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JP2025007853A - 撥液化処理されたインプリントモールドの製造方法、撥液層の形成方法、モールドの撥液化装置 - Google Patents

撥液化処理されたインプリントモールドの製造方法、撥液層の形成方法、モールドの撥液化装置 Download PDF

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JP2025007853A
JP2025007853A JP2023109525A JP2023109525A JP2025007853A JP 2025007853 A JP2025007853 A JP 2025007853A JP 2023109525 A JP2023109525 A JP 2023109525A JP 2023109525 A JP2023109525 A JP 2023109525A JP 2025007853 A JP2025007853 A JP 2025007853A
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mold
liquid
polymer
repellent
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JP2023109525A
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English (en)
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正浩 田村
Masahiro Tamura
詠子 浅見
Eiko Asami
陽 渡邊
Yo Watanabe
敬恭 長谷川
Takayasu Hasegawa
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Abstract

Figure 2025007853000001
【課題】 インプリントにおける硬化組成物の浸みだし等による付着を抑制する撥液層が形成されたインプリントモールドの製造方法及び撥液化装置を提供すること。
【解決手段】 撥液化処理されたインプリントモールドの製造方法であって、インプリントモールドの表面にフッ化炭素鎖を有するポリマーの層を形成する第1の工程と、前記ポリマーの層上に単分子フッ素材料を供給する第2の工程と、を有することを特徴とする撥液化処理されたインプリントモールドの製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、撥液化処理されたインプリントモールドの製造方法、撥液層の形成方法、モールドの撥液化装置に関する。
ナノサイズ(例えば1nm以上1000nm以下)の微細パターン(凹凸構造)を形成する手法として、光ナノインプリント技術が注目されている。光ナノインプリント技術では、凹凸パターンが形成されて露光光に対して透明なインプリントモールドを、下地基板上に塗布した硬化性組成物(レジスト)に接触させる。硬化性組成物が硬化して硬化物が形成された後、モールドを硬化物から離型することにより、下地基板上に硬化物パターンが形成される。そして、硬化物パターンをモールドとして下地基板を加工することで、下地基板に微細パターンが形成される。インプリント法では、モールドをウエハ上で移動させながら、ウエハ上の所望の位置に硬化物パターンを形成する処理を繰り返す。
光ナノインプリント技術で使用されるモールドは、石英ガラスを加工して形成されるのが一般的である。より具体的には、基体である石英ガラスの主面に凸形状のメサ部を形成し、メサ部の上面(頂面)である硬化性組成物との接触面(インプリント面)に微細な凹凸パターンを形成する。この凹凸パターンが硬化性組成物に押しつけられることになる。ところが、モールドのメサ部の上面を硬化性組成物に押しつけた時点では、硬化性組成物は流動性を持っているため、硬化性組成物がメサ部の上面の接触面(インプリント面)から外側にはみ出してメサ側壁に這い上がる場合がある。以下、この現象を「浸み出し」と称する。モールドは、硬化性組成物が硬化した段階でウエハ上の硬化物から引き離されるが、メサ部の側壁に浸み出した硬化性組成物は、側壁に付着したままになる。このため、モールドを硬化性組成物に押しつける処理を繰り返すと、メサ側壁に付着する硬化性組成物の量が次第に増えて、やがて、この硬化性組成物は意図せぬタイミングでウエハ上に落下し、ウエハ上に大きな欠陥を引き起こすという問題がある(特許文献1)。
特許文献1にはインプリントモールドの側壁に硬化性組成物が付着しないようにしたインプリントモールドが提案されている。特許文献1には、撥液成分と非撥液成分と撥液成分を溶かす揮発性溶剤からなる液状の撥液材をメサ側壁部に塗布することで撥液層をメサ側壁に形成し、メサ側壁を硬化性組成物に対して撥液化する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に基づく撥液層において、初期の撥液性が、例えば硬化性組成物に対しての接触角が65°のように十分高くない場合には、インプリントを繰り返し行うことで、僅かに生じる浸み出しや硬化性組成物を硬化させるための露光により、撥液性が下がってしまい、十分に硬化性組成物の付着を防ぐことができないことがあった。
