JP2551183Y2 - 気腹装置 - Google Patents
気腹装置Info
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- JP2551183Y2 JP2551183Y2 JP1991068335U JP6833591U JP2551183Y2 JP 2551183 Y2 JP2551183 Y2 JP 2551183Y2 JP 1991068335 U JP1991068335 U JP 1991068335U JP 6833591 U JP6833591 U JP 6833591U JP 2551183 Y2 JP2551183 Y2 JP 2551183Y2
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Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は人体等の腹腔内にガスを
供給する気腹装置に係り、腹腔鏡のもとで行われる胆嚢
摘出等の手術や手術前等の検査などに利用できる。
供給する気腹装置に係り、腹腔鏡のもとで行われる胆嚢
摘出等の手術や手術前等の検査などに利用できる。
【0002】
【背景技術】近年、腹腔鏡で腹腔内部を覗きながら、体
外で操作可能な鉗子や電気メス等を腹腔内に穿刺して施
術する手術が行われている。このような手術は、胆嚢結
石症の治療等に適用され、腹部を大きく開腹する必要が
ないため、創を極めて小さくでき、術後の回復が早い等
のメリットを有している。
外で操作可能な鉗子や電気メス等を腹腔内に穿刺して施
術する手術が行われている。このような手術は、胆嚢結
石症の治療等に適用され、腹部を大きく開腹する必要が
ないため、創を極めて小さくでき、術後の回復が早い等
のメリットを有している。
【0003】このような手術を行うにあたっては、ガス
を供給して腹腔を膨らませることにより人工気腹を形成
する気腹装置が利用されている。このような気腹装置に
は、腹部に穿刺される供給パイプと、この供給パイプに
ガスを供給するガスボンベ等のガス供給源とが備えられ
ている。そして、供給パイプには腹腔内の圧力を検知す
る圧力センサが設けられ、この圧力センサの信号に応じ
てガス供給源のバルブを開閉するなどにより腹腔内圧力
を調節している。
を供給して腹腔を膨らませることにより人工気腹を形成
する気腹装置が利用されている。このような気腹装置に
は、腹部に穿刺される供給パイプと、この供給パイプに
ガスを供給するガスボンベ等のガス供給源とが備えられ
ている。そして、供給パイプには腹腔内の圧力を検知す
る圧力センサが設けられ、この圧力センサの信号に応じ
てガス供給源のバルブを開閉するなどにより腹腔内圧力
を調節している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】このような気腹装置で
は、ガス供給パイプ内にガスを流すと、パイプ内の圧力
損失によってガス供給時に圧力センサで腹腔内圧力を正
確に検知できないという問題がある。特に、手術中には
腹腔内圧力を一定圧力に制御する必要があるが、鉗子や
メス等の手術道具を複数穿刺することにより、腹腔から
のガス漏れ量が多くなるため、腹腔にガスを連続して供
給する場合がある。このような場合に腹腔内圧力の正確
な検知が常時行えなくなると、腹腔内圧力の制御が困難
になって腹腔内の圧力変動が大きくなり、手術に適した
人工気腹が維持しにくいという問題がある。
は、ガス供給パイプ内にガスを流すと、パイプ内の圧力
損失によってガス供給時に圧力センサで腹腔内圧力を正
確に検知できないという問題がある。特に、手術中には
腹腔内圧力を一定圧力に制御する必要があるが、鉗子や
メス等の手術道具を複数穿刺することにより、腹腔から
のガス漏れ量が多くなるため、腹腔にガスを連続して供
給する場合がある。このような場合に腹腔内圧力の正確
な検知が常時行えなくなると、腹腔内圧力の制御が困難
になって腹腔内の圧力変動が大きくなり、手術に適した
人工気腹が維持しにくいという問題がある。
【0005】本考案の目的は、手術中等にガスを連続的
に供給しても腹腔内圧力を一定圧力に制御できる気腹装
置を提供することにある。
に供給しても腹腔内圧力を一定圧力に制御できる気腹装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、腹腔鏡を用い
る検査および手術を行うために腹腔内にガスを供給して
人工気腹を形成する気腹装置であって、前記腹腔には、
当該腹腔内にガスを供給するガス供給パイプと、体外で
操作可能な手術具が挿通可能となった手術用パイプとが
別々に穿刺され、前記腹腔内の内圧を検出するための腹
腔内圧センサが前記手術用パイプに接続可能となってい
ることを特徴とする。以上において、前記ガス供給パイ
プおよび前記手術用パイプの一方から他方へ、前記腹腔
内圧センサとの接続を切換える切換手段を備えているこ
とが好ましい。
る検査および手術を行うために腹腔内にガスを供給して
人工気腹を形成する気腹装置であって、前記腹腔には、
当該腹腔内にガスを供給するガス供給パイプと、体外で
操作可能な手術具が挿通可能となった手術用パイプとが
別々に穿刺され、前記腹腔内の内圧を検出するための腹
腔内圧センサが前記手術用パイプに接続可能となってい
ることを特徴とする。以上において、前記ガス供給パイ
プおよび前記手術用パイプの一方から他方へ、前記腹腔
内圧センサとの接続を切換える切換手段を備えているこ
とが好ましい。
【0007】
【作用】このような本考案では、ガス供給パイプから供
給されるガスにより人工気腹が形成されるとともに、ガ
ス供給パイプとは別の手術用パイプを通じて腹腔内の圧
力が腹腔内圧センサに伝達される。ここで、前述の手術
用パイプにはガスが流れず、ガス流による圧力変動もな
い。従って、腹腔内にガスが供給中であっても、腹腔内
の圧力を腹腔内圧センサで正確に検知できるようにな
る。また、手術具が挿通可能となった手術用パイプか
ら、腹腔内の圧力を導き出せば、手術用パイプの内径が
比較的大きなことから、手術用パイプの内部が血液や体
