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JP2023537683A - ポリペプチド免疫原性を予測するためのt細胞ベースの方法 - Google Patents

ポリペプチド免疫原性を予測するためのt細胞ベースの方法 Download PDF

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Abstract

本開示の主題は、抗薬剤抗体(ADA)の産生を誘発する組成物、例えば、抗体またはその断片を含む組成物の傾向を決定するための方法およびそのような方法を実施するためのキットを提供する。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年8月7日に出願された米国仮出願第63/062,991号、および2021年6月25日に出願された米国仮出願第63/215,199号の優先権を主張するものであり、これらの各々の内容は、その全体が参照により援用され、これらの各々に優先権が主張される。
本開示は、抗薬剤抗体(ADA)の産生を誘発する組成物の傾向を決定するための方法およびそのような方法を実施するためのキットに関する。
治療薬(例えば、抗体)は、ますます増加している深刻で治療が困難な疾患の治療を大きく改善している。残念ながら、そのような治療薬は、患者に投与されるとき、抗薬剤抗体(ADA)の産生を誘発し得る。ADAは、治療薬に対して中和作用を有し得る。これらの中和作用は、治療薬の活性の制限、治療薬のクリアランスの増加、および治療薬の投与に起因する全体的な臨床応答における潜在的減少を含み得る。ある特定の場合によっては、ADAの産生はまた、過敏症反応およびアナフィラキシーを含む、患者の重篤な有害事象の発生と同時に起こっている。
医薬品開発の前臨床段階で治療薬の免疫原性を理解することは、その後の臨床段階における治療薬の成功の可能性を改善し得る。免疫原性エピトープは、一般に、in silicoツールを使用して予測されるが、いくつかの細胞ベースの技法が、前臨床治療薬候補の免疫原性の可能性を決定するために開発されている。1つのそのような技法は、主要組織適合性遺伝子複合体(MHC)クラスII関連ペプチド プロテオミクス(MAPP)と呼ばれる。MAPPは、抗原提示細胞(APC)、例えば、樹状細胞の集団を、目的の治療薬、例えば、ポリペプチドベースの治療薬とインキュベートすることを伴う。APCは、内在化し、治療薬を短いペプチドに処理する。ペプチドは、MHCクラスII分子上に搭載され、APCの表面上で提示される。これらのMHC-ペプチド複合体を免疫沈降させ、液体クロマトグラフィー質量分析(LC/MS)を介して分析することにより、治療薬中の可能性のある免疫原性エピトープを同定することができる。前臨床治療薬候補の免疫原性の可能性を決定するための別の技法は、T細胞増殖アッセイであり、これは、目的のポリペプチドベースの治療薬とインキュベートされた、APC、例えば、樹状細胞との共培養後のT細胞増殖の検出を伴う。しかしながら、これらの技法は、労働集約的で、時間がかかり、高価な機器を多数必要とする。したがって、治療薬、例えば、ポリペプチドベースの治療薬の、ADAの産生を誘発する傾向を決定するためのより時間効率が良く、費用効率が良い方法の必要性が当該技術分野にはある。
本開示は、組成物の、参照の傾向と比べて当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向を決定するための方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示の方法は、(a)リンパ球を組成物の存在下で培養して、刺激リンパ球を生成することと、(b)リンパ球を組成物の非存在下で培養して、非刺激リンパ球を生成することと、(c)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激リンパ球の割合を決定することと、(d)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する非刺激リンパ球の割合を決定することと、(e)刺激指数値を計算することとを含み得る。ある特定の実施形態では、(e)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより大きい。ある特定の実施形態では、(e)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより少ない。ある特定の実施形態では、刺激指数値は、下記によって決定することができる:(i)(c)で決定された刺激リンパ球の割合を、(d)で決定された非刺激リンパ球の割合で割ること、(ii)外れ値合計分析および/または(iii)線形回帰。ある特定の実施形態では、リンパ球は、単一のドナーから得られる。ある特定の実施形態では、リンパ球は、約20人のドナー~約50人のドナー、例えば、約35人~約45人のドナーから得られる。ある特定の実施形態では、リンパ球は、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる。
ある特定の実施形態では、組成物の、当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向を決定するための方法は、(a)個々のドナーからのリンパ球を、組成物の存在下で別々に培養して、刺激リンパ球を生成することと、(b)個々のドナーからのリンパ球を、組成物の非存在下で別々に培養して、非刺激リンパ球を生成することと、(c)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する個々のドナーからの刺激リンパ球の割合を決定することと、(d)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現するドナーからの非刺激リンパ球の割合を決定することと、(e)ドナーの各々について刺激指数値を計算することと、(f)ドナーの刺激指数値が参照値の刺激指数値以上である反応性リンパ球ドナーの数およびドナーの刺激指数値が参照刺激指数値未満である非刺激リンパ球ドナーの数を計算することとを含む。ある特定の実施形態では、刺激指数値は、下記によって決定することができる:(i)(c)で決定された個々のドナーの刺激リンパ球の割合を、(d)で決定された個々のドナーの非刺激リンパ球の割合で割ること、(ii)外れ値合計分析および/または(iii)線形回帰。ある特定の実施形態では、刺激ドナーの数がドナーの総数の30%を超える場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向が高い。ある特定の実施形態では、刺激ドナーの数がドナーの総数の20%未満である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向が低い。ある特定の実施形態では、リンパ球は、約20人のドナー~約50人のドナー、例えば、約35人~約45人のドナーから得られる。ある特定の実施形態では、リンパ球は、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる。
ある特定の実施形態では、組成物は、ネオアンチゲンを含む。ある特定の実施形態では、組成物は、ペプチド、ポリペプチドまたは小分子化合物である。ある特定の実施形態では、ポリペプチドは、抗体またはその断片であり、例えば、抗体またはその断片は、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体である。ある特定の実施形態では、組成物は、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)である。ある特定の実施形態では、抗体またはその断片は、二重特異性抗体である。
本開示は、ネオアンチゲンの、参照アンチゲンと比較して当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向を決定するための方法をさらに提供する。例えば、限定するものではないが、方法は、(a)ネオアンチゲンの存在下でリンパ球を培養して、刺激リンパ球を生成することと、(b)リンパ球をネオアンチゲンの非存在下で培養して、非刺激リンパ球を生成することと、(c)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激リンパ球の割合を決定することと、(d)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する非刺激リンパ球の割合を決定することと、(e)刺激指数値を計算することとを含み得る。ある特定の実施形態では、刺激指数値は、 (i)(c)で決定された刺激リンパ球の割合を、(d)で決定された非刺激リンパ球の割合で割ること、(ii)外れ値合計分析および/または(iii)線形回帰によって決定することができる。ある特定の実施形態では、(e)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、そのネオアンチゲンは、当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより大きく、(e)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、そのネオアンチゲンは、当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより小さい。
ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、参照組成物、例えば、臨床設定においてADAの産生を誘発しないか、または臨床設定においてADAの産生を誘発する傾向が低い組成物の刺激指数値である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約1.0~約4.0、すなわち、約1.0~約2.0である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約1.6以上、約1.7以上、または約1.8以上である。
ある特定の実施形態では、リンパ球はT細胞を含む。ある特定の実施形態では、リンパ球の少なくとも30%はT細胞を含む。ある特定の実施形態では、T細胞はCD8-である。ある特定の実施形態では、T細胞の少なくとも10%は、CD8-T細胞を含む。ある特定の実施形態では、約1×10~約1×10個のリンパ球が、組成物と共に培養される。ある特定の実施形態では、リンパ球は、約10μg/ul~約1,000μg/mlの組成物と共に培養される。ある特定の実施形態では、リンパ球は、組成物と共に約48時間以下にわたって培養される。
ある特定の実施形態では、CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激または非刺激リンパ球の割合を決定することは、フローサイトメトリーによって実施される。
本開示は、組成物の、参照の傾向と比べて当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向を決定するための方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、(a)抗原提示細胞(APC)を、組成物の存在下で培養して、刺激APCを生成することと、(b)APCを、組成物の非存在下で培養して、非刺激APCを生成することと、(c)刺激APCをCD4+リンパ球と共に、非刺激APCをCD4+リンパ球と共に別々に培養することと、(d)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、(e)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、非刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、(f)刺激指数値を計算することとを含み得る。ある特定の実施形態では、(f)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより大きく、(f)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより小さい。ある特定の実施形態では、刺激指数値は、(d)で決定されたCD4+リンパ球の割合を、(e)で決定されたCD4+リンパ球の割合で割ることによって決定される。ある特定の実施形態では、刺激指数値は、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される。ある特定の実施形態では、APCは、単一のドナーから得られる。ある特定の実施形態では、APCは、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる。ある特定の実施形態では、APCは、約35人~約45人のドナーから得られる。ある特定の実施形態では、APCは、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる。
本開示は、組成物の、当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向を決定するための方法を提供し、方法は、(a)個々のドナーからのAPCを、組成物の存在下で別々に培養して、刺激APCを生成することと、(b)個々のドナーからのAPCを、組成物の非存在下で別々に培養して、非刺激APCを生成することと、(c)刺激APCをCD4+リンパ球と共に、非刺激APCをCD4+リンパ球と共に別々に培養することと、(d)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、(e)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、非刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、(f)ドナーの各々について刺激指数値を計算することと、(g)ドナーの刺激指数値が参照値の刺激指数値以上である反応性リンパ球ドナーの数およびドナーの刺激指数値が参照刺激指数値未満である非反応性リンパ球ドナーの数を計算することとを含む。ある特定の実施形態では、反応性ドナーの数がドナーの総数の30%を超える場合、その組成物は、組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向が高く、反応性ドナーの数がドナーの総数の20%未満である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向が低い。ある特定の実施形態では、刺激指数値は、(d)で決定された個々のドナーのCD4+リンパ球の割合を、(e)で決定された個々のドナーのCD4+リンパ球の割合で割ることによって決定される。ある特定の実施形態では、刺激指数値は、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される。ある特定の実施形態では、刺激指数値は、(d)で決定された個々のドナーのCD4+リンパ球の割合を、(e)で決定された個々のドナーのCD4+リンパ球の割合で割ることによって決定される。ある特定の実施形態では、APCは、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる。ある特定の実施形態では、APCは、約35人~約45人のドナーから得られる。ある特定の実施形態では、APCは、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる。
本開示は、ネオアンチゲンの、参照アンチゲンと比較して当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向を決定するための方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、(a)APCを、ネオアンチゲンの存在下で培養して、刺激APCを生成することと、(b)APCを、ネオアンチゲンの非存在下で培養して、非刺激APCを生成することと、(c)刺激APCをCD4+リンパ球と共に、非刺激APCをCD4+リンパ球と共に別々に培養することと、(d)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、(e)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、非刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、(f)刺激指数値を計算することとを含む。ある特定の実施形態では、(f)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、そのネオアンチゲンは、当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより大きく、(f)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、そのネオアンチゲンは、当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより小さい。ある特定の実施形態では、ネオアンチゲンは、MHCクラスII分子との複合体で存在する。ある特定の実施形態では、刺激指数値は、(d)で決定されたCD4+リンパ球の割合を、(e)で決定されたCD4+リンパ球の割合で割ることによって決定される。ある特定の実施形態では、刺激指数値は、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される。ある特定の実施形態では、APCは、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる。ある特定の実施形態では、APCは、約35人~約45人のドナーから得られる。ある特定の実施形態では、APCは、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる。
ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約1.0~約4.0、約1.0~約3.0または約1.8~約3.0である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約1.6以上、約1.7以上、約1.8以上、約1.9以上、約2.0以上、約2.1以上、約2.2以上、約2.3以上、約2.4以上、約2.5以上、約2.6以上、約2.7以上、約2.8以上、約2.9以上、または約3.0以上である。
ある特定の実施形態では、CD4+リンパ球は、CD8-T細胞を含む。ある特定の実施形態では、CD4+リンパ球の少なくとも10%は、CD8-T細胞を含む。
ある特定の実施形態では、組成物は、ペプチド、ポリペプチドまたは小分子化合物を含む。ある特定の実施形態では、ペプチドまたはポリペプチドは、ネオアンチゲンを含む。ある特定の実施形態では、ポリペプチドは、抗体またはその断片である。ある特定の実施形態では、抗体は、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体である。ある特定の実施形態では、 組成物は、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)である。
ある特定の実施形態では、約1×10~約1×10個のAPCが、組成物および/またはネオアンチゲンと共に培養される。ある特定の実施形態では、APCは、約10μg/ul~約1,000μg/mlの組成物および/またはネオアンチゲンと共に培養される。ある特定の実施形態では、APCは、組成物 および/またはネオアンチゲンと共に約48時間以下にわたって培養される。
ある特定の実施形態では、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現するCD4+リンパ球の割合を決定することは、フローサイトメトリーによって実施される。
本開示は、本明細書に開示される方法のいずれか1つを実施するためのキットをさらに提供する。
ADAの産生を誘発する組成物の傾向を決定するための方法の非限定的な実施形態の概略図を表示する。 2つの異なる抗体、アバスチン(登録商標)およびボコシズマブのFACS解析を表示する。 異なる臨床的ADA率を有する、6つの抗体、アバスチン(登録商標)、GNE-αPCSK9(RG7652とも称される)、アリロクマブ(PRALUENT(登録商標))、エボロクマブ(REPATHA(登録商標))、ボコシズマブおよびHA33の分析を表示する。 アバスチン(登録商標)、HA33およびKLHについてCD134を発現したドナーの数を表示する。 アバスチン(登録商標)、HA33およびKLHについてCD137を発現したドナーの数を表示する。 アバスチン(登録商標)、HA33およびKLHについてCD134とCD137とを発現したドナーの数を表示する。 アバスチン(登録商標)、HA33およびKLHについてCD134および/またはCD137を発現したドナーの数を表示する。 本発明に開示されるアッセイによって決定される予測された免疫原性とクリニックで観察された免疫原性との間に相関関係があることを表示する。 HLA-DRおよびHLA-IIの抗体の遮断を示す概略図を表示する。 HLA-DRおよびHLA-IIの遮断時の陽性のドナーの数を表示する。 in vitroでのIL-2分泌と臨床免疫原性との間に相関関係がないことを表示する。 in vitroでのサイトカイン分泌と臨床免疫原性との間に相関関係がないことを表示する。 組成物の、ADAの産生を誘発する傾向を決定するための本開示の方法の非限定的な実施形態の概略図を表示し、ここでは、単離されたAPCは、最初に、組成物と培養され、次いで、これらのAPCは、引き続いてT細胞と共培養され、T細胞の活性化を用いて、組成物がADAの産生を誘発する傾向を決定する。 組成物の、ADAの産生を誘発する傾向を決定するための本開示の方法の非限定的な迅速な実施形態の概略図を表示し、ここでは、APCは最初に、組成物と培養され、次いで、引き続いてT細胞と共培養され、T細胞の活性化を用いて、組成物がADAの産生を誘発する傾向を決定する。 T細胞に特異的である抗原結合ドメインを有する4つの二重特異性抗体の分析を表示する。刺激指数(SI)値の線は、1.8より大きい値を示す。 T細胞に特異的である抗原結合ドメインを有する4つの二重特異性抗体の分析を表示する。SI値の線は、3より大きい値を示す。 T細胞に特異的である抗原結合ドメインを有する2つの二重特異性抗体の分析を表示する。SI値の線は、1.8より大きい値を示す。 T細胞に特異的である抗原結合ドメインを有する2つの二重特異性抗体の分析を表示する。SI値の線は、3より大きい値を示す。 提案された免疫原性がT細胞の治療薬特異的活性化に起因することを示すために、HLA遮断を含むT細胞活性化アッセイの概略図を表示する。 図13Aに描写されたアッセイを使用する二重特異性抗体TDB2の分析を表示する。 単一細胞におけるその2つの抗原結合ドメインの発現によって産生される二重特異性抗体(TDB4A)、または各細胞が二重特異性抗体の2つの抗原結合ドメインのうちの1つを発現する2細胞系によって産生される二重特異性抗体(TDB4B)の分析を表示する。
