JP2023539980A - シークエンシングによる標的タグメンテーションからのrna発現およびdnaに関する個々の細胞の並行解析 - Google Patents
シークエンシングによる標的タグメンテーションからのrna発現およびdnaに関する個々の細胞の並行解析 Download PDFInfo
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Abstract
Description
本発明は、1U19 MH114831-02(米国国立精神保健研究所(NIMH)によって与えられた)、U01MH121282(NIMHによって与えられた)、およびR01AG066018(米国国立老化研究所によって与えられた)のもとで政府の支援を受けて行われた。政府は本発明に関して一定の権利を有する。
本発明は、単一細胞における遺伝子発現の調節と遺伝子発現の共同解析のための方法に関する。
多細胞生物では、ほとんどすべての細胞型が同じ遺伝物質の同一コピーを含む。しかし、DNAメチル化およびヒストン修飾の状態を含むエピゲノムは、細胞型間で実質的に異なる。エピゲノムは、いくつかのやり方で、つまり、細胞内で染色体の核構造を組織化すること、DNAへの転写因子の接近を制限または助長すること、過去の転写活性の記憶を保存すること、およびタンパク質をコードするmRNA配列の存在量を微調整することによって、遺伝子調節において重要な役割を果たす。各細胞型におけるエピゲノムの包括的な見解は、発生の間の異なる細胞系譜における、および病的状態における遺伝子調節プログラムの輪郭を描くために極めて重要である。しかし、異なるヒストン修飾は、それらの細胞特異性および細胞型特異的遺伝子発現に対する関連性が大きく異なる可能性があり、複雑な組織から細胞の異種性を解決する際の様々な成功の度合いにつながる。これによって、異なる実験からの異なるヒストンマークのデータセットを統合することが非常に困難であるかまたはほぼ不可能になる。さらに、遺伝子調節機構をよりよく理解するために、同じ細胞のクロマチン状態と一緒に転写プロファイルを評価することが必要である。したがって、クロマチン状態と遺伝子発現の両方を共にアッセイする単一細胞アプローチが非常に望ましいと考えられる。
a.1つまたは複数の核を透過性にする工程;
b.1つまたは複数の核を、(i)クロマチン関連タンパク質にまたはクロマチン修飾物に結合する抗体と、および(ii)第1のトランスポゼースと接触させる工程であって、第1のタグを含む核酸が第1のトランスポゼースにロードされ、ここで、第1のタグが、第1の制限部位、およびバーコードの第1のセットより選択されるバーコードを含む、工程;
c.タグメンテーション反応を開始し、その結果、第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;
d.第2の制限部位と第1のタグのバーコードとを含む第2のタグを含むプライマーを使用して1つまたは複数の核内のRNAを逆転写し、その結果、第2のタグを含むcDNAを生成する工程;
e.1つまたは複数の核を、リガーゼとおよびバーコードの第2のセットより選択される第2のバーコードを含む第3のタグと接触させ、その結果、第1のタグおよび第3のタグを含むゲノムDNA断片、ならびに第2のタグおよび第3のタグを含むcDNAを生成する工程;
f.1つまたは複数の核を溶解する工程;
g.ポリヌクレオチドテールをDNAおよびcDNAと融合させて、ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびcDNAを生成する工程;
h.ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびcDNAを増幅する工程であって、DNAの増幅のために使用されるプライマーのうちの1つが第3の制限部位を含み、かつ第3の制限部位がエンドヌクレアーゼによって認識される、工程;
i.増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAおよびcDNAをDNAライブラリーおよびRNAライブラリーに分割する工程;
j.DNAライブラリーに関する、
i.増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを、第3の制限部位を認識する制限エンドヌクレアーゼで切断する工程;
ii.DNA末端をシークエンシングアダプターおよびリガーゼと接触させ、その結果、シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを生成する工程;
iii.増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを、第2の制限部位を認識する酵素で切断する工程;
k.RNAライブラリーに関する、
i.増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを、第1の制限部位を認識する制限酵素で切断する工程;
ii.増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを、シークエンシングアダプターを含む核酸がロードされた第2のトランスポゼースと接触させ、かつタグメンテーション反応を開始し、その結果、シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;
l.RNAライブラリー中およびDNAライブラリー中の分子をシークエンシングする工程;
m.1つまたは複数の核のそれぞれについてRNAライブラリーとDNAライブラリーを相関させる工程。
a.1つまたは複数の核を透過性にする工程;
b.1つまたは複数の核を、(i)クロマチン関連タンパク質にまたはクロマチン修飾物に結合する抗体と、および(ii)第1のトランスポゼースと接触させる工程であって、第1のタグを含む核酸が第1のトランスポゼースにロードされ、ここで、第1のタグが、第1の制限部位、およびバーコードの第1のセットより選択されるバーコードを含む、工程;
c.タグメンテーション反応を開始し、その結果、第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;
d.第2の制限部位と第1のタグのバーコードとを含む第2のタグを含むプライマーを使用して1つまたは複数の核内のRNAを逆転写し、その結果、第2のタグを含むcDNAを生成する工程;
e.1つまたは複数の核を、リガーゼとおよびバーコードの第2のセットより選択される第2のバーコードを含む第3のタグと接触させ、その結果、第1のタグおよび第3のタグを含むゲノムDNA断片、ならびに第2のタグおよび第3のタグを含むcDNAを生成する工程;
f.1つまたは複数の核を溶解する工程;
g.ポリヌクレオチドテールをDNAおよびcDNAと融合させて、ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびcDNAを生成する工程;
h.ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびcDNAを増幅する工程であって、cDNAの増幅のために使用されるプライマーのうちの1つが第3の制限部位を含み、かつ第3の制限部位がエンドヌクレアーゼによって認識される、工程;
i.増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAおよびcDNAをDNAライブラリーおよびRNAライブラリーに分割する工程;
j.RNAライブラリーに関する、
i.増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを、第3の制限部位を認識する制限エンドヌクレアーゼで切断する工程;
ii.cDNA末端をシークエンシングアダプターおよびリガーゼと接触させ、その結果、シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;
iii.増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを、第1の制限部位を認識する酵素で切断する工程;
k.DNAライブラリーに関する、
i.増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを、第2の制限部位を認識する制限酵素で切断する工程;
ii.増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを、シークエンシングアダプターを含む核酸がロードされた第2のトランスポゼースと接触させ、かつタグメンテーション反応を開始し、その結果、シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを生成する工程;
l.RNAライブラリー中およびDNAライブラリー中の分子をシークエンシングする工程;
m.1つまたは複数の核のそれぞれについてRNAライブラリーとDNAライブラリーを相関させる工程。
a.1つまたは複数の核を透過性にする工程;
b.1つまたは複数の核を、(ii)クロマチン関連タンパク質にまたはクロマチン修飾物に結合する抗体と、および(ii)第1のトランスポゼースと接触させる工程であって、第1のタグを含む核酸が第1のトランスポゼースにロードされ、ここで、第1のタグが、バーコードの第1のセットより選択される第1のバーコードを含む、工程;
c.タグメンテーション反応を開始し、その結果、第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;
d.第1のタグのバーコードを含む第2のタグを含むプライマーを使用して1つまたは複数の核内のRNAを逆転写し、その結果、第2のタグを含むcDNAを生成する工程であって、第1のタグが、(i)クリックケミストリーを行うのに適した第1の反応基、もしくは(ii)第1のアフィニティータグをさらに含み、かつ/または第2のタグが、(i)クリックケミストリーを行うのに適した第2の反応基、もしくは(ii)第2のアフィニティータグをさらに含む、工程;
e.1つまたは複数の核を、リガーゼとおよびバーコードの第2のセットより選択される第2のバーコードを含む第3のタグと接触させ、その結果、第1のタグおよび第3のタグを含むゲノムDNA断片、ならびに第2のタグおよび第3のタグを含むcDNAを生成する工程;
f.1つまたは複数の核を溶解する工程;
g.(I)ゲノムDNA断片を、