液で閉鎖されることがなく、手術の開始から終了まで、
腹腔内の圧力を確実に検知できるようになる。さらに、
腹腔内の圧力を制御するにあたり、ガス供給パイプおよ
び手術用パイプの一方から他方へ、腹腔内圧センサとの
接続を切換える切換手段を設ければ、手術用パイプから
腹腔内の圧力を導き出して行う圧力制御方式およびガス
供給パイプから腹腔内の圧力を導き出して行う圧力制御
方式の両方を行うことが可能となり、状況に応じて適切
な制御方式を選択しながら、人工気腹を維持することが
可能となる。
給されるガスにより人工気腹が形成されるとともに、ガ
ス供給パイプとは別の手術用パイプを通じて腹腔内の圧
力が腹腔内圧センサに伝達される。ここで、前述の手術
用パイプにはガスが流れず、ガス流による圧力変動もな
い。従って、腹腔内にガスが供給中であっても、腹腔内
の圧力を腹腔内圧センサで正確に検知できるようにな
る。また、手術具が挿通可能となった手術用パイプか
ら、腹腔内の圧力を導き出せば、手術用パイプの内径が
比較的大きなことから、手術用パイプの内部が血液や体
液で閉鎖されることがなく、手術の開始から終了まで、
腹腔内の圧力を確実に検知できるようになる。さらに、
腹腔内の圧力を制御するにあたり、ガス供給パイプおよ
び手術用パイプの一方から他方へ、腹腔内圧センサとの
接続を切換える切換手段を設ければ、手術用パイプから
腹腔内の圧力を導き出して行う圧力制御方式およびガス
供給パイプから腹腔内の圧力を導き出して行う圧力制御
方式の両方を行うことが可能となり、状況に応じて適切
な制御方式を選択しながら、人工気腹を維持することが
可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には本実施例の気腹装置10を構成するガス
配管の系統図が示されており、気腹装置10の本体11には
ガスの供給源である炭酸ガスボンベ12が接続口13に着脱
可能に接続されている。
明する。図1には本実施例の気腹装置10を構成するガス
配管の系統図が示されており、気腹装置10の本体11には
ガスの供給源である炭酸ガスボンベ12が接続口13に着脱
可能に接続されている。
【0009】本体11は、炭酸ガスボンベ12内の高圧ガス
の減圧、流量調整および圧力調整を行いつつガスを人体
の腹腔1に供給するものであり、減圧部20、流量調整部
30および圧力調整部40を備えている。
の減圧、流量調整および圧力調整を行いつつガスを人体
の腹腔1に供給するものであり、減圧部20、流量調整部
30および圧力調整部40を備えている。
【0010】減圧部20は、接続口13の下流側に接続され
るとともに、炭酸ガスボンベ12の高圧ガスを二段階に減
圧する一次および二次減圧弁21, 22を有している。減圧
弁21の入口側には炭酸ガスボンベ12の圧力を検知するた
めの圧力センサ23が接続されている。減圧弁21の出口と
減圧弁22の入口との間には、当該部分の圧力が所定圧力
に達すると開放状態となってその圧力を大気に逃がす安
全弁24が接続されている。
るとともに、炭酸ガスボンベ12の高圧ガスを二段階に減
圧する一次および二次減圧弁21, 22を有している。減圧
弁21の入口側には炭酸ガスボンベ12の圧力を検知するた
めの圧力センサ23が接続されている。減圧弁21の出口と
減圧弁22の入口との間には、当該部分の圧力が所定圧力
に達すると開放状態となってその圧力を大気に逃がす安
全弁24が接続されている。
【0011】流量調整部30は、ガスの流量を調節するた
めのサーボバルブ31とガスの流量を検知する流量センサ
32とを含んで構成されるものである。サーボバルブ31
は、入力信号に応じて開度が連続可変することにより、
減圧部20で減圧したガスの流量を調整する機構を有する
ものである。流量センサ32は、サーボバルブ31の下流側
に接続されて流入するガスの流量に応じた信号をサーボ
バルブ31側に送出するオリフィス式のものである。
めのサーボバルブ31とガスの流量を検知する流量センサ
32とを含んで構成されるものである。サーボバルブ31
は、入力信号に応じて開度が連続可変することにより、
減圧部20で減圧したガスの流量を調整する機構を有する
ものである。流量センサ32は、サーボバルブ31の下流側
に接続されて流入するガスの流量に応じた信号をサーボ
バルブ31側に送出するオリフィス式のものである。
【0012】圧力調整部40は、ガスの流れを遮断して腹
腔1内の圧力を調節する調整バルブ41、腹腔1内の圧力
を検知するための腹腔内圧センサである圧力センサ42、
および、圧力センサ42の接続を切換えるための切換バル
ブ43等を含んで構成されるものである。
腔1内の圧力を調節する調整バルブ41、腹腔1内の圧力
を検知するための腹腔内圧センサである圧力センサ42、
および、圧力センサ42の接続を切換えるための切換バル
ブ43等を含んで構成されるものである。
【0013】調整バルブ41は、所定電圧の印加時にのみ
上流側と下流側とを連通させる二位置動作式の電磁弁で
ある。圧力センサ42は、加えられた圧力に応じた信号を
送出するものであり、その導圧管42A の先端は切換バル
ブ43のポート43A に接続されている。
上流側と下流側とを連通させる二位置動作式の電磁弁で
ある。圧力センサ42は、加えられた圧力に応じた信号を
送出するものであり、その導圧管42A の先端は切換バル
ブ43のポート43A に接続されている。
【0014】切換バルブ43は、所定電圧の印加により切
換動作を行う二位置動作式の電磁弁であり、ポート43A
の他に二つのポート43B, 43Cを有している。ポート43B
は調整バルブ41の下流に接続される供給口14側に連通さ
れ、ポート43C は圧力測定のために設けられた測定口15
に直接接続されている。切換バルブ43のポート43A は、
所定電圧の印加時に供給口14から切り離されて測定口15
に接続されるようになっている。
換動作を行う二位置動作式の電磁弁であり、ポート43A
の他に二つのポート43B, 43Cを有している。ポート43B
は調整バルブ41の下流に接続される供給口14側に連通さ