明確にするために、ただし限定するものではないが、本発明に開示される主題の詳細な説明は、以下のセクションに分けられる:
I.定義;
II.方法;
III.組成物;
IV.キット;および
V.例示的な実施形態。
I.定義
別途定義されない限り、本明細書において用いられる全ての技術用語および科学用語は、この発明が属する技術分野における当業者によって一般に理解される意味を有する。以下の参考文献は、本発明で使用される多くの用語の一般的な定義を当業者に提供する:Singleton et al.,Dictionary of Microbiology and Molecular Biology(2nd ed.1994);The Cambridge Dictionary of Science and Technology(Walker ed.,1988);The Glossary of Genetics,5th Ed.,R.Rieger et al.(eds.),Springer Verlag(1991);およびHale&Marham,The Harper Collins Dictionary of Biology(1991)。本明細書で使用される場合、以下の用語は、別段の指定がない限り、以下のそれらに対して定義される意味を有する。
本明細書で使用される場合、「a」または「an」という単語の使用は、特許請求の範囲および/または明細書で「含む(comprising)」という用語と組み合わせて使用されるとき、「1つの」を意味し得るが、「1つ以上(one or more)」、「少なくとも1つ」、および「1つまたは2つ以上(one or more than one)」の意味とも一致する。なおさらに、「有する(having)」、「含む(including)」、「含有する(containing)」および「含む(comprising)」は、交換可能であり、当業者は、これらの用語がオープンエンド(open ended)用語であることを認識している。
本明細書で使用される「約(about)」または「およそ(approximately)」という用語は、当業者によって決定される特定の値について許容誤差範囲内であることを意味し得るが、値がどのように測定または決定されるか、例えば、測定システムの制約に部分的に依存する。例えば、「約(about)」は、与えられた値の慣例に従って、1以内または1を超える標準偏差を意味し得る。本出願および特許請求の範囲に特定の値が記載されている場合、特に明記しない限り、「約」という用語は、「約」という用語によって修飾される値の±10%など、特定の値の許容誤差範囲を意味し得る。
本明細書における「抗体」という用語は、最も広い意味で使用され、それらが所望の抗原結合活性を示す限り、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体、(例えば、二重特異性抗体)、および抗体断片が挙げられるが、これらに限定されない、様々な抗体構造を包含する。
「抗体断片」とは、インタクトな抗体が結合する抗原に結合するインタクトな抗体の一部を含む、インタクトな抗体以外の分子を指す。抗体断片の例としては、Fv、Fab、Fab’、Fab’-SH、F(ab’)、ダイアボディ、直鎖状抗体、単鎖抗体分子(例えば、scFv)、および抗体断片から形成される多重特異性抗体が挙げられるが、これらに限定されない。
目的の抗原に「結合する」抗体は、抗体がアッセイ試薬として、例えば、検出抗体として有用であるように、十分な親和性で抗原に結合する抗体である。典型的には、そのような抗体は、他のポリペプチドと著しく交差反応しない。ポリペプチドの標的分子への結合に関して、「特異的結合」もしくは「~に特異的に結合する」または特定のポリペプチドもしくは特定のポリペプチド標的上のエピトープ「に特異的」であるいう用語は、非特異的な相互作用とは明らかに異なる結合を意味する。特異的結合は、例えば、一般に結合活性を有さない同様の構造の分子である対照分子の結合と比較して標的分子の結合を決定することによって測定することができる。
「親和性」とは、分子(例えば、抗体)の単一の結合部位と、その結合パートナー(例えば、抗原)との間の非共有相互作用の総和の強度を指す。別途指示がない限り、本明細書で使用される場合、「結合親和性」とは、結合対のメンバー(例えば、抗体と抗原)間の1:1の相互作用を反映する固有の結合親和性を指す。分子XのそのパートナーYに対する親和性は、一般に、解離定数(K)で表すことができる。親和性は、本明細書に記載のものを含む、当該技術分野において既知の一般的な方法によって測定することができる。結合親和性を測定するための特定の具体的および例示的な実施形態を以下に記載する。
「キメラ」抗体という用語は、重鎖および/または軽鎖の一部が特定の供給源またはは種に由来し、重鎖および/または軽鎖の残部が異なる供給源または種に由来する抗体を指す。
抗体の「クラス」とは、その重鎖が有する定常ドメインまたは定常領域のタイプを指す。抗体の5つの主なクラス:IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMがあり、これらのいくつかはさらにサブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG、IgG、IgG、IgG、IgA、およびIgAに分類することができる。免疫グロブリンの異なるクラスに相当する重鎖定常ドメインは、それぞれα、δ、ε、γ、およびμと呼ばれる。
本明細書で使用される場合、「細胞傷害性剤」という用語は、細胞機能を阻害もしくは妨害し、および/または細胞死もしくは細胞破壊を引き起こす物質を指す。細胞傷害性剤としては、放射性同位体(例えば、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212およびLuの放射性同位体);化学療法剤または薬物(例えば、メトトレキサート、アドリアマイシン、ビンカ アルカロイド(ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド)、ドキソルビシン、メルファラン、マイトマイシンC、クロラムブシル、ダウノルビシンまたはその他の挿入剤);増殖阻害剤;核酸分解酵素などの酵素およびその断片;抗生物質;断片および/またはその変異体を含む、低分子毒素、または細菌、真菌、植物もしくは動物起源の酵素的に活性な毒素などの毒素;ならびに以下に開示される様々な抗腫瘍または抗癌剤が挙げられるが、これらに限定されない。
「検出抗体」とは、本明細書で使用される場合、試料中の標的分子に特異的に結合する抗体を指す。ある特定の条件下で、検出抗体は、標的分子と複合体を形成する。検出抗体は、検出され得る標識を通して直接的に、または、例えば、標識化され、検出抗体に結合する別の抗体の使用を通して間接的にのいずれかで検出可能である。直接標識については、検出抗体は、典型的には、何らかの手段、例えば、限定されないが、フルオロフォアによって検出可能である部分にコンジュゲートされる。
「検出すること」という用語は、標的分子またはその加工形態の定性的および定量的測定の両方を含むように、本明細書で使用される。ある特定の実施形態では、検出することは、標的分子の単なる存在を同定すること、ならびに標的分子が検出可能なレベルで存在しているかどうかを決定することを含む。
「エフェクター機能」とは、抗体のアイソタイプによって変化する、抗体のFc領域に起因する生物活性を指す。抗体エフェクター機能の例としては:C1q結合および補体依存性細胞傷害(CDC);Fc受容体結合;抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC);食作用;細胞表面受容体(例えば、B細胞受容体)のダウンレギュレーション;ならびにB細胞活性化が挙げられる。
本明細書の「Fc領域」という用語は、定常領域の少なくとも一部を含有する免疫グロブリン重鎖のC末端領域を定義するために使用される。この用語には、天然配列Fc領域および変異Fc領域が含まれる。ある特定の実施形態では、ヒトIgG重鎖Fc領域は、Cys226から、またはPro230から、重鎖のカルボキシル末端まで伸長する。しかしながら、Fc領域のC末端リジン(Lys447)は存在しても存在しなくてもよい。本明細書に別途指定がない限り、Fc領域または定常領域内のアミノ酸残基の番号付けは、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed. Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD,1991に記載されているような、EUインデックスとも呼ばれるEU番号付けに従う。
「フレームワーク」または「FR」とは、超可変領域(CDR)残基以外の可変ドメイン残基を指す。可変ドメインのFRは、一般に、4つのFRドメイン: FR1、FR2、FR3、およびFR4からなる。したがって、CDRおよびFR配列は、一般に、VH(またはVL)中で以下の配列: FR1-H1(L1)-FR2-H2(L2)-FR3-H3(L3)-FR4で現れる。
「完全長抗体」、「インタクトな抗体」および「全抗体」という用語は、本明細書では交換可能に使用され、天然の抗体構造と実質的に類似した構造を有する抗体、または本明細書で定義されるFc領域を含む重鎖を有する抗体を指す。
「ヒト抗体」は、ヒトもしくはヒト細胞によって産生されるか、またはヒト抗体レパートリーもしくは他のヒト抗体コード化配列を利用する非ヒト供給源に由来する抗体のアミノ酸配列に相当するアミノ酸配列を有するものである。ヒト抗体のこの定義は、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を明確に除外する。
「ヒトコンセンサスフレームワーク」は、ヒト免疫グロブリンVLまたはVHフレームワーク配列の選択において最も一般的に存在するアミノ酸残基を表すフレームワークである。一般的に、ヒト免疫グロブリンVLまたはVH配列の選択は、可変ドメイン配列のサブグループに由来する。一般的には、配列のサブグループは、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,Fifth Edition,NIH Publication 91-3242,Bethesda MD(1991),Vols.1-3におけるようなサブグループである。ある特定の実施形態では、VLについて、サブグループは、上記のKabatらにおけるようなサブグループカッパIである。ある特定の実施形態では、VHについて、サブグループは、上記のKabatらにおけるようなサブグループIIIである。
「ヒト化」抗体とは、非ヒトCDR由来のアミノ酸残基およびヒトFR由来のアミノ酸残基を含むキメラ抗体を指す。ある特定の実施形態では、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含み、CDRの全てまたは実質的に全て(例えば、CDR)が非ヒト抗体のものに相当し、FRの全てまたは実質的に全てがヒト抗体のものに相当する。ヒト化抗体は、任意選択で、ヒト抗体に由来する抗体定常領域の少なくとも一部を含み得る。抗体の「ヒト化形態」、例えば、非ヒト抗体とは、ヒト化を受けた抗体を指す。
「超可変領域」または「CDR」という用語は、本明細書で使用される場合、配列が超可変であり(本明細書では「相補性決定領域」もしくは「CDR」とも称される)、および/または構造的に定義されたループ(「超可変ループ」)を形成し、および/または抗原接触残基(「抗原接触部(antigen contacts)」)を含有する、抗体可変ドメインの領域の各々を指す。別途指示がない限り、可変ドメイン内のCDR残基および他の残基(例えば、FR残基)は、本明細書において、上記のKabatらに従って番号付けされる。一般的に、抗体は6つのCDR:VHに3つ(H1、H2、H3)、およびVLに3つ(L1、L2、L3)を含む。本明細書の例示的なCDRには、以下が含まれる:
(a)アミノ酸残基26~32(L1)、50~52(L2)、91~96(L3)、26~32(H1)、53~55(H2)、および96~101(H3)に存在する超可変ループ(Chothia and Lesk,J.Mol.Biol.196:901-917(1987));
(b)アミノ酸残基24~34(L1)、50~56(L2)、89~97(L3)、31~35b(H1)、50~65(H2)、および95~102(H3)に存在するCDR(Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD(1991));
(c)アミノ酸残基27c~36(L1)、46~55(L2)、89~96(L3)、30~35b(H1)、47~58(H2)、および93~101(H3)に存在する抗原接触部(MacCallum et al.,J.Mol.Biol.262:732-745(1996));ならびに
(d)CDRアミノ酸残基46~56(L2)、47~56(L2)、48~56(L2)、49~56(L2)、26~35(H1)、26~35b(H1)、49~65(H2)、93~102(H3)、および94~102(H3)を含む、(a)、(b)、および/または(c)の組合せ。
「免疫コンジュゲート」とは、細胞傷害性剤が挙げられるが、これに限定されない、1つ以上の異種分子(複数可)にコンジュゲートした抗体を指す。
本明細書の「個体」、「対象」または「ドナー」は、ヒトまたは非ヒト動物、例えば、哺乳動物などの脊椎動物である。哺乳動物には、ヒト、非ヒト霊長類、家畜、競技用動物、げっ歯類、およびペットが挙げられるが、これらに限定されない。非ヒト動物対象の非限定的な例としては、マウス、ラット、ハムスター、およびモルモットなどのげっ歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウシ、ウマ、ならびに類人猿およびサルなどの非ヒト霊長類が挙げられる。ある特定の実施形態では、個体、対象またはドナーはヒトである。
本明細書で使用される場合、「in vitro」という用語は、人工環境、および人工環境内で起こるプロセスまたは反応を指す。例示的なin vitro環境には、試験管および細胞培養物が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、「in vivo」という用語は、天然環境(例えば、動物または細胞)、および胚発生、細胞分化、神経管形成などの天然環境内で起こるプロセスまたは反応を指す。
「単離された」抗体は、その天然環境の成分から分離された抗体である。ある特定の実施形態では、抗体は、例えば、電気泳動(例えば、SDS-PAGE、等電点電気泳動法(IEF)、キャピラリー電気泳動)またはクロマトグラフィー(例えば、イオン交換HPLCもしくは逆相HPLC)によって測定した場合に95%または99%を超える純度まで精製される。抗体純度を評価するための方法に関する概要については、例えば、Flatman.et al.,J.Chromatogr.B 848:79~87(2007)を参照されたい。
本明細書で使用される場合、「標識」または「検出可能な標識」という用語は、検出または定量化される物質、例えば、抗体に結合できる任意の化学基または部分を指す。標識は、物質の高感度検出または定量に好適である検出可能な標識である。検出可能な標識の非限定的な例としては、発光標識、例えば、蛍光、燐光、化学発光、生物発光および電気化学発光標識、放射性標識、酵素、粒子、磁性体、電気活性種などが挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、検出可能な標識は、特異的結合反応に関与することによってその存在を知らせることができる。そのような標識の非限定的な例としては、ハプテン、抗体、ビオチン、ストレプトアビジン、hisタグ、ニトリロ三酢酸、グルタチオンS-トランスフェラーゼ、グルタチオンなどが挙げられる。
「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、実質的に均質な抗体の集団から得られた抗体を指し、すなわち、集団を構成する個々の抗体は同一であり、および/または同じエピトープに結合し、例えば、天然に存在する突然変異を含有するか、もしくはモノクローナル抗体調製物の産生中に生じる可能性のある変異体抗体(そのような変異体は一般に微量で存在する)を除く。異なる決定基(エピトープ)に対する異なる抗体を典型的に含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対する。したがって、「モノクローナル」という修飾語は、抗体の実質的に均一な集団から得られるという抗体の特徴を示し、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とすると解釈されるべきではない。例えば、本発明に開示される主題に従って使用されるモノクローナル抗体は、ハイブリドーマ法、組換えDNA法、ファージディスプレイ法、およびヒト免疫グロブリン遺伝子座の全部または一部を含有するトランスジェニック動物を利用する方法が挙げられるが、これらに限定されない、様々な技術によって作製することができ、そのような方法およびモノクローナル抗体を作製するための他の例示的な方法は、本明細書に記載されている。
「自然抗体」とは、様々な構造を有する天然に存在する免疫グロブリン分子を指す。例えば、天然IgG抗体は、ジスルフィド結合した2つの同一の軽鎖および2つの同一の重鎖から構成される、約150,000ダルトンのヘテロ四量体糖タンパク質である。N末端からC末端に向かって、各重鎖は、可変重鎖ドメインまたは重鎖可変ドメインとも呼ばれる、可変領域(VH)、それに続く3つの定常ドメイン(CH1、CH2、およびCH3)を有する。同様に、N末端からC末端に向かって、各軽鎖は、可変軽鎖ドメインまたは軽鎖可変ドメインとも呼ばれる、可変領域(VL)、それに続く定常軽鎖(CL)ドメインを有する。抗体の軽鎖は、その定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパ(κ)およびラムダ(λ)と呼ばれる2つのタイプのいずれかに割り当てることができる。
「核酸分子」または「ポリヌクレオチド」という用語は、ヌクレオチドのポリマーを含む任意の化合物および/または物質を含む。各ヌクレオチドは、塩基、具体的にはプリン塩基またはピリミジン塩基(すなわち、シトシン(C)、グアニン(G)、アデニン(A)、チミン(T)またはウラシル(U))、糖(すなわち、デオキシリボースまたはリボース)、およびリン酸基から構成される。多くの場合、核酸分子は塩基の配列によって記述され、それにより、当該塩基は核酸分子の一次構造(線状構造)を表す。塩基の配列は、典型的には、5’から3’に向かって表される。本明細書において、核酸分子という用語は、例えば、相補的DNA(cDNA)およびゲノムDNAを含むデオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、特にメッセンジャーRNA(mRNA)、DNAまたはRNAの合成形態、ならびにこれらの分子の2つ以上を含む混合ポリマーを包含する。核酸分子は、線状または環状であり得る。加えて、核酸分子という用語は、センスおよびアンチセンス鎖の両方、ならびに一本鎖および二本鎖形態を含む。さらに、本明細書に記載される核酸分子は、天然または非天然のヌクレオチドを含有することができる。非天然ヌクレオチドの例としては、誘導体化された糖またはリン酸骨格結合または化学的に修飾された残基を有する修飾ヌクレオチド塩基が挙げられる。核酸分子はまた、in vitroおよび/またはin vivoでの、例えば、宿主または患者での本開示の抗体の直接発現のためのベクターとして好適である、DNAおよびRNA分子を包含する。そのようなDNA(例えば、cDNA)またはRNA(例えば、mRNA)ベクターは、非修飾であり得るかまたは修飾され得る。例えば、mRNAを化学的に修飾して、RNAベクターの安定性および/またはコード化された分子の発現を増強させることで、mRNAを対象に注射して、in vivoで抗体を生成することができる(例えば、2017年6月12日にオンラインで公開された、Stadler et al.,Nature Medicine 2017、doi:10.1038/nm.4356または欧州特許第2101823B1号を参照されたい)。
「精製された」ポリペプチド(例えば、抗体)は、本明細書で使用される場合、その天然環境に存在するよりも、それがより純粋な形態で存在するように、ならびに/または実験室条件下で最初に合成および/もしくは増幅された場合に、純度が高められたポリペプチドを指す。純度は相対的な用語であり、必ずしも絶対的な純度を意味するわけではない。
