[go: up one dir, main page]

JP2025500642A - 逆行性アブレーションを可能にするように適合されたアテレクトミーシステム - Google Patents

逆行性アブレーションを可能にするように適合されたアテレクトミーシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2025500642A
JP2025500642A JP2024541160A JP2024541160A JP2025500642A JP 2025500642 A JP2025500642 A JP 2025500642A JP 2024541160 A JP2024541160 A JP 2024541160A JP 2024541160 A JP2024541160 A JP 2024541160A JP 2025500642 A JP2025500642 A JP 2025500642A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
atherectomy
ablation
drive coil
retrograde
antegrade
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2024541160A
Other languages
English (en)
Inventor
マッシミーニ、ダニエル
カランド、マイケル
カールソン、コリドン
ニューハース、ジャロッド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Boston Scientific Scimed Inc
Original Assignee
Scimed Life Systems Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Scimed Life Systems Inc filed Critical Scimed Life Systems Inc
Publication of JP2025500642A publication Critical patent/JP2025500642A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods
    • A61B17/32Surgical cutting instruments
    • A61B17/3205Excision instruments
    • A61B17/3207Atherectomy devices working by cutting or abrading; Similar devices specially adapted for non-vascular obstructions
    • A61B17/320758Atherectomy devices working by cutting or abrading; Similar devices specially adapted for non-vascular obstructions with a rotating cutting instrument, e.g. motor driven
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods
    • A61B17/32Surgical cutting instruments
    • A61B17/3205Excision instruments
    • A61B17/3207Atherectomy devices working by cutting or abrading; Similar devices specially adapted for non-vascular obstructions
    • A61B17/32075Pullback cutting; combined forward and pullback cutting, e.g. with cutters at both sides of the plaque
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/01Introducing, guiding, advancing, emplacing or holding catheters
    • A61M25/0105Steering means as part of the catheter or advancing means; Markers for positioning
    • A61M25/0133Tip steering devices
    • A61M25/0147Tip steering devices with movable mechanical means, e.g. pull wires
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods
    • A61B17/22Implements for squeezing-off ulcers or the like on inner organs of the body; Implements for scraping-out cavities of body organs, e.g. bones; for invasive removal or destruction of calculus using mechanical vibrations; for removing obstructions in blood vessels, not otherwise provided for
    • A61B2017/22038Implements for squeezing-off ulcers or the like on inner organs of the body; Implements for scraping-out cavities of body organs, e.g. bones; for invasive removal or destruction of calculus using mechanical vibrations; for removing obstructions in blood vessels, not otherwise provided for with a guide wire
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods
    • A61B17/32Surgical cutting instruments
    • A61B2017/320004Surgical cutting instruments abrasive

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Anesthesiology (AREA)
  • Pulmonology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

Figure 2025500642000001
アテレクトミーシステムは、順行性アブレーション及び逆行性アブレーションの両方に適合されるとともに、駆動コイルと、駆動コイルに結合されたアテレクトミーツールとを含む。アテレクトミーツールは、順行性アブレーションに適合された遠位領域と、逆行性アブレーションに適合された近位領域とを含む。近位ハンドルは作動部材を含む。作動部材は、アテレクトミーツールを順行性アブレーション方向に付勢するために第1の方向に移動可能であるように適合されるとともにアテレクトミーツールを逆行性アブレーション方向に付勢するために第2の方向に移動可能であるように適合される。アテレクトミーシステムは、アテレクトミーツールが順行性アブレーション方向にアブレーションしているか又は逆行性アブレーション方向にアブレーションしているかにかかわらず、作動部材がユーザに同様のフィードバックを提供するように適合される。