れ、ポート43C は圧力測定のために設けられた測定口15
に直接接続されている。切換バルブ43のポート43A は、
所定電圧の印加時に供給口14から切り離されて測定口15
に接続されるようになっている。
【0015】なお、調整バルブ41および供給口14の間に
は、異常圧力開放バルブ44が接続されている。異常圧力
開放バルブ44は所定電圧の印加時にのみ開放状態となる
二位置動作式の電磁弁であり、圧力センサ42の過大圧力
の検知により所定電圧が印加されて当該圧力を大気に逃
がすものである。
は、異常圧力開放バルブ44が接続されている。異常圧力
開放バルブ44は所定電圧の印加時にのみ開放状態となる
二位置動作式の電磁弁であり、圧力センサ42の過大圧力
の検知により所定電圧が印加されて当該圧力を大気に逃
がすものである。
【0016】気腹装置10の供給口14および測定口15の各
々には、可撓性を有する接続チューブ14A, 15Aが接続さ
れている。接続チューブ14A, 15Aの各々の先端には、ガ
ス供給パイプとしてのトロカール50と、ガス供給パイプ
とは別のパイプであるトロカール60がそれぞれ接続され
ている。
々には、可撓性を有する接続チューブ14A, 15Aが接続さ
れている。接続チューブ14A, 15Aの各々の先端には、ガ
ス供給パイプとしてのトロカール50と、ガス供給パイプ
とは別のパイプであるトロカール60がそれぞれ接続され
ている。
【0017】図2および図3に示されるように、トロカ
ール50, 60の先端部分は、他のトロカール3〜5ととも
に人体の腹部2に穿刺され、トロカール50, 60によって
腹腔1の内部と気腹装置10の供給口14および測定口15と
が連通される。圧力センサ42の接続先は切換バルブ43の
動作によりトロカール50からトロカール60に切換えられ
るようになっている。
ール50, 60の先端部分は、他のトロカール3〜5ととも
に人体の腹部2に穿刺され、トロカール50, 60によって
腹腔1の内部と気腹装置10の供給口14および測定口15と
が連通される。圧力センサ42の接続先は切換バルブ43の
動作によりトロカール50からトロカール60に切換えられ
るようになっている。
【0018】トロカール50は、人工気腹形成時に腹部2
に唯一穿刺されるパイプであり、人工気腹の形成時にガ
スの通路となるとともに、切換バルブ43を介して腹腔1
の内圧を圧力センサ42に伝達するものでもある。トロカ
ール50には注射針状の先端部51とこの先端部51側より太
くされた基端部52とが設けられ、基端部52の基端面53に
接続チューブ14A が接続されるようになっている。
に唯一穿刺されるパイプであり、人工気腹の形成時にガ
スの通路となるとともに、切換バルブ43を介して腹腔1
の内圧を圧力センサ42に伝達するものでもある。トロカ
ール50には注射針状の先端部51とこの先端部51側より太
くされた基端部52とが設けられ、基端部52の基端面53に
接続チューブ14A が接続されるようになっている。
【0019】トロカール60は、体外で操作可能な手術具
が挿通可能となった手術用パイプであり、人工気腹が形
成された後に腹部2に穿刺され、人工気腹形成後の制御
モードであるマルチパイプ制御モード時に、切換バルブ
43を介して腹腔1の内圧を圧力センサ42に伝達するもの
でもある。ここにおいて、切換バルブ43は、トロカール
50およびトロカール60の一方から他方へ、圧力センサ42
との接続を切換える切換手段となっている。トロカール
60にはトロカール50と同様に注射針状の先端部61とこの
先端部61側より太くされた基端部62とが設けられてい
る。基端部62の側面にはトロカール60の長手方向と直交
する接続ポート63が突設され、この接続ポート63に接続
チューブ15A が接続されるようになっている。
が挿通可能となった手術用パイプであり、人工気腹が形
成された後に腹部2に穿刺され、人工気腹形成後の制御
モードであるマルチパイプ制御モード時に、切換バルブ
43を介して腹腔1の内圧を圧力センサ42に伝達するもの
でもある。ここにおいて、切換バルブ43は、トロカール
50およびトロカール60の一方から他方へ、圧力センサ42
との接続を切換える切換手段となっている。トロカール
60にはトロカール50と同様に注射針状の先端部61とこの
先端部61側より太くされた基端部62とが設けられてい
る。基端部62の側面にはトロカール60の長手方向と直交
する接続ポート63が突設され、この接続ポート63に接続
チューブ15A が接続されるようになっている。
【0020】基端部62の基端面64には挿通孔65が形成さ
れ、この挿通孔65には先端側が腹腔内に挿入されて体外
で操作可能な鉗子16等の手術具が挿通可能となってい
る。
れ、この挿通孔65には先端側が腹腔内に挿入されて体外
で操作可能な鉗子16等の手術具が挿通可能となってい
る。
【0021】挿通孔65の内側面には、ゴム製のOリング
等によるシール部65A が設けられており、鉗子16の側面
とシール部65A とが密着するようになっており、鉗子16
の挿入時に腹腔1内のガスが漏れないようになってい
る。基端面64の裏側には、挿通孔65に対して開閉可能な
蓋65B が設けられ、蓋65Bは基端面64の裏面に向かって
ばね等で付勢され、鉗子16の非挿通時には挿通孔65を塞
ぐようになっている。この蓋65B により鉗子16の非挿通
時に腹腔1内のガスが漏れないようになっている。
等によるシール部65A が設けられており、鉗子16の側面
とシール部65A とが密着するようになっており、鉗子16
の挿入時に腹腔1内のガスが漏れないようになってい
る。基端面64の裏側には、挿通孔65に対して開閉可能な
蓋65B が設けられ、蓋65Bは基端面64の裏面に向かって
ばね等で付勢され、鉗子16の非挿通時には挿通孔65を塞
ぐようになっている。この蓋65B により鉗子16の非挿通
時に腹腔1内のガスが漏れないようになっている。
【0022】図4には、気腹装置10を制御するための制
御回路100 が示されている。制御回路100 は、炭酸ガス
ボンベ12の圧力を表示する圧力表示回路120 、供給され
