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JP2025156453A - ジヒドロオロト酸オキシゲナーゼの阻害剤としての三置換ベンゾトリアゾール誘導体の使用方法 - Google Patents

ジヒドロオロト酸オキシゲナーゼの阻害剤としての三置換ベンゾトリアゾール誘導体の使用方法

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JP2025156453A
JP2025156453A JP2025128059A JP2025128059A JP2025156453A JP 2025156453 A JP2025156453 A JP 2025156453A JP 2025128059 A JP2025128059 A JP 2025128059A JP 2025128059 A JP2025128059 A JP 2025128059A JP 2025156453 A JP2025156453 A JP 2025156453A
Authority
JP
Japan
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cancer
compound
alkyl
formula
lymphoma
Prior art date
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Pending
Application number
JP2025128059A
Other languages
English (en)
Inventor
ネロール カヴィタ
ホサハッリ スブラマンヤ
Original Assignee
アウリジーン オンコロジー リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アウリジーン オンコロジー リミテッド filed Critical アウリジーン オンコロジー リミテッド
Publication of JP2025156453A publication Critical patent/JP2025156453A/ja
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Abstract

【課題】ジヒドロオロト酸オキシゲナーゼの阻害剤としての三置換ベンゾトリアゾール誘導体の使用方法の提供。
【解決手段】本発明は、対象におけるがんを処置するための方法、および腫瘍成長、転移、または腫瘍もしくはがん細胞のジヒドロオロト酸オキシゲナーゼ酵素活性を阻害するための方法を提供する。式(I)を有する少なくとも1種の三置換ベンゾトリアゾール誘導体が対象に投与され、またはがん細胞と接触させられる。式(I)の化合物および薬学的に許容されるその塩は、本明細書において与えられる意味を有する置換基R、RおよびRを有する。
【選択図】なし