Description

本開示は、医療装置並びに医療装置を製造及び使用する方法に関する。より具体的には、本開示は、身体管腔から閉塞物質を除去するための装置及び方法を対象とする。更に、本開示は、血管などの身体管腔の閉塞部を通る通路を形成するためのアテレクトミー装置を対象とする。
医療用途では、例えば、体腔にアクセスし、体腔内の流体及び構造と相互作用する際に使用するために、多種多様な医療装置が開発されてきた。これらの装置のうちのいくつかは、ガイドワイヤ、カテーテル、ポンプ、モータ、コントローラ、フィルタ、粉砕機、針、弁、並びにこのような装置を送達するために使用される送達装置及び/又はシステムを含み得る。これらの装置は、様々な異なる製造方法のいずれか1つによって製造され、様々な方法のいずれか1つに従って使用することができる。既知の医療装置及び方法の各々は、特定の利点及び欠点を有する。
本開示は、医療装置のための設計、材料、製造方法、及び使用の代替案を提供する。一例として、アテレクトミーシステムは、順行性アブレーション及び逆行性アブレーションの両方に適合される。アテレクトミーシステムは、駆動コイルと、駆動コイルに結合されたアテレクトミーツールとを含む。アテレクトミーツールは、順行性アブレーションに適合された遠位領域と、逆行性アブレーションに適合された近位領域とを含む。近位ハンドルは作動部材を含む。該作動部材は、アテレクトミーツールを順行性アブレーション方向に付勢するために第1の方向に移動可能であるように適合されるとともにアテレクトミーツールを逆行性アブレーション方向に付勢するために第2の方向に移動可能であるように適合される。アテレクトミーツールが順行性アブレーション方向にアブレーションしているか又は逆行性アブレーション方向にアブレーションしているかにかかわらず、作動部材がユーザに同様のフィードバックを提供するように、アテレクトミーシステムが適合される。
代替的又は追加的に、アテレクトミーツールが順行性アブレーション方向にアブレーションしているか又は逆行性アブレーション方向にアブレーションしているかにかかわらず、作動部材がユーザに同様のフィードバックを提供するように、駆動コイルが適合され得る。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、50gf/mNm(490.3325N/Nm)未満かつ-50gf/mNm(-490.3325N/Nm)より大きい軸力-トルク比を有し得る。
代替的に又は追加的に、駆動コイルは、0~5N/mm(0~5000N/m)(ゲージ長100mm)の範囲内の引張剛性、及び0~10N/mm(0~10000N/m)(ゲージ長10mm)の範囲内の圧縮剛性を有し得る。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、0~0.05mNm/度(0~約2.865×10-3Nm/rad)(ゲージ長200mm)の範囲内のねじり剛性を有し得る。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、0.5N/mm(5000N/m)(23mmスパン)未満の曲げ剛性を有し得る。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、1mNm(0.001Nm)より大きい破断トルク値を有し得る。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、単層コイル、二層コイル、三層コイル、又は四層コイルを含み得る。
代替的又は追加的に、アテレクトミーシステムは、駆動コイルと動作可能に結合された駆動モータを更に含み得る。
別の例として、アテレクトミーシステムは、双方向アブレーションを可能にするように適合される。アテレクトミーシステムは、作動部材を含む近位ハンドルを含む。該作動部材は、順行性アブレーションを実施するために第1の方向に移動可能であるように適合されるとともに逆行性アブレーションを実施するために第2の方向に移動可能であるように適合される。アテレクトミーツールは、順行性アブレーションに適合された遠位領域と、逆行性アブレーションに適合された近位領域とを含む。駆動コイルは、近位ハンドルとアテレクトミーツールとの間に延びており、アテレクトミーツールが逆行性アブレーションを実施しているか又は順行性アブレーションを実施しているかにかかわらず、作動部材を介して予測可能なフィードバックを提供するように適合される。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、10gf/mNm(約98.07N/Nm)未満かつ-10gf/mNm(約-98.07N/Nm)より大きい軸力-トルク比を有し得る。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、0.5~2N/mm(500~2000N/m)(ゲージ長100mm)の範囲内の引張剛性を有し得る。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、3.5~5N/mm(3500N/m~5000N/m)(ゲージ長10mm)の範囲内の圧縮剛性を有し得る。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、0.0004~0.002mNm/度(2.292×10-5~1.146×10-4Nm/rad)(ゲージ長200mm)の範囲内のねじり剛性を有し得る。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、0.1N/mm(100N/m)(23mmスパン)未満の曲げ剛性を有し得る。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、4mNm(0.004Nm)より大きい破断トルク値を有し得る。
別の例として、アテレクトミーシステムは、双方向アブレーションを可能にするように適合される。アテレクトミーシステムは、作動部材を含む近位ハンドルを備える。該作動部材は、アテレクトミーバーを順行性アブレーション方向に移動させるために第1の方向に移動可能であるように適合されるとともにアテレクトミーバーを逆行性アブレーション方向に移動させるために第2の方向に移動可能であるように適合される。アテレクトミーツールは、順行性アブレーションに適合された遠位領域と、逆行性アブレーションに適合された近位領域とを含む。駆動コイルは、近位ハンドルとアテレクトミーツールとの間に延びており、-10gf/mNm(約-98.07N/Nm)~10gf/mNm(約98.07N/Nm)である力-トルク比、0.5~2N/mm(500~2000N/m)(ゲージ長100mm)の範囲内の引張剛性、及び3.5~5N/mm(3500N/m~5000N/m)(ゲージ長10mm)の範囲内の圧縮剛性を提供するように適合される。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、0.0004~0.002mNm/度(2.292×10-5~1.146×10-4Nm/rad)(ゲージ長200mm)の範囲内のねじり剛性を有し得る。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、0.1N/mm(100N/m)(23mmスパン)未満の曲げ剛性を有し得る。
代替的又は追加的に、駆動コイルは、4mNm(0.004Nm)より大きい破断トルク値を有し得る。
いくつかの実施形態の上記の概要は、本開示の各開示された実施形態又は全ての実装形態を説明することを意図していない。以下の図面及び「発明を実施するための形態」は、これらの実施形態をより具体的に例示する。
本発明は、本発明の様々な実施形態の以下の詳細な説明を添付の図面と関連して考慮することで、より完全に理解され得る。