特許第6529843号公報
そこで本発明は、インプリントにおける硬化組成物の浸みだし等による付着を抑制する撥液層が形成されたインプリントモールドの製造方法及び撥液化装置を提供することを目的とする。
その目的を達成するために、本発明の一側面としての撥液化方法は、
撥液化処理されたインプリントモールドの製造方法であって、
インプリントモールドの表面にフッ化炭素鎖を有するポリマーの層を形成する第1の工程と、
前記ポリマーの層上に単分子フッ素材料を供給する第2の工程と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、インプリントを繰り返し行ってもメサ側壁への硬化性組成物の付着を防止できる。
本発明の実施形態のインプリントモールド撥液化装置の概略構成を示す図。 本発明の実施形態のインプリントモールドの断面図。 本発明の実施形態のフッ化炭素鎖を有するポリマーと単分子フッ素材料を重ねて成膜した場合の接触角データ。 本発明の実施形態の撥液層形成用装置の概略構成。 本発明の実施形態の撥液層の塗布方法におけるインプリントモールドの上面図。 本発明の実施形態のインプリント方法。 浸み出し高さの計算モデル。 浸み出し高さの計算結果。
以下、本発明の実施形態について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明においては、その趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下に説明する実施形態に対して適宜変更、改良等が加えられたものについても本発明の範囲に含まれる。
(第1実施形態)
<撥液化装置の構成>
図1に示すように、実施の一形態に係るインプリントモールド撥液化装置は、モールド(101)を支持するステージ(102)と液状の撥液材を供給する供給ヘッド(103)と供給ヘッドとステージを相対的に移動させるための移動機構(104)、各部と電気的に接続されており、駆動を制御する制御部を備える。
制御部は各部を集中的に制御するマイクロコンピューターと、供給処理、搬送処理等の処理情報や各種プログラムなどを記憶する記憶部を備えている。
<モールドの形状>
ナノインプリントに使用されるモールドは、モールドと被加工基板(ウエハ)の平行度が完全でない場合にも、被加工基板(ウエハ)と、接触面(インプリント面)以外のモールド基板が被加工基板には接触しないように、モールドの接触面が周囲の側壁面を有してモールド基材から出っ張った(突出した)形状になるように形成されている。上記接触面が形成される凸部分、すなわち接触面を上面として側壁面とから形成される台地部分をメサ部と呼ぶ。
この構成により、インプリント時にモールドのインプリント面以外と被加工基板との間には一定のクリアランスが取れ、両者が接触しないようにすることが出来る。
図2は本発明における代表的なインプリントモールドの断面図である。以下、図2を用いて本発明のモールドの形状を説明する。モールド(101)をウエハ(106)上の硬化性組成物(107)に押し付けた時、有機材料である硬化性組成物(107)がモールド(101)の側壁に這い上がらないように、モールド(101)の側壁に有機系物質に対する撥液表面を形成する処理を行う。
以下では撥液表面を有する撥液層を形成する形態について主に説明する。撥液層(108)は、撥液層(108)が形成されるモールドの表面材料、例えば石英よりも硬化性組成物(107)との接触角が高い膜(撥液層)とする。撥液層(108)の材料及び形成方法については後述する。
図2に示すように、本実施形態によるインプリントモールド(101)は、メサ部(凸状のパターン形成部)(101a)を有し、メサ部(101a)の下面(インプリント面)には微細な凹凸パターン(101b)が形成されている。この凹凸パターン(101b)をウエハ(106)上の硬化性組成物(107)に押しつけることで、硬化性組成物(107)に凹凸パターン(101b)が転写されて、硬化性組成物パターン(107a)が形成される。モールド(101)の凹凸パターン(101b)を硬化性組成物(107)に押しつけたときに、硬化性組成物(107)がインプリント面の外側にはみ出して、モールド(101)の側壁に這い上がって付着することを防止するために、モールド(101)の側壁には撥液層(108)が形成されている。この撥液層(108)は、メサ部(101a)の側壁だけでなく、メサ部(101a)を支持する基材のベース部(101c)の側壁にも形成されていてもよい。
より詳細には、ベース部(101c)は、メサ部(101a)の側壁に接続されてメサ部(101a)の側壁(101d)から交差する方向に延びる第1面(101e)と、この第1面(101e)に接続されて第1面(101e)から交差する方向に延びる第2面(101f)とを有するが、第1面(101e)と第2面(101f)の双方ともに撥液層(108)が形成されている。このように、撥液層(108)は、モールド(101)の側壁全体に形成されていてもよい。
モールド(101)の側壁に撥液層(108)を形成する際に、インプリント面(101g)には撥液層が形成されないようにする必要がある。インプリント面に撥液層が形成されると硬化性組成物の未充填欠陥が生じる恐れがあるためである。なお、インプリント面であっても外周部の数μm~数mmの幅の範囲に撥液層があっても許容される場合がある。