「添付文書」という用語は、本明細書で使用される場合、包装の構成要素の使用に関する情報を含む市販の包装に慣例的に含まれる説明書を指す。
参照ポリペプチド配列に関する「アミノ酸配列同一性パーセント(%)」は、配列アライメントを行い、必要であれば、最大の配列同一性パーセントを達成するためにギャップを導入した後、参照ポリペプチド配列中のアミノ酸残基と同一であり、いかなる保存的置換も配列同一性の一部として考慮しない、候補配列中のアミノ酸残基の割合として定義される。アミノ酸配列同一性パーセントを決定する目的のためのアラインメントは、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、またはMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの一般に公開されているコンピュータソフトウェアを使用して、当該技術分野の技能範囲内である様々な方法で達成することができる。当業者は、比較される配列の完全長に対して最大のアラインメントを達成するために必要な任意のアルゴリズムを含む、配列アラインメントを行うための適切なパラメータを決定することができる。しかしながら、本明細書の目的のために、アミノ酸配列同一性%値は、配列比較コンピュータプログラムALIGN-2を使用して生成される。ALIGN-2配列比較コンピュータプログラムは、Genentech,Inc.によって作成され、ソースコードは、米国著作権局、Washington D.C.,20559にユーザドキュメントと共に提出され、ここで米国著作権登録番号TXU510087で登録されている。ALIGN-2プログラムは、Genentech,Inc.,South San Francisco,Californiaから公に入手可能であるか、またはソースコードからコンパイルすることができる。ALIGN-2プログラムは、デジタルUNIX V4.0Dを含むUNIXオペレーティングシステムで使用するためにコンパイルする必要がある。全ての配列比較パラメータは、ALIGN-2 プログラムによって設定され、変化しない。
ALIGN-2がアミノ酸配列比較に使用される状況では、所与のアミノ酸配列A対所与のアミノ酸配列B、所与のアミノ酸配列Aの所与のアミノ酸配列Bとの、または所与のアミノ酸配列Aの所与のアミノ酸配列Bに対してアミノ酸配列同一性%(あるいは、対所与のアミノ酸配列B、所与のアミノ酸配列Bとの、または所与のアミノ酸配列Bに対してある特定のアミノ酸配列同一性%を有するまたは含む所与のアミノ酸配列Aと言い換えることができる)は、以下のように計算され:
100×分数X/Y
式中、Xは配列アラインメントプログラムALIGN-2によってAとBのプログラムのアラインメントで完全な一致としてスコア付けされたアミノ酸残基の数であり、YはBのアミノ酸残基の総数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと等しくない場合、Bに対するAのアミノ酸配列同一性%は、Aに対するBのアミノ酸配列同一性%と等しくないことが理解されたい。別段の明確な記載がない限り、本明細書で使用される全てのアミノ酸配列同一性%値は、ALIGN-2コンピュータプログラムを使用して、直前の段落で説明したように得られる。
本明細書で交換可能に使用される「ポリペプチド」および「タンパク質」という用語は、任意の長さのアミノ酸のポリマーを指す。ポリマーは、線状または分岐状であってもよく、修飾アミノ酸を含んでいてもよく、また非アミノ酸によって中断されていてもよい。この用語はまた、自然にまたは介入、例えば、ジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、または標識成分とのコンジュゲーションなどの任意の他の操作もしくは修飾によって修飾されたアミノ酸ポリマーを包含する。また、例えば、アミノ酸の1つ以上の類似体(例えば、非天然アミノ酸などを含む)、ならびに当該技術分野において既知の他の修飾を含有するポリペプチドも、この定義の範囲内に含まれる。「ポリペプチド」および「タンパク質」という用語は、本明細書で使用される場合、具体的には、抗体を包含する。
本明細書で使用される場合、「組換えタンパク質」という用語は、一般に、遺伝子操作されたペプチドおよびタンパク質を指す。ある特定の実施形態では、そのような組換えタンパク質は、「異種」であり、すなわち、利用される細胞に対して外来性である。
「試料」は、本明細書で使用される場合、大量の材料のごく一部を指す。ある特定の実施形態では、 試料としては、培養細胞、細胞上清、細胞溶解物、血清、血漿、生体液(例えば、血液、血漿、血清、便、尿、リンパ液、腹水、管洗浄液、唾液および脳脊髄液)ならびに組織試料が挙げられるが、これらに限定されない。試料の供給源は、固形組織(例えば、新鮮な、凍結した、および/もしくは保存された臓器、組織試料、生検または吸引物から)、血液もしくは任意の血液成分、体液(例えば、尿、リンパ、脳脊髄液、羊水、腹水もしくは間質液など)、または循環細胞を含む個体由来の細胞であり得る。
「可変領域」または「可変ドメイン」という用語は、抗体の抗原への結合に関与する抗体の重鎖または軽鎖のドメインを指す。自然抗体の重鎖および軽鎖の可変ドメイン(それぞれ、VHおよびVL)は、一般に、類似の構造を有し、各ドメインは、4つの保存されたフレームワーク領域(FR)と3つの超可変領域(CDR)とを含む。(例えば、Kindt et al.,Kuby Immunology,6th ed.,W.H.Freeman and Co.,page91(2007)を参照されたい。) 単一のVHまたはVLドメインは、抗原結合特異性を付与するために十分であり得る。さらに、特定の抗原に結合する抗体は、抗原に結合する抗体からVHまたはVLドメインを使用して単離し、それぞれ相補的なVLまたはVHドメインのライブラリーをスクリーニングしてもよい。例えば、Portolano et al.,J.Immunol.150:880-887(1993);Clarkson et al.,Nature 352:624-628(1991)を参照されたい。
II.方法
本開示の主題は、抗薬剤抗体(ADA)の産生を誘発する、治療薬、例えば、ポリペプチドまたはその断片を含む組成物の傾向を決定するための方法を提供する。ある特定の実施形態では、本開示の方法は、ADAの産生を誘発する、抗体もしくはその断片または抗体-薬物コンジュゲート(ADC)を含む組成物の傾向を決定するために使用することができる。本開示は、本明細書に開示される方法を実施するためのキットも提供する。
ある特定の実施形態では、本開示の方法は、親ポリペプチド、例えば、親抗体と比較してADAの産生を誘発する傾向が低減したポリペプチド変異体、例えば、抗体変異体を同定するために使用することができる。ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法は、新たに開発されたポリペプチド、例えば、抗体を分析するために使用することができる。例えば、限定するものではないが、本明細書に開示される方法は、同じ抗原に特異的に結合する多数のレパートリーのポリペプチドからADAを誘発する傾向が低いポリペプチド、例えば、抗体を同定するために使用することができる。ある特定の実施形態では、本開示の方法は、臨床試験の前に、新たに開発されたポリペプチド、例えば、抗体の免疫原性の可能性を決定するために使用することができる。ある特定の実施形態では、本発明に開示される方法は、ポリペプチド、例えば、抗体の凝集体の免疫原性可能性を決定するために使用することができる。ある特定の実施形態では、本発明に開示される方法は、抗体の配列変異体、例えば、抗体の製造および/または産生中に生じるものの免疫原性を分析するために使用することができる。ある特定の実施形態では、本発明に開示される方法は、ネオアンチゲンの免疫原性を分析するために使用することができる。ある特定の実施形態では、本発明に開示される方法は、ペプチドの免疫原性を分析するために使用することができる。
ある特定の実施形態では、本開示の方法は、リンパ球を組成物の存在下で培養して、刺激リンパ球を生成することを含み得る。ある特定の実施形態では、本方法は、リンパ球を組成物の非存在下で培養して、非刺激リンパ球を生成することをさらに含み得る。例えば、限定されるものではないが、リンパ球は、組成物の存在下で、例えば、約24~約72時間培養され得る。ある特定の実施形態では、リンパ球は、ポリペプチドの存在下で、約12時間~約72時間、約12時間~約60時間、約12時間~約48時間、約12時間~約24時間、約24時間~約72時間、約24時間~約60時間、約24時間~約48時間、約48時間~約72時間、または約48時間~約60時間培養することができる。ある特定の実施形態では、リンパ球は、組成物の存在下で、約48時間以下にわたって培養することができる。
本発明に開示される方法で使用されるリンパ球の濃度は、使用される培養皿および/またはプレートのサイズに依存し得る。例えば、限定されるものではないが、リンパ球は、例えば、24ウェルプレートおよび/または96ウェルプレートにおいて、約1×10~約1×10細胞/ml、例えば、約2×10細胞/mlの濃度で使用することができる。ある特定の実施形態では、使用されるリンパ球の数は、約1×10~約9×10細胞、約3×10~約8×10細胞、約3×10~約7×10細胞、約4×10~約6×10細胞、約5×10~約5×10細胞、約6×10~約4×10細胞、約7×10~約3×10細胞、約8×10~約2×10細胞、約9×10~約2×10細胞、または約9×10~約1×10細胞であり得る。ある特定の実施形態では、約1×10細胞のリンパ球が使用される。ある特定の実施形態では、使用されるリンパ球の数は、約1×10細胞~約3×10細胞であり得、例えば、約2×10細胞のリンパ球が使用される。ある特定の実施形態では、リンパ球は、約0.1×10細胞/ml~約1×10細胞/ml、例えば、約0.2×10細胞/ml~約0.4×10細胞/mlの濃度で使用することができる。
本発明に開示される方法で使用するためのリンパ球は、細胞の表面上で主要組織適合性遺伝子複合体(MHC)と複合体形成する抗体と相互作用し得る任意の細胞を含む。例えば、限定されるものではないが、リンパ球は、T細胞を含み得る。例えば、限定されるものではないが、リンパ球の少なくとも約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、または約99%は、T細胞である。ある特定の実施形態では、リンパ球の少なくとも約20%、例えば、少なくとも約30%は、T細胞、例えば、CD4+T細胞である。ある特定の実施形態では、リンパ球は、抗原提示細胞(APC)をさらに含み得る。
ある特定の実施形態では、T細胞はCD8-である。ある特定の実施形態では、T細胞はCD4+である。ある特定の実施形態では、T細胞はCD4+CD8-である。例えば、限定されるものではないが、T細胞の少なくとも約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、または約99%は、CD8-、CD4+またはCD4+CD8-細胞である。ある特定の実施形態では、T細胞の少なくとも約20%、例えば、少なくとも約30%は、CD8-、CD4+またはCD4+CD8-細胞である。
リンパ球の非限定的な供給源としては、ドナーから単離された末梢血単核細胞(PBMC)が挙げられる。ある特定の実施形態では、PBMCは、ドナーの試料から、例えば、ドナーの血液試料から単離される。PBMCは、当該技術分野において既知の任意の方法、例えば、密度勾配遠心分離法によって、ドナーの試料から単離され得る。ある特定の実施形態では、PBMCは、最初に、ドナーの試料から単離され、次いで、CD8-細胞、例えば、CD8-T細胞を単離および/または選択するために、CD8陰性選択に供される。ある特定の実施形態では、PBMCは、PBMC細胞株であり得る。ある特定の実施形態では、リンパ球は、T細胞、例えば、CD8-T細胞、CD4+T細胞またはCD4+CD8-T細胞を含み得る。ある特定の実施形態では、リンパ球は、幹細胞またはiPSC細胞から分化させることができる。例えば、限定されるものではないが、リンパ球は、幹細胞またはiPSC細胞から分化させた、T細胞、例えば、CD8-T細胞、CD4+T細胞またはCD4+CD8-T細胞であり得る。ある特定の実施形態では、限定されるものではないが、樹状細胞、マクロファージおよびB細胞が挙げられるAPCは、PBMCから単離することができ、以下に論じるように、目的の組成物および/またはT細胞の存在下でAPCを培養することを含む方法で使用することができる。代替的におよび/または追加的に、PBMCから得られるリンパ球は、T細胞、例えば、CD8-T細胞、CD4+T細胞またはCD4+CD8-T細胞、および本明細書に開示される方法で使用するためのAPCを含むことができる。
ある特定の実施形態では、本開示の方法は、組成物への曝露の前に、CD14+細胞をPBMCから単離することを含み得る。例えば、限定されるものではないが、CD14+細胞は単離され、例えば、GM-CSFおよび/またはIL-4への曝露によって、APC、例えば、樹状細胞、例えば、未成熟樹状細胞に分化させるように誘導され、その後、組成物の存在下で培養されて、刺激APC、例えば、刺激成熟樹状細胞を生成することができる。ある特定の実施形態では、APC、例えば、未成熟樹状細胞は、組成物と、GM-CSF、IL4、TNF-α、IL-1β、IL6および/またはPGE2の存在下で培養され、刺激APC、例えば、刺激成熟樹状細胞を生成することができる。刺激APC、例えば、単球由来樹状細胞は、次いで、T細胞、例えば、CD4+T細胞および/またはCD4+CD8-T細胞と共に培養することができ、T細胞活性化をアッセイすることができる。ある特定の実施形態では、T細胞は、以下に論じられるように、PBMCから単離することができる。ある特定の実施形態では、APCおよびT細胞は、同じPBMC試料または集団から単離することができる。ある特定の実施形態では、APCおよびT細胞は、同じドナーから単離することができる。ある特定の実施形態では、APCをT細胞の非存在下で組成物と共に培養し、続いてAPCをT細胞と共にその後培養することにより、組成物によるT細胞の直接活性化に起因するアッセイ干渉の可能性を回避することができる。
ある特定の実施形態では、リンパ球は、約10μg/ul~約1,000μg/mlの組成物と共に、例えば、約100μg/mlの組成物と共に培養される。例えば、限定されるものではないが、組成物は、約30μg/ml~約1,000μg/ml、約40μg/ml~約1,000μg/ml、約50μg/ml~約1,000μg/ml、約60μg/ml~約1,000μg/ml、約70μg/ml~約1,000μg/ml、約80μg/ml~約1,000μg/ml、約90μg/ml~約1,000μg/ml、約10μg/ml~約900μg/ml、約10μg/ml~約800μg/ml、約10μg/ml~約700μg/ml、約10μg/ml~約600μg/ml、約10μg/ml~約500μg/ml、約10μg/ml~約400μg/ml、約10μg/ml~約300μg/ml、約10μg/ml~約200μg/ml、約50μg/ml~約150μg/ml、または約75μg/ml~約125μg/mlの濃度で使用することができる。ある特定の実施形態では、リンパ球は、約100μg/mlの組成物と共に培養される。ある特定の実施形態では、リンパ球は、T細胞、例えば、CD4+T細胞および/またはCD4+CD8-T細胞であり得、これらは組成物と共に培養される。ある特定の実施形態では、リンパ球は、T細胞およびAPCを含むことができ、これらは組成物と共に培養される。代替的におよび/または追加的に、本方法は、APC、例えば、樹状細胞、マクロファージおよび/またはB細胞を、目的の組成物およびリンパ球、例えばT細胞の存在下で培養することを含み得る。ある特定の実施形態では、本方法は、樹状細胞を、目的の組成物およびリンパ球、例えばT細胞の存在下で培養することを含み得る。ある特定の実施形態では、本方法は、単離されたAPC、例えば、樹状細胞、マクロファージおよび/またはB細胞を、目的の組成物の存在下であるが、T細胞の非存在下で培養することを含み得る。ある特定の実施形態では、本方法は、単離された樹状細胞を、目的の組成物の存在下であるが、T細胞の非存在下で培養することを含み得る。
ある特定の実施形態では、本方法は、CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激リンパ球の割合を決定することを、さらに含み得る。ある特定の実施形態では、本方法は、CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する非刺激リンパ球の割合を決定することを含み得る。ある特定の実施形態では、本方法は、そのような細胞が生きているかどうかを決定することを含み得る。ある特定の実施形態では、非刺激リンパ球および/または刺激リンパ球の量を決定することは、(i)リンパ球、例えば、T細胞を、CD4、CD134および/またはCD137に結合する1つ以上の検出薬剤と接触させることと、(ii)1つ以上の検出薬剤に結合しているリンパ球、例えばT細胞の数を決定することとを含む。
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法で使用するための検出薬剤は、抗体(本明細書では、「検出抗体」とも称される)である。ある特定の実施形態では、検出薬剤は、開示される方法によって分析されるポリペプチドに特異的に結合し、例えば、検出薬剤は、ポリペプチドまたはその断片上に存在するエピトープに特異的に結合する。ある特定の実施形態では、検出薬剤は、CD4に結合する抗体である。ある特定の実施形態では、検出薬剤は、CD134に結合する抗体である。ある特定の実施形態では、検出薬剤は、CD137に結合する抗体である。ある特定の実施形態では、本明細書に開示されるアッセイ法で使用される検出薬剤は、約0.05μg/ml~約5μg/ml、例えば、約1μg/mlの濃度で使用することができる。
ある特定の実施形態では、開示される方法で使用するための検出薬剤、例えば、検出抗体は、標識され得る。標識としては、蛍光標識、発色団標識、電子高密度標識、化学発光標識、および放射性標識などの直接的に検出される標識または部分、ならびに、例えば、酵素反応または分子相互作用を通して間接的に検出される酵素またはリガンドなどの部分が挙げられるが、これらに限定されない。標識の非限定的な例としては、放射性同位体32P、14C、125I、Hおよび131I、希土類キレートまたはフルオレセインおよびその誘導体などのフルオロフォア、ローダミンおよびその誘導体、ダンシル、ウンベリフェロン、ルシフェラーゼ、例えば、ホタルルシフェラーゼおよび細菌ルシフェラーゼ(米国特許第4,737,456号を参照されたい)、ルシフェリン、2,3-ジヒドロフタラジンジオン、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、リゾチーム、糖類オキシダーゼ、例えば、グルコースオキシダーゼ、ガラクトースオキシダーゼ、およびグルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、HRPなどの色素前駆体を酸化するために過酸化水素を利用する酵素と結合したウリカーゼおよびキサンチンオキシダーゼなどの複素環式オキシダーゼ、ラクトペルオキシダーゼまたはミクロペルオキシダーゼ、ビオチン/アビジン、スピン標識、バクテリオファージ標識、安定なフリーラジカルなどが挙げられる。ある特定の実施形態では、検出薬剤、例えば、抗体は、フルオロフォアで標識される。
ある特定の実施形態では、1つ以上の検出薬剤で標識された、細胞、例えば、リンパ球の数を決定することは、検出薬剤を検出することができる任意の方法によって実施される。ある特定の実施形態では、検出薬剤は、検出薬剤の標識、例えば、蛍光標識を監視することによって検出することができる。ある特定の実施形態では、1つ以上の検出薬剤で標識された細胞のリンパ球の数を決定することは、フローサイトメトリーによって実施される。
ある特定の実施形態では、本方法は、刺激指数値を計算することをさらに含む。ある特定の実施形態では、刺激指数値は、刺激リンパ球の割合を、非刺激リンパ球の割合で割ることによって決定することができる。代替的にまたは追加的に、刺激指数値は、外れ値合計分析によって、または線形回帰によって決定することができる。ある特定の実施形態では、刺激指数値は、刺激リンパ球の最大値または平均値を、非刺激リンパ球の最大値または平均値で割ることによって決定することができる。
ある特定の実施形態では、本方法は、刺激指数値を参照刺激指数と比較することを含み得る。ある特定の実施形態では、刺激指数値が参照刺激指数値を超える場合、そのポリペプチドは、参照物よりもADAの産生を誘発する傾向が大きい あるいは、ポリペプチドの刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、そのポリペプチドは、例えば、臨床設定において、参照物よりもADAの産生を誘発する傾向が小さい。
