバイオマーカーによって読み取ることができる)の活性化を提供し、腫瘍がどれだけ広く転移したかの評価を提供することができる。一部の実施形態において、一般的な転移部位において高い特異性で活性なプロモーターの一つは、MMP-2であり、これは、肺がんにおいて全ての段階で高い発現を提供するが、乳がんにおいては過剰発現されない。
場合により、疾患は、がん、自己免疫疾患(例えば、自己指向性活性を有するT細胞又はリンパ球、又は自己免疫によって損傷を受けた正常細胞)、又は神経変性疾患(例えば、有毒なアミロイドを有する細胞又は有毒なアミロイドの近位にある細胞)であり得る。例示的ながんには、癌腫、肉腫、リンパ腫、白血病、及び腺腫などがあるが、これらに限定されない。癌腫は、肺、乳房、結腸などの身体の内部及び外部を覆う細胞から発生する可能性がある。肉腫は、骨、軟骨、脂肪、結合組織、筋肉、及び他の支持組織にある細胞から発生する可能性がある。リンパ腫は、リンパ節や免疫系組織で発生する可能性がある。白血病は骨髄で発生し、血流に蓄積する可能性がある。腺腫は、甲状腺、下垂体、副腎、及び他の腺組織で発生する可能性がある。がんの種類の具体的な例示的な例には、本開示による方法による検出に適したものが含まれ、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質がん、AIDS関連がん、AIDS関連リンパ腫、肛門がん、付属器がん、星状細胞腫、基底細胞癌、胆管がん、膀胱がん、骨腫瘍、例えば小脳星状細胞腫、脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫、髄芽細胞腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、視覚経路及び視床下部神経膠腫、乳がん、気管支腺腫、バーキットリンパ腫、原発不明の癌、中枢神経系リンパ腫、小脳星状細胞腫、子宮頸がん、小児がん、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、結腸がん、皮膚T細胞リンパ腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、子宮内膜がん、表皮腫、食道がん、ユーイング肉腫、胚細胞腫瘍、胆嚢がん、胃がん、消化管カルシノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、神経膠腫、毛細胞白血病、頭頸部がん、心臓がん、肝細胞(肝臓)がん、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼内黒色腫、膵島細胞癌、カポシ肉腫、腎臓がん、喉頭がん、唇及び口腔がん、脂肪肉腫、肝臓がん、非小細胞及び小細胞肺がんなどの肺がん、リンパ腫、白血病、マクログロブリン血症、骨/骨肉腫の悪性線維性組織球腫、髄芽細胞腫、黒色腫、中皮腫、潜在性原発を伴う転移性扁平頸部がん、口がん、多発性内分泌腫瘍症候群、骨髄異形成症候群、骨髄性白血病、鼻腔及び傍鼻洞がん、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺がん、口腔がん、口腔咽頭がん、骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣胚細胞腫瘍、膵臓がん、膵臓がん膵島細胞、副鼻腔及び鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、松果体星状細胞腫、松果体胚腫、下垂体腺腫、胸膜肺芽細胞腫、形質細胞新生物、原発性中枢神経系リンパ腫、前立腺がん、直腸がん、腎細胞がん、腎盂及び尿管移行細胞がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫、皮膚がん、皮膚がんメルケル細胞、小腸がん、軟組織肉腫、扁平上皮がん、胃がん、T細胞リンパ腫、咽喉がん、胸腺腫、胸腺癌、甲状腺がん、栄養芽細胞性腫瘍(妊娠中)、原発部位不明のがん、尿道がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症、及びウィルムス腫瘍などがある。
場合により、疾患はウィルス感染細胞であり得る。例示的なウィルス感染には、HIV、C型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、D型肝炎ウィルス、ヘルペスウィルス、エプスタイン-バーウィルス、サイトメガロウィルス、及びヒトTリンパ球指向性ウィルスIII型によって引き起こされるものなどがあるが、これらに限定されない。
場合により、疾患ががんである場合、複数の異なるプロモーターは、がんの初期段階で活性化される第1のプロモーターを含み得る。場合により、複数の異なるプロモーターは、がんの中間段階で活性化される第2のプロモーターを含み得る。場合により、複数の異なるプロモーターは、がんの後期段階で活性化される第3のプロモーターを含む。
場合により、疾患は、自己免疫疾患であり得る。例示的な自己免疫疾患には、アカラシア、アディソン病、成人スティル病、無ガンマグロブリン血症、アレタ脱毛症、アミロイドーシス、強直性脊椎炎、抗GBM/抗TBM腎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性血管浮腫、自己免疫性自律神経障害、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性肝炎、自己免疫性内耳疾患(AIED)、自己免疫性心筋炎、自己免疫性卵巣炎、自己免疫性精巣炎、自己免疫性膵炎、自己免疫性網膜症、自己免疫性蕁麻疹、軸索及び神経神経障害(AMAN)、バロ病、ベーチェット病、良性粘膜気腫、良性気腫、キャッスルマン病(CD)、セリアック病、チャガス病、慢性炎症性脱髄性多発神経障害(CIDP)、慢性再発性多発性骨髄炎(CRMO)、チャーグ-ストラウス症候群(CSS)又は好酸球性肉芽腫症(EGPA)、瘢痕性類天疱瘡、コーガン症候群、寒冷凝集素性疾患、先天性心臓ブロック、コクサッキー心筋炎、CREST症候群、クローン病、ヘルペス性皮膚炎、皮膚筋炎、デビック病(視神経脊髄炎)、円板状狼瘡、ドレスラー症候群、子宮内膜症、好酸球性食道炎(EoE)、好酸球性筋膜炎、結節性紅斑、エッセンシャル混合クリオグロブリン血症動脈炎(側頭動脈炎)、巨細胞性心筋炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、多発血管炎を伴う肉芽腫症、グレーブス病、ギランバレー症候群、橋本甲状腺炎、溶血性貧血、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病(HSP)、妊娠性疱疹又は妊娠性類天疱瘡、化膿性汗腺炎(HS)(反対型ざ瘡)、低ガンマグロブリン血症、IgA腎症、IgG4関連硬化性疾患、免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、封入体筋炎(IBM)、間質性嚢胞炎(IC)、若年性関節炎、若年性糖尿病(I型糖尿病)、若年性筋炎(JM)、川崎病、ランベンルト-イートン症候群、白血球破砕性血管炎、扁平苔癬、硬化性苔癬、木質結膜炎、線形IgA病(LAD)、狼瘡、慢性ライム病、メニエール病、顕微鏡的多発血管炎(MPA)、混合結合組織病(MCTD)、ムーレン潰瘍、ムチャハーバーマン病、多巣性運動ニューロパチー(MMN)又はMMNCB、多発性硬化症、重力性筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、新生児狼瘡、視神経脊髄炎、好中球減少症、眼の瘢痕性類天疱瘡、視神経炎、パリンドローム性リウマチ(PR)、PANDAS、傍腫瘍性小脳変性症(PCD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、パリー・ロンバーグ症候群、毛様体扁平部炎(末梢性ブドウ膜炎)、パーソネージ-ターナー症候群、天疱瘡、末梢神経障害、末梢性脳脊髄炎、悪性貧血(PA)、POEMS症候群、結節性多発性動脈炎、多腺性症候群I型、II型、III型、リウマチ性多発性筋痛、多巣性筋炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、原発性胆道肝硬変、原発性硬化性胆管炎、プロゲステロン皮膚炎、乾癬、乾癬性関節炎、赤芽球癆(PRCA)、壊疽性膿皮症、レイノー現象、反応性関節炎、反射性交感神経性ジストロフィー、再発性多軟骨炎、下肢静止不能症候群(RLS)、後腹膜線維症、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、シュミット症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、精子及び精巣の自己免疫、全身硬直症候群(SPS)、亜急性細菌性心内膜炎(SBE)、ササック症候群、交感神経性眼炎(SO)、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨大細胞動脈炎、血小板減少性紫斑病(TTP)、トロサハント症候群(THS)、横脊髄炎、I型糖尿病、潰瘍性大腸炎(UC)、未分化結合組織疾患(UCTD)、ブドウ膜炎、血管炎、硝子体炎、及びフォークト・小柳・原田病などがあるが、これらに限定されない。
場合により、疾患は、神経変性疾患であり得る。神経変性疾患には、多発性硬化症(MS)、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、及び筋萎縮性側索硬化症(ALS)、又はヘルペスウィルス科、ポリオーマウィルス科、ボルナウィルス科、オルトミクソウィルス科、パラミクソウィルス科、ラブドウィルス科、フラビウィルス科、ピルコナウィルス科、又はレトロウィルス科のウィルスによる感染による神経変性などがあるが、これらに限定されるものではない(Zhou et al., Virol J. 2013;10:172を参照)。
場合により、核酸バイオマーカーは、例えば、天然又は操作されたmiRNA、RNAヘアピン、RNAアプタマー、又はそれらのバーコードバージョンであることができる。
場合により、疾患の段階を検出するために組成物で提供されるベクターは、本明細書に記載のベクターのいずれかであり得る。
場合により、複数のポリペプチドのうちの少なくとも一つは、非侵襲的イメージングによって検出可能なポリペプチドを含み得る。このような非侵襲的イメージング法には、MRIイメージング、PETイメージング、SPECTイメージング、光音響イメージング、及び生物発光イメージングなどがある。MRIイメージングで検出可能な合成バイオマーカーには、フェリチン(又はパイロコッカス・フリオスス(Pyrococcus furiousus)フェリチン変異体L55P、F57S、F123Sなどのそれの変異体)、又はランタニド結合タンパク質(又はDaughtry et al., ChemBioChem 2012, 13, 2567-2574に記載のLBT-ユビキチン融合物などのそれの操作融合物)などのポリペプチド造影剤などがあるが、これらに限定されるものではない。PET又はSPECTイメージングで検出可能な合成バイオマーカーには、ヒトヨウ化ナトリウム共輸送体(例えば、PET活性ヨウ素/ヨウ化物同位体の投与と組み合わせて、例えばPenheiter et al. Curr Gene Ther. 2012 Feb;12(1):33-47を参照)、HSV-tk又はHSV-sr39tkなどのそれの変異体(例えば、[18F]FHBGなどのポジトロン標識アシクログアノシン又はピリミジン類縁体PETレポーターの投与と組み合わせて、Yaghoubi SS et al., Nat Protoc. 2006;1(6):3069-75)、及びドーパミンD2受容体又はD2R80A又はD2R194Aなどのそれの変異体(例えば、3-(2′-[18F]-フルオロエチル)-スピペロンなどのポジトロン標識D2結合剤の投与と組み合わせて)などがある。光音響イメージングによって検出可能な合成バイオマーカーには、β-ガラクトシダーゼ(例:X-galの投与と組み合わせて)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素、自己蛍光タンパク質(例:GFP、mCherry、又はその誘発体)、非蛍光GFP様色素タンパク質(例えば、aeCP597及びcjBlue及びそれらの誘発体)、バクテリオフィトクロームに基づく近赤外蛍光タンパク質(例えば、IFP1.4、Wi-Phy、IFP1.4rev、IFP2.0、iRFP713、 iRFP720、iRFP713 / V256C、iRFP682、iRFP702、iRFP670、mIFP、iBlueberry、GAF-FP、BphP1-FP / C20S、又はAphBバリアント)、及び可逆的に光スイッチ可能なタンパク質(Dronpa、Dronpa-M159T、BphP1又はそのバリアントなど)などがある。生物発光イメージングによって検出可能な合成バイオマーカーには、ガウシアルシフェラーゼ、ウミシイタケシフェラーゼ、及びフォチヌスルシフェラーゼ(例えば、Branchini et al., Anal. Biochem. 396(2010):290-297に記載の操作Ppy RE8及びRE9バージョンを含む)などのルシフェラーゼ(例えば、本明細書に記載のセレンテラジンの投与と組み合わせて)などがある。一部の実施形態において、合成バイオマーカーは、造影剤、検出可能な分子を産生する酵素、又は検出可能な分子の蓄積を駆動するトランスポーターであることができる。合成バイオマーカーは、対象者の体内でイン・サイツで測定することができる。
場合により、バーコード分子は、対象者からの生体サンプル中の検出可能なポリペプチド又は核酸であることができる。バーコード分子がポリペプチドである場合、そのポリペプチドは、N末端分泌シグナル配列(例えば、CD33又はCD8aからのN末端シグナルペプチド)を含み得る。例示的なポリペプチドバイオマーカーには、光音響レポーター、生物発光レポーター、自家蛍光レポーター、化学発光レポーター、発光レポーター、比色レポーター、及びそれらの任意の組み合わせなどがあるが、これらに限定されるものではない。自家蛍光レポーターには、GFP、mCherry、又はそれらの誘導体などがある。比色レポーターには、β-ガラクトシダーゼ(X-galの投与と組み合わせ)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素などがある。生物発光、化学発光又は発光レポーターには、ガウシアルシフェラーゼ、ウミシイタケルシフェラーゼ、及びホタルルシフェラーゼ(例えば、Branchini et al. Anal. Biochem. 396(2010):290-297に記載の操作Ppy RE8及びRE9バージョンなど)などのルシフェラーゼ類(例えば、本明細書に記載のセレンテラジン類の投与と組み合わせて)などがある。光音響イメージングで検出可能なレポーターには、β-ガラクトシダーゼ(X-galの投与と組み合わせて)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素、自己蛍光タンパク質(GFP、mCherry、又はそれらの誘導体など)、非蛍光GFP様色素タンパク質(例えば、aeCP597及びcjBlue及びそれらの誘導体)、バクテリオフィトクローム系の近赤外蛍光タンパク質(例えば、IFP1.4、Wi-Phy、IFP1.4rev、IFP2.0、iRFP713、iRFP720、iRFP713/V256C、iRFP682、iRFP702、iRFP670、mIFP、iBlueberry、GAF-FP、BphP1-FP/C20S、又はAphBバリアント)、及び可逆的光スイッチ可能タンパク質(Dronpa、Dronpa-M159T、及びBphP1又はそのバリアントなど)などがある。バーコード分子が核酸配列である場合、検出可能な核酸配列は、リボザイム、自己スプライシングイントロン、RNAヘアピン、マイクロRNA、又はそれらのバーコードバージョン、又は他の種類の定量可能RNAを含むことができるが、これらに限定されるものではない。定量可能な核酸配列は、定量的PCR又はハイブリダイゼーションベースの技術によって検出可能な固有の配列を含み得る。
比較的大きいグループ内の特有の構成員に専用ラベルを帰属させることにより、バーコードは、多くの構成員のより大きな及びより複雑な混合物(例えば、同じ細胞内で発現される複数のプロモーター-レポーター構築物)の文脈内でその構成員を識別及び定量する機会(例えば、特定のがん特異的プロモーターの制御下でのレポーターの発現)を与え、そして複雑な混合物から単一の構成員を単離する機会を提供する。例えば、核酸に基づくバーコードの場合、塩基対の相補性に基づくバーコードのハイブリダイゼーションを用いて、前記捕捉事象によって混合物を捕捉及び単離するか、さもなければ複雑さを低下させることができる。ペプチドに基づくバーコードの場合、免疫捕捉又はリガンドと受容体の相互作用を含む特有の特徴を用いて、前記捕捉事象によって混合物を捕捉及び単離するか、さもなければ複雑さを低下させることができる。
一部の態様において、本開示は、ベクターを含む組成物を対象者に投与することを含む、疾患の段階の検出方法であって、前記ベクターが、複数の異なる核酸に作動可能に連結された複数の異なるプロモーターを含み、各プロモーターが細胞内の複数の核酸配列の発現を駆動して、複数のポリペプチド又は合成核酸配列を生成し、複数の核酸配列の個々のポリペプチドのレベルが、細胞の疾患の段階を示す方法を提供する。場合により、細胞の疾患の段階は、罹患、非罹患、又は中間状態であり得る。一部の態様において、本開示は、ベクターを含む組成物を対象者に投与することを含む、異なる種類のがんを検出する方法であって、前記ベクターが、細胞内の複数の異なる核酸配列に作動可能に連結された複数の異なるプロモーターを含むことで、複数のポリペプチド又は合成核酸配列を産生し、複数の核酸配列の個々のポリペプチドのレベルが、体内の異なる種類のがんを示す方法を提供する。場合により、体内で検出されるがんは、乳房、肝臓、結腸、脳、肺、腎臓、膵臓、精巣、卵巣、血液、又は血液、骨、胃、目、内分泌若しくは神経内分泌組織、頭頸部、胃腸、筋骨格、皮膚、呼吸器、神経又は泌尿生殖器の成分の組織(これらに限定されるものではない)に由来し得るか、身体の他の部分に由来するがんであり得る。
場合により、組成物は、対象者に対して、静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、又は腫瘍近位投与される。腫瘍近位的にとは、腫瘍の近位内の組織への投与、又はリンパ系を介して腫瘍にアクセス可能であると予測される領域(例えば、隣接するリンパ節)への投与を示し得る。腫瘍内又は腫瘍近位アプローチには、例えば、超音波内視鏡検査(例:Shirley et al., Gastroenterol Res Pract. 2013;2013:207129を参照)又は気管支鏡(例:Rojas-Solano et al. J Bronchology Interv Pulmonol. 2018 Jul;25(3):168-175を参照)などの追加のイメージング技術の使用が関与し得る。一部の実施形態において、組成物は、頸部、滑車上顆、鎖骨上、頸部、腋窩、縦隔、滑車上、腸間膜、鼠径部、大腿部、又は膝窩リンパ節のうちの少なくとも一つに投与される。場合により、リンパ節に基づく投与は、組織領域への集中的な局所送達の方法として役立つ可能性がある。
場合により、疾患ががんである場合、複数の異なるプロモーターは、がんの初期段階で活性化される第1のプロモーターを含み得る。場合により、複数の異なるプロモーターは、がんの中間段階で活性化される第2のプロモーターを含み得る。場合により、複数の異なるプロモーターは、がんの後期段階で活性化される第3のプロモーターを含む。場合により、当該方法は、対象者の組織又は病変の塊を、性質上前がん性、良性、異形成性、又は転移性として識別することができる。
場合により、当該方法は、対象者から生体サンプルを単離することを含み得る。生体サンプルは、対象者から非侵襲的方法によって採取されたサンプルであり得る。例示的な非侵襲サンプルには、唾液、痰、汗、尿、便、精液、粘液、頸膣分泌物、乳汁、粘膜分泌物、涙、及び頬上皮スワブ掻き取り物など、外部からアクセス可能な組織の自然に放出された身体物質又は非破壊的掻き取り物からなるサンプルなどがあるが、これらに限定されない。生体サンプルは、対象者から低侵襲的方法によって採取されたサンプルであり得る。例示的な低侵襲性サンプルには、血液サンプル又はそれの画分(例えば、静脈穿刺又は毛細管によって得られる)、胸水サンプル(例えば、胸腔穿刺によって得られる)、羊水サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)、及び胃液サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)などがあるが、これらに限定されない。例えば、胃洗浄によって得られる)。生体サンプルは、皮膚生検サンプル(例えば、パンチ生検、薄片生検、樋状掻爬生検、楔状生検、切開生検、又は切除生検によって得られる)、骨髄サンプル(例えば、吸引生検によって得られる)、リンパ節又は乳房生検(例えば、細針吸引、コア針生検、真空補助生検、又は画像案内式生検によって得られる)、外科的生検サンプル(例えば、切除又は切開生検によって得られる内臓のもの)、又は口、消化管、肺、膀胱若しくは尿路の生検サンプル(例えば、内視鏡検査で得られるもの)などの生検によって得られるサンプルであることができる。場合により、組成物を対象者に投与してから一定期間にわたり、生体サンプルを採取することができる。
細胞の集団は、遺伝子構築物を細胞に送達した後、少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約16時間、少なくとも約24時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、又は少なくとも約1ヶ月培養され得る。細胞の集団は、遺伝子構築物を細胞に送達した後、最大で約15分、最大で約30分、最大で約1時間、最大で約2時間、最大で約4時間、最大で約8時間、最大で約16時間、最大で約24時間、最大で約36時間、最大で約48時間、最大で約3日、最大で約4日、最大で約5日、最大で約6日、最大で約7日、最大で約8日、最大で約9日、最大で約10日、最大で約11日、最大で約12日、最大で約13日、最大で約14日、最大で約15日、又は最大で約1か月培養することができる。
場合により、当該方法は、ポリペプチド又は核酸配列を検出することを含み得る。検出は、細胞集団を培養する前又は後に行うことができる。検出は、光音響、生物発光、蛍光レポーター、化学発光、発光、比色分析、又は核酸アッセイを含み得る。検出はまた、イムノアッセイを含み得る。イムノアッセイには、例えば、米国特許第6,143,576号;同6,113,855号;同6,019,944号;同5,985,579号;同5,947,124号;同5,939,272号;同5,922,615号;同5,885,527号;同5,851,776号;同5,824,799号;同5,679,526号;同5,525,524号;及び同5,480,792号に記載されているものなどがある。イムノアッセイには、対象のタンパク質分析物の存在又は量に関連するシグナルを生成する、各種のサンドイッチ、競合、又は非競合のアッセイ形式などがある。任意の好適なイムノアッセイ、例えば、側方流動、酵素結合イムノアッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、競合的結合アッセイなどを用いることができる。
当該検出方法は、配列決定を含み得る。配列決定方法には、次世代配列決定、ハイスループット配列決定、パイロ配列決定、従来のサンガー配列決定方法、ライゲーションによる配列決定、合成による配列決定、ハイブリダイゼーションによる配列決定、RNA-Seq(Illumina)、デジタル遺伝子発現(Helicos)、次世代配列決定、合成による単一分子配列決定(SMSS)(Helicos)、Ion Torrent配列決定機械(Life Technologies/Thermo-Fisher)、大規模並列配列決定、クローン単一分子アレイ(Solexa)、ショットガン配列決定、Maxim-Gilbert配列決定、及びプライマーウォーキングなどがある。
検出は、定量的PCR(qPCR)又はTaqmanとしても知られる「リアルタイム増幅」法を含むことができる(例えば、Gelfandへの米国特許第5,210,015号、Livakらへの同5,538,848号、及びHaalandへの同5,863,736号、並びにHeid, C.A. et al., Genome Research, 6:986-994(1996);Gibson, U.E.M et al., Genome Research 6:995-1001(1996);Holland, P.M, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:7276-7280, (1991);及びLivak, K.J. et al., PCR Methods and Applications 357-362(1995))。増幅産物の形成をモニタリングするこの方法の基礎は、二重標識蛍光発生オリゴヌクレオチドプローブを用いてPCR産物蓄積を連続的に測定することである。このようなアッセイで使用されるプローブは、代表的には、二つの異なる蛍光色素で標識された短い(約20~25塩基)ポリヌクレオチドである。プローブの5′末端は代表的にはレポーター色素に結合し、3′末端は消光色素に結合する。プローブは、標的mRNA又はそれから誘導される核酸上の部位と少なくとも実質的な配列相補性を有するように設計されている。遺伝子座の隣接領域に結合する上流及び下流のPCRプライマーも反応混合物に加えられる。プローブが無傷の場合、二つのフルオロフォア間のエネルギー移動が発生し、消光剤がレポーターからの発光を消光する。PCRの伸長段階では、プローブはTaqポリメラーゼなどの核酸ポリメラーゼの5′ヌクレアーゼ活性によって切断され、それによってポリヌクレオチド消光剤からレポーターが放出され、レポーターの発光強度が高くなり、それは適切な検出器によって測定することができる。次に、記録された値を用いて、正規化されたレポーター発光強度の増加を連続的に計算し、最終的に増幅されるmRNAの量を定量することができる。
一部の実施形態では、qPCR又はTaqman検出のために、RT-PCR段階を最初に実行して、細胞RNAからcDNAを生成することができる。RT-PCRによるそのような増幅は、全般的(例えば、部分的/完全に縮重したオリゴヌクレオチドプライマーによる増幅)又は標的化(例えば、後の段階で分析されるべき特定の遺伝子に対して指向されるオリゴヌクレオチドプライマーによる増幅)のいずれかであり得る。
一部の実施形態において、qPCR又はTaqmanは、単離された細胞のmRNAに対して実行される逆転写酵素反応の直後に使用され得る。この多様性は、qPCR時の個々のmRNAのレベルを定量するのに役立つ。
一部の実施形態において、qPCR又はTaqman検出又はRNA配列決定のために、「前増幅」段階は、最初に、細胞RNAから転写されたcDNAに対して行うことができる。これは、検出されるRNA/cDNAの自然なレベルが非常に低い条件でシグナルを増加させる上で役立つ。前増幅のための適切な方法には、LM-PCR、ランダムオリゴヌクレオチドプライマーを用いたPCR(例えば、ランダムヘキサマーPCR)、ポリA特異的プライマーを用いたPCR、及びそれらの任意の組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。前増幅は、全般的であるか、上記の逆転写反応と同じ方法で標的化され得る。
発現漏出低減のための改善された合成バイオマーカー設計及び方法
一部の態様において、本開示は、配列番号1又は配列番号2の核酸配列を含むレポーター遺伝子を含む組換え核酸と比較した場合に、病変細胞と比べて正常細胞で約10%以下の発現を示す発現可能なレポーター遺伝子をコードする遺伝子操作核酸を含む組成物を提供する。
場合により、遺伝子操作核酸は、発現可能なレポーター遺伝子に作動可能に連結された汎腫瘍特異的プロモーターを含み得る。場合により、汎腫瘍特異的プロモーターは、転写応答要素を含み得る。転写応答要素は、改変されたp53応答要素を含み得る。改変されたp53応答エレメント内の改変は、病変細胞と比較して正常細胞におけるプロモーター活性の低下をもたらし得る。改変されたp53応答エレメント内の改変は、正常細胞と比較して病変細胞におけるプロモーター活性の上昇をもたらす可能性がある。
場合により、発現可能なレポーター遺伝子をコードする遺伝子操作核酸は、本明細書に記載のベクターのいずれかであり得る。
場合により、レポーター遺伝子は、検出可能なポリペプチド又は検出可能な核酸をコードしていることができる。検出可能な核酸バイオマーカーは、リボザイム、自己スプライシングイントロン、RNAヘアピン、マイクロRNA、RNAアプタマー又はそれらのバーコード化バージョン、又は他のタイプの定量可能なRNAであり得る。定量可能な核酸は、定量的PCR又はハイブリダイゼーションに基づく技術によって検出可能な特有の配列を含み得る。
レポーター遺伝子は、光音響レポーター、生物発光レポーター、自家蛍光レポーター、化学発光レポーター、発光レポーター、比色レポーター、又はそれらの任意の組み合わせをコードしていることができる。自家蛍光レポーターには、GFP、mCherry、又はそれらの誘導体などがある。比色レポーターには、β-ガラクトシダーゼ(X-galの投与と組み合わせ)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素などがある。生物発光、化学発光又は発光レポーターには、ガウシアルシフェラーゼ、ウミシイタケルシフェラーゼ、及びホタルルシフェラーゼ(例えば、Branchini et al. Anal. Biochem. 396(2010):290-297に記載の操作Ppy RE8及びRE9バージョンなど)などのルシフェラーゼ類(例えば、本明細書に記載のセレンテラジン類の投与と組み合わせて)などがある。光音響イメージングで検出可能なレポーターには、β-ガラクトシダーゼ(X-galの投与と組み合わせて)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素、自己蛍光タンパク質(GFP、mCherry、又はそれらの誘導体など)、非蛍光GFP様色素タンパク質(例えば、aeCP597及びcjBlue及びそれらの誘導体)、バクテリオフィトクローム系の近赤外蛍光タンパク質(例えば、IFP1.4、Wi-Phy、IFP1.4rev、IFP2.0、iRFP713、iRFP720、iRFP713/V256C、iRFP682、iRFP702、iRFP670、mIFP、iBlueberry、GAF-FP、BphP1-FP/C20S、又はAphBバリアント)、及び可逆的光スイッチ可能タンパク質(Dronpa、Dronpa-M159T、及びBphP1又はそのバリアントなど)などがある。検出可能な核酸バイオマーカーは、リボザイム、自己スプライシングイントロン、RNAヘアピン、マイクロRNA、又はそれらのバーコードバージョン、又は他の種類の定量可能RNAであることができる。定量可能な核酸は、定量的PCR又はハイブリダイゼーションベースの技術によって検出可能な固有の配列を含み得る。レポーター遺伝子は、非侵襲的イメージング法によって検出可能なポリペプチドをコードしていることができる。このような非侵襲的イメージング法には、MRIイメージング、PETイメージング、SPECTイメージング、光音響イメージング、及び生物発光イメージングなどがある。MRIイメージングで検出可能なポリペプチドには、フェリチン(又はパイロコッカス・フリオスス(Pyrococcus furiousus)フェリチン変異体L55P、F57S、F123Sなどのそれの変異体)、又はランタニド結合タンパク質(又はDaughtry et al., ChemBioChem 2012, 13, 2567-2574に記載のLBT-ユビキチン融合物などのそれの操作融合物)などのポリペプチド造影剤などがある。PET又はSPECTイメージングで検出可能なポリペプチドには、ヒトヨウ化ナトリウム共輸送体(例えば、PET活性ヨウ素/ヨウ化物同位体の投与と組み合わせて、例えばPenheiter et al. Curr Gene Ther. 2012 Feb;12(1):33-47を参照)、HSV-tk又はHSV-sr39tkなどのそれの変異体(例えば、[18F]FHBGなどのポジトロン標識アシクログアノシン又はピリミジン類縁体PETレポーターの投与と組み合わせて、Yaghoubi SS et al., Nat Protoc. 2006;1(6):3069-75)、及びドーパミンD2受容体又はD2R80A又はD2R194Aなどのそれの変異体(例えば、3-(2′-[18F]-フルオロエチル)-スピペロンなどのポジトロン標識D2結合剤の投与と組み合わせて)などがある。光音響イメージングによって検出可能なポリペプチドには、β-ガラクトシダーゼ(例:X-galの投与と組み合わせて)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素、自己蛍光タンパク質(例:GFP、mCherry、又はその誘発体)、非蛍光GFP様色素タンパク質(例えば、aeCP597及びcjBlue及びそれらの誘発体)、バクテリオフィトクロームに基づく近赤外蛍光タンパク質(例えば、IFP1.4、Wi-Phy、IFP1.4rev、IFP2.0、iRFP713、iRFP720、iRFP713/V256C、iRFP682、iRFP702、iRFP670、mIFP、iBlueberry、GAF-FP、BphP1-FP/C20S、又はAphBバリアント)、及び可逆的に光スイッチ可能なタンパク質(Dronpa、Dronpa-M159T、BphP1又はそのバリアントなど)などがある。生物発光イメージングによって検出可能なポリペプチドには、ガウシアルシフェラーゼ、ウミシイタケシフェラーゼ、及びフォチヌスルシフェラーゼ(例えば、Branchini et al., Anal. Biochem. 396(2010):290-297に記載の操作Ppy RE8及びRE9バージョンを含む)などのルシフェラーゼ(例えば、本明細書に記載のセレンテラジンの投与と組み合わせて)などがある。一部の実施形態において、ポリペプチドは、造影剤、検出可能な分子を産生する酵素、又は検出可能な分子の蓄積を駆動するトランスポーターであることができる。