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2018年2月20日に出願された米国特許出願第15/899,707号および2017年4月24日に出願され、現在米国特許第9,937,155号である米国特許出願第15/494,820号への優先権を主張し、それらの両方は、その全体が本明細書において参考として援用される。
本発明は、ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼの阻害剤である式(I)の新規な三置換ベンゾトリアゾール誘導体に関する。特に、本発明は、DHODH酵素活性を阻害する新規な化合物、それらの製造方法およびそれらを含有する医薬組成物、ならびに疾患または障害における処置および予防のためのそれらの使用、特にDHODHの阻害に利点がある疾患または障害におけるそれらの使用を指す。
DHODHは、デノボピリミジンヌクレオチド生合成経路におけるステップの1つを触媒するタンパク質である。(Greeneら、Biochem Pharmacol 1995年、50巻:861~7頁;Davis J.Pら、FASEB J 1996年、10巻(6号):Abst C23)。DHODHは、その経路における唯一の酸化/還元反応を触媒し、そのステップは、フラビン補因子および電子受容体の助けによりDHO(ジヒドロオロト酸)をオロト酸に変換するステップである。ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼの阻害剤は、化学療法剤として、より広範な適用を有することが見出されている。(Kenslerら、1989年、Design of Enzyme Inhibitors as Drugs;Sandler, M.、およびSmith, H. J.編、379~401頁、Oxford Univ Press、Oxford England;Codyら、Am. J. Clin. Oncol. 16巻、526~528頁(1993年))。
DHODH阻害剤の一例として、キノリン誘導体であるブレキナル(6-フルオロ-2-(2’-フルオロ[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-3-メチル-4-キノリンカルボン酸)は、L1210マウス白血病に対して抗がん活性を示す(Andreson LW.ら、Cancer Commun. 1989年;1巻(6号)、381~7頁;Chen SF.ら、Cancer Res. 1986年、10月;46巻(10号):5014~9頁)。またブレキナルは、ウリジンヌクレオチドプールの組織特異的モジュレーションによって、マウスモデル結腸38腫瘍における5-フルオロウラシル抗腫瘍活性を増強することが示されている。(G Pizzornoら、Cancer Res. 1992年、4月1日;52巻:1660~5頁)。
DHODH阻害剤はまた、ウイルス媒介性疾患の処置において有用であり得る(US6,841,561を参照されたい)。さらに、DHODHの阻害は、移植片拒絶、関節リウマチ、乾癬ならびに自己免疫疾患を処置するための有望な標的となることが公知である(Kovarik, J. M.ら、Expert Opin. Emerg. Drugs 2003年、8巻、47頁;Allison, A.C. Transplantation Proc.(1993年)25巻(3号)増刊2、8~18頁);Makowka, L.、Immunolog Rev.(1993年)136巻、51~70頁;Davis J.Pら、Biochemistry 1996年、35巻:1270~3頁)。
周知のDHODH阻害剤であるレフルノミドは、イソオキサゾールクラスの低分子量薬物として現在市販されており(EP0527736、JP1993506425、JP1999322700、JP1999343285、US5494911、US5532259、WO19991017748を参照されたい)、関節リウマチの処置において使用されている合成薬物であり、炎症性腸疾患および慢性同種移植片拒絶の処置における使用についても現在評価段階にある。
レフルノミドは、in vivoで、その活性な代謝産物であるテリフルノミドに急速に転換されるが、テリフルノミドは、完全には理解されていない機序を介して、その抗炎症、抗増殖および免疫抑制効果を発揮する。テリフルノミドは、in vivoでのタンパク質チロシンキナーゼの潜在的な阻害剤であるだけでなく、100~1,000倍強いDHODHの阻害剤である(Davis J.Pら、FASEB J、1996年、10巻(6号): Abst C23;Davis J.Pら、Biochemistry 1996年、35巻:1270~3頁)。
自己免疫疾患および関連疾患に冒されている患者数は増加しているが、このような疾患をより有効に処置することができる新しい薬物への必要性は満たされていない。依然として、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、多発性硬化症、I型糖尿病、炎症性腸疾患、胆汁性肝硬変、ぶどう膜炎、ならびに他の障害、例えばクローン病、潰瘍性大腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、乾癬、自己免疫性筋炎、ウェゲナー肉芽腫症、魚鱗癬、グレーブス眼症、アトピー性皮膚炎および喘息を含む、多種多様な自己免疫性および慢性炎症性疾患においてさらに有用な免疫抑制剤が、決定的に必要である。またこれらの免疫抑制剤は、単独で、または当業者に周知の抗腫瘍化合物と組み合わせて、がん、リンパ腫および白血病の処置のための化学療法レジメンの一部として有用であり得る。
Greeneら、Biochem Pharmacol 1995年、50巻:861~7頁
本発明は、このような処置を必要とする対象におけるがんを処置するための方法を対象とする。一実施形態では、がんは、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、B-前リンパ球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、肺がん、乳がん、トリプルネガティブ乳がん、メラノーマ、膠芽腫、前立腺がん、結腸がん、膵臓がん、骨がん、頭頸部がん、皮膚がん、皮膚または眼内 悪性子宮内膜(cutaneous or intraocular malignant endometrium)、子宮頸癌、膣癌、外陰部癌、食道がん、小腸がん、内分泌系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織の肉腫、尿道がん、陰茎がん、小児期の固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫 膀胱がん、腎臓または尿管のがん、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、腫瘍血管新生、脊髄軸腫瘍(spinal axis tumor)、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮がん、扁平上皮がん、T細胞リンパ腫、環境誘発性がん、およびPTEN変異がんから選択される。別の実施形態では、がんは、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、B-前リンパ球性白血病、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、トリプルネガティブ乳がん、メラノーマ、前立腺がん、および食道がんから選択される。該方法は、対象に、治療有効量の式(I)
による少なくとも1種の化合物または薬学的に許容されるその塩を1回または複数回投与するステップを含む。この構造において、環中の点線[....]は、任意の安定な組合せで存在し得る任意選択の結合(optional bond)を表すことができる。Rは、水素およびアルキルであり得る。Rは、-A-Rであり得る。Aは、アリーレンまたは四置換アリーレンであり得、置換基は、ハロゲンである。Rは、ヒドロキシおよびアミノであり得る。Rは、必要に応じて置換されているアリールおよび必要に応じて置換されているヘテロアリールであり得る。任意選択の置換基は、1つまたは複数のRであり得る。Rは、アルキルおよび-(CHN(R)Rであり得る。RおよびRは、独立に、水素、アルキルおよび-C(O)アルキルであり得、または、代わりにRおよびRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、OおよびNから独立に選択される0~2個の追加のヘテロ原子を含有する、必要に応じて置換されている4~6員のヘテロシクリルを形成することができ、任意選択の置換基は、アルキルであり、「n」は、0および1の整数であり得る。
本発明はまた、対象における腫瘍細胞の成長および/または転移を阻害するための方法を対象とする。該方法は、対象に、治療有効量の式(I)
による少なくとも1種の化合物または薬学的に許容されるその塩を1回または複数回投与するステップを含む。この構造において、環中の点線[....]は、任意の安定な組合せで存在し得る任意選択の結合を表すことができる。Rは、水素およびアルキルであり得る。Rは、-A-Rであり得る。Aは、アリーレンまたは四置換アリーレンであり得、置換基は、ハロゲンである。Rは、ヒドロキシおよびアミノであり得る。Rは、必要に応じて置換されているアリールおよび必要に応じて置換されているヘテロアリールであり得る。任意選択の置換基は、1つまたは複数のRであり得る。Rは、アルキルおよび-(CHN(R)Rであり得る。RおよびRは、独立に、水素、アルキルおよび-C(O)アルキルであり得、または、代わりにRおよびRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、OおよびNから独立に選択される0~2個の追加のヘテロ原子を含有する、必要に応じて置換されている4~6員のヘテロシクリルを形成することができ、任意選択の置換基は、アルキルであり、「n」は、0および1の整数であり得る。
本発明は、さらに、腫瘍細胞におけるジヒドロオロト酸(dihydrorotate)オキシゲナーゼ酵素活性を阻害するための方法を対象とする。該方法は、腫瘍細胞を、治療有効量の式(I)
による少なくとも1種の化合物または薬学的に許容されるその塩と1回または複数回接触させるステップを含む。この構造において、環中の点線[....]は、任意の安定な組合せで存在し得る任意選択の結合を表すことができる。Rは、水素およびアルキルであり得る。Rは、-A-Rであり得る。Aは、アリーレンまたは四置換アリーレンであり得、置換基は、ハロゲンである。Rは、ヒドロキシおよびアミノであり得る。Rは、必要に応じて置換されているアリールおよび必要に応じて置換されているヘテロアリールであり得る。任意選択の置換基は、1つまたは複数のRであり得る。Rは、アルキルおよび-(CHN(R)Rであり得る。RおよびRは、独立に、水素、アルキルおよび-C(O)アルキルであり得、または、代わりにRおよびRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、OおよびNから独立に選択される0~2個の追加のヘテロ原子を含有する、必要に応じて置換されている4~6員のヘテロシクリルを形成することができ、任意選択の置換基は、アルキルであり、「n」は、0および1の整数であり得る。
図1は、本発明の化合物1による成長阻害に対する、造血(hemapoietic)および非造血起源の約400のヒトのがん株のパネルの感受性を示す。灰色の丸印は、感受性が高い(≧75%の最大成長阻害およびGI50値<1.5μMを示す)としてスコア化した細胞株を表す。 図2は、本発明の化合物1による成長阻害に対する、ヘム系列のヒトのがん株のさらなるパネルの感受性を示す。 図3は、表記のがん株に対する10μMの化合物の細胞傷害効果をレスキューする、生理的(5μM)および超生理学的(25μM、100μM)濃度の外因性ウリジンの能力を示す。 図4Aは、様々な濃度の化合物1に対するMV411、Kasumi-1、THP-1、DB、ToledoおよびWSU-DLCL2細胞株の相対的成長速度対濃度感受性プロファイルを示す。 図4Bは、様々な濃度のシタラビンに対するMV411、Kasumi-1、THP-1、DB、ToledoおよびWSU-DLCL2細胞株の相対的成長速度対濃度感受性プロファイルを示す。 図4Cは、様々な濃度のドキソルビシンに対するMV411、Kasumi-1、THP-1、DB、ToledoおよびWSU-DLCL2細胞株の相対的成長速度対濃度感受性プロファイルを示す。 図5Aは、14日間の過程にわたって測定した、未処置のままにした場合(ビヒクル)または100mg/kgの化合物1でBID処置した場合のCB17 SCIDマウスにおけるMOLM-13腫瘍成長曲線を示す。 図5Bは、研究の終わりの最終投薬後の表記の時点における、CB17 SCIDマウスの血漿および埋め込まれたMOLM-13腫瘍における化合物1の薬物動態プロファイル(投与量=100mg/kg、BID)を示すグラフである。 図5Cは、研究の終わりの最終投薬後12時間の過程にわたって測定した、未処置(ビヒクル)MOLM-13腫瘍および化合物1で処置した腫瘍におけるDHOレベルを示す。 図5Dは、研究の終わりの最終投薬後12時間の過程にわたって測定した、未処置(ビヒクル)MOLM-13腫瘍および化合物1で処置した腫瘍におけるウリジンレベルを示す。 図6Aは、未処置のままにした場合(ビヒクル)または100mg/kgの化合物1でBID処置した場合の、CB17 SCIDマウスにおける患者由来のAML_1腫瘍成長曲線を示す。 図6Bは、未処置のままにした場合(ビヒクル)または100mg/kgの化合物1でBID処置した場合の、CB17 SCIDマウスにおける患者由来のAML_2腫瘍成長曲線を示す。 図6Cは、未処置のままにした場合(ビヒクル)または100mg/kgの化合物1でBID処置した場合の、CB17 SCIDマウスにおける患者由来のAML_3腫瘍成長曲線を示す。 図6Dは、未処置のままにした場合(ビヒクル)または100mg/kgの化合物1でBID処置した場合の、CB17 SCIDマウスにおける患者由来のAML_4腫瘍成長曲線を示す。 図6Eは、未処置のままにした場合(ビヒクル)または100mg/kgの化合物1でBID処置した場合の、CB17 SCIDマウスにおける患者由来のAML_5腫瘍成長曲線を示す。 図7Aは、未処置のままにした場合(ビヒクル)または100mg/kgの化合物1でBID処置した場合の、CB17 SCIDマウスにおける、患者由来のDLBCL_1(トリプルヒットモデル)腫瘍成長曲線を示す。 図7Bは、未処置のままにした場合(ビヒクル)または100mg/kgの化合物1でBID処置した場合の、CB17 SCIDマウスにおける患者由来のDLBCL_2腫瘍成長曲線を示す。 図8は、様々な濃度の化合物1で96時間処置した、OCILY18、SC-1およびCARNAVALダブルヒットびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)細胞株の相対的成長速度を示す曲線である。 図9Aは、すべて14日間の過程にわたって測定した、未処置のままにした場合(ビヒクル)または10mg/kgの化合物1、BID、30mg/kgの化合物1、BID、100mg/kgの化合物1、BID、および200mg/kgの化合物1、QDで処置した場合の、CB17 SCIDマウスにおけるOCILY-19ダブルヒットびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)腫瘍成長曲線を示す。 図9Bは、研究の終わりの最終投薬後の表記の時点における、CB17 SCIDマウスの血漿における、図9Aに記載される投与量で投与した化合物1の薬物動態プロファイルを示す。 図9Cは、研究の終わりの最終投薬後12時間の過程にわたって測定した、未処置(ビヒクル)OCILY-19腫瘍および表記の用量の化合物1で処置した腫瘍におけるDHOレベルを示す。 図9Dは、研究の終わりの最終投薬後12時間の過程にわたって測定した、未処置(ビヒクル)OCILY-19腫瘍および表記の用量の化合物1で処置した腫瘍におけるウリジンレベルを示す。 図10は、様々な濃度の化合物1で96時間処置した、DU4475トリプルネガティブ乳がん株の相対的成長速度を示す曲線である。
一実施形態では、本発明は、ジヒドロオロト酸オキシゲナーゼ阻害剤としての三置換ベンゾトリアゾール誘導体を提供する。
これらの誘導体は、自己免疫性および炎症性障害、例えば多発性硬化症、関節リウマチおよびがんのような疾患の処置における医薬品として有用である。
特定の一実施形態では、本発明は、式(I)
[式中、
環中の点線[....]は、任意の安定な組合せ中に存在し得る任意選択の結合を表し、Rは、水素およびアルキルから選択され、
は、-A-Rであり、
Aは、アリーレンまたは四置換アリーレンであり、置換基はハロゲンであり、
は、ヒドロキシおよびアミノから選択され、
は、必要に応じて置換されているアリールおよび必要に応じて置換されているヘテロアリールから選択され、任意選択の置換基は、1つまたは複数のRから選択され、
は、アルキルおよび-(CHN(R)Rから選択され、
およびRは、独立に、水素、アルキルおよび-C(O)アルキルから選択され、
あるいはRおよびRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、OおよびNから独立に選択される0~2個の追加のヘテロ原子を含有する必要に応じて置換されている4~6員のヘテロシクリルを形成することができ、任意選択の置換基は、アルキルであり、「n」は、0および1から選択される整数である]
の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくは薬学的に許容されるその位置異性体を提供する。
以下の実施形態は、本発明を例示するものであり、特許請求の範囲を、例示される具体的な実施形態に限定することを企図しない。