<撥液層の材料>
撥液層(108)は主にフッ化炭素鎖を有するポリマーと単分子フッ素材料からなる。
これらの材料は硬化組成物(107)に対する接触角が高く、良好な撥液層を形成できる。前記フッ化炭素鎖を有するポリマーは炭素数が4~8のパーフルオロアルキル基を側鎖に有するアクリル系ポリマーが好ましい。前記単分子フッ素材料はパーフルオロポリエーテル基を主鎖中に有する単分子フッ素材料が好ましい。これらの材料は用途に応じて官能基を有していてもよい。例えば、ヒドロキシ基、ホルミル基、カルボキシル基、カルボニル基、アミノ基、アルコキシシリル基、などが含まれる。
フッ化炭素鎖を有するポリマーと単分子フッ素材料はそれぞれ揮発性溶剤に溶解され、液状の撥液材として供給(塗布)される。揮発性溶剤は、フッ化炭素鎖を有するポリマーと単分子フッ素材料を溶解する揮発性の溶剤であれば特に限定されない。撥液材の形成時、揮発性溶剤は蒸発させるため、早く蒸発させるためには沸点が低いほうが望ましいが、フッ化炭素鎖を有するポリマーに関しては沸点が低すぎると供給ヘッドの先端でフッ化炭素鎖を有するポリマーが固化してしまい、安定して塗布を行うことができない。沸点は50~140℃であることが好ましく、60~100℃であることがより好ましい。
<撥液材濃度と重ね成膜>
撥液層(108)となるフッ化炭素鎖を有するポリマーを含む撥液材の固形分濃度は、高すぎると成膜されたフッ化炭素鎖を有するポリマーがインプリントモールド(101)から剥がれる場合や、偏析して異物となる場合がある。このためフッ化炭素鎖を有するポリマーを含む撥液材の固形分濃度は0.1重量%以下が好ましいが、撥液材の材料やインプリントモールド(101)の材料によっては0.01重量%以下が好ましい。
一方で、フッ化炭素鎖を有するポリマーを含む撥液材の固形分濃度は低すぎると十分な撥液性を示さない。フッ化炭素鎖を有するポリマーを含む撥液材の固形分濃度が低い場合、単分子フッ素材料を重ねて成膜することで撥液性を向上させることが可能である。図3に示すようにフッ化炭素鎖を有するポリマーのみ成膜する場合と、単分子フッ素材料を重ねて成膜する場合とでは、フッ化炭素鎖を有するポリマーを含む撥液材の固形分濃度が0.02重量%以下で撥液性に顕著な差が出る。単分子フッ素材料を重ねて成膜すると、フッ化炭素鎖を有するポリマーを含む撥液材の固形分濃度が0.0075重量%でも十分な撥液性を示す。また単分子フッ素材料は重ねて成膜してもフッ化炭素鎖を有するポリマーのような剥がれや異物を発生しない。ただし単分子フッ素材料のみでは十分な撥液性は得られない。
<撥液化装置>
図4に示すように撥液化装置は供給ヘッド(103)に加え、モールド(101)を処理するための処理室(109)と、未処理のモールド(101)がおかれるステージ(102)と、供給ヘッド(103)と、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動させる移動機構(104)を備えている。
供給ヘッド(103)は液状の撥液材を吐出するディスペンサである。この供給ヘッド(103)は処理室(109)外のタンク(110)などから供給される、液状の撥液材を収容し、その収容した液状の撥液材)を所定タイミングで、ステージ(102)上のモールド(101)に向けて吐出する。供給ヘッド(103)は制御部(111)に電気的に接続されており、その駆動は制御部(111)より制御されている。
処理室(109)は、供給ヘッド(103)やステージ(102)、移動機構(104)などを収容することが可能なように、箱形状に形成されている。この処理室の上面には、空気の異物を除去するフィルタが取り付けられたフィルタ装置(112)が設けられており、処理室(109)の下面(底面)には排気口(113)が設けられている。処理室(109)内では空気がフィルタ装置内のフィルタから排気口(113)へと流れており、処理室(109)内はダウンフロー(垂直層流)によって清浄に保たれている。フィルタとしては、例えば、ULPAフィルタやHEPAフィルタなどを用いることが可能である。
移動機構(102)は供給ヘッド(103)を支持し、その供給ヘッド(103)をステージ(102)に相対移動させるものである。移動機構には、X軸、Y軸、Z軸方向に移動する機構が含まれ、それぞれが独立に動作する。リニアモータ式の移動機構やエアステージ式の移動機構、送りねじ式の移動機構など各種移動機構を用いることが可能である。
<撥液化装置の装置化>
前記撥液化装置は、搬送機構やロード部、アンロード部等を付属させることにより、モールドのメサ側壁部を撥液化する装置として導入することが可能である。また、モールドの洗浄装置やNIL露光装置に装置として付加することにより、モールドのメサ側壁部を撥液化する機能を前記装置の機能に付加することが可能である。
<撥液層の形成方法、および撥液化されたモールドの製造方法>
以下に、撥液層の形成方法、および撥液化処理されたインプリントモールドの製造方法について説明する。
まず、図4の構成でモールド(101)上のメサ側壁部に撥液層を形成する方法について説明する。