例示的なアテレクトミーシステムの概略ブロック図。 図1の例示的なアテレクトミーシステムとともに使用可能な例示的なアテレクトミーツールの断面図。 例示的な単層駆動コイルの概略図。 例示的な二層駆動コイルの概略図。 例示的な三層駆動コイルの概略断面図。 例示的な四層駆動コイルの概略断面図。 実験データを示すグラフ。 実験データを示すグラフ。 実験データを示すグラフ。 実験データを示すグラフ。 実験データを示すグラフ。 実験データを示すグラフ。 実験データを示すグラフ。
本開示は、様々な修正形態及び代替形態に適用可能であるが、その詳細が図面において例として示されており、詳細に説明される。しかしながら、その意図は、記載されたある特定の実施形態に本開示を限定することではないことを理解されたい。逆に、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内に入る全ての修正形態、均等物、及び代替形態を包含するものである。
以下に定義される用語については、特許請求の範囲又は本明細書の他の箇所において異なる定義が与えられない限り、これらの定義が適用されるものとする。
本明細書において、全ての数値は、明示的に示されているか否かにかかわらず、用語「約」によって修飾されると仮定する。「約」という用語は、一般には、当業者が、記載された値と等価であるとみなす(すなわち同じ機能又は結果を有する)数値の範囲を指す。多くの場合、「約」という用語は、最も近い有効数字に丸められた数を含むことができる。
端点による数値範囲の記載は、その範囲内の全ての数を含む(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、内容が明らかに他のことを示さない限り、複数の指示対象を含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、「又は」という用語は、内容が明らかに他のことを示さない限り、「及び/又は」を含む意味で一般に使用される。
以下の詳細な説明は、図面を参照して読まれるべきであり、図面において、異なる図面における同様の要素は同じ番号が付されている。図面は、必ずしも縮尺通りではなく、例示的な実施形態を示しており、本発明の範囲を限定することを意図していない。
心血管疾患及び末梢動脈疾患は、血管内腔の内壁にアテローム性物質が蓄積することで生じることがあり、アテローム性動脈硬化症として知られる状態をもたらす。アテローム性沈着物及び他の血管沈着物は、血流を制限することがあり、患者の心臓、患者の脚の血管系、患者の頸動脈などにおいて虚血を引き起こす可能性がある。このような虚血は、疼痛、腫れ、治癒しない創傷、切断、脳卒中、心筋梗塞、及び/又は他の状態をもたらし得る。
アテローム性沈着物は、多種多様な特性を有し得、比較的軟質な沈着物もあれば、線維性及び/又は石灰化した沈着物もある。後者の場合、沈着物はプラークと呼ばれることがある。アテローム性動脈硬化症は、加齢の結果として自然に生じるが、食事、高血圧、遺伝、血管損傷などの要因によって悪化する場合もある。アテローム性動脈硬化症は、薬物、バイパス手術、及び/又は血管内拡張若しくは血管を閉塞しているアテローム性物質又は他の物質の除去に依存し得る様々なカテーテルベースのアプローチを含む、様々な方法で治療され得る。アテレクトミーとは、アテローム性動脈硬化症を治療するために使用され得るカテーテルベースの介入である。
アテレクトミーは、プラーク又は他の物質によって遮断された(例えば、閉塞によって遮断された)患者の血管系の一部を通る血流を回復させるために行われる介入医療処置である。アテレクトミー処置では、駆動シャフトの端部にある装置が、患者の血管(例えば、動脈若しくは静脈)からプラーク若しくは他の物質に係合する及び/又はそれを除去する(例えば、研磨する、砕く、切断する、削るなど)ために使用される。場合によっては、駆動シャフトの端部にある装置は、研磨性であってもよく、及び/又はそうでなければ、装置が回転しておりプラーク又は他の妨害物に係合したときに、血管壁からプラークを又は血管内の他の妨害物を除去するように構成され得る。場合によっては、アテレクトミーは、患者の血管内からプラーク及び他の硬化した物質を研磨するために、1分あたり100000回転(RPM)を超える高速で回転される研磨アテレクトミーバーを使用することを伴う。アテレクトミーバーは、140000RPMを超える速度で、180000RPMを超える速度で、更には220000RPM程度の速度で回転させることができる。アテレクトミーは、回転アテレクトミーに加えて、軌道回転アテレクトミーを含み得る。
図1は、例示的なアテレクトミーシステム10の概略ブロック図である。例示的なアテレクトミーシステム10は、アテレクトミーシステム10を動作させるときにユーザの手の中に保持され得る近位ハンドル12を含む。場合によっては、近位ハンドル12は、代わりに、例えばテーブルに固定されるなど、空間に固定されるように適合され得る。アテレクトミーシステム10は作動部材14を含み、この作動部材14は、作動部材14が、矢印16によって示される近位ハンドル12に対する第1の方向に、及び矢印18によって示される近位ハンドル12に対する第2の方向に移動されることができるように摺動可能に近位ハンドル12と連結されている。
駆動コイル20は、近位ハンドル12から遠位方向に延びる。アテレクトミーツール22は、駆動シャフト20の遠位端24に固定されている。図示されていないが、駆動シャフト20は管腔を含み、この管腔は、駆動シャフト20を治療部位に到達させるためにガイドワイヤ上で前進させるとともに、ガイドワイヤに対して回転させることを可能にする。概略的に示される駆動シャフト20が追加の構成要素を含んでもよいことが理解されるであろう。例えば、駆動シャフト20は、外側シース(図示せず)を含み得る。場合によっては、外側シースは、駆動シャフト20が外側シース内で回転することを可能にするように適合され得る。場合によっては、外側シースは、駆動コイル20が外側シースに対して平行移動することができるように固定され得る。場合によっては、駆動コイル20が軸方向に平行移動するにつれて外側シースが軸方向に平行移動するように、外側シースが固定され得る。
場合によっては、作動部材14を矢印16によって示される第1の方向に移動させることが、駆動コイル20及びアテレクトミーツール22もまた矢印16によって示される方向に移動させることになり得る。場合によっては、矢印16によって示される第1の方向に作動部材14を移動させることが、アテレクトミーツール22を順行性アブレーション方向に移動させることになり得る。場合によっては、矢印18によって示される第2の方向に作動部材14を移動させることが、駆動コイル20及びアテレクトミーツール22もまた、矢印18によって示される方向に移動させることになり得る。場合によっては、矢印18によって示される第2の方向に作動部材14を移動させることが、アテレクトミーツールを逆行性アブレーション方向に移動させることになり得る。
作動部材14は、様々な形態のいずれかをとることができる。例えば、場合によっては、作動部材14は、単に、近位ハンドルから延びたノブであり得、ユーザがノブを把持し、矢印16及び矢印18によって示される方向に(図示される向きで)左右にノブを移動させることができるようになり得る。作動部材14は、前後に摺動するノブ、また場合によっては、回転するノブを含み得る。作動部材14は、例えば、前進方向又は後退方向を示すために移動させることができるレバーを含み得る。