(i)第1の反応基と反応するか;もしくは
(ii)第1のアフィニティータグに結合する
固定化物質と接触させ;かつ、ゲノムDNAのプルダウンを行ってcDNAからゲノムDNAを分離し;かつ/または
(II)cDNAを、
(i)第2の反応基と反応するか;もしくは
(ii)第2のアフィニティータグに結合する
固定化物質と接触させ;かつ、cDNAのプルダウンを行ってDNAからゲノムcDNAを分離する工程;
h.DNAライブラリーに関する、
1.ゲノムDNAを、シークエンシングアダプターを含むランダムプライマーと接触させ、ポリヌクレオチドテール付加DNAを生成する工程;および
2.ポリヌクレオチドテール付加DNAを増幅する工程;
i.RNAライブラリーに関する、
1.cDNAを、シークエンシングアダプターを含むランダムプライマーと接触させ、ポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;および
2.ポリヌクレオチドテール付加cDNAを増幅する工程;
j.RNAライブラリー中およびDNAライブラリー中の分子をシークエンシングする工程;
k.1つまたは複数の核のそれぞれについてRNAライブラリーとDNAライブラリーを相関させる工程。
a.核を含む試料を提供する工程;
b.試料を、2つまたはそれ以上のサブ試料を含むサブ試料の第1のセットに分割する工程;
c.サブ試料の第1のセットの2つまたはそれ以上のサブ試料中の核を透過性にする工程;
d.サブ試料の第1のセットの2つまたはそれ以上のサブ試料中の核を、(i)クロマチン関連タンパク質にまたはクロマチン修飾物に結合する抗体と、および(ii)第1のトランスポゼースと接触させる工程であって、バーコードの第1のセットより選択されるバーコードを含む第1のタグを含む核酸が第1のトランスポゼースにロードされる、工程;
e.タグメンテーション反応を開始し、その結果、第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;
f.第2の制限部位と第1のタグのバーコードとを含む第2のタグを含むプライマーを使用して、サブ試料の第1のセットの2つまたはそれ以上のサブ試料中の1つまたは複数の核内のRNAを逆転写し、その結果、第2のタグを含むcDNAを生成する工程;
g.サブ試料の第1のセットをプールして、第1のサブ試料プールを生成する工程;
h.第1のサブ試料プールを、2つまたはそれ以上のサブ試料に分割して、サブ試料の第2のセットを生成する工程;
i.サブ試料の第2のセット中の2つまたはそれ以上のサブ試料のそれぞれを、リガーゼとおよびバーコードの第2のセットより選択されるバーコードを含む第3のタグと接触させる工程であって、第3のタグをゲノムDNAおよびcDNAにライゲーションする、工程;
j.サブ試料の第2のセットをプールして、第2のサブ試料プールを生成する工程;
k.第2のサブ試料プールを2つまたはそれ以上のサブ試料に分割して、サブ試料の第3のセットを生成する工程;
l.サブ試料の第3のセット中の2つまたはそれ以上のサブ試料のそれぞれを、リガーゼとおよびバーコードの第3のセットより選択されるバーコードを含む第4のタグと接触させる工程であって、第4のタグをゲノムDNAおよびcDNAにライゲーションする、工程;
m.サブ試料の第3のセット中の2つまたはそれ以上のサブ試料をプールする工程;
n.核を溶解する工程;
o.ポリヌクレオチドテールをDNAおよびcDNAと融合させて、ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびcDNAを生成する工程;
p.ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびcDNAを増幅する工程であって、DNAの増幅のために使用されるプライマーのうちの1つが第3の制限部位を含む、工程;
q.増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAおよびcDNAをDNAライブラリーおよびRNAライブラリーに分割する工程;
r.DNAライブラリーに関する、
1.増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを、第3の制限部位を認識する制限エンドヌクレアーゼで切断する工程;
2.DNA末端をシークエンシングアダプターおよびリガーゼと接触させ、その結果、シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを生成する工程;
3.増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを、第2の制限部位を認識する酵素で切断する工程;
s.RNAライブラリーに関する、
1.増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを、第1の制限部位を認識する制限酵素で切断する工程;
2.増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを、シークエンシングアダプターを含む核酸がロードされた第2のトランスポゼースと接触させ、かつタグメンテーション反応を開始し、その結果、シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;
t.RNAライブラリーおよびDNAライブラリーをシークエンシングする工程;
u.1つまたは複数の核のそれぞれについてRNAライブラリーとDNAライブラリーを相関させる工程。
a.核を含む試料を提供する工程;
b.試料を、2つまたはそれ以上のサブ試料を含むサブ試料の第1のセットに分割する工程;
c.サブ試料の第1のセットの2つまたはそれ以上のサブ試料中の核を透過性にする工程;
d.サブ試料の第1のセットの2つまたはそれ以上のサブ試料中の核を、(i)クロマチン関連タンパク質にまたはクロマチン修飾物に結合する抗体と、および(ii)第1のトランスポゼースと接触させる工程であって、バーコードの第1のセットより選択されるバーコードを含む第1のタグを含む核酸が第1のトランスポゼースにロードされる、工程;
e.タグメンテーション反応を開始し、その結果、第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;
f.第2の制限部位と第1のタグのバーコードとを含む第2のタグを含むプライマーを使用して、サブ試料の第1のセットの2つまたはそれ以上のサブ試料中の1つまたは複数の核内のRNAを逆転写し、その結果、第2のタグを含むcDNAを生成する工程;
g.サブ試料の第1のセットをプールして、第1のサブ試料プールを生成する工程;
h.第1のサブ試料プールを2つまたはそれ以上のサブ試料に分割して、サブ試料の第2のセットを生成する工程;
i.サブ試料の第2のセット中の2つまたはそれ以上のサブ試料のそれぞれを、リガーゼとおよびバーコードの第2のセットより選択されるバーコードを含む第3のタグと接触させる工程であって、第3のタグをゲノムDNAおよびcDNAにライゲーションする、工程;
j.サブ試料の第2のセットをプールして、第2のサブ試料プールを生成する工程;
k.第2のサブ試料プールを2つまたはそれ以上のサブ試料に分割して、サブ試料の第3のセットを生成する工程;
l.サブ試料の第3のセット中の2つまたはそれ以上のサブ試料のそれぞれを、リガーゼとおよびバーコードの第3のセットより選択されるバーコードを含む第4のタグと接触させる工程であって、第4のタグをゲノムDNAおよびcDNAにライゲーションする、工程;
m.サブ試料の第3のセット中の2つまたはそれ以上のサブ試料をプールする工程;
n.核を溶解する工程;
o.ポリヌクレオチドテールをDNAおよびcDNAと融合させて、ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびcDNAを生成する工程;
p.ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびcDNAを増幅する工程であって、cDNAの増幅のために使用されるプライマーのうちの1つが第3の制限部位を含む、工程;
q.増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAおよびcDNAをDNAライブラリーおよびRNAライブラリーに分割する工程;
r.RNAライブラリーに関する、
1.増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを、第3の制限部位を認識する制限エンドヌクレアーゼで切断する工程;
2.cDNA末端をシークエンシングアダプターおよびリガーゼと接触させ、その結果、シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;
3.増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを、第1の制限部位を認識する酵素で切断する工程;
s.DNAライブラリーに関する、
1.増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを、第2の制限部位を認識する制限酵素で切断する工程;
2.増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを、シークエンシングアダプターを含む核酸がロードされた第2のトランスポゼースと接触させ、かつタグメンテーション反応を開始し、その結果、シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを生成する工程;
t.RNAライブラリーおよびDNAライブラリーをシークエンシングする工程;
u.1つまたは複数の核のそれぞれについてRNAライブラリーとDNAライブラリーを相関させる工程。
本開示は、単一細胞における遺伝子発現の調節と遺伝子発現の共同解析のための方法を提供する。遺伝子発現調節の解析は、DNAの配列へのクロマチン関連タンパク質の結合などの、遺伝子発現の調節に関与するタンパク質の相互作用パターンの解析を含むことができ、かつ/または(ヒストンもしくはDNA修飾を含めた)関心対象のエピジェネティックなクロマチン修飾のパターンの解析を含むことができる。