第1の工程として、供給ヘッド(103)は所定の高さを維持しつつ、移動機構(104)により、図5に示す主面(101e)上の塗布経路P1~P5に沿って移動しつつ、ステージ(102)上のモールド(101)上の第一面(101e)に液状の撥液材を連続して供給する。液状の撥液材は、前述したように、フッ化炭素鎖を有するポリマーを有する溶液が用いられる。
塗布経路P1~P5は第一面(101e)上のインプリント面(101g)の外周に沿ってP1,P2,P3、P4、P5の順に移動する。塗布経路はインプリント面(101g)から所定距離L(例えば1mm)だけ離されている。P1が吐出開始位置でありP5が吐出停止位置である。この塗布経路によって塗布された領域は例えば、インプリント面(101g)を囲う枠形状になる。この塗布経路によって塗布された液状の撥液材は濡れ性により広がっていきメサ部の側壁部(101d)まで到達する。この時広がった液状の撥液材は表面張力により、メサ部(101)の側壁を乗り越えてインプリント面(101g)に到達せず、その側面に付着する。その後、液状の撥液材に含まれる揮発性溶剤が揮発して乾燥すると、少なくとも図2に示すメサ部側壁部(101d)にフッ化炭素鎖を有するポリマーを撥液成分として含む撥液層(108)が連続膜として形成される。この時、インプリント面(101g)には、撥液層は形成されない。
その後、第2の工程として、フッ化炭素鎖を有するポリマーに単分子フッ素材料を重ねて成膜する。成膜の方法としては、第1の工程と同様の方法でよく、単分子フッ素材料を含む撥液材溶液を塗布し、揮発性溶剤が揮発して乾燥することで単分子フッ素材料を含む積層膜が形成される。この際単分子フッ素材料を含む撥液材を塗布する経路は、フッ化炭素鎖を有するポリマーを含む撥液材を塗布した経路と同じでもよいが、撥液材の物性に応じて距離Lを変えてもよい。さらに言えば、単分子フッ素材料を含む撥液材はフッ化炭素鎖を有するポリマーの撥液性が特に悪くなる箇所に部分的に塗布してもよい。例えば(101g)の角部はフッ化炭素鎖を有するポリマーが薄く成膜されやすく、他の箇所に比べて撥液性が悪くなる事があるので、単分子フッ素材料を含む撥液材をP2,P3、P4、P5に離散的に塗布してもよく、あるいは他の領域よりも相対的に塗布量を増やしてもよい。
尚、この説明で使用した塗布経路P1~P5は一例であり、インプリント面(101g)を囲う枠状に形成できる経路であれば開始位置、停止位置は問わないし、経路を連続で塗布しなくてもよい。経路を連続で塗布しない場合には、経路上に未塗布部分ができないように塗布を工夫することができる。
上述のようにして、石英ガラス基板などの無垢の基体からなるインプリントモールドを撥液化処理することで、撥液層が形成されたインプリントモールドを製造することができる。
<インプリント方法>
次に、本実施形態に係るインプリント方法の各工程について、図6の模式断面図を用いて説明する。
本実施形態に係るインプリント方法によって得られる硬化性組成物の硬化膜は、1nm以上10mm以下のサイズのパターンを有する膜であることが好ましい。なお、一般に、光を利用してナノサイズ(1nm以上1000nm以下)のパターン(凹凸構造)を有する膜を作製するパターン形成技術は、光ナノインプリント法と呼ばれている。本実施形態に係るインプリント方法は、光ナノインプリント法を利用している。以下、各工程について説明する。
(積層工程[1])
本工程(積層工程[1])の一例としては、図6に示す通り、硬化性組成物(202)の液滴を、基板(201)上に離散的に滴下して配置する。配置方法としてはインクジェット法が特に好ましい。硬化性組成物(202)の液滴は、モールド上に凹部が密に存在する領域に対向する基板上には密に、凹部が疎に存在する領域に対向する基板上には疎に配置される。このことにより、後述する残膜を、モールド上のパターンの疎密によらずに均一な厚さに制御することができる。
滴下された液滴は、時間とともに基板面上を次第に広がる。矢印(203)は、液滴の広がる方向を示している。
なお、本工程(積層工程[1])の別の例としては、スピンコート法を用いて硬化性組成物(202)を基板(201)上に配置してもよい。この場合、硬化性組成物(202)は基板(201)上に連続的に配置される。
本実施形態に係る硬化性組成物(202)の溶剤を除く成分の混合物の25℃での粘度は、1mPa・s以上40mPa・s未満であることが好ましい。また、より好ましくは、1mPa・s以上20mPa・s未満である。硬化性組成物(202)の粘度が40mPa・sを越えると、所望のパターンの粗密に合わせ液滴を離散的に配置することにより残膜厚を均一にし、高精度パターンを形成することができるインクジェット方式による塗布ができなくなる。また、粘度が1mPa・sより低いと、組成物を塗布(配置)したときに流れることにより塗りムラが発生したり、後述する接触工程において、モールド端部から組成物が流れ出したりする場合があり、好ましくない。
本実施形態に係る硬化性組成物(202)の表面張力は、溶剤を除く成分の組成物について23℃での表面張力が、5mN/m以上70mN/m以下であることが好ましい。また、より好ましくは、7mN/m以上50mN/m以下であり、さらに好ましくは、10mN/m以上40mN/m以下である。ここで、表面張力が高いほど、例えば5mN/m以上であると、毛細管力が強く働くため、硬化性組成物(202)をモールドに接触させた際に、充填(スプレッド及びフィル)が短時間で完了する。また、表面張力を70mN/m以下とすることにより、硬化性組成物を硬化して得られる硬化膜が表面平滑性を有する硬化膜となる。