場合によっては、具体的には、アテレクトミーシステム10が、作動部材14と駆動コイル20との間の直接的な機械的接続のないフライバイワイヤシステムとして構成されている場合、作動部材14は、ジョイスティック又は他のゲームコントローラの形態をとり得る。場合によっては、作動部材14は、アテレクトミーシステム10を操作するオペレータによって容易に把持されるノブであり得る。場合によっては、作動部材14は、タッチセンサ式コントローラ又は更にはタッチスクリーンを含み得る。作動部材14を矢印16及び矢印18によって示される方向に前後に移動させることで、作動部材14に要求信号を出力させ、それに応じて駆動コイル20を移動させ得る。一般的にはアブレーション、具体的には逆行性アブレーションを容易にするためにフライバイワイヤを使用するアテレクトミーシステムに関する更なる詳細は、2021年10月20日に出願された「FLY BY WIRE CONTROL FOR ATHERECTOMY」と題する米国特許出願第63/257,681号に見出すことができ、この文献は参照により本明細書に組み込まれる。
場合によっては、近位ハンドル12は、電気駆動モータ、空気圧駆動モータ、油圧駆動モータ、又は更には巻き取り駆動モータなどのモータ26を含み得る。モータ26は、仮想線で示されるように、近位ハンドル12内に配置され得る。場合によっては、モータ26は、近位ハンドル12内に配置されなくてもよいが、代わりに、コンソール28内に遠隔配置され、可撓性駆動ケーブル30がモータ26から近位ハンドル12まで延び得る。
場合によっては、駆動モータと、駆動モータの動作を調節するように適合されたコントローラなどであるがそれに限定されない他の構成要素とが、再利用可能なアセンブリ内に配置され得る。この再利用可能なアセンブリは、使用中に滅菌野の外側に残され得る。滅菌野内で使用するために袋詰めされるか又はそうでなければ密封され得る。場合によっては、再利用可能なアセンブリは、複数回滅菌されるように適合され得る。従って、2人以上の患者に使用されることができる。場合によっては、近位ハンドル12、駆動シャフト20、及びアテレクトミーツール22のうちの少なくともいくつかは、1人の患者に使用するために滅菌可能でありその後廃棄される単回使用アセンブリの一部であると想定し得る。場合によっては、アテレクトミーシステム10全体が単回使用に適合されると想定し得る。場合によっては、アテレクトミーシステム10全体が複数回使用に適合されると想定し得る。
逆行性アブレーションを実行するために、例えば図2に見られるように、アテレクトミーツール22は、順行性アブレーション及び逆行性アブレーションの両方を実行するように適合され得る。アテレクトミーツール22は、遠位テーパ部分32及び近位テーパ部分34を含む卵形本体30を有するものとしてみなされ得る。アテレクトミーツール22は、ガイドワイヤ(図示せず)を収容するために、駆動シャフト20を通って延びた対応するルーメン38と整列したルーメン36を含む。アテレクトミーツール22は、駆動シャフト20を収容し、アテレクトミーツール22を駆動シャフト20に対して固定するように適合された空隙40を含む。アテレクトミーツール22は、所定の位置に、例えば接着剤で固定され得る。あるいは溶接若しくははんだ付けされ得る。
遠位テーパ部分32は、順行性アブレーションを実行するように適合されると想定し得る。一方で、近位テーパ部分34は、逆行性アブレーションを実行するように適合されると想定し得る。場合によっては、遠位テーパ部分32及び近位テーパ部分34の一方又は両方は、鋭い切断面を含み得る。場合によっては、図示されるように、ダイヤモンドなどであるがダイヤモンドに限定されない研磨材料42が、遠位テーパ部分32を覆うように配置され得る。ダイヤモンドなどであるがダイヤモンドに限定されない研磨材料44が、近位テーパ部分34を覆うように配置され得る。従って、アテレクトミーツール22は、順行性アブレーション及び逆行性アブレーションの両方に適合されると考えられ得る。
場合によっては、駆動シャフト20は、コイルばねである。コイルばねは、駆動シャフト20が遠位方向に前進させられ、アテレクトミーツール22が障害物に到達したときなど、圧縮下にあるときには第1の特性セットを有し得る。駆動シャフト20が近位方向に後退させられ、アテレクトミーツール22が障害物に到達したときなど、張力下にあるときには第1の特性セットとは異なる第2の特性セットを有し得ることが理解されるであろう。場合によっては、駆動シャフト20は、アテレクトミーツール22を駆動するために使用されるときにはある特定の回転方向に回転するように意図されているが、過剰なトルクの発生により、アテレクトミーシステム10の異なる挙動が引き起こされることがある。例えば、近位ハンドル12の動作を調節するコントローラは、駆動シャフト20を停止させて得るものであり、その回転方向を短時間逆転させ得る。これにより、駆動シャフト20に、その一次方向に駆動されるときの巻き取りと、その一次方向と反対の回転方向に駆動されるか又はそれ自体で巻き戻されるときの巻き出しと、を交互に行わせることができることが理解されるであろう。作動部材14を調整しようとするときにユーザが感じる力として現れるアテレクトミーシステム10の感触は、駆動シャフト20が何をしているかによって、一貫しない場合があることが理解されるであろう。
場合によっては、アテレクトミーシステム10は、順行方向にアブレーションを行うためにユーザがアテレクトミーシステム10を使用しているときに、つまり、除去又は縮小する病変内に入るようにアテレクトミーツール22を遠位方向に前進させているときに、ユーザにある特定のフィードバックを提供し得る。場合によっては、順行方向でのアブレーション中にユーザに提供されるフィードバックによって予測可能性がもたらされ、すなわち、ユーザは、ユーザが作動部材14に加えている力を介してユーザが受け取っているフィードバックが、どのような駆動シャフト20の動作に変わるかを認識することを学ぶ。ユーザは、作動部材14を介してある特定の力を加えることが、例えば、アテレクトミーツール22が、病変においてある特定の力である特定の距離を移動することを意味するということを学習する。順行方向にアブレーションしているときのフィードバックは、ほぼ線形であり、直観的で予測可能であると考えられ得る。
しかしながら、場合によっては、逆行方向に、すなわち、アテレクトミーツール22を近位方向に移動させながら、アブレーションすることも可能であることが望まれる場合がある。これは、ユーザが過剰な力を加えて、アテレクトミーツール22が病変を突き抜けて、病変の遠位にまで到達したときに起こり得る。これは、アテレクトミーツール22の「スイカ播種(watermelon seeding)」と呼ばれる。代替的又は追加的に、順行方向にアブレーションしている間に病変が除去又は縮小されると、アテレクトミーツール22は、病変よりも遠位に平行移動されることができるようになるため、近位方向への平行移動時には、アテレクトミーツール22が、逆行方向にアブレーションできるようになる。これは、病変の「研磨」として知られている。順行方向及び逆行方向の両方でのアブレーションは、順行方向のみでの研磨と比較して好都合であり得る。場合によっては、逆行方向でのアブレーションは、予測可能性が低く、「線形性」が低いフィードバックをユーザに提供し得る。従って、過度の力をもたらすリスクがあり、これは、潜在的な組織損傷を引き起こす可能性があり、又はアテレクトミーツール22が動かなくなり、場合によっては血流を閉塞させる可能性さえある。
場合によっては、近位ハンドル12は、順行性アブレーション方向でアブレーションするか又は逆行性アブレーション方向でアブレーションするかにかかわらず、フィードバックをより一貫性のあるものにするために、ユーザに提供されるフィードバックをカスタマイズするように適合され得る。フィードバックは、様々な異なるフィードバックのいずれかを含むと想定し得る。可聴フィードバック、触覚フィードバックのうちの1つ以上を含み得る。場合によっては、フィードバックは機械的フィードバックを含み得る。場合によっては、フィードバックは振動フィードバックを含み得る。これらは単なる例であり、限定を意図するものではない。一般的にはアブレーション、具体的には逆行性アブレーションを行うときにカスタマイズ可能なフィードバックを使用するアテレクトミーシステムに関する更なる詳細は、2021年8月27日に出願された「ATHERECTOMY SYSTEM WITH ANTEROGRADE AND RETROGRADE ABLATION」と題する米国特許出願第63/237679号に見出すことができ、この文献は参照により本明細書に組み込まれる。
