JP2023103968A - シート状結晶性アルミノシリケート凝集体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シート状結晶性アルミノシリケート凝集体は、シート状結晶性アルミノシリケートの凝集体であり、シート状結晶性アルミノシリケートの平均シート厚が1.0以上2.0nm未満である。シート状結晶性アルミノシリケート凝集体の製造方法は、シリカ源、アルミナ源、構造規定剤、界面活性剤及び水を含む原料組成物を水熱合成によって結晶化する結晶化工程を含み、構造規定剤として水酸基又は酸素を内包するアンモニウムを用い、界面活性剤として臭化アルキルトリメチルアンモニウム及び臭化ジアルキルジメチルアンモニウムからなる群から選択される一種以上を用いる。
【選択図】図4
Description
シート状結晶性アルミノシリケートの凝集体であり、
前記シート状結晶性アルミノシリケートの平均シート厚が1.0以上2.0nm未満である、
ことを特徴とする。
シート状結晶性アルミノシリケート凝集体の製造方法であって、
シリカ源、アルミナ源、構造規定剤、界面活性剤及び水を含む原料組成物を水熱合成によって結晶化する結晶化工程を含み、
前記構造規定剤として水酸基又は酸素を内包するアンモニウムを用い、
前記界面活性剤として臭化アルキルトリメチルアンモニウム及び臭化ジアルキルジメチルアンモニウムからなる群から選択される一種以上を用い、
平均シート厚が1.0以上2.0nm未満である前記シート状結晶性アルミノシリケートを製造する、
ことを特徴とする。
シート状結晶性アルミノシリケート凝集体は、シート状結晶性アルミノシリケートが凝集している凝集体である。結晶性アルミノシリケートは、アルミニウム(Al)とケイ素(Si)とが酸素(O)を介したネットワークの繰返しからなる骨格構造を有するアルミノシリケートであり、この骨格構造に起因する複数の細孔が形成された多孔質である。
上述したシート状結晶性アルミノシリケート凝集体は、シリカ源、アルミナ源、構造規定剤、界面活性剤及び水を含む原料組成物を水熱合成によって結晶化する結晶化工程を含む製造方法により製造される。
ゲル撹拌用の容器内でシリカ源、アルミナ源、コリン水酸化物水溶液、CTAB、水酸化ナトリウム、およびイオン交換水を混合した。
・外表面積[Sext]=(シート幅×シート幅×2+平均シート厚×シート幅×4)÷((シート幅×シート幅×平均シート厚)×(密度))
1,3,5-トリイソプロピルベンゼンのクラッキング反応はオートインジェクター(型式 AOC-20i,島津製作所製)を付随させたGC-FID(型式GC-2014,島津製作所製)に触媒加熱用の電気炉を備えた、バルス式の固定床反応装置を用いて行った。
原料組成物の配合比、水熱合成の合成時間及び合成温度を変えて、実施例1と同様にして種々のシート状結晶性アルミノシリケート凝集体(実施例2-14、比較例3)を合成し、非表面積[SBET]、外表面積[Sext]、含まれている結晶性アルミノシリケートの平均シート厚[nm]を算出した。原料組成物の配合比、合成条件について表2に、また、算出した非表面積、外表面積、平均シート厚について表3にそれぞれまとめた。実施例2-14は、いずれも平均シート厚が2nm未満の結晶性アルミノシリケート凝集体であった。
p-NS-FERを用いて、プロトン化を行った。まず、p-NS-FERについて、K+による固相イオン交換、Na+による固相イオン交換、及び、Na+による液相イオン交換を行った後、プロトン化を行った。
K+による固相イオン交換を以下のようにして行った。p-NS-FER0.1gと0.5mol/kg塩化カリウム水溶液0.21gを角型焼成皿に入れポリテトラフルオロエチレン棒で混合後、室温で6時間放置した。水が蒸発した混合物を空気雰囲気下、昇温速度0.5℃/min、到達温度500℃、保持時間5時間の条件で焼成した。焼成後、余分な塩を除去するために60℃のイオン交換水50mlで遠心分離して洗浄した。洗浄後のサンプルを70℃で一晩乾燥させた後、空気雰囲気下、昇温速度1℃/minで到達温度150℃まで昇温して3時間保持し、次いで昇温速度1℃/minで到達温度550℃まで昇温して6時間保持の条件で焼成した。この焼成後のサンプルをNS-FER K+(s)とした。
Na+による固相イオン交換は、塩化カリウム水溶液を硝酸ナトリウム水溶液(0.5mol/kg、0.21g)に代える以外、上記のK+による固相イオン交換法と同様にして行った。得られたこのサンプルをNS-FER Na+(s)とした。