本実施形態に係る硬化性組成物(202)のインプリント面及び基板表面に対する接触角は、溶剤を除く成分の組成物について、0°以上100°以下であることが好ましい。接触角が100°より大きいと、モールドパターンの内部や基板-モールドの間隙において毛細管力が負の方向(モールドと硬化性組成物間の接触界面を収縮させる方向)に働き、充填しない。0°以上30°以下であることが特に好ましい。接触角が低いほど毛細管力が強く働くため、充填速度が速い。
硬化性組成物(202)を配置する対象である基板(201)は、被加工基板であり、通常、シリコンウエハが用いられる。基板(201)上には、被加工層が形成されていてもよい。基板(201)及び被加工層の間にさらに他の層が形成されていてもよい。また、基板(201)として石英基板を用いれば、石英インプリントモールドのレプリカ(モールドレプリカ)を作製することができる。
ただし、基板(201)はシリコンウエハや石英基板に限定されるものではない。基板201は、アルミニウム、チタン-タングステン合金、アルミニウム-ケイ素合金、アルミニウム-銅-ケイ素合金、酸化ケイ素、窒化ケイ素等の半導体デバイス用基板として知られているものの中からも任意に選択することができる。
なお、使用される基板(201)(被加工基板)あるいは被加工層の表面は、シランカップリング処理、シラザン処理、有機薄膜の成膜、等の表面処理によって硬化性組成物(202)との密着性が向上されていてもよい。
(型接触工程[2])
次に、図6[2]、[3]、[4]に示すように、前工程(積層工程[1])で形成された硬化性組成物(202)にパターン形状を転写するための原型パターンを有するインプリント用のモールド(204)を接触させる。これにより、モールド(204)が表面に有する微細パターンの凹部に硬化性組成物(202)が充填(フィル)されて、モールドの微細パターンに充填(フィル)された液膜となる。ここでも、矢印(203)は液滴(硬化性組成物)の広がる(凹部に充填されていく)方向を示している。
モールド(204)としては、次の工程(光照射工程)を考慮して光透過性の材料で構成されたモールド(204)を用いるとよい。モールド(204)を構成する材料の材質としては、具体的には、ガラス、石英、PMMA、ポリカーボネート樹脂等の光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポリジメチルシロキサン等の柔軟膜、光硬化膜、金属膜等が基材として好ましい。ただし、モールド(204)を構成する材料の材質として光透明性樹脂を使用する場合は、硬化性組成物(202)に含まれる成分に溶解しない樹脂を選択する必要がある。熱膨張係数が小さくパターン歪みが小さいことから、モールド(204)を構成する材料の材質は、石英であることが特に好ましい。
モールド(204)が表面に有する微細パターンは、4nm以上200nm以下のパターン高さを有することが好ましい。パターン高さが低いほど、離型工程においてモールドを硬化性組成物の光硬化膜から引き剥がす力、すなわち離型力が低く、また、離型に伴って硬化性組成物パターンがひきちぎられてモールド側に残存する離型欠陥数が少ない。モールドを引き剥がす際の衝撃による硬化性組成物パターンの弾性変形で隣接硬化性組成物パターン同士が接触し、硬化性組成物パターンが癒着あるいは破損する場合があるが、パターン幅に対してパターン高さが2倍程度以下(アスペクト比2以下)であると、それらの不具合を回避できる可能性が高い。一方、パターン高さが低過ぎると、被加工基板の加工精度が低い。
なお、前述のように、硬化性組成物の平坦面を得ることを目的として、インプリント面に微細パターンを有さないモールドを用いる場合も、本発明に含まれる。
モールド(204)には、光硬化した硬化性組成物(202)とモールド(204)の表面との剥離性を向上させるために、硬化性組成物(202)とモールド(204)との型接触工程である本工程の前に表面処理を行っておいてもよい。表面処理の方法としては、モールド(204)の表面に離型剤を塗布して離型剤層を形成する方法が挙げられる。ここで、モールド(204)の表面に塗布する離型剤としては、シリコーン系離型剤、フッ素系離型剤、炭化水素系離型剤、ポリエチレン系離型剤、ポリプロピレン系離型剤、パラフィン系離型剤、モンタン系離型剤、カルナバ系離型剤等が挙げられる。例えば、ダイキン工業(株)製のオプツール(登録商標)DSX等の市販の塗布型離型剤も好適に用いることができる。なお、離型剤は、一種類を単独で用いてもよいし、二種類以上を併用して用いてもよい。これらの中でも、フッ素系および炭化水素系の離型剤が特に好ましい。
本工程(型接触工程)において、図6[2]に示すように、モールド(104)と硬化性組成物(202)とを接触させる際に、硬化性組成物(202)に加える圧力は特に限定はされない。該圧力は0MPa以上100MPa以下とするとよい。また、該圧力は0MPa以上50MPa以下であることが好ましく、0MPa以上30MPa以下であることがより好ましく、0MPa以上20MPa以下であることがさらに好ましい。