るガスの流量を調節する流量設定回路130 、腹腔1内に
おけるガスの圧力を制御する圧力制御回路140 、およ
び、圧力制御回路140 の制御モードを切換えるための切
換回路150 等を備えている。
御回路100 が示されている。制御回路100 は、炭酸ガス
ボンベ12の圧力を表示する圧力表示回路120 、供給され
るガスの流量を調節する流量設定回路130 、腹腔1内に
おけるガスの圧力を制御する圧力制御回路140 、およ
び、圧力制御回路140 の制御モードを切換えるための切
換回路150 等を備えている。
【0023】圧力表示回路120 は、圧力センサ23で得ら
れた圧力値をデジタル表示するボンベ圧表示部121 を備
えたものである。ボンベ圧表示部121 には、ボンベ12の
圧力値が設定範囲内にあるときに点灯される緑色ランプ
122Aと、前述の設定範囲より大きい場合に点灯される赤
色ランプ122Bと、小さい場合に点灯される黄色ランプ12
2Cが接続されている。
れた圧力値をデジタル表示するボンベ圧表示部121 を備
えたものである。ボンベ圧表示部121 には、ボンベ12の
圧力値が設定範囲内にあるときに点灯される緑色ランプ
122Aと、前述の設定範囲より大きい場合に点灯される赤
色ランプ122Bと、小さい場合に点灯される黄色ランプ12
2Cが接続されている。
【0024】流量設定回路130 は、設定された流量のガ
スを供給するように流量センサ32の信号に応じてサーボ
バルブ31の開度を調節するものである。流量設定回路13
0 には、流量センサ32の信号に基づいて演算を行い当該
信号を流量信号に変換する流量変換部131 と、変換され
た流量信号をデジタル表示する流量表示部132 と、前述
の流量信号および手動設定用の内部設定器133 に設定さ
れた値を比較してサーボバルブ31の開度を演算する流量
設定部134 と、流量設定部134 からの制御信号に対応し
てサーボバルブ31を駆動するバルブコントローラ135 と
を備えている。
スを供給するように流量センサ32の信号に応じてサーボ
バルブ31の開度を調節するものである。流量設定回路13
0 には、流量センサ32の信号に基づいて演算を行い当該
信号を流量信号に変換する流量変換部131 と、変換され
た流量信号をデジタル表示する流量表示部132 と、前述
の流量信号および手動設定用の内部設定器133 に設定さ
れた値を比較してサーボバルブ31の開度を演算する流量
設定部134 と、流量設定部134 からの制御信号に対応し
てサーボバルブ31を駆動するバルブコントローラ135 と
を備えている。
【0025】なお、流量表示部132 には、流量が増加す
るに従い短い周期で点滅させられる流量ランプ136 と、
流量信号を積分して積算流量信号を送出する積分器137
とが接続されている。積分器137 には、その積算流量信
号をリセットするリセットスイッチ138 と、積算流量信
号をデジタル表示する積算流量表示部139 とが接続され
ている。
るに従い短い周期で点滅させられる流量ランプ136 と、
流量信号を積分して積算流量信号を送出する積分器137
とが接続されている。積分器137 には、その積算流量信
号をリセットするリセットスイッチ138 と、積算流量信
号をデジタル表示する積算流量表示部139 とが接続され
ている。
【0026】圧力制御回路140 は、制御ループの一部が
二系統に分岐され、これらの分岐された系統は切換回路
150 により切換られるようになっている。すなわち、圧
力制御回路140 には、腹腔1の内圧測定用圧力センサ42
の出力を所定の圧力信号に変換する圧力変換部141 と、
制御モード毎に設定されるとともに圧力信号の値に応じ
た制御信号を送出する圧力設定部142 とが設けられ、こ
れ以降の部分は、ワンパイプ制御モード時にのみ作動す
る時間演算部143 を介して調整バルブ41を駆動するバル
ブ操作部144 に接続される系統と、何も介さずにバルブ
操作部144 に直接接続される系統とに分岐されている。
二系統に分岐され、これらの分岐された系統は切換回路
150 により切換られるようになっている。すなわち、圧
力制御回路140 には、腹腔1の内圧測定用圧力センサ42
の出力を所定の圧力信号に変換する圧力変換部141 と、
制御モード毎に設定されるとともに圧力信号の値に応じ
た制御信号を送出する圧力設定部142 とが設けられ、こ
れ以降の部分は、ワンパイプ制御モード時にのみ作動す
る時間演算部143 を介して調整バルブ41を駆動するバル
ブ操作部144 に接続される系統と、何も介さずにバルブ
操作部144 に直接接続される系統とに分岐されている。
【0027】ここで、時間演算部143 には、制御信号に
より初期値C0からカウントダウンを開始するとともに、
別の制御信号によりカウントダウンを停止してそのカウ
ント値をホールドするカウンタ143Aと、カウンタ143Aを
停止させる制御信号により三角波を0 から出力開始する
三角波発生部143Bと、カウンタ143Aの停止時の出力Cお
よび増大する三角波発生部143Bの出力T の大きさを比較
し、前者の値に後者の値が到達するとバルブ操作部144
に閉鎖信号を送出する比較部143Cとが備えられている。
より初期値C0からカウントダウンを開始するとともに、
別の制御信号によりカウントダウンを停止してそのカウ
ント値をホールドするカウンタ143Aと、カウンタ143Aを
停止させる制御信号により三角波を0 から出力開始する
三角波発生部143Bと、カウンタ143Aの停止時の出力Cお
よび増大する三角波発生部143Bの出力T の大きさを比較
し、前者の値に後者の値が到達するとバルブ操作部144
に閉鎖信号を送出する比較部143Cとが備えられている。
【0028】なお、圧力設定部142 には、接続チューブ
14A の折れ曲りや、トロカール50への異物の詰まり等に
より、圧力センサ42の信号が過大になった時に点灯され
る供給圧異常ランプ145 が接続されている。また、圧力
設定部142 には、腹腔内圧力に応じてランプの点灯切換
えをして圧力表示を行う表示切換部146 が接続されてい