単一細胞または細胞の集団における遺伝子発現の調節と遺伝子発現の共同解析のための方法が本明細書において提供される。遺伝子発現調節の解析は、DNAの配列へのクロマチン関連タンパク質の結合などの、遺伝子発現の調節に関与するタンパク質の相互作用パターンの解析を含むことができ、おかつ/または関心対象のエピジェネティックなクロマチン修飾のパターンの解析を含むことができる。
(1)1つまたは複数の核を透過性にする工程;
(2)(i)クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体と、1つもしくは複数の核を接触させ;かつ、抗体に結合する結合部分に連結しているトランスポゼースと1つもしくは複数の核を接触させるか;(ii)抗体に結合する結合部分に連結しているトランスポゼースとともに、クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体をインキュベートし;かつ、トランスポゼースに結合している抗体と1つもしくは複数の核を接触させるか;または(iii)クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体と1つもしくは複数の核を接触させる工程であって、抗体がトランスポゼースに共有結合しており;ここで、タグを含む核酸がトランスポゼースにロードされる、工程;ならびに
(3)タグメンテーション反応を開始し、その結果、タグを含むゲノムDNA断片を生成する工程。
一局面では、以下の工程を含む方法が提供される:
(1)1つまたは複数の核を透過性にする工程;
(2)タグを含むプライマーを使用して1つまたは複数の核内のRNAを逆転写し、その結果、タグを含むcDNAを生成する工程。
(1)1つまたは複数の核を透過性にする工程;
(2)(i)クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体と1つもしくは複数の核を接触させ;かつ、抗体に結合する結合部分に連結しているトランスポゼースと1つもしくは複数の核を接触させるか;(ii)抗体に結合する結合部分に連結しているトランスポゼースとともに、クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体をインキュベートし;かつ、トランスポゼースに結合している抗体と1つもしくは複数の核を接触させるか;または(iii)クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体と1つもしくは複数の核を接触させる工程であって、抗体がトランスポゼースに共有結合しており;ここで、第1のタグを含む核酸がトランスポゼースにロードされる、工程;ならびに
(3)タグメンテーション反応を開始し、その結果、第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;ならびに
(4)第2のタグを含むプライマーを使用して1つまたは複数の核内のRNAを逆転写し、その結果、第2のタグを含むcDNAを生成する工程。
(1)1つまたは複数の核を透過性にする工程;
(2)(i)クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体と1つもしくは複数の核を接触させ;かつ、プロテインAに連結しているトランスポゼースと1つもしくは複数の核を接触させるか;(ii)プロテインAに連結しているトランスポゼースとともに、クロマチン関連因子にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体をインキュベートし;かつ、トランスポゼースに結合している抗体と1つもしくは複数の核を接触させるか;または(iii)クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体と1つもしくは複数の核を接触させる工程であって、抗体がトランスポゼースに共有結合しており;ここで、バーコードと第1の制限部位とを含む第1のタグを含む核酸がトランスポゼースにロードされる、工程;ならびに
(3)タグメンテーション反応を開始し、その結果、第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;ならびに
(4)バーコードと第2の制限部位とを含む第2のタグを含むプライマーを使用して1つまたは複数の核内のRNAを逆転写し、その結果、第2のタグを含むcDNAを生成する工程。
(1)核を透過性にする工程;
(2)(i)クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体と核を接触させ;かつ、抗体に結合する結合部分に連結しているトランスポゼースと核を接触させるか;(ii)抗体に結合する結合部分に連結しているトランスポゼースとともに、クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体をインキュベートし;かつ、トランスポゼースに結合している抗体と1つもしくは複数の核を接触させるか;または(iii)クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体と1つもしくは複数の核を接触させる工程であって、抗体がトランスポゼースに共有結合しており;ここで、バーコードを含む第1のタグを含む核酸がトランスポゼースにロードされる、工程;ならびに
(3)タグメンテーション反応を開始し、その結果、第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;ならびに
(4)第1のタグのバーコードを含む第2のタグを含むプライマーを使用して核内のRNAを逆転写し、その結果、第2のタグを含むcDNAを生成する工程。
複数の態様では、第1のタグを含むゲノムDNA断片および第2のタグを含むcDNAを含む核をさらなるバーコーディングに供する。いくつかの態様では、第1のタグを含むゲノムDNA断片および第2のタグを含むcDNAに第3のタグをライゲーションする。いくつかの態様では、第3のタグは、バーコードおよび/またはエンドヌクレアーゼ制限部位を含む。いくつかの態様では、第1のタグおよび第3のタグを含むゲノムDNA断片にならびに第2のタグおよび第3のタグを含むcDNAに第4のタグをライゲーションする。いくつかの態様では、第4のタグアダプターはバーコードおよび/またはエンドヌクレアーゼ制限部位を含む。第1、第3、および第4のタグを含む得られたゲノムDNA断片にならびに第2、第3、および第4のタグを含むcDNAにさらなるタグをライゲーションすることができる。
(1)バーコードを含む第1のタグと第1のタグのバーコードを含む第2のタグを含むcDNAを含むゲノムDNA断片とを含む核を提供する工程;
(2)リガーゼとおよび第2のバーコードを含む第3のタグと、核を接触させ、その結果、第1のタグおよび第3のタグを含むゲノムDNA断片、ならびに第2のタグおよび第3のタグを含むcDNAを生成する工程;ならびに任意で
(3)工程2を1回または複数回繰り返して、ゲノムDNAおよびcDNAにさらなるタグを付加する工程。
(1)核を含む試料を提供する工程;
(2)試料を、2つまたはそれ以上のサブ試料を含むサブ試料の第1のセットに分割する工程;
(3)サブ試料の第1のセットの2つまたはそれ以上のサブ試料中の核を透過性にする工程;
(4)(i)クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体と、サブ試料の第1のセットの2つまたはそれ以上のサブ試料中の核を接触させ;かつ、抗体に結合する結合部分に連結しているトランスポゼースと、サブ試料の第1のセットの2つまたはそれ以上のサブ試料のそれぞれを接触させるか;(ii)抗体に結合する結合部分に連結しているトランスポゼースとともに、クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体をインキュベートし;かつ、トランスポゼースに結合している抗体と1つもしくは複数の核を接触させるか;または(iii)クロマチン関連タンパク質にもしくはクロマチン修飾物に結合する抗体と1つもしくは複数の核を接触させる工程であって、抗体がトランスポゼースに共有結合しており;ここで、バーコードの第1のセットより選択されるバーコードを含む第1のタグを含む核酸がトランスポゼースにロードされる、工程;
(5)タグメンテーション反応を開始し、その結果、第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;
(6)第1のタグのバーコードを含む第2のタグを含むプライマーを使用して核内のRNAを逆転写し、その結果、第2のタグを含むcDNAを生成する工程;
(7)サブ試料の第1のセットをプールして、第1のサブ試料プールを生成する工程;
(8)第1のサブ試料プールを2つまたはそれ以上のサブ試料に分割して、サブ試料の第2のセットを生成する工程;
(9)リガーゼとおよびバーコードの第2のセットより選択されるバーコードを含むタグと、サブ試料の第2のセット中の2つまたはそれ以上のサブ試料のそれぞれを接触させる工程であって、ゲノムDNAおよびcDNAにタグをライゲーションする、工程;
(10)サブ試料の第2のセットをプールして、第2のサブ試料プールを生成する工程;
(11)第2のサブ試料プールを2つまたはそれ以上のサブ試料に分割して、サブ試料の第3のセットを生成する工程;
(12)リガーゼとおよびバーコードの第3のセットより選択されるバーコードを含むタグと、サブ試料の第3のセット中の2つまたはそれ以上のサブ試料のそれぞれを接触させる工程であって、ゲノムDNAおよびcDNAにタグをライゲーションする、工程;
(13)任意で、バーコードの第4セットを用いて工程(10)~(12)を繰り返す工程。
いくつかの態様では、核に含まれるゲノムDNAおよび(RNAの逆転写によって得られた)cDNAは1または複数ラウンドのバーコーディングを受けた後に、核が溶解され、DNAおよびcDNAを放出する。複数の細胞のDNAおよびcDNAをプールして、DNA/cDNAプールを生成することができる。
いくつかの態様では、DNA/cDNAプール中のDNAおよびcDNAを、末端デオキシヌクレオチドトランスフェラーゼ(TdT)を用いるポリヌクレオチドテール付加に供し、その結果、その3'末端にホモポリマー配列を付加し、ホモポリマー配列は、次いで、増幅のためのアンカーとして使用することができる。