型接触工程において、モールドと硬化性組成物(202)を接触させる時間は、特に限定はされないが、例えば0.1秒以上600秒以下とすると良い。また、該時間は0.1秒以上3秒以下であることが好ましく、0.1秒以上1秒以下であることが特に好ましい。0.1秒より短いと、スプレッド及びフィルが不十分となり、未充填欠陥と呼ばれる欠陥が多発する傾向がある。
型接触工程は、大気雰囲気下、減圧雰囲気下、不活性ガス雰囲気下のいずれの条件下でも行うことができるが、酸素や水分による硬化反応への影響を防ぐことができるため、減圧雰囲気や雰囲気制御気体として不活性ガスを使用し不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。不活性ガス雰囲気下で本工程を行う場合に使用することができる不活性ガスの具体例としては、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴン、各種フロンガス等、あるいはこれらの混合ガスが挙げられる。大気雰囲気下を含めて特定のガスの雰囲気下で本工程を行う場合、好ましい圧力は、0.0001気圧以上10気圧以下である。
(光照射工程[3])
次に、図6[3]に示すように、硬化性組成物(202)に対し、モールド(204)を介して光(205)を照射する。より詳細には、モールド(204)の微細パターンに充填された硬化性組成物(202)に、モールド(204)を介して光(205)を照射する。これにより、モールド(104)の微細パターンに充填された硬化性組成物(202)は、照射光(205)によって硬化してパターン形状を有する硬化膜(206)となる。
ここで、モールド(204)の微細パターンに充填された硬化性組成物(202)に照射される照射光(205)は、硬化性組成物(202)の感度波長に応じて選択される。具体的には、150nm以上400nm以下の波長の紫外光や、X線、電子線等を適宜選択して使用することが好ましい。
これらの中でも、照射光(205)は、紫外光が特に好ましい。これは、硬化助剤(光重合開始剤)として市販されているものは、紫外光に感度を有する化合物が多いからである。ここで紫外光を発する光源としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、低圧水銀灯、Deep-UVランプ、炭素アーク灯、ケミカルランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、KrFエキシマレーザ、ArFエキシマレーザ、F2エキシマレーザ等が挙げられるが、超高圧水銀灯が特に好ましい。また使用する光源の数は1つでもよいし又は複数であってもよい。また、光照射を行う際には、モールドの微細パターンに充填された硬化性組成物(202)の全面に行ってもよく、一部領域にのみ行ってもよい。
また、光照射工程は、基板上の全領域に断続的に複数回行ってもよいし、全領域に連続照射してもよい。さらに、第一の照射過程で一部領域Aを照射し、第二の照射過程で領域Aとは異なる領域Bを照射してもよい。
(離型工程[4])
次に、パターン形状を有する硬化膜(206)とモールド(204)と引き離す。本工程(離型工程)では、図6[4]に示すように、パターン形状を有する硬化膜(206)とモールド(204)とを引き離し、工程[3](光照射工程)においてモールド(204)上に形成された微細パターンの反転パターンとなるパターン形状を有する硬化膜(206)が自立した状態で得られる。なお、パターン形状を有する硬化膜(206)の凹凸パターンの凹部にも硬化膜が残存するが、この膜のことを残膜(207)と呼ぶこととする。
なお、型接触工程を凝縮性ガス雰囲気下で行った場合、離型工程で硬化膜(206)とモールド(204)とを引き離す際に、硬化膜(206)とモールド(204)とが接触する界面の圧力が低下することに伴って凝縮性ガスが気化する。これにより、硬化膜(206)とモールド(204)とを引き離すために必要な力である離型力を低減させる効果を奏する傾向がある。
パターン形状を有する硬化膜(206)とモールド(204)とを引き離す方法としては、引き離す際にパターン形状を有する硬化膜(206)の一部が物理的に破損しなければ特に限定されず、各種条件等も特に限定されない。例えば、基板(201)(被加工基板)を固定してモールド(204)を基板(201)から遠ざかるように移動させて剥離してもよい。もしくは、モールド(204)を固定して基板(201)をモールド(104)から遠ざかるように移動させて剥離してもよい。あるいは、これらの両方を正反対の方向へ引っ張って剥離してもよい。
以上の工程[1]~[4]を複数ショット領域へ連続して実施することで、所望の凹凸パターン形状(モールド204の凹凸形状に因むパターン形状)を、基板上の所望の位置に有する硬化膜を得ることができる。
<浸み出し高さの計算>
本実施形態の撥液化されたインプリントモールドの浸み出し抑制の効果を示すため、以下のような計算を行った。図7に示すようなモデルにおいて、撥液層表面上の硬化性組成物の接触角(θm)と浸み出し高さの関係を理論的に計算した。計算においては簡単のため、モールドを平坦で円柱状の剛体と近似し、基板も平坦な剛体と近似し、硬化性組成物をニュートン流体と近似した。モールド表面は凹凸パターンのない平坦面とした。硬化性組成物に対して潤滑近似を適用し、モールドへの印加荷重(F)をゼロN、メサ面積(A)を858mm2、初期の硬化性組成物の液膜厚(h)を15nm、硬化性組成物の物性値としては、粘度(μ)を5mPa・s、表面張力(γ)を30mN/m、基板接触角(θs)を0°として、撥液層表面上の接触角(θm)が0~90°の場合の1秒後における浸み出し高さ(Lm)を計算した。