ある特定の実施形態では、参照刺激指数は、例えば、臨床設定において、ADAの産生を誘発するための既知の傾向を示している。ある特定の実施形態では、参照刺激指数は、約1.0~約4.0、例えば、約1.0~約3.0、約1.1~約2.0、約1.2~約2.0、約1.3~約2.0、約1.4~約2.0、約1.5~約2.0、約1.6~約2.0、約1.7~約2.0、約1.8~約2.0、または約1.8~約3.0である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数は、約1.5~約2.0である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数は、約1.6~約1.8である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約1.6以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約1.7以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約1.8以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約1.9以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約2.0以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約2.1以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約2.2以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約2.3以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約2.4以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約2.5以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約2.6以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約2.7以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約2.8以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約2.9以上である。ある特定の実施形態では、参照刺激指数値は、約3.0以上である。
ある特定の実施形態では、参照刺激指数は、例えば、臨床設定において、ADAの産生を誘発する傾向が低い組成物(例えば、参照組成物)によって生じる値である。例えば、限定されるものではないが、参照組成物は、臨床設定においてADAの産生を誘発しないことが示されているか、または臨床設定においてADAの産生を誘発する傾向が低い抗体であり得る。代替的にまたは追加的に、参照刺激指数は、ADAの産生を誘発することが示されている組成物(例えば、参照組成物)の刺激指数であり得る。例えば、限定されるものではないが、参照組成物は、臨床設定においてADAの産生を誘発することが示されている抗体であり得る。ある特定の実施形態では、参照組成物は、図および/または実施例のうちのいずれか1つに開示される抗体であり得る。代替的にまたは追加的に、抗体変異体に関して、参照刺激指数は、親抗体の刺激指数であり得る。ある特定の実施形態では、二重特異性抗体に関して、参照刺激指数は、親抗体のうちの1つの刺激指数であり得る。
ある特定の実施形態では、本開示の方法は、(i)リンパ球を組成物の存在下で培養して、刺激リンパ球を生成することと、(ii)リンパ球を組成物の非存在下で培養して、非刺激リンパ球を生成することと、(iii)CD4+であり、かつ(a)CD134、(b)CD137、または(c)CD134とCD137を発現する刺激リンパ球の割合を決定することと、(iv)CD4+であり、かつ(a)CD134、(b)CD137、または(c)CD134とCD137を発現する非刺激リンパ球の割合を決定することと、(v)刺激指数値を計算することと、を含み得る。ある特定の実施形態では、(v)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより大きい。ある特定の実施形態では、(v)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより少ない。
ある特定の実施形態では、本開示の方法は、APC、例えば、CD14+APCを、組成物の存在下で、かつCD4+リンパ球、例えばT細胞の非存在下で培養することを含み得る。ある特定の実施形態では、APCは、そのようなAPCの組成物との培養の前に、PBMAから単離される。ある特定の実施形態では、本方法はまた、APC、例えば、単離されたAPCを、組成物の非存在下で、かつCD4+リンパ球、例えばT細胞の非存在下で培養することを含み得る。ある特定の実施形態では、本方法は、CD4+リンパ球、例えばT細胞を、組成物の存在下で前に培養したAPCと共培養して、刺激CD4+リンパ球、例えば刺激T細胞を生成することをさらに含み得る。ある特定の実施形態では、本方法は、CD4+リンパ球、例えばT細胞を、組成物の非存在下で前に培養したAPCと共培養して、非刺激CD4+リンパ球、例えば非刺激T細胞を生成することをさらに含み得る。ある特定の実施形態では、CD4+リンパ球、例えば、CD4+T細胞および/またはCD4+CD8-T細胞は、PBMCから単離される。ある特定の実施形態では、T細胞およびAPCは、同じPBMC集団から単離される。ある特定の実施形態では、T細胞、例えばCD4+T細胞、およびAPC、例えばCD14+APCは、自家である。ある特定の実施形態では、APCは樹状細胞である。
ある特定の実施形態では、本開示の方法は、(i)APCを組成物の存在下で培養して、組成物の抗原を表示するAPCを産生することと、(ii)APCを組成物の非存在下で培養して、組成物の抗原を提示しないAPCを産生することと、(iii)(i)のAPCをCD4+リンパ球と共培養することと、(iv)(ii)のAPCをCD4+リンパ球と共培養することと、(v)CD4+リンパ球の割合を、CD4+であり、かつ(a)CD134、(b)CD137、または(c)CD134とCD137を発現する(iii)の共培養物から決定することと、(vi)T細胞の割合を、CD4+であり、かつ(a)CD134、(b)CD137、または(c)CD134とCD137を発現する(iv)の共培養物から決定することと、(vii)刺激指数値を計算することと、を含み得る。ある特定の実施形態では、本方法は、(vii)の刺激指数値を参照刺激指数値と比較することをさらに含み得る。ある特定の実施形態では、(vii)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより大きい。ある特定の実施形態では、(vii)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより少ない。
ある特定の実施形態では、本方法は、2人以上のドナーから得られたリンパ球を用いて、組成物を分析することを含み得る。ある特定の実施形態では、本開示の方法は、(i)個々のドナーに由来するリンパ球を目的に組成物と共に別々に培養して、刺激リンパ球を生成することと、(ii)個々のドナーに由来するリンパ球を組成物の非存在下で別々に培養して、非刺激リンパ球を生成することと、によって、ADAの産生を刺激する組成物の傾向を分析することを含み得る。
例えば、限定されるものではないが、本開示の方法と関連付けて使用されるリンパ球(例えば、PBMC、APC、および/またはT細胞)は、少なくとも2人以上、少なくとも3人以上、少なくとも4人以上、少なくとも5人以上、少なくとも6人以上、少なくとも7人以上、少なくとも8人以上、少なくとも9人以上、少なくとも10人以上、少なくとも15人以上、少なくとも20人以上、少なくとも25人以上、少なくとも30人以上、少なくとも35人以上、少なくとも40人以上、または少なくとも45人以上の個々のドナーに由来し得る。ある特定の実施形態では、そのようなリンパ球、例えば、PBMCまたはAPCは、目的の組成物と別々に培養され得る。ある特定の実施形態では、約20人~約50人のドナーに由来するリンパ球を使用することができ、例えば、目的の組成物と別々に培養することができる。ある特定の実施形態では、約35人~約45人のドナーに由来するリンパ球を別々に使用することができ、例えば、目的の組成物と培養することができる。ある特定の実施形態では、個々のドナーに由来するリンパ球は、T細胞、例えば、CD4+T細胞および/またはCD4+CD8-T細胞であり得、これらは組成物と共に培養される。ある特定の実施形態では、個々のドナーに由来するリンパ球は、T細胞およびAPCを含むことができ、これらは組成物と共に培養される。代替的におよび/または追加的に、本方法は、APC、例えば、樹状細胞、マクロファージおよび/またはB細胞を、目的の組成物および個々のドナーに由来するリンパ球、例えばT細胞の存在下で培養することを含み得る。
ある特定の実施形態では、本方法は、(a)CD4+であり、かつ(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する個々のドナーからの刺激リンパ球の割合を決定することと、(b)CD4+であり、かつ(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現するドナーからの非刺激リンパ球の割合を決定することと、をさらに含み得る。
ある特定の実施形態では、本方法は、(a)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、(b)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、非刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、をさらに含み得る。
ある特定の実施形態では、個々のドナーの各々についての刺激指数値は、例えば、個々のドナーの刺激リンパ球の割合を、その個々のドナーの非刺激リンパ球の割合で割ることによって、決定することができる。
ある特定の実施形態では、個々のドナーの各々についての刺激指数値は、例えば、個々のドナーの(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、刺激APCと共に培養されたCD4+細胞の割合を、その個々のドナーの(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、非刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合で割ることによって、決定することができる。
ある特定の実施形態では、本方法はまた、ドナーの刺激指数値が参照値の刺激指数値以上である反応性リンパ球ドナーの数およびドナーの刺激指数値が参照刺激指数値未満である非反応性リンパ球ドナーの数を計算することを含む。ある特定の実施形態では、反応性ドナーの数がドナーの総数の30%を超える場合、その組成物は、抗体の産生を誘発する傾向が高い。あるいは、反応性ドナーの数がドナーの総数の20%未満である場合、その組成物は、抗体の産生を誘発する傾向が低い。
本開示は、ネオアンチゲンの、当該ネオアンチゲンに対する免疫応答を誘発する傾向を決定するための方法をさらに提供する。ある特定の実施形態では、本方法は、(a)リンパ球をネオアンチゲンの存在下で培養して、刺激リンパ球を生成することと、(b)リンパ球をネオアンチゲンの非存在下で培養して、非刺激リンパ球を生成することと、(c)CD4+であり、かつ(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激リンパ球の割合を決定することと、(d)CD4+であり、かつ(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する非刺激リンパ球の割合を決定することと、(e)刺激指数値を計算すること(例えば、(c)で決定された刺激リンパ球の割合を、(d)で決定された非刺激リンパ球の割合で割ることによって)と、を含む。ある特定の実施形態では、(e)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、そのネオアンチゲンは、当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより大きく、(e)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、そのネオアンチゲンは、当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより小さい。ある特定の実施形態では、ネオアンチゲンは、MHC分子、例えば、MHCクラスII分子との複合体で存在する。例えば、限定されるものではないが、ネオアンチゲンは、MGCクラスII分子と複合体を形成することができる。
本開示は、ネオアンチゲンの、ネオアンチゲンに対する免疫応答を誘発する傾向を決定するための方法をさらに提供する。ある特定の実施形態では、方法は、(a)APCを、ネオアンチゲンの存在下で培養して、刺激APCを生成することと、(b)APCを、ネオアンチゲンの非存在下で培養して、非刺激APCを生成することと、(c)刺激APCをCD4+リンパ球と共に、非刺激APCをCD4+リンパ球と共に別々に培養することと、(d)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、(e)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、非刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、(f)刺激指数値を計算すること(例えば、(d)で決定された刺激リンパ球の割合を、(e)で決定された非刺激リンパ球の割合で割ることによって)と、を含む。ある特定の実施形態では、(f)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、そのネオアンチゲンは、当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより大きく、(f)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、そのネオアンチゲンは、当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより小さい。ある特定の実施形態では、ネオアンチゲンは、MHC分子、例えば、MHCクラスII分子との複合体で存在する。例えば、限定されるものではないが、ネオアンチゲンは、MHCクラスII分子と複合体を形成することができる。
III.組成物
本開示は、ADAの産生を誘発する組成物の傾向を決定するための方法を提供する。開示された方法によって分析することができるそのような組成物の非限定的な例が、以下に提供されている。例えば、限定されるものではないが、本明細書に開示される方法のいずれかを使用してアッセイされる組成物は、ポリペプチドまたはポリペプチドの断片、例えば、ペプチドを含み得る。ある特定の実施形態では、組成物は、抗体またはその断片、例えば、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体を含み得る。ある特定の実施形態では、組成物は、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)を含み得る。ある特定の実施形態では、抗体は、単一ドメイン抗体であり得る。ある特定の実施形態では、組成物は、ネオアンチゲンまたはネオアンチゲンを含有する複合体を含み得る。ある特定の実施形態では、組成物は、ネオアンチゲンに特異的である抗体である。
1.ポリペプチドおよびペプチド
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法によって分析される組成物は、ペプチドもしくはタンパク質またはその断片を含み得る。
ある特定の実施形態では、組成物は、タンパク質またはその断片であり得る。ある特定の実施形態では、タンパク質は、少なくとも約15~100kD、例えば、約15kDにより近い分子量を有し得る。ある特定の実施形態では、タンパク質は、少なくとも約50、約60、約70、約80、約90、約100、約200、約300、約400、約500のアミノ酸、約1,000のアミノ酸、約1,500のアミノ酸、約2,000のアミノ酸、約2,500のアミノ酸、約3,000のアミノ酸、約35,000のアミノ酸、または約40,000のアミノ酸を含むことができる。タンパク質の非限定的な例には、全てのタンパク質が含まれ、一般に、1つ以上の鎖間および/または鎖内ジスルフィド結合を含む多重鎖ポリペプチドを含む、1つ以上のジスルフィド結合を含有するタンパク質が挙げられる。ある特定の実施形態では、タンパク質、例えば、抗体は、グリコシル化および脂質化が挙げられるが、これらに限定されない、他の翻訳後修飾を含むことができる。例えば、その全体が参照により本明細書に援用される、Prabakaran et al.,WIREs Syst Biol Med(2012)を参照されたい。
ある特定の実施形態では、組成物は、ペプチドであり得る。ある特定の実施形態では、ペプチドは、約3~50のアミノ酸残基から構成することができる。ある特定の実施形態では、3~50のアミノ酸残基は、より大きなポリペプチドもしくはタンパク質内で連続することができるか、またはより大きなポリペプチドもしくはタンパク質の一次配列内では不連続であるが、三次元空間では空間的に近い3~50残基のグループであり得る。ある特定の実施形態では、ペプチドは、ペプチドの一部、完全なタンパク質もしくはポリペプチドの一部であることができ、タンパク質分解処理によってそのタンパク質もしくはポリペプチドから放出され得るか、またはタンパク質もしくはポリペプチドの一部のままであり得る。
ある特定の実施形態では、ペプチドは、3残基以上の長さ、4残基以上の長さ、5残基以上、6残基以上、7残基以上、8残基以上、9残基以上、10残基以上、11残基以上、12残基以上、13残基以上、14残基以上、15残基以上、16残基以上、17残基以上、18残基以上、19残基以上、20残基以上、21残基以上、22残基以上、23残基以上、24残基以上、25残基以上、26残基以上、27残基以上、28残基以上、29残基以上、30残基以上、31残基以上、32残基以上、33残基以上、34残基以上、35残基以上、36残基以上、37残基以上、38残基以上、39残基以上、40残基以上、41残基以上、42残基以上、43残基以上、44残基以上、45残基以上、46残基以上、47残基以上、48残基以上、49残基以上、または50残基以上の長さを有することができる。ある特定の実施形態では、ペプチドは、3~50残基、5~50残基、3~45残基、5~45残基、3~40残基、5~40残基、3~35残基、5~35残基、3~30残基、5~30残基、3~25残基、5~25残基、3~20残基、5~20残基、3~15残基、5~15残基、3~10残基、3~10残基、5~10残基、10~15残基、15~20残基、20~25残基、25~30残基、30~35残基、35~40残基、40~45残基または45~50残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは、約5~約30残基の長さを有する。
ある特定の実施形態では、ペプチドは9残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは10残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは11残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは12残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは13残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは14残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは15残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは16残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは17残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは18残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは99残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは20残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは21残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは22残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは23残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは24残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは25残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは26残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは27残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは28残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは29残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチド、例えば、ペプチドは、30残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは31残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは32残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは33残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは34残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは35残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは36残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは37残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは38残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは39残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは40残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは41残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは42残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは43残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは44残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは45残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは46残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは47残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは48残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは49残基の長さを有する。ある特定の実施形態では、ペプチドは50残基の長さを有する。