る。表示切換部146 には、腹腔内圧力が設定範囲内にあ
るときに点灯される緑色ランプ146Aと、前述の設定範囲
より大きい場合に点灯される赤色ランプ146Bと、小さい
場合に点灯される黄色ランプ146Cが接続されているとと
もに、腹腔内圧力をデジタル表示する腹腔内圧表示部14
7 が接続されている。
14A の折れ曲りや、トロカール50への異物の詰まり等に
より、圧力センサ42の信号が過大になった時に点灯され
る供給圧異常ランプ145 が接続されている。また、圧力
設定部142 には、腹腔内圧力に応じてランプの点灯切換
えをして圧力表示を行う表示切換部146 が接続されてい
る。表示切換部146 には、腹腔内圧力が設定範囲内にあ
るときに点灯される緑色ランプ146Aと、前述の設定範囲
より大きい場合に点灯される赤色ランプ146Bと、小さい
場合に点灯される黄色ランプ146Cが接続されているとと
もに、腹腔内圧力をデジタル表示する腹腔内圧表示部14
7 が接続されている。
【0029】切換回路150 は、手動スイッチ等を有しそ
の操作によりワンパイプ制御モードからマルチパイプ制
御モードへの切換を行うものである。切換回路150 には
マルチパイプ制御モード時に切換バルブ43を作動させる
ように設定されたモード切換部151 が備えられている。
このモード切換部151 の信号により、マルチパイプ制御
モード切換時に切換バルブ43が作動するようになってい
る。モード切換部151 には、マルチパイプ制御モードへ
切換する際に腹腔内圧力が設定された圧力値に満たない
場合に点灯される測定口警告ランプ152 と、当該圧力値
を設定するための内部設定器153 と、内部設定器153 と
同様の機構を有し気腹装置10の外部に設置される外部設
定器154 とが接続されている。
の操作によりワンパイプ制御モードからマルチパイプ制
御モードへの切換を行うものである。切換回路150 には
マルチパイプ制御モード時に切換バルブ43を作動させる
ように設定されたモード切換部151 が備えられている。
このモード切換部151 の信号により、マルチパイプ制御
モード切換時に切換バルブ43が作動するようになってい
る。モード切換部151 には、マルチパイプ制御モードへ
切換する際に腹腔内圧力が設定された圧力値に満たない
場合に点灯される測定口警告ランプ152 と、当該圧力値
を設定するための内部設定器153 と、内部設定器153 と
同様の機構を有し気腹装置10の外部に設置される外部設
定器154 とが接続されている。
【0030】次に、本実施例に係る装置の作用を説明す
る。本実施例の気腹装置10は、図5〜図7のフローチャ
ートに示す各手順に従って作動し、例えば図8(A) の
グラフに示される圧力変動に応じた制御を行う。まず、
人工気腹を形成するために予めトロカール50を腹部に穿
刺し、図8の時刻T1で気腹装置10を始動させる。これに
より、図5のステップS101から制御動作が開始される。
る。本実施例の気腹装置10は、図5〜図7のフローチャ
ートに示す各手順に従って作動し、例えば図8(A) の
グラフに示される圧力変動に応じた制御を行う。まず、
人工気腹を形成するために予めトロカール50を腹部に穿
刺し、図8の時刻T1で気腹装置10を始動させる。これに
より、図5のステップS101から制御動作が開始される。
【0031】ステップS101〜S102では、腹腔内圧を検知
して設定圧P1に達していないことを確認し、腹腔内圧が
既に設定圧P1に達していれば、ステップS110〜S115を飛
び越えてステップS200へ進む。一方、腹腔内圧P が設定
圧P1よりも低ければステップS110に進む。ステップS110
〜S115では、所定周期毎に調整バルブ41の開閉を繰り返
して行うとともに、調整バルブ41の閉鎖時に腹腔内圧の
検知を行いながら、腹腔1内にガスを供給し、図8の時
刻T1〜T2に示されるように、腹腔内圧P が設定圧P1を越
えるまで加圧して人工気腹を完成させた後、調整バルブ
41を閉鎖して次のステップS200へ進む。
して設定圧P1に達していないことを確認し、腹腔内圧が
既に設定圧P1に達していれば、ステップS110〜S115を飛
び越えてステップS200へ進む。一方、腹腔内圧P が設定
圧P1よりも低ければステップS110に進む。ステップS110
〜S115では、所定周期毎に調整バルブ41の開閉を繰り返
して行うとともに、調整バルブ41の閉鎖時に腹腔内圧の
検知を行いながら、腹腔1内にガスを供給し、図8の時
刻T1〜T2に示されるように、腹腔内圧P が設定圧P1を越
えるまで加圧して人工気腹を完成させた後、調整バルブ
41を閉鎖して次のステップS200へ進む。
【0032】ステップS200〜S230では、ワンパイプ制御
モードによる動作が行われ、図8の時刻T2〜T9に示され
るように、腹腔内圧P が設定圧P1を中心点にして設定さ
れる変動許容範囲D を越えないように制御を行う。すな
わち、ステップS201〜S203を繰り返して腹腔内圧P が設
定圧P1以下になるのを待つ。そして、図8の時刻T3に示
されるように、腹腔内圧P が設定圧P1以下に達するとス
テップS210へ進む。
モードによる動作が行われ、図8の時刻T2〜T9に示され
るように、腹腔内圧P が設定圧P1を中心点にして設定さ
れる変動許容範囲D を越えないように制御を行う。すな
わち、ステップS201〜S203を繰り返して腹腔内圧P が設
定圧P1以下になるのを待つ。そして、図8の時刻T3に示
されるように、腹腔内圧P が設定圧P1以下に達するとス
テップS210へ進む。
【0033】ステップS210でカウンタ143Aのカウントダ
ウンを開始させ、ステップS211〜S212で腹腔圧P がP1か
らP1−D/2 となるまで、カウンタ143Aのカウントダウン
を継続させる。この際、カウンタ143Aの出力C は、図8
(B)に示されるように、カウントダウン開始時の時刻
T3では初期値の100 であったものが、時刻T4には50まで
下がっている。
ウンを開始させ、ステップS211〜S212で腹腔圧P がP1か
らP1−D/2 となるまで、カウンタ143Aのカウントダウン