一実施形態によれば、具体的には、Rが、アルキルであり、特にアルキルが、メチルである、式(I)の化合物が提供される。
別の実施形態によれば、具体的には、Rが、-A-Rであり、-A-が、アリーレンおよび四置換アリーレンから選択される、式(I)の化合物が提供される。
前述の実施形態によれば、具体的には、Rが、
から選択される、式(I)の化合物が提供される。
前述の実施形態の1つによれば、具体的には、Rが、必要に応じて置換されているフェニルから選択され、任意選択の置換基が、メチル、アセチルアミノ、イソプロピルアミノメチル、メチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル、
から選択される、式(I)の化合物が提供される。
前述の実施形態の1つによれば、具体的には、Rが、2,5-ジメチル-1H-ピロールから選択される、式(I)の化合物が提供される。
さらに別の実施形態によれば、具体的には、Rが、-OHおよび-NHである、式(I)の化合物が提供される。
さらに別の特定の実施形態によれば、式(I)の化合物は、式(Ia)
[式中、点線[---]、R、RおよびRは、式(I)に記載されるものと同じである]
の化合物である。
さらに別の特定の実施形態によれば、式(I)の化合物は、式(Ib)
[式中、点線[---]、R、RおよびRは、式(I)に記載されるものと同じである]
の化合物である。
本発明の別の実施形態では、本発明は、式(I)の三置換ベンゾトリアゾール誘導体を調製するための方法を提供する。
式(I)の化合物のための手順は、本発明による化合物の製造方法に関与する様々な中間体の一般的合成を含めて、本明細書において以下に段階的に詳細に記載される。
さらに具体的に、本発明は、多発性硬化症のような障害、ならびに炎症性障害、関節リウマチおよびがんなどの他の疾患の処置においてジヒドロオロト酸オキシゲナーゼ酵素活性を阻害することによる、あらゆる比のその混合物を含む、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩またはその位置異性体を医薬品として使用することを提供する。
本発明の式(I)の三置換ベンゾトリアゾール誘導体は、ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ(DHODHまたはDHOD)酵素を阻害する治療的役割を有する。式(I)の化合物は、それに限定されるものではないが、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、多発性硬化症、I型糖尿病、炎症性腸疾患、胆汁性肝硬変、ぶどう膜炎、ならびに他の障害、例えばクローン病、潰瘍性大腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、乾癬、自己免疫性筋炎、ウェゲナー肉芽腫症、魚鱗癬、グレーブス眼症、アトピー性皮膚炎および喘息を含む自己免疫性および慢性炎症性疾患を処置および/または予防するのに有用であり得る。式(I)の化合物および関係式はまた、単独で、または当業者に周知の典型的な抗腫瘍化合物と組み合わせて、がん、リンパ腫および白血病の処置のための化学療法レジメンの一部として有用であり得る。
当業者が本発明の詳細な説明を理解するのを助けるために、本発明の範囲を制限することなく、以下の定義が提供される。
「アルキル」は、指定された数の炭素原子を含有する、直鎖または分岐鎖であり得る炭化水素鎖を指し、例えば、C~Cアルキル基は、その中に1~6個(両端を含む)の炭素原子を有することができる。C~CおよびC~Cアルキル基の例として、それに限定されるものではないが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、およびイソヘキシルが挙げられる。アルキル基は、非置換であってよく、または1つもしくは複数の適切な基で置換されていてよい。
「アミノ」は、-N-基を指し、前記基の窒素原子は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルまたは任意の適切な基に結合している。アミノ基の代表例として、それに限定されるものではないが、-NH、-NHCHおよび-NH-シクロプロピルが挙げられる。アミノ基は、非置換であってよく、または適切な基の1つもしくは複数で置換されていてよい。
「アリール」は、約6~14個の炭素原子の、必要に応じて置換されている単環式(monocylic)、二環式または多環式芳香族炭素環式環系を指す。C~C14アリール基の
例として、それに限定されるものではないが、フェニル、ナフチル、ビフェニル、アントリル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル、インダニル、ビフェニレニル、およびアセナフチルが挙げられる。アリール基は、非置換であってよく、または1つもしくは複数の適切な基で置換されていてよい。
「アリーレン」は、非置換であってよく、または1つもしくは複数の適切な基で置換されていてよい、6~14個の炭素原子を有する二価の単環式または二環式の、飽和、不飽和または芳香族炭素環式環を示す。
「ハロゲン」または「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を含む。
「ヒドロキシ」は、-OH基を指す。
「ヘテロシクリル」という用語は、「ヘテロシクロアルキル」および「ヘテロアリール」の定義を含む。「ヘテロシクロアルキル」という用語は、O、N、S、S(O)、S(O)、NHおよびC(O)から選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を有する、3~10員の非芳香族の、飽和または部分的に飽和の、単環式または多環式環系を指す。例示的なヘテロシクロアルキル基として、ピペリジニル(piperdinyl)、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,3-ジオキソラニル、1,4-ジオキサニル等が挙げられる。ヘテロシクロアルキル基は、非置換であってよく、または1つもしくは複数の適切な基で置換されていてよい。
「ヘテロアリール」は、酸素、硫黄および窒素から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する、不飽和の、単環式、二環式、または多環式芳香環系を指す。C~C10ヘテロアリール基の例として、フラン、チオフェン、インドール、アザインドール、オキサゾール、チアゾール、チアジアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、イミダゾール、N-メチルイミダゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピロール、N-メチルピロール、ピラゾール、N-メチルピラゾール、1,3,4-オキサジアゾール、1,2,4-トリアゾール、1-メチル-1,2,4-トリアゾール、1H-テトラゾール、1-メチルテトラゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾイミダゾール、N-メチルベンゾイミダゾール、アザベンゾイミダゾール、インダゾール、キナゾリン、キノリン、およびイソキノリンが挙げられる。二環式ヘテロアリール基には、フェニル、ピリジン、ピリミジンまたはピリダジン環が、環中に1個もしくは2個の窒素原子を有する、環中に1個の酸素もしくは1個の硫黄原子のいずれかと一緒に1個の窒素原子を有する、または1個のOもしくはS環原子を有する、5または6員の単環式ヘテロシクリル環に縮合している基が含まれる。ヘテロアリール基は、非置換であってよく、または1つもしくは複数の適切な基で置換されていてよい。
「ヘテロ原子」は、硫黄、窒素または酸素原子を指す。
「必要に応じて置換されているまたは置換されている」は、本明細書で使用される場合、必要に応じて置換されている基の少なくとも1つの水素原子が、適切な置換基、例えばそれに限定されるものではないが、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、オキソ(=O)、チオ(=S)、-N(C~Cアルキル)C(O)(C~Cアルキル)、-NHC(O)(C~Cアルキル)、-NHC(O)(シクロアルキル)、-NHC(O)(アリール)、-NHC(O)(ヘテロシクリル)、-NHC(O)(ヘテロアリール)、-NHC(O)H、-C(O)NH、-C(O)NH(C~Cアルキル)、-C(O)NH(シクロアルキル)、-C(O)NH(ヘテロシクリル)、-C(O)NH(ヘテロアリール)、-C(O)N(C~Cアルキル)(C~Cアルキル)、-S(O)NH(C~Cアルキル)、-S(O)NH(C~Cアルキル)、-S(O)NH(シクロアルキル)、-S(O)NH(シクロアルキル)、カルボキシ、-C(O)O(C~Cアルキル)、-C(O)(C~Cアルキル)、=N-OH、置換または非置換アルキル、置換または非置換ハロアルキル、置換または非置換アルコキシ、置換または非置換ハロアルコキシ、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、置換または非置換アリール、置換または非置換アリールアルキル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換シクロアルケニルアルキル、置換または非置換シクロアルケニル、置換または非置換アミノ、置換または非置換ヘテロアリール、置換または非置換ヘテロシクリル、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、置換または非置換複素環式環で置換されていることを意味する。
式(I)の化合物の下で与えられる定義の範囲から逸脱しない本発明の特定の化合物および式(I)から生じる特定の化合物は、式(I)の化合物に含まれる化合物の範囲全体を包含する、本明細書の以下の表にまとめられている。
または薬学的に許容されるその塩もしくは薬学的に許容されるその位置異性体。
さらに別の実施形態では、本発明は、炎症性障害および自己免疫疾患または過活動性免疫応答の処置において使用するための式(I)の化合物に関する。より好ましくは、本発明は、多発性硬化症、関節リウマチおよび移植片拒絶の処置のための式(I)の化合物の使用に関する。
本発明のさらなる実施形態は、あらゆる比のその混合物を含む、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその誘導体、塩および位置異性体の、医薬品としての使用を含む。
ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ関連障害の処置および/または予防のための医薬品を調製するための、あらゆる比のその混合物を含む、前述の化合物ならびに薬学的に使用できるその誘導体、塩および位置異性体の使用。
ジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ関連障害が、自己免疫性障害または過活動性免疫応答と関連する状態である、前述の化合物の使用。
免疫調節異常性の処置および/または予防のための医薬品を調製するための、あらゆる比のその混合物を含む、前述の化合物ならびに薬学的に使用できるその誘導体、塩および位置異性体の使用。
免疫調節異常性が、多発性硬化症または関節リウマチである、前述の化合物の使用。
がん疾患、炎症性腸疾患または関節リウマチの処置および予防のための医薬品を調製するための、前述の化合物の使用。
さらなる一実施形態では、本発明は、あらゆる比のその混合物を含む、式(I)による少なくとも1種の化合物ならびに/または薬学的に使用できるその誘導体、塩および位置異性体と少なくとも1種のさらなる活性成分とを含む医薬製剤に関する。
本発明はさらに、あらゆる比のその混合物を含む、式(I)による少なくとも1種の化合物ならびに/または薬学的に使用できるその誘導体、塩および位置異性体、最終的には1種のさらなる活性成分、ならびに賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
「薬学的に許容される塩」または「薬学的に許容される誘導体」という用語は、特にその塩形態が、以前使用されていた活性成分の遊離形態または活性成分の任意の他の塩形態と比較して、活性成分に改善された薬物動態特性を付与する場合、その塩の1つの形態の式(I)の化合物を含む活性成分を意味すると理解される。また、活性成分の薬学的に許容される塩形態は、以前は有していなかった望ましい薬物動態特性を、この活性成分に初めて提供することができ、さらにはその治療有効性に関して、体内のこの活性成分の薬力学に正の影響を有することができる。
用語「位置異性体(regioisomer)」または「位置異性体(regioisomers)」は、位置
または置換基が、親構造上の位置とは変わっている構造的異性体のカテゴリーである、位置異性体(positional isomer)を指す。本明細書における位置異性体という用語は、本来的に、式(I)の化合物の範囲から逸脱することなく、純粋な位置異性体、または2つもしくはそれよりも多いその位置異性体の混合物のいずれかとしてのあらゆる位置異性体を含む。本発明の化合物の位置異性体の医薬活性は異なり得るので、位置異性体を使用することが望ましい場合がある。これらの場合、位置異性体は、当業者に周知の方法によって中間体もしくは最終生成物のいずれかとして、可能な段階のいずれかにおいて分離することができ、または合成においてそのまま用いることもできる。式(I)の化合物の位置異性体は、以下の構造を指す。
医薬製剤は、任意の望ましい適切な方法を介して、例えば経口(頬側または舌下を含む)、直腸、経鼻、局所(頬側、舌下または経皮を含む)、膣または非経口(皮下、筋肉内、静脈内または皮内を含む)方法による投与に適合させることができる。このような製剤は、例えば、活性成分を賦形剤(複数可)またはアジュバント(複数可)と組み合わせることによって、薬学技術分野において公知のあらゆる方法を使用して調製することができる。
経口投与のために適合された医薬製剤は、例えば、カプセル剤もしくは錠剤、散剤もしくは顆粒剤、水性もしくは非水性液体中の液剤もしくは懸濁剤、食用フォームもしくは泡状食品、または水中油液体エマルジョンもしくは油中水液体エマルジョンなどの別個の単位として投与することができる。
例えば、錠剤またはカプセル剤として経口投与する場合、活性成分である構成成分は、経口で非毒性の薬学的に許容される不活性な賦形剤、例えば、例えば、エタノール、グリセロール、水などと組み合わせることができる。散剤は、化合物を適切な微細サイズに粉砕し、それを同様にして粉砕した医薬賦形剤、例えば食用炭水化物など、例えば、デンプンまたはマンニトールなどと混合することによって調製される。香味料、保存剤、分散剤および染料も同様に存在することができる。
カプセル剤は、前述の通り粉末混合物を調製し、成形されたゼラチンシェルにそれを充填することによって生成される。流動促進剤および滑沢剤、例えば、固体形態の高度分散ケイ酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたはポリエチレングリコールなどは、充填操作の前に粉末混合物に添加することができる。崩壊剤または可溶化剤、例えば、寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムなども同様に、カプセル剤を摂取した後の医薬品の利用性を改善するために添加され得る。
さらに、所望に応じてまたは必要に応じて、適切な結合剤、滑沢剤および崩壊剤、ならびに染料も同様に、混合物に組み込むことができる。適切な結合剤には、デンプン、ゼラチン、天然糖、例えば、グルコースまたはベータ-ラクトース、トウモロコシから作製された甘味剤など、天然および合成ゴム、例えば、アカシア、トラガカントなど、またはアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどが含まれる。これらの剤形において使用される滑沢剤には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が含まれる。崩壊剤には、それに限定されるものではないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム等が含まれる。錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、その混合物を造粒または乾燥圧縮し、滑沢剤および崩壊剤を添加し、その混合物全体を圧縮して錠剤を生成することによって製剤化される。粉末混合物は、前述の通り適切な方式で粉砕された化合物を希釈剤または基剤と混合し、必要に応じて結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチンまたはポリビニルピロリドンなど、溶解遅延剤、例えばパラフィンなど、吸収促進剤、例えば第四級塩など、および/または吸収剤(absorbant)、例えば、ベントナイト、カオリンま
たはリン酸二カルシウムなどと混合することによって調製される。粉末混合物は、それを、結合剤、例えばシロップ、デンプンペースト、アカディア(acadia)粘液もしくはセルロース溶液、またはポリマー材料などで湿潤させ、それをふるいにかけて圧縮することによって造粒され得る。造粒の代替として、粉末混合物を打錠機に通し、不均一形状の塊を得、それを、顆粒が形成されるまで破壊することができる。顆粒は、錠剤鋳型に粘着するのを防止するために、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油を添加することによって滑沢化され得る。次に、滑沢化された混合物を圧縮して、錠剤を得る。活性成分は、自由流動性の不活性な賦形剤と組み合わせ、次に、直接圧縮して造粒または乾燥圧縮ステップを行わずに錠剤を得ることもできる。セラック封止層、糖またはポリマー材料の層、およびワックスの光沢層からなる、透明または不透明な保護層が存在することができる。異なる投与量単位間を区別することができるように、これらのコーティングに染料を添加することができる。