場合によっては、駆動コイル20自体は、順行性アブレーション中及び逆行性アブレーション中の両方で良好に動作するように適合され得る。駆動コイル20は、例えば、単層コイル、二層コイル、三層コイル、又は更には四層コイルとして形成され得る。図3Aは、1つ以上の糸線50が螺旋方向に巻かれた単層駆動コイル20aの概略図である。図3Bは、二層駆動コイル20bの概略図であり、この二層駆動コイル20bは、外側層54を形成するために巻かれた1つ以上の糸線52と、内側層58を形成するために巻かれた1つ以上の糸線56とを含む。場合によっては、外側層54を形成する1つ以上の糸線52は、第1の螺旋方向に巻かれ得るとともに、内側層58を形成する1つ以上の糸線56は、第2の螺旋方向に巻かれ得る。該第2の螺旋方向は、第1の螺旋方向と同じであり得るか、又は第1の螺旋方向と反対であり得る。
図3Cは、第1の層60、第2の層62、及び第3の層64を含む三層駆動コイル20cの概略断面図である。図3Dは、第1の層60、第2の層62、第3の層64を含み、第4の層66を追加した四層駆動コイル20dの概略断面図である。第1の層60は、駆動コイル20c及び駆動コイル20dを通って延びたルーメン68を画定している。
アテレクトミーシステムは、様々に異なるサイズのシース、様々に異なるサイズのガイドワイヤなどを使用して、様々に異なるサイズで提供されることができることが理解されるであろう。本明細書で試験された設計は、0.60mm~1.2mmの外径(OD)を含む、ある特定の外径要件を有するとして考えられ得る。これらの駆動コイルの各々は、外径に応じて、公称直径が0.229mm~0.356mmのガイドワイヤを通過することができる。駆動コイルは、様々な異なる材料から形成され得るが、場合によっては、駆動コイルは、304Vステンレス鋼から形成される。場合によっては、駆動コイルは、ニッケルとチタンとの形状記憶合金から形成され得る。
駆動コイル20a、20b、20c、及び20dの各々において、予測可能なユーザフィードバックを提供するために、1つの層あたりの糸線の数が異なり得ることが理解されるであろう。各層の巻き方向は同じでも異なっていてもよい。例えば、糸線のうちのいくつかは時計回り方向に巻かれ得る一方で、他の糸線は反時計回り方向に巻かれ得る。糸線のうちのいくつかは、丸い断面形状を有し得る。糸線のうちのいくつかは、平坦な又は卵形の断面形状を有し得る。糸線のうちのいくつかは、正方形又は矩形の断面形状を有し得る。糸線のうちのいくつかは、例えば、三面形状、又は五面形状、又は六面以上の形状を有し得る。
個々の層は、むき出しであり得る。個々の層は、安全性プロファイルを維持しながら予測可能なユーザフィードバックを個別調整するために、個々の層を分離する中間層を有し得る。場合によっては、中間層(存在する場合)は、隣接する層同士の間に潤滑をもたらし、それらの間の相対的な動きを可能にし得る。場合によっては、中間層(存在する場合)は、隣接する層同士間の摩擦を実際に増加させ、それによって、それらの間の相対的な動きを制限し得る。
各層は、ある特定のピッチで巻かれ得る。場合によっては、各層は、後続の層の前にスウェージングされ得る。いくつかの例では、最後の層は、駆動コイル20の特性をカスタマイズするためにスウェージングされ得る。
実験を通して、ある特定の性能パラメータの組み合わせにより、順行性アブレーション中及び逆行性アブレーション中の両方において良好に動作するとともに、順行性アブレーション中及び逆行性アブレーション中の両方において一貫した又は予期されたフィードバックをユーザに提供する駆動コイル20が提供されることが判明した。
重要な特性は、軸力すなわち長手方向力-トルク比であり、これは軸力をトルクで割ったものとして定義することができる。別の言い方をすれば、軸力-トルク比は、トルク対軸力の線の傾きであると考えることができる。軸力-トルク比は、例えば、Instronモデル5944を使用して測定され得る。試験コイルの一端部を安定状態に保持し、試験コイルの他端部を回転させる。結果として得られたトルク値及び軸力値を測定する。試験中、試験コイルを、0.04インチ(1.016mm)ID(内径)の管で支持したが、他のサイズもまた想定される。正の値は引張であり、トルクを受けたときにコイルが短くなろうとすることを意味し、一方、負の値は圧縮であり、トルクを受けたときにコイルが長くなろうとすることを意味する。コイルが短くなること及び長くなることにより軸方向の力が発生する。場合によっては、所望の軸力-トルク比は、50gf/mNm(1ミリニュートンメートルあたりのグラム重量)(約490.33N/Nm)未満かつ-50gf/mNm(約-490.33N/Nm)より大きい。場合によっては、所望の軸力-トルク比は、25gf/mNm(約245.17N/Nm)未満かつ-25gf/mNm(約-245.17N/Nm)より大きい。場合によっては、所望の軸力-トルク比は、10gf/mNm(約98.07N/Nm)未満かつ-10gf/mNm(約-98.07N/Nm)より大きい。
場合によっては、圧縮剛性と引張剛性とを組み合わせて軸力-トルク比を考慮することが有益であり得る。圧縮剛性は、アテレクトミーツール22が病変と接触するように押される順行性アブレーションに関連するパラメータである。引張剛性は、アテレクトミーツール22が病変と接触するように引き戻される逆行性アブレーションに関連するパラメータである。場合によっては、アテレクトミーツール22に加えられる力は、軸力-トルク、圧縮剛性、及び/又は引張剛性の合計である。順行性アブレーション中、加えられた力の予測可能なインディケーションをユーザに提供することに関与する主要なパラメータは、圧縮剛性であるため、正の軸力-トルク比と組み合わせると、ユーザは、加えられた力の予測可能なインディケーションを継続して感じる。圧縮剛性と合計した正の軸力-トルク比の大きさは、順行性アブレーション中にユーザが作動部材14を通してアテレクトミーツール22に感じる感度、すなわち「弾力性」を決定する。負の軸力-トルク比は、順行性アブレーション中に加えられた力の非直感的で予測不可能なインディケーションをユーザに提供する。
逆行性アブレーション中、引張剛性と軸力-トルクとの合計が、加えられた力のインディケーションを提供する。引張剛性と合計した軸力-トルク比の大きさ及び方向は、病変を順行性に治療するときと比較して逆行性に治療するときに、作動部材14で加えられた力に対して、アテレクトミーツール22によって病変で感じられる力を劇的に変化させることができる。大きい正の軸力-トルク比は、加えられた力の非直観的で予測不可能なインディケーションをユーザに提供するため、病変は、逆行性にアブレーションするときにユーザが作動部材14に加えている力よりも著しく大きい力を感じる。負の軸方向力-トルクは、順行性アブレーション方向における予測可能な感覚を犠牲にして、逆行性アブレーションにおいて加えられた力の予測可能なインディケーションをユーザに提供する。順行性アブレーション及び逆行性アブレーションの両方において加えられた力の予測可能かつ直感的なインディケーションをユーザに提供するためには、順行性及び逆行性において治療するときに、軸力-トルク比の大きさ及び方向を、圧縮剛性及び/又は引張剛性の合計とバランスをとる必要がある。