を継続させる。この際、カウンタ143Aの出力C は、図8
(B)に示されるように、カウントダウン開始時の時刻
T3では初期値の100 であったものが、時刻T4には50まで
下がっている。
【0034】腹腔圧P がP1−D/2 に達するとステップS2
14に進み、ステップS214〜S216が連続して行われる。ス
テップS214〜S216では、比較部143Cによるカウンタ143A
の出力C の読取、三角波発生部143Bの始動および調整バ
ルブ41の開放がほぼ同時に行われる。これにより、腹腔
圧P はガスの供給により増大され、三角波発生部143B
は、図8(C)に示されるように、その出力T を0 から
増大させてゆく。続くステップS217〜S220において、比
較部143Cは、読み取っておいたカウンタ143Aの出力C と
三角波発生部143Bの出力T との大きさを比較する。そし
て、出力T が出力C の大きさに到達する時点、例えば、
図8の時刻T5のように出力T が50に達して出力C と同じ
大きさとなった時点で、比較部143Cは調整バルブ41を閉
鎖する。
14に進み、ステップS214〜S216が連続して行われる。ス
テップS214〜S216では、比較部143Cによるカウンタ143A
の出力C の読取、三角波発生部143Bの始動および調整バ
ルブ41の開放がほぼ同時に行われる。これにより、腹腔
圧P はガスの供給により増大され、三角波発生部143B
は、図8(C)に示されるように、その出力T を0 から
増大させてゆく。続くステップS217〜S220において、比
較部143Cは、読み取っておいたカウンタ143Aの出力C と
三角波発生部143Bの出力T との大きさを比較する。そし
て、出力T が出力C の大きさに到達する時点、例えば、
図8の時刻T5のように出力T が50に達して出力C と同じ
大きさとなった時点で、比較部143Cは調整バルブ41を閉
鎖する。
【0035】これらのステップS201〜S220は、図8の時
刻T6〜T8でも繰り返され、マルチパイプ制御モードへの
切換操作があるまで何回も繰り返される。また、時刻T6
からT7にかけては圧力降下が速く、カウントダウン時間
が短くなり、時刻T7迄のカウンタ出力C は前回ほど小さ
くならずに75となっている。従って、三角波発生部143B
の出力T が出力C に到達する時間は長くなり、調整バル
ブ41の開放時間は前回より長くなる。このように、腹腔
内圧の降下が速ければ速い程調整バルブ41の開放時間を
長して腹腔内圧が一定となるように制御される。
刻T6〜T8でも繰り返され、マルチパイプ制御モードへの
切換操作があるまで何回も繰り返される。また、時刻T6
からT7にかけては圧力降下が速く、カウントダウン時間
が短くなり、時刻T7迄のカウンタ出力C は前回ほど小さ
くならずに75となっている。従って、三角波発生部143B
の出力T が出力C に到達する時間は長くなり、調整バル
ブ41の開放時間は前回より長くなる。このように、腹腔
内圧の降下が速ければ速い程調整バルブ41の開放時間を
長して腹腔内圧が一定となるように制御される。
【0036】一方、ステップS201〜S220の途中で実行さ
れるステップS203、S213、S219およびS221の各ステップ
では、マルチパイプ制御モードへの切換を監視し、この
制御モードの切換があるとステップS300へ進むように設
定されている。図8では時刻T9でマルチパイプ制御モー
ドへの切換が行われる。
れるステップS203、S213、S219およびS221の各ステップ
では、マルチパイプ制御モードへの切換を監視し、この
制御モードの切換があるとステップS300へ進むように設
定されている。図8では時刻T9でマルチパイプ制御モー
ドへの切換が行われる。
【0037】ステップS300から開始されるマルチパイプ
制御モードを実行するにあたり、切換バルブ43の作動に
より圧力センサ42の接続先はトロカール50からトロカー
ル60に切換えられる。そして、ステップS301およびS302
で腹腔内圧をチェックする。腹腔内圧P が最低圧力値P0
に満たない場合はステップS320で警報を発し、ステップ
S400へ進んで動作を終了する。腹腔内圧P が最低圧力値
P0より大きい場合は、ステップS310へ進む。
制御モードを実行するにあたり、切換バルブ43の作動に
より圧力センサ42の接続先はトロカール50からトロカー
ル60に切換えられる。そして、ステップS301およびS302
で腹腔内圧をチェックする。腹腔内圧P が最低圧力値P0
に満たない場合はステップS320で警報を発し、ステップ
S400へ進んで動作を終了する。腹腔内圧P が最低圧力値
P0より大きい場合は、ステップS310へ進む。
【0038】ステップS310〜S315では、圧力測定を行い
ながら圧力調整を行う通常の制御ループが形成され、い
わゆる二位置動作式の制御を行う。
ながら圧力調整を行う通常の制御ループが形成され、い
わゆる二位置動作式の制御を行う。
【0039】具体的には、図8の時刻T10 のように腹腔
内圧P がP1−D/4 までさがると、ステップS311において
調整バルブ41を開けて腹腔1を加圧する。そして、ステ
ップS312およびS313で再度腹腔内圧P を測定し、腹腔内
圧P がP1+D/4 に達したか否かを監視する。図8の時刻
T11 のように腹腔内圧P がP1+D/4 に達した場合にの
み、ステップS314に進み調整バルブ41を閉鎖し、ステッ
プS315で動作が終了されない限りステップS301に戻り、
これらのステップS301〜S315を繰り返して行う。この動
作により、図8の時刻T10 からT12 のように腹腔内圧P
の変動が設定圧P1を中心として±D/4 の範囲内に収まる
ように制御が行われる。このため、腹腔内圧P が一定に
保持される。
内圧P がP1−D/4 までさがると、ステップS311において
調整バルブ41を開けて腹腔1を加圧する。そして、ステ
ップS312およびS313で再度腹腔内圧P を測定し、腹腔内
圧P がP1+D/4 に達したか否かを監視する。図8の時刻
T11 のように腹腔内圧P がP1+D/4 に達した場合にの