経口液体、例えば、液剤、シロップ剤およびエリキシル剤などは、所与の量が、事前に指定された量の化合物を含むように、投与量単位の形態で調製され得る。シロップ剤は、化合物を適切な香味料と共に水溶液に溶解することによって調製することができ、一方、エリキシル剤は、非毒性のアルコール性ビヒクルを使用して調製される。懸濁剤は、化合物を非毒性のビヒクルに分散させることによって製剤化され得る。可溶化剤および乳化剤、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテルなど、防腐剤、フレーバー添加物、例えば、ペパーミント油もしくは天然の甘味剤もしくはサッカリンなど、または他の人工甘味剤等も同様に添加することができる。
経口投与のための投与量単位製剤は、所望に応じて、マイクロカプセルにカプセル化され得る。製剤は、例えば微粒子材料をコーティングする、または微粒子材料をポリマー、ワックス等に包埋することなどによって、放出を延長または遅延させるような方法で調製することもできる。
式(I)の新しい三置換ベンゾトリアゾール誘導体および薬学的に許容されるその塩およびその生理機能的誘導体およびその他の活性成分は、リポソーム送達系の形態、例えば、小型単層小胞、大型単層小胞および多層小胞などで投与することもできる。リポソームは、適切な脂質もしくはリン脂質またはその両方、例えば、例えば、コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンなどから形成され得る。
経皮投与に適合された医薬製剤は、レシピエントの上皮と長時間密着させるための独立の硬膏剤として投与され得る。したがって、例えば活性成分は、一般にPharmaceutical Research、3巻(6号)、318頁(1986年)に記載されている通り、イオン導入によって硬膏剤から送達され得る。
局所投与に適合された医薬化合物は、軟膏剤、クリーム剤、懸濁剤、ローション剤、散剤、液剤、ペースト剤、ゲル剤、スプレー剤、エアロゾル剤または油剤として製剤化され得る。
目または他の外部組織、例えば口および皮膚を処置するために、製剤は、好ましくは、局所用軟膏剤またはクリーム剤として適用される。軟膏を得るための製剤の場合、活性成分は、パラフィン系または水混和性のクリーム基剤のいずれかと共に用いることができる。あるいは、活性成分は、クリーム剤を得るために水中油クリーム基剤または油中水基剤を用いて製剤化され得る。
目への局所適用に適合された医薬製剤には、活性成分を適切な担体、特に水性溶媒に溶解または懸濁させた点眼剤が含まれる。
口内局所適用に適合された医薬製剤は、ロゼンジ剤、トローチ剤および含嗽剤を包含する。
直腸投与に適合された医薬製剤は、坐剤または浣腸剤の形態で投与され得る。
担体物質が固体である、経鼻投与に適合された医薬製剤は、例えば20~500ミクロンの範囲の粒径を有する粗粉末を含み、これは、鼻近くに保持された粉末を含有する容器から鼻から吸う方式で、すなわち鼻孔を介して急速に吸入することによって投与される。担体物質として液体を用いる鼻腔用スプレーまたは点鼻剤としての投与に適した製剤は、活性成分の水または油溶液を包含する。
吸入による投与に適合された医薬製剤は、微粒子粉塵またはミストを包含し、これは、様々なタイプの加圧ディスペンサーによって、エアロゾル、ネブライザーまたは吸入器を用いて作製することができる。
膣投与に適合された医薬製剤は、ペッサリー剤、タンポン剤、クリーム剤、ゲル剤、ペースト剤、フォーム剤またはスプレー製剤として投与され得る。非経口投与に適合された医薬製剤は、抗酸化剤、バッファ、静菌剤および製剤を処置されるレシピエントの血液と等張にするための溶質を含む水性および非水性の無菌注射液剤、ならびに懸濁媒体および増粘剤を含み得る水性および非水性の無菌懸濁剤を含む。製剤は、単回用量または多回用量容器、例えば封止アンプルおよびバイアルで投与することができ、使用直前に注射目的の無菌担体液体、例えば水を添加するだけで済むように、フリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存することができる。
処方に従って調製された注射液剤および懸濁剤は、滅菌散剤、顆粒剤および錠剤から調製され得る。
当然のことながら、製剤は、特に先に列挙した構成物に加えて、製剤の特定のタイプに関して当技術分野で通常の他の薬剤を含むこともでき、したがって、例えば経口投与に適した製剤は、香味料を含むことができる。
治療有効量の式(I)の化合物およびその他の活性成分は、例えば、動物の年齢および体重、処置を必要とする正確な疾患状態およびその重症度、製剤の性質、ならびに投与方法を含むいくつかの因子に応じて決まり、最終的には処置に当たる医師または獣医師によって決定される。しかし、化合物の有効量は、一般に、1日当たりレシピエント(哺乳動物)の体重1kgにつき0.1~100mgの範囲であり、特に典型的には、1日当たり体重1kgにつき1~10mgの範囲である。したがって、70kgの体重の成体哺乳動物のための1日当たりの実際の量は、通常70~700mgの間であり、この量は、1日当たりの個々の用量として投与することができ、または通常は毎日の総用量が同じになるように、1日当たりの一連の部分用量(例えば、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つなど)で投与することができる。塩または溶媒和物またはその生理機能的誘導体の有効量は、それ自体化合物の有効量の画分として決定することができる。
さらに別の実施形態では、本発明は、がんの処置を必要とする対象におけるがんを処置するための方法であって、対象に、治療有効量の本明細書に開示される少なくとも1種の化合物または薬学的に許容されるその塩を1回または複数回投与するステップを含む、方法に関する。
さらに別の実施形態では、本発明は、対象における腫瘍細胞の成長および/または転移を阻害するための方法であって、対象に、治療有効量の本明細書に開示される少なくとも1種の化合物または薬学的に許容されるその塩を1回または複数回投与するステップを含む、方法に関する。
さらに別の実施形態では、本発明は、腫瘍細胞におけるジヒドロオロト酸オキシゲナーゼ酵素活性を阻害するための方法であって、腫瘍細胞を、治療有効量の本明細書に開示される少なくとも1種の化合物または薬学的に許容されるその塩と1回または複数回接触させるステップを含む、方法に関する。この実施形態では、腫瘍細胞は、in vivo、ex vivoまたはin vitroで接触される。
本明細書に開示される化合物、薬学的に許容されるその塩および医薬製剤および組成物は、がんの処置を必要とする対象におけるがんを処置するのに有用である。それに伴って、腫瘍細胞成長および/もしくは転移またはその細胞におけるジヒドロオロト酸オキシゲナーゼ酵素活性は、阻害され得る。化合物および医薬組成物は、治療効果を達成するために、1回または複数回投与され得る。当技術分野で公知の通り、当業者は、処置される状態および処置を必要とする対象に応じて、用量、投与レジメンおよび投与経路を決定することが十分にできる。がんの代表例として、血液学的悪性腫瘍、例えば、それに限定されるものではないが、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、B-前リンパ球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、および慢性リンパ球性白血病が挙げられる。がんの代表例として、リンパ腫、例えば、それに限定されるものではないが、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、およびマントル細胞リンパ腫が挙げられる。がんの代表例として、固形がん、例えば、それに限定されるものではないが、肺がん、乳がん、トリプルネガティブ乳がん、メラノーマ、膠芽腫、前立腺がん、結腸がん、膵臓がん、骨がん、頭頸部がん、皮膚がん、皮膚または眼内 悪性子宮内膜、子宮頸癌、膣癌、外陰部癌、食道がん、小腸がん、内分泌系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織の肉腫、尿道がん、陰茎がん、小児期の固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫 膀胱がん、腎臓または尿管のがん、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、腫瘍血管新生、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮がん、扁平上皮がん、T細胞リンパ腫、アスベストによって誘発されたものを含む環境誘発性がん、およびPTEN変異がんが挙げられる。
さらなる一態様では、本発明は、式(I)の三置換ベンゾトリアゾール誘導体を調製するための方法に関する。
式(I)によるジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼ阻害剤は、以下の一般法および手順を使用して、容易に利用可能な出発材料から調製することができる。典型的なまたは好ましい実験条件(すなわち反応温度、時間、試薬のモル、溶媒等)が与えられる場合、別段指定されない限り、他の実験条件も使用できることを理解されよう。最適な反応条件は、使用される特定の反応物または溶媒と共に変わり得るが、このような条件は、日常的な最適化手順を使用して、当業者によって決定され得る。さらに、当業者は、詳細に記載される手順を利用することによって、本明細書において特許請求されるさらなる本発明の化合物を調製することができる。すべての温度は、別段の注記がない限り、摂氏度(℃)である。
さらなる一態様では、本発明の化合物は、このような化合物を構成する原子の1つまたは複数において不自然な割合の原子同位体を含有することもできる。例えば、本発明はまた、化合物の1つまたは複数の原子が、原子について自然に通常見出される主な原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられることを除いて、本明細書に列挙されるものと同一の本発明の同位体標識化変異体を包含する。特定される通り任意の特定の原子または元素のすべての同位体は、本発明の化合物およびそれらの使用の範囲に含まれることが企図される。本発明の化合物に組み込むことができる例示的な同位体として、水素、炭素、窒素、酸素、リン(phosphorous)、硫黄、フッ
素、塩素およびヨウ素の同位体、例えば、H(「D」)、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、32P、33P、35S、18F、36Cl、123Iおよび125Iが挙げられる。同位体標識された本発明の化合物は、一般に、本明細書の以下のスキームおよび/または実施例に開示されるものと類似の手順に従って、非同位体標識試薬を同位体標識試薬で置換することによって調製され得る。
以下の略語は、それぞれ以下の定義を指す。AcOH(酢酸)、ACN(アセトニトリル)、ATP(アデノシン(Adenoside)三リン酸)、BSA(ウシ血清アルブミン)、
CHCl(クロロホルム)、CsCO(炭酸セシウム)、DCM(ジクロロメタン)、DIPEA(ジイソプロピルエチルアミン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)、EDCI.HCl(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩)、EtN(トリエチルアミン)、EtOAc(酢酸エチル)、EtOH(エタノール)、HOBT(ヒドロキシベンゾトリアゾール)、HCl(塩化水素)、KCO(炭酸カリウム)、KOAc(酢酸カリウム)、min(分)、MeOH(メタノール)、MeI(ヨウ化メチル)、MgSO(硫酸マグネシウム)、NHCl(塩化アンモニウム)、NH(CO(炭酸アンモニウム)、Pd(dppf)Cl([1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロロパラジウム(II))、NaH(水素化ナトリウム)、NaNO(亜硝酸ナトリウム)、NaHCO(重炭酸ナトリウム)、PetEther(石油エーテル)、PBS(リン酸緩衝食塩水)、RT-室温(25℃~35℃)、TEA(トリエチルアミン)、TFA(トリフルオロ酢酸)、THF(テトラヒドロフラン)、t-BuOK(カリウムtert-ブトキシド)、TMSI(ヨウ化トリメチルシリル)、TLC(薄層クロマトグラフィー)、HO-水、mL-ミリリットル、hr/h-時間、N-直鎖状(Normality)、M-モル濃度、s-一重線、d-二重線、t-三重線、m-多重線
HNMR-プロトン核磁気共鳴、MS-質量分析法、LC-液体クロマトグラフィー、HPLC-高速液体クロマトグラフィー、J-カップリング定数、H-プロトン、MHz-メガヘルツ(周波数)、Hz-ヘルツ、ppm-百万分率、bs-広幅一重線、ES-エレクトロスプレー、Conc.-濃縮された、g-グラム、mmolまたはmM-ミリモル濃度、μM-マイクロモル濃度、nM-ナノモル濃度、UV-紫外線、℃-摂氏度、M-分子イオン、%-百分率、μ-ミクロン、およびδ-デルタ、anh.-無水、pH-水素ポテンシャル。
本発明の別の実施形態は、以下の実施例に記載され、スキーム-Iに一般化されている、式(I)の化合物を作製成するのに有用な方法を提供する。当業者は、スキームIが、本発明による式(I)の化合物および式(I)の化合物の薬学的に許容される塩を生成するために適合され得ることを認識されよう。ここで、すべての記号/変数は、別段指定されない限り、既に定義されている通りである。この方法は、スキーム-Iによって表される。
本発明の化合物を、スキーム-Iに例示される合成転換を使用して調製することができる。出発材料は、商業的に利用可能であり、本明細書に記載の手順によって、文献の手順によって、または有機化学の技術分野における当業者に周知の手順によって調製することができる。出発材料である5置換2,3-ジアミノ安息香酸メチルは、WO2010115736A2に記載されている手順によって調製される。
ステップ-a:化合物-iを、一般手順-Aを使用して、酸性媒体中で亜硝酸ナトリウムと反応させて、化合物-iiを得る。
ステップ-b:化合物-iiを、一般手順-Bに記載されるものなどの塩基条件下でヨウ化メチルを使用してさらにN-アルキル化して、式-iiiの化合物を得る。
ステップ-c:式-iiiの化合物を、一般手順-Cを使用して、塩基性媒体中で適切なパラジウム触媒の存在下でビスピナコレートジボランと反応させて、式-ivの化合物を得る。
ステップ-d:式-ivの化合物を、一般手順-Dに記載されるものなどの条件を使用して、適切なパラジウム触媒の存在下で置換アリールハライドで処理して、式-vの化合物を得る。
ステップ-e:あるいは、式-vの化合物は、一般手順-Dに記載されるものなどの適切な条件で、適切なボロン酸を使用することによって、式-iiiの化合物から調製することができる。
ステップ-f:得られた式-vの化合物を、一般手順-Fに記載されるものなどの塩基条件下で、エステル加水分解して、式(I)(式中、R=OH)の化合物を得る。
ステップ-g:式(I)のカルボン酸を、一般手順-Gに記載される条件を使用して塩化アンモニウムで処理して、それぞれの式(I)(式中、R=NH)の化合物を得た。
一般的合成法の前述の組が、式(I)による化合物および/または式(I)の化合物の合成に必要な中間体を得るために適用できない場合、当業者に公知の適切な調製方法が使用されるべきである。一般に、任意の個々の式(I)の化合物のための合成経路は、各分子の具体的な置換基、および必要な中間体の入手しやすさに応じて変わり、このような因子は、やはり当業者によって理解される。
本発明の化合物は、適切な溶媒の蒸発による結晶化によって、溶媒分子と共に単離され得る。塩基性中心を含有する、式(I)の化合物の薬学的に許容される酸付加塩は、従来の方式で調製することができる。例えば、遊離塩基の溶液は、そのままのまたは適切な溶液中のいずれかで適切な酸で処理することができ、得られる塩は、濾過または真空下での反応溶媒の蒸発のいずれかによって単離される。薬学的に許容される塩基付加塩は、式(I)の化合物の溶液を適切な塩基で処理することによって、類似の方式で得ることができる。両方のタイプの塩は、イオン交換樹脂技術を使用して形成または相互変換され得る。
以下の実施例のいくつかによって本発明を例示するが、それによって限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろ本発明は、本明細書において先に開示された一般的領域を包含する。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更および具体化を行うことができる。
概要
下記の実施例で提供されるMSデータを、以下の通り得た。質量スペクトル:LC/MS Waters ZMD(ESI)またはWaters Acquity SQD(ESI)。
下記の実施例で提供されるNMRデータを、以下の通り得た。H-NMR:Bruker DPX-300MHzまたはBruker DPX 400MHz。
下記の実施例で提供されるHPLCデータを、以下の通り得た。
条件A:Column Waters Xbridge(商標)C、50mm×4.6mm、流速2mL/分、HO中0.1%TFAからCHCN中0.07%TFAまでの8分勾配。
条件B:C18 BDS(4.6×250)mm、SC\244、流速0.7mL/分、HO中0.1%TFAからCHCNまでの10分勾配。
分取HPLC条件:Column-Zorbax Eclipse XDB C18 PrepHT(150×21.2mm、5μ);移動相:(A)0.01%TFAまたは0.1%TFA、(B)ACNまたはACN:MeOH(1:1)、流速:20ml/分。
分取HPLC精製は、別段報告されない限り、Sunfire Prep C18 OBDカラム19×100mm、5μmを備えたWaters製のmass directed autopurification Fractionlynxを用いて実施した。すべてのHPLC精製は、ACN/HOまたはACN/HO/HCOOH(0.1%)の勾配を用いて実施した。