場合によっては、所望の圧縮剛性は、ゲージ長10mmで測定して、0~10N/mm(1ミリメートルあたりのニュートン)(0~10000N/m)の範囲内である。場合によっては、所望の圧縮剛性は、ゲージ長10mmで測定して、3.5~5N/mm(3500N/m~5000N/m)の範囲内である。場合によっては、所望の引張剛性は、ゲージ長100mmで測定して、0~5N/mm(0~5000N/m)の範囲内である。場合によっては、所望の引張剛性は、ゲージ長100mmで測定して、0.5~2N/mm(500~2000N/m)の範囲内である。これらの値は、順行性アブレーションに最適化されており、それは、順行性アブレーションが、病変が十分に縮小してアテレクトミーツール22が病変を通過してから病変の「研磨」が行われ得るまでの主要な治療方向であるためである。
ねじり剛性は、モータ26とアテレクトミーツール22との間の動的トルク伝達に影響を及ぼす重要な特性であり、システムの完全性を保護し、過剰なトルクが血管に伝達されることを防止するために、制御された範囲内に留まる必要がある。ねじり剛性はまた、Instronモデル5944を使用して測定することができる。場合によっては、ねじり剛性の所望の範囲は、ゲージ長200mmで、0~0.05mNm/度(1度あたりのミリニュートンメートル)(0~2.865×10-3Nm/rad)の範囲内である。場合によっては、ねじり剛性の所望の範囲は、ゲージ長200mmで、0.0004~0.002mNm/度(2.292×10-5~1.146×10-4Nm/rad)の範囲である。
曲げ剛性は重要な特性であるが、場合によっては、駆動コイル20並びに駆動コイル20を覆うように延びた任意のシースと組み合わせて使用されるガイドワイヤによって注目度が下がることがあり、これは、ガイドワイヤ及びシースが、一般に、駆動コイル20の曲げ剛性よりもはるかに高い曲げ剛性を有し得るためである。例えば、シースは、駆動コイル20の曲げ剛性の10倍、20倍、又はそれ以上の曲げ剛性を有し得る。ガイドワイヤの大きい直径部分は、駆動コイル20の曲げ剛性の5倍又は6倍の曲げ剛性を有し得る。それにもかかわらず、駆動コイル20は、0.5N/mm(0~5000N/m)未満の曲げ剛性(23mmスパンにわたって歪み速度0.1mm/(mm×分)の3点曲げ試験で測定)を有することが所望される。場合によっては、駆動コイル20は、23mmスパンにわたって測定される、0.1N/mm(100N/m)未満の曲げ剛性を有し得る。
破断トルクは、使用中の破断に対する駆動コイル20の安定性、具体的には、アブレーション中にアテレクトミーツール22が病変内で動的に停止するため駆動コイルがその後の治療のために無傷のままとなる場合の破断に対する安定性を確かめる際に重要な特性である。場合によっては、駆動コイル20は、1mNm(ミリニュートンメートル)より大きい破断トルクを有する。場合によっては、駆動コイル20は、4mNm(0.004Nm)より大きい破断トルクを有し得る。
[実験]
いくつかの駆動コイルを製造し、試験した。以下の表1は、各駆動コイルのリスト及び各駆動コイルの構造に関する詳細を提供する。
以下の表2は、表1で参照された駆動コイルについての実験結果を提供する。
遠位端にアテレクトミーバーを含む駆動コイルをクラムシェル病変代用物の2つの半分の間に配置することによって、逆行性アブレーションを試験した。ユーザは、クラムシェル病変を逆行方向にアブレーションしようと試みた。ユーザは、アテレクトミーバーをクラムシェル病変に繰り返し接触させたり離したりするように動かすために、駆動コイルを前後に動かし得る。システムが停止することなくユーザがアブレーションを実行できると、結果は合格となる。
図4は、トルク対回転角のグラフであり、ゲージ長200mmで測定された、Y軸にプロットされたトルク(ミリニュートンメートル単位)及びX軸にプロットされた回転角(度単位)を示す。図に示すように、利用可能な駆動コイルを表す対照が、グラフ線70として表されている。いくつかの試験された駆動コイルは、グラフ線70によって表される対照よりも実質的に剛性が高かった。試験された駆動コイルのうちの2つは、グラフ線70によって表される対照よりも剛性が低かった。具体的には、駆動コイル設計12及び設計13は、所与の回転角について、グラフ線70によって表される対照と比較して、より低いトルク値を有していた。
図5は、ゲージ長200mmで測定された、試験されたコイル設計の各々についてのねじり剛性データを示すグラフである。データを対照と比較することによって正規化した。図に示すように、対照(グラフの右端)は、xに等しく設定されたねじり剛性を有する。従って、他の試験されたコイル設計をxと比較する。コイル設計13は、例えば、対照のねじり剛性の0.3倍のねじり剛性を有する。コイル設計9は、例えば、対照のねじり剛性の18倍のねじり剛性を有する。コイル設計6は、例えば、対照のねじり剛性の91倍のねじり剛性を有する。
図6は、Y軸にプロットされた軸力及びX軸にプロットされたトルクを示すグラフである。グラフ線72は対照を表す。図に示すように、グラフ線74によって表される設計10及びグラフ線76によって表される設計11など、いくつかのコイル設計は、グラフ線72によって表される対照をはるかに上回る力-トルク曲線を有する。他のコイル設計は全て、グラフ線72によって表される対照を下回る力-トルク曲線を有する。これらの力-トルク曲線は、大部分が正であり、短くなることを示すが、いくつかは、一時的に負となり得、長くなること示す。
図7は、図6に示されたデータの線形勾配平均を表す力-トルクデータを示すグラフである。図5と同様に、データは、対照コイル設計に対して正規化されている。この場合、コイル設計のうちの2つ、設計10及び設計11は、対照よりも高い力-トルク値を有するが、残りのコイル設計は全て、対照の力-トルク値よりも低い力-トルク値を有する。
図8は、ゲージ長100mmで測定された、試験されたコイル設計の各々についてプロットされた引張剛性を示すグラフである。コイルを引っ張ることに対する反応を測定する引張剛性は、逆行性アブレーションを評価するための関連パラメータである。これまでに試験された設計は、グラフの右端に見られる対照の0.4~4.5倍の範囲の引張剛性(ゲージ長100mmで測定した)を有することが分かる。
図9は、試験されたコイル設計のうちのいくつかについてプロットされた圧縮剛性を示すグラフである。コイルを押すことに対する反応を測定する圧縮剛性は、順行性アブレーションを評価するための関連パラメータである。圧縮剛性を、ゲージ長10mm及び変位速度2.5mm/分を使用して試験した。
図10は、ゲージ長23mmで測定された、試験されたコイル設計の各々についてプロットされた曲げ剛性を示すグラフである。上述したように、シースは、コイル自体よりもかなり高い曲げ剛性を有し得る。これは、グラフの右側に明示されており、対照シース(右端)の曲げ剛性は、対照コイル(右から2番目)の曲げ剛性よりも大幅に高い。図10はまた、試験されたコイルについて、コイルの曲げ剛性が、グラフの左側にプロットされたガイドワイヤの曲げ剛性よりも小さいことを示す。
実験データを検討すると、コイル設計6、設計7、設計8、及び設計13が逆行性アブレーション試験に合格したことが分かる。これは、これらの設計が有する軸力-トルク比の値が比較的低いためであると考えられる。設計6、設計7、及び設計8は、高すぎるねじり剛性値を有していた。設計13は、低すぎる破断トルク値を有する。
本開示は、多くの点で例示にすぎないことを理解されたい。本開示の範囲を超えることなく、詳細に、特に形状、サイズ、及び工程の構成に関して変更を行うことができる。これは、適切な範囲で、1つの例示的な実施形態の特徴のいずれかを他の実施形態で使用することを含むことができる。本発明の範囲は、当然のことながら、添付の特許請求の範囲が表現される言語で定義される。