場合により、病変細胞に影響を与える疾患はがんであり得る。例示的ながんには、癌腫、肉腫、リンパ腫、白血病、及び腺腫などがあるが、これらに限定されない。癌腫は、肺、乳房、結腸などの身体の内部及び外部を覆う細胞から発生する可能性がある。肉腫は、骨、軟骨、脂肪、結合組織、筋肉、及び他の支持組織にある細胞から発生する可能性がある。リンパ腫は、リンパ節や免疫系組織で発生する可能性がある。白血病は骨髄で発生し、血流に蓄積する可能性がある。腺腫は、甲状腺、下垂体、副腎、及び他の腺組織で発生する可能性がある。がんの種類の具体的な例示的な例には、本開示による方法による検出に適したものが含まれ、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質がん、AIDS関連がん、AIDS関連リンパ腫、肛門がん、付属器がん、星状細胞腫、基底細胞癌、胆管がん、膀胱がん、骨腫瘍、例えば小脳星状細胞腫、脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫、髄芽細胞腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、視覚経路及び視床下部神経膠腫、乳がん、気管支腺腫、バーキットリンパ腫、原発不明の癌、中枢神経系リンパ腫、小脳星状細胞腫、子宮頸がん、小児がん、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、結腸がん、皮膚T細胞リンパ腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、子宮内膜がん、表皮腫、食道がん、ユーイング肉腫、胚細胞腫瘍、胆嚢がん、胃がん、消化管カルシノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、神経膠腫、毛細胞白血病、頭頸部がん、心臓がん、肝細胞(肝臓)がん、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼内黒色腫、膵島細胞癌、カポシ肉腫、腎臓がん、喉頭がん、唇及び口腔がん、脂肪肉腫、肝臓がん、非小細胞及び小細胞肺がんなどの肺がん、リンパ腫、白血病、マクログロブリン血症、骨/骨肉腫の悪性線維性組織球腫、髄芽細胞腫、黒色腫、中皮腫、潜在性原発を伴う転移性扁平頸部がん、口がん、多発性内分泌腫瘍症候群、骨髄異形成症候群、骨髄性白血病、鼻腔及び傍鼻洞がん、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺がん、口腔がん、口腔咽頭がん、骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣胚細胞腫瘍、膵臓がん、膵臓がん膵島細胞、副鼻腔及び鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、松果体星状細胞腫、松果体胚腫、下垂体腺腫、胸膜肺芽細胞腫、形質細胞新生物、原発性中枢神経系リンパ腫、前立腺がん、直腸がん、腎細胞がん、腎盂及び尿管移行細胞がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫、皮膚がん、皮膚がんメルケル細胞、小腸がん、軟組織肉腫、扁平上皮がん、胃がん、T細胞リンパ腫、咽喉がん、胸腺腫、胸腺癌、甲状腺がん、栄養芽細胞性腫瘍(妊娠中)、原発部位不明のがん、尿道がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症、及びウィルムス腫瘍などがある。
一部の態様において、本開示は、配列番号1又は配列番号2の核酸配列を含むレポーター遺伝子を含む組換え核酸と比較した場合に、疾患によって影響された細胞と比較して正常細胞で約10%以下の発現を示す発現可能なレポーター遺伝子をコードする遺伝子操作核酸を含む、対象者での疾患の検出方法を提供する。対象者は、がんを有することが疑われるものであっても良い。その疾患は、がん又は本明細書で言及のサブタイプのいずれかであり得る。
場合により、操作核酸は、対象者に対して、静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、又は腫瘍近位投与することができる。腫瘍近位的にとは、腫瘍の近位内の組織への投与、又はリンパ系を介して腫瘍にアクセス可能であると予測される領域(例えば、隣接するリンパ節)への投与を示し得る。腫瘍内又は腫瘍近位アプローチには、例えば、超音波内視鏡検査(例:Shirley et al., Gastroenterol Res Pract. 2013;2013:207129を参照)又は気管支鏡(例:Rojas-Solano et al. J Bronchology Interv Pulmonol. 2018 Jul;25(3):168-175を参照)などの追加のイメージング技術の使用が関与し得る。一部の実施形態において、操作核酸は、頸部、滑車上顆、鎖骨上、頸部、腋窩、縦隔、滑車上、腸間膜、鼠径部、大腿部、又は膝窩リンパ節のうちの少なくとも一つに投与され得る。場合により、リンパ節に基づく投与は、組織領域への集中的な局所送達の方法として役立つ可能性がある。
場合により、当該方法は、対象者から生体サンプルを単離することを含み得る。生体サンプルは、対象者から非侵襲的方法によって採取されたサンプルであり得る。例示的な非侵襲サンプルには、唾液、痰、汗、尿、便、精液、粘液、頸膣分泌物、乳汁、粘膜分泌物、涙、及び頬上皮スワブ掻き取り物など、外部からアクセス可能な組織の自然に放出された身体物質又は非破壊的掻き取り物からなるサンプルなどがあるが、これらに限定されない。生体サンプルは、対象者から低侵襲的方法によって採取されたサンプルであり得る。例示的な低侵襲性サンプルには、血液サンプル又はそれの画分(例えば、静脈穿刺又は毛細管によって得られる)、胸水サンプル(例えば、胸腔穿刺によって得られる)、羊水サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)、及び胃液サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)などがあるが、これらに限定されない。例えば、胃洗浄によって得られる)。生体サンプルは、皮膚生検サンプル(例えば、パンチ生検、薄片生検、樋状掻爬生検、楔状生検、切開生検、又は切除生検によって得られる)、骨髄サンプル(例えば、吸引生検によって得られる)、リンパ節又は乳房生検(例えば、細針吸引、コア針生検、真空補助生検、又は画像案内式生検によって得られる)、外科的生検サンプル(例えば、切除又は切開生検によって得られる内臓のもの)、又は口、消化管、肺、膀胱若しくは尿路の生検サンプル(例えば、内視鏡検査で得られるもの)などの生検によって得られるサンプルであることができる。場合により、組成物を対象者に投与してから一定期間にわたり、生体サンプルを採取することができる。
細胞の集団は、遺伝子構築物を細胞に送達した後、少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約16時間、少なくとも約24時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、又は少なくとも約1ヶ月培養され得る。細胞の集団は、遺伝子構築物を細胞に送達した後、最大で約15分、最大で約30分、最大で約1時間、最大で約2時間、最大で約4時間、最大で約8時間、最大で約16時間、最大で約24時間、最大で約36時間、最大で約48時間、最大で約3日、最大で約4日、最大で約5日、最大で約6日、最大で約7日、最大で約8日、最大で約9日、最大で約10日、最大で約11日、最大で約12日、最大で約13日、最大で約14日、最大で約15日、又は最大で約1か月培養することができる。
場合により、当該方法は、ポリペプチド又は核酸配列を検出することを含み得る。検出は、光音響、生物発光、蛍光レポーター、化学発光、発光、比色分析、又は核酸アッセイを含み得る。検出はまた、イムノアッセイを含み得る。イムノアッセイには、例えば、米国特許第6,143,576号;同6,113,855号;同6,019,944号;同5,985,579号;同5,947,124号;同5,939,272号;同5,922,615号;同5,885,527号;同5,851,776号;同5,824,799号;同5,679,526号;同5,525,524号;及び同5,480,792号に記載されているものなどがある。イムノアッセイには、対象のタンパク質分析物の存在又は量に関連するシグナルを生成する、各種のサンドイッチ、競合、又は非競合のアッセイ形式などがある。任意の好適なイムノアッセイ、例えば、側方流動、酵素結合イムノアッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、競合的結合アッセイなどを用いることができる。
当該検出方法は、配列決定を含み得る。配列決定方法には、次世代配列決定、ハイスループット配列決定、パイロ配列決定、従来のサンガー配列決定方法、ライゲーションによる配列決定、合成による配列決定、ハイブリダイゼーションによる配列決定、RNA-Seq(Illumina)、デジタル遺伝子発現(Helicos)、次世代配列決定、合成による単一分子配列決定(SMSS)(Helicos)、Ion Torrent配列決定機械(Life Technologies/Thermo-Fisher)、大規模並列配列決定、クローン単一分子アレイ(Solexa)、ショットガン配列決定、Maxim-Gilbert配列決定、及びプライマーウォーキングなどがある。
検出は、定量的PCR(qPCR)又はTaqmanとしても知られる「リアルタイム増幅」法を含むことができる(例えば、Gelfandへの米国特許第5,210,015号、Livakらへの同5,538,848号、及びHaalandへの同5,863,736号、並びにHeid, C.A. et al., Genome Research, 6:986-994(1996);Gibson, U.E.M et al., Genome Research 6:995-1001(1996);Holland, P.M, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:7276-7280, (1991);及びLivak, K.J. et al., PCR Methods and Applications 357-362(1995))。増幅産物の形成をモニタリングするこの方法の基礎は、二重標識蛍光発生オリゴヌクレオチドプローブを用いてPCR産物蓄積を連続的に測定することである。このようなアッセイで使用されるプローブは、代表的には、二つの異なる蛍光色素で標識された短い(約20~25塩基)ポリヌクレオチドである。プローブの5′末端は代表的にはレポーター色素に結合し、3′末端は消光色素に結合する。プローブは、標的mRNA又はそれから誘導される核酸上の部位と少なくとも実質的な配列相補性を有するように設計されている。遺伝子座の隣接領域に結合する上流及び下流のPCRプライマーも反応混合物に加えられる。プローブが無傷の場合、二つのフルオロフォア間のエネルギー移動が発生し、消光剤がレポーターからの発光を消光する。PCRの伸長段階では、プローブはTaqポリメラーゼなどの核酸ポリメラーゼの5′ヌクレアーゼ活性によって切断され、それによってポリヌクレオチド消光剤からレポーターが放出され、レポーターの発光強度が高くなり、それは適切な検出器によって測定することができる。次に、記録された値を用いて、正規化されたレポーター発光強度の増加を連続的に計算し、最終的に増幅されるmRNAの量を定量することができる。
一部の実施形態では、qPCR又はTaqman検出のために、RT-PCR段階を最初に実行して、細胞RNAからcDNAを生成することができる。RT-PCRによるそのような増幅は、全般的(例えば、部分的/完全に縮重したオリゴヌクレオチドプライマーによる増幅)又は標的化(例えば、後の段階で分析されるべき特定の遺伝子に対して指向されるオリゴヌクレオチドプライマーによる増幅)のいずれかであり得る。
一部の実施形態において、qPCR又はTaqmanは、単離された細胞のmRNAに対して実行される逆転写酵素反応の直後に使用され得る。この多様性は、qPCR時の個々のmRNAのレベルを定量するのに役立つ。
一部の実施形態において、qPCR又はTaqman検出又はRNA配列決定のために、「前増幅」段階は、最初に、細胞RNAから転写されたcDNAに対して行うことができる。これは、検出されるRNA/cDNAの自然なレベルが非常に低い条件でシグナルを増加させる上で役立つ。前増幅のための適切な方法には、LM-PCR、ランダムオリゴヌクレオチドプライマーを用いたPCR(例えば、ランダムヘキサマーPCR)、ポリA特異的プライマーを用いたPCR、及びそれらの任意の組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。前増幅は、全般的であるか、上記の逆転写反応と同じ方法で標的化され得る。
マーカー発現を調整するのに用いられるmiRNA結合部位の利用する合成バイオマーカー設計及び方法
一部の態様において、本開示は、病変細胞と比べて正常細胞で約10%以下の発現を示し、レポーター遺伝子の3′非翻訳領域における1以上のmiRNA結合配列を含むレポーター遺伝子をコードする核酸配列を含む組換え核酸を含む組成物を提供する。
場合により、1以上のmiRNA結合配列の少なくとも一つへの病変細胞で発現されるmiRNAの結合又は結合の欠如は、レポーター遺伝子をコードするmRNAの異なる翻訳又は半減期をもたらし得る。場合により、1以上のmiRNA結合配列の少なくとも一つへの病変細胞で発現されるmiRNAの結合により、レポーター遺伝子の翻訳が減少したり、レポーター遺伝子をコードするmRNAの半減期が減少したりし得る。場合により、レポーター遺伝子は、がん細胞で発現される少なくとも一つのmiRNAの低下により、がん細胞での発現の増加を示す。
場合により、病変細胞は、がん性細胞、自己免疫疾患を示す細胞(例えば、自己指向性活性を有するT細胞又はリンパ球、又は自己免疫によって損傷を受けた正常細胞)、又は神経変性疾患を示す細胞(例えば、有毒なアミロイドを有する細胞又は有毒なアミロイドの近位にある細胞)であることができる。がん、神経変性疾患、及び自己免疫疾患には、本明細書に記載の疾患のいずれかなどがある。場合により、病変細胞は、ウィルス感染した細胞であり得る。例示的なウィルスには、HIV、C型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、D型肝炎ウィルス、ヘルペスウィルス、エプスタイン-バーウィルス、サイトメガロウィルス、及びヒトTリンパ球向性ウィルスIII型などがあるが、これらに限定されない。
場合により、組成物は、レポーター遺伝子の3′非翻訳領域中に複数のmiRNA結合配列を含み得る。当該組成物は、レポーター遺伝子の3′非翻訳領域に少なくとも二つのmiRNA結合配列を含むことができ、二つのmiRNA結合配列は、同じmiRNAに結合することができる実質的に同一のヌクレオチド配列を有する。当該組成物は、レポーター遺伝子の3′非翻訳領域に少なくとも二つのmiRNA結合配列を含むことができ、少なくとも二つのmiRNA結合配列は、異なるヌクレオチド配列を有し、その異なるヌクレオチド配列のそれぞれは、異なるmiRNAに結合することができる。当該組成物は、同一のmiRNA又はmiRNAの組み合わせに結合することができる少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、又は少なくとも10個のmiRNA結合配列を含み得る。
場合により、組換え核酸はDNAを含み得る。組換え核酸がDNAを含む場合、その組換え核酸は、本明細書に記載のベクターのいずれかの一部であり得る。
組換え核酸は、合成又はイン・ビトロ転写mRNAであり得る。
前記1以上のmiRNA結合配列は、少なくとも一つのmiR-15、miR-16、let-7、miR-122又はmiR-34結合配列を含み得る。
場合により、レポーター遺伝子は、検出可能なポリペプチド又は検出可能な核酸をコードし得る。検出可能な核酸は、リボザイム、自己スプライシングイントロン、RNAヘアピン、マイクロRNA、RNAアプタマー又はそれらのバーコード化バージョン、又は他のタイプの定量可能RNAであり得る。定量可能な核酸は、定量的PCR又はハイブリダイゼーションに基づく技術によって検出可能な特有の配列を含み得る。
レポーター遺伝子は、光音響レポーター、生物発光レポーター、自家蛍光レポーター、化学発光レポーター、発光レポーター、比色レポーター、又はそれらの任意の組み合わせをコードしていることができる。自家蛍光レポーターには、GFP、mCherry、又はそれらの誘導体などがある。比色レポーターには、β-ガラクトシダーゼ(X-galの投与と組み合わせ)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素などがある。生物発光、化学発光又は発光レポーターには、ガウシアルシフェラーゼ、ウミシイタケルシフェラーゼ、及びホタルルシフェラーゼ(例えば、Branchini et al. Anal. Biochem. 396(2010):290-297に記載の操作Ppy RE8及びRE9バージョンなど)などのルシフェラーゼ類(例えば、本明細書に記載のセレンテラジン類の投与と組み合わせて)などがある。光音響イメージングで検出可能なレポーターには、β-ガラクトシダーゼ(X-galの投与と組み合わせて)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素、自己蛍光タンパク質(GFP、mCherry、又はそれらの誘導体など)、非蛍光GFP様色素タンパク質(例えば、aeCP597及びcjBlue及びそれらの誘導体)、バクテリオフィトクローム系の近赤外蛍光タンパク質(例えば、IFP1.4、Wi-Phy、IFP1.4rev、IFP2.0、iRFP713、iRFP720、iRFP713/V256C、iRFP682、iRFP702、iRFP670、mIFP、iBlueberry、GAF-FP、BphP1-FP/C20S、又はAphBバリアント)、及び可逆的光スイッチ可能タンパク質(Dronpa、Dronpa-M159T、及びBphP1又はそのバリアントなど)などがある。検出可能な核酸は、リボザイム、自己スプライシングイントロン、RNAヘアピン、マイクロRNA、又はそれらのバーコードバージョン、又は他の種類の定量可能RNAであることができる。定量可能な核酸は、定量的PCR又はハイブリダイゼーションベースの技術によって検出可能な固有の配列を含み得る。
レポーター遺伝子は、非侵襲的イメージング法によって検出可能なポリペプチドをコードしていることができる。このような非侵襲的イメージング法には、MRIイメージング、PETイメージング、SPECTイメージング、光音響イメージング、及び生物発光イメージングなどがある。MRIイメージングで検出可能なポリペプチドには、フェリチン(又はパイロコッカス・フリオスス(Pyrococcus furiousus)フェリチン変異体L55P、F57S、F123Sなどのそれの変異体)、又はランタニド結合タンパク質(又はDaughtry et al., ChemBioChem 2012, 13, 2567-2574に記載のLBT-ユビキチン融合物などのそれの操作融合物)などのポリペプチド造影剤などがある。PET又はSPECTイメージングで検出可能なポリペプチドには、ヒトヨウ化ナトリウム共輸送体(例えば、PET活性ヨウ素/ヨウ化物同位体の投与と組み合わせて、例えばPenheiter et al. Curr Gene Ther. 2012 Feb;12(1):33-47を参照)、HSV-tk又はHSV-sr39tkなどのそれの変異体(例えば、[18F]FHBGなどのポジトロン標識アシクログアノシン又はピリミジン類縁体PETレポーターの投与と組み合わせて、Yaghoubi SS et al., Nat Protoc. 2006;1(6):3069-75)、及びドーパミンD2受容体又はD2R80A又はD2R194Aなどのそれの変異体(例えば、3-(2′-[18F]-フルオロエチル)-スピペロンなどのポジトロン標識D2結合剤の投与と組み合わせて)などがある。光音響イメージングによって検出可能なポリペプチドには、β-ガラクトシダーゼ(例:X-galの投与と組み合わせて)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素、自己蛍光タンパク質(例:GFP、mCherry、又はその誘発体)、非蛍光GFP様色素タンパク質(例えば、aeCP597及びcjBlue及びそれらの誘発体)、バクテリオフィトクロームに基づく近赤外蛍光タンパク質(例えば、IFP1.4、Wi-Phy、IFP1.4rev、IFP2.0、iRFP713、iRFP720、iRFP713/V256C、iRFP682、iRFP702、iRFP670、mIFP、iBlueberry、GAF-FP、BphP1-FP/C20S、又はAphBバリアント)、及び可逆的に光スイッチ可能なタンパク質(Dronpa、Dronpa-M159T、BphP1又はそのバリアントなど)などがある。生物発光イメージングによって検出可能なポリペプチドには、ガウシアルシフェラーゼ、ウミシイタケシフェラーゼ、及びフォチヌスルシフェラーゼ(例えば、Branchini et al., Anal. Biochem. 396(2010):290-297に記載の操作Ppy RE8及びRE9バージョンを含む)などのルシフェラーゼ(例えば、本明細書に記載のセレンテラジンの投与と組み合わせて)などがある。一部の実施形態において、ポリペプチドは、造影剤、検出可能な分子を産生する酵素、又は検出可能な分子の蓄積を駆動するトランスポーターであることができる。
一部の態様において、本開示は、病変細胞と比べて正常細胞において約10%以下の発現を示し、レポーター遺伝子の3′非翻訳領域における1以上のmiRNA結合配列を含むレポーター遺伝子をコードする核酸配列を含む組換え核酸を含む組成物を対象者に投与することを含む、病変細胞を検出する方法を提供する。
レポーター遺伝子が非侵襲的画像化法によって検出可能なポリペプチドバイオマーカーである場合、病変細胞における合成バイオマーカーの発現を誘発する組成物を対象者に投与することが関与する方法はさらに、対象者の身体における病変細胞の位置決めを行うことを含み得る。その位置決めは、特定の解像度、例えば10mm~10cm、少なくとも10mm、又は最大10cmに関連付けることができる。位置決めは、特定の最小検出可能腫瘍サイズ、例えば、3mm3~10cm3の間の腫瘍サイズに関連し得る。場合により、特定の最小範囲は、1cm3~10cm3、又は900mm3~1cm3、又は800mm3~900mm3、又は700mm3~800mm3、又は600mm3~700mm3、又は500mm3~600mm3、又は400mm3~500mm3、又は300mm3~400mm3、又は200mm3~300mm3、又は100mm3~200mm3、又は50mm3~100mm3、又は10mm3~50mm3、又は3mm3~10mm3サイズであり得る。場合により、非侵襲的イメージングスキャン(PET、MRI、SPECTなど)で位置決めを行う。場合により、イン・サイツでの外科的介入時に、例えば、目視検査の使用(可視範囲吸収レポーターの場合)により、又は蛍光励起と組み合わせた肉眼検査の使用によって、位置決めを行う。
場合により、上記の追加の位置決め段階を行った後に、検出された及び/又は位置決めされた病変細胞を除去する外科的段階を行い得る。その外科的段階は、バイオマーカーをコードする組成物を投与する、及び/又は病変細胞を位置決めする者と同じ又は異なる当事者が実施することができる。外科的段階は、病変細胞又は病変細胞に関連する腫瘍の外科的切除であることができる。外科的又は非外科的除去段階には、放射線手術(ガンマナイフ、Reflexion、CyberKnife、及び標的電離放射線を用いて病変細胞を殺す関連技術などがあるが、これらに限定されない)などの低侵襲殺滅技術を含み得る。
場合により、操作核酸は、対象者に対して、静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、又は腫瘍近位投与することができる。腫瘍近位的にとは、腫瘍の近位内の組織への投与、又はリンパ系を介して腫瘍にアクセス可能であると予測される領域(例えば、隣接するリンパ節)への投与を示し得る。腫瘍内又は腫瘍近位アプローチには、例えば、超音波内視鏡検査(例:Shirley et al., Gastroenterol Res Pract. 2013;2013:207129を参照)又は気管支鏡(例:Rojas-Solano et al. J Bronchology Interv Pulmonol. 2018 Jul;25(3):168-175を参照)などの追加のイメージング技術の使用が関与し得る。一部の実施形態において、操作核酸は、頸部、滑車上顆、鎖骨上、頸部、腋窩、縦隔、滑車上、腸間膜、鼠径部、大腿部、又は膝窩リンパ節のうちの少なくとも一つに投与され得る。場合により、リンパ節に基づく投与は、組織領域への集中的な局所送達の方法として役立つ可能性がある。
場合により、当該方法は、対象者から生体サンプルを単離することを含み得る。生体サンプルは、対象者から非侵襲的方法によって採取されたサンプルであり得る。例示的な非侵襲サンプルには、唾液、痰、汗、尿、便、精液、粘液、頸膣分泌物、乳汁、粘膜分泌物、涙、及び頬上皮スワブ掻き取り物など、外部からアクセス可能な組織の自然に放出された身体物質又は非破壊的掻き取り物からなるサンプルなどがあるが、これらに限定されない。生体サンプルは、対象者から低侵襲的方法によって採取されたサンプルであり得る。例示的な低侵襲性サンプルには、血液サンプル又はそれの画分(例えば、静脈穿刺又は毛細管によって得られる)、胸水サンプル(例えば、胸腔穿刺によって得られる)、羊水サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)、及び胃液サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)などがあるが、これらに限定されない。例えば、胃洗浄によって得られる)。生体サンプルは、皮膚生検サンプル(例えば、パンチ生検、薄片生検、樋状掻爬生検、楔状生検、切開生検、又は切除生検によって得られる)、骨髄サンプル(例えば、吸引生検によって得られる)、リンパ節又は乳房生検(例えば、細針吸引、コア針生検、真空補助生検、又は画像案内式生検によって得られる)、外科的生検サンプル(例えば、切除又は切開生検によって得られる内臓のもの)、又は口、消化管、肺、膀胱若しくは尿路の生検サンプル(例えば、内視鏡検査で得られるもの)などの生検によって得られるサンプルであることができる。場合により、組成物を対象者に投与してから一定期間にわたり、生体サンプルを採取することができる。
細胞の集団は、遺伝子構築物を細胞に送達した後、少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約16時間、少なくとも約24時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、又は少なくとも約1ヶ月培養され得る。細胞の集団は、遺伝子構築物を細胞に送達した後、最大で約15分、最大で約30分、最大で約1時間、最大で約2時間、最大で約4時間、最大で約8時間、最大で約16時間、最大で約24時間、最大で約36時間、最大で約48時間、最大で約3日、最大で約4日、最大で約5日、最大で約6日、最大で約7日、最大で約8日、最大で約9日、最大で約10日、最大で約11日、最大で約12日、最大で約13日、最大で約14日、最大で約15日、又は最大で約1か月培養することができる。
場合により、当該方法は、ポリペプチド又は核酸配列を検出することを含み得る。検出は、光音響、生物発光、蛍光レポーター、化学発光、発光、比色分析、又は核酸アッセイを含み得る。検出はまた、イムノアッセイを含み得る。イムノアッセイには、例えば、米国特許第6,143,576号;同6,113,855号;同6,019,944号;同5,985,579号;同5,947,124号;同5,939,272号;同5,922,615号;同5,885,527号;同5,851,776号;同5,824,799号;同5,679,526号;同5,525,524号;及び同5,480,792号に記載されているものなどがある。イムノアッセイには、対象のタンパク質分析物の存在又は量に関連するシグナルを生成する、各種のサンドイッチ、競合、又は非競合のアッセイ形式などがある。任意の好適なイムノアッセイ、例えば、側方流動、酵素結合イムノアッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、競合的結合アッセイなどを用いることができる。
当該検出方法は、配列決定を含み得る。配列決定方法には、次世代配列決定、ハイスループット配列決定、パイロ配列決定、従来のサンガー配列決定方法、ライゲーションによる配列決定、合成による配列決定、ハイブリダイゼーションによる配列決定、RNA-Seq(Illumina)、デジタル遺伝子発現(Helicos)、次世代配列決定、合成による単一分子配列決定(SMSS)(Helicos)、Ion Torrent配列決定機械(Life Technologies/Thermo-Fisher)、大規模並列配列決定、クローン単一分子アレイ(Solexa)、ショットガン配列決定、Maxim-Gilbert配列決定、及びプライマーウォーキングなどがある。
検出は、定量的PCR(qPCR)又はTaqmanとしても知られる「リアルタイム増幅」法を含むことができる(例えば、Gelfandへの米国特許第5,210,015号、Livakらへの同5,538,848号、及びHaalandへの同5,863,736号、並びにHeid, C.A. et al., Genome Research, 6:986-994(1996);Gibson, U.E.M et al., Genome Research 6:995-1001(1996);Holland, P.M, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:7276-7280, (1991);及びLivak, K.J. et al., PCR Methods and Applications 357-362(1995))。増幅産物の形成をモニタリングするこの方法の基礎は、二重標識蛍光発生オリゴヌクレオチドプローブを用いてPCR産物蓄積を連続的に測定することである。このようなアッセイで使用されるプローブは、代表的には、二つの異なる蛍光色素で標識された短い(約20~25塩基)ポリヌクレオチドである。プローブの5′末端は代表的にはレポーター色素に結合し、3′末端は消光色素に結合する。プローブは、標的mRNA又はそれから誘導される核酸上の部位と少なくとも実質的な配列相補性を有するように設計されている。遺伝子座の隣接領域に結合する上流及び下流のPCRプライマーも反応混合物に加えられる。プローブが無傷の場合、二つのフルオロフォア間のエネルギー移動が発生し、消光剤がレポーターからの発光を消光する。PCRの伸長段階では、プローブはTaqポリメラーゼなどの核酸ポリメラーゼの5′ヌクレアーゼ活性によって切断され、それによってポリヌクレオチド消光剤からレポーターが放出され、レポーターの発光強度が高くなり、それは適切な検出器によって測定することができる。次に、記録された値を用いて、正規化されたレポーター発光強度の増加を連続的に計算し、最終的に増幅されるmRNAの量を定量することができる。
一部の実施形態では、qPCR又はTaqman検出のために、RT-PCR段階を最初に実行して、細胞RNAからcDNAを生成することができる。RT-PCRによるそのような増幅は、全般的(例えば、部分的/完全に縮重したオリゴヌクレオチドプライマーによる増幅)又は標的化(例えば、後の段階で分析されるべき特定の遺伝子に対して指向されるオリゴヌクレオチドプライマーによる増幅)のいずれかであり得る。
一部の実施形態において、qPCR又はTaqmanは、単離された細胞のmRNAに対して実行される逆転写酵素反応の直後に使用され得る。この多様性は、qPCR時の個々のmRNAのレベルを定量するのに役立つ。
一部の実施形態において、qPCR又はTaqman検出又はRNA配列決定のために、「前増幅」段階は、最初に、細胞RNAから転写されたcDNAに対して行うことができる。これは、検出されるRNA/cDNAの自然なレベルが非常に低い条件でシグナルを増加させる上で役立つ。前増幅のための適切な方法には、LM-PCR、ランダムオリゴヌクレオチドプライマーを用いたPCR(例えば、ランダムヘキサマーPCR)、ポリA特異的プライマーを用いたPCR、及びそれらの任意の組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。前増幅は、全般的であるか、上記の逆転写反応と同じ方法で標的化され得る。
改善された安全性及び持続的な合成バイオマーカー発現のためのCELiDベースの設計及び方法
一部の態様において、本開示は、合成バイオマーカーをコードするDNA配列に作動可能に連結されたプロモーターを含む二本鎖核酸を含む直鎖ベクターを含むプラスミドDNA又はミニサークルDNAと比べて、合成バイオマーカーの有意に長い発現を示す組成物であって、二本鎖核酸の順鎖及び逆鎖がそれらの末端のそれぞれで共有結合的に連結されており、前記プロモーターが、非病変細胞での合成バイオマーカー発現より優先的に病変細胞での合成バイオマーカー発現を誘発することで、非病変細胞と比べて病変細胞で発現される合成バイオマーカーの相対濃度が1.0を超える組成物を提供する。
場合により、疾患は、がん、自己免疫疾患(例えば、自己指向性活性を有するT細胞又はリンパ球、又は自己免疫によって損傷を受けた正常細胞)、又は神経変性疾患(例えば、有毒なアミロイドを有する細胞又は有毒なアミロイドの近位にある細胞)であることができる。例示的ながん、自己免疫疾患及び神経変性疾患には、本明細書に記載のもののいずれかなどがある。場合により、その疾患は、ウィルス感染であり得る。例示的なウィルス感染には、HIV、C型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、D型肝炎ウィルス、ヘルペスウィルス、エプスタイン-バーウィルス、サイトメガロウィルス、及びヒトTリンパ球向性ウィルスIII型によって引き起こされるものなどがあるが、これらに限定されない。
場合により、直鎖ベクターは、合成バイオマーカーをコードするDNA配列に作動可能に連結されたプロモーターに隣接する逆方向末端反復(ITR)を含み得るものであり、ITRは、アデノ随伴ウィルス(AAV)に由来する。場合により、AAVはAAV2であることができる。場合により、プロモーターは、対象者における複数の病変細胞において選択的に合成バイオマーカーの発現を駆動し得る。
場合により、プロモーターは細胞型特異性を有し得る。場合により、プロモーターは汎がん特異的プロモーターである。場合により、プロモーターはがん特異的プロモーターであり得る。場合により、プロモーターは、本明細書に記載の特定のプロモーターのいずれかであり得る。
場合により、合成バイオマーカーは、MRIレポーター、PETレポーター、SPECTレポーター、光音響レポーター、生物発光レポーター、蛍光レポーター、化学発光レポーター、発光レポーター、比色レポーター、定量可能な核酸バイオマーカー及びそれらの組み合わせ、並びにそれらの任意の組み合わせを含み得る。検出可能な核酸バイオマーカーは、リボザイム、自己スプライシングイントロン、RNAヘアピン、マイクロRNA、又はそれらのバーコード化バージョン、又は他のタイプの定量可能なRNAであり得る。定量可能な核酸バイオマーカーは、定量的PCR又はハイブリダイゼーションベースの技術によって検出可能な特有の配列を含み得る。
一部の態様において、本開示は、(a)合成バイオマーカーをコードするDNA配列に作動可能に連結されたプロモーターを含む二本鎖核酸を含む直鎖ベクターを含むプラスミドDNA又はミニサークルDNAと比べて、合成バイオマーカーの有意に長い発現を示す組成物であって、二本鎖核酸の順鎖及び逆鎖がそれらの末端のそれぞれで共有結合的に連結されている組成物を対象者に投与すること;及び(b)合成バイオマーカーを検出することを含む病変細胞の確認方法であって、前記合成バイオマーカーが、対象者において非病変細胞での合成バイオマーカーの発現より優先的に病変細胞で発現されることで、非病変細胞に対する病変細胞で発現される合成バイオマーカーの相対濃度が1.0より高い方法を提供する。
合成バイオマーカーが非侵襲的イメージング法によって検出可能なポリペプチドバイオマーカーである場合、病変細胞における合成バイオマーカーの発現を誘発する組成物を対象者に投与することが関与する方法は、(d)対象者の体内で病変細胞を位置決めすることをさらに含み得る。位置決めは、特定の解像度、例えば10mm~10cm、少なくとも10mm、又は最大10cmに関連付けることができる。位置決めは、特定の最小検出可能腫瘍サイズ、例えば、3mm3~10cm3の腫瘍サイズに関連し得る。場合により、特定の最小範囲は、1cm3~10cm3、又は900mm3~1cm3、又は800mm3~900mm3、又は700mm3~800mm3、又は600mm3~700mm3、又は500mm3~600mm3、又は400mm3~500mm3、又は300mm3~400mm3、又は200mm3~300mm3、又は100mm3~200mm3、又は50mm3~100mm3、又は10mm3~50mm3、又は3mm3~10mm3のサイズであり得る。場合により、非侵襲的イメージングスキャン(PET、MRI、SPECTなど)で位置決めが行われる。場合により、イン・サイツでの外科的介入時に、例えば、視覚検査の使用(視界吸収レポーターの場合)を用いることで、又は蛍光励起と組み合わせた視覚検査を用いることで位置決めが行われる。