本発明の化合物は、「Advanced Chemistry Development Inc.,ACD/Labs(7.00Release)」製品バージョン:7.10(2003年9月15日作製)のプログラムACD/Name Batchで使用される標準に従って命名されている。
式(I)の化合物のための手順は、本発明による化合物の製造方法に関与する様々な中間体の一般的合成を含む一般手順の下で、本明細書において詳細に記載される。
一般手順-A:置換[1,2,3]ベンゾトリアゾールの調製
酢酸中、6置換または置換ジアミノエステル(1~3当量)を含有するフラスコを、10~20分間、好ましくは10分間撹拌した後、これに水中(亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、好ましくは亜硝酸ナトリウム)(2.5~3.5、好ましくは2.5当量)を添加する。反応混合物を、1~2時間、好ましくは1時間、RTで撹拌する。分離された固体を、濾過および真空下での乾燥によって収集して、目的の生成物を得る。
一般手順-Aの例示的実施例
調製番号A.1:メチル6-ブロモ-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-4-カルボキシレートの合成
メチル2,3-ジアミノ-5-ブロモベンゾエート(1.0g、4.08mmol)(WO2010/115736A2を参照されたい)の酢酸(15mL)溶液を、RTで10分間撹拌した。水(2mL)中、亜硝酸ナトリウム(0.309g、4.48mmol)を添加し、反応混合物をRTで約30分間撹拌した。沈殿した固体を濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の生成物を得た(0.8g、77%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 16.19 (s, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.14 (s, 1H), 3.99 (s, 3H)およびLC-MS m/z:258(M+H)
一般手順-B:置換ベンゾトリアゾール(benzotrizoles)のN-アルキル化
撹拌した置換ベンゾトリアゾール-カルボキシレート誘導体(1当量)の有機溶媒(例えば、DMF、THF、ジオキサン、好ましくはDMF)溶液に、適切な塩基(例えば、KCO、CSCO、NaH等、好ましくはKCO 2~5当量、好ましくは2当量)を添加した後、アルキルハライド(2~5当量、好ましくは3当量)を添加する。反応混合物をRTで約1~10時間(好ましくは、3時間)撹拌する。反応混合物を氷冷水に注ぎ、分離された固体を濾過によって収集し、真空下で乾燥させる。位置異性体を、カラムクロマトグラフィーによって分離して、所望の生成物を得た。
一般手順-Bの例示的実施例
調製番号B.1:メチル5-ブロモ-1-メチル-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-7-カルボキシレート、メチル6-ブロモ-2-メチル-2H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-4-カルボキシレートおよびメチル6-ブロモ-1-メチル-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-4-カルボキシレートの合成
撹拌したメチル6-ブロモ-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-4-カルボキシレート(4.5g、17.5mmol、調製番号A.1)のDMF(25mL)溶液に、炭酸カリウム(4.85g、35.15mmol)を添加した後、ヨウ化メチル(7.48g、52.73mmol)を添加した。反応混合物をRTで1時間撹拌した。反応混合物を氷冷水(100mL)でクエンチし、分離された固体を濾過によって収集し、真空下で乾燥させた。得られた粗製化合物を、シリカゲル(100~200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって、ヘキサン中10%酢酸エチルを使用して精製して、異性体-I(B.1.a)(1.9g)、1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.40 (s,
1H), 8.22 (s, 1H), 4.57 (s, 3H), 4.01 (s, 3H)およびLC-MS m/z:272(M+2)を得、ヘキサン中15~20%酢酸エチルを使用して精製して、異性体-II(B.1.b)(1.4g)、1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.26 (s,
1H), 8.23 (s, 1H), 4.58 (s, 3H), 4.04 (s, 3H)およびLC-MS m/z:272.0(M+2)を得、ヘキサン中20~25%酢酸エチルを使用して精製して、異性体-III(B.1.c)(1.0g)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.67 (s, 1H), 8.13 (s, 1H), 4.45 (s, 3H), 3.96 (s, 3H)およびLC-M
S m/z:272.0(M+2)を得た。
一般手順-C:ボロン酸エステルの調製
ジオキサン中、アリールハロ誘導体(1.0~3.0当量、好ましくは1.0当量)、適切な無機塩基(例えば、KOACまたはNaCOまたはKCOまたはCsCO、好ましくはKOAC)、ビスピナコレートジボラン(1.0~3.0当量、好ましくは1.1当量)の混合物を、約10~15分間、窒素で脱気し、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.001~0.010当量、好ましくは0.05当量)を添加する。反応混合物を、還流温度において窒素下で約3時間~12時間(好ましくは、約6時間)撹拌する。反応混合物をRTに冷却し、減圧下で蒸発乾固させる。得られた残留物を、EtOAcに再溶解し、水およびブライン溶液で逐次的に洗浄する。有機溶液をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。生成物を、1種または複数の適切な溶媒からの結晶化もしくは摩砕によって、または分取HPLCもしくはフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。
一般手順-Cの例示的実施例
調製番号C.1:メチル1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-7-カルボキシレートの合成
ジオキサン(60mL)中、メチル5-ブロモ-1-メチル-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-7-カルボキシレート(1.0g、3.7mmol、調製番号B.1.a)、酢酸カリウム(0.627g、5.92mmol)、ビスピナコレートジボラン(0.93g、3.7mmol)の混合物を、窒素で約15分間脱気し、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.151g、0.018mmol)を添加した。反応混合物を、還流温度において窒素下で6時間撹拌した。反応混合物をRTに冷却し、減圧下で蒸発乾固させた。得られた残留物を、EtOAcに再溶解し、水およびブライン溶液で逐次的に洗浄し、濃縮した。得られた粗製化合物を、シリカゲル(60~120メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって、ヘキサン中30%酢酸エチルを使用して精製して、所望の生成物を得た(0.9g、77%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.46 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 4.59
(s, 3H), 3.94 (s, 3H), 1.35 (s, 12H)およびLC-MS m/z=318.
2(M+H)
一般手順Cを使用して合成した他の化合物は、表C.1に記載される。
一般手順-D:鈴木反応
アセトニトリルおよび水(8:2)の混合物を、窒素で約10~15分間脱気し、次に、適切な塩基(例えば、NaCOまたはKCOまたはCsCO、好ましくはNaCO)を添加した後、アリールブロモ誘導体(1.0~3.0当量、好ましくは1.0当量)および適切なボロン酸(1.0~3.0当量、好ましくは1.5当量)を添加する。反応混合物を、再び15分間脱気し、最後に[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.001~0.010当量、好ましくは0.05当量)を添加する。反応混合物を、還流温度において窒素下で約3時間~12時間(好ましくは、約4時間)撹拌する。反応混合物をRTに冷却し、減圧下で蒸発乾固させる。得られた残留物を、EtOAcで再溶解し、水およびブライン溶液で逐次的に洗浄する。有機溶液をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。生成物を、1種または複数種の適切な溶媒からの結晶化もしくは摩砕によって、または分取HPLCもしくはフラッシュクロマトグラフィーによって精製する。
一般手順-Dの例示的実施例
調製番号D.1:メチル1-メチル-5-(2’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-7-カルボキシレートの合成
アセトニトリル(80mL)および水(15mL)の混合物を、窒素で10分間脱気した。炭酸ナトリウム(2.74g、25.9mmol)を添加した後、メチル5-ブロモ-1-メチル-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-7-カルボキシレート(3.5g、12.9mmol)および4,4,5,5-テトラメチル-2-(2’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(3.81g、12.0mmol)(C.1.5)を添加した。反応混合物を、再び15分間脱気した。最後に、[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)-フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.526g、0.64mmol)を添加した。反応混合物を、還流温度において5時間、窒素下で撹拌した。反応混合物をRTに冷却し、減圧下で蒸発乾固させた。得られた残留物を、EtOAcに再溶解し、水およびブライン溶液で逐次的に洗浄し、濃縮した。得られた粗製化合物を、シリカゲル(60~120メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって、ヘキサン中30%酢酸エチルを使用して精製して、所望の生成物を得た(3.6g、77%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 8.52 (s, 1H), 8.31 (s, 1H), 7.76-7.74 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.48-7.46 (d, J=7.6, 2H), 7.31-7.28 (m, 4H), 4.63 (s, 3H), 4.08 (s, 3H), 2.34 (s, 3H)およびLC-MS m/z=358.2(M+H)
一般手順Dを使用して合成された他の化合物は、表D.1に記載される。
一般手順-E:還元的アミノ化
有機溶媒(例えば、DCM、THF、ACN、DMF、DCE、またはジオキサン)中、適切なアルデヒドおよびアミンの混合物を、室温で30分間~4時間撹拌する。得られる反応混合物を、0℃に冷却し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を少量ずつ添加した後、触媒量の酢酸を添加する。得られる反応混合物を、室温で2~4時間撹拌する。反応の進行を、TLCによってモニタリングし、反応混合物を、重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチする。さらにそれを、酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮して、目的の化合物を得る。必要に応じて、目的の化合物を、1種または複数種の適切な溶媒からの結晶化もしくは摩砕によって、または分取HPLCもしくはフラッシュクロマトグラフィーによって精製することができる。
一般手順-Eの例示的実施例
調製番号E.1:メチル1-メチル-5-(2’-(モルホリノメチル)-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-7-カルボキシレートの合成
メチル5-(2’-ホルミル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-1-メチル-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-7-カルボキシレート(0.300g、0.8mmol、D.1.8)およびモルホリン(0.070g、0.8mmol)のDCE(15mL)溶液を、30分間室温で撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.342g、1.6mmol)を添加した後、酢酸(0.2mL)を添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を、重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)でクエンチした。それを、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗製物を、精製なしに次のステップに進めた(0.200g)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.69 (s, 1H), 8.696 (s, 1H), 8.424-8.422 (d, J=8 Hz, 2H), 7.912-7.891 (d, J=8 Hz, 2H), 7.607 (m, 1H), 7.531-7.324 (m, 3H), 4.50 (s, 3H), 4.0 (s, 3H), 3.560 (m, 4H), 3.55 (s, 2H), 3.308 (m, 4H)およびLC-MS m/z=443.3(M+H)
一般手順-F:エステル加水分解
水性有機溶媒(例えば、THFまたはメタノール、1,4ジオキサン、好ましくは1,4ジオキサン)中、適切なアルキルエステルを含有するフラスコに、1.5当量の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、反応混合物を、1~8時間(好ましくは、4時間)還流させる。反応の完了を、TLCによってモニタリングする。過剰の溶媒を、真空下で除去し、溶液を10%HCl溶液で酸性にする。分離された固体を、濾過によって収集し、真空下で乾燥させて、目的のカルボン酸誘導体を得る。必要に応じて、目的の化合物を、1種または複数種の適切な溶媒からの結晶化もしくは摩砕によって、または分取HPLCもしくはフラッシュクロマトグラフィーによって精製することができる。
一般手順-Fの例示的実施例
実施例#1:1-メチル-5-(2’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-7-カルボン酸(化合物-1)の合成
撹拌したメチル1-メチル-5-(2’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-7-カルボキシレート(1.2g、3.361mmol、D.1)の1,4ジオキサン(15mL)溶液に、2NのNaOH水溶液(15mL)を添加した。反応混合物を4時間還流させた。反応の完了後、反応混合物を室温に冷却し、過剰の溶媒を減圧下で除去し、溶液を10%HCl溶液で酸性にした(pH約2)。分離された固体を、濾過によって収集し、真空下で乾燥させて、標題化合物をオフホワイトの固体として得た(1.1g、95%)。1H NMR (400 MHz,
DMSO-d6): δ 13.35 (bs, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.38 (s, 1H), 7.89-7.87
(d, J=8.0 Hz, 2H), 7.51-7.49 (d, J=8.4 Hz, 2H), 7.32-7.25 (m, 4H),
4.58 (s, 3H) 2.30 (s, 3H)およびLC-MS m/z=344.1(M+H)
一般手順-G:アミド形成
有機溶媒(例えば、DMF、THFまたはCHCl)中、適切なカルボン酸誘導体(1.0当量)を含有するフラスコに、EDCI.HCl(1.5当量)、HOBT(1.5当量)およびN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(3当量)を添加する。およそ25℃で約10分間撹拌した後、適切なアミン(1.5当量)を添加し、反応物を、さらに8~12時間(好ましくは、12時間)撹拌する。水を添加して分離した固体を、濾過によって収集し、真空下で乾燥させて、アミド誘導体を得る。必要に応じて、得られた化合物を、1種または複数種の適切な溶媒からの結晶化もしくは摩砕によって、または分取HPLCもしくはフラッシュクロマトグラフィーによって精製することができる。
一般手順-Gの例示的実施例
実施例#2:1-メチル-5-(2’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-7-カルボキサミド(化合物-2)の合成