いくつかの態様では、ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびcDNAを含むプールは、2つの別々のライブラリー、すなわち、DNAライブラリーおよびRNAライブラリーを作製するために使用される。本明細書において使用する場合、用語「RNAライブラリー」は、核内に存在するRNAを逆転写すること(および、任意で得られたcDNAを増幅し、さらに修飾することによって)調製されたcDNA分子のライブラリーを指す。
a.クロマチン関連タンパク質にまたはクロマチン修飾物に結合する抗体と;および第1のトランスポゼースと、1つまたは複数の核を接触させる工程であって、第1のタグを含む核酸が第1のトランスポゼースにロードされ、ここで、第1のタグが、バーコードの第1のセットより選択される第1のバーコードを含む、工程;
b.タグメンテーション反応を開始し、その結果、第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;
c.第1のタグのバーコードを含む第2のタグを含むプライマーを使用して1つまたは複数の核内のRNAを逆転写し、その結果、第2のタグを含むcDNAを生成する工程であって、第1のタグが、(i)クリックケミストリーを行うのに適した第1の反応基、もしくは(ii)第1のアフィニティータグをさらに含み、かつ/または第2のタグが、(i)クリックケミストリーを行うのに適した第2の反応基、もしくは(ii)第2のアフィニティータグをさらに含む、工程;
d.1つまたは複数の核を、リガーゼとおよびバーコードの第2のセットより選択される第2のバーコードを含む第3のタグと接触させ、その結果、第1のタグおよび第3のタグを含むゲノムDNA断片、ならびに第2のタグおよび第3のタグを含むcDNAを生成する工程;
e.1つまたは複数の核を溶解する工程;
f.(I)ゲノムDNA断片を、
(i)第1の反応基と反応するか;もしくは
(ii)第1のアフィニティータグに結合する
固定化物質と接触させ;かつ、ゲノムDNAのプルダウンを行ってcDNAからゲノムDNAを分離し;かつ/または
(II)cDNAを、
(i)第2の反応基と反応するか;もしくは
(ii)第2のアフィニティータグに結合する
固定化物質と接触させ;かつ、cDNAのプルダウンを行ってDNAからゲノムcDNAを分離する工程;
g.DNAライブラリーに関して、ゲノムDNAを、シークエンシングアダプターを含むランダムプライマーと接触させて、ポリヌクレオチドテール付加DNAを生成し;かつ、ポリヌクレオチドテール付加DNAを増幅する工程;
h.RNAライブラリーに関して、固定化cDNAを、シークエンシングアダプターを含むランダムプライマーと接触させて、ポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成し;かつ、ポリヌクレオチドテール付加cDNAを増幅する工程;
i.RNAライブラリー中およびDNAライブラリー中の分子をシークエンシングする工程;
j.1つまたは複数の核のそれぞれについてRNAライブラリーとDNAライブラリーを相関させる工程。
ある特定の態様では、ハイスループットな方式で試料処理を可能にする開示される方法が提供される。例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、50、100、200、500、750、1000個、またはそれ以上のクロマチン関連タンパク質および/またはクロマチン修飾物を並行して解析することができる。一態様では、例えば96ウェルプレートを使用して、最大で96試料までを一度に処理することができる。他の態様では、例えば、6ウェル、12ウェル、32ウェル、384ウェル、または1536ウェルプレートを使用して、より少ないまたはより多くの試料を処理することができる。いくつかの態様では、提供される方法は、例えば、一派的な0.5ml、1.5ml、または2.0mlサイズのチューブなどのチューブ中で行うことができる。これらのチューブは、チューブラック、フロート、または他の保持装置中に並べることができる。
本明細書において開示される方法は、異なる細胞型についてのエピゲノムを解析するのに有用であり、このエピゲノムは、発生の間の異なる細胞系譜における、および病的状態における遺伝子調節プログラムの輪郭を描くために極めて重要である。さらに、同じ細胞のクロマチン状態と一緒に転写プロファイルを同時に評価することによって、本明細書において開示される方法は、遺伝子調節機構のより良い理解をもたらす。例えば、本明細書において開示される方法は、異なる細胞型において相違したエピジェネティック調節機構を受ける異なる遺伝子群を同定するのに有用であり、異なる組織における遺伝子調節プロセスを理解する上での洞察を与える。本明細書において開示される方法はまた、ヒストン修飾のゲノムワイドなプロファイリングに有用であり、これは、転写調節エレメントの位置および活性状態だけでなく、発生の間の細胞型特異的遺伝子発現および疾患病理に関与する調節機構も明らかにすることができる。
方法
細胞培養
10%ウシ胎仔血清(FBS)および1%ペニシリン-ストレプトマイシンが補充されたダルベッコ改変イーグル培地中でHeLa S3(ヒト、ATCC CCL-2.2)細胞を標準的な手順に従って5%CO2で37℃で培養した。マイコプラズマについて細胞を確認も試験もしなかった。核を調製するために、HeLa S3細胞を遠心分離(300g、5分間)によって収集し、PBSで洗浄し、BioRad TC20細胞カウンターを使用して計数した。次いで、細胞を冷やした核透過処理バッファー1(NPB1:0.1% IGEPAL CA-630(オクチルフェノキシポリエトキシエタノール、非イオン性の非変性界面活性剤を含む、10mM Tris-HCl pH7.4、10mM NaCl、3mM MgCl2、1×プロテアーゼインヒビター、0.5U/μL RNase OUT(RNA分解酵素インヒビター)、および0.5U/μL SUPERaseインヒビター(RNaseインヒビター))中に再懸濁し、1,000g、4℃で10分間遠心分離し、ペアードタグ実験へ進めた。
雄のC57BL/6Jマウスは、8週齢でJackson研究所から購入し、食物を自由に与えて、Salk動物バリア施設(animal barrier facility)において12時間明暗サイクルで4週間維持してから、解剖した。前頭皮質および海馬を解剖し、ドライアイス中で急速凍結した。すべてのプロトコールは、Salk研究所の動物実験委員会(Institutional Animal Care and Use Committee)(IACUC)によって承認された。
DNAバーコード化プレート(バーコードラウンド#2および#3)を調製するために、6μLの各バーコード化オリゴ(100μM)を2つの96ウェルプレートに分配した。次いで、44マイクロリットルのリンカー-R02またはリンカー-R03(12.5μM。表1を参照されたい)を2つのプレートの各ウェルに加えた。プレートを密閉し、以下のプログラムを用いて、サーモサイクラーでアニールさせた:5分間95℃、-0.1℃/秒の勾配で20℃に緩徐に冷却(ストックプレート)。次いで、ストックプレートを新しい96ウェルプレートに分割し、ワーキングプレートの各ウェルは、ライゲーション反応の準備が整っている10μLのバーコード化オリゴを含んでいる。
バーコード化トランスポソームを調製するために、12本のチューブ中で、終濃度50μMで、バーコード化DNAアダプターオリゴ(DNAバーコードR01、DNA_#01_RE~DNA_#12_RE。表2を参照されたい)をpMENTsオリゴ(表1を参照されたい)と混合した。次いで、以下のプログラムを用いて、サーモサイクラーでオリゴ混合物をアニールさせた:5分間95℃、-0.1℃/秒の勾配で20℃に緩徐に冷却。次いで、1マイクロリットルのアニールさせたトランスポソームを6μLの未ロードプロテインA-Tn5(0.5mg/mL)と混合し、短時間ボルテックスし、すばやくスピンダウンした。混合物を室温で30分間インキュベートし、次いで、4℃でさらに10分間インキュベートした。トランスポゾン複合体は、-20℃で最大で6か月まで保存することができる。
抗体とともに核をインキュベートするために、360万個の透過性にした核を12本のMaximum Recoveryチューブ(それぞれ300,000個の核)に等分し、1,000gで10分間スピンダウンし、50μLの完全バッファー(Complete Buffer)(20mM HEPES pH7.5、150mM NaCl、0.5mMスペルミジン、1×プロテアーゼインヒビターカクテル 0.5U/μL SUPERase IN(Rnaseインヒビター)、0.5U/μL RNase OUT(RNA分解酵素インヒビター)、0.01% IGEPAL-CA-630、0.01%ジギトニン、および2mM EDTA)に再懸濁した。抗体(各チューブについて2μg)を加え、混合物を4℃で一晩回転させた。抗体:H3K4me1、H3K27ac、H3K27me3、H3K9me3。未結合抗体を洗い流すために、核を600g、4℃で10分間スピンダウンし、50μLの完全バッファーに再懸濁し、1~2回繰り返した。核を600g、4℃で10分間再度スピンダウンし、50μLのミディアムバッファー#1(20mM HEPES pH7.5、300mM NaCl、0.5mMスペルミジン、1×プロテアーゼインヒビターカクテル、0.5U/μL SUPERase IN、0.5U/μL RNase OUT、0.01% IGEPAL CA-630、0.01%ジギトニン、および2mM EDTA)に再懸濁した。次いで、バーコード化プロテインA-Tn5(#01~#12、各チューブについて1μL 0.5mg/mL)を加え、混合物を室温で60分間回転させた。各チューブに異なるバーコード(NotIの制限部位を含む。バーコードラウンド#1。表2を参照されたい)がロードされたプロテインA-Tn5を入れた。次いで、核を300g、4℃で10分間スピンダウンし、50μLのミディアムバッファー#2(20mM HEPES pH7.5、300mM NaCl、0.5mMスペルミジン、1×プロテアーゼインヒビターカクテル、0.5U/μL SUPERase IN、0.5U/μL RNase OUT、0.01%IGEPAL CA-630、および0.01%ジギトニン)に再懸濁し、さらに2回繰り返した。