Claims (15)

  1. 順行性アブレーション及び逆行性アブレーションの両方に適合されたアテレクトミーシステムであって、
    駆動コイルを備え、
    前記駆動コイルに結合されたアテレクトミーツールを備え、該アテレクトミーツールは、順行性アブレーションに適合された遠位領域と、逆行性アブレーションに適合された近位領域とを含み、
    作動部材を含む近位ハンドルを備え、該作動部材は、前記アテレクトミーツールを順行性アブレーション方向に付勢するために第1の方向に移動可能であるように適合されるとともに前記アテレクトミーツールを逆行性アブレーション方向に付勢するために第2の方向に移動可能であるように適合されており、
    本アテレクトミーシステムは、前記アテレクトミーツールが前記順行性アブレーション方向にアブレーションしているか又は前記逆行性アブレーション方向にアブレーションしているかにかかわらず、前記作動部材がユーザに同様のフィードバックを提供するように適合される、アテレクトミーシステム。
  2. 前記アテレクトミーツールが前記順行性アブレーション方向にアブレーションしているか又は前記逆行性アブレーション方向にアブレーションしているかにかかわらず、前記作動部材がユーザに同様のフィードバックを提供するように前記駆動コイルが適合される、請求項1に記載のアテレクトミーシステム。
  3. 前記駆動コイルが、50gf/mNm(490.3325N/Nm)未満かつ-50gf/mNm(-490.3325N/Nm)より大きい軸力-トルク比を有する、請求項2に記載のアテレクトミーシステム。
  4. 前記駆動コイルが、0~5N/mm(0~5000N/m)(ゲージ長100mm)の範囲内の引張剛性と、0~10N/mm(0~10000N/m)(ゲージ長10mm)の範囲内の圧縮剛性とを有する、請求項2又は3に記載のアテレクトミーシステム。
  5. 前記駆動コイルが、0~0.05mNm/度(0~約2.865×10-3Nm/rad)(ゲージ長200mm)の範囲内のねじり剛性を有する、請求項2~4のいずれか一項に記載のアテレクトミーシステム。
  6. 前記駆動コイルが、1mNm(0.001Nm)より大きい破断トルク値を有する、請求項2~5のいずれか一項に記載のアテレクトミーシステム。
  7. 双方向アブレーションを可能にするように適合されたアテレクトミーシステムであって、
    作動部材を含む近位ハンドルを備え、該作動部材は、順行性アブレーションを実施するために第1の方向に移動可能であるように適合されるとともに逆行性アブレーションを実施するために第2の方向に移動可能であるように適合されており、
    順行性アブレーションに適合された遠位領域と、逆行性アブレーションに適合された近位領域とを含むアテレクトミーツールを備え、
    前記近位ハンドルと前記アテレクトミーツールとの間に延びる駆動コイルを備え、該駆動コイルは、前記アテレクトミーツールが逆行性アブレーションを実施しているか又は順行性アブレーションを実施しているかにかかわらず、前記作動部材を介して予測可能なフィードバックを提供するように適合される
    アテレクトミーシステム。
  8. 前記駆動コイルが、10gf/mNm(約98.07N/Nm)未満かつ-10gf/mNm(約-98.07N/Nm)より大きい軸力-トルク比を有する、請求項7に記載のアテレクトミーシステム。
  9. 前記駆動コイルが、0.5~2N/mm(500~2000N/m)(ゲージ長100mm)の範囲内の引張剛性を有する、請求項7又は8に記載のアテレクトミーシステム。
  10. 前記駆動コイルが、3.5~5N/mm(3500N/m~5000N/m)(ゲージ長10mm)の範囲内の圧縮剛性を有する、請求項7~9のいずれか一項に記載のアテレクトミーシステム。
  11. 前記駆動コイルが、0.0004~0.002mNm/度(2.292×10-5~1.146×10-4Nm/rad)(ゲージ長200mm)の範囲内のねじり剛性を有する、請求項7~10のいずれか一項に記載のアテレクトミーシステム。
  12. 前記駆動コイルが、4mNm(0.004Nm)より大きい破断トルク値を有する、請求項7~11のいずれか一項に記載のアテレクトミーシステム。
  13. 双方向アブレーションを可能にするように適合されたアテレクトミーシステムであって、
    作動部材を含む近位ハンドルを備え、該作動部材は、アテレクトミーバーを順行性アブレーション方向に移動させるために第1の方向に移動可能であるように適合されるとともに前記アテレクトミーバーを逆行性アブレーション方向に移動させるために第2の方向に移動可能であるように適合されており、
    順行性アブレーションに適合された遠位領域と、逆行性アブレーションに適合された近位領域とを含むアテレクトミーツールを備え、
    前記近位ハンドルと前記アテレクトミーツールとの間に延びる駆動コイルを備え、該駆動コイルは、
    -10gf/mNm(約-98.07N/Nm)~10gf/mNm(約98.07N/Nm)である力-トルク比と、
    0.5~2N/mm(500~2000N/m)(ゲージ長100mm)の範囲内の引張剛性と、
    3.5~5N/mm(3500N/m~5000N/m)(ゲージ長10mm)の範囲内の圧縮剛性と、を提供するように適合される、
    アテレクトミーシステム。
  14. 前記駆動コイルが、0.0004~0.002mNm/度(2.292×10-5~1.146×10-4Nm/rad)(ゲージ長200mm)の範囲内のねじり剛性を有する、請求項13に記載のアテレクトミーシステム。
  15. 前記駆動コイルが、4mNm(0.004Nm)より大きい破断トルク値を有する、請求項13又は14に記載のアテレクトミーシステム。
JP2024541160A 2022-01-10 2022-08-23 逆行性アブレーションを可能にするように適合されたアテレクトミーシステム Pending JP2025500642A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202263297953P 2022-01-10 2022-01-10
US63/297,953 2022-01-10
PCT/US2022/041265 WO2023132867A1 (en) 2022-01-10 2022-08-23 Atherectomy system adapted to enable retrograde ablation