DMF(3mL)中、1-メチル-5-(2’-メチル-[1,1’-ビフェニル]-4-イル)-1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール-7-カルボン酸(0.150g、0.43mmol、化合物-1)を含有するフラスコに、EDCI.HCl(0.100g、0.52mmol)、HOBT(0.070g、0.52mmol)およびN-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン(0.168g、1.31mmol)を添加した。混合物を、約25℃でおよそ10分間撹拌し、塩化アンモニウム(0.070g、1.31mmol)を添加した。次に、反応物を、さらに約12時間撹拌し、水(50mL)でクエンチした。分離された固体を濾過によって収集し、真空下で乾燥させて、所望の化合物をオフホワイトの固体として得た(0.08g、53%)。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.47 (s, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.90-7.88 (d, J=8.0 Hz, 2H), 7.51-7.49 (d, J=7.6 Hz, 2H),
7.35-7.27 (m, 4H), 4.61 (s, 3H), 2.30 (s, 3H)およびLC-MS m/z
=343.2(M+H)
以下の中間体を、一般手順-Cに記載されるものと類似の手順によって、反応物、試薬の量および反応条件に適切な変更を加えて調製した。化合物の生理化学的特徴は、本明細書の以下の表C.1にまとめられている。
以下の中間体を、一般手順-Dに記載されるものと類似の手順によって、反応物、試薬の量および反応条件に適切な変更を加えて調製した。化合物の生理化学的特徴は、本明細書の以下の表D.1.にまとめられている。
以下の化合物を、一般手順-E、FおよびGに記載されるものと類似の手順によって、反応物、試薬の量および反応条件に適切な変更を加えて調製した。化合物の生理化学的特徴は、本明細書の以下の表にまとめられている。
薬理学的活性
DHODH阻害性酵素活性の測定(in vitroアッセイ)
DHODH活性アッセイは、DHOの酸化およびその後のユビキノンの還元が、DCIP(2,6-ジクロロフェノール)の還元に化学量論的に等価である、共役酵素アッセイである。DCIPの還元には、610nmにおける吸光度減少が伴う。
溶液/試薬の調製:
緩衝液の調製:50mMのトリスHCl、150mMのKCl、およびpH8.0、0.8%トリトン。
緩衝液中20mMのL-ジヒドロオロト酸原液。
緩衝液中20mMの2,6-ジクロロインドフェノールナトリウム塩水和物原液。
緩衝液中20mMのデシルユビキノン原液。
DMSOをビヒクルとして使用。
手順
ジメチルスルホキシドまたは式(I)の化合物のDMSO溶液5μLを、96ウェルプレートのウェルに添加した。式(I)の化合物を、10μMで測定した。
タンパク質を緩衝液と共に添加して、DMSOを含む総体積が87μLになるようにした。化合物およびタンパク質を、混合した後室温で30分間インキュベートした。L-ジヒドロオロト酸の20mM溶液5μL、デシルユビキノンの2mM溶液5μLおよび2,6-ジクロロインドフェノールナトリウム塩水和物の2mM溶液3μLを、上記溶液に添加した(総アッセイ体積100μL)。混合物を2分間撹拌し、吸光度を、610ナノメートルにおいて10分ごとに記録した。阻害パーセントは、以下の通り算出する。
100*{(化合物を含有する反応のAbs610)-(陽性対照のAbs610
(酵素反応なしのAbs610)-(陽性対照のAbs610
化合物を含有する反応は、化合物、緩衝液、酵素および基質を有する
陽性対照は、DMSO、緩衝液、酵素および基質を含有する
酵素反応なしは、DMSO、緩衝液および基質を含有する
IC50の決定
調査すべき本発明の式(I)の選択された三置換ベンゾイミダゾールおよびベンゾトリアゾール誘導体の2mMのDMSO原液を調製した。その後、3分の1に希釈した。
式(I)の化合物の各原液5μLを、100μLのアッセイごとに使用した。したがって、緩衝液、タンパク質および基質を用いて作製する場合、2mM原液5μLから、式(I)の化合物の100μM溶液100μLが得られた。Ulrichら(2001年)Eur. J.
Biochem. 268巻、1861~1868頁も参照されたい。
本発明の選択化合物のIC50値を、以下の表に提供し、IC50値≦0.1μMを示す化合物を、「a」群に分け、0.101μM~1.0μMの範囲のIC50値を示す化合物を、「b」群に分け、IC50値>1.0μMを示す化合物を、「c」群に分けた。
細胞に基づく活性
Ramos増殖アッセイ(in vitroアッセイ)
細胞増殖アッセイは、細胞傷害アッセイまたは増殖アッセイにおいて生存細胞を定量するための高感度な方法である。XTT(2,3-ビス[2-メトキシ-4-ニトロ-5-スルホフェニル]-2H-テトラゾリウム-5-カルボキシアニリド内塩)系は、ミトコンドリアデヒドロゲナーゼを介して生細胞の活性を測定する手段である。生存細胞のミトコンドリアデヒドロゲナーゼは、XTTのテトラゾリウム環を開裂して、水溶液に可溶性である橙色のホルマザン(formazon)結晶を生成する。XTT溶液は、電子カップリング剤であるフェナジンメトサルフェート(PMS)を反応物に添加することによって増強される。生じる橙色は、450nmにおいて分光光度的に測定される。細胞数が増加または減少すると、形成されるホルマザンの量の付随する変化をもたらし、それは、試験材料によって引き起こされた細胞傷害度を示す。
溶液/試薬の調製
培地の調製
IMDM(イスコフ改変ダルベッコ培地)粉末17.7g、重炭酸ナトリウム1.5g、pH7.2~7.4をMiliQ水1Lに溶解し、1%ペニシリン(Pencilin)/ストレプトマイシンおよび10%FBSを添加した。
ハムF12粉末10.6g、重炭酸ナトリウム1.5g、pH7.2~7.4をMiliQ水1Lに溶解し、1%ペニシリン(Pencillin)/ストレプトマイシンを添加した。
DMSOをビヒクルとして使用した。
1×PBS(リン酸緩衝食塩水):5個のPBS錠剤(Sigma:カタログ番号P4417)をMiliQ水1Lに溶解した。
手順(IC50の決定)
Ramos細胞を、完全IMDM培地中1×10個の細胞/mlの密度に再懸濁させた。この細胞懸濁液95μLを96ウェルプレートに添加して、ウェル1個当たり約10,000個の細胞を播種した。プレートを、5%COの加湿雰囲気下で37℃において約1時間インキュベートした後、化合物を添加した。
試験化合物(表1を参照されたい)を、100%DMSOに溶解して、2/6/10/20mMの原液を作製した。必要な最終濃度の200倍濃度を、DMSOで調製した。次に、各濃度(200倍)10μLを、無血清ハムF12培地90μLで希釈して、培地中20倍の中間濃度を得た。このステップにおけるDMSO濃度は、10%である(中程度希釈物)。次に、各中程度希釈物5μLを、予め播種した96ウェルプレートに三つ組みで添加した。最終DMSO濃度は、実験ウェル中0.5%であった。0.5%DMSOで処理した細胞は、陽性対照としての役割を果たした。完全IMDM培地100μLは、データ分析のための培地ブランクとしての役割を果たした。1×PBS200μLを、アッセイプレートのすべてのコーナーウェルに添加した。次に、プレートを、5%COを含むインキュベーターで37℃において72時間インキュベートした。
終了日に、XTT溶液(ハムF12培地中25μMのPMSを補充した1mg/mlのXTT)100μlを、各ウェルに添加した。プレートを2時間インキュベートした。生成したホルマザンの量を、VICTOR X5マルチラベルプレートリーダーを使用して、450nmの波長においてプレートの吸光度を読み取ることによって決定した。IC50値を、細胞生存率を50%低減した濃度として決定し、曲線を、GraphPad Prism6.0を用いてプロットした。
阻害パーセントは、以下の通り算出する。
阻害パーセント(%)は、次式を使用してDMSO対照値を100%に正規化することによって算出した。
阻害%=100%-(Abs450試験化合物-ブランク)/(Abs450陽性対照-ブランク)*100
試験化合物は、細胞、試験化合物、IMDM培地および0.5%DMSOを含有する
陽性対照は、細胞、IMDM培地および0.5%DMSOを含有する
ブランクは、IMDM培地を含有する
化合物1による複数のヒトのがん細胞株のin vitro成長阻害
化合物1によるDHODHの阻害に対して特に感受性である腫瘍細胞サブセットを同定することを目的とした腫瘍細胞株パネルのスクリーニングを実施した。化合物1は、以下の構造式によって表される。
これらの細胞株を、合計72時間、化合物1で処置した。
図1および表1に示されている通り、72時間の処置後の腫瘍成長速度の評価によって、細胞株のある明確なサブセット(図1において灰色の点によって図示されている)が、化合物1に対して感受性であることが明らかになった。化合物1に対して高い感受性を示す細胞株の大部分は、造血性起源のものであるが、一部の固形腫瘍も、高い感受性を示した(表1)。図1を作製する目的のために、感受性の細胞株を、≧75%の最大成長阻害およびGI50値<1.5μMを示すものとして定義した。表1は、化合物1に対して感受性の細胞株の一部を、GI50値および最大成長応答と共に示す一覧である。100の最大阻害は、完全な成長阻害を表し、>100の最大阻害値は、細胞殺滅を表す。
フォローアップスクリーニングを、4日間の成長アッセイにおいて、ヘム系列の細胞株の拡張パネルで実施した。成長を、0日目および4日目にCell-Titer Glo測定によって評価した。図2に示されている通り、スクリーニングしたヘム株の25%(20/80)は、化合物1に対して感受性を示し、そのうち、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)株は、特に感受性であった(8/11または73%)。このフォローアップスクリーニングにおいて化合物1に対して中程度の感受性であった(>50%および<75%成長速度阻害と定義した)、または非感受性であった(<50%成長速度阻害と定義した)ヘム株のサブセットを、拡張成長アッセイに供して、処置時間の延長が、それらの感受性プロファイルをモジュレートするかどうかを評価した。具体的には、これらのヘム株を、化合物1の指定された濃度で3日間、前処置し、次に、標準の4日間の成長アッセイのために、新鮮な培地/薬物に再播種した。再試験したヘム株の大多数は、化合物1で7日間処置した後、化合物1に対して強力な感受性を示した(表2)。
化合物1によるがん細胞成長阻害はDHODHの阻害に起因する
DHODHは、ミトコンドリア内膜でジヒドロオロト酸をオロト酸に酸化する、デノボピリミジン生合成における第4のステップを触媒する。次に、オロト酸は、ホスホリボシルピロリン酸(PRPP)と結合して、オロチジン-5’-一リン酸(OMP)を形成する。ウリジン一リン酸(UMP)は、最終的にサイトゾル内のOMPから生成され、そこでそれは、RNA/DNA生合成のためのピリミジンを作製するため、ならびに膜生合成のためのタンパク質/脂質グリコシル化およびリン脂質生成などの他の重要な生合成機能のために利用される。
細胞成長/生存を損なう化合物1の効果が、DHODHの特異的阻害に起因することを確認するために、様々な量のウリジンを培地に補充して、細胞成長アッセイを実施した。培地を、生理的濃度(5μM)に近いウリジン濃度を補充すると、化合物1の作用が部分的にレスキューされ、一方、超生理学的濃度(25μMおよび100μM)によって、成長に対する化合物1の作用が10μMまで完全にレスキューされた。これらの結果は、成長に対する化合物1の作用が的確であることを示している(図3)。
化合物1の感受性プロファイルとシタラビンおよびドキソルビシンの感受性プロファイルの比較
ヘム株のサブセットに対する化合物1の感受性プロファイルを、ヘム悪性腫瘍の標準治療(SOC)として使用される他の薬剤の感受性プロファイルと比較した。化合物1は、その異なる作用機序と一致して、シタラビン(図4B)およびドキソルビシン(図4C)の感受性プロファイルとは異なる感受性プロファイル(図4A)を示した。
化合物1はAML異種移植モデルのDHODHをin vivoで有効に阻害し、腫瘍成長を妨害する
化合物1によるin vivo有効性研究を実施して、DHODHの妨害および腫瘍細胞成長阻害に対する効果のin vitroからin vivoへの置き換えを評価した。1×10個のMOLM-13細胞を、CB17 SCIDマウスの皮下に埋め込んだ。マウス(n=15/群)を、腫瘍が平均約150mmに達したら、ビヒクルまたは100mg/kgの化合物1によりBIDでPO処置した。研究の最後に、薬物動態(PK)および経路バイオマーカー分析のために、最終投薬後の指定された時点において組織を収集した。
100mg/kgにおいてBID投与した化合物1は、耐容性が良好で、MOLM-13急性骨髄性白血病(AML)異種移植モデルのほぼ完全な腫瘍成長阻害(TGI)をもたらした(図5A)。血漿および腫瘍において測定された薬物動態プロファイルは、12時間までに薬物濃度の低下を示し、BID投薬レジメンを裏付けている(図5B)。DHODH基質であるジヒドロオロト酸(DHO)の腫瘍レベルの劇的な増加によって、標的関与の明らかな証拠が観察された(図5C)。ベースラインDHOレベルは、定量限界未満であった(BQL<120ng/g)。腫瘍ウリジンプールも同時に、評価した時点に応じて、約60%まで低減した(図5D)。
化合物1は患者由来のAMLおよびDLBCL異種移植モデルのDHODHをin vivoで有効に阻害し、腫瘍成長を妨害する
次に、スクリーニングを、1群当たり少数のマウスを使用して実施して、AMLおよびDLBCL患者由来の異種移植モデルにおける化合物1の有効性を評価した。腫瘍担持マウス(n=3/群)を、ビヒクルまたは100mg/kgの化合物1によりBIDでPO処置した。
図6A~6Eおよび7A~7Bに示されている通り、化合物1の抗腫瘍活性が、試験したすべてのモデルで観察され、5つのAMLモデルのうち2つにおいて(すなわち、AML_2およびAML_5)および2つのDLBCLモデルのうち1つにおいて(DLBCL_1)、>60%のTGIであった。DLBCL_1モデルは、トリプルヒットDLBCLモデルとして特徴付けられる。
化合物1によるダブルヒットびまん性大細胞型B細胞リンパ腫のヒトのがん細胞株のin
vitro成長阻害
ダブルヒットDLBCLとしてクラス分けされた3つの患者由来のDBLCLリンパ腫細胞株、すなわちOCILY18、SC-1およびCARNAVALは、96時間の成長アッセイにおいて、化合物1による阻害に対して非常に感受性であることが見出された(図8)。
化合物1は患者由来のDLBCL異種移植モデルの腫瘍成長を有効に妨害する
化合物1によるin vivo腫瘍成長の強力な妨害が、OCILY-19びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)異種移植モデルにおいて観測された。7×10個のOCILY-19細胞を、CB17 SCIDマウスの皮下に埋め込んだ。マウス(n=15~18/群)を、腫瘍が平均約150mmに達したら、ビヒクルまたは化合物1の指定された用量/頻度で処置した。PKおよびバイオマーカー分析のために、最終投薬後の指定された時点において組織を収集した。
経路モジュレーションおよび腫瘍成長阻害の度合いは、用量およびスケジュールに依存することが実証された(図9A)。100mg/kgでのBIDの投薬レジメンは、10および30mg/kgでのBID用量アームと比較して優れた有効性をもたらし、このことは、腫瘍DHOのより高い上昇(図9C)、ならびに全腫瘍ウリジンプールの減少(図9D)と相関していた。200mg/kgにおけるQDのレジメンは、マウスにおける化合物1の半減期が短いことに起因して、100mg/kgでのBIDの投薬レジメンよりも有効でなく、その結果、QD投薬によるトラフ薬物濃度はより低かった(図9Bを参照されたい)。
化合物1による複数のヒトトリプルネガティブ乳がん細胞株のin vitro成長阻害
トリプルネガティブがん細胞株(TNBC)のパネルをスクリーニングして、TNBCのサブセットが、単剤としての化合物1による処置から潜在的に利益を得ることができるかどうかを評価した。化合物1による96時間の処置によって、DU4475の細胞生存率/成長が、ヘム起源の細胞株において観察されたものと同程度まで強く損なわれたが(図10を参照されたい)、他の4つのTNBC株(HCC1143、HCC38、BTS49およびHCC1806)は、試験した条件下で非感受性であった。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
対象における急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、B-前リンパ球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、肺がん、乳がん、トリプルネガティブ乳がん、メラノーマ、膠芽腫、前立腺がん、結腸がん、膵臓がん、骨がん、頭頸部がん、皮膚がん、皮膚または眼内 悪
性子宮内膜、子宮頸癌、膣癌、外陰部癌、食道がん、小腸がん、内分泌系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織の肉腫、尿道がん、陰茎がん、小児期の固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫 膀胱がん、腎臓または尿管のがん、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、腫瘍血管新生、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮がん、扁平上皮がん、T細胞リンパ腫、環境誘発性がん、およびPTEN変異がんから選択されるがんを処置する方法であって、前記対象に、治療有効量の、以下の構造式