ある特定の実施形態では、タンパク質またはその断片は、本明細書に開示されるように、抗体またはその抗原結合断片であり得る。
ある特定の実施形態では、ペプチドは、本明細書に開示されるように、ネオアンチゲンであり得る。
2.抗体またはその断片
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法によって分析される組成物は、抗体またはその断片、例えば、モノクローナル抗体およびその断片を含む。例えば、限定されるものではないが、本開示の方法は、新たに開発および/または同定された抗体またはその断片の免疫原性の可能性を決定するために使用することができる。
抗体断片としては、Fab、Fab’、Fab’-SH、F(ab’)、Fv、およびscFv断片、ならびに以下に記載される他の断片が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の抗体断片のレビューについては、Hudson et al.,Nat.Med.9:129-134(2003)を参照されたい。scFv断片のレビューについては、例えば、Pluckthunの、The Pharmacology of Monoclonal Antibodies,vol.113,Rosenburg and Moore eds.,(Springer-Verlag、New York),pp.269-315(1994)を参照されたく、また国際公開第93/16185号、ならびに米国特許第5,571,894号および同第5,587,458も参照されたい。サルベージ受容体結合エピトープ残基を含み、増加したin vivo半減期を有するFabおよびF(ab’)断片の論議については、米国特許第5,869,046号を参照されたい。抗体断片は、本明細書に記載されるような、インタクトな抗体のタンパク質分解消化、ならびに組換え宿主細胞(例えば、大腸菌(E.coli)またはファージ)による産生が挙げられるが、これらに限定されない、様々な技術によって作製することができる。
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法によって分析される組成物は、ダイアボディであり得る。ダイアボディは、二価または二重特異性であり得る2つの抗原結合部位を含む抗体断片である。例えば、欧州特許第404097号、国際公開第1993/01161号;Hudson et al.,Nat.Med.9:129-134(2003);およびHollinger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444-6448(1993)を参照されたい。トリアボディおよびテトラボディもまた、Hudson et al.,Nat.Med.9:129-134(2003)にも記載されており、開示される方法によって分析することができる。
ある特定の実施形態では、開示される方法によって分析することができる抗体は、単一ドメイン抗体であり得る。単一ドメイン抗体は、抗体の重鎖可変ドメインの全てもしくは一部または軽鎖可変ドメインの全てもしくは一部を含む、抗体断片である。ある特定の実施形態では、単一ドメイン抗体は、ヒト単一ドメイン抗体である(Domantis,Inc.,Waltham,MA;例えば、米国特許第6,248,516B1号を参照されたい)。単一ドメイン抗体の追加の非限定的な例は、Iezzi et al.,Front Immunol.9:273(2018)に開示されており、その内容は、参照によりその全体が本明細書に援用される。ある特定の実施形態では、抗体はハイブリボディ(Hybrigenics Services,Cambridge,MA)である。
3.キメラ、ヒト化およびヒト抗体
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法によって分析される組成物は、キメラ抗体、例えば、ヒト化抗体を含む。例えば、限定されるものではないが、本発明に開示される方法は、例えば、親抗体または抗体の他のキメラ変形と比較してADAの産生を誘発する傾向が低いか、またはより低い抗体のキメラ変形を同定するために使用することができる。代替的にまたは追加的に、本開示の方法は、ADAの産生を誘発する傾向が低いキメラ抗体を同定するために使用することができる。
ある特定のキメラ抗体は、当該技術分野、例えば、米国特許第4,816,567号、およびMorrison et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,81:6851-6855(1984))に記載されている。ある特定の実施形態では、キメラ抗体は、非ヒト可変領域(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、またはサルなどの非ヒト霊長類に由来する可変領域)およびヒト定常領域を含む。さらなる例では、キメラ抗体は、そのクラスまたはサブクラスが親抗体のものから変更された「クラススイッチ」抗体であり得る。キメラ抗体は、その抗原結合断片を含む。
ある特定の実施形態では、キメラ抗体はヒト化抗体であり得る。典型的には、非ヒト抗体は、親非ヒト抗体の特異性および親和性を保持しながら、ヒトに対する免疫原性を低下させるためにヒト化される。一般に、ヒト化抗体は、CDR、例えば、CDR(またはその一部)が非ヒト抗体に由来し、FR(またはその一部)がヒト抗体配列に由来する1つ以上の可変ドメインを含む。ヒト化抗体はまた、任意選択で、ヒト定常領域の少なくとも一部も含む。ある特定の実施形態では、ヒト化抗体中のいくつかのFR残基は、例えば、抗体の特異性または親和性を修復または改善するために、非ヒト抗体(例えば、そのCDR残基が由来する抗体)からの対応する残基で置換されている。
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法によって分析される組成物は、ヒト抗体であり得る。例えば、限定されるものではないが、本発明に開示される方法は、ADAの産生を誘発する傾向が低いヒト抗体の産生を誘発する傾向が低いか、またはより低い抗体のキメラ変形を同定するために使用することができる。
4.ライブラリー由来の抗体
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法によって分析される組成物は、所望の活性(単数または複数)を有する抗体に対してコンビナトリアルライブラリーをスクリーニングすることによって単離された抗体またはその断片を含むことができる。例えば、限定されるものではないが、本発明に開示される方法は、例えば、所望の結合特性を保有する、および/または同じ抗原に結合する他のライブラリー由来抗体と比較して、ADAの産生を誘発する傾向が低いか、またはより低いライブラリー由来の抗体を同定するために使用することができる。
ヒト抗体ライブラリーから単離された抗体または抗体断片は、本明細書ではヒト抗体またはヒト抗体断片と見なされる。
5.多重特異性抗体
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法によって分析される組成物は、多重特異性抗体、例えば、二重特異性抗体を含むことができる。多重特異性抗体は、少なくとも2つの異なるエピトープに対して結合特異性を有するモノクローナル抗体である。二重特異性抗体は、完全長抗体または抗体断片として調製することができる。例えば、限定されるものではないが、本発明に開示される方法は、例えば、同じエピトープに結合する他の多重特異性抗体と比較して、ADAの産生を誘発する傾向が低いか、またはより低い多重特異性抗体を同定するために使用することができる。代替的にまたは追加的に、本開示の方法は、ADAの産生を誘発する傾向が低い多重特異性抗体を同定するために使用することができる。
ある特定の実施形態では、本発明に開示される方法は、例えば、他の抗体、例えば、多重特異性抗体と同じエピトープのうちの少なくとも1つに結合する単一特異性もしくは多重特異性抗体と比較して、ADAの産生を誘発する傾向が低いか、またはより低い多重特異性抗体、例えば、二重特異性抗体を同定するために使用することができる。
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法によって分析される組成物は、T細胞に対する結合特異性を有する二重特異性抗体を含むことができる。例えば、限定されるものではないが、二重特異性抗体は、T細胞に結合する第1の抗原結合ドメイン、および第2のエピトープ、例えば、T細胞上には存在しないエピトープに対する第2の結合特異性を含むことができる。
「オクトパス抗体」を含む、3つ以上の機能性抗原結合部位を有する改変抗体も、開示された方法によって分析することができる(例えば、米国特許出願公開第2006/0025576A1を参照されたい)。
6.イムノコンジュゲート
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法によって分析される組成物は、イムノコンジュゲート、例えば、化学療法剤もしくは薬物、増殖阻害剤、毒素(例えば、タンパク質毒素、細菌、真菌、植物もしくは動物起源の酵素的に活性な毒素、もしくはそれらの断片)または放射性同位体などの1つ以上の細胞傷害性剤にコンジュゲートした抗体を含む、イムノコンジュゲートを含むことができる。例えば、抗体または抗原結合部分は、別の抗体、抗体断片、ペプチドまたは結合模倣物などの1つ以上の他の結合分子に機能的に(例えば、化学結合、遺伝子融合、非共有結合などによって)連結することができる。
ある特定の実施形態では、イムノコンジュゲートは、抗体が、メイタンシノイド(米国特許第5,208,020号、同第5,416,064号、および欧州特許第EP0425235号を参照されたい);モノメチルアウリスタチン薬物部分DEおよびDF(MMAEおよびMMAF)などのアウリスタチン(米国特許第5,635,483号および同第5,780,588号、ならびに同第7,498,298号を参照されたい);ドラスタチン;カリケアミシンまたはその誘導体(米国特許第5,712,374号、同第5,714,586号、同第5,739,116号、同第5,767,285号、同第5,770,701号、同第5,770,710号、同第5,773,001号、および同第5,877,296号;Hinman et al.,Cancer Res.53:3336-3342(1993);ならびにLode et al.,Cancer Res.58:2925-2928(1998)を参照されたい);ダウノマイシンまたはドキソルビシンなどのアントラサイクリン(Kratz et al.,Current Med.Chem.13:477-523(2006);Jeffrey et al.,Bioorganic & Med.Chem.Letters 16:358-362(2006);Torgov et al.,Bioconj.Chem.16:717-721(2005);Nagy et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 97:829-834(2000);Dubowchik et al.,Bioorg.& Med.Chem.Letters 12:1529-1532(2002);King et al.,J.Med.Chem.45:4336-4343(2002);および米国特許第6,630,579号を参照されたい);メトトレキサート;ビンデシン;ドセタキセル、パクリタキセル、ラロタキセル、テセタキセル、およびオルタタキセルなどのタキサン;トリコテセン;ならびにCC1065が挙げられるが、これらに限定されない1つ以上の薬物にコンジュゲートされている、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)である。
ある特定の実施形態では、イムノコンジュゲートは、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性断片、外毒素A鎖(緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)に由来)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデシンA鎖、アルファ-サルシン、シナアブラギリ(Aleurites fordii)タンパク質、ダイアンチンタンパク質、ヨウシュヤマゴボウ(Phytolaca americana)タンパク質(PAPI、PAPII、およびPAP-S)、ツルレイシ(momordica charantia)阻害剤、クルシン、クロチン、サポンソウ(sapaonaria officinalis)阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン(mitogellin)、レストリクトシン、フェノマイシン、エノマイシン、ならびにトリコテセンが挙げられるが、これらに限定されない、酵素的に活性な毒素またはその断片にコンジュゲートした抗体を含む。
ある特定の実施形態では、イムノコンジュゲートは、放射性原子にコンジュゲートして放射性コンジュゲートを形成する抗体を含む。放射性コンジュゲートの生成には、様々な放射性同位体が利用可能である。非限定的な例としては、At211、I131、I125、Y90、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212およびLuの放射性同位体が挙げられる。放射性コンジュゲートを検出のために使用するとき、これは、シンチグラフィー研究用の放射性原子、例えば、tc99mもしくはI123、または核磁気共鳴(NMR)イメージング(磁気共鳴イメージング、mriとしても知られる)のための、ヨウ素-123、ヨウ素-131も、インジウム-111、フッ素-19、炭素-13、窒素-15、酸素-17、ガドリニウム、マンガンまたは鉄などのスピン標識を含めることができる。
抗体と細胞傷害性剤とのコンジュゲートは、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)、スクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(SMCC)、イミノチオラン(IT)、イミドエステルの二官能性誘導体(ジメチルアジピミデートHClなど)、活性エステル(スベリン酸ジスクシンイミジルなど)、アルデヒド(グルタルアルデヒドなど)、ビスアジド化合物(ビス(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミンなど)、ビス-ジアゾニウム誘導体(ビス-(p-ジアゾニウムベンゾイル)-エチレンジアミンなど)、ジイソシアネート(トルエン2,6-ジイソシアネートなど)、およびビス活性フッ素化合物(1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼンなど)などの、様々な二官能性タンパク質カップリング剤を使用して作製することができる。例えば、リシンイムノトキシンは、Vitetta et al.,Science 238:1098(1987)に記載されるように調製することができる。炭素14標識1-イソチオシアナトベンジル-3-メチルジエチレントリアミンペンタ酢酸(MX-DTPA)は、抗体への放射性ヌクレオチドのコンジュゲーションのための例示的なキレート剤である。国際公開第94/11026号を参照されたい。リンカーは、細胞内での細胞傷害性薬の放出を促進する「切断可能なリンカー」であり得る。例えば、酸不安定リンカー、ペプチダーゼ感受性リンカー、光不安定リンカー、ジメチルリンカーまたはジスルフィド含有リンカー(Char et al.,Cancer Res.52:127-131(1992);米国特許第5,208,020号)を使用することができる。
ある特定の実施形態では、イムノコンジュゲートとしては、市販されている(例えば、Pierce Biotechnology,Inc.,Rockford,IL.,USAから)BMPS、EMCS、GMBS、HBVS、LC-SMCC、MBS、MPBH、SBAP、SIA、SIAB、SMCC、SMPB、SMPH、スルホ-EMCS、スルホ-GMBS、スルホ-KMUS、スルホ-MBS、スルホ-SIAB、スルホ-SMCC、スルホ-SMPB、およびSVSB(スクシンイミジル-(4-ビニルスルホン)ベンゾエート)が挙げられるが、これらに限定されない、架橋試薬で調製されたそのようなコンジュゲートが挙げられるが、これらに限定されない。
7.抗体変異体
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法によって分析される組成物は、以前に開示された抗体の抗体変異体を含むことができる。例えば、本開示の方法は、例えば、親抗体よりも、ADAの産生を誘発する傾向が低い、以前に開示された抗体の変異体である抗体を同定するために使用することができる。ある特定の実施形態では、アミノ酸置換を目的の抗体に導入することができ、開示される方法を使用することによって抗体変異体を免疫原性についてスクリーニングすることができる。
ある特定の実施形態では、抗体変異体は、例えば、抗体をコード化するヌクレオチド配列に適切な修飾を導入することによって、またはペプチド合成によって調製される、抗体のアミノ酸配列変異体であり得る。そのような修飾としては、抗体のアミノ酸配列からの欠失、および/またはそれへの挿入、および/または抗体のアミノ酸配列内の残基の置換が挙げられるが、これらに限定されない。そのような変異のための対象となる部位としては、CDR、FRが挙げられるが、これらに限定されない。欠失、挿入、および置換の任意の組合せは、最終抗体、すなわち、修飾された抗体が、例えば、抗原結合などの望ましい特性を有する限り、最終構築物に到達することができる。
ある特定の実施形態では、抗体変異体は、抗体がグリコシル化される程度を増加または減少させるように変更された抗体であり得る。例えば、限定されるものではないが、抗体のグリコシル化部位の付加または欠失は、1つ以上のグリコシル化部位が作成または除去されるようにアミノ酸配列を変更することによって達成できる。
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法によって分析される抗体は、Fc領域変異体である。Fc領域変異体は、1つ以上のアミノ酸位置でアミノ酸修飾(例えば、置換)を含む、ヒトFc領域配列(例えば、ヒトIgG1、IgG2、IgG3またはIgG4 Fc領域)を含むことができる。
ある特定の実施形態では、抗体変異体は、抗体の1つ以上の残基がシステイン残基で置換されている、システイン操作抗体、例えば、「チオMAb」であり得る。ある特定の実施形態では、置換残基は、抗体のアクセス可能な部位で生じる。これらの残基をシステインで置換することにより、反応性チオール基が抗体のアクセス可能な部位に配置され、本明細書でさらに記載されるように、抗体を薬物部分またはリンカー-薬物部分などの他の部分にコンジュゲートさせてイムノコンジュゲートを作成するために使用することができる。ある特定の実施形態では、以下の残基のいずれか1つ以上をシステインで置換することができる:軽鎖のV205(Kabat番号付け);重鎖のA118(EU番号付け);および重鎖Fc領域のS400(EU番号付け)。システイン操作抗体は、例えば、米国特許第7,521,541号に記載されるように生成することができる。
8.ネオアンチゲン