核ペレットを12本のチューブの20μLのRTバッファー(1×バッファーRT、0.5mM dNTP、0.5U/μL SUPERase IN、0.5U/μL RNase OUT、2.5μMバーコード化T15プライマーおよび2.5μMバーコード化N6プライマー(SbfIの制限部位を含む。バーコードラウンド#1。表3を参照されたい)、ならびに1U/μLのMaxima Reverse H minus逆転写酵素)に再懸濁した。以下のプログラムを用いて、サーモサイクラーで逆転写を行った(工程1:50℃×10分;工程2:8℃×12秒、15℃×45秒、20℃×45秒、30℃×30秒、42℃×2分、50℃×5分、さらに2回工程2へ行く;工程3:50℃×10分および12℃で保持する)。反応後、核をPBS中の5%BSAで予備洗浄した1.5mLのMaximum Recoveryチューブ(氷上)に移し、プールし、氷上で2分間冷却し、4.8μLの5%Triton-X100。次いで、核を1,000g、4℃で10分間スピンダウンし、ライゲーションベースのコンビナトリアルバーコーディングに直ちに進めた。
1mLの1×NEバッファー3.1に核を再懸濁し、混合し、次いで、ライゲーション混合物(2,262μLのH2O、500μLの10×T4DNAリガーゼバッファー、50μLの10mg/mL BSA、100μLの10×NEバッファー3.1、および100μLのT4 DNAリガーゼ)に移した。次いで、マルチチャンネルピペットを使用して各40μLのライゲーション反応混合物をバーコード-プレート-R02に分配し、これをThermoMixer中で300r.p.m.、37℃で30分間インキュベートする。次いで、マルチチャンネルピペットを使用して、10μLのR02ブロッキング溶液(264μLの100μMブロッカー-R02オリゴ(表1を参照されたい)、250μLの10×T4ライゲーションバッファー、486μLの超純水)を各ウェルに加え、さらに30分間反応を続けた。
典型的には、ライゲーションベースのバーコーディング後に100,000~300,000個の核を回収することができた。次いで、核をPBSに再懸濁し、計数し、2,000~5,000個の核または2,000~4,000個の核(チューブあたり約2,500個の核が最適である)を含むサブライブラリーに等分した。等分した核は、-80℃で最大で6か月まで保存することができた。
末端デオキシヌクレオチドトランスフェラーゼ(TdT)を用いた、cDNAのポリヌクレオチドテール付加は、その3'末端にホモポリマー配列を付加し、次いで、ホモポリマー配列は、増幅のためのアンカーとして使用することができる。1.5μLの10×TdTバッファー、0.5μLの1mM dCTPを12.5μLの精製したDNA/cDNA混合物に加え、95℃で5分間変性させ、次いで、すばやく氷上で5分間冷やした。1μLのTdTを加え、37℃で30分間インキュベートし、続いて、75℃で20分間熱失活させた。アンカー混合物(6μLの5×KAPAバッファー、0.6μLの10mM dNTP、0.6μLの10μMアンカー-FokI-GSH-オリゴ(表1を参照されたい)、および0.6μLのKAPAハイフィデリティーホットスタートポリメラーゼを加え、以下のプログラムを用いて、サーモサイクラーで線形増幅を行った(工程1:95または98℃×3分;工程2:95または98℃×15秒、47℃×60秒、68℃×2分、47℃×60秒、68℃×2分、およびさらに15回工程2を繰り返す;工程3:72℃×10分および12℃で保持する)。
タグメンテーションおよびRTの間、SbfI制限部位をRNAライブラリーに導入し、NotI制限部位をDNAライブラリーに導入した。SbfIでRNAライブラリーを消化することにより、DNAライブラリーを作製した。NotIでDNAライブラリーを消化することにより、RNAライブラリーを作製した。
30μLの精製したP5タグ化産物、10μLの5×Q5バッファー、1μLの10mM dNTP、0.5μLの50μM DNA用P5ユニバーサルプライマーまたはRNA用N5プライマー、2.5μLの10μM P7プライマー(表1を参照されたい)、5μLのH2O、および1μLのNEB Q5 DNAポリメラーゼを混合することによって、PCR混合物を調製した。
最終的なライブラリーを多重化し、例えば、NextSeq 550、NextSeq 1000/2000、NovaSeq 6000、またはHiSeq 2500/4000プラットフォームを含めた市販のシークエンシングプラットフォームで、標準的なIlluminaシークエンシングプライマーを使用してシークエンシングした。製造者の指示書に従って推奨される濃度でライブラリーをロードした。それぞれリード1およびリード2について、少なくとも50および100シークエンシングサイクルが推奨される。例えば:150サイクルシークエンシングキットを用いるNextSeq 500プラットフォームでPE50(もしくは53)+7+100サイクル(リード1+インデックス1+リード2)、または200サイクルシークエンシングキットを用いるNovaSeq 6000プラットフォームでPE100+7+100サイクルを使用する。
ペアードタグデータの前処理
最初のペアードタグのデータ処理は、(a)リード2からバーコード配列を抽出する工程、(b)バーコードの組み合わせを細胞バーコードリファレンスに割り当てる工程(12本の試料チューブおよび2ラウンドの96ウェルのIDにバーコード配列を割り当てる)、(c)割り当てられたリードをリファレンスゲノムにマッピングする工程、ならびに(d)下流の解析のために細胞対フィーチャー行列を生成する工程を含んでいた。
衝突率の評価:種混合試験からのリードを細胞バーコード(BC#1=06または12)に基づいて抽出し、組み合わせたリファレンスゲノム(ヒトについてGRCh37およびマウスについてGRCm38)を用いてSTARバージョン:2.6.0a(Dobin & Gingeras, Curr Protoc Bioinformatics 51, 11 14 11-19)を使用して、リファレンスゲノムにマッピングした。重複物は、マッピングされた位置、細胞バーコード、PCRインデックス、およびUMIに基づいて除去した。衝突率の評価のために、80%未満のUMIしか1つの種にマッピングされなかった核を混合細胞として分類した。
。
。
プロモーターのエピジェネティック状態に従って遺伝子を分類するために、トランスクリプトームベースのクラスタリングに基づいて、集計されたプロファイルから遺伝子発現(RPKM)およびプロモーターのリード密度(CPM)をまとめた。少なくとも1つのクラスターにおいて発現についてRPKM>1およびプロモーターについてCPM>1を有する遺伝子を解析のために保有した。4つのヒストンマーク(k=4)のリード密度に基づいて、K平均クラスタリングによって遺伝子を最初にグループ化した。次いで、遺伝子発現に基づいて、二次K平均クラスタリングに各群を供し、その結果、7つのプロモーター群を得た。
各細胞型についてのモチーフ濃縮:各細胞型についてのモチーフ濃縮およびヒストン修飾は、ChromVAR(Schep et al., Nat Methods 14, 975-978 (2017))を使用して行った。手短に言えば、マッピングされたリードを、4つのヒストンプロファイルについて1,000bpのビンサイズで細胞対ビン行列に変換した。トランスクリプトームベースのクラスタリング由来の同じ群のすべての細胞から各ビンについてのリードをまとめた。GCバイアスおよびバックグラウンドピークを計算し、次いで、ChromVARのcomputeDeviations機能を使用して、各細胞型についてのモチーフ濃縮スコアを計算した。
活性型および抑制型cCREについての推定標的遺伝子を予想するために、最初に、プロモーター領域(-1,500bp~+500bp)とcCREの間のH3K4me1リードの共占有(co-occupancy)を、デフォルトパラメーターを使用して、cicero(Pliner et al. Mol Cell 71, 858-871, e858, (2018))で計算することによって、候補CRE-遺伝子ペアを同定した。>0.1の共アクセス性(co-accessibility)を有するcCRE-遺伝子ペアをさらなる解析のために使用した。
CEMBAデータセットは、RRID SCR_016152のアクセッション番号でNEMO(https://nemoanalytics.org)から入手可能であった。
ペアードタグ(シークエンシングによる標的タグメンテーションからのRNA発現およびDNAに関する個々の細胞の並行解析)と呼ばれる方法が本明細書において開示される。最初に、特定のヒストン修飾を標的とする抗体とともに、透過性にした核をインキュベートした。その後、バーコードとNotI制限部位とを含むアダプターがロードされたプロテインA融合Tn5とともに、核をインキュベートした。プロテインAによって、関心対象のクロマチン部位へのTn5のターゲティングが可能になった(図1)。それぞれがトランスポゼースアダプターおよびRTプライマーに含まれる十分に特異的なDNAバーコードを有する、12個の異なるウェルにおいて反応を行って、異なる試料または複製物を標識した(第1ラウンドのバーコード)。タグメンテーションを開始し、その結果、第1のバーコードとNotI制限部位とを含むDNA断片を得た。次いで、同じバーコードとSbfI制限部位とを含むプライマーを使用して逆転写(RT)を行い、その結果、同じ細胞内に位置するDNA断片と同じバーコードと、SbfI制限部位とを含むcDNA分子を得た。この時点で、核は依然としてインタクトであり、それぞれ12種類のバーコードのうちの1つでタグされたDNAおよびcDNAを含んでいた。