計算結果を図8に示す。印加荷重(F)がゼロNであっても、モールドと基板の間に張られるメニスカスによるメニスカス力を駆動力としてモールドが基板側に引っ張られて降下し、モールド降下に由来するスクイズ効果によって浸み出しが発生する挙動が定量的に計算できた。浸み出し高さ(Lm)は、撥液層表面上の接触角(θm)が0°の場合と比べ、5°以上で有意に低く、30°では約55%、70°では約10%であり、90°でゼロnmであった。以上の計算によって、本発明の撥液層により浸み出しが改善されることが示され、特に接触角が70°以上100°未満においてより効果があることが示された。
(物品製造方法に係る実施形態)
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板に塗布されたインプリント材に上記のモールドを利用可能なインプリント装置を用いてパターンを形成する工程(基板にインプリント処理を行う工程)と、かかる工程でパターンを形成された基板を加工する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
インプリント装置を用いて成形した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストモールドとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストモールドは除去される。
以下に実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。
(実施例1)
前述した撥液層の形成方法により、撥液層を形成し、撥液化処理されたインプリントモールドを製造した。フッ化炭素鎖を有するポリマーは、炭素鎖6であるパーフルオロアルキル基を側鎖中に有するポリマーを0.001wt%の固形分濃度で揮発性溶剤に溶解したものを使用した。溶剤が十分に揮発し、フッ化炭素鎖を有するポリマーが成膜された後、パーフルオロポリエーテル基を主鎖中に有する単分子フッ素材料を揮発性溶剤に溶解したものを使用して、前記フッ化炭素鎖を有するポリマーの上から重ねて単分子フッ素材料を成膜した。
撥液層成膜後のモールドの側壁部に硬化前の硬化性組成物(レジスト)を滴下し、その接触角を測定したところ、接触角は73°で、十分な撥液性を示した。接触角は株式会社マイクロジェット製のDropMeasure-1000を用いて、測定を行った。
また撥液層成膜後のモールドの表面を観察し、メサ部側壁部に成膜されている撥液膜に剥がれや異物がないことを確認した。
<実施形態のまとめ>
本明細書の開示は、インプリント装置、インプリント方法、および物品製造方法を含む。
(項目1)
撥液化処理されたインプリントモールドの製造方法であって、
インプリントモールドの表面にフッ化炭素鎖を有するポリマーの層を形成する第1の工程と、
前記ポリマーの層上に単分子フッ素材料を供給する第2の工程と、
を有することを特徴とする撥液化処理されたインプリントモールドの製造方法。
(項目2)
前記インプリントモールドは、
主面を有する基体と、前記主面に設けられたメサ部とを有し、前記メサ部における頂面に、硬化性組成物と接触する凹凸パターンが形成されている項目1に記載の製造方法。
(項目3)
少なくとも前記メサ部の側面に前記ポリマーの層を形成する項目2に記載の製造方法。
(項目4)
前記メサ部の頂面の凹凸パターンが形成されている領域は前記ポリマーの層を形成しない項目3に記載の製造方法。
(項目5)
前記第1の工程は、フッ化炭素鎖を有するポリマーを含む溶液を塗布する工程であり、
前記第2の工程は、前記ポリマーの層上に単分子フッ素材料を含む溶液を塗布する工程である項目1から4のいずれか一項に記載の製造方法。
(項目6)
前記第1の工程は、フッ化炭素鎖を有するポリマーを含む溶液を塗布して前記メサ部の側面にポリマーの連続膜を形成する工程であり、
前記第2の工程は、前記ポリマーの膜上に単分子フッ素材料を含む溶液を塗布して積層膜を形成する工程である項目3から5のいずれか一項に記載の製造方法。
(項目7)
前記フッ化炭素鎖を有するポリマーが、炭素数が4~8のパーフルオロアルキル基を側鎖に有するアクリル系ポリマー、であることを特徴とする項目1から6のいずれか一項に記載の製造方法。
(項目8)
前記単分子フッ素材料が、パーフルオロポリエーテル基を主鎖中に有するフッ素材料である項目1から7のいずれか一項に記載の製造方法。
(項目9)
前記メサ部の側面に形成された層の硬化性組成物に対する接触角が、70°以上100°未満であることを特徴とする項目3から8のいずれか一項に記載の製造方法。
(項目10)
前記第2の工程における前記単分子フッ素材料の塗布は、前記メサ部の角部において行われることを特徴とする項目6から9のいずれか一項に記載の製造方法。
(項目11)
インプリントモールドの表面に撥液層を形成する形成方法であって、
前記表面にフッ化炭素鎖を有するポリマーの層を形成する第1の工程と、
前記ポリマーの層上に単分子フッ素材料を供給する第2の工程と、
を有することを特徴とする撥液層の形成方法。