み、ステップS314に進み調整バルブ41を閉鎖し、ステッ
プS315で動作が終了されない限りステップS301に戻り、
これらのステップS301〜S315を繰り返して行う。この動
作により、図8の時刻T10 からT12 のように腹腔内圧P
の変動が設定圧P1を中心として±D/4 の範囲内に収まる
ように制御が行われる。このため、腹腔内圧P が一定に
保持される。
【0040】前述のような本実施例によれば、次のよう
な効果がある。すなわち、腹腔1内へガスが供給中であ
っても、ガスを供給するトロカール50とは別のトロカー
ル60で腹腔内の圧力を圧力センサ42に伝達させるように
したため、トロカール60内にはガスの流れがないので、
ガス流による圧力変動もなく、連続してガスを供給して
も腹腔内の圧力を圧力センサ42で正確に検知でき、腹腔
内圧P を一定に保持できる。ここで、トロカール60は、
手術具が挿通可能なため、その内径が比較的大きく、そ
の内部が血液や体液で閉鎖されることがない。そして、
このトロカール60を通じて腹腔内の圧力を導き出すよう
にしたので、圧力センサ42までの導圧路が塞がれること
がなく、手術の開始から終了まで、腹腔内の圧力を確実
に検知することができる。
な効果がある。すなわち、腹腔1内へガスが供給中であ
っても、ガスを供給するトロカール50とは別のトロカー
ル60で腹腔内の圧力を圧力センサ42に伝達させるように
したため、トロカール60内にはガスの流れがないので、
ガス流による圧力変動もなく、連続してガスを供給して
も腹腔内の圧力を圧力センサ42で正確に検知でき、腹腔
内圧P を一定に保持できる。ここで、トロカール60は、
手術具が挿通可能なため、その内径が比較的大きく、そ
の内部が血液や体液で閉鎖されることがない。そして、
このトロカール60を通じて腹腔内の圧力を導き出すよう
にしたので、圧力センサ42までの導圧路が塞がれること
がなく、手術の開始から終了まで、腹腔内の圧力を確実
に検知することができる。
【0041】また、切換バルブ43の動作によりトロカー
ル50からトロカール60に接続切換えできるようにしたの
で、制御モードの切換えにあたり接続チューブ14A, 15A
の接続を変更する作業等が一切不要となり、制御モード
の切換えを容易かつ迅速に行うことができる。この際、
ガス供給パイプであるトロカール50および手術用パイプ
であるトロカール60の一方から他方へ、圧力センサ42と
の接続を切換える切換バルブ43を設けたので、腹腔内の
圧力を制御するにあたり、ワンパイプ制御モードおよび
マルチパイプ制御モードの両方を行うことが可能とな
り、状況に応じて適切な制御モードが選択できるように
なり、人工気腹を確実に維持することができる。
ル50からトロカール60に接続切換えできるようにしたの
で、制御モードの切換えにあたり接続チューブ14A, 15A
の接続を変更する作業等が一切不要となり、制御モード
の切換えを容易かつ迅速に行うことができる。この際、
ガス供給パイプであるトロカール50および手術用パイプ
であるトロカール60の一方から他方へ、圧力センサ42と
の接続を切換える切換バルブ43を設けたので、腹腔内の
圧力を制御するにあたり、ワンパイプ制御モードおよび
マルチパイプ制御モードの両方を行うことが可能とな
り、状況に応じて適切な制御モードが選択できるように
なり、人工気腹を確実に維持することができる。
【0042】さらに、調整バルブ41の閉鎖時に腹腔内圧
の降下を測定し、所定値までの圧力降下にかかる時間を
カウンタ143Aで計り、圧力降下が速い程調整バルブ41の
開放時間を長くするようにしたので、調整バルブ41の開
放時に腹腔内圧を測定できなくとも、腹腔内圧P をある
程度一定に制御できる。
の降下を測定し、所定値までの圧力降下にかかる時間を
カウンタ143Aで計り、圧力降下が速い程調整バルブ41の
開放時間を長くするようにしたので、調整バルブ41の開
放時に腹腔内圧を測定できなくとも、腹腔内圧P をある
程度一定に制御できる。
【0043】また、流量調整部30で一定量のガスを供給
するようにしたので、腹腔内圧P が低くとも過大な量の
ガスが流れず、この点からも、調整バルブ41の開放時に
腹腔内圧P を測定できなくとも、腹腔内圧P をある程度
一定に制御できるうえ、過大な量のガスの流入が防止さ
れるので、腹腔1を保護することができる。
するようにしたので、腹腔内圧P が低くとも過大な量の
ガスが流れず、この点からも、調整バルブ41の開放時に
腹腔内圧P を測定できなくとも、腹腔内圧P をある程度
一定に制御できるうえ、過大な量のガスの流入が防止さ
れるので、腹腔1を保護することができる。
【0044】なお、本考案は前述の一実施例に限定され
るものではなく、次に示すような変形などをも含むもの
である。すなわち、前記実施例では、最初にガス供給パ
イプのみを腹部に穿刺して人工気腹を完成させてから二
本目以降のパイプを穿刺し、制御モードの切換えを行う
手順を採用したが、これに限らず、例えば、最初からガ
ス供給パイプおよび測定用パイプを穿刺しておき、マル
チパイプ制御モードのみで動作するようにしてもよい。
るものではなく、次に示すような変形などをも含むもの
である。すなわち、前記実施例では、最初にガス供給パ
イプのみを腹部に穿刺して人工気腹を完成させてから二
本目以降のパイプを穿刺し、制御モードの切換えを行う
手順を採用したが、これに限らず、例えば、最初からガ
ス供給パイプおよび測定用パイプを穿刺しておき、マル
チパイプ制御モードのみで動作するようにしてもよい。
【0045】また、腹腔内圧センサは、一つのセンサで
ワンパイプ制御モードおよびマルチパイプ制御モードの
両方に使用できるように配管系統が切換えられるものに
限らず、例えば、ガス供給パイプおよび測定用パイプの
各々にそれぞれ別の腹腔内圧センサを接続しておき、こ
れらのセンサの出力が電気的に切換えられるものでもよ
い。
ワンパイプ制御モードおよびマルチパイプ制御モードの
両方に使用できるように配管系統が切換えられるものに
限らず、例えば、ガス供給パイプおよび測定用パイプの