[式中、
環中の点線[....]は、任意の安定な組合せ中に存在する任意選択の結合を表し、
は、水素およびアルキルから選択され、
は、-A-Rであり、
Aは、アリーレンまたは四置換アリーレンであり、該置換基はハロゲンであり、
は、ヒドロキシおよびアミノから選択され、
は、1つまたは複数のRで必要に応じて置換されているアリールおよびヘテロアリールから選択され、
は、アルキルおよび-(CHN(R)Rから選択され、
およびRは、独立に、水素、アルキルおよび-C(O)アルキルから選択され、
あるいはRおよびRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、OおよびNから独立に選択される0~2個の追加のヘテロ原子を含有し、アルキルで必要に応じて置換されている、4~6員のヘテロシクリルを形成することができ、
nは、0および1から選択される整数である]
によって表される化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。(項目2)
前記がんが、急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、B-前リンパ球性白血病、非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、トリプルネガティブ乳がん、メラノーマ、前立腺がん、および食道がんから選択される、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記がんが、急性骨髄性白血病である、項目1および2のいずれか一項に記載の方法。(項目4)
前記がんが、多発性骨髄腫である、項目1および2のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
前記がんが、B-前リンパ球性白血病である、項目1および2のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記がんが、非ホジキンリンパ腫である、項目1および2のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記がんが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫である、項目1および2のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記がんが、未分化大細胞リンパ腫である、項目1および2のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記がんが、マントル細胞リンパ腫である、項目1および2のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記がんが、トリプルネガティブ乳がんである、項目1および2のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記がんが、メラノーマである、項目1および2のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記がんが、前立腺がんである、項目1および2のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
前記がんが、食道がんである、項目1および2のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
前記化合物が、