次に、合計で約65,000個の核を中程度の深度(重複率:約40~60%)までシークエンシングした。低配列カバー度のせいで、または潜在的なダブレットが理由で核を除去した後(上記の方法を参照されたい)、マッチするDNAおよびRNAペアードタグプロファイルで45,446個の核が回収され、異なるヒストンマークまたは脳領域について核あたり941~7,477個の特有のDNA座位(それぞれ前頭皮質および海馬について、中間数:H3K4me1:6,073および5,799、H3K27ac:1,942および1,949、H3K27me3:941および942、H3K9me3:6,765および7,477)、ならびにそれぞれ前頭部および海馬について核あたり5,698および4,039のRNA UMI(核あたり、中央値1,290および992遺伝子)がマッピングされた。Seuratパッケージを使用して、これらの核をそれらのトランスクリプトームプロファイルに基づいて22の細胞群にクラスター化した。主成分分析(PCA)を用いた次元削減、それに続く、一様多様体近似と投影(Uniform Manifold Approximation and Projection)(UMAP)およびグラフベースのLouvainクラスタリングのために、可変遺伝子を最初に選択した。マーカー遺伝子の発現に基づいて、22の細胞群を、すべてのクラスターについて各生物学的反復から同等の割合で、7つの皮質ニューロン型(Snap25+、Satb2+、Gad1-)、4つの海馬ニューロン型(Snap25+、Slc17a7+、またはProx1+)、3つの抑制性ニューロン型(Gad1/Gad2+)、ならびに乏突起膠細胞前駆細胞(OPC)、乏突起膠細胞(OGC)の2つの群、星状細胞(ASC)の2つの群、ミクログリア、内皮および脈絡叢を含む8つの非ニューロン細胞型(Snap25-)に割り当てた。ペアードタグトランスクリプトームプロファイルを同じ脳領域からの以前に公開されたscRNA-seqデータセット(リファレンスデータセット、Zeisel et al. Cell 174, 999-1014, e1022 (2018))とも比較し、優れた一致が見出された。特に、22のクラスターのうちの16は、リファレンスデータセットの対応するクラスター(またはいくつかの密接に関連しているサブクラスター)に一意的に割り当てることができる。ここでのサブクラスターのいくつかはリファレンスデータセットの複数のサブクラスターとマッチし、これは、以下を含む:2つのCA1ニューロン群(TEGLU21、23)に入る本発明者らのデータセットのCA1および海馬台クラスター、乏突起膠細胞群(MFOL、MOL)とマッチする2つのOGC細胞クラスター、およびリファレンスデータセットの2つの星状細胞群(ACNT1、2)と整列した2つのASC細胞クラスター。
クロマチン状態と細胞型特異的遺伝子発現の関連性を研究するために、脳細胞型における遺伝子プロモーター領域(-1,500bp~+500bp)での各ヒストン修飾のペアードタグシグナルを集計した。この解析のために、すべての5つのモダリティーについて少なくとも50個の細胞および少なくとも50,000個の組み合わせされた特有のリードを有する18の細胞群を主に調べた。転写(RPKM>1)またはプロモーター占有(少なくとも1つの細胞群でヒストンマークについてCPM>1)が十分なレベルである合計で17,398個の遺伝子(GENCODE GRCm38.p6)をその後の解析のために保有した。K平均クラスタリングを使用して、これらの遺伝子プロモーターをヒストン修飾の別々の組み合わせを有する7群にカテゴリー化した:クラスIプロモーターはH3K9me3によって抑制されると思われ(すべての試験遺伝子の13.1%)、クラスII-aおよびII-b群はポリコーム抑制型ヒストンマークH3K27me3と関係があり(すべての試験遺伝子の9.2%)、残りの群は可変レベルの活性型ヒストンマークH3K4me1およびH3K27acと関係があった(すべての試験遺伝子の77.6%)。クラスIおよびII遺伝子の発現レベルは抑制型ヒストンマークH3K9Kme3またはH3K27me3と負に相関したが、クラスIII遺伝子の発現レベルはプロモーター領域で活性型ヒストンマークH3K4me1およびH3K27acと正に相関した。
Cis調節エレメント(CRE)は非常に細胞型特異的なクロマチン状態でマークされ、細胞型特異的遺伝子発現と強く相関した。最近、成体マウスの大脳のクロマチンアクセス性の包括的解析によって、491,818個の候補CRE(cCRE)が同定された(Li et al. bioRxiv, 2020.2005.2010.087585 (2020)。このリストの286,168個(58.2%)の遠位CREは、少なくとも1つの細胞群ならびに1つまたは複数のヒストンマーク(CPM>1、および転写開始点、TSSから離れて1,500bpよりも上流および500bp下流)で十分なレベルのペアードタグシグナルを示すことが見出された。異なる脳細胞型全体にわたってこれらの候補CREのクロマチン状態を特徴づけるために、上記で定義された18個の細胞クラスターのそれぞれにおける異なるヒストンマークの集計ペアードタグシグナルを用いて、K平均クラスタリングを行った。8群にカテゴリー化されたこれらの候補CRE:2つは、すべての細胞クラスター(クラスeI-a、すべてのCREの16.3%)で、または神経細胞で選択的に(クラスeI-b、すべてのCREの4.9%)、H3K9me3によってマークされ、2つは、主としてすべての神経細胞クラスターで、またはより制限された方式で(eII-bエレメント)、H3K27me3でマークされた(すべてのCREの、eII-a、5.5%、およびeII-b、3.1%)。残りの4群(クラスeIII-a~eIII-d)は、異なる細胞クラスターにおいて、可変レベルのH3K4me1およびH3K27ac修飾によってマークされた。プロモーター群と同様に、1つまたは少数の細胞群においてH3K27acマークを有するcCREのサブクラスは、最大の割合を構成した(クラスeIII-d、すべてのCREの37.1%)。異なるヒストン修飾を有するcCREはゲノム中に異なって分布する。例えば、H3K9me3によってマークされたcCREは遺伝子間領域に優先的に存在するが(eI-aおよびeI-b)、比較的不変のH3K4me1およびH3K27acレベルによってマークされたcCREは遺伝子領域に存在する傾向がある(eIII-a)。クラスeII-b cCREはCpGアイランド(CGI)領域について有意に濃縮された(5.4%、p<2.2×10-16)、eII-a cCREはあまり濃縮されなかった(2.0%、p=0.002)。2つのH3K9me3によってマークされた群はCGI領域から枯渇していた(0.16%および0.12%、p<2.2×10-16)。活性型cCRE群について、クラスeIII-a cCREは、CGI領域について最高の濃縮(14.1%、p<2.2×10-16)を示したが、eIII cCREの他のサブクラスはそうではなかった。
エンハンサーおよびサイレンサーを含めた遠位調節エレメントは、発生の間または刺激に応じて、細胞型特異的転写プログラムを制御する。イメージングベースのツールおよび染色体コンフォメーションキャプチャ技法は、プロモーターと遠位CREの間の相互作用を解明するために広く使用されている。同じ細胞からのエピジェネティック状態および転写状態は、活性型cCREと抑制型cCREの両方をそれらの推定標的遺伝子に結びつけるための絶好の機会を提供する。最初に、Ciceroを使用して、すべての細胞全体にわたって、cCREとTSS近位領域(-1,500bp~+500bp)の間のH3K4me1リードの共占有に基づいて、推定上のプロモーター-CREペアを同定した。次いで、細胞クラスター全体にわたって、推定標的遺伝子の遺伝子発現レベルとcCREのヒストンマークレベルの間でペアワイズでのスピアマン相関係数(SCC)を計算した。
最初に、クロマチン関連タンパク質にまたはクロマチン修飾物に結合する抗体と核をインキュベートし、次いで、pA-Tn5と核をインキュベートする(図3A、連続的インキュベーションプロトコール)の代わりに、pA-Tn5および抗体をプレインキュベートし、続いて、Tn5/抗体複合体と核を接触させた(図3A、プレインキュベーションプロトコール)。連続的技法と比較して、プレインキュベーション技法を使用して得られたデータの品質の低下は観察されなかった(図3B~D)。
Claims (20)
- 以下の工程を含む、単一の核について遺伝子発現情報を得るための方法:
a.1つまたは複数の核を透過性にする工程;
b.前記1つまたは複数の核を、(i)クロマチン関連タンパク質にまたはクロマチン修飾物に結合する抗体と、および(ii)第1のトランスポゼースと接触させる工程であって、第1のタグを含む核酸が前記第1のトランスポゼースにロードされ、ここで、前記第1のタグが、第1の制限部位、およびバーコードの第1のセットより選択されるバーコードを含む、前記工程;
c.タグメンテーション反応を開始し、その結果、前記第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;
d.第2の制限部位と前記第1のタグの前記バーコードとを含む第2のタグを含むプライマーを使用して前記1つまたは複数の核内のRNAを逆転写し、その結果、前記第2のタグを含むcDNAを生成する工程;
e.前記1つまたは複数の核を、リガーゼとおよびバーコードの第2のセットより選択される第2のバーコードを含む第3のタグと接触させ、その結果、第1のタグおよび第3のタグを含むゲノムDNA断片、ならびに第2のタグおよび第3のタグを含むcDNAを生成する工程;
f.前記1つまたは複数の核を溶解する工程;
g.ポリヌクレオチドテールをDNAおよびcDNAと融合させて、ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;
h.前記ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびポリヌクレオチドテール付加cDNAを増幅する工程であって、前記DNAの増幅のために使用されるプライマーのうちの1つが第3の制限部位を含み、かつ前記第3の制限部位がエンドヌクレアーゼによって認識される、前記工程;
i.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびポリヌクレオチドテール付加cDNAをDNAライブラリーおよびRNAライブラリーに分割する工程;
j.前記DNAライブラリーに関する、
i.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加DNAを、前記第3の制限部位を認識する制限エンドヌクレアーゼで切断する工程;
ii.DNA末端をシークエンシングアダプターおよびリガーゼと接触させ、その結果、前記シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを生成する工程;
iii.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加cDNAを、前記第2の制限部位を認識する酵素で切断する工程;
k.前記RNAライブラリーに関する、
i.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加DNAを、前記第1の制限部位を認識する制限酵素で切断する工程;
ii.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加cDNAを、シークエンシングアダプターを含む核酸がロードされた第2のトランスポゼースと接触させ、かつタグメンテーション反応を開始し、その結果、前記シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;