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2025500642A true JP2025500642A (ja) 2025-01-09

Family

ID=83354975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2024541160A Pending JP2025500642A (ja) 2022-01-10 2022-08-23 逆行性アブレーションを可能にするように適合されたアテレクトミーシステム

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20230218314A1 (ja)
EP (1) EP4460247A1 (ja)
JP (1) JP2025500642A (ja)
CN (1) CN118510457A (ja)
WO (1) WO2023132867A1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08509639A (ja) * 1993-04-29 1996-10-15 シメッド ライフ システムズ インコーポレイテッド 拡張可能な脈管閉塞物除去装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU5317301A (en) * 2000-04-05 2001-10-23 Stx Medical Inc Intralumenal material removal systems and methods
US9101387B2 (en) * 2008-06-05 2015-08-11 Cardiovascular Systems, Inc. Directional rotational atherectomy device with offset spinning abrasive element
US9265512B2 (en) * 2013-12-23 2016-02-23 Silk Road Medical, Inc. Transcarotid neurovascular catheter
US11224458B2 (en) * 2017-04-10 2022-01-18 The Regents Of The University Of Michigan Hydrodynamic vortex aspiration catheter
CA3058764A1 (en) * 2017-04-10 2018-10-18 The Regents Of The University Of Michigan Hydrodynamic vortex aspiration catheter
CN110582243A (zh) * 2017-05-03 2019-12-17 美敦力瓦斯科尔勒公司 具有导丝隔离衬套的组织移除导管
US12004761B2 (en) * 2019-01-31 2024-06-11 Merit Medical Systems, Inc. Thrombosis macerating devices for blood vessels
US11304723B1 (en) * 2020-12-17 2022-04-19 Avantec Vascular Corporation Atherectomy devices that are self-driving with controlled deflection

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08509639A (ja) * 1993-04-29 1996-10-15 シメッド ライフ システムズ インコーポレイテッド 拡張可能な脈管閉塞物除去装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN118510457A (zh) 2024-08-16
US20230218314A1 (en) 2023-07-13
EP4460247A1 (en) 2024-11-13
WO2023132867A1 (en) 2023-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11382653B2 (en) Atherectomy catheter
EP4011305B1 (en) Apparatus for crossing occlusions in blood vessels
US9345510B2 (en) Atherectomy catheters with longitudinally displaceable drive shafts
EP2424608B1 (en) Guidewire support catheter
CN110582243A (zh) 具有导丝隔离衬套的组织移除导管
JP2011518604A5 (ja)
US20230123902A1 (en) Fly by wire control for atherectomy
CN106535790A (zh) 用于缓慢旋转驱动轴驱动旋切系统的方法、装置与系统
CN115227337A (zh) 血管开通装置
JP2025500642A (ja) 逆行性アブレーションを可能にするように適合されたアテレクトミーシステム
US20230069219A1 (en) Atherectomy system with anterograde and retrograde ablation

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240830

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240830

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20250408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20250415

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20250715