ある特定の実施形態では、本明細書に開示される方法によって分析される組成物は、ネオアンチゲンを含むことができる。ネオアンチゲンは、正常な組織または器官に関連しない抗原であり、一般に、遺伝子突然変異、例えば、挿入/欠失、遺伝子融合、フレームシフト突然変異、単一ヌクレオチド突然変異、または前述の組合せから得られる。ある特定の実施形態では、ネオアンチゲンは、腫瘍ネオアンチゲン(腫瘍特異的抗原またはTSAとも称される)である。腫瘍ネオアンチゲンは、「非自己」と見なされるため、それらは抗原提示細胞(APC)上のMHC分子を介して処理および表示される。T細胞、例えば、CD8および/またはCD4T細胞によってAPC上に提示されたそのような腫瘍ネオアンチゲンの結合は、腫瘍ネオアンチゲンに関連する腫瘍に対して免疫応答が展開される方法の1つである。例えば、Jiang et al.,J.of Hematology & Oncology 12(93)(2019)を参照されたい(その内容は、参照により本明細書に援用される)。
ある特定の実施形態では、ネオアンチゲンは、複合体との関連で分析することができる。例えば、限定されるものではないが、ネオアンチゲンは、MHC分子、例えば、MHCクラスIまたはII分子との複合体で存在できる。ある特定の実施形態では、ネオアンチゲンは、MHCクラスII分子との複合体で存在できる。
本開示で使用するためのネオアンチゲンは、当該技術分野において既知の任意の方法によって同定することができる。例えば、限定されるものではないが、ネオアンチゲンは、次世代配列決定および/またはin silicoモデル化によって同定することができる。例えば、Garcia-Garijo et al.,Front Immunol.10:1392(2019)を参照されたい(その内容は、参照により本明細書に援用される)。ある特定の実施形態では、そのような方法によって同定されたネオアンチゲンは、当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発するネオアンチゲンの傾向を決定するために、本発明に開示されている方法で分析することができる。
IV.キット
本発明に開示される主題は、本明細書に開示される方法を実施するために有用な材料を含有するキットをさらに提供する。ある特定の実施形態では、本開示のキットは、リンパ球を含有する容器および/またはマーカー、例えば、本明細書に記載されるCD4、CD134および/またはCD137を検出するための1つ以上の薬剤を含有する容器を含む。好適な容器の非限定的な例としては、ボトル、試験管、バイアルおよびマイクロタイタープレートが含まれる。容器は、ガラスまたはプラスチックなどの様々な材料から形成することができる。
ある特定の実施形態では、キットは、1つ以上のリンパ球を含有する1つ以上の容器を含み得る。ある特定の実施形態では、キットは、PBMC、リンパ球、APCおよび/またはT細胞を含有する少なくとも1つの容器を含み得る。例えば、限定されるものではないが、キットは、CD8-T細胞、CD4+T細胞および/またはCD4+CD8-T細胞を含む少なくとも1つの容器を含むことができる。ある特定の実施形態では、本開示のキットは、1つ以上の容器内に1人以上のドナーに由来するリンパ球を含む。ある特定の実施形態では、本開示のキットは、本明細書に開示される1つ以上のマーカー、例えば、CD134および/またはCD137抗体を検出するための1つ以上の薬剤をさらに含むことができる。
ある特定の実施形態では、キットは、キットで提供される構成要素を使用するための説明を提供する添付文書をさらに含む。例えば、本開示のキットは、開示された方法においてリンパ球および/または薬剤を使用するための説明を提供する添付文書を含むことができる。
代替的にまたは追加的に、キットは、他のバッファー、希釈剤、およびフィルタを含む、商業的およびユーザーの観点から望ましい他の材料を含むことができる。ある特定の実施形態では、キットは、例えば、試料からリンパ球を単離するために、血液試料を収集および/または処理するための材料を含むことができる。
V.例示的な実施形態
A.本発明に開示される主題は、組成物の、参照の傾向と比べて当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向を決定するための方法であって、
(a)リンパ球を、組成物の存在下で培養して、刺激リンパ球を生成することと、
(b)リンパ球を、組成物の非存在下で培養して、非刺激リンパ球を生成することと、
(c)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激リンパ球の割合を決定することと、
(d)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する非刺激リンパ球の割合を決定することと、
(e)刺激指数値を計算することとを含み、
(e)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより大きく、(e)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより小さい、方法を提供する。
A1.参照刺激指数値が、約1.0~約2.0である、Aに記載の方法。
A2.参照刺激指数値が、約1.6以上、約1.7以上、または約1.8以上である、Aに記載の方法。
A3.刺激指数値が、(c)で決定された刺激リンパ球の割合を、(d)で決定された非刺激リンパ球の割合で割ることによって決定される、A~A2のいずれか1つに記載の方法。
A4.刺激指数値が、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される、A~A3のいずれか1つに記載の方法。
A5.リンパ球が、T細胞を含む、A~A4のいずれか1つに記載の方法。
A6.リンパ球の少なくとも30%が、T細胞を含む、A5に記載の方法。
A7.T細胞が、CD8-T細胞を含む、A5またはA6に記載の方法。
A8.T細胞の少なくとも10%が、CD8-T細胞を含む、A7に記載の方法。
A9.リンパ球が、単一のドナーから得られる、A~A8のいずれか1つに記載の方法。
A10.リンパ球が、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる、A~A8のいずれか1つに記載の方法。
A11.リンパ球が、約35人~約45人のドナーから得られる、A10に記載の方法。
A12.リンパ球が、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる、A10に記載の方法。
A13.約1×105個~約1×107個のリンパ球が、組成物と共に培養される、A~A12のいずれか1つに記載の方法。
A14.リンパ球が、約10μg/ul~約1,000μg/mlの組成物と共に培養される、A~A13のいずれか1つに記載の方法。
A15.組成物が、ペプチド、ポリペプチドまたは小分子化合物を含む、A~A14のいずれか1つに記載の方法。
A16.ペプチドまたはポリペプチドが、ネオアンチゲンを含む、A15に記載の方法。
A17.ポリペプチドが、抗体またはその断片である、A15に記載の方法。
A18.抗体が、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体である、A17のいずれか1つに記載の方法。
A19.組成物が、 抗体-薬物コンジュゲート(ADC)である、A~A14のいずれか1つに記載の方法。
A20.リンパ球が、組成物と共に約48時間以下にわたって培養される、A~A19のいずれか1つに記載の方法。
A21.CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激または非刺激のリンパ球の割合を決定することが、フローサイトメトリーによって実施される、A~A20のいずれか1つに記載の方法。
B.本発明に開示される主題は、組成物の、当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向を決定するための方法であって、
(a)個々のドナーからのリンパ球を、組成物の存在下で別々に培養して、刺激リンパ球を生成することと、
(b)個々のドナーからのリンパ球を、組成物の非存在下で培養して、非刺激リンパ球を生成することと、
(c)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する個々のドナーからの刺激リンパ球の割合を決定することと、
(d)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現するドナーからの非刺激リンパ球の割合を決定することと、
(e)ドナーの各々について刺激指数値を計算することと、
(f)ドナーの刺激指数値が参照値の刺激指数値以上である反応性リンパ球ドナーの数およびドナーの刺激指数値が参照刺激指数値未満である非反応性リンパ球ドナーの数を計算することとを含み、
反応性ドナーの数がドナーの総数の30%を超える場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向が高く、反応性ドナーの数がドナーの総数の20%未満である場合、組成物は、当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向が低い、方法を提供する。
B1.参照刺激指数値が、約1.0~約2.0である、Bに記載の方法。
B2.参照刺激指数値が、約1.6以上、約1.7以上、または約1.8以上である、Bに記載の方法。
B3.刺激指数値が、(c)で決定された個々のドナーの刺激リンパ球の割合を、(d)で決定されたその個々のドナーの非刺激リンパ球の割合で割ることによって決定される、B~B2のいずれか1つに記載の方法。
B4.刺激指数値が、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される、B~B3のいずれか1つに記載の方法。
B5.リンパ球が、T細胞を含む、B~B4のいずれか1つに記載の方法。
B6.リンパ球の少なくとも30%が、T細胞を含む、B5に記載の方法。
B7.T細胞が、CD8-T細胞を含む、B5またはB6に記載の方法。
B8.T細胞の少なくとも10%が、CD8-T細胞を含む、B7に記載の方法。
B9.リンパ球が、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる、B~B8のいずれか1つに記載の方法。
B10.リンパ球が、約35人~約45人のドナーから得られる、B9に記載の方法。
B11.リンパ球が、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる、B9に記載の方法。
B12.組成物が、ペプチド、ポリペプチドまたは小分子化合物を含む、B~B11のいずれか1つに記載の方法。
B13.ポリペプチドが、抗体またはその断片である、B12に記載の方法。
B14.抗体が、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体である、B13に記載の方法。
B15.ペプチドまたはポリペプチドが、ネオアンチゲンを含む、B12に記載の方法。
B16.組成物が、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)である、B~B11のいずれか1つに記載の方法。
B17.リンパ球が、組成物と共に約48時間以下にわたって培養される、B~B16のいずれか1つに記載の方法。
B18.CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激または非刺激のリンパ球の割合を決定することが、フローサイトメトリーによって実施される、B~B17のいずれか1つに記載の方法。
C.本発明に開示される主題は、ネオアンチゲンの、参照抗原と比べて当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向を決定するための方法であって、
(a)リンパ球を、ネオアンチゲンの存在下で培養して、刺激リンパ球を生成することと、
(b)リンパ球を、ネオアンチゲンの非存在下で培養して、非刺激リンパ球を生成することと、
(c)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激リンパ球の割合を決定することと、
(d)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する非刺激リンパ球の割合を決定することと、
(e)刺激指数値を計算することとを含み、
(e)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、そのネオアンチゲンは、当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより大きく、(e)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、そのネオアンチゲンは、当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより小さい、方法を提供する。
C1.ネオアンチゲンが、MHCクラスII分子との複合体で存在する、Cに記載の方法。
C2.参照刺激指数値が、約1.0~約2.0である、CまたはC1に記載の方法。
C3.参照刺激指数値が、約1.6以上、約1.7以上、または約1.8以上である、CまたはC1に記載の方法。
C4.刺激指数値が、(c)で決定された刺激リンパ球の割合を、(d)で決定された非刺激リンパ球の割合で割ることによって決定される、C~C3のいずれか1つに記載の方法。
C5.刺激指数値が、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される、C~C3のいずれか1つに記載の方法。
C6.リンパ球が、T細胞を含む、C~C5のいずれか1つに記載の方法。
C7.リンパ球の少なくとも30%が、T細胞を含む、C6に記載の方法。
C8.T細胞が、CD8-T細胞を含む、C6またはC7に記載の方法。
C9.T細胞の少なくとも10%が、CD8-T細胞を含む、C8に記載の方法。
C10.リンパ球が、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる、C~C9のいずれか1つに記載の方法。
C11.リンパ球が、約35人~約45人のドナーから得られる、C10に記載の方法。
C12.リンパ球が、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる、C10に記載の方法。
C13.リンパ球が、ネオアンチゲンと共に約48時間以下にわたって培養される、C~C12のいずれか1つに記載の方法。
C14.CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激または非刺激のリンパ球の割合を決定することが、フローサイトメトリーによって実施される、C~C13のいずれか1つに記載の方法。
D.本発明に開示される主題は、A~C14のいずれか1つに記載の方法のうちのいずれか1つを実施するための、キットを提供する。
E.本発明に開示される主題は、組成物の、参照の傾向と比べて当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向を決定するための方法であって、
(a)抗原提示細胞(APC)を、組成物の存在下で培養して、刺激APCを生成することと、
(b)APCを、組成物の非存在下で培養して、非刺激APCを生成することと、
(c)刺激APCをCD4+リンパ球と共に、非刺激APCをCD4+リンパ球と共に別々に培養することと、
(d)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、
(e)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する非刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、
(f)刺激指数値を計算することとを含み、
(f)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより大きく、(f)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより小さい、方法を提供する。
E1.参照刺激指数値が、約1.0~約4.0、約1.0~約3.0または約1.8~約3.0である、Eに記載の方法。
E2.参照刺激指数値が、約1.6以上、約1.7以上、約1.8以上、約1.9以上、約2.0以上、約2.1以上、約2.2以上、約2.3以上、約2.4以上、約2.5以上、約2.6以上、約2.7以上、約2.8以上、約2.9以上、または約3.0以上である、Eに記載の方法。
E3.刺激指数値が、(d)で決定されたCD4+リンパ球の割合を、(e)で決定されたCD4+リンパ球の割合で割ることによって決定される、E~E2のいずれか1つに記載の方法。
E4.刺激指数値が、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される、E~E2のいずれか1つに記載の方法。
E5.CD4+リンパ球が、CD8-T細胞を含む、E~E4のいずれか1つに記載の方法。
E6.CD4+リンパ球の少なくとも10%が、CD8-T細胞である、E5に記載の方法。
E7.APCが、単一のドナーから得られる、E~E6のいずれか1つに記載の方法。
E8.APCが、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる、E~E6のいずれか1つに記載の方法。
E9.APCが、約35人~約45人のドナーから得られる、E8に記載の方法。
E10.APCが、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる、E8に記載の方法。
E11.約1×10個~約1×10個のAPCが、組成物と共に培養される、E~E10のいずれか1つに記載の方法。
E12.APCが、約10μg/ul~約1,000μg/mlの組成物と共に培養される、E~E11のいずれか1つに記載の方法。
E13.組成物が、ペプチド、ポリペプチドまたは小分子化合物を含む、E~E12のいずれか1つに記載の方法。
E14.ペプチドまたはポリペプチドが、ネオアンチゲンを含む、E13に記載の方法。
E15.ポリペプチドが、抗体またはその断片である、E13に記載の方法。
E16.抗体が、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体である、E15に記載の方法。
E17.組成物が、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)である、E~E12のいずれか1つに記載の方法。
E18.APCが、組成物と共に約48時間以下にわたって培養される、E~E17のいずれか1つに記載の方法。
E19.(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現するCD4+リンパ球の割合を決定することが、フローサイトメトリーによって実施される、E~E18のいずれか1つに記載の方法。
E20.(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現するCD4+リンパ球の割合を決定することが、フローサイトメトリーによって実施される、E~E19のいずれか1つに記載の方法。
F.本発明に開示される主題は、組成物の、当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向を決定するための方法であって、
(a)個々のドナーからのAPCを、組成物の存在下で別々に培養して、刺激APCを生成することと、
(b)個々のドナーからのAPCを、組成物の非存在下で別々に培養して、非刺激APCを生成することと、
(c)刺激APCをCD4+リンパ球と共に、非刺激APCをCD4+リンパ球と共に別々に培養することと、
(d)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、
(e)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、非刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、
(f)ドナーの各々について刺激指数値を計算することと、
(g)ドナーの刺激指数値が参照値の刺激指数値以上である反応性リンパ球ドナーの数およびドナーの刺激指数値が参照刺激指数値未満である非反応性リンパ球ドナーの数を計算することとを含み、
反応性ドナーの数がドナーの総数の30%を超える場合、その組成物は、当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向が高く、反応性ドナーの数がドナーの総数の20%未満である場合、組成物は、当該組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向が低い、方法を提供する。
F1.参照刺激指数値が、約1.0~約4.0、約1.0~約3.0または約1.8~約3.0である、Fに記載の方法。
F2.参照刺激指数値が、約1.6以上、約1.7以上、約1.8以上、約1.9以上、約2.0以上、約2.1以上、約2.2以上、約2.3以上、約2.4以上、約2.5以上、約2.6以上、約2.7以上、約2.8以上、約2.9以上、または約3.0以上である、Fに記載の方法。
F3.刺激指数値が、(d)で決定された個々のドナーのCD4+リンパ球の割合を、(e)で決定されたその個々のドナーのCD4+リンパ球の割合で割ることによって決定される、F~F2のいずれか1つに記載の方法。
F4.刺激指数値が、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される、F~F2のいずれか1つに記載の方法。
F5.CD4+リンパ球が、CD8-T細胞を含む、F~F4のいずれか1つに記載の方法。
F6.CD4+リンパ球の少なくとも10%が、CD8-T細胞である、F5に記載の方法。
F7.APCが、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる、F~F6のいずれか1つに記載の方法。