または薬学的に許容されるその塩から選択される、項目1~13のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
前記化合物が、

または薬学的に許容されるその塩である、項目1~14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記化合物が、

または薬学的に許容されるその塩である、項目1~14のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
前記化合物が、

または薬学的に許容されるその塩である、項目1~14のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記化合物が、

または薬学的に許容されるその塩である、項目1~14のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
前記化合物が、
または薬学的に許容されるその塩である、項目1~14のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
前記化合物が、

または薬学的に許容されるその塩である、項目1~14のいずれか一項に記載の方法。

Claims (1)

  1. 対象における急性骨髄性白血病、多発性骨髄腫、B-前リンパ球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、濾胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、肺がん、乳がん、トリプルネガティブ乳がん、メラノーマ、膠芽腫、前立腺がん、結腸がん、膵臓がん、骨がん、頭頸部がん、皮膚がん、皮膚または眼内 悪性子宮内膜、子宮頸癌、膣癌、外陰部癌、食道がん、小腸がん、内分泌系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織の肉腫、尿道がん、陰茎がん、小児期の固形腫瘍、リンパ球性リンパ腫 膀胱がん、腎臓または尿管のがん、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、腫瘍血管新生、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮がん、扁平上皮がん、T細胞リンパ腫、環境誘発性がん、およびPTEN変異がんから選択されるがんを処置する方法であって、前記対象に、治療有効量の、以下の構造式



    [式中、
    環中の点線[....]は、任意の安定な組合せ中に存在する任意選択の結合を表し、
    は、水素およびアルキルから選択され、
    は、-A-R であり、
    Aは、アリーレンまたは四置換アリーレンであり、該置換基はハロゲンであり、
    は、ヒドロキシおよびアミノから選択され、
    は、1つまたは複数のR で必要に応じて置換されているアリールおよびヘテロアリールから選択され、
    は、アルキルおよび-(CH N(R )R から選択され、
    およびR は、独立に、水素、アルキルおよび-C(O)アルキルから選択され、
    あるいはR およびR は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、OおよびNから独立に選択される0~2個の追加のヘテロ原子を含有し、アルキルで必要に応じて置換されている、4~6員のヘテロシクリルを形成することができ、
    nは、0および1から選択される整数である]
    によって表される化合物または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、方法。
JP2025128059A 2017-04-24 2025-07-31 ジヒドロオロト酸オキシゲナーゼの阻害剤としての三置換ベンゾトリアゾール誘導体の使用方法 Pending JP2025156453A (ja)

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