l.前記RNAライブラリー中および前記DNAライブラリー中の分子をシークエンシングする工程;
m.前記1つまたは複数の核のそれぞれについて前記RNAライブラリーと前記DNAライブラリーを相関させる工程。 - 以下の工程を含む、単一の核について遺伝子発現情報を得るための方法:
a.1つまたは複数の核を透過性にする工程;
b.前記1つまたは複数の核を、(i)クロマチン関連タンパク質にまたはクロマチン修飾物に結合する抗体と、および(ii)第1のトランスポゼースと接触させる工程であって、第1のタグを含む核酸が前記第1のトランスポゼースにロードされ、ここで、前記第1のタグが、第1の制限部位、およびバーコードの第1のセットより選択されるバーコードを含む、前記工程;
c.タグメンテーション反応を開始し、その結果、前記第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;
d.第2の制限部位と前記第1のタグの前記バーコードとを含む第2のタグを含むプライマーを使用して前記1つまたは複数の核内のRNAを逆転写し、その結果、前記第2のタグを含むcDNAを生成する工程;
e.前記1つまたは複数の核を、リガーゼとおよびバーコードの第2のセットより選択される第2のバーコードを含む第3のタグと接触させ、その結果、第1のタグおよび第3のタグを含むゲノムDNA断片、ならびに第2のタグおよび第3のタグを含むcDNAを生成する工程;
f.前記1つまたは複数の核を溶解する工程;
g.ポリヌクレオチドテールをDNAおよびcDNAと融合させて、ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;
h.前記ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびポリヌクレオチドテール付加cDNAを増幅する工程であって、前記cDNAの増幅のために使用されるプライマーのうちの1つが第3の制限部位を含み、かつ前記第3の制限部位がエンドヌクレアーゼによって認識される、前記工程;
i.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびポリヌクレオチドテール付加cDNAをDNAライブラリーおよびRNAライブラリーに分割する工程;
j.前記RNAライブラリーに関する、
i.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加cDNAを、前記第3の制限部位を認識する制限エンドヌクレアーゼで切断する工程;
ii.cDNA末端をシークエンシングアダプターおよびリガーゼと接触させ、その結果、前記シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;
iii.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加DNAを、前記第1の制限部位を認識する酵素で切断する工程;
k.前記DNAライブラリーに関する、
i増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加cDNAを、前記第2の制限部位を認識する制限酵素で切断する工程;
ii.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加DNAを、シークエンシングアダプターを含む核酸がロードされた第2のトランスポゼースと接触させ、かつタグメンテーション反応を開始し、その結果、前記シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを生成する工程;
l.前記RNAライブラリー中および前記DNAライブラリー中の分子をシークエンシングする工程;
m.前記1つまたは複数の核のそれぞれについて前記RNAライブラリーと前記DNAライブラリーを相関させる工程。 - 以下の工程を含む、単一の核について遺伝子発現情報を得るための方法:
a.1つまたは複数の核を透過性にする工程;
b.前記1つまたは複数の核を、(ii)クロマチン関連タンパク質にまたはクロマチン修飾物に結合する抗体と、および(ii)第1のトランスポゼースと接触させる工程であって、第1のタグを含む核酸が前記第1のトランスポゼースにロードされ、ここで、前記第1のタグが、バーコードの第1のセットより選択される第1のバーコードを含む、前記工程;
c.タグメンテーション反応を開始し、その結果、前記第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;
d.前記第1のタグの前記バーコードを含む第2のタグを含むプライマーを使用して前記1つまたは複数の核内のRNAを逆転写し、その結果、前記第2のタグを含むcDNAを生成する工程であって、前記第1のタグが、(i)クリックケミストリーを行うのに適した第1の反応基、もしくは(ii)第1のアフィニティータグをさらに含み、かつ/または前記第2のタグが、(i)クリックケミストリーを行うのに適した第2の反応基、もしくは(ii)第2のアフィニティータグをさらに含む、前記工程;
e.前記1つまたは複数の核を、リガーゼとおよびバーコードの第2のセットより選択される第2のバーコードを含む第3のタグと接触させ、その結果、第1のタグおよび第3のタグを含むゲノムDNA断片、ならびに第2のタグおよび第3のタグを含むcDNAを生成する工程;
f.前記1つまたは複数の核を溶解する工程;
g.(I)前記ゲノムDNA断片を、
(i)前記第1の反応基と反応するか;もしくは
(ii)前記第1のアフィニティータグに結合する
固定化物質と接触させ;かつ、前記ゲノムDNAのプルダウンを行って前記cDNAから前記ゲノムDNAを分離し;かつ/または
(II)前記cDNAを、
(i)前記第2の反応基と反応するか;もしくは
(ii)前記第2のアフィニティータグに結合する
固定化物質と接触させ;かつ、前記cDNAのプルダウンを行って前記DNAから前記ゲノムcDNAを分離する工程;
h.前記DNAライブラリーに関する、
i.前記ゲノムDNAを、シークエンシングアダプターを含むランダムプライマーと接触させて、ポリヌクレオチドテール付加DNAを生成する工程;および
ii.前記ポリヌクレオチドテール付加DNAを増幅する工程;
i.前記RNAライブラリーに関する、
i.前記cDNAを、シークエンシングアダプターを含むランダムプライマーと接触させて、ポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;および
ii.前記ポリヌクレオチドテール付加cDNAを増幅する工程;
j.前記RNAライブラリー中および前記DNAライブラリー中の分子をシークエンシングする工程;
k.前記1つまたは複数の核のそれぞれについて前記RNAライブラリーと前記DNAライブラリーを相関させる工程。 - 前記方法の工程(b)において、
a.前記1つまたは複数の核を、最初に前記抗体と接触させ、次いで、前記第1のトランスポゼースと接触させ、ここで、前記第1のトランスポゼースが、前記抗体に結合する結合部分に連結しており;
b.前記抗体に結合する結合部分に連結している前記第1のトランスポゼースとともに前記抗体を最初にインキュベートし;かつ、前記1つまたは複数の核を、前記トランスポゼースに結合している前記抗体と接触させ;
c.前記1つまたは複数の核を、前記第1のトランスポゼースに共有結合している抗体と接触させる、
前記請求項のいずれか一項記載の方法。 - 工程(e)の後に、前記1つまたは複数の核を、リガーゼとおよびバーコードの第3のセットより選択される第3のバーコードを含む第4のタグと接触させ、その結果、第1、第3、および第4のタグを含むゲノムDNA断片を生成し、かつ第2、第3のタグ、および第4のタグを含むcDNAを生成する工程をさらに含む、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
- 前記1つまたは複数の核を、リガーゼとおよびさらなるバーコードを含むタグと接触させる工程が、1回または複数回繰り返される、請求項5記載の方法。
- 以下の工程を含む、単一の核について遺伝子発現情報を得るための方法:
a.核を含む試料を提供する工程;
b.前記試料を、2つまたはそれ以上のサブ試料を含むサブ試料の第1のセットに分割する工程;
c.サブ試料の前記第1のセットの前記2つまたはそれ以上のサブ試料中の前記核を透過性にする工程;
d.サブ試料の前記第1のセットの前記2つまたはそれ以上のサブ試料中の前記核を、(i)クロマチン関連タンパク質にまたはクロマチン修飾物に結合する抗体と、および(ii)第1のトランスポゼースと接触させる工程であって、バーコードの第1のセットより選択されるバーコードを含む第1のタグを含む核酸が前記第1のトランスポゼースにロードされる、前記工程;
e.タグメンテーション反応を開始し、その結果、前記第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;
f.第2の制限部位と前記第1のタグの前記バーコードとを含む第2のタグを含むプライマーを使用して、サブ試料の前記第1のセットの前記2つまたはそれ以上のサブ試料中の1つまたは複数の前記核内のRNAを逆転写し、その結果、前記第2のタグを含むcDNAを生成する工程;
g.サブ試料の前記第1のセットをプールして、第1のサブ試料プールを生成する工程;
h.前記第1のサブ試料プールを2つまたはそれ以上のサブ試料に分割して、サブ試料の第2のセットを生成する工程;
i.サブ試料の前記第2のセット中の前記2つまたはそれ以上のサブ試料のそれぞれを、リガーゼとおよびバーコードの第2のセットより選択されるバーコードを含む第3のタグと接触させる工程であって、前記第3のタグを前記ゲノムDNAおよび前記cDNAにライゲーションする、前記工程;
j.サブ試料の前記第2のセットをプールして、第2のサブ試料プールを生成する工程;
k.前記第2のサブ試料プールを2つまたはそれ以上のサブ試料に分割して、サブ試料の第3のセットを生成する工程;
l.サブ試料の前記第3のセット中の前記2つまたはそれ以上のサブ試料のそれぞれを、リガーゼとおよびバーコードの第3のセットより選択されるバーコードを含む第4のタグと接触させる工程であって、前記第4のタグを前記ゲノムDNAおよび前記cDNAにライゲーションする、前記工程;