F8.APCが、約35人~約45人のドナーから得られる、F7に記載の方法。
F9.APCが、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる、F7に記載の方法。
F10.組成物が、ペプチド、ポリペプチドまたは小分子化合物を含む、F~F9のいずれか1つに記載の方法。
F11.ポリペプチドが、抗体またはその断片である、F10に記載の方法。
F12.抗体が、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体である、F11に記載の方法。
F13.ペプチドまたはポリペプチドが、ネオアンチゲンを含む、F10に記載の方法。
F14.組成物が、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)である、F~F9のいずれか1つに記載の方法。
F15.APCが、組成物と共に約48時間以下にわたって培養される、F~F14のいずれか1つに記載の方法。
F16.(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現するCD4+リンパ球の割合を決定することが、フローサイトメトリーによって実施される、F~F15のいずれか1つに記載の方法。
G.本発明に開示される主題は、ネオアンチゲンの、参照抗原と比べて当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向を決定するための方法であって、
(a)APCを、ネオアンチゲンの存在下で培養して、刺激APCを生成することと、
(b)APCを、ネオアンチゲンの非存在下で培養して、非刺激APCを生成することと、
(c)刺激APCをCD4+リンパ球と共に、非刺激APCをCD4+リンパ球と共に別々に培養することと、
(d)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、
(e)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、非刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、
(f)刺激指数値を計算することとを含み、
(f)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、そのネオアンチゲンは、当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより大きく、(f)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、そのネオアンチゲンは、当該ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより小さい、方法を提供する。
G1.ネオアンチゲンが、MHCクラスII分子との複合体で存在する、Gに記載の方法。
G2.参照刺激指数値が、約1.0~約4.0、約1.0~約3.0または約1.8~約3.0である、GまたはG1に記載の方法。
G3.参照刺激指数値が、約1.6以上、約1.7以上、約1.8以上、約1.9以上、約2.0以上、約2.1以上、約2.2以上、約2.3以上、約2.4以上、約2.5以上、約2.6以上、約2.7以上、約2.8以上、約2.9以上、または約3.0以上である、GまたはG1に記載の方法。
G4.刺激指数値が、(d)で決定されたCD4+リンパ球の割合を、(e)で決定されたCD4+リンパ球の割合で割ることによって決定される、G~G3のいずれか1つに記載の方法。
G5.刺激指数値が、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される、G~G3のいずれか1つに記載の方法。
G6.CD4+リンパ球が、CD8-T細胞を含む、G~G5のいずれか1つに記載の方法。
G7.CD4+リンパ球の少なくとも10%が、CD8-T細胞である、G6に記載の方法。
G8.APCが、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる、G~G7のいずれか1つに記載の方法。
G9.APCが、約35人~約45人のドナーから得られる、G8に記載の方法。
G10.APCが、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる、G8に記載の方法。
G11.APCが、ネオアンチゲンと共に約48時間以下にわたって培養される、G~G10のいずれか1つに記載の方法。
G12.(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現するCD4+リンパ球の割合を決定することが、フローサイトメトリーによって実施される、G~G11のいずれか1つに記載の方法。
H.本発明に開示される主題は、E~G12のいずれか1つに記載の方法のうちのいずれか1つを実施するための、キットを提供する。
以下の実施例は、本発明に開示される主題を単に例示するものであり、決して限定するものと見なされるべきではない。
実施例1
T細胞CD4+発現アッセイ
ポリペプチドベースの治療薬は、ADAの産生を誘発する免疫原性の可能性を有する。特に、そのようなポリペプチドベースの治療薬は、樹状細胞などの抗原提示細胞によって取り込まれ、プロセシングされて、ポリペプチドベースの治療薬の断片をクラスII MHC分子との複合体で、その表面に提示することができる。T細胞はその後、抗原提示細胞の表面に提示された断片と相互作用して免疫反応を誘発し、B細胞によるADAの産生をもたらす。
本明細書では、ADAの産生を誘発する抗体の傾向を決定するための方法を開発した。そのような方法は、開発の前臨床段階で新しく開発した医薬品の免疫原性の可能性を予測するために使用できるため、医薬品開発中に非常に貴重なツールであり得る。図1は、本方法の実験の詳細の概略図を提供する。末梢血単核球(PBMC)を、Uni-Sep血液分離チューブを使用した密度勾配遠心分離によって、ナイーブな健康なドナー血液から単離した。いくつかの実験では、CD8ダイナビーズ(Thermo Fisher,Waltham,MA、カタログ番号:11147D)を使用してCD8+細胞を枯渇させた。PBMCをCD8の枯渇なしに培養したとき、アッセイが良好な結果をもたらしたことも留意される。次いで、CD8-細胞を、10%ヒトAB型血清(Sigma Aldrich、カタログ番号:H3667)と共に、24ウェルプレートにおいて2×10細胞/mLの濃度で、または96ウェルプレート(Costar、カタログ番号3526)において0.2~0.4×10細胞の濃度で、AIM-V培地(Thermo Fisher,Waltham,MA)を用いて培養し、100μg/mLの最終濃度の試験抗体でチャレンジした。全ての試料は、3連で試験する。各ドナーについて、培地で処理した細胞(非刺激細胞とも称される)からなるネガティブコントロール、およびImject Mariculture KLH(mcKLH)(100μg/ml)によるポジティブコントロールに対する応答も含まれた。細胞を、37℃の5%COインキュベーター内に、42~48時間置いた。42~48時間後、細胞を穏やかに再懸濁させ、各24ウェルから200μlを丸底96ウェルプレートに移した。CD4の活性化を、CD4、CD134、CD137抗体および生きているマーカーを使用して測定した。細胞をフローサイトメトリーによって分析し、プロットをFlowJo FACS解析ソフトウェア(Tree Star,Inc.;Ashland,OR)を使用して分析する。データ分析については、刺激指数(SI)を、各処理の[生きている+CD4+CD134+CD137+および生きている+CD4+CD134+CD137-ならびに生きている+CD4+CD134-CD137+]であった細胞の平均および/または最大パーセントを、各処理についての、培地のみ処理されたウェル(非刺激細胞)の[生きている+CD4+CD134+CD137+および生きている+CD4+CD134+CD137-ならびに生きている+CD4+CD134-CD137+]であった細胞の平均パーセントで割ることによって計算する。
図2は、異なる臨床的ADA率を有する2つの異なる抗体、アバスチン(登録商標)およびボコシズマブのFACS解析を示す。高いADA率を有するボコシズマブは、低いADA率を有するアバスチン(登録商標)と比較して、CD4活性化マーカーを発現した多数の細胞をもたらした。
臨床的ADA率が異なる6つの抗体の分析により、開示されるアッセイの結果が臨床的ADA率と相関することを確認した(図3)。抗PCSK9抗体、アバスチン(登録商標)、GNE-αPCSK9、アリロクマブ(PRALUENT(登録商標))、エボロクマブ(REPATHA(登録商標))、ボコシズマブおよびHA33を上記の方法で分析した。アバスチン(登録商標)、GNE-αPCSK9、アリロクマブ(PRALUENT(登録商標))、エボロクマブ(REPATHA(登録商標))、ボコシズマブ、およびHA33Aの臨床的ADA率は、それぞれ、0.6%、3.3%、5.1%、0.3%、48%、73%であった(図3)。図3に示すように、ボコシズマブまたはHA33に対する陽性ドナーの数は、異なる抗体で観察された臨床的ADA率に関連する、低い免疫原性を有する他の抗体のいずれかよりも有意に高かった。
クリニックにおいて既知のADAを伴う2つの治療薬、HA33およびアバスチン(登録商標)のT細胞応答を、健康なドナーに由来する40個のPBMCで試験した。試験したドナーの大部分は、KLHで刺激されるとき、陽性反応を示した。加えて、アバスチン(登録商標)による細胞の処理は、CD134またはCD137の発現にほとんど影響を与えなかったが、一方HA33処理では、CD134(ドナー10人、図4A)およびCD137(ドナー14人、図4B)において、ならびにCD134およびCD137に対する二重陽性において(ドナー13人、図4C)顕著な増加を示した。CD134および/またはCD137の発現を調べたところ、14人のドナーがHA33陽性で、1人のドナーだけがアバスチン(登録商標)陽性であった(図4D)。これらの結果は、観察された臨床的ADAと相関している。
追加の治療薬の分析により、予測された免疫原性とクリニックで観察された免疫原性との間に相関関係があることを確認する。図5に示すように、アッセイにおいて陽性ドナーの割合が高いこれらの治療薬は、クリニックにおいてもより高い臨床的ADA率を示した。例えば、ドナーの80%において陽性をもたらしたブリアキヌマブは、40~86%の臨床的ADA率を有するが、一方ドナーの4.16%において陽性をもたらしたアベルマブ(バベンチオ(登録商標))は、4.10%の臨床的ADA率を有する。
T細胞の活性化がバイオ治療薬の抗原の提示に依存することを確認するために、HLA-DRおよびHLA-II遮断抗体の存在下でアッセイを実施した(図6A)。図6Aに示すように、抗体はT細胞の表面に存在するTCRに対するHLA-IIの相互作用をブロックし、それによってT細胞の活性化をブロックする。図6Bに示すように、HLA-DRおよびHLA-IIタンパク質をブロックすることが、CD134および/またはCD137の発現の増加として観察される、T細胞活性化を示す陽性ドナーの割合を低減させ、陽性ドナーを決定することが、抗原提示に依存する。これらのデータにより、CD134および/またはCD137が活性化のマーカーとして使用できること、および開示されたアッセイが治療薬の免疫原性を予測できることを確認する。
追加の可能性のあるマーカーを評価し、そのようなマーカーの発現がまた、このアッセイで使用することができるかを決定した。特に、サイトカインの分泌および発現を、免疫原性の可能性のあるマーカーとしてこのアッセイで分析した。図7に示すように、in vitroでのIL-2の細胞内発現と臨床免疫原性との間に相関関係はなかった。また、in vitroでのサイトカインIL-4、TNFα、およびINFγの分泌と臨床免疫原性との間に相関関係はなかった(図8)。
表1に示すように、本明細書に開示される方法にはいくつかの利点がある。特に、当該技術分野において既知の増殖アッセイは、実施するのに約20週間を要し、約2人の分析者を必要とし、約30,000ドルの費用がかかる。対照的に、本明細書に開示されるアッセイは、実施するのにわずか約2週間を要するだけであり、分析者1人を必要とし、費用は約1,000ドルである。
実施例2
T細胞に結合する二重特異性抗体のT細胞発現アッセイ
本明細書では、ADAの産生を誘発する抗体の傾向を決定するための方法を開発した。PBMCベースのアッセイの潜在的な課題は、直接的なT細胞の関与による免疫調節などの、目的のバイオ治療薬の生物活性による干渉である。この課題を克服するために、第2の樹状細胞T細胞アッセイプラットフォームを開発した。
このアッセイでは、PBMCを、Uni-Sep血液分離チューブを使用する密度勾配遠心分離法によってナイーブな健康なドナーの血液から分離し、少なくとも2つのチューブで(チューブ当たり最大30×10個のPBMC)凍結する。図9および図10は、この方法の実験の詳細の概略図を提供し、図10は、条件に関する詳細を提供する。1日目に、CD14+単球をPBMCの少なくとも1つのチューブから分離する。次いで、CD14+単球を、IL4(17.2ng/mL)およびGM-CSF(66.6ng/mL)を補充したDC培地(RPMI、1%の非必須アミノ酸、1%のピルビン酸ナトリウム、1%のカナマイシン、10%のAB血清)を含む24ウェルプレート中で1ml当たり1.0×10個の細胞の密度で24時間培養し、5%のCOのインキュベーターに入れた。このCD14+単球の培養により、樹状細胞(DC)への単球の分化が可能になる。24時間後、単球由来DCを滅菌PBSで洗浄し、IL4(17.2ng/mL)、GM-CSF(66.6ng/mL)、TNF-α(5ng/mL)、IL-1β(5ng/mL)、IL-6(150ng/mL)、PGE2(1μg/mL)、および100μg/mLの試験されるバイオ治療薬を含有するDC培地で培養した。細胞を、5%COインキュベーター内に置いた。次いで、単球由来のDCを10万個/mL~200μL/ウェル(96ウェルプレートで20,000個の細胞/ウェル)の濃度で培養し、DCをさらに24時間成熟させた。
この段階で、成熟DCをバイオ治療薬に24時間曝露して、抗原の取り込み、プロセシング、および抗原ペプチドの提示を可能にした。3日目に、同じ自己PBMC集団(先程のチューブからの)からCD4+細胞を分離した。並行して、成熟DCをPBSで3回洗浄した。CD4+T細胞および成熟DCを、5T細胞対1DC(200,000個のT細胞+20,000個のDC)の比で共培養した。この方法により、CD4+T細胞対APCの比を正確に制御することができ、これがアッセイの感度を改善する。CD4+T細胞とDCの比は変化することができ(5:1、10:1および20:1)、さらに変更することができる。
細胞を、5%のCOのインキュベーターで少なくとも19時間(24時間、48時間、または72時間を含み得る様々な時間)培養した。全ての試料は、3連で試験した。各ドナーについて、培地で処理した細胞(非刺激細胞とも称される)からなるネガティブコントロールに対する反応を分析した。CD4の活性化を、CD4、CD134、CD137抗体および生きているマーカーを使用して測定した。細胞をフローサイトメトリーによって分析し、プロットをFlowJo FACS解析ソフトウェア(Tree Star,Inc.;Ashland,OR)を使用して分析する。データ分析については、刺激指数(SI)を、各処理の[生きている+CD4+CD134+CD137+および生きている+CD4+CD134+CD137-ならびに生きている+CD4+CD134-CD137+]である細胞の平均および/または最大パーセントを、培地のみ処理されたウェル(非刺激細胞)の[生きている+CD4+CD134+CD137+および生きている+CD4+CD134+CD137-ならびに生きている+CD4+CD134-CD137+]である細胞の平均および/または最大パーセントで割ることによって計算した。
各々がT細胞に結合する抗原結合ドメインを有する5つの異なる二重特異性抗体、すなわち、TDB1、TDB2、TDB3、TDB4およびTDB5の分析を、上述した方法によって分析した。図11A、11B、12Aおよび12Bに示すように、二重特異性抗体の刺激指数は、低いADA率を有することが知られているアバスチン(登録商標)のものよりも高かった。これらのデータは、5つの二重特異性抗体全てがアバスチン(登録商標)よりも免疫原性が高いことを示唆している。
T細胞の活性化がバイオ治療薬の抗原の提示に依存することを確認するために、HLA-II遮断抗体の存在下でアッセイを実施した(図13A)。図13Bに示すように、HLA-IIタンパク質をブロックすると、二重特異性抗体の刺激指数が、ADA率が低いことが知られている参照に匹敵する値まで低減した。
図14は、2つの異なる方法によって産生されたT細胞に対する結合特異性を有する二重特異性抗体の分析を提供する。1番目の方法は、単一細胞内で両方の抗原結合ドメインの発現を含み、図14にTDB4Aとして表示される二重特異性抗体を生成する。2番目の方法は、別個の細胞における各抗原結合ドメインの発現、ならびにその後の抗原結合ドメインの単離および組合せを含み、図14においてTDB4Bとして表示される二重特異性抗体を生成する。図14に示すように、TDB4BはTDB4Aよりも高い刺激指数をもたらした。
描かれクレームされた様々な実施形態に加えて、開示された主題は、本明細書に開示されクレームされた特徴の他の組合せを有する他の実施形態も対象とする。したがって、本明細書に提示される特定の特徴は、開示される主題が本明細書に開示された特徴の任意の好適な組合せを含むように、開示される主題の範囲内で他の方法で互いに組み合わせることができる。開示される主題の特定の実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示されたものである。網羅的であること、または開示される主題を開示された実施形態に限定することは意図していない。
開示される主題の精神または範囲から逸脱することなく、開示される主題の組成物および方法において様々な修正および変形を行うことができることが、当業者には明らかであろう。したがって、開示される主題は、添付の特許請求の範囲にある修正および変形ならびにそれらの等価物を含むことを意図している。
様々な刊行物、特許、および特許出願が本明細書で引用されており、それらの内容は、その全体が参照により本明細書に援用される。

Claims (108)

  1. 組成物の、参照の傾向と比べて前記組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向を決定するための方法であって、
    (a)リンパ球を、組成物の存在下で培養して、刺激リンパ球を生成することと、
    (b)リンパ球を、組成物の非存在下で培養して、非刺激リンパ球を生成することと、
    (c)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激リンパ球の割合を決定することと、
    (d)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する非刺激リンパ球の割合を決定することと、
    (e)刺激指数値を計算することと
    を含み、
    (e)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、その組成物は、前記組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより大きく、(e)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、その組成物は、前記組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより小さい、方法。
  2. 参照刺激指数値が、約1.0~約2.0である、請求項1に記載の方法。
  3. 参照刺激指数値が、約1.6以上、約1.7以上、または約1.8以上である、請求項1に記載の方法。
  4. 刺激指数値が、(c)で決定された刺激リンパ球の割合を、(d)で決定された非刺激リンパ球の割合で割ることによって決定される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 刺激指数値が、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  6. リンパ球が、T細胞を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. リンパ球の少なくとも30%が、T細胞を含む、請求項6に記載の方法。
  8. T細胞が、CD8-T細胞を含む、請求項6または7に記載の方法。
  9. T細胞の少なくとも10%が、CD8-T細胞を含む、請求項8に記載の方法。
  10. リンパ球が、単一のドナーから得られる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. リンパ球が、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  12. リンパ球が、約35人~約45人のドナーから得られる、請求項11に記載の方法。
  13. リンパ球が、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる、請求項11に記載の方法。
  14. 約1×10個~約1×10個のリンパ球が、組成物と共に培養される、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. リンパ球が、約10μg/ul~約1,000μg/mlの組成物と共に培養される、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 組成物が、ペプチド、ポリペプチドまたは小分子化合物を含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. ペプチドまたはポリペプチドが、ネオアンチゲンを含む、請求項16に記載の方法。