場合により、上記の追加の位置決め段階の後に、検出された及び/又は位置決めされた病変細胞を除去するための外科的段階を行うことがある。外科的段階は、バイオマーカーをコードする組成物を投与する、及び/又は病変細胞を位置決めする関係者と同じ又は異なる関係者によって実施され得る。外科的段階は、病変細胞又は病変細胞に関連する腫瘍の外科的切除であることができる。外科的又は非外科的除去段階には、放射線手術(ガンマナイフ、Reflexion、Cyberknife、及び標的電離放射線を用いて病変細胞を殺す関連技術などがあるが、これらに限定されない)などの低侵襲殺滅技術が関与し得る。
場合により、当該組成物は、対象者に対して、静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、又は腫瘍近位投与される。腫瘍近位的にとは、腫瘍の近位内の組織への投与、又はリンパ系を介して腫瘍にアクセス可能であると予測される領域(例えば、隣接するリンパ節)への投与を示し得る。腫瘍内又は腫瘍近位アプローチには、例えば、超音波内視鏡検査(例:Shirley et al., Gastroenterol Res Pract. 2013;2013:207129を参照)又は気管支鏡(例:Rojas-Solano et al. J Bronchology Interv Pulmonol. 2018 Jul;25(3):168-175を参照)などの追加のイメージング技術の使用が関与し得る。一部の実施形態において、当該組成物は、頸部、滑車上顆、鎖骨上、頸部、腋窩、縦隔、滑車上、腸間膜、鼠径部、大腿部、又は膝窩リンパ節のうちの少なくとも一つに投与される。場合により、リンパ節に基づく投与は、組織領域への集中的な局所送達の方法として役立つ可能性がある。
場合によっては、病変細胞の検出は、少なくとも約50%、少なくとも約53%、少なくとも約55%、少なくとも約57%、少なくとも約60%、少なくとも約50%63%、少なくとも約65%、少なくとも約67%、少なくとも約70%、少なくとも約72%、少なくとも約75%、少なくとも約77%、少なくとも約78%、少なくとも約79%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、83%、少なくとも約84%、85%、少なくとも約86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、又はこれらの値の間の任意の範囲の精度を有し得る。場合により、病変細胞の検出は、最大で約53%、55%、57%、60%、63%、65%、67%、70%、72%、75%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%、99.9%、又はこれらの値の間の任意の範囲の精度を有し得る。
場合により、病変細胞の検出は、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はこれらの値の間の任意の範囲の感度を有し得る。場合により、病変細胞の検出は、最大で約81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はこれらの値の間の任意の範囲の感度を有することができる。
場合により、病変細胞の検出は、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はこれらの値の間の任意の範囲の特異性を有し得る。場合によっては、病変細胞の検出は、最大で約81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はこれらの値の間の任意の範囲の特異性を有し得る。
場合により、病変細胞の検出は、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、95.2%、95.5%、95.7%、96%、96.2%、96.5%、96.7%、97%、97.2%、97.5%、97.7%、98%、98.2%、98.5%、98.7%、99%、99.2%、99.5%、99.7%、又は99.9%、又はこれらの値の間の任意の範囲の負の予測値(NPV)を有し得る。場合により、病変細胞の検出は、少なくとも約81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、95.2%、95.5%、95.7%、96%、96.2%、96.5%、96.7%、97%、97.2%、97.5%、97.7%、98%、98.2%、98.5%、98.7%、99%、99.2%、99.5%、99.7%、又は99.9%、又はこれらの値の間の任意の範囲のNPVを有し得る。
場合により、病変細胞の検出は、少なくとも約30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、60%、63%、65%、67%、70%、72%、75%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83 %、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%、又はこれらの値の間の任意の範囲の陽性予測値(PPV)を有し得る。場合により、病変細胞の検出は、最大で約31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、60 %、63%、65%、67%、70%、72%、75%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はこれらの値の間の任意の範囲のPPVを有し得る。
場合により、病変細胞の検出には、対象者に対して実施される非侵襲的イメージング法を使用することが関与し得る。非侵襲的イメージング法は、光音響、MRI、SPECT、又はPETイメージングであり得る。そのイメージング法は、対象者への組成物投与から少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約16時間、少なくとも約24時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約3日間、少なくとも約4日間、少なくとも約5日間、少なくとも約6日間、少なくとも約7日間、少なくとも約8日間、少なくとも約9日間、少なくとも約10日間、少なくとも約11日間、少なくとも約12日間、少なくとも約13日間、少なくとも約14日間、少なくとも約15日間、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、少なくとも約6ヶ月、又は少なくとも約1年間行うことができる。そのイメージング法は、対象者への組成物投与から最大約15分、最大約30分、最大約1時間、最大約2時間、最大約4時間、最大約8時間、最大約16時間、最大約24時間、最大約36時間、最大約48時間、最大約3日間、最大約4日間、最大約5日間、最大約6日間、最大約7日間、最大約8日間、最大約9日間、最大約10日間、最大約11日間、最大約12日間、最大約13日間、最大約14日間、最大約15日間、最大約1ヶ月、最大約2ヶ月、最大約3ヶ月、最大約4ヶ月、最大約5ヶ月、最大約6ヶ月、又は最大約1年間行うことができる。一部の実施形態において、イメージング法は、対象者への組成物の投与後に複数回実行され得る(例えば、経時的な合成バイオマーカーレベルのモニタリングを行うため)。イメージング方法は、対象者に組成物を投与した後、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、又は25回実行することができる。イメージング方法は、対象者に組成物を投与した後、週1回又は月1回実施することができる。
場合により、病変細胞の検出には、対象者からの生体サンプルからの検出が関与し得る。場合により、当該方法は、対象者から生体サンプルを単離することを含み得る。生体サンプルは、対象者から非侵襲的方法によって採取されたサンプルであり得る。例示的な非侵襲サンプルには、唾液、痰、汗、尿、便、精液、粘液、頸膣分泌物、乳汁、粘膜分泌物、涙、及び頬上皮スワブ掻き取り物など、外部からアクセス可能な組織の自然に放出された身体物質又は非破壊的掻き取り物からなるサンプルなどがあるが、これらに限定されない。生体サンプルは、対象者から低侵襲的方法によって採取されたサンプルであり得る。例示的な低侵襲性サンプルには、血液サンプル又はそれの画分(例えば、静脈穿刺又は毛細管によって得られる)、胸水サンプル(例えば、胸腔穿刺によって得られる)、羊水サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)、及び胃液サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)などがあるが、これらに限定されない。例えば、胃洗浄によって得られる)。生体サンプルは、皮膚生検サンプル(例えば、パンチ生検、薄片生検、樋状掻爬生検、楔状生検、切開生検、又は切除生検によって得られる)、骨髄サンプル(例えば、吸引生検によって得られる)、リンパ節又は乳房生検(例えば、細針吸引、コア針生検、真空補助生検、又は画像案内式生検によって得られる)、外科的生検サンプル(例えば、切除又は切開生検によって得られる内臓のもの)、又は口、消化管、肺、膀胱若しくは尿路の生検サンプル(例えば、内視鏡検査で得られるもの)などの生検によって得られるサンプルであることができる。
場合により、検出は、組成物を対象者に投与してから一定期間行うことができる。その期間は、組成物を対象者に投与してから少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約16時間、少なくとも約24時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約3日間、少なくとも約4日間、少なくとも約5日間、少なくとも約6日間、少なくとも約7日間、少なくとも約8日間、少なくとも約9日間、少なくとも約10日間、少なくとも約11日間、少なくとも約12日間、少なくとも約13日間、少なくとも約14日間、少なくとも約15日間、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、又は少なくとも約6ヶ月であることができる。その期間は、組成物を対象者に投与してから、最大約15分、最大約30分、最大約1時間、最大約2時間、最大約4時間、最大約8時間、最大約16時間、最大約24時間、最大約36時間、最大約48時間、最大約3日間、最大約4日間、最大約5日間、最大約6日間、最大約7日間、最大約8日間、最大約9日間、最大約10日間、最大約11日間、最大約12日間、最大約13日間、最大約14日間、最大約15日間、最大約1ヶ月、最大約2ヶ月、最大約3ヶ月、最大約4ヶ月、最大約5ヶ月、又は最大約6ヶ月であることができる。一部の実施形態において、生体サンプルを取得することができ、組成物を対象者投与した後に複数回、バイオマーカー検出プロトコールを実行することができる(例えば、経時的な合成バイオマーカーレベルのモニタリングを行うため)。生体サンプルからの検出は、対象者に組成物を投与した後、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、又は25回行うことができる。生体サンプルからの検出は、対象者に組成物を投与した後、週1回又は月1回行うことができる。
正常な臓器組織からのバックグラウンドバイオマーカー発現を低減するための設計及び方法
一部の態様において、本開示は、合成バイオマーカーを発現するベクターを含む組成物であって、当該合成バイオマーカーが、病変細胞と比べて正常な器官細胞において約10%以下の発現を示す組成物を提供する。場合により、前記臓器は、肝臓、腎臓、脾臓、又はそれらの組み合わせであることができる。場合により、前記ベクターは、合成バイオマーカーに作動可能に連結されたプロモーターをコードする組換え核酸を含むことができる。
プロモーターは、汎がん特異的プロモーター、がん特異的プロモーター、又は本明細書に記載の特異的プロモーターのいずれかを含み得る。
合成バイオマーカーには、MRIレポーター、PETレポーター、SPECTレポーター、光音響レポーター、生物発光レポーター、自家蛍光レポーター、化学発光レポーター、発光レポーター、比色レポーター、定量可能な核酸、及びそれらの任意の組み合わせが含まれ得る。検出可能な核酸は、リボザイム、自己スプライシングイントロン、RNAヘアピン、マイクロRNA、又はそれらのバーコード化バージョン、又は他のタイプの定量可能なRNAであり得る。定量可能な核酸は、定量的PCR又はハイブリダイゼーションベースの技術によって検出可能な特有の配列を含み得る。
ベクターは、正常な肝臓、脾臓、又は腎臓細胞における核酸配列の転写又はmRNA半減期をサイレンシング又は減衰させる調節要素を含み得る。調節要素は、組換え核酸の転写されているが非翻訳領域にある1以上のmiRNA標的配列を含み得る。1以上のmiRNA標的配列の存在は、組換え核酸配列からの発現を阻害し得る。1以上のmiRNA標的配列は、少なくとも一つの組織特異的miRNAに対する少なくとも一つのmiRNA標的配列を含み得る。少なくとも一つの組織特異的miRNAは、正常な肝臓、腎臓、又は脾臓組織で豊富化された少なくとも一つのmiRNAを含み得る。正常な肝組織で豊富化された少なくとも一つのmiRNAは、miR-122、miR-33、miR-33*、miR-223、miR-30c、miR-144、miR-148a、miR-24、miR-29、又はそれらの任意の組み合わせを含み得るが、これらに限定されるものではない。
当該組成物は、本明細書に記載のトランスフェクション剤を含み得る。
合成又は人工細胞の設計/合成バイオマーカーとともに使用する方法
一部の態様において、本開示は、非病変細胞におけるバイオマーカーの発現より優先的に病変細胞におけるバイオマーカーの発現を誘発することで、生体細胞又はマクロファージの一つ又は多くの機能を模倣する操作粒子を提供する。非病変細胞と比べて病変細胞で発現されるバイオマーカーの相対濃度比を1.0より大きくすることを含む、生体細胞又はマクロファージの一つ又は多くの機能を模倣する操作粒子を提供する。
操作粒子は、人工細胞、最小細胞、又は脂質封入合成粒子であることができる。人工細胞の製造は、例えばBastiaan et al. Acc. Chem. Res., 2017, 50 (4), pp 769-777(参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている。操作粒子は、生体膜、高分子膜、単純なポリマー、架橋タンパク質、脂質膜、又は精製された成分とともにイン・ビトロ又はイン・ビボでナノ粒子、リポソーム、ポリマーソーム、エキソソーム、微小胞、アポトーシス小胞、輸送小胞、シナプス小胞、分泌小胞、又はマイクロカプセルに形成されたポリマー-脂質複合体を含み得る。操作粒子は、膜貫通キメラタンパク質、又は粒子内シグナル伝達ドメインに作動可能に連結された粒子外特異的結合ドメインを含む天然タンパク質を含むことができ、粒子内シグナル伝達ドメインは、操作粒子内の少なくとも一つの酵素反応を活性化することができる。操作粒子は、合成バイオマーカーをコードする核酸配列を含むことができ、少なくとも一つの酵素反応により、操作粒子内で合成バイオマーカーが生成する。例示的な合成バイオマーカーには、本明細書に記載の任意のレポーターなどがある。粒子外特異的結合ドメインは、scFv又はFab断片を含み得る。操作粒子は、無傷の細胞から単離された細胞質及び他の成分を含み得る。操作粒子は、細胞タンパク質、DNA、合成遺伝子回路、オルガネラ、ATP、酵素、NADP、転写因子、ヌクレオチド、又は無細胞転写翻訳抽出物などの、精製された組換え高分子成分又は高分子成分を含み得るが、これらに限定されない。
疾患の検出及び/又は対象者の疾患のプロファイル生成のための多重組み合わせバイオマーカーを使用する合成バイオマーカー設計及び方法
一部の態様において、本開示は、少なくとも一つのベクターであって、当該少なくとも一つのベクターが、複数の異なる核酸配列に作動可能に連結された複数の異なるプロモーターを含み、当該プロモーターが、細胞中の複数の核酸配列の発現を駆動して、複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列を生成し、当該プロモーターが、対象者における非病変細胞での前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の発現より優先的に病変細胞における複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の発現を誘発することで、非病変細胞と比べて病変細胞で発現される複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカーの相対比が1.0より大きくなるベクターを提供する。一部の実施形態において、前記プロモーターのそれぞれは、前記対象者における非病変細胞での前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の発現より優先的に病変細胞での前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の発現を誘発することで、前記非病変細胞と比べて前記病変細胞で発現される前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカーの相対比が1.0より大きくなる。
一部の態様において、本開示は、対象者の疾患のプロファイルを生成する方法を提供する。当該方法は、前記対象者の1以上の細胞を複数の遺伝子構築物と接触させることを含み、前記複数の遺伝子構築物は、それぞれ複数のバーコード分子に作動可能に連結された複数の疾患活性化プロモーターを含み、当該疾患活性化プロモーターは、疾患に影響を受けた細胞での対応するバーコード分子の発現を駆動する。さらに、当該方法は、プロファイルを生成するために複数のバーコード分子の発現レベルを定量することを含む。一部の実施形態では、当該方法は、疾患又はそれのないことを検出するために分類器(機械学習又は分類器アルゴリズム)を用いる前記複数の疾患活性化プロモーターに対応するバーコード分子の発現レベルを含む生成したプロファイルに基づいて疾患を検出することをさらに含む。
比較的大きいグループ内の特有の構成員に専用ラベルを帰属させることにより、バーコードは、多くの構成員のより大きな及びより複雑な混合物(例えば、同じ細胞内で発現される複数のプロモーター-レポーター構築物)の文脈内でその構成員を識別及び定量する機会(例えば、特定のがん特異的プロモーターの制御下でのレポーターの発現)を与え、そして複雑な混合物から単一の構成員を単離する機会を提供する。例えば、核酸に基づくバーコードの場合、塩基対の相補性に基づくバーコードのハイブリダイゼーションを用いて、前記捕捉事象によって混合物を捕捉及び単離するか、さもなければ複雑さを低下させることができる。ペプチドに基づくバーコードの場合、免疫捕捉又はリガンドと受容体の相互作用を含む特有の特徴を用いて、前記捕捉事象によって混合物を捕捉及び単離するか、さもなければ複雑さを低下させることができる。
この方法は、少なくとも55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%以上のAUC(曲線下面積)値で前記疾患又はそれのないことを検出することをさらに含む。この方法はさらに、少なくとも55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%以上の特異性で前記疾患又はそれのないことを検出することを含む。この方法はさらに、少なくとも55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%以上の感度で前記疾患又はそれのないことを検出することを含む。
第1ラウンドのスクリーニングにおいてバーコード分子レベルを定量し、特定の疾患、例えば特定のがん(すなわち、乳がん)、又は特定の組織起源内のがんを決定した後、前記特定のがん(すなわち、乳がん)活性化プロモーターをエクス・ビボ又はイン・ビボで用いて、第1ラウンドのスクリーニングを通過した同じ対象者の1以上の細胞をトランスフェクションすることができる。以降のラウンド(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上)は、次のラウンド(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上)は、疾患の識別(組織の起源の識別を含む)の精度を高めるのに役立ち得る。
一部の実施形態では、1以上の細胞を接触させる方法は、エクス・ビボで実施することができる。一部の実施形態では、1以上の細胞を接触させる方法は、イン・ビボで実施することができる。
一部の実施形態では、前記少なくとも一つのベクターは、上記の全ての要素を含む単一のベクターであり得る。一部の実施形態において、前記少なくとも一つのベクターは、それぞれが別個のプロモーターを含む複数のベクターであり得る。一部の実施形態において、それぞれが別個のプロモーターを含む前記複数のベクターのそれぞれはまた、別個のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列を含む。前記少なくとも一つのベクターが、それぞれが別個のプロモーターを含む複数のベクターである場合、当該ベクターは、互いに少なくとも8時間、少なくとも12時間、少なくとも16時間、少なくとも24時間、少なくとも32時間、少なくとも48時間、少なくとも56時間、又は少なくとも72時間内で投与され得る。前記最大で一つのベクターが、それぞれが別個のプロモーターを含む複数のベクターである場合、当該ベクターは、互いに最大で8時間、最大で12時間、最大で16時間、最大で24時間、最大で32時間、最大で48時間、最大で56時間、又は最大で72時間内で投与され得る。
一部の実施形態において、前記別個のプロモーターは、疾患活性化プロモーターである。一部の実施形態において、前記疾患活性化プロモーターは、本明細書で開示のがん活性化プロモーターである。一部の実施形態において、前記複数のがん活性化プロモーターは、異なる組織起源内の複数のがんにおいて活性化されるプロモーターを含む。例えば、前記複数のがん活性化プロモーターは、肺組織内の肺がんで活性化される第1のプロモーター、肝臓組織内の肝臓がんで活性化される第2のプロモーター、乳房組織内の乳がんで活性化される第3のプロモーター、膵臓組織内の膵臓がんで活性化される第4のプロモーターなどを含む。一部の実施形態では、前記複数のがん特異的プロモーターが、複数の(例えば、2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、25以上、又は30以上の)異なる組織起源で活性化される。
一部の実施形態において、前記複数のがん特異的プロモーターは、1以上の異なる種類のがんにおいて活性化された後、検出において強いシグナルを生じる第1のプロモーターを含む。例えば、プロモーターMMP11は、BLCA、BRCA、CESE、CHOL、COAD、ESCA、HNSC、LUAD、LUSC、PAAD、OV、READ、STAD、SARCなどのがんで活性化された後に検出で強いシグナルを生成する。実施形態では、前記複数のがん特異的プロモーターは、低いバックグラウンドシグナルを生成する第2のプロモーターを含む。例えば、プロモーターMMP13は、MMP13が活性化されていないがんの種類の検出において、ほとんど存在しないシグナルを生成する。一部の実施形態において、前記複数のがん特異的プロモーターは、高いシグナル/バックグラウンドシグナル比を有する第3のプロモーターを含む。例えば、プロモーターMMP12は、MMP12が活性化され得る特定のがん種において活性化された後に検出において十分な量のシグナルを生成し、同時に、MMP12が活性化されるように設計されていない特定のがん種での検出において低いシグナルを生成する。ある種の実施形態において、前記複数のがん特異的プロモーターは、本明細書に開示の3種類全てのプロモーターを含む。ある種の実施形態において、前記複数のがん特異的プロモーターは、検出において高いシグナルを有する1以上のプロモーター及び検出において低いバックグラウンドシグナルを有する1以上のプロモーターを含む。ある種の実施形態において、前記複数のがん特異的プロモーターは、検出において高いシグナルを有する1以上のプロモーター、及び高いシグナル/バックグラウンドシグナル比を有する1以上のプロモーターを含む。ある種の実施形態において、前記複数のがん特異的プロモーターは、検出において低いバックグラウンドシグナルを有する1以上のプロモーター、及び高いシグナル/バックグラウンドシグナル比を有する1以上のプロモーターを含む。
ある種の実施形態において、前記複数の疾患活性化プロモーターは、選択されたグループの組織起源に対して選択的であり、そこで活性化される複数のがん活性化プロモーターを含む。例えば、前記複数の疾患活性化プロモーターは、乳房、肺、肝臓などの複数の組織に対して選択的であり、そこで活性化される1以上のプロモーターを含む。一部の実施形態では、前記複数の疾患活性化プロモーターは、同じ組織起源に対して選択的であり、そこで活性化される複数のがん活性化プロモーターを含む。例えば、前記複数の疾患活性化プロモーターは、いくつかの異なるプロモーターを含み、それらのそれぞれは、乳房組織などの同じ組織に対して選択的であり、そこで活性化される。
ある種の実施形態において、前記複数の疾患活性化プロモーターは、それぞれ同じ組織起源内のがんの複数の異なる分子サブタイプで活性化される複数のがん活性化プロモーターを含む。例えば、前記複数の疾患活性化プロモーターは、ルミナルA乳がん、ルミナルB乳がん、トリプルネガティブ/基底様乳がん、HER2豊富乳がん、及び/又は正常様乳がんにおいて活性化される複数の疾患特異的プロモーターを含む。前記複数の疾患活性化プロモーターは、CMS1、CMS2、CMS3、及び/又はCMS4結腸直腸がんにおいて活性化される複数の疾患特異的プロモーターを含む。ある種の実施形態において、前記複数の疾患活性化プロモーターは、組織起源内のがんの一つの分子サブタイプで活性化される複数のがん活性化プロモーターを含む。例えば、前記複数の疾患活性化プロモーターは、ルミナルA乳がんで活性化される複数の異なるプロモーターを含む。ある種の実施形態において、前記複数の疾患活性化プロモーターは、組織起源内のがんの一つのステージで活性化される2以上の異なるがん活性化プロモーターを含む。ある種の実施形態において、前記複数の疾患活性化プロモーターは、組織起源内の分子サブタイプを有するがんの異なるステージで活性化される疾患特異的プロモーターを含む。
場合により、疾患は、がん、自己免疫疾患(例えば、自己指向性活性を有するT細胞又はリンパ球、又は自己免疫によって損傷を受けた正常細胞)、又は神経変性疾患(例えば、有毒なアミロイドを有する細胞又は有毒なアミロイドの近位にある細胞)である。例示的ながんには、癌腫、肉腫、リンパ腫、白血病、及び腺腫などがあるが、これらに限定されない。癌腫は、肺、乳房、結腸などの身体の内部及び外部を覆う細胞から発生する可能性がある。肉腫は、骨、軟骨、脂肪、結合組織、筋肉、及び他の支持組織にある細胞から発生する可能性がある。リンパ腫は、リンパ節や免疫系組織で発生する可能性がある。白血病は骨髄で発生し、血流に蓄積する可能性がある。腺腫は、甲状腺、下垂体、副腎、及び他の腺組織で発生する可能性がある。がんの種類の具体的な例示的な例には、本開示による方法による検出に適したものが含まれ、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質がん、AIDS関連がん、AIDS関連リンパ腫、肛門がん、付属器がん、星状細胞腫、基底細胞癌、胆管がん、膀胱がん、骨腫瘍、例えば小脳星状細胞腫、脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫、髄芽細胞腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、視覚経路及び視床下部神経膠腫、乳がん、気管支腺腫、バーキットリンパ腫、原発不明の癌、中枢神経系リンパ腫、小脳星状細胞腫、子宮頸がん、小児がん、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性障害、結腸がん、皮膚T細胞リンパ腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、子宮内膜がん、表皮腫、食道がん、ユーイング肉腫、胚細胞腫瘍、胆嚢がん、胃がん、消化管カルシノイド腫瘍、消化管間質腫瘍、神経膠腫、毛細胞白血病、頭頸部がん、心臓がん、肝細胞(肝臓)がん、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼内黒色腫、膵島細胞癌、カポシ肉腫、腎臓がん、喉頭がん、唇及び口腔がん、脂肪肉腫、肝臓がん、非小細胞及び小細胞肺がんなどの肺がん、リンパ腫、白血病、マクログロブリン血症、骨/骨肉腫の悪性線維性組織球腫、髄芽細胞腫、黒色腫、中皮腫、潜在性原発を伴う転移性扁平頸部がん、口がん、多発性内分泌腫瘍症候群、骨髄異形成症候群、骨髄性白血病、鼻腔及び傍鼻洞がん、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺がん、口腔がん、口腔咽頭がん、骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣胚細胞腫瘍、膵臓がん、膵臓がん膵島細胞、副鼻腔及び鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、松果体星状細胞腫、松果体胚腫、下垂体腺腫、胸膜肺芽細胞腫、形質細胞新生物、原発性中枢神経系リンパ腫、前立腺がん、直腸がん、腎細胞がん、腎盂及び尿管移行細胞がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫、皮膚がん、皮膚がんメルケル細胞、小腸がん、軟組織肉腫、扁平上皮がん、胃がん、T細胞リンパ腫、咽喉がん、胸腺腫、胸腺癌、甲状腺がん、栄養芽細胞性腫瘍(妊娠中)、原発部位不明のがん、尿道がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、ワルデンシュトレーム型マクログロブリン血症、ウィルムス腫瘍、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、膀胱尿路癌、乳管癌、乳腺小葉癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸直腸腺癌、食道癌、胃腺癌、多形性神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、腎臓嫌色素癌、腎臓明細胞癌、腎臓乳糖細胞癌、低悪性度神経膠腫、肺腺癌、肺扁平上皮癌、中皮腫、卵巣漿液性腺癌、膵管腺癌、傍神経節腫及び褐色細胞腫、前立腺腺癌、肉腫、皮膚黒色腫、精巣胚細胞がん、胸腺腫、甲状腺乳頭癌、子宮癌肉腫、子宮体類内膜癌、ブドウ膜黒色腫、唇黒色腫、紡錘細胞癌、脂肪肉腫、鼻肉腫、乳腺癌、インスリン腫、骨肉腫、マスト細胞腫瘍、血管肉腫、非小細胞肺癌(NSCLC)、辺縁リンパ腫、悪性黒色腫、又は慢性リンパ球性白血病などがある。
場合により、当該疾患は、ウィルス感染であり得る。例示的なウィルス感染には、HIV、C型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、D型肝炎ウィルス、ヘルペスウィルス、エプスタインバーウィルス、サイトメガロウィルス、及びヒトTリンパ球向性ウィルスIII型によって引き起こされるものなどがあるが、これらに限定されない。
場合により、当該疾患は、自己免疫疾患であり得る。例示的な自己免疫疾患には、アカラシア、アディソン病、成人スティル病、無ガンマグロブリン血症、アレタ脱毛症、アミロイドーシス、強直性脊椎炎、抗GBM/抗TBM腎炎、抗リン脂質症候群、自己免疫性血管浮腫、自己免疫性自律神経障害、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性肝炎、自己免疫性内耳疾患(AIED)、自己免疫性心筋炎、自己免疫性卵巣炎、自己免疫性精巣炎、自己免疫性膵炎、自己免疫性網膜症、自己免疫性蕁麻疹、軸索及び神経神経障害(AMAN)、バロ病、ベーチェット病、良性粘膜気腫、良性気腫、キャッスルマン病(CD)、セリアック病、チャガス病、慢性炎症性脱髄性多発神経障害(CIDP)、慢性再発性多発性骨髄炎(CRMO)、チャーグ-ストラウス症候群(CSS)又は好酸球性肉芽腫症(EGPA)、瘢痕性類天疱瘡、コーガン症候群、寒冷凝集素性疾患、先天性心臓ブロック、コクサッキー心筋炎、CREST症候群、クローン病、ヘルペス性皮膚炎、皮膚筋炎、デビック病(視神経脊髄炎)、円板状狼瘡、ドレスラー症候群、子宮内膜症、好酸球性食道炎(EoE)、好酸球性筋膜炎、結節性紅斑、エッセンシャル混合クリオグロブリン血症動脈炎(側頭動脈炎)、巨細胞性心筋炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、多発血管炎を伴う肉芽腫症、グレーブス病、ギランバレー症候群、橋本甲状腺炎、溶血性貧血、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病(HSP)、妊娠性疱疹又は妊娠性類天疱瘡、化膿性汗腺炎(HS)(反対型ざ瘡)、低ガンマグロブリン血症、IgA腎症、IgG4関連硬化性疾患、免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、封入体筋炎(IBM)、間質性嚢胞炎(IC)、若年性関節炎、若年性糖尿病(I型糖尿病)、若年性筋炎(JM)、川崎病、ランベンルト-イートン症候群、白血球破砕性血管炎、扁平苔癬、硬化性苔癬、木質結膜炎、線形IgA病(LAD)、狼瘡、慢性ライム病、メニエール病、顕微鏡的多発血管炎(MPA)、混合結合組織病(MCTD)、ムーレン潰瘍、ムチャハーバーマン病、多巣性運動ニューロパチー(MMN)又はMMNCB、多発性硬化症、重力性筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、新生児狼瘡、視神経脊髄炎、好中球減少症、眼の瘢痕性類天疱瘡、視神経炎、パリンドローム性リウマチ(PR)、PANDAS、傍腫瘍性小脳変性症(PCD)、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、パリー・ロンバーグ症候群、毛様体扁平部炎(末梢性ブドウ膜炎)、パーソネージ-ターナー症候群、天疱瘡、末梢神経障害、末梢性脳脊髄炎、悪性貧血(PA)、POEMS症候群、結節性多発性動脈炎、多腺性症候群I型、II型、III型、リウマチ性多発性筋痛、多巣性筋炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、原発性胆道肝硬変、原発性硬化性胆管炎、プロゲステロン皮膚炎、乾癬、乾癬性関節炎、赤芽球癆(PRCA)、壊疽性膿皮症、レイノー現象、反応性関節炎、反射性交感神経性ジストロフィー、再発性多軟骨炎、下肢静止不能症候群(RLS)、後腹膜線維症、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、シュミット症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、精子及び精巣の自己免疫、全身硬直症候群(SPS)、亜急性細菌性心内膜炎(SBE)、ササック症候群、交感神経性眼炎(SO)、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨大細胞動脈炎、血小板減少性紫斑病(TTP)、トロサハント症候群(THS)、横脊髄炎、I型糖尿病、潰瘍性大腸炎(UC)、未分化結合組織疾患(UCTD)、ブドウ膜炎、血管炎、硝子体炎、及びフォークト・小柳・原田病などがあるが、これらに限定されない。
場合により、当該疾患は、神経変性疾患であり得る。神経変性疾患には、多発性硬化症(MS)、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、及び筋萎縮性側索硬化症(ALS)、又はヘルペスウィルス科、ポリオーマウィルス科、ボルナウィルス科、オルトミクソウィルス科、パラミクソウィルス科、ラブドウィルス科、フラビウィルス科、ピルコナウィルス科、又はレトロウィルス科のウィルスによる感染による神経変性などがあるが、これらに限定されるものではない(Zhou et al., Virol J. 2013;10:172を参照)。
場合により、当該疾患は、ウィルス感染であり得る。例示的なウィルス感染には、HIV、C型肝炎ウィルス、B型肝炎ウィルス、D型肝炎ウィルス、ヘルペスウィルス、エプスタインバーウィルス、サイトメガロウィルス、及びヒトTリンパ球向性ウィルスIII型によって引き起こされるものなどがあるが、これらに限定されない。
場合により、複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列のうちの少なくとも一つは、非侵襲的イメージングによって検出可能なポリペプチドの配列を含み得る。このような非侵襲的イメージング法には、MRIイメージング、PETイメージング、SPECTイメージング、光音響イメージング、及び生物発光イメージングなどがある。MRIイメージングで検出可能な合成バイオマーカーポリペプチドには、フェリチン(又はパイロコッカス・フリオスス(Pyrococcus furiousus)フェリチン変異体L55P、F57S、F123Sなどのそれの変異体)、又はランタニド結合タンパク質(又はDaughtry et al., ChemBioChem 2012, 13, 2567-2574に記載のLBT-ユビキチン融合物などのそれの操作融合物)などのポリペプチド造影剤などがある。PET又はSPECTイメージングで検出可能な合成バイオマーカーには、ヒトヨウ化ナトリウム共輸送体(例えば、PET活性ヨウ素/ヨウ化物同位体の投与と組み合わせて、例えばPenheiter et al. Curr Gene Ther. 2012 Feb;12(1):33-47を参照)、HSV-tk又はHSV-sr39tkなどのそれの変異体(例えば、[18F]FHBGなどのポジトロン標識アシクログアノシン又はピリミジン類縁体PETレポーターの投与と組み合わせて、Yaghoubi SS et al., Nat Protoc. 2006;1(6):3069-75)、及びドーパミンD2受容体又はD2R80A又はD2R194Aなどのそれの変異体(例えば、3-(2′-[18F]-フルオロエチル)-スピペロンなどのポジトロン標識D2結合剤の投与と組み合わせて)などがある。光音響イメージングによって検出可能な合成バイオマーカーには、β-ガラクトシダーゼ(例:X-galの投与と組み合わせて)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素、自己蛍光タンパク質(例:GFP、mCherry、又はその誘発体)、非蛍光GFP様色素タンパク質(例えば、aeCP597及びcjBlue及びそれらの誘発体)、バクテリオフィトクロームに基づく近赤外蛍光タンパク質(例えば、IFP1.4、Wi-Phy、IFP1.4rev、IFP2.0、iRFP713、 iRFP720、iRFP713 / V256C、iRFP682、iRFP702、iRFP670、mIFP、iBlueberry、GAF-FP、BphP1-FP / C20S、又はAphBバリアント)、及び可逆的に光スイッチ可能なタンパク質(Dronpa、Dronpa-M159T、BphP1又はそのバリアントなど)などがある。生物発光イメージングによって検出可能な合成バイオマーカーには、ガウシアルシフェラーゼ、ウミシイタケシフェラーゼ、及びフォチヌスルシフェラーゼ(例えば、Branchini et al., Anal. Biochem. 396(2010):290-297に記載の操作Ppy RE8及びRE9バージョンを含む)などのルシフェラーゼ(例えば、本明細書に記載のセレンテラジンの投与と組み合わせて)などがある。一部の実施形態において、合成バイオマーカーは、造影剤、検出可能な分子を産生する酵素、又は検出可能な分子の蓄積を駆動するトランスポーターであることができる。合成バイオマーカーは、対象者の体内でイン・サイツで測定することができる。合成バイオマーカーは、光音響レポーター、生物発光レポーター、自己蛍光レポーター、化学発光レポーター、発光レポーター、若しくは比色レポーター、又はこれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができる。
場合により、前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列は、対象者からの生体サンプル中の検出可能なポリペプチド又は核酸をコードすることができる。バイオマーカーがポリペプチドである場合、そのポリペプチドは、N末端分泌シグナル配列(例えば、CD33又はCD8aからのN末端シグナルペプチド)を含み得る。例示的なポリペプチドバイオマーカーには、光音響レポーター、生物発光レポーター、自家蛍光レポーター、化学発光レポーター、発光レポーター、比色レポーター、及びそれらの任意の組み合わせなどがあるが、これらに限定されるものではない。自家蛍光レポーターには、GFP、mCherry、又はそれらの誘導体などがある。比色レポーターには、β-ガラクトシダーゼ(X-galの投与と組み合わせ)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素などがある。生物発光、化学発光又は発光レポーターには、ガウシアルシフェラーゼ、ウミシイタケルシフェラーゼ、及びホタルルシフェラーゼ(例えば、Branchini et al. Anal. Biochem. 396(2010):290-297に記載の操作Ppy RE8及びRE9バージョンなど)などのルシフェラーゼ類(例えば、本明細書に記載のセレンテラジン類の投与と組み合わせて)などがある。光音響イメージングで検出可能なレポーターには、β-ガラクトシダーゼ(X-galの投与と組み合わせて)及びチロシナーゼなどの色素産生酵素、自己蛍光タンパク質(GFP、mCherry、又はそれらの誘導体など)、非蛍光GFP様色素タンパク質(例えば、aeCP597及びcjBlue及びそれらの誘導体)、バクテリオフィトクローム系の近赤外蛍光タンパク質(例えば、IFP1.4、Wi-Phy、IFP1.4rev、IFP2.0、iRFP713、iRFP720、iRFP713/V256C、iRFP682、iRFP702、iRFP670、mIFP、iBlueberry、GAF-FP、BphP1-FP/C20S、又はAphBバリアント)、及び可逆的光スイッチ可能タンパク質(Dronpa、Dronpa-M159T、及びBphP1又はそのバリアントなど)などがある。合成バイオマーカーは、対象者の身体内でイン・サイツで測定することができる。合成バイオマーカーは、光音響レポーター、生物発光レポーター、自己蛍光レポーター、化学発光レポーター、発光レポーター、若しくは比色レポーター、又はそれらの任意の組み合わせからなる群から選択することができる。
場合により、核酸バイオマーカーは、例えば天然若しくは遺伝子操作miRNA、RNAヘアピン、RNAアプタマー又はそれらのバーコード化バージョンである。前記検出可能な核酸バイオマーカーは、リボザイム、自己スプライシングイントロン、RNAヘアピン、マイクロRNA、又はそれらのバーコードバージョン、又は他の種類の定量可能RNAであることができる。定量可能な核酸は、定量的PCR又はハイブリダイゼーションベースの技術によって検出可能な固有の配列を含み得る。核酸がmiRNAである場合、miRNAは、例えば縮重プライマーに基づくアニーリング及びライゲーション、ポリ(A)ポリメラーゼ標識とそれに続くRT若しくはライゲーション、又はq-PCR、配列決定若しくは電気泳動検出法と組み合わせた連続アダプターライゲーションなどの標準ライブラリー生成技術によって検出することができる。バイオマーカーがポリペプチドである場合、そのポリペプチドは、N末端分泌シグナル配列(例えば、CD33又はCD8aからのN末端シグナルペプチド)を含み得る。
核酸が操作されたmiRNAである場合、その核酸は、ロナルド(Ronald et al., PLoS ON E 11(7):e0159369)らに記載されているSec-miR又はmiR-neg構築物であることができる。このような構築物は、(a)内因的に発現されず、既知の脊椎動物標的を持たないコード配列(例えば、Sec-miR 5′-AAAUGUACUGCGCGUGGAGAC-3′);(b)前記コード配列に隣接する成熟miRNAへのpre-miRNAのプロセシングを提供するmiRバックボーン配列(例えば、miR-155又はmiR-130バックボーン配列);(c)エクソソーム(例:GGAG)へのローディングを強化するEXOモチーフを含む。そのようなmiRNA構築物は、例えば、レポーターポリペプチドをコードする遺伝子の3′-UTRで、又は適切に非毒性のタンパク質(例えば、アクチンやチューブリンなどの内因性構造タンパク質、又はユビキチンなどの高度に発現されるタンパク質)をコードする遺伝子の3′-UTRから発現させることができる。一部の実施形態において、操作miRNAの複数のコピー(例えば、少なくとも2つ、少なくとも4つ)は、タンデムで提供され得る。
ある種の実施形態において、バーコード分子は、前記遺伝子構築物の疾患特異的プロモーターを一意的に識別することができる。バーコード分子は、ヌクレオチド配列又はペプチド配列を含み得る。ある種の実施形態において、バーコード分子は、固有のDNA又はRNAを含み得る。バーコード分子がRNAを含む場合、RNAはmiRNA骨格から処理されたバーコードである。ある種の実施形態において、miRNA骨格は、前記miRNA骨格に由来する5′、3′、及びループ領域、並びに前記バーコードを含むステム領域を含む。ある種の実施形態において、miRNAは、本明細書に記載の操作されたmiRNAであり得る。バーコードがペプチド配列を含む場合、バーコードは酵素レポーターを含む。ペプチド配列は、本明細書に記載のN末端分泌シグナル配列を含み得る。さらに、ペプチド配列は、本明細書に記載の非侵襲的イメージングによって検出可能であり得る。
場合により、少なくとも一つのベクターは、本明細書に記載のベクターのいずれかであり得る。一部の実施形態において、遺伝子構築物は、非ウィルスベクターを含む。一部の実施形態において、非ウィルスベクターはナノプラスミドである。一部の実施形態において、遺伝子構築物は、複製能のない組換えビリオン又はそれに由来する単離された逆方向末端反復(ITR)を含む。一部の実施形態において、ビリオンは、レンチウィルス、アデノ随伴ウィルス、アデノウィルス、又はγ-レトロウィルスビリオンであり得る。一部の実施形態において、ビリオンは、感染した細胞内で主にエピソームゲノムを維持するウィルスに由来する。一部の実施形態において、複製能のないビリオンは、組換えアデノウィルスベクターである。一部の実施形態において、AAVは、血清型1、2、3、4、5、6、8、9、Ad5、Ad-RGD、又はAd-19a/64、又はそれらの疑似型変異体である。
場合により、前記複数の異なる核酸配列に作動可能に連結された複数の異なるプロモーターは、少なくとも一つのプロモーターを含み得る。前記複数の異なる核酸配列に作動可能に連結された複数の異なるプロモーターは、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、又は少なくとも15個のプロモーターを含み得る。前記複数の異なる核酸配列に作動可能に連結された複数の異なるプロモーターは、最大で2、最大で3、最大で4、最大で5、最大で6、最大で7、最大で8、最大で9最大10、最大11、最大12、最大13、最大14、又は最大15個のプロモーターを含み得る。
場合により、複数の異なる核酸配列に作動可能に連結された前記複数の異なるプロモーターは、表2からの少なくとも一つのプロモーターを含み得る。複数の異なる核酸配列に作動可能に連結された前記複数の異なるプロモーターは、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、又は少なくとも15個の表2からのプロモーターを含み得る。複数の異なる核酸配列に作動可能に連結された前記複数の異なるプロモーターは、最大で2、最大で3、最大で4、最大で5、最大で6、最大で7、最大8、最大9、最大10、最大11、最大12、最大13、最大14、又は最大15個の表2からのプロモーターを含み得る。
一部の態様において、本開示は、対象者における疾患の検出方法であって、(a)上記の少なくとも一つのベクターを含む組成物(例えば、複数の異なる核酸配列に作動可能に連結された複数の異なるプロモーターを含み、前記プロモーターが細胞内の前記複数の核酸配列の発現を駆動して複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列を生成し、前記プロモーターが、対象者での非病変細胞における複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の発現より優先的に病変細胞における複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の発現を誘発することで、非病変細胞と比べて病変細胞で発現される複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の相対比が1.0より大きくなる。)を対象者に投与すること;(b)前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列を検出することで、発現プロファイルを得ること;及び(c)前記発現プロファイルに基づいて前記病変細胞を検出することで、前記疾患を検出することを含む方法を提供する。
場合により、対象者における疾患の検出方法は、対象者からのサンプルから前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列を検出することを含む。場合により、この方法は、対象者から生体サンプルを単離することを含み得る。生体サンプルは、対象者から非侵襲的方法によって採取されたサンプルであることができる。例示的な非侵襲サンプルには、自然に流れ出る身体物質又は体外的にアクセス可能な組織の非破壊的掻き取り物、例えば唾液、痰、汗、尿、便、精液、粘液、頸膣分泌物、母乳、粘膜分泌物、涙、及び頬上皮綿棒採取物などがあるが、これらに限定されない。生体サンプルは、対象者から低侵襲的方法によって収集されたサンプルであることができる。例示的な低侵襲性サンプルには、血液サンプル若しくはそれの画分(例えば、静脈穿刺又は毛細管によって得られる)、胸水サンプル(例えば、胸腔穿刺によって得られる)、羊水サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)、及び胃液サンプル(例えば、羊水穿刺によって得られる)などがあるが、これらに限定されない。例えば、胃洗浄によって得られる)。生体サンプルは、皮膚生検サンプル(例えば、パンチ生検、薄片生検、樋状掻爬生検、楔状生検、切開生検、又は切除生検によって得られる)、骨髄サンプル(例えば、吸引生検によって得られる)、リンパ節又は乳房生検(例えば、細針吸引、コア針生検、真空補助生検、又は画像案内式生検によって得られる)、外科的生検サンプル(例えば、切除又は切開生検によって得られる内臓のもの)、又は口、消化管、肺、膀胱若しくは尿路の生検サンプル(例えば、内視鏡検査で得られるもの)などの生検によって得られるサンプルであることができる。
場合により、生体サンプルは、少なくとも一つのベクターを含む組成物の投与から一定期間後に得ることができる。生体サンプルは、少なくとも一つのベクターを含む組成物の投与後、少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約4時間、少なくとも約8時間、少なくとも約16時間、少なくとも約24時間、少なくとも約36時間、少なくとも約48時間、少なくとも約3日、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、少なくとも約10日、少なくとも約11日、少なくとも約12日、少なくとも約13日、少なくとも約14日、少なくとも約15日、少なくとも約1ヶ月、少なくとも約2ヶ月、少なくとも約3ヶ月、少なくとも約4ヶ月、少なくとも約5ヶ月、又は少なくとも約6ヶ月にわたり得ることができる。生体サンプルは、少なくとも一つのベクターを含む組成物の投与後、最大で約15分、最大で約30分、最大で約1時間、最大で約2時間、最大で約4時間、最大で約8時間、最大で約16時間、最大で約24時間、最大約36時間、最大約48時間、最大約3日、最大約4日、最大約5日、最大約6日、最大約7日、最大約8日、最大で約9日、最大で約10日、最大で約11日、最大で約12日、最大で約13日、最大で約14日、最大で約15日、最大で約1か月、最大で約2ヶ月、最大で約3ヶ月、最大で約4ヶ月、最大で約5ヶ月、又は最大で約6ヶ月にわたり取得することができる。一部の実施形態では、生体サンプルを取得することができ、任意のバイオマーカー検出プロトコルを、少なくとも一つのベクターを含む組成物の投与後に複数回実行することができる(例えば、合成バイオマーカーレベルを経時的にモニタリングするため)。生体サンプルは、少なくとも一つのベクターを含む組成物の投与後、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、又は25回得ることができる。生体サンプルは、少なくとも一つのベクターを含む組成物の投与後、週1回又は月1回得ることができる。
場合により、少なくとも一つのベクターを含む組成物は、対象者に対して、静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、又は腫瘍近位投与され得る。腫瘍近位的にとは、腫瘍の近位内の組織への投与、又はリンパ系を介して腫瘍にアクセス可能であると予測される領域(例えば、隣接するリンパ節)への投与を示し得る。腫瘍内又は腫瘍近位アプローチには、例えば、超音波内視鏡検査(例:Shirley et al., Gastroenterol Res Pract. 2013;2013:207129を参照)又は気管支鏡(例:Rojas-Solano et al. J Bronchology Interv Pulmonol. 2018 Jul;25(3):168-175を参照)などの追加のイメージング技術の使用が関与し得る。一部の実施形態において、少なくとも一つのベクターを含む組成物は、頸部、滑車上顆、鎖骨上、頸部、腋窩、縦隔、滑車上、腸間膜、鼠径部、大腿部、又は膝窩リンパ節のうちの少なくとも一つに投与することができる。場合により、リンパ節に基づく投与は、組織領域への集中的な局所送達の方法として役立つ可能性がある。
場合により、少なくとも一つのベクターを含む組成物は、本明細書に記載のトランスフェクション剤を含み得る。
場合により、少なくとも一つのベクターを含む組成物は、本明細書に記載の薬学的に許容される担体を含み得る。
場合により、対象者における疾患の検出方法は、機械学習又は分類器アルゴリズムを前記発現プロファイルに適用することを含むことができ、前記機械学習又は分類器アルゴリズムは、病変細胞を示す発現プロファイルを非病変細胞を示す発現プロファイルから区別するよう構成されている。
機械学習又は分類器アルゴリズムは、一般に、コンピュータシステムによって実行される教師あり学習及び分類アプローチを指す。教師あり学習アプローチでは、2以上の群(例えば、罹患及び非罹患)からのサンプルの群を統計的分類方法で分析する。バイオマーカーの有/無/レベルデータを、2以上の群間を区別する分類器として使用できる。次に、新しいサンプルを分析して、分類器がその新しいサンプルを2以上の群の一つに関連付けることができるようにできる。一般的に使用される管理された分類器/分類器アルゴリズムには、ニューラルネットワーク(多層パーセプトロン)、サポートベクターマシン、k最近傍、ガウス混合モデル、ガウス、ナイーブベイズ、決定木、動径基底関数(RBF)分類器などがあるが、これらに限定されるものではない。線形分類法には、フィッシャーの線形判別、ロジスティック回帰、単純ベイズ分類器、パーセプトロン、及びサポートベクターマシン(SVM)などがある。本発明で使用するための他の分類器/分類器アルゴリズムには、二次分類器、k最近傍、ブースティング、決定木、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、パターン認識、ベイジアンネットワーク及び隠れマルコフモデルなどがある。
教師あり法を使用する分類は、一般に、以下の方法論によって実行される。
教師あり学習の所与の問題(例えば、手書きを認識することを学習)を解決するために、様々な段階を考慮しなければならない。
1.トレーニングセットを集める。これらには、例えば、特定の微生物で汚染された又は汚染されていない食品又は環境からのサンプル、同じ微生物の異なる血清型で汚染されたサンプル、異なる種及び血清型の微生物の組み合わせで汚染された又は汚染されていないサンプルなどがあり得る。トレーニングサンプルは、分類器を「トレーニング」するのに用いられる。
2.学習された関数の入力「特徴」表現を決定する。学習した関数の精度は、入力オブジェクトがどのように表現されるかによって決まる。代表的には、入力対象は、その対象を説明する多くの特徴を含む特徴ベクトルに変換される。次元の問題のため、特徴の数は多すぎてはならないが、出力を正確に予測するのに十分な大きさである必要がある。特徴は、本明細書に記載されるような由来の食品又は環境サンプル中に存在する一組の細菌種又は血清型を含むものと考えられる。
3.学習された関数及び対応する学習アルゴリズムの構造を決定する。例えば、人工ニューラルネットワーク、決定木、ベイズ分類器、又はサポートベクターマシンなどの学習アルゴリズムを選択する。学習アルゴリズムは、分類器を構築するのに使用される。
4.分類器(例えば、分類モデル)を構築する。学習アルゴリズムを、収集したトレーニングセットで実行する。学習アルゴリズムのパラメーターは、トレーニングセットのサブセット(バリデーションセットと称する)でパフォーマンスを最適化することによって、又は交差バリデーションを介して調節することができる。パラメータの調節及び学習の後、アルゴリズムのパフォーマンスは、トレーニングセットとは別の未感作サンプルの試験セットで測定することができる。
機械学習分類器(例えば、分類モデル)が上記のように決定されると、それを用いて、サンプル、例えば、上記の少なくとも一つのベクトルを含む組成物の投与を受けた対象者からのサンプルを分類することができる。
場合により、複数のベクターからのバイオマーカー又はバーコード分子発現の相対的パターンは、1以上の異なる種類のがんに対応する「固有フィンガープリント」を提供する。
場合により、正確ながん検出のための複数のベクトルの予測シリーズを開発するために、人工知能及び機械学習をバイオマーカー発現のパターンに適用することができる方法。
場合により、当該方法は、少なくとも一つのベクターによってコードされたポリペプチド又は核酸配列を検出することを含む。検出はまた、イムノアッセイを含み得る。イムノアッセイには、例えば、米国特許第6,143,576号;同6,113,855号;同6,019,944号;同5,985,579号;同5,947,124号;同5,939,272号;同5,922,615号;同5,885,527号;同5,851,776号;同5,824,799号;同5,679,526号;同5,525,524号;及び同5,480,792号に記載されているものなどがある。イムノアッセイには、対象のタンパク質分析物の存在又は量に関連するシグナルを生成する、各種のサンドイッチ、競合、又は非競合のアッセイ形式などがある。任意の好適なイムノアッセイ、例えば、側方流動、酵素結合イムノアッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、競合的結合アッセイなどを用いることができる。ポリペプチドがレポーターポリペプチドである場合、検出は、光音響アッセイ、生物発光アッセイ、蛍光アッセイ、化学発光アッセイ、比色アッセイ、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
当該検出方法は、配列決定を含み得る。配列決定方法には、次世代配列決定、ハイスループット配列決定、パイロ配列決定、従来のサンガー配列決定方法、ライゲーションによる配列決定、合成による配列決定、ハイブリダイゼーションによる配列決定、RNA-Seq(Illumina)、デジタル遺伝子発現(Helicos)、次世代配列決定、合成による単一分子配列決定(SMSS)(Helicos)、Ion Torrent配列決定機械(Life Technologies/Thermo-Fisher)、大規模並列配列決定、クローン単一分子アレイ(Solexa)、ショットガン配列決定、Maxim-Gilbert配列決定、及びプライマーウォーキングなどがある。
検出は、定量的PCR(qPCR)又はTaqmanとしても知られる「リアルタイム増幅」法を含むことができる(例えば、Gelfandへの米国特許第5,210,015号、Livakらへの同5,538,848号、及びHaalandへの同5,863,736号、並びにHeid, C.A. et al., Genome Research, 6:986-994(1996);Gibson, U.E.M et al., Genome Research 6:995-1001(1996);Holland, P.M, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:7276-7280, (1991);及びLivak, K.J. et al., PCR Methods and Applications 357-362(1995))。増幅産物の形成をモニタリングするこの方法の基礎は、二重標識蛍光発生オリゴヌクレオチドプローブを用いてPCR産物蓄積を連続的に測定することである。このようなアッセイで使用されるプローブは、代表的には、二つの異なる蛍光色素で標識された短い(約20~25塩基)ポリヌクレオチドである。プローブの5′末端は代表的にはレポーター色素に結合し、3′末端は消光色素に結合する。プローブは、標的mRNA又はそれから誘導される核酸上の部位と少なくとも実質的な配列相補性を有するように設計されている。遺伝子座の隣接領域に結合する上流及び下流のPCRプライマーも反応混合物に加えられる。プローブが無傷の場合、二つのフルオロフォア間のエネルギー移動が発生し、消光剤がレポーターからの発光を消光する。PCRの伸長段階では、プローブはTaqポリメラーゼなどの核酸ポリメラーゼの5′ヌクレアーゼ活性によって切断され、それによってポリヌクレオチド消光剤からレポーターが放出され、レポーターの発光強度が高くなり、それは適切な検出器によって測定することができる。次に、記録された値を用いて、正規化されたレポーター発光強度の増加を連続的に計算し、最終的に増幅されるmRNAの量を定量することができる。
一部の実施形態では、qPCR又はTaqman検出のために、RT-PCR段階を最初に実行して、細胞RNAからcDNAを生成することができる。RT-PCRによるそのような増幅は、全般的(例えば、部分的/完全に縮重したオリゴヌクレオチドプライマーによる増幅)又は標的化(例えば、後の段階で分析されるべき特定の遺伝子に対して指向されるオリゴヌクレオチドプライマーによる増幅)のいずれかであり得る。
一部の実施形態において、qPCR又はTaqmanは、単離された細胞のmRNAに対して実行される逆転写酵素反応の直後に使用され得る。この多様性は、qPCR時の個々のmRNAのレベルを定量するのに役立つ。
一部の実施形態において、qPCR又はTaqman検出又はRNA配列決定のために、「前増幅」段階は、最初に、細胞RNAから転写されたcDNAに対して行うことができる。これは、検出されるRNA/cDNAの自然なレベルが非常に低い条件でシグナルを増加させる上で役立つ。前増幅のための適切な方法には、LM-PCR、ランダムオリゴヌクレオチドプライマーを用いたPCR(例えば、ランダムヘキサマーPCR)、ポリA特異的プライマーを用いたPCR、及びそれらの任意の組み合わせなどがあるが、これらに限定されない。前増幅は、全般的であるか、上記の逆転写反応と同じ方法で標的化され得る。
以下の具体的実施例は、単なる例示として解釈されるべきであり、いかなる形であっても、開示の残りの部分を限定するものではない。さらなる詳細がなくとも、当業者は、本明細書の説明に基づいて、本開示を最大限に利用することができると考えられる。本明細書で引用されている全ての刊行物は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
以下の実施例は、当業者に、本明細書に開示及び特許請求される方法を実施する方法並びに組成物及び化合物を使用する方法についての完全な開示及び説明を提供するために提示されるものである。数値(量、温度など)に関して精度を確保するための努力がなしてきたが、いくつかの誤差や逸脱を考慮すべきである。別断の断りがない限り、部は重量部であり、温度は℃単位であり、圧力は大気圧又はほぼ大気圧である。標準の温度及び圧力は、20℃及び1気圧として定義される。
実施例
実施例1.-プラスミド及びミニサークル構築
全てのプラスミドは、標準的なPCR及びクローニング技術を用いて構築し、Sequetech(Mountain View, Calif.)が配列決定した。親プラスミド(PP)とMCの両方を生成するため、カイら(Kay et al., (2010) Nat. Biotechnol. 28:1287-1289(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)が記載しているシステムを使用した(System Biosciences, Mountain View, Calif.)。977塩基対(bp)のスルビビンプロモーターをpSurv-FL(Ray S, et al. (2008) Molecular therapy: J. Am. Soc. Gene Therapy 16:1848-1856)から、SV40polyA及びウッドチャック肝炎ウィルス転写後エレメント(WPRE)を含むMN-100PPバックボーン(System Biosciences, Mountain View, Calif.)にサブクローニングして、PP-pSurv-WPREを生成した。次に、pSELECT-zeo-SEAP(Invivogen, San Diego, Calif.)からのSEAP導入遺伝子をPP-pSurv-WPREにサブクローニングして、PP-pSurv-SEAP-WPREを生成した(図2A-上)。PP-pSurv-SEAP-WPRE(PP)及びMC-pSurv-SEAP-WPRE(MC)(図2A-下)の両方を、カイら(Kay et al., (2010) Nat. Biotechnol. 28: 1287-1289)が説明しているプロトコール及び供給者の説明書(System Biosciences, Mountain View, Calif.)に従って増幅及び精製した。
ZYCY10P3S2T大腸菌(E.coli)をPPで形質転換し、コロニーを取り、大腸菌(E.coli)をTBブロス中で終夜増殖させた。MCを生成するために、等量の0.001%L-アラビノース及びNaOH 16mLを含むLBブロスを添加することにより、phiC31インテグラーゼの発現を介した部位特異的組換えを開始し、培養物を30℃でさらに5.5時間増殖させた。PPについては、細胞を、L-アラビノース補充していない同じ培地で増殖させた。エンドトキシンを含まないメガキット(Qiagen, Valencia, Calif.)を用いて、PPとMCの両方を精製した。
実施例2.-細胞培養及びトランスフェクション
MDA-MB-231(ATCC, Manassas, Va.)、MeWo(ATCC, Manassas, Va.)及びSK-MEL-28ヒト黒色腫細胞系を、それぞれMEM及びDMEM(Gibco, Carlsbad, Calif.)上で維持した。培地に10%ウシ胎児血清(FBS)及び1×抗生物質-抗真菌剤溶液(Life Technologies)を補充し、細胞を5%CO2インキュベータ内で37℃に維持した。
トランスフェクションの1日前に、細胞系を24ウェルプレートに蒔いた(1.25×105細胞/ウェル)。製造者説明書に従って、等質量のPP又はMC(1μg)及び直鎖ポリエチレンイミントランスフェクション剤(jetPEI, Polyplus transfection, Illkirch, France)2μLで、細胞をトランスフェクトした。培地を1日1回回収し、1200rpmで3分間遠心し、SEAP濃度を測定するまで上清を-20℃で保存した。培地回収後、各ウェルをPBSで洗浄し、新鮮な培地を加えた。したがって、SEAP測定値は24時間かけてのタンパク質産生を反映している。
実施例3.-皮下腫瘍モデル及びミニサークルの腫瘍内投与
MeWo細胞2×106個を雌ヌードマウス(Nu/Nu;Charles River)の右脇腹に移植し、3週間にわたって腫瘍を発症させた(n=4)。MC(20μg)を、N/P比6(N/Pは、核酸リン酸塩当たりのイン・ビボjetPEIの窒素残留数である。)で直鎖ポリエチレンイミントランスフェクション剤(in vivo-jetPEI, Polyplus transfection, Illkirch, France)と複合体形成させ、5%グルコース50μLに再懸濁させた。
各腫瘍内の複数の遺伝子座でDNAトランスフェクション剤複合体を注射することにより、腫瘍内(I.T.)注射を約2分間にわたって実施した。対照マウスの二つのコホートに、同じ用量でMCの筋肉内(I.M.)注射(n=3)又は5%ブドウ糖のみのI.T.注射(n=3)のいずれかで投与を行った。
実施例4.-実験的黒色腫転移モデル、BLI、及びミニサークルの全身投与
MCの全身投与後の腫瘍を検出する能力を評価するために、既報の実験的転移モデル(Bhang et al., (2011) Nat. Med. 17:123-129)を使用した。BRET融合タンパク質(RLuc8.6-TurboFP-BRET6)を安定して発現するMeWo細胞5×106個(Dra-gulescu-Andrasi et al., (2011) Proc. Nat. Acad. Sci. U.S.A. 108:12060-12065)を、尾静脈を介して放射線照射(5Gy)雌ヌードマウス(Nu/Nu;Charles River)(PBS総体積200μL)に注射した。細胞注射後1週間間隔で、IVIS-200イメージングシステム(Perkin Elmer)を用いて、基質セレンテラジン(35μg/マウス;PBS 150μLで希釈)の静脈投与直後にBLIで腫瘍の発生をモニタリングした。ソフトウェアパッケージLiving Image 4.1を用いて、各画像中の肺の上に対象領域(ROI)を描いて、腫瘍量を定量した。BLIデータは、光子/秒/cm2/ステラジアンでの肺の平均放射輝度として表される。
担がんマウス(n=7)又は放射線照射対照マウス(n=7)に、直鎖ポリエチレンイミントランスフェクション剤(N/P比8;in vivo-jetPEI, Polyplus transfection, Illkirch, France)と複合体化したMC40μgを投与し、5%グルコース400μLに再懸濁させた。次に、マウスに、尾静脈を介して、200μLの注射を2回行い、1回目と2回目の注射の間に5分の間隔を設けた。放射線照射されたマウスの追加の対照群(n=5)には、5%グルコース単独400μLを投与した。
実施例5.-血漿採取
MC注射の少なくとも1日前及び注射後2週間まで、顎下静脈を介して採血を行った。血液(約75~100mL)をリチウムヘパリンコートマイクロチューブ(BD)に採取し、処理前に氷上に保持した後、10,000×gで5分間にわたり4℃で遠心した。血漿を回収し、-80℃で保存してから、SEAP測定を行った。
実施例6.-SEAPアッセイ
培地及び血漿の両方におけるSEAP濃度を測定するため、製造者説明書(Clontech)に従って、Great EscAPe SEAP化学発光アッセイキット2.0を使用した。すなわち、培地又は血漿25μLを1×希釈緩衝液に加え、内因性アルカリホスファターゼを65℃で30分間熱失活させた。サンプルを氷上に3分間置き、その後室温に戻した。SEAP基質100μLを添加し、室温で30分間インキュベートし、発光(相対光単位;RLU)をTD20/20ルミノメーター(Turner Designs, Sunnyvale, Calif.)を用いて10秒間かけて測定した。
実施例7.-腫瘍活性化可能なミニサークルは、複数の黒色腫細胞系にわたってプラスミドより有利である。
二つの腫瘍特異的プロモーターであるpSury及び進行上昇遺伝子-3プロモーター(pPEG)(Bhang et al., (2011) Nat. Med. 17: 123-129)の転写活性を比較して、どのプロモーターが健常組織で最も低いバックグラウンドを与えると考えられるかを評価した。pSurv又はpPEGのいずれかによって駆動されるコドン最適化ホタルルシフェラーゼ(Luc2)を発現するプラスミドを構築し、健常雌Nu/Nuマウスに全身送達した。2日後、pSurv駆動プラスミドは、特に心臓及び肺において、pPEG駆動構築物より有意に低いバックグラウンドLuc2発現を示した(図18A~18D)。初代ヒト線維芽細胞と二つのヒト腫瘍細胞系の両方における腫瘍特異的プロモーター活性も比較した。やはり、pSurvの方が、ヒト線維芽細胞でのバックグラウンド活性が低く、腫瘍細胞系での同等以上の発現を示した(図19A~19C)。
SEAP発現を駆動するpSurvを有する腫瘍活性化可能な親プラスミド(PP;約7.9kb)及びミニサークル(MC;約4.1kb)(図2A-4)を開発した。これらの二つの構築物で得ることができるSEAP濃度を比較するため、二つのヒト黒色腫細胞系(MeWo、図15;及びSK-MEL-28、図20)を、等質量のPP及びMC並びに等体積の直鎖ポリエチレンイミン(PEI)トランスフェクション剤でトランスフェクションした。MC使用の主な利点はそれのサイズが比較的小さく、イン・ビボでの非ウィルスDNAベクターの主な用量制限は代表的には、DNAの量ではなくトランスフェクション剤の量であることから、等しい質量を比較した。トランスフェクション後、SEAP濃度を最長8日間にわたり毎日培地で測定した。各データ点は、過去24時間のSEAP累積を反映しており、複数日にわたる累積SEAP濃度を反映しなかった。MeWo細胞での第3日までに、MCは、PPと比較して培地中のSEAP濃度が有意に高く、これらの差は実験最終日(第8日)まで維持された(図15)。同様の結果がSK-MEL-28細胞でも得られた。唯一の有意差が第2日に認められた(図20)。したがって、腫瘍活性化可能pSurvによって駆動されるMCは、それの親プラスミド対応物と比較して、黒色腫がん細胞における改善された導入遺伝子発現プロファイルを有する。MCがイン・ビボでPPに勝る利点を提供することを確実にするため、マウス(PPについてはn=5、MCについてはn=4)での全身投与後に強力な構成的伸長因子-1αプロモーター(pEF1)によって駆動されるPP及びMCによって達成される導入遺伝子発現レベルを比較し、送達後の複数の時点でMCと有意に高い(p<0.05)肺発現が認められた(図21A及び21B)。
実施例8.-腫瘍活性化可能なMCの腫瘍内注射が、検出可能な血漿SEAP濃度をもたらす。
pSurv転写活性は、pCMVなどの強力なプロモーターと比べて比較的低いことから(図18A~18D)、腫瘍活性化可能なMCの直接腫瘍内(I.T.)投与が、血液中の検出可能なSEAPシグナルをもたらすか否かを確認した。皮下MeWo異種移植片(約50~80mm3)を有するマウスに、PEIと複合体化したMC(n=4)又はPBSのみ(n=3)20μgのMCを投与し、注射の前及び注射後1、3、5、7、11及び14日にSEAP濃度を測定した(図7)。標準曲線分析は、血漿中のSEAP測定値が5桁を超えて再現可能であり、血漿25μL中0.3ngという低いSEAP濃度が検出可能であることを示した(図22A及び22B)。第3日までに、対照マウスと比較して、MC投与を受けたマウスにおいて有意に(p<0.01)増加した血漿SEAP濃度が検出された(図15A~15D;p<0.01)。さらに、これら二つの群間の有意差は、投与後2週間まで認められた。発現の腫瘍特異性は、あるマウス群(n=3)での筋肉(I.M.)MC注射を行うことによっても調べた。I.T.5%ブドウ糖(モック)注射を受けた腫瘍を有するマウス又はI.M.MC注射されたマウス間で有意差は認められなかった。したがって、十分なトランスフェクション効率が達成される場合、pSurv駆動の腫瘍活性化可能MCは、投与後の複数の時点で血中で検出可能な程度に十分なレベルで腫瘍内にSEAPを産生する。
実施例9.-腫瘍活性化可能なMCの全身注射は、腫瘍を有する対象者を確認し、腫瘍量を評価することができる。
腫瘍を有する対象者を健常対象者から区別するための、腫瘍活性化可能なMCの全身投与後の血漿SEAP濃度の測定の能力を調べた。生物発光共鳴エネルギー伝達(BRET)融合レポーターを安定して発現するMeWo黒色腫細胞を、尾静脈を介して放射線照射ヌードマウス(n=7)に投与し、生物発光イメージング(BLI)で腫瘍の発生を経時的にモニタリングし(図15A~15C)、屠殺時に定性的に評価した(図23)。MC投与の3日前に広範囲の腫瘍量を定性的に観察したが、全ての腫瘍は主に肺内に局在していた(図15A~15C)。屠殺後、予想通り、肺全体に複数のメラニン性腫瘍病巣が認められた(図23)。BLIシグナルにおける変化に基づくと、MC投与時(2週間前)に、腫瘍は約4.5分の1となっていたと考えられる。
各マウスについて、MC 40μgの尾静脈投与の前(0日)及び1、3、7、11及び14日後に、血漿SEAP濃度を測定した(腫瘍+MC)。対照群として、健常(腫瘍のない)マウスにも、MC(対照+MC;n=6)又は5%グルコース(対照MC;n=5)のいずれかを投与した。図16A~16Cに見られるように。個々の担がんマウスについて、血漿SEAP濃度がMC注射後に上昇した。腫瘍量に関係なく、担がんマウスは、両方の対照群と比較して、投与後3~14日の間で有意に(p<0.05)高い血漿SEAP濃度プロファイルを示した(図15)。MC投与を受けた一部の健常マウスは、わずかに陽性のSEAPシグナルを示し(図18A~18DのpSuryでも示されるように、プロモーターの漏出を反映している可能性が最も高い)、全体として、二つの対照マウス群の間に有意差は認められなかった(図16D)。したがって、腫瘍活性化可能なMCの全身投与後の血漿SEAPレベルの測定は、腫瘍を有する対象者と健常対象者の間を区別することができ、腫瘍を有する対象者を確認するのに、広い機会(>1週間)が利用可能であった。
MC投与後の複数の時点でSEAPレベルが上昇したので、血漿へのSEAPの累積流出を、各マウスの血漿SEAP曲線下面積(AUC)を計算することによって評価した。全マウスにわたるこの単一の測定基準の比較は、二つの対照群(対照+/-MC)間に差がないことを明らかにしたが、担がんマウスと両方の対照群との間は有意に(p<0.05)高い値を示した(図17A)。
図17Bに示すように、受信者動作特性曲線(ROC)分析を実施することによって腫瘍を有する対象者と健常対象者とを区別するアッセイの能力を評価した。これにより、0.918(±0.084SE)の有意な(p<0.05)面積及び0.754~1.083の95%信頼区間が明らかになった。したがって、記載されているMC用量で使用されるこの第1世代ベクターでは、アッセイは担がん対象者を確認するのに信頼性があった。
一部の担がん対象者は、MCを投与された対照マウスの平均をわずかに上回るAUC値を有していた(図17A)。さらに、図16A~16Cに示すように、血漿SEAP濃度の変化は、腫瘍量の程度に定性的に対応するように見えた。これらの二つの所見に基づくと、SEAP AUCが肺腫瘍量に相関するであろうと仮定された(MC投与前の3日以内のBLIによる評価で)。腫瘍は主に肺内にあり、光学的BLIシグナルは組織の深さに依存するため、評価は肺腫瘍のみのマウスに限定した(n=6)。肺の外側に複数の転移巣を有する1匹のマウスは除外されたが、このマウスを含めると、0.056のr2及び有意差に近いp値が示された(p=0.0541)。予想通り、MC投与前の肺BLIシグナルのROI分析により、広範囲の肺腫瘍サイズが明らかになった(図17)。重要な点として、肺腫瘍量は、SEAP AUC値と有意に相関していた(r2=0.714;p<0.05)(図16C)。したがって、本発明者らの腫瘍活性化可能なMCシステムは、腫瘍を有する対象者を識別する強固な能力を示すだけでなく、腫瘍量が一つの臓器に限定されている場合、疾患の程度を評価するのに使用することもできる。
実施例10.-統計分析
全ての統計分析は、Prism 6.0ソフトウェア(Graphpad software)を用いて行った。細胞培養培地からのSEAP測定値の比較は、二元配置分散分析(ANOVA)とそれに続くシダックの多重比較検定を用いて行った。マウスからの縦断的血漿SEAP測定値を、二元配置反復測定ANOVAとそれに続くテューキーの多重比較検定を用いて比較した。マウスコホート全体でのSEAP AUC測定値の比較は、一元配置ANOVAとそれに続くテューキーの多重比較検定を用いて行った。ROC分析は、MCを受けている担がんマウスと健常マウスからのSEAP AUCデータ間で実行した。最後に、SEAP AUCと肺腫瘍量測定値のピアソン相関分析を行った。全ての検定について、0.05未満の公称p値を有意であると見なした。
実施例11.-腫瘍検出のための新たなプロモーターの発見
スルビビン/BIRC5に代わる、又はそれに加えての、合成バイオマーカー構築物の一部として役立ち得る新たな内因性遺伝子(したがってプロモーター)を発見するために、公的に利用可能なデータベースを調べた。二つのデータソース:ペアを一致させた正常組織に対して33種類のがんからの20,000を超える原発性がんサンプルを調べた(curated)がんゲノムアトラス(TCGA)からの腫瘍サンプルの発現、及び正常組織での発現データに関する多様な情報を含む遺伝子型-組織発現(GTEx)データベースを利用した。組み合わせたデータセットにアルゴリズムを適用し、その標的の遺伝子発現の最低四分位数が、全ての対応する正常組織全体で遺伝子発現の最も高い四分位数より有意に高かった異なる腫瘍型の数によって標的遺伝子をランク付けするアルゴリズムを、合わせたデータセットに適用した(例えば、全ての正常組織で「バックグラウンド」レベルより高いいくつかの腫瘍型で発現される遺伝子を見出すため)。GTExからの正常組織発現データを、TCGAデータベースでのがん患者からの条件を一致させた正常組織よりも健常正常組織の良好な指標として選択した。アルゴリズムを、ヒトゲノム内の19,000個の遺伝子全てからの発現データに対して実行し、そのアルゴリズムによって、全ての正常組織でのかなりの数の腫瘍型にわたる遺伝子の過剰発現が明らかになった。これらの遺伝子の多くを、以下の表2に示している。
表2:腫瘍発現が全ての正常組織より有意に高い遺伝子
乳がんについてより詳細な分析を実施し、上記の120のリスト中の個々の遺伝子をスクリーニングして、どの遺伝子が、(i)条件を一致させた正常組織と比較してがんで発現が上昇したか;及び(ii)サンプリングされた全ての正常組織にわたるバックグラウンド発現が低いというプロファイルを満足させたかを確認した(例えば、乳がんに特に効果的な「信頼性の高い」マーカーを見つけるため)。このサブ解析により、四つの候補が確認され、そのうち二つであるユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)及びコラーゲンX型α1鎖(COL10A1)が、正常組織と比較してTCGAでの乳がんにおける有意な量の発現及び低いバックグラウンド発現を示している。この分析が乳房以外の腫瘍型ごとに個別に完了したら、それによって、それぞれ腎臓(腎臓腎細胞癌及び腎臓腎明細胞がん)及び前立腺(前立腺腺がん)で特異的に高い発現を示す二つの追加の遺伝子であるカドヘリン6(CDH6)及びATP結合カセットサブファミリーCメンバー4(ABCC4)が明らかになった。
実施例11.-エクス・ビボプロモーターアプローチについての検出感度の分析
細胞が例えば採血を介して患者から単離し、細胞を合成バイオマーカーでトランスフェクトし、そのバイオマーカーの発現を評価して病変細胞の存在を決定するエクス・ビボプロモーターアプローチの感度の限界を決定するため、正常なヒトPBMCのバックグラウンドにドープされたFLucを有するレンチウィルス形質導入未感作H1299細胞を投与して実験を行った。様々な数の形質導入細胞を500万個の単離ヒトPBMCにドープし(8mL採血から得られた細胞のおおよその数の半分)、サンプルを処理し、ルシフェラーゼ発現について分析した。結果を図24(図24)に示しており、その図では、このアプローチを使用した合成バイオマーカーとしてFLucを使用した検出の限界は、500万個の正常細胞当たり3~10個の「病変」レポーター活性細胞であると推定している。
実施例12.-がん活性化DNA構築物は、担がんマウスと健常マウスを区別する
スルビビン-SEAPナノプラスミド(nDNA-スルビビン-SEAP)を、PoC実験でも使用された直鎖ポリエチレンイミン誘導体であるイン・ビボJetPEI(図16A~16D)と共に製剤した。DNAナノプラスミドは、DNAミニサークルのように、細菌のバックボーンと、成長を制限する非コードアンチセンスRNA配列を使用した形質転換選択マーカーとしての抗生物質耐性遺伝子の必要性をなくす。増強された発現の同様の特性を共有し、複雑な組換え事象を使用せずにDNAナノプラスミドが生成されるため、DNAナノプラスミドは強力な発現を達成でき、通常のDNAプラスミドと同等の規模で製造することができる。イン・ビボでの適用の前に、製剤を最適化及び特徴付けるのに、かなりの努力が払われた。したがって、ナノプラスミド/JetPEIポリプレックス、及びEarliで使用される三元トランスフェクション複合体は、サイズ、電荷、及び多分散性によって特徴付けられる。最適化プロセスでは、キャプシド形成効率、血清安定性、及びヌクレアーゼからペイロードを保護する能力の特性も考慮した。まとめると、これらの最適化により、システムに、強化された感度及びトランスフェクション能力が提供される。
JetPEIを有するnDNA-スルビビン-SEAP 15μgの製剤が生成し、特徴決定し、わずかな腫瘍量を有する動物に静脈注射した。結果は、第4日の最も高い鑑別点で、同じレベルの製剤されたナノプラスミドを投与された非担がん動物よりSEAPレベルに36倍の増加があったことを示している(図26、JetPEI送達を参照)。感度は劇的に高くなり、シグナル対ノイズ比における違いで評価されるように、特異性の全体的なレベルは10倍以上に増加した。現在の研究の後半部分でのSEAPのがん活性化発現の低下は、細胞分裂及び核からのDNAテンプレートの喪失が原因である可能性がある。複数の時点がSEAPレベルの上昇が示したことから、各マウスについてAUC分析を実行した。全ての日のAUCは、ナノプラスミドを投与された非腫瘍形成性動物よりも19倍の差を与えた。各コホートにおけるグループ内データの緊密性とSEAPレベルにおける明確な差異を考慮すると、ROC解析が100%感度及び100%特異性をもたらしたことは驚くべきことではなかった。関連するポリ(β-アミノエステル)であるC32-122及びC32-145を使用したDNA送達(例えば、構造については、Mol Ther. 2007 Jul;15(7):1306-1312. doi: 10.1038/sj.mt.6300132を参照)も示され、このような送達剤は、JetPEIより送達効率がやや劣ったが(図26A)、毒性はやや低くなった(図26F)。
実施例13.-異なる腫瘍モデルにおけるがん活性化DNA構築物の評価
生物発光ベースの技術を使用する腫瘍サイズの評価に関連する複雑さを回避するために、皮下腫瘍を含むキャリパー測定を介して疾患負荷を決定できる腫瘍モデル、又は動物の外面近くに疾患負荷が存在するモデルを使用する。組織がキャリパーによる物理的測定にアクセスできる、少なくとも二つの同所性モデルを調べる。患者由来の異種移植片(CDX)で使用される各細胞系の特性決定を、各モデルの確立前に実行する。イン・ビトロトランスフェクションによって追加のバリデーションを行って、がん活性化DNA構築物からのSEAP発現を確認する。可能な場合、免疫系が無傷の腫瘍形成モデルを用いる。
1×106個の4T1細胞をBalb/cヌードマウスの乳腺脂肪体に注入することによって確立された同系乳腺腫瘍モデルを用いるnDNA-スルビビン-SEAPからのバイオマーカー発現の活性を最初に特性決定する。製剤されたベクターを、腫瘍が20mm3、50mm3、100mm3、又は200mm3のいずれかのサイズに達したときに、担がん動物のコホートに静脈内注射によって投与する。血漿を、-2日(注射前)及び注射後2、6、9、13日に顎下腺放血によって動物から採取し、SEAP定量並びに全てのイン・ビボ研究からのAUC及びROC解析のために処理する。図25のデータの精度に基づくと、各コホートは動物5匹からなる。コホート当たりの動物数を10以上に増やして、SEAPシグナルの精度及び区別の潜在的な損失を明らかにする。
終末剖検において、高レベルのベクターを有するが低レベルの転写物を有する組織について、バイサルファイト配列決定を行って、それらの組織におけるナノプラスミドDNAのメチル化状態を決定する。さらに、高レベルのベクターDNA又はSEAP転写物を示す臓器を繰り返し実験で採取して、外部第三者の組織学検査(Histowiz, Brooklyn, NY)を介して、肉眼的組織学的変化が存在するかどうかを判断する。まとめると、これらのデータは、INDを可能にするGLP毒性学及び生体内分布研究に情報を提供するものである。
実施例14.-イン・ビトロトランスフェクション用の新たなDNA送達剤を開発する
全身性遺伝子送達の課題は、新たな製剤の開発のための指針を提供する。ヌクレアーゼ分解から貨物を保護するために、核酸を、ナノ粒子に効率的にカプセル化する必要があり。投与したら、DNAナノ粒子は、血流中の自然免疫又は適応免疫監視による検出と破壊を回避することができる。溢出として知られるプロセスによって、ナノ粒子はがん細胞などの組織に取り込まれ、DNAテンプレートが送達材料から放出され、核に輸送されて転写テンプレートとして機能する。最後に、ナノ粒子シェルの成分が代謝され、全身毒性を引き起こすことなく細胞から排除される。これらの課題は、非ウィルス性DNA送達技術の開発を成功させるための努力を長い間混乱させてきたが、RNAの細胞質ゾル送達には大きな進歩があった。これは、ポリマー性及び脂質ベースの両方であり、優れた細胞取り込みとエンドソーム脱出プロファイルを有する新世代のイオン化可能なカチオン性材料によって可能となり、最初のRNAi薬(Alnylam′s Patisiran)の規制当局承認及び商業化に至らしめた。その開発戦略は、核酸複合体形成、粒子表面操作、及びエンドソーム脱出の改善を活用する一方で、核輸送を改善するための追加機能を付与することで、がん検出の診断的に適切な濃度で非ウィルスDNA送達を達成することである。
DNAナノ粒子用の新たな担体を開発するため、2方向アプローチを取る。第1のアプローチは、遺伝子療法用途での核酸の送達に使用されてきたイオン化可能なカチオン性脂質を用いて開発されてきた脂質ナノ粒子(LNP)製剤に変更を加えることに基づいている。LNPは、アニオン性DNAの凝縮で非常に効率的であり、高いカプセル化効率を示し、肝組織のトランスフェクションのために多種多様な運搬物に最も頻繁に適用されてきた。しかしながら、イオン化可能な脂質構造及び分解プロファイルを、他組織に分配するよう設計することができる。サイズと電荷の固有の特性は肝臓への溢出に適していることから、これらの粒子の表面をポリマーで修飾して、循環を延長する。
第2のアプローチは、固有の生分解性特性を有する新規ポリマー組成物の使用を行うものである(prong)。加水分解可能な結合で設計されたポリ(β-アミノエステル(PBAE))と称されるポリマーは、多種多様な細胞をトランスフェクトする効率的な能力を示しており、運搬物が送達されたら細胞及び身体から簡単に排除される。ポリグルタミン酸でコーティングされたPBAE複合体に製剤されたDNAは、イン・ビボでT細胞を効率的に標的化及び形質導入することができた。新たなポリマーサブユニットを使用するPBAE/DNAポリプレックスを製造した。これらの新たなPBAEは、JetPEIより有意に低い毒性を示した(図26B~F)。電荷変更性可逆的輸送体(charge altering reversible transporters)などの他のクラスの分解性カチオン性ポリマーが研究されている。
トール様受容体の活性化、肝臓クリアランス、マクロファージ取り込み、又は中和抗体を介した適応免疫応答の誘発を介した自然免疫による血流からのクリアランスが、イン・ビボ送達の問題点である。結果的に、製剤された粒子の表面電荷を遮蔽して持続性及び複合体の広く分布する能力を高める戦略が研究されている。各種比率の共有結合したポリエチレングリコール(PEG)でナノ粒子をコーティングすることが、利用されている戦略である。静電相互作用を介してナノ粒子の表面にポリグルタミン酸(PGA)を吸収する方法も開発されている。しかし、これらのコーティングは、粒子サイズをかなり増加させるだけでなく、細胞の取り込みを減少させ得るものであり、これらはいずれも、トランスフェクション効率を損なわせ得る。その結果、経時的にステルスコーティングを劣化させ得る、又は低pH、低酸素症若しくは局所プロテアーゼなどの腫瘍微小環境の特性に応じてナノ粒子の遮蔽を解除し得るサブユニットに対して修飾が検討されている。
DNA圧縮を保持し、受動拡散若しくは指向的輸送によって核位置決めを強化することができる特異的核標的化部分を含めることによって、LNP及びポリマーナノ粒子のDNA送達能力が高まる。そのような潜在的な核送達剤の一つはプロタミンであり、これは非特異的にDNAに結合するアルギニン豊富配列で構成され、精子頭部凝縮時のDNAの安定化のためのヒストン代替物として作用すると考えられている。プロタミンを添加することで、著しくよりコンパクトな送達複合体を生成することができる。図27に見られるように、DNAのプロタミンとの前インキュベーションにより、適度に小さい脂質ナノ粒子複合体が産生された。比較的小さい粒子が強化された形質導入特性を有するかどうかはまだ決定されていない。微小管関連配列(MTAS)及び核位置決定シグナル(NLS)を本明細書で開示の製剤に組み込むことも、核輸送を増強するのに使用され得る。
動物モデルにおける生体内分布と効力を調べる前に、製剤の品質を評価するため、製剤のカプセル化効率、サイズ、電荷及び不均一性、並びに生理学的緩衝液を含む血清中での安定性を理解することなど、厳密な一連のイン・ビボ物理的特性決定を用いる。ポリプレックスのパラメータには、(1)75nm~150nmの範囲のサイズ、(2)正味中性電荷又はわずかに負の表面電荷、(3)0.15未満の多分散度指数を有すること、(4)85%以上のカプセル化効率を有すること、及び(5)30分を超える血清安定性などがあり得る。
強力な構成的CMVプロモーターを利用してホタルルシフェラーゼの発現を駆動するDNAナノプラスミドの製剤された複合体を用いて、生体内分布及びトランスフェクション強度についての最初のイン・ビボ試験を実施する(図28)。実験ごとに約20の異なる製剤のバッチを調べる。Balb/cマウスのコホート(コホート当たりn=3)に、DNAナノプラスミド25μgを含む製剤した複合体を注射する。中間時点で採取された血液サンプルを、包括的な臨床化学検査に使用し、他方で、最終の血液を血液検査及びサイトカイン分析に使用して、イン・ビボ又はエクス・ビボで高レベルの発光を生成するナノ粒子製剤の毒性プロファイルを決定する。さらに、発光レベルが相対的に高い動物は、DNAベクターのコピー数推定のためのQPCRによるより広範な生体内分布分析のために回収された追加の臓器を持っている。回収される追加の組織には、脳、性腺、注射部位、及び骨髄などがある。
対照のJetPEI群によって提供されるレベルと同等又はそれを超える広い分布及び発光を有する製剤を、効力試験に移す。生体内分布及び安全性の研究と同様に、前記新たなポリプレックスは、JetPEIで製剤された同じナノプラスミドと同等又はそれよりも優れた効力を示す可能性がある。前記新たな製剤を使用することで、腫瘍を持たない動物でSEAPのバックグラウンドレベルと低くなり得る。
実施例15.-がん活性化されたナノプラスミドプラットフォームのより大きな動物モデルへの規模拡大
多くの腫瘍学ベースの薬物が、マウスモデルで確立された腫瘍異種移植片を調べる文脈で試験及びバリデーションされてきたが、これらのシステムには、次のもの:遺伝的多様性及び好適な腫瘍微小環境の欠如、強化された透過性及び保持(EPR)に関する腫瘍型間の不均一性、及び著しく損なわれた免疫系を有するか免疫系が完全に欠如している動物で確立されるこれらのモデルの全てではないが多くのものの傾向の1以上の組み合わせを含む固有の制限がある。そのプラットフォームを、より大きい動物モデルで自然発生のがんに移動すると、これらの制限の多くが未然に防がれる。同様に、マウス異種移植モデルを使用する際の一つの問題は、体重が20~35グラムの若いマウス種と北米では65kgを超える成人の平均体重との間の大きなスケールの違いを考慮した場合に、安全かつ効果的な投薬の規模拡大を理解しようとすることである。本発明者らのプラットフォームをイヌのモデルに翻訳する際に、犬種に応じて、非常に多様な種類の自然発生型の腫瘍を、多様な範囲の動物サイズで評価することになる。
試験品の性質に関して、初期試験を、ヒトSEAPタンパク質の発現を駆動するヒトスルビビンプロモーターからなる構築物を用いて実施する。ヒトとイヌのスルビビンプロモーターの配列間の同一性の程度は保存されている。イヌのがん由来の細胞へのnDNA-スルビビン-SEAP構築物の一時的トランスフェクションは、当該プロモーターが多種多様なイヌ細胞において機能性であることを示している(図29A及び29B)。
イン・ビボ効力試験のため、悪性腫瘍を有する犬のみを登録する。イヌの年齢、大きさ、体重、犬種、及び現在の治療(ある場合)に関する情報を収集する。利用可能な場合、診療所が、現在の治療、腫瘍の病期分類、併用の放射線データに関する追加情報の提供も続ける。初期試験においては、既存の疾患負荷が高く、治療歴のない動物を登録するが、迅速な治療を望む場合は、後者の要件を緩和する必要があるかもしれない。コホート当たりn=3匹のイヌを含む三つの投薬群に、静脈投与経路を介して製剤されたがん活性化ナノプラスミドを注射する。非がん性疾患で末期であり得る追加のイヌ3匹を、そのイヌを登録できるのであれば対照として使用することができるが、その動物が本当にがんを有さないことを確認するのは困難であるかもしれない。臨床化学検査及び血液検査をカバーする採血は、PKデータについての投与の直前、及び投与の1、2、4、及び6時間後に行う。臨床化学検査についてのモニタリングを行い、血漿中のヒトSEAPの存在を検出するために、追加の血液サンプルを、投与の3、6、9、12、及び15日後に採取する。急性毒性試験の結果に基づいて、追加の血液パラメータを収集することができる。可能であれば、臨床医は、開示された試験品の投与後の腫瘍についてのその後の生検又は外科的切除からサンプルを採取し、次に材料を渡す。核酸の単離に続いて、ナノプラスミドDNA QPCRの存在及びRT-QPCRによるSEAP転写物の存在についてのサンプルを調べる。RT-QPCRを用いて、腫瘍内のスルビビン転写物の相対レベルを評価する。
実施例16.-がん活性化合成バイオマーカー構築物の使用のためのエクス・ビボアプローチ
早期がんの大規模検出のための一般的なツールとして、エクス・ビボ設定でがん活性化合成バイオマーカー発現システムを使用する能力があれば、開発コストを大幅に削減することができ、タイムラインをかなり短縮することができると考えられる。生きている循環腫瘍細胞(CTC)をエクス・ビボで単離及び増殖させ、それらの細胞に固有の生理機能を維持し、従って開示されたがん活性化合成バイオマーカープラットフォームをこれらの細胞に適用することを可能にすることを示す、多くの最近の報告が発表されている。血液中に放出されるこれらの細胞の数は少ないかもしれない。
がん活性化合成バイオマーカープラットフォームのエクス・ビボ適用は、CTCにおける調節不全の発現を利用しようとする試みに限定されなくとも良い。多くのグループが、乳がん患者から分離されたPBMCからの遺伝子発現プロファイルと、健常志願者血液又は肺がん患者の全血からの発現プロファイルを比較することにより、がんの血液ベースのバイオマーカーを特定している。さらに、腫瘍活性化可能な合成バイオマーカー発現システムで操作された活性化M2マクロファージ用の細胞ベースのイン・ビボセンサーが報告されている。まとめると、少なくとも一時的レベルでは、がん細胞と同じ環境にある非腫瘍形成性細胞は、開示のがん活性化生合成マーカープラットフォームを使用するエクス・ビボアプローチで利用され得る一時的に変化した転写プロファイルを有する可能性がある。まとめると、がんの結果として変化した遺伝子発現プロファイルを有する可能性がある、CTCなどの細胞集団は、略して「転写的に改変された細胞」又はTACと称することができる。
全血の細胞部分、すなわち、存在するPBMC及び他の細胞は、効率的な送達のために広い向性を有する組換えアデノウィルス又はレンチウィルスを使用することによって、開示されたがん活性化バイオマーカー構築物で調べることができる。多くの異なる細胞型が、組換えウィルスによる高効率の遺伝子導入の影響を受けやすい、細胞当たりでの各転写ユニットのコピーを数十又は数百も導入することができる。これらの転写ユニットのそれぞれは、ルシフェラーゼなどの分析物の発現を、容易に定量できる高感度レベルで駆動し得る。
非常に感度の高いレポーターに加えて、効率的な形質導入によって、特異的サブタイプの細胞又はEpCAM陽性のCTCなどの希な集団を豊富にする必要性がなくなることから、広範囲の細胞型を効率的に形質導入することができることで、シグナル出力増加によって測定されるように、感度が上昇するはずである。
エクス・ビボアッセイの理論的感度を確認するため、ホタルルシフェラーゼ(FLuc)タンパク質を構成的に発現するよう操作されたH1299細胞、すなわち標準的な採血8mLからの大体の細胞数に、健常志願者からの5e6 PBMCをスパイクした。処理後、ルシフェラーゼ発現とスパイクされたH1299との直線関係が認められ、検出限界は細胞3~10個であった(図24)。本発明者らのウィルスベクターがヒトPBMCの複合混合物でがん細胞を形質導入できるかどうかを理解するために、ホタルルシフェラーゼ(Ad-スルビビン-FLuc)の発現を促進するヒトスルビビンプロモーターを含む組換えアデノウィルスを用いて、健常志願者からの5e6 PBMCの文脈での未感作(操作されていない)H1299細胞数を増やす混合物を形質導入した。ヒト非小細胞肺がん細胞系に由来するH1299細胞は、高レベルのスルビビン発現を示していることから、本発明者らのベクターで形質導入した場合、強力なルシフェラーゼ発現を提供するはずである。2日間のインキュベーション期間の後、ルシフェラーゼ活性分析は、エクス・ビボアッセイの感度が、5e6ヒトPBMCにスパイクされた未感作細胞わずか2個を検出できることを示しており(図30A及び30B)、それは、複合体混合物のこのプラットフォームでがん性細胞を形質導入及び検出する能力を示している。特異性を確認するために、PBMCのみを含むサンプルを、Ad-CMV-FLucで形質導入して(図30C、青い列)、強力なルシフェラーゼ発現をもたらし、PBMC画分内の細胞がアデノウィルスによって形質導入できることを示している。Ad-スルビビン-FLucで形質導入されたPBMC(図30C、赤い列)と形質導入されていないPBMC(図30C、灰色の列)からの測定可能なルシフェラーゼ活性の欠如は、ベクターが、図31BにおけるPBMCにスパイクされたH1299細胞などの、調節不全のスルビビン発現を有する細胞の存在下に強力なシグナルのみを生成することを示している。
同じAd-スルビビン-Flucベクターを用いて、イヌの腫瘍由来の未感作イヌがん細胞でスパイクした5×105個のイヌPBMCを含むサンプルを形質導入する同様の実験を行った。高レベルのイヌスルビビン発現は、骨肉腫などのイヌ腫瘍でも以前に報告されている。ベクターで使用されたスルビビンプロモーターはヒト起源であったが、二つの種からのプロモーター配列間の類似性により、ルシフェラーゼレポーターが強力に生成された。イヌ腫瘍細胞の検出の感度は、単一細胞レベルまで下がり(図29A)、複数のイヌ腫瘍型に由来する細胞を検出した(図29B)。最後に、正常な健常志願者に由来する、そしてがん患者に由来するヒトPBMCの初期セットを、商業的供給元から取得した。Ad-スルビビン-Fluc構築物による形質導入に続いて、サンプルを72時間インキュベートし、溶解し、ルシフェラーゼ活性についてアッセイした(図31)。健常ヒト志願者の正常なPBMCが基底線を設定したが、個々のがん由来の患者サンプルはルシフェラーゼレベルを上昇させた。驚くべきことに、統計的に有意なデータを持つサンプルのいくつかを、段階1と段階2の患者から収集した。この実験による結果は、概念研究の証拠として得られたものであり、検出の特異性及び率に影響を与えるための代替プロモーター又はプロモーターの組み合わせの使用など、至適化しなければならないパラメータがある。
実施例17-第1世代のex vivoアッセイを用いるイヌの試験が、89%のリンパ腫検出率を示す。
末梢血単核細胞(PBMC)を、BD Vacutaner(登録商標)CPT(商標名)単核細胞調製管(BD Biosciences, 362753)を用いて、イヌ全血から分離した。分離したPBMCを、熱不活化ウシ胎仔血清(VWR、89510-184)、ペニシリン-ストレプトマイシン抗生物質(Gibco、カタログ15140-122)、及びL-グルタミン(ThermoFisher、25030081)を補充したRPMI培地(ATCC、302001)に再懸濁させた。細胞生存率を、トリパンブルー色素排除(Gibco、T10282)によって決定した。エクス・ビボバイオアッセイを、次のようにして実施した。約3×106個のPBMCを、最終容量200μLで、96ウェルプレート(VWR、10861)の単一のウェルに播種した。次に、BIRC5/スルビビンプロモーターによって駆動されるホタルルシフェラーゼレポーター遺伝子を含むように操作されたアデノウィルスベクターを用いて、MOI 0.3で細胞を形質導入した。形質導入された細胞を、37℃(5%CO2)で72時間インキュベートした。その後、培地を除去し、細胞をウェル内で受動溶解緩衝液(Promega、E1910)20μLで溶解した。次に、溶解物を96ウェル白色固体アッセイプレート(Corning、CLS3912)の単一のウェルに移し、続いてルシフェラーゼ基質緩衝液(Promega、E4550)100μLを加えた。Promega GloMax Navigatorマイクロプレートリーダーを用いて、0.3秒の積分時間で発光を測定した。全てのデータを、Graphpad Prismを用いて収集及び分析した。図32Aは、健常イヌ個体(n=31)及びイヌリンパ腫がん患者(n=17)の発光発現の倍率変化の比較を示している。図32Bは、イヌリンパ腫がん対象者及び健常イヌ対象者を区別するためのスルビビン活性化ルシフェラーゼ活性の診断予測能力を示している。
実施例18.-がん活性化プロモーターの組み合わせ検出を用いる組み合わせがん検出アプローチの開発
それらの調節不全遺伝子の発現を駆動する調節配列のカスケードを、がん活性化生合成マーカープラットフォームと組み合わせて、単に遺伝子産物のみ求めるだけでなく、高い精度でがん検出率を改善するために必要な特異性及び感度を高めることができる。
悪性腫瘍における調節不全の遺伝子発現に関する以前に発表された文献を補完するためにバイオインフォマティクスアプローチを適用することにより、新たなプロモーターを確認した。前者の場合、TCGAの分析を開始し、ペアが一致する正常組織に対する33種類のがんから20,000を超える原発性がんサンプルを調べた。ICGCやClinical Proteome Tumor Analyses Consortium(CPTAC)など、非常に多様な他のデータベースも使用できる。
ワークフローにより、スライダーバーを含む一連のフィルターを用いて、特定の腫瘍型及び条件を一致させた正常対照にわたるシグナル対雑音比のカスタムレベル及び閾値を選択することができる。初期段階のがんで発生する調節不全の遺伝子発現パターンを最初に調べることから、腫瘍の病期分類でフィルタリングする能力が非常に重要である。最後に、生体内分布フィルターが、本明細書に開示の異なる種類のトランスフェクション剤製剤の文脈での漏出性プロモーターの相対的寄与を予測するのに役立ち得る。
TCGAデータベースに対して独立してフィルターを適用し、公開された文献に対して標的出力を評価することによって、多くの段階の有効性及び理論的根拠を試験した。予備データでは、がんと条件を一致させた正常組織におけるシグナル対雑音比の閾値フィルターを適用し、ストリンジェンシーが徐々に増加した。正常組織発現データについては、遺伝子型-組織発現(GTEx)データベースデータを、TCGAでの条件を一致させた正常組織データより健常組織の指標として選択した。この段階からの結果から、正常組織と比較してかなりの数の腫瘍型にわたって88個の遺伝子の過剰発現が明らかになった。がん活性化プロモーター活性のバリデーションのために、新たに同定されたプロモーター標的のそれぞれからの調節配列を、(a)レポーターオープンリーディングフレーム(例えば、ルシフェラーゼ遺伝子)に作動可能に連結されるように、ナノプラスミド発現構築物にサブクローニングして、プロモーター-レポーター構築物を生成し;(b)各種がん細胞系にトランスフェクトした。具体的には、個々のプロモーター配列のいくつかを、ホタル(Photinus)ルシフェラーゼレポーター遺伝子のクローニング配列の上流でサブクローニングし、各ベクターをがん由来の組織培養細胞系にトランスフェクトした後、ホタルルシフェラーゼバイオマーカーの発現を分析した。直交(orthogonal)ウミシイタケシフェラーゼの発現を駆動するためにCMVプロモーター(強力な構成的プロモーター)を利用する別の発現プラスミドを、内部対照として試験プラスミドの50分の1の濃度でトランスフェクション混合物に添加した(同時トランスフェクトされたプラスミドから産生されたウミシイタケルシフェラーゼのレベルの評価により、異なる細胞系間のトランスフェクション効率の正規化が可能となった。)。
トランスフェクションに利用される細胞系は、(a)Cancer Cell Line Encyclopedia(CCLE)からの発現データの指針で選択された不死化細胞系;(b)異なる起源(例えば、肺、乳房及び膵臓組織)の腫瘍から確立された一次患者のヒト細胞系;(c)多様な種類のイヌ/イヌのがんから単離されたイヌ細胞系を含んでいた。各細胞系のイン・ビトロトランスフェクションを、トランスフェクション剤としてリポフェクタミン3000を用いて実施した(ただし、開示されたカセットはまた、アデノウィルスなどの組換えウィルスベクターにパッケージングするための組換え発現構築物に容易に移すことができる。)。ウミシイタケルシフェラーゼシグナルを使用したトランスフェクションの正規化後、ホタル(Photinus)ルシフェラーゼ活性の評価によって、各遺伝子の相対レベルを確認した。肝臓、卵巣及び膵臓のがん由来の細胞系における各レポーター構築物の活性をそれぞれ図33A、33B及び33Cに示し、各細胞系における各レポーター-プロモーター構築物の発現の相対強度を、色濃度によって描いている(特定の値は、各グラフの右側にある濃度の説明を参照して示されてる。)。同様に、乳房及び肺に由来する細胞系におけるレポーター-プロモーター構築物の活性を、それぞれ図33D及び33Eに示す。同じデータは、正常な肺組織に由来する形質転換されていない細胞系へのプロモーター-レポーター構築物のトランスフェクションによって同じデータが生成された。これらの非形質転換細胞における同じプロモーターの対応する低レベルの活性(図33F)は、これらのがん活性化プロモーターの多くが腫瘍を非腫瘍組織から区別するのに有用である可能性があり得ることを示している(例えば、MMP12、CEP55、COL10A1、KIF20A、FAM111B、CST1、AFP、BIRC5、UBE2C、MCM10)。最後に、構築物の活性を、イヌのがんに由来する細胞系で調べた(図34)。プロモーター配列がヒト配列に由来しているにもかかわらず、構築物の多くはイヌ細胞系において強力な活性を生じた(例えば、BIRC5、BIRC5-501、CXCR4、UBE2C、TRIP13、CDKN3、MCM10、CDC20、TROAP、CEP55、KIF20A、及びcBIRC5を参照する)。
実施例19.-がんの検出率を改善するためにがん活性化プロモーターを組み合わせた多重核酸/タンパク質バーコードアプローチの開発
活性の代理レポーターマーカーとして容易に定量可能な合成バーコードを使用することにより、複数の出力を分析する分析を単純化することができる(例えば、細胞系における複数のプロモーターの活性の同時分析)。複数の固有のプロモーターの同時使用(すなわち、多重化)が核酸又はタンパク質のバーコードの使用に適しているかどうかを評価するために、一連の個々のプロモーターを最初に、分泌ルシフェラーゼ分子の上流でクローニングした。IL-6タンパク質からの分泌ドメイン/シグナルペプチドはタンパク質の末端に含まれており、結果的にルシフェラーゼ(通常は細胞内局在に限定されている)が細胞から分泌される酵素に変換された。続いて、シグナルペプチドとルシフェラーゼをコードする配列の間に一連の固有の核酸バーコードが導入された複数のDNA構築物が生成した(図35A、シグナルペプチドとルシフェラーゼの間の色付きの挿入物を参照)。この場合、6ヌクレオチドのバーコードを使用した(検出のために最大4096の固有配列を提供可能)が、より長く伸びたヌクレオチド(例えば、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、又は少なくとも20以上)が想定され、より大きなセットの組み合わせが提供される。異なるプロモーターのそれぞれが、発現されたタンパク質構築物に含まれるため対応する固有のバーコードに割り当てられることから、レポーター発現の代理マーカーとしてバーコードのレベルを定量することができるはずである。次に、これらのシグナルペプチド-バーコード-ルシフェラーゼ構築物を、ABCC4、BIRC5(別名スルビビン)、UBE2C、COL10A1、E2F、FOXA1、MCM10などのいくつかの候補レポーターの制御下でナノプラスミド構築物にサブクローニングし、発現分析のために細胞系にトランスフェクトした(例えば、図36を参照。)。
バーコード化された、がん活性化ルシフェラーゼレポーター構築物のそれぞれについて、H1299細胞の平行プレートをトランスフェクトすることによって個別に試験を行った。トランスフェクション効率の変動を制御するために、CMV駆動のウミシイタケシフェラーゼ発現カセットを含むDNA構築物を各トランスフェクション混合物に含めた。トランスフェクション後さらに24時間インキュベートした後、細胞を溶解させ、発光活性についてのアッセイを行った。図35Bは、個別に試験を行った場合に、各プロモーターがH1299細胞内で識別可能なレベルのルシフェラーゼ活性を生成することを示している。さらに、各プロモーターの相対強度の違いにより、固有のパターンとなる。平行なセットのプレートにおいて、等モル比の各がん活性化レポーター構築物を含むバーコード構築物の混合物で、H1299細胞をトランスフェクトした。トランスフェクトされた細胞を24時間インキュベートした後、RNAを細胞から精製し、次世代配列決定によって分析して、細胞転写産物内に存在するバーコード配列の相対レベルを定量した。図35Cは、多重混合物によるH1299細胞のトランスフェクションによって、核酸バーコードの量によって評価される、個々にトランスフェクトされた細胞とほぼ同一パターンの相対的発現パターンとなったことを示している。これらの組み合わせた実験からの結果は、プロモーター又はフィンガープリントからのこれらの固有のがん活性化発現パターンが、調べている特定の細胞に関連する分子特性を確認するのに有用であり得ることを示す証拠を提供する。さらに、バーコード化は、多重様式で相対的活性レベルを評価するための有用な代理を提供できる。
実施例20.-細胞におけるプロモーター-レポーター構築物の活性化を検出するための抗体捕捉フォーマットの使用
固有のプロモーター/レポーターの組み合わせを識別するのに使用されるバーコードの種類は、核酸配列として存在し得る(図35A)。あるいは、バーコードは、小タンパク質又はペプチド断片の使用などの他の形態を取ることができるが、それに限定されるものではない。この現在の実施例では、ルシフェラーゼレポータータンパク質の末端に融合されたペプチドバーコード断片により、分泌されたルシフェラーゼを、アッセイを行うのに使用される96ウェルプレートの個々のウェルを最初に固有タンパク質タグの一つに対するアフィニティを有する特異的抗体でコーティングする酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)ベースのアッセイで捕捉することができる。このようにして、プレートの各ウェルを用いて、個々のペプチドタグの存在について分泌培地の複合体混合物をパン(pan)及び調査することができる。このアプローチの有用性を実証するために、操作された分泌型のルシフェラーゼタンパク質を、IL-6からのルシフェラーゼの分泌ドメイン/シグナルペプチドのN末端への融合によって生成した。さらに、一連のペプチドエピトープベースのバーコードを、シグナルペプチド及びルシフェラーゼをコードする配列の間に導入した(図36A)。概念実験の最初の証明のために含まれるエピトープタグは、FLAG(DYKDDDDK)、HA(インフルエンザ血球凝集素タンパク質の断片)、V5(シミアンウィルス5として知られるパラミクソウィルスのV及びPタンパク質上に存在するペプチドドメイン)及びHSV(単純ヘルペスウィルスによって発現されるタンパク質の断片)を含んでいた。同じCMVプロモーターを用いて、固有タンパク質バーコードを有する四つの構築物を、個別に細胞にトランスフェクトした(例えば、図36Aを参照)。さらに24時間インキュベーションした後、各トランスフェクション条件から培地の小分け量を回収し、96ウェルプレートでパン(pan)し、個々のウェルのそれぞれを、固有のエピトープのそれぞれに対する固有の捕捉抗体でコーティングした(図36B)。非特異的結合を排除するための一連の緩衝液洗浄に続いて、各ウェルはルシフェラーゼ活性について展開(developed)した。図36Cに示したデータは、特定のタンパク質エピトープを含む構築物でトランスフェクトされたH1299細胞が、ルシフェラーゼ活性の大幅な増加によって示されるように、対応する抗体でコーティングされたウェルで捕捉できる可能性があることを示している。逆に、その同じ溶解物は、抗体でコーティングされていない対照ウェル(非特異的結合のためにブロックされている)又は他のエピトープに対する抗体でコーティングされたウェルで発光の増加をもたらさない。総合すると、これらのデータは、バーコードが相対的プロモーター活性の代理尺度を提供するのに加えて、物理的分離方法を提供できることを示している。
バーコードとして使用されるペプチド断片は、ELISA形式以外の代替のスクリーニング及びパニング(panning)法のために設計することができる。代替のアッセイ形式は、特定の分析物を検出するための高速で高品質で安価な解決法を提供するのに有用であり得る。一例として、患者の尿を用いた側方流動クロマトグラフィーを使用した迅速検査が、ヒトの妊娠の検出に一般的に採用されてきた。がん活性化マーカーを検出するための代替アッセイ方式の能力を調べるために、本発明者らのルシフェラーゼの分泌変異体に挿入された核酸バーコードを、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)タンパク質からのβサブユニットに置き換えた。そのキメラタンパク質を、がん活性化ヒトスルビビンプロモーター又はCMVプロモーターのいずれかの下流でクローニングした(図37A)。hCGバーコードが構築物の活性を変化させなかったことを確認するため、H1299細胞のプレートの平行セットを、組換えDNA構築物でトランスフェクトした。hCGバーコードを欠く同一のDNA構築物を対照とした。トランスフェクション効率の変動を制御するために、CMV駆動のウミシイタケシフェラーゼ発現カセットを含むDNA構築物を、各トランスフェクション混合物に含めた。トランスフェクション後さらに24時間インキュベートした後、細胞を溶解させ、培地の小分け量について、発光活性のアッセイを行った。図37Bに見られるように、hCGバーコードの存在は、ルシフェラーゼレポータータンパク質の発現をほとんど変えなかった。最後に、同じものの上清700uLを、地元の薬局で購入した市販の妊娠検査キットに入れた。図37でわかるように、その妊娠検査キットは、レポーターのバーコード化されていないバリアントとhCGバーコード化バリアントでトランスフェクトされた細胞を明瞭に区別できる。
以上、本発明の好ましい実施形態を本明細書に示し、説明したが、そのような実施形態が例としてのみ提供されていることは当業者には明らかであろう。本発明が、本明細書内で提供される具体的な実施例によって限定されることは意図されていない。本発明について、前述の明細書を参照して説明してきたが、本明細書の実施形態の説明及び図解は、限定的な意味で解釈されることを意図するものではない。ここで、本発明から逸脱しない限り、多数の改変、変更、及び置換が、当業者には思い浮かぶであろう。さらに、理解すべき点として、本発明の全ての態様は、多様な条件及び可変要素によって決まる、本明細書に記載の具体的な描画、構成、又は相対的割合に限定されるものではない。理解すべき点として、本明細書に記載の本発明の実施形態に対する各種代替形態が、本発明の実施において使用可能である。したがって、本発明は、そのような代替形態、変更、変形形態、又は均等物も網羅することが想到される。下記の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義すること、そしてこれらの特許請求の範囲に包含される方法及び構造並びにそれらの均等物がそれによって網羅されるものとする。
実施形態
以下は、実施形態例であることを意図するものであり、いかなる形でも限定的なものではない。
1.(a)組成物を対象者に投与し、当該組成物が、前記対象者での非病変細胞におけるバイオマーカーの発現より優先的に、病変細胞における前記バイオマーカーの発現を誘発することで、前記非病変細胞に対する前記病変細胞で発現される前記バイオマーカーの相対比が1.0より大きくなること;
(b)前記バイオマーカーを検出すること;及び
(c)(b)で検出された前記バイオマーカーを用いて、前記対象者が少なくとも70%の精度で前記病変細胞を有することを決定することを含む方法。
2.前記相対比が濃度比である、実施形態1の方法。
3.前記バイオマーカーを前記対象者からの生体サンプルで検出する、実施形態1又は2の方法。
4.前記生体サンプルが前記対象者からの体液である、実施形態3の方法。
5.前記生体サンプルが、前記対象者からの血液又は血液ベースのサンプルである、実施形態4の方法。
6.前記生体サンプルが前記対象者からのガス状サンプルである、実施形態3の方法。
7.前記ガス状サンプルが前記対象者からの呼気である、実施形態6の方法。
8.前記対象者が哺乳動物である、実施形態1~7のいずれか一つの方法。
9.前記対象者がヒトである、実施形態8の方法。
10.前記対象者が動物である、実施形態8の方法。
11.前記生体サンプルが、ヒト又は動物の体内でイン・サイツで測定される、実施形態3の方法。
12.前記組成物が核酸ベクターを含む、実施形態1~11のいずれか一つの方法。
13.前記ベクターが、ナノプラスミド、プラスミド、ミニサークル、組換えウィルスベクター、又はCELiDからなる群から選択される、実施形態12の方法。
14.前記組成物がミニサークルを含み、前記ミニサークルが自己複製ミニサークルである、実施形態13の方法。
15.前記自己複製ミニサークルがS/MAR要素を含む、実施形態14の方法。
16.前記組成物が、前記バイオマーカーをコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結されたプロモーターを含む、実施形態1~15のいずれか一つの方法。
17.前記プロモーターが、前記対象者における複数の異なる種類の病変細胞における発現を駆動する、実施形態16の方法。
18.前記プロモーターが、前記対象者での前記非病変細胞における前記バイオマーカーの発現より優先的に前記複数の異なる種類の病変細胞における前記バイオマーカーの発現を駆動する、実施形態1~17のいずれか一つの方法。
19.プロモーターが、スルビビンプロモーター(BIRC5)、CXCR4プロモーター、ATP結合カセットサブファミリーCメンバー4(ABCC4)プロモーター、前方勾配2、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼファミリーメンバー(AGR2)プロモーター、活性化誘発シチジンデアミナーゼ(AICDA)プロモーター、UDP-GlcNAc:βGal β-1,3-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ3(B3GNT3)プロモーター、カドヘリン3(CDH3)プロモーター、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)プロモーター、セントロメアタンパク質F(CENPF)プロモーター、セントロソームタンパク質55(CEP55)プロモーター、クラウディン3(CLDN3)プロモーター、クラウディン4(CLDN4)プロモーター、コラーゲンXI型α1鎖(COL11A1)プロモーター、コラーゲンI型α1鎖(COL1A1)プロモーター、シスタチンSN(CST1)プロモーター、デンティクルレス(denticleless)E3ユビキチンタンパク質リガーゼホモログ(DTL)プロモーター、配列類似性111メンバーB(FAM111B)プロモーターを有するファミリー、フォークヘッドボックスA1(FOXA1)プロモーター、キネシンファミリーメンバー20A(KIF20A)、ラミニンサブユニットγ2(LAMC2)プロモーター、有糸分裂紡錘体位置決め(MISP)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ1(MMP1)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ12(MMP12)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ13(MMP13)プロモーター、メソセリン(MSLN)プロモーター、細胞表面関連ムチン1(MUC1)プロモーター、ホスホリパーゼA2グループIID(PLA2G2D)プロモーター、Gタンパク質シグナル伝達13(RGS13)プロモーター、セクレトグロビンファミリー2Aメンバー1(SCGB2A1)プロモーター、トポイソメラーゼIIα(TOP2A)プロモーター、ユビキチンD(UBD)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)、USH1タンパク質ネットワークコンポーネントハーモニン(USH1C)、T細胞活性化阻害剤1(VTCN1)プロモーターを含むVセットドメイン、ヘキソキナーゼII型プロモーター、TRPM4プロモーター、ストロメリシン3プロモーター、サーファクタントプロテインAプロモーター、分泌型ロイコプロテアーゼ阻害剤プロモーター、チロシナーゼプロモーター、ストレス誘発性grp78/BiPを含むドメインプロモーター、インターロイキン-10プロモーター、α-B-クリスタリン/熱ショックタンパク質27プロモーター、上皮成長因子受容体プロモーター、ムチン様糖タンパク質プロモーター、mts1プロモーター、NSEプロモーター、ソマトスタチン受容体プロモーター、c-erbB-3プロモーター、c-erbB-2プロモーター、c-erbB4プロモーター、チログロブリンプロモーター、α-フェトプロテインプロモーター、ビリンプロモーター、アルブミンプロモーター、糖タンパク質A33プロモーター、B細胞特異的モロニー白血病ウィルス挿入部位1プロモーター、シクロオキシゲナーゼ-2プロモーター、線維芽細胞成長因子プロモーター;ヒト上皮成長受容体2、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素プロモーター;受容体プロモーターを含むキナーゼドメインインサート;rad51リコンビナーゼプロモーター;TTF-1、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ受容体プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2S(UBE2S)プロモーター、オーロラキナーゼA及びニネイン相互作用タンパク質(AUNIP)プロモーター、細胞分裂周期6(CDC6)プロモーター、セントロメアタンパク質L(CENPL)プロモーター、DNA複製ヘリカーゼ/ヌクレアーゼ2(DNA2)プロモーター、DSN1ホモログ、MIS12キネトコア複合体成分(DSN1)プロモーター、デオキシチミジル酸キナーゼ(DTYMK)プロモーター、神経突起伸長1(GPRIN1)プロモーターのGタンパク質調節誘導物質、ミトコンドリア分裂レギュレーター2(MTFR2)プロモーター、RAD51関連タンパク質1(RAD51AP1)プロモーター、小核リボヌクレオタンパク質ポリペプチドA′(SNRPA1)プロモーター、ATPaseファミリー、AAAドメイン含有2(ATAD2)プロモーター、BUB1有糸分裂チェックポイントセリン/スレオニンキナーゼ(BUB1)プロモーター、カルサイクリン結合タンパク質(CACYBP)プロモーター、細胞分裂周期関連3(CDCA3)プロモーター、セントロメアタンパク質O(CENPO)プロモーター、フラップ構造特異的エンドヌクレアーゼ1(FEN1)プロモーター、フォークヘッドボックスM1(FOXM1)プロモーター、細胞増殖レグタンパク質ホスファターゼ2A(KIAA1524)プロモーター、キネシンファミリーメンバー2C(KIF2C)プロモーター、カリオフェリンサブユニットα2(KPNA2)プロモーター、MYB原癌遺伝子様2(MYBL2)プロモーター、NIMA関連キナーゼ2(NEK2)プロモーター、RAN結合タンパク質1(RANBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドB及びB1(SNRPB)プロモーター、SPC24/NDC80キネトコア複合体成分(SPC24)プロモーター、形質転換酸性コイルドコイル含有タンパク質3(TACC3)プロモーター、TBC1ドメインファミリーメンバー31(TBC1D31)プロモーター、チミジンキナーゼ1(TK1)プロモーター、亜鉛フィンガータンパク質695(ZNF695)プロモーター、オーロラキナーゼA(AURKA)プロモーター、BLM RecQ様ヘリカーゼ(BLM)プロモーター、染色体17オープンリーディングフレーム53(C17orf53)プロモーター、クロモボックス3(CBX30)プロモーター、サイクリンB1(CCNB1)プロモーター、サイクリンE1(CCNE1)プロモーター、サイクリンF(CCNF)、細胞分裂周期20(CDC20)プロモーター、細胞分裂周期45(CDC45)プロモーター、細胞分裂周期関連5(CDCA5)プロモーター、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤3(CDKN3)プロモーター、カドヘリンEGF LAG 7パスG型受容体3(CELSR3)プロモーター、セントロメアタンパク質A(CENPA)プロモーター、セントロソームタンパク質72(CEP72)プロモーター、CDC28タンパク質キナーゼ調節サブユニット2(CKS2)プロモーター、コラーゲンX型α1鎖(COL10A1)プロモーター、染色体分離1様(CSE1L)プロモーター、DBF4亜鉛フィンガープロモーター、GINS複合サブユニット1(GINS1)プロモーター、Gタンパク質結合受容体19(GPR19)プロモーター、キネシンファミリーメンバー18A(KIF18A)プロモーター、キネシンファミリーメンバー4A(KIF4A)プロモーター、キネシンファミリーメンバーC1(KIFC1)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス10複製開始因子(MCM10)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント2(MCM2)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント7(MCM7)プロモーター、MRGドメイン結合タンパク質(MRGBP)プロモーター、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ(NADP+依存性)2、メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼ(MTHFD2)プロモーター、非SMCコンデンシンI複合体サブユニットH(NCAPH)プロモーター、NDC80、キネトコア複合体成分(NDC80)プロモーター、ヌディックス(nudix)ヒドロラーゼ1(NUDT1)プロモーター、リボヌクレアーゼH2サブユニットA(RNASEH2A)プロモーター、RuvB様AAA ATPase 1(RUVBL1)プロモーター、血清学的に定義された乳がん抗原NY-BR-85(SGOL1)プロモーター、SHC結合及び紡錘体関連1(SHCBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドG(SNRPG)プロモーター、タイムレス(timeless)サーカディアンレギュレータープロモーター、甲状腺ホルモン受容体相互作用体13(TRIP13)プロモーター、トロフィニン関連タンパク質(TROAP)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)プロモーター、WDリピート及びHMGボックスDNA結合タンパク質1(WDHD1)プロモーター、α-フェトタンパク質(AFP)プロモーター、それらの断片、又はそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される実施形態17の方法。
20.前記バイオマーカーが、MRIレポーター、PETレポーター、SPECTレポーター、光音響レポーター、生物発光レポーター、蛍光レポーター、化学発光レポーター、発光レポーター、比色レポーター、定量可能な核酸バイオマーカー、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、実施形態1~19のいずれか一つの方法。
21.前記定量可能な核酸バイオマーカーが操作されたmiRNAである、実施形態20の方法。
22.前記バイオマーカーの検出が、前記病変細胞の位置を決定する、実施形態20又は21の方法。
23.前記バイオマーカーが、非侵襲的イメージング又はそれらの組み合わせによって、前記対象者の身体サンプルにおいて検出可能である、実施形態1~22のいずれか一つの方法。
24.前記バイオマーカーが、血液ベースのアッセイを用いて検出される、実施形態23の方法。
25.前記組成物がトランスフェクション剤をさらに含む、実施形態1~24のいずれか一つの方法。
26.前記トランスフェクション剤が、直鎖若しくは分岐ポリエチレンイミン、ナノ粒子、親油性粒子、固体ナノ粒子、ペプチド、ミセル、デンドリマー、ポリマー組成物、ヒドロゲル、合成若しくは天然由来のエキソソーム、ウィルス様粒子、又はそれらの任意の組み合わせである、実施形態25の方法。
27.前記組成物が、薬学的に許容される担体をさらに含む、実施形態1~26のいずれか一つの方法。
28.前記薬学的に許容される担体が、水、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油、生理食塩水、アカシアガム、ゼラチン、デンプンペースト、タルク、ケラチン、コロイダルシリカ、尿素、デキストロース水溶液、グリセロール溶液、グルコース、乳糖、ショ糖、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム溶液、プロピレン、グリコール、ココアバター、又はエタノールからなる群から選択される、実施形態27の方法。
29.疾患を有するか疾患を有することが疑われる対象者を治療する方法であって、当該対象者での非病変細胞による前記治療上有効な薬剤の発現より優先的に当該疾患に関連する病変細胞による治療上有効な薬剤の発現を誘発する組成物を当該対象者に投与することで、前記非病変細胞に対する前記病変細胞によって発現される治療上有効な薬剤の相対濃度が1.0よりも大きくなることを含み、前記治療上有効な薬剤が、前記病変細胞の細胞集団の減少によって決定される少なくとも10%の治療効力で当該対象者を治療する方法。
30.前記組成物がベクターを含む、実施形態29の方法。
31.前記組成物が、治療上有効な薬剤をコードするヌクレオチド配列に作動可能に連結されたプロモーターを含む、実施形態29又は30の方法。
32.前記治療上有効な薬剤が、治療上有効なポリペプチド、低分子活性化RNA(saRNA)、マイクロRNA(miRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、又はポリペプチドと前記核酸の組み合わせからなる群から選択される、実施形態31の方法。
33.前記治療上有効な薬剤が、HSVtk、シトシンデアミナーゼ、DTジアホラーゼ、ニトロレダクターゼ、グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、チミジンホルホリラーゼ、カルボキシルエステラーゼ、フォリルポリグルタミルシンテターゼ、カルボキシペプチダーゼAl、カルボキシペプチダーゼG2、シトクロムP-450からなる群から選択される、実施形態32の方法。
34.第1のポリペプチド又は核酸バイオマーカーをコードする第1の核酸配列及び第2のポリペプチド又は第2の核酸バイオマーカーをコードする第2の核酸配列とを含む組成物であって、当該組成物が、該組成物が細胞内にある場合には、前記第2のポリペプチド又は核酸バイオマーカーが、当該細胞への前記第1及び前記第2の核酸の送達を反映する量で発現され、前記第1のポリペプチド又は核酸バイオマーカーが、病変細胞と非病変細胞で異なって発現される組成物。
35.(i)当該細胞が、非病変細胞での前記第1の核酸配列の発現より優先的に病変細胞での前記第1の核酸配列の発現を誘発し、前記発現された第1のポリペプチド又は核酸が検出可能なバイオマーカー又は治療薬であり;
(ii)前記細胞が、病変細胞及び非病変細胞において等しく前記第2の核酸配列の発現を誘発し、前記第2の核酸配列が、前記検出可能なバイオマーカーや前記治療薬ではない前記第2のポリペプチド又は核酸バイオマーカーを生じ、それによって前記第2のポリペプチド又は核酸バイオマーカーの発現のレベルが、当該細胞での前記核酸配列の相対レベルを評価するための対照を提供する、実施形態34の組成物。
36.前記組成物において、前記第1のポリペプチドをコードする前記第1の核酸配列及び前記第2のポリペプチドをコードする前記第2の核酸配列を含む前記配列が、独立の遺伝子構築物上にある、実施形態34又は35の組成物。
37.前記第1のポリペプチドが前記検出可能なバイオマーカー及び前記治療薬である、実施形態34~36のいずれか一つの組成物。
38.前記細胞が病変細胞である、実施形態34~37のいずれか一つの組成物。
39.前記組成物が、前記第1及び前記第2の核酸を含むベクターをさらに含む、実施形態34~38のいずれか一つの組成物。
40.前記ベクターが、
(a)前記第1の核酸配列に作動可能に連結された第1のプロモーターであって、前記プロモーターが、非病変細胞における前記第1の核酸配列の発現より優先的に病変細胞における前記第1の核酸配列の発現を誘発する第1のプロモーター;及び
(b)病変細胞及び非病変細胞において等しく発現を誘発し、前記第2の核酸に作動可能に連結されている第2のプロモーター配列
を含む、実施形態39の組成物。
41.前記ベクターが非ウィルスベクターである、実施形態39又は実施形態40の組成物。
42.前記非ウィルスベクターがミニサークルベクターである、実施形態41の組成物。
43.前記ベクターがナノプラスミドベクターである、実施形態39又は実施形態40の組成物。
44.前記第1及び第2のポリペプチド又は核酸バイオマーカーが、非侵襲的イメージング又はそれらの組み合わせによって、前記対象者の身体サンプルにおいて検出可能である、実施形態34~42のいずれか一つの組成物。
45.組成物を前記対象者に投与することを含む、対象者における病変細胞を検出する方法であって、前記組成物が、
第1のポリペプチド又は核酸バイオマーカーをコードする第1の核酸配列及び
第2のポリペプチド又は第2の核酸バイオマーカーをコードする第2の核酸配列
を含み、
前記組成物が、前記組成物が細胞中にある場合、
(i)前記細胞が、非病変細胞における前記第1の核酸配列の発現より優先的に病変細胞における前記第1の核酸配列の発現を誘発し、前記第1のポリペプチドが検出可能なバイオマーカー又は治療薬であり、
(ii)前記細胞が、病変細胞及び非病変細胞において等しく前記第2の核酸配列の同等の発現を誘発し、前記第2の核酸配列が、前記検出可能なバイオマーカーや前記治療薬ではない前記第2のポリペプチドを生じることで、前記第2のポリペプチドの発現レベルが、前記細胞における前記核酸配列の相対レベルを評価するための対照を提供するように構成される方法。
46.前記組成物において、前記第1のポリペプチド又は核酸バイオマーカーをコードする前記第1の核酸配列及び前記第2のポリペプチド又は核酸バイオマーカーをコードする前記第2の核酸配列を含む前記配列が独立の構築物上にある、実施形態45の方法。
47.前記第1のポリペプチドが前記検出可能なバイオマーカー及び前記治療薬である、実施形態45又は実施形態46の方法。
48.前記細胞が病変細胞である、実施形態45~47のいずれか一つの方法。
49.前記組成物が、前記第1及び前記第2の核酸を含むベクターをさらに含む、実施形態45~48のいずれか一つの方法。
50.前記ベクターが、
(a)前記第1の核酸配列に作動可能に連結された第1のプロモーターであって、前記プロモーターが、非病変細胞における前記第1の核酸配列の発現より優先的に病変細胞における前記第1の核酸配列の発現を誘発する第1のプロモーター;及び
(b)病変細胞及び非病変細胞において等しく同等の発現を誘発し、前記第2の核酸に作動可能に連結されている第2のプロモーター配列
を含む、実施形態49の方法。
51.前記ベクターが非ウィルスベクターである、実施形態49又は実施形態50の方法。
52.前記非ウィルスベクターがミニサークルベクターである、実施形態51の方法。
53.前記ベクターがナノプラスミドベクターである、実施形態49又は実施形態50の方法。
54.前記第1及び第2のポリペプチドが、非侵襲的イメージング又はそれらの組み合わせによって、前記対象者の身体サンプルにおいて検出可能である、実施形態45~52のいずれか一つの方法。
55.
第1のポリペプチドをコードする第1の核酸配列及び
第2のポリペプチドをコードする第2の核酸配列
を含む組成物であって、
前記組成物が、前記組成物が細胞内にある場合、
(i)前記細胞が前記第1の核酸配列を発現して、前記第1のポリペプチドを生成し、
(ii)前記細胞が、前記第2の核酸配列を発現して、前記第2のポリペプチドを生成し、
(iii)前記細胞によって発現される前記第1のポリペプチド及び前記第2のポリペプチドが、結合してヘテロ二量体タンパク質を形成する
ように構成される組成物。
56.前記第1の核酸配列及び前記第2の核酸配列が、第1の遺伝子要素及び第2の遺伝子要素に作動可能に連結され、前記第1の遺伝子要素及び前記第2の遺伝子要素の両方が選択的に活性化されて、同じ病変細胞型における前記第1及び前記第2のポリペプチドを発現する、実施形態55の組成物。
57.前記第1又は前記第2の遺伝子(generic)要素がプロモーター、エンハンサー、又はmiRNA結合部位である、実施形態56の組成物。
58.前記ヘテロ二量体タンパク質が、FRB/FKBP12ヘテロ二量体、スプリットルシフェラーゼタンパク質、又はスプリットGFPタンパク質である、実施形態55~57のいずれか一つの組成物。
59.前記FRB/FKBP12ヘテロ二量体がCreリコンビナーゼの第1の半分及び第2の半分に連結されている、実施形態58の組成物。
60.前記第1及び前記第2のポリペプチドが第1及び第2の自家蛍光タンパク質に連結され、前記第1及び前記第2の自家蛍光タンパク質がFRET対を形成する、実施形態55~59のいずれか一つの組成物。
61.前記ヘテロ二量体タンパク質が、病変細胞の活性を調節するように構成される、実施形態55~60のいずれか一つの組成物。
62.前記第1のポリペプチド及び前記第2のポリペプチドが独立の遺伝子構築物上にある、実施形態55~61のいずれか一つの組成物。
63.実施形態55~62のいずれか一つによる組成物を対象者に投与することを含む病変細胞の検出又は治療方法であって、前記第1及び前記第2のポリペプチドが前記病変細胞において選択的に転写又は翻訳される方法。
64.前記ヘテロ二量体タンパク質を検出することを含む、実施形態63の方法。
65.ポリペプチド又は核酸配列をコードする配列を含む非天然組換え遺伝子構築物を含む組成物であって、前記配列が、エクス・ビボで細胞中に形質導入された時に対象者から単離された複数の異なる種類の細胞において前記ポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の発現を選択的に駆動する第1のプロモーターを含む組成物。
66.前記細胞を含む、実施形態65の組成物。
67.前記細胞が、血液又は血液画分、唾液、尿、便、脳脊髄液、精液、膣分泌物、痰、汗、乳汁、滑液、粘液(粘膜分泌物など)、涙、胆汁、胃液、間質液、自然に排出されるか身体から特異的に収集される組織若しくは上皮細胞の生検(頬細胞の剥離物など)、水性粘液、羊水、胸膜液、又は呼気中で認められる細胞を含む、実施形態65又は66の組成物。
68.前記複数の異なる種類の細胞が、病変細胞又は障害細胞である、実施形態65~67のいずれか一つの組成物。
69.前記病変細胞又は障害細胞が複数の異なる種類の腫瘍細胞である、実施形態68の組成物。
70.前記第1のプロモーターが汎腫瘍特異的プロモーターである、実施形態65~69のいずれか一つの組成物。
71.前記第1のプロモーターががん特異的プロモーターである、実施形態65~70のいずれか一つの組成物。
72.前記第1のプロモーターが、前記細胞が罹患状態にあるときに活性化される前記細胞からの内因性プロモーターである、実施形態65~71のいずれか一つの組成物。
73.前記組換え遺伝子構築物が、レトロウィルス、レンチウィルス、又はアデノウィルスのパッケージング要素又は長い末端反復を含む、実施形態65~72のいずれか一つの組成物。
74.前記組換え遺伝子構築物が非ウィルスベクターである、実施形態65~73のいずれか一つの組成物。
75.前記非ウィルスベクターがミニサークルベクターである、実施形態74の組成物。
76.前記組成物が一定の診断効率を有し、当該診断効率が、前記対象者における非病変細胞での前記バイオマーカーの発現より優先的に病変細胞において測定されることで、前記非病変細胞に対する前記病変細胞で発現される前記バイオマーカーの相対比率が1.0より大きく;
(b)前記バイオマーカーを検出し;及び(c)(b)で検出された前記バイオマーカーを用いて、前記対象者が前記病変細胞を持っていることを、少なくとも90%の精度で決定する、実施形態65~75のいずれか一つの組成物。
77.前記ポリペプチド又は核酸配列がレポーターポリペプチドであり、光音響レポーター、生物発光レポーター、自家蛍光レポーター、化学発光レポーター、発光レポーター、又は比色レポーター、定量可能な核酸バイオマーカー、又はそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、実施形態65~76のいずれか一つの組成物。
78.前記レポーターポリペプチドが発光レポーターであり、前記発光レポーターがルシフェラーゼである、実施形態77の組成物。
79.前記ポリペプチド又は核酸配列が核酸配列であり、リボザイム、自己スプライシングイントロン、マイクロRNA、RNAアプタマー、又は別の種類の定量可能なRNAバイオマーカーである、実施形態65~78のいずれか一つの方法。
80.前記核酸配列バイオマーカーが、定量的PCR、配列決定、又はハイブリダイゼーションベースの技術によって検出可能である、実施形態79の組成物。
81.前記細胞が病変細胞又は障害細胞であり、前記遺伝子構築物が、前記病変細胞若しくは障害細胞での前記第2のポリペプチドの発現を選択的に駆動する第2のプロモーターの制御下に前記病変細胞又は障害細胞の増殖を調節する第2のポリペプチドをさらにコードする、実施例65~80のいずれか一つの組成物。
82.対象者から単離された細胞の集団にエクス・ビボで非天然組換え遺伝子構築物を送達することを含む、病変細胞若しくは障害細胞をエクス・ビボで検出するための方法であって、前記非天然組換え遺伝子構築物が、
ポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列をコードする配列
を含み、
前記配列が、前記細胞に形質導入されたときに対象者から単離された複数の異なる種類の細胞において前記ポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の発現を選択的に駆動する第1のプロモーターを含む方法。
83.前記細胞集団を単離することを含む、実施形態82の方法。
84.非侵襲的方法を介して前記細胞を単離することを含む、実施形態83の方法。
85.唾液、痰、汗、尿、便、精液、頸膣分泌物、乳汁、粘膜分泌物、涙、又は頬上皮によって細胞を取得することを含む、実施形態84の方法。
86.低侵襲法を介して細胞を単離することを含む、実施形態85の方法。
87.静脈穿刺、胸腔穿刺、羊水穿刺、又は胃洗浄によって細胞を取得することを含む、実施形態86の方法。
88.生検によって前記細胞を単離することを含む、実施形態87の方法。
89.前記細胞が、血液又は血液画分、唾液、尿、便、脳脊髄液、精液、膣分泌物、痰、汗、乳汁、滑液、粘液(粘膜分泌物など)、涙、胆汁、胃液、間質液、自然に流れ出るか体から特異的に採取組織又は上皮細胞の生検(頬細胞の掻き取りなど)、体液、羊水、羊膜液、胸膜液又は呼気中で認められる細胞を含む、実施形態82~88のいずれか一つの方法。
90.前記ポリペプチド又は核酸配列を検出することを含む、実施形態82~89のいずれか一つの方法。
91.前記疾患が、がん、自己免疫疾患、又は神経変性疾患である、実施形態82~90のいずれか一つの方法。
92.前記プロモーターが汎がん特異的プロモーターである、実施形態82~91のいずれか一つの方法。
93.前記ベクターが、複数のバーコード分子に作動可能に連結された複数の異なるプロモーターを含み、前記各プロモーターが、細胞内の前記複数のバーコード分子の発現を駆動し、前記複数のバーコードのレベルが前記細胞の疾患の段階を示している、ベクターを含む組成物。
94.前記細胞の前記疾患の前記段階が、罹患しているか、罹患していないか、又は中間状態である、実施形態93の組成物。
95.前記疾患ががんであり、前記複数の異なるプロモーターが、がんの初期段階で活性化される第1のプロモーターを含む、実施形態93~94のいずれか一つの組成物。
96.前記疾患ががんであり、前記複数の異なるプロモーターが、がんの中間段階で活性化される第2のプロモーターを含む、実施形態93~95のいずれか一つの組成物。
97.前記疾患ががんであり、前記複数の異なるプロモーターが、がんの後期段階で活性化される第3のプロモーターを含む、実施形態93~96のいずれか一つの組成物。
98.前記ベクターが非ウィルスベクターである、実施形態93~97のいずれか一つの組成物。
99.前記非ウィルスベクターがミニサークルベクターである、実施形態93~98のいずれか一つの組成物。
100.前記ベクターがナノプラスミドベクターである、実施形態93~97のいずれか一つの組成物。
101.前記複数のバーコード分子が複数のポリペプチドを含む場合、前記ポリペプチドのそれぞれが、非侵襲的イメージングによって検出可能である、実施形態93~99のいずれか一つの組成物。
102.非侵襲的イメージングが光音響、MRI、又はPETイメージングを含む、実施形態101の組成物。
103.前記ポリペプチドのそれぞれが身体サンプルにおいて検出可能である、実施形態101のいずれか一つの組成物。
104.前記身体サンプルが、血液又は血液画分、唾液、尿、便、脳脊髄液、精液、膣分泌物、痰、汗、乳汁、滑液、粘液(粘膜分泌物など)、涙、胆汁、胃液、間質液、自然に排出されるか身体から特異的に収集される組織若しくは上皮細胞の生検(頬細胞の剥離物など)、水性粘液、羊水、胸膜液、又は呼気である、実施形態103の組成物。
105.ベクターを含む組成物を対象者に投与することを含む、疾患の段階を検出する方法であって、前記ベクターが、
複数の異なるバーコード分子に作動可能に連結された複数の異なるプロモーターでを含み、前記各プロモーターが、細胞内の前記複数のバーコード分子の発現を駆動し、
個々のバーコード分子のレベルが、前記細胞の疾患の段階を示している方法。
106.前記細胞の前記疾患の前記段階が、罹患しているか、罹患していないか、又は中間状態である、実施形態105の方法。
107.前記方法が、前記対象者における結節、組織塊、又は病変を、本質的に前がん性、良性、異形成、又は転移性であると決定する、実施形態105又は106の方法。
108.前記疾患ががんであり、前記複数の異なるプロモーターが、がんの初期段階で活性化される第1のプロモーターを含む、実施形態105~107のいずれか一つの方法。
109.前記疾患ががんであり、前記複数の異なるプロモーターが、がんの中間段階で活性化される第2のプロモーターを含む、実施形態105~108のいずれか一つの方法。
110.前記疾患ががんであり、前記複数の異なるプロモーターが、がんの後期段階で活性化される第3のプロモーターを含む、実施形態105~109のいずれか一つの方法。
111.前記ベクターが非ウィルスベクターである、実施形態105~110のいずれか一つの方法。
112.前記非ウィルスベクターがミニサークルベクターである、実施形態105~111のいずれか一つの方法。
113.前記ベクターがナノプラスミドベクターである、実施形態105~110のいずれか一つの方法。
114.前記複数のバーコード分子が複数のポリペプチドを含む場合、当該方法が、非侵襲的イメージングによって前記複数のポリペプチドのうちの少なくとも一つを検出することをさらに含む、実施形態105~112のいずれか一つの方法。
115.非侵襲的イメージングが、光音響、MRI、SPECT、又はPETイメージングを含む、実施形態114の方法。
116.身体サンプル中の前記複数のバーコード分子のうちの少なくとも一つを検出することを含む、実施形態105~115のいずれか一つの方法。
117.前記身体サンプルが、血液又は血液画分、唾液、尿、便、脳脊髄液、精液、膣分泌物、痰、汗、乳汁、滑液、粘液(粘膜分泌物など)、涙、胆汁、胃液、間質液、自然に排出されるか身体から特異的に収集される組織若しくは上皮細胞の生検(頬細胞の剥離物など)、水性粘液、羊水、胸膜液、又は呼気で認められる、実施形態116の方法。
118.前記組成物が、前記対象者において、静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、腫瘍近位投与、又はリンパ節投与される、実施形態105~117のいずれか一つの方法。
119.配列番号1又は配列番号2の核酸配列を含むレポーター遺伝子を含む組換え核酸と比較した場合、病変細胞と比べて正常細胞で約10%以下の発現を示す発現可能なレポーター遺伝子をコードする遺伝子操作核酸を含む組成物。
120.前記遺伝子操作核酸が汎腫瘍特異的プロモーターを含む、実施形態119の組成物。
121.前記汎腫瘍特異的プロモーターが転写応答要素を含む、実施形態120の組成物。
122.前記転写応答要素が、修飾されたp53応答要素を含む、実施形態121の組成物。
123.前記修飾p53応答要素内の修飾が、病変細胞と比較して正常細胞におけるプロモーター活性の低下をもたらす、実施形態122の組成物。
124.前記修飾p53応答要素内の修飾が、正常細胞と比較して、病変細胞におけるプロモーター活性の増加をもたらす、実施形態122又は123の組成物。
125.前記疾患ががんである、実施形態119~124のいずれか一つの組成物。
126.実施形態119~125のいずれか一つによる組成物を対象者に投与することを含む方法。
127.前記対象者ががんを有することが疑われる、実施形態126の方法。
128.前記組成物が、前記対象者において、静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、腫瘍近位投与、又はリンパ節投与される、実施形態125又は126の方法。
129.病変細胞と比べて正常細胞で約10%以下の発現を示し、前記レポーター遺伝子の3′非翻訳領域に1以上のmiRNA結合配列を含むレポーター遺伝子をコードする核酸配列を含む組換え核酸を含む組成物。
130.前記病変細胞で発現されるmiRNAの1以上のmiRNA結合配列のうちの少なくとも一つへの結合により、前記レポーター遺伝子の翻訳の減少又は前記レポーター遺伝子をコードするmRNAの半減期の短縮が生じる、実施形態129の組成物。
131.前記病変細胞ががん細胞である、実施形態129又は130の組成物。
132.前記レポーター遺伝子が、前記がん細胞で発現される少なくとも一つのmiRNAの低下のゆえに、前記がん細胞で増加した発現を示す、実施形態131の組成物。
133.前記組成物が、前記レポーター遺伝子の前記3′非翻訳領域に少なくとも二つのmiRNA結合配列を含み、二つのmiRNA結合配列が、同じmiRNAに結合することができる実質的に同一のヌクレオチド配列を有する、実施形態129~132のいずれか一つの組成物。
134.前記組成物が、前記レポーター遺伝子の前記3′非翻訳領域に少なくとも二つのmiRNA結合配列を含み、前記少なくとも二つのmiRNA結合配列が異なるヌクレオチド配列を有し、当該異なるヌクレオチド配列がそれぞれが前記異なるmiRNAに結合することができる、実施形態129~133のいずれか一つの組成物。
135.前記組換え核酸がDNAを含む、実施形態129~134のいずれか一つの組成物。
136.前記組換え核酸が合成又はイン・ビトロ転写mRNAである、実施形態129~135のいずれか一つの組成物。
137.前記1以上のmiRNA結合配列が少なくとも一つのmiR-15、miR-16、let-7、miR-122又はmiR-34結合配列を含む、実施形態129~136のいずれか一つの組成物。
138.実施形態129~137のいずれか一つによる組成物を対象者に投与することを含む、病変細胞の検出方法。
139.前記レポーター遺伝子を検出することを含む、実施形態138の方法。
140.前記対象者ががんを有することが疑われる、実施形態138の方法。
141.前記組成物が、前記対象者において、静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、腫瘍近位投与、又はリンパ節投与される、実施形態138~140のいずれか一つの方法。
142.合成バイオマーカーをコードするDNA配列に作動可能に連結されたプロモーターを含む二本鎖核酸を含む直鎖ベクターを含むプラスミドDNA、ミニサークルDNA、又はナノプラスミドDNAに対して、合成バイオマーカーの有意に長い発現を示す組成物であって、前記二本鎖核酸の順鎖及び逆鎖が、それらの末端のそれぞれで共有結合的に連結されており、前記プロモーターが、非病変細胞における前記合成バイオマーカーの発現より優先的に病変細胞における前記合成バイオマーカーの発現を誘発することで、前記非病変細胞に対する前記病変細胞において発現される前記合成バイオマーカーの相対濃度が1.0より大きくなっている組成物。
143.前記直鎖ベクターが、前記合成バイオマーカーをコードする前記DNA配列に作動可能に連結された前記プロモーターに隣接する逆方向末端反復(ITR)を含み、前記ITRがアデノ随伴ウィルス(AAV)に由来する、実施形態142の組成物。
144.前記AAVがAAV2である、実施形態143の組成物。
145.前記プロモーターが、対象者における複数の病変細胞において選択的に前記合成バイオマーカーの発現を駆動する、実施形態142~144のいずれか一つの組成物。
146.前記プロモーターが、スルビビンプロモーター(BIRC5)、CXCR4プロモーター、ATP結合カセットサブファミリーCメンバー4(ABCC4)プロモーター、前方勾配2、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼファミリーメンバー(AGR2)プロモーター、活性化誘発シチジンデアミナーゼ(AICDA)プロモーター、UDP-GlcNAc:βGal β-1,3-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ3(B3GNT3)プロモーター、カドヘリン3(CDH3)プロモーター、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)プロモーター、セントロメアタンパク質F(CENPF)プロモーター、セントロソームタンパク質55(CEP55)プロモーター、クラウディン3(CLDN3)プロモーター、クラウディン4(CLDN4)プロモーター、コラーゲンXI型α1鎖(COL11A1)プロモーター、コラーゲンI型α1鎖(COL1A1)プロモーター、シスタチンSN(CST1)プロモーター、デンティクルレス(denticleless)E3ユビキチンタンパク質リガーゼホモログ(DTL)プロモーター、配列類似性111メンバーB(FAM111B)プロモーターを有するファミリー、フォークヘッドボックスA1(FOXA1)プロモーター、キネシンファミリーメンバー20A(KIF20A)、ラミニンサブユニットγ2(LAMC2)プロモーター、有糸分裂紡錘体位置決め(MISP)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ1(MMP1)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ12(MMP12)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ13(MMP13)プロモーター、メソセリン(MSLN)プロモーター、細胞表面関連ムチン1(MUC1)プロモーター、ホスホリパーゼA2グループIID(PLA2G2D)プロモーター、Gタンパク質シグナル伝達13(RGS13)プロモーター、セクレトグロビンファミリー2Aメンバー1(SCGB2A1)プロモーター、トポイソメラーゼIIα(TOP2A)プロモーター、ユビキチンD(UBD)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)、USH1タンパク質ネットワークコンポーネントハーモニン(USH1C)、T細胞活性化阻害剤1(VTCN1)プロモーターを含むVセットドメイン、ヘキソキナーゼII型プロモーター、TRPM4プロモーター、ストロメリシン3プロモーター、サーファクタントプロテインAプロモーター、分泌型ロイコプロテアーゼ阻害剤プロモーター、チロシナーゼプロモーター、ストレス誘発性grp78/BiPを含むドメインプロモーター、インターロイキン-10プロモーター、α-B-クリスタリン/熱ショックタンパク質27プロモーター、上皮成長因子受容体プロモーター、ムチン様糖タンパク質プロモーター、mts1プロモーター、NSEプロモーター、ソマトスタチン受容体プロモーター、c-erbB-3プロモーター、c-erbB-2プロモーター、c-erbB4プロモーター、チログロブリンプロモーター、α-フェトプロテインプロモーター、ビリンプロモーター、アルブミンプロモーター、糖タンパク質A33プロモーター、B細胞特異的モロニー白血病ウィルス挿入部位1プロモーター、シクロオキシゲナーゼ-2プロモーター、線維芽細胞成長因子プロモーター;ヒト上皮成長受容体2、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素プロモーター;受容体プロモーターを含むキナーゼドメインインサート;rad51リコンビナーゼプロモーター;TTF-1、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ受容体プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2S(UBE2S)プロモーター、オーロラキナーゼA及びニネイン相互作用タンパク質(AUNIP)プロモーター、細胞分裂周期6(CDC6)プロモーター、セントロメアタンパク質L(CENPL)プロモーター、DNA複製ヘリカーゼ/ヌクレアーゼ2(DNA2)プロモーター、DSN1ホモログ、MIS12キネトコア複合体成分(DSN1)プロモーター、デオキシチミジル酸キナーゼ(DTYMK)プロモーター、神経突起伸長1(GPRIN1)プロモーターのGタンパク質調節誘導物質、ミトコンドリア分裂レギュレーター2(MTFR2)プロモーター、RAD51関連タンパク質1(RAD51AP1)プロモーター、小核リボヌクレオタンパク質ポリペプチドA′(SNRPA1)プロモーター、ATPaseファミリー、AAAドメイン含有2(ATAD2)プロモーター、BUB1有糸分裂チェックポイントセリン/スレオニンキナーゼ(BUB1)プロモーター、カルサイクリン結合タンパク質(CACYBP)プロモーター、細胞分裂周期関連3(CDCA3)プロモーター、セントロメアタンパク質O(CENPO)プロモーター、フラップ構造特異的エンドヌクレアーゼ1(FEN1)プロモーター、フォークヘッドボックスM1(FOXM1)プロモーター、細胞増殖レグタンパク質ホスファターゼ2A(KIAA1524)プロモーター、キネシンファミリーメンバー2C(KIF2C)プロモーター、カリオフェリンサブユニットα2(KPNA2)プロモーター、MYB原癌遺伝子様2(MYBL2)プロモーター、NIMA関連キナーゼ2(NEK2)プロモーター、RAN結合タンパク質1(RANBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドB及びB1(SNRPB)プロモーター、SPC24/NDC80キネトコア複合体成分(SPC24)プロモーター、形質転換酸性コイルドコイル含有タンパク質3(TACC3)プロモーター、TBC1ドメインファミリーメンバー31(TBC1D31)プロモーター、チミジンキナーゼ1(TK1)プロモーター、亜鉛フィンガータンパク質695(ZNF695)プロモーター、オーロラキナーゼA(AURKA)プロモーター、BLM RecQ様ヘリカーゼ(BLM)プロモーター、染色体17オープンリーディングフレーム53(C17orf53)プロモーター、クロモボックス3(CBX30)プロモーター、サイクリンB1(CCNB1)プロモーター、サイクリンE1(CCNE1)プロモーター、サイクリンF(CCNF)、細胞分裂周期20(CDC20)プロモーター、細胞分裂周期45(CDC45)プロモーター、細胞分裂周期関連5(CDCA5)プロモーター、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤3(CDKN3)プロモーター、カドヘリンEGF LAG 7パスG型受容体3(CELSR3)プロモーター、セントロメアタンパク質A(CENPA)プロモーター、セントロソームタンパク質72(CEP72)プロモーター、CDC28タンパク質キナーゼ調節サブユニット2(CKS2)プロモーター、コラーゲンX型α1鎖(COL10A1)プロモーター、染色体分離1様(CSE1L)プロモーター、DBF4亜鉛フィンガープロモーター、GINS複合サブユニット1(GINS1)プロモーター、Gタンパク質結合受容体19(GPR19)プロモーター、キネシンファミリーメンバー18A(KIF18A)プロモーター、キネシンファミリーメンバー4A(KIF4A)プロモーター、キネシンファミリーメンバーC1(KIFC1)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス10複製開始因子(MCM10)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント2(MCM2)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント7(MCM7)プロモーター、MRGドメイン結合タンパク質(MRGBP)プロモーター、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ(NADP+依存性)2、メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼ(MTHFD2)プロモーター、非SMCコンデンシンI複合体サブユニットH(NCAPH)プロモーター、NDC80、キネトコア複合体成分(NDC80)プロモーター、ヌディックス(nudix)ヒドロラーゼ1(NUDT1)プロモーター、リボヌクレアーゼH2サブユニットA(RNASEH2A)プロモーター、RuvB様AAA ATPase 1(RUVBL1)プロモーター、血清学的に定義された乳がん抗原NY-BR-85(SGOL1)プロモーター、SHC結合及び紡錘体関連1(SHCBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドG(SNRPG)プロモーター、タイムレス(timeless)サーカディアンレギュレータープロモーター、甲状腺ホルモン受容体相互作用体13(TRIP13)プロモーター、トロフィニン関連タンパク質(TROAP)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)プロモーター、WDリピート及びHMGボックスDNA結合タンパク質1(WDHD1)プロモーター、α-フェトタンパク質(AFP)プロモーター、それらの断片、又はそれらの任意の組み合わせである、実施形態145の組成物。
147.前記が、MRIレポーター、PETレポーター、SPECTレポーター、光音響レポーター、生物発光レポーター、蛍光レポーター、化学発光レポーター、発光レポーター、比色レポーター、定量可能な核酸バイオマーカー及びそれらの組み合わせ、及びそれらの任意の組み合わせである、実施形態142~146のいずれか一つの組成物。
148.前記バイオマーカーの検出が、前記病変細胞の位置を決定する、実施形態147の組成物。
149.実施形態142~148のいずれか一つによる組成物を対象者に投与すること、及び前記合成バイオマーカーを検出することを含む、病変細胞を同定する方法であって、前記合成バイオマーカーが、前記対象者において前記合成バイオマーカーの発現より優先的に病変細胞において発現されることで、前記非病変細胞に対する前記病変細胞で発現される前記合成バイオマーカーの相対濃度が1.0より大きくなる方法。
150.前記病変細胞ががん細胞である、実施形態149の方法。
151.前記合成バイオマーカーを検出することにより、少なくとも90%の精度で前記病変細胞を同定する、実施形態149~150のいずれか一つの方法。
152.前記対象者に対して実施される非侵襲的イメージング法を用いて前記合成バイオマーカーを検出することを含む、実施形態149~151のいずれか一つの方法。
153.非侵襲的イメージングが、光音響、MRI、SPECT、又はPETイメージングを含む、実施形態のいずれか一つの方法。
154.前記対象者からの身体サンプル中の前記合成バイオマーカーを検出することを含む、実施形態149~153のいずれか一つの方法。
155.前記身体サンプルが、血液又は血液画分、唾液、尿、便、脳脊髄液、精液、膣分泌物、痰、汗、乳汁、滑液、粘液(粘膜分泌物など)、涙、胆汁、胃液、間質液、自然に排出されるか身体から特異的に収集される組織若しくは上皮細胞の生検(頬細胞の剥離物など)、水性粘液、羊水、胸膜液、又は呼気中で認められる、実施形態154の方法。
156.前記サンプルが生検サンプルである、実施形態154の方法。
157.前記バイオマーカーの検出が、前記病変細胞の位置を決定する、実施形態152又は153の方法。
158.前記対象者ががんを有することが疑われる、実施形態149~157のいずれか一つの方法。
159.前記組成物が、前記対象者において、静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、腫瘍近位投与、又はリンパ節投与される、実施形態149~158のいずれか一つの方法。
160.治療上有効な薬剤をコードするDNA配列に作動可能に連結されたプロモーターを含む二本鎖核酸を含む直鎖ベクターを含む、プラスミドDNA又はミニサークルDNAに対して有意に長い合成バイオマーカーの発現を示す組成物であって、前記二本鎖核酸の各順鎖及び逆鎖がそれらの各末端で共有結合的に連結されており、前記プロモーターが、非病変細胞における前記合成バイオマーカーの発現より優先的に病変細胞における前記治療上有効な薬剤の発現を誘発することで、前記非病変細胞に対する前記病変細胞で発現される前記治療上有効な薬剤の相対濃度が1.0より大きくなる組成物。
161.前記直鎖ベクターが、前記治療上有効な薬剤をコードする前記DNA配列に作動可能に連結された前記プロモーターに隣接する逆方向末端反復(ITR)を含み、前記ITRがアデノ随伴ウィルス(AAV)に由来する、実施形態160の組成物。
162.前記AAVがAAV2である、実施形態160又は161の組成物。
163.前記プロモーターが、対象者における複数の病変細胞において選択的に前記治療上有効な薬剤の発現を駆動する、実施形態160~162のいずれか一つの組成物。
164.前記プロモーターが、スルビビンプロモーター(BIRC5)、CXCR4プロモーター、ATP結合カセットサブファミリーCメンバー4(ABCC4)プロモーター、前方勾配2、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼファミリーメンバー(AGR2)プロモーター、活性化誘発シチジンデアミナーゼ(AICDA)プロモーター、UDP-GlcNAc:βGal β-1,3-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ3(B3GNT3)プロモーター、カドヘリン3(CDH3)プロモーター、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)プロモーター、セントロメアタンパク質F(CENPF)プロモーター、セントロソームタンパク質55(CEP55)プロモーター、クラウディン3(CLDN3)プロモーター、クラウディン4(CLDN4)プロモーター、コラーゲンXI型α1鎖(COL11A1)プロモーター、コラーゲンI型α1鎖(COL1A1)プロモーター、シスタチンSN(CST1)プロモーター、デンティクルレス(denticleless)E3ユビキチンタンパク質リガーゼホモログ(DTL)プロモーター、配列類似性111メンバーB(FAM111B)プロモーターを有するファミリー、フォークヘッドボックスA1(FOXA1)プロモーター、キネシンファミリーメンバー20A(KIF20A)、ラミニンサブユニットγ2(LAMC2)プロモーター、有糸分裂紡錘体位置決め(MISP)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ1(MMP1)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ12(MMP12)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ13(MMP13)プロモーター、メソセリン(MSLN)プロモーター、細胞表面関連ムチン1(MUC1)プロモーター、ホスホリパーゼA2グループIID(PLA2G2D)プロモーター、Gタンパク質シグナル伝達13(RGS13)プロモーター、セクレトグロビンファミリー2Aメンバー1(SCGB2A1)プロモーター、トポイソメラーゼIIα(TOP2A)プロモーター、ユビキチンD(UBD)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)、USH1タンパク質ネットワークコンポーネントハーモニン(USH1C)、T細胞活性化阻害剤1(VTCN1)プロモーターを含むVセットドメイン、ヘキソキナーゼII型プロモーター、TRPM4プロモーター、ストロメリシン3プロモーター、サーファクタントプロテインAプロモーター、分泌型ロイコプロテアーゼ阻害剤プロモーター、チロシナーゼプロモーター、ストレス誘発性grp78/BiPを含むドメインプロモーター、インターロイキン-10プロモーター、α-B-クリスタリン/熱ショックタンパク質27プロモーター、上皮成長因子受容体プロモーター、ムチン様糖タンパク質プロモーター、mts1プロモーター、NSEプロモーター、ソマトスタチン受容体プロモーター、c-erbB-3プロモーター、c-erbB-2プロモーター、c-erbB4プロモーター、チログロブリンプロモーター、α-フェトプロテインプロモーター、ビリンプロモーター、アルブミンプロモーター、糖タンパク質A33プロモーター、B細胞特異的モロニー白血病ウィルス挿入部位1プロモーター、シクロオキシゲナーゼ-2プロモーター、線維芽細胞成長因子プロモーター;ヒト上皮成長受容体2、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素プロモーター;受容体プロモーターを含むキナーゼドメインインサート;rad51リコンビナーゼプロモーター;TTF-1、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ受容体プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2S(UBE2S)プロモーター、オーロラキナーゼA及びニネイン相互作用タンパク質(AUNIP)プロモーター、細胞分裂周期6(CDC6)プロモーター、セントロメアタンパク質L(CENPL)プロモーター、DNA複製ヘリカーゼ/ヌクレアーゼ2(DNA2)プロモーター、DSN1ホモログ、MIS12キネトコア複合体成分(DSN1)プロモーター、デオキシチミジル酸キナーゼ(DTYMK)プロモーター、神経突起伸長1(GPRIN1)プロモーターのGタンパク質調節誘導物質、ミトコンドリア分裂レギュレーター2(MTFR2)プロモーター、RAD51関連タンパク質1(RAD51AP1)プロモーター、小核リボヌクレオタンパク質ポリペプチドA′(SNRPA1)プロモーター、ATPaseファミリー、AAAドメイン含有2(ATAD2)プロモーター、BUB1有糸分裂チェックポイントセリン/スレオニンキナーゼ(BUB1)プロモーター、カルサイクリン結合タンパク質(CACYBP)プロモーター、細胞分裂周期関連3(CDCA3)プロモーター、セントロメアタンパク質O(CENPO)プロモーター、フラップ構造特異的エンドヌクレアーゼ1(FEN1)プロモーター、フォークヘッドボックスM1(FOXM1)プロモーター、細胞増殖レグタンパク質ホスファターゼ2A(KIAA1524)プロモーター、キネシンファミリーメンバー2C(KIF2C)プロモーター、カリオフェリンサブユニットα2(KPNA2)プロモーター、MYB原癌遺伝子様2(MYBL2)プロモーター、NIMA関連キナーゼ2(NEK2)プロモーター、RAN結合タンパク質1(RANBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドB及びB1(SNRPB)プロモーター、SPC24/NDC80キネトコア複合体成分(SPC24)プロモーター、形質転換酸性コイルドコイル含有タンパク質3(TACC3)プロモーター、TBC1ドメインファミリーメンバー31(TBC1D31)プロモーター、チミジンキナーゼ1(TK1)プロモーター、亜鉛フィンガータンパク質695(ZNF695)プロモーター、オーロラキナーゼA(AURKA)プロモーター、BLM RecQ様ヘリカーゼ(BLM)プロモーター、染色体17オープンリーディングフレーム53(C17orf53)プロモーター、クロモボックス3(CBX30)プロモーター、サイクリンB1(CCNB1)プロモーター、サイクリンE1(CCNE1)プロモーター、サイクリンF(CCNF)、細胞分裂周期20(CDC20)プロモーター、細胞分裂周期45(CDC45)プロモーター、細胞分裂周期関連5(CDCA5)プロモーター、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤3(CDKN3)プロモーター、カドヘリンEGF LAG 7パスG型受容体3(CELSR3)プロモーター、セントロメアタンパク質A(CENPA)プロモーター、セントロソームタンパク質72(CEP72)プロモーター、CDC28タンパク質キナーゼ調節サブユニット2(CKS2)プロモーター、コラーゲンX型α1鎖(COL10A1)プロモーター、染色体分離1様(CSE1L)プロモーター、DBF4亜鉛フィンガープロモーター、GINS複合サブユニット1(GINS1)プロモーター、Gタンパク質結合受容体19(GPR19)プロモーター、キネシンファミリーメンバー18A(KIF18A)プロモーター、キネシンファミリーメンバー4A(KIF4A)プロモーター、キネシンファミリーメンバーC1(KIFC1)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス10複製開始因子(MCM10)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント2(MCM2)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント7(MCM7)プロモーター、MRGドメイン結合タンパク質(MRGBP)プロモーター、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ(NADP+依存性)2、メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼ(MTHFD2)プロモーター、非SMCコンデンシンI複合体サブユニットH(NCAPH)プロモーター、NDC80、キネトコア複合体成分(NDC80)プロモーター、ヌディックス(nudix)ヒドロラーゼ1(NUDT1)プロモーター、リボヌクレアーゼH2サブユニットA(RNASEH2A)プロモーター、RuvB様AAA ATPase 1(RUVBL1)プロモーター、血清学的に定義された乳がん抗原NY-BR-85(SGOL1)プロモーター、SHC結合及び紡錘体関連1(SHCBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドG(SNRPG)プロモーター、タイムレス(timeless)サーカディアンレギュレータープロモーター、甲状腺ホルモン受容体相互作用体13(TRIP13)プロモーター、トロフィニン関連タンパク質(TROAP)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)プロモーター、WDリピート及びHMGボックスDNA結合タンパク質1(WDHD1)プロモーター、α-フェトタンパク質(AFP)プロモーター、それらの断片、又はそれらの任意の組み合わせである、実施形態163の組成物。
165.前記治療上有効な薬剤が、治療上有効なポリペプチド、低分子活性化RNA(saRNA)、マイクロRNA(miRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)又は前記治療上有効なポリペプチド及び前記核酸の組み合わせからなる群から選択される、実施形態160~164のいずれか一つの組成物。
166.前記治療上有効な薬剤が、HSVtk、シトシンデアミナーゼ、DTジアホラーゼ、ニトロレダクターゼ、グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、チミジンホスホリラーゼ、カルボキシルエステラーゼ、フォリルポリグルタミルシンテターゼ、カルボキシペプチダーゼAl、カルボキシペプチダーゼG2、シトクロムP-450からなる群から選択される、実施形態165の組成物。
167.実施形態160~166のいずれか一つによる組成物を対象者に投与すること、及び前記合成バイオマーカーを検出することを含む、病変細胞の治療方法であって、前記合成バイオマーカーが、前記対象者における非病変細胞での前記合成バイオマーカーの発現より優先的に病変細胞において発現されることで、前記非病変細胞に対する前記病変細胞で発現される前記合成バイオマーカーの相対濃度が1.0より大きくなる方法。
168.前記病変細胞ががん細胞である、実施形態167の方法。
169.前記対象者ががんを有することが疑われる、実施形態167~168のいずれか一つの方法。
170.前記組成物が、前記対象者において、静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、腫瘍近位投与、又はリンパ節投与される、実施形態167~169のいずれか一つの方法。
171.合成バイオマーカーを発現する非ウィルスベクターを含む組成物であって、前記合成バイオマーカーが、病変細胞と比べて正常な器官細胞での約10%以下の発現を示す組成物。
172.前記器官が肝臓、腎臓、脾臓、又はそれらの組み合わせである、実施形態171の組成物。
173.前記非ウィルスベクターが、合成バイオマーカーに作動可能に連結されたプロモーターをコードする組換え核酸を含む、実施形態171の組成物。
174.前記プロモーターが、スルビビンプロモーター(BIRC5)、CXCR4プロモーター、ATP結合カセットサブファミリーCメンバー4(ABCC4)プロモーター、前方勾配2、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼファミリーメンバー(AGR2)プロモーター、活性化誘発シチジンデアミナーゼ(AICDA)プロモーター、UDP-GlcNAc:βGal β-1,3-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ3(B3GNT3)プロモーター、カドヘリン3(CDH3)プロモーター、CEA細胞接着分子5(CEACAM5)プロモーター、セントロメアタンパク質F(CENPF)プロモーター、セントロソームタンパク質55(CEP55)プロモーター、クラウディン3(CLDN3)プロモーター、クラウディン4(CLDN4)プロモーター、コラーゲンXI型α1鎖(COL11A1)プロモーター、コラーゲンI型α1鎖(COL1A1)プロモーター、シスタチンSN(CST1)プロモーター、デンティクルレス(denticleless)E3ユビキチンタンパク質リガーゼホモログ(DTL)プロモーター、配列類似性111メンバーB(FAM111B)プロモーターを有するファミリー、フォークヘッドボックスA1(FOXA1)プロモーター、キネシンファミリーメンバー20A(KIF20A)、ラミニンサブユニットγ2(LAMC2)プロモーター、有糸分裂紡錘体位置決め(MISP)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ1(MMP1)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ12(MMP12)プロモーター、マトリックスメタロペプチダーゼ13(MMP13)プロモーター、メソセリン(MSLN)プロモーター、細胞表面関連ムチン1(MUC1)プロモーター、ホスホリパーゼA2グループIID(PLA2G2D)プロモーター、Gタンパク質シグナル伝達13(RGS13)プロモーター、セクレトグロビンファミリー2Aメンバー1(SCGB2A1)プロモーター、トポイソメラーゼIIα(TOP2A)プロモーター、ユビキチンD(UBD)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)、USH1タンパク質ネットワークコンポーネントハーモニン(USH1C)、T細胞活性化阻害剤1(VTCN1)プロモーターを含むVセットドメイン、ヘキソキナーゼII型プロモーター、TRPM4プロモーター、ストロメリシン3プロモーター、サーファクタントプロテインAプロモーター、分泌型ロイコプロテアーゼ阻害剤プロモーター、チロシナーゼプロモーター、ストレス誘発性grp78/BiPを含むドメインプロモーター、インターロイキン-10プロモーター、α-B-クリスタリン/熱ショックタンパク質27プロモーター、上皮成長因子受容体プロモーター、ムチン様糖タンパク質プロモーター、mts1プロモーター、NSEプロモーター、ソマトスタチン受容体プロモーター、c-erbB-3プロモーター、c-erbB-2プロモーター、c-erbB4プロモーター、チログロブリンプロモーター、α-フェトプロテインプロモーター、ビリンプロモーター、アルブミンプロモーター、糖タンパク質A33プロモーター、B細胞特異的モロニー白血病ウィルス挿入部位1プロモーター、シクロオキシゲナーゼ-2プロモーター、線維芽細胞成長因子プロモーター;ヒト上皮成長受容体2、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素プロモーター;受容体プロモーターを含むキナーゼドメインインサート;rad51リコンビナーゼプロモーター;TTF-1、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ受容体プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 T(UBE2T)プロモーター、チェックポイントキナーゼ1(CHEK1)プロモーター、上皮細胞形質転換2プロモーター(ECT2)、BCL2様12(BCL2L12)プロモーター、セントロメアタンパク質I(CENPI)プロモーター、E2F転写因子1(E2F1)プロモーター、フラビンアデニンジヌクレオチドシンテターゼ1(FLAD1)プロモーター、タンパク質ホスファターゼ、Mg2+/Mn2+依存性1G(PPM1G)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2S(UBE2S)プロモーター、オーロラキナーゼA及びニネイン相互作用タンパク質(AUNIP)プロモーター、細胞分裂周期6(CDC6)プロモーター、セントロメアタンパク質L(CENPL)プロモーター、DNA複製ヘリカーゼ/ヌクレアーゼ2(DNA2)プロモーター、DSN1ホモログ、MIS12キネトコア複合体成分(DSN1)プロモーター、デオキシチミジル酸キナーゼ(DTYMK)プロモーター、神経突起伸長1(GPRIN1)プロモーターのGタンパク質調節誘導物質、ミトコンドリア分裂レギュレーター2(MTFR2)プロモーター、RAD51関連タンパク質1(RAD51AP1)プロモーター、小核リボヌクレオタンパク質ポリペプチドA′(SNRPA1)プロモーター、ATPaseファミリー、AAAドメイン含有2(ATAD2)プロモーター、BUB1有糸分裂チェックポイントセリン/スレオニンキナーゼ(BUB1)プロモーター、カルサイクリン結合タンパク質(CACYBP)プロモーター、細胞分裂周期関連3(CDCA3)プロモーター、セントロメアタンパク質O(CENPO)プロモーター、フラップ構造特異的エンドヌクレアーゼ1(FEN1)プロモーター、フォークヘッドボックスM1(FOXM1)プロモーター、細胞増殖レグタンパク質ホスファターゼ2A(KIAA1524)プロモーター、キネシンファミリーメンバー2C(KIF2C)プロモーター、カリオフェリンサブユニットα2(KPNA2)プロモーター、MYB原癌遺伝子様2(MYBL2)プロモーター、NIMA関連キナーゼ2(NEK2)プロモーター、RAN結合タンパク質1(RANBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドB及びB1(SNRPB)プロモーター、SPC24/NDC80キネトコア複合体成分(SPC24)プロモーター、形質転換酸性コイルドコイル含有タンパク質3(TACC3)プロモーター、TBC1ドメインファミリーメンバー31(TBC1D31)プロモーター、チミジンキナーゼ1(TK1)プロモーター、亜鉛フィンガータンパク質695(ZNF695)プロモーター、オーロラキナーゼA(AURKA)プロモーター、BLM RecQ様ヘリカーゼ(BLM)プロモーター、染色体17オープンリーディングフレーム53(C17orf53)プロモーター、クロモボックス3(CBX30)プロモーター、サイクリンB1(CCNB1)プロモーター、サイクリンE1(CCNE1)プロモーター、サイクリンF(CCNF)、細胞分裂周期20(CDC20)プロモーター、細胞分裂周期45(CDC45)プロモーター、細胞分裂周期関連5(CDCA5)プロモーター、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤3(CDKN3)プロモーター、カドヘリンEGF LAG 7パスG型受容体3(CELSR3)プロモーター、セントロメアタンパク質A(CENPA)プロモーター、セントロソームタンパク質72(CEP72)プロモーター、CDC28タンパク質キナーゼ調節サブユニット2(CKS2)プロモーター、コラーゲンX型α1鎖(COL10A1)プロモーター、染色体分離1様(CSE1L)プロモーター、DBF4亜鉛フィンガープロモーター、GINS複合サブユニット1(GINS1)プロモーター、Gタンパク質結合受容体19(GPR19)プロモーター、キネシンファミリーメンバー18A(KIF18A)プロモーター、キネシンファミリーメンバー4A(KIF4A)プロモーター、キネシンファミリーメンバーC1(KIFC1)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス10複製開始因子(MCM10)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント2(MCM2)プロモーター、ミニ染色体メンテナンス複合体コンポーネント7(MCM7)プロモーター、MRGドメイン結合タンパク質(MRGBP)プロモーター、メチレンテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ(NADP+依存性)2、メテニルテトラヒドロ葉酸シクロヒドロラーゼ(MTHFD2)プロモーター、非SMCコンデンシンI複合体サブユニットH(NCAPH)プロモーター、NDC80、キネトコア複合体成分(NDC80)プロモーター、ヌディックス(nudix)ヒドロラーゼ1(NUDT1)プロモーター、リボヌクレアーゼH2サブユニットA(RNASEH2A)プロモーター、RuvB様AAA ATPase 1(RUVBL1)プロモーター、血清学的に定義された乳がん抗原NY-BR-85(SGOL1)プロモーター、SHC結合及び紡錘体関連1(SHCBP1)プロモーター、小核リボヌクレオプロテインポリペプチドG(SNRPG)プロモーター、タイムレス(timeless)サーカディアンレギュレータープロモーター、甲状腺ホルモン受容体相互作用体13(TRIP13)プロモーター、トロフィニン関連タンパク質(TROAP)プロモーター、ユビキチン結合酵素E2 C(UBE2C)プロモーター、WDリピート及びHMGボックスDNA結合タンパク質1(WDHD1)プロモーター、α-フェトタンパク質(AFP)プロモーター、それらの断片、又はそれらの任意の組み合わせである、実施形態173の組成物。
175.前記組換え核酸が、正常な肝細胞において前記核酸配列の転写又はmRNA半減期をサイレンシング又は減衰させる調節要素を含む、実施形態173又は174の組成物。
176.前記調節要素が、前記組換え核酸の転写されたが非翻訳領域に1以上のmiRNA標的配列を含む、実施形態175の組成物。
177.前記1以上のmiRNA標的配列の存在が、前記組換え核酸配列からの発現を阻害する、実施形態176の組成物。
178.前記1以上のmiRNA標的配列が、少なくとも一つの組織特異的miRNAについての少なくとも一つのmiRNA標的配列を含む、実施形態176~177のいずれか一つの組成物。
179.前記少なくとも一つの組織特異的miRNAが、正常肝組織で豊富化された少なくとも一つのmiRNAを含む、実施形態178の組成物。
180.正常な肝組織で豊富化された前記少なくとも一つのmiRNAが、miR-122、miR-33、miR-33*、miR-223、miR-30c、miR-144、miR-148a、miR-24、miR-29、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態179の組成物。
181.前記組成物がトランスフェクション剤をさらに含む、実施形態170~180のいずれか一つの組成物。
182.前記トランスフェクション剤が、直鎖若しくは分岐ポリエチレンイミン、ナノ粒子、親油性粒子、固体ナノ粒子、ペプチド、ミセル、デンドリマー、ポリマー組成物、ヒドロゲル、合成若しくは天然由来のナノセル、エキソソーム、ウィルス様粒子、又はそれらの任意の組み合わせである、実施形態181の組成物。
183.非病変細胞における前記バイオマーカーの発現より優先的に病変細胞におけるバイオマーカーの発現を誘発することで、前記非病変細胞に対する前記病変細胞で発現される前記バイオマーカーの前記相対濃度比が1.0より大きくなる、生体細胞又はマクロファージの一つ又は多くの機能を模倣する操作粒子。
184.前記操作粒子が、人工細胞、最小細胞、又は脂質封入合成粒子である、実施形態183の操作粒子。
185.前記操作粒子が、生体膜、高分子膜、単純なポリマー、架橋タンパク質、脂質膜、又は精製された成分とともにイン・ビトロ又はイン・ビボでナノ粒子、リポソーム、ポリマーソーム、エキソソーム、微小胞、アポトーシス小胞、輸送小胞、シナプス小胞、分泌小胞、又はマイクロカプセルに形成されたポリマー-脂質複合体を含む、実施形態183又は184の操作粒子。
186.前記操作粒子が、膜貫通キメラタンパク質、又は粒子内シグナル伝達ドメインに作動可能に連結された粒子外特異的結合ドメインを含む天然タンパク質を含み、前記粒子内シグナル伝達ドメインが、前記操作粒子内の少なくとも一つの酵素反応を活性化することができる、実施形態183~185のいずれか一つの操作粒子。
187.前記操作粒子が、合成バイオマーカーをコードする核酸配列を含み、前記少なくとも一つの酵素反応により、前記操作粒子内で前記合成バイオマーカーが生成する、実施形態186の操作粒子。
188.前記粒子外特異的結合ドメインが、scFv又はFab断片を含む、実施形態186又は187の操作粒子。
189.前記操作粒子が、無傷の細胞から単離された細胞質及び他の成分を含む、実施形態183~188のいずれか一つの操作粒子。
190.前記操作粒子が、細胞タンパク質、DNA、合成遺伝子回路、オルガネラ、ATP、酵素、NADP、転写因子、ヌクレオチド、又は無細胞転写翻訳抽出物など(これらに限定されるものではない)の、精製された組換え高分子成分又は高分子成分を含む、実施形態183~173のいずれか一つの操作粒子。
191.少なくとも一つのベクターであって、当該少なくとも一つのベクターが、
複数の異なる核酸配列に作動可能に連結された複数の異なるプロモーターを含み、当該プロモーターが、細胞中の前記複数の核酸配列の発現を駆動して、複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列を生成し、
当該プロモーターが、対象者における非病変細胞での前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の発現より優先的に病変細胞における前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の発現を誘発することで、前記非病変細胞と比べて前記病変細胞で発現される前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカーの相対比が1.0より大きくなるベクター。
192.前記プロモーターのそれぞれが、前記対象者における非病変細胞での前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の発現より優先的に病変細胞での前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列の発現を誘発することで、前記非病変細胞と比べて前記病変細胞で発現される前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカーの相対比が1.0より大きくなる、実施形態191のベクター。
193.前記複数の異なるプロモーターが、少なくとも2個、少なくとも3個、少なくとも4個、又は少なくとも5個のプロモーターを含む、実施形態191又は192のベクター。
194.前記複数の異なるプロモーターが、最大で12、最大で13、最大で14、又は最大で15個のプロモーターを含む、実施形態191~193のいずれか一つのベクター。
195.前記複数の異なるプロモーターのうちの少なくとも二つが表1から選択される、実施形態191~194のいずれか一つのベクター。
196.前記ベクターがプラスミド、ナノプラスミド、ミニサークル、組換えウィルスベクター、又はCELiDである、実施形態191~195のいずれか一つのベクター。
197.前記ミニサークルが自己複製ミニサークルである、実施形態196のベクター。
198.前記自己複製ミニサークルがS/MAR要素を含む、実施形態197のベクター。
199.前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列が、光音響レポーター、生物発光レポーター、自家蛍光レポーター、化学発光レポーター、発光レポーター、又は比色レポーター、又はそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも一つのレポーターポリペプチドを含む、実施形態191~198のいずれか一つのベクター。
200.前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列が、N末端分泌シグナル配列を有する少なくとも一つのポリペプチドを含む、実施形態191~199のいずれか一つのベクター。
201.前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列が、リボザイム、自己スプライシングイントロン、マイクロRNA、RNAアプタマー、又は別のタイプの定量可能なRNAバイオマーカーからなる群から選択される少なくとも一つの核酸バイオマーカー配列を含む、実施形態191~200のいずれか一つのベクター。
202.前記疾患ががん、自己免疫疾患、又は神経変性疾患である、実施形態191~201のいずれか一つのベクター。
203.対象者における疾患の検出方法であって、
実施形態191~201のいずれか一つによるベクターを含む組成物を対象者に投与すること;
前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列を検出して、発現プロファイルを取得すること;並びに
前記発現プロファイルに基づいて前記病変細胞を検出することで、前記疾患を検出すること
を含む方法。
204.(b)が、前記対象者からのサンプルから前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列を検出することを含む、実施形態203の方法。
205.前記サンプルが前記対象者からの体液である、実施形態204の方法。
206.前記生体サンプルが、前記対象者からの血液又は血液ベースのサンプルである、実施形態205の方法。
207.前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列が少なくとも一つの核酸バイオマーカー配列を含み、(b)が定量的PCR、配列決定、又はハイブリダイゼーションベースの技術によって前記少なくとも一つの核酸バイオマーカー配列を検出することを含む、実施形態203~206のいずれか一つの方法。
208.前記複数のポリペプチド又は核酸バイオマーカー配列が少なくとも一つのレポーターポリペプチドを含み、光音響アッセイ、生物発光アッセイ、蛍光アッセイ、化学発光アッセイ、比色分析、又はそれらの任意の組み合わせによって前記少なくとも一つのレポーターポリペプチドを検出することを含む、実施形態203~207のいずれか一つの方法。
209.(c)が、機械学習又は分類器アルゴリズムを前記発現プロファイルに適用することを含み、前記機械学習又は分類器アルゴリズムが、病変細胞を示す発現プロファイルを非病変細胞を示す発現プロファイルから区別するように構成される、実施形態203~208のいずれか一つの方法。
210.前記組成物が、前記対象者において静脈投与、皮下投与、脳室内投与、髄腔内投与、側脳室内投与、経皮投与、筋肉投与、経口投与、吸入、鼻腔内投与、直腸投与、腫瘍内投与、腫瘍近位投与又はリンパ節投与される、実施形態203~209のいずれか一つの方法。
211.前記組成物が、薬学的に許容される担体をさらに含む、実施形態203~210のいずれか一つの方法。
212.前記組成物がトランスフェクション剤をさらに含む、実施形態203~211のいずれか一つの方法。
213.対象者の疾患の有無を検出する方法であって、
(a)前記対象者の1以上の細胞をエクス・ビボで遺伝子構築物と接触させ、
前記遺伝子構築物が、バーコード分子に作動可能に連結された疾患活性化プロモーターを含み、前記疾患活性化プロモーターが、前記疾患による影響を受けた細胞における前記バーコード分子の発現を駆動すること;
(b)前記バーコード分子の発現レベルを定量すること;及び
(c)前記発現レベルに基づいて、前記疾患の有無を検出することを含む方法。
214.対象者の疾患のプロファイルを生成する方法であって、
(a)前記対象者の1以上の細胞を複数の遺伝子構築物と接触させ、
前記複数の遺伝子構築物が、複数のバーコード分子にそれぞれ作動可能に連結された複数の疾患活性化プロモーターを含み、前記疾患活性化プロモーターが、前記疾患に冒された細胞における前記対応するバーコード分子の発現を駆動すること;及び
(b)前記複数のバーコード分子の発現レベルを定量して前記プロファイルを生成すること
を含む方法。
215.前記接触がエクス・ビボでのものである、実施形態214の方法。
216.前記接触がイン・ビボでのものである、実施形態214の方法。
217.前記対象者から前記1以上の細胞を単離することをさらに含む、実施形態213又は実施形態214の方法。
218.前記疾患活性化プロモーターが、がん活性化プロモーターを含むか、前記複数の疾患活性化プロモーターが、複数のがん特異的プロモーターを含む、実施形態213又は実施形態214の方法。
219.前記がん活性化プロモーター又は複数のがん活性化プロモーターが、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、膀胱尿路癌、乳管癌、乳腺小葉癌、子宮頸癌、胆管癌、結腸直腸腺癌、食道癌、胃腺癌、多形性神経膠芽細胞腫、頭頸部扁平上皮癌、肝細胞癌、腎臓嫌色素癌、腎臓明細胞癌、腎臓乳糖細胞癌、低悪性度神経膠腫、肺腺癌、肺扁平上皮癌、中皮腫、卵巣漿液性腺癌、膵管腺癌、傍神経節腫及び褐色細胞腫、前立腺腺癌、肉腫、皮膚黒色腫、精巣胚細胞がん、胸腺腫、甲状腺乳頭癌、子宮癌肉腫、子宮体類内膜癌、ブドウ膜黒色腫、唇黒色腫、紡錘細胞癌、脂肪肉腫、鼻肉腫、乳腺癌、インスリン腫、骨肉腫、マスト細胞腫瘍、血管肉腫、非小細胞肺癌(NSCLC)、辺縁リンパ腫、悪性黒色腫、又は慢性リンパ球性白血病で活性化される、実施形態218の方法。
220.複数のがん活性化プロモーターを含み、当該複数のがん活性化プロモーターが、異なる組織起源内の複数のがんで活性化されるプロモーターを含む、実施形態218~219のいずれか一つの方法。
221.前記複数のがん特異的プロモーターが、複数の(例えば、2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上、11以上、12以上、13以上、14以上、15以上、16以上、17以上、18以上、19以上、20以上、25以上、又は30以上の)異なる組織起源で活性化される、実施形態220のうちの一つの方法。
222.前記複数のがん特異的プロモーターが、強いシグナルを生成する第1のプロモーター、低いバックグラウンドシグナルを生成する第2のプロモーター、高いシグナル対バックグラウンドシグナル比を有する第3のプロモーター、又はそれらの任意の組み合わせを含む、実施形態220~221のいずれか一つの方法。
223.前記複数のがん特異的プロモーターが、少なくとも一つの前記第1のプロモーター、少なくとも一つの前記第2のプロモーター、及び少なくとも一つの前記第3のプロモーターを含む、実施形態222の方法。
224.前記複数の疾患活性化プロモーターが、組織起源の選択された群に選択的であり、かつそこで活性化される複数のがん活性化プロモーターを含む、実施形態214の方法。
225.前記複数の疾患活性化プロモーターが、同じ組織起源に選択的であり、かつそこで活性化される複数のがん活性化プロモーターを含む、実施形態214の方法。
226.前記複数の疾患活性化プロモーターが、それぞれ同じ組織起源内のがんの複数の異なる分子サブタイプで活性化される複数のがん活性化プロモーターを含む、実施形態214の方法。
227.前記複数の疾患特異的プロモーターが、組織起源内のがんの一つの分子サブタイプで活性化される複数のがん活性化プロモーターを含む、実施形態214の方法。
228.前記複数の遺伝子構築物が、組織起源内のがんの一つの段階で活性化される2つ以上の異なるがん活性化プロモーターを含む、実施形態214の方法。
229.少なくとも一つの細胞を前記複数の遺伝子構築物又は前記遺伝子構築物と接触させることを含む、実施形態213~228のいずれかの方法。
230.前記遺伝子構築物又は前記複数の遺伝子構築物が非ウィルスベクターを含む、実施形態213~229のいずれかの方法。
231.前記非ウィルスベクターがナノプラスミドである、実施形態230の方法。
232.前記遺伝子構築物又は前記複数の遺伝子構築物が、複製能のない組換えビリオン又はそれに由来する単離された逆方向末端反復(ITR)を含む、実施形態213~29のいずれかの方法。
233.前記ビリオンが、レンチウィルス、アデノ随伴ウィルス、アデノウィルス、又はγ-レトロウィルスビリオンである、実施形態232の方法。
234.前記ビリオンが、感染細胞内で主にエピソームゲノムを維持するウィルスに由来する、実施形態232の方法。
235.前記複製能のないビリオンが組換えアデノウィルスベクターである、実施形態233の方法。
236.前記AAVが血清型1、2、3、4、5、6、8、9、Ad5、Ad-RGD、又はAd-19a/64、又はそれらの疑似型変異体である、実施形態235の方法。
237.前記複製能のない組換えビリオンが、0.001~10の感染多重度(MOI)で前記対象者からの前記細胞と組み合わされる、実施形態232~236のいずれか一つの方法。
238.前記対象者がヒト又はイヌである、実施形態213~237のいずれか一つの方法。
239.前記対象者が以前にがんの外科治療、化学療法、放射線治療又は免疫療法治療を受けたことがある、実施形態213~238のいずれか一つの方法。
240.前記対象者が、リ・フラウメニ症候群、リンチ症候群、家族性腺腫性ポリポーシス、フォンヒッペル・リンダウ病、非形成性貧血、骨髄異形成症候群、カウデン症候群、遺伝性乳がん及び卵巣がん症候群(HBOC)、又はBRCA変異;現在の喫煙者、禁煙者、又は大量の間接喫煙にさらされていること;発がん物質、過度の日光、免疫抑制剤、B型若しくはC型肝炎などの感染性病原体、並びにヒトパピローマウィルスへの曝露;又は肥満であることなどの少なくとも一つのがんの危険因子を有する、実施形態213~239のいずれか一つの方法。
241.前記対象者が、マンモグラム上の陽性シグナル又はがんスクリーニング診断検査からの陽性シグナル、不均衡な血球分布、体重減少、腫脹塊若しくは腫瘍した腺、寝汗、血尿、血便、乳首を含む身体からの予期しない出血又は排出、めまい、視力障害又はバランスの喪失、下痢、急性疼痛、微熱、便秘、食欲不振、しつこい咳又は嗄声、又は黄疸などの少なくとも一つのがんの症状を有する、実施形態213~239のいずれか一つの方法。
242.(c)前記プロファイルに基づいて前記疾患を検出することをさらに含む、実施形態214~241のいずれかの方法。
243.分類器を用いて、前記複数の疾患活性化プロモーターに対応する前記バーコード分子の発現レベルを含む前記プロファイルを処理することで前記疾患又はその欠如を検出することをさらに含む、実施形態242の方法。
244.前記疾患の有無を検出することは、組織起源を決定することをさらに含む、実施形態243の方法。
245.少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、又は95%のAUCで前記疾患の有無を検出することを含む、実施形態213の方法。
246.少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、又は95%の感度で前記疾患の有無を検出することを含む、実施形態213の方法。
247.少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、又は95%の特異性で前記疾患の有無を検出することを含む、実施形態213の方法。
248.(c)に続いて、(c)で検出された疾患に対応する1以上の疾患活性化プロモーターを用いて(a)及び(b)を繰り返して、(c)で検出された前記疾患を確認し、及び/又は(c)で検出された前記疾患のサブタイプを検出することをさらに含む、実施形態242の方法。
249.(d)を繰り返して、(c)で検出された前記疾患を確認し、及び/又は(c)で検出された前記疾患のサブタイプを検出することをさらに含む、実施形態248の方法。
250.バーコード分子が、前記遺伝子構築物の疾患特異的プロモーターを一意的に識別する、実施形態213~249のいずれか一つの方法。
251.前記バーコード分子がヌクレオチド配列又はペプチド配列を含む、実施形態213~249のいずれか一つの方法。
252.前記バーコード分子がヌクレオチド配列を含み、前記ヌクレオチド配列が固有のDNA又はRNAを含む、実施形態251の方法。
253.前記バーコード分子がRNAを含み、前記RNAがmiRNA骨格から処理されたバーコードである、実施形態252の方法。
254.前記miRNA骨格が、当該miRNA骨格に由来する5′、3′、及びループ領域、並びに前記バーコードを含むステム領域を含む、実施形態253の方法。
255.前記バーコード分子がペプチド配列を含み、前記ペプチド配列が酵素レポーターを含む、実施形態251の方法。
256.前記酵素レポーターが、ルシフェラーゼ、EGFP、GFP、RFP、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリホスファターゼ(AP)、グルコースオキシダーゼ(GO)、又はβ-ガラクトシダーゼ(BGAL)、又はそれらの任意の組み合わせである、実施形態251の方法。
257.前記バーコード分子が前記細胞から分泌可能又は流出可能である、実施形態213~256のいずれか一つの方法。
258.前記バーコードの発現レベル又は前記細胞と接触している細胞外液中の前記バーコードの発現レベルを定量することを含む、実施形態257の方法。
259.前記細胞との前記接触がイン・ビボであり、前記細胞外液が、血液又は血液画分、唾液、尿、便、脳脊髄液、精液、膣分泌物、痰、汗、乳汁、滑液、粘液(粘膜分泌物など)、涙、胆汁、胃液、間質液、水様液、羊膜液、又は胸膜液を含む、実施形態258の方法。
260.前記バーコードの発現レベル又は細胞外液中の前記バーコードの発現レベルを、前記細胞との前記接触から少なくとも8時間、少なくとも12時間、少なくとも24時間、少なくとも36時間、少なくとも48時間、少なくとも72時間定量することを含む、実施形態257又は実施形態258の方法。
261.前記定量が、前記バーコード分子又は複数のバーコード分子の配列決定を行うことを含む、実施形態252~254のいずれか一つの方法。
262.前記定量が、前記酵素レポーター又は複数レポーターの活性を測定することを含む、実施形態255~257のいずれか一つの方法。
263.前記酵素レポーター又は複数のレポーターの前記活性が、免疫化学反応、側方流動電気泳動、又は質量分析計によって測定される、実施形態262の方法。
264.イントラネット又はインターネット上で前記プロファイルを送信することをさらに含む、実施形態214~265のいずれかの方法。
265.前記疾患の有無又は前記プロファイルの前記検出に基づく治療的処置を提供することをさらに含む、実施形態213~264のいずれかの方法。