Na+による液相イオン交換を以下のようにして行った。合成直後のp-NS-FER0.1gと0.1M硝酸ナトリウム水溶液10mlを磁気撹拌子とともに100mlナス型フラスコに入れ、マグネティックスターラーで撹拌することでサンプルを分散させた。混合溶液をメタルバスによって、温度80℃、撹拌速度300rpmの条件で2時間撹拌した。その後、混合溶液中のゼオライトを遠心分離によって分離し、得られた固体を新しい0.1M硝酸ナトリウム水溶液(10ml)に分散させた。
この撹拌と遠心分離の手順を3回繰り返して最終的に得られた固体を70℃で一晩乾燥しNa+型のp-NS-FERを得た。このサンプルを空気雰囲気下、昇温速度1℃/min、到達温度550℃、保持時間10時間の条件で焼成した。この焼成後のサンプルをNS-FER Na+(l)とした。
この固相イオン交換したサンプルはブレンステッド酸点となる骨格内Alがすべて保護されているためベンジルアルコールの脱水縮合反応において優れた活性を示すことが期待される。そこでこの固相イオン交換後のサンプルをプロトン交換して触媒活性を調査した。NS-FER K+(s)は塩化カリウムを用いており微量に残存したClによる影響が考慮されたため、以下では、NS-FER Na+(s)を用いた。
NS-FER Na+(s)0.1gと0.01M硝酸水溶液12ml(H+/Na+=1)を磁気撹拌子とともに100mlナス型フラスコに入れ、マグネティックスターラーで撹拌することでサンプルを分散させた。混合溶液をメタルバスによって、室温、撹拌速度300rpmの条件で2時間撹拌した。その後、混合溶液中のゼオライトを遠心分離によって分離し、得られた固体を新しい0.01M硝酸水溶液12mlに分散させた。この撹拌と遠心分離の手順を3回繰り返し、3回目の攪拌後のサンプルに0.01M硝酸水溶液12mlを加えながら吸引ろ過してそのまま一晩吸引し続けることによって室温で乾燥させた。得られたH+型触媒をNS-FER H+_HNO3とした。
NS-FER Na+(s)0.1gと1.5M硝酸アンモニウム水溶液20mlを磁気撹拌子とともに100mlナス型フラスコに入れ、マグネティックスターラーで撹拌することでサンプルを分散させた。混合溶液をメタルバスによって、温度60℃、撹拌速度300rpmの条件で2時間撹拌した。その後、混合溶液中のゼオライトを遠心分離によって分離し、得られた固体を新しい1.5M硝酸アンモニウム水溶液20mlに分散させた。この撹拌と遠心分離の手順を3回繰り返して最終的に得られた固体を70℃で一晩乾燥しNH4 +型のサンプルを得た。このサンプルを空気雰囲気下、昇温速度3.75℃/min、到達温度450℃、保持時間6時間の条件で焼成することによりH+型へと変換した。このH+型触媒をNS-FER H+_NH4NO3とした。
上記のH+型触媒25mgを入れた試験管にベンジルアルコール(2ml)を加え、十分に分散させ、110℃のオイルバス中で加熱することで、ベンジルアルコールの脱水縮合反応を行った。
NS-FER骨格内にSi及びAl以外のヘテロ原子の導入を試みた。ヘテロ原子にはB、Ga、Fe、Ti、およびSnを選択した。ヘテロ原子の導入により、細孔内にヘテロ原子に由来する触媒能や、ヘテロ原子の電荷に基づくイオン交換能を発現させ、触媒活性点の異なる種々の用途への利用が可能になる。例えば、ホウ素やガリウムを導入することで酸強度の向上、また、鉄やチタンを導入することにより酸化還元能の発現、また、スズを導入することでルイス酸点の発現が期待できる。
・ホウ酸(H3BO3,富士フイルム和光純薬株式会社製,純度99.5%)
・酸化ガリウム(Ga2O3,添川理化学株式会社製,純度99.999%)
・硝酸ガリウム(III),含水(Ga(NO3)3・xH2O,x=7-9(x=8とした),株式会社高純度化学研究所製,純度99.999%)
・硝酸鉄(III)九水和物(Fe(NO3)3・9H2O,関東化学株式会社製,純度99.9%)
・トリス(2,4-ペンタンジオナト)鉄(III)(C15H21FeO6,東京化成工業株式会社製,純度98.0%)
・30%硫酸チタン(IV)溶液(Ti(SO4)2,富士フイルム和光純薬株式会社製)
・酸化チタン(IV),アナターゼ型(TiO2,富士フイルム和光純薬株式会社製)
・オルトチタン酸テトライソプロピル(C12H28O4Ti,東京化成工業株式会社製)
・酸化すず(IV)(SnO2,富士フイルム和光純薬株式会社製,純度98%)