m.サブ試料の前記第3のセット中の前記2つまたはそれ以上のサブ試料をプールする工程;
n.前記核を溶解する工程;
o.ポリヌクレオチドテールをDNAおよびcDNAと融合させて、ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;
p.前記ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびポリヌクレオチドテール付加cDNAを増幅する工程であって、前記DNAの増幅のために使用されるプライマーのうちの1つが第3の制限部位を含む、前記工程;
q.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびポリヌクレオチドテール付加cDNAを、DNAライブラリーおよびRNAライブラリーに分割する工程;
r.前記DNAライブラリーに関する、
i.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加DNAを、前記第3の制限部位を認識する制限エンドヌクレアーゼで切断する工程;
ii.DNA末端をシークエンシングアダプターおよびリガーゼと接触させ、その結果、前記シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを生成する工程;
iii.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加cDNAを、前記第2の制限部位を認識する酵素で切断する工程;
s.前記RNAライブラリーに関する、
i.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加DNAを、前記第1の制限部位を認識する制限酵素で切断する工程;
ii.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加cDNAを、シークエンシングアダプターを含む核酸がロードされた第2のトランスポゼースと接触させ、かつタグメンテーション反応を開始し、その結果、前記シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;
t.前記RNAライブラリーおよび前記DNAライブラリーをシークエンシングする工程;
u.1つまたは複数の前記核のそれぞれについて前記RNAライブラリーと前記DNAライブラリーを相関させる工程。 - 以下の工程を含む、単一の核について遺伝子発現情報を得るための方法:
a.核を含む試料を提供する工程;
b.前記試料を、2つまたはそれ以上のサブ試料を含むサブ試料の第1のセットに分割する工程;
c.サブ試料の前記第1のセットの前記2つまたはそれ以上のサブ試料中の前記核を透過性にする工程;
d.サブ試料の前記第1のセットの前記2つまたはそれ以上のサブ試料中の前記核を、(i)クロマチン関連タンパク質にまたはクロマチン修飾物に結合する抗体と、および(ii)第1のトランスポゼースと接触させる工程であって、バーコードの第1のセットより選択されるバーコードを含む第1のタグを含む核酸が前記第1のトランスポゼースにロードされる、前記工程;
e.タグメンテーション反応を開始し、その結果、前記第1のタグを含むゲノムDNA断片を生成する工程;
f.第2の制限部位と前記第1のタグの前記バーコードとを含む第2のタグを含むプライマーを使用して、サブ試料の前記第1のセットの前記2つまたはそれ以上のサブ試料中の1つまたは複数の前記核内のRNAを逆転写し、その結果、前記第2のタグを含むcDNAを生成する工程;
g.サブ試料の前記第1のセットをプールして、第1のサブ試料プールを生成する工程;
h.前記第1のサブ試料プールを2つまたはそれ以上のサブ試料に分割して、サブ試料の第2のセットを生成する工程;
i.サブ試料の前記第2のセット中の前記2つまたはそれ以上のサブ試料のそれぞれを、リガーゼとおよびバーコードの第2のセットより選択されるバーコードを含む第3のタグと接触させる工程であって、前記第3のタグを前記ゲノムDNAおよび前記cDNAにライゲーションする、前記工程;
j.サブ試料の前記第2のセットをプールして、第2のサブ試料プールを生成する工程;
k.前記第2のサブ試料プールを2つまたはそれ以上のサブ試料に分割して、サブ試料の第3のセットを生成する工程;
l.サブ試料の前記第3のセット中の前記2つまたはそれ以上のサブ試料のそれぞれを、リガーゼとおよびバーコードの第3のセットより選択されるバーコードを含む第4のタグと接触させる工程であって、前記第4のタグを前記ゲノムDNAおよび前記cDNAにライゲーションする、前記工程;
m.サブ試料の前記第3のセット中の前記2つまたはそれ以上のサブ試料をプールする工程;
n.前記核を溶解する工程;
o.ポリヌクレオチドテールをDNAおよびcDNAと融合させて、ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;
p.前記ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびポリヌクレオチドテール付加cDNAを増幅する工程であって、前記cDNAの増幅のために使用されるプライマーのうちの1つが第3の制限部位を含む、前記工程;
q.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加DNAおよびポリヌクレオチドテール付加cDNAを、DNAライブラリーおよびRNAライブラリーに分割する工程;
r.前記RNAライブラリーに関する、
i.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加cDNAを、前記第3の制限部位を認識する制限エンドヌクレアーゼで切断する工程;
ii.cDNA末端をシークエンシングアダプターおよびリガーゼと接触させ、その結果、前記シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加cDNAを生成する工程;
iii.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加DNAを、前記第1の制限部位を認識する酵素で切断する工程;
s.DNAライブラリーに関する、
i.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加cDNAを、前記第2の制限部位を認識する制限酵素で切断する工程;
ii.増幅された前記ポリヌクレオチドテール付加DNAを、シークエンシングアダプターを含む核酸がロードされた第2のトランスポゼースと接触させ、かつタグメンテーション反応を開始し、その結果、前記シークエンシングアダプターを含む増幅されたポリヌクレオチドテール付加DNAを生成する工程;
t.前記RNAライブラリーおよび前記DNAライブラリーをシークエンシングする工程;
u.1つまたは複数の前記核のそれぞれについて前記RNAライブラリーと前記DNAライブラリーを相関させる工程。 - 前記方法の工程(d)において、
a.前記2つまたはそれ以上のサブ試料中の1つまたは複数の前記核を、最初に前記抗体と接触させ、次いで、前記第1のトランスポゼースと接触させ、ここで、前記第1のトランスポゼースが、前記抗体に結合する結合部分に連結しており;
b.前記抗体に結合する結合部分に連結している前記第1のトランスポゼースとともに前記抗体を最初にインキュベートし;かつ前記2つまたはそれ以上のサブ試料中の1つまたは複数の前記核を、前記トランスポゼースに結合している前記抗体と接触させ;
c.前記2つまたはそれ以上のサブ試料中の1つまたは複数の前記核を、前記第1のトランスポゼースに共有結合している抗体と接触させる、
請求項7または8記載の方法。 - 工程(m)の後に、プールする工程;分割する工程;ならびに前記サブ試料をリガーゼとおよびさらなるバーコードを含むタグと接触させる工程が、1回または複数回繰り返される、請求項7~9のいずれか一項記載の方法。
- 前記第3の制限部位がIIS型エンドヌクレアーゼによって認識される、請求項1~2、4~10のいずれか一項記載の方法。
- 前記IIS型エンドヌクレアーゼが、FokI、AcuI、AsuHPI、BbvI、BpmI、BpuEI、BseMII、BseRI、BseXI、BsgI、BslFI、BsmFI、BsPCNI、BstV1I、BtgZI、EciI、Eco57I、FaqI、GsuI、HphI、MmeI、NmeAIII、SchI、TaqII、TspDTI、およびTspGWIからなる群より選択される、請求項11記載の方法。
- 前記DNAおよびcDNAを、
(i)末端デオキシヌクレオチドトランスフェラーゼ(TdT);
(ii)DNAリガーゼ、およびDNAもしくはRNAオリゴヌクレオチド;
(iii)DNAポリメラーゼおよびランダムプライマー;または
(iv)前記DNAおよびcDNAの3’末端に結合する反応性化学基を有する、DNAもしくはRNAオリゴヌクレオチド
と接触させることによって、前記ポリヌクレオチドテールが前記DNAおよびcDNAに融合される、請求項1~2、4~12のいずれか一項記載の方法。 - 前記DNAリガーゼがT3、T4、またはT7 DNAリガーゼである、請求項13(ii)の方法。
- 前記反応性化学基が、クリックケミストリーを行うのに適した反応基である、請求項13(iv)の方法。
- 前記反応性化学基がアジド基またはアルキン基である、請求項13(iv)の方法。
- 前記第1のトランスポゼースに連結している前記結合部分がプロテインAである、請求項4~6または9~16のいずれか一項記載の方法。
- 前記クロマチン関連タンパク質が、転写因子タンパク質であり、ヒストンタンパク質、転写因子、クロマチンリモデリング複合体、RNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼ、またはアクセサリータンパク質である、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
- 前記クロマチン修飾物が、ヒストン修飾物、DNA修飾物、RNA修飾物、ヒストン変異体、またはRループである、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
- 前記核が哺乳動物から得られる、前記請求項のいずれか一項記載の方法。
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