(項目12)
主面を有する基体と、前記主面に設けられたメサ部とを有し、該メサ部における頂面に、硬化性組成物と接触する凹凸パターンが形成されたインプリントモールドを撥液化するモールド撥液化装置であって、
モールドを支持するステージと、
前記モールドに撥液材を供給する供給ヘッドと、
前記ステージ及び前記供給ヘッドを相対移動させる移動機構と、
前記供給ヘッドが前記メサ部の側面に前記撥液材を供給するように前記供給ヘッド及び前記移動機構を制御する制御部と、を有し、
前記供給ヘッドが、フッ化炭素鎖を有するポリマーを含む溶液と、単分子フッ素材料を含む溶液とを塗布可能に構成されている
ことを特徴とするモールド撥液化装置。
(項目13)
前記供給ヘッドによる前記単分子フッ素材料の供給は、前記メサ部の角部にのみ行われることを特徴とする項目12に記載のモールド撥液化装置。
101 モールド
101a メサ部(凸状のパターン形成部)
101b インプリント面の微細な凹凸パターン
101c ベース部
101d メサ側壁部
101e 第一面
101f 第二面
101g インプリント面
102 ステージ
103 供給ヘッド
104 移動機構
106 ウエハ
107 硬化性組成物
107a 硬化性組成物パターン
108 撥液層
109 処理室
110 タンク
111 制御部
112 フィルタ装置
113 排気口
201 基板
202 硬化性組成物
203 液滴の拡がる方向
204 モールド
205 照射光
206 パターン形状を有する硬化膜
207 残膜

Claims (13)

  1. 撥液化処理されたインプリントモールドの製造方法であって、
    インプリントモールドの表面にフッ化炭素鎖を有するポリマーの層を形成する第1の工程と、
    前記ポリマーの層上に単分子フッ素材料を供給する第2の工程と、
    を有することを特徴とする撥液化処理されたインプリントモールドの製造方法。
  2. 前記インプリントモールドは、
    主面を有する基体と、前記主面に設けられたメサ部とを有し、前記メサ部における頂面に、硬化性組成物と接触する凹凸パターンが形成されている請求項1に記載の製造方法。
  3. 少なくとも前記メサ部の側面に前記ポリマーの層を形成する請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記メサ部の頂面の凹凸パターンが形成されている領域は前記ポリマーの層を形成しない請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記第1の工程は、フッ化炭素鎖を有するポリマーを含む溶液を塗布する工程であり、
    前記第2の工程は、前記ポリマーの層上に単分子フッ素材料を含む溶液を塗布する工程である請求項1に記載の製造方法。
  6. 前記第1の工程は、フッ化炭素鎖を有するポリマーを含む溶液を塗布して前記メサ部の側面にポリマーの連続膜を形成する工程であり、
    前記第2の工程は、前記ポリマーの膜上に単分子フッ素材料を含む溶液を塗布して積層膜を形成する工程である請求項3に記載の製造方法。
  7. 前記フッ化炭素鎖を有するポリマーが、炭素数が4~8のパーフルオロアルキル基を側鎖に有するアクリル系ポリマー、であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  8. 前記単分子フッ素材料が、パーフルオロポリエーテル基を主鎖中に有するフッ素材料である請求項1に記載の製造方法。
  9. 前記メサ部の側面に形成された層の硬化性組成物に対する接触角が、70°以上100°未満であることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  10. 前記第2の工程における前記単分子フッ素材料の塗布は、前記メサ部の角部において行われることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
  11. インプリントモールドの表面に撥液層を形成する形成方法であって、
    前記表面にフッ化炭素鎖を有するポリマーの層を形成する第1の工程と、
    前記ポリマーの層上に単分子フッ素材料を供給する第2の工程と、
    を有することを特徴とする撥液層の形成方法。
  12. 主面を有する基体と、前記主面に設けられたメサ部とを有し、該メサ部における頂面に、硬化性組成物と接触する凹凸パターンが形成されたインプリントモールドを撥液化するモールド撥液化装置であって、
    モールドを支持するステージと、
    前記モールドに撥液材を供給する供給ヘッドと、
    前記ステージ及び前記供給ヘッドを相対移動させる移動機構と、
    前記供給ヘッドが前記メサ部の側面に前記撥液材を供給するように前記供給ヘッド及び前記移動機構を制御する制御部と、を有し、
    前記供給ヘッドが、フッ化炭素鎖を有するポリマーを含む溶液と、単分子フッ素材料を含む溶液とを塗布可能に構成されている、
    ことを特徴とするモールド撥液化装置。
  13. 前記供給ヘッドによる前記単分子フッ素材料の供給は、前記メサ部の角部にのみ行われることを特徴とする請求項12に記載のモールド撥液化装置。
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