各々にそれぞれ別の腹腔内圧センサを接続しておき、こ
れらのセンサの出力が電気的に切換えられるものでもよ
い。
【0046】さらに、圧力調整バルブは、二位置動作式
の電磁弁である調整バルブ41に限らず、腹腔内の圧力に
応じて開度が連続的に変化する比例動作式等の電動型や
空気圧作動型のバルブ等でもよい。
の電磁弁である調整バルブ41に限らず、腹腔内の圧力に
応じて開度が連続的に変化する比例動作式等の電動型や
空気圧作動型のバルブ等でもよい。
【0047】また、ガスの供給源としてはガスボンベ12
に限らず、例えば気体圧縮装置等のガス供給機能を有す
るものであればよく、その他の部分も所期の機能が得ら
れるものであれば、各々別の構成で代替してもよい。
に限らず、例えば気体圧縮装置等のガス供給機能を有す
るものであればよく、その他の部分も所期の機能が得ら
れるものであれば、各々別の構成で代替してもよい。
【0048】
【考案の効果】前述のように本考案によれば、手術中等
にガスを連続的に供給しても腹腔内圧力を一定圧力に制
御することができる。
にガスを連続的に供給しても腹腔内圧力を一定圧力に制
御することができる。
【図1】本考案の一実施例の配管系統図である。
【図2】同実施例のトロカールを腹部に穿刺した状態を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図3】同実施例のトロカールを腹部に穿刺した状態を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】同実施例の制御回路を示すブロック図。
【図5】同実施例の動作を説明するためのフローチャー
トである。
トである。
【図6】図5に続くフローチャートである。
【図7】図6に続くフローチャートである。
【図8】同実施例の動作による圧力変動を示すグラフで
ある。
ある。
1 腹腔 10 気腹装置 42 腹腔内圧センサである圧力センサ 50 ガス供給パイプであるトロカール 60 ガス供給パイプとは別のパイプであるトロカール
Claims (2)
- 【請求項1】 腹腔鏡を用いる検査および手術を行うた
めに腹腔内にガスを供給して人工気腹を形成する気腹装
置であって、前記腹腔には、当該腹腔内にガスを供給するガス供給パ
イプと、体外で操作可能な手術具が挿通可能となった手
術用パイプとが別々に穿刺され、 前記腹腔内の内圧を検出するための腹腔内圧センサが前
記手術用パイプに接続可能となっている ことを特徴とす
る気腹装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の気腹装置において、前
記ガス供給パイプおよび前記手術用パイプの一方から他
方へ、前記腹腔内圧センサとの接続を切換える切換手段
を備えていることを特徴とする気腹装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991068335U JP2551183Y2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 気腹装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991068335U JP2551183Y2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 気腹装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0511910U JPH0511910U (ja) | 1993-02-19 |
| JP2551183Y2 true JP2551183Y2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=13370874
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1991068335U Expired - Fee Related JP2551183Y2 (ja) | 1991-07-31 | 1991-07-31 | 気腹装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2551183Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011041387A1 (en) * | 2009-09-29 | 2011-04-07 | Surgiquest, Incorporated | Multimodal surgical gas delivery system for laparoscopic surgical procedures |
| CN112138218A (zh) * | 2019-06-28 | 2020-12-29 | 深圳迈瑞生物医疗电子股份有限公司 | 气腹机,气腹机的报警提示方法及计算机可读存储介质 |
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| US4207887A (en) | 1975-10-04 | 1980-06-17 | Richard Wolf Gmbh | Gas insufflation apparatus |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JPS59127601U (ja) * | 1983-02-17 | 1984-08-28 | オリンパス光学工業株式会社 | 気腹針 |
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1991
- 1991-07-31 JP JP1991068335U patent/JP2551183Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH0511910U (ja) | 1993-02-19 |
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