  18. ポリペプチドが、抗体またはその断片である、請求項16に記載の方法。
  19. 抗体が、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体である、請求項18に記載の方法。
  20. 組成物が、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)である、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
  21. リンパ球が、組成物と共に約48時間以下にわたって培養される、 請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激または非刺激リンパ球の割合を決定することが、フローサイトメトリーによって実施される、請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 組成物の、前記組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向を決定するための方法であって、
    (a)個々のドナーからのリンパ球を、組成物の存在下で別々に培養して、刺激リンパ球を生成することと、
    (b)個々のドナーからのリンパ球を、組成物の非存在下で別々に培養して、非刺激リンパ球を生成することと、
    (c)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する個々のドナーからの刺激リンパ球の割合を決定することと、
    (d)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現するドナーからの非刺激リンパ球の割合を決定することと、
    (e)ドナーの各々について刺激指数値を計算することと、
    (f)ドナーの刺激指数値が参照値の刺激指数値以上である反応性リンパ球ドナーの数およびドナーの刺激指数値が参照刺激指数値未満である非反応性リンパ球ドナーの数を計算することと
    を含み、
    反応性ドナーの数がドナーの総数の30%を超える場合、その組成物は、前記組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向が高く、反応性ドナーの数がドナーの総数の20%未満である場合、その組成物は、前記組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向が低い、方法。
  24. 参照刺激指数値が、約1.0~約2.0である、請求項23に記載の方法。
  25. 参照刺激指数値が、約1.6以上、約1.7以上、または約1.8以上である、請求項23に記載の方法。
  26. 刺激指数値が、(c)で決定された個々のドナーの刺激リンパ球の割合を、(d)で決定されたその個々のドナーの非刺激リンパ球の割合で割ることによって決定される、請求項23から25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 刺激指数値が、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される、請求項23から25のいずれか一項に記載の方法。
  28. リンパ球が、T細胞を含む、請求項23から27のいずれか一項に記載の方法。
  29. リンパ球の少なくとも30%が、T細胞を含む、請求項28に記載の方法。
  30. T細胞が、CD8-T細胞を含む、請求項28または29に記載の方法。
  31. T細胞の少なくとも10%が、CD8-T細胞を含む、請求項30に記載の方法。
  32. リンパ球が、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる、請求項23から31のいずれか一項に記載の方法。
  33. リンパ球が、約35人~約45人のドナーから得られる、請求項32に記載の方法。
  34. リンパ球が、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる、請求項32に記載の方法。
  35. 組成物が、ペプチド、ポリペプチドまたは小分子化合物を含む、請求項23から34のいずれか一項に記載の方法。
  36. ポリペプチドが、抗体またはその断片である、請求項35に記載の方法。
  37. 抗体が、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体である、請求項36に記載の方法。
  38. ペプチドまたはポリペプチドが、ネオアンチゲンを含む、請求項35に記載の方法。
  39. 組成物が、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)である、請求項23から34のいずれか一項に記載の方法。
  40. リンパ球が、組成物と共に約48時間以下にわたって培養される、請求項23から39のいずれか一項に記載の方法。
  41. CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激または非刺激リンパ球の割合を決定することが、フローサイトメトリーによって実施される、請求項23から40のいずれか一項に記載の方法。
  42. ネオアンチゲンの、参照抗原と比べて前記ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向を決定するための方法であって、
    (a)リンパ球を、ネオアンチゲンの存在下で培養して、刺激リンパ球を生成することと、
    (b)リンパ球を、ネオアンチゲンの非存在下で培養して、非刺激リンパ球を生成することと、
    (c)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激リンパ球の割合を決定することと、
    (d)CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する非刺激リンパ球の割合を決定することと、
    (e)刺激指数値を計算することと
    を含み、
    (e)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、そのネオアンチゲンは、前記ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより大きく、(e)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、そのネオアンチゲンは、前記ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより小さい、方法。
  43. ネオアンチゲンが、MHCクラスII分子との複合体で存在する、請求項42に記載の方法。
  44. 参照刺激指数値が、約1.0~約2.0である、請求項42または43に記載の方法。
  45. 参照刺激指数値が、約1.6以上、約1.7以上、または約1.8以上である、請求項42または43に記載の方法。
  46. 刺激指数値が、(c)で決定された刺激リンパ球の割合を、(d)で決定された非刺激リンパ球の割合で割ることによって決定される、請求項42から45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 刺激指数値が、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される、請求項42から45のいずれか一項に記載の方法。
  48. リンパ球が、T細胞を含む、請求項42から47のいずれか一項に記載の方法。
  49. リンパ球の少なくとも30%が、T細胞を含む、請求項48に記載の方法。
  50. T細胞が、CD8-T細胞を含む、請求項48または49に記載の方法。
  51. T細胞の少なくとも10%が、CD8-T細胞を含む、請求項50に記載の方法。
  52. リンパ球が、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる、請求項42から51のいずれか一項に記載の方法。
  53. リンパ球が、約35人~約45人のドナーから得られる、請求項52に記載の方法。
  54. リンパ球が、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる、請求項52に記載の方法。
  55. リンパ球が、ネオアンチゲンと共に約48時間以下にわたって培養される、請求項42から54のいずれか一項に記載の方法。
  56. CD4+であり、(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する刺激または非刺激リンパ球の割合を決定することが、フローサイトメトリーによって実施される、請求項42から55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 請求項1から56のいずれか一項に記載の方法のうちのいずれか1つを実施するための、キット。
  58. 組成物の、参照の傾向と比べて前記組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向を決定するための方法であって、
    (a)抗原提示細胞(APC)を、組成物の存在下で培養して、刺激APCを生成することと、
    (b)APCを、組成物の非存在下で培養して、非刺激APCを生成することと、
    (c)刺激APCをCD4+リンパ球と共に、非刺激APCをCD4+リンパ球と共に別々に培養することと、
    (d)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、
    (e)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、非刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、
    (f)刺激指数値を計算することと
    を含み、
    (f)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、その組成物は、前記組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより大きく、(f)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、その組成物は、前記組成物に特異的な抗体を誘発する傾向がより小さい、方法。
  59. 参照刺激指数値が、約1.0~約4.0、約1.0~約3.0または約1.8~約3.0である、請求項58に記載の方法。
  60. 参照刺激指数値が、約1.6以上、約1.7以上、約1.8以上、約1.9以上、約2.0以上、約2.1以上、約2.2以上、約2.3以上、約2.4以上、約2.5以上、約2.6以上、約2.7以上、約2.8以上、約2.9以上、または約3.0以上である、請求項58に記載の方法。
  61. 刺激指数値が、(d)で決定されたCD4+リンパ球の割合を、(e)で決定されたCD4+リンパ球の割合で割ることによって決定される、請求項58から60のいずれか一項に記載の方法。
  62. 刺激指数値が、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される、請求項58から60のいずれか一項に記載の方法。
  63. CD4+リンパ球が、CD8-T細胞を含む、請求項58から62のいずれか一項に記載の方法。
  64. CD4+リンパ球の少なくとも10%が、CD8-T細胞である、請求項63に記載の方法。
  65. APCが、単一のドナーから得られる、請求項58から64のいずれか一項に記載の方法。
  66. APCが、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる、請求項58から64のいずれか一項に記載の方法。
  67. APCが、約35人~約45人のドナーから得られる、請求項66に記載の方法。
  68. APCが、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる、請求項66に記載の方法。
  69. 約1×10個~約1×10個のAPCが、組成物と共に培養される、請求項58から68のいずれか一項に記載の方法。
  70. APCが、約10μg/ul~約1,000μg/mlの組成物と共に培養される、請求項58から69のいずれか一項に記載の方法。
  71. 組成物が、ペプチド、ポリペプチドまたは小分子化合物を含む、請求項58から70のいずれか一項に記載の方法。
  72. ペプチドまたはポリペプチドが、ネオアンチゲンを含む、請求項71に記載の方法。
  73. ポリペプチドが、抗体またはその断片である、請求項71に記載の方法。
  74. 抗体が、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体である、請求項73に記載の方法。
  75. 組成物が、 抗体-薬物コンジュゲート(ADC)である、請求項58から70のいずれか一項に記載の方法。
  76. APCが、組成物と共に約48時間以下にわたって培養される、請求項58から75のいずれか一項に記載の方法。
  77. (i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現するCD4+リンパ球の割合を決定することが、フローサイトメトリーによって実施される、請求項58から76のいずれか一項に記載の方法。
  78. 組成物の、前記組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向を決定するための方法であって、
    (a)個々のドナーからのAPCを、組成物の存在下で別々に培養して、刺激APCを生成することと、
    (b)個々のドナーからのAPCを、組成物の非存在下で別々に培養して、非刺激APCを生成することと、
    (c)刺激APCをCD4+リンパ球と共に、非刺激APCをCD4+リンパ球と共に別々に培養することと、
    (d)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、
    (e)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、非刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、
    (f)ドナーの各々について刺激指数値を計算することと、
    (g)ドナーの刺激指数値が参照値の刺激指数値以上である反応性リンパ球ドナーの数およびドナーの刺激指数値が参照刺激指数値未満である非反応性リンパ球ドナーの数を計算することと
    を含み、
    反応性ドナーの数がドナーの総数の30%を超える場合、その組成物は、前記組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向が高く、反応性ドナーの数がドナーの総数の20%未満である場合、その組成物は、前記組成物に特異的な抗体の産生を誘発する傾向が低い、方法。
  79. 参照刺激指数値が、約1.0~約4.0、約1.0~約3.0または約1.8~約3.0である、請求項78に記載の方法。
  80. 参照刺激指数値が、約1.6以上、約1.7以上、約1.8以上、約1.9以上、約2.0以上、約2.1以上、約2.2以上、約2.3以上、約2.4以上、約2.5以上、約2.6以上、約2.7以上、約2.8以上、約2.9以上、または約3.0以上である、請求項78に記載の方法。
  81. 刺激指数値が、(d)で決定された個々のドナーのCD4+リンパ球の割合を、(e)で決定されたその個々のドナーのCD4+リンパ球の割合で割ることによって決定される、請求項78から80のいずれか一項に記載の方法。
  82. 刺激指数値が、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される、請求項78から80のいずれか一項に記載の方法。
  83. CD4+リンパ球が、CD8-T細胞を含む、請求項78から82のいずれか一項に記載の方法。
  84. CD4+リンパ球の少なくとも10%が、CD8-T細胞である、請求項83に記載の方法。
  85. APCが、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる、請求項78から84のいずれか一項に記載の方法。
  86. APCが、約35人~約45人のドナーから得られる、請求項85に記載の方法。
  87. APCが、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる、請求項85に記載の方法。
  88. 組成物が、ペプチド、ポリペプチドまたは小分子化合物を含む、請求項78から87のいずれか一項に記載の方法。
  89. ポリペプチドが、抗体またはその断片である、請求項88に記載の方法。
  90. 抗体が、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体である、請求項89に記載の方法。
  91. ペプチドまたはポリペプチドが、ネオアンチゲンを含む、請求項88に記載の方法。
  92. 組成物が、抗体-薬物コンジュゲート(ADC)である、請求項78から87のいずれか一項に記載の方法。
  93. APCが、組成物と共に約48時間以下にわたって培養される、請求項78から92のいずれか一項に記載の方法。
  94. (i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現するCD4+リンパ球の割合を決定することが、フローサイトメトリーによって実施される、請求項78から93のいずれか一項に記載の方法。
  95. ネオアンチゲンの、参照抗原と比べて前記ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向を決定するための方法であって、
    (a)APCを、ネオアンチゲンの存在下で培養して、刺激APCを生成することと、
    (b)APCを、ネオアンチゲンの非存在下で培養して、非刺激APCを生成することと、
    (c)刺激APCをCD4+リンパ球と共に、非刺激APCをCD4+リンパ球と共に別々に培養することと、
    (d)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、
    (e)(i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現する、非刺激APCと共に培養されたCD4+リンパ球の割合を決定することと、
    (f)刺激指数値を計算することと
    を含み、
    (f)における刺激指数値が参照刺激指数値以上である場合、そのネオアンチゲンは、前記ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより大きく、(f)における刺激指数値が参照刺激指数値未満である場合、そのネオアンチゲンは、前記ネオアンチゲンに特異的な免疫応答を誘発する傾向がより小さい、方法。
  96. ネオアンチゲンが、MHCクラスII分子との複合体で存在する、請求項95に記載の方法。
  97. 参照刺激指数値が、約1.0~約4.0、約1.0~約3.0、または約1.8~約3.0である、請求項95または96に記載の方法。
  98. 参照刺激指数値が、約1.6以上、約1.7以上、約1.8以上、約1.9以上、約2.0以上、約2.1以上、約2.2以上、約2.3以上、約2.4以上、約2.5以上、約2.6以上、約2.7以上、約2.8以上、約2.9以上、または約3.0以上である、請求項95または96に記載の方法。
  99. 刺激指数値が、(d)で決定されたCD4+リンパ球の割合を、(e)で決定されたCD4+リンパ球の割合で割ることによって決定される、請求項95から98のいずれか一項に記載の方法。
  100. 刺激指数値が、外れ値合計分析によって決定されるか、または線形回帰によって決定される、請求項95から98のいずれか一項に記載の方法。
  101. CD4+リンパ球が、CD8-T細胞を含む、請求項95から100のいずれか一項に記載の方法。
  102. CD4+リンパ球の少なくとも10%が、CD8-T細胞である、請求項101に記載の方法。
  103. APCが、約20人のドナー~約50人のドナーから得られる、請求項95から102のいずれか一項に記載の方法。
  104. APCが、約35人~約45人のドナーから得られる、請求項103に記載の方法。
  105. APCが、少なくとも約20人のドナー、少なくとも約25人のドナー、少なくとも約30人のドナー、少なくとも約35人のドナー、少なくとも約40人のドナー、または少なくとも約45人のドナーから得られる、請求項103に記載の方法。
  106. APCが、ネオアンチゲンと共に約48時間以下にわたって培養される、請求項95から105のいずれか一項に記載の方法。
  107. (i)CD134、(ii)CD137、または(iii)CD134とCD137を発現するCD4+リンパ球の割合を決定することが、フローサイトメトリーによって実施される、請求項95から106のいずれか一項に記載の方法。
  108. 請求項58から107のいずれか一項に記載の方法のうちのいずれか1つを実施するための、キット。
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