合成条件と得られた生成物を表4に、生成物のXRDスペクトルを図10に、SEM像を図11にそれぞれ示す。比較としてp-NS-FERのデータもあわせて示す。
合成条件と得られた生成物を表5に、生成物のXRDスペクトルを図12に、SEM像を図13にそれぞれ示す。比較としてp-NS-FERのデータもあわせて示す。
合成条件と得られた生成物を表6に、生成物のXRDスペクトルを図14に、SEM像を図15にそれぞれ示す。比較としてp-NS-FERのデータもあわせて示す。
合成条件と得られた生成物を表7に、生成物のXRDスペクトルを図16に、SEM像を図17にそれぞれ示す。比較としてp-NS-FERのデータもあわせて示す。
シリル化処理を試みた。シリル化とは、図18に示すように、ゼオライト中のシラノール基(SiOH)とシリル化剤(SiOR)の反応によってシロキサン結合(SiOSi)を形成させることである。シリル化により、結晶外表面の末端シラノール基が多いナノサイズゼオライトの骨格安定化や、吸着性能の向上が期待できる。
Claims (5)
- シート状結晶性アルミノシリケートの凝集体であり、
前記シート状結晶性アルミノシリケートの平均シート厚が1.0以上2.0nm未満である、
ことを特徴とするシート状結晶性アルミノシリケート凝集体。 - 前記シート状結晶性アルミノシリケートの平均シート厚が1.0以上1.5nm以下である、
請求項1に記載のシート状結晶性アルミノシリケート凝集体。 - 前記シート状結晶性アルミノシリケートの平均シート厚が1.1以上1.5nm以下である、
請求項1に記載のシート状結晶性アルミノシリケート凝集体。 - 前記シート状結晶性アルミノシリケートがFER型の骨格構造である、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシート状結晶性アルミノシリケート凝集体。 - シート状結晶性アルミノシリケート凝集体の製造方法であって、
シリカ源、アルミナ源、構造規定剤、界面活性剤及び水を含む原料組成物を水熱合成によって結晶化する結晶化工程を含み、
前記構造規定剤として水酸基又は酸素を内包するアンモニウムを用い、
前記界面活性剤として臭化アルキルトリメチルアンモニウム及び臭化ジアルキルジメチルアンモニウムからなる群から選択される一種以上を用い、
平均シート厚が1.0以上2.0nm未満である前記シート状結晶性アルミノシリケートを製造する、
ことを特徴とするシート状結晶性アルミノシリケート凝集体の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2022004187 | 2022-01-14 | ||
| JP2022004187 | 2022-01-14 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2023103968A true JP2023103968A (ja) | 2023-07-27 |
Family
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2022204000A Pending JP2023103968A (ja) | 2022-01-14 | 2022-12-21 | シート状結晶性アルミノシリケート凝集体及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2023103968A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2024237142A1 (ja) * | 2023-05-12 | 2024-11-21 | 東ソー株式会社 | 鉄含有fer型ゼオライト及びその製造方法 |
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2022
- 2022-12-21 JP JP2022204000A patent/JP2023103968A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2024237142A1 (ja) * | 2023-05-12 | 2024-11-21 | 東ソー株式会社 | 鉄含有fer型ゼオライト及びその製